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  1. 札幌市議会 2017-02-21
    平成29年(常任)財政市民委員会−02月21日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-26
    平成29年(常任)財政市民委員会−02月21日-記録平成29年(常任)財政市民委員会  札幌市議会財政市民委員会記録            平成29年2月21日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後2時7分     ―――――――――――――― ○村上ゆうこ 委員長  ただいまから、財政市民委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  最初に、不適正な契約事務等に係る報告を議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎町田 副市長  私から、報告に先立ちまして、まず、お詫びを申し上げます。  先月27日に、スポーツ部の元職員が、在職中の契約事務に関して、官製談合防止法違反により有罪判決を受けました。また、環境局円山動物園においても、不適正な契約事務が行われていたことが判明しました。  このことは、法令を遵守すべき公務員にとってあるまじき行為であり、市民の皆様に大変なご迷惑、ご心配をおかけすることとなり、ここに深くお詫び申し上げます。  まことに申しわけありませんでした。  今後、このようなことが二度と起こらないよう、職員の法令遵守意識の徹底と再発防止策の着実な実施に努め、市政に対する信頼の回復に向けて全力を尽くしてまいります。  この後は、今回のスポーツ局及び環境局の事案の詳細と申し出に係る内部調査の結果、そして再発防止策につきまして、それぞれ担当の部長よりご説明申し上げます。 ◎手島 スポーツ局スポーツ部長  昨年11月、元札幌市職員が逮捕、起訴され、本年1月に有罪判決を受けた官製談合事件について、その経過をご報告いたします。  お手元の資料1をごらんください。  最初に、有罪判決を受けた元札幌市職員についてご説明いたします。  元職員は、宮越光秋64歳、平成20年4月から定年退職を迎えた平成25年3月末まで、当時の観光文化局スポーツ部施設課に在籍しておりました機械職の技術職員でございます。退職後は、一般財団法人さっぽろ健康スポーツ財団施設課に勤務しておりましたが、本年1月30日をもって解雇されております。
     続きまして、事件の経過ですが、平成28年10月下旬から警察による調査が開始され、同年11月7日、いわゆる官製談合防止法違反により、宮越元職員と市内の建築金物製作会社、以降A社とさせていただきますが、この会社の元営業課長が逮捕されました。  11月29日、宮越元職員は札幌地方裁判所に起訴されておりますが、元営業課長は不起訴となっております。その後、平成29年1月10日、札幌地裁において第1回公判が行われ、宮越元職員は、公訴事実を全面的に認容し、同月27日、懲役1年、執行猶予3年の判決が下されております。  続きまして、事件となった契約でございますが、平成24年度麻生球場外部搬入出部ゲート保全業務でございます。  契約の経過は、お手元の資料のとおり、A社を含む3社から参考見積もりを徴取し、その金額に基づき設計がなされ、その後、被指名者選考委員会におきまして、この3社とランダムに選定した2社、合計5社を指名業者と定め、平成25年3月12日に入札を執行し、A社が落札しております。  続いて、公判における公訴事実ですが、宮越被告は、事件となった業務の指名競争入札に関して、A社の元営業課長と共謀の上、業者選考案を他の係員に作成させたものでございます。また、元営業課長に対して、秘密事項であります予定価格算定の基礎となる設計金額がおおむね500万円である旨を教示し、この結果、元営業課長が470万円で入札し、A社に落札させ、もって入札等に関する秘密教示などにより入札の公正を害すべき行為を行ったというものでございます。  最後に、判決理由についてでございます。  公訴事実に争いはなく、宮越元職員は、退職が間近であったことや、業務を円滑に進めたかったといった主張をしておりましたが、本件は、社会の信頼を大きく損ね、かつ、公正な入札と比較して高額な落札となったことによって税金が無駄に使われており、その主張を正当化することはできないものとされました。  一方、事実を認め、損害額の賠償を行う意思を示すなど十分に反省していることや、私的な利益を得ていないこと、社会的な制裁を受けていること、前科、前歴がないことなどから、執行猶予つきの判決となったものでございます。 ◎加藤 環境局円山動物園長  私から、環境局円山動物園で行われた不適正な契約事務についてご報告いたします。  お手元の資料2をごらんください。  まず、平成26年度円山動物園モンキーハウス金具取付・修繕業務についてでございます。  下の表の業務の概要でございますが、この業務は、モンキーハウス改修後の遊具取りつけのための金具製作、設置及び改修外金物の修繕を行うものです。  モンキーハウス及びサル山の工事を連続して行うスケジュールの中、先行するモンキーハウスの竣工後に修繕箇所が複数発生いたしました。この修繕を緊急に行わなければ、後に続くサル山の工事に向けて、動物の移動のスケジュール及び安全に大幅な支障が出てしまうという状況に至りました。  この業務について担当することとなった職員は、特定の1社でなければ期限内に業務を完了することができないと考え、実質的には緊急による特定随意契約で業務を進めたにもかかわらず、書類上は指名競争入札の形を整えておくしかないと誤認し、その会社の社員に依頼して契約関係書類を整えたものでございます。  次に、平成27年度円山動物園アフリカゾーン動物柵ほか設置業務についてでございます。  次のページの業務の概要にありますが、この業務は、カバ・ライオン館のライオンとハイエナ屋外放飼場に逸走防止用の柵設置等を行うものでございます。アフリカゾーンのオープンの日がずれ込み、集客のためにこれ以上おくれることはできないという動物園の方針の中で、平成27年6月、当該施設の一部補修を行う必要性が生じました。しかしながら、緊急に着手しなければ、オープンに向けた動物の移動スケジュールに間に合わず、さらなるおくれが発生すること、また、この履行期間ではA社でなければ完了することができないと考えた職員は、実質的には緊急による特定随意契約で業務を進めていたにもかかわらず、書類上は指名競争入札の形を整えておくしかないと誤認し、その会社の社員に依頼して契約関係書類を整えたものでございます。 ◎粟崎 総務局職員部長  私からは、資料3に基づいて、このたびの円山動物園の不適正な契約事務に関連して、市内の会社の元社員から通報があった件について、調査結果をご説明させていただきます。  まず、1の申出概要にありますとおり、お申し出の方からは、自分の勤務する会社と札幌市の契約において不正が行われているとの趣旨のお申し出がありました。  次に、2の申出経過でございます。  ここに記載してある日付の前にも、匿名で2回、本市の市民の声を聞く課にお話をいただいていたようですが、実名を教えていただけたのは、資料のとおり、平成28年2月3日のことでありました。  4月にお越しいただいた際は、ご本人の携帯電話の番号も教えていただけましたので、その後、本市からご連絡し、詳しく事情を伺ったのがゴールデンウイーク後の5月13日でございます。この時は、申出人が、ご自身が会社でつけていたものであるという日報や受注台帳、これは手書きのものですが、その写しなどの提供を受け、2時間程度、お話をお聞きしております。  お申し出人から契約において不正があったと指摘された部局は、3に記載のとおり、スポーツ局、環境局、下水道河川局教育委員会の学校であります。  以上のようなお申し出に対して、4の調査結果の内容で調査を進めてまいりました。  平成28年2月3日にいただいたお申し出に関しては、スポーツ局、環境局、下水道資源公社の一部契約、学校が対象でしたが、平成28年2月から3月にかけて、指摘のあった契約について、関係書類の精査及び契約に関係した職員への聞き取り調査を実施しましたが、法令違反は確認できませんでした。  平成28年4月25日と5月13日にいただいたお申し出に関しては、スポーツ局、環境局、下水道河川局、学校が対象で、平成28年5月から12月にかけて申し出人の会社と本市が契約した過去5年間の契約の約470件、これは少額特定随意契約を除く全契約でありますが、これについて関係書類の精査をするとともに、学校につきましては、契約件数が非常に多いため、関係した職員に対する文書照会を実施し、そのほかの案件については、契約に関係した職員への聞き取り調査を実施いたしました。学校につきましては、文書照会の結果、不適正な疑いのあった職員については、改めて聞き取り調査を実施しております。  在職しています現役の職員を中心に調査を進めていたところ、11月に元本市職員官製談合防止法違反で逮捕され、スポーツ局への捜査などが入ったため、内部調査は中断せざるを得なくなり、その段階で一部の退職者への調査が未実施となりましたが、それを除いて法令違反は確認できませんでした。  その後、元本市職員官製談合防止法違反に関する公判の中でその違法行為の手法などが明らかにされましたので、それらも踏まえて、平成29年1月から2月にかけて各局の服務管理員及び職員部の服務担当で、再度、関係職員への事情聴取を行った結果、逮捕されたスポーツ部以外にも円山動物園において2件の不適切な契約事務が判明いたしました。  なお、スポーツ局の捜査のために調査ができていなかった退職者についても、1月から2月にかけて事情聴取を行っております。 ◎大関 管財部長  元市職員の官製談合防止法違反等に係る再発防止策をまとめましたので、お配りの資料4に基づきながら、ご説明を申し上げます。  スポーツ部の事件を契機として、札幌市の入札契約事務に関して内部調査等を行いましたところ、資料に記載のとおり、主なものとして、安易な指名競争入札の選択と指名選考委員会の形骸化、入札情報の守秘管理の不徹底と情報公開の重要性の認識不足、そして、職員の法令遵守意識の欠如と管理職のチェック不足といった問題点が明らかになりましたことから、これらを踏まえて、今回、三つの観点から再発防止策をまとめたところでございます。  まず、1点目の入札契約制度の見直しという観点からの再発防止策ですが、今回の不祥事のそもそもの始まりが、職員と業者とのなれ合いとも言える不適切な関係から起きていることを踏まえ、指名業者選定に当たっての恣意性を排除するという観点から、本年4月からは指名競争入札の適用を厳格化することで、本来の入札方式である一般競争入札を拡大してまいります。  拡大に向けた取り組みとして、これまで各局ばらばらホームページなどで公開している入札情報財政局契約管理課において全庁的に集約し、契約管理課ホームページから全庁の入札情報を収集できるよう、一元的に公開することにいたします。これにより、入札への参加を希望する業者が容易に入札情報にアクセスすることを可能にし、広く入札への参加を促してまいります。  その一方で、指名競争入札適用の厳格化を行ってまいります。札幌市各局で行われている役務契約の数は、平成27年度は1,713件でしたが、このうち、一般競争入札は371件、22%、残りの1,342件、78%は指名競争入札で行われております。本来、地方公共団体の契約は、地方自治法では一般競争入札が原則とされ、指名競争入札は特定の要件に該当する場合にとることのできる方式とされております。  特定の要件というのは、地方自治法施行令で、性質または目的が一般競争入札に適しないとき、一般競争入札に付する必要がない程度に少数であるとき、そして、一般競争入札に付することが不利と認められるときの三つの場合に限られております。  しかしながら、内部調査等の結果を見ますと、過去の類似事例を参考に、適否の検討が不十分なまま、漫然と指名競争入札を選択している傾向が多々見られましたことから、今回の改善策として、本当に指名競争入札を行うことが適切なのかどうかを十分に審議した上で入札方式を決定することを義務づけることといたしました。  具体的には、指名選考委員会において審議すべき項目を明示した運営ガイドラインを新たに策定し、判断基準の統一や審議過程の透明化を図ってまいります。また、指名競争入札を採用した場合には、採用した理由や、どのような基準で指名業者を選考したかの説明をホームページなどで市民に公表することを義務づけることにより、拡大解釈を未然に防ぎ、適正な運用を確保してまいります。  次に、2点目の入札契約情報の管理強化と公開の徹底という観点からの再発防止策でございます。  これまでも、入札契約情報につきましては、各発注課において、業務名、契約の相手方、契約金額、入札参加業者名、入札金額など、紙ベースの書類閲覧という形で公開してきましたが、今後は、入札情報と同じく、財政局契約管理課ホームページで一元的に公開することといたします。  これまでの公開内容に加えて、指名競争入札の採用理由、指名業者を選考した基準なども公開いたしますので、1件の役務契約に関して、入札方式の採用理由から始まり、指名選考委員会での選考過程、実際の入札参加者名及びそれぞれの入札金額、そして、最終的な落札者名と契約金額に至るまで、一連の過程を契約管理課ホームページ上で容易に閲覧することができるようにいたします。このように、入札執行後の情報公開を徹底することにより、入札契約事務に携わる職員には、常に市民の目を意識し、緊張感を持って仕事を進めることが求められることになります。  また、公平、公正な競争入札を実施する上で、積算価格など、より重要な入札執行前の情報管理についても、これまで以上に重要性の認識を高め、情報漏洩の防止に努めるよう、研修等により徹底してまいります。  続いて、3点目の職員の法令遵守意識の徹底という観点からの再発防止策でございます。  これまでご説明してきた再発防止策も、実務に携わる職員の法令遵守意識が希薄であれば、その実効性を確保することはできません。これまでもさまざまな機会を通して意識啓発に努めてきたところではありますが、今後は、公正取引委員会から講師を招くなど、コンプライアンス研修の充実強化を図るとともに、新たに入札契約事務を管理する立場の役職者向けリスクマネジメント研修を実施するなど、これまで以上に役職者を含めた職員の法令遵守意識を徹底してまいります。  最後に、再発防止策の実効性の確保に向けた取り組みでございます。  不祥事の再発防止は、単に再発防止のための改善策を講じるだけでは防ぐことはできず、定期的に運用状況を監視し、フォローし、指導していくことが重要でございます。このような観点から入札契約事務研修の反復的な実施、定期内部監査における再発防止策実施状況の確認とチェック、匿名通報を可とする公益通報制度の対象拡大、入札契約事務の指導調整を担う契約管理課による運用状況確認継続的フォローアップなどの取り組みを通じて、これら再発防止策の実効性を確保してまいります。  以上が今回の不祥事を踏まえて策定した再発防止策の概要でございます。  指名選考委員会運営ガイドラインの策定など既に着手したものもございますが、その他につきましても、準備が整い次第、速やかに実施してまいります。 ○村上ゆうこ 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆松井隆文 委員  私からは、まず、円山動物園における不適正契約に関連してお伺いいたします。  今回の事案の一つであるアフリカゾーンについては、設計段階では平成27年春から夏にかけてオープンする見込みであったものの、建設工事を行っていく中で、平成27年秋にずれ込んだものと聞いております。このような状況の中で、集客のためにも、これ以上おくれることはできないという園の方針のもと、施設の完成後に当該施設の一部補修が必要になったというものであります。  また、もう一つのモンキーハウスの修繕については、ニホンザルを飼育、展示しているサル山の工事と連動したスケジュールの中で、先行して実施していたモンキーハウス改修工事の竣工直後に修繕が必要な箇所が判明して、当該施設の一部補修が必要になったものであります。  いずれのケースにつきましても、改修や修繕を緊急に行わなければ、動物の移動や開業スケジュール等に大幅な支障が出てしまうという状況に至ったため、実質的には緊急による特定随意契約で業務を進めたにもかかわらず、書類上は指名競争入札という形を整えておくしかないと考え、当該社の社員に依頼して契約関係書類を整えたという事案でありました。  確かに、新しい施設で過ごす動物を多くの市民に一刻も早く見せたいという思いから、関係職員は頑張っていたという点は事実であろうかと思いますが、そもそも、一連の施設整備をした後の動物移動や開業スケジュール設定の考え方が妥当であったのかという点について、検証が必要なのではないかというふうに私は感じております。  例えば、学校や市営住宅など、標準的な仕様があって、それにアレンジを加えて設計するといったものと異なって、動物の施設というのは、動物の生態や行動に基づいて、飼育展示の安全性等を向上させるため、一件一件、検討を加えて設計することが必要であります。また、必ずしも、その設計の全てを設計図面であらわし切れるものではないというふうにも思います。  したがいまして、工事完了後に修繕箇所が発生し、緊急で追加の改修や修繕などの変更事項があることを前提にして動物移動や開業スケジュールを立案することが大事なのではないかと考えているところです。  そこで、質問ですが、現在建設中あるいは今後整備する施設のオープン時期を決定するに当たり、何らかのトラブルや予想外のことが起こることをあらかじめ組み込んでスケジュールを立案することについてどのように考えているか、お伺いします。 ◎加藤 環境局円山動物園長  オープン時期を決定するに当たってのスケジュール設定についてでございます。  委員ご指摘のとおり、動物舎の特殊性に鑑みますと、工事完了後に修正が発生することを想定したスケジュールの立案は大変重要なことと認識しております。  今後におきましては、動物の生態や行動に基づく飼育展示の安全性をより向上させることを目指して、施設竣工後における追加の修正があることを組み込んだ上で動物移動や開業スケジュールを設定してまいりたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  ぜひ、そうしたことを想定した上でスケジュールを設定していっていただきたいと思います。  今回のスポーツ部の元職員が官製談合防止法違反で逮捕された件、また、円山動物園の不適正な契約事務の件、さらには、ここ数年だけを見ても、入札契約をめぐる不祥事が病院局や市民まちづくり局の中で発生しております。こうした事態のたびに、市職員の法令遵守意識の欠如や管理職のチェック不足が原因にあるとされて、その都度、再発防止に向けた取り組みを実施するものとされ、今回も新たにこの再発防止策を実施する旨の説明がありました。しかし、これまで、再発防止策を講じても同じような不祥事が繰り返されております。  そこで、質問ですが、今回の再発防止策は今までの再発防止策と何が違うのか、お伺いいたします。 ◎大関 管財部長  再発防止策のこれまでとの違いでございます。  これまで、元病院局職員官製談合事件アイヌ施策課不適切契約事案などにおきましては、基本的に発生した部署を中心とした再発防止策を策定し、その他の部署には全市的な注意喚起を行ってきたところです。今回の再発防止策につきましては、二度とこのようなことが起こることのないよう、制度の改善を初め、全市的な改善策を盛り込むとともに、いかにその実効性を担保していくかという点に主眼をおいております。具体的には、今回の再発防止策の大きな三つの柱である一般競争入札の拡大、情報公開の徹底、職員の法令遵守意識の徹底、これらを進めていく考えでございます。  このため、安易に指名競争入札を選択できないよう、採用理由や業者選考基準を明確にし、運用を厳格化するとともに、入札方式の選択から契約に至るまでの一連の情報を契約管理課で集約し、同課のホームページで一括公開することで実効性を担保してまいりたいと考えております。  加えて、コンプライアンス研修を初めとする服務規律や契約事務研修等の充実を図ってまいりたいと考えております。 ◆松井隆文 委員  いわゆる形式、名目というだけの再発防止策ではなく、確かな実効性ある対策によって今後の契約関連の不祥事をなくしていかなければならないと思います。  そのためにも、今回の再発防止策のさらなる具体的な内容や実際の取り組み方が極めて重要になってきますので、そうした部分についても今後は注視してまいりたいということを申し添えて、私の質問を終わります。 ◆中村たけし 委員  私からも、何点か質問させていただきます。  今回の一連の不祥事を受けて、資料4にありますとおり、再発防止策が示されたわけですが、この再発防止策の柱の一つに、役務契約における一般競争入札の拡大というのがあります。この資料には、2015年度の役務契約のうち78%、約8割が指名競争入札で行ったと記載されています。この役務契約は、物品の契約や工事契約と違い、契約の種類や内容が多岐にわたっている、積算の仕方もそれぞれ異なっているという特徴があるので、指名競争入札が適当であるとこれまで判断していたケースが多かったのではないかなというふうに思っております。  それで、指名競争入札の適用の厳格化に向けた取組と再発防止策にも書かれておりますが、これまで指名競争入札に妥当性があるとしていたのであれば、厳格化することだけで一般競争入札をふやしていくことが果たしてできるのかという疑問が残るわけです。  そこで、1点目の質問ですが、一般競争入札を今後どのようにふやしていくのか、お伺いします。 ◎大関 管財部長  これまで、指名競争入札が漫然と選択されてきたケースが多々見られたことから、指名競争入札に係る運用を厳格化することにより、結果として一般競争入札へのシフトが進むと考えているところです。指名競争入札に係る運用の厳格化につきましては、被指名者選考委員会の組織及び運営に関する事項についてガイドラインを新たに策定し、判断基準の統一、審議過程の透明化を図ることで厳格化を徹底していくこととしております。  このガイドラインでは、委員会をこれまでの課単位から部単位での組織とした上で、複数課の課長等を委員とする委員会ということを義務づけております。また、代理出席を認めないなど、相互牽制とチェック体制の強化を図っているところでございます。そして、個々の案件の審議に先立ち、契約方法を指名競争入札とする理由を審議するとともに、指名業者の選考におきましても、選考に係る恣意性を排除するために、選考基準を明確にすることを求めているところでございます。あわせて、これら入札契約に係る一連の情報をホームページ等で公開することを義務づけることで、審議の透明性を確保することとしております。このガイドラインは、4月1日から施行することとしており、各局区の契約事務を担当する係長及び担当者を対象として2月16日、20日に事務説明会を開催して、既に周知徹底したところでございます。  新年度からの運用が適切に行われるよう、契約管理課において引き続き指導・助言を行うことで、指名競争入札の運用の厳格化、一般競争入札の拡大について実効性を担保してまいりたいと考えております。 ◆中村たけし 委員  そのようにして、指名競争入札に関しては厳格化、そのことによって一般競争入札にもっていくということですが、一般競争入札の部分がふえてまいりますので、一般競札入札であれば、応札してくる業者もふえてまいります。そういったときに、その業者さんが困ることのないよう、入札情報を見ればすぐ応札できるような形でしっかり準備を進めていただきたいというふうに思っております。  また、一般競争入札の場合であれば、これまでしっかりとした年次計画があったとは思いますが、指名競争入札についても、年度当初から、指名競争入札ですけれど、年次計画を立てていくという計画性もしっかり持っていただくことを求めます。  次に、今回告発した元社員が勤めていた会社は、札幌市から過去5年間で約470件の受注実績があったということになっておりますが、発注を行った市の主な部局は、スポーツ局を初め、環境局や下水道河川局教育委員会と、これだけの数の部局が同じ会社にこのような数の発注をすること自体が不自然だと感じます。  そこで、質問ですが、この会社が5年間で約470件受注した内訳はどのようになっているのか、伺います。 ◎粟崎 総務局職員部長  当該業者の受注件数、約470件の内訳ということでございますが、私どもが調査した結果についてご報告申し上げます。  スポーツ局が16件、環境局が26件、そのうち円山動物園については10件、教育委員会については312件、下水道河川局については113件、これを合計しますと467件ということになっております。  教育委員会については市内約300の各学校分の合計、下水道河川局については数カ所ある水再生プラザ分の発注件数をそれぞれ合計しておりますため、全体としては件数が多くなっているものでございます。これら全てについて調査しており、不適正な契約については確認できておりません。 ◆中村たけし 委員  数は不自然ですが、不適正ではなかったということで、この点についてはしっかりと押さえていただきたいというふうに思います。  次に、2013年に定めた円山動物園基本計画(改訂版)においては、アフリカゾーン新設や、既にある施設の改修など、2016年度までの施設整備スケジュールが示されております。  動物園の獣舎というのは、市営住宅であったり学校といった標準的な仕様に基づく建築物とは違い、動物の生態や展示内容等を踏まえて実施設計をしていくことが必要だと思います。  しかしながら、今回の動物園職員の懲戒処分事案によりますと、新設したアジアゾーンの動物柵を竣工してからわずか数カ月後に補修する必要が生じて、そして、その入札手続で不適切な契約事務が行われたということです。完成直後に、こうした修繕箇所が判明したということですから、より慎重に検討していれば、そもそもこういった業務を発注する必要がなかったのではないかと思います。  そこで、質問です。  実施設計段階における会議においては、実際に動物飼育業務に携わる職員も参加していたとお聞きしています。図面上の平面的な検討だけではなく、よりでき上がりのイメージができるような何らかの工夫をしていくことが必要だと思いますが、この点についてはいかがか、伺います。 ◎加藤 環境局円山動物園長  動物舎の実施設計の精度を高める工夫についてでございます。  委員ご指摘のとおり、平面図だけではなく、別なツールを使って完成後のイメージを把握することにより、これまでよりは完成直後の修繕を減らしていくことができるものと考えております。  このことから、現在建設中のホッキョクグマ・アザラシ館や今後建設予定のゾウ舎については、立体的な模型やコンピューターグラフィック等も活用して、より慎重な検討を行っているところです。また、今年4月からは、新たに一般行政職であります動物専門員も配置いたしますので、これまで以上に飼育と施設管理部門の連携が密になっていくものと期待しております。  しかしながら、残念ですが、でき上がった建物を立体的に見て、動物の行動などと照らし合わせて検証することにより、修正が必要な箇所が一定程度判明することは致し方がないものと考えております。 ◆中村たけし 委員  飼育部門と施設管理部門が連携し、でき上がった後の修繕箇所ができるだけなくなる努力をこれからも続けていただきたいと思います。  一般行政職の専門員さんが飼育に携わる体制が4月からスタートするということで、そこの連携は確かにとっていただきたいと思います。これは、労働組合との協議にはなるとは思いますが、現業の飼育員さんの意見も聞いて施設を整備していくことが必要となりますので、こういった連携についても進めていただければなと考えております。  もう一つ、要望です。  これも計画的なものになりますが、麻生球場の業務に関しては、年度当初から予定していたと聞いております。いろいろな業務が入ることによって、年度末に慌てて行ったと聞いていますので、とにかく、業務執行については、年度当初からどういった業務が発生していくのかを計画的に進めていくことを求めておきます。  次に、こうした入札契約にかかわる不祥事というものは、先ほどから指摘がありますとおり、幾度となく繰り返されて、その都度、不祥事は二度と起こさないということで再発防止に向けた取り組みが実施されてきたわけですが、不祥事が再び起きないよう、今回の事実を真摯に受けとめることが必要だと思います。  そもそも、管理職が部下の仕事をしっかりと管理していたのかということについて疑問を持つわけです。部下が毎日何の業務を行っているのか、そして、今進めている仕事がどこまで進んでいるのかということを管理するのが管理職の仕事のはずです。管理職が管理監督機能を発揮することはもちろん必要ですが、職員全体の法令遵守意識を徹底することも必要なことです。  最後に、町田副市長に質問しますが、法令遵守の徹底を図るため、再発防止を含めて具体的にどのような取り組みを今後進めていくのか、伺います。 ◎町田 副市長  法令遵守の徹底ということでございますが、これまでも、職員の法令遵守意識を高めるため、コンプライアンス研修あるいは服務研修を実施してまいりました。  今後にあっては、先ほどご説明しましたように、公正取引委員会などから講師を招いて官製談合等に関する具体的な事例を交えた研修等を行うほか、今、中村委員がご指摘のように、管理職の管理監督機能は本当に一番大切ですので、管理職を対象としたリスクマネジメント研修等を実施していこうと考えております。
     しかし、何より重要なのは、職員一人一人が法令遵守を切実にプロとして受けとめていくことが必要であります。そういう意味では、不適正な事務を行ってはならないことはもちろんですが、そのような事務を行うことがどういう事態を招いてしまうことになるのか、そして、内容によっては刑罰法規に抵触するということについて、研修を初め、さまざまな機会を捉えて繰り返し訴えていく必要があると考えております。 ◆中村たけし 委員  今、町田副市長がお話されたことをしっかりと踏まえて、再発防止策を進めていただきたいと思います。  最後に、もう一つ要望です。  これは、契約に関することということで、契約業務をしっかりと着実にやっていかなければいけません。役務契約は、先ほどから申し上げておりますように多種多様なものでありまして、現場に精通している原局が入札契約事務を行うのは効率的だということはわかります。それでも、原局の職員が入札業務に精通しているということとは別物ですので、契約管理課がしっかりとサポートして、原局の皆さんが入札業務を着実にしっかり行えるよう、これから研修などを通じてしっかりとサポートしていただくことを最後に求めて、質問を終わります。 ◆竹内孝代 委員  私からも、円山動物園における不適正契約に関連して、幾つかお伺いいたします。  まず初めに、平成28年2月、市内業者の社員、現在は元社員ですが、この方からの実名による申し出を踏まえて、札幌市で指摘があった契約については、昨年2月から12月の約10カ月をかけて書類確認及び関係職員へのヒアリングを行い、その時点では違反行為が確認できなかったとのことで、最終的には、平成29年1月から2月までに再度行われたヒアリングで初めて円山動物園の不適正事務が判明したとの説明がありました。  そこでまず、1点目の質問ですが、最初の内部調査においてなぜ違反行為が確認できなかったのか、お伺いいたします。 ◎粟崎 総務局職員部長  なぜ最初の調査で違反行為が確認できなかったかということですが、平成28年2月に最初にお申し出いただいた段階では、動物園関係ではマレーバクの柵の修繕1件のみのご指摘であり、この契約の調査を行ったところ、問題は発見されなかったということでございます。また、平成28年5月の段階では多岐にわたるお申し出をいただきましたので、動物園関係では、当該業者との契約10件を調査対象として、申出人から提出されました手書きの日報などの記載内容について職員に確認を行っております。しかし、職員の記憶と一致しなかったり、日報の記載内容の意味が不明確であったことなどから、この段階で不適正な事務処理については特定できませんでした。  また、平成29年1月には、スポーツ局元職員の官製談合に係る公判の後、改めて事情聴取を行い、繰り返し契約手続きについて確認したところ、今回の不適正な契約が判明したということでございます。 ◆竹内孝代 委員  内部調査において判明できなかったことは大変残念であり、今後は内部調査の精度をしっかりと上げていただくことを期待したいと思っております。  次に、入札の執行体制における職員の認識不足についてお伺いいたします。  今回、アフリカゾーンの契約について、起案書類を全て確認させていただきました。中でも、契約締結伺書を見てみますと、入札執行者などを記載、押印する欄に、実際には執行者として従事していない管理職などの氏名が記載され、押印されておりました。特に、今回の場合は、そもそも入札自体が行われていなかったので、執行も何もないわけであります。このことについて理由を伺ったところ、この押印が必要な欄は、入札の適正な執行を事後的に確認するという意味で押印するものと誤認して押していたとの説明を受けました。このことは、今回、本来であれば緊急的に特定随意契約で実施できる案件を指名競争入札でなければならないと誤認し、不適正な契約事務手続を進めてしまった関係者だけではなく、チェックする立場の管理職も同様に入札事務に関する知識が薄いと言わざるを得ないと思います。  私は、前職で発注側として入札及び契約関係を担当していた経験から、公正な入札事務執行の重要性を強く認識しておりますので、こうした入札等の大事な事項について決裁をし、チェックする管理職に入札事務に関する知識が不足していることは大きな問題であると考えますが、このことについてはどのように考えているのか、お伺いいたします。 ◎加藤 環境局円山動物園長  管理職の入札に関する知識不足についてでございます。  起案の入札執行者欄に実際には執行者として従事していない職員が押印していた件につきましては、ご指摘のとおり、入札事務に関する知識が薄いものであり、非常に恥ずかしく、大変申しわけなく思ってございます。  今後におきましては、決裁し、チェックする立場である管理職に対しても、契約担当部局の指導を仰ぎながら、契約事務に関する事務処理等をしっかりと理解させてまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  契約事務は大変重要ですので、ぜひとも速やかに改善していただきますよう、よろしくお願いいたします。  次に、今回のような事案が発生した背景についてお伺いいたします。  今回の事件は、やってしまったことはもちろん処分に値するものであり、非難を受けるべきものであると考えております。しかしながら、工事を担当した関係職員は、過去の事件とは違い、決して悪意を持って進めていたわけではなく、また、自分の私利私欲のために行ったわけでもなく、動物園の方針であったアフリカゾーンのオープン日に間に合わせるよう、また、動物の安全と見学する市民の安全を考え、急いで進めなければと悩んだ結果、誤認した手続で進めてしまったものだと思います。  日ごろから、職員の皆さんの様子を拝見しておりますと、常にルールに基づいてしっかりとした仕事をしたいと考えて努力されており、特に、動物園の職員の皆さんは、動物の命や安全を守りながら飼育し、市民の方々に喜んでいただく園づくりに奔走していることも承知しております。しかし、今後も円山動物園の環境整備計画は続きますので、今回のようなことを繰り返してはならないと考えております。  私は、このような不適正な手続をしてまで、どうしても決まった期日までに仕事を進めざるを得ないと職員が思い詰めてしまった今回の事案の背景には何かがあると思わざるを得ません。  そこで、お伺いいたしますが、職員たちがアフリカゾーンのオープン日に間に合わせようとした背景には一体どのようなものがあったのか、伺います。 ◎加藤 環境局円山動物園長  アフリカゾーンのオープン日に間に合わせようとした背景についてでございます。  平成27年度までは年間の入場者数を100万人にするという目標を動物園の基本計画で掲げておりまして、このことは動物園職員全体の共通目標でした。特に、基本計画の最終年次であった平成27年度は、ゴールデンウイークの天候がよかったこともあり、第一四半期の入場者数が非常に多く、秋にアフリカゾーンが開業することによって年間100万人を突破することが大いに期待される状況にございました。また、アフリカゾーンは、平成24年に開業したアジアゾーンと同じく、基本計画に位置づけられたもう一つの目玉施設であり、市民の皆さんに一日も早くごらんいただきたいという思いも強かったものと認識してございます。  いかなる理由があれ、不適正な手続は許されるものではございませんが、今申し上げたようなことが背景としてあり、予定のオープン時期を守ろうという考えに至ったものと推測しております。 ◆竹内孝代 委員  仕事に対する責任感ゆえの今回の円山動物園の不適正な契約事務は、大変に残念なものでありますし、二度と繰り返してはならないものと考えます。  再発防止策の中でも、コンプライアンスやリスクマネジメント研修について盛り込まれており、このことについては一定の評価をいたしますが、同時に基礎的な入札契約事務の研修も大切と考えます。  そこで、今回の件を踏まえてどのように強化していくのか、お伺いいたします。 ◎大関 管財部長  これまでも、役職者向け、新任担当者向けなど階層別の契約事務の基礎的な研修のほか、建物の清掃、警備や電力調達など業務内容に応じた事務説明会を実施して、入札契約事務の知識習得を図ってきたところでございます。  研修に関しては、今年度、全12回、延べ約1,000名を対象に実施したところでございます。これに加えて、緊急の説明会として、入札契約事務に従事する職員約350人を対象として、2月16日と20日に再発防止策に関する事務説明会を行ったところでございます。  このたびの一連の不祥事は、職員の法令遵守意識の欠如と管理職のチェック不足が一因であることから、今後は、コンプライアンス研修の充実強化やリスクマネジメント研修の新規実施のほかに、役職者向け研修や基礎的な契約事務研修の開催回数をふやすことなどによって従来の研修を拡充し、継続的に研修を実施することで職員の入札契約事務の知識、法令遵守意識の向上を図ってまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  今後については、研修体制を強化して個々の資質を上げていくということでしたが、知識不足に起因して同じようなことが起きないよう、ぜひとも徹底していただきたいと思います。  先ほどの答弁でも、100万人という年間入場者数の目標のクリアが背景にあったのではないかというお話がありましたが、仕事をしていく上で目標というのは大事だとは思います。しかし、その目標が過度に重要視され、適正な事務執行がなされないというのは本末転倒であると考えます。そうしたさまざまな目標や諸課題への対応など、一人一人の職員が抱える仕事量が多くなり、一つ一つの仕事を進める時間がふえてきていることもその大きな背景にあるのではないでしょうか。  全国の政令市における人口10万人当たりの職員数比較を見てみますと、一般行政の職員数は、札幌市が374.9人であるのに比べて、一番多い大阪市は552.4人と札幌の約1.5倍、札幌市は政令市20市中で下から2番目と、ほかの都市に比べて少ない職員数です。  今回のように、大切なチェックができていない、契約事務に対する事務処理ができていないという背景には、職員数が少ないことによる職員のゆとりのなさということもあったのではないかと思いますがいかがか、お伺いいたします。 ◎粟崎 総務局職員部長  全体の職員数が少ないことがこういった問題の背景にあるのではとのことですが、札幌市は、これまで、行政需要が低下した分野や民間委託になじむ分野につきましては事業を廃止、縮小する一方、行政需要の高い分野に重点的に人員を配置するということで進めてきております。  このような考え方を基本として、必要なところには適宜増員するように努めてきたほか、今進めておりますアクションプランにおいては、長時間労働の是正や内部管理事務のさらなる効率化などを掲げ、職員が過度に負担を抱えることがないよう、さまざまな取り組みを進めているところでございます。  今後とも、これらの取り組みを進めるとともに、よりよい市民サービスの提供を常に念頭に置きつつ、業務の効率化を行いながら適切な定員管理を進めてまいりたいと考えております。 ◆竹内孝代 委員  適切な定員管理を進めていくという職員部長の答弁でした。  今回の件については、職員の皆さんが適正に仕事を進めていくことができる職場環境を整えることも再発防止に向けては大切だと思います。  例えば、職員数が適正であるとしても、依然として長時間勤務となっている忙しい職場とそうでない職場があること、また、こうした職場間格差の解消や、今、国が目指す働き方改革に向けて、本市の現状の改善という視点もありますし、さらには、職員の皆さんが仕事で迷ったらきちんと周りに相談できる環境や雰囲気をしっかり整えていくことも必要です。今回のことを大きな教訓にし、今後さらに市民から信頼される質の高い行政サービスへとつなげていただくことを期待しております。  これまでのやりとりも踏まえ、こうしたよりよい職場環境づくりについての考えを最後に町田副市長にお聞きして、私の質問を終わります。 ◎町田 副市長  市民の皆様によりよい市民サービスを提供していくために職場環境をいかに整えるかというのは、本当に重要なことであると認識しているところでございます。  職員の配置におきましては、忙しい職場、それほどでもない職場はありますが、そういったことも踏まえて、先ほど職員部長からも申し上げたとおり、見直しを進めながら、必要なところに配置し、適正な職員配置に努めていきたいと考えております  また、委員がご指摘のとおり、今回の例も、いろいろな形で相談していればこういったことはなかったと思うところであり、職員が相談しやすい環境、日ごろからのコミュニケーションといった基本的な部分が不祥事の未然防止のために非常に重要であると考えております。そこで、より実効性のある管理職研修を検討するなど、管理職のマネジメント能力の向上を図っていかなければならないと強く考えるところでございます。  今後とも、職員が働きやすい市役所を目指し、よりよい市民サービスの提供に努めてまいります。 ◆小形香織 委員  私も、円山動物園のことについて伺いたいと思います。  最初のご説明では、実質的には緊急による特定随意契約で業務を進めたにもかかわらず、書類上は指名競争入札の形を整えておくしかないと誤認し、A社の社員に依頼して契約関係書類を整えたということでした。  私は、誤認した上に、指名競争入札を装ったという点では、二重の過ちがあったと思いますが、その点、どうお考えか、お聞きしたいと思います。 ◎加藤 環境局円山動物園長  誤認だけではなく、二重の過ちがあったのではないかということでございます。  このたびの事案は、あくまでも、書類上は指名競争入札の形を整えておくしかないと誤認して契約関係書類を整えてしまったものでございます。個人の利益や目的のために文書を作成したという悪質性はないものと考えてございます。 ◆小形香織 委員  私は、悪質かどうかという話をしているのではありません。誤認をした上に、書類を整えなければならない、さらに、指名競争入札の委員会など、してもいないのに、した形をとらなければならないとしたわけですよね。それは、二重の問題があるのだ、二重の過ちなのですから、このことを認めていただきたいと思うのです。本人の意思ではなくて、結果として誤認したことと、その上に、いわゆる架空の書類をそろえたという故意が働いた部分があるのではないですか。 ◎加藤 環境局円山動物園長  今回の事案につきましては、特定随意契約で自主的に進めていた、しかし、書類上、それではいけないのではないかと誤認して、指名競争入札の形を整えておくために契約関係書類を整えてしまったものでございます。 ◆小形香織 委員  どう説明されても、この経緯は、誤認したことと、書類を整えておかなければということで架空の書類をつくった二つの過ちがあるのです。職場での相互信頼や話し合う関係がきちんと築かれていれば、誤認の段階で、その場合は随意契約でできるのだよと教示する上司あるいは同僚がいてしかるべきではないでしょうか。  しかし、今回の場合は、モンキーハウスアフリカゾーンの2件でそれぞれ別の職員が同じようなことを起こしているわけですね。書類を整えておく必要がある、やってもいない指名競争入札をした形にしなければならないということですから、そうやっておいたほうがいいんじゃないの、過去はそうやってきたよという教えが代々続いていたのではないのかという疑念があるわけですが、この疑念に対してはどうお考えか、伺いたいと思います。 ◎加藤 環境局円山動物園長  円山動物園では、残念ながら、今回、不適正な事務が2件ありましたが、ご指摘のようなことはないものと考えております。 ◆小形香織 委員  過去にやったかどうか、私も正確なことは知りません。しかし、同じようなやり方で別々の職員が続けてやっているわけですから、職場あるいは札幌市全体の中に、先輩からの教えなり、そういう風潮があるのではないかという目で職場を見ていく必要があるのではないかと思うのです。  指名競争入札の形を整えてしまったら、書類上はやったかどうかを見分けることができるのですか。書類上、見分けられるのかどうか、伺いたいと思います。 ◎加藤 環境局円山動物園長  ご指摘のとおり、書類が整っている場合は、書類だけの確認では発見することが難しいと考えます。しかしながら、チェックする管理職につきましては、例えば、入札に立ち会うとか、執行の状況について口頭で確認するなど、ほかにも確認する手だてはあると考えております。  再発防止策にもありましたとおり、今後はそのようなことが発生しないよう、選考委員会をしっかり機能させるなど、組織としてのチェック体制を強化していくものでございます。 ◆小形香織 委員  やっぱり、そういうことがあるのではないかという目で見ないと、書類だけでは確認できないということです。先ほど説明いただきましたが、虚偽の書類を整えたということを説明文書にはっきり書いたほうがいいと思います。ここには誤認して書類を整えたと書いておりますが、誤認し、当該社の社員に依頼して虚偽の契約書類を整えた、こういう説明が正しいのではないかというふうに思います。  それで、今回告発した元社員は、下水道河川局教育委員会でも同様なことがあると札幌市に告発をしてきたわけですよね。そして、先ほどのご説明では、法令違反行為は確認できなかったとお答えになっておりますが、書類上は整ってしまう、そして、同じ職場で似たような手法が使われているという点を考えると、見破ることができない以上、ほかになかったと言い切れるのか、その辺が非常に疑問ですけれども、ほかにはなかったと言い切ることはできるのですか。 ◎粟崎 総務局職員部長  ほかの職場でも同様にこういったことがあるのではないかというご指摘です。  申し出人からご指摘があった下水道河川局教育委員会についても、過去5年間の書類の調査だけではなく、それにかかわった職員に聞き取り調査も実施しておりますし、お申し出をいただいた方の日報なども示しながら、その内容について確認していったということでございます。そういった調査をする中で、不適正な契約は確認できなかったということでございます。  これまでも、契約ハンドブックなどの中に、事務手続について記載し、研修も繰り返し行ってきておりますので、各職場では法令を遵守した契約が行われているものと考えております。ただ、今回、こういった誤りが実際に発生してしまったことから、今後、改めて、管理職のリスクマネジメント研修、担当者への研修もさらに強化していくということにしております。 ◆小形香織 委員  先ほどのやりとりにもありましたが、平成28年2月の段階で法令違反は確認できなかった、しかし、10月に警察が入って、そこでスポーツ局での不正がわかったわけですね。市の調査ではわからなくて、警察の捜査が入ってわかるというのは非常に残念な形だと思います。いずれにしても、私は、怪しい話、非常にグレーだというものがほかの部署にもあるのではないのかという疑念を持っていることをお伝えしておきたいと思います。  次に移りますが、円山動物園から、この間の経緯の書類を事前にいただきました。いただいた書類によりますと、平成26年8月上旬にモンキーハウスの修繕箇所が確定し、8月下旬には飼育展示課から経営管理課に相談した、ところが、担当の係は業務多忙で対応困難と説明したということでした。経営管理課はまさに発注、契約などをすべき部署であるのに、飼育展示課からの相談に対して、業務多忙で対応が困難だったというのは、私は大変深刻な事態だと考えます。  円山動物園の大がかりなリニューアルが控えているので多忙になるという背景は十分に理解できますけれども、リニューアルの日程というはあらかじめわかっていることです。そうであれば、職員がじっくり仕事を進められるように、こうした相談があったときにはちゃんと対応できる人の配置が必要だったのではないかというふうに思います。  人員の配置の点では、先ほどもやりとりがありまして、粟崎部長は、スクラップ・アンド・ビルドで必要なところに配置すると。でも、加えるだけではなくて、つまりスクラップもやっていくということで、全体の職員数をふやす意思はお示しになりませんでしたよね。もちろん必要なところに必要な人を配置するのは当たり前のことですけれども、トータルとして札幌市全体の職員数が足りないということを反省すべきではないのかと考えますがいかがか、伺いたいと思います。 ◎粟崎 総務局職員部長  先ほど、定数の配置の考え方についてご説明を申し上げましたが、全体として数が減ってきているのは現業部門が中心であり、ここ数年は、事務、技術部門の定数については増加してきております。さらに、育児休業等々の職員に対しても、そこの部分の超過配置をつけるという措置も講じるようにしております。  ただ、今、委員がご指摘のように、職場によって、現場としてはまだ十分に措置されていないと感じているところもあるのかもしれませんので、そこは十分に注意しながら配置を整理してまいりたいと考えております。 ◆小形香織 委員  これも先ほどやりとりがありましたが、円山動物園は、ずっとこの間、旭山動物園に追いつけとばかりに、来園者数をふやして年間100万人を超えることを目標にやってきたという答弁がありました。そういうふうに採算がとれるようなやり方を進める中で、動物の死亡が次々に起きてきて、議会でも開園日数について問題になり、ようやく開園日数を減らす方向に変わってきましたけれども、職員の皆さんもそうした職場環境に巻き込まれ、ご本人の意思としても、とにかく短い時間で仕事をやり遂げなければならないと追い込まれていく、あるいは、不正を不正と思えないような職場が生まれてきたのが大きな背景としてあるのではないかというふうに思うのです。  今回提示された再発防止策を本当に生きたものにするためには、お互いに相談し合うとか、信頼できるような人間関係をつくるとか、そういうことができる職場環境を構築していくことが必要だというふうに思います。ゆとりのない職場にしない、採算重視に偏重しない、こういうことも大事な再発防止策だと申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ◆細川正人 委員  私から、聞かせていただきたいことがあります。  スポーツ局で事件を起こしたのは、機械職の職員であったとお伺いいたしました。その機械職の方は、この業務については3者から参考見積もりをとっている状況にあります。なおかつ、判決では、その金額が120万円も高い、つまり350万円でできる仕事だと言っているわけです。ということは、裁判所では、この業務について積算をしっかりしたことになると思います。機械職であっても、この設計や積算ができなかったのか、できる職員が札幌市役所の中にいらっしゃるのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。 ◎手島 スポーツ局スポーツ部長  損害額についてのお話ですが、公判において、裁判長から、適正な入札が行われなかったことにより120万円の損害が生じたという発言がございました。この金額は、刑事事件における捜査関係者の供述で算定されたものです。民事上の損害額は、今後、別途、適正に算定すべきものと思われますので、損害の有無及びその額につきましては、現在、部品の単価等について公共性の高い価格調査機関に算定を依頼しているところです。 ◆細川正人 委員  札幌市役所の職員で、これをきちんと積算できる職員はいますか。 ◎手島 スポーツ局スポーツ部長  おります。 ◆細川正人 委員  どういう技術職ですか。 ◎手島 スポーツ局スポーツ部長  機械職です。 ◆細川正人 委員  その機械職の職員が参考見積もりをとっています。そして逮捕されていますが、これはそういったことなのかもしれません。しかし、この職員は、そういったことを怠ったことになりますよね。  そこで、円山動物園のほうは、緊急性があるので、特命随契で進めていたということになっています。動物園の職員は、技術職だったのか何なのか、どういう職員だったのか私にはわかりませんが、そういった職員が、特定の業者と金額を合わせて、130何万円と345万円ということになっています。しかし、これが信じられるのかなと思ってしまうのが私の率直なところです。つまり、こういった入札を一般競争入札にしましょうと言っても、積算をしっかりできるという中で入札を行っていかなければならないと思うのです。  積算というのは、いろいろな方ができるのだろうと思います。札幌市の技術職員で積算ができる人も多々いると思います。機械職とか建築職とか、いろいろとあります。でも、なかなか積算するには追いつかないだけの業務量があるとすれば、お金はかかりますけれども、設計コンサルなどに依頼してしっかりとした積算をする、そのことによって参考見積もりをとらなければいけない状況をなくす、つまり、業者と接触する機会を職員から離してあげることによって職員を守ることができる、そういったことにつながるのではないかなと私は思うのです。  契約管理課や財政局では、もっとお金がかかることになるかもしれません。しかし、適正な入札を行うということであれば、私は、そこまで検討しなければいけないと思いますので、そのことを強く申し上げて、私の質問を終わります。 ○村上ゆうこ 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後3時28分       再 開 午後3時30分     ―――――――――――――― ○村上ゆうこ 委員長  委員会を再開いたします。  次に、工事請負契約の締結に係る議案第37号及び第38号の2件を一括議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎大関 管財部長  まず、工事請負変更契約締結の議案として、議案第37号 西2丁目地下歩道新設工事請負変更契約締結の件についてご説明させていただきます。  工事概要ですが、この工事は、西2丁目地下歩道の新設工事であり、施工延長は130メートルでございます。この工事につきましては、既に地方自治法施行令167条の5の2の規定による一般競争入札を行い、岩田地崎・丸彦渡辺特定共同企業体を契約の相手方として平成27年7月に請負契約を締結しておりますが、このたび、工事の内容を変更し、契約金額を増額するほか、竣工期限を延長する請負変更契約を締結しようとするものであり、増額後の契約金額が札幌市議会の議決に付すべき契約に関する条例に定める金額に該当することから、議会の議決を求めるものでございます。  次に、議案第38号 円山動物園(仮称)ゾウ舎新築工事請負契約締結の件でございます。  工事概要ですが、主な建物の構造規模は、鉄筋コンクリートづくり、一部鉄骨づくり、地下1階、地上2階建てで、延べ面積は3,739平方メートルでございます。  契約の相手方は、岩倉建設株式会社でございます。  同じく、地方自治法施行令の規定による一般競争入札を行った結果、契約金額は19億7,964万円となっております。また、竣工期限は、平成30年9月20日でございます。
    村上ゆうこ 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆ふじわら広昭 委員  それでは、私から、議案第37号と第38号について質問したいと思います。  最初に、議案第37号ですが、今、部長から、今回のことによって議会承認が必要だということでした。当初の計画は4億5,900万円でしたが、今回を含めて3回の契約変更がされております。  そこで、それぞれの契約変更の理由、そして金額について伺いたいと思います。 ◎伊藤 建設局道路工事担当部長  まず、設計変更の主な内容でございます。  1回目は、今回変更する3工区の向かい側の経済センタービルの前で第2工区の工事を進めており、そちらの工事における地下埋設の状況を踏まえて、北電ケーブルの詳細位置確認のために当初から試掘調査を予定しておりましたけれども、それを増嵩したものでございます。調査の結果により、第3工区で当初予定していた土どめくいの位置を変更しなければならないことになり、それに係るくいの位置の変更並びにそれに伴って掘削土砂がふえることと、くい打ちの機械を変更したというのが1回目でございまして、これは約945万円の増額でございます。  2回目については、労務単価が上昇しましたので、それに伴うインフレスライドでございまして、これは、約330万円の増額でございます。  3回目については、ただいま掘削を進めておりますが、その掘削をしている箇所に鉄筋コンクリートなど不明埋設物が出てまいりましたので、その処理などに伴う関係費の増嵩であり、約4,400万円でございます。 ◆ふじわら広昭 委員  今の答弁で、それぞれの契約変更の内容が明らかになりました。今回の変更については、掘削中に不明の埋設物が出てきたということですが、具体的にどんな埋設物であるのか、伺いたいと思います。  今、工事をしているところは、昭和58年7月16日から昭和63年10月31日まで地下鉄東豊線の第1期工事がありまして、そのときにこのトンネルが掘られたと私どもは理解しておりますが、それと不明の埋設物が出てきたことが結びつくのではないかと思います。そこで、どんな埋設物なのか、そして、建設局としては、これはいつごろそこに埋設されたものと推定できるのか、この点についてお伺いしたいと思います。 ◎伊藤 建設局道路工事担当部長  不明埋設物の詳細でございます。  現在、もともと地下鉄工事と一緒につくった躯体の東側、再開発側ですが、そちらに電気や換気などの設備が入るための躯体を増築しております。その箇所に出てきたものであり、形状としては、はり並びにそれを受ける柱状のもので、鉄筋コンクリートのものとH形鋼材によるものでございまして、これは、何らかの地下埋設物を受ける防護のようなものではないかと推察されます。私どもも、地下鉄工事があった場所だということは事前に十分承知しておりましたので、交通局から当時の仮設工事等の図面等を入手して前段で確認しておりましたし、その中には土どめのくいなどが存置されているという記載があって、当時、それらについて十分考慮して設計していたところでございます。  現在ある不明の埋設物については、既存の躯体の上に乗っかる形でできているものですので、地下鉄並びに地下歩道の躯体を築造したときにつくったのか、もしくは、その後の工事でつくったのか、ちょっと不明ですが、それ以降のものではないかと考えております。 ◆ふじわら広昭 委員  電気室、機械室をつくる場所にそうしたものが出てきたということです。いずれにしても、地下鉄東豊線工事の第1期の期間中につくられたことに間違いがないと私は思います。  調べてみましたら、札幌市や全国の都市で道路の工事をする際に、地中にどういったものが埋設されているかを管理するために、道路管理センターが設置されております。札幌市に札幌支部が設置されたのが平成元年、そして、準備期間を経て平成3年から道路管理システムの運用を始めて、平成12年以降、札幌市が管理する道路に埋まっている埋設物をデータ化してきたということで、平成12年以前のものはデータ化されていなかったり、保存期間が過ぎていたために、図面はないということであります。  今使われている駅前の地下歩行空間の工事のときも、やはり、当初は想定していなかった図面にはない埋設物がたくさん出てきて、1年ぐらい工事を延ばさざるを得ないということがありました。そういう意味では、今回の工事を発注する際に、同じ中心部ですから、くいを打って物をつくらなければならないということであれば、私は、少なくとも設計のコンサルなどに依頼すると同時に、試掘をすべきではなかったのかなと思います。それをやってもわからない場合もありますが、今回はH鋼と大きなコンクリートがたくさんあって、地上から2メートル25センチのところに頭があるわけですね。そうしますと、そこに埋まっている電線類等については、少なくとも6メートルとか、2.9メートルとか、5.1メートルの場所で過去に工事をしたものがあるわけです。このときにわかったかどうかは私も推測できませんが、いずれにしても、西2丁目を含めたこの付近は、調べると、平成12年以降、平成29年現在まで86件の大小の工事があったわけですから、そういう意味では、最初の設計の段階で事前調査をしっかりと行うべきではなかったのかと思いますけれども、この辺についてどのように考えているのか、伺いたいと思います。 ◎伊藤 建設局道路工事担当部長  地下埋設物の関係については、設計段階で事前に各地下埋設物管理者に照会をかけて、その状況を確認して、移設が必要なものなのか、もしくは、移設には耐えられないものはどのように防護していくのかという詳細について協議して進めておりまして、今回の西2丁目地下歩道の区間についても同様に進めております。  そこで、委員からお話がございました西2丁目について、事前に調査をやらなかったのはなぜかというお話です。当時の私どもの考え方ですが、今お話がございましたように、車道部分の5メートルとか6メートル以上という土かぶりの深い位置に北電のケーブルがあることは事前にわかっておりました。ただ、それを試掘で確認するとなると、大規模な仮設が必要になり、それなりに時間もかかります。あわせて、ご承知のとおり、交通量が非常に多くて、バスも頻繁に走っている路線ですので、そういうところで長期間の交通規制をかけて試掘することがどうなのかという考えがございました。  そういうことから、今回につきましては、工事発注後に、工事のために交通規制をして、通行区間をがっちり固めた中で試掘をやったほうがいいのではないだろうかという判断のもと、工事の前段では試掘を行わなかったという経緯がございます。 ◆ふじわら広昭 委員  しかし、最初にくいを打つときに、当初、図面上、問題がないところに市が認めた民間企業の埋設物があるということでしたが、図面とずれたところにこれがあったため、そうした対策を行わなければならないという判断になったと思います。確かに、民間事業者から中央区の土木センターに寸法どおりの竣工図面が渡されていたのかもしれませんが、それからある程度ずれていたためにそういう問題が起きたということです。数センチなのか、どのくらいなのかというのはいろいろありますが、古くから開けた中心部では、図面にないものが出てくる可能性があるわけですから、今後は、お金はかかってもしっかりとした対策を講じていかなければいけないというふうに思います。  新聞報道などを見ますと、札幌市としては、新幹線駅を含めた駅前の開発をさらに進めていって、今、工事をしている通路も駅前と連携できるような計画にしたいということです。そういう意味では、今回出てきたH鋼や、何かに使ったコンクリートの塊が出てくる可能性があるわけですから、どのくらいの距離数があるかわかりませんが、そうした調査をしっかりやってから設計や工事を始めていくべきです。それでも出てくる可能性がありますから、工事を先に延ばすということのないよう、そうした対策をしっかりととっていただくことを求めて、この件は終わりたいと思います。  次に、議案第38号のゾウ舎の関係ですが、部長から19億7,964万円で落札があったという説明がありました。  6者が応札しておりますが、落札率は幾らであったのか、失格は何者か、そして、最低制限価格は幾らだったのか、この点だけを確認しておきたいと思います。 ◎大関 管財部長  今、委員からご質問がございました落札率と失格者数ですが、落札率は90.28%で、失格者は6者中2者となっております。それから、最低制限価格ではなくて調査基準価格ですが、90%の18億2,734万2,000円となっております。 ○村上ゆうこ 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第37号及び第38号の2件を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  異議なしと認め、議案2件は、可決すべきものと決定いたしました。  最後に、議案第55号 平成28年度札幌市公債会計補正予算(第4号)を議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎小角 財政部長  議案第55号 平成28年度札幌市公債会計補正予算(第4号)についてご説明させていただきます。  このたびの公債会計の補正予算については、議案第49号 平成28年度札幌市一般会計補正予算(第5号)における除雪費追加の補正に伴い、その補正の財源となっております市債、臨時財政対策債になりますが、これについて必要な整理を行うものでございます。 ○村上ゆうこ 委員長  それでは、質疑を行います。  質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第55号を可決すべきものと決定することにご異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上ゆうこ 委員長  異議なしと認め、議案第55号は、可決すべきものと決定いたしました。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後3時50分...