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03月03日-03号

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  1. 呉市議会 2014-03-03
    03月03日-03号


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    平成26年第1回 3月定例会       平成26年第1回(定例会) 呉市議会会議録 第529号平成26年3月3日(月曜日)呉市議会議事堂において開議(第3日)出席議員       1番  上 村  臣 男       2番  藤 原    広       3番  田 中  良 子       4番  下 西  幸 雄       5番  山 上  文 恵       6番  奥 田  和 夫       7番  福 永  高 美       8番  谷 本  誠 一       9番  楠 見    宏       10番  林 田  浩 秋       11番  梶 山  治 孝       12番  平 岡  正 人       13番  中 田  光 政       14番  岡 崎  源太朗       15番  土 井  正 純       16番  森 本  茂 樹       17番  小 田  元 正       18番  北 川  一 清       19番  池庄司  孝 臣       20番  岩 原    昇       21番  井手畑  隆 政       22番  渡 辺  一 照       23番  神 田  隆 彦       24番  石 崎  元 成       25番  山 本  良 二       26番  林    敏 夫       27番  中 原  明 夫       28番  茶 林    正       29番  芝      博       30番  重 盛  親 聖       31番  加 藤  忠 二       32番  片 岡  慶 行       33番  小 泉  曙 臣 欠席議員           な    し 説明員  市長       小 村  和 年  副市長      中 本  克 州  副市長      木 坂    修  総務企画部長   明 岳  周 作  総務企画部参事  下 山  義 夫  秘書広報課長   秦    和 久  総務課長     神 垣  淳 司  財務部長     大 下  一 弘  市民部長     宇治原  裕 文  福祉保健部長   濱 田  俊 文  福祉保健部参事  神 垣    忍  環境部長     山 根  直 行  産業部長     西 岡  伸 一  産業部参事    盛 池  尚 教  都市部長     種 村    隆  土木部長     増 本  寛 治  会計管理者    歌 田  正 己  教育長      長谷川    晃  教育総務部長   末 重  正 己  学校教育部長   工 田    隆  消防局長     勝 宮    章  消防局副局長   奥 野    彰  上下水道事業管理者長 原  寛 和  経営総務部長   小 松  良 三  水道技術部長   平 本  徳 生  下水道技術部長  中 川  博 文 議会事務局職員  事務局長     松 沢  正 佳  庶務課長     岡 本    真  議事課長     清 水  和 彦  議事係長     沖 原  秀 規      ──────────────────────────────           議  事  日  程 (第 3 号)                         (平成26年3月3日 午前10時開議)第1 議第1号 平成26年度呉市一般会計予算   議第2号 平成26年度呉市国民健康保険事業(事業勘定)特別会計予算   議第3号 平成26年度呉市国民健康保険事業(直診勘定)特別会計予算   議第4号 平成26年度呉市後期高齢者医療事業特別会計予算   議第5号 平成26年度呉市介護保険事業(保険勘定)特別会計予算   議第6号 平成26年度呉市介護保険事業(サービス勘定)特別会計予算   議第7号 平成26年度呉市公園墓地事業特別会計予算   議第8号 平成26年度呉市地域下水道事業特別会計予算   議第9号 平成26年度呉市集落排水事業特別会計予算   議第10号 平成26年度呉市地方卸売市場事業特別会計予算   議第11号 平成26年度呉市野呂高原ロッジ事業特別会計予算   議第12号 平成26年度呉市駐車場事業特別会計予算   議第13号 平成26年度呉市内陸土地造成事業特別会計予算   議第14号 平成26年度呉市港湾整備事業特別会計予算   議第15号 平成26年度呉市臨海土地造成事業特別会計予算   議第16号 平成26年度呉市離島航路事業特別会計予算   議第17号 平成26年度呉市財産区事業特別会計予算   議第18号 平成26年度呉市病院事業会計予算   議第19号 平成26年度呉市水道事業会計予算   議第20号 平成26年度呉市工業用水道事業会計予算   議第21号 平成26年度呉市下水道事業会計予算      ──────────────────────────────会議に付した事件 日程のとおり  土井正純議員予算総体質問  1 人口減少に伴うまちづくりについて   (1) 人口動態にひそむ影   (2) 人口統計の予算への反映   (3) 少子化対策を当局一体で考える方策(結婚、出産から子育て、教育、そして若者の就労支援まで)   (4) 呉駅前の活性化策(そごう跡地の現状と活用策)  谷本誠一議員の予算総体質問  1 外部評価制度の導入について   (1) 事務事業評価制度導入の経緯と成果   (2) 内部評価の甘さ   (3) 外部評価制度導入の検討  2 呉市出捐法人のあり方について   (1) 公益法人制度改革における呉市出捐団体の法人化   (2) 呉市出捐団体統合の方向性   (3) 呉市出捐団体における指定管理者の選定方針   (4) 呉市出資団体統合の具体的提案  3 中学校デリバリー給食の導入について   (1) 平成20年度調査との整合性   (2) 食育と地産地消に差異がないとの考え方   (3) 共同調理場建設への合併特例債活用の検討  4 交通局民営化後の施策展開について   (1) 広電への経営支援補助金のあり方   (2) 優待運賃助成制度の改革    ア 民営化後2年間での検討状況    イ 制度改革の目標年次    ウ 精神障害者への適用  山上文恵議員の予算総体質問  1 新年度予算について   (1) 一般会計・特別会計の市債残高と今後の見通し   (2) 歳入における自動車取得税交付金の減収理由と影響   (3) 投資的経費の増加理由と影響   (4) 維持補修費の減少理由と影響   (5) バトンを渡す若者への予算内容  2 子ども・子育て支援事業計画について   (1) 放課後児童会に行かない子どもへの支援   (2) 放課後子ども教室の事業成果   (3) 子どもの居場所としてのまちづくりセンターの活用  奥田和夫議員の予算総体質問  1 瀬戸内海の平和と安全について   (1) 「おおすみ」と「とびうお」の事故をどう認識しているか   (2) 自衛隊にきちんと申し入れをするべきではないか  2 呉市の行政と教育委員会のあり方について   (1) 第六潜水艇殉難者追悼式への参加    ア 児童を参加させることは問題があるのではないか    イ 児童への式典出席強要はできないのではないか    ウ 市長の公的資格での参加は宗教活動になるのではないか    エ 戦争犠牲者となった市民を追悼する施策はあるのか    オ 申し入れした市民を無断で撮影した理由   (2) 阿賀中学校校長の処分について    ア 本件をどう捉えているのか    イ これまでも問題はあったのではないか    ウ 呉市教育委員会に責任はないのか  3 生活保護行政のあり方について   (1) Aさんが死亡されたことをどう認識しているのか   (2) Aさんに保護費返還能力はあったのか   (3) 国保料、介護保険料、保育料など、保護受給前の滞納金の扱い   (4) ケースワーカーの数と質の向上が必要ではないか  福永高美議員の予算総体質問  1 市長の選挙公約の事業化に対するビジョンについて   (1) 選挙公約実現に向けての財政見通し   (2) 選挙公約に挙げられた各施策の今後    ア まちづくりセンター化など、地域の活動拠点の整備    イ 市役所庁舎、消防署・消防屯所など防災拠点の整備    ウ 二河プール・野球場・市体育館など、拠点スポーツ施設の再整備  2 公共工事の資材や人件費等の高騰への対応について   (1) 新年度予算における公共工事の見積もり状況   (2) 新庁舎建設の見通し      ──────────────────────────────            午前10時00分     開   議 ○議長(神田隆彦) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 本日の会議録署名者として15番土井議員、31番加藤議員を指名いたします。 この際、申し上げます。 報道関係者から写真撮影等の申し出がありますので、これを許可いたします。      ────────────────────────────── ○議長(神田隆彦) この際、申し上げます。 お手元に配付しておりますとおり、正誤表の提出がありましたので、御了承を願います。 諸般の報告をさせます。 議事課長。     〔清水和彦議事課長朗読〕                                呉市議会報告第4号              諸  般  の  報  告1 受理した報告書は次のとおりである。   報告第5号 専決処分について      ────────────────────────────── ○議長(神田隆彦) なお、報告第5号はお手元に配付しておりますので、念のため申し上げます。      ────────────────────────────── △日程第1 議第1号外20件 △土井正純議員予算総体質問 ○議長(神田隆彦) 日程に入ります。 日程第1、議第1号平成26年度呉市一般会計予算、外20件を一括して議題といたします。 本日も、引き続き予算総体質問を行います。 15番土井議員。     〔15番土井正純議員登壇、拍手〕 ◆15番(土井正純議員) おはようございます。 それでは、総体質問をさせていただきます。先週、我が会派誠志会の森本幹事長が人口減少に伴うまちづくりについて質問されました。しかし、題目が大きく、未来に向けた予算審議ということで、大変大きな課題でありますので、2部構成で私も人口減少に伴うまちづくりと題して、方向を変えて質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。 さて、昨年3月、国立社会保障・人口問題研究所から日本の地域別将来推計人口が出されました。その推計を見ますと、本市の人口は2040年には16万1,954人まで減少するそうであります。 そこで、昨年12月、人口問題研究所の推計を受けて、ある月刊誌に「壊死する地方都市」という特集が組まれました。その中に「2040年、地方消滅。「極点社会」が到来する」と題した論文に、私は責任世代として身が凍りつく思いをいたしました。その論文によりますと、人口減少社会において注視しなければならないことがあるそうです。それは再生産力人口だそうです。 人口の再生産を中心的に担う呉市の20歳から39歳までの女性人口推移を見てみますと、2010年には2万4,678人だったものが、2040年には1万4,165人となり、43%も減少するそうであります。しかし、この推計値は人口移動率が将来的には一定程度に収束することを前提としており、現実的には地方から都市部への人口流出はとまらないと見るのが一般的であるとのことであります。その理由はこの論文に書かれておりますが、2010年から2015年のペースで大都市への人口流出が続くと仮定すると、再生産力人口の減少によって少子化も加速し、呉市の2040年の人口は16万人を割り込み、さらに人口減少が加速することが考えられます。この論文についてはテレビでも特集されたほど反響を呼んでいるそうですが、市長の率直な感想と呉市長としてこの論文をまちづくりの警鐘と捉えたときのまちづくりの留意点などがありましたらお伺いしたいと思います。 あとは質問席において行います。     〔15番土井正純議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(神田隆彦) 当局の答弁を求めます。 ◎市長(小村和年) 私も土井議員のこの質問に関連するということで、この論文を読ませてもらいました。その中で、我が国は以前から少子高齢化が、もう相当前から底流では進行しておりました。多くの都市で、その高齢者ですら減少する時期が間近に迫っておるという推測になっております。呉市の場合、そう遠くない時期にこのままの人口動態が継続するならば、2020年、平成32年ごろまでには65歳以上の高齢者も減少に転ずる可能性があるということでありまして、大変厳しい時代がやってくると、非常に身が凍る思いだという御発言がありましたけれども、そういう思いを私も持っております。 もう一つの大きな問題は、高齢者を含めて減少するのは、これは自然の流れですけれども、私どもが一番危惧していくのは、やはり子どもをもうける、育てる可能性の高い20代、30代の女性の人口そのものが減少すると、若年女性人口と表現しておられますけれども、その人口が相当現在も減少しておりまして、仮に出生率を人口維持に必要だと言われる2.1まで上げたとしても、出産する女性の数そのものが減少することになりますと、結果として人口減少はとまらないんだと。このことについては、本当に新たな視点としての警鐘だと思って読ませてもらいました。 そういうことを含めて、どうすれば人口減少に歯どめをかけられるかということでありますけれども、これは呉市だとか広島市だとか竹原市だとか、私はもうそういう次元じゃないと思っております。実態としては大都会のほうが出生率はずっと低いんですね。それが地方の都市から流入することによって一見問題がないように見えていますけれど、最も若い人が多い東京が最も出生率が低いという、これが他の地方都市から流入をさせることによって一見問題ないように見えていると、地方都市は大変だ大変だと言っている、これが現状なんです。ですから、そのことをまず踏まえておかなきゃいけないと思っております。これは、もう何年も前から国家全体の大きな課題だということに気がついて、少子化担当大臣なども設けて、対応を検討していますけれども、なかなかいい妙案みたいなものは今まで浮かんでおりません。 私は、この問題を議論するには、やはり人間観とか人生観とか意識の問題、これも大きくかかわっておる。物質的に貧しい時代あるいは社会保障が全くなかった時代、自分が家族とともに自分自身で生きていかなきゃならなかった時代であり、またそういう国ほど出生率が高くて、社会保障が充実をしておる。いわゆる先進国と言われるところほど、これはもうなべて2.1以下ですよ、日本だけじゃなくて、もっとヨーロッパの国々は低い。そのことに苦しんで、むしろ移民の導入やなんかで国を支えているヨーロッパの国もたくさんあります。 こういう現状を見まして、本当この問題は極めて本質的な人間の営みの問題ですから、今みたいに議論するのにタブーが物すごう多いんです。ですから、なかなかこういう公の場で本音を言えというのは難しい問題でありますけれども、しかし私としては、やはり出産、子育ての施策の充実をさせて、そしてそのほかにも教育環境の充実や雇用の創出など総合的な施策を実施していこう、我々が知恵の及ぶ限りのことはやっていこうという思いでおりますので、どうかまたよろしく御指導をお願いしたいと思います。 以上です。 ◆15番(土井正純議員) 今の市長の意見、私も同感するところでございます。本当にこの議論をすると、また理念論のほうへ行ってしまいますので、きょうはそういったところじゃなくて、今一番最後に市長のほうが言われましたが、やはり子育て、出産、教育問題というところにずっと後から入っていきたいと思います。 先ほど、一つ市長が言われた新たな視点というのは、本当これは新たな視点だろうと思いますんで、来年度からのスタートというか、もう来年度からこの新たな視点を持って施策を実行に移していただきたい、私たちもそういった視点を持って提言なりをしていきたいなと思うわけでございます。 そういった中、呉市の現状を少しひもといてみたいと思います。本当に人口減進んでおります。この推計が2010年から2040年という推計をしている関係で、私が1980年という推計と3カ所の数字を捉まえてみました。人口で見ますと、1980年には30万2,766人だったものが、2040年には16万1,954人になる。そして、先ほど来議論しております再生産人口、若年女性人口は1980年には4万2,780人が2040年には1万4,165人となるそうでございます。 そういった中でずっと計算をしてみますと、1980年の出生数が3,452人だったそうです。今の数字は全部1市8町の数字を含んでおります。それが現在は約1,750人ぐらい。それが2040年にどうなるのだろうという推計を私なりにしてみますと、2040年は900人前後しか1年間に生まれないといった数字が予想できるわけでございます。この平成25年の1年間を見てみましても、呉市の人口動態は、出生が約1,785人、そして死亡が3,179人で、自然動態として約1,400人減っております。それと今ごろ1,250名ぐらいが社会減で、今この1~2年は1年間に2,500人前後が呉市の人口減っているといったところだろうと思います。 そういった中、予算を組む上で人口動態をどのように活用しているのかお伺いしたいと思います。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 人口は、まちの活力をはかるバロメーターであり、将来のまちづくりと財政運営に大きな影響を及ぼします。このため、本市においては、長期総合計画の策定に当たって将来人口の推計を行っております。 この人口推計は、総合計画策定時の時期の関係から、先ほど質問にありました国の推計と異なり、平成17年度国勢調査のベースで申し上げますと、平成32年の呉市の人口を約22万人と推計しているところでございます。その上で、人口の減少を少しでも食いとめていくため、重点プロジェクト事業を初め、子育て、教育、健康、雇用、産業振興など、多分野にわたり総合的に施策を推進しているところでございます。 また、定期的に呉市の人口動向の詳細を調査分析し、庁内で情報共有するとともに、予算編成に合わせ、人口動態や呉市を取り巻く社会経済情勢の変化等を踏まえながら、重点プロジェクト事業のローリングを行いまして、人口減少社会にあっても市民が日々の暮らしの中で安心とまちの魅力を実感し、次の世代に引き継いでいけるまちの実現に向けた施策を予算に反映させているところでございます。 ◆15番(土井正純議員) 今庁舎で情報を共有をしているということですが、私実は余り分析ができてないんじゃないかと思うんですね。やはり統計はとるだけじゃだめなんで、それをどういった分析をして呉市に反映していく、施策に反映することが大切じゃないんかなと思うわけでございます。 これをなぜ言うかといいますと、今回この統計の数字をいろいろ拾っておりますと、実は機構改革の関係で平成20年まで企画部があり、その企画部内に統計係があったのが、今は総務課の中に入っているんですね。どうも私は統計をとるだけの仕事をしているように見えなくもないんですよ。特にこういった数字が、先ほども市長が一つ大きな視点が変わったという答弁もございましたが、やっぱりここで、今からこの統計のあり方、分析のあり方というんをもう一回再考する必要があるように思うわけであります。どういったことかというと、庁舎内にシンクタンク的なものをちょっとつくって、そういったところから発信をしていって施策に生かすといったことを考えるべきだと思うんですが、その辺どう思われますでしょうか。 ◎総務企画部長(明岳周作) 統計データの分析と活用等に関するお尋ねでございます。 本市の統計調査業務につきましては、議員仰せのとおり、主に総務課におきまして国の基幹統計調査の実施、それから統計書の作成と公表を行っております。 これらの統計データにつきましては、各担当部局におきまして必要に応じ分析などを行いまして、各種施策の立案等に活用をいたしております。 議員御指摘のとおり、今後の都市経営を行っていく上でさまざまな統計データを多角的に分析し、それらを政策に生かすことは非常に重要であると認識をいたしております。 統計データを高度に分析をし、関係部局に提言などをするシンクタンク機能を担っていくためには、これは統計の分析に関する高度な知識や技術を持つ職員の育成も課題となってまいります。 今後、こうした専門職員の育成や統計調査業務の所管のあり方、これにつきましても研究を進めてまいります。 以上でございます。 ◆15番(土井正純議員) 今答弁でありましたように、ぜひそういった調査研究をやっていただきたい。 と申しますのは、実は先ほど来の月刊誌のほかに、先週号で経済誌、ウイークリーに出たんですが、人口減少がこのままじゃったら大変なことになるといったことや、これも表紙に大きく出ましたね。「人口減少の真実 甘く見るな!本当の怖さ」という表紙で出たわけですが、そこの中にある市の政策担当課長のコメントが載っとんですが、いや、こんなに減少するとは思わなかった、4~5年前にやっと気がついたんだというちょっとのうてんきな実はコメントが載っていたんですがね。そういったことがないように、やはりシンクタンク的な発想、考え方で部署でぴしっとして、それを全庁的に、分析の結果をもとに施策運営するといったことをやっていただきたいなと思うわけでございます。 それでは、その次に行きます。 特に、人口推計を考察する中で非常に気になったもの、これはあと20年もすると生まれる子どもの数が1年で1,000人を切るといった現実を目の当たりにするときに、少子化問題をどうしていくかといったことが一番大切になるように思うわけでございます。 そういった中、平成24年、国会において子ども・子育て関連3法が成立し、平成27年度から本格施行される予定であります。この3法は、まさに少子化対策のための法律であり、平成27年度に施行するために平成26年度中に呉市独自の呉市子ども・子育て支援事業計画をつくらなければなりません。計画策定に当たって、呉市の現状をどのように分析し、どんな将来目標を立てて作成されるのかお伺いしたいと思います。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) 呉市子ども・子育て支援事業計画の策定にかかわりまして、現状分析と将来目標についてのお尋ねでございます。 呉市子ども・子育て支援事業計画は、平成27年4月から5カ年の計画を定めるため、現在呉市におきましても準備を進めてございます。策定に際しましては、現状分析をするためにニーズ調査を行っております。調査はゼロ歳から5歳までの子どもを持つ保護者3,000世帯に調査票を配布いたしまして、約6割から回答をいただきまして、現在集計、分析を行っているところでございます。 また、子育て当事者や子育て支援団体の方々などから子育てに関する思いや課題を語っていただく機会といたしまして、呉市「子ども×子育て×ほっとcafe」という会合を複数回設けまして、出席者の方々から意見を伺っているところでございます。これらの意見やニーズ調査の分析結果を参考に、素案を作成してまいりたいと考えております。 近年、子育てを取り巻く環境は、少子化はもとより、核家族化、地域とのつながりの希薄化、経済状況の低迷などにより、精神的負担感、経済的負担感、また不安や孤立感が顕著していると感じております。こうした現状を踏まえまして、呉市といたしましては将来の目標を地域や社会全体で保護者に寄り添い、子育てに対する負担や不安、孤立感を和らげる総合的な取り組みを目標に掲げてまいります。そして、呉で出産し、呉で育ててよかったと思える実効性ある支援を目指してまいります。 ◆15番(土井正純議員) 今聞きまして、ニーズ調査が6割と結構高いと、大体5割ぐらいがいろんなアンケートをしたら出ていると思うんですが、やっぱり6割をちょっと超えとるぐらいと思うんですが。ということは、やっぱりそれだけ子育て世帯の興味があるということじゃなかろうかなと思います。 そういった中、今さっきの答弁で「子ども×子育て×ほっとcafe」というのを開かれとるということでございますが、実は私これに出席されているお母様方の意見をちょっと聞いたんです。当初3回で終わるといった中でほっとcafeをやっているそうでございますが、まだまだやってくださいといった意見だとか、非常にこのほっとcafe、好評を得ておりまして、やはり行政が本当に身近なお母様方の声を聞くことは非常にいいことだと思うんですね。だったら、そのいいのをやはり今まで法律、条例になかった子ども・子育て会議の下部といいますか、そこへ立ち上げる、そこへ意見を届けるがための市民の意見として非常にいいほっとcafeだろうと思うんですが。 それと、子どもをお持ちのお母様方が出るなら、そこに託児施設を持ってあげたりとか、特に今度こういった自分たちの意見を吸い上げて子ども・子育て会議を開いていただけるとするならば、そこに傍聴ができるだとか、傍聴するときにもちょっと託児施設のようなものをつくっていただくだとか、ちょうど今の子育て世代がわくわくする状況をつくってそういった会議を開くと、非常にいい方向へ向くんじゃなかろうかなと思うんですが、そういったことを踏まえて、今度どのように考えられていますでしょうか。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) cafeに対するお尋ねでございます。 議員言われたとおり、3回程度開催するということで公募をいたし、現在2回まで開催をいたしております。参加いただいている方には、ひろひろ・ば、くれくれ・ばの利用者でございますとか、子育て支援団体の代表者、広島文化学園大学の学生さんとか主任児童委員の方など、21名の方に出席いたしていただいております。 その会合の中では、子育てに関して感じていることであるとか不安感、ストレス解消のことなど、多くの参考になる意見をいただいてございます。また、こういう機会を続けていただきたいという意見も聞いております。こうしたことを踏まえまして、今後も計画の節目、節目だとか、そうしたときにまたそういった機会を設けていきたいと考えております。 また、この内容につきましては、子ども・子育て会議本体でも報告してございますし、また意見については、計画が最終的にできた段階にパブリックコメントに対して市が意見を申すことがございますが、そうした機会であるとかに総括をしたいと考えてございます。 また、傍聴につきましても、3回目より子ども・子育て会議で一応承認をいただき、託児もつけるように一応準備をいたしているところでございます。 以上です。 ◆15番(土井正純議員) 今傍聴もさせていただき、託児所もということですが、非常にいいことだと思うんで、そういったことを踏まえて、とにかく一体、私ももう子育て終えていますんで、それでここにおられる方も小さい子育ては終わっとる方がほとんどだろう思うんで、だからやっぱり本当の生の声をそういった機会を通じて聞いて、そして今傍聴もということでしたけれど、働きながら子育てをしている方は、昼間にはそういった会議には出れないわけで、会議をちょっと夜やってみようとか、そういったことも考えてみていただきたいなと思うわけでございます。 続きまして、今政府が進めている大きな子ども・子育て3法によって、今よく言われるのが放課後児童会が、小学3年生までが6年生までになりますよといった大きな宣伝というかアピールを国のほうもされております。じゃあ、どういうふうになるんだろうかなということで、これ簡単で結構ですから、今呉市を見たときに、もう今の段階で国が示している指針いっぱいいっぱいぐらいの児童会もあるわけです。だから、もうふやすことができない。また、反対に結構まだあいているのがあって、結局呉市内ばらばらだと思うんですが、そういったことを私は統一的にするんじゃなくて、できるところからやっていき、それでもカバーできないものはほかの方法を考えるといったことも必要だと思うんですが、そういったお考えは今どのように考えられていますでしょうか。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) 呉市における放課後児童会ですが、現在35カ所、主に小学校内で開設いたしておりまして、約1,850名が利用しております。 この放課後児童クラブの運営につきましては、厚生労働省より示された設備及び運営に関するガイドラインがございまして、呉市におきましてもこれに準じて運営をいたしております。 しかしながら、この基準に照らして、例えば面積要件で既にいっぱいだとか、そうしたところもあるのが実情でございます。 このたびの法改正を受けまして、国におきましては新たな基準を現在附属機関において検討されており、近々厚生労働省令で新基準が出されると伺っております。 これを受けまして、呉市におきましては設備及び運営の基準を検討をいたしまして、これを条例化する必要がございます。それとともに、平成27年度から5カ年の児童会拡充の計画をこのたびの支援事業計画に盛り込む必要がございます。会議等の意見も伺いながら、検討していきたいと考えてございます。 拡充の際、もちろん市内一斉にできればこれにこしたことはないとは考えてございますが、実施場所の問題でありますとか、指導員の確保あるいは財源の問題がございますので、可能なところから取り組んでいければと考えております。 また、その際、特に中央地域とか広地区とか利用者の多い地域につきましては、一部民間活力の導入につきましてもその際検討したいと考えております。 以上です。
    ◆15番(土井正純議員) 前向きな答弁をいただきました。 特に、今子育て世代の親御さんたちがすぐ欲していることを、それを施策に移すことが、期待に沿うという意味でも私は必要だろうと思う。そういった中、今民間活力という話が出てまいりましたが、中通を見てもシャッター通りになっているわけですが、そういったところの場所を使って──民間がですよ──そういったことで結局中通に子どもの声が聞こえる──今通ってもほとんど聞こえんですよね──そういったことをチャンスに、また活性化につながるんじゃないかと思いますんで、どうぞよろしくお願いいたします。 少子化の福祉関係はまださまざまなほうへ施策運営をするんで、これはまた予算特別委員会でゆっくりとやりたいと思いますが、最後に保育の中で地域型保育事業も今から国のほうで推進されるそうでございます。 これは都市型な考え方と中山間地のような人口減のところの両極端に地域型保育事業は進められると思いますが、特に呉市の場合、1市8町、8町のほうの過疎地域といいますか、合併町のほうを含みまして、特に音戸、倉橋については保育所はほとんど統合いたしまして、もう一旦統合したものをまた地域型にせえとは、これなかなか難しいだろうと思うんです。じゃあ、今度安芸灘を考えたときに、安芸灘諸島にこういった地域型保育事業を当てはめることが私はできるんじゃないか、そのように思っておりますが、そういったところの考えがありましたらお伺いしたいと思います。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) このたびの子ども・子育て新制度の中に、地域型保育事業という新たな給付制度が創設されまして、その中に小規模保育がございます。 この地域型保育事業は、議員おっしゃられたように、都市圏における待機児童対策でございますとか、一方、子どもが少なくなっている人口減少地域において柔軟に保育ニーズに対応していけるよう、これまで認可保育所の対象外であった19人以下の保育事業として創設されたものでございます。 呉市におきましては、これまで20人以上の認可保育所を設置していくことを基本に統合等を行ってまいりました。基本的にこの方針を変更するものではございませんが、小学校区など一定の地域において、20人以上の集団保育の実施が困難になる地域が生じてくることも考えられますので、子ども・子育て会議の意向、意見も聞きながら、呉市のどの地域においても保育機能が維持できるよう、子育てができるよう検討してまいります。 ◆15番(土井正純議員) よろしくお願いします。 それでは、子育てを考えるときに教育が非常に大きなテーマになろうかと思いますが、先週金曜日、平岡議員、芝議員のほうからの教育の質問がありまして、魅力ある教育といったことで教育長の熱い答弁を聞きましたので、ここでは割愛をさせていただき、そのかわりちょっと要望というか、私の意見だけを少し述べさせていただきたいと思います。 新年度から、グローバル人材の育成で英語教育に取り組むということですが、実は昨年12月に安浦で東儀秀樹さんのコンサートがあったんですね。それへ私行っておりまして、非常に感動した言葉が実はございまして、まさに先週教育長が言ったのと同じようなことだったんですけれども、グローバルな人材は英語をしゃべれるだけじゃないと、英語をしゃべれなくても通訳があったら会話はできるんだと。しかし、日本の文化、伝統を語って初めてグローバルな人材なんだということを1,400年前の雅楽を継承されておられます東儀秀樹さんがおっしゃってまして、非常に感銘を受けましたので、ここで御紹介をさせていただきました。 そういった中、呉市におきましては邦楽鑑賞を10年以上やられておりますね。そして、今年度からは入船山公園や美術館、そして下蒲刈の松濤園、そして豊の御手洗とかの地区を小学生に訪れていただいて、文化、歴史を肌身で感じていただこうという施策を展開されております。非常にいいことだと思います。しかし、1回やったらずっと続ける中で、進化するという意味で、私は今呉を見た中で一番全国的に進んでいるのは、私は茶道だろうと思っております。非常に淡交会さんのああいった研修所がこのぐらいの人口規模でなかなかないそうです。それは、呉の先人たちの御努力によってそういった施設もつくられております。といったことで、子どもたちに茶道、わび、さびの心を教えていただく場面も今後考えていただきたいなといった要望を付しておきたいと思います。 続きまして、行政ができる支援で、子育てであったり、教育であったりとあったんですが、やはり少子化っていいましたら結婚、出産だろうと思います。結婚に対して行政が手を出すことは、非常に難しいことだろうと思っております。 そういった中で、今結構はやっておりますのが、呉はたしか倉橋でやっていますか、島コンだとか、全国的には街コンだとか、婚活、出会いをつくるイベントをやっております。そういったものを行政が手助けできることが何かあるのかなといったことも研究をしてみていただきたいと思うわけでございます。 そして、出産を考えたときに、実はちょっと不妊治療のことを私考えてみたんです。というのは、私の友達で昨年の2月議会で不妊の問題を取り上げた県会議員がおるんですが、その人の話をいろいろ聞いておりますと、大体今6組のうち1組は不妊に悩んでいるんだそうでございます。そういった中で、この6組のうちの1組に対する助成をどうするかによって子どもをふやすことができる。今呉市独自では行っておりません。県の事業として国の補助事業でやっておるところでございますが、先週県議会のほうで湯崎知事は県の助成を拡大するといった答弁をされております。そういった中、やはり国、県に任すんではなくって、市独自の方策を考えるときに来たのではないかなと思うわけでございます。平成24年度までは、2市3町で単独の助成をしておりました。平成25年度からまた1市2町ふえているわけでございますが、そういったところをどのように今後考えられるかお伺いしたいと思います。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 不妊治療の支援事業についてのお尋ねでございます。議員仰せのように、現在国の補助制度をもちまして県の制度を設けておりますので、我々といたしましてはそういった制度の周知等を図っておるのが現状でございます。 御提案の市としての独自事業を考えてはどうかというお尋ねでございますが、来年度子ども・子育て支援事業計画を策定をいたしております。そういった中で、こうした不妊治療に対する支援事業も一つの項目として研究をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 以上でございます。 ◆15番(土井正純議員) 市町の名前は挙げませんけれど、市町が独自に助成しているのは結構中山間地域であって、少子化という目でそういった助成をしていると私は感じております。呉市としましても少子化対策元年といったことで今から取り組んでいっていただきたい、そのように思うわけでございます。 続きまして、少子化を考えるときに、若者の地元への就職率が非常に気になるわけでございます。2年前の予算総括質疑のときだったと思うんですが、今は副市長として座られておりますが、当時の木坂産業部長と私のやりとりを思い出すわけでございます。私常々言っていますように、高校を卒業して働くところが多い地域のほうが私は衰退をしないと思っております。そういった中、呉市におきまして、雇用といったことで考えれば国の所管業務でありますけれど、そういった中で若者というところだけを捉えたときには、今から今後少子化対策の中でどうするのかといったことを考えなければいけないと思いますが、特に高卒の現状、若者の雇用を簡潔に、今どのようにまとめておられるかお答え願いたいと思います。 ◎産業部長(西岡伸一) 平成25年3月現在の卒業生の状況をちょっと発表させていただきます。 卒業者が1,770人いらっしゃいます。そのうち351人が就職を希望され、335人が就職をされました。就職率は35.4%でございます。その就職された335人のうち、広島県内に就職されたのが328人、97.9%、呉地域、地元へ就職したのが252人、75.2%でございます。 ◆15番(土井正純議員) 実は、分析とか数字を言うんはどなたでも言えると思うんですよね。どういった分析をするかということも含めた中で、私実はきょう提案なんですが、実はざっと調べていました。今呉市の事業所で100億円以上の売り上げというか生産量、特に製造業としたら、多分20社ぐらいだろうと思います。そのうち上場企業はユーシンさんがふえましたんで多分8社だろうと思っております。高校の人がどういった企業に採用されたか、企業名も追っていく、これは公表してくれと言っているんじゃありません。企業に対して行政がどういったアピールというか、考えを伝えるかということを今後していかなきゃいけんのだろうと思うんです。 といいますのは、毎年高校の卒業生を必ず1人、2人採用している企業がどれだけあるのか。企業に行って、本当に呉の子どもたちを採用してくれてありがとうございます、毎年といったら、もう全部行政が把握しているんだなといったことになろうかと思いますので、そういったもう一度来年度に向けては細やかに調べて、そして今度企業と行政がそういった少子化対策のためにも対話をするといった場面をつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 少子化だけでも、今多岐にわたった部署とのやりとりになったわけでございますが、やはりそういって考えるときに、平成16年の次世代育成支援行動計画をつくるときは企画が窓口でした。それで、その後の進捗状況はほとんど福祉保健部のみの報告で、余りほかの部署は関係ないよといった私は感じに思えてなりません。たしかことしの頭も次世代育成の報告会が民生委員会のほうに報告があったと思うんですが、私は政府において内閣府に子ども・子育て本部を設置して、実施体制を整備することがもう明確になっております。ということは、呉市におきましても原課に任せるんじゃなくて、一括管理をして、それをどういったふうに分析しながら施策展開に回すかといったことが今後必要となってくると思いますが、その辺どのように考えられていますでしょうか。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 呉市少子化対策推進本部でございますけれども、これは呉市の少子化対策に関する施策を総合的に推進し、少子化の進行に伴う新たな課題に対して積極的に対応するため設置されたものでございます。 先ほど来問題になっております人口減少につきましては、少子化が関与する自然減のほか、社会減の問題も大きな課題となっております。そういうことを踏まえまして、企画部門におきまして少子化対策推進本部のあり方と人口減少に対する対策の総合的な調整を担ってまいりたいと考えております。 ◆15番(土井正純議員) 少子化問題、企画担当参事が自信を持って答弁をされておられますので、期待をしたいと思います。 この少子化問題で、女性の気持ちが非常に大事だろうと思うんですね。実は、昨年11月、総務委員会のほうで寝屋川市に訪問をしました。なぜ訪問したかといいますと、いろんな施策があるんですが、その中に一つきらりと光る施策として、寝屋川なでしこネットワークという女性のそういった研究というか、いろんな勉強をするグループを立ち上げておられました。そこの成果を聞いてみますと、そこのワーキンググループをつくってどういったことがよかったか。一つ目、庁内の意識改革ができた。そして二つ目、女性管理職の登用を進めるためにいろんな仕組みづくりができた。そして三つ目に、女性職員が家事や育児、子育てと仕事の両立ができるといったテーマでも話し合いができたといったことで、非常によかったということを言われております。 呉市におきましても、今自分投資セミナーですか、今年度は大体約50回ぐらい行われる予定と聞いておりますが、そこの中にザ女子会といったものが5回開かれておりますが、そういったものでやるのか、別につくるのか、後は当局に任せますが、そういった中でとにかく女性にいろんな意見を聞くグループというか研究機関をつくれば、市民にさっきのほっとcafeじゃないですが、ほっとcafeで聞く考え方、そして市役所内でも聞くといったことで非常に有意義ではなかろうかと思いますので、そういったことも試みとしてやっていただきたいと思うわけでございます。 そういった中で、きょうは今いろいろ質問をしてまいりましたが、一番最後の駅前の活性化の問題、これは呉市に魅力がなければ、呉で生まれた子どもも出ていってしまうわけでございます。私いつも呉駅前を通るときに、特に夜です、本当に明かりが消えて人通りもまばらになり、本当にさみしい思いがしております。私は、昨年来、市ができ得る可能性のあるいろんな方法を提案をしてまいりましたが、その声は届きませんでした。 そういった中、補正予算に約6,000万円の交通事業の広電さんへの経営支援金をふやしておられます。そういったものを含めて、今呉市が、当局がそごう撤退で1年間に幾らマイナスになっているのか、まずはお答え願いたいと思います。 ◎総務企画部参事(下山義夫) そごう呉店の閉店に伴い、呉駅前西再開発ビル、これは旧そごうの建物でございますけれども、そこの賃料収入の減、それから呉駅西駐車場の使用料の減額、そういうものを含めまして、約1億6,000万円程度が影響出ていると考えております。 ◆15番(土井正純議員) 今バスの問題は言われんかったけれども、この前の委員会の報告でも、呉駅へ来る便が特に減少が激しいといった説明もありました。 それで、私いろいろ調べてみますと、焼山から広島便は赤字が減って、もうすぐ黒字に変わるそうです。この黒字に変わるのも、平成24年から便数もふやしているんです。また、クレアラインは──民間は偉いですね──平成25年1月末でそごうが撤退し、平成25年5月から6便、クレアラインの便を増加させております。そのうち、半分の3便を八丁堀行きにしているんです。今までの全部で80便ぐらいあるんだけれども、大体1割ぐらいしか八丁堀に行ってなかったものが、増便のうち半分を八丁堀に回した。これはまさに買い物客じゃないんかなと思います。 そういった意味で、私は先ほど答弁がありませんでしたが、なかなか執行部からは数字が言いにくいでしょう。大体2億1,000万円ぐらい私はそごうの撤退の影響を今受けていると思っております。今撤退表明から2年がたち、両副市長をトップとしたプロジェクトチームをつくっておられますが、この数字をどのように思われますでしょうか。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 1億6,000万円のほかになかなか把握できない部分の市の負担分もございます。そういうことから、先ほどの賃料収入、駐車場の使用料の減、それからバス路線の利用者の減、広電に経営支援金の増加をするなど、非常に大きな財政面的な影響が生じておることは重々承知しております。 一方、そごう・西武におきましても、建物の維持管理費、それから固定資産税の納付など、閉店した後も依然として相当な経費を向こうも費やしております。このようなことから、呉市とそごう・西武の財政面から、また呉駅前のにぎわいの再生という観点から、お互いが共通認識を持ちまして、一刻も早く後継事業者を見つける、できるだけ早期に再オープンさせたいという強い思いで取り組んでおりますので、どうぞよろしくお願いします。 ◆15番(土井正純議員) 参事のほうからしか答えがなかったけれどね。 じゃあ、今のお答えを聞いていると、そごうさんも損をしている、確かにそうでしょう。じゃあ、広島そごうの現状を、今の売り上げが幾らぐらいでどのような推移になったか把握されています。されてなきゃあ、それでええです。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 経済新聞なんかで見ますと、この景気の回復で若干伸びておりますけれども、実際出ている数字が以前との比較が呉そごうが入った数字で掲載されて、実際にその伸び率が具体的に今の広島そごうさんのほうがどれくらい伸びているかは把握しておりません。 ◆15番(土井正純議員) 実は、中国新聞は9月からその呉そごうの分を引いているんですよ。よく見てみてください。だから、そういった数字の把握をやはりしていかなきゃいけないということを私は言いたいんです。 広島そごうの売り上げが大体420億円ぐらいだったもんが、今多分約435億円ぐらいになっとると思うんだけれど、年間の売り上げがね。三越と福屋とそごうを比べたときに、伸び率はそごうが一番いいんですよ。どういうことかというと、呉の今までのそごうのお客様がそごうに買い物へ行っている率が高いという数字だろうと思う。そういったことを分析したときに、今さっき言った、大体私が思うに、今そごうさんがここにずっと置いとく中で、大体1億円ぐらい損害が出ているでしょう、出費がですね。しかし、あけておくときの赤字はとまっとるわけですよ。そういったことを考えると、呉市の出血のほうがひどいんですよ。 そういったことを考えるときに、どうすべきかということで私はいつも思うんですが、福山の状態が、平成14年に福山市が買い取りました。呉市ももう閉館が報道されて2年たち、もう民間任せじゃなく、呉が打って出る時期に来ていると思うんですが、いかがでしょうか。 ◎総務企画部参事(下山義夫) そごうの建物を福山と同様に買ってはどうかという御質問でございますけれども、今時点で呉そごうは後継事業者について一生懸命さまざまなルートを使って積極的に声かけを行って、新たな提案の募集を行っております。ですから、今のところそういう推移を見守りながらやっておるわけなんですけれども、福山のようにそごうを買い取りますと相当な大きな金額と、それになおかつ、それからその運営まで含めますと相当なエネルギーとまた新たな費用出費もなってきますので、現時点ではそごう・西武と一緒になって再度商業施設としての再オープンを目指してまいりたいと考えております。 ◆15番(土井正純議員) 今の答弁を聞いておりますと、ほかにも確かに出費がかかる。しかし、今の出費はマイナスに対する出費なんですね。やっぱりいろいろ物事を起こしていくときに、プラス思考に対する出費は私は構わないんだろう思う。だから、こういったことも考えて、もう少し真剣に考えてもらいたい。 私、この駅前を考えてみました。一つ目、今の旧そごう、約1,700坪ありますね。それで、お隣のJAさん、500坪強だそうですが、相当広い土地が駅前にあるわけです。確かにJAさんは民間のものですから、それをどうのこうの言えませんが、そういったものを視野にの開発も一つでしょう。 もう一つ、市の旧交通局ビル、あれを聞きますと大体年間管理料とかを差し引きますと──収入もです──600万円近くの赤字になるそうでございます。そのお隣の西駐車場、きょうも先ほどちょっと話に出ておりましたが、大体5,000万円強の赤字だそうです。ということは、ちょうど道路からの南側の長細い土地で大体1,200坪強あると思いますが、そこでもう毎年6,000万円強の赤字があっこにあるだけで出ているんです。そういったことも考えたときに、もうこの駅前の再開発は、一つの施策展開する上で、呉の将来を見据えたとき、魅力ある都市づくりとして私は必要ではなかろうかなと思うわけでございます。 もう一点、昨年この予算総体質問で呉線の連続立体交差事業の提案をさせていただきました。これには相当な、国であったり県であったり、いろんな関係機関にまたがるので、それをすぐどうのこうのはできない中で質問をさせていただきましたが、きょう私ずっと思うのが1点ありまして、駅前を魅力的にするという意味で、ペデストリアンデッキ、今ちょうどそごうのほうの部分だけにはありますが、阪急側、そして31号をまたいでのコの字型のそういった歩道をつくるのは一つの魅力づくりとしてなってくると思います。ペデストリアンデッキがあるからそこへビルがつないでくるといった事例もあるやに聞いております。ペデストリアンデッキを考える、私の友達にちょっと幾らぐらいかかるのっていう話をしましたら、大体今私が言った駅前の程度の…… ○議長(神田隆彦) あと3分です。 ◆15番(土井正純議員) (続)ペデストリアンデッキで大体10億円ぐらいありゃあできるんじゃないかといった話があって、そういった中、私の友達の建築家は私が言ったのを全く違う方向にとりまして、中通までずうっと動線を持っていったらいいじゃないかという話をちょっと私にくれまして、屋根つきで大体700メートルぐらいでちょうど中通の1丁目あたりへたどり着くそうでございますが、屋根をつけても大体20億円ぐらいあったらできるよといった話をいただいたわけでございます。 そういったことも都市の魅力というか、社会基盤という、特に駅前は呉の顔であります。先週の宅地の下落、呉市は平均2.7%でした。そういった魅力がなければどんどん下がってしまう。だから、何とか手を打ちたい、打つ時期に来ていると思いますが、私の今の意見に対して、もし市長、何か一言ありましたらお伺いして終わりたいと思います。 ◎総務企画部参事(下山義夫) いろいろな御提案、本当ありがとうございます。 まず、再開発のことですけれども、再開発は言われたようにできないことはないと思うんです。ただ、今現在民間事業者が活用しておりまして、またそういう再開発の申し出もないということでございますので、この場で再開発するとかしないとかというのはお答えすることは難しいかと思います。 ペデストリアンデッキでございますけれども、現在そごう呉店の建物の2階部分から張り出し、呉駅を経由して駅南につながるペデストリアンデッキは呉駅前の顔と言えるものになっています。議員御提案の呉駅前広場上の上空を縦横に結んだら当然便利になりますけれども、普通ペデストリアンデッキをつけるときには、そのデッキに接続されるべき既存の施設があるとか、あるいはデッキと一体で整備される高層のビルが建設されるという状況がございましたら、当然考えていかなきゃいけない問題ではありますけれども、当面そういうのがないんで、莫大な費用を、結構かかりますので、今現在はちょっと難しいかなと思っております。 以上です。 ◆15番(土井正純議員) はい、終わります。 ○議長(神田隆彦) 以上で土井議員の予算総体質問を終わります。(拍手)      ────────────────────────────── △谷本誠一議員の予算総体質問 ○議長(神田隆彦) 8番谷本議員。     〔8番谷本誠一議員登壇、拍手〕 ◆8番(谷本誠一議員) 私は、自然共生党として2度目の予算総体質問を、大きく次の4点に絞って行います。 まず最初に、外部評価制度の導入についてであります。 呉市は、平成14年度から事務事業評価制度を採用をいたしました。これは、各課ごとに全ての所管事業を毎年度精査し、投資効果が薄いとか、所期の目的を果たしたとか、国や県の補助金など財源の確保が困難になったとか、類似事業がほかにあるとか、みずからがクールに評価分析し、今後の予算に反映させようとするものと理解しております。 ただ、事業数も膨大になるので、全てを議会に報告はできず、決算特別委員会のときに主要な事業に係る評価シートのみが配付されている程度です。つまり評価シートをどのように活用して事業の見直しを各課が行ってきたのか見えにくいわけです。 そこでまず、制度導入に至った経緯やその後の活用方法や導入成果などをお聞かせいただきたいと思います。 これより質問席に移らせていただきます。     〔8番谷本誠一議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(神田隆彦) 当局の答弁を求めます。 ◎総務企画部長(明岳周作) 事務事業評価制度に関するお尋ねでございます。 まず、導入の経緯についてお答えをさせていただきます。 本市の事務事業評価は、平成14年度から試行的に導入をいたしまして、順次拡充をし、平成22年度から本格的実施に移行しております。この目的といたしましては、事務事業の峻別による小さな市役所の実現、そして成果重視による行財政運営の確立を図る、そして行政の透明性確保、この三つが目的でございます。 次に、この活用についてでございます。 前年度までの活動実績を踏まえまして、事務事業担当課が主体となった評価を行うことで、PDCAマネジメントサイクルの定着を図りまして、改革、改善を促進させるための仕組みとして活用をいたしております。 最後に、導入の主な成果でございます。 事務事業担当課の評価結果の中には、多くの改革提案がございます。この改革提案などをもとに呉市アウトソーシング推進計画、呉市公共施設再配置計画、そして呉市職員体制再構築計画を策定しているところでございます。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 各呉市の今大きな行財政の関連の改革、計画あるいは施策に反映されているということでございました。 ところで、事務事業評価シートを見ますと、課長が1次評価を行っておられます。2次評価以降はシートに記載されていませんが、これは誰が実施し、何次評価まであって、それは非公開になっているのでありましょうか、お尋ねいたします。 ◎総務企画部長(明岳周作) 事務事業評価の評価の流れにつきましてお答えをさせていただきます。 事務事業評価は、先ほど申し上げましたPDCAサイクルの定着のために事務事業担当課が主体となって1次評価を行っております。 次に、その中から改革、改善案の実施に向けまして他部門との連携が必要と考えられるものについては2次評価を行っております。この2次評価は、企画、財政、人事の3部門の管理職で組織をされました2次評価会議で実施をいたします。 なお、この2次評価の内容は、政策形成の過程でございまして、積極的な公開は行っておりません。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 2次評価は他部署にまたがるということであったかと思います。 ここで具体例をちょっと示してみたいと思います。 ここに資源物等分別収集事業とリサイクル推進事業の評価シートがございます。前者は環境業務課が委託実施している資源物行政回収のことで、後者は環境政策課が直営実施している資源集団回収事業です。これらは私が昨年12月の一般質問で、類似事業であり、税金の二重投資が見られるので、事業統合を提案いたしました。すなわち環境業務課と環境政策課を超えた第三者の目で見るとこのような見え方が容易になるわけです。 内部評価にとどまれば、例えば環境部長が2次評価を行ってもなかなか統合まで踏み込めません。また、副市長や財務部とか総務企画部とか3次評価を行ったとしても、改革を進めようという強い意志がなければ課題の積み残しが継続してしまうことが考えられます。つまり、昨年私が予算総体質問で外部監査の導入を提案した際、内部監査では甘さがどうしても伴うと指摘したことと同様のことが言えると思います。御見解をお伺いいたします。 ◎総務企画部長(明岳周作) 事務事業評価の内部評価についてお答えをさせていただきます。 事務事業評価の2次評価、これは先ほど御答弁させていただきましたように、事務事業の担当部署ではなく、企画、財政、人事の3部門の管理職で組織をいたしました2次評価会議によって行っておりまして、より総合的な視点での評価を行っております。 この評価結果につきましては、案件に応じましては部長、副市長、市長などの政策決定プロセスを踏んでおりまして、改革、改善の推進を図っているところでございます。 また、事務事業評価につきましては、一部ではございますけれども、議員の皆様にも精査を行っていただけるよう議会へ提出をさせていただいておるところでございます。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 最終的には市長のほうまで上がったり、政策判断ということもあろうかと思うんですよね。そのときに思うのは、市長がその気がなければ、あるいはマニフェストに掲げてなければ、そこから進まないということもあり得るわけなんですね。 そこで、既存の事務事業評価制度に加えて、平成20年度から外部評価制度導入に踏み切られた埼玉県坂戸市の例を紹介いたします。 まず、考え方ですが、事業仕分けの場合はより専門的な有識者を招き、まず予算を削減することありきで事業を精査していきます。つまりどれだけの予算を削ることができるかが仕分け者の実績にもなるため、最初から行政と対立するわけです。 これに比べて外部評価は、事業のよい点は素直に評価し、事業廃止や見直しての存続、事業の統合等、市民の観点からヒアリングを行った上で精査いたします。具体的な提案も出されますので、それへの行政の対応も示す必要があるわけです。予算を削減するばかりではなく、増額を要請する部分も若干あったそうです。 委員は6名、うち2名は公募選定で、交通費は支給せず、報酬は1回につきわずか1,000円ですから、年5回の会合を招集して、年間予算はわずか3万円しかかかっておりませんでした。1回の会合は長いときで4時間程度になります。1回の報酬を1万円にしても、年間30万円しかかかりません。2次評価で毎年度20事業に絞り込み、外部評価段階の3次評価で委員の意向を踏まえ6事業に絞り込みます。 本市において、昨年度をもって財政集中改革プログラムを終了し、選択と集中の予算編成を日ごろより心がけておられるわけですから、この際、外部評価制度を導入したらいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。 ◎総務企画部長(明岳周作) 外部評価制度についてお答えをさせていただきます。 外部評価は、行政内部の評価に加えまして、学識経験者や市民の皆様から成る専門委員等が評価を行うことで、より客観性と透明性を高めるものと理解しておりますので、今後研究をしてまいります。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) よろしく御研究、御検討をお願いいたします。 次に、呉市出捐法人のあり方について質問いたします。 公益法人制度改革3法が平成18年に制定され、公益化、一般化の社団または財団の法人化の期限が昨年11月末でありました。 呉市が全額出捐した、あるいはそれに近い出捐した既存の公益法人は、所管課4課に8団体あると思いますが、これらはいつどのような法人格に認定されたのか、議会にまとまった報告がいまだなされておりません。まずはこの点から伺います。 ◎総務企画部長(明岳周作) 公益法人制度改革に伴いまして、呉市が所管しております公益法人は8団体ございます。移行順に説明をさせていただきます。 まず、平成24年3月1日にくれ産業振興センターのうち、勤労者福祉部門をくれ勤労者福祉サービスセンターとして分離をいたしまして、これが一般財団法人へ移行いたしております。 次に、平成24年4月1日に呉市文化振興財団、呉市体育振興財団、蘭島文化振興財団、安浦町生涯学習振興財団、これらの4団体が公益財団法人へ移行しております。 最後に、平成25年4月1日にくれ産業振興センターが公益財団法人へ、野呂山観光開発公社、そして倉橋まちづくり公社の2団体が一般財団法人へ移行いたしております。 この結果、公益財団法人への移行が5団体、一般財団法人への移行が3団体となっております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) ようやく全体像が把握できました。 一旦統合したくれ産業振興センターとくれ勤労者福祉サービスセンターが公益目的事業比率の関係で再分離したということで認識しております。 ところで、その中で教育委員会所管の財団法人等のあり方について、議会の意向を受けて平成22年度に調査費をつけ、財団法人組織体制検討委員会を設置して議論したと思います。ところが、その答申やそれを受けての教育委員会の方針がどうなったのか、いまだ議会に報告がなされておりません。 そこで、検討委員会は内部組織だったのか、外部の有識者を交えての諮問機関だったのか、答申内容と教育委員会の決定方針について確認いたしておきます。 ◎教育総務部長(末重正己) 財団法人組織検討委員会についてのお尋ねでございます。 当委員会は、学識経験者2名、利用者代表2名、行政関係者1名の計5名の委員で構成し、教育長の私的諮問機関として設置をいたしました。 次に、答申内容でございますが、3点ございます。 まず1点目は、呉市文化振興財団、蘭島文化振興財団及び安浦生涯学習振興財団につきましては、将来的に統合することが適当であること、2点目は、呉市体育振興財団及び呉市体育協会につきましては、今後とも両者の連携、協力体制を強化すること、3点目は、呉市文化ホール及び呉市社会体育施設の指定管理については、非公募により公益財団法人を指定管理者とすべきであることでございました。 最後に、呉市教育委員会所管財団法人の今後のあり方に関する基本方針でございます。3点ございます。 1点目は、文化関係3財団法人につきましては、将来的に統合することとする。2点目は、呉市体育振興財団及び呉市体育協会については、統合を議論するのは適当ではない。3点目は、文化施設及び社会体育施設の指定管理につきましては、非公募により公益財団法人を指定管理者とするというものでございました。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) もっと早くこういうことはきちっと報告してほしかったですよね。 公益法人制度改革後の将来に統合するということでありました。ただし、統合年次は明確ではありません。 実は、視察した神奈川県藤沢市では、公益法人制度改革に合わせて統合を実現していました。しかも、統合の理念を明確化した上で、青少年協会、芸術文化振興財団、スポーツ振興財団の3団体を統合し、かつ公益財団法人化したのです。これにより、理事職の削減による組織のスリム化や青少年を対象とした文化事業を体育施設で実施するなど、既存組織では連携が難しかった事業展開も可能になっているということであります。さらに、会計は文化芸術分野とスポーツ分野を分けています。 教育委員会所管団体だけではなく、全8団体において、いま一度統合のあり方や統合時期を定めるべきと考えますが、いかがでありましょうか。 ◎総務企画部長(明岳周作) 市の全ての出資団体8団体につきましての統合のあり方や時期を定めるべきではないかとのお尋ねでございます。 これらの出資団体の中には地域が築いてまいりました歴史、文化を踏まえながら、それぞれの地域の観光振興やまちづくりを進めるために設立された団体もございまして、地域性などについて配慮する必要があるものと考えております。 一方で、その出資団体が置かれている環境などによりまして、設立当初の意義や目的、またその期待された効果などにつきましても、社会情勢とともに変化をしている可能性も考えられます。したがいまして、これらの要素を踏まえながら、出資団体のあり方につきまして、今後研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 本来は、せっかく国が公益法人改革を進めておったわけですから、そのときに5年間の期間があったわけですね。それに合わせてやるほうがスマートだし、意欲を示せたと思います。 それから、教育委員会所管の特例財団法人の今後のあり方に関する基本方針では、今説明がありましたけれど、公共施設の指定管理者を非公募で行うとありました。 ところが、国の公益法人制度改革の中身の一つに、行政委託型公益法人の改革があります。すなわち、官需の独占や競争性がないために不必要な指定管理料や事業に係る補助金支出などが問題点として指摘されています。地方自治法の改正で公共施設の管理委託を民間資本団体にも門戸を広げたわけですから、あくまでも非公募との考えはおかしいと思います。実際、文化ホールやスポーツ施設は公募で実施していますし、藤沢市でも公募に敗れた公益法人は使命を終えたとして解散させた実例もあります。野呂高原ロッジを初めとする複数の施設の指定管理者指定議案が昨年12月定例会で出され、私が指摘いたしましたけれども、民間資本団体と不公平になっている部分を解消し、公募実施するのが世の流れだと考えますが、御見解をお伺いいたします。 ◎教育総務部長(末重正己) 指定管理者の選定方針に関するお尋ねでございます。 指定管理者の選定につきましては、平成18年度には非公募、平成22年度には公募で行ってまいりましたが、公募で行った場合には事業を継続する上で大きな課題が2点あることが判明いたしております。 まず1点目ですが、指定管理者が交代する可能性がありますので、長期的な展望に立った事業展開ができないということ。2点目は、財団職員に雇用不安が生まれモチベーションが低下するというものでございます。このことにより、本市の文化、スポーツの将来を担う若年層の育成や専門性を持った人材の継続した育成が困難となってしまうおそれがございます。 一方、非公募にした場合には、次の効果が期待されます。 まず、財団の設立趣旨であります文化、芸術、スポーツの振興という目的に沿って、永続的かつ安定的に運営されることにより、市職員にかわって実質的な文化スポーツ振興の推進役が期待できます。 次に、文化スポーツ施設は、収益施設ではなく公益施設であることに鑑み、公共性の高い管理運営を行うことができます。したがいまして、教育委員会所管の公益財団法人による公共施設の指定管理者は、基本方針のとおり非公募での選定への見直しも必要と考えております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 結局、教育委員会は教育委員会の立場で考えるから、みずからにいいところだけ、非公募でいいところの場を今言われとるわけですよ。だけど、全体的な視野がやっぱり欠けていると思うんですね。時代の流れに逆行する方針だと思います。 藤沢市はもとより、広島県でも特例財団法人も公募が原則です。呉市においても初めての指定管理指定の際、文化ホールやスポーツ会館、体育館等は文化振興財団やスポーツ振興財団への非公募選定でありました。ところが、2回目からは公募に切りかえたわけですし、先般の野呂高原ロッジ等も公募でありました。 そこで、呉市全体としての統一した考え方をこの際確認しておきましょう。 ◎総務企画部長(明岳周作) 指定管理者の募集方法についてのお尋ねでございます。 本市では、平成21年6月に改定を行いました呉市指定管理者制度移行計画におきまして、制度導入の基本方針を定めております。この中で、候補者の選定方法につきましては、地域団体による管理が適当と考えられる地域密着型施設を除きまして、原則として公募方式としているところでございます。 一方で、社会情勢の変化などからこの考え方を見直し、施設の安定した管理運営を目指す自治体もふえつつあります。したがいまして、これらを踏まえながらこれまでの市の制度運用の検証を行い、引き続き呉市に適した指定管理者制度のあり方などを検討してまいります。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) やっぱり呉市全体での考え方、それから国の流れ、それらをきちっとまとめていただきたいと思います。 これらの議論を踏まえて、2点提案いたします。 第1に、文化関係3公益財団法人の統合に加え、公益財団法人である体育振興財団も合わせた統合が可能かどうか再検討してはどうでしょうか。 特に、安浦生涯学習振興財団は、事業の足場を直営である安浦公民館に置いており、非効率ですし、まちづくりセンター化に向け生涯学習センターも新年度立ち上げますので重複いたしますし、他のまちづくりセンターとの不公平感も払拭する必要があります。 第2に、一般財団法人化した野呂山観光開発公社と倉橋まちづくり公社、そして第三セクターである株式会社県民の浜を統合することはできないか検討をしていただけたらと思います。その際、統合時期も明示すべきと考えますが、御答弁をお願いいたします。 ◎総務企画部長(明岳周作) 文化関係の三つの財団と呉市体育振興財団との統合、また野呂山観光開発公社、倉橋まちづくり公社、株式会社県民の浜の統合についての御提案でございます。 これは、先ほど御答弁申し上げましたとおり、それぞれの出資団体が設立された背景や目的、そして社会情勢の変化などを総合的に勘案しながら、出資団体のあり方などについて今後研究してまいります。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) しっかり検討をお願いいたします。 3番目の柱として、先日発表された中学校デリバリー給食の導入について質問いたします。 呉市は小村市長のマニフェストのもと、平成20年に中学校給食導入に向けて500万円の調査費を予算化しました。その結果は、平成21年6月定例会での同僚議員の一般質問に対して、長谷川教育長は次のように答弁しておられます。 中学校給食を実施するには、小学校と中学校の給食が同時に提供できる共同調理場を新たに建設する方法が経費的にも効率的にも最善であると考えられます。ただ、この場合、施設整備費だけで約40億円という多額の経費が見込まれます。このため、財政状況を十分に勘案する必要があると考えております。 続いて、施設整備を待っている間にデリバリー給食を導入してはどうかとの再質問に対しては、原教育総務部長は次のように答弁しておられます。 呉市の場合、仮に540円の弁当に対して保護者負担300円ということで240円の補助で考えますと、毎年約2億3,000万円必要になってまいります。10年では23億円が必要になってまいると。小学校施設の老朽化もあるということで、総合的に検討した結果が先ほど答弁させていただいた状況です。 一方、平成25年度予算に再度中学校給食基本構想策定費500万円が新規計上されました。そのときの予算委員会での同僚議員による平成20年度調査費との違いについての質問には、上田教育施設課長は次のように答弁されました。 平成20年度に実施したのは、施設の整備方針についてまとめたものです。自校方式やデリバリーなどいろんな提供方法がある中で、小学校給食室の現状を鑑みまして、小中学校に給食を提供する共同調理場が最善であるという結論も出してまいりました。新年度の基本構想では、地産地消や食育推進のための具体的な運営方法に視点を置いた基本構想をまとめてまいりたいと考えております。 平成20年度はハードの検討、平成25年度におきましてはソフトの検討を行うといったものです。つまり、平成20年度の調査では共同調理場方式が最善と結論を出し、平成25年度調査では前回の結論を踏まえ、地産地消や食育、アレルギー対策の検討に軸足を移すということなんですね。それがふたをあければ、手のひらを返したようにこれまでの答弁とは全く違った結論にすりかわっているわけですよ。これでは前回の500万円が無駄になったことは明白で、このあたり納得いく御説明をお願い申し上げます。 ◎教育総務部長(末重正己) これまでの答弁との整合性についての御質問でございます。 平成20年度調査では、主に初期投資額と年間の運営費を試算し、小学校と中学校の給食を一体的に実施する場合には共同調理場方式が最善であるとの考え方を示させていただいております。 このたび実施した基本構想では、平成20年度調査をもとに経年修正をするとともに、初期投資額と運営費に加え、食育教育やアレルギー対応なども含めた9項目で比較検討を行っております。 保護者アンケートや教育企業委員会所管事務調査での御意見を踏まえ、早期に実施するためには小学校と中学校を分離させる方法が有力な実施方法であり、初期投資額が最も安価であること、また選択制の導入が可能であることも考慮し、デリバリー給食が最善であると方針決定をしたものでございます。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 過去の説明とどうしてこう変わったかということの理由は行政報告ではほとんどなされておりませんでした。 次に、私がそこでも申し上げとるんですが、教育企業委員会への報告直前の、本年1月22日に開かれた教育委員会議における中学校給食の実施についての議事録を取り寄せてみました。それによると、教育施設課長が選択制のデリバリー方式を基本として平成27年度から実施しますと述べ、少し進んで次の3点により方針決定を行いましたと発言しておられます。方針は、5人の教育委員の合議で決定するのが地方教育行政法ですよ。しかも、事務方の報告に対して、質問は1人の委員が1点されただけで、委員同士の議論は全くなされていませんでした。これは教科書選定の際もそうですが、いつものことです。教育長を中心とした事務方がまず方針決定し、委員長には会議に先立ち根回しをした上で、単なる報告案件になり下がっているのですよ。つまり教育委員会議は行政のアリバイづくりの温床になり下がっていると言われても仕方がありません。これではホームページで議事録をいまだに公開していないのもうなずけます。 例えば当局の答弁では、保護者の意向はできるだけ早く実施してほしいとのことだったから、それを重視したと言います。それは結論ありきでの詭弁にしかすぎず、共同調理場方式を早期導入してほしいということが保護者の真意だったと推察されるからです。確かにアンケートの対象は中学校給食未実施19校の1、2年生と小学校5、6年生の保護者ですから、我が子のときに間に合わせたいという気持ちも色濃く反映されているのは明白です。基本構想ですから、あくまで今後の将来を見据えた内容でなくてはなりません。 また、食育も地産地消も共同調理場方式と互角に推進できるとの強弁がありました。同じ教室の中で弁当持参の生徒とデリバリー給食の生徒がいるのに、食育が深まるはずはありません。弁当はその子の嫌いなおかずは入れないので、栄養が偏ったりするからです。献立はこれまでどおり栄養士を入れた学校給食献立委員会が作成するとしても、受注業者が大量に食材を購入するため、ますます地産地消は遠のきます。 私は、共同調理場方式なら地場生鮮野菜等を直接生産者から届けることも可能になってくるわけで、これこそ地産地消の推進の鍵を握っているとこれまで指摘してきました。決定に至る参考資料でも、食育、アレルギー対応、地産地消に係る評価が共同調理場方式とデリバリー方式とで同じになっており、これは恣意的にデリバリー方式に誘導するために同等評価をしたと言われても仕方ないでしょう。 このようなことを基本構想策定に当たった呉市中学校給食検討委員会で真剣に議論しようにも、学校給食の管理栄養士が委員に入っていなかったわけですから難しいわけです。これらについて御見解を伺います。 ◎教育総務部長(末重正己) 給食の実施方式の違いと食育教育等の評価についてのお尋ねでございます。 まず、食育教育につきましては、これまでも答弁してきましたとおり、給食は食育教育を効果的に進めるための重要な手段の一つでございます。給食時間はもとより、学校教育活動全体で行うことから、給食の実施方式による違いはないと考えております。 次に、地産地消につきましては、食の安全性を確保するために、食材購入を市が行うこととし、購入した地元産の食材を受託業者が調理することで進めてまいりたいと考えております。 また、アレルギー対応につきましては、中学校給食でも小学校と同様に学校生活管理指導表に基づき、アレルギーの原因となる食材を除いた除去食で対応をしてまいりたいと考えております。 これらのことから、デリバリー給食におきましても、食育教育や地産地消、アレルギー対応は可能であり、給食の実施方法による差異はないものと考えております。 また、基本構想や検討委員会での御意見をもとに実施方法別に比較しており、恣意的にデリバリー給食に誘導したものではございません。 最後に、管理栄養士を検討委員会に入れていなかったとのお尋ねでございますが、検討委員会の有識者には学校栄養教諭として勤務経験があり、現在は栄養教諭の業務に関する研究を専門分野とされておられます広島女学院大学准教授や、小学校長を経験され、食物アレルギーを専門とされておられます岡山大学大学院教授、また児童生徒の体力、運動能力を専門とされておられます県立広島大学准教授の3名の専門家も委員として活発な御意見をいただいたところでございます。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 差異がないということなんですけれど、以前も何で給食をじゃあ導入するかという原点に立ち返ったときに、今回も検討委員会にそれも入っとったわけなんですけれど、家から持ってくる弁当では栄養に偏りがあるからこれは食育をやろうにも難しいんだということだったわけですよ。デリバリーにして選択方式だったら、半分近くが弁当を持ってこられる可能性はありますよね。その子らは、結局栄養バランスは栄養士の献立とは全く関係がないわけですよ。だから、それでも食育が同等に行われるということが私は違うと言っているんだけれど、そうじゃないと言っているわけ。それは誰が見てもおかしな答弁ですよ。 それから、地産地消についていえば、今まで地産地消がなかなか呉市で進みにくかった理由の一つとして、自校調理場方式だったからなんですよね。それぞれのところへ、学校へ持っていかにゃいかんから。たくさんあるから、生産者が直接持っていけないんです。それが共同調理場方式にまとまれば、市場へ行かずに安い金額で直接生産者が持っていくことも可能になるから、そしたらどこでとれたということも目に見えてくるし、だからこれが地産地消も進むんだと、それが教育にもなるんですよということも、昨年の一般質問でも私言いました。 だけど、今度それが中学校だけで五千数百食、これを一括でできる調理場を持っている業者が呉市内にどれだけあるかというたら心配なところもありますし、できないから焼山地区だけやってください、広地区だけはここの業者でやってくださいって分散していく。なれば、ますます地産地消は難しくなるし、下手したら広島の準大手が入ってくる可能性もある。そういう意味で、そこら辺まできちっと議論されてないと思うんですよ。その分に対しての答弁を求めたら、そこまで原稿がないからいいですけれどね。 一方、じゃあ共同調理場建設にはイニシャルコストが余計にかかるということで一覧表もできておるんですけれど、今なら合併建設計画に盛り込んだ上で、合併特例債を活用することができるわけですよ。ビッグチャンスになっとるわけです。そうした上で、イニシャルコストの削減データを表示して、そしてそのイニシャルコストを何年間でランニングを下げることによってペイできるか、そういうことを明確にデータを示すべきなんですよね。それをされなかった理由と、そうした場合でのイニシャルコストとランニングコストを合算した総合的なコスト計算もこの際示していただきたいと思います。 ◎教育総務部長(末重正己) イニシャルコスト等のお尋ねでございます。 平成26年1月29日の行政報告資料でお示ししたとおり、共同調理場1カ所の場合は、初期投資額を23億3,000万円と試算しておりますが、合併特例債を活用した場合、本市の実質負担額は約9億4,000万円を見込んでおります。初期投資額以外の運営費などは本市の負担となってまいります。 なお、中学校給食実施に当たっての検討項目は、初期投資額だけではなく、早期に実施できること、選択制の導入が可能であることも含めて方針を決定しております。そのため、平成27年度からの中学校給食の実施に当たって、合併特例債を活用した共同調理場の建設は考えておりません。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 教育委員会会議の事前の事務方で決定したわけですから、当然合併建設計画はもう入らないことになるわけなんですよ。検討委員会でそういう合併特例債を使うことが可能ですよと、そうした場合にイニシャルコストはこれだけ下がりますよとか何の提示もされてない。でも、それをやったとして、今の御答弁では、何年間でペイできるか。市庁舎の場合は、エコ体制でイニシャルコストはそれへかかるけれども、トータルで約9年間でランニングコストをペイできますよという試算を出しとるわけですね。それをやろうとする意図が働いているから、そのような形で言うてくる。教育委員会の場合は、そうじゃないわけですから、そういうみずからの決定に不利な情報は提供されないことになるわけですよね。 ですから、そこら辺はもっと本当は議論を深めていくべきだっただろうと考えるところでございます。 最後の柱として、交通局を民営化してもうすぐ丸2年がたちますけれども、新たな施策展開について質問いたします。 まず、広島電鉄への経営支援補助金のあり方についてです。 民営化初年度の経営支援補助金は4億2,400万円で、同年度決算額は3億3,700万円でした。しかし、実際の赤字額は2億6,400万円で、7,300万円が余計に支払われたことになります。これは、昨年の決算委員会で私が取り上げました。 そこで、経営支援補助金が最初に予算計上された平成24年3月定例会での予算委員会で、同僚議員がこのことに関して質問をしておられます。 その根拠を示せと迫った際、当局は一旦濱井交通政策課長がその積算根拠の詳細説明を出し渋っておるんですよ。その後、資料がようやく提出され、初めて黒字路線の収益部分は全て広電のインセンティブになることを長原都市部長が認めた答弁になっておりました。つまり同僚議員が突っ込まなければ、中身がわからずに予算が可決されたことになります。赤字路線も黒字路線も相殺した中での損益にインセンティブを上積みしてでの補助金支出が本来の姿でありましょう。バス車両も当初は広電に購入いただけるものと思っていたし、阿賀南営業所も継続使用していただけるものと思っていました。さらに、新車購入予算も毎年度1億円ずつ5年間にわたって別途補助支出させられる結果になってしまいました。つまり買い手市場であって、相手の言いなりにならざるを得なかったわけですね。 そこで、経営支援補助金の考え方やインセンティブの考え方は、最初から当局が提案されたものなのか、それとも私が言及したような提案だったけれども拒否されたものなのかということについて御答弁をお願いいたします。 ◎都市部長(種村隆) 広島電鉄に対するバス事業経営支援金は、これまで交通局民営化に係ります特別委員会あるいは予算特別委員会等で丁寧に御説明しております。これは、広島電鉄がバス運行に係る経費節減、その他経営努力をしてもなお経常収入が経常費用を下回る場合、すなわち赤字路線に対して交付するものでございます。 この補助金の算定方法は、確かに赤字路線と黒字路線を相殺する方法もございますが、そうした場合、路線の衰退やサービス水準の低下を招くことが懸念されるところでございます。 当時の交通局バス路線の収支はほとんどが赤字路線であり、呉市と広島電鉄の基本協定により、赤字幅の縮減に取り組む経営努力にも限界がございました。また、民間企業が事業拡大する際には、株主への説明責任もあり、社会貢献だけではなく、適正な利潤を確保することが求められるところでございます。さらには、黒字路線の収益につきましては、今後の協議の中でバス車両更新や待合等の整備など、利用者のサービス水準の向上に還元するといった提案もございました。このように、この補助金のあり方につきましては、市民の移動手段の維持、確保、呉市の財政負担の軽減、そして広島電鉄の経営手法を発揮できる環境整備を目指して、双方でかんかんがくがくの議論を行ったところでございます。 ◆8番(谷本誠一議員) そういうバス停、上屋とかいろんなサービスに還元される、それは交通局も今まで積み立てをしたりとかでいろんな努力をしてやってきた。そういう中で赤字は赤字、黒字は黒字で相殺して、トータルで赤字でしたよとかやっていたわけですよね。そこら辺が、どのような提案を当局がしたかというところまでは多分言いにくいんでしょう。それで、今きちっとした答弁をいただけませんでした。 函館市営バスは、10年前に民営化して以降、経営支援補助金は一切支出しておりません。また、本市においても、グリーンピア安浦において最初に指定管理者を決める際に、第一優先交渉権者に対して3,200万円の固定資産税分固定費に加え、利益が出た場合にその10%を流動費として呉市に納入することが決まった経緯があります。ちなみにこれは私が提案いたしました。 また、大和ミュージアムでは、毎年度指定管理者が収支予算をあらかじめ市に提出し、売り上げが当初の見込みより増額となった部分の半分を市に納入するインセンティブ方式を導入した協約を結んでいます。実際に平成24年度には1,390万円が歳入となっています。競艇場の場外舟券売り場でもインセンティブ方式を採用しております。 そこで、これらの過去の経緯から、民営後2年を経た広電に対し、改めて協定変更の協議を申し入れるお考えはないかお尋ねいたします。 ◎都市部長(種村隆) バス事業経営支援金補助金に係る協定変更の考え方でございます。 民営化から2年が経過する来年度以降、ようやく広島電鉄の経営ノウハウが十二分に発揮できる環境が整うこととなります。公共交通事業の経営環境は大変厳しい状況であり、収益を確保するためには、時代の変化に順応した事業展開が求められます。 年頭の広島電鉄社長の挨拶の中に、お年寄りがふえることは交通弱者がふえることであり、公共交通を利用する人はふえる、こうした交通弱者の方が利用しやすい公共交通に変えていかなければならない。また、これからの公共交通は待つのではなく、お客様を生み出す公共交通になるよう我々が考えていかなければならないという言葉がございました。こうした経営理念のもと、広島電鉄は来年度以降、経常収支の改善に取り組んでいくとともに、利用者のさらなるサービス向上を図っていくものと期待しており、現行どおりの補助金交付を維持したいと考えております。 ◆8番(谷本誠一議員) 来年度はさらに厳しい路線は切って、生活路線にかわって、これはまた税金で負担するようになるんですから、そういうことも交渉の材料で広電が有利になっております。ですから、そういうことも本当はきちっと言うべきだと私は考えます。 最後に、優待運賃助成制度について伺います。 まず、敬老優待制度につきまして、平成23年6月定例会での私の一般質問に対し、山口福祉保健部長は次のように答弁しておられます。 受益者の負担や市の助成等について鋭意検討を行っていくところです。高齢者の外出を支援する制度の趣旨、合併に伴う市域の拡大、交通事業の民間移譲に伴うスムーズな制度の移行などの観点を踏まえ、負担のあり方など関係課と協議しているところです。一定の方向性がまとまり次第、速やかに議会に相談してまいりたい。 この中で、交通事業民間移譲に対応というのがみそです。つまり民営化後2年間は交通局の路線やダイヤ、料金を踏襲するかわり、その間で広電としてはより効率的な運営を検討され、2年後にはさまざまな見直しを図るということで、実際この4月から一部の路線廃止や統合、料金値上げがスタートいたします。 ならば、優待制度についても呉市としてこの2年間関係各課でプロジェクトチームを立ち上げたという話は聞きませんし、どのように検討を行ってこられたのか伺います。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) バス運賃の優待運賃助成制度につきましては、交通局の民営化に伴いまして、平成24年4月にいきいきパスを導入し、優待負担金を利用データに基づく実績払いとしたところでございます。 また、いきいきパスを導入することによりまして、利用者の詳細な利用データが蓄積されており、現在介護保険課におきましてさまざまな観点からそれらの利用データを分析し、利用状況の把握を行っているところでございます。 今後は、市内バス路線の再編後の最新の利用データを活用し、関係課とも協議をしながら見直し案について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 民営化後2年間が一つの節目だったはずなんです。 函館市は、呉市と同じく昭和48年に優待制度をスタートさせましたが、当初から高齢者は半額負担だったんです。当時全国の市営バスで導入が流行し、そのほとんどが受益者負担ゼロだったにもかかわらずです。これはすごいことですよ。しかも、民営化した公共バスで優待制度を改革したところは、横浜市と函館市だけです。後者では、初当選した市長が既存の半額負担に加え、年間6,000円までという限度額を新設しています。同時に合併4町村にも適用を拡大したにもかかわらず、制度変更した平成24年度は前年度に比べ負担額が予算ベースで2億7,000万円から1億7,000万円と1億円も減じているのです。削減率は何と37%です。しかも、事業仕分けでやり玉に上げられたこともあって、新市長の鶴の一声でわずか半年で制度の変更設計を行い、即施行しました。要は市長のやる気一つなんですよ。 私は、100円を最低とした半額制度、そして副産物である大和ミュージアムや美術館、温水プール等もそれに合わせて現在の無料を半額負担、すなわち子ども料金にするよう具体案まで提示しておりますが、制度改革をする気があるのかないのか。あるとすれば目標年次をお示しください。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 制度改革についてのお尋ねでございますが、敬老優待制度は高齢者の外出を支援し、社会参加を促進するとともに、介護予防に資する大切な制度でございます。今後も継続すべき事業であると考えておりますが、高齢化が進展する中、今後とも持続可能な制度を目指す必要は認識をいたしております。 今後は、来年度実施される予定の市内バス路線の再編等によるいきいきパス利用の負担金への影響を見定めた上で、制度目的を念頭に見直しを行うかどうか、また見直しを行う場合はどのような方法で見直すのか、また見直しの時期をどうするのかなど、福祉制度全体の中で幅広い検討を行いたいと考えております。 なお、検討に当たりましては、現在無料入館の施設がございますが、この各施設所管課とも十分連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) つまり2年前の答弁と全く進歩してないということなんですね。 これ介護保険課だけでやろうと思ってもできませんよ、今おっしゃったように関係各課がある、交通政策の問題もある。となれば、当然やる気があるなら、市長、プロジェクトチームを関係部署でつくるべきですよ。じゃないと、できるわけない。それをやってないということは、やる気がないという証明なんですね。こちらが言わなければ、尻たたかなきゃいかんということですから、またたたかせていただきますわ。 そして最後に、敬老優待ではなく、障害者への優待制度に関して、これは今までどっちかというたら聖域とされている部分ですけれども、あえて踏み込んで質問させていただきます。 呉市では、身体障害者手帳の1から3級、療育手帳のマルB以上及び介助者について障害者優待を適用しており、利用者の負担はありません。ただし、精神障害者保健福祉手帳所持者に対しては、等級にかかわらず優待制度はありません。また、広島県内の民間バスは、平成11年前後に身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳所持者に対して自主的に運賃の半額サービスを行ってこられました。呉市営バスも横並びの施策を講じてきたと伺っております。つまり手帳を所持しているだけで、まず民間も市へも同様に半額で乗車することができました。その上で、おのおの手帳の重度や中度の方には、残り半額を上乗せして呉市一般会計が市営バスに限って負担していたわけです。これが障害者優待制度であります。 一方、平成24年度、国土交通省は通達で、精神障害者団体からの要望を受け、標準運送約款を3障害同一の考えを入れて改正いたしました。これは義務ではありませんが、広島県内のバス事業者は通達以前から自主的に半額料金を実施しています。 北海道のバス事業者は、精神障害者保健福祉手帳所持者に対し、いまだ不適応としているにもかかわらず、函館市では民営化前の平成12年度途中から全額市が負担して、精神障害者の1、2級者に対し全額負担、3級者には半額負担してきました。 そこで、呉市として精神障害者への優待制度適用をどのように考えておられるのかお尋ねいたします。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 精神障害者で精神障害者保健福祉手帳を所持しておられる方に対しましては、等級を問わず、就労支援事業所などの施設に通所する利用者に、バス、JR等の公共交通利用者に対して月額1万円を、また…… ○議長(神田隆彦) あと3分です。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) (続) 車やバイクで通所する利用者には月額1,500円を限度に交通費助成をいたしております。 議員お尋ねの重度精神障害者の方への優待制度の適用につきましては、来年度策定する障害者保健福祉基本計画におきまして実施を予定しております外出手段に関するアンケート調査の結果等を踏まえ、交通費助成とともに外出支援策について研究を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆8番(谷本誠一議員) 検討じゃなくて研究ということですから、研究というのはさらにトーンが弱いということなんですね。ただ、一応緒につくということで、少しは進歩だろうと思います。 ただ、先ほどのお話を聞くと、3障害を公平に扱うのが今国の障害者基本法の流れなんですよ。それが、今まではどっちかというたら精神障害者の福祉施策が後追いできたんですね。ようやくそれが追いつきつつある。だけど、まだまだひずみがあるわけですよ。やはり重度の精神障害者、少なくとも重度の精神障害者には他の障害者同様公平に優待制度を適用すべきでしょう。 逆に、先ほどの答弁では、軽度の身体障害者手帳、療育手帳所持者よりも精神障害者のほうが優遇している部分もあるとは驚きでした。先ほど通所者の場合に限って年間の限度額を設定して、呉市が別途これは優待制度ではなく補助をしておるということであります。つまりやみくもに新たな受益者負担をしない制度を導入すれば、市の負担がふえ、一旦そうしたら再度の制度改正は実に困難になります。 そこで、先ほどの不公平性を整理しながら、障害者の優待制度適用に関して、生計を一つにしている同居家族の所得制限を設けるとか、函館市のように施設に通所していない者への年間限度額を設定するとか、障害者全体の優待制度改正もこの際敬老優待とどうせやるならセットで御検討をしていただけるように要望いたして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(神田隆彦) 以上で谷本議員の予算総体質問を終わります。 午後1時まで休憩いたします。            午後0時03分     休   憩      ──────────────────────────────            午後1時00分     再   開 ○議長(神田隆彦) 会議を再開いたします。      ────────────────────────────── △山上文恵議員の予算総体質問 ○議長(神田隆彦) 休憩前に引き続き、予算総体質問を行います。 5番山上議員。     〔5番山上文恵議員登壇、拍手〕 ◆5番(山上文恵議員) 皆さんこんにちは。午後からの質問3名おります。もうしばらく皆さんおつき合いをお願いいたしたいと思います。 私は、社民党呉市議団として予算総体質問をいたします。 まず、国政に関して言えば、安倍政権は発足して以来、さまざまなことをしてきております。その一つは、国民の反対の声を無視して特定秘密保護法を強行採決の上、成立させたり、今また武器輸出三原則の見直しや集団的自衛権の行使容認へと突き進んでいます。二つには、もうすぐ丸3年がたちます東日本大震災及び福島原子力発電所事故ですが、それによって点検休止していました原子力発電所の再稼働と輸出で原発依存へと大きくかじを切ろうとしていることです。三つには、成長戦略と称して国民の暮らしを脅かす施策の展開が図られていることです。 そして、世界で企業が一番活動しやすい国をつくろうとしていることです。これは、逆を考えると世界で労働者が一番活動しにくい国をつくることであります。私たちはまず働き、その対価に賃金をいただき暮らしています。その生活がますます脅かされていきます。財政面では、大幅な事業費でありながら、交付税や補助金の削減が図られ、地方自治体の財政に大きく負担を押しつけることになってきております。 そのような状況の中、呉市の予算の歳入を見てみますと、これまで呉市の人口は1年間で約2,000人の人口減の状況が続いておりました。しかし、この1年では、2013年11月では前年比2,999人もの人口の減少になっております。特に若い世代の人口流出が多く、市税収入は2億3,297万6,000円も減収となっております。 このような状況の中でも、建設地方債の計画的活用により、市債残高を抑制していますとのことですが、市債残高はどのくらいになっているのかお伺いいたします。 市政だよりでの報告において、平成25年9月30日現在、一般会計では1,281億5,172万円となり、市民1人当たり53万6,714円、特別会計においては339億5,696万円で、市民1人当たり14万2,216円であると報告をされております。合計で市民1人当たり67万8,930円となっておりまして、国、県の借金も含めると、私たち一人一人の借金額は相当な額となります。これを皆さん一人一人が背負っております。 平成23年9月30日現在では、一般会計と特別会計を合わせて、市民1人当たり69万3,176円と報告されておりますので、2年間で1万4,246円減っております。しかし、まだまだ市債残高の総額は一般会計、特別会計の予算総額の1,612億7,182万4,000円とほぼ同じぐらいの金額であり、許される範囲と言えるのかとも思いますが、できるだけ少ないほうが望ましいと思うところでございます。 あわせて、市債残高の今後の見通しもお伺いいたします。 次からの質問は質問席にて行います。     〔5番山上文恵議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(神田隆彦) 当局の答弁を求めます。 ◎財務部長(大下一弘) 市債残高の見込みについて、一般会計、特別会計に分けて御説明をさせていただきます。 まず、平成25年度末時点での市債残高につきましては、一般会計が1,309億円、特別会計が合計で332億円の見込みとなっており、これを平成25年12月末現在の市民1人当たりの額に換算いたしますと、一般会計では55万円、特別会計では14万円となるものでございます。 次に、平成26年度末時点での市債残高についてでございますが、当初予算ベースで申し上げますと、一般会計が1,310億円となる見込みでございます。これは、投資的事業の計画的な執行により、建設地方債等は前年度に比べ26億円の減となりましたが、地方交付税の振りかわりである臨時財政対策債の残高が27.9億円の増加となったことにより、若干増加することとなったものでございます。また、特別会計では、臨海土地造成事業における繰上償還などにより、前年度に比べ合計で24億円減の309億円となる見込みとなっております。 なお、今後の見込みでございますけれども、一般会計で申し上げますと、この予算編成にあわせまして今後5年間の財政見通しをお示ししております。投資的事業につきましては、いわゆる重点プロジェクト事業でありますとか、合併建設計画の残事業等を見込みまして5年間の財政見通しをつくっておりますけれども、これによりますと、地方債残高につきましては、平成27年度、若干ふえる見込みでございますけれども、その後4年間は減少を見込んでおります。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) それこそ地方交付税は合併特例債の期限が延びましたけれども、負担をまた強いてきますので、国からの地方交付税、その分入ってきながら出ていくという形もあると思いまして、今5年間では若干減る見込みではあるということなんですけれども、極力減していただくためにもどうしたらいいか考えていかなきゃいけないところですが、何か策があればお聞かせ願いたいと思います。 ◎財務部長(大下一弘) 市債残高の今後の縮減に向けての取り組みといいますか、これは今本会議でも何度かお答えいたしましたけれども、いわゆる今後の財政を見通す中で投資的事業についての計画的な執行、これに尽きるんだろうと思っております。 いずれにしましても、市債残高については、これは必要な財源ではございますけれども、将来の財政負担となりますので、投資的事業の計画的な執行によりまして、市債残高については縮減、抑制をしてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 次に、歳入における自動車取得税交付金がありまして、それが新年度予算におきましては国の地方税が2.9%増と地方交付税の1.0%減の影響からか、前年度に比べて地方交付税が4億円増しておりますし、地方特例交付金は868万9,000円の増と地方消費税交付金も5億6,217万4,000円の増が見込まれておりましたけれども、その中で自動車取得税交付金が8,091万3,000円と対前年度比率で44.4%もの減収となっております。このような大きな割合で減収となった理由と、そのことでの影響はどのようなことが考えられるのかお伺いしたいと思います。 ◎財務部長(大下一弘) 自動車取得税交付金についてお答えいたします。 御指摘のとおり、平成26年度当初予算におきまして、歳入のうち自動車取得税交付金を1億100万円で計上しておりますけれども、平成25年度予算では1億8,200万円であり、8,100万円、44.4%減少となっているものでございます。 その理由でございますが、国の制度改正により、この4月以降、取得価格に対する自動車取得税の税率が自家用普通車で5%から3%、営業用普通車で3%から2%と減額となりますことを反映したものでございます。 この影響につきましては、国の税制改正全体の枠組みの中で自動車取得税交付金が減となったものであり、他の交付金で補填されることが見込まれますので、直接的な呉市財政への影響はないものと考えております。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 次に、先ほどからずっと言われております投資的経費でございますね。新年度予算では総額111億3,199万2,000円で、前年度に比べて45億4,562万5,000円、対前年度比率では42.9%も増加をしておりますね。この主な理由と影響をお伺いしたいと思います。 ◎財務部長(大下一弘) 新年度予算における投資的経費の増加理由につきましてお答えいたします。 新年度予算における一般会計の投資的経費は約151億3,000万円であり、対前年度比で約45億5,000万円、率にして42.9%の増となっております。増加の主な理由でございますが、市役所本庁舎等整備が約27億円、学校施設の耐震化が約10億5,000万円、一般廃棄物最終処分場建設が約6億6,000万円、それぞれ増加したことなどによるものでございます。 この増加の影響でございますけれども、財政的な面で申し上げますと、市役所本庁舎整備、それと学校施設の耐震化、一般廃棄物最終処分場、それぞれ国の補助金もございますし、合併特例債、学校施設の耐震化につきましては100%の防災・減災事業債なるものを活用いたしておりまして、一般財源ベースでいいますとほとんど要らないこともございまして、財政収支に対する影響は少ないと考えております。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 前年度に比べても、45億円増加している部分を今の本庁舎、耐震工事、一般廃棄物処理場っていう額がほぼ44億円ぐらいなので、ほぼ同じぐらいの経費でいくということは、前年度に行われた事業、投資的経費につぎ込まれるお金とほぼ変わりがないのかなと。逆に言えば、前年度のほうが主な事業がプラスありますから、少しは投資的経費にたくさん投入をされて平成26年度をやりくりされるのかなという思いがしておるんですけれども、そのように受け取ってよろしいでしょうかね。 ◎財務部長(大下一弘) 今の大型事業を除いた他の投資的事業でございますけれども、今議員御指摘のとおり、今のこの三つの大型事業を除いて、平成25年度予算を申し上げますと68億7,000万円程度、平成26年度が70億1,000万円程度でございますので、若干ふえているという状況にございます。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 呉市を活性化させるためには、選択と集中で投資的経費を使われているという思いがしているんですね。そういう意味では効果、成果が見えてきているのでしょうかね。ここら辺はどのように受けとめられていますかね。お伺いしたいと思います。 ◎財務部長(大下一弘) 成果というと非常にまだお答えしにくいわけでございますけれども、確かに投資的事業につきましては、地域の経済活性化に資するものと考えております。今回の3月補正におきましても、国の経済対策の補助金を活用して投資的事業の前倒しもやっていきます。私どもとしては、地域の活性化は非常に重要と考えておりますので、必要な投資的事業につきましては実施してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 次に、維持補修費なんですけれども、いつも私は気になってしまう項目でございまして、総額13億120万4,000円で、このたびは前年度に比べて3億8,541万円余の減少なんです。22.9%も減少しているということなんですけれども、この主な理由とそれによっての影響が、どのようなことが起こるのかお伺いしたいと思います。 ◎財務部長(大下一弘) 維持補修費の減少理由についてお答えいたします。 平成26年度の一般会計予算における維持補修費は、平成25年度と比較して約3億9,000万円、率にして22.9%の減となっております。 この主な理由でございますが、クリーンセンターくれの管理運営につきまして、平成26年4月以降は長期包括的管理運営委託へと移行することといたしております。これによりまして、平成25年度予算に含まれておりますクリーンセンターくれに係る維持補修費約4億6,000万円が、平成26年度予算では物件費として予算計上されることから、結果的に維持補修費が大幅に減少したものでございます。 なお、平成25年度予算額からクリーンセンターくれの維持補修費を除いた維持補修費総額と、平成26年度の維持補修費に係る予算額を比較した場合では、約7,500万円の増加となっているものでございます。 いずれにいたしましても、道路、河川等の市民の生活基盤あるいは公共用施設の適正管理に係る維持補修費につきましては、市民生活の安全に密接に関連する必要経費でございますので、今後とも最大限の配慮をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 本当に維持補修費だけは減少してほしくないという私の思いがすごいあるので、やはり直さなければいけない、維持管理していかなきゃいけない、本当にその費用に対してはしっかり出していただきたいという思いがしております。 次に、先ほど申し上げましたけれども、20代の若者の人口流出が多い現状において、若者をどうとどまらせていくかという施策の展開が必要ということですね。 広島県においては、転出者の9割近くが20代なんだそうです。進学や就職で出ていくということで、若い世代を呼び戻す施策を打ち出していらっしゃいます。呉市においては、バトンを渡し、次世代に活躍していただく20代、30代の若者に対する予算をしっかりつけていただきたいと思いまして、また昨年に引き続きお伺いをいたしたいと思います。 広島県同様に、呉市から出ていかずに元気に活躍できるようにする必要があると思いますし、また出ていかれても知識の習得をして呉に帰ってきて、呉市の発展に力を注いでくださるように支援策を講ずるべきであろうと思っております。そのために、新年度予算において若者への支援策としてどのようなことがあるのかお伺いしたいと思います。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 呉市の将来を担う若者への支援策についての御質問でございます。 呉市の将来にとりまして、次世代を担う20代、30代の若者が市外に流出することなく呉に住み続け、呉市のまちづくりにその持てる能力を発揮していただくことは、活力ある呉市を創造するために大変重要であると認識しております。 その上で、平成26年度におきましては、若者の雇用促進を図るものとして、呉市雇用促進協議会において就職活動専門のカウンセラーがサポートする呉しごと館の運営、就職希望者への企業説明会として就職ガイダンスの開催、新たな雇用創出のための企業誘致にこれまで以上に力を入れてまいりたいと考えております。 また、企業の熟練技術者の技を若手社員に伝えていくためのものづくり技術伝承事業や新規の就農者、漁業就業者への研修や定着のための支援なども引き続き行ってまいります。 さらには、多くの若者が利用するスポーツ施設の充実を図るため、広多賀谷埋立地における多目的広場の整備や虹村公園運動施設の夜間照明設備なども行ってまいります。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) 今お聞きした新年度予算における若者への支援策ですけれども、これは毎年計上されてきておるものですよね。 昨年の答弁において、若者がどのような思いを持っているのかなどを、意見を吸い上げる機会があると言われまして、その意見を反映した予算というのは新年度予算であるのかしらという思いの中でお伺いしたいんですけれども、もしあればどのようなものがあるのかお聞かせください。 ◎総務企画部参事(下山義夫) 若者の自由な発想や意見を吸い上げる機会として、呉地域の高等教育機関と連携した呉地域オープンカレッジネットワーク事業がございます。この事業では、地域活性化研究として、学生が地域の課題などを研究し、その成果について担当部署と意見交換することで施策への活用の参考にしております。研究事業以外にも、同ネットワークの学生が企画、実施しました英語の絵本読み聞かせ事業については、平成23年度から継続実施されており、開催場所の提供や広報等で支援をしております。 また、地域のまちづくり委員会でも若者が参画し、企画実施している事業もございます。例えば、地域開催を行っている成人式を新成人みずからが中心となり企画運営する場合や、地域の若い世代の減少に危機感を感じた若者が地域の人たちと協働して婚活イベントを実施しております。また、地域の学生、若者グループが提案、実施した、子どもたちとの地域学習と地域住民交流を行った事業もございます。 今後も、若者みずからが参画し、他世代の人たちとも交流しながら地域のまちづくりを考え、実践することができるまちづくり協議会等への活動の支援や、各種研究事業提案への積極的な関与により、若者の発想や力を生かせるよう努めてまいります。 ◆5番(山上文恵議員) 新聞報道で県の予算を見ましたら、やっぱり若者をとどめるための対策を逆にプロジェクト、広島発人材集積促進プロジェクトという名前を挙げて、ITなどにたけた指導者や若者を県内外から集めて新たなプロジェクトを始めてもらうことと奨励金を出して県内で事業化や雇用につなげる狙いを出そうとされております。これは呉市でも企業のいろんな商品開発とか、そういうところにもちゃんと予算化をされておりますので、その中へやっぱり若者がどういうふうに参画してくださるかなあという思いがすごくしております。 県も同じように婚活情報をメール配信するんだとかということも書かれておりましたので、若者が本当に広島県内、特にまた呉市に住み続けていただくような施策をもっと新たに打って出れるものがあればどんどん出していただきたいなという思いがしておりますので、よろしくお願いします。 また、先ほどおっしゃいましたまちづくり委員会のほうへ住民交流の場をふやしたりして参画をしてくださっているということなんですけれども、まちづくり協議会もそれこそ地域差がありますし、活動の中身もそれぞれ違うと思います、特色あるものだと思いますから、その中にぜひ若者たちに入っていただきたいというのが私は常に思っているところで、私のところはまちづくり委員会には中学生が前入ってくれていたんですけれど、今中学校へお願いしてもちょっと引かれている部分がありまして、寂しい思いをしております。 大学生などで20代、30代の元気のいい若者たちがまたまちづくり委員会のほうへ参画してくださることをすごい望んでおりますので、ぜひその橋渡しを、済いませんがしていただけたらうれしいなと思います。私らも地域にはそういう、いらっしゃっても忙しそうにされている、そういう意見の場へ出席できるような意見の場へ出ていかれる若者たちと地域にいる方とどうつながっているかが全然見えてこないという部分がありますので、ぜひ各地域の橋渡し、地域外の方でもぜひ参画はしてほしいと思っておりますので、その橋渡しをよろしくお願いいたしたいと思います。 それから、次に参ります。 子ども・子育て支援事業計画について、これは先ほど土井議員が質問をされておりました。主要事業の概要の中にありまして、ああ、そうなんだという思いをしながら主要事業を見ておりました。私も子ども・子育て支援事業計画の策定に対して認識がちょっと足らなかったという思いがすごいしているんですけれども、一応いろいろ読ませていただいて、子ども・子育て支援新制度の創設によって、県と同時進行で計画を策定していかなければならない。そういう意味では、平成27年度から給付という形ですけれども、予算執行を受けることができると認識をしておりますが、それでまずはよろしいでしょうかね。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) おっしゃられるように、平成27年度から新制度へ移行しますので、現在準備しているところでございます。 ◆5番(山上文恵議員) その計画を立てなきゃいけないということで、国は計画書を出して、それに対して事業展開をしていかなきゃいけない、そういう部分に対して給付をするんだという国の補助金のあり方というか、縛りがすごいかかってきているなあという思いもしながら、その中で最大限計画を立てて実行していこうとされている呉市でございます。 しっかりいいものを計画にいっぱいいろんなことが盛り込まれることが私はうれしいんですが、この中でいきますと、国から言われていることの中の重点項目、この計画書の重点項目もですけれども、その中に書かれていることをずっと見てまいりましたら、保育関係はもちろんいろいろありますけれど、見えてこない部分が私があるんですね。 それは、小学校の1年生から6年生までの放課後児童会に行かない、通わない子どもたちへの支援という項目がどうも見えてこない。国の項目の中にももちろんないんですよ。国の示している項目の中でしっかりその中で計画を立てていこうと呉市はされているんでしょうけれども、全体を見たときに私は放課後児童会に通わない子どもたちにどういう支援をするんだろうかっていう思いがしたんです。そこを抜きにすると、その子どもたちだけの支援がないんですよね。逆にあるとおっしゃるんならば言っていただきたいと思いますので、そこの1年生から6年生のそういう家庭学習をされる子どもたちへの支援が含まれているものかどうか、その点をちょっとお聞かせ願いたいと思います。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) 放課後児童会を利用しない子どもの支援についてはどうなっているのかという御質問でございます。 子ども・子育て支援事業計画の策定につきましては、午前中の土井議員の質問にもお答えいたしましたように、ニーズを把握するためにアンケート調査を行い、3,000件の保護者に調査票を送付し、家庭で子どもに関する事項、誰が主に養育しているかとか、就労の状況などについて調査をしてございます。 その質問項目の中には、議員お尋ねの小学校就学後の保護者が希望する放課後の過ごさせ方について低学年と高学年に分けて聞いている項目がございます。また、ニーズ把握のために、公募により応募のあった子育て当事者、子育て支援団体関係者、主任児童委員など21名による「子ども×子育て×ほっとcafe」により、今いろんな意見を伺っているところでございます。これらの意見やアンケート結果の分析をもとに、子ども・子育て会議の審議をいただきながら、議員が言われる国が指定する部分とそうでない呉市独自の部分を盛り込んだ上で策定していきたいと考えてございます。 四つの柱の中には、確かに保護者が労働などにより昼間家にいない児童を対象とした放課後児童会の拡充、これは一つの本当に重点項目に上げております。しかしながら、ほっとcafeにおきましては、身近に子どもの居場所が欲しいといった声も出ておりますので、そういったことも踏まえながら計画策定時に検討をしてまいります。 ◆5番(山上文恵議員) アンケートの中身も言っていただきましてありがとうございます。そういう意味では、本当にアンケートでもかなりたくさんの項目があって、大変な回答をしなければならないということもお聞きしておりましたので、その盛りだくさんにあるアンケート内容をお伺いしようと思いましたけれど、今私が聞きたいのは保護者が子どもの放課後をどう過ごさせるかという低学年と高学年に分けてのアンケートをされているということで、非常にすごく興味深く今お伺いしておりました。分析をされた後、見せていただくのが楽しみでございます。 今の昨今の子どもたちの遊び方をどのように捉えていくか、親がどのようにしてほしいと思っているのか。ただ、親が思っていること以外に子どもって違うことを考えております。それは放課後児童会も6年生まで拡充されると、親は行かせたいと思いますけれども、子どもとしては行かないほうがいいな、自分でもっと自由に遊びたいなとか思うこともあるかもしれませんし、そのころになると塾とかスポーツ関係のグループへ参画したり、いろんなことをし始めますので、高学年になりますと活動範囲がまた違ってきますから、子どもの思いがまた違ってくるんじゃないかと私は思っているんですね。 そこで、ちらっとお聞きいたしましたところ、子どもへもアンケートをとってみたいなということも言われていたように感じるんですけれども、されるんですか、どうなんでしょうか、お伺いしたいと思います。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) 子どもさんに直接アンケート等は今のところ考えてございませんけれども、児童会を拡充するに際して、保護者にちょっとアンケートは昨年とったことはございます。 特に6年まで拡充するとなりますと、実際年齢が上がるごとに児童会へ来る率というのは下がります。それで、一応去年アンケートをとった段階では、約8割の保護者が引き続き行かせたいといった結果も出ております。しかしながら、全国で特例市等、同様に既に6年生まで児童会をやっておられる自治体の状況を調査いたした上で、呉市に幾らぐらい希望者があるか、あくまでも参考とするためにとったデータですが、呉市が今35カ所で約1,850名です。これで比率で推計しますと、約500人から600人程度ではないかと考えてございます。言われるように、年齢とともに自立し、受けたんはいいけれど子どもがおらんようになってしまうんじゃないかとか、いろんな心配もございますので、今後研究してまいります。 ◆5番(山上文恵議員) 本当に親の気持ちとは裏腹にというか、違う意思を持ち出す子どもたちでございますので、昨年に調査されたということですけれども、もう一度この機会に調査をしていただいたらいいかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 子ども・子育て支援事業計画の中に盛り込まれるものなんですけれども、子ども・子育て新システムでは、こども園給付やら、先ほども言よっちゃった地域型保育給付といった幼児期の学校教育や保育に対しての給付とか、延長保育事業、病児・病後児保育事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり、乳児家庭全戸訪問事業、妊婦健診までたくさん網羅されている。でも、いわゆる呉市でもやっていらっしゃる事業っていうのがたくさん重なります。それをどう計画の中に上手に入れ込んで給付を受けていくかというところに対象がいくかなと思っておるんですけれど、その中で放課後児童クラブに当たる事業があります。 この放課後児童クラブに当たる事業で、以前からされております放課後子ども教室、それが該当するのかなという思いがしておりまして、この放課後子ども教室がどのようになっているのか、どういう状況にあるのかを教えていただきたいと思います。放課後の子どもたちを地域の方々がテーマを持って教えてくださる事業であることもお聞きしておりますけれども、教室の目的、そして何年度から始まって、現在までどのくらい活動されているのかという実績、事業が行われたことによってどのような成果が上がっているのかをお伺いしたいと思います。 ◎教育総務部長(末重正己) 放課後子ども教室の目的、実績等についてのお尋ねでございます。 まず、放課後子ども教室の目的でございますが、安心・安全な子どもの活動拠点を設け、地域の住民の方々の参画を得て、勉強やスポーツ、文化活動及び地域住民の方々との交流活動などを行うことを目的として、平成20年度から実施をいたしております。 次に、本教室の実績でございますが、直近3年間の数字を申し上げますと、現在昭和東小学校、昭和北小学校の2校で実施をいたしております。平成23年度が合計31回、平成24年度が33回、平成25年度は3月実施予定分を含めまして26回の実績となっております。 次に、本教室の成果といたしましては、学年が違う子どもたちの活動が積極的に行われることにより、子どもたちに思いやりや協力して活動する心が生まれるなど、子どもたちの社会性の向上につながっていると感じております。 また、地域ボランティアの方に本教室の運営にかかわっていただいておりまして、多様な知識や経験を持つ地域の方々との交流が深まっていることが挙げられます。 しかしながら、課題といたしまして、本教室の運営に携わっていただいておりますボランティアの方々の確保が難しく、実施校数が2校にとどまっているという現状を踏まえまして、子ども・子育て支援事業計画の策定に合わせて、本教室のあり方について検討が必要であると考えているところでございます。 以上でございます。 ◆5番(山上文恵議員) そういう意味では、子ども・子育て支援事業計画の中にはこういう放課後児童教室もしっかり盛り込まなきゃいけないと思っているんですよね。盛り込んだほうが給付があるという思いがしているんですけれども、そういう意味では今2校で、それも教育委員会という枠がまた違うところの部分も全部それへ盛り込まなきゃいけないという大変な計画になるかと私は思っておりまして、しっかり教育委員会とも連携をとって計画をつくり上げていただきたいと思うんですけれども、今後、課題があるとおっしゃったんで、教室がふえるかどうかというのが定かでないですね。 そういえば、一時期何年か前にやっぱり聞いて、なかなか手を挙げていただいていないなというのを感じておりましたので、ここら辺が全校へ広がることがなかなか難しいのかなあと思いつつも、どうやったら広がるんだろうかという思いがすごいしておりますので、またいろいろ考えていただくとうれしいなと思う。そういう意味では、それ以前の問題になるんですけれども、私の思いは。これはもう本当に地域ボランティアさんは有償ボランティアさんということで、やっぱり有償となると責任も感じられたり、いろんなことをしなきゃいけないとか思ってしまう部分があるのではなかろうかという思いもあるんですね。 今度公民館がまちづくりセンターになります。まちづくり協議会等が、そこに結集しているボランティアの皆さんがいらっしゃると思うんですけれども、ぜひまちづくりセンターに一室子どもたちの居場所をつくっていただきたいなあという思いがしとるんですね。 すごいとっぴな話かもしれませんけれど、悪いんですけれど、その一室にまちづくり委員会の皆さんが、事務局体制もあると思いますし、そこに何がしか大人の方がいらっしゃって、そこはお年寄りも来てもいいですよ、親子連れもどうぞ、どんな方が、いいから休憩に来てくださいとかという一室をこしらえて、自由にそこを使ってもらう。そういうところに子どもたちがふらっと、公園で遊びよって、ああ、疲れた、ちょっと陰になる部屋へ行こうといって、公民館のまちづくりセンターとなる一室へ行って、みんなでわいわいするかもしれないし、今ごろはゲーム機を持って歩いていますから、そこへゲームを持っていってゲームをするかもしれないし、そこにいる大人の方とちょっとしゃべるかもしれない。 うちへ今ふれあい広場があるんですけれど、そこへ子どもたちがよく来るんですけれど、結構戸をあけっ放しで入ってきたりするとき、もう大人の人がすぐ、はい、戸を閉めなさい、寒いでしょといって注意をする、靴も脱ぎ方がぱぱっと脱いで上がろうとしたら、そろえなさいとか、結構そういうちょっとしたことの中でしつけ的なことを大人の人と会話ができる、全然今まで接点がなかった子どもたちでありながら、そこに来ている大人と子どもがいつの間にか話ができる関係になっていく姿を見ているもんですから、既成概念でここでこんなことをしているからみんな集まれって子どもを集めるんではなくて、ふらっと来れるような場所的にまちづくりセンターの活用、そしてまちづくり協議会の皆さんの御協力を仰ぐというふうに持っていってもらえないかなあと、それをぜひ計画の中にでも盛り込んでいって、していただくとうれしいなと思っているんです。 私の住んでいるところは三条、両城ですけれども、二川地区といって、昔二川地区でありました。川原石も含めて二川地区で、児童館があります。そこへは皆さん、行事もしますけれども、子どもたちはふらっと来て、金比羅山公園で遊んではまた入って、ゲームしたり、卓球したり、絵を描いたり、いろんなことをしているんですね。 そういう児童館っていうのが呉市には四つしかありません。宮原の宮原児童館、そして阿賀にあります大坪谷児童館、そして豊にある豊児童館、この四つしかないんですね。そこはもう自由に子どもたちが出入りできる場所で確保されている。しかし、これ以上ふやしてない状況で、そのまんまの4館だけで呉市の中で子どもたちは──その地域の子はすごいいい場所ですよね、逆に──助かっておりましたけれど、それがない地域に同じような意味合いを持つ、児童館はちゃんと指導者がおります。逆に指導者がいるためにかた苦しく考えたりする子もいるかもしれませんし、そうはいっても自由に来ておりますから、先生の目の届かないところでちゃんとみんな元気に遊んでおりますから。私は、図書室もありまして、そこで本を読んだりもしている子どもも見ておりますので、そうやって自由に行けるところを各呉市内のあらゆるところへつくっていただきたいというすごい思いがしておりまして、本当に子ども・子育て支援事業の計画を、あるんならばこの計画へぜひともこういう計画を、いわゆる児童会に行かない子どものフォロー、子どもの居場所を各地につくっていただきたいという思いで質問をさせていただいております。 今の子どもたちの活動内容っていうのは、塾行ったり、水泳教室行ったり、いろんなことをしておりますから、放課後に逆に暇がない子どもたちもおりますけれども、土曜日、日曜日も、大人の方との交流の場でそういうところがあればいいのですけれども。そういう立ち寄れる場所を確保していただけるか、居場所づくりをこの計画の中に盛り込むことができるのか、その点をぜひお答えいただきたいと思います。 ◎福祉保健部参事(神垣忍) 児童館のような子どもの居場所を市内各地域につくっていただきたいということでございます。その中で、まちづくりセンターが利用できないかということでございました。 本市では、平成26年度より公民館等をまちづくりセンターとして設置し、地域のまちづくりに関する拠点として再編されたところでございます。その事業内容には、地域のまちづくりの振興に関する事業が盛り込まれておりますので、まちづくりセンターの活用につきましては、市民部並びに地元の個別事案として検討していかなければならないものと考えてございます。 また、それぞれのセンターが子どもがふらっと行きやすい、利用しやすい場所にあるのかであるとか、子どもが利用するということで、児童厚生施設に準じた適切な施設であるか、また放課後子ども教室でもそうですが、児童を指導するボランティアであるとか、指導員の確保についてが一番の課題になるのではないかと考えてございます。 いずれにいたしましても、子どもの居場所の場所、設置数の拡大につきましても、先ほど述べましたように、アンケート結果や子ども・子育て会議の意見を伺いながら方向性について考えてまいりたいと思います。 ◆5番(山上文恵議員) まちづくりセンターもその地域のまちづくり協議会の皆さんの運営に委ねられておりますので、なかなか難しいとは思いますけれども、ぜひ市のほうからそういう場もつくってくださいではないですけれども、そういうことをちょっとプッシュしていただくと、各地域につくっていただけるのではなかろうかという思いがしておりますし、そこに来る子どもたちがそれこそ大きくなります。大きくなったら、そのまちづくりの中へ参画してくるようになる。子どもの小学生の間でもいいんです、中学生になってでもいいんです、高校になってでもいいんです、そこに来ていることと、交流することによって、子どもたちの意見を吸い上げながらまちづくりがまた一歩でも二歩でも進んでいくんではなかろうかという思いがしておりますので、いや応なしに引っ張ってくるんではなくて、ぜひそういうことの子どもたちをまちづくりへ参画させる、自由に来た子どもたちに意見を聞くこともできるし、そうやって子どもたちと一緒にまちを考えていけたらなあと、すごい私の思いが強いんですけれども、そういう場になるように少し行政のほうからプッシュをしていただくことができればという思いで質問をさせていただいております。 最後に、日本経済新聞に書かれていたんですけれども、これは法人化された皆さんが頑張って地域で他人の孫を見るという「たまご育て」という形でされている記事が載っておりました。皆さんの生きがいにもなり、いろんな世代間の交流もできたりして、NPО法人で祖父母世代の方たちが結集をされていて、その方たちがボランティアで、親子で過ごされているところへ一緒に行って、お孫さんみたいな子どもを、「たまご」の子どもを見てあげたり、母親になる方との話をしたりすることもしたりして、これが横浜市神奈川区で「たまご育て」をするNPО法人親がめというグループなんですね。公共のおじいちゃん、公共のおばあちゃんと呼ばれて、皆さん参画をしてから、子育てを一緒にしたりされている記事が載っておりまして、本当にそういう場が公民館の一室でいろんなことができればいいなあと。それこそいきいきサロンもありますけれども、くれくれ・ば、ひろひろ・ばみたいなミニチュア版の各地域にある親子の過ごす場所に、うちは児童館でやってくださっているので、児童館の先生がちょっと入ったりもされているけれども、親子で話をされる、そこへシニア世代が入って、交流をするとか、やっぱりそういういろんな形で、子育ても、今孤立化をしているので、そういう意味で人とのかかわりを持つ場をいろんなところでたくさんふやしていっていただきたい。そういうためにも意味がある子ども・子育て支援ではないかという思いがしているので、ぜひとも組み込んでいただいて、実のあるものにしていただきますようお願いを申し上げまして、終わりといたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(神田隆彦) 以上で山上議員の予算総体質問を終わります。      ────────────────────────────── △奥田和夫議員の予算総体質問
    ○議長(神田隆彦) 6番奥田議員。     〔6番奥田和夫議員登壇、拍手〕 ◆6番(奥田和夫議員) それでは、日本共産党の立場から質問をしてまいります。 最初に、瀬戸内海の平和と安全について伺うものであります。 瀬戸内海は、古くから多くの文化、産業を育んできた豊かな海であり、漁業者のなりわいの場、市民の憩いの場でもあります。今年度も瀬戸内しまのわ2014を関係市町で取り組むことになっております。 1月15日、呉基地の大型輸送艦「おおすみ」がプレジャーボート「とびうお」と阿多田島沖で衝突し、「とびうお」の2名の方が亡くなられました。心からお悔やみを申し上げます。 「おおすみ」は防衛大綱・中期防により、三井玉野造船にオスプレイの発着可能な甲板強化工事のために航行していたものです。「おおすみ」に設置されている自動船舶識別装置AISは、衝突直前の速力は17.2ノットで走行しており、巡航速度12ノットを超え、戦闘モードに近い速度であったことを報じております。海上衝突予防法5条で航行中の船舶には適切な見張りを、6条で安全な速力で航行の義務が課せられております。 「おおすみ」は左に旋回して、釣り船と衝突する直前に右にかじを切って釣り船に衝突したと乗船客は証言し、阿多田島の住人からは、衝突直前に5回の汽笛が鳴ったと目撃証言をしています。5回の汽笛とは、相手船舶の航路が判断できず衝突のおそれがあると感じたときに、進路を明確にせよとの趣旨で警告するものです。遅くとも進路を左に旋回したときに釣り船を見失い、衝突直前の時点で警笛を鳴らしたものと考えられます。 事故の原因は調査中ですが、現場海域は大小の船舶が行き交うところです。速度とともに6年前の房総沖のイージス艦「あたご」が漁船「清徳丸」に衝突したように、そこのけそこのけ自衛艦が通るという状況は改められなければなりません。事故の背景に自衛隊が海外派兵型に変わってきており、艦船の大型化、基地が増強されてきたことがあります。 そこで、質問させてもらいます。 当局は、大小の船が行き交う海域で房総沖のようにまた事故が起き、2名が亡くなられた、これをどう認識されているのか。そのことを伺って、あとは降壇しての質問にさせていただきます。     〔6番奥田和夫議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(神田隆彦) 当局の答弁を求めます。 ◎総務企画部長(明岳周作) 海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船「とびうお」の衝突事故についてのお尋ねでございます。 まず初めに、2名の方が亡くなられたことは大変残念で、このような事故が起きたことにつきましてはまことに遺憾であると思っております。 この事故は、1月15日午前8時ごろに発生をし、現在も広島海上保安部が自動船舶識別装置のデータや関係者の証言をもとに原因の解明をしていると伺っております。また、海上自衛隊においても、再発防止の観点から、独自に事故調査委員会を設置し調査を実施していると伺っております。 いずれにいたしましても、早急に事故原因が究明され、一層の艦艇等の安全航行の徹底が図られればと考えております。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 呉を母港としております「おおすみ」でありまして、それが近くの海で衝突をして亡くなられたと。海上交通の安全の面から、こうした事故を起こさないような体制をより一層図るよう求める申し入れが要るんではないかと聞いておるんです。その辺いかがでしょうか。 ◎総務企画部長(明岳周作) 自衛隊に対しての、今回のような事故を起こさない旨の申し入れをすべきではないかとのお尋ねでございます。 先ほどお答えをさせていただきましたように、現在広島海上保安部及び海上自衛隊において、事故原因を調査中でございます。現段階で、調査中の本件事故に関しまして申し入れ等をすることは妥当ではないと考えているところでございます。 なお、海上自衛隊呉地方総監部におきましては、運航安全規則の徹底などを各部隊に指示をされ、安全確保に努めていると伺っておりますので、呉市としましても、一層の艦艇の安全航行が図られるものと考えているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 市民からすれば、こういう事故が起こったらいけんし、安全性のために何で当局のほうは物が言えんのんでしょうか。ごくごく自然な、地域の海の安全のためなんですよ。なぜそういう申し入れができんのんだろうかと不思議に思うんですけれども、いかがです。 ◎総務企画部長(明岳周作) 本件に限って言えば、海上自衛隊呉地方総監部のほうから私どものほうに、市長のほうにもこの状況報告、安全確保についても申し出がされているところでございます。また、私も、事故後、管理部長のほうにもそうした旨も要請をしているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 次の、呉市の行政と教育委員会のあり方について伺います。 まず、第六潜水艇の殉難者追悼式への参加の問題です。 西三津田町の鯛の宮神社に第六潜水艇の殉難者慰霊碑があります。その前で毎年4月15日に佐久間艇長ら14名の追悼式が行われて、これに呉中央小学校の6年生の児童を参加させています。 第六潜水艇の事故の真相は、この実行委員会の資料と違いまして、美談としてつくられたものであります。佐久間艇長は、第六潜水艇の母艦「豊橋」の艦長の承認も得ず、第一潜水隊司令部の訓令にも反し、危険だからやってはいけないとなっていたものを、ガソリンの動力で航走中に潜航し、重大な過失で死に至ったものです。佐久間艇長は、司令塔にありて厳然たる死にざま、死するまで職務に忠実に云々と伝えられておりますけれども、日本海軍の基本的資料の一つである公文備考にはそんなことは一つも書いてありません。司令塔にいたのが、発見時には司令塔の外、寝姿の仰臥位で見つかりました。これが現資料の中に入っております。 呉鎮守府長官は、慰霊碑に遺書全文を書くことに反対しています。理由は、遺書を書く余裕があればまず艇を沈めないよう手を尽くすべきだと、将来このような事故が起きた場合、先に遺書を書き、その後に本務に取りかかるような心得違いを出すおそれがあるとしております。吉川中佐が六号艇を見聞したとは書いておらず、佐薙兵曹を入れて豊橋軍医長、看護部員4名で死体を引き出しています。海軍当局は、当時真実を把握しながら国民にはそれを隠蔽して、ミスを美談にして軍史として仕立て上げたと、ここにこのものの本質があります。その後、海軍の士気高揚のために取り上げられて、戦前の修身の教科書に沈勇として書いております。 私どもは調査に当たって、山本政雄2等海佐、戦史部の第一戦史研究室の所員、この方の論文を非常に参考にさせてもらいましたけれども、これが全部正しいとは思っておりません。しかし、冷静に、客観的に事故を見詰めようという立場で書いた点で非常にすぐれていると思いますけれども、こうした史実を当局のほうは知っておったのかどうか、そのことを伺いたいと思います。 ◎学校教育部長(工田隆) まず、資料の存在を知っていたかどうかについてのお尋ねについて言えば、知っております。 ◆6番(奥田和夫議員) じゃあ、知っておったんなら、なぜその真実を児童に教えられなかったのかということを伺います。 ◎学校教育部長(工田隆) 本学習を実施しております学校では、小学校の6年生の社会科で学習をしていく日露戦争後の国際情勢、これを調べて日本と外国との関係の変化について考えましょうという学習をすることになっております。その学習へ向けてこの追悼式を、子どもにとっては自他の命を大切にして平和な社会を築くためにはどうすればよいかということを考えさせる場として設定しておりまして、平和学習の一環として実施しております。 したがいまして、今の参考にされたと言われるそうした資料をもとに学習をしておるわけじゃあございませんで、こうした形で実施している児童の追悼式への参加は、何ら教育内容として問題はないと考えております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) これは平和学習の一環ですか。平和学習という科目になるんですか。何時間かけて教えられるんか、その教材は何を使われているんか、お教えください。 ◎学校教育部長(工田隆) 平和学習という教科があるのかでございますが、平和学習という教科はございません。実施している学校においては、これは事前の学習として、1単位の時間をもって学習をしております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) 結局何時間です。ちょっとわかりにくいんですが、わかりやすうそこをお願いします。 ◎学校教育部長(工田隆) 1単位の時間と申しますのは、小学校でございますから45分の授業です。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) 事故原因の分析、問題点の分析なしに、児童に教えるということは、言ってみればうそが教えられたことになります。この平和学習にしてもうそが教えられたら、これはまともな教育にはならんでしょう。どうですか。うそですよ、これは。 ◎学校教育部長(工田隆) 議員が先ほど御紹介されました資料について学習を進めるわけではないと。先ほど言いましたように、その説によると乗組員の誤操作もあるんでしょうけれど、当該学校で学習を進めているのは、事故発生時の非常時において、諦めて逃げ出すこともなく部下に適切な指示を与えて、沈没原因や状況などを書きつづった艇長の責任感、加えて最後まで修復に力を尽くした乗組員の使命感、こうした人としての生き方を子どもたちにしっかり考えさせようということで学習をしておるわけで、到底先ほどのような原因がどうであったこうであったということまで学習をするというのは、学習指導要領に照らし合わせても適切ではないと判断しております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) しかし、これは創作されたものが使われて、学習指導要領に照らして問題ないと言うけれど、学習指導要領は事実に基づいてという教育じゃなきゃいけんでしょう。国はそこまで言うちゃあおらんでしょう、違いますか。 だから、外れとるのは教育委員会のほうですよ。多面的な方向で検討しながら、両方とも出しながら教えるならいざ知らず、片方だけを教えていくということですよ。どうですか、そこは。 ◎学校教育部長(工田隆) 私が申し上げたのは、議員が先ほど提示された資料が学習指導要領にのっとっているいないということをお伝えしたんではなくて、そうした事故原因等を学ぶことが今の小学校の子どもたちの社会科で学習する指導内容の中には含まれていない。繰り返しになりますが、ここの学校では、そうした人の生き方を学ぶということ、当然この佐久間艇長のとった行動、部下の命をどう守るかを考えた行動、こうした人の生き方として学ばせたいということで、1時間の取り扱いで授業を進めているということですから問題はないと申し上げたんです。 ◆6番(奥田和夫議員) 人間の生き方を捉えて、最後まで持ち場を離れんかったと、そこをしっかり学ばせるんだというけれども、そのことそのものが創作なんです。これじゃあ学べんじゃあないですか。子どもらに一方的な考え方を押しつけることになりゃあしませんか。これは教育と言わんでしょう。もう一回お願いします。 ◎学校教育部長(工田隆) 今議員は、引用された資料の中をもってこれが創作されたものであるという判断に立っておられるわけですが、私どもが申し上げているのは、学校が取り扱っているのは、あくまでも乗組員及び艇長のとられた行動を是としてその生き方から学ばせたい、考えさせたい、平和というものはどういうものなのかを考えさせたいという学習で行っているから、問題はないと申し上げておるんです。 ◆6番(奥田和夫議員) 児童が参加するようになった経緯でありますけれども、商工会議所のほうから教育委員会のほうに打診がありまして、教育委員会からの学校への依頼と、これで児童が参加するようになったという理解でよろしいですか。 ◎学校教育部長(工田隆) それで結構です。 ◆6番(奥田和夫議員) 児童の参加ですけれども、これは非常に問題があるんじゃないか。こういうふうに一面的な形で教えていくと考えますけれども、その辺の認識はいかがでしょうか。 ◎学校教育部長(工田隆) 先ほど来おっしゃられる一面的なというのが理解できません。 児童が参加することについては、先ほども御答弁差し上げましたように、小学校の6年生の社会科の授業の一環として実施しておるわけでございますので、これへ児童が参加していくことについては問題はないと考えております。 ◆6番(奥田和夫議員) 児童への式典参加ですけれども、今授業として全員が参加されています。こういう式典参加の強要は教育委員会でもできないんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎学校教育部長(工田隆) 強要という言葉が私は適切でないと思いますけれども、社会科の授業の一環として参加しておるものを、強要という捉まえ方はどうかと思います。 ◆6番(奥田和夫議員) 授業で行くんでしょ。これは休んだら欠席になるんでしょ。ほいじゃあ、どうでもこうでも子どもは行かにゃあいけんじゃないですか。そういう意味では強要になりませんか。 ですから、児童や保護者のほうが軍事の事故死の追悼に問題があると考えて参加ができないと判断した場合には、どう対応するんでしょうか。児童のほうは拒絶できるんでしょうか。いかがでしょう。 ◎学校教育部長(工田隆) あくまでも授業として実施しておりますので、もしそのような申し出があった場合、当然のことながら、この学習の狙いであるとか、その学習内容などについては保護者にしっかり説明をさせていただきます。理解を求めていきたいと考えております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) 拒絶はできるんですか。それでも納得できんと言われた場合、これはしちゃあいけんのんですか、どうなんですか、そこは。 ◎学校教育部長(工田隆) あくまでも説明をし理解を求めていくと申し上げたんで、保護者の判断でどうしてもこの授業には参加させないと言われた判断に対して、教育委員会が絶対に、先ほどの議員の言葉をおかりすれば、強要するというものではございません。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) じゃあ、本人あるいは保護者のほうで、こういうのは参加させたくないとなれば、強要はしないということですね、よろしいですね。 ◎学校教育部長(工田隆) 短絡的なくくりをしていただきたくないと思います。あくまでも授業として実施しておる、この学習は子どもたちに学ばせたいということで計画をし、教育課程の中にも位置づけて実施しておる内容ですから、そうした短絡的に、参加したくないと言えば参加しないくていいんですねというレベルではなくて、先ほど申し上げたように、しっかり学習の狙い、内容、説明をさせていただいて、理解は求めさせていただくことはしっかりさせていただきます。 ◆6番(奥田和夫議員) しかし、これはみずからの思想、良心の自由があろうと思うんですが、そういう式典でありますとかこういう儀式は、参加するかどうかは強制はできんと思うんですよ。単なる一般的な、授業じゃなくて、そういう式典に出るんだから、儀式に出ろというわけですから。これは教育委員会のほうの思いどおりにはいかんのでしょう、こういうのは。いかがです。 ◎学校教育部長(工田隆) 繰り返しになります。もうこれについては、強要するとか強制するという言葉であらわされるのは適切ではないかと。授業で実施しておるわけです。たまたまそれがこうした校外の場所で実施される学習内容であるということでございますので、あくまでも参加はしていただけるように説明、理解は求めていきます。 ◆6番(奥田和夫議員) これに対して市長も参加されておりまして、市長のほうもそこで追悼の言葉を述べられておりますね。これは市長という身分で参加されておりますが、こういうふうに宗教的な施設での慰霊式典に市長という公職の身分で参加をして追悼の挨拶をすると、これは宗教活動になるんじゃありませんか、市長、いかがでしょう。 ◎総務企画部長(明岳周作) 第六潜水艇殉難追悼式は、毎年4月15日に呉商工会議所が事務局を持ちます呉海上自衛隊後援会が主催をされております。鯛の宮境内にあります殉難碑前において行われております。 まず、この本追悼式は、殉難者を慰霊するとともに遺族の方々に対する社会的儀礼を尽くすものでありまして、また改めて平和のありがたさを後世に受け継ぐという目的で行われているものと認識をいたしております。 したがいまして、特定の宗教に対する援助や促進をする効果を伴うものでありませんので、私どもは宗教活動ではないと考えております。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 宗教活動じゃないとおっしゃったんですけれども、いわゆる宗教的施設だと思うんです、神社でありますから。これは、戦前、国家神道が国民の聖地の奥の底まで入っていった、立ち入って支配したという面から考えていくと、小村さん個人ならいざ知らず、市長という立場で参加するのはどうなんかと聞いたわけですよ。国及びその機関はいかなる宗教活動もしてはならないと、今の憲法の中にもちゃんと入っとると思うんです。さっき宗教活動じゃないとおっしゃったけれども、昔そういう役割を果たした神社なんですよ。天皇のもとにあった軍隊の中で亡くなった方を慰霊するということですよ。これはどう見ても宗教ということになりませんか。いかがです。 ◎総務企画部長(明岳周作) 私どもはそういった形で考えておりません。まさに殉難された方の碑が鯛の宮境内に設置してある、これは大正元年に設置されたと伺っておりますけれども、そういったもので、その場所がそこであるということでございます。 また、憲法20条に定められております宗教活動は、先ほども申し上げましたけれども、宗教を援助、助長、促進、あるいは宗教を圧迫したり干渉を加えることが宗教活動と言われておりますので、そうしたことには一切、この件についてはかかわりはないと判断しているところです。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) そう言われても、今ここの鯛の宮はそういう意味じゃ独特なんですよ。そうやって授業の一環の流れの中で参加を強要されていくと、しとるわけでしょう。学校の中にも、神社の中に忠魂碑があったりするけれども、これはそういうのが地域にある場合もありますけれども、こういうのは学校の授業に使わないんです。そこへ、今授業の一環で使ったり、それで市長が出向いて市長の身分で挨拶すると。私は、小村さん個人で行かれるのなら別に問題ないし、それは自由にしてもらやあええんですが、事市長になったらそれはそうはいかんと思うんです。そこらいかがでしょうか。 ◎総務企画部長(明岳周作) 議員の思いと私どもの思いとがちょっとかみ合わないと思いますけれども、基本的に鎮守の森という言葉もあります。神社とかというものも、基本的には何かを賛美するためにある施設ではないと考えております。まさに、神社とはひたすら清浄の場である、そういった場所が神社だと考えております。 ですから、先ほど申し上げました、慰霊祭に私どもの市長が出席をし言葉を述べる、これはまさに、先ほど申し上げましたけれども、遺族の方々に対する社会的な儀礼を尽くさせていただく、そして改めて平和のありがたさを後世に受け継ぐという目的を確認をさせていただいているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 社会的儀礼の範疇を超えていると思うんです。先ほど言いましたように、佐久間艇長以下この方々は軍に所属しとんですよ。いわゆる天皇の軍隊として殉職した方ですよ。かつて、こういう神社は天皇を神として国家神道を支えた役割を果たしているんです。これは事実ですよ。そういう意味で、それを社会的儀礼だということを言われんでしょう。こういう過去の歴史があるんだから、行政の長はそれを踏まえての対応をしてもらわんと。だから、個人で行くのは、私何ら関係ないと言よるんです。それを市長という名前を使うから問題になるんだと。この点、市長いかがですか。 ○議長(神田隆彦) どなたが答弁されますか。 ◎総務企画部長(明岳周作) 議員がおっしゃられる宗教活動ではないかということでございます。これは本当に繰り返しになります。まさに、市長が公人として、平和のありがたさを後世に受け継ぐという目的でそういう慰霊式に市で出席をされる、これは何ら問題ないと私どもは考えているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 同じ繰り返しになるんでやめますけれども、慰霊碑というのはそういうもんじゃないんです。呉市は、アジア太平洋戦争の末期に莫大な空襲も受けて、多くの市民を戦争の惨禍に巻き込んで、大切な命や財産を奪われました。今呉市として、戦災死者及び旧呉鎮守府管内の非戦闘員の殉職者の合同慰霊式をしております。 まず、伺いたいのは、戦争犠牲者となった市民だけを追悼する施策はあるのかどうなのか、その点を伺います。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 今議員仰せの合同慰霊式では、呉空襲でお亡くなりになられた市民だけではなく戦地で亡くなられた人たちに対しましても追悼し、慰霊し、また平和の誓いを行っているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 呉市は旧軍港でありますから、その後にできた旧軍港市転換法の中で軍港を平和産業港湾都市に転換いたしました。そして、平和日本実現の理想達成に寄与していく方向が打ち出されたわけです。そういう意味では、戦前の軍国主義を否定しています。現在の日本国憲法の理念に沿って今再建されてきている。今の合同慰霊式は、戦争は繰り返してはならないという考え方が基本にはあるんですかどうなんですか、伺います。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) これは約1万7,000柱の英霊を慰霊するものでございますが、当然ながら、戦争あるいは空襲でお亡くなりになられた方々を慰霊しながら、将来に向けての平和の誓いを述べる場でございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 先ほど問題にしました慰霊碑は、死者の霊魂を慰める役割を持たされていると思うんです。そして、祭られて神になっとるという考え方のもとになっていると思うんです。そうすると、どう側のほうで言おうと宗教的な行事になる。ですから、ここの前での追悼は宗教的な行事と考えざるを得ない。そういう意味から、戦争に出兵した兵隊さんをそうやって忍ぶことになれば軍国主義を承認することにつながらないのか、その辺はいかがなんでしょう。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 繰り返しになりますけれども、この合同慰霊式で行っておりますのは、基本的には宗教色を排除した形で、これまでお亡くなりになられた方々を追悼し、また慰霊し、平和の誓いを行っているということでございます。 ◆6番(奥田和夫議員) じゃあ、市が行います追悼行事の、今第六潜水艇の場合を出したりしてから言いましたけれども、その基準をどの辺に置かれて行っているんか、そこらはどうなんでしょうか。 一方、考えたら、先ほど言いましたように宗教の問題にかかわってくるし。兵士でもない市民が亡くなった場合には純粋な追悼で、戦争を繰り返してはならないということが言えると思うんですが、事兵隊になってくるとそれがそう簡単に言えない。追悼行事の基準、これはどの辺に置いてらっしゃいますか。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 一般の市民の方か、あるいは旧軍人、あるいは軍属の方かの区別でございますけれども、これは呉市にかかわるゆかりのある方ということで呉市民が呉市全体としてその慰霊を行い、追悼を行い、将来の平和を誓うものでございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 続いて、阿賀中学校の校長の処分について伺います。 したがって、次のオと書いておりますが、これは割愛させていただきます。 阿賀中学校の校門前で男子生徒が親から木刀で殴られているのを教員10人がとめようとしたと。ところが、校長はとめるなと、親に任せろと教員を校舎内に戻らせております。そのほかにも、放送で間違った女生徒を昼食もとらせずに草むしりをさせた、これは体罰になろうかと思います。昼食を忘れた生徒が買ってきたおむすびを踏み潰した、これはいじめに該当するんじゃないかと思うんですが。女性職員の体の特徴を捉えたセクハラ発言、この校長はそういうのが相次いでおります。 伺いますけれども、校長は今、セクハラ以外は正当性があると発言されていると言われています。これをどういうふうに捉えているのか伺います。 ◎学校教育部長(工田隆) まずもって、このたびの事案は、とりわけ職員を指導監督する立場にある校長としては絶対にあってはならない言動であると、まことにこうした事案を生じさせたことについては遺憾に思っております。今後二度とこのような事態を招くことのないように、改めて当該校のみならず全市的に服務規律の厳正確保の徹底をして、児童生徒のみならず保護者、地域、市民全体の信頼回復に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) この方は、これまでも、例えば昨年は県議会の文教委員会でブスは化粧しろという発言をして指摘されていると。あるいは、校長の暴言を録音して市教委に指導を求めたこともあるということも聞いておりますけれども、これまでもこういう問題はあったんでしょうか、事実どうなんでしょうか。 ◎学校教育部長(工田隆) まず、このたびの処分に至る経過の中では、県の教育委員会とともに聞き取り、あるいはアンケート調査など通して徹底した調査を行ってまいりました。今回の処分にかかわるもの以外には、その内容の中では出てきておりません。 しかしながら、今おっしゃられた幾つかの点については承知はしております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) これは、教頭時代にもあったとブログの中に出てきましたけれども、こういう問題は承知しておるということでありました。教育委員会は、これまで校長にどう対応して指導してきたのかと。十分な対応や指導があったら、今回のこういう事件に至ってないと思うんですよ。問題を起こしながら正しい指導がされんかったと、いいかげんで済ませたから、それを助長することになってから今回の事件になったんじゃないんですか。その辺、どういう指導をされたのか伺います。 ◎学校教育部長(工田隆) もちろん、当該校長については、個別に直接指導を行っております。当該校長のみならず、先ほども申し上げましたように、こうしたことは市内全ての校長、教頭に対しては、これまでも機会あるごとに管理職としてのあり方をしっかりと指導してまいりました。しかしながら、こういうことが現実に起こったということは、先ほども申し上げましたように、大変遺憾であると思っております。今後、一番やっていかなくてはいけないことは、この指導の徹底をさらに図っていくことであろうかと思います。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) 教育委員会のほうで、指導がまずかったとの反省はないんですか。 ◎学校教育部長(工田隆) 指導はきっちり行いましたので、まずかったとは思っておりません。 ◆6番(奥田和夫議員) きっちり指導されておれば、こういうことは起こらんかったんではないですか。先ほどこれまでの例を言いましたけれども、あれをきっちりと指導されておれば、こういうことにならんかったじゃありませんか。その辺が、ええかげんなところでの指導に終わったと。だから、そういう指導だったら、ある面助長したことになるんです。もっと厳しくやれということも返ってきた状況があったとも聞いておりますが。だから、校長そのものが反省をせずに、教育委員会のほうからもっとやれという指導が返ってきたと。これじゃあ、本人が改めるどころか自信持って何ぼでもふさわしくない言動をしますよ。そういうことが実際あったんじゃありませんか。いかがでしょう。 ◎学校教育部長(工田隆) 議員がどこからの情報に基づいて今のような質問をされているのかはわかりませんけれど、今おっしゃられた、もっとやれということを教育委員会が言ったのではないかとか、こうした今の発言については、非常に不快に思っております。指導はきちんと行っております。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) こういう校長を推薦したのは呉市教育委員会ですか、どうなんでしょう。 ◎学校教育部長(工田隆) 校長の任命は、県の教育委員会が行っているものです。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) 任命はそうなんですけれども、推薦は呉市の教育委員会ですか。 ◎学校教育部長(工田隆) 任命にかかわって推薦という行為はございません。 以上です。 ◆6番(奥田和夫議員) じゃあ、勝手に県教委のほうが、誰かわからんけれどもくじか何か引いてからこれだとできるんですか。それはできんでしょう。校長にふさわしい人間はおらんかと、何人か退職するんだと、新しい校長を入れにゃあいけんということで推薦はあり得るんじゃありませんか。 ◎学校教育部長(工田隆) 管理職の採用にかかわっては、選考試験が第1次、第2次と実施されておりまして、それに基づいて管理職としての採用がされているということでございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 試験だけじゃなくて、市教委のほうから後押しがなかったらなれんでしょう。人間的にどうなんかとかという資質もあるんだから、そこらは現場の教育委員会が一番よく知っているでしょう、違いますか。それは、おかしいでしょう。 教師が処分されましたら、服務監督者の校長も処分されますね。今回の場合は、服務監督者といえば教育委員会でしょう。市教委でしょう。服務監督権限を持つ市教委は、今回の問題でどういうふうに責任をとられるんでしょうか。どう処分するんでしょうか。 ◎学校教育部長(工田隆) 教育委員会としての責任とおっしゃられれば、指導の徹底を図って再発防止をしていくことが責任であると受けとめております。 ◆6番(奥田和夫議員) 一般の教師が処分されたら校長も処分されますね。そのときはされるのに、何で今回は校長がされるのに教育委員会は知らん顔できるんですか。流れからするとこれはおかしいんじゃありませんか。この前終わった「八重の桜」なんかでも、学生の罪は私の罪だというんで経営者のほうが責任とると、自分の罪だということで。やっぱりそれがこの世界のごくごく真っ当な考え方だろうと思うんですけれども、何で教育委員会が責任とらないんですか。 ◎学校教育部長(工田隆) 責任をとるというのは指導の徹底を図ってまいることだと、先ほどもお答えしたとおりでございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 次に、生活保護の行政のあり方について伺います。 12月議会で、Aさんのケースを私は質問いたしました。40代の女性で、糖尿を患い全盲の方です。片足切断されている上にもう片方も切断されて、しかしケースワーカーが来たのは2カ月過ぎてからでした。傷口からうみが出ておりまして、風呂には入れず、それを水で流しておったら出血がとまらなくなったと。ちょうど私が12月議会で質問した日です。しかし、ケースワーカーのほうは訪問もせず、電話だけの対応で血はとまったようですという対応でした。 この方は、心筋梗塞もありましてバイパスもつけておられました。手術後、うみが出ても出血しても、一度も病院にかかるような援助はないまま、12月の寒いときに寒いと言っておられたんだけれども、電気代を始末しようと暖房もつけずに心筋梗塞で亡くなられました。入院のときの保護費は下がるのに、手続がおくれて在宅分の高い保護費の支給を受けたために、それを返済するために年金月に1万円の返済を求められたからです。 まず、このAさんが死亡するまでになぜケースワーカーは対応しなかったのか、どう認識しているのか、その点伺います。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) ケースワーカーの対応についてでございますが、12月議会でも御答弁を申し上げましたが、障害者あるいは高齢者の中でも介護保険を利用されている皆様には、例えば障害者の方については障害者のケアプランを策定いたしまして、その方の日常生活のサービスを提供いたすわけでございます。当然、そのサービスを決定いたしますのはケースワーカーではなく、相談員が障害福祉担当部門と協議をいたしましてサービス計画を策定をいたします。 この方につきましては、議員も仰せのように、透析も行かれます。また、ほぼ月曜日から土曜日にかけ、身体介護あるいは家事援助のヘルパーの方も入っておられます。当然ながら、日々の状況は障害支援センターの相談員あるいはヘルパーを通じて障害福祉部門に話が来ておりますし、またケースワーカーとの連絡調整を行っているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) この方は暖房をとめて心筋梗塞で亡くなられたんですが、そこまでして返済をしなければいけないという問題ではないんでしょ。そのことを確認します。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) もう一点つけ加えさせていただきますと、この方、手術後に病院あるいは生活相談員は引き続いての入院を勧めたようでございますが、この方の強い御希望で御自宅に帰られた。しかも、先ほど議員おっしゃられますように、目も御不自由な方で単身世帯でこういった障害福祉サービスが基本になるわけでございますので、そういったことをサービスの中でカバーをしておったと。 2点目に、今返還金のお話がございました。返還金は、この方については、個人情報にもなりますけれども、二つございました。1点は、生活保護期間中に就労しておられた未届就労の返還金もございました。あわせて、先ほど議員がおっしゃられた在宅から入院に移った段階での生活保護費の差額がございましたので、この二つがこの方の返還金の内容でございますが、返還に当たりましては、当然生活保護を受給しておられますので強引な納付を行っておる事実はございませんで、実質的にも大体今3分の2程度が未収という形で残っておる現状でございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 行政のほうは強引じゃないとおっしゃっても、本人のほうは強引に返さにゃいけんと言われたんだということでこれを返されて、それを返す工面をするのにあえて寒い中でも暖房をつけなかった。そうでもせんとお金が浮かんからなんです。そこらの反省はないんですか。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 返還金につきましては、当然ながら生活保護が市民の皆様、納税者でありますとか、そういった方々の理解、あるいはほかの方の公平の問題もございますので、当然ながら返還金が生じれば、我々公務員としてそれをお返しいただくのは我々の職務の一つであろうかと思っております。 とは申しましても、先ほど来申し上げますように、非常に保護を受けてらっしゃる方はいろいろ生活状況がございますので、無理な取り立てをしておる現状はございません。 また、今暖房云々とございましたけれども、各部屋にエアコンがつけてあって、実際に利用状況っていうところは詳しく私自身も把握はいたしておりませんが、先ほど来のこの方の糖尿病あるいは心臓バイパス手術があれば、心筋梗塞の可能性は非常に高かったんだろうと思います。そういう意味では、入院されたとき引き続いての入院もこの方の選択の一つであったんだろうと思いますが、この方御自身が強く帰宅を望まれたということでございますので、我々としては障害福祉サービスの中でいろいろサポートさせていただいたという現状でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 亡くなった方ですから、もう口がありませんから、けれど私どもが聞いておるのは、どうしても返さにゃいけんもんだと説明を受けて、それで工面して年金月に1万円ずつ返されておったという経緯なんです。被保護者本人の意思でこういうのはされていかにゃいけんのんですけれど、今回の場合のように、これを払ったら最低生活費を下回ることになる。そういう意味では、そこらをしっかりと本人が納得の上で、あくまでも本人の意思で返すんだと、最低の生活の分は確保していいんだという話は言ってないんですよ。だから、どうしても返さにゃいけんもんだから無理してでも工面されたんです。寒いときでも暖房をつけられなかったんですよ。温かい援助、指導がなかったら、そういうことになるんですよ。その辺、行政としてから、どう思われますか。こうやって亡くなっちゃった方の本当にそういう痛みやつらい気持ちがわかりませんか。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 先ほど来申し上げておりますように、この方は、実際に在宅で自分らしい生活をされたいというお気持ちでお帰りになられた。その中に、今の障害福祉サービスを入れて、当初なかなか排便管理ができない状況の中でもヘルパーは緊急通報を受ければその都度御自宅にお伺いしてサービスを提供しておったということでございます。 返還金のお話でございますが、これはやはり何度も言いますように、こうした保護制度っていうのは公平な部分が第一だろうと思います。当然返還しなくてもいいということは我々のほうからお答えしがたいわけでございますので、そういった点は御理解いただきたいと思います。 ○議長(神田隆彦) 奥田議員に申し上げます。個人に関する質問は個人情報の侵害になるおそれがありますので、視点を変えて質問していただきますようお願いいたします。 ◆6番(奥田和夫議員) はい、わかりました。 今、国民健康保険料とか介護保険料とか、保育料、滞納金というんでほぼ受給前に滞納したものを生活保護になってもこれを払わしているんではないか、そういうケースもあるんではないか、その辺確認できているかどうかということなんですよ。今、最低限生活ができる、そこが生活保護費でしょう。だから、それをさらに下げな払いができんはずなんです。そこらの把握はいかがなんでしょうか、質問します。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 国民健康保険料でありますとか、介護保険料、保育料などの生活保護受給前に滞納が生じておった場合の取り扱いでございますが、それぞれ原課の生活福祉課のほうから生活保護に…… ○議長(神田隆彦) あと3分です。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) (続) 移行されたということをそれぞれの所管課のほうに連絡を行いまして、所管課のほうにおきまして、本人と生活実態に応じた金額で分割して納付をしていただくなどの納付相談を行うように、きめ細かな対応を行っているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) 生活保護受給中はこれをとめて、保護がなくなったときにそれから払っていくという形での改善はできないもんなんですか。これはしたらいけんのんですか。法的にはそういう形で配慮していくことは私は可能だと思うんですが、その辺いかがでしょう。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 先ほど来申し上げておりますように、基本的には滞納金でございますので、お支払いいただくのが原則でございます。しかしながら、生活保護を受けてらっしゃる方々の生活実態も見ながら、いろいろ納付金額等についても御相談に応じておると、強制的に、例えば生活保護費のほうから強制徴収をするといったことはないわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。 ◆6番(奥田和夫議員) 今回の問題をこれから繰り返したらいけないんですよ。私は、ケースワーカーの数もですけれども、質の向上が要ると思うんです。これからこういうのを繰り返したらいけんし、数の問題なら数をふやさにゃいけんのんですが、質の問題はそういうことじゃのうてから、本当に内部での研修が要ると思うんです、お互い交流し合うというのが。個々にケースはぶつかると思うんです。そのケースを持ち寄ってみんなのものにしていかんかったら、少しもよくならんのんですね。その辺どうお考えでしょうか。 ◎福祉保健部長(濱田俊文) 今議員仰せのケースワーカーの資質向上は、大変重要な課題であると考えております。経験の浅いケースワーカーにつきましては、経験豊富な査察指導員や職員の指導、助言のほか、毎週2回実施しておりますケース診断会議での事例検討や、毎月実施しております職員会議におきます事例研究等を通じて育成を図っているところでございます。 以上でございます。 ◆6番(奥田和夫議員) そういう会議の中で徹底していくということでありますが、もう時間が来ましたから、これをしっかりとやっていただいて、今回のような事故が起きないように対応していただきたいと思います。 終わります。 ○議長(神田隆彦) 以上で奥田議員の予算総体質問を終わります。 15時10分まで休憩いたします。            午後2時55分     休   憩      ──────────────────────────────            午後3時10分     再   開 ○議長(神田隆彦) 会議を再開いたします。      ────────────────────────────── △福永高美議員の予算総体質問 ○議長(神田隆彦) 休憩前に引き続き、予算総体質問を行います。 7番福永議員。     〔7番福永高美議員登壇、拍手〕 ◆7番(福永高美議員) 洗濯の会、福永高美です。 小村市長は、選挙の際に、前の任期までの8年間で未来への土台固めときずなと活力に満ちた都市の創造に努めたと自己評価され、今後は暮らしの安心とまちの魅力を育むために未来へのかけ橋として頑張りますと公約しております。前の任期では財政集中改革プログラムを完遂し、財政基盤に一定のめどが立ったと判断し新庁舎の建設に悲願の着手、そして来年度は自分が廃止した東京事務所まで復活させるという内容の予算を編成しております。この流れを見ていると、8年前の小村市長と人が変わったような予算編成方針になっており、私は驚きを隠せないです。市長の選挙公約を見ても、本当に脱箱物をうたっていた小村市長のものなのかと首をかしげたくなるものも散見されます。今回は新年度予算に対する予算総体質問ということもあり、選挙公約がどのように新年度予算に反映され、今後事業化に向かうのかを確認しておきたいです。 まずは、選挙公約を実現するための大前提となる呉市の財政状況はどうなっているのかについて伺います。 12月の個人質問では、財務部長から引き続き中長期の財政見通しを策定する中で、社会経済情勢の変化などにも対応できるよう、不断の行財政改革に取り組んでまいりたいと考えておりますという曖昧な表現での答弁をいただいているが、新聞報道などで国の経済状況を見ても、アベノミクス効果でこのまま右肩上がりの経済成長をしていく状況でもない感じであります。今回の予算総体質問では、求人倍率や地元中小企業の賃金状況など、呉市を取り巻く経済情勢と自主財源である市税収入の推移等の見込みなど、現実的な数字も織りまぜた答弁をお願いしたいです。 これよりは質問席から質問させていただきます。     〔7番福永高美議員降壇、質問席へ移動〕 ○議長(神田隆彦) 当局の答弁を求めます。 ◎財務部長(大下一弘) それでは、私のほうから、選挙公約実現に向けての財政見通しということで、具体的には求人倍率、市税収入の推移などについての御質問でございます。 まず、求人倍率でございますが、呉公共職業安定所が公表しております平成25年12月の数値で申し上げますと、有効求人倍率は0.99で、前年同月比で0.37ポイント上昇いたしております。 また、地元中小企業の賃金状況でございますが、このことについての統計データはございませんが、同じく呉公共職業安定所での新規の求人賃金の平均では、下限が17万円台、上限が22万円台となっており、前年同月比でいずれも4%程度上昇いたしております。 次に、市税収入の推移でございますけれども、平成19年度から減収傾向にございまして、5年前の平成22年度決算では318億3,000万円、平成26年度予算の302億7,000万円と比較しますと、15億6,000万円、率にして4.9%の減となっております。 また、今後5年間の財政見通しにおきましても、少子高齢化の進行による就業人口の減少等により、市税収入は引き続き減収になると見込まれ、5年後の平成30年度には平成26年度当初予算に比べ17億円減の約286億円と見込んでおり、引き続き厳しい財政環境にあるものと認識いたしております。 こうしたことから、今後とも不断の行財政改革に取り組み、健全な財政運営に努めてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 経済状況は好転しつつあるものの、呉市の未来はバラ色というわけではないと理解させていただきます。 呉市の懐事情が見えてきたところで、ここから選挙公約と各施策の話をしていきたいです。私は、箱物全てが悪いとは思っておりませんが、どのような考えで今後物事を進めていくのかを聞いていきたいと思います。 今回の市長の選挙公約では、「人々が心豊かに暮らせるまちづくり」で四つの柱、「人々を魅きつけるまちづくり」で四つの柱を設けており、それぞれの中身を詳しく見てみると、29の具体的な施策がぶら下がっております。そのうち、学校施設の耐震化や虹村公園に夜間照明をつけるなど、ハード整備に関するものも10項目以上上げられております。 そこで、特に気になる施策について詳しく教えていただきたい。 まず、地域の特性を生かした地域協働施策の推進という項目の中に、まちづくりセンター化など地域の活動拠点の整備とあるが、12月定例会で条例改正が行われ、4月からは公民館がまちづくりセンターとして新たにスタートしていくことになっております。これは、公民館という看板からまちづくりセンターといった看板につけかえるだけなのか、12月定例会で説明があったように、市民が使いやすいよい方向に向かっていくものになるのか、はたまた社会教育の衰退を招いてただの貸し部屋になるのか、市長の手腕が問われる施策になっていると思っております。 公民館がまちづくりセンターに変わることはわかりましたが、それに伴って、選挙公約でいう地域の活動拠点の整備は、市民の利便性が増すような公民館の改修や維持管理も充実させていくと考えてよいのかを最初に伺います。 ◎市民部長(宇治原裕文) 本年4月からのまちづくりセンターへの移行に向け、現在運用に関する規定や申請書類の整備、看板のかけかえなど、円滑な移行に向けたさまざまな準備作業を行っております。議員御指摘のハードの整備につきましては、これまでの公民館と同様、必要に応じて計画的に行ってまいりたいと考えております。まちづくりセンターが多くの皆さんに利用していただきやすい施設となるよう、ソフト、ハードの両面から適切に管理してまいりたいと考えております。 以上でございます。
    ◆7番(福永高美議員) 利用者、すなわちお客様あっての施設なので、ソフト面、ハード面の整備のバランスがとれたまちづくりセンターになることを期待しておきます。 では、少し掘り下げて伺うが、人口約5万3,000人が暮らす中央地区の地域の活動拠点といえば現在どこになるのかをお伺いいたします。 ◎市民部長(宇治原裕文) 中央地域における地域活動の拠点についてのお尋ねでございます。 中央地域では、現在自治会館などを使って自主的に活動が行われているほか、川原石地区にあります二川公民館とつばき会館におきましてさまざまな地域活動や講座が行われているところでございます。4月からはこれらを二川まちづくりセンターと生涯学習センターに衣がえし、引き続き中央地域を初めとする地域活動の拠点として活用していただくこととしております。 さらに、新庁舎内には市民協働スペースを設置することとしており、中央地域の皆さんの新たな活動拠点として大いに活用していただけるようになるものと思っております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 続いて伺いますが、地元住民から、二川公民館で雨漏りがしたり空調が壊れたりといった施設の老朽化に対する声も出ております。現在は、昭和地区にも昭和公民館、昭和東公民館などがありますが、一つの地区に複数の公民館があるところもあるが、同じ地区に二つのまちづくりセンターがあっても、全てきちんと維持管理して他のまちづくりセンターと同じ機能を持ったものを維持していくお考えなんでしょうか。 ◎市民部長(宇治原裕文) 二川公民館でございますけれども、本年4月からは二川まちづくりセンターとして引き続き運営してまいりたいと考えております。昭和58年に建設された施設でございまして、老朽化も目立っておりますが、利用者の皆さんに末永く快適に利用していただくよう、引き続き適切に管理してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) あわせて聞きますが、今後建設される新庁舎にもまちづくり拠点ができるようになっていると思いますが、現在の中央公民館と二川公民館に加えてこの新庁舎の市民協働センターも中央地区のまちづくりセンターになるということですか。 ◎市民部長(宇治原裕文) 新庁舎に設置いたします市民協働スペースは、市民の皆さんと行政との連携強化や市民公益活動団体の活動、交流の場の提供を目的としております。ちょっと施設内の御紹介でございますけれども、会議室や印刷室などを備えた作業室、まちづくり情報コーナーなどを整備し、自治会やボランティア団体などによる活動がさらに活発に行われるよう支援してまいりたいと思っております。中央地域の活動拠点といたしまして、また呉市全体の市民協働の拠点としてまちづくりセンターや生涯学習センターと連携しながら、市民協働スペースを最大限有効に活用し、協働による自主的で自立したまちづくりをさらに推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 二川公民館を例に出して話を伺いましたが、何を言いたいかというと、まちづくりセンターの整備といってもいろいろ検討していくこともあると思うので、その結論が出る前に十分に地元や議会に相談してほしい、万事がそれに尽きるが、それはまた後ほど述べさせていただくので、次に行きたいと思います。 次に、災害に強いまちづくりの項目の中に、市役所庁舎、消防署、消防屯所など、防災の拠点整備とあるが、市役所庁舎の防災拠点機能についてはこれまでに嫌というほど話を聞いたので、きょうは消防署の整備について伺います。 現在、消防署は呉市内に西と東と音戸の三つがあり、新年度予算では音戸消防署の外壁改修工事も計上されておりますが、それぞれ三つの消防署は防災拠点としての耐震性を有しているのかをお伺いいたします。 また、特に西消防署は建物も古く、早晩建てかえをしないといけないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎消防局副局長(奥野彰) 呉市内にございます三つの本署についての耐震性についてのお尋ねでございます。 まず、東消防署は昭和60年の建築、築28年たっております。音戸消防署は平成6年の建築で、築19年でございますが、いずれも昭和56年の新耐震基準以降の建物でございますので、耐震基準は満たしているものと考えております。西消防署につきましては、昭和39年、この12月で丸50年になりますけれども、平成9年に耐震改修を行っております。その結果、それ以降に安全基準の係数が上がったこともございまして、耐震改修の時点では耐震基準を満たしておったんですが、一部現在耐震基準を満たしていないところがございます。そういう状況でございますので、西消防署につきましては、今後どうするのかということにつきまして本腰を入れて検討する段階に来ておると考えております。 以上です。 ◆7番(福永高美議員) 西消防署を建てかえるとしたらどのぐらいかかるか、概算金額でいいですから簡単に教えてください。 ◎消防局副局長(奥野彰) 概算につきまして申し上げるまでの段階に至っておりませんので、参考になるかどうかあれですけれども、平成23年、平成24年ぐらいに呉市と同じぐらいの人口規模の都市、八戸、それから静岡県の沼津、近くでは東広島、3カ所ほど消防署と消防本部の建設を行っております。この3カ所ともに用地費を除いて大体20億円ぐらいでやっております。この2~3年のうちに竣工しておりますので、着工自体は東日本大震災の前での着工で、建設単価の上昇前ではございますけれども、大体20億円前後で実施されております。 以上です。 ◆7番(福永高美議員) そこで話の視点をちょっと変えさせてもらうんですが、新庁舎に防災拠点を置くという考えなら、消防局と西消防署を新庁舎に持ってきて財政的な負担を軽減するという考えはなかったのでしょうか。 ◎消防局副局長(奥野彰) 本庁舎建設の特別委員会でも、消防庁舎は大規模災害時における災害対策本部のバックアップ機能とするため、本庁舎とは別の場所に置くものとするということで説明をさせてきていただいておりますけれども、本庁舎と一緒にしなかった一番の理由は、災害対応拠点機能を分散化させる、これが一番の理由でございます。 議員仰せの同じところに建てればスケールメリットが出るのではないかということでございますが、同じ建物に消防を同居させることになりますと、1階部分が緊急車両の駐車場所、それから隊員の待機場所、それから隔日勤務者の生活の場、これがどうしても1、2階に集中をしてしまいます。そうしますと、本庁舎に常時来られる市民の方、市民サービスのほうへも影響が出てくることもございましたので、消防については別の場所だということになった次第でございます。 ◆7番(福永高美議員) 今の話を聞いて、消防署と新庁舎が合わんことはちょっとわかりました。 現在は、選挙公約にもある消防署と消防屯所の整備に対する明確な計画はないようですが、市長が整備したいというビジョンを持っているなら、それに従っていくようになると思っていいですか。 ◎消防局副局長(奥野彰) そのあたりにつきましては、今後本格的な検討を加えていきたいと考えております。 ◆7番(福永高美議員) この点については、これ以上明確な答弁ももらえそうにないので、今後具体的な経過が出てきたときに改めてお話しさせていただきます。 次に、中央地区のにぎわいづくり、拠点性向上の項目に二河プール、野球場、市体育館などの拠点スポーツ施設の再整備とありますが、まず二河プールは使われていない飛び込み台や競泳プールのスタンドなど、施設の老朽化が目立つが、どのような再整備を考えているのでしょうか。 ◎教育総務部長(末重正己) 拠点スポーツ施設の再整備についてのお尋ねでございます。 まず、二河プールについて御質問がございました。二河プールにつきましては、昭和24年に建設しました屋外プールでございまして、50メートルプール、25メートルプール、また子どもプールがございます。施設の老朽化が進んでいる現状がございます。プール利用者は夏場の約2カ月間で年間3万5,000人前後で推移をしている現状に鑑み、今後二河プールのあり方として競技性や健康づくり的な要素など、利用者である市民ニーズに対応できるよう、再整備のあり方を十分検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 市長の公約の別項目に新広駅周辺部の再整備とあり、新年度予算にも新広駅周辺部の都市機能調査に関する予算も上げられております。新広駅周辺には温水プールもあるが、その辺の整備との関連性はどうなっておるのかお願いします。 ◎教育総務部長(末重正己) 広温水プールとの関連性でございます。 広温水プールは、昭和55年に建設した通年型の施設でございまして、やはり施設の老朽化対策が必要となっております。利用者は年間7万人を超える状況で推移をしております。温水プールということもありまして、年間を通して水泳クラブの利用や健康づくり等に寄与している実態がありまして、広温水プールのあり方についても、利用者である市民のニーズに対応できますよう、再整備のあり方を十分検討する必要があるものと認識をしております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 仮に二河プールを再整備した場合、流れるプールなどの屋外型のレジャープールのようなものになるのか、または屋内型の競技用プールになるとすれば温水プールになるのか、今現在の計画を教えていただきたい。 また、その場合の事業費は幾らかかると見込んでいるのか、市長の公約云々ではなく、行政として概算で持っている数字でいいので答えてほしい。一問一答方式での質問なので、話を掘り下げようと思ったらこのあたりの概算の数字くらいは言ってもらわないと議論が深まらないと思うが、いかがでしょうか。 ◎教育総務部長(末重正己) 先ほど、二河プールの再整備の考え方、その後広温水プールの考え方について御答弁をさせていただきました。そのあたりは繰り返しになりますが、今後再整備のあり方を十分検討してまいりたいと考えております。 なお、現在の二河プールとほぼ同規模の他都市のプール建設の事例で申し上げますと、これは屋外型のプールでございますが、沖縄県の奥武山水泳プールがございます。50メートルプールで8コース、25メートルの6コースのプールでございますが、そこが約18億円でございます。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 二河プールの整備についてはおおよそのことはわかりましたが、呉市内には市営の温水プールが広、川尻、倉橋にあるので、公共施設の再配置計画にも関連するが、必要性と市民の声をよく勘案して整備計画を立てていただきたい。これも後に出るので、計画を待ちたいと思います。 次に、同じ項目の中にある市体育館の再整備の問題に移るが、中央地区にある体育館と広のオークアリーナのすみ分けはどのように考えているのか教えていただきたい。 オークアリーナは、冷暖房完備の非常にすばらしい体育館だと思いますが、中央地区にある体育館を再整備する場合は同じような整備をしようとしているのか、また中央と広の体育館の利用者ニーズの違いはあるのかを教えていただきたい。 ◎教育総務部長(末重正己) 呉市の体育館並びにオークアリーナのすみ分けについてのお尋ねだと思います。 呉市体育館とオークアリーナのすみ分けについては、オークアリーナにつきましては全国規模や県レベルの大会で使用しております。主に、オークアリーナにつきましては、サブアリーナを併設しておりますので、全国大会等につきましては使用しております。ただし、不足する場合は呉市体育館も同時に使用をしている状況でございます。 また、呉市体育館は、市内の競技団体やスポーツクラブ等を中心に利用されております。さらに、三方に観客席がございますので、その特性から興業であったり物産展等でも利用されている実態がございます。 なお、利用者数でございますが、オークアリーナは平成24年度の利用者数ですが31万816人、呉市体育館につきましては平成24年度ですが15万9,311人で、稼働率につきましてはオークアリーナが76%、呉市体育館が90%で稼働しております。 なお、再整備につきましては、やはり市民ニーズ等をいろいろ勘案しながら検討していきたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) オークアリーナとの関係はわかりましたが、中央にはスポーツ会館、つばき会館にも体育施設があるが、これらとの関係はどうなっておりますか。 ◎教育総務部長(末重正己) オークアリーナや呉市体育館につきましては、練習使用でも使えますが、先ほども答弁させていただきましたが、大会使用が中心となっております。 一方、スポーツ会館やつばき会館のアリーナは、各種スポーツクラブなどの練習使用が中心になっておりまして、特につばき会館のアリーナはダンスやエアロビクス等の生涯学習の場としても使用されております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 市体育館整備をしようとしている当局の思いはわかりました。 この建てかえについては、新庁舎建設の特別委員会の答弁でも出てきたが、概算の事業費を教えていただきたい。これも検討する上での概算の金額で構わないし、この金額が変わってもとがめることはないので、教えていただきたい。 ◎教育総務部長(末重正己) 体育館の整備に係る事業費についてのお尋ねでございました。 オークアリーナの総事業費は約52億円でございました。また、他都市の建てかえの事例でございますが、現在の呉市体育館とほぼ同規模のものを建てるとしましたら、千葉県に事例がございまして、大網白里アリーナという施設がございます。そちらは約23億円となっております。 いずれにいたしましても、拠点スポーツ施設の整備充実は、競技者の競技力向上と市民の健康づくりのための重点課題であると認識しております。市民ニーズに対応した施設整備や高度機能を図るため、今後各スポーツ施設の整備の方向性を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 市民の声をよくよく聞いた上で計画を立てていただくよう要望しておきます。 まちづくりセンター、消防署、二河プール、体育館の整備について、実際の金額は別として、市長公約が実用化していくためには多くの費用がかかることがよくわかりました。市長の選挙公約は、小村市長が市民とした約束かもしれませんが、議会の議決なくして実現しないものも多く含まれております。市長も市民の負託を受けて仕事をされていると思うが、我々議員も市民の負託を受けて仕事をさせていただいております。この4年間のかじ取りを小村市長に白紙委任したのではなく、厳重な方針決定のときにはきちんと議会に報告することはもちろんのこと、大きな案件については市民の皆さんにもっと情報を開示していただいて、何が何でも発車するという見切り発車のような体制ではなく、発車するぞと、前には必ず市民の声がどこにあるのかを聞いてみる時間を持っていただきたい。 そして、何より、決まったことだけを報告されるのであれば、議会なんて要らないはずであります。議員にもいろいろな考えを持った議員がいるので、市長の耳に心地よいことを言わない議員もいるかもしれませんが、それは市長が慢心しないための天の声ぐらいに思って聞いてほしいです。もはや市長の側近にある幹部職員は、恐れ多くて市長に苦言を呈する者なんていないと思う。そこに座っている何人かの部長は苦笑いをしているが、3期目となればそのようなもんでしょう。この苦言に対して一言あれば市長から聞きたいが、いかがでしょうか。 ○議長(神田隆彦) ありますか。 ◎市長(小村和年) 私に物が言えない幹部職員はいないと思います。それは本当に心がけてやっておりますし、またこういうものについて、市民から白紙委任をいただいているという思いは全くありません。行政の長でありますから、行政が責任を持って案をつくり、そして議会、その前に場合によっては市民のいろんな意見を聞くこともしながら、きちっと手続をとって物を進めていく、これはこれまでもずっとそうでありました。これからもそんなふうにやってまいりますので、どうかよろしくお願いをいたします。 ◆7番(福永高美議員) ありがとうございました。これからの事業が具体化されるときにまた議論していきたいと思います。 次に、新年度予算の編成で気になることの一つに、ここ最近の公共工事の資材や人件費などの高騰という問題があります。県内の事例で言えば、府中市民病院の建てかえ工事では事業費を当初37億円で見込んでおりましたが、議決を経て約4億円を増額し、事業費を41億3,000万円にして入札に臨みましたが、入札予定の2社とも辞退されるという、どっかで聞いたような話が2月18日付の中国新聞に掲載されておりました。 呉市の新庁舎建設の入札に当たっては、資材の価格が上がったという市の答弁は聞いておりましたが、ここに来てやっと東日本大震災の復興や東京オリンピック需要を加味した資材や人件費の高騰が現実化してきたと感じております。当時は、今後資材の価格が上がりそうなのでこの予定価格ではできないと先走って考えた業者の思惑に乗っかって、建設物価の積算基準は上がってもいないにもかかわらず、市場価格ということで市の設計金額を2度もつり上げる形となりましたが、今は全国的にこの風潮が広まっている感じであります。 そこで、新年度予算での公共工事に対する見積もり状況は、現在の物価上昇をどの程度見込んだもので見積もりしているのか伺います。 ◎土木部長(増本寛治) 新年度の公共工事の予算見積もりでございます。 景気の動向による資材、労務費の予測は困難でございまして、新年度予算、その物価の上昇とかを見込んだ見積もりは行っておりません。要するに、資料作成時に県が示している実施設計単価であるとか、建設物価を参考に資料作成を行っております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 新庁舎の規模とは違うかもしれないが、今後も業者の思惑で入札が不成立にならないような設計を組んでいただき、なおかつ業者にこびることなく毅然とした態度で設計を組んでいただくようお願いしておきます。 次に、昨年の5月31日の新庁舎建設調査検討特別委員会の議論の中で、国土交通省からの通知で、契約後の物価上昇分については契約後でも新労務単価が適用されるといった話がありましたが、これは今回の新庁舎建設にも該当しますか。 ◎土木部長(増本寛治) 今回、平成26年2月に国のほうが新労務単価を発表されております。 まず、平成26年2月17日付で議員のほうにお配りしたと思いますが、今回新労務単価の運用、特例措置ということでお配りしたと思います。これは、平成25年度の単価を平成26年2月に示された新労務単価に変更するという特例措置でございます。これに関しましては、対象工事を平成26年2月1日以降に契約を行う工事で、旧労務単価で積算をしている工事を対象としておりますので、新庁舎の建設工事、今回の特例措置で増額になることはございません。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 新庁舎建設ではこの通知については適用されないことがわかりましたが、先日の下西議員への答弁では、新庁舎建設のリスクとして工期のおくれ、粗雑工事、工事費の増大の懸念があるという発言が出ました。今後、工事費の増大については、急激な物価上昇がある場合には国や県の工事の動向や指導を踏まえて対応するという曖昧な答弁でありましたが、落札額133億3,500万円という豪華な庁舎の建設費がこれ以上上がる可能性はあるということでよいか。また、前回の答弁を引用してもう一度詳しくかみ砕いて教えていただき、明快に工事費が上がることがあるのかないのかについて答弁していただきたい。 ◎土木部長(増本寛治) 先ほどの特例措置にあわせて、国土交通省におきましては、一定の既契約工事につきましてインフレスライドを適用することが決定されております。 また、県におきましてもインフレスライドを適用するということでございまして、呉市におきましては、新庁舎も含めほかの工事もあろうかと思いますが、同じように国の基準に合わせてスライドを適用してまいりたいと思います。この適用は本当に今後検討が必要でございますが、増加する可能性は当然あるものと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 後の祭りではありますが、市側は再三物価上昇の話をしていたのだから、今後さらに負担がふえるような事態が少しでも想定される世情であれば、やみくもに設計金額を上げるのではなく設計自体を見直してもよかったのではないか。市民代表で構成する庁舎整備検討市民委員会で決めたコンセプトの変更はしたくないと総務企画部長は答弁しておられましたが、それがコンセプトの変更になったとしても、負担がふえることを考えれば多くの市民は納得するのではないか。また、民間であればこのような事態に直面した段階で身の丈に合った内容に計画を修正するはずであるが、役所というところはこうと決めたことについてマイナスの修正をしたがらない傾向にあると思います。合併特例債の期間延長を思えば、一度立ちどまって考える時間もあったはずではないんか。新庁舎の問題だけではなく、今後の公共工事のあり方にもかかわることなので、縮小の方向であっても弾力的に事業を見直すという考え方についてどう思っているのかお伺いしたい。 ◎総務企画部長(明岳周作) 新庁舎建設につきましては、今福永議員もおっしゃっていただきました、これまで議会での議論とか承認をいただきながら、今日ここまで進めることができております。そして、途中総合評価方式から一般競争入札へ、また予定価格も、おっしゃられたように大きく変化をいたしました。そういったさまざまな状況変化の中で、私どもは何が呉市にとって最善かという判断基準のもとに最善の策を選択したと考えております。 今後いろんな施策があろうかと思いますけれども、新庁舎同様、大きな状況変化がありました場合は、市としての全体のバランスを考えながら、最善策を模索する必要があると考えております。当然のことながら、その際には議会に御相談をさせていただき、呉市としての最終決定の合意形成を図っていきたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(福永高美議員) 今回の質問を通して、今後呉市は多くの箱物事業が続くということがよくわかりました。財政的に見て決して裕福とは言えない呉市が依然として続くと思われるので、身の丈に合ったものになるようにしていただきたい。市民の負担がこれ以上ふえない計画を立てていただきたい。また、何度も言うようであるが、決定する前に事前の相談、メリットもデメリットも示してくれた上での相談、そして時節に応じて計画を縮小するという弾力性を持った姿勢であってもらいたいです。 市民の目線で見るともっともっと言いたいこともありますが、これより細かい事項については新年度の予算特別委員会でお話しさせていただきますので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(神田隆彦) 以上で福永議員の予算総体質問を終わります。 これをもって本21件の質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 本21件については、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(神田隆彦) 御異議なしと認めます。よって、本21件は予算特別委員会を設置し、これに付託することに決定されました。      ────────────────────────────── ○議長(神田隆彦) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。 お疲れさまでした。            午後3時58分     散   会 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。       呉市議会議長  神 田  隆 彦       呉市議会議員  土 井  正 純       呉市議会議員  加 藤  忠 二...