平成30年第1回 3月定例会 平成30年第1回(定例会)
呉市議会会議録 第621号平成30年2月28日(水曜日)
呉市議会議事堂において開議(第2日)出席議員 1番 上 村 臣 男 2番 阪 井 昌 行 3番 檜 垣 美 良 4番 藤 原 広 5番 奥 田 和 夫 6番 久 保 東 7番 山 上 文 恵 8番 谷 惠 介 9番 林 田 浩 秋 10番 山 本 良 二 11番 林 敏 夫 12番 中 原 明 夫 13番 池庄司 孝 臣 14番 田 中 みわ子 15番 井手畑 隆 政 16番 沖 田 範 彦 17番 谷 本 誠 一 18番 岡 崎 源太朗 19番 福 永 高 美 20番 石 崎 元 成 21番 神 田 隆 彦 22番 渡 辺 一 照 23番 平 岡 正 人 24番 梶 山 治 孝 25番 加 藤 忠 二 26番 片 岡 慶 行 27番 岩 原 昇 28番 北 川 一 清 29番 小 田 晃士朗 30番 中 田 光 政 31番 土 井 正 純 32番 森 本 茂 樹 欠席議員 な し 説明員 市長 新 原 芳 明 副市長 小 松 良 三 総務部長 澤 村 直 樹 総務部副部長 手 島 直 樹 総務課長 平 岡 和 浩 企画部長 近 藤 昭 博 財務部長 阿 原 亨 市民部長 市 本 勝 英
文化スポーツ部長 上 東 広 海
福祉保健部長 釜 田 宣 哉
福祉事務所長 池 田 昌 彦
福祉保健部参事 山 本 雅 之 環境部長 大 江 宏 夫 産業部長 種 村 隆
産業部参事 脇 田 典 康 都市部長 山 崎 裕
都市部参事 濱 井 義 樹 理事(兼)
土木部長田 口 康 典
会計管理者 藏 本 豊 教育長 中 村 弘 市 教育部長 寺 本 有 伸 消防長 中 西 賢 一 消防局副局長 荒 中 正 規
経営総務部長 高 俊 文 建設部長 宇都宮 勝 彦
施設管理部長 難 波 和 夫
議会事務局職員 事務局長 有 田 真
事務局次長 野見山 克 宏 議事課長 小 松 史 洋
議事課課長補佐 沖 原 秀 規 ────────────────────────────── 議 事 日 程 (第 2 号) (平成30年2月28日 午前10時開議)第1 議第73号 契約の締結について第2 議第1号 平成30年度呉市
一般会計予算 議第2号 平成30年度呉市
国民健康保険事業(事業勘定)
特別会計予算 議第3号 平成30年度呉市
国民健康保険事業(直診勘定)
特別会計予算 議第4号 平成30年度呉市
後期高齢者医療事業特別会計予算 議第5号 平成30年度呉市
介護保険事業(保険勘定)
特別会計予算 議第6号 平成30年度呉市
介護保険事業(
サービス勘定)
特別会計予算 議第7号 平成30年度呉市
母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 議第8号 平成30年度呉市
公園墓地事業特別会計予算 議第9号 平成30年度呉市
地域下水道事業特別会計予算 議第10号 平成30年度呉市
集落排水事業特別会計予算 議第11号 平成30年度呉市
地方卸売市場事業特別会計予算 議第12号 平成30年度呉市
野呂高原ロッジ事業特別会計予算 議第13号 平成30年度呉市
駐車場事業特別会計予算 議第14号 平成30年度
呉市内陸土地造成事業特別会計予算 議第15号 平成30年度呉市
港湾整備事業特別会計予算 議第16号 平成30年度呉市
臨海土地造成事業特別会計予算 議第17号 平成30年度呉市財産区
事業特別会計予算 議第18号 平成30年度呉市
病院事業会計予算 議第19号 平成30年度呉市
水道事業会計予算 議第20号 平成30年度呉市
工業用水道事業会計予算 議第21号 平成30年度呉市
下水道事業会計予算 ──────────────────────────────会議に付した事件 日程のとおり
檜垣美良議員の
予算総体質問 1 誰もが輝き活躍できるまち「くれ」の実現に向けて (1) 新年度予算において特に意を用いた点 (2) 次世代を担う
子供たちへの政策 ア
子育て家庭の
負担軽減策 イ
保育人材の確保・育成 (3) 地域における
人材育成 ア 地域の
中小企業における
人材育成支援 イ
地域人材の活躍支援 2
障害者総合支援法について (1)
障害者就労支援体制の充実 (2) 障害者の自立支援 ア
地域生活支援拠点等の整備計画 イ 有識者による協議会の設置計画 3 健診の受診促進について (1) 口腔ケアの促進 (2) 口腔機能の維持向上に向けて (3)
口腔ケア推進員の養成 4
ユニバーサルデザインタクシーの導入について (1)
ユニバーサルデザインタクシーの認識と導入に向けての考え 片岡慶行議員の
予算総体質問 1 健全な財政運営の確保に向けた市長の考え方について (1) 今後の
財政見通しと
財政健全化に向けた道筋 (2) 国・県支出金の獲得と新たな財源確保 ア 国・県支出金の獲得 イ 新たな財源確保策 (3) 市有財産と基金の有効活用 ア 市有財産の活用方針 イ 基金の活用方針 2 開かれた市政の推進について (1) 市民意見の反映 (2) 有識者による
検討委員会 (3) 地域協働と市民意見の反映 (4)
地域まちづくり計画への市民意見の反映 3 くれ
ワンダーランド構想・
人口減対策について (1) 若者の定着に向けた取り組み (2)
中小企業振興条例制定に向けて ア 目的及び意義 イ 成果の指標 (3) 将来を見据えた
子育て支援策の方向性
平岡正人議員の
予算総体質問 1 予算編成の基本理念について 2 予算編成の基本方針について (1)
行財政改革の取り組み (2) くれ
ワンダーランド構想実現への取り組み ア
検討委員会への付託事項 イ 時代を先取る産業の創造 ウ ワクワク島ライフ (3) 将来都市像の実現への取り組み ア
都市づくり イ 人づくり ────────────────────────────── 午前10時00分 開 議
○議長(加藤忠二) 皆さんおはようございます。 これより本日の会議を開きます。 本日の
会議録署名者として3番檜垣議員、26番片岡議員を指名いたします。 ──────────────────────────────
○議長(加藤忠二) 諸般の報告をさせます。 議事課長。 〔
小松史洋議事課長朗読〕
呉市議会報告第3号 諸 般 の 報 告1 市長が追加提出した議案は次のとおりである。 議第73号 契約の締結について ──────────────────────────────
△日程第1 議第73号
○議長(加藤忠二) 日程に入ります。 日程第1、議第73号契約の締結についてを議題といたします。 本件の説明を求めます。 市長。 〔新
原芳明市長登壇〕
◎市長(新原芳明) ただいま上程されました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 議第73号は、
片山中学校校舎・
体育館建設工事に係る契約を締結するものでございます。何とぞ慎重に御審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(加藤忠二) 質疑は後日行うことにいたします。 ──────────────────────────────
△日程第2 議第1号外20件
△
檜垣美良議員の
予算総体質問
○議長(加藤忠二) 日程第2、議第1号平成30年度呉市
一般会計予算、外20件を一括して議題といたします。 これより
予算総体質問に入ります。 通告者は、お手元に配信しておりますとおり、10名の方であります。申し合わせにより、3日間に分け、順次発言を許可いたします。 3番檜垣議員。 〔3番
檜垣美良議員登壇、拍手〕
◆3番(
檜垣美良議員) 皆様おはようございます。
公明党呉市議会議員団を代表いたしまして、通告順に従い
トップバッターで
予算総体質問をさせていただきます。 先日の
オリンピックでは若者たちの連日の熱戦に胸を熱くしながら応援させていただきました。また、3月9日にはパラリンピックも開幕となり、再び若者たちのドラマに感動することでしょう。呉市におきましても、若者たちの輝く未来に育ちゆくための基盤整備をすることが私たちの責務であると改めて決意をいたしました。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず最初に、誰もが輝き活躍できるまち呉、この実現に向けてについてお伺いいたします。
少子高齢化、人口減少の波が押し寄せる中、今、日本社会は大きな岐路に立っています。国においては、昨年末新しい
経済政策パッケージが閣議決定され、
人づくり革命、
生産性革命を2本柱にこの少子高齢、人口減少という大きな壁への挑戦を始めようとしております。とりわけ高齢化率の高い本市におきましては、全国に先駆けてこの環境変化に立ち向かっていかなければならない課題、先進都市でございます。高齢者も若者たちも
子供たちも、そして障害や難病を持つ方も全ての人が輝けるまちを呉市は目指していかなければならないと私は考えております。市長が提唱されております
ワンダーランド構想の中にも女性と若者の
チャレンジ支援が掲げられておりますが、これは今回の質問項目の誰もが輝き活躍できるまち呉の実現と近いお考えをお持ちではないかと拝察しております。 そこで、新年度予算におきまして、人づくり、特に
子供たちの教育に関しまして市長が特に意を用いられた点についてお聞かせ願います。 あとは質問席に降壇してから質問させていただきます。 〔3番
檜垣美良議員降壇、質問席へ移動〕
○議長(加藤忠二) 当局の答弁を求めます。
◎市長(新原芳明) ただいま檜垣議員おっしゃいました誰もが輝き活躍できるまち呉の実現、
ワンダーランド構想と比較するとまたややこしくなりますので、そのお
考えそのものは私も全く同感でございます。 御質問の
子供たちの教育に特に意を用いた点は何かとの御質問にお答えをさせていただきます。 これからの呉市はもちろんのことでございますが、日本という我が国全体の将来を考えた場合に人づくり、特に
子供たちの教育は極めて大事であると認識しております。未来を担う
子供たちをどのように育てていくかは大きな問題でございまして、力を注いでいくべき課題でございます。私は、
子供たち一人一人が自分の個性や特徴を生かして、
我が国日本はもとより世界で通用する若者になって、未来に羽ばたくことができる子供に育ってほしいと考えております。そのためには、
子供たちが早い時期から最先端の情報やさまざまな分野のプロフェッショナルと直接触れ合うことができる機会をふやしていくということが大切でございます。こうした観点から、新年度予算におきましては、一つは
情報通信技術、ICTを活用した教育を推進するためにモデル校に
タブレット端末を導入して、
グローバル化の進展や大量に行き交う情報によって社会が急激に変容していく中で
子供たちがこうした変化に主体的に対応できる力を身につけるために新たに取り組んでまいります。また、2020年の
東京オリンピックの
事前キャンプにおいて
メキシコバレーボールチームと
子供たちとの交流を行ってまいります。この交流を本物に触れた
子供たちが心を弾ませ新しい自分を見つける機会の一つとさせたいと考えております。 いずれにいたしましても、
教育委員会と連携しながら人づくりに取り組み、未来に向けて力強く羽ばたくことができる子供の育成に力を入れてまいります。
◆3番(
檜垣美良議員) ありがとうございます。市長から未来に向けて力強く羽ばたくことのできる
子供たちの育成に力を入れていくとの
人づくり教育に対する熱い思いを聞かせていただきました。また、予算の概要によりますと、
クラウドファンディング型ふるさと納税による
起業家支援プロジェクトに取り組み、大きな可能性を秘めた若者たちの支援もするとのことです。このような女性と若者たちの
チャレンジに積極的に取り組まれ、まちの活性化を牽引する
人材育成に努めていただくことを大いに期待しております。 それでは次に、次世代を担う
子供たちへの政策について少し各論を伺わせていただきます。 まず、
子育て家庭の
負担軽減策についてでございます。 政府の新しい
政策パッケージにおいても触れられているところですが、20代、30代の若い世代が理想の子供の数を持てない要因は子育てや教育にお金がかかり過ぎるからということが最大の理由であります。そのため、政府においても幼児教育の無償化を一気に加速させるとの方針が示されたところでございますが、呉市における
小学校就学前の
子供たちを持つ家庭の
負担軽減策について、これまでの取り組みと成果、そして今後の展望についてお伺いいたします。
◎
福祉保健部参事(山本雅之) 最初に、呉市における
小学校就学前の
子育て家庭に対する
負担軽減策の主な
取り組み状況についてお答えいたします。 まず1点目は、保育所や
認定こども園の保育料の軽減策として、国が定める
徴収基準額より約25%低く設定しており、平成28年度決算額で申し上げますと呉市では
保育料総額で3億1,700万円を軽減しております。 2点目として、呉市は保育所や
認定こども園などに通う3歳未満の第3子以降の児童の保育料を平成18年度から無料としております。平成28年度では8,500万円の軽減となっております。 3点目は、乳幼児が病気などのときにかかる医療費の
負担軽減策として、
乳幼児等医療費助成事業の実施により平成28年度では県負担分も合わせ2億7,000万円を負担しております。 4点目は、幼稚園に通う児童の保育料の軽減策として
幼稚園就園奨励費補助事業を実施しており、平成28年度では国負担分を含め3億1,700万円を負担しております。 このように、呉市では
小学校就学前の子供を持つ家庭の負担軽減に寄与する各種施策を実施しているところでございます。 次に、今後の展望につきましては、現在国において幼児教育の無償化について検討を進められており、詳細が平成30年6月ごろに取りまとめられる予定となっておりますので、国の情報を入手した上で呉市としての対応を検討してまいりたいと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) ありがとうございました。これまで呉市においてもさまざまな
負担軽減策に取り組んでこられたことがよくわかりました。今後も国の動向を見ながら新たな取り組みを検討していただきますようどうぞよろしくお願いいたします。 それでは次に、
保育人材の確保、育成についてお伺いいたします。 深刻な少子化が進んでいる要因としてもう一つ挙げられますのが、子育てと仕事の両立が
子育て世代への大きな負担となっていることでございます。しかしながら、そういった
子育て家庭の負担を解消する保育の受け皿の核となる保育士について全国的に深刻な人材不足が続いていると言われております。人材不足は
保育サービスの質、量の低下、受け皿の不足、ひいては
子育て家庭の負担増大を招きかねません。呉市では待機児童がゼロという非常に好ましい状況が続いていると承知しておりますが、さらに保育の質を向上させるため
子育て家庭にとって利便性の高い受け皿先を選ぶことが可能となれば、より理想的で
子育て家庭にとって魅力的なまちになると感じております。私は、幼児教育の無償化と同様、
保育サービスの質、量を維持向上させることがとても重要な問題であると捉えており、今後の
子育て政策の両輪であると考えております。 そこで、市内における
保育人材の確保、育成の
取り組み状況についてお伺いいたします。
◎
福祉保健部参事(山本雅之) 呉市の
保育人材の確保、育成の取り組みについてお答えいたします。 現在、呉市におきましても、他都市と同様に公立、私立を問わず保育士の確保は非常に厳しい状況にあると認識しております。そのため、
保育人材の確保策として、資格を持ちながら働いていない
潜在保育士の
掘り起こしと就職への後押しを行うため、平成26年度から保育に係る研修や実技を行う再
就職支援セミナーを実施しております。平成26年度から平成28年度までの3年間の累計で32名の再就職に結びつけてはおりますが、まだまだ保育士の需要に追いついていないのが実情でございます。また、呉市内の
私立幼稚園、保育所が連携して行っております
合同採用試験でも、求人数約100人に対してその半数程度しか応募がない厳しい状況にございます。そこで、現状の保育定数を確保するため、平成30年度から新たに産休や療養休暇により保育士等が不在となる場合に代替職員を雇用する経費を補助する施策を予定しているところでございます。また、
保育人材の育成につきましては、呉市保育連盟や呉市
私立幼稚園協会が行う保育士や
幼稚園教諭を対象とした研修に助成するなど
保育サービスの質の維持向上にも努めております。引き続き、
保育人材の確保、育成に向けて効果的、効率的な施策について関係団体と検討し、実施可能なものから取り組んでまいります。
◆3番(
檜垣美良議員) 今後も実効性のある取り組みに期待しております。 続きまして、地域における
人材育成についてお尋ねいたします。 近年、
ビッグデータ、人工知能、ロボットといった
ICT分野の技術革新が目覚ましく、私たちの身近な生活を見回してもSNSや
ネットショッピングの普及など数年前まで想像できなかったスピードで社会環境が劇的に変化しつつあると感じております。医療、介護、福祉を初め、さまざまな分野でこれまでの課題を解決するイノベーションが実現するのではないかと大きな期待を感じております。その反面、この第4次産業革命あるいは政府が注力する
生産性革命に地域の
中小企業が取り残されることはないだろうかという不安も感じております。
専門的人材を直ちに雇用することのできる大企業と違い、
中小企業では人材確保に思い切った投資ができないといった状況が考えられるのではないでしょうか。地域の
中小企業が全国で世界で輝いていけるための
人材育成支援についてどのようにお考えかお聞かせください。
◎産業部長(種村隆)
中小企業へのアンケートまた企業訪問によります聞き取り調査を行っておりますけれども、その中で経営上の課題ということで従業員の確保また
人材育成、こうしたことが上位を占めておりまして、呉市でも
中小企業さんの人材面が重要な課題の一つであると強く認識しております。そうした中で、本市では
実践型地域雇用創造事業ということで販売力や接遇、
ものづくり技術の
向上セミナーを実施いたしまして、わずかずつでございますけれども
人材育成を応援しているという状況が1点ございます。そのほかにも、くれ
産業振興センターにおきましては
ものづくり技術伝承支援事業によりまして
中小企業が必要とする専門家を派遣させていただいたり、あるいは
産学連携スタート補助事業で企業さんの持つ
生産システムの高度化、今議員のほうからおっしゃいましたITを活用したことなど、
人材育成につながる支援もずっとやってきております。今後も引き続き、くれ
産業振興センターを中心といたしまして、第1次産業から第3次産業まであらゆる産業分野におきまして、意欲のある
中小企業が創意工夫して新たな事業に
チャレンジする際には、
人材育成を含めまして総合的な支援をしっかりとしてまいりたいと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) どうぞこれからも
中小企業に寄り添い、新しい事業の展開、
人材育成に支援をしていただけますようよろしくお願いいたします。 次に、関連いたしまして、
地域人材の活躍支援についてお伺いいたします。
生産性革命にかかわるもう一つの地方の不安は、これまで地域に住み続け
まちづくりを支えてきた高齢者の皆様の活躍の場が失われていることではないだろうかということでございます。昨今の急激な社会環境の変化を見ておりますと、そのような不安を私だけではなく市民の方々も感じられているのではないでしょうか。地域の人材が輝きその活躍をサポートしていくための支援、
人材育成について、現状での取り組みと展望をお聞かせください。
◎市民部長(市本勝英) 私のほうからは、
地域人材の活躍支援、人材の育成等についてお答えをいたします。 地域における
人材育成につきましては、第3次呉市
市民協働推進基本計画におきまして
市民公益活動を担う人材の育成を重要な課題として掲げ、さらなる市民協働の推進を図っているところでございます。この推進に当たりましては、市民一人一人が地域への関心を持ちながら、自身の知識、能力を
市民公益活動に生かしていただく必要があると考えております。また、こうした活動への参画意欲を高めていただくためには、地域活動が自己実現や生きがいを実感できる場となることも重要であると考えております。このため、これまでもこうした活動への参加を促進するため、
地域デビュー応援講座など新たな人材の
掘り起こしや育成を支援する仕組みを整備してまいりました。さらに、平成30年度におきましては、地域でのいわゆる顔の見える関係をさらに深めるため、新たに「緩やかな
お節介事業」を提案させていただいたところでございます。これらの種々の取り組みによりまして、それぞれの地域で高齢者を含めたより多くの方が地域活動に参加され生き生きと活動していただくことがさらなる地域の活性化につながるものと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) 地域にいらっしゃる人材を見つけ出していただき、地域が新たな活躍の場となりますよう、どうぞ期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、
障害者就労支援体制の充実についてお伺いいたします。
障害者総合支援法が平成25年4月から施行されました。同法は、誰もが住みなれた地域での生活を実現するために障害がある方に対して総合的に支援する法でございます。すなわち、障害のある方もない方も住みなれた地域で生活するために日常生活や社会生活の総合的な支援を目的とした法律となっております。また、このたびの
障害者雇用促進法の改正に伴い、平成30年4月1日より企業等の
障害者雇用に関して
雇用義務対象に
精神障害者の方が加わり、
法定雇用率の引き上げも行われることから、
地方公共団体や民間企業ともこれまで以上に
障害者雇用に取り組む必要があります。 そういった状況の中、
障害者就労施設の販路拡大については、私
ども公明党の要望にも応えていただきまして、庁舎1階の
シビックモールにて毎週水曜日に
シビックマーケットを開催していただいております。心から感謝申し上げます。先日も庁舎の食堂で施設を利用している友人から、今1階で店を出しているから買いに来てと声をかけていただきました。彼女の喜々とした働く姿に心からうれしく思い、まぶしくもあり、また誇らしくも思いました。行政より経済的自立に向けた就労支援をいただくことで働く意欲が育ち、障害者の方への工賃の向上や市民との触れ合いの場をいただくことで障害者の方への理解促進が向上するものと信じております。法の改正を受けて
地方公共団体、民間企業への雇用促進についてこれからどのような手法で調査し、障害者への理解を深め意識革命を進めていかれるのか、また就労への具体的な取り組み内容をお伺いいたします。
◎
福祉事務所長(池田昌彦) では最初に、実態調査のお尋ねにお答えいたします。
障害者雇用の拡大には、企業などにおける
障害者雇用への理解の促進を初めといたしまして、ハローワークなど関係機関との連携、さらには障害特性に応じた働き方や支援策の充実などが必要でございます。そのため、平成30年度におきまして、市内のさまざまな分野、規模の企業などを対象といたしまして、
障害者雇用の状況、考え方、それから障害特性に応じた働き方や仕事の実践例などの実態調査や方策の検討を行いたいと考えております。調査に当たりましては、ハローワーク、障害者就業・生活支援センターなどの支援機関とも連携いたしまして、障害特性に応じた働き方の工夫を初め、就労の定着に向けた支援方法などさまざまな視点からの検討を行う予定でございます。 次に、就労の充実に向けた具体的な取り組みのお尋ねでございます。 本市では、平成28年5月から本庁舎1階で
シビックマーケットを開催しておりますが、この取り組みは障害者の就労訓練や工賃向上だけでなく、障害者がつくった商品をみずから販売することで障害のある人への理解にもつながる重要な場と考えております。そのため、昨年6月から昭和市民センターで、今月からは広市民センターでも実施するなど、その拡充を図ってきたところでございます。今後は、
障害者就労施設への物品や業務の発注、これが企業などにも広がっていくような方策、それから地域行事での販売機会の創出などについても検討を行ってまいりたいと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) ありがとうございます。実態調査の上、現状をしっかり把握していただいて、障害を持つ方々が一人一人輝きながら社会参加ができる環境整備をしていただけますようよろしくお願いいたします。 それでは、障害者の自立支援についてお伺いいたします。 障害者の親の高齢化に伴い、親亡き後どのように対応していくのかを心配する声を多く伺います。また、国の示す指針でも施設に入所している人たちが地域で生活できるような体制を整えていく必要性を示しており、地域包括ケアの一環として障害者も地域で暮らせる体制づくりが進められているところでございます。 そこで、
地域生活支援拠点等の整備についてお伺いいたします。 地域には障害児を支えるさまざまな資源が存在し、これまでも地域の障害福祉計画に基づき整備が進められているところでありますが、それらの間の有機的な結びつきが必ずしも十分でないことから、今後障害者の重度化、高齢化や親亡き後を見据え、地域が抱える課題に向き合い、地域で障害者やその家族が安心して生活するため緊急時にすぐ相談できる、必要に応じて緊急的な対応が図れる体制として地域生活支援拠点の積極的な整備が進められていく必要が考えられると思います。
地域生活支援拠点等について、国の基本指針において平成29年度末までに各市町等に少なくとも一つを整備することを基本としておりますが、広島県においても平成29年度末までに整備する市町は今のところ広島市だけと伺っております。このような現状、地域生活支援拠点の整備が必ずしも進んでいない状況を鑑み、第5期障害福祉計画において現行の成果、目標を維持することとし、平成32年度末までに各市町または各圏域、少なくとも一つ整備することが基本とされています。 そこで、お伺いしますが、本市において
地域生活支援拠点等の整備についてどのような取り組みをされているのかを計画をお聞かせください。
◎
福祉事務所長(池田昌彦)
地域生活支援拠点等は、障害のある人やその家族が地域で安心して暮らしていただくために障害種別を問わないワンストップのよろず相談への対応、それから緊急時への支援、地域のネットワークの構築などを中心とした支援体制を整備することを目標にしています。現在本市では、安浦、川尻、安芸灘の地域を対象といたしましてモデル事業を実施しているところでございます。このモデル事業では、支援策の準備から実施までを通じまして、事業所の体制や関係機関との役割分担、連携方法についての検証を行うとともに、それぞれのサービスの提供方法についての課題の抽出、解決策の検討なども進めているところでございます。今後は、平成29年度の実績を踏まえまして、地域の実情に応じた支援方法や市域全体の体制のあり方についても検討してまいりたいと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) ありがとうございます。親亡き後の対応として地域生活支援拠点の整備に着手しているとのお答えを伺いまして安心いたしました。今後も、呉市全域にこの拠点ができますよう御努力お願い申し上げます。 次に、この事業を進めていくためには整備内容を検討するための有識者による協議会の設置が有効と思われますが、本市の考えをお聞かせください。
◎
福祉事務所長(池田昌彦) 本市では、平成27年度から
障害者総合支援法に規定される協議会である呉市自立支援協議会におきまして、
地域生活支援拠点等の整備に向けての協議を行っているところでございます。この呉市自立支援協議会は、障害者福祉に関するさまざまな課題の共有、サービスの質向上のための取り組み、地域資源の
掘り起こしなどを行うため市が設置した組織でございまして、福祉、医療、教育などの関係団体のほか、当事者の方やその家族、行政機関なども構成員となっております。そのため、今後も自立支援協議会と連携いたしまして、
地域生活支援拠点等の整備を初め、さまざまな障害者福祉施策の検討も進めてまいりたいと考えております。
◆3番(
檜垣美良議員) 呉市では呉市自立支援協議会において各関係機関との連携をされて、地域生活支援拠点のみならずさまざまな障害福祉政策の検討をされているとお聞きしまして心強く思います。よろしくお願いいたします。 次に、検診の受診促進の取り組みについてお聞かせいただきます。 呉市では、これまでも健康寿命の延伸を目指し、健康増進、医療保険、介護予防、地域包括ケアの各分野において呉市民の健康づくりのためにさまざまな事業に取り組んでいただき、大いに評価するものでございます。医療、介護サービスの充実、発展と健康で生き生きとした生活の実現とあるように、高齢化率34.3%と高齢化が進む本市においても健康寿命の延伸につながる施策の取り組みに我が会派も非常に期待しているところでございます。 そこで、平成30年度において、骨粗鬆症重症化予防、がん検診実施の拡充、また新たに40歳、60歳を対象とした国民健康保険加入者に対する人間ドック費用の一部助成や口腔ケア促進等、呉市が健康寿命日本一を目指す項目の中から口腔ケアの促進についてお伺いいたします。 厚生労働省などによりますと、日本人の死因の3位は肺炎で、特に高齢者は病気や加齢で飲み込むことがうまくできなくなり食べ物や細菌が気管から肺に入ってしまうことにより誤嚥性肺炎が多く、最近の研究では口の中の細菌は血管障害や心臓病、糖尿病などを引き起こすことがわかってきたようでございます。口の中の有害な菌を減らし、虫歯の治療や舌圧の改善などでふぐあいを治療する口腔ケアは広く注目を集めるようになってまいりました。平成30年度、口腔ケア向上に向けた啓発推進を展開していかれようとしておりますが、具体的にどのような形式で行われようとしているのか、また本市が本年度取り組んでこられた口腔ケア教室の総括なども踏まえてお聞かせください。
◎
福祉保健部長(釜田宣哉) 口腔ケアの促進につきましては、平成27年度に歯科医師、歯科衛生士、介護支援専門員などで構成する口腔機能向上推進事業
検討委員会でさまざま協議をいたしまして、また関係機関の協力をいただきながら口腔ケアの促進に向けた事業をスタートしております。このうち、平成29年度につきましては、地域のサロン等で開催する口腔ケアの講演会を11回、全部で6回コースになります口腔ケア教室を1回開催いたしております。このように従来は講演会や教室のような啓発を中心に進めてまいりましたが、平成30年度におきましてはここから一歩進めまして、新たに65歳になられた方に歯周病検診の無料クーポン券と啓発のチラシを介護保険証の保険証をお送りするときにあわせて一緒にお送りをいたしまして、65歳になられたのをきっかけに歯周病の検診を医療機関、歯医者さんのほうで受診をしていただいて、口腔ケアの一つのきっかけづくりにしていきたいと思っております。こうした取り組みによりまして、検診の機会が減少する高齢期の方に歯周病検診を勧め定期的な受診や治療、予防につなげるとともに、骨粗鬆症の早期発見による重症化予防などにより健康寿命の延伸にしっかりと結びつけてまいりたいと思っております。
◆3番(
檜垣美良議員) 65歳の方に歯周病検診の無料クーポン券を送付するということですね。そういったきっかけをつくっていただきまして、有効な取り組みにしていただきたいと思います。 次に、口腔機能の維持向上に向けてをお伺いいたします。 このたび65歳を対象に歯周病検診に取り組んでいかれようとしておりますが、歯周病は糖尿病、循環器疾患などの全身疾患との関連性が指摘されております。健康づくりの点からも歯周病予防の推進は重要かと思われます。このことから、生涯自分の歯を20本以上保つ8020運動を推進し、乳幼児からのライフステージに応じた口腔機能の維持を図ることが健康寿命の延伸や生活の質の向上につながっていくものと思われます。そのためにも、幼・保、学校、地域のさまざまな関係と連携し健康教育の実施に向けた施策を打ち出すことと生涯にわたりかかりつけ歯科医を決め定期的に歯科健診を受けることの大切さについて普及啓発をすることが必要かと思われます。当局のお考えをお聞かせください。
◎
福祉保健部長(釜田宣哉) 口腔機能の維持向上を図る上で、ライフステージに応じた口腔ケアに関する健康教育、そして定期的な検診は重要であると認識いたしております。そこで、第3次健康くれ21計画では、歯と口の健康のため歯科疾患の予防や口腔機能の維持向上に取り組むこととしております。具体的には、妊娠期から高齢期までの各ライフステージに応じた健康教室や検診、相談事業、歯科医師会など関係団体との連携による講演会、イベント、歯科保健優良者への表彰を引き続き実施してまいります。 また、歯科機能の維持向上のためには定期的な検診や保健指導が重要ですが、議員御指摘のように内科などの医科に比べて歯に関してはかかりつけ医という認識が余り高くないというのが実情であろうかと思います。したがいまして、歯科におけるかかりつけ医や健康教育への参加促進に向けて、歯科医師会や学校、地域などと連携いたしまして、単に虫歯をなくそう、虫歯をつくらないようにしようというだけじゃなくって、口腔ケアをすることがほかの病気の予防にもつながりますよということも含めて各種健康診査や市政だより、ポスターの掲示等さまざまな機会を通じて普及啓発に取り組んでまいります。
◆3番(
檜垣美良議員) ありがとうございます。各ライフステージにおいて健康教育や検診等、関係機関との連携をしていただきまして、成人し高齢に至るまで歯のトラブルがない限りほとんど歯科医を受診する機会がございません。生涯にわたり口腔ケアのための受診につながる取り組みをいただきますようよろしくお願いいたします。 市民への周知、啓発を促し、正しい知識の普及と実践を図るためにも、口腔ケア推進委員の養成に対して今後力を注いでいくべきではないかと思われますが、このことについて当局の計画があればお伺いいたします。
◎
福祉保健部長(釜田宣哉) 先ほどお答えしました口腔ケアに関する講演会とか研修会につきましては、現在歯科衛生士会の方に指導者の役割を担っていただいておりますけれど、それぞれお仕事の都合の関係などもあって、こうした指導者として活動できる人数が限られているというのが現在課題であると認識いたしております。そこで、平成30年度におきまして、在宅の歯科衛生士、看護師などの専門職に呼びかけをいたしまして、指導者として活動できる方を募集し、養成研修を受講していただいた後に
口腔ケア推進員として講演会や教室等で市民に対し口腔体操や口腔ケアの方法を普及啓発する役割を担っていただくように計画をいたしております。今後、先ほど申し上げました口腔機能向上推進事業
検討委員会で研修方法など具体的な内容を検討いたしまして実施する予定でございますが、当面は5名程度からスタートして、徐々に
口腔ケア推進員の人数をふやしてまいりたいと思っております。
◆3番(
檜垣美良議員) 専門知識を持った推進委員に指導していただくことにより、市民の口腔ケアに対する正しい知識の普及となり、健康増進につながることと思われます。推進委員の活躍に期待しております。 次に、未来につながる事業の創造についてお伺いいたします。 時代を先取りする産業の創造として、
中小企業の自助努力や創意工夫を地域社会全体で支援するため、
中小企業振興基本条例の制定に取り組むことに呉市の活性化に期待しております。その上で、呉市が今後さらに高齢化が進むことを鑑み、公共交通機関の充実は必須の課題であると考えます。また、観光にも力を入れインバウンドの推進を図っている呉市においては、移動等の円滑の促進も目を向けなければならない課題であると思います。 そこで、全ての人が利用できることを目指した
ユニバーサルデザインタクシーの提案をいたします。
ユニバーサルデザインタクシー、以下はUDタクシーと呼ばせていただきますが、健康な方はもちろん、足腰の弱い高齢者や車椅子を使用する方またベビーカー利用の親子連れ等の利用しやすいみんなに優しい新しいタクシー車両でございます。車内も従来のタクシーよりも荷物が多く積め、天井も高く、横幅も広く、旅行者やインバウンド等の移動手段にも喜ばれるものと思われます。国は移動等円滑化の促進に関する基本方針等に基づき、さまざまな方が利用しやすいUDタクシーの普及促進をするとともに、さらにすぐれたUDタクシー車両の開発が促進されていることが望ましいとされております。呉市においても高齢者、障害者、
子育て世代の方、さらにインバウンド推進等の支援に欠かせないのが生活公共交通手段の次世代型UDタクシーであると考えます。このUDタクシーの導入は本市においても未来につながる事業であると期待するものでございます。 ここで、UDタクシーをモニターにて紹介いたしますので、よろしくお願いします。 〔図表1を示す〕 まちなかに走っているタクシーはセダンタイプの車が多く使用されておりますが、UDタクシーは車内がとても広く、背の高い人やベビーカーがそのまま乗りおりでき、
子育て世代にも大変喜ばれております。 〔図表2を示す〕 次に、乗降時に安全な手すりや、これ手すり写っていませんけれども、スライドドアでステップの装備があり、高齢者の方々の乗りおりが楽にできるようになっております。 〔図表3を示す〕 車椅子の使用については、ゆとりあるスペースで安全・安心に乗りおりができるようになっております。 〔図表4を示す〕 大きな荷物も余裕で積めまして、たくさんの荷物が積め、インバウンド等にも有効活用ができるというふうになっております。まちなかで呼びとめてもよし、予約してもよし、誰もが普通に使える一般のタクシーです。以上、UDタクシーの紹介をさせていただきました。 それでは、本市のUDタクシーの認識と当局のお考えをお聞かせ願います。
◎
都市部参事(濱井義樹) UDタクシーについてでございますが、現在国が積極的にUDタクシーの導入を促進していることは私どもも承知しております。また、現段階で数台程度というレベルではございますが、本市のタクシー業界においてもこのUDタクシーが導入されつつあるという情報は得ております。御提案のようにこうした車両の普及は本市にとりましても望ましいものであると考えておりますので、私どもとしましても早急に導入促進に向けた研究を進めてまいりたいと考えているものでございます。
◆3番(
檜垣美良議員) 本市も本格的な高齢社会を迎えます。UDタクシーはみんなが社会生活に積極的に参加できるように、誰もが使いやすい、みんなに優しい新しいタクシー車両であり、またたくさんの荷物を抱えたインバウンド等にも大変有効的な車両であると考えます。今後、ぜひともUDタクシーの導入と補助制度を要望いたしまして、私の
予算総体質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(加藤忠二) 以上で檜垣議員の
予算総体質問を終わります。 ──────────────────────────────
△片岡慶行議員の
予算総体質問
○議長(加藤忠二) 26番片岡議員。 〔26番片岡慶行議員登壇、拍手〕
◆26番(片岡慶行議員) おはようございます。それでは、仁友会を代表いたしまして、平成30年度予算案について質問をいたします。 このたびの予算は新原市長として就任早々の初めての予算編成でありましたので、相当な御苦労があったものと拝察いたしておるところでございます。 さて、さきの予算総体説明や予算案の概要など拝見いたしましたが、まず率直に申し上げまして非常に手がたくまとめられた予算であると受けとめておるところでございます。しかし、少し言い方を変えますと、堅実過ぎてわくわくという観点からちょっとインパクトに欠けるのかなというのが正直な感想でございます。市民の多くは市長選に当たり新原市長が公約に掲げた呉復活新計画「くれ
ワンダーランド構想」に大きな期待を寄せているところであり、また同時にどんなことを実現していくのか大いに注目しているところでございます。現時点で
ワンダーランド構想の全貌が必ずしも明らかになっているわけではありませんが、今回の新年度予算の中にどのような形で盛り込まれておるのか、また今後どのような仕掛けによって具体的に進めていこうとされておられるのか、その辺をお伺いしていきたいと思います。 まず初めに、くれ
ワンダーランド構想の実現に向けての取り組みと財政の健全化をどのように考えておられるのか、市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。 先般の総務委員会におきまして、今後の
財政見通しと健全な財政運営の確保についての報告がございました。今後5年間の財政収支では約92億円の財源不足が見込まれているとのことで、大変厳しい状況であると改めて認識したところでございますが、市長が掲げるくれ
ワンダーランド構想という大きな夢を実現するためには知恵や工夫だけでなく、恐らくハード、ソフトの両面から大きな予算が必要となることもあるでしょう。しかしながら、構想実現のためになりふり構わず過度な投資を行うことは将来負担の増加につながる側面もありまして、その辺を考慮しながら進めていかなければなりません。くれ
ワンダーランド構想の具現化に当たってはそれを下支えするしっかりとした財政基盤の確立が必要であると考えますが、市長は
財政見通しを踏まえこれからの
財政健全化に向けた道筋をどのように描いておられるのか御所見をお伺いいたします。 この後は質問席にて質問をいたします。 〔26番片岡慶行議員降壇、質問席へ移動〕
○議長(加藤忠二) 当局の答弁を求めます。
◎市長(新原芳明) ただいま片岡議員から御質問をいただきました。その中で、具体的な政策を実現していくには健全な財政基盤が必要であるということを御指摘いただきましたけれども、それは全く議員御指摘のとおりであろうと思っております。 まず、
財政健全化の見通しについての御質問にお答えを申し上げます。 このたびの新年度予算は、議員おっしゃいましたように、市長就任後の限られた時間の中での編成となりましたが、編成前と編成後にそれぞれ中期的な財政収支見通しをお示しするとともに、2月8日の総務委員会へ今後の
財政見通しと健全な財政運営の確保についてという表題で御報告をさせていただいたところでございます。この中で平成30年度予算編成後の
財政見通しは平成34年度までの5年間で約92億円の財源不足が見込まれており、厳しい財政状況であると認識しているところでございます。これは議員御指摘のとおりでございます。しかしながら、私は予算総体説明でも申し上げましたとおり、市役所の最大の役割は市民の安心で幸せな暮らしを支え守ることであると考えております。したがいまして、財政状況が厳しいときでも市民の生活に密着したさまざまな仕事について当たり前のことを丁寧にきちんと行うための予算はあらゆる努力をして確保していかなければならないと考えております。また、くれ
ワンダーランド構想の実現、つまり呉市が都会と変わらない、女性や若者がわくわく生き生きできるまちになるために着実に一歩一歩進めることにつきましては必ずしも私は財源が必要となるものばかりではないと考えております。もちろん財源が必要になるものもありますけれども、財源がなくてもあるいは小さい財源でできるというものもあるのではないかと考えております。したがいまして、市の予算を使うというよりは、市役所は主に環境整備を行い、民間自身のお力で実現できないか、できるだけ工夫をしていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、今後の
財政見通しをしっかり見据えた上で、健全な財政運営の確保に軸足をしっかり置きまして、市民の安心で幸せな暮らしを支え守っていくとともに、
ワンダーランド構想の実現に向けた取り組みを一歩一歩着実に実行してまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 市長のおっしゃいますように、市民の安全で幸せな暮らしを支えることが唯一、一番最大の行政の役割だろうと思います。中国の格言に、国を保ち家を保つ者は少なきを憂えずして等しからざるを憂う、貧しきを憂えずして安からざるを憂う、不平等をなくせば国は自然に豊かになる、人民が安心して暮らせば人口が減ることはないという格言がございます。市長おっしゃいましたように、少ない予算で民間のほうにもしっかり、民間が生き生きするようなことになるように、ぜひともあらゆる層にお声かけをしていただければと思います。よろしくお願いをいたします。 次に、国県支出金の獲得について御質問をしたいと思います。 これまでも財源確保に向けて職員が不断の努力をしていることは私も十分理解しているところでございますけれども、同時にくれ
ワンダーランド構想という大きな夢の実現を目指すに当たっては国や県から財源を引っ張ってくるといったことも必要であります。市長は選挙戦を通じて国とのパイプを最大限に生かして国からの予算を引っ張ってくると力強く訴えておられましたが、国や県からの補助金などの獲得に向けた考え方といいますか、その辺の意気込みがあればお聞かせ願いたいと思います。
◎財務部長(阿原亨) 国県支出金の獲得に向けました考え方についてお答えをいたします。 最近の国県補助金の動向を見てみますと、例えば地方創生の交付金は補助の採択要件として事業の先駆性や民間事業者とのタイアップなどが求められております。このため、常に新しいアイデアを蓄え、民間事業者の動きを把握して民間と協調した取り組みの可能性を探るなど、国や県の要請にスピード感を持って的確に対応することなどにより、今後とも積極的に補助金を獲得してまいりたいと考えているところでございます。また、土木施設や港湾施設などのインフラ整備につきましては、事業の進捗を高める補助金の増額に向けて日ごろから国や県への働きかけを行うとともに、活用できる補助メニューがないか常にアンテナを高く張って情報収集に努め、補助の採択が受けられるよう整備手法の工夫を図っているところでございます。こうした対応につきまして、市長はこれまで中央省庁で長く行政に携わっておりましたのでその経験や人脈を生かした情報収集が可能となるものと考えており、我々といたしましてもこうしたアドバンテージを生かして、より一層スピード感を持って対応してまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 市長のキャリアを十二分に生かしていただいて、ぜひとも御努力いただきたいと思います。 次に、新たな財源の確保策についてお聞きしたいと思います。 先ほど御答弁にも引き続き
行財政改革を進めるということで財源を生み出す余地があるとのことでしたが、このたびの予算の中にもクラウドファンディングを活用した
起業家支援プロジェクトに取り組むなど財源の確保に向けた工夫が見られるところであります。健全な財政運営を行うためにも、もちろん歳出面での抑制が必要ですが、そればかりでは長続きしません。新たな財源を生み出す取り組みが必要と考えますが、今後の財政運営に当たりまして新たな財源確保についてどのような見通しを持っておられるのか御所見をお伺いいたします。
◎財務部長(阿原亨) 新たな財源の確保策につきましてお答えをいたします。 本市では、これまで収納率の向上の取り組みを初め有料広告事業や市有財産の売却、貸し付けなどにより、財源の確保に努めてきたところでございます。また、今お話にもありましたが、このたびの新年度予算におきましては、新たに
クラウドファンディング型ふるさと納税を活用した
起業家支援プロジェクトに着手することといたしております。このほかに、新年度からの新たな取り組みの一つとして保有する基金を活用し国債や地方債などの債券の運用によって歳入の確保を図る取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、現在実施している事務事業の中には、例えばコンビニエンスストアにおける市税等の収納など事務改善や工夫によって歳入の増加に向けた効果が高まるとともに行政コストの低減につながる内容もございますので、今後も引き続き事務事業評価などの取り組みを通じてこうした見直しを継続してまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 今の答弁の中に保有する基金を活用した債券の運用というものがございましたが、具体的な運用の仕方がありましたらお教え願いたいと思います。
◎財務部長(阿原亨) 本市の資金運用につきましては、これまで大口の定期預金を中心に行っております。しかしながら、近年の低金利に伴いまして運用益が少なくなっているのが現状でございます。このため、基金に属する現金の一部につきまして地方財政法第4条の3第3項で認められております国債や地方債などの元本償還が確実な債券により運用することで運用益の確保を図りたいというものでございます。債券の運用を行うにはある一定期間保有することが前提となります。しかしながら、銀行などの定期預金の金利、平成30年1月末時点で大口定期の利率が0.02%でございます。これに対して、例えば国債の20年債の利回りはこの1月時点で0.59%で大口定期に対しまして非常に有利な金利となっております。具体的な債券の運用方法や運用金額につきましてはこれから検討してまいりますが、平成30年度から債券購入、この運用によって新たな財源を生み出すことに努めてまいりたいということでございます。
◆26番(片岡慶行議員) 少しでも金利の高いまた安全な債券があったら、そこらは市長の得意にされておられるところと思ってございますので、しっかり運用していただいて財源の確保に努めていただければと思ってございます。 それでは続きまして、同じく財源の確保という観点から市有財産と基金の活用についてお伺いをしたいと思います。 まず、市が保有する財産のうち特に市有地については、既に役割を終えたものや現在では低利用となっているものがありました。こうした遊休市有地などについては歳入の確保の観点からも有効に活用すべきと考えますが、今後どのような方針を持って取り組まれるのか御所見をお伺いいたします。
◎財務部長(阿原亨) 遊休市有地の活用方針につきましては、平成30年度予算編成の基本的方針の中でも利用の可能性が低い市有地の積極的な売却や貸し付けによる歳入の確保に取り組むことといたしているところでございます。具体的な取り組みといたしましては、市有地の分譲に係るインターネットオークションの活用や時点修正による価格の見直し、広大な土地は分割して買いやすくするなど市有地の売却を進めているところでございます。また、未利用財産に対する民間の活用アイデアや市場性を調査するためサウンディング型市場調査を実施し、貸し付けを含めた市有地の有効活用を図ってまいりたいと考えております。 しかしながら、これらの取り組みは歳入の確保のために何でも拙速に処分するという意味ではございません。場所によっては今後の市政運営において必要となる可能性を持ったものもございますので、売却という点については慎重に考えていく必要があろうかと考えております。 こうしたことから、公共施設等総合管理計画などを踏まえ今後の公共施設のあり方を考えていく中で、社会経済情勢の変化に応じた施設の機能転換や統合、集約化などにより、余剰となった土地や建物について既に役割を終えたと判断できるものは積極的に売却を行うとともに、保有資産についても余剰スペースの貸し付けを行うなど有効に活用することで歳入の確保に努めてまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 引き続きそういう所有地を有利に、今回も駅前の筋の土地が相当な額で落札をされたようでございます。引き続き努力をしていただきたいと思います。 続いて、基金の活用についてお伺いをしたいと思います。 このたびの予算についても昨年度に引き続き財政調整基金を15億円取り崩す予定となっておりまして、この2年間だけでも30億円という規模となっております。このように、いわば貯金の取り崩しに頼らざるを得ない状況になっておるわけでございます。これからくれ
ワンダーランド構想を具現化していくには現在の財政調整基金だけでは決して十分とは言えない残高水準であろうと思われます。 一方で、基金の中には合併特例債を原資として造成した地域振興基金があり、現在この基金の運用果実を合併町の振興のためのソフト事業の財源として活用しております。平成32年度には──もう2年後です──この資金造成のために発行した合併特例債の償還が終わると聞き及んでおるところでございます。償還終了後における当該基金の活用方針をどのように考えておられるのでしょうか。これまでは市民の連携と地域振興を図るためのソフト事業に限定した運用でございましたが、市長の任期中には償還が終了する予定であり、その後は市が政策的に活用する自由度が高まるものと考えております。私は
ワンダーランド構想の実現に向けてこうした地域振興基金についても未来の新呉市のために有効に活用していくという道筋を示す必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
◎財務部長(阿原亨) 地域振興基金の活用方針につきましてお答えをいたします。 地域振興基金は市町村の合併の特例に関する法律に規定された基金で、平成15年度に呉市民の連帯と地域振興のための事業に充てることを目的に呉市地域振興基金条例を制定し、以後平成17年度までの3年間で合併特例債を活用して40億円を造成したものでございます。平成30年度末の残高見込み額は40億円で、基金から生じる運用益につきましては条例の規定に基づき合併町地域
まちづくり振興事業補助金の財源として活用をさせていただいております。また、地域振興基金の造成の原資として借り入れました合併特例債は、議員御指摘のとおり、平成32年度までは償還中でございまして、その取り崩しに当たっては合併特例債の償還が終わった範囲であること、また取り崩し資金の使途につきましては建設計画に位置づけられた事業に限定されること、さらにはもともとソフト事業を実施するための基金であったためにハード事業の財源には活用できない、こういった種々の制約を受けることになります。このため、償還期間中における地域振興基金の取り崩しは現時点で考えておりませんが、償還終了後はこうした制約を受けることなく市の政策的な判断により活用が可能になるものと認識をいたしております。現時点では、償還終了後の活用方針を、繰り返しになりますが、定めておりません。今後、くれ
ワンダーランド構想の具体化だけでなく
少子高齢化の進展に伴う扶助費の増加や公共施設の老朽化への対応などさまざまな行政課題もございますので、議会に御相談をしながら今後の活用方針について方向性を検討してまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 重ねて聞きますけれども、結局2年後に地域振興基金は合併特例債の償還が終了するということで財政調整基金のほうに組み込むと理解をすればよろしいんでしょうか。
◎財務部長(阿原亨) ただいまの答弁はまだ方針が決まっていないことを御答弁申し上げたつもりでございまして、財政調整基金への積みかえには言及はしておりません。償還終了後、平成32年度以降の話になりますが、設置当初の目的は果たしたということで、例えば当該基金条例を廃止して財政調整基金へ編入することは可能ではございますが、繰り返しになって大変恐縮でございますが、現時点で活用方針を定めておりませんので、今後どのような活用方法が望ましいのか議会に御相談しながら方向性を検討してまいります。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。しっかり、ただ使う際に
ワンダーランド構想もよろしいですし、扶助費とか維持費とかそういったものが非常にかさんでおりますので、ある一定の、ソフトなのかハードなのか、ルールをぜひともお決めをいただいて議会のほうと相談をしていただければと思います。よろしくお願い申し上げます。 それでは、次の大きな項目の開かれた市政の推進についてお伺いをいたします。 まず、市民意見の反映をどのようにされようとしているのか。 第3次呉市行政改革実施計画案によれば、基本方針である市民ニーズに対応する行政サービスの提供の中に開かれた市政の推進と市民の利便性向上とあり、開かれた市政を推進することがうたわれております。一方で、市民意見を市政に反映する取り組みとしてパブリックコメントの推進のみが掲げられておりますが、このパブリックコメントの現状と実績、そして開かれた市政を推進するための施策の今後の展開をお聞かせください。
◎企画部長(近藤昭博) 本市におけるパブリックコメントは、平成20年度から運用を開始しておりまして、市民生活や事業活動に直接影響を与える可能性のある計画案や条例素案を対象に本年2月現在で36件の事案について意見公募を実施してまいりました。これまで延べ154名の方から367件の意見をお寄せいただき、そのうち約7割に近い253件の意見を反映させていただいております。このほか開かれた市政運営に関しましては、第4次呉市長期総合計画の後期計画において基本施策として位置づけておりまして、このパブリックコメント以外にも各種の取り組みを推進しているところでございます。一例といたしましては、市の職員が直接現地に出向き施策等について地域の皆様と意見交換を行う出前トークや個別事業に際して地元の疑問や御意見にお答えしていく地元説明会、また直接市長に対し市民の皆様の声を届ける市政への提言などの仕組みがございます。各制度にそれぞれ異なる特徴がございますが、その特徴を生かしながら市民の皆様の御意見を効果的に反映できるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) より効果的な仕組みを検討いただいているようでございますけれども、例えば青山クラブの活用について当局から保存の方針が示されたところでありますけれども、この決定に至る前に市民有志からの具体的な企画提案があったと聞いております。このような積極的な市民意見を効果的に取り入れるには市民との継続的な意見交換の場を持つなどの取り組みが必要ではないでしょうか。御見解をお伺いいたします。
◎企画部長(近藤昭博) 青山クラブにつきましては、市民団体等から青山クラブ桜松館の保存活用に向けた提案書や保存請願署名をいただいております。また、議会からも保存や活用に向けてさまざまな御意見を頂戴しているところでございます。そうしたことから、平成30年度におきましては耐震診断等の調査を進める計画としておりますが、今後とも市民団体の集まり等へも積極的に職員が参加させていただくなど、引き続き市民や議会の御意見を尊重しながら進めてまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) 市民意見を最大限尊重していただいて、それが行政の施策に反映できるようよろしくお願いをしたいと思います。 次に、有識者による
検討委員会についてお伺いしたいと思います。 平成30年度当初予算案の概要によりますと、くれ
ワンダーランド構想の実現に向けた推進体制として有識者による
検討委員会や個別テーマ別分科会を設置するとあります。呉のまちに元気とにぎわいを取り戻し、若者が戻ってきたいと思えるまちにしていくためには特定の有識者のみならず若者や女性を含む多くの知識のある市民の意見を吸い上げていく仕組みが欠かせないと考えますが、
検討委員会並びに分科会の構成と進め方についてどのように考えておるのかお伺いをいたします。また、関連して、市長は旧そごう呉店跡地について一旦立ちどまって
検討委員会の中でその位置づけを改めて整理していくというお考えを示されておりますが、関係権利者との協議状況はどのようになっておるのかあわせてお伺いをいたします。
◎企画部長(近藤昭博) 有識者による
検討委員会につきましては、さまざまな分野に精通した学識経験者や関係行政機関など幅広い知識や経験を有する適任の方に委員をお願いしたいと考えておりまして、都会と変わらない、女性や若者がわくわくするような呉になるよういろいろな御意見をいただきたいと考えております。また、専門的な検討が必要な場合には、分科会も設置し、それぞれの専門分野に精通した委員の方から御意見をいただきたいと考えております。なお、市民意見につきましては、委員として入っていただくのがよいのかあるいは他の方法により意見を反映していくのがよいのか、その手法につきましては現在検討を進めているところでございます。特に、呉駅周辺の総合開発につきましては、再開発や駅前広場整備など国の第一線で活躍されている有識者、例えば国の方や再開発事業に精通した学識経験者、さらにはノウハウを有した国の外郭団体など専門家による検討組織を来年度の早い時期に立ち上げたいと考えておりまして、そごう呉店跡地だけではなく、少し広い範囲での開発を検討していきたいと考えております。その上で、この呉市の意向をそごう・西武を初め関係権利者にもお伝えし、現在検討していただいているところでございます。また、従来進めておりました権利集約につきましては、現在そごう・西武において手続を進めていただいており、いま少し時間を要する見込みでございます。今後とも、権利集約を含めた全体のスケジュールについて関係権利者との協議調整を進めてまいります。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。 市長、せんだって産業建設委員会で呉商業高校に議会報告会行ったんですよ。まず初めの高校生の質問が、呉駅前、そごうはどうなるんだという質問じゃったんです。ですので、非常に市民の関心は強うございますので、
検討委員会を立ち上げられて有識者等々呼んで、よりよい、またそごう・西武だけじゃなくて駅前またその背後地も含めて、市長の頭の中には大きいものをお考えのようでございますけれども、スピード感も持っていただいて、ぜひともいい方向になるよう努力をしていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 それでは次に、地域協働と市民意見の反映ということに触れていきたいと思います。 地域協働の分野においても市民意見が十分反映されなければならないものと考えております。呉市の地域協働施策は
市民協働推進基本計画に基づいて推進されていると理解しておりますけれども、間もなく第3次計画の策定から5年が経過をし、第4次計画を策定する時期に来ているのであろうと思います。この策定に当たりましてどのように市民意見を反映したものとするのかお考えをお伺いしたいと思います。
◎市民部長(市本勝英) 市民協働の
まちづくりに向けての環境整備等について総合的かつ計画的に推進するため、現在平成26年度からの5カ年を計画期間とする第3次
市民協働推進基本計画に基づき、市を挙げて市民協働の推進に取り組んでいるところでございます。この第3次基本計画の計画期間を平成30年度までとしていることから、来年度におきましては平成31年度からの5カ年を計画期間とする第4次基本計画を策定する予定としております。当該計画の策定に当たりましては、第3次計画の成果や課題を整理した上で、公募した市民、
市民公益活動団体の代表、事業者、学識経験者で構成される呉市市民協働推進委員会においてさまざまな意見をいただきながら作業を進めてまいる予定としております。また、素案の作成に際しましては、広く市民から意見を聴取するため、自治会やNPO公益活動団体等、多くの市民を対象としたアンケートやパブリックコメントも実施する予定としております。なお、パブリックコメントの実施に際しましては議会にも御相談をさせていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、さまざまな機会を捉え、市民意見の把握に努めながら、市民の皆様の市民協働に対する思いをしっかり反映した、より実効性の高い第4次
市民協働推進基本計画となるよう努めてまいります。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。 それでは次に、その分の計画への市民意見の反映についてお伺いしたいと思います。 市が進める地域協働の根幹となる市民協働推進計画については市民意見など十分に取り入れて策定していくということは理解をいたしました。一方で、各地域においても
まちづくり委員会等がそれぞれ
地域まちづくり計画を策定して
まちづくりに取り組んでおりますけれども、計画の策定や活動において市民の意見がどのように取り入れられ反映されているのかについてをお伺いしたいと思います。
◎市民部長(市本勝英) 本市では市内に28ございます全ての
まちづくり委員会等におきまして
地域まちづくり計画を策定されており、この計画に基づいた特色ある事業が実施されているところでございます。現在、当初計画の策定から約10年が経過することから各地区におきまして見直しが進められており、住民アンケートやワークショップなどを実施するなど、目指すべき地域ビジョンや地域課題の解決手法などについて地域の意見を取り入れながら改定作業が進められているところでございます。今後も、ゆめづくり地域協働プログラムの着実な実践を通して、住民の皆様が関心を持って
まちづくりに参画いただき、みずから地域課題の解決に取り組むことができる仕組みづくりについてより一層推進してまいります。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。積極的に推進していただきたいと思います。 続きまして、大きい項目の
ワンダーランド構想、
人口減対策、(1)の若者の定住に向けた取り組みについてお伺いをしたいと思います。 人口減少は、呉市だけではなく全国の多くの地方都市で進行しておりまして、我が国にとってまことに大きな課題となっております。国の示したまち・ひと・しごと創生総合戦略では、人口の減少によって地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小がさらに人口減少を加速させ、悪循環の連鎖に陥るおそれがあることが示されております。人口減少への対応は喫緊の課題であります。呉市においては、人口減少に歯どめをかけるために呉市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、若年層の定着に向けて呉市らしさを生かしたまち・ひと・しごとの創生に取り組まれているところでございます。 また、先般の12月定例会におきまして、若者を呼び戻すためには呉市が都会以上にわくわく生き生きしたまちでなければならないという市長の思いも伺ったところでございます。以前、呉市内に立地する大学や高専の就職状況のデータを拝見したことがありますが、それによりますと、大学等の卒業生のうち、呉市内への就職率はおおむね1割程度の状況でございました。就職先を選ぶときには、希望する職種の企業等であることはもちろんですが、出身地に近い場所を選択するなど選択の背景にある個人の考えはいろいろあり、この数値自体が多い、少ないということは一概に言えないと思いますけれども、しかし9割もの卒業生が就職を機に呉市外へ出ていく状況には非常にびっくりしたところでございます。この卒業生を初めとして若者を呉市にとめる、また一度出ていった若者を呼び戻すためには、呉市がわくわく生き生きしたまちであることが確かに必要でありましょう。 そこで、お伺いしますが、市長は呉復活新計画の中で女性と若者の
チャレンジを支援する項目に世界先端の研究機関や国際色豊かな大学の誘致にも取り組むとうたわれています。これは、今後若者の知的好奇心を大いにふるわせ、高校生また大学等卒業生を初めとした若者を引きつける施策を想定しておられると思いますが、これからどのように若者を定着させていくことを考えておられるのか、新年度予算にその種をまかれているのかお伺いをいたします。
◎企画部長(近藤昭博) 現在、市内大学等の卒業生の就職率は毎年100%近い状況で推移しておりますけれども、そのうち市内企業等へ就職する割合は、議員の御発言にありましたように、1割弱にとどまっており、ほとんどが市外への就職となっているのが現状でございます。しかし一方で、市外や県外の大学等を卒業して市内の企業等へ就職している場合や本社採用等により配属先が市内の事業所となっている場合もございます。いずれにいたしましても、現状では学生の希望する職種や雇用条件と求人内容、求人数等にミスマッチが見られるなど若年層の仕事を理由とした転出超過の状況は呉市にとりまして大きな課題であると認識をしております。 また、若者の定着に向けた考え方でございますが、就職という側面から申し上げますと、市内の大学等から引き続き市内の企業等へ就職してもらうことも大切でございますが、あわせまして市外や県外の学生が市内企業等に就職することも大変重要なことではないかと考えております。まずは、学生等に対しまして市内の企業情報や魅力等をしっかりと提供していくとともに、市内での就職を後押しする取り組みが必要であると思っております。その上で、平成30年度予算におきましては、高校生や大学生向けの就職情報冊子の配布など学生等に対する情報提供を引き続き行うとともに、新卒、中途採用者向け就職説明会や福祉の職場説明会の開催、福祉医療人材の確保に向けた取り組みなどを進めてまいります。 また、
クラウドファンディング型ふるさと納税を活用した
起業家支援プロジェクト等を通じまして起業を考えている若者等の支援にも取り組んでいくとともに、議員の発言にもございましたように、若者が興味を持つ研究機関等の誘致につきましてもこれから関係各所に働きかけを行ってまいりたいと考えております。 今後とも、こうした働きやすさの向上を中心とした地方創生の取り組みを推進していくことによりまして、若者の定着につなげてまいりたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。しっかり市長、リーダーシップとっていただいて、若者、また女性がわくわく生き生きするような研究所であるとか、大学等が誘致できる環境づくりにしていただきたいと思います。 それでは次に、
中小企業振興条例の制定についてをお尋ねいたします。 まず、当議会における当該条例制定に係る議論の経過について確認しておきたいと思います。 私は、去る平成28年9月定例会におきまして、
中小企業への支援強化について質問をいたしました。その中で、
中小企業の稼ぐ力を向上させるためには、
中小企業の自助努力に加え、行政としてできる限りの支援を行うことが不可欠であり、
中小企業の意見を聞き、行政として可能な限り支援を行う意志を示すことが市が
中小企業振興を進めていく上で強いアピールとなり、呉市にふさわしい産業振興が実現できるのではないかという提案を申し上げました。その際、当局からは
中小企業が必要とする支援のあり方など市としての明確な方向性を示すため、条例制定も視野に入れ、より実効性のある振興策を検討し、
中小企業が一段と元気に活躍できるまちを目指していくという力強い御答弁をいただいたところでございます。 その後、昨年11月に市長選が行われ、新原新市長はくれ
ワンダーランド構想の中で
中小企業振興基本条例の制定を公約の一部に掲げて当選されたところであります。さらに、昨年12月定例会においても、同僚議員からの質問に対し、
中小企業の自助努力と創意工夫を市全体で支援するための条例制定に向けて取り組んでいくと表明され、制定に当たっては、これまで議会が行ってきた検討内容を踏まえ、
中小企業関係団体等の御意見も十分伺った上で検討していくと御答弁されました。そして、いよいよ平成30年度予算総体説明においては、
ワンダーランド構想実現に向けた主な事業として
中小企業振興基本条例の制定を掲げられたところであり、ようやく我々が要望してきた条例の制定が形になろうとしているところであります。 さて、私どもの会派は、先般、条例制定に先進的に取り組まれた新宿区のほか先進都市にお邪魔をし、その取り組み内容について調査をしてまいりました。そこで強く感じたことは、この条例を単なる理念条例に終わらせるのではなく、真に政策のかなめとなる指針としなければならないということでありました。その上で改めてお尋ねいたしますが、
中小企業振興条例を制定する目的、そしてその意義についてどのように考えておられるのかお伺いをいたします。
◎産業部長(種村隆) 呉市のこれまでの産業発展の下支えをしてきたのは
中小企業でございまして、元気な呉市を復活させるため、
中小企業のさらなる振興が必要であると思っております。そのための条例制定を検討しておりまして、目的、意義につきましては大きく二つあると考えておるところであります。 一つ目は、地域社会の活力の源として立地集積する
中小企業の重要性を明確にすること、そして自助努力と創意工夫に取り組む
中小企業を地域全体で積極的に支援することの必要性を示すことでございます。 二つ目は、
中小企業に果敢に挑戦する意欲と創意工夫を求め、価値ある産業の立地集積を推進して、企業価値をより高めていくことであります。こうした基本的な方向性を明確にすることで、本市経済のさらなる発展、それから市民生活の向上につなげていきたいと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) ありがとうございます。
中小企業の自助努力と創意工夫が前提にあり、地域全体で
中小企業を支援していくという方向性について確認することができたと思います。 それではさらに、条例の中身についてお聞きしたいと思います。 この条例を制定することによって、具体的にどのような施策を展開し、どのような成果を求めていくのか、当局のお考えをお願いをいたします。
◎産業部長(種村隆) 現在、条例の骨格、骨子を検討しております。 今後、先進都市の事例もよく研究させていただき、議員のほうから新宿区という御紹介もございました。そうした先進都市の事例をよく研究し、多少時間をかけてでも有識者、
中小企業関係団体や金融機関、また若者、それから女性経営者等で構成いたします懇話会におきまして丁寧に御意見をお伺いしながら、個々具体の内容を定めたいと考えております。あわせまして、
中小企業の自助努力と創意工夫を生かした事業活動の促進につながりますよう、さまざまなアプローチによります施策も検討いたします。 なお、
中小企業の振興に関する施策の検討に当たりましては、現状をしっかり把握して反映させることも必要でございます。そのため、条例制定後におきましても、
中小企業者を初めまして、関係者から御意見をお聞きする仕組みも盛り込めればなと考えております。
◆26番(片岡慶行議員) ありがとうございました。ただいまの御答弁の中で、
中小企業者等から意見を聞く仕組みをというお話がございました。先ほど申し上げましたように、我が会派は先進都市の事例について調査をしてまいりましたが、例えば新宿区の場合は条例の規定の中で、産業振興会議なるものを設置をし、同会議において産業振興に関する調査、審議をすることがうたわれております。さらに、毎年1回、主な施策の実施状況を取りまとめ、公表するとも明記されていたところでございます。 さて、ここからは我が会派からの提言でございます。先ほど当局からも若干御紹介がございましたが、呉には戦前から連綿と受け継がれてきたものづくりやまちの生い立ちとしての歴史的経験がありました。このたびの条例制定においては、その特徴を踏まえた呉らしい、呉ならではの条例にすべきであろうと考えております。例えば、本市には地元呉で事業を起こし、おおむね創業100年を越える企業、商店50社程度で組織する呉千年会という団体があり、100年から1,000年へを合い言葉に歴史と伝統の継承、そして地域経済の発展を目指しておられると聞き及んでおります。呉市はこれまで来てくれ店舗公募事業など創業や起業の支援に特に力を注いでこられましたが、これまで地元呉で頑張ってきた老舗企業などの応援も忘れてはならないと思います。 そして、呉には、国の組織としては相当の規模を要する海上自衛隊があります。そのような大きな組織の国の機関が地元呉にあるということは、地元貢献や公共調達という大きなメリットが生まれます。また、本市沿岸部には日新製鋼やIHIを初めとする大企業が多数所在しており、その所在は地元調達という
中小企業支援にもつながります。 さらに、これは呉市だけの問題ではありませんが、昨今の
中小企業経営の大きな課題として、人材不足や事業承継の問題があります。
少子高齢化等により従業員の確保が困難になるとともに、経営者の高齢化等に伴い経営の継続が困難な
中小企業が急激に増加するおそれがあります。条例の中身に具体的に規定するのは難しいものもあるかもれしませんが、これら呉市の特徴や
中小企業を取り巻く環境、諸問題を踏まえ、有効かつ柔軟な施策の展開が図られ、ひいては若者が就職したくなる
中小企業群が成長できるような条例を目指していただきたいと思います。 また、先ほど答弁のあった意見聴取の仕組みにつきましては、どのような形が最も望ましいのか懇話会等で議論していただき、各施策の検証と新たな施策につなげられる制度にしていただきたいと思います。当局におかれましては、これをよく検討いただき、真に実のある条例となりますよう御提言申し上げますので、よろしくお願いをいたします。 それでは最後になりましたけれども、将来を見据えた
子育て支援策の方向性についてお伺いをしたいと思います。 檜垣議員と重なる部分が多少あろうかと思いますが、御容赦をいただきたいと思います。
ワンダーランド構想の中で、
人口減対策の柱の一つとして
子育て支援策の充実を挙げられています。国は、消費税率の引き上げを財源とした幼児教育の無償化を進めていく方向で検討し、県も次世代を担う子供をめぐる環境づくりとして、子供の貧困対策やひろしま版ネウボラ、学びのセーフティーネットの強化など、未来への投資に重きを置いた予算編成となっています。市長は
子育て世代が暮らしやすいまちの実現を掲げられていますが、新年度予算において子育て支援に対する目玉というべき事業が見受けられない感じがいたしております。次世代を担う
子供たちへの支援は、将来を見据えて着実に実施していく必要があり、新原市政が本格化する平成30年度以降にわくわくする施策が練られるかもしれませんが、将来を見据えた
子育て支援策についてどう展望されているのかお伺いをしたいと思います。
◎
福祉保健部参事(山本雅之) 将来を見据えた
子育て支援策の方向性についてお答えいたします。 新年度予算におきましては、妊娠期から子育て期にわたる包括支援の拡充を掲げており、新生児聴覚検査や産婦健康診査等を新たに実施する予定でございます。あわせて、乳幼児等医療費助成や子育て支援センターの充実など
子育て家庭の応援にも引き続き取り組んでいくこととしております。これらの施策の実施によりまして、本市の
子育て支援策は一定程度の水準にあるものと考えております。しかしながら、保育所や
認定こども園に加え、放課後児童会を含めた
保育人材の確保、児童虐待対策への体制強化、今年度行った子供の生活に関する実態調査の調査結果、分析に基づく貧困家庭やひとり親家庭へのさらなる支援など対応すべき課題があることも認識しており、引き続き時代のニーズに呼応した施策展開を図っていく必要があるものと考えております。 また、子育て支援等について、情報発信をし、より多くの市民の方に子育ての各種支援制度を利用していただくとともに、子育てに関するニーズを的確にキャッチし、情報の双方向性を高めていくことも重要でございます。 いずれにいたしましても、国や県の動向を踏まえ、全庁的、横断的に検討していく中で、将来を見据えた
子育て支援策の実施に向けしっかりと取り組んでまいります。
◆26番(片岡慶行議員) わかりました。きょうの中国新聞の中に広島県も私立ですけれども、幼稚園の先生の給与に対しての補助をしていくということも出ておりました。保育事業に関しましては、呉市もこれまで待機児童を出さない努力をされてきたことは評価をしておるところでございます。しかし、幼児教育の無償化が実施されると、今まで以上に保育の受け皿が必要になり、施設整備とともに保育士の確保が急務となってくると思います。都市間競争が加速する中で、保育士の処遇改善については独自で給与の上乗せを行う自治体もふえているやに聞き及んでおります。呉市におきましても、先を見据えた早目の対応を求められているのではないでしょうか。呉市は他都市に引けをとらない
子育て支援策を実施しておりました。基礎はしっかりしております。だからこそ、今後は呉市モデルと言われるくらいの特色ある支援策を打ち出すことが、市長が掲げられている女性と若者の
チャレンジを支援し、女性や若者の人口流出を抑え、
人口減対策の一助としていただくことを提言といたしまして、私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(加藤忠二) 以上で片岡議員の
予算総体質問を終わります。 午後1時まで休憩をいたします。 午前11時47分 休 憩 ────────────────────────────── 午後1時00分 再 開
○議長(加藤忠二) 会議を再開いたします。 ──────────────────────────────
△
平岡正人議員の
予算総体質問
○議長(加藤忠二) 休憩前に引き続き、
予算総体質問を行います。 23番平岡議員。 〔23番
平岡正人議員登壇、拍手〕
◆23番(
平岡正人議員) それでは、同志会を代表して
予算総体質問をさせていただきます。 昼から私だけなんで、1人のために申しわけないんですけれど、よろしくお願いします。 私は、
行財政改革、くれ
ワンダーランド構想の実現並びに長期総合計画に掲げる将来都市像の実現を柱とした新年度予算について総体的に伺います。 予算概要にもありましたが、我が国経済は景気が緩やかに回復しており、今後雇用の増進や所得環境の改善などが行われる中での景気回復が期待されるものの、地方財政においては景気の回復は依然としてまだはっきり見えてこない、要は予断の許さない状況でもあると考えます。さらに、皆様御承知のとおり、呉市の人口減少や
少子高齢化の流れは全国かつ各市町に比べても著しい増加であり、さらにこれが今後も続くものと考えられます。昨年も申し上げましたが、この流れを抑制し、将来にわたって活力ある
まちづくりを創造していくことが我々共通の責務であると改めて考えているところであります。 さて、新年度予算の中で注目すべきは、新原新市長におかれてはこれまでの市長部局と市議会が協議して理解しながら進めてきた多くの事業や課題の継承を認識されながら、新たにくれ
ワンダーランド構想とその実現に向けた取り組みを導入されておられます。その編成努力は評価しつつも、この実現については特に市民の大きな関心事であり、我々も今後の展開を強い意識を持って注視していくところであります。市長はこのたび新たに掲げられましたこのくれ
ワンダーランド構想の実現について、先日その概要を説明されましたけれども、私はまだその具体的な目標あるいは実現化への具体的な取り組み維持の明確なイメージや認識づけに苦慮しているところであります。 我々は現在、この
ワンダーランド構想の実現に関し、多くの市民からワンダーランドそのものの意味とか実現への具体的な施策、すなわち何をどのようにいつまでにという質問を多数受けています。我々が具体的にこれらの疑義を理解し、市民に伝え、全市民と共通理解を深める意味からも、改めて
ワンダーランド構想の実現について市長の考えをお聞きいたします。 さらに、この構想を含めた就任1年目の新年度予算編成に関し、いかなる点に特に意を用いられたのか、市長の予算編成基本理念とその執行に向けた意志をあわせて伺います。 以下の質問は質問席から行います。 〔23番
平岡正人議員降壇、質問席へ移動〕
○議長(加藤忠二) 当局の答弁を求めます。
◎市長(新原芳明) 平岡議員から予算編成について一定のねぎらいと励ましの言葉をいただきましてありがとうございました。 御質問は、くれ
ワンダーランド構想について、またそれが予算でどういうふうに扱われたのかという御趣旨かと思いますので、お答えさせていただきます。 先日の予算総体説明でも申し上げまして、繰り返しになるので恐縮でございますけれども、現在我が国では一部の大都市を除くほとんどの地域において女性や若者の都会への流出に苦しんでおりまして、呉市もその例外ではございません。私は都会に出ていった子や孫を再び呉市に呼び戻すには、呉市が都会と変わらない、女性や若者がわくわく生き生きできるまちになることが一番の対策ではないかと考えているところでございます。 このくれ
ワンダーランド構想の実現に向けましては、平成30年度予算におきまして
検討委員会を設置いたしまして、専門家や有識者の意見を聞きながら施策の方向性を検討してまいります。あわせまして、呉駅周辺の整備に関して分科会を設けまして、検討を進めてまいる所存でございます。 なお、くれ
ワンダーランド構想につきましては、三つのビジョンと五つの宣言をお示ししておりまして、ビジョン1は自然と調和した未来志向の生き生きした呉を構築していく、ビジョン2は女性と若者の
チャレンジ支援と時代を先取る産業の創造、ビジョン3は世界に自慢できる交流都市への発展でございます。これらのビジョンは、いわば未来に向かっての夢と目標をお示ししたものでございます。 また、これに対しまして五つの宣言は、市長に就任したらまず取り組んでいくと申し上げたものでございます。宣言1は
子育て世代に住みやすいまちの実現、宣言2は
中小企業、経済を取り戻し、未来につながる事業の創造、宣言3は医療・介護サービスの充実発展と健康で生き生きとした生活の実現、宣言4は公平で隠し事のないクリーンな市役所行政を推進、宣言5は市長退職金市民評価制度に取り組んでいくものでございます。 一方で、市民の安心で幸せな暮らしを支え守ることが市役所の最大の役割でございますので、市民の生活に密着したさまざまな仕事について当たり前のことを丁寧に行うための予算を編成することを第一に考えました。また、議員御指摘のとおり、市長就任後の限られた時間での予算編成となりましたので、長期総合計画に基づく重点プロジェクト事業などこれまで議会や各種審議会などでの合意形成に基づいて進めているそれぞれの事業について、その経緯や内容を一つ一つ確認しながら、くれ
ワンダーランド構想との関係を整理してまいりました。結果として事業の中身がくれ
ワンダーランド構想と一致する点もかなりございましたので、これらの事業に私の掲げるくれ
ワンダーランド構想のそういう見方からの関連づけをいたしまして、それをつけ加えるという形で新年度の予算を編成したものでございます。 具体的に申し上げますと、宣言1の
子育て世代に住みやすいまちの実現につきましては、妊娠期から子育て期にわたる包括支援を予算で計上いたしました。それから、宣言2の
中小企業、経済を取り戻し、未来につながる事業の創造では、
中小企業振興基本条例を制定するという予算と
起業家支援プロジェクトを計上いたしました。それから、宣言3の医療・介護サービスの充実発展と健康で生き生きとした生活の実現では、目指せ健康寿命日本一プロジェクトを予算に計上しております。それから、宣言4の公平で隠し事のないクリーンな市役所行政の推進、これは予算にかかわらず日ごろから職員に指示をしているところでございますし、いろんな場所で私の覚悟として申し上げているところでございます。それから、宣言5の市長退職金市民評価制度に取り組むということにつきましては、これはこの制度のあり方の検討に取り組む事務的な経費を計上いたしております。
◆23番(
平岡正人議員) ただいま予算編成に関して市民生活に密着した予算編成意志、それと未来に向かって夢と目標を示す
ワンダーランド構想実現の具体策について市長の意志を伺いました。先行きの不透明な時勢であって、スタートしたばかりであります。市長の意志を我々も理解して、我々も呉市の将来に対する取り組みということをよく考えて、これを次世代に継承するよう協力したいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 これからは、予算の特徴的な事項といいますか、総体的に伺います。 まず、行財政管理指標としての市債残高は、平成27年度から3カ年連続して減少し、約100億円の削減となっていることに担当者各位の御努力に感謝いたします。
行財政改革の一手段として、くれ
ワンダーランド構想とか、将来都市像の実現を下支えする持続可能な財政基盤の確立というのが提唱され、またその具体策としては歳入の確保、歳出の抑制、将来負担の抑制に取り組むということですが、これらの目標としている効果と予想している課題があれば当局の考えをお聞きしたいと思います。特に歳出の抑制につきましては、先刻の片岡議員と重複するのは省き話しますが、逆に過度の抑制優先施策というのは、執行内容にもよりますけれど、ややもしたら予算を搾る余りに目標に対する逆効果が考えられて、市民の期待感とか、地域の活性化、取り組みの意識の衰退が危惧されます。事業の投資効果として地域の活性化が期待されることも理解すべきであって、このバランスを考慮せねばなりませんが、当局の取り組みの意志を伺います。
◎財務部長(阿原亨) まず、
行財政改革に取り組むに当たっての目標とする効果及び課題についてお答えをいたします。 平成30年度予算編成に当たっての基本的方針の一つといたしまして、
行財政改革をなお一層推進することといたしております。その主な取り組みといたしまして、歳入の確保、歳出の抑制、将来負担の抑制を掲げさせていただいております。歳入の確保といたしましては、今後利用する可能性が低い市有地の売却、貸し付けを進めるほか、収納率の向上による収入未済額の解消や受益者負担の原則に基づく使用料、手数料の見直しなどに取り組み、自主財源の確保に努めることといたしております。 また、歳出の抑制といたしましては、職員体制再構築計画に基づく職員数の適正化による職員人件費の縮減や既存事業をゼロベースで見直し、役割を終えた事業の徹底的なスクラップ、呉市公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の統廃合や管理運営方法の見直しなどを進めてまいります。さらに、将来負担の抑制といたしまして、建設地方債の計画的な活用に努め、市債残高の縮減を図り、交付税措置のある有利な市債を活用することといたしております。こうした取り組みを進めていくことにより、その効果といたしまして財政構造の弾力性を確保していくほか、本市の将来にわたる持続的な発展に向けて財政基盤の強化が図られるものと考えております。 課題といたしましては、厳しい財政状況の中にあっても施策の選択と集中をさらに進め、社会情勢の変化や新たな市民ニーズに対応した真に必要な事業を着実に実施していく必要があるものと考えております。 次に、歳出の抑制とその影響についてでございますが、歳出の抑制は歳出をカットすることだけが目的ではなく、既存の事業をゼロベースで見直し、役割を終えた事業をスクラップすることによりまして、真に必要な事業の財源に振りかえていくということを目的とするものでございます。 なお、歳出の見直しを進めるに当たりましては、市民の期待感や意欲を減退させることのないよう議会や市民の皆様に対して事前に丁寧な説明を行い、御理解と御協力をいただく中で進めてまいりたいと考えております。 議員御指摘のとおり、事業への投資によりまして地域経済への波及効果が期待されることも十分に認識しており、例えばこれまでも国の補正予算に積極的に呼応して経済対策にも取り組んでまいったところでございます。今後とも、財政の健全性の確保と必要な事業への投資とのバランスをとりながら、健全な財政運営を進めてまいりたいと考えております。
◆23番(
平岡正人議員) 了解しました。財政の健全性と事業投資のバランスには十分留意されて進められますよう望みます。また、歳出の抑制施策というのは、相応な市民への説明とか合意が必要でありましょうし、その立案、執行に当たっては我々とも十分協議されますようお願いいたします。 次に、くれ
ワンダーランド構想の実現の取り組みについて、これからは質問が多少具体的な事項になるとは思いますが、御了解ください。 まず、
検討委員会への付託ということで、この構想の実現に向けては有識者による
検討委員会を立ち上げ、施策の方向性を検討することとなっていますが、この委員会に何を付託するのか、委員の選定とか、検討内容、検討条件、あるいは市民意見の反映、目標とする時期などが考えられますが、しかしながら外部に頼るだけでなくて、呉市の自主的な目標は既に構想中であろうと思いますが、これらについて答弁願います。
◎企画部長(近藤昭博) 先ほど午前中に片岡議員にも御答弁申し上げましたので、重なる部分もございますので恐縮でございますけれども、まず
検討委員会では女性や若者がわくわくする呉を実現していくため、これから取り組むべき施策の方向性等につきまして幅広く御意見をいただきたいと考えております。そのため、委員の選任に当たりましては、さまざまな分野に精通した有識者として、例えば大学の先生でございますとか、関係行政機関の職員などの専門家のほか、市民意見を反映する方法についても現在検討を進めているところでございます。 検討していただく内容につきましては、例えば来年度早々に分科会を立ち上げる予定にしております呉駅周辺地区の案件で申しますと、駅周辺の商業施設のあり方やバス、タクシーの乗降や一般車の送迎スペースなど駅前広場の再整備、駅南側からのアプローチなど、駅周辺の都市機能のあり方について総合的な検討をお願いしたいと考えているところでございます。
◆23番(
平岡正人議員) 本件は、これからの呉市の基本構想の目玉となる、こういうものの実現を目指す重要案件でございますので、十分検討されて早期の具体化を図っていただきたいと思います。 次に、
ワンダーランド構想の実現ということで主要事業として掲げられた時代を先取る産業の創造ということで伺いますが、呉から日本を変える新しいモデル事業について、行政と産業の連携での新産業の創造が掲げられています。この新産業がいかに日本を変えていく産業になり得るか、私も大いに期待しているところですが、これの業種とか規模あるいはその産業が全国に発信するであろう情報など呉市が目標としている市民産業のイメージを伺います。
◎産業部長(種村隆) 新たな産業として考えておりますのが、農業、漁業と体験型の観光あるいは重工業とクルーズ観光との融合、さらには高付加価値の6次産業化、エンターテインメント産業など呉市にこれまでなかった産業を考えておるところであります。また、若いカップルや学生などが集い、楽しめる魅力的な場所も必要であるなという感じも持っております。さらには、テレワーク、グランピング施設やゲストハウスの運営などまだまだこれから成長が見込まれる産業も想定しておりまして、こうした事業を展開しようとする若者を応援したいと考えております。 新年度予算におきましては、午前中の答弁にもございましたけれども、
起業家支援プロジェクトを立ち上げまして実施していくわけでございますが、これが新産業創出への第一歩であるという形で位置づけております。誰もが多様な夢に向かって
チャレンジできるまち呉市を県内外にPRしていくことで、起業を目指す若者などが呉市に集まり、地域が活性化していく取り組みを推進していきたいと考えております。
◆23番(
平岡正人議員) 掲げてすぐですので、余り具体的な答弁を求めたわけではありませんけれども、呉市が日本を変えていくモデル事業、すばらしい一つの目標だと思いますから、今事前の取り組みの真っ最中ですよという答弁だと思いますけれど、今後の新産業の立ち上げについては引き続き努力されますように申し入れておきます。 次に、懸案の私の話なんですけれど、ワクワク島ライフというところで、安芸灘大橋通行料の無料化と時期について伺います。 安芸灘の橋は、無料化につきましてはとびしま4島住民の悲願として長年さまざまな努力を重ねてきたところでありますし、この課題につきましては多くの方々の努力にもかかわらず、いまだに有料の架橋でありますし、瀬戸内の架橋の中でもこの規模の橋の通行料が有料という事例はありません。また、この橋はとびしま4島住民にとっては紛れもなく生活道路であり、迂回する道路もございません。新原新市長がこの課題に取り組まれると明言されたことに対して、呉市民、特に
安芸灘諸島の住民の皆さんは、皆さんの想像以上に真剣に大きな期待を持って注目をしているところでございます。さきの本会議においても同僚議員が質問されましたけれど、その当時では私には具体的な答弁は聞けなかったと記憶しております。市長におかれてはこれまでの職務の経歴、それから人的資源などのツールを数多く持っておられると思いますが、
安芸灘諸島のみならず、地域の活性化とか活力づくり、あるいは生活ツールの確保などのために無料化に対する今までの関係各位の努力も大いに参考にされまして、地域活性化の第一歩として早期の解決を図っていただきたいと思います。安芸灘大橋通行料の無料化に対し、今後どのように政策立案し、県や国に対していかに働きかけていくのか、その時期などもどのように考えておられるのか、取り組みの考えを開示願います。
◎
都市部参事(濱井義樹) 御承知のとおり、安芸灘大橋は有料道路事業として建設された道路橋でございまして、平成28年度末時点での未償還額は約41億円であると伺っております。安芸灘大橋の無料化のためにはこの金額の清算が必要でございますので、本市としましてもこれまで通行料金収入の増加に向けて利用促進などに努めてまいったところでございます。しかしながら、議員のおっしゃるとおり、安芸灘大橋は安芸灘4島にお住まいの方々にとって通勤や通学、通院などに欠かせない生活道路でございます。また、市民生活の維持や観光振興、地域経済の活性化等、地域の魅力づくりという面からも安芸灘大橋の無料化は大きな課題でございますので、こうした安芸灘エリアの活性化のためにも広島県等の関係者との協議の場を設け、スピード感を持って取り組んでまいるものでございます。
◆23番(
平岡正人議員) 未償還額の清算、この手法は今までも多くの方々の意見、研究がございます。ぜひ、そういう方々の研究内容も勉強されて県議会、県、国との協議を重ねていただきますよう強く申し入れておきます。通行料無料化は、同時に、先ほどおっしゃったように、地域の魅力づくりのスタートになります。スピード感を持って対処いただきますよう再度申し入れます。 次に、将来都市像の実現への課題のうち、
都市づくりと人づくりについて質問します。 まず、今回新規に産業競争力のさらなる強化施策として、新産業団地の造成の検討に供する適地調査を実施することが計上されました。これは、当市産業競争力の強化に資する事業として大いに評価いたしますが、可能な限り早期に計画が具体化されるよう各位の御努力を期待しております。これに関して、どのような業種の産業を誘致し、その時期などについて目標がございましたら答弁願います。
◎産業部長(種村隆) 本市の産業団地は、平成28年度から今年度平成29年度にかけまして順調に分譲が進みまして、現在でも企業の投資意欲は活発でございます。複数のお問い合わせをいただいている状況でございます。そうした中、内陸部の苗代工業団地が完売状況になりましたので、新年度新たな産業団地の適地調査を行い、あわせまして事業収支の試算、それから事業効果を検証して造成の可否を決定したいと考えております。 なお、誘致を目指します企業の業種ということでございます。雇用創出効果の高い製造業等でございまして、独創的な技術やトップクラスの生産量あるいは販売量等有するオンリーワン、ナンバーワン企業を想定しております。 また、スケジュール概要といたしましては、用地買収、造成が完了するまで、おおむね4年から5年程度考えておりますけれども、分譲時期、これは企業ニーズの把握と丁寧な情報提供等行いまして、時期を逸することのないよう早目の対応に努めていきたいと考えております。
◆23番(
平岡正人議員) お仕事重なるかもわかりませんけれど、ニーズがある、ニーズが予測される時期に機を逃さずにやるのが事業でありまして、早期の着工、分譲、完成してから売ろうかじゃなくて、完成途中でも営業の努力をされますようよろしくお願いしたいと思います。 次に、都市基盤整備ということで伺いますが、インバウンドを含む観光客の回遊性の機能の向上ということで、青山クラブの耐震診断とか、市民の体力向上に資する拠点スポーツ設備ということで、そういうもの、それから安心・安全な都市創造のための消防庁舎の整備など、高次都市機能の強化等が計上されていますが、これらはいずれも重要な事業として大いに賛同したいと思います。しかしながら、別途都市基盤整備も重要であって、今回は例えば道路について、例えて伺いますが、主要地方道呉環状線の整備、呉線を南北に横断する既設道路の整備、あるいは休山トンネルから広島呉道路への連結道路の整備なども喫緊の基盤整備課題だと考えています。これらの道路整備網については、以前にも申し入れたと思いますが、呉市の道路網の将来についていかに考えておられるか伺います。
◎
都市部参事(濱井義樹) 平成27年3月に全線開通しました東広島・呉自動車道に続き、休山新道の4車線化につきましても、現在平成30年度中の完成に向けた工事を進めていただいております。道路網の整備に際しましては、こうした市域の軸となる幹線道路とこれらに接続する道路のネットワーク化を計画的に推進していくことで都市基盤整備の効果は格段に向上するものと考えております。 その中で、御指摘の主要地方道呉環状線につきましては、広島県の道路整備計画2016に記載がございますとおり、警固屋音戸バイパスと東広島・呉自動車道の連絡強化のための警固屋工区、阿賀南工区の事業を進めていただいているところでございます。また、JR呉線を南北に横断する中央地区の道路ということになりますと、現段階におきましては高さが低く、狭隘なアンダーパスか平面踏切が目立つ状況でございますので、今後進めていく呉駅周辺地区の整備の中では連続立体交差化も視野に入れた検討が必要であろうかと考えております。当然ながら、休山新道と広島呉道路をスムーズに結ぶ道路整備の必要性も十分に認識しているものでございます。 しかし、こうした幹線道路につきましては、国道、県道のネットワークでもあり、呉市単独での整備は不可能でございますので、これまでにも増して国、県との綿密な協議を進めてまいりたいと考えているものでございます。
◆23番(
平岡正人議員) わかります。道路基盤整備というのも市長が掲げられたくれ
ワンダーランド構想の趣意にかなう施策だと私は考えますので、これまで以上に関係省官庁との協議を重ねて、呉市だけではできませんというのはいつでも言えますから、まず協議を重ねて具現化を図られますよう、これはポートピアについても同じですけれど、今までの資料に、今回の資料にポートピアというのが余り見えないと思いますが、これについても
ワンダーランド構想の趣意にかなうものと私は考えておりますので、これも含めて具現化を図られますよう申し上げます。 次に、人づくりということで、呉市教育費予算の編成について質問いたします。 学校教育の取り組みにつきましては、呉市児童生徒の教育レベルの向上とともに、郷土愛を育み、呉市を愛する成人として育っていくこと、すなわち郷土愛の醸成あるいは現在呉モデルとして評価されている呉市教育の向上に向けた市教委の御努力と成果に昨年に引き続いて感謝申し上げます。現在、
少子高齢化のしわ寄せが小中学校生徒数の減少に直接影響し、呉市教育運営の困難さも予想される中で、市のさらなる教育レベルの向上に向けて新年度予算の編成において市教委が特に意を注いだ重点事項、さらに長期の教育将来像についてお聞かせください。
◎教育長(中村弘市) 呉市のさらなる教育レベルの向上に向けての重点事項及び呉市の教育将来像についてのお尋ねでございますけれども、
教育委員会といたしましてはこれからの時代をしっかりと見据えた上で、次の2点に重点を置いて特に取り組んでいきたいと思っております。 1点目は郷土を愛し、郷土を誇りに思う心を育む教育の推進でございまして、2点目といたしまして呉市が全国に先駆けて取り組んでまいりました小中一貫教育の取り組みを基盤といたしまして、新学習指導要領でもうたわれておりますけれども、これからの新しい時代を切り開いていくために必要な資質、能力の育成を目指して、主体的、対話的で深い学びとなるような教育活動を推進してまいりたいと考えております。こうした取り組みを進めるために新年度予算編成においては、ふるさと子ども夢実現事業やものづくり体験事業、さらには日本遺産を題材とした道徳学習プログラムの全市展開など豊かな感性と郷土を愛する心を育む教育活動をより充実させながら継続実施してまいりたいと考えております。 また、新規事業といたしまして、タブレットを活用した教育を推進することとしておりますけれども、他都市の先進的な事例も参考にしながら、現在の
グローバル化や情報社会への適応など社会の急激な変化に主体的に対応できる資質、能力の育成を図ってまいりたいと考えております。こうした取り組みを通して呉市教育が目指す夢を持ち、夢を語り、志を抱く、こうした児童生徒の育成を力強く進めてまいりたいと考えているところでございます。
◆23番(
平岡正人議員) 御答弁の中の主体的、対話的で、深い学びとなる教育活動の推進とおっしゃいました。これは大いに私も賛同いたしますし、さらに新規のIT教育について、全国をリードできる成果を得るように、スタートが遅かったかもわかりませんけれど、呉市
教育委員会であれば早期に全国をリードできる成果を出せ得るものだと私は期待しておりますので、これについては頑張っていただきたい。市長の答弁にもありましたように、
子供たちの将来が明るくなるような教育を望んでおります。 以上、新年度予算について、総体的に質問をさせていただきました。特に、くれ
ワンダーランド構想の実現に向けた取り組みはまだ具体策が完全に理解というか、言えないというか、まだ私は把握できない中においても、新しい呉市の創造テーマであります。安芸灘大橋、これも加えて、私は期待とともに注視、注目すべき課題だと認識しております。大きな期待を持って
予算総体質問といたしますが、最後に以前から言いますように職員の資質を高めて、この予算が全職員、現場の最先端、第一線の職員まで私の担当している業務の予算はこれだというぐらいの理解を皆さんに持たせてください。 以上で私の質問といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(加藤忠二) 以上で平岡議員の
予算総体質問を終わります。 残り7名の方の質問は後日行うことといたします。 ──────────────────────────────
○議長(加藤忠二) 本日はこれをもって散会いたします。 午後1時40分 散 会 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 呉市議会議長 加 藤 忠 二 呉市議会議員 檜 垣 美 良 呉市議会議員 片 岡 慶 行...