◎土木部長(神田量三) 具体的なスケジュールにつきましてでありますけれども,現時点で具体的なスケジュールはございません。しかしながら,地権者や地元関係者
の御協力をいただく中で取り組んでまいります。 舗装整備
の実施に当たりましては,道路と民有地
の境界
の現地確認でありますとか,道路そのもの
の線形や舗装
の範囲──幅になってまいります。また路肩
の構造をどうしていくかという問題もありますので,これらにつきまして地権者や地元関係者
の御理解,御協力をいただくなど,一定
の調整期間も必要となってまいります。これら
の調整が整いましたら,速やかに舗装整備を進めてまいりたいと考えております。
◆6番(小畠崇弘) 分かりました。できるだけ早く舗装整備が実現できるよう取り組みいただくことを要望とさせていただき,この質問を終わります。 次に,御幸町小山地区
の道路整備について,これは要望をさせていただきます。 市長御答弁で,当該路線について,地域
の実情に適した道路整備となるよう取り組んでまいりますと
の前向きな御答弁をいただきました。ありがとうございます。 この地域住民
の命
の安全を守ることから,用水路にコンクリートやグレーチングにより蓋をするなど,当該地域に適した安全対策を取ることは,地域住民にとって大いに期待するものであります。今後も地元住民
の意向や関係者と
の調整をしっかりと図り,安全対策へ
の取組をいただくことを要望とさせていただき,この要望を終わります。 最後に,山手町
の開地池
の維持
管理について要望をさせていただきます。 市長御答弁で,開地池
のように水利関係者
の減少などにより維持が困難なため池へ
の具体的な支援策を検討したいと,前向きな御答弁をいただきました。これは,地域住民にとっては大いに期待するものであります。大変ありがとうございます。 この支援策を検討されるに当たっては,地域で水草
の除去などに大型
の機械を使用する場合
の費用についても,ぜひとも支援が受けられるように要望をさせていただきます。 以上で再質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) (6番小畠崇弘議員質問席を退席) ──────────────────
○議長(小川眞和) この際,休憩いたします。 午前10時56分休憩 ────────────────── 午後1時再開
○副議長(大田祐介) 休憩前に引き続き,会議を開きます。 ──────────────────
○副議長(大田祐介) 次に,3番田口裕司議員。 (3番田口裕司議員登壇)(拍手)
◆3番(田口裕司) 誠友会
の田口裕司です。 まず初めに,このたび,福山市議会議員として5期20年間松永地域を支えてこられました瀬良和彦先生
の御指導
の下,多く
の皆様に御支援いただき,4月に初当選することができ,この場に立たせていただきますことに感謝申し上げるとともに,福山市西部から福山市
のさらなる発展
のために,微力ではありますが精進してまいりますので,どうぞよろしくお願いいたします。 それでは,一般質問に入ります。 最初に,子ども未来館構想についてお尋ねします。 本年度は他施設
の事例調査を行っていると伺っておりますが,この調査結果を踏まえながら,どのように今後
の検討を進めようとしておられる
のか,また,戦略推進マネジャー
の役割も含めて,その内容
の具体をお聞かせください。 忘れられない記憶に残る体験ができる取組につなげていただき,また他
の都市にはない,福山市ならでは
の取組にしていただきたいと切望いたします。そのためにも,地元企業経営者や市民
の声をしっかり反映させる必要があると考えます。今年度,科学
の専門家をはじめ,市内
の企業や大学,先端技術関連企業が参画する意見交換
の場を立ち上げると
のことで,大変期待をしているところであります。 私は,機械メーカー
の経営をしている中で全国
の企業経営者と交流してまいりましたが,福山
の物づくり技術
のすばらしさをいつも感じておりました。先端技術やデジタル,IoT,AIなど先進的な技術に触れることも必要ですが,福山らしさは畳表,備後がすり,染色技術,鍛造など伝統的な技術,職人技が支えていると感じております。これら
の伝統と先進技術
の両方が体験できる未来館を目指すべきと思いますが,市長
のお考えをお聞かせください。 持続可能な運営を実現していくには,民間主体で行う必要があると考えます。例えば八尾市
の「みせるばやお」
のような,民間企業,市民が中心に運営
管理を行い,運営資金も会費,協賛金で賄っている,こういった取組もございます。これら
の取組
の実現に向けては,地元企業や市民が主体となって行う必要があると考えます。民間運営について,本市
のお考えをお聞かせください。 次に,福山城築城400年記念事業についてお尋ねします。 本事業は,1622年に完成した福山城築城から400年を契機に令和4年に行われる事業であり,目的
の中に,市全体
の歴史,文化資源などを再認識し,磨き上げ,その魅力を市内外に発信することとあります。昨年度行われた水野勝成公入封400年事業
の成果を踏まえ,本年度は新たな企画を加えていると伺っておりますが,現時点ではどのように検討している
のか,計画
の概要をお示しください。 また,入封400年事業
のときは,福山市周辺地域
の中では神辺,沼隈,内海と関わっておりましたが,松永地域について関連事業は行われておりませんでした。築城400年事業について,松永地域も含め他
の地域も関われるよう,事業
の検討を準備すべきと考えますが,本市
のお考えをお示しください。 本市では,平成30年3月に策定された福山市歴史文化基本構想がございます。その中で,有形,無形,指定,未指定
の文化財を幅広く把握し,市民,地域を主体とした専門家,民間団体,行政が連携し,社会全体で文化財
の保存,活用をしていくことと掲げられております。基本構想における文化財
の保存,活用
の2つ
の考え方,関連文化財群,歴史文化保存活用区域について,改めてお示しください。 歴史文化保存活用区域で分けられておりますそれぞれ
の地区で,歴史,文化資源
の磨き上げや深掘りを進めていただき,実際
のまちづくりに活用していくことが理想的だと考えます。地区にどのような意識づけ
の取組を行っておられますでしょうか,お示しください。 一部
の学区では,まちづくり推進
委員会を中心に史跡散策マップが作られており,大変すばらしい取組だと感心しております。地域ごとに独自
の文化,歴史があり,地域
の方が力を合わせて調査し,資料として形に残していくことは,次世代につないでいくためにも重要な取組だと考えます。また,各地域で作られている史跡散策マップを用いて街道でストーリーがつながれば,まさに関連文化財群
の取組になっていくと思われます。 現在は,コロナ禍でマップ作りなど集まって
の活動は困難と思われますので,例えば,地域
の歴史,文化について
の紹介動画,文化財を生かした自主制作映画などなど,SNSを活用した数分間
の動画作成を学校や企業,一般にコンテスト形式で公募してみてはいかがでしょうか。お考えがあればお聞かせください。 ある小学校では,ふるさと学習
の取組
の中で,地域
の史跡散策マップ
の見どころなど,ポイントごとにガイドを行いたいと児童
の側から提案していると仄聞いたしました。子どもたちが生まれ育った地域
の歴史を調べ,ガイドをするために勉強することは,郷土へ
の愛着にもつながり,調べるために地域
の年配
の方に教えていただいたり,世代間
の交流も生まれ,文化財が人と人をつなぐきっかけになると思われますが,ふるさと学習についてお考えをお示しください。 次に,松永地域
のまちづくりについて質問いたします。 福山市松永はきもの資料館について質問いたします。 平成27年3月に寄附受納を完了し,7月より供用開始されてから令和2年で5年が経過いたしました。本施設は,本市では初めて行政と地域住民とが協働で施設運営を行っており,本市で唯一,近隣地域9町
のまちづくり推進
委員会が連携し,松永地区まちづくり推進
委員会連絡協議会を立ち上げ,施設
の運営を行っております。5年間
の活動
の成果についてお示しください。 本施設にある履物1万3596点
のうち2266点,約17%は国
の重要有形民俗文化財に指定されており,この貴重な施設を財団から引き継いだことは有意義な取組であったと評価しております。一方で,本施設は全国で唯一
の履物
の資料館でありながら,その事実が全国
の靴に携わる靴職人,靴
のデザイナーや開発者,靴
の愛好家にそれほど知られていないという課題があり,このすばらしい資料館
の価値を知ってもらうには,情報発信に工夫が必要だと
の声もあります。御見解をお示しください。 また,敷地内にある旧マルヤマ商店事務所は国
の登録有形文化財であり,このすばらしい建築物を人が集う場所として活用すべきと考えます。現在
の利用状況と今後
の利活用について,お考えをお示しください。 次に,松永クリーク
の活用についてお尋ねします。 松永地区は,江戸時代中期より松永湾
の干拓による新田開発が進み,塩田,木製品製造などを主産業として発展いたしました。町なかを流れる入川は,製塩用や木材
の搬入,搬出,木工品
の積出し路として地域
の産業と市民生活に重要な役割を担ってきましたが,1960年代に入ると塩田は廃止され,運搬もトラックになり,入川
の役割も大きく変わっていきました。私が子ども
のときは,まだ入川を小舟で丸太を引っ張り,運搬用に使用している風景を見ることができました。 都市化
の進行により雨水流出量は増大し,度々浸水被害が発生していました。この状況を解消するため,また水辺と空間を有効に利用するため,公共下水道事業により,浸水対策として
の雨水幹線
の整備と併せて,良好な水辺環境を形成するため
の整備を,平成6年度から下水道水緑景観モデル事業として11億円,平成10年度から水循環・再生下水道モデル事業として13億円
の,合わせて約24億円
の費用をかけて整備されました。平成12年には,建設大臣賞「甦る水100選」
の,下水道事業により,せせらぎなど
の水環境を創造した部門に選ばれました。 雨水配管として埋設してしまうこともできましたが,このように松永
の歴史を新しく
管理も行いやすい形で残したことは,大変すばらしいことだと評価しております。 松永には,市民主体で
の活動としてゲタリンピックやカープヂェーがあり,代々受け継がれてきた塩崎神社例大祭などがあります。そういった取組をされている方々と連携し,新たな展開として,これら松永地域特有
の施設や松永クリークなど公共空間
の有効活用を通じた新たな地域活性化に取り組んでいくためには,地元
の住民と行政が緊密に連携していくことがまずは重要と考えられます。特に,拠点支所である松永支所
の企画力や施策
の立案力がますます求められると思われます。 支所機能
の在り方は,全市的課題としてこれまで検討されてきた経緯があると伺っております。地域住民と行政が協力して地域
の課題解決や新たな事業につなげていくため
の支所機能に関して,現状認識と今後
の方向性について,お考えをお聞かせください。 次に,西部地区
の道路整備についてお尋ねします。 現在工事が進んでおります都市計画道路駅前府中線
の現在
の進捗状況と開通後
の効果についてお示しください。 本工事完成後,駅前府中線沿いに新たな住宅ができ,にぎわいが起こり,まちを活気づけるきっかけになると考えられます。これまでも包括協定を結んでおり,関わりがあったと思われますが,さらに福山大学と
の連携を図ることで,都市機能誘導区域,特に松永駅北口周辺
の活性化を地域と大学と行政で連携し取り組んでいく必要があると考えますが,現在
の取組状況についてお示しください。 福山西インターチェンジから鞆へ
の観光バスが通れる県道47号鞆松永線
の慶応浜地区
の整備が計画されておられます。 令和元年12月定例議会で我が会派
の同僚議員が本線について触れており,南部エリア
の活性化について
の答弁をしておられますが,慶応浜地区
の道路整備は松永地域
の活性化にとっても重要な場所だと考えております。何十年も前からある計画で,地域と
の調整など,様々な問題があり,浮上したり頓挫したりしておりましたが,約10年前に再度計画を練り直し,計画決定し,鋭意進められているとお聞きしております。県
の事業ではございますが,現時点で本市が把握している計画
の現状について,どのように把握をされている
のか,市としてどのように連携をしていく
のかをお示しください。 以上。 (枝廣直幹市長登壇)
◎市長(枝廣直幹) 田口議員
の御質問にお答えいたします。 初めに,子ども未来館構想についてであります。 これまで,文部科学省が所管する日本科学未来館をはじめ,特色
のある科学館やデジタル技術を持つ企業,先端技術,科学
の専門家を訪問し,意見交換等を行ってきました。その結果,子ども未来館整備に向けて国や大学,科学館関係者,そして企業と
のネットワークを築くことができました。 今後は,機能等について
のアイデアを,市民をはじめ幅広く募集していくことになります。そして,インターネット特設サイトを年内に開設したいと考えております。その後,戦略推進マネジャー,企業,大学などが参画する研究会を立ち上げます。戦略推進マネジャーについては,先端技術分野における専門家として
の知見やネットワークを生かし,中心となって活躍していただくことを期待しています。そして,研究会で各分野
の専門家
の助言を得る中で,子ども未来館
のコンセプト案を年度内に取りまとめ,来年度策定する基本構想へとつなげてまいります。 子ども未来館において本市
の産業
の成り立ちや物づくり技術を伝えていくことは有意義なことであると考えますが,その具体につきましては,運営
の在り方と併せて,来年度策定する基本構想
の中で整理していきたいと考えています。 次に,福山城築城400年記念事業については,これまでに全国城下町シンポジウムや全国藩校サミット
の開催が決まっていますが,新たに2022年令和4年8月28日を福山城築城400年記念日とし,福山城博物館
のリニューアルオープンを行うことに決まりました。 なお,この日は,水野勝成公が幕府に福山城築城を報告した日とされております。 また,来年度は,カウントダウン
の年として,記念日
の500日前や400日前など
のプレイベントを開催する予定であります。 地域
の取組については,入封400年で
の取組を踏まえ,今年度改めて全学区,町
のまちづくり推進
委員会に対し,築城400年に向けた意見を聞きました。主な意見としては,はね踊り大会など入封400年で実施した事業を全市的に行ってはどうか,干拓
の歴史を紹介してはどうかといった提案がありました。松永地域からも,伝統芸能
の発表や塩田など干拓関連
の御提案をいただいています。 多く
の皆様に参加していただける事業内容にしてまいります。 次に,歴史文化基本構想についてお尋ねがありました。 この構想では,2つ
の視点で有形,無形
の文化財
の価値を捉えています。1つは,関連文化財群として,街道ともてなし文化など16
のテーマやストーリーにまとめ,教育や観光振興などに活用するというものであります。そしてもう一つは,歴史,文化を生かしたまちづくりにつなげる観点から,文化財が集まる一定
の範囲を9つ
のモデル区域として,歴史文化保存活用区域を設定しています。 この保存活用区域において,地域が主体となって歴史,文化資源を地域
の活性化につなげていくために,本市としては,文化資源
の保存整備や講演会,見学会,出前講座などに現在取り組んでいます。 次に,地域
の歴史,文化
の発信についてであります。 市民
の皆様が地域
の歴史,文化資源
の価値や魅力に触れることは,地域へ
の愛着や誇りにつながる意義あるものであります。そのため,築城400年記念事業で取り組んでいる地域
の歴史・文化事業と連携をし,本市
の様々な歴史,文化を紹介した動画
の作成などを通じて広く市内外に発信をしてまいります。 次は,松永はきもの資料館
の施設運営について
のお尋ねであります。 2015年平成27年7月に開館し,今年6月末まで
の5年間で延べ4249人
の地域
の方々に施設運営
のボランティアとして参加いただいてきました。この間,約13万5000人が来場されました。施設運営における協働
の取組は全国的に評価され,自治体総合フェア2019において,第11回協働まちづくり表彰
の優秀賞を受賞いたしました。 しかし,国
の重要有形民俗文化財を数多く有する日本で唯一
の履物資料館として
の魅力を十分に伝えきれていない課題もあります。このため,市
のホームページやSNSを活用した情報発信に加え,今年度は新たに東京で行われた日本
の靴150年記念イベント会場で資料館
の紹介を行いました。 今後は,履物に関わる様々な方々と新たなネットワークを構築するなど,資料館
の持つ魅力を広く伝えてまいります。 次に,旧マルヤマ商店事務所についてであります。 現在,松永地区まちづくり推進
委員会連絡協議会が地域ふれあいサロン
の活動
の場として活用しており,年間約1800人
の方が利用されています。 今後は,資料館本体と
の一体的な活用により,さらに多く
の方に利用いただけるよう,地域
の方々と協議してまいります。 次に,支所機能についてお答えいたします。 市民に身近な業務は支所で取り扱い,集約することで効率化が図られる業務は本庁で扱うことを基本に,2008年度平成20年度,拠点支所を整備いたしました。そして,地域施策
の企画立案機能を担い,まちづくりと人づくりを一体で行う地域振興課
の設置など,支所機能
の充実を図ってきました。 一方で,市民
の声が十分届いていないと
の指摘を耳にし,また,地域
の課題を市全域に共通する課題と捉え,解決に向けて政策
の形に練り上げることが十分できていなかったと
の思いがあります。 そのため,今年度は,改めて支所において地域
の課題や市政に対する思いを聞き取り,これを踏まえて地域活性化会議が政策として練り上げていくことにしました。市民に一番身近な存在である支所を中心に,それぞれ
の地域
の特性を生かしたまちづくりに取り組んでいきます。 次に,都市計画道路駅前府中線についてお尋ねがありました。 この路線は,JR松永駅北口から今津町本郷川左岸堤防まで
の約1キロメートル
の都市計画道路であります。現在は,主要地方道福山尾道線,旧
の国道2号でありますが,福山尾道線から北側785メートル区間において用地取得や工事などに着手しています。今年度末には,事業費ベースで約75%
の進捗を見込んでいます。この整備により,歩行者
の安全
の確保や周辺
の幹線道路
の渋滞緩和,国道2号松永道路へ
のアクセス強化などが図れるものと期待しています。2024年度令和6年度
の完成に向けて取り組んでまいります。 次に,松永駅北口
の活性化についてであります。 福山大学は,地域に開かれた大学として,行政はもとより,地域住民や企業などと幅広く連携した活動を展開しています。松永駅北口には,福山大学が商店街
の空き店舗を再生し,地域学習
の拠点としてM亭を整備しています。運営
の中心を学生が担い,地域住民を対象とした講演会を行ったり,まちづくり推進
委員会と連携して,手づくり市M亭マルシェや地域
の方を講師に招いたゼミナールなどを開催しています。また,地域
の高齢者
の居場所づくり,パソコン教室など,地域に開かれた場所として利用されてもいます。これら
の活動は,月1回
の定例会議で学生,地域,行政がその内容等について議論する中で進めています。 今後とも,この定例会を十分活用しながら取組を進めていきます。 次に,主要地方道鞆松永線,慶応浜工区についてであります。 この工区は,交通量が多いにもかかわらず,歩道が未整備であるため,安全が十分に確保されていません。また,線形不良により渋滞が発生するなど,円滑な通行に支障を来しています。 県は,これを解消するため,既存道路
の南側にバイパス道路として延長約1.1キロメートル,片側2車線で両側歩道を有する道路を計画しています。2012年度平成24年度から事業を開始し,これまでに実施設計を完了,地元関係者へ
の事業説明や用地測量等を実施しています。現在,橋梁
の詳細設計を行っており,今後は用地取得に取り組んでいく予定と聞いています。 以上で,田口議員
の御質問に対する答弁といたします。 (三好雅章教育長登壇)
◎教育長(三好雅章) 教育行政についてお答えいたします。 ふるさと学習は,福山に愛着と誇りを持ち,変化
の激しい社会をたくましく生きる子どもを育てるという福山100NEN教育
の理念
の下,小中一貫教育
の基盤となる学習として行っています。 各学校は,小中9年間を見通し,地域,福山
の自然や歴史,文化資源等を素材に地域を取り巻く様々な課題
の解決に向け企画,実践する探究的な学びに取り組んでいます。例えば,福山
の歴史や文化について調べ,プロモーションビデオやCMで紹介したり,歴史的建造物や史跡を保存,継承していくために考えたことを実践したりしています。 今年度,地域や社会をよくするために,地域
の人と一緒に何ができるかを考え行動化できる確かな学びをさらに充実させるため,学校,中学校区ごとに取り組むSDGsを設定し,実現に向けた教育課程を編成,実施しています。 また,ふるさと学習副読本
の下巻をデジタル版SDGsスタートブックとして編集し,伝統文化を生かした取組等も紹介するなど,引き続きふるさと学習
の充実に取り組んでまいります。 以上,教育行政
の答弁といたします。
◆3番(田口裕司) 全般にわたり丁寧な御答弁をいただき,ありがとうございました。 再度質問をさせていただきます。 子ども未来館構想についてお尋ねいたします。 以前から議会でも討論されておりましたが,以前
の議会
の討論
の記録を見てみますと,子ども科学館と呼んでいたり,未来館と呼んでいたりと,そういった違いがあったりしますが,まだ名称についてもこれからだとは思いますが,現在未来館となったその経緯,思いなどがございましたらお聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 子ども未来館に関する名称
の関係で
の御質問でございますけれども,科学館機能を有した,子どもたちにとって将来夢と希望が持てるような,そういったわくわくした施設をつくっていきたいというふうに考えていますので,科学館といった名称よりは,未来館といった名称を使うほうが大きな感じで考えられる
のかなということで現段階では使っておりますけれども,名称につきましては,今後皆さん
の幅広い意見を聞きながら考えていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 科学館だと,私も物や先進技術などといった,何かこう絞られてしまうような感じがイメージとしてありますが,未来館という名前,未来ということでありますと幅広く解釈できるというふうに感じておりましたので,とてもいいなというふうに思っております。 これから
の時代,世の中
の変化が今著しく変わっている中で,今以上に自分で考え判断していかないといけないことが増えてくると思います。そんな時代
の変化,状況
の変化に対応できる柔軟な考え方が子どもたちにとってはさらに必要になってくるというふうに思われます。そういった柔軟性を養うために,体験をすることがとても重要ではないかなというふうに考えますが,お考えをお聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 未来館における体験について
のお尋ねでございますけれども,今,子ども未来館というふうに仮に呼ばせていただいておりますけれども,この中にどういった機能を導入していくかという
のは,まさにこれから
の議論になってくると思っております。 その中で,子どもたちが実体験をして,いろんなことを自分自身として体験することで学んでいくといったことが大切な要素であるというふうには考えておりますけれども,どういった形でそれを実現していく
のか,またどういった機能をもってそれを実現していく
のかという
のは,来年度検討していく基本構想
の中でしっかりと,幅広い意見を聞きながら考えてまいりたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 体験をする場,これから基本構想を練っていくというところではある
のですが,体験をする場ということについてもう少しお聞かせください。 福山では,企業が中心になって,ワザワン,遊び
のオリンピックといった,ベーゴマやめんこ,紙ヒコーキと遊び
の中で競わせて勝つためにいろいろな工夫をしていく,遊び
の中で子どもたち
の創造力を磨き上げる,そういったすばらしいイベントがございます。 また,ほか
の事例としまして,広島
のJCが中心になって行っていたキッズシティというイベントがあります。私も3回ほど関わらせていただきましたけど,このキッズシティでは,じゃけんという架空通貨を使って,そのまち
の中ではその通貨を使って買物をする
のですが,そのまち
の中
のお店は子どもたちが働いてサービスを提供しているといった形になっておりまして,子どもたちに仕事
の体験をしてもらうため
のそういったイベントな
のですが,子どもたちは自分がなりたい仕事を早い者勝ちで競って,ハローワークに並んで仕事を決めて,本当に目を輝かせながら働いている,そういった体験ができる場がこれから
の未来を担っていく子どもたちには大切なことだというふうに考えますが,お考えをお聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 子どもたち
の体験に関して
の重ねて
の御質問でございます。 子どもたちが将来,自身
の,例えば仕事観とか,そういった自分
の夢を実現していくために小さい頃からいろんなことを体験していくっていうことは,非常に大切なことだと思っています。これは,今議論させていただいている未来館に関わった話ではなくて,地元へ人材を定着をしていくといった取組
の中においても非常に大切なことであるというふうに考えておりますので,そのような場という
のは,この未来館に関わる議論だけではなくて,地元にどういった人材を育成し定着をさせていく
のかといった中でもしっかりと考えていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 次に,福山市ならでは
の取組についてということをお聞かせください。 福山ならではといいますと,一つは,地元
の伝統技術があるというふうに思います。その辺も,基本構想は来年度という形でこれから
の話にはなると思う
のですが,福山
の伝統技術についてどのようにお考えでしょうか,お聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 本市
の伝統技術について
のお尋ねでございます。 本市は,物づくりに強いまちということで対外的にも知られておりますけれども,備後がすりでありましたり,備後表でありましたり,松永地域においてはげたであったり,また繊維業を中心とした様々な伝統産業があるというふうに認識をしております。それぞれを紹介している博物館や資料館といった
のも各地域
のほうへ所在しているところでございますので,そういった関連施設と連携をして,今から議論を深めていこうとしている未来館構想
の中で,どのように有効につなげることで,そういった技術
の伝承にもつながっていくことができるかということを考えていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) 私は,商工会議所,中央会,金属組合,中小企業家同友会などいろいろな団体に所属して活動させていただきましたが,幅広く福山
の企業
の強みをよく把握している
のは,本市が取り組んでおりますFuku-Bizだと感じております。Fuku-Bizに集まった情報もぜひ生かしていただきたいと思います。Fuku-Bizには,福山市だけではなく,備後圏域,広域連携
の6市2町
の企業
の情報も集まっていると思われますが,その点はいかがでしょうか。
◎経済部長兼福山駅前
再生推進部参与兼農業
委員会事務局参与(藤井信行) Fuku-Biz
の機能といったお尋ねでございます。 Fuku-Bizは,企業
の強み,特徴を見いだして,それを全面に押し出して売上向上であるとか認知向上につなげていくといった備後圏域
の産業支援拠点であり,これまで,延べですけれども,1万件を超える相談を受け付けております。先ほど議員おっしゃられましたように,これは圏域事業としてやっておりますので,福山市以外
の企業にも御利用いただいておりまして,福山市以外に所在する企業からは,年間約500件程度
の相談をいただいております。多く
の相談を通じてこの圏域
の企業
の強み,特徴といった情報も蓄積しておりますので,そういった情報も参考に検討に加えていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 先進的な技術は,進化が著しくて,現時点で最先端
のものでも3年後に最先端であるという可能性は低いと考えます。そういった時代
の変化にもしっかりと対応できる長期的な視点で考える柔軟に変化できるような,または常に違うことを行っている,そういった取組にする必要があるんではないかなと,そういった考え方が重要じゃないかなというふうに思いますが,それについてお考えをお聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 先進技術
の入れ替わりといいますか,そういったことに関する考え方といったお尋ねだろうと思います。 先端技術を一つ機能として例えば導入をしていくといったことになりましても,またそのほか
の展示物にいたしましても,やはり定期的に更新をしていくといったところが全国
の科学館,また未来館という名称がついている施設運営で
の大きな課題
の一つというふうになっております。そういったこれまで取り組まれてきている施設で
のお話などもしっかり伺いながら,どういった形で新鮮さを維持しながら皆様にいろんなコンテンツを提供することができるかといったところも,今後基本構想を検討する中でしっかりと議論していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) また,福山ならではを考えたときに,伝統的な技術
のことも福山らしさではあると思うんですが,もう一つ地理的な条件もあると思われます。 私は,里山資本主義
の里山
の資源を活用する考え方にとても共感をしております。福山には山あり海ありと,自然
の恵みが豊富にあります。こういった自然は都会では再現できません。このような地理的条件も活用すればと考えますが,お考えをお聞かせください。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 本市
の地理的条件
の特徴
の一つといたしましては,少しアーバンチックな部分と豊かな自然というところが距離感として近いといったところがあろうかと思っています。それは,議員おっしゃられましたように,海もあれば山もあるといったところで,そういった自然といったものをどのような形で取り入れていく
のかといったお尋ねなんだろうと思うんですけれども,自然科学を考えたときに,そのような山
の自然であったり海
の自然であったりということで,瀬戸内海
の,例えば自然,それと中国山地に向かう山
の自然といったものも一つ
の紹介する機能
のコンテンツとして考えることもあろうかと思いますけれども,いずれにいたしましても,来年度
の基本構想
の中で,そういった専門分野
の方
の御意見も伺いながらしっかりと考えていきたいと思っております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 民間運営についてお伺いしたいと思います。 ここが特に重要だと私は思う
のですが,持続可能な取組にしていくためにも,市民,企業が主体となった取組にする必要があると考えます。「みせるばやお」で
の行政負担は年間約2000万円と伺いました。しかも,今年
の8月に運営事務局を株式組織にして,収益を出せる取組にしていき,徐々に行政負担をなくしていき,完全民間主体を目指しているとお聞きしております。現在も事務局
の人件費,電気代は民間
の会費や協賛金で賄っていると
のことでした。こういった施設運営が持続可能な施設だと考えます。 最後になりますが,施設や設備に頼らない,子どもたち
の未来
のために必要な取組にぜひしていただきたいと思っております。そして,全国から多く
の子どもたちと,保護者が子どもたちを連れていきたいと思えるような,そういった取組,そして福山
の子どもたちも何度でも行きたいと思えるような取組にしていただきますよう,保護者
の意見もしっかりと取り入れていただき,多く
の人にとって思い入れ
のある取組になりますように要望とさせていただき,次
の質問とさせていただきます。 次に,築城400年記念事業についてお伺いさせていただきます。 福山城築城400年
の機運をさらに高めていくためには,福山城や水野勝成公はもちろんですが,より地域
の取組に広げていくべきだと考える中で,市北部や西部などでは,古墳など江戸時代よりさらに古い文化財が多くある地域もあります。そういった文化財も含めて巻き込む必要があると思います。 そこでまず,改めて築城400年記念事業
の目的,考え方についてお聞かせください。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) 築城400年記念事業
の目的について
のお尋ねでございます。 福山城築城400年記念事業
の基本方針におきまして,築城400年を契機に,福山城をはじめ地域
の歴史,文化資源
の価値や魅力について再認識をし,磨き上げ,発信することで市民
の誇りにつなげていくことを目的に実施をしているところでございます。 以上です。
◆3番(田口裕司) 分かりました。 この400年という節目
の年を契機として,福山城に関連するものだけでなく,広く地域
の歴史,文化資源に目を向け,磨き上げるきっかけづくりにしようでないかということでございます。 地域や学校など,住んでいる歴史,文化資源
の価値や魅力について一緒になって再認識することで,地域コミュニティー
の希薄化が言われる中で,世代間交流や地域交流
のきっかけにもつながると考えます。 特に,松永地域は,中心部では塩田,塩崎神社
の例大祭,周辺部では神楽や古墳,ひんようなど,有形,無形
の文化が数多くありますが,高齢化による担い手不足や地域内でもあまり知られていない
のに加え,隣町
の取組をよく知らないという現実があります。そこで,先ほど御答弁された400年記念事業
の目的を,この事業が改めて地域
の文化財に目を向ける関心を持つきっかけになればと考えておりますが,お考えがあればお示しください。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) 400年記念事業における各地域で
の取組について
のお尋ねでございます。 昨年度,神辺,新市,沼隈,内海,そして鞆地域で実施をいたしました入封400年
の取組では,イベントなど各行事を通じましてそれぞれ地域
の魅力を発信する機会として,また地域同士
の連携と交流にもつながったものと考えております。 これまで
の取組
の成果をさらに他
の地域に広げていくため,現在,築城400年実行
委員会
の部会におきまして,その内容を検討しているところでございます。 今後も築城400年
の取組を市民全体
のものとなるように取り組んでまいります。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) ぜひ,御検討をよろしくお願いします。 地域
の歴史,文化資源
のうち,とりわけ伝統芸能など無形文化財は,それを支える人がいなくなることでなくなってしまい,一度なくなると新たに取り組むことが大変難しいと考えております。そうなる前に手だてとなればと考えますので,ぜひよろしくお願いいたします。 次に,歴史文化基本構想について質問いたします。 市長御答弁では,2つ
の視点があると
のことでした。2つ
の視点を持ちながら,観光振興など活用
の部分と歴史,文化
のまちづくり
の部分と両方
の考え方があるというものです。築城400年記念事業も,市外
の方に来ていただこうとすれば観光振興にもつながりますし,市民
の誇りとすることは,言わばまちづくりにもつながるということです。 この基本構想からも分かるように,文化財
の在り方に関しては,ここ数年で保存から保存と活用にシフトしてきていると仄聞しますが,そのあたりについて改めてお知らせください。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) 文化財
の保存と活用について
のお尋ねでございます。 文化財保護法第1条に,目的として,この法律は,文化財を保存し,かつその活用を図り,もって国民
の云々とありまして,法律
の目的に保存と活用がうたわれております。2018年平成30年
の法改正においても,活用に重きを置いた改正内容となっております。また,文化財
の観光など
の活用を推進するとともに,地方創生にもつなげるものとしております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) 分かりました。 当然,まず保存があって活用ではありますが,保存と同時に活用にも力を注いでいこうということであります。 最初にも質問しましたが,地域で
の動画作成や映画作成など,募集してコンテストをしてはどうかと提案します。映像
の制作により,地域
の方が近所
の文化財に目を向け,発信することで活用につながっていくと考えますが,いかがでしょうか。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) 御提案
の動画や映画
の制作につきましては,地域
の歴史,文化資源
の発信ということとともに,記録するということにつながるものというふうに考えております。また,制作に当たりましては,議員御指摘
のとおり,地域
の皆様が歴史,文化資源
の価値や魅力について改めて知る機会となるということと,住民同士
の交流にもつながるものというふうに考えております。 具体につきましては,取組がより効果的なものになるよう,今後記念事業実行
委員会
の部会
の中においても議論をしてまいりたいというふうに考えております。 以上です。
◆3番(田口裕司) 検討をよろしくお願いいたします。 次に,築城400年記念事業で子どもたちや学校が参加する事業について,現在検討していることがあれば,その内容をお聞かせください。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) 福山城築城400年
の取組を通じまして,次代を担う子どもたちが自ら
の地域
の歴史や文化,そういったものに触れる機会を設けていくことは,本市
の歴史,文化を活用したまちづくりにもつながるものというふうに考えております。これまでも子どもたちに対しましては,築城400年事業で制作をいたしました福山城
のVR動画でありますとか城下町マップなど,学校を通じまして活用をしていただきました。また,福山城で
のイベントでありますとか入封400年に関する取組にも御参加をいただいております。 今後,地域
の取組と併せまして,ふるさと学習を活用するなど,多く
の参加をいただけるような取組を検討してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
◆3番(田口裕司) ふるさと学習は,地域
のアイデンティティー,誇りを小さい頃から根づかせる大変重要で意義
のある学習であり,これまで
の議会でも議論があったと思いますが,人口減少対策にも通じる取組と理解しています。ふるさと学習
の歴史,文化における取組状況についてお知らせください。
◎教育次長兼学校教育部長(佐藤元彦) ふるさと学習について
のお尋ねです。 これまで学校においては,福山城はもちろん,本市
の有する歴史,史跡,そして産業について子ども
の教材として取り上げているところでございます。また,古くから受け継がれている松永で
の塩作りについて調べたり,地域
の方から話を聞いたりして,実際にその受け継がれてきた塩
の製法を体験するといったこと,また鞆
の魅力について調べたことを基に
ボランティアガイドを行う,福山市以外にも発信をしていく,そういったことも子どもが主体的に学ぶ中で取り組んでいるところでございます。 今後も子どもたち
の興味,関心を引き出しながら学習を進め,ふるさとへ
の愛着と誇りを育んでいっているところでございます。 以上です。
◆3番(田口裕司) 最後に要望ですが,400年記念事業が市全体
の取組として広がりを持つ取組となるよう期待しております。また,築城400年記念事業を通して歴史文化基本構想
の考え方がさらに深まり,歴史,文化を生かしたまちづくりにつながる取組を進めていただくことを要望して,この質問を終わりにいたします。 次に,はきもの資料館についてお聞かせをお願いします。 地域住民と
の協働運営で自治体総合フェア
の協働まちづくり表彰で受賞されたと
のことで,大変すばらしいことだと評価いたしております。 自治会
の加入率が低迷している中,今後このような近隣学区
の連携がさらに必要になると考えられますが,他
の地域で
の学区を越えた連携について,いかがお考えでしょうか。また,進めていくため
の課題などがございましたらお聞かせください。
◎
まちづくり推進部長(渡辺慎吾) 松永はきもの資料館
のような近隣学区が連携をした取組,こうしたものを全市に広げていったらどうか,またその際
の課題はといったお尋ねでございます。 本市におきましては,おおむね小学校区ごとにまちづくり推進
委員会という組織を組織いたしまして,地域コミュニティーを促進する様々な活動というものが行われているところでございます。しかしながら,今日
の人口減少,また少子高齢化
の進行,こうしたことによりまして担い手不足などによる役員
の負担感,こういうものも増してきている,そういう状況にございます。松永はきもの資料館
の協働運営
のような,まさに近隣学区,町で連携をして課題
の解決に向けた取組を行うという,こういう仕組み,こういった現状を打開する方策
の一つにもなり得る
のではないかというふうに考えております。 その一方で,各学区
のまちづくり活動における地域
の特性でありますとか課題,こうしたものはそれぞれまちまちでございます。また,日常的な顔
の見える関係性
の中で長年にわたって地縁により培われたつながり,あるいは人間関係,こうしたものがこのまちづくり活動というものにおける原動力にもなっている,こうした現状があろうかというふうに思っています。 引き続き地域
の実情というものをしっかりと把握をするとともに,負担感ややらされ感
のない主体的なまちづくり活動を目指すことを前提として,こうした複数学区で連携した地域課題
の解決に向けた取組というものが促進されるように,地域
の実情に寄り添った支援というものをしっかり行ってまいりたいと,このように考えております。 以上です。
◆3番(田口裕司) 地域ごと
の違いはありますが,抱えている課題
の中には似ている部分もあるかなというふうに思いますので,そういった近隣地域と
の情報共有,連絡が取れるような取組をこれからもしっかり進めていただきますよう,要望とさせていただきます。 はきもの資料館
の情報発信についてですが,現在新たなネットワークが広がり,魅力を伝える動きが出てきているということは御答弁
の中で理解ができました。今後
の方向性など,お考えがございましたらお聞かせください。
◎文化観光振興部長(岩本信一郎) はきもの資料館
の情報発信についてでございます。 これまでSNSを活用した情報発信を行うとともに,また今年度においては,例えばコロナ禍にある中で疫病よけ
の郷土玩具など,タイムリーな情報発信を行うことで多く
のメディアに取り上げていただいたところでもございます。 また,このたび特別展「西洋靴150年展」におきまして展示している作品
の多くは全国
の履物に関連する企業,あるいは資料館,収集家,クリエーター
の方々といった方から借用したもので構成をされておりまして,はきもの資料館となって以降初めて実施した大規模な試みというものでございます。 今後は,このたび
の特別展
の開催によりましてつながりができた履物関係者と
のネットワークを生かして,例えば来年度,靴
の日と言われております3月15日に向けて連携をしていくことや,またはきもの資料館には芸術家岡本太郎氏
の制作をされました貴重なモニュメントであります足あと広場がございます。来年度は岡本太郎氏
の生誕110年にも当たりますので,関係
の美術館と
の連携についても検討してまいりたいというふうに考えてございます。 いずれにしても,資料館
の持つ魅力を広く情報発信を行ってまいりたいというふうに思っております。 以上です。
◆3番(田口裕司) 全国で唯一
の履物
の資料館が福山市にあるということで,これを生かした取組がいろいろ何かできるんではないかなというふうに考えます。例えば靴に関するイベントであれば,靴磨き
の世界大会やタップダンス
の大会など,そういったことを誘致するということはMICE戦略
の中で考えられる
のではないかというふうに思われますが,お考えをお聞かせください。
◎経済部長兼福山駅前
再生推進部参与兼農業
委員会事務局参与(藤井信行) はきもの資料館をMICE戦略
の中でMICE
の誘致に使えないかといった趣旨
のお尋ねだと思います。 MICEを誘致するに当たっては,まず会場施設と宿泊施設,あと公共機関
のアクセスなど
の諸条件,こういったものを十分検討し,あと福山で開催することで得られる経験とか体験といった,こういった魅力をアピールすることも重要であると考えております。 御提案いただきましたはきもの資料館は,全国で唯一
の履物に関する資料館であり,議員おっしゃいました,そういったイベントをはじめとした,例えば履物関係
の学会や団体を誘致する際には,大きなアピールポイントになるんではないかというふうに考えております。 また,MICEでは,参加者が会議
の前後で開催地
の周辺を視察をしたり観光をしたりといったことも特徴
の一つでありますので,そういったイベント
の誘致だけではなく,学会であるとか団体
のMICEを誘致するときにこの資料館を御利用いただけるような,そういった企画も検討していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆3番(田口裕司) MICE推進懇話会からMICE推進協議会へと変わり,実際
の誘致活動がさらに活発に行われることがこれからも期待ができると思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。 今,新しい取組をいろいろやる
のも大事なことだと思いますが,今ある貴重な資源を最大限に活用して効果を生み出すということも非常に大切なことだと考えますので,しっかりこの全国で唯一
の施設を活用していただきますよう,要望とさせていただきます。 次に,駅前府中線
の効果についてお聞かせをいただきました。 この道路整備が行われることによって,これを機に多く
の人がまちに集まって,にぎわいのあるまちづくりにつなげていただけるような取組にしていただけたらというふうに思う
のですが,その中で,松永駅
の北口周辺
の活用については地域としっかり連携を取っていく必要があると考えます。現在
のM亭で
の取組も,まちづくり推進
委員会と一緒になって行われており,大変よい活動だというふうに思います。毎月定例会ではどのような取組が行われている
のでしょうか,お聞かせください。
◎松永支所長(梶山泰) M亭で行われている毎月
の定例会
の参加者,内容について
の御質問であります。 毎月1回M亭で開催をしている定例会につきましては,参加者については福山大学
の秦野教授,そして学生,そして今津まちづくり推進
委員会
の役員
の方,今津交流館,そして地域
のボランティア団体,女性会とか福祉部会などが参加をしております。そこへ福山市として松永
の生涯学習センター
の職員が参加をしております。その中で,M亭で行われる活動
の内容や開催時期を協議をして,地域
のいろんな活性化に向けて
の意見交換を行っております。ちょうど今日が毎月
の定例会
の開催日でありますので,そこへしっかり参加をしてつながりを深めながら,一緒になって地域が活性化するように取り組んでいきたいと考えております。 以上です。
○副議長(大田祐介) 田口議員,予定
の時間が参りましたが。(3番田口裕司議員「あと1分」と呼ぶ)最後,どうぞ。
◆3番(田口裕司) ありがとうございます。 松永には,福山大学という何千人という若い人が集まっているという特徴がありますので,そういった大学とも連携を取っていただき,若い人
の力も借りて一緒にまちづくりにつなげていただけるように取り組んでいただきたいというふうに思います。 時間ですかね。(発言する者あり)時間ということなので,まだお聞きしたいことはありますが,以上で終わりにしたいと思います。(拍手) (3番田口裕司議員質問席を退席)
○副議長(大田祐介) 65分の通告でしたので。 次に,34番法木昭一議員。 (34番法木昭一議員登壇)(拍手)
◆34番(法木昭一) まず,2021年に臨む枝廣市長
の決意,抱負についてお尋ねします。 11月に行われたアメリカ大統領
選挙において,バイデン候補がトランプ大統領を破り,次期大統領に就任する予定だと
のことですが,この
選挙は,国際的にも関心
の高い
選挙であったと言えるものではなかったでしょうか。 バイデン政権がどのようなかじ取りをし,アメリカ国民はもとより,国際社会
の期待に応える
のかは今日時点で見通せるものではありませんが,少なくともこの
選挙の争点は,どちらが勝つ
のかという興味本位的なものではなく,トランプ政権が進めてきた差別を助長し,対立をあおり,自国第一主義を掲げて自ら
の利益のみを追求するか
のような政治体制から,人権と民主主義を尊重し,対話と協調を基軸とし,国際社会
の平和と安定に寄与するという本来政治が追求すべき体制へ
の転換であり,そのことを多く
のアメリカ国民が望み,勝ち取った結果であり,その結果を国際社会が受け入れたものであると考えるべきではないでしょうか。
選挙戦前後
のバイデン候補は,分断ではなく融和を,パリ協定,WHOへ
の復帰など国際協調へなどと発言していますが,それら
の言葉がその争点を端的に表している
のではないでしょうか。 国内では,9月に菅政権が誕生しましたが,意に反する官僚
の異動発言や日本学術会議
の会員任命拒否問題などに見られるように,少数意見や反対意見を排除し,学問や教育
の自由を脅かしかねない,まさに民主主義
の根幹を左右するか
のような政権
の体質を露呈していると言われています。菅政権が基本的人権
の尊重,平和主義,民主的地方自治
の推進など,政治が本来果たすべき役割を明確にし,そのため
の議論を進めることを改めて求めるものです。 現地時間
の10月24日,2017年7月に国連で採択された核兵器禁止条約
の批准数が発効に必要な50か国,地域に達し,2021年1月22日に発効することが明らかになりました。この条約は,核兵器
の開発から使用まで一切を禁止するもので,核兵器を非人道的で違法だと断じる初
の国際規範となるものであり,被爆者をはじめ,核兵器廃絶を目指す多く
の関係者から歓喜
の声が報じられていました。 福山市議会では,2018年9月25日に圧倒的多数
の議員
の同意を得る中で核兵器禁止条約
の署名・批准を求める意見書を採択していますが,今後核兵器廃絶へ
の取組が進み,同時に国際社会
の平和と安定が確固たるものとなるため
の国際社会
の努力を期待するものです。 あわせて,唯一
の核被爆国である日本政府
の真摯な対応を改めて求めるものです。 2020年は,年明け早々から世界規模で
新型コロナウイルスの感染が広がり,福山市でも4月2日に初となる感染者が確認され,以後,市民
の協力はもちろん,国や地方自治体,保健・医療機関,民間事業者など様々な分野において,感染拡大防止や市民生活,経済活動全般にわたる対策など,多岐にわたる取組が行われてきました。 いまだ終息には至っていないばかりか,第3波
の懸念も現実化する中にあって,早期に求められる
のがワクチンや治療薬
の開発であり,またそれまで
の間は,市民生活
の安心・安全を確保するため,国や地方自治体をはじめ,関係する様々な機関で
の取組も行われなければなりません。 2018年に福山地域を襲った豪雨災害は,いまだ記憶に新しいものではないでしょうか。福山市ではこの間,集中的な災害復旧や再度災害防止対策に努めてきており,一定
の評価を行うところです。2020年は,福山地域において幸いなことに大規模な災害は起きていませんが,南海トラフ地震へ
の備えなども含めて,今後
の自然災害防止対策は急がれる課題
の一つです。 さて,枝廣市長は,本年9月から2期目
の市政運営に取り組まれることとなりましたが,2020年
のこれら情勢を振り返りつつ,改めて2021年に向けた市政運営
の決意,抱負について率直な思いをお聞かせください。 次に,2021年度予算編成についてお尋ねします。 福山市は10月26日に2021年度予算編成方針を示され,市長もさき
の総体説明で2021年度予算について一定
の考え方を述べられましたが,その基本的考え方などについて幾つかお尋ねします。 予算編成方針では,2021年度は
新型コロナウイルスの影響などにより,大幅に市税が減少するなど,厳しい財政環境になると見込まれるため,行政事務
のスマート化,既存財産
の活用,民間活力
の活用などによる公共サービス
の再構築
の3つ
の視点で総合的な財源確保に取り組むとされています。 歳出では,社会保障関係費
の増加が見込まれるほか,人口減少対策,抜本的な浸水対策,小中学校
の耐震化,ごみ処理施設建設,さらに
新型コロナウイルス対策やポストコロナなど,直面する課題に対応した取組が必要とされていることから,トータルで40億円を超える財源不足が見込まれており,財政調整基金
の活用なども視野に取り組まざるを得ないと
のことです。 そこで,幾つかお尋ねします。 まず,2021年度
の歳入では,市税が667億円と見込まれ,40億円を超える財源不足が生じる中,さきにも触れましたが,総合的な財源確保策について幾つか
の考え方が示されています。それら
の内容について,現時点で
の考え方をお聞かせください。 また,その中で財政調整基金
の過去最大規模で
の繰入れも示されていますが,2021年度
の財政調整基金をはじめとした基金活用
の考え方をお聞かせください。 次に,コロナ禍という厳しい状況下にあるからこそ,市民負担
の在り方については一層慎重な検討と対応が求められると考えるものです。市民負担
の考え方及び市民生活
の安心・安全
の確保,雇用や経済活動
の活性化など,ポストコロナを見据えた取組
の基本について,2021年度に向けた考え方をお聞かせください。 次に,2021年度予算に関わって,市民
の関心
の高い主要観光イベントなどについて
の考え方についてです。 2020年度中
の行事について,成人式は会場を増やして実施,福山市民マラソンは中止など
の考え方が既に示されています。 そこで,お尋ねします。 2021年度
の福山ばら祭,鞆
の浦観光鯛網及び福山鞆
の浦弁天島花火大会,福山夏まつりをはじめ,市民
の関心
の高い主なイベントなどについては,どのような検討が行われているのでしようか。スケジュールなども含め,その状況をお聞かせください。 次に,福山市
の知名度アップにつながる施策展開についてです。 福山市が2019年度に行った首都圏在住者を対象にした認知度調査
の結果を見ると,福山城やデニム産地などについて認知度が増えた一方で,特に思いつかないと答えた人
の割合が57%を超える結果となっています。さきに触れた主なイベントなどは認知度アップに向けた効果が期待できるものですが,人
の移動や3密
の回避など,ポストコロナを考えたとき,課題もあるものと理解しています。 福山市を行ってみたいまちとするため
の施策展開について,どのような考え方を持っている
のか,お聞かせください。 次に,JR福山駅周辺
の再整備についてです。 福山市とJR西日本が交わした,いわゆる南北
の土地交換に関わる案件がJR西日本
のホテル撤回
の意向を受けて以後,JR福山駅周辺全体
の再整備についても,多く
の市民や関係者から,どうなる
のかと
の懸念
の声が寄せられています。市長は10月下旬
の会見で,ゼロベースもと
の趣旨
の発言をしたと報じられていますが,今後
の見通しをお聞かせください。 さらに,いわゆる南北
の土地交換に関わる案件は,JR福山駅周辺
の再整備全体
の進捗も遅らせることにつながる危惧もあるようです。JR福山駅周辺
の再整備に関わる諸課題についてどのような見解を持っている
のか,それぞれお聞かせください。 次に,人口減少対策についてです。 2020年に生まれる子ども
の数が,統計開始以降最少となる84万人台半ばとなることが先般明らかにされました。また,全国
の自治体が本年5月から7月に受理した妊娠届
の件数が前年同期比で約11%
のマイナスとなったことも報告されており,2021年
の出生数が大幅に減少する
のではないかと
の危惧が顕著になっています。これら
の背景には今年度
のコロナ禍
の影響もあると受け止められていますが,少子化
の傾向は否めません。 政府は,安倍政権下で掲げた2020年度中
の待機児童ゼロを既に断念したとも報じられる一方,希望出生率1.8
の明記や今後
の保育所整備方針なども示されましたが,その実効性については疑問も示されています。 また,2018年
の子ども
の相対的貧困率が13.5%で,国際的にも高い数値となっており,これら要因も少子化に拍車をかけている
のではないかと
の指摘もあります。 そこで,幾つかお尋ねします。 福山市
の合計特殊出生率1.6及び市民
の希望出生率1.9はさき
の総体説明で市長も触れられましたが,改めて,今年度
の出生数
の見込み,母子健康手帳など
の交付状況から推計される2021年度
の出生数
の見通し,また今後検討すべき少子化対策
の方向性などをお聞かせください。 次に,福山市における子ども
の貧困など
の現状と,今後
の取組方針などについてお聞かせください。 次に,障害者施策についてです。 2016年4月に障害者差別解消法が施行され,およそ4年半経過しますが,その後
の福山市
の取組及び今後
の方向性などについてお尋ねします。 2016年4月に施行された同法は,障害を理由とした差別をなくすことを趣旨とし,不当な差別的扱い及び合理的配慮
の不提供
のない社会を目指し,社会的障壁
の除去をうたったもので,具体的には社会における事物,制度,慣行,観念などからくる障壁を改善しながら,全て
の人が安心して社会参加でき,暮らすことができる地域社会
の確立を目指すもので,国や地方公共団体などは一定
の法的義務を負うことも明記されています。 福山市では,この間,2017年12月議会で
の福山市こころをつなぐ手話言語条例制定をはじめ,本年度はNet119緊急通報システム
の導入など,誰もが安心して暮らせる地域社会
の構築に向け様々な施策に取り組んできており,一定
の評価を行うものです。 また,今この間
の障害者施策を総括し,今後
の基本方針や具体的取組
の考え方などをまとめるため,2016年3月に策定した福山市障がい者保健福祉総合計画と2018年3月に策定した福山市障がい福祉計画2018を一体化して,2021年度から
の新たな考え方である福山市障がい者プラン
の策定を行うこととし,議論が進められています。 そこで,改めてこの間
の障害者施策について
の取組
の経過,それらによる成果や課題,実効性
のある福山市障がい者プラン
の推進など,今後
の基本方針について幾つかお尋ねします。 まず,この間
の福山市障がい者保健福祉総合計画及び福山市障がい福祉計画2018について,どのように総括している
のか,お聞かせください。 次に,福山市障がい福祉計画2018については,児童福祉法
の改正などを踏まえ,障がい児福祉計画を含むものとして示されましたが,その成果などをどう捉えている
のか,お聞かせください。 次に,障害者施策を進める上で必要な財源確保策についてです。 さきにも若干触れましたが,2021年度以降
の財政状況は,国,地方を通じて大変厳しいことが予測されています。その中で,障害者施策を含む社会保障財源
の増嵩傾向は今後も続くものと推計されています。 私たちは,この間
の議論
の中でも,憲法で保障されている生存権を守るためには,社会保障関係費など必要な財源は確保すべきと主張してきましたが,改めて,福山市障がい者プランを進めるために必要な財源確保策について
の基本的考え方をお聞かせください。 次に,当事者などから
の要望に対する考え方についてです。 障害者差別解消法
の理念
の具現化は,当然,当事者や関係者
の声が施策に反映されることが基本でなければならないことは言うまでもありません。この間,福山市には当事者から様々な要望などが出されているものと理解していますが,具体的課題について,どのような検討がなされている
のか,現時点で
の考え方をお聞かせください。 まず,福山市こころをつなぐ手話言語条例制定後
の施策展開についてです。 手話へ
の理解
の促進,学校教育における取組,手話通訳者
の養成や拡充について,どのような取組を行われている
のか,お聞かせください。 また,本年6月5日
の参議院本会議において聴覚障害者などによる電話
の利用
の円滑化に関する法律が可決され,2021年度から電話リレーサービスが公共インフラとして整備されることになりますが,福山市として
の取組方針をお聞かせください。 次に,いわゆる無人駅
の増加に対する課題についてです。 福山市内でも,赤坂駅など幾つか
の駅で本年3月から無人化となり,障害者団体などから安全面で
の課題など,幾つか
の懸念が寄せられています。例えば,乗降に際して事前
の職員派遣
の要請などです。 本年
のバリアフリー法改正
の中では,無人駅で事業者が障害者
のために取り組むべきガイドラインを作成すべきことを国に求める附帯決議がつけられていますが,福山市としてどのような課題意識を持っている
のか,また事業者であるJR西日本へ
の要望や対応などについて,それぞれお聞かせください。 次に,老朽化している視覚障害者地域活動支援センターについて
の方向性,また福山市や福山市議会宛てにも要望書が出されていますが,暗所視支援眼鏡を福山市
の日常生活用具として認定することについて,それぞれ考え方をお聞かせください。 次に,家庭内でやむを得ず人工透析を実施している人へ
の補助を求める声が当事者から寄せられていますが,どのように考えている
のか,お聞かせください。 次に,この間も様々な議論をこの場でも行ってきましたが,いわゆる親亡き後についてです。この間
の対応や課題,今後
の考え方などについてお聞かせください。 次に,障害者
の法定雇用率についてです。 2018年4月1日から障害者
の法定雇用率が改定され2年半経過しており,現在は2021年3月末まで
の暫定措置期間中
の雇用率が適用されています。具体的には,民間企業で2.2%,国,地方公共団体で2.5%,教育
委員会で2.4%となっています。 そこで,お尋ねします。 福山市
の法定雇用率
の達成状況について,まずお聞かせください。 次に,暫定措置期間は今年度で終了し,以後それぞれ0.1ポイントずつ引き上げられることが予定されていますが,今後
の障害者
の法定雇用率達成へ
の考え方,障害者が安心して働けるため
の条件整備に向けた考え方などをそれぞれお聞かせください。 あわせて,福山市
の今後
の障害者雇用
の考え方についてお聞かせください。 次に,児童虐待
の現状と今後
の考え方についてです。 広島県警が2019年に摘発した児童虐待事件は,過去最多
の59件に上り,児童虐待に関する相談件数も過去最多
の1660件だったことが明らかにされています。全国的にも児童虐待は増加傾向にあり,11月に示された厚生労働省
のまとめでは,2019年度に全国
の児童相談所が対応した児童虐待
の件数が約21%増え,19万件を超えたと
のことです。さらに,今コロナ禍
の中にあって,児童虐待やDVなどが増加傾向に向かう
のではないかと
の指摘もあり,それらへ
の対策が急がれていると考えるものです。 一方で,本年4月には,親権者などによる体罰
の禁止などを盛り込んだ改正児童虐待防止法及び改正児童福祉法が施行されており,それら
の効果に対する期待も大ではないでしょうか。 そこで,幾つかお尋ねします。 まず,福山市における児童虐待
の件数
の推移や特徴的な内容など
の実態,これらから想定される今後
の対応策
の具体などをお聞かせください。 次に,本年4月に施行された改正児童虐待防止法と改正児童福祉法について,その趣旨を生かすため
の福山市
のこの間
の対応と今後
の考え方をお聞かせください。 次に,この間
の本議会における議論
の中で枝廣市長は私たち会派
の質問に答え,子ども家庭総合支援拠点について,関係機関と連携しながらリスク
の高い子どもとその家庭に対し専門性を発揮した支援を行うもので,配置する職種は心理担当職員や保健師,保育士,社会福祉士
の資格を持つ職員などで,国が示す基準によれば11人程度
の配置,2021年度中
の設置を目指すと
の考え方を示されています。 そこで,改めてお尋ねします。現在
の進捗と今後
のスケジュールなどについてお聞かせください。 次に,今後
のごみ処理
の在り方についてお尋ねします。 2024年8月
の稼働を目指して福山市
の次期ごみ処理施設建設事業がスタートしています。先般は,その姿図や建設に当たって
の基本的考え方などに関する資料についても示されたところです。 さて,次期ごみ処理施設について,市民からは,今
の施設と何がどう違う
のかなど
の疑問
の声があるようです。そこで改めて,新旧施設
の比較と新施設
の優位性について具体的にお聞かせください。 次に,プラスチックごみ
の分別など
の現状と今後
の考え方についてです。 環境省と経済産業省は,包装資材や建材など
のプラスチックごみ
の排出事業者に対し,2022年度から
の適用を目指し,リサイクルを義務づける方針をまとめたようです。また,これに先立ち,家庭
のプラスチックごみについても,2022年度以降,容器包装リサイクル法に基づくプラスチックごみに加え,洗面器やバケツなどその他
のプラスチックごみも含む新たな分別区分,プラスチック資源を設け,一括収集する方向を固めたと
のことで,これら
の方針はいずれも2021年度中に検討が行われると
のことです。 そこで,福山市として現時点で考えられる課題などについてお聞かせください。 以上です。 (枝廣直幹市長登壇)
◎市長(枝廣直幹) 法木議員
の御質問にお答えいたします。 初めに,2021年に向けた市政運営についてであります。 今年を振り返ると,新型コロナ対策に全力を傾けてきた1年でありました。これまでに延べで130人を超える感染者が発生しました。改めて,自らを感染リスクにさらしながら治療
の最前線に立ち続ける医療従事者
の皆さんをはじめ,多く
の方々
の献身的な御努力に対しまして,心から感謝いたします。 しかし,その後も新規
の感染が収まらず,今医療現場は逼迫しつつあります。長期にわたるコロナ
の影響により,市民生活や経済活動も厳しい状況に置かれています。さらなる感染拡大が不安を呼び,またその不安が感染していくという悪循環は,何としても断ち切らなければなりません。市民生活
の不安解消
のためにも,強い危機感を持って市役所一丸となって感染防止対策に全力で取り組みます。 また,社会経済活動
の回復に向けた歩みを一歩一歩,用心深く進めていきます。新たな日常
の構築を目指し,社会全体
のデジタル化も加速します。コロナ禍を乗り越え,暮らしに安心を取り戻し,未来を担う子どもたちが将来に希望を持てる都市づくりを進めていきます。そのため
の指針となる(仮称)福山みらい創造ビジョンを新年度からスタートさせます。引き続き,スピード感,情報発信,連携を市政運営
の基本に据え,現場主義
の取組をさらに徹底する中で,安心と希望
の都市
の実現に向け,全力で取り組んでまいります。 次に,総合的な財源確保策についてお答えいたします。 新型コロナ
の影響などにより,市税収入
の見込みが過去15年間で最大
の減少幅となるなど,新年度
の一般財源
の総額は今年度を大きく下回るものと考えています。一方で,扶助費や保険会計へ
の繰出金など
の社会保障関係費が引き続き増加し,また次期ごみ処理施設
の建設など
の投資的経費が増加することから,財源不足が見込まれています。 こうした厳しい財政状況ではありますが,福山
の未来に対する投資をやめるわけにはいきません。このため,新年度
の予算編成においては,持続可能な財政
の維持,構築に向けて,3つ
の視点から成る総合的な財源確保策に引き続き取り組んでまいります。 まず,行政事務
のスマート化として,RPAを拡充するほか,各種業務
のオンライン化やペーパーレス化,キャッシュレス化などに取り組み,行政コスト
の節減に努めます。 次に,既存財産を活用した収入
の拡大として,ネーミングライツや広告収入,ふるさと納税など
の寄附金収入
のほか,遊休財産
の処分などにも取り組んでまいります。また,民間活力
の活用などによる公共サービス
の再構築として,学校
の水泳授業における公共及び民間プール
の活用などにより維持
管理コスト
の縮減を図ります。 次に,新年度
の財政調整基金をはじめとした基金活用
の考え方についてお尋ねがありました。 基金については,これまでも各年度
の収支状況を見る中で可能な限り積立を行うとともに,市債
の発行額や残高
の推移などを見通す中で効果的な活用に努めてきました。新年度は,本市
の未来づくりへ
の投資が本格化します。財政需要や収支
の状況をしっかりと見極めてまいります。 次に,コロナ禍における市民負担
の考え方についてであります。 市税については,市民負担
の公平性
の確保に努め,納税者
の信頼を得る中で自主財源
の確保に努めていきます。 なお,新型コロナに係る軽減措置や減免制度については,適正に運用してまいります。 また,使用料等各種収入金については,これまでも市民生活に配慮しながら市民負担
の抑制に努めてきました。今後も,負担
の公平性
の確保や受益者負担
の原則を踏まえ対応してまいります。 次に,市民生活
の安心・安全
の確保,雇用や経済活動
の活性化策などについて
のお尋ねであります。 クラスター
の発生により再び広がりつつある感染拡大へ
の不安を払拭し,市民生活に安心を取り戻さない限り,地域経済
の再生へ
の道筋は描くことができません。新年度に向けては,何よりもまず検査体制
の充実や医療提供体制
の確保をはじめ,市独自
のガイドライン職場編
のeラーニング
の受講など,市民,事業者
の皆様
の御理解と御協力をいただきながら感染防止対策を徹底します。 さらに,新たな日常
の構築に向け,非対面型
のビジネスモデルへ
の転換など,社会全体
のデジタル化を推進します。 また,事業者
の売上向上や雇用
の維持,確保についても,状況を見極めつつ,必要な支援
の継続について検討し,社会経済活動を下支えします。 引き続き,コロナ対策
のロードマップに基づき,時期を逸することなく必要な支援策を打ち出していくことで,市民生活
の安心・安全
の確保と社会経済活動
の再開
の両立を目指してまいります。 次は,来年度
のイベントについてであります。 開催については,国及び県
の対処方針などを踏まえ,また各実行
委員会で感染症
の状況を注視する中で判断していくこととなります。 なお,来年度においては,現時点で中止を決めたものはありません。 次に,本市を行ってみたいまちとするため
の施策展開についてであります。 本市には,福山城や鞆
の浦をはじめ,明王院や砂留など価値ある歴史,文化資源やばら祭,夏まつりなど
の魅力あるイベントなど,多く
の観光資源があります。本市では,情報発信戦略基本方針を策定し,魅力
の発信に取り組んでまいりました。その結果,首都圏における鞆
の浦
の認知度が2017年平成29年
の11.9%から2019年令和元年には14.2%へ向上するとともに,特に思いつかないについても2017年平成29年
の調査からは13ポイント改善しました。 知名度アップに向けては,息
の長い取組が必要です。その中で,築城400年記念事業や世界バラ会議など重要イベントを好機と捉え,より多く
の人に行ってみたいまちと認識いただけるよう取り組んでまいります。 次に,JR福山駅周辺
の再整備についてであります。 駅北口広場整備については,本年8月13日にJR西日本から,新型コロナ
の影響により,本市とJR西日本が締結した協定について再協議
の申入れがありました。これを受け,本市とJR西日本は今年10月に確認書を取り交わし,来年
の3月末を期限として,JR西日本は速やかにホテル用途を除くよりよい計画を策定し,協議を行うことにしています。 次に,JR福山駅周辺
の再整備についてであります。 駅前再生は,今年3月に策定した福山駅周辺デザイン計画に基づき,社会情勢
の動向を見極めながら事業を進めていくことにしています。駅北口広場整備については,JR西日本と
の協議に時間をかけていますが,このことがデザイン計画全体を遅らせることにはなりません。引き続き,三之丸町地区優良建築物等整備事業や中央公園パークPFI事業など,必要な事業を計画どおり進めていきます。 現在,新型コロナ
の感染拡大により厳しい社会情勢が続いていますが,将来を見据え,それぞれ
の事業が効果を発揮するよう,引き続き官民が連携して取り組んでまいります。 次に,今年度
の出生数
の見込みと2021年度令和3年度
の見通しについてお答えいたします。 近年
の出生数は,2011年平成23年
の4626人をピークに,その後緩やかに減少しています。今年4月から10月まで
の7か月間
の出生数を前年同時期と比較すると18人
の減となっており,横ばいで推移はしておりますが,今後はコロナ禍における雇用情勢
の悪化など,出産環境へ
の不安から減少が懸念されます。これまで
の妊娠届出件数
の状況から推計すると,今年度
の出生数は昨年度に引き続き3700人を割り込む見込みであり,来年度
の出生数はさらに減少すると見ています。 次に,少子化対策
の方向性についてであります。 今後は,コロナ禍における市民
の意識変化を捉えつつ,子育てへ
の不安,さらには子どもを持つこと自体へ
の不安を払拭していくことが必要と考えています。このため,商業施設におけるあのね
の再開を急ぎ,より気軽に相談できる環境を早期に整備するとともに,男性
の家事や育児へ
の参加を促進する取組を企業と
の連携で進めてまいります。 また,この備後地域で子どもを安心して生み育てられることができるよう,小児,周産期医療
の充実を図ります。 子どもや子育て世帯が笑顔で楽しく過ごせる社会となるよう取り組んでまいります。 次に,子ども
の貧困
の現状と今後
の取組方針についてであります。 本市が実施した子ども
の生活実態調査では,生活困窮層に属する世帯が全体
の1割という状況でした。世帯類型別に見ると,ひとり親世帯における生活困窮層
の割合は3割を超えており,2人親世帯に比べ,かなり高い状況が見られました。こうした状況を踏まえ,今年度から5年間
の福山市ネウボラ事業計画に子ども
の貧困対策を盛り込みました。また,子ども
の貧困は周囲が実態に気づきにくいことから,生活困窮者自立支援法に基づく支援会議を設置し,福祉や教育,住宅,就労など
の実務者が集まり,情報
の共有を図りながら,その家庭
の課題を早期に把握し,適切な支援につなげています。 引き続き,ネウボラ事業計画に盛り込んだ事業を着実に実施し,必要な支援に取り組んでいきます。 次は,障害者施策についてであります。 まず,福山市障がい者保健福祉総合計画及び福山市障がい福祉計画2018
の総括についてお尋ねがありました。 両計画に基づき,もっと地域で暮らす,もっと働ける,子ども
の健やかな成長を支援することを基本方針とし,障害
のある人
の自己実現を支援するため
の取組を進めてきました。 まず,もっと地域で暮らすを支援するためには,生活
の受皿として目標数を超えるグループホーム34人分を整備してきました。 また,もっと働けるを支援するために,就労
の安定に向け,経営改善が必要な就労継続支援A型事業所8事業所に対して指導を行いました。そのうち,3事業所において改善が図られ,残る5事業所については,引き続き指導を継続しています。 福山市障がい福祉計画2018には,障害児に対する福祉施策を子ども
の健やかな成長
の支援として盛り込み,福山ネウボラによる妊娠から子育てまで
の切れ目
のない支援
の中で,発達に課題
のある児童
の早期療育につなげてきました。現在策定中
の福山市障がい者プラン素案には,これまで
の取組をさらに推し進める具体的な施策や数値目標を掲げ,次年度から
のより一層
の施策展開につなげていきます。 厳しい財政事情にあっても,障害
のある人が地域で安心して暮らせるよう,引き続き必要な財源を確保し,効率的,効果的な障害者施策
の展開に努めていきます。 次に,当事者などから
の要望に対する考え方であります。 まず,福山市こころをつなぐ手話言語条例制定後
の施策展開についてであります。 手話へ
の理解を深めるため,聾者を講師とする手話出前講座を2019年度令和元年度には14回開催し,755人が受講されました。このほか,ホームページ等を通じ,動画も活用した手話
の普及啓発に努めています。 また,学校教育においては,小中学校で使用する副読本に手話や手話言語条例
の趣旨,手話による日常的な挨拶などを掲載するとともに,出前講座を授業で活用することで手話に親しむ機会を増やし,子どもたち
の興味や関心を高めています。 手話通訳者
の養成については,講習会など手話を学ぶ機会を拡充し,2019年度令和元年度には,講習会
の入門課程を8会場で,基礎課程を3会場で実施し,129人が修了されています。また,手話講師を養成するため
の研修受講費用についても支援を行っています。 電話リレーサービスは,聴覚に障害
のある人
の日常生活
の安心や社会参加
の促進につながるものであり,サービス内容や登録方法など
の周知に努めてまいります。 次に,無人駅についてであります。 JR西日本は今年3月から備後赤坂駅や駅家駅などを無人化しましたが,事業者は個々
の障害に応じた取組を行う必要があります。このため,無人化に先立ち,JR西日本に対し障害者団体へ
の説明会
の開催を要請しました。現在,障害者団体,JR西日本,本市
の3者でスロープ
の設置など施設
の改善や乗降時
の支援体制について協議しています。 今後も3者が連携して安全
の確保に取り組んでいきます。 次に,視覚障害者地域活動支援センターについてであります。 設置者である広島県視覚障害者団体連合会や活動主体である福山市視覚障害者福祉協会,そして建物所有者である福山市社会福祉協議会
の意向を伺う中で,その在り方について調整してまいります。 次に,暗所視支援眼鏡についてであります。 暗所視支援眼鏡は,夜盲や視野狭窄など
の障害
のある人が利用することで,明るく広い視野が得られ,社会参加につながるものであります。日常生活用具費支給事業
の対象品目として取り入れるよう準備をしています。 家庭内でやむを得ず人工透析をしている人へ
の補助については,在宅で医療的ケアをされている方々
の実態を踏まえ,判断してまいります。 次に,いわゆる親亡き後
の考え方であります。 親亡き後
の不安に対応するためには,障害者
の権利や財産を守るため
の権利
の擁護,安心して生活すること
のできる住環境
の整備,そして地域で
の在宅生活を支える支援体制が必要であり,障がい福祉計画に基づいて取り組んできました。 まず,権利擁護については,障害者が後見人による支援を速やかに受けられるよう,三士会,弁護士会,司法書士会,社会福祉士会でありますが,この三士会や障害福祉サービス事業者,民生
委員などによる地域連携ネットワーク体制
の構築に今年度から取り組んでいます。 住環境
の整備については,グループホーム
の整備を進めてきました。そして,在宅生活を支える支援体制については,地域
の相談支援専門員と障害福祉サービス事業者が組織
の枠を超えて協力,連携し,安心して相談でき,緊急時
の受入れにも対応できる体制
の構築を図る必要があります。現在,福山市障がい者総合支援協議会
の相談支援部会や相談支援事業所連絡会を毎月開催しながら,その協議を重ねております。 次は,障害者
の雇用についてであります。 地方公共団体における法定雇用率は,2.5%であります。本市
の場合,昨年度
の雇用率は2.66%でしたが,職員
の退職と採用
の関係から,本年度は2.45%になっています。来年3月1日には法定雇用率が2.6%に引き上げられることを踏まえ,今年度,採用枠を増やすとともに,職種も拡大して募集をしています。 引き続き,障害者
の能力発揮や社会参画を推進するため,積極的な雇用に努めてまいります。 次に,民間企業における障害者雇用についてであります。 一定規模以上
の民間企業においても法定雇用率が定められており,積極的な雇用が求められます。そのため,本市では,広島労働局やハローワーク福山等と連携し,障害者雇用促進セミナーや合同面接会を開催するなど,民間企業
の法定雇用率達成を支援しています。 次に,障害者が働けるため
の条件整備についてであります。 安心して働いていただくためには,障害
の種類や特性に応じた職場環境と本人に適した仕事内容を選ぶことが大切であります。そのため,障害
の状況を相手に伝える就労パスポートや短期的な雇用から常用雇用につなげるトライアル雇用
の活用などをセミナー等で紹介をしています。 また,就職後は,障害者や事業主に対してアドバイスを行う専門家
の派遣や国や市
の雇用助成金などにより,職場で
の定着を支援をしています。 次に,児童虐待防止
の取組についてであります。 本市に寄せられた児童虐待
の相談・通告件数は,2019年度令和元年度565件で,前年度から約20%増加し,過去最高になっています。また,2020年度令和2年度9月末まで
の相談・通告件数は約340件であり,昨年度
の同時期とほぼ同じ件数となっています。虐待種別では,2017年度平成29年度から心理的虐待が5割を超え最も多く,続いて身体的虐待,ネグレクト,性的虐待
の順になっています。 なお,新型コロナ
の影響は現在
のところ見受けられません。 これからも,虐待
の迅速な調査を行い,専門性
の高い相談対応や積極的な訪問による継続的な支援を行うなど,体制づくりに努めていきます。 次に,改正児童福祉法等
の趣旨を生かすため
の本市
の取組についてお尋ねがありました。 2020年令和2年4月に施行された改正児童福祉法等において体罰禁止が明記されました。これまでも,体罰禁止について保育所や学校など,職員に研修を行ってきましたが,改めて法改正
の趣旨を徹底しました。 また,広報ふくやまで
の周知や市が作成したリーフレットを子育て家庭に配布するなど,広く啓発を行っています。加えて,ネウボラ相談窓口あのねで
の面談や家庭訪問
の際には,リーフレットを活用し,体罰などによらない子育て
のため
の工夫についてアドバイスを行っています。 次に,子ども家庭総合支援拠点についてであります。 今年度から人材育成に取り組み,2021年令和3年4月1日
のスタートに向け,国が示す基準である子ども家庭支援員,心理担当支援員,虐待対応専門員を合計11人,常時確保できるよう準備を進めています。 今後は,支援拠点
の専門性とネウボラ相談窓口あのねが一体となり,虐待
の未然防止に努め,またリスクを抱える妊婦や子育て家庭へ
の在宅支援を強化するなど,未来を担う子ども
の命を守り,希望
の子育てを実現していきます。 次に,次期ごみ処理施設についてであります。 現在は,3つ
の焼却施設とごみ固形燃料工場において燃やせるごみなど
の処理を行っています。このうち焼却施設は,老朽化が著しく施設規模も小さいことから,非効率な施設運営になっています。また,ごみ固形燃料工場については,老朽化に加え,燃料
の供給先である福山リサイクル発電事業が2024年令和6年3月で終了します。このため,4つ
の施設を休止し,新たにごみ焼却施設を整備するものであります。 新しい施設は,地震や津波など大規模災害にも対応できる耐震性を有し,また高い環境性能を有しています。新施設では,既存
の4施設を1か所に集約するほか,府中市,神石高原町と
の広域処理とするため,現在
の施設に比べ,安定的かつ効率的な運営が可能となり,コストやばいじん・温室効果ガス排出量が削減されます。また,既存
の焼却施設では焼却残渣を全量埋立処分としていますが,新しい施設では,焼却残渣を全量資源化することにより,最終処分場
の延命化につながります。 次に,プラスチック製
のごみについてお尋ねがありました。 本市では,2006年度平成18年度から,プラスチック製
のごみ
のうち容器包装プラスチックごみはリサイクルとして,また洗面器やバケツなど
のプラスチック製品は燃やせるごみとして分別し,収集しています。 国においては,プラスチック製
のごみを全てプラスチック資源として一括回収する方向で議論しています。その場合には,ごみ
の分別,収集運搬体制や選別
の工程を見直す必要が生じてまいります。効率的な資源循環につながるよう,国
の動向に注視する中で検討してまいります。 以上で,法木議員
の御質問に対する答弁といたします。
◆34番(法木昭一) ボリューム
のある質問に対して丁寧な御答弁をいただきまして,感謝を申し上げたいと思います。 全体的な課題については,今日すぐ結論
の出るものばかりでは当然ありませんので,これからまた続いて議論もさせていただきたいと思います。 今日は,何点かに絞って再質問なり要望をさせていただきたいと思うんですが,まず,いわゆるコロナ禍という状況についてであります。 この間,福山市長をはじめ行政関係者
の皆さん,そして医療関係者
の皆さん,質問
の中でも申し上げましたが,市民
の皆さん,本当に大きなお力添えをいただきながら今日を迎えていることに,改めて敬意を表したいというふうに思います。 ただ,今
の状況を見ますと,例えば旭川市は医療崩壊
の危機というふうなことも言われる中で,大変な状況を迎えております。その状況は,何も旭川に限ったことではないですよという
のが一般
の論調ではないかなというふうに思っています。これからさらに万全を期していただきたいというふうに思いますし,あわせて,コロナ対策
の中枢,中心となるべき医療,保健機関,それから行政機関,こうしたところについては,それこそ中枢機能を損なわないように気をつけて対応していただきたいというふうに思っておりますし,このことは要望させていただきたいというふうに思います。 そこで,1点お尋ねをしたいんですけれども,市民生活
の安心・安全を守るという観点で,春先,第1波
のときに,市
の職員
の皆さんもテレワークであったり,席
の配置
の検討であったり,あるいは会議
のスリム化であったり,時差出勤であったり,そうした取組を行われておりました。それは一定期間実施をされて終了ということになっていると思いますが,そうした勤務形態を工夫した中でどのような成果があった
のか,そしてこれから先,第3波,第4波ということが懸念されていますけれども,今後どのような勤務形態を模索すべきな
のか,そのあたりについて,ぜひ今時点で
のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎総務部長兼
選挙管理委員会事務局参与(藤井康弘) コロナ禍における4月,5月,特に職員
の勤務状況
の御質問でございます。 4月,5月,コロナ
のピーク,第1波があったときに,テレワークでありますとか分散勤務,そういったもの
の取組を行いました。分散勤務に当たりましては,実数で総勢726人
の体制,そしてテレワークについても職場で多く
の職員が実施をして,職場
の分散勤務,そういったものが図られたというふうに考えております。 ただ,そういった中で課題といたしましては,自宅でできる業務が限られてしまう,そういったようなネット環境でありますとか,そういったような状況
の把握もございました。そういった中で,本年8月から,自宅から庁内
のネットワークに接続できるよう,テレワーク
の専用端末,これも100台を用意するとともに,職場と
の議論を要するもの
のコミュニケーション,そういったものも積極的に行えるようにインターネット端末,これを今月から随時1000台職場に配置することによって,よりデジタル化,そういったものを図っていきたいというふうに考えております。 議員御指摘
のように,今第3波が来ている中で,業務継続計画,そういったものも徹底していく中で,市民サービスに支障を来さないように取り組んでまいりたいというふうに考えています。 以上でございます。
◆34番(法木昭一) 第1波
のとき
の状況を検討,検証しながら今工夫を重ねて努力もされているという状況は理解をさせていただきたいと思います。 先ほども言いましたけど,中枢機能が失われるということは,当然事態
の混乱を招きかねないという状況になると思いますので,そのあたりをぜひ気をつけてやっていただければと思います。 次に,新年度
の予算編成に関わって,観光イベント等についてお尋ねをさせていただきました。 現時点で,市長
の先ほど
の答弁では,中止は考えていないと。ただ,今後
の状況を見る中で,あるいは実施自体がしてないものも当然ありますから,そこらあたり
の検討状況を踏まえて対応したいという答弁であったと思います。 いずれ
のイベントも,市民は本当に期待をしているイベントだと思うんですね。花火にしろ,ばら祭にしろ,鯛網にしろ。それをやることが是か非かという問題ももちろんあるんですけれども,これから先,元気
の出る福山市をどう構築をしていく
のかという一つ
の素材になるイベントでもあろうかというふうに思っております。当然,駄目ですよというケースも想定はされますけれども,できる限り市民
の期待に応えるような対応を取っていただきたいし,万が一中止ということになる
のであれば,早い段階で
の結論を出していただいて市民
の皆さんにお伝えをする,そのことも大事な
のではないかなというふうに思っていますので,それは要望とさせていただいておきたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。 それから,駅前周辺
の再整備についても質問させていただきましたが,市長答弁
の中で,デザイン計画
の進捗とは別に考えたいという答弁もいただきました。そういうことになれば,例えば,私たちはこの間主張してまいりましたけれども,福山城南側道路
の歩行者空間化等についても検討すべきでないかなと。駅北口
の混雑解消という意味で,グリーンスローモビリティも導入をされておりますけれども,そうした状況
の中で検討すべきではないかなということも提案もさせていただきました。ここらあたりが市民
の期待に沿える事業になるように,これも要望させていただきたいと思いますけれども,具体的な計画,あるいは事業に結びつくような取組をぜひ進めていただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。 次に,人口減少対策ということなんですけれども,市が先般発表した総合戦略
の自己評価,これも質問
の中で少し触れたつもりではあるんですが,転出超過に歯止めがかからないということが一つ
の大きな課題として上げられていると思うんです。あわせて,これも質問
の中で触れましたけれども,現状出生率,特殊出生率1.6を1.9に上げていきたいという思い,ここらあたり
の具体について,どのような方向性を持っていらっしゃる
のか,これは改めてお聞かせいただきたいと思います。
◎
企画政策部長(中村啓悟) 人口減少対策について
の御質問でございます。 転出超過に歯止めがかかっていないといった部分について,それと市民希望出生率へ向けて
の取組でございますが,人口減少
の強化策を取りまとめさせていただきまして,それに基づいて,今,毎年度アクションプランを打ち出させていただいております。その中で,具体的な人物像ということで9つ
のペルソナ,そしてその中で4つ
の重点ペルソナという形で設定をしております。 特に転出超過になっているところが20代,そして30代前半までといったところで,そのあたりは,進学やその後
の就職に伴ってといったところでございます。ペルソナ
の取組
の中
の一つとして,関西圏などへ進学をしている学生などに,例えばターゲットを絞って市内
の企業
の魅力を伝えていくとか,また高校生や大学生
の頃からキャリアデザインといったことで,将来
の生活設計をより意識していただくような取組といったところを今やっております。 地道な取組になるかもしれませんが,今回コロナ禍において,そういったペルソナ自身
の意識
のほうも変化があるかもしれませんので,そういったところをしっかり捉えながら,また大都市圏にいらっしゃる若い方などを中心に地方都市へ
の関心も高まっているといったような,そういった報道もされておりますし,そういった調査結果
のほうも出ておりますので,そのあたりもしっかり見ながら,関係人口づくりから始めていくということになるかもしれませんが,そのような受入れ環境
の整備なども,ワーケーションといった取組を中心に広めていっていけたらいい
のかなというふうに思っておりますが,いずれにいたしましても,そういう具体的な人物像
の満足度につながるような取組を全庁挙げて,そして民間と連携をしまして取組として進めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆34番(法木昭一) 地道な取組であり,息
の長い取組になる
のは,これはやむを得ないというふうに思うんですね。特に,統計的にも要因
の一つとして10代,20代,30代ぐらい
の女性
の流出が大きいということは,これも数年前から言われていることでございます。過去には,駅前女子カフェ等もやられた経緯もある,いろんなことを取組をされている経緯はもちろん私も承知をいたしておりますけれども,もう一つ踏み込んだ何か,これは私自身が答えを今持っているわけでは当然ありませんけれども,お互いこれから議論をしながら,よりよい方向性を求めていきたいというふうに思いますので,ぜひ,これまた御検討をお願いしたいと思います。 次に,障害者施策について幾つかお尋ねをしたいんですけれど,まず障害者施策を進める上で
の財源確保についてでございます。 なぜこれを聞くかと申しますと,ちょっと皆さんには理解しづらいかも分からないんですけど,当事者
の声として理解していただきたいんですが,最近とみに,財源,あるいは財政圧迫
の理由
の一つに社会保障関係費が増加をしていますよと,その中で障害福祉関係費も増えていますよという言葉がついて出てくる書類が多いと私たちは思ってるんです。そうすると,障害を持った当事者
の皆さんは,どうも違和感を覚えるという声を聞くんですね。なぜかというと,自分たち
の福祉が市
の財政を圧迫してるんではないかというような感覚に陥られる方もいらっしゃる。直接的には関係ありませんよ,必要な財源は福山市も確保していますよ,そして今日
の市長答弁でも,必要な財源は確保しながら障害福祉施策を進めていきたいという言葉はいただいたんですが,改めて,これは財政当局にも一回お聞きをしたいというふうに思うんですけれども,財源確保
の考え方,改めていま一度御答弁をいただきたいと思います。
◎財政部長(花村祥之) 障害者施策をはじめとする社会保障関係費
の財源
の確保についてということでございました。 そもそも,社会保障関係費につきましては,これは国が構築をされております社会保障制度,そういった枠組み
の中で運用されているものと考えております。したがいまして,その財源につきましても,国ですとか県などが財源措置をされている,そういう状況になっているかと思います。 先ほど議員申されましたように,近年,社会保障関係費は実際増加傾向にございます。それは事実でございますけれども,必要な施策,そういったものを進めていくためには,国や県,それから市も含めてですけれども,それぞれ
の役割分担
の中で必要な財源を確保していく,そういった必要があろうかというふうに考えております。 以上でございます。
◆34番(法木昭一) 現実として,書かれていることは理解できるんですけれども,当事者
の声としてそこは受け止めていただきたいということと併せて,合理的配慮という
のは言葉
の中でも必要だというふうに思うんです。そのあたりをぜひ御検討をいただければというふうに思います。 次に,障害者施策に関わって,JR
の対応を幾つかお尋ねをさせていただきました。駅家駅
の改修については,最近直近
の報告もいただいております。幾らか当事者
の声を踏まえて,屋根ですとか段差ですとか,そこらあたり
の取組は進められているというふうにお聞きをいたしております。ただ,一番最初
の3者協議
の場でいろんな意見が出たことについて,最初
の取っかかり
のところで,JR西日本はその意見を聞く気があった
のかなということが皆さんから出されている意見なんですね。 改めてお聞きをするんですけれども,JR西日本が障害者施策を進める上でどのような立場な
のか,そして福山市はどのように働きかけをしている
のか。 それから,11月29日だったと思いますが,東京メトロ
のほうで視覚障害者
の転落事故がありました。一方で,広島駅は,新幹線ホーム,11番ホームだったですかね,1つだけ,いわゆるホームドアを設置をするという報道もありました。福山駅についても,この議会
の中でも,ホームドア
の設置を急いでほしいということをJRにぜひ言ってほしいというようなことも議論させていただいてきました。ほか
の会派
の方もそういう意見も申されておりましたけれど,改めて,JRに対する対応はどのように今行われている
のか,お聞かせいただきたいと思います。
◎都市部長兼福山駅前
再生推進部参与(市川清登) JR
の無人化駅に関わりまして,市としてJRとどのような対応を行っているかといった御質問でございます。 本市としましては,JRとは定期的に関係機関,広島県やJR,そして関係市町も含めまして定期的な協議
の場を持つようにしておるところでございます。そうした中におきましても,先ほど議員御指摘がありました無人化に関わること,あるいはホームから
の転落に関わりましてホームドア
の設置に関わること,こうした議題について随時お話をしているところでございます。国からも,JRに対して事業
の推進に努めるよう方向性も求めているところでございますけれども,JRとしましては,緊急性
の高いところから順次進められていくといったこととお伺いしております。具体的には,ホームドアで申し上げますと,10万人以上
の駅を早急に対応していき,それ以外
の乗降者
の皆様が少ないところにつきましては,内方線付き
の点状ブロックを行っていくといったようなことで,できる限り障害者
の方に配慮した取組となるよう努めているとも理解しております。 具体的には,福山市内
のホームドアについては,引き続きJRに働きかけを行っていきたいと思っておりますけれども,現時点では市内
のJR全て
の駅舎においてホーム
の転落
の方向を示した内方線付き
の点状ブロックは全て設置が完了したといった状況になっております。それから,駅家駅
の改築につきましても,視覚障害
の方,あるいは聴覚
のほう
の障害
の方,様々な角度から御意見をお聞きする中で,でき得る対応をJRに求めていっております。 引き続きしっかり協議しながら,障害者
の皆様が安心して使える駅舎あるいは移動手段となるよう努めてまいりたいというふうに考えております。 よろしくお願いいたします。
◆34番(法木昭一) 状況はよく分かりました。 できれば福山市がリーダーシップを取っていただいて,誰にでも優しい,駅ですから,民間事業者
の構造物ですから,どこまで言えるかという
のは,もちろんあるかも分かりませんけれども,少なくとも準公共施設であるというふうに思いますので,働きかけをしていただきたいということを要望いたしておきたいと思います。 それから,障害を持った皆さんから
の要望については,それぞれ検討いただいていたり,暗所視支援眼鏡については対象とすべくという御答弁もいただきましたから,これからも要望に沿う形で取組を進めていただきたいということを要望いたしておきたいと思います。 親亡き後について,一つ当事者
の方
の声を皆さんにお伝えをするんですけど,現実
の問題として,37歳
の男性がこの夏亡くなりました。デュシェンヌ型
の筋ジストロフィーでありまして,以前私は,この方も含めて福山
の病院で預かってくれるところはないだろうかと,最期を迎えるところがないだろうかという議論もさせていただきましたが,結局徳島病院でお亡くなりになったということなんです。いろんな相談をしたけれども,福山で重度
の場合には廿日市へ行くか徳島へ行くかというような選択しかないということもおっしゃっていらっしゃいました。もちろん病院
の立場でいうと,いろいろ御意見もあるんだろうとは思いますけども,現実そういうことがあったということで。 この方は,お父さんが先に亡くなられたんです。お母さんが最期みとられたんですけれども,このお母さんがもし先に逝っていたら,この子はどうなったんだろうかということを,そのお母さん
の兄弟
の方がおっしゃっておられました。亡くなったときには,霊柩車を伴って徳島まで迎えに行ったということであります。 状況として,これでいい
のかなという思いが私はいたしています。全て親亡き後,行政が,あるいは公的機関が面倒を見るということにはもちろんならないかも分かりませんけれども,少しでも,一人でも多くこの福山で最期を迎えられるような体制,そして親が不幸にして先にお亡くなりになっても福山で生きていける,そんな体制をぜひ検討していただきたいし,行政内部でも議論していただきたいということを,これは要望いたしておきたいと思います。 それから,障害者施策に関わって,法定雇用率,教育
委員会が全国的に平均で見ても低いということが報じられてもいました。今日は,要望にとどめておきたいと思いますが,福山市
の法定雇用率も一時期2.45というふうに下がったということも今日答弁もいただきました。改正された障害者
の法定雇用率に沿った形でこれからも取組を進めていただきたいというふうに思いますし,併せて課題として指摘をされている
のが,知的障害,それから精神障害
の皆さん
の雇用率が低いということだというふうに思っています。このあたりについても,ぜひ御検討をいただきたいということを要望いたしておきたいと思います。 最後に,今後
のごみ処理
の在り方について質問をさせていただきました。 新施設は焼却残渣を全量資源化をするということで,最終処分場
の延命化にもつながるというような答弁もいただきました。 改めてお尋ねをするんですが,リサイクル率という
のは,今日どういうふうに推移をしている
のか。それから,この間
の議論
の中で,最終処分場は5年とか10年とか,そんな議論も闘わせてきた経緯があるというふうに思いますが,最終処分場,慶応浜と箕沖
の残余年数,このあたりはどのように推計されている
のか,お聞かせをいただきたいと思います。
◎環境部長(清水直樹) 今後
のリサイクル率
の動向と最終処分場
の残余年数について
の再度
のお尋ねであります。 2024年度令和6年度にごみ固形燃料工場が休止することに伴いまして,RDF分
のリサイクル率がゼロとなるため,リサイクル率は低下をする見込みと思っております。ただ,併せて同時に,次期ごみ処理施設
の稼働に伴い,焼却残渣,こちらを全量資源化することにしており,リサイクル率はこの分は上昇する,少し上乗せされる見込みと思っております。現状,今年度,一般廃棄物処理基本計画
の中間見直しを行っているところであり,これら
の状況を踏まえて,新たな目標として掲げる予定としております。 続いて,箕沖最終処分場と慶応浜最終処分場
の残余年数についてであります。 この2施設
の残余年数につきましては,今年度,詳細な測量,ドローンを使った3D測量,こちらを実施をしたところであります。今後正確な残余年数を把握する予定としております。過去
の答弁で,箕沖
の処分場についてはおよそ25年,慶応浜についてはおよそ9年というふうに答弁させていただいておりますけれども,こちらについても,正確な残余年数を今年度出していきたいというふうに思っております。 以上であります。
◆34番(法木昭一) 再質問も含めて御答弁をいただきまして,ありがとうございました。 今日は,障害者施策を中心にということで質問もさせていただいたんですが,46万市民いらっしゃって,その中
の少数かも分かりませんけれども,困っていらっしゃる市民も確かにいるんだということ,そして,その市民
の皆さんが安心して暮らせる地域,まちづくりという
のは,46万市民
の全体にとっても優しいまちづくりにつながるんだという思いで,これからもこの場で議論もさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたしまして,市長をはじめ,皆さん
の御努力も併せてお願いをいたしまして,私
の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) (34番法木昭一議員質問席を退席) ──────────────────
○副議長(大田祐介) この際,休憩いたします。 午後3時22分休憩 ────────────────── 午後3時50分再開
○議長(小川眞和) 休憩前に引き続き,会議を開きます。 ──────────────────
○議長(小川眞和) この際,あらかじめ会議時間
の延長をいたしておきます。 ──────────────────
○議長(小川眞和) 次に,32番池上文夫議員。 (32番池上文夫議員登壇)(拍手)
◆32番(池上文夫) まず,人権条例
の制定についてであります。 4年前
の2016年という年は,我が国にとって改めて人権施策を考えるきっかけとなる年となりました。4月には障害者差別解消法,6月にはヘイトスピーチ解消法,12月には部落差別解消推進法が施行され,既に4年が経過しました。 しかし,本市を含め,国内においては依然として,部落差別をはじめ,在日外国人などに対する人権侵害が後を絶ちません。人権を巡る環境はいまだに厳しい環境にあると言わざるを得ません。 人権に関わって,地方議会を巡る最近
の動きとして,東京足立区議は,LとGが足立区に完全に広まったら子どもが生まれない。足立区は滅んでしまう。また,埼玉県春日部市議は,性的少数者へ
の差別撤廃やパートナーシップ条例導入を求める請願が出されたことに対して,性的少数者に関する相談者が窓口に少ないと
の理由で,市内には差別はないし,私は差別していないと発言。その後,議会議長が不快な思いをされた方におわびするとしたが,本人は撤回もおわびもしないと言って開き直る姿勢を見せています。 残念ながら,本市でもここ数年
の間に,差別落書きや個人を誹謗中傷する差別的ビラがばらまかれたり,インターネット上で
の部落差別を助長,拡大するなど
の差別的な事案もいまだに発生しています。 しかし,本市では,人権施策基本方針,実施計画などに基づき,あらゆる分野で人権・生涯学習課が主管課となり,関係する部署が横断的に一体的な連携を図り,取組を推進して,適宜適切な対応を図っています。また,2013年に導入した登録型本人通知制度により,市民
の人権侵害を未然に防ぐ取組もされています。 こうした中にあって,コロナ禍において感染者に対するデマ,偏見,差別や風評被害が続くことに対し,山口県長門市や愛知県豊橋市などでは,人権侵害
の抑制に向けて差別防止
の条例制定を進め,差別
のない社会を目指すとともに,市民を守る積極的な取組を進めています。 また,11月18日
の報道によると,自民党,公明党
の政権与党が,コロナウイルス感染者等に対する差別を防ぐため,コロナ差別解消法
の制定を目指して野党へも働きかけることが報道されていました。この法案は,感染者や医療関係者,その家族らに対して誹謗中傷したりする差別
の解消を推進するものです。 そこで伺います。 本市が2010年12月に実施した人権尊重
のまちづくりに関する市民意識調査
の結果を踏まえ,福山市人権施策基本方針は2012年3月,福山市人権施策基本方針実施計画は2013年3月にそれぞれ改定が行われていますが,改めて,本市
の人権施策
の基本と今後
の方針をお示しください。 また,これまで私たち会派が提案してきた,部落差別解消推進法に基づく部落差別をはじめ全て
の人権課題
の解決に向けた条例については,これまでも市長から
の答弁で,大学教授や人権研究所
の代表者など5人
の有識者から意識調査
の結果や人権に関わる今日的な情勢を踏まえ,講ずるべき施策
の内容や条例
の必要性などを検討するという考え方も示されていますが,部落差別をはじめ,障害者問題などと併せながら,今日的な人権課題として
のコロナ禍における人権侵害やLGBTなど
の新たな人権課題を含め,人権行政
の推進をより確立させるため
の総合的な人権条例制定が必須と考えますが,改めて市長
の考え方をお聞かせください。 次に,第8期介護保険事業計画についてです。 2021年度から
の第8期介護保険事業計画について伺います。 国が2019年12月27日に取りまとめた介護保険制度
の見直しに関する意見によると,今後
の介護保険制度について,2040年を見据え,健康寿命
の延伸を目指した介護予防,健康づくり
の推進,地域保険として
の地域
のつながり機能,マネジメント機能
の強化を目標にした保険者機能
の強化,多様なニーズに対応した介護
の提供,整備を目指した地域包括ケアシステム
の推進,認知症と
の共生,予防
の推進,持続可能な制度
の構築,介護現場
の革新
の観点から介護保険制度
の見直しを進めることが必要と
の所見を述べています。 こうした国
の考え方を背景に,2025年を目指した地域包括ケアシステム
の整備や,さらに2040年には高齢者人口
のピークを迎え,生産年齢人口
の減少も想定されており,必要な介護サービスを安定して提供できる環境を整えることが重要であると言われています。 また一方で,第7期介護保険事業から継続した課題として,介護予防・日常生活支援総合事業
の充実,一般介護予防事業及び公的保険外サービス
の充実,認知症施策
の充実,介護人材
の確保,定着,育成など,これら継続した課題へ
の対応も上げられます。 こうした中,福山市にあっては現在第8期
の事業計画
の策定が進められていると思いますが,改めて,第8期事業計画策定に向けた考え方
の基本,計画策定
の今後
のスケジュールなど,市長
の御所見をお聞かせください。 また,本年度から導入されているフレイル予防事業について,現状をお聞かせください。 次に,高齢者や障害者へ
のごみ収集
の支援についてです。 先日9月4日
の新聞報道に高齢者,障害者
のごみ出しについて,さらに10月20日にはごみ出し困難,高齢者増自力で運べずという,高齢者,障害者
のごみ出し問題が報道されていました。日々
のごみ出しが困難な高齢者,障害者が増えている現状に対して,先進的な市町などにあっては,ごみ収集に関するサービス
の施策が進んでいる状況が明らかとなっています。 三原市では,介護保険
の要介護
の認定を受けた人や一定
の等級以上
の障害者手帳や療育手帳を持つ人を対象として,週1回玄関先まで出向き,大型を除く全種類
のごみを無料で引き取る。具体については,年内に希望者を募り,2021年度実施するということが報じられています。同様
の事業について,世羅町は2021年度実施に向けて現在希望者を募っており,尾道市や神石高原町は2022年度開始に向けて検討中と
のことです。 福山市でも,協働
のまちづくり
の観点から,福祉部,環境部など複数課
の連携により,この施策が実施可能と思われます。 そこで伺います。 本市は高齢者,障害者に優しいまちづくりを標榜していますが,高齢者,障害者へ
のごみ収集サービスについて検討されている
のでしょうか。検討されているとすれば,具体的な施策として早期に実現すべきと考えますが,改めて市長
の御所見をお聞かせください。 次に,少人数学級
の取組についてです。 コロナ禍
の状況が続く中,文部科学省は公立小中学校
の少人数学級に関して,
新型コロナウイルス感染症へ
の対策やパソコン端末
の活用を促すため,教室内に一定
の通路を取らなければならない,思い切って1クラス30人を目指したいと発言されています。 これまで国においては,2011年度に小学1年生のみ35人学級編制とし,2年生以上においては40人学級とされ,広島県においては,県
の単独措置により現在2年生まで
の35人学級編制となっています。 今日,いじめや不登校など学校現場
の課題はたくさんあります。教職員が深く子どもと関わっていくためにも,一日も早い少人数学級
の実現が待たれています。学校現場から
の要望だけでなく,この間,多く
の保護者からも切実な要望
の声も上がっています。 全国的には県や市町
の措置として少人数学級が実現している地域も多くあります。この間,福山市教育
委員会として国へ
の働きかけなど,取り組まれてきた経緯もありますが,一方で,少人数学級
の実現は政府・与党からも要望
のある課題でもあり,こうした現状を踏まえ,福山市教育
委員会としても少人数学級
の実現に向けた取組も必要と考えます。御所見をお聞かせください。 次に,保護者
の経済格差がもたらす子どもへ
の教育格差についてです。 今年に入ってからコロナ禍
の影響は生活全て
の面に及び,教育環境にも様々な影響をもたらしました。3月,4月,5月
の学校休業が典型的な例で,児童生徒は家庭で
の学習が中心となりました。オンラインで
の取組もされましたが,保護者
の経済格差により子どもたち
の教育格差が生まれることが懸念されます。インターネット端末やネット環境
のない家庭もある中で,公平性
の観点を考えれば,オンラインが進行したことによるその一方で生まれてくる課題にどう対処していく
のか,教育
委員会としてしっかり受け止めなければなりません。 福山市においては,年度内に全て
の児童生徒にタブレットを貸与する方針で取組が進められていますが,児童生徒
の置かれた生活実態から派生する教育格差にどう立ち向かっていく
のか,その考え方について御所見をお聞かせください。 また,子どもたち
の教育格差
の実態と格差
の是正に向けた取組
の具体をお聞かせください。 次に,中学校体育館等へ
の空調設備についてです。 地球温暖化は,私たち
の社会経済活動に多く
の困難と犠牲を強いていると言っても過言ではありません。福山市にあっては,次代を担う子どもたち
の教育環境,とりわけ猛暑,酷暑対策として,市内全て
の公立小中学校
の普通教室に空調設備を完備し,児童生徒及び教職員
の健康を守るとともに,子どもたち
の学習意欲や集中力を低下させることなく学べる教育環境を確保してきました。こうした福山市
の取組を評価するものです。 そこで,今後
の学校現場における教育環境,とりわけ残された教室などへ
の空調設備等
の整備促進について伺います。 小中学校
の教室などへ
の空調設備
の整備については,技術・家庭科など
の特別教室
の整備が残されており,これらについて今後
の整備方針をお聞かせください。 また,各学校
の体育館
の空調設備について,今後
の整備方針をお聞かせください。 とりわけ,中学校
の体育館へ
の空調設備を急ぐべきと考えます。中学校
の体育館は,連日クラブ活動等で使用頻度も高く,生徒
の熱中症予防
のため体を冷やすなど,空調設備は欠かすこと
のできない教育条件
の一つではないでしょうか。改めて,中学校体育館へ
の空調設備
の導入について御所見をお聞かせください。 次に,中学校給食
の無償化についてです。 福山市が2016年度から始めた中学校
の完全給食については,本年8月24日
の2学期から城南,駅家南,神辺
の3中学校で実施されたことにより,35校全て
の中学校で完全給食が実施されています。中学校給食
の完全実施については,保護者から
の要望,また市議会においても我が会派をはじめ他会派から
の要望などもあり,福山市と福山市教育
委員会がこうした声に応えたもので,全中学校で完全給食
の導入を決断された福山市と福山市教育
委員会
の対応に一定
の評価を行うものです。 さて,学校給食は,言うまでもなく,児童生徒
の心身
の健全な発達と,児童生徒に食に関する正しい理解と適切な判断力を養うことと併せ,食育
の推進という重要な役割があります。また,福山市にあっては,ネウボラを基軸に子育て支援策を充実させており,こうした取組
の一環として,小中学校における学校給食
のさらなる充実に向けた施策展開を行っております。 そこで,学校給食
の無償化に関わって
の質問であります。 昨年10月から,国
の施策に関わって幼児教育・保育
の無償化がスタートしました。これまで幼児教育,保育に関わる制度,政策は,国
の配置基準など
の政策的な課題
の中で自治体
の超過負担問題,また自治体間における提供するサービス
の格差も生じるなど,解決すべき課題もありました。 一方で,人口減少,少子化が社会問題となる中,国として少子化に歯止めをかけるため
の施策,子育て支援
の充実は待ったなしとなり,その一環として幼児教育・保育
の無償化をスタートさせました。 さきにも触れましたが,本年8月に市内全35校
の市立中学校で完全給食が実施されました。成長期にある中学生たちにとって,学校給食は心と体
の生育にとって重要な教育条件でもあり,さらなる施策
の充実が求められています。 一方,中学生
の子どもを持つ保護者にあっては,高校受験や部活など保護者
の経済的負担が大きく,例えば給食費では年間約6万円を負担しており,公費負担
の軽減策も検討することが求められています。 そこで伺います。 中学校給食
の完全実施を機に,早期に中学校給食を保護者
の所得に関係なく完全無償化にすべきと考えるものですが,御所見をお聞かせください。 また,福山市立福山中・高等学校
の学校給食
の現状と完全給食導入
の考え方について所見をお聞かせください。 以上であります。 (枝廣直幹市長登壇)
◎市長(枝廣直幹) 池上議員
の御質問にお答えいたします。 初めに,人権条例
の考え方についてであります。 これまで本市では,福山市人権施策基本方針及び同実施計画に基づき,人権文化が根づいた地域社会
の実現を目指し,全て
の人に優しいまちづくり,市民
の主体的参加による協働
のまちづくりを基本理念として,諸施策を総合的,計画的に推進してきました。 この中で,2016年平成28年には,いわゆる障害者差別解消法,ヘイトスピーチ解消法,そして部落差別解消推進法が相次いで施行されました。法
の趣旨を踏まえ,今後とも様々な人権課題
の解決と全て
の市民
の人権が大切にされる社会
の実現に向け,人権施策
の推進に取り組んでまいります。 次に,人権条例制定
の考え方についてであります。 2018年度平成30年度
の市民意識調査
の結果を踏まえ,福山市人権施策基本方針
の成果と課題を明らかにし,今後
の人権施策
の在り方を検討するため,人権研究機関
の代表や大学教授など5名で構成する福山市人権施策有識者検討会議を設置しました。これまで3回
の有識者会議を開催し,現在,提言書
の取りまとめをしていただいております。今後提出される提言書を踏まえ,また新型コロナという新たな課題も念頭に,講ずるべき人権施策
の内容や条例制定
の必要性について判断してまいります。 次に,第8期介護保険事業計画策定に向けた考え方
の基本や今後
のスケジュールについてであります。 2018年平成30年3月に福山市
高齢者保健福祉計画2018を策定し,介護保険事業を含む高齢者福祉施策
の推進に取り組んできました。この中で,要介護
の予防や要介護状態
の改善に重点的に取り組んだ結果,効果測定指標としていた要介護認定率
の上昇抑制を達成できる見込みであります。 一方で,居場所やいきいき百歳体操など
の通い
の場
の開設が進んでいない地域も一部あり,自立支援
の取組をさらに進める必要があります。 また,今後も増加する介護ニーズに対応するため,介護人材
の確保,育成などが引き続き
の課題となっています。 次期福山市
高齢者保健福祉計画においては,今後さらに進行する高齢化や現役世代
の減少に対応するため,団塊
の世代が75歳以上となる2025年や団塊ジュニア世代が65歳以上となる2040年を見据えた中長期的な視点に立ち,現行計画における課題も踏まえながら,地域包括ケアシステム
の深化,推進や,人生100年時代に向けたフレイル予防を柱とする健康寿命
の延伸などに取り組んでまいります。 次期計画
の策定に当たっては,高齢者
の方へ
のアンケート調査,関係団体と
の意見交換会や福山市社会福祉審議会で
の意見を反映させた計画案を基に,12月1日から来年1月5日まで
の間パブリックコメントを実施します。ここで
の意見を反映させるとともに,国が定める介護報酬
の改定などを踏まえて,来年3月に計画を策定する予定であります。 また,来年度から
の3年間に適用する介護保険料について,3月議会にお諮りする予定であります。 次は,フレイル予防事業
の現状についてであります。 フレイル予防事業は,健康寿命を延伸し,高齢者が生き生きと活躍できる社会
の実現を目指すものです。 7月から開始したフレイル予防出前講座には98団体から申込みがあり,そのうち72団体で実施をし,約1200人が参加をしました。9月には,自分でフレイル
のチェックができる啓発リーフレットを新聞折り込みなどにより配布をしました。また,専門家を招いて収録したフレイル予防講演会
の動画を配信し,延べ2700人に視聴していただいています。 今月16日には,本市
の政策顧問である大内尉義東京大学名誉教授と東京大学高齢社会総合研究機構
の飯島勝矢機構長を講師としてお迎えし,フレイル予防
の取組
の必要性やフレイルチェック
の実施方法などを学ぶフレイルサポーター養成講座を行います。 そして,来年1月以降は,高齢者を対象に感染防止対策を徹底した上で,市内
の6会場においてフレイルチェック会を順次開催します。これを運営するフレイルサポーターには,定員20人に対して50人も
の応募がありました。そこで,この50人体制でスタートしたいと思っております。 今後,フレイルチェックにタブレット端末を活用して健康状態を見える化し,運動や栄養,口腔,社会参加など,それぞれ
の状態に合った効果的な健康づくりを行ってまいります。 次は,ごみ収集
の支援についてであります。 今後,高齢化がさらに進展することに伴い,ごみ出しが困難になる世帯も増加するものと考えています。今年度改定予定
の福山市一般廃棄物処理基本計画に関する市民アンケート調査では,今後
の高齢者
のごみ出しを支援する取組について,約8割
の方が重要である,あるいはやや重要であると回答をしました。必要な支援
の内容については,ごみ出し支援
の充実や分かりやすい情報
の充実,自宅へ
の直接収集など
の回答が多く見られました。 これら
の結果を踏まえ,高齢者だけでなく障害者も含めたごみ出し
の支援について,一般廃棄物処理基本計画に位置づけるとともに,庁内に検討
委員会を設置し,他都市
の状況や詳細なニーズ調査などを実施する中で支援策
の検討を行ってまいります。 以上で,池上議員
の御質問に対する答弁といたします。 教育行政については,教育長から答弁をいたします。 (三好雅章教育長登壇)
◎教育長(三好雅章) 教育行政についてお答えいたします。 初めに,少人数学級
の取組についてです。 小中・義務教育学校
の全学年で30人学級を実施した場合,増加する学級数は247となる見込みで,それと同数
の教員及び新たに116
の教室
の確保が課題となります。 少人数学級について,学校
の実態に応じた柔軟な対応をするためには教員定数
の見直しが必要であり,引き続き,全国都市教育長協議会,中核市教育長会,広島県都市教育長会等を通して国,県に要望していきます。 次に,経済格差がもたらす子どもへ
の教育格差についてです。 初めに,1人1台端末
の貸与に係り,生活実態から派生する教育格差についてです。端末は,児童生徒が文房具
のような感覚で学校,自宅,校外等で使用できるようにします。 なお,家庭へ
の持ち帰り,使用は,保護者
の意向を聞くことにしています。 全て
の児童生徒にアカウントを配付しており,オンラインで課題に取り組む際,端末を持ち帰らない場合も自宅
のパソコン等でできます。通信環境が整っていない家庭には,ワークシート
の配付や電話,メールを使い,同等
の学習が行えるようにします。 次に,子どもたち
の教育格差
の実態と格差
の是正に向けた取組についてです。 この間,日々
の授業や研修等を通して,子どもたちがテストができても学習したことを他教科や生活に生かせないなど,理解が十分でないことが分かってきました。昨今話題となっている読解力をはじめ,生きて働く知識は,人から教えられ反復するだけで身につく
のではなく,持っている知識や経験をつなぎ合わせながら自分で習得していくことが認知科学
の知見からも明らかになっています。 各学校では,教師が教えることはしっかりと教えながらも,子どもたちに任せたり,自分で選択,決定することを大切に,日々
の授業を中心とした全教育活動に取り組んでいます。 本来,子どもたちは主体的に学ぶという考え
の下,一人一人異なる子ども
の学びを促し,全て
の子どもたちが分かる過程を通して学びが面白いと実感する,子ども主体
の学びづくりそのものが教育格差
の是正につながるものと考えています。 次に,中学校屋内運動場等へ
の空調設備整備についてです。 小中学校
の特別教室
の空調設備については,使用頻度
の高い教室に設置することとし,小学校では,音楽室,理科室,中学校では,さらに美術室に整備しました。技術・家庭など
の特別教室や屋内運動場は,学習内容等を工夫することで室温が高温となる時期は使用を控える,また空調設備を設置している普通教室や図書室などで授業を行うなど
の対応を行っています。 今後においても,こうした対応を継続してまいりたいと考えています。 次に,中学校
の屋内運動場へ
の空調設備整備についてです。 中学校
のクラブ活動は,屋内運動場
の気温や湿度
のほか,暑さ指数等
の情報を基に,活動
の中止や延期,活動内容
の見直し等を行っています。活動中には生徒
の健康
管理に留意するなど,今後においてもこうした対応を継続し,熱中症予防対策に取り組んでまいります。 次に,中学校給食
の完全無償化についてです。 給食に係る経費については学校給食法において定められており,本市においては,食料材料費
の実費は保護者負担とし,そのほか給食
の実施に必要な施設,設備
の整備や運営に要する経費については本市が負担しています。福山市立中学校
の給食
の完全無償化については,対象が福山市立
の中学校
の生徒に限られることや多額
の財源が将来にわたり継続的に必要となることから,現時点では難しいと考えています。 次に,福山市立福山中・高等学校
の学校給食
の現状と完全給食導入
の考え方についてです。 学校給食は,学校給食法において義務教育段階
の児童生徒に提供することとされています。福山中学校についても,成長期である中学生にとって栄養バランス
の取れた安心・安全な食事
の提供と正しい食習慣を身につけるという観点から,今年度4月から親子方式による学校給食を開始しています。 福山高等学校で
の学校給食については,義務教育段階ではないことから実施していません。現状,生徒等から
の要望もないことから,現行
の中学校で
の給食を維持していく考えです。 以上,教育行政
の答弁といたします。
◆32番(池上文夫) 全般
の答弁をいただきましたが,幾つか再質問させていただきます。 まず第1点は,人権条例
の項目でありますが,2010年に福山市が意識調査をされております。その後,2018年に調査もされております。同様
の調査であろうというふうに思ってます。その意識調査
の特徴としては,分析はどんなふうにされたんですか。その内容について,今回も恐らく人権施策有識者会議
のほうへ考え方が出されているというふうに思っておりますが,その点についてまずお示しいただきたいと思います。
◎
まちづくり推進部長(渡辺慎吾) 2018年度に実施をした市民意識調査,この分析はどうなっているかというお尋ねでございますが,この分析内容につきましては既に集約を終えているところでございますけれども,これは,前回
の市民意識調査と比較をいたしますと,それぞれ
のいろんな設問があるわけでございますが,その設問において人権意識
の向上が図られた数値というものもございますけれども,一方で,改善されていない,そうした項目,さらにむしろ後退したような数値というものも見受けられます。 具体的な特徴的な数値を幾つか御紹介をさせていただきますと,例えば,職場や地域,家庭
の中で差別的な言動が出たとき
の対応について,自分で相手に間違いを説明するという方が45.5%ということで,前回
の44%に比べて1.5ポイント増加しているという状況もございます。 また,その一方で,様々な人権課題について認知度というものを尋ねたところ,総じて申しますと,若い世代ほど様々な人権課題
の認知度が低いというふうな数値が出ております。とりわけ同和問題については,20代
の45%
の人が知らないということで,前回
の21.3%と比較をいたしますと,23.7ポイント増えているということがございます。 さらに,2016年に制定をされた人権三法,こうしたもの
の認知度というものも尋ねておりますが,これらについては,3つ
の法律とも50%から60%
の方々が知らないというふうな状況もございます。まだまだ啓発が足らないということでございます。 こうした分析内容というものにつきまして,有識者会議
のほうにもその資料を提示する中で有識者
の皆様にも議論をしていただいたところでありまして,我々といたしましては,こうした状況
の中でまだまだ意識というものが十分改善されていない人権課題がある,人権施策基本方針に基づく様々な取組を行ってまいりましたけれども,一定程度
の改善だけではなく,課題として残ってるものがあるということ
の中で,今後はしっかりと取り組んでいく必要があると,こういうふうに受け止めております。 以上でございます。
◆32番(池上文夫) 今部長
のほうからありました内容について,私も2018年と2010年,これ
の特徴的なところをチェックいたしました。特に,部落差別
の差別
の実態なり,その問題そのものを知らないという,そういう年代が若い年代に多く見られるという,こういう傾向だったというふうに思っております。そういう状況であるからこそ,2016年
の年に推進法という
のが制定されたという,そういう背景もありますし,同時に国は,2002年
の一定
の法
の期限をもって終えるときに,国としては,人権施策については啓発教育という
のをきちっとやるという
のを,継続をしてやるということを併せてそのときにあったというふうに思っております。その動きがこの間10数年間あると思うんですが,その辺
の認識についてはどういうふうに持たれてますか。
◎
まちづくり推進部長(渡辺慎吾) 2002年3月に国
の特別対策というものが終了して,いわゆる一般施策
のほうに移行してきた。しかし,それはあくまで,これまで行ってきた同和問題
の解決に向けて取り組むその施策というものをやめるという意味ではなくて,あくまで人権施策総体
の中で解決すべき人権課題
の一つに位置づけてしっかりと取り組んでいく必要があるというふうにされたものでございます。 そうした中で,研修等につきましても引き続き行っているところですけれども,様々な人権課題に普遍化をしていくこと
の中で同和問題
の研修というものが少なくなってきている。さらに,今日においては様々な人権課題というものが発生しておりますが,その研修というものが十分できていないというところが,先ほど
の若い世代に対して
の意識
の低さ,認知度
の低さというところにつながっているんだろうと思っております。 以上です。
◆32番(池上文夫) そういう面では,1965年
の答申から69年
の法律が制定されて以降,40年近い歳月,この施策を進められてきました。福山市も,全国的に見ても非常に熱心な市
の一つとして取組をされて今
の状況になりましたが,しかし,98年
の一定
の法律
の期限切れという,そういう前後になって,こういう若者たちが,学校現場において部落問題について知る機会という
のがなかったということが恐らくこういう結果にも反映してるんじゃないかというふうに思ってます。そういう面ではぜひ,教育
の大きな影響という
のはあるわけでありますから。 ここで,学校現場について,同和問題をはじめ人権教育という
のはどういうふうにされている
のか,その点についてお答えください。
◎教育次長兼学校教育部長(佐藤元彦) 学校における人権問題について
の教育
のお尋ねです。 学校では,児童生徒一人一人に人権尊重
の精神を育むということを目的に,日々
の生活で他者へ
の配慮が自然に態度や行動に表れてくることを目指して取り組んでいるところです。 2019年2月,文部科学省がまとめた人権教育
の指導方法等
の在り方についてを踏まえ,広島県教育
委員会が教科等を通じた人権教育
の推進に向けた学習指導案集を作成しています。本市では,小中・義務教育学校にこの資料を配付し,教職員へ周知するとともに,校内研修等で活用するよう指導をしているところです。児童生徒
の実態や発達に応じて道徳科や各教科等
の学習内容を関連づけ,人権尊重
の理念を深める学習を計画的に進めているところです。 以上です。
◆32番(池上文夫) 特に一定では,特別対策ということではなくて,むしろ人権・同和教育という
のは底流としてきちっとやらなきゃならんという,その歴史という
のはずっと今も続いているわけでありますから,この意識調査を見たときに,改めて人権施策について質も量も含めてやっていくということが課題だということを私は改めて認識をしたところであります。 そういう背景
の中で,今年
の2月13日に福山市人権条例
の制定を目指す実行
委員会,6団体が構成団体となって,市に対して人権条例
の制定を求める動きという
のがあったというふうに思うんです。これについて,もう少し詳しく,市としてどういうふうに受け止められている
のか,改めてお答えいただきたいと思います。
◎
まちづくり推進部長(渡辺慎吾) 議員おっしゃいましたように,昨年度,自治会連合会でありますとか身体障害者連合会等をはじめとする6団体
のほうから,そうした市
のほうに対して条例を制定する要望書というものが出されているところでございます。 我々といたしましても,そういう市民
の皆様方がそういうふうな,これから人権施策をしっかりやっていかなきゃいけないんだという,そういう意思表示であるというふうに受け止めておりますので,それは真摯に受け止めて,検討をしっかり行っていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆32番(池上文夫) 構成団体が6団体。幾つかあります,自治会連合会や障害者団体連合会,広島県セクシュアルマイノリティ協会,人権啓発企業連絡会等
の6団体
の皆さんが出されております。これは,条例ということも含めて言えば,その背景は,これまで進めてきた人権施策というものを,もう少し市として現状に合った内容
の取組という
のが必要なんじゃないかということで,こういう動きがされたというふうに思っておりますから,それを受けて先ほどありました人権施策有識者会議等が持たれて,その営みという
のが今も続いているというふうに思っております。 そういう面で,今市長
のほうから答弁がありましたが,何回か
の会議も持たれておりまして,今提言をまとめられているということでありますが,その議論
の細かいところは結構なんですが,大体
の動きについて,今後
のスケジュールも含めて,答えられる範囲があればお答えいただきたいというふうに思うんですが。
◎
まちづくり推進部長(渡辺慎吾) 人権施策有識者検討会議について
の再度
のお尋ねでございますが,これは,本年度5月21日に設置して以降,3回
の人権施策有識者検討会議を開催をさせていただいております。その中で,本市
の人権施策
の基本方針でありますとか,あるいは先ほど
のような市民意識調査
の分析結果,こうしたものに基づいて,現状というものについて,今後福山市
の人権施策という
のをどういう方向性に持っていったらいい
のかということを
委員の皆様方に議論をいただいているところでございます。そうした人権施策
の方向性でありますとか,あるいは条例をどうしていく
のかということも含めて,間もなく提言書
のほうが提出をされるという予定になっておりますので,それを踏まえて今後しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。 以上です。
◆32番(池上文夫) 具体も含めてという
のは,まだまとめられてないわけなんで言われないというふうに思いますが,要するに,せっかく3回
の会議をされて,5人
の有識者
の皆さんが現状にあった状況から将来福山市があるべき人権施策についてどう取り組むかということを,条例を中心として,条例を制定するという
のが目的ではないけれど,人権をどうやってきちんと位置づけて施策に生かしていくかということが大きな課題だろうというふうに思っておりますので,その辺を十分理解をしていただいて,ぜひ条例制定に結びつけていただきたいということを私
のほうから要望して,この質問を終えたいと思います。 次に,第8期
の介護保険事業計画であります。 私が,ちょうど議員になった
のは20年前で,介護保険制度がスタートした年であります。あれから20年,21年目に入っておりますが,その当時,恐らく介護保険
の会計
の規模は30億円ぐらいではなかったかと思います。今は400億円ぐらいだというふうに伺ってるわけなんですが,それだけ介護保険に対する国民
の必要度という
のが高まってきてるということと併せて,同時に量も質も含めて拡大をしてきたということも言えるというふうに思いますし,同時に,ここに来て構成年齢が変化することによる介護保険
の果たすべき役割という
のも,社会
の現象とともに変わってきてるというふうに思うんです。 そういう面では,第8期という
のは一つ
の曲がり角で,これからどうするかという
のが必要な施策
の一つだろうというふうに思っておりますから,そういう面で,先ほど市長
のほうから答弁がありましたけれど,21年間
の総括といったらちょっとオーバーなことですが,3年,3年を一つ
の刻みにして,今では,成果として市長
のほうからありましたが,予防に重点を置いていきましょうということで,介護支援というところも含めて抑制をしながら自立して健康寿命を元気で延ばしていこうという方向にシフトしようということが第7期
の課題
の大きな課題だったと。これについては,きちんと整理はされたというふうに今
の回答で受け止めました。そういう面では,ぜひここまで成果を上げたことを,これからもっと,フレイルも含めて取り組むことによって大きな前進が見られるんではないかというふうに思っておりますので,その辺をもう少し,21年間
の総括と第8期に向けた市
のスタンスというものを改めて答えていただきたいと思います。
◎長寿社会応援部長(落合史典) 介護保険制度が始まりまして21年が経過しております。この21年間
の総括,そして第8期
の計画策定に向けまして
の考え方というような御質問でございます。 先ほど議員申されましたように,2000年に介護保険が始まりまして21年間が経過しております。この中で,先ほど申されましたけれど,介護費用につきましては,その当時
の97億円から現在400億円近くまで増加をしております。また,介護保険サービスを利用する対象となります要介護認定,要支援認定を受けられてる方
の人数につきましても,その当時から比べれば,その当時7300人程度
の人数でありましたけれど,現在は2万7000人ぐらいになっているような状況でございます。 この21年間で,高齢化も進む中で,介護保険
の利用
の対象となるような方も増えておりますけれど,市民
の皆様
のほうに介護保険制度,介護を社会全体で支え合う仕組みとして
の保険制度
の理解が深まってきているものというふうに考えております。 そして,先ほど市長が答弁申し上げましたけれど,第8期に向けた,第7期
の課題であるとか考え方についてでございます。 その中で,重点的な目標として自立支援に取り組んできたというふうなことも答弁をさせていただきました。この背景にございます
のが要介護認定者
のことなんですけれど,これは要支援認定と要介護認定に分かれておりますけれど,要介護認定率ということで,高齢者人口に占めます要介護認定を受けられている方
の割合というような数値がございます。この数値を他
の国であるとか県内
の自治体であるとか,そういうところと比べますと,本市におきましては,認定率が少し高め
のような状況がございます。これに加えまして,とりわけ一番軽度であります要支援1
の認定率が高いような状況がございます。 このような状況を踏まえまして,これにつきましては,福山市においては介護サービス
の基盤が整っていること,また市民
の皆様
の介護予防等
の意識が高いことということが背景にはございますけれど,数字が高いということは事実でございます。このようなことを背景にいたしまして,要介護状態になる前から
の健康づくり,こういったことに取り組んでいきたいということで,とりわけ今年度から,従来
の高齢者
の健康づくりと介護予防,この取組をフレイル予防事業として再構築して実施をしているところでございます。 このような方向性
の中で,次期計画につきましても,要介護状態にならないという取組をさらに進める中で,高齢者
の皆さんに安心して自立して暮らしていただけるように取り組んでいきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◆32番(池上文夫) 30億円と言った私
の認識違いで,97億円だったということで,4倍近い規模になっております。当時は,恐らく2000円ぐらいが介護保険料
の平均ではなかったかというふうに思うんですが,今はその3倍近い状況になってるということを考えれば,介護保険
のあるべき姿という
のは,当初は入居
の待機者という
のが非常に大きな課題でありましたが,今はある程度安定しているということだと思います。 しかし,まだそういう課題も一方である中で
の介護予防事業,あるいは日常生活
の支援をしていくため
のケアシステム,それで新たな大きな課題でありますが,認知症
の施策,こういうことがこれから大きな課題であろうというふうに思っておりますんで,その辺は第8期
の中でもう一度重点課題というものを一定整理をして,今後取り組むべき方向という
のを示していただきたいということが1点。 それからフレイル
の予防事業について,当初予定
の20人だったサポーターが50人,非常にいい傾向だというふうに思っております。これは,当初予算として4000万円を出る予算を組まれていますから,周辺事業からすると2億6800万円
のうちフレイル
の予防事業に4251万円ということ,非常に大きなウエートを占めている内容だけに,きちんと広く市民に伝えて,そういう事業という
のを広げていただきたいと,その方向という
のは改めて具体を示していただきたいという,2点を質問します。
◎長寿社会応援部長(落合史典) 第7期で重点項目として取り組んできました自立支援,これ以外
のこと
の課題と,それを踏まえました第8期計画
の取組というような御質問でございます。 この自立支援以外
の課題,その他
の取組における課題といたしまして,例えば,本市におきましては介護サービス基盤が整っているような自治体であるというふうに思っております。これにつきましては,特別養護老人ホーム等
の介護施設もございますし,地域密着型
のサービスと,このようなものが充実しているというふうになっております。 これにつきましても,現行
の第7期
の計画期間につきましても,グループホームであるとか,特別養護老人ホームであるとか,こういったこと
の整備に努めてまいりました。おおむね整備は予定どおり完了いたしておりますけれど,一部整備が十分に行えなかったようなサービスもございます。これは,重度
の在宅
の要介護者を医療面,介護面が連携をして支えていくため
のサービスということで,定期巡回・随時対応型訪問介護看護というようなサービスがございます。こういったサービスが市内どこにおられても利用ができるように整備を図っていきたいということで取り組んでまいりましたけれど,このように一部まだ整備ができてないようなものもございます。このようなことにつきましては,一つ課題であろうかというふうに思っております。 それから,あと認知症施策
のこともございました。認知症につきましては,現在も高齢者
の約7人に1人が認知症,2025年には約5人に1人が認知症になるというふうに言われております。このような中で,ここ数年
の取組によりまして,例えば認知症
の初期集中支援チームであるとか,認知症地域支援推進員であるとか,このように早期
の支援につながるような仕組みについては整備ができてきているものというふうに思っております。また,認知症サポーターであるとか,認知症カフェ,こういったものの取組によりまして,地域における認知症へ
の理解,これも進めてきたというふうに思っております。 しかしながら,まだまだ,御家族
の方が認知症等になられまして,なかなか医療とか介護に結びついてないような方もいらっしゃるように思います。このような取組をさらに進めていくことが課題であるというふうに思っております。 また,地域包括ケアシステムを構築するに当たって
の中核的な役割を担います地域包括支援センター
のことでございます。これについても,職員
の配置等,充実に努めてきているところでございますけれど,いろいろまだ周知が十分足りてない
のではないかというような御意見もいただいているところでございます。このような地域包括支援センター
の周知をさらに進めていきまして,保健医療,介護面で御心配があるような方
の早期
の相談支援につながるような体制をつくっていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
◎保健部参与(内田咲百合) フレイル予防
の啓発について
の御質問でございます。 本年度から本格的にフレイル予防事業を進めておりますが,フレイルサポーター
の募集をいたしました。先ほど市長答弁いたしましたように,20人を公募いたしましたが,50人
の方に応募をいただいたという状況がございます。これにつきましては,フレイル予防に非常に関心,あるいは期待を持っていただいているものと思います。 本市
のフレイル予防事業は,保健,医療,福祉,地域
の団体などで構成されるふくやま健康・食育市民会議と連携いたしまして,その中で進捗
管理も行ってまいります。この市民会議に所属する約40
の市民を代表する団体がそれぞれ
の立場でフレイル予防
の周知,啓発などに取り組んでいただいているところでございます。 取組
の中心となる部会には,本市
の公衆衛生推進協議会でありますとか,老人クラブ連合会,あるいは明るいまちづくり協議会などが所属をされておりまして,その取組もしていただいておりますが,例を挙げてみますと,1月に実施をする福山市公衆衛生大会
の中で本市
のフレイル予防
の取組を説明するよう予定をされています。また,明るいまちづくり協議会
の中では,楽しくフレイル予防に取り組んでいただけるような企画を機関誌に掲載して,町内会加入世帯に配布をしていただくなど
の取組を行っていただいております。また,老人クラブ連合会におかれましても,周知,啓発
のほかにも,フレイルチェック会,今後実施してまいりますが,これに参加を進んでしていただけるように伺っております。 フレイルチェックは,市民から公募したフレイルサポーターを中心に,本年度は市内6会場で実施をしてまいります。将来的には,地域
の通い
の場などにおいても,身近な場所でも実施していきたいと考えています。 このたび公募しました50人
のサポーターを見ますと,60代,70代
の方が約7割を占めております。フレイル予防は,ある意味高齢者が高齢者を支えるような取組でございます。市が全面に出る
のではなくて,市民が主体となって取り組んでいただけるように取組を行っていきたいと思っております。 以上でございます。
○議長(小川眞和) 丁寧な答弁じゃけえ,再質問はなかろう。この答弁じゃけえ。(32番池上文夫議員「いや,あるんですが。時間がないんでもうまとめます,この件は」と呼ぶ)これ以上
の答弁はないでしょう。(32番池上文夫議員「時間がないんで」と呼ぶ)
◆32番(池上文夫) 介護保険については,そういう課題意識を持ちながら,これから最後
のまとめということになろうかというふうに思っておりますんで,ぜひ,第7期よりも第8期がさらに充実するように取り組んでいただきたいということを要望しておきます。 また,フレイルは含めて,言えば,これから
の中心的な事業だというふうに思いますんで,引き続きよろしくお願いします。 次
の項目ですが,高齢者,障害者
のごみ出し支援策については検討をされていくということでありますんで,ぜひ早期実現に向けて,検討結果で実施に向けて努力していただきたいということだけ,これは申し上げておきますんで,よろしくお願いします。 あと,教育
委員会
の関係でいいますと,1つは少人数学級。これは,9月24日付
の自民党
の教育再生実行本部が決議をされて,30人学級等を取り組まなきゃならんという動きもあります。そういう動きも国でもあるようでありますので,ぜひそういう
のを注視をしながら,先ほど来ありましたようなところで十分働きかけをして取り組んでいただきたいということを要望しておきます。 それから,教育格差
の問題でいきますと,2017年
の生活実態調査という
のは,これも見られてるというふうに思っております。その辺は,経済と学力
の関係,あるいは最近いろいろアンケートなんかが出ておりますが,親
の経済力が子ども
の体力あるいは運動能力に影響しているよということもあります。そういう面では,したがって子育て
の,子ども
の貧困対策という
のはあるわけでありますから,その辺は十分全体的に教育
委員会もその辺
の視点を持って,ネウボラということも含めて市長が言われましたが,取組
の強化をされていただきたいということを,これは強く申し上げておきます。 特に,9月3日
の新聞にユニセフが,38か国中日本
の子どもが,総合でいうと20位だったけれど,深刻な
のは,38か国中,精神的な幸福度からすると37位だったということは,もう最下位に等しいわけであります。そういうところが,夢や希望ということを我々自身が政治
の場で訴えているけど,なかなか実態
の子ども
の方向という
のがあるわけなんで,ぜひ,そういうところは十分配慮しながら取り組んでいただきたいということを,これは要望しておきます。 それから,中学校
の体育館等
の空調設備,これは特別教室やその他,中学校
の体育館等,工夫をされるということでありますが,中核市でも単独で中学校
の体育館に空調設備を最近やろうということで取組がされているようなところもあるようでありますので,その辺は十分調査をしていただいて,必要な動きというものは続けてやっていただきたいということを,これは要望しておきます。 最後に,中学校給食
の問題であります。 これは,私がなぜ言ったかというと,学校給食法という
のは,これは義務法じゃなくて奨励法です。奨励法だけど,今はもう義務法的に扱ってやっております。長い歴史があります。このことによって,給食法が示している
のは,食材料費は保護者
の負担ですよという
のは,それは確かにあります。 しかし,来年
の4月からこの近く
の近隣
の兵庫県
の明石市では,中学校給食を全部無償化をするという方向で今取組がされております。その原資は何にしたかというと,去年
の10月から幼稚園や保育所
の就学前
の子どもたち
の費用が,財源が浮きますと。したがって,それを原資にして学校給食
の中学校をまず,13校か15校あるんだそうでありますが,そこを対象にしようということでやられるそうであります。 明石市ができたんだから,福山市ができんことは,恐らく法
の解釈も含めていえばないと思いますし,先ほど言いましたように奨励法ですから。義務法だったら,それはかなりがじがじになりますが,一方では,奨励法ということになると,いろんな解釈も生まれてくるんだろうというふうに思っておりますんで,そういう面で,ぜひそういうところも,約6万円
の負担ということ,月に直すと5000円程度だろうというふうに思いますが,そういうところも含めて軽減をさせていって,その分を学力や体力に使っていくような状況というものも,一つはネウボラ
の方向というものも考えられるんじゃないかというふうに思っております。 それから最後に,市立福山中・高
の学校給食
の問題。これも学校給食法という法が一定
の考えという
のを示されました。 これは,市立中・高等学校は2004年4月に開校してるんですね。私が議員になった第1期
のときに,全員協議会室で当時
の教育長が市立中・高等学校を開校しますという提案をされました。そのとき
の議論
の経過も覚えております,私も。なぜ市立中・高をつくるんかということを言われたときに,市立中・高
のいい部分を市内
の全中学校に波及すると,そのためにつくるんですよと。したがって,お金もかけて一定
の条件整備はしますということも言われました。そういう面では,あそこが一つ
のモデルになるような方向というものをやることも市として
の責任なんじゃないかというふうに思っておりますので,ぜひ,そういうことも含めて十分酌み取っていただいて,今後
の市立中・高
の給食に向け,また市内
の全て
の公立中学校
のいい教育環境ができるように取り組んでいただきたいということを申し上げて,私
のほうから
の質問といたします。 以上です。終わります。(拍手) (32番池上文夫議員質問席を退席)
○議長(小川眞和) これをもちまして本日
の質疑及び一般質問を終了いたします。 次は,33番高木武志議員から行います。 ──────────────────
○議長(小川眞和) 次
の本会議は,明12月10日午前10時から開きます。 ──────────────────
○議長(小川眞和) 本日は,これをもちまして散会します。 午後4時56分散会 ────────────────── 地方自治法第123条第2項
の規定によりここに署名する。 福山市議会議長 福山市議会副議長 福山市議会議員 福山市議会議員...