太田市議会 2011-03-04
平成23年3月予算特別委員会-03月04日-03号
平成23年3月予算特別委員会-03月04日-03号平成23年3月予算特別委員会
平成23年3月予算特別委員会記録(第3日)
平成23年3月4日(金曜日)
〇出席委員(14人)
委員長 市 川 隆 康 副委員長 山 崎 正 紀
委員 岩 崎 喜久雄 委員 五十嵐 文 子
委員 深 澤 直 久 委員 鹿 山 正
委員 栗 原 宏 吉 委員 木 村 康 夫
委員 小 暮 広 司 委員 中 島 貞 夫
委員 正 田 恭 子 委員 高 橋 美 博
委員 白 石 さと子 委員 永 田 洋 治
〇説明のため出席した者
市長 清 水 聖 義 副市長 清 水 計 男
教育長 岡 田 孝 夫 企画部長 大 谷 恒 雄
総務部長 大 隅 武 則 市民生活部長 坂 本 博 明
地域振興部長 石 川 茂 福祉こども部長 荒 木 建 夫
健康医療部長 馬 場 克 己 産業環境部長 横 澤 義 隆
農政部長 高 木 久 夫 都市政策部長 田 口 一 人
開発事業部長 椎 名 行 司 上下水道局長 阿 藏 照 雄
消防長 松 本 繁 教育部長 八 須 利 秋
企画部副部長 白 石 絹 枝 総務部副部長(総務担当)
北 爪 宏
総務部副部長(課税担当) 総務部副部長(収納対策担当)
岡 崎 準 一 大 島 弘
市民生活部副部長 木 村 早 苗 地域振興部副部長 井 上 稔 仁
福祉こども部副部長(福祉担当) 福祉こども部副部長(高齢者・こども担当)
蓮 沼 重 好 茂 木 均
健康医療部副部長(健康医療担当) 健康医療部副部長(介護担当)
金 田 正 明 茂 木 正 則
産業環境部副部長(商工担当) 農政部副部長 橋 本 利 明
久保田 孝 明
都市政策部副部長(都市建設担当) 都市政策部副部長(土木建築担当)
平 賀 秀 次 伴 場 敏 彦
開発事業部副部長 野 村 惠 一 上下水道局副部長(総務水道担当)
竹 内 信 一
上下水道局副部長(下水道担当) 会計管理者 堀 口 敬 子
金 山 正 一
消防本部副部長(消防次長) 消防本部副部長(中央消防署担当)
倉 上 和 裕 見 持 雅 昭
消防本部副部長(東部消防署担当) 消防本部副部長(西部消防署担当)
由 良 好 夫 伏 島 浩
消防本部副部長(大泉消防署担当) 教育部副部長(総務管理担当)
柿 沼 健 一 大 槻 裕 美
教育部副部長(指導担当) 教育部副部長(生涯学習担当)
川 崎 善 通 武 笠 敏 朗
監査委員事務局長 日 野 重 夫 農業委員会事務局長 坂 本 巧 一
企画部参事(企画政策課長) 企画部参事(人事課長)
星 野 晃 久保田 誠一郎
総務部参事(総務課長) 総務部参事(財政課長)
八 代 敏 彦 長 島 榮 一
総務部参事(管財課長) 契約課長 渡 辺 恭 宏
星 野 仁
危機管理室長 茂 木 伸 行 地域振興部参事(
太田行政センター所長)
松 井 功
九合行政センター所長岩 崎 道 博
沢野行政センター所長荒 井 久 志
韮川行政センター所長糸 井 克 佳 地域振興部参事(鳥之郷行政センター所長)
半 田 昭 夫
強戸行政センター所長石 倉 晃 司 地域振興部参事(休泊行政センター所長)
清 水 勇 一
地域振興部参事(宝泉行政センター所長) 地域振興部参事(
毛里田行政センター所長)
齋 藤 雪 男 玉 置 哲 夫
地域振興部参事(
尾島行政センター所長)
世良田行政センター所長
倉 上 正 明 茂 木 満
地域振興部参事(
木崎行政センター所長)
生品行政センター所長関 根 長五郎
津久井 泰 雄
綿打行政センター所長須 永 茂
藪塚本町行政センター所長
越 塚 淳 史
福祉こども部参事(こども課長) 福祉こども部参事(児童施設課長)
久保田 義 美 吉 田 隆 夫
児童施設課主幹 栗 原 富 子 福祉こども部参事(児童施設課主幹)
森 村 睦 子
健康づくり課長 三 吉 陽 健康医療部参事(国民健康保険課長)
青 山 進
消防総務課長 倉 林 栄 消防本部参事(消防総務課主幹)
岡 田 隆 幸
消防本部参事(予防課長) 消防本部参事(警防課長)
塚 越 克 次 飯 塚 四 郎
消防本部参事(警防課主幹) 消防本部参事(消防団課長)
久保田 眞 二 木 部 昌 明
消防本部参事(通信指令課長) 教育部参事(教育総務課長)
中 島 茂 石 井 敏 廣
教育部参事(学校施設管理課長) 教育部参事(耐震化推進室長)
堀 越 真 里 林 寛 司
商業高校事務長 西 牧 正 行 教育部指導参事(学校教育課長)
中 里 剛 夫
教育部指導参事(健康教育課長) 教育部参事(生涯学習課長)
小須田 雅 信 下酒井 栄 一
教育部参事(図書館課長) 青少年課長 遠 坂 佳 夫
森 尻 光 則
教育部参事(文化財課長) 教育部参事(
文化スポーツ振興課長)
宮 田 毅 小 川 正 二
教育部参事(
文化スポーツ振興課主幹) 教育部参事(
文化スポーツ振興課主幹)
新 井 政 雄 金 子 公 治
教育部参事(
文化スポーツ振興課主幹) 教育部参事(
文化スポーツ振興課主幹)
戸 塚 隆 弘 籾 山 洋 美
文化スポーツ振興課主幹 監査委員事務局参事 河 田 友 和
成 塚 重 明
総務課長補佐(法制係長) 財政課長補佐(財政係長)
荒 木 清 志 相 澤 一 彦
国民健康保険課長補佐(国保一係長)
大 槻 みどり 財政課主査 伊 藤 弘 美
財政課主査 大 橋 隆 雄 財政課主任 田部井 伸 夫
〇事務局職員出席者
事務局長 塚 越 隆 議会事務局参事(議会総務課長)
村 岡 茂
議会総務課長補佐(議事係長) 議会総務課総務係長 青 木 繁 幸
高 島 賢 二
議会総務課主査 小 杉 浩 子 議会総務課主査 大 塚 英 俊
議会総務課主任 武 田 輝美子 議会総務課主任 大 澤 浩 隆
議会総務課主任 金 谷 照 行
会議に付した事件
〇審査
議案第15号 平成23年度太田市一般会計予算について
(歳入 教育費に係る歳入)
(歳出 9款消防費、10款教育費)
〇総括質疑・討論・採択
議案第15号 平成23年度太田市一般会計予算について
議案第16号 平成23年度太田市
国民健康保険特別会計予算について
議案第17号 平成23年度太田市
住宅新築資金等貸付特別会計予算について
議案第18号 平成23年度太田市
後期高齢者医療特別会計予算について
議案第19号 平成23年度太田市八王子山墓園特別会計予算について
議案第20号 平成23年度太田市
介護保険特別会計予算について
議案第21号 平成23年度太田市
藪塚本町介護老人保健施設特別会計予算について
議案第22号 平成23年度太田市水道事業会計予算について
議案第23号 平成23年度太田市下水道事業等会計予算について
◎ 開 議
午前9時30分開議
○委員長(市川隆康) ただいまから本日の会議を開きます。
審査に当たり円滑な進行を図るため、執行者の皆さんにお願いがございます。
発言に当たっては、必ず挙手し、「委員長」と呼んでいただき、私が指名した後に着席のまま、簡潔明瞭にお願いいたします。
また、マイクのスイッチは発言の直前に入れ、終わったらすぐに切っていただくようお願いいたします。
◎ 9款消防費に対する質疑
○委員長(市川隆康) 9款消防費について審査を行います。
ご質疑ありませんか。
◆委員(岩崎喜久雄) では、消防費からお伺いします。予算書の242ページをお開きください。9款1項1目でございます。消防救急無線のことでお伺いいたします。
消防救急無線共同整備等推進委員会運営負担金とありますが、この527万6,000円の内容についてお尋ねいたします。
◎消防本部参事(岡田隆幸) この
消防救急無線共同整備等推進委員会運営負担金につきましては、平成21年度より高崎市等広域消防局に事務委託をしておりますので、それに伴います運営あるいは運営に関する人件費、事務経費等の負担金であります。
◆委員(岩崎喜久雄) この運営に関しまして、各消防本部は職員等を派遣しているのでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 専従職員ということで、高崎市2名、それから桐生市、伊勢崎市、太田市から各1名ずつ職員を派遣しております。
◆委員(岩崎喜久雄) この
消防救急無線共同整備等推進委員会は、消防救急無線の整備等に関してだけの協議でしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) この委員会につきましては、消防救急無線のデジタル化、それから消防指令センターの共同整備等に関しましての協議ということであります。
◆委員(岩崎喜久雄) 従前私たちはアナログの時代に育ってきておりますが、今現在ではほぼデジタルの社会構造になっていると思います。それでは、無線のデジタル化ということでお尋ねしたいのですが、消防救急無線のデジタル化とはどのような範囲というか、どのような内容になっておりますか、聞きたいと思います。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 消防救急無線がデジタル化になりますと、無線の秘匿性が大きく増します。さらには、消防救急無線を大きく分けますと、主運用波と言われます全国共通波3波、それから統制波と言われます県波1波、それと活動波と言われます我々が市町村の中で使用している無線に大別されてくるということであります。
◆委員(岩崎喜久雄) では、現在、群馬県の各消防本部が共同で整備しようという計画がありますが、これらの整備等につきまして、共同で整備しなければならないということでありますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) この委員会に参加した目的につきましては、単独で整備するよりも共同で整備したほうが費用の低廉化が図れるということの中で、無線の整備費用あるいはランニングコストについて低廉化を図っていきたいということの中で、この協議会に参加をしております。
◆委員(岩崎喜久雄) では、伺いたいのですが、昨年の決算特別委員会のときに基本設計が終了したとのことでしたけれども、この無線の基本設計額はどのくらいの見積もりになるのでしょうか、ちょっとお知らせください。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 共通波、活動波をすべて含みして、現在の基本設計額は30億9,728万5,800円です。ただし、これにつきましては、今、協議の中で、山上基地局と言われている山の上の基地局が使えないという中では、この額より増額になってくる可能性はあります。
◆委員(岩崎喜久雄) 大変な金額だとも思いますが、それに伴いまして各市で負担調整があると思うのですが、どのような協議になっておりますでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 負担調整につきましては現在協議中でありますが、人口割あるいは単独で整備したときの割合ということで現在協議を進めております。
◆委員(岩崎喜久雄) では、その協議の中での課題等がありましたら。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 現在協議を進めている中では、基地局無線設備あるいは車載の無線、携帯無線等を共同で整備した場合につきましては財産等の問題が出てくるかと思います。さらには、無線の関係につきましては監督官庁の許可が必要になってきますので、10の消防本部で共同整備した場合につきましては、各車両ですとか携帯無線機あるいは基地局無線機等が代表消防本部であります高崎市の名義になる可能性はあるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) では、そうしますと、太田市消防本部の消防車や救急車に高崎市の名義の無線が積載される可能性ということでよろしいでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 一概には言えませんけれども、その可能性はあるかというふうに思っています。
◆委員(岩崎喜久雄) では、太田市が独自で無線の整備等をするということは可能でしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 消防組織法の中では、消防の責任ですとか管理あるいは費用につきましては各市町村が負担するということになっております。ですから、単独で整備をしても問題はないかと思いますが、あくまでも費用の低廉化が目的ですので、その整備計画で今現在は進めていると。ただし、無線設備等につきましては監督しております総務省の許可が必要ですので、単独で整備する場合はそれに向けた協議が必要になっているということだと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 私も太田市の指令センターに何度もお伺いしています。先ほどのお話の中で、指令センターの共同整備ということの中でお伺いしたいのですが、指令センターを各市共同で整備する場合は、どこの場所に整備する拠点ができる予定でありますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 現在協議中でありますけれども、代表消防本部である高崎市になる可能性は高いかと思います。現に1度協議の中で示された図面については高崎市のものでした。
◆委員(岩崎喜久雄) 指令センターということですが、この場合、土地とか建物、付随するものがあると思うのですけれども、どのように考えますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 土地、建物につきましては群馬県に要望していたのですが、群馬県からはその支援はできないというような回答がありましたので、今現在協議を進めております10の消防本部で共同で購入して、用地を取得して、そこに建物を建てて指令センターを構築するというような形になるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 現存する建物等を使用することではないと思うのですけれども、それに伴って費用は大体どのような内訳かということをお聞きしたいのですが。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 費用の内訳ですけれども、当然、用地を取得する用地取得費、そこに伴います造成費、用地測量費、地質調査費、設計費、建築費、このようなものが必要になってくるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 去年、この指令センターの基本設計という話は聞いたのですが、公表できる範囲でよろしいのですけれども、その基本設計に基づいて設計費用はどのくらいでありますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 昨年終了したわけですけれども、設計費用は44億4,877万6,500円ということであります。
◆委員(岩崎喜久雄) そうしますと、44億4,000万円強の基本設計額に伴いまして、用地取得費並びに建設費等の負担が別に必要となります。50億円以上の巨額の費用が必要となるという理解でよろしいでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 現在の基本設計額から追っていきますと、そのくらいになるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 先ほどの無線の整備と同じように、この負担調整、人口割、単独で整備した場合の割合での調整が考えられます。人口割と単独で整備した場合、その割合はどういう形になりますでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 平成17年の国勢調査人口ですけれども、現在は人口割ですと15.14%、単独で整備した場合の割合ですと11.22%という形になります。
◆委員(岩崎喜久雄) 太田市では、指令センターを整備するのにつきまして、太田市として独自に整備した場合はどのくらいの費用が必要なのか、また、この見積もり等はとってありますか。もしとっていたら、どのくらいの額かお知らせください。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 1社しか見積もりはとっておりませんけれども、また、システムの容量あるいは機材等によって一概に比較はできませんが、太田市が単独でやった場合については、今の見積もりですと大体4億4,100万円ということでした。
◆委員(岩崎喜久雄) そうしますと、単独で整備したほうが共同で整備した場合よりも非常に割安、格安と予想されますけれども、その要因はどのようなことでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 今整備しようとしております指令センターにつきましては、10の消防本部でやるという関係上、人口ベースでいきますと170万人規模のシステムが想定されます。そうしますと全国でも数台規模のシステムとなりますので、当然コンピューターの容量等も大きくなりますので、割高になってしまうということだと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 太田市消防本部庁舎の2階に指令センターがあります。自分も市民経済委員会等でいろいろ庁舎の見学をしたとき、そこに作戦会議室がありました。入れかえるときの指令センターになるとの説明も受けたことがあります。そこを市で使用して指令センターを構築するという考えはないでしょうか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 太田市消防本部庁舎につきましては、現在2階が通信指令室になっておりまして、2階全部が通信指令課の部屋ということで建築当時は計画されております。委員ご指摘のとおり、消防本部庁舎自体が建築するときに約50年の耐用年数を考えております。それから、指令システムについては10年から12年で入れかえなくてはならないだろうということの中で、事務所を真ん中につけまして、今その西側に作戦会議室という形でつくってありますのは、将来、指令センターを入れかえるための部屋ということで建築当時に計画してつくったものであります。
◆委員(岩崎喜久雄) それでは、今現在、そしてまた今後の消防署の関係でランニングコストについてお伺いいたしますが、現在の太田市の指令センターの保守費用はどのくらいかかっておりますか。
◎消防本部参事(中島茂) 平成22年度の指令台の委託料につきましては939万8,000円となっております。指令台に係る委託料ということでの金額になっております。
◆委員(岩崎喜久雄) 指令システム等の保守費用、そしてまた回線使用とかの合算の意味なのですか、ランニングコストです。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 今、参事が言ったのは、平成22年度については指令システムが部分更新されておりますので、平成23年度と平成22年度は変わってくるということであります。というのは、指令システムについては、昨年、位置情報システムということで新たなシステムを導入しておりますので、平成23年度、来年度からは回線使用料という形でお金がかかっていきます。総務課で払っておりますけれども、それが445万円程度かかってくるような形になるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) それでは、共同で整備した場合の保守費用というのはどのくらいを見込んでおりますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) システムの構成によって保守費用というのは変わってきますので、一概には言えません。ただ、基本設計の中では、10の消防本部でやった場合、保守費用が1億9,000万円余り、ランニングコストが1億5,000万円ぐらいかかるだろうということであります。合わせますと3億4,000万円程度が年間の保守費用としてかかってくるとは思っています。これは10の消防本部で、それを先ほど話したとおり人口割で割るとか、単独整備、負担割合で割るとか、119番の受電割合で割るとか、そういうことで調整を図っていくような形になるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) この問題に関しましては、非常にいろいろな形で曲折等も考えられます。共同で指令センターを設置した場合の人員はどのぐらいを想定しておりますか。そしてまた、メリットとしてはどのくらいのことを想定されますか。
◎消防本部参事(岡田隆幸) 今、事務局で言っておりますのが、170万人規模のシステムになりますので、創成時が約55人、5年後が約45人というふうに言われています。さらには太田市に残留職員ということで常時2名程度置かなくてはなりません。そうしますと、創成時に45人職員を派遣するとなると、太田市が7名から8名の職員を指令センターのほうに派遣しなければなりません。それで残留職員が約2名と考えますと、24時間体制でやりますので、その3倍必要ですので、6人必要ということになります。ですから、指令センターを合わせますと大体13人から14人必要になってくるということの中では、現在指令センターの職員は15人ですので、1人から2人の人員的メリットはあるかと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 1人から2人ぐらいの人員的メリットということですね。
では、消防長にお伺いいたします。先ほど来、この無線整備、指令センターの構築についてお伺いしたのですけれども、太田市にとっても共同で整備するメリットが余り見えてきません。費用的にも太田市単独のほうがというニュアンスなのですが、その辺をいかがお考えでしょうか。
◎消防長(松本繁) 今までお話ししてきた内容が、先ほどもお話し申し上げましたけれども、指令台の規模が違います。規模が違うとは何かというと、やはりシステムがハイスペックで機能的にも金額的にかなりいってしまうという部分で、太田市単独で整備する形になりますともっと小さいものということで、機能的にももう少し下のレベルにはなっていくと思います。いずれにいたしましても、一緒にやるか単独でやるかということの議論になろうかと思いますけれども、それにつきましては、今後、費用的なものが10の消防本部での案分方法によっても大分変わってくると思いますので、そういった協議に入っていく段階の中でよく見きわめながら判断していきたいと考えております。
◆委員(岩崎喜久雄) 今後、デジタル化ということで、ゼロとか1という2局の波動の無線交信に変わると思います。その中で副市長にお伺いいたしたいのですが、特に指令センターという中におきましては、共同で整備するために新たに土地とか建物を建設するということ、指令センターを設置するよりも、太田市としては、消防庁舎を建設したときに、そういった将来の入れかえのための施設が既に設置されておるわけです。その中で、この施設を有効利用したほうが整備費やランニングコスト等も非常に低く抑えられるということでございます。また、共同で整備したとしても、先ほどの人員的なメリットも意外と少なく、整備後、市の防災担当部局、そしてまた各消防団との協力、連携体制の課題等、運用面におきましても課題が非常に山積していると思うのですが、副市長としてのお考えはいかがでしょうか。
◎副市長(清水計男) 本当に詳細な議論をありがとうございます。消防無線のデジタル化でありますけれども、もうデジタル化は決定していますので、全国の消防無線がデジタル対応しなくてはならないという宿命を負っています。それには何が問題かというと、莫大な経費がかかるということであります。そういったことが前提にありまして、この協議会が発足したのだというふうに私は理解しておりますけれども、群馬県じゅうの消防が一緒にやればコストダウンが図れるのではないかというようなことでありました。ただ、そこに前橋市がまず抜けているという実態があるのです。前橋市が単独でやるというのが先行しているということであります。ですから、現状もそうでありますけれども、前橋市以外のところで一緒にやろうというのがまず前提にありました。
もう1つは、デジタル化に伴って共同でやるといった背景に、今議論の中にあった指令台の用地と建物について、市長会では群馬県にぜひその辺のサポートをお願いしたいという要望が出されておりました。ただ、最近になって、今担当からもお話ししたとおり、土地、建物については群馬県はサポートできないと。ただし、群馬県じゅうの消防が全部やるのであるならば金銭的補助をしますというような回答はいただいております。というようなことで、当初は指令台の土地建物を群馬県に持っていただくというようなシミュレーションもつくってあります。ただ、そういった中で、この事実が相当変遷してきているというのはあるだろうと思います。では、みんなで共同波の部分だけは一緒にやろうという議論も最近出ています。これには前橋市も参加したいという意味合いもあります。
ですから、今、最終的に細部でいろいろな問題が出てきました。最後の詰めにかかるところだというふうに思います。各消防本部とも事情はいろいろ違いますので、判断がみんなそれぞれ違ってくるかと考えておりますし、あるいは協議が一致すれば一緒にやっていこうということもあり得るのだろうと思いますけれども、今のところ最後のシミュレーションもみんなパターンが違ってきています。再度本当のシミュレーションを出して、各市町の了解を取りつけて、共同でいくのか単独でいくのかという判断が迫られる時期はもう間近と理解しておりますので、その辺をよく協議しながら、また、議会のほうにも丁寧に説明しながら判断をしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
◆委員(岩崎喜久雄) 今現在、バーチャル的な映像しか見えてきません。その中で、今、消防の救急無線や指令センターについて共同で整備計画がされております。あくまでも整備費用、そしてまたランニングコストの低廉化という形で非常にコストを下げようという意味だと思うのですが、整備費用等を各市町村が負担することになっておりますけれども、もう既に2年間協議があるわけです。はっきり言って太田市にとって余りメリット等が見えていないので、ここをもう1度検証されまして、共同整備について考える必要があると思いますが、以上で終わります。
◎副市長(清水計男) この協議会はまだ継続しています。ですから、その辺も含んで、各消防本部についても、まずそういったコストの面が十分検討できるような最終材料を出してみたい、それで判断を仰ぐという格好になると思います。ぜひそういうふうにしたいと思っていますので、そのときにはまた議会のほうに報告させていただきたいと考えています。よろしくお願いいたします。
◆委員(木村康夫) 日本最大のボランティア団体と言われております消防団消防活動に敬意をあらわします。
初めに、消防団の待遇についてお伺いします。244ページ、9款1項2目、消防団活動費について、初めに、団長や団員等の報酬額と貸与、服とか制服を貸すものとそのまま上げてしまうもの、その辺の説明をお願いします。
◎消防本部参事(木部昌明) それでは2点、まず報酬額ですけれども、これは階級別に申し上げさせていただきます。団長32万4,200円、副団長19万8,000円、本部員17万2,300円、分団長16万7,200円、副分団長10万6,400円、部長8万3,000円、班長7万8,100円、団員7万2,000円でございます。また、貸与品でありますけれども、貸与という形をとっております。
◆委員(木村康夫) 貸すのと貸与とどう違うのですか。貸すということなのか、上げてしまうということなのか、例えば団員の制服とか靴とか帽子とかその辺はどうなのですか。
◎消防本部参事(木部昌明) 最後、退団なさるときには最新のものを上げさせていただいているのが現状でございます。
◆委員(木村康夫) 最新のもの。
◎消防本部参事(木部昌明) 一番新しいものを退団時に上げさせていただいているのが現状でございます。
◆委員(木村康夫) やめる人に。
◎消防本部参事(木部昌明) そうです。回収をしているということです。全部は回収しません。
◆委員(木村康夫) 長靴とかそういうものは、年に1回とか3年に1回とか貸すのですか。それは上げてしまうということですか。
◎消防本部参事(木部昌明) 貸与期間に期限をつけているものとつけていないものとがございます。例えば活動服、制服とかにつきましては期間を限っております。長靴とかそういったものについては期間を限っておりませんので、消耗品扱いとしております。
◆委員(木村康夫) 半分わかったような感じですけれども、半分わからない。
では、次に行きます。消防団の定員と現在の総団員数と不足員数、その辺をお願いします。
◎消防本部参事(木部昌明) 定数700名に対しまして実員639名でございます。61名の減になっております。
◆委員(木村康夫) そのうちに女性団員が何人か、うちのほうの新田地区にもおりますけれども、総人数は何名ぐらい女性団員がいますか。
◎消防本部参事(木部昌明) 女性団員ですけれども、5名入団しております。
◆委員(木村康夫) それは幾つの団体というか、2団体、1団体。
◎消防本部参事(木部昌明) ラッパ隊に1名と第2分団に1名、それと第13分団に3名、以上でございます。
◆委員(木村康夫) 次に、昔は自営業というか農業の人、畳屋さんとかが多かったと思うのですけれども、職業の割合です。例えば自営業、会社員、商人、公務員とか、その辺の割合はどうなっておりますか。
◎消防本部参事(木部昌明) 多い順からいきますと、サラリーマンが69%、約7割を占めております。また、自営業につきましては11%でございます。家族従事者が18%、学生も1%いらっしゃいます。
◆委員(木村康夫) パーセントでも人数でも結構ですが、その中に市の職員は何名ぐらいいますか。
◎消防本部参事(木部昌明) 市の職員が34名いらっしゃいます。
◆委員(木村康夫) 近年、新聞紙上等で団員不足等がよく記事に載っておりますが、団員不足への対応として、今の答弁では企業の方もかなり入っているようであります。今以上に企業の経営者のほうへ要請すればいいと思っているのですが、その辺の対応はどう考えておりますか。
◎消防本部参事(木部昌明) 企業への関係ですけれども、昨年10月1日に制度導入いたしました消防団協力事業所認定・表示制度、この関係で推進していきたいと思っております。
◆委員(木村康夫) 簡単な内容をお願いします。
◎消防本部参事(木部昌明) この制度でございますけれども、太田市消防本部の要綱の中では、消防団員を2名以上雇用している中で協力いただける事業所を推薦していきながら表示証を交付します。その表示証を企業等で掲げることができます。企業にとってのメリットとしますと、社会的貢献度が高いということでの認識が得られる、そしてまた、消防本部、消防団としましても企業からの協力を得られるということであります。
◆委員(木村康夫) 最後に、消防長にお願いします。団員不足の対応といたしまして、新聞等でOBへの協力依頼という記事を読んだのです。ほかの市の記事だったのですけれども、本市ではどう考えていますか。
◎消防長(松本繁) 木村委員のおっしゃるのは恐らく機能別団員ということだとは思いますけれども、機能別団員も災害によってはかなり効果的なものがあるとは考えております。ですが、当消防本部というか消防団につきましては、先ほども定員と団員の実員数がお話の中で出ましたけれども、充足率的には91.3%で、よそで考えているほどの団員の減少はまだないということを含めまして、機能別団員となりますと、昼間だけあるいは特定の火災だけとか条件によっていろいろ変わってくる部分が出ますので、私の考えとしては、できれば基本団員、通常の団員、こういった方の確保をしていきたいと考えております。
◆委員(木村康夫) わかりました。次へ移ります。246ページ、9款1項2目、消防団施設費、これは私の地元からもいろいろ苦情があったので質問させていただきます。初めに、この事業内容をお伺いします。
◎消防本部参事(木部昌明) 工事請負費と公用車購入費の2点ということで理解いたしまして、工事請負費ですけれども、トイレ水洗化改修工事を考えております。公用車につきましては、消防ポンプ自動車の購入でございます。
◆委員(木村康夫) 今申しました内容に関して年間予定というのは立ててあるのですか。
◎消防本部参事(木部昌明) トイレ水洗化の関係では、車庫、詰所の新築等との兼ね合いで、あわせながら計画的に整備をしていきたいと考えております。また、消防ポンプ自動車購入に当たりましても計画的に整備をしていきたいと思っております。
◆委員(木村康夫) 昔は消防車をすぐ新しく入れたということを聞いておりますが、最近はオーバーホールとかそういうのを聞いていますけれども、その辺はどうなっていますか。割合とか目安、仮に10万キロメートル乗ったとか、何万時間使ったとか、そういうのはあるのですか。
◎消防本部参事(木部昌明) ただいま委員がおっしゃるとおり、耐用年数、経過年数をクリアすべくオーバーホールを年間1台程度実施しております。このオーバーホールにつきましては、更新にまだ期間があるというのを見ながら整備している現状でございます。
◆委員(木村康夫) 先ほどトイレの水洗化を進めているということをお聞きしたのですけれども、その水洗化率は今どのくらい進んでいるのでしょうか。
◎消防本部参事(木部昌明) 50%でございます。
◆委員(木村康夫) 水洗化の事業は何年後に完了予定ですか。
◎消防本部参事(木部昌明) 先ほども申し上げさせていただきましたけれども、新築工事とあわせながらトイレ水洗化改修を進めていきたいと思っております。できるだけ早く整備するように努力していきたいと思っております。
◆委員(木村康夫) 次に、暑さ対策なのですが、詰所によっては網戸のみ、また扇風機のみ、中にはエアコンまで入っている詰所があるのですけれども、その辺の統一化は図れないのでしょうか。
◎消防本部参事(木部昌明) その関係につきましては、消防団運営費ということで運営交付金を出している中で各分団等にある程度ゆだねているところでもあります。
◆委員(木村康夫) 最後ですが、うちの地元には女性の団員がいるのでトイレの問題が前々からあったのですけれども、その辺、女性だけのトイレをつくってやるわけにはいかないでしょうか。お願いします。
◎消防本部参事(木部昌明) 今現在では、まずは水洗化をしながら環境を整えるということで優先的にさせていく考えでおります。
◆委員(五十嵐文子) 244ページ、9款1項2目、先ほども同僚委員から消防団活動費ということでございました。私も団員不足ということは前から伺っていたので、非常に気にしていたのですけれども、パーセンテージにすると90何%であるということで安心しております。
ただ、今後のことなのですけれども、私は、実は消防団を余り知らないときにはきついというイメージが非常に強くて、大変だなというイメージだけだったのです。ただ、議員になってから消防団の皆様の活動を見る中で、本当に地域に密着して安心安全のためにすばらしい活動をしているということを痛感しておりました。そういう中で感じましたのが、昨年たまたまテレビで学生が消防団員になるというのをやっておりました。そういう中で、実は消防団の活動は、ちょっと言い過ぎてしまうかもしれないですけれども、日本の若者が全員この活動を1回でも体験すると、社会との密着感、安心安全の感覚が非常に身についていい世の中になるのではないかなということを常々思っていたときに、テレビで学生が消防団に入っているという活動を見させていただきました。
調べさせていただいたところ、結構多くて、平成22年4月1日現在では1,804人の学生団員が活動しているというふうに伺いました。また、先ほどの報告では団員の1%に学生がいらっしゃるということで、太田市には関東学園大学がありますし、そこの学生が何人かでも、理想としては10名ぐらい団員になるとすごく地域性が身につくし、いい傾向になるのではないかと思いますが、これについてご答弁をお願いいたします。
◎消防本部参事(木部昌明) まさに委員がおっしゃるとおりだと思うところでありますけれども、そういった中で、大学等々に出かけて、その辺のお話もさせてもらっているところでもあります。また、先ほども言いましたように、消防団協力事業所認定・表示制度の関係も制度化されましたので、それらも含めて若い人たちに入っていただけるようなことで推進していきたいと思っております。
◆委員(五十嵐文子) ということは、学校のほうには行かれて、そういう説明はもうされているということでよろしいでしょうか。
◎消防本部参事(木部昌明) そのとおりでございます。
◆委員(五十嵐文子) 私が仕入れた資料では北海道大学の学生の件が出ていましたけれども、チラシを見ただけでは心が動かなかったけれども、先輩が生き生きして活動している姿を見て、これは大切なことだと思って入団してみたら本当によいという形でいろいろな感想が出ていまして、時間がないのでここぐらいにしておきますけれども、できればこれからも強力にアプローチしていただきたいと思います。これについては消防長にご答弁をお願いいたします。
◎消防長(松本繁) 五十嵐委員のおっしゃるとおりでございます。団員確保についてはさまざまな方法をとらせていただいております。特に若い団員、学生は活動的にもすばらしいものがあると思うのです。かつて大学へ行っていて消防団に入っていた人がいます。この人は、消防団に入って消防団の魅力というか消防自体に魅力を感じた中で、今度はそれに飽き足らず職員になったという経過もございます。そのようなことから、若い力をどんどんと市民の安心安全のために活躍してもらう場をつくるのに、やはり私どもとしても、高校生まではちょっと難しいと思うのですけれども、大学生に入ってもらいたいと思っておりますので、これからどんどん大学のほうにも呼びかけていきたいと考えております。
◆委員(栗原宏吉) 245ページ、9款1項3目消防施設費の中の消火栓設置負担金についてお伺いします。まず、この消火栓、市内に今現在何カ所ございますか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 太田市内には現在3,648基ございます。
◆委員(栗原宏吉) 消火栓は有事の際に絶対になくてはならないものなのですけれども、この設置基準をお伺いします。設置基準というか、基本的な設置をどのようになされているか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 通常、消火栓というのは消防水利、消火栓については65ミリの管口径を有するもので水道管の150ミリに直結している、それが一般的でございます。
◆委員(栗原宏吉) 私が聞きたかったのは、例えば何キロメートルごとに配置するとか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) それについては、通常、一般住宅の範囲では半径120メートルの範囲に水利を設置するということでございます。
◆委員(栗原宏吉) びっくりしたのですけれども、今その基準が満たされているとお思いですか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 現在、太田市内では満たされておりません。
◆委員(栗原宏吉) 特に旧3町の場合は、やはりどうしても集落が離れていますから、その点がまず大いにあるのかなという気がしますけれども、その中で特に昔で言う開拓地、市野倉町とか萩町といった集落が離れているところは今言った基準から相当かけ離れてしまうと思うのです。私も消防団員の方から、これは有事の際に大変なことになってしまうよ、我々消防団が入っていても全然対応できないよという相談があったのですけれども、その点はどうですか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 今ご指摘のご意見ですけれども、地区によっては、先ほど言いましたように半径120メートルすべての住宅地を包括することには現在はなっておりません。充足率においても満たされておりませんけれども、そういう地域にありましては、今後、消火栓の敷設がえ、あるいは地元の住民からの陳情を勘案して上下水道局と協議していきたいと思います。
◆委員(栗原宏吉) その中で消火栓設置負担金600万円は少ないなと思ったのです。ちなみに、この600万円というのはどのぐらいの箇所の予定ですか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 現在は基数のみを算定いたしましてこの予算をとっております。ですから、今後、平成23年度に入りまして、いろいろな状況、水利の不足している部分、そういったものを勘案しながら設置計画を進めていきたいと思います。
◆委員(栗原宏吉) だから、何カ所ぐらい予定されておりますか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 平成23年度においては12基分でございます。
◆委員(栗原宏吉) ちなみに、また勉強不足なのですけれども、今、太田市消防本部では、消火栓が間に合わないと、そのときにタンクローリーとかがありますよね。そのタンクローリーの機能はどのぐらいなのですか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 委員がおっしゃっているのは、多分中央消防署にある10トンが入る水槽車だと思います。これについては水が1万リットル入っております。
◆委員(栗原宏吉) 最後に、ぜひ地域の距離的な、先ほど言いました少し集落の離れたところを見直していただきたい。そして、ぜひ消防団員の方々の意見も聞いていただきたい。そういうことを要望して終わります。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 委員のおっしゃるとおり、今後私どもも考えていくつもりです。なお、現在、委員のご指摘以外のところでも実は多分不足している部分も全体的にはあると思うのですけれども、そういった場面については、現在、建物火災ですと、2,000リットルあるいは2,500リットル積んでいるタンク車が通常でも3台現場へ行きます。プラス、火災の状況に応じて、先ほど言いました1万リットルを積んでおる車もすぐに通信指令課のほうで適宜指令で出しますので、今後よろしくお願いいたします。
◆委員(小暮広司) 242ページ、9款1項1目常備消防費の消防活動費なのですけれども、高速道路とか救急救命バイク、またドクターヘリ等の実績、ことしの状況等をお知らせ願えればと思います。
◎消防本部参事(久保田眞二) 最初に、救急救命バイクの出動状況でございます。これは一般の道路のみであります。高速道路には出動しておりませんが、救急救命バイクが昨年は174件で出動しております。それと、ドクターヘリの出動状況でございますが、昨年は53件に出動しておりまして、ヘリで対応した搬送人員は37名となっております。それから、高速道路におけます救急出動状況でございますが、昨年は5件に出動いたしまして4人を搬送しております。
◆委員(小暮広司) さまざまな活動をしていただいているわけですけれども、ちょっと話はずれますが、その中でAEDに関しての今年度の実績等をお願いします。
◎消防本部参事(久保田眞二) AEDによる除細動につきまして、まず、この議会でも委員から市民にAEDを貸したらどうかというご提案がございまして、平成20年度から当消防本部で貸し出しを開始しておりますけれども、平成22年度におきましては現在までで15件に貸し出しを行っております。そして、その貸し出しに伴います事業といたしましては、中体連の柔道大会、水泳大会、テニス大会、おおた100キロメートル徒歩の旅、地域のマラソン大会等々に貸し出しをしておりますが、貸し出したAEDの使用は今年度はございません。また、今までもございません。
それから、市民によるAEDにつきましては、例えば民間施設、公共施設等でAEDが使用されておりますが、今年度は8件で使用されておりまして、そのうち2件でAEDが実際に使用されておりまして、2人の方が救命となっております。また、救急隊によるAEDの使用につきましては、昨年7,969人の搬送者がおりまして、このうち心肺機能停止傷病者の方が267人でございました。このうち23人の方にAEDを使い、除細動を行っております。以上がAEDに関する状況でございます。
◆委員(小暮広司) 詳しく説明いただいたわけですけれども、実際に自分も去年の10月、新田の体育祭でその場面に遭遇したわけですが、AEDが本当に威力を発揮した。本人にも会って話を聞いたのですけれども、本当に感謝しているという話も伺いました。そういう中で、ちょっと新聞等での心配事があります。AEDが作動しないという報道が何件か見られたわけですけれども、そこら辺の点検の方法はあるのですか。
◎消防本部参事(久保田眞二) AEDが救急の現場で作動しなかったという報道は承知をしております。また、その報道に関して、当消防本部が使用している機種につきましては該当がございませんでした。そして、当消防本部が使用しておりますAEDにつきましては、毎日の点検、これは目視と電源投入の試験、それから月に2回の実際に除細動のショックがかかるかどうかの機能点検を行いつつ、1年に1度、業者による点検を行っておるところでございます。
◆委員(小暮広司) 消防署ではそういう状態だと思うのですけれども、これだけいろいろな施設にAEDが設置されております。ほとんどの公共施設、また、いろいろな施設等でAEDが設置してあるのがまず目に入る、そのような感じを受けているのですけれども、そこら辺の点検の方法はありますか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 一般市民が扱えるAEDにつきましては、すべて自動式ということで承認を受けております。これは薬事承認ということでありますけれども、それにつきましては、電源を投入しなくても毎日セルフチェックを行っているという機能がついております。したがって、その施設の方がAEDのセルフチェック機能に異常があるかないかをチェックしていただくことによって機能が保たれていると解釈しております。ちなみに、バッテリーにつきましては3年から4年ぐらい、それから、AEDを使用する実際のパットにつきましては期限が約2年というふうにメーカーから聞いております。
◆委員(小暮広司) 管内にあるAEDに関して作動しなかった、民間の施設等でそういう心配がないようにしていただければと思うのですけれども、そこら辺の周知方法というか点検はこれから行う予定がありますか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 当消防本部で行っております事業の1つでは救命講習というのがございます。その救命講習は、例えばAEDを使うにはどうしたらいいのですかというような、単にどうしたらいいかという不安から受けていただく方、あるいは人が倒れたときにどうしようかという、人を助けたいという高い意識を持って受講されておる方がいらっしゃいます。昨年は、その救命講習が299回で約8,000名の方が受講しております。そういった方々の受講されるところにAEDがあるようなことをアナウンスもしながら、もし施設にありましたらセルフチェック機能を確認しながら、あるいはもし異常があったら出入りの点検業者に話して速やかに点検を行うようにやってくださいと、講習会の中では、AEDを正しく維持管理し、正しく使う方法についても受講される方に指導していきたいとは考えております。
◆委員(小暮広司) 消防の場合は、いろいろな建物に関して巡回して点検という方法をとっていると思うのですけれども、そういうところにはほとんどAEDはあると思っております。そういう中で、年に1度でもいいですから、建物とかいろいろな施設の点検とあわせて、AEDに関する点検等の方法も周知徹底していただければと思うのですけれども、そこら辺はどうでしょうか。消防長でいいですか。
◎消防長(松本繁) 今、委員ご指摘のとおり、AEDの活用によって多くの命が救われるという部分を含めて、いざというときに使えない、これでは何も役に立たないものでありますので、各事業所に私どもが立入検査を行っております。こういった中で、またそういった呼びかけも今後していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆委員(白石さと子) 確認で何点か伺いたいと思いますが、246ページになります。こちらに出てきます消防団施設費の中で公用車、ポンプ車2台ということですけれども、これはどちらに配備される予定でしょうか。
◎消防本部参事(木部昌明) 消防ポンプ自動車購入に当たりましては2台を計上させていただきました。この2台につきましては、経過年数、また修理の頻度を勘案しながら更新配備をしていきたいと思っております。
◆委員(白石さと子) 配備先を伺っておりますので。予算に計上したということは配備先があるのかと思ったものですから。配車先はこれからですか。
◎消防本部参事(木部昌明) ただいまの質問ですけれども、先ほど申し述べましたように、それらを検討しながら2台を適正に更新配備していきたいと考えております。
◆委員(白石さと子) 私は、予算に計上されるということは、更新時というか、配備先が決まって、どの車を更新するかというのが決まっていて計画的に載せるような気がするのですが、それは違うのでしょうか。
◎消防本部参事(木部昌明) 先ほど言いましたように、経過年数と修理の頻度を勘案しまして、鳥之郷地区と強戸地区を予定しております。
◆委員(白石さと子) わかりました。やはりどちらに配備されるのかということも、我々も幾らか古くなってきている消防ポンプ車を見ますと心配していましたので、よかったです。ありがとうございます。
それから、その下に女性防火クラブ活動費とあるのですが、先ほど消防団員の場合には定員が700人で639人の団員数ということでしたけれども、こちらはそういった定員、定数はないと思うのですが。
◎消防本部参事(塚越克次) 女性防火クラブの定員ということでございますけれども、これは消防団と違いまして定められたものはございません。ただし、市内各行政区から平均2名ばかり参加していただいておりますので、目安としては今現在423名の定員ということで一応とらえております。
◆委員(白石さと子) そうしますと、改めてまた伺いたいのですが、女性防火クラブの活動状況について教えていただければと思います。
◎消防本部参事(塚越克次) 女性防火クラブにつきましては、基本的には各家庭の主婦層が主な構成員でございまして、火災として住宅火災が一番多いわけでございますけれども、そういったところの家庭防火をまずしようということと、地域での自主防災組織でありますので、地域での防火防災の普及啓発活動ということでございます。
◆委員(白石さと子) 地域別に独自の活動とかをされているところはありますか。
◎消防本部参事(塚越克次) 基本的にその地域に密着した活動ということで、それぞれの地域で行われております大きな行事がありますけれども、各地区の運動会行事、また行政区ごとにお祭りとかいろいろな行事があろうかと思います。そういったところに積極的に参加をいたしまして、消火器の取り扱い方法等を普及しているという現状であります。
◆委員(白石さと子) 例えば救急救命の講習会とか、あるいは先ほどお話に出ましたAEDの講習会を含めたものを女性防火クラブの方々が講習で習得できるというふうな考え方はこれから活動の中に、やはりこういったボランティア活動をしている中で、少しでもほかの人と違ったことが身につけられて習得できればということも考えられます。これは迷惑だよと言われてしまえば別な話なのですが、年齢もお幾つからお幾つぐらいの方が入っているのかちょっとわかりませんけれども、制服を着て活動している場面を見ますと皆さん若く見えますから、そういうことを考えますと、そういう内容を盛り込まれたらどうなのでしょうか。
◎消防本部参事(塚越克次) 活動の中で、基本的には防火防災の活動をメーンに、今、委員おっしゃられました救急救命の関係につきましても、本年度は大々的に6月に女性防火クラブ員を集めて救急救命の講習を実施したところでございまして、AEDの取り扱い等も実施しているところでございます。今現在380人余りの女性防火クラブ員がおりますので、順次、全員がそういったものを習得できるように、各支部ごとに積極的に参加するように心がけているところであります。
◆委員(白石さと子) 先ほど運営交付金の話が出ましたけれども、消防団とこちらの女性防火クラブは、片や1,300万円、片や200万円という予算なのですが、この200万円はどのように配分されるのですか。
◎消防本部参事(塚越克次) 女性防火クラブは1本部18支部ございまして、交付金として合計で200万円でございますけれども、均等割で基本割ということで、各支部につきまして、支部基本割で1万5,000円、それとクラブ員1人頭1,000円ということでクラブ員数を掛けた額であります。消防団と比較してはかなり少ない状況でありますが、それ以外にいろいろな経費のかからない予防、防災活動を心がけているということであります。
◆委員(白石さと子) それでは、ここに消耗品費299万9,000円とありますね。これの内容は何なのでしょうか。
◎消防本部参事(塚越克次) この消耗品費につきましては、主に女性防火クラブ員の制服等の購入費等々でございます。
◆委員(白石さと子) 先ほど消防団のほうの制服の話が出ました。女性防火クラブでも貸与と支給と個人負担というふうに分かれるのかと思いますけれども、検閲で服装を見せていただきました。以前は紫のとても派手目な色、あれはまたよかったですね。それが今度は濃紺の制服で、またとてもすばらしく身が引き締まったような感じで見えますので、すごくいい色を選んだなと思っているのですけれども、こちらの制服を見たときに、上から下まで見ますと足元がちょっと皆さんふぞろいの感じがしたなという気がしたものですから、靴についてはどうなっているのでしょうか。
◎消防本部参事(塚越克次) 委員おっしゃるとおりでございまして、女性防火クラブ員の制服等につきましては、制服上下、ブラウス等といったものは貸与している状況でございますが、靴につきましては個人のもの、自前ということであります。
◆委員(白石さと子) 今、自前というお話だったのですけれども、私が思いますのには、皆さんそれぞれ家庭を持ちながら、いろいろとそういったところにボランティアで協力していただいているということを考えますと、やはり靴も、大変高いような金額ではないと思うのです。ですから、その辺もぜひおそろいで、女性防火クラブに入ってよかったなと。よかったなということはないのですけれども、入ったら全くあれだよね、いろいろな負担が多くてねなどということにならないように、せめて服装と靴だけはそろえていただく方向で検討していただければ。男性と比較したときには1人当たりにかける費用が全然違いますね。ですから、そういったことも考えて、いろいろな事情はあると思うのです。これは私たちが見た目で、皆さんは何も言っていないですよ。でも、我々が見た目でそのような感じがしたものですから、今後検討していただくということはいかがなものでしょうか。
◎消防本部参事(塚越克次) 委員おっしゃるとおり、いろいろな事情もあるわけでございますけれども、以前につきましては靴を貸与していたという経緯がございます。委員もご承知だと思うのですけれども、女性防火クラブ員につきましては任期が2年です。平均の入会年数が2年ちょっとぐらいという状況の中で、靴を貸与して、当然退会されるときはまた引き揚げることになるわけであります。そうすると、制服等についてはクリーニングに出せばまた着用は可能だと思うのですけれども、靴に関して、前任の人が履いている靴を履くのは、やはり女性の場合は特に抵抗があるのかなという気もしないわけではないですが、その辺はクラブ内でいろいろ協議をいただいた経緯もあるわけであります。そのような経緯で、個人でのということで今来ているところでございます。
◆委員(白石さと子) 返していただくことを前提にするから、そういうお答えになると思うのです。報酬も出ていないのですから、ご褒美として靴ぐらいは差し上げてはいかがかと思いますが、消防長、いかがですか。
◎消防長(松本繁) 今、課長が答弁いたしました流れもありますけれども、現状は400何人の靴ということで、男物は結構同じ形のものがあるのです。ただ、女性のものについてはなかなか同じものの数がそろわない。当時、ブーツみたいなものをそろえたわけですけれども、それと同じものが廃盤になってしまったとか、先ほど課長からも、女性防火クラブに入っている期間が2年とか、そういったレベルのところで新しく次のを買うときに同じものがそろわない。そういった流れの中で、これは女性防火クラブの会議の中で1度検討していただいた経緯がございます。その中で、靴については同じものがそろわないならば個人個人で用意しよう、それには黒い靴で統一しようということで話がまとまった経緯がございますので、これは消防本部側の話ではなくて女性防火クラブの総意だと考えております。そういったことから、個人個人で用意していただくのが一番ベターなのかと考えております。
◆委員(白石さと子) 2年ごとに交代されるということですから、その交代された方というか、新しく入った方にはそういう話が徹底されていないわけです。ですから、古い方はそれで承知されているかとも思うのですが、新たに入ってくる方々からそういった話が来たのです。さっきは私が見た目でそういう判断をしました。来たから話を届けるのではなくて、やはり自分もそういうふうに感じたものですからお話を届けましたけれども、うまいようにこれからちょっと検討してみていただければと思います。個人負担にしても何にしても、全部そろわないからと、では男性はこの700幾つが全部そろうかということも疑問に思いますし、きっとその気になって探せばあると思うのです。それだけです。もし答弁がございましたらお願いします。
◎消防長(松本繁) 白石委員のおっしゃるとおりだとは思いますけれども、そういった流れの中で、今度新しく女性防火クラブ員として入られた方にはそういった説明をさせていただきますので、ひとつよろしくお願いいたします。
◎ 休 憩
午前10時48分休憩
○委員長(市川隆康) この際、暫時休憩いたします。
◎ 再 開
午前11時10分再開
○委員長(市川隆康) 休憩前に引き続き会議を開きます。
ご質疑ありませんか。
◆委員(中島貞夫) 242ページ、9款消防費の中の消防活動費、どういう件数で言ったらいいのかわかりませんけれども、消防署でとらまえている平成22年の救急出動件数は何件ぐらいありますか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 平成22年の救急出動件数と搬送人員について申し上げます。出動件数につきましては8,699件でございまして、7,969人の方を医療機関へ搬送しております。
◆委員(中島貞夫) その中で休日、祭日の出動件数というのは区分けができますか、できませんか。できなければ結構です。
◎消防本部参事(久保田眞二) 休日、祭日につきましては調べておりません。
◆委員(中島貞夫) それでは、市内、市外、県外という分け方で報告ができますか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 先ほどの8,699件、7,969人の方はすべて太田市消防本部管内ということでご理解をいただきたいと思います。したがって、太田市と大泉町を管内と申し上げますが、以降そういうことでお含み願います。太田市消防本部管内で搬送した7,969人の方を太田市と大泉町の医療機関へ搬送した数につきましては80%の方、すなわち6,377人の方を管内の医療機関へ搬送しておりまして、そのほか1,592人の方、20%の方を管外、すなわち太田市、大泉町以外の所在にあります医療機関へ搬送しております。この管外へ搬送した1,592人の方をさらに県内の医療機関と県外の医療機関へ搬送した数の内訳でございますが、1,304人の方を県内の医療機関へ、それから県外の医療機関へは288人の方を搬送しております。これがすなわち県外への搬送者ということになります。
◆委員(中島貞夫) 救急車に乗られている方、事故を起こされ、あるいは災害に遭われた方のはざまになって、実は先日も交通事故を見た中で、救急車の隊員が見えられて、負傷者を救急車に乗せて、その後、病院が見つからないので時間がかかるわけであります。市民の皆さんがそれを見ると必ず言う言葉が、まだ出ないの、早く出ればいいのに、負傷者がかわいそうだよと。しかし、実態は、救急隊の人は病院探しで大変だと思うのです。特に私が今、休日、祭日というのを聞きたかったのですけれども、非常に難しさはあるのでしょうけれども、実は病院との連携、病院との協定があるやに聞いているのです。金田副部長、病院との協定というのはきちんとあると思うのですけれども、どうなのですか。
◎健康医療部副部長(金田正明) 今の委員の質問でございますけれども、救急の小口の病院とは6病院と提携というか、医師会と県と市議会と行政と絡んで、そういった機会を設けようということで昨年10月26日に救急医療施設連絡協議会を発足いたしました。そして、ことし2月に第2回の打ち合わせを行いまして、病病あるいは病診の連携をとっていくために、また、救急の病院間の今までの課題とか問題を出し合って、これからスムーズに市民の安全が守られるために、どのような形でいくのがベストであるかという協議を重ねる場を昨年から持ち始めたということでございます。これから具体的な方法を模索していこうということで、よりスムーズな搬送が行えると思っております。
◆委員(中島貞夫) 先ほど市外の搬送1,592人、これだけ外の病院にお願いをしている実態が数字的に出ているわけです。今、金田副部長が言われたように、病院との協定が大変重要だと私は思うのです。それは救急隊の皆さんが苦労しなくて済む部分が大変あるわけです。ですから、協定というよりも病院との連携、連絡をぜひ密にしていただいて、あらゆる機会を通じてお願いしていただければと思っております。
もう1つは、不幸にも亡くなられた方が発生をしたときに、あのときこうやっていれば助かったとか、あるいはお医者さんがいれば何とかなったのになと、こういう言葉があると思うのです。こういう市民、家族からの苦情は消防署に対しては寄せられていますか。あるいはありますか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 平成22年、昨年搬送した傷病者の方は先ほど申し上げたとおりでございますが、このうち267人の方は心肺機能停止、いわゆる心臓停止、呼吸停止の状態で医療機関へ搬送しております。そういった方々が医療機関到着後に1カ月生存した率は21人、わずか21人の方は1カ月生存しておられます。したがって、それ以外の方はその間にお亡くなりになっておりまして、当然、救急隊が傷病者の方や家族に事情を聞きながら傷病者の方に接して重篤・緊急度、重症度を判断させていただいて、救急救命処置も行いながら医療機関へ搬送しております。もちろん、その間には家族の方等も一緒に救急車に乗ってこられる場合も当然ございます。しかし、今、委員がおっしゃられたとおり、まだ病院が決まらないのか、まだ医療機関が決まらないのかというようなことを目の当たりにして一緒に乗っていかれる方も当然いらっしゃいます。そういった方が現場の状況を見ながら、なぜこの病院へ収容できないのかという本当にストレートなお気持ちを後ほど家族からいただくことが何件かはございます。
◆委員(中島貞夫) 2月11日金曜日、建国記念の日に病院へ搬送された方は九合の区長会の役員の人だったわけであります。この方も残念ながら祭日であって、なかなか病院に医師がいなかった。これで探し求めても、いたのですけれども、相当距離のある病院に行ってしまった。ただ、それが不幸だったのかどうかはわかりませんけれども、早ければ助かったのかなと思って質問をさせていただいております。
太田市が市民満足度調査をやられたアンケートの中でも、だれもが健康で安心して暮らせるよう、緊急や休日、夜間診療の対応についての拡充を求める声が市民から第1位となっているわけです。ですから、もちろん新しい病院の建設も大切でありますけれども、やはり今やるべきことはこれが一番先だというふうに私は思っております。大変な業務につかれている消防署職員にも敬意を表しますけれども、実態があるだけに、市の職員の皆さんもぜひそうしたサイドに立って応援をしていただければと思っております。もしコメントがあれば副市長にお願いいたします。
◎副市長(清水計男) 忌まわしい事故、私も聞いておりました。今いろいろ議論はあったのですが、出口は私どもの責任でしっかりと体制を整える。ただ、入り口の問題ですね。病院の受け入れ側の問題で体制が十分整備されていない。特に土日については一般的には診療が休みという病院がほとんどであります。そこにいるのは何かというと当番医だけであります。この医者の配置についても、今、病院のほうでは相当苦慮していますね。常勤の医師だけでは全く充てられない状況で、非常勤の医師がほとんど充てられているような状況下であります。そういった状況をかんがみまして、今、担当副部長が答弁したとおり、医療の問題の根本は県でありますし、また、地域医療についてはもちろん市も真剣に整えていかなくてはならない責務もあるということです。もちろん、基本となる病院との連携の問題について、新病院の3次救急の体制もでき次第整えるようでありますので、そういった連携を強固にしていきたいと思っております。真剣に取り組んでいきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
◆委員(永田洋治) 246ページ、9款1項3目消防施設費の中の説明3、消防庁舎建設事業についてお尋ねいたします。これは東部消防署を新たにつくる費用だと思っております。4億2,858万7,000円は建物だけの予算と私は思っていますが、それでよろしいでしょうか、お答え願います。
◎消防総務課長(倉林栄) ご質問の新しい東部消防署をつくることで建設計画を進めておるところでございますけれども、この予算におかれましては、今現在、3月定例議会でご承認をいただきました本体工事、いわゆる庁舎工事と附帯工事として電気設備工事、機械設備工事を既に契約のほうで行っております。また、これから平成23年度に入りましたら早々に訓練棟を3棟建てる予定でございます。さらには外構工事、アスファルト、外周工事を含めまして、そして工事の完了を迎えて、できれば平成24年4月1日を開所日にしたいと考えておりますけれども、そういう工事の内容がこの4億2,858万7,000円、その中でまた完成後には消耗品、備品購入費とかは事務用品の関係でございますので、そういった費用が合わさっているということで、よろしくお願いいたします。
◆委員(永田洋治) 平成24年4月1日の開所式に向かって頑張っておるということで、一日も早いオープンを期待して待っております。そうしますと、西部があって、東部があって、中央が決まると、太田市の消防の大きなポイントがこれで3体制整備されるわけで、私たちも安心安全で暮らせるという気持ちになれます。ありがとうございます。その中で、西部、東部、中央の各テリトリー範囲が、西部は旧新田町、旧藪塚町、旧尾島町の範囲になるかと思うのですが、その区分けがもしわかったら、大ざっぱでいいですから教えてください。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 区分けでございますけれども、中央消防署にあっては旧太田市、宝泉地区、西本町、そういった細かい形でよろしいのでしょうか。
◆委員(永田洋治) はい。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 中央消防署にあっては宝泉地区及び西本町、鳥山、強戸地区、東部消防署にあっては毛里田地区、韮川地区、九合地区、西部消防署にあっては旧新田地区、旧尾島地区、旧藪塚地区、大泉消防署にあっては大泉町でございます。
◆委員(永田洋治) そうしますと、出っ込み引っ込みはあるかと思うのですが、その各3署の人員的な割合は大体どのぐらいの人口割合になりますか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 4署の人口でよろしいでしょうか。
◆委員(永田洋治) はい。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 最初に、中央消防署にありましては約7万5,000人です。東部消防署にあっては約7万9,000人、西部消防署においては約6万5,000人、大泉消防署にあっては約4万1,000人でございます。
◆委員(永田洋治) 大体うまく割り振りができていますね。そうしますと、この範囲を各4署が守るわけですが、出火から現場へ到着されるまでに、私の記憶でいくと5分で到着するのが目標だということを聞いたのです。出火のときに消防車が5分で到着して放水を始めれば出火延焼が防げるというようなことがあるのですが、この体制で5分で到着が守れるのでしょうか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 失礼ですけれども、委員ご指摘の5分というのはかなり前のお話だと思うのですけれども、現在、消防力の整備指針というのがございまして、出動から現着あるいは火災ですと放水開始まで大体6分半といったことで見られております。委員ご指摘のこの編成、新東部消防署ができることによりまして現在の東部消防署と韮川出張所が統廃合されますけれども、そこから見て一番遠いところが5.5キロぐらいになると思われます。この間、位置的には行政区ですと吉沢町2区、国道50号が走っておりまして、そこの桐生地区との境部分が一番遠いと思われますけれども、その部分にあっては新東部消防署の庁舎から道路網の整備が完璧に行き届いておりまして、出動から放水まで6分半が満たされる、私どもは6分で到着できると考えております。
◆委員(永田洋治) 私の記憶がもう大分古かったのかと、申しわけございません。今は6分30秒が1つの目標ね。1分でも早く到着するよう、よろしくお願いいたします。
続きまして、242ページに戻ります。消防活動費の中で、3月19日に北関東自動車道が間もなく開通いたします。そうしますと、高速救急等、交通事故、車両火災等が発生するかと思うのです。この守備範囲が、今後、栃木県の足利市消防本部との区分けがあるかと思うのですが、どこまでが太田市消防本部のテリトリーになるのか、わかったら教えてください。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 3月19日に開通いたします太田桐生インターから佐野田沼インターの間で委員ご指摘の太田市消防本部がどこを担当するかということでございますけれども、担当区間としては太田桐生インターから足利インターまでの間で、路線につきましては、太田桐生インターから足利インターへ向かっていく方向が東行きとなります。逆に足利インターから太田桐生インターへ向かってくるのが西行きとなります。太田市消防本部の担当となるのは、太田桐生インターから足利インターへ向かう東行きの路線でございます。ちなみに太田市消防本部の東部消防署が担当となります。逆の路線、西行きについては足利市消防本部の担当となります。
◆委員(永田洋治) 私の記憶だと、今現在は高崎市へ向かっていくのが上り線で、下り線が東北道へ、これで正しいのでしょうか。
◎消防本部参事(飯塚四郎) 太田桐生インターまで開通していた時点では委員ご指摘の上り線、下り線を使っていましたが、実は1年ほど前に東行き、西行きに変更になりました。多分これについては東北道とつながることをイメージしてかと思うのですけれども、現在は東行き、西行きでございます。
◆委員(永田洋治) 上り線、下り線というのはよして、東行き、西行きと、だれでもわかるように名称を変えたのですね。私も、高崎のほうへ向かうのが何で上り線なのかと一時迷ったことがあります。佐野のほうに行くのが上りかなと思って。
では、次の質問に移ります。次は救急救命ライダーの件ですが、先ほど同僚委員が少し質問しました。また別の角度から質問したいと思います。太田市消防本部で赤バイを採用しまして、全国からいろいろ見に来たと思うのですが、今何台これが配車されておりますでしょうか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 救急救命バイクの台数につきましては、太田市で4台、大泉町で1台を保有しておりまして、全部で5台を運用しております。配置先につきましては、中央消防署、東部消防署、西部消防署、藪塚分署、大泉消防署であります。
◆委員(永田洋治) この救急救命ライダーの出動は、出火したときには必ず先頭に立って行くのか、また、交通事故のときに先頭に立って行くのか、この区別はどうとっておるのでしょうか。
◎消防本部参事(久保田眞二) 救急救命ライダーは平成12年度に開始されたものでございますが、基本的には救急車とペア出動と申しましょうか、要するに救急車とセットに出るというのが基本となっておりますが、どうしてもバイクと車でございますので、車両の機能上、バイクが先行するというのが現在の常でございます。
◆委員(永田洋治) この救急救命ライダーになるのには、なり手というか、安全性の確保を皆さん大変心配されていまして、その安全性については事故か何かがあった実績があるのでしょうか。どのような条件のときには出動を停止しておるのでしょうか。わかったらお答え願いたいと思います。
◎消防本部参事(久保田眞二) 救急救命バイクの活動につきましては、目的地まで緊急走行していかなければならない、隊員にとっては目的地へ緊急走行して到達する使命がございますので、指令と同時に指令書という書類から出される目標物、目的地に向かって緊急走行を発進するわけであります。その間の出動までの地理あるいは道のりといったものを勘案しながら、走行経路を即座に判断して緊急走行するわけでございます。もちろん、救急救命バイクを運用するに当たりましては、路面の状態や気象状況が悪いとやはり影響を受けるものですから、その日の天候、雨が降っている、あるいは前日降った雨で路面がぬれている、こういった路面状態が悪い場合には所属長の判断で救急救命バイクの運用は停止しております。
そして、交通事故、要するに活動中の事故についてのご質問でございますが、過去5年では訓練中の転倒が平成18年と平成20年と平成22年に発生しまして、隊員が打撲等の軽傷を負っております。また、出動中の事故につきましては、平成17年と平成19年にそれぞれ1件ずつ、合計2件発生しました。平成17年の事故では、現場に向かう途中で普通乗用車と接触して転倒し、隊員が足の指やかかとの骨を骨折しております。平成19年の事故では、やはり普通乗用車との接触事故でありまして、これにつきましては隊員は軽傷を負っております。以上のとおり、過去5年では申し上げたような事故が発生をしております。
◆委員(永田洋治) それでは、最後に消防長にお尋ねいたします。これが始まって以来、目的には満足しておりますか。それとも今後、救急救命バイクが今5台あると言いますが、増車の方向を考えているのか、お考えを聞かせていただいて、私の質問を終わります。
◎消防長(松本繁) 今、永田委員からの質問でございますけれども、救急救命ライダーを運用し始めた当時は、救急車より1分でも早く到着して救命活動に当たるという目的で10年経過したわけでありますが、その10年間でさまざまな状況が変わってきております。先ほど申し上げましたけれども、救急救命ライダーはバイクで当然裸という形になります。プロテクターとかそれなりの装備をしながら行きますけれども、どうしても二輪ということで事故もありましたし、隊員もけがをしております。そういったものを含めながら運用してきたわけであります。ただ、状況的には、天候だとか雨の日とか雪の日は運用できません。それと夜間も運用しません。そういった条件が限られた中で運用していたということで思うような出動回数が出ない部分を含めながら、唯一この救急救命ライダーが早く現場に行って目的が達成できたなというのは、現場の家族、関係者とかに安心したというような言葉はいただいております。
最近ではドクターヘリの運航だとかドクターカー、そういったものを含めながら総合的に見ると、隊員のリスクを考えると、そこまでの効果が生まれてきているのかということもまた検証していかなくてはならないと考えております。そういった部分を含めて、現時点ではこれ以上の救急救命バイクの増車は考えておりません。それと、現有の救急救命バイクはもちろん活用していきますけれども、それの更新、新しく買いかえるということも今後もう1度検討していかなければならないかとは考えているところでございます。
◎ 発 言 の 許 可
○委員長(市川隆康) 先ほど中島委員の質問について久保田主幹から発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。
◎消防本部参事(久保田眞二) 先ほど中島委員より、休日、日曜日等の出場、搬送人員についてというご質問がございました。祝日はないのですが、昨年の月曜日から日曜日までのそれぞれの曜日ごとの搬送人員ということでご理解をいただきたいと存じます。月曜日が1,151人、火曜日が1,127人、水曜日が1,112人、木曜日が1,127人、金曜日が1,178人、土曜日が1,135人、日曜日が1,139人で合計7,969人、このような統計になっております。
○委員長(市川隆康) 中島委員、よろしいですか。
◆委員(中島貞夫) 結構です。
○委員長(市川隆康) 他にご質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) 他にご質疑もないようですから、以上で質疑を打ち切ります。
◎ 休 憩
午前11時41分休憩
○委員長(市川隆康) 執行者入れかえのため、暫時休憩いたします。
◎ 再 開
午前11時45分再開
○委員長(市川隆康) 休憩前に引き続き会議を開きます。
審査に当たり円滑な進行を図るため、執行者の皆さんにお願いがございます。
発言に当たっては、必ず挙手し、「委員長」と呼んでいただき、私が指名した後に着席のまま、簡潔明瞭にお願いいたします。
また、マイクのスイッチは発言の直前に入れ、終わったらすぐに切っていただくようお願いいたします。
◎ 教育費に係る歳入・10款教育費に対する質疑
○委員長(市川隆康) 次に、教育費に係る歳入及び10款教育費について審査を行います。
ご質疑ありませんか。
◆委員(鹿山正) 254ページ及び256ページの10款1項3目、外国語指導助手設置事業7,915万9,000円のねらいと現状、そして成果をお聞きします。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 外国語指導助手設置事業につきましては、ALTの設置事業でございます。現状ですと21名のALTを配置しております。小学校に5名、中学校に16名ということであります。ねらいにつきましては、小学校は外国語活動が入りますので、その辺のALTとの関係があります。それから、中学校につきましては各英語の授業に発音等の補助というような形で入っております。
◆委員(鹿山正) 中学校における1校1名の配置というのはわかるのですけれども、小学校の専属で5人というような形になるかと思うのです。ご存じのとおり、平成23年度から文科省の義務づけによって5、6年生には外国語活動の指導が取り入れられています。恐らく小学校の教員も英語の免許を取得している人はごく少数かと思います。そうした中での指導助手の役割というものは非常に重要になるはずでございまして、英語の教育というのは机上の文法英語ではなくて、やはり目の前にいる外国人との会話が大事であるのではないかと私は思います。経費はふえるとは思いますけれども、教育において他市以上に本市の場合には力を入れているわけでございまして、小学校の英語助手をもう少しふやす必要もあろうかと思いますけれども、この取り組みに対するご所見を伺いたいと思います。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 先ほど委員がおっしゃったように外国語活動のねらいはコミュニケーションということで、英語に関して基本的な表現になれるとか、そういったようなねらいでございます。中学校の英語教科とはまた別のねらいでありますので、そういった面でお話しのとおりだと思います。それから、ALTの数をふやすというお話でしたが、先ほど小学校に5名ということでお話ししたかと思うのですけれども、小さい学校につきましては中学校のALTが小学校の分も兼ねます。現状では5人と、それから小さい学校は3校あるのですけれども、その辺は中学校のALTが入っていますので、現状のままかなというような形です。
◆委員(鹿山正) 先ほどちょっと心配された小学校に対しては、そういうふうに中学校のALTが兼ねるということなので安心はしました。教育長にお聞きしたいのですけれども、12月定例会の本会議で私がお尋ねしたことなのですが、本市の英語教育に対する取り組み方についてはどのようなご所見をお持ちでしょうか。
◎教育長(岡田孝夫) 今のご質問でございますけれども、今お話がありましたように、小学校の場合には外国語活動が入りまして、先生方は試行ということで本当に勉強を重ねておりまして、5年生、6年生対応ですけれども、一生懸命勉強しているところでございます。そういう形で、今、子どもたちに問題のないように十分勉強しておりますので、対応はオーケーかと思っています。中学校につきましては全校1人ずつ置いておりますので、これにつきましても十分、英語教育についてはティームティーチング等を通して子どもたちに力をつけているかと思っています。
◆委員(鹿山正) これから将来において社会経済はグローバル化され、最低でも英語を話せなければならないような社会になってくるかなというふうにつくづく思うわけでございまして、ぜひ本市としても、先ほど教育長がお話ししたとおり、英語力というものをつけさせる方向で行ってほしいなと思っております。
続いて、256ページ及び258ページの10款1項3目です。生徒指導充実事業1億4,537万3,000円ということなので、恐らくこれは教育支援隊のことと思いますけれども、このねらいと現状についてお聞きします。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 委員おっしゃるように、主に教育支援隊の賃金等が多く含まれております。現状では50人を配置しております。平成22年度、本年度は小学校が32人、中学校が18人ということで、主に小学校は国語、算数、中学校は数学、英語の20人以下の少人数指導をねらいとして配置しております。
◆委員(鹿山正) 小学校、中学校を合わせて50人の配置ということでございますけれども、この採用は教員免許のある人だとは思いますが、年齢的にはどのくらいの方が多いのでしょうか。また、契約をした場合には半年とか1年で更新があると思うのですけれども、その辺のお話をお願いしたいのです。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 年齢ですけれども、年齢のデータというか区分けをしておりません。申しわけございません。採用は半期ごとの更新ということで1年間、再度更新という形で現在は行っております。
◆委員(鹿山正) この採用に当たっては、例えば退職した長く教員に携わっていた人とか、そういう人も可能なのでしょうか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 可能かというご質問ですので可能ですが、それほど高齢の方は現在では入っていない状況だと思います。
◆委員(鹿山正) 教育支援隊の取り組みはいつごろから始まって、この成果は着実にあらわれているでしょうか。そして、着実にあらわれているということが、学力検査などによる全国平均との比較に対してはどのようなとらえ方をしているでしょうか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 教育支援隊のそもそもの始まりが、平成10年からの教育活動指導助手という形で入ってきております。そういった中で、いろいろと形は変わったのですけれども、現在、教育支援隊ということで入ってきております。それから、成果ということで、今、委員のお話で学力テストという話がありましたが、市費で行っております小学校の国語、算数、中学校の国語、数学、英語につきましては全国平均を上回っております。そういったような成果が上がっております。
◆委員(鹿山正) きめ細かい教育ということで、教育支援隊の力はますます必要になると思いますので、今後もよろしくお願いしたいと思います。
次に、264ページ、10款2項3目の2の校舎等増改築事業の設計委託料2,065万4,000円は、どこの小学校を対象にするのでしょうか。
◎教育部参事(堀越真理) それにつきましては休泊小学校増築に伴う設計となります。
◆委員(鹿山正) 休泊小学校の増築ということですけれども、実際に建設されて教室を使われる時期はいつごろで、もちろん増築だと思いますので、場所は学校のどの辺につくるかということと、あとはどのくらいの大きさの教室を幾つ設けるという広さといいますか、その辺がわかっていたらお教え願いたいのです。
◎教育部参事(堀越真理) 設計を平成23年度に予定しておりまして、建設を平成24年度というふうに今現在計画しております。学校規模につきましては、3階建て、延べ床面積1,000平方メートル程度、場所につきましては、現在は仮駐車場ということで使ってございますが、旧体育館がございました跡地をベースに建設を計画しております。また、内容でございますけれども、現在、校長室が大分手狭というか、ほとんどないような状況にございます。そういったことから校長室、また、特別支援教室が他の部分、パソコン室の準備室等を改修して使っている現状がございますので、特別支援教室を2つ、また、少人数教室が現在1つもないという状況の中から、各学年に1つということで6教室程度を現在は計画しているところでございます。
◆委員(鹿山正) 今のお話を聞くと、今、休泊地区の場合はマンモス学童クラブでありまして、非常に問題になっているのですけれども、学童クラブを設計の一部に入れるという構想はないわけですね。
◎教育部参事(堀越真理) 学童クラブにつきましては、担当課のほうからも何回か相談を受けてございます。そういった中で、限られた敷地面積の中に1,000平方メートルほどの施設を予定している、先ほどお話し申し上げました不足している教室を入れるということで考えてございます。そういった中で、現在この学校は平成29年度もクラス増が見込まれている状況でもございます。その中に、学童クラブが150平米ぐらいと聞いてございますので、大体2教室分を取り込む形になろうかと思います。さらに、学童クラブにつきましては昇降口、学校との仕切り等々、管理面の問題もいろいろ出てございますので、そういったことを総合的に考えますと、現状では難しいかなと考えてございます。しかしながら、学童クラブにつきまして、担当課、学校との中でまた今後も協議していきたいとは考えてございます。
◆委員(鹿山正) 学童クラブは児童施設課ということで担当が少し違うとは思いますけれども、実は学童クラブに対しては、私は最初から何とか校内に置いてほしい、つくってほしいということを訴えてきたわけでございまして、旧太田市内においては休泊小学校と毛里田小学校以外は全部校内にあると思っております。ですから、そういう点で、今は休泊公民館という古い建物を使っていて、遊ぶにも下が全部コンクリートなのです。学校から歩いて五、六分は優にかかります。そういう状態が非常に悪い中で父兄からの要望も非常に強いわけでございます。今ここに児童施設課長もいるので、その辺の事情を一言お願いできますでしょうか。
◎福祉こども部参事(吉田隆夫) 休泊学童クラブでございますけれども、先ほど委員がおっしゃいましたように休泊公民館を一部使っております。本来ならば小学校の敷地内あるいはその周辺が一番よろしいかと思います。先ほど堀越参事も申し上げましたけれども、休泊小学校は非常に狭いということで、学童クラブの設置スペースがないということです。増築の話もちょっと出ましたけれども、こちらで教育委員会の所管のところとは何回となく話もさせていただきました。今後も協議を進める予定でございますけれども、1つの案として、増築の関係もありますが、休泊小学校の南にプールがございます。プールの東側に小学校の駐車場がございますけれども、その駐車場を一部立体にして、2階に学童クラブの設置ができないかというようなことを、今後、教育委員会あるいは学校側とよく協議を進めていきたいと思います。
もう1点でございますけれども、ちょっと長くなってしまって申しわけありません。敷地外でありますけれども、学校の南に民地が何筆かございます。学童クラブの関係につきましては、用地買収してそこに設置するというのは今まで前例がないのですけれども、そこの地権者の問題もいろいろありますが、それらを同時に研究していきたいと思っております。
◆委員(鹿山正) そういう幾つかの案が出ているかと思いますけれども、早急に学童クラブを移転してほしいという非常に強い要望があるわけでございまして、先ほどお話ししたとおり、校舎の増築というところにぜひ入れてもらえればという考えですが、やはりいろいろな問題、敷地の問題もあるかと思います。児童施設課と学校のほうとの綱引きみたいなものもあると思いますけれども、その辺は部長はどのようにお考えでしょうか。
◎教育部長(八須利秋) 先ほど参事等から説明がありましたように、休泊小学校は800人近い子どもがおります。それから、体育館とプールを新設したのですが、あれも当初はできない予定でした。たまたま火事に遭いまして、その土地を売ってくれるということで市で買うことになりまして、それで移転できたという経緯があります。そういうことで、現状の中では難しいということで、今、児童施設課から話がありましたように、これについては本当に発想の段階で、まだどこにもお話ししていないのですけれども、そういう部分も含めて、学校の中ではなく、やはりそういう部分で考えていかなければちょっと難しいのではないかということがございます。先ほど課長等からありましたように、今後とも早急に学校を含めて協議して、早目にそういう形ができるように所管課と検討してまいりたいと思います。子どものことですから、教育委員会も積極的にかかわって協力してやっていきたいと思います。
◆委員(鹿山正) ぜひそういうことで、要望だけではなくて非常に声が高まっているということを十分ご検討いただいて、よろしくお願いしたいと思います。
もう1つ、298ページ、10款7項4目、史跡金山城跡ガイダンス施設管理運営費ですけれども、こちらで1つ声が上がっているのが、非常に多額の建設費をかけた割には入場者が少ないのではないかということと、市内だけではなくて市外も含めて、例えばこれを学校の遠足とかで見学するような見学場所としての利用があるのかないのかということ。もう1つは、このガイダンス施設に対しての市内の案内板が非常に少ないという声も聞いていて、市民の中にも余りわからないという人もいるのですけれども、その辺の事情をお伺いして、私の質問は終わります。
◎教育部参事(宮田毅) ガイダンス施設の入館者数でございますが、昨年度は3万8,000人ということでございます。今年度2月末までの集計で2万1,000人の入館者がございます。また、小学校等の施設利用ということでありますが、正確な校名は今資料がございませんけれども、何校かで既に利用していただいている実績がございます。また、保育園、幼稚園生などがあそこでお昼を食べていただくこともありますし、コミュニティールームというちょっと広いところの利用度が非常に多くて、昨年度は165件の利用件数がありまして、3,869名が利用している実績がございます。
それから、案内板でございますが、本当は建設当初に館内周辺、道路付近まで案内板等が設置できればよかったのですが、それができていない状況がございまして、昨年度も議員方からご指摘いただいた件もございます。今年度につきましてはデスティネーションキャンペーンの関係がございまして、商業観光課が県との窓口になっていただいておりますが、県道1号線の入り口のあたり、多分大光院、金山城址線のこちらに入ってくる部分あたりだと思うのですが、あそこには県で1つ立てていただけることになってございます。その他につきましても予算等を工面しながら、なるべく設置できるように努力してまいりたいと思いますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
◎ 休 憩
午後0時7分休憩
○委員長(市川隆康) この際、暫時休憩いたします。
◎ 再 開
午後1時10分再開
○委員長(市川隆康) 休憩前に引き続き会議を開きます。
議場内の気温が上昇しておりますので、上着については脱いでいただいて結構です。
◎ 発 言 の 許 可
○委員長(市川隆康) 先ほどの鹿山委員の質問について宮田参事から発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。
◎教育部参事(宮田毅) 先ほど鹿山委員のご質問に対しまして、資料が手元になかったものですからお答えできなかった部分についてご報告申し上げます。
史跡金山城跡ガイダンス施設及び金山地域交流センターの小学校、中学校関係の団体利用の状況でございますが、平成21年度につきましては、社会科教諭の研修、それから太田市立南小学校、教頭会議、沢野小学校、太田小学校、藪塚本町南小学校、東小学校、毛里田中学校、休泊中学校等が利用してございます。なお、平成22年度につきましては、社会科教科研修、沢野小学校校内研修、太田市立東中学校、埼玉県加須市立豊野小学校、伊勢崎市立殖蓮小学校、藤岡市立小野小学校、太田小学校は先ほど申し上げたところですが、藪塚本町南小学校、太田養護学校、大泉町立南中学校、毛里田中学校、休泊中学校等でございまして、最近の新しい傾向としましては、中学校の立志式のときに記念して登るというような状況が見られてございます。今後とも学校関係とも連携をとりながら利用の促進を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(市川隆康) 鹿山委員、よろしいですか。
◆委員(鹿山正) はい、ありがとうございました。
○委員長(市川隆康) 傍聴席の方に申し上げます。静粛に願います。私語は禁止いたします。
◆委員(岩崎喜久雄) 300ページ、10款7項5目の2をお願いいたします。青少年交流事業の概要、そしてまた滞在日数、参加人員等、負担金並びに来年度実施に向けての取り組みについてお答えいただきます。
◎青少年課長(遠坂佳夫) まず最初の1点目といたしまして、概要でございますけれども、青少年交流事業は、北海道稚内市、青森県弘前市及び沼田市へ小中学生を派遣し、派遣先の小中学生との交流活動や派遣先の特色を生かした体験活動を通して豊かな心とたくましさを兼ね備えた太田っ子の育成を図るため、また、稚内市、弘前市の小中学生の受け入れも行いまして、相互の交流を深めて郷土の歴史や文化を大切にする心をはぐくむため実施するものでございます。
2点目でございますけれども、派遣先の訪問団の受け入れの滞在日数等についてお答え申し上げたいと思います。まず最初に、派遣事業でございますけれども、稚内市への交流事業につきましては4泊5日の滞在でございまして、募集人数は75人、参加者の負担金については4万円。続きまして、弘前市へのねぷた交流団では2泊3日の滞在、募集人数につきましては40人、参加者負担金につきましては2万円を予定しております。また、沼田市には2泊3日で、募集人数につきましては40人、負担金につきましては2,000円を予定してございます。次に、訪問団の受け入れでございますけれども、弘前市からの受け入れにつきましては2泊3日の滞在、小中学生25人を予定してございます。また、稚内市からのてっぺん風の子交流団の受け入れにつきましては4泊5日の滞在、小中学生32人を受け入れる計画でございます。
続きまして、3点目の交流内容の充実を図るためにどのような取り組みをするかという問いにつきましてお答えいたします。青少年交流事業の実施後において、成果を検証するために事後の学習会を開催しております。その中で参加者と保護者から意見や感想を発表していただいたり、あわせてアンケートも実施しております。この内容を十分精査して、次回の交流事業が魅力ある内容で実施できますよう、派遣先の自治体との情報交換等、緻密な協議を重ねて有効な交流事業ができるように努めてまいりたいと考えております。
◆委員(岩崎喜久雄) この無縁社会の中で青少年交流事業に期待される大きな効果について、教育部長、コメントをお願いします。
◎教育部長(八須利秋) 先ほど課長からありましたように、アンケートをとりますと、100人中99人ぐらい、父兄、それに子どもも本当によかった、また行きたいと、100%に近いようなそういう答えが来ております。私も平成21年度に稚内市へ団長で行かせていただきました。稚内市に着いた途端にキタキツネに出会ったりシカに出会ったりということで、本当に日本にいるのかなというような感じのすばらしい体験でした。何といっても一番子どもが思い出に残るのは地元の子どもとの交流だと思います。また、相互交流していますので、その子どもが冬あるいは違う時期に太田市を訪問していただきまして再び交流するということで、本当にお互いにすばらしい交流が持てているのが現状でございます。
また、もう1つ忘れてはいけないのが、稚内市には高校生リーダーが七、八人行きます。子どもがついていけないと涙をこぼしてまで一生懸命やる、そういう姿を見ると本当にすばらしいなと思います。そしてまた、帰ってきて会談するのですけれども、1時間ぐらいはリーダーのもとを離れないというような風景を見ますと、本当にこの事業は成果があると思っております。
弘前城がことしは築城400年を迎えますので、そういう部分でもまた地元と協議して体験したいなと。また、ことしは無理かもわからないですが、私の個人的な考え方ですけれども、世界遺産の白神山地などもコースに含んでもいいかなという考えがありますので、課長のほうに検討するように話してあります。そういうことで、稚内市も弘前市も今後も交流したいという話が来ておりますので、ぜひ相互交流でお互いの友情を深めていければと思います。今後ともよろしくお願いしたいと思います。
◆委員(岩崎喜久雄) 自分も火起こしとかオリエンテーリングを子どもたちと一緒に楽しんだ経緯もございます。今後、予算等も十分精査してアップしていただけるよう私も望んでいきたいと思います。コメントは要らないです。以上で終わります。
◆委員(木村康夫) 262ページ、10款2項1目、施設設備等管理委託料、これはグリーンカーテン事業かと思うのですけれども、初めに、事業内容と目的と事業決定の理由等をお願いいたします。
◎教育部参事(堀越真理) まず、事業内容、目的ということでございますが、夏の暑さ対策並びに地球温暖化対策としまして、環境と体に優しい対策といたしまして、グリーンカーテンを43校、また、ミストにつきましても昇降口等に設置するという事業内容となっております。
◆委員(木村康夫) 事業決定の理由は。
◎教育部参事(堀越真理) 事業決定につきましては、昨年の夏等の暑さ対策ということでいろいろ検討されていましたが、そういった中で環境面を考慮したグリーンカーテンによる対策、またミストによる熱中症の防止に効果があるだろうということに基づきまして、平成23年度予算に計上させていただいている状況でございます。
◆委員(木村康夫) 栽培と管理はだれが行うのか、こういうことで現場の教員から声がありました。特に土曜日、日曜日、夏休み期間中です。お伺いします。
◎教育部参事(堀越真理) まず、グリーンカーテンの苗につきましては、それを購入いたしまして、各学校で植えつけていただくということで考えています。また、管理は主に水くれかと思いますが、それにつきましては、かん水ホースを設置しまして、負担が極力ないような形で今は計画してございます。また、土日、夏休みということでございますが、学校におきましては大体先生がおります。夏休みであっても、子どもたちは休みですけれども、校務員または先生等もいますので、そういった中で、今後、今月また校長会、来月4月に入りましたら学校で説明会を行いまして、その進め方についてもマニュアル化を図ってやっていきたいと考えてございます。
◆委員(木村康夫) 次に、室温は何度くらい下がるかという想定はあるのですか。
◎教育部参事(堀越真理) 室温でございますけれども、グリーンカーテン等の実施例がありまして、その実績等を見ますと、日よけ効果、また植物の蒸散現象という気化熱を奪う作用、そういった内容で見ますと、大体2度から3度ぐらい下げると言われてございます。
◆委員(木村康夫) 次に、現場の教師の声として、現状では小さい扇風機が2台しかないので風が動かないと言っているのです。だから、もう少し扇風機のパワーアップか台数をふやしてもらいたい、そういう声を聞きました。その辺についてお答えをお願いします。
◎教育部参事(堀越真理) 現在、平成17年度に各教室に2台ということで設置させてございます。そういった中で台数の要望等があるということでございます。また、学校等からも聞き取っていきたいと思っておりますが、今回のグリーンカーテンと扇風機をあわせることによりまして、相乗効果もねらえるかと思ってございます。そういったことも踏まえまして、また、学校等からいろいろ聞き取りをして今後につなげていきたいと考えてございますので、よろしくお願い申し上げます。
◆委員(木村康夫) 扇風機だったら単価的にも安いので、できれば増設というか、あと2台買うとか、その辺をお願いできないでしょうか。
◎教育部参事(堀越真理) 費用的な部分で申し上げますとそんなにはということなのですが、以前、各学校で設置したものが914教室、1,828台ということで8,600万円ほどの経費がかかってございました。そういったことを考えますと、電気工事等がなくなるので、その部品等の工事設置ということになるかと思いますが、経費等の関係もございますので、検討させていただきたいということでお願いしたいと思います。
◆委員(木村康夫) 次に、教育長にお伺いします。暑さ対策として市長は夏休みの期間延長ということを言っておりましたが、教育長はどう考えておりますか。
◎教育長(岡田孝夫) 夏休みのとり方は、先日の答弁では、前半を少しでもとっていくのか、後半をとるのか、そういうとり方が2通りぐらいあるだろうというお話をしてございます。実際のところ、年度年度でそんなに変わらないのではないかというのが私の私的な感じでございます。基本的には7月21日から8月31日、これが日本の気候では一番暑い日と考えていいのではないかと個人的には思っております。
◆委員(木村康夫) では、現状のままということですか。
◎教育長(岡田孝夫) 今のままが一番妥当かなと。ただ、これから検討していかなくてはならないかなという気持ちは持っております。
◆委員(木村康夫) 次へ移ります。264ページから266ページにかけて、10款2項3目、小中高耐震化事業ということで、初めに、総事業費と進捗率、終了時期等をお伺いいたします。
◎教育部参事(林寛司) 現在、総事業費でございますが、平成24年度完成で全体で126億円という予定を耐震化計画では定めております。ただ、平成22年度末の決算額において少し金額が下がっていますので、また4月以降に全体の総事業費を見直した額をお示ししたいと思っております。
耐震化の進捗率でございますけれども、平成22年度が終了して4月1日の発表になると思いますが、4月1日付で81.7%という予定でおります。
それと、最終完成ですけれども、平成23年度中に体育館の改築等が完成いたしまして、あと残りは補強のみとなりまして、その補強が平成24年度いっぱいで校舎、体育館とも完成という予定でおります。ただ、昨今話があります沢野小学校についてが耐震化計画の中に入っておりますので、それについては耐震化計画の中に入れるのかどうなのか、また検討していきたいと思っております。
◆委員(木村康夫) では、平成24年度中には沢野小学校を抜かしてすべて完了という予定ですね。
次に、国よりの補助内容と補助条件等をお伺いします。これは改築と新築とは補助割合が違うということなのですか。その辺をお願いします。
◎教育部参事(林寛司) 国からの補助でございますけれども、改築については予算の基本額というのがございまして、基本額は実工事費とは若干違うのですけれども、それに対して3分の1の補助、また、補強については2分の1の補助という形になります。体育館棟にありましては、実際に700平米ぐらいのものを建てかえて1,000平米ぐらいのものになりますけれども、その差額の面積については負担金という形で別に2分の1もらえるようなシステムになっております。
◆委員(木村康夫) 次に、補強をするのか改築をするのかと、その判断基準に数値があると前に伺ったのですけれども、補強、新しく建ててしまう、その判断の数値をお願いします。
◎教育部参事(林寛司) 補強と改築の境ということになりますけれども、耐力度調査というのがございまして、耐力度調査によって点数制であらわしておりまして、それが5,000点以下の場合には改築の対象になります。ただ、平成20年度以前と以降で4,500点と5,000点の切りかわりがございまして、平成20年度以降については4,500点以下ということです。
◎教育部参事(堀越真理) 一緒にやっていますので、済みません。耐力度調査ということで改築または補強等の基準でございますが、平成20年度以降に補助申請した場合につきましては、基準の点数が耐力度4,500点以下というのが補助対象の要件。また、それ以前につきましては5,000点ということで、今よりも若干基準が緩いという言葉は変ですけれども、そういう状況で補助対象になったということで、平成20年度以前、平成20年度以降で対象の基準が5,000点、4,500点で分かれているという内容になってございます。
◆委員(木村康夫) 0.3とか0.6がどうのこうのと聞いたことがあるのですけれども。
◎教育部参事(林寛司) 構造の耐震指標でIs値というのがございまして、Is値については0.3以下は改築対象、建築基準法上は0.6以下が耐震強度不足で補強が必要になるということでございますけれども、文科省の基準では校舎のIs値が0.7以下のものについては補強対象になる、0.3以下の低いものについては改築対象になるという形です。太田市については、0.3以下のものについては、昨年、宝泉小学校と太田小学校の改築を行いましたので、0.3以下の物件はもうないということで、補強対象の物件が残るという形になります。
◆委員(木村康夫) 他市に比べて本市の進捗状況はどうなのですか。
◎教育部参事(林寛司) 平成22年度の状況でございますけれども、太田市の耐震化率が69.8%の時点でデータがありますが、そのときのデータとしては、前橋市が78.2%、高崎市が59.8%、桐生市が76.4%、伊勢崎市が66.7%、群馬県全体としては69.4%ということで、やや太田市が平均かと思います。ただ、全国平均になりますと、その時点で73.3%ということで、群馬県は全国よりは若干下回っている状況です。
◆委員(木村康夫) この事業の終了後、終わった時点で他の教育関連施設への補強工事の予定等はありますか。部長で結構です。お願いします。
◎教育部長(八須利秋) 今、担当から説明がありましたように、今はそういう形で平均的なのですが、平成24年には100%ということで、恐らく全国的に見ても100%に行くところはないと思います。ただ、耐震といっても太田市の場合には改築をしたりかなり金をかけております。そういう部分では耐震の関係は進んでいると思います。それで、平成24年に、昭和56年5月以前に建てられた建物全部が一応安心する建物になりますけれども、その後、極端に言うと昭和56年7月とか6月とかそういう部分がありますので、これから平成23年度中にある程度今後の学校については新耐震化計画等をつくっていかなければならないかなという考えはあります。ただ、それに対して国が補助を出すかどうかという問題はありますけれども、それは出していただけるように私どもも要求していきたいし、議員のほうからもぜひそういう部分で、今後の耐震化が終わった後の耐震についても大事になってきます。実際的にはもう30年以上たつ建物もありますので、そういうことで考えております。また、ほかの教育施設につきましても、必要に応じて耐震診断あるいは耐震補強を進めております。子どもの安全あるいは市民の安全の施設でございますので、学校とあわせてぜひしっかりとした整備をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆委員(木村康夫) 次に移ります。282ページ、10款7項2目19節の4、中・高年齢者生き甲斐づくり推進事業、内容、目的、対象人数、条件等をお伺いします。
◎教育部参事(下酒井栄一) 中・高年齢者生き甲斐づくり推進事業につきましては、現在16の推進協議会を設立してもらっております。予算書では総額1,075万円となっておるのですけれども、そのうちの1,000万円を16地区に基礎額と人口割によって配分しております。委託事業ということになるわけでございまして、各推進協議会に企画立案等々をお任せして、その団体の総意をもって運営と活動を行っているというのが実際でございます。
◆委員(木村康夫) 次に、担当部長にお伺いします。事業に使用する機械、また機器等を助成対象に認可してもらいたいとの要望がありました。例えばマイク、スピーカー、カラオケセット、お茶のセット、電気ポット等です。いかがでしょうか。
◎教育部長(八須利秋) これは行政センターということでよろしいのですか。
◆委員(木村康夫) 行政センター内で使う機器です。
◎教育部長(八須利秋) 所管がほかになりますけれども、やはり行政センターを拠点にやっておりますので、この中・高年齢者生き甲斐づくり推進事業とは別に、そういう必要なものがあれば、行政センターに設置すべきものであれば、所管と調整をして設置していきたいという考えでおります。そういうことでご理解のほどよろしくお願いします。
◆委員(木村康夫) では、最後に副市長にお伺いします。大変評判のよい事業で、できれば継続とか増額をお願いしたいのですが、その辺はどうでしょうか。
◎副市長(清水計男) いずれにいたしましても、この事業については、各行政センターを中心として中高年の生きがいづくりをしていただきたいということであります。そのための事業補助ということで、自分たちで考え、自分たちで活動していただくというのが前提としての趣旨でありますので、ぜひいい活動、生きがいのある活動をしてもらいたい。予算についてはできるだけ継続させていただければと考えています。よろしくどうぞお願いいたします。
◆委員(正田恭子) 予算書の308ページをお願いいたします。運動公園管理運営費の中の工事請負費についてお尋ねいたします。この内容をお願いします。
◎教育部参事(籾山洋美) 工事請負費1,680万円の内容でありますけれども、これは運動公園内の排水を公共下水道に接続するための工事費でございます。
◆委員(正田恭子) 昨年の決算特別委員会の中で、運動公園が大変老朽化しておる、それで今後いろいろ検討するということで、今回の予算説明や何かの中で運動公園の施設の改修が行われるのかと思って期待しておりました。そうしましたら下水をつなぐだけということなので、改修は少しも含まれていないのでしょうか。
◎教育部参事(籾山洋美) 本管が入りましたら、そこに接続する下水の工事にあわせて、園内に点在しているトイレの傷んでいる部分、悪いトイレについては一緒に改善していくつもりでございます。
◆委員(正田恭子) ここは大変古い施設で、野球場のトイレも、それからラグビー、サッカー場のトイレも非常に狭く、やはりもうちょっといい施設にしなくてはならないのではないかということがあります。この際ですので、そこのところも一緒にやっていただければと思っております。いかがでしょうか。
◎教育部参事(籾山洋美) 下水道の切りかえ工事は平成23年度から4年計画で実施しまして、本管が入った近いところから順次トイレの改修もやっていきたいと思います。
◆委員(正田恭子) 期待しております。
次に、288ページ、一番下の工事請負費のところですけれども、ここは中島邸の費用だと思いますが、平成22年度予算はどのくらいだったでしょうか。今年度の中島邸の工事を見ておりますと樹木だけで終わってしまっているようなのですが、詳細をお願いいたします。
◎教育部参事(宮田毅) 平成22年度の中島知久平邸に関する予算につきましては2,000万円でございまして、平成23年度につきましては総計で3,000万円を計上してございます。この工事費の中身でございますが、主に中島知久平邸の屋根の雨漏り対策、銅版あるいはその下地等のふきかえ工事等を計上してございます。2,360万円のうち、中島知久平邸につきましては2,330万円という金額でございます。
◆委員(正田恭子) 平成23年度の予算が2,360万円ということですけれども、平成22年度の予算で周囲のカシの木がまだまだ半分も終わっていない状態です。それで、その木の伸びが非常に速くて、塀のかわらが傷んでしまっている状態で、あのかわらはとても貴重なかわらだと聞いております。カシの木は本当に成長が速いという問題なのでしょうけれども、中島飛行機の時代には尾島工場、本工場、大泉工場にカシの木が全部植わっておりまして、そのカシの木は飛行機の材料だということを聞いております。やはりそれを根元から切ってしまうというのはなかなかできないのではないかなと、それの対策も考えなくてはならない。非常にお金のかかることですけれども、この中島邸に対していろいろなところからの調査が来ていると思います。中島邸に対する価値は文化財課としてはどのようにとらえていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
◎教育部参事(宮田毅) まず、樹木に関してですが、昨年度に北側をやらせていただきまして、このときは強剪定を考えたのですが、造園屋さんのご指導をいただきまして、いきなり強剪定をやると枯れてしまう可能性があるということで、通常の剪定、それでもやや多目の剪定をやったわけですが、そういう手法をとらせていただいております。木自体が南方系のカシでありまして、この地方においては非常に伸びが速いということがうかがえるかと思います。今年度につきましては、大木のあります西側についてやらせていただきまして、来年度の300万の中で全体を一回り終われればなと考えております。ただ、正田委員がおっしゃっていますように、切った後から出ている枝の成長が非常に速いものがありまして、次の段階は強剪定に入ることが必要になってくると考えてございます。
次にご質問がありました文化財としての価値でございますけれども、近代和風建築物としまして、建築の意匠や構造、素材が非常にすばらしいということ、和洋折衷様式でございまして、御殿づくりも採用されている格式の高いものでございます。それと、建造年代が棟札によって明らかになっておりまして、母屋が昭和5年、門衛所が昭和6年となってございます。また、設計者も設計図面等に名前が書かれておりまして、しかも宮内庁匠寮出身の伊藤藤一という方の設計であることがわかっておりまして、設計監理等も行ってございます。また、多くの建物から成っておりまして、これが片仮名のロの字のように配されて非常に規模が大きいということ。それから、一部損傷等も入っているのですが、全体的に見れば、この時期の建物としましては非常に保存状況がよい。また、建築当時の家具や照明器具、暖房器具等、昭和初期の高級調度品が大変よく残っておりまして、当時のあの階級の方々の生活様相を知る貴重な資料になっているということです。それから、歴史上重要な人物にかかわる建物でありまして、そういった歴史的な背景が明らかになっているということ。このようなことが同時代の近代和風建築の中でも極めて高く評価されているものと考えてございます。
◆委員(正田恭子) 県の文化財保護課としてはどのように価値を認めているのか。旧尾島町時代には県知事も視察に見えていると聞いておりますし、また、現在は太田市出身の知事でもありますので、県としての考えは太田市とどのように調整しているのでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 価値につきましては文化財保護課も同様にとらえてございまして、実は平成20年度から群馬県が国の補助金を得て群馬県近代和風建築総合調査というのを実施しておりまして、これが平成23年度までの予定になってございます。その中でも県内で1位、2位の高い評価を得ているところでございまして、平成23年度秋に報告書が刊行される予定になっているところでございますが、これを1位、2位の価値というような位置づけの中で文化庁に報告されると聞いてございます。
また、この建物につきましては、県につきましても国の重要文化財を目指しているという考えが基本的にございまして、折あるごとに文化庁の建造物担当の調査官を中島邸にご案内して視察いただいている状況でございまして、現在では文化庁の建造物担当の調査官のほとんどの方が中島邸をごらんいただいている状況になってございます。重要文化財の国の指定に向けての地ならしをやっていただいている状況になってございます。
◆委員(正田恭子) 一般の人たちが非常に興味を持って見学したいという声が聞こえますが、一般の人が入れるのはいつごろになるでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 現在、地域交流センターということで整備を進めているところでございますが、この事業が平成24年度末まででございますので、平成25年度の5月とか6月ぐらいの段階には一般の方にご見学いただける状況に持っていけるように努力したいと考えてございます。よろしくお願いいたします。
◆委員(正田恭子) ちょっと話は変わるのですけれども、中島知久平に関する資料をどのように集めていらっしゃるか、それもお聞きしたいのです。
◎教育部参事(宮田毅) まだ特別に積極的な資料調査等には入ってございませんが、今回の整備に当たりまして、知り合いのところを頼りながらの資料収集を行いました。また、一昨年これが市の指定になりましたが、それを契機に一般の方から、こういう資料を持っているというようなお声がけをいただきまして、何点か拝見させていただいてございます。また、建物の設計図面を持っていると足利市の方から連絡がございまして、これは寄贈いただいてございます。また、昨年暮れだったでしょうか、飛行機等に関する図面等を持っているのだけれども見てほしいということがありまして、調査させていただいた経過もございます。本格的な修復に向けて、文化財課としましても、中島邸に関する図面でありますとか、写真でありますとか、そういったものについて今後積極的に市民に働きかけて資料収集を図っていかなければならないのではないかと考えているところでございます。
◆委員(正田恭子) 貴重な資料であっても関心のない人にとってはごみと同じですので、早くそういう貴重な資料を、いろいろな広報や何かでお知らせして集めるという方法も1つの手ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) おっしゃるような手法につきましても検討して、来年度あたりに実施できればと考えてございますので、よろしくお願いいたします。
◆委員(正田恭子) それと、中島知久平に対する研究会のようなものがなかなか立ち上がることができません。市の文化財課でそういう研究会を立ち上げて研究する学習会のようなものができればいいのではないかと思いますが、その件はいかがでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 研究会等につきましては、行政が強制的につくるというよりは市民の方々が自主的につくっていただいて、その場にお呼びいただければ、私どもで研究成果等を発表できる機会はあると考えてございます。そのようにお願いできればありがたいと考えているところでございます。
◆委員(正田恭子) 教育部長はいかがでしょうか。
◎教育部長(八須利秋) やはりこういうものについては地域から盛り上がるということが重要だと思います。行政が主導型でやるのもいいですけれども、やはり地元から出た場合に行政が全面協力していくという形が望ましいと思います。ただし、国も県も認めたすばらしい施設でございまして、前の議会でも答弁しましたが、国の指定を早く受けて、国の補助金が得られるようにして早く整備するというのがうちのほうの考えでございますので、その辺もあわせて研究していきたいと思います。よろしくお願いします。
◆委員(正田恭子) 地域の人たちが盛り上がって中島邸の研究会や何かができるように協力していきたいと思います。ありがとうございます。
◆委員(深澤直久) 36ページ、14款国庫支出金2項9目に上野国新田郡庁跡直接買上げ事業補助金というのがあります。これに対してちょっとご説明をいただきたいと思います。
◎教育部参事(宮田毅) これは、ご承知のように史跡となってございます新田郡庁内の史跡の買い上げに対します補助でございます。
◆委員(深澤直久) 昨年度が762万何千円ということです。今年度が1,447万円と増額になってきました。ここら辺の買い上げ、またはある程度買ってあるのですけれども、毎年これが出ているということはその史跡が買われていると理解してよろしいのですか。
◎教育部参事(宮田毅) 今年度につきましては、農振除外の関係がございまして買えなかったのですが、来年度、平成23年度につきましては、今年度買えなかった分を買い上げるという予定で計上してございます。
◆委員(深澤直久) ここは何回か文化財課が説明をし、本当に人気があるのです。市外からも大変来られております。その評価と、現状は、つわものどもの夢の跡みたいな形で全く見えないのですけれども、ここ数年で結構なのですが、これから将来どのような進化が起きてくるのか、現在わかっているところだけお願いしたいのです。
◎教育部参事(宮田毅) 既に新田郡庁域につきましては、範囲も確定いたしまして国の史跡になったわけです。次の段階といたしまして、郡の役所の周りに正倉郡でありますとかその他関係する建物がございまして、そのエリアを郡衙と呼んでございます。この郡衙のエリアを確定するためにその後調査してきたわけですが、今年度の調査におきまして、ほぼ確定ができてきた。特に西側について、北西の角、それから南東の角等がつかまってきて、あとわからないところが東の角、北東の角と南東の角が来年度に確定のための調査をする予定になっておりますが、その結果、台形状の形状をしておりまして、南の辺で約450メートル、南北方向で300メートルという郡衙の区域が明確になってきたということでございます。それと、それにあわせて、東山道がそれに接しているということがわかってきました。
今後につきましては、この郡衙域を国指定の史跡に拡大していきたいというところを考えてございます。
◆委員(深澤直久) 今、探査をやっていますけれども、これは国に対して毎年報告になっているのですか。それとも、こういうふうにしたいと太田市のほうが図面的なものをして国に上げているのですか。
◎教育部参事(宮田毅) 年2回ほど専門委員会等を開催しまして、そのときには文化庁より専門の調査官に来ていただいておりまして、それで報告してございます。また、年に1度程度でございますが、報告書等も作成するようにいたしまして、それも県、国へ上げるという状況になってございまして、ほぼリアルタイムで県、文化庁には最新の情報を伝えるように心がけているところでございます。
◆委員(深澤直久) 現在、発掘すると、調査をして埋め戻してしまっています。ここから復元になってくるのか、どういうふうになってくるのか、新たな目で見えるような施工というのは何年ぐらい先になるのですか。
◎教育部参事(宮田毅) 大変難しい質問でございますが、まだ史跡になってございませんので、それを想定してというお話になるかと思うのですけれども、作業としましては、史跡にしまして、その後、保存管理計画書を策定して、その次、その整備に向けての基本構想、基本計画、それから基本設計、そして実施設計という段階になってまいりますので、10年とかそういうスパンになっていくのかと考えてございます。
ただ、その間どのように利用するのかということも課題になってくると思いますし、また、最近この史跡整備に対する考え方も変わってきておりまして、今までは用地買収をしますとそれを全面的に整備するという考え方があったのですが、広い面積の史跡に関しましては、必ずしも全部公有地化をしなくてもいいのではないかという考え方も出てきております。
要するに、遺構を破壊しない浅い耕作であれば耕作をして管理をしていただいておくというのも1つの考え方であろうという考え方も出てきておりまして、そういったところで全面郡衙用地を購入するのか、あるいはある程度の部分、エリアを分けてゾーニングをする中で購入するのか、そして整備を考えていくのか、整備に関しても考える要素が多分にあるということでございます。なかなか簡単に何年と言えなくて申しわけないのですが、複雑な要素が絡んでいるということでご理解いただければと思います。
◆委員(深澤直久) 少しお答えもあったのですけれども、この埋蔵文化財の発掘調査というのと保存活用、この予算の中で出ておりますけれども、現在進行形のところを、決して観光目的ではなくて二次的利用、二次的教育的指導という形で残して、ここはこういうところだよということを、出てきた礎石ですとかそういうところをあらわにして見せていく。埋めてしまうのは大変もったいない気がするのですけれども、そういう保存方法というのはできるものなのですか。
◎教育部参事(宮田毅) 手法としては、遺構の露出展示という手法でございますが、中国などでは結構それがあるのですけれども、日本の場合には高温多湿ということがございまして、土などを凝固させるための液剤を注入して固めても、注入している部分としていない部分との間にカビが生えてしまったりとか、保存状況が非常に難しいということがありまして、日本においてはそのままを見せるというのはなかなか難しい状況があります。
金山では一部、大手虎口のところで石垣が5階に改修されている部分があるのですが、その部分を露出展示という手法で見せているのですけれども、やはり土については保存をするのが日本では非常に難しいという状況がありまして、うまくいっているところは余りないのかなということで、結局埋めて、その上に同じようなもので表現するという手法が日本の場合多くとられているという状況があるのかと思います。
◆委員(深澤直久) 大変お金もかかっているところなので、そこに行くと何らかの形であると期待感がある。決してデスティネーションキャンペーンに向けてということではないのですけれども、そういうことができればいいなと思っておりましたのでお聞きいたしました。
次に行きます。文化財保護の中で、昨年も聞いたのですけれども、鳥之郷小学校が埋蔵文化財だとかそういうものになると、前の文化スポーツ部長が明言をしたのですが、現在、あそこはどういう形に使われているのか教えてください。
◎教育部参事(宮田毅) あそこにはイルミネーション等が置いてございまして、今は出ているかと思うのですけれども、それから、地元の区で卓球台でありますとか一部そういった道具、体育館を壊すに当たって体育館にあったものが置いてあるという状況でございます。文化財課側としましてはあそこを改修する予定がありましたので、入れてもまた出さなくてはならないので入れていないのです。そのような状況でございます。
◆委員(深澤直久) 昨年の答弁は全くうそだということですね。
◎教育部参事(宮田毅) 実は総合的なその後の利用につきまして、庁内全体の中でいろいろな議論があった中で、最終的には埋蔵文化財センターではなく、ほかに利用するという状況になってきているようでございます。そういうものもありまして、積極的にうちのほうもあそこに手が出せなかったという状況もございます。
◆委員(深澤直久) 昨年は部長に聞けなかったのです。部長違いだったのです。でも、部長の答弁の中にもそういうことが入っておりました。あの土地は教育委員会が持っているのですか、それを教えてください。
◎教育部長(八須利秋) たしか昨年の答弁で、とりあえず現状では教育委員会ということで文化財というお話をしました。また、グラウンドについてもスポーツ課のほうで管理という答弁をしたと思います。
その後、先ほど参事からありましたように、市全体で今後の計画の中で果たしてそれがいいものなのかという部分で、企画部あるいは総務部とかいろいろな部署と協議した中では、今、教育財産ではございますが、とりあえず文化財センターというのは取りやめて、ほかの方向でと検討しているところでございます。まだはっきりとした方向性は決まっていないのですが、とりあえずあそこには文化財センターはつくらないという形で今のところは進んでおりますので、ご理解いただきたいと思います。
◆委員(深澤直久) 今、そういうことを初めて聞きました。どこも何の報告もありません。ただ、太田市の資産であるということですから、有効活用してもらうことに関しては何ら異議申し立てをするものではありません。ただ、昨年、やはり記録に残っています。残っている中で、言われたことが、つけ焼き刃、その場しのぎという感がすごくあります。そこら辺はきちんと方向性を我々は聞きたいわけですから、ぜひお願いをしたいと思います。
次へ行きます。先ほど同僚委員からもありましたけれども、グリーンカーテンのことであります。抜粋してお聞きいたします。目的を聞きました。暑くないようにということなのですけれども、これは本当にできますか。その自信のほどを。というのは、6,000万円という多額のお金が入っています。それで相手は生ものであります。枯れてしまったということではいけない。太田市はまだ施策もしていない。そこら辺の自信のほどを担当者にお聞きしたいのです。
◎教育部参事(堀越真理) 全校的に大規模に実施するということでございます。そういった中で、試みとして全体をやりますけれども、まず苗等につきましても、きちんとしたいいものを入れて植えつけるということから始まるかと思います。あと、そういう中で、やはり先ほどお話しさせていただいた各学校の中で水くれとか肥料とか、そういったものの管理が一番大事かと考えてございます。そういったことを踏まえまして、それをマニュアル化しまして説明会を行い、水をどういう時期でやる、肥料を月に何回やる、そういったものもある程度考えてございまして、そういったマニュアルを各学校に説明し、それによって管理してもらう。また、初めてのことでありますので、ある程度専門的な方にアドバイスをいただきながら進めていきたいと考えてございます。
◆委員(深澤直久) 想像するとすごくきれいなのです。ただ、その学校、その学校で全然違う。テラスがない学校は今あるのですか。
◎教育部参事(堀越真理) 実際にはそういう学校もございます。
◆委員(深澤直久) そうすると、一番下、地盤に植えて、3階まで上がっていくのに夏が終わってしまうのではないですか。
◎教育部参事(堀越真理) まずは直植えできるところにつきましては直植えを基本と考えてございます。また、先ほどの1階のテラス部分について、花壇等がないような場所についてはプランターによって肥料等をいっぱい与えながら育てる。1階から3階までの校舎につきましては基本的には1本で、4階建てにつきましては1、2階、3、4階と分けた形で現在検討してございます。
3階までということでございますが、つる性のものにつきましてはゴーヤー、ヘチマ、アサガオ、多種ありますので、そういうものもまぜ合わせた中で、やはり伸びぐあいが違うもの、ゴーヤー等は特に大きく伸びるようですが、またアサガオにつきましても種類によっては8メートル、10メートル伸びる種類もございますので、花が咲くもの、実がなるもの、そういったものをいろいろまぜ合わせた中で実施したいと考えてございます。
◆委員(深澤直久) すごくいい答弁なのです。実際とどのくらい違うのかというのは、ちょっと不安があります。信用しないわけではありませんけれども、やはり多額な予算を使っていく、ミストというのはきっと人工物ですけれども、生ものに関しては多分100点がないのだろうと思うのです。
館林市の先進事例を聞きました。みんな撤退してしまいました。難しいのですということでありました。私も植物を扱っている人間ですので、その筋に聞いてみました。難しいのですということ。そういうことが大変ありますので、ぜひそこら辺、事前にどういうふうにしたらということをお願いしたいということと、これは子どもに植物を育てさせるという目的はあるのですか。
◎教育部参事(堀越真理) 現在も、小さいものですけれども、学校においてはグリーンカーテン、アサガオとかゴーヤーをやっているところは結構な学校でございます。そういった中で環境教育ということが現在のところはメーンになっている。日よけ云々ということよりも、そういう教育の問題で実施しているところが多いということがございますので、子どもたち、また先生、父兄等の中で協力をお願いしながら育てていきたいと現在考えてございます。
◆委員(深澤直久) それがあってくれてよかったなと実は思います。
直接的にするのであれば、日本の文化と伝統はよしずなのです。そういうものはすぐに効果がある、その日にばあっとやって日陰をつくる。ことしは、全部ではなくて、幾つかの施策をし、お金を大事に使っていったらいかがかと。これもまた提案したいのですけれども、いろいろなケースを想定しながら子どもの教育も含めて、実をとる。伸びが来ないのに遮へいはできない。多分いろいろな遮へい物もありますけれども、そういう臨時的な間違いないものもぜひ検討したらいかがかと思うのですけれども、そこら辺のお考えはありますか。これは決して否定しているわけではありません。
◎教育部参事(堀越真理) 委員ご心配の部分、初めてということで大規模にやるということでございますので、今回につきましては先ほどお話をさせていただきました専門家の方とかのアドバイス等もいただきながら万全を期していきたいというのがまず1点ございます。
全般ということで、今年度やらせていただく予定でございますが、例えばネットとかそういった部分について短期間に実施しなければいけませんので、現在1校、試行的に設置を3月中に考えてございます。そういった中で、育て方までいきませんけれども、設置工事部分について改善点があれば、そういう中で見出して全体に広めていきたい。前もってそういったものを今考えて実施していきたいと考えてございます。
◆委員(深澤直久) 大事なお金ですので、ああ枯れてしまったという声が聞こえないように、やはりそういう使い方と育て方をぜひしていただきたいと思います。終わります。
◆委員(五十嵐文子) 私も今のグリーンカーテンのことを少しだけお伺いしたいと思います。ページは出ているかと思います。
これは初めてやるということで、私も環境の関係ではこれが成功したらすばらしいなと思っております。そういう中で要望なのですけれども、やはり各教室、7月、6月でもいいのですが、例えば1時間目何度とか、2時間目何度とか、その辺はお任せしますけれども、お昼の時間帯は教室が何度になったかとか、下校時は何度になったかということで、子どもに温度計係みたいな形で記録をとっていただけたらなと思います。そうすると、各学校の例えば1階は涼しかったけれども、3階はとても暑かったのだということがわかるかと思うのです。そうすると、ことし9月14日あたりから決算特別委員会が始まるのですけれども、その辺に間に合ってそのデータが出ればいいなと思うのです。これもあくまでも積極的に今後のことを考えるということで要望したいと思うのですが、答弁をお願いします。
◎教育部参事(堀越真理) 今のお話ですけれども、今回、大きく実施するということを踏まえまして、実施期間中につきましては温度測定、記録を学校に今言われたような形でお願いすることで今考えています。そういった実施中、また実施後におきましてもアンケート調査なども行いまして、その中で効果検証というのがやはり一番大事かと考えてございます。
そういった中で、先ほど深澤委員からもございましたが、いい点、悪い点とか反省すべき点、いろいろな点が出てくると思います。そういったものを各学校に集約した中で生かしていって、翌年度にまたつなげられるように検証していきたいと考えてございますので、よろしくお願い申し上げます。
◆委員(五十嵐文子) ぜひ、これは子どものためという視点を逃さないために、しっかり、いろいろ失敗しながらも最終的によかったというふうになれるようにしていっていただければと思います。ありがとうございました。
次に参ります。298ページ、10款7項4目、先ほど出ました史跡金山城跡ガイダンスの件なのですけれども、何時から何時までオープンされているのでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 9時半から4時半(後刻発言の訂正あり)までだと思います。
◆委員(五十嵐文子) 私が思ったのではないのです。苦情をいろいろ預かってきたのですけれども、オープン時間がちょっと短いというご意見があったのですが、それについてはどこかから言われたことはありますか。
◎教育部参事(宮田毅) 開館時間につきましては、一応ほかの施設と合わせているつもりでありまして、直接私のところにまだそういう声は届いておりません。
◆委員(五十嵐文子) それから、職員の配置というのはどのようになっているのでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) あそこの運営に関しましては、前は係長が1人であそこにおって、そのほかに嘱託でやっていたのですが、それを変えまして、今年度から史跡整備係をあそこに入れたということで、史跡の管理も一緒に合わせるという形にしました関係で、正規職員が係長含め3名、そのほかに嘱託職員が3名です。うち2名はワークシェアになってございます。ですから、常時2名という状況になるかと思います。そのほかに、ふるさと雇用の関係で、展示、開設と事業補助という形で5名入ってございます。
◆委員(五十嵐文子) 私も状況がわからないのですけれども、人数が多いのではないかと思われてしまっているらしいのです。1つ言われたことを申し上げますと、人数が多いのではないか。また、火が使えなくて個室が不便だという声があったのですが、このことについてはどう思いますか。
◎教育部参事(宮田毅) 火が使えないというのは、場所はどこのことだったのでしょうか。調理室等がありまして、そこがガスではなくて電気になっているのです。そのような関係なのか、ちょっと私はわからないですが、一応調理ができるような状況にはなってございます。
◆委員(五十嵐文子) 調理はできるのですね。では、そのことについてクレームというのは今までなかったということでよろしいでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 電力が弱くて沸騰するのに時間がかかるというクレームがオープンの年にございまして、それについてはワット数を上げたものに取りかえたという経緯がございます。
◆委員(五十嵐文子) わかりました。
また、せっかくいいものができたので、今思っていますことは、例えば来館者数、先ほど教えていただいたのですが、一応年間どのくらいを目標に考えていたのでしょうか。
◎教育部参事(宮田毅) 当初の年が3万8,000人ございましたので、2年目につきましては若干落ちるだろうという考えはございました。ただ、今現在が2月末で2万1,000人ですので、私、個人的にはもうちょっと上を予想していたところはございます。その辺の原因としましては、5月、6月のいい季節に大々的な企画展等が打てなかったというところも要因なのかと考えております。ただ、先ほどご報告しましたように、小学校、中学校等によります団体の利用が昨年度よりはふえてきているという傾向がございますので、自主的な企画展等も積極的に開催していく中で、もう少し頑張れば3万人という数字を目標にできるのではないかと見ております。
◆委員(五十嵐文子) せっかくいい施設ができました。例えば高山彦九郎のところもそうなのですけれども、会館というか、いろいろないい施設があります。そういうところは、毎年これだけの人数は絶対来ていただこうという設定をしっかり持って、そのために、これだけのお客様に来てもらうにはこんなことをアピールしていこうということで、しっかり発信をしていっていただきたいと思います。それについて、コメントをお願いします。
◎教育部参事(宮田毅) ことしはデスティネーションキャンペーン等もございまして、群馬県の観光国際協会発行で「はばたけ群馬観光博覧会」の東部エリアの中に「新田義貞の隠し湯『やぶ塚温泉』と芝桜めぐり」とか、「ものづくりの町太田市で工場をめぐる旅」というような企画を出していただいて、新田荘歴史資料館でありますとか縁切寺満徳寺、あるいは金山城のガイダンス等もめぐるコースの中に加えていただくという中で、そういった連携をとっていければと考えてございます。また、昨年度もやったのですが、群馬県立博物館と共催の企画展をやるということで、平成23年度につきましては上州の戦国時代というテーマで県立博物館がやるのですが、それに合わせてサテライト館という位置づけで新田荘歴史資料館、金山城ガイダンス施設等も位置づけていただきまして、連携でやるというような連携事業も考えてございます。
また、市内の館の連携に関しましても企画を考えていきたいとは思っていますが、昨年は共通券を発行しまして、これが大分好評を得まして、これで1館だけではなくて複数館を見ていただく人が大分ふえているという傾向がございますので、そういった市内の館の連携等もまた今後考えていきたいと考えてございます。よろしくお願いします。
◆委員(五十嵐文子) ぜひ数字を出して、執念を持って、これだけ人数を集めるという意気込みでやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎教育部参事(宮田毅) 先ほどの入館時間についてご訂正させていただきます。午前9時から午後5時でございまして、入館できるのが4時半までということでございます。申しわけございませんでした。
◆委員(五十嵐文子) 部長、お願いいたします。
◎教育部長(八須利秋) きのうも商業観光の中で観光地が点在しているけれども、面的なつながりはないというご指摘がございました。確かに歴史資料館等を見ても、やはり企画展等を打たないとなかなか集まらない。また、交通アクセスの部分もあります。そういうことで、今、担当には提案をしているのですけれども、スクールバスが土日はあきますので、そういうスクールバスを、特に歴史資料館は春の桜は物すごくきれいで小京都みたいな感じがします。秋も紅葉できれいです。そういうところに、通年は無理ですけれども、企画展をしているときとかそういういい時期に、シャトルバス的なことができるかどうかを今研究させていますので、そういうアクセスができれば、ある程度客も呼べるかなと。それと、先ほど申し上げた共通券等も好評でしたので、そういうものをセッティングしてやっていきたい、そのような感じを持っています。
これから中島記念館、あるいは大隅記念館等もできていきます。ただ、1つの施設ではなかなか魅力が出ませんので、太田市は歴史的な物件がいろいろありますので、そういう面的な形で何とか集客できるように努力していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆委員(五十嵐文子) 次に参ります。252ページ、10款1項3目、3の健康教育管理経費というのがありますけれども、ここでちょっと申し上げたいのが、4月から、現在の小学校6年生から中学校3年生までの子宮頸がんワクチンの接種が始まります。このことについてですけれども、やはり実施されることはすばらしいことなのですけれども、反面、子どもたちが接種される側、また親御さんにとっては、実際どうなのだろうということで不安もあるかと思うのです。そういう中で、そういう正しい知識を普及させるための啓発活動はされているのでしょうか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 今のご質問にかかわる性教育の部分かと思うのですけれども、小学3年生から保健学習が始まりまして、中学3年生まで子どもたちの発達段階に応じながら性教育が積み重ねられていくわけなのですけれども、今のご質問の子宮頸がん、いわゆる性感染症が直接出てくるのは中学3年生の保健分野の中に、いわゆる性感染症に対する知識と予防法についてといった分野が出てまいりますので、そこのところで始まるワクチン接種に向けてしっかり取り上げてやっていかなければならないと考えております。
◆委員(五十嵐文子) そうすると、今のだとちょっと遅いですね。もう小学6年生ぐらいから、もう時間がないのであれなのですけれども、できれば小学6年生から中学3年生までの女の子がいるうちに、子宮頸がんについて親子で話し合えるようなリーフレットとか理解できるものが必要かと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 小学6年生のところにも、いわゆる病気の予防といった分野がございますので、そこのところでやはり取り上げていく必要があるだろうと思います。
健康づくり課で啓発のパンフレット等をつくっていただいて、各家庭、子どもたちへ向けて配布をしてくださるということですので、それらを授業等で活用していきながら啓発を深めていきたいと考えております。
◆委員(五十嵐文子) 日本の子宮頸がん検診率は非常に低くて、アメリカとかはもう18歳から90何%行っている状況なのです。今回、この子宮頸がんワクチンを接種できるということはすばらしいことなのです。これを機会に本当に自分の命は自分で守る、また、こういう病気があるのだ、これにはこういうワクチンがあるのだということを女の子たち、また我々もしっかり認識して、この病気、子宮頸がんを撲滅するのだというぐらいの意気込みで今回当たっていただきたいと思っております。
その部分の啓発活動をしっかりしていただきたいのですが、部長からコメントをお願いいたします。
◎教育部長(八須利秋) たしか昨年、委員から質問があって、小中学生の教育についてご答弁申し上げたと思いますが、やはり先ほど指導参事からありましたように、どの辺で性教育、専門的なものをしていいかという部分はなかなか難しい部分があります。ただ、委員が言いましたようにかなり低年齢化していますので、またワクチンも対象になっていますので、それについては教育部のほうが専門家ですから、その辺を検討しながら、無理のないような形で知識を植えつけてやるのがこれからのあれかなと思っています。そういうことで、せっかく補助金が出るようになりました。そういうものを有効に活用されるように、こちらとしてもできる限りのことはしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆委員(五十嵐文子) よろしくお願いいたします。
次へ行きます。258ページ、10款1項3目、ここで聞いていいかどうかわからないのですけれども、安全教育充実事業というのがございます。きょうお伺いしたいのは、平成20年度7月に太田市教育長緊急アピールということで、携帯電話を持たせないようにしましょうというのが出ました。当時も携帯電話でいろいろな害というか、出会い系サイトに行ってしまったりとか、知らない人に会ってしまったというのが実際に太田市であったわけでありますけれども、未成年者の携帯電話のことについて、それからの進捗状況というか状況を教えていただけますでしょうか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 今、委員がおっしゃいましたように、太田市の教育長の緊急アピールということで、平成20年と平成22年に出されております。その中に市P連の調査結果等もあるわけですけれども、携帯電話の中の特にインターネット絡みの問題が大きく取り上げられてくるのかなと。そういうことで、学校のほうでも平成20年度あたりから年間指導計画というものをつくりまして、道徳とか学級活動、総合的な学習という時間の中で、特にインターネットに関する中傷的なものとか、そういったものの指導を行っております。また、NTTドコモとか民間の方が来て学校に入ってインターネットの危険性みたいな陰の部分という形で指導もやっておりますので、小中学校はかなりその辺のインターネット絡みの指導というのは現在行っている状況です。
◆委員(五十嵐文子) 本当にこれはどんどん進化して、私たちが追いついていけないような犯罪がいろいろ起きていますので、今後とも気を抜くことなくご指導のほどよろしくお願いいたします。
最後なのですが、予算書には出ていないと思うのですが、制服についてちょっと提案をさせていただきたいと思います。教育にかかる費用を少しでも節約したいという気持ちは皆あるのですけれども、そのような思いの中で、学校ぐるみでお下がりの制服や体操着を譲り合う仕組みというのを始めているところがあるそうです。これは教育委員会が中心となりまして、特に中学生なのですけれども、入学のときと卒業するときは体が大変に変わっているということで、その辺からいろいろ知恵を出し合って、校内にリサイクル箱を置きまして、そこに着られなくなった制服を置いて、着られる人がまた持っていくというのではないですけれども、そういう形でリサイクルしているシステムがあるということで、これはぜひ太田市もやっていただきたいと思います。コメントをお願いいたします。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 今、委員のお話の中で、特に教育委員会主導でみたいな形はないのですけれども、各学校によりましては、中学校ですので3年生の卒業期に合わせて、例えば最後のお子さんですとその家の下の子がおりませんので、もし不必要ならば学校のほうにいただけませんかみたいな形でいただいて、転校生が来たときの緊急的なものとかそういったような形、また生徒指導上で式典に出るケースで、ちょっとふぐあいな場合に着ていくというような形での対応はしている学校は何校かあるようです。ちょっと数字的なデータを持っていないので、申しわけありません。
◎教育部長(八須利秋) この件は私も前、直接的な質問ではないのですけれども、委員のほうから資料として出していただきたいという話がありました。そのときにお話ししましたが、やはり学校によっては数校そういう形でリサイクルしているところがあります。強制はできませんけれども、やはりこちらからも校長会等でもしそういう広まりがあれば、いろいろな面で制服を買わなくて済むという家庭もできますので、そういう無理のない形で置いていってもらうように、こちらからも学校側にお願いして、そういう風潮が自然になるような形で広まっていけばと思います。ぜひそういうことで努力したいと思いますので、よろしくお願いします。
◆委員(栗原宏吉) 308ページ、10款8項4目学校給食費の中の給食材料費についてお伺いします。
まず、この材料費は相当まちまちだと思うのですけれども、主な仕入れ先をお伺いします。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 生肉、青果、その他さまざまな食材をさまざまな業者から納入していただいているわけなのですけれども、個々のどこの業者というお話ではなく、市内の業者であるか、あるいは市外の業者であるかといった観点で申し上げたいと思います。さまざまな業者を含めまして総計86社ございまして、そのうち市内の業者が74件、市外の業者が12件といった状況になっております。
◆委員(栗原宏吉) 最近になって、今の答弁では市内の業者が多いわけですけれども、聞くところによると、大手の商店が市外ということなのですけれども、その点はどうですか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 今の市外、市内という観点で見ますと、食品群で申し上げますと冷凍食品ですとか加工食品を扱っている業者は比較的市外の業者が多いということで、具体的には7件のうち市内が1件、市外が6件ということでございます。これにつきましては、合併前からのことも含めて、かなり以前から各学校ごとに契約いたしまして、その中でまずは安全が第一ですので、いいものを安くといったようなことで、納入実績が積み重ねられて現在に至っているのかと感じております。
また、ほかの要素といたしますと、例えば無添加のハムを扱っている業者が市内には余りなくて市外の業者があるですとか、あるいは麺類の中でもパック麺を扱っているのがやはり市外の業者であるといったように、食品そのものの種類によってそのような契約をしている学校もあるのかと考えております。
◆委員(栗原宏吉) この材料費、10億円ということは大変な額なのですけれども、10年で100億円ですから、これは大変な額です。私のこの質問の趣旨は、今後、市内で組織化できないかと。この給食材料費の10億円というのは大変な材料費ですね。だから、この給食材料の中の組織化というか、公募とかいろいろな手だてがあると思うのですけれども、今、仕入れがばらばらだと思うのです、各部署によっても違う。今後、できるだけ仕入れを一元化というか、組織を何か考える手だてはないかということを今申し上げたいわけなのだけれども、その点、どうですか。今の話だとかなりばらばらだと思うのですけれども、その点、どうですか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 業者につきましては、給食センター等の生のお話を伺ってみますと、やはり地元の業者のほうが信頼関係が築きやすいですとか、あるいは何かあったときの対応が素早くしていただけるとか、さまざまな利点がございます。ただ、今現在もいわゆる業者の組織化という点で申し上げますと、JA太田市を初め、太田魚菜商業協同組合ですとか、新田農産野菜直売所ですとか、幾つかの組織化された組合的なところからかなり納入をしていただいていますので、そういった可能性もあるのかと考えております。
◆委員(栗原宏吉) 言っている意味はわかるのです。だから、かつて当時新田のときもそうだった。新田給食センターのときも、地元の地場産を使ったらどうかという提案があった。そうしたら答弁が、米にしても大きい業者なら全部ぱぱっと間に合わせてしまうわけです。米は経済連があるからという答弁で当時難しかったのです。だけれども、だんだん今は地場産も使っていますけれども、大きい業者ならととんと一遍にそろえてしまうわけです。確かにそれを地場産、地元野菜といったら、これしかないよとか、これは足りないよという問題もあるのはわかっています。だけれども、だからこそ組織化して、JAも当然協賛していただいたほうがいいと思うのですけれども、10億円の多額な材料を使うところですから、当然組織化しても十分に対応できると思うのです。しっかりした組織をつくれば、どんな材料でもできると思うのです。その点、今のところ、ばらばらな気がするのですけれども、かつて旧新田町だって打開した経緯があるのです。そうすると、100%市内の業者でも十分対応できると思うのですけれども、その点、どうなのですか。考える余地はあると思うのです。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 業者そのものが組織化する、しないについて、こちらから云々することはできないと思うのですけれども、とにかく子どもたちに安心安全な食材を安く、しかも安定的に納入をしていただけるということが第一ですので、そういった組織がもしできるとすれば、そこでお願いすることというのも十分選択肢としてあり得るのかと考えております。
◆委員(栗原宏吉) まず、一業者で最高の納入業者は市外にいると思うのです。わかったら教えてください。大きい業者があると思うのです。そこが大体占めているという話を聞いているのです。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 各学校それぞれに発注、納入をしていただいていますので、それらをトータルした資料というのは今ございません。
◆委員(栗原宏吉) 市外でかなりのウエートを占めている大きな業者があると思うのです。市内の業者から不満も出ているわけです。その辺、わかるでしょう。
◎教育部長(八須利秋) その件につきましてですが、私の考え方でいきますと、工事も何でもそうですけれども、やはり地元を中心に考えなくてはいけないということで、先ほど指導参事から話がありましたが、特殊なものは除く形で、どうしても市内ではとれないものは除いて、できる限り市内でやれるような形で今後検討しなければならないかなと。やはり地元の業者の育成というものもあります。昔の給食のいいところというのは、ある学校が小さな八百屋から買ったりといういい面もありました。ですから、金額だけでは比較できない部分はありますので、確かに新田の給食センターになりますと3,000食とか一遍にありますので、そういう部分で高崎市とかあちらのほうの業者を使っているのだと思いますけれども、これにつきましても改善しなくてはならないことですので、もう1度どの辺が市内でできるか、その辺を精査した中で前向きにその辺は検討していきたい。そういう研究をする組織も、給食の運営協議会みたいなものがありますので、そちらに提案して、栗原委員のおっしゃるとおり、ある程度やはり市内優先した形にしていきたいと思いますので、その辺についてはよろしくお願いしたいと思います。
◆委員(栗原宏吉) 説明もわかるのですけれども、年間10億円の商いが約束されているわけです。10億円というのは食材の関係からしたらすごい商売です。それがはっきりしているわけですから、これからそれの専門の組織化ができないかどうか。そうでないと、ずっと同じ形態でいくような気がするのです。だから、そういうやり方も十分考えられるのではないかということなのですけれども、その点、どうですか。
◎教育部長(八須利秋) 先ほど参事から答弁がありましたように、JAという大きな組織がありますので、今後、それも含めて可能かどうか。先ほど私が申し上げたように、やはり地元の業者を使うというのも、地場産という部分から考えますと、そういう部分で組織化していいものか悪いものかという部分がありますので、その辺も含めて今後研究させていただきたいと思います。その辺は十分検討することだと思いますので、そういうことで前向きに検討したいと思いますので、よろしくお願いします。
◆委員(栗原宏吉) 全くそうだと思うのです。米、野菜も含めウエートをかなり占めるわけですから、JAも当然協力していただく中で、そうすると野菜も調達には十分間に合うのです。
前に新田給食センターのとき、アグリとかそういう組織が地場産を使えよと言ったら、納入するようになったのだけれども、これは足りない、これだけは出せる、そうすると今度は給食センターのほうも困ってしまうわけです。だから、そういう形態では今後はいけないわけですから、当然JAに協力していただいて、やはり何か組織化、材料費10億円に対しての供給というのをぜひしていただきたいと思います。今かなり批判があるのです。実際には市外の業者がかなり、今言ったハムとかそういうのが出てしまう。それは市内の業者で十分対応できるという声も聞いているのです。だから、今後、ぜひ検討していただきたい。よろしくお願いします。副市長、お願いします。
◎副市長(清水計男) こういう議論ができるのも、給食費が公会計になったというのは大きいのだろうと思います。10億円の材料費などというのは見たことがなかったわけでありまして、そういった仕入れの実態も、教育委員会が安全安心ということをベースに考えておりますけれども、今、栗原委員から提案があったことが本当に可能かどうか、それについて非常に高いハードルもあろうかと思いますので、教育委員会部局が検討するというふうに申し上げていますので、そういうことを待ってみたいと思います。よろしくお願いします。
◎ 休 憩
午後2時46分休憩
○委員長(市川隆康) この際、暫時休憩いたします。
◎ 再 開
午後3時10分再開
○委員長(市川隆康) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◆委員(白石さと子) 251ページ、252ページのところになろうかと思います。事業名はございませんけれども、健康教育課の中での取り組みかと思いますが、本市では食育に対してどのような取り組みをされているのか、状況をお願いいたします。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 各学校におきます食育への取り組みということですけれども、まず大きく食育の目標ということを考えますと、栄養の知識的な面ですとかマナーの面、あるいは食文化に関する面、それから心の面で感謝の心とか、いろいろな要素を含んでいるものですから、ある特定の教科でやるということでなく、学校全体の食育の全体計画というのがございまして、技術家庭科の中ですとか道徳、あるいは生活科や総合的な学習、そういったいろいろな分野で、教科や領域の中で各学校が取り組んでいるといったところが実情でございます。
◆委員(白石さと子) それは、学校にいらっしゃる教員の方が担当しているということでよろしいのですか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) それぞれの教科とか領域で担当する者が中心になってやっているのですけれども、専門的な要素も含まれていますので、養護の先生と担任教諭が一緒にTTをしたりですとか、あるいは場合によれば外部の方を招いたりですとか、それから栄養士と一緒に授業をするといったような形態もかなり行われていると思います。
◆委員(白石さと子) 今、栄養士というお話が出ましたけれども、現在の学校の栄養士の配置はどのようになっているのでしたか。昔の話になりますと、各校に1人の配置ではなかったものですから、現在はどういう状況かなと思いまして。
◎教育部参事(石井敏廣) まず、市費による栄養士は10名おります。それと、県費の栄養士が19人おります。そして、県の栄養士については1校かけ持ちでやっておる栄養士もおります。
これにつきましては、平成17年度当時より市長から1校につき1人栄養士を配置することを目標とする指示が出たということだと思うのですけれども、学校について県費の栄養士の配置がある場合、県栄養士については児童数が600人以上の学校に1人配置する基準がありますので、この人数を下回る学校については3校につき1人配置することとなっております。このため、県費のみの栄養士では1校に1人の栄養士を配置することはできないので、市費の臨時あるいは嘱託の職員等で補うこととしております。
◆委員(白石さと子) そうしますと、29名ということでよろしいのですね。
◎教育部参事(石井敏廣) 市費、県費合わせて29名です。
◆委員(白石さと子) 児童生徒数で今1万9,200名ということです。ですから、この29名というのは妥当なのか。あるいはそういった意味では配置の方法もこれから細かく検討していって、この食育に対しての成果が上がっているということになれば、各学校でそうした人を招いたりというところ、あるいは学校給食でも栄養士は必要ですね。だから、そういうことも含めて配置のほうも検討はされているのだと思うのですが。
◎教育部参事(石井敏廣) そういうことで、さらに市費の栄養士についても、年々2人ずつふやしていくような方向で検討しております。
◆委員(白石さと子) 先ほどの食育の関係で、保護者と子どもを対象にした食育セミナーというのを開催したということで、調理実習等体験を通した食育の機会を設定してとてもよかったということがこちらの資料には掲載されておりますけれども、そういったことも平成23年度は予定しているわけですか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 今年度、夏休みの期間中に食育セミナーということで、8月4日と5日、親子で食育をということで、買い物等も含めて実習をさせていただいたわけなのですけれども、内容とか実施形態等はまたいろいろ工夫をしていきながら、来年度も継続していきたいと考えております。
◆委員(白石さと子) その件に関してはよろしくお願いしたいと思います。
それから、きのうの新聞ですが、中学校に副校長をという見出しで、県教委が太田市には南中学校に配置をされるということであります。大規模校に配置ということなのでしょうけれども、これをやった結果、とてもすばらしい成果が上がったということになったときには、やはり市のほうでも検討というか、この副校長設置に向けてやっていかれるといいのかと思うのですが、部長、その辺はどうなのでしょうか。
◎教育部長(八須利秋) 実際、今、南中学校については教頭が2人ということですので、それを1人副校長的に位置づけるのだと思いますけれども、今の経済状況の中で県のほうがそれだけの先生を与えてくれるかどうかというのが一番心配なのです。先ほどの栄養士の件でも、本来は市が配置すべきでなくて、県が600人と言わず400人とかそういう部分にしていただいて配置してもらうのが基本的には建前なのですけれども、太田市は手厚くやっていますので、市の栄養士を配置しています。そういう部分では県のほうが特配で副校長を与えてくれれば、幾らでも送れると思いますけれども、その分、教員が少なくなれば質が下がりますので、その辺については検討を要するのかと思います。
◆委員(白石さと子) ただいまの副校長の件、栄養士の件について、教育長のご所見をお伺いします。
◎教育長(岡田孝夫) 栄養士のほうにつきましても、本当に充実を図っていかなくてはならないと思っております。本当に食育というのは生きた教材でございますので、今後、そういうのをしっかり押さえていきたいと思います。
また、副校長につきましては、本当にありがたいことに県下で6校つけていただけます。それで太田市は南中学校ということで、大変ありがたいと思います。いろいろな学校の中の組織上の分担というのがあるのですけれども、副校長がいらっしゃると、本当に外部のことも対応できますので、いろいろな点で学校全体の流れがよくなるかと思っています。よろしくお願いいたします。
◆委員(小暮広司) 258ページお願いします。10款1項3目、白石委員と同じような質問になってしまうのですけれども、こちらは特別支援学校が県立に移管という話が出ておりますけれども、本市としてはどのような認識でいるのか、まずお伺いします。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 太田養護学校の県立移管ということで3月1日の新聞に出たわけですけれども、正直申し上げて、私も、突然出てしまったなと言っていいかどうかあれなのですけれども、そのような感じで、今月中に県が学校教育の担当課長、それから施設等の絡みもありますので財務担当の課長を集めて会議をしますという連絡がありましたので、その会議を受けて多少細かい内容が明らかにされるのかという感じを受けております。
◆委員(小暮広司) では、現時点では余り詳しい話はわからないということですか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 私としては新聞内容程度のものしかわからない状況です。
◆委員(小暮広司) それでは、太田養護学校の関係でちょっと質問させていただきます。現状、いろいろな障がいを持った子がいると思うのですけれども、そこら辺の人数的なものはどうなっておりますか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 太田養護学校の平成22年度5月1日現在の人数ですけれども、小学部が74名、中学部が37名、計111名という数字になっております。
それから、障がい別の人数ですけれども、肢体部が7名(後刻発言の訂正あり)です。残りの人数が知的という形になろうかと思います。
◆委員(小暮広司) 今、肢体といろいろ重複している子どもが結構ふえているという報道もありました。そこら辺、どうなのですか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 重複障がいという形で持っている子がふえておるという形で考えております。
◆委員(小暮広司) それと、学校の施設、いろいろな面で県のほう、新聞で知るあれはない、我々の学校の施設は施設なのですけれども、校舎の施設の整備状況はどういう状態になっておりますか。
◎教育部参事(堀越真理) 校舎、また屋内運動場、給食室等の施設がございますが、最近ですと肢体受け入れのための校舎ということで平成17年度に建設しているということが直近でございます。そういった中で、今、市立としての特別支援学校ということで運営している状況にございます。
◆委員(小暮広司) 合併して、我々もその改修後の施設も見せていただいておりますし、結構整備されているのかなという感じは受けているのですけれども、そういう中で県立化という方向だと思うのですが、部長、そこら辺、県立化に向けて本市としてはどうなのですか。
◎教育部長(八須利秋) 県立化については、この前、新聞で大々的に出ました。そういうことで、中里指導参事からも説明しましたが、やはり県で持ってもらうのがうちは一番いいです。ぜひ早い段階にお願いしたいと思いますが、例えば現状、市職員だけでも公務員、給食員、介助員等含めて19名ほど、これだけでも3,000万円を超えるような市が負担している部分があります。あるいはスクールバスとかいろいろな面がありまして、そういう費用負担の面でもすぐに県がそれを全面引き受けてやるというのは厳しいのかなという感じもします。中には新聞の報道をかぎつけて、市の職員が私は首になってしまうのかという電話も来ております。心配しないでと話しておりますけれども、私の個人的な考えでいくと、何年かかかるのかなと。こちら側として県が受けてもらうのには何ら障害はないと思います。市職員をどうするかという部分はありますけれども、そういう部分を除けば、ぜひ県のほうで手厚くやってもらうのがいいのかと思いますので、その辺については、教育委員会としては今の段階では特に動きは考えておりません。中里指導参事が言ったように、近々県のほうで詳しい話を聞いて、その中で検討はしていきたいと思いますけれども、現状ではそういう私の感触でおります。
◆委員(小暮広司) それと、高等養護学校が隣接しているわけですけれども、そこら辺の関係というのですか、連携はうまくいっているのですか。
◎教育部副部長(川崎善通) 隣接して高等養護学校があるわけですけれども、年度の中で、また去年から校庭の関係で高等養護と太田養護のほうで貸してくれないか云々ということがございました。それで、あちらの校長先生にこちらの校長先生と会う段取りをつけまして、話し合いをしていただく場まではいったのですが、時間とか体制が合えばお互いに交流するというか、どちらかといえば高等養護のを借りられるような状況がつくれればと思ったのですが、残念ながら時間等が合わなくて、現在のところはまだ使わせてもらっている状況はできておりません。
そのほか、隣接しておりますので、いろいろな形で情報を交換し合って、よりよくやっていければとは考えております。
◆委員(小暮広司) 小中の支援学校に関しては、当分現体制が続くということで、一応は家族も安心できるのかと思っております。
続いて、262ページ、10款2項1目、グリーンカーテン、何人も聞いているので皆さんもちょっとあれだと思うのですけれども、私なりに何点か確認をさせていただきます。
まず、何人か聞いた中で実施時期はいつかというのがちょっと明確でなかったような気がするのですけれども、いつから始めるかお伺いします。
◎教育部参事(堀越真理) 実施につきましては、新年度予算ということもございますので、4月、5月の間に工事等を実施したいということで、5月中を目途に設置していきたいと考えてございます。
◆委員(小暮広司) それと、業者なのか学校に任せるのか、それとも部分的に業者が入るのか、そこら辺がちょっとはっきりしていなかったと思うのですけれども、そこら辺をお願いします。
◎教育部参事(堀越真理) 工事につきましては、ミスト設置、またグリーンカーテン用の網といったものの設置につきましては、工事発注ということでこちらのほうでかけたいと思います。また、消耗品となります苗等については、一括購入し、各学校にやった中で、学校の中で植えていただくということで進めていきたいと考えてございます。
◆委員(小暮広司) それと、小規模だと思うのですけれども、平成22年度中にこれをやった学校があると。そこら辺の実績、またやった学校名がわかりましたらお願いします。
◎教育部参事(堀越真理) 平成22年度にやった学校ということでございますが、本当にごく一部分ということで大きくはやってございません。そういった中で、主に環境教育がメーンということでやっているわけですけれども、小学校におきましては15校、中学校におきまして5校、特別支援学校ということで平成22年度に何らかのグリーンカーテンという内容で21校で実施しているという状況でございます。
◆委員(小暮広司) そういう中で、やはりみんなが心配しているのは問題点です。管理とかそういうのは学校なりPTA、子どももやれると思うのですけれども、本当に生き物ですので、夏休みの間、多分風、集中豪雨、いろいろなことがあったと思うのですけれども、そういう面での対応というのはどうであったか、お願いします。
◎教育部参事(堀越真理) 自然のことでございますので、言われたような大きなゲリラ豪雨とかそういったこともあるかと思いますが、設置につきましては、安全に完全に固定するような網の設置の仕方ということで、まずこれが一番大事かと思いますので、落下等がないように厳重に設置していきたいと考えてございます。
◆委員(小暮広司) それと、アサガオとかいろいろなつる性のものといっても、虫がつきますね。消毒というのは各学校に任せるのですか、業者に任せるのですか。
◎教育部参事(堀越真理) 比較的虫に強いと言われているゴーヤーとかアサガオ、そういったものが結構中心になろうかと思いますが、虫の関係につきましては、消毒等が必要なのかどうかというものもございますけれども、それについても業者等の専門的なところによくアドバイスをもらって、必要であれば実施していきたいと考えております。
◆委員(小暮広司) そういう中で、学校で環境とか食育、自然の育っていくすばらしさといろいろな風水害に遭ったときの怖さ、それが子どもが実態で体験できる。大きく育つ中でそれが見られるということで、教育にはことしは本当に絶好のチャンスかと思いますので、しっかりこの事業を完遂していただければありがたいと思っていますので、最後に部長、よろしくお願いします。
◎教育部長(八須利秋) ご承知のとおり、太田市は環境のまちということできのう大分ありましたが、特に太田市がすばらしいところは、小中全校がISOを取得しているということが自慢だと思います。全国でも多分太田市だけだと思います。そういう意味からいっても、今回のグリーンカーテン、絶対成功させなくてはならないかなという感じはしております。ですから、学校に余り負担をかけないというのを基本にしたいと思います。ですから、場合によっては業者にお願いしてやる部分もあろうかと思います。ちょっとその部分は想定できない部分がありますので、先ほど参事からありましたように、よく専門家と相談した中で、そういう基本は守りながら、子どもの環境教育にプラスになるような形になればと思っております。ぜひ成功させたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆委員(高橋美博) 初めに、52ページの20款6項5目2節の過年度学校給食費納入金についてお尋ねいたします。
公会計導入後の収納状況と過年度分滞納者の収入状況、さらには滞納額についてお聞かせください。
◎教育部指導参事(小須田雅信) それでは、給食費の関係の公会計導入後の収納状況と滞納額ということでございますけれども、平成21年度から公会計実施ということでございます。まず、平成21年度分につきましては、調定額約9億9,200万円のところ収納率98.3%でございまして、収入未済として1,693万973円でございました。その未済額が繰り越されまして、今年度の滞納整理の部分でございますが、1,693万円のうち、収入が406万8,236円ございまして、収入未済が1,286万2,737円になっております。
続きまして、現年度分でございますが、12月までの集計になりますけれども、12月までの調定額が7億1,294万1,841円でございます。そして、収入済額が6億9,340万5,000円ということで、12月末現在の未済額につきましては1,953万6,841円ということでございます。
◆委員(高橋美博) 現年度分については口座振替による引き落としを実施しておりますけれども、そのメリットはどのように考えているのか、伺います。
◎教育部指導参事(小須田雅信) まず、公会計にしたことによるメリットでございますけれども、まずは予算に沿った見通しを持った給食会計が各学校でできるということでございます。それと、やはりこういう場で審議をしていただくということで、会計の透明性が図られるということ。そして、滞納者に対しては組織的に継続的に収納に対する働きかけができると考えております。
そして、口座振替そのもののやり方につきましては、やはり一番に挙げられるのが保護者の方にとってかなり利便性が高まっているという部分。それから、学校に毎月現金を子どもたちが持ってくるといった部分がなくなりますので、そういった危険性がなくなり、学校にとってもかなりそこにかけるエネルギーをほかの教育活動の部分にかけていただけるのかと考えております。
◆委員(高橋美博) メリットがある一方で、何か今の説明でいきますと滞納も大分ふえてくるような感じがいたします。本年度はどのような滞納対策をとってきたのか、伺います。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 本年度の滞納対策についてでございますけれども、まず毎月の督促状、学期末の催告書、そして戸別訪問が大きな1つの柱でございまして、これを本年度も実施してきたわけなのですけれども、今年度はそれに加えまして、子ども手当の支給等がございましたので、第1回目の支給日に合わせまして、滞納している全家庭に納付書を送付して、そして支給後、何日かのうちに戸別訪問をする。2回目につきましては、2月でございましたけれども、これは全保護者、納めている方も含めて収納意識を高めていただくということで、給食費完納のお願いといったチラシの通知を全家庭に配付させていただいて、その中で各家庭、年度内に払い残しがないかぜひチェックをしてくださいと呼びかけさせていただきました。同じく、あわせて2回目の支給日に合わせて戸別訪問といったような形で対策をとらせていただきました。
◆委員(高橋美博) いずれにしても、生徒が学校に在籍している間に取り立てる必要があるのかなと。卒業してしまうと知らんぷりという部分がきっと出てくるのかと思いますけれども、1世帯当たりどのくらいのコンタクトをとっているのか、またどのくらいを考えているのか。さらに欲を言えば、その専従班みたいな方をお願いして定期的に回って歩くとか、そのような策はとれないのかどうか、伺います。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 滞納者世帯に対する接触の状況ということでございますけれども、直接接触できる場面は戸別徴収の場面と電話ということなのです。それぞれ1回から5回までの戸別徴収にターゲットを絞りまして、例えば1回目で言いますと平成21年度の5カ月以上滞納の方にターゲットを絞って211軒回りましょうとか、第3回目で申し上げますと、今度は平成21年度と平成22年度の両年度にまたがって2万5,000円以上滞納の方に伺いましょうと。そして4回目につきましては、現年度の8,000円以上の方ということで回らせていただいていますので、1カ月引き落とし忘れがあったというご家庭は別として、複数月滞納をしている家庭については戸別徴収という形で、最低1度は直接お願いをしています。ほぼ1年程度滞納が続いてしまっているご家庭を一部抽出して接触の履歴を確認したのですけれども、戸別徴収による接触が4回、電話相談が1回ということで、5回の接触がございました。
接触の状況については以上でございますけれども、滞納整理の専門の専属のというお話ですが、今現在、担当課だけでなく教育委員会挙げて流動体制等を組んでいただいて戸別徴収等に協力をしていただいておりますし、また、収納対策課のほうも本当に親身に協力をしていただいて、役割分担等をさせていただきながら収納に当たっていただいていますので、当面、この協力体制をフルに活用していければと考えております。
◆委員(高橋美博) 最近、国会でも大分騒いでおりますけれども、子ども手当の件です。保護者の方の了解さえもらえれば給食費等を差し引くというのですか、もらえるよと、切ってもいいですよという話を伺っておりますけれども、市としては、その辺をどのようにとらえておりますか。
◎教育部指導参事(小須田雅信) 子ども手当からの天引きの件ですけれども、現状、国の情勢を見ますと、国からの情報で、今、委員がおっしゃったような形で親の同意を得た上で天引きができる、その具体案を子ども手当法案に盛り込むというような情報までいただいております。その法案そのものがまだ通過しているという状況ではございませんので、通過して具体的な姿が見えてきたところで積極的に活用していければと考えております。
◆委員(高橋美博) この公会計導入に当たっては、私などは反対だったのです。でも、国の方針がということなので、あえてそれ以上反対しませんでしたけれども、結果としてはやはり公会計にすることによって滞納金額、滞納者がふえてきているのかなという感じがいたします。部長、ひとつ今後の対応をお聞かせ願えますか。
◎教育部長(八須利秋) ご指摘どおり、公会計で口座振替、やはり私も予想はしておりました。実際に平成21年から2年目を迎えていますけれども、大体10億円のうちの1%ぐらいはふえるのかなという計算をしていましたが、確かに平成20年度、平成21年度を比較してみますと、平成20年度の決算額の滞納額が、公会計、私会計含めて約600万円、平成21年度については1,690万円ほどにふえております。しかしながら、滞納整理をしっかりやっておりますので、平成20年度については1年間で75万円程度しか払えなかったのが、今回、400万円を超える額が滞納整理できております。そういうことで、私も前に議会答弁でなるべくこれを少ないものに、それが行政の努力だということで答弁させてもらいました。この数字は12月現在で今1,200万円ほどに減っております。これからまた出納閉鎖までに1,000万円程度に減るのかなと。
それと、一番違うのが、私会計の場合には1年で全部総会にかけて清算してしまいます。そうすると、先ほどおっしゃったとおり、在学中に納まる、納まらないということになりますけれども、これからは学校を卒業されても法的な措置がありますので、裁判所へ申し立てをして法的な処分もできますので、これから毎年、私会計のときよりは滞納整理ができてくると思いますので、なるべくそれを近づけて、メリットの面と相殺しても公会計にしてよかったなという形にしていきたいと思います。
あと、通知あるいは督促の件なのですが、直接家庭でなくて学校を通した形でやっております。中には、未納者に封筒を渡して学校に持ってこさせればいいのではないかという人もおりますが、今、それがいじめにつながったりという部分もありますので、なかなかそういう強い部分もできないのですが、全員にわからないように通知したり、学校を通した形を基本にしています。
それと、先ほどありましたが、私も滞納整理に行ってきましたけれども、今年度もう5回ほど全庁でやっております。やはり足で歩いて実際に見るということは、私も滞納者宅を訪問しましたけれども、土日行ってもなかなか行き会えない、いても表札が出ていない、テレビの音は聞こえるけれども出てこない、そういう現状です。私は税の滞納整理を何十年やっていましたけれども、税より滞納者の質は悪いような気がします。そういうことで、これから整理するのは大変でしょうけれども、やはり根気強く足で回って電話をして、そういう部分で汗をかいて滞納整理しなければならない。そういうことで、委員が心配される滞納額については、極力私会計のときに近づけていきたいという気持ちでおりますので、全職員頑張りますので、よろしくお願いします。
◆委員(高橋美博) 公会計にしたおかげで職員の皆さんのほうに大分大きな負担がかかってしまったのかなという感じがいたします。ひとつぜひ頑張ってほしいと思います。
次へ行きます。258ページの10款1項3目、説明欄で14、15、16、17番の緊急雇用創出事業についてお尋ねいたします。
現在、小中学校にはどのような業務に何人の職員が関与しているのか、伺います。
◎教育部指導参事(中里剛夫) この緊急雇用の創出事業ですが、6種類の事業がございます。まず1つ目が、小学校児童サポート事業ということで、養護学校を含めまして27人配置しております。2つ目が、生徒指導サポート事業ということで17人。3つ目が、小学校外国語活動サポート事業で26人。4つ目が、ICT活用アドバイザーということで10人。5つ目が、外国人児童生徒サポート事業で8人。6つ目が、不登校児童生徒学習サポート職員で6人。計94人の配置ということになっております。
◆委員(高橋美博) 94名の方が携わっていることでありますけれども、その職員の資質に対してはばらつきが当然起こってくるのであろうと思います。一定の水準を確保するための研修はどのように考えているのか、また、どのようにしているのか、伺います。
◎教育部指導参事(中里剛夫) この方々は、学校現場の勤務経験はない方ですので、辞令交付の日にまず1回目の研修ということで、服務についてということで大きく研修をいたします。学校現場に入って、子どもたちの個人情報等もいろいろ職務上知るわけですので、そういった面での服務。その後に各業種ごとに内容的なものを含んだ業種の研修をまず辞令交付の日に1回行います。
それから、採用後1カ月ぐらいたって、また研修ということで、1カ月勤めた中で仕事をしながらの悩みとか不安といったものを情報交換するような形での研修ということで行っております。
◆委員(高橋美博) 学校組織というのは、教育という現場を預かるチームであろうと思っております。多くの方がかかわることでチーム内の意見統一はどのように行われているのか。また、さまざまな諸課題に対し、緊急雇用事業の職員の柔軟な取り組みはできているのかどうか、伺います。
○委員長(市川隆康) 答弁は簡潔に願います。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 意思統一ということで、これは緊急雇用職員に限らず、学校の職員、校長をトップにして方向性は意思統一ということで同じ方向を見るような形ということで、緊急雇用職員に関しても打ち合わせなり職員会議なり研修なりという形で参加して、校長の方向性なり考えを共通理解するという形をとっております。
◆委員(高橋美博) この94名の職員の皆さんが学校現場で先生方と一緒になって授業を進めているのでしょうけれども、平成23年度で終わりのようです。先生方から見て、また職員の皆様から見ると、まだこの先も続けていってもらえるのかなという感覚はあろうかと思うのですけれども、もしこれで切られた場合に、今後の方策というか方法はどのように考えていますか。
◎教育部指導参事(中里剛夫) この事業は平成23年度末をもって終わりますというのは、もう既に校長会等を通して学校長には話してあります。そういうことで、この方々がいなくなったときに学校経営をどうするかという面も含めて校長先生方には話してあるわけですけれども、この事業の成果、また学校にとって、子どもたちにとってもこの人たちが入ることで非常にいい効果が出ておりますので、ぜひ委員会としては残していきたい事業です。学校と相談しながら、残していきたいものは残していきたい、そのような考えでおります。
◆委員(高橋美博) 事業はこれで終わりだということですけれども、部長、今後の展開というのですか、どうですか。
◎教育部長(八須利秋) これは緊急雇用全体の話で、ぜひ今回の国会で残してもらいたいということで、国のほうには期待しております。もしだめな場合にはやむを得ず中止になろうかと思いますけれども、ぜひ国のほうにはお願いしたいと思います。
◆委員(高橋美博) 恐らくこの事業は、父兄の皆さん、または先生方にとっても非常に有効でありがたいと思っているのではないかと思います。続けられるものでしたらぜひお願いしたいと思います。
では、次に行きます。264ページの10款2項3目の校舎等増改築事業に関連してお尋ねいたします。
ご承知のとおり、先月のニュージーランドにおける地震は改めて自然災害の恐ろしさを実感させられました。本市は耐震化計画に基づきまして着実に学校施設の補強工事を実施しておりますけれども、その耐震化計画の対象となる基準について、まずお聞かせください。
◎教育部参事(林寛司) 耐震化計画の基準ですけれども、昭和56年以前に建築された非木造の校舎、屋内運動場のうち、2階建てまたは200平米以上のものを対象として、Is値が0.7以下のものを改修しております。
◆委員(高橋美博) ということは、昭和56年以降ですか、昭和57年以降の建物はまず安全なのかどうか、その辺の所管の考え方はいかがですか。
◎教育部参事(林寛司) 昭和56年6月以降ということになるのですけれども、それについては新しい基準になりまして、新しい基準については、基本的に巨大地震、マグニチュード8とかを想定したようなものとして考えられております。そういうことなので、震度6、7程度の揺れでは倒壊しないということで、ニュージーランドみたいに床が落ちるとか、そういう状況にはならずに安全に避難ができるものが構造の基準となります。
◆委員(高橋美博) 確かに私もテレビ、ニュースでニュージーランドの実際に崩壊した建物をよく見ますと、かなりコンクリートが弱いというのですか、劣化しているというのですか、さらには鉄筋が非常に少ないという感じはあります。でも、先ほどの基準の昭和57年度以降の建物は全部大丈夫だよという保証は恐らくないのだろうと思います。
そこで、学校は災害時において地域住民の避難場所にもなっているわけであります。学校現場におけるマニュアルみたいなものは何かあるのかどうか。また、避難場所としてハード面での特色または工夫等はなされているのか、伺います。
◎教育部参事(林寛司) 学校現場のマニュアルというのはちょっと私の部署では答えられないのですけれども、とりあえずハード面ということで、避難場所としては体育館等に多目的トイレ、バリアフリーのスロープとかシャワーの設置を体育館で順次建てかえのときに考えております。
それと、構造強度については、新しい基準で建てかえをする場合には、普通の建築基準法上の強度に比べて1.25倍の構造計算基準で設計されておりますので、一般の建物よりは基準法上でもかなり安全かと思います。それと、本棚とかそういうものについては落下防止ということで、床とか壁に固定をすることも校舎の建設の際にはやっております。
◆委員(高橋美博) 平成24年度末には一応学校関係の耐震化は終了ということでございますけれども、それ以降の予定は何かございますか。
◎教育部参事(林寛司) 平成24年度以降については、耐震化が終了いたしますので、補強ということでは必要なくなってくると思います。なので、老朽化等によって建てかえ等が順次計画されていくと思いますけれども、それについては学校施設管理課のほうが担当部署になります。
それと、うちのほうとしても、耐震化計画の中では設備等の老朽化が一番メーンになるかなということなので、改修の際には設備等を十分リニューアルして延命化していけば、なるべく建てかえ等が先延ばしされるので、延命化建物につながるかと考えております。
◎教育部参事(堀越真理) 今の劣化、老朽化していく施設が出てきますので、今後、改修、大規模改修という計画を立てていく必要があると考えてございます。そういったものにつきましては、実施計画に位置づけて耐震化以降の中で計画的に進められるようなものを実施していきたいと考えてございます。
◆委員(高橋美博) 耐震化が終わりましたといって、後でまた災害でも起こることがないように、今後も管理を十分にしていってほしいと思います。
では、次へ行きます。予算書の267ページ、10款4項高等学校費について伺います。
まず、本市の商業高校も中高一貫教育校に衣がえということで、その準備も進んでいるようであります。そこで初めに、現在の商業高校におけるここ3年間の進路状況及びその傾向についてお尋ねいたします。
◎商業高校事務長(西牧正行) ここ3年間の進路の状況でございますが、平成19年、就職した者が76人、進学した者が193人、この193人のうち大学に進んだ者が59人、短大が21人、専門学校が113人です。平成20年につきましては、就職が100人、進学が170人、このうち大学が79人、短大が20人、専門学校が71人です。平成21年につきましては、就職が70人、進学が207人、大学につきましては103人、短大につきましては19人、専門学校については85人。おおむねの傾向といたしましては、進学が約7割、就職につきましては約3割、就職につきましても希望者はほぼ100%就職できるような現状でございます。
◆委員(高橋美博) ただいまの進路状況を見ますと、現在の商業高校の課題をどのようにとらえているか、伺います。
◎商業高校事務長(西牧正行) 今までの商業高校の考え方ですと、商業高校イコール就職というような考え方にもなろうかと思いますが、現在の子どもたちの傾向といたしましては、どちらかというと入学した時点で既に進学を希望している子どもたちが7割以上を占めております。特に男子生徒につきましては4割程度の学生がもう既に大学を希望しております。こうしたことを踏まえまして、今までのカリキュラムではそれぞれの大学進学に対応できない部分もありますので、その辺を十分に加味して、子どもたちの進路に柔軟に対応できるようにカリキュラムを少しずつ変えていくというのが大切なことかと思います。このことにつきましては、中高一貫教育校の普通科が併設されることに伴いまして、学内でもその準備委員会を設置して現在検討しているところであります。
◆委員(高橋美博) そこで、中高一貫教育校については、平成24年4月に中学校が開校というわけでありますけれども、ハード整備における今後の工程はどのように考えているか、伺います。
◎商業高校事務長(西牧正行) ハード設備につきましては、私どもの商業高校側の附帯工事を、まず5月ぐらいに駐車場を整備させていただきまして、夏休みの7月、8月ぐらいに中学棟がつくられますD棟の機能を管理棟に移したいと考えております。そうすることによりまして、子どもたちの授業に支障がないように対応したいと考えております。11月ぐらいから具体的にD棟の解体作業に移れるように準備を進めてまいりたいと考えております。
◆委員(高橋美博) 来春の4月入学ということですけれども、当然のことながら適性検査等は来年の1月ごろに行われるのかと思いますが、ソフト面での事務スケジュールはどうなっているのか、伺います。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 委員がおっしゃるように、1月に入学者選抜等を行うわけですので、今後はそれに伴っての入学選抜にかかわること、それから教育課程等も組まなければなりませんので、そういった面、それから校内体制、そういった組織的な面を今後つくっていくというスケジュールになってくると思います。
◆委員(高橋美博) この中高一貫教育校については、市民の関心も非常に高いところがございます。また、子どもたちの教育をつかさどるという点からすれば、やり直すということはできません。慎重の上にも果敢な取り組みが求められるのではないかと思われます。
そこで、ぜひとも情報を丁寧にタイムリーに保護者や市民、議会にもお知らせ願いたいと思います。その点の取り組みを、部長、お願いいたします。
◎教育部長(八須利秋) ご指摘のように来春に開校ということで、4月からは教員等も配置されて準備が本格的になります。そういうことで、期待される市民にこたえるためにもすばらしい学校をつくっていきたいと思っています。そういうことで、ぜひ見守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◆委員(高橋美博) では、次に行きます。これはちょっと場所がわかりませんので、事業名がちょっと見当たらないのですけれども、大隅刀匠の記念館に関してお尋ねいたします。
現在、予定している施設の概要と進捗状況はどのようになっておりますか。
◎教育部参事(下酒井栄一) これにつきましては、予算書でいきますと280ページになります。中段に工事請負費7,000万円というのがございます。
◆委員(高橋美博) そうしますと、現在、大隅刀匠の作品の数とその管理方法についてお聞かせください。
◎教育部参事(下酒井栄一) 今、太田市では私ども生涯学習課で所管しておりますが、刀で67振り。管理方法でございますが、現在、高山彦九郎記念館に厳重な金庫式の収蔵庫がございます。こちらにすべて保管をさせていただいております。
◆委員(高橋美博) この記念館を開館するに当たりまして、その目的というのを改めてお尋ねいたします。
◎教育部参事(下酒井栄一) この大隅先生につきましては、ご存じのように名誉市民でもありましたし、人間国宝として活躍されたわけですが、この先生の作品を広く市民の方に見ていただくとともに、後世に伝えたいというのが主な目的でございます。
◆委員(高橋美博) せっかく本市の人間国宝の記念館を開くのであれば、多くの方々に来場していただきたいと考えております。心配なのは、進入道路と駐車場の確保ですけれども、どのようにとらえておるのか、伺います。
◎教育部参事(下酒井栄一) まず進入道路の関係ですけれども、ご存じのように住宅地の中に現在の建屋があるものですから、基本的には南側の東西道路、真っすぐ西へ抜けますと宝泉行政センターに当たるわけですけれども、その道路がメーンになるかなと。きょう現在では、大型はちょっと無理かなという判断をしております。普通車程度で入ってきていただいて駐車場を何台か用意するということで、建設に当たっては今後、関係課と協議しながら進めてまいりたいと思っております。
◆委員(高橋美博) 来場者に余り不便をかけないようにお願いしたいと思います。
次に、本市の人間国宝といえば、ご存じのとおり飯塚小●(かん)斎さんがいらっしゃいます。以前、人間国宝美術館構想等もありましたが、その取り組みはどうなっているのか、伺います。
◎教育部参事(下酒井栄一) 話としては、従来、何度か飯塚先生の美術館といいますか、作品を飾るやかたも考えられていました。従来、市民会館等の設計の折には、そちらへも1部屋どうだろうという話があったのですが、現在のところは飯塚先生の部分については建設の予定はございません。
◆委員(高橋美博) わかりました。
最後に、本市にとってお2人の人間国宝というのはある意味では非常に大きな財産であろうかと考えられます。本市をPRするためにもこの辺はぜひ何かいろいろ策を練っていただきまして、太田市の観光の目玉みたいにできたらありがたいなと思いますけれども、部長、考え方をお願いできますか。
◎教育部長(八須利秋) お2人の人間国宝ということで、太田市の貴重な財産でございます。先ほど観光面でもお話ししましたが、そういう部分で全体的な形で観光振興を深められればいいなと。飯塚さんの関係につきましては、平成23年度で七回忌なので、その辺の遺作展的なものは考えていきたいと思っています。そういうことでよろしくお願いします。
◎ 発 言 の 許 可
○委員長(市川隆康) 先ほどの小暮委員の質問について、中里課長から発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 先ほど小暮委員からの太田養護学校の障がい別の人数ということで、私が肢体部を7名とお答えしましたが、7は学級数でございまして、おわびして、肢体は16名、知的が95名、計111名は変わりません。平成22年5月1日現在ということで、よろしくお願いいたします。
◆委員(中島貞夫) 261ページ、10款教育費に関連してお尋ねをいたします。
中央小学校にある相談指導室に通われている児童数を教えてください。
◎教育部指導参事(中里剛夫) 相談の通級の児童数ですけれども、言葉の学級が96人、情緒が74人、計170人です。
◆委員(中島貞夫) この校舎、中央小学校の校長の許可を得て昨年の秋に見てきました。私の感想として申し上げます。まず寒いということ、暗いということ、太陽が80%当たらないという校舎、これが私の率直な感想です。教育長、先日中央小学校を見られたという話ですが、教育長が見られて感じ取った感想で結構ですから、どんな感じをとられていますか。
◎教育長(岡田孝夫) ご指摘のとおりかなと私も思いました。1階の通路等、光が半分以下ではないのかなという感じがしました。ですので、大至急対応したいと思った次第です。
◆委員(中島貞夫) 今、ここで頑張ってくれている先生が6人、すべて県の職員だと理解をしています。今、170人という数字を中里指導参事がおっしゃいました。心の相談室ですから、本当に心の相談に応じられる人数が6人で対応可能なのか、大変疑問を感じているのです。そして、太田市の第5次総合計画の中で施策の大綱に、障がい者にも実態に即したきめ細かい適切な整備に努めますと明記されておるのです。私は、対策が全く打たれていないと感じ取っていますけれども、教育長、どう思っていますか。
◎教育長(岡田孝夫) 昨年もお邪魔して私も感じたわけですけれども、その中では特にガラス並びに戸の状態等については少し整備できたかと思っております。そのような状態で今回見せてもらいまして、全体が暗いという部分は本当に感じました。
◆委員(中島貞夫) 170人が、今一番遠くから通っている人は藪塚です。40分かかります。保護者が門のところで待っていて、40分かけて中央小学校まで来て相談を受けて、また帰られる。これは教育長、何とかしてあげなくてはいけないのではないですか、どうですか。例えば、ここの中央小学校に頼るのではなくて、旧新田町近辺の学校に半分移設をして職員をふやすとかしないと、きめ細かい対応ではないと思うのですけれども、教育長、どうですか。
◎教育長(岡田孝夫) その点につきましても、本当に私も感じておりますので、今後十分考えていきたいと思います。
◆委員(中島貞夫) 教育長、申しわけないけれども、考えるだけでは答弁にならないではないですか。今現実に毎日中央小学校へ通っている子どもがいるのです。保護者もいるのです。保護者の方がこう言われているのです。この場所に来て相談をしていろいろ努力してきていますけれども、6年間という期間の中では保証はありません、治るということは全くわからないと訴えているのです。そして、その中でも、もちろん子どもたちに自助努力もさせますが、やはり学校へ来た中では教育長が頼りなのですと。何もしないというのは言い方が悪いですけれども、私は教育長が手を入れて県へ要望しない限り改善は図られないと思っているのです。教育長も障がい者教育をたくさんやってこられたと私も聞いております。言葉の学級に対しては、機材や機器が非常に高いという話をされています。これを導入するだとか、先生の増員を図るとか、拠点を2つにふやすとか、ぜひやってもらいたいのですけれども、教育長、どうですか。
◎教育長(岡田孝夫) 今のお話、十分こちらもわかりましたので、その辺をしっかりと今後プロジェクトをつくって考えていきたい。また、対応を県のほうにもお話しして進めていきたいと思っております。
◆委員(中島貞夫) 学校当局で努力をされている、教育部長あるいは堀越参事が中央小学校へ行って対応されたという話は私も感謝申し上げます。しかし、本当にトップにいられる教育長がやってくれなければ、改善はできないのだと思っているのです。だから私はお願いをしているのです。この話は我々ではどうにもならない話です。170名の子どもたちをやはり救ってあげなければ。
そしてもう1つ言いたいのは、この小学校課程から押し出されて中学校に行っても、この先生方がフォローしているのです。中学校にはこういう相談室がないからだと思うのです。これはぜひ教育長、県に行って訴えてください。私もこんなに人数がいるとは思わなかった。私も中央小学校の近辺に住んでいますから、こんなに子どもたち、親御さんが心を痛めているというのがわかって本当に心が痛いです。ぜひ教育長、校舎の片隅で泣いている子どもは救ってください。
◎教育長(岡田孝夫) 十分お話は承りましたので、本当に私も実際に行きまして感じておりますので、子どもたちの気持ちを介し、十分県のほうにも訴えていきたいと思います。また、太田市としてもきちんと対応していきたいと思います。
○委員長(市川隆康) 他にご質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) 他にご質疑もないようですから、以上で質疑を打ち切ります。
◎ 会議時間の延長
○委員長(市川隆康) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。
◎ 休 憩
午後4時15分休憩
○委員長(市川隆康) この際、暫時休憩いたします。
◎ 再 開
午後4時45分再開
○委員長(市川隆康) 休憩前に引き続き会議を開きます。
◎ 総 括 質 疑
○委員長(市川隆康) ただいまから総括質疑を行います。
通告がありますので、発言を許します。
栗原宏吉委員。
◆委員(栗原宏吉) 新太田クラブの栗原です。通告に従いまして、予算特別委員会の総括質疑をさせていただきます。
我が国の経済は、昨年秋からの足踏み状態が続いており、物価の動向を見ると緩やかなデフレ状態が続いている中、消費者物価は2年連続して下落しているとされております。
平成22年度の国内総生産の実質成長率は、平成21年度後半からの外需や需要の創出、雇用の下支え等により、実質成長率で3.1%、名目成長率1.1%で、3年ぶりのプラス成長が見込まれるとされております。平成23年には世界経済の緩やかな回復が見込まれており、実質成長率1.5%、名目成長率1.0%のプラス成長が見込まれるとされております。
このような状況の中で、国では平成23年度の予算編成が行われましたが、我が国の財政は平成22年度補正予算(第1号)後で見ますと、公債依存度が45.8%に及び、平成23年度末の国の長期債務残高は692兆円程度となる見込みであり、地方における長期債務残高も200兆円程度が見込まれており、平成23年度末の国と地方を合わせた長期債務残高は892兆円程度となり、対GDP比では184%となる見込みで、先進主要国の中で最悪の水準になるとのことであります。
国の平成23年度一般会計予算は92兆4,116億円(対前年度比0.1%増)でありますが、歳入では税収40兆9,270億円に対して公債費が44兆2,980億円となっており、国債が税収を大幅に上回る不健全財政の域を脱することができない状況であり、後年度への負担がますます増大していくものとなっております。
歳出におきましては、元気な日本復活予算として、①として従来型の配分を大胆に組み替え、めり張りのある予算として社会保障費5.3%増、科学研究費補助金31.7%増、成長と雇用を重点化した特別枠の設置、公共事業5%削減、また法人減税、雇用促進税の新設を挙げており、②といたしまして事業仕分けによる無駄削減、また、③では地域主権を重点とするとして、ひもつき補助金を廃止し、一括交付金化するとしております。④では、縦割りを超えて施策を推進するとして、主なものとしては新卒者の雇用、待機児童ゼロなどを挙げております。⑤では財政規律を堅持するとして、歳出の大枠を71兆円以下、国債発行額44兆円以下の堅持などを挙げており、以上の5つのポイントにより予算編成を行ったとしておりますが、このことが今後の本市の財政運営にどのように影響してくるのか、注目したいところであります。
以上のような状況を踏まえる中で本市の平成23年度予算が編成されましたが、厳しい経済状況の中で一般会計の予算規模は777億1,000万円(対前年度比6.6%増)となっており、投資的経費も対前年度比34.9%の増となっていることから、市民要望にこたえようとする姿勢に敬意をあらわすものであります。
このことを踏まえまして、平成23年度予算に関連して何点かの質問を市長にさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
1番目として、平成23年度一般会計予算の歳入のうち、市債についてお伺いします。本年度予算による市債総額は88億4,540万円で、内訳別の割合は通常債が12%、合併特例債が48%、臨時財政対策債が40%となっております。本市における平成23年度末の公債残高は839億5,274万円見込んでおりますが、この額は市民1人当たり38万円程度の負債額になると思われます。地方財政の現状で市民要望にこたえていくためには、ある程度の市債の発行はやむを得ないと考えておりますが、市債により財政の硬直化が進み、後年度に大きな負担を残すことを考えますと、今後市債の限度額を設定し、計画的な市債の発行を進めていく必要があると考えますが、市長はこの点についてどのように考えておられるか、お伺いします。
また、平成23年度に予定する市債のうち、合併特例債は42億2,260万円で対前年度比23.3%の増となっており、使途としては救急医療施設の整備を初め、学校の増改築、耐震化、校庭整備、消防署の整備等、ハード事業に充てられております。また、通常債につきましては、対前年度比44.3%の減の10億5,880万円となっておりますが、その使途は災害対策、また道路整備、まちづくり等の事業に充てられているものと考えます。
臨時財政対策債は、対前年度比8.3%増の35億6,400万円を見込んでおりますが、平成23年度末の臨時財政対策債の残高は250億3,000万円余りとなり、市債全体の29%を占める状況にあります。この市債は性質からして合併特例債や通常債のように形にあらわれにくいものでありますが、本市における予算編成に当たり、臨時財政対策債について、どのような形で予算充当をされているのか、あわせてお願いします。
次に、平成23年度国民健康保険特別会計に関連して質問いたします。平成23年度の予算規模は220億7,221万1,000円で、前年に比較して一般療養給付費等の伸びにより5億472万1,000円の増加となっております。平成21年度の歳出決算額では202億8,344万4,000円となっていることから、ここに来て大幅に伸びているものと考えます。
本年度予算における歳入面から見ますと、一般被保険者国民健康保険税は4億7,000万円ほどの減額をしておりますが、療養給付費等国庫負担が4億3,000万円ほど増加していることから、実質的には療養給付費等の伸びによる増加分を一般会計から繰入金の増と基金からの繰入金の増加により補っているものと考えます。このことを踏まえて次の事項について質問いたします。
①一般療養給付費等の大幅な増加はどのような要因によるものか。②一般被保険者国民健康保険税の減収はどのような要因によるものか。③平成21年度決算による国民健康保険基金の残高は4億1,278万3,932円となっておりますが、その後、平成22年度の取り崩しと本年度における取り崩しを考えますと、基金の残高はほぼなくなっているのではないかと考えますが、基金の残高についてはどのようになっているのかお伺いします。また、今後の予算編成において、基金からの充当ができない場合には、この分を一般会計からの繰入金の増加により対応せざるを得なくなると思いますが、このことについて対応策はどのように考えておられるか、あわせてお伺いします。
以上、1回目の質問といたします。
◎市長(清水聖義) 市債についてでございますけれども、今ご指摘のとおり増加傾向にあります。数字が出ましたが、880億円という残高になっておるわけでありまして、これは将来の子どもたちに対して私たちが借金を残していくということでありまして、可能な限り制限をしていきたいと思っております。
ただ、今お話がありましたように、国が今、借金漬けの状況になってきております。今年度の予算でも収入を上回る借金をするという状態でありまして、ある意味で連鎖反応です。私どものまちでも借金をせざるを得ないという環境にあることは事実です。
もちろん、市債の精神というのは、私たちの年度で消費するものについては市債は起こさない。後年度で負担してもいいと思われることについて、我々はその限度の範囲内で借入金を起こすというのが筋でありまして、このことについては前から申し上げているように、償還元金を超えない額の範囲での市債発行ということを原則にして今まで動いてまいりました。また、今年度も同じような形で発行額を超えない借入金を起こすというような形でやっております。いつもそこは頭にありまして特別に飛び出るような借入金は起こさないということでやっておりますので、ご理解いただきたいと思います。
臨時財政対策債は、私たちが好んで借金するわけではなくて、これについてはある意味では跡形も残らない、いわゆる赤字地方債であります。赤字地方債をなぜしなければならないかといいますと、これは地方交付税の特例措置というふうに私どもは考えております。私どもは地方交付税で賄うという権利を持っておるわけでありますが、国が財政的にもう間に合わないということで、借入金を起こして地方財政を運営してくれということでありますので、私どもはその許された範囲の中でこれを運用させていただいているわけであります。
また、予算特別委員会の中でも話がありましたように、交付税措置、いわゆる基準財政需要額の中に入って交付税措置の対象にもなっているということでありまして、ある意味では性格のいい借入金かなというふうに思っております。これも充てられた限度額目いっぱい借りるということではなくて、我々がその範囲で必要な額を借り入れております。ただ、今指摘がありましたように、もうかなりの額に上っている。全体で250億円くらいまで来ているわけでありまして、これは非常に大きなものになってきている。いずれにしても、私どもの抱えている借金には変わりないわけでありまして、いずれは返済しなければいけないわけで、これについても極力考慮しながら、考えながら借りていきたい。借金はできるだけしないように、限度をできるだけ下げて借りていきたいと思っております。
国保ですけれども、国保はもうほとんどどこのまちでも破綻状態にあります。これは新聞などにもう出ましたけれども、構造問題に起因する繰入金を余儀なくされていると。もう今となっては国による支援検討もしなければならない。厚生労働省の国保課長がそういうふうに話しているわけでありまして、今、非常に厳しい環境にあるということです。
その中の1つは、今ありました医療費が非常にふえているということでありまして、これは私どもが意図してやっているわけではなくて、医療が高度化してきたり、そういうことによってふえているというのが実態であります。また、高齢者が比較的加入の多い保険でありますので、どうしても社会保険を脱退した人が、どんどん今高齢化社会に向かっていますので、全体の人口のボリュームもふえているということであります。要因はそういうことだと思います。
また、国保税の減収の要因でありますけれども、これはかなり大きな問題ですが、経済不況によって課税所得額が減少しているということであります。これは、例えばリストラに遭った場合には、前年度所得の3割を国保の中に納めてもらえればいいですよという特例の措置がありまして、ここに入り込む人たちが非常にふえている。国では景気がまあまあ回復しつつあるということでありますけれども、地方においてはそういった様相がない、非常に厳しい経済環境にあるということがこの減収要因でもあると思います。特にここ数年間、例えば離職された方が1,130件というのが特筆して出ておりまして、この人たちが今の減免措置に入ってくるということで、減収要因の大きなものになっているということであります。
それから、基金残高でありますが、もうほとんどお金はありません。毎年4億円程度の取り崩しを行ってきたわけでありますが、平成23年度末では大体130万円程度になってしまう。もうほとんどゼロということです。
では、その後どうするかといいますと、これは完全な赤字になってしまうわけでありまして、赤字といって放置するわけにいきませんので、一般会計からの繰り入れをやむなくやらざるを得ない。原則として一般会計から入れたくないと。これは社会保険料を払っている方たちも税金を払っているわけでありまして、この人たちからもう1度国保税として補てんするというのは、やはり基本的にはルールに反するということであります。先ほど申し上げましたように、これはもう構造的に日本の人口構成がそういうふうになって、国保はほとんど麻痺しつつあるというような状態でありまして、国のほうでこれについては手当てをしなければいけないのではないか、もうそういう段階に来ております。
知事会でも今動きつつあるのは、群馬県を一本化するかという話もありますが、構造が全く変わってしまった中では、やはり新たな発想で国保を考えなければいけないのも事実でありまして、残高がなくなって一般会計から繰り入れる、これを繰り返していけば、一般会計がますます疲弊するわけでありますので、これは社会保障費の全体の問題の1つとしてやはり政府で取り上げて解決指針を出さなければいけない問題だと思っております。
◆委員(栗原宏吉) それでは、再度市長にお伺いします。
まず市債のことでお伺いしますが、幸い本市においてはハード事業、また市民サービス等いろいろな面でご尽力いただいているわけですが、この市債、やむを得ないとは理解しておりますが、そのような中でお伺いします。
経常収支比率が極めて高くなっている状態で、本市の財政状況を今後改善していくためには、義務的経費の抑制を図るだけでなく、当然投資的経費もできるだけ抑制していかなければならないと考えます。特に箱物への投資は極力抑制していく必要があると考えますが、今後、箱物事業への投資をどのように考えておられるのかお伺いします。あわせて、新市民会館の建設構想、また高度救急医療施設の完成見通しとその後の運営形態についてお伺いします。ここまでは本市の今の状況からするとやむを得ないと思いますが、今後の見通しについてお伺いします。
次に、国民健康保険特別会計に関連してお伺いいたします。
現状における本市の国民健康保険税の未収金残高はどのようになっているか。また、国保税の滞納が極めて高いにもかかわらず、国保財政の運営が図られているということは、1つには、先ほど答弁いただきました一般会計から繰り入れるということもありますが、この一般会計からの繰り入れは、ある意味ではまじめな納税義務者が滞納額分を負担している結果ではないかと思います。また、仮に現状の国保税滞納額が解消された場合に、国保税の推移がどのように変わってくるか。当然問題ないわけですが、お伺いします。
また、現状を踏まえて、今後における国民健康保険特別会計の推移を考えますと、一般会計からの繰入金を増額していく以外に方法はないと思いますが、この一般会計からの繰り入れはある程度限度があると思います。ある意味では税の二重課税ではないかという感じがしますが、今後、国保財政の運営について総合的な検討が必要であると思います。また、組織的な協議が必要ではないかと考えます。また、この組織的というのは、例えば連絡協議会等が今あると思いますが、やはり今後、学識経験者等を含めた検討委員会とか、当然後年度には値上げという案も出てくると思いますが、その点についてどのように考えているか、お伺いします。
◎市長(清水聖義) 箱物でありますが、先ほど話がありましたように、市債減のためには義務的経費をいかに落とせるかということであります。人件費を削減していきたいということで今取り組んでおりますけれども、これが現実に成果を得るのはあと数年後だと私は思っております。今、退職者がかなりおりますので、退職者に払う退職金がかなりの負荷になっております。これが一段落した段階でここの全体の人件費は130億円程度になると見込んでおりまして、現在、150億円程度でありますので、それだけでも財政的な、特に義務的経費の削減にはつながってくると。
もう1つは、建物を建てれば、あるいは維持をすれば必ず経費が発生するわけでありまして、例えばエアリスにしても6,000万円から7,000万円程度はかかっていく。例えばこの庁舎本体にしても、正確な数字はちょっとあれですけれども、2億円程度の費用はかかるということでありまして、箱物が1つあることによって維持管理費が必然的にかかってくるということでありますので、私どもは非常に注意しなければならない点だと思います。
ただ、1つは、市民の満足度も上げなければいけない。コストベネフィットというのがやはり一番大事でありまして、すべて箱物を中止するとかあるいは休止をしたら、市内に住む市民の皆さん方の満足度は急激に落ちるということを考えれば、適切な対応、適切な投資的経費をやりながら、義務的経費はどうやって削減できるかということは常に考えなければいけませんけれども、特に人件費を中心に削減しながら新たなものをつくって満足度を上げていくというやり方が大事だと思っております。
今まで学校の耐震化をメーンにやってきました。最終的に沢野小学校が実は残っておるわけでありまして、沢野小学校の建設に向けてこれからかかりますが、もう1つ残された市民要望の強いものは市民会館であります。今、エアリスがありますが、エアリスはもうそろそろすべてのリフォームをしなければならない。構造的にも点検しなければならないという時期を迎えまして、今閉鎖することができないような環境にあります。ですから、それに合わせるように新しい市民会館をつくらなければならないということになります。そこで、このことも維持管理費をできるだけ抑えたい。これはやはりシンプルにすることだと思うのです。いろいろな機能を中に入れると、どうしても維持管理費はかかってしまうのと、人間の配備等々についてもかなりの数を要しなければいけない。この新たな市民会館は極めてシンプルで、観客席と舞台を持つ設備にしたい。しかも、第1回目にちょっと考えたのはガラス張りであったのですけれども、これはやはり維持管理費がかなりかかりますので、もっと本当に劇場としてやれるように、30億円程度の建物にしたいと思っておるわけで、これに向かって今年度設計費が機能すると思います。維持管理費についても、エアリスよりも安く済むような環境になろうかと思いますので、ご理解いただければと思います。
また、総合太田病院につきましては、私どもは面積は持ちますけれども、あと運営管理、管理費等においてはすべて総合太田病院で管理していただく。私どもの経費は出ないという形でやっていきたいと、そういうふうに約定でなっておりますので、ご理解いただきたいと思います。
国民健康保険でありますけれども、この滞納残高が非常に多い。これは議会でも議論があるわけですが、現在、平成23年1月末で42億5,000万円という非常に多額の滞納になっております。前もちょっとお話ししたと思うのですが、仮に1割の納入があり滞納額の解消ができれば、値上げもせずに、むしろ今の国保税を下げることすらできる。試算をしてみたのですけれども、1世帯当たり1万1,000円程度の減税ができるということであります。減税日本というように、借金しながら減税するのも1つの手かもわかりませんが、なかなかそういうことは普通ではできない。やはり適切な収入があって初めて減税ができるわけでありまして、国保税もまさにその対象だと思っております。
いずれにしても、この状況でいけば改正をしなければいけない。やはり値上げをしなければいけない。今、話がありましたように矛盾しているのは、値上げは、納めていない人がいることによって、善良な税を納めてくれる人に対してより多くの金額、税を納めていただかなければならないというのが本当に矛盾した話でありまして、この滞納者に対してはやはり強く納めていただきたいと。納められない場合には、話をしていつから納められるとか、それなりの方法をとってもらいたい。本当に強くお願いしたいところであります。
それから、運営が行き着いたときにどうするかということは、今の国の対応がない限り、一般会計から繰り出さざるを得ません。この繰り出さざるを得ないというのは、先ほど申し上げましたように、いわゆる善良なと言うとおかしいですけれども、きちんと払ってくれるであろう農業者とか自営者が発足当時は約7割あったのです。ところが、今はもう2割に落ちてしまった。そして、無職者、いわゆる仕事がない、年金者、こういう人たちが9%であったのが4割になってしまった。こういうのがこの保険の中の実態でありまして、これが全体をうまく回せなくなってしまう1つの要因であります。
もう1つは、会社の倒産とか人員整理、リストラ等によって雇用情勢が非常に悪化してしまって、先ほど申し上げたリストラなどがどんどんふえてきている。こういう所得構成が非常に悪い人が国保に入っている。これは大きな要因でありまして、何とか雇用の確立を国の政策としてやっていただきたいと思っておるわけであります。
今後の改善策につきましては、知事会等でもこの問題には注目していただいておりますので、ぜひ全体で統合することによって義務的経費を落として、国保の中身のほうにお金を入れていくという形づくりをしていただければと思います。
それから、組織の問題ですが、新たな組織をつくったからといって滞納が改善するわけでもなければ、一般会計からの繰り入れが減るわけでもないと私は思っています。新たな組織が必要である前に、今の国保の運営審議会をもっと機能させて、果たして太田市はどうあるべきか、医療費は何とかもうちょっと落とせないかとか、もっと健康な老人を多くすることができないかとか、こういう協議をしていただければ大変ありがたいと思います。
何がともあれ、健康な前期高齢者といいますか、お年寄りがふえていくことが非常に大事でありまして、お医者さんの敵と言われるぐらいの太田市になれば本当にありがたいと思っております。今後とも、健全財政、切るべきところは切って、節約するべきところは節約しながら、国保についても市政全般についても運営していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆委員(栗原宏吉) 市長の答弁をいただきまして、今、本市ではハード事業、市民要望にこたえるために市民会館もやむを得ない。また、救急医療施設も最も大事な事業だと思います。そのような中で、今はじっと我慢の時期かなと思います。今後はそんなにハード事業は見当たらないわけです。今後、5年なり6年後に清掃センターを計画する。また職員の削減も、今、退職金等が発生して大変な時期でありますが、これを我慢すれば今後明るい見通しはあると考えますから、じっと我慢の時期かなと。そのような感じがしながら質問させていただいたわけですが、市民の方々にもじっと我慢の時期だということをご理解いただきまして、太田市を盛り上げていただきたいと思います。
市長、我慢という点を踏まえて最後の答弁をお願いします。
◎市長(清水聖義) チャンスというのがあると思うのです。例えば、補助率が高いとか、国からの補てんとか、あるいは対外的なところで大きな負担をしてくれるというケースがあった場合には、私は長い目で考えればハード事業もやはり幾らかでもやる必要があると思うのです。何でもかんでも受け入れるのではなくて、やはり我々太田市が有利に展開するようなものがあれば、ぜひ取り込んでいくことも大事だと思っています。
太陽光発電所も非常に難しかったわけでありますけれども、全体として精算してみれば利益を生むという事業であるからスタートしたわけでありまして、やはり利益を生むとか、あるいは先ほど言ったような補助率が高いとか、多くのお金を拠出してくれるとか、そういう事業に対しては私たちはやはり取り組むべきだと思う。これがなくなってしまった後に取り組もうと思っても、チャンスは次になかなか来ませんので、そこを見きわめて事業展開をしていければいいかなと。我慢ももちろん非常に大事であります。でも、まちの元気を出すためにも片方では我々にとって有利な材料さえあれば、手をこまねいて見ているのもいかがなものかなと思っています。
適宜、議員の皆さん方にご相談申し上げますので、ぜひまた協議して判断をしていただければ大変ありがたいと思います。
○委員長(市川隆康) 以上で通告による質疑を終わります。
他にご質疑ありませんか。
(「なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) 他にご質疑もないようですから、以上で総括質疑を打ち切ります。
◎ 討 論
○委員長(市川隆康) お諮りいたします。
議事の都合により、本委員会に付託されました議案第15号から第23号までの9議案についての討論は、一括して行うこととし、採決は議案ごとといたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) 別にご異議もないようですから、討論は一括で行うこととし、採決は議案ごととすることに決定いたしました。
これより、ただいま決定いたしましたとおり、議案第15号から第23号までの9議案に対する討論に入ります。
通告がありますので、発言を許します。
五十嵐文子委員。
◆委員(五十嵐文子) 公明クラブの五十嵐文子です。
議案第15号から第23号までの9議案、平成23年度太田市各会計予算につきまして、原案に賛成の立場で討論をさせていただきます。
本市の平成23年度予算案は、予算規模で一般会計が前年度比6.6%増の777億1,000万円となっており、その他の会計8会計と合計すると前年度比5.0%増の1,259億692万円となっております。
一般会計においては、子ども手当支給に伴う増分11億4,400万円を考慮すると、実質的には5.0%の増ということであります。また、特別会計では、老人保健特別会計が後期高齢者医療制度移行により皆減となっております。また、水道事業会計では、配水管の更新や衛生対策事業の取り組みによる増、下水道事業等会計では、公共下水道事業費の圧縮などの要因により減になっているとのことです。
県内の経済状況を見ますと、3年前のリーマンショックの影響から徐々に立ち直りつつあり、市税収入も増収が見込まれるなど、ようやく明るい兆しが見えるようになりました。とりわけ輸送機器関連産業が好調であり、本市の予算案におきましてもこの法人市民税の増収を見込んでおります。税収は、ピーク時と比較するとまだ完全には回復してはいないものの、こうした税収増は今後の市政運営上大変喜ばしいことであり、期待をするものであります。
これら地域経済に一筋の明るさが見える中での平成23年度予算案は、限られた財源を有効配分した調和のとれた予算であるとともに、本市の活力を保ちながら、これまでの閉塞感を打破していこうとする積極的な予算であると感じられます。
以下、一般会計を中心に述べさせていただきますが、歳入においては、一部市内企業の好況によって法人市民税が36億円台となり、前年度に比較して59.8%の大幅な増を見込み、また、個人市民税も給与所得の伸びを見込んで1億5,000万円の増としております。固定資産税については、依然として地価が下落傾向にあるものの、新増築家屋の増などが見込まれるため増収を見込んでおりまして、市税全体では5.4%増の340億7,580万4,000円となっております。本市においては、ここ2カ年にわたって税収が減少しておりましたが、3年ぶりに税収増を見込んだものとなりました。
一方、歳入に占める自主財源比率は58.1%となっており、前年度と比較すると2.9ポイントほど減少しております。この点については、引き続き自主財源の確保のための努力をお願いしたいと思います。
依存財源においては、普通交付税について政府の地域主権の考え方から増額措置がとられたことによる増を見込んでおります。国庫支出金に関しては子ども手当の増額が見込まれていますが、3歳未満児に対する手当の増額とあわせ、市負担分の5億6,000万円を含んだ予算額となっております。
さて、地域主権をうたう国が子ども手当を全額国費でと言い続けてきたにもかかわらず、地方に負担を求め、また制度設計においても地方と協議する場を設けず一方的に実施するという姿勢は許しがたく、やはり政権公約の原点に立ち戻るべきであり、本市市議会においても国に対する意見書で求めたとおり全額国費で支給されるべきものと考えます。
次に、県支出金については、引き続き実施される緊急雇用創出事業や東毛幹線に係る受託事業などにより大幅な増となっております。また、市債を見ますと、前年度比2.6%増となっておりますが、このうち臨時財政対策債は35億6,400万円の発行が予定されているとのことであります。この臨時財政対策債を除くと、総合計画において掲げられている指標である償還元金を超えない市債の発行という本市の基本姿勢は守られているものと考えます。
次に、歳出でありますが、高度救急医療施設の整備事業として20億1,491万円の事業費が計上されております。当初計画では総額43億円の事業費が見込まれた中で、前年度と合わせ31億円余りの事業費に圧縮できたことは、厳しい財政状況の折、大変喜ばしいことでありますが、今後は施設完成後の適切な運営に向けた検討を進めていただくことを要望いたします。
また、先月22日に発生したニュージーランド地震によって、改めて都市直下型地震の恐ろしさ、またそれに備える建築物の耐震化施策の重要性を再確認いたしました。本市における主要事業である学校施設の耐震化事業も含めて、市民が安全に、そして安心して暮らせるまちづくりは何よりも重要であります。今後とも一層の事業推進を強く要請いたします。
また、来年度は環境分野において太田市らしい独自性のある先進的な事業への取り組みが計画されております。その1つは、太陽光発電施設の整備です。予算案では、施設の建設に向け、さくら工業団地内の用地を取得するための5億円が計上されております。Pal Town城西の杜の太陽光パネル設置を初め、これまで本市は他市に先駆けて新エネルギーの活用に取り組んできたわけですが、今回の太陽光発電はメガソーラー事業と呼ばれる規模の大きなものになるようです。自治体単独では全国初ということで、大変期待がかかるわけですが、この事業の取り組みには収支のシミュレーションを十分に行った上での適切な運営、事業効果の確実な検証を要望いたします。
さらに、夏の猛暑対策として、小中学校にグリーンカーテンとミストの設置が計画されております。小中学校の教育環境を改善するためのエコスクール、クールスクールに向けた取り組みとして評価したいと思います。
また、産業経済面では、株式会社太田国際貨物ターミナルのさくら工業団地進出に対する補助金として1億円が計上されておりますが、北関東道の全面開通にあわせ、今後、国際物流の拠点、インランドポートとしての発展に向けて期待がされるところですが、インランドデポ等地域間競争が激しくなる中、地域経済振興のための役割が果たされるための重要な支援策であると思います。
また、新規に計上された住宅リフォーム支援事業については、市内中小建設関連会社を支援、再生し、雇用を拡大し、また市内の住環境の向上を図る事業として地域の活力創出に向けて効果の高い事業であると評価するものであります。
さらに、日本脳炎ワクチンの未接種世代の救済や子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌の三種ワクチンの接種費用の公費助成は、子どもたちや女性の命を守ることのできる事業として高く評価いたします。
その他の事業には、第3子以降子育て支援事業を初めとする子育て支援策や、市民サービスに欠かせない各種の事業が予算計上されており、バランスのとれた予算であると高く評価するものであります。
以上、平成23年度予算案の特徴的な点について申し上げましたが、市税が回復傾向にあるとはいえ、なお一層の自主財源確保に向けた取り組みを期待いたします。特に税負担については、公平公正な負担が求められていることもあり、引き続き強力に取り組まれ、自主財源の確保と健全な財政運営に努められるよう望むものであります。
平成23年度予算案は、これまでの閉塞感を打破する積極的な予算であるとともに、子ども手当の予算計上に見られるように、国と地方の関係に改めて一石を投じる予算とも言えます。真の地方分権実現に向けた市長の意思が感じられる予算と言え、その点に強い共感を覚えるものであります。
終わりに、この3日間の予算特別委員会において、委員から多くの意見、要望、提案がなされました。執行者各位におかれましては、本委員会における議論について十分に検討していただき、今後の予算執行の中で確実に反映させていただきますこと、そして市民1人1人が安全に安心して暮らせるまちづくりのために取り組んでいただきますことを強く要望いたしまして、平成23年度各会計予算に対する賛成討論とさせていただきます。
◎ 討 論 終 局
○委員長(市川隆康) 以上で通告による討論を終わります。
他に討論ありませんか。
(「なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) 他に討論もないようですから、以上で討論を打ち切ります。
◎ 表 決
○委員長(市川隆康) これより採決いたします。
最初に、議案第15号を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第16号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第17号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第18号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第19号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第20号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第21号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第22号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第23号の採決をいたします。
本案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願います。
(挙 手 全 員)
○委員長(市川隆康) 挙手全員、よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
◎ 委員長報告の作成について
○委員長(市川隆康) 以上で、本特別委員会に付託された議案の審査を終了いたしますが、委員長報告の作成につきましては、正副委員長に一任されたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
○委員長(市川隆康) ご異議なしと認めます。
よって、委員長報告の作成につきましては正副委員長に一任することに決定いたしました。
◎ 閉会のあいさつ
○委員長(市川隆康) 予算特別委員会の閉会に当たりまして、一言あいさつをさせていただきます。
本特別委員会に付託されました議案第15号から第23号までの9議案は、3日間にわたる慎重な審査の結果、おのおの原案のとおり可決すべきものと決定されました。
委員及び執行者の皆様のご協力により、さまざまな角度から活発に審査を重ね、効率的に審査を行うことができました。本特別委員会における審査の成果が今後の本市行財政の発展に大きな成果をもたらすものと確信するものでございます。
審査の内容につきましては、副委員長と協議の上、整理をいたしまして、本会議の場で委員長報告をさせていただきますが、3日間の審査により、非常に多くの意見や要望が出されておりますので、執行者の皆様には、今後の行政執行の中に積極的に生かしていただき、施策の実効性を最大限に高め、市民ニーズに的確にこたえるための市政運営を図っていただくよう、一層のご努力をお願いいたします。
最後になりますが、審査に当たられ、円滑な進行にご協力いただきました委員及び執行者の皆様におかれましては、連日、長時間にわたり極めて真摯な姿勢で質疑、そして簡潔明瞭な答弁をいただき、改めて感謝を申し上げます。また、連日熱心に傍聴されました同僚議員各位に対しまして、山崎副委員長ともども心からのお礼を申し上げまして、閉会のあいさつとさせていただきます。
ありがとうございました。
◎ 市長あいさつ
○委員長(市川隆康) 市長からごあいさつがあります。
◎市長(清水聖義) 委員の皆さん方には3日間にわたり、大変慎重かつ熱心なご議論をいただきまして、本当にありがとうございました。また、全員各議案賛成をいただきまして、心から御礼を申し上げます。
きょうから国では参議院の予算委員会が始まりました。状況を見ているだけでも政治情勢は非常に混迷している。今の国会の中で、予算が通るか通らないか非常に微妙なところにありまして、ねじれ国会での議論は、我々は見ていて非常にはらはらするものが大変多くあります。
特に、関連法案等々が通らなかった場合に、予算執行できないのと、先ほど赤字地方債の話をしましたけれども、赤字国債で動いているわけでありまして、これが全くとまってしまったら地方で審議してきた予算案が果たしてどうなるか、具体的な形で動き出すのかどうかということも危ぶまれておるわけであります。また、先ほど賛成討論いただきました国保の問題を初め、社会保障の問題と税、これについてはもう手がそこに届くぐらいまでに危険な状態になっております。私どもから見れば、こういった問題をきちんと議論をして、どういった道筋が今の日本を救う道であるかということを本当に真剣に議論していただきたいと思っているわけでありますが、どうもなかなかそういった雰囲気にはならない状況にあります。
また、経済情勢も踊り場に来ているとか、あるいは少し改善の方向に向かっていると。大変うれしい知らせがありますが、地方においては東京と違いましてなかなかそういう環境にはない。先ほど賛成討論の中でありましたように、輸送機器が極めて好調で、私どもも胸をなでおろしているわけでありますけれども、それ以外の業種等々についてもやはり厳しい状況にあることは間違いありません。今後、雇用の問題とか経済情勢の問題とか、私どもが国によって左右される問題は非常に多いわけでありますので、ぜひそういった問題も含めて、国が正常に動き出すことを期待しているわけであります。
本市の予算でございますけれども、討論にありましたように、太田市らしさというのを常に持たなければいけない。特に今年度の予算の中では、環境というある意味での仕上げではありませんけれども、太陽光発電所というものを軌道に乗せていきたい。しかも、行政がやるものについては必ず赤字とか、あるいは一般財源からの補てんとか、こういったものが一般的に多いわけでありますけれども、軌道に乗り始めたら安定的に収益を得られるような環境づくりに努めたわけであります。
今やっております青色防犯灯でありますけれども、これについても採算というものを考えながら実は実施してきたわけで、環境であるから赤字でもいいということはなかなか許されないことだと思いまして、慎重に対応しながら太田らしさを示すということにかけました。
あるいはまた、今やろうとしているのは、ここを日本の米を海外に出すための拠点にしたい。OICTをそのようにしたいということでありまして、輸出専門の検疫所を設けたい。輸入をやりますとややこしくなりますので、そういった方向で国内の農産物を海外に出していく。これの拠点が太田市のOICTであるということをやってみたいということで、今チャレンジをしようとしているわけであります。このことについては、もう委員の皆さん方にはご理解いただいて、基本的な日本の農業は自給率40%でありますけれども、私たちが持っている宝は外にも出していく。米も需要拡大していく、海外に展開していくという環境づくりをこれからやっていきたい、そのようにも思っております。
とにかく、厳しい環境で市債もふえておるということは現実であります。その市債の制限等々についても、自分たちの決まりをつくってその決まりを守る。いわゆる償還額以上は借りない。これは私どもは今後とも守りながら、太田市財政健全化のためにこれからも努めていきたいと思っております。
この委員会、皆さん方のご意見をいただいて、私どもは非常に参考になることが多かったです。今後とも私たちが持っている情報は皆さん方に限りなく正しく伝え、そして議会の中で議論していただき、私たちが予算を組む際、あるいはこれから執行する際にも十分にそれを活用させていただきたいと思っております。
3日間、本当にご熱心な議論をしていただき、提言もいただき大変ありがとうございました。その提言等を真摯に受けとめて、しっかりとした行政運営をしていきたいと思いますので、今後ともご指導をよろしくお願いしたいと思います。
以上であいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
◎ 閉 会
○委員長(市川隆康) 以上をもちまして、本特別委員会の議事すべてを終了いたしましたので、これをもって閉会いたします。
午後5時45分閉会
太田市議会委員会条例第30条第1項の規定によりここに署名する。
太田市議会予算特別委員長 市 川 隆 康...