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12月09日-01号

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  1. 呉市議会 2019-12-09
    12月09日-01号


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    令和 元年第5回12月定例会       令和元年(平成31年)第5回(定例会) 呉市議会会議録 第1号令和元年12月9日(月曜日)呉市議会議事堂において開会出席議員       1番  上 村  臣 男       2番  阪 井  昌 行       3番  檜 垣  美 良       4番  藤 原    広       5番  奥 田  和 夫       6番  山 上  文 恵       7番  谷 本  誠 一       8番  藤 本  哲 智       9番  沖 田  範 彦       10番  中 原  明 夫       11番  光 宗    等       12番  山 本  良 二       13番  梶 山  政 孝       14番  谷    惠 介       15番  加 藤  忠 二       16番  田 中  みわ子       17番  井手畑  隆 政       18番  定 森  健次朗       19番  橋 口    晶       20番  岡 崎  源太朗       21番  福 永  高 美       22番  石 崎  元 成       23番  神 田  隆 彦       24番  渡 辺  一 照       25番  林 田  浩 秋       26番  片 岡  慶 行       27番  岩 原    昇       28番  北 川  一 清       29番  小 田  晃士朗       30番  中 田  光 政       31番  土 井  正 純       32番  森 本  茂 樹 欠席議員           な    し 説明員  市長       新 原  芳 明  副市長      小 松  良 三  副市長      濱 里    要  理事兼復興総室長 澤 村  直 樹  総務部長     阿 原    亨  秘書広報課長   宇 根    徹  総務課長     岡 本  茂 宏  企画部長     大 下  正 起  財務部長     河 野  隆 司  財務部参事    榎    周 作  市民部長     神 垣  淳 司  文化スポーツ部長 神 垣    進  福祉保健部長   原垣内  清 治  福祉事務所長   北 村  健 二  子育て担当部長  竹之内    健  環境部長     大 江  宏 夫  産業部長     寺 嶋  文 秀  農林水産担当部長 松 下  武 雄  都市部長     近 藤  昭 博  技術監理室長   森 川  隆 司  土木部長     北 岡  宏 紹  会計管理者    中 野  貴 海  教育長      寺 本  有 伸  教育部長     小 川    聡  消防長      中 西  賢 一  消防局副局長   村 越    博  上下水道事業管理者増 本  寛 治  経営総務部長   道 本  幸 雄  建設部長     赤 瀬  正 敬  施設管理部長   桂    尚 嗣 議会事務局職員  事務局長     秦    和 久  事務局次長    小 森    強  議会総務課長   山 根  慶 子  議事課長     小 松  史 洋  議事課課長補佐  山 崎  幸 恵      ──────────────────────────────           議  事  日  程 (第 1 号)                      (令和元年12月9日 午前10時30分開議)第1 会期決定について第2 議第108号 呉市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定について   議第109号 地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定について   議第110号 呉市職員の給与に関する条例及び一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議第111号 呉市税条例の一部を改正する条例の制定について   議第112号 呉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について   議第113号 呉市消防本部及び消防署設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第114号 呉市まちづくりセンター条例の一部を改正する条例の制定について   議第115号 呉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について   議第116号 呉市隣保館条例の一部を改正する条例の制定について   議第117号 呉市川尻福祉センターふれあい条例の一部を改正する条例の制定について   議第118号 呉市老人福祉センター条例の一部を改正する条例の制定について   議第119号 呉市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について   議第120号 呉市保育所条例の一部を改正する条例の制定について   議第121号 呉市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について   議第122号 呉市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び呉市幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について   議第123号 呉市斎場条例の一部を改正する条例の制定について   議第124号 呉市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議第125号 契約の変更について   議第126号 契約の締結について   議第127号 公の施設の指定管理者の指定について   議第128号 公の施設の指定管理者の指定について   議第129号 公の施設の指定管理者の指定について   議第130号 公の施設の指定管理者の指定について   議第131号 公の施設の指定管理者の指定について   議第132号 公の施設の指定管理者の指定について   議第133号 公の施設の指定管理者の指定について   議第134号 公の施設の指定管理者の指定について   議第139号 公の施設の指定管理者の指定について   議第142号 公の施設の指定管理者の指定について   議第143号 公の施設の指定管理者の指定について   議第144号 公の施設の指定管理者の指定について   議第145号 公の施設の指定管理者の指定について   議第147号 公の施設の指定管理者の指定について   議第152号 公の施設の指定管理者の指定について   議第153号 公の施設の指定管理者の指定について   議第154号 公の施設の指定管理者の指定について   議第155号 公の施設の指定管理者の指定について   議第157号 公の施設の指定管理者の指定について   議第159号 公の施設の指定管理者の指定について   議第160号 公の施設の指定管理者の指定について   議第161号 公の施設の指定管理者の指定について   議第163号 公の施設の指定管理者の指定について   議第164号 公の施設の指定管理者の指定について   議第165号 公の施設の指定管理者の指定について   議第166号 公の施設の指定管理者の指定について   議第169号 公の施設の指定管理者の指定について   議第170号 公の施設の指定管理者の指定について   議第172号 公の施設の指定管理者の指定について   議第173号 公の施設の指定管理者の指定について   議第174号 公の施設の指定管理者の指定について   議第175号 公の施設の指定管理者の指定について   議第176号 公の施設の指定管理者の指定について   議第177号 呉市歴史民俗資料館設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第178号 呉市生涯学習センター条例の一部を改正する条例の制定について   議第179号 呉市立美術館条例の一部を改正する条例の制定について   議第180号 呉市青年の家条例の一部を改正する条例の制定について   議第181号 呉市野外活動センター条例の一部を改正する条例の制定について   議第182号 呉市文化ホール条例の一部を改正する条例の制定について   議第183号 蘭島文化振興施設条例の一部を改正する条例の制定について   議第184号 呉市地域社会教育施設条例の一部を改正する条例の制定について   議第185号 呉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について   議第186号 呉市立呉高等学校条例の一部を改正する条例の制定について   議第187号 呉市立幼稚園条例を廃止する条例の制定について   議第188号 呉市集落排水処理施設条例の一部を改正する条例の制定について   議第189号 呉市水道事業給水条例及び呉市下水道条例の一部を改正する条例の制定について   議第192号 公の施設の指定管理者の指定について   議第194号 公の施設の指定管理者の指定について   議第195号 呉市企業立地条例の一部を改正する条例の制定について   議第196号 呉市インキュベーション施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第197号 呉市きんろうプラザ条例の一部を改正する条例の制定について   議第198号 野呂山交流施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第199号 おんど観光文化会館うずしお設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第200号 くらはし桂浜温泉館設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第201号 かまがり自然体験施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第202号 かまがり温泉やすらぎの館設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第203号 呉市川尻筆づくり資料館条例の一部を改正する条例の制定について   議第204号 呉市港湾管理条例の一部を改正する条例の制定について   議第205号 呉市天応桟橋管理条例の一部を改正する条例の制定について   議第206号 呉市森林環境譲与税基金条例の制定について   議第207号 呉市農村コミュニティ施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第208号 ふるさと産品加工施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第209号 ふるさと体験交流施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第210号 であいの館蒲刈設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第211号 グリーンヒル郷原設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第212号 呉市農業技術拠点センター設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第213号 恵みの丘蒲刈設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第214号 呉市漁業共同利用施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第215号 呉市漁船巻揚施設設置条例の一部を改正する条例の制定について   議第216号 呉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について   議第217号 呉市自転車等の放置の防止に関する条例の一部を改正する条例の制定について   議第218号 財産の処分について   議第219号 財産の処分について   議第220号 市道路線の認定について   議第222号 公の施設の指定管理者の指定について   議第223号 公の施設の指定管理者の指定について   議第224号 公の施設の指定管理者の指定について   議第225号 公の施設の指定管理者の指定について   議第226号 公の施設の指定管理者の指定について   議第227号 公の施設の指定管理者の指定について   議第228号 公の施設の指定管理者の指定について   議第229号 公の施設の指定管理者の指定について   議第230号 公の施設の指定管理者の指定について   議第231号 公の施設の指定管理者の指定について   議第232号 公の施設の指定管理者の指定について   議第233号 公の施設の指定管理者の指定について   議第234号 公の施設の指定管理者の指定について   議第235号 公の施設の指定管理者の指定について   議第236号 公の施設の指定管理者の指定について   議第237号 公の施設の指定管理者の指定について   議第238号 公の施設の指定管理者の指定について   議第239号 公の施設の指定管理者の指定について   議第240号 公の施設の指定管理者の指定について   議第241号 公の施設の指定管理者の指定について   議第242号 公の施設の指定管理者の指定について   議第243号 公の施設の指定管理者の指定について   議第244号 公の施設の指定管理者の指定について   議第245号 公の施設の指定管理者の指定について   議第246号 公の施設の指定管理者の指定について   議第247号 公の施設の指定管理者の指定について   議第248号 財産の取得について   議第249号 令和元年度呉市一般会計補正予算   議第250号 令和元年度呉市後期高齢者医療事業特別会計補正予算   議第251号 令和元年度呉市介護保険事業(保険勘定)特別会計補正予算   議第252号 令和元年度呉市港湾整備事業特別会計補正予算   議第253号 令和元年度呉市水道事業会計補正予算   議第254号 令和元年度呉市工業用水道事業会計補正予算   議第255号 令和元年度呉市下水道事業会計補正予算   議第256号 公の施設の指定管理者の指定について第3 議第135号 公の施設の指定管理者の指定について   議第136号 公の施設の指定管理者の指定について   議第137号 公の施設の指定管理者の指定について   議第138号 公の施設の指定管理者の指定について   議第140号 公の施設の指定管理者の指定について   議第141号 公の施設の指定管理者の指定について   議第146号 公の施設の指定管理者の指定について   議第148号 公の施設の指定管理者の指定について   議第149号 公の施設の指定管理者の指定について   議第150号 公の施設の指定管理者の指定について   議第151号 公の施設の指定管理者の指定について   議第156号 公の施設の指定管理者の指定について   議第158号 公の施設の指定管理者の指定について   議第162号 公の施設の指定管理者の指定について   議第167号 公の施設の指定管理者の指定について   議第168号 公の施設の指定管理者の指定について   議第171号 公の施設の指定管理者の指定について   議第190号 公の施設の指定管理者の指定について   議第191号 公の施設の指定管理者の指定について   議第193号 公の施設の指定管理者の指定について   議第221号 公の施設の指定管理者の指定について第4 請議第2号 日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願   請議第3号 「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める意見書採択を求めることについての請願   請議第4号 妊産婦医療費助成制度等の創設を求めることについての請願第5 梶山政孝議員の一般質問第6 阪井昌行議員の一般質問      ──────────────────────────────会議に付した事件 日程のとおり  梶山政孝議員の一般質問  1 呉市に適した観光のあり方について   (1) 市長の考える観光   (2) 野呂山の活用    ア 観光資源としての野呂山の位置づけ    イ 国・県・市の連携    ウ 魅力を引き出すためのリノベーションの考え方    エ 外国人観光客を取り込むアイデア    オ 今後の活用計画  2 生活バスの運行状況について   (1) 再編後2カ月間で発生した主なトラブルとその対応   (2) 課題を踏まえた今後の取り組みの方向性  3 上水道の送水ルートについて   (1) 水道施設更新費用の財源   (2) 川尻地区の代替ルート等の確保  4 鳥獣被害対策について   (1) 取り組み方針の進捗状況   (2) 里依存型イノシシへの対応  阪井昌行議員の一般質問  1 地球温暖化対策の取り組みについて   (1) 地球温暖化対策への市長の考え   (2) 海洋プラスチックごみ問題への対策   (3) 環境問題の広報啓発のあり方  2 ドライブレコーダーの公用車への普及促進について   (1) 公用車搭載率と台数   (2) 搭載車の1台当たりの搭載費用   (3) 未搭載車に後づけでの搭載費用   (4) ドライブレコーダーを搭載された目的と理由   (5) ドライブレコーダー搭載以前からの年度ごとの交通事故の推移   (6) ドライブレコーダー搭載提案に対する所見  3 ユニバーサルデザインについて   (1) 呉市長期総合計画におけるユニバーサルデザインの位置づけ   (2) ユニバーサルデザインマップの作成  4 平成30年7月豪雨における災害復旧工事の入札不調の原因と施工確保対策について   (1) 入札不調の原因   (2) 施工確保対策      ──────────────────────────────            午前10時30分     開   会 ○議長(森本茂樹) ただいまから定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 本日の会議録署名者として3番檜垣議員、13番梶山議員を指名いたします。 この際、申し上げます。 本定例会における報道関係者からの写真撮影等の申し出については、別段のことがない限り許可することといたします。 議会招集につきまして、市長の挨拶があります。     〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) 開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。 本日、12月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方には御出席をいただきましてお礼を申し上げます。ありがとうございます。 先ほどはこの議場におきまして日本遺産呉鎮守府開庁130周年を記念した海上自衛隊呉音楽隊呉市立呉高等学校吹奏楽部の演奏を聞かせていただきました。議会の皆様の御尽力に対しまして心から敬意を表させていただきます。 さて、この定例会に提出いたしております議案は、企業立地条例の一部改正案や使用料、手数料の見直しに伴う条例改正案、公の施設の指定管理者の指定案、その他の重要案件でございます。これら各案件の提案理由につきましては、後ほど御説明を申し上げますので、御審議の上議決をいただきますようお願い申し上げまして、招集の御挨拶とさせていただきます。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 諸般の報告をさせます。 議事課長。     〔小松史洋議事課長朗読〕                                呉市議会報告第16号              諸  般  の  報  告1 受理した委員会の行政視察報告書は次のとおりである。   総務委員会行政視察報告書                  1通   民生委員会行政視察報告書                  1通   文教企業委員会行政視察報告書                1通   産業建設委員会行政視察報告書                1通2 市長が提出した議案は次のとおりである。   議第108号 呉市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定について                                   外148件3 受理した請願は次のとおりである。   請議第2号 日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願 外2件4 受理した報告書は次のとおりである。   報告第32号 斎島汽船株式会社の経営状況について         外4件5 受理した監査報告書は次のとおりである。   監査報告第11号 出納検査の結果報告について      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) なお、委員会の行政視察報告は後日行います。 また、報告第32号から第36号並びに監査報告第11号はお手元に配信いたしておりますので、念のため申し上げます。      ────────────────────────────── △日程第1 会期決定について ○議長(森本茂樹) 日程に入ります。 日程第1、会期決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 会期は12月23日まで15日間にいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、会期は15日間と決定されました。      ────────────────────────────── △日程第2 議第108号外127件 ○議長(森本茂樹) 日程第2、議第108号呉市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の制定について、外127件を一括して議題といたします。 本128件の説明を求めます。     〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) ただいま上程されました各議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、議第108号は、会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関し必要な事項を定めるものでございます。 議第109号は、地方公務員法及び地方自治法の一部改正に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第110号は、人事院勧告等に準じ、給料月額を引き上げるなどの改定をするものでございます。 議第111号は、市税に係る督促状の発付期限を延長するものでございます。 議第112号は、コンビニエンスストア等の多機能端末機を介した所得課税証明書の交付に係る手数料の額を引き下げるものでございます。 議第113号は、呉市西消防署と呉市音戸消防署を統合し、並びに呉市消防局及び呉市西消防署の位置を変更するものでございます。 議第114号は、まちづくりセンターの使用料の額の改定をするものでございます。 議第115号は、コンビニエンスストア等の多機能端末機を介した住民票の写しなどの交付に係る手数料の額を引き下げるものでございます。 議第116号は、山の手会館ほか10施設の使用料の額の改定をするものでございます。 議第117号は、川尻福祉センターふれあいの使用料の額の改定をするものでございます。 議第118号は、呉市老人福祉センター安浦内海会館の使用料の額の改定をするものでございます。 議第119号は、介護保険料に係る督促状の発付期限を延長するものでございます。 議第120号は、小規模保育事業を実施する施設として呉市ゆたか保育所を設置するとともに、呉市地域保育所を廃止するものでございます。 議第121号は、特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準の一部を改正する内閣府令について、官報正誤による訂正手続が行われたことに伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第122号は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準及び幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準の一部改正に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第123号は、呉市斎場ほか5施設の使用料の額の改定をするものでございます。 議第124号は、事業系一般廃棄物等に係る処理手数料の額の改定をするものでございます。 議第125号は、呉市指定袋及び指定シール製造等業務における契約金額を変更するものでございます。 議第126号は、呉市指定袋及び指定シール製造等業務を実施するに当たり、業務の委託契約を締結するものでございます。 議第127号から議第134号まで、議第139号、議第142号から議第145号まで、議第147号、議第152号から議第155号まで、議第157号、議第159号から議第161号まで、議第163号から議第166号まで、議第169号、議第170号、議第172号から議第176号までは、川尻福祉センターふれあいほか32施設の指定管理者を指定するものでございます。 議第177号から議第185号までは、呉市歴史民俗資料館、呉市生涯学習センター等の使用料の額の改定をするものでございます。 議第186号は、呉市立呉高等学校に係る入学者選抜料及び入学金を免除することについて、所要の規定の整備をするものでございます。 議第187号は、呉市立幼稚園を廃止するものでございます。 議第188号は、集落排水処理施設の使用料の額の改定をするものでございます。 議第189号は、水道料金及び下水道使用料の額の改定をするものでございます。 議第192号は、蘭島閣美術館ほか6施設の指定管理者を指定するものでございます。 議第194号は、呉市営プールほか1施設の指定管理者を指定するものでございます。 議第195号は、企業立地助成制度の実施期限を延長するとともに、サテライトオフィス誘致促進事業を新たに助成措置の対象とするものでございます。 議第196号は、呉チャレンジ・コアを廃止するものでございます。 議第197号から議第203号までは、呉市きんろうプラザ、野呂山交流施設等の使用料の額の改定をするものでございます。 議第204号は、港湾施設の使用料の額の改定等をするものでございます。 議第205号は、天応桟橋の施設使用料の額の改定をするものでございます。 議第206号は、森林の整備及びその促進に関する施策に要する費用に充てることを目的とした基金を設置するものでございます。 議第207号から議第213号までは、農村コミュニティー施設等の使用料の額の改定をするものでございます。 議第214号は、豊浜漁船漁業用作業保管施設を廃止するものでございます。 議第215号は、向漁船巻揚施設を廃止するものでございます。 議第216号は、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の一部改正に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第217号は、放置された原動機付自転車等の撤去及び保管に係る手数料の額の改定をするものでございます。 議第218号及び議第219号は、阿賀マリノポリス地区の港湾関連用地及び工業用地を売却するものでございます。 議第220号は、焼山中央2丁目13号線ほか3路線を市道に認定するものでございます。 議第222号から議第247号までは、おんど観光文化会館うずしおほか42施設の指定管理者を指定するものでございます。 議第248号は、呉市災害公営住宅整備事業に係る建物等を購入するものでございます。 続きまして、議第249号の令和元年度呉市一般会計補正予算は、職員給与の改定等に伴う人件費、災害対策に要する経費が主な内容でございます。人件費を除くものについて、その概要を御説明いたします。 総務費では、市税還付金及びマイナンバーカード普及促進に要する経費を、民生費では、災害等廃棄物処理事業や災害派遣職員の受け入れなど、災害対策に要する経費のほか、介護医療院への転換に対する助成に要する経費を、農林水産業費では、安浦町市原地区の圃場整備に要する経費を、土木費では、阿賀塩谷地区の港湾施設のしゅんせつに要する経費を、消防費では、消防団へのエンジンカッター等の資機材整備に要する経費を、教育費では、片山中学校のブロック塀の解体撤去等及び天応中学校の仮移転解消に伴う空調設備の設置に要する経費を補正するものでございます。 以上、歳出合計は28億715万5千円の追加となり、その財源内訳といたしましては、国庫支出金10億1,238万8千円、県支出金4,008万5千円、繰越金6億63万8千円、諸収入3,694万4千円、市債11億1,710万円でございます。 繰越明許費は、農地耕作条件改善事業ほか4事業につきまして、完了見込みを勘案し、令和2年度に繰り越すものでございます。 債務負担行為の補正は、市民ホール指定管理業務を追加するものでございます。 地方債の補正は、事業費の補正に伴い、限度額を変更するものでございます。 議第250号の令和元年度呉市後期高齢者医療事業特別会計補正予算及び議第251号の令和元年度呉市介護保険事業(保険勘定)特別会計補正予算は、いずれも職員人件費を補正するものでございます。 議第252号の令和元年度呉市港湾整備事業特別会計補正予算は、職員人件費及び川原石南埠頭クレーン設備改修に要する経費を補正するものでございます。あわせて、港湾施設整備事業について、事業の完了見込みを勘案し、令和2年度に繰り越すとともに、事業費の補正に伴い地方債の限度額を変更するものでございます。 議第253号の水道事業会計補正予算、議第254号の工業用水道事業会計補正予算は、人件費の補正、議第255号の下水道事業会計補正予算は、人件費の補正のほか、新宮・広浄化センターほか維持管理事業につきまして、債務負担行為を追加するものでございます。 続きまして、議第256号は、グリーンピアせとうちの指定管理者を指定するものでございます。 以上、上程されました各議案につきまして概要を御説明申し上げましたが、御審議の上、議決を賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(森本茂樹) 質疑は後日行うことにいたします。 この際、申し上げます。 日程第3に関係する議員は退席を願います。    〔2番阪井昌行議員、4番藤原広議員、7番谷本誠一議員、12番山本良二議員、15番加藤忠二議員、16番田中みわ子議員、20番岡崎源太朗議員、22番石崎元成議員、26番片岡慶行議員、29番小田晃士朗議員、30番中田光政議員、31番土井正純議員退席〕      ────────────────────────────── △日程第3 議第135号外20件 ○議長(森本茂樹) 日程第3、議第135号公の施設の指定管理者の指定について、外20件を一括して議題といたします。 本21件の説明を求めます。     〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) ただいま上程されました各議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 議第135号から議第138号まで、議第140号、議第141号、議第146号、議第148号から議第151号まで、議第156号、議第158号、議第162号、議第167号、議第168号、議第171号、議第190号、議第191号、議第193号及び議第221号は、呉市老人福祉センター安浦内海会館ほか37施設の指定管理者を指定するものでございます。 御審議の上、議決を賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(森本茂樹) 質疑は後日行うことにいたします。    〔2番阪井昌行議員、4番藤原広議員、7番谷本誠一議員、12番山本良二議員、15番加藤忠二議員、16番田中みわ子議員、20番岡崎源太朗議員、22番石崎元成議員、26番片岡慶行議員、29番小田晃士朗議員、30番中田光政議員、31番土井正純議員入場〕      ────────────────────────────── △日程第4 請議第2号外2件 ○議長(森本茂樹) 日程第4、請議第2号日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願、外2件を一括して議題といたします。            ────────────────                                    請議第2号   日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願 標記請願を受理したので議会に付議する。 令和元年12月9日                          呉市議会議長  森 本 茂 樹                          紹介議員  奥 田 和 夫                                  2019年11月27日 呉市議会議長  森 本 茂 樹 様                          請願者                          呉市中央6-7-9 呉教育会館                          非核の呉港を求める会                          代表世話人  本 藤   修   日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願     〔請願の趣旨〕 在日米軍は、日米安保条約第6条に基づく「日米地位協定」を根拠に日本国内に駐留していて、米軍基地を抱える地方公共団体は、基地の存在及びその運用に伴う諸問題によって地域の生活環境の整備等、様々な障害を受けています。このため、米軍基地の集中する沖縄県をはじめ、平成7年から8年にかけては、在沖縄米兵による少女暴行事件を機に、多くの自治体が地位協定の見直しを求めてきました。しかし、昭和35年の締結以降一度も改正されておらず、この間、在日米軍の兵士らによる事件・事故、米軍の低空飛行訓練等、いまだに米軍基地被害は後を絶たない状況が続いています。最近では、米海兵隊岩国基地所属の戦闘機部隊で、手放しの操縦や飛行中の読書など重大事故になる規律違反が横行していたことが明らかになっています。 こうした中で、昨年(平成30年)7月、全国知事会が、日米地位協定の抜本改定を含む「米軍基地負担に関する提言」を全会一致で採択しました。この提言は「日米地位協定を見直し、航空法や環境法令など国内法を原則として適用させることや、事件・事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立入りの保障などを明記すること」を盛り込んでいます。このことは、住民の福祉と安全を守ることを任務とする地方自治体として当然の提言であり、早急に実現しなければならない問題と考えるものです。 以上の趣旨を踏まえ、国(政府)に対して、「日米地位協定の見直し・改定を求める意見書」を提出するようお願いする次第です。     〔請願項目〕1.「全国知事会」や「全国市議会議長会」が求める地位協定見直し・改定要求を真摯に受け止め、早急に実現すること。            ────────────────                                    請議第3号   「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める意見書採択を求めることについての請願 標記請願を受理したので議会に付議する。 令和元年12月9日                          呉市議会議長  森 本 茂 樹                          紹介議員  奥 田 和 夫                                  2019年11月26日 呉市議会議長  森 本 茂 樹 様                    請願者                    広島市南区金屋町2番15号KDX広島ビル4F                    広島県保険医協会                    理事長  長 谷   憲   「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める意見書採択を求めることについての請願     〔請願趣旨〕 2018年12月8日の参議院本会議で、「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律」(成育基本法)が全会一致で成立しました。 成育基本法では、「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的に推進する」ことを目的に掲げ、「社会的経済的状況にかかわらず安心して次代の社会を担う子どもを生み、育てることができる環境が整備されるように推進」することを基本理念とし、国は「成育医療等の提供に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する」とし、自治体は「国との連携を図りつつ、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」としています。 成育基本法を実現するためには、妊産婦に対して疾患や受診科目による制限のない「妊産婦医療費助成制度」を国が創設することが重要です。 つきましては、妊産婦が費用の心配なく医療を受けられるよう、「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める自治体意見書の採択をお願いいたします。     〔請願項目〕1.「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める自治体意見書を採択してください。            ────────────────                                    請議第4号   妊産婦医療費助成制度等の創設を求めることについての請願 標記請願を受理したので議会に付議する。 令和元年12月9日                          呉市議会議長  森 本 茂 樹                          紹介議員  奥 田 和 夫                                  2019年11月26日 呉市議会議長  森 本 茂 樹 様                    請願者                    広島市南区金屋町2番15号KDX広島ビル4F                    広島県保険医協会                    理事長  長 谷   憲   妊産婦医療費助成制度等の創設を求めることについての請願     〔請願趣旨〕 市民の生活と健康の確保に対するご尽力に敬意を表します。 さて、2018年12月8日の参議院本会議で、「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律」(成育基本法)が全会一致で成立しました。 成育基本法では、「成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策を総合的に推進する」ことを目的に掲げ、「社会的経済的状況にかかわらず安心して次代の社会を担う子どもを生み、育てることができる環境が整備されるように推進」することを基本理念とし、国は「成育医療等の提供に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する」とし、自治体は「国との連携を図りつつ、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」としています。 成育基本法を実現するためには、①妊産婦に対して疾患や受診科目による制限のない「妊産婦医療費助成制度」を国が創設する、②国による妊産婦医療費助成制度創設を実現するためにも、自治体に対して妊産婦医療費助成制度を実施する、③妊産婦検診についても費用の負担なく受けられるようにすることが重要です。 つきましては、妊産婦が費用の心配なく医療や健診を受けられるよう、貴市において下記の制度を創設くださいますよう、請願いたします。     〔請願項目〕1.疾患や受診科目の制限がない「妊産婦医療費助成制度」を創設してください。2.成育基本法の基本理念にのっとり、所得制限や窓口一部負担金を導入しないでください。3.助成期間は、母子保健法6条等で定める妊産婦の定義(妊娠中又は出産後1年以内の女 子)を踏まえ、産後1年までとしてください。            ──────────────── ○議長(森本茂樹) 本3件について紹介議員の説明を願います。 5番奥田議員。     〔5番奥田和夫議員登壇〕
    ◆5番(奥田和夫議員) それでは、三つの請願について、紹介議員として趣旨の説明をさせていただきます。 請議第2号日米地位協定の見直しを求める意見書提出を求める請願でありますが、日米安保条約の第6条に基づく日米地位協定を根拠に、在日米軍は日本国内に駐留し、運用に伴う諸問題などさまざまな危険や被害を地方公共団体及び市民に与えているところでございます。 昨年2018年、平成30年7月には、全国知事会が日米地位協定の抜本的改定を含む米軍基地負担に関する提言を全会一致で採択されました。この提言では、米軍機による低空飛行訓練等について国の責任で騒音測定器をふやすなど必要な実態調査を行うこと、訓練ルートや訓練が行われる時期について速やかな事前情報提供、日米地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令などの国内法を原則として米軍にも適用させること、事件、事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立ち入りの保障などを明記すること、さらに基地の整理縮小、返還の促進を求めております。そして、ことし6月には、全国市議会議長会でも採択されたところであります。 この呉においても、広にある黄幡弾薬庫も都市計画の阻害要因になり、工場の誘致もできません。1万5,000トンの貯蔵能力を持ち、それが危険度1に変更されることもあり、深刻なものがあります。国内の火薬取締法によれば、保安距離550メートルが定められておりますが、この距離内に存在する民家は430戸です。弾薬の搬入のたびに海面制限がされ、呉市議会は1960年、昭和35年から全会一致で6回もの撤去決議を上げながら一向に撤去の動きになっておらず、無視され続けております。ことし11月の報道では、米海兵隊岩国基地所属の戦闘機部隊で手放しの操縦や飛行中の読書など重大事故につながりかねない規律違反が横行していたことも明らかになっております。最近米軍戦闘機が呉上空に飛来する頻度が高くなってきていることからも、黙過できない問題であります。ぜひとも慎重に審議いただき、採択いただきますようお願いして趣旨の説明とさせていただきます。 続いて、請議第3号「国による妊産婦医療費助成制度創設」を求める意見書採択を求めることについての請願、請議第4号妊産婦医療費助成制度等の創設を求めることについての請願、あわせて趣旨説明を行います。 参議院本会議で成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律、いわゆる成育基本法が昨年12月8日、全会一致で成立したところであります。この成育基本法には、全ての妊婦、子供に妊娠期から成人期までの切れ目のない医療、教育、福祉を提供することの重要性を定め、国や地方公共団体、関係機関に必要な施策を実施する責務が明記されました。この法案が準備される過程で小児医療費助成制度や乳幼児健診、そして、予防接種などについて実態調査が行われ、地域間の格差が明らかになりました。背景には急速な少子高齢化により子供の健全な育成を保障する社会的施策が立ちおくれていることがあります。このようなことから、小児保健法の考えを踏襲しながら、新しく成育の概念を導入した成育基本法として検討が始められてきたわけです。成育基本法を実現するためには、妊産婦に対して疾患や受診科目による制限のない妊産婦医療費助成制度を国が創設することが重要になります。また、国による妊産婦医療費助成制度創設を実現するためにも、自治体も妊産婦医療費助成制度を実施する、妊産婦健診についても費用の負担なく受けられるようにすることが重要になります。妊産婦が費用の心配なく医療や健診を受けられるよう、国はもとより呉市も制度創設、拡充をいただきたいというのが本請願の趣旨でございます。どうぞ十分に御審議いただいて採択いただきますようお願いをして請願の趣旨説明といたします。よろしくお願いします。 ○議長(森本茂樹) 質疑は後日行うことにいたします。      ────────────────────────────── △日程第5 梶山政孝議員の一般質問 ○議長(森本茂樹) 日程第5、梶山議員の一般質問を議題といたします。 13番梶山議員。     〔13番梶山政孝議員登壇、拍手〕 ◆13番(梶山政孝議員) 同志会を代表して質問をさせていただきます。 年末に向け、慌ただしくなる時期となりましたが、振り返れば本年は時代の節目となる大きな出来事がございました。天皇陛下におかせられましては、上皇陛下の御譲位により第126代の御位を踏まれ、本年5月1日より令和の御代が始まりました。本市議会においても6月定例会にて御即位を祝す賀詞が決議され、お祝い申し上げたところでございます。10月22日には御即位を国の内外に宣明される即位礼正殿の儀が行われましたが、同日予定されていた祝賀パレードは、直前に発災した台風19号による甚大な被害と被災者を悼むお気持ちをあらわされ、約3週間の延期とされました。また、11月14日夕刻より15日にかけては、皇位継承に伴う御一代に一度限りの大御祭である大嘗祭が催行され、国家、国民のためにその安寧と五穀豊穣を感謝し祈りをささげられました。これまでの一連の行事が滞りなく行われましたことは、国民ひとしく喜びとするところであり、慶賀の至りに存じます。 このような麗しい慶祝ムードの中、12月定例会が開会し、そのトップバッターとして質問席に立たせていただくことは、二度とない光栄なことと深く心に刻み、また厚く感謝申し上げ質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず、呉市に適した観光のあり方について、市長の考える観光はどのようなものか伺います。 市長は御就任以来、行事などで市内各所に出向き現地を見て、呉市に適した観光のあり方について考えておられることがあるのではないかと思います。私もこの半年の間に各地のイベントで市長と何度もお会いしました。天応のポートピアや野呂山にて立ち話でしたがお話をさせていただいた際に、議員や地域の皆さんにもっといろいろ案を出してほしい、広域的に観光客誘致を考えていきたいと言っておられました。あびの里いつきやグリーンピアせとうちなど、郊外施設のサウンディングを行い、今まさに観光振興計画に係る基礎調査、分析のための業者を公募、選定されるところではございますが、市長の考える呉市に適した観光のあり方についてお聞かせください。 以下の質問は質問席から行います。     〔13番梶山政孝議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(森本茂樹) 当局の答弁を求めます。 ◎市長(新原芳明) ただいま梶山議員から、呉市にとって非常に大事な観光について、私の考えはどうかという御質問をいただきました。考えを述べさせていただく機会を与えていただきましてありがとうございます。 私の考える観光というのは、単に観光客が何人来るかということを目標にすることだけではないということでございます。特に呉市の現状を考えますと、観光客をふやすだけでは余り波及効果がないのではないかと思います。観光消費額を増加すること、さらには地元の雇用や農水産物、食料品などが使われて地元の所得が向上すること、そして、さらにそれによっておもしろそうだから呉に帰ってみよう、あるいは呉に来て観光をきっかけとした仕事で呉でチャレンジしてみようという人がいかにふえるかということが大事なのではないかと考えています。そのためには、観光についてもマーケティング、すなわち観光客が本当に何を求めているのか、国内の観光客、海外からの観光客の望まれるサービスをよく見きわめて、それに合ったサービスを呉市全体で提供する必要があるのではないかと思っています。そして、その第一歩として観光客の消費行動などのデータ収集、分析が非常に重要だと思います。今現在、議員御指摘のように観光振興計画の策定と新たな観光推進体制の構築に向けて準備を進めているところでございますけれども、そういった視点を持って、私は呉市独自というよりも、例えば、フランスやスイス、そういったところで世界共通の観光政策があると思いますが、そういったものに取り組むべきではないかと考えております。 そういう観点で考えますと、呉市には下蒲刈や御手洗などの江戸期以前の歴史、文化遺産、そして海軍鎮守府の歴史やとびしま海道、野呂山を初めとする美しい自然があります。画家の方からは呉市はどこをとっても絵を描きとうなるところばっかりじゃというお話をいただきますし、映画やコマーシャルの舞台としても頻繁に使われております。こんなところはめったにございません。世界中どこにも負けない魅力がございます。にもかかわらず、これらの観光資源が呉では所得を生み出し、呉で挑戦をしてみようという方を引きつける産業を生み出すところまでなかなか結びついていないのではないかと思います。 先般、観光を呉市の基幹産業にしていこうという機運を高めるために、呉鎮守府開庁130周年記念事業として観光庁の田端長官をお招きして御講演をいただきました。観光庁長官にわざわざおいでいただいて、長官からは観光は人口減少時代における地域活性化の切り札になるなど大変参考になる貴重なお話をいただきました。私は2年前の選挙のときに、日本中、世界中から多くの人がやってくる交流都市、観光都市を目指すことを訴えました。世界中から観光客を呼び寄せ、そこに雇用や挑戦が生まれ、わくわく生き生きとしたまちにしていくためには、地域の観光関連の事業者の皆様、そして商工会議所など関係団体、市民の皆様など、さまざまな方々が観光という分野を産業として捉えて、協力して、それぞれの方々が役割と責任を担って呉市全体が一体となって取り組んでいく必要があると考えています。 お時間をとって申しわけないんですが、実はきのう、とびしま海道、安芸灘、実は7島なんですが、朝の5時から夜の10時前まで100キロメートルを走る、ウルトラマラニックという行事が行われました。これは500人近い方が全国から集まられました。3分の2は県外の方でした。ことしが第2回だったんですが、去年に比べ1.5倍に人がふえています。朝5時から夜10時までですから、前泊と後泊で合わせて延べ250人ぐらいの方が県民の浜に泊まられましたし、ことしは新しい企てとしてイベント民泊というのを初めてやりました。これは、普通は旅館業法の厳しい規制があるんですが、イベントのあるときに地域で泊まるところが足りないという場合には市役所が許可をすれば1晩だけ、あるいは数日間泊めることができるということで、これに前の日に17泊、当日10泊、下蒲刈と蒲刈でお泊まりになられたということです。さらに、蒲刈中学校ではランナーの方に提供するために、とびしまハレの実タピオカジュースというのを用意されました。これは地域のカフェや輝きの館でこれから商品として提供がされるという非常に波及効果のある行事を地域に波及効果のある事業をされました。実は市はお金を出しておりません。出場者の方々のお金で回っております。ただ、こういうイベント民泊を行うという規制緩和といいますか、市はいろんな形で間接的な御支援は申し上げておりますが、地域の方々が主体、それを助けるボランティアの方々が中心になってこの行事は行われました。こういったことがどんどん進んでいけばすばらしい観光都市になるのではないかと思っております。 ◆13番(梶山政孝議員) 今言われましたように、昨日行われましたとびしま海道でのマラニックには多くのお客さんが来られたということ、イベント以外の日常にもっと観光客を誘致できる施策はないのか、また考えていただきたいと思います。 次に、呉市が有する数ある観光スポットの中で野呂山はこれまでも同僚議員がその活用について質問されています。しかし、長年にわたりその解決策が見えないままになっていると私は思っています。野呂山の活性化は、私自身にとって大変気になる問題です。野呂山の持つ魅力とその位置づけについて、当局の認識をお伺いします。 ◎産業部長(寺嶋文秀) 野呂山の魅力とその位置づけについてお答えをさせていただきます。 野呂山は、瀬戸内海国立公園の中でも神戸の六甲山に次ぐ高さを有し、そこから眺められる多島美は野呂山ならではの類いまれなる観光資源でございます。また、登山やキャンプ、自然散策などのアウトドアが楽しめる場所であるとともに、氷池や弘法寺など、歴史資源にも恵まれております。こうしたことから、野呂山は多くの市民の皆様の憩いの場としても御利用いただいており、かつ他に自慢することのできる呉市東部の観光拠点の一つであると考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) すばらしい景観を有する類いまれなる資源とのことですが、現在、郷原からの道が通行どめとなっており、川尻方面からさざなみスカイラインを上がるルートでは、瀬戸内を望むその景色は大変すばらしく、ゆっくりと景色を堪能してもらいたい。しかし、のり面から道路にせり出した木枝も多く、バスが対向車線にはみ出して通らないといけない危険な箇所もあり、安全を確保する観点からもこのような枝は剪定するべきだと思います。道路を初めとする周辺環境及び点在する周辺施設の管理整備はどのように行われているのでしょうか。国立公園という枠組みの中で、国、県、市と持ち分が細かく分かれていて、難しい面も多々あるかと思います。しかし、その3者が一体となって考えなければならない価値のある山だと思っています。この連携について当局の考えをお聞きします。 ◎産業部長(寺嶋文秀) 野呂山の施設及び周辺環境の管理、整備につきましては、瀬戸内海国立公園という枠組みの中で、国や県との協力が必要不可欠であると考えております。野呂山では毎年2回、国、県、呉市と指定管理者で連絡会議を開催することで情報の共有等を行っておりますけれども、呉市で対応できない事項につきましては、そういった機会を活用し、国や県に協力の依頼や要望を行って野呂山の整備に取り組んでまいります。 なお、先ほど御指摘をいただきました道路の安全確保につきましても、改めて点検を行い、樹木の剪定等を実施させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ◆13番(梶山政孝議員) 年に2回連絡会議を行っているとのこと、昨年起きた災害箇所は徐々に工事に入ってはいますが、今申し上げたはみ出した木の枝などは、明らかな危険箇所を放置していたのではないかと思います。国、県、市及び指定管理者としっかりと取り組んでいただきたい。 次に、これまで議論はすれども、その解決策は見えないままになっていると申し上げましたが、次の考えはないかお尋ねいたします。 かつて野呂山山頂には、多くの観光施設がありました。覚えてらっしゃる方も多くおられると思いますが、遊園地、それ以前にはサーキット場、グライダーの滑空場もありました。当時と現在では観光に対する考え方やニーズが変化しており、今同じようなものを野呂山に求めようとは思っておりません。市が進めているリノベーション、このスクールの説明会で講師の大島先生から、リノベーションは建築行為、いわゆるリフォームではない、編集しマネジメントすることであると説明を受けました。この言葉から私も、単に建物を新しくすればよい、風呂を広げればよいものではないと考えています。そこにある歴史に敬意を払い、それを生かしてストーリーを考え、あるものの中から価値を見出していく、それがリノベーションです。この考えで野呂山全体の活用を考えたとき、新たに求められている形態が見えてくるのではないでしょうか。歴史があり、素材があるこの山、大きな舞台がここにあります。建物を含め周辺環境と一体化させたりするリノベーションチャレンジの格好の場ではないかと考えますが、その見方はできないかお答えください。 ◎産業部長(寺嶋文秀) 先ほど答弁いたしましたとおり、野呂山は類いまれなる観光資源を有し、他にない特徴的なエリアであることから、観光素材として高いポテンシャルを持っているものと認識をしております。野呂山が持つ歴史や観光素材を踏まえながらマネジメントすることにより、野呂山全体の価値を見出す方向性を整理するという手法については、リノベーションという捉え方もできると考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 次に、今、外国人観光客は体験型観光を求めて日本各地を訪れていますが、野呂山はまさにそれができる場所だと思います。キャンプ場を初め、美術鑑賞に陶芸体験、ふれあい農園もあり、アローカナ、エミューといった珍しい鳥たちにも会えます。このような体験型の資源を生かし外国人観光客を呼び込むアイデアが当局にあるのかお聞きいたします。 ◎産業部長(寺嶋文秀) 外国人観光客を呼び込むためのアイデアというお尋ねでございますけれども、そのためにはまずマーケティングのためのニーズ調査といったことを行い、野呂高原ロッジや野呂山全体で提供しているサービス等が今の時代の観光ニーズに合っているのか、的確に捉えられているのかということを確認することから始めるべきではないかと考えております。したがいまして、先ほど市長が申し上げました観光振興計画の策定と新たな観光推進体制の整備を進め、その考えに沿った対応をしてまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) ぜひ現代のニーズに合った施策を講じていただきたいと思います。 考えてみると、呉市には海を楽しむレジャー施設は数多くありますが、山の楽しみを味わえる施設は少ないと思います。安芸灘大橋の早期無料化が困難となった今、呉市東部の活性化のためにもしっかり野呂山と向き合っていただきたい。大和ミュージアムに来る観光客を御手洗まで広げるのはなかなか難しいかもしれません。野呂山が魅力ある場所となりここに人が呼び込めれば、山頂から望む安浦や安芸灘4島への誘導は可能ではないかと考えます。この点を踏まえ、野呂山の魅力を活用する計画を進めていただきたい。今後いつごろまでに計画を策定されるのかお尋ねいたします。 ◎産業部長(寺嶋文秀) 呉市では平成28年3月に策定をいたしました呉市公共施設等総合管理計画を実践するための個別施設計画を令和2年度末までに策定することとしております。野呂山におきましても、施設の利用状況、それから建物の状況等に基づき個別施設計画を策定し、その結果を踏まえ野呂山全体の方向性についてなるべく早い時期に整理をしてまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) わかりました。よろしくお願いいたします。 野呂山は江戸時代から多くの先人たちの命をかけた努力により開拓、開発がされてきました。見どころの一つにさざなみスカイライン沿いに植えられている桜並木があります。どれだけの方が御存じかわかりませんが、この桜は蒲刈町田戸にお住まいだった中西数馬さんという方が苗木を寄贈されたことが始まりです。昭和40年当時中西さんは72歳、幼少のころより対岸にある雄大な野呂山を眺めながらあそこが桜の名所になればどれだけすばらしいだろうと思っておられたとのことです。野呂山開発の話を聞き、その一助に、そして故郷に住む人々の心の慰めにと桜の苗木1,000本、梅の苗木100本を送られました。しかし、中西さんは病気療養中で、植樹当日は代理で娘さんが出席されたそうです。その後中西さんが咲いた桜をごらんになったかはわかりませんが、その心のこもった桜が大きく育ち、現在、私たちが目にする癒やされる、楽しめる道となりました。野呂山にはいろいろな方の支援や思いが詰まっています。市長及び当局もこの山の魅力を十分に認識しているとのこと、計画策定に当たり、呉市民のみならず、訪れる人全てが楽しめる場所になるよう、決して埋もれさせることのないよう知恵を絞っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、次の質問に参ります。 次に、市民の日常生活に大きく影響する生活バスについてお尋ねいたします。 呉市は広島電鉄バスとの協議により、運行する11路線のうち、1区間を廃止、7区間を生活バスへ移行されました。この再編に伴い、地域住民からは地域からバスがなくなるのではないかとの間違った声も聞かれ、変化に対する不安と相談の声を多く受けることとなりました。このような中、本年10月1日から新たな運営会社による運行が開始されました。私の地元もこの再編された中に入っており、何度も利用いたしました。一番の変化は乗り継ぎを行わなければならなくなったことです。運行初日には乗りかえのバス停で市の職員さんが説明や誘導を行っておられましたが、それもこの日1日のみだったと伺っております。平成26年にも乗車率の低い6路線を生活交通に移管された経緯がありますが、そのときの経験と知識は今回どのように生かされたのでしょうか。今回の再編から2カ月がたち、ほかの路線も含めこれまでに発生したトラブルとその対応についてお聞きいたします。 ◎都市部長(近藤昭博) まず、前回の移管が今回どう生かされたのかというお尋ねでございますけれども、前回の移管時には路線全体を広島電鉄から移管いたしましたので、乗り継ぎは発生しておりません。したがって、今回の移管に当たりまして初めて乗り継ぎが発生することから、地域の皆様の不安を解消するため、公募前と事業者決定後の2回にわたりまして関係各地区で地元説明会を開き、また概要や運賃、時刻などの情報を回覧していただき、前回以上に丁寧に地元周知し、理解を得ることに努めてまいりました。 また、今回の再編に伴った主なトラブルといたしましては、9月下旬に先小倉交差点の車線数が立体交差化の工事に伴い減少したことにより発生しております渋滞のため、広方面行きのバスに最大40分程度のおくれが生じ、乗り継ぎ先の便が先に出発するなど、乗り継ぎができない事例が発生をいたしております。この渋滞に関しましては、広島国道事務所や警察などへの働きかけによりまして、現在では当初より緩和をされておりますが、乗り継ぎの対応といたしましては、定時発車が原則のところを広島電鉄バスと一部生活バスの運転手同士で無線により連絡をとり合い、間もなく到着する場合などで乗客の了解のもと発車を待つ対応をしておりまして、乗り継ぎトラブルの発生の低減を図っているところでございます。引き続き渋滞軽減を関係機関に働きかけていくとともに、令和2年3月予定の通常ダイヤ改正におきまして生活バスのダイヤを実情に応じて調整することにより乗り継ぎトラブルをできるだけ解消するよう広島電鉄とともに検討してまいりたいと考えております。 そのほか、乗りおりの少ないバス停を見逃して通過してしまう事例が数例発生しております。これに関しましては、バス停を見やすいところに移動させわかりやすくし、あわせてバス事業者への指導を行い再発防止に努めているところでございます。 ◆13番(梶山政孝議員) 渋滞などにかかれば時間的に不安定だという弱点はあります。先小倉の工事による渋滞が緩和されればその心配も少なくなり、乗りかえさえスムーズにいけば今回の再編もいたし方ないものと納得してもらえるかもしれません。しかし、バス停の見逃しはあってはならないことです。指導徹底を行ってください。 現時点はまだ不便になったという声を多くお聞きしますが、逆に何かしら利便性の向上が図られた点がありましたらお聞かせください。 ◎都市部長(近藤昭博) 広川尻線及び広長浜線の2路線につきまして、中国労災病院に乗り入れることにより、利用者や地域の方から大変便利になったと好評をいただいております。今後もこのような工夫を行うことによりまして、利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 中国労災病院への乗り入れが行われ、川尻、仁方、小坪、長浜方面から労災病院へ通院される乗客の利便性向上にはつながったということ、1点ではありますが、よかったことだと安心いたしました。 次に、課題を踏まえた今後の取り組みの方向性をお聞きします。 市民の重要な移動手段となる公共交通の取り組みは、高齢化が進む日本全体にとって大きな課題であり、呉市においても地域性を考慮した公共交通のあり方が問われます。この市議会で私も総合交通対策特別委員会に属させていただき、少なからず市の考えは伺っておりますが、本日お話しいただきました内容、呉市の抱える課題を踏まえ、今後の取り組みの方向性について当局のお考えをお聞きします。 ◎都市部長(近藤昭博) 呉市におきましても、人口減少、高齢化の進展により公共交通の利用者が減少しており、市民の移動手段について地域性を考慮し、利用実態に即した運行形態に転換を図っていくことが大変重要であると認識をいたしております。現在、下蒲刈地区、安浦地区において持続可能な移動手段の確保に向けた調査、検討業務を交通分野の実績が豊富な事業者に委託をし、また、有識者にも参画をしていただきながら検討を進めております。この検討に際しましては、運転手不足が進む中、車両の小型化による運転手の有効活用のほか、福祉施設、病院などの送迎バスの効率的な活用、バスという形態にとらわれずデマンドタクシーや乗り合いタクシー、定額料金性の導入、また、将来に向けては自動運転なども念頭に入れ、地域の実情やニーズに応じた運行形態への転換を図ってまいりたいと考えております。この両地区における取り組みをモデルといたしまして、今後、全市的に展開をしていき、市民の皆様にとって利用しやすく、利用し続けられる移動手段を確保してまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) バスの経営は非常に厳しいものがあります。全国各地でその解決に向けさまざまな取り組みが行われております。呉市でも公共交通として必要なものと考えているでしょうが、便数をふやすと赤字が増し、呉市の負担が増加、便数を減らすと利便性が悪化し、利用者が減るなど負のスパイラルが生じます。それを脱するには専門的な知見と経験、市民の理解と職員のやる気が必要となりますので、今後職員の一層の努力に期待をいたします。 次に、上下水道の送水ルートについて、水道施設更新費用の財源からお聞きします。 水道事業は独立採算を原則としていますので、料金収入によって施設を維持しなければならないと考えますが、合併により長大になった管路など、水道施設の更新には多大な費用がかかるものと思われます。 そこで、これに充当できる補助金等があるのか。また、それ以外の財源として企業債などを充てることになると思いますが、それらが水道事業にどのような影響があるのか。そして、人口減少や節水型社会の到来により水道料金が減少している中で、経営に影響を及ぼす水道施設の更新を上下水道局では今後どのように進めていこうと考えているのか、基本的な方針をお伺いします。 ◎経営総務部長(道本幸雄) 水道施設更新の財源についてお答えいたします。 まず、更新に充当できる補助制度についてでございますが、老朽配水管などの施設を耐震化する事業につきまして国庫補助制度があり、事業費の3分の1、もしくは4分の1が補助されます。国庫補助金以外の財源といたしましては、企業債や自己資金などを充てることになりますが、企業債を借り入れる場合には将来支払い利息が増加し、事業経営を圧迫する要因となります。一方、企業債を借り入れない場合には財源に自己資金を充てることとなりますが、そのためにはそれに見合う収益を確保しておくことが必要です。こうしたことから、施設の更新を行う場合には、まずは国庫補助制度等を最大限に活用するとともに、企業債と自己資金とのバランスを図る必要があると考えております。 次に、水道施設の更新に係る基本方針についてでございますが、更新には多額の経費がかかるため、呉市水道アセットマネジメント計画に基づき、施設の適切な維持管理による長寿命化や水需要に応じた最適化を進めるともに、施設の重要度及び優先度を踏まえながら計画的に更新してまいります。 今後とも安全・安心な水を市民の皆様へお届けするため、学識経験者や有識者等にも意見をいただきながら、上下水道ビジョンや経営計画を着実に実施し、安定的な経営に努めてまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 今後の厳しい経営環境の中で、必要な財源を確保しながら施設の最適化や効率化の観点で事業を推進していると思います。しかし一方で、水道は重要なライフラインですので、万一のときの備えや危機管理の面から強靱化やバックアップについても同様に考えなければならないと思います。 次に進みます。 昨年7月の豪雨災害では、呉市内の広範囲の地域で断水が発生し、市民、企業、病院などに大きな影響を与えました。特に川尻地区では、ポンプ所の崩壊により約1カ月という大変長い期間断水が続き、夏の暑い時期に地区住民の皆様は大変御苦労されました。自衛隊やボランティアの多大な御支援を受けながら何とか乗り越えることができました。給水系統を見ると安浦地区は川尻地区とは送水ルートが異なり、これを接続すれば川尻地区の断水リスクが大幅に改善されるものと考えています。そのような中、9月の新聞に川尻地区へのバックアップ対策として安浦からの送水を検討するとの記事が記載されました。今年度、施設を設ける場合の費用や期間を検討し、実現の可能性や課題を探るとありました。あれから3カ月経過しましたが、現段階での検討状況をお聞かせください。 ◎建設部長(赤瀬正敬) 昨年の長期間の断水では、川尻地区の皆様に多大な御不便と御心配をおかけいたしました。上下水道局では、川尻地区の長期的な断水を受けまして、バックアップ対策として、安浦地区からの送水に必要な整備手法についてさまざまなシミュレーションを行い、その可能性を検討してまいりました。現在の呉市の送水ルートは、高低差の大きい地形的な条件を考慮し、沿岸部は宮原浄水場からの南側ルートを通じて川尻地区まで送水し、山間部は広島県の瀬野川浄水場からの北側ルートを通じて安浦地区まで送水しており、効率的に運用しております。安浦地区から川尻地区へ送水する場合、安浦地区の配水量に川尻地区の配水量を加えて送水することとなります。配水量は現在の約1.8倍となりますので、安浦町の赤向坂受水場から抜本的に管路や配水池等の施設を増強していかなくてはなりません。また、水圧を調整する機能と貯留機能をあわせ持つ新たな配水池の築造も必要となり、膨大な建設費用が見込まれます。こうしたことから、安浦地区からのバックアップ施設の整備は難しいものと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 今の御説明で安浦地区との高低差が非常に大きく、単に安浦地区と川尻地区の配水管を接続すればいいものではなく、抜本的な整備をしなければならない、それには膨大な建設費用がかかり、整備が困難であることも理解いたします。しかしながら、過去の断水の際においても、川尻地区は給水再開が一番おくれるといった実情もあり、地元住民は大変不安を感じておられます。 では、安浦地区からのバックアップとは別にして、例えば、川尻地区内にある休止中の寺田浄水場を非常時に活用するなど、川尻地区内の断水リスクを軽減させ、地域住民の安心につながる方策を考えていないのか伺います。 ◎建設部長(赤瀬正敬) 川尻地区への給水は、山側の柳迫第1ポンプ所経由の給水区域が9割を占めておりますので、比較的リスクの少ない海岸沿いからの給水区域を拡大していきたいと考えております。具体的には、海岸沿いの主要配水管の更新計画を前倒しし、管口径を大きくすることにより、川尻市民センター付近まで給水区域を広げてまいりたいと考えております。また、川尻地区が断水した際に給水が少しでも容易になるよう、安浦地区内の水を活用し、24時間利用可能となる応急給水栓の整備等を考えております。 議員御提案の寺田浄水場の活用につきましては、現在は廃止施設となっており、浄水場の復活は、小さな規模ではございますけれども、整備に多額な費用を要しますし、非常時の際に使用するためには常時使用していかなくてはなりませんので、活用は難しいものと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) ありがとうございます。財政的に厳しい中でこのような政策をとっていただくことは、多少ですが地元住民の安心につながります。どうぞよろしくお願いいたします。 川尻地区以外でも市内では同様に断水が長期化し、御苦労された市民が多くいらっしゃいます。水道局職員には上下水道ビジョンや経営計画に掲げる更新事業などを着実に実施し、将来にわたって安全で安心な水道水を提供していただくようお願いいたします。 次に、呉市が平成30年度に策定された呉市鳥獣被害防止計画の進捗状況についてお尋ねいたします。 まず、被害の軽減目標及び鳥獣の捕獲計画の達成状況について、平成30年度の実績と令和元年度10月末、7カ月間までの実績をお聞きします。 その中で昨年11月よりICT、情報通信技術を活用した捕獲を取り入れていますが、先日、川尻町内でお米をつくっている方からイノシシによる被害をお聞きしました。その方は田んぼに刈り取った稲を干していたところ、イノシシに引っ張りおろして食べられ、悔しくて一晩中田んぼで見張りをされていたそうです。そういった危険な対策をとらないようにするためにも、また、捕獲活動の負担軽減のためにも、近年のICTを活用した取り組みは有効ではないかと考えます。 そこで、計画に掲げているICTを利用した捕獲活動省力化の見通しをあわせてお聞かせください。 ◎農林水産担当部長(松下武雄) まず、平成30年度のイノシシ及び鹿による作物への被害状況及び捕獲実績についてお答えいたします。 被害面積は約25ヘクタール、被害額は約6,100万円、捕獲実績は約3,200頭になっております。 次に、呉市鳥獣被害防止計画で設定した令和2年度末の目標値と平成30年度の実績を比較した達成度では、被害面積は目標値約16ヘクタールに対して約64%、被害額は目標値約4,300万円に対して約70%、捕獲実績は目標値3,600頭に対し、89%となっております。なお、今年度の10月末までの被害状況につきましては、実績調査は来年2月に実施することとなっておりますので、申しわけありませんけれど現時点では把握ができておりません。捕獲実績につきましては、10月末現在で約1,800頭でございます。 続きまして、ICT、いわゆる情報通信技術を利用した捕獲活動省力化の今後の見通しについてお答えいたします。 ICTを活用した捕獲活動につきましては、現在、安浦地区においてわな監視システムを導入し、実証実験を行っております。このシステムでは、昨年11月から先月末までイノシシ及び鹿を合計20頭捕獲しております。わなの周辺をライブ映像で確認できることにより、どのような動物が何頭近寄ってくるかの把握ができることや、見回りの軽減にも役立っていることなどから、効率的かつ効果的な捕獲ができるシステムであると考えております。 しかしながら、1基当たりの初期投資が高額であり通信料といったランニングコストも必要なことから、これを何基も同時に普及することは難しいといった課題もありますので、技術の進歩や価格の状況を見きわめながら、導入につきまして引き続き調査研究を行ってまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 平成30年度は3,200頭、今年度7カ月間で1,800頭であれば、残り5カ月を考え単純計算で比べると捕獲頭数は少し減っています。担い手不足の影響もあるのでしょうか。 そこで伺います。 イノシシや鹿との衝突事故が、住宅街でも見られるようになったというニュースをよく耳にします。また、ジビエ料理の人気の高まりとともに、若い人たちにも鳥獣害対策への必要性や抱える問題も少しずつ知られるようになってきたのではないかと思います。しかしながら、資格を取り、わなや猟銃を扱うことへの高いハードルを感じているかもしれません。各市町に組織されている猟友会も、高齢化となり人手不足が問題となっております。これら諸問題に危機感と関心のある若者が少なからずいるとすれば、どうアピールし結びつけられるかが課題ではないでしょうか。当局のお考えと取り組んでいることがあればお聞かせください。 ◎農林水産担当部長(松下武雄) 担い手不足対策につきましてお答えいたします。 猟友会の高齢化とともに担い手の不足が懸念されており、呉市といたしましても大きな課題であると認識はしております。狩猟者をふやしていくための対策につきましては、狩猟の魅力について広く知っていただくための狩猟フォーラムを開催し、なお平成27年度から狩猟免許を取得された方に対し、取得費用の一部を助成しております。議員御指摘のとおり、若者が有害鳥獣対策に関心を持ち、狩猟免許の取得につながるような情報の発信や情報提供の機会を設けることは非常に重要なことであると考えております。今後も引き続き狩猟免許取得助成制度についてホームページ等を通じて周知を図るとともに、新規の若手狩猟者をふやしていけるような新たな方策についても研究検討してまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 話を聞きますと、若い女性も免許を取ろうかという関心のある方はいらっしゃいました。狩猟のみならず、日常の危険や被害対策も地域住民に広く周知されるよう取り組みを求めます。 そこで、次の質問に移ります。 10月に河内町でJAのアグリサミットがあり、鳥獣被害の現状と有効な対策についてと題した講演があり聴講いたしました。そこで講師を務めていた農業技術センターの方が力説しておられましたが、捕獲とともに重要なことは里に依存させないことだそうです。田畑の周りをしっかり囲って入らせないこと、残飯などを畑に捨てないこと、金網で囲うにしても下部を埋めてしっかり固定していない、人や車が出入りするのに都合がいいからと一角をあけている、もしくは川沿いや家側からは来ないだろうとその面は囲っていない、電気柵をしても通電していない時間帯がある、草や枝が接触して電流が弱まっている、このような事例が本当に多いそうです。農作物の被害を出さないための一番有効な対策は、この基本的な対策を行うことだそうです。簡単なことと思われるかもしれませんが、これが実際できていない。そうならないようにきちんと指導しないと、幾ら防護柵設置に補助を出しても効果は少ないと思いますが、まちに寄ってくる里依存型イノシシ対策として基本的な指導をどのようにされているのかお聞きします。 ◎農林水産担当部長(松下武雄) 里依存型イノシシ対応に係る指導についてお答えいたします。 まず、市民からの被害相談があった場合は、イノシシ等がごみを餌として近寄ってくるケースが多いことから、ごみ出しルールの徹底など、まちへ寄せつけない環境づくりの取り組みの推進として自治会単位で出前トークやパンフレットの回覧による幅広い啓発に努めているところでございます。 次に、農家に対する田畑の周りをしっかり囲って侵入させないための対策につきましては、防護柵等設置に係る材料費の補助制度により推進を図っております。また、防護柵等設置補助をする場合には、市職員が正しく設置されているかどうか現地において確認作業をするなど、農家へ指導を行っております。また、設置後の被害について相談があれば、市職員や有害担当調査員が現場に出向き、正しい設置の仕方等の指導を行っております。さらには、地域で開催された農業関係のセミナーや鳥獣害対策講演会において、地域での実例を交えながら収穫した果実や野菜、または残飯を畑に放置しないなどの基本的な対策や防護柵等の正しい設置の仕方について指導を行っているところでございます。今後もイノシシを集落に寄せつけない環境づくりと正しく防護柵等が設置されるよう、市民に対しまして適切な指導を行ってまいりたいと考えております。 ◆13番(梶山政孝議員) 鳥獣、特にイノシシと鹿による被害は、音戸、倉橋、安芸灘4島はもちろん、時には市街地でも至るところで本当によく耳にします。営農にかかわる方々の被害は特に深刻です。市としても各方面からの被害の様を聞いていると思いますので、農作物への被害軽減、人的被害を出さないよう、また大きな事故とならないためにも基本的対策、若者への働きかけをしっかりと行っていただきたいと思います。 以上で私の同志会を代表しての質問を終えさせていただきます。傍聴くださいました皆様、ありがとうございました。中でも市立呉の高校生の皆さん、若い方に聞いていただきうれしく思います。皆さんにも関係することばかりです。それぞれに呉の問題を考え、政治に関心を持ってください。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森本茂樹) 以上で梶山議員の一般質問を終わります。 午後1時まで休憩いたします。            午前11時45分     休   憩      ──────────────────────────────            午後1時00分     再   開 ○議長(森本茂樹) 会議を再開いたします。      ────────────────────────────── △日程第6 阪井昌行議員の一般質問 ○議長(森本茂樹) 日程第6、阪井議員の一般質問を議題といたします。 2番阪井議員。     〔2番阪井昌行議員登壇、拍手〕 ◆2番(阪井昌行議員) 皆さん、こんにちは。 きょうは議場コンサートがありました。高校生と海上自衛隊音楽隊のコラボですばらしいコンサートでした。開かれた議会になったと思いますので、今後もあらゆるアーティストを呼んでいただいて、続けていただきたいと思います。 それでは、質問に移らさせていただきます。 私は公明党呉市議団を代表して、通告に従い、大きく4項目にわたり代表質問させていただきます。 近年、地球温暖化に伴い、年間平均温度は世界的に上昇傾向にあり、熱波や豪雨など異常気象が深刻化する中、各地で自然災害が相次いで発生していることは御承知のとおりでございます。地球温暖化対策は、官民を挙げて取り組まなければならない喫緊の課題と感じております。そういった本年9月、国連本部で開催された気候行動サミットでは、国連事務総長の呼びかけに応じて65カ国が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると宣言をされ、日本国内においても長崎県壱岐市や神奈川県鎌倉市が気候非常事態宣言を表明されております。また、国連が提唱する持続可能な開発目標SDGsに上げられている17の目標には環境とかかわりが深い項目も多く見られ、持続可能で強靱な社会を形成していくためには避けては通れません。 一方、地球温暖化対策にはイノベーションの促進が必要です。イノベーションとは新たなものを創造し改革で経済や社会に価値を生み出し、革新をもたらすことと言われておりますが、一つ例を御紹介しますと、地球温暖化の主な原因である二酸化炭素(CO2)を減らすカーボンリサイクルという新たな取り組みが注目されております。これは、二酸化炭素を化学品や燃料として再利用することで大気中への排出を抑制するもので、二酸化炭素を資源として活用するという試みになります。国は、カーボンリサイクルについて、二酸化炭素の削減により地球温暖化問題の解決に貢献し、新たな資源の安定的な供給源の確保につながるとしてこれを推進しており、資源エネルギー庁内に二酸化炭素の分離、回収や利用に関する技術のイノベーションを促進するため、カーボンリサイクル室を設置いたしました。地球温暖化対策を推進するためには、二酸化炭素を初めとする温室効果ガスの削減につながるイノベーションの促進が不可欠で、ひいてはこのイノベーションが新たな成長につながるものと考えております。 新原市長が進めておられるくれワンダーランド構想においては、地球温暖化対策の促進等環境問題についての具体的な項目は見受けられませんが、自然と調和した未来志向の生き生きした呉を構築するとあります。また、島嶼部などの魅力を最大限に生かし、海、山、川を再生していくという点においても、くれワンダーランド構想の推進には新たな成長にもつながり、地球温暖化対策の促進は欠かせないものと思いますが、新原市長のお考えをお聞かせください。 この後の質問は、降壇して質問席にて行います。よろしくお願いいたします。     〔2番阪井昌行議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(森本茂樹) 当局の答弁を求めます。 ◎市長(新原芳明) ただいま阪井議員から、世界中が今大きな関心を持っております非常に大事な課題について御質問いただきました。私の考えを申し述べさせていただきます。 議員御指摘のとおり、地球温暖化対策は全ての人が取り組まなければならない重要な課題であると考えております。また、今カーボンリサイクルについて国の動きについて御紹介をいただきましたけれども、私もまさにカーボンリサイクルの考え方は理にかなったものであると思いました。今後の国の動向を注視してまいりたいと思います。 いずれにいたしましても、CO2の発生と抑制など環境を守るために国や県と連携をしなければいけませんし、また産業界や市民の皆様にも呼びかけをしなければいけません。市役所自体もごみやCO2の発生や抑制の目標を設けておりまして、環境対策に取り組んでいるところでございます。また、昨年の災害を受けて、渋滞対策のために日ごろからできるだけ公共交通を使うことを呼びかけております。コンパクトシティーを目指すこと、これもCO2の抑制につながります。また、今年度から開始した森林経営管理制度も山、川、海を再生し、豊かな自然を取り戻すことやCO2の抑制にも役立つものと考えております。いずれにいたしましても、阪井議員の御指摘も踏まえまして今後とも環境問題に取り組んでまいりたいと存じます。 ◆2番(阪井昌行議員) ありがとうございました。 国は、自治体によるSDGsの達成に向けた取り組みは地方再生の実現に資するものとしてすぐれた取り組みを提案する都市をSDGs未来都市として選定するなど、SDGsの推進に積極的に取り組んでいます。持続可能なまちづくりを目指し、次期長期総合計画にはSDGsの推進に資する取り組みも取り入れていただきたいと提案をしておきます。このような独自のSDGsバッジというものをつくれば一体感ある広報に努められるかと思っております。 次に、海洋プラスチックごみ対策についてお伺いをいたします。 海洋プラスチックごみ問題は、地球規模で広がっており、世界的な課題となっております。世界中で排出されるプラスチックごみの9割はリサイクルされないまま毎年約800万トンが海に流れこんでいると推計され、国連環境計画は、2050年には海中に生息する全ての魚の総重量よりもプラスチックごみのほうが重くなると試算しております。そういった中、国は本年5月に海洋プラスチックごみによる汚染の防止を実効的に進めるため、プラスチック資源環境戦略を策定しました。戦略ではリデュース、ごみの発生の抑制、リユース、再生使用、リサイクル、再利用、いわゆる3Rにリニューアブル、再生可能資源への代替えを加えた行動を基本原則として上げております。さらには、本年6月に開催されたG20大阪サミットでは、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにまで削減することを目指す、大阪ブルーオーシャンビジョンが参加国間で共有、合意されました。一方で、現状では海洋に流出したプラスチックごみは漁業者が回収する以外には有効な手だてがほとんどないとも伺っております。 本市では、平成29年6月定例会で海洋プラスチックごみ問題の質問に対して、当面定期的な海岸清掃への支援や不法投棄の防止等の広報啓発等に努めるとの答弁がありましたが、本年の国の新たな動きを踏まえ、今後どのように対策をされるおつもりなのかお考えをお聞かせください。 ◎環境部長(大江宏夫) 議員御指摘のとおり、海洋プラスチックごみは自然界で分解されないまま陸地から海に流出し、海洋生物の体内に蓄積されるなど、地球規模で生態系に被害をもたらすことから、早急に国際社会を上げて取り組むべき課題であると考えております。国や国際社会の動きとしては、議員御案内のとおり、プラスチック資源循環戦略が策定され、G20大阪サミットで削減目標の共有化がなされ、直近では先月の23日、24日に日中韓3カ国の環境大臣会合があり、世界最大の排出国の中国が対策強化を表明し足並みをそろえております。 呉市としては、これまで、当面できることとして海岸清掃への支援や回収された海ごみの処理、不法投棄の防止、廃棄物の分別収集処理、レジ袋無料配布の中止についての広報啓発などを行ってきました。今後は市民に対してあらゆる普及啓発や広報イベント、環境教育を通じて海洋プラスチック汚染の実態の正しい理解を促しつつ、ポイ捨て、不法投棄の撲滅を徹底した上で、不必要な使い捨てのプラスチックの使用の抑制や代替素材の利用、分別回収の徹底など、海洋プラスチックごみの発生防止に向けて、国、県との役割分担等について情報交換を密にした上で、市がやるべきことについてしっかりと取り組んでいきたいと考えております。 ◆2番(阪井昌行議員) よろしくお願いしときます。 次に、環境問題の広報啓発についてお伺いをいたします。 内閣府のプラスチックごみ問題に関する世論調査では、プラスチックごみによる海洋汚染などについて89%の方が関心があると回答したとのことです。また、10年以上前にスーパーなどのレジ袋の無料配布を廃止した富山県では、エコバッグを使おうと地道に啓発した結果、エコバッグ持参率が95%に達したとのことです。本市においても、これまで指定袋制度の導入や太陽光発電システムや家庭用燃料電池エネファーム設置助成、くれ環境市民の会と連携した環境イベント呉エコフェスタの継続実施、食品ロスの削減運動、呉氏のおうちで3010運動の実施など、さまざまな形で広報啓発に努められておられます。本年度のくれエコフェスタ2019においては、くれ環境市民の会が家庭で眠っている食品等を持ち寄り、福祉団体等に寄附するというフードドライブを実施されました。フードドライブについては呉市では余りなじみがないという状況のようでしたが、今回のフードドライブの実施によって効果的な食品ロスの啓発になったのではないかと思いますが、千里の道も一歩からで、これも継続的な実施が必要と思います。環境問題についての意識を高めてもらうには、啓発活動を地道に継続して行うことや、数多く行うことが有効であると考えます。例えば、もっと身近に環境のことを感じてもらい、またより多くの方に啓発するためには、継続実施されるくれエコフェスタを中央地区等でも開催を試みる、また、他のイベントとのコラボなどの検討も含め、新たな発想による啓発が必要ではないでしょうか。今後のさらなる広報啓発について、本市のお考えや新たな手法があればお聞かせください。 ◎環境部長(大江宏夫) 環境問題の広報啓発のあり方についてお答えします。 呉市では、平成30年3月に策定した第2次呉市環境基本計画の五つの柱の一つに持続可能な社会の基盤づくりを掲げており、その中で環境教育、学習の推進や環境情報の提供等による広報啓発に重点的に取り組むこととしております。これまでも出前環境講座やくれエコフェスタ等の開催を初めとし、食べきり協力店、食べきってクレシの登録や、こども環境白書を作成して市内の全小学4年生へ配付するなどの取り組みを継続して行ってきております。最近では、食品ロス削減のため、昨年12月に放映された市の広報テレビ番組で食べきり協力店の紹介をしたり、出前トークやセミナーの開催、市政だよりに特集記事の掲載等を行ってきました。今後は議員御提案のくれエコフェスタを他の場所で開催することや他のイベントと連携しての取り組み、例えば、他のイベントで余った食料品の寄附を受け付けるフードドライブのブースを設けるなどについても検討するなど、より多くの方に環境問題を身近で考えてもらえるようにしていきたいと考えております。 ◆2番(阪井昌行議員) ありがとうございました。よろしくお願いをしたいと思います。 次に、ドライブレコーダーの公用車への普及促進についてお伺いをいたします。 近年、高速道路上におけるあおり運転や逆走、また一般道路においてもアクセルとブレーキの踏み違いから起きた暴走死亡事故の報道を多く耳にするようになりました。このあおり運転の定義づけに警視庁、警察庁は、前の車両への激しい接近、不必要な急ブレーキ、後ろの車両に急ハンドルなどを強いる進路変更、ほかの車両への妨害目的のハイビームの継続、しつこいクラクション、車体を極端に接近させる幅寄せなどを挙げております。そのようなあおり運転の事例として、2017年6月、神奈川県の東名高速であおり運転を受けて停止したワゴン車が大型トラックに追突され、ワゴン車の夫婦が死亡した事件、また直近では、本年8月、茨城県の常磐自動車道で発生したあおり運転からの傷害事件に発展した事件では、被害者の方の車両に搭載されていたドライブレコーダーが事件の一部始終を明確に映し出し、事件の全容が明らかとなり指名手配され、そして、容疑者逮捕につながりました。こうしたあおり運転の傾向は、本市においても全く無縁のものではなく、いつ自身がその加害者、被害者になるかと想定されるものであります。 そうした中、今回の事件の早期解決につながったドライブレコーダーの搭載率と現状についてインターネットで検索してみるに、ある損害保険会社が2018年12月に発表したカーライフの実態に関する調査結果では、ドライブレコーダーの搭載率は31.7%、搭載を希望する人は54.1%と5割台に上っており、今後さらに搭載する人の割合がふえることは容易に想像ができるかと思います。さらに、データ的には昨年末のものであり、ドライブレコーダー搭載率は1年たった現在ではさらなる搭載率になっているものと推測されます。 そうしたことを受けて、本市での公用車におけるドライブレコーダー搭載についてお聞かせを願いますが、それぞれの部局において公用車保有台数とそのうちドライブレコーダー搭載車の台数と搭載率をお聞かせください。 ◎会計管理者(中野貴海) 公用車の台数とドライブレコーダー搭載車の台数につきまして、平成30年度末現在の数値でお答えいたします。 市長事務部局のうち、環境部及び消防局の所管を除いた公用車は225台、そのうちドライブレコーダー搭載車は85台で、搭載率は37.8%でございます。 ◎環境部長(大江宏夫) 環境部で所管している公用車については、公用車67台中、ドライブレコーダー搭載車は46台で、搭載率は68.7%でございます。なお、ごみ収集車42台については、全車にドライブレコーダーを搭載しております。 ◎消防長(中西賢一) 消防局で所管しております公用車についてお答えいたします。 消防局と消防団を合わせた公用車は217台となります。このうちドライブレコーダーの搭載は3台で、搭載率は1.4%でございます。 ◎経営総務部長(道本幸雄) 私のほうからは、上下水道局が所管しております公用車についてお答えをいたします。 公用車は51台所有しておりまして、そのうちドライブレコーダーを搭載している車両は21台、搭載率は41.2%でございます。 ◆2番(阪井昌行議員) 既にドライブレコーダーを搭載されている公用車にかかった1台当たりの費用はどのくらいかをお伺いいたします。 ◎会計管理者(中野貴海) これまでに搭載しているドライブレコーダーの1台当たりの導入費用は約3万円でございます。 ◆2番(阪井昌行議員) それでは逆に、未搭載の公用車に後づけ設置をするとして、どれくらいの費用、経費がかかるとお思いでしょうか、お伺いいたします。 ◎会計管理者(中野貴海) ドライブレコーダーを搭載していない公用車405台全てに搭載すると、約1,210万円の経費が必要となります。部局ごとの経費内訳でございますが、会計課所管の公用車が140台で約420万円、環境部所管の公用車が21台で約60万円、消防局所管の公用車が214台で約640万円、上下水道局の公用車が30台で約90万円でございます。 ◆2番(阪井昌行議員) 今の答弁をお聞きして、1台当たりの費用が3万円で、後づけ経費が405台分で1,210万円とのことでしたが、これは非常に高いという、市民感情的に見てもかなりの高額経費かと思われます。一度に複数台を取りつけるスケールメリットを生かすなどして、もう少し格安に取りつけできるよう検討を要望いたします。お願いいたします。 続いて、先ほど各部局にお聞かせいただいた中に環境部のごみ収集車、パッカー車は42台中全車両に取りつけているとの答弁がありました。ドライブレコーダーを搭載された目的や理由についてお伺いいたします。 ◎環境部長(大江宏夫) ごみ収集車は走行距離が多く、庁内の公用車と比較して1台当たりの年間平均走行距離は約1.5倍となっております。また、収集業務は狭隘道路での作業を頻繁に繰り返します。そのため、事故に巻き込まれる危険性が高いと判断し、平成28年度、平成29年度の2カ年で全車にドライブレコーダーを搭載しました。搭載目的は事故や収集時のトラブルの正確な状況を記録することが主ですが、運転が記録されていることにより運転時の気の緩みを防止する効果もございます。なお、事故等が発生した場合には記録している映像を事故の原因分析や再発防止策の検討のために利用しております。 ◆2番(阪井昌行議員) 今、事故等ということがありましたんで、ドライブレコーダー搭載以前からの交通事故の年ごとの推移をお伺いいたします。 ◎会計管理者(中野貴海) 本市に過失のある対人、対物事故の件数につきまして、呉市全体の数値でお答えいたします。 公用車へのドライブレコーダーの搭載につきましては、本市では広島県内の他都市と比較して早くから導入を進めておりまして、平成23年度から更新車両を対象に搭載しております。搭載以前の3年間の事故件数は、平成20年度が16件、平成21年度が14件、平成22年度が16件で、3年間の平均は約15件でございます。これに対しまして、直近3年間の事故件数は、平成28年度が12件、平成29年度が14件、平成30年度が13件で、3年間の平均は13件でございまして、搭載以前と比較いたしますと約2件、13%の減となっております。 ◆2番(阪井昌行議員) 減になっているということで、よろしくお願いをしたいと思います。 ドライブレコーダーを搭載をすることにより、運転時には職員がこれまで以上の自覚が芽生え、交通マナーに注意をし、安全意識の向上につながり、万が一事故が発生したとき、過失があったのかなかったのかという状況確認や事実確認ができますし、場合によっては市職員を守る手段になるかと思われます。 もっと言えば、公用車が市街を走行することにより動く防犯カメラの役目を担い、呉市民の安全・安心に向けた防犯対策にもつながっていくと考えますが、今回のドライブレコーダー搭載における提案質問に対し、呉市の御所見をお伺いいたします。 ◎会計管理者(中野貴海) 高齢者による重大事故やあおり運転などの悪質で危険な運転行為が社会問題となるなど、交通安全対策は安全で安心なまちづくりを進める上で重要な課題であると認識しております。ドライブレコーダーにつきましては、事故時の映像を利用した職員への運転指導により安全意識の向上に活用するとともに、記録映像が事故原因の特定につながることでその後の事故処理の円滑化を図ることができることから、公用車への搭載を進めているところでございます。また、議員御指摘のとおり、市民を守るための防犯カメラの役割としての機能も期待できるものでございます。今後とも悲惨な交通事故や悪質な事件から市民を守るためにも、車両更新時にはもちろんのこと、既存の未搭載車両につきましても順次搭載する方向で検討してまいりたいと考えております。 ◆2番(阪井昌行議員) お金のかかることですが、少しでも安く搭載ができるよう御検討いただきたいと思っております。 次に、ユニバーサルデザインについてお伺いをいたします。 呉市長期総合計画ユニバーサルデザインの位置づけといたしまして、いよいよ来年2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催となり、日本全国が世界の最高峰を決めるスポーツの祭典に沸き上がり、また海外の皆様の来日を待ちに待っているところです。東京オリンピック・パラリンピック開会効果は全国に波及を呼び、オリパラ開催を契機としたバリアフリー化が加速され、誰もが安心して旅行を楽しむことができるユニバーサルツーリズムに対応した環境整備を推進されています。今後は高齢者、障害者等の弱者を区別しないで市民が利用可能な環境づくり、ユニバーサルデザインがますます求められています。 では、ユニバーサルデザインとはどのような考えか。文化、言語、国籍や年齢、性別などの違い、障害の有無や能力差などにかかわらず、できるだけ多くの人にわかりやすく、最初からできるだけ多くの人が利用できることを目指した製品、建物、情報のデザインをすることであり、バリアフリーの障害者に限定していない点との違いがあります。 そこで、令和2年に第4次呉市長期総合計画後期基本計画の調査、見直し、改善を考える時期を迎え、全庁を挙げて市長の掲げるくれワンダーランド構想のいきいきわくわくと楽しいまち、誰もが多様な夢に向かってチャレンジできるまち、日本中、世界中から多くの人が集う交流都市、観光都市を目指すには、呉市のまちづくりを推進する上でユニバーサルデザインに基づく考えが必要であると思います。こうしたユニバーサルデザインの考えのもと、取り組みがあれば教えてください。なければ今後の呉市長期総合計画に盛り込むお考えがないかお聞かせください。 ◎企画部長(大下正起) 議員御案内のユニバーサルデザインの考えのもと、呉市においてこれまで取り組んだ事例といたしましては、例えば、昨年の豪雨災害の際、避難情報や支援情報を子供や高齢者、外国人住民にもわかりやすい、いわゆる「やさしい日本語」と呼ばれる普通の日本語よりも簡単な日本語で発信した取り組みがございます。また、毎月発行しております市政だよりでは見やすく読み間違いにくいユニバーサルデザインフォントを使用しております。そのほか公共施設を整備する際も多目的トイレを設置するなど、誰もが使いやすい施設となるよう整備を進めているところでございます。 次に、呉市長期総合計画における位置づけでございます。 ユニバーサルデザインの考え方は、呉市のこれまでの取り組み事例にもございますように、さまざまな施策を進める上で基本となるものでございます。このため、次期長期総合計画では、誰もが暮らしやすい社会の実現に向けた環境を整備するため、ユニバーサルデザインの考え方を施策を推進する上での基本的な考え方として位置づけてまいります。 ◆2番(阪井昌行議員) ありがとうございます。基本的な考え方として位置づけていただきました。大変にありがとうございます。よろしくお願いをしたいと思います。 次に、ユニバーサルデザインの考え方から作成されたユニバーサルデザインマップの紹介をさせていただきます。 全ての人が安心して外出できるようにと、高松市では公共施設や飲食店、宿泊、商業施設の情報を障害者、高齢者、子供連れ、外国人観光客らが目的に沿って検索閲覧できるたかまつユニバーサルデザインマップをインターネット上の特設サイトで公開をしています。このサイトは英語やフランス語を初め、18の言語に対応しており、スポーツ施設やコミュニティーセンターなどの公共施設のほか、駅やフェリー乗り場、小売店、宿泊施設等の民間施設などの約750施設の情報を掲載、特徴としては操作や内容が直感的にわかりやすく、誰がどこで何をするかを画面にタッチし選択できたり、地図上をタッチすると施設情報がピクトグラムで表示されるなど、ほかにも設備情報だけでなく手話、筆談等の対応やスタッフへの介助依頼などの心のユニバーサルデザインに係る情報も掲載しています。福岡市においては、ユニバーサル都市を推進し、心のバリアフリーを目指しハード、ソフト両面から進めており、その事業の一つにユニバーサルデザインマップを作成しております。 以前、事故で障害を負った車椅子の男性から御相談を受け、蘭島閣美術館の設備について問い合わせたり、外国の方から市内情報や案内を簡単に入手できる方法がないとの声をいただいたりと、もっと呉の魅力をしっかり発信できたらと思うことが幾度となくありました。呉市では、くれワンダーランド構想のもと、女性も若者も高齢者も誰もが今後住み続けたい、外からも尋ねてみたい、訪れてみたいと思う魅力あるまちづくりを目指して推進していく上で、ユニバーサルデザインの理念である年齢、性別や国籍、障害の有無を問わず全ての人が自由に快適に利用でき、行動できる思いやりにあふれる配慮を持ったまちづくりの推進を図ることが必要であります。来年のオリンピック・パラリンピックの開催を見据え、呉市においてもインバウンドの対応や、呉市に住む全ての人に優しいまちとなるよう、ユニバーサルデザインマップの作成を提案いたします。呉市でユニバーサルデザインマップを導入するためにはどのようなことが必要か、どう進めていけばよいのかなどの今後のお考えをお聞かせください。 ◎福祉事務所長(北村健二) ユニバーサルデザインマップは全ての人が安心して外出できるようにユニバーサルデザインの配慮がなされた施設の情報を地図として提供するもので、他市においてはインターネットなどを活用した取り組みが行われております。導入する場合には、利用者のニーズを把握し、それに合った情報提供が必要となりますが、特に障害者や高齢者はその方の特性により情報を得ることに制約があることが多いため、誰もが利用しやすいマップの作成について研究していく必要があります。また、障害、高齢、子育てなどの福祉だけでなく、外国人や観光客への配慮も行いながら、観光情報の提供、バリアフリー化などにかかわる関係者の意見を聞き、協力して取り組む必要があります。これらのことを踏まえて今後は先進地の事例を研究していきたいと考えております。 ◆2番(阪井昌行議員) このユニバーサルデザインマップ、非常に範囲が広くて、作成にはいろいろな壁があろうかと思います。いろいろな課が関係するマップになり、行政は縦割りで、非常に難しいとは思いますが、ひとつここはそういった各課のプロフェッショナルを一人一人上げて、グループをつくっていただいて、プロフェッショナルなユニバーサルデザインマップを作成していただければと要望しておきます。 次に、平成30年7月豪雨における災害復旧工事の入札不調の原因と施行確保対策についてお伺いします。 まず初めに、入札不調の原因でございますが、昨年7月の豪雨災害が発生して約1年が経過いたしましたが、いまだに市内には災害の爪跡が多く残っています。そこで、災害復旧工事を発注し、工事着手から完成検査を行う過程で市がこれまでに行ってきた施行確保対策についてもお伺いをしてまいります。 今年3月に策定された呉市復興計画でも、基本方針の一つに災害に強い安全・安心なまちづくりがあり、その施策の中には土木施設等の強靱化として土木施設や農林水産業施設の復旧、強靱化が掲載されており、一刻も早い災害復旧工事の完成を大いに期待しているところでございます。しかしながら、11月29日に開催された豪雨災害復旧・復興対策特別委員会の行政報告資料によれば、9月末現在、道路、橋梁、河川などの土木施設の復旧については全部で367件のうち、323件が着手済みで着手率は88%と結構進んでいるようですが、農道、農業用水路、農地などの農林水産業基盤施設の復旧については、全部で923件のうち、着手済みは33件で、着手率にするとわずか3.6%ということでした。12月になりましたので、多少ふえているかと思いますが、もっともっと頑張って災害復旧工事を進めていただきたいと思います。また、農林水産業基盤施設の復旧の課題の欄には工事発注までに詳細測量を実施し、国、県による再審査が必要で、入札不調による復旧工事の遅延とあり、10月26日の新聞記事にも工事の入札を実施しても、入札件数が4割と参加業者が集まらず入札不調となっていると掲載されておりました。11月29日の特別委員会においても、同僚議員から同様の質問がありましたが、入札不調が多い現状に対して、市当局はその原因をどのように分析されているのか再度お聞かせください。 ◎財務部参事(榎周作) 昨年7月豪雨の災害復旧工事において、入札不調が多くなっている要因についてお答えいたします。 入札不調により施工業者が決まらず、工事の着手がおくれている現場が多くなるなど、市民の皆様に御心配をおかけしておりますとともに、市といたしましても大変苦慮しているところでございます。災害復旧工事の入札制度といたしましては、令和元年9月末までは2回の競争入札を執行しても応札者がいない場合に随意契約に移行しておりましたが、10月からは1回の競争入札で応札者がいない場合は再募集することなく随意契約へ移行し、契約締結までの迅速化に努めております。議員の御質問にありますように、災害復旧工事に係る入札不調は、11月末現在で1回目の入札件数169件のうち、69件が不調となっておりまして、率にしますと40.8%という状況でございます。なお、2回の入札を経た不調案件42件と10月以降に1回目の入札公告を行い、その後不調となった案件4件を合わせた合計46件が随意契約へ移行しております。工事担当課において工事現場に近い建設業者から順に声をかけておりますが、この結果、随意契約を締結済みもしくは契約の準備中の案件が30件、また設計内容を見直して再発注済み、もしくは再発注予定の案件が9件、さらに相手方に打診中の案件が7件となっておりまして、鋭意契約の締結に向け努めているところでございます。 続きまして、入札不調の要因をどう分析しているかとのお尋ねでございますが、本年7月には市内の建設業者で構成する呉建設工業協同組合に対しまして、災害復旧工事の入札に参加していただけない理由等につきましてヒアリングやアンケート調査なども実施したところでございます。その調査結果や日常的にお聞きする業者からの声を分析いたしますと、不調が多くなっている要因は、建設業者の技術者及び労働者の不足や災害復旧工事特有の施工現場の地理的要件の悪さ、さらには既に多くの手持ち工事を抱えていることから新たな工事を受注する余裕がないといったことが要因であると考えております。なお、御心配いただいております農林水産業基盤施設の復旧状況でございますが、御案内のありました豪雨災害復旧・復興対策特別委員会の行政報告資料に記載しております923件のうち、建設工事として入札に付する必要のある案件は454件ございますが、このうち入札済みの案件は11月末時点で33件にとどまっている状況にございます。 ◆2番(阪井昌行議員) 今御答弁いただいた中で、農林水産業基盤施設の建設工事の入札に付する必要のある案件が454件あるうち、入札済みが本年11月末時点で33件にとどまっているとの説明がありました。 そこで、再質問になりますが、農林水産業基盤施設の復旧に関して建設工事の入札済み件数が低迷している状況について、その原因と市が講じている対策についてお聞かせください。 ◎農林水産担当部長(松下武雄) 農林水産業基盤施設の復旧に関して、建設工事の入札済み件数が低迷している状況についてお答えいたします。 昨年7月の豪雨災害において、農林水産業基盤施設は、多数の被災箇所があり、かつ被害が甚大であったため、国の配慮により被災箇所の多くは通常の方法による査定ではなく、航空写真等を利用した簡易な方法による査定、いわゆる超簡素化査定により受検することができました。そうしたことから、工事発注を行うまでの詳細測量を実施し、再度国や県の査定手続が必要となりました。詳細測量の実施に当たっては、作業件数が膨大で、測量や設定等を行うコンサルの作業量が多いことなどで時間を要することから、現在、国や県の再査定を受検する資料作成におくれが生じ、再査定の受検が完了していないものが多くあります。なお、農林水産業基盤施設のうち、再査定の受検が必要な施設件数は543件あり、11月末現在で再査定の完了件数は100件で、未完了件数が443件あります。再査定の進捗の促進を図る方策として、部局をまたぎ土木部、上下水道局にも資料作成を依頼し、呉市一丸となって取り組んでいるところでございます。また、現在国や県からは再査定の受検が効率的に行えるよう人員派遣による支援をいただいております。引き続き再査定のための作業を迅速に行い、まずは工事発注を急ぎ、期限内に工事発注を行って激甚災害により適用された農地災害の97.6%などの高い補助率が外れることのないよう努めてまいります。 ◆2番(阪井昌行議員) 農地災害の97.6%など高い補助率が外れることのないよう努めてまいるということですので、よろしくお願いをしたいと思います。 次に、国や県においては工事の予定価格を引き上げるなどの対策をとっていますが、呉市ではこれまでに工事を積算、発注し、着手から完成検査に至る一連の過程においてどのような施工確保対策を講じてきたのかお聞かせください。 ◎技術監理室長(森川隆司) 呉市がこれまで実施してきた主な施工確保対策についてお答えします。 まず、昨年7月の豪雨災害発生後、8月には対象金額が3,500万円未満の災害復旧工事に係る主任技術者及び現場代理人は兼務制限の件数としてカウントしない緩和措置を行ったことを手始めに、12月には検査における工事成績評定の対象工事の緩和、ことし9月からは事前に労働者の確保や資材の調達準備を行うことができるように一定期間内で受注者が工事着手日を選択する工事着手日選択型契約方式の導入を行っております。そして、同じく9月には国や県と歩調を合わせ、復興ケースによる間接工事費を通常より1.1倍する補正や掘削などの工事の作業効率を標準より20%低く設定した復興歩掛かりを取り入れ、工事の予定価格を引き上げて施工実態に合うようにする運用を開始いたしました。 また、先月25日からは、これまでは主任技術者及び現場代理人の工事ごとの兼務を不可としておりましたが、対象金額が3,500万円以上で8,000万円未満の災害復旧工事につきましても、工事箇所の間隔が15キロメートル程度以内で密接な関係がある場合には3件までの工事の兼務を認める緩和措置を開始するなどの施工確保対策を行ったところであり、現在はこうした対策の成果を見守っているところでございます。さらに、令和2年度からの総合評価方式で行う一般競争入札においては、災害復旧工事の受注実績に応じた評価項目を追加する措置を決め、災害復旧工事の応札を促し入札不調を抑制する対策を講じたところでございます。 ◆2番(阪井昌行議員) ありがとうございます。 今、非常に喜ばしい回答をいただきました。主任技術者及び現場代理人の兼務を3件まで認める緩和措置などを開始するとありました。まことに的を射た施策と思います。災害復旧工事を発注しても、工事を受注して施工してもらわなければ早急な復旧・復興は進まないので、これからも効果的な対策について考えていただきたいと要望して、私の質問を終わります。大変にありがとうございました。(拍手) ○議長(森本茂樹) 以上で阪井議員の一般質問を終わります。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。            午後1時52分     散   会 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。       呉市議会議長  森 本  茂 樹       呉市議会議員  檜 垣  美 良       呉市議会議員  梶 山  政 孝...