開議宣告(終了)
一般質問(続行し,25日も続行)
次会の開議通知(25日午前10時開議を宣告)
散会宣告(終了)
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出 席 議 員 氏 名
1番 海 徳 裕 志 2番 山 本 昌 宏
3番 山 内 正 晃 4番 山 路 英 男
5番 木 戸 経 康 6番 平 野 太 祐
7番 石 橋 竜 史 8番 森 畠 秀 治
9番 定 野 和 広 10番 近 松 里 子
11番 森 野 貴 雅 12番 森 本 健 治
13番 碓 氷 芳 雄 14番 西 田 浩
15番 渡 辺 好 造 16番 宮 崎 誠 克
17番 大 野 耕 平 18番 三 宅 正 明
19番 伊 藤 昭 善 20番 桑 田 恭 子
21番 馬 庭 恭 子 22番 藤 井 敏 子
23番 豊 島 岩 白 24番 八 軒 幹 夫
25番 八 條 範 彦 26番 原 裕 治
27番 米 津 欣 子 28番 安 達 千代美
29番 星 谷 鉄 正 30番 平 木 典 道
31番 今 田 良 治 32番 元 田 賢 治
33番 谷 口 修 34番 竹 田 康 律
35番 村 上 厚 子 36番 中 原 洋 美
37番 中 森 辰 一 38番 酒 入 忠 昭
39番 佐々木 壽 吉 40番 太 田 憲 二
41番 若 林 新 三 42番 熊 本 憲 三
43番 山 田 春 男 44番 児 玉 光 禎
45番 金 子 和 彦 46番 永 田 雅 紀
47番 沖 宗 正 明 48番 土 井 哲 男
49番 木 山 徳 和 50番 種 清 和 夫
51番 中 本 弘 52番 木 島 丘
53番 碓 井 法 明 54番 藤 田 博 之
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欠 席 議 員 氏 名
な し
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職務のため議場に出席した
事務局職員の職氏名
事務局長 田 原 範 朗
事務局次長 重 元 昭 則
議事課長 石 井 一 司
議事課課長補佐主任事務取扱
小 田 和 生
議事課主幹 今 井 悦 尚
議事課主査 高 谷 昌 弘
外関係職員
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説明のため出席した者の職氏名
市長 松 井 一 實 副市長 谷 史 郎
副市長 岡 村 清 治
危機管理担当局長行 廣 真 明
企画総務局長 及 川 享 財政局長 手 島 信 行
市民局長 谷 本 睦 志
健康福祉局長 川 添 泰 宏
こども未来局長 滝 川 卓 男 環境局長 和 田 厚 志
経済観光局長 久保下 雅 史
都市整備局長 山 地 正 宏
都市整備局指導担当局長 道路交通局長 谷 山 勝 彦
古 川 智 之
下水道局長 早 志 敏 治
会計管理者 佐々木 政 弘
消防局長 山 崎 昌 弘 水道局長 野津山 宏
監査事務局長 堀 敬 輔 財政課長 中 村 徹
教育長 糸 山 隆
選挙管理委員会事務局長
久 保 雅 之
人事委員会事務局長
柴 田 吉 男
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午前10時00分開議
出席議員 52名
欠席議員 2名
○永田雅紀 議長 おはようございます。
出席議員52名であります。
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開議宣告
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○永田雅紀 議長 これより本日の会議を開きます。
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会議録署名者の指名
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○永田雅紀 議長 本日の
会議録署名者として
12番 森 本 健 治 議員
22番 藤 井 敏 子 議員
を御指名いたします。
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日程に入る旨の宣告
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○永田雅紀 議長 これより日程に入ります。
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△日程第1 一般質問
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○永田雅紀 議長 日程第1,一般質問を行います。
発言通告者に順次発言を許します。8番
森畠秀治議員。
〔8番
森畠秀治議員登壇〕(拍手)
◆8番(
森畠秀治議員) おはようございます。
議長ではありませんが,私はカープが嫌いではありません。皆さんと同じように,カープが勝てばうれしいのはやっぱり同じです。このたびのカープのリーグ2連覇,皆さんとともに喜び合いたいと思います。
ここで拍手が起こると私は予想しておりましたけれども,そうではないんですね。(拍手)
皆さんは,カープは応援していらっしゃいませんか。(「時間がない」と呼ぶ者あり)時間がない。時間はしっかりありますから。
それではまず,
朝鮮半島有事の備えについて質問をしたいと思います。
朝鮮半島での緊張が高まっています。米国での
トランプ政権誕生に並行して,北朝鮮は言葉と行動で,これでもかこれでもかと挑発を繰り返し,
トランプ大統領もまた負けじとこれに応酬しています。
北朝鮮による相次ぐ
弾道ミサイル発射を受け,国や山口県などがことし6月4日,山口県阿武町で
弾道ミサイルを想定した
住民避難訓練を実施しました。こうした訓練は中国地方では初めてで,住民およそ280人が参加しました。
福岡県大野城市も同じ日,九州初となる同様の訓練を市単独で行い,およそ200人が参加し,同月9日には山形県酒田市で,3月には秋田県男鹿市でも同様の避難訓練が行われています。
また,先月12日には,
米領グアム沖に向けた北朝鮮の
弾道ミサイル発射計画で,島根,広島,愛媛,高知の各県上空の通過を予告したため,ミサイルの国内落下も想定し,本県も
陸上自衛隊海田市駐屯地に
地対空誘導弾パトリオット── PAC3の部隊を配備し,18日,政府は,中国四国の9県と全202市町村を対象に,
全国瞬時警報システム── J−
ALERTの
情報伝達訓練を実施しましたが,機器が正常に作動せず,配信したメールが文字化けしたり,
防災行政無線から音声が流れなかったりするトラブルが相次ぎました。
このたびの訓練でのこうしたふぐあいは,過去にトラブルが起きた事例を踏まえた上の訓練でのふぐあいだったということですから,教訓として生かされておらず,ナーバスになっている住民の不安をより一層かき立てることになったのは大変残念です。
そして,先月29日からは,たび重なるミサイルの発射や核実験を強行するなど,その愚行はとどまることを知りません。
3日前の19日にニューヨークの国連本部で始まった国連総会では,
トランプ米大統領は北朝鮮に対し,挑発行為をやめなければ完全に破壊するとまで強く警告しました。
トランプ政権による軍事攻撃のXデーに世界の関心が高まる中,我が国,また本市においても,有事に対し備えは万全でなければなりません。
ことし3月に行われた北朝鮮による4発の
中距離弾道ミサイル発射は,そのうち3発が秋田県男鹿半島沖の日本の
排他的経済水域内に着弾しましたが,このときの狙いは米海兵隊の
岩国航空基地だったと言われています。その裏づけとして,発射訓練を行った部隊が在日米軍の基地を攻撃する任務を持つ部隊だったと,
朝鮮中央テレビが伝えています。これは日本領をミサイル攻撃する意図を認めたに等しいものです。
平壌で行われた
軍事パレードでは,新型の
大陸間弾道ミサイル── ICBMと見られるミサイルも公開されました。そして,中でも最も厄介なのは,化学・生物兵器の存在です。北朝鮮は化学剤25種類を保有すると推定され,VXなどの神経剤だけで6種類,マスタードやルイサイトなどのびらん剤6種類のほか,窒息剤,血液剤,嘔吐剤,催涙剤など,
化学兵器禁止条約を未締結のまま,危険きわまる開発を続けてきています。さらに
生物兵器用の病原体では,炭疽菌,ブルセラ菌,野兎病菌,
ボツリヌス菌など13種類を保有すると推定され,列挙するだけでそら恐ろしい兵器群です。北朝鮮は,隣の韓国に対しては化学・
生物兵器使用をちゅうちょすると思われますが,海を隔てた我が国にはためらいなく使用することが予想されます。
また,実際に有事になれば,朝鮮半島は戦火に包まれ,また別の深刻な混乱も想定できます。有事ではあらゆることを想定しなければなりません。
その一つには,
北朝鮮難民の発生があります。この問題には比較的早くから日本政府は取り組んでいます。ただ,その中身は恐ろしく雑なものだと言えます。衛星や航空写真などから北朝鮮の木造船舶の数を概算し,それに単純に乗員を掛けて,
北朝鮮難民の数は10万から15万人とはじき出しているんです。そして,その難民の収容先としては長崎県の大村にある
大村入国管理センターだけでは足りないので,近隣の市民会館や公務員宿舎,学校などをかき集めて,何とか理論上は収容可能な施設数の帳尻を合わせています。
しかし,そこから難民に対しての福利厚生,また,就業や定着などの支援に対する具体的な政策の立案には至っていません。これは,余りにも対象の把握が大ざっぱであり,緻密な検討が困難だったからです。本当に10万人もの難民が日本に押し寄せたらどうなるのか。恐らく難民の収容に追われて,その地域の行政は麻痺する可能性が高いと思われます。
北朝鮮の市民は知的水準は高いが市民社会的な経験が豊富でないと言われ,韓国への脱北者が就職に苦しんでいることはよく知られています。言葉が通じない日本ではなおさらでしょう。
また,北朝鮮では
行政システムが崩壊しているため,市民はさまざまな許認可や就学,就職の際に賄賂を利用しており,賄賂が違法であるという事実を知らない者が数多くいます。そして,娯楽や医学的知識の少ない北朝鮮では,覚醒剤が一種のもてなし用の品物として使われているなど,日本の社会常識とはかけ離れた現実もあります。
北朝鮮難民が日本の日常生活の中に大量に出現すれば,社会に大きな混乱を巻き起こすことは間違いありません。
さらにもう一つの深刻な問題は,ただの難民ではない人々が避難民の群れにまじって押し寄せる可能性です。
北朝鮮は20万人を数える特殊部隊を保有しています。これは
韓国国防白書によるものですが,この
特殊部隊要員が難民に化けてなだれ込んできたらどうなるか。実際は難民よりも
武装難民対策のほうがはるかに切迫した課題だと言えます。ここ数年,白骨死体を乗せた北朝鮮の遭難漁船が日本のあちこちで見つかっています。熟練の漁師であれば,方角を間違えず日本に到達することも可能ですが,有時の混乱の中,寄せ集めの難民たちに同じようなことができる保障はありません。逆に武装難民の場合は当然訓練を受けた要員ですから,日本接近は容易なものになります。
自衛隊は1990年代終わりごろからゲリラ・コマンドーと呼ばれる武装難民に対抗する戦術を研究し,市街地や山林などに潜む敵工作員を追い詰めるため,地図の使い方や無線交信のやり方が違う警察などと連携を深める工夫も重ねてきていると言われています。
ただ,日本には,ふだんは市民生活を送り,有事の際に武装難民に協力して動き出す
スリーパーと言われるスパイが多数潜伏しているとされます。昨年から北朝鮮の国営ラジオがA3放送と呼ばれる乱数表の読み上げを再開したのも,日韓などに潜むスパイへの指令強化だという見方もあります。武装難民がこうした
スリーパーの協力を得て一般市民の家などに潜むことになれば,掃討作戦は相当困難な作業になるのは必至です。
また,武装難民だからといって簡単に
北朝鮮軍兵士だと言い切れない難しさもあります。そうなれば防衛出動ができなくなり,自衛隊は警察と同じ程度の権限しか行使できなくなる危険性もあります。
こうした不備,不安の多い中,現実味を帯びてきた
朝鮮半島有事の備えについてお尋ねします。
一つ目は,
ミサイル発射や核実験の強行などを繰り返し,切迫した脅威である北朝鮮に対して,核兵器廃絶を求める本市としてどのように認識し対応しているんですか,お答えください。
二つ目は,本市において北朝鮮による
弾道ミサイルを想定した
住民避難訓練を実施する計画はありますか。計画があればその概要を,なければ計画しないその理由をお答えください。
三つ目は,
朝鮮半島有事の際に我が国に多数の避難民が押し寄せてきた場合,本市にも少なからず影響があるものと考えられますが,避難民の受け入れについてはどのようにお考えですか。
以上,よろしくお願いします。
次に,
ひろしま遊学の森についてお尋ねします。
平成27年11月,広島市森林公園と広島県
緑化センターは,
ひろしま遊学の森と名称が変更されるとともに,一体的な管理・運営が行われることとなりました。
森林公園は,市民が森林に親しみ,憩い,自然を観察し,あわせて林業に対する理解を深めることのできる場,また,
学校教育活動の場として平成元年11月3日,文化の日に開園しています。自然いっぱいの園内は,野鳥のさえずりが響く中,春は数々の花が咲き乱れ,夏はジャブジャブ川での水遊び,秋にはもみじ狩り,冬は白銀の世界を堪能できるなど,1年を通じてすばらしい自然を満喫することができます。高さ11メートルの
ザイルクライミングや,長さ36メートル,高さ13メートルのつり橋── ワンパク橋など,スリル満点です。多目的広場を利用しての
グラウンドゴルフや
デイキャンプ場など,スポーツやレクリエーションの場としても利用できます。また,鷹の条山山頂には,戦国時代の知将,毛利元就が活躍していた時代の山城を再現した
山城展望台があり,展望台からは広島市内や瀬戸内海,中国山地も一望できます。そして,園内には,中四国で唯一と言われる昆虫館があり,生きた昆虫の展示や,昆虫について楽しく学ぶことのできるコーナー,常時500頭以上のチョウが一年中花園を舞っているパピヨンドームなど見どころも多く,大変魅力ある施設です。
一方,
緑化センターは昭和55年に開園し,面積は125ヘクタールと広大で,園内には
学習展示館,
レストハウス,樹木見本園,見本庭園や,自然の中で犬がノーリードで自由に遊ぶことのできる,
わんこひろばなどの施設があり,多くの人の憩いの場となっています。
平日は鳥のさえずりの中でお年寄りが
グラウンドゴルフなどに興じ,休日には若者が
デイキャンプ場でバーベキューを楽しみ,アスレチックで遊び疲れた子供連れのファミリーは展望台から眼下に広がる瀬戸内海を臨み,昆虫館で楽しく学んだ後はゆっくりと
レストハウスで食事をすると,あたかもそこに楽園があるような,市や県による施設紹介です。
しかし,現実は少し違います。
グラウンドゴルフをするには,あれだけ広大な敷地内にありながらも
グラウンドが狭く,本当の楽しさを味わうことはできません。また,現在,森林公園には
デイキャンプ場しかありません。最近は若者の海離れが進み,
キャンプ等も森や高原で過ごすものに人気が出ており,
宿泊キャンプができるようになれば,
そこらじゅうにテントの花が咲くのは目に見えます。職員の夜間勤務など課題はありますが,それらを乗り越えてこその活性化です。
そもそも
森林公園進入路の入り口から施設の
入場ゲートまでの数キロ,実際の距離ははかっていませんのでわかりませんが,この間は車道だけで,歩道がありません。学校の遠足で行くにも,ハイキングに利用するにも,危なくて使えません。さらには,入園する場合,森林公園は駐車料金を徴収し,
緑化センターは入園する場合は無料です。その理由をお伺いしたところ,森林公園については,
森林公園条例により料金を徴収する,一方,
緑化センターは,
緑化センター設置及び管理条例により無料,そして,これからもそれぞれの条例に従って管理・運営を行っていきますという回答がありました。
しかし,それぞれの条例にこれからも従うのであれば,
ひろしま遊学の森としての今年度からの
一体的取り組みは,私にはうまくいくとは思えません。両園の入園者が利用しやすくなるような対応をお願いしておきます。
そして,遊学の森を広島市近郊にはないような3世代が楽しめる大型公園として実現するため,全国大会が開催できるような,
緑化センターと森林公園の両施設にまたがる
クロスカントリー場の整備など検討してはいかがでしょうか。日常は市民が健康づくりのために活用もできます。そのほかにも
グラススキー場や,今話題のフォレストアドベンチャー,また,お年寄りや足の弱い方のために電動カートや電動車椅子などを用意するのもいいでしょう。
なお,高速5号線
牛田トンネルの掘削工事で搬出される土砂を埋め立てに活用できないでしょうか。芝生広場を大規模化する絶好の機会と考えますので,今後,御検討いただくよう要望いたします。
私,これまでに何度も申し上げておりますけれども,
ひろしま遊学の森は広島市の財産です。生かし切れていないこの財産にこれからしっかりと目を向けていただくことをお願いいたします。
それでは,ここで質問いたします。
一つ目ですが,
森林公園進入路の入り口から施設の
入場ゲートまでの歩道の設置について,どのようにお考えですか。
二つ目は,
緑化センターにあわせた森林公園の駐車場の無料化について,どのようにお考えでしょうか。
三つ目は,
宿泊キャンプへの対応について,考えをお聞かせください。
最後に,
クロスカントリー場について,ことし3月に開催された
予算特別委員会での私の質問に対し,両施設にまたがるコース設定は可能であるとの答弁をされましたが,その後,検討はしていらっしゃいますでしょうか。
以上,よろしくお願いいたします。
これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○永田雅紀 議長 市長。
〔
松井一實市長登壇〕
◎松井一實 市長 森畠議員からの御質問にお答えします。
朝鮮半島有事の備えのうち,北朝鮮に対する本市としての認識と対応について御質問がございました。
北朝鮮は今月3日,自制を求める国際社会の声に耳を傾けず,6回目となる核実験を行ったほか,
弾道ミサイルの発射を繰り返しております。このような北朝鮮の一連の行為は,被爆者のつらく悲しい経験に基づく平和への切なる願いを踏みにじる,断じて容認できないものであり,核実験当日には
被爆地広島を代表して厳重に抗議するとともに,全ての核兵器と核計画を即刻放棄し,国際社会との対話と協調による外交努力を行うよう強く要請する旨の抗議文を発出したところです。
こうした中,今月20日,国連において
核兵器禁止条約の署名式が開催され,直ちに50カ国が署名したことは,核兵器のない未来への大きな前進であると考えています。
一方,北朝鮮をめぐって緊張状態が高まっている国際情勢の中で,核の抑止力を利用した問題解消を図るという主張も見られるなど,世界の多くの国々が核拡散の危機感を身近に感じている状況にあります。
このような状況にあるからこそ,改めて国際社会に対して,核兵器のない世界の実現に向けて世界の多くの国が動き出している現状をさらに加速させる必要があることを強く訴えていきたいと考えております。
また,日本政府を含め
関係各国政府には,今のような緊張状態が高まっている
状況そのものを解決するために,緊密な連携のもと冷静な対応によって外交努力を重ね,平和的に解決していただきたいというふうに考えております。
その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。
○永田雅紀 議長
危機管理担当局長。
◎行廣真明
危機管理担当局長 朝鮮半島有事の備えについてのうち,北朝鮮による
弾道ミサイルを想定した
住民避難訓練を実施する計画はあるか。計画があればその概要を,なければ計画しない理由を答えていただきたいとの御質問にお答えいたします。
弾道ミサイルにつきましては,発射後極めて短時間で飛来することが予想されることから,国が
全国瞬時警報システム,いわゆるJ−
ALERTを使用し,
防災行政無線や
緊急速報メール等で警報を伝達し,市民はこの警報に基づき建物への避難や物陰に身を隠すなど,直ちに安全を確保する行動をとることが必要となります。
弾道ミサイルが発射され,本市に飛来する可能性がある場合に,本市が担うべき最も重要な役割は,国からのJ−
ALERTの情報を受け,本市の
防災行政無線を確実に連接,作動させ,全市民に迅速かつ確実に警報を伝達することです。このため,去る8月18日に国が実施したJ−
ALERTを使用した
情報伝達訓練に本市も参加したところであります。
このように
弾道ミサイルを想定した訓練は,国,県,市が連携し,それぞれの役割の中で実施する必要があると考えており,現時点では市単独での
住民避難訓練を実施する計画はありませんが,県を通じて,国,県との共催で実施できないか,打診しているところであります。
次に,
朝鮮半島有事の際に我が国に多数の避難民が押し寄せてきた場合,本市にも少なからず影響があるものと考えられるが,受け入れについてどのように考えているかという御質問にお答えいたします。
避難民の受け入れにつきましては,出入国管理及び難民認定法等に基づき,国において避難民の保護や上陸手続,収容施設の設置及び運営,我が国に庇護すべき者であるかどうかの審査などの対応を行うものと承知しております。
朝鮮半島有事の際の避難民への対応につきましては,本年6月1日の参議院国土交通委員会におきまして,我が国と国交を有しない国からの避難民,あるいは旅券等を所持していない避難民への対応について,具体的な内容は明らかにされませんでしたが,国において必要な検討を行っているとの答弁がなされております。
本市におきましては,仮に国からの要請等があれば,その内容を吟味し,関係機関とも連携して適切に対応していくことになると考えております。
以上でございます。
○永田雅紀 議長
経済観光局長。
◎久保下雅史
経済観光局長 ひろしま遊学の森,県
緑化センターと市森林公園との統一愛称でございますが,この
ひろしま遊学の森についての数点の質問に順次お答えいたします。
森林公園進入路の入り口から施設の
入場ゲートまでの歩道の設置についてどのように考えているのかという御質問でございます。
森林公園の利用者は,一般的には自動車で来園されていますが,近隣の小学校,町内会等の方々は徒歩で来られる機会もございます。
森林公園進入路の入り口から施設の
入場ゲートまでの約1キロメートルの区間については,車道のみで歩道がないことに加え,カーブが多く見通しが悪いことから,今後,歩行者の安全性を確保する対策について検討してまいりたいと考えております。
続きまして,
緑化センターにあわせた森林公園の駐車場の無料化についてどのように考えているのかとの御質問でございます。
森林公園と
緑化センターについては,一体的な運営を行うべく,今年度から同一の指定管理者を選定するところまできておりますが,それぞれの施設の所有,あるいは根拠となる条例・規則等が一元化できてない現状におきましては,森林公園の駐車料金は広島市
森林公園条例に基づき,安佐動物公園や植物公園と同様に料金設定されていることから,無料化を見通すことができない状況にございます。今後はこうした観点についても関係局と協議してまいりたいと考えております。
続きまして,
宿泊キャンプへの対応についてどのように考えているのかとの御質問でございます。
森林公園内の
デイキャンプ場は,15基の野外炉や炊事棟を備えた施設です。利用者は,親子連れや若者のグループを中心に,土日,祝日や夏休みの期間に利用が集中しており,平成28年度の実績では年間約8,200人が利用しております。
宿泊キャンプの導入については,新たな施設の整備や夜間の管理体制の整備が必要となりますが,経費の削減を図りながら市民サービスの向上を図るという指定管理者制度を導入した目的等に照らしつつ,現指定管理者との協定の基本条件を改正することとなるといった課題があることから,現時点では困難であると考えております。
今後,指定管理者制度の趣旨を勘案しつつ,利用者のサービスの向上も図ってまいりたいというふうに考えております。
最後に,
クロスカントリー場について,その後の検討状況についての御質問でございます。
森林公園と
緑化センターの両施設にまたがるクロスカントリーのコース設定について検討を行ったところ,日本陸連の公認コースということとなりますと,日本陸上競技連盟競技規則によるクロスカントリーのコースは5メートル程度の幅員が必要とされておりまして,コースの設定は両施設をつなぐ公道を使用することとなり,交通事故等の発生が危惧されるため,利用者の安全確保策を講じる必要があります。それと,小規模な大会等の開催に当たっても警察の許可を得て交通規制を行うことが必要となる等の課題が判明しました。
一方で,森林公園と
緑化センターの森林内には,両施設をめぐる約20キロメートル程度の遊歩道等が整備されており,これらを利用したトレッキングやトレイルラン等,さまざまな利活用が考えられます。
このため,今後はクロスカントリーも含め,森林公園と
緑化センターの施設を活用した,利用者が手軽に楽しめるスポーツ競技等のコース設定について検討を行っていきたいと考えております。
遊学の森の統一愛称を用いてから,ことしの11月3日で2年になります。県市連携してさらなる両施設の活性化を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○永田雅紀 議長 8番森畠議員。
◆8番(
森畠秀治議員) まず,
ひろしま遊学の森について,無理なことをどうしてもやってくださいというわけではありません。できないことはできないんですから。ですが,そうした中でも,車道における歩行者の安全性の確保であるとか,施設の利活用についても,また駐車料についても御検討いただけるということで,これまでに比べて大変前向きな御答弁だったと解釈して,きょうは一歩前進したというふうに受けとめて,私はきょうは質問をしたかいがあったというふうに思います。
また,今後より一層,市民,また国民の憩いの場となるように,高速道路の広島東インターチェンジがすぐそばにあるわけですから,全国から来やすいわけですから,広島市の観光資源たり得るものに仕上げていただきたいというふうに願います。
それから,次の北朝鮮問題については,質問したいことはほかにもいろいろあったんですけれども,市の立場としては答弁しにくいこともあるでしょうから,このたびは3点に絞って質問させていただきました。
安倍総理は昨日,ニューヨークの国連総会で,脅威はかつてなく重大だと,眼前に迫ったものだと強い危機感を示して,北朝鮮に必要なのは対話ではない,圧力だというふうに言っていますけれども,これは先ほどの御答弁の平和的な解決を望むという広島市のこの思いですね,これという願いとは少しほど遠いというふうに思います。
そして,眼前に迫っている脅威だという割には国から何の指示も,また要請もないわけですね。それならば,このままじっと待っていないで,市民の不安を少しでも軽くするためにも,また,市民の命を守るためにも,この際,広島市が独自でできることを対策する必要があるのではないかと思いますが,どうでしょうか。これについて,もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○永田雅紀 議長
危機管理担当局長。
◎行廣真明
危機管理担当局長 先ほども御答弁しましたとおり,現在,国や県と協議している途中でございまして,現在,それ以上のことは私のほうから御答弁できませんので,御理解いただきたいと思います。失礼いたします。
○永田雅紀 議長 次に,14番西田浩議員。
〔14番西田浩議員登壇〕(拍手)
◆14番(西田浩議員) 皆さん,おはようございます。
公明党の西田でございます。会派を代表して一般質問をさせていただきます。
まず最初に,2020年に向けた核兵器廃絶への具体的な取り組みについて,お伺いをします。
国連で,核兵器の使用も,使用するとの威嚇も禁じた
核兵器禁止条約が7月7日,賛成122カ国,反対及び棄権がそれぞれ1カ国で採択をされました。
なお,反対したのはNATO加盟国で唯一交渉に参加したオランダ,棄権したのはシンガポールでした。
このように
核兵器禁止条約が採択されましたが,米国を初めとする核保有国の核の傘の下にある日本などの国々は同条約に参加しない見通しで,同条約の賛否をめぐり核保有国などと非保有国との溝が深まる中,我が党は双方の対話を進める橋渡し役を担うよう,日本政府に強く求めているところです。
一昨日,20日,ニューヨークの国連本部で
核兵器禁止条約の署名式が開かれ,署名手続が始まりました。条約は各国が署名の後,批准国が50カ国に達した後,90日後に発効しますが,式典では40カ国以上が署名し,式典終了後も含め50カ国・地域が署名し,発効に向けて大きく前進しました。
この条約は,広島,長崎の被爆者が長年壮絶な被爆体験を語りながら核廃絶を求めてきたことを踏まえ,被爆者の受け入れがたい苦しみに留意すると前文で明記されたことは画期的なことです。また,この条約では,全人類の安全保障という言葉を用いて,核兵器がそれを揺るがす脅威であるとの考え方を前面に打ち出していることも大変重要であると考えます。
この条約が採択されてから初めてとなる平和首長会議が,長崎市で先月7日から10日の日程で開催されました。この総会の最終日には,ナガサキアピールが採択されましたが,これは2020年までの行動計画を凝縮したものとなっています。3年を切ったこの行動計画には,
核兵器禁止条約の早期締結,次代を担う若い世代の意識啓発を目指す平和教育の実施,広島・長崎への受け入れを組み込んだ青少年「平和と交流」支援事業等の充実などが重点取り組み事項とされています。
本市としては,2020ビジョンの最後の期間の行動計画なので,ただ単に理想を求めて取り組むのではなく,結果として形として示していく,残していく行動計画でなくてはならないと考えます。
このため,本年,
核兵器禁止条約が採択された後に本市で初めて開催される賢人会議や国連軍縮会議を,日本政府は核保有国と非核保有国との橋渡し役を担う絶好の機会であると捉えるべきであり,平和首長会議としても最終行動計画期間のスタートと捉えるべきであると思います。
そこでお伺いいたします。広島市が,迎える平和,また,橋渡し役の会議の意味を持つ,この二つの国際会議への期待について教えてください。
また,行動計画について,2020年までに重点取り組み事項を具体的にどのように取り組んでいこうとされるのか,市長の意気込みをお聞かせください。
次に,広告つき観光サインについてです。
本件につきましては,昨年の6月と12月議会で米津議員と私から質問をさせていただきました。広島市の観光サインは約180カ所に設置されていますが,修繕や地図情報の更新に多額の経費がかかるため,年に10カ所程度しか更新できていないと聞いています。
そこで,これまで我が会派では,市内の主要箇所に設置されている広告つきのバス停留所のように,民間活力を利用し,税金を使わず,早期の整備やメンテナンスができ,夜も明るくてきれいな観光サインを導入すべきであると提案してきました。
これに対し,当局は平成28年12月議会において,関係部署による検討会議を設置し,広告つき観光サインの導入に向けた具体的な検討を進め,実証実験を行った上で,平成30年度には本格実施できるよう努力していくと答弁されました。
早期に実施していただきたいと考えていますが,広告つき観光サインの導入に当たっては,広告部分の大きさについて課題があると聞いています。
広告つき観光サインは,設置費や維持管理費を広告収入による事業者の負担で対応できる点が大きなメリットです。そのためには景観に配慮しつつ,できるだけ広告部分の面積を大きくとり,広告価値を高くすることが必要であると考えます。
先進都市の横浜市,名古屋市では,広告部分の面積を2平方メートル程度としており,本市の広告つきバス停留所の広告も2平方メートル程度となっています。また,広告つきバス停留所は全国的に整備が進んでいますが,広告部分の面積は2平方メートル程度で,原則として同じタイミングで同じ内容の広告が掲出されています。これは世界で使われている標準的な大きさであると聞いています。
こうした状況を踏まえると,広告つき観光サインの維持管理を適切に行うためには安定的な広告収入を得ることが必要であり,広告部分の面積は2平方メートル程度が適当だと思います。
現在,本市では広告部分の面積が2平方メートル程度の広告つき観光サインが設置できないエリアがあると聞いています。バス停留所の事例もあり,市民からも一定の理解が得られていると思いますが,そのようなエリアで広告部分の面積を2平方メートル程度とすることは可能でしょうか。当局の見解をお伺いします。
現行の観光サインは,地図面や掲載内容の部分修正,サイン本体の塗装の劣化など,景観面での課題も多く,更新には多額の経費が必要です。広告つきバス停留所は広告収入により十分なメンテナンスが施されており,景観的にも配慮されているため,まちの景観にうまくマッチしています。
今後,2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて外国人観光客の増加が予想される中,横浜市ではその前年の2019年のラグビーワールドカップも視野に入れて,広告つき観光サインに公衆無線LANを付加サービスとして整備する事業を公募しているところです。
広告つき観光サインは,メンテナンスの経費が不要で景観にも配慮され,さまざまなサービスが付加できるため,本市にとっても大変魅力的であると考えます。
本件は,広島市の発展を少しでも後押ししたいという気持ちでお願いをしてまいりました。どうすれば実現できるのかを,ぜひ全庁を挙げて取り組んでいただき,2020年に間に合うよう早期に整備を進めていただくよう要望して,本件は終わります。
次は,安佐市民病院の言語療法リハビリについてです。
平成26年の2月議会でも本件について質問をさせていただき,安佐市民病院が広島市の言語療法リハビリにとって重要な役割を担っていることは十分認識していること,また,発達障害等の言語療法,失語症及び構音障害の治療を行う言語療法リハビリを引き続き実施することとしており,引き続き小児の言語療法リハビリに取り組んでいくとの御答弁をいただいております。
あれから3年が経過しましたが,また私のところに以下のようなお手紙が届きましたので,その一部を御紹介いたします。
私は発達障害の息子を持つ母親です。息子は5歳になりますが,まだ文章で話すことはできず,こちらの言っていることもなかなか伝わりません。子供の発達についての相談や訓練などができる病院等がないか探していると,友人から安佐市民病院の言語訓練を勧められました。かかりつけの小児科から安佐市民へ紹介をしてもらえば訓練を受けられると聞いたので,かかりつけの小児科でお願いしたところ,今は安佐市民では言語訓練の新規の患者さんは受け付けていないと断られてしまいました。広島市立の病院にもかかわらず,医療を受けられる市民と受けられない市民がいるのはおかしいと思い,広島市のホームページ「市政へのご意見・ご要望」から問い合わせをしました。すると,約1週間後に,安佐市民病院からメールでお返事をいただきました。お返事では,新規の受け入れを行っているとのことでしたが,実際には私はかかりつけで受け付けていないと言われ,強い不信感を抱きました。SNSやインターネットなどで調べてみると,いろいろな情報を得ることができました。知り得た情報の中には,私と同じようにかかりつけから紹介してもらおうとして紹介を渋られた方や,安佐市民病院へ言語訓練を紹介した返事に,紹介がふえているので外来診療に影響が出ている。配慮してほしいというような記載があったなど,診療を拒否するような信じがたい内容もありました。発達障害は身体障害のある方たちと違い,ぱっと見ただけではわかりにくい障害です。そのため,親のしつけのせいにされたり,本人のやる気の問題にされたりと,理解していただける方が本当に少ないです。公共の場でも,車椅子の方がちょっとした段差で困られていると周囲から手を差し伸べられるのに対し,発達障害の子がパニックになっていても,周囲の人は冷ややかな視線を送るだけです。
以下,省略いたしますが,このように安佐市民病院の言語療法リハビリのあり方に不安を持たれています。
ところで,安佐市民病院は平成34年の移転建てかえに向けて準備が進められています。今回の移転では,本来の安佐市民病院の役割である急性期病院としての機能を新病院に,総合診療や緩和ケア,急性期病院を退院後,自宅に戻れるまでの回復期機能を現在の北館に残すなど,移転後の安佐市民病院はより一層急性期病院としての役割が強くなっていきます。
このように役割分担がさらに進む中で,言語療法リハビリは安佐市民病院の役割ではないという考え方になるのも仕方ないことかもしれません。しかし,安佐市民病院の言語療法リハビリでは現在でも月平均260名前後の方が受診されていること,成人してからでも訓練を受けられること,安佐市民病院以外では順番待ちなどで思うように受診できないことなど,その実態を考えると,なかなか安佐市民病院での診療をなくしてしまうのは難しいのではないかと思います。
一方で,安佐市民病院には言語療法の専属のお医者さんはいらっしゃらないので,小児科や脳神経内科等の先生方に処方箋を書いていただいた上でリハビリを実施されていると聞いています。先生方も本来受け持たれている診療がありますし,救急時の対応もあると思います。理想では,言語療法の専属の先生がいらっしゃった上で診療ができたらよいのですが,なかなかそのような先生を見つけることが大変であることもお聞きをしております。
そこでお伺いします。広島市として,発達障害者等の言語療法,失語症及び構音障害等の治療を行う言語療法リハビリの診療体制を早期に確立させるべきであると考えますが,いかがでしょうか。
また,このような診療体制が確立するまでは,安佐市民病院で言語療法リハビリを継続していただきたいとともに,できる限り専属の先生を見つけて,より一層のサービスの向上に努めてほしいと思いますが,いかがでしょうか。
最後に,多くの患者さんに高い評価を受けている安佐市民病院の言語療法リハビリですので,先生方や言語聴覚士の方がお互いの立場を尊重しながら楽しく仕事を進められるよう念願して,この質問を終わります。
次に,広島豊平線等の道路の拡幅,歩道の設置についてです。
8月22日の中国新聞に,全国過疎指定797市町村,2015年時点,のうち,11.7%の93市町村は2010年から2015年までの5カ年で転入者が転出者を上回る社会増を達成したことが報じられていました。広島県では,大崎上島町が6.2%増で全国では9位,広島市に隣接する北広島町や東広島市も0.9%増など,これまでの取り組みの成果があらわれてきたようです。
広島市は過疎指定市町村ではありませんが,消滅可能性都市と位置づけられている安佐北区の人口減少は他区を引き離し大きく進んでいます。安佐北区の次に人口減少が多い東区がこの5年間で約1,500人減少したのに対し,安佐北区は6,000人弱の人口減少となり,さらに減少率が拡大しています。
これまでも公共交通のあり方や小さな拠点づくりに対する補助制度の充実などを訴えてまいりましたが,これまで御紹介してきた旧飯室駅の修繕などには条件が整わず使えない制度設計となってしまい,過疎地対策を本気で考えてもらっているのだろうかと疑問に思います。これらの制度も条件を緩和してもっと使いやすい制度にしてほしいものです。
とはいうものの,これから安佐市民病院の移転建てかえに伴うバス路線の新設や道路インフラの整備が進んでいきますので,これからに期待をするところです。
このような状況の中で,安佐町の道路整備についてお伺いします。
まず最初に,広島豊平線の道路整備についてお伺いします。
先ほども述べましたように,安佐市民病院の移転や玖谷の最終処分場の設置に伴い,安佐地区と可部地区を結ぶ区間のインフラ整備にも力を入れていただいており,大変感謝しております。
しかしながら,安佐地区の主要道路となる広島豊平線は,センターラインの引けない狭隘な部分も多く残っており,大型トラックなどの離合が非常に難しいとか,歩道が整備できないため,歩行者の安全が守られていない箇所が多くあります。
このような中,地元の強い要望により,来年度に向けて箕越地区の拡幅整備が実施される予定になっており,地元の皆さんも早期の完成を望まれているところです。また,安佐南区境から幸の神バス停間についても,かねてより用地を取得するなど,拡幅事業が進められており,これも早期の完成が望まれています。
ところで,最近私のところに寄せられる御要望で次のようなものがあります。
久地南学区の範囲になると思いますが,幸の神バス停からくすの木台団地の北側のくすの木台入り口交差点に至る道路は交通量も多く,大型車の離合が困難で,狭隘かつ急傾斜のある道路です。また,歩道も設置されてなく,大変危険な道路になっています。毎年,地元から要望書が提出されていますが,色よい回答がないことから,私のところにも御要望が寄せられているのではと思います。
次に,久地伏谷線についてです。ここについても私のところにも多くの方から要望が寄せられているとともに,自治会からも要望書が提出されております。
現在,恵下地区の最終処分場の建設に伴い,大型工事車両が通行しております。また,最終処分場が完成した際は,ごみ収集車の交通量もふえると予想されます。この久地伏谷線のくすの木台団地南側の安佐北区部分はカーブも多く狭隘な上,歩道の未整備の箇所もあります。この区間に久地南地域の遊歩道コースや幼稚園などもあり,危険な状態が続いております。そのため,道路の拡幅や歩道の早期整備の要望が出されています。
また,この県道の安佐南区側の整備は進められているのに,安佐北区に入ると整備ができてないというのはおかしいのではないかとの声もお聞きしました。
そこでお伺いします。広島豊平線の幸の神バス停からくすの木台入り口交差点までの区間,及び久地伏谷線のくすの木台団地南側の歩道の未整備区間について,今後どのように対応されようとするのか,教えてください。
次に,スポーツコーディネーターの適正配置についてお伺いします。
平成23年に策定され平成28年に改定された,広島市スポーツ振興計画というものがあります。本振興計画の冒頭で計画の趣旨の中に,今後は子供から高齢者,障害者や健常者,初心者からトップアスリートまで,全ての市民がさまざまなスポーツにかかわり,生きがいを感じることができるよう,多様化する市民のニーズを把握し,市民のスポーツ・レクリエーション活動の促進や競技力の向上,国際的・全国的なスポーツ大会等の開催・誘致などに取り組む必要があります,また,広島市の平均寿命は男女とも全国よりも長く,健康寿命は男女ともに短くなっており,結果として広島市の平均寿命と健康寿命の差は全国よりも大きくなっています,こうした状況を広く市民に周知し,市民一人一人が生涯を通じて心身ともに健康で自立した生活を送ることができるよう,スポーツ・レクリエーションに親しむことを習慣づける取り組みが必要となります,とあります。
その中で,広島市学区体育団体連合会を頂点とする各学区の体育協会の果たすべき役割はますます重要になっております。
ところで,広島市学区体育団体連合会は各区の連合会から成っています。そして,各区の下には学区体育協会が所属し,学区単位の活動に加え,区や市の活動に協力・参加しています。各区の連合会の事務局的な仕事は,スポーツセンターに配置されているスポーツコーディネーターさんと一緒に行っており,広島市のスポーツレクリエーションフェスティバルへの協力・参加,区民スポーツ大会の開催,広島市の開催する体育関係行事のお手伝いなども行っており,スポーツコーディネーターの果たすべき役割は大きくなっています。
ちなみにスポーツコーディネーターは,地域スポーツ振興担当コーディネーターというのが正式名称で,スポーツを通じて地域の活性化を図るため,スポーツセンターを拠点に事業の企画立案,地域に出向いてのスポーツ指導や地域イベントの開催支援に取り組んでいる広島市スポーツ協会の職員と定義されています。
私の住む安佐北区でも,安佐北スポーツセンターに2人のスポーツコーディネーターの方が体協のお世話をされています。私は,学区体協の会長と区連合会の副会長をさせていただいているので,その観点から見ると,先ほど御説明した役割のほか,会議の資料づくり,会議や大会への案内の作成・送付,会議の出欠の確認,会議欠席者への資料の送付,会議の進行や議事の説明,各体協からの問い合わせへの対応,期限までに返事がない組織への確認連絡,懇親会のお世話など,さまざまにされております。このようにスポーツコーディネーターは地域と密接にかかわっていただいて,本来の業務以外にも多くの雑用もこなしていただいています。
ところで,各区には2名のスポーツコーディネーターが一律に配属されています。しかしながら,区によっては9学区の体協から成る組織や,安佐北区や安佐南区のように26学区の体協から成る組織もあります。このように下部組織の多少にかかわらずスポーツコーディネーターの配置が一律というのは矛盾があると思います。私が所属している安佐北区では,各区共通の行事のほかに安佐北ふれあいマラソン大会や,広島市主催の可部連山トレイルランへの役員派遣など,さまざまな行事への対応に活躍されており,学区の数が多い分,業務量も当然ふえています。
このような状況を考えると,スポーツセンターに配置しているコーディネーターの人数は各区一律2名ではなく,それぞれの区にある学区体協の数に応じた適正な人数にすべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。
最後に,ヘルプマークの普及促進についてです。
都議会公明党の提案で東京都が統一した形式を定めたヘルプカードは,障害者や妊婦など,困った場面で周囲の手助けを必要とする人が携帯し,外出時や災害時などに緊急連絡先や必要な支援内容を伝えるのに役立ち,その反響が全国に広がり,ヘルプカードを作成する自治体が各地に拡大しています。
広島県でも障害のある方を支える,あいサポート運動の取り組みとして,今月8日からヘルプマーク,ヘルプカードの無償配布が開始されました。当初,広島県は購入あっせんだけで,費用は自己負担の方針でしたが,関係団体や県議会からの強い要請を受け,他の自治体と同様に無償配布に方針転換しました。必要な方に円滑に配布されるようにしていただくことはもとより,市民がヘルプマークを見かけた際は,障害のある方が必要としている支援を行うことができるようにしなければ全く意味がありません。
そこでお伺いします。8日から既に配布されているわけですが,本市では広島県,障害者団体などと連携して普及促進に取り組むとしていますが,利用者への円滑な配布と市民への具体的な普及促進をどうされるのか,お答えください。
以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○永田雅紀 議長 市長。
〔
松井一實市長登壇〕
◎松井一實 市長 西田議員からの,広告つき観光サインの導入についての御質問がございました。本市の観光サインの基本的な考え方について,私からお答えをいたします。
本市は広島という世界的な知名度を生かしつつ,豊かな自然やまちの歴史・文化,なりわいを今に伝える多様な資源をより多くの来広者の方々に満喫してもらい,広島ならではのおもてなしを至るところで感じてもらえるような誘客に努めてまいりました。
その結果,昨年の入り込み観光客数は,6年連続で過去最高を更新する1261万人となり,とりわけ外国人観光客数は2年連続して100万人の大台を突破しております。
こうした中,本市を訪れた観光客に,また来たいと思っていただくためには,広島に来てよかったと満足していただけるような受け入れ環境づくりを進める必要があると考えています。
その基盤となる取り組みの一つに観光サインの整備がありますけれども,観光客がさまざまな情報を把握することができる観光サインについては,機能面やデザイン面で日進月歩の進化をしておりまして,例えばユニバーサルデザインの観点から,多言語表記やピクトグラムの導入も着実に進んでいるといった状況があります。
また,議員御提案の広告つき観光サインは,設置費や維持管理費を広告収入により事業者が負担することから,地図情報の内容を短期間で更新することができるなど,観光客へのサービス向上を図る上で非常に有効な手段であると考えられます。
このような動きを踏まえながら,本市としては今後さらなる誘客を図るために引き続き庁内の関係部局が一丸となって取り組みを進め,2020年には広告つきの観光サインを本格的に実施できるように,力を尽くしてまいりたいと考えます。
その他の御質問については,関係局長から答弁いたします。
○永田雅紀 議長
都市整備局長。
◎山地正宏
都市整備局長 広告つき観光サインの導入について,現在,本市では,広告部分の面積が2平方メートル程度の広告つき観光サインが設置できないエリアがあると聞いており,そのようなエリアでも広告部分の面積を2平方メートル程度にすることは可能かというお尋ねにお答えいたします。
本市では,屋外広告物条例及び広島市景観計画に基づき,平和記念公園や平和大通りの区域内,あるいは原爆ドーム及び平和記念公園周辺地区や広島城・中央公園地区などにおける第三者の商業広告を禁止,または制限しているところです。
こうした禁止または制限は景観等に配慮したものですが,議員の御指摘につきましては,社会実験や市民アンケート,広島市景観審議会での審議といった手順を経ることにより設置することが可能となるものでございまして,議員御提案の広告つき観光サインの導入とあわせて検討を進めてまいります。
以上でございます。
○永田雅紀 議長 市民局長。
◎谷本睦志 市民局長 2020年に向けた核兵器廃絶への具体的な取り組みについて,国連軍縮会議と賢人会議に期待することについてです。
国連において
核兵器禁止条約が採択されたことし,
被爆地広島で国連軍縮会議を開催し,核保有国や条約推進国を含む幅広い国の政府高官,軍縮問題の有識者等がさまざまな立場から核軍縮・不拡散について議論を行うことは大変有意義であると考えています。それは,この機会に核兵器のない世界の実現に向けた各国政府の核軍縮・不拡散への取り組みを前進させるための有意義な知見や提案を共有,発信することが各国間の信頼醸成に寄与するとともに,同条約の締結促進と実効性の向上に資するものになることが期待できるからです。
また,迎える平和の観点から,会議プログラムには原爆死没者慰霊碑の参拝,献花や,平和記念資料館の見学,被爆体験証言の聴講を組み込む予定としています。会議参加者には,広島で被爆の実相に触れ,平和への思いを共有し,核兵器廃絶に向けて取り組む決意を新たにしていただくことを期待します。
次に,外務省が開催する賢人会議は,さまざまなアプローチを有する国々の信頼関係を再構築し,実践的な核軍縮措置を建設的に議論していくため,核軍縮に知見を有する核兵器国と非核兵器国,双方の有識者を日本に招いて,核軍縮の実質的な進展に資する提言を得るものであると伺っております。
核兵器禁止条約の採択を受けての
被爆地広島での第1回会合であることから,まずは核保有国,非核保有国の有識者から実践的な核軍縮の進展に資する有意義な提言が行われ,さらにその次のステップとなる核兵器禁止に向けての議論も展開され,意義のある提言があることを期待しています。
なお,被爆の実相に触れる機会を設けるようお願いしているところです。
次に,平和首長会議行動計画について,2020年までの重点取り組み事項の取り組みについてです。
ことし8月に長崎市で開催された第9回平和首長会議総会では,2020年に向け,世界恒久平和の実現を目指して着実に歩みを進めていくため,これまでの取り組みに加え新たに重点取り組み事項を定めた平和首長会議行動計画を策定しました。
行動計画では,核兵器のない世界の実現に向け,
核兵器禁止条約の早期締結の要請を重点取り組み事項として掲げ,被爆者の核兵器廃絶への切実な思いが広く共有され,核保有国やその同盟国を含む全ての国による
核兵器禁止条約締結が促進されるよう,加盟都市や市民社会と協働しながら国連,各国政府へ要請していくこととしています。
また,核兵器のない世界の実現に向けては,国際世論の醸成・拡大が不可欠であることから,重点取り組み事項として,次代を担う若い世代の意識啓発を目指す,ウエブサイトなどを活用した平和教育の実施や,広島,長崎に受け入れる青少年「平和と交流」支援事業等の充実を掲げ,今後の平和活動を担っていく青少年の育成を推進していくことにしています。
今後,2020年に向けて平和首長会議のネットワークを最大限に活用し,加盟都市と力を合わせ,行動計画に盛り込んださまざまな取り組みを着実に推進していきたいと考えております。
以上です。
○永田雅紀 議長
健康福祉局長。
◎川添泰宏
健康福祉局長 小児・成人言語リハビリに関する2点の質問にお答え申し上げます。
まず,言語療法リハビリが安佐市民病院の役割ではないという考え方も仕方ないかもしれないが,広島市として言語療法リハビリの診療体制を早期に確立させるべきと考えるがどうかとのお尋ねでございます。
それと,診療体制が確立するまでは安佐市民病院での言語療法リハビリを継続するとともに,サービスの向上に努めてもらいたいがどうかとのお尋ねがございました。
現在,本市における言語療法リハビリは,小児については主に市内3カ所のこども療育センター,それから安佐市民病院,県立広島病院及び広島大学病院が担っております。さらに成人につきましては,主に民間病院がその役割を担っているところでございます。
移転整備後におけます安佐市民病院での言語療法リハビリのあり方につきましては,現在,市立病院機構において検討を行っているところでございます。
いずれにしましても,言語療法リハビリの実施に当たりましては,専門医等の確保が難しいといった課題がございますが,引き続き患者のニーズを踏まえながら,本市における適切な診療体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
また,市立病院機構では,安佐市民病院における言語療法リハビリを将来仮にやめる場合であっても,少なくとも新たな本市の診療体制が確立するまでは,関係機関と協議,調整を行いながら医師の確保に努めまして,引き続き同病院において発達障害に対する小児言語療法など,よりよい言語療法リハビリを実施していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○永田雅紀 議長
道路交通局長。
◎谷山勝彦
道路交通局長 広島豊平線等の道路の拡幅,歩道の設置について,2点の御質問にお答えいたします。
まず,広島豊平線の幸の神バス停からくすの木台入り口交差点の区間について,今後どのように対応するのかについてでございます。
主要地方道広島豊平線は,安佐南区と安佐北区を結ぶとともに,国道191号や国道261号を経由して広島北インターチェンジや北広島町へ連絡する重要な路線でございます。このため,現在,安佐北区内では,安佐南区境から安佐町久地の幸の神バス停までの幸の神工区と,小野原三国口バス停付近の久地箕越工区において道路拡幅及び歩道の整備に取り組んでおります。
このうち幸の神工区につきましては,延長約930メートル区間のうち,現在約740メートルの整備が完了しております。本年度は,本年4月に用地取得を完了した市道安佐北4区246号線との交差部の約30メートル区間において交差,拡幅工事を行うこととしており,残る約160メーター区間について引き続き用地取得に努め,その進捗に応じて整備を進める予定でございます。
議員御要望の幸の神バス停からくすの木台入り口交差点までの約780メートル区間につきましては,現在事業を進めております幸の神工区の完了のめどがついた段階で道路の拡幅整備等について検討を行ってまいります。
次に,久地伏谷線のくすの木台団地南側の歩道の未整備区間についてのお尋ねがございました。
主要地方道久地伏谷線は,安佐北区安佐町久地から安佐南区の戸山地区を経由して佐伯区の湯来町砂谷地区を結ぶ幹線道路でございます。地域の生活に密着した道路としての役割も担っております重要な路線でございます。
現在,安佐南区戸山地区の郷坂工区約1,500メートル区間において,道路拡幅及び歩道の整備に取り組んでおり,これまでに約690メートルの整備が完了しております。残る安佐北区境から約810メートル区間につきまして,本年度で用地取得を完了する予定でございます。今後,拡幅工事を進めてまいります。
議員御要望の安佐北区のくすの木台団地南側の歩道の未整備区間約480メートルの整備につきましては,安佐南区側の工事の完了に引き続き事業が着手できるよう,検討を行ってまいります。
以上でございます。
○永田雅紀 議長 市民局長。
◎谷本睦志 市民局長 スポーツコーディネーターの適正配置について,スポーツセンターのコーディネーターは区にある学区体協の数に応じた人数にすべきではないかとの御質問についてです。