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09月29日-04号

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  1. 呉市議会 2020-09-29
    09月29日-04号


    取得元: 呉市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-02
    令和 2年第5回 9月定例会       令和2年第5回(定例会) 呉市議会会議録 第4号令和2年9月29日(火曜日)呉市議会議事堂において開議(第4日)出席議員       1番  上 村  臣 男       2番  阪 井  昌 行       3番  檜 垣  美 良       5番  奥 田  和 夫       6番  山 上  文 恵       7番  谷 本  誠 一       8番  沖 田  範 彦       9番  土 井  正 純       10番  中 原  明 夫       11番  光 宗    等       12番  山 本  良 二       13番  梶 山  政 孝       14番  谷    惠 介       15番  井手畑  隆 政       16番  藤 本  哲 智       17番  田 中  みわ子       18番  定 森  健次朗       19番  橋 口    晶       20番  岡 崎  源太朗       21番  石 崎  元 成       22番  神 田  隆 彦       23番  渡 辺  一 照       24番  林 田  浩 秋       25番  片 岡  慶 行       26番  岩 原    昇       27番  北 川  一 清       28番  加 藤  忠 二       29番  福 永  高 美       30番  小 田  晃士朗       32番  森 本  茂 樹 欠席議員       4番  藤 原    広       31番  中 田  光 政 説明員  市長       新 原  芳 明  副市長      小 松  良 三  総務部長     阿 原    亨  総務課長     岡 本  茂 宏 議会事務局職員  事務局長     秦    和 久  事務局次長議事課長           小 松  史 洋  議会総務課長   山 根  慶 子  議事課主査    石 本  史 紀      ──────────────────────────────            議  事  日  程 (第 4 号)                         (令和2年9月29日 午前10時開議)第1 議第107号 令和元年度呉市病院事業会計決算認定について   議第108号 令和元年度呉市水道事業会計利益の処分及び決算認定について   議第109号 令和元年度呉市工業用水道事業会計利益の処分及び決算認定について   議第110号 令和元年度呉市下水道事業会計利益の処分及び決算認定について   議第111号 令和元年度呉市一般会計決算認定について   議第112号 令和元年度呉市国民健康保険事業事業勘定特別会計決算認定について   議第113号 令和元年度呉市国民健康保険事業(直診勘定)特別会計決算認定について   議第114号 令和元年度呉市後期高齢者医療事業特別会計決算認定について   議第115号 令和元年度呉市介護保険事業保険勘定特別会計決算認定について   議第116号 令和元年度呉市介護保険事業サービス勘定特別会計決算認定について   議第117号 令和元年度呉市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計決算認定について   議第118号 令和元年度呉市公園墓地事業特別会計決算認定について   議第119号 令和元年度呉市地域下水道事業特別会計決算認定について   議第120号 令和元年度呉市集落排水事業特別会計決算認定について   議第121号 令和元年度呉市地方卸売市場事業特別会計決算認定について   議第122号 令和元年度呉市野呂高原ロッジ事業特別会計決算認定について   議第123号 令和元年度呉市駐車場事業特別会計決算認定について   議第124号 令和元年度呉市内陸土地造成事業特別会計決算認定について   議第125号 令和元年度呉市港湾整備事業特別会計決算認定について   議第126号 令和元年度呉市臨海土地造成事業特別会計決算認定について   議第127号 令和元年度呉市財産区事業特別会計決算認定について                         (以上21件 決算特別委員長報告)第2 新年度に向けての会派からの提案について      ──────────────────────────────会議に付した事件 日程のとおり      ──────────────────────────────委員会審査報告書総括表及び議員の賛否状況 末尾に掲載      ──────────────────────────────             午前10時00分     開   議 ○議長(森本茂樹) これより本日の会議を開きます。 本日の会議録署名者として1番上村議員、18番定森議員を指名いたします。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 諸般の報告をさせます。 議会事務局次長。              〔小松史洋議会事務局次長朗読〕                                呉市議会報告第14号               諸  般  の  報  告1 受理した委員会の審査報告書は次のとおりである。   決算特別委員会報告書                    2通      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 日程に入ります。 この際、お諮りいたします。 本日の日程に掲げております各議案に対する委員会の審査の結果は、お手元に配信しております総括表により御承知を願い、委員長の報告は省略することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定されました。      ────────────────────────────── △日程第1 議第107号外20件 ○議長(森本茂樹) 日程第1、議第107号令和元年度呉市病院事業会計決算認定について、外20件を一括して議題といたします。 委員長に対する質疑の通告はありません。 これより討論に入ります。 5番奥田議員。               〔5番奥田和夫議員登壇〕 ◆5番(奥田和夫議員) それでは、日本共産党の立場から議第118号公園墓地事業、議第127号財産区事業の2事業を除く全会計に反対の立場で討論してまいります。 反対の第1は、大型開発優先の事業になっていることです。 阿賀マリポリス地区は、売却が進まないものですから、新原市長の代になりまして売却の値段をさらに造成金額の3分の1以下に引き下げて売却をして、事業の失敗のツケをさらに市民に回してくるというやり方になりました。そして、市長御自身の一番の政策でありますくれワンダーランド構想を進められておりますが、この再開発の呉駅周辺地域総合開発の推進は事業規模財政規模も示されておりません。また、市民の意見も求められておらず、見通しが示せない点では、阿賀マリポリス地区と同じであります。そして、コンパクトシティーの実現に向けて呉市立地適正化計画を策定し、周辺に市民が住めないようなまちづくりを展開しております。 こうした大型開発事業の一方で、災害復旧は遅れており、河川の復旧は84%、しかも完了まで令和5年とも、それ以上とも言われて展望が示せない状態です。農地の完了は僅か4%で、農業をやめろと言わんばかりであります。消費税の増税や新型コロナウイルス感染症等で苦しむ中小零細企業経営者への手だても不十分で、事業を続けることすら困難になっております。福祉の分野では、国民健康保険では保険料を払えない人から保険証を取り上げて、資格証明書を発行して病院にかかれないようにしております。困っている市民を助けるのが政治の責任であるのにそれを放置する、このような自己責任、新自由主義的な政治は即刻改めるべきであります。 反対の第2は、国に対して呉市民が必要なことを求めることができない政治になっている点であります。 国が済生会呉病院と呉市医師会病院を統廃合の対象に打ち出しましたが、2つの病院とも市民にとって大切な役割を果たし、統合も廃止も許されないものです。新型コロナウイルス感染症でベッド数が足りないのははっきりしているのに、国に撤回を求めることすらできません。そして、国が求めるままに職員の削減に走り、非正規雇用の職員の割合が増えてまいりました。 病院事業では、看護師の欠員が出て、事業そのものに支障を来しております。決算委員会でも、会計年度任用職員など期限付では雇用が難しいと答弁されております。呉市のこうした職員体制では、市民に責任の持てる業務に取り組むことはできなくなります。あくまで正規雇用を基本にして、しっかりした雇用体制に組み替えるべきであります。 第3は、全国一律休校要請をそのまま受け入れて、十分な説明もないまま実行して、児童生徒や保護者に深刻な混乱と被害を引き起こしました。 特別教室への空調設備が680教室中145教室しか設置されておらず、いつまでに設置できるのか見通しさえ示せませんでした。しっかりと児童生徒に目を向けた教育に改めるべきであります。 第4に、戦争する国に向けての決算になっていることです。 護衛艦「かが」の空母化の中止を国に求めることをせず、さきの戦争により、呉市民に多大な被害を与えたにもかかわらず、鎮守府開庁130周年の事業化を行ったことは、許されないことです。 自衛官募集事務、これは自衛隊の任務が大きく変わり、専守防衛ではなく、他国への攻撃に集団的自衛権を行使できるようになったことなどから、多くの市民から中止を求められているものです。決算特別委員会で当局が情報提供を正当化した理由の自衛隊法第97条や第120条は、あくまで自衛隊は資料の提供を求めることができるという規定で、最終的には自治体が判断するものです。それを17歳、18歳の男女1,847名の住所、氏名、生年月日、男女別の名簿を本人の承諾もなく、紙媒体で提供しています。県内では23自治体のうち5自治体、中核市60自治体のうち17自治体しか提供しておらず、少数派であります。戦前、役場には兵事係が置かれ、徴兵年齢に達した成年男子の名簿を連隊区司令部に提出し、徴兵検査が実施され、赤紙、召集令状を届けるのは、その兵事係でした。しかし、戦後、戦争の放棄と戦力の不保持を明記した憲法の下でこの兵事係は置かれず、行政も地方自治の明記の下、国家の下請機関から住民福祉の機関へと転換しました。にもかかわらず、自衛隊への名簿提出は…… ○議長(森本茂樹) 残り3分です。 ◆5番(奥田和夫議員) (続)従来の閲覧から積極的な協力にランクアップし、戦前に戻ったように感じられます。新原市長の下で直ちに改めていただきたいと思います。 企業会計は、独立採算を執っていることから反対をいたします。 最後に、水道事業は、株式会社水みらい広島に職員を4人派遣しておりますが、これは水道事業の民営化への道であります。こういう水道事業に、未来はないと申し上げておきます。 消費税の問題は、増税された決算であると同時に、国に納付しなくてもよい、納めなくてもよい使用料、手数料にまで転嫁をして、市民から取り上げて市に取り込んでおり、こういうことをしてまで市の財政に入れなくてもよいわけでありまして、市民に冷たい市政と言わなくてはなりません。 以上を述べて、反対討論といたします。 ○議長(森本茂樹) 17番田中議員。               〔17番田中みわ子議員登壇〕 ◆17番(田中みわ子議員) 私は、仁友会を代表して、令和元年度決算に関わる全ての議案に対し、賛成の立場で討論いたします。 令和元年度予算は、被災前の当たり前の生活を取り戻すという豪雨災害からの着実で力強い復旧・復興を基本として編成されたものと理解しております。一般会計の決算は、歳入1,089億3,318万円、歳出1,072億8,442万円と2年連続で1,000億円を上回る規模となっております。特に、評価すべき事項としては、財政状況の改善と歳入の確保の2点が上げられます。 1点目の財政状況の改善では、実質公債費比率9.3%、将来負担比率74.4%など財政健全化を示す指標が着実に改善されております。特に、注視された財政調整基金については、予算編成時点で枯渇することが危惧されておりましたが、今回の決算では59億円余りまで復元されております。 2点目の歳入の確保では、ネーミングライツやふるさと納税など種々の取組を確認いたしましたが、その中でも特に市税収納率については98.95%で3年連続県内第1位を確保しており、高く評価しております。今後とも全ての項目に聖域を設けず、呉市全体で取り組み、さらなる成果を期待いたします。 病院事業会計につきましては、令和元年度純損失約5,292万円の結果、未処理欠損金が3億1,879万円となり、引き続き厳しい状況となっております。これは、医師不足の影響もありますが、ほとんどが患者数の低迷によるもので、第3次呉市病院事業改革プランに基づき、経営改善に取り組んでいるのですが、現在の地域医療の在り方に踏み込んだ抜本的な経営戦略の見直しに着手する時期に来ていると考え、今後の取組に期待いたします。 最後に、上下水道局ですが、水道事業会計では1億1,708万円、工業用水道事業会計では9,717万円、下水道事業会計では3億7,897万円を確保しています。事業内容としては、各施設の計画的改築更新など、引き続き呉市上下水道ビジョンの着実な推進と災害で被災した上下水道施設の一刻も早い復旧を期待いたします。 最後になりますが、今後の呉市としては、これまでの災害復旧期から将来を見据え、災害に強い幸せで魅力的な都市を目指した復興期に移行されます。また、現時点では、いまだ終息が見えない新型コロナウイルス感染症への対応や日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の高炉休止による地域経済をどう活性化するかなど、喫緊の課題への積極的な取組が求められています。その一方で、健全でバランスの取れた財政運営の確保は自治体の使命であります。最善の努力を求めて、仁友会の賛成討論といたします。 ○議長(森本茂樹) 6番山上議員。               〔6番山上文恵議員登壇〕 ◆6番(山上文恵議員) 私は、社民党呉市議団として、議第107号令和元年度呉市病院事業会計決算認定についてから議第117号令和元年度呉市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計決算認定についてまで11決算認定に対しまして反対討論を行います。 これらの決算認定反対理由は、まず1点目に、市民生活に多大な影響をもたらし、消費の落ち込み、景気の悪化を加速させる消費税及び地方消費税の税率が引き上げられていることに伴う金額が入っているからです。 2点目に、行財政改革のさらなる推進が行われた決算であるためです。正規職員が少なくなっていることで起こる市民サービスへの低下を非正規職員、再任用職員の皆さんがカバーしてくださっていることに感謝をしていただきたいと思います。非正規職員、再任用職員の処遇改善を図っていただきたいと思います。 3点目に、国によって個人財産や税の金額が勝手に把握され、管理されることに対して、個人のプライバシーが守られることはないと思います。また、個人情報保護条例があるにもかからず、情報が漏えいされ、世の中に流出するかもしれない危険が潜んでいるマイナンバー制度の推進が入っている決算であるためです。 4点目に、命を支える水事業の根幹である宮原浄水場の管理に指定管理者制度の導入を図られました。その決算であるために、反対をいたします。指定管理の職員に対して技術の継承もされており、指定管理の方向が広島県の行おうとしている水道広域連携協議会への参入を考えて進めていると思うからです。そして、このことは将来において民営化への方向に突き進むものだと思いますので、今反対をしておかないといけないと思っております。 5点目に、国の政策誘導により立地適正化計画地域公共交通網形成計画を立てるために動き始めた年度であり、呉駅周辺地域総合開発の推進が図られており、呉市の未来像を提案される決算であります。しかし、これらの政策には期待よりも不安を感じています。コンパクトにまとめ上げるまちが住みよいまちでしょうか。いろいろなまちがあって、それぞれの特徴の中での暮らしが選べるのが住みよいまちではないでしょうか。呉駅周辺地域中核都市にふさわしい都市機能を持つようにしたいとの願いがあってもよいとは思いますが、着手には膨大な予算と強力な民間の力が要ります。果たして手を挙げてくださる民間業者がいるかどうか大変疑問であります。立地適正化計画によって、まちの中心部に様々な機能を集約しようとされておりますが、地震、津波などの災害が起こったときには、果たして集中させておくことがよかったと言えるでしょうか。私は大変疑問に思えてなりません。また、同じく国の政策誘導によって病院の統廃合を図ろうと、呉市の病院が名指しされております。呉市の特徴でもあり、市民の命を守っていただいている病院を減らすことはとんでもありません。 以上、5点の理由から11決算認定について反対をいたします。 呉市の地形の特徴である急傾斜地は、呉市を発展にも結びつけてくれた特徴であると私は思っております。その急傾斜地のまちを安全に暮らしていけるように、長い年月をかけて工事をして、市民を、まちを守っていただいています。特徴あるまちを大事にし、特徴あるまちとともに発展していくことが呉市に住んでいる私たちの使命ではないでしょうか。そのための努力が含まれている決算でもあります。全てを否定するものではありませんが、反対せざるを得ないことに悲しさも感じております。 最後に、新型コロナウイルス感染症による多くの発症者が出ております。発症された皆様の一日も早い回復と感染症の終息を願っております。もうこれ以上拡大しないように、市民一人一人の行動が問われています。そのためにも、感染しているかどうか心配な方々がPCR検査を受けられやすい環境整備をお願い申し上げまして、私の討論といたします。 ○議長(森本茂樹) 7番谷本議員。               〔7番谷本誠一議員登壇〕 ◆7番(谷本誠一議員) 私は、議第111号令和元年度呉市一般会計決算認定について、自然共生党の立場から反対討論をいたします。 まず第1に、呉駅周辺地域総合開発基本計画策定費として1,500万円の歳出についてであります。 これは、旧そごう呉店の1、2階部分のBゾーンを呉駅前広場の拡張部分として取り入れる計画策定となっています。旧そごう呉店の建物は、呉市も開発組合の一員として他の2者の権利者と共同して全てを開発業者に売却し、かつ呉市の政策を反映させた上での民主導の開発にするべきです。それを一部呉市が取得することとなり、未来永劫その維持管理費ボディーブローのごとく利いてきますし、公共施設等総合管理計画における令和22年度までに箱物総床面積の3割を縮減するという大目標に対し、足を引っ張ることになります。ましてや、アーバンデザインセンターたる新たな公共空間設置はもってのほかです。しかも、この決算額のうち96万円は、旧そごう呉店の仮囲いに5つのパネルを設置したことによるものです。基本計画発表は、令和2年度初頭でしたが、それより1年も前に、決まってもいない計画のイメージ図をいち早くパネル化して市民を先導しました。これは無駄な血税投資であって、市長の諮問機関たる本計画策定に係る懇談会の意向を酌み、早々と決め打ち公表したと言われても仕方ありません。少なくともこの支出は、はっきり無駄と言えます。 そもそも懇談会は、東京から3名の学者や有識者を招聘し、呉市の実情や歴史を無視し、大都会風の大型開発を目指す、身の丈を知らない提案です。しかも、諮問機関の委員を遠方から呼び寄せ、毎回その出張旅費を会議出席報酬とは別途支給するのは無駄に輪をかけています。地元のことは、事情に精通する地元の有識者に提案してもらうのが筋でしょう。 第2は、同基本計画策定に関して、呉駅前をスマートシティーの拠点と位置づけ、そのために次世代モビリティー社会実験を970万円も掛けて実施したことです。 具体的には、トヨタ社製水素燃料電池バスSORAを使っての市内循環運行です。あわせて、株式会社NTTドコモが開発したモデル製品たる自動運転カートの展示です。市民からは、呉市はこれらを走行させるのかとの質問が早速ありました。しかしながら、すぐ実用化するのが不可能であることは誰の目にも明らかです。なぜなら、SORAの価格は1億640万円、2人乗りニューコンセプトカートの制作費は1億円で、まだ実用化されておらず、管制室も必要です。おまけに、水素燃料ステーションは、呉市内に僅か1か所で、その場所は、阿賀マリポリス地区の隣と、中心部から離れており不便です。車両の自動運転走行にしても、道路交通法が改正されない限り、現段階では道路での走行は不可能です。 一方、一般的な社会実験の意味は、新たな制度や技術などの施策を導入する際、場所と期間を限定して試行することで、有用性を検証したり、問題を把握し、時にはその施策の本格導入を見送るかを判断する材料とするものとされています。最初から導入が時期尚早であるにもかかわらず、貴重な血税を使って強行したのは大問題です。ただ、社会実験の定義の補足として、地域住民との意見交換、並びに周知と合意形成も兼ねているとされています。ということは、この二次的意義である市民啓発のみがその目的だったことが分かります。もちろん、これはあくまで一次的意義を有していることを前提とするはずです。にもかかわらず、決算特別委員会での当局の答弁は、社会実験には実装を見据えたものとほかに反映させるものと2種類あり、このたびは後者であるとの詭弁を用いられました。この場合の反映させる対象とは、呉駅周辺地域総合開発基本計画だというのです。裏を返せば、現段階では実現不可能な施策を基本計画に反映させることとなり、計画そのものに無理があることを暴露する結果となりました。 第3は、ドローンによる柑橘防除実証実験事業です。これは、農薬の空中散布で農家の労務軽減を図り、平成30年度に続き2年度目の支出で130万円です。その効果を見極めた上で、かんきつ農家での実用化を目指しており…… ○議長(森本茂樹) あと3分です。 ◆7番(谷本誠一議員) (続)令和2年度は農業者、農協、農家がそれぞれ費用を負担して、3回の実験を対象農地を80アールにまで広げて行おうとしています。確かに、農薬散布の労力は12分の1で済み、それに係る費用も10アール当たり3,000円から5,000円です。ただし、既存の手作業とのコスト比較は最後まで示されませんでした。問題はこのことより、むしろ発がん性があると言われている農薬を空中散布すれば、近隣の人家に影響が及ぶことです。幾ら1.5メートルの低空から飛ばすとはいっても、風に乗って有毒噴霧が浮遊することには変わりありません。この様はちょうど受動喫煙に似ています。しかも、県の補助に連動し、平成15年度から平成18年度まで松くい虫防除のため、ヘリコプターによる農薬空中散布をして健康被害があるため断念した苦い教訓があるのです。逆に、農薬空中散布が普及すれば、人体の健康に悪影響を及ぼすことになります。ちょうど、昭和30年代に化学肥料を開発し、農協が農家に販売することで労力縮減に寄与しました。しかし、それがあだになって土地が痩せこけ、結果、ひ弱な作物に害虫がつき、雑草が生い茂ることに対して、農薬をまいたため、ますます農業が衰退していったのです。近代農業における負の歴史の二の舞は絶対避けねばなりません。目先の便益さを追求するあまり、自然を甘く見たことのツケが回ってきたと言えましょう。 以上、大きくこれらの理由から本決算認定に断固反対するものであります。 ○議長(森本茂樹) 以上で討論を終結いたします。 これより採決に入ります。 まず、議第111号令和元年度呉市一般会計決算認定についてを電子表決システムにより採決いたします。 議席にある表決ボタンが点滅していることを確認してください。 本件に対する委員長の報告は認定であります。 本件は委員長の報告のとおり認定することに賛成の方は賛成のボタンを、反対の方は反対のボタンを押してください。             〔賛成・反対者ボタンにより表決〕 ○議長(森本茂樹) ボタンの押し忘れや押し間違いはありませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(森本茂樹) なしと認めます。よって、採決を確定いたします。 賛成多数。よって、本件は認定されました。 次に、議第108号令和元年度呉市水道事業会計利益の処分及び決算認定についてから議第110号令和元年度呉市下水道事業会計利益の処分及び決算認定についてまで、以上3件を一括して電子表決システムにより採決いたします。 議席にある表決ボタンが点滅していることを確認してください。 本3件に対する委員長の報告は可決及び認定であります。 本3件は委員長の報告のとおり可決及び認定することに賛成の方は賛成のボタンを、反対の方は反対のボタンを押してください。             〔賛成・反対者ボタンにより表決〕 ○議長(森本茂樹) ボタンの押し忘れや押し間違いはありませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) なしと認めます。よって、採決を確定いたします。 賛成多数。よって、本3件は可決及び認定されました。 次に、議第107号令和元年度呉市病院事業会計決算認定について、議第112号令和元年度呉市国民健康保険事業事業勘定特別会計決算認定についてから、議第117号令和元年度呉市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計決算認定についてまで、以上7件を一括して電子表決システムにより採決いたします。 議席にある表決ボタンが点滅していることを確認してください。 本7件に対する委員長の報告は認定であります。 本7件は委員長の報告のとおり認定することに賛成の方は賛成のボタンを、反対の方は反対のボタンを押してください。             〔賛成・反対者ボタンにより表決〕 ○議長(森本茂樹) ボタンの押し忘れや押し間違いはありませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) なしと認めます。よって、採決を確定いたします。 賛成多数。よって、本7件は認定されました。 次に、議第119号令和元年度呉市地域下水道事業特別会計決算認定についてから議第126号令和元年度呉市臨海土地造成事業特別会計決算認定についてまで、以上8件を一括して電子表決システムにより採決いたします。 議席にある表決ボタンが点滅していることを確認してください。 本8件に対する委員長の報告は認定であります。 本8件は委員長の報告のとおり認定することに賛成の方は賛成のボタンを、反対の方は反対のボタンを押してください。             〔賛成・反対者ボタンにより表決〕 ○議長(森本茂樹) ボタンの押し忘れや押し間違いはありませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) なしと認めます。よって、採決を確定いたします。 賛成多数。よって、本8件は認定されました。 次に、ただいま議決されました19件を除く残り2件を一括して採決いたします。 本2件に対する委員長の報告は認定であります。 本2件は委員長の報告のとおり認定することに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、本2件は認定されました。      ────────────────────────────── △日程第2 新年度に向けての会派からの提案について ○議長(森本茂樹) 新年度に向けての会派からの提案についてを議題といたします。 まず、誠志会の提案を願います。 30番小田議員。               〔30番小田晃士朗議員登壇〕 ◆30番(小田晃士朗議員) それでは、誠志会を代表いたしまして、新年度に向けての提言をいたします。 令和元年度予算編成における基本的な方針は3点ございました。 1点目は、豪雨災害からの着実で力強い復興、2点目は、行財政改革のさらなる推進、3点目は、くれワンダーランド構想と一体となった長期総合計画の実現に向けての取組でございます。これらの方針については、着実に実行していただいていると確信しております。 現在、呉市では、新型コロナウイルス感染症の対応に最優先に当たられております。引き続き、市民の皆様に真摯に対応し、今の難局を我々と一緒に乗り越えていただきたいと思います。そして、ウイズコロナ、アフターコロナと呼ばれる、これから時代が大きく変わろうとしております。その中にも、普遍的に変わらない価値を大切に、変わっていくもの、いや変わらなければならないものをしっかりと捉え、激動するこの情勢において、着実な施策実行、そして継続のほどをよろしくお願いいたします。 さて、令和元年度一般会計の決算状況でございますが、歳入総額は1,089億3,318万円、歳出総額は1,072億8,442万円で、差引き16億4,876万円の黒字となっておりますが、令和2年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支は9億7,125万円の黒字、また平成30年度の実質収支を差し引いた単年度収支は17億5,782万円の赤字、さらに財政調整基金への積立額を加えており、取崩し額を差し引いた実質単年度収支は11億9,190万円の赤字となっております。今後とも財政健全化に向け、御尽力を賜りますようよろしくお願いいたします。 さて、今回の決算審査を終えて、誠志会として次の6項目について新年度の予算に取り入れていただきたく御提案をいたします。 1点目は、時代に合った教育環境の整備でございます。 決算審査の答弁において、小中学校のトイレの洋式化は32.5%とまだまだ進んでおりません。各家庭のトイレは洋式トイレが大半を占め、学校のトイレ使用を嫌がる児童生徒が増加しております。子供たちに、いまだに和式トイレを使用させるのは納得がいきません。 また、普通教室への空調整備は完了していると聞いておりますが、特別教室の空調整備におきましても全体で約2割という議論がございました。子供たちに、よりよい教育環境を整えることを最優先していただけるようお願いを申し上げます。 それから、来年には延期となった東京オリンピック・パラリンピックが開催予定でございますが、呉市ではオリンピック出場選手が40年余り出ておりません。平成30年度には、メキシコ女子バレーボール代表チームの呉合宿の誘致もあり、世界レベルのプレーを身近に感じることもできました。子供たちにこのようなハイレベルな選手たちのプレーに接する機会を設けることによりまして、全国レベルのスポーツ選手の育成を目指すべく、努力をお願いいたします。 また、学校給食における全員喫食の検討です。現在の呉市の学校給食では、中学校デリバリー給食の喫食率の低下や給食施設の老朽化、学校給食衛生管理基準への対応が課題となっております。これらの課題解決を検討するに当たり、これを機に全生徒に栄養バランスの取れた食事が平等に摂取ができるよう全員喫食を提案いたします。 2点目は、呉駅周辺の再整備と連動させた商店街まちづくりの整備でございます。 現在、呉駅周辺の再整備に関しましては、着実に遂行しておりますが、中央商店街は昔ながらの老舗や新たな特色を持った事業者の芽が出始めておりますので、全世代が楽しめるエリアの創造をお願いいたします。 3点目は、道の駅の設置でございます。 他市町では、道の駅を起爆剤として農林水産業をはじめとした産業の活性化が好循環となっている事例が多くございます。我が会派としては、常々、呉市内に道の駅を設置してはどうかと提案しているところでございますが、呉市は海岸線統計においても、全国で10本の指に入るほど海に面しております。そのことから、陸路、海路、交通結節点としての道の駅、海の駅の両方で考えることができます。農林水産業の起爆剤として、また呉市の顔として、道の駅、海の駅の設置について、そろそろ本格的に計画の策定をお願いいたします。 4点目は、職員体制の再構築でございます。 常々申し上げておりますが、技術職員の不足が課題でございます。また、年齢構成の平準化も喫緊の課題でございます。近年では、中途採用を含めた30代、40代前半の有能な人材を確保していただいているところでございますが、引き続き有能な人材の確保をしていただけるよう提案いたします。 5点目は、若者、子育て世帯に優しく、魅力的なまちづくりの推進です。 本市は、中核市の中ではトップクラスの高齢者福祉の先進地でございます。他方、若者、子育て世帯に対する投資はやや消極的な印象を受けております。これからを担う子供を育てる環境づくり、特に子育て世帯を含めた若者が挑戦しやすい環境づくり、楽しく過ごせる工夫ができるまちを推進していただきますよう提案いたします。 6点目でございますが、呉市の最上位計画は長期基本構想であり、長期総合計画でございます。 今年は第4次長期総合計画の最終年でございます。計画は、平成30年7月豪雨災害など不測の事態も起こりましたが、着実に進んでいると確信をしております。しかし、少子高齢化や他都市への転出超過に伴う人口減少は依然進んでおります。社会インフラの更新費用の増大、豪雨や地震等の災害への対策など、複雑化、多様化する多くの課題にも直面しております。こうした状況において、子育て世帯や若者など誰もが今後も住み続けたい、外からも訪れてみたいと思う呉市として、これまで以上に魅力的なまちづくりとなるような第5次長期総合計画を策定していただき、実行いただきますようお願いを申し上げます。 最後に、誠志会としましても、二元代表制の下、最大限の協力と建設的議論をお約束いたしまして、新年度、そして未来の呉に向けての提言とさせていただきます。 ○議長(森本茂樹) 以上で誠志会の提案を終わります。 次に、仁友会の提案を願います。 27番北川議員。               〔27番北川一清議員登壇〕 ◆27番(北川一清議員) 仁友会を代表して、新年度に向ける8項目の会派提案をさせていただきます。 初めに、地方自治は民主主義の基盤でありますが、地方自治体は国と対等な関係を実現し、地方が真に自立するためには、健全な財政基盤が不可欠であると認識しております。国内外環境の急速な変貌に伴う地方自治体への新たな要請に対し、従来の中央集権型行政システムでは困難であるため、地方分権が推進されており、自己決定と自己責任が原則的に求められております。人口減少社会の到来による少子高齢化の急速な進展や社会経済のグローバル化などによる社会構造の大きな転換期を迎えるとともに、長引く景気の低迷による税収の減少や社会保障費の増加など地方公共団体の行財政運営は厳しい状況に置かれております。 呉市の持続的発展と魅力的なまちづくりを進めていくには、市民ニーズや社会経済情勢を的確に捉えつつ行政の効率化と生産性の向上を図り、市民のよきパートナーとして、安全で安心な生活ができるまちづくりを実現するため、着実に行財政改革を遂行し、前例を踏襲しない公平な財源の確保、普通税や目的税の課税ベース拡大に取り組んでいただこうと思っております。 次に、防災・減災に関する国土強靱化についてですが、高度経済成長期に社会資本が集中的に整備され、建設後既に30年から50年を経過していることから、今後急速に老朽化が進行していきます。また、近年の豪雨、地震、台風など気候変動の影響と思われる自然災害の頻発化、激甚化に我が国はさらされております。国民の生命、財産を守るため、国土強靱化の重要性は増しており、土木部所管の道路、橋梁、河川に注目が集まりがちですが、産業部所管の道路、橋梁や治山ダムとして、各部所管の公共施設等も含めた総合維持管理の方針を定めるなど、予算を確保することも喫緊の課題となっております。呉市は、過去において多くの土砂災害や河川の氾濫を経験し、砂防ダムや急傾斜地崩壊施設などが整備されてきましたが、いまだ十分でなく、実施主体である国や広島県に対し、積極的に働きかけを強めるとともに、ハード対策とソフト対策が一体となった総合的な土砂災害防止対策のさらなる推進を求めます。 3番目として、立地適正化計画では都市計画区域内でしか検討されておらず、都市計画区域外の地域においては、居住誘導や施設整備等に関する指針となる計画がありません。次期長期総合計画には、都市計画区域外のまちづくり計画を都市部や企画部、市民部など縦割りでない、組織を超えた全市内で策定されるよう望みます。 4番目には、2018年7月の西日本豪雨から2年以上が経過しましたが、コロナ禍もあり、多くの農地、農業施設の災害復旧がいまだ果たせず、今年の6月時点で広島県の復旧工事完了は約30%となっており荒れていく田畑を前に断腸の思いを感じ得ないと推察いたします。広島県の復興へのロードマップが被災1か月後の8月に示されておりますが、被害査定すら終了されておらず、これでは農業が途絶える心配があります。荒れ行く農地の再興はいつですか。農地を本来の姿で利用できるように、復旧・復興への取組を早期に願います。 5番目として、政府のデジタル化推進の方針を受け、通信インフラ整備や庁内業務の効率化、市民サービスの向上、そして教育分野対応のための情報政策室を増強し、庁内組織の枠組みを越えた情報事業を推進できる体制づくりを求めます。できることなら、呉市情報化推進計画の立案を要望いたします。 6番目としてですが、公立下蒲刈病院はここ数年間赤字で推移しておりますけれども、維持、持続するには、医師やスタッフの確保が最も重要だろうと思います。雇用条件である給与規程や労働条件の見直しを超法規的に検討することを望みます。そろそろ現状を見直した長期的な経営戦略の見直しの時期に来ているものと私は認識しております。 7番目として、コンピューター利用教育についてですが、令和元年度は小学校のモデル3校にタブレット端末を導入し、コンピューター教育の情報環境を整備されております。先生方への導入研修の充実を図るには、入札参加者に対して研修会なども含めた提案も告知願いたいと思います。さらには、ITに熟知した人材を外部から求める仕組みもお願いしたいと思います。 最後に、教育は知識を蓄えたり、人間性を養ったりしつつ、子供の能力を引き出すことであります。教育の機能や効果については個々により異なりますが、ある意味投資であるかもしれません。先生にとって最も重要な子供と触れ合う時間を増やすために、教員の増員や事務量を減少させる校務支援システム等のさらなる拡充による働き方改革の仕組みが必要であると思います。 以上、8項目ですが、国や県に対する要望も含めておりますが、御理解いただきまして、仁友会の提案とさせていただきます。 ○議長(森本茂樹) 以上で仁友会の提案を終わります。 次に、同志会の提案を願います。 23番渡辺議員。               〔23番渡辺一照議員登壇〕 ◆23番(渡辺一照議員) おはようございます。 同志会を代表いたしまして、来年度予算への反映を申し渡すということで、来年度予算の課題に対する提言を行います。 令和元年度各会計決算に対する会派の思いを述べさせていただきます。 当年度の決算額は前年に比べ、歳入は27億円余りで、1.7%増え、歳出では42億円、2.8%増えております。実質収支によりますと、一般会計では9億7,000万円の黒字、特別会計でも9億7,000万円の黒字になっております。また、総額も19億4,700万円の黒字になっております。 歳入に関しては、個人市民税は順当な数字を出していましたが、法人市民税が減収になっております。来期はもっと減収になりますので、より厳しい状況を強いられることになります。歳出に関しては、廃棄物等の処理の費用の増加で致し方ないと思われます。 この決算を踏まえて、呉市の財政基盤の強化に奮闘していただきたいと思います。予算の執行や決算内容については、おおむねよいと思われてますが、まだ改善または検討を要する事項もあると思いますので、引き続き、その項目には改善の努力をされるようにお願いいたします。 次に、次年度の予算に関して申し上げます。 1つ目、人口減少に鑑み、市民に効率的にサービスを提供し、コスト削減にも対応できるように都市のコンパクト化をするコンパクトシティーの考え方をより推進するようにお願い申し上げます。 2つ目、ライフラインの整備、維持については、水道管の老朽化や市道の橋梁、あるいはトンネル等の整備、維持管理です。 3つ目に、女性の社会進出をするために必要な幼稚園、保育園などの充実を図らなければなりません。それには、幼稚園教諭や保育士の人員確保のためにさらなる努力が必要です。 4つ目、コロナ禍ではありますが、産業の維持のためには外国人労働者の対策も重く考えていかなければならないと思います。 5つ目、公立下蒲刈病院は、人口減少している地区にあり、なかなか収益事業としては難しい状況ではありますが、周辺地域の方々にとってはシンボル的なものであり、学校以上の存在ですので、今後もできる限りの営業努力を望みたいものです。 このようなことを中心に、次期予算編成をよろしくお願いいたします。 呉市の現状から申しますと、自然災害として一昨年の豪雨災害からの復旧・復興を引き続き推し進めていただきたいと思っております。まだまだ、被災した市民の生活は元に戻っておりません。 経済的な被害としては、日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の撤退では呉市の核となる企業が呉の地を去ることで、関係会社の従業員が異動等すれば、おのずと呉市民の心の動揺も大きくなってくると思われます。それに加え、このパンデミックとなった新型コロナウイルス感染対策では、疫学上全ての機関に対し、大変な労力とリスクを負荷させられております。昨年度の終わり頃の3か月間は、徐々にこの影響が出てきていますが、呉市民の健康を守るために医療、福祉、教育から始まり、多大な財政出動がなされ、財政負担もより大きくなっております。経済について、このコロナ禍において、人の動きを止めろ、経済を止めろ、しかし雇用は維持しろということは、自分で自分の首を絞めろと同じことであります。これ以上は、忍耐することはできない状況にある方々がたくさんおります。会社の倒産、失業、生活保護、自殺の増加という負のスパイラルも起きようとしております。今現在、呉市で大きなクラスターも発生しておりますが、まだ死者は出ておりません。新型コロナウイルス感染症による死者よりも経済的な死亡者の増加のほうが現状では心配でなりません。初期のえたいの知れないウイルスならば恐れなくてはならないと思いますが、次第に正体も解明されつつあります。国も、ウイズコロナで経済を動かす方向へかじを切り始めました。呉市も新型コロナウイルス感染症に対し、正しく恐れ、手洗い、せきエチケット、3つの密を避けるなどのエチケットを守り、経済再開へ早めにかじを切るようお願いいたします。呉市の経済においては、今ダブルパンチ、トリプルパンチという状況で本当に疲弊しております。話題性はありますけれど、例えば、那須塩原市の入湯税のように、Go To トラベルの除外措置の解除をされた東京から来た観光客には、呉市の地域券を1人につき1万円から2万円提供するというような起死回生の経済、観光対策の検討をぜひお願いしたいと思います。 いろいろ言いましたが、中核市として行政機能を向上させ、呉市民がよりよい生活を送れるように努力していただきたいと思っております。 これをもちまして同志会の予算提言といたします。御清聴ありがとうございました。 ○議長(森本茂樹) 以上で同志会の提案を終わります。 次に、公明党呉市議会議員団の提案を願います。 2番阪井議員。               〔2番阪井昌行議員登壇〕 ◆2番(阪井昌行議員) おはようございます。 公明党呉市議団を代表して、新年度予算に向けて会派提案をさせていただきます。 呉市では、平成30年7月、約4日間続いた記録的な豪雨で、土砂災害や河川の氾濫により29名という尊い命が失われました。また、建物被害では3,239件という大災害に見舞われ、長期にわたり不自由な生活を余儀なくされました。呉市は、復旧・復興に向けて呉市復興計画、また特に甚大な被害を受けた天応、安浦地区における復旧・復興に必要な施策の地区計画を策定され、力強い復興に取り組んでおられますが、今回のコロナ禍により、復興の遅れも否めません。党のネットワークの力を最大限に発揮して、治山激甚災害対策特別緊急事業等、県、国等にしっかり働きかけてまいりますので、本市におかれましても力強い復興を推し進めていただきたいと提案いたします。 次に、関連として提案いたします広島呉道路、いわゆるクレアライン4車線化についてですが、災害の際には84日間という長期にわたり全面通行止めになり、経済活動や市民生活に多大な影響を及ぼしましたので、改めて力強い推進を提案いたします。 次に、冬期に向けての新型コロナウイルス感染予防対策について述べさせていただきます。 世界の新型コロナウイルス感染者は3,300万人を超え、死者は100万人に近づいております。国内では9万人に迫る勢いで、死者は1,500人を超えました。感染拡大の勢いは減じているとはいえ、予断は許されない状況で、東京を中心に第2波、第3波の感染拡大も懸念されている状況であります。コロナ禍があぶり出した課題は数多く、格差、差別、人口減少、東京一極集中、医療体制、デジタル化、オンライン教育、そして自死など、この未曽有の事態にあって、市民のまなざしは一段と厳しさを増しており、より一層現場の声に耳を傾けていただきたいと提案いたします。 政府は、8月28日、今冬新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行、いわゆるツインデミックに備えて新たな対策パッケージを公表しました。記事によると、医療現場の負担を減らすため、無症状者や軽症者にも入院勧告をしている、感染症の運用を見直すほか、簡易キットを使った抗原検査を1日20万件実施できる体制を整備すると発表がありました。本市も先日、PCR検査機器を導入し、併せて感染者の移送車両を配備され、昨日28日より運用されており、大変に評価をいたすものであります。これに合わせたかのように、クラスターも発生しているため、どうか現場で円滑に運用できるように提案をいたします。 次に、日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の高炉休止、閉鎖という耳を疑う事態に直面いたしました。従業員の雇用、関連企業の経営、地域経済の影響等様々な問題を抱えることになり、県や本市でだけでは到底解決できる問題ではなく、国も関与して考えなくてはならない問題になりました。再就職関連企業の事業転換等あらゆるルートで対応を検討していかなくてはなりませんので、力強い推進を提案いたします。 次に、先日菅内閣が発足いたしました。新たにデジタル庁を設置し、平井卓也改革担当相を任命いたしました。設置時期については、新聞の記事によりますと、来年中にはスタートさせたいと発言され、デジタル庁のトップとなる長官には、個人的には民間の人を登用したいという思いがあるとし、デジタル庁には民間人材を幅広く採用する方針で、柔軟な発想を取り入れて改革を進めると示しておりました。また、デジタル庁新設の検討課題として、2000年に成立したIT基本法の見直しや社会全体のデジタル化に向けた展望の提示などを上げております。菅総理は、デジタル庁の設置について、全ての閣僚においてはこの大きな改革に全力で協力していただきたいと強調し、内閣も総力を挙げて取り組む姿勢を鮮明にしました。この国の大きな流れを見据えて、Society5.0の時代背景の下に、本市におきましても全国に先駆けてデジタル課を設置して、既に優秀な職員がたくさんおりますし、民間人の登用も視野に入れて新しい力、DX等、新しい社会を取り入れ、呉市独自の取組を提案いたします。 次に、呉駅周辺地域総合開発の推進についてですが、実現に向けた5つのビジョンを上げられ、ビジョン4に集約される歩きたくなる・住みたくなる「心地よく過ごせるまちなか」の形成と非常に夢があり、希望が湧く事業であります。今後、コンセッション方式による事業者の選定、またプロポーザルの実施により優先交渉権者の選定、開発事業者の決定等、大変な交渉がたくさんありますが、この事業もSociety5.0に裏打ちされた事業設計をお願いし、力強い推進を提案いたします。 次に、人口減少、少子化対策の提案をします。 9月21日の新聞に大見出しで「新婚生活に60万円補助へ」と躍っておりました。これは経済的理由で結婚を諦めることがないように後押しをする狙いがあるとのことですが、今回内閣府は年齢制限と収入制限を緩和し、この事業を含め少子化対策に使える自治体向け交付金の増額を来年度予算の概算要求に盛り込むとしております。この事業を行っているのは、全国の市区町村の15%程度であり、補助額の半分を自治体が負担する必要があることが実施自治体が増えない要因となっており、内閣府は補助率を3分の2に引き上げる方針です。国立社会保障・人口問題研究所が2015年に行った調査では、25歳から34歳の未婚者が独身でいる理由を3つまで選択してもらったところ、男性の29.1%、女性の17.8%が結婚資金が足りないと経済的理由を上げております。このようなことですので、この機会を捉えて、結婚新生活支援事業の実施を提案いたします。 次に、菅総理は不妊治療の専門家ら有識者と相次いで面会と新聞記事に載っておりました。有識者から最新の知見の吸収に努めたとあり、有識者からは首相は不妊治療の速やかな保険適用に強い意志を示したと言われており、不妊治療への保険適用を実現する方針を打ち出したことは、高額な治療費を負担しながら不妊治療に頑張っておられる人々への大きな朗報です。この保険適用には、公明党として1998年に基本政策大綱に盛り込んで以来、署名活動を行い、治療費への助成を充実させてきました。現在、不妊治療で保険適用をされるのは、不妊の原因検査など一部に限られており、高度な体外受精や顕微授精は保険適用外で、1回当たり数十万円の治療を何度も繰り返す場合もあるようです。今回の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、不妊治療、不育症の支援と併せて新生児応援給付金も大変評価をしておりますので、引き続き新年度予算に組み入れていただきますよう提案いたします。 次に、SDGsについて要望します。 SDGsは、人間の安全保障の理念をさらに具体的な政策として実現するため、国連が新たな挑戦としてスタートさせたのが持続可能な開発目標であります。貧困撲滅、人や国の不平等をなくすなど誰一人置き去りにしないとの価値観であり、毎日携わる行政の各課の仕事は、必ず17項目に当てはまっており、第5次呉市長期総合計画基本構想の概要の中にも盛り込まれております。誰一人置き去りにしない取組を力強く推進していただくよう提案いたします。 以上、新原市長の力強いリーダーシップに期待をいたしまして終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(森本茂樹) 以上で公明党呉市議会議員団の提案を終わります。 次に、市民フォーラムの提案を願います。 10番中原議員。               〔10番中原明夫議員登壇〕 ◆10番(中原明夫議員) それでは、市民フォーラムを代表いたしまして、新年度予算へ向けた会派要望を行います。 最後になりましたので、簡潔に申し上げますのでよろしくお願いいたします。 令和元年度決算に関する所見といたしましては、豪雨災害からの復旧・復興を最優先課題と位置づけ、豪雨災害からの着実で力強い復興、行財政改革のさらなる推進、真に必要な施策への重点投資を実行したものと認識しております。決算数値に関しては、おおむね良好な結果と受け止め、担当各位の努力に敬意を表する次第でございます。 しかしながら、本市の財政状況は今後も根幹である市税の大幅な増収は期待できず、また歳出については引き続き厳しい状況が続いていくことが予想されており、今後見込まれている収支不足の解消を図り、将来にわたって安定的な財政運営を行えるよう、これまで以上の努力を傾注されるよう望むものでございます。 次に、次年度予算立案への要望をさせていただきます。 豪雨災害からの復旧・復興の実現に向けて、呉市復興計画に基づき、着実で力強い復旧・復興に総力を挙げて取り組んでいくとともに、次期長期総合計画を念頭に置いた上で、真に必要な施策について一層推進していくことが必要と考えております。 また、令和2年2月に令和5年度上期末を目途とする日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所呉地区の全設備休止が発表されました。これを受けて、直ちに広島県知事を本部長とする合同緊急対策本部が設置され、県、国、本市、その他関係機関が一丸となって様々な取組を行っているところではございますが、地域経済や雇用への影響はもちろん、人口減少、市税の減収、水道事業、重要港湾としての位置づけなどなど、各方面への影響が懸念されます。私が言うのもどうかと思いますが、当局におかれましては、各方面への影響を最小限にとどめる施策を立案、実行されることを期待いたします。 今後、呉駅周辺地域総合開発などの大規模事業も控えている中、市民の安全・安心を脅かす自然災害や感染症などの危機がいつ発生するか分からないことから、引き続き第3次呉市行政改革実施計画等に基づく行財政改革を推進し、災害等の危機や社会情勢の変化に対しても的確に対応できる体制の構築を期待いたします。 最後になりますが、毎回申し上げておりますが、呉市発展のためによい発想をつくっていくのは市長をはじめ、市の職員であります。新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない現状においては、職員一人一人が自身の感染予防と感染症の拡大防止対策を徹底し、市民に必要な行政サービスを継続して提供するためのさらなる職場環境整備をお願い申し上げ、市民フォーラムの要望といたします。御清聴ありがとうございました。 ○議長(森本茂樹) 以上で市民フォーラムの提案を終わります。 これをもって各会派代表者による提案を終わります。 ただいま各会派から出されました提案につきましては、十分意を用いられますようお願いいたしておきます。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) お諮りいたします。 会期は9月30日までとなっておりますが、本日をもって閉会したいと思います。これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、本日をもって閉会することに決定されました。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 閉会に当たり市長の挨拶があります。                〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) 閉会に当たりまして、御挨拶を申し上げます。 まず初めに、呉市内における新型コロナウイルス感染症の状況について御報告をさせていただきます。 市内では9月28日に1人、24日に1人、25日に8人、26日に8人、27日に14人、そして28日、つまり昨日15人、合計で47人の感染が確認をされました。まずは、感染された方々にお見舞いを申し上げます。 なお、これらの感染者の中には、児童もおられます。その児童が通う小学校3校、それから保育所1か所については、臨時休校の措置を執ったところでございます。また、高齢者の福祉施設の関係者もこの中には含まれております。現在、感染者として確認された方々との濃厚接触者などの確認のため、積極的な疫学調査を徹底して進めております。広島県からも保健師等の派遣をいただいており、こういう形で協力をいただいております。 さらに、国からクラスター対策班の派遣も受けておりまして、クラスター発生状況の分析などについて御助言をいただいているところでございます。その上で、医師会、あるいは市内の帰国者・接触者外来となっている病院など医療関係の皆様の協力もいただいておりまして、優先順位に沿って徹底した検査を行っているところでございます。疫学調査の接触者、濃厚の状況等、それに基づいて行う検査の結果につきましては、毎日市民の皆様にお伝えをしているところでございます。 また、以前より、私から市民の皆様へ3つの密の徹底的な回避、体調管理、マスク着用、手洗い、せきエチケットなどの基本的な感染防止対策の徹底などについて呼びかけてまいりましたが、最初に8人の方の感染判明後の9月26日、まず体調不良を感じたら、無理をしないで休んでいただいた上で、かかりつけ医に電話をして連絡を取った上で、診断を受けて検査をしてくださいと改めて呼び掛けたところでございます。 呉市では、40を超える診療所が唾液検査をすることができますので、あるいは先ほどの帰国者・接触者外来、診療所からネットワークができておりますので、症状あるいは診断の結果に基づいて適切な御助言をいただいて、しかるべきところで検査をするように指導といいますか、言っていただけますので、ぜひ体調の悪いときには早急にかかりつけ医等に電話で連絡を取っていただきたいと思います。それから、基本的な感染予防対策を徹底するとともに、人権への配慮、これは疫学調査を進めるためにも大事でございますので、詮索とか誹謗中傷ないようにお願いを申し上げます。 以上、毎日の記者会見でそういったことを呼びかけているところでございます。また、市役所の様々な部署に問合せがあれば、そういうふうに市民の方にお願いをするように職員にも徹底しているところでございます。さらなる感染拡大を防ぐために、新しい生活様式を踏まえた一人一人の「うつらない」、「うつさない」、「広げない」行動に、ぜひ御協力をいただきますようお願いいたします。 さて、本定例会において、令和元年度の各会計の決算認定案などの重要案件につきまして、御審議を賜り、議決をいただきましたことを感謝申し上げます。 審議の過程において承りました、今日も各会派からの御提案をいただきましたが、御意見、御要望につきましては、今後の市の行政運営、また来年度の予算の策定に当たりまして、参考にさせていただく所存でございます。 議員の皆様におかれましては、引き続き本市の発展のため、御支援を賜りますようお願いを申し上げまして、閉会の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 以上で定例会を閉会いたします。             午前11時22分     閉   会 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。       呉市議会議長  森 本  茂 樹       呉市議会議員  上 村  臣 男       呉市議会議員  定 森  健次朗 △委員会審査報告書総括表                            令和2年9月29日 本会議日程番号議案番号件        名付託委員会結 果1議第107号令和元年度呉市病院事業会計決算認定案決算特別認 定議第108号令和元年度呉市水道事業会計利益の処分及び決算認定案可 決 および 認 定議第109号令和元年度呉市工業用水道事業会計利益の処分及び決算認定案議第110号令和元年度呉市下水道事業会計利益の処分及び決算認定案議第111号令和元年度呉市一般会計決算認定案認 定議第112号令和元年度呉市国民健康保険事業事業勘定特別会計決算認定案議第113号令和元年度呉市国民健康保険事業(直診勘定)特別会計決算認定案議第114号令和元年度呉市後期高齢者医療事業特別会計決算認定案議第115号令和元年度呉市介護保険事業保険勘定特別会計決算認定案議第116号令和元年度呉市介護保険事業サービス勘定特別会計決算認定案議第117号令和元年度呉市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計決算認定案議第118号令和元年度呉市公園墓地事業特別会計決算認定案議第119号令和元年度呉市地域下水道事業特別会計決算認定案議第120号令和元年度呉市集落排水事業特別会計決算認定案議第121号令和元年度呉市地方卸売市場事業特別会計決算認定案議第122号令和元年度呉市野呂高原ロッジ事業特別会計決算認定案議第123号令和元年度呉市駐車場事業特別会計決算認定案議第124号令和元年度呉市内陸土地造成事業特別会計決算認定案議第125号令和元年度呉市港湾整備事業特別会計決算認定案議第126号令和元年度呉市臨海土地造成事業特別会計決算認定案議第127号令和元年度呉市財産区事業特別会計決算認定案...