広島市議会 1991-03-04
平成 3年第 1回 2月定例会-03月04日-02号
平成 3年第 1回 2月
定例会-03月04日-02号平成 3年第 1回 2月定例会
平成3年第1回
広島市議会定例会会議録(第2号)
広 島 市 議 会 議 事 日 程
平成3年3月4日
午前10時開議
日 程
第1 市長の
施政方針に対する質疑及び
総括質問
自第1号議案 平成3年度広島市
一般会計予算
至第47号議案
広島市営土地改良事業の経費の
賦課徴収について
自第128号議案 平成2年度広島市
一般会計補正予算(第5号)
至第146号議案 契約の締結について
広島市
交通科学館(仮称)新築その他工事
(第1期)
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会 議 に 付 し た 事 件 等
─────────────────────────────────
開議宣告(終了)
会議録署名者の指名(終了)
日程に入る旨の宣告(終了)
日程第1 市長の
施政方針に対する質疑及び
総括質問
自第1号議案 平成3年度広島市
一般会計予算
至第47号議案
広島市営土地改良事業の経費の
賦課徴収について
自第128号議案 平成2年度広島市
一般会計補正予算(第5号)
至第146号議案 契約の締結について
広島市
交通科学館(仮称)
新築その他工事(第1期)
休憩宣告(終了)
開議宣告(終了)
日程第1(続行し,3月5日も続行)
次会の
開議通知(3月5日午前10時開議を宣告)
散会宣告(終了)
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出 席 議 員 氏 名
1番 谷 川 正 徳 君 2番 松 平 幹 男 君
3番 多 田 敏 治 君 4番 仲 津 幸 男 君
5番 児 玉 光 禎 君 6番 平 野 博 昭 君
7番 熊 本 良 作 君 8番 三 戸 應 則 君
9番 土 井 哲 男 君 10番 藤 田 博 之 君
11番 加 藤 万 蔵 君 12番 栗 栖 晃 君
13番 坂 根 喜三郎 君 14番 皆 川 恵 史 君
15番 奥 田 幹 二 君 16番 福 島 和 宏 君
17番 中 山 忠 幸 君 18番 松 井 邦 雄 君
19番 種 清 和 夫 君 20番 浅 尾 宰 正 君
21番 村 岡 節 吾 君 22番 山 口 氏 康 君
23番 田 辺 秀太郎 君 24番 碓 井 法 明 君
25番 藤 川 武 君 26番 下向井 敏 君
27番 都志見 信 夫 君 28番 鈩 谷 君 子 君
29番 中 本 康 雄 君 30番 石 川 武 彦 君
31番 戸 田 満 君 32番 鶴 見 和 夫 君
33番 住 田 孝 行 君 34番 木 島 丘 君
35番 神 明 政 三 君 38番 伊 藤 稲 造 君
39番 月 村 俊 雄 君 40番 増 田 正 昭 君
41番 前 本 一 美 君 42番 松 浦 弘 典 君
43番 牧 里 重 喜 君 44番 井 上 貞 君
45番 松 尾 好 子 君 46番 前 恵 介 君
47番 桜 井 康 民 君 48番 大勢登 康 憲 君
50番 中 本 弘 君 51番 山 科 美 里 君
52番 海 徳 貢 君 53番 永 田 明 君
54番 元 田 猛 君 55番 瀬 川 吉 郎 君
56番 兼 桝 栄 二 君 57番 今 田 智 君
58番 竹 永 勇 君 59番 山 本 誠 君
60番 米 田 十 郎 君 61番 八 百 千頭夫 君
62番 宮 本 正 夫 君 63番 柳 坪 進 君
64番 明 星 正 明 君
─────────────────────────────────
欠 席 議 員 氏 名
37番 正 畠 明 雄 君
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職務のため議場に出席した
事務局職員の職氏名
事 務 局 長 浜 井 澄 人 君
事務局次長議事課長事務取扱
河 野 康 文 君
議事課長補佐議事係長事務取扱
遠 藤 玉 喜 君 議 事 課主事 藤 本 光 江 君
議 事 課主事 加 藤 泰 秀 君
議事課主事補 植 田 恭 代 君
外関係職員
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説明のため出席した者の職氏名
市 長 平 岡 敬 君 助 役 福 島 隆 義 君
助 役 下 田 公 一 君 収 入 役 佐々木 眞 二 君
市 長 室 長 池 田 正 彦 君
企画調整局長 樋 渡 敬 宇 君
総 務 局 長 村 上 健 君 財 政 局 長 石 橋 正 行 君
民 生 局 長 堀 部 尚 雄 君 衛 生 局 長 矢 野 周 作 君
環境事業局長 元 谷 徳 行 君 経済局 次長 池 原 資 實 君
都市整備局長 佐 伯 邦 昭 君 建 設 局 長 横 山 良 三 君
開 発 局 長 山 中 賢 造 君 下水道 局長 赤 司 義 臣 君
消 防 局 長 横 田 光 夫 君 水 道 局 長 山 根 龍 春 君
広島市民病院事務局長 安佐市民病院事務部長
中 岡 隆 志 君 益 田 一 君
財政局 次長 白 崎 徹 也 君 財 政 課 長 増 田 学 君
教育委員会委員長
藤 井 尚 君 教 育 長 鍋 岡 聖 剛 君
選挙管理委員会事務局長 人事委員会事務局長
斉 藤 勇 君 折 口 博 文 君
代表監査委員 網 井 信 昭 君
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午前10時17分開議
出席議員 47名
欠席議員 15名
○議長(
瀬川吉郎君) おはようございました。
出席議員47名であります。
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開 議 宣 告
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○議長(
瀬川吉郎君) これより本日の会議を開きます。
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会議録署名者の指名
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○議長(
瀬川吉郎君) 本日の
会議録署名者として
4番 仲 津 幸 男 君
41番 前 本 一 美 君
を御指名いたします。
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日程に入る旨の宣告
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○議長(
瀬川吉郎君) これより日程に入ります。
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△日程第1 市長の
施政方針に対する質疑及び
総括質問
自第1号議案 平成3年度広島市
一般会計予算
至第47号議案 広島市
土地改良事業の経費の
賦課徴収について
自第128号議案 平成2年度広島市
一般会計補正予算(第5号)
至第146号議案 契約の締結について
(広島市
交通科学館(仮称)新築その他工事(第1期))
─────────────────────────────────
○議長(
瀬川吉郎君) 日程第1,第1号議案ないし第47号議案及び第128号議案ないし第146号議案を
一括議題にいたします。
これより市長の
施政方針に対する質疑及び
総括質問を行います。
発言通告者に順次発言を許します。39番
月村俊雄君。
〔39番
月村俊雄君登壇〕(拍手)
◆39番(
月村俊雄君) おはようございます。
選挙運動で大変お疲れのところであると思いますが,この場におれば運動もできぬのでありますので,しばらく休息のつもりで御清聴,よろしくお願いいたします。
市長さん,どうもこのたびはおめでとうございます。初めて
平岡市長に対して質問の機会をいただきましたことを,まことに感謝を申し上げます。いかがですか,そのいすの
座り心地は。(
市長平岡 敬君「いや,まだ窮屈ですわ。」と呼ぶ)
広島市民108万の期待があなたのそのいすにかかっておりますから,どうぞこれから21世紀を目指して広島の──あなたが
選挙運動中に言っておられましたように,住みやすい広島,住みよい広島と言いましたかね,活力のある広島,平和の広島,そういう広島をつくるために全力を傾けて頑張っていただきたい,このように思います。
所信表明や
予算編成の
基本方針を聞いていますと,私は次のような文章の一節が脳裏をよぎりました。「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。住みにくさが高じると,安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時,詩が生れて,画が出来る。」,こういう
夏目漱石の「草枕」の冒頭の一節を思い出しました。自分の考えていることが市長さんとして今回の予算案の中にも十分に反映されてないような感じがいたします。あなたの後ろにおられる
行政マン,30年からの
行政マンはですね,いわば行政のプロでありますから,しっかり自分の基本的な考え方を示しておかないと,ややもすれば操り人形にもなるんではないかという感さえ受けます。ともあれ,
アジア大会やいろんな大きなプロジェクトをたくさん抱えておる今日の広島市にあって,行政の遅滞は一時たりとも許せない,許されない,この認識は私も理解できます。
しかし,少なくともいろんな手法はあろうかと思いますが,今回は骨格の予算を組んでおいて,6月の補正のときに思い切った平岡色を出していくという方法もあったであろうと考えられます。そんなことで,当面今回の措置に対しては,基本的には同意をいたしますが,ただもう少し平岡色を出していくべきであったろうなと,こう思うんです。
それで,最初にお尋ねしますが,
荒木市長さんは16年,4期16年やられました。特に,
平和行政に対しては,私は大変すばらしい実績を上げておられたと,こう思います。
ただ,惜しむらくは現在の広島は大変落ち込んできておる,そういうことを認識いたしますが,市長がこのたび御就任されて自分の思っておる広島,自分の考えている将来構想を具体的に実現するには,大体何年ぐらいやればできるとお考えになっておられるかお尋ねをしておきたいと思います。
それでね,財政の問題でありますが,先ほどのお話もしましたけれども,特に
調査研究費であるとかですね,あるいは
ソフト事業であるとか,そういったような
余りお金のかからない問題は,今回どんどん取り入れておってもよかったんではないかと思うんでありますが,その意味においても,余りこう特色が見られない。そこで,6月の補正でどのように対応しようと考えておられるのか。そしてまた,どんな事業を推進しようとされておるのか,その点をお尋ねさしていただきたいと思います。
次に,消費税の問題に関してお尋ねをします。
これは,市長さん,ヒアリングを受けてます。去年の12月10日の消費税・
被爆者対策特別委員長の
中間報告,聞いておられますか。後で読みますが,要するにしばしば
議会軽視と思えるような行政の対応が今まで多々あったと思うんです。で,この消費税の問題に関して
永田委員長の報告はですね,次のようになっています。主な意見を要約しますと,「政府の
消費税見直し法案の
非課税項目とされているものについては,
消費税転嫁を廃止すべきである。国における
税制問題等に関する
両院合同協議会の結論を待って対応すべきである。
公共料金の
消費税転嫁をすべて廃止すべきである。以上の3点である。本
特別委員会としては,これらの意見を取りまとめた結果,その多くは
市民生活への影響を考えるとき,本市独自の方策を講ずるべきであり,政府の
消費税見直し法案の
非課税項目とされているものについては,先取りして
消費税転嫁を廃止する必要があるという意見であった。よって,市当局におかれましては,これらの意見を踏まえ,今後対応されるよう強く要望し,
委員長報告とします。」と,こうなってるんですよ。お読みになりましたか。今回の予算を見ておりますと,全くそれに対しては対応がなされておりません。私は,議会を軽視したものであると,このように認識しております。
これから,市長が新しく市長に就任されて,行政を推進するに当たって,これらの議会の意見というのをどのように自分の中で消化し,市政の中にあらわしていくのか,その姿勢をお聞かせいただきたい,このように思います。
そしてまた,この消費税問題に関しては,この
中間報告の意見をどのように具体的にですね,今後対応しようとしているか,あわせてお尋ねをしておきます。
それから,
高齢者福祉の問題に関して,これは市長さんが選挙のときにもたびたび触れておられた問題でありますが,いわゆる電車・
バス料金の無料化の問題ですね。これは
記者会見でも検討したいというようなことを述べておられます。
他の
政令都市をいろいろ見ておりますと,名古屋市では約100億,これにかけてますね。その他の都市,いろいろと手法は違っておりますが,今までこの問題に関して,本市としては
民生局長の方がいつも言っておりますように,バスの
借り上げ料金の補助であるとか,あるいは交通費の補助であるとか,そのくらいの対応しかなされていないのであります。
私は,これからの
高齢化時代にあって,もっと身のある
福祉行政が推進されなきゃならぬと,こう思っておりますが,市長が
記者会見で申されましたように,検討するというのはどういう形で検討されるのか,お尋ねをしておきたいと思います。
次に,女性の登用の問題であります。
この問題も,選挙中に,できれば将来
男女雇用機会均等法が施行されている今日,女性の助役もあっていいんではないかと,将来的にというようなことも言われたように思うんです。市長,前をごらんになっていただけたら,我々議会側には
女性議員が約二人。(不規則発言あり)あっ,約二人じゃない。お二人いらっしゃいます。しかるに,この速記の藤本さん以外を見てみますとですね,いわゆるこのひな壇に並んでる方は,男ばかりであります。これは,市の職員の養成における女性の養成の仕方にどうも過ちがあるんではないかなという感じがいたしますが,
総務局長,
人事部長,そこらはですね,もう少しこれからの時代,真剣にこの問題は考えておく必要があるだろうと思うんです。皆さん,あの
湾岸危機でテレビでごらんになられましたように,あのブラウン管を通じて
アメリカ軍には女性の兵士が現実にも働いておる,そういうような時代でもあります。ちょっと例えが違ったかな。
いずれにしましてもですね,そういうように女性がですね,いろいろな職場に進出しておる現状において,広島市にしましてはですね,大変この点はおくれておるんではないかなと,こう思うんです。育て方にも問題があるんではないか。市長さんは,就任後,女性の
人材育成と登用に積極的に取り組む姿勢を明らかにされており,これまで以上の積極的な
取り組みと具体的な成果を期待したいと思っております。
さらに,ことしの4月には定期の
人事異動が予定されております。市長さんの今後の
市政運営を
人事配置の面で裏づける就任後初の
人事異動には,職員のみならず我々も非常に注目しております。特に,三役の方々はことしの3月31日が任期でもあります。そんなことも含めて先ほどの女性の登用の問題も含め,このたびの
人事異動にどのように臨まれようとしているのか,市長さんの御見解をお聞かせいただきたいと思います。
それから,これまた
都市基盤の整備の問題でありますか,選挙の期間中にも住みよい広島,
交通渋滞の解消等々お述べになっておられます。道路を一つつくるのに,早くて10年,これはいつも言うんですが,市長さん,認識しておいてもらいたいんですが,我々観音町にはですね,昭和27年に都市計画決定されたものがまだ放っとられるんですよ。そういう現状にもあります。なかなか道路をつくると,大変なんですね。で,我々が今後考えていく問題としましては,限られた地域の中での道路を整備していくということになれば,これ,やっぱり空間の
スペースを考えざるを得ないと思うんですね。早く言えば,
高架道路の整備ということが必要だと思うんです。しかるに,
観音高架の問題だって,いまだに未解決のままの状況にあるんですね。そういう問題を考えていくときに,私は,先ほど言いましたように,現在の道路を空間の
スペースを活用した
高架道路の整備というのは,広島にとって不可欠である,
交通渋滞の解消の近道であるというように認識しておりますが,市長はどういう考えを持っておられるか。
アジア大会まで予算的には大変厳しい状況であると思いますが,広島を変えるための施策という,これはどのような段階で打ち出そうとしておられるのか,あわせてお尋ねをしておきたいと思います。
もう一つ,市長さんは
ヨットマンであるようでありますが,これからの広島市の
まちづくりとして,海と川を生かした
まちづくりを進めたいと。私も賛成であり,同感であり,大いに進めてもらいたい,こう思うんでありますが,何さま瀬戸内海の
自然環境の保護の問題であるとか,あるいは
港湾管理権の問題であるとか,そういうことが一つの大きなネックになるんではないかと思うんですね。これらの問題をどのようにクリアをして,どういった施策を打ち出そうと考えておられるかお尋ねをしておきたいと思います。
次に,
市立大学の整備について,市長の考え方をお尋ねしておきたいと思います。
御承知のように,広島市は中四国の
中枢都市としての位置つけにあります。全国の同じような
中枢都市として,札幌,仙台,福岡がありますが,これらの都市はいずれも広島よりも発展しておると,このように考えます。なかんずく,
高次教育機能は広島は最もおくれておるところであります。御承知のように,札幌には北大,仙台には東北大,福岡には九大,いわゆる旧
帝国大学が整備されており,地域の発展のために大いに貢献をしておるところであります。我々の広島市は,広島大学が近々に移転をしていきます。そういう状況の中で,都市の中心的な機能であると思われる学術・
文化機能というのは,きちっと整備しなきゃならぬと思っておるところであります。
同時に,この
市立大学の使命でありますが,建学の理念というところを読んでおりますと,科学と芸術を軸に国際平和と地域の発展に貢献する
国際大学と,こういうような大学の理念が述べておられますが,私はこの
市立大学が受け持つ役割は大変重要な役割であるという認識に立って,先ほど言いましたそれぞれの旧
帝国大学に劣らないような,そういう大学として位置づけて整備してもらいたい,このように思います。この大学の設立について,市長はどのようにお考えになっておられるかお尋ねをしておきます。
平成元年11月に
設立準備委員会を設置し,学部・
学科等基本組織などの検討が行われておりますが,平成2年度での
取り組み状況はどうなっておるのかお尋ねします。
また,3年先の開学に向けて新年度はどのような
取り組みを行おうとしておるか,あわせてお尋ねします。
また,この大学の使命としては,地域に貢献するという重要な使命がありますから,この面から考えていきますと,産学官による新しい産業を生み出す機構,つまりインキュベーターというのは不可欠であると認識しておりますが,この整備はどのように考えておられるかお尋ねします。
また,この大学は,開かれた大学であるべきであろう,産業界や社会人の受け入れをどの程度考えておるか,これもあわせてお尋ねいたします。
それから,大学の問題で最後でありますが,アメリカの
ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学,いろいろ見ておりますと,やはり優秀な頭脳が,日本の頭脳がどんどん流れていっています。それは,研究費がきちっと整備されておるというところにあるんではないかと思うんですね。その意味からすれば,この
市立大学に優秀な先生をお招きするには,きちっとした研究費の基金,およそ30億から40億かかるそうでありますが,それぐらいの見通しを立てておく必要があると思うんです。その点もどのように考えておられるかお尋ねをいたします。
それから,空港問題についてお尋ねします。
これも,市長さんが
施政方針の中でも述べておられますが,その中でその存続を望む声が各方面から出ていることは十分承知しているが,
周辺住民の方々とのこれまでの経緯もあり,今後市民の広範な議論を踏まえて対処していく必要があると述べておられます。新空港が開設される平成5年12月までに2年半しかない今日,本市としては今後の現空港のあり方に関する基本的な考え方をまとめておく必要があると思いますが,どのように考えておられるかお尋ねをいたします。
また,
周辺住民との
話し合いをする原点は,57年の10月18日に県・市がジェット機乗入
反対実行委員会との間で取り交わした覚書,つまり新空港ができるまでの
暫定対策として現空港の有効活用を図ることとし,新空港が完成した場合には,皆様方の御要望を踏まえ,円滑に現空港の全機能が新空港に移転,移行されるよう国へ要望してまいりたい旨の約束でありましたが,この点が今後の
話し合いの原点になると私は思うんでありますが,このような理解でいいかどうかお尋ねをしておきます。
また,現空港が,これは仮定の問題なんですが,存続する場合,観音新町四丁目の一部あるいは新町二丁目の一部を買い上げることも検討しておかなければならない旨の方針を,当時の
企画調整局長でありました石橋現
財政局長が示されたと理解しておるんでありますが,昭和66年ごろというのは,もう今日ですね,そろそろ
話し合いに入る必要があると思いますけれども,その点,どのような考えに立っておられるのかお尋ねをしておきたいと思います。
空港問題の最後に,コミューターの問題で,最近日本航空の子会社が
長崎便等の就航について検討しておる旨のことが話に出ておりますが,その点はどのようになっておるのかお尋ねをしておきたいと思います。
次に,
国際交流の問題についてお尋ねをいたします。
今日まで広島市はハワイのホノルル,中国の重慶,ドイツのハノーバー,ソビエトのボルゴグラードと
姉妹都市縁組を結んでおりますが,北米大陸との
姉妹都市も早急にやりたいとの考え方があろうかと思うんです。私は,3年前に親善の翼ということで
広島市民約200人と一緒にモントリオールに行きました。ドーレ市長という若い市長さんにもお会いしたんでありますが,非常に自然が豊かでといいますか,美しく,そしてまた,治安が維持されておって,すばらしい町であったと理解しております。
また,10月のあのメープルはほんとに脳裏に焼けつくぐらいの印象としてあるんでありますが,このモントリオールとの
姉妹都市縁組,ことしも四,五名の代表の方が派遣されるようでありますが,どのような進捗状況になっておるのか,あるいはいつごろ
姉妹都市を提携しようと考えておられるか,お尋ねをしておきたいと思います。
また,
国際交流の一環として,広島市と
姉妹都市を結んでおる諸都市との間で交換留学制度をきちっと整備したらどうかと思うんでありますが,この点はどのようにお考えになっておられるかお尋ねをいたします。
最後に,障害者の福祉の問題についてお尋ねをいたします。
もみじ作業所というのが,我々の西区にあるんでありますが,小規模作業所,現在は16カ所ぐらいあるようでありますが,それぞれの職員の方々がボランティアで大変な御苦労をされておる。皆さんもごらんになられたとおりであります。何とか法人化へ向けて御協力できぬじゃろうかということで,
民生局長とも話を進めてきたんでありますが,すべての作業所の法人化するというのは難しい。したがって,幾つかの作業所が一つにまとまっていけば何らかの対応を考えていこうということでありました。
そこで,もみじ作業所と舟入もみじ作業所とがんばる作業所の統合が考えられ,統合がなされ,法人化を今推進しております。そして,ボランティアの方方が3,400万ぐらいの基金を集めておられます。何とか早い時期にきちっとした土地を広島市としては貸与してあげなきゃならぬと思うんです。
とりわけこの施設は身体障害者の通所授産施設と精神薄弱者通所授産施設の合併でいくわけでありますので,面積的にも約500坪ぐらい要るんではないかと考えられます。
私が厚生委員長をさしていただいておった時代からでありますので,もう3年以上経過しております。何とか新年度では土地を見つけてあげて,いっときも早く開所できるように御尽力をいただきたいと心からお願いをいたしまして私の質問を終わらさしていただきます。
質問要旨をきちっとお伝えしておりませんので,かみ合わぬ答弁があろうかと思うんです。合わぬところは抜かしてください。予算委員会のときに詳しくまた質問さしてもらいますので,よろしくお願いいたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
瀬川吉郎君) 市長。
〔
市長平岡 敬君登壇〕
◎市長(平岡敬君) 市長の答弁というのは大変重要でありますので,おのずから言葉遣いが慎重にならざるを得ないということをひとつお含みおき願います。
初めに,月村議員の市長の考えている広島の
まちづくりは何年ぐらいあればできるのかと,こういうお尋ねでございます。
この問題につきましては,
所信表明において述べましたとおり,21世紀の到来を目前に控えて国際化,情報化,技術革新,高齢化,価値観の多様化と,こういった新しい時代の潮流が急速に進展していると,その中で都市間の競争が非常に激しくなっております。
そこで,広島市はこれまで中国・四国地方の
中枢都市として,これにふさわしい都市づくりを進めてまいったわけでございますが,今後さらに豊かで活力と魅力のある都市として飛躍発展していくために,これまでの成果をもとに道路・交通網や下水道等の
都市基盤整備を初めとする課題に積極的に取り組む必要があると,このように考えております。
私は,この10年間は,21世紀に橋渡しをし,広島市の発展の基盤を固める重要な時期である,こういうぐあいに考えておりますが,広島の都市づくりについては,西暦2000年を目標年次とする第3次広島市基本計画が作成されております。
で,今求められているのは,これを着実に実行し,さらに充実発展さしていくことである,このように考えております。
こうした考えのもとに,私は市民の皆様の御期待にこたえることができるよう,与えられた任期の中で市政の飛躍発展に向けて全力を傾注してまいる所存であります。どうか皆さん方の御支援,御協力を心からお願い申し上げます。
また,新たな施策に対する
取り組みについてのお尋ねでありますけれども,これについては,市長に就任したばかりであり,まず,市政全般について十分勉強さしていただき,その上で議員の皆様を初め市民の方々の声に十分耳を傾けながら検討してまいりたい,このように考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。
次に,財政問題についてであります。
新年度予算に私のカラーが出ていないと,また,6月の補正予算でどんな事業を考えているのかと,こういうお尋ねでございます。
本会議の初日に新年度予算案の提案理由の説明の中で私の考え方について申し上げましたように,市長当選後に新年度予算に計上する新規の事業,福祉制度を初めとする各種制度の拡充及び継続事業の概要等,予算案の主要な内容や各所管部局の主要事業,懸案事項等について詳細な説明を受けました。そうした中で,今回提案している新年度予算案については,いずれも本市の当面する行政課題に対処するため必要な事業である,このように判断をして計上したものでございます。
御質問の趣旨は,新たな政策的事項に対する
取り組みについてであろうと,このように思いますけれども,この点に関しては,先ほど申しましたように,市長に就任したばかりであり,まず市政全般について十分勉強をさしていただき,その上で議員の皆様を初め市民の皆様の声に十分耳を傾けながら検討してまいりたいと,このように考えておりますので,御理解をお願いいたします。
次に,消費税についての御質問であります。
市議会におかれましては,これまで消費税問題に取り組まれ,昨年12月市議会本会議において,消費税・被爆者対策
特別委員会委員長から,それまでの審議状況を踏まえて
中間報告が行われたことは,よく承知しております。
一方,国においては,国会内に設置された
税制問題等に関する
両院合同協議会において審議が進められてきたところでありますけれども,昨年12月14日に開催された
両院合同協議会において,簡易課税制度等の見直しによる益税対策,運用益対策については,与野党間でほぼ合意したものの,非課税範囲の拡大については合意に至らなかったところは御承知のとおりでございます。
このような状況の中で本市の新年度の
予算編成が進められてきたのでございますが,私は,この消費税の問題については,基本的には国において早くその方向が示されるべき問題であると考えております。
また,できるだけ早い機会に国民の理解と協力が得られるような解決が図られればと,こういうことを切望している次第であります。
私としては,市議会におけるこれまでの審議の経緯を踏まえ,また,今後の国の動向等を見きわめながら十分勉強し,この秋までには議会とも協議して本市としての考え方を取りまとめたいと,このように考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。
次に,高齢者への電車・バスの無料化についてでございます。
高齢者が社会の諸活動での──社会での諸活動に積極的に参加し,生きがいを高めていただくことは極めて重要なことであります。このため,本市では地域での自主的な団体である老人クラブに対してバス借り上げ料や交通費の一部助成を行っているところでございます。これは,月村議員の御指摘のとおりでございます。
しかしながら,本格的な高齢化社会を迎える中で,限られた財源で市民の多様な福祉ニーズに対応していくためには,施策の緊急性,優先性あるいは有効性などについて十分考えていかなければならない,こういうぐあいに考えております。
御質問の老人へのバス・電車無料乗車券制度などについては,こうした観点に立って総合的に勘案しながら,検討すべき課題であると,このように考えております。
次に,女性の登用問題でございます。女性の登用問題を含め,
人事異動の方針だと,こういうことですね。失礼しました。
私は,広島市が今後さらに活力ある都市として発展していくためには,その担い手となるべき市役所がより一層活性化していかなければならないと考えております。その旨を市役所の就任あいさつでも申し上げました。
そのために,
人事異動に当たっては,新年度の重点事業であるアジア競技大会の開催準備,西部丘陵都市の建設,新交通システム,道路,下水道等
都市基盤整備の積極的推進,さらに福祉・保健・医療対策,地価抑制等市政の最重要課題の解決に取り組む執行体制の確保などを念頭に置きながら適材適所の
人事配置を進めてまいりたいと考えております。
人事異動の要諦というのは,まさしく適材適所であり,能力の開発であろうか,このように考えておりますので,その観点から取り組んでまいりたいと思います。
次に,女性職員の登用についてでございますが,本市においては,数多くの女性職員が行政の各分野においてその一翼を担っているところでございます。女性の能力発揮に対する社会的要請が高まる中で,女性の働きやすい職場環境の整備に努めながら女性職員の登用を図ってまいりたい,このように考えております。
続いて,
交通渋滞の問題でございます。
21世紀の都市づくりに向けて住みよい広島を実現するためには,交通問題の解決が重要な課題の一つと,このように考えております。この交通問題を解決するために,土地利用の面からは本市の都市構造を多心型とする必要がございます。また,交通体系の面からは,広島都市圏総合都市交通体系調査で示された公共交通と自動車の適正な分担関係,わかりやすく,高速性・定時性を持つ交通体系の確立が重要でございます。
具体的には,多心型都市構造を形成するために放射・環状型道路網を初めとする都市内道路の整備を積極的に推進するとともに,新交通システムや新たな軌道系交通機関の導入による総合的な交通体系を実現する必要があると考えております。
都市の骨格を形成し,あらゆる都市活動を支える根幹的な施設である道路網の整備については,今申し上げた放射・環状型道路や西部丘陵都市などの大規模プロジェクトに対応した道路の整備を重点的に推進することにしております。
当面の施策として,
アジア大会に関連する路線については鋭意推進するとともに,緊急的な渋滞対策となる国道バイパス等の道路網整備や交差点の改良,公共交通機関との連携強化などの事業についても実施することとしております。
今後とも,厳しい財政事情のもと,関係機関の協力を得て,より効率的かつ計画的な事業計画を立て,体系的な道路網の形成に積極的に取り組んでまいりたいと,このように考えております。
次は,
自然環境を生かした川と海の
まちづくりという問題についてでございます。
所信表明の中でも申し上げましたとおり,広島は中国山地を背に前面を瀬戸内海に接し,また,デルタ市街地には六つの川が流れる自然に恵まれた都市であるので,私は,こうした自然の豊かさを十分生かしながら都市と自然が共存する都市づくりを進めてまいりたいと考えております。このため,河川部については,これまでも都市美づくりの一環として河岸緑地の整備,リバーフロント建築物の美観の形成,橋のデザイン化,こういったことに取り組んでまいったところでございますが,今後はさらにこの水辺空間を景観的に美しいだけではなく,市民が集まり憩える魅力的な空間として活性化していく必要があると考えております。
こうした観点から,建設省,広島県と共同で昨年策定した水の都整備構想に基づき,太田川デルタ部のリバーフロント整備を推進するとともに,今後さらに太田川上・中流域などにおける水辺空間の整備に向けての
取り組みを推進してまいりたい,このように考えております。
また,臨海部につきましては,
自然環境との調和に十分配慮しながら広島の海の玄関にふさわしい港湾機能や
国際交流機能,海洋リゾート・レクリエーション機能など多様な機能を複合的に整備し,人,物,情報が交流する都市空間をつくり出すとともに,臨海公園,人工干潟等の整備により市民が自然と触れ合える環境づくりなどを図ってまいりたいと考えております。
こうした施策の推進に当たっては,広島県や国など,関係機関と共通の認識のもとに一体的に行う必要があるので,構想・計画の段階からこれらの関係機関と密接な連携をとり円滑な事業の推進が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
市立大学の問題でございます。
この
取り組みについてでございますが,私は,本市が今後とも中国・四国地方全体の発展を牽引する役割を果たし,世界に誇り得る都市となるためには,高次都市機能の強化や地域経済の活性化を図るとともに,にぎわいと潤いのある都市の魅力づくりを進めるなど,ハード・ソフト両面にわたって都市の活力を高めていかなければならないと考えております。
特に,本市における高次教育・研究機能の強化は重要な問題であり,既設の大学においては集積の十分でない国際,情報,芸術の3分野から成る広島
市立大学については,設立の必要性を強く認識しているところでございます。
私としては,特色ある3学部から成ることを生かし,広島における科学と芸術の創造拠点として,世界に開かれた国際的な大学を目指してまいりたいと考えております。
この新大学の設立準備を進めるために,かねてから本市は広島
市立大学設立準備委員会を設置し,東京工業大学の前の学長を委員長に,東京芸術大学,明治学院大学,広島大学の各学長及び文部省学術情報センターの所長等を委員とするこの委員会で教育・研究の内容など開学に必要な事項について検討を行ってまいりました。
今後とも,
設立準備委員会での検討を踏まえまして,平成6年4月の開学に向けて万全を期して取り組んでまいりたいと思っております。
新空港の──失礼しました。空港問題でございます。
空港問題については,航空需要の増大に対処するため,これまで空港
周辺住民の方々の御理解と御協力を得ながら増便,路線の拡充あるいは大型機の導入等現広島空港の有効活用を図ってきたところであり,アジア競技大会の空の玄関となる新広島空港の平成5年12月の開港と滑走路の2,500メートルから3,000メートルへの延長を国に働きかけるとともに,現広島空港については,今後とも増大する航空需要に対処するため,引き続き空港周辺の住民の方々の御理解と御協力を得ながらその有効活用を図っていく所存でございます。
なお,
所信表明でも申し上げましたとおり,現広島空港については,その存続を望む声が各方面から出ていることは十分承知しておりますが,
周辺住民の方々とのこれまでの経緯もございます。したがって,今後市民の広範な議論を踏まえて対処していく必要があると考えておるので,御理解を賜りたいと思います。
また,昭和57年10月広島-東京線の旅客需要の増加に対応して,低騒音中型ジェット機の導入を進めることを地元にお願いいたしました際に,現空港の取り扱いについて,当時の県・市の考え方を述べた文書があることは承知しております。空港
周辺住民の方々とのこうした経緯等を十分に勘案しながら,繰り返しになりますが,今後市民の広範な論議を踏まえて対処していく必要があると考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。
次に,カナダ・モントリオール市との交流でございます。
カナダ・モントリオール市との交流につきましては,昭和61年以来,これまで代表団の相互訪問,文化交流,青少年交流,さらにヒロシマ親善の翼による市民の派遣などの民間交流等,幅広い分野で交流を重ねているところでございます。
こうした中,昨年10月には今田市議会副議長を団長とする本市の代表団がモントリオール市を訪問し,平成3年度の両市の具体的な交流について協議を行い,今月中には交流協定を結ぶこととしております。
また,本年2月には,ジャン・ドーレ市長一行が本市を訪問され,平和公園の視察,市長並びに市議会議長への表敬訪問や市内視察等により,広島についての理解と本市との友好関係を深められたところであります。
平成3年度は,この交流協定に基づき,本市代表団の派遣,モントリオール市代表団の受け入れ,経済視察団の受け入れ,文化交流及び植物園交流についての協議のための職員の派遣等多岐にわたる交流を行うことにしており,これにより両市の友好親善と相互理解をさらに深めることができるものと考えております。
さらに,平成4年度以降についてもより幅広い交流を積み重ね,市議会とも協議しながら,できるだけ早い時期に
姉妹都市提携が実現するように,引き続き努力してまいりたいと考えております。
○議長(
瀬川吉郎君) はい,市長室長。
◎市長室長(池田正彦君) 交換留学生について御答弁申し上げます。
留学生の制度としては,現在,国費留学生,これ。我が国政府の経費負担による国費留学生,二つ目として,プライベートな経費負担による私費留学生,三つ目として外国政府が奨学金を負担をする外国政府留学生といった三つの制度のほか,各大学において姉妹校交流協定に基づく交換留学生を受け入れておりまして,これら合わせて現在県内におきましては553名,市内では298名でございますが,の留学生が勉学に励んでいるところでございます。
本市としましては,これらの留学生を支援するために,私費留学生に対する奨学金の支給あるいは市内の文化施設等の無料開放のほか,留学生平和セミナー,あるいは留学生交歓会等を実施をしているところでございます。
御提案ございました交換留学生制度につきましては,両市の青年が相互にその都市事情あるいは異文化を理解すること,あるいは市民との交流等を通じて国際理解を深めるといったことからも,都市間交流の一つとして有意義なことであるというふうに考えております。
これについては,平成6年開学が予定をされている
市立大学において取り組むべき課題であるというふうに考えておりますが,できるだけ早目に
姉妹都市交流の中で取り組んではどうかという御趣旨だと思います。
この御提案につきましては,相互主義といったふうな観点からも,相手都市の意向あるいは受け入れ体制,あるいは経費負担等幾つかの課題もございますんで,各姉妹・友好都市との交流協議の場を通じてその可能性について検討をしていきたいというふうに考えておりますので,御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○議長(
瀬川吉郎君)
企画調整局長。
◎
企画調整局長(樋渡敬宇君)
市立大学についての御質問と,それから空港問題についてお答えいたしたいと思います。
まず,
市立大学の平成2年度における
取り組み状況はどうかということですが,市長が御答弁申し上げましたように,
市立大学設立準備委員会というものを平成2年の7月には──失礼いたしました。前年につくっておりまして,平成2年の7月にはその専門部会を設置いたしまして,準備委員会の委員長を部会長にいたしまして,学習院大学,広島大学,東京工業大学,それから東京芸術大学の教授,助教授等を委員とするこの部会で,これまで主として教育・研究内容ということについての検討をしてまいりました。
その概要でございますが,国際学部については,国際学科1学科で構成し,入学定員は140人とする。教育・研究の内容としては,国際的視野を身につけるため,文化,政治,経済の3コースを設け,異文化理解を基本とした教育・研究を行うこととする。
二つ目に,情報科学部については,情報数理学科,前回の議会では情報科学科というふうに申し上げたと思いますが,学部の名称と同じになりますので,情報数理学科という名称に変えておりますが,そうした学科と情報工学科,知能情報システム工学科,情報機械システム工学科,こうした4学科で構成し,入学定員を220人とする。教育・研究の内容としては,理学・工学を中心に情報科学の基礎から応用までを対象として情報処理の方法論に関する教育・研究を行うこととする。
三つ目の芸術学部については,美術学科,デザイン学科の2学科で構成し,入学定員を80人とする。教育・研究の内容としては,美術学科には純粋美術の中から日本画,油画,彫刻の3分野の専攻を設け,基礎実技を重視した教育を行う。デザイン学科は,視覚を主体とした──目で訴える視覚を主体としたものと産業デザインを主体としたものの2分野について教育・研究を行うと,こういうふうな内容になっております。
なお,今申し上げました学科名とか入学定員というのは,今後の教員確保の見通しを得て再度また検討さしていただきます。
また,さらにこれらの持色ある3学部の連携を強化して国際的かつ学際的,総合的な教育・研究を行う。開かれた大学として,産業界との研究交流の推進や地域社会との連携などに取り組むとともに,外国人教員の受け入れなど国際的な教育・研究活動を推進すると,こうした方向づけも得ておるところでございます。これらの内容は,基本構想という形でいずれ取りまとめをしたいと思っております。
それから,新年度の
取り組みでございますが,今申し上げたような教育・研究内容に基づきまして,教員候補者の選考と確保,それから二つ目には,自治省・文部省との事前協議,三つ目には,校舎等の基本設計というふうにより具体的な進展を図ることとしております。
このうち特に教員確保というのは重要な課題と考えておりまして,今あります
設立準備委員会にさらに学部ごとに専門部会も設置いたしまして,各分野の学識経験者の積極的な協力を得て鋭意教員確保に取り組んでまいりたいと考えております。
それから御指摘のありましたインキュベーター整備についてでございますが,かねてより大学設立の必要性の一つに経済発展,産業構造の高度化のため高次教育・研究機能の強化が必要であるということを掲げているところでございまして,
市立大学整備の基本的な方向として,大学としての本来の学術・研究の使命を踏まえつつ,産業界との研究交流の推進を図っていくことは重要であると考えております。
このため,人の交流とか受託研究,共同研究などを進めるとともに,産業界との研究協力を推進する情報研究センターの設置ということも検討してまいりたいと思っております。
御指摘ありましたいわゆる新産業育成機能であるインキュベーターを含め,産業界と大学との交流については積極的に検討してまいりたいと思っております。
また,産業界とか社会人の受け入れの問題でございますが,具体的には研究生とか聴講生として積極的に取り入れる必要があると考えております。その具体化についても,今後の検討課題とさせていただきます。
それから,優秀な教員を集めるために研究費の充実が必要であるという御指摘でございます。これも,御指摘の基金制度を含めまして検討してまいりたいと,このように考えております。
次に,空港問題について二つほどお答えいたします。
現空港を残す場合に,空港北側の民家への対策をどう考えているかということでございますが,御指摘の民家というのは航空機騒音防止法によりましてWECPNL値が75以上90未満の第1種区域に指定されておりまして,これまで国の制度に基づいて,いわゆる騒音防止工事というものは行ってきたところでございます。
しかしながら,空港に隣接しておりますことから,他の地域と比べまして生活環境に与える影響が大きいということで,種々対策を望む声が出されておることは十分承知しております。これまで本市としても国に対して航空機の振動による影響についての検討を要望するとともに,県・市共同で防音壁を設置することの可能性の検討などを行っているところでございますので,この点については御理解賜りたいと思います。
なお,現空港の存廃問題との関連につきましては,市長の答弁もありましたように,今後の状況ということでございますので,その見きわめをしながら対応さしていただきたいと思います。
それから,広島空港におけるコミューターがどのようになるのかお尋ねしたいという御質問についてでございます。
現在のコミューターといいますのは,昭和62年4月に朝日航空という会社によりまして西瀬戸エアリンクという形で大分,松山の三角形のリンクを運行していたわけでございますが,御承知のように,経営状態が苦しくなったということから,運輸省の調整もありまして,日本航空の参画によります新たな事業形態のもとでコミューター事業の再生を図ることとなったものでございます。その結果,この4月1日から日本航空の子会社であるジャル・フライト・アカデミーという会社でこの事業の継続運営を行うということになっております。当面は,従前の広島-大分3往復を2往復,それから,広島-松山も3往復あったわけですが,2往復,さらに,松山-大分線は廃止ということで,4月1日からこの事業が始まることになっております。
なお,今後の
取り組みにつきましては検討中という段階でございます。
以上でございます。
○議長(
瀬川吉郎君)
民生局長。
◎
民生局長(堀部尚雄君) 心身障害者の小規模作業所の用地についてでございます。
現在,この適地の調査を進めております。しかし,御承知のように,近年の市街地における用地の確保というのは大変難しくなってきておるわけでございますが,小規模作業所側の法人化の準備も進んでおるというようなことでもございますので,これからも用地確保のめどをできるだけ早く立てるように努力をいたしたいと,このように思っております。
○議長(
瀬川吉郎君) 建設局長。
◎建設局長(横山良三君) 限られた道路空間を有効利用した道路整備を進めるべきではないかという御質問に対してお答えいたします。
都市内の道路網を積極的に整備いたします一方では,道路空間の立体的な利用は
交通渋滞の緩和,歩行者の安全確保を初めとしまして,多様なニーズに対応し,道路機能を向上させる方策としては必要であると思っておりまして,特に,地価の高騰が著しく,また,街区が既に形成され,用地確保が困難な中心市街地では有効な手段であると思っております。
これまでにも道路空間の立体的な利用といたしましては,横断地下道やペデストリアンデッキの整備,電線類の地中化,それから西部方面の渋滞対策となります庚午橋の立体橋の整備などを行ってきたところであります。
また,北西部方面の渋滞対策といたしまして整備を進めております道路上に専用軌道を持ちます新交通システムを,交通機能を飛躍的に向上させる立体的な利用の一つであると思っております。
今後も,駅前吉島線の田中町の交差点や広島沼田道路の接続先であります駅前観音線の立体化など,機能強化をすべく環状型の道路網に位置づけられました路線について,優先的に道路の機能をより高める各種方策について積極的に進めてまいりたいと思っております。
また,議員の御質問の中で,例示で出ました2号線の高架の延伸の問題でございますが,これも立体化の一つであると認識いたしておりまして,これまで地元住民の方々に協力要請を行ってきておるところでございます。昨年度から今年度にかけましても,沿線の地区と数回にわたり協議,要請を行っておりますが,
観音高架ということで,環境の悪化あるいは商業機能の低下というようなことで強い反対がありまして,いまだ同意を得るに至っておりません。
今後も,地元の理解を得ますために,周辺の交通に配慮しました道路構造の検討を道路管理者であります建設省にお願いいたしますとともに,本市におきましても,地域の
まちづくりの支援や商業振興策を検討するなど対応策を講じながら引き続き協力要請をしてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(
瀬川吉郎君) はい,39番。
◆39番(
月村俊雄君) もう大変に懇切丁寧に御答弁をいただいておりますので,詳しくはまた予算委員会でやらしていただきたいと思いますが,先ほどの例の高齢者無料パスの問題で,市長は検討するというにとどまっておりますが,この問題は,我々が今一番つらいですね。他の
政令都市,どこの都市も皆やっとるじゃないかと,広島市だけじゃないかと,ほんとに我々としても苦しい立場にあります。それより何よりも高齢者のためにですね,もっと積極的に市としても考えていただきたい,こう思いますので,検討をするということの,どの程度の検討かということをですね,予算委員会までには検討しておいてもらいたいと思います。
それから,消費税の問題に関して,市議会の決議に対してですね,どうとられておられるかということをお尋ねしたんでありますが,この問題は他党とのですね,今後の出方もありますので,協議した上でまたやらしてもらいますので,よろしくお願いいたします。
以上です。
○議長(
瀬川吉郎君) 60番米田十郎君。
〔60番米田十郎君登壇〕(拍手)
◆60番(米田十郎君) 私は,日本社会党広島市議団を代表して
総括質問をしたいと思います。新市長の率直にして生の声を市民にお聞かせをいただきますように,まずお願いをしておきます。
平岡市長さん,御当選おめでとうございます。歴代市長で,かつて27万票を超す得票をされた方も,そして得票率が60%を超す方は,だれ一人おいでにならなかったわけでございます。いかに市民の期待が大きかったかということの証左でもあろうと思います。そう考えますと,市長さんの今後の責任の重大さというものもまた大きなものがあると思いますので,一層の御活躍をまずお願いをしておきたいと思います。
さて,目を国外に向けますと,昨年8月までは,ソ連のコルバチョフ大統領の進めるペレストロイカによって,米ソの長い間の冷戦対立は協調に,そして,核軍縮は──核軍拡は核軍縮に向かってINFの条約成立と,戦略核の軍縮も可能になるかというように,私ども
広島市民に希望を与えておったわけでございますが,そして,ベルリンの壁は除かれましたし,東西の両ドイツの統一もできました。全欧安保もでき,世界の人々の想像を超えるスピードで変化をしてきたと私どもは思っておりましたが,昨年の8月2日のイラクのフセイン大統領は,武力をもってクウェートに侵略をいたしました。国際法上も人道的にも許すことのできない暴挙であります。国連を中心にクウェートの領土主権の回復を図る努力が重ねられてまいりました。しかし,それもついに1月17日の米国を中心とする多国籍軍とイラクの戦争に発展をしてまいりまして,残念でなりません。
いかなる権力者であっても,人の命を奪う権利は絶対にございません。人権,飢餓,難民,地球環境の破壊等々,今度の湾岸戦争を考えますときに,戦争というものの愚かさを私どもによく教えたと思います。一日も早くこの地球上から戦争というもののない世界をつくり上げていかなくてはならないと思います。
国内では,昨年,国会で国連協力隊法をめぐって自衛隊の海外派兵が許されるかどうかという激論をしたところでございます。その結果,平和憲法及び自衛隊法のもとでは,自衛隊の海外派兵は許されないということの結論が出ました。そして,ついに国連協力法案は廃案になったのでございます。
しかし,事もあろうに,今度の湾岸戦争をいいことに,政府・自民党は,難民を自衛隊の輸送機によって処理をしようとし,そして,その前国会での結論を無視をし,政令によってこれを行おうといたしておるのでございます。国権の最高機関の国会の論議を無視をするという暴挙は,許されないと思います。
さて,広島市に目を向けてみますと,国際平和文化都市を都市像に,国際化,情報化,技術革新,高齢化等々,多様な価値観の中で,中四国の中枢管理都市として発展をするようたくさんの政策を進めてまいりました。アジア競技大会もその大きな一環でございます。
そういう意味合いから,本年の当初予算を見ますときに,総予算では7,916億円余,前年比で7.9%増でございます──伸びでございますし,一般会計では4,850億円余,これまた9.2%の伸びでございます。これを国の一般会計の伸び6.2%と比較をいたしましても,3%を上回るものでございます。歳入見込みでは,しかし,市税は1,970億円余りで,
平成元年及び2年度に比較をしましても2%減と税金の伸びは鈍化をいたしております。これを補うために,市債を前年度より20億円,基金取り崩しを前年より100億円余りの増をしておるわけでございます。
しかし,歳入・歳出両面から推測をいたしますと,アシア競技大会を成功さすための準備の予算であり,積極的な予算であろうというように思います。予算は,市政を預かる市長の顔と言われております。当然,本年2月3日に市長選挙が行われたわけでございますので,当初予算も骨格予算であろうというように思っておりましたが,なかなかもって肉も大変よくついております。これでは,市長の公約は何一つ表現されていないのではないかと思うわけでございますけれども,今後は,このことをどのように検討されるのかお聞かせを願いたいと思います。
先ほども月村議員の質問の中に高齢者の電車・バスの無料化がございました。検討されるということでございました。再質問については,これは要望でございますから,私は,もう少し突っ込んで,検討される意気というのは──無料化を進めるための検討をされる,無料化を前提に検討をされるということかどうかお聞かせをいただいておきたいと思います。お年寄りは,このことを聞いて非常に喜んでおりましたので,ぬか喜びにならないようにお願いをしておきたいと思います。
次に,やはり公約の中で,市長さんは,市長室を開かれたものにしたいということをおっしゃっておいでになります。このことは,10階の市長室の扉を開いておくという,ただそのことだけではないんではないかというように思います。市長が積極的に市民に接して市民の意見を聞き,市民の知恵を導入をしたいということの表現ではなかったかというように思いますけれども,そのことについてお聞かせをいただいておきたいと思います。
消費税の問題も,月村議員の中から出ました。しかし,政令市の中で広島市だけが
公共料金全般にかけておるわけでございまして,他の都市には何らかの消費税を配慮をした予算,あるいは消費税の取り扱いがなされてきたわけでございます。
申すまでもなしに消費税というのは,非常に逆進性の強い,そして,年金生活者や弱い立場の人をいじめる税金でもありますし,私どもが問題にいたしますのは,やはり私どもが払った税金が国庫に入らない,簡易課税制度による益税やあるいは運用益というものが,非常に大きな矛盾を来しておるわけでございます。
これまた,秋までにはということでございますけれども,おっしゃるように議会との問題,これは,私どもは,特別
委員長報告ではっきりと議会の意思は示したわけでございますし,これは全会一致で決めたわけでございますから,今から議長を中心に各会派とよく御相談をいただいて,速やかに消費税の問題は,議会の意見が反映をいたしますようにしていただきたいというように思います。もう一度はっきりとしたお答えをいただいておきたいと思います。
私は,政治は弱い立場の人にこそ必要で,強い人は自分の力で解決をしていきます。弱い人を守ることのできる政治家になれと,先輩から指導を受けてまいりました。本島長崎市長が,昨年,暴徒の凶弾に倒れられましたときに,意識不明になる前にお考えになったことが,意識が回復してコメントされました。その言葉に,私は意識を失う前に,市長として弱い人々を守ることができたであろうか,そのことで神は私を許したもうであろうかと思ったとおっしゃるわけでございます。まさに政治の要諦はここにあるというように思います。非常に感銘深く私は聞かしていただきました。
本島市長さんと比較するのは大変失礼でございますけれども,
平岡市長さんの政治哲学は那辺にあるかお聞かせをいただいておきたいと思います。
次に,広島平和記念都市法についてお伺いをいたします。
御存じのとおり,私たちは4月の市議会議員選挙を控えておりまして,今,前哨戦を戦っておるところでございます。多くの人にお会いをいたしましてお話もするわけでございますけれども,ときどき経営者の方とお話をするときに,平和,平和と言っておったんでは,広島の発展はないのではないでしょうか,こういうように市の
平和行政についての批判を聞くことがたくさんございます。
そこで,私は,他の都市と広島市の違い,それは広島は,平和──広島平和記念都市建設法というのがあって,これは市の基本法で,これをないがしろにしては広島市の市政はないというようなことをお話をして御理解をいただいてきたところでございますけれども,広島平和記念都市建設法は,昭和24年5月に衆参両院において全会一致で可決をされ,憲法95条の特別法として,当時の
広島市民が,一票投票──住民投票をして成立をした法律でございます。
その第1条は,「この法律は,恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として,広島市を平和記念都市として建設することを目的とする。」,こうなっておるわけでございまして,その第6条は,広島市長の責務が決められておるわけでございます。「第6条 広島市の市長は,その住民の協力及び関係諸機関の援助により,広島平和記念都市を完成することについて,不断の活動をしなければならない。」と,市長の責任を決めております。
さらに付言をいたしますと,その提案理由で,「日本は新憲法において明らかに戦争放棄を宣言している。この恒久平和の人間理想を象徴し,同時に我が戦争放棄をも象徴するものとして一つの都市をこの地上につくり上げるということは,日本歴史においてはもとよりのこと,世界史的に見ても大きな意義を持つものである。すなわち,戦争放棄と世界平和とのメッカとして広島を平和都市として建設をする。」,このように言われておるわけでございまして,歴代市長の大変な努力をいただきまして,もちろん新市長も,広島平和記念都市法を基本に市の行政を進めていただくと思いますけれども,市長さんの御所見をまず伺っておきたいと思います。
次に,平和に貢献する広島の実現についてでございますけれども,戦争は,国家権力の武力による戦いであります。しかし,犠牲を受けますのは,湾岸戦争でもわかりますように,常に民衆であり,多くの都市の市民でございます。
私は,かつてこの本会議場で,核兵器廃絶,世界恒久平和を目指す広島市は,世界の都市の市長さんに呼びかけて,都市の連帯を強めていき,そこから原爆の恐ろしさを認識していただき,核兵器廃絶の輪を広げていったらどうかという提言をいたしました。それが現在の平和都市連帯市長会議だと,
荒木市長さんは61年9月の議会で,この議場で担保をされました。
今や世界50カ国290都市で,都市人口は1億人を超すと言われます。NGOへの加入も承認されました。いよいよ力強い活躍が期待できると思います。
しかし,加入都市を分布的に見ますと,総じて北の多くの国の都市が加入をいたしております。南は少ないように思います。単に戦争のない状態ということではなしに,良好な地球環境をつくり上げるためにも,やはり南の国々,その国々の人々に加入を積極的に進めていかなくてはならないというように思っておりますが,現在の状況と,そして,今後私が申し上げます南の地域の国々の方々にどう積極的に参加をしていただく努力をされるのか
取り組みを聞いておきたいと思います。
次に,アジア競技大会についてお伺いをいたしますが,1994年のアジア競技大会は,もう目の前に迫ってまいりました。この大会は,今までの大会とは違って,と申しますのは,国の首都でやるのではなく,初めて地方都市に出てアジア競技大会が開かれるわけでございます。
ソウルのオリンピックや北京のアジア競技大会を見ましても,国の威信をかけて豪華けんらんたる開会式がなされました。広島大会においては,とてもそのようなことは太刀打ちができないのではないかと思いますが,アジアの人々が,広島に来てよかった,広島と長く友好を保ちたいと心に秘めて帰ってもらうようにするためには,一体どのようにすればいいのかと,そのことがこのアジア競技大会に課せられた広島の任務ではなかろうかと思います。
真に平和を願うヒロシマの心を伝えるためには,私は,20年8月6日に原爆が広島に落とされました。しかし,その以前の広島も反省をしておかなくてはならないと思います。明治にさかのぼりますと,明治27年には日清戦争が勃発をいたしました。この広島には大本営が置かれました。帝国議会も開かれたわけでございます。陸軍第五師団を中心に,日清,日露の戦争から第2次世界大戦の敗戦まで,多くの将兵が宇品港から出征したのでございます。当時は,宇品港には,陸軍運輸部もございました。金輪島は,輸送船の艤装の基地でもございました。そして,陸軍兵器支廠,陸軍被服支廠,糧●支廠等々,軍都として栄えてきたことは,紛れもないところでございます。
今もその建物は残っておるわけでございます。このように振り返ってみますと,歴史的に広島は日本のアジアを侵略をした兵たん基地でもあったと言うことができるでありましょう。アジア競技大会を契機に,過去と現在,加害と被害の歴史を明確にして,その反省の上に立って現在の平和都市があるということを,外国の人々に理解をしていただかなくてはならないと思います。
人と人との交わりは,まず対話から始まります。競技大会に参加をする選手団の皆さん初め,広島がかつてない多くの人々を迎え入れるということになります。風俗・習慣や言葉や宗教の違う,まことに生活様態の多様な人々を一度に迎え入れるわけでありますので,今のままの,あるいは今の準備のやり方で大丈夫だろうかというように不安を持ちます。
言葉の問題で申し上げてみたいと思いますけども,かつて私は一人でベルリン市へ参りました。通訳は一緒に行くのかどうなのかと言って聞きましたら,向こうで準備をするということでございました。ベルリン市が通訳つけてくれたわけでございますけれども,それともう一人,秘書をつけてくれました。非常に親切に,前後5日間をベルリンで過ごしましたけれども,やはり言葉の問題が解消をされますと,何一つ不安なしによその国で生活ができるものだという経験を受けました。
友好親善の輪を広げるためには,こういうソフト面の準備を十分にしておかなくてはならないと思います。通訳の確保やボランティア養成の面,こういうソフト面の対策を今からどのようになさるのか,現状と見通しについてお聞かせをいただいておきたいと思います。
次は,女性の問題でございますけれども,女性の地位向上についてお伺いをいたします。
国際婦人年を契機に,我が国においても,男女雇用平等法を初め産休制度の拡充等によって,女性の社会進出は目覚ましいものがございます。しかし,実際にその地位は,男性と比べて必ずしも保証をされたものではないというように思いますが,この広島市を見てみますと,広島市役所の職員の中で役付職員は──役付職員に占める数が大変女性は少ないというように思います。約2,824人,役付はおいでになりますけれども,その中で女性は258人の部長さんが──違いますね。これは数字が少し違うようですね。女性の役付は258人で,2,824人の役付職員の中で,女性の役付職員は258人でございます。その中で部長級は116人おいでになりますが,女性の部長さんは──部長待遇といいますか,ただ一人でございます。これは,保健所の所長さんでございます。課長さんは──
課長級は462人中,わずかに11人と,女性の課長クラスはおいでになるというように聞いておりますけれども,こういたしますと,非常に少ない役付ではないかというように思います。
そこで,例えば保育園の園長さん,幼稚園の園長さん,社会的にも,そして子供の教育の面から言っても大変責任の重い職場でございます。そして,病院の婦長さんにいたしましても,総婦長さんにいたしましても,それぞれ上位のランクに昇進をしていただいてもいい職場ではないかというように思います。
市長さんの女性登用の面からいきましても,考えていただく施策ではないかと思いますので,御意見をお聞かせをいただいておきたいと思います。
次は,
都市基盤整備についてでありますけれども,他都市に比べて大変おくれているというのが,この道路交通の問題,基盤整備の問題でございます。
しかし,予算委員会もございますので,ここでは身近な,私の周辺についてお聞かせをいただいておきたいと思いますけれども,54号線について,市長さんは,選挙前,御経験をいただいたと思いますけれども,太田川橋から上根バイパスまで,毎日上り下りが慢性的に渋滞をしておるわけでございます。日常経済活動にも大きな支障を起こしておりまして,可部に来るのは嫌だと言われているわけでございます。
こういうことから考えますと,可部バイパスの一日も早い完成は,だれしも望むところでございますけれども,これは国の事業でございます。そういたしますと,やはり道路が,幹線1本では足らないのではないかと,やはり幹線が縦に2本は必ずあるという都市整備が必要ではないかというように思います。
今後の道路政策の中でもそのような政策が生かされていかなければならないと思いますが,まずは可部バイパスがいつできるのか,そして,今の見通しについてお答えをいただいておきたいと思います。
次に,安佐地区開発でございますけれども,この事業はもう既に長い経過を来しておりまして,その事情もわからないわけではありませんけれども,この事業を起こすときに,安佐町を中心とする発展はぜひ必要だという,私どもも考えまして,そして,その背後地にある山県郡の加計町やあるいは戸河内町,豊平町の雇用対策,あるいは高齢化対策にも響く施策だというように思いまして,ぜひ必要な事業だというように思っておりました。しかし,今現在目に見えるものは何一つないわけでありますけれども,その進みぐあい,一体何年に完成させようとしておるのか,見通しを聞かしていただいておきたいと思います。
最後に,広島駅南口周辺地区市街地再開発事業についてお聞かせをいただいておきたいと思います。
Aブロックは,本年1月の総会において,縮小案で進むと決定されました。これは,理想的な姿とは思いません。広島百年の大計の中では,やはりもう少し考え直さなくてはならないと思います。市長さんみずから調整に乗り出されたということを聞いております。まことにうれしいニュースだと私は受け取りました。その状況と今後の見通しについてお聞かせをいただきたいというように思います。
以上で私の質問を終わりますけれども,再質問もさしていただきますので,よろしくお願いをいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
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休 憩 宣 告
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○議長(
瀬川吉郎君) ただいまの米田議員の質問に対する答弁は午後に譲り,暫時休憩いたします。
午前11時55分休憩
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午後1時11分開議
出席議員 41名
欠席議員 21名
○副議長(今田智君)
出席議員41名であります。
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開 議 宣 告
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○副議長(今田智君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
午前中の米田議員の質問に対する答弁を求めます。市長。
〔
市長平岡 敬君登壇〕
◎市長(平岡敬君) 米田議員の御質問に対してお答えを申し上げます。
まず最初に,市長の政治哲学は何かというお尋ねがございましたので,これについてお答え申し上げます。
私が,市長選に立候補することを決意したのは昨年11月の半ばのことでもあり,政治哲学として皆様に被瀝できるほど立派なものはございませんが,私がこれまで生きてきた中で心がけてきたこと,あるいは行動の指針としてきたことを申し上げたいと思います。
私は,父親の仕事の関係で,中学校時代を韓国の京城──今のソウルでございますが,そこで過ごしました。その当時,私は,日本人の豊かな暮らしとかけ離れた現地の人々の生活を見て,何の疑問も抱かなかったのでありますが,戦後,歴史を学ぶ中で,それは日本の植民地支配の結果であるということを知り,済まなかったという思いを今も持ち続けております。そして,大学卒業後,新聞記者として差別と貧困にあえぐ韓国の原爆被爆者の実態を取材し,その救援を訴えてまいりました。私は,このような体験を通じて,人の痛みを理解し,その痛みを共有することが人間的な生き方であると信じ,行動してきたつもりであります。
それゆえ,あえて申し上げれば,私の願いは,一人一人が人間としての尊厳を保ち,自由と豊かさを享受できる社会をつくること,言いかえれば人間性が阻害されることなく,みんながそれぞれ生きていてよかったと心から実感できる社会の実現を図ることであります。そのためにも,私は,市政を預かる者の一人として,市民の皆様の声には十分耳を傾けるとともに,御指摘にもありましたように,社会的に弱い立場に置かれている方々に対し十分な配慮をしてまいりたいと,このように思っております。
次に,開かれた市長室とは一体どういうことを考えておるのかと,こういうお尋ねでございました。
私は,先日の
所信表明で申し上げましたとおり,
まちづくりの主役は市民であると,こういう観点から市民に開かれ,市民の力を生かした市政を目指して,議員の皆様方を初め,広く市民の皆さんの声に十分耳を傾けながら市政の運営に当たってまいりたいと考えております。
御指摘の点については,市長として時間の許す限り,市民の皆様とお会いする機会をつくるなど,市民参加型の市政を目指し,努力してまいりたいと考えておりますので,皆様の御協力を賜りたいと思います。
新年度予算は積極型の通年予算となっており,市長は公約の実現に向けてどう対応するのかと,こういうお尋ねでございました。
さきの月村議員の質問にもお答えしましたように,市長当選後に新年度予算案の主要な内容や各所管部局の主要事業,懸案事項等について詳細な説明を受けました。そうした中で,特に平成6年のアジア競技大会の開催に向けて,競技施設の整備や道路,下水道等
都市基盤の整備は大変急を要する課題であり,また,福祉教育等
市民生活の基礎となる分野については,安定的,継続的に実施していく必要があると考えます。そして,これにこたえるために必要な予算は,当初から計上すべきであると判断をして,新年度予算案を提案させていただいたところでございます。
今後,選挙を通じて市民の皆さんに訴えてきたこと,また,市民の皆さんからいただいた貴重な御意見などを踏まえ,まず市政全般について十分勉強させていただくとともに,新たな施策については検討の上,6月以降の議会において逐次御説明し,必要な経費については補正予算で対応させていただきたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。
消費税の問題についてでございます。これはまた,さきの月村議員の質問にお答えいたしましたように,市議会におかれましては,これまで消費税問題に鋭意取り組まれ,昨年12月,市議会本会議において消費税・被爆者対策
特別委員会委員長から,それまでの審議状況を踏まえ,
中間報告が行われたことはよく承知しております。
私は,この消費税の問題については,基本的には国において早期にその方向が示されるべき問題であると考えており,できるだけ早い機会に国民の理解と協力が得られるような解決が図られることを切望しているものであります。
私といたしましては,市議会におけるこれまでの審議の経緯を踏まえ,また,今後の国の動向等を見きわめながら十分勉強し,この秋までには議会とも協議いたしまして,本市としての考え方を取りまとめたいと考えておりますので御理解をお願いいたします。
新市長も平和──広島平和記念都市建設法を基本に市行政を進めるのかどうかと,こういうお尋ねでございます。
御指摘のとおり,広島平和記念都市建設法は,世界最初の原爆被災都市広島市を恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として広島市を平和記念都市として建設するために,昭和24年,市民の絶対多数の賛成を得て制定されたものであります。
原子爆弾による廃虚の中から目覚ましい復興を遂げ,今日,国土の主軸を担う大都市として発展していく上で,この法律の果たしてきた役割はまことに大きなものがあると考えております。
私としましても,広島平和記念都市建設法の崇高な理念を受け継ぎ,都市像である国際平和文化都市の実現に向けて全力を傾注してまいりたいと考えております。
次に,世界平和連帯都市市長会議の賛同都市の分布が南半球に少ないというお尋ねでございます。そして,今後どのように取り組んでいくのかということでございますが,世界平和連帯都市市長会議は,昭和58年1月,最初の呼びかけを行って以来,都市連帯の趣旨に賛同する都市は着実に増加し,この間,昭和60年8月と
平成元年8月に市長会議総会を開催し,大きな成果を上げたところでございます。
また,このような同市長会議の活動・成果に対し,このたび国連憲章に基づく国連の経済社会理事会NGOのカテゴリーⅡとして内定したところでございます。
この市長会議としては,国連NGOとしての期待にこたえるためにも,今後はさらに国連との提携協力関係を確保しながら核軍縮の努力を重ねるとともに,市長会議のネットワークを通じ環境問題等の分野にも貢献する必要があります。
御指摘のとおり,市長会議の都市の構成としては,アジア,アフリカ,中南米という地域が少なく,地域的不均衡が生じているところから,今後長崎市とも協力しながらこれらの地域の加盟を推進したいと考えております。特に,
アジア大会を控えた本市といたしましては,アジア地域の都市への賛同呼びかけを積極的に行ってまいりたいと,このように思っております。
次に,アジア競技大会の開催を控えて加害と被害の歴史を明確にし,その反省の上に現在の平和都市が存在することを外国の人が理解できるようにする必要があると,こういう御意見であり,お尋ねでございました。
私は,過去の歴史を振り返り,歴史に学ぶということは,現在,そして未来を考える上で大変重要であると認識しております。そういう意味で,さきの
所信表明においても,私は我が国とアジア諸国との過去の不幸な歴史に対する反省の上に立ってアジアとの友好を進めていく必要性を申し上げたところであります。
さて,御指摘の点でございますが,現在,改修工事を進めている平和記念資料館においては,昭和20年8月6日の状況を中心に被爆の実相を伝えるものを,また,全面改築を予定している平和記念館では,被爆前と被爆後の広島の歴史的事実を踏まえた広島の歩みの展示を行うことにしております。特に,平和記念館では,広島が城下町から軍都,学都へと推移した状況や戦時体制下の
市民生活,被爆後の広島の復興,平和記念都市としての
まちづくり,さらには広島の平和への
取り組み等を展示し,これらの展示を通して,戦争の愚かさや悲惨さと平和のとうとさを理解し,核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を願うヒロシマの心が伝えられるようにしたいと考えておりますので,御理解をお願いいたします。
次に,高齢者への電車・バスの無料化についてどのように考えているかと,こういうことでございます。
さきに月村議員の御質問にお答えしているところでございますが,これからの本格的な高齢化社会を迎えるに当たって,限られた財源で市民の多様な福祉ニーズに対応していくためには,施策の緊急性,優先性あるいは有効性などについて十分考慮する必要があると思います。こうした観点に立って総合的に勘案しながら検討すべき課題であると考えております。
次に,女性専門職員の職位についてのお尋ねがございました。
午前中,月村議員の御質問に対して女性職員の登用の基本的な考え方について御答弁申し上げたとおり,本市においては,保母,保健婦,看護婦などの専門職はもとより,行政事務などの一般行政の分野においても,数多くの女性職員が市政の重要な一翼を担っており,職場で女性がその能力を十分発揮できるように意を用いていく必要があると認識しております。
御提案の女性専門職員の職位の引き上げについては,それぞれの職位に与えられた職務内容,責任の度合い,他の職種との均衡などを総合的に検討し,女性の働く意欲にこたえるとともに,女性の働きやすい職場環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
次に,駅前再開発Aブロックについてその状況と今後の見通しはどうかというお尋ねでございます。
Aブロックの準備組合におきましては,大多数の権利者の事業の早期実現という意向を受けて,本年1月29日の総会で,反対をしておる地権者の2人に対してぎりぎりまで復帰の要請を続けると,そういう条件を付して縮小案で事業を進めることを決定したということは承知しております。
しかしながら,私としましては,当地区が本市の陸の玄関口でもあり,何とか悔いの残らない形で整備ができないかということを思い,もう一度努力してみたいと,こういうことで,先般,準備組合及び脱退した地権者に会い,それぞれの見解,これまでの経過をお聞きしたところであります。
準備組合側の見解は,脱退者が組合に復帰するための条件として,核テナント等これまでの決定事項は容認し,本組合の設立も無条件で同意することを求めており,脱退した2人の地権者は,福屋が核テナントであることは絶対に認められないというものであり,両者の見解には相当な隔たりがあり,調整はなかなか難しいという実感を持っております。
市街地再開発事業としては,街区全体で一体的な整備を図るという理想の姿の追求と,一方において260余名に及ぶ関係権利者の生活再建を急がなければならないという相矛盾した問題を抱えているわけでありますが,なおさまざまな機会をとらえて調整の努力をしてみたいと,このように考えております。
以上で私の答弁は終わります。あと詳しいことは関係局長からお答えいたします。
○副議長(今田智君)
企画調整局長。
◎
企画調整局長(樋渡敬宇君)
アジア大会の市民ボランティアとソフト面での対策についての御質問について,私の方からお答えいたします。
御指摘のように,広島大会は,首都以外で開催される初めての大会ということで,私どもも平和,それから広島らしさ,さらに市民参加,市民交流といったことをキーワードにいたしまして,心温まる大会にしたいというふうに考えております。
このための具体的な施策としましては,外国語を併記したサイン表示を実施するとか,英語のほかにアジアの各国語の語学講座を実施するとか,さらにはアジア諸国の風俗,習慣,芸術,文化,こうしたことの理解のための講座を実施する,さらにはアジア選手権大会とか,それからアジア地域のスポーツ交流という,スポーツ交流事業を通しての
取り組み,さらには留学生交歓会の開催,それから,昨年から始めましたが,アジアウィークを開催いたしまして,官民一体となっての各種事業の展開,こうした施策を通しまして,温かいもてなしの心,いわゆる市民のホスピタリティーの醸成を図っていくことといたしております。
また,こうした施策の展開のもとに,実際に大会時に来広される外国選手,役員,観客に対しましては,茶道とか華道のほか,日本の伝統芸能,音楽等による市民との交流あるいは観光案内,芸術展示への参加等,できるだけ市民との触れ合いを通じて交流・親善を図っていきたいと考えております。
特にお尋ねのボランティアについてでございますが,そのうち語学にかかわるボランティアにつきましては,広島市
国際交流協会とか,それから広島国際センターがございますが,こうしたところや民間の
国際交流団体と連携いたしまして,ボランティア登録というものの一元化を図って養成をしていこうということにしていきたいと思っております。
また,新年度におきましては,広島市
国際交流協会におきまして現在実施しております英語,ハングル,それから中国語など今6カ国語があるわけでございますが,この語学講座に加えまして,新たにタイ語とそれからアラビア語でございますが,これを新設いたします。
そのほか,文化紹介のボランティアとかホームステイの制度,ホームビジットの制度というものが既にあるわけでございますが,これらの充実強化を図りまして,アジア競技大会に向けての市民の受け皿を充実強化してまいりたいと,このように考えております。
いずれにしても,広島大会の成功のためには,多くの市民の方々の御協力が不可欠でございまして,今後体育団体や地域団体,そして,今申し上げたような
国際交流団体など各種団体に協力をお願いして,ホスピタリティーの醸成,そして,外国人の受け入れ体制の確立を図ってまいりたいと,このように考えております。
○副議長(今田智君) 建設局長。
◎建設局長(横山良三君) 可部バイパスの見通しでございますが この可部バイパスの早期整備につきましては,国に対し強く働きかけてきておるとこでございます。
しかしながら,ここ数年は,祇園新道への集中投資が行われておりまして,可部バイパスの大幅な投資が困難な状況にありますことや,さらにはJR可部線の立体交差橋の建設期間等を考えますと,新太田川橋から191号までの2.8キロメートルにつきましては,平成5年から始まります次期道路整備五箇年計画の前半になろうかという見込みでございます。
このため,本市といたしましては,当面の対策といたしまして,新太田川橋から河戸駅に至ります太田川左岸堤防沿いの市道103号線の交通が円滑になるように,狭隘で離合の困難な場所を改良してきておるところでございます。
また,191号から上根バイパスの間,約6.9キロございますが,これにつきましては,昨年度より路線測量や地質調査を行ってきております。
できるだけ早い時期に供用が図られるよう国に対し大幅な道路事業費の増額や早期整備について一層働きかけてまいりたいと思っております。
よろしくお願いいたします。
○副議長(今田智君) 開発局長。
◎開発局長(山中賢造君) 安佐地区開発事業の見通しについての御質問でございます。
安佐地区開発事業につきましては,御案内のように企業の市域外への流出防止と本市経済の活性化を図ることを主な目的として工業団地を造成しようとするものでございます。この事業の当面の課題でございます用地買収につきましては,平成6年6月(後の発言で
平成元年6月と訂正)地元の地権者会と基本的な了解を得ました後,各地権者と個別の交渉を進めてまいったわけでございます。
そこで,本年2月末現在の契約状況は,面積にいたしまして約66%となっております。残る未買収地につきましては,地権者からの補償金の高額要求ですとか,家屋移転に伴う代替地の確保の要望などがございまして,交渉に日時を要しておるわけでございまして,現在これらの課題解決に向けて鋭意努力を重ねているところでございます。
なお,新長沢橋の新設工事を初めとする関連公共事業につきましては,
平成元年度から計画的に逐次整備を進めているところでございます。
そこで,お尋ねの完成見通しについてでございますけれども,平成5年度末を目標といたしまして,鋭意事業の推進に努めてきたところでございますけれども,先ほど申し述べましたような用地取得の現状等からして,完成時期は約1年程度おくれざるを得ない状況にございます。
いずれにいたしましても,今後とも精力的に,粘り強い交渉を積み重ね,一日も早く買収見通しをつけるとともに,団地造成工事の早期完成を目指し,地元及び企業の需要に沿えるよう最大限の努力を重ねてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。──あっ,失礼いたしました。地元との基本的了解につきまして平成6年と申し上げたようでございますけれども,平成6年の6月ということでございます。訂正いたします。──あっ,
平成元年の6月でございます。失礼いたしました。
○副議長(今田智君) はい,60番米田十郎君。
◆60番(米田十郎君) 市長さんの政治哲学については,非常にわかりやすい言葉でお答えをいただきまして,私ども,市長さんの取り組まれる姿勢が明らかになって大変うれしく思っておるところでございます。
多くの問題,月村議員と重複をしたところもございますし,さらに
特別委員会もございますので,
特別委員会で十分に議論をさしていただきたいと思いますが,ただ可部バイパスについてはいただけないわけでございます。
それは,確かに祇園新道等に金つぎ込んでおるということもよくわかります。しかし,あれだけ渋滞をする距離と時間,これは大変な経済的損失ですし,可部の経済活動というものをほとんど麻痺をするというところまでいってます。
そういうことを考えますと,国の予算でできないものについては,市がかわった施策をしなきゃならぬというように思います。
そういうことで,いろいろ要求もいたしておるところですけれども,この問題,また予算委員会でやらしていただかないと,本会議では無理かと思いますけども,いずれにしても可部バイパスの問題をただ祇園新道と絡めていつまでも延ばしておく問題ではないと思います。ですから,積極的に国道事務所とも交渉していただいて,市民の要望にこたえていただきたいと。
それから,安佐地区開発については,事情はわからないではございませんけれども,こういうものは時期がございます。完成時期がおくれればですね,広島市の目的というものが,やはり薄れてくるんじゃないかと,そして,せっかくあそこへ早く移りたいという準備をしていた者も時期が外れてどうすればいいか途方に暮れる,さりとて他へ移転ができるというものでもないという,非常にあそこを安佐地区開発の進出をしようとしている業種は困惑をしておりますから,私どもも協力は,できることはしていかなくてはなりませんけれども,鋭意進めていただきませんと大変なことになるんではないか,地元を含めてそう思っておりますので,このことはよく御理解をいただいておきたいというように思います。
以上──
特別委員会でやらしていただきますので,本会議では以上で終わらせていただきたいと思います。
○副議長(今田智君) 続いて,32番鶴見和夫君。
〔32番鶴見和夫君登壇〕(拍手)
◆32番(鶴見和夫君) 公明党を代表し,平成3年度当初予算案,市長
所信表明並びに当面する諸課題について
総括質問をさしていただきます。
27万票余という過去に例のない大量信任得票を得られた
平岡市長に対し,公明党市議団としてお祝いを述べさしていただきます。御当選まことにおめでとうございました。今後は,108万市民のリーダーとして,健康には十分留意され,一つ,21世紀を展望した市政を運営していただきたい。二つ,生活者重視の市政を目指していただきたい。三つ,世界の広島として国際性,文化性あふれる市長であっていただきたい。
公明党は,どなたが市長になられても,是々非々の態度で常に市民サイドに立った市政を目指してまいる決意でありますので,よろしくお願いをいたします。
市長就任後初の本会議を市民は注目をしております。意欲的かつ誠意ある御答弁を求めるものであります。
昨年8月のイラクのクウェート侵略の暴挙は,戦争が終結したとはいえ,イラク,クウェートを中心に中東各国の戦後復興処理には莫大な費用がかかると思われます。世界経済の先行き不透明感により,日本経済も原油不安,貿易の不振,土地の高騰,人手不足,金利高等により混迷さを増してきております。
これらの社会情勢の中,平成3年度予算案も市税収入等にその影響が見られますが,平成6年,アジア競技大会を目前に控え,市当局は積極大型予算を組んでおります。予算規模として,一般会計で4,850億4,200万円,対前年度伸び率9.2%は,国の
一般会計予算6.2%増,県の7.8%増を上回る大型予算となっております。総予算規模も7,916億6,200万円と対前年度比7.9%の伸びとなっております。他の
政令都市と比較してみますと,一般会計は対前年度伸びについては,京都市の10.2%,神戸市の9.6%に次いで第3位であります。一般会計の伸びが過去5年間で最高となっております。
一方,市税の収入を見ますと,平成3年度は,過去5年間で最低の伸び率3.2%と昨年より一段と悪化をしております。市税収入の伸びの低さを基金の取り崩しと市債の発行増でやりくりしている財政のつけは,今後に影響が出るものと心配されます。
市税の伸びの見通し,市債への依存度,基金の推移等における中・長期的な展望についての見通しについてお知らせをください。
私たちは,新年度予算案に平岡カラーが出るものと期待をしておりました。新市長が公約したことが具体的に予算へ一部でも反映されるものと認識をしており,財政当局よりも骨格予算の話も出ておりました。しかし,ふたをあけてみますと,通年予算案となっておりました。同じく2月市長選が行われた北九州市は暫定予算を,また4月に市長選が行われる札幌市は骨格予算を組んでおります。広島市の場合,急を要する
アジア大会関連事業予算を考慮し,通年予算とされたようですが,新市長としての積極性が欠けてはいないのでしょうか,お伺いをいたしたいと思います。
もし,平岡カラーの予算案を提出するとしたら,どの点に特色を出すお考えがあるのか,あわせてお答えをください。
所信表明全般に流れる市長の基本的政治姿勢について,生産者中心の政治を目指すのか,生活者重視の政治を目指すのか,ぜひお伺いをしたいと思います。
さらに,アジア競技大会後の経済の地盤沈下が心配をされております。21世紀に向けての経済の活性化について,具体的プランがあればお聞かせを願いたいと思います。
次に,消費税についてお伺いをいたします。
午前中,月村議員,米田議員と重複をいたしますが,重要な問題でありますので質問をさしていただきます。
昨年末,国の平成3年度予算案に消費税の欠陥是正等が盛り込めるかどうか,税制協議会全体会議が開催されましたが,結局食糧品全段階非課税の問題で
話し合いがつかず,現行消費税は存続されました。昨年6月29日設置されました広島市の消費税・被爆者対策
特別委員会における特別委員長の
中間報告は,
市民生活に影響を与える消費税の
公共料金等への転嫁については廃止すべきであり,本市独自の方策を講じるべきであると報告をしております。前
荒木市長は,政令市の中でも唯一消費税を
公共料金等に全面転嫁し,すべて国会の審議を見守ると一貫して主張し続けました。新市長は,当初予算案では荒木市政の後継者となっており,断じて認められません。特別
委員長報告の重みをどう受けとめておられるのか,お伺いするとともに,6月補正予算案等で対処する考えがあるのかどうか,市長の明確なる答弁を求めるものであります。
次に,平和問題についてお伺いをいたします。
第2次世界大戦後,ようやく世界は東西の冷戦状態から雪解けムードとなり,世界平和に向け大きく前進を開始し始めました。その矢先,世界じゅうを震憾させたのがイラク,クウェート侵略でありました。一国が他国を侵略する行為は,世界の平和秩序を破る暴挙であり,断じて許されるものではありません。
戦後の国連憲章のもとでは,国際問題で
話し合いがつかない場合でも,軍事的手段に訴えることは原則的に禁止をされております。イラクも国連加盟国であり,みずからが約束したルールを守らなければ,国際秩序は保てないわけであります。国家間の最も重要な原則を踏みにじる行為に対し,国連決議のもと,多国籍軍がクウェートからイラク軍即時無条件撤退を求め,行動を開始しました。そして,7カ月間の戦いの後,無事クウェートが解放され,アメリカの提案により戦争は終結をしました。今後は,国連を中心にした和平の推進が行われると思います。
平和が破壊されたときには,平和を回復しなくてはなりません。平和の創造と平和の維持,そして平和の回復の三つは,どれ一つが欠けても本当の平和にはなりません。
市長は,
所信表明の中で,平和に貢献する広島の実現を目指し,訴える平和からつくる平和を提唱されました。私もそのとおりであると思います。
小説「人間革命」の冒頭の一説に,「戦争ほど,残酷なものはない。戦争ほど,悲惨なものはない。だが,その戦争は,まだつづいていた。愚かな,指導者達に,ひきいられた国民ほど,あわれなものはない。」と述べられております。
湾岸戦争を通し,一国平和主義,すなわち日本だけ平和であればよいという考えは成り立たず,世界の秩序が保たれ,平和であることがいかに大切であるかを痛感させられました。
人類史上最初の被爆都市である広島が,今後核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け何ができるか新市長の手腕が問われております。
そこで,二,三質問をさしていただきます。
一つは,湾岸問題については,戦後処理等を踏まえ,今後広島として具体的な行動ができることがあるかどうか,お伺いをいたしたいと思います。
二つは,世界秩序を守る国連支援策として広島として何ができるのか,また,NGO──非政府組織との協力を今後どうすべきか,お考えがあればお聞かせください。
三つは,平和をつくり出す人の育成については,具体的にどう考え,計画されようとしているのか,お伺いをいたします。
四つ目には,湾岸戦争停戦後の戦災者救援に向け,市長は市民募金を提唱をされました。素早い対応に敬意を表しますが,募金の内容について,その期間,目標額,運動のやり方等具体的にどのように考えておられるのか,お答えをください。
次に,広島駅前再開発についてお伺いをいたします。
駅前Aブロック再開発準備組合は,1月29日の平成2年度総会において脱退した2名の地権者を除く縮小案への計画変更を正式に決定をいたしました。しかし,この決定には,数多くの異論と問題点を含んでいることは御承知のとおりであります。
縮小案にした場合のデメリットは非常に大きく,108万都市の玄関である駅前に後世の語りぐさとなる再開発ビルが建設されることは,何としても避けねばなりません。
新市長は,当選後のインタビューに答え,このように答えております。計画がとんざし,虫食い状態のまま見切り発車しては将来に悔いを残す。反対の地権者にも既に
話し合いをしているし,誠意を持って臨めば完全な形で再開発できる。私は自信を持っている。恐らくこれが初仕事になるだろうと,非常に自信に満ちた答弁でありました。
しかし,
所信表明の中には,初仕事と述べられたにしては,意欲が全く見られませんが,なぜでしょうか。
私は,ここであえてお願いをしたいことは,立派な再開発ができることは結構でありますが,その街角で一生懸命汗を流し,働き,細々と生活している多くの声なき声を無視しないでいただきたい。自分たちの要求を聞き入れてもらえないと不満を持つ人がいることを忘れてはなりません。市民党を掲げた新市長には,ぜひこれらの人々の意見を聞くチャンスを与えていただきたいと思います。
そこで,お伺いをいたします。
新市長の初仕事になるとの確信に満ちた根拠は何か。今まで2人の地権者との接触の経過を踏まえお答えください。
もし,仮に縮小案で決定したものを再度全体案にした場合にしても,今後のスケジュールはどのようになるのか,明確にお示しください。
次に,全体案という計画が縮小案に変更されましたが,その間に新たに拡大案という全体案よりもさらに規模の大きな案も出ているようであるやに聞きますが,拡大案の考えはあるのでしょうか,お聞かせをください。
脱退地権者と先月28日に会談した市長の感触としては,核テナント問題で折り合いがつくと思われたのかどうか,お伺いをしたいと思います。
次に,ソ連大統領来広についてお伺いをいたします。
ゴルバチョフ・ソ連大統領の訪日期間が4月16日から19日までの4日間と決定され,現在,外務省を中心にして日程の最終的な詰めの作業がなされております。
広島市としても,前
荒木市長が2回,ソ連大使館を訪れ,招請状等を渡しております。
当初,地方訪問都市として広島を初め長崎,新潟,札幌等が挙げられていましたが,きょうのマスコミの報道によりますと,大阪が最有力視されているとのことでもあります。この件については,昨年7月,ゴ大統領自身から池田SGI会長に対し広島訪問の希望が伝えられております。核保有大国の大統領が被爆の実相を見ることは,非常に大きな意義があります。
また,広島市としても,核廃絶を願うヒロシマの心を訴える唯一のチャンスでもあり,ぜひ実現させたいものであります。
先般の県議会におきましても,我が党の山口議員の質問に対し,竹下知事は,実現をすれば核兵器のない平和な国際社会の実現につながる象徴的な出来事であると答弁をしております。
新市長としても,これまでの経緯を踏まえ,今後,どう対処されようとなされているのか,お伺いをいたします。
第1に,先月26日,ソ連大使館を訪れ,要請されたときの反応はどうでありましたか。また,昨年10月,ソ連大使館への招請状に対する返事はあったのでしょうか。
第2は,現在までの経過と外務省の判断はどうなっておるのか,そのあたりの情報収集は行われていますか,お伺いをいたします。
第3に,外務省等の最終日程の決定を何日ごろと考えておられるか。決定した後では手の打ちようがありません。今ならまだ間に合うやと思いますが,新市長として再度外務省等に直接に出向いていく決意がありますかどうか,お伺いをいたします。
次に,新交通システムの駅舎にエレベーターやエスカレーターが設置されていない問題についてお伺いをいたします。
さきの12月定例本会議において,建設局長は,当初計画の本通駅より長楽寺駅までの16駅のうち,主要6駅にはエレベーター,エスカレーターを設置すると答弁をしております。しかし,他の10駅については,財源,維持管理費等の問題があり,平成2年度末をめどに整備の方針が出せるように関係機関と積極的に協議を行っていくとの答弁でありました。
広島市福祉の
まちづくり環境整備要綱の目的の中で,身体障害者,老人,病弱者等も,多数の市民が利用する施設については,容易に利用できるようにするため,福祉環境整備基準を定め,建築主等──ここでは広島市と国の協力を得て,これらを整備し,本市における福祉──社会福祉の増進を図ることを目的とするとあります。
民生局も,この福祉整備基準に照らし,当然説得をし,協力をお願いしたことと思います。建設局長も当然この基準を知っているものと思いますが,なぜ基本設計からエレベーターとエスカレーターを外したのか,お伺いをいたします。
これでは,民間の業者等は,市が基準を守らないのに,なぜ我々だけが守らなくてはならないのかと逆襲するのではないかと心配をされます。明確なる答弁を求めます。
既に駅舎整備方針を出すよう検討しているようでありますが,エレベーターとエスカレーター設置については,広島市と建設省及び広島高速交通株式会社がそれぞれ分担をして設置することとしております。残りの10駅については,それぞれどのように検討されているのか,区別をしてお答えください。
なお,沼田町広域公園前までの5駅についても,それぞれどのような基本設計となるのか,答弁をしていただきたいと思います。
お年寄りや体の弱い人に優しい
まちづくりを目指す市の行政が,この問題で市民より注目をされております。さらには,新市長の高齢化社会へ向けての基本的政治姿勢が問われており,御決意のほどをお伺いいたします。
次に,韓国人原爆犠牲者慰霊碑の平和公園への移設問題が昨年8月以降暗礁に乗り上げております。
この問題は,移設に絡み,統一碑の碑文をめぐって民団と朝鮮総連の調整がつかず,広島市が昨年8月4日に断念を表明した後,具体的な動きはとまっております。現在,冷却期間を置いているようでありますが,余り長くなると凍結をする心配があります。
今年度予算でも,韓国への交流促進の積極的な
取り組みが行われようとしております。
私が心配をするのは,広島-ソウル間の日韓定期航空路線の就航が決定されたことにより,今春より韓国からたくさんの人が広島を訪れます。韓国人ジャーナリスト等の招請も予定されており,広島に来たとき必ず平和公園を訪れ,その慰霊碑に参拝をすると思います。移設問題は当然話題となり,市の対応次第では,広島市や日本に対する反日感情をさらに高め,不快感をあらわすものと危惧するものであります。世界平和を求め,訴え続ける広島が,民族間の対立や不信を招くことのないよう切望するものであります。一日も早く移設できるよう移設時期を明確にし,広島-ソウル便開通までに解決をする決意があるのかどうか,お伺いをいたします。
次に,現広島空港の存続問題についてお伺いをしたいと思います。
市長は,
所信表明の中で,現空港問題について,その存続を望む声が各方面から出ていることは十分承知しておりますが,
周辺住民の方々とこれまでの経緯もあり,今後市民の広範な議論を踏まえて対処していくと慎重なる態度表明をされました。
私は,この
所信表明を聞きながら,前
荒木市長が今まで何回も議会等で発言をしてきた答弁の域を一歩も出ていないように思いました。
そこで,具体的にお尋ねしたいと思います。
一つは,
所信表明は,荒木前市長の方針を踏襲したものと判断をしてよいのか,お伺いをいたします。
二つは,存続問題の最終決定の時期をいつごろと考えておられるのか,また,県はどのように考えているのか,わかればお答えを願いたいと思います。
三つは,市長自身の考えは一体どうなのか。この問題でリーダーシップをとるお考えがあれば,ぜひお聞かせをください。
最後に,広島南道路についてお伺いをしたいと思います。
昨年12月,広島南道路の海田大橋の開通により大橋西出口付近の渋滞はもとより南区仁保方面から皆実町方面に向け,翠町仁保線の渋滞は悪化をしております。車の通行量が増大するにつれ,地元住民からの苦情も日増しに強まってきております。
その対応策として,中広宇品線や旧国鉄宇品線のルート開通について市当局が一生懸命努力をされていることは理解をしております。
そこで,まず海田大橋関連についてお伺いをいたします。
一つ,昨年12月より現在までの海田大橋の1日平均通行量と翠町仁保線の渋滞についてどう掌握をされていますか。
二つは,現時点での渋滞緩和策をどのように考えていますか,お尋ねをいたします。
宇品海岸線関連について若干の意見を述べながら質問さしていただきます。
宇品港周辺の住民は,近隣との関係を大切にしながら,港町宇品のよさを残しながら,今日まで生活をしてまいりました。今回の南道路建設に伴い,長年住みなれた土地を離れる住民の心労ははかり知れないものがあると思います。
そこで,今までの経緯等を踏まえ質問さしていただきますので,当局の誠意ある答弁を求めるものであります。
第1に,宇品海岸線について,住民の意向調査を昨年末より実施されていますが,その進捗状況と結果について大要報告をしてください。
第2に,平成3年度,宇品海岸線に3億円の予算がついています。その内容を具体的にお知らせください。いまだ現地測量に着手をしていないとき,移転補償等の予算が組まれておりますが,理解に苦しみますのでお答えを願いたいと思います。
第3に,住民の不満の中でよく聞かれるのは,本当に知りたいことは先送りにし,役所のスケジュールのみ押しつけてくる。また,本音の話が聞かれない等,行政に対する不信感があります。
さらに,現在の生活程度より悪化するのではないかという不安感を持つ人が非常にたくさんおります。今後の交渉として,これらの意見が交渉進展のかぎを握っているものと思われます。当局の見解を求めるものであります。
代替地の関連事項についてお伺いをしたいと思います。
一つ,内港埋め立てについては,運輸大臣への県の埋立許可申請が平成2年度内提出と聞いておりましたが,現状はどうなっているのか。埋め立てスケジュールとあわせてお答えを願いたいと思います。
二つ,市有地に住んでいる借地権者の貸付面積を見ますと,122戸の借地権者のうち,50平米未満が16%,50から100平米未満が51%と約7割の人々が狭小な借地に住んでおり,代替地に対する不安を持っております。
商売をされている方は,新しい商圏に対する不安感を持っており,その他の地権者にしても,多くは50平米前後の宅地に住んでおり,お年寄りも多く,資金力もなく,将来を考えた場合,非常に心配をされております。
これらのことにつき,どう対処されようと考えていますか,お答えを願います。
さらに,出島以西の動きについて,吉島方面に向けての都市計画決定への動きは,どう進捗をされているのか,お伺いをいたします。
弱い立場の人々を苦しめることのないような配慮をお願いし,
総括質問を終わらしていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
○副議長(今田智君) 市長。
〔
市長平岡 敬君登壇〕
◎市長(平岡敬君) じゃ,お答え申し上げます。
生産者中心の政治を目指すのか,生活者重視の政治を目指すのか,私の基本的政治姿勢に対するお尋ねでございますが,
所信表明でも申し上げましたとおり,私は,市民一人一人が自由で,豊かで,生きる喜びを感じることができる
まちづくりを推進することは行政の基本的課題であると考えております。
このような観点から,今後推進すべき主要な施策の柱の一つとして,住みよい広島の実現を掲げ,道路・交通網の整備を初め,多心型都市構造への転換,保健・福祉の充実,教育・文化の向上,下水道等生活関連施設の整備などの施策を推進してまいりたいと考えております。
しかし,新しい時代の潮流が急速に進展するとともに,都市間競争が進む中で,豊かな
市民生活を確保していくためには,これを支える都市の活力を高めていくことが必要でございます。
このため,主要な施策の二つ目の柱として活力ある広島の実現を掲げ,高次都市機能の強化や産業基盤の整備を初め既存産業の活性化,地域経済の担い手である中小企業の育成振興,都市型産業や新たな成長産業の育成など地域経済の活性化を推進することにしております。
したがって,私は,生産者,生活者のいずれかを一方を重視するというのではなく,ただいま申し上げたように施策を総合的に推進することによって市民のだれもが安心して生き生きと暮らせる人間性豊かな広島市の実現を図ってまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。
次に,アジア競技大会後の経済の地盤沈下が心配されると,こういうお尋ねでございます。
21世紀に向けた経済の活性化についてのお尋ねですけれども,広島市においては,3年後に迫ったアジア競技大会に向けて,大会のメーン会場となる広島広域公園等の建設や会場と都心を結ぶ新交通システムの整備,新広島空港の整備促進などに鋭意取り組んでいるところでございます。
御指摘は,アジア競技大会後の経済の地盤沈下が懸念されるということでございますが,本市においては,21世紀に向けた都市づくりを主導する事業として,アジア競技大会のほかにも西部丘陵都市の建設,草津沖地区や宇品・出島沖地区などの臨海部の開発,広島駅周辺の再開発など社会的,経済的,文化的に波及効果の大きいプロジェクトなどが計画,構想されております。こうした事業を積極的に推進することが都市の活力を高め,地域経済の活性化にもつながるものと考えております。
次は,新年度予算についての御質問でございます。
これは,さきに月村議員,米田議員の御質問にもお答えしましたように,市長当選後に新年度予算案の主要な内容や各所管部局の主要事業,懸案事項等について説明を受けました。そうした中で,特に平成6年のアジア競技大会の開催に向けて競技施設の整備や道路・下水道等
都市基盤の整備は急を要する課題であり,また,福祉・教育等
市民生活の基礎となる分野については,安定的,継続的に実施していく必要があり,これにこたえるため必要な予算は当初から計上すべきであると判断して新年度予算案を提案さしていただいたところでございます。
つまり,行政の継続性と,そして,
アジア大会をぜひとも成功させたいと,一瞬の遅滞も許されないと,こういう思いからそうした新年度予算を提案さしていただいたわけでございます。
今後,予算を提出するとすれば,どのような点に特色を出すのかと,こういうお尋ねでございますが,この点については,市長に就任したばかりであり,まず市政全般について十分勉強さしていただき,その上で議員各位を初め市民の皆様の声に十分耳を傾けながら検討してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。
次は,消費税問題でございます。
午前中の月村議員,米田議員の御質問にお答えいたしましたように,私は,この消費税の問題については,基本的には国において早期にその方向が示されるべき問題であると考えております。できるだけ早い機会に国民の理解と協力が得られるような解決が図られることを切望しているものであります。
私といたしましては,市議会におけるこれまでの審議の経緯を踏まえ,また,今後の国の動向等を見きわめながら十分に勉強し,この秋までには議会とも協議をして本市としての考え方を取りまとめたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願いいたします。
次に,湾岸戦争後の広島の具体的行動並びに市民募金を提案したが,一体どう考えておるのかということでございます。
昨年8月のイラクのクウェート侵攻に端を発する中東危機は,国際連合を初め各国の和平提案や国際社会の平和への願いもむなしく,国連安保理決議による1月15日の撤退期限から2日後の1月17日,多国籍軍とイラク軍の戦闘状態へとエスカレートしました。
さらに,2月24日には,地上戦突入という最悪の事態となりましたが,去る28日,ブッシユ米国大統領がクウェート解放,戦闘行為の停止声明を発表し,これを受けたイラク側の国連安保理決議受諾により湾岸戦争は終結をいたしました。
被爆地広島といたしましては,湾岸戦争終結を心から歓迎するとともに,一日も早く中東地域に安定的な平和が確立されるよう国連を中心に関係諸国が努力されることを希望しております。
さて,同地域の戦後復興に対する広島の役割でございますが,国においても湾岸戦争後の復興貢献策について種々検討されているところでありますけれども,本市といたしましても,人道的立場に立って湾岸戦争被災者の緊急援助のため食糧品や医薬品等の購入資金を市民の募金という形で御協力いただき,国際機関を通じて拠出してはどうかと,このように考えております。
現在,具体的な募金目標額,募金の期間,方法などについて検討中でございます。
広島へ被爆直後,国内外から多くの援助が寄せられましたこと,また,湾岸戦争による被災国や周辺国の中には,アジア競技大会参加国も多いという点からも,できるだけ早く,できるだけの支援を行っていきたいと,このように考えております。
世界秩序を守る国連支援策に関して,広島として何ができるのかと,あるいはNGOとの協力をどうすべきかというお尋ねでございます。
広島は,かねてより
平和行政を推進する上で,世界の平和維持機構である国連との連携を深めており,これまで国連軍縮特別総会への出席,国連軍縮フェローシップの受け入れや,国連軍縮会議の広島開催などを通じて国連との連携・協力を行っております。
このたび,国連経済社会理事会NGO委員会で世界平和連帯都市市長会議が国連憲章に基づくエコソックNGOに推薦されることが決定され,本年5月には正式に承認されることとなっております。
これを機会に,今後はさらに国連との連携・協力関係を確立しながら市長会議のネットワークを通じて核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて努力を重ねるとともに,他のNGOとも連携を深めてまいりたいと考えております。
平和をつくり出す人の育成についてのお尋ねでございます。
私は,さきの
所信表明において申し上げたとおり,平和とは単に戦争がない状態にとどまらず,良好な
自然環境のもとに,人類が共存し,その一人一人が尊厳を保って人間らしく生活している状態であると考えております。
こうした意味で,まず,市民のだれもが豊かな
市民生活を享受するとともに,平和のとうとさを実感できるような人間性豊かな都市環境づくりを進めることが必要であると考えております。
同時に,環境問題,人権問題,飢餓・難民問題など,今日,国際社会が直面する諸問題について,環境や情報等の分野における我が国の高度な技術集積を生かし,その解決に向けて貢献していくことも,平和をつくり出すことの一環として今後検討していくべき課題であると考えております。
さらに,アジアを中心とする発展途上国への国際協力は,世界の平和をつくり出していく上で重要なことであり,留学生や技術研究生の受け入れ体制の整備を初め,経済,技術,教育などの面における貢献を一層推進してまいりたいと考えております。
このような観点に立ちまして,市民一人一人が平和を享受する喜びを感じるとともに,人の痛みを共有できる感性を養うことができるよう意識啓発を図り,さらにつくる平和に貢献できる
人材育成に努めてまいりたいと思います。
それから,駅前再開発についてのお尋ねでございます。
私は,広島市の陸の玄関口として何とか悔いの残らない形で整備ができないかと,こういう切実な願いを持って市長に就任すればぜひとも調整したいと,こういう気持ちがあり,また,これは非常に急がなければいけないと,緊急に解決しなければならない問題であると,こういう認識から初仕事になるだろうと,こういう発言をいたした次第でございます。ほかにもたくさん課題はございますけれども,とにかく急がなきゃいけないと,そういう意味で初仕事という表現をいたしました。
2月28日には,準備組合及び脱退した2人の地権者からそれぞれ御意見をお聞きいたしましたが,先ほど米田議員にもお答えいたしましたように,準備組合側の見解と脱退した2人の地権者との見解には相当な隔たりがございます。調整はなかなか難しいと,こういう実感を持ちました。
しかしながら,なおさまざまな機会をとらえて調整の努力をいたしたいと,このように思っております。
ゴルバチョフのソ連大統領の広島招請についてでございますが,ゴルバチョフ・ソ連大統領の訪日は,本年4月16日から19日までの4日間とほぼ決まり,詳細日程については,日本,ソ連両国政府間で協議されているところでございます。
御質問の広島訪問については,昨年10月17日,前市長と広島県副知事とが駐日ソ連大使を初め,外務省担当局長などの関係者を訪問し,大統領の広島訪問について招請活動を行いました。また,12月5日及び6日の両日,県,市の担当者を派遣し,在日ソ連大使館の担当参事官や外務省の担当課長に大統領の広島訪問に寄せる地元の熱意を伝えてきたところでございます。
さらに,去る2月26日には,私自身も新任あいさつを兼ねてチジョフ駐日ソ連大使を訪問し,再度ゴルバチョフ大統領の広島訪問を強く要請したところでございます。
その際,チジョフ大使は,
広島市民の熱意は改めて本国へ伝えておきたいということでございました。
本市といたしましては,ソ連大統領の被爆地訪問がもたらす意義について,先方に十分理解していただいていると考えております。
なお,御質問の昨年10月の招請状に対する返事はいただいておりません。
同大統領の訪日日程については,3月末に予定されているベススメルトヌイフ・ソ連外相の訪日時に最終協議が行われると聞いており,本市といたしましては,ゴルバチョフ・ソ連大統領の広島訪問の実現に向けて今後とも努力をしてまいりたいと考えております。
次に,韓国人原爆犠牲者慰霊碑の移設問題でございます。
この問題につきましては,朝鮮半島の方々の原爆犠牲者すべての霊を祭る碑を平和記念公園内に建立することが望ましいという在日本大韓民国居留民団と在日本朝鮮人総連合会との合意に基づき,市,市民有志により発足した韓国朝鮮人原爆犠牲者慰霊碑建立準備委員会,居留民団及び朝鮮総連の4者で協議調整を重ね,平成2年8月6日までに単一碑を建立するよう努力いたしましたが,合意に達せず現在に至っているのは御承知のとおりでございます。
本市といたしましては,平成2年5月18日の単一碑を目指すという合意を居留民団,朝鮮総連とも重く受けとめていると聞いております。
長年の懸案となっているこの問題については,当事者の意向を尊重しなければならないと考えておりますが,居留民団としては,これまでこの問題について居留民団内部で統一した考え方を持ち得なかったが,今後,在日同胞社会が見解をまとめ,早いうちに円満な解決を目指したいとしており,本市としても,その結論を受けて,当事者の意思を十分尊重しながら居留民団と朝鮮総連の合意形成へ向けて今後とも協議調整に努力し,円満解決を図ってまいりたい,このように考えております。
現空港の存廃につきましては,空港問題についての過去の経緯等を総合的に勘案し,
所信表明で申し上げたとおり,今後市民の広範な議論を踏まえて対処する必要があると考えているものでございます。
また,広島県の考えでございますが,去る2月21日の県議会本会議において,県知事は,現広島空港の存続について種々の課題があること,県としては当面新空港の建設や国際化等に全力を尽くしていきたい旨述べておられます。
いずれにしましても,空港問題は今後の広島市の発展を方向づける重要な問題であると私ども十分に認識しているとこでございます。
以上で,私の答弁は終わりまして,その他関係局長から御答弁いたします。
○副議長(今田智君)
財政局長。
◎
財政局長(石橋正行君) 本市における中・長期的な財政展望についての御質問にお答えいたします。
御案内のように,第3次基本計画に掲げた各種の事業を計画的に推進していく中で,平成3年度から平成5年度にかけては,アジア競技大会に向けた大規模プロジェクトが集中していることなどから,財政収支はかなり厳しい状況にございます。
そうしたことから,3年度当初予算におきましては,都市整備事業基金を140億円,それから財政調整基金を40億,さらには市債の償還財源に充てるため減債基金を28億円,計208億円取り崩すことといたしております。
また,さらに平成4年度及び5年度は,新交通システムの整備あるいはアジア競技大会関連事業が一層の進捗を見る──我々の推計では4年度がピークになるんではないかというふうな見込みを持っております。──ことなどから,大規模プロジェクト等の財政需要は3年度以上に増大することが見込まれます。
一方,昨今の内外の経済──社会経済情勢を考えますと,今後,税の大幅な増収は望めず,これまでに比べれば税収の伸び率はやや鈍化するものと思われるなど,本市を取り巻く財政環境は一段と厳しさを増すことが予想されます。
したがいまして,平成4年度及び5年度におきましても,起債や都市整備事業基金等の取り崩しによる対応が必要となる見通しでございますが,こうした基金の活用等によりまして,現在計画している事業については実施可能であると,このように見込んでおります。
なお,今後の財政運営に当たりましては,こうした各種基金の計画的な活用とあわせ,償還財源が措置されております市債の積極的な活用,あるいは国庫補助金などの財源の確保に努めるとともに,事務事業の見直し,一般行政経費の徹底した節減・合理化に努めまして,限られた財源の主要事業への重点的,効率的な配分を行うなど,御指摘の趣旨を踏まえまして,中・長期的な展望に立った健全な財政運営に十分に意を用いてまいりたいと,このように考えております。
○副議長(今田智君)
都市整備局長。
◎
都市整備局長(佐伯邦昭君) 広島駅の再開発に関する市長答弁について,二つほど補足してお答えします。
第1に,縮小案を全体案に変えた場合のスケジュールについてでございます。
参考までに準備組合がこの縮小案に決定するまでの時間を振り返ってみますと,縮小案で事業を進める必要があると判断をしまして,この縮小を前提とした検討を進めることを決定したのが昨年2月21日の理事会であります。それから,7回にわたる権利調整部会での検討を初めとします各般の調整作業を経まして,昨年12月27日の理事会で縮小案での事業推進を決定をいたし,さらに本年1月29日の総会でこれを議決したものであります。このように縮小案の決定から,あっ,検討から決定までに約1年を要しているわけでありまして,御質問の縮小案を全体案にさらに変更するとすれば,権利者への説明から始めるといたしまして,相当の時間を要すると思われますけれども,具体的には予測しがたいところであります。
第2に,拡大案の考えがあるのかという点でございます。
Aブロックの建築計画におきましては,現在の容積率800%をすべて使用いたしまして,さらに高度利用地区の指定を行うことによりまして,900%の容積率を確保しております。脱退した2人の土地を除いた第1期工事──いわゆる縮小案では6万900平方メートルとなっております。
したがいまして,これ以上の容積率の増加は困難でありまして,拡大案という考えは持っておりません。
以上です。
○副議長(今田智君) 建設局長。
◎建設局長(横山良三君) まず,新交通システムの駅舎へのエレベーター,エスカレーターの問題でございます。
この広島新交通システムのエレベーター,エスカレーターの設置につきましては,交通弱者への配慮,来るべき高齢化社会への対応のみならず,新交通システム利用者の利便を図ることを目的に鋭意取り組んでいるとこでございます。
議員御指摘の広島市福祉の
まちづくり環境整備要綱の福祉環境整備基準については,エレベーターが駅舎に望ましい施設と位置づけられていることは十分認識いたしております。
この基準を踏まえまして,建設省,運輸省,学識経験者等で構成いたします広島新交通システム技術委員会,これで技術全般につきまして経済性,利便性,快適性,地域性を設計理念といたしまして検討を行い,方針が出されております。
これによりますと,交通結節点となります主要駅には,エレベーター,エスカレーターの設置を図ることとし,主要駅以外の駅につきましても,将来その設置が必要となった場合を配慮するよう示されております。
この方針に基づきまして,広島新交通システムの駅舎の基本設計を行ったものであります。
主要駅以外の駅につきましては,議員もおっしゃったわけでございますが,財源,維持管理費の問題があるため道路管理者であります建設省,広島市及び交通事業者であります広島高速交通株式会社の分担で本年度末を目途に整備の方針が出せますよう協議を進めてきたところでありますが,この調整になお多少の日時が必要となっておりまして,引き続き積極的に協議を行い,早い時期に方針を出したいと思っております。
なお,延伸区間の5駅につきましても,既定区間の方針に準じまして基本設計を進めているところでございます。
次に,海田大橋関連でございますが,交通量だとか,翠町仁保線の渋滞,さらに緩和策はということでございます。
昨年12月6日に開通いたしました海田大橋の交通量は1万3,600台,これ1日でございます。
それから,県道翠町東雲線の交通状況,これは海田大橋と翠町東雲線が交差した部分でございますが,この交差点の西側で3万5,800台でございまして,3,300台ふえております。
また,その交差点の東側では,3万4,600台,これは5,100台ふえておりまして,これを北上しますと2号線に到達する道路でございます。
また,県病院の前では,2万2,400台ということで2,300台ふえております。こういうぐあいにふえておるということは,海田大橋開通に伴いましての影響があらわれていると思っております。
なお,広島呉道路は,2万6,900から2万700台ということで6,200台減少いたしておりまして,海田大橋へ回ったものと思っております。
で,現時点での
交通渋滞緩和策をどう考えているかということでございますが,この広島市の南部方面の交通需要に対応しまして,市街地の形成を図るというようなことからも,現在,都市計画道路霞庚午線,さらに中広宇品線を整備いたしておるとこでございますが,整備に期間を要しますことから,これを補完する上からも,旧国鉄宇品線のうち,国道2号から県道翠町仁保線までのこの1,180メーター,これにつきまして補助幹線道路として早期に整備をいたすことにいたしております。
それから,南道路に関しまして,宇品海岸線についての住民意識調査の進捗状況はどうかということでございます。
この住民意識調査につきましては,この道路の計画段階より関係権利者の方方から本事業を実施する際には,地元の意向を十分聞くようにという強い要望がありましたことから,本年2月1日より行っているとこでございます。
この調査は,権利者の状況,移転先の有無,移転先希望地等につきまして聞き取りによります意向を把握しようとするものでございます。
3月1日現在で,宇品海岸一丁目の関係者のうち約14%が調査済みになっております。
今後とも引き続きまして,本調査を実施し,関係権利者の意向を十分反映いたしますよう事業実施に向けて検討してまいりたいと思っております。
次に,平成3年度予算の宇品海岸線にかかります内容についてでございますが,平成3年度予算に計上いたしております3億500万につきましてですが,これは主に移転補償費であります。既に,関係権利者からの買い取りの申し出があります物件を主に予算措置しておるものでございまして,なお新年度につきましては,早期に地権者の方々に御理解と御協力を得て現地調査等を行いまして,補償額の提示など,具体的な折衝をしてまいりたいと考えております。
それから,移転に伴い,生活程度が悪化するというような考えでいる移転者への対応はどう考えているかということでございますが,多くの方々が移転によりましてさまざまな不安を持たれていることにつきましては,十分承知いたしておるところでございます。
このため,移転される方々の意向を把握するため,先ほども言いましたように,住民意識調査を実施しておるとこでございまして,個々の意向にできるだけ沿えるよう誠意を持って対応し,地権者の方々の合意がいただけるよう努力していきたいと思っております。
それから,宇品内港の埋め立ての事業はどうか,スケジュールはどうかということでございますが,この埋め立てにつきましては,現在,広島県におきまして,水際利用者との交渉を行っておりまして,平成3年度には,埋立免許を出願,取得し,工事に着手すべく諸準備が進められておるとこでございます。
なお,埋立地の概成は,平成6年ごろになる見込みでございます。
それから,市有地にかかわります小さな借地権者の対応はどう考えておるか。
市有地というのは,広島市の土地でございますが,この市有地を借地されてる方々の補償は公共事業に伴います一般損失補償基準に基づきまして通常の補償と同様に建物の移転補償や営業補償等を行うとともに,借地権についても,近傍周辺地や類似地におきます借地権の取引事例を基準といたしまして,借地期間等を総合的に考慮した上で補償を行うことといたしております。
また,補償は金銭補償が原則となっておりますが,移転先用地や公営住宅のあっせん等移転者の立場に立って生活再建が図られますよう誠意を持って対応してまいりたいと思っております。
それから,宇品以西の都市計画決定でございますが,この区間につきましては,現在,港湾管理者,河川管理者との関係機関との協議調整を行っておりまして,これが済み次第,国,県,市,公団で構成いたします周辺幹線道路網整備連絡協議会において調整を図りながら,早期に都市計画決定を行いたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(今田智君) 32番鶴見和夫君。
◆32番(鶴見和夫君) 質問がちょっと多岐にわたってますんで,1点だけですね,新交通システムの今の答弁の中でですね,広島新交通システム技術委員会が出した方針ですね,
基本方針。で,その中で,6駅についてはエスカレーター,エレベーターの設置を決定したと,それ以外の駅舎ですね,10駅については将来その設置が必要となった場合には配慮すると,こういうような方針でですね,それに基づいて今やったんだというような答弁があったわけですけど,将来その設置が必要というこの意味ですね,一体いつの将来,先かということですね。
それと,今後積極的に早い時期に方針を出すという,これは平成2年度じゅうにということだと思うんですけどね,その将来と,その早い時期に出すという分とのですね,絡みでですね,どのようなことになるのかですね。やる方向でそういうふうになるのかですね,設置をする方向で。そのあたりのことについてですね,御答弁をですね,再答弁をお願いしたいと思います。
○副議長(今田智君) 建設局長。
◎建設局長(横山良三君) 将来という言葉にはいろいろあるわけでございますが,技術委員会で出されましたその結果といいますのは,必要になった時点で
スペースだとか,あるいは構造,強度等がもたないというようなことになってはいけないので,その辺を考慮して設計しとくようにということでございます。
なお,いつの将来かということも含めまして,先ほど来申し上げましたように,どの駅にどうエレベーターをつける,あるいはつけない,その辺も積極的に詰めとるということでございますんで,その将来と検討内容はいましばらくお待ちいただきたいと思います。
○副議長(今田智君) 続いて,34番木島 丘君。
〔34番木島 丘君登壇〕(拍手)
◆34番(木島丘君) 政友クラブを代表して,一,二,当面の課題について質問いたします。
2月3日の広島市長選挙において,
平岡市長が御当選されましたことに,まずもってお祝いを申し上げます。
さて,市長の
所信表明を聞いた感想では,
荒木市長時代より取り立てて目新しいこともなく,市長が非常に慎重になられたなと感じ,広島市政にとってまことに喜ぶべきことだと思いました。
私は,市民にとって荒木市政の最大の功績は,政令指定都市移行,五日市町との合併,そしてアジア競技大会の広島開催だと理解しております。特に,昭和55年,政令指定都市移行後,増大した行財政力を基盤にして,
都市基盤整備と社会資本の充実に重点的に取り組まれ,歴年大幅な予算を増額し,これを消化しつつ現在に至り,その結果として,
平成元年末で市管理の道路改良も1,017キロメートル,都市計画街路についても67キロメートルで約42%も進捗し,舗装率も75.8%より92.9%と大きく上昇しました。
また,橋梁もこの間に316橋も新設,改良されました。
おくれている下水道につきましても,普及率28.7%から平成2年度末で58.7%が見込まれております。
区画整理事業につきましても,高陽第一土地区画整理が短期間で完成し,祇園第一,段原,古川の各区画整理も着々と進行されております。
また,西部開発事業も竣工し,吉見園沖埋め立てや安佐工業団地,西部丘陵都市,広島駅南口,金座街地区等実施中や計画の緒についたものが多数ございます。
そのほか,アジア競技大会関連も含めて公園の整備も大きく進捗しております。
厚生関係でも,安佐市民病院の開院,そして増床,
広島市民病院の増床,衛生研究所の開所,舟入病院,看護専門学校の建てかえ等が計画または実施となってきました。
安佐南清掃工場を初め出島西処理場,南工場,安佐北工場,玖谷埋立地搬入開始等,昭和50年時代のごみ非常事態宣言があったことが夢のようでございます。
そのほか,広島サンプラザ,広島厚生年金会館,広島国際会議場を初め各区民文化センターや各区民スポーツセンターも整備され,工業技術センターの開設や中小企業大学校開校や中央卸売市場の移転開場と拡充を行われてきました。
また,消防・防災関係でも数多くの施策が実施されました。
これらの後を受け継いでの施策展開だけに,慎重な姿勢で進まれることは十分理解されますし,そして,どのようなことがあっても,
都市基盤の整備をおくらすわけにはいきません。本格的な論争は市長が市政全般を十分に理解された後として,まず,
余りお金のかからないことで提案いたしたいと思います。
それは,文化的な事業でございます。広島植物公園のランについての研究評価は高く,原生地の育成条件に非常に近く,品種も非常に豊富で,研究者も観賞者もたびたび足を運ばれて大変喜ばれております。
また,国際アニメーションフェスティバルも,第2回のフレデリック・バックの「木を植えた男」,第3回のアレキサンドル・ペトロフの「牡牛」を初め,回を重ねるごとにすばらしい作品が集まり,国際的にも高い評価を受け,定着して開催できるようになりました。
また,現代美術館ができてヒロシマ賞の選定などで新しい方々の励みができてまいりました。
このように,長い積み重ねが広島の一つの魅力をつくり出しています。
しかし,音楽の面ではどうでしょうか。広島に音楽教育専門の高校,大学が発足してもう40年以上たちました。広島交響楽団もございますし,崇徳高校のコーラスグループも全国的にトップクラスの評価を受けています。区民文化センター等で音楽活動もされております。また,国際会議場という発表の場もできました。しかし,何か足りません。それは,世界的なコンクールがないからです。
市長,ひとつ世界じゅうから聞きたい,また聞かしたいと意欲をかき立てるものを一つ企画してみてはどうでしょうか。そして,それがやがて国際的なイベントとして定着すれば,広島の活性化にもつながります。音楽に国境はないし,また,音楽は本来平和なものでございます。
次に,市長は,昭和61年12月19日より平成2年の11月26日まで広島市教育委員会の教育委員を務めておられましたので,教育問題について深い御理解をお持ちのことと考えます。
平成3年度の予算におきましても,教育費は,665億8,443万円と,予算の13.7%を占めています。中でも,21世紀を担う児童の教育は最も重要な施策と考えるところでありますが,市長の
所信表明の中では,「学校教育の充実向上に努める」と,わずか1行足らずの文章で,全く具体性のない当たりさわりのない表現となっています。
義務教育は,日本国民として一定の教育水準を保持さすために,国や市の費用で学校という特定構造物を設置し,そこに構成員として教職員を配置して行うこととなっています。市民の税金をつぎ込んで立派な施設はできますが,配置された教職員の教育活動の問題点の是正についてはどのようにお考えかお伺いいたします。
憲法上,思想・信条の自由と言って法律や条例を無視し,あるいは誤った平等観を持ち込んで,一つには校長の指導監督を無力化するための行動に明け暮れ,学校の教育方針,学校運営,校務分掌等は職員会議で行うことという文言を校長に強要し,組合管理の学校運営を目指す,あげくの果てには誤った平等意識を押しつけて子供達の学力が低下している実態があります。
そして,不足した学力を補っているのが,各地に林立している学習塾でございます。本来,義務教育は無料であるべきなのに,保護者が余分に支払う教育費が家庭にとって大きな負担となっております。
学校運営の正常化,学習指導要領を認めようとしない教師たちのいることは重大な問題です。教育委員として活動してこられた市長のこれらのことに対する確固たる御見解をお伺いします。
次に,暴力追放についてお尋ねいたします。
仁義なき戦いという言葉に象徴されますように,広島は暴力団の抗争でも全国的に有名であります。それが,平和都市を標傍する広島市の印象を著しく傷つけております。
市長は,かつて中国新聞社に勤務されていましたので,勇敢に記事を掲載したため,暴力団から社長の家に銃弾が打ち込まれたり,佐伯区在住の編集局長の家をパトカーが24時間警戒に当たっていたことも御承知だと思います。市長が,このことについての発言がないのは,まことに不思議でございます。
我が政友クラブは,終始一貫この問題に取り組んでおります。平成2年2月定例議会においては,暴力追放の決議をしているところであります。
しかし,依然として暴力団ははびこり,つい先日,3月1日にも罪のない市民がピストルで撃たれ,重傷を負わされているところであります。
また,暴力団封圧のために新法案が提出されようとしておりますが,その中に暴力排除運動の振興として,暴力追放県民会議など公安委員会が指定し,訴訟支援など暴力団排除の市民運動を振興する仕組みを整備することが検討されております。
暴力追放は,長年の懸案でありますが,なかなか壊滅されておりません。
また,このような啓発活動もさることながら,公共工事の工事費の中から地元対策費として暴力団に多額の資金が流れているのではといううわさも聞こえてきます。実際に,ある公益事業の工事費から請負業者の地元対策費として暴力団へお金が支払われたとの情報も寄せられているところであります。
市長は,長年の御経験を生かされ,市民の暴力団排除の意識啓発とともに,具体的にやれることは直ちに着手し,暴力団の活動を封じ込め,名実ともに平和都市として市民が安心して住みよい広島の実現ができますよう努力されたいと思いますが,市長のお考えをお伺いします。
広島──また,最後でございますけれども,広島市域内の農地は,現在都市計画区域も含めて3,170ヘクタールございます。これらの農地から生産されますものは,直販されるものを除き,市場取扱量から見ても,野菜で2.3万トンで15%,切り花等で1,030万本12%,鶏卵で0.6万トンの28%と,市内から扱うものが占めております。
しかし,今都市化の波で,地価の高騰は固定資産税や相続税の課税を重くし,また,農業後継者の問題とも絡んで地目を変換せざるを得ない状態になっております。また一方,山地部においては,耕作放棄が続出しております。このままでは,広島市の農地面積は減少し,将来にわたって市民の台所は市域外に全量依存するようになる不安があることも指摘しておきます。
この点については答弁は要りません。
以上で,私の質問を終わります。(拍手)
○副議長(今田智君) 市長。
〔
市長平岡 敬君登壇〕
◎市長(平岡敬君) 木島議員の御質問にお答えいたします。
世界的な音楽コンクールを広島で行ってはどうかと,こういう御意見でございました。
本市の都市像である国際平和文化都市の建設のためには,平和を基調にしてスポーツ,学術,経済などとともに,文化の面でも諸外国との活発な交流を推進していく必要があり,とりわけ文化交流は人と人との相互理解を促進する上で重要な役割を果たすものと認識しております。
こうした文化交流を促進することにより,国の内外の人々がさまざまな形で世界の芸術・文化を享受でき,また,異質の文化に触れることによって,新しい地域文化が生まれる可能性が出てまいります。さらには,広島が世界に向けて新しい芸術・文化を発信できる都市になることができるものと考えられます。
このような観点に立って,今後とも国際アニメーションフェスティバルやアジアの芸術を知る集いなども実施していきたいと考えております。
音楽の分野につきましては,御指摘のように,広島にはすぐれた音楽的土壌があると認識しております。
世界的な音楽イベントを企画してはどうかとの御提案でございますが,こうしたイベントは広島の音楽的土壌を生かしつつ独自の特色ある内容を持つことが必要ではないかと考えております。提案の御趣旨については,民間の動向をも踏まえながら,今後の課題として受けとめてまいりたいと,このように考えております。
次は,教育問題でございます。
児童・生徒と直接に接する教師が常に自分自身を人格的に磨き,教育者としての能力を向上させることにより,児童・生徒,保護者,地域社会との間における信頼関係を確立していくことが,まずもって大切であり,教育は人なりと言われるゆえんであると思います。なかんずく,人間の心身の発達にかかわる生徒・児童の人格形成に大きな影響を及ぼす教師につきましては,その活動に対して法律上も一定の制限が加えられているところでもあり,御指摘のような状況によって教育の中立性が損なわれるなど,学校の適正な活動に支障を来し,そのことによって保護者や地域の不信を買うようなことがあってはならないと考えております。
学校教育を進めるに当たっては,教職員各自の教育者としての使命感を醸成することはもとより,資質,能力の向上を図るとともに,各学校に校長を中心とした責任体制を確立して,円滑かつ適正な学校運営を推進し,もって地域社会の教育に対する信頼にこたえていくことが重要であると考えております。
暴力追放の問題でございます。
本市におきましては,近年暴力団が勢力の拡大や資金源を求めて土地・家屋の明け渡しや債権取り立てなど市民の日常生活や企業の経済活動の場に介入する事件が増加してきており,安全で平穏な
市民生活は脅かされております。去る3月1日にも,暴力団員による発砲事件があったことは大変残念なことであります。
こうした状況の中,御指摘のとおり,国においてはこのたび暴力団活動を封じ込めるための法案が検討されているところでございますが,そうした法的な整備や警察による取り締まりのみならず,市民と行政とが一体となって暴力追放運動を進めていく必要があると考えております。
このため,本市としては,警察当局や暴力追放広島県民会議との連携強化を図るとともに,建設業からの暴力団の排除,暴力追放に取り組む各種団体への活動助成あるいは市民総決起大会や連絡会議の開催,市広報媒体を活用した啓発活動などに
取り組み,市民だれもが安心して生き生きと暮らせる人間性豊かな広島市の実現を図ってまいりたい,このように考えております。
以上で答弁を終わります。
○副議長(今田智君) いいですか。──はい。本日はこの程度にとどめ,明日引き続き市長の
施政方針に対する質疑及び
総括質問を行います。
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次 会 の 開 議 通 知
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○副議長(今田智君) この際,御通知申し上げます。明日は,午前10時から議会の会議を開きます。
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散 会 宣 告
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○副議長(今田智君) 本日は,これをもって散会いたします。御苦労でございます。
午後2時53分散会
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議 長 瀬 川 吉 郎
副 議 長 今 田 智
署 名 者 仲 津 幸 男
署 名 者 前 本 一 美...