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令和 2年  6月 定例会(第3回)−06月16日-03号

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  1. 高崎市議会 2020-06-16
    令和 2年  6月 定例会(第3回)−06月16日-03号


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    令和 2年  6月 定例会(第3回)−06月16日-03号令和 2年  6月 定例会(第3回)   令和2年第3回高崎市議会定例会会議録(第3日)   ────────────────────────────────────────────                                   令和2年6月16日(火曜日)   ────────────────────────────────────────────                  議 事 日 程 (第3号)                                  令和2年6月16日午後1時開議 第 1 一般質問 第 2 議案第67号 令和2年度高崎市一般会計補正予算(第4号)   ──────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件 (議事日程に同じ)   ──────────────────────────────────────────── 出席議員(38人)      1番   大 河 原  吉  明  君      2番   青  木  和  也  君      3番   荒  木  征  二  君      4番   谷  川  留 美 子  君      5番   中  村  さ と 美  君      6番   三  井  暢  秀  君      7番   丸  山  芳  典  君      8番   樋  口  哲  郎  君      9番   伊  藤  敦  博  君     10番   中  島  輝  男  君
        11番   清  水  明  夫  君     12番   後  藤     彰  君     13番   小  野  聡  子  君     14番   片  貝  喜 一 郎  君     15番   依  田  好  明  君     16番   新  保  克  佳  君     17番   時  田  裕  之  君     18番   林     恒  徳  君     19番   大  竹  隆  一  君     20番   根  岸  赴  夫  君     21番   堀  口     順  君     22番   飯  塚  邦  広  君     23番   渡  邊  幹  治  君     24番   逆 瀬 川  義  久  君     25番   長  壁  真  樹  君     26番   白  石  隆  夫  君     27番   丸  山     覚  君     28番   柄  沢  高  男  君     29番   松  本  賢  一  君     30番   石  川     徹  君     31番   後  閑  太  一  君     32番   後  閑  賢  二  君     33番   三  島  久 美 子  君     34番   高  橋  美 奈 雄  君     35番   丸  山  和  久  君     36番   柴  田  正  夫  君     37番   柴  田  和  正  君     38番   田  中  治  男  君   ──────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし)   ──────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者   市長      富  岡  賢  治  君   副市長     兵  藤  公  保  君   副市長     齋  藤  逹  也  君   総務部長    曽  根  光  広  君   財務部長    南  雲  孝  志  君   市民部長    山  田  史  仁  君   福祉部長    吉  井     仁  君   福祉部子育て支援担当部長                                   星  野  守  弘  君   保健医療部長  新  井     修  君   環境部長    石  原  正  人  君   商工観光部長  水  井  栄  二  君   農政部長    真  下  信  芳  君   建設部長    奥  野  正  佳  君   都市整備部長  内  田  昌  孝  君   倉渕支所長   塚  越  好  博  君   箕郷支所長   岡  田  賢  司  君   群馬支所長   松  本     伸  君   新町支所長   御 園 生  敏  寿  君   榛名支所長   太  田  直  樹  君   吉井支所長   川  嶋  昭  人  君   会計管理者   岸     一  之  君   教育長     飯  野  眞  幸  君   教育部長    小  見  幸  雄  君   教育部学校教育担当部長                                   佐  藤  明  彦  君   選挙管理委員会事務局長(併任)         代表監査委員  田  口  幸  夫  君           曽  根  光  広  君   監査委員事務局長宮  下  明  子  君   上下水道事業管理者                                   新  井  俊  光  君   水道局長    福  島  克  明  君   下水道局長   松  田  隆  克  君   消防局長    植  原  芳  康  君   ──────────────────────────────────────────── 事務局職員出席者   事務局長    大 河 原  博  幸      庶務課長    八  木  秀  明   議事課長    村  上  正  和      議事課議事担当係長                                   門  倉  直  希   議事課主査   浅  原  良  太      議事課主査   後  閑  和  晴   ──────────────────────────────────────────── △開議  午後 1時00分開議 ○議長(渡邊幹治君) これより本日の会議を開きます。  上着は適宜お脱ぎください。  本日の会議は、議席に配付いたしました議事日程(第3号)に基づき議事を進めます。   ──────────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(渡邊幹治君) 日程第1、一般質問を行います。  昨日に引き続き順次発言を許します。  17番 時田裕之議員の発言を許します。                  (17番 時田裕之君登壇) ◆17番(時田裕之君) 議席番号17番 時田裕之です。通告に従いまして、一般質問させていただきます。  昨日の一般質問では、新型コロナウイルス関連一色でしたが、梅雨に入り、ゲリラ豪雨など最近の雨量は異常です。9月議会でとも思いましたが、これから台風もやってきますので、本市の太陽光発電の現状と課題についてお伺いいたします。  太陽光発電は、東日本大震災と、それに伴う福島第一原発事故を契機として、再生可能エネルギーの一つとして急速に普及してまいりました。この太陽光発電の利用については、地球温暖化防止の観点からも大変重要な取組であり、誰もが異論を挟む余地はないものと思います。また、昨年の台風15号により大きな被害があった千葉県などでは、大規模な停電の際にも太陽光発電を設置していた住宅では電気が使え、それほど不自由なく生活できたという話もあり、太陽光発電の効果が再認識されています。本市においても、本市の特徴である日照時間や地形的な利点を生かした太陽光発電について重点的に普及に努めてこられたと思います。  そこでお伺いいたします。本市における太陽光発電による住宅用と事業用を合わせた発電量はどのくらいなのか。また、固定価格買取制度による買取り価格が年々低下している中での太陽光発電の今後の動向についてお伺いいたします。 ◎環境部長(石原正人君) 時田裕之議員の1点目、本市の太陽光発電の現状と課題についての御質問にお答えいたします。  本市では、高崎市環境基本計画及び高崎市地球温暖化対策実行計画に基づき、低炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーの活用や省エネルギーの推進などにより、地球温暖化防止に努めております。中でも太陽光発電設備の普及促進については、議員御指摘のとおり、本市の特徴である日照時間や地形的な利点を生かすことができ、また、他の再生可能エネルギーに比べ比較的安価で設置できることから、本市独自の補助制度を設けて普及に努めております。また、市有施設の新築や建て替えの際にも、可能な限り太陽光発電の導入を進めているところでございます。  御質問の本市における太陽光発電による発電量でございますが、資源エネルギー庁が公表している太陽光発電設備導入容量実績によりますと、2019年12月末時点での高崎市内における太陽光発電設備の導入量は22万6,615キロワットであり、このうち10キロワット未満の住宅用太陽光発電がおよそ22%、10キロワット以上の事業用太陽光発電がおよそ78%となっております。これらの太陽光発電設備からの1年間の発電量は約2億5,300万キロワットアワーとなり、本市の全世帯数の約半分に当たる8万5,000世帯分を賄える計算となります。また、太陽光発電における買取り価格につきましては、2009年度の1キロワットアワー当たり48円から年々低下しており、今年度は10キロワット未満の設備が1キロワットアワー当たり21円、10キロワット以上50キロワット未満が同13円、50キロワット以上250キロワット未満が同12円、250キロワット以上が入札制度による決定となっております。  買取り価格の低下に伴い、経済的なメリットが薄れつつありますが、住宅用太陽光発電は売電目的から自家消費へと活用方法が変化してきており、御指摘のように、災害時の備えとして蓄電池とともに設置するという活用も増えてきております。また、事業用のメガソーラーなどについては、送電線の容量不足による接続制限を受けておりましたが、増強工事により昨年から解消され始めており、市内においても大規模なメガソーラーの設置の動きが見られております。太陽光発電の利用は、地球温暖化防止の観点からも大変重要な取組と考えておりますので、今後においても、普及促進に努めてまいりたいと考えております。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。本市の全世帯数の約半分を賄える発電量とのこと。大変すばらしいことで、本市独自の補助制度も功を奏しているのではないかと思います。このように太陽光発電設備は着実に増えているわけですが、家庭用のものから事業用のもの、事業用のものでも小規模なものからメガソーラーと呼ばれる大規模なものまで、様々なものがございます。設置に当たり、県や市の権限はどのようなものがあるかお伺いいたします。 ◎建設部長(奥野正佳君) 再度の御質問にお答えいたします。  設置に係る権限についてでございますが、本市におきましては、高崎市自然環境、景観等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例により、観音山地区榛名湖周辺地区箕郷梅林地区特別保全地区として定め、太陽光発電設備をはじめとする再生可能エネルギー発電設備の設置を許可制としております。1ヘクタール以上の規模で森林に設置する場合につきましては、森林法による県の林地開発の許可、農地に設置する場合については、農地法による市の農地転用許可などが必要となります。さらに、建築物の建築を伴わない2,000平方メートルを超える太陽光発電設備の設置につきましては、高崎市宅地開発指導要綱に基づく事前協議の対象となっていることから、この要綱に沿って適切に対応しているところでございます。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。特別保全地区では市の許可、また森林などでの林地開発許可農地転用許可が必要な場合があることが分かりました。また、2,000平米以上のものについては事前協議をやっているとのことです。特に傾斜地での設置については、排水設備や造成工事に不備があった場合には被害が生じる可能性が大きいと思われます。現に、雨水排水等の設備が整っていない箇所や土砂の流出が発生してしまっている箇所も見られます。特に傾斜地において、小規模なものも含め、届出制にするということも必要であると考えますが、市の考えをお伺いいたします。 ◎建設部長(奥野正佳君) 再度の御質問にお答えいたします。  現在本市においては、2,000平方メートル未満の比較的小規模な太陽光発電設備の設置につきましては、事前協議や届出といったような制度はございませんが、規模にかかわらず太陽光発電設備に関する苦情や相談等につきましては、関係する部署において情報を共有し、場合によっては事業者への指導等を行っているところでございます。しかしながら、一部の太陽光発電設備におきましては、排水設備が十分でない箇所や表面の土砂が流出している箇所等もございます。今後は、農地転用許可申請や伐採届などが出された際におきまして、関係する部署で情報をさらに共有し、周辺への被害が生じないよう適切に連携してまいりたいと考えております。また、議員さん御指摘の届出制度につきましては、他市の状況等も参考にしながら、関係部署で協議し、研究していきたいと考えております。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。条例改正までしなくても、運用指針の中で、規模が小さくても行政の目が届くような届出制を希望します。  最後に、太陽光発電施設における固定資産税についてお聞きしたいと思います。太陽光発電の設備については、固定資産税の償却資産の対象になると思いますが、その税額は本市の固定資産税の何割くらいを占めているのか。また、償却資産の場合、年々減価償却して税額が目減りしていくと思いますが、その場合の算出の根拠となる耐用年数が何年なのかをお伺いいたします。 ◎財務部長(南雲孝志君) 再度の御質問にお答えいたします。  太陽光発電に係る固定資産税につきましては、太陽光パネルや変圧器等、付随する設備は償却資産として申告いただき、固定資産税の対象となっております。まず、固定資産税の何割を占めているかということにつきましては、償却資産の申告において太陽光発電設備の名称が統一されておりませんので、太陽光発電設備全体を集計した数字は持っておりません。しかしながら、再生可能エネルギーの推進の観点から課税標準の特例の制度がありまして、平成31年度にその対象になっているものに限って申し上げますと、税額は約3,100万円となり、固定資産税における償却資産分の税額に占める割合は0.6%となっております。また、耐用年数についてでございますが、太陽光発電設備の耐用年数は17年を適用することとなっております。算出に当たっては、耐用年数17年の減価率を使用し評価額を算出しているもので、その評価額は年を追って減少していきます。なお、17年を超えた場合でも、最初に設備を設置したときの取得価格の5%までは減価償却し、5%を下回ると、その5%の額を評価額として、その設備を使用している限り課税の対象となるものです。ただし、免税点150万円を下回った場合には耐用年数にかかわらず課税免除となるものでございます。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただき、ありがとうございました。  次に、大きな2点目、高崎まつりについてお伺いいたします。例年であれば8月の第1土曜日、日曜日に開催されている高崎まつりですが、今年は東京オリンピックの開催時期が祭りの時期と重なるため、9月5日、6日の土曜日、日曜日に行われることとなっていました。しかし、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、誰もが予測しなかった事態が次々に起こり、日本各地でお祭りやイベントが中止されるなど、まさに緊急事態の中、本市最大のイベントである高崎まつりも、大変残念でありますが、先日中止の発表がありました。これまで46回を数える高崎まつりが中止になるのは初めてのことで、関係者や多くの市民の皆さん、また高崎まつりファンの方の落胆ぶりは察して余りあるところでございますが、これもこの状況を見ますと致し方ないのかなと感じているところでございます。また、市長におかれましても、大変つらい判断だったのではないかなと推測いたします。  さて、本来であれば盛大に開催されたであろう高崎まつりですが、多くの人の支えがあってこそ実施できるというのは周知の事実であります。その祭りを支えてくださる人、ここでは主に組織についてお聞きしたいと思いますが、どのような組織があって、どの組織がどのような役割になっているのかお伺いいたします。 ◎商工観光部長(水井栄二君) 2点目、高崎まつりについての御質問にお答えいたします。  初めに、高崎まつりの組織でございますが、主催は高崎まつり実行委員会で、高崎まつり実施本部伝統文化実施本部が実施組織となっております。それぞれの組織の役割でございますが、実行委員会は祭りの日程や開催の内容など、重要事項を協議する組織でございます。次に、まつり実施本部でございますが、高崎青年会議所など、いわゆる青年6団体から選出された皆さんと、みこしなど伝統文化実施本部に所属する皆さんとで組織され、実際に祭りで行う事業の計画や調整、さらにはその実施までを担っており、祭り運営の中心的な活動を行っております。また、実行委員会の事務局として、一般社団法人高崎観光協会が事務を行っており、会議の設営や予算、決算の会計処理などを行っております。最後に、本市でございますが、統括的に高崎まつりを取りまとめるとともに、会議等への出席や補助金の交付など、高崎まつりを側面からもサポートしているところでございます。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。高崎まつりというものがいかに多くの人や組織によって開催されているのかがよく分かりました。これからもスピード感のある組織の運営に尽力していただきたいと思います。  次に、高崎まつりの開催に係る事業の経費についてお聞きしたいと思います。高崎まつりの事業の経費はどのように執行され、また監査はどのように行われているのかお伺いいたします。 ◎商工観光部長(水井栄二君) 再度の御質問にお答えいたします。  高崎まつりは、先ほど申し上げましたとおり、まつり実施本部伝統文化実施本部によって、実際に行われる事業の計画調整が行われております。各実施本部では、事業に伴う予算案を編成し、実行委員会に諮り、執行することになります。また、祭りの終了後には、実行委員長が指名する監査委員に監査していただき、その後開かれる実行委員会で報告がなされ、承認を得るという流れになっております。なお、補助金を支出している本市は、実行委員会から提出される実績報告書や部門ごとの決算内容が細かく記載された祭り全体の報告書で、支出の内容に誤りがないかを確認しているところでございます。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。冒頭にも申し上げましたが、高崎まつりは本市最大のイベントであり、多大な経費がかかりますので、経費の執行と監査については今後もしっかりとお願いしたいと思います。  最後に、高崎山車まつりについてお聞きしたいと思います。高崎まつりと同日に開催される予定だった山車まつりですが、こちらも残念ながら中止となりました。今年の山車まつりは、市制施行120周年を記念して、10年前の市制110周年以来、全町内38台の山車が出場し、盛大に開かれる予定とのことでした。こちらも楽しみにしていた出場者や関係者の皆さんの中には、寂しい思いをしていらっしゃる方も多いと思います。そこで、来年度の山車まつりは、今年の目玉であった全町内38台の出場とするのか、それとも通常の輪番制と言われる半分にするのか、まだ聞くのは少し早い気もしますが、大事なことですので、お伺いいたします。 ◎商工観光部長(水井栄二君) 再度の御質問にお答えいたします。  山車まつりにつきましては、現在のところ来年度の開催方法等は決まっておりません。開催方法につきましては、山車を保有する各町内の意向の確認や今後の山車祭り保存会との協議の中で決まっていくものと考えております。 ◆17番(時田裕之君) 御答弁いただきました。来年の山車まつりもぜひよりよい祭りとなるよう、関係者の皆さんと調整していただきたいと思います。  最後に、高崎まつりを何もなかったと終わらせたくないと思っています。中止されたことを悲観的に捉えず、第46回高崎まつりを未来につなげる回として、高崎まつりのまつりはなぜ平仮名なのか、それは高崎まつりが珍しい神なし祭りだからだとか、高崎まつりの大花火大会の花火は、2度も内閣総理大臣賞に輝いた花火師が上げているとか、本市の山車の保有率は全国一など、たくさんの歴史と背景を今こそ市民に伝えることはできないでしょうか。  また、大花火大会も中止になりましたが、今月の1日に新型コロナウイルスの終息を願い、全国の花火製造業者が花火を一斉にサプライズで打ち上げ、群馬県内は6社が参加し、13か所で夜空に願いを込めた大輪が咲きました。本市では、本郷町の菊屋小幡花火店が箕郷町で25発を打ち上げたそうです。打ち上げたそうですというのは、私の家から近くですが、打ち上げ日時がサプライズで、たった5分ですので、気づきませんでした。そこで、本年度およそ22億8,000万円の減額の補正予算のうち、中止となった夏祭り等の補助金およそ1億2,000万円が今回の議案で上程されています。昨日の丸山議員の質問に財務部長の答弁で、国からの補助で減額された予算の修正はないとございましたが、花火には鮮やかな光で目を楽しませ、見る人が楽しいときはその気持ちを盛り上げ、見る人が悲しいときはそっと寄り添い慰めるそうです。サプライズ花火は、以上の点で大変好評だったようです。  最後に、市長にぜひ本市独自のサプライズ花火を5分間数か所で上げて、一日も早く今までの日常生活を取り戻せるようお願い申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(渡邊幹治君) 17番 時田裕之議員の質問を終わります。  次に、4番 谷川留美子議員の発言を許します。                  (4番 谷川留美子君登壇) ◆4番(谷川留美子君) 議席番号4番の谷川留美子です。通告に基づきまして一般質問を行います。  質問に入る前に、この場をお借りいたしまして、新型コロナウイルスによってお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、引き続き治療を行っている方々に一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、このコロナ対策の最前線で働いていただいております医療従事者の方々をはじめ、私たちの生活を支えていただいているエッセンシャルワーカーの皆様に心から感謝を申し上げ、私の質問に入らせていただきます。  本日の私の質問は、小・中学生のパソコン1人1台の整備についてです。先日、高崎市において、約3万人の児童・生徒に1人1台のパソコン端末と、学校内にインターネット環境を整備していただけると発表がありました。現在は、早期の発注に向けた準備が進んでいることと思われます。今回の新型コロナウイルスの影響により、各学校は長期休校を余儀なくされました。情報通信技術教育、いわゆるICT教育が進んでいる他県の学校では、各家庭とオンラインで双方向型の学習をしている様子が報道され話題になっていましたが、高崎市でも今後いつ来るかも分からないコロナウイルスの第2、第3波に備えて、オンライン教育の早急な準備が必要になっています。しかし、今回のコロナ禍で分かったことは、児童・生徒の約3分の1の家庭にパソコンやインターネット環境がないことです。情報格差を何とか是正し、オンライン教育の早期実現を望む保護者の声は大変大きくなっています。  そこで、最初の質問です。今年度から令和4年度までの3年間に、1人1台、約3万台の整備をする予定であるとのことですが、そのロードマップをお伺いいたします。また、自宅にインターネット環境がない家庭への支援はどのように対応するのかも併せてお伺いいたします。 ◎教育部長(小見幸雄君) 谷川留美子議員の小中学生のパソコン1人1台整備についての御質問にお答えいたします。
     国は、新型コロナウイルス対策の一環として、GIGA(ギガ)スクール構想に伴う補助制度を今年度に前倒しいたしております。これにより補助対象となるものは、タブレットパソコン本体やネットワークの整備費などでございまして、本市ではこの補助制度を活用して、今年度、小・中・特別支援学校の児童・生徒数の3分の2に当たる約2万台のタブレットパソコンを整備し、残りにつきましては、財政状況を踏まえ、進めていきたいと考えております。タブレットパソコンにつきましては、学校内で柔軟に活用し、インターネット環境がなくても使用できるものも整備してまいりたいと考えております。 ◆4番(谷川留美子君) 御答弁をいただきました。今年度は、国の補助対象となる約2万台が整備されるため、1人1台には行き渡らないようですが、学校内で柔軟に活用していただくことで不便はないようにしていただけるとのことです。また、有事の際、インターネット環境がない家庭で使用することになった場合でも、インターネットに接続できるタブレット端末を整備していただけるとのことですので、保護者の方々にもひとまず御安心いただけるようです。厳しい財政状況の中、急遽、補正予算で国のGIGAスクール構想へ取り組んでいただいたことに感謝申し上げます。今後は、できるだけ早急に1人1台のパソコンを整備していただき、より活発に活用できる環境を用意していただくことをお願い申し上げます。  今、社会のあらゆる場面でICTの活用が日常的なものになっています。今後は、勉強や仕事など暮らしに関わる全ての場面でパソコンが欠かせないものになるでしょう。コロナウイルスに関係なく、既に子どもたちにとっては、パソコンなどの端末は鉛筆やノートと並ぶ欠かせない道具になっていると言えます。  そこで、次の質問ですが、これまで高崎市ではICT教育の準備としてどのような取組をしていたかをお伺いいたします。また、ICT教育の指導に当たる先生方のスキルアップについても併せてお伺いいたします。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  市教育委員会では、昨年4月に大学や民間と協同して高崎先端ICT教育協議会を立ち上げ、金古小学校、上郊小学校、倉渕中学校をモデル校に指定し、単元の学習において情報共有アプリケーションを活用した授業をはじめ、様々な取組を行ってまいりました。先月は、倉渕中学校で休校のため自宅にいる生徒が学校のタブレットを使い英語の遠隔授業に参画するという、そういう取組も行われております。また、教員のスキルアップについては、毎年教育センターにおいて情報教育主任等を対象に情報教育研修を行っております。今後は、研修内容の充実を図るとともに、家庭での学習が進められる方法等についても研修を進めてまいります。 ◆4番(谷川留美子君) ありがとうございます。御答弁いただきました。既に高崎市内では、3か所のモデル校において情報共有アプリケーションを活用した授業や遠隔授業の取組も行われており、実績もあるようですから、早急な整備でも対応に不安はないようです。今後は、より発展的で実践的な学習が行われるように、取り組んでいただくようにお願い申し上げます。  また、ICT教育は、将来的には教職員の皆さんの働き方改革につながると思いますが、現状では教職員の方々の仕事量が増加してしまうことが懸念されます。システム障害の対処など、外部の専門職やアシスタントの採用なども検討していただき、くれぐれも現場の負担が増えないように御配慮をお願いいたします。  では、最後の質問です。インターネットは大変便利なツールであり、生活や仕事を飛躍的に向上させます。しかし、ネット依存症や犯罪に巻き込まれるなどの危険も多々あります。今回の学校教育で使うパソコンは、機能制限を設けるなどで、学習に必要な機能だけを利用するなどして問題を未然に防ぐ対策を施すものと思いますが、子どもたちが将来にわたってインターネットを利用する際のコンピューターリテラシー教育についてのお取組をお伺いいたします。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  昨年度教育委員会では、今年度から始まる小学校プログラミング教育実施に向けての基本的な考え方として、発達段階に応じて育成したい情報活用能力を体系的にまとめた資料を作成し、各学校に配付いたしました。各学校では、操作スキル、活動スキル、探求スキル、プログラミング的思考、情報モラル等について、子どもたちが発達段階に応じた資質、能力を身につけられるよう取り組んでまいります。 ◆4番(谷川留美子君) 御答弁いただきました。今後のプログラミング教育をはじめとしたICT教育を充実させるためには、継続的なリテラシー教育が不可欠ですので、引き続いて細やかな御指導をお願いいたします。加えて、今後の教育現場の変化によって新たな問題が表面化してくると思われますが、より一層の御研究をお願いして、御対応くださいますようにお願い申し上げます。  周知のとおり今回のコロナ禍により、日本のみならず世界全体のあらゆる活動が停滞に陥りました。徐々に活動は元どおりになりつつありますが、今後は常にコロナ対策を意識した新しい生活が始まります。それに伴って教育現場は、有事に備えたパソコン1人1台を整備するオンライン教育の導入が不可欠となり、多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない学びの環境を用意する必要があります。子どもたちへ新しい社会を生き抜く力と可能性と創造性を育む学びを提供するためのICT教育は、高崎市の未来への投資とお考えいただきたいと思います。ピンチをチャンスに変える前向きな発想で、行政にできることを最大限発揮していただいて、ほかのどの市町村よりも進んだ教育環境を備えた自治体として、今後も子どもたちのために創造的かつ継続的な整備を行っていただきたいとお願いいたしまして、私の一般質問を終わりにいたします。ありがとうございました。 ○議長(渡邊幹治君) 4番 谷川留美子議員の質問を終わります。  次に、6番 三井暢秀議員の発言を許します。                  (6番 三井暢秀君登壇) ◆6番(三井暢秀君) 議席番号6番 三井暢秀です。通告に基づいて質問します。  私からは、新型コロナウイルス感染症防止対策における教育現場への対応について伺います。6月1日から、小・中学校、特別支援学校、高崎経済大学が再開しました。私も1日の登校時間に小学校を訪れましたが、児童・生徒らの元気な登校する姿を見て、私はほっとした気持ちになり、うれしくなりました。一斉休校から学校再開に至るまで、また学校再開に伴い、この間、感染症防止対策に御尽力されている執行部の皆さんや各担当課の皆さん、そして学校関係者の皆さん、支援してくださった地域の方々に対しまして、心から感謝を申し上げます。保護者の皆さん方においても、この間、コロナ禍における経済への打撃を受け、不安な生活を余儀なくされている状況の中で、感染症への不安と今後の期待を抱いて、子どもたちを送り出しているのだと思います。  学校再開から2週間が経過しました。県は、感染状況が沈静化したとして、6月13日から独自のガイドラインの警戒レベル1へと引き下げ、これまで制限していた高齢者や基礎疾患のある方も外出可能となり、県外への移動は東京都や北海道など5都道県を除いて可能になりました。19日から制限は撤廃するとしています。感染拡大が収まれば段階的に緩和していくところですが、東京都での感染を見れば、今後も第2波への感染拡大が懸念されており、気を緩めることなく、感染症防止対策に努め、警戒を怠ってはいけない状況でもあります。  このコロナ禍における教育現場においては、児童・生徒たちへの感染症防止対策として、登校前後における検温による身体的な確保をはじめ、教室の小まめな換気、机の間隔を空けるなどの3密対策を徹底されております。教職員の皆さん方は、児童・生徒を感染から防ぐべく、十分に時間を使いながら、常に児童・生徒たちの健康観察を行い、安全と健康をしっかり見守っていると聞きました。5月下旬から気温もぐっと上がり、6月に入り、昨日も30度を超え、関東は猛暑となり、熱中症に備えるよう注意喚起もされています。環境省は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策を取り入れた新しい生活様式での熱中症予防ポイントをまとめた、令和2年度の熱中症予防行動を発表しました。また、日本小児科医会では、2歳未満の子どもには、マスクの着用は窒息や熱中症などへの危険があることから、着用させないよう呼びかけております。学校現場では、児童・生徒への感染症対策と暑さ対策を同時に行っていかなくてはなりません。保護者からも、この暑さでマスクを着用し、体育の授業や部活動ではどのように感染症対策と熱中症対策を行っているのか、また、授業時でのエアコンを使用しながらの換気はどのように行っているのかなどの不安の声が出されています。  そこで、1点目の質問は、学校現場における児童・生徒への暑さ対策を踏まえたマスクの着用、及び体育の授業や部活動に対する対策と併せてエアコンの利用活用について伺います。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 三井暢秀議員の新型コロナウイルス感染症防止対策における教育現場への対応についての御質問にお答えいたします。  各学校では、文部科学省の新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインを参考に、体育の授業や部活動では、感染防止対策を行った上で、マスクを外して活動し、熱中症などの健康被害が発生しないように努めております。また、各学校のエアコンの利用については、運用方針を定めて使用しておりますが、児童・生徒の健康や学習環境を第一に考えて弾力的に使用しております。 ◆6番(三井暢秀君) 答弁いただきました。マスクの着用について、児童・生徒及び教職員については、基本的には常時マスクを着用することが望ましいわけですが、十分な身体的距離を確保すれば、体育の授業や部活動などは外していいと理解しました。熱中症は、すぐに命に関わる危険があることを踏まえれば、熱中症への対応が優先されなければなりません。また、マスク着用時では口渇感が分かりづらく、熱中症の予防対策の基本として、適度の体温上昇の抑制と脱水の予防が重要になってきます。そのため、エアコンの運用では、教室の設定温度が28度に固定されていると聞いておりますが、感染防止対策と両立させるには、適度な換気を行いながらのため、設定温度も通常よりも低めに設定しなくてはなりません。熱中症を防ぐためにも、電気料金を気にせずに、エアコンの運用については、弾力的に十分な配慮をお願いしたいと思います。  また、体育の授業や部活動の休憩時間に、熱中症対策として教室のエアコンを活用するなど、熱中症対策を施していただきたいと思います。特に子どもたちは、臨時休校中、外で遊ぶ機会が減り、運動量が減っていますので、本格的な夏場を迎えるに当たり、熱中症にかからない体をつくっていかなくてはなりません。暑熱順化と言われていますが、ふだんから体を暑さに慣らすことで、体内にたまる熱を上手に外へ放出する機能を鍛え、汗をかき、暑さに対応できる体になるそうです。やや暑い環境で1日30分、一、二週間の適度な運動を行うことだそうです。それには、学校や家庭においても、感染症や熱中症に負けない健康な体づくりと、免疫力をアップさせる取組を取り入れていただきたいと思います。また、子どもたちの健康の源となる給食、給食技師の皆様の感染症対策と熱中症対策への配慮もお願いし、2点目の質問に移ります。  2点目は、特別支援学校における感染症対策について伺います。市内の特別支援学校では、臨時休校中、教職員の皆さん方や保護者との連携を図り、感染症対策を行いながら、御家庭や放課後デイサービスなどでの支援が難しい児童・生徒や新1年生においては、学校に慣れるための一時預かりなど、学校開放を行ってきましたが、学校再開に当たり、教育現場において学習面や安全面に対してどのような対策を行っているのか伺います。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  特別支援学校においては、児童・生徒の障害の状況に留意した対応を行っております。教員と児童・生徒が接触することが多いため、教員は小まめな手洗いとともに、手指消毒薬を常に携帯するなど、感染防止対策に努めております。また、児童・生徒同士の接触機会を減らすために、個別対応を行ったり、教室をパーテーション等で2つに分けたりするなど、工夫を行っております。 ◆6番(三井暢秀君) 答弁いただきました。今後も教育現場と御家庭との連携を図りながら、児童・生徒たちへのサポートや支援を継続していただきたいと思います。また、通学時では、バス通学となっていることから、児童・生徒らへの感染リスクが伴います。細心の注意を払いながら、感染症対策を講じていただきたいと思います。  要望として、第2波に備えて、全ての子どもたちに新型コロナウイルスの検査を行っていただきたいと考えております。北九州における小学校でのクラスター発生のように、子どもたちによる感染は、高熱や倦怠感、重度の肺炎、無味、無臭といった体への影響が少なく、本人であっても分かりづらい無症状感染が多いと言われております。気づかず放っておけば集団感染となり、大きな影響を及ぼします。国は、検査方法の拡充や早急なワクチン作成に向けて取り組んでおりますが、まだまだ時間がかかります。現在進められている抗体、抗原、唾液でのPCR検査など、検査方法を増やし、受診基準の緩和を図って、機動性の高い検査キットを供給する必要があると思います。クラスター感染を防ぐためにも、定期的に検査を実施していただきたいと思います。  時期については、いつ第2波がやってくるか分かりませんが、秋以降に新型コロナウイルスとインフルエンザが同時に流行する可能性に備え、インフルエンザワクチンの予防接種が重なる時期に行っていただきたいと思います。韓国政府は、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の症状が似ており、流行する時期も重なるため、インフルエンザの流行を最小化すれば、新型コロナウイルス感染症の症状を示した人を選別するのが容易になると期待しております。インフルエンザワクチンの無料予防接種の対象の拡大を行うともしております。子どもたちにおいても、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の流行を防ぐ、このような取組を講じられるよう同時に要望し、次の質問に移ります。  この非常事態宣言によって私たちの生活が大きく変わり、新しい生活様式として様々な対策を行ってきています。この自粛によって家庭内でも様々な問題が発生していると聞いております。ストレスから様々な疾患を発症、離婚問題、虐待、DV、鬱病の発症や自殺者の増加など、閉塞的な状況に先を見出せない中で、様々な不安に駆られております。そのような中で、子どもたちは自粛させられてきました。臨時休校を受けて、保護者から、この3か月間で学力の差がついてしまうのではないかと、学校再開においても、本市以外の学校では分散登校しているが、それによって学習の差がついてしまうのではないかといった心配の声が出されております。現在段階的に教育活動が再開しておりますが、特に小学6年生や中学3年生といった中学校に進学する児童や高校受験を控える生徒たちの不安の声を聞きます。臨時休校中に、担任の先生方は各家庭に家庭訪問しながら課題配付をしていましたが、児童・生徒たちは、自ら計画を立て課題を持って勉学に励む子、こなしで課題を行う子、1日で課題を終わらせる子など、様々であると聞きました。本市においても、この未指導の学習内容や通常時の学力を取り戻すために、夏休み期間も8月の1日から23日と短縮を行いますが、今後、児童・生徒たちの学力の差や通常時の生活リズムをどのように取り戻して取り組んでいくのか、大きな課題であります。また、感染者が発生し、臨時休校となった場合に、さらに児童の学力低下を招いてしまうおそれもあります。9月入学の話が報道や国会の中でも出されておりますが、多くの社会制度の変更に伴い、対応はできないように思いますが、学力の差が埋まらなければ留年も考えている保護者もいるとのことです。  そこで、3点目の質問は、児童・生徒たちへの心身の健全な発達における生活リズムの向上と学力保障について伺います。また、休んでいる児童・生徒の支援についても伺います。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  学校の再開によって、児童・生徒は学校で1日を過ごすようになり、校時表に沿った学校生活を送ることで生活リズムが整えられると考えております。また、学力保障につきましては、市教育委員会で指導計画の検討、見直しを行い、それらを参考に各学校は学校行事等、教育課程全体の見直しを進めております。感染症が心配で休んでいる児童・生徒につきましては、学校が電話連絡や家庭訪問等を行い、同じ進度で学習できるよう個別対応に努めているところでございます。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。児童・生徒たちの生活リズムを取り戻すために、様々な意見がありますが、本市では統一登校を行ってきたと理解できましたし、また、休校中における自粛で体力が低下しているため、1日に1時間程度運動ができる環境を整えていることや、給食の配膳も1週間ごとにプレートを増やす工夫もされ、通常の生活リズムを徐々に取り戻していると聞いております。また、学力保障については、国で示された指導計画の検討、見直しによって、教育課程全体の見直しを図っているとのことでした。夏休み期間の短縮において学力保障も補えるものと理解しましたが、手厚い教育指導が必要であり、教職員の方々においては、保護者からの不安な声も耳に入っていると思いますし、今後も教職員や児童・生徒、保護者との連携が重要であります。  また、学力保障だけではなく、文化、スポーツなど、部活動やクラブを通じて様々な夢を持ち、追いかけている児童・生徒たちがいます。開催の判断等の選択は、どちらにおいても並々ならぬ犠牲を生んでしまいます。将来を担う子どもたちも、この選択で犠牲を生み、夢や希望を断ってしまうおそれもあります。また、学校行事であるプールの授業や授業参観や保護者会、運動会、持久走、修学旅行などもあります。いずれにしても、今後も新型コロナウイルスとともに生活することを余儀なくされるわけですから、的確な判断と選択の議論を緻密に行っていただき、子どもたちも納得いくような説明と、希望を断絶させないような取組をお願いし、4点目の質問に移ります。  4点目は、教職員の方々においては、学校再開に伴い、児童・生徒の健康と安全を守るために、学校内における感染症防止対策を毎日実施していただいております。各教室や水道、トイレなどの清掃や消毒を欠かさずに行い、授業や休み時間においても、常時児童・生徒たちの健康観察を行い、教職員の負担がこれまで以上に苛酷になっています。そこで、児童・生徒を感染症から守るために、教育現場第一線で働く教職員に対しての負担軽減や心のケアなどの対応について、本市の取組を伺います。 ◎教育部学校教育担当部長(佐藤明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  各学校では、教職員が曜日ごとに分担してローテーションを組むなど、1人に負担が偏らないよう感染防止対策に組織で取り組んでおります。また、教職員がお互いに支え合えるよう、同僚性や協働性の高い職場環境づくりを推進し、教職員のメンタルヘルスの維持に努めております。市教育委員会では、学習指導以外の教師の業務を補助するスクールサポートスタッフを配置しているところですが、今後は学校支援ボランティア等の活用についても検討するなど、教職員の負担軽減に努めてまいります。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。コロナ禍において教育に従事する専門職の人材確保が課題となっております。教職員の負担軽減やメンタルヘルスの維持に努めていただきたいと思います。学習指導以外の教師の業務を補助するスクールサポートスタッフや学校支援ボランティア等の活用についても、検討していることが分かりました。今後も手厚い御支援をお願い申し上げます。  文科省では、第2次補正予算に、小・中学校最終学年のための非常勤教員として約3,000人の加配、学習指導員約6万1,000人、学校の業務サポートスタッフ約2万人の追加配置に必要な310億円を盛り込みました。補習等のための指導員等派遣事業に予算が計上されておりますが、多彩な人材がサポートスタッフとして学校の教育活動に参画する取組が支援されています。地域における人材活用事業、人材バンクの活用など、退職職員や学習塾の講師、大学生、NPO教育関係者、地域の人材雇用をすることで確保することが重要になってきております。また、GIGAスクールなどICT導入も盛り込まれております。ソフト面、ハード面など多くの取扱いに関わる事項が追加されると思いますので、計画的な運用をお願いします。  最後に、3か月に及ぶ臨時一斉休校で痛感したことは、かなり学校に依存していることが分かったことです。早く学校を再開してくれという声が高まりつつありました。そうしないと自分たちの社会生活が成り立たないからです。そして、それこそが教育現場の問題でもあります。親や会社をはじめとする社会全体が学校に依存している構造が教員を過重労働に追い込んでいる、その要因にもなっていると言えます。子どもたちは、コロナウイルスと向き合っていかなければならない世代です。大人の判断で子どもたちの将来を決めかねてしまうおそれがあります。子どもたちにも私権があります。依然警戒を緩められない状況となっておりますが、一人一人が新型コロナウイルスに正しく向き合い、命と生活を守るための基礎をつくり出していかなければなりません。そして、将来を担う子どもたちに私権と行動の自由を保障していくために、子どもたちの最善の利益を尊重すること、そして子どもたちの意見を考慮することに努めていくことを本市にもお願いして質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(渡邊幹治君) 6番 三井暢秀議員の質問を終わります。  次に、3番 荒木征二議員の発言を許します。                  (3番 荒木征二君登壇) ◆3番(荒木征二君) 議席3番 荒木征二です。通告に従いまして質問させていただきます。  私の質問通告1点目は、感染症対応の防災についてでございます。新型コロナウイルス感染症につきましては、依然として発生が続いておりまして、いつ再び大規模な流行につながってもおかしくない、こんな状況が続いております。このような中にあって市職員におかれましては、市民の生命を守るための措置、対策に日々御尽力をいただいております。改めて感謝を申し上げたいと思います。  さて、こういった状況でも今年も大雨が心配される季節が近づいてまいりました。コロナ禍において災害が発生して避難所を開設する場合には、感染症対策に万全を期することが重要になるかと思います。まず、避難所全般の観点からお聞きします。政府からも早い段階で、避難所における感染症対策について、事務連絡ですとか技術的指針が様々発出されていますが、市における受け止め、そして現在の対応状況はどのようなものかお聞きしたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 荒木征二議員の1点目、感染症対応の防災についての御質問にお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所の在り方につきましては、国が示す対応方針において、密集、密接、密閉の3密を避けることが最も重要であると示されております。本市の避難所の開設に当たりましては、避難者の分散化を図るため、通常時よりも広範囲での避難所の開設や、自主防災組織や町内会が開設、運営を行う届出避難所を活用するなど、市民の皆様には改めてハザードマップ等により事前に避難に関する準備を整えていただくなどの啓発に努めてまいります。また、避難所運営におきましては、避難者同士の空間の確保や室内の換気などに加え、手洗いの励行や定期的なトイレ清掃など、衛生面での対応に努めるなど、感染症に対する基本的な予防対策に努めてまいります。 ◆3番(荒木征二君) ありがとうございました。市においては、常に通常よりも広範囲での避難所開設、こういったことで避難者の分散を図るということ、こういった検討が進められているとのことでございました。また、御指摘ありましたとおり、届出避難所の活用、これも大変重要な観点かと思います。届出避難所を運営する町内会ですとか自主防災組織との連絡を今以上に密に取っていただきまして、コロナ禍における避難所について万全の備えをお願いしたいと思います。  続きまして、避難行動についてお聞きしたいと思います。政府の技術的指針などを見ておりますと、避難所などの過密状態を避けるために、その方策の一例として、あらかじめ友人ですとか親戚のおうちに避難すると、こういったことを検討しておいてくれと、こんな促しをすることなどが一例として挙げられております。これも広く見れば自助、共助のまた一例なのかなと私も思っておりますが、新型コロナウイルスをやっぱり心底本質的に恐れている市民の方々も非常に多くいる中で、この雨の時期、万が一コロナウイルスのおそれが残っている中での避難行動となった場合、注意すべき点が様々あるかと思いますが、市民の皆様に対してどのような情報発信が検討できるかお聞きしたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  今般のコロナ禍における避難方法につきましては、親戚や友人の家等への避難など、複数の避難所の検討について啓発してまいります。また、避難所に出向く際には、食料や飲料水などとともにマスクや体温計、手指消毒液、石けんなどを可能な限り御持参いただくなど、感染症対策に対する基本的な予防対策を講じていただくよう、市のホームページ等を通じ、広く市民の皆様に周知してまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) ありがとうございます。防災と避難につきましては、以前から自助、共助ということが広く言われております。市民の皆様の中にも、この自助と共助という言葉が、意識も根づきつつあると思っておりますが、避難行動のその条件、前提条件を整えるという部分につきましては、公助に期待される部分、市の担うべき役割がやはり大きいのだろうと私は常々考えております。昨年の例を見ましても、災害に際したときの市民の皆様が最終的に頼りにしたのは、市からもたらされる情報でありました。市が災害に対してどのような考えを持っているかをあらかじめしっかり示しておくことは、市民の皆様の安心につながるのだろうと思います。その一つがやはりハザードマップなのだろうということでございますが、その上で、より充実したメッセージ、今御答弁にあったような内容をしっかりと実行していただきたいと考えております。  続けて、避難所運営についてお聞きしたいと思います。万が一の際のことですが、通常の避難所運営に加えて、避難者の健康状態の確認、手洗い、せきエチケット等の基本的な対策の徹底、避難所の十分な換気と、こういったことが求められてくるかと思います。感染症対策には、消毒もそうですけれども、頻繁な手洗いが必要で、現に今も多くの市民の方々がこれを励行しております。これも改めて市の方策をお聞きしたいと思います。また、避難所には備付けの用品があるわけですけれども、これに通常と違います今年については、体温計ですとか消毒液、マスク、あるいは使い捨ての手袋、こういったものの追加が必要なのではないかと考えておりますが、公衆衛生の面から避難所運営に対する、今年の感染下における避難所運営についての市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  避難所の運営ということでございますが、避難所内においては、避難者が密接しないよう十分な避難スペースを確保すること、また、避難者及び避難所開設担当者においては、手洗いやせきエチケット等の基本的な感染症対策の励行を徹底してまいりたいと考えております。避難所の受付におきましては、避難者の健康状態の聞き取りやマスクの装着、検温の実施、手指消毒液の配置など、基本的な対策を実施したいと考えております。  なお、これらの備品についてでございますが、マスクにつきましては、未装着の避難者の方々へ配付できるよう、既に新たに各避難所に配備いたしました。非接触型体温計や手指消毒液につきましては、小・中学校に備えてあるものを借用できることとなっております。また、せきや嘔吐、発熱などの症状のある避難者が出た場合には、教室や専用のトイレなど、個別のスペースの確保に努め、感染症へのリスク軽減を図ってまいります。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきました。既に基本的な対策は講じていただいているということでございましたので、安心いたしました。周知のことでございますが、市が指定している指定避難所の多くは学校施設です。一時避難所として体育館が充てられるケースが非常に多いわけでございます。今年度は、意欲的に小・中・高のトイレの改修、これに着手していただいているところでございますが、恐らく趣旨としましては、便器の洋式化、そういったところに主眼が置かれていると思います。そこで心配されるのは手洗い場の確保でございます。御存じのとおり、体育館ですとなかなか手洗い場の確保が難しいということが言えると思うのですが、そうしますと、手洗いの励行を進めるためにはどうしても学校校舎内の手洗い場を利用すると、こういったことが必要になってくるかと思います。ぜひ各学校施設管理者との連絡調整を密にしていただきまして、柔軟に対応していただくようにお願い申し上げまして、次の質問に移ってまいります。  昨年の10月の台風19号来襲の際には、多くの避難所に一時避難者がありました。烏川も危険な状態となりまして、その流域を中心に多くの一時避難者があったことは記憶に新しいところでございます。市もその経験の中から多くの教訓を得たのではないかと、こう考えています。先ほど答弁中にハザードマップに触れられておりました。このハザードマップの認知度もまだ課題の多いところではございますが、防災意識の高い、ある程度の意識を持っている方々は、ハザードマップを日頃御覧になっておられまして、お住まいの地域に万が一のことがあったときには、どこが避難所になるかということをあらかじめ御検討されている、そんな御家庭も非常に多くあるわけでございます。  昨年の10月のケースでいいますと、私が住まう石原地区の事例でございますけれども、ハザードマップ上で指定避難所となっていた施設、観音山丘陵に武道館という体育施設があるのですけれども、日頃私も地域の住民の皆様と、大雨等々があったときは怖いよねと、そういったときはどこに避難しようかという話をしているときに、私はやっぱり高台にあるものですから武道館がいいのではないかということで、地域の方と常日頃そんな話をしておりました。それで、台風19号が来ていざとなったときに、その地域の方々はやっぱり武道館を目指したのですけれども、その武道館が開設されていなかったと、こういった事例がありました。実際には寺尾小学校のほうに避難所を移られたわけですけれども、こういったことがないように、やっぱり改善すべきことは改善していくことが必要なのだろうと私は強く感じております。  改めまして、台風19号の経験から得られた教訓ですとか問題点、あるいは改善すべき点などがありましたらば、御紹介をいただきたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  昨年の台風19号では、本市でも初めて大雨特別警報が発表されるなど、市内全域で記録的な大雨となり、市が開設した63か所の避難所に3,300人を超える方が避難されました。当初は58か所の避難所を開設いたしましたが、河川水位の上昇により別の避難所へ移動していただくなどの対応もございました。こうしたことから、今出水期における避難所の開設に当たっては、洪水浸水想定区域内の避難所の開設を避け、多少遠くになる場合もございますが、避難者の安全に配慮した避難所の開設に努めてまいります。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきました。台風19号から得られた教訓ということでお聞きしたわけでございますが、この限られた時間では明確なお答えがいただけなかったのかなと、そのように考えております。いざ災害となったときには、指定避難所でも開設される指定避難所と開設されないものが当然あるわけでございます。避難勧告、避難準備情報の対象地域がもちろんあるわけですから当然のことでございますが、市としても日頃ハザードマップを見て指定避難所について把握しておいてくれと言っている以上は、災害時にどの避難所が開設されるか、されないか、市民があらかじめ知り得ないとなっていれば、これは大変大きな問題なのかと考えております。ぜひその判断基準というのはケース・バイ・ケースですから、災害に際して迅速に的確に判断されるというところがあるかもしれませんが、この避難所については、こういったケースにならないと開かないのだとか、こういったところがあらかじめ知らされていなければ、その当日その瞬間に市民の皆様は立ち往生してしまうと、こういうことになってしまうのだろうと思います。  また、避難所の運営につきましては、ほかの議員の方々からも様々御指摘があったとおりでございます。市民の方々も様々、今意見をお持ちの方が多くいらっしゃいます。こういった意見をやっぱり市の防災に生かしていくことが、そういった姿勢が大切なのだろうと思います。先日私も市のほうに、3,300人という避難者名簿があるわけですから、これを基にアンケート調査を実施してはどうかということで御提案を申し上げました。この3,300人の名簿は、作ろうと思っても作れるものではございません。ある意味大変貴重な資料であって、名簿であろうと思います。ちょっと時期は逸してしまったかもしれませんが、こういった方々の生の声をきちんと受け止めるといったことも考慮のうちに入れていただき、お願いをしていただきたい。そして、市のほうには、ぜひ台風19号の経験、これは言い方は大変難しいですが、ある意味よい経験だったろうと私は思っておりますので、これを未来の防災に生かしていただくように切にお願いを申し上げたいと思います。  続きまして、福祉避難所というか、合理的配慮につきましてお聞きします。やはり台風19号の際ですが、いわゆる医療の提供がされるような福祉避難所らしきものは、市庁舎だけ開設されたという状況だったと思います。福祉避難所の開設を決断するタイミングというのは、また判断基準があることかと思います。これも台風19号の実例でございますが、障害をお持ちの方、様々困難をお抱えの方、そういった御家族をお持ちの御家庭では、そもそも災害に遭ったときに避難所に避難しようという発想をお持ちでない方が多くおられます。それは、避難所に避難してしまったらば御迷惑をおかけするからということで、ちゅうちょされる方が非常に多くいらっしゃる。私も個別にお話をお伺いする機会がございました。台風19号の際どうされていたのかといえば、家族で車に乗って、市内の高島屋の近くの立体駐車場に行って一晩明かしたと。最上階に上ったということでしたけれども、立体駐車場に上って、そこで一晩明かしたと。朝700円払って帰ってきたのだよというような、そんなような話を幾つかお伺いすることができました。障害を持った方に限らず、御高齢の方の中にも、避難所で避難、要は共同生活にちゅうちょされる方もやっぱりいらっしゃるわけでございまして、こういった方々への配慮、合理的配慮をすることも必要かと思います。  また、今は感染対策という特殊な状況下ということもあると思いますが、テレビ報道等々を見ていましても、分散化の意図から、車中泊をむしろ勧めている、推奨しているということも今現実としてあります。例えば市内の立体駐車場を届出避難所等として水災害時の一時避難所として確保しておく、こういったこともある意味福祉避難所の一つの形ではないかと、こんなふうに考えるところでございますが、市のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  福祉避難所は、災害時において一般避難所では生活が困難な方を受け入れるため、必要に応じて二次的に開設するものであり、一般避難所において福祉避難所への避難が必要になった場合に開設することとしております。しかしながら、昨年の台風19号の際には、障害のある方などを本庁舎20階の和室や保健室において一時的に受け入れた経緯もあることから、福祉避難所の在り方につきましては、引き続き研究してまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁がありました。福祉避難所は、一次的に、いっときではなくて、最初からは開設されないと、こういう仕組みになっているわけです。地域防災計画を見てもそのようになっています。ただ、私も話しさせてもらったとおり、まず一次的な指定避難所に支援の必要な方々が避難してこなければ、福祉避難所を開設する決断をするタイミングというのも、いつまでたってもやってこないのだろうと、こういうことも言えるのではないかと思います。この経験を生かしまして、二次的に開設するという福祉避難所の仕組みにつきましても、より現実に即した形で合理的に配慮していただく、こんな仕組みも御検討いただきたいというふうに考えまして、通告1点目につきましての質問を終わらせていただきます。  続きましては、2点目です。市職員の時間外労働についてということで1点だけお聞きしたいと思います。今回、感染症対策につきましては、市のほうでも様々な部署がこの対応に当たっていただいております。中でも、濃厚接触者等の把握や市民からの文字どおり幅広い相談に対応した保健医療部、市立の小・中・高の臨時の一斉休校からこの6月の再開へと一連の対応に当たった教育委員会の職員の皆さん、相当な負荷がかかったのではないかと推察しております。これら職員の方のこの間の時間外勤務労働の状況はいかがだったでしょうか。働き方改革、始まっております。この観点から、過労死ラインである月の超過勤務労働時間のボーダーラインであります80時間あるいは100時間というところのラインから、市の把握状況をお知らせいただきたいと思います。 ◎総務部長(曽根光広君) 2点目、市職員の時間外労働についての御質問にお答えいたします。  初めに、保健医療部の職員の時間外勤務の状況についてでございますが、月ごとの実績で申し上げますと、2月につきましては、月80時間超の職員が3人、うち100時間超の職員が1人、3月につきましては、月80時間超の職員が5人、うち100時間超の職員が4人、4月につきましては、月80時間超の職員が8人、うち100時間超の職員が4人、5月につきましては、月80時間超の職員が2人、100時間超の職員はおりませんでした。学校の休校等に係る事務に携わった教育委員会の職員についてでございますが、この間、一月の時間外勤務が80時間を超えたケースはございませんでした。時間外勤務の多い職場に対しましては、時間外勤務の縮減について所属長に働きかけるとともに、一月当たり80時間を超える時間外勤務を行った職員に対しましては、長時間勤務による職員の健康被害の防止を図るため、産業医による面接指導の実施や面接の受診勧奨を行っているところでございます。 ◆3番(荒木征二君) ありがとうございました。新型コロナウイルス感染症に対する措置と対応と、特殊な状況下ではございましたが、いわゆる過労死ラインを超えて勤務している職員がいたというのは事実でございます。恐らく一月にとどまらず、複数月にわたって連続して超えていた職員がいたとしてもおかしくなかったのではないかというふうに私は考えております。コロナ対策に当たる職員に故障者が出てしまっては元も子もありません。公務員、市役所職員を過保護に扱えという話でありません。行政はいつでもフル稼働していることが市民の利益につながることと私は信じております。  昨日の中島議員の一般質問でも触れられておりましたが、このような緊急時には通例、先例にとらわれず、垣根を越えた応援体制を随時とれる、そんな組織風土づくりに努めていただきたいと思います。そうした組織こそが粘り強い、持続力のある、本当に強い組織なのだろうと、こう思います。引き続き市職員の精神衛生にも十分配慮していただきまして組織運営していただくよう要望しまして、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(渡邊幹治君) 3番 荒木征二議員の質問を終わります。 △休憩 ○議長(渡邊幹治君) この際、暫時休憩いたします。  午後 2時16分休憩   ──────────────────────────────────────────── △再開  午後 2時40分再開 ○副議長(長壁真樹君) 会議を再開いたします。  休憩前に引き続き一般質問を行います。  5番 中村さと美議員の発言を許します。                  (5番 中村さと美君登壇) ◆5番(中村さと美君) 議席番号5番 中村さと美です。通告に基づきまして一般質問いたします。  今回の私の一般質問は、コロナ禍における本市の対応についてです。まず初めに、生活困窮者に対する取組についてお伺いいたします。5月31日の読売新聞に、全国の政令市20市と東京23区で4月の生活保護の新規申請件数が前年同月比から3割以上増えているとの記事が出ておりました。コロナ禍の影響で社会、経済活動の自粛や休業要請等で、失業や収入減の影響により、厳しい状況に追い込まれている方々が増えており、私のところにも同様の御相談が来ております。  そこで、本市において生活保護の相談件数や申請状況はどのような状況か、またケースワーカー1人当たりの担当世帯数についてもお伺いいたします。 ◎福祉部長(吉井仁君) 中村さと美議員のコロナ禍における本市の対応についての御質問にお答えいたします。  初めに、生活保護の相談件数でございますが、昨年の3月から5月までが349件、今年の3月から5月までが367件でございましたので、昨年より18件増加しております。生活保護の申請件数でございますが、昨年の3月から5月までが103件、今年の3月から5月までが107件でございましたので、昨年より4件増加しております。今年3月から5月の生活保護申請の主な理由でございますが、預貯金の減少や傷病によるものでございまして、新型コロナウイルス感染症対策の休業要請等による収入減少や失業などを理由に申請した件数は数件でございました。  次に、ケースワーカー1人当たりの担当世帯数でございますが、今年3月ではケースワーカー31人に対しまして、被保護世帯が2,900世帯でございましたので、1人当たり約94世帯でございました。4月では、ケースワーカー35人、被保護世帯数が2,907世帯でございますので、1人当たり約83世帯でございます。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。本市において生活保護の相談件数は、昨年の3月から5月までと比べて今年は18件の増加、生活保護の申請件数は昨年より4件の増加ということでしたので、本市においては新聞報道のような増え方はしていないということが分かりました。また、ケースワーカー1人当たりの担当世帯数も、今年の4月から4人増員していただき、今年度は35人、担当世帯数も1人当たり約83世帯となり、社会福祉法で示された都市部の場合の標準数が1人当たり80世帯ですので、おおむね改善されていることが分かりました。ケースワーカーに関しては、一定の評価ができると思います。今後も機動的な御対応をよろしくお願いいたします。  また、現在新型コロナウイルスの緊急経済対策として、全国全ての人を対象に1人当たり10万円を一律給付する特別定額給付金の申請が本市でも始まっております。送付された申請用紙に世帯主本人の確認書類の写しと銀行口座が分かる写しを添付して返信することになっておりますが、生活保護を受給している方の中には免許証や保険証などの本人確認書類を所持していない方もいると思います。そのような方たちにどのような案内をしているのか改めてお伺いいたします。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  特別定額給付金の申請には、マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証などの本人確認書類の写しの提出が必要となりますが、被保護者の中には本人確認書類を所持していない方もいらっしゃいますので、特別定額給付金担当課と調整しまして、本市では生活保護受給証明書を本人確認書類として取り扱うこととし、本人確認書類を所持していない方には生活保護受給証明書の取得を御案内しているところでございます。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。生活保護受給証明書を取得すれば本人確認書類として取り扱っていただけるということでしたので、漏れのないように御対応のほどをよろしくお願いいたします。
     また、生活保護の相談、申請まではいかなくても、新型コロナウイルスの影響で収入が減った方々は大勢いらっしゃると思います。国は、そういった方々を対象に無利子で貸し出す緊急小口資金の要件を大幅に緩和いたしました。6月9日の上毛新聞には、緊急小口資金の県内申請数が2か月余りで7,403件に上ったとの記事が出ておりました。2008年のリーマンショック後の影響が続き、東日本大震災が発生した2011年度の10倍近くの数がこの2か月で申請されており、今後も増える見通しとの記事に、改めて新型コロナウイルスによる経済的な打撃が大きいものだったことが分かります。  そこで、本市において緊急小口資金を含めた生活資金貸付けの申請状況について、改めてお伺いいたします。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  生活資金の貸付けにつきましては、社会福祉協議会において緊急小口資金と総合支援資金の特例貸付けを3月25日から実施しております。ともに無利子で保証人は不要となっており、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、生活が困窮した方を対象としております。高崎市社会福祉協議会での申請状況でございますが、5月末現在で緊急小口資金の申請件数は1,368件、申請額は2億3,447万円となっており、総合支援資金の申請件数は345件、申請額は1億8,440万円と伺っております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。高崎市社会福祉協議会での5月末の申請状況は、緊急小口資金で1,368件、2億3,447万円、総合支援資金では345件、1億8,440万円の申込みがあることが分かりました。読売新聞の記事によりますと、県社会福祉協議会の例年の申請数は100件程度ということですから、コロナウイルスの影響を受けて生活に困っている方々がたくさんいらっしゃるということが分かります。また、上毛新聞には、この支援制度を知らない方も多くいらっしゃるとの記事が出ておりましたので、本市においても、生活に困っている方々がこの制度を利用できるよう、広く情報発信していただきますよう、改めてよろしくお願いいたします。  また、離職等により経済的に困窮している方の支援策として、住居確保給付金があるかと思います。こちらの制度内容と本市の申請件数、また、こういった方々はまず自立支援相談窓口での御相談になるかと思います。御相談内容も多岐にわたるかと思いますが、どのように御対応いただいているのかお伺いいたします。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  住居確保給付金でございますが、離職等により経済的に困窮し、住居を喪失または喪失のおそれがある方に一定期間家賃相当額を支給するとともに、就労機会の確保に向けた支援を行うものでございます。今年度から新型コロナウイルス感染症拡大等の状況を踏まえ、年齢要件の撤廃や求職の活動回数、離職等の要件が段階的に緩和され、現在はハローワークへの求職申込みも不要となっており、フリーランスや自営業者の方も現在の就業を断念することなく利用できるものとなっております。住居確保給付金の申請件数でございますが、昨年度は年間27件であったものに対して、本年4月が38件、5月は139件と増加しており、この2か月で昨年度の年間申請件数の6倍を超える状況となっております。また、生活支援の相談に来られた方には、住居確保給付金のほかに税や公共料金の支払い猶予制度、生活資金の貸付け、持続化給付金等、相談者に応じた支援制度の御案内を行っております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。住居確保給付金について、今年度から新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ、年齢要件の撤廃、求職の活動回数、離職の要件が段階的に緩和されており、フリーランスや自営業の方も現在の就業を断念することなく利用でき、申請件数も昨年度の6倍を超える状況とのことでした。今は、生活保護に至る前の支援策を利用されている方々が本市でも多いということが分かりました。  行政の支援が必要な人の中には、貧困や医療、介護、育児など複数の課題を抱えている人も少なくないかと思います。生活に疲れ、心も弱っている人にとって、役所に行くことだけでも心身の大きな負担となる方もいると思います。そこで問題となるのは、行政の相談窓口が課題ごとに分かれており、各課での相談時に同じ話を何度もしなければいけなくなるということです。そのため、相談時間が長くなり、必要な支援の手続を諦めてしまう方もいるかもしれません。  そこで、秋田県大館市などでは、コロナウイルスに関するワンストップ相談窓口を開設しております。市税や保険料及び水道料金の減免や支払い猶予、中小企業の事業支援などを行っているようです。本市においても相談者に応じた支援制度の御案内を行っていただいておりますが、ぜひともコロナウイルスに関するワンストップ相談窓口の設置を前向きに御検討いただき、市民の皆様に寄り添った御対応をしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、防災についての取組についてお伺いいたします。昨年の台風19号では、100年に1度と言われる大雨が降り、本市においても多くの方が避難所で不安な一夜を過ごされました。今年も新型コロナウイルスの脅威が続く中、懸念されるのは大規模な自然災害の発生だと思います。避難所は、密閉、密集、密接の3密状態になりやすく、感染症の発生リスクが高まると言われております。国は、4月に避難所における新型コロナウイルス対応策として、3度にわたり自治体に通知を出しております。また、5月29日には、国や自治体が講ずべき災害対策の基本的な方針を示した防災基本計画が修正されました。そこで、国が示している各種避難所対策と本市の基本的な考え方についてお伺いいたします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  国が示している避難所における新型コロナウイルス感染症への対応でございますが、可能な限り多くの避難所の開設、在宅避難や親戚や友人の家等への避難の検討、避難者の健康状態の確認、手洗い、せきエチケット等の基本的な対策の徹底、避難所の衛生環境の確保、十分な換気の実施、スペースの確保、発熱、せき等の症状が出た方のための専用スペースの確保、避難所としてのホテル、旅館等の活用に向けた準備などが盛り込まれております。  次に、本市の基本的な考え方についてでございますが、災害時の避難所には多くの避難者が集中することから、本市におきましても、国から示されております対応指針等に基づき、対応を講じてまいりたいと考えております。  なお、ホテルや旅館等の活用につきましては、一方では新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養施設としての利用などが見込まれていること、一般的な避難所と処遇面等で大きな格差が生じるなどの課題もあること、そんなことから、今後の動向を見極めながら対応していくことが必要ではないかと考えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。本市においても、国から示された対応指針に基づき、対策を講じるとのことでした。今回国からは、災害救助法が適用されない災害においても、今年4月1日以降に自治体がホテル、旅館などの民間施設を借り上げて避難所を設置、管理する事業を行った場合は、地方創生臨時交付金の活用が可能になっているとの通知を出しているようですが、本市においては、今後の動向を見極めながら対応していくとの御答弁でした。  神戸市などでは、新型コロナウイルス感染予防の観点から、土砂災害警戒区域や洪水浸水想定区域に住む妊産婦や重症心身障害者とその介護者が避難所の代わりにホテルなどの宿泊施設を利用した場合、宿泊費などを助成する制度を行っているようです。本市におかれましても、前向きに調査研究していただきたいと思います。  続きまして、コロナが終息しない中で発生する風水害や震災に備えて避難所運営マニュアルを改定する予定があるのかお伺いいたします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  現在の本市の避難所運営につきましては、平成29年3月に策定した避難所運営マニュアルを基本とし、実施しております。今般の新型コロナウイルス感染症対策に係る対応につきましては、これまでのケースとは異なる対応が求められることから、避難所開設担当者が状況に応じた的確な対応が取れるよう、フローチャート形式の手順書などで周知を図ってまいりたいと考えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。避難所開設担当者が状況に応じた的確な対応が取れるよう、フローチャート形式の手順書などで周知を図っていくとのことでした。  新型コロナウイルスに対応して、避難所の開設、運営ということでは、学校体育館の入り口で最初に避難者に対して発熱やせきなどの症状があるか確認する受付を整え、そこで感染の疑いがある方は体育館以外の教室に行っていただき、次の受付では従来の避難者情報の把握、確認を行うなどが考えられます。また、体育館内での避難者同士の距離を適切に取っていただくようにする等があると思います。コロナ禍での避難に住民の不安が高まる中、フローチャートだけでは対応できない部分も出てくることがあろうかと思います。東日本大震災や熊本地震でも、インフルエンザやノロウイルスの集団感染が起きております。感染症対策については、ぜひとも避難所運営マニュアルの改定も視野に入れた御対応をよろしくお願いいたします。  次に、マスクや体温計、消毒液などの備蓄の状況と、避難所前に備蓄倉庫を整備していく考えについてお伺いいたします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市では、災害備蓄としてのマスクを備蓄しているほか、新型コロナウイルス感染症対策として市内119か所の各指定避難所にもマスクを配備し、マスク未装着の避難者の方々に配付できる体制を整えております。非接触型体温計や手指消毒液につきましては、避難所ごとの備蓄はございませんが、市内各小・中学校に必要な数が配備されていることから、避難所開設時には各施設から借用させていただくこととなっております。  次に、避難所ごとの備蓄倉庫の整備についてでございますが、本市では、避難の初期段階に必要と考えられる最小限の物品を119か所全ての指定避難所に備蓄しております。また、避難生活の長期化に備えた食料や飲料水、避難所で使用する仮設トイレなどの資機材については、市役所本庁舎、各支所庁舎及び市内5か所のコミュニティー防災センターなどの拠点施設において備蓄し、各拠点から避難所へ配送する体制を構築しております。さらに、市内における各自主防災組織では、自主防災組織設置補助金や訓練活動補助金を活用し、それぞれの地域ごとに資機材の調達や備蓄品の備蓄に努めていただいているところでございます。そのようなことから、現時点では長期の避難生活を想定した備蓄品を各指定避難所に備蓄する計画はございません。なお、避難生活が長期化するような場合には、各種防災協定を結んでいる企業、団体、自治体などから速やかに御協力をいただく体制も整えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。非接触型体温計や手指消毒液については、備蓄はないということでした。しかし、市内各小学校に必要な数が配備されているため、避難所開設時に各施設から借用させていただくことになっているとの御答弁でした。  感染症対策としても有効な手指消毒液やマスクなどの備蓄は、国からの交付金が活用できることになっております。また、学校の備蓄品は、コロナウイルスから子どもたちを守るために必要なものではないでしょうか。できれば、避難所で使用する非接触型体温計や手指消毒液などは、できる限り追加で購入していただき、備蓄リストに加えていただきたいと強く要望しておきます。  また、避難所前の備蓄倉庫の整備についてですが、必要最低限の物資を119か所全ての避難所に備蓄しており、避難所の長期化に備えた食料などの備蓄品は、市役所本庁舎、各支所庁舎、市内5か所のコミュニティー防災センターなどの拠点施設から避難所へ配送する体制を整えているということでした。市内5か所のコミュニティー防災センターの場所を確認しましたところ、京目と飯塚と倉賀野と栄町と南八幡ということでした。  昨年の台風19号で烏川西側地域は甚大な被害を受けました。床上・床下浸水、橋梁の損壊や路面の破損により鼻高乗附線が通行止めになるなど、現在も復旧活動が続いております。そのような中、烏川西側地域にある防災備蓄倉庫は、南八幡と吉井支所の2か所のみになっております。今年も大規模な自然災害が起きた場合、市役所本庁舎から烏川を渡って、または藤岡市との境近くにある南八幡の倉庫から片岡、乗附地域に毛布や食料を運ぶのは困難なことではないでしょうか。地理条件もよく考慮していただき、この地域にも防災備蓄倉庫の設置をぜひとも御検討いただきたいと思います。  最後に、昨日清水議員から市民への情報伝達手段についての質問がありましたが、群馬テレビではdボタンで防災情報や市政情報などが入手できるサービスがあります。金額も年間65万円ぐらいと聞いております。今後、大規模自然災害が起きた場合に防災情報をいち早く確認することができ、かつ携帯をお持ちでない高齢者など情報弱者の方にとって、情報伝達ツールの一つになるのではないでしょうか。ぜひとも前向きに調査研究していただき、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○副議長(長壁真樹君) 5番 中村さと美議員の質問を終わります。  次に、9番 伊藤敦博議員の発言を許します。                  (9番 伊藤敦博君登壇) ◆9番(伊藤敦博君) 議席番号9番 伊藤敦博です。通告に基づいて一般質問を行います。  今回の最初のテーマは、皆さんと同様で新型コロナウイルス対策について伺います。このコロナ問題については、私たち日本共産党は、コロナで影響を受けている様々な分野の方たちに訪問調査やアンケート調査を行い、本市においても市民の皆さんがどういう困難を抱えているのかを伺い、それを行政に反映させるという、そういう努力を続けてまいりました。私のところにも非常に多くの御要望や御意見が届けられ、特に市政については、緊急要望書という形で市長にも提出させていただきました。こういう大変な時期だからこそ、議員や議会は執行部と力を合わせて市民を助けるために力を尽くす必要があると考えますけれども、今回は質問時間の制限もありますので、私は問題を絞って伺いたいと思います。  3月の初めより小学校、中学校、そして特別支援学校が新型コロナ感染防止のために一斉に休校になりました。その対策については幾つかの方が質問しておりますけれども、その一方で、働く保護者の皆さんを支えるために保育所、これは認定こども園も含めますけれども、放課後児童クラブ、放課後等デイサービス、児童発達支援事業などについては、国の方針で開所が求められ、この約3か月の間、コロナ禍の下で大変困難を抱えながら運営を続けてきました。改めてこうした事業が必要不可欠な社会的インフラと認知されたわけですけれども、これらの事業に対して高崎市が行政としてどういう支援を行ってきたか、また、今後コロナ後に向けて見えてきた課題はどういうものか、これらについて質問したいと思います。  最初に、保育所について伺います。先日の上毛新聞に「保育現場の今」という記事が掲載されました。保育の現場は、想像するまでもなく、小さな幼児にマスクをつけさせるのは非常に難しいし、だっこやおんぶをせがむ子どももいます。食事の介助やおむつの交換もあり、現実問題として3密を避けて丁寧な保育を行うのは全く困難です。そうした葛藤を抱えながら、保育園では子どもたちのために施設を開所してきましたけれども、本市としては、こうした状況に対してどういう支援を行ってきたのか伺います。 ◎福祉部子育て支援担当部長(星野守弘君) 伊藤敦博議員の1点目、新型コロナウイルス対策についての御質問にお答えいたします。  本市の保育所等におきましては、4月7日に国の緊急事態宣言が発出された翌日以降5月31日までの間は、感染拡大防止の観点から、可能な限り保護者の登園自粛の協力をいただきながら、国の方針に従い、原則開所に努めてまいりました。こうした中、感染防止対策を講じつつ、保育所の開所を継続していくためには、感染防止対策に係る物品が必要不可欠であることは言うまでもございません。本市におきましては、全国的にも不足しておりましたマスクやエタノール消毒液等につきまして、本市独自でいち早く確保することにより、各施設に配付させていただきました。このほか国の補助を活用いたしまして、感染予防対策の徹底を図りながら保育を継続的に提供していくために必要となります空気清浄機や非接触型体温計、その他感染防止用の備品購入に係る経費に対しまして、1施設50万円を限度に支援を実施しております。 ◆9番(伊藤敦博君) 本市が行った感染防止策については、比較的迅速な対応が行われたということで感謝の声も現場から伺っておりますけれども、引き続き手厚い支援をお願いしたいと思います。  次に、今後の課題についてと配置基準について伺います。この間、今の答弁にもあったように、多くの保護者が登園自粛に応えて、多くの園で実は定員の半分以下で保育を行うという状況が生まれました。図らずもそこから見えてきたのは、子どもの数が少なければ当然3密も避けやすいだけではなく、一人一人の子どもに行き届いた保育ができるということを実感した、保育園が大変落ち着いたと、そういう報告を伺っています。今後の感染予防策と併せて、コロナ禍の今こそ本市でも配置基準や面積基準、こうした見直しを図るべきだと考えますけれども、本市のお考えを教えてください。 ◎福祉部子育て支援担当部長(星野守弘君) 再度の御質問にお答えいたします。  保育所などにおきましては、国の緊急事態宣言の解除に伴い、6月1日以降、登園自粛要請を解除いたしまして、各施設におきまして、職員のマスク着用や消毒の徹底など感染予防対策を講じた上で、通常保育を再開させていただきました。こうした中、保育現場におきましては、いわゆる3密を避ける対策に努めているものの、保育を適切に実施するには、ある程度子どもの接触が避けられないことから、本市といたしましては、各施設において適切な対応ができるよう、国の保育所における感染症対策ガイドラインに基づく衛生管理や感染拡大の防止への対応につきまして、周知徹底を行っているところでございます。  また、今回の新型コロナへの対応を考慮しての配置基準や面積基準の見直しにつきましては、見直しに伴う必要な保育士、あるいは施設の確保など課題も多いことから、国の動向を注視しつつ、現状においては現行の基準を維持してまいりたいと考えております。 ◆9番(伊藤敦博君) コロナ対策を通じて、改めて子どもの命を守るためには、配置基準の見直しが必要ではないかということを再度強調しておきたいと思います。  さて、今度の補正予算において、コロナ対策として各部門の団体運営費の一律10%削減、これが通達されておりますけれども、私は市の補助金カットは慎重に精査すべきであるというふうに考えております。とりわけ保育に係る補助金のカットは、これまで市が子育ての柱としてきた補助金、人件費であり、子どもたちの保育の質と安全を確保するものです。カットすべきではなく、コロナ対策として例えば危険手当、そういう形でむしろ増額するということを求めて次の質問に移ります。  次は、放課後児童クラブについて伺います。コロナ問題について、約3か月間学校が休校になりましたけれども、この間、市内の5つの放課後児童クラブにお邪魔しまして状況を伺ってきました。突然の学校の休校によって、いきなり朝から夕方まで学童は開所を求められ、学校の教室以上に狭い教室の中で、3密は避けようがない、そういう状況下で指導員の皆さん、支援員の皆さんは、子どもたち、児童の居場所を確保するために、長時間労働と感染防止とを併せて必死になって対応してきました。ある学童の指導員さんは、週50時間の勤務をこなしていました。学童保育は疲れ果てているというお話が象徴的で、まさに崩壊寸前のクラブもあったというふうに聞いています。本市では、放課後児童クラブ、いわゆる学童保育に力を入れるとしていますけれども、まず現状について人数や1人当たりの面積がどうなっているのか、確認させてください。 ◎福祉部子育て支援担当部長(星野守弘君) 再度の御質問にお答えいたします。  令和2年度におけます本市の放課後児童クラブ数は99クラブで、内訳は、学校の余裕教室や学校敷地内の専用施設が69クラブ、学校敷地外の専用施設や民家、アパート等が30クラブとなっておりまして、小学校児童数の約22%に当たります4,232人の児童が利用しております。また、本市の児童クラブ全体の支援員数は549人で、常勤、非常勤を含め、平均して1クラブ当たり五、六人程度の配置となっておりまして、児童1人当たりの専有面積につきましては、平均で1.89平方メートルでございます。 ◆9番(伊藤敦博君) 本市では、児童の22%、4,232人がクラブを利用しているということですので、まさに不可欠なインフラだということになりますけれども、それぞれのクラブは五、六人でローテーションを組んで、この3か月間を乗り切るのは本当に大変だったというお話を伺っています。1人当たりの専有面積は、一応国の基準は確保しているものの、見れば分かるとおり、コロナ問題を通じていかに学童の指導員たちが狭い空間で保育を行っていたのかということが明らかになったのではないでしょうか。  そこで、コロナ対策として本市が放課後児童クラブに対して行ってきました支援と、今後の課題について教えてください。 ◎福祉部子育て支援担当部長(星野守弘君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市では、放課後児童クラブに対する新型コロナウイルス対策に係ります独自の支援策といたしまして、各クラブにおきまして入手しづらい状況にありましたマスクや消毒用アルコールをいち早く配付いたしました。加えまして、非接触型体温計や空気清浄機などの感染防止対策備品の購入費や、平日午前中からの開所に伴い発生いたしました人件費などの費用につきましても、国の補助制度を活用し、支援を実施しているところでございます。また、小学校休校期間中は、各小学校からも御協力をいただきながら、体育館、教室の使用や、さらには教員の方々にも応援をいただきまして、支援員の負担軽減にも努めてまいりました。再開後は、通常どおりの開所としているところでございますが、放課後児童クラブにつきましては、低学年から高学年までの児童が同一施設で過ごす場合もあることから、各施設におきまして、手洗いや換気、児童同士の接触の軽減といった基本的な感染防止対策や衛生管理の徹底を図るとともに、引き続き感染防止等に必要な物品を確保することによりまして、リスクの軽減を図ってまいりたいと考えております。 ◆9番(伊藤敦博君) 私も、特に後半戦においては学校の協力がなかったらどうにもならなかったという話も伺っていますけれども、この現場を見せていただいて本当に支援員の皆さんが頑張っている、そういう姿に頭が下がる思いでした。周知のとおり、学童の支援員は、慢性的な担い手不足が続いています。その最大の要因は、あまりに低い処遇にあります。最低賃金では生活を保障することはできません。この機会に、支援員の処遇改善をぜひ検討していただくようお願い申し上げます。ちなみに、今回嬬恋村では、コロナ対策として学童の支援員に特別手当を出す、そういう話を聞いておりますけれども、本市でもぜひ御検討いただきたいと思います。  続きまして、放課後等デイサービスについて伺います。学校の一斉休校に伴い、特別支援学校や養護学級も休みになりました。この間、障害児の居場所を確保し、療育を続けてくれたのが放課後等デイサービスと児童発達支援事業に携わる皆さんです。これらの事業では、コロナの影響で業務が煩雑になっている上に経営が非常に厳しくなっています。厚生労働省は、コロナ対策として、通所を避けたい家庭に対し、在宅支援を認める特別な方針を今回出しました。そこで伺いますけれども、厚生労働省が出してきた通達の趣旨と、本市がそれを事業所へどういうふうに出したのか、通達の内容を確認させてください。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  在宅支援に係る厚生労働省からの通知につきましては、令和2年2月20日付の事務連絡、新型コロナウイルス感染症に係る福祉サービス等の事業所の人員基準等の臨時的な取り扱いについて(第2報)において、居宅において健康管理や相談支援等のできる限りの支援を行ったと市町村が認める場合に報酬の対象とすると示されております。本市においても、新型コロナウイルスへの感染が心配されている状況下では、在宅支援の必要性はあると考えており、放課後等デイサービス事業所をはじめとする通所系のサービス事業所では、国の通知の趣旨を理解し、的確な在宅支援が行われていると考えておりました。  しかし、在宅支援の実態においては、一部で1日一、二回の電話連絡だけであることが確認されたことから、電話一本で済ませてしまうことが、居宅においてできる限りの支援を行っていたとは認められないため、要件等を明確にさせていただき、4月27日に通知したものでございます。その内容につきましては、障害児や障害者が在宅においても必要な支援を適切に受けることができるよう、在宅支援を行う事業者から事前に在宅支援計画書を提出してもらい、ヒアリングを実施させていただき、具体的には、通所でのサービスが行われているのか、また居宅への訪問が適切に行われているのか、居宅での療養や訓練等の支援内容が適切なものか、電話での支援はどのように行われているのかなどから、総合的に判断させていただくというものでございます。  なお、提出された在宅支援計画ができる限りの支援と認められなかった場合には、適切な支援が提供されるよう、計画の見直しをお願いしたり、より具体的な支援内容をアドバイスさせていただくなど、事業所の支援にも努めており、決して通所を促しているものではございません。あくまでも国の通知に従い、居宅においてできる限りの支援を行うことをお伝えしたものでございます。 ◆9番(伊藤敦博君) 本市としては、厚生労働省の指示に従って適切な指示を出したと、そういう御答弁いただきましたけれども、実際結果的にはほかの市町村と大きく温度差のある対応になりました。毎日新聞がこの問題を取り上げています。高崎市が在宅支援の利用条件を独自に厳格化し、現場は困惑。一部事業所が在宅希望の子どもにも通所を促す事態となり、保護者からは本末転倒だとの声が上がっていると報じています。私のところにも、全国で障害児の療育に携わっている専門家から、高崎市のやり方はおかしいとお叱りを受けています。本市として、こうした批判を真摯に受け止め、今後の対応の改善が必要と考えますけれども、どういうお考えなのか教えてください。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  放課後等デイサービスの事業者の皆様からは、感染予防対策で事務量が増えている中で、在宅支援計画書を策定しなければならないのか、市役所に出向いてヒアリングを行うのか、国では在宅支援は電話対応でも認めているのではないかなどの御意見をいただいております。新型コロナウイルス対策で業務量が増えていることは十分承知しておりますが、支援内容が変更となる際には計画の見直しを行うことが制度上義務づけられている上、初めて行われる在宅支援であることから、在宅支援が適切に行われるためにも、利用者の障害特性や家庭環境等を踏まえた利用者ごとの支援計画は当然必要になってまいります。ヒアリングについては、書面上だけでは判断が難しい補足説明を受けることで、具体的な支援内容について確認することができる上、具体性に欠ける支援内容の場合には、どういうやり方が可能か、一緒に検討することもできます。感染予防にも配慮し、アクリル板等の仕切りのある場所で密にならないよう行ってまいりました。  そのほかにも、市からの通知が分かりにくく、感染予防対策で3密を避けるよう注意喚起されている中で通所しなければならないのかとの御意見もいただきましたが、本市では決して通所を促しているものではなく、電話での健康管理だけでは報酬の対象とならない旨を説明させていただいたものでございます。できる限りの支援の具体的な取扱いについては、国や市からの通知内容に抽象的な部分もあり、また事業者の皆様からの分かりにくいとの御意見等も踏まえ、判定の透明性や公正性を確保するため、今後は基幹相談支援センターに民間法人から出向していただいているスーパーバイザーの相談員2人にも参加してもらい、審査会を立ち上げ、居宅においてできる限りの支援が行われているかについて判定したいと考えており、事業所へもその旨を通知させていただきました。第2波の到来も懸念されておりますので、今後とも適切な障害福祉サービスの提供に努めてまいりたいと考えております。 ◆9番(伊藤敦博君) 補助金が出る以上、適切な運営というのは必要だと思いますけれども、こういうコロナ禍の下で厚生労働省が支援のやり方は柔軟性を持たせてやれということに対して、逆に市は厳格にしてしまったというところに大きな問題があると思います。周辺の自治体として、本市の対応が厳しいのはどうしてか、さきに挙げた毎日新聞の記事によれば、本市が利用条件を厳格にした理由は、毎年増え続ける事業費が財政的に厳しく、適正給付の見極めが必要としています。つまり、お金がないから蛇口を絞ったということでしょうか。高崎健康福祉大学の石坂公俊准教授は、社会福祉は行政の立場よりも利用者の視点を重視すべきで、高崎市は当事者意識が欠如しているのではないかと痛烈に批判しています。この問題については、コロナ後の対応を現場で働く方や利用者、とりわけ障害児にとって何が求められるかについて、しっかりと意見を聞いた上で、市の対応を改善するよう強く求めます。また、審査会という話がありましたけれども、これについては民間の相談員のスーパーバイザーを含めて、より公正で透明性の確保のため、事業所からの関係者を審査会のメンバーに入れることを望みます。  最後に、この章の蛇足になるかもしれませんけれども、これまで述べてきた保育園、学童、放課後デイなど、3密を避けようにも物理的に限度がある職種については、職員や子どもたちが安心して過ごせるよう、医療や介護の従事者も含めて、希望があればすぐにPCR検査や抗体検査、これが受けられるような検査体制を構築することをぜひ改めて御検討いただきたいというふうに思います。  続きまして、大きな2点目、官製談合事件について伺います。高崎芸術劇場をめぐる官製談合事件については、私は12月の一般質問において、この事件の背景には、大型公共工事の入札方法自体に、例えば落札率が高過ぎるなどの疑義があることや、菅田明則元芸術劇場館長と高崎財団の影響力が大きくなり過ぎたのではないかという指摘をさせていただきました。これに対する答弁として、現在警察当局の捜査が行われているところでありますので、その結果を踏まえ、適切、適正に対処してまいりたいと考えております、こういうふうに答弁をいただきました。去る4月28日に、3被告に対して、それぞれ有罪判決、執行猶予つきではありますが、有罪の判決が下されました。本市としてこの判決をどういうふうに受け止めているのかお聞きします。 ◎総務部長(曽根光広君) 2点目、官製談合事件についての御質問にお答えいたします。  今回の事件につきましては、市民の皆様の信頼を損なうこととなってしまい、改めて申し訳なく思っております。職員の法令違反行為により事件が起こってしまった事実を重く受け止めまして、今後このようなことが起こらないよう、職員の服務規律の確保について、注意喚起や指導をより一層徹底し、市民の皆様から信頼される市政の確立に努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆9番(伊藤敦博君) もちろん職員の法令違反はあってはならないことです。ただ、市民の皆さんが注目しているのはそこではありません。この事件で失ったものは、市民の信頼だけではなく、市民の財産です。この判決に当たって山崎裁判長は、富岡賢治市長との親しい関係を背景にした菅田容疑者の市役所などへの強い影響力がなければ、事件は起こらなかったと述べています。市民の皆さんからも、富岡市長が菅田氏と結託して市政を私物化してきたのではないか、そういう厳しい批判が出ております。職員の処分をもって幕引きにしてはならない、トカゲの尻尾切りでは市民は納得しない、そういうふうにくぎを刺しておきたいと思います。  次に、判決を受けて、今後事件の真相究明や再発防止策についてどのようにお考えなのかお聞きします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市におきましては、今回の事件を契機といたしまして、適正な事務執行の確保に資すると考えられる取組を行っているところでございます。昨年12月には、職員の職務執行に係る法令遵守の徹底と法的に適切な職務執行の推進を図ることを目的として、コンプライアンス室を設置いたしました。コンプライアンス室には、弁護士を室長に置きまして、職員に対する法令解釈の助言等を行い、職員の法令遵守の意識啓発に取り組んでいるところであり、本年4月には市の業務や活動に参加いただく民間の方々に向けたコンプライアンスに係る啓発文書を作成いたしまして、広く配布を始めております。また、入札業務におきましても、本年4月1日以降、物品の購入等に関する競争入札につきまして、これまで非公表としておりました予定価格を事前公表とするなど、入札業務の透明性の向上を図っているところでございます。今後も引き続き再発防止に向けて適切に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆9番(伊藤敦博君) 答弁には、事件の真相究明については具体的な答弁がありませんでした。この事件を職員の法令遵守意識の問題と矮小化することになれば、事件の再発は防げないと考えます。啓発文書も拝見しましたけれども、例えば、公務に携わる者に対し、過剰なサービスや接待を行わないように御注意ください、こういうふうにありますけれども、過剰でなければ接待してもいいのかということでしょうか。あるいは、公の立場で選挙運動や政治行為は御注意くださいとありますけれども、菅田氏も今回出た阿久沢氏も、それぞれほぼ公的に近い立場で富岡市長の選挙を支えてきたのは周知の事実であり、そこにはメスは入らないのでしょうか。また、入札業務についての透明性の向上については、ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、指定管理者や民間への委託事業についての支出も十分に管理できるのでしょうか。  この裁判の中で、報道では新しい事実も浮かび上がりました。朝日新聞によれば、菅田氏が関わっていた新都市創造株式会社に本市から1億4,000万円の事業が発注され、それが菅田氏の経営するグラスロードなどに委託されたというふうに報道されました。今まさに国会で持続化給付金の流れをめぐって、デザインサービス推進協議会なるトンネル会社が中抜きを行った上で、電通に業務を丸投げしているということが発覚して、大きな問題になっていますけれども、ある意味全く同じ構図ではないでしょうか。  事件の再発防止には、過去の事業委託や入札の再検証が必要だと考えます。朝日新聞の解説では、たとえ目的が公益にかなうとしても、被告人らの個人的な都合や企業の利益が優先された結果、市民の財産が傷つけられた。この事実を重く受け止め、不当な介入を許さない開かれた行政運営が求められるとしています。言うまでもなく、公共事業の原資は税金です。市民の財産が談合によりどういうふうに横流しをされたのか、どこに還流したのか、こういう問題についても、今後も徹底的に究明するよう求めまして、一般質問を終わります。 ○副議長(長壁真樹君) 9番 伊藤敦博議員の質問を終わります。  次に、1番 大河原吉明議員の発言を許します。                  (1番 大河原吉明君登壇) ◆1番(大河原吉明君) 議席番号1番 大河原吉明です。通告に基づきまして一般質問をいたします。  まず、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、お亡くなりになられた皆様、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げるとともに、罹患された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、日々その対応に当たられている執行部の皆様、医療関係の皆様、社会の最前線で御尽力いただいている皆様に、心からの敬意と感謝を申し上げます。  私からの質問は、新型コロナウイルス流行下における本市の災害対策についてです。本日、荒木征二議員、中村さと美議員も同じテーマについて一般質問を本当にしっかりとしてくださいましたので、なるべくその内容が重複しないよう、またこういう御時世ですので、私なりに簡潔な質問を心がけていきたいと思います。  つい先日も非常に激しい雨が降りました。これまでたびたび浸水被害を受けてきた私の地元であります井野川下流域において、その水位は氾濫注意や避難判断といった危険な領域に迫る勢いでありました。もしあのまま激しい雨が降り続いていたり、近隣の田に水が既に張っていたりしたら、その地域の方々は避難しなければならなかったかもしれません。このように、災害が起こる可能性の高い季節が到来しています。また、現在新型コロナウイルスの出現によって、世界中の人が新しい生活様式を模索する中、このことを踏まえた災害対策を計画、準備しておくことは、まさに急務であります。本日の一般質問の中でも、災害時の新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難所の開設、運営、避難の在り方、備蓄、そのマニュアルの改定などについて触れられてきました。執行部から御答弁いただきましたその取組が、現状に沿った形で確実に推進されていきますよう重ねてお願いしたいと思います。この本市の取組について、もう少しだけ幾つかのことをお伺いしたいと思います。  まず、新型コロナウイルス感染症対策が必要とされる中、災害時に本市の避難所が開設する際、その開設するための準備は現在どのように進められているのかをお伺いします。 ◎総務部長(曽根光広君) 大河原吉明議員の新型コロナウイルス流行下における本市の災害対策についての御質問にお答えいたします。  本市では、避難所に2名の職員を配置しており、各職員に対する説明会を通じて、避難所の開設や運営に関する市の方針について、避難所運営マニュアルに基づき周知を図っております。また、各避難所においては、施設管理者や地元町内会の代表者を交え、連絡体制の構築や鍵の開錠方法、避難所開設時の施設の利用方法について、3者で情報の共有を図り、避難所開設に向けた準備体制を構築しております。  今年度は、新型コロナウイルス感染症対策として、避難者同士の空間の確保や、せきや嘔吐、発熱などの症状の避難者を分離するため、小・中学校における校舎の利用等についても協議事項として加えました。また、災害備蓄品としてマスクを各施設に事前配備したほか、非接触型体温計や手指消毒液の借用について各施設に依頼したところでございます。 ◆1番(大河原吉明君) 御答弁いただきました。新型コロナウイルス感染症対策を踏まえて、市の職員、施設管理者、地元の代表者が連携した形で、避難所の開設の準備体制が構築されているとのこと、とても心強く思います。1つ気になることは、今回小・中学校における校舎の利用なども、その協議事項に加えていただき、依頼済みのようでありますが、これは依頼の域を超えていません。せきや嘔吐、発熱などの症状がある避難者のために校舎を利用することに対して、最近のお子さんたちの安全を熱心に考える保護者のお声を聞いていると、実際には消極的にならざるを得ない施設も出てくると思います。このウイルスは、付着するものによっては、その残存期間が何日にも及ぶという研究報告がされており、それが報道などで周知されているからであります。  そこで、現在を有事として捉え、教育委員会としても、この避難所運営に対する積極的な協力を各施設に働きかけていただけたらと思います。それと同時に、そのような目的で校舎等を使用した場合には、そこが再び子どもたちが安心して使える場所として確実に復旧することも重ねてお願いしたいと思います。  次に、現在新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難所の在り方について、国が示す対応指針においては、3密を避けることが最も重要であると示されていますが、災害時の避難所においては、避難者の集中が懸念されるところであります。今後避難所の開設体制と市民への情報周知についてどのような対応を図っていくか、お伺いします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  避難所への避難者の集中を防ぐ対策といたしまして、予定よりも多くの避難所を開設することにより、避難の分散化を図ることを計画しております。これに加え、住民一人一人に対しまして、ハザードマップを通じて周辺の水害や土砂災害の危険性を再認識することや、親戚や友人宅など避難所以外の安全な場所への避難も検討いただくなどを改めて啓発してまいりますが、このような新たな避難の考え方につきましては、市民の間に混乱や誤解が生じないよう、丁寧に周知を図ってまいりたいと考えております。 ◆1番(大河原吉明君) 大雨のとき、これまで注意報や警報、さらに特別警報が出されたとしても、住民の具体的な避難行動に直接結びつかず、被害を未然に防ぐことができなかった事例が多々あったことから、国では昨年から大雨警戒レベルというものが導入されました。これは、大雨のときに住民が具体的にどのような行動をとるべきかを5段階で示されているものですが、今年からその一部に変更がありました。この大雨警戒レベルは、下から順に警戒レベルが上がり、一番上はレベル5、大雨特別警報などがこれに相当し、この時点で既に災害が発生していて命の危険がある状況であります。そこで、重要なレベルとなってくるのが上から2番目のレベル4です。この段階で自治体は避難勧告や避難指示を出しますが、このとき住民が的確に避難行動を起こせるかどうかが命を守る鍵となります。このレベル4のキーワードがこれまで全員避難というものでしたが、今年から避難に変更となりました。これは、昨年7月、鹿児島市が大雨のため市内全域59万人を対象に大雨警戒レベル4を発表したところ、土砂災害や浸水のおそれがないエリアの住民まで避難したために、避難所に避難者が入り切れない状況になりました。このことから、レベル4のキーワードが全員避難から避難に改められました。この変更によりさらに重要になってくるのが、レベル4が発表されたときに自分は避難すべきなのかどうなのかを各自が知っていることであります。これを知るために、住民がハザードマップを事前に確認し、どこへどのように避難したらよいのかを事前に確認していくことが重要です。これらのことを本市においても市民へ啓発していただき、住民が避難行動をちゅうちょなくできるよう、丁寧な周知と御対応をお願いしたいと思います。  今後避難所への避難者の集中を防ぐ対策として、より多くの避難所を開設する予定とのことですが、市内には指定避難所のほかに町内会が開設する届出避難所がありますが、この活用について本市の見解をお伺いします。 ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  台風19号の際、京ケ島地区などにおきましては、町内会が独自に選定した届出避難所が開設されました。この取組は、避難所への集中を防ぐとともに、地域の身近な場所へ安心して避難できることから、今回の新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難に際しましても、大変有効な手段であると考えております。市といたしましても、この届出避難所の一層の活用をお願いするとともに、自主防災組織における備蓄品の活用や、開設された避難所の運営に対して積極的に参加いただけるよう、引き続き自主防災組織に対する支援の充実強化を図ってまいります。 ◆1番(大河原吉明君) 御答弁いただきました。  私の地元である京ケ島地区の浸水被害を受けている地域では、これまで災害時には積極的に届出避難所を開設し、地域の方々を受け入れてきました。本市において、指定避難所の開設はたびたびありますが、届出避難所の開設は幾つかの事例しか聞いておりません。本市の届出避難所は、207町内225施設ありますが、この有効活用は3密を解消する手法としても有効であり、何よりも顔が見えるコミュニティーでの避難は、市民の方々の安心にもつながります。今後市全域に積極的な開設と、その運営のサポートをお願いしたいと思います。  先日、群馬県は、ゴルフ場や旅館などを避難所にするために、各種団体との協定を結ぶための協議を進めているとの報道がありました。これは、もちろんよい選択肢の一つであると思いますが、個人的には、まず既存の避難所、既存の組織を有効に活用していくことのほうが、市民にとってはシンプルで分かりやすく、避難する際にも混乱なくできるのではないかと思います。それらのことも併せて御検討いただけたらと思います。
     昨年の台風19号の教訓からも、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた避難所運営においては、行政による対応だけでは限界だと感じます。自主防災組織をはじめ、防災分野でその必要性が叫ばれている自助、共助、公助の連携について、本市の見解をお伺いします。                  (副議長議長席を退席、議長議長席に着席) ◎総務部長(曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  災害対策におきましては、行政による災害対応や避難所の開設に加え、自分の命は自分で守るという一人一人の自助の意識や、自分たちのまちは自分たちで守るという共助の助け合いとの連携が重要であり、台風19号を踏まえた市民共通の経験からも明らかになったところでございます。今般の新型コロナウイルス感染症対策におきましては、新しい避難の考え方や避難所生活における注意事項など、多くの指針が示されているところであり、市といたしましても、避難所物資の確保や多くの避難所の開設など、可能な限りの対応を図ってまいりますが、避難の方法の再検討や感染症を予防するための日頃の備えなど、市民の皆様の協力なくしては成り立たないことも多いことから、今後も地域の皆様の御協力を頂きながら、災害時における新型コロナウイルス感染症対策におきましても、自助、共助、公助の連携を図りながら対応してまいりたいと考えております。 ◆1番(大河原吉明君) 御答弁いただきました。  これまで防災分野で繰り返し叫ばれてきた自助、共助、公助の連携はコロナ禍ではなおさら必要とのこと、私自身もそのことを再認識しています。実際の現場では、これまで当たり前のようにやってきたことを、専門家が示す新しい生活様式に当てはめてみると、様々な小さい葛藤が出てきます。これは小さな一例です。今月から本市でも学校が再開し、子どもたちの登校が始まりました。それに伴い、通学路上の横断歩道のところで保護者による旗振りが始まりました。これまで現場では、車に注意を促し、子どもたちが安全に横断歩道を渡るために笛を吹いてきましたが、今回から子どもたちの模範となるためにも新たにマスクをすることが求められました。実際問題、マスクをしながら笛を吹くことができません。現場では、マスクをやめるか、笛をやめるか、ほかの手を考えるか、そんな小さな葛藤がありました。結局そのことについて何日間か葛藤していたところ、交通関係とは全く関係のない分野の方から、吹かなくてもいい、ボタンを押せばそれらしい大きな音の出る笛があることを教えていただきました。早速その笛を手に入れて、今ではきちんとマスクをしながら、飛沫の飛ばない笛をしっかり鳴らして旗振りをさせていただいています。これは、大したことのないようなことに見えるかもしれませんが、私たち自身にとっては、現場で生じた問題や葛藤に対して、自分の頭で考えて、周りの人に助けていただきながら最善の行動をする、言い換えれば小さな自助、共助によって、実際の生活に新しい生活様式を当てはめた経験でした。  ちなみに、今後は熱中症対策が新たに必要となってきています。学校の再開初日からこのような葛藤があるとすれば、非常時はなおさら様々な小さい、でも大切な問題が出てくると予想されます。そのこと一つ一つに執行部の皆さんが全て対応することは難しいと思います。まさに自助、共助なくしてコロナ禍における防災対策は不可能だと感じた次第です。私自身もそのことを肝に銘じながら、市民の皆さんへ自助、共助の重要性をさらに啓発できるように努めていきたいと思います。  本日は、避難所の開設の準備について、そして避難所の開設体制と市民への情報の周知について、届出避難所の活用について、そして自助、共助、公助の連携についてお伺いしてきました。このことにより今後も引き続き本市の取組が確実に推進されていきますよう、また多くの人たちの知恵が結集されて、新型コロナウイルス流行下における本市の災害対策がしっかりと推進されていきますよう、そのことを心から期待いたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(渡邊幹治君) 1番 大河原吉明議員の質問を終わります。  以上で一般質問を終わります。   ──────────────────────────────────────────── △日程第2 議案第67号 令和2年度高崎市一般会計補正予算(第4号) ○議長(渡邊幹治君) 日程第2、議案第67号 令和2年度高崎市一般会計補正予算(第4号)を議題といたします。  提案理由の説明を求めます。                  (財務部長 南雲孝志君登壇) ◎財務部長(南雲孝志君) ただいま議題となりました議案第67号 令和2年度高崎市一般会計補正予算(第4号)につきまして提案理由の御説明を申し上げます。  1ページを御覧ください。第1条は、歳入歳出予算の補正でございます。歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ3億785万4,000円を追加いたしまして、予算の総額を2,112億4,899万7,000円とするものでございます。補正予算の款項の区分、当該区分ごとの金額は、第1表歳入歳出予算補正のとおりでございます。  それでは、補正予算の内容につきまして、事項別明細書により歳出から御説明申し上げますので、8ページを御覧ください。3歳出でございます。3款2項1目児童福祉総務費は、子どもたちのために役立ててほしいとの趣旨で匿名希望の4名の方々から御寄附を頂きましたので、事業費に充てさせていただくものでございます。4目母子生活支援費のひとり親世帯臨時特別給付金給付事業は、国の令和2年度補正予算(第2号)の成立を受け実施するもので、新型コロナウイルス感染症の影響により、子育てと仕事を1人で担う低所得の独り親世帯の収入減少に対する支援として、臨時特別給付金を支給するための経費でございます。4款1項1目保健衛生総務費は、新型コロナウイルス対策に役立ててほしいとの趣旨で高崎土木建築業協同組合様、株式会社マルトウ様、箕郷町の田中友里様、田中秋吾様ほか匿名希望の2名の方々から御寄附を頂きましたので、事業費に充てさせていただくものでございます。  1枚おめくりいただきまして10ページを御覧ください。8款3項1目都市計画総務費は、駐車場事業におきまして、令和元年度の消費税及び地方消費税の中間申告分を支払うための経費でございます。10款2項小学校費1目学校管理費から、1枚おめくりいただきまして、12ページの6項特別支援学校費1目学校管理費までは、国の補正予算を受け、新型コロナウイルス対策として各学校に消毒液を購入するための経費でございます。以上で歳出の説明を終わらせていただきます。  続きまして、歳入につきまして御説明申し上げますので、前に戻っていただきまして、6ページを御覧ください。2歳入でございます。16款2項2目民生費国庫補助金及び6目教育費国庫補助金は、歳出のそれぞれの事業に合わせ、所定の補助率に基づき補正するものでございます。19款1項3目民生費寄附金及び5目衛生費寄附金は、歳出で御説明いたしました方々からの御寄附を計上するものでございます。21款1項1目繰越金は、歳入歳出差引き不足額に繰越金を充てるものでございます。  以上、議案第67号の提案理由の説明とさせていただきます。よろしく御審議の上、御議決賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(渡邊幹治君) 提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。ありませんか。────質疑を終結いたします。  本案は、議席に配付の議案付託表(2)のとおり、所管事項別に総務、教育福祉、建設水道の各常任委員会にそれぞれ付託いたします。   ──────────────────────────────────────────── △休会の議決 ○議長(渡邊幹治君) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。  この際お諮りいたします。議案調査及び委員会の開催等のため、明日17日から23日までの7日間は本会議を休会したいと思います。これに御異議ありませんか。                  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(渡邊幹治君) 御異議なしと認めます。  よって、明日17日から23日までの7日間は本会議を休会することに決しました。   ──────────────────────────────────────────── △散会 ○議長(渡邊幹治君) 次の本会議は、24日定刻に開きます。  本日はこれにて散会いたします。                                       午後 3時54分散会...