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旧太田市 平成14年 3月定例会−03月04日-04号

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  1. 太田市議会 2002-03-04
    旧太田市 平成14年 3月定例会−03月04日-04号


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    旧太田市 平成14年 3月定例会−03月04日-04号旧太田市 平成14年 3月定例会        平成14年3月太田市議会定例会会議録(第4日) 平成14年3月4日(月曜日) 1 出席議員 27名         1番  荒 井 昭 男         2番  井 野 文 人         3番  市 川 隆 康         4番  山 田 隆 史         5番  鈴 木 信 昭         6番  深 澤 直 久         7番  荻 原 一 雄         8番  小 林 人 志         9番  竹 内 和 代        10番  高 橋 美 博        11番  石 川   宏        12番  伊 藤   薫        13番  半 田   栄        14番  白 石 さと子        15番  斉 藤 幸 拓        16番  武 藤   泰        18番  岡 島 喜 男        19番  尾 内 謙 一        20番  濱 田 光 雄        21番  小 林 耕 作        22番  中 島 貞 夫        23番  野 村 忠次郎        24番  茂 木 義 市        25番  上 村 信 行        26番  佐 藤 孝 夫        27番  長谷井   稔        28番  川 岸 富 男
    1 説明のため出席した者    市長       清 水 聖 義    収入役      戸 塚 清 治    教育長      正 田 喜 久    水道事業管理者  武 蔵 一 雄    企画部長     清 水 計 男    総務部長     高 橋 正 孝    市民生活部長   野 口 政 嘉    健康福祉部長   新 井 正 彦    産業環境部長   宮 本 富太郎    都市づくり部長  松 島 健 三    都市づくり部部長            水道局長     寺 田 武 夫    (土地開発公社常務理事)             森   英 智    教育部長     船 山 佳 之    監査委員事務局長 木 村 一 忠    市長室長     久保田 幹 雄    企画担当     岡 島 幸 雄    総務担当     竹 吉   弘    総務課長     橋 本 克 彦 1 事務局職員出席者    事務局長     松 本   章    議会総務課長   塚 越   隆    管理係長     安 藤 信 行    議会総務課長補佐 藤 村 文 雄    議会総務課主任  中 澤 文 孝           議 事 日 程(第4号)                                平成14年3月4日 午前9時開議                                太田市議会議長  中 島 貞 夫 第1 施政方針並びに予算に対する総括質疑     上程中の議案    議案第 7号 平成14年度太田市一般会計予算    議案第 8号 平成14年度太田市国民健康保険特別会計予算    議案第 9号 平成14年度太田市競輪特別会計予算    議案第10号 平成14年度太田市住宅新築資金等貸付特別会計予算    議案第11号 平成14年度太田市老人保健特別会計予算    議案第12号 平成14年度太田市八王子山墓園特別会計予算    議案第13号 平成14年度太田市介護保険特別会計予算    議案第14号 平成14年度太田市水道事業会計予算    議案第15号 平成14年度太田市下水道事業等会計予算           本日の会議に付した事件 議事日程に同じ      ◎ 開     議                                      午前9時開議 ○議長(中島貞夫) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、あらかじめお手元に配布申し上げたとおりであります。その順序により会議を進めたいと思いますので、ご了承願います。  日程に入ります。      ◎ 施政方針並びに予算に対する総括質疑   上程中の議案  議案第 7号 平成14年度太田市一般会計予算  議案第 8号 平成14年度太田市国民健康保険特別会計予算  議案第 9号 平成14年度太田市競輪特別会計予算  議案第10号 平成14年度太田市住宅新築資金等貸付特別会計予算  議案第11号 平成14年度太田市老人保健特別会計予算  議案第12号 平成14年度太田市八王子山墓園特別会計予算  議案第13号 平成14年度太田市介護保険特別会計予算  議案第14号 平成14年度太田市水道事業会計予算  議案第15号 平成14年度太田市下水道事業等会計予算        平成14年3月太田市議会定例会           施政方針並びに予算に対する総括質疑通告者及び要旨一覧表 ┌──┬──────────┬──────────────────────┬───────┐ │順番│ 議席番号及び氏名 │    質  問  の  要  旨     │答  弁  者│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 健全財政の確保と行財政改革について   │総 務 部 長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │2 おおたITタウン構想について      │企 画 部 長│ │ 1 │ 27 長谷井   稔 │                      │市     長│ │  │          │3 都市基盤の整備について         │都市づくり部長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │4 広域行政の推進について         │企 画 部 長│ │  │          │                      │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 行政改革とITの推進について      │市     長│ │  │          │2 安全で快適さを実感できる暮らしの実現と │市     長│ │  │          │  環境に配慮したまちづくりの推進について │       │ │  │          │3 景気回復と地域経済の活性化について   │市     長│ │ 2 │ 11 石 川   宏 │4 少子・高齢化への対応について      │市     長│ │  │          │5 教育・文化・スポーツの振興について   │教  育  長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │6 都市基盤の整備について         │市     長│ │  │          │7 広域行政の推進について         │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │○ 安全で快適さを実感できる暮らしの実現と │       │ │  │          │  環境に配慮したまちづくりの推進について │       │ │  │          │(1)ごみ問題について           │産業環境部長 │ │ 3 │ 10 高 橋 美 博 │                      │市     長│ │  │          │(2)ダイオキシン対策について       │産業環境部長 │ │  │          │                      │市     長│ │  │          │(3)家電リサイクル法について       │産業環境部長 │ │  │          │                      │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 新年度施政並びに財政方針について    │       │ │  │          │(1)市長の政治姿勢について        │企 画 部 長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │(2)財政方針について           │総 務 部 長│ │ 4 │ 24 茂 木 義 市 │                      │収  入  役│ │  │          │(3)生活環境整備について         │市民生活部長 │ │  │          │                      │産業環境部長 │
    │  │          │2 新年度における教育行政について     │       │ │  │          │(1)教育長の教育姿勢について       │教  育  長│ │  │          │(2)学校教育における諸問題について    │教 育 部 長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 定員適正化計画について         │企 画 部 長│ │ 5 │ 8 小 林 人 志 │                      │市     長│ │  │          │2 助役問題について            │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 地域産業の振興と活性化について     │産業環境部長 │ │  │          │ ―産学官と連携して―           │市     長│ │  │          │2 教育の現状と課題について        │教  育  長│ │ 6 │ 28 川 岸 富 男 │                      │市     長│ │  │          │3 文化財の保存と活用について       │産業環境部長 │ │  │          │ ―教育・観光に関連して―         │教  育  長│ │  │          │                      │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 行財政改革の推進について        │市民生活部長 │ │  │          │ ―市民参加の促進について―        │市     長│ │  │          │2 都市基盤の整備について         │都市づくり部長│ │  │          │ ―道路整備の推進等について―       │市     長│ │ 7 │ 18 岡 島 喜 男 │3 環境施策の推進について         │企 画 部 長│ │  │          │ ―エネルギー導入対策と低公害車の導入等 │市     長│ │  │          │  について―               │       │ │  │          │4 福祉政策の推進について         │健康福祉部長 │ │  │          │ ―障害者施策の推進等について―      │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 e−太田(電子自治体)構想、ICカード │企 画 部 長│ │  │          │  実証試験及びBBCOの経営について   │市     長│ │  │          │2 学童保育の社会的ニーズの高まりと具体的 │教 育 部 長│ │ 8 │ 2 井 野 文 人 │  な対応策について            │教  育  長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │3 合併問題の動向と任意合併協議会の構成と │企 画 部 長│ │  │          │  活動について              │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 行政改革推進の方向性について      │       │ │  │          │(1)NPO法人活用での人件費削減について │企 画 部 長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │(2)男女共同参画社会に向けた庁内での具現 │企 画 部 長│ │ 9 │ 9 竹 内 和 代 │   化について              │市     長│ │  │          │2 都市基盤整備としての住宅施策について  │都市づくり部長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │3 高齢者に対する支援策について      │健康福祉部長 │ │  │          │ ―介護・医療の受領委任払い制度の充実を― │市     長│ ├──┼──────────┼──────────────────────┼───────┤ │  │          │1 2002年度予算について        │総 務 部 長│ │  │          │ ―新年度国の財政対策による本市への影響に │市     長│ │  │          │  ついて―                │       │ │  │          │2 安全で安心して暮らせるまちづくりについ │総 務 部 長│ │  │          │  て                   │市民生活部長 │ │10│ 19 尾 内 謙 一 │ ―交通安全対策と治安の確保について―   │市     長│ │  │          │3 市広報について             │       │ │  │          │(1)発行目的と役割について        │企 画 部 長│ │  │          │                      │市     長│ │  │          │(2)全戸配布の課題と新聞折り込みについて │企 画 部 長│ │  │          │                      │市     長│ └──┴──────────┴──────────────────────┴───────┘ ○議長(中島貞夫) 日程第1、これより平成14年度市長の施政方針並びに予算に対する総括質疑を行います。  質疑の通告がありますので、順次発言を許します。  最初に、27番長谷井稔議員。 ◆27番(長谷井稔) 質疑に入る前に、このたび定年をお迎えいたします松島都市づくり部長をはじめ、ご勇退をされます職員の皆様方に、長きは34年にわたりまして清水現市長をはじめ、歴代の市長にお仕えいただきまして、真摯な態度で私ども市民のために誠心誠意ご努力されました皆様方に大変高いところからですが、感謝となお今後市民に戻られましても太田市の発展のために、私たち市民のために、一層ご支援いただきますことをお願いいたしたいと思います。  それでは、通告に従いまして質疑をさせていただきます。去る2月25日に、清水市長より説明のありました平成14年度の施政並びに財政方針に対して、清和クラブを代表いたしまして高橋、清水、松島の各部長と清水市長に順次質疑をいたします。清水市長は、重点政策の中で、第1に、行政改革とIT推進を取り上げています。第2に、安全で快適さを実感できる暮らしの実現と環境に配慮したまちづくりの推進、第3に、景気回復と地域経済の活性化、第4に、少子・高齢化への対応、第5に、教育・文化・スポーツの振興、第6は、都市基盤の整備、そして、最後の第7には、広域行政の推進について、四つの重点政策を上げられました。私は、この重点政策の中から次の4項目について質疑をいたします。最初に、健全財政の確保と行財政改革について、2番目として、おおたITタウン構想について、3番目といたしまして、都市基盤の整備について、最後の4番目に、広域行政の推進について質疑いたします。  最初に、健全財政の確保と行財政改革について、高橋総務部長にお伺いいたします。政府は、経済政策を含め、日本の再生と新たな躍進を願い、構造改革を推進してきていますが、長期債務は天文学的な数字になり、約660兆円にも膨れると心配されています。政府の数々の対策とは裏腹に、社会の景気は減速と低迷を続けています。大型倒産や完全失業率の上昇とともに、設備投資や雇用などは相変わらず不振であります。そこで、このような厳しい経済財政の中で、確実な財源確保と健全な行財政の運営を担う清水市長以下執行者の皆様には、どのように対応されているのか伺いたいと思います。  その一つとして、安定した財源確保とその取り組みについて、例えば、14年度の財政の歳入の489億円の46.2%は市民税等であります。それが担当者等のご努力にもかかわらず、この経済不況下ですので、太田市においても減収傾向にあります。そこで、安定した財源確保や税の公平さなどから、さまざまな施策が実施されているとお聞きしていますが、手数料などの検討も含めてお伺いしたいと思います。  その2として、12年度から全国的に珍しい先例として取り組んできている各部長等を中心に努力されていますところの枠配分の成果とその問題点について伺います。  その3として、行財政改革と予算編成について、平成14年度太田市各会計予算書及び予算に関する説明書の冒頭に明記されました「太田市経営方針」の「市役所はサービス産業である」という認識のもと、ここに太田市経営方針を定め、小さな市役所で大きなサービスを提供しますと上げて、具体的な4項目をここに初めて明記していますが、このことについて伺います。  次に、おおたITタウン構想について、清水企画部長にお伺いいたします。人類のすばらしい限りの知識と技術の躍進は、今や先進国を自他ともに認める一つとして、情報の急速な共有が必要とされています。人類の限りない知識と技術の努力の成果とするITなどは、高齢者の方にも人気があるとともに、恩恵も確かなものと言われています。そこで、IT講習会の成果について、さらにおおたITタウン構想実施予定補助事業のe−Japan戦略の中のICカード実証実験について伺います。この事業は、全国から今回30団体の一つとして名誉ある選定を受けたものでありますが、市長をはじめ関係者の皆様のご努力に心からお礼を申し上げます。そこで、既に立ち上げ開業している愛称BBCO、すなわち株式会社ブロードバンドシティー太田、それらの有機的な関連を図った本市の電子自治体構想についても伺いたいと思います。  3番目といたしまして、都市基盤の整備について、松島都市づくり部長に伺います。その中で、特に金山及び天神山公園の事業のあり方について伺いたいと思います。平地林としての位置づけとその事業の目的と事業内容について伺います。  最後に、4番目といたしまして、教育行政の推進について、同じく清水企画部長にお伺いいたします。清水市長は、地方分権の推進にふさわしい整備と関係市町村の連携を推進するほか、市町村合併をするための環境づくりを行ってまいりますとしています。また、マスコミ等の報道からも全国的にも市町村合併に関する取り組みが急速になっています。我が太田市の議会においては、本年度合併特別委員会を新設し、委員長を中心に積極的に努力されていることは、さきの12月議会における中間報告で明確にされています。その後、1市6町の事務研究会が実施した1市6町の住民向けアンケート調査の結果や、その結果等に基づく、その後の推進の経過を伺います。また、先日同意いたしました任意協議会の今後の推進は極めて重要なことと思います。そこで、任意協議会について他市町村での先進事例を含めて構成、運営等についても伺いたいと思います。 ○議長(中島貞夫) 高橋総務部長。 ◎総務部長(高橋正孝) ご質問に順次お答えいたします。  初めに、安定した財源確保についてでございますが、健全財政の運営を考える上での基本は、やはり財源に見合う歳出をどう組むかということに大きくかかわってくると考えておるところであります。当然、歳入財源が減れば、歳出経費の削減を図っていかなければなりません。したがいまして、今まで以上の事業の選択や経常経費の削減を推し進める必要があると考えております。そして、大切な財源であります歳入でありますが、事業実施に当たっての補助金等の特定財源の確保はもちろん、自主財源の柱となる市税の確保が当然一番に上げられます。しかし、この大変厳しい経済環境のもとにおきましては、市税の増収は見込めない状況でございますので、各税目におきましてさらなる実施調査等の継続実施による課税客体の捕捉把握及び減免制度等の見直し検討と、平成8年度から実施しております職員の流動体制による納税相談業務のより一層の推進、さらには税滞納整理班の強化等により、収納率の一層の向上に最大限の努力を傾注してまいりたいと考えておるところであります。  また、財源確保として市税のほかに貴重な財源となります使用料・手数料がございます。やはり公共の機関といえども、税負担等の公平性の原理から、受益者負担は当然のことではないかと考えております。しかし、それらを幾らに設定するかについては、市民に対してしっかりと説明ができ、納得のいく料金設定が望まれるわけです。幸い本市では、バランスシートの作成に着手しておりまして、セグメントバランスシート等におきましても施設利用における費用と負担の関係を分析しております。今後は、こうしたバランスシートの活用により、市民に理解していただける適正な公共料金等の設定に心がけていきたいと考えておるところであります。  続きまして、枠配分の成果と問題点でございますが、成果といたしましては各部、各課の自主性を重んじた予算編成になってきたと思っております。言葉をかえますと、限られた財源の中で、効率的かつ重点的な予算編成ができたと考えております。また、問題点というよりは課題でありますが、なかなか好転の兆しの見えない大変厳しい経済事情の中、貴重な財源を効果的に配分するために、いかに枠配分の精度を高めていくか。それと、大変厳しい財政環境であるといった、より一層の職員の再認識を図ることが今後の課題であると考えております。  最後の質問になりますが、行財政改革と予算編成についてでありますが、ごらんいただいております新年度の当初予算書の表紙の裏にも掲載させていただきましたとおり、太田市経営方針に掲げている4項目の実現に尽きると考えております。毎朝、私の職場でも職員が唱和しているわけですが、こういったことは心得として大変重要であると感じております。その4項目ですが、市民の目線、質の高い行政サービス、成果の検証と改善、経営資源の有効活用であります。これらをいかに今後の予算要求に当たって、職員一人一人の姿勢として意識できるかであると考えております。さらには、市民の満足度を客観的に評価した行政評価システムや費用と負担等の関係を見ることのできるセグメントバランスシート等の活用を図りまして、小さな市役所で大きなサービスの提供を実現するために、今後も精いっぱい取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくご理解いただきたいと思います。 ○議長(中島貞夫) 清水企画部長。 ◎企画部長(清水計男) ご質問に順次ご答弁申し上げたいと思います。  まず、IT講習会のことについてでございますけれども、今年度情報センターや各地区行政センターにおきまして、232講座、延べ4,640人を対象に実施しておりまして、毎回ほぼ満員の状況となってございます。また、受講される方は、比較的高齢者が多く見受けられる等、パソコン操作に対する市民の関心の高さから講習会開催の必要性を改めて感じておるところでございます。また、講習会後のアンケート等によりますと、より高度な講習会も求められておりますので、来年度以降も引き続き実施してまいりたいと考えております。  次に、おおたITタウン構想についてでございますが、本市では、情報化社会への対応といたしまして、ITを活用しましたまちづくりを実現させるため、平成12年8月に「太田まるごとITタウン構想」を策定したところでございます。この構想は、家庭や企業等をつなぐ情報通信網を道路や上下水道と同様の都市基盤の一つと位置づけまして、市民のだれでもが、いつでも、どこでも、低料金で使える高速情報通信環境の整備やITを活用いたしました自治体改革、いわゆる電子自治体の構築を目指しております。高速情報通信環境につきましては、ご案内のとおり、平成13年4月に株式会社ブロードバンドシティー太田、いわゆるBBCOを設立いたしまして、着実に整備を行っておるところでございます。また、電子自治体の構築につきましては、今年度太田市IT戦略ビジョンを策定中でございまして、新年度からは順次実施してまいりたいと考えております。こうしたおおたITタウン構想を実現するための諸事業といたしましては、まずBBCOが事業主体でございます今年度国庫補助事業の先進的情報通信システムモデル都市構築事業によりまして、高林、毛里田局エリアまでのサービスを拡大することができたこと、さらには、各種証明書の24時間申請予約や電子投票・アンケートなどのシステムも導入する予定となっております。  次に、ICカード標準システム実証実験でございますが、この事業は、財団法人地方自治情報センターの助成を受けまして、平成15年8月から利用開始が予定されております、ICカードを使った実験事業でございます。実験の内容といたしましては、市民サービスに係る5項目についてでございます。まず、その一つは、証明書自動交付機によりまして、住民票の写しや印鑑登録証明書などを受け取る証明書等自動交付サービス、2点目といたしまして、窓口で証明書の交付を受ける際の申請書を自動作成する申請書自動作成サービス、3点目といたしまして、市で実施する各種検診の申し込みや検診結果の照会を行うことによる健康管理に役立てる成人保健サービス、4点目といたしまして、急病等の搬送先病院でICカードに登録した連絡先確認や適切な処置に役立てる救急支援サービス、5点目といたしまして、公共施設の利用予約を身近な端末から行う公共施設予約サービスというふうになってございます。  最後に、この電子自治体構築でございますが、パソコンの職員一人1台体制整備事業や電子決裁と連動いたしました人事給与、あるいは財務会計、あるいは文書管理等のシステム化等、いわゆるe−太田事業でございます。そして、電子自治体の窓口となります太田市ホームページを刷新する市民映像検索システム事業等を予定しておりまして、このことによりまして迅速にして高品質な事務の執行が図られ、情報公開に耐え得る行政運営が行われるものと考えてございます。  いずれにいたしましても、市民の利便性の向上を目的といたしまして、おおたITタウン構想の実現と全国でもトップレベルの電子自治体を目指しまして、事業を実施してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、市町村合併の現状につきまして、お答え申し上げたいと思います。昨年12月議会におきまして、合併調査特別委員会の委員長からの中間報告がなされておりますので、その後の経過について申し上げさせていただきます。平成13年12月17日、新田町において開催されました、1市6町の首長によります、第5回合併問題懇談会での合意事項は2点ございました。まず1点目は、3月議会において、議会の任意協議会設立に対する同意を求めるというものでございます。そして、2点目といたしましては、1市6町同一方法で住民アンケートの調査を実施するというものでございました。それに伴い、アンケートの実施につきまして、1市6町事務研究会に依頼がありまして、各市町とも同時期・同一項目による意向調査を実施したところでございます。総調査人員1万1,000人に対しまして、4,868人の皆様から回答をいただき、回収率44.25%となりました。アンケート結果の詳細につきましては、2月18日、尾島町において開催されました、第6回合併問題懇談会に報告をいたしまして、懇談会での主要な協議資料となったものでございます。そのアンケート結果につきましては、直ちに議員の皆様方にも送付させていただきましたが、1市6町の集計結果の主要項目について申し上げますと、合併についてどう思うかとの質問に対しましては、56.12%の方が推進をしたいと答えております。また、中核市を目指すことについてどう思いますかとの質問につきましては、54.4%の方が推進をしたいとの回答をしたところでございます。また、第6回合併懇談会では、各市町の再度3月議会で任意協議会の設置につきまして、議会に同意を求めるという首長合意がなされております。  任意協議会の構成についてでございますが、先進事例都市での任意協議会の状況を見ますと、その構成はさまざまでありまして、首長、議会、学識経験者等を中心に構成されているようでございます。1市6町におきましても、任意協議会設置の同意をいただいた後、構成市町間で協議がなされ、設置されるものと考えております。よろしくご理解のほどお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 松島都市づくり部長。 ◎都市づくり部長(松島健三) 先ほどは大変ご丁寧なお言葉をいただきまして、ありがとうございました。長い間、大変お世話になりましたことを心より厚く御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。  それでは、ご質問にご答弁申し上げたいと思います。最初に、金山の整備についてでございますけれども、太田市の中心市街地に隣接する金山の自然と歴史を生かした魅力ある緑の空間として、総合的な整備を進め、よりよく保存・活用していくことを目的に、平成11年度から林野庁の補助を受けまして、森林空間総合整備事業を平成15年度までの5年間計画で事業実施をしております。事業内容につきましては、森林内の遊歩道6路線、3,451メートルを新設及び改良するとともに、遊歩道の主要なポイントに案内板を2基、指導標を22基並びに四阿3基を新設します。また、来園者の利便性の確保を目的に整備をしてまいりました。また、林野庁の補助事業の主要目的であります森林の造成及び整備といたしましては、松枯れ被害が目立つ西山公園区域や東山公園区域に、林業試験場で研究しております抵抗性の赤松を試験的に補植し、また赤松の生育の経過を観察しているところでございます。赤松以外の樹木等の植栽につきましては、金山の自然環境を考慮しながら樹種を選定し、金山らしい美しい空間を創造するために、補植並びに下草刈り等の林床整備を行っておるところでございます。  次に、天神公園の再整備事業のことでございますけれども、近隣公園規模の既設の公園を地域住民が希望する憩いの場所に整備することを目的といたしまして、公園リメイク事業を平成13年度より事業実施いたしました。実施に当たりましては、公園リメイク実行委員会メンバーを一般募集いたしまして、ワークショップ方式により、森と水辺と芝生広場を基本コンセプトに、公園リメイク計画案を策定いたしました。天神公園は、昭和51年に開設されておりまして、外周樹木が現在では成長し、繁茂している状況にございまして、これらの樹木を有効に活用しバランスよく移植配置することで、公園内の森空間を形成することを計画理念としているため、基本的には新規の樹木の植栽は行わない整備手法で実施をいたしているところでございます。なお、今年度から龍舞地区に市街地の森林整備事業等も行っております。いずれにいたしましても、緑の持つ安らぎ、癒しの効果を生かして、ゆとりと潤いのある生活の実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えてございます。よろしくお願いいたします。 ○議長(中島貞夫) 27番長谷井稔議員。 ◆27番(長谷井稔) 2回目の質問につきましては、すべて清水市長にお伺いしたいと思います。  「品格のある生活文化都市太田」を目指しまして、市長は当選以来、特に市長が申されました意識改革というようなことで、職員とともに頑張っていらっしゃるわけですが、昨今、この意識改革の重要さが市長が申された後の国や何かで後追いするがごとく盛んに申されておりますし、青少年の教育におきましても、これら心の教育の重要さがとみに問われ、日本の根幹の教育の基本法まで改定されなければならないほど論議されるような時代になっております。しかし、一方、3万人もの自殺者を出すほど経済は大変難儀をしているわけですが、このような厳しい経済財政の中で、確実な財源確保と健全な行財政の運営を担う清水市長以下、執行者の皆様にはどのように対応されているのか、またされていくのか。先ほどのいろいろな諸施策についてご答弁があり、心強くも思っておるわけでありますが、何せ大きな国、そして世界におけるところの経済情勢は決して私どもの太田市にとっても大変不利な状況にあります。そういう中で、たんす預金など、市債の発行などという新しい施策を考えられた清水市長以下皆さん、またそうは言うものの、先ほどのご答弁の中にもありましたように、今後国や県との強いパイプということも重要なことと思います。そこで、国や県への働きかけをどうされていくのか。また、今、行われておりますところの本市における企業センスというか、このようなところのバランスシートなどを用いた評価など、財政改革について真剣に取り組まれております。これらを含めまして、今後の健全な経済財政の確保という面でお答えをいただければと思います。  次に、おおたITタウン構想についてお伺いしたいと思います。先ほど来、大変これも全国的にも最先端を行きます、我が太田市の高速通信網の整備ということにつきまして、中でも特に私は大変興味を持っておりますところの実施予定補助事業でありますe−Japan戦略の中のICカードの実証実験について、市長にお伺いしたいと思います。これは、これからという事業でありまして、大変未来に向かってでありますので、市長といたしましてもなかなか理想ということのみで大変かと思いますが、先ほど市民の健康、あるいは日常生活に係る大変夢あるというか、期待される事業の全国における一自治体として先駆けた事業でありますので、これらについてお伺いしたいと思います。特に、太田市がさらにだれでも、いつでも、どこでも低料金で使える電子自治体としての構想につきまして、夢広がるますます市長のアイデアをここで述べていただければと思います。  次に、都市基盤の整備につきまして、ただいま松島都市づくり部長からお話がありました、金山あるいは平地林でありますところの天神山公園のリメイクについてお伺いいたしました。特に、平地林が少なくなる中で、天神山のリメイクにつきまして、先ほど従来ある森とあるいは水辺という空間づくりを目指すというお話がありました。金山につきましては、私たちのシンボルでありますけれども、ともすると従来都市型の公園、いわゆる造園型の樹木がたくさん植えられ、それらにつきまして以前もこの場で、今後それらを利用しながら撤去するというような話がありました。  特に、今、生態系の話に関することがございました。それは対松くい虫のお話であります。特に、赤松が枯れることは私たちのシンボルでありますところの金山の松でありますので、その対策につきまして心配りをされているお話は本当にありがたいと思うわけでありますが、しかし、赤松につきましてはさまざまな動物が既存し、生きていることは皆さんもご承知だと思います。特に、最近、全国的に減少されているセミがございまして、春ゼミと申しまして、古老の方では、これはマツムシとも呼ぶというお話を聞いたことがあります。これはマツムシ、すなわち夏・秋のマツムシでなくて、赤松でしか鳴かないということを古老の方々は観察の結果から知っていて、そのように呼んでいたようであります。松の中でも、特に黒松や何かには鳴かずに、金山にございます自生する赤松のみしか生きられない、こういうものが長い間、消毒やあるいは対策、伐倒によりまして環境がかなり厳しくなっております。こういう中にありまして、できるものであれば、赤松は災害、あるいは火災などの中で親の木が成長しているときには芽生えないのですが、そういう危機のときに初めて芽生えるという大変特殊な生態系を持っております。そういう中にありまして、できるものであれば、他県からのものではなくて、本来私どもがここに生息する以前からありました赤松の遺伝子、DNAを所存した松をぜひとも保存していただくよう、市長にお願いしたいと思います。その他におきましても金山を中心とする自然生態系をいかに保存し、今後多くの方々に残すというようなことは、平地林とともに先ほどの天神山とともに、連携して行っていただけるようお願い申し上げて、市長のご意見をお伺いしたいと思います。  次に、合併推進についてであります。合併の極めて重要なこと、非常にこれは大変なことだと思います。かねがねよくこの合併につきましては、結婚に例えられることがあります。結婚はお互いのいたわり合い、そうしないとなかなかこれらは結ばれないものと思います。そこで、市長へお伺いしたいことは、他町への配慮、あるいは心配り、かねがね市長はいろいろな意味で他町への連携にご努力されています。しかし、ここに来て大泉町の合併協の立ち上げ、そしてさらにいろいろ太田市が大泉町を注目されている他町への市長のこれからのご配慮など、また合併後におけるさまざまな夢ある発展につきまして、この地域の夢につきまして市長のお考え等をお伺いしたいと思います。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 第1点、財政の問題であります。ご承知のように、私どもではこれからの非常に厳しい財政環境というのは予測済みでありまして、いかにしてそれに対応するかということをいろいろ考えてきたわけでありますが、1点は職員を削減するということであります。私は、給料カットというのは非常に格好がいいのですけれども、実質中身は削減方向に向かい、一人二役と私は言っておりますけれども、一人の能力を高めて、人数を減らしていくと、サービスは落とさないという方向が一番だというふうに思っていまして、削減を計画的に行っていきたいと思っています。現在の状況では、10カ年で172名という削減計画は順調に達成できそうだと、いわゆる経費レベルというのですか、給与レベルというのですか、約12億円強、その間に削減できる。  もう一つ、収入の方でありますけれども、やはり問題視しなければいけないのは、滞納だと思っています。日本はご承知のように、中央集権国家でありますから、我々が独自に課税権はあるとはいいながらほとんどないに等しい。すべて国で決められてくる、その枠の中で我々はやらなければならないという環境の中にいますので、取りはぐれたものをきちっと取るということは非常に大事だということであります。そこで、滞納整理に当たっては、今は専門職をつけまして、非常に大きな効果があります。年間約1億2,000万円ぐらいをお願いして納めていただけるような環境になってきた。さらに、もう一歩進めて家賃滞納、市営住宅もそうであります。これは貴重な税金を掛けて安い値段で入っていただいているわけでありまして、払わないというのは非常に税金をただ食いして、さらに払わないのですから、非常に悪質であります。ですから、議会にもお願いしているとおり、告訴もやっていきたいと、ぜひご協力願いたいのですけれども、そういう手段も断続的に行っていきたいというふうに思っているところであります。やはり、私どもは入るのもきちっと約束どおり入れていただけるように努力する、もう一つは出す方についても自ら努力できるものについては削減していくということを考えています。これは削減している形というのはいっぱい実はあるわけでありまして、これはここでは言えないぐらい非常に多くの経費削減策というのをやっています。さらに、ISO14000の導入は今月中に大体私は取得できると思うのですけれども、こういったことによって、またさらに環境の問題と同時に我々自身が節約をしていくという姿勢、これが確立できるのではないかということであります。  もう一つは、借入金の制限をしていくということ。返済額以上は借りないというのは非常に大原則であります。今年度の場合には、ちょっと数字が今手元にないのですけれども、赤字地方債が12〜3億円です。赤字地方債を借りろという話でありまして、これを幾らか繰り入れましたけれども、今年度通常の地方債は28億円、30億円以内ぐらいに抑えておるわけでありまして、健全な形が整いつつあるというふうに思っています。私どもでどうのこうのできないというのが非常に辛い立場でありますけれども、でも自分たちのやらなければならないことは一つ一つ丁寧にこなしていきたいと思っております。  国との関係、県との関係というのがありましたけれども、国との関係は極めて非常にうまくいっていまして、ご承知かと思いますけれども、過日は文部省からキャリアの方が太田市に勉強に来ていただきました。そして、またさらに来年度は国土交通省に1名、1年間ちょうど予算をつけるセクションに入れてくれるということでありますので、国土交通省に1名派遣するというような関係でもあります。これは中にいることも勉強ですけれども、国に行って勉強することも大変大事な話でありますので、期待をしているところであります。そういうような関係が保てるというのは、非常にいい関係だと私は思っています。さらに、私どものところには国からも随分人が来ていただいていろいろな話をする機会が多いのですけれども、私は率直に話しております。今の地方自治体の実情、国に非常に率直に苦言を呈してきちっとやっているということであります。いい関係ではあるのではないかということをお伝えしておきます。  太田まるごとITタウンでありますけれども、ICカードの詳細については私もわかりません。もう一度やるのでしたら、企画部長の方から答弁をさせます。全般的に太田まるごとITタウン構想を出した、BBCOを連動させて太田市内にすべて配信をすることができる。こういったものは国から見れば、私は極めて積極的な取り組みをしているという判断をしていただいたのではないか。そのためにいろいろな実験を補助金を半分出すからぜひやってほしいとか、将来こういう形になるからぜひやってほしいとか、そういうものの取り組みが太田市は非常に多いという気がします。決してそれはむだになるものではなくて、一つ一つを非常に大事にすべきことであります。電子投票にしても、もう近い将来やらなければならない話でありますし、今のICカードについても基本台帳のすき間を使って、個人個人がより便利に動けるような環境になるということでもありますし、太田市は非常によかったというふうに思っているところです。
     またさらに、電子カバーということによってきょうのある新聞に書いてありましたけれども、医師会が連携してくれて健康診断を無料でしてくれる。動画ということがいいのです。ADSL事業の動画を利用した形でテレビ電話を利用して、フェース・ツー・フェースで健康診断をしてくれる。特に、今、非常に産業界は厳しいわけですけれども、その厳しさの中にいる産業医を持っていない中小零細の企業の皆さん方の健康診断をお医者さんがやってくれると、非常にありがたいことだと私は思っています。これをもっともっと進めていけば何が起こるかというと、行政センターはBBCOですべて連結しますので、ちょっと行政センターに寄ったときに、自分で具合が悪ければお医者さんの話が聞ける。あるいは自分の家にパソコンがあれば、それですぐに配信をしてお医者さんに相談ができる。こういったことはもう日常茶飯事できるわけで、非常に私はよかったというふうに思っています。  もう一つ、過日警察の方と話したのですけれども、窃盗が非常に多いようです。歌舞伎町でカメラをつけてほとんど問題がないようでありますので、もう実験済みでありますので、特に駐車場等については防犯カメラをつけまして、窃盗犯に対するやはり防衛措置ができるのではないか。あるいは前に私のメルマガかあるいはホームページか何かに入れたと思うのですけれども、やはり授業参観、うちのあれでやろうと思っています。浜町保育所で授業参観を常時接続でやってみたいというふうに思っていますが、これが保育園・幼稚園、あるいは学校に行くことによって、やはり動画を利用した学校の風景だとか、自分たちの子供の状況だとか、そういうのを親がいつでも、どこでも、クリックすれば見ることができるというような環境づくりというのは、いずれそれが主流になってくるということでありまして、ITタウン構想については、私は漸進的な考え方で、しかもそのことを理解してくれる方が多くなれば、料金も極端に安くなるということであります。まだ、中途半端でありますけれども、ぜひご理解いただいて、大勢の皆さん方に入っていただいて、そして、料金を安くしていく。できれば本当にYAHOO並み、あるいはそれ以下にでもしていければいいのではないか。これは協力をいただくしかないということです。市民参加の一つであります。  次は、金山ですけれども、本当におかげさまで森林空間事業という大きな事業を5カ年いただいたために、金山が本当に変わってきました。さらに、頂上については、文化庁のお世話になって、中世の山城が復元しつつあります。まだ西城の方がこれからでありますが、全体的に見ればずっと昔から比べれば親しみやすい金山になってきたのではないか。その中でやはり問題は赤松であります。赤松がおかげさまで東山はまだまだ元気でありますけれども、やはりこれもどうなるかということがありまして、どこまで保護できるかというのは、やはり心配どころであります。しかし、住民の皆様の参加によって赤松を守っていただいている。みんなが入って下草を刈ってくれたり、日が通るようにしてくれたり、幾らかでも昔の環境を再現しようという努力は非常にありがたいというふうに思っています。樹木等については、私も専門家ではありませんので全くわかりませんけれども、ぜひこれは専門家である議員等の指導によって、適切なあの山に根付く植物が植えられ、また昆虫や鳥が飛ぶような金山ができ上がっていけばと思っております。  合併ですけれども、私は合併は何で必要か。合併論議のまず1点は何かというと、都市像だと思うのです。1市6町でどんな都市像ができるのか。私は夢のある都市像ができると思うのです。太田市が太田市の中だけで生活できたり、すべての行政サービスを享受できるような環境ではない。むしろ、幅を広くして、その中でどんな都市像をつくることができるか。市民が満足できるような都市像ができるか。やはりそれが任意合併協議会の最大の問題点だと思います。ただ、合併というのは、すぐに大きくなればどうのこうのという話がありますけれども、大きくなるどうのこうのというのは、大した問題ではないと思うのです。むしろ第1点にどういう都市像が描けるか。太田市の中だけでは少し無理があります。だけれども、一歩広げることによって都市像が確立してくる。これはどのくらいの風格になるのかわかりません。前橋市並みの風格になるのか。宇都宮市並みの風格になるのか。どこの都市像に似通ってくるのかわかりませんが、ここの風土に合った都市像ができ上がってくるのではないか。  しかも、特例債の700億円というのは、非常に魅力的でありまして、700億円を10カ年にわたって前提とし、さらに自分たちの行政改革によって浮き出てきたお金を投資して、そして全体のまちが均衡ある発展が遂げられるようなまちづくりができてくる。狭い中で考えると、それでしかない。広くなることによって国からのバックアップと自分たちの自助努力と、もちろん合併は最大の行革でありますけれども、最大の行革とマッチして全体の都市像を描ける。これが私は何はともあれ一番だと思うのです。これ以外にないというぐらいにテーマが大きいと私は思っています。背景としては、今、先ほど心配されたように、国はもう勘定できないほどの借金をしている。地方自治体も合わせれば660兆円だか、あるいはこれからどんなふうに上っていくのか、落ちることは恐らくないでしょう。こういう中で、都市間競争に勝てるか、勝てないかというのは、やはり非常に大切な話でありまして、都市像に比例してやはり財政の安定した確立というものが非常に浮かび出てくると思うのです。あとは、サービスを受ける側に立って、もちろんサービスを受ける側でありますけれども、受ける側がサービスを落とさずに、しかも最少のコストでできるという、さっき言った合併というのは、やはり最大の行革なのです。だから、そういった意味で行革が嫌いな人は反対する。だけれども、行革をやはりやらなければいけないという認識になれば、当然賛成するに決まっていると思うのです。独立でいくということは今のままでいくということです。今のままいくのには、いずれにしても限界がある。だから、幾ら頑張っても限界がある。だから、最大の私たちの武器はやはり任協に入っていただいて、行革がどのくらいまでできるのかも確認し合うということだと思うのです。  そういったような意味で、今回は最大のチャンスでありますので、周辺の町の皆さん方にぜひご理解いただいて、いい都市像をつくり、そこに住む住民が最大の満足を最少のコストで得られるような環境づくりを私どもはやっていきたいと思っておるところであります。国の状況が悪くなり、いわゆる国家予算も非常に厳しい、あるいは地方全体を見ても非常に厳しい環境ですけれども、必ず私は合併をやったまちとやらなかったまちのいわゆる都市間格差というのは非常に大きなものになるというふうに思っていますので、ぜひ積極的な合併を進めていきたいと思っております。 ○議長(中島貞夫) 次に、11番石川宏議員。 ◆11番(石川宏) 質疑に入る前に、永年本市の職務に精励された本年度末をもって退職をされる職員の皆様に対し、仁政クラブを代表して敬意を表し、永年にわたるご努力をたたえます。  それでは、通告に従いまして、平成14年度施政財政方針について総括質疑を行います。はじめに、行政改革とITの推進についてであります。本市の行政改革は、ISO、バランスシートの導入、行政評価システムの導入など、他市に比べて極めて斬新で最先端の行政技術を駆使していると思うのであります。この実践は、全国的に注目を集め、他の自治体からの視察も絶えず、我々にとっても誇りとするところであります。でありますからこそ、さらなる行政改革と自治体の理想像の具現化に向かい、成果を検証し、改善することが必要であり、このことは昨年制定をされました太田市経営方針のとおりであります。そこで、今後の行政改革について、数点市長にお尋ねをいたします。  市内3カ所の老人福祉センターや勤労会館、総合案内等にNPOサポーターズを拡大導入することについてであります。今後、職員が公務として執行してきた分野についても、NPO導入となってきた場合、職員とNPOとの身分や保障、賃金の違いが生じると思うのでありますが、この辺のことについてはどう対応するおつもりなのかお伺いをいたします。  次に、行政コストを抑えるためにNPOを多用することは、あたかもNPOが低賃金のパートタイマーであるかのような印象を持つわけでありますが、こうしたNPOを多用することによって今までの職員の賃金をNPOを代用することによって安く抑えられるのだという誤解を招くおそれがあると思うのです。NPOはボランティアの方々ですから、何がしかの報酬を得ていただくということが本来の目的であると思うのですが、二面性があると思うのです。NPOをボランティアとして扱う場合、あるいは低賃金の労働者としてひっくり返せば見える、そういう誤解を受けると思うのですが、この点について、これまでのNPOは行政主導型のボランティア活動であったと思うのであります。これからは、ボランティア活動家が主導的立場に立ち、行政に働きかけることが理想的だと考えるわけであります。これを行政指導で行うことがNPOの名のもとに低賃金労働者を雇用するとか、労働者の差別的取り扱いという問題が生じてくると思うのでありますけれども、その辺についての市長のご見解をお伺いいたします。  次に、たんす預金の問題であります。たんす預金の活用については、ようやく実現を見るわけでありますけれども、当初のたんす預金の活用の規模はどの程度を考えておられたのかお伺いをいたします。また、たんす預金の応募者は個人に限られるのか。法人の応募も可能であるのか。また、他市在住の個人、あるいは法人については、いかがなのでありましょうか、お伺いをいたします。  次に、エフエム太郎でありますとか、ヨラッセ、Oictなど、これまで第三セクターとして立ち上げてきた太田市の事業でありますけれども、今後たんす預金などの出資を募ることによりまして、純民間企業でひとり立ちさせる考えはないのでありましょうか、お伺いをいたします。また、市営の太田ゴルフ場などにつきましても完全民間委託してはいかがかなというふうに思うわけであります。そうすることによって、資金を回収したものをまた新たな第三セクターなりに投入していけるということができるというふうに思うのでありますけれども、その辺についての市長のご見解をお伺いいたします。  情報公開制度とITの推進についてお伺いをいたします。情報公開が必要であるということは、さきの太田市立商業高校の野球の選抜問題でも市長が主張されたとおりであると考えます。当市においても、平成9年3月に太田市行政手続条例を制定したところでありますが、この第5条に審査基準の規定がございます。その内容は、行政庁は、申請により求められた許認可等をするかどうかをその条例等の定めに従って判断するために必要とされる基準を定める。行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、当該許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとする。行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、条例等により当該申請の提出先とされている機関の事務所における備え付けその他適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。それと、第6条で言っております、標準処理期間の規定でございます。行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他適当な方法により公にしておかなければならないというものであります。商業高校の問題でありましたように、基準が明確になっていない。あるいは内部的な基準があったとしても、それを公にしない。オープンにしていない。これはやはり日本社会の成熟していないところだと思うのです。成熟し切っていないところだと思うのです。やはりある個人でありますとか、団体の裁量権がこの辺を左右してしまう。これがやはり非常にまずいところだというふうに思うのですけれども、太田市においてはそういうことがないように、私はこれらの点、この行政手続条例で定められた審査基準や標準処理期間こそ、インターネットで公開をしていくべきであろうというふうに思うわけでありますが、そのことにつきましての市長のご見解をお伺いいたします。  二つ目の問題です。安全で快適さを実感できる暮らしの実現と環境に配慮したまちづくりの推進についてであります。この項目については、詳細を同会派の高橋議員よりこの後お尋ねすることとなっておりますので、私からは低公害車を導入する件と太陽光発電の導入についてお伺いいたします。はじめに、低公害車の導入計画についてであります。今年度に導入する低公害車の台数は、どの程度検討しておられるのかお伺いをいたします。次に、数年のうちにすべての公用車を低公害車に切り替えるおつもりであるのかどうか、お考えをお伺いいたします。三つ目に、市民に対しても低公害車を利用することを今後奨励していくことも重要であると考えるものでありますけれども、これらの啓発の施策について市長のお考えをお伺いいたします。  次に、太陽光発電の導入についてであります。本市の公共施設における本格的な太陽光発電は、沢野中央小学校が初めてだと思うのでありますけれども、今後他の学校や公共施設において太陽光発電を積極的に導入するお考えはあるのでありましょうかお伺いいたします。それから、金山の斜面に太陽光発電パネルを多数設置して、大規模な太陽光発電所を建設するということをやったら非常に環境に配慮した未来都市おおたをアピールするということで、すばらしい広告塔になるのではなかろうかというふうに思うのであります。実現については、多額な費用がかかると思いますけれども、今後のエコ社会を考慮した上で、そういったことも象徴的なものとして必要になってくるのではなかろうかというふうに思うわけでありますけれども、市長のお考えをお伺いいたします。  3番目は、景気回復と地域経済の活性化についてであります。我が国は、極めて深刻なデフレの渦中にあるわけでございますけれども、恐らく革命的なショック療法を用いなければ、この悪の循環は静止できないだろうと思うのであります。革命的と申し上げましたのは、明治維新や戦後の農地解放のようなことであります。このままだと経済的なチャイナシンドロームを引き起こし、みんな溶けてしまうと思うのであります。もはやバブル崩壊の後遺症などではなく、世界の生産拠点が日本や韓国から中国やインドシナ半島に移行していることを示しているのであります。我が国の景気はいささかも復活する気配はなく、失業率は毎月右肩上がりとなっております。この際、当市においても本格的にワークシェアリングの導入を検討していかなければならないであろうと思うのであります。職員採用を抑制するのでなく、ワークシェアリングを導入することによって、専門的な職種についてもパートタイマーとして勤務することで、自らの趣味や研究、勉強などの時間が確保され、家族とともにいられる時間もできる。生活に潤いが生まれ、フルタイム勤務よりもリフレッシュされるというような副産物も生じることを考えますと、雇用だけの面からでなく、ワークシェアリングを研究していくことが急務であると考えるのであります。これについての市長の見解をお伺いいたします。また、市内の民間企業におきましても、ワークシェアリングの導入を推奨していく考えはないでしょうか。市長の見解を伺います。  次は、マイカル倒産の問題であります。マイカルの倒産によりまして、太田店閉鎖ということで新聞報道されているわけでありますけれども、市として営業継続の要請等を行った経緯についてお伺いをいたします。場合によっては、マイカルの店舗を第三セクターで運営するなど、周辺の商業者と従業者の職場を支援するなどの方法も検討されてはと考えるのでありますが、市長のご所見をお伺いいたします。このことは先ほど申し上げましたように、太田市が幾つかの第三セクターをこれまで運営していたわけであります。順調な軌道に乗っている第三セクターを純民間として太田市の資金を引き上げて、その資金を用いて例えばこのマイカルを支援するということも可能になってくるのではないかというふうに考えるわけであります。その点についての市長のお考えをお伺いしたいということであります。  4番目であります。少子・高齢化についての対応であります。少子化の問題は、当市についてはかなり充実をしているレベルにあるというふうに思うわけであります。さらに、来年度から乳幼児健康支援一時預かり事業という新規事業が加わるとのことでありますけれども、事業の概要をお伺いいたします。  次に、高齢者の問題であります。来年度予算の老人保健特別会計と介護保険特別会計の合計は150億円になります。65歳以上の高齢者が2万2,000人、14.7%いるとして、1人当たり68万円の予算となります。この大変な予算でありますけれども、介護保険や医療費に使うのではなくて、もっと健康的な予算として盛って、その健康事業によりまして介護保険だとか、あるいは老人保健、医療保険等が減少すれば、やはりそういうことにこしたことはないというふうに思うのでありますけれども、老人が自分に合った趣味を見つけられるという高齢者は極めて少ないのだろうという気がいたします。趣味というよりも社会参加を望んでいる高齢者が多いということです。高齢になってもやはり社会の中で活躍をしたいのだ。自分の趣味だけでなくて、社会の役に立ちたい、みんなの役に立ちたいという意識を持っている高齢者が非常に多いというふうに思うのであります。ですから、こうした高齢者が活躍できる舞台を我々はもう少しつくってやる必要があるのではないかと思います。一つのシルバー人材センターではなく、数種、各分野のシルバー人材を設置し、これに競争をしていただく。市は事務所を提供するということでやってみたらいかがかというふうに思うわけであります。例えば、青年会議所によって今実施しております天神公園のリニューアルの件ですけれども、ああいうものも今後は高齢者のNPOにやっていただくような考えでやってみたらいかがでしょうか。やはり子供たちと高齢者がほとんど公園を使う人たちに該当すると思うのです。ですから、使っていただける人に設計をしていただく。あるいは施工していただくという考えでやってみたらよりよい公園ができるのではないかというふうに思うわけであります。市長のご見解をお伺いいたします。  五つ目ですが、教育・文化・スポーツの振興についてであります。教育行政実施方針につきまして、教育長にお尋ねをいたします。教育長には、市長の施政財政方針を踏まえて教育行政の担当者として来年度における教育行政実施に当たっての具体的な方針をお伺いいたします。  次に、青少年洋上体験事業につきまして、市長にお伺いいたします。私は来年度予算にも青少年洋上体験事業が盛り込まれていないので、非常にがっかりしております。私自身参加したことはないのでありますけれども、ビデオは何度も拝見しております。お別れのとき、太田市の運動公園の陸上競技場でみんな目を真っ赤にして泣いていたではありませんか。あの光景だけでも私は多額の市費を投じる成果は十分にあったと思うのであります。今年度実施されなかったため、来年こそと期待している子供たちもたくさんいるはずです。今年こそ参加しようと思っていた子供たちは太田商業の生徒のように、がっかりするのではないでしょうか。子供たちにコメントをお願いいたします。  6番目であります。都市基盤の整備についてであります。(仮称)北部運動公園の財源と必要性についてお伺いをいたします。(仮称)北部運動公園の建設計画が急浮上してきたという印象でありますけれども、北部運動公園の構想につきましての経緯と市民ニーズの把握など、計画の根拠となる必要性をお伺いいたします。また、建設位置はどこをもくろんでおられるのか。敷地面積や用地の購入費用、地主の賛同や財源など、山積した問題があると考えるのでありますけれども、(仮称)北部運動公園の計画概要とこれらの諸問題の解決について市長のご所見をお伺いいたします。  最後の問題です。広域行政の推進についてであります。合併問題につきまして、当議会は過日の全員協議会において、1市6町の任意合併協議会の設置に賛意を示したところであり、大泉町においても過日、1日の全員協議会で同意したとのことでありますが、他町の見通しはいかがでありましょうか、知る範囲でお伺いをできればというふうに思います。任意協議会の構成者はどこから、どのようなことで選任をされるのかという問題を通告しておきましたけれども、先ほどの長谷井議員の質問に対する清水部長の答弁がございましたので、その辺は割愛をさせていただきます。先ごろ、世田谷区が群馬県川場村と遠隔合併というような新聞記事がございました。1市6町の枠組みから脱落する自治体があったとしても、同一の枠組みの中で飛び地合併を含めて実施するお考えはおありでしょうか、市長のご所見をお伺いいたします。  以上、1回目の質問を終わります。 ○議長(中島貞夫) 正田教育長。 ◎教育長(正田喜久) 議員から来年度の教育方針についてご質問をいただきました。これはご承知のように、近代日本の歴史の中で現在ほど大きな変革期になっているのはないのではないか。だから、相当頑張らないと大変だという認識をまず持っておるわけであります。そして、大変革をする背景とすれば、いろいろな要素があると思うのです。一つは、今までの教育がやってきた行き過ぎや問題点を是正しなければならない。例えば、戦後20年代というのは、我が国の教育というのは、経験主義教育でありました。ところが経済が右肩上がりでずっといっていたときの20年、30年、40年という時代は系統主義教育、すなわち詰め込み教育、そしてボリュームアップの時代でありました。その結果、受験戦争による落ちこぼれが出ましたし、ないしは校内暴力、ないしは暴走族行為というのがありました。そして、60年代に入って臨時教育審議会から方向転換しまして、経験主義教育に入ってきたわけであります。そして、今日に何が起こっているかといえば、いじめと不登校と学級崩壊ないしは学習障害、多動性の子供で授業が成り立たないというような問題をやはり流れの中で問題点を是正しなければならない。  もう一つは、社会や経済、家庭の大きな変化があるということであります。これは少子化ということもあるでしょう。共稼ぎ家庭が非常に増えてまいりました。それから、また離婚の増加等から教育力の低下というものも見過ごすわけにいきません。さらに、子供の実態を見ますと、子供が非常に忙し過ぎる。それから、社会性だとか、規範意識が非常に低下して、自立が遅れている。ないしはまた肥満、体力・運動能力が低下している問題、さらに国際教育調査をIAといいますけれども、実態によりますと点はそこそこ取るのですけれども、学習態度がいつも受け身で学習時間や読書量が先進国では最低になってきている。そして、さらに理科や数学というものが好きだという子供が最低。まして理科や数学・算数というものを利用する職業につきたいという希望も最低だと。しかも、授業の理解度だとか、ないしは学校への満足度というのも学年が進むにつれてこれがどんどん低下しているという子供の実態を見なければなりません。  そして、さらにまた世界がグローバル化し、国際化、情報化し、カード技術が進展する中で今の子供にどういう教育をすべきかというものをまず考えた前提であります。そう考えてみますと、今、国がこの4月から始まります、子供たちにゆとりを持たせて、そして学校完全週5日制にして、その中で生きる力を育成しようという教育になってきているわけです。私どもはそれを踏まえまして、心の教育を基盤におきながら、個性を尊重した生きる力の育成に全力を傾けたい。そして、また社会の変化に対応できる教育をしていきたいというのが大きな方針であります。  そこで、ご質問の具体的なことでありますが、大きく分けて4つのことを考えているわけであります。一つは、まず安全でそして楽しく、活力ある学校をつくりたい。これは子供が池田小学校事件で見られるような危険が常にありますので、これに注意をしなければならない。それから、楽しい学校というのは、やはり授業がわからなければだめだと思うのです。ですから、教員の資質を高めて、そしてまた先生を応援する人材を派遣しながらわかる授業をやる。そして、基礎・基本をしっかり教える。そういう教育をぜひやっていきたいということが一つ。  それから、もう一つは、特色ある開かれた学校づくりを進めなければならないということであります。特色ある学校というのは、授業内容、すなわち教育課程の内容の問題もありますし、子供に選択をさせる教科をたくさんつくるということもあります。それから、画一的な授業時間ではなくて、これを弾力的に変化させていくという中で特色ある学校をつくる。それから、開かれた学校については、ポイントが三つあると思うのです。一つは、学校のアカウンタビリティーで説明責任で情報をどんどん発信するという責任があると思うのです。それから、地域や家庭の支援を学校が十分に受ける体制をつくるということ、さらに学校が地域や家庭から評価を受ける学校、これによって学校が開かれてくるだろうと思って、これを進めたい。  それから、三つ目のものとしては、体験活動を充実させていきたいということであります。これは芸術、文化、スポーツいろいろなものがあるわけでありますけれども、これでもって今、一番子供たちが欠けている、自ら学んで、自らそれを考えて、そして自ら判断して実行して問題を解決する力というものをつけていくということと同時に、それを通じて豊かな心を十分身につけさせたいということであります。  それから、4番目の問題としましては、やはり社会の変化に主体的に対応できるように、情報化にしても、国際化にしても、ないしは理科や算数の興味づけを意図的に進めていくということ、さらには先人の文化に学びながら伝統や文化を尊重したり、世界で信頼される日本人、その基礎をしっかり太田市でもつくっていきたい。こんなことを来年度の大きな柱にしまして、進めていきたいと考えております。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 質問が大変多いので、集中力に欠ける点が多分にあろうかと思いますけれども、これはいっぱい質問した方のせいでもありますので、ぜひご理解いただきたいというふうに思います。  まず最初に、行革とITの関連であります。特に、NPOに関してでありますけれども、本来ならばNPO団体が行政側に働きかけて、自分たちのできる分野を我々の前に提示してもらうというのが一番形のいいものだと思うのです。それに係る費用として、我々が幾らの程度として見積もってぜひやってほしいという形になる。あるいはNPOの集団の幾つかが競争して、ぜひ我々にやらせてほしいという形で入ってくるのが私は理想形だと思うのです。ところが、そういう育ち方をまだ太田市ではしていない。だから、行政が先に引っ張っていくという形でNPOをつくっていこうと、市民の意識をそういうやり方もあるのだというふうに、ある意味では牽引役を我々が果たしたいということでスタートしたわけであります。県下を見てもこういう形で引っ張っていこうというまちはないようでありまして、ある意味では全国からも特に図書館等については注目をされているケースだというふうに思っています。  そうすると、賃金という話になるわけですけれども、我々は今お話ししたように、本来ならば団体ができて、団体が我々に申し込んで、全体の一人一人の賃金について我々が関心はできるだけ持ちたくない。団体としての全体の行動に対して、私どもが幾らぐらいの価値ありと、ボランティアの部分がこのくらい、あるいは自分たちのいわゆる有償の部分がこのぐらいで、どのくらいという形になるわけですけれども、一見してやはり安めになってしまっている。私どもはもっと高めに今考えていますけれども、一生懸命やってくれている団体に対しては、もう少しレベルアップをした形で支払いができる環境づくりをしたいというふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思うのです。ただ、個人に対してやるというのは、ある意味では一つの募集したときのやり方というのは、団体がないものですから指標の出しようがないのです。いわゆるNPO団体がないものをつくろうとしているわけですから、ですから一人頭幾らという形でどうしてもそうにとらえられがちなのですけれども、NPOというのはそうではなくて、団体として一つの図書館の3分の2の機能を受けるとしたら、我々は幾らぐらいかかりますよ。私どももそれならよいでしょうという形で同意してやっていただけるのがいいのではないでしょうか。  むしろ、私はもっと発展してくれば、市営住宅をつくるということもNPOがやってもいいのではないかと思うのです。NPOがつくれば、PFIの考え方と似てきますけれども、私たちがいろいろな資金を使ってつくれば幾らでできます。管理も私たちがやりますよ。トータルで幾ら、ぜひこのくらいのものでやってみたいのだけれどもということで始まれば、私は市営住宅をつくることもできるようになりますし、あるいは今、美術館云々というのがありますけれども、美術館などでも私たちがつくって、私たちが管理をして幾らかかりますからということを、利益のある企業が今あるかどうかわかりませんけれども、そういうところからみんなお金を集めてきて運営管理までやってしまうようなNPOの登場、これは極めて能動的なNPOです。現在、私どもでやっているのは誤解を招いたかもわかりませんけれども、行政主導でNPOづくりをやっているということで、幾らかそういう問題点があったというふうに私どもも思っていますので、ぜひ今度は能動的なNPOがもっともっとたくさんできるということを実は期待しておるわけであります。ですから、パートタイマーとか、そういう感覚は我々にはない。NPOであるという感覚で最初から取り組んでいる。  さらに、この問題はワークシェアリングでもあると思うのです。さっき景気回復のテーマの中にありましたワークシェアリングの考え方、職員が172名削減されて、全部削減されっぱなしで市民サービスを維持するというのはやはりなかなか難しい。私は、職員が172名やめたときは恐らく300人の雇用ができると思うのです。今、言ったように、いろいろな分野でNPOが登場してくれば、さっきのお年寄りもそうです。公園は全部私どもの集団でやりますと、NPO公園というのをつくってくれて、そしてNPO公園が私は公園全部をやりますよということであれば、この集団が雇用されていくわけです。うちの方の公園の係が10人減ったところで、30人のNPOの集団ができるかわからないのです。これはやはり公共が絡むワークシェアリングです。10人を減らすことによって、10人のかわりに30人の雇用ができるということです。そういう見方もできるのではないですか。NPO公園というのができれば、太田市の公園は全部やります。あるいは先ほどあった、手伝いたいというお年寄りがいるとすれば、今度渡良瀬川にパークゴルフ場をボランティアみんなでやります。みんなで芝張りをやる。これなどもお年寄りが来てくれて、おれたちが行くぞというのでやってくれる。これが市民参加のスタイルです。やはりそういうワークシェアリングだとか、あるいはNPOとかというのは市民が中心になって動き出すものの結構なもとになるのです。私はそういう感覚で、ここ数年間実は行政を動かしているつもりなのです。もっともっと市民の皆さん方に行政に参加していただいて、そして行政を職員と市民と一緒につくり上げていくという感覚をもっともっと強めてほしいという気持ちでいるところです。  たんす預金の問題ですけれども、5億円を予定しています。できれば日本一高い金利で提供したい。これもどういう形になるかわかりませんけれども、太田市の考えとしては、とにかくよそよりも絶対安くあってはいけない。高い金利で提供する。それでも国から借りるよりもまだ安いということになるわけで、国から借りるものを限度として、それ以下であるけれども、最も高い金利で適用したいというふうに思っています。また、他市の個人または法人についてはだめと、太田市民に限定するということであります。当然、税金を納めている方に限ります。  次に、新たな考え方として、これについても私がよく言っているのは、持ち株会社ができないものかというふうに実は考えているのです。民間でいうソフトバンクができれば、私どもで持っている行政管理公社というのは本当に生きると思うのです。ここで言ったかどうかはわかりませんけれども、これは私の夢ですけれども、できれば今の第三セクの企業と行政管理公社全部を民間に全部してしまう。それで、市民の皆様方からいわゆる出資をしていただいて、太田市はそのまま、今さっき言ったのは資金を太田市の分を抜いてしまうという話がありましたけれども、抜かないでそのままにして、それで店頭公開していくという市場原理の中で、私どもの行政管理公社がやっていけば、私はこういうところで言うと、だれかにまたパクられるのではないかと思って心配なのですけれども、でもこれが日本じゅうでできれば、日本じゅうのお金がないという現状からすごいインパクトある打破ができるのではないかと思うのです。5万円株を50万円にするというのは、今の状況では厳しいかもわかりませんけれども、そんなに難しいことではない。  ソフトバンクのときは、大した会社ではなかったですけれども、自分の傘下の企業が900社くらい、倒産する会社もあれば伸びていく会社もある。そういう傘下におさめて、私はあれがぐんぐん伸びていって銀行まで買い取ってしまった。これは時価総額が莫大に大きくなったということです。こういう市場原理を利用した会社を模索していく。多分、議員の中の半分ぐらいは反対されるかと思いますけれども、でもいけるというときはリスクが非常に少なければ私はチャレンジするのに値するのではないかというふうに思います。ほかに、パクられる前にやることが、まず世界で初めての企業が立ち上がれば、これは人気を必ず呼ぶと、非常に高い株価がつくというふうに思っています。そんなようなことというのは、たんす預金の考え方もそうでしたけれども、もっと発展性のある考え方にもなり得るのではないかということであります。今、そういうものを考えている。しゃべって反応を見ているのですけれども、あまりリアクションが少ないのです。でも、これは絶対お金を「へえ」ということにひょっとしてなる可能性もある。嫌な人は参加しなければいいわけですから、何の危険性もありません。倒産するわけでも何でもない。だから、やった方が得ということです。研究させていただきます。  情報公開の手続条例の問題ですけれども、これはおっしゃるとおりインターネットで公開されるべき行政情報であるということでありますので、審査基準とか、処理期間については、そのような考え方でいきたいというふうに思っています。  低公害車でございますけれども、レガシーを2台入れます。すべてをということですけれども、現段階では限定的にしか使えないというのが非常に弱い点でありまして、普通の乗用車あるいはバン等と同じように使えるわけではないので、全部を切り替えるということは難しいというふうに思っています。市民に対してどうするかということですけれども、本当に市民が望むのであるならば、考慮に入れてもいい。ただ、ぜひスバルには、トヨタとかホンダに負けない車を早くつくってほしい。それが切なる願いであります。そうなればもっともっと熱が入るというものであります。ちょっと具合が悪かったら後で言っていただければ取り消します。でも、本心はそういうことであります。  太陽光はお金のかかる問題です。コストメリットをやはりある程度考える必要があるのではないか。無限のお金があれば話は別ですけれども、非常に限られた財源しかない。その中で、ほかの小学校にどんどんつくっていくことが可能であるかどうか。やはりコストメリットを考えていかざるを得ないといことでありますので、積極的な導入を約束するということは、今の段階では非常に難しい。ぜひご理解いただければと思います。  また、金山の斜面についても、シンボルとしてはいいけれども、今度は例えば長谷井議員が怒り出すのではないですか。木を切るという話も当然あるわけですから、どっちが大事だということでありましょう。また、お金もそんなにあるわけではありませんので、金山は自然林を有効に活用して市民が親しむ場所とするのが一番かと思います。  先ほど申し上げましたように、ワークシェアリングの考え方というのは、行政が考える場合には先ほど言いましたように、削減計画の中でワークシェアを市民にしていくということをやっていくつもりでありますので、これからも適当な場所があれば、シェアリングを積極的にやっていきたいと思っています。民間企業についても自発的に多分やってくれているのだと思いますけれども、ある意味で給料が落ちるわけです。給料が落ちた分をだれかが補完しなければいけないのではないかということがあります。今まで日本のアメリカへ行った企業の皆さん方に聞くと、アメリカの給料は安いというのです。私は2人で働くというのを原則にしているから安くても十分間に合うのだと思うのです。日本は、昔から一人で働いて家族を食わせるというのが結構原始的にずっと継続的になっていますのでなかなか大変でして、これが2人で働くとなれば、当然、この1人の分はこれも難しい問題ですけれども、片方がワークシェアしたその差額の分を奥さんが補填していくという形で、一人前の生活ができるというシステム、そのシステムづくりを民間の企業と一緒に研究していくのはいいことではないでしょうか。でないと、今、さっき言った中国へ中国への、チャイナを中心にして製造メーカーが動くような環境というのはなかなか打破できない。我々も協力できるところは協力していきたいと思っています。  マイカルが倒産して空いたところに第三セクですが、そこで今まで出していた金を全部吸い上げてそこに投資しても同じようなことが起こるわけです。私は、関心がありますので、銀行ともいろいろ話していますけれども、銀行にかなり面倒見ていただいているようで、何とかうまい具合に調整してくれているという報告を受けています。官が民にあまり介入し過ぎるというのもいかがかと思いますし、税金で空き店舗を活用して何か始めるというのも非常に難しいところがあるということです。倒産した会社を全部市が借り上げていくということにもなりかねませんので、これは熟考を要すと、一考どころではなくて熟考になろうかというふうに思います。  少子化の問題についてであります。この内容は私よりもずっと詳しいものですから部長の方からさせます。高齢者は、先ほど申し上げましたように、どんどん社会参加していただければ、NPOの団体をつくって、自らこういう仕事をやりますよとどんどん出てくればいい。シルバー人材センターも非常に頑張っていますので、シルバー人材センターもいろいろな分野がありますから、シルバー人材センターそのものも私はもっともっと活用してほしい。非常な熟練工が中には随分いますので、市民の皆さん方にぜひお願いしたい。私は、もう一つは何か自分なりの製品をつくり上げることが非常に大事だと思うのです。この間、市長への手紙があったのですけれども、日本で1台しかない車をつくるとか、これはできると思うのです。重工のOBとか、三洋のOBとか、電気とか、いろいろな専門の人が集まって世界に1台しかない車をつくっていくとか、それで販売していくとかということまで突っ込んでいけばいいのではないかというふうに思っておるところです。  ご承知のように、でかい太陽を見てきてほしいという気持ちで、内陸の人間を海に出したのがオーシャンクルーズです。ただ、ここで1年間の反省点があったのですけれども、人間との接触はなかった。島の人との接触は非常に薄いのです。常に船の中での生活ですから、これがもちろん自分たちの団結心とか、友情とかをつくるのですけれども、できるならばほかの地域の人間との交流ももっと積極的にできる方法はないかということで、今治に去年80名、地引網だとか、東光寺というお寺だったと思いますけれども、それを中心として由良家の墓がある。そこで、地引網をやったりいろいろな地域の人たちとの交流があった。去年やったら非常にいい結果が生まれた。今年はそれの継続、あとはご承認いただいて稚内に250名ぐらい出したい。稚内は何があるかというと、やはり地域の子供たちとの交流とでかい太陽と、非常に雄大な風景です。できればサハリンの子供たち、ソ連の子供たちとの交流もできるかもしれないという、こういう人間と人間との交流というものを強調した体験事業にしていきたいということであります。一つの所に1回決めてしまって、それを変えるとか、やめるというのはなかなか大変難しいのですけれども、新たな出発をする、変えるということもやはり大事だと思うのです。一つのものにずっとこだわって、これがいいのだというふうに決めてかかるというよりも、やはり稚内がよければ稚内でいいと思うのです。あるいは網走がもっといいのなら、今、鈴木宗男さんで有名な色丹島の近所だと、では行ってみようではないかというのなら網走に行こうというのは別にいいのではないですか。私は、そういうものは今後いろいろな展開があろうかと思いますけれども、ぜひ今回の体験事業で議員も行ってもらえるのなら行っていただいてどんなものか、ぜひ体験していただければ大変ありがたい。  北部運動公園でありますけれども、これは私の公約でもありました。7年半、8年ぐらい前ですか、公約で掲げてバランスをとっていきたいと、南と北と1カ所ぐらい、これだけの大きなまちですから大体同規模の運動公園を北部に、あのときに木造ドームという写真が出たのですが、あれはだれかが書いたもので、あれが今できるような環境にはありません。最少の経費でやれるところ、だから土地代も最も安く済むところ、工事費も泥をあまり動かさないで最小限度でできるところ、そういうところをぜひ選んでほしいという気持ちで、まちづくり委員会の皆様方に協議をしていただいています。今、議員には報告が行こうかと思いますけれども、とにかくお金をかけない。ただ、市民全体が楽しめる運動公園であってほしいということです。  公約であったと同時に、もう一つのきっかけは都市公団というのが小泉改革の中で消えそうだという心配がありました。都市公団が地域に対して果たしてきた役割は非常に大きいです。施設費の2分の1の補助金を出す、あるいは用地代の3分の1の補助金を出す。これは非常に我々にとって魅力のある公団でありました。でも、小泉内閣の中でこれが消えようとしている、最後のともしびを実はつかまえたわけであります。これがもし2年、3年後になると、恐らく補助金を使って公園をつくるのは無理だったでしょう。そういった意味で絶好のタイミングだと思っています。これを逃したら2分の1の補助金の施設費、3分の1の用地代補助金は無理だったのではないかと思います。  そういう意味で、私の公約であったと同時に、こういったチャンスでもあり、もう一つは第五次の計画に北部に公園をつくろうということが入っています。かといって補助金がつかなければとても我々がやれるものではありませんので、ちょうど全部がタイミングよくできる。さらに、60周年の記念事業になるという位置づけであります。太田市がつくられて60年の記念事業として、これをつくっていきたいということであります。ぜひ応援をしていただくなり、まちづくり委員会の皆さん方がつくり上げたものをぜひ議員に研修していただいて、注文をつけるところは注文をつけて、そして立派な公園にしてほしい。ただ、お金がないですから、最少の経費で最大の効果が上がるような、ぜひアドバイスをいただければありがたいと思っています。  合併については、見通し等については極めていいというふうに思っています。懇談会をやっていますけれども、懇談会は非常にスムーズでありますし、今の任意協議会等についても議会に諮っていただけるというところまで来るのも順調に来たというふうに思います。思惑はそれぞれ幾らかありますけれども、でも総体論とすれば、私は極めていい形で来たのではないか。大変な期待をしているわけであります。来年にはほとんど一生懸命これから取り組んで、さっき言いました都市像というものはどういうところにどういうものをやるか、だからハードものともう一つはどういう人間関係、ソフトものとあるいは市民と市民の連帯をどうしていくか。こういったものを中心に、お互いのまちが対等な形で議論をしていきたいと思っています。  飛び地合併は考えていません。これは非常に難しいです。世田谷区と川場村というのは、世田谷村というのが川場村にあるというだけの話で、合併できると思っていませんし、仮に太田市が黒保根村とか、あるいは遠くの方の草津町だとかにどうですかと言われたときに、あまり広域メリットはないということで、私は言われてもお断りするし、言ってくる所もないでしょうけれども、そういうことであります。 ○議長(中島貞夫) 船山教育部長。 ◎教育部長(船山佳之) 先ほどありました質問の中に、乳幼児健康支援一時預かり事業についてのことでございますが、内容の説明をしたいと思います。  この事業は、現に保育所に通所中の児童等が病気の回復期であり、集団保育の困難な期間、当該児童を一時的に病院の施設で預かる事業でございます。対象者は、太田市に住所があり保育所に通所している児童等で、疾病及び疾患の回復期にあり、医療機関による入院治療の必要はないが安静等の確保に配慮する必要があるもの、及び保護者が勤務の都合、疾病、事故、その他入院等社会的にやむを得ない理由により、家庭における保育が困難なものでございます。効果といたしましては、市民の子育てと就労の両立を支援し、児童の健全育成を図る新たなサービスであると考えております。予定でございますと、14年6月、国の補助金の内示を受けまして建設を始め、10月以降事業実施を計画していると聞かされておりますので、よろしくご理解のほどお願いを申し上げます。      ◎ 休     憩                                      午前10時44分休憩 ○議長(中島貞夫) この際、暫時休憩いたします。      ◎ 再     開                                      午前11時再開 ○議長(中島貞夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、10番高橋美博議員。 ◆10番(高橋美博) 仁政クラブの高橋美博です。平成14年度施政方針の中のごみに関連した部分についてお伺いいたします。  それでは、通告に従いまして順次質問させていただきますが、すべて産業環境部長にお尋ねいたします。今から3年ほど前、1期議員の皆さんで市有施設研修が行われました。その折、今の私たちの暮らしにとって、この施設だけはもう欠かすことができないものだと感じた場所が毛里田の浄水場、高林の衛生処理場、そしてこの質問をしようとしている細谷の清掃センターと、この3施設であります。人間の生活が便利になればなるほど、それに比例してごみの量も増えていくように感じます。昔ならば、水は自宅の井戸を使い、他の2施設の場合も各戸で処理していたものであります。ごみが出るということはそれだけ生活が豊かになり、消費が上がっていることに起因しているものと思います。バブルがはじける前は住宅ローンを抱えても残業で返済ができ、特に生活には支障がなかった人たちが、バブルがはじけ12年も経つと、残業がなくなったばかりでなく、リストラにもおびえ、デフレ経済の真っただ中にあり、金価値が目減りしているにもかかわらず、ローンの金額は以前と変わらず、どうしても生活を縮小しなければならないのが現状であります。本市の場合、人口増もあるでしょうが、長引く不況によりごみ問題に何らかの影響があるのかどうか、当時とその後の状況をお聞かせください。また、ごみにもいろいろな種類がありますが、何をどのようにして減量化を図ってきたのか。また、清掃センターの延命化にはどのように対応してきたのか伺いたいと思います。なお、ごみステーションは、市内に現在何カ所ぐらいあるのか。また、その管理は利用する住民の方々にお願いしているようですが、その指導はどのようになされているのか、あわせてお尋ねいたします。  次に、ダイオキシン対策についてでありますが、今から12年前、平成2年、愛媛県川之江町のある製紙工場で、塩素漂白によって川へダイオキシンを含んだ排水を放流していたことが大きな社会問題となりました。また、所沢市のホウレンソウ問題は、記憶に新しいところであります。ダイオキシン発生場所は、工場の排水から私たちの生活ごみを焼却する施設へと変わってきました。そこで、本市のダイオキシンに対する今までの経過と現状及び問題点等がありましたら、お聞かせください。  続きまして、家電リサイクル法について伺います。私が住んでいる地区の数カ所のごみステーションには、時々と言いたいのですが、実はいつも廃家電の冷蔵庫・洗濯機・テレビ等が捨ててあります。あれをどう処理するのか。処理するのにはお金がかかるのにと思いつつ、横目で見ながら通過します。すぐに片付けるとまた出される懸念があるゆえ、少し放置しておくようにも見受けられ、また予算の都合上、片付けられないのかとか、いろいろ思いめぐらします。先月の新聞報道によりますと、家電ごみ不法投棄急増という見出しで、リサイクル法施行の昨年4月より12月までの9カ月間の不法投棄検挙は137件で、逮捕者は21名とありました。そこで、本市の昨年4月から今年の1月までの10カ月間に不法投棄された廃家電の現状とその対策についてお聞かせください。  以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(中島貞夫) 宮本産業環境部長。 ◎産業環境部長(宮本富太郎) はじめに、ごみの搬入処理量についてでございますが、平成元年度は対象人口13万6,628人に対しまして、搬入量4万6,000トン、平成7年度は対象人口14万3,292人に対しまして、搬入量5万5,600トン、12年度は対象人口14万7,619人に対しまして、搬入量6万4,900トンであり、市民1人当たりで考えますと平成元年度337キログラム、平成7年度388キログラム、平成12年度439キログラムであり、増加傾向にはありますが、不燃ごみについては分別収集とリサイクルが推進された結果、減少しております。こうした状況から推察いたしますと、必ずしもごみの搬出量は景気の動向に左右されるものではないというふうに思われます。また、センター施設の延命には、ごみの減量化が不可欠であると考えております。個々のごみの減量化につきましては、平成12年度で生ごみ処理槽の設置による自家処理が1万3,097基で約4,000トン、資源ごみ回収報償金交付による古紙やびん・缶等の団体回収が223団体で実施回数595回、回収量3,883トン、びん・缶のステーション回収で1,372トン、地区行政センター等での乾電池の拠点回収で13トン、市内のスーパー及び地区行政センター等56カ所でのペットボトルの拠点回収で56トンでありました。平成12年度の総排出量7万2,000トンのうち、9,410トン余りを減量化しておるわけでございます。  市内のごみステーションの設置数につきましては、現在、約3,300カ所設置されております。ステーションの管理につきましては、利用者相互の協議により必要に応じて清掃当番を決めるなどして、利用する市民の皆さんにおいて管理していただいております。その指導につきましては、地区役員を中心にお願いしておるところでありますが、なお、一層のご協力をお願いしていきたいというふうに考えております。  次に、ダイオキシンに対する今までの経過ですが、施設から排出されるダイオキシン濃度は、平成11年の測定値で1立方メートル当たり3号炉は0.39ナノグラム、4号炉1号基は9ナノグラム、2号基は5.1ナノグラム、平成12年の測定値では3号炉は0.19ナノグラム、4号炉1号基は3ナノグラム、2号基は1.3ナノグラムで、現行の基準値であります80ナノグラムをクリアしております。今後も環境基準等には十分配慮した維持管理に努めてまいりたいと考えております。  次に、廃家電不法投棄の状況でございますが、昨年4月から本年1月までに307台の投棄物を確認し、そのうち回収した数は236台であります。これらの防止対策につきましては、正しい分別と出し方のリーフレットの配布、市広報、エフエム太郎、衛生委員長からの回覧等により啓発に努めておるところでございますが、各新聞やテレビ等でも報道されておりますとおり、一部の不法投棄者が絶えない状況であります。そういったことでありますので、さらにリーフレットの配布、立て看板、エコガード事業による巡回指導、夜警の実施等、できる限りの方法を行っていきたいと考えておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 10番高橋美博議員。 ◆10番(高橋美博) 再度質問をさせていただきますが、今回もすべて産業環境部長にお願いいたします。  ただいまのお話を伺いまして、市当局がいかにこのごみ問題に苦慮しているのかよくわかりました。また、数々の施策の中でその成果があらわれているのも大変よく理解できました。ところで、各家庭から出されたごみも住民の皆さんと市当局の対応の仕方によっては資源ごみとなり、必ずしも焼却しなくてもよいということもよくわかりました。各家庭で極力ごみを出さないようにしていただくことは無論のことですが、資源ごみはなるべく細かく分別し、少しでもリサイクルできるよう市民の皆さんのご協力を期待したいところであります。  また、ごみステーションの管理については、第五次太田市総合計画書の中に、ごみステーション利用者登録制度などを取り入れ、地域及び利用者の相互監視によって、責任ある排出体制を確保するとともに、収集ステーションの管理の徹底に努めますとありますが、ステーションの管理面についてもあわせて産業環境部長の考え方をお聞かせください。  今回のこの質問のために、先月上旬、新治村の灰溶融炉を見学してきました。案内してくれた方に、東毛地区のまちでさえ灰溶融炉など以前には考えられなかったのに、どうして山間地にこれだけの施設をつくったのか尋ねたところ、平成10年4月にダイオキシン問題で大騒ぎになってしまい、その後今の施設に切りかえたとの返事でした。また、40トンのごみは焼却すると3トンの灰となり、それをさらに溶融すると1トンのスラグになるとのことで、いかなる方法をとってもゼロにはならないということであります。そこでごみをつくらない、出さないということが必要不可欠になると思います。いただいたパンフレットには、余剰分の蒸気は発電し、施設内で電力として活用し、またボイラーから発生する灰は溶融して資源化を図っていますとありましたが、現状は簡単な屋根のついた小屋に大型ダンプで10台分ほどのスラグが山積みになっており、これらは1年分ほどで、以前の2年間分のスラグは水上町で試験的に埋め立てに使用したとのことでありました。問題はこれだけではなく、溶融すると煙ならぬばいじんが出て、これは塩とスラッジとに変わり、この処理にも頭を痛めていたということであります。そこで、本市の灰溶融の現状と問題点についてお聞かせください。  次に、ダイオキシンについてでありますが、ただいま部長の説明をいただき、本市の焼却炉は、現行の基準値80ナノグラムを十分にクリアしていることはよくわかりました。ところで、先ほど申し上げましたとおり、ダイオキシンの最大の排出源は、私たちの身近にある焼却炉であります。平成10年末から4年間、排気中の濃度を1立方メートル当たり80ナノグラム以下とする暫定基準が設けられ、その期間が切れる本年12月からの新基準は、規模別に1ないしは10ナノグラムと本格規制されることになっております。新規施設が既に0.1から5ナノグラムに規制されておりますが、本市の場合は既設施設を利用するため、前者の規制を受けることになりますが、この新基準への対応についてお聞かせください。  続きまして、家電リサイクル法についてでありますが、市当局も大変苦慮していることがよくわかりました。負担金を惜しんでの不法投棄が発生していることも事実であり、このまま放置しておくわけにもまいりません。家電製品を購入することにより古い物のみを引き取ってもらうという観念は、市民の皆さんにはあると思いますが、古い物のみを引き取ってもらいたいという場合もあります。そこで、市に窓口をつくってほしいということであります。個別回収、または直接持参していただき、費用は有料とします。業者の方々を除いたとしても、本当に困っている市民のために何か工夫できないものか。この辺の考え方と今後の対応について部長の見解をお聞かせください。  以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(中島貞夫) 宮本産業環境部長。 ◎産業環境部長(宮本富太郎) ごみの再分別につきましては、現在、ステーションで6分別、拠点回収も加えた利用者で8分別、集団回収や行政センターの回収倉庫も利用した場合、最大13分別となっております。すべてステーション回収で統一した場合、集合住宅等に居住する市民にとっては、この分別スペースだけでも大きな負担となります。多くの市民の協力を得るためには、品目によりステーションを改修、または拠点回収とするなど、できるだけ容易に出しやすい方法を検討してまいりたいと考えております。  続きまして、溶融炉の現状でございますが、昨年8月に実証炉が竣工し、10月から本格的な実証運転を開始しております。現在、90日間の連続運転に向けて試験運転を実施しておりますが、溶融炉が安定的に稼働すると、日量約17.5トン程度の発生が予想されます。そのスラグについては、品質が安定した時点で溶質試験や強度試験を実施した後、建設用資材としてリサイクルをしてまいりたいと考えております。また、被灰については専門業者に処理を委託したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、本年12月から実施されますダイオキシン類の新基準への対応についてでございますが、新基準では日処理量96トン以上の既設炉は1ナノグラム以下、日処理量96トン未満の既設炉は5ナノグラム以下となっております。この基準に対しまして、日処理量150トンの3号炉は適合しておるわけでございますが、日処理量85トンの4号炉各基、これは85トンが2基あるということでございますが、適合しておらないということでございますので、平成12年度、13年度の2カ年事業で1ナノグラム以下となるよう改修工事を実施したところでございます。  続きまして、家電4品目の買いかえなしの処分の場合ですが、廃家電は家電小売店ルートで回収するという家電リサイクル法の趣旨にのっとり、電機商組合太田支部と協議し、組合員の小売店で引き取ってもらうこととしております。現在、月に10件程度の問い合わせがありますが、希望者の近くの小売店を紹介しております。現在、不法投棄されている廃家電につきましては、他の違反搬出品と同様、注意の赤ステッカーを張りまして、一定期間置いて搬出者に注意を促した後、市の費用で早急な回収処理をいたしております。今後も不法投棄防止に向け、より努力してまいりたいと考えております。なお、市の窓口につきましては、今後検討させていただきたいと考えておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 10番高橋美博議員。 ◆10番(高橋美博) 3回目はすべて市長にお尋ねいたします。  市の対応の仕方によっては、年間7万トンものごみも資源になるということがよくわかりました。そこで市長にお願いしたいのは、太田市を挙げて、ごみゼロ運動はできないものかということであります。ごみを燃やして灰にし、さらにその灰を溶融してもスラグが残り、処分するのに大変であり、費用もかかります。そこでいっそのこと、ごみをごみとしないよう、あらゆる工夫をしてみてはいかがでしょうか。幸いにして、1市5町によるリサイクル建設事業が、平成14年度、15年度と2カ年での計画がなされております。ここで最大限、ごみをごみにしない工夫を施してもらいたいものであります。もちろん先ほど申し上げましたとおり、市民の皆さんの協力なくしては成り立ちませんので、この辺の啓発も含めてお願いしたいところであります。家庭ごみの内訳を見ますと、紙・布・プラスチック・生ごみ・金属・ガラス等であり、どれもリサイクル可能なものばかりで、廃棄はほんのわずかばかりで済みそうであります。特に生ごみについては、昨年5月1日より食品リサイクル法がスタートし、100%とまではいかなくとも、かなりの部分、有機肥料として活用できると思います。粗大ごみについては、リサイクル可能なものに限りシルバー人材センター、NPO、またはボランティアの方々にお願いして、再度、市民の方々に安い価格にて再利用していただくことにより、雇用の創出にもつながることと考えます。以上の方法でいくと、焼却しなければならないごみはかなり少なくなると思いますが、いかがでしょうか。  次に、ダイオキシンの件ですが、産業環境部長の説明をいただき、安全であるということがよくわかりまして安堵しておるところであります。ところで、今、私たちの暮らしに不可欠となっている電気でありますが、その電気の源となっておるのが発電所であり、日本の電気の3分の1が原子力発電で賄われております。原子力発電はCO2やダイオキシンを出さないため、地球温暖化対策にとっては非常に有効であります。しかし、一歩誤れば非常に危険である放射能と背中合わせで我々は生活をしているということでもあります。許されるならば人畜無害な原子力発電所であってほしいものであります。原発は安全だ安全だと言われながらにして、毎年一、二回程度のトラブルが発生しております。安全であるはずの本市の清掃センターの煙突から、万が一にも有毒物質をまき散らすようなことになってはならないことであります。そこで、ごみを焼却する際にダイオキシンを発生する塩ビ系製品を太田市から一掃することはできないものでしょうか。ダイオキシンを出す元を絶つことこそが、最大の効果があるものと思います。まず、身近なことから言えば、市広報で玩具や文具などのさまざまな商品について、塩ビ系か非塩ビ系かを見分ける方法をお知らせし、また率先してこれからの公共建物や庁舎内でのあらゆるものから塩ビ系製品を排除していくことはできないものでしょうか。  次に、家電リサイクル法につきましては、今、部長からの答弁をいただきました。本市として、もう一歩踏み込んだ施策はとれないものでしょうか。駆け込み寺ではありませんが、ぜひ市の窓口を開設していただけたらありがたいと思っております。また、不法投棄は負担を惜しむがゆえに発生する場合が多いとは思いますが、先ほど申し上げましたとおり、どこへ相談したらよいか苦慮している方もあろうかと思います。処理費用の後払いだ、前払いだという議論は国にお任せして、本市でできる限りのことをお願いしたいところであります。  以上で私の考え方を述べさせていただきましたが、今後の太田市のごみ問題に対する将来像を市長はどのようにお考えか伺いまして、私の質問を終わります。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) ごみは収集から最後の埋め立てまで、今は長野県まで持っていっているわけですけれども、大変長いサイクルの中で、非常に多くのお金がかかっている事業であります。先ほどお話がありましたダイオキシン対策で、1つの釜を改造するだけで20億円、本当に大きなお金がかかるものであります。今お話のように、ごみの減量、ゼロというのが望ましいわけでありますし、そこまで早く近づける啓発運動をやっていかなければならないと思っております。
     今の環境基本計画において、平成23年まで対12年度比で30%の削減計画を出しているわけであります。これも、行政の努力はもちろんのこと、市民にその意識を持ってもらわなければいけないということが大事でありまして、我々も役所の中でISO14000をやっていますけれども、市民の皆さん方にも地域版のISO14000ということをやっていただけるように考えていきたい。一つの例は紙でありますけれども、ミックスペーパーという事業に取り組んでいます。これは飯塚町から始めて、九合全域に行こうとしているわけですけれども、焼却の分類の中で最も多いのは紙でありまして、この紙を何とか除去してリサイクルしていきたいということであります。もう市役所の中では現実に行われているわけでありまして、これを全市的に行うことによって、恐らく今のごみの中の4割ぐらいは落ちるのではないかということであります。地域ISO14000の一つの形になればということです。  また、今、教育委員会とも話しているのですけれども、後で何かの機会に詳しく答弁があるかと思いますけれども、小学校でISO14000を取得するためのキックオフを4月に行うということもやっていきたい。あるいは、できれば中学校もということで、一つの環境の問題に対する意識啓発を子供のころから行っていくことがいいのではないか。しかも、品質管理の世界標準を取得していくということを目標に持って動き出すということは、非常にいいことだと私は思います。新年度にキックオフさせたい。行政としても教育委員会に全面的なバックアップをしていきたいというふうに思っています。  塩ビ系を絶てということで、これは非常にいいことだと思います。私は今、話を聞いていて思いついて、まだ担当とは協議していませんけれども、食品類であろうが玩具であろうが、いずれ焼却場に行く運命をたどるであろう物については、塩ビ系であるということを書いておくのが一番わかりやすいですね。だから、太田市で売られているあらゆる物に対して、塩ビが使われているかないかは、表示する条例をつくるというのもわかりやすくていいのではないですか。こういうのだからと我々はふだんプラスチックと一緒に見ていますから、全然わからないのです。これが有害物質を出す物であるか、どの程度出すか。私には化学的な知識は全くないものですから、ダイオキシンの根源が塩ビであるということであるならば、表示するのがわかりやすくて一番いいのではないですか。でも表示するのが嫌だという場合には、太田市で条例をつくって義務づけるということをやればいいのではないか。その方がわかりやすい。選び方を勉強するよりも、字が書いてある方が見やすくていいですね。そういうわかりやすいシステムというのはいいのではないかなというふうに思いました。何はともあれ、対ダイオキシン、あるいは対環境ホルモンとか、将来、次の世代の生態系を壊してしまうような有害物質等について、我々は重大な関心を持って当たらなくてはいけません。そういった意味で、今いただいたご意見は大切にしていきたいと思っております。  リサイクルプラザにつきましては、議員の皆さん方も中に入っていただいて、今協議をしていただいているわけでありますけれども、十分に活用して、ごみの減量化あるいはリサイクル、有効活用を図っていきたい。予算が非常に苦しかったのですが、平成14年度にやっといただけることになりまして、14年度、15年度の2カ年事業で実施していきたい。ぜひ議員の皆さん方に十分審議していただいて、その中に知恵を存分に出していただけますようにお願いしたいと思います。      ◎ 休     憩                                      午前11時32分休憩 ○議長(中島貞夫) この際、暫時休憩いたします。      ◎ 再     開                                      午後1時再開 ○議長(中島貞夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、24番茂木義市議員。 ◆24番(茂木義市) 新生クラブの茂木でございます。新生クラブを代表し、通告に従いまして順次質問をさせていただきたいと思います。久々の登壇でありまして、質問事項に少し欲張りの感があり、若干の時間をいただくことになると思いますけれども、ご容赦賜りたいと思います。  最初に、新年度の施政並びに財政方針について。まず最初に、市長の政治姿勢につきまして、清水市長並びに企画部長にお伺いいたしたいと思います。私は電機産業に働く勤労者の1人であります。電機連合というところに所属しておりますけれども、電機連合の団体の理念といたしまして「美しい地球、幸せな暮らし」としておりまして、政治に対する基本スタンスというものは、次のようなものであります。政治というものは、国・県・市町村のおのおのが置かれた状況の中で、最大限に住民の幸せを追求していくもので、国や地方団体の置かれた状況への理解の違いや立場や影響の度合いによって、国民・県民・市民の求める政治のあり方も異なってくるわけであります。例えば、Aさんは年老いた痴呆の母親の介護で疲れ切ってしまって、特老には入れず、順番待ちをしているAさんにとってみれば、特老施設の増設が政治に求める一番重要な課題でありましょう。また、Bさんは土地の区画整理の予定地内で土地を半分処分して、その資金を使って家の新築をし、両親が幽明境を異にする前に親孝行をしたいと思っていても、土地の仮換地指定が行われず待っているBさんからすれば、土地の仮換地指定が市に求める一番重要な課題でありましょう。  このように、私たちの求める政治は住民のさまざまな考え方を認め合いながら、民主主義を徹底し、社会的な公正を追求し、負担と負債は平等に、その重みと痛みを分かち合い、平和に貢献し、地方の分担と自治を拡大し、個性と人格を尊重し合える社会であり、理想に向かって拙速を避けて、あくまでも漸進的かつ民主的に追求していく政治を基本スタンスにしております。そして私は、その上に立って、議員としての立場として3つの基準、1つには、働く者の立場、生活者の視点で、2つ目には、不正・不公正を許さない、そして3つ目といたしまして、トレンドに乗った対応という視点から判断と行動をしているわけであります。  清水市長も就任以来7年が経過し、いよいよ2期目の最後の年を迎えるわけであります。マーケティングや民間経営の考え方や斬新な手法を取り入れ、行政は最大のサービス産業という認識のもとに、常に時代の先取りをし、市民が今、何に困り、何を求めているかということを的確にとらえて、かつスピードを持って政策化し、実現されているわけでありますが、そのことは市長の先見性や指導力による強いリーダーシップはもとよりでありますけれども、市長にお仕えする職員の意識改革と協力のたまものではないかと思っています。課長職以上による毎朝始業時の経営方針の発表を初めとする、人に見られる、見せる場づくりの労務管理というものは、職員の意識改革の大変大きな成果に結びついているものと高く評価しております。また、職員の中には、自分にも発表の場を与えてほしいという意見も聞こえてきておりますので、検討を要請したいと思います。清水市長の平成14年度に向けての政治姿勢につきましては、さきの本会議での発言、さらには1月4日の太田市新春懇談会での市長あいさつ、さらに1月8日付上毛新聞の特集記事等を拝見する中で、一定の理解をし、賛意を送るものであります。特に本年のまちづくりの基本方針は、市民参加の促進、コストの削減、市民満足度の向上の3本柱を市政運営の基本目標として取り組むとしております。3本柱を事業展開するに当たって、清水市長は今日まで、さまざまな考え方や手法に言及し、それらを行政運営の中に取り入れようとしておりますが、清水市長の政治姿勢とともに、以下の点につきましてのご所見と具体化する事業内容についてお伺いいたしたいと思います。  まず1つ目には、PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)、先ほども答弁の中に出てきましたけれども、民間資金による社会資本の整備についてであります。2つ目に、昨年の産業環境委員会の委員会報告の中に出てきましたけれども、グラウンドワークについてということであります。3つ目には、リサイクル・リユースについてでありますけれども、これも先ほど答弁にありましたけれども、ごみをつくらない、出さない、いわゆる使い捨て容器の禁止の考え方というふうに理解をしていただいたらいいのではないかと思っています。NPOのサポーター制度と市民参加ミニ市場公募債につきましては、午前中の同僚議員の質問で詳しくわかりましたので、この点については削除したいと思っております。  次に、今治市との国内姉妹都市提携のことでありますが、この点につきましては質問通告時の調整の結果、答弁は企画部長にお願いいたしたいと思います。国内姉妹都市のことにつきましては、市議会といたしましても、これまで同僚議員が一般質問や特別委員会等で提携を推進する立場からも前向きな質問を行ってまいりました。過日、全員協議会で、やっとというか、いよいよというか、市長から今治市との国内姉妹都市提携のことについての考え方が示されました。また、先月21日には企画部長等に出席をいただきまして、会派代表者会議でも説明していただきました。今後、所管委員会での協議もあると思いますけれども、太田市として初めての国内姉妹都市提携でありますので、今日に至るまでの今治市との交流経過と目的について、改めて本会議でありますのでお伺いいたしたいと思います。  次に、財政方針について高橋総務部長にお願いいたしたいと思います。最初に、予算編成における調整概要についてであります。バブルが崩壊して10年余りを経過した今日、我が国はかつて歩んだことのない厳しい状況に直面しています。それは個人消費の大幅な停滞をはじめ、輸出の鈍化、設備投資や公共事業、金融・住宅などの分野においても想像を絶する厳しい経済状況にあります。まさにデフレスパイラルに陥っている感さえあるのではないでしょうか。さらに、雇用状況は統計が発表されるごとに毎月最悪の状況で、昨年12月の完全失業率は5.6%、完全失業者は前年同月より39万人ふえて337万人に達したとの報道でありましたが、3月1日発表の統計では、1月の完全失業者は0.2ポイントの改善と申しましょうか、回復をされておりますが、完全失業者数は増えておりまして、引き続き厳しい状況には変わりはないようであります。  本市内でも大手企業の倒産や大型商店の閉店が相次ぎ、市内経済に与える影響が大変に心配されるところであります。県内及び太田ハローワーク管内ともに、昨年12月現在では有効求人倍率は全国平均0.51に対しまして0.70倍という状況にあります。そこで、今予算編成における調整概要、特に歳入についてでありますけれども、「入るを量って出ずるを制す」という言葉がありますが、地方自治体には入るをはかることは制度的に限界にあるようにも判断しておりますが、こうした中にありましても、入るをはかる努力をしなければなりません。歳入確保に当たって、どんな見直しや努力をされてきたのか。また、その成果はどうだったのかということをお伺いいたしたいと思います。また、その中で特に市民所得の見通しや土地の下落に伴う固定資産税評価と税収への影響について、さらに基準財政需要額及び同収入額の推移と税制改正に伴う影響について、そして平成12年度国調に伴う影響はどうであったのかもお伺いいたしたいと思います。また、長引く不況が続き、低金利が定着してきておりますが、太田市として高金利時代、いわゆる金利5%以上の市債残高がどのくらいあるのか、件数と残高についてもお伺いいたしたいと思います。  次に、本市も昭和30年代後半から日本経済の高度経済成長とともに人口増に合わせました市民サービス体制確立のために職員の大幅な採用を行ってきましたが、いわゆる団塊の世代の市の職員の定年者の急増が生じるわけであります。行政の会計システムは単年度単式簿記による会計であります。その年に退職する職員の退職金は、その年の一般財源から支出される上、次年度に先送りできないわけであります。景気低迷の中で自主財源の確保が厳しく、かつまた縮小が続く中、多額の退職金の支出によって他の事業への縮小や市民サービスの低下が心配されるわけであります。本市における当面の定年退職者の予測と年度ごとの退職金総額の推移、あわせて退職金支払い準備のための基金設置の考え方についてお伺いいたしたいと思います。  次に、ペイオフについてであります。ペイオフの解禁につきましては、いよいよ本年4月1日に解禁されるわけであります。万一金融機関が破綻した場合に、預金保護制度により預金者1人当たり1,000万円までの元本と、その利息が保険金として支払われる制度がスタートするわけであります。しかし、一部特例措置によりまして、普通預金・当座預金・別段預金につきましては来年度末、いわゆる2003年3月末まで全額保護されるわけでありますが、それ以外の定期預金、定期積金、財形貯蓄等は全額保護対象外になるわけでありまして、ペイオフ解禁で預金者が自分の責任で金融機関を選ぶ時代、自分の預金は自分で守る覚悟が必要なようであります。このことは個人のみならず自治体としても同様のことであります。自治体が徴収した税金を預けておく公金預金が多額に生じるわけであります。全国の単純平均でも1自体当たり62億円に上るというデータも示されているようであります。本議会に報告される本市の例月出納検査結果報告書の12月分では、約30億円の歳計現金残高が5種類の預金として金融機関を通じて保管されているわけでありまして、本市の基金条例の管理にうたわれておりますように、現金は金融機関への預金、その他最も確実有利な方法により保管しなければならないとしておりますが、絶対安全な金融機関の時代が崩れ去り、自治体自らの責任で公金を守らなければならないわけであります。会計及び財政当局として、ペイオフ解禁に伴う公金保全につきましては、群馬県主催の研修会参加をはじめ、あらゆる機会を通じて対策を講じてきていると思われますが、本市の会計事務をつかさどり、現金の出納及び保管を行っている戸塚収入役の立場から、ペイオフに対する現状と今後の対策についてお伺いいたしたいと思います。  次に、生活環境整備について、市民生活部長及び産業環境部長にお伺いいたします。最初に、環境保全についてであります。人類はあと80年で滅ぶという大変ショッキングなお話を伺ったわけであります。それは昨年11月28日、太田市と関東学園大学の共催によります大学公開講座の中の構造改革をめぐってという福士教授、太田市の都市計画審議会の会長をしておりますけれども、福士先生の講演の中で、地球の二酸化炭素の濃度がこのまま増え続けると、生物の存在ができなくなるという元東北大学の学長で現在の岩手大学学長の西沢潤一教授のレポートの紹介であります。早速、レポートを取り寄せてみました。その中で書かれていることは、現在の化石燃料の消費は地球規模で年率4%を示しておりまして、その化石燃料によって排出される二酸化炭素の大気圏濃度が急増しているということであります。現在の二酸化炭素の濃度は0.036%、言いかえれば360ppmであります。その100倍の3%、すなわち3万ppmになる時期がどのくらいかというと、2080年頃になると言われておりまして、3%になりますと人間は窒息して生きていけないというのが東京消防庁のデータであります。80年という時間はごく近い未来のことでありまして、我々の孫の時代であります。おかげさまで私も孫の顔が見られそうでありますし、その孫の時代に人類が滅んでしまうということになれば、ショックでいても立ってもいられないのであります。それほどまでに現在の地球環境は悪化しているということの証左ではないでしょうか。温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊、野生生物類や熱帯雨林の減少、自然界に存在しないダイオキシンや環境ホルモン等の新たな問題や水資源の枯渇、ごみ問題等々、まさに地球の生態系の存続にかかわるものから、私たちの生活に直結した問題まで、幅広く山積しているわけであります。  本市の環境問題につきましては、他の自治体に先駆けて平成5年の国の環境基本法の制定と同時に、太田市環境宣言、環境に優しい市民の誓いを宣言し、市民参加によるごみの分別収集やごみ指定袋の採用、お買い物バックの全戸配布、さらには資源回収促進等、数々の事業やポイ捨て条例や太田市環境基本条例を制定し、同条例の理念や方向性を実現させるために、環境基本計画を策定し、向こう10年間の具体的な取り組みを示しまして、より充実したものにするために、その素案を概要としてホームページに公開し、市民からの意見を求めていることに対しましては高く評価いたしているところであります。新年度から環境基本計画に基づいた実施計画を策定する中で、諸事業の展開がなされるわけでありますけれども、以下の5点につきましてお伺いいたしたいと思っているところであります。最初に、午前中にもありましたけれども、生ごみの分別収集と堆肥化への取り組みについてであります。この件につきましては、先進地として栃木県の野木町は既にやっているようであります。次に、これも午前中ありましたけれども、庁内及びパイロット事業として2地域で実施されておりますミックスペーパーの回収事業の全市化の取り組みに向けての考え方についてお伺いいたしたいと思います。  次に、いよいよ4月から供給が始まります天然ガス導入に伴います、先ほどからも議論が出ております天然ガス自動車普及に向けての天然ガス充填場の設置の考え方についてお尋ねいたしたいと思います。  それから、森林の公的機能の拡大についてということであります。  それから、EM菌の普及策の推進についてということでお伺いいたしたいと思っています。私どもは会派の視察で1月24日に沖縄県の宜野湾市にありますEM菌の開発機構本部に研修に行ってきまして、EM菌がいかにオールマイティーな機能を持っているかということで、感動すら覚えてきたわけでありますけれども、EM菌の普及推進についてお伺いいたしたいと思っているところであります。  次に、消費者保護についてであります。100万円が8年で1,000万円という見出しがあります。これは100万円の借金の利息を消費者金融で返すということを繰り返した場合に、8年目で1,000万円に膨れ上がるということであります。長引く不況下の中にあっても、本市の経済は経営者の努力や行政の適切な支援策の推進、勤労者の頑張りによりまして、鉱工業生産出荷額も北関東1位を維持し、その額も1兆5,000億円に達し、市政の発展に多大な貢献をされているわけであります。しかし、近年、その勤労者や若年主婦を中心に、消費者金融の利用に伴う多重債務による自己破産件数が急増し、大きな社会問題化しているわけであります。上手に使えば便利なカード、しかし現金を引き出せる打ち出の小づちではないのであります。便利さに魅されて、金利が高いという認識もなく、ついつい利用頻度と利用金額が増えて、気づいたときには返済のための新たな借金の繰り返しとなり、多重債務に陥ってしまう。その行き先は、家庭崩壊から始まり、自己破産や自らの命までという事態にもなりかねないわけであります。  少し古いデータでありますけれども、昨年の個人の破産申し立て件数につきましては、全国統計では16万8,775件、ここ15年間で50万人を突破していると言われております。このまま推移していきますと、8年後にはもう50万人、トータルで100万人を突破するという予測もあるわけであります。さらに、破産予備軍は300万人とも言われ、勤労者30人に1人の割合にまで拡大しているようであります。先日、太田家庭裁判所管内での自己破産申し立て件数を調べてみました。平成12年度で申し立て件数が252件、その中で既に決済を受けた者が267件、決済を受けてない未済件数が133件であります。平成13年度は申し立て件数が369件、既済件数が342件、未済件数が160件と、着実に増加の一途をたどっているわけであります。また、破産予備軍の多重債務から来るストレスによる子供の虐待や夫婦間の虐待に結びついているという相関関係も指摘されているところであります。  一たん破産宣告をされますと就業制限がありまして、さらに個人信用情報機関、いわゆるブラックリストに登録されてしまい、立ち直るために資金が必要になったときにも一切借りられず、破産による事実上の不利益というものは相当なもののようでありまして、安易に破産に走るのは避け、あくまでも自己責任の原則で解決を図ることが大切なようであります。また、破産宣告されますと、裁判所から本人の本籍地である市町村役場に通知されまして、自動的に名簿に記載されまして、身分証明書を取れば、そこに破産の事実が記載されることになるわけであります。本市では、市民からの生活相談活動として無料法律相談や消費生活センターを通じての支援活動を行っておりますけれども、その概要についてお伺いいたします。今や自己破産問題は大きな社会問題として見過ごすことのできない問題ではないでしょうか。本市市民の自己破産者の数と自己破産に対する本市の所見と対応策についてお伺いいたしたいと思います。  次に、大きな2番、新年度における教育行政についてでありますけれども、最初に教育長の教育姿勢について教育長にお伺いいたします。「子供は歓迎、遊びたい、親は不安、勉強して」という、親子の相反する意識が生じているわけであります。このことの裏には、父母の完全週休2日制の定着、実現がされていないというわけもあるのではないでしょうか。平成12年、連合群馬の調査結果では、県内完全週休2日制の実施事業所につきましては51.2%であります。この2日制実施の対象事業所でありますけれども、従業員が30人以上の事業所であります。また、小売業と飲食、サービス業は従業員10人以上のお店のデータであります。我が国の産業構造から見て、中小零細企業の占める比率からして、全体では完全週休2日制の定着比率はもっと低くなるのではないでしょうか。こうした要因で、土曜日の子供の面倒を見るにも見られないということからの親は不安、勉強してほしいという意識のあらわれに結びついているとも考えられるわけであります。しかし、本年4月からは完全実施される完全学校週5日制のもとでの学習内容や指導方法を示した、いわゆる文部科学省の基準、新学習指導要領に基づいた教育が始まるわけであります。いかなる場面でも他人と協調しつつ自立をして、社会生活を送るのに必要な生きる力をはぐくむことを目指し、その核となる豊かな人間性を育てる道徳教育を重視し、教科内容も3割削減し、詰め込みからゆとりを持った授業に転換し、小学生3年生以上には新設される総合学習の中で、子供たち自ら見つけた課題を、その解決を図る時間として導入されるわけであります。  本市の学校教育では、この新学習指導要領のスムーズな実施を図るために、一昨年から総合学習についての取り組みを始め、本市独自の学校と家庭・地域の連携を深めながら、子供たちを育てていく上で地域に存在するマンパワーを活用すべく、人材バンクの学校版、いわゆる学校教育ボランティア名簿を作成していただきまして、これまで210名の協力者を得て、昨年度から活用されてきておりますことは承知をしているところであります。こうした人材バンクを含めた総合学習施行の成果はどうであったのか。また、毎週土曜日が休みとなり、子供たちの土曜日の使い方や居場所づくりに対する学校・地域・家庭における準備状況につきましてお伺いいたしたいと思いますし、同時に、新学習指導要領導入に対する保護者の心配を払拭していただけるような教育長としての教育姿勢、メッセージをお伺いいたしたいと思っております。  次に、学校教育における諸問題について教育部長にお願いいたします。まず最初に、小1プロブレムについてであります。本市では昨年6月に幼稚園・保育園・学校の3者連絡協議会が発足し、一貫性のある子供たちの保育や教育を進め、スムーズに学校への進学ができる環境を整備するために設立されたと承知しております。9行政区別に保育参観や授業参観の実施、入園・入学・卒業式・運動会等の相互交流、授業研究や情報交換会を開催されているようでありますけれども、今日までの活動状況とその成果についてお伺いいたします。また、全国的に問題化されつつあります小1プロブレム、いわゆる小学校1年生児童の立ち歩き、悪ふざけ、おしゃべり等で授業の成立が困難な学級の存在について、本市内の小学校の現状と対策についてお伺いいたします。  次に、不登校児童・生徒対策についてであります。昨年8月、文部科学省の学校基本調査速報によりますと、2000年度は小・中学校で30日以上休んでいる児童・生徒は前年度よりも3.1%、4,000人増の13万4,000人という速報であります。小学校では279人に1人、トータルで7万8,000人、うち不登校が2万6,000人、前年比300人増加しております。中学校では何と38人に1人の割合、トータルで14万6,000人、うち不登校が10万8,000人ということで、前年比4,000人の増加であります。また、同年度の群馬県教育委員会の統計資料によりますと、長期欠席児童・生徒数は、小・中合わせて過去最高の数字を示しているということであります。そこで、群馬県教育委員会では、昨年9月から太田金山青年の家で不登校児童・生徒、小学校5年生から中学校3年生までの20人とその家族を対象に、金山いきいき体験活動事業というものを展開し、子供たちが人間関係を回復したり、学校への復帰のきっかけになればという思いで活動されております。また、本市でも学校復帰適応指導教室を設置し、不登校児童・生徒の学校復帰を目指し、積極的に活動を展開しておりまして、敬意を表しているところであります。そこで、本市内の現時点における不登校児童・生徒の現状と、県の体験事業への市内児童・生徒の参加状況とあわせて、学校復帰適応指導教室への参加状況とその成果、そして、できれば今後の方針についてお伺いいたしたいと思います。  次に、男女混合名簿についてであります。男女の人権が尊重され、かつ社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力のある社会を実現させるために、男女が社会で対等な構成員として自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会を保障するために、男女共同参画審議会設置法や雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保に関する法律、いわゆる男女雇用機会均等法が平成9年に大幅に改正され、施行されて以来、教育界でもジェンダーフリーが叫ばれまして、学校における男女混合名簿が導入されてきているわけであります。その導入率も、これまでの栃木県の70%を筆頭に、茨城県で35.1%、東京都で18.3%、埼玉県で12.8%となっているわけであります。群馬県内では、高崎市が男女共同参画計画を策定する中で導入を計画し、伊勢崎市では本年4月から全小学校で導入されるようでありまして、本市の男女混合名簿に対する所見と対応についてお伺いいたします。  最後になりますけれども、学校版ISOの創設についてであります。環境問題は全人類が取り組み、行動を起こさなければ、あと80年で人類が滅ぶというショッキングなレポートが大学の学長によって発表されましたことは、先ほど紹介をさせていただきました。本市も清水市長を先頭に、今まで個々の環境対策をISOを中心に本年早い段階での環境基本計画の策定を済ませ、実施計画により、市民総参加の環境保全の諸事業を推進されようとしておりまして、評価をしているところでありますけれども、教育の場での子供のころからの環境問題を意識して行動させることが大切ではないでしょうか。清水市長も本年1月4日の太田市新春懇談会のごあいさつの中でも、学校においても環境問題はもっと深く子供たちに植えつけてほしいという希望を持っていると述べられているわけであります。資源の有効性、環境への負荷の低減等、環境に優しい学校づくりを目指した学校版ISOの創設を考えてみてはいかがでしょうか。例えばフラワーポットをふやすとか、落ち葉を堆肥化するとか、空き部屋を消灯するとか、ケナフの栽培、そして先ほども申し上げましたようにEM菌活用によるごみの堆肥化なり、プールのビオトープ事業への取り組み等々であります。こうしたことを導入前の年度を基準に、または新たな基準・目標を設定して、その取り組みの達成度合いを金額換算して学校に奨励金として支給し、環境教育の教材購入に充てるなど、新学習指導要領に基づくゆとりの時間を、こうした環境体験活動に活用することが、効果の大きい環境教育ではないでしょうか。ご所見をお伺いいたしまして、第1回目の質問を終わります。 ○議長(中島貞夫) 清水企画部長。 ◎企画部長(清水計男) 今治市との交流の経緯と目的についてお答え申し上げたいと思います。  太田市と今治市は南北朝時代の歴史を共有するという縁があることは皆様ご案内のとおりでございます。本市と今治市の交流のきっかけは、平成11年5月、今治市で開催されました南北朝歴史サミットを契機といたしております。その後、両市長、両市議会の相互訪問を初めといたしまして、青少年の文化・スポーツ交流の実施、そして今治市からの本市のスポレク祭や交流都市物産朝市への参加、また水道局から非常用飲料水が今治市へ提供されるなど、わずかここ3年の間に20に近い事業が交流実績として積み重なってまいったところでございます。この3年間の密接な相互交流によりまして培われました大きな友情と信頼に基づきまして、今まさに市民レベルでの友好交流を推進する機が熟したというふうに考えてございます。首都圏の内陸にある本市と、四国は海辺のまち今治市という異なる自然環境や風土を保有する、この2つの地域が、お互いの共有する歴史を接点といたしまして、都市同士の連携によります豊かな地域社会の創造を目的として姉妹都市のきずなを結んでまいりたいということでございますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(中島貞夫) 高橋総務部長。 ◎総務部長(高橋正孝) ご質問に順次お答えいたします。  初めに、歳入確保についての努力及びその成果についてでありますが、これまでも歳入の確保に当たりましては、歳入の根幹であります市税全体におきまして、課税客体の適正な把握と公平課税に努めるとともに、納税相談の実施や休日窓口の開設など、滞納整理の充実による収納率向上のための納税者への対策を推進してまいりました。また、平成14年度の予算編成においては、受益者負担の考え方から市営住宅入居者の自動車保管場所、使用料等の見直しを図るとともに、歳入全般におきまして実績等を精査し、最大限を見込みました。各事業担当課におきましては、特定財源の確保などに努めるとともに、実質的には前年度を上回る予算規模の財源を確保することができたと考えておるところであります。  次に、市民税関連の市民所得の見通しについてでありますが、現下の雇用情勢、実質賃金の減少等、大変厳しい所得環境にありまして、今後におきましても好材料が見当たらない状況であります。また、固定資産税の評価につきましては、地価下落の調整等によりまして減少傾向にありますが、幸い群馬県内はまだ横ばい傾向であることから、税収への影響は大幅にはないと考えております。なお、償却資産の実地調査、申告指導等、大変有効でありますので、今後とも継続して実施する考えであります。  次に、税制改正に伴いますところの本市への影響でありますが、市町村税の減収は全国ベースで14億円と見込まれておりまして、本市に影響があると思われる主な改正につきましては、個人住民税では所得割及び均等割の非課税限度額の引き上げと、特別土地保有税では徴収猶予制度の拡大と思われますが、今回の税制改正では、いずれも本市には大きな影響はないものと考えているところであります。  続きまして、基準財政需要額につきましては、平成12年度は221億5,000万円、平成13年度は臨時財政対策債の創設に伴う需要額の割り落としなどから、1億5,000万円減の220億円、平成14年度はさらに臨時財政対策債の拡大に伴いまして、約11億6,000万円減の208億4,000万円程度になると見込んでいるところであります。基準財政収入額につきましては、平成12年度は200億5,000万円、平成13年度は法人市民税が好調であったことなどによりまして、4億円増の204億5,000万円、平成14年度は法人市民税の減収等を見込み、約5億円減であります199億5,000万円程度になるものと見込んでいるところであります。また、平成12年の国勢調査に伴う交付税の基礎数値の変更による影響でありますが、人口につきましては平成13年度に既に速報値として使用しておりまして、平成14年度の確定値では若干の異動要因はありますが、大きな影響はないと考えております。  次に、利率5%以上の市債はどのくらいあるのかということでございますが、平成13年度末で94件、残高は90億1,100万円程度になると見込んでおるところであります。  最後に、退職予定者のピーク等の見通しでございますが、現状では平成22年度から28年度までの間に53人を最高に平均47人の退職者が見込まれておるところであります。また、議員からお話がありました退職金基金の必要性でありますが、この厳しい財政状況の中での新たな財源の捻出が不可能に近いことや、平成11年度から実施しております定員適正化計画による職員削減を着実に実施していること。さらに、平成20年に向けての相当数の削減目標があるわけでして、これらを着実に推進して状況を見たいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 野口市民生活部長。 ◎市民生活部長(野口政嘉) 消費者保護のご質問にお答えいたします。  現在の社会情勢を見てみますと、大変厳しい経済情勢が続いておりまして、委員ご指摘の多重債務、いわゆるサラ金問題につきましても、大きな社会問題となっていることを認識しているところでございます。そういった中で、本市の破産者の推移を申し上げますと、平成12年3月末で92名、平成13年3月末65名、そして本年の1月末現在が68名となっておりますのが太田市の現状でございます。そういった中で、本市におきましての多重債務、いわゆるサラ金相談者等の市民対応につきましては、第1点目といたしまして、生活そうだん課において年間を通して47回の無料法律相談を行っております。また、第2点目といたしまして、平成13年度におきましてはサラ金問題を含めまして、その他さまざまな相談件数の要望が多くなってまいりましたので、特に無料法律相談を太田市独自で設けまして、前年度に比べ30名多く受け入れ枠を広げ、対応してきたところでございます。また、第3点目といたしまして、消費生活センターにおいて広報等各種メディアを通じ、その啓発に努めてまいりますとともに、個々の相談者に対しましてはさまざまな指導を行っているのが現状でございます。無料法律相談の中の多重債務の件数でございますが、平成12年度の無料法律相談の受付件数405件のうち、33件が多重債務の相談でございました。また、平成13年度は2月末で無料法律相談の受付件数438件のうち、54件が多重債務の相談でございました。また、消費生活センターに寄せられた多重債務の相談件数を申し上げますと、平成12年度は35件でございまして、平成13年度は1月末現在で33件でございます。議員のご発言のとおり、多重債務による自己破産者は、家庭崩壊をはじめ長期間の社会的制約を受け、日々苦しむ生活を強いられてしまいますので、このようなことを未然に防ぐよう市民に対する啓発活動や相談業務の充実に努めているのが市の現状でございます。  今後の対応でございますが、各種メディアの活用、あるいは一般企業・事務所などへの出前講座等の啓発活動を積極的に行い、また研修等により職員の資質の向上をより一層図るとともに、無料法律相談や消費生活センター以外の公的な相談窓口も活用しながら、市民が多重債務に陥らないよう、またサラ金被害に遭わないよう的確かつ速やかに問題解決のため努力していきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 宮本産業環境部長。 ◎産業環境部長(宮本富太郎) 今日の環境問題は、まさに人類存続の基盤である地球環境及び身近な生活環境そのものが損なわれようとしておるわけでございます。自然環境を保全し、生態系の保護を図るためには、これまでの物質的豊かさの追求に重きを置いた考え方、すなわち大量生産・大量消費・大量廃棄の社会経済構造や生活様式を改め、環境への負荷の少ない循環型社会の創造を目指し、健全な環境を次代に承継することが私たちの責務であると考えております。そのため、私たちのライフスタイルが、どのように環境へ影響を与えているのかを一人一人が理解し、行動することが求められております。そのルールづくりの基本的事項を太田市環境基本計画に盛り込みましたので、今後、実行計画としてそれらをとりまとめ、具体的施策の検討をしてまいりたいと考えております。  それでは、議員のご質問に順次答えさせていただきたいと思います。  初めに、生ごみの分別収集による堆肥化については、混入物除去の問題、収集及び処理経費の増大や市民が分別する負担、製品の成分、受給のバランス等々の幾多の課題がございます。このような状況から、本市では各家庭における生ごみ処理機による堆肥化を進めてきたところであります。現在、その普及状況は平成12年度までに合計1万3,097基となっております。これは全世帯の24%に当たり、年間約4,000トンほどが自家処理されているものと推定しております。今後、この普及状況や他市の状況をあわせ見ながら考えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、ミックスペーパーの分別回収につきましては、本庁舎においては平成13年4月から施行し、本年1月までの10カ月間では4,840キログラムを回収いたしました。平成14年度については出先機関も含め、すべての課を対象に実施したいと考えております。また、全市への取り組みについては、まずモデル地区として保健衛生委員会と協議し、九合地区の飯塚町で試行を開始いたしました。平成14年度は地区役員のご協力を得まして、九合全地区への拡大を図るとともに、もう1地区の行政センターへ回収倉庫等を設置する予定であります。その後、さらに回収地区の順次拡大を図ってまいりたいと考えております。  天然ガス自動車の充填場の設置につきましては、市内のガス会社が、西新町地内に1台当たり数分間で充填することができる急速重点設備を、ガソリンスタンドに併設する形で、今秋ごろの開設を目途に準備を進めていると聞いております。また、太田市においてはパークアンドライドシステムの導入が予定されているサマーランドや市役所内などに小型の昇圧供給装置の設置について検討してまいりたいと考えております。  次に、森林の広域的機能についてでありますが、森林の広域的機能は大きく分類して水源涵養機能、土砂流出防止機能、土砂崩壊防止機能、保健休養機能、野生鳥獣保護機能、大気保全機能等がございます。この広域的機能を日本全体で評価額に換算いたしますと、約74兆9,900億円になります。また、太田市の森林面積で同様の計算をいたしますと、約22億5,600万円となります。これらの機能すべてが私たちが生活する上で非常に大切な機能でありますが、中でも重要である大気保全機能について考えますと、地球温暖化の根源であります二酸化炭素を吸収する機能と酸素供給機能があります。日本全体でこの機能を評価額に換算いたしますと、約5兆1,400億円程度になります。また、この機能を太田市の山林に換算してみますと、年間約1億6,000万円程度の金額になります。これらを考えますと、自然につくり出される酸素の重要性はもちろんですが、森林の持つ広域的な機能の重要性を改めて感じます。今後も森林の適正な保護と育成に努めていきたいと考えております。  次に、EM菌利用による環境浄化等につきましては、議員にご提供いただきましたEMサミットのビデオによりますと、この菌は河川に放流することにより悪臭が消えたり小魚などがふえる、農地にまくと作物がよくとれるようになる、桜にまくと花がたくさんつくようになる、千葉県では三番瀬のヘドロをEM菌で浄化することとなったなど、多用途かつ多大な効果が期待できる内容であり、改めてEM菌に対する思いを新たにいたしました。今後、先進地の状況等について調査し、関係部局と調整し、積極的に取り組むよう検討してまいりたいと考えますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 船山教育部長。 ◎教育部長(船山佳之) 学校教育における諸問題という議員からの質問でありますが、まず小1プロブレムについてお答えいたします。昨年6月に9ブロックからなる幼稚園・保育園・小学校連絡協議会が発足いたしました。各ブロックでは保育・教育について話し合い、共通理解を図りながら連携を深めることができました。特に設立1年目の今年度は、交流の場をより多く持ち、教職員と保育士が互いに理解を深め、一貫性のある保育と教育に向けての一歩を踏み出すことができたと考えております。また、全体研修会を設定したことで、新たな課題も見えてまいりました。今後は保育園・幼稚園との連携を一層深め、入学前の子供の状況を把握し、気持ちよい義務教育のスタートを迎えさせたいと考えております。  今年1月の学級経営に関する調査1年生によりますと、勝手に出歩く、床等に寝そべる、無断で教室を出てしまうなどで、授業等に支障を来すことが時々あると答えた学級が9学級ございました。また、児童同士の暴言やけんか等に発展してしまうケースも2学級ありました。このような子供たちへの配慮として、県の施策としてのさくらプラン、非常勤講師の配置をはじめ、教育活動指導助手の配置、心の面がケアできる養護教諭支援隊事業の実施、教育相談の充実と学校内での指導体制を強化しておるところであります。一方、子供の課題を明確にさせながら、保護者とともに同じ目線で子供とかかわる、医療機関との連携を図る等配慮して、新年度についても1年生には楽しく安心して学校生活に取り組めるよう、ベテランの教員を配置して万全の対策で臨みたいと考えております。  次に、不登校児童・生徒対策についてお答えいたします。本市の不登校児童・生徒の現状ですが、平成12年度小・中・養護学校で30日以上休んでいる児童・生徒数は121名であり、前年度より減少傾向にあります。また、先ほどの質問の中の県の金山いきいき体験活動推進事業への市内児童・生徒の参加はございませんでした。次に、太田市教育研究所の適応指導教室の参加状況ですが、現在26名が通室しております。宝南ふれあい教室への通室や自然体験活動への参加を通して、学校へ完全復帰できた者が7名、部分復帰の者が19名となっております。さらに、中学3年生8名の進路希望を見ますと、高校進学希望者7名、就職希望者1名という状況であります。今後の方針としては予防的な対策に力を入れ、学校では積極的な生徒指導に努めていくとともに、家庭における子供と親に対する教育の充実を図っていく予定であります。  続いて、太田市における男女混合名簿の取り組みについてお答えいたします。既にご案内のように、伊勢崎市、前橋市については、平成14年度より全校導入の予定であります。太田市におきましては、平成13年度に小学校6校と養護学校が導入しております。教育委員会といたしましても、男女共同参画社会の重要性については、校長会等で指導してきたところでございますが、そのことによって新年度におきましては小学校は全校が導入を予定しております。また、中学においては1校が導入予定、そのほかの中学校も平成14年度を検討の期間としております。今後、順次準備のできた学校から導入するものと思いますので、ご理解のほどをよろしくお願いいたします。  最後になりますが、学校版ISOについてお答えいたします。太田市がISO14001の取得を目指していることに対応して、昨年7月に「環境によい学校づくりを目指して」というテーマで学校版ISOを立ち上げました。ねらいといたしましては、未来に生きる子供たちによい環境を守り伝えていくために、環境負荷の軽減、資源の有効利用など、環境によい学校づくりを目指す、としております。これを受けて環境負荷の軽減を図るため、子供の発達段階に応じた行動目標を設定し、自主的に行動し、評価するという活動が始まっております。短期間でありますが、その成果として、既に電気や水道の使用料が1割以上減少した学校もあり、平均でも3%削減されており、今後さらに期待されております。太田市の財政面でもメリットがあるものと考えております。この差額分については、既に教材等の購入に充てられており、行動した結果がすぐに具体的にあらわれるということでも、子供たちの環境意識、特に物を大切にするという意識は高まってきているものと報告を受けております。また、平成14年度に小学校3校もISO14001の取得を検討しており、今後も太田市全体としての取り組みとなるよう指導してまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどをよろしくお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 正田教育長。 ◎教育長(正田喜久) 議員から3点目にわたりましてご質問をいただきました。  まず1点は、総合的な学習の時間の施行における成果はどうであったかというご質問であります。ご承知のように、この総合的な学習の時間というのは、4月から始まる新しい学習指導要領の最大の特色でありますし、キーワードでもあります。生きる力を育成するということでありまして、国際理解ないしは環境福祉、また興味や関心に基づく課題とか、地域や学校の特色に応じた課題を子供たちが積極的に自ら調べたり考えたりする力をつけようというものであります。これについての成果でありますが、調査によりますと、子供の姿勢だけではなくて、教師の姿勢もこの事業によって変わってきたという報告を受けているところであります。それはディベートをしたり発表会の工夫をしたりコンピューターを使ったり、ないしは地域の方々の応援をいただいたりということで、変化が出たというわけでありますが、まず教師の姿勢であります。自分なりの課題を設定できるようになったり、子供に考える時間ないしは気づきを大切にするような態度ができたということとコミュニケーション能力を育てようという積極的な意欲が出てきたということであります。それから、子供の姿勢につきましては、自分が自ら計画を立てていろいろなことを工夫してみようという意欲が出てきている。それから、今まで学習したものを十分に活用して、それを取り組むような態度も見えてきた。ないしは発表する姿勢や社会の方々に依頼する方法などを学ぶ中で、お願いします、ありがとうございました、これから伺いますという社会的なルールやコミュニケーション、そういうものも出てきて、非常にいい結果が出てきているということであります。とは申しながら、教師中心の授業からなかなか抜け出ない先生もおられるようでありますし、一番心配しているのは、家庭や地域の人が、なぜ子供ばっかりさせるのだというようなご批判を学校に寄せているということも聞いておりますので、これにつきましては啓蒙・普及の努力をしなければいけないと思っているところであります。  それから、2点目は、学校週5日制の取り組みであります。土曜日の使い方や居場所づくりに対する準備の進捗状況はどうかというご質問であります。実は、平成12年の10月に県の教育委員会がやった調査なのですけれども、土曜日にどうしても休みがとれないという父親が34%、母親が20%というデータが出ています。それから、太田市におきましては昨年5月の調査で、小学校の生徒8,167名の中で学校から終わって家に帰ってもだれもいない子供が1,705名、全体では20.9%の子供が実態としている。それから、今年度1月でありますが、学校の先生にお願いをしまして、家庭事情や地域の状態を見て、とても心配な子供がいるのかいないのかという調査をいたしました。これにつきましては、全体の4%、358名の子がとても心配な子である、何らかの手が必要であるというデータが出ております。ただ、太田市におきましては平成4年に月1回の学校週5日制が始まって以来、全国に先駆けての施行を続けてまいったノウハウがあります。それらをもとにしながら、昨年8月に学校の先生の代表とか保護者の代表、市教委も入りまして学校週5日制調整委員会をつくりまして、意識調査や啓蒙の対応の仕方等をずっと検討しているところであります。それからまた、特にそういう啓発とか協力依頼につきましては、今までのところ本年1月に太田市の広報に5日制の関連について発表いたしました。それから、太田子供センターの情報誌というリーフレットがありますので、これは区長にお願いしまして各家庭へ回覧していただいたり、学校におきましては学校通信とか学級通信、PTA新聞等を通じて、このことで保護者のご理解をいただくということであります。さらには、県や各市の施設の行事や活動を紹介するように、いろいろな形で来ております。それからまたさらに、学童保育所・児童館・児童センター・学校等の開放を含めて、毎週土曜日に開設できるように手はずをしておるわけであります。それから、青少年健全育成等の地域団体の方々に、ぜひこういう実態があるので、さらなる協力をお願いしたいということも申し上げて、この問題について万全の体制をとっていきたいということで、今努力しているところであります。  それから、3つ目のご質問は、新学習指導要領導入に対する保護者の心配が大きい、これに対することで、払拭するものは何だというご質問であります。このたびの学習指導要領で心配なところは、今申し上げました子供たちの余暇時間が非常に多くなったということと、もう一つは、やはり学習時間が削減した、学習内容が厳選された、そういうことから学力の低下があるのではないかというのが多くの識者から指摘されているところでありますし、また過日、文部科学大臣の方からも2002年アピールが出されたところであります。何といってもこれへの対応というのは確かな学力をつける。ただ、学力とは何かというのは明確な定義がされておりませんけれども、私どもは、まず1つは自ら学び、自ら考える力というような、生きる力の基本となるようなものの中で、基礎基本となるものをしっかり身につけさせたいということであります。これは、やはりわかる授業をしっかりするということだと思います。それから2番目は、理解の早い子、塾等で既に先に進んでいる子等に対しては、発展的な学習ということで、一人一人の個性に応じた力をもっと伸ばすような手だても必要になってきているわけであります。それから、3番目のものとしては、学習意欲の低下に対する対応でありますけれども、これは何といっても学ぶ楽しさをつけるということに尽きるかと思います。  それからまた1つは、学習時間ないしは学習習慣、これがよその国から見ると非常に低くなっているという心配もあるわけでありまして、これらの問題に対してどういう手だてをとるかということであります。これは何といっても先生の責任は非常に大きいものがあります。研修とか先生同士の切磋琢磨の間から資質を高めなければならないと思いますし、また先生を応援するような教育指導助手ないしは非常勤講師、地域の方々の応援もお願いしているところであります。授業におきましては個別指導のほか、少人数、チームティーチング、習熟度学習、ありとあらゆる方法もとっている。ないしは繰り返し指導の行うほかに宿題や課題の提示ということも必要になってまいります。それから、来年度から全学校において朝の読み書き算数の時間を設定することにいたしました。そのほか算数の苦手な子に算数支援隊も検討しておるところでありますし、ありとあらゆる方法をとりながら、確かな学力をつける努力をしていきたいと思っています。そしてさらに、それを評価する方法として学力テスト、これは皆さん方に予算をお認めいただかなければならないのでありますけれども、小学校1年から中学校3年までの算数、数学の一斉テストをやって、お互いの競争意識を起こしながら実態把握に努めていきたい。こんなことを含めながら、今、保護者の心配が少しでもなくなるように最善の努力をしているところでありまして、議員の皆様方にもぜひ大所高所からのご支援をお願いしたいと思っておるわけであります。 ○議長(中島貞夫) 戸塚収入役。 ◎収入役(戸塚清治) ペイオフにつきましてのご質問にお答えしたいと思います。  4月1日からいよいよ解禁するわけでございますけれども、内容を見ますと、解禁になるのは定期性預金だけということになります。決済性預金、つまり普通預金や当座預金は、さらに1年間保護されるという仕組みになっております。しかし、議員ご指摘のとおり自己責任の時代になったということは間違いのないことであると認識をしております。地方自治法等の規則によりますと、ご指摘のとおり公金の管理につきましては安全・確実かつ有利、場合によっては国債等、債権の運用はあってもよいという中身になっております。しかし、肝心の安全とされる預金が保護されないということでありますから、考え方をしっかりと変える必要があるというふうに思っております。私は預金をするということではなくて、金融機関にお金を貸し付けるというふうに考え方を変えれば、答えはおのずと出てくると思います。保障措置がないわけですから、保障措置をしっかりとつけて預け入れるということに切りかえるべきであるというふうに思っております。  そういったことを基本にして考えるわけでありますけれども、公金、これはまさに市民の財産のわけですから、個人であればともかく、こういう時代であれば安全・確実ということをすべてにかけたいと思っておりますけれども、できるだけ安全な運用の方に資金を移しかえるということと、あわせて預金の量を基本的に減らしていくということだろうと思っております。これは個人的に考えている域を出ませんけれども、場合によっては借入金で歳入歳出の会計事務を運営するということがあってもいいのではないかというふうに思っております。安全というものには金がかかるという時代に変わっているなとつくづく思っているわけです。そういうふうに認識しておりまして、そうは言うものの、太田市で今、取り引きしている金融機関はたくさんありますけれども、今すぐ破綻するというような金融機関はないというふうに思っております。実は昨年の5月から今日に向けまして、保管しておる定期性預金につきましては、すべて短期運用に切りかえてあります。短期運用というのは3カ月の定期預金に切りかえておりまして、この2月26日に期限が到来しました。一応、現在は普通預金に切りかえて保管しておるという状況でございます。  そういったことでございまして、これからペイオフを迎えるわけでございますけれども、3つに分けて考えていいと思うのですが、1つは、公金の中には基金と歳計現金という判定になろうと思いますが、2通りありますけれども、今、取り崩す必要のない基金等につきましては、できるだけ長期に運用する。それはいろいろありますけれども、国債の購入ということを考えたらどうかということでございます。既に一部国債に切りかえておりますけれども、一定金額、この運用を図る。この3月中にもそういうふうに一部切りかえていきたいと思っております。  2つ目には、金融機関に預金をする場合には、担保措置がなかなかないわけですけれども、借入金が幸いにしてあるわけです。その借入金と相殺する。つまり相殺点を確立して預け入れをするというふうに考えております。その場合でも、できるだけ短期ということで、3カ月の短期で運用することは変えていきたくないと思っております。それに漏れた、そういうことの措置ができないところにつきましては、すべて普通預金で運用したいというふうに思っております。そういう形で4月の解禁に備えるということでございます。したがって、公金の保管管理につきましては、万全という言葉を使っていいかどうかわかりませんけれども、保管につきましては万全を期してあるというふうに申し上げておきたいと思っております。なお、4月以降の問題につきましては、まず1つは、引き続き研究をしてまいりたい。ペイオフの本当の到来は来年の2003年4月1日以降になるわけですから、それに向けて、なお研究を続けてまいりたいと思っております。東京都でやっている公金管理委員会も必要に応じては考えなければいけないのかと思いますが、それも含めて検討してまいりたいというふうに思います。  それと、これは一番大事だと思うのですが、現下の経済情勢からすると、非常に危険な状態です。ちょっとしたことで問題が大きく発展する可能性が非常に高い。乾いたわらに火をつければ、あっという間に燃え広がるというようなこともあり得るわけです。ないとは言い切れない。そういう危険な状態であるというふうに私は認識しておりますから、公金の管理につきましては日々の経済金融情勢に細心の注意を払いながら、万全を期してまいりたいというふうに思っております。  以上でご質問にお答えをさせていただきますが、よろしくお願いいたします。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 収入役に登壇の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございました。初めての登壇でありまして、緊張の様子。たまには緊張した方がいいわけで、いつも居眠りしていて間に合うようなところにいるわけで、本当にありがとうございました。  私の姿勢でありますけれども、7年前を自分で思い出しました。今でも変わっておりませんけれども、変えるということ、チェンジということは、今非常に大事だと思っていますし、当時も政治の体質、あるいは職員の意識、市民全体の意識等々、とにかく変えるということに積極的にチャレンジしていくのが私の政治姿勢だというふうにご理解いただければ大変ありがたい。先ほど話がありましたように、学校がまさかISO14000のキックオフを始めるとは、だれも思わなかった。でも、環境の問題が大事になってきたときに、先導的に小学校3校を始めるということでありまして、教育委員会に大変私はありがたいというふうに思っています。この動き等が、まちを変えていくという非常に先鋭的な動きになれば、きょうはたまたま区長会長がいるので話したいのですけれども、地域でISOの14000を取るというふうに、おれだってできるというふうに、区長はきっと思うと思うのです。だから、これがまた地域に行く。今までは広報配りがメーンの仕事だったのが、今度は広報から変わってISO取得がメーンの仕事になっていく。すばらしい変化ではないでしょうか。その変化に対して私たちはサポートしていく、これが非常に大事だというふうに思っています。  銀行がまさかつぶれるなどということは考えてもみなかった。やはりこれが世の中の変わりであります。ですから、我々行政は常にポジティブでなければいけない。いつも保守的で、変えることに対して躊躇する、これはやはり一番いけないことだと思うのです。積極的にチャレンジをしていく。変えること、チェンジに対して、チャレンジしていく、こういう気持ちを私はこれからもとり続けていきたいと思っています。  何でこのように変えるということは、今の国がほとんど制度疲労を起こしている。ご承知のように、先ほどいろいろな話が出ていますけれども、赤字地方債を発行しなさいというのは末期的症状です。こんなことをこれからも続けてやっていくとすれば、意味のない借金を我々が背負うわけでありまして、いかに国であろうとも、地方に対して無意味な借金を押しつけていて、果たしてまともと言えるかどうか。私は極めてまともではない。あるいは、特別減税を行った。では借金をしておいてくれ、後で面倒見るから。それの面倒を見るからというのはどういう面倒の見方かというと、我々が期待するのは、その分は国がお金を貸してくれる、返してくれるものだと思っていたのが、借金の分割払いでいいですよという返事であります。これも私などに言わせると、国の制度そのものが変わってきた。あるいは、先ほどご指摘があったように、変えざるを得ないのは退職金の問題などは非常に大きいです。50人も一遍にやめられたら、実を言いますと大変でありまして、このことを考えて我々は手当てを打って内容を変えていかなければいけない。172名減らそうというのも、当然その中に対応できるだけの力を込めていこうという姿勢なのであります。あるいはまたリメイク、これは時代の要請です。どんどんどんどん物はつくれ、何はつくれ、ハード物がどんどん先行した時代がありましたが、もうこれがほとんど使えなくなっている。市民会館がリメイクしました。天神公園もリメイクしました。あるいは、学校等においてもそういったことはどんどん起こってくる。トイレもリメイクしなければいけない。これは時代要請、時代の全体の流れの中で、これから10年ぐらい残る大きな地方自治体の変化であります。これらに対応して我々が基本的に変えるということをこれからも継続していきたい。大ざっぱに言えばそういうことであります。あくまでも市民の目線で動かなければいけませんけれども、キーワードはやはり変えるということだと私は思っております。  PFIについて、英語ばかりでよくわけがわからないのですけれども、PFIは随分変わったやり方です。役所が自分でやればいいものを民間の力を利用して、民間の資本と民間の人間と民間の情報と、全部民間からいただいて公共のために使う施設をつくり運営していただくシステムです。これを取り入れられる可能性をちょっと頭の中で動かしたのですけれども、溶融炉を今やっていますけれども、溶融炉はこういう形がいいのか、市民出資型がいいのか、私はわかりませんが、検討したいと思いますけれども、こういう公共物件を民間の力だけで動かしていくというやり方を溶融炉は考えられるのではないか。あるいは、中・高一貫教育で学校を仮につくるとすれば、あるいは小・中一貫教育をやるという特殊な英語ばかりの学校にしてしまうとか、こういう特殊なものについてはPFI方式か民間が積極的に参加したような形で行政がサポートする形というのは可能ではないか。これはこれからのテーマとして私たちは十分考える手法であるというふうに思っております。  グラウンドワークは、これも市民と、あるいは企業と行政の関係をつくり出すというやり方としては、非常にいいやり方だと思います。今、NPOのシステムを利用して行政との連携というのは非常に強まっている。あるいはまた、ボランティアの皆さん方と行政との関連、あるいは、例えば企業といえば、今度、関東学園大学が、用地を全部出すからそこを平地林にしましょう。関東学園大学は周りが全部緑地になります。奥行きが20メートルです。これはグラウンドワークの一つではないでしょうか。こういうふうに地域の皆さん方が協力してくれる、企業の皆さん方が協力してくれて、行政目標を達成するというシステムも今後の本当に大事な要項だと思います。平地林等については農家の皆さん方、あるいはまたサッカー場をつくるということで農家の皆さん方が畑等について使っていいよということになれば、これも大変な戦力になるということでありまして、大事にしたいテーマであります。  リサイクル・リユースについては、ごみとか環境の問題を考えれば非常に大事なテーマでありまして、先ほどから申し上げているリサイクルプラザを中心として、市民の意識涵養等をこれからも行っていくということであります。  今、お話になりましたPFI、グラウンドワーク、リサイクル・リユースというのは、行政が今、与えられた大変大きなテーマでありまして、これについて私どもも政策研究をして、具体化できるものから具体化していきたい、そのように思っております。いずれにしても世の中大きく変わります。国の財政事情が非常に悪化しておりますし、好転を見せるというのは何年後になるかわからない。民事再生法などというのがあれば、本当は一番いいのですけれども、あれは借金棒引きというようなやり方で、非常に卑劣なやり方だと私は思っていますが、ああいうものを国でやれば、我々の町でもやれば、もう全然左うちわでありますけれども、そんなことはできるはずがありません。私どもも一生懸命、市民の方を向きながら、低コストで大きなサービスが提供できるような体制を、いろいろな方法を使いながら、これからも考えていきます。 ○議長(中島貞夫) 24番茂木義市議員。 ◆24番(茂木義市) それぞれ大変ご丁寧な答弁をいただきましてありがとうございました。  何点か市長にも市民公募債の件なり、独自課税の考え方をお聞きしたかったのですけれども、時間が来ておりますし、予算委員会等もありますので、そちらに譲りたいというふうに思っていまして、1点だけ市長に再質問したいのは、国内姉妹都市提携のことについてであります。部長の答弁で経過と目的はわかりました。それで市長にお伺いをいたしたいと思いますけれども、今治市との今後の交流計画についてお聞かせいただきたいと思います。またさらに、今治市以外にも友好的な交流を行っている都市があるわけでありますけれども、それらについては今後どのようにされていくのかもお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 友好都市につきましては、今治市とやっていこうということを正式決定して、議員の皆さん方にもお願いしたわけでありますが、これにつきましては4月4日を調印式の日と定めたいと思っています。大安ということで、それがいいのかどうかわかりませんが、一応大安で、この日に私の方で今治市を訪れて調印したい。今治市ともそんな話で決めておりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  友好都市は人間と人間の交流だと思うのです。友達づき合いというのもありますけれども、意見が全く違う人間とつき合ってもつまらないわけでありますから、これはともかくとして、我々がフェース・ツー・フェースで話をする中で、このまちはいいなというのは、やはり可能性大だと思うのです。今回、私どもで子供たちを送る稚内市あるいは今治市、これは非常にいろいろな意味で友好を結んでおくことが我々のまちにとってもプラスになる、相手のまちにとっても当然プラスになる、というような関係だと思うのです。私が稚内市にも注目しているのは何かといいますと、本当に広く牧歌的な雰囲気が一つ、先ほど言った太陽も物すごくでかい太陽を見ることができる北端の地であります。もう一つは、サハリンとの交流で、ロシアとの交流を行っている。海外との交流というのはアメリカ中心だったわけですけれども、接点として稚内市を使えばロシアとの関係もできてくる。子供たちをそういった形で、国際化の中に、アメリカだけではなくてロシアともやれるということでも私はいいのではないか。これは大変私的で申しわけないのですけれども、たまたま向こうの市長とも非常に懇意にさせていただいているということで、ぜひ議員の皆さん方も交流を重ねていただいて、よさそうだということであれば、具現化のためにアドバイスいただければ大変ありがたいと思うのです。  いずれにせよ人間と人間、まちとは言いながらまちは人間が構成しているわけで、人間と人間の交流が重なって、まちとまちの交流になっていくということだと思います。いろいろなまちが可能性はありますけれども、とりあえずは今治市としっかりとした仲間意識を持ちながら、そしてまた北の方にも幾らか目を向けてほしい、そんな気持ちでおります。 ○議長(中島貞夫) 次に、8番小林人志議員。 ◆8番(小林人志) 社民クラブの小林人志です。市長は、平成14年度の施政財政方針で、大きな3つの分野について述べられております。1つは、地方分権についてであります。今まさに実行段階を迎えて、市町村の役割の重要性、特に広域行政の連携を密に推進していく。そのために、市町村合併の実現に向けて、首長による1市6町の合併問題懇談会の継続的開催、70項目649事業の住民サービス比較調査、合併に対する1市6町住民意向調査など、地域住民の合意形成を図りつつ、そして合併のための任意協議会の設立、法定協議会へとステップアップを積極的に進めているところであります。先日、議会に対しても市長から任意協議会設置の同意のお願いがあったところでございます。2つ目は、本市の市政運営についてであります。住民参加の促進、コストの削減、市民満足度の向上の3つの目標を掲げて、市民参加による元気のあるまち太田の創造、そのために7つの重点施策を実施してまいりたい。3つ目は、かつてない厳しい経済情勢下での予算編成についてであります。市税の3年連続での減収、地方交付税の減額、赤字地方債の多額な発行と行財政改革による経費の抑制、財政調整基金の取り崩し等で、あらゆる財源確保の手だてをし、前年比マイナス3%、489億円の予算編成を行い、市民生活向上に努力してまいりたいとのことでございます。平成14年度の清水市長のこの方針に関連しまして、通告に従い質問をさせていただきます。
     質問項目は、初めに、定員適正化計画における職員数を削減し行政コストの削減をしようとする目的と年次計画及び今後の組織体制のあり方。2番目に、助役問題。清水市政誕生以来、助役不在についての2項目を市長及び企画部長に質問させていただきます。  今年の1月4日、マリエールで開催された新春懇談会において、清水市長のあいさつの中で、市職員172名を削減すれば、人件費として435億円程度の削減ができる。太田市は現在、五百数十億円の借金、市債があります。人件費削減で借金が何とかなるというような内容のお話をしたと記憶しております。また、2月12日、全員協議会での予算大綱説明会の席でも、同趣旨の発言をされておりました。そこで、定員適正化計画について企画部長に質問をいたします。市長が発言されている職員数を削減し、行政コストの削減を行おうとする、この定員適正化計画が立てられた経緯を、当初計画時にさかのぼって改めてその目的、削減年次計画、そして今日までの評価と実績をお伺いしたいと思います。また、今回大幅な人員削減の見直しをされたように思われますが、どのような要因があったのでしょうか。今3月定例会に議案として提出された事務分掌条例の改正、広域法人等への職員派遣条例との関係や、重点施策の一つである市民参加によるまちづくり、NPOサポーターズの導入、民間委託等の推進を行うとありますが、この見直しに関連しているのかお伺いいたします。また、業務量に応じた適正な職員数、年令別組織構成といった組織行政機能に、大幅な定員削減は支障を来すおそれがあると思いますが、お伺いいたします。  2点目、助役問題について市長にお伺いいたします。平成7年、清水市長が市長に初当選以来、今日まで7年間、本市には助役がいません。清水市長は当選直後から、助役を置かない考え方を打ち出し、ユニークな行政運営に手腕を発揮し、市民生活の安定向上に今日まで努めておられます。助役問題で法の遵守という立場から現状に合わせて助役を置かない条例を制定したように見えますが、当時の会議録、そして最近の会議録等を見てみますと、次のような形で記載されております。これは平成10年6月議会の会議録でございます。助役を置かないわけではない。置く気はあるけれども、もうしばらく待ってほしいという気持ちは今でも変わりません。ただ、議会の皆さんに納得いただけるような方の選任ができないということでありまして、そういう意味で提案できないと同時に、法の順守を現在は優先した方がいい。私の任期はあと1年余りですので、今回、助役を置かない条例を出させていただいたということであります。次が、平成11年12月の議会でございます。私はもちろん支えてもらえる人がいることは大事かもわからない。私と収入役、私と教育長、私と管理職と相談しながら、全体で動いていくということで、私はカバーするのに十分足りると思っている。これは平成13年3月、去年の3月議会です。私が助役を置かない特殊なことをやっているから、その形がよくないからよくないということはない。中身の点で市民にご迷惑をかけたりしているとすれば、考え直します。このように過去の議会の中で答弁をしておりますが、助役を置く方がよいのか、よくないのか、はっきり理解できません。市長の率直なお考えをお伺いして、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(中島貞夫) 清水企画部長。 ◎企画部長(清水計男) ご答弁申し上げさせていただきます。  組織の問題につきましては、行政の骨格でもありますし、行政運営の根幹をなすというふうに理解しております。その組織につきましては、毎年度、検討精査をいたしまして、組織の総体的な見直しをしているところでございます。見直しに当たりましては、行政評価やバランスシートを活用いたしましての事務事業の検討、あるいはNPO参加を含めた民間委託の推進等を図りながら、組織のスクラップ・アンド・ビルドに取り組んでおるというところでございます。もちろん組織対応としての適正なる職員数の管理につきましても、並行して取り組んでいるところでございます。  そこで、定員適正化計画でございますが、平成10年度に策定いたしまして、平成11年度から平成20年度までの10年間、職員数123人の削減目標を定めました。その結果といたしまして、平成11年度から3カ年間の実績でございますが、削減計画数30人に対しまして、56人の削減実績となったわけでございます。人件費支出金額に換算いたしますと約7億9,100万円程度の削減になろうかというふうに思います。10年間の目標値の達成率は45.5%でございまして、計画数値を大幅に上回ったのでございます。こうした状況から、このたび平成14年度から平成20年度までの計画数値の見直しを行ったところであります。その結果、平成20年度までの7年間で116人の削減計画を策定したところでありまして、当初の10年間での削減数123人から172人へのシフトであります。見直しに当たりましては、今後の組織改正やNPOなどによる行政への市民参加を考慮いたしまして、業務量に応じた適正なる職員数を確保するということを念頭に、各所管より業務内容の調査、あるいはヒヤリングを実施し、新規事業・廃止事業・委託事業等を把握しながら、必要要員の確保を図ったということでございます。  最後に、この計画によりまして、職員の年齢構成につきましては、現在の中膨らみの構成から今後はバランスのとれた構成になっていくというふうに考えておりますが、将来的に組織機能に影響が生じないよう、必要に応じた見直しを行い、対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 助役につきましては、市民に不便をかけているか。やはり我々行政は、市民の目線に立って、最大のサービスの質と量を提供するということが大事な目的でありますので、そのことがうまくいってないか、いっているか考えたときに、私のところに、助役がいない結果、極めて不利益を受けたとか、今の全体の流れといいますか、街の動きが滞っているとか、そういう話は実はないわけでありまして、現状のまま、条例を使っていきたい、そんなふうに思っています。また、この間にほかの町から、置かない条例をつくるために、どんなものかというリサーチも大分あります。複数名置いているところがあるわけで、太田市の規模でゼロというのは、形の上ではどうかもわかりませんけれども、やはり今の経済情勢、国からの先ほどの赤字地方債発行だとか、いろいろな外的な環境の中で、自らやれるものについては、自分でやるのがいい、そういうふうに思っています。また、みんなで分け合う、シェアできるものはシェアしていくのがいい、ということでありまして、私は今のままで、そんなに変ではないのかな。よく「運転手までやっているのかい。」と言われますけれども、何でもないのですね。そのことが、形の上では悪いかもわからない。宴会に行くのに、運転手を待たせておくのがいいのかもわかりません。でも、自分で行って、自分で帰ってくるのは何でもないわけでありまして、では運転手を置くのかと、それは私は今のところ必要がないということであります。助役については、ご迷惑をかけている点があれば、ぜひご指摘いただければ大変ありがたいということです。 ○議長(中島貞夫) 8番小林人志議員。 ◆8番(小林人志) 2回目の質問をいたします。  企画部長にご答弁をお願いいたします。市長いわく172名減らせば、人件費435億円するという、こういう数字が市民の間でひとり歩きしており、また職員200人減らせば太田市の借金はチャラになるのではないか。まことしやかに流言飛語としてささやかれているのも事実であります。人件費削減が、この定員適正化計画の一時的目的ではないかと思われるような感もいたします。過去3年間では、先ほど30人の削減予定に対して56名も削減実績となり、人件費に換算すると、約8億円の経費のみの評価がありましたが、大幅な定員削減で、日常の行政事務に十分対応できていたのでしょうか。そして、今後7年間では116人の削減目標で、都合10年間では172名削減されますが、それではこのコスト削減は、人件費での効果ではどのくらいになるのでしょうか。職員数170人程度ですと、人口2万人の町に匹敵をする職員数であります。本市では職員数の15%、大変大きなウエートを占めますが、市民サービスや行政機能は十分対応可能か、不安を感じております。また、過去3年間の実績では大幅な超過達成となっておりますが、今後7年間でも同様な理解が予測されますが、どのようにお考えになっているでしょう。また、NPOなどによる行政への市民参加を考慮して業務量に応じた適正な職員数の確保はあるとありますが、直営事業、職員の分野と委託事業、民間の分野の位置づけは、どのようにお考えなのかお伺いをしたいと思います。  次に、助役問題でございます。今、市長のほうからから「過去7年間の間で何か不都合な点があったか。」そう言われますと、この7年間、確かに太田市民が助役がいないために「これこれ、こう苦労した。」あるいは「問題が起きた。」というのは、それはもう多くは伝わっておりません。それは事実でございます。きょう、冒頭の施政方針の中で、市長が述べられております。特に今、この地方自治体における最重要課題あるいは緊急課題は、市町村合併問題であると思います。方針の中にも、任意の合併協議会を設立して、近隣の町との協議を積極的に進めて、市町村合併を推進する環境をこれからつくっていくと、先ほど同僚議員の質問にもございました。今回の組織改革を見ますと、企画部の方に合併担当あるいは合併担当推進課を設置する、このようになっております。この合併という課題に重大な決意を持って取り組む姿勢だと、評価をしているわけでございます。新聞報道によりますと、先日、大泉町議会の方も、任意合併協議会の設置をする。そして、今、1市6町という枠組みの中では、5町においても同じような方向で、今進んでいると申しますか、近日中に結論を出す、そんな報道でございます。そういったことを考えますと、中心都市太田として改めて市民の側に立って、市長のお考え等の決意を再度お伺いしたいと思います。 ○議長(中島貞夫) 清水企画部長。 ◎企画部長(清水計男) お答え申し上げたいと思います。  先ほどもご答弁申し上げましたが、当初の定員適正計画におきましては、3カ年で56人の職員削減がなされたわけでございます。また、今後の7年間の削減数は116人となりまして、10年間では172人を削減する予定となっております。今後、この削減となります172人の職員が35年間勤務したと仮定いたしますと、人事課での計算上ではございますが、約457億5,200万円という人件費に相当するというふうに考えられます。人件費の計算によりますと、さきに述べました金額でありますが、削減計画に当たりましては、一部におきまして、委託などのアウトソーシングも前提としておりますので、これらの経費も踏まえながら、総体的な削減を視野に入れまして、計画の推進をしてまいりたいというふうに考えてございます。また、これからの行政運営につきましては、民の力に行政参加をしていただきまして、官民一体となりました行政運営が望まれるところでございます。このような状況下におきまして、市の直営事業と委託事業等の住み分けをすることも大変重要であるというふうに思っております。今後におきましても、市民の幸せを第一に考え、行政運営に取り組んでまいる所存でございますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げます。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) 合併の話でございますけれども、先ほどお話ししましたように、やはり都市像、ただ規模が大きくなるために合併するわけではない。この地域が等しく発展する形というのはどういうのだろうか。その都市像をまず描くことが非常に大事であって、これは任意合併協議会の中から生まれてくるというわけであります。これからのこの地域は、両毛地域の中でも1市6町が一つになれば、まさに中核的な役割を果たしますし、群馬県の県庁所在地である前橋市と、ほとんど肩を並べられるような大きな町が構成されるわけです。そのときにどんな形で発展させていくかということが最大のテーマになるわけであります。そのためのハード面あるいはソフト面、両面にわたって積極的な意見交換、あるいはまた議論を重ねていくということが大事なわけであります。そうやることが、また究極的な行政改革になる。行政改革というのはお金をケチるというだけ、そんなことは大した問題ではない。新たな価値を私たちがつくり出すということが非常に大事なわけで、ケチるということに重点を置くのではなく、新しい行政の価値、そのバリューというものをつくり出すということが非常に大きな我々行政体の任務である。このために合併をしていくと言うことでありますので、私はそういった意味で、合併は積極的に行っていくという不退転の決意で、地域の皆様方にご理解をいただいて、また、周辺都市の意見等々についてもやはり耳を貸して、手を組みながらいいエリアをつくっていきたい、そんなふうに思っています。 ○議長(中島貞夫) 8番小林人志議員。 ◆8番(小林人志) 3回目の質問をいたします。すべて市長にお伺いをいたします。  この定員適正化計画の職員数172名、457億5,200万円、この金額全額が市債の償還あるいは建設費に充当できない、これも部長の方から伺ったところでございます。行政分野における絶対事務量、こういったものは今後ますます増えていく状況の中にあると思います。市職員にかわって委託などのアウトソーシング、こういったものが前提条件になければ、職員の削減と申しますか、人件費を減らせないと思います。この計画の最も大事なところは、職員がこの定数計画に理解と納得があって初めて達成できる、そんなふうに私は考えております。これは職員の協力ではなくて、職員の理解と納得、こういったものが必要であろうかというふうに思います。そこで、この計画の中で危惧する点が幾つかございます。先ほどの平成20年から30年という先の話ですと、五十数名というお話もございましたけれど、現時点では毎年30名を超える退職者、そして15名程度の採用、こういったものが10年続く見通しでございます。職員の年齢構成にもゆがみが生じて、そして10年後、20年後の組織体制に悪い影響、こういったものも出てくるのではないか、その辺について市長はどのようにお考えになっているのか。  それと、合併の関係でございます。市長も、今、合併の問題でお話ございましたけれども、この法期限があと3年でございます。合併も実現のものとなりつつあろうかと私も思っております。そういった場合に私の個人的見解でありますけれども、出身自治体別職員数、そういったものも公平公正な扱いになっていくだろうか。あるいは合併によってこの計画、定員適正化計画でございますけれども、太田市出身職員のみに限定的に適用してくるのか。また、合併によってこの計画は中断されるのか。今後の推移によっては、こういったいろいろな問題が出てくるわけでございます。こういった問題をどう市長の方はお考えになっているのか。  それともう1点でございます。この適正化計画・職員削減・コスト削減計画が立てられたのが平成10年でございます。前回の統一自治体選挙の前年度でありました。そして、今回の大幅な見直しでございますけれど、来年平成15年が統一自治体選挙の年に当たります。やはり見直しが選挙の前年ということで、決して意図的なものはないと思いますけれども、その辺の関係についてもコメントいただければと思います。  次に、助役の必要性について、一例を挙げて質問させていただきたいと思います。太田市においても、任意協議会の設置、理解に同意を求められました。大泉町の方もつい先日でございますけれども、決定したようでございます。他の町についても、今後同じような形で協議会の同意が得られる方向になってくるのではないかというふうに思います。そういった中で、一般的な協議会の組織ですが、ご紹介させていただきたいと思います。私の持っている資料によりますと、この合併協議会の組織でございますけれども、首長や助役等が他の委員とともに参加をする、本体の協議会が設置されます。次にその下に幹事会、助役から主幹・課長クラス、総合的な調整を行う。それと専門部会、主幹・部長から課長クラス、部門的な責任を持って行う専門部会。それと課長から係長クラスが調整原案を作成する分科会。それと全体の進行管理なり資料作成等を行う事務局体制。こういったものが合併の推進協議会の組織図、こういう組織が一般的だということで、私が持っている本ですけれども書いてあります。この中で、すべてのレベルの組織で、職員の構成割合を当事者間で納得し得るものとすることが重要だということでございます。  当然、太田市と他の町との関係でございます。そういったときに、他の町とのバランス、職員構成あるいは組織を市長はどのように考えていくのか、合併対象となる近隣の町への太田市の誠意なり配慮、そういったものが伝わっていくのか。もし、このまま助役を置かない条例が本市の姿勢だとすれば、この協議会なり、大変大きなテーマとなって、他の町の理解が果たして得られるのか。合併後も助役の条例はどうなっていくのか。そういった問題について早急に結論を出していく。私は助役を置く方向で議論をしていきたい。合併のことを考えますと、考えるというよりこれからの議論ですけれども、議論、土俵の上では、この助役を置かないということは多くの障害があるというふうに考えます。こういった状況の中で、市長の判断、わかりませんけれども、置かないという方針であるならば、来年首長選挙でございます。合併後も助役を置かない選挙公約で、引き続き市長選に臨む決意があるのか。市長の所信をお伺いして、私の質問を終わりにいたします。 ○議長(中島貞夫) 清水市長。 ◎市長(清水聖義) まず第1点は、採用が少なくなってバランスが崩れるというテーマであります。私が思うのに、ちょうど団塊の世代というのは、非常に多く卒業生が出る。ある意味で平準化が逆にされるのではないかと思います。先ほど企画部長からありましたように、こういう膨らんでいる状況と先細りの状況がむしろある一定の時期から寸胴という形に変わってくる。これの方が、あり方としてはいいのではないかなというふうに思うのです。やはりくびれと出っ張りがある状況というのは、人事をやる中で、実は非常に苦しいところがあるのです。十二分に評価してあげたいけれども、ポストが足らないとかというようなことがありまして悩みでもあります。そういった意味で寸胴型の方が我々にとったら非常にやりやすいというふうなことでありまして、その辺は、ご理解いただけるのではないかなというふうに思うのです。ですから、悪い影響は与えないということの判断であります。  また、定員適性化計画をやっていて、対等合併のときに出身自治体というようなことが当然関係するわけであるから、そのときはどうだということですけれども、やってみなければわかりませんけれども、合併する段階でやはり縄張り争い的なもの、私はどこの出身だというのはしばらくの間続くと思いますけれども、評価されるのは個人の力量だと思います。私どもの町でISOの9000をやったり、ISOの14000をやったりしているので、職員の質は恐らく周辺の町に比べて劣ることは絶対ない、すぐれている職員が大勢いるというふうに私は思っています。恐らくほかの町でもそれぞれの教育の仕方で、レベルの高い人たちもいようかと思いますけども、それは、その一つの組織になったときの個人個人の力量というものが問われるのです。ですから、今から、特にISOを中心として訓練されたその力を発揮できるような、そういう人間に育っていってほしいなというふうに実は思っているところであります。あるいは行政評価システムというのも私ども独自でありますし、CSを中心として行政運営をしていきたいという、そういう考え方も生かされてくる。あるいはバランスシート等についても、全体を見てバランスシートをつくって情報公開していくという姿勢も、私は職員全体にとってはいいことだし、行政審査委員会という、本当に特殊な部会も私どもは用意して、情報公開の場所にしていますので、決して、人数が少なくなったからどうのこうのということは、私は考える必要がない。力量が問われるとするならば、太田市役所の職員はかなりレベルの高い位置にいるというふうに思っております。それから、定員適正化計画を選挙前にやるのではないか、やるという、私は全くそんなことは考えておりません。別にそれがあるから当選したり落ちたりということは全く関係ないわけで、むしろやはり、自分たちの町をどうするかがねらいでありますので、そのことによって選挙がどうのこうの、それは少し考え過ぎであります。ぜひ頭の中の訂正をしていただければ大変ありがたい。  助役がいないと、いろいろな組織の中で困るのではないかということであります。私は任意協議会の構成員として助役の出番が仮にあるとすれば、今ここでだれがいいだろうかと言ったときに、私はすぐに収入役という言葉が出てきます。一人二役のやり方として私は自分の仕事、助役という仕事のシフトは収入役にしていただいているのと、あとは予算の全部のまとめは各部長に全部お願いをしているというふうに、実はワークシェアをやっております。今のところ、太田市はワークシェアが非常にうまくいっておりまして、というふうに私は思っているのですが、予算をつくるときも私などほとんど実は介入するような場所はないといってもいいくらい、私はほとんど口出ししないで予算案が決まってくる。非常によく理解していただいて職員自らが自らの手で、自分たちのセクションをより効率の高い職場にするために、あるいは市民満足度を高めるために頑張ってくれている。私はワークシェアが完璧な太田市の組織の中では、各部長が助役の分以上のことをみんなやってくれているというふうに思っておりまして、非常にありがたいことだということであります。  合併後の助役でございますけれども、これは任意合併協議会がありますので、その中でどういう状況になるかということであります。ただ、市長が太田市から出るかでないかというのは、これはもう対等合併でありますので、仮に新田町から市長が出たときに、太田市としてどうかということは当然あるかと思います。あるいは尾島町から市長が出る可能性も高い。あるいは千代田町から出る可能性が高い。どこから出るか今のところ全くわかりません。ですから、その市長と新たにできた議員構成の中で、助役問題をどうしていくかはその場で協議することになります。ですから、今、私が早計にこの問題について云々言う資格は全くない、対等合併をやっていこうという意思でありますので、ぜひご理解いただければありがたい。ただ、そのときに私が希望しておくのは、太田市からの執行部の、特別職での職場をぜひ欲しいという願いはしていきたいと思っています。これはほかの町でも経過措置として、特別職の執行部体制入りというものを私はいた方がいいのではないか、そういう意味で任意協議会の中で、市長が太田市からも、万が一尾島町から出た場合でも、私どもから特別職をぜひ出してほしい、そういう要望は出しておきたい、そんなふうに思っております。      ◎ 延     会 ○議長(中島貞夫) お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。      (「異議なし」の声あり) ○議長(中島貞夫) ご異議なしと認めます。  よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。  あすは午前9時から会議を開きますから、ご出席願います。  本日はこれをもって延会いたします。                                      午後3時15分延会...