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06月24日-01号

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  1. 呉市議会 2019-06-24
    06月24日-01号


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    令和 元年第3回 6月定例会       令和元年(平成31年)第3回(定例会) 呉市議会会議録 第1号令和元年6月24日(月曜日)呉市議会議事堂において開会出席議員       1番  上 村  臣 男       3番  檜 垣  美 良       4番  藤 原    広       5番  奥 田  和 夫       6番  山 上  文 恵       7番  谷 本  誠 一       8番  藤 本  哲 智       9番  沖 田  範 彦       10番  中 原  明 夫       11番  光 宗    等       12番  山 本  良 二       13番  梶 山  政 孝       14番  谷    惠 介       15番  加 藤  忠 二       16番  田 中  みわ子       17番  井手畑  隆 政       18番  定 森  健次朗       19番  橋 口    晶       20番  岡 崎  源太朗       21番  福 永  高 美       22番  石 崎  元 成       23番  神 田  隆 彦       24番  渡 辺  一 照       25番  林 田  浩 秋       26番  片 岡  慶 行       27番  岩 原    昇       28番  北 川  一 清       29番  小 田  晃士朗       30番  中 田  光 政       31番  土 井  正 純       32番  森 本  茂 樹 欠席議員       2番  阪 井  昌 行 説明員  市長       新 原  芳 明  副市長      小 松  良 三  副市長      濱 里    要  理事兼復興総室長 澤 村  直 樹  総務部長     阿 原    亨  総務部危機管理監 関 川  秀 樹  秘書広報課長   宇 根    徹  総務課長     岡 本  茂 宏  企画部長     大 下  正 起  企画部参事    森 下  益 生  財務部長     河 野  隆 司  市民部長     神 垣  淳 司  文化スポーツ部長 神 垣    進  福祉保健部長   原垣内  清 治  福祉事務所長   北 村  健 二  子育て担当部長  竹之内    健  環境部長     大 江  宏 夫  産業部長     寺 嶋  文 秀  農林水産担当部長 松 下  武 雄  都市部長     近 藤  昭 博  土木部長     北 岡  宏 紹  会計管理者    中 野  貴 海  教育長      寺 本  有 伸  教育部長     小 川    聡  消防長      中 西  賢 一  消防局副局長   村 越    博  上下水道事業管理者増 本  寛 治  経営総務部長   道 本  幸 雄  建設部長     赤 瀬  正 敬  施設管理部長   桂    尚 嗣 議会事務局職員  事務局長     秦    和 久  事務局次長    小 森    強  議会総務課長   山 根  慶 子  議事課長     小 松  史 洋  議事課課長補佐  山 崎  幸 恵      ──────────────────────────────                       議  事  日  程 (第 1 号)                         (令和元年6月24日 午前10時開議)第1 会期決定について第2 議第59号 呉市報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例の制定について   議第60号 呉市税条例等の一部を改正する条例の制定について   議第61号 呉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について   議第62号 呉市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について   議第63号 呉市中小企業・小規模企業振興基本条例の制定について   議第64号 呉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について   議第65号 契約の締結について   議第66号 港湾管理事務の事務委託に関する規約の変更の協議について   議第67号 漁港管理事務の事務委託に関する規約の変更の協議について   議第68号 市道路線の認定について第3 請議第1号 平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願第4 土井正純議員の一般質問第5 井手畑隆政議員の一般質問      ──────────────────────────────会議に付した事件 永年勤続議員に対する感謝決議 日程のとおり  土井正純議員の一般質問  1 交通ネットワークによる持続可能なまちづくりについて   (1) 今後の公共交通(交通体系)に対する考え方   (2) 広島電鉄の考え方と関係性   (3) バス路線の短絡化に向けた方向性と今後    ア 短絡化に向けた課題と今後の方向性    イ 新広駅周辺整備    ウ 生活バス事業者との関係性    エ 都市計画マスタープランを進める上での交通ネットワークの重要性    オ コンパクトシティネットワークの重要性に対する令和元年の決意  2 地域おこし協力隊について   (1) 現状   (2) 成果   (3) 課題   (4) 今後の考え方と期待度  井手畑隆政議員の一般質問  1 持続可能なまちづくりについて   (1) 都市づくりの方向性    ア 呉市の都市づくりにおける「呉駅周辺地域総合開発」の位置づけ    イ 「都市計画マスタープラン」、「立地適正化計画」等と「呉駅周辺地域総合開発」との関係性    ウ 中心市街地回遊性向上    エ まちなか居住の促進    オ 島嶼部のまちづくり   (2) 安心安全なまちづくり    ア ゾーン30の取り組み状況    イ 通学の安全確保  2 呉市の情報政策について   (1) 情報政策推進の考え方   (2) 情報発信    ア 情報発信マネージメントの考え方    イ ホームページの運用    ウ 災害復旧復興状況の見える化    エ オープンデータの推進   (3) 市民からの情報提供と共有   (4) AI、RPA、IoTなど先進IT技術への取り組み状況   (5) 情報通信ネットワークの整備    ア 庁内ネットワーク    イ 公衆無線LAN    ウ 地域イントラネットの有効活用      ──────────────────────────────            午前10時01分     開   会 ○議長(森本茂樹) ただいまから定例会を開会いたします。 直ちに本日の会議を開きます。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 本日の会議録署名者として7番谷本議員、31番土井議員を指名いたします。 この際、申し上げます。 本定例会における報道関係者からの写真撮影等の申し出については、別段のことがない限り、許可することといたします。 議会招集につきまして、市長の挨拶があります。     〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) 開会に当たりまして、一言挨拶を申し上げます。 本日、6月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方におかれましては貴重な時間を割いて御出席をいただき、お礼申し上げます。 この定例会に提出いたしております議案は、呉市中小企業・小規模企業振興基本条例の制定案、その他の重要案件でございます。これらの各案件の提案理由につきましては後ほど御説明を申し上げますので、何とぞ慎重に御審議の上、議決を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単ではございますが、招集の御挨拶とさせていただきます。      ────────────────────────────── △永年勤続議員に対する感謝決議 ○議長(森本茂樹) この際、御報告申し上げます。 去る6月11日、東京におきまして、第95回全国市議会議長会定期総会が開催され、当総会において、谷本議員、岡崎議員、土井議員、以上3名におかれましては議員在職20年の特別表彰を受けられました。まことに御同慶にたえません。同時に、関係議員の長年の御労苦に対し、心から敬意を表する次第であります。 つきましては、申し合わせにより、議会の決議をもって感謝の意を表したいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定されました。 感謝状の文案は、先例により議長において起草いたしましたので、御了承願います。 これより感謝状の贈呈を行います。     〔森本茂樹議長、議長席より演壇におりる〕     〔秦和久議会事務局長、局長席より事務局席におりる〕 ◎議会事務局長(秦和久) 受賞されました3名の方は、御起立をお願いいたします。     〔受賞者起立〕 ◎議会事務局長(秦和久) 受賞者3名を代表されまして、谷本議員、演壇の前へお願いいたします。     〔7番谷本誠一議員、演壇へ進む〕 ○議長(森本茂樹) (朗読)                感   謝   状                               谷 本 誠 一 殿 あなたは、呉市議会議員として20年の長きにわたり、よく市政の振興に寄与されました。その功績は誠に顕著なものがあります。 このたび全国市議会議長会の表彰を受けられましたので、その功労に対し、ここに市議会の決議をもって感謝の意を表します。 令和元年6月24日                           呉市議会議長 森 本 茂 樹     〔感謝状授与、拍手〕     〔7番谷本誠一議員は自席へ戻り、森本茂樹議長は議長席に着席〕     〔受賞者着席し、秦和久議会事務局長、局長席に着席〕 ○議長(森本茂樹) ただいま受賞者を代表して谷本議員にお受け取りをいただきましたが、ほかの方々に対しましては後ほど贈呈をいたします。 この際、上村議員から祝意を表するため、発言を求められております。 1番上村議員。     〔1番上村臣男議員登壇〕     〔受賞者起立〕 ◆1番(上村臣男議員) おはようございます。僣越ではございますが、議員一同を代表いたしまして、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。 さきの全国市議会議長会定期総会におきまして、表彰の栄に浴されました谷本議員、岡崎議員、土井議員の功績に対しまして、我々議員一同といたしましてもただいま感謝決議をもって深甚なる敬意を表しましたところでありますが、ここに改めて心からお祝いを申し上げる次第でございます。まことにおめでとうございます。 さて、先般行われました平成最後の統一地方選挙における呉市議会議員選挙は、令和の新時代を迎える大事な選挙でしたが、前回の投票率を下回る結果となりました。他の自治体では無投票や定数割れが散見され、全国的にも議員のなり手不足は深刻な問題となっており、我々議員の存在意義が問われているものと思われます。しかし、地方都市である呉市が呉らしさを生かした地方創生を実現し、より魅力的で活力あふれるまちづくりを進めていくためには、これまで以上に我々議員、そして二元代表制の一翼を担う議会の役割がますます重要になってくるものと思います。 皆様におかれましては、これまでの豊かな経験を生かし、昨年の豪雨災害からの復旧・復興はもとより、今後とも呉市発展のため、格段の御尽力を賜りますよう切にお願いを申し上げまして、お祝いの言葉とさせていただきます。本日はまことにおめでとうございます。(拍手) ○議長(森本茂樹) この際、表彰を受けられました議員を代表して、谷本議員から謝辞があります。 7番谷本議員。     〔7番谷本誠一議員登壇〕 ◆7番(谷本誠一議員) 一言お礼を申し上げたいと思います。 ただいま全国市議会議長会から表彰を受けました私どもに対し、丁重なる感謝の決議を賜りましたことは、身に余る光栄であり、深く感銘をいたしております。栄誉を受けましたことは、ひとえに同僚議員各位の御指導と市民の皆様の御支援のたまものでございまして、ここに厚く御礼を申し上げる次第であります。 さて、私が初めて呉市議会議員となりましたのは、平成7年5月、38歳のときでありました。当時を思い起こしますと、初出馬の直前には阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件と、いずれも歴史を揺るがす天然災害、人為災害と続き、まさに未曽有の危機的状況下にありました。あれから、早いものであっという間の現職期間丸20年が経過いたしましたが、この間、少子高齢化、地方創生、地球温暖化、原発のあり方など、自治体の抱える課題は時代の変化とともに大きく変わってきたことを実感しているところであります。人口減に伴い、税収が落ち込む中で国は赤字国債を乱発し、消費税を増税し続け、庶民の暮らしを圧迫してきました。同時に、市民は行政頼みの思考が年を追って増しつつあり、このような市民ニーズを的確に把握し、多様化、複雑化する行政課題を解決していくためには、自助、共助、公助がバランスよく配剤された施策展開が望まれます。その上で、議会と執行部が車の両輪として是々非々の立場に立ち、市民のためには何が最善なのかを十分に議論していかなければなりません。そのためにも、我々は日々自己研さんに努め、市民の負託に応えていく必要があります。このたびの表彰を励みといたしまして、市民が呉市に住んで本当によかったと思えるようなまちづくりに全力を尽くす所存でございます。皆様におかれましては、どうかこれからも御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単措辞ではありますが、御礼の言葉とさせていただきます。まことにありがとうございました。(拍手)     〔受賞者着席〕      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 諸般の報告をさせます。     〔小松史洋議事課長朗読〕                                呉市議会報告第9号              諸  般  の  報  告1 市長が提出した議案は次のとおりである。   議第59号 呉市報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例の制定について                                   外9件2 受理した請願書は次のとおりである。   請議第1号 平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願3 受理した報告書は次のとおりである。   報告第21号 呉市土地開発公社の経営状況について         外3件4 受理した監査報告書は次のとおりである。   監査報告第3号 平成30年度定期監査及び行政監査の結果報告について                                   外5件      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) なお、報告第21号から第24号並びに監査報告第3号から第8号はお手元に配信いたしておりますので、念のため申し上げます。      ────────────────────────────── △日程第1 会期決定について ○議長(森本茂樹) 日程に入ります。 日程第1、会期決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 会期は7月8日まで15日間にいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(森本茂樹) 御異議なしと認めます。よって、会期は15日間と決定されました。      ────────────────────────────── △日程第2 議第59号外9件
    ○議長(森本茂樹) 日程第2、議第59号呉市報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例の制定について、外9件を一括して議題といたします。 本10件の説明を求めます。     〔新原芳明市長登壇〕 ◎市長(新原芳明) ただいま上程されました各議案につきまして、その概要を説明申し上げます。 まず、議第59号は、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部改正に伴い、これに準じ、選挙長等に支給する報酬の額を改定するものでございます。 議第60号は、地方税法の一部改正等に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第61号は、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、浮き屋根式特定屋外タンク貯蔵所等の設置の許可の申請に係る審査手数料の額の改定をするものでございます。 議第62号は、住宅用防災機器の設置及び維持に関する条例の制定に関する基準を定める省令の一部改正に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第63号は、中小企業・小規模企業の振興に関する施策を推進し、本市経済の健全な発展及び市民生活の向上を図るための条例を制定するものでございます。 議第64号は、建築基準法の一部改正及び広島県の構造計算適合性判定に係る手数料の額の改定に伴い、所要の規定の整備をするものでございます。 議第65号は、川原石南埠頭起重機延命化対策改良工事を施工するに当たり工事請負契約を締結するものでございます。 議第66号及び議第67号は、広島県港湾施設管理条例及び広島県漁港管理条例の一部改正に伴い、広島県と呉市との間における地方港湾及び漁港の管理事務の事務委託に関する規約の一部を変更することについて、広島県と協議をするものでございます。 議第68号は、押込1丁目14号線ほか3路線を市道に認定するものでございます。 以上、上程されました各議案につきまして、概要を御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森本茂樹) 質疑は後日行うことといたします。      ────────────────────────────── △日程第3 請議第1号 ○議長(森本茂樹) 日程第3、請議第1号平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願を議題といたします。            ────────────────                                    請議第1号   平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願 標記請願を受理したので議会に付議する。 令和元年6月24日                          呉市議会議長  森 本 茂 樹                          紹介議員  奥 田 和 夫                                  2019年6月18日 呉市議会議長  森 本 茂 樹 様   平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願     〔請願主旨〕 豪雨災害の被災者支援や防・減災対策に日夜取り組んでおられる貴職をはじめ広島県の職員の皆様に敬意を表し、お礼申し上げます。 さて、西日本を襲った豪雨災害からまもなく1年になります。この豪雨災害の被害は、広島県23市町全域におよび、災害救助法適用地域も9市4町にのぼりました。広島県内の犠牲者は災害関連死も含めて133人、5人が未だ行方不明のままです。1万3,750棟にのぼる住宅が被災し、「応急仮設住宅」、「みなし仮設住宅」などの仮設住宅に入居されている方は合わせて1,200世帯を超えています。また、自宅での生活でも修繕が行き届かず、不便な生活を余儀なくされている方も多くいます。 この間、広島県においても災害救助法被災者生活再建支援制度などに基づき被災者支援がすすめられてきました。これは今も継続され、被災者の心の支えであるだけではなく、再び被災地での生活を取り戻そうとする住民のみなさんの生活再建への大きな後押しとなっています。 しかし、被災から1年が経過しようとしていますが、被災者のみなさんの生活再建は途上であり、被災者のみなさんの長期にわたる心労と身体への負担の蓄積など、看過できる状況にありません。こうした中で6月までの医療・介護費の減免適用は被災者の命綱でした。しかし、この措置が7月以降も延長される方針を聞いておりません。昨年の酷暑を想い起こせば、今夏も深刻な状況となることが懸念されます。医療費の窓口負担免除が継続することは被災者支援にとって、たいへん有意義な措置となります。 国はこれまでも、被災者支援策について自治体から必要性を訴える声があれば、対応を検討する旨繰り返し表明してきました。被災したみなさんの実情と必要性を踏まえ、国に対して以下の事項を要望していただくとともに独自に延長することを示すよう、緊急に要請致します。     〔請願項目〕1.国と県に対して医療費等の窓口一部負担金等の免除を本年7月以降も延長し、そのための財政支援を自治体に行うことを求めること。2.自治体で独自に本年7月以降も延長できるような措置を行うこと。       請願者       広島県民主医療機関連合会       会長  佐々木 敏 哉       広島市南区出汐1丁目3-16       災害被災者支援災害対策改善を求める広島県連絡会(略称:広島県災対連)       代表世話人  池 上   忍(自由法曹団広島支部)       代表世話人  加 賀   茂(広島県商工団体連合会)       代表世話人  森   眞理子(新日本婦人の会広島県本部)       広島市東区光町2-9-24-205 県労連内            ──────────────── ○議長(森本茂樹) 本件について紹介議員の説明を願います。 5番奥田議員。     〔5番奥田和夫議員登壇〕 ◆5番(奥田和夫議員) ただいま上程されました請議第1号平成30年7月豪雨の被災者に対する医療費等一部負担金の免除対象期間の延長に関する請願ですが、紹介議員としてその趣旨を説明いたします。 本請願は、広島県民主医療機関連合会災害被災者支援災害対策改善を求める広島県連絡会、この二つの団体から出されたものであります。昨年7月の西日本豪雨災害では、それぞれ被災地に入られ、被災者支援の活動に日夜取り組まれてきた団体でもございます。本請願の中で、災害から間もなく1年が来ようとしていること、被災者の皆さんの生活再建は途上であり、長期にわたる心労と身体への負担の蓄積など、看過できる状態にないとされております。さらに、6月までの医療介護費の減免適用は被災者にとって大切なもので、命綱であったこと、医療費の窓口負担免除が継続することは、被災者支援にとって大変有意義な措置になると述べられております。そして、国のほうはこれまでも、被災者支援策について自治体から必要性を訴える声があれば対応を検討する旨、繰り返し表明されてきていることも述べられております。 それらの点から、2点について請願をなされております。一つは、国、県に医療費等の窓口負担金の免除を7月以降も延長し、そのための財政支援を自治体に行うよう求めること。二つ目に、自治体で独自に7月以降も延長できるような措置を行うこと。以上、二つです。 担当課のほうへ求めましたら、呉市の一部負担金の免除証明書の交付者は、5月末現在で606名ということでありました。一部負担金本人負担額免除額は月500万円という報告を聞いております。被災者にとり大切な意義ある請願でございまして、どうぞ慎重に審議いただいて御採択いただけますようお願いして、趣旨説明とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(森本茂樹) 質疑は後日行うことにいたします。      ────────────────────────────── △日程第4 土井正純議員の一般質問 ○議長(森本茂樹) 日程第4、土井議員の一般質問を議題といたします。 31番土井議員。     〔31番土井正純議員登壇、拍手〕 ◆31番(土井正純議員) おはようございます。 誠志会を代表して、質問をいたします。 4月の改選後、トップバッターとして代表質問での登壇となります。新原市長就任から、はや1年7カ月が経過いたしました。私は、この神聖な呉市議会本会議場での新原市長との論戦は初めてであります。平成から令和に移り、令和初のこの代表質問が、未来に向けた大きな1ページ、そして種まきになるような建設的な議論ができればと考えております。当局におかれましては未来に向けた前向きな答弁を期待して、質問に入ります。 1点目は、交通ネットワークによる持続可能なまちづくりについてであります。 平成24年4月、呉市交通局の路線バス事業を広島電鉄へ一括移譲するという大改革を行いました。私は、この事業においては議会内で一番多くの発言、そして提言を行い、その方向性の一端を導いたと自負いたしております。それから7年が経過し、近年では人口減少や高齢化に伴いバス利用者の減少が続く中、運賃収入が減少し、運転手不足による賃金の上昇、そして燃料費の高騰も加わり、運行経費との差額を補填する経営支援補助金が高どまりしている現状にあります。そこで昨年の7月豪雨災害があり、その影響も大きく加わり、平成30年度予算3月補正で広島電鉄に対する補助金を1億9,000万円増額し、予算額としては過去最高の5億8,000万円もの補助額となったわけであります。経営支援補助金は、平成24年4月の広島電鉄へのバス路線移譲時の基本協定に基づき、経常経費に適正利潤2%を上乗せした額を補助額とすると明記されておりますので、いたし方ないものと私は理解いたしております。しかしながら、私は、これらの問題への対応策といたしまして、赤字路線の再編、生活バスへの移行、路線の短絡化、乗り継ぎ割引の適用など、今までにも提言してきたところではありますが、いまだ不十分であります。 そこで、お伺いをいたします。 1億9,000万円もの3月補正を組んだ感想、そして今の現状を捉まえたとき、今後の交通体系に対する率直な市長のお考えをお聞かせください。 あとは質問席のほうで行います。     〔31番土井正純議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(森本茂樹) 当局の答弁を求めます。 ◎市長(新原芳明) ただいま土井議員から、まさに令和初の代表質問として、広島電鉄に対する経営支援補助金、そして、呉市民の交通手段の確保について御質問をいただきました。 お答えを申し上げます。 まず、平成30年度の広島電鉄への経営支援補助金の当初予算額は3億6,000万円でしたが、土井議員御指摘のとおり、平成31年3月議会で1億9,000万円の増額補正を議決いただきました。結果として、交付額は補正後の予算額の中におさまりましたが、総額で5億300万円弱となり、前年度に比べ約1億5,000万円もの大幅な増加となりました。次に、市内各地区で運行中の生活バスの運行負担金について申し上げますと、平成30年度においては合計約1億5,180万円で、前年度に比べ約375万円増加いたしました。次に、いきいきパスにつきましては、平成30年度は約3億4,100万円となり、前年度に比べ約900万円の減少となりました。 ところで、広島電鉄とは、平成24年4月に呉市交通局から広島電鉄に移譲した後、これも土井議員御指摘のとおり、平成26年4月には市内循環線4路線を2路線に集約するとともに、同年10月には市内循環線6路線を生活バスに移管いたしました。その後、広島電鉄においても、バスロケーションシステムの整備やPASPYの導入などにより、利用者の利便性の向上に努めていただきました。しかしながら、収支率は毎年悪化しております。広島電鉄におかれましても、収支を改善する早急な対策が必要であるという私ども呉市との強い共通認識を持っていただいております。そして、このたび、まさに土井議員の御指摘のとおり、いまだ対策が不十分として、さらに路線の見直し、生活バスへの移行、乗り継ぎ割引の適用などに一緒に取り組んでいこうという御提案をいただきました。実は私も市長を引き継いだ印象として、呉市のバス路線の再編、そして市民の持続可能な交通手段の確保についての取り組みは、これまで大きくおくれていると感じております。そこで、ぜひ議員の皆様方にも御理解と御支援をいただきたいと存じます。見直し案の詳細につきましては、7月4日の総合交通対策特別委員会で御報告をさせていただきます。 さて、広島電鉄の路線の見直しですが、これに加えて生活バスについての新たな取り組みを始めたいと考えております。交通政策に詳しい有識者の御指導をいただきながら、ワークショップなどにより地元の意見を丁寧に伺い、真のニーズを反映した柔軟な交通手段、例えば、もう既に県内でも例がありますが、デマンド運行、それから、福山市で既に実験が始まっていますが自動運転、さらには自家用車への乗り合いなどについて考えていただきたいと存じます。利便性の向上とコストの軽減を図ることで、持続可能な交通手段が確保できるのではないかと思います。 最後に、呉市の交通の将来像について一言申し上げたいと存じます。 私は、将来的には、医療や福祉、商業などの生活に必要なサービスを提供する施設へ、市民の皆様ができるだけ徒歩や自転車でアクセスできるようにし、そこへ多くの人が住み、その地域ごとを公共交通機関でつなぐ、そういうことで、誰にでも優しい健康で幸せな呉市となるのではないかと思います。 呉駅周辺地域総合開発に関して次世代BRTや自動運転車両などの次世代モビリティーの導入など、交通まちづくりを軸としたスマートシティーの実現を目指すこと、交通ターミナル機能の強化、次世代モビリティーの導入などにより、市民、観光客が移動しやすい交通体制を構築するという御提言をいただいております。この御提言をもとに、担当部局にもよく勉強してもらいまして、今から将来を考えるんじゃなくて、将来から現在を振り返ってみる、そういう考え方で、議員、市民の皆様ともよく相談し、一緒によく考えて、コンパクト・プラス・ネットワークの実現に取り組んでまいりたいと思います。 ◆31番(土井正純議員) 今の市長の答弁を聞いておりますと、私が最後の(3)のオのところで、コンパクトシティ・プラス・ネットワークの重要性に対する令和元年の決意を含んだ心強い答弁と理解をいたしました。 また、今回の災害で交通工学の大切さ、そして奥深さのようなものを私は実感したところでございます。呉高専の神田先生であったり、東京大学大学院教授の羽藤先生に御指導いただいている呉市は、将来に向けて希望が持てるなと、そんな思いをいたしているところでございます。ぜひとも今、呉を取り巻くすばらしい人材の英知を結集して、新原市長のリーダーシップのもと、新しい時代の交通体系の構築をお願いするものであります。 次に、各論のバス路線の議論をする前に、広島電鉄に係る経費を民間移譲の前と今の現状をお示しして本題に入っていこうと思います。モニターをお願いします。     〔図表1を示す〕 これは移譲前の5年間の経費を示したものであります。棒グラフで平成22年度までを示しているわけでございますが、このときにちょうど平成22年3月の、平成21年度の補正予算のときに私が8,000万円か9,000万円の増額があるといった指摘をしてから急激に動き出した数字ではございますが、平成22年決算を見ましても14億円を超える数字で、年々増加の一途をたどっていきました。それが平成22年から平成23年に向けて民間移譲へ方向転換をしたわけでございます。     〔図表2を示す〕 次のグラフです。これは実は平成23年度の数字だけは書いておりません。と申しますのは、平成23年度は移行期間ということで、呉市営バスの運転手さんの退職金であったりとかいろんなもろもろのものが加わっておりますんで、余り参考にならないということで、平成24年4月以降、民間移譲後の数字をここには列記いたしております。数字を見たらわかりますように、棒グラフを見たらわかりますように平成25年は一旦上がっております。これは、実は移譲後、従業員が1年以上経過したということで、いろんな休暇とかといったものも発生をして、経費としてはあそこだけぽんと上がったような数字になっておりますが、しかし、その後を見ましても高どまりの状態を示しております。特に、先ほども申しましたように平成30年度予算においては災害の影響もあり、非常に大きな額、これは広島電鉄だけで考えますと9億円以上という数字が出まして、実は9億円を超えないというのが議会への約束でございましたけれども、その分は何とか、先ほど市長の答弁にもございましたように、この上の緑の部分、これは優待ですけれども、この部分は3億4,000万円、そして広島電鉄への負担は5億3,000万円という格好で、何とか9億円まではいかなかったといったものが、このグラフを見てとれるかと思います。そういった数字を捉まえながら、今後も公共交通を私は考える必要があると思います。 1点だけ、この数字で見ますと言っておきますと、じゃ、画期的に数字が移譲前と、約6億円近く少なくなっているように思われるかと思いますが、実はそこへは民間移譲に対する第三セクター等対策債が五十数億円組み込まれまして、今それの償還が始まっておりまして、約6億円、毎年支払いをしておりますので、実質は余り変わってない。しかしながら、令和3年でその支払いが終わりますので、令和3年以降はぐんと、この大改革の成果が出てくる。できましたら、先ほど市長の力強い答弁がありましたけれども、その令和3年を目途に、本当の、もう一段の大改革を私はしていただきたいと思っておるわけでございます。私もいろんな知恵をこの議会の場で出していきたいと思うわけでございます。 次、(2)に移りたいと思います。 今、市民に一番直結している公共交通はバス路線、広島電鉄でありますし、また、現在、公共交通について直面している課題も、この広島電鉄といかにうまく共存共栄をするかということだろうと思います。そこで各論として、広島電鉄との考え方と申しますか、関係性についてお伺いをしたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) 呉市営バスから広島電鉄株式会社へ路線バス事業を移譲した後、広島電鉄が運行する呉市域バス路線の再編や生活バスへの路線移管等を行うに当たりましては、両者で適宜協議を行ってまいりました。路線バスにおける収支率を改善する早急な対策が必要であるという広島電鉄と呉市の共通認識は、先ほど市長が御答弁したとおりでございます。このような共通認識のもと、バス路線の維持基準を設定し、バス路線の再編及び生活バスへの路線移管等について、平成26年以降、順次取り組んできたところでございます。 ◆31番(土井正純議員) 順次今取り組んでいるわけでございますが、実は私もフェイスブック等で広島電鉄愛好家としてということでアップをいたしておりますが、週1回から2回は広島電鉄を利用しております。今、運転手さんのマナーと申しますか、心配りが非常によくなってきているのが私の実感でございます。だから、結局広島電鉄さんが今しようとしていることは私もひしひしと伝わってまいります。と申しますのは、ここ最近においては、安全を考えるときに必ず横断歩道の前では一時停止をするんですね。それから発車するということで、安全には本当に気を配られているなと思うわけでございますが、本当に民間のすばらしさというのを実感いたしております。 そういった中、実は民間移譲をするというときに、私は議会を代表して、選定するときの審査員をしておりました。そこで広島電鉄さんが言ったのが、民間企業として補助金をいただくのは本意じゃないと。民間会社としては、呉市の補助金なくして経営ができるのが本来の姿だと。そんなことも聞きました。そういった中では、私はまだ両者の協力体制が今からなのかなと、そのような思いもいたしているところでございます。 そこで、広島電鉄さん、専門家と、呉市が相対して話し合いをするには、私は呉市側にもっと専門的な職員を配置する必要があると思っております。と申しますのも、実は平成30年5月に、北海道帯広市のほうへ行ってまいりました。議会でも私よく紹介をします、この「黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語」という本があるわけでございますが、この本は、民間の十勝バスのモビリティーマネジメントを含む改革でございます。その民間企業にお邪魔をして話を伺ってきました。その後、私たちは帯広市のほうにお伺いをして交通政策の現状を聞いておりましたところ、行政側に専門的知識が足りないとどうしても議論にならない部分がある、そういった話を聞いてまいりました。都市交通政策を所管している部署を見ておりましても、ちょっと不足をしているのかなあと思います。と申しますのも、平成24年の移譲のときに、バスの運転手さんが試験を受けて、たしか14人が市側に入ってまいりました。そして、交通局のほうへ一般職として入っている方がたしか30名余りだったと思いますが、市長部局に入ってまいりました。私はそういった専門的な知見をもっと使うべき、そのように思うわけでございますが、いかがでございましょうか。 ◎都市部長(近藤昭博) 議員御案内のとおり、バス事業は幅広い知識や高い専門性を必要とする業務であり、バス事業者と対等以上に協議するには、職員の育成が大変重要であると感じております。職員の育成には大変時間もかかるわけでございますけれども、今後そういう経験のある職員の活用も含めまして、職員の体制、配置につきましても、よく留意してまいりたいと考えております。 ◆31番(土井正純議員) 密に話し合いをするということは、専門性を有してないとなかなか対等な話し合いもできないと思います。この近隣の話で申し上げますと、この4月ですかね、江田島バスさんのほうで呉市のOBを2人雇われました。この2人は非常に公共交通にたけた人でございましたけれども、そういった中で、たしか江田島バスは第三セクターの企業でありますので、そういったことも気軽にできたんだろうとは思いますが、そういったことも行われておりますので、ぜひとも今まで以上に広島電鉄との関係を密にしながら、未来に向かったバス事業を展開していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次、(3)です。 実はここからが一番きょうのメインにはなろうかと思いますが、私の公共交通に対する質問というのは、たしか平成28年9月にも取り上げておりますが、そのときに強く質問させてもらったのが短絡化の問題であります。その後、広島電鉄側におかれましては、ICカード、PASPYの高度化を進めることによって、短絡化できない理由が私はなくなったと思っております。そこで、短絡化に向けた呉市の方向性、考え方をお伺いしたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) 平成29年度末に交通系ICカードの高度化事業が完了いたしております。これによりまして乗り継ぎ割引の適用が可能となることから、路線の見直しに対する支障はなくなったものと考えております。今後、路線の見直しに向けて取り組む中で、これまで直通であった路線バスの乗りかえが生じる場合がございます。こうした場合におきましても、見直し前における直通運賃での利用が可能となるものと考えております。 ◆31番(土井正純議員) 今から短絡化を行う場合に、先ほどの質問でも言いましたように、職員の英知というか、どういう方向、どういうところでの短絡をどうするのがいいのかというのは非常に大きな問題になりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 その次のイの部分ですけれども、新広駅周辺の整備の話でございます。 実はこの部分が私は非常に大きい問題であると思っております。以前から、この新広駅の周辺整備というのはこの路線短絡化における一丁目一番地であると言ってきたわけでございますが、平成26年11月、当局から合併特例債を利用しての整備といったこともお伺いをしているわけでございますが、本当にいまだ進んでおりません。その辺の整備の状況、考え方をお伺いしたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) 新広駅は、今後さらなる路線の見直し等を進めていく上で、東部の交通拠点となり得る大変重要な地域であると認識をいたしております。現在予定しております今回の路線の見直しでは、新広駅前をバス待機場所などとして再整備するほどのスペースは必要ないものと考えております。今後、新広駅以東におきまして路線の見直しをさらに進めていくことがあれば、バス待機場所も必要となってくる可能性がございます。その際には、関係機関と協議等を行い、利用者の利便性及び安全性の高い交通拠点としてのあり方について詳しく検討していくことが必要であると考えております。 ◆31番(土井正純議員) 来週の総合交通対策特別委員会のほうでいろんな方向性が示されるんだろうと思いますが、この新広駅の整備については当初言っていたことをやらなくてもできるといった答弁が今あったわけでございますが、しかしながら、今後どうするのかというときには、どうしてもあそこのプールをどうするのかといった問題が出てこようかと思います。たしか平成26年11月の教育企業委員会、そしてもう一つ、産業建設委員会等でちょっとがたがたしまして、二河のプール、温水で25億円以上、当時は25億円でしたが、投資をしたいので、あそこはなくすんだというように私の頭にはインプットをしております。しかしながら、いろいろ聞きますと、いろんな利用もあるというのも聞いております。ここでプールのことを聞こうと思いましたが、私のほうから考えてほしいことを申し添えておきます。と申しますのは、22万人都市に果たして四つの温水プールが必要なのか。倉橋、そして川尻、そして新広、そして二河とあるわけでございまして、これには維持費もかかるわけで、今一番近々は、新広駅にあるプールの長寿命化を仮にするなら相当なる金額がかかります。そういったことも含めて、プールを使われる人口を考えながら、どうするのかを、私はこの次の新広駅の整備をするときには絶対にもう終わっとかなきゃいけないと思いますんで、そういったところの調査を、文化スポーツ部長、よろしくお願いいたします。 そしてもう一点、この新広駅は、合併特例債を使うような話が最初あったというのが載っていましたけれども、平成29年末現在のこの合併建設計画の数字では、5億円使って3億5,000万円余りを合併特例債として使うという数字まで載っているわけでございますから、それを使うのか使わないのか。というのも、呉の未来において財源が枯渇をしている中で、非常に重要かと思いますので、その辺も含めてやっていただきたい、そうつけ加えておきます。 次、ウの生活バスの問題であります。 私は、この公共交通を考えるときに、生活バスの事業者の協力なくして市民のための公共交通の維持はできないと思っております。特に今後の路線短絡化には、生活バス事業者の意見を聞くことが不可欠であります。今まで、そして今から、生活バス事業者とどのような意見交換をしてきたのか、今後していくのか、お伺いしたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) これまでも生活バス事業者とは、JRや広島電鉄バスのダイヤ改正に伴い生活バスのダイヤ改正を行う際、生活バスの利用実態等と照らし合わせながら関係機関等の意見を伺い、JRや広島電鉄バスに乗り継ぎしやすいダイヤとなるよう相互に協議をし、工夫を凝らすなど利用者の増加に向けた取り組みを行ってまいりました。それ以外にも、地元住民や利用者からの要望等につきまして随時協議検討を行い、ダイヤ改正や運行経路の見直しなどに役立ててきたところでございます。 ◆31番(土井正純議員) 先ほどの最初の市長の答弁に、今後、生活バス移行にはワークショップ等の開催をしながら、有識者であったり住民、そういった話がございました。ぜひこういったワークショップをするときには生活バス事業者を交えることも私は一理かなと思いますんですが、その辺、私の考えについて、いかに思われますでしょうか。 ◎都市部長(近藤昭博) とにかく地域のいろんな方にも入っていただきたいと思いますし、生活バスのことに一番精通といいますか、詳しいのは地元の事業者でございますので、そういう方に入っていただくのは大変結構なことだと思います。 ◆31番(土井正純議員) わかりました。この7月の災害でも、生活バス事業者には臨時便を手配いただいたりと、大変お世話になったと私は思っております。生活バスなくして呉市の公共交通の維持はないというぐらい思っているわけでございますが、しかし、合併時から既得権のごとく、合併前と変わらず行政の土地を駐車場として利用しての営業や、市所有のバスの利用などで固まった今の状態もあるわけでございます。私は、今回大きな改革をするときに、そういった既得権のような合併前にあったものもあわせての再考をすることがいいんじゃないんか、そのような思いをしているわけでございます。本会議後の特別委員会では、短絡化に向けた一部方向性を今度出すやに聞いております。しかし、今後は抜本的な再編を含めた生活バス改革をすべきと思うわけでございますが、もし意見がございましたらお伺いをしたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) 生活バスにつきましては早急な見直しが必要であると私も感じております。特に合併町から引き継いだ路線につきましては、合併後15年にわたりましてほとんど見直しがされておらず、そのままの形態で運行されております。地域の人口減少はもとよりでございますが、高齢者の増加や、特に最近は大型2種免許所有者の確保の困難など、さまざまな要因も加わっておりまして、今のままでは継続が難しくなると感じております。したがいまして、新たな取り組みといたしましてワークショップを地元で開催し、車両の形態、ルート、ダイヤ、運行形態など多くの項目について見直しを行い、皆さんに喜んで利用していただける生活バスを目指してまいりたいと考えております。 ◆31番(土井正純議員) わかりました。この短絡化というところを考えるときに、いろいろ今から、生活バスであったりとか広島電鉄さんであったりとか、そして行政、そして住民と、いろんな人の意見を聞いた中で、どういうスタイル、どういった格好がいいのかというのを今から考えていかなきゃいけない。実は1回だけ、この平成24年にバス路線移譲しまして、議会と広島電鉄さんの懇話会が1回だけありました。平成25年5月のことですが、それ以外開かれてないんですね。私は、議会としてもそういった意見の場、公共交通機関との意見の場というのも持ってもいいんじゃないんかなと、今回の質問をするに当たっていろいろひもとく中で思いました。 こういうふうにこの短絡化についての業者側の答弁が残っておりますので、紹介をしたいと思います。これは、私が当時、鍋桟橋に待合所をつくって非常に便利であるといった話を聞いておりますねという話をした後の話なんですが、乗り継ぎになると最初は抵抗があるが、運賃を除いて、待合所が充実している、雨風がしのげるといった、いかにバリアがないかということが重要であると考えております。鍋の待合所を建物の中につくることにしたのも、バス以外の乗り物もそこに見つけることができると考えたからです。多分、これは近くにタクシー会社があるということを言ったんだと思います。そしてもう一人の方は、便数の問題もあるが、末端の場所から1時間に1本のバスを待つより、1時間に2本の便数で幹線道路の路線に乗りかえるほうが出る機会がふえることから、乗り継ぎの利便性とバリアの解消などにより、サービスの向上がどこまで図れるかといったことも考えていきたい。そういった答弁も残っております。ということで、短絡化をするのは決断も要るわけですけれども、そういった補助的ないろんなことを考えることによって乗客もふえるということも、これ書いてありますんで、そういったことも研究をしながらやっていただければ、本当にいい、短絡化によった持続可能なバス路線がつくれるんではなかろうかと思います。 もう一点、この生活バスを考えるときに、生活バスによる通学バスという問題が、今ほとんどのところがそうなっております。しかし、私は通学バスを分ける、通学バスのみでやって、生活バスと分けるやり方も一つあるんじゃなかろうかなと、そのような思いもしております。どうか全庁的に、この公共問題を考えるときに都市部だけの問題にすることなく、教育委員会も絡み、いろんなところ、さっき言いましたプールの問題も出ています。全庁的に考えていっていただきたいなと思います。 この公共交通、最後になりますが、オは、最初に市長のほうから力強い、未来に向けた交通体系の令和元年の決意を聞きましたので、ここでは、市長の思いを施策に落とし込む司令塔である都市部長の心意気を拝聴したいと思いますので、まとめていただきたいと思います。 ◎都市部長(近藤昭博) 持続可能なまちづくりということでございますけれども、コンパクトシティ・プラス・ネットワークの重要性につきましては、今後の都市構造をより持続可能なものにしていくため、大変重要な取り組みであるというのは議員と同じ認識だと思っております。中でも、ネットワークを担う公共交通の現状は、先ほども申しましたように、人口減少に伴う運送収入の減少でございますとか、収入の減少に伴うサービスの低下、そして、そのサービスの低下に伴うさらなる利用者の減少の発生という負のスパイラルに陥っている状況がございます。このような状況下にございまして、今後は利用者が減少しても維持できる公共交通として、利用ニーズを把握し、さまざまな工夫を行いながら必要な地区に必要なサービスを提供し、運営コストを安くするなど費用対効果が高くなるような取り組みを進めていくことが重要であると考えております。そのため、今年度より、市長が冒頭申しましたようにアンケートやワークショップを通じ、より地域のニーズに応じた利便性の高い公共交通への転換を確実に実施し、今後、市内各地へこれを展開させていくことで、持続可能な公共交通の確立につなげてまいりたいと考えております。 ◆31番(土井正純議員) わかりました。平成20年度にコンパクトシティ・プラス・ネットワークを掲げた都市マスタープランを策定いたしました。本当にこの都市マスタープランをつくったということは大きな転換であります。それをベースに、今、立地適正化計画、そして、交通網形成計画を策定中でありますが、とにかく、何度も申しますが、呉市の今かかわってくれているさまざまな先生方の英知、そして職員の頭脳を結集して、持続可能な交通ネットワークの構築をやっていただきたい、強く要望をして、1番の部分を終わりたいと思います。期待をしていますので、都市部長、よろしくお願いします。 次に、地域おこし協力隊についてお伺いをいたします。 昨年、国においては、平成22年に地域おこし協力隊を提案して10年がたちました。そういった中で、こういう本も出ております。「地域おこし協力隊 10年の挑戦」。これを読んでおりますと、前半、後半とも、椎川忍さんといって、この方は総務省時代に地域おこし協力隊を起案した責任者だそうでございますが、その人の思いなども書かれているわけでございます。当初、平成22年に日本全国で89名でしたか。それが平成30年度は1,000自治体を超え、5,000人強が地域おこし協力隊として頑張っていると聞いておりますが、呉市におきましても平成27年から受け入れ、今年度で5年目を迎えます。一つの節目であります。この5年を総括する、よい時期ではないでしょうか。まずは呉市での地域おこし協力隊の5年の現状をお伺いします。 ◎市民部長(神垣淳司) 地域おこし協力隊は、これまでに市内6地区に延べ10名の協力隊員を配置してきております。年度別での配置状況は、平成27年度に下蒲刈地区、豊地区に各1名の隊員を配置し、2名体制でスタートし、平成28年度には新たに豊浜地区、蒲刈地区に各1名の隊員を配置し、合計で4名体制といたしました。平成29年度は蒲刈地区の1名が退任したものの、新たに倉橋地区に2名を配置し、合計で5名体制となりました。平成30年度は下蒲刈地区、豊地区の1期生2名が卒業、倉橋地区の1名が退任し、3名減となりましたが、11月に蒲刈地区に1名配置したことにより、合計で3名体制となりました。今年度は4月から新たに豊地区、安浦地区に各1名配置し、合計で5名体制となっております。また、あす6月25日より豊浜地区の隊員を1名募集する予定であり、この採用ができれば合計で6名体制となる見込みでございます。 ◆31番(土井正純議員) この4月から安浦のほうで、フリーミッション型の地域おこし協力隊、そのように聞いておりますが、ノーミッションよりフリーミッションのほうがいいという、いろんな人に聞いた私なりの考え方なんでありますが、なぜ今回、初めてフリーミッションにしたのか。そして、フリーミッションを今まで呉市はしていませんでしたから、フリーミッションがいいのか、ミッション制がいいのか、これにはメリット、デメリットがあろうかと思いますが、そういったところもお話をいただきながら、お答えをいただきたいと思います。 ◎市民部長(神垣淳司) 安浦地区は今回初めてミッション型ということで、導入をいたしております。それで、議員が今問われちゃったフリーミッション型というのとミッション型というのがあるんですが、まず、そのメリット、デメリットについて少しお答えしたいと思います。 フリーミッション型のメリットは、隊員みずから地域の課題を見つけ、みずから考えた発想で課題解決に向かっていけますので、新しいことを考え、発想豊かな彼ら隊員にとっては自由度の高い活動が可能となります。デメリットとしては、隊員みずから見つけ、感じた課題と、地域住民が思っている課題が異なる場合が生じる可能性があること、また、成果が見えにくいといった点があろうかと思います。ミッション型のメリットは、課題に対応できる専門性を持った人物の応募が期待でき、また、活動内容が明確であり、集中して取り組むことで成果も見えやすいといったことが考えられます。あわせて任期終了後にも、その課題に継続してかかわるキャリアが築ける可能性があることなどが上げられるかと思います。デメリットとしては、課題によっては応募者が少ない、またはいないといったことも生じる可能性があります。また、導入後にほかの課題を見つけチャレンジしたいと思っても、取り組むことができない、自由度が少ないといった点が上げられるかと思います。 今回、安浦地区での導入に当たっては、呉市として初めてミッション型という形で農水産物の野呂ブランド化の開発というのを一つ上げたんですが、先ほど言いましたメリット、デメリットを考慮しまして、先ほどの野呂ブランド化の開発というミッションを柱としつつも、これ以外の取り組みにもチャレンジできるようにしております。 ◆31番(土井正純議員) ミッション型とフリーミッションでした。ごめんなさい。安浦が今回初めてミッション型でしたね。ちょっと私の頭がこんがらがっていました。済みません。 それでは、今までの成果というところ、5年目を迎えて呉市にどのような成果があったのかということをお伺いしたいと思います。 ◎市民部長(神垣淳司) 地域おこし協力隊の目的は、都市部から若年層などが移住し、隊員の任期中に地域住民との交流を深めながらさまざまな活動を行い、任期終了後にはその地区に定住することでございます。過去に採用した5名のうち、3名は活動地区で定住し、中には家族で定住し、子供が生まれ、子育てをしている元隊員もおりますので、地域おこし協力隊の目的という意味では一定の成果が出ているのではないかと思っております。 ◆31番(土井正純議員) 確かに、私も元隊員とは親交がございますので、異文化をこの呉市に持ってきてくれたというのは大きな成果だろうと思います。私なりに思う成果を考えたときに、宮川元隊員については御主人がイギリス人ということで、今は御手洗のほうでイングリッシュティーが飲めるカフェを開いていたりとか、また、地元のお年寄りがつくるマーマレードを、これ1回紹介したかと思うんですが、イギリスで行われたコンテストに応募をして、世界第3位になった、そんな実績もあるわけでございます。また、下蒲刈に在住しております高島元隊員におかれましては、この3年目を終えようとするときに、自分なりの心意気を示したかったんだと思うんだけれども、1人で100キロの、自分でつくったコースを走って完走した、こういったものがマスコミ等にも取り上げられましたが、それを機に、とびしまウルトラマラニック、100キロの大会を昨年12月に初めて行ったわけでございますが、新原市長も朝早くからスターターとして来られておりました。私もエントリーをしたわけでございますが残念ながら途中でタイムアップということで最後までは走れませんでした。そういった異文化、元気をもたらしているんだろう、そう思うわけでございますが、そういった中、私は成果ばっかり求めるんじゃなくて、何かを、その人たち卒業した後にも、職員が、市民が寄りそう姿勢、来ていただいて本当にありがたいといったことを、施策のように何かできないかな、そうすることによって元隊員が全国にもまた呉のよさを発信してくれるんだろうと思うんですが、その辺、何かお考えがありましたらお答え願いたいと思います。 ◎市民部長(神垣淳司) 任期を終えた元隊員に対する支援等についてお答えいたします。 協力隊員が任期中にさまざまな取り組みにより地域に刺激を与え、活性化に尽力した上で、任期終了後に活動地区や市内で定住や起業化してくれることは、この地域おこし協力隊の目的にも合致し、市としても大変感謝しているところでございます。このため、本市では、協力隊員が任期終了後に市内で起業化する場合に、起業資金の一部を助成する地域おこし協力隊起業支援補助金交付事業を制度化しております。また、任期期間中と変わらない良好な関係を築けるよう、現役隊員と呉市まちづくりサポーターとの交流の場にも参加を呼びかけるなどしております。いずれにいたしましても、定住等をしてくれた元隊員に対しましては、本市としても今後もできる限りの支援を行っていきたいと考えております。 ◆31番(土井正純議員) わかりました。 それでは、今後、令和2年度以降、6年目を迎えるに当たって課題、ちょうど今年度が5年目でありますので課題の整理をしとく必要があるかと思うんですが、今どのような課題があると分析をされているか、お伺いします。 ◎市民部長(神垣淳司) 地域おこし協力隊の課題についてお答えいたします。 協力隊は人的支援であり、人である以上、隊員それぞれ個性があり、能力や人生観も異なっております。そのため、地域の実情や特徴に合った隊員を配置することが前提で大変重要にはなりますが、地域と隊員の思いや方向性が一致し、うまくいけば地域に新しい風が起こり、新しい可能性が生み出されることが期待されます。しかし、逆に地域と隊員の思いや方向性が合致しなければ、お互いの意思疎通が図られなくなり、十分な活動ができない場合がございます。そうした地域と隊員の思いや方向性が合致するよう、本市としてどう調整していくかにはまだまだ課題があると感じております。このため、導入前に受け入れ地区への意向調査を実施し、地域の課題は何か、隊員に何を望むのか、どうフォローしていくのかなどを明確にするとともに、協力隊員の選考に当たっては、応募者にそうしたことを十分に理解していただけるよう努めることなどで対応していきたいと考えております。また、導入後に隊員と地域の思いや方向性にずれが生じた場合には、市も地域と隊員の中に入って、三者が一緒になって十分に話し合い、ずれを修正できるようフォローをしていく、場合によっては定住している元隊員へ協力を依頼するなど、サポート体制の充実が必要であると考えております。 ◆31番(土井正純議員) 課題というものも今出てきておりますね。私は職員体制に実は一つ不安を抱えております。と申しますのは、当初2人の職員を配置していましたが、今は担当は1名となっております。協力隊員はふえているものの、そのお世話をする職員を減らしている、これは呉市として協力隊に対して期待度がないのかなとも思うわけでございまして、その辺の理由と、私は減らすんならもっと全庁的な協力体制が要ると思うし、今の当局のお考えはどう現状を鑑みて思っているのかお伺いしたいと思います。 ◎市民部長(神垣淳司) 平成27年度の制度導入時には、隊員の募集事務や活動に関するさまざまな事務が市として初めての取り組みとなることから、地域協働課の担当者を2名とする体制でスタートいたしました。平成30年度からは導入から3年が経過し、こうしたノウハウがある程度蓄積できたことなどから、主な担当を1人とする体制としたものです。しかしながら、平成29年度からは地域協働課の担当者が隊員の活動報告書をもとに毎月面談を実施し、隊員の活動に対する悩みや私生活での困り事などの聞き取りや相談に応じるなど、隊員の不安の解消に努めております。もちろんこうしたサポートは地域協働課だけでなく、より身近な存在である市民センターの職員を初め、各地区のまちづくりサポーターや地域住民も積極的に行ってくれております。いずれにいたしましても、市として協力隊員はしっかりとサポートしてまいります。 ◆31番(土井正純議員) 最後に市として協力隊員をしっかりサポートするといった答弁がございましたが、実は平成26年12月議会の答弁では、隊員が行う活動に対して、関連した部署を含めて連絡調整も行い、市を挙げて協力隊員をバックアップするといった答弁もしておりますので、もう一回初心に返って、そういった体制づくりをやっていただきたいと思います。 それでは最後に、今後の地域おこし協力隊に対する考え方というか期待度をお伺いしたいと思います。 ◎市民部長(神垣淳司) 地域おこし協力隊の活用につきましては、全国さまざまな自治体がそれぞれ工夫を持っていろんなことをやられております。例えば近隣の江田島市では、特定の地域課題の解決を目的とするミッション型として、特産のオリーブ栽培に特化した隊員を導入していると伺っております。そうした他都市のいろんな活用の仕方、協力隊員の身分というか採用も、市は今のところ…… ○議長(森本茂樹) 残りあと3分です。 ◎市民部長(神垣淳司) (続) 市の嘱託職員としての採用をしておるんですが、それ以外の活用もされとるところもございます。先ほど議員のほうが言われた課題等も含めて、市民部としてそういったことを含めてしっかりと検証しながら、他都市の事例なども調査研究し、地域おこし協力隊のより効果的な活用方法について、関係機関や関係課としっかり協議検討をしてまいりたいと考えております。 ◆31番(土井正純議員) 実は政府のほうで、昨年ですか、まち・ひと・しごと総合戦略のほうに、令和6年ですか、今から5年後だったかな、に地域おこし協力隊を今の5,000人から8,000人にするという目標が掲げられました。呉市において、国は目標を掲げても、私はたくさん入れればいいというものじゃないと思いますんで、その協力隊員に呉市のどこを変えていってもらいたいのかとか、どこに入っていただいてその活性化に寄与してもらいたいのか、そういったものを私は呉市全体として考える、いい5年の節目なんだろう、そのようにも思っております。そういった中、政府が節目として次の目標を出したように、実は第1回地域おこし協力隊受け入れ自治体職員向けの勉強会なるものも、8月に第1回目があるんですね。そういったところに担当が出向くことによって、先進事例であったりとか、特に大分の竹田市なんか40名ぐらい協力隊員を入れているんですね。そういったいろんな事例があろうかと思いますんで、ぜひともそういったところに、市長、もし呉市が、この協力隊に来ていただいて、今から呉市を変えていこうというか、本当に変えたいというのがあるんなら、これは3年間は国がお金をくれるわけですから、そういったものを使ってどんどん私は攻撃的な、攻撃的というか前進するための施策を打っていくべき、そのようにも思っておりますので、どうかそういったことも考えながら呉市政を運営していっていただきたいということを切にお願い申し上げ、きょうの質問といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森本茂樹) 以上で土井議員の一般質問を終わります。 午後1時まで休息いたします。            午前11時22分     休   憩      ──────────────────────────────            午後1時00分     再   開 ○議長(森本茂樹) 会議を再開いたします。      ────────────────────────────── △日程第5 井手畑隆政議員の一般質問 ○議長(森本茂樹) 日程第5、井手畑議員の一般質問を議題といたします。 17番井手畑議員。     〔17番井手畑隆政議員登壇、拍手〕 ◆17番(井手畑隆政議員) 皆さんこんにちは。 仁友会の井手畑です。仁友会を代表して質問に立たせていただきます。 我が国は新たな令和の御代を迎える中、改選後初めての定例会でこうして代表質問をさせていただくことを大変光栄に思います。また、重責を感じて質問させていただきます。 本日は、持続可能なまちづくりというテーマで質問させていただきます。 呉市が健全に持続していくために都市づくりの方向性が明確になっていること、また、この方向性を市民が共通イメージとして認識し、協力し合っていくことが欠かせないと思います。先日の産業建設委員会で、呉駅周辺地域総合開発に関する懇談会からの提言書について行政報告を受けました。提言書では、現況や課題について整理された上で10の提言が述べられておりました。開発の方向性として、総合交通拠点として、またコンパクトシティーの実現に向けたまちづくりの拠点とすること、交通まちづくりを軸としたスマートシティーの実現を目指すこと、玄関口としての機能を強化し、呉から広島、瀬戸内へつながる回遊ルートを形成することなどが重要な視点として示されておりました。呉駅前については、旧そごうの件に端を発し、多くの市民から、一刻も早くにぎわいを取り戻してほしいという声を聞く中、我が仁友会といたしましても重要案件として取り組んでおるところでございます。私は、呉駅周辺の総合開発は単なる駅前整備にとどまらず、呉市全体の将来の都市づくりの布石として大変大きな意義を持つものと考えております。冒頭にも述べましたが、市民が呉市の将来はどうなるのか具体的にイメージできることが、持続可能なまちづくりという観点からも大切と考えます。今回の懇談会からの提言を受け、これから基本計画を策定しながら呉市としての方針を定めていくわけですが、この呉駅周辺地域総合開発を呉市全体の都市づくりの中でどのように位置づけていくのか、呉市のまちづくりのかじ取りをしておられる市長のお考えを伺いたいと思います。 これよりは質問席にて質問させていただきます。     〔17番井手畑隆政議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(森本茂樹) 当局の答弁を求めます。 ◎市長(新原芳明) ただいま井手畑議員から、呉駅周辺の総合開発は単なる駅前整備にとどまらず、呉市全体の将来の都市づくりとして大変大きな意義を持つものと考えているという御発言をいただきまして、本当にありがとうございました。そして、それを受けて、呉市全体のまちづくりの中に、この呉駅周辺地域総合開発をどう位置づけていくのかという御質問をいただきました。実はこの答えは提言書の中にかなりお示しをいただいておりますので、先ほど井手畑先生からもお話がありましたように、既に産業建設委員会で行政報告をさせていただいておりますけれども、私から、呉市全体の都市づくりと関係する部分について、改めて御説明をさせていただきたいと存じます。 呉駅周辺地域の総合開発につきましては、昨年の5月に都市交通や再開発の分野で日本有数の専門家の方々に御参画をいただき、懇談会を立ち上げ、ことし3月に提言をいただきました。提言では、まず呉駅周辺地域の立地特性をお示しいただきました。その上で10の提言をいただいております。 提言の第1では、井手畑先生からもお話がありましたように、呉駅周辺地域を、鉄道、港、バスターミナルなど複数の交通モードが集積する総合交通拠点駅とすること、そして、広場や商業施設、居住施設、公共施設を内包するまちづくりの拠点とすることという提言をいただきました。 また、提言3では、呉駅の南北を連絡するデッキを2階レベルで整備し、駅北側から呉中央桟橋ターミナルまで切れ目のないバリアフリーの歩行者空間を確保するとともに、市民や観光客が自然に集う憩いの広場空間を設けることという提言をいただきました。 また、提言4では、呉市の都心居住の受け皿に中心街区形成の核にという提言をいただきました。 また、提言5では、地域防災拠点として整備することとして、昨年7月の豪雨災害では呉駅周辺地域はJR代行バスの発着点となり、呉中央桟橋は呉市東部地区と結ぶ緊急輸送船の発着場所として大きな役割を果たしました。これを教訓に、こうした代替交通の発着機能のさらなる充実などを検討するようにという御提言をいただきました。 また、提言6では、呉駅周辺地域と広島市、広島空港とを結ぶ都市間アクセスや斜面市街地の移動手段などとして、次世代BRT、自動運転車両などの次世代モビリティーの導入など、まちづくりを軸としたスマートシティーの実現を目指すことという提言をいただきました。 また、提言8では、既存市街地や市内観光拠点へのアクセス向上について、呉駅における交通モード間の接続強化及び次世代モビリティーやMaaSの導入などを推進することにより、呉駅から病院、公共施設などへの接続が強化され、市民、観光客の移動の円滑化が図られる、また次世代BRTの導入は、かつての呉市電を彷彿とさせる取り組みであり、将来的な道路空間の有効利用という観点からも非常に意義のある取り組みとなるといった提言をいただきました。 このほか、アーバンデザインセンターの設置、呉から広島、瀬戸内へとつながる回遊ルートの形成などについても提言をいただいております。また、民間事業者の開発ニーズについても調査を行い、これをもとに、住宅、商業、宿泊、公共施設などのゾーニング案もお示しをいただいております。呉駅周辺地域の総合開発について、都市づくりにどう位置づけていくかについては、以上のように提言の中でもお示しをいただいております。今後はいただいた提言に従って、今年度は基本計画を策定し、来年度の早い時期には第1期として想定される開発エリアの開発事業者を選定してまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ただいま市長から、提言の中に答えがあるということで改めて懇談会からの提言の内容を丁寧に御説明いただきました。しかしながら、私はこの提言のイメージがそのまま基本計画にスライドするのではないと考えています。つまり、これから地域の関係者や市民の意見も聞きながら、呉市の未来にとって最善の基本計画が策定されていくべきと考えるわけですが、その際に市民は、このような提言がそれぞれの市民生活の中にどう影響してくるのかということを具体的にイメージできること、そういうことを知りたいんだと思います。そういう意味で、もうちょっとわかりやすい言葉で、この呉市全体の都市づくりの中で呉駅周辺地域総合開発の位置づけあるいは役割といったものを、もし再度御答弁いただけるとありがたいと思います。 ◎市長(新原芳明) 今申し上げましたように、私はこの提言を一つ一つ丁寧に御説明して、市民の御意見も聞いてまいりたいと思います。その上で、呉市全体がこの呉駅周辺地域の開発を生かしていくように、いろんな、スマートシティーとしてさまざまな新しい交通体系で結ぶことによって、みんなが幸せで、市民が幸せで、そして外から来る方々も、こうした魅力あるまちを、駅前を、駅周辺を生かしていただける開発を進めていきたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ありがとうございました。ぜひこれからも、これは呉市の未来にとって非常に大切なことだと思いますので、市民は、これで自分の生活はこれからどう変わっていくのかというところが一番気がかりなところなんで、ぜひわかりやすい言葉で情報発信に努めていただいて、市民や、あるいは地域の関係者からもよりよい意見を入れながら基本計画が策定されますようによろしくお願い申し上げます。 次に、都市計画マスタープラン立地適正化計画等と呉駅周辺地域総合開発との関係性ということで伺っていきます。 ここで申し上げることもないわけですが、市のまちづくりの施策体系は、最上位計画として第4次呉市長期総合計画があり、これに基づいて既に作成されています都市計画マスタープランがあります。また、これらとの整合性を図りながら、今後策定していく立地適正化計画、そして、地域公共交通網形成計画があるわけです。その立地適正化計画や地域公共交通網形成計画には、当然、今話題になりました呉駅周辺地域総合開発の方向性についても反映されていくものと考えますが、どのような関係性になっていくのか、また、既に策定されている都市計画マスタープランとの関係性についてはどうなっているのか、市のお考えを伺います。 ◎都市部長(近藤昭博) まず、都市計画マスタープランは、望ましい呉のまちの方向性を総合的に示す都市計画の方針でございます。また、立地適正化計画は、コンパクトシティーの実現に向けまして、医療、福祉、商業等の都市機能と居住機能を適正に配置、誘導するための計画でございます。さらに、地域公共交通網形成計画は、市民、交通事業者、行政などが一体となり、呉市にとって望ましい公共交通網の姿を明らかにするための計画でございます。その上で、既に策定されております都市計画マスタープランでは、呉駅周辺地域を含む中央地域をにぎわい創出のための高度利用を促進する地域として位置づけております。また、現在策定中の立地適正化計画、公共交通網形成計画では、呉駅周辺地域総合開発に関する懇談会からの提言を踏まえまして、次世代モビリティーやMaaSなどの新技術を取り入れた公共交通につきましても検討していく旨、基本方針に追加をしているところでございます。このように呉駅周辺地域総合開発基本計画を加えた四つの計画が連携、整合性を持って策定し、運用を進めていくものと認識をいたしております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 四つの計画が連携、整合性を持って策定、運用を進めていくということですが、特に都市計画マスタープランにつきましては、都市計画の方針として市民に合意を得ながら議会も参画して策定したものでありますから、新たな計画はこの方針との整合性を保つよう十分御留意いただきたいと思います。 次に、中心市街地回遊性向上について伺います。 呉駅から大和ミュージアム、さらには青山クラブや中通へとつながる中心市街地の回遊性の向上は、従来から中央地区のまちづくりにおける大きな課題であり、市議会としてもこれまで所管事務調査で取り上げるなど、さまざまな提案を行ってまいりました。呉駅周辺地域総合開発に関する懇談会からの提言書において、この回遊性について余り多く言及されてないように思います。今後、呉市としての方針を定めていく中で、中心市街地の回遊性の向上に向けてどのような点に意を用いていくのか伺います。 ◎都市部長(近藤昭博) 呉駅周辺地域総合開発に求められる役割、機能といたしまして、駅南北のアプローチの促進でございますとか、青山クラブ、中通を初めといたします中心市街地への回遊性向上などの機能が期待されていることは十分に認識をいたしております。提言の中にもございますように、呉駅前に市民や観光来訪者が集い、まったりと時間を過ごすことができる広いデッキ、駅前空間を整備したいと考えておりまして、この駅前広場自体が駅北側の新たな観光拠点として、駅南側からの回遊を促す役割を果たすものと考えております。あわせまして、観光案内機能のさらなる強化を行うことによりまして、中心市街地への回遊性向上にもつなげてまいりたいと考えております。 また、こうした整備とあわせまして、懇談会からは、高齢者の移動手段の確保、目的地や利用ニーズに応じた最適な交通サービスの実現に向けて次世代モビリティーやMaaSの導入など、スマートシティーの実現に向けて取り組むべきとの提言をいただいております。この提言を踏まえまして、今年度交通社会実験を実施する予定でございまして、今後もこうした取り組みを重ねることにより、将来的には次世代モビリティーやMaaSの実現につなげていきたいと考えております。こうした取り組みが実現いたしますと、広島市、広島空港などの都市間アクセスや市内観光拠点へのアクセスの向上、さらには、中通や青山クラブ、入船山記念館を初めとする市中心部の回遊性の向上にも効果をもたらすものと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 呉駅周辺地域総合開発においても、市中心市街地の回遊性の向上を重要テーマとして認識し、引き続き取り組んでいかれるという市の方針を確認させていただきました。この回遊性向上について考えるとき、中心市街地の活性化という面からは、商業などへの民間投資の維持あるいは増加が期待されます。そのためには、多くの人にまちなかに住んでもらうこと、まちなか居住が前提になってくると考えます。一方で、呉市の現状を見ると、各地域で斜面市街地が広がり、狭隘な道路が多く、空き家が増加しております。こうした状況を踏まえながら、どのようにまちなか居住を促進していくのか市の考えを伺います。 ◎都市部長(近藤昭博) 呉市内各地域の斜面市街地では近年空き家が増加しておりまして、コミュニティーの形成が難しい状況にございます。特に中央地域におきましては、斜面市街地に住む人口の割合が約41%、また、高齢者割合では約47%の方々が斜面市街地に住んでおられまして、今後も空き家が増加していく傾向にあるものと考えております。これに加えまして、昨年の豪雨災害でも見られましたように斜面市街地は防災面で脆弱であり、こうした状況から、安全かつ利便性の高いまちなかへの居住を誘導していくことが、今後の呉市のまちづくりにおきまして大変重要なことであると認識をいたしております。策定過程の立地適正化計画では、まちなかに居住を誘導するための施策につきまして現在検討中でございます。他都市の先進事例などを研究しながら、呉駅周辺地域総合開発基本計画との整合性を図り、今後も進めてまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 今後、立地適正化計画等により、まちなかへの居住誘導を進めていくものと理解しました。 なお、特に斜面市街地についてですが、居住誘導後、人が住まなくなりますと、その地域の保全ですとか安全確保という点が大変問題になり、また課題になってくると思います。この点もしっかりと御検討いただくよう要望しておきます。 この立地適正化計画でございますが、立地適正化計画は都市計画区域に限られていることから、都市計画区域ではない島嶼部のまちづくりはなおざりにされるのではないかという懸念が生じております。都市計画マスタープランにおきましては地域別構想というのがありましたけれども、この中では、島嶼部のまちづくりにも言及されておりました。ところが、島嶼部には立地適正化計画のような具体性のある実行計画がないわけです。強いて上げるなら、各地域のまちづくり委員会などが策定している地域まちづくり計画に思い至ります。都市計画マスタープランでは、地域別構想を市民協働によるまちづくりを推進するための指針と位置づけているわけですから、都市計画マスタープランに示す各地域の指針を地域まちづくり計画に取り入れて具体化してはどうかと考えております。 なお、これに際しては、まちづくり委員会のみに任せるのではなく、各地域の市民センターの役割が大切になるものと考えます。島嶼部のまちづくりと具体的な計画策定についてお考えを伺います。 ◎市民部長(神垣淳司) 議員御案内の地域まちづくり計画とは、地域の将来像や地域課題の克服など、地域の共有する夢の実現に向け取り組むべきことをまとめた計画であり、各地域のまちづくり委員会が中心となって地域住民みずからが策定したものでございます。本市が策定する計画ではないため、都市計画マスタープランに掲げている方針を供用することはできないものと考えております。しかしながら、現在の地域まちづくり計画は策定から10年が経過することから、地域を取り巻く環境の変化に見合うよう計画の改定を進められており、昨年度末までに市内28団体のうち8団体が改定を済ませ、残る20団体についても今年度中には改定作業が完了するよう、改定作業を推奨しているところでございます。今後、改定に当たっては、都市計画マスタープランに掲げる課題などを地域と共有し、本市と地域が同じ方向を向いてまちづくりを進めることができるよう連携してまいります。また、島嶼部のまちづくりは各市民センターが地域と本市の橋渡しを担い、地域みずからが進めるまちづくりの具体化についてサポートしてまいります。 ◆17番(井手畑隆政議員) 地域まちづくり計画は地域住民みずからが策定ということでしたけれども、この地域住民の自主性はもちろん大切だと思いますが、しかしながら、都市計画マスタープランに示すまちづくりの方向性と合致していなければ、呉市全体として統一感のある発展は望めないものだと考えます。加えて、具体的な事業化という観点も必要であると思います。例えば、合併建設計画でありますとか過疎計画のように具体的な事業化を前提とした計画もあるわけですから、各市民センターが推進役として地域と行政の橋渡しを担い、島嶼部においても都市計画マスタープランに沿った具体的な事業が行われるよう強く要望いたします。 ここまで都市づくりの方向性について質問してきましたが、市中心部から島嶼部まで広大な市域を有する呉市であることを再認識し、都市計画マスタープランに示す持続可能なまちづくりを進めていただくようお願いしておきます。 次の質問に参ります。 安心・安全なまちづくりということで伺います。 全国で交差点の横断待ちの歩行者が走行中の車両にはねられるという事故が多発し、社会問題になっております。我が会派では以前から、このような事故を防止するためにゾーン30に対応したまちづくりを提唱してきました。具体的には、通学路や住宅街において歩行者の安全性を確保するためにゾーン30の整備を進めること、特に未整備の小学校周辺への整備を要望してまいりました。その後の呉市内におけるゾーン30の整備状況について伺います。 ◎市民部長(神垣淳司) ゾーン30の指定は、市内では平成27年度から始まり、平成29年度までに、三坂地小学校区域の広塩焼、広中迫町、昭和北小学校区域の焼山本庄1丁目から4丁目、呉中央学園区域の西中央3丁目から4丁目、音戸小学校区域の音戸町南音戸1丁目の4カ所で、いずれも小学校や中学校の周辺が指定されております。平成30年度には新たに呉中央学園及び呉共済病院区域の西中央2丁目において1カ所が指定され、現在、市内で合計5カ所が指定されております。本市では、この指定に伴い、ゾーンであることを表示する路面のカラー舗装や外側線の設置などの整備を行っております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ゾーン30、ここ1年間で1カ所はふえたということなんですが、思ったほどふえておりません。ゾーン30の取り組みを進めていく上で何か課題があるんでしょうか。 ◎市民部長(神垣淳司) 取り組みを進めていく上での課題等についてお答えいたします。 ゾーン30は、通常の路線ごとに速度規制を定める場合と異なり、区域を定めて、対象区域内の道路を最高時速30キロメートルに規制するとともに車道に起伏を設けるハンプの設置や車道幅員の縮小を図るなど、生活道路における歩行者などの安全確保を推進するものでございます。このため、ゾーン30の指定に伴い、地域住民の生活に影響が出ることも想定されます。こうしたことから、いかに地域住民の合意形成を図っていくかが、この取り組みを進めていく上での課題であると同時に最も重要であると考えております。本市といたしましては、今後も引き続き交通安全に関する啓発活動などを着実に実施していくとともに、ゾーン30の指定に関し、地域における合意形成がなされたものにつきましては積極的に協力し、一層の安全確保に取り組んでまいります。 ◆17番(井手畑隆政議員) 御説明いただきましたが、ゾーン30は、行政、警察、そして地域が一体となって行う事業として、市民も安全・安心を実感できる取り組みであると思います。今後も地域に対して生活道路の安全確保についての啓発活動などを通じて、地域住民の合意形成、これが課題ということですので、合意形成が進むよう積極的に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ゾーン30の設定はまだ5カ所ということですから、通学路の安全確保という点でどのように取り組んでおられるかということは非常に気がかりであります。通学路の安全確保は呉市にとって最重要の課題の一つと思いますけれども、現在どのように取り組んでおられるかお伺いします。 ◎教育長(寺本有伸) 通学路の安全確保についてのお尋ねでございます。 まず、通学路の危険箇所については、呉市通学路安全推進会議において、校長、PTA会長、自治会長の連名により提出された要望書に基づいて合同点検を実施し、危険箇所の改善に向けて取り組みを行っております。 なお、この呉市通学路安全推進会議は、国、県、市の道路管理者、警察、保護者、地域関係者、学校及び教育委員会から構成されております。具体的には、ガードレールの設置、道路の拡幅やカラー塗装等の改善を図っております。また、児童生徒に対しては、通学路の安全マップの作成や活用を初め、交通安全教室や自転車安全教室の実施、及び呉こども交通安全推進隊の活動を通して、児童生徒が自分の命は自分で守る能力を育成するための指導を行っております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ありがとうございました。通学路については、呉市通学路安全推進会議ですか、これが重要な役割を担っているということがわかりました。地域や学校からの要望事項が確実に危険箇所の改善につながるよう、通学路安全推進会議においてPDCAサイクルをしっかり回して、確認作業、改善作業を行っていただきたいと要望いたします。また、事故防止のための児童生徒の指導にも、さらに注力していただくようお願いします。昨今のニュースを見ますと、国はキッズゾーンなど新たな交通安全対策を閣議決定しております。呉市といたしましても、通学並びに通園も含めて安全確保は最重要課題と思いますので、全力を挙げて取り組んでいただくよう強く要望いたします。 次の質問に参ります。 呉市の情報政策ということで伺ってまいります。 世界的な見地で見ますと、例えば米中の関係悪化ですね、こういうのも情報通信技術が一因となっておると思いますし、最近ガーファという言葉、GAFAと書いてガーファと言いますが、情報通信関連の巨大企業ということで話題になっておりますけれども、情報政策が世界を動かしているように感じております。呉市においても、情報をどのように活用していくか、情報政策が今後の行政運営にとって非常に重要な要素になるものと考えます。一方で、現在の呉市の状況を見ますと、情報政策は各部門の考えで個別に推進されておるように思いますし、一貫した思想が感じられないように感じております。呉市の今後を考えるとき、情報政策をどのように位置づけ、どう推進していこうと考えておられるか、御所見を伺います。 ◎企画部長(大下正起) 呉市の情報政策を推進していく上での考え方についてでございます。 本市では、個人情報などの情報セキュリティーの確保をまず前提とし、市民サービスの向上と行政事務の効率化に資することを基本的な目標としております。その上で、誰もが使いやすい行政サービスを実現することや、オープンデータなどを活用して地域の活性化を図ること、庁内の情報システムの最適化を目指すことなどに視点を置き、情報政策を推進しております。また、これらを進めるに当たっては企画部情報統計課が、庁内LANシステムや地域イントラネットなどの維持管理を初め、各担当課が所管する業務システムの更新や新規事業に係る事業費、処理内容を詳細にチェックするとともに、情報通信技術の専門家の意見も聞きながら情報化を進めているところでございます。近年、AI、いわゆる人工知能や、IoT、いわゆるモノとモノとをつなぐインターネット技術などの情報通信技術が急速に発展しております。こうした中、今後の行政運営において、情報政策の重要性はこれまで以上に高まっていくものと認識をしております。こうしたことを踏まえ、新しい情報通信技術を本市のどのような行政サービス分野に導入するのが効果的で適切かを見きわめながら、今後の情報政策を推進してまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 情報政策がこれからの呉市にとっては非常に重要だということを認識していただき、ありがとうございます。ただいま御説明ありましたように情報政策の担う範囲というのは大きいわけですけれども、現状は情報統計課が担当しておりますが、情報統計課の組織体制で、本市の情報政策を統括し、新たな取り組みを推進することは困難ではないかと思います。今後の情報政策を推進するための組織体制についてどう考えているか伺います。 ◎総務部長(阿原亨) 情報政策を推進する組織体制の考え方についてお答えいたします。 呉市では、平成9年度に情報政策課を新設し、その後、平成27年度からは、現在の情報統計課において情報化に係る企画調整やOA化の推進などを進めてきたところでございます。近年の社会情勢から見ますと、情報政策の重要性は以前にも増して高まっており、あわせて変化のスピードも一段と早くなってきております。このことから、専門性の高い事案に的確に対応していくため、情報通信技術の専門家に助言をいただきながら施策を進めているところでございます。いずれにいたしましても情報政策の推進は、先ほど企画部長が答弁いたしましたとおり、これからの行政運営において重要性が高まっていくものであると認識をいたしております。したがいまして、組織体制については、第3次呉市行政改革実施計画においても時代の変化に対応したものとなるよう適宜見直しを行うこととしており、情報政策を取り巻く社会情勢の変化や組織全体のバランスを考慮しながら、今後とも検討を進めてまいります。 ◆17番(井手畑隆政議員) 組織体制をこれから見直される際に、単に情報統計課の組織強化というのもあると思いますけれども、例えば、組織横断的な情報政策推進会議というあり方もあると思いますので、ぜひいろんな方法を検討していただきたいと思います。 また、専門家の助言もという話でしたけれども、現在情報政策アドバイザーとして郡山顧問もおられることですし、郡山顧問は世界的にも非常に有名な方で、こうやって呉市に来ていただいていること、非常に光栄に思いますけれども、例えば、今子供たちのプログラミング道場を時々開催したりしていますけれど、こういうところにも、郡山顧問に顔出していただいて、直接御指導いただいたりしています。こういった方がおられるわけですから、ぜひ本市の情報政策のあり方についても十分御助言をいただき、組織体制含めて見直されるようお願いしておきます。 これからは、少し情報政策の要素ごとにお伺いしていきたいと思います。 まず、対外的な情報発信についてということなんですけれども、発信すべき情報の取捨選択でありますとか、内容の精査あるいは重要度、リリースタイミングなど総合的に判断して、責任者が最終的な承認をした上で情報発信することが求められますが、本市において情報発信マネジメントの考え方はどうなっているかお伺いします。 ◎総務部長(阿原亨) 情報発信のマネジメントに係る考え方についてお答えをいたします。 市が発信する情報には、大きく分けて市政だよりやテレビ、ホームページなどの媒体による広報と、マスコミへの情報提供を中心としたパブリシティーを活用した広報がございます。媒体による広報のうち、市政だよりやテレビ広報については、担当課からの情報を秘書広報課において一元管理し、発行、発信をしているものでございます。また、ホームページについては、トップページにある新着更新情報や主要施策などにおいて、担当課が作成した記事が市民にわかりやすいものとなるよう、秘書広報課が内容の精査等を行っております。そのほか、トップページ以外の掲載記事や即時性の高いフェイスブックやツイッターについては、その特性を勘案し、掲載のタイミングなどについては担当課の判断といたしております。 なお、プレスリリースなどを行うパブリシティーを活用した広報につきましては、マスコミに対し、より効果的な情報発信となるよう、担当課における資料作成やリリースのタイミング、取材対応などについて秘書広報課が内容の確認や調整を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、効果的な情報発信を行うためには市役所全体で意識を共有することが不可欠であり、市の発信する情報が市民にとってタイムリーでわかりやすいものとなるよう、引き続きより的確なマネジメントを行ってまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 市民にとってわかりやすい情報をタイムリーに発信していくことが行政に対する市民の理解を深め、信頼を増し、共感を生むものと考えます。そのためにも、どの情報を誰がどういうタイミングで発信していくかというマネジメントが必要になりますので、今後も秘書広報課が呉市の情報発信のコントロールタワーとしての機能を果たされますよう強く要望いたします。 ホームページについてですが、当局は常々、その件はホームページに掲載されていますと答弁されますけれども、基本的な情報発信手段であり、また、情報発信における呉市の顔であると考えております。しかしながら、現在の呉市ホームページからは市が何を伝えたいかというメッセージが感じ取れないように思います。例えて言うならば、組織を秘書広報課に移して全市的にシティプロモーションに取り組んでおられますけれども、本来であればホームページ全体から一貫したメッセージが発信されるよう考慮すべきと考えますが、現状では感じ取れません。例えば、このシティプロモーションでしたら、私もきょう、こうやって呉氏のバッジをつけてここにおります。いつもこうやってつけてPRしようと思っていますが、こうやって見渡しますとどなたもつけておられませんので、シティプロモーションについてどうお考えになっているかということ、そういうものはホームページから一貫したメッセージ発信というのとつながってくるんじゃないかと思いますけれども、この情報発信手段として市のホームページをどのように続け、運用していこうと考えておるのか伺います。 ◎総務部長(阿原亨) 本市ホームページの位置づけ、運用の考え方についてお答えをいたします。 本市の重要な情報発信手段であるホームページの運用につきましては、迅速な情報発信と、ウエブで提供されている情報に誰でもアクセスできることを重視して、専門的な知識がなくても管理画面を通して記事等を登録、更新できるシステムを導入しておりまして、各部署の職員が記事を作成、更新することにより、迅速な情報発信を行っているところでございます。しかしながら、議員から御指摘がございましたが、呉市として伝えたいメッセージ、これを一貫して発信し切れていないといった面があるのも事実でございます。そのため、今年度はシティプロモーションの推進業務を企画課から、広報広聴業務を所管する秘書広報課へ事務の移管を行ったところであり、両業務を一体的に進めることにより、今後はさらに統一感を持った呉市のメッセージ発信に取り組んでまいりたいと考えております。こういった取り組みの中で、例えば、ただいま公式キャラクターのことにつきまして井手畑議員のほうから御紹介ありましたけれども、この公式キャラクター呉氏をホームページ全体で活用するといったような統一性を持ったページ構成を行っていくことも検討をしているところでございます。さらに、今後はホームページの書き方や見せ方といった技術面における職員のスキルアップを図るとともに、全職員が呉市として伝えたいメッセージを的確にわかりやすく打ち出していくという共通認識を持って運用ができるよう、マニュアルを作成し、職員に研修を行ってまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ぜひともそのような方針でよろしくお願いします。また、組織の縦割り構造が情報発信に影響しないようホームページでも配意をされて、市民から見てわかりやすいホームページを目指していただきたいと思います。 ホームページについて、もう一点伺います。 災害復旧・復興の状況について見える化をしようという考えの中でホームページが活用されていることは評価しております。しかしながら、情報の更新がタイムリーでないことや使い勝手が余りよくないこと、あるいは行政機関はこういった情報の一覧性がないことなど、課題もあると思います。市民にとって理解しやすい真の見える化を進めていただきたいと思いますが、今後どのように取り組むお考えか伺います。 ◎土木部長(北岡宏紹) 呉市が行う災害復旧作業の進捗状況の見える化につきましては、ことし2月に市内全地区の災害復旧工事の箇所表と箇所図を作成し、呉市のホームページへ掲載するとともに、各市民センターにも図面等を掲示し、市内18地区で災害復旧状況説明会を開催するなど、市民の方に幅広く情報発信するよう取り組んでいるところでございます。現在、ホームページに掲載している情報は、市が管理する道路や河川、橋梁などの災害復旧箇所とともに、再度、災害防止のため緊急的に新たに整備される国、県、市が施行する砂防、治山施設の災害関連緊急事業等の箇所を掲載しております。ホームページに掲載している災害復旧作業の進捗状況についてはおおむね1カ月ごとの更新を行うとともに、新たに事業が決まった砂防、治山ダム等の情報は随時更新を行うなど、市民の方に最新の情報を発信するように努めております。呉市復興計画では、国、県、市など各管理主体の施設の復旧事業を集約、一元化して呉市のホームページで公開し、事業の進捗状況を見える化することで、わかりやすい情報提供に努めていくとしております。しかし、現在公開している災害復旧作業の進捗状況には、県が管理する道路、河川などの被災施設の情報が掲載できておりませんが、呉市のホームページで公開できるよう県と調整を行っており、国、県、市が管理する被災施設の復旧状況や、砂防、治山施設の整備状況についての情報を一元化して、市民の方にとって、より理解しやすい災害復旧・復興状況の見える化に取り組んでまいります。 なお、復旧箇所に隣接する地域には、復旧時期の見込みや現地に着手する具体的な日程、工事中の交通規制などについて地元自治会を通じて日ごろから丁寧に説明を行うとともに、工事着工前には回覧で地域の皆様に広くお知らせするように取り組んでいるところです。 ◆17番(井手畑隆政議員) できるだけスピーディーな更新が重要だと思いますんで、工夫をしてスピーディーな更新をしていただきたいと思います。 また、市民は、例えば、被災箇所についての情報が市に認識してもらえているかどうかということをかなり気にされますので、可能でありましたら事業化前のものについても、現場を認識したという段階で、何らかの格好でホームページに掲載するということも御検討いただきたいと思います。 次に、オープンデータの推進について伺います。 平成28年の官民データ活用推進基本法以降、全国の自治体でオープンデータの取り組みが進み、本市においても、ホームページで確認しますと21種類のデータがオープンデータとして公開されていると認識しております。一方で、他市の事例に見るように、ごみ出しですとか公衆トイレマップ、あるいはバリアフリーマップのようなオープンデータの実用的な活用例がないように感じております。オープンデータを活用してもらうためには、市民参加のシビックテックの例に見るように、市民参加型のオープンデータ活用を推進していくことも重要と考えます。呉市では、今後オープンデータ推進にどのように取り組んでいかれるか伺います。 ◎企画部参事(森下益生) 本市のオープンデータの取り組みにつきましては、市政の透明性と信頼性向上、市民生活の利便性向上などを目的に、平成27年から公開しております。直近のデータのダウンロード数は21のデータの合計で2,760件となっており、実際にデータを活用してアプリがつくられている事例も見受けられますが、実用的な活用がされているといった状況ではございません。データの公開に当たりましては、利用者の方がどんなデータの公開を必要としているか、本市のホームページ上で意見を求めておりますが、現在まで具体的な要望は出ていない状況でございます。まずは多くの方々にデータを活用していただくことが重要となりますので、現行データの更新を継続するとともに、公開可能なデータについては今後適宜追加していきたいと考えております。 また、オープンデータの利活用につきましては、くれワンダーランド構想推進会議での御意見を参考に、AIの研究や開発に使われることを念頭に置き、事業者や研究機関にとって魅力ある詳細なデータの提供を目指していきたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) そのように事業者とか研究機関で使われるようになりましたら呉市のPRにもつながりますので、ぜひとも推進していただきたいと思います。また、今後、小学校でもプログラミング教育ということが始まりますけれども、シビックテックのような活動が呉市でも既に始まっておりまして、例えば、呉氏キャラクターを使った市民作成のゲームのような事例も紹介されております。オープンデータってのはいろんな形がありますけれども、市民参加型の情報活用やシビックテックを推進することにオープンデータはつながっていきますので、呉市の情報政策の中でも重要な要素であると思います。ぜひ積極的に進めていただくようお願いしておきます。 次に、市民からの情報提供の取り扱いについて伺います。 市民から、日常的に市政に関して直接窓口で、あるいは電話やメールなどで情報提供があると思いますが、これらをどのように集約、選別し、共有、活用しているかについて現状を伺います。 ◎企画部参事(森下益生) 市民の皆様からの情報提供としては、市民の皆様が担当課を特定できる場合は直接担当課へ情報を提供し、対応しておりますが、担当部署がわからないといった場合は、例えば、本市の代表番号への電話や市長への提言などを通じて情報をお寄せいただき、担当部署を御案内し、対応しているところでございます。また、これらの情報で全庁的に共有する必要があるものにつきましては、庁内LANシステムを活用して職員間で情報を共有し、市民からの問い合わせ等に努めております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 情報提供については、近年ではSNSを活用した情報提供の事例もよく見られます。例えば、日常的に道路や水道などのふぐあいや危険箇所など、あるいは災害時には被災状況など、市民がSNSを使って写真と位置情報とコメントをつけて投稿したものを自動的に集約し、共有するという手法も報告されております。この手法によればタイムリーな情報共有が可能と考えますが、取り組むお考えはないですか。 ◎企画部参事(森下益生) 近年、多くの方々がSNSを活用し、さまざまな情報を数多く発信しております。こうしたSNSにより発信された情報を収集することは、即時性のある情報を獲得する有効な手段の一つであると認識しております。このSNSの情報の活用事例として、例えば、災害情報の分野で言えば、ツイッター上の膨大なつぶやきの中から災害情報を自動収集、分析するリサーナというシステムがあります。リサーナは自動で情報を収集するため素早く情報が集まるメリットがある一方で、SNSにより発信された情報にはデマや誤報などの不正確な情報もあり、不適切な結果が出力されるといった危険もあります。こうしたことを踏まえまして、本市としましてはSNSを活用するに当たってのメリット、デメリットを見きわめた上で、本市にとって効果的な情報把握の手法について研究してまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) SNS、メリット、デメリット、当然あるわけですが、ぜひそこを見きわめて効果的に使っていただきたいと思います。事例を挙げますが、相模原市とか福山市で導入されております無料スマホアプリで「パ撮(と) ローズ」というのがありますけれども、これは、スマホで情報提供できるすごい効果的な事例なんで、ぜひこういった事例を研究していただきたいと思います。 それから、特に災害時の被災情報について、市民からの情報提供を防災情報システム上に取り込んで活用しているという認識しておりますけれども、市民からの情報提供の取り扱いと情報共有並びに情報公開の仕組みについて、この防災情報システムとの絡みでお伺いします。 ◎総務部危機管理監(関川秀樹) 呉市の防災情報システムでは、災害時に本庁、市民センター、上下水道局、消防局等のそれぞれの場所で市民から聴取した被害情報等と担当する部署を入力します。担当部署は被害調査等に対応する必要があることをパソコンの表示で知ることができます。そして、担当部署は入力された情報をもとに現場に向かうことができるため、迅速な対応が可能となります。その後、現場の被害状況を確認し、調査を終えた担当部署は被害内容を防災情報システムに入力することにより、呉市で発生している被害状況を確認することになります。これらの入力から確認までの経過が、パソコンの画面により全ての職場で現在の被害状況として共有することができます。また、市民への情報提供については、確認した被害状況を集約し、災害対策本部会議で協議後、確認した情報を被害報としてホームページで公開しております。しかしながら、昨年7月の豪雨災害では、市民から提供された膨大な被害情報の整理や集約作業に時間を要することがありまして、改善を図ってまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 特にこの災害時においては、市民情報の活用は非常に重要と考えますので、これからも最善の手法を取り入れて、市民提供情報も迅速に共有し、活用するよう取り組んでいただきたいと思います。 次に、最新の情報技術への取り組みについて伺います。 AIは行政窓口での市民サービスの迅速化や適正化などに、またRPA、これは相互に連携する行政事務の人間を介さない連携を実現し、精度とスピードを向上させる目的などに、また、IoTは産業振興や福祉の面などで多くの導入事例が見られるようになりました。本市の状況を見ますと、他市の状況を見てから取り組むでありますとか、費用面から取り組みをちゅうちょするという状況が多く見られます。例えば、産学官連携でありましたり、先進企業とのパートナーシップ、あるいは前に述べたシビックテックなどにより、実験的に推進する方法も考えられると思います。先進IT技術への積極的な取り組みは、市内の産業振興の面からも有効ではないかと考えております。呉市の未来を考えるとき、行政として先進IT技術の利活用にどのように取り組んでいこうとされるか、御所見を伺います。 ◎企画部参事(森下益生) AIやRPAにつきましては、処理の正確性や業務の効率化などの効果があるとされ、全国的に注目が高まっております。また、IoT技術の活用につきましても、ロボット技術と情報通信技術を活用して省力化や高品質の作物の生産を実現するスマート農業、あるいは介護向けの見守りサービスなど、さまざまな分野で活用されております。また、先進自治体では実証事業を踏まえ、本格導入をしている自治体もあると聞いております。本市におきましても、こうした先進事例を参考に、費用対効果も勘案しながら、例えば、広島大学呉サテライトやオープンカレッジネットワークによる大学等の連携、さらには、民間事業者等とのコンソーシアムによる国などの実証事業への参加も含めて、どういった業務が本市にとって効果的か、専門家の意見も聞きながら先進IT技術の導入に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 先進技術への取り組み、これからの呉市にとって非常に重要なテーマですので、ぜひ、今おっしゃるように前向きに取り組んでいただきたいと思います。 次に、情報通信について伺います。 現在、本庁舎内のコンピューターネットワークは有線LAN接続と理解しておりますが、本庁舎内のLANを無線化することによって、行政事務もさらに効率化が期待できると思います。御所見を伺います。 ◎企画部参事(森下益生) 有線LANは、無線LANと比較して安定的で高速な通信が可能で、セキュリティーの面からも信頼性が高いという利点があります。一方、無線LANは、議員御案内のとおり、電波が届く範囲であればパソコンの設置場所を選ぶことなく煩雑な配線も必要ないなどの利点があり、テレワークなど働き方改革推進の面でも導入している自治体はふえていると認識しております。しかしながら、住民基本台帳ネットワークシステムなどには無線による利用は認められておらず、また、全庁的な無線LAN環境整備には、設計等も含め多額な費用がかかることが見込まれることから、全庁的な無線LAN環境整備については慎重な対応が必要と考えております。こういったことを踏まえまして、例えば、無線LAN環境で業務を行うことで効率化が図られる部署や場所等において、現在の庁内LANシステムの更新時に向けて、部分的、段階的な無線LANの導入について研究してまいりたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) ぜひ研究していただきたいと思います。 次に、市内の無線LANですね、いわゆるFree Wi-Fiについてですが、市主導でこれまで9カ所を整備したものと理解しております。市民からの要望があるにもかかわらず、その後の整備が進んでないように思います。少なくとも各市民センターなど地域の活動拠点には整備していく必要があると考えますが、なぜこのFree Wi-Fiの整備を中断しているのか、今後どのように進めるのか御所見を伺います。 ◎企画部参事(森下益生) 本市が整備した公衆無線LANについては、インバウンドを初めとした観光客に利用していただくことを目的に、観光施設などに整備いたしました。その後の拡充につきましては、利用状況や整備費用等を勘案し、関係部署と検討することとしておりました。利用状況につきましては、昨年の豪雨災害の影響もあり、利用実態が正確に把握できていない状況にあります。こうしたことから、今後の拡充につきましては、引き続き各施設の利用状況を見ながら関係部署と検討していきたいと考えております。 ○議長(森本茂樹) 残りあと3分です。 ◎企画部参事(森下益生) (続) また、利用者への周知が不足していることも考えられるため、広報の充実についても検討してまいります。 ◆17番(井手畑隆政議員) Free Wi-Fiは、観光面のみならず、例えば市民協働のためや災害時のためにも非常に大切な通信基盤でありますので、例えば、小中学校などは避難所にもなるわけですから、災害に備えながら通常時は教育活動での利用ということも考えますので、導入すべき場所の一つであると考えます。市内全域の活動拠点について、Free Wi-Fiの導入検討を進めていただくよう要望しておきます。 特に、このシビックモール、そういうところでも市民からの要望は非常に多いので、ぜひよろしくお願いいたします。 最後に、基幹の通信ネットワーク整備について伺います。 呉市には地域イントラと呼ばれる光ファイバー網が既に整備されており、これの民間開放について、これまでも何度も提案してまいりました。島嶼部では現在低速の通信回線しかなくて、無線系のネットワークもないことから通信面での課題を抱えております。高速通信ネットワークは市民生活になくてはならないものでありますので、これからの産業振興を考えても必須のインフラと考えます。以前から我が会派として要望している地域イントラの民間開放について進展はないか伺います。 ◎企画部参事(森下益生) 地域イントラネットの民間開放につきましては、以前から複数の通信事業者に打診しているところですが、ケーブルの容量不足や通信機器のメンテナンスが自由にできないなどの理由で、通信事業者として地域イントラネットを借りることや譲り受けるなどの考えは持っていないという回答でございました。この考え方につきましては現在も進展がない状況でございます。高速情報通信網は地域社会にとって重要なインフラの一つであると認識しており、今後も引き続き通信事業者との意見交換や他の自治体の状況を参考にしながら研究させていただきたいと考えております。 ◆17番(井手畑隆政議員) 国は、今後も5Gネットワークの時代も見据えて、また、地方創生の観点からも、特に島嶼部やへき地などでの高速通信ネットワーク整備の重要性に言及しております。これを推進する方針であると理解しております。今後、地域イントラを民間開放して再活用することが困難なのであれば、呉市として市民生活向上や産業振興などのために必須となる高速基幹通信ネットワークの整備について、国、県とも協議しながら、民間の協力も得ながら推進していただくよう強く要望いたします。 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(森本茂樹) 以上で井手畑議員の一般質問を終わります。      ────────────────────────────── ○議長(森本茂樹) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。            午後2時02分     散   会 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。       呉市議会議長  森 本  茂 樹       呉市議会議員  谷 本  誠 一       呉市議会議員  土 井  正 純...