平成28年12月には、
ファイターズ、コンサドーレ、
株式会社札幌ドーム、札幌市の4者で
札幌ドームの今後のあり方を協議する場を設け、野球の専用化を含めた議論を行いましたが、
球団代表からの
札幌ドームにおける
野球専用化は望んでいないという発言を受けまして、
札幌ドームは
多目的施設として継続することとなりました。その直後、
ファイターズと
日本ハム本社が新
球場建設のタスクフォースを設置したことから、
札幌ドームの
継続利用は非常に困難と判断したところです。
しかしながら、
ファイターズは、日本に12しかない
プロ野球の球団の一つであり、
主催試合では200万人もの観客を動員し、一昨年の
優勝パレードでは13万8,000人もの市民やファンが詰めかけるなど、市民にとって非常に重要な存在と認識しておりまして、今後とも
ファイターズには市内に本拠地を継続して置いていただきたいと考え、また、このまま
札幌ドームの
継続利用にこだわるなら市外への移転も懸念されたことから、
札幌市内での新
球場建設の実現に向けて
候補地を提案すべきとの判断に至ったところです。
札幌市としましては、市民が球場へ行きやすく、平日夜間の
試合終了後も帰りやすい環境を引き続き確保したいと考え、来場しやすさを最重要視し、輸送力が大きく、かつ、柔軟な運行にも対応可能な地下鉄の沿線に絞り込んで検討を行いました。その結果、市内の二つの
候補地を提案し、昨年の9月まで
実務者協議を重ねてきたところですが、いずれの
候補地においても、
敷地面積の制約といった課題などから
建設地としての難しさがある状況となっております。
そのような中、
真駒内公園につきましては、
実務者協議におきまして
ファイターズから話題に上ったことから、引き続き市内に本拠地を置いてほしいという思いから、北海道と調整した上で、昨年12月の第6回
実務者協議において
真駒内公園における新球場の検討を進めていくことになりました。
しかし、札幌市としても
真駒内公園における検討を行うには課題があると認識していたことから、この協議の中で
真駒内公園における新
球場建設の
考え方を
ファイターズに示しました。具体的には、基本的な
考え方として、新球場の建設に当たっては、
自然環境への配慮の観点から
屋外競技場の場所を中心に検討を行うこととし、広場や自然林が広がる南側のエリアや
既存樹木等の緑については、極力、保全を図ること、さらに、検討に当たり考慮すべき事項として、緑の保全や公園の
魅力向上、
周辺道路への
負荷軽減や
周辺住宅地の
影響軽減、多くの人が来場しやすい環境の確保について、合わせて10項目を掲げております。この
実務者協議におきまして、札幌市が示した
考え方に沿って
ファイターズが検討を進めていくことで合意し、検討を開始したところです。
その後、さっぽ
ろ商店街わくわく応援団から
フォーラムの開催についてお話をいただき、現状の
考え方について札幌市と
ファイターズの話を聞かせてもらいたいという依頼がありまして、2月11日に行った
フォーラムにおきまして札幌市と
ファイターズが
検討状況について説明しました。その際、
ファイターズからは、
真駒内公園が多様な生物の生息する自然豊かな環境であることを踏まえることや、ランニングなどを楽しむ利用者の利便性を向上させる考えなどが示され、札幌市としては、緑の保全や公園の
利用環境の向上などが期待できると認識しているところです。この
フォーラムで札幌市と
ファイターズが説明した内容をホームページで公表し、市民が現時点でどのように考えているのか、傾向を把握するために、2月16日から25日まで
アンケートを実施しました。
アンケート結果では、
周辺道路や
自然環境といったことに配慮を求める声が多い一方で、地域の活性化に向けた期待があることがわかりました。
こうした中、
真駒内公園における新
球場建設においては一定の課題があると認識しているものの、
ファイターズから求められていた
真駒内公園の
正式提案をしなければ、市内での新
球場建設の可能性もなくなると考えたところです。そこで、3月1日に地権者である北海道から協力の了解を得て、同日中に
ファイターズに対して
正式提案を行い、あわせて、
行政支援に関する札幌市の
考え方を
ファイターズに伝えたところです。
現在、
ファイターズが
建設地の選定を行っており、3月末までに一定の方向性が示されるものと認識しております。仮に
真駒内公園が選ばれた場合には、札幌市の
考え方に沿って
ファイターズが具体的な計画を検討し、協議の各段階に応じて市民への周知や
意向把握をしてまいりたいと考えております。
○伴良隆 委員長 それでは、質疑を行います。
◆
長内直也 委員 それでは、質問させていただきます。
今、この間の
日本ハムファイターズの新
球場建設構想についての経過をご説明いただきましたが、一つ思うのは、終始、報道された後の説明だったということです。我々としても、今まで
代表質問等の場で何度かお聞きしましたが、議会に対する発信というか、皆さんがみずから説明することはなかなかなかったという認識でしたし、そういったことが請願にもつながってしまったのかなというふうに思っているところです。ただいまのご説明の中で、この件は平成28年5月24日からのスタートになるかと思いますが、札幌市は当初から
ドームの
継続利用を働きかけてきたという話も今されておりました。これ一つをとっても、我々が報道を目にする中では、本当に
継続利用ということをずっと言い続けてきたようには受け取れない状況でしたので、逆に、今、それを事実として改めて確認したような形なのであります。そういう中で、私どもも何度か
代表質問等の議論の中で提案したこともあって、4者協議が行われ、その際には野球の
専用球場化ということも提案された、その結果、
日本ハムファイターズとしては
札幌ドームの野球の専用化を望んでいないのだということも今ご説明があったわけであります。
平成29年第2回
定例市議会の
代表質問におきましても、隣に座っている
村松議員から
札幌ドームの
継続利用について質問させていただきましたが、その際、
ファイターズは、長期的に安定した運営や
ファンサービスを図るには、
札幌ドームではなく、新球場の建設が必要と判断したものと認識しているという答弁をいただきました。
また、今ご説明があったとおり、2月11日に開催された
フォーラムにおきまして、
ファイターズは、
札幌ドームを
継続利用しない理由として、一つは観客から選手までの距離が遠い、二つ目は
札幌ドームの傾斜が急で高齢者の観戦に課題がある、三つ目は巻き取り式の人工芝であることによって選手に負担がある、この三つを挙げております。ただ、もしこの三つだけが
札幌ドームを
継続利用しない理由だとすれば、この三つに関しては
ハード面ですから、可動式の観客席をファウルグラウンドに設けるとか、あるいは観客席を改修する、それから人工芝の種類や敷設を工夫するなど、こういったことで対応可能なのではないかというふうに、改めて、つい思ってしまうわけであります。
そこで、質問させていただきますが、
ファイターズに対して
札幌ドームの
継続利用を働きかける余地は本当にないのかどうか。なぜ、再度、これを聞くかといいますと、先ほどの
請願提出者の説明にもございましたとおり、真駒内が反対だという方の中のかなりの人たちからは、何で
ドームをそのまま使えないのだという声が多いというふうに我々は認識しているものですから、改めてこのことをお伺いしたいと思います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 札幌ドームの
継続利用を働きかける余地についてということでございます。
北海道日本ハムファイターズには、これまで、再三にわたり、
札幌ドームの
継続利用について働きかけてきたところです。昨年4月13日に札幌市から二つの
候補地を提案した際にも市長から
札幌ドームの
継続利用について確認しましたが、現状ではないということでありました。ことしの2月11日の
フォーラムにおきまして、
ファイターズは、これから人口が
減少局面に入り、観客数にも影響が出ることが推測される中、球団が主体的に
球場運営をできないのは
ファイターズを含めて3社だけであり、ハードである施設とコンテンツであるソフトが分離した状況では迅速な
意思決定ができないといった説明をしております。
ファイターズは、
札幌ドームの
利用環境だけではなく、長期的な視点から新
球場建設が必要との考えを固めているようでありまして、少なくとも現時点で
札幌ドームの
継続利用を議論することは非常に困難であると考えております。
◆
長内直也 委員 ただいまの質問に対する答弁をお聞きしますと、現状としては
継続利用に向くのはなかなか困難であるというお話ではありました。
しかし、今後もどうしても札幌に残ってもらいたいという思いの中でいろいろな提案をされ、これからも議論を続けていくのだと思います。そういう中では、やはり、
継続利用を含めて
札幌市内にぜひということで、一つのものを除外した上でということではなく、可能性として少しでも残っているのであれば、それもしっかり含めた中で訴えていくことが必要だと思いますし、私はそのことをあえて申し上げておきたいと思います。
また、先日の
代表質問におきまして、我が会派の
中川議員から、
真駒内公園における
ファイターズの新
球場建設の検討に当たりまして、札幌市のスタンスと地域の不安の声にどのように対応していくのだという質問もさせていただきました。
ファイターズが
札幌ドームにとどまらないことは大変残念だが、市内に本拠地が置かれるよう、
アンケートを含めて、これまで寄せられた意見をしっかり受けとめ、協議を進めていくと答弁されました。各会派の
代表質問が終わった後、3月1日に北海道へ協力を依頼して、地権者の北海道から
真駒内公園で具体的な検討を進めることについて了解があったということをもって、同日中に
ファイターズに対して正式な提案したという流れだと思います。
また、この真駒内の案ですが、先ほども説明があった二つの案の中に入っておりませんでした。ただ、その前に予定していた
候補地の中には実は真駒内もあったのです。あったけれども、皆さんが最初に消しているのです。そういう段々の経緯の中で、再度、浮上してきたというふうに考えます。それでは、札幌市は、新球場の建設というものを契機として、今後の
真駒内公園のあり方をどのように考えるのかということについてお伺いしたいと思います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 今後の
真駒内公園のあり方についてでございます。
真駒内公園内にある施設は、当初の整備から大きく変わっておらず、建築後45年以上が経過しておりますが、今後は、施設の更新などを通じて道民により一層利活用され、さらに満足度を高めていくことが求められていると考えております。また、
国土交通省におきましては、
都市公園の再生、活性化を推進するため、
民間活力による新たな
都市公園の
整備手法の創設といった
都市公園法の改正を平成29年5月に行ったところでございます。このような動きも踏まえながら、
ファイターズによる新
球場建設が実現された場合には、
現状維持とされている
屋外競技場を新球場として施設更新することによって、
真駒内公園のさらなる
機能向上を図ることが期待できるのではないかというふうに考えております。
◆
長内直也 委員 ただいまは、もし真駒内というものが現実化した場合の話だと思いますが、さまざまな効果も期待できるという発言がございました。
先ほどの理事者の説明にもございましたとおり、平成28年5月に
ファイターズの新
球場建設構想が明らかになりましたが、恐らく、その前からもさまざまな協議をしてきたのだと思います。しかし、平成28年5月以来、私どもが議会の中で質問し、それに対する答えという形で議論してまいりましたが、最初に申し上げたとおり、皆さんみずからが経緯、経過についてぜひ報告したいということで
委員会が開かれたことは今までありませんでした。そうしたことで、スタートラインに立っているのか、立っていないのか、何がどこまで進んでいるのか、我々自身も報道から聞くような状況が続いてきました。しかし、我々は、結果としていい方向に向いてほしいという思いで、ぐっとこらえながら、あえて皆さんの動きを見守ってきたわけであります。
そういう意味で、今回の請願の審議を通じて、改めてその辺を認識していただきたいと思います。その上で、もちろん市民全体に問いかけるのはなかなか難しいでしょうから、市民の代表たる議会の場で、今後の動きについて逐次説明し、そのたびに我々と議論することによって、本当の意味で、今どういうふうになっているのか、真実がどこにあるのか、ましてや、市民にとってどういう選択が一番いいのかということが明らかになってくると思いますので、今後は議会の場でどのように説明していくおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 今後の議会への説明についてでございます。
ファイターズの新
球場建設構想につきましては、まだ
構想段階にある民間の大
規模プロジェクトであること、具体的な計画が決まっていない段階であることから、札幌市のほうから
常任委員会の場で説明できる状況にはなかったところでございます。
今後、
真駒内公園が選ばれた後、
ファイターズは計画の
具体的検討に入ると伺っております。新球場の具体的な検討が明らかになった段階で
常任委員会の場で報告し、具体的な
行政支援の内容も含めて改めてご議論いただきたいと考えております。
◆
長内直也 委員 これからは、間違いなく、今までのようなことではなくて、もう少し我々とも議論させていただく場が設けられるものと期待しております。いずれにしても、
札幌市内に何とかして残したいという気持ちだけは共通しておりますので、ぜひ、一緒に前を向いて議論していきたいと思います。
◆桑原透 委員 私からは、新
球場建設にかかわる
財政的支援について伺います。
これまでの報道を見ますと、北広島市は、
新駅建設のJRへの要請や新
球場用地取得の
予算計上に加え、
固定資産税等の免除を早々に打ち出すなど、とても積極的な姿勢を見せています。一方で、札幌市は、
真駒内地域の住民や
真駒内公園を利用している市民が感じている不安の声もきちんと受けとめた上で、
ファイターズに対し、できる限りの協力ができるよう、現実的な課題を一つ一つ丁寧に検証し、五輪通の拡幅や
シャトルバスの
運行調整などの
行政サポートを提案しています。そうした
取り組み姿勢の違いが、一部の市民からは札幌市が後手に回っていると見えることもあると思いますが、何もないところに誘致する北広島市とは、検討し、提案すべき内容の性質が違うことは明らかであります。
ファイターズに対しては、3月1日に
行政支援に関する札幌市の
考え方を示したと聞いています。また、3月8日の報道では、札幌市も北広島市と同様に
固定資産税の減免に踏み込むかのような報道がありました。
そこで、質問ですけれども、北広島市が打ち出している
財政支援として、
固定資産税や
都市計画税については10年間を基本に免除することを表明していますが、札幌市が
ファイターズに提案した
財政支援の趣旨についてお伺いいたします。
◎芝井
政策企画部長 ファイターズに提案した
財政支援の趣旨についてお答えいたします。
ファイターズに対しましては、新球場が広く市民に無償または低廉で開放されるなど、施設の公益性が高い場合に財政的な支援の可能性があるという内容の提案をいたしました。これは、主に
固定資産税の減免の可能性について、
現行制度を踏まえた
考え方を示したものでございます。現段階では、新球場の具体的な
整備内容やその
活用方法などが示されていないことから、具体的な
財政支援の判断はできない状況でございます。
今後、市民にとってよりよい施設となるよう、球団と協議を重ねてまいりたいと考えております。
◆桑原透 委員 札幌市における
固定資産税等の減免の
考え方については、税負担の公平性に着眼したものというふうに理解しております。
ファイターズも、新球場は、ファンだけではなく、広く市民、道民が愛着と誇りを持てる施設を目指すとしていることから、今後、新球場の
建設候補地として札幌市が選ばれた際には、ぜひ、
野球ファンだけではなく、広く市民にとってよい施設となるよう、
ファイターズと協議を続けていただきたいと思っています。
続いて、新
球場建設の
経済波及効果についてお伺いいたします。
新球場は、野球の
試合自体の経済的な効果もさることながら、その
周辺地域のにぎわいや
真駒内公園との
相乗効果、さまざまなメリットも期待できると考えています。2月に北広島市で行われたシンポジウムにおける北広島市の説明では、新
球場建設が北海道全体に及ぼす
経済効果を10年間で8,000億円と試算していると聞いています。一方で、2016年に
株式会社道銀地域総合研究所が試算したところによると、
日本シリーズを制した2016年の
経済波及効果は256億円とありますが、10年分だとしても北広島市とは随分差があるというふうに考えます。
そこで、質問ですが、もし札幌市に建設が決まった場合の
経済波及効果はどのように考えているのか、お伺いいたします。
◎芝井
政策企画部長 札幌市に新球場の建設が決まった場合の
経済波及効果についてお答えいたします。
質問の中にございました2016年に
道銀地域総合研究所が試算した
経済波及効果につきましては、68試合でしたが、
ファイターズの
試合観戦に加えて、
優勝パレードなどに伴う
消費支出だけを推計の対象としたものでございます。一方で、北広島市の試算には、新球場などの
建設需要のほかに、
ファイターズ以外の
イベント興行や
宿泊施設収入などを含んでいると考えられまして、その結果、差が生じているものと推察しております。
現段階では、
ファイターズが
札幌ドームから移転することの影響の程度や、新
球場建設の規模や球場に付随する施設が生み出す効果などが不明なことから、
経済波及効果の全体像を見通すことはできませんが、新たな投資であることを踏まえますと一定の効果は期待できると考えております。
◆桑原透 委員 札幌市が行った
アンケートの意見の中には、新球場の
経済的効果を勘案して、
ファイターズに対してより積極的な姿勢を望む声がある一方で、
札幌ドームから移転してしまうことに関して、
ドームの経営への影響を不安視する意見もありました。
札幌ドームは、
サッカーワールドカップを初め、これまでにさまざまな国内外の
イベントで感動の舞台となった市民の貴重な財産であり、私は、
ファイターズが移転してしまった後、この
札幌ドームへの影響もしっかりと考えなければ、
財政的支援に対する市民の理解は得られないと思います。
そこで、質問ですが、
札幌ドームの状況も踏まえて、札幌市の新
球場建設に対する
財政支援の基本的な
考え方についてお伺いいたします。
◎芝井
政策企画部長 札幌ドームの状況も踏まえた新
球場建設に対する
財政支援の基本的な
考え方についてお答えいたします。
札幌市が
財政支援を検討する上では、施設の公益性とともに、
札幌ドームの存在も重要だと考えておりまして、新球場と持続的に共存しながら、それぞれの
ドームが提供する
サービスにより市民の便益全体が高められることが求められているというふうに認識しております。現在示されております
ファイターズの計画からは、野球以外の用途など具体的な施設の
活用方法が明らかではなく、加えて、
ファイターズの移転は
札幌ドームの経営に大きな影響を与えるものの、その
収支改善の
取り組みは今後の
検討課題となっております。
これらを総合的に考えますと、現段階で具体的な
財政支援を示すことは困難でありまして、引き続き
ファイターズと協議を重ねる中で検討してまいりたいと考えております。
◆桑原透 委員 今の答弁にあるように、
ファイターズから新球場のイメージは示されたものの、その具体的な
整備内容や
活用方法などは例示にとどまっているため、いまだ
周辺住民や
公園利用者の不安の声は消えておらず、本請願のような
建設反対の動きにもつながっているというふうに思います。今後、札幌市に建設が決まった際には、具体的な計画を検討、協議していく過程の中で、適宜、
情報提供や
市民意見の把握を行っていくと聞いています。その中で、経済的な効果だけではなく、不安を感じている
周辺住民の意見などにもきちんと耳を傾けるとともに、新球場と
札幌ドームがウイン・ウインの関係となるよう、
ファイターズと協議を進めていただくよう要望して、私の質問を終わります。
◆
前川隆史 委員 私からも、質問させていただきたいと思います。
私も、地域を歩きますと、いろいろなところで、一体どうなっているのだという市民の皆さんからの問い合わせも多いですし、また、さまざまな意見も頂戴しまして、
札幌市民196万人がいろいろなところでさまざまな
考え方を語られているなと思っております。
先ほど、部長のほうから説明を伺いました。確認にもなりますが、昨年12月15日に
北海道日本ハムファイターズと札幌市が
実務者協議を行い、札幌市からは
真駒内公園で新球場を建設する上での基本的な
考え方、また10項目にわたる考慮すべき事項を示し、
ファイターズとしてはそれに沿って検討を進めていくことで双方が合意し、先月、2月11日の
フォーラムにおいて、札幌市と
ファイターズでその時点での
真駒内公園における新球場の
考え方とかイメージ図を公表されました。そして、2月16日から25日にかけて札幌市が
アンケートを実施しまして、その結果では、
交通環境とか
自然環境に対する懸念の声が多く寄せられましたが、その一方で、まちの活性化などを期待する声もあり、
真駒内公園における新球場の建設にはさまざまな課題があることが判明しております。しかし、今、
ファイターズに対して正式に
真駒内公園を提案しなければ、市内での新
球場建設の可能性がなくなってしまうといった状況も踏まえて、3月1日に
ファイターズへ
真駒内公園の検討を正式に提案したものと認識しております。
このように、昨年12月に検討を開始してから3月の
正式提案までわずか3カ月余りでございますが、恐らく、
ファイターズと札幌市の間では、実務者による協議を何度も続けてきたのではないかと思います。また、
正式提案の直後も、先ほど来お話がございましたが、
行政支援に関する札幌市の
考え方を
ファイターズに伝えたとのことでもございます。
そこで、質問でございますが、
ファイターズが一定の方向性を出す3月末まで残りわずかでございますけれども、3月1日に
正式提案し、
行政支援の
考え方を伝えた後、札幌市は具体的にどのようなことを行っているのか、お伺いいたします。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 3月末までに札幌市がどのようなことを行っているのかということでございます。
まず、3月7日には、自由意見を除いた
アンケートの結果を全て公表するとともに、これを
ファイターズにも渡し、共有したところでございます。また、
アンケートの自由意見については、その数が約6,500件と非常に多く、個人情報等の確認に時間を要するため、まずは全体の5分の1程度を公表し、現在、残りの公表に向けて作業をしているところでございます。
また、
真駒内公園への交通アクセスの方法として、
シャトルバスを想定した整理をしているところでございます。
シャトルバスの運行に関しては、現在も
札幌ドームでは大きな輸送機能になっておりまして、
日本シリーズのように非常にたくさんの観客があったときには、観戦後、100台弱のバスで115便程度を運行しております。平常時の試合では平均するとその6割程度の
シャトルバスが運行しているところでありまして、
真駒内公園の場合、目的地までの距離が遠くなる分、1割程度の増強が必要となる見込みでございます。加えて、真駒内駅から新球場までのシャトル便につきましても、新たにバスが必要だと想定し、バス会社との協議を始めたところでございます。
◆
前川隆史 委員 仮に
建設地となった後のことも踏まえて、バス会社との協議、また交通手段等について、さまざまな想定をした上での準備を進めているということでございました。
ところで、
アンケートの結果を見てみますと、賛否を問うような趣旨のものではありませんでしたが、自由意見では自主的に賛成や反対の意見を表明している方がたくさんいらっしゃいました。また、新球場の建設に賛同する署名が提出される一方で、反対する署名や意見書も寄せられているということでございます。このように、
真駒内公園案につきましては、地元を中心に賛成派と反対派の動きが活発化して地域に混乱が生じているようにも見受けられますが、このような状況は決して望ましいものではないと思います。
地域に大きな影響を与えるような新たな施設が建設されるとき、どのような内容で、どのような影響があるのか、情報を共有し、理解した上で賛否を表するべきでございます。そもそも賛成か反対かといった極端な2択ではなく、さまざまな立場にある地域の方が納得できるように話し合いを行って探っていくことが重要なのではないかというふうに考えます。現時点で新
球場建設に賛成している方でも、配慮が必要な事項があると思っている方も多いと思いますし、また、反対している方でも、課題が解決するのであれば賛成できるという方もいらっしゃるかと思います。札幌市は、市内に引き続き本拠地を置いてほしいとの考えから
真駒内公園を
正式提案することになったのだと思いますが、地域にお住まいの方の意思がしっかり反映されたまちづくりをする必要があると思います。
そこで、質問でございますが、札幌市は、
真駒内公園が
建設地となった場合、どのように
ファイターズとの協議を進めるおつもりか、お伺いいたします。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 真駒内公園が選ばれた場合の協議の進め方についてでございます。
真駒内公園が選ばれた後、まず、
ファイターズが具体的な
整備内容やその
活用方法などの検討を行い、それとあわせて、札幌市とともに
交通環境や
自然環境といった
検討課題に対する
考え方を整理していくことになると考えております。並行しまして、有識者や市民による検討の場を設け、課題解決策について議論し、その内容につきまして市民や地域住民に説明し、ご意見を伺っていきたいと考えております。
◆
前川隆史 委員 仮に建設が決定した場合、
ファイターズにおいて具体的な
整備内容の検討やさまざまな
検討課題に対する
考え方を整理した上で、今度はそれを市民に提供し、さまざまご意見を伺う場、協議する場を設けながら進めていきたいという答弁だったと思います。
これまでは、新球場の具体的な計画内容が示されていなかったことから、地域住民に対して内容の説明が行えなかったという部分もあるかと思います。もし、
真駒内公園が
建設地となった場合には、
ファイターズと一緒に手と手を取り合って丁寧な対応をしていただきますよう切にお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
◆伊藤理智子 委員 私からも、何点か質問させていただきます。
いろいろな意見が出るのは当然であり、道民・市民が納得できるものではなく、進め方に問題があったことは否めないというふうに思いますし、残念な思いをしている全道や札幌のファンは少なからずいると考えます。それぞれの委員からも質疑があったように、心配や不安の声などを受けとめて、納得できるように解決していくことが重要だと考えます。
理事者の説明では、
真駒内公園での新
球場建設検討を公表したのは昨年12月15日の第6回
実務者協議です。新聞では、10月上旬に
真駒内公園が
北海道日本ハムファイターズの新
球場建設の
候補地として浮上していることを報道しています。10月ごろに
ファイターズから
真駒内公園で検討できないかという話があったのではないかと思いますが、地域の住民、市民には全く知らされていなかったことが今回の請願にもつながったと思います。市民に
情報提供されないままで12月15日を迎えたというのがこの間の経過であり、また、
新聞報道を受けて多くの反対の意見があったのに、丁寧な説明や対応を行ってきたのかが疑問です。
本市として、これまで地域や市民に対してどのような説明を行ってきたのか、まず、伺いたいと思います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 これまで地域にどのような説明をしたかということでございます。
ファイターズの新
球場建設構想は、
構想段階にある民間の大
規模プロジェクトであること、具体的な計画が決まっていない段階であることから、札幌市が主体となって地域住民に説明できる状況にはなかったところでございます。しかしながら、そのような中でも、先月参加した
フォーラムで札幌市と
ファイターズから現在の
検討状況を説明し、その内容をホームページや冊子で公表し、広く知ってもらう機会をつくったところでございます。また、真駒内駅前のまちづくりを検討するグループの会合に出席し、
フォーラムと同様の説明をするなど対応してきたところでございます。
一方で、地域の方が一番知りたいと思われる、具体的にどのようなものが建設されて、地域にどのような効果や影響があるのかは、
ファイターズからまだ示されておりませんので、現段階ではわからない状況にあります。
今後、新球場の具体的な計画が明らかになった段階で、市民や地域住民にご説明し、ご意見を伺っていきたいというふうに考えております。
◆伊藤理智子 委員 2月11日に
フォーラムを行って地域に説明し、ホームページに掲載したということです。私もこの
フォーラムの内容を読ませていただきましたが、市民の心配や不安に応えるというより、既に
真駒内公園に新球場が建設されるのではないかと受け取られるような内容も多いというふうに感じました。さらに、同時に行われた
アンケートでは、建設ありきの設問で、賛成・反対の意思を表明できるものではありませんでした。
アンケートの内容はもっと市民の声をよく聞くものにするべきだったし、短期間の
取り組みだったということも問題だったと考えますが、今回の
アンケートを行った目的について伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 アンケートの目的についてでございます。
フォーラムにおきまして、札幌市と
ファイターズが
検討状況を説明したことに対しまして、その内容について、市民が現時点でどのように考えているのか、傾向を把握するとともに、今後、
ファイターズと協議を進めるに当たって考慮すべき点について把握することを目的として行ったところでございます。
◆伊藤理智子 委員 今、この請願で反対の声が上がっていますが、期待される効果に対して、本当は考える会で皆さんと情報をしっかりと共有しながら考えていきたいと思っていた方たちが納得できないような状況になったということでは、この
アンケートの目的が本当に不十分だったのではないかというふうに思います。
アンケートでは、期待される効果よりも、配慮が必要と感じる事項に回答が多かったと思います。また、期待する効果はなしと回答した方が32.7%、2,205件もありまして、これは
真駒内公園に新球場を建設することに賛成する市民が少ないということをあらわしているのではないかと考えますが、こうした
アンケート結果についてどのように受けとめているのか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 アンケートの受けとめについてでございます。
アンケートは、短期間に非常に多くの方に回答いただき、いろいろと期待する声、または懸念をする声、あるいは
札幌ドームの経営への懸念や、札幌市の進め方について、さまざまな意見があったところでございます。今後、さまざまな協議をしていく中で、懸念の声や不安の声にしっかりと応えていかなければならないと考えております。
特に、配慮が必要な項目として、半数以上の方が周辺の道路環境、アクセスのしやすさ、
自然環境の保全を選んでいることについては重く受けとめ、今後、
ファイターズが計画を具体化する中でしっかりと協議を進めていきたいと考えております。
◆伊藤理智子 委員 南区では、豊かな自然の中で、フクロウが生息している場所もあるというふうに聞いております。その自然と閑静な雰囲気が気に入って住んでいる人たちも多く、その自然やまち並みが変わってしまうのではないかという心配の声も我が党に数多く寄せられております。まちづくりにも影響してくる重要な問題であるのに、期間が短過ぎて市民は納得できないというのが今回の請願だと思います。
賛否両論あるのは当然で、わかった、応援しようとなるには時間が足りなさ過ぎます。今回の本市の対応は、十分な情報が市民に伝わっていない、短期間で進めてきたなど、地域住民の理解と納得が得られていないことは明らかです。詳しい情報がわからない中で北広島なのか真駒内なのかというような報道がされて、当事者である地域住民は不安に思う人や期待する人などが一喜一憂しています。結果的に自治体間を競い合わせたという残念な状況になっていると言わざるを得ません。
日本共産党は、この請願に対して、願意妥当で採択すべきであり、賛成することを表明しまして、質問を終わります。
◆石川佐和子 委員 私からも、何点か質問させていただきます。
請願書の文章を見ますと、札幌市が
真駒内公園への球場の建設を推進すると市議会で表明したことは青天の霹靂だとおっしゃっております。青天の霹靂と言うぐらい驚いたというのは、先ほど私は
請願提出者にご質問させていただきましたが、堀川議員の
代表質問への答弁で市側の
考え方が何ら変わっていないことがわかった、そういうような態度に対するものへの驚きだったのだなということを理解いたしました。
札幌市は、
真駒内公園における新
球場建設の検討についての
アンケートを2月25日まで行っておりましたが、2月26日の本会議で、新
球場建設の検討に関する自民党の
代表質問に対し、
アンケート結果は現在取りまとめているところだけれども、北海道及び
ファイターズと協議を進めていきたいというふうに答弁したことは、私にとっても、札幌市の意向として大変驚きでありました。札幌市は、
アンケートの結果によって、地域の方々の中には、公園の緑への影響とか
周辺道路の渋滞など、
球場建設による環境悪化を懸念して反対している声も少なからずいると認識できていたのではないかと私は思っておりました。しかし、そうしたことにもかかわらず、協議を進めるという意思表示をしたことは、私としては住民軽視と言わざるを得ないと感じております。
そして、3月1日には、札幌市は、北海道へ協力を依頼し、その日のうちに
ファイターズに
正式提案をしております。しかも、今ほどの共産党の質問に対する答弁では、
アンケートの目的として賛否を集計するようなところまでは踏み込んでいないという内容でした。しかし、この間、反対の署名や要望書など地域の方々の反対意見が次々と札幌市に届けられている中、
代表質問の答弁では正式な提案に触れず、突然、提案したようにも受け取れるわけです。市民への十分な説明責任を果たさないまま進めているような決め方は、
請願提出者もおっしゃっていたように、札幌市自治基本条例に照らしてもいかがなものかなと感じるところです。
そこで、質問いたしますが、どのような経緯を経て
ファイターズへの提案を判断したのか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 正式提案を判断した経緯についてでございます。
ファイターズの新
球場建設構想に対しては、市民が、球場に行きやすく、平日夜間の
試合終了後も帰りやすい環境を確保するため、引き続き
札幌市内に本拠地を置いてほしいとの考えのもと、これまで
ファイターズと協議を進めてきたところでございます。この間、市民からの賛成あるいは反対の署名やご意見が寄せられ、また、先月実施した
アンケートでは、
周辺道路や
自然環境といったことに配慮を求める声がある一方で、地域の活性化に向けた期待が寄せられており、先月の第1回
定例市議会の
代表質問において今後の対応などについてお答えしたところでございます。こうした状況の中、現時点で
ファイターズに正式に提案しなければ
札幌市内での実現の可能性がなくなると考え、
真駒内公園での具体的な検討を進めていくため、さきの
代表質問後に正式に提案することを判断したところでございます。
なお、
周辺道路や
自然環境といったさまざまな課題につきましては、今後の具体的な検討の中で解決できるか見きわめていきたいと考えております。
◆石川佐和子 委員 新
球場建設構想に対する賛成・反対という意見がある中、札幌市としては、現時点で提案しなければ
札幌市内での球場の実現可能性がなくなるという判断から
正式提案を行ったという経緯を伺いました。
しかし、
真駒内地域では根強い反対の声が上がっておりまして、さまざまな団体からの要望や署名など、反対の意見が札幌市に寄せられていると私も聞いておりますし、確認させていただいております。また、札幌市が実施いたしました
アンケートの自由記述を見ますと、非常に強い思いで反対していることがうかがえます。私は、こうした地域の切実な声を非常に重く受けとめるべきだというふうに考えるところです。
そこで、質問いたしますが、
自然環境や
周辺道路といった課題については、今後の具体的な検討の中で解決できるか見きわめていきたいという市の
考え方でありますけれども、地域から上がっている反対の声に対して、札幌市はどのように受けとめ、そして、どのように対応していくお考えか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 反対の声への対応についてでございます。
地域住民からは、
周辺道路や
自然環境といった点について、不安の声、配慮を求める声が数多く届いており、このような声につきましてはしっかりと受けとめていく考えでございます。しかしながら、市民や地域住民に課題の解決策についてお示しするためには、具体的な計画内容が明らかになる必要があると考えております。
いずれにしましても、
真駒内公園が選ばれた後、新球場の具体的な計画が明らかになった段階で市民や地域住民に説明し、ご意見を伺っていきたいというふうに考えております。
◆石川佐和子 委員 地域の不安の声や配慮を求める声を受けとめていくというお考えを確認いたしました。
候補地が決まって、具体的な計画内容が決まったら
情報提供や
市民意見の把握を行っていくということもあわせて伺いました。
しかし、
請願提出者は、地元に説明せず、決まってから
情報提供しているように受けとめられる進め方を問題視しております。先ほども言いましたが、自治基本条例では、市民の意思を把握し、市政の運営に反映させることが市長の責務だと定めていることは当然ご存じだと思いますので、その点はしっかりと考慮して押さえていただきたいと思います。
今回、地域から寄せられた意見や
アンケートには、公園の自然や生態系を守ってほしいというものもたくさんありました。
真駒内公園には貴重なカタクリの群生地が近接しており、エゾフクロウの姿も確認、観察されていて、そういう貴重な存在の
真駒内公園は、本当に皆さんに愛されていることがわかりますし、多くの市民の方たちがこうした自然に触れるために公園でウオーキングやバードウオッチングを行っております。
仮にこうした自然豊かな公園に球場が建設されると、直接、球場が建設される場所以外も含めて、さまざまな環境への影響が出てくる可能性があると私は思います。そういった視点から、北海道自然保護協会は、札幌市長と
ファイターズの代表取締役社長宛てに新
球場建設に係る意見書を提出しておりまして、この
真駒内公園案が実施されると公園北部の自然と景観が損なわれること、また、交通混雑による生活環境の悪化を懸念し、
自然環境と生活環境を保全していくためには、環境に対する現状把握と環境影響評価の必要性を強く訴えております。新
球場建設を計画する場合、現状と照らして環境への影響がどのように、またどの程度あるのか、その事前評価を行うことは非常に重要なことだと考えます。
そこで、質問ですが、仮に具体的な計画内容が決まった場合に、環境アセスメントといった環境影響評価を実施する予定はあるのか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 環境影響評価の実施についてでございます。
新球場につきましては、その規模から、札幌市の環境影響評価条例の対象外になると推察しておりますけれども、
ファイターズが具体的な計画を策定する中で、事業主体の責務として調査、予測、評価といった環境影響評価を自主的に行うことが望ましいのではないかと考えております。
この結果につきましては、有識者や市民による検討の場において説明し、議論していきたいというふうに考えております。
◆石川佐和子 委員 きょうの質疑を通して私が確認したのは、札幌市として球団に一定の方向性を決めてもらって、その上で詳細な設計等を行う中で環境への配慮をしていこうという
考え方だと思います。
今回のこの請願は、
真駒内公園に
球場建設をしないことの決議を求めるものであり、
真駒内公園を保全していきたい地域住民の意思を重く受けとめ、その趣旨に賛同するものであります。
したがって、この請願は採択すべきものということを申し上げて、私の質問を終わります。
◆中山真一 委員 私からも、何点か伺います。
先ほど来ありましたが、多くの市民は
札幌ドームへの残留を望んでおります。私は、以前から、議会の場でも、
ファイターズにできる限り
ドームに残ってもらうべく、
札幌ドームの管理運営について柔軟に対応するよう繰り返し提言してきました。しかしながら、札幌市が柔軟な対応をとることはありませんでした。しかも、第三セクターである
札幌ドームの赤字は市民負担に直結いたします。にもかかわらず、現状において、
ドームへの残留は難しいという状況になってしまったことは大変残念であり、市民の皆さんに申しわけなく思っております。
札幌市は、
ファイターズがまさか
札幌ドームから出ていくことはないだろうと、たかをくくっていたのではないかと市民の皆さんに思われても仕方がないというふうにも考えます。これも私が最初から指摘してきたことでありますが、他の球団の多くが球場との一体運営をしていること、そして
ファイターズ球団の収支状況、これらを見れば、球団が今の仕組みのままではやっていけないことは明らかでした。札幌市は、このような状況の適切な見きわめ、そして、それを踏まえた大局的な判断ができなかった、そのツケは納税者である市民が払うことになります。さまざまな事情があったにせよ、この点は真摯に反省すべきと思います。
交渉というのは相手がある話ですので、一方的に札幌市に問題があったと言うつもりはありませんが、市民負担に直結する部分に関しては札幌市が一義的に責任を負っております。ただ、こうなった以上、現状の中で市民全体にとってのプラスの影響とマイナスの影響を適切に見きわめ、その上で球団と折衝し、主体的にマイナス面を最小化し、プラス面を最大化することが札幌市の責任です。
1年前、昨年3月の
代表質問において、私は、市長に対し、
ファイターズが
札幌ドームから移転した後の経営見通し、すなわち今後の市民負担について伺いました。これに対し、市長から、
ファイターズが移転した場合には、
株式会社札幌ドームの経営に大きな影響がある、さまざまな角度から収支の見直しを進めて市民負担が最小になるように努めていかなければならないとの答弁がありました。また、市長は、昨年11月の記者会見において、札幌圏で二つの数万単位の球場というのは成り立つとお考えかと問われ、仮に同じような球場が出てくると、なかなか難しい状況が出てくるかなという思いはあるとご回答されました。大規模スタジアムが市内に二つでどうやっていくのか、これは市民の率直な不安です。新球場と
札幌ドームは車でわずか15分ほどの距離であります。両者は完全に競合となり、同じ市場を奪い合うことになります。
そこで、伺います。
今回、真駒内を
正式提案するに当たり、
札幌ドームの経営への影響をどのように見通して提案するという判断に至ったのか、伺います。
あわせて、新球場が真駒内にできた場合、赤字による市民負担を最大限低減させるため、
札幌ドームとどのように共存を図っていくつもりか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 札幌ドームの影響をどのように判断して提案したかといったことと、共存できる見通しについてでございます。
まず、
札幌ドームへの経営への影響につきましては、繰り返しになりますが、
ファイターズの移転は
ドーム経営に極めて大きな影響があるものと認識しております。しかしながら、
ファイターズは、
札幌ドームから移転し、新
球場建設を検討すると明言している以上、引き続き市内に本拠地を置いていただきたいといった思いで
候補地を提案したところでございます。
それから、共存の関係ですが、新球場の建設につきましては、
ファイターズ側が採算性の見きわめを行った上で投資を判断するものと考えておりまして、新球場が建設されるということであれば、それは
ファイターズの判断だと考えております。一方で、
札幌ドームの経営にはきわめて大きな影響がありますが、
ファイターズによる野球仕様とした新球場と
多目的施設である
札幌ドームではそれぞれの目的や経緯などが異なっておりまして、
札幌ドームは多目的という目的に沿って運用されるものと認識しております。
現段階では、新球場の具体的な
整備内容やその
活用方法などが明らかになっていないことから、新球場と
札幌ドームが競合するのか、共存できるのか、見通しはわからない状況というふうに考えております。
◆中山真一 委員 今、新球場の具体的な
整備内容とその
活用方法が明確になっていないので、競合の見通しも含めて、なかなかわからないというお答えがありました。当然、相手方は民間企業ですので、今もこれからも精緻な試算をした上で進めていくというふうに思います。一方で、市民の負担に関しては、札幌市の責任があるところですので、当然、札幌市もその辺の見通しを含めて示すのが本来の姿ではないかなというふうに思います。
今、多目的としての
札幌ドームの利用と野球場としての新球場の競合関係は見通せないというお話がありましたが、球団は、新球場を建設するに当たって、当然、
プロ野球のオフシーズンの活用についても綿密に検討されているはずであります。年間を通じて稼働させないと、初期投資の回収は困難であるからです。その点、先日の
フォーラムで、球団側から、オフシーズンはアイススケートやアイスホッケーなどの活用を考えているというお話がありました。
ここで我々が一つ考えなければならないのは、真駒内屋内競技場のことであります。札幌市と北海道は、オリンピック・パラリンピック招致に向け、屋内競技場の建てかえを想定しております。現在は、北海道が国に国立施設としての建てかえを要望している状況です。この屋内競技場の建てかえですが、建設費は約272億円、オリンピック後の後利用については、札幌市のスケート文化の発信地として長く愛されるスケートリンクを目指す、夏場は
イベントや展示会等の開催など一年中にぎわう多目的アリーナにするとしております。この二つの施設は、徒歩わずか10分の距離にあります。こちらも新球場と競合関係となり、同じ市場を奪い合うことになる可能性があります。そうなれば、屋内競技場の稼働にとっても大打撃となる可能性があります。これは、道民・市民、そして国民の税負担につながる話であります。
一方で、球団側から新球場のオリンピック・パラリンピック会場としての使用可能性についても市側に提案があったとの報道もあります。これは、うまく工夫すれば市民利益にもつながる話だと考えます。精緻な分析が必要ですが、球団が建設する施設を使用させてもらうことで、建設に係る莫大な初期コストも、その後50年にわたって持ち続けることによる維持費負担も低減することが可能となります。
ファイターズにとっても、オフシーズンの有効活用は大きな課題であります。真駒内に建設するメリットにもなります。ここでは、マイナスをプラスに変える大局的な判断が求められます。
そこで、伺います。
新球場におけるオリンピック・パラリンピック施設としての活用について、球団からの提案を前向きに受けとめ、北海道や担当部門とも連携の上、今後、新球場が真駒内と決まった場合、真剣に検討すべきと考えますけれども、見解を伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 新球場をオリンピック・パラリンピック施設として活用することについてでございます。
現段階では、オリンピック・パラリンピックのフィギュアスケートについては、繰り返しになりますが、屋内競技場を国立で建てかえということでございます。今ご提案のことにつきましては、今後の
検討課題というふうに捉えております。
◆中山真一 委員 私は、これも以前に議会で申し上げたのですが、このような官民連携プロジェクトというのは、当然、特定の民間企業の利益に直結する側面を持っております。だからこそ、市民への情報公開が決定的に重要であります。相手方にもその点を強く求め、適宜・適切に説明責任を果たしていくことが必要で、その上で市民や関係者の理解を丁寧に得ていくことが不可欠であります。
私の昨年の
代表質問で、市長は、
札幌ドームの運営に係る市民負担や新球場に係る札幌市の協力などについて、適宜、議会でご審議いただく、市民にも示していくとのご答弁がありました。しかしながら、これまでのやりとりを聞いていても、
ドーム残留が無理になった以降、これまで、特に市民に対する
情報提供、市民との対話の面で十分であったとは言えません。新球場構想は、本来、市民にとって札幌の未来につながる夢のある話になるかもしれません。だからこそ、今回の札幌市の
正式提案に対しては一定の理解をしているところであります。しかしながら、現状で示されているものは、情報が少なく、市民にとっても判断が難しい、だからこそ市民世論も割れております。
市長も、先日の記者会見で、
ファイターズから具体的な条件や内容が出てこなければ市民が判断できないような環境に置かれているとおっしゃっておりました。今後、真駒内が
候補地に決定された後の詳細な情報が提供されてこないと、市民も我々も判断できないというのが現状であります。
そこで、伺います。
これまでの質疑を聞いていても、判断材料が不足しているのが現状であります。今後、
候補地に決定後、球団側と条件や計画の中身を詰めていく中で、周辺への影響、そして札幌市全体への影響など、プラス面、マイナス面を勘案した上で、もしマイナス面が大きいと判断した場合は
候補地として撤回することもあり得るのか、伺います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 プラス面とマイナス面を評価して、マイナス面が大きければ撤回の可能性もあるのかといったことについてでございます。
真駒内公園が選ばれた後、
ファイターズと具体的な計画について協議し、それに基づいてプラス面、マイナス面を評価することになると考えております。並行して、有識者や市民による検討の場を設け、そういったことも議論していくことを想定しております。その議論の中で、プラス面が多く評価できるようなことがあるのか、ないのか、そういったことの議論になると想定しています。
◆中山真一 委員 ご答弁の中で、撤回することもあり得るのかということに対して言及がなかったように思います。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 撤回については、現段階では、その可能性はわからないというふうにお答えしたいと思います。
◆中山真一 委員 どんなプロジェクトにも当然プラス面とマイナス面があるわけでして、市内誘致を進める前に、札幌市がこれらの整理を行って、その内容を公表した上で、市民の理解を得る過程が必要だったというふうに思います。当然、段階によっても不透明なものがあるかと思いますが、このことは、これまでもるる質疑がありましたように、市民に対する行政の責任であります。
最後に、
建設地が
真駒内公園に決まった場合には、これまでの経過や市民の意見なども踏まえて適切に対応されていくことを求めまして、私の質問を終わります。
○伴良隆 委員長 総務委員の皆さん、ほかに質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○伴良隆 委員長 なければ、松浦議員。
◆松浦忠 議員 自民党から始まる各常任委員の皆さんの質疑を聞いておりましたが、残念ながら、この質疑を通して、反対をする方々の内容が不明で不安だ、これに具体的に踏み込んだ質問は一つもなし、そしてまた答弁もなし、請願の趣旨に沿った審査というのが実質的に行われなかった、私はこう感じております。
そこで、まず最初に、局長以下、そこの答弁席に並んでいる2人の部長にお尋ねしますが、あなた方は、あるいは、あなた方の前任を含めて、日本ハム球団のこの仕事の任に当たっている方は、どういう役職の方で、どなたが当たっているのか、示してください。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 我々が協議している
ファイターズ側の役職については、事業本部長ということでございます。
◆松浦忠 議員 私が尋ねているのは、日本ハム球団側の札幌市との交渉に携わってきている方は、役職名、氏名はどなたですか。
○伴良隆 委員長 松浦議員、市側ですか、
ファイターズ側ですか。
◆松浦忠 議員 (続)
ファイターズ、球団側と言っている。
○伴良隆 委員長 球団側です。お願いします。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 球団の事業統括本部長の前沢氏、それから、同じく副本部長の三谷氏です。
◆松浦忠 議員 最初に、札幌市がこのお二方と会われたのは何年何月何日ですか。そして、札幌市側が対応した方はどなたですか、役職名を含めて。
◎浦田
まちづくり政策局長 私がこの対応チームの責任者でございます。私が初めて前沢氏とお会いしたのは、おととしの3月でございます。こちら側は、当時の石川スポーツ局長、それから、岸市長政策室長、そして私の3名、向こうは前沢氏、三谷氏、ほかに球団職員の方が3名ほどいらっしゃったというふうに記憶しております。
◆松浦忠 議員 それでは、私は、実は、平成28年6月27日午前10時から11時57分まで、1時間57分にわたって、前沢事業統括本部長、三谷副本部長が人を介して会って話をしてみてくれないか、こういう話がありまして、会って話を聞きました。
その中で、この2人が私に言った中で、一つは、球場の使用料が高い、後楽園と比べて、二つ目は、芝の質も悪い、あるいは、選手のトレーニング環境も悪い、こういうような幾つかのことを言われました。話は聞いて、検討できるものは検討して、できるだけ改善に努めますよということで別れたわけであります。
その後、平成28年のシーズンが終わった後に、皆さんもご承知のように、
ファイターズの球団と選手会が
札幌ドーム株式会社に申し入れをしました。初めてです、選手会が申し入れをしたのは。幾つかあったのですが、その中で特徴的なのは、外野のフェンスのぶつかったときのけが防止のクッション、スポンジが、福岡
ドームは五十数ミリ、
札幌ドームは24ミリだ。もう一つは、プレーの上で欠かせない人工芝、これが悪い。具体的に、継ぎ目などが危ない、こういうようなことを申し入れたということを報道で知りました。
私は、それに対して、即座に
ドームに赴きまして、社長あるいは北野専務、あるいは、もうやめられたけれども、最初から東京
ドームからこちらに来られていた専務などと話をしまして、その後、その場で、この外野のフェンスについて、緩衝材、いわゆるスポンジを厚くするのがなぜできないのかと聞いたら、外野のフェンスが開閉式になっていると。したがって、刀で言えばさやのほうの幅がそれしか入らぬからとこう言うから、そのさやはコンクリート製なのか、鉄製なのかと聞いたら鉄製だと言うから、それはすぐ溶接で切って広げればいいのじゃないかということで即座に解決に至りました。
さらに、芝については、
札幌ドームを通じて、国内のどこの芝がいいのですかということを球団から選手会に聞いてもらいました。ナゴヤ
ドームの芝がいいと言いました。早速、ナゴヤ
ドームに、製品の内容について芝の製造メーカーに問い合わせてもらいました。その結果、
札幌ドームと同じ会社がつくり、同じ仕様だということがわかりました。敷き方について、合わせ目がめくれるということについて、これは簡単に解決できるのじゃないかという話をしたら、実はちょっと敷き方が粗雑でめくれていました、きちっと敷いたら全くそういう心配はありませんでした、こういうことでありました。
一方、ことしの2月11日に行われたあの北海道青少年会館での
フォーラムには、私も参加しました。その中で、前沢さんが発言しました。これは議事録にもあると思うのですが、こう言っておられるのですよ。先ほど部長も言いましたが、芝が巻き取り式で薄い、こういうことを言いました。芝が巻き取り式で薄いのだったら、例えば10メートルを巻き取るものを、じゃ、毛足だとか床を厚くする、倍にするというのだったら5メートルで巻き取るようにすれば、それは用が足りることなのです。
そういったような以前から言っていることを、前沢さんは、この間、みんなが集まったところで説明していました。それについて私は指摘したいと思ったけれども、質疑がなかったから指摘もできませんでした。初めて参加した人は、ああ、そうかと聞いているんです。
あの
フォーラムというのは、いわゆる札幌市から補助金をもらっている札幌市商店街振興組合連合会という中の一グループがああいう団体をつくって、そして、彼らは賛成派だということを明らかにして運動もしているんです。球団ができて以来、札幌市商店街振興組合連合会は、球団から多額の有料入場券を受け取り、そして、もちろんポスターなども各商店街に掲示を要請する。その過程の中で、市商連は、使途不明金を――その券を有料でさばいて整理したという事件があって、私も議会でこれを取り上げております。そういう団体が、それに基づいて開催したということで、全くの質問も何もなしで、これが説明会と言えるものかどうか、ここなんです。これが一つであります。
それから、二つ目は、時間の関係もありますから根本的なことを言えば、日本ハムは、1月29日に、突然として社長交代をしました。記者会見の模様が各新聞に載っておりました。その中で、新社長は、
札幌ドームを含めて、これから選択をしていきます、こういうことを言っているのです。検討していきますと、どこに決めるか、
札幌ドーム含めてと言っているんです、記者会見で。
そこで、札幌市は、この記者会見の内容について知っていたか、いないか、その発言を。これについて、まず、浦田局長にお尋ねします。
◎浦田
まちづくり政策局長 今、議員がおっしゃった内容については承知をしております。
◆松浦忠 議員 ならば、市長は、市民がこれだけ多くの不安を持っている――もう一つ言うと、私は、2月の初めに、先ほど
請願提出者が説明の中で申し上げていましたけれども、内容がわからぬから、戸谷真智子さんという方が考える会を立ち上げて、札幌市に質問の申し入れをしたい、こういう相談が最初に私にありました。私が仲介をして、町田副市長と会いました。戸谷真智子さんを初め、3名の方、総勢4名で、市長室に入って左手の奥の応接室で会いました。
そのときに、戸谷真智子さんから、札幌市は、きちっとした説明をして、そして、市民の不安をなくするようなことを何でしないのですか、何も説明をしないで、ただ、賛成、反対の意見が割れている、対立している、これは情けないことだという趣旨の話がありました。そして、段々の話があって、そういう中でも、ちょうど青年会議所が20万人の署名を集めるということも発表して始まっておりました。賛成多数だからといって、説明なしに反対の少数派を切り捨てて市長は真駒内に同意するのですか、こう尋ねたら、町田副市長はこう答えたんです。それはないと思います、それは、市長はしません、明確に答えているのです。村瀬部長はそこにいました。こういう経緯があって来ているだけに、反対をしている、心配をしている多くの方は、札幌市長に全権委任することは心配だ、だから、反対の会をつくって我々の側の代表である議員に考えてもらいたい、これが請願に至った理由なんです。
そこで、さっき、補助金だとかなんかの話が出ておりました。
その前に、そこに座っている部長2人と局長、
真駒内公園を歩いたことは何回ありますか。1人ずつ答えてください。
○伴良隆 委員長 松浦議員、請願に関連しますね。
◆松浦忠 議員 (続)はい、します。
○伴良隆 委員長 それでは、答えてください。
◎浦田
まちづくり政策局長 回数までは承知しておりませんが、20代から30代にかけて、毎年、札幌マラソンに出ておりましたので十数回、今回、こういう問題が起きまして、また改めて園内を一周したことが2回ございます。
◎村瀬
プロジェクト担当部長 数は全て記憶できておりませんけれども、少なくとも20回以上は行っている記憶があります。
◎芝井
政策企画部長 私は、前々職が南区にいましたので、本当に、数は限りなくというか、数え切れないほど行っています。
◆松浦忠 議員 私は、実は、この戸谷真智子さんから電話が来て、相談を受けて、初めて、三十数年この仕事をしているけれども、
真駒内公園は道立公園の関係もあって――さけ科学館は行きましたよ。セキスイハイムも行きました。だけど、公園そのものの全体を歩いたことはなかったのです。初めて歩いてみました。3回、行きました。
そこで、浦田局長に聞くのですが、あの公園というのは、あの公園の持っている機能、機能ということは、自然を含めて公園の機能を全て言うんですよ。あそこに植生しているもの全てを機能と言うのですよ、置かれている環境も含めて。
札幌市内で匹敵するのは、どこにどういう公園がありますか、具体に。
◎浦田
まちづくり政策局長 何をもって匹敵するかというのはちょっとよくわかりませんが、少なくとも、もともと進駐軍のゴルフ場を公園化して50年強、地域の方々、公園管理者の方々の努力もあって植生は非常に豊かである。さらには、真駒内川ですが、私は河川行政にも携わっておりましたので、当時、真駒内川を舞台に水辺の楽校という当時の旧建設省のプロジェクトをやっていて、その担当者でもありました。そういう意味では、水があり、空気が澄んで、植生も非常に豊かという意味では、なかなかほかに比べるもののない非常に貴重な公園であるということは言えるかなというふうに思います。
◆松浦忠 議員 私は、板垣市長のときに、私が1期目のときですが、さけ科学館をつくる、豊平川にサケを遡上させたいと。下水道も整備して、川の水もきれいになった、そこで、さけ科学館をつくって、北海道の食卓に欠かせないサケの交尾、産卵、そして稚魚になって、さらに子どもたちが放流し、そしてまた豊平川に帰ってくる、それを子どもたちに見せたい、こういうことで、当時、板垣市長は、北海道知事とも話をして、あの公園の中に科学館をつくりました。私らも視察で行きました。
今回、私が行ってみて思ったのは、あの中では、いわゆる河川そのものが、札幌市の中心河川である1級河川がその周囲を流れている、途中まで1級河川となっている真駒内川、そして、あの公園の中心部に、真駒内川の急峻な勾配のところを水が流れ、そして、川底の泥が下流に流れて豊平川に堆積しないように、河床もきちっと工事をして、さらに、秋にはサクラマスが遡上して、その上流まで、札幌市が管理するぐらいの源流部分まで上がっていって自然産卵できるという状況ができているということを、実は、私は、今回、行って初めて知ったのです。すいません。ずっと前からあったのを、私は初めてなのです。
それを、この間の11日のあの青少年会館の
フォーラムのときに、前沢さんにかわって内容を説明したのが三谷副本部長でしたが、こう言いました。ホテルも建てます、バーベキューもできます、そして、あの真駒内川に子どもが水遊びできる水辺をつくります、こう言ったのです。私は、びっくりしたんです。水遊びをしたら、もう魚は上がってきません。せっかく、北海道が税金を投入して、川底の土が流れて豊平川に入らないようにちゃんと整備をする、そして魚道までつくって、札幌市もその上流のほうをきちっと管理して自然産卵ができるようにする、そして、子どもたちがその遡上の状況を上から眺めたり、あるいは、源流部に行って水の中に入らないで眺めることができる、産卵状況を。そういうような
自然環境豊かなものを人為的に壊す、それが子どもが集まって喜ぶことだと言われた。あれを聞いて、私は、この方々は本当の意味での子どもに対する教育というのがわかっていないな、これは子どもに間違った教育をする、そういう自然を破壊するということは、人間そのものが住めなくなることにつながるのです。そのことがわかっていない。これはまずいと私は思ったのです。これはまずいと。
浦田局長も部長も出ていました。浦田局長、この発言は記録を見てください。一語一句は多少の違いがあるかもしれないけれども、基本的には間違いなくこれですから。こういうことについて、局長は、いやいや、それでいいんだと思うんですか、どうですか、お伺いします。
◎浦田
まちづくり政策局長 真駒内川の水辺に人がおりていけるような造作をするというのは、私としては、一つのイメージというか、イメージパースなのかなと。逆に、そういう遊び場を川の中につくりますという発言があったかどうか、ちょっと私は……(発言する者あり)
ありましたか。そうですか。
そもそも、議員からご説明がありましたが、真駒内川そのものが洗堀防止をしなければならないほど急流な河川ですから、実際に子どもが川の中に入って遊ぶような川ではない。水辺の楽校もあくまで観察をすることが目的になっている川でございますので、私としては、あくまであの絵はイメージなのだろうな、そういう受けとめ方をしておりました。
◆松浦忠 議員 浦田局長、人間は、やろうと思わないことはイメージしないの、やらないことは皆さんに説明しないの、最低限でもこれはやりますよということを絵に描いて説明するのです。構想図なんです、あれは。だから、さっき私が指摘したように、日本ハムという会社そのものにそういう配慮はないなと私は受けとめたのです、あのときに。
浦田局長も土木の職種の人ですからおわかりのように、札幌市は、市有管理河川で、子どもが水に触れるということでずっと進めてきていました。川ののり面擁壁を改修し、川底も3面をコンクリート張りにして、階段をつくり、そして、水が一定限たまるような仕組みにして、そこで水遊びができるところを幾つもつくってきましたね。創成川もそうしましたね。
私は、前沢さんや三谷さんの前歴も調べましたが、そんな環境にかかわる仕事は一つもやっていません。
○伴良隆 委員長 松浦議員、おっしゃる趣旨はわかりますので、少しまとめてください。
◆松浦忠 議員 (続)伴委員長、私がここで打ち切られたら、いずれにしても、19日の予算特別
委員会に、堀川議員とかわっていって、そこで市長を呼んでやらなきゃいかぬのです。きょう、こんな大事な問題を、先ほど長内委員からもあったように……
○伴良隆 委員長 まだ打ち切るつもりはございません。ぜひ質問してください。
◆松浦忠 議員 (続)長内委員からもあったように、議会に対しての正式な審議というのはこれが初めてなのですよ。今回、私がこうやって相談を受けてお手伝いしなかったら、これも実現していないのですよ。
そういうことからいったら、何できょう市長は出席しないのか。黙っていたって出てこなきゃだめですよ。そういうことなんですよ。
したがって、そういうようなことからいったら、全く環境に対する認識なんていうのはあり得ない。
それから、もう一つ、バーベキューもできるということをイメージしたと言っていましたね。何ですか、これ。あれを聞いた後に、ある別な食肉業の人から私のところにこういう意見が来ているのですよ。秋元市長と高橋知事は日本ハムの直営店をつくらせるのかと。競争で、俺らも、プリマハムも伊藤ハムも何とかハムも、食肉業をやっているところがそこに入る余地はあるんですか、こういう問い合わせがあったのですよ。松浦さん、まさか、あなたは、真駒内に日本ハムの製品直売店をつくらせるために野球場をつくるんじゃないだろうねと言われました。
そこで、浦田局長にお尋ねするのですが、同業の人たちはそういう懸念も持っているのですよ。例えば、広島スタジアムはバーベキューをやっています。楽天の宮城のスタジアムもやっています。今は、大体、何かをやるとなったらどこの家庭もそうです。私のところも、孫が遊びに来たら、じいちゃん、ばあちゃん、バーベキューをやろうとすぐに言うんですよ。みんな、そうだと思うのですよ。
そこで、一つ聞くのですが、焼肉屋さんができたら、公募になって、誰でも入れるというような話が今までに出ていましたか。
◎浦田
まちづくり政策局長 議員がおっしゃるバーベキューができるようなエリアがあるということはパースの中で示されておりましたが、そこでどのような業態を展開するのかといったような話は、協議の中でも一切しておりませんので、現在のところではお答えできない状況でございます。
◆松浦忠 議員 私が前沢さん、三谷さんと会って1時間57分にわたって話をしたときに彼らが何を言っていたかといったら、売店の権利も、広告看板も、ネット裏の年間50万席も、大々的にとまでは言わなくても、我々が自由に使えて日本ハムのものを売るブースすらないんですよということなのですよ。我々が興行主でありながら、みんな大家の言いなりだ、こう言われたのです、私は。
根本は何かといったら、いわゆる
ドームの球団として、
ファイターズの球団としていかにして収益を上げるかということなのです。札幌市と日本ハムとの間の収益の争いなんです。それも、最初、日本ハムは、余りお客さんが入らなかったときには、札幌市の力をかりて、あるいは株主になっている北海道電力なんか、また農協もホクレンも、大きな会社ですから厚生費で券を大量に買って社員に配る、そういうことを通じてみんなに協力いただいていたときには黙っていた。優勝してちょっと客がついてきたとなったら、今度はそろばんを入れて、ついにそうやり出した。
そこで、12球団の中で、球団の経営だけの独立採算で成り立っているのは何球団ありますか。わかっていたら答えてください。