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  1. 札幌市議会 2014-12-09
    平成26年(常任)経済委員会−12月09日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-26
    平成26年(常任)経済委員会−12月09日-記録平成26年(常任)経済委員会  札幌市議会経済委員会記録            平成26年12月9日(火曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時 ○長谷川衛 委員長  ただいまから、経済委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  最初に、議案第4号 平成26年度札幌市軌道事業会計補正予算(第1号)及び議案第5号 平成26年度札幌市高速電車事業会計補正予算(第1号)を一括議題とし、理事者から補足説明を受けます。 ◎中田 事業管理部長  私から、議案第4号 平成26年度札幌市軌道事業会計補正予算(第1号)及び議案第5号 平成26年度札幌市高速電車事業会計補正予算(第1号)につきまして、一括して補足説明いたします。  まず、軌道事業会計につきましては、補正の内容が2点ございます。  1点目は、路面電車ループ化工事に係る労務単価資材価格の上昇等に伴う工事費の追加を行うものであり、資本的支出において建設改良費を4億4,300万円増額補正するとともに、財源について一般会計から補助を受けることから、資本的収入につきましても同額の増額補正を行うものであります。  2点目は、敬老優待乗車証福祉乗車証等ICカード移行に係る事業費の債務負担行為の設定でございます。この事業につきましては、保健福祉局で平成29年4月に導入予定である敬老優待乗車証福祉乗車証及び福祉助成乗車証ICカード化に対応するため、軌道事業の機器の改修を行うものであり、これに係る債務負担行為を設定するものであります。  続きまして、高速電車事業会計につきましては、債務負担行為の設定が4点ございます。  1点目は、軌道事業会計でもご説明いたしました敬老優待乗車証福祉乗車証等ICカード移行に係る事業費の債務負担行為の設定でございます。高速電車事業におきましても機器の改修を行うものであり、これに係る債務負担行為を設定するものであります。  2点目は、南北線自衛隊駅耐震改修工事に係る事業費の債務負担行為の再設定でございます。当該事業につきましては、平成27年度までの債務負担行為の設定を議決いただいておりましたが、入札不調による工期のおくれのほか、国の予算措置により国庫補助対象となったことから、平成28年度までの債務負担行為を再設定するものであります。  3点目は、南北線車両靴ずり設置事業に係る債務負担行為の設定でございます。この事業につきましては、ホームからの転落防止対策の一環とした事業でありますが、国の予算措置により国庫補助金が増額となったことから、平成27年度、28年度実施予定分早期発注を行うため、債務負担行為を設定するものであります。  4点目は、共通ウィズユーカード等払い戻し業務に係る債務負担行為の設定でございます。この事業につきましては、平成27年4月からの払い戻しに当たって、当初の混雑緩和対策として特設会場を設置する業務を発注するものであり、事前準備も含め、平成26年度内に契約する必要があることから、債務負担行為を設定するものであります。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆飯島弘之 委員  私から、今、路面電車延伸推進事業増額補正4億4,300万円を計上していることについて詳しくお聞きしたいと思います。
     これは、今回、一くくりで労務・資材価格が上昇したから補正されているのだというお話であります。実際、今、国の経済対策とか、東京オリンピックとか、東日本大震災復興事業といったことで労務費とか資材の価格が上昇していることは周知の事実であろうかと思いますし、私も十二分に承知しておりまして、いたし方ないことだと思います。  しかし、これは、全部が全部、本当にそういう理由に帰するのかなと思うと、そういうことばかりでもないのだろうというふうにも思います。そもそも平成27年春にループ化を開業させるということでしたが、入札の不調が続いて工事の完成がおくれおくれになったことも、補正せざるを得なくなった要因に大きくかかわっているのではないかなと思います。  そこで、補正額の内訳、開業がおくれたことによって必要となった費用もあると思うので、その辺ももう少し詳しくしっかりとご説明いただきたいと思います。 ◎富澤 技術担当部長  ただいまは、補正予算の内訳ということでございます。  今回の補正額につきましては、平成27年内のループ化開業に向けた工事に係る労務単価資材価格の上昇、また支障物件の処理が必要になったことなどの経費4億4,300万円を追加するものでございます。  増額の内訳といたしましては、大きく4点ございます。一つ目は、労務単価資材価格の上昇によるものとして1億800万円ですが、これは、平成26年度予算の策定時に比較して労務単価資材価格が上昇したことなどによって必要になったものでございます。二つ目は、支障物件処理によるもので、これが1億6,700万円でございます。今年度の工事を進める中で支障となることが明らかになりました電線共同溝やH鋼などについて処理をするものでございます。三つ目は、工期の見直しによるものとして6,900万円ございます。これは、入札不調となりました軌道工事が来年度にまたがって施工することとなったため、冬期間の仮舗装に係る経費、また、工期が延びたことによる工事管理費の増といったものでございます。四つ目は、その他として9,900万円です。これは、支障物処理の検討、工事の組みかえを行うための修正設計、また、試掘の結果、架線柱の基礎の掘削面積が拡大したことによって歩道を復旧する面積が拡大したこと、そういったことによるものでございます。  内訳は以上のとおりでございますが、開業がおくれたことによってふえた費用としましては、工期の見直しによる6,900万円と認識してございます。 ◆飯島弘之 委員  労務・資材価格の上昇による補正ということでありますけれども、今、実際に内訳をお聞きしますと、やはり、完成がおくれたことによるいろいろな手直しやら、工期の見直しによるさまざまな工事、設計等が必要になったために補正が必要になったということもあるのだと理解させていただきました。これは、本来かからなくても済んだはずの費用だったのかもしれませんが、結果的に約7,000万円です。労務単価資材価格というのは、そんなに多くの金額ではないのだろうとは思いますが、1年ぐらいの間にどんどん上昇していく傾向にある時期ですから、この部分も多少あるのではないかなと思いますけれども、今のご説明では工期の見直しによるものが6,900万円ということですから、それはそれで、一旦、受け取らせていただきたいと思います。  そこで、質問ですが、今、答弁の中にもありましたように、結局、入札の不調による工期の見直しが開業のおくれた直接的な原因になっていると思いますけれども、これについて、現状でどのように分析されているのか、そして、これまでどのように対応されてきたのか、さらに、このように余分に経費がかかる結果になってしまったことも含めて、どのように評価されているのか、お伺いさせていただきたいと思います。 ◎富澤 技術担当部長  入札不調に関する分析、対応というお尋ねでございます。  ことし1月、また3月に行いましたループ化軌道工事の入札不調の要因につきましては、公共工事の拡大などによる人手不足や資機材の高騰に起因する予定価格実勢価格との乖離があったものというふうに捉えております。また、軌道工事を施工できる業者が限られていることもございまして、軌道工事土木工事を一括で受注できる業者は期待できない状況があるというふうに判断したものでございます。  こういった判断を受けて、一括で発注しておりました軌道工事につきまして、路盤を整備する土木工事と軌道を敷設する工事に分割して工事を特化するとともに、レールやその他の材料を別途調達して支給する、そういったことで応札しやすい環境を整えるといった対応を行いました。また、設計書の作成に当たりましては、歩掛かり等につきまして実勢価格との乖離を埋めるような工夫を行いました。これらの入札不調に対する分析と対応を行った結果、軌道敷設の一部分ではございますが、ループ化軌道工事その1ということで、先月、入札が完了し、契約を行ったところでございます。 ◆飯島弘之 委員  そういうことで、今回、2回の入札をされて、やっと業者に受けていただいたということであります。  この件については、私も、建設業界からいろいろな情報をお聞きしておりましたが、なかなか受け入れていただける業者が少ないということで、むしろ、札幌市は大丈夫なのだろうかと心配していただく声もございました。特に、レールを敷く業者が限られている中で、北海道新幹線の函館の工事のほうにかなりの人手がとられているとか、今お話しされたようなことは、我々ですらもう事前に知っているようなことで、当然、皆様方も入札がなかなか順調に進まないことは想定できたのではないかなというふうに思うのです。そういった中で、今振り返ると、2回されてやっと何とか実勢価格に折り合いをつけたというのは、私は、もっと早い段階でそういう対応ができたのではないかなと思うのです。我々も、会派で勉強会を行い、いろいろ情報交換もさせていただきながら、そういうことでなかなか難しいから入札は相当準備されてやったほうがいいのではないですかと申し上げていたと思いますが、いろいろ準備されてきた割にはこういったおくれが出て、結果的には約7,000万円の補正を組まなければいけなくなったというのは大変残念だなと思っております。  これは、この件に限られることではありませんので、やはり、札幌市は適正な価格で発注するという姿勢でもう少ししっかりと行っていくべきなのだろうと思います。単価がある程度決められ、それを積み上げて発注するので仕方がないのでしょうけれども、そうは言っても、結局、こういった補正を組まなければいけなくなり、高いものについてしまうということであれば本末転倒な話です。結果論ですけれども、業者の情報も入っているわけですから、いろいろな情報を入れながらきちんとした入札の対応をすれば、何度も入札してこういう補正を組まなくてもよかったのではないかなというふうに思います。こういう状況でありますから、今後は、そういった入札に対して、ぜひ、実勢価格をにらみながら適正な価格で発注するようにお願いしたいと思います。  この件は、一旦はこれでいいですが、ループ化工事というのは、単に札幌市と業者だけの話ではなくて、その周辺のまちづくりにも大きくかかわってくる話であります。当然、開業時期をにらんで関係のあるいろいろな方が準備をされてきたことがあるのではないかなと思います。しかしながら、半年以上のおくれとなれば、当然、周辺のまちづくりに携わる方が計画されたことも延ばさなければいけなくなったとか、悪影響も出てきているのではないかなと思いますし、そういったご意見もちらほら聞かれます。  そこで、経済効果と言っては何ですが、それが先延ばしになってしまったことによる悪影響も少なからずあったのではないかというふうに思いますので、ループ化の開業がおくれたことによって、例えば、沿線の商店街とか地域の人たちへの対応はどう行うのか、その辺について確認させていただきたいと思います。 ◎富澤 技術担当部長  工期がおくれたことによる地元等への影響とそれへの対応ということでございます。  まず、平成27年春の開業を目指していたものがおくれたことにつきましては、多くの市民の方々にご期待いただいていただけに、私どもとしても大変に残念であると考えております。  これまでも、工事を進めるに当たりましては、安全管理を最優先に考えまして、工事に関する情報提供を丁寧に行い、地域の方々にご理解、ご協力をいただけるよう努めてきたところではございますが、引き続き、これまで以上に丁寧な対応を行っていきたいというふうに考えてございます。開業がおくれることとはなりましたが、乗客の利便性向上や都心部のにぎわいづくりのため、地域の方々と工事の進捗状況などの情報を共有し、連携を密にして着実に開業に向けて進めてまいりたいと考えてございます。 ◆宝本英明 委員  私からも、路面電車補正予算について伺わせていただきたいと思います。  今、飯島委員からお話がありましたので、重ならないようにしたいと思います。  今、ループ化の工事については、軌道工事の入札不調によって開業時期が2015年春から2015年内におくれるというお話でした。そこで、今回の補正予算は工事の品質確保や安全上の問題がないように進めるためのものだということで、これは非常に重要なことですから、私は、そのために必要な費用の増額についてはやむを得ないというふうに考えております。  そこで、今、ループ化に係る工事の進捗状況はどういうふうになっているのか、伺いたいと思います。 ◎富澤 技術担当部長  ループ化工事進捗状況でございます。  ループ化に係る現在の工事状況といたしましては、まず、軌道の路盤を整備する土木工事につきましては、ことし6月に着手いたしまして、順次、工事を進め、11月中にはほとんどの工事を終えて、今月中には竣工する予定でございます。また、電気設備工事につきましては、電線管の埋設や支障物件の移設などについてはほぼ完了するところでございまして、現在は架線柱の工事を進めており、これについても年度内に完了する予定でございます。並行して、歩道ヒーティング復旧工事を進めております。また、都心線に新設される停留場の上屋についても、工場で製作を行っているところでございます。  軌道工事につきましては、今年度内に完了できるものとして、すすきの停留場の仮設のための渡り線工事に着手したところでございます。また、軌道敷設準備工事として、レールと枕木を組み立てる軌匡組み立て業務にとりかかったところでございます。そのほか、レール、枕木や分岐器といった主要資材の調達を進めておりまして、年度内にできるものは全て取りかかっているところでございます。 ◆宝本英明 委員  今、進められている状況はわかりました。  ただ、ループ化に必要な軌道敷設の本工事、それから電気設備工事や停留場の設置工事などの主要な工事については、まだ契約となっていませんので、これらの工事を含め、ループ化の開業に向けてはまだまだ多くのやるべきことが残されているのだろうと思います。それから、ループ化は、路面電車利便性向上だけではなくて、にぎわいの創出などのまちづくりの取り組みの一つであることから、安全面をしっかり配慮して着実に進めていってほしいと思います。  そこで、開業は遅くとも2015年内ということですが、ループ化開業に向けた今後の工事などのスケジュールについて教えていただきたいと思います。 ◎富澤 技術担当部長  今後の工事のスケジュールでございます。  今回の補正予算をお認めいただければ、軌道敷設の本工事につきましては、平成27年度の雪解け後に工事着手できるよう3月の契約をめどに手続を進める予定でございます。あわせまして、電車線や信号設備などの電気設備工事、停留場の設置工事についても年度内をめどとして契約手続を進めたいと考えてございます。また、その他、ヒーティング工事などにつきましては、平成27年度早々に契約できるよう手続を進めたいと考えてございます。これらの工事を平成27年の秋ごろまでに完了させまして、その後、習熟運転を実施した後、遅くとも平成27年中に開業させるために、安全に留意しながら鋭意進めていく考えでございます。 ◆宝本英明 委員  ループ化部分の駅前通では、古くからホコテンなどのにぎわいづくりの活動が地域の方々によって年間20日間ぐらいやられていると思うのですが、ループ化によってさらににぎわってほしいなと思いますし、期待しているところです。  ループ化の開業は2015年春から2015年10月以降になると思いますが、そのことについては残念でありますけれども、おくれたことによってできた開業までの時間を逆に有効に使っていただいて、ループ化区間安全対策、それから、今、言った各種イベントなど、地域の方々との連携をよりよい方向に進めるための検討を深めて、都心の魅力と機能を高め、札幌市全体の活性化につなげていくように着実に進めていってほしいということを要望して、質問を終わりたいと思います。 ◆木村彰男 委員  私は、2点伺います。  1点目は、路面電車ループ化開業時期がおくれたことに伴う予算措置について、もう一つは、ウィズユーカードが平成27年3月31日に廃止になるということで、各種の交通費助成制度、それから、新たな磁気カードの製造にお金がかかっておりますので、このことについてお聞きします。  路面電車ループ化開業時期の見直しについては、ほかの委員からも出ておりますので、かぶらないように申し上げます。  私がいただいている資料によりますと、路面電車ループ化開業時期を見直す、つまり、今年度内に開業できないということを最初にいただいたのは平成26年7月25日でありまして、そちらにいらっしゃる前田課長からファクスをいただきました。工事の進捗度合いを見ておりますと、いわゆるループ化工事の入札がなかなかできなくて、随意契約によって舗道工業というところと内回り、外回りの契約をしたのは5月13日でありました。つまり、2カ月弱ぐらいは工事の入札不調が続いてなかなか決まらないということだったのです。  ですから、仮定の話ですけれども、私は、ついに随意契約に至ったという5月の段階で年度内の開業は諦めて先送りするという方針をもし立てていたならば、2カ月あったわけですから、7,000万円近いこのような予算は圧縮されたのではないかというご質問なのですが、これについてはいかがでございますか。 ◎富澤 技術担当部長  私どもでは、今回、開業時期の延長を決定したのは7月25日でございます。今のご質問は、5月の段階でそういったことを決めていれば、工期が延びたことに係る費用はかからなかったのではないかというご質問かと思います。  まず、私どもが開業延期を決定した経過につきましては、入札不調で全体の軌道工事の着手がおくれてきたことに対しまして、私どもとしては、市民の期待にこたえるためにも、工期短縮の検討をずっと行ってきました。具体的な対応としては、土木工事軌道敷設工事に分割いたしまして、早期に着手が必要な土木工事を先行発注し、また、土木工事軌道敷設工事を並行して施工するようなことで当初のスケジュールを確保できないかといったことを検討してきたわけでございます。  しかしながら、土木工事を実際に進めていきながら検討した結果、土木工事軌道敷設工事を並行させて工事を進めることは安全性の確保などの面から困難である、また、土木工事の完了後に軌道敷設工事を行われなければならないといった結論に達しました。また、軌道敷設工事そのもの品質確保の面から厳冬期の施工は避けなければならないということがございますので、そういったことを総合的に判断いたしまして、本格的な軌道敷設に関しては平成27年の雪解けをもって行うべきと判断し、やむを得ず開業時期を延期することにしたものでございます。  そういったことから、私どもとしては、5月の時点では、延期するということではなく、当初スケジュールが守れるものと考えていたということでございます。 ◆木村彰男 委員  先ほど言いました随意契約が行われた後にも、軌道というのでしょうか、50キロN普通レールなどを買っているのですね。これらのレールを買うということは、結局、年度内の工事をまだ諦めていないというふうに私は見ているのですよ。同時にやりながら、いろいろ買っているわけだ。そういうことをしながら進めているわけですよ。  これらのレールは、今、使っていますか。お聞かせください。どこに置いてあるのですか。 ◎富澤 技術担当部長  購入いたしましたレールにつきましては、地下鉄の南車両基地に納品されておりまして、現在、進めております軌匡組み立て業務に使用してございます。 ◆木村彰男 委員  使っているということですか。 ◎富澤 技術担当部長  そうでございます。 ◆木村彰男 委員  それは、年度内の工事に使っているということですか。要するに、年度内にやる工事にご購入されたということをおっしゃっているのですか。それとも来年度の4月以降に使うものとしてストックしているのですかと聞いているのですよ。 ◎富澤 技術担当部長  当初は、当初スケジュールに従って年度内に使用することを前提に購入したものでございます。現在は、本格的な軌道工事は来年度にいたしましたので、来年度に実際に敷設工事が入る準備段階として、まず軌匡としてレールと枕木を組み立てておく準備産業を冬の間に済ませておこうということで、その業務を行っているものでございます。 ◆木村彰男 委員  一般的に、それは、本当はあくまでも現場で年度内の工事としてやったほうがいいわけです。そうですよね。違うところで組み立てておいて、また運ばなければならぬという話ですか。当然、現場で枕木とレールをくっつけてどんどんやっていくのが普通であって、どこに倉庫とか工場があるのかわかりませんけれども、そこでやる工事はないでしょう。 ○長谷川衛 委員長  富澤部長、今の質問はさっきともちょっと重なりますが、要は、当初予定と変えているのか、いないのか、そこを明らかにしてください。今、やっていることが場つなぎ的にやっているのではないかというような意味の質問でございますので、そこを明らかにしてください。(「年度内にやるのだったらわかるのですよ。年度内にやる話だからね。」と呼ぶ者あり)木村委員、指名してからお願いいたします。  どなたがお答えになりますか。 ◎富澤 技術担当部長  軌匡の組み立て作業につきましては、当初計画したものと基本的には変わってございません。  もう一つ、今、木村委員から、現場でやるのが基本でないかというお話がございました。これは、私どもの既設線の工事もそうですが、まち中でレールと枕木を組み立てる作業というのは、なかなか場所も時間もとれないということがございますので、通常は別の場所で組み立てたものを持ってきて、現場では据えつけるだけといった作業で対応しているのが実態でございます。 ◆木村彰男 委員  そのほかにマンガンポイント電線共同溝特殊部プレキャスト、それから、37キロ普通レール、こういうようなものは、今申しましたように断念した以降も買っていますね。それも、今、おっしゃったように、どこか別なところでそれを使って軌道を組み立てていらっしゃるのですか。 ◎富澤 技術担当部長  それらも、全て、現在の軌匡組み立て業務の中で使っております。 ◆木村彰男 委員  普通、考えて見ますと、組み立ててしまうと、場所もとるし、かさばるわけですね。工事が始まっていれば、ここで組み立てたものを作業日程に合わせて次から次へとどんどん出荷していけばなくなりますけれども、レールというのは長いわけで、それはどこかへ置いておくことは無駄ではございませんかと聞いているのです。その時期に合わせて、順次、つくればいい話でしょう。今からつくっておく必要があるのですかと聞いているのです。 ◎富澤 技術担当部長  まず、一つは、レールの納期は一般的に数カ月かかるということもございますので、必要な分だけ随時購入することが難しい、したがいまして、ある程度まとめて買っておくと。今回で言えば、工事で使用する分は一括で買っておくというのが合理的な手法であるということが1点です。  それから、確かに全部を組み立てた場合には場所もとりますので、そういったことが無駄でないかというご指摘ですが、実際には来年の雪解けから駅前通に線路を敷設していく作業に入るということで、今、計画しておりますので、その際に、ポイントも含めて、組み立てたレールを現場へ持ち込んで直ちに敷設できるように準備作業を全てやっておいて、極力、現場での作業を短縮するということでございます。そういった対応のために、今のうちにできることをしておくということでやっているものでございます。 ◆木村彰男 委員  今、申し上げましたのは、全部、物品購入というカテゴリーに入っているものなのです。いいですか。これは、分離発注していなかったら、本来でしたら請け負った業者が買うものではないですか。それについてお聞かせください。 ◎富澤 技術担当部長  当初の一括発注の中には、そういった資材も含めてございました。 ◆木村彰男 委員  そうしたら、今言っている物品を購入して一生懸命に軌道をつくっている方はどなたでしょうか、お聞かせください。 ○長谷川衛 委員長  木村委員に申し上げますが、できる限りまとめていただければありがたいです。 ◎富澤 技術担当部長  これにつきましては、業務委託で発注しておりまして、業者名は札建工業でございます。 ◆木村彰男 委員  これは、12月に入ってからの工事契約ということでいいですか。今の業者は。 ◎富澤 技術担当部長  業務委託契約は11月19日でございます。 ◆木村彰男 委員  要するに、5月ぐらいから物品は買っているのですよ。つまり、分離発注ということが頭に入っていなかったら、今言った部長の答弁は矛盾しませんか。11月に契約していると言うのだから。言っている意味はわかりますか。  本来だと、一括で業者がやる仕事ですよね、納品も含めて、つなぎも含めて。今、言った札建の工事契約が11月だとすれば、5月ぐらいから物品を買っているのと矛盾しませんか。 ◎富澤 技術担当部長  私どもの基本的な考え方、想定としては、軌道工事の中で、材料手配を含めて、土木工事軌道敷設工事も一括でやっていただける業者に対して発注したいということで、当初、入札にかけたということでございます。それが基本の形だというふうに我々として考えております。  ただ、実際には、2回の入札の結果、それを丸ごと受けていただくことがなかなか難しいというふうに判断いたしましたので、そこで、まずは土木工事軌道工事に分けました。また、軌道工事につきましても、レール等は資材の納期がございますので、軌道工事を受けていただける業者が決まるまで待っているとレールが入ってこない、納期が間に合わないということがございますので、資材に関しても分けて私どもで直接手配したという経過でございます。 ◆木村彰男 委員  私が見ている限り、外観的にしかわかりませんから、皆様方が内部でどういうご判断があったからわからないけれども、これは中でジグザグしているのですね。要するに、物品の購入が5月ぐらいから始まって、まだ諦めていないのですね。7月に諦めてから初めて札建を探し出すわけですよ、これをつないでくれるところを。事ほどさように、来年の4月に間に合わせようとしたところに無理があって、こういうジグザグが生じていた、だから、6,900万円の内訳はおっしゃっていませんけれども、私は、ジグザグの中で圧縮できたものがかなりあるのではないかと。確かに、先に買っておいたほうがいいというものもあったかもしれませんけれども、それは、私は言ったことにはならぬということだけ申し上げます。  それから、もう一つ、ウィズユーカードは、来年、平成27年3月31日にやめますという形になっておりますね。これをやめることによって何が生じたかというと、実は、ここではなく、障がい福祉課のほうですけれども、交通費助成関係のシステム更新というのでしょうか、磁気カードを新しくつくるとか、改修するということで9,100万円とか2,300万円という支出があります。私はこのシステムだけだと思っていたのですが、その後に、実はICカード化への移行というのが次に出てきて、これが平成29年4月からなのですね。つまり、今、交通費助成制度に関して約1億円近くかけて改修するというのは、2年間ぐらいのために約1億円使うわけで、まず、このことについてお聞かせください。 ◎中田 事業管理部長  今回、木村委員がおっしゃっているのは、3月で共通ウィズユーカードの利用を終了しますが、それ以降も敬老パス等の磁気カードを2年間ほど使用することに伴う経費がかかることについてのご質問だと思います。  実は、ことしの5月いっぱいで共通ウィズユーカードの販売を停止して来年3月いっぱいで利用を終了するということにつきましては、環境負荷の低減、あるいは、SAPICAとウィズユーカードという複数券種による二重コストの解消によって少しでも経営基盤の安定化を図りたいといった観点からで、我々交通事業者としては可能な限り早期に実現したいと考えておりました。さらには、平成22年度に包括外部監査、平成25年度に行政評価の外部評価がございまして、外部評価委員からもウィズユーカードのあり方について早期に検討、整理しなさいというご指摘も受けておりました。そういった状況がございましたので、ことしの2月に、バス、路面電車でSAPICAの定期券化ができてSAPICAのフルサービスが開始できたことから、お客さんのお手元にあるカードの利用期間も考慮しながら、共同でSAPICAを運用しているバス事業者との協議を経て、平成26年5月の販売終了、27年3月の利用終了を決定しております。  そういう経過の中で、実は、ウィズユーカードを廃止すると決めた時点で、保健福祉局とは、敬老パスのIC化をどうするかということについて、随時、情報交換を行ってきておりました。ただ、我々がSAPICAのシステムが安定的に運用できることを確認できたのが昨年の6月でありまして、バス、路面電車におけるSAPICAの運用状況を見ての判断でした。ただ、保健福祉局側のほうでは、ずっと制度設計してきたところですが、その制度設計にはまだ少し時間を要するといったことから、ウィズユーカードの利用停止と敬老パスのIC化のスケジュールを合わせるのは難しいと判断して、来年3月のウィズユーカードの廃止を決めたところです。 ◆木村彰男 委員  ここに資料がありますけれども、こちらのほうが今言った2年間使うシステムですね。それから、これはIC化のシステムということで17億円ぐらいです。つまり、交通局のどこかの判断のところで早くそれがシステム化されていれば廃止とともにICカードを使えますから、そうすると、中のクッションみたいになっているシステム更新の1億円ぐらいはかからなかったという論なのです。  その辺の流れについて考えてみると、私は保健福祉局の方にも聞きましたが、必ずしも理解していなくて、これがもっと長く続くと思っていたらしいのですね。2年間ぐらいですぐこちらに行くとは思っていない、そういう理解なのですね。そこについては、年間に相当なお金がかかっているということで、環境負荷のこともお聞きしましたし、それを延ばすということについてもお聞きしましたので、これはこれ以上言いませんけれども、事ほどさようにシステムの更新にもお金がかかっているということについては、それはやはり税金ですから、私はしっかり反省すべきだということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。 ◆木村彰男 委員  私は、今の二つの議案につきまして、反対の立場から、討論します。  一つは、ループ化工事は不調が続いたということで舗道工業随意契約をなされましたが、先ほど言いましたように、もし早い段階で年度内の開業を断念しておれば6,900万円という支出はかなり圧縮できたのではないかというふうに考えます。  もう一つ、ウィズユーカードの廃止に伴う交通費の助成制度については、これを維持するということで保健福祉局の方々がかなり努力されていらっしゃいました。しかし、これも、保健福祉局と交通局の意思疎通、連携というのが不十分だと私は考えます。したがって、2段階でこのようなシステム更新をせざるを得なかった、こういうことについては、やはり、納税者の立場から反対せざるを得ないと思います。 ○長谷川衛 委員長  ほかに討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第4号及び第5号を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○長谷川衛 委員長  賛成多数であります。  よって、議案2件は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後1時46分       再 開 午後1時47分     ―――――――――――――― ○長谷川衛 委員長  委員会を再開いたします。  次に、議案第1号 平成26年度札幌市一般会計補正予算(第5号)中関係分を議題とし、理事者から補足説明を受けます。
    ◎林 市民交流複合施設担当部長  今回提出しております議案のうち、議案第1号 平成26年度札幌市一般会計補正予算(第5号)のうち、文化部関係分につきまして、その概要についてご説明いたします。  まず、歳入歳出予算の補正でございますが、市民交流複合施設のうち、文化部が所管いたします高機能ホール、アートセンター及び屋内広場にかかわる土地取得費としまして、議案16ページの第2款 総務費 第2項 市民生活費 第3目 文化芸術振興費2億4,930万円の増額補正でございます。  具体的には、市民交流複合施設の土地取得費につきましては、本年度当初に文化部として71億7,900万円を予算措置したところですが、このたび、不動産鑑定評価を実施した結果、土地の評価額が上昇したことなどにより土地取得費が上昇したため、予算の増額補正が必要となったものでございます。  次に、債務負担行為でございますが、議案21ページの債務負担行為に関する調書の2項目めの市民交流複合施設等整備274億1,190万円のうち、文化部が所管する高機能ホールなどの建物取得費としまして、お手元の資料にございますとおり、255億2,800万円の債務負担行為限度額を設定するものでございます。  具体的には、市民交流複合施設の建物の取得に当たり、長期間にわたる契約を締結するため債務負担行為の設定が必要となったものでございまして、設定期間は平成27年度から平成29年度まででございます。  なお、議案にございます274億1,190万円につきましては、文化部所管施設のほか、教育委員会が所管する都心にふさわしい図書館及び建設局が所管する公共駐輪場の取得分を合わせた限度額でございます。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆井上ひさ子 委員  私から、1点質問したいと思います。  今、補正予算の中身について、不動産鑑定評価の結果、評価額が上昇し、土地にかかわる取得費が上昇したためというふうに説明がありました。消費税とか労務単価の上昇があることは認めますが、この中身はどのような内訳で増額したのか、改めて伺いたいと思います。  また、それについて、予測できないことだったのか、これも伺いたいと思います。  さらに、この事業にかかわる特定業務代行は、民間の資金とかノウハウが活用できるということで工事費を圧縮するというふうに私どもは説明を受けていましたが、これに関する今後の見通しについて伺いたいと思います。 ◎林 市民交流複合施設担当部長  建物取得費が増額した理由についてでございますが、平成26年度予算要求時におきましては、高機能ホール、アートセンター及び屋内広場の分の建物保留床取得額として約221億円を想定しておりましたところ、現在の取得額が約255億円でございますので、約34億円の増額となっているところでございます。  ご質問のそれらの要因の内訳でございますが、まず、昨今の労務単価や材料費の上昇などによる工事費高騰の影響で約27億円の増となっております。また、予算要求時は基本設計の途中の段階での想定額でございましたので、基本設計、実施設計と精度を上げていく中で対応が必要となったものによる増が約15億円、ホール機能の充実などによる増が約8億円ございます。一方で、コスト削減に積極的に取り組むことによって生み出した減が約16億円ございまして、合わせて34億円の増額となったところでございます。  続きまして、今後の見通しについてでございますけれども、昨今の工事費高騰の推移を見てみますと、今後も引き続き上昇する可能性が考えられますが、もしそのような状況になった場合につきましては、再開発組合の一員といたしまして、他の組合員とも協議しながら適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。 ◆井上ひさ子 委員  中身はわかりました。  設計をやっていく中で必要なもの、エスカレーターの増、ホール機能の充実を図るための増なども図られているということで、それはわかりました。コストダウンの取り組みも行ったということでしたが、私は、事業規模が過大になっているというふうに思うのです。例えば、ホールのことで言えば、2013年度当初では310億円ぐらいではないかというふうなことが話されていましたが、今日に至っては354億ぐらいまで膨れ上がってきています。そういうものを見るにつけて、私は、やっぱり事業は過大にすべきではないというふうに思いますので、そのことを指摘しておきたいと思います。 ◆木村彰男 委員  私は、今回、建設費を含め、人件費、資材の価格がかなり高騰したこと、また、コストダウンに取り組まれたことも伺っております。ただ、今までの札幌のホールにはなかったいろいろな施設もここに盛り込まれており、お話を聞く限り、先駆的なというか、日本国内のさまざまなホールの視察も行った上で今回のホールができていることについては、文化の発信という意味において高く評価していかなければいけないし、形をつくっているがゆえに、中身を充実したものにしていくことが重要になってきますので、私も、それはそういうことで結構だと思います。  ただ、一つ、今回、これは他の党派から言われていましたけれども、ホールを1階に持ってくれば、例えばエスカレーターとか広場機能のようなものについて、見直したところはありますが、もっと安くできたのではないかというふうに私は思うのです。そのことについてはいかがでございますか。 ◎林 市民交流複合施設担当部長  お尋ねのホールを地上まで下げた場合のコストの関係でございますけれども、実際に試算はしておりませんので正確なことは申し上げられませんが、ホールが下に来るということは、柱のない大空間がまずありまして、その上に必要な機能として図書館やアートセンターを配置することになりますので、ホールの構造自体をかなり強化しなければなりませんので、単純にコスト的に安くなるとは考えにくいと考えております。したがいまして、ホールを上階に配置している現在の案につきましては、コスト面からも妥当なものと考えているところでございます。 ◆木村彰男 委員  極端なことを言いますと、ホールだけを別に独立した形でつくって、高層のビルというのか、いろいろな図書館機能も含めて、そういうようなことは建設の途中で話し合われていないのですよ。コストのことをおっしゃるのであればですよ。つまり、別枠でするとか、今の段階で、例えば、2年後、3年後、私はまだ上がると思っているのです。これで終わらないと思うのです。終わらないという前提でいきますと、つくり始めると直しようがないです。要するに、入れかえもできませんしね。最初のつくり出す前に、今、おっしゃっているように構造的なもので言うと、極端なことを言えば、ドームみたいに別のところにつくって、こちら側にもっと高層のものを建てて機能を分離するようなやり方は1回も考えられていませんよね。だから、見積もりもしていないわけです。この過程を見ているとですよ。間違ったら言ってくださいよ。そういう仮定でやれば、今言ったホール的な機能、市民ホールもそうですが、できたのではないかと私は今思っているのです。  なぜそういう分析ができなかったのかだけ、お聞かせください。 ◎林 市民交流複合施設担当部長  私の口から言うのも何ですけれども、現在の計画は、再開発事業の全体の中でどういう機能を盛り込むかという検討の中で行われたと私は思っております。分離して別の場所に単独で建てることになりますと、また土地費も必要になってきますし、全体的な事業の中で今の計画があって、その中でベストな案ができているというふうに理解しております。 ◆木村彰男 委員  自分たちのやっていることを否定するのはなかなか難しいことだと思うのです。今言っているように、これからつくり始めて2年、3年かかりますね。最終的な着地点として、予定している工事増、もしくは予算の増加額を見ておりますか、最後にお聞かせください。 ◎林 市民交流複合施設担当部長  現在のところ、幾ら上がるという試算についてはやっておりません。先ほども井上委員の質問に答えたのですが、我々札幌市独自の事業ではございませんので、ほかに組合員の方もいらっしゃいまして、事業費が上がるということは、私ども札幌市もそうですけれども、他の組合員もかなり影響を受ける話でございますので、組合としてどうやっていくかという話にもなるかと思うのです。  それについては、先ほども申し上げましたとおり、現在のところ、幾らになるというのは試算していないところでございます。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。 ◆井上ひさ子 委員  議案第1号 一般会計補正予算(第5号)中関係分の市民交流複合施設等整備についてです。  私たちは、必要な施設は、早期に、節約に努め、つくるべきと考えています。ホールそのものに反対ではありません。  しかし、北1西1の再開発事業の受注企業について疑義があります。どの企業も入札に参加でき、切磋琢磨していただき、選考に当たっても、一面的でなく、いい提案をたくさんしていただいて、そして、いい成果物をつくっていただき、市民や利用していただく方に喜んでもらうことが一番大事だと考えています。  今回の特定業務代行者の選定、契約について、公平性、透明性、どれをとっても問題があると思います。  したがって、契約そのものに賛成できないもので、この議案には反対いたします。 ◆木村彰男 委員  私も、本案について反対の立場から、簡潔に討論します。  先ほども言いましたが、ホールの建設によって札幌の文化を発信するという思惑については賛成であります。また、日本国内のさまざまな先駆的なホールなども参考にされ、それらを取り入れられていることについても評価したいと思います。  しかし、このホールは、観光文化局のセクションだけでなくて、実はいろいろなものが含まれています。ここでは議題になっておりませんが、その中に含まれるいろいろな施設の予算化、もしくは工事化につきましては、私は反対する立場におります。  したがって、全体像としてこのホールの予算については、反対の意見を述べさせていただきます。 ○長谷川衛 委員長  ほかに討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第1号中関係分を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○長谷川衛 委員長  賛成多数であります。  よって、議案第1号中関係分は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時1分       再 開 午後2時2分     ―――――――――――――― ○長谷川衛 委員長  委員会を再開いたします。  次に、札幌国際芸術祭2014開催結果報告を議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  まず、このたびの芸術祭に際しましては、委員の皆様方にはさまざまな面でご協力を賜りまして、深くお礼を申し上げます。  国際芸術祭2014の開催結果についてご報告させていただきます。  お手元の資料に沿ってご説明させていただきます。  まず、1の開催概要についてでございますが、ご案内のとおり、札幌国際芸術祭2014は、「都市と自然」をテーマに、ことし7月19日から9月28日までの72日間にわたり、北海道立近代美術館を初め、札幌駅前地下歩行空間、札幌市教育文化会館など全18カ所の会場で展開し、全プログラムを終了したところでございます。(8)の欄にありますとおり、作家数は、ドイツ、イギリス、スロベニアなど10カ国から64組の作家が参加し、作品数は、展覧会に出品された作品のほか、バベルやクロマなどの舞台公演を含めて計214作品が展示、公開されました。  次に、2の来場者についてですが、各来場者の総来場者数は、当初想定いたしました30万人を上回る47万8,252人にご来場いただきました。各プログラムごとの来場者数は、表にあるとおりでございます。  資料をめくっていただいて、2ページ目の(2)の来場者属性についてですが、アンケート調査は、各展示会場において任意記述式で実施し、2,838人にお答えいただいたものです。性別につきましては、女性が60%以上を占めており、また、その隣のグラフの年齢別につきましては各世代に満遍なくお越しいただいております。その隣の右端のグラフは来場者の居住地ですが、市内の方々が51%、道外から来られた方は、海外を含めて40%となっております。通常、市内美術館で開催される展覧会におきましては、道外の方の割合は大体5%から10%と聞いておりますので、このたびの芸術祭ではかなりの方に道外から足を運んでいただいたと感じております。  次に、3の経済波及効果についてでございますが、開催前は48億円と推定しておりましたけれども、結果は推計59億円となりました。この数字は、札幌市産業連関表を活用して算出したもので、その内訳は表にお示しするとおりでございます。当初の推計よりふえた要因は、来場者数の増加と道外からのお客様の割合が多かったことによるものでございます。  次に、4の連携事業についてでございますが、このたびの芸術祭に呼応して開催された連携事業につきましては、市内のギャラリーや大学、商店街のほか、市町村などから計161件の応募をいただきまして、札幌市内はもとより、道内の各所でも実施され、広がりを持った展開となりました。  次に、3ページの5のボランティアについてでございますが、登録者数は1,319人と前回の愛知や横浜の芸術祭の登録数を超えており、また、延べ参加人数は4,344人となっております。ボランティアの方々には、作家の作品制作のお手伝いを初め、会場整理、作品解説などをしていただきました。また、札幌資料館を拠点に情報誌の発行などの広報、PR活動もしていただき、大変多くの方々に多方面にわたって芸術祭の運営を支えていただきました。  円グラフの左端の参加者の男女比は、女性の方が多く、77%となっております。その隣のグラフの職業別では大学生、会社員が大半を占めまして、また、年齢別においては10代から30代までで全体の約70%を占めており、大変若い方々を中心として活躍していただきました。  次に、6の広報・PRについてですが、(1)のパブリシティ実績につきましては、新聞、雑誌、テレビなど合わせて956件となっており、札幌を国内外に発信することができました。  なお、この数字につきましては、現在、集計作業を進めているところであり、数字がふえる見込みでございます。あくまでも中間報告であることをご了承ください。  また、(2)にありますとおり、公式ホームページやフェイスブック、ツイッターなどによる情報の発信、そして、次のページの(3)と(4)にありますとおり、交通機関と連携した広報や都心ビルへの懸垂幕の掲示などを行うとともに、(5)にあるとおり、海外の都市への観光プロモーションなどの機会を捉えたPRなどを行いました。  しかしながら、広報、PRにつきましては、開催前に、各方面から、広報不足、何をやるのか内容がわからないなどのご指摘を受けており、この点は、反省すべき点として次回に向けて改善していかなければならないと考えているところでございます。  次に、7の来場者アンケートによる評価等の結果についてでございますが、芸術祭の総合評価につきましては、ご来場いただいた方のうち、4分の3の方から「とても良い」「良い」というご評価をいただいております。また、右のグラフのとおり、3分の2の方が次回も行きたいとお答えいただき、大方の方からはよい評価をいただいたと考えております。  次の5ページの円グラフでございますが、芸術祭を知った手段としては、インターネットや友人、知人から知った方が多かったことがわかりました。中央のグラフの芸術祭の観覧理由ですが、「芸術祭に興味がある」「勧められた」「行事への参加」という方々が約80%近くを占めているなど、芸術祭を目的として会場を訪れていることなどが推察されます。  次に、右端のグラフですが、芸術祭を見て、あるいは参加してどのような効果があったのかという質問に対しては、「芸術への関心の向上」「札幌の魅力再発見」「観覧意欲の向上」などが上位の回答となっております。  続きまして、8の収支概要ですが、国際芸術祭実行委員会の収支についてご説明いたします。  まず、収入の部ですが、札幌市負担金収入につきましては、決算見込額は4億3,000万円余となっております。この内訳には、備考欄にありますとおり、特定財源として国等からの助成金2億2,700万円余が含まれております。これは、国の各種補助金制度が地方公共団体を通して実行委員会に助成される仕組みとなっていることによるもので、予算よりも140万円程度減となっているのは、国の補助金額の変動による減額でございます。  次の協賛金収入につきましては、決算では3,570万円余と、580万円程度の増額となりました。  その下のチケット収入につきましては、チケット収入やその他グッズ収入等も含めて8,660万円余となっており、こちらも500万円程度の収入増となっております。  その結果、前年度からの繰越金460万円と合わせて、合計の欄にありますとおり、当初予算5億4,300万円余に対しまして、決算額は5億5,700万円余と約1,400万円の収入増となる見込みでございます。  続きまして、支出の部でございます。  まず、作品制作費についてですが、事業の経費圧縮や中止などに伴い、決算額は当初予算よりも約1,000万円少ない3億400万円余となる見込みです。  次に、会場費についてでございますが、広がりを持った芸術祭の展開のための会場数の増加、それから、広報・PR効果も含めたサイン、工作物の増強などに伴いまして、決算額では約2,100万円の増加で8,600万円余となる見込みでございます。  次に、スタッフ人件費についてですが、各会場における運営の工夫やボランティアの運営協力などにより、決算額は当初予算よりも約700万円減の5,500万円余となる見込みです。  次に、広報プロモーション費についてですが、開催前のPR不足に対応するため、各種広報の強化を図ったことなどに伴い、決算額は当初予算よりも約1,100万円増加の6,500万円余となる見込みでございます。  次に、事務局諸経費については、当初予算とほぼ均衡した4,500万円余を決算額として見込んでございます。  これらの支出を合計いたしまして、合計の欄にありますとおり、決算額は5億5,700万円余を見込んでいるところで、札幌国際芸術祭2014の収支は均衡する見込みでございます。  なお、これらの数字でございますが、11月14日現在での決算見込みとなっておりますので、今後も若干の変動が見込まれていることをご了承ください。  次に、6ページにつきましては、写真でつづった芸術祭の様子でございます。  それから、次の10の資料編は事業の一覧でございます。  表にありますとおり、期間中はエキシビション、パフォーマンス、プロジェクトの三つの分野で合わせて19のプログラムを実施したところでございます。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆木村彰男 委員  まず、1点目として、今回、坂本さんがご病気で残念だったのですが、今回だけの契約というふうにも読めます。坂本さんは、上田市長とも非常にご懇意といいますか、私も立ち会って聞いておりましたが、人間関係を強調されて就任された旨をお話しされていました。  そこで、今後について、ディレクターというか、総合プロデューサーというのか、これから3年後もそういう人を誰か擁立して考えていこうとしているのか、この点についてお聞かせください。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  芸術監督の選定に当たりましては、今のところ、白紙の状態でございます。今回の芸術祭の結果を踏まえまして、実行委員会で決定していただくことを考えております。 ◆木村彰男 委員  今回、坂本さんの考え方が、いろいろなオブジェというか、その対象の選択にかなり強く影響したと思っていました。これは私の意見ですよ。だから、芸術監督が違う方になることによって、札幌国際芸術祭の色合いがいろいろな方向に開花していくと思います。それは、そういう役割ですからもちろん結構だと思いますが、実行委員会では今後もそういう方を想定してメーンとしてやっていくという理解でよろしいですか。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  芸術祭の開催に当たりましては、基本的な考え方をまとめた基本構想を平成24年6月に策定いたしました。その中で基本方針、展開方針を決定した上で、それを芸術監督にお示しし、テーマを設定して企画をまとめていただいたということでございます。ですから、基本的な考え方の部分は大きく変わらず、芸術監督がそれをどう理解し、解釈し、構成するかということになってこようかと思います。 ◆木村彰男 委員  それから、開催時期ですが、これはほかの党派からもいろいろ指摘されていましたけれども、一番忙しい時期といいますか、観客がいろいろなものを見やすい時期、夏にまたがる時期にやっていました。私はそれでもいいと思いますけれども、そういう意味では、札幌の観光がにぎわっているときより、割と少し力を入れなければならない時期にずらすことも一つの思考なり考え方かと思うのですが、これについてはいかがでございますか。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  今回はイベントが乱立している時期にやったということでいろいろなご意見が出ております。しかし、そういう時期だからこそ、芸術祭を内外に周知し、札幌の魅力を発信できたと考えており、その部分では一定の効果があったというふうに考えているところでございます。  次回に向けましては、今回の結果を踏まえて、札幌の魅力をより発信できる時期を慎重に検討していきたいというふうに思います。 ◆木村彰男 委員  今回、ご自分たちでも広告、PRが少しおくれたということでしたが、最初ですからやってみなければなかなかわからなかったと思います。私もご担当と話しましたが、やってみて初めてわかることもありますので、これは、この次の課題としていただきたいなと思います。  それから、私は前の決算特別委員会でも言ったのですが、小学校だとか中学校のお子さんたちのことです。特に夏休みという時期で個人的に行ったのかもしれませんが、学校行事として参観にもっと取り組んでいただければ、若い方に芸術に触れていただくいい機会になったと私は思うのです。南区では、芸術の森があって学校単位で行きやすいこともあったのか、結構行っていたようにも聞いております。広く学校関係の方々にも広告していたことは私も見ましたが、実態として余り導入されていないというふうにも見えるし、やり方がどうなのかということもあるので、次回はそういうところも充実していただくことを希望して、私の質問にかえさせていただきます。 ◆長内直也 委員  私は、この前、市長にも来ていただきまして、決算特別委員会で質問させていただきました。そのときには、この結果がまだ出ていなかったということで、幾つか指摘もさせていただきながら終わったところです。その後、この報告が上がってきて、この間、今回の代表質問でも我が会派の宗形議員から質問させていただいたという経緯の中で、私も、確認を含めて、幾つか質問したいと思います。  改めて、特別委員会のときに私が申し上げた概略を簡単に申し上げますと、いわゆる坂本ゲストディレクターという存在があって、その方に余りにも任せきっている部分があったのではないか、また、その中身も、現代アートというものにこだわり過ぎて非常にわかりづらいものになってしまったのではないかということが一つであります。それから、芸術というものは、現代アートだけではなくて、さまざまなものが幅広くあって、市民の中にもいろいろな芸術に携わっている方がいるにもかかわらず、今回はそういう方を巻き込まずに行われたという点です。また、今回の入場者のカウントの仕方ですが、有料と無料の会場があって、チ・カ・ホとか、どちらかというとちょっと通り過ぎたような方、たまたま立ちどまったような人も全て数字に入っていると言われても仕方がない部分があるのではないかということで、有料入場者は目標を下回ったことも含めて、その辺はより厳しくみずからを評価すべきであるという話をさせていただいたつもりであります。  そこで、アンケート結果は答弁の中でも幾つか出ましたのでこれについてはあえて触れませんけれども、ただ、これはこの前の代表質問でもお話ししたと思いますが、来場者アンケートのサンプル数が2,838件と極めて少ないですよね。47万8,000人も来たという中のわずか2,800人のアンケート結果であることが一つと、大多数の来場していない方、あるいは、この芸術祭について余り関心を持っていなかった方、いわゆる市民の全体の平均的な見方がどうだったかという部分はやはりしっかりとる必要があると思うので、これについての考え方を一つお伺いしたいと思います。
     それから、経済波及効果についてですが、この前の代表質問で明らかになったのは、国際芸術祭の時期には、さっぽろ夏まつりがあり、PMFが行われて、シティ・ジャズ、花火大会、オータムフェストまであったり、ちょっと数えただけでもさまざまなイベントがこの時期に一気に集中しております。それで、この前の答弁を聞いて私が思ったのは、そういうものを全部合わせたような数字がこの額だというふうに受け取ったので、その確認と、まずこの二つです。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  まず、1点目は、芸術祭に参加しなかった者も含めてさまざまな意見を聞くべきではないかというようなことだったと思います。  初めての開催ということで、私どももさまざまな課題、反省点があると考えておりまして、その検証はしっかりした上で次につなげていきたいというふうに思っております。そのために、さまざまな機会を通じて広く市民の皆さんの声を聞いていきたいということは当然でございまして、次回の開催に向けてしっかりと準備していきたいと考えているところでございます。  それから、2点目の経済効果についてでございます。  芸術祭のようなイベントの経済効果の算出につきましては、来場者の消費額の純粋な増加分を測定することは極めて困難というふうに思っておりまして、現実的には、来場者の総消費額を推計する方法で行うことが一般的で、そうした意味においては、観光イベントでの経済効果は、観光消費の真増加額を示すものではなく、イベントの経済規模をはかるものというふうに捉えております。したがいまして、札幌だけではなくて、横浜や愛知も含めて全国でこの方法で測定されているというふうに認識しております。  また、今回の測定に当たりましては、アンケート調査を含めて、その目的で来たのかどうか、会場数はどのぐらい回ったのか、その辺も勘案して測定したものでございますので、妥当な数字でないかというふうに思っております。 ◆長内直也 委員  1点目については、改めて、今後、みずから厳しく検証していく、広く市民の声を聞いて、どうだったかということは検証を続けるということでありますので、これは今後のことでありますから、ぜひしっかりやっていただきたいというふうに言わざるを得ません。  2点目については、私としてはちょっと納得いかないのです。経済波及効果ですから、あくまでも推計ですよね。例えば来場者についても、何人来たかすらもはっきりカウントしていませんから、あくまでも推計値だということはわかるのです。ただ、47万8,252人をもとにして出したというのであれば、この前もお話ししたとおり、例えば、都市と自然の企画展示に来た6万6,000人が五つの会場を回ったら30万人とカウントするわけですね。だったら、簡単に言うと、この数字は物すごく大きく出ていませんかという話なのです。それはわかりますよね。しかも、先ほどから話したとおり、それ以外に夏まつりなど幾つものイベントで人がわっと来ているわけですね。私は、それをもってこの数字をよく出せるなと不思議でしようがないのですよ。改めてお答えください。 ◎可児 観光文化局長  まず、ご指摘のあった1点目の何カ所もの会場に行っているのではないかということについては、アンケート調査を行い、あなたは何カ所行きましたか確認した上で、全体を割り戻しして経済効果を出しています。ですから、48万人と言っておりますが、平均すると2カ所に行っていることがわかっていますので、実人員的にはその半分ぐらいで計算している、そういうふうな経済効果の算出の仕方です。  もう1点目は、ほかのイベントと重複しているのではないかというお話しですが、これは、ご指摘の部分があるというふうには私も思います。なぜならば、経済波及効果というのは、1次波及効果、2次波及効果まで計算しますので、そこで所得を得た人が何に使うかということまで経済波及効果にカウントします。簡単に言うと、例えば、芸術祭に来た人が消費して、その消費でお土産屋がもうかったからオータムフェストに行って何かを消費すると、ここまで波及効果として算入されてしまうのです。そういった意味では重複分があるというふうに私も考えています。  ただ、残念ながら、今のところ、そこをうまく控除するいい方法が世の中にないのです。ですから、我々はこういう方法でやらざるを得ないのが現状だというふうに理解していただければありがたいと思います。 ◆長内直也 委員  そうなると、私に言わせれば、まず、来場者は23万9,000人と言わなければならないのですよ。  もう1点は、この59億円も、私に言わせれば7月19日から9月28日までの札幌市の経済波及効果なのですよ。どうですか。 ◎可児 観光文化局長  その期間に来場された方の消費をもとにしていることは間違いなのですが、先ほど申し上げましたように、1次波及効果、2次波及効果の計算の推定にはこの期間を超えた消費も入っているというふうに考えられると思います。 ◆長内直也 委員  そういう意味では、この数字自体の出し方は、こういう出し方でみんなやっていると言ってしまえばそれまでですが、私からすると、この数字を大きくしたからどうだというのですかと思うのです。別に大きくしなくたっていいじゃないですか。極端な話、8億円かけて10億円だったとしても、それでいいじゃないですか。私はそう思っているのです。だからあえてお話ししているので、今後、もう少しその辺を精査して、あるいは、もう少しいい出し方があるのであれば、もう一度、検討いただきたいなと思います。  最後に、1点だけです。  これも、この前、ちょっとお話ししたのですが、「一石を投じる」なる作品です。これについての芸術的な評価というのは、私は理解できませんけれども、さまざま見方があると思うので、それは今回もあえて言いません。  ただ、少なくないお金をかけてこれを買い取り、それを資料館に持っていくという行為自体は、私は、議会を初め、市民理解を得られているものではないのではないかと。これは、皆さんに聞くのは酷だと思ったので、あえて市長にお話ししたのです。ただ、きょうは市長を呼んでおりませんが、これは、一説によると100万円ですか。特別委員会の際の事前の説明の中で余り100万円という数字を出さないでくれという話でしたが、聞くところによるとインターネットでもう出ているというので、だから、私は、今初めて言いました。極端な話、これが1万円だったとしても、好き勝手にそれを買い、そういうふうにやっていいものではないと私は思うのです。  ですから、このよしあしでなくて、この行為自体について、市長が決めたのだと言うのかもしれませんけれども、皆さんの考え方をあえてお聞きしたいと思います。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  島袋さんの「一石を投じる」の作品については、北3条通にあったころから、文字どおりいろいろなご意見、評価、賛否がありまして、まさに一石を投じて波紋を呼んだわけでございます。今回の「一石を投じる」は、このたびの芸術祭のアートで、人々の心を刺激する、あるいは触発するという観点において最もふさわしい作品というふうに考えました。そして、今後、芸術祭の継続的なボランティアの皆さんを初め、アーカイブを整理したときの情報発信の拠点として、資料館の1室を活用して、そこで記憶にとどめるという観点から、一番話題になった作品を資料館の敷地内に移設するという考えのもとにここに置いたわけでございます。  彼の作品は、いわゆる空間をも取り込む、インスタレーションということでございますので、北3条通では北3条通での設置の仕方を作家がしましたし、また、資料館の中庭においては、作家の立ち会いのものに、同じようにその位置、向きを考えながら設置をしたということで、あの作品として成立しているというふうに考えております。 ◆長内直也 委員  そうしたら、この作品を買い取って資料館に移設するというのは、内部ではどういうふうに決めたのですか。どういう検討のもとで決定したのですか。 ○長谷川衛 委員長  部長、いいですか、機関があれば機関も含めて、例えば、実行委員会なり、内部なりと。 ◎小田垣 国際芸術祭担当部長  市の内部で設置について検討いたしました。また、彼の作品は全国の美術館でも収蔵実績がございますので、そのあたりの評価を勘案して評価額を設定の上、見積もりをとって購入手続を行ったということでございます。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時34分       再 開 午後2時35分     ―――――――――――――― ○長谷川衛 委員長  委員会を再開いたします。  最後に、定山渓観光魅力アップ構想(案)についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎高野 観光コンベンション部長  それでは、私から、定山渓観光魅力アップ構想(案)について、A3判の資料の概要版に沿って全体像をご説明いたします。  まず、第1章の構想策定に当たってについてですが、策定の背景としまして、旅行形態の変化や国道230号線の拡幅などの交通環境の変化、温泉施設の老朽化がある一方、地域における定山渓全体での魅力アップに向けた機運が高まっているといったことがあります。こうした背景を踏まえまして、札幌の集客交流を担う温泉地として、また、札幌市民に愛される札幌の温泉地として、さらなる誘客に向けて札幌市と地域が魅力的な観光地づくりを進めるため、定山渓観光魅力アップ構想を策定いたします。  また、過去の計画では行政計画に位置づけられていなかったため、なかなか実効性が伴わなかったこともありました。今回は、札幌市まちづくり戦略ビジョンで掲げる個別計画、札幌市観光まちづくりプランに基づく平成27年度からの10年間の構想と位置づけております。  対象エリアは、定山渓温泉街だけではなくて、小金湯温泉や八剣山、豊平峡、札幌国際スキー場までを含みます。  次に、第2章及び第3章ですが、定山渓の概要としましては、丸の三つ目にあるとおり、平成28年に開湯150周年を迎えます。また、定山渓出張所管内の人口は減少傾向でございまして、現在1,900人程度となっております。観光にかかわる動向としましては、札幌市全体の観光入り込み客数は1,356万人でございまして、定山渓の延べ宿泊者数は120万人弱となっております。日本人の宿泊者の内訳としましては、円グラフに示すとおり、市民利用が6割、道内客が2割、道外客が2割となっております。外国人の宿泊者数につきましては、近年の円安傾向などもございまして、札幌市全体で105万4,000人、定山渓で12万7,000人と増加傾向にございます。  続きまして、資料の右に示すとおり、定山渓の現状と特性としまして、市街地から1時間圏内の都市型温泉観光地であることなどが挙げられます。一方で、右下のグラフにありますように、一般的に温泉地選択の際に重視、期待する点と実際の定山渓への評価におきまして、周辺の観光スポットの充実度や温泉街のまち並み、魅力度に大きな乖離が見られることなどから、課題として10項目を挙げております。  次のページをごらんいただきたいと思います。  これらの課題を踏まえまして、第4章に目指す将来像として、湯めぐり、森めぐり、水めぐり、四季あそび――札幌定山渓を掲げております。そして、この将来像の実現に向けた基本的な考え方を新・奥座敷へとしまして、温泉とアクティビティーや食などのプラスアルファの新しい魅力の向上、創出、発信によりまして集客促進を図ってまいります。さらに、基本的方向性としまして、温泉街としての魅力向上と定山渓エリアとしての魅力創出の二つを主軸として、市民、道内、道外、海外からの観光客、それぞれの多様なニーズに合わせて取り組みを推進してまいります。  その具体的な展開としまして、第5章に四つの基本方針を掲げております。3ページ目の展開図のマップをあわせながらご確認ください。  まず、基本方針1、温泉街らしさやにぎわいづくりとしまして、国道230号線及び定山渓中央線を中心とした整備を行います。ここでは、網かけしてある定山渓の顔となる新たな拠点の創出として、スポーツ公園にある駐車場を活用した集客交流拠点施設の整備を行うとともに、この施設を核として、二見公園や散策路など、各種施設整備に向けた基本計画を策定してまいります。また、美しい都市型温泉観光地としての景観形成を行うために、景観ガイドラインの策定を行い、それに基づいて観光地としての環境整備を進めてまいります。  次に、基本方針2、広域的なネットワーク化では、パン屋やカフェ、三笠緑地などを活用した新しい魅力エリアの形成や、温泉街をハブとした周辺観光資源との回遊性の向上、交通アクセスの魅力向上、それから開湯150周年イベントなどの集客イベント事業の推進を行います。  次に、基本方針3、魅力を伝える情報発信としまして、首都圏や海外での知名度アップ、観光行動を促す動機づけとなるターゲット別のプロモーション、そして、到着後のサポートとして観光案内所の機能強化や拠点化を掲げております。  そして、基本方針4、担い手育成としまして、おもてなしを支える人材育成、定山渓のファンづくり、そして、まちづくりの観点を踏まえたエリアマネジメントの考え方の推進を行ってまいります。  最後に、第6章の推進体制でございますが、札幌市と観光協会、ホテル、旅館、住民などの地域が役割分担をしながら連携して段階的な魅力アップを推進してまいります。新たな取り組みは、実証実験を積極的に行い、検証しつつ、本格実施につなげてまいります。また、基本方針1に掲げる温泉街の活性化に向けては、先行的な取り組みを行いつつ、集客交流拠点を核とする基本計画などを策定して具体的な取り組みに反映してまいります。また、観光の分野は、社会経済情勢に左右される面が大きいことから、弾力的かつ機動的に施策を展開する必要があるため、観光まちづくりプラン構想に基づく新たな取り組みなどを、毎年、追加補強しながら進行管理を行ってまいります。  成果指標としましては、今回、全般的なものとしまして、定山渓地域の延べ宿泊者数、それから、基本的方向性の二つの柱をはかるものとしまして、温泉街のまち並みに魅力があると感じる人の割合、そして、周辺観光スポットが充実していると感じる人の割合を掲げました。  3ページ目は、今、説明した取り組みを展開図マップとして落としたものでございます。掲載している写真は、定山渓エリア全体で楽しめる観光資源を例示しております。  なお、構想本書には掲載しておりませんが、参考資料としまして、温泉街の老朽化、破損の状況を示したものも配付しております。見ておわかりのとおり、観光地としてはかなりマイナスのイメージになると考えておりまして、今、概要版の3ページ目で見ていただいた対外的なPR写真とのギャップが非常に大きくなっております。  まずは、今回、この構想を具現化していき、何とか現状のマイナスをゼロにする、そして、10年かけてプラスに持っていきたい、そのように考えております。 ○長谷川衛 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆宝本英明 委員  今、説明がありました定山渓観光魅力アップ構想について質問させていただきたいと思います。  先ほども部長からありましたが、定山渓温泉は、1866年に美泉定山が湯治場をつくってからことしで148年、2016年には150周年を迎えるという歴史のある温泉地でありまして、恵まれた自然環境と良質な温泉で、札幌の奥座敷として市民、道内外の方、海外の方、多くの方に利用されているものと思います。  私が得た資料では、宿泊者数ではなく、観光客数という資料でしたけれども、1973年には276万人が訪れていて、それをピークに、一時、200万人以下まで下降しまして、その後、2006年には240万人程度まで盛り返してきております。2007年以降は統計のとり方が変更になったのか、不明になっている状況でしたが、今、定山渓の若手経営者を中心に、ジャズタウンや雪灯路などにぎわい創出のためのさまざまなイベントに取り組んでこられておりますし、国道230号線の拡幅などもあって、今、定山渓の観光魅力アップに向けた機運が高まってきているのだろうなと思います。  ただ、先日、あるテレビ番組で取り上げられていたのを偶然見ていたですが、温泉街の施設が老朽化していたり、二見吊橋への散策路が鬱蒼としていて怖くて引き返してきたというコメントが紹介されるなど、観光客をもてなす景観が損なわれている状況にあるのかなというふうに思います。僕が何よりも問題だなと思っているのは、定山渓に入ってすぐ、定山渓の顔という場所に、幽霊屋敷というのか、廃墟になっている秘宝館があって、定山渓の全ての印象を損ねているのではないかなと思います。定山渓を利用するたびにそこを何とかしなければならないなというふうに感じているところですが、こうした状況を踏まえて、今回の構想はどのようなことに重点を置いて、どのようなスケジュール感で展開していくのか、伺いたいと思います。 ◎高野 観光コンベンション部長  今回の構想では、先ほど説明したとおり、温泉街のにぎわいの創出とか、周辺観光スポットとの連携、周遊という最終形はありますが、やはり、観光地というのはきれいでなければいけないという観点がございますので、第一義的に、まずは老朽化している施設を改修する、また、先ほど言われた秘宝館のような廃墟等は撤去する、それから散策路の整備、樹木の剪定、雑草の処理など、とにかく温泉地としての美観を整えることが先決だと思っております。  それから、スケジュール感としては、今後、10年の取り組みとなりますが、150周年に合わせた緊急的な取り組みを念頭に置きつつ、国道の拡幅とも歩調を合わせながら一体的に着実に進めてまいりたいと考えております。具体的には、来年度からグランドデザインとなる基本計画、景観ガイドラインの策定に向けて、地域のほうとも協議を進めてまいりたいというふうに考えております。 ◆宝本英明 委員  今、お話しされていた構想に挙げられているいろいろな諸課題を解決していくに当たっては、行政単独ではなかなか難しく、地域、民間企業・団体と連携していくことがすごく大切になってくると思います。  そこで、定山渓には、例えば北海道バーバリアンズという全国クラブ選手権で優勝をするようなラグビーチームがあります。NPOとしてスポーツの普及と振興を目的に取り組んでこられて、私も行ったことがありますが、定山渓の地にグラウンドを持って活動をされております。札幌市は2019年に開催される予定のラグビーワールドカップの開催会場に立候補しており、今後、ラグビー熱が高まっていく可能性がありますので、定山渓が合宿地として利用されると理想的かなと思っています。これは一例に過ぎませんが、集客交流を担うエリアとしてまだまだポテンシャルを秘めていると思います。  そこで、温泉街だけではなくて、こうした地域に根差した事業者と連携して、コンテンツを掘り起こして観光魅力アップを図ることが大切ではないかなと思いますけれども、どのように捉えられているか、伺いたいと思います。 ◎高野 観光コンベンション部長  委員の前段のお話にもありましたとおり、定山渓の再生というのは、当然、行政の力だけでできるものではなくて、業界や地域との連携が必要になってくると考えております。また、誰が何を負担するのかということも慎重に考えていかなければならない問題だと思っております。  お話にありました北海道バーバリアンズにつきましては、来年1月に、グラウンドや三笠緑地を活用した新たなイベントで定山渓雪三舞というものがありますが、それにもご協力いただきまして、スノーラフティングや極寒バーベーキュー、足湯バーなどを地域とともに実施する予定でございます。  こうしたソフト事業についても、地域や業者、関係団体などと一緒に取り組んで、今後、より魅力アップを図ってまいりたいと考えております。 ◆宝本英明 委員  定山渓温泉は、やっぱりすごく大切な札幌の財産だと思います。ぜひ、地域の方々と連携してブラッシュアップしていただいて、さらに多くの観光客が海外からも道外からも来ていただけるような温泉観光地にしていっていただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。 ◆芦原進 委員  私からも、1点だけ質問します。  定山渓温泉は非常にすばらしいところだと思います。市内から1時間ぐらいで行ける、湯があって、森があって、そして、散策路があって、水があってと、非常にいいところだと思います。温泉は、健康増進にもなりますが、使い方を間違うと飲んで食って騒ぐだけというようなことにもなります。これが悪いとは言いませんが、そういう中で、いろいろな活用の仕方を考えて非常にいい計画をつくられたなと思います。  私がこの中で1点だけお尋ねしたいのは、観光行動を促す動機づけという中で、37ページに温泉の目的として温泉、食事、健康、水遊び、森遊びとあるのですが、私は、健康目的ということについて触れたいと思います。  ドイツでは、森の中に行けば風邪も治ると言って、薬を飲むよりは森に行って空気を吸えというぐらい健康のために自然を活用しています。また、オーストラリアなど、海外では温泉療法として保険適用が認められている例もあります。また、高齢社会ですから、温泉が本来持つ役割である湯治という癒やしによって健康を増進していく例もあります。そして、私もそうですが、特に高齢になってくると、だんだん健康ということを本当に大事にしますし、また健康を目指していくようになります。ですから、これから高齢社会になるほど、そういう目的が非常に多くなってくるのではないかと思います。そういう意味では高齢者向けの長期逗留といったことも必要になってくるのではないかなと思います。また、アジアを中心にして非常に観光客がふえてまいりましたけれども、湯につからないという国もいっぱいありますから、飲んで食って、きらきらもいいけれども、やはり、アジアをターゲットにした海外観光客のプロモーションでも健康増進という温泉の効能に着目していくべきではないかと思います。  1点だけ、国内でおもしろいことをやっているところがありました。大分県に竹田市というところがあります。2012年12月16日に、日本初挑戦ということで温泉療法保険適用に向けた大きな一歩という取り組みがありました。これはどういうことかというと、竹田市では、日本健康開発財団と相互協力の調印を行い、温泉を使った予防医学、健康づくり、健康増進を目的として、温泉地の長期滞在による経済効果、そして、観光という二つの柱を軸にして取り組んでいるというものであります。その中で温泉療養保健システムというものをつくりまして、市内の温泉に3泊以上宿泊したら1泊につき500円を保険適用するとか、温泉につかったら1回につき200円と。無料のところはお金を払いませんから違いますが、有料のところはそういうふうに保険を適用し、湯につかって温かく、歩く、食べる、笑う、こういう四つの効果の発揮を目的にやっております。  そこで、質問しますが、こういうことを考えますと、こういう構想の中においても観光しようという行動の動機として健康目的を挙げられていますけれども、今後、具体的にどういう展開をしていくのか、この1点だけお聞きしたいと思います。 ◎高野 観光コンベンション部長  今のご質問ですけれども、定山渓温泉は都市型温泉ということがあって、木造のひなびた温泉ではなく、建物自体が近代的なホテル等の景観となっていて、そういうことから勘案しますと、恐らくは湯治などの長逗留に向くような温泉地ではないのではないかと思っております。  ただ、泉質はナトリウム塩化物泉ということで、健康増進という意味では神経痛、関節痛、疲労回復、慢性婦人病等に非常に効能がありますので、これからの超高齢化社会を見据えると市民にとっては非常に重要な位置づけになると考えております。したがいまして、今後は、こうした健康増進といった観点を切り口にしながら、温泉とあわせて、自然散策、登山など、健康に寄与するような魅力的なプログラムなどを取り入れたプロモーションを展開していきたいというふうに思っております。 ◆木村彰男 委員  経済委員会の中では、唯一、私は南区に住んでおりまして、発言せざるを得ません。  まず、12月5日の北海道新聞に出ていました記事についてお聞きします。  このとき、本年度の上半期の温泉街全体の宿泊者数は54万人、前年同期比で4万人減と書いてありました。来年からやっていく話だからことしはどうでもいいというわけにはいかないものですから、まず、円安に伴って、実は中国、台湾の方々はたくさん来ておりまして、そういう方々は伸びていると思うのですが、マイナス4万人ということの分析についてお聞かせください。 ◎高野 観光コンベンション部長  新聞記事にあるとおり、本年度の上半期の宿泊者数が54万人でございますけれども、そのうち外国人が7万人の約13%で割合的には前年度より高まっておりますが、やはり国内の需要が落ち込んでおります。前年度は58万人おりましたので、前年同期比で見ますと4万人ほど減少しておりますが、これは、報道にもございましたけれども、山渓苑のほかに福寿苑、吉兆といったホテル、旅館の廃業によるところが大きいと思います。 ◆木村彰男 委員  ここは個別の旅館の経営について語る場ではないので聞きませんけれども、地元では危機感を持ってこういう記事を受けとめております。  私は、経済委員会があるということは前から予定が入っておりましたので、実は12月7日の日曜日、小金湯にある札幌のアイヌ文化交流センターで開かれた第2回小金湯さくらの森を活かし、地域活性化を目指すフォーラムに行ってまいりました。これは、先ほど私が申し上げた12月5日の道新の記事の下のほうにもパブリシティーが出ていまして、今、部長がおっしゃったように、小金湯も国際スキー場も射程に入れた形での地域の進展というか、そういうものを目指していると思って行きました。しかし、参加されている方は、みんな、行政との連携と言っていまして、先ほどと反対ですが、地域の方との連携ではなくて、行政との連携が図られなければならないというお話なのです。行政の人は一人も来ていないのですよ。来ていらっしゃるのは、沿線協の町内会長であるとか、定山渓の旅館、小金湯の旅館のオーナーであるとか、そういう方々です。また、今回の検討会議の中にオブザーバーで入っていらっしゃる方も来ていました。  そこで私が聞いていて思ったことですが、実は、小金湯さくらの森については、観光魅力アップ構想の中には2016年に開園しますとたった1行書いてあるだけなのです。何でなのかなと思ってよく考えてみたら、あそこは環境局がやっているのですね。それから、もう一つは、シーニックバイウェイです。シーニックバイウェイというのは、部長が前にいらっしゃった市民まちづくり局からお金が出て、南区の地域振興が主にやって、カレンダーなんかもおつくりになっています。要するに、地域の方から見たら行政は一つですが、行政の中で縦割りになっていて、それを地域のまとめである南区の地域振興の方がやっているのかというと、全く何もやっておらないというふうに私には見えます。だとすれば、今言ったように需要が落ちているというのであれば、まさに春先にこの小金湯でさくらの森公園が開園するわけですから、誰かが音頭をとってそれを目玉にしたツアーといを組むとか、そういうことによって、春先のこいのぼりだけではなく、温泉の活用も見えてくるのではないかと考えます。  これらについて、部長のお考えはいかがですか。 ◎高野 観光コンベンション部長  庁内連携ということだと思うのですが、今回、このプランは基本構想段階ということで、さくらの森自体がまだ供用開始をしていないために位置づけ的には余り強調できなかったなという点はあると思います。  ただ、委員のご指摘のとおり、実際にさくらの森の表記がどうかとなると、そういう図面等に3カ所程度あるぐらいですから、今後は、この構想の中でさくらの森についてももう少し書き込みをしていきたいと思っております。  それから、この構想は内部の企画調整システムである市長・副市長会議、企画調整会議、部長による幹事会、それ以下の課長・係長会議などでは各所管にも参加していただいて協議をしております。しかし、まだ構想段階ということで、熱意というのですか、そういった面ではまだ見られていないと思います。今後、来年から基本計画を策定する段階では、例えば区役所、建設局、環境局、市まち局等とも庁内連携をしっかりと強化してまいりたいと思っております。 ◆木村彰男 委員  ぜひ、強化して連携していただきたいと思います。  私がお聞きした限りは、関係課長会議と言うのかな、環境はそういう中に来なくていいというような話もしていたようですから、来なくていいんじゃなくて、来ていただいてというふうに思いました。  それから、今、定山渓のことだけやっておりますが、僕に言わせると、実は定山渓というのは札幌における全体の観光戦略の一つのパーツにしかすぎないのです。つまり、定山渓に来た方が札幌市内の複数箇所をいろいろ回って、例えば、一番多いのは動物園に行ったり、近くで言えば藻岩山に上がったりして、先ほど長内委員からも出ていましたように、そこでいろいろと買い物や食事をしてお金を落とすから2次効果あり、3次効果ありみたいな話になっていくわけです。それなのに、定山渓に来られている方の行動パターンとか、主に立ち回られている先などに関して、連携した資料とか調査したような跡はどこを見てもありません。  定山渓の方々の内部では、どこに来ているかとか、どういうお客さんがどっちへ行っているかというのはあるのですよ。しかし、私は、行政として、戦略ビジョンに基づく魅力構想アッププランの中では、10年やっているわけですから、どこかで測定してやっていることを中間的に検証しながら、それをどっちの方向に導いていったらいいのかということをやらなければならないと思うのです。25万とか30万人を増加させるわけですから、そうしないとそこに結びついていかないと思うのですが、それについてはいかがですか。 ◎高野 観光コンベンション部長  先ほど私の説明の中でちょっと言いましたが、定山渓温泉は市民以外の観光客が4割おりますので、入湯税はもとより、市内で落とす観光消費額が非常に多く、税収効果を含めた経済波及効果、貢献度は高いものと考えています。また、今までの団体客の宴会型から個人客の周遊体験型の行動パターンがふえておりますことから、定山渓温泉街のみではなく、やはり、周辺の観光スポットも含めた一つの観光リゾートエリアとして計画して具体的な施策に反映していく必要があると考えております。そういった意味では、次の段階の基本計画になりますが、さらなる旅行者の実態を把握、分析することは確かに極めて重要であると思いますので、来年度以降、ぜひ独自調査の実施なども念頭に置きながら検討を進めてまいりたいと思っております。 ◆木村彰男 委員  部長のほうでは、前に冬の雪まつりでも何年かぶりに調査をやられて成果をつかんでいらっしゃると思うので、ぜひ、それはやっていただきたいと思います。  最後に、2年後ぐらいに開湯150周年になりますので、民間でもいろいろなイベントを考えております。聞いたところによると、前に定山渓温泉のほうで河童サミットをやったことがあるらしいのです。これは、全国でかっぱをゆるキャラにしているようなところも含めてやったのだと思いますが、行政が音頭をとってそういうイベントを働きかけるのもおもしろいのではないかと言っておりました。まだ具体的に決まっているわけではございませんが、行政が主導するようなイベントといいますか、そういうのもぜひやっていただきたいと思いますけれども、それについて何かお考えがありますか。 ◎高野 観光コンベンション部長  定山渓温泉のゆるキャラでかっぽんと言うのがおりますけれども、やはり、顔となるような、本当にご当地ならではのものがございません。泉質も、登別のようにいろいろな泉質があるというものではなく、単純泉ということでそれもなかなか売り物にならないので、確かにそういう顔となるものは不足しております。したがって、今後、定山渓だけでしか味わえないような体験やスポット、食事といったセールスポイントを生み出していく必要があると考えております。  今回の検討会議の中でも、別府温泉のように、例えば、湯煙を出してみたらどうかだとか、何か湯めぐりコースを立ち上げたらどうかといった意見もいろいろありました。とりあえず、来年は、先ほどお話がありました開湯150周年のプレ行事として、北海道で、この定山渓で、温泉学会というものを初めて開催することが既に決まっております。それから、札幌市と松本市と鹿児島市は観光、文化の交流協定を結んでおりますけれども、2月の雪まつりのときに3市長を集めて定山渓で温泉の鼎談ということも考えております。いずれにしても、今後も150周年を念頭にいろいろなイベントを積極的に展開していきたいと思っております。 ◆井上ひさ子 委員  私からは、1点だけですが、定山渓エリアまでの交通アクセスのことが書かれておりますけれども、今回の検討委員の中には交通関係の方々は入っておりません。レンタサイクルをするというふうなことは出ていますが、私は、タクシーやコミュニティ型のバスのようなものとか、周辺を散策できるようなものが何か必要なのではないかと思うのです。  そこで、これから具体的に進めていかれると思いますが、今後の具体化の中で交通事業者との連携はどのように図っていかれるのか、お聞きしたいと思います。 ◎高野 観光コンベンション部長  今回の構想の売りというのがいわゆる周遊観光ということでございますので、当然、温泉街だけでなくて、定山渓をエリアとして打ち出していく上で周辺観光資源との回遊性の向上、確保については非常に重要だと認識しております。ただ、民間事業者がやることでございますので、今後は、まずニーズを把握しまして、ホテル、観光施設、観光事業者、交通関係の事業者などと連携して、それも含めて検討してまいりたいと思っております。 ◆井上ひさ子 委員  ここは定山渓のエリアですけれども、大通の地下鉄のところで何度かあったのは、観光客だと思うのですが、一日乗車券を使って芸術の森に行けますかと聞いているのですよ。行けないというので、どういうふうにするかと聞いたら、バスで行けますということですけれども、途切れ途切れなのですね。そうしたら、きっとこの方は定山渓までは行かないだろうなというふうに思うのです。その辺は、エリアから外れているかもしれませんが、地下鉄真駒内のまちづくりとあわせて、地下鉄を利用して、そこからは先ほど言ったコミュニティバスを連結させるなど、そういうふうにしたらもっとスムーズに行くのかなと思うのです。  私は、毎年、定山渓に行くのですけれども、ニセコにチームがありまして、3回ぐらい声がかかるのですよ。10代、30代、40代、60代で、バスで行くのですが、すごく奥深いのですよ。行くたびに新しく、おいしいケーキとか、手づくりのものが一緒につくられるとか、陶芸とかがあって、一回行ったら、今度はこっちのエリアに行こうかと、何か興味・関心を引かれるのですね。その方々のチームが定山渓に行かれているかといったら、残念ながらなかなか行かれておりません。お風呂そのものがいいものであれば、それと結びつけて定山渓まで足を運んで周辺を見られるように、今、若い皆さんがそういう形で努力されているということなので、その辺は、ぜひ回遊性があるように交通のアクセスはもっと検討していただければと思います。 ○長谷川衛 委員長  ほかに質疑はございませんか。
     (「なし」と呼ぶ者あり) ○長谷川衛 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後3時13分...