広島市議会 > 1999-02-24 >
平成11年第 1回 2月定例会−02月24日-目次
平成11年第 1回 2月定例会-02月24日-01号

ツイート シェア
  1. 広島市議会 1999-02-24
    平成11年第 1回 2月定例会-02月24日-01号


    取得元: 広島市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-05
    平成11年第 1回 2月定例会-02月24日-01号平成11年第 1回 2月定例会        平成11年第1回広島市議会定例会会議録(第1号)              広 島 市 議 会 議 事 日 程                                 平成11年2月24日                                 午 前 10 時 開 議                  日    程  第1 会期決定について  第2 市長の施政方針に関する所信表明  第3 報告第17号 専決処分の報告について           (道路の管理瑕疵等による損害賠償額の決定)     報告第18号 専決処分の報告について           (工事請負変更契約の締結)     報告第19号 専決処分の報告について           (市営住宅に係る家賃の長期滞納者に対する家屋明渡等の訴えの提起)  第4 監査報告第1号 都市計画局及び同局に関連する各区役所の平成10年度定期監査及び行政監査     監査報告第2号 道路交通局及び同局に関連する各区役所の平成10年度定期監査及び行政監査
        監査報告第3号 水道局の平成10年度定期監査及び行政監査     監査報告第4号 環境局,下水道局,東区役所,南区役所,西区役所の平成10年度定期監査及び行政監査(工事)並びに財団法人広島都市整備公社の平成10年度出資団体監査(工事)     検査報告第1号 平成10年9月分例月出納検査     検査報告第8号 平成10年10月分例月出納検査     検査報告第15号 平成10年11月分例月出納検査     検査報告第22号 平成10年12月分例月出納検査  第5 第 1号議案 平成11年度広島市一般会計予算     第 2号議案 平成11年度広島市住宅資金貸付特別会計予算     第 3号議案 平成11年度広島市母子寡婦福祉資金貸付特別会計予算     第 4号議案 平成11年度広島市物品調達特別会計予算     第 5号議案 平成11年度広島市公債管理特別会計予算     第 6号議案 平成11年度広島市市民球場特別会計予算     第 7号議案 平成11年度広島市都市開発資金特別会計予算     第 8号議案 平成11年度広島市西風新都特別会計予算     第 9号議案 平成11年度広島市交通災害共済事業特別会計予算     第 10号議案 平成11年度広島市老人保健特別会計予算     第 11号議案 平成11年度広島市国民健康保険事業特別会計予算     第 12号議案 平成11年度広島市競輪事業特別会計予算     第 13号議案 平成11年度広島市中央卸売市場事業特別会計予算     第 14号議案 平成11年度広島市農業集落排水事業特別会計予算     第 15号議案 平成11年度広島市有料道路事業特別会計予算     第 16号議案 平成11年度広島市開発事業特別会計予算     第 17号議案 平成11年度三入財産区特別会計予算     第 18号議案 平成11年度広島市水道事業会計予算     第 19号議案 平成11年度広島市下水道事業会計予算     第 20号議案 平成11年度広島市社会保険広島市民病院事業会計予算     第 21号議案 平成11年度広島市広島市立安佐市民病院事業会計予算     第 22号議案 平成11年度広島市広島市立舟入病院事業会計予算     第 23号議案 広島市感染症診査協議会条例の制定について     第 24号議案 広島市社会福祉審議会の調査審議の特例に関する条例の制定について     第 25号議案 広島市附属機関設置条例の一部改正について     第 26号議案 広島市外部監査契約に基づく監査に関する条例の制定について     第 27号議案 広島市特別会計条例の一部改正について     第 28号議案 広島平和記念資料館条例等の一部改正について     第 29号議案 広島市農業集落排水処理施設条例の一部改正について     第 30号議案 広島市家畜繁殖障害除去診療等手数料条例の一部改正について     第 31号議案 広島市福祉地区及び福祉事務所の設置等に関する条例等の一部改正について     第 32号議案 広島市児童館条例の一部改正について     第 33号議案 広島市国民健康保険条例の一部改正について     第 34号議案 広島市環境の保全及び創造に関する基本条例の制定について     第 35号議案 広島市環境影響評価条例の制定について     第 36号議案 広島市舟入病院事業の設置等に関する条例等の一部改正について     第 37号議案 広島市舟入病院事業使用料及び手数料条例の一部改正について     第 38号議案 広島市立看護専門学校条例の一部改正について     第 39号議案 広島市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について     第 40号議案 広島市自転車等駐車場条例の一部改正について     第 41号議案 広島市市営住宅等条例の一部改正について     第 42号議案 広島市公園条例の一部改正について     第 43号議案 広島駅南口地下広場条例の制定について     第 44号議案 広島市教育センター条例の一部改正について     第 45号議案 広島市立学校条例の一部改正について     第 46号議案 広島市立中央図書館条例の一部改正について     第 47号議案 広島市国際青年会館条例の一部改正について     第 48号議案 広島市立大学条例の一部改正について     第 49号議案 広島市火災予防条例の一部改正について     第 50号議案 広島市消防団員の定員,任免,給与,服務等に関する条例の一部改正について     第 51号議案 広島市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について     第 52号議案 住居表示を実施する市街地の区域及び当該区域における住居表示の方法を定めることについて     第 53号議案 町の区域の設定等について     第 54号議案 全国自治宝くじ事務協議会規約の変更について     第 55号議案 西日本宝くじ事務協議会規約の変更について     第 56号議案 土地改良事業計画の概要を定めることについて(中吉山地区)     第 57号議案 土地改良事業計画の概要を定めることについて(鈴張南地区)     第 58号議案 広島市営土地改良事業の経費の賦課徴収について     第 59号議案 広島高速道路公社定款の変更に係る同意について     第 60号議案 契約の締結について            (鷹野橋宇品線の上部工事(その5)及び道路新設工事(その4))     第 61号議案 包括外部監査契約の締結について      (以上 平成11年度関係分)     第200号議案 平成10年度広島市一般会計補正予算(第6号)     第201号議案 平成10年度広島市公債管理特別会計補正予算(第1号)     第202号議案 平成10年度広島市都市開発資金特別会計補正予算(第1号)     第203号議案 平成10年度広島市老人保健特別会計補正予算(第1号)     第204号議案 平成10年度広島市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)     第205号議案 平成10年度広島市中央卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)     第206号議案 平成10年度広島市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)     第207号議案 平成10年度広島市開発事業特別会計補正予算(第2号)     第208号議案 平成10年度広島市水道事業会計補正予算(第3号)     第209号議案 平成10年度広島市下水道事業会計補正予算(第3号)     第210号議案 平成10年度広島市広島市立舟入病院事業会計補正予算(第1号)     第211号議案 広島市区の設置等に関する条例等の一部改正について     第212号議案 広島県と五日市町との間における漁港管理事務の事務委託に関する規約の変更の協議について     第213号議案 土地改良事業計画の変更について(飯室地区)     第214号議案 土地改良事業計画の変更について(西方寺迫地区)     第215号議案 市道の路線の廃止について     第216号議案 市道の路線の認定について     第217号議案 契約の締結について            (南吉島地先埋立工事(第2期))     第218号議案 契約の締結について            (鷹野橋宇品線の上部工事(その4)及び道路新設工事(その3))     第219号議案 専決処分の承認について            (平成10年度広島市一般会計補正予算(第5号))      (以上 平成10年度関係分)  ──────────────────────────────────────              会 議 に 付 し た 事 件 等  開会宣告(終了)  開会あいさつ(終了)  開議宣告(終了)  会議録署名者の指名(終了)  諸般の報告(終了)
     日程に入る旨の宣告(終了)  日程第1 会期決定について       (2月24日から3月18日までの23日間と決定)  日程第2 市長の施政方針に関する所信表明(質疑は後日に譲る)  日程第3 自報告第17号 専決処分の報告について              (道路の管理瑕疵等による損害賠償額の決定)       至報告第19号 専決処分の報告について              (市営住宅に係る家賃の長期滞納者に対する家屋明渡等の訴えの提起)       (終了)  日程第4 自監査報告第1号 都市計画局及び同局に関連する各区役所の平成10年度定期監査及び行政監査       至監査報告第4号 環境局,下水道局,東区役所,南区役所,西区役所の平成10年度定期監査及び行政監査(工事)並びに財団法人広島都市整備公社の平成10年度出資団体監査(工事)       検査報告第1号 平成10年9月分例月出納検査       検査報告第8号 平成10年10月分例月出納検査       検査報告第15号 平成10年11月分例月出納検査       検査報告第22号 平成10年12月分例月出納検査       (終了)  日程第5 自第 1号議案 平成11年度広島市一般会計予算       至第 61号議案 包括外部監査契約の締結について       自第200号議案 平成10年度広島市一般会計補正予算(第6号)       至第219号議案 専決処分の承認について               (平成10年度広島市一般会計補正予算(第5号))       (市長説明後,質疑は後日に譲る)  休会について(2月25日から28日までを休会と決定)  次会の開議通知(3月1日午前10時開議を宣告)  散会宣告(終了)  ──────────────────────────────────────                出席議員氏名    1番  水 野 なつ子          2番  大 原 邦 夫    3番  増 井 克 志          4番  村 上 通 明    5番  倉 本 忠 宏          6番  橋 本 昭 彦    7番  熊 本 憲 三          8番  永 田 雅 紀    9番  沖 宗 正 明          10番  木 山 徳 和    11番  大 野 芳 博          12番  若 林 新 三    13番  太 田 憲 二          14番  山 田 春 男    15番  中 森 辰 一          16番  谷 川 正 徳    17番  松 平 幹 男          18番  福 島 和 宏    19番  金 子 和 彦          20番  佐々木 壽 吉    21番  酒 入 忠 昭          22番  土 井 哲 男    23番  井 口   聰          24番  児 玉 光 禎    25番  宗 像 俊 昭          26番  碓 井 法 明    27番  田 尾 健 一          28番  上 岡   勲    29番  松 尾 好 子          30番  皆 川 恵 史    31番  中 山 忠 幸          32番  戸 田   満    33番  鶴 見 和 夫          34番  藤 田 博 之    35番  仲 津 幸 男          36番  平 野 博 昭    37番  種 清 和 夫          38番  下向井   敏    39番  伊 藤 稲 造          40番  藤 川   武    41番  月 村 俊 雄          42番  坂 根 喜三郎    43番  都志見 信 夫          44番  鈩 谷 君 子    45番  石 川 武 彦          46番  前   恵 介    47番  浅 尾 宰 正          48番  前 本 一 美    49番  木 島   丘          50番  兼 桝 栄 二    52番  村 岡 節 吾          53番  松 浦 弘 典    54番  海 徳   貢          55番  今 田   智    56番  牧 里 重 喜          59番  宮 本 正 夫    60番  瀬 川 吉 郎          61番  柳 坪   進  ──────────────────────────────────────                欠席議員氏名                   な   し  ──────────────────────────────────────          職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名  事務局長   河 野 康 文        事務局次長  原 田 尚 武  議事課長   和 田 国 雄        議事課長補佐主任事務取扱                               浜 中 典 明  議事課主査  田 村 直 樹  外関係職員  ──────────────────────────────────────             説明のため出席した者の職氏名  市長     秋 葉 忠 利        助役     上 川 孝 明  助役     荻 原 達 朗        収入役    若 狹 武 治  企画総務局長 山 田   康        企画総務局理事村 川 博 敏  財政局長   伊 藤 利 彦        市民局長   黒 川 浩 明  市民局理事  三 宅 吉 彦        社会局長   松 浦 洋 二  環境局長   池 原 資 實        経済局長   吉 中 康 麿  都市計画局長 横 山 良 三        都市整備局長 北 谷 重 幸  道路交通局長 小 田 治 義        下水道局長  田 島 孝 二  市立大学事務局長              消防局長   中 岡 隆 志         中 本 信 雄  水道局長   山 岡 俊 英        広島市民病院事務局長                               繁 野 勝 元  安佐市民病院事務部長            監査事務局長 汲 地 正 文         酒 井   健  財政課長   皆 本 也寸志        教育長    森 元 弘 志  選挙管理委員会事務局長           人事委員会事務局長         久保井 美登里               金 山 達 郎  代表監査委員 堀 部 尚 雄  ──────────────────────────────────────                 午前10時05分開会                 出席議員  54名                 欠席議員  4名 ○兼桝栄二 議長        おはようございます。出席議員54名であります。  ──────────────────────────────────────               開   会   宣   告  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        ただいまより平成11年第1回広島市議会定例会を開会いたします。  ──────────────────────────────────────               開会あいさつ  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        開会に当たりまして一言ごあいさつを申し上げます。  本年は,原爆により廃虚と化した本市を平和記念都市として建設することを目的に制定された広島平和記念都市建設法が公布されて50年という節目の年となります。
     この法律は,我が国で初めて住民投票によって制定された特別な法律であり,この特別法を復興の柱とし,市民の英知と努力,さらには国内外からの物心両面にわたる温かい援助により,本市は中四国地方の中枢都市として着実に発展を遂げてまいりました。  しかし,現在の我が国の経済は,バブル崩壊後の長い不況から,いまだ抜け切れない状況にあり,こうした中,本市においては,現下の厳しい財政状況を克服するため,全庁を挙げた抜本的な行政改革に取り組んでいるところでありますが,初心に返り,さらなる努力を行う必要があると考えております。  本定例会では,本日から平成11年度当初予算を初め,多くの議案などの審議に入るわけでありますが,慎重に審議を行い,新しい世紀に向けて健康でゆとりと生きがいのある生活を希求する市民の負託にこたえたいと念願するものであります。  会期も長期の日数を予定しておりますので,議員各位におかれましては健康に十分留意をしていただき,円滑な議会運営に御協力賜りますようお願い申し上げまして,開会のごあいさつとさせていただきます。  ──────────────────────────────────────               開   議   宣   告  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        これより本日の会議を開きます。  ──────────────────────────────────────               会 議 録 署 名 者 の 指 名  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        本日の会議録署名者として               12番 若 林 新 三 議員               45番 石 川 武 彦 議員 を御指名いたします。  ──────────────────────────────────────               諸  般  の  報  告  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        この際,諸般の報告がありますので,事務局長に朗読させます。 ◎河野康文 事務局長      (朗  読)   報告事項  1 今期定例会に市長より提出された案件は,第1号議案ないし第61号議案及び第200号議案ないし第219号議案並びに報告第17号ないし第19号の84件であります。  1 監査報告第1号ないし第4号並びに検査報告第1号,第8号,第15号及び第22号を受理いたしました。  1 受理した陳情は,お手元に配付した陳情受理報告書のとおりであります。   以上であります。  ──────────────────────────────────────               日 程 に 入 る 旨 の 宣 告  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        これより日程に入ります。  ────────────────────────────────────── △日程第1 会期決定について  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        日程第1,会期決定についてを議題といたします。  お諮りいたします。  今期定例会の会期は,本日から3月18日までの23日間にいたしたいと思いますが,これに御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○兼桝栄二 議長        異議なしと認めます。よって,会期は23日間と決定いたしました。  ────────────────────────────────────── △日程第2 市長の施政方針に関する所信表明  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        次は,日程第2,市長より施政方針に関する所信表明の申し出がありますので,これを許します。市長。                〔秋葉忠利市長登壇〕(拍手) ◎秋葉忠利 市長        平成11年(1999年)第1回広島市議会定例会の開催に当たり,議員各位に一言御挨拶申し上げます。  私は,去る1月31日に行われました市長選挙において,市民の皆様の御支持により,新たに市長に選任されました。私は,市議会との密接な連携のもと,市民の皆様の御期待に応えるため,私の人生経験のすべてを活かす所存です。特に,20年近くに及ぶ海外での生活や活動体験,9年間の国政の場での経験なども,「国際平和文化都市」実現のためのお役に立てたいと考えております。なにとぞ,議員各位の絶大なる御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。  さて,今回の定例会は,選挙後初の議会であり,諸議案の説明に先立ち,私の政治姿勢並びに市政推進についての基本的な考え方,そして主要な施策について所信を申し述べ,議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げる次第です。  まず最初に,私の政治姿勢並びに市政推進についての基本的な考え方を申し上げます。  政治は言葉です。武力や金権による支配・統治と,民主主義が根本的に違っているのがこの点です。民主的な政治が事実を基にした知的な努力を言葉という形で表現し,議論し,熟慮しつつコンセンサスを形成するからです。勿論,言葉の背後にある「真実」そして「事実」も大切です。だからこそ政治家には「言行一致」が期待されるのです。  言葉を紡ぎ,その背後にある真実を記述することで人類は科学そして技術という大きな力を手にしました。その力を有効に使うことで,人類は他の生物とは比べることのできないほどの「豊かさ」を享受してきました。今この議場で私たちの目に入るほとんどすべての物は,その恩恵が如何に多種多様かつ大量であるかの証拠に他なりません。  同時に,環境・人口・エネルギー・食糧・飢餓・戦争等,人類が解決しなくてはならない,しかし解決できるかどうかについての確信さえ持てない諸課題が今私たちの目の前に山積みされています。人類の生存そのものが危ういのだと説く識者も多くいます。何故こんな状態になってしまったのか──答はそれほど難しくはありません。これまで人類は,自然を改変し凌駕できると考え,時間・空間を含む自然を征服できると盲信し,一直線に科学技術中心・物質中心の現代文明を築いてきたからです。この現代文明の前提条件,帰結,副次的要素等々が現在の世界的危機を招いたのです。  もう一つ大切なのは,このような科学技術文明を生んだ「設計図」あるいは「青写真」が,私たち自身の頭の中にあるという点です。未来に対する「青写真」を私たち人間が頭の中に描き,その青写真に従って行動してきたからです。だとすると,これからの未来を変えるためには私たちの頭の中にある「青写真」並びにその「青写真」を描く際に使った座標軸を変えなくてはなりません。それが私たち「人間の責任」であり,なかんずく,21世紀を引き継ぐ人たちに対する私たち世代の責任です。  こうしたグローバルな課題,そして日本全体を覆っている不景気等の問題,広島市政に即して考えれば財政再建の問題に取り組み解決することで21世紀の扉を開くという重い責任を今,私たちは担っているのですが,アメリカの故ジョン・F・ケネディー大統領は,この点について次のように述べています。すなわち,どの世代の人間も「自分たちが創り出しはしなかった世界に生まれ,自分たちの責任ではなく作り出された難問を解決する運命にある」のです。  それでも,問題の深刻さに打ちひしがれ兼ねないと感ずるときにこそ,世界に希望の風を送り続けた広島の歴史を繙きたいと思います。原子爆弾によるこの世の地獄からさえ,不死鳥のように蘇った広島の辞書に,「不可能」という文字はないのです。  広島市が抱える多くの問題を解決し,希望に満ちた21世紀を創造するうえで,私は特に二つの点に留意したいと思います。その一つは,「市民の市民による市民のための広島市政」という意味での民主主義の基本原理です。話し合い熟慮し,議論を重ね説得を行う民主主義ですが,私はその根底にある「人間としての共感」を大切にしたいと考えています。21世紀に私たちがそして私たちの子供や孫たちが本当の希望を感ずることができるとすれば,その希望は,こうした人間同士の絆や共感が,あるいは全人類的な一体感が基になって初めて生まれるのだと私は信じています。そして,その希望を実現する道が政治です。  もう一点は,より具体的に,希望を実現しようとする際の手順についてです。一般論としてはまず目標を立て,その目標が実現できるかどうかの判断を事実に基づいて行い,実現の可能性が高い場合にはどのような具体策が一番望ましいかの判断を行い実行するという手順になるはずです。「市民の市民による市民のための市政」という大原則に照らして考えると,この場合の主語は「市民」になります。しかし,現実問題として,すべての市民がすべての決定に関与することは不可能であり,多くの場合,市長並びに市議会が目標を立て判断を行う主体になります。その責任が重大であることは言うまでもありませんが,そのすべての段階で,市民の意思を最大限に尊重しなくてはならないという大前提も忘れてはなりません。当然,市民の判断の基礎となる情報公開も必要になります。  情報公開が大切なのは,全市民が同じ情報を基にして考え話し合い,賢明な結論に達するという,民主主義のプロセスの基礎だからということだけではなく,情報を共有することが,人間的な共感を持つための基礎だからでもあります。そして,人間は常に歴史的共感を基に未来をつくりだしてきた存在でもあります。  今年は広島市にとって,市制施行110周年に当たり,また,原子爆弾による被爆の廃墟からの復興の礎ともなった「広島平和記念都市建設法」が施行され,50周年を迎える年です。広島市は戦後一貫して,広島平和記念都市建設法の「恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴」としての「平和都市」の建設に努力してきました。広島市が地獄の廃墟から立ち直り,平和都市としての体裁を整えられたのは,市民の英知と努力,国内外からの温かい援助のおかげでした。大変有り難いことに,現在では,人口112万人を擁する中四国地方の中枢都市として発展を続けております。私は,改めて,先人のたゆまぬ努力と労苦,国内外の多くの皆様から寄せられた数々の熱い御支援に,心からの敬意と感謝の意を表します。  そのうえで,今後,私が推進したいと考えております主要な施策の概要について,三つの柱に分けて説明したいと思います。  その第1は,緊急課題である「活力ある元気な広島の実現」です。まず広島経済の活性化に向けた新たな道筋を示し,その次の段階で,未来へ引き継ぐべき広島の社会資本の整備を進めたいと考えております。  特にここで一点強調しておきたいのは,「平和か経済か」という二者択一の考え方が間違っているということです。「平和あっての経済」であり「経済あっての平和」です。豊かな広島から発せられる平和のメッセージこそ,世界に対してより大きな説得力を持つことになるはずです。  こうした考え方に立ち,経済の活性化のためには,不況対策・雇用対策の観点から,市民や各界各層の英知を結集し,雇用の増加につながる適切な経済振興施策を早期に実施したいと考えています。とりわけ,中小企業に対する融資制度の充実を図るとともに,広島の有する機械生産技術などの蓄積を生かした新技術研究開発の支援,起業に関する相談,指導の充実,インキュベーション施設の整備の検討など,新産業育成のための環境整備と創業支援を進めます。  また,歴史的な技術基盤を持たない新産業の育成が非常に困難であることを考えると,伝統技術の応用分野を広げるという堅実な道を着実にたどるべきだと考えております。こうした新応用分野としては,平和創出産業,環境関連や福祉関連産業,デザイン産業などの都市型産業が考えられます。付加価値の高い工業の振興,魅力ある商店街の形成,中小企業対策の充実・強化,無農薬農業の推進等を含む農林水産業の振興など豊かな地域社会を支える幅広い産業の育成,振興にも力を注いでまいります。  次に,市民生活の利便性を高め,多様な交流を促進するためには,道路をはじめとする交通施設の整備が必要です。そのために,総合的なまちづくりの観点に立ち,各々の交通手段の役割分担を明確にしながら,広島高速道路をはじめとする幹線道路や市民生活に密着した生活道路の整備,利用者の立場に立った交通機関相互の連携強化や交通結節点の整備を進めるとともに,公共交通機関の利用の促進などにより,総合的な交通体系の確立を図ります。こうした考え方のもと,現在検討中の新規軌道系交通機関の整備についても,議会や市民の皆様の御意見を伺いながら,しかるべき結論を出したいと考えております。  また,広島市が中四国地方の中枢都市として,都市の活力と魅力をさらに高めていくためには,都市全体の均衡ある発展を図る多心型都市づくりを一層推進する必要があります。このため,都心については,高次都市機能の集積などによりその機能強化を図るとともに,宇品・出島地区,西部商工センター地区,広島インターチェンジ周辺地区,西風新都の整備を推進いたします。  さらに,魅力ある都市空間の創造と賑わいの創出を図るため,広島駅周辺の再開発を推進するとともに,東広島駅跡地地区,広島大学本部跡地などの大規模な低・未利用地は,市の中心部に残された貴重な空間でもあり,都市づくりの全体像を描きながら,有効に活用したいと考えています。  第2は,「人間をめぐる環境並びに人間に関わる制度の整備」です。広島の豊かな自然環境を生かし,人間と自然が共存する安全で快適な美しい都市をつくるとともに,すべての市民が健康で幸せに暮らせる社会,また,豊かな人間性をはぐくみ生きがいのある人生を送ることができる社会を築きたいと考えております。  広島市は,緑豊かな山々に抱かれ,数多くの河川を有するとともに,瀬戸内海に面する自然環境に恵まれた都市です。この恵まれた自然環境の保全に取り組むとともに,この環境を生かした美しい都市景観の形成を図ります。そのために,河岸緑地や親水護岸の整備など自然とふれあえる環境づくりを進め,川や海に対して市民が愛着を持てるような,「ひろしま」のアイデンティティーとしての水都文化の形成に取り組みます。  また,人間と自然が共存できるよう,環境ホルモンなど人間や生物にとって有害な物質の管理や禁止,大気や水等の環境保全対策,省資源・省エネルギー対策の充実を図ります。さらに,ゼロエミッション社会をめざして廃棄物の発生・排出の抑制を最優先するとともに,排出された廃棄物を再利用するために,資源化やリサイクルを促進し,適正処理を賢明に組み合わせます。なお,新しいごみの埋立地については,地元住民の方々の御理解を得ることが必要条件です。  また,下水道や公園緑地の計画的な整備を進めるとともに,土地の有効利用を促進します。さらに,デルタ市街地における都市型居住の推進など良好な住環境を確保した居住の場の整備を進めたいと考えております。  市民生活の安全性と快適性を確保するためには,まず,災害に強いまちづくりを推進するとともに,交通安全対策,防犯活動の充実を図ります。なかでも,痛ましい交通事故の発生件数と交通事故死亡者数の減少をめざした取り組みに力を注ぎます。  市民が健康で幸せに暮らせる社会を実現するため,少子・高齢化の進展など社会の変化に対応した生涯にわたる心とからだの健康づくりを推進するとともに,保健・医療・福祉が総合的に連携したサービス提供体制の確保を図ります。特別養護老人ホームなどの民間社会福祉施設の整備促進,サービスの担い手の養成・確保など総合的な保健・医療・福祉施策の充実に取り組みますが,とりわけ,平成12年(2000年)度に導入される介護保険制度を市民の視点で充実させるために計画段階からの市民参加を前提として,解決すべき課題の解消を図りつつ,多様な介護基盤の充実を図るとともに,その円滑な実施・運用に万全を期す所存です。また,高齢化が進んでいる原爆被爆者の方々に対する実態に即した援護対策の充実も図っていきたいと考えております。  少子社会に生きる子どもが幸せに健やかに成長し,子どもを持ちたい人が安心して子どもを生み育てることができる環境の整備を図り,子育てを社会全体で支援するまちづくりも推進いたします。  次に,疾病の予防を最重点課題として医療費の抑制を図ります。また,早期治療,各種サービスの充実を図るとともに,高齢者や障害者をはじめとして市民の誰もが安心して暮らし活動できるよう,公共施設等のバリアフリー化を進めます。  さらに,日常生活を送るうえで,様々な援助を必要としている方々に対する支援のため,民間団体やボランティア活動との連携のもと,互いに支え合う地域社会の形成をめざした取り組みを進めたいと考えております。  教育面では,21世紀を担う若者を育てるため,抽象的な「ゆとり」をお題目として唱えるのではなく,実際にゆとりが生じるような制度面での整備を実行します。例えば,一学級当たりの児童・生徒数を減らすことを当面の目標にいたします。また,一人ひとりの個性と能力を伸ばし,いじめや不登校の問題にも積極的に取り組みます。さらに,社会の変化に的確に対応する特色あるきめ細かな教育の推進を図ります。とりわけ,次代を担う青少年の健全育成は重要な課題であり,家庭,地域,学校など,子どもが生活する場のどこかでの「居場所」を確保するため,学校,家庭,地域社会の連携強化,教育環境,教育条件を整備・充実いたします。さらに,生きがいや様々な社会参加を求める市民の学習需要に対応した生涯学習を推進します。  同時に,市民の主体的な文化活動・創造的活動を支援し,特に若い世代の人々の創造性が生きる施策を実行することで,豊かな文化環境を創造してまいります。また,まちづくりの中で,歴史,伝統を生かすとともに,国内外の芸術家の活動環境を整備します。  次に,男女が社会のあらゆる分野に等しく参画し能力を発揮することができる環境づくりを進めるとともに,性別による偏りのない意識の醸成を図ります。市政の各段階で,女性の声が反映できるシステムが必要であり,女性の管理職の登用をより積極的に進めるとともに,助役の重責を担うことができる適任者の選考を始めます。さらに,差別のない社会を実現するため,多元的文化や多様性を受け入れる「共生の心」の醸成に取り組むとともに,人権問題の解決に向け人権教育や啓発などを推進します。  第3は,「平和をつくりだす,世界に開かれた広島の実現」です。昨年5月,インド,パキスタン両国が相次いで核実験を強行するに至り,核拡散の危険性が増大している中で,ヒロシマの責務はより一層大きくなってきております。このため,ヒロシマの世界的な知名度やこれまでの取り組みの蓄積を生かし,「平和首都機能」を創造するとともに,平和への取り組みを基軸とした世界に開かれた都市をつくりたいと考えております。  まず,ヒロシマの被爆体験を国内外の次の世代に継承するとともに,世界平和都市連帯の再点検並びに推進や国内外の都市,NGO,国際連合などとの連携により,また,昨年設立した広島平和研究所における平和に関する研究・調査の一層の充実を図り,核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現のため,広島からの具体的かつ説得力ある行動を打ち出します。特に,広島平和研究所が単に平和研究所ではなく,「広島」平和研究所である意味をより明確に示したいと考えています。そのうえで,飢餓や貧困,人口問題や人権問題,放射線被曝,環境問題など人類の生存や生活の安寧を脅かす諸問題の解決に貢献する所存です。  さらに,平和への願いを芸術文化に込めた平和文化の振興,次代を担う若い世代に対する平和教育の推進,世界の主要大学における「ヒロシマ講座」の開設支援や「私の平和宣言」の公募など,平和の創造に向けた取り組みを強化してまいります。  こうした平和への取り組みは,世界に開かれた都市づくりにつながるものであり,都市や市民のレベルにおける多様な国際交流や国際協力,国際活動をより活発に推進するとともに,世界から人が集まり交流する都市建設のための具体策を実行いたします。  以上の施策を着実に推進していくためには,現下の厳しい財政状況に鑑み,行財政改革を積極的に推進するとともに,財源の確保とその有効活用を図る必要があります。また,個々の政策の目的を明確にし,優先性や投資効果などを勘案し,事務事業の見直しを行うとともに,行政評価の手法を取り入れ,国や広島県と連携を図りながら,計画的かつ効率的な行政を推進してまいります。諸施設の建設は,景気浮揚策としての側面を考慮しますが,不必要なものは新たに造らないことを原則とし,その制限内で各種施設の整備を進めます。公共事業については,個々の事業の目的の達成に向け迅速かつ短期間での完了をめざします。さらに,地方分権の一層の推進に取り組みます。  「市民中心の市政」を推進するためには,市政情報の積極的な提供,公開を行うとともに,市民と市長そして市の職員が日常的に対話できる環境を整えてまいります。とりわけ,市民の皆様の声が私に直接届くよう,市長の「オフィス・アワー」の設定や地域におけるタウンミーティングの開催など市長と市民の間の双方向のアクセスを容易にしたいと考えております。  合併問題については,対象となる自治体との相互理解の促進と合併機運の醸成を図るなど,合併に向けた取り組みを進めていくことが必要だと考えています。  さらに,中四国地方の中枢都市として,中四国経済文化交流圏の形成や中四国地域連携軸構想の推進に取り組むとともに,住民の日常生活や経済活動の広域化の実態などを踏まえ,広島広域都市圏の形成をはじめとする広域行政を展開したいと考えております。  以上,市政を担当するに当たり所信の一端を申し述べましたが,もとより,都市づくりは,ひとり行政のみでなし得るものではなく,議会や市民,企業をはじめとする多様な主体と協働し,都市像である「国際平和文化都市」の具現化に向け各種施策の推進に誠心誠意努力したいと考えております。  私は,市政の運営に当たって,先に述べた「市民の市民による市民のための広島市政」の確立をめざし,議員各位並びに市民の皆様の声に十分耳を傾けながら,着実に,しかも,果敢にその任を果たしてゆく決意でございます。  議員各位並びに市民の皆様の一層の御支援と御協力を切にお願い申し上げます。  どうもありがとうございました。(拍手) ○兼桝栄二 議長        ただいまの所信表明に対する質疑は,後日に譲ります。  ────────────────────────────────────── △日程第3 自報告第17号 専決処分の報告について              (道路の管理瑕疵等による損害賠償額の決定)       至報告第19号 専決処分の報告について              (市営住宅に係る家賃の長期滞納者に対する家屋明渡等の訴えの提起)  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        次は,日程第3,報告第17号ないし第19号を一括上程いたします。  本件については御質疑等はございませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○兼桝栄二 議長        御発言がなければ,本件はこれをもって終わります。  ──────────────────────────────────────
    △日程第4 自監査報告第1号 都市計画局及び同局に関連する各区役所の平成10年度定期監査及び行政監査       至監査報告第4号 環境局,下水道局,東区役所,南区役所,西区役所の平成10年度定期監査及び行政監査(工事)並びに財団法人広島都市整備公社の平成10年度出資団体監査(工事)       検査報告第1号 平成10年9月分例月出納検査       検査報告第8号 平成10年10月分例月出納検査       検査報告第15号 平成10年11月分例月出納検査       検査報告第22号 平成10年12月分例月出納検査  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        次は,日程第4,監査報告第1号ないし第4号並びに検査報告第1号,第8号,第15号及び第22号を一括上程いたします。  本件について御質疑等はございませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○兼桝栄二 議長        御発言がなければ,本件はこれをもって終わります。  ────────────────────────────────────── △日程第5 自第 1号議案 平成11年度広島市一般会計予算       至第 61号議案 包括外部監査契約の締結について       自第200号議案 平成10年度広島市一般会計補正予算(第6号)       至第219号議案 専決処分の承認について               (平成10年度広島市一般会計補正予算(第5号))  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        次は,日程第5,第1号議案ないし第61号議案及び第200号議案ないし第219号議案を一括議題にいたします。  当局の説明を求めます。はい,市長。                〔秋葉忠利市長登壇〕 ◎秋葉忠利 市長        今回の定例会に提案しております平成11年(1999年)度当初予算案をはじめ関係諸議案の審議をお願いするに当たり,予算編成の基本方針並びに予算案の大要について御説明いたします。  まず,最初に,新年度予算案の提案に当たっての私の考え方について申し上げます。  ご承知のように,平成11年(1999年)度の予算編成作業は,前市長のもとに昨年秋から進められてまいりましたが,私が市長に当選して以後,新年度予算案の内容及び主要事業や懸案事業について各所管部局から説明を受けました。  本来こうした状況の下では,新規の事業や政策的な事業の計上は見送って,義務的経費や維持管理費など,政策的判断を必要としない経費を計上する「骨格予算」を組むことが一般的であります。  ところが,新年度予算案は,人件費,公債費,法定扶助費等の義務的経費及び施設の管理運営費等の経常的事業に係る経費,債務負担行為に基づく継続事業を超えて,市民生活に密着した小規模公共施設等の整備事業や政策判断を必要とする継続事業も多く含む「骨格的予算」として編成されております。  私としては,限られた時間の中で,それらすべてを掌握することはできませんが,前市長がこのような措置をとられたのは,本市が直面する様々な課題が緊急かつ重大であるという判断に立たれたものと理解した上で,今回提案させていただいたところです。  したがって,今後,新たな施策については検討の上,必要な経費については,財政的な厳しさに鑑み,一定の限界はあるものの6月以降の議会において追加提案させて頂きたいと考えておりますので,ご理解をいただきたいと思います。  それでは,予算編成の基本方針並びに予算案の大要について申し上げます。  21世紀を2年後に控えた今日,わが国は,成熟社会の時代に入っており,高度経済成長時代の延長線上で都市づくりや都市経営を展開することは困難となってきております。さらに,情報化や国際化の進展,少子・高齢社会の到来,地球規模での環境問題への対応など,我々行政を取り巻く環境は今大きく変化しつつあり,また,地方分権の推進により,地域の政策課題に対する地方自治体の役割は,今後ますます大きくなってまいります。  このような時代の要請に応え,21世紀に向けて広島の未来を切り拓き,真に豊かで質の高い市民生活を実現していくためには,新たな時代の潮流を行政が敏感に感じ取り,市民の市民による市民のための都市づくりを進めていくことが大切であり,こうした仕組みづくりが求められております。  一方,こうした社会の転換期の中,わが国の経済は,金融機関の経営に対する信頼の低下,企業収益の悪化による雇用不安,さらにはそれらの影響による社会に対する先行き不安などが重なって,家計や企業のマインドが冷え込み,消費,設備投資,住宅投資といった最終需要が減少するなど,戦後始まって以来の極めて厳しい状況に直面しております。  このため,政府においては,平成11年(1999年)度にプラス成長へ転換を図るべく,昨年来,2度にもわたる経済対策を実施したところでありますが,未だその効果ははっきりとは感じられず,景気の先行きに対する不透明感は依然として強いものがあります。  さらに,このような長引く不況を背景に,地方財政も税収が大幅に落ち込む一方,多額の公債残高を抱えるなど,大変厳しい局面に立たされております。  新年度の当初予算については,骨格的予算ではありますが,21世紀を迎えるための新たな都市づくりのスタートの年として,大変厳しい財政状況の中でも広島市基本構想に掲げられた (1) 平和をつくりだす,世界に開かれた都市づくり (2) 環境と共生する都市の創造 (3) 安全で,快適な美しい都市の形成 (4) 健康で,幸せに暮らせる社会の形成 (5) 豊かな人間性をはぐくみ,人が輝く社会の形成 (6) 活力ある広島経済の創造 (7) 多様な活動と交流を支える活力ある都市の創造 の7つの柱を中心に,生活道路,公民館,児童館,集会所等市民に身近な公共施設の整備や緊急の課題となっているごみの減量化や処理体制の整備にも配慮し,さらには,本市に対し求められている様々な分野での市民サービスの充実にも意を用いたところです。  以上申し上げたことを基本に,予算編成に取り組んできたところですが,本市の財政状況は,市税の伸び率がマイナス6.4%と平成6年(1994年)度のマイナス6.2%を上回る戦後最大のマイナスとなり,その影響で財政調整基金等をすべて取り崩さなければ予算が編成できないという極めて厳しい状況が続いております。新年度の予算編成に当たっては,こうした財政状況を踏まえ,経常的経費のさらなる削減や内部管理経費を含む事務事業の見直しなどにも十分意を用い,これまでにも増して,限られた財源の重点的・効率的な配分に努めたところです。  以下,主要な施策について御説明いたします。  第1は,「平和をつくりだす,世界に開かれた都市づくり」についてです。 (1) 昨年は,核兵器の問題に関して,世界が大きく揺れ動きました。5月に,インド,パキスタンが相次いで核実験を強行し,これにより核拡散防止体制は崩壊の危機に直面しました。両国の核実験の背景には,核保有国が,核拡散防止条約(NPT)で約束した核軍縮に誠実に取り組んでいないという事実がありましたが,米国,ロシアはそれを省みることなく,臨界前核実験を繰り返すなど,核兵器維持の姿勢を明確にしております。  こうした核大国の姿勢が,核保有国に対する不信を一層増大させ,新たな核拡散の動きを招くことが心配されております。  こうした状況の中で,本市としても,核兵器のない世界を実現していくために,これまで行ってきた草の根交流や原爆展の開催,世界平和都市連帯の推進などに引き続き取り組むとともに,世界の都市やNGOなどとの連携を深めながら,市民と協働して機運の盛り上げを図り,核兵器廃絶の世論を高めることで,核保有国の政策を変えさせていく努力を粘り強く続けて,世界平和の創造に貢献してまいりたいと考えております。   ① このため,国際的な平和の取り組みとして,世界最初の国際平和会議から100周年にあたることを記念して,オランダ・ハーグ市で開催されるNGOの世界的な大会「ハーグ平和アピール1999」に出席するとともに,核兵器の廃絶に向けたシンポジウムを開催いたします。  さらに,長崎市と共同し,海外3都市で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催し,原爆被害の実相の普及と核兵器廃絶に向けての国際世論の醸成に努めてまいります。   ② また,昨年4月に開設した広島平和研究所においては,引き続き「核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」に重点をおいて取り組み,本年夏頃までには国内外の政策担当者にも影響を持ちうる具体的かつ説得力ある提言を含む報告書を取りまとめたいと考えております。   ③ 被爆後半世紀以上が経過し,被爆者の高齢化が進む中で,被爆体験の風化を心配する声も多く,被爆体験の継承を図っていくことがより一層求められております。  このため,被爆の実相を伝えていくボランティアの活動を中心に,市民参加による被爆体験の継承の推進を図るとともに,民有の被爆建物等の保存工事に対し助成を行うなど,被爆建物等の保存・継承に努めていきたいと考えております。  また,平和記念資料館においては,引き続き,展示資料等の調査,分析や学術的研究を行いながら,展示内容の充実に努めてまいります。  さらに,今年は,平和記念都市建設法制定から50周年の節目の年にあたることから,この法律に掲げられている「恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として,広島市を平和記念都市として建設する」という理念を,次の新しい時代に継承するために,広島市の戦後復興をテーマとした企画展や都市復興関連のパネル展,さらには,市民参加型のシンポジウムなどを開催いたします。  (2) 次は,国際交流の推進についてです。   ① 国際交流の推進については,姉妹都市提携40周年を迎えるホノルル市との間で,記念事業として相互に代表団を派遣するとともに,同市において広島紹介展を開催するほか,市民訪問団の派遣を行います。  また,昨年,姉妹都市提携を行ったモントリオール市との間では,庭園交流を引き続き進めるほか,新たにバイオ産業関連企業を中心とする商談ミッションの派遣・受入れや,提携記念事業として「カナダの自然と昆虫展」を開催いたします。  この他,アジア競技大会開催都市間の友好を深めるため,バンコク市で開催されるASIAD開催都市ユースキャンプに参加するほか,引き続き,ハノーバー市,重慶市及び大邱広域市等と経済,文化など幅広い分野において多様な交流を推進いたします。  また,本市と中国との幅広い交流の促進を図るとともに,中四国地方における本市の中枢性,拠点性のより一層の向上を図るため,県,商工会議所等と共同で中国総領事館の本市への誘致に向けた活動などを進めてまいります。  さらに,広島で学ぶ留学生を支援するため,住居や市民との交流スペースを備えた留学生会館の建設工事に着手するとともに,国際的人権問題に関する普及啓発や学校と公民館が連携した国際理解・交流事業を引き続き実施いたします。   ② 国際協力の推進については,インド及びパキスタンの各1都市から,都市計画・環境保全に関する研修員を受け入れるなど,アジアの諸都市が抱える都市問題の解決に向けた「ひろしま国際協力事業」を推進するほか,重慶市と工業技術交流を進めるため,視察団の受入れを行います。  また,引き続き,県と共同で,放射線被曝者医療の国際協力事業を実施するとともに,在北米被爆者の健診事業や在北米・在南米被爆者の渡日治療に対し助成を行います。  (3) 次は,メッセ・コンベンションシティづくりの推進についてです。  国際会議や見本市等が常時開催され,国内外から人・もの・情報が集まり,交流するメッセ・コンベンションシティづくりを推進するため,出島沖埋立地に建設するメッセ・コンベンション基本施設について,実施計画を引き続き行うとともに,財団法人広島コンベンションビューローによる国内外コンベンションの誘致・支援活動を積極的に展開してまいります。   第2は,「環境と共生する都市の創造」についてです。  (1) まず,豊かな自然環境の保全と水や緑とふれあえる環境の整備については,市民が憩える魅力ある水辺環境を創造するため,河岸緑地の整備や瀬野川等の河川環境整備を進めるとともに,京橋・猿猴地区を対象とした「水の都モデル整備事業」を推進するなど,川と市街地が一体となった街づくりに取り組んでまいります。  (2) 次に,環境にやさしい社会の実現についてです。  環境共生都市の実現に向け,「広島市環境の保全及び創造に関する基本条例」を本市の環境行政の基本とするとともに,「環境影響評価条例」に基づき,自然環境や生態系に配慮した開発を誘導し,環境への負荷の低減を図ってまいります。  また,環境保全対策の推進については,昨年の10月に取りまとめた「広島市役所環境保全率先行動計画」に基づき,公用車への低公害車の計画的導入などを推進するとともに,ダイオキシン対策についても,大気中の濃度測定などを継続して行うなど,大気汚染の防止に努めてまいります。  さらに,「太田川流域振興交流会議」を通じ,流域の市町村と共同で水質保全や自然環境保全についての各種事業に取り組むなど,水質汚濁の防止を図ってまいります。  また,市民の環境保全意識の高揚を図るため,引き続き「地球ウォッチングクラブ」の育成指導など市民の活動の支援を行います。  (3) 次に,廃棄物の減量とリサイクル,適正処理の推進についてです。   ① ごみの減量とリサイクルの推進については,本年4月から稼働する剪定枝リサイクル施設において,公園や街路,家庭などから排出される剪定枝のたい肥化事業を開始するとともに,事業系紙ごみのリサイクルを推進し,ごみの減量化に努めてまいります。  また,容器包装リサイクル法に沿って,引き続き佐伯区をモデル地区としてペットボトルの分別収集を行い,再商品化を推進いたします。  さらに,ごみのない清潔で快適なまちを目指して,「きれいなひろしま・まちづくり」を引き続き推進してまいります。   ② ごみの処理体制の整備については,廃棄物の安定的かつ適正な処理のため,中工場の建替用地の埋立を進めるとともに,新たに焼却炉設備工事に着手し,また,新規ごみ埋立地につきましても,地元関係者の御理解と御協力を得ながら,事業化に向け全力を上げて取り組んでまいります。   ③ 産業廃棄物対策の推進については,社会情勢の変化に適応した産業廃棄物の適正処理を確保するため,「産業廃棄物処理指導計画」の改定に向け,産業廃棄物実態調査を行います。   第3は,「安全で,快適な美しい都市の形成」についてです。  (1) 災害に強いまちづくりの推進については,昨年3月に策定した「災害に強いまちづくりプラン」に基づき各種の事業に取り組んでまいります。  まず,災害に強い市民活動の推進については,市民が災害時に実践的な活動ができるよう,初期消火活動や救助・救出活動が実際に体験できる訓練を引き続き実施いたします。  災害に強い組織体制の整備については,西消防署の改築,地震情報ネットワークシステムの構築や防災行政無線の再整備を進めるとともに,毛布や非常食等の生活必需品の備蓄,飲料水兼用型耐震性防火水槽の整備などに計画的に取り組んでまいります。  災害に強い都市構造の形成については,引き続き,消防施設,主要な橋梁や水道施設の耐震化などを進めてまいります。  (2) 次は,日常生活の安全の確保についてです。  交通安全対策については,近年の高齢者や若年者の交通事故の多発状況を踏まえ,引き続き,高齢者の運転適性等の巡回診断やガソリンスタンドを活用した啓発事業を実施するとともに,交通マナーアップの市民総ぐるみ運動や違法駐車防止の指導・啓発活動を展開し,交通事故死亡者の半減を目指してまいります。  (3) 次は,整った市街地の形成についてです。   ① 宇品地区の再整備については,地区内に整備される公的住宅や街路について,一体的で良好な街並み景観の誘導を図ります。   ② 段原地区再開発については,東部地区において,事業用地の買収を行うとともに,住民の理解を得ながら,仮換地指定に向けて準備を進めてまいります。   ③ 向洋駅周辺青崎土地区画整理については,事業着手に向けて,事業計画決定等の手続きを進めることとしております。   ④ そのほか,都市景観マスタープランを策定し,景観形成施策の体系化を図るなど,都市の風格を高めるような個性のある美しい都市景観の創造に取り組んでまいります。  (4) 次は,快適な生活環境の整備についてです。   ① 市営住宅の建替については,引き続き,舟入,矢賀及び仁保地区において工事を進めるとともに,宇品地区においても,広島南道路整備に伴う移転者用の賃貸住宅等の建設を進めることとしております。  また,現在,無償の駐車スペースとなっている既設住宅の共用空地について,負担の公平化の観点から,有料の附設駐車場として順次整備してまいります。   ② 公園緑地については,第3次緑化運動を推進するため,街角花壇設置事業や太田川緑地の花壇づくりなど,市民参加による緑化運動を引き続き実施するとともに,近隣公園,河岸緑地などの整備を進めるほか,安佐動物公園において,こども動物園の改築工事を進めてまいります。   ③ 上水道については,将来の安定給水を図るための水資源の確保,未給水地区の解消,安全でおいしい水の供給に引き続き努めてまいります。   ④ 下水道については,温品,福田,祇園,古市,安,可部,亀山,矢野,中野,中野東及び五日市地区等での整備を推進し,新年度末の普及率を85.7%に引き上げることとしております。  (5) 次は,都市内交通体系の整備についてです。   ① 総合的な都市交通対策の展開については,時差通勤通学の推進,パーク・アンド・ライドシステムの導入などに引き続き取り組んでまいります。   ② 主要幹線道路の整備については,鷹野橋宇品線,駅前吉島線,中広宇品線,霞庚午線など市中心部の骨格となる主要路線や駅前大橋などについて,引き続き事業を推進してまいります。また,鈴が峰中央,向ケ丘団地入口,藤垂園等の交差点改良など短期的な渋滞対策や生活道路の整備にも積極的に取り組むこととしております。
     さらに,都市景観の向上と都市の防災機能の強化を図るための電線類地中化事業については,紙屋町周辺や舟入通り,中央通りなどの整備を引き続き進めてまいります。   ③ 自転車等駐車対策については,東新天地広場地下及び広島駅北口第四駐輪場の整備を行うとともに,安芸中野駅第一駐輪場の改修などを行います。   第4は,「健康で,幸せに暮らせる社会の形成」についてです。  (1) まず,保健・医療・福祉サービスの総合的な提供についてです。   ① 保健・医療・福祉サービスの総合的な提供体制の整備については,地域福祉センター・保健センター・福祉事務所の一体的整備を計画的に進めており,昨年4月に開設した西区に引き続き,新年度には安佐北区に開設するとともに,南区,安芸区の建設工事を引き続き進めてまいります。   ② また,本市の保健・医療・福祉サービスの総合的な提供体制の整備に重要な役割を果たしている広島市連合地区地域保健対策協議会の事業に対し,引き続き助成を行います。  (2) 次は,豊かな高齢社会の形成についてです。   ① 介護保険制度への対応については,本年10月からの要介護認定に向け,迅速,公平な審査判定が行える体制づくりに努めるとともに,介護保険制度導入の精神を十分生かして,介護保険事業計画を市民とともに策定するなど,制度の円滑な実施に向けて万全の体制で取り組んでまいります。   ② 寝たきりなどにより援護が必要な高齢者に対する施策については,24時間巡回型訪問介護や配食サービスの全区での実施,訪問介護員の増員など,在宅福祉サービスを一層充実いたします。また,施設福祉についても,民間が行う特別養護老人ホーム等の整備に対し助成するなど,介護保険制度導入に向けての基盤整備を推進してまいります。   ③ 高齢者の社会参加の促進と生きがいの創造については,平成13年(2001年)度に本市を中心に開催される「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」の準備を県と共同で進めるとともに,新年度には,大会実行委員会を設立いたします。   ④ また,市民の誰もが活動しやすく,安全で快適に生活できる都市環境を整備するため,「福祉のまちづくり環境整備事業」を引き続き推進いたします。  (3) 次は,少子社会への対応についてです。  少子化が進行する中で,多様化する保育需要に対応するため,延長保育,一時的保育の拡充を図るとともに,病気回復期等にある乳幼児の一時預り事業に対する助成を引き続き行ってまいります。  また,保健センター,保育園等との連携を図りながら育児相談や育児サークルの支援等を行う地域子育て支援センターを新年度は安佐北区に開設し,幅広く子育てを支援いたします。  (4) 次は,健康づくりの推進についてです。   ① 健康づくり活動の充実については,かかりつけ歯科医機能のひとつである訪問口腔ケアを推進するとともに,財団法人広島原爆障害対策協議会が取り組む糖尿病予防対策事業に対する助成やC型肝炎ウイルスの検査を行うなど,引き続き市民の健康の維持・増進に努めてまいります。   ② 医療供給体制の整備については,本市の二次救急を担っている病院群輪番制病院の設備整備に対し,関係町とともに助成を行います。   ③ 衛生的な生活環境の確保については,食中毒の危機管理を強化するため,疫学的解析を迅速に行うための食中毒調査集計システムを導入するとともに,食品製造施設等を対象に,総合的な衛生管理システムの導入を促進するほか,市民の健康を支える快適な住居環境を確保するため,「快適居住環境指針」の市民への普及啓発を行います。  (5) 次は,原爆被爆者対策の充実についてです。  原爆被爆者援護対策については,国の単価改定に伴い,被爆者健康管理手当をはじめとする各種手当の支給額を引き上げるとともに,本市独自の措置として,被爆者介護手当付加金等の支給額を引き上げることとしております。  また,拡充整備が完了し,本年4月に全館オープンする神田山荘においては,被爆者の健康保持や生きがいづくりに寄与するため,クアハウスを活用した健康増進教室を開催いたします。  (6) 次は,市民の福祉の推進についてです。   ① 地域福祉の推進については,広島市社会福祉協議会において,会食等を通じた地域の要援護者とのふれあい事業や福祉センター等を利用した軽度の痴呆性老人の託老事業などを拡充することとしており,本市としてもこれらの事業に対し助成を行います。   ② 心身障害者の福祉については,24時間巡回型訪問介護の全区での実施,訪問介護員の増員や新たに「障害者110番」運営事業の実施など,在宅福祉の充実を図るとともに,東部障害者デイサービスセンターの建設工事を引き続き進めるほか,民間が行う知的障害者更生施設,重症心身障害児施設の整備に対し助成するなど,施設福祉を充実いたします。  また,障害者の社会参加活動を促進するため,障害者スポーツの一層の振興など,障害者の社会参加を促進いたします。  さらに,広島地域障害者雇用支援センターの整備に対し助成するなど,障害者雇用の支援に努めてまいります。   ③ 精神障害者の福祉については,精神保健福祉相談員の資格取得のための講習会を開催するほか,社会復帰指導のため,パソコンの導入など,精神障害者の自立や社会復帰を促進してまいります。   第5は,「豊かな人間性をはぐくみ,人が輝く社会の形成」についてです。  (1) まず,学校教育の充実と生涯学習の推進については,心の豊かさや生きがいづくりなど,多様化する市民のニーズに応えられる環境づくりの一環として,学習機会の確保や学習情報を提供することが必要であると考えております。   ① 学校教育の充実については,今日的な教育課題に対応するため,昨年度から実施している「特色ある学校づくり」の対象校を拡大し,「横断的・総合的学習」,「地域に開かれた幼稚園づくり」などについて研究・実践するほか,中学校の運動部活動の望ましい在り方などについて研究を行います。  また,情報教育の推進のため,昨年度に着手した小・中学校への授業用コンピュータの導入については,新年度で全小・中学校に整備を完了するとともに,高等学校については,魅力ある高校づくりの一環として,基町高等学校に創造表現コースを設置し,引き続き校舎の改築を行うとともに,安佐北高等学校に国際情報コースを設置いたします。  さらに,古田小学校の過密解消を図るため,平成13年(2001年)4月を目途に新たに小学校を分離開校するための設計等に着手するほか,小・中・高等学校等における教育環境の整備を進めてまいります。  私学助成については,学校教育における私学の役割の重要性を踏まえ,私立の幼稚園,中学校及び高等学校に対する助成を充実いたします。  高次教育機能の充実・強化については,広島市立大学において,教育研究機能を一層強化するため,平成12年(2000年)度の大学院博士課程の開設に向けて諸準備を進めるとともに,引き続き情報科学部棟の増築工事を行います。   ② 生涯学習の推進については,県と共同で,広島市をメイン会場とする「第11回全国生涯学習フェスティバル」(まなびピア広島'99)を本年10月に開催するとともに,公民館等においてまちづくりにつながる各種事業を実施いたします。  また,公民館の建設については,本年12月の開館に向けて可部公民館の工事を進めるとともに,早稲田,阿戸,宇品,三篠,観音の各中学校区の公民館の新築及び改築のための設計等を行います。  さらに,安芸区図書館の建設を進めるとともに,本年5月には,まんが図書館あさ閲覧室を開設いたします。  (2) 次は,活力ある青少年の育成・支援についてです。  いじめ,不登校問題をはじめとして,非行の凶悪化・低年齢化など,深刻化する青少年問題に対応するためには,家庭・学校・地域社会が三位一体となって,教育機能の向上と連携の強化を図りながら,総合的な相談指導体制を確立していくことが急務となっております。  このため,新年度においては,組織の再編成と併せて,家庭用教育冊子や相談指導マニュアルの作成・配布,「こども110番の家」の設置者に対する傷害保険制度の導入を新たに実施するほか,心理療法士などの専門家による相談事業や,地域の人材を活用した「ふれあいひろば推進事業」の拡充を図るとともに,引き続き,市内3か所のふれあい教室の相談指導,スクールカウンセラーによる調査・研究,市内5か所の公民館での教育相談,中学校区単位での「ふれあい活動推進事業」などに取り組んでまいります。  (3) 次に,男女共同参画社会の形成についてです。  男女が社会のあらゆる分野に等しく参画し,能力が発揮できる環境づくりを進めるとともに,性別による偏りのない意識の醸成を図るため,男女共同参画社会づくりの啓発や女性の雇用促進を図るためのセミナーを開催するとともに,女性の視点からの施策提案を市政に反映させるため「まちづくり女性ワークショップ」を実施します。  また,新たに,平成12年(2000年)6月に開催される第5回世界女性会議に向けた取り組みを行うほか,家庭における男女平等教育を推進するため,児童・生徒の保護者に対し,広報紙により啓発を行うとともに,男女共同参画の視点に立った表現のあり方に関する冊子を企業向けに作成いたします。  (4) 次に,豊かな文化環境の創造についてです。   ① 文化・芸術の振興については,音楽芸術の振興と平和文化の普及を目的に,ユネスコと共催して「世界音楽祭“オーガスト・イン・ヒロシマ'99”」を本年8月に開催するほか,他都市との共同制作・公演を行う「新オペラルネッサンス」や,市の文化施設が連携して統一のテーマで企画展等を行う「文化施設ジョイント事業」などを実施することとしております。また,平成12年(2000年)度に開催予定の「第15回国民文化祭ひろしま」の開催準備を引き続き進めてまいります。   ② 文化財の保存・活用については,中小田古墳群の用地取得に取りかかるほか,旧陸軍糧秣支廠建物などの保存修理を行うとともに,市域の伝統文化を21世紀へ継承するため,引き続き映像による記録・保存等を行います。  (5) 次は,スポーツ・レクリエーション活動の振興についてです。   ① スポーツ等の振興については,引き続き,市民スポーツ・レクリエーションフェスティバルを開催するとともに,アジア競技大会を記念して本市で継続的に開催されている国際スポーツ大会等に助成することとしております。また,スポーツを通じた国際交流を推進するため,モントリオール市へスポーツ交流団の派遣を行います。   ② スポーツ・レクリエーション施設の充実については,白木町に計画しております旭山運動広場の地質調査等を行うほか,引き続き学校の体育施設開放のための整備などを進めてまいります。  (6) 次に,コミュニティづくりの推進についてです。  コミュニティづくりの推進については,平成12年(2000年)度末の開館に向けて安芸区民文化センターの建設を進めるとともに,地域の生活に密着したコミュニティ活動の拠点である集会所の整備を引き続き進めてまいります。  (7) 次に,市民活動や豊かな市民生活のための環境の整備についてです。   ① まず,まちづくりボランティアの総合支援については,昨年10月に,市民活動のきっかけづくり,条件づくり,ネットワークづくりを3本の柱とした,多様な支援を総合的に提供できる拠点として,ボランティアへの総合支援センターを北庁舎別館に開設したところでありますが,新年度においても,引き続き,ボランティア活動に関連する多様な情報の提供やまちづくりボランティア人材バンクの運営などに,積極的に取り組んでまいります。   ② 豊かな勤労生活の実現については,勤労者の就業環境と福利厚生の向上などに努めてまいりますが,その中で情報誌の発行等による労働・雇用関係の情報提供の充実や,広島県労働金庫に対する住宅資金等貸付けの資金預託を行うとともに,勤労青少年ホームの改修を行います。  (8) 次は,人権意識の高揚と差別のない社会の実現についてです。  人権啓発・同和対策については,差別のない社会の実現のため,多元的文化や多様性を受け入れられる「共生の心」の醸成,並びに同和問題をはじめとする人権問題の解決に向けて,学校での同和教育などの学習活動や,市民への啓発事業など,実態に即した施策を引き続き実施いたします。   第6は,「活力ある広島経済の創造」についてです。  (1) まず,地域の発展をリードする産業の創造と振興についてです。   ① 新たなリーディング産業等の創造と振興については,本市における産業構造の高度化・多角化の推進を図るため,経営者へのアドバイザー派遣や産学官で構成するフォーラムなどを通じて,バイオテクノロジーや広島に集積している技術を利用した産業の育成・振興を図ってまいります。  また,企業の新技術の開発を支援するため,先端科学技術研究開発資金の融資枠の拡大や基礎的な技術研究開発への助成を行うとともに,起業者に対するアドバイザー派遣や研修会を実施いたします。  さらに,情報通信産業の育成については,市立大学情報科学部と地元情報関連企業等が共同で行うインターネットを活用したソフトウエア分野における新たな企業間取引システムの研究に対し,引き続き助成を行います。  また,デザイン産業の育成・振興については,財団法人広島市産業振興センターにデザイン開発室を設置し,産業デザイン振興体制の充実を図り,企業におけるデザイン開発を奨励してまいります。   ② 企業誘致の推進については,東京・大阪での企業立地セミナーを開催するほか,西風新都の現地視察会やPR活動などを引き続き実施いたします。   ③ 観光の振興については,新たに市民参画の祭りとして「広島ゆかた祭り」を実施するなど,広島の新しい魅力をつくり,観光客の誘致につなげるとともに,観光ボランティアガイドの養成や広島駅北口に新たな観光バス駐車場を設置するなど,観光客の受入れ態勢の充実を図るほか,近隣自治体との共同観光PRや県が設置した東京のアンテナショップを活用したPRを実施するなど,広域的な誘致・宣伝活動を積極的に展開いたします。  (2) 次に,豊かな地域社会を支える産業の活性化についてです。   ① 自動車関連産業等既存産業の技術の高度化や新分野への進出を促進するため,引き続き,工業技術センターで「設計・開発デジタル化対応技術者育成事業」を行うとともに,産学官が連携した研究会の開催や中小企業へのアドバイザー派遣を行います。   ② 個性と魅力ある商業の振興については,魅力ある商店街づくりを推進するため,各種イベント事業に対する助成を行うとともに,近郊市町村との交流事業や商店街の女性リーダーを育成するための講演会などを実施いたします。   ③ また,昨今の景気の動向を勘案して,中小企業金融対策については,過去最大の融資枠を確保するとともに,昨年10月に創設しました担保,保証人が不要な小規模事業者特別資金を含む景気対策特別融資の適用期間を延長し,地場の中小企業に対して,引き続き積極的な支援を行うとともに,市民生活に密着した公共施設の一般整備など,地場の中小企業向けの事業の確保についても意を用いることとしております。   ④ 広域経済圏の形成については,圏域内の主要拠点都市と具体的な連携方策等について引き続き協議を進めてまいります。   ⑤ 次に農林水産業の振興についてです。  まず,農業の振興については,ほ場,農道,水路などの農業生産基盤の整備,農村活性化住環境整備事業や農業集落排水事業の実施など,自然環境や生活環境に配慮した地域整備を推進するほか,無農薬・有機減農薬栽培など付加価値の高い農業の展開を図るための「ひろしまそだち特産化事業」や若い農業経営者を育成する「ひろしま活力農業経営者育成事業」に取り組むなど,引き続き農業経営の安定・強化を図ってまいります。  そのほか,農業振興地域において,都市部の住民との交流を図りながら住みよい地域づくりを行う事業に対し助成を行います。  また,林業の振興については,林道整備や森林の造成・間伐等を行うほか,森林公園や鉾取山など恵まれた森林資源を生かし,市民が自然に親しめる環境整備を進めるほか,水源林の整備やボランティアによる「市民参加のもりづくり事業」を引き続き実施いたします。  さらに,水産業の振興については,「つくり育てる漁業」を推進するため,水産振興センターを拠点に種苗の生産・放流,養殖の技術指導を行うとともに,昨年,広島かきに大きな被害をもたらした赤潮や酸素不足などによる漁場環境の悪化の改善に向け,新たに,広島市漁業協同組合と共同で漁場改善実験に取り組むほか,魚礁の設置や築いその整備など漁業生産基盤の整備を推進してまいります。  また,引き続き,県と共同で,プレジャーボートと漁船を分離収容する五日市漁港フィッシャリーナの整備を進めます。   第7は,「多様な活動と交流を支える活力ある都市の創造」についてです。  (1) まず,多心型都市づくりの推進についてです。   ① 広島駅南口周辺地区の市街地再開発については,Aブロックの再開発ビルが本年4月にオープンを迎えるほか,Bブロックについては,周辺道路の予備設計業務を行うこととしており,本市としても,再開発組合や広島駅南口開発株式会社に対し必要な助成等を行います。  また,地下広場については,Aブロックの再開発ビルオープンに合わせて本年4月に供用開始するとともに,駅前大橋架替事業の進捗に合わせ,駅前大橋側出入口の上屋の建築工事等に着手いたします。   ② 紙屋町地下街の建設については,広島地下街開発株式会社において,工事等を進めているところであり,本市としても,工事の進捗に合わせ,引き続き建設費の助成や必要な出資,魅力あるテナントの誘致支援など,広島の魅力向上と拠点性の強化を図るため事業を促進してまいります。   ③ 西荒神地区の市街地再開発については,平成12年(2000年)度末の完成に向けて引き続き再開発組合に対し必要な助成を行うとともに,金座街地区第6街区についても,本年秋の工事着手に合わせて,再開発組合に対し助成を行います。   ④ 広島インターチェンジ周辺地区については,緑井駅周辺地区の市街地再開発について,再開発組合の権利変換計画作成等に対し助成するとともに,事業の促進を図るため,新たに関係権利者が保留床の取得等を目的として設立する法人に対し,出資や事業資金に対する融資預託による支援を行うほか,川内土地区画整理について,事業着手に向けて事業計画決定等の手続きを進めてまいります。   ⑤ 東広島駅跡地地区については,引き続き本市の中枢性の強化や都市の魅力づくりにつながる地区開発の実現方策等についての検討を行います。  また,広島駅北口地区については,交通ターミナルと業務・商業機能等が一体となった複合施設を引き続き検討します。  (2) 次は,広域交通体系の整備についてです。   ① 空港機能の充実・強化については,コミューター航空の利用促進や広島西・高知線の開設など広島西飛行場を拠点とした航空ネットワークの拡充に取り組むとともに,飛行場周辺地区の良好な生活環境の保全と地域の振興を図るため,引き続き県と協力しながら各種の環境対策等を行います。  また,広島空港については,滑走路の3,000メートル化を進めるとともに,新規路線の開設や既設路線の輸送力増強など国内外の主要都市との航空ネットワークの拡充に,県,経済界等と一体となって取り組んでまいります。   ② 広島都市圏の交通の高速性・定時性を高める広島高速1号線から4号線までの自動車専用道路網の整備については,広島高速道路公社において,新たに,府中仁保道路の測量,調査や設計に着手するほか,引き続き,安芸府中道路の用地買収,平成12年(2000年)春の供用に向けた広島南道路の橋りょう工事,広島西風新都線のトンネル工事などを進めることとしており,本市としても必要な出資及び貸付けを行うとともに,関連する道路・街路整備を積極的に進めてまいります。  また,東広島・安芸バイパスの整備,国道2号高架の延伸,可部バイパスの全線供用などについて,その早期完成に向け,関連道路の整備等積極的な協力を行うとともに,周辺市町村との連絡道路網について,国道191号幕の内バイパスや東広島白木線などの整備を進めてまいります。  (3) 次に,活力と魅力ある都市空間創造のための開発の推進についてです。   ① 西風新都については,民間開発事業の進捗に合わせ,西風新都内の幹線道路等の整備を進めるとともに,アーバンデザイン協議制度を活用した魅力ある都市づくりを推進いたします。  平地部のまちづくりについては,中講土地区画整理の工事を新年度内に完了させるとともに,都市センター地区の区画整理についても,引き続き事業を推進いたします。   ② 広島港の整備については,宇品・出島地区を中心に,世界に開かれた中核国際港湾を目指して,引き続き国や県と協力して整備を推進いたします。  また,都市の魅力づくりの観点から,同地区の旅客ターミナルからメッセ・コンベンション基本施設までの間を賑わいの拠点地区として整備していくため,地区形成の方針や施設整備内容等について検討を進めてまいります。  さらに,観音,五日市及び廿日市地区においても,引き続き港湾施設の整備を推進し,流通機能の強化や市民が憩える快適な水辺空間の形成を図ってまいります。   最後に,総合的・効率的な行政の推進についてです。  (1) 広島市総合計画の改定については,新年度に総合計画審議会からの答申を受け,平成22年(2010年)を目標年次とする「第4次広島市基本計画」を策定いたします。  (2) 次に,組織・職員数等についてでありますが,まず,組織については,部・課等小規模組織の整理・統合を行い,縦割り行政の弊害をできるだけ排除するとともに,青少年の育成・支援,高齢社会対策の充実,市民参加のまちづくりの推進,差別のない社会の実現等,新しい時代に向けた本市の行政課題に迅速に対応できるよう,執行体制の強化を図ることとしております。また,職員数についても,その削減に努め,行財政改革大綱の目標を達成したところです。さらに,市政の一翼を担う公益法人等についても,動・植物園づくりを総合的に行い,市民利用の一層の促進と管理運営の効率化を図るため,財団法人広島市動物園協会と財団法人広島市公園協会を統合するとともに,執行体制の充実を図ってまいります。  (3) 次に,外部監査制度の導入についてでありますが,地方分権の進展に伴い,分権型行政システムへの転換に対応した地方行政体制の整備・確立が求められており,こうした中で,予算執行の適正化,監査機能の強化等,地方公共団体自らのチェック機能の向上を図るため,監査機能の専門性・独立性の強化や住民の信頼を高めるという観点から,地方自治法の改正により外部監査制度が新たに創設され,本市におきましても,新年度から導入いたします。  以上の施策を中心に編成しました平成11年(1999年)度当初予算の規模は,一般会計で5,794億3,143万8,000円,前年度当初予算に対し5.2%の減,全会計では1兆867億5,720万7,000円,前年度当初予算に対し4.0%の減となっております。
     次に予算以外の議案としましては,広島市感染症診査協議会条例の制定案など,条例案29件,その他の議案10件を提出しております。  次は,平成10年(1998年)度の関連諸議案についてです。  平成10年(1998年)度関連の諸議案は,一般会計補正予算案など20件でありまして,以下,その主なものについて御説明いたします。  最初に,補正予算案について申し上げます。  (1) まず,景気対策関係の補正については,昨年の11月に決定された国の緊急経済対策を受け,国庫補助事業を中心として,道路・街路,下水道,住宅など総額201億円余りの公共事業費を追加計上しております。  (2) 次に,広島市社会福祉協議会に対する出えん金については,個人から地域福祉活動に対する寄附金を受けましたので,その趣旨に沿い出えんいたします。  また,地元経済界をはじめとする民間からの寄附金については,それぞれの趣旨に沿い,スポーツ振興基金への積立てや財団法人広島コンベンションビューローへの出えんを行います。  (3) 次に,生活保護費につきましては,支給対象件数の増加等に伴う不足額について追加計上するとともに,在宅福祉事業等過年度の精算に伴う国等への返還金を措置いたします。  (4) 次に,開発事業特別会計については,西部開発臨海埋立地の下水処理場用地の売払収入相当額を開発事業基金に積み立てるとともに,老人保健及び国民健康保険事業特別会計については,過年度の精算に伴う国等への返還金を措置いたします。  (5) また,舟入病院事業会計につきましては,診療収入が当初見込みを下回ることによって発生する収支不足額に対して必要額を措置いたします。  (6) そのほか,既定の経費を精査し,事業費の決定による不用額や年度末までに執行が困難な事業について減額措置を行います。  以上の結果,今回の補正予算額は,全会計を通じて,156億5,851万1,000円となり,補正後の予算規模は1兆1,802億1,362万9,000円となります。  次に,予算以外の議案としましては,広島市区の設置等に関する条例等の一部改正案など9件の議案を提出しております。  以上が,今回提案しました議案の概要です。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。どうもありがとうございました。(拍手) ○兼桝栄二 議長        ただいま上程中の議案に対する質疑は,後日に譲ります。  ──────────────────────────────────────               休会について  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        この際,休会についてお諮りいたします。  明日から28日まで,議案調査研究のため休会にいたしたいと思いますが,これに御異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○兼桝栄二 議長        異議なしと認め,さよう決定いたしました。  ──────────────────────────────────────               次 会 の 開 議 通 知  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        この際,御通知申し上げます。  3月1日は午前10時より議会の会議を開きます。  ──────────────────────────────────────               散   会   宣   告  ────────────────────────────────────── ○兼桝栄二 議長        本日は,これをもって散会いたします。  御苦労さんでございました。                 午前11時31分散会  ────────────────────────────────────── △(参照1)  平成11年2月24日 議員各位                              広島市議会議長                               兼 桝 栄 二               陳情の受理について(報告)  下記のとおり陳情を受理したので,報告します。                     記  陳情 ┌──┬──────────────────────────────┬────┐ │受理│                              │受  理│ │  │         件          名         │    │ │番号│                              │年 月 日│ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │                              │    │ │91│更生保護施設全面改築に係る補助金の交付について       │10.12.18│ │  │                              │    │ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │                              │    │ │92│平成11年度公共工事総量の継続等について           │10.12.25│ │  │                              │    │ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │                              │    │ │93│金正日の「対南革命」策動から日本を守ることについて     │11. 1.11│ │  │                              │    │ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │東部線(仮称)の牛田地区トンネル工事計画の白紙撤回を求めるこ│    │ │94│                              │11. 1.12│ │  │とについて                         │    │ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │北朝鮮への金と物資の流れを止め,金正日を困窮させるための政策│    │ │95│                              │11. 1.13│ │  │を求める意見書提出について                 │    │ ├──┼──────────────────────────────┼────┤ │  │朝鮮商工会に対する徴税実務の実態調査と北朝鮮の秘密組織の破壊│    │ │96│                              │11. 1.18│ │  │活動への対処を求める意見書提出について           │    │ └──┴──────────────────────────────┴────┘  ──────────────────────────────────────  議 長   兼  桝  栄  二  署名者   若  林  新  三  署名者   石  川  武  彦...