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12月12日-04号

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  1. 福山市議会 2007-12-12
    12月12日-04号


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    平成19年第5回(12月)定例会          平成19年第5回福山市議会定例会会議録(第4号)          ────────────────────────2007年(平成19年)12月12日(水) ────────────────── 議 事 日 程 (第4号)2007年(平成19年)12月12日           午前10時開議第 1        会議録署名議員の指名第 2 議第122号 平成19年度福山市一般会計補正予算    議第123号 平成19年度福山市病院事業会計補正予算    議第124号 福山市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について    議第125号 福山市の議会の議員及び長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の制定について    議第126号 福山市農業委員会の選挙による委員の定数、選挙区の設定及び選挙区において選挙すべき委員の定数に関する条例の一部改正について    議第128号 福山市長期継続契約を締結することができる契約を定める条例の制定について    議第129号 福山市立学校設置条例の一部改正について    議第130号 福山市生涯学習プラザ条例の制定について    議第131号 福山市公民館条例の一部改正について    議第132号 福山市図書館条例の一部改正について    議第133号 福山市体育館条例及び福山市緑町公園屋内競技場条例の一部改正について    議第134号 福山市立保育所条例の一部改正について    議第135号 福山市勤労青少年ホーム条例の一部改正について    議第136号 福山市環境基本条例の制定について    議第137号 福山市勤労女性センター条例の廃止について    議第138号 福山市路外駐車場条例の一部改正について    議第139号 福山市水道事業等の設置等に関する条例の一部改正について    議第140号 福山市水道給水条例の一部改正について    議第141号 損害賠償の額を定めることについて    議第142号 損害賠償の額を定めることについて    議第143号 福山・府中広域行政事務組合の解散について    議第144号 福山・府中広域行政事務組合の解散に伴う財産処分について    議第145号 福山・府中広域行政事務組合の解散に伴う事務承継等について    議第146号 福山市土地開発公社定款の変更について    議第147号 市道路線の認定について    議第148号 市道路線の廃止について    議第149号 土地改良事業の計画の概要(鷹ノ巣水路)を定めることについて    議第150号 土地改良事業の計画の概要(皇子水路)を定めることについて    議第151号 土地改良事業の計画の概要(黒瀬池)を定めることについて    議第152号 土地改良事業の計画の概要(広角池)を定めることについて    議第153号 土地改良事業の計画の概要(鷹ノ巣池)を定めることについて    議第154号 土地改良事業の計画の概要(矢立池)を定めることについて    議第155号 土地改良事業の計画の概要(西ノ迫地区)を変更することについて    議第156号 都市計画道路津之郷奈良津線山手橋架替工事委託契約締結の変更について第 3        一般質問 ────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程のとおり ────────────────── 出 席 議 員      1番  大 塚 忠 司      2番  榊 原 則 男      3番  原 田 俊 朔      4番  式 部 昌 子      5番  岡 崎 正 淳      6番  土 屋 知 紀      7番  大 田 祐 介      8番  今 岡 芳 徳      9番  西 本   章     10番  高 橋 輝 幸     11番  中 安 加代子     12番  高 田 健 司     13番  五阿彌 寛 之     14番  千 葉 荘太郎     15番  藤 原 泰 助     16番  塚 本 裕 三     17番  熊 谷 寿 人     18番  池 上 文 夫     19番  高 木 武 志     20番  宮 地 徹 三     21番  瀬 良 和 彦     22番  浜 本 洋 児     23番  神 原 孝 已     24番  桑 田 真 弓     25番  法 木 昭 一     26番  稲 葉 誠一郎     27番  早 川 佳 行     28番  佐 藤 和 也     29番  須 藤   猛     30番  黒 瀬 隆 志     31番  藤 原 照 弘     32番  川 崎   誠     33番  池ノ内 幸 徳     34番  小 川 勝 己     35番  小 林 茂 裕     36番  川 崎 卓 志     37番  藤 井 真 弓     38番  桑 原 正 和     39番  村 井 明 美     40番  徳 山 威 雄     41番  上 野 健 二     42番  小 川 眞 和     43番  蔵 本   久     44番  背 尾 博 人     45番  森 田 泰 元     46番  三 谷   積 ────────────────── 説明のため出席した者の職氏名  市長      羽 田   皓  副市長     岡 崎   忞  副市長     開 原 算 彦  収入役     飛 田 文 悟  市長公室長   橋 本 哲 之  企画総務局長  赤 澤   收  企画部長    若 井 久 夫  企画部参与   武 藤   聖  総務部長    近 藤 洋 児  財政局長    村 上 博 幸  財政部長    徳 重   誠  税務部長    山 岡 孝 幸  税務部次長   平   靖 行  競馬事務局長  佐 藤 彰 三  経済環境局長  羽 原 敏 雄  経済部長    森 島 繁 樹  企業誘致推進担当部長          三 好 正 泰  環境部長    松 浦 良 彦  保健福祉局長  勝 岡 慎 治  福祉総務部長  大 村 康 己  福祉部長兼福祉事務所長          守 山   勉  保健所長兼保健部長          田 中 知 徳  保健所次長   井 亀   貢  児童部長    門 田   均  市民局長    内 田   亮  市民部長    北 村 仲 夫  人権推進部長  広 本 彰 信  北部支所長   田 中 三 夫  神辺支所長川南まちづくり担当部長          山 田 敏 明  市民病院事務部長小 川 雅 朗  市民病院事務部次長          真 田 鉱治郎  建設局長    堀   径 扇  建設局参事   小 川 文 章  建設管理部長  金 尾 芳 和  土木部長    野 田 幸 男  土木部次長   横 山 光 昭  農林土木部長  石 井 副 夫  都市部長    門 田 修 治  都市部次長   三 宅 崇 裕  建築部長    三 好 信 男  下水道部長   日 下 恒 夫  教育長     高 橋 和 男  管理部長    高 橋   茂  学校教育部長  吉 川 信 政  社会教育部長  高 垣 宗 滋  水道企業管理者水道局長          安 達 好 博  業務部長    占 部   實  業務部次長   村 上 俊比古  工務部長    丸 山 高 司  工務部次長   梅 田 圭 吾  代表監査委員  秋 田 和 司  消防担当局長  森 原 英 藏  消防担当部長  小 畠 泰 造  消防担当部長  杉 原   均 ────────────────── 事務局出席職員  事務局長    小 川   勇  庶務課長    高 橋 洋 典  議事調査課長  中 島 晴 基  議事担当次長  村 上 博 章  調査担当次長  高 橋 弘 人  書記      檀 上 知 子  書記      藤 井 千代治  書記      石 田   浩  書記      門 田 恭 司  書記      田 中 智 子  書記      小 川 素 良 ──────────────────          午前10時8分開議 ○議長(蔵本久) これより本日の会議を開きます。 ────────────────── ○議長(蔵本久) ただいまの出席議員44人であります。 ────────────────── △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(蔵本久) これより日程に入ります。 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は,会議規則第76条の規定により議長において,7番大田祐介議員及び40番徳山威雄議員を指名いたします。 ────────────────── △日程第2 議第122号 平成19年度福山市一般会計補正予算から議第156号 都市計画道路津之郷奈良津線山手橋架替工事委託契約締結の変更についてまで及び日程第3 一般質問 ○議長(蔵本久) 次に,日程第2 議第122号平成19年度福山市一般会計補正予算から議第156号都市計画道路津之郷奈良津線山手橋架替工事委託契約締結の変更についてまでの34件を一括議題とし,これに対する質疑及び日程第3 一般質問を行います。 日本共産党代表 6番土屋知紀議員。 (6番土屋知紀議員登壇)(拍手) ◆6番(土屋知紀) 私は,日本共産党を代表して質問をいたします。 初めに,市長の政治姿勢について。 新テロ特別措置法についてお伺いいたします。政府・与党は,インド洋での給油活動を再開する新テロ特別措置法案を何が何でも強行しようとしています。新法案は,アフガニスタン空爆を行う米艦船への給油も認めていますが,憲法違反である報復戦争支援を許すわけにはいきません。 米軍が海からの空爆を含む激しい武力攻撃を再開して以来,アフガニスタン情勢はかつてなく悪化いたしました。7年にわたる無差別殺りく攻撃が民間人の犠牲を大きくふやし,アフガニスタン国民の反発と憎悪の輪を大きくしているからです。テロの根絶どころか,世界じゅうにテロの温床を拡散しました。 政府は,海自の給油活動が国際社会のためなどとごまかしていますが,日本の給油がアフガニスタン国民の無差別殺りくイラク戦争に使われた疑惑が深まっています。ことし8月までの給油量全体の約8割が米軍艦船への給油であったことが示すように,アメリカの戦争支援ではありませんか。アフガニスタン政府は,平和と和解のプロセスを進めるために,米軍にタリバンなどへの軍事掃討作戦を中止するよう求めています。 日本政府がなすべきことは,この和平の取り組みを促進する外交努力であり,和平の障害となっている軍事作戦の中止をアメリカに強く求めることであります。日本はアメリカの報復戦争に協力をしないこと,新テロ特別措置法案を撤回すること,以上について政府に強く働きかけることを求めるものです。御所見をお示しください。 新年度予算編成についてお伺いします。経済財政諮問会議が来年度の国の予算編成の基本方針を取りまとめました。基本方針は,社会保障の削減路線や消費税増税の方針を掲げた小泉,安倍両内閣の骨太方針を堅持すると明記しています。この骨太方針こそが今日の国民犠牲の数々を生み出しているものであります。 第1は,社会保障の削減路線であります。経済財政諮問会議をてこに強引に進められたこの路線は,国民の暮らしの破綻をますます深刻にし,社会保障の支えを必要とする多くの国民を医療や介護,生活保護などの制度から排除してきました。世論の激しい批判に対して,福田内閣は高齢者医療の負担増や児童扶養手当の削減などを見直す姿勢を示していますが,その中身は一時的,部分的な先送りやいずれ解凍する凍結措置にとどまっています。加えて,低所得層の消費支出が減っていることを理由に,生活保護のうち日常生活費に当たる生活扶助費を引き下げようとしています。問題は,低所得世帯が生活保護を下回るような貧困に苦しめられていることにあるにもかかわらず,貧困世帯に合わせて生活保護費の方を引き下げるという冷酷な政治です。日本の社会保障給付は,国内総生産比でイギリスの4分の3,ドイツ,フランスの3分の2以下であり,社会保障は貧弱過ぎるのが実態です。 第2は,政府の審議会や自民党の研究会が一斉に消費税増税を打ち出していることは重大です。 第3は,軍需産業との癒着で大幅に水増しされた軍事費には全くメスを入れず,増強していることです。 第4は,税金のむだ遣いです。道路特定財源を温存し,大企業,大資産家への大減税を続けるなど,むだと非効率があふれ返り,国民の批判も強まっています。舗装率が97%を超えた現在,道路特定財源を続ける理由は全くありません。一般財源として社会保障などの予算にも回せるようにすることです。 以上の特徴に示される新年度国家予算の編成方針に対する御所見をお示しください。 また,真の地方自治体の任務である住民福祉の増進を図れるよう,国に対して予算編成の抜本的な転換を要望することを求めるものです。 新年度福山市の予算編成については,税金のむだ遣いを改め,市民の命綱となる福祉,暮らし,営業を守る予算を重点化することを求めるものです。 以上についての御所見をお示しください。 次に,介護保険制度についてお伺いします。 介護保険法が改悪されて約1年8カ月がたっていますが,高齢者にとっては介護取り上げや負担増となり,必要な公的介護が受けにくくなっています。この年度には保険料の大幅引き上げが強行され,その一方で,軽度者の給付削減や報酬単価の引き下げ,福祉用具貸与の制限,介護療養病床の削減,介護認定件数の低減など,利用サービス抑制が行われました。まさに,負担あって給付なしというのが介護事業の実態です。 本市の2006年度の介護保険特別会計の決算状況は,差し引き収支額11億7000万円余りを生み出し,黒字となっています。介護保険特別会計の予算編成時の見積もり違いは明らかであります。高齢者の生活実態は,低所得者が大半を占めている非常に厳しい実態であるだけに,介護保険会計における黒字分を活用し,保険料と利用料の減免など,利用者の負担の軽減制度の拡充が必要です。 全国では,利用者負担の軽減に力を尽くしている自治体があります。我が党の調査によると,東京都小金井市では,ことし9月より訪問介護利用者助成制度を新たに拡充し,利用者負担を軽減しているとのことです。対象者は,要介護,要支援の認定を受けた低所得者で,1割の介護サービス利用料の4%を市独自で助成するとのことです。 また,大分県宇佐市では,介護保険料減免制度を自治体独自で創設し,利用者負担の軽減を行っています。宇佐市の保険料減免制度は,ことし10月から始まりましたが,4月までさかのぼって請求でき,第3段階の保険料の人が申請すれば第2段階に減額されるとのことです。 さきに行われた本市決算委員会での我が党の保険料減免の拡充を求めた質問に対する答弁では,保険料を減免すると国の指導が入るとのことでしたが,厚生労働省が通知した保険料減免制度についての3原則は,法的義務を持っていません。剰余金の活用等を行い,本市独自で介護保険料の減免制度を早急に拡充するとともに,市独自で新たな利用料負担軽減策を策定することを求めます。お答えください。 次に,介護労働者の労働条件の問題についてお伺いします。介護の現場で働く人たちの労働条件は,現在その仕事の大切さに比べ,余りにも報われていません。政府統計の賃金構造基本統計調査では,全労働者の平均賃金が約33万円であることに対し,介護労働者は約21万円です。その上,自民・公明政府が介護報酬を2003年度には2.3%引き下げ,さらに2006年度には2.4%引き下げたため,賃金水準は一層押し下げられています。 介護労働者の厳しい労働実態は,我が党独自の調査によっても明らかになっています。市内の全介護事業所への実態調査アンケートによると,2006年度の介護保険法の改悪により収入減になった事業所は,回答した97事業所のうち72事業所,約74%にも上っていました。収入減への対応について,ボーナスの削減や昇給取りやめ,残業代を減らすなどの経費削減などを行っていました。そして,職員のリストラや正職員をパート職員にするなどの対応を行った事業所は,およそ30%を占めていました。減収の影響により,行事などの利用者サービスを縮小,廃止を行っていました。 職員が離職する理由としては,低賃金と重労働が圧倒的多数を占めていました。負担が増大し,今後も収益の好転が見込めないため,事業所を廃止する予定と回答した事業所もありました。職場の業務については,書類作成がふえた,件数が減ったのに必要な書類手続が一層義務化され,指導,監督が厳しくなり,利用者に対して対応する時間がとりにくいなど,事務作業の増加による深刻な実態が浮き彫りになっています。 以上のことを踏まえ,介護労働者の実態についてどのように認識しているのか,お示しください。 また,早急な介護報酬の引き上げが必要となりますが,市としてのこれまでの取り組みについてお答えください。 介護職員の過重労働となっている原因の一つに事務作業があります。事務作業の負担の軽減を求めます。 以上についてお答えください。 次に,障害者施策についてお伺いします。 障害者自立支援法が昨年4月に施行されてから1年8カ月近くが経過しましたが,当初懸念されていた問題点が現実のものとなっています。とりわけ応益負担の導入は,障害者に過酷な負担増を強い,現在の生活と将来について深刻な負担を与えています。また,報酬単価の引き下げと日払い方式への変更は,事業所経営を脅かし,職員の労働条件を引き下げ,人手不足の深刻化など障害者支援体制の維持が困難になっています。政府は,障害者自立支援法大幅見直しを求める障害者,施設関係者の声と運動に押され特別対策を講じましたが,根本的な解決にはなっていません。 我が党が行った日中活動系訪問系サービス事業所への実態調査アンケートでは,回答した27事業所のうち85%が応益負担は廃止すべきと答えていました。また,利用者負担の影響について,貯金がほとんどない,貯金残高で支援に個人差が出るとか,親が失業したが負担がそのままで利用料が払えない,負担が大きい場合,必要な支援でも勧めにくいなど,深刻な実態が記されていました。事業所も減収をこうむり,2005年度と2006年度の総収入比較では,1割以上減収になった事業所は,回答のあった事業所のうち6割に上っていることも判明しました。そして,介護労働者がワーキングプアではサービスの質の向上は望めないといった悲痛な声が記されていました。 事業所,利用者,福祉労働者,すべての関係者が障害者自立支援法による負担増の被害者になっていることが明らかとなっています。これらを踏まえ,次のことについて政府に強く要望することを求めます。 1つ,応益負担の制度を撤回すること。 1つ,報酬単価の引き上げとともに,日額支払い方式から月額支払い方式に戻すこと。 1つ,地域生活支援事業に対して,実際にかかった経費の2分の1を国が負担する仕組みとするよう求めること。 1つ,障害程度区分の判定が身体動作に主な尺度が当てられ,精神障害,知的障害,内部障害などの実態が正しく反映されず,必要なサービスが受けられない問題が発生しています。障害ごとにその特性が反映されるように,認定基準及び認定手続を見直すこと。 1つ,児童に対して障害程度区分を導入しないこと。 1つ,精神科病棟の転換による精神障害者退院支援施設は,社会的入院を真に解消するものとは言えません。精神障害者退院支援施設の導入は中止すること。 次に,福山市として次のことを実行することを求めます。 1つ,本市独自の利用者負担軽減措置を経過措置とせず,恒久制度とすること。 1つ,障害者事業所で働く職員の低賃金等,労働条件を改善するための抜本的な対策を講じること。 1つ,事業所に対し,利用者負担の影響や要望等を調査する市独自の実態調査アンケートを行い,現状を把握し,必要な施策を講じること。 以上についてお答えください。 次に,障害者施設法人の指導のあり方についてお伺いします。 社会福祉法人歓びの園の運営する知的障害者通所厚生施設みゆき広場は,障害者にとって安心でき,自立した生活の場でなくてはなりません。そのため,法人の運営は,障害者の願いが大切にされ,活動の積み重ねが利用者の処遇の向上に結びつく取り組みが求められます。 しかし,この法人は,我が党の調査では,定款にのっとっていない施設の運営や施設長のたび重なる交代や空席が続き,不安定な施設運営が行われているようです。2007年度には,調理実習やグループ合宿グループ外出や懇談,所員の自治活動などの取り組みが削減され,利用者サービスが後退しているとのことです。そして,これらのことが家族や利用者に対して大きな不安と混乱を引き起こしていることが思料されます。 このような法人運営に対し,本議会にはみゆき広場を守る会より請願書が提出され,法人運営についての改善要望等が求められています。過去には,健全な法人運営に関する要望が4700人余りの署名とともに本市に提出されています。施設に対し,運営を正常化するよう求める運動や市に対して監査強化を求める要望署名の提出,県の適正化委員会が事情調査を行うということもあるなど,この施設の運営について何らかの課題があるということが思料されます。 障害者施設とは,本来障害のある人たちの豊かな生活を支援するための活動が行われ,利用者とその家族,法人が一致団結して運営に取り組まれるべきであります。市としてあらゆる手だてを尽くすことを求めます。 次のことにお答えください。 1つ,提出された要望に対し,市として真摯に取り組むこと。 1つ,当法人が利用者の意向を調査し,それに基づいたサービスが行われるよう,行政として指導すること。 1つ,法人が利用者本位サービスの質の向上を目指し,家族会,職員集団,労働組合,みゆき広場を守る会と運営について意見交換を行える場を設置するよう支援すること。 以上についてお答えください。 後期高齢者医療制度についてお伺いします。 この制度は,自民・公明政権が強行した医療改悪法により導入されたものです。2008年,来年4月から,現在扶養家族となって保険料を払っていない人も含めて,75歳以上すべての人から保険料を徴収し,しかも年金から保険料を天引きする制度です。医療費削減を目的としたもので,医療の内容も制限し,差別医療とも言われています。また,保険料が払えない人からは保険証を取り上げ,医療を受けられなくする過酷な制度です。80代,90代の人から保険証を取り上げることはひどい,長生きするなということか,うば捨て山にするのかなどと,さまざまな分野から怒り,不安の声が広がっています。 この制度の運営は,広島県後期高齢者医療広域連合が行い,11月30日の定例会で保険料率などが決められています。均等割年額4万467円に加えて,所得割,率7.14%となり,4月から2年間1人当たり単純平均月額6740円と報じられています。年金からの天引きは,これに介護保険料を加えたものです。 世界の中でも欧州など先進国では,高齢者を別にして医療費を取り立てるような冷たい制度はありません。この制度に対して,中止,撤回を求める声が広がっています。次の項目についてお答えください。 1つ,後期高齢者医療制度の中止,撤回を国に求めること。 1つ,高齢者に対する新たな窓口負担の引き上げをやめるよう国に求めること。 1つ,市独自の軽減制度をつくること。 以上についてお答えください。 次に,国保行政についてお伺いします。 格差と貧困が広がる中,収入がなくても払わなくてはならない国保税は,とりわけ低所得者や加入人員の多い世帯で重い負担となっています。福山市は,近年国保税の引き下げに対して一定の努力をしてはいますが,国保税のさらなる引き下げを求めるものです。御所見をお示しください。 国民健康保険料・税の収納率が低い自治体に対して,国が制裁措置,ペナルティーとして国保調整交付金の削減を行っていますが,その削減総額が2002年から2006年の5年間で1439億4000万円に上ることが明らかになりました。2006年度は,全自治体の半数近い839自治体が減額の対象になり,減額総額は310億円です。収納率が低いのは,格差と貧困が広がり,低所得層が総体的に多く,担税能力を超えた国保税となっているからです。高い国保税となる根本原因は,国庫負担が削減されたことにあります。国保税を引き上げた結果滞納者がふえ,さらに保険税を上げる悪循環が起きているのです。国に対して,国庫負担率を上げるとともに,収納率が低い自治体に追い打ちをかけるような減額措置はやめることを強く求めてください。 また,本来,安定的に交付すべき調整交付金に特別調整交付金などの格差を設けるなど,ペナルティーと褒賞を用いる不安定なあり方を改めることを国に強く求めてください。 資格証明書の発行についてお伺いします。福山市の資格証明書発行世帯数は,本年10月1日現在2541世帯であり,交付率は中核市35市の比較で高い方から6番目であります。2006年度決算特別委員会資料によれば,2006年度の資格証明書発行世帯2966世帯ですが,そのうち所得段階で200万円以下の世帯が2735世帯,92.21%です。とりわけ,所得の低い世帯に対する資格証明書の発行は,医療にかかる権利を奪う状況を生み出しています。 資格証明書の発行について,原則生活保護基準以下の世帯には発行しないこと,また病気や負傷者,高齢者,18歳以下の子どもは資格証明書の発行の適用除外とすること,資格証の発行は,担税能力があるにもかかわらず,事情もないのに手だてを尽くしても納税に応じない悪質滞納者のみとすることを求めるものです。以上,それぞれについての御所見をお示しください。 次に,個人住宅の耐震化についてお伺いします。 1995年の阪神大震災では,死者数の90%近くが家屋倒壊などによる圧死とされています。政府はこれを教訓に,翌年耐震改修促進法を施行しました。中越地震や福岡県西方沖地震を受けて,2006年度からは一般の被災者住宅に補助対象を広げ,税制面の優遇措置も導入しました。中越沖地震では,建物倒壊によるお年寄りの死亡が相次ぎ,確認された10人の死亡者はすべて70歳以上,6人は倒壊家屋の下敷きであったということです。このような犠牲者を出さないよう,災害に強いまちづくり,国土づくりを進めるため,公共施設だけでなくすべての住宅の耐震診断と耐震補強を計画的に進めることが求められます。個人住宅の耐震化,とりわけ高齢者世帯の住宅の耐震化は財政的にも困難が伴い,耐震改修の補助制度が求められます。 福山市の耐震性に問題のある家屋の戸数及びその比率をお示しください。 国の目標に沿って耐震化率90%に引き上げるための計画はどのように進捗しているのか,その具体をお示しください。 また,個人住宅の耐震改修助成制度を創設することを求めるものです。御所見をお示しください。 次に,住宅バリアフリー化について,現在は屋内の改修のみを補助の対象としています。福山市では,急速な都市化に伴い,山を切り開いた斜面に路面から石段を取りつけ玄関に至る住居が多数存在します。高齢化が進んだ今,車いすを使用する状況となり,自力では玄関まで昇降できないという相談も寄せられる状態です。したがって,リフトの設置については,屋外についても対象を広げることを求めるものです。御所見をお示しください。 次に,芦田町圃場整備についてお伺いします。 本年11月には,事業主体が福山市である上東之面地区と下本郷地区の圃場整備工事及びその圃場整備区域内の道路改良工事の入札が行われています。下本郷地区の市道2路線と上東之面地区の市道4路線は,用地買収により整備される市道であります。その市道の用地買収金額は,上東之面地区では866万2680円,下本郷地区では733万1826円であることが我が党の調査でわかりました。両地区の圃場整備は,村づくり交付金事業を活用しているので,費用負担は国が50%,県が10%,市が20%,地権者負担が20%となります。この負担割合で計算すると,上東之面地区は606万円,下本郷地区は969万6000円の地権者負担になります。 芦田地域の圃場整備は,区域内で市道建設が行われ,その用地買収費を圃場整備費用に充てることで地権者の自己負担がないと仄聞しております。このようなやり方は,通常の圃場整備の手法とは異なっていますが,なぜこの地域だけこのような手法なのか,理由をお示しください。 圃場整備の目的は,農地等の区画形質の変更,道路,用排水路等の圃場条件の整備を図り,農地を集団化して土地利用を調整し,農業生産性を図るものであります。そのため,圃場整備地区内では,おおむね4メートルの幅員の農道が整備されます。福山市がわざわざ用地買収により市道を整備しなくても,この農道を舗装することで生活道路として活用でき,地域の要望にもこたえるものとなります。なぜ圃場整備と市道をあわせて整備するのか,理由をお答えください。 堀町地区の圃場整備地区では,末元本線の道路が未整備の部分があります。その理由についてさきの決算特別委員会でただしたところ,担当理事者からは,地権者の同意が得られていない旨の答弁がありました。そもそも圃場整備は,地権者の100%同意が必要です。この事業は地権者全員の同意を得ずに整備したことになりますが,御所見をお示しください。 芦田地域の土地改良区が事業主体の圃場整備は,全額地権者負担で行っています。しかし,受益面積が20ヘクタール以上であれば,県営事業として圃場整備を行うことができます。熊野町では,圃場地区のそれぞれの面積は小さいものですが,地域全体としては45ヘクタールを超えることから,国,県の補助により整備をしています。芦田地域では,一つ一つの圃場整備面積は2.2ヘクタールから5.2ヘクタールの規模でありますが,全体では24.6ヘクタールになります。県営事業であれば,補助が国から50%,県から15%,地権者負担は35%になります。なぜ県営事業としなかったのか,その理由をお示しください。 以上についてお答えください。 次に,保育行政についてお伺いします。 本市は,現在,保育所再整備計画と称して,公立保育所を10年間で10から15カ所を廃止し,民営化しようとしています。この計画は,保育を必要とする子どもたちや保護者の願いを実現するために進められているわけではなく,保育に支出するための財政削減が目的で行われていることが,これまでの質疑を通じて明らかになっています。 新聞報道によると,広島市では,公立保育所の民営化方針の撤回や公的責任での保育事業の拡充,保護者負担の軽減などを求める約50項目の要望が広島市に対して提出されています。そして,このような運動により,広島市では公立保育所の民間移管の方針の素案すら出されておりません。 横浜市や大阪府大東市では,保育所民営化を問う行政訴訟が起こされています。横浜地裁の判決では,行政は保護者の保育所選択権を奪うことはできないとの司法判断が下され,大阪高裁では,民営化は子どもに重大な影響を与えるとして,行政に対して損害賠償を命じる判決が出されています。 全国で起きている公立保育所の民営化に対し異議を唱える運動は,行政の子育て支援策を縮小するのではなく,拡充を求める親たちの切実な願いのあらわれです。保育内容を含めた保育事業の実施に市が直接責任を持つ公立保育所を廃止する民営化は,行政責任を後退させることとなります。少子化時代の今だからこそ,公立保育所を行政の手で廃止するのではなく,拡充するべきです。 以上のことを踏まえ,次のことを求めます。 1つ,本市の公立保育所を廃止し民営化を進める再整備計画を撤回すること。 1つ,国に対し,公立保育所運営費の一般財源化をもとに戻すよう要望すること。 1つ,国に対し,保育所運営費の大幅増額を強く求めること。 以上についてお答えください。 次に,建設・都市行政について。 駅前広場整備事業についてお伺いします。福山市は,現在駅前整備として地下送迎場建設工事を進めようとしています。工事着手に際し,福山城の埋蔵文化財である城外堀石垣の遺構を保存せよと大きな運動が広がっています。遺構の保存について,市長は署名を重く受けとめていると表明され,遺構の保存と活用方法については,可能な限り現状のまま見える形で残していくと表明されていますが,部分的なモニュメントを残すというあり方では,市民の要望は実りません。当計画を一たん白紙に戻し,地元商店街や町内会,市民や各界の専門家が参加する整備再検討委員会等を設置することを求めます。御所見をお示しください。 次に,幹線道路網推進事業についてお伺いします。現在,瀬戸学区の山北地区では,事業説明会を一方的に打ち切って,設計協議の段階に入っています。設計協議は,横断道路や水路,取りつけ道路の位置や構造などを協議する段階と説明されてきました。それにもかかわらず,事業者は設計協議の説明会を行った翌日には,瀬戸学区山北地区の住宅所有者に対し,用地補償についての意向確認を行っています。 設計協議の段階で用地買収を進めるというあり方は,行政みずからが定めた事業の進め方から逸脱している上,住民の間に混乱を引き起こすことになります。設計協議に対する意見書は100件余りが提出されたとのことですが,その意見のほとんどに対して前回回答済みとして,住民への誠実な説明が果たされているとは到底言えません。住民への説明責任を果たさず,事業の進め方にも反する姿勢が行政不信を強めています。 2001年の都市計画審議会の附帯意見では,関係住民に対し事業内容を十分説明することを求めていますが,現在の山北地区の状況は行政みずからが混乱を引き起こしています。事業説明会に立ち返り,住民が納得のいく説明を誠実に行うことを求めるものです。また,新たな事業段階へ進まないことを求めるものです。御所見をお示しください。 草戸町の福山沼隈道路の建設予定地には,中世の山城の中山城跡があるとのことですが,この遺構について詳細をお示しください。 歴史的遺産については,詳細に調査を行い,保存することを求めます。御所見をお示しください。 次に,橋梁への自転車・歩行者道の設置についてお伺いします。これまで我が党は,歩道が設置されていない橋梁について,歩道やスロープを設置するなど,安全対策を講じることを求めてきました。新涯大橋のような古い基準で設置された橋梁は,歩道が途中で途切れているため,自転車に乗った人はやむを得ず車道を通行せざるを得ません。そのため,橋梁を渡る人は常に危険にさらされることになります。我が党は,2006年度の予算委員会でこの問題を取り上げ,早急な安全対策を求めてきました。市内にはこのような橋梁が4カ所あるとのことですが,その一つである新福山陸橋で11月29日に自転車に乗った女性が乗用車に後方からはねられ,4メートル下の道路へ転落して死亡するという痛ましい事故が報じられていました。この4カ所の歩道整備についての進捗状況をお示しください。 次に,鞆港埋め立て架橋計画についてお伺いします。市長は,排水権利者の全員同意が得られないまま,また事業隣接町内会挙げての反対決議があり,住民合意は形成されていないにもかかわらず,鞆港埋め立て架橋計画を強行しようとしています。 このたび市長は,免許庁である県から公有水面埋め立てに関して本市の意見を求められたとのことで,多くの住民も熱望されているところから異議がない旨を回答したいとの説明をされました。何をもって多くの住民と言われるのでしょうか。その客観的根拠と,何名,何%に当たるのか,明確にお答えください。 去る9月議会に提出された請願署名については,新聞報道では鞆町内有権者の約91%の署名が集まったとの請願者の見解を紹介しています。市長は,何をもとに個人情報にかかわる確定がされたと把握されているのでしょうか。どのように検証されたのか,客観的根拠をお示しください。 市長は,埋め立て架橋計画の必要性の一つとして,慢性的渋滞の解消とされています。そこで,鞆町住民など80人が参加して実行委員会を組み,11月7日水曜日,早朝6時から午後8時までの14時間,交通量調査を行いました。我が党も参加して調査に当たりました。調査の目的は,鞆町における通過交通量の割合と渋滞の実態を把握すること,騒音の実態を把握することです。そして,調査結果をもとに専門家が分析をしました。 調査地点は,鞆鉄鋼団地の主要地方道福山鞆線と市道の合流点及び鞆平保育所からの市道と主要地方道松永線の合流地点のそれぞれ山側と海側車線の合計4カ所であります。この場所で走行台数を計測しました。 また,鞆町内を通過する自動車の割合を把握するため,北側から入って南側から出た自動車と南側から入って北側から出た自動車のナンバープレート照合調査も同時に行いました。 さらに,渋滞の実態を把握する調査も行っています。渋滞発生による損失は,通過時間が増大することです。そこで,2つの調査地点の間を実際に自動車で走行し,始発地点と終点及び途中の3カ所の通過時刻を秒単位まで記録しました。こうすることにより,鞆町内を通過する所要時間が把握できるのです。 以上3つの測定結果から次のことが明らかになりました。 まず,鞆町内の通過交通量は,14時間で両車線合計で1364台でした。鞆鉄鋼団地付近の実際の交通台数は9195台ですので,通過交通の割合は14.8%とごくわずかであります。85.2%の交通量が鞆地域内から発生しています。 渋滞の実態調査では,鞆町内を抜ける2.4キロメートルの距離を走行するには,平均で5.7分かかり,最大所要時間は8.7分弱でした。しかも8.7分の所要時間は67回の実際の走行回数のうち1回のみであり,朝夕の交通量が増加した場合の通過時間への影響は極めて小さいことがわかりました。この事実は,時間的・経済的損失と評価するには当たりません。実際の走行状態も,町内の狭隘な場所の離合にやや困難が生じても,のろのろ運転あるいは停車時間は数十秒程度でした。この地域において,慢性的交通渋滞はもとより,交通混雑すら存在していないことが明らかとなりました。 そもそも渋滞が存在しないことから,この85.2%の鞆地域内の自動車が遡行し,遠回りしてまで橋梁を使うことは,かえって時間を要することとなり,現実的ではありません。埋め立て橋梁をつくったとしても,橋梁の利用が想定される通過交通量は,実際の測定結果を踏まえると,最大でも2000台と予測をされます。 橋梁を建設した場合の県と市の計画交通量推計は,日量7300台とされています。これは,鞆の交通の実態を踏まえず,存在しない渋滞が存在することを前提としています。実態と余りにもかけ離れた数値を前提としている県,市の交通量予測ですが,どのようにして算出されたのでしょうか,具体的な根拠をお示しください。 次に,騒音調査についてです。当事業が予定されている橋の西側と東側の道路端で騒音を測定しました。その結果,昼間の等価騒音レベルは,西側で64.0デシベル,東側で60.4デシベルでありました。調査は専門家が行い,すべてJIS規格に基づいて行われています。 この結果をもとに,県,市が予測している日量7300台の交通量で将来の騒音予測を計算すると,橋梁の路肩端では70デシベルを超え,橋梁の自転車歩行者道路端でも67.5デシベルを超える高い騒音レベルが予測されました。つまり,橋梁を建設した場合,騒音は極めて悪化することが予測されます。住民にとって騒音被害は,健康破壊にもつながる重大な損失となります。御所見をお示しください。 次に,環境影響評価についてお伺いします。当事業について,県,市は環境影響評価を実施しています。この環境影響評価,事業者アセスは,幾つもの重大な問題点を含んでいます。例えば,事業者アセスは,工事中の資材運搬車両の環境への影響を予測していません。橋梁工事期間中の資材等の運搬車両は大型車両のために,大気汚染の排出量は非常に多くなります。単に台数の多寡で影響は小さいと評価することはできません。大気汚染における大型車の影響の大きさを試算すると,自動車1台が1キロメートル走行したときに排出される汚染物質の排出量はNOxで17.5倍,SPMで14.2倍であり,大型車1台は小型車10数台分の汚染物質を排出することになります。騒音も同様に,大型車1台は乗用車6.3台分の騒音を発することがわかっています。工事期間中の隣接町内への影響は甚大です。 また,事業者アセスは,気象データを鞆町のデータを使うのではなく,曙小学校のデータを用いております。曙小学校は,事業予定地とは距離にして約10キロメートルも離れており,周辺地形も平地である一方,計画地周辺は山が海に迫っている地形であり,大きく異なっています。そのため,風向きや風速など,環境影響評価に用いるための気象データは異なります。このようなやり方は,極めて不適切であります。 現地付近で気象データを測定してはいますが,夏季7日間,冬季7日間の合計14日間しか観測はされておらず,これを大気汚染予測に用いることも適切ではありません。 また,景観予測の評価について,港内には文化財が多数存在し,また港に面した町並みは港の風景を構成する重要な要素であります。埋立地及び橋の存在は,これらを覆い隠し,この港における景観に決定的な影響を及ぼし,重大な景観破壊であると評価をすべきであります。いろは丸展示館前については,港の景観の重要な要素である水平線が全く見えなくなるし,鞆城跡は港の景観の重要な構成要素である水面を道路が分断しています。焚場町県道上に至っては,港そのものが大きく変容し,幅員の広い道路と埋立地が中心となった景観にさま変わりしてしまい,もとの歴史的な文化財のある港の風景は見る影もありません。 常識的,客観的に見て,景観に大きな影響があるとしか評価しようがないにもかかわらず,事業者の意図を反映して,影響は小さい,大きく変化させるものではない,影響の低減が図られているなど,実態とかけ離れた強弁をしています。本来,保全すべき対象である港の風景の中心に,埋立地と橋によって道路を通す計画であるから景観に与える影響が小さいと結論づけることに根本的な無理があります。そのほかにも,専門家であれば間違うはずのない初歩的な誤った記述が多数あります。 以上のような事業者アセスをもって失う利益が少ないとすることは許されません。当事業を撤回することを求めます。お答えください。 次に,教育行政についてお伺いします。 放課後児童クラブのあり方についてであります。厚生労働省は,放課後児童クラブの運営についてガイドラインを示しています。この内容は,クラブの規模について,40人程度までが望ましいとしています。そして,最大でも70人までとすること,1人当たりおおむね1.65平方メートル以上の面積を確保すること,子どもの休息できる静養スペースを確保することなどが示されております。ガイドラインを踏まえ,市内に12カ所ある71人以上の放課後児童クラブを今後どのように改善するのか,対応方針についてお答えください。 また,次の項目についてお答えください。 1つ,老朽化したプレハブ教室の建てかえを早急に行うこと。また,プレハブ教室について雨の日でも使える専用のトイレ,手洗い場,足洗い場を整備すること。 1つ,学校課業日は,延長保育のある保育園と同じ19時まで延長すること。 1つ,夏休みなど長期休業日や土曜日などの開所を朝8時からとすること。働く親が迎えに来られる時間までとすること。 以上についてお答えください。 次に,児童館の建設についてお伺いします。児童館は,児童福祉法第40条に基づいてつくられる施設で,子どもに健全な遊びを与え,情操を豊かにするとともに,遊びを通して体力増進を図ることを目的としてつくられるものです。また,地域の子どもの健全育成の拠点として位置づけられ,子どもたちが自分の意思と興味に応じて自由に出入りできる場所です。児童館には,集会室や遊戯室,図書室があり,幼児からの子どもを対象に,道具による遊び,集団遊び,音楽,舞踏,読書,製作,映画,遠足,運動,キャンプなどのうち適当なものを選んで行うとしています。 このような施設が設置されている自治体では,豊かな自然の中でキャンプなどを通じた自然体験活動や高齢者との交流も取り入れられています。また,子ども家庭相談事業として,家庭での子育て相談活動も行われています。広島市では102の児童館があり,スポーツや工作,手芸,伝承遊びやクラブ活動などが催され,子どもの居場所として活用されています。福山市としても,児童館の整備を求めます。御所見をお示しください。 教職員の多忙化解消についてお伺いします。今日の社会の中で,子どもたちは大人の想像を超える生きづらさや悩みを抱えております。学力差が大きく授業の組み立てが難しい,小学校低学年から勉強をあきらめている子ども,突発的にキレる子ども等々,先生と子どもの関係が難しくなっています。このような時代こそ,ゆとりを持って一人一人の子どもと向き合える行き届いた教育が望まれます。 福山市教育委員会は,新卒採用者の退校時刻が21時以降となっている割合が62%にも及んでいるとの深刻な勤務実態を報告されています。これは,1日当たり超過勤務4時間以上で,1カ月過労死ライン80時間を上回り,労基法に違反する異常なことではありませんか。9月3日現在で,辞職2名,病休2名との報道もあります。 学校現場に必要なのは,子どもと向き合えるゆとりの時間です。以下のことを求めます。 1つ,初任者にかかわる研修制度,内容を労基法,給特法を踏まえて,勤務時間内にすべての業務研修を終了できるよう改めること。 1つ,教育委員会への提出書類は,必要最低限なものに精選すること。 1つ,教職員が十分な授業準備ができる教員配置等,教育条件整備を進めること。 1つ,非常勤教員を常勤化すること。 1つ,文部科学省に対し,小中学校全学年に30人学級の実現を求めること。 1つ,市独自で35人学級の実施の計画を進めること。 以上についてお答えください。 次に,人権・同和行政についてお伺いします。 福山市は,2006年度から同和対策諸制度を廃止しましたが,人権行政の名で今年度も部落解放同盟への団体補助金440万円を支出し,人権交流センター内に部落解放同盟の事務所使用を許可し,無償貸与を継続しています。こうした特別扱いをきっぱり廃止することを求めるものです。 人権啓発のあり方についてお伺いします。福山市は,福山市人権施策基本方針及び人権教育推進プランを策定し,その中で同和問題の解決へ向けた取り組みをさまざまな人権問題の解決へ普遍化する,差別意識の解消に向けた人権教育・啓発の積極的推進を掲げています。ここでは,依然として同和問題が優先され,市民の意識改革を課題としています。憲法が保障する思想,信条,内心の自由を侵害することが危惧されるものであります。 福山市が運動団体を優遇し,特別扱いを継続するもとでは,行政や教育の公平性,中立性を保つことはできません。かつて福山市は,一部には社会運動の課題をそのまま教材として扱ったとし,教育の公平性,中立性をゆがめるものとして,大きな社会的批判を受けましたが,その教訓を生かすべきであります。 福山市のこれまでの人権啓発・教育のあり方は,市民合意が得られるものではありません。運動団体への特別扱いの廃止を明確に示し,すべての市民の基本的人権を保障する市政を求めるものです。 以上について御所見をお示しください。 以上で,第1回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (羽田 皓市長登壇) ◎市長(羽田皓) 日本共産党を代表されました土屋議員の御質問にお答えいたします。 初めに,新テロ特別措置法についてであります。 新テロ特別措置法案については,現在国会で審議中であります。国際社会の平和と安全確保に資することを基本に,慎重に審議されることを期待するものであります。 次に,新年度の予算編成についてであります。 国においては,本格的な人口減少社会の到来や少子高齢化の進展を見据える中,活力ある経済社会と安全で安心に暮らせる社会や,地方の自立と再生に向けた施策を実現するため,歳出歳入一体改革の推進など,平成20年度予算編成の基本方針として閣議決定されたものと受けとめております。 本市の新年度予算につきましては,国のさまざまな制度改正の動向を注視しながら,限られた財源の中で,引き続き,教育,福祉,安心・安全などの市政運営の7つのキーワードに基づく重点政策事業に,より財源の重点化を図り,編成に取り組んでまいります。 次に,福祉・医療行政についてであります。 まず,介護保険制度についてでありますが,剰余金を活用しての保険料の減免制度の拡充については,剰余金は介護給付費準備基金へ積み立てることとしており,その活用につきましては,第4期介護保険事業計画を策定する来年度において検討することとしております。 低所得者に対する利用料負担軽減策につきましては,現在国の定めた枠組みにおいての軽減策を講じているところであり,抜本的な軽減策を構築するよう,引き続き全国市長会を通じ国に要望してまいります。 次に,介護労働者の実態に対する認識やこれまでの取り組みについてであります。国は本年8月に発表した指針において,給与水準が他の分野と比較すると低いなどの問題点を上げるとともに,社会保障審議会介護給付費分科会にワーキングチームを立ち上げ,事業の安定運営と介護労働者の処遇改善を図ることとしております。 本市といたしましても,介護職員の確保は重要な課題であると受けとめているところであり,今後ワーキングチームの検討結果を踏まえる中で,保険者として実施可能な施策を検討してまいります。 また,事務作業の負荷の軽減につきましても,国の動向を注視する中で,サービス利用者保護に留意しつつ,事務の簡素化に配慮してまいります。 次に,障害者施策についてであります。まず,定率負担の撤回につきましては,国の特別対策もあり,負担能力に一定の配慮をしたものとなっておりますが,国において利用者負担のあり方を含め,制度全般の見直しが検討されております。 報酬単価及び支払い方法,障害程度区分,障害児に対するサービス提供のあり方についても見直しが検討されており,国の検討結果を待って対応してまいります。 地域生活支援事業の国庫負担については,本市としても国に要望しているところであります。 精神障害者退院支援施設は,精神障害者の退院を促進するために一定の役割を果たすものとして位置づけられているところであります。 また,本市独自の利用者負担軽減措置については,制度の円滑な施行と本市障害福祉計画の具体化のための措置であり,今後の国の制度見直しと本市の障害福祉計画の達成状況等を見て,その対応を検討する必要があるものと考えております。 障害福祉サービス事業所で働く職員の処遇につきましても,国において改善方策が検討されているところであり,その検討結果を見きわめてまいります。 事業所に対する実態調査については,既に2回全国一斉調査が実施されたところであります。本市としては,これまでも障害者自立支援法の施行状況を注視し,必要な措置を講じてきたところであり,今後とも,同法の推移を見定め,障害があっても地域で安心して暮らせる社会の実現に努めてまいります。 次に,社会福祉法人の指導のあり方についてであります。まず,提出された要望に対する取り組みについては,今後も社会福祉法第56条第1項など関係法令,通知等に基づいた指導監査を実施する中で,適正な法人運営等を指導してまいります。 次に,利用者の意向調査とそれに基づくサービス提供につきましては,利用者の個々の状況に応じた支援計画の作成等について指導したところであります。 法人と家族会との意見交換につきましては,家族間での意見の相違もありますので,本市としては利用者を中心に据えた施設の将来に向けて建設的に話し合っていただけるよう,関係者の歩み寄りに期待するものであります。 次に,後期高齢者医療制度についてであります。本制度は,国民皆保険体制を堅持し,医療保険制度を将来にわたって安定的で持続可能なものとしていくために創設されたものと認識しております。本市といたしましても,広域連合と連携を図りながら,来年4月から円滑に開始できるよう引き続き準備を進めてまいります。 次に,本制度における窓口負担は,現行の老人保健制度の負担割合と変更はなく,窓口負担の引き上げについては予定されておりません。 次に,市独自の軽減制度についてでありますが,広域連合において,低所得者に対する軽減措置を初め,災害や世帯主の死亡などの特別の理由がある場合の減免や徴収猶予の措置も講じられており,こうした広域連合の枠組みの中で対応してまいります。 次に,国保行政についてであります。まず,保険税については,ここ数年来,繰越金などを活用して継続的に被保険者負担の軽減を図ってきたところでありますが,今年度において収支不足が見込まれるところであり,今後の国保事業の継続的な安定運営の視点などから,さらなる引き下げは困難な状況にあります。 次に,国庫負担率の変更については,退職者医療制度の創設に伴うものであり,医療費負担の公平性を確保するためには,適切な制度変更であったものと考えております。 また,調整交付金のあり方については,全国市長会において国に要望しているところであります。 なお,特別調整交付金は,画一的には測定できない事業運営にかかわる特別の事情に対し交付されるものであります。 次に,資格証明書の交付についてであります。資格証明書の取り扱いについては,高齢社会の進展や格差社会の拡大等の今日的な状況の中で,本市国保被保険者の医療の確保の観点から,生活保護基準等も参考にし,一定の所得要件を視野に,除外基準を検討することとしており,あわせて滞納者個々の実態をより詳細に把握することにより,保険税負担能力を見きわめつつ収納に対処し,被保険者はもとより市民の理解と協力が得られる方向性を求めてまいりたいと考えております。 次に,個人住宅耐震化についてであります。 現在,市内には約14万戸の住宅がありますが,その中で新耐震基準に適合しない1981年昭和56年以前に建築された住宅等について,現在調査を行い,取りまとめを行っているところであります。この調査をもとに,耐震化を促進するための計画を策定しているところであります。 なお,耐震化の促進の支援策としては,木造住宅の耐震相談会を行っており,引き続き市民への周知,啓発を図るとともに,耐震診断や助言等を行ってまいります。 次に,住宅バリアフリー化についてであります。 高齢者や障害者用のリフトについては,介護保険及び障害者施策でベッドや浴槽への移動を目的としたものを助成の対象としておりますが,屋外での使用に耐えるような設備への助成範囲の拡大は困難と考えております。 次に,圃場整備についてであります。 芦田町内の道路の現状は,幅員が狭く,線形も悪い市道が多く,市民の日常生活にも困難を来しており,本市との合併以来,地域から道路改良の要望が数多く寄せられておりました。しかし,現道拡幅で整備するためには,多くの家屋移転が発生をし,多額の費用を要することや,公図と現地が符合しない箇所も多く,境界が確定しないことなどから,道路改良が進まない状況にありました。このような状況の中,圃場整備事業と一体的に道路整備を行うことで,最も効率的,効果的な整備が図られることから,地元の合意形成が調った地域から順次事業に着手しております。 また,他地域においても,圃場整備と道路整備をあわせて行い,事業効果が高められた事例はあります。 次に,堀町地区の圃場整備についてであります。当事業も他地区の圃場整備と同様に,地権者100%の同意のもとで事業着手し,完了しております。市道末元本線の未整備箇所は,この圃場整備区域外であります。 次に,県営圃場整備の採択条件であります。県営で圃場整備を行うには,1地区の受益面積が連担をして20ヘクタール以上が必要でありますが,当地域は地区が分散しており,県営の採択条件を満たしておりません。 次に,保育行政についてであります。 保育所の再整備計画は,今後の児童数の推移や施設の老朽化など,現在保育所が抱えているさまざまな課題を解決し,将来にわたって良質な保育サービスを安定的に提供し,あわせて子育て支援を中心とした今日的課題にこたえるため取り組んでいるものであり,引き続き公立保育所の法人移管についても着実に進めてまいります。 次に,公立保育所の運営費につきましては,健全で安定した財政運営を図る中で,その財源を確保してまいる考えであります。 また,保育所運営に対する国への要望につきましては,多様な保育サービスや保育所の適正な運営を確保するための財政措置の拡充等について,これまでも市長会を通じ要望してきたところであります。 次に,駅前広場整備事業についてであります。 駅前広場整備事業につきましては,交通結節点としての機能の向上を図るとともに,安全性や利便性を備えた中核市の玄関口にふさわしい魅力ある都市空間を創出するため,施行しているものであります。 なお,石垣遺構の保存・活用方法につきましては,今後の発掘調査の状況を踏まえながら,現在の計画の中で福山城の歴史がしのばれるものとなるよう,福山市文化財保護審議会や市議会へお示しし,御意見をお伺いしてまいりたいと考えております。 次に,幹線道路網整備についてでありますが,瀬戸学区における事業説明会は,事業の進捗状況や説明会の状況などを総合的に検討した結果,学区全体としては事業概要に対して一定の理解が得られたとの判断から,2006年平成18年2月をもって終了し,現在は引き続き説明責任を果たすべく個別対応を実施しているところであります。 また,今後の事業の進め方につきましては,設計協議等の状況や地元関係者の意向を伺う中で,事業者が判断されるものと考えております。 次に,中山城についてであります。 中山城は,芦田川に沿って北西から延びる低丘陵の先端を空堀で区切って城郭とした小規模な中世の山城であり,福山湾岸の海上交通,交易とのかかわりや草戸千軒町遺跡とのつながりも考えられる遺跡であります。歴史的遺産の調査,保存については,関係機関と協議し,適切な対応を働きかけてまいります。 次に,橋梁に附帯する歩道の一部が階段になっている橋の安全対策についてであります。 福山市が管理する新涯大橋につきましては,2007年度平成19年度から2008年度平成20年度までの2カ年で改修することとしております。 また,東部陸橋や県の管理する同様の橋については,関係機関と連携を図り,安全対策についての協議を進めてまいりたいと考えております。 次に,鞆港埋め立て架橋についてであります。 総体説明で申し上げたとおり,11月22日付で免許庁から公有水面埋め立てに関し意見を求められたところであり,今議会中での埋め立てについて異議ない旨の議決をお願いしたいと考えており,事業を撤回する考えはございません。 まず,住民の意向についてであります。本年9月の鞆地区道路港湾整備事業の早期実現に関する請願書については,鞆町住民1754戸,4105人の署名を添えて請願されたものであり,これは3年前に提出された推進署名とほぼ同様であり,鞆町住民の大多数が事業の早期実現を熱望されているものと受けとめております。 次に,交通量調査等についてであります。広島県が実施をした交通量調査は,鞆町内を移動する交通量も加味した上で,将来交通量予測等を行っていると聞いております。計画交通量7300台は,整備する道路の規格を決定するに当たり,交通センサスに基づき予測された値であります。 次に,環境影響評価についてであります。環境影響評価は,本事業が生活環境等に及ぼす影響を調査するため実施されたものであり,その結果,大気,騒音等のすべての分野において環境基準を満たすなど,周辺地域に与える影響は小さいものと考えております。 また,歴史的文化遺産や景観に対しても,広島県文化財保護審議会の答申や鞆地区道路港湾景観検討委員会の提言を踏まえ,その影響を最小限度としております。 以上のように,事業による影響を最小限にとどめることができることを検証した上で,この事業を実施すべきと判断したものであります。 鞆町の抱えるさまざまな課題を解決し,再生,活性化を図る本事業については,地元の大多数の方々が早期実現を望まれていることから,今後とも県と連携をし,推進してまいる所存であります。 次に,人権・同和行政についてであります。 まず,部落解放同盟福山市協議会への補助金につきましては,同和問題を初めさまざまな人権課題解決に有効であり,公益に資すると判断する中で,福山市補助金交付規則に基づき交付しているものであります。 また,福山市人権交流センターにおける部落解放同盟福山市協議会への事務所の使用許可につきましては,福山市人権交流センター条例の設置目的に合致していることや,センターの運営上支障がないことなどから,使用許可をしているものであります。 次に,人権教育・啓発につきましては,憲法が保障する基本的人権を守っていくための取り組みであり,本市はまちづくりの基本理念の一つに基本的人権の尊重を掲げ,その実現を目指し,取り組んでいるところであります。引き続き,福山市人権施策基本方針に基づき,あらゆる人権問題の解決に向け,取り組んでまいります。 以上で,日本共産党を代表されました土屋議員の御質問に対する答弁といたします。 教育行政につきましては,教育長から答弁をいたします。 (高橋和男教育長登壇) ◎教育長(高橋和男) 教育行政についてお答えいたします。 初めに,放課後児童クラブについてであります。本年度,空調設備の整備や人数の多いクラブの分割に取り組んでいるところです。 施設,設備の改善につきましては,緊急度,必要度の高いところから対応しており,引き続き計画的な整備に努めてまいります。トイレや手洗い場などにつきましては,学校の既存施設を利用しているところであります。 開設時間につきましては,本年4月に見直しを行ったところであり,現行で対応してまいりたいと考えております。 次に,児童館につきましては,公民館や市民センターなど,市内の既存の社会教育施設などが有している教育機能の多面的な活用が図られるよう,今後とも取り組んでまいります。 次に,教職員の多忙化解消についてであります。初任者研修につきましては,本年度の状況を踏まえ,1,研修の負担を軽減するための研修レポートや記録などの簡略化,2,初任者の状況を的確に把握し,個に応じた学校体制での支援の指示などを行い,退校時間の改善を図ったところです。 教育委員会への提出書類につきましては,本市独自の文書ファイルシステムを導入して,見通しを持って計画的に作成できるよう改善してきたところですが,引き続き精選化に努めてまいります。 少人数学級などの教員配置につきましては,教員の子どもと向き合う時間を拡充するための国における教職員定数改善や少人数学級編制の早期実現を強く要望するとともに,引き続き本市の重点政策としての少人数指導推進支援事業の充実に努めてまいります。 以上,教育行政の答弁とさせていただきます。 ◆6番(土屋知紀) 御答弁に対しまして,再度の質問と要望をいたします。 初めに,市長の政治姿勢について,本市の新年度予算編成に関連して2点質問をいたします。 まず,1点目なんですけれども,このたび福山・府中広域行政事務組合が年度末で解散をされ,そしてその清算金15億円余りが返還されるという報道記事があります。この清算金を活用いたしまして,市民の福祉制度の原資に充てることが必要だと私は考えますけれども,この返還金の活用について今どのように活用を検討されているのか,その具体についてお答えいただきたいと思います。 2点目なんですけれども,これは新年度予算編成にかかわることなんですけれども,一昨日の新聞報道では,島根県吉賀町という自治体がありますけれども,このまちが中学校卒業まで入通院の医療費を無料にすると,こういう記事が報じられておりました。本市にも乳幼児医療費無料化制度がありまして,この拡充が少子化支援のために切望されております。仮に小学校卒業まで本市で入通院ともに完全に無料にすると,本市の負担総額が幾らになるのか,この試算額についてお答えいただきたいと思います。 次に,介護保険制度について質問をいたします。2点質問します。 まず,本市独自の介護保険制度の軽減制度の創設のことに関することなんですが,先ほどの答弁では,剰余金を活用しての問題は次の年度の計画で検討するという御答弁だったんですけれども,私ども調べてみましたら,今第3期介護保険事業計画の計画途中なんですけれども,その計画途中でも一般施策として利用者負担軽減制度を創設していると,そういう自治体があります。東京の小金井市のことなんですけれども,ここは515万円余りの予算額で対象人数は400人余りの軽減制度を新たに創設したということです。お伺いしたいのは,本市は介護保険で単年度で黒字を生み出しております。この黒字を用いるなり,または一般会計の予算を活用するなりで,利用者負担軽減策を拡充することがどうしても高齢者の生活実態にかんがみるならば必要だと思うんですね。お伺いしたいのは,この利用者負担軽減策の必要性についてどういうふうにお考えなのか,お答えいただきたいと思います。 2点目は,介護労働者の問題であります。御答弁では,市としても介護労働者の処遇の問題は何かしらのことは考えなければならないとお答えがあったようですけれども,やはり利用者の処遇を向上するためには,介護職員の実態を踏まえて労働条件を緩和することがどうしても必要なんです。市として,第1質問でお伺いしたように,事務作業の緩和化というのは早急に必要なことだと思います。国に対して事務作業を緩和するように早急に要望していただきたいと思うんですけれどもいかがでしょうか,お答えください。 次に,障害者施策についてお伺いします。 今,障害者自立支援法の中身について,政府は見直しをしているということなんですけれども,その見直し方が問題になってくると思います。政府・与党のプロジェクトチームがこの見直しの報告書の中では,応益的負担を改めるというふうに明記していると思います。そうであれば,家族と障害者を苦しめているその根本的な原因になっている応益負担の廃止に踏み切ることがどうしても必要だと思います。政府に対して,応益的負担を改めるのではなくて,応益負担を撤回するように正面から要望していただきたいのです。今後,そのようなお考え,そのような行動などが予定されているのであれば,御答弁をお願いいたしたいと思います。 それと,障害者福祉施設に対する指導のあり方について,2点質問をいたします。 まず,1点目なんですけれども,このみゆき広場を守る会の方々は本市に対して,2003年度の10月に行われたこの法人の理事会の議事録を福山市が手に入れて確認するようにと,そういう要望を先月の28日にしているようです。そして,本市はその翌日だと思うんですけれども,翌日にはこの法人に対して監査へ入っているようです。お伺いしたいのは,その監査のときに法人理事会の議事録を確認したのかどうなのか。そして,もし確認したのであれば,一体どのような内容になっていたのか,お答えをいただきたいと思います。 2点目は,私どもの独自調査によりますと,この法人というのは2003年度に法人運営においていわゆる不適切な運営が行われていたようであります。通常であれば,法人が不適切な運営を行っておりましたら,行政というのが原因をその法人に対して究明をさせて,記録に残したり,担当者に対して何かしらのペナルティーを与えたり,指導を行ったり,いわゆる再発防止策を講じるような行政指導を行うはずなんですけれど,ところがこういったことなどがどうもあいまいになっているようだなという感じがいたしました。そういったこと,もろもろのことが積み重なって,この守る会の方々がさまざまな運動を継続して行われている,その原因の一つになっているということが思料されるんです。お伺いしたいのは,行政としてこの2003年度の指導監査の時点できちんとした指導を行うべきではなかったのかなと思うんですが,指導のあり方についてどのように見ておられるのか,お考えをお答えいただきたいと思います。 次に,後期高齢者医療制度について要望をいたします。 高齢者にとって医療というのは,本当に命綱の問題であります。この後期高齢者医療制度というのは,保険証の取り上げや資格証明書の発行が盛り込まれておりますけれども,これは絶対に行わないように,あらゆる手だてを尽くしていただきたいということを要望いたします。 また,国に対して後期高齢者への別建ての診療報酬を導入しないように,政府に対して要望するように重ねて求めておきます。 次に,幹線道路推進事業について質問をいたします。 まず,瀬戸町山北地区の問題で,この地域では現在設計協議の段階です。それなのに用地買収を同時に進めていっているという進め方そのものが,住民の間に混乱や怒りや行政不信を巻き起こしている原因になっているのです。実際に,私も設計協議の現場に参加して様子を見てみました。地域の住民からは,道路の建設そのものではなくて,取りつけ道路についての質問や要望も出されておりましたけれども,それに対して国の担当者が適切な回答や説明を丁寧に行っていないと,そういう実態があったんです。それに対して住民は,非常に行政不信を巻き起こしているんです。行政として,こういった説明責任をきちんと果たしていないということに対して,どういうふうに認識しておられるのか,お答えいただきたいと思います。 2点目は要望です。陸橋の安全対策の問題なんですけれども,先ほどの御答弁では,新涯大橋については平成19年度か20年度で改修をするということでありましたけれども,他の歩道のついてない,安全対策がなされていない3つの橋については,今後協議するということでしたけれども,やはり死亡事故が起こっているわけであります。早急な緊急対策が必要です。重ねてこれを,急いで緊急措置を講ずるように求めておきます。 次に,鞆港埋め立て架橋計画について4点お伺いしたいと思います。 1点目は,第1質問では,大多数の方が賛同されておりますというふうに聞いた,パーセンテージ,割合を聞いておるんですけれども,答弁にはなかったようです。その割合についてお答えいただきたいと思います。 そして,2点目なんですけれども,交通量の実態について質問いたします。先ほどの御答弁では7300台が計画交通量で,それは鞆町の交通量の実態を踏まえて,また橋の規格に基づいて推量されたというふうなお答えだったんですけれども,7300台という数はどう計算しても出てこない数字であることがわかりました。 私どもが実際に測定して,鞆町内を通過する交通量というのは1300程度あります。それに,大幅に多く誘発交通を加味して,どれだけ通るかという試算をしても2000台程度にすぎないんです。しかも,実は県は交通量調査を私どもと同じ方法で,去年8月22日に行っております。県が324万円を投じて実際に行った結果,その資料を見てみましたら,鞆町内の内部における交通量は12時間で2000台以下であるという結論を出しているんですね。そして,その県の資料によりましたら,観光地的な要素が強い鞆地区ではありますが,交通量から見る限り,観光交通が集中する地区ではないと判断されると,そして橋ができたと仮定した通過交通量は,鞆町内の自動車がすべて橋を通ると試算して5000台弱と,多目に見積もってますが,5000台弱としてるんですね。 ところが,福山市は5000台をさらに大幅に超えて7300台という天文学的な数字をはじき出しているんです。これ見積もりが間違っているんではありませんか。実態を踏まえて,また県の資料からもかなり離れた数字になっているんですけれども,お考えをお答えいただきたいと思います。 3点目です。今度は環境影響評価の中身についてお伺いしたいと思いますけれども,当然これは埋め立て架橋計画を行う際,環境影響評価を行っておりますけれども,第1質問では中身が非常に不適切な部分がたくさんあるということを指摘いたしました。そこでお伺いしたいのは,例えば評価の実態,大気汚染を評価するための風向きとか風向を曙小学校のデータを用いているということを鞆町の住民の皆さんや市民の皆さんに対して説明しているのかどうなのか。この説明についてどういうことを行ってきたのか,お答えいただきたいと思います。 4点目は,この違う地域の環境データをどうして鞆地区に当てはめて評価を行ったのか,その理由がお答えいただきたいことです。こういうことをするのは,当然ながら正確な環境影響評価はできなくなります。なぜこういう手法をとったのか,明確に理由をお答えください。 次に,教育行政について。 放課後児童クラブの問題について1点お伺いしますけれども,第1質問では,厚生労働省のガイドラインに従って,71校ある大規模校を早急に改修しないといけないと,今後具体的にどうするのかということが質問の趣旨だったんですけれども,今後の計画の具体は今福山市はどうなっているのかということをお答えください。 次に,芦田町圃場整備事業について,2点質問をいたします。 まず,堀町地区の圃場整備の実態についてなんですけれども,先ほどの御答弁ではここは100%の同意を得ているという御答弁だったですけれども,実態として圃場整備地域の同意が得られない地域を外して100%の同意を得たぞということになっているんです。もともとこの堀町の圃場整備というのは,すべてが圃場整備地域内だったにもかかわらず,地権者同意が得られないところを圃場整備地域から外して圃場整備を行ってしまったということが推量されるわけです。そこでお伺いしますけれども,地権者の同意が得られてない方に対して,圃場整備の同意確認を行ってきたのかどうなのか,それについてお答えいただきたいと思います。 2点目なんですけれども,5ヘクタールを超える面積の圃場整備事業というのは,圃場整備のあり方からすると,団体営事業として土地改良区が圃場整備を行うことができるとなっております。そして,こうすることによって,国から50%,県から15%の補助金も受けることができるんです。ところが,別所地区,堀町地区,末元上地区では,こういうことができるにもかかわらず,補助制度を活用しないまま単市事業で行っているようです。なぜこういう補助制度を活用しなかったのか,その理由についてお答えいただきたいと思います。 以上,よろしくお願いします。 ◎財政部長(徳重誠) まず,福山・府中広域行政事務組合解散に伴います財産処分についてでございますが,これにつきましては出資比率に応じまして各構成市町へ還付されることになります。この事務組合にこれまで出資してきました経過も踏まえまして,清算金につきましては今後検討してまいります。 ◎児童部長(門田均) 児童の医療費の助成にかかわりましてお答えを申し上げます。 本市では,就学前児童の入院,通院,また小学生の通院について一定の助成を行っております。総額で約2億5000万円というような状況になっております。小学生の入院につきましては,県の制度を超えて行っているというような状況でございます。 御質問の中学生の医療費についての助成の試算ということでございますが……(発言する者あり)小学校6年まで。それから,中学生についての試算は行っておりません。 ◎福祉総務部長(大村康己) 介護保険制度に係りまして2点のお尋ねでございます。 1点目の利用者の負担軽減策の必要性についてということでございます。これにつきましては,昨年度から種々の軽減策というのは補足給付等でとられております。ただ,今回の剰余金といいますか,決算の部分につきましては,これは介護保険制度につきましては3年間のスパンで事業計画を策定いたしておりますので,その対応につきましては,これは第4期の計画で検討する必要があるというふうに考えております。 2点目の事務作業の負担の軽減についてのお尋ねでございます。これも市長御答弁申し上げましたように,国の方で現在ワーキングチームが今後の動向について検討いたしております。当然事務作業につきましては,種々の業務がございます。そういう部分については,これはあくまでも利用者の保護,これを第一義に考える中で,介護サービス提供以外の事務負担について簡素化には配慮していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◎福祉部長兼福祉事務所長(守山勉) 障害福祉サービスにかかわっての利用者負担における応能負担に係る問題でありますけども,私たち定率負担ということで理解しておりまして,応益負担という受けとめ方はしておりません。今回のプロジェクトチームの報告書の中でも,負担の応能的な性格を一層高めるとともにという表現で報告書を出されてます。そういった意味で,特別対策含めて実体的には限りなき応能負担の状況にあるというふうに受けとめをしております。 それから,法人監査に係る御質問を2点いただきました。1点目の議事録を踏まえての監査であったかどうかということでありますけども,当然議事録をきちっと精査する中で,それに基づいて監査に入っているわけであります。 それから,2点目の2003年度における指導をどのようにしたかということでありますけども,ちょうどこの監査に入ったときっていうのが,並行しまして家族会の方から立て続けに県の適正化委員会の方に苦情申し立てが出されておりまして,これが県知事経由で福山市長に,これに対する実態の調査,そして指導をするようにという通知がまいりまして,この監査と並行してその実態調査に全力を挙げておりました。その調査に基づいて,監査とあわせて法人に対してどういうふうな取り組みをすべきかということで時間もかかり,そしてその都度場合によっては理事長に来ていただいて,具体的な指導を行ってきたとこであります。 以上です。 ◎土木部長(野田幸男) 幹線道路網の整備についての御質問ですが,幹線道路網の整備に当たりましては,事業説明,設計協議,用地説明,工事説明など,事業の着手から着工に至るまで事業の進捗に応じて各種説明や協議の場を設定し,より多くの関係者に御理解と御協力を得られるように努めているところであります。 国,県からも事業者として説明責任を果たすべく努める旨を伺っているところであります。本市といたしましては,一人でも多くの関係者に理解が得られるよう事業者に協力をしてまいる考えであります。 ◎土木部次長(横山光昭) 鞆埋め立て架橋についての4点の御質問でございます。 まず,第1点目の鞆住民の大多数のパーセンテージをということでございますが,ことし9月に出された請願署名の署名数4105人に対しまして,住民総数の割合で言えば,住民総数が5127人となり80%,有権者で比較しますと,有権者4511人であり91%,それから世帯数の割合で比較しますと,町内会が把握している戸数が1928戸ということで91%ということになります。 2点目の交通量の実態がかけ離れとるという点及び環境影響評価のやり方,手法がおかしいと,よそのデータを使っているというこの3点の御質問でございますが,この質問につきましては,交通量や環境影響評価の内容につきましては,現在起こされております埋立免許差しとめ訴訟における原告の主張と酷似したものであります。補助参加人である福山市といたしましては,それらについては詳細な内容については(発言する者あり) ○議長(蔵本久) 静かにしてください。 ◎土木部次長(横山光昭) 法廷で争うこととなるので,この場での発言は控えさせていただきます。 以上です。 ◎社会教育部長(高垣宗滋) 放課後児童クラブにかかわっての施設整備についてであります。 施設整備計画につきましては,国の考えも踏まえて現在検討中であります。 (39番村井明美議員「議事進行」と呼ぶ)
    ○議長(蔵本久) まだ,答弁途中です。 ◎農林土木部長(石井副夫) 堀町地区の圃場整備についてでございます。 堀町地区は,市長答弁もございましたように,100%同意で行っております。当初地権者の同意確認は行っておりましたが,その後何らかの理由で参加しなかったということでございます。 それから,5ヘクタール以上の圃場整備についてでございますが,採択条件等により担い手確保の観点より,地域に集落法人化等が必要となるいう条件の中から必要度で行っております。 以上です。 (39番村井明美議員「議事進行」と呼ぶ) ○議長(蔵本久) 39番村井明美議員。 ◆39番(村井明美) ただいまの鞆港埋め立て架橋計画に対する自主アセスについての我が党の代表質疑に対する答弁について,裁判の主張している内容と酷似しているから福山市としては答弁しないというのは,余りにも筋違いの答弁です。きちんとした事業アセスを行っていることについて,我が党が議員団の集団の力などでも分析をし,問題点を指摘し,質問をしているのです。これに対して,裁判と関連づけて答弁を逃れるというあり方が決して許されるものではありません。ちゃんとした事業アセスをやっているのですから,一つ一つについて誠実に答えるべきであります。議長においても,そのように取り計らわれることを要望いたします。 ◆6番(土屋知紀) 議長,もう一度鞆港の私の質問に対して答弁を促してください。私の質問の趣旨は,私が調査をした結果について市としてどう受けとめているか,また私が調査をしたこの環境影響評価の中身についてどう見ているかということが質問の趣旨であります。裁判の裁の字も話しておりません。いま一度答弁をお願いします。 ◎土木部次長(横山光昭) 先ほど市長が答弁しましたとおり,交通量調査,環境影響調査等につきましては,技術手法等に基づいて適正に行われたものと考えており,事業による影響が最小限にとどまることができると検証した上でこの事業を実施すべきと判断したものでございます。したがって(発言する者あり) ○議長(蔵本久) 静かにしてください。 ◎土木部次長(横山光昭) 住民の大多数の方が望まれとるこの埋め立て架橋については,事業を推進してまいります。 以上です。 ────────────────── ○議長(蔵本久) この際,休憩いたします。         午前11時50分休憩 ──────────────────           午後1時5分再開 ○副議長(小林茂裕) 休憩前に引き続き,会議を開きます。 ────────────────── ○副議長(小林茂裕) 次に,新政クラブ代表 10番高橋輝幸議員。 (10番高橋輝幸議員登壇)(拍手) ◆10番(高橋輝幸) 新政クラブを代表し,質問いたします。 質問に入ります前に,中国の食材の使用方法や管理体制について報道がされ,我が国においてはそういったことはないだろうと受けとめておりました。しかし,ミートホープの件に端を発し,秋田の比内鶏,100数十年の歴史のあるしにせの賞味期限切れの商品や食材の再利用が発覚するなど,食の安全に対する不安が募っております。私たちが生きていく基本である食について,真剣に対応を望むものです。 それでは,質問に入ります。 行財政改革についてお伺いいたします。 1点目が,広島県からの事務,権限の移譲についてお伺いいたします。本年,広島県より移譲対象事務105事務のうち46の事務,権限が移譲されました。平成19年度第1回の定例会で市長は,移譲に当たっては7人程度の事務量と財源措置として県から約4130万円を予定しているとの答弁でした。また,先般行われた行財政改革特別委員会で,移譲後の実施状況は混乱もなく,円滑に実施が図られているとの報告がされました。移譲された46の事務執行による市民サービスの向上など,具体の効果についてお示しください。 また,来年度以降の事務,権限の移譲が予定されておりますが,今後の移譲と財源についてどのように考えておられるのか,お伺いいたします。 次に,行財政改革の庁内分権の推進についてお伺いいたします。自己決定,自己責任が機能し,迅速で弾力的な組織運営ができるよう各局への権限移譲を進め,効果的,効率的で質の高い行政サービスを提供することを目的に,平成22年度を目標に段階的に庁内分権を推進するとされています。現時点での全体的な検討状況と,人事管理面においては採用方法や局間の人事異動についてどのように考えておられるのか,お伺いいたします。 次に,行財政改革の支所整備と権限移譲についてお伺いいたします。1点目は,市民センターの整備構想についてお伺いいたします。市民センターの整備は,福山市市民センター基本構想に基づき,市域を東西南北に区分し,さらに北東,中央を加え,整備計画が示されております。市民センター整備の目的として,市民課業務の大半を各センターで行い,本庁の機能と市民センターの機能を分離し,役割分担を明確にすることにより,本庁業務は各局・部の縦組織を強化した専門職エリア,各市民センターは市民サービス業務の向上に努めるための横組織を強化したエリアと区分することも可能と考えます。そうした場合の中央市民センターの構想についてどのように考えておられるのか,お示しください。 例えば,中央エリアとして,本庁舎棟の一部を中央市民センター棟とすれば,市内全域が市民センターエリアとなり,役割分担がより明確化されるものと考えますが,御所見をお示しください。 2点目が,西部市民センターについてお伺いいたします。西部市民センターの支所機能の供用開始を当初予定していた日程より早め12月25日より,また西部市民センターの公民館などの供用開始を来年1月15日に,いずれも前倒しで整備がされております。整備にあわせて,今までの松永支所と比較し,機能と格付がどのように変わり,また権限等の移譲により現在より市民サービスの向上がどのように図られるかについてお示しください。 次に,第四次福山市総合計画と協働のまちづくりについてお伺いいたします。 第四次福山市総合計画は本年3月に策定され,47万市民がおのおのの持ち場ですばらしいまちづくりを行い,市制施行100周年を迎えるための構想と言えます。5章から成るこの総合計画は,すべての年代層にかかわる大変重要な項目となっております。 第四次福山市総合計画を成功させるためには,昨年4月にスタートした協働のまちづくり事業の基本理念が大きな柱の一つと考えます。自助,共助,公助を明確化し,行政と対等な立場で各事業に参画していくことが総合計画を成功させるためには必要不可欠と考えます。協働のまちづくり事業は,現在ほとんどの各自治体で行われております。この事業を真剣に取り組み,成功させていかなければ,都市間競争に負け,その自治体の存亡すら危ういとされるくらい重要な事業だと私は考えております。 そこで質問ですが,まず1点目として,昨年の協働のまちづくり元年からはや1年半が経過いたします。福山市が目指そうとされている協働のまちづくりの目的と現在の成果,課題についてどのように把握されているのか,お伺いいたします。 続いて,2点目が,人材育成の面です。人材づくりについては,さきに行われた行財政改革特別委員会で,リーダー養成講座の開催や学区在住行政職員を対象とした講座の開催を予定しているとのことでした。地域におけるリーダーとしての認識を持つという面では,養成講座修了者への認定制度の創設など行うことも重要かと考えます。今後の協働のまちづくり事業を進め,第四次総合計画を遂行していくための人材の育成,登用についてのお考えをお示しください。 3点目が,第四次総合計画の児童生徒への周知とまちづくりへの参画です。この総合計画は,すべての年齢層に関係するまちづくり計画であります。そのためには,児童生徒へのまちづくりプランの提供が大切と考えます。特に,10年後となれば小学校高学年は二十,中学生は25歳の年齢となっており,まさに福山市を支える若人です。総合計画がスタートした今日,福山市はこのようにすばらしいまちづくりを10年かけて行っていくといった情報提供やみずからのまちづくりへの参加も必要です。地元福山に就職し,住んでよかったと思ってもらえるためにも,児童生徒への教育の場を通じ,この第四次福山市総合計画を学び,理解し,すばらしい福山のまちづくりに夢を持つことが大切と考えますが,児童生徒への展開について御所見をお示しください。 次に,大学設置について2点お伺いいたします。 1点目の質問として,大学設置については,大学設置基本構想検討委員会より大学設置基本構想について答申が出されました。今後,福山市において基本構想が出されると仄聞しておりますが,現時点での開学の時期と設置予定場所についてお示しください。 続いて,2点目の質問として,大学開放と地域貢献について質問いたします。総務委員会では,昨年高崎経済大学,そして本年山梨県立大学を視察しました。山梨県立大学では,公立大学の使命として,地域に開かれ,地域と向き合うことを大学の理念として,大学内に地域研究交流センターの設置を行い,大学が保有しているさまざまな資源を市民のニーズに合わせてコーディネートし,地域に貢献していくセンターの開設や,配置している看護学部において,日々進歩する医療の看護職者への生涯学習ニーズへの対応など,大学側が主体となって積極的に地域に入っていく取り組みをしていくことが使命であり,特徴の一つとされております。本市の大学設置に当たって,大学開放と地域貢献をどのように考えておられるのか,御所見をお示しください。 次に,団塊世代の活用策について質問いたします。 団塊の世代と言われる人々が本年を皮切りに定年退職を迎え,その知識や能力,経験などを生かし,活躍できるよう支援を行うとともに,定住や交流を促進することを目的に,本年4月団塊世代対策室が設置されました。現在までの取り組み経過については,先月の広報ふくやまでも紹介されております。 1947年から1949年にかけて生まれた団塊の世代は,全国で670万人にも及ぶとされております。一方,国や地方自治体においてこの人たちへの地域コミュニティーづくりへの期待は大変大きいものがあり,各自治体で検討が進められている現状にあります。 ある調査機関が行った調査によりますと,現在国及び各自治体によって展開されている施策は,大きくは6つに分類することができるとされ,地縁型コミュニティー活動の促進,テーマ型コミュニティー活動の促進,Uターン,Jターン,Iターンの促進に関するもの,観光,集客に関するもの,技能伝承に関するもの,そして生涯学習生きがいに関するものの6つとされています。国が特に力を入れているのは,いわゆるU・J・Iターンの定住対策の促進とされており,一方地方自治体が重視するものとしては,生涯学習生きがいに関するものが上位とされております。また,協働のまちづくりの事業の推進の面から見ると,地縁型コミュニティー活動の促進も大きな期待がされているのが現状です。 そこで,団塊世代活用策について1点目の質問ですが,地縁型コミュニティーの面では,活動の場,活動のきっかけといった受け皿づくりをできるだけ多くつくり,その中で本人が選択するといった施策も重要と考えますが,御所見をお示しください。 続いて,2点目の質問ですが,今後団塊世代の活動の場としての受け皿を多くしようとした場合の情報収集方法や,実施に当たっては,局,部門間の調整,さらには予算措置も重要と考えます。予算という面では,横浜市において団塊の世代地域デビュー支援事業として800万円を,世田谷区では生涯現役社会づくりへの支援事業として1330万円が,仙台市では団塊世代を中心とするシニア世代による事業創出及び社会貢献活動推進事業として3748万円など,団塊世代を対象とした新事業に新たな予算措置をするなど,取り組みが開始されております。事業内容によっては,多岐にわたる部門との調整も必要となります。情報収集方法や部門間の調整,予算措置についての御所見をお示しください。 続いて,3点目の質問ですが,技能伝承に関する面として,本市は物づくり産業で発展をしてきたまちと言えます。卓越した物づくりの技術,技能を伝承し,産業の活性化という面では,本年度より熟練のわざを次世代へ伝える目的として補助制度を新設されました。この補助制度の活用状況と団塊世代活用策についてお考えをお示しください。 また,新たな産業団地も精査されていると伺っております。すぐれた技術,技能を提供できるということは,新規事業の誘致において大変メリットのある要素だと考えます。すぐれた技術保有者への人材バンク制の導入を行い,各企業への活用を図るということは,産業活性化にもつながるものと考えます。あわせて御所見をお示しください。 次に,環境行政についてお伺いいたします。 最初に,環境基本計画についてお伺いいたします。環境行政の基本理念となる環境基本条例の制定の提案が今議会でされており,それを受けて来年度には具体的な取り組みや目標を示す環境基本計画を策定されると伺っております。環境基本計画を策定するに当たり,環境に関する提案の募集を行われました。市民からの提案状況と特徴点についてお伺いいたします。 また,今後基本計画策定に当たり,市民の意見を聞くパブリックコメントなど計画されておりましたら,あわせてお伺いいたします。 続いて,福山市地球温暖化対策実行計画の第2期の諸施策についてお伺いいたします。本実行計画は,2001年3月に策定された第1期の5カ年計画の終了に当たり,京都議定書の発効に伴い,新たに2006年度より5カ年の計画策定がされ,現在取り組みがされているものです。環境行政への積極的な取り組みとして,環境ISO14001の取得はもとより,屋上緑化事業や本年7月に初めて取り組まれた打ち水大作戦などは,市民一人一人への遊び心をも喚起する多彩な内容を取り入れ,市民への意識づくりも行われ,環境行政の大きな前進と受けとめております。諸施策について4点の質問を行います。 1点目ですが,実行計画の第2期の温室効果ガス排出抑制の取り組みについてお伺いいたします。総排出量の大半を占めるエネルギー使用量の削減を5%に目標を設定し,取り組まれております。一方,先日の新聞報道によりますと,広島県内の2004年度のCO2排出量が17%増加しており,京都議定書で定められた1990年を基準年とし,2010年度の排出量2%削減目標の達成は,極めて厳しいとの報道もされております。 本市の実態を見たとき,エネルギーの使用量の中で60%を占めるのが電気使用量となっております。電気については,実行計画の第1期の取り組みの中で,小まめな節電や冷房温度の管理設定など,既に行われております。5%削減目標を達成するには,今までの延長線上の取り組みから新たな取り組みが必要と考えます。自然エネルギーの導入など,御所見をお示しください。 2点目が,ウオームビズ導入についてお伺いいたします。真夏のクールビズについては全国的に広まり,冷房温度も28度設定が定着化しようとしています。また,ことしは残暑が厳しく,本市においては天候予想を見ながら急遽クールビズの対応期間を延ばすなどの取り組みをされてきました。全国的にはウオームビズの導入状況はクールビズに比較して低く,今後の取り組み課題とされております。瀬戸内の温暖地域ということもありますが,本市の状況についてお伺いいたします。 3点目として,グリーン購入の取り組みについてお伺いいたします。先般会派で視察しました米沢市では,環境の視点を重視し,環境への負荷ができるだけ少ないものを優先的に購入するため,米沢市グリーン購入基本方針を定め,取り組みがされております。調達品目は文房具の一つ一つまで定め,調達率も90%以上になるよう目標設定がされております。購入単価から見ると対象品目がコスト高になる品目もあり,当初は定着がしなく課題であったということでしたが,その後副市長のトップダウンと予算措置により,現在では調達率の90%という目標を達成しているとのことでした。本市の実行計画の具体的取り組み内容にもありますグリーン購入の取り組みについてお示しください。 4点目として,循環型社会の構築についてお伺いいたします。本年6月,7月の2カ月間,レジ袋削減を行うことにより,環境に優しい循環型社会を築くことを目的に,市内で660店を超す各スーパーで「エコでえ~ことキャンペーン」を実施されました。市民の関心も異常に高く,応募件数は9万件を超す記録的な大ヒットとなりました。我が家でもこの2カ月間はエコバッグを片手に買い物をし,シールを集め応募するのを楽しみにこのキャンペーンに参加しました。また,参加企業側として,1企業でキャンペーンを行うことは困難で,市が取りまとめ役になったことで協力ができたとの意見もあり,企業側からも好評でした。予想外のお店が企業として参加されていたときなどは,環境に強い関心があるのだと改めて思ったこともありました。 その後,キャンペーンが起爆剤となり,レジ袋削減が定着化し,拡大することが望まれるわけですが,キャンペーン終了後はまたもとの状態に戻っているのが現実です。一部の地域や店舗,NPO団体での取り組みは引き続いて行われておりますが,本市として定着化に向けてのキャンペーンの第2弾としてのサポートも必要と考えます。定着化に向けてのお考えをお示しください。 教育行政についてお伺いいたします。 1点目が,北京市との教育交流についてお伺いいたします。芸術や文化,学術など幅広い分野での交流は大変意義あるものであり,両市はもとより両国にとっても価値のあるものだと考えます。中国での北京市という位置づけは,言うまでもなく国への影響も大きく,その反面,本市にとっては大変責任の重さも発生してまいります。若い年代の皆さんがお互いの文化芸術を理解し,国際感覚が磨かれるよう望むものです。文化交流など今後予定されている内容について,具体があればお伺いいたします。 続いて,2点目のスポーツ振興策についてお伺いいたします。スポーツの振興については,本年福山市スポーツ振興基本計画が策定され,本年度から2016年度の10年間の取り組みで,市民が1週間に1回以上運動する習慣があるまちを目指して策定されました。今までの取り組みとしては,各種スポーツ教室なども開催され,多くの市民が参加されております。スポーツに携わる年齢も年々幅広くなり,年齢に応じたスポーツを楽しむ生涯スポーツ社会の実現に取り組まれております。 そこで課題となっているのが,屋内体育館の施設数の不足が言われております。スポーツ振興基本計画のアンケート調査結果にもありますように,スポーツを行うときに感じる不便として,場所,施設がないが33.5%と1位になっております。しかし,現有する施設の認知度は低位にあり,情報提供に課題があると分析されております。 一般的にスポーツを分類すると,各種団体や協会が主催する大会,その大会に向けての団体,チームごとの日ごろの練習,日時や曜日を決めないで個人的に行うスポーツに分類できます。場所,施設がないといった意見の多くが,このどれかに該当するものと考えられます。合併により対象エリアの拡大と参加団体の増加があり,一方ではローズアリーナは6月より約4カ月間プールとなるため,体育館としての使用はできないということがあります。 各種団体や協会が主催する大会の場合,市の屋内体育館だけでは対応が難しく,体育館確保に苦慮されていると仄聞しております。本市の体育館の充足度が中核市と比較してどの位置にあるのか,また施設の充実を含めた今後の振興策についてお伺いいたします。 あわせて,基本計画の中に既存施設の整備充実については施設の延命化を図るとされておりますが,築後39年が経過している福山市体育館の今後のあり方についてお伺いいたします。 以上で,第1回目の質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (羽田 皓市長登壇) ◎市長(羽田皓) 新政クラブを代表されました高橋議員の御質問にお答えいたします。 初めに,広島県からの事務,権限の移譲についてであります。 本年度に移譲を受けました46事務についての具体の効果でありますが,障害者福祉に関する事務や旅券に関する事務などの9事務につきましては,より市民に身近な支所に窓口を設けたことにより,市民サービスのより一層の向上につながっているものと考えております。また,県の本庁や地域事務所において実施していた手続等の窓口がより身近となることにより,届け出から回答までの期間が短縮されるなど,市民等の負担の軽減や市民サービスの迅速化が図られたところであります。 今後の移譲と財源につきましては,これまでも財源措置が適切に措置されるよう要請を行う中で,市民サービス向上の観点から可能なものについて移譲を受けてきたところでありますが,引き続き,将来的な財政運営をも見据え,県と協議を進めてまいりたいと考えております。 次に,庁内分権の推進についてであります。 各局への権限移譲につきましては,各局が自主的,自立的な政策立案や効果的,効率的な事業執行ができるという視点で検討し,段階的な権限移譲を図っているところであります。財政面では,予算編成にかかわって各局において主体的な施策の展開や重点化が図られるよう特別会計の事前協議制の導入や臨時政策経費の一部について組み替えが行えるよう対応したところであります。 人事面では,職員採用は総務部門で一括して実施しておりますが,人事異動においては各局の意向を把握する中で,職場や仕事の実態に応じ,適材適所での任用と職員配置ができるよう対応しているところであります。 引き続き,自己決定,自己責任を基本に,迅速で機動的に行政運営が行えるよう取り組んでまいります。 次に,市民センターの整備構想についてであります。 これまで地域の拠点施設として,支所を中心に地域特性に応じた複合施設を整備することとし,北部,東部,西部に市民センターを整備してきたところであります。これら市民センターにおける支所機能のあり方について,現在,部長級の支所を中心に,地域内分権の推進や総合的な行政サービスの提供,協働のまちづくりの推進などを基本的な視点とし,市民に身近な業務は支所で行い,本庁に集約することで効率化が図られる業務は本庁へ集約する方向で検討をしております。新年度以降,必要な権限を支所へ移譲し,地域の特性を生かしながら,地域の課題は地域で解決できるよう機能の充実を図り,市民サービスの向上につなげてまいりたいと考えております。 なお,本庁は支所のように所管エリアを限定することなく,全市域の住民を対象に身近なサービスの提供とより専門的な業務を行う機能を有しており,今後もこうした機能を基本に対応してまいる考えであります。 次に,西部市民センターについてであります。 西部市民センターの整備により,支所及び周辺の公共施設を集約し,支所機能,ホール機能,生涯学習機能等,地域の拠点施設としての機能を兼ね備えることによって,充実した市民サービスの提供と地域の活性化が図られるものと考えております。 次に,協働のまちづくりについてであります。 少子高齢化や国際化の進展,そして環境問題といった地域社会に密接にかかわるさまざまな課題の解決に向け,市民の皆様と行政との協働による継続的な取り組みを進めてまいったところであります。 本市が目指す協働のまちづくりの目的につきましては,今後さらに地域の特性を生かし,魅力あふれるまちづくりを進めるとともに,自助,共助,公助を基本に,市民の皆様や地域の団体等とのパートナーシップのもと,持続可能な自立した地域社会を構築していくことであると考えております。 また,成果,課題につきましては,昨年度を協働元年として取り組み,地域,ボランティア・NPO団体等の自主的,主体的な活動を支援することで,地域課題の解決や活性化に対する住民意識の向上,さらには福山の魅力につながる事業が展開された一方,行事への参加者の固定化などの課題もあり,より多くの住民の皆様の参加が促進されるような工夫が求められております。 次に,人材育成についてであります。これまで学区まちづくり推進委員会やボランティア・NPO団体,在住行政職員の会などと連携する中,実践事例を中心にリーダー育成に向けた研修に取り組んでまいりました。だれもが参加できる地域社会を構築していくためには,地域課題を的確に把握しながら,多様な意見を調整し,合意形成ができるリーダーとしての能力が求められております。今後,こうした人材を育成していくためには,関係機関・団体との連携のもと,参加体験的な実践を伴う養成講座等を実施する中で,その成果が地域活動に生かされるよう,第四次福山市総合計画に掲げる地方分権時代に対応した自立したまちづくりに取り組んでまいります。 次に,第四次福山市総合計画の児童生徒への周知とまちづくりへの参画についてであります。 総合計画は,向こう10年間の本市全体のまちづくりの方向性やビジョンを示したものであります。こうした本市の目指すべき将来都市像や今後進めていくまちづくりの施策について,本市の未来を支える小中学生に理解してもらうことは,重要なことであると考えております。 このため,小中学生向けの教材として,子どもの一日の生活を通じ,総合計画との関係をわかりやすく説明するとともに,目標数値を掲げた施策の取り組みの紹介など,映像やイラストを数多く取り入れたDVDを作成したところであり,市内各小中学校へ配付することといたしております。学校においては,このDVDを教材に,総合計画への理解や自分たちにもできるまちづくりの参画などについて,児童生徒たちにも興味が持てるよう総合学習などの機会において活用が図られるよう努めてまいります。 こうした取り組みを通じ,子どもたちが自分たちのまちに誇りを持つとともに,輝く未来に向かって夢を持ち,今後も住み続けたいと思えるような活力のあるまちづくりを進めていく考えであります。 次に,4年制大学設置についてであります。 まず,開学の時期と設置予定場所についてであります。現在,基本構想検討委員会の答申を踏まえて,基本構想について検討いたしております。今議会中には構想案をお示しし,市議会の御意見をいただく中で大学設置基本構想を策定してまいりたいと考えております。今後,大学設置に向けて準備委員会を設けることとしておりますが,教育研究体制や運営組織などの具体化や文部科学省への認可申請手続に要する期間として,最低でも2年程度が必要となります。また,教員確保や施設整備に要する期間なども見きわめる中で,早期の開学を目指してまいりたいと考えております。 設置場所につきましては,教育研究環境や利用者の利便性に配慮するとともに,地域との交流やにぎわいの創出など,まちづくりの視点も踏まえながら,今後検討してまいりたいと考えております。 次に,大学開放と地域貢献についてであります。大学施設については,開かれた市民の大学として積極的に開放し,地域社会とさまざまな分野での交流を進めていく考えであります。 また,大学の教育研究機能を活用した産学官連携や地域の保育・教育環境の充実に向けた子育て相談,さらにはリカレント教育や生涯学習の多様な機会を提供するなど,地域社会に貢献することにより,地域に根差した大学を目指してまいりたいと考えております。 次に,団塊世代の支援についてであります。 まず,地縁型コミュニティーにおける活動の受け皿についてであります。本市におきましては,自治会,町内会を初め地域福祉活動や自主防災組織等に加え,まちづくり推進委員会も組織されるなど,さまざまな地縁型コミュニティー活動が展開されております。こうした活動にさまざまな知識や能力,経験を持つ団塊世代の人たちが参加することは,地域活動や協働のまちづくりの活性化にもつながることであり,引き続き自治会,町内会等とも連携をし,参加や活動の場が広がるよう取り組んでまいりたいと考えております。また,活動に関するきっかけや選択を支援するため,地域参加をテーマとする連続講座や講演会,体験発表などを実施するとともに,ホームページ等で関連情報を発信しているところであります。 次に,情報収集方法や部門間の調整,予算措置についてであります。団塊世代への施策を総合的かつ効果的に推進するため,庁内29課で構成する団塊世代支援連絡会議を設置し,情報の収集,発信や,事業について連携,調整を行っているところであります。また,本市では,これまでも団塊世代が利活用できる事業を予算措置も講ずる中で幅広く実施しているところであり,引き続き効果的かつ効率的な事業実施を図ってまいりたいと考えております。今後とも,団塊世代の人たちがいつまでも生きがいを持って社会参加できるよう,関係機関,関係団体との連携も図りながら取り組んでまいる考えであります。 次に,技能伝承に関する補助制度の活用についてであります。本年度から物づくり技術継承を目的とし,中小企業者などのグループが行う実技研修会や講習会等の人材育成事業に対し支援を行っております。現在,機械加工,溶接,精密測定などの技術について,7グループを支援することとしております。 次に,団塊世代の方々の活用についてでありますが,企業OB等を中心に構成されている産業支援NPOに対し,本市企業の独自技術や製品をインターネットで公開している福山市産業技術マップの作成を委託するなど,積極的に活用を図っているところであります。 次に,人材バンク制の導入,活用についてであります。本市では,幅広い知識と経験,さらには地域の産業振興に意欲を持つ企業OB等を福山市産業支援コーディネーターとして登録しており,中小企業の派遣要請等により,さまざまな経営課題について助言などの支援を行っております。また,広島県及び広島県職業能力開発協会においては,技能の継承,発展や技能水準の向上等を図るため,それぞれひろしまマイスターや高度熟練技能者制度で認定をした,特にすぐれた技能者による企業や団体などの研修活用等を推進しております。本市といたしましては,産業界と連携をし,これら制度の周知に努め,産業の活性化を図ってまいる考えであります。 次に,環境行政についてであります。 まず,環境基本計画策定に向けての環境に関する市民の提案状況についてであります。9月1日から11月30日まで,市民からの提案を募集したところ,14名の方々から新エネルギーの導入やごみの減量,河川の水質保全などの御提案をいただいております。 また,環境市民会議ふくやまでの議論や計画の素案の段階でパブリックコメントを実施することとしております。 次に,地球温暖化対策実行計画における温室効果ガス排出抑制についてであります。2006年度平成18年度から5年間で5%の削減に向け,引き続き事務室における適正な温度管理や施設での電気・燃料使用量の削減,ごみの減量化などに取り組むとともに,自然エネルギーの導入につきましては,既に太陽光発電設備を取り入れているところであり,今後とも費用とその効果などを見きわめる中で導入に努めてまいります。 次に,ウオームビズの導入についてであります。本市においては,冬季における事務室等の室温を19度程度に調整しており,温かい服装をするなど,効率的な職務の遂行に努めるよう職員に周知しているところであります。 次に,グリーン購入の取り組みについてであります。ISO14001の環境目標の一つとして,環境配慮製品の購入目標を掲げ取り組んでいるところであり,現在福山市グリーン購入基本方針の策定を検討しているところであります。 次に,循環型社会の構築についてであります。「エコでえ~ことキャンペーン」では,多くの市民,事業者の御協力により大きな成果を上げることができ,市民の皆様にも環境を身近に感じる契機になったものと考えております。現在,生活学校連絡協議会による全国規模のレジ袋減らし隊の取り組みが展開されており,本市も啓発に努めているところでありますが,全市的にも盛り上がりのある継続した運動とするべく,現在検討しているところであります。 また,マイバッグ,マイはし持参運動を新たにISO14001の環境目標に追加をし,省資源化の推進に本市全職員が率先をして取り組んでいるところであります。 以上で,新政クラブを代表されました高橋議員の御質問に対する答弁といたします。 教育行政につきましては,教育長から答弁をいたします。 (高橋和男教育長登壇) ◎教育長(高橋和男) 教育行政についてお答えいたします。 初めに,北京市との教育交流についてであります。中高校生の交流では,学校を相互に訪問し,授業やクラブ活動,生徒会活動を参観したり,将来の目標やそれに向けて今努力していることなどの意見交換をしたりしてまいりたいと考えております。また,教員,職員の交流につきましては,学校や教育委員会などを視察し,学校組織のあり方や教科指導,英語教育などの指導内容や指導方法について相互に学び合いたいと考えております。実施時期,規模などについては,現在協議を行っているところです。具体案がまとまりましたら御報告させていただきます。 教育委員会といたしましては,本市の中高校生が中国の生徒たちの学習に臨む意欲的な態度を学ぶとともに,国際的視野に立ち,夢を持ちながらたくましく生きる力を身につけることを期待しております。また,教職員については,中国の教育を知ることにより,日ごろの教育活動を見詰め直す貴重な機会を得ることができるものと考えております。 なお,文化芸術の交流についても検討してまいります。 こうした交流が本市の教育,文化の新たなる創造と飛躍につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。 次に,スポーツ振興策についてであります。本市の体育館の充足度についてであります。社会体育施設体育館としては,現在,ローズアリーナ,市体育館,新市スポーツセンター,沼隈体育館の4館があり,中核市35市中,施設数で25番目,延べ床面積では16番目にあります。 今後につきましては,地域間のバランスも考慮しながら,市民が気楽にスポーツを楽しめるよう,必要な整備に努めてまいります。 福山市体育館につきましては,1996年平成8年開催のひろしま国体の会場地としての大規模改修も行ってきたところであります。引き続き,社会体育施設の整備に当たりましては,既存施設の有効活用を基本として,施設の延命化を図ってまいりたいと考えております。 以上,教育行政の答弁とさせていただきます。 ◆10番(高橋輝幸) 多岐にわたりまして詳しく御答弁いただきまして,まことにありがとうございます。何点かの要望,そして質問をさせていただこうと思います。 まず最初,市民センター構想ですけれども,南部については9月議会の答弁で,複合施設方式を予定しているということでした。どちらにいたしましても,広い福山市の市域を区割りをいたしまして整備が進んでいくわけですが,中央ブロックという考えもやはり今後検討の中に入れていただいて,すべてのエリアが市民センターでカバーできる,市民から見たそういった認識というのもある面は大切ではないかなというふうにも思います。そうすることによる市民課業務あるいは本庁業務というのがより市民から見て明確化されるということもあろうかと思いますので,これは今後の検討課題として要望にさせていただきます。 それから,第四次福山市総合計画の児童生徒への周知とまちづくりへの参画ということですが,答弁では児童生徒への小中学生を対象として総合計画の内容を紹介した視聴覚機材,DVDですけれども,これを新たに作成をして徹底を図るという,そういった答弁をいただきました。大変ありがとうございます。児童生徒が紹介ビデオを見てどう感じてくれるか,こういったことは大変私も気になり,期待もするところです。ぜひ機会をとらえて出前講座など開催されることを要望いたします。 また,高校生ということになりますと,非常に限られた福山市の高校になるわけなんですが,これらへの展開も今後の課題としてとらえていただければというふうに要望をいたしておきます。 それから,大学開放と地域貢献についてですが,市民の大学として,また地域に根差した大学を目指し積極的に取り組んでいくという答弁をいただきました。詳しくは今後の委員会などで論議がされると思います。少子化と大学間競争ということを考えたとき,大学開放と地域貢献ということは,今後の大学運営において重要な課題というふうに考えますので,今後の具体においてぜひ特色のある施策となるよう,これも要望とさせていただきます。 それから,環境行政について要望と質問ですけれども,まず直近の取り組みとしてはマイはしあるいはマイバッグの運動など,新たな取り組みもされておりますし,ただいまの答弁にもありました。また,国際環境基準ISO14001を本年3月に取得をされて,取得による効果も出ているというふうに伺っております。本市の環境に取り組む,こういった姿勢を広く市民にPRをし,行政だけでなく市民一体となった環境都市づくりも協働のまちづくりの一環というふうに考えます。本市の環境行政において,市民への発信方法,また発信し続けることによる行政としての意識の持続あるいは高揚ということも期待できるものがあろうかと考えますので,発信に当たってのもし具体がありましたらお聞かせをいただきたいというふうに思っております。 それから,次は要望ですけれども,温室効果ガスの排出抑制の取り組みということで,電気使用量の削減ということなんですけれども,既存の大型施設において,例えばこの本庁舎というようなもう既に設置されている施設ということにおいても,太陽光発電を中心とした自然エネルギーの設置も効果としては期待できるのではないかなというふうに考えます。費用対効果の面という,答弁の中にもありましたけれども,やはりCO2削減への投資といった,こういった考え方も一方ではできるんではなかろうかなというふうに思います。今後の検討課題としていただければというふうに要望をいたしておきます。 それから,循環型社会の構築ということで,今後の取り組みの答弁がありましたけれども,ぜひ47万市民が理解して積極的な取り組みがなされるよう期待をするところですけれども,例えば定着化させる方法として,協働のまちづくり事業である地域まちづくり推進事業あるいはキーワードモデル事業というのがありますけれども,こういった事業において年度を限定とした統一テーマ事業と,こういうことで展開することもある面可能ではないかなというふうにも考えます。行政内においては,局とか部が異なるということもあるため課題もあるかと思いますけれども,ぜひ定着に向けて,こういったことも今後の検討の課題としていただくよう要望をいたしておきます。 それから,スポーツ振興策について再度の質問ですけれども,スポーツ振興基本計画の10年後の目標を大きくは3つに設定をして取り組まれるというふうにされております。それらを達成するための基本方針として,施設の整備が掲げられております。今後,合併地区内での屋内体育館の整備計画が予定をされておりますけれども,合併建設計画の中で福山市全域を見たときの不足している屋内体育館の施設を,こういったときに少し整理を行うということもある面は可能かというふうにも思うわけなんですが,これについてのお考えがありましたらお伺いをいたします。 それから,築後39年が経過した福山市体育館ということで,答弁では延命化を図るということでしたけれども,10年後というふうになりますと築後50年ということになります。また,10年後となりますと市制施行100周年という節目の年を迎えることもありますので,今後の具体の検討課題としていただければというふうに,これは要望にさせていただきます。 以上,環境行政で1点,それからスポーツ振興策について1点,合計2点の再質問をさせていただきます。 ◎環境部長(松浦良彦) 本市の環境に取り組む姿勢を広く市民へ発信する取り組みでありますが,本年3月のISOの認証取得,それからレジ袋削減に向けた「エコでえ~ことキャンペーン」,ごみ減量に向けたイメージキャラクターの募集,それからじんかい収集車へのポスター掲示,それとナンバー530への統一,こうした取り組みを市民へ発信してきたところであります。 今後とも,環境基本計画の策定段階での市民の皆様方からの御意見や御提案,それからISO14001の継続した取り組みを重ねる中で,広く市民に発信できる施策を研究,検討してまいります。 よろしくお願いいたします。 ◎管理部長(高橋茂) 体育施設整備と合併建設計画とのかかわりのお尋ねでございます。 合併建設計画事業につきましては,計画に基づきまして着実に実施してまいることといたしております。その整備に当たりましては,計画内容を基本にいたしまして,整備のあり方等につきましては検討する中,実施を図ってまいりたいと考えております。 ○副議長(小林茂裕) これをもちまして,本日の代表質疑及び一般質問を終了いたします。 次は,誠友会代表 26番稲葉誠一郎議員から行います。 ────────────────── ○副議長(小林茂裕) 次の本会議は,明12月13日午前10時から開きます。 ────────────────── ○副議長(小林茂裕) 本日は,これをもちまして散会いたします。           午後2時7分散会 ────────────────── 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 福山市議会議長 福山市議会副議長 福山市議会議員 福山市議会議員...