大垣市議会 2019-06-10
令和元年第2回定例会(第2日) 本文 2019-06-10
令和元年第2回定例会(第2日) 本文 2019-06-10 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
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発言者一覧 選択 1 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 2 : ◯第6番(空 英明君) 選択 3 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 4 : ◯市長(小川 敏君) 選択 5 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 6 :
◯生活環境部長(安藤 亨君) 選択 7 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 8 :
◯子育て支援部長(
早崎広俊君) 選択 9 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 10 : ◯第6番(空 英明君) 選択 11 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 12 : ◯第4番(近沢 正君) 選択 13 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 14 : ◯市長(小川 敏君) 選択 15 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 16 : ◯第4番(近沢 正君) 選択 17 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 18 : ◯第3番(
不破光司君) 選択 19 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 20 : ◯市長(小川 敏君) 選択 21 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 22 :
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君) 選択 23 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 24 : ◯第3番(
不破光司君) 選択 25 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 26 : ◯第10番(中田ゆみこ君) 選択 27 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 28 : ◯市長(小川 敏君) 選択 29 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 30 :
◯生活環境部長(安藤 亨君) 選択 31 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 32 : ◯福祉部長(三浦健二君) 選択 33 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 34 : ◯第10番(中田ゆみこ君) 選択 35 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 36 : ◯第8番(関谷和彦君) 選択 37 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 38 : ◯市長(小川 敏君) 選択 39 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 40 : ◯福祉部長(三浦健二君) 選択 41 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 42 : ◯都市計画部長(關 琢磨君) 選択 43 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 44 : ◯第8番(関谷和彦君) 選択 45 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 46 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 47 : ◯第9番(長谷川つよし君) 選択 48 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 49 : ◯市長(小川 敏君) 選択 50 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 51 : ◯教育長(山本 讓君) 選択 52 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 53 : ◯総務部長(寺嶋太志君) 選択 54 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 55 : ◯第9番(長谷川つよし君) 選択 56 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 57 : ◯第1番(梅崎げんいち君) 選択 58 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 59 : ◯市長(小川 敏君) 選択 60 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 61 :
◯生活環境部長(安藤 亨君) 選択 62 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 63 : ◯第1番(梅崎げんいち君) 選択 64 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 65 : ◯第12番(田中孝典君) 選択 66 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 67 : ◯市長(小川 敏君) 選択 68 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 69 : ◯福祉部長(三浦健二君) 選択 70 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 71 :
◯生活環境部長(安藤 亨君) 選択 72 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 73 : ◯第12番(田中孝典君) 選択 74 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 75 : ◯市長(小川 敏君) 選択 76 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 77 :
◯生活環境部長(安藤 亨君) 選択 78 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 79 : ◯第12番(田中孝典君) 選択 80 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 81 : ◯第2番(はんざわ多美君) 選択 82 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 83 : ◯市長(小川 敏君) 選択 84 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 85 : ◯福祉部長(三浦健二君) 選択 86 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 87 : ◯第2番(はんざわ多美君) 選択 88 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 89 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 90 : ◯第5番(中田としや君) 選択 91 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 92 : ◯第5番(中田としや君) 選択 93 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 94 : ◯市長(小川 敏君) 選択 95 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 96 :
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君) 選択 97 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 98 : ◯第5番(中田としや君) 選択 99 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 100 : ◯第7番(北野ひとし君) 選択 101 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 102 : ◯市長(小川 敏君) 選択 103 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 104 : ◯第7番(北野ひとし君) 選択 105 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 106 : ◯第20番(岡田まさあき君) 選択 107 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 108 : ◯市長(小川 敏君) 選択 109 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 110 :
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君) 選択 111 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 112 : ◯経済部長(加藤 誠君) 選択 113 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 114 : ◯第20番(岡田まさあき君) 選択 115 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 116 : ◯市長(小川 敏君) 選択 117 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 118 : ◯教育長(山本 讓君) 選択 119 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 120 : ◯第20番(岡田まさあき君) 選択 121 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 122 : ◯議長(
日比野芳幸君) 選択 123 : ◯議長(
日比野芳幸君) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 午前10時 開 議
◯議長(
日比野芳幸君)
ただいまから、本日の会議を開きます。
これより日程に入ります。
会議録署名議員の指名を議題といたします。
本日の会議録署名議員には、5番 中田としや君、6番 空 英明君の御両君を指名いたします。
これより一般質問を行います。
順次質問を許します。
6番 空 英明君。
〔第6番 空 英明君 登壇〕
2: ◯第6番(空 英明君)
皆さん、おはようございます。
このたび、4月の市議会議員選挙におきまして、こうして再びこの壇上に立たせていただく機会を与えてくださいましたことに深く感謝申し上げます。101年目を歩み出した大垣市発展のため、初心忘るべからず、努力してまいる所存でございます。そしてまた今回、令和最初の一般質問におきましてトップバッターを務めさせていただくことになり、大変光栄に存じます。本日は傍聴の方も大勢いらっしゃり、いささか緊張もしておりますけれども、一般質問を通じ議会を身近に感じてもらえるよう、トップバッターとしての役割を果たしたいと思います。
それでは、通告に従いまして3点質問をさせていただきます。
まず1点目は、中心市街地活性化基本計画の進捗についてであります。
本市は、平成10年、旧法に基づく基本計画を策定し、中心市街地の活性化に向けさまざまな取り組みを行ってまいりました。そして、平成27年11月には、新たな大垣市中心市街地活性化基本計画の認定を内閣総理大臣から受けました。計画期間は、平成27年12月から令和3年3月までの5年4ヵ月であります。
この基本計画は「選ばれるまち大垣へ にぎわいと魅力あふれるまちづくり~中心市街地での定住人口・交流人口の増加~」というテーマを全体方針として掲げております。計画区域の北側に当たる北小学校、北中学校及び大垣日大高等学校に囲まれる駅北区域におきましては、平成19年に大型店舗が進出し、その後総合病院が開設され、さらには平成25年から大規模住宅開発が行われました。平成21年9月には大垣駅南北自由通路「水都ブリッジ」が完成し、まさに基本計画にあるJR大垣駅を挟んだ中心市街地活性化基本計画の狙いとする定住・交流人口が大きく増加いたしました。また平成28年9月には、大垣駅南街区に再開発ビル「スイトスクエア大垣」が完成し、さらに昨年の平成30年3月に、南街区広場にかつての亀の池の石組みオブジェなどを整備した水都の泉が完成しました。水都の泉は市民の憩いの場となるとともに、大垣駅をおり立つ観光客など多くの方々を水都大垣のシンボルの一つとして迎えてくれております。また、駅から南に目を転じると、平成29年に新庁舎の建てかえが着手され、本年3月には郭町東西街区土地区画整理事業が都市計画決定され、大垣城を核としたまちづくりに多くの市民が期待をしているところであります。こうしてJR大垣駅を起点として、大垣駅通りの商店街、大垣城、市役所、奥の細道むすびの地へと続く回遊性やにぎわい創出へ向けて計画が着実に進められていると理解をしております。しかしながら、ことし3月、大垣駅前のシンボル的存在であったヤナゲン大垣本店が8月で閉店することが発表されました。ヤナゲンの閉店には駅前立地の長短があらわれているとも指摘され、駅から徒歩2分の立地は名古屋圏への近さも意味しており、日本の各地方都市で起きているストロー現象が原因であるとも言われております。
今申し上げたように、この現象は本市に限ったことではありません。以前視察で訪問した人口47万人の広島県福山市も駅前の一等地の大型商業施設が閉店し、手つかずのままでした。また先日、新聞では人口24万人の茨城県つくば市の事例が紹介されていました。記事では、つくば万博が開かれた1985年に開業した商業施設が20年後の2005年、つくばエクスプレスが開業してから経営環境が厳しくなり、東京秋葉原まで最速45分で結ばれる利便性の向上で、中元や歳暮は都内で買うというような買い物客が東京に吸い寄せられるストロー現象が起きたことが閉鎖の要因であると分析した内容でありました。そして、この再生については、つくば市長は商業施設の場所は市の心臓であり、研究学園都市にふさわしいターミナルであるべきだとして、民間開発業者の動向を注視していくとの内容が紹介されておりました。
さて、話を本市に戻しますが、平成28年8月にヤナゲンの食品スーパー部門が営業を終了した折には、小川市長が先頭になって食品スーパーの存続や新たなスーパーの誘致に奔走されたと伺っております。しかしながら、採算ベースに合う商圏が見出せず、現在に至っていると理解をしております。今回は単に老舗百貨店の閉店という民間の問題と捉えるのではなく、中心市街地活性化基本計画のど真ん中である大垣駅南玄関のシンボルの閉店であり、将来のまちづくりを左右する問題であると考えます。人口減少が続く中、本市は将来にわたり西濃地域における人口のダム的機能を果たさなければなりません。そうした観点から見れば、単に中心市街地活性化という狭い範囲の議論ではいけないのかもしれません。あくまで民間の問題ではありますが、本市としても所有者等に市の思いを伝える役割を果たさなければならないと考えております。
そこで、市長にお尋ねします。
中心市街地活性化基本計画のこれまでの進捗状況、また、今回のヤナゲン閉店による影響をどのように捉えておられるか。そして今後について、現時点での小川市長の見解をお伺いいたします。
では、次の質問に移ります。
ゾーン30についてであります。
通学路の防犯、交通安全対策については昨年9月議会でも質問をいたしました。通学路に
指定されている地下道に一刻も早く防犯カメラを設置いただくなど、今後も継続して要望してまいりますが、今回は学校周辺の交通安全対策、とりわけゾーン30が実効性あるものとしていくため、区域内の通行者等への具体的周知策等、本市の見解を伺いたいと思います。
先日も保育園児がお散歩の最中、きちんと信号待ちしていたにもかかわらず、交通事故に巻き込まれる痛ましい死亡事故が発生いたしました。このように保育園や学校周辺においては朝夕の登下校の時間帯のみならず、日中いかなる時間帯においても交通安全対策が重要であると思います。
さて、ゾーン30は生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的として、区域、いわゆるゾーンを定めて最高時速30kmの速度制限を実施するとともに、その他の安全対策を必要に応じ組み合わせ、ゾーン内における速度の抑制や抜け道として通行する車両の抑制等を図る生活道路対策であり、平成23年9月に交通局長通達が発出され、全国で整備が進んでおります。平成30年度末では全国で3,649ヵ所、岐阜県においては55ヵ所が整備されたとあります。ゾーン30の開始前年における平成22年において、車道幅員別の交通事故死傷者数は、車道幅員5.5m未満の道路における歩行者、自転車乗用中の死傷者が占める割合は同じく5.5m以上の道路の約1.7倍という数字が出ております。つまり、車道の幅が狭い生活道路のほうが2倍近くも交通事故死傷者数が多いという結果が出ております。こうしたことを受け、生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的としてゾーン30の設置が進められました。そして、平成27年度末までに全国で整備したゾーン30において、整備前年度の1年間と整備翌年の1年間における交通事故発生件数を比較したところ、交通事故発生件数は23.5%減少するなど効果がはっきりと出ております。
そこで、まずは本市においてゾーン30の整備状況を伺います。また、整備前後での効果についての検証はされているのかをお伺いいたします。整備することがゴールではなく、ゾーン30の設定の目的を正しく周知して、真に安全な生活道路として、園児、児童生徒はもとより地域住民の安全を図るためにも、速度遵守を含めその周知が大切であると考えます。せっかく整備したゾーン30の実効性を高め、安心・安全に資するための具体的方策をお伺いいたします。
それでは、最後3点目の質問に移ります。
3点目は、保育園の働き方改革についてであります。
本市の保育園においても、子育て支援部や各園長先生を中心に保育士の働き方にさまざまな配慮や工夫が図られていることは十分理解をしております。しかしながら、保育の現場において業務の効率化には限界があり、それらが働き方改革の支障になっていることも事実であります。今回は総論ではなく次の2点の業務の改善策を検討していただき、結果として保育士の負担が軽減され、保育に向ける時間がふえることで保育の質の向上と働き方改革に資するために提言させていただくものでございます。
まず一つ目は、現金の授受についてであります。
保育園において、延長保育料等は現金での支払いとなっております。働く保護者にとり延長保育は大変ありがたいサービスです。しかし、その延長保育料の精算は単発であるがゆえに後日現金精算しているのが現状です。延長となった差額料金を保育士が現金を授受し、その管理に加え、領収書発行業務や現金出納簿の帳簿管理を行っていると伺っております。少しでも園児に向き合う時間を捻出するためにも、延長保育料など現金で精算するのではなく、スマホ決済等を導入してキャッシュレスにするなど現場の負担感に配慮した改善を要望するものです。新庁舎では電子市役所を目指すと、先日の商工会議所の講演でも小川市長は話されております。4月にはICTと先端技術の活用による市役所新庁舎を中心とするスマートシティーの実現に向けた共同実証実験の開始が発表されました。スポットの延長保育料など少額の決済にはスマホ決済が最適であると考えます。煩わしい現金の授受がスマートフォンのカメラでQRコードを読み取るだけのスマホ決済であれば、時間も短縮され、さらに預かった現金を銀行窓口へ入金に行く手間も省かれ、保護者、保育士双方にとってまさしくスマートと言えるのではないでしょうか。
二つ目は、日本語が余り堪能でない外国人園児及びその保護者への連絡方法についてであります。
この4月から外国人労働者の受け入れが拡大し、本市においても今後さらに増加していくことが予想されております。これもさきの市長の講演のときのお話ですが、本市には現在人口の約3%、約5,400人の外国人が在住しており、将来的には1万人近くまでふえると話されておりました。外国人園児数は公立、私立を合わせた数ですが、平成27年95人、28年126人、29年134人、30年156人、そしてことしは183人となっており、4年間で倍増しております。全国的にも外国人住民の仕事や生活を支援する専門窓口の設置が急がれているところですが、本市の保育の現場ではどのようになっているのか伺います。
通訳等において、小学校の対応と保育園では異なるという声も聞こえてきております。保育の現場では園児よりその親が話せない家庭もある中、結果的には保護者に対し園からの諸連絡は、そのときによっては子供である園児を通じて伝達することがあるとも伺っております。結果として緊急かつ重要な連絡事項が100%伝わらず、園生活に支障を来たし、園児やその家族が孤立する原因にもなるのではないでしょうか。サポート体制がなければ、外国人との共生を図ると声高に言っても、それはむなしく聞こえるばかりです。外国人の孤立を防ぐ意味でも、また、なれない外国語による伝達手段に負担を感じる保育士のためにも、何らかの方策を検討され、保育士の負担軽減を図り、一層園児たちに向き合える時間の創出に向けた対策を講じていただきたいと考えます。こうした一つ一つの改善の積み重ねが、さすがは子育て支援日本一を標榜する本市の保育園へのサポートではないでしょうか。ただいま提言しました2点について、現状をどのように捉えておられるのかをお伺いするとともに、問題認識があるのであれば今後どのような解決策を講じていくのか、本市の見解を伺います。
以上、3点で1回目の質問を終わります。
3: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
4: ◯市長(小川 敏君)
おはようございます。
中心市街地活性化基本計画の進捗につきまして御答弁申し上げます。
車社会の進展や生活様式の多様化、人口の減少などにより、全国的に中心市街地の衰退や空洞化が進んでおります。こうした中、本市では、平成27年11月に内閣総理大臣から大垣市中心市街地活性化基本計画の認定を受け、まちの顔である中心市街地の活性化に向けた諸施策に積極的に取り組んでいるところでございます。
とりわけ大垣駅周辺では、駅北側において商業施設の立地や住宅開発が進むとともに、大垣駅南北自由通路「水都ブリッジ」や大垣駅北口広場の整備などにより、人が集まり活気あふれる都市空間が形成されております。また駅南側では、再開発ビル「スイトスクエア大垣」が建設され、分譲マンションによる都心居住の促進とともに、子育て支援施設「キッズピアおおがき」の開設などにより子育て世代を中心に大いににぎわっているところでございます。さらに昨年4月には、市制100周年記念事業の一つとして、西美濃観光案内所が大垣駅ビル2階に移転オープンするとともに、本年4月には、大垣駅ビルがアスティ大垣としてリニューアルオープンし、多くの市民の皆さんに御利用いただいております。引き続き大垣城に隣接する郭町東西街区において再開発事業に取り組み、まちなかの再生や都心居住の促進を図るとともに、大垣城を生かしたまちづくりを進めてまいりたいと存じます。また、毎月第1日曜日に開催されております元気ハツラツ市等のにぎわいづくりイベントの実施を支援するとともに、中心商店街の空き店舗対策事業等にも積極的に取り組んでまいります。なお、ヤナゲン大垣本店の閉店につきましては残念ではありますが、駅南の利便性の高い一等地でございますので、中心市街地にふさわしい施設として活用していただけるよう、引き続き関係者等にお願いしてまいりたいと存じます。
いずれにいたしましても、今後とも商店街や商工会議所、市民団体など関係者等と連携を密にし、中心市街地の活性化に向けた諸施策に積極的に取り組んでまいりますので、御理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
5: ◯議長(
日比野芳幸君)
生活環境部長。
6:
◯生活環境部長(安藤 亨君)
ゾーン30について御答弁申し上げます。
ゾーン30は歩行者等の安全な通行を確保するため、区域を定め生活道路の速度規制やその他の安全対策を行うもので、全国的に取り組まれております。
本市のゾーン30の取り組みにつきましては、小中学校周辺における子供の安全な通行を確保するため、大垣警察署等と連携し、これまでに綾里、赤坂、宇留生、北の各小学校周辺をゾーン30の区域に設定しており、今年度においては静里小学校周辺の区域の設定に向け検討しているところでございます。安全対策といたしましては、路側帯の拡幅やカラー舗装、グリーンベルトなどの視覚効果の高い道路標示の設置等を実施しております。また、今年度より岐阜県警察本部が制度のPRのため、毎月30日をゾーン30の日と定めており、ことし5月に大垣警察署とともに宇留生小学校区域で啓発活動を実施したところでございます。
いずれにいたしましても、歩行者等の安全な通行の確保のため、大垣警察署等と連携し、ゾーン30の周知を図るとともに、地域の御理解をいただきながら引き続き整備に取り組んでまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
7: ◯議長(
日比野芳幸君)
子育て支援部長。
8:
◯子育て支援部長(
早崎広俊君)
保育園の働き方改革について御答弁申し上げます。
本市では、4月から全庁的に職員の働き方改革に取り組む中、保育現場においても多様化する保育ニーズに応えながら、働きやすい環境整備に取り組んでいるところでございます。
初めに、公立園において発生する現金の授受につきましては延長保育の利用料金でございます。現金の授受は、園において事務の煩雑さを招く要因の一つであり、口座振替の利用率が100%である保育料と同様の納付方法を検討するなど、現場でのキャッシュレス化を進めてまいります。
次に、平成31年4月1日現在、公立園には98人の外国人園児が在籍しております。園における保護者への諸連絡につきましては、多言語に翻訳した文書を配付するとともに、必要に応じて日本語の堪能な園児の家族や知人を通じて伝達しております。さらに一部の園においては、園に配置してあるタブレット端末を用いて翻訳アプリを活用した取り組みを試験的に始めております。その結果を踏まえ、各園における翻訳アプリの導入を進め保育者の負担軽減に努めてまいります。
いずれにいたしましても、ICT等も活用しながら、園における業務の効率化を進めるなど保育園の働き方改革を図り、保育の充実につなげてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
9: ◯議長(
日比野芳幸君)
6番。
〔第6番 空 英明君 登壇〕
10: ◯第6番(空 英明君)
ただいま3点の質問、また提言に対してそれぞれ御答弁をいただきました。
まず、市長より御答弁のあった中心市街地の活性化についてであります。まちの顔である中心市街地の活性化に向け、さまざまな取り組みを行っていることが市長の御答弁からもよくわかりました。理解をいたしました。また、ヤナゲンの閉店の件については大変デリケートな問題であることも伝わってきました。駅南の利便性の高い一等地でありますので、中心市街地にふさわしい施設として活用いただけるよう、関係者等にお願いしていくとの御答弁でしたので、ぜひとも市長のリーダーシップに期待をいたします。
私は、三十数年前、大垣駅前支店に配属されたのがOKBでの社会人のスタートでした。当時の大垣駅前支店の店頭は行内でも一、二を競う忙しさと言っても過言ではありませんでした。御来店されるお客様の取引支店は大垣駅前支店に限らず、西濃地方の各支店にまたがっていたと記憶しております。市内はもとより、いかに多くのお客様が周辺の町村からヤナゲンにお買い物に訪れて隣の銀行で用事を済ませておられたかがわかります。ヤナゲンは明治43年に創業以来、本市の発展とともに歩まれ、地域経済に大きく貢献され、西濃地方の人々の生活を豊かにしてくれたことは間違いなく、大垣駅南玄関に立地するヤナゲンは西濃地域にとってランドマーク的な存在でありました。西濃の中核都市大垣駅の南玄関の立地を生かした市民が誇れる新たなランドマークが誕生することを願うばかりです。
次に、ゾーン30につきましては、生活環境部長の御答弁にもありましたように、本市では現在四つの小学校周辺区域をゾーン30に設定してあるとのことでありました。また、今年度より岐阜県警察本部が制度のPRのため、毎月30日をゾーン30の日と定めて、5月30日には宇留生小学校区域で啓発活動を実施したとの御答弁でありました。地域住民はもとより、多くの方にゾーン30を広く啓蒙し、痛ましい交通事故から園児、児童生徒、そして地域住民が守られるよう、私も啓蒙活動を注視していきたいと思います。
最後に、子育て支援部長に御答弁いただきました保育士の働き方改革についてですが、御答弁にもありましたように、保育の現場こそICTの活用が保育士の働き方改革につながり、保育の質の向上に資すると考えます。
私は、平成28年12月議会におきまして保育士を積極的に採用するよう再質問までし、市長より積極的に採用するとの御答弁をいただきました。平成26年から28年までそれぞれ16名であった保育士の採用数が、29年には18名、30年26名、31年24名と積極的な採用が数字としてあらわれてきております。ことしの一般行政職と保育士、幼稚園教諭を合わせた52名の新規採用者数の実に46%を保育士、幼稚園教諭が占めていることからも、本市として保育の環境整備に力を入れていることがうかがえ、評価するところであります。また、北幼保園開設時には3歳児の幼稚園部を新設、日新幼保園開設時には園全体で45名の定員増に加え、3歳未満児や0歳児保育、延長保育も拡充しました。さらに、三城幼保園においても未満児保育を拡充し、秋には荒崎幼保園の改築にも着手するなど、子育て支援日本一を標榜するにふさわしく充実した整備が進められております。あとは先ほど申し上げました現金の取り扱いなど、煩わしさから開放されることで保育に向ける時間がふえ、質が向上すると考えます。
また、保護者への諸連絡については多言語に翻訳した文書を配付するなど、工夫を凝らしていることもうかがえました。しかし、一方で園児の家族や知人を介しての伝達もあるようで、そうしたことからもぜひとも翻訳アプリは全園に導入し、保育士、保護者双方の負担軽減を図っていただきたいと考えます。
ICT先端技術の活用によるスマートシティーの実現をぜひ保育の現場でもどんどん推進していくことを要望し、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
11: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
4番 近沢 正君。
〔第4番 近沢 正君 登壇〕
12: ◯第4番(近沢 正君)
おはようございます。
4月の市議会議員選挙におきまして皆様方から御支援賜り、2期目の当選をさせていただきました。心から感謝を申し上げます。これからも初心を大切にしてしっかりと務めてまいります。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
キャッシュレスとは、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、電子的に繰り返し使用できる決済手段のことです。日本ではクレジットカードやデビットカード、電子マネー、おサイフケータイといったさまざまな支払い方法が利用できます。しかし、小規模店舗では現金以外の支払い方法が使えないケースが多いのです。クレジットカードや電子マネーを利用したキャッシュレス決済を導入すれば、つり銭の間違いを減らしたり、現金を安全に保管するためのコストが削減できたり、得られるメリットがたくさんありますが、対応に消極的な店舗が多いのはなぜなのでしょうか。これには幾つかの理由があります。まず、初期費用が高い、クレジットカードや電子マネーの利用環境を整えるには各種カードリーダーが必要です。従来はクレジットカードと電子マネーはそれぞれに決済端末を用意する必要があり、購入する場合には多額の費用が必要でした。現在はクレジットカードと電子マネーに1台で対応できるマルチ決済端末を採用する決済サービスがふえています。端末の購入は2万円前後ですが、特に規模の小さい店舗にとってはやはり負担であることに変わりはありません。また、決済手数料が高いことも上げられます。クレジットカードや電子マネーを利用する際には各種サービスの加盟店になり、決済額に応じて数%程度の決済手数料が発生します。お客様がキャッシュレス決済を選択した場合、売り上げから決済手数料が差し引かれることになるので、現金に比べると利益が目減りすることになります。また、ランニングコストも気になるところです。キャッシュレス化するために専用端末のほかに通信環境が必要です。また、カードリーダーをレンタルしたり、決済システムの使用料が発生する場合には決済手数料以外にも毎月費用が発生します。これらは決済額の大小にかかわらず発生するので、ネックになりがちです。また、キャッシュレス化しますと、代金は一時的に決済サービス業者が預かる形になり、店舗に入金されるのは商品の販売から2週間後や1ヵ月後になることが多く、入金されるまでの期間は自由に使えるお金が手元にないため、急な出費などによる黒字倒産のリスクが高まります。
そこで、QRコード決済に期待が高まります。2018年6月、LINEは「LINE Pay」の店舗用アプリをリリースし、アプリによるQRコード決済について2021年7月までの3年間、店舗に課せられる手数料を無料にすると発表しました。ヤフーとソフトバンクは新たにPayPayという決済サービスを2018年秋からスタートさせました。新聞やニュース等で取り上げられた、100億円あげちゃうキャンペーンは記憶に新しいところです。このPayPayも決済手数料を3年間無料にしています。また、OrigamiPayも店舗限定のキャッシュバックキャンペーンをやっていました。総務省の統計によると、2010年以降スマホを所有する人の割合は急激に増加しており、2016年時点で70%を超える結果となっています。携帯電話、ガラケーに比べますとスマホは機能性が高く、常に持ち歩いて使われることから、スマホを活用した新しいサービスが続々と誕生しています。QRコードを利用したアプリ決済は、タブレットやスマホといった汎用性の高いモバイル端末を店舗に導入するだけで利用可能です。余談になりますが、会計ソフトやレジアプリをモバイル端末にダウンロードすれば決済以外の業務にも活用できます。また、商品データをQRコードに変換して印字し、お客様のアプリで読み取ってもらえれば全ての機器の操作をお客様御自身に行っていただくことも可能です。導入費用が比較的安価に抑えられ、使い方によっては無人店舗でも運用可能なQRコード決済は、人手不足の解消や遅々として進まないキャッシュレス社会への移行の起爆剤として高い関心を集めております。LINEやヤフーが決済手数料の無料を決めたことがQRコード決済の普及を促進させることも期待されます。しかし、特に個人経営の中小規模事業者の中には導入に積極的でないケースが見受けられます。それはさきにお話しした金銭的な理由もありますが、スマートフォンやタブレット端末になじみがない事業主からは理解できない、わからない、不安だなどといったネガティブなお話を聞くことがあり、それで導入に消極的になっているケースも見受けられます。
そこでお伺いいたします。
本市の中小規模事業者に向けたキャッシュレス化支援の具体的な取り組みを教えてください。
以上で1回目の質問を終わります。
13: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
14: ◯市長(小川 敏君)
キャッシュレスの推進について御答弁申し上げます。
キャッシュレスとは、現金で代金を支払うのではなく、電子マネーやデビッドカード、クレジットカード等による代金支払いのことを指し、最近ではスマートフォンの画面に映し出されたQRコードで支払いを済ませるスマホ決済が話題になるなど、買い物や食事、移動、公共料金など生活のあらゆる場面で電子決済が浸透し、世界的にもキャッシュレスの流れが加速しております。
こうした中、国では昨年4月にキャッシュレス・ビジョンを公表し、大阪・関西万博が開催される2025年までにキャッシュレス決済比率を2015年の18.4%から40%とする目標を設定し、将来的には世界最高水準の80%まで引き上げることとしております。また、本年10月に予定されております消費税率引き上げに伴う経済対策において、需要平準化対策とキャッシュレスの推進化策として、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元等を支援することにより、消費喚起の後押しと事業者、消費者双方におけるキャッシュレス化を推進することとしております。
本市では、本年1月から市税や証明書交付手数料等の窓口支払いをキャッシュレスで行う実証実験を始めており、今月からは商工会議所や市内金融機関等と連携し、国のキャッシュレス推進策を広く周知するため、相談窓口の設置やセミナーの開催などにより中小・小規模事業者の支援に努めてまいります。
いずれにいたしましても、今後とも商工会議所や市内金融機関と連携を密にして、中小・小規模事業者のキャッシュレス化を支援するとともに、キャッシュレス社会の実現に向け積極的に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
15: ◯議長(
日比野芳幸君)
4番。
〔第4番 近沢 正君 登壇〕
16: ◯第4番(近沢 正君)
市長より御答弁いただいた中にもありました10月に行われる予定の消費税増税に伴うポイント還元制度、これは消費者が中小店舗で商品やサービスを購入する際に、キャッシュレス決済にて代金を支払った場合に購入額の最大5%がポイントにて還元されるという制度です。こちらというのはその5%というのを事業者と消費者それぞれが分ける形で還元されます。そして、その対象というのは、中小企業、または個人事業主が運営する店舗であります。国策として行われるこの還元制度、キャッシュレス決済ができない店舗での御利用ではこの還元策が享受できないということになりますので、そういったことがないように相談窓口の設置やセミナーの開催で御支援いただけるということでした。
さて、一方で利用者の立場になりますと、特に高齢者にとっては不安であったり、やはり心配だという声が聞こえてきます。しかし、高齢者への対応については技術の活用でわかりやすくすることは十分対応可能です。レジでの支払いで小銭を取り出す苦労をなくしたり、財布を落としたとしても事業者に連絡することで全額戻ってきたり、拾った人に勝手に使われないようにしたりすることができ、また、ATMに立ち寄る必要もなくなります。高齢者の方々こそキャッシュレスの恩恵を受けられるのではないでしょうか。
キャッシュレス化に向けての動きは世界的な流れであり、日本においても国策として進められております。そもそもなぜキャッシュレス化を進めるのでしょうか。コンビニエンスストアにもATMが設置され、現金を簡単に引き出すことができる日本。現金が使えるのは安全のあかし、日本のいいところなのだから変える必要はないという考えもありそうです。しかし、国が先導してまでキャッシュレス化を進めるのには理由があります。その一つとして、現金社会の維持にはお金がかかるということです。試算によればインフラを社会として維持するために必要なお金の印刷、輸送、店頭設備、ATM費用、人件費といった直接のコストだけで年間1兆円。そのほかにATMの運営コスト同2兆円、現金を取り扱う人件費で6兆円がかかっているという試算、指摘もございます。出生率が下がり、高齢化が進んで生産人口も減り、社会が縮小化していく日本では、あらゆるところでできるだけ無駄を省きコストを下げていかなければなりません。そうした理由からも社会はキャッシュレス化に進んでいくことになるのです。
国策としてのキャッシュレスですが、ここ大垣市においても重要な政策としてしっかり取り組んでいただき、また中小規模事業者の悩み、また利用者の中でも特に高齢者やスマホ等にふなれな方々の悩みもあわせて解消していただきますことを御期待申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
17: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
3番
不破光司君。
〔第3番
不破光司君 登壇〕
18: ◯第3番(
不破光司君)
4月の選挙におきまして初当選させていただきました新人議員の
不破光司でございます。初めての登壇ということで緊張もピークに達しており、お聞き苦しい点が多々あるかと存じますが、何とぞ御容赦賜りますよう初めにお願いを申し上げ、質問に入らせていただきます。
それでは、通告に従いまして1件目、小中学校のプールについて質問をいたします。
先週の金曜日にこの地方も梅雨入りをしました。日ごとに蒸し暑さが増し、じめじめとした湿気の多い不快な日がしばらく続きますが、小中学校においては水泳の授業が始まる時期でもあります。6月は梅雨の影響で晴天の日が少なく、気温もさほど上がらないことからプールの水温も低目で、私も小学生のころは唇を紫色にして震えながら泳いでいたことを思い出しますが、それでも水泳の授業は楽しく、次の授業が待ち遠しいものでした。しかし、屋外にある学校のプールは自然現象である天気の影響をまともに受けることになります。降雨などにより天気が悪ければ必然的に水泳の授業は中止となりますが、ことしの東海地方の梅雨明け時期は、7月13日ごろから7月28日ごろの間くらいになりそうだと予想されております。つまり、小学校において水泳の授業が行われる時期は梅雨の最中だと言えます。そのような環境の中で、学校としては体育の中に水泳の授業を確保しなければならず、教員の皆さんも天気に振り回される悩ましさがあるかと存じます。
そこで、1点目の質問です。
小学校において、体育の中の水泳の授業は例年いつからいつまでの期間行われ、授業時間として何時間確保しなければならないのか。前年度の実績もあわせてお聞かせください。また、水泳の指導による各学年の到達目標について御教示いただきたく存じます。
次に、この夏、夏季休業期間における学校プールの開放について質問いたします。
小学校では、ことしは7月19日に終業式、20日より児童は夏休みに入ります。夏休みといえば、私が小学生のころは朝は寝ぼけ眼をこすりながらラジオ体操に行って、帰ってからは午前中は夏休みの宿題に取りかかろうと試みるも挫折してごろごろし、昼からの小学校のプールの開放を一番の楽しみにしていましたので、プールの開放日はかかさず通ったものです。プールに行けば多くの友達と楽しく遊んだり泳いだりして、プールが終わればそのまま友達と小学校のグラウンドや公園、神社や寺の境内で夕方まで遊んでいたことを今も鮮明に覚えています。しかし、近年は地球温暖化による影響を受け、昨年は酷暑により多くの小学校で夏季休業期間中計画どおりに学校プールの開放が実施できませんでした。
そこで、2点目の質問です。
小学校のプールにおいて夏季休業期間中の学校プールの開放を実施するしないの判断基準と、どこで、あるいは誰が判断されているのか御教示いただきたく存じます。
次に、今後の小学校のプールの修繕、改築、新築などの計画について質問いたします。建築物は必ず経年劣化、老朽化が進みます。学校施設についても同様です。
そこで、3点目の質問です。
学校によってプールの築年数はさまざまです。近い将来、耐用年数を満たすプールの物件が順次あらわれることが想定されますが、その場合の本市の対応についてお聞かせください。また、現在は各校にプール施設がありますが、将来的にこの体制を見直すことはあるのか、本市のお考えをお聞かせください。
続きまして、2件目、高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充について質問いたします。
高齢ドライバーによる重大事故が続いています。連日マスコミをにぎわし、報道されない日はありません。最近では、今月の4日に福岡市早良区で起きた猛スピードで逆走する乗用車による多重衝突事故の映像はすさまじいものがありました。この事故により乗用車を運転していた81歳の男性と同乗の妻が死亡し、7人が負傷しました。4月には、旧通産省工業技術院の元院長、88歳の乗用車が東京池袋で暴走し、母子がはねられて死亡するといった事故がありました。福岡の男性は事故の前、知人に高齢者の事故がふえている、免許を返納しなければいけないだろうかと漏らしていたそうです。警察庁によると、75歳以上の高齢ドライバーが過失の最も重い第1当事者となった交通死亡事故は、2018年は460件を記録。同年の交通死亡事故3,099件の14.8%を占め、割合として過去最高に上ったということであります。また、1998年に運転免許の自主返納制度が始まりましたが、警察庁の統計では75歳以上の免許保有者は年々増加し、2018年末で約563万人だそうです。
本市においては、平成30年5月15日より高齢者運転免許証自主返納支援事業を始めています。この事業は高齢運転者による交通事故防止及び公共交通機関の利用促進を目的とし、65歳以上の運転免許証自主返納者に対して鉄道、バス、タクシー、いずれかの回数券を贈呈するものです。本市における運転免許証自主返納者数の実績は、平成28年度は261人、平成29年度は431人、平成30年度は544人と増加傾向にあります。また、平成30年度における運転免許証自主返納者数544人のうち、高齢者運転免許証自主返納支援事業の交付実績は511人と多くの方がこの事業を利用されております。さらに、名阪近鉄バスでは運転免許証返納者割引の制度があります。これは運転免許証を返納され、運転経歴証明書をお持ちの方御本人と同伴者1名のバス運賃が半額になるというものです。
いずれの事業、制度も今後も市民の皆様に広く周知され、免許証自主返納につながることを期待するものですが、高齢ドライバーによる重大事故が連日発生している現状を鑑みると、運転免許証の自主返納をさらに促進するために本市の高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充が必要であると考えます。本市のような地方都市で公共交通機関が発達していない地域では、生活の足として車が欠かせず、運転免許証自主返納をためらう要因となっています。そこで、免許証を自主返納した方が生活の足として、免許証の要らない乗り物である電動車椅子やシニアカーを購入する際に購入代金の一部を助成金として支援することも自主返納支援事業の拡充策の一つとして提案をするものでありますが、運転免許証自主返納を一層促進するために現行制度を拡充して複数の選択肢を提供するなど、改善するお考えがあるのか、本市の見解をお伺いいたします。
以上、1回目の質問を終わります。
19: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
20: ◯市長(小川 敏君)
高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充につきまして御答弁申し上げます。
近年高齢化が進展する中、高齢者が加害者となる交通事故が多発しており、高齢者の特性を踏まえた交通事故防止対策が課題となっております。そのため、国では平成29年3月に改正道路交通法を施行し、一定の違反行為をしたときの臨時認知機能検査や臨時高齢者講習を新設するとともに、免許更新時に認知症のおそれがあると判定された方に対し、臨時適性検査の受検及び診断書の提出を義務づけております。
こうした中、本市におきましては、高齢運転者による交通事故防止及び公共交通機関の利用促進を目的として、65歳以上の運転免許証自主返納者に公共交通機関の5,000円程度の回数券を贈呈する高齢者運転免許証自主返納支援事業を昨年5月に開始し、昨年度は511件の
申請実績がございました。また直近では、全国各地で高齢運転者による交通死亡事故等が相次いで発生していること、高齢者交通安全大学校や広報おおがきでPRしたこと等から、月30件程度で推移していた
申請件数が本年5月には65件と倍増いたしております。なお、高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充や高齢者の移動手段につきましては、地域特性や移動ニーズ、利便性、費用対効果等を考慮しながら引き続き調査研究してまいります。
いずれにいたしましても、運転免許証の返納しやすい環境づくりに庁内はもとより、警察や社会福祉協議会等の関係機関、鉄道やバス等の関係事業者とも連携して取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
21: ◯議長(
日比野芳幸君)
教育委員会事務局長。
22:
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君)
小中学校のプールについて御答弁申し上げます。
小学校における体育の授業としての水泳の位置づけにつきましては、各学年で10時間から15時間の授業を行い、水になれ親しむことから始めて、クロールと平泳ぎの泳法が身につくよう指導しております。また、プールの利用期間は、授業と夏季休業期間中のプール開放を合わせて6月から8月まで3ヵ月間開設しております。
次に、小学校の夏季休業期間における学校プールの開放につきましては、各小学校においてPTAの協力を得ながら事前に開放日を決め、実施に当たっては気温や水温、雷注意報が発令されたら実施しないなどの気象条件、熱中症指数計で測定される暑さ指数をもとにPTAと協議し、学校長が実施の可否を決定しております。
次に、今後の小中学校のプールの修繕、改築、新築等の計画につきましては、プールの中には昭和40年代に建設されているものもありますが、毎年の定期点検の結果をもとに水槽やプールサイドの修繕、ろ過機等の機械設備の更新を行っており、子供たちが安全に使用できるよう計画的な維持管理に努めております。なお、プールの改築には多額の費用が見込まれることから、複数
校で一つのプールを利用することも考えられますが、子供たちがプールへ移動する手段や授業時間の確保、時間割の編成などの課題もありますので、今後研究してまいります。
いずれにいたしましても、子供たちが安全に安心してプールを利用できるよう、学習環境の整備に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
23: ◯議長(
日比野芳幸君)
3番。
〔第3番
不破光司君 登壇〕
24: ◯第3番(
不破光司君)
ただいまは、それぞれの質問に対しまして御回答いただき、ありがとうございました。
小学校の夏季休業期間における学校プールの開放については、開放に際しての条件が整えばぜひ前向きに実施していただきたいと思います。学校のプールは泳ぎを覚えるだけではなく、水遊びの楽しさや水の怖さを学ぶ場でもあり、また学年を越えたコミュニケーションの場でもありますので、子供たちやその子供たちを見守っていただく教員の皆さん、保護者の皆さんの安全を確保の上、可能な限り実施していただきますようお願いをいたします。
小中学校のプールのあり方については、次の3点について検討がされている市町もあるようでございます。1点目に今後の学校プールの建設の方向性について、2点目に民間施設を活用した水泳授業について、3点目に学校プールの統廃合についてでございます。いずれの事項も慎重な検討が要求されるものであります。本市の現状においては耐用年数を満たすプールはなく、故障などふぐあいが生じればその都度修繕して対応しているということでありますが、いずれ耐用年数を満たし、修繕では対応できない事案が発生することが予想されます。またこの先、将来にわたり児童数が減少することは確実で、一方で地域によっては児童数が増加しているところもあるなど地域事情も考慮しなければいけませんし、学校を取り巻く環境や時代背景も関係すると思われます。本市にとって最善の案を策定するためにも、学校プールのあり方について検討の取り組みを早期に始めていただきますようお願いいたします。
高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充につきましては今後検討していただけるということでありましたが、連日の高齢者による重大事故の発生を鑑みますと早急な対応が避けられないと思います。究極的な目標は、本市から高齢者による交通事故をなくすことにより安全で安心して暮らせるまちづくりをすることです。そのためには、高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充は必要であるとの認識を共有していただければと思います。一方で私は、本市の高齢者の皆さんが免許証の自主返納に踏み切れない要因として、日常生活の足として車が欠かせないという御意見を多くの方から伺いました。そのことから、車にかわる移動手段が必要であると考え、いろいろ調べましたところ、名古屋大学の未来社会創造機構の研究にたどり着きましたので、先日大学を訪問して研究内容について伺ってまいりました。
名古屋大学では、文部科学省、地域資源等を活用した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業の採択を受け、NIC、ナショナル・イノベーション・コンプレックス、この略でございます。NICを開設して、私が訪問した未来社会創造機構ではトヨタ自動車を初めデンソー、富士通、旭硝子、パナソニックなどの企業や、愛知県や名古屋市とともに超高齢社会の中で全ての人が地域差、個人差なく、いつまでも社会の現役として活躍できる社会を実現するために、高齢者がみずからの意思でいつでもどこへでも移動でき、高齢者の外出頻度と社会参加率が増加し、主観的幸福感が向上する高齢者が元気になるモビリティー社会の実現に向けて共同研究をされています。目指す社会に向けた方策であるゆっくり自動運転は、時速20km以下で走行することで人や社会と協調する自動運転技術で、無人運転による地域内移動サービスを提供するものですが、公開実証実験を中山間地域である豊田市稲武地区とオールド・ニュータウンの春日井市高蔵寺ニュータウンにおいて実施されています。両地区での実証実験結果は本市においても参考になると感じました。
高齢者による事故をなくすための方策として、高齢者運転免許証自主返納支援事業の拡充と並行してこのような研究にも目を向けて、未来の本市のまちづくりを進めていただきますよう、簡略な説明ではございましたが、御提案申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。
25: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
10番 中田ゆみこ君。
〔第10番 中田ゆみこ君 登壇〕
26: ◯第10番(中田ゆみこ君)
4月の市議会議員選挙におきまして、皆様の真心の御支援のおかげで3期目を当選させていただくことができました。本当にありがとうございます。本日このように一般質問に登壇させていただきますこと、まことに感謝いたしております。
それでは、通告に従いまして、3点にわたり質問、提言させていただきます。
1点目、児童虐待防止についてお伺いします。
子どもの権利条約が1989年に国連総会で採択されてからことしで30年、日本は1994年5月から締約国としてスタートをしました。この条約によって18歳未満の子供を権利の主体として尊重する新たな時代が開かれました。この条約で設置された国連子どもの権利委員会は2月、日本政府の報告書、2017年提出についての審査結果を公表しました。委員会は緊急の措置がとられなければならない分野として、差別の禁止、子どもの意見の尊重、体罰、少年司法などを挙げています。体罰については、今国会で審議されている政府提出の児童福祉法等改正案がこれを明確に禁止、しつけに体罰は不要との認識が共有される社会づくりを掲げています。また、親が子を戒める懲戒権に体罰が含まれないことも明確にしました。子供の権利保障を進化させるための大事な法案です。改正案は、公明党が2月に政府へ申し入れた緊急提言の内容が反映されています。中でも、体罰禁止の法定化に関しては公明党が強く求めてきたことです。
ことし1月、千葉県野田市で痛ましい女児虐待死事件が起きました。児童虐待とともに母親は夫から暴力を振るわれていた、DVを受けていたということです。この野田市の児童虐待事件に関連してマスコミなどでこの虐待事件が報じられる中、虐待被害に遭った子供や加害者である親の暴力ばかりがクローズ・アップされがちですが、女児の母親に対しDVが同時に行われていたということが問題です。私は、この事件が行政を初め地域社会全体に対して、今後の虐待防止やDV対策の教訓としてしっかり生かしていくべきであるという大きな警鐘を鳴らしていると考えます。本当にこのニュースを振り返るたびに胸が締めつけられる思いになります。残念ながら、子供の虐待やDV被害は密室化した家庭の内部で発生し、人知れず被害が拡大していくという特徴がありますので、第三者が被害を認知することは困難なケースが多いと思います。しかし、虐待やDV事件の未然防止のチャンスや方法は必ずあると思います。今回の野田市の事件を決して風化させるわけにはいきません。子供の虐待の裏で妻がDV被害に遭っているケースは潜在的に多く存在しているのではと危惧しております。この児童虐待やその母親に対するDV被害を同時に抱えている家庭があるという現状も踏まえ、今後どのような体制で対策に臨まれるのでしょうか。本市の具体的な取り組みについてお伺いします。
野田市の事件は、関係者が親の威圧的な態度に屈したことも取り返しがつかない結果を招いた要因です。改正案とあわせ、児童虐待防止に関する関係閣僚会議で決定する児童虐待防止対策の抜本的強化において、児童相談所と学校、警察の連携を高め、必要な対策が行えるようにいたしました。児童虐待は深刻さの度合いを増す一方で、警察庁の発表では、昨年1年間に児童虐待の被害に遭った18歳未満の子供の数が1,394人で過去最悪を更新しました。虐待が増加している背景には、子育てに対する社会や地域の理解が低下しているとの指摘は無視できません。その意味では、子供を保護するための対策と同時に、悩みを抱える親を孤立させない工夫も忘れてはならないと考えます。そこでお尋ねしますが、最新の本市の児童虐待の報告の件数はどのくらいあったのでしょうか。
改正案では、子育ての悩みに応じる子ども家庭総合支援拠点を全市区町村に2022年度までに設置する目標を掲げ、支援拠点には児童心理司などの専門員を正規の職員として配置することが必要と明記されました。また、虐待事案の緊急安全確認を行うよう政府から通達が来たと思いますが、その調査結果を伺います。保育園や幼稚園などに入園せず、行政の福祉サービスも利用していない子供は地域の見守りの目が届きにくく、そうした未就園児の家庭を対象として各自治体の担当者が訪問する事業が2019年度予算案に計上されていますが、支援拠点や児童心理司などの配置、未就園児の家庭訪問についてはいかがでしょうか。担当部局の御所見を伺います。
2点目、聴覚・言語障がい者等の緊急通報について質問をさせていただきます。
聴覚障がいのある方だけでなく、全ての障がいをお持ちの方々に社会参加を促進するため、その支援策やコミュニケーションの進展など、私は常々気がかりに感じております。聴覚障がいの方や病気などで言語機能に障がいを生じ、会話が困難な方々が突然緊急を要する事態に陥ったとき、119番通報など緊急通報についてまず現状を伺ってまいりたいと思います。聴覚障がい者の方等が緊急通報する場合、現在どのような方法がとられているのかお伺いします。
総務省では、言語でなく音声以外の緊急通報、簡単な操作で素早く緊急通報ができる緊急通報システムの拡充を検討されていると聞いております。誰しももしものとき緊急搬送を必要とする状態に陥ったとき、119番通報して救急車を呼ぶことができる。このことは大変大きな安心となります。聴覚・言語障がい者の方も安心して緊急時の対応をとることができる対策の一つとして、インターネットを通じスマートフォンの画面タッチで119番通報できるNet119緊急通報システムでございますが、既に導入している消防機関も数多くあると聞いております。緊急時に数回ボタンといいますか、画面を押すだけで救急車や消防車を呼ぶことができるシステムであります。Net119は、音声による119番通報が困難な聴覚・言語障がい者の方が円滑に消防署へ119番通報できるシステムです。加古川市消防本部でも以前は聴覚障がい者の方からの通報はファクスでのやりとりだったそうですが、スマホやタブレットからチャットの要領で文字による通報が可能となりました。また、旅行中など自宅にいなくても通報でき、GPS機能で本人の位置の特定も可能です。総務省が推奨し、全国で普及が進んでいるNet119緊急通報システムを本市でも導入すべきではないかと考えます。総務省のホームページによりますと、岐阜県内の状況は2020年度までに導入予定のところが東濃、下呂市、飛騨市、海津市以外はほとんど導入予定ということであります。本市も導入予定となっておりますが、2020年度まで1年もありませんが、その進捗状況をお聞かせください。
3点目、死亡後の手続専用窓口の設置についてお伺いします。
質問の前に本市の取り組みを一つ御紹介させていただきます。
近ごろマスコミなどでも大きく取り上げられ、注目が寄せられているのが、延命治療に対してどのように死を迎えたいのか、自分が死んだらどんなお葬式をしてほしいかなど、人生のエンディングを元気なうちに考えておく終活の取り組みです。まずは治療、葬儀、遺産などの意思表示を家族や周りの方への伝言としてエンディングノートを作成することがその活動の準備段階となるそうです。本市でも家族や周りの人たちが困らないように「わたしの想い~こころのメモ帳~」のタイトルのエンディングノートが作成されております。市民の皆さんにもこのエンディングノートを活用していただければと考えます。
さて、身近な人が亡くなった際、故人によっては手続が複雑なものもあり、遺族の負担が大きい場合もあります。手続は実に煩雑で、個々の状況によっても違いますが、最低でも五つから七つ、多い場合は25以上の届け出に15近くの窓口を回ることになります。こうした手続を一括して手助けする窓口の開設が静かに広まっています。大分県別府市では、2016年5月におくやみコーナーをスタートさせました。三重県松阪市でも2017年からスタートしており、同市では市民サービスの向上としておくやみハンドブックも作成されています。
別府市のコーナーでは、まずお客様シートに死亡者の氏名や生年月日などを書き込んでもらい、職員がデータを入力すると必要な手続が導き出され、関係書類が一括して作成されます。遺族はどの課でどんな手続をするのかを記した一覧表をもとに説明を受け、窓口へ行きます。死亡者の情報を伝えられた各窓口では事前に準備をし、窓口ではお待ちしておりましたと迎えられます。体が不自由な場合は職員がコーナーに出向くこともあります。これによって必要な時間は3割から5割は短くなったのではと担当者は語ります。別府市の人口は約12万人、利用件数は昨年度約1,500件近くありました。これを3人の専任者で担当しました。大がかりなシステム改修もなく、自前での書式作成と関係部署への徹底によって運用されています。市民の負担軽減の熱意と知恵が行政改革を実現した顕著な取り組みと言えます。死亡時の行政手続を簡素化し、一般的に死亡に関する手続は複数の部署にまたがり、つくるべき書類も少なくありません。また、75歳以上の後期高齢者がなくなると、多ければ9課にまたがり約20枚の書類が必要ということで、幼児や障がい者の方だと書類はもっとふえ、窓口を1日で回り切れなかったこともあったそうです。別府市では、故人の情報をもとに遺族の方にマンツーマンで必要な手続を御案内し、関係書類を一括作成しており、その情報は関係部署と共有しているので担当課は事前の準備もでき、遺族の方は押印、署名のみで届け出が完了します。処理時間も開設当初は3割程度の短縮だったのが、専任職員の努力や各課が要領を得て協力したことにより現在はより短縮され、御遺族の負担も軽くなり、さらには職員の方々の働き方改革にもつながっているということであります。
本市でも市民の負担軽減として、死亡時の届け出手段が一括対応できるおくやみコーナー窓口の設置を検討すべきではないかと考えますが、見解をお伺いします。
これで1回目の質問を終わります。
27: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
28: ◯市長(小川 敏君)
児童虐待防止について御答弁申し上げます。
ことし1月に発生しました千葉県野田市の事案など、重大な児童虐待事件が後を絶たない状況を受けて、国は、児童相談所の体制強化を柱とする児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定し、取り組みを強力に進めております。県内の児童相談所が対応した児童虐待相談件数でございますが、平成30年度は過去最多の1,405件となり、そのうち124件が本市における件数となっております。
こうした中、本市は平成18年に市と児童相談所を初めとする関係機関で組織する大垣市要保護児童対策地域協議会を設置し、地域一体で要保護児童の見守りや情報共有などに努めているところでございます。また昨年、保健センターとキッズピアおおがき子育て支援センターに子育て世代包括支援センターを開設し、保健師や子育てアドバイザーが相談者一人一人に寄り添いながら、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行っております。なお、未就園児等全戸訪問事業につきましては既に同様の取り組みを実施しており、生後4ヵ月までの乳児のいる全ての家庭への訪問や、乳幼児健診未受診者等を対象にした家庭訪問、医療受診の確認、出入国記録の照会などを定期的に行うとともに、平成30年12月に実施した緊急調査において対象児童全員の安否を確認いたしました。また、子ども家庭総合支援拠点の設置につきましては、資格を有する専門職の常駐が必要となるなど人員配置の面で課題があることから、今後の研究課題とさせていただきます。
いずれにいたしましても、子供の笑顔と未来を守るため、児童相談所を初めとする関係機関と連携を図りながら情報共有を徹底するとともに、見守りや相談の体制を強化し、児童虐待の未然防止と早期対応に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
29: ◯議長(
日比野芳幸君)
生活環境部長。
30:
◯生活環境部長(安藤 亨君)
聴覚・言語障がい者等の緊急通報について御答弁申し上げます。
音声による通報が困難な方が緊急通報する方法といたしまして、本市では大垣消防組合が平成14年10月からファクスを利用して119番通報する安心FAX119を導入するとともに、平成15年8月から携帯電話のメールで119番通報する携帯電話メール119を導入し、聴覚・言語障がい者等の方々への対応を充実させつつ運用しているところでございます。また、Net119緊急通報システムは、スマートフォン等を用いて音声によらない緊急通報を行うことができるシステムで、平成30年12月末現在、全国で728の消防本部のうち148本部が導入しております。こうした中、大垣消防組合におきましても、令和2年度末までの導入を目指し整備を進めているところでございます。
今後とも大垣消防組合と連携し、障がいがあるなど配慮が必要な方々が安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
31: ◯議長(
日比野芳幸君)
福祉部長。
32: ◯福祉部長(三浦健二君)
死亡後の手続専用窓口の設置について御答弁申し上げます。
初めに、本市の総合窓口の現状でございますが、死亡に限らず出生や婚姻、転入などに伴う手続を一つの窓口でできるよう、平成20年1月に窓口サービス課を設置し、市民サービスの向上に取り組んでまいりました。死亡後の手続につきましては、死亡届の提出時に必要な手続を一覧にした「亡くなられたあとの手続きのご案内」をお渡しし、後日遺族の方が来庁された際にコンシェルジュがこの一覧をもとに手続順を御案内するなど支援に努めております。また、窓口サービス課などにおける手続につきましては、市民の負担軽減を目指し、新庁舎の開庁に向け住民記録等のデータを活用し届け出書類等を作成するシステムの構築を進めており、死亡等に伴う専用窓口に限定するのではなく、広く総合窓口の充実を図ってまいります。
いずれにいたしましても、業務システムの見直しや各窓口間の連携を一層密にし、市民サービスの向上に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
33: ◯議長(
日比野芳幸君)
10番。
〔第10番 中田ゆみこ君 登壇〕
34: ◯第10番(中田ゆみこ君)
ただいまは、それぞれに御答弁ありがとうございました。
1点目の児童虐待防止についてですが、県内の児童相談所に寄せられた児童虐待相談件数は平成30年度は過去最多の1,405件、そのうち本市における件数は124件ということでした。しかしながら、相談に至っていないケースもあることは容易に考えられます。先日も8歳の女の子が母親に虐待を受けていて、学校の先生が体のあざに気がつき、虐待が明らかになり保護されました。また、11歳の男の子が父親に虐待を受け、近所の家に男の子が助けを求めて無事保護されました。連日のように児童虐待の報道がされております。本市では、平成18年に市と児童相談所ほか関係機関で組織された大垣市要保護児童対策地域協議会がつくられており、地域も一緒になって見守りをしていただいているという御答弁でした。ぜひ悲しいことにならないよう、未然に防ぐことができるよう一層努めていただきたいと思います。また、昨年開設された子育て世代包括支援センターで妊娠期から子育て期までの相談、支援も行っていただいており、未就園児や乳幼児健診未受診者への家庭訪問は実施されているということでした。平成30年12月の緊急調査で、児童全員の安否確認も行っていただいたということで少し安心いたしました。子ども家庭総合支援拠点の設置は今後の研究課題ということでしたが、昨日のニュースで札幌の2歳の女の子が虐待、衰弱死した事件は警察が児童虐待の可能性があると二度にわたり児童相談所に母子への面談の要請をしていたにもかかわらず、夜遅い時間であって人員不足、また緊急案件が発生し同行できなかったと報道されておりました。人員不足で対応ができなかった、そんなことがあってはならないと思います。事前に警察が虐待を把握していたにもかかわらず、女の子を救えなかった悲しい結末となり、本当につらい事件です。皆さん御存じかと思いますが、厚生労働省が設置している189ダイヤル、虐待かもと思ったら189、いち早く番へ、覚えやすい3桁189が設置されています。市民の方が189番にダイヤルした場合、最寄りの児童相談所につながります。連日のように痛ましい児童虐待事件のニュースを目にしますが、断じて二度と起こらないよう一刻も早い児童虐待防止の取り組みが必要であることは言うまでもありませんが、市民全体で子供たちを守っていく必要があると痛感いたします。
2点目の聴覚・言語障がい者等の緊急通報についてですが、現在本市ではファクスを利用して119番通報する安心FAX119の導入が大垣消防組合のほうでされているという御答弁でしたが、外出先では通報手段がないわけですから、スマートフォンで通報できるNet119緊急通報システムは聴覚・言語障がい者の方々にとっても安心できる手段となります。昨年末で全国では728消防本部のうち148本部が導入済みということでした。登録された方が導入済みの地域にいれば、そこの消防本部に自動的に通報できるそうです。総務省も全国展開を進めているシステムです。大垣消防組合でも令和2年度末までの導入を目指し、その整備にかかっていただいているということで安心いたしました。どうかよろしくお願いいたします。
3点目の死亡後の手続専用窓口についてですが、現在、本庁舎の窓口では総合窓口としてワンストップサービスの提供をしていただいております。死亡後の手続については、死亡届の提出時に必要書類の一覧表をお渡しし、後日遺族の方が来られたときにコンシェルジュが御案内するサービスを行っていただいているということでした。別府市では、親族がおなくなりになった場合、遺族の方は相続を初め年金や健康保険、税金、預貯金などについて、市役所はもとより市役所以外のたくさんのところで手続をしていただく必要が生じます。これらの手続のうち、市役所で受けるものについては総合的に案内を行い、そして銀行などといった市役所以外で受け付けていただく死亡後の手続についても、可能な限り手続の紹介をする専用窓口として設置されたのがこのおくやみコーナーです。先進市の別府市には全国の多くの自治体から視察に来られているそうです。現在、新庁舎建設中ですが、新庁舎の開庁に向けて住民票をもとに届け出書類を作成するシステムの構築も現在進めていただいているということでしたが、新しい窓口には市民の皆様方の心に寄り添ったサービスの実現、サービスの向上を目指して、ぜひおくやみコーナーの新設がされますことを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
35: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
8番 関谷和彦君。
〔第8番 関谷和彦君 登壇〕
36: ◯第8番(関谷和彦君)
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
まず、1点目、高齢者の見守りネットワークについてお聞きします。
少子化や核家族化が進み、家族や親族が高齢者を見守ることが困難となっている現在、高齢者を見守る重要性が高まってきております。人口の高齢化とともにひとり暮らしの高齢者も増加してきており、高齢者の社会的孤立について着目されてきています。高齢社会、核家族化が進む現代社会において独居やプライバシーが保たれる形態の老人ホームなどの需要が高まっている一方、同居する家族などがいない居住空間では、高齢者の体調の変化や異常の発見がおくれる危険性があります。このように高齢者は社会的に孤立することによって孤独死や介護心中、虐待など、高齢者の健康や安全が脅かされます。また、地域高齢者の社会的孤立の背景には、老化や要介護状態など身体機能の衰え、経済力や生活環境が十分でないこと、そして、孤独や不安な状況、一人で過ごす時間が長いことなどさまざまな要素に加え、周囲の人とのつながりに無関心であり、信頼が低いなどの地域性などに関する要素が存在すると考えられます。このような社会的孤立は抑鬱や脳卒中の発症などの健康リスクをもたらし、要介護化への移行につながるため、社会的孤立の状態にある者や孤立による健康リスクの高い高齢者を早期に発見し、必要な支援につながる予防活動が重要と考えます。
高齢者の社会的孤立の予防活動の一つとして、地域では高齢者の見守り活動に取り組んでおり、地域包括支援センターや在宅介護支援センター、社会福祉協議会などによる高齢者見守りネットワークの整備や地域住民組織による見守り活動の支援が実施されています。一般的に独居高齢者見守りサービスのうち、ふだんの生活や安否状況を見守るサービスよりも、病気や事故などの緊急時に対応するサービスのほうが利用率や利用意向が高くなる傾向があると言われております。特に既往歴がある人には見守りサービスが利用されやすく、不安感の高い人は今後の利用を希望しやすいことがわかっております。しかしながら、各見守りサービスの利用率は低い水準にとどまっていることが明らかになっております。今後、より多くの独居高齢者に対して、見守りサービスの利用を広げていくことが課題と考えます。住民による高齢者見守り活動は民生委員、自治会、ボランティア組織等、住民組織や事業所によって展開され、その内容も訪問や電話による安否確認、地域の見回り、マップづくりなどさまざまです。住民による見守り活動の課題として、住民間で見守り活動に対する意識やかかわりに差があること、住民の立場からの情報収集や支援の必要な高齢者の判断など、見守りの技術に限界があることがあります。また、住民組織や専門機関がおのおのの見守り方法で高齢者にアプローチしており、住民組織間や住民組織と専門機関との連携ができていないことも課題としてあると思います。地域包括ケアを推進していく上で住民による見守り活動は必要不可欠な資源の一つであることから、これらの課題を解決し、住民による見守り活動を推進させるための働きかけが必要であります。
また、高齢者の地域見守りには高齢者の健康レベルに応じた活動があると考えます。健康な高齢者はより活動的に安心して暮らしていくことを目指す必要があり、地域で暮らす住民同士が地域交流の基盤をつくることが大切です。虚弱な高齢者は要支援、軽度要介護高齢者などに相当し、適切な予防をすれば身体機能の改善やさらなる機能低下の予防が期待できる対象者であります。このような高齢者には、社会的孤立に至る前に専門機関が適切な対応を行えば、孤独死や虐待など重大な問題に発展しないものと考えます。リスクを抱えている虚弱高齢者は、みずから周囲に助けを求めないことが多いと言われております。したがって、身近に暮らしている地域住民が虚弱な高齢者の社会的孤立のサインにできるだけ早期に気づき、行政や地域包括支援センターに相談や情報提供を行える見守り体制づくりをつくることが重要であると考えます。そして、重度の要介護高齢者、寝たきり高齢者や重度の認知症を持つ高齢者は、障がいを持ちながらもその生活の質を可能な限り維持していくことが必要です。多くの重度の要介護高齢者は介護保険サービスなどが提供されていたり、保険医療機関がかかわっていることが多いですが、これらのフォーマルなサービスに加え、近隣住民などによる見守りが行われることによってよりよい生活を送ることができると考えます。そして、地域高齢者への見守り活動は多くの自治体で取り組まれています。
そこでお聞きします。
本市高齢者福祉計画によりますと、4人に1人以上が高齢者という超高齢社会になっており、団塊の世代の人たちが75歳を迎え、さらには団塊ジュニア世代が65歳以上になることが見込まれ、高齢者が可能な限り住みなれた地域で、その有する能力に応じ自立した日常生活の支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムをより深化・推進していく方針が示されています。少子高齢化の急速な進展が予想される中、高齢者の方が住みなれた地域で生きがいを持ち、安心して暮らせる社会の実現に取り組んでまいりますとあります。
そんな中、本市が進める事業の一つにひとり暮らし高齢者等見守りほっとライン事業があります。これは在宅の65歳以上のひとり暮らしの高齢者に緊急通報装置を貸与し、緊急時の連絡、支援体制を整備するもので、健康相談ができる相手を確保するとともに家庭内での急病や事故等に迅速かつ的確に対応し、在宅で自立した生活を継続できるよう支援するものです。また、本市社会福祉協議会が進めております、あんしん見守りネットワーク事業がございます。これは地域での見守りネットワーク活動や災害に備えた地域づくりを重点目標に掲げ、それらを地区社協ごとに推進し、安心・安全なまちづくりを進め、地域での生活に不安を抱える高齢者や障がい者の方などができる限り住みなれた地域の中で安心して生活し続けることができる体制をつくり、地域での支え合い活動を進めることを目的とし、地区社協を基盤に自治会を単位として、ひとり暮らし高齢者、高齢者世帯、障がい者の方、虚弱な方など住みなれた地域で生活し続けることに不安がある方や、日ごろの声かけなどによって元気に生活していただける方などを対象に、その地域住民が一体となり、見守りや話し相手など地域の人たちでできることを行い、誰もが地域の中で孤立することなく、安心して生活できるまちづくりを進めようとするものです。
ひとり暮らし高齢者等見守りほっとライン事業における65歳以上のひとり暮らし高齢者への緊急通報装置貸与の利用度を教えてください。そして事業概要をお聞かせください。そして、今後の当事業の周知方法について、本市のお考えをお聞かせください。
次に、あんしん見守りネットワーク事業における事業概要を教えてください。そして、最近問題になっております高齢者を狙う振り込め詐欺や悪質商法などの被害を防ぐための対策として、平成30年3月末まで実施された迷惑電話防止機器の無料モニター事業ですが、機器は市が無償提供し、モニター期間終了後も継続して利用される場合は業者と別途契約をし、そのまま利用できるというものですが、継続して利用されている方の現状を把握されておられるのかお教えください。また、今後当事業へのニーズはあるのか、そして再度行う考えがあるのかをお聞かせください。
また、大垣市内の団体や警察署、銀行などで消費者被害の防止に取り組む大垣市消費者見守り会議なるものがございます。同会議は市連合自治会連絡協議会やかがやきクラブ大垣、大垣銀行協会、大垣警察署、市消費生活相談室などで構成され、被害防止に取り組んでおられますが、どのように住民に反映させているのかお聞かせください。
続きまして、2点目、ひきこもり支援についてお聞きします。
ひきこもりとは仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに6ヵ月以上続けて自宅に引きこもっている状態のことをいいます。また、自分の部屋に閉じこもっている人だけでなく、一人でならコンビニや映画鑑賞などに行けるような人でも、家族以外の他人との交流がなければひきこもりと判断されます。このようにひきこもりとは家族以外との人間関係がなく、社会参加をしていない状態を指します。必ずしも家に閉じこもっているわけでなく、外出するような人でも家族以外の人との親密な対人関係がない状態はひきこもりに含まれます。
引きこもるきっかけとしては、成績の低下や就労の失敗、失恋やいじめなど一種の挫折体験があります。そして、病気や仕事、学業でのつまずきがひきこもりのきっかけになったケースが多いと言われております。また、不登校をきっかけとしてひきこもりになる人もいますし、退職をきっかけとしてひきこもり状態に陥ることもあります。誰でもひきこもりの状態になる危険性があり、大きな問題のない普通の家庭でも起きてしまいます。
人づき合いに自信が持てない、他人に接したときに自分が傷つくのが恐ろしい、他人を傷つけはしないかと恐れる、他人とどう接したらいいかわからないなどの理由を挙げて、長期間にわたり自宅に閉じこもる状態。中にはストレスが強くかかるので外に出られない、会社の人間関係が煩わしいというものから、妄想や幻覚があって被害感が強いので外に出られないという精神医学的に見て病理性が高いものまであります。このようなひきこもりに対して、家族の焦燥感や不安感も強まります。ひきこもり当事者と円滑なコミュニケーションが築かれていない場合、説教や叱咤激励といった形で一方的なプレッシャーを与えることとなり、さらにひきこもりが深まってしまいます。これに加えて、家族と社会がつながっていないと一層悪循環が強まります。社会のつながりというのは、学校へ行っていたり、働いていたりといった社会への参画という意味ではなく、ひきこもりの状態を対外的に公表、相談しているかどうかです。世間の評判を気にしてひきこもりをひた隠しにしたり、誰にも相談しなかったりして社会との接点がなくなってしまうと治療や相談の機会が失われてしまいます。こうしてひきこもりの長期化を促すシステムの構築につながっていくわけです。とはいえ、全てのひきこもりに治療や支援が必須というわけではありません。何らかの目的を持って引きこもっている人、経済的、環境的に引きこもることが可能な状況にある人にまで支援を押しつけることは間違いです。しかし、多くのひきこもり当事者がひきこもり状況に苦しみ、脱出を望んでいることも事実です。
そして、今や社会問題になっているのがひきこもりの長期化、高齢化です。一旦引きこもると自力で抜け出せる人は少なく、放置されることでひきこもりの期間が長期化する傾向があります。子供が高齢化するということは当然親も高齢化するということです。親は子供のひきこもりにおける有力な支援リソースであることが多いですが、親が高齢化することで経済力も体力もなくなっていきます。すると子供を支えることができなくなり、共倒れの危険性が出てくるのです。子供が引きこもったまま高齢化したケースで喫緊の課題となるのは経済的な見通しです。年齢を経るにつれて起きる親の退職や病気などによって経済的な余裕がなくなっていく一方、経済的自立が難しい子供の生活をどのように支援していくのか、対策を練る必要があると思います。
本人の力だけでひきこもりから脱出するケースは極めて少ないとされています。ひきこもりになるきっかけは他者との関係における挫折体験と言われておりますが、ひきこもりから脱出するきっかけもまた他者とのかかわりによってもたらされるものと思われます。早期に外部とつながることで家族の負担も減り、解決のための行動の方向性も定まります。
そこでお聞きします。
本市が捉えているひきこもりの現状を教えてください。そして現在とられている支援をお聞かせください。そして、ひきこもりの高齢化への対応をお聞かせください。また、その家族に対する支援を教えてください。
続きまして、3点目、墨俣水辺の公園活用についてお聞きします。
河川利用の考え方として、川や河川敷は散策、ボール遊び、釣りなど相手の迷惑にならない限り誰でも自由に利用できます。ただし、その利用については他の人たちの利用が阻害されるような長期間の行事やイベントなど排他的・独占的な利用をする場合には、河川法上の許可が必要となります。また、河川区域内の土地を排他的・独占的に利用する場合や河川区域内において工作物を設置する場合には、河川管理者の許可を受けなければなりません。そして、河川管理者はその利用が公共的な団体による公的な利用であるか、また治水上の支障がないか等を審査いたします。このように、河川を中心としたにぎわいを創出したいという地元の要望があった場合、河川管理者はその利用可能となる区域やその区域で設置できる施設及び占用主体を策定します。その後、占用主体から許可
申請が提出され、その利用によって治水上の支障がないか等を審査した後に設置可能となります。
本市墨俣地域にありますさい川さくら公園は、本巣市から瑞穂市を経由した犀川が墨俣地域にある調整樋門を経て新犀川となり、安八町で長良川に合流する国土交通省と岐阜県が管理する一級河川の下流にある河川敷・犀川遊水地に市民の憩いの場として、また子供たちの環境学習の場として、広場、小川、あじさい庭園などがある自然豊かな公園です。広い敷地内には遊歩道、芝生公園、じゃぶじゃぶ池、親水護岸などがあり、河川の自然を楽しんでもらうところです。
墨俣地域には春につりびな祭り、桜まつり、あじさいまつり、夏に天王祭、秋は秀吉出世まつり、そして元旦にはニューイヤーサンライズと銘打った初日の出を見る会など、さまざまな催しがあります。このようなことを踏まえ、さい川さくら公園を水辺の公園として活用できないものでしょうか。本市のお考えをお聞かせください。また、桜の季節の舟下りや夏の子供らの水辺遊びなどの活用に関しての本市のお考えをお聞かせください。
以上、1回目の質問を終わります。
37: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
38: ◯市長(小川 敏君)
高齢者の見守りネットワークについて御答弁申し上げます。
高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けるため、見守り支援のネットワークの強化は行政と地域が協力して取り組むべき重要課題であると考えております。
初めに、ひとり暮らし高齢者等見守りほっとライン事業につきましては、緊急時の通報に対応するほか、定期的な安否確認や受信センターに配置した看護師等による健康相談が可能で、令和元年5月31日現在、841世帯の方が利用されております。今後も利用が促進されるよう、市広報紙やホームページ等を通じてさらなる事業周知に努めてまいります。
次に、あんしん見守りネットワーク事業につきましては、大垣市社会福祉協議会の事業で、地域住民が協力し合い、高齢者へ声かけ等を実施し、約4,000人の方への支援が行われております。また、協定を結ぶ新聞配達店等の63事業者による見守りも行われ、緊急時の早期発見、対応につながる有効な手段となっております。
次に、迷惑電話防止機器の無料モニター事業につきましては、平成29年度に振り込め詐欺や悪質商法等の被害の発端となる迷惑電話の防止措置の実証実験として行ったものでございます。100人の募集に対して48人の応募があり、現在も引き続き利用されている方は10人でございます。なお、当事業は終了しておりますが、迷惑電話の防止については現在、安価で同様の効果が得られる新たな機器やサービスが提供されているため、これらの機器等につきまして積極的にPRしていくことで被害の防止に努めてまいります。
次に、大垣市消費者見守り会議につきましては、消費者安全法に基づき消費者被害の未然防止、早期発見及び拡大防止を図るため平成29年12月に設置したもので、市、警察、金融機関、福祉団体等が詐欺などの消費者被害にかかわる情報を共有し、その対策を講じております。対策といたしましては、金融機関では窓口での声かけ、かがやきクラブでは各種行事での啓発グッズの配布など、それぞれの団体で実施していただいており、本市といたしましても広報やチラシ、出前講座などを通して広く市民の皆様に周知し、消費者保護の推進に努めてまいります。
いずれにいたしましても、高齢者の見守り支援につきましては、地域の関係団体との連携強化を図りながら施策の充実に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
39: ◯議長(
日比野芳幸君)
福祉部長。
40: ◯福祉部長(三浦健二君)
ひきこもり支援について御答弁申し上げます。
ひきこもりは、子供から中高年まで幅広い年齢層にわたっており、対象者に応じた適切な支援が重要であると考えております。
現状につきましては、内閣府が平成27年と平成30年に実施しました調査におきまして、全国のひきこもり人数は15歳以上40歳未満が54万1,000人、40歳以上65歳未満が61万3,000人と推計されております。ひきこもりの当事者や家族の思いなどにより支援を求めない傾向があり、正確な把握が困難な状況でございますが、今年度、県が民生・児童委員の協力を得て実施する状況調査により実態把握が進むものと認識しております。
次に、現状の支援につきましては、生活、福祉、健康などの市民に身近な窓口で相談を受け、関係機関が連携を図りながら、個別の事案に応じた支援を行うとともに、必要に応じて県のひきこもり地域支援センターを紹介しております。
次に、ひきこもりの高齢化への対応につきましては、できるだけ早期に支援につなぐことが必要であるため、県主催の研修に職員が積極的に参加するなど適切な相談支援のスキルアップを図ってまいります。
次に、家族に対する支援につきましては、将来の健康面や経済面の不安の軽減につながるよう、地域包括支援センターや障がい者基幹相談支援センター、保健センター、生活困窮の相談窓口等の関係機関によるケース会議を実施するなど、横断的な支援体制の強化に努めてまいります。
いずれにいたしましても、県のひきこもり地域支援センター等とさらなる連携を図りながら相談支援体制の強化に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
41: ◯議長(
日比野芳幸君)
都市計画部長。
42: ◯都市計画部長(關 琢磨君)
墨俣水辺の公園活用について御答弁申し上げます。
さい川さくら公園は、墨俣地域の水辺の公園として、平成22年度から23年度にかけて自然環境の保全、復元や市民の身近なレクリエーションの場の創出、子供の水辺環境学習の場の提供などを目的に整備いたしました。
初めに、水辺の公園としての活用につきましては、現在、小学校や各種団体において水生生物、野鳥、植物、昆虫の観察などのほか、水辺の散策やグラウンドゴルフなど健康増進のために御活用いただいております。また昨年度には、墨俣一夜城址公園から水辺を散策できるよう遊歩道を増設し、水辺空間を拡充いたしました。引き続き、皆様が安全に利用できる公園管理に努め、利用促進についてホームページなどで周知を図ってまいります。
次に、子供たちの水辺の遊び等の活用につきましては、子供たちが遊びを通じて想像力や社会性を養う目的で実施している公園プレーパーク事業において体験プログラムを取り入れることが可能か検討してまいります。なお、舟下りにつきましては、安全性の観点から研究課題とさせていただきます。
いずれにいたしましても、子供たちの水辺での遊びや自然との触れ合い活動ができる公園として、幅広い世代の皆様に安全・安心に利用していただけるよう管理に努めるとともに、体験プログラムを初めとする水辺空間のさらなる活用について調査研究してまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
43: ◯議長(
日比野芳幸君)
8番。
〔第8番 関谷和彦君 登壇〕
44: ◯第8番(関谷和彦君)
それぞれに御回答いただきましてありがとうございます。
高齢者の見守りネットワークについてですが、最近では、高齢化と核家族化、地域社会との関係の希薄化が進行する中、高齢者の社会的孤立が問題となっています。そして、地域住民による見守り活動の促進には既存の住民組織や地域の仕組みを活用し、個人、組織、地域などのコミュニティーが持っている力を生かさなければなりません。今後見守りが必要な高齢者が増加することが予測され、高齢者の見守り活動の促進が期待される中、見守り活動の支援の有効性を実証的に検証し、住民による見守りの効果的な支援方法を確立することが喫緊の課題でございます。見守りを地域で必要な支援体制を整えて、住民が高齢者に意図的に声かけや様子を観察し、住民間の地域高齢者の見守りの価値の共有と住民組織間、住民組織と専門機関との連携が進むことであると考えます。そして、高齢者の実態を把握するため、声かけ訪問や高齢者等が気軽に集まることができるサロン活動を行うことも重要です。また、新聞配達や配食サービス、ごみ収集等の既存のサービス事業や緊急通報装置等を活用して安否確認を行う方法等もあります。このように見守りが必要な高齢者への関心の高まりは訪問等で地域の高齢者と顔見知りになり、一人一人の状況を把握し、リスクの高い高齢者を身近な存在として認識することが長期的に地域への効果が期待できるものと考えます。
続きまして、ひきこもり支援についてでございますが、ひきこもりとは社会との密接な関係性がなくなっている状態を指します。そのため、初期の段階では家族以外の人と密接にかかわらない状態で認識されますが、ひきこもり状態が長期化すると周囲からの批判や自責の念によって引きこもっている本人に非常に大きなストレスがかかります。そうしたストレスや孤立状態に対する反応として、さまざまな精神症状が生じます。また、ひきこもりでは高頻度に対人恐怖を認めます。他の人によくない印象を与えるのではないかという葛藤が強い不安をもたらします。そして、ひきこもりはどんな人でも発症する可能性があると考えられており、未然に発症を予防することは現時点では難しいと考えられています。そのため、ひきこもり状態になってから何らかの介入を行うということが一般的になります。本人がひきこもりをやめたいのにやめられない、周囲に対しても問題を及ぼしている状態では何かしらの介入が求められます。ひきこもり対応の基本は引きこもった原因を探すことではありません。何が抜け出すことを阻害しているのかを理解し、阻害要因を一つ一つ取り除いていくことです。また、これまでひきこもりは若者の問題として捉えられてきました。しかし、近年ではひきこもりも長期化、高齢化傾向にあります。そのため、支援の手が満足に届かないのが現状です。当事者の親も高齢になるにつれ、問題に立ち向かう気力、体力をなくして解決を諦めてしまいます。親の死を隠して年金を不正受給、その末の孤独死といったニュースはよく耳にいたします。このような最悪の事態に陥る前に根本的かつ具体的な対策を講じる必要があります。ひきこもりは、日々の経過を見守るだけでは解決しません。解決は時間がたてばたつほど困難です。ひきこもり対策としては生活困窮者自立支援を強化し、訪問支援等の取り組みを含めた手厚い支援を充実させ、ひきこもりの地域支援の強化を図るべきと考えます。ひきこもりになってしまうと社会的な適応度が著しく低下します。さらに長期化するとともに精神状態や二次的な問題行動を起こしてしまう可能性があり、一生を棒に振りかねない状況に陥る場合すら珍しくありません。正確な情報に基づいて注意喚起を行い、抜け出したいと望む人には適切な支援がなされるよう窓口を整備し、正しい介入を行うことが重要と考えます。
続きまして、墨俣水辺の公園活用についてですが、自治体等広く地域の合意を形成することが必要となりますので、地域の要望で活用を希望する場合は相互の協力が必要となります。行政も地域活性化のためにさまざまな取り組みを考えていかなければならないと考えます。
以上、今回の提言が十分反映されますことを今後も注視させていただくことを申し上げて、質問を終わります。
45: ◯議長(
日比野芳幸君)
この際、暫時休憩いたします。
午後 0時 7分 休 憩
──────────────────
午後 1時 再 開
46: ◯議長(
日比野芳幸君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
9番 長谷川つよし君。
〔第9番 長谷川つよし君 登壇〕
47: ◯第9番(長谷川つよし君)
皆さん、こんにちは。午後のトップバッターを務めさせていただきます自民クラブの長谷川つよしです。まずは、先般行われました市議会議員選挙におきまして、多くの方々から御支持、御支援を賜りましたこと、心より御礼を申し上げますとともに、その重責をしっかりと果たし市政発展に向けて尽力をしていくことをお誓い申し上げまして、質問に入らせていただきたいと思います。
まず1件目、選挙の投票率について。
近年の選挙における投票率の低下に歯どめがとまりません。特に、ことし4月に行われました統一地方選挙においては、その低下が著しい。県議会議員選挙におきましては38.76%、そして、市議会議員選挙におきましては42.79%という過去最も低い投票率となり、看過できない状況です。
そこで、まず1点目、今回の低投票率の原因分析についてお尋ねをいたします。
私は、低投票率の原因の一つに、有権者の高齢化が挙げられると考えております。よく若者に対しては、政治への関心の低さなどが指摘をされておりますが、高齢者に対しては、投票したくても投票所に行くこと自体が大変になり、結果として投票を諦めてしまう、そんな事態がふえてきているのではないかと推察をいたします。今回、こんな事例がありました。赤坂地区にお住まいのひとり暮らしの高齢者の方で、徒歩で坂道を上って赤坂中学校の投票所に行くのは困難なために、投票を諦めたということがありました。しかも、その方の自宅は赤坂小学校のほうが近い場所にありながらも、割り振られた投票区は倍ほども離れた赤坂中学校でした。私自身が80、90になったときに、自分の足で歩いて投票所に行けるかは少し自信がありません。今後さらに進む高齢化の中で、こうした事例というのは、何も赤坂地区に限らず、ますますふえていくのではないかと危惧をしております。今後は、選挙の啓発と同時に、高齢者を初めとする移動が困難だと感じる方に対する移動支援や移動投票所の設置、投票区の見直し、さらには誰もが投票しやすくなる期日前投票所などの増設など、あらゆる投票環境の積極的な整備が望まれます。
そこで、2点目の質問といたしまして、今後の投票環境のさらなる充実についてをお尋ねいたします。
続きまして、2件目、交通安全対策について。
午前中、不破議員からも高齢ドライバーや事故についてのお話がありましたが、私もこのテーマは大きな社会課題だと思っておりますので、質問をさせていただきたいと思っております。
ことしに入り、大津、池袋、神戸など全国のあちこちで痛ましい自動車事故が起きています。特に今回のような無防備な歩行者が巻き添えになる事故については、私たちの暮らしを支える車が、ともすれば命を脅かす凶器にもなるということを改めて思い知らされます。本市においては、これまでも交通事故防止対策として、さまざまな取り組みをされてきたと思いますが、今回のような事故を踏まえ、再度、交通弱者を守るため交差点を初めとする安全点検を行う必要があります。特に園児、児童が巻き添えとなる事故が続いていることから、通園・通学路、子供の遊び場等においては早急な安全の確保が求められます。
そこで、まず1点目、今回のような園児等が巻き込まれる事故を受けての本市の対応についてお尋ねをいたします。
また近年、高齢ドライバーに多く見られるような操縦ミスによる事故リスクを低減し、安全運転を支援するための先端技術を用いた先進安全自動車が各メーカーから開発をされております。そこで、2点目といたしまして、高齢ドライバーを対象とした先進安全自動車の購入補助制度の創設を提言いたしますが、御所見を伺います。
続いて、3件目、中学生の自転車通学選択制の導入についてを質問いたします。
このテーマは、私自身が中学生のころから話題になっていたテーマですが、30年たった今でもなお、中学生あるいは保護者から寄せられる声です。現状でも一部生徒に対して自転車通学を許可している事例も見られますが、許可制ではなく選択制にしてほしいというシンプルな願いです。その理由として、以下のようなことが挙げられます。
一つ、近年続く猛暑の中、重たい勉強道具や部活の道具を持って、片道約30分の登下校はきつい。近所に同級生がおらず、一人きりで登下校することには不安を感じる。冬は早く日が沈むため、防犯上、下校時は特に心配である。また、目の前の道路が境界線となり、ぎりぎりのところで自転車通学が不許可となることに納得ができない。こういった意見を教育委員会はどのように受けとめていられるのでしょうか。
私は、自転車通学によって、昨今の猛暑、酷暑への熱中症対策、増加する登下校中の声かけ事案等に対する防犯対策、また保護者の送迎の負担軽減など多くのプラス要因があると思っております。道路1本で不許可となる不公平感もなくなるでしょう。一方で、自転車通学による事故のリスクも慎重に考えなければなりません。警察庁の示す中高生の自転車通学における事故件数の統計を見てみますと、高校1年生時の事故発生が突出しており、年間を通じて5月がピークとなっております。これは、高校は自転車通学者がほとんどで、なれていない道を通る上、運転マナーや技術が十分に身についていないことも要因の一つではないかと考えられます。こうした側面からも、中学校を卒業したらもう関係ないというのではなく、中学校までの義務教育課程において、しっかりと自転車運転技術等を身につけさせ、安全な通学ができるように高校へ送り出す、そんな姿勢を持っていただきたいと思います。
以上のことから、通学の距離や時間にかかわらず、ヘルメットの着用義務、荷物の固定、自転車保険の加入等の安全対策の条件を満たし、本人の意思と親の同意の上で自転車通学を許可する、そういった自転車通学の選択制の導入を提言いたします。そのためには、生徒への交通安全指導の充実、駐輪場の確保、交通インフラの整備などの予算措置も必要となりますが、これらは中学生時期だけの利益にとどまらず、大垣市が安全に安心して自転車で移動ができる、そんなまちにより近づいていくことになると思います。
そこで、自転車通学について3点お尋ねをいたします。
1点目、自転車通学を許可している中学校数及び許可基準について。
2点目、自転車通学時における事故の現状と安全対策について。
3点目、自転車通学の選択制の導入について。
以上で1回目の質問を終わります。
48: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
49: ◯市長(小川 敏君)
交通安全対策につきまして御答弁申し上げます。
全国で交通事故の発生件数が減少する一方、高齢運転者の運転ミスなどにより幼い子供を巻き込む交通事故が発生しており、通学路等の交通安全対策や高齢者が加害者にならない対策が大変重要な課題であると認識いたしております。
本市では、通学路における子供の交通安全を確保するため、関係機関で組織する大垣市通学路安全対策推進会議が中心となり、定期的な合同点検を実施するなど継続的な安全対策に取り組んでおります。こうした中、先日、大津市などで発生しました痛ましい交通事故を受け、通学路や園外保育のルートにおきまして、歩道がある幹線道路の信号交差点の安全性の調査、確認を緊急に行っているところでございます。今後、市道交差点部における歩行者のさらなる安全確保に向け、必要に応じて防護柵等安全施設の設置を検討するとともに、国道、県道におきましても、関係機関に対し一層の安全対策を要望してまいります。
次に、高齢者への先進安全自動車への補助制度の創設につきましては、調査研究してまいります。
いずれにいたしましても、未来を担う子供たちの命を守るため、関係機関等と連携し、引き続き交通安全対策に取り組んでまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
50: ◯議長(
日比野芳幸君)
教育長。
51: ◯教育長(山本 讓君)
中学生の自転車通学選択制の導入について御答弁申し上げます。
本市の中学校は、徒歩による通学を基本としていますが、学校によっては、通学距離などにより自転車通学を許可する基準を定め、
申請により自転車通学を認めているところです。今年度、市内中学校10
校のうち8
校で自転車通学をしている生徒がおります。昨年度、中学校においては、通学時の事故が18件発生いたしました。その全てが自転車利用によるものであり、その多くが出会い頭の事故でした。
こうした中、各中学校では、専門業者による自転車点検を行うとともに、全国一斉の交通安全指導や外部講師を招いた交通安全教室を行うなどして、自転車運転の基本ルールや交通マナーについて指導しております。また、保健体育科などの授業では、交通事故の原因とその防止対策の学習や雨天時の傘差し運転禁止などを項目とする安全運転チェックシートを用いた学習など、交通安全教育の充実に努めております。
自転車通学の選択制につきましては、事故発生の確率が高くなるとともに、学校周辺における一般交通や他の生徒との混雑など、さまざまな安全上の問題がございますので、研究してまいります。
いずれにいたしましても、地域や関係機関との緊密な連携を図り、生徒が安全に通学できるよう努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
52: ◯議長(
日比野芳幸君)
総務部長。
53: ◯総務部長(寺嶋太志君)
選挙の投票率について御答弁申し上げます。
投票率の向上を図る施策を拡充することは、多くの有権者の意見を政治に反映させるため、大変重要なことと考えております。
こうした中、本市における選挙の投票率は低下傾向にあり、4月の統一地方選挙では、県議会議員選挙及び市議会議員選挙ともに低い投票率となったところでございます。この原因といたしましては、政治に対する関心が薄いなどの理由から、とりわけ10代から30代の若者の投票率が低いことが上げられますが、これは本市のみならず全国的な傾向であり、憂慮すべき事態であると認識いたしております。
このため、本市では、投票率の向上を図るため、これまで広報紙やホームページによる啓発はもとより、広報車による放送啓発、大型商業施設等における街頭啓発など、さまざまな啓発活動を行っております。また、選挙権年齢の18歳への引き下げに伴い、県選挙管理委員会との共催により、市内の高校において模擬投票や出前講座を実施するほか、大学内に期日前投票所を試行設置するなど若者向けの施策を拡充してまいりました。さらに今回の統一地方選挙では、新たに民間事業者との連携により、銀行のATM画面を活用した啓発にも取り組んだところでございます。
しかしながら、高齢の有権者につきましても投票率は低下傾向にございますので、御提案の内容も含め、投票率の一層の向上を図る手法について、費用対効果を考慮しながら引き続き検討してまいります。なお国では、高齢化社会の進行を踏まえ、郵便投票など不在者投票制度の見直しが検討されておりますので、その動向も注視してまいります。
いずれにいたしましても、より多くの有権者が気軽に投票に行っていただけるよう、今後も選挙啓発の充実と投票環境の改善を図ってまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
54: ◯議長(
日比野芳幸君)
9番。
〔第9番 長谷川つよし君 登壇〕
55: ◯第9番(長谷川つよし君)
ただいまは、それぞれに御答弁をいただき、ありがとうございました。
答弁いただいた順に進めていきますが、まず、交通安全対策について。
本市の事故防止対応ということでお聞きをしましたが、既に通学路や園外保育、そういった現場での確認をしっかりとしながら、防護柵あるいはガードパイプ等の必要な対策に動いているということでしたので、少し安心をいたしましたが、引き続きの情報収集に努め、交通安全対策の確実な実施をお願いしたいと思います。
高齢ドライバーを対象とした安全な車の購入補助ということにつきましては、研究ということでした。現在、誰もが自由に移動できるという社会ではまだまだないので、免許の返納だけを強く求めるというのはなかなか難しいと思います。その中で、安全性を高めていくためには、やはり人を制御することは難しいと思いますので、交通インフラを重層的に整備していくことが一番近道ではないかと思います。そのために、より安全な車を選んだり、よりすぐれた安全装置を装備してもらう、その動機づけとなる制度設計を進めていくことは非常に有効だと考えています。こうした補助制度というのは、例えばトヨタ自動車のお膝元、豊田市でも過去3年にわたり事業は行われており、また、近隣の本巣市、美濃加茂市でも同じような取り組みが始まっております。また、アクセルとブレーキの踏み間違えを防止する装置も次々と開発されており、先日、東京都でも補助制度の創設の意向が示され、非常に注目を集めております。一たび事故が起これば、取り返しのつかない社会的な大損害につながりますので、答弁では研究ということでしたが、しっかり研究の成果を出して本市の迅速な対応を願っております。
続いて、自転車通学選択制の導入についてということですが、現在、10
校ある中学校の中で8
校で自転車通学を許可していると。
申請により許可をしているということでした。その基準というのは学校ごとに違うようで、なかなか一律でどうこうということは言いがたいようですが、距離、また時間に関しては本当に多くの意見が寄せられております。自転車通学の事故というのも大変憂慮するべきところではございますが、先ほどの御答弁で18件の出会い頭の事故があったというお話でした。もちろんこれをゼロにする努力は当然していかなくてはなりませんが、この18件が全てルールにのっとったきちんとした乗り方をしていたのか、そこら辺もしっかりと検証していっていただきたいと思います。現状、自転車通学というのは認めているわけでありまして、安全が理由で選択制を認めないというのはどこか矛盾を感じるところもあります。いつまでたっても子供に包丁は危ないから使うなと言っているような気もします。自転車保険の加入など、交通安全上、必要な条件をしっかりとつけ、ルール違反をした場合には一定の自転車通学の禁止や講習を受けさせるなど、車の違反と似たような実社会に近い形で運用してもいいのではないでしょうか。学校というのは何のためにあるのか。私は、社会に出るためだと思います。そのための基礎知識、マナー、態度や判断力等を養う場が学校だと思うんです。自分自身に置きかえて想像してみてください。重たい荷物を持って、暑さ寒さに耐えながら片道30分かけて歩いて通勤する、しかも3年間。自転車を使う選択肢があってもいいのではないでしょうか。子供たちの安全というのは、学校だけでなく、社会全体でつくり上げていくものですから、地域の方々にも協力をしていただきながら、自転車通学の選択制をぜひ前向きに御検討をいただきたいと思います。
最後に、選挙の投票率についてですが、投票率の低下につきましては、議会を構成する議員の一人としても非常に重く受けとめておりますし、改選を経た新たな市議会が有権者の関心を高め、投票してもらうには何が必要かを考えなくてはいけないと思っております。御答弁の中に、ATMを活用した選挙啓発にも新しく取り組まれたということでした。何か確実な答え、方法があるわけではない中、試行錯誤されていることはよくわかりました。国の不在者投票制度の見直しにももちろん期待をするところですが、その前にまた選挙が始まります。御答弁のように、多くの有権者の意思を政治に反映することは大変重要との御認識をお持ちですので、今回のような投票の意思がありながら、障害者手帳の対象までには至らない身体的な理由等で投票できなかった高齢者に対して、特に投票環境の改善を図っていただくようにお願いをいたします。一つ、費用対効果という言葉が気になりました。もちろん財源が限られておりますので、そういった意味では十分理解をしますが、投票環境については、投資とリターンといったバランスよりも、もう少し福祉的な側面が必要ではないかと私は思っておりますので、そのあたりも理解をしていただいて、しっかりと考えていただきたいと思います。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
56: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
1番 梅崎げんいち君。
〔第1番 梅崎げんいち君 登壇〕
57: ◯第1番(梅崎げんいち君)
皆様、こんにちは。まずは、4月に行われました大垣市議会議員選挙におきましては、皆様から真心からの御支援を賜り、初当選をさせていただくことができました。改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。新人らしく常に謙虚に学ぶ姿勢を忘れず、よりよい大垣市の市政構築に努めてまいります。
それでは、通告に従いまして、私は2点質問をさせていただきます。今回の一般質問は、私の人生において初めての一般質問になります。お聞き苦しい点等ございますが、何とぞ御寛恕くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
それでは、1点目、自転車保険加入促進の取り組みについてお伺いいたします。
環境に優しい交通手段で、身近で手軽な乗り物として多くの人が利用する自転車でございますが、その国内の保有台数は約7,200万台で、自動車の台数にほぼ匹敵するほど多くあります。先ほど長谷川議員も自転車事故についてお話がございましたが、そのためか、自転車がかかわる事故、総数こそは減少はしておりますけれども、自転車対歩行者に限ると年間約2,500件で横ばいが続いており、一向に減ることがありません。そこで、万一の事態への備えが必要であります。
近年は、歩行中の女性をはねて重傷を負わせた小学生の親御さんに、裁判所が約9,500万円の支払いを命じるなど高額賠償の判決が相次いでおります。ところが、保険への加入は十分に進んでいないのが現状であり、2017年の統計ではございますが、歩行者が死亡または重傷を負った自転車事故のうち、保険に加入していた加害者は約6割にとどまっております。自転車保険は、加入した保険の種類によって補償額が異なるものの、年間数千円の保険料で最大1億円程度の個人賠償責任補償が主流となっております。低額の費用で手厚い補償を得られるのが特徴です。しかし、保険に未加入だったために高額の賠償金を払えなければ、被害者の方は十分な補償を受けられず泣き寝入りするしかありません。
このため、住民に自転車保険の加入を勧める自治体がふえております。いずれの自治体も通学や通勤を含め、自転車を利用する全ての人が対象になります。また、自転車の販売店やレンタル店に対しても、購入者や利用者が保険に加入しているかどうかを確認し、保険加入を勧めるよう協力を求めています。例えば兵庫県では、2015年3月、全国で初めて保険加入を義務づける条例が成立、同年4月には、県交通安全協会が損害保険会社と提携をし、独自の自転車保険制度を始めました。保険料を含め年間1,000円から3,000円を支払うと、家族全員を対象に最大1億円まで賠償金を補償いたします。加入者は現在、約10万人に上っております。福岡県では、自転車の安全利用と事故防止を目的とした条例が2017年3月に成立、同年10月の自転車保険の加入が努力義務化されました。兵庫県と同じく、県交通安全協会が独自の自転車保険制度を創設し、これに関しては加入者は1万人を超しております。また、愛知県名古屋市では、2017年3月に自転車保険の加入を義務づける条例が成立。京都市では、2010年に自転車の安全・安心な利用を促す条例が成立いたしました。同条例は、全国で初めて市立小中学校で自転車交通安全教室の実施を義務づけるとともに、販売業者らに保険加入促進の努力義務を課す内容でありました。この条例を改正し、2018年4月から自転車保険の加入義務づけが始まりました。京都府城陽市は、昨年の4月から市内在住の中学生を対象に、自転車保険や自転車損害賠償保険などへの加入費用を補助しております。府の自転車保険加入の義務化に合わせてスタートをさせました。補助の対象となるのは、4月1日以降に加入、更新をした保険。1世帯につき年額1,000円を上限に保険料に係る費用の2分の1を補助するものであります。このように、自転車保険加入の義務化や促進を求める条例を制定した自治体は、都道府県・政令市レベルでは20を超え、これに加えて3月4日には、長野、静岡の両県議会で自転車保険の加入を義務づける条例が成立するなど、制度化の動きは一層の広がりを見せております。
そこでお伺いをいたします。
昨今、自転車保険加入の義務化、または促進を求める条例を制定した自治体が広がりを見せておりますが、本市ではどのように認識をしているのかをお聞かせください。また、先ほど中学校での安全教育については御答弁がございましたが、小学校以下の教育の場での安全教育についてはどのように取り組んでいるのかをお聞かせください。
次に、2点目でございます。乳児用液体ミルクの備蓄についてお伺いをいたします。
昨年8月に国内での製造、販売が解禁され、ことしの3月、店頭販売が始まった乳児用の液体ミルクは、成分が母乳に近く、乳児に必要なビタミンやタンパク質といった栄養素を加えた液体状の乳製品で、粉ミルクとは異なり調乳に欠かせないお湯などを用意する必要がなく、常温保存が可能。哺乳瓶の洗浄や消毒をする必要もなく、海外では欧米を中心に普及が進んでおり、広く利用されております。外出時や夜間に加えて、共働き世帯や母親が不在時でも手軽に授乳ができるので、子育て世帯の負担の軽減、男性の育児参加の促進が期待されており、液体ミルクは授乳の新たな選択肢の一つになると見られております。
今回の解禁によってとりわけ注目されているのが、災害時の活用です。災害時のストレスや疲れで母乳が出にくくなった際の授乳や、地震など災害が発生し水道や電気、ガスなどのライフラインが断絶した場合でも、水や燃料を使わずに授乳できるのがその大きな理由で、清潔な水が使えない状況など懸念される衛生面でも、調乳時の菌の混入による感染リスクの低減が期待されます。実際、2011年の東日本大震災や16年の熊本地震では、普及しているフィンランドから救援物資として被災地に届けられ、その利便性が広く知られました。18年の西日本豪雨では、東京都が被災した岡山県倉敷市にフィンランド製の液体ミルクを2,100個提供、8月には愛媛県の宇和島、八幡浜両市に計540個が提供されました。こうした事例を受けて、既に液体ミルクの備蓄方針を明らかにしている自治体が出てまいりました。東京都文京区は、乳児やその母親らを受け入れる避難所の備蓄品として、全国に先駆けて国産の液体ミルクを導入する方針を発表。群馬県渋川市や大阪府箕面市、栃木県小山市、神奈川県厚木市も備蓄の方針を決めており、今後も各地の自治体で備蓄の動きが活発化していくと思われます。
そこで、本市における災害備蓄品としての液体ミルクの現在の取り扱いの状況、また今後の普及啓発についての本市の御見解をお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わらせていただきます。
58: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
59: ◯市長(小川 敏君)
乳児用液体ミルクの備蓄につきまして御答弁申し上げます。
乳児用液体ミルクにつきましては、常温保存が可能で、従来から備蓄する粉ミルクと異なり、水や燃料の確保が困難な場合でも、調乳の手間なく乳児に飲ませることができるため、避難所生活における育児の負担軽減を図るものとして、その有効性が認められております。また、平成30年8月に厚生労働省令が改正、施行され、乳児用液体ミルクの国内での製造、販売が解禁となり、各地の自治体においても緊急時の備蓄品として導入が始まっております。
こうした中、本市におきましても、今年度より各地区の拠点避難所である小学校及び中学校への配備を進めたいと考えております。また、緊急時の食料や飲料水等を各家庭においても備えていただくよう、防災ガイドブックなどで周知しているところでございますが、乳児用液体ミルクの個人備蓄についても啓発に努めてまいります。
今後とも安全・安心のまちづくりを推進するため、備蓄品の充実を図るとともに市民の皆様の防災意識の高揚に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
60: ◯議長(
日比野芳幸君)
生活環境部長。
61:
◯生活環境部長(安藤 亨君)
自転車保険加入促進の取り組みについて御答弁申し上げます。
自転車は、子供から高齢者まで幅広い年齢層の方が利用できる身近な交通手段ですが、自転車の利用者が交通事故の加害者となり、多額の損害賠償を請求されるケースがございます。こうした中、自転車保険への加入は、交通事故による損害を補償する手段として有効であるため、警察などと連携し普及啓発に努めてまいります。なお、自転車保険への加入促進に向けた補助制度等につきましては、今後の研究課題とさせていただきます。
次に、安全教育の実施につきましては、第10次大垣市交通安全計画におきまして、交通安全意識とマナーの向上の周知徹底を図り、市民一人一人が自動車社会に生きる一員としての責任を自覚するため、家庭、学校及び地域別に交通安全教育や広報活動の充実に努めることとしております。とりわけ小中学校においては、警察や交通指導員などと連携して交通安全教室を行い、横断歩道の渡り方や自転車の乗り方等を学び、安全な歩行、自転車の利用ができるように取り組んでおります。また、通学路の危険箇所を確かめ、安全マップを作成し安全指導を行うとともに、夏休み前には全校一斉の交通指導の機会を設け、交通ルールや交通マナーについて指導を行っております。
いずれにいたしましても、引き続き警察などと連携し、あらゆる機会を通じて自転車の安全で適正な利用や自転車保険への加入についての普及啓発に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
62: ◯議長(
日比野芳幸君)
1番。
〔第1番 梅崎げんいち君 登壇〕
63: ◯第1番(梅崎げんいち君)
ただいまは、それぞれに御答弁をいただき、ありがとうございました。
まず1点目、自転車保険の加入促進についてですが、本市においては自転車保険は任意での加入、現状も普及啓発を進めていただいており、今後も普及啓発を進めていただけるという趣旨の御答弁をいただきました。
自転車は、子供から高齢者まで幅広い年代で使用されており、小学生以下はもちろんですが、全世代に向けての普及啓発が必要であると考えます。自転車保険条例の制定が自治体に広がる動きを踏まえ、国は、ことしの1月に国土交通省内に自転車事故による損害賠償のあり方を協議する有識者検討会を発足させました。現在の保険の補償内容や自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責保険と同様、全国一律で自転車利用者に保険加入を義務づけるかどうかの検討を行っております。また、事故を起こした自転車運転者の約4割が20歳未満であることから、保護者の加入の必要性も指摘されております。自転車は、子供から高齢者まで幅広い層が利用し、利用頻度や経済力にも大きな差がございます。こうした点も踏まえた丁寧な議論を本市においても活発に進め、子供から高齢者まで幅広い年齢層に向けた保険加入の促進と、そのための制度の構築に取り組んでいただきますように御要望を申し上げます。
また、自転車は身近で手軽な反面、一たび歩行者との衝突事故を起こせば、最悪の場合、被害者の死亡という取り返しのつかない事態を招きます。自転車は、法律上は軽車両に位置づけられており、歩行者の保護に努め、歩行者の通行を妨げないことが原則でございます。基本的な交通ルールやマナーを無視した利用者に対しての警察による取り締まりは当然のことではございますが、学校や行政は安全教室や安全講習を通じて、利用者の意識啓発に努めるべきであると考えております。本市におきましても、今後も引き続き普及啓発活動に取り組んでいただきますようによろしくお願いを申し上げます。
続きまして、液体ミルクの備蓄についてですが、既に拠点避難所である小中学校を中心に備蓄を進めていただいているとの御答弁をいただき、先進的な取り組みを推進していただいていることがわかりました。しかしながら、現状、災害発生時に最も必要であろう市内の保育園や幼保園には備蓄はないと伺っております。また、備蓄の量に関しましても、240mlの缶が160缶、これを小中学校32
校で割りますと、1
校当たり5缶という備蓄の量でございます。この量に関しても非常に少ないと残念に思うところでございます。今後、ぜひ市内の保育施設での備蓄、また備蓄量の増加、これの御検討をいただきますように御要望を申し上げます。
子育て負担の軽減や災害時の活用など、液体ミルクのメリットについては既にお話をさせていただきましたが、一方で課題も残されております。まず、粉ミルクに比べて費用が割高であること、もう一つは、認知が進んでいないことです。液体ミルクは、昨年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震で救援物資として届けられましたが、十分活用されませんでした。その原因として、受け取った自治体や被災者に知識がなく、安全性などに不安を抱いた点が指摘されております。これらの課題解決の観点からも、自治体が備蓄や普及啓発を進めることの意義は大きく、自治体が備蓄を進めることによって、一定の市場規模の確保や価格の抑制につながることが期待されます。また、液体ミルクの認知不足につきましても、乳児健診やパパママ教室、マタニティー教室やすこやか赤ちゃん訪問などの場で、市が中心となって正しい知識や適切な使用方法など正確な情報発信を行い、ふだんから使いなれてもらうための啓発活動を実施していただくことが重要であると考えます。今、我が国は人口減少、少子高齢化が同時に進行するという未曾有の構造変化にさらされております。その中にあって、激甚化し頻発する自然災害から未来を担う子供たちの命を守る液体ミルクの備蓄や、この普及啓発を進めていくことは極めて重要な少子化対策の一環であると考えます。
本市におかれましても、今後、備蓄場所の拡大、備蓄量の拡充、または普及啓発に取り組んでいただきますようお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
64: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
12番 田中孝典君。
〔第12番 田中孝典君 登壇〕
65: ◯第12番(田中孝典君)
私のほうからも、先般の選挙で多大な御支援を賜りまして、四たびこの議場へ送っていただきましたこと、心から感謝申し上げます。今、若い議員の皆さんが熱意のこもった質問をされましたので、私もそれに負けないように一生懸命取り組みたいと思います。特に去年1年は、副議長ということで質問を控えるということでございましたので、2年分やらせていただくかもしれませんので、よろしくお願いをいたします。
まず、1番目、本市の次の100年の基礎となるビジョンについてでございます。
慌ただしかった平成30年度が終わり、また新しい次の100年が始まりました。しかし今、私は、本市のビジョンが後退してしまったのではないかと危惧しております。なぜなら、再び水都大垣というキーワードに戻ってしまったからであります。この場合の水都とは、明らかに本市の低湿地帯における大量の湧き水、地下水を指しております。しかも、自噴水、井戸水、近代産業を支えるときに元手がただ、自然に湧いてくる、何もしなくても冷たい、いつでもある。このビジョンに戻ることが本当に次の100年を支えるビジョンになるのだろうか。これが大垣の発展を支えたビジョン、水都の正体。ただだからありがたい、自然に湧いてくるからありがたい。私は、これからの100年の大垣の発展を考えるときに、これでは決定的に不足している点があると考えます。その理由を次に述べます。
理由1、水の循環という事実を反映していない。
大垣市民が自慢に思う地下水、自噴水は、決して地下1万mからから噴き上げてくる地下資源ではありません。そのほぼ全てがはるか南の海上で熱エネルギーを得て水蒸気となり、地球規模の大気の循環を経て、鈴鹿、養老、関ケ原、揖斐の山々にぶつかって雨となって降り注ぎ、山間部、中山間部の豊かな森林部のさらに細粒構造、細かい粒々構造の土壌にためられつつ地下へ浸透し、長い年月と複雑な地下水脈を経て平野部、すなわち低湿地帯で井戸となって湧き出ているのであります。大垣の豊かな地下水を継続して供給してきた最も決定的な鍵は、雨となって振り注ぐ水のショックを和らげ、一旦吸収し、静かに地下の水脈に送る森とその土壌にあります。地下水とは、文字どおりの地下からやってきた水では決してありません。本市の発展を支えたという豊かな地下水の源は、実は揖斐川水系の本流、支流、そしてまた、その源流の森に降り、土壌にためられたその水にあります。日本の都市の発展を支えた地下水は、地下から来た水ではなく、森から来た水が現代における共通理解だと私は考えます。この森と水のつながりについて、市長はどのようにお考えでしょうか、その見解をお伺いします。
理由2、江戸期の本市の発展の事実を反映していない。
江戸期の発展期において圧倒的に大垣を支えた資産は、河川を利用した水運でありまして、地下水ではありません。ちなみに戸田家は、この水の工学のスペシャリストで、水に悩まされる低湿地帯の本市において、川や堀、水路を整備し、物流インフラの整備に尽力しました。近隣のさまざまな諸産物、あるいは人の往来が河川や水路、堀を利用して本市に集まり、そして分かれていきました。まさに終わり始まる大垣市であります。徒歩に比べて圧倒的なスピード、牛馬に比べて圧倒的な輸送量、それが水運でした。江戸期は、決して地下水が本市を発展させたのではなく、揖斐川とその支流を基幹路線として水運を整備し、山から海まで流域のさまざまな物資や特産品を集めたこと、並びに中山道や美濃路等の陸路と組み合わせて、活発な人の往来を生んだことが本市を発展させたと考えられます。この点について、市長のお考えをお聞かせください。
理由3、本市の産業を支えるマンパワーの現実が反映されておりません。
本市を支える企業の働き手は、圧倒的に市外からの勤労者であります。また、未来の勤労者、今では働き手だけではなく事業を承継する経営者も指しますが、本市の高校生たちの本当に多くが市外からの通学者であります。本市の商店街の商圏、特に付加価値の高い商品やサービスの購入者は、圧倒的に市外からの購入者であります。あるいは、人口減少でそうであったとなりつつあります。本市を支えるマンパワーの動きについて、市長の考えをお聞かせください。
これらの3点を認識することは、これから100年の本市の発展を考える上で極めて重要と考えます。これらから導き出されるキーワードは広域という言葉であります。市長の広域に関する考えをお聞かせください。
続きまして、2番目、AI、IoT、ロボットの福祉分野への活用について御質問いたします。
今、庁舎の窓口等にロボット等を置いて、事務手続をロボット化しようという動きが進んでおりますが、これはいわゆる事務改善の一環でありまして、このまま行き着く先は、ええっ、無人庁舎を目指すのと思われても仕方がありません。私は、事務改善は事務改善で進めていただいて、もっとAI、IoT、ロボットの活用を、本当に困っている人を助けてほしい。ここに公共施策の本質的価値があると考えております。まさに優先順位はこちらのほうが高いと考えております。
そうした中で、私は、次の二つの具体的な施策を提案いたします。
一つ目、高齢者の生活支援に今、さまざまな情報技術商品が開発されていますが、今回政策として提案したいのは、ひとり暮らし、あるいは障がいのある老老世帯、あるいは昼間にひとりぼっちになる日中独居の方々のための見守りツールとしての小型情報通信ロボットの導入配備です。振動、熱、音、その他の各種センサーを備えて、異常があったら、あらかじめ登録しておいた見守り人、例えば民生委員さん、包括支援センター、親戚、友人、これらの方に何かおかしいよ、見に来てと一報が入る仕組みです。マンパワーを補って、大事故になるのを防ぐのに既に全国で導入が始まっております。本市でも導入をぜひ検討していただきたい。
二つ目、窓口で音声や聴覚に障がいのある方のために、タブレットの活用を求めるものであります。現在は、卓上に小型看板で耳の不自由な方はお申し出ください、手話で対応しますとあります。私は、一歩進んで、タブレットで必要な
申請が済ませられるような、そんな仕組みを導入すべきではないかと考えます。この具体的な2点について、本市の考えをお伺いします。
3番目、中山間地域の防災格差の解消についてお伺いします。
来年1月には新庁舎が完成し、供用が開始されます。サービスが始まります。防災機能が飛躍的に高まります。また本市では、既に組織として一足早く危機管理室が新たな機構としてスタートしており、新庁舎の供用開始によって人と施設ともに機能的な防災本部となります。まことに喜ばしい限りであります。また、おくれていた旧大垣市内の小中学校について、この13年間に急ピッチで耐震工事を進め、全ての小中学校の耐震化が完成しました。これまた、子供たちのためにも、避難所としても喜ばしい限りであります。しかし、中山間地域では深刻な防災格差が放置されたままであります。
平成18年の3月の合併を契機に、旧上石津地域では極めて深刻な状況に放り込まれました。従来整備されてきた戸別受信機が大垣市では導入していないので、平野部と同様の屋外スピーカーに切りかえるというものです。再三にわたって地域の実情をその当時の自治会関係者、役場職員、そのほかいろいろな人が訴えましたが、受け入れてもらえませんでした。平成2年に当時の上石津町役場の庁舎ができるときに、今の大垣市と同様、防災拠点としてどうあるべきか、全国の事例をもとに真剣に先輩方は検討され、屋外スピーカーでは山や谷が複雑に入り組む中山間地では、迅速な避難誘導情報の伝達が図れないとの結論に至り、戸別無線受信機の導入を行いました。特に暴風雨に備えて雨戸を閉め切り、テレビやラジオの音量を最大近くまで上げている高齢者にとって、屋外スピーカーなど全く聞こえません。これは、私たちの先輩職員が真剣に検討を重ねた結果であり、戸別受信システムは、中山間地における必須機能として選択されたものであります。皆さん、天気予報や気象情報をお聞きください。土砂災害、増水等のと必ず言われます。土砂災害と増水による災害は全く別物の災害です。土砂災害が予想される地域では、迅速、確実な情報伝達と一刻も早い避難しか命を守る方法はありません。この点について、高齢者の耳に届かない、あるいは閉め切った家族に届かない屋外スピーカーは役に立たないのであります。
昨年の10月に改めて上石津地域の全ての連合自治会から、戸別受信機に戻して配備してほしい旨、要望が出ております。深刻な被害が台風21号で起きたばかりです。杉、ヒノキの巨木です。大人3人よりもっと太いような幹周りの木がなぎ倒されていくんです。1本、2本ではありません。5本、10本、15本となぎ倒していく強烈な風です。全地区で電線が寸断され、停電が発生しました。ケーブルテレビは断線し、それに伴う固定電話も防災情報も通用しません。携帯電話も電力ダウンによって全くつながらなくなりました。戸別受信機なら、こうした状況でも電池さえきちんとしていれば、情報が確実に届きます。また、届いた人が隣を誘うことができます。合併当初ならいざ知らず、13年以上経過して、中山間地には中山間地特有の地理的状況がある。平野が続く低湿地帯とは全く条件が違うということがなぜ把握していただけないのでしょう。さらに、ゲリラ豪雨、時間雨量100mm、線状降水帯、過去50年に一度の規模が毎年発生、伊勢湾から富山湾へ発達、直進する台風、しかも週1回の頻発、災害の激甚化は急速に進んでおります。平野部と防災機能について大きな格差が生じてしまった今、中山間地域の防災伝達情報、戸別受信機に戻していただくよう切に求めます。本市の方針についてお伺いをいたします。
これで1回目の質問を終わります。
66: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
67: ◯市長(小川 敏君)
本市の次の100年の基礎となるビジョンについて御答弁申し上げます。
本市は、昨年4月に市制100周年を迎え、新たな未来へ飛躍、発展する契機として、次代につながる多彩な事業を展開してまいりました。そして、ことし4月からは、次の100年へ向け、新たなスタートを切ったところでございます。
初めに、水の循環についてでございますが、本市は、木曽川水系や揖斐川水系などの森林の恩恵も受け、豊富な地下水に恵まれていたことから、市民生活はもとより工業用水として地下水を利用することで、大正初期からは繊維産業を中心に、現在は電子部品などの産業分野においても発展を続けております。
また、江戸期の本市の発展につきましては、中山道や美濃路の陸路とともに、船町、赤坂などの川湊を中心とした大小の河川や水路を利用した水運により、東西交通の要衝として発展してきたものと認識しております。
次に、本市の産業を支えているマンパワーといたしましては、市内企業には、周辺から多くの方にお勤めいただいており、本市といたしましても、将来に向け雇用の場づくりとなる産業の育成が大切であると考えております。
このように本市は、西濃圏域において、これまでも中心的な役割を果たしており、引き続き関係市町と連携、協力したまちづくりに努めてまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
68: ◯議長(
日比野芳幸君)
福祉部長。
69: ◯福祉部長(三浦健二君)
AI、IoT、ロボットの福祉分野への活用について御答弁申し上げます。
本市におきましては、AI・ロボット時代に活躍できる人材の育成や福祉サービスの向上、産業振興などを図るため、大垣市ロボット等活用まちづくり指針を策定し、先端技術を活用した持続可能なまちづくりを推進しております。
情報通信技術を活用した高齢者の見守りにつきましては、平成30年度からひとり暮らし高齢者等見守りほっとライン事業を実施し、令和元年5月末現在、841世帯で御利用いただいております。この事業では、緊急時の通報対応のほか、定期的な安否確認や看護師等による健康相談機能もあり、日常的な健康不安の解消にも役立てていただいております。今後も本事業の利用促進に向けて、市広報紙やホームページ等でさらなる周知に努めてまいります。また、小型情報通信ロボットの活用につきましては、福祉用具・介護ロボット実用支援化事業を進める国の動向を注視しつつ、調査研究を進めてまいりたいと存じます。
次に、行政窓口における聴覚等に障がいのある方のためのタブレット端末の活用につきましては、平成26年度から文字による意思疎通支援のツールとして、筆談が行えるアプリケーション等をインストールしたタブレット端末を配置しております。
今後もタブレット端末や手話通訳者の活用等、多様な手段による意思疎通を図るとともに、来庁者への周知に努め、障がいのある方のニーズに応じた窓口サービスの向上に取り組んでまいります。御理解賜りますようお願い申し上げます。
70: ◯議長(
日比野芳幸君)
生活環境部長。
71:
◯生活環境部長(安藤 亨君)
中山間地域の防災格差の解消について御答弁申し上げます。
本市では、防災行政無線のほか多様な情報伝達手段を用いて、災害時における住民への避難情報の発令等を行っております。
こうした中、土砂災害の危険性や避難情報につきましては、平成25年6月から気象庁の土砂災害警戒判定メッシュ情報や県の土砂災害警戒情報のスネークライン図を活用し検討を行い、早目の避難情報の発令や早期の立ち退き避難を促すなど、きめ細やかな対応に努めております。防災行政無線の屋外拡声器につきましては、災害など緊急時の情報を迅速かつ的確に伝達するため、現在164ヵ所に設置しており、計画的な整備に取り組んでいるところでございます。また、その他の情報伝達手段といたしましては、防災行政無線の放送内容を繰り返し聞くことができるテレフォンサービスや大垣ケーブルテレビ、大垣市メール配信サービス、防災アプリなどを活用するとともに、これらの利用について周知に努めております。戸別受信機の再配備につきましては、整備費用や配備方法等の課題を踏まえ、情報伝達手段の多様化の検討と合わせて引き続き研究してまいります。
今後とも災害など緊急時の情報伝達手段の充実に努めるとともに、市民の安全・安心のまちづくりに取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
72: ◯議長(
日比野芳幸君)
12番。
〔第12番 田中孝典君 登壇〕
73: ◯第12番(田中孝典君)
ただいま3点について御答弁いただきましたが、若干もう少し掘り下げたい部分がございますので、再度質問をさせていただきます。
まず、本市の次の100年の基礎となるビジョンについてでございますが、本市は、産業、特に工業都市と規定されることが非常に多い。それはよく承知をしております。特に軽工業、繊維産業から電子部品産業へと大きな発展を遂げたということはよく承知しておりますが、でもそれだけでは私は未来の方向性を誤るのではないかというふうに考えている次第でございます。
本市は、その近代に入っても、近代というか、直近になっても既に2度の大転換点を経ています。
第1は、1987年というのは非常に大きな年でございました。昭和62年、まず、スインクという言葉を覚えていらっしゃいますでしょうか。昭和最後期の大垣が目指した未来ビジョンがスインクでございました。「西濃はひとつ」、西濃・イン・コミュニティー、西濃の青年や女性にこの流域では運命を共有しているという大きなメッセージ、ともにこの西濃を盛り上げようという大きなメッセージを大垣市は発信しました。そのころ私は、本当に大垣の青年の人たちの仲間に加えていただいて、この西濃を盛り上げようということで、西の端から東の端まで飛び回っておりました。もう一つ、G・I・NET、グレート・インフォメーション・ネットワークであります。このとき提唱されたのはVANといいます。バリュー・アデッド・ネットワーク、付加価値通信網、西濃全域を結んで、ローカルビデオテックス、画面情報を西濃全域で発信するんだと。情報が価値を生むんだと。今では当たり前ですけれども、1987年に情報が価値を生む、より価値の高い情報を全域で発信していこうという斬新なビジョンを本市は提示しました。私は、まだ木造が残っていたNTTの旧庁舎にこの情報を届け、DVD、昔でいうレーザーディスクに加工していただいたものをまた持って帰ってセットするという、まさにアナログなことをやりながら、デジタルの時代に挑戦をしておりました。本当に西濃全部のいろんな情報が一旦大垣に集まり、それを加工して全部の地域に届けるということを、まさに毎日、情報を持ってここへ集まってきて、そして、それを全域に届けるというようなことをやっておりました。
第2は、平成12年、西暦2000年です。これは、決戦関ケ原大垣博、すばらしいイベントでした。決戦関ケ原大垣博、1999年、2000年という不況の中でも、当時の1市19町村が力を合わせて大成功に導きました。21世紀は広域の時代であるというビジョンを具体的に大垣は提示し、さらに補助金と博覧会推進室で見事に支え切りました。その結果、剰余金まで生まれ、それが大垣市のTMO事業と市に寄附されるという、本当に盛況となりました。きっかけは、NHK大河ドラマ「葵~徳川三代~」でしたが、実際は400年目の節目を地域活性化に何とか役立てようという西濃全域の青年の熱意が、本市を初め各地域を動かすことになりました。
こうして見ると、歴史的発展のきっかけとなる時期には、本市は必ず広域として発展するという強い意思のもとにリーダーシップを発揮しています。自然から見ても、歴史から見ても、近代の振り返りから見ても、本市の発展は西濃広域の発展と一体となっています。西濃は森と水に恵まれた多様な産業と多様な人々が生きるエリア、その西濃の首都が大垣であります。首都には責任があるし、それを果たしてこそ一層の繁栄もあります。令和とは、本市にとってまさに広域と一体となった繁栄を目指す時代ではないでしょうか。市長の御意見を改めてお伺いします。
次に、2番目のAI、IoT、ロボットの福祉分野への活用についてでございますが、最初に聴覚や言語に障がいのある方へのタブレットの活用についてお話をいたします。
準備し、ヒアリング等をいろいろ重ねていただいたんだろうと思いますけれども、結論から言うと、タブレットが準備されているということをよりよく周知をしてほしい。今のところ御相談くださいという緑の看板が各テーブルにあろうかと思いますが、こういった方法でより御相談に乗るようにしておりますということを、ぜひ周知を徹底してほしいというふうに思います。
次に、高齢者の見守りツールとしての小型ロボットですけれども、緊急通報というところに少し根本的に発想が違うような気がするんです。今、市がとっている通報システム、あるいはこれまで全国でとられてきたボタンを押すというシステムというのは、緊急事態に陥った本人が通報することを大前提としています。これは、何十年も前の、今申し上げた首かけペンダント式のボタンと基本は何も変わっておりません。けど、緊急事態というのは、ああ、ちょっと胸が苦しい、ボタンをという状態ではなくて、ヒートショックによる意識不明とか、病状急変によるもうろう混迷の状態とか、あるいはもう畑で熱中症で倒れて意識が薄れていくとか、そういった自分自身では何ともできない状態のことを私は緊急事態と思うんですよね。この見守り通報システム、全国でAI、IoTを使ってというシステムは、本人ではなく第三者がこの危機状況を判断し、あらかじめ設定された複数の人、あるいは機関に通報するシステムです。これは、今までは家族とか同居の人がやっていた、あるいはそれしか方法がなかったんですけれども、今ではこれをAIやIoTやロボットの技術の活用によって、さまざまな方法でできるようになっています。これは実証ではなくて、既に実用段階に来ていて、全国で本当に導入が始まっています。本人通報か見守り通報かといえば、私は、日常の生活相談は別ですが、緊急通報ということに関して言うならば、見守り通報のほうがより広く危機に対応できると感じます。再度、その長所をよく検討して、少しでも高齢者、あるいは障がい者の方々への支援を高めてくださるように要望いたします。特に具体的に、マンパワーとして見守りに当たってくださっている最前線には、例えば民生委員さん、例えば包括支援センターの皆さんがいらっしゃいます。これからふえ続けるのは、高齢者とともに超高齢者がふえ続けていきます。この最先端の現場で民生委員さんたちは本当に日々苦労しておられます。虚心坦懐にまず現場の声を聞いていただけるとありがたいと思います。そうすると、意識のある人がボタンを押す通報システムではカバーし切れない状態がいっぱい生まれているということがわかると思います。
3番目の中山間地域の防災格差の解消についてです。
これは、新庁舎の建設にも小中学校の耐震化の完了にも、実は市町村合併を支援するための財源対策である合併特例債というのが大きく役立っています。このことを私は市民の皆さんに強く訴えたい。合併特例債は、合併を契機に施設や機能整備を行うときに国からの補填割合を通常の起債よりも、借金よりも、より上乗せして補填するということで、合併を促進する役目が与えられた財政の手段です。一般的には、合併の中核となる都市に対して、周辺地域の町村はどうしても機能整備がおくれており、少しでも中心市の負担を減らして、周辺編入地域の条件整備が進むよう考案されたものであります。
本市では、しかし、次のように使われました。少し長くなりますが、2年分と思ってしっかりと聞いていただけると助かります。現在の合併特例債の借り入れの状況です。合併特例債の借り入れ実績、平成18年度から30年度。
大垣地区、新庁舎建設事業2件、12億3,870万円。奥の細道むすびの地周辺整備事業2件、32億3,760万円。防災行政無線整備事業等4件、2億8,680万円。川並地区センター建設事業1件、1億3,500万円。かわなみ作業所改築事業1件、2,200万円。日新幼保園改築事業等14件、24億5,980万円。江西川浸水対策事業等41件、22億3,610万円。大井排水機場整備事業等8件、5億9,830万円。大垣駅北口広場整備事業等15件、33億3,490万円。普通消防ポンプ自動車購入費等11件、1億7,530万円。安井小学校校舎耐震補強事業等47件、43億9,420万円。宇留生幼稚園園舎耐震補強事業等4件、5,320万円。北部・南部学校給食センター建設事業4件、16億5,350万円。大垣地区計154件、198億2,540万円。
上石津地区、地域防災無線整備事業等2件、1億3,790万円。急傾斜地崩壊対策事業4件、5,790万円。普通消防ポンプ自動車購入費等6件、5,240万円。上石津中学校屋内運動場耐震補強事業1件、1億1,490万円。上石津地区計13件、3億6,310万円。
墨俣地区、防災行政無線整備事業1件、2,230万円。普通消防ポンプ自動車購入費等4件、1,960万円。墨俣地区計5件、4,190万円。
この有利な合併特例債発行可能額は、234億190万円が上限であります。発行済額は202億3,040万円、大垣地区はこの98%を投資されております。上石津地区は1.8%、墨俣地区は0.2%であります。発行可能残額は31億7,150万円。しかし、令和元年度として、新庁舎建設事業に19億7,340万円、荒崎幼保園建設事業に5,370万円の充当が予定されております。正味の発行可能残額は11億4,440万円、総発行額の5%しか残されておりません。大垣地域の小中学校26
校のうち22
校が合併特例債を活用して耐震化、あるいは大規模改修、改造が完了し、子供たちや地域住民の安全が確保されております。合併特例債の98%が大垣地域の安全・安心や地域振興に使われました。せめて残った分は、上石津地域や墨俣地域のために使っていただいてももうよろしいのではないでしょうか。先ほどは、同僚の関谷議員からも、水辺空間のより有効な活用の提案がございました。総務省は、迅速な避難を図るため、戸別受信機や防災ラジオの導入を促進しています。戸別受信機、または防災ラジオの導入の事業費見積もりや合併特例債並びに国の財政支援の方法の有無等の確認に着手していただきたい。手おくれになってからでは遅いと。本市の今後の方針をお伺いいたします。
以上で2回目の質問を終わります。
74: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
75: ◯市長(小川 敏君)
広域連携の推進について御答弁申し上げます。
広域連携につきましては、これまで西美濃3市9町による西美濃創生広域連携推進協議会や西美濃広域観光推進協議会において、観光プロモーションや移住定住の促進、就労支援などさまざまな取り組みを実施いたしております。また、消防におきましては、神戸町など4町と大垣消防組合を、ごみ処理では瑞穂市など2市7町と西濃環境整備組合を、し尿処理では揖斐川町など8町と大垣衛生施設組合を組織するほか、水防などさまざまな分野におきましても連携を図っております。さらに、養老線の持続可能な運営につきまして、沿線の2市4町と構成する養老線管理機構には市職員2人を、今年度より安八町など2町と構成するあすわ苑老人福祉施設事務組合には施設長として市職員をそれぞれ派遣しており、広域的な発展に向け、本市が中心的な役割を果たしているところでございます。
今後も引き続き関係市町と連携し、活力ある持続可能なまちづくりに努めてまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
76: ◯議長(
日比野芳幸君)
生活環境部長。
77:
◯生活環境部長(安藤 亨君)
戸別受信機について御答弁申し上げます。
戸別受信機の再配備につきましては、整備費用等の課題を踏まえ、引き続き研究してまいります。御理解賜りますようお願い申し上げます。
78: ◯議長(
日比野芳幸君)
12番。
〔第12番 田中孝典君 登壇〕
79: ◯第12番(田中孝典君)
3回目の質問ですので、シンプルに行いたいと思いますが、広域については、特に今、岐阜県は関ケ原をビジターセンターとして、多くの人がこの西濃地域で動きをつくり、新しいサービスによる観光需要の掘り起こしを図ろうとしております。私は、本市もそれにしっかりと乗って、大勢の人たちがこの西濃地域へ訪れ、できれば大垣市で一晩泊まっていただいて、より新しいところへ、まさにここへ一旦泊まって、また出かけていく、そういう仕組みをつくっていただきたい。それは広域連携しか方法はないというふうに思っておりますので、ぜひそれに取り組んでいただきたいと思います。これは、もしそういったことで今具体的な方針があればありがたいですが、ぜひ取り組んでいただきたいという強い要望であります。
それから戸別受信機については、恐らく助成制度の中に補助金、あるいは特別地方交付税による算入等、いろんな財政支援があるはずです。それから、ここまで言い続けてきてもまだなお、予算積算等どれぐらい一体かかるのか、あるいは防災ラジオがいいのか、戸別受信機がいいのか、あるいはそれは既に国では簡易システムも開発されております。そうしたものを検討していただいて、ぜひ導入を、それほどお金がかかるとは僕は思っておりません。そして、そこで得られた実証結果は、恐らくこれから本市の中心域でも進む高齢化、超高齢化、独居、あるいは日中独居、そうした人たち、あるいは障がいを持ったお子さんがどんどん大きくなって、高齢の方が中年、中高年となった障がいを持った方を養うという事態が発生しておりますが、そうした人が緊急に避難していただくときに、絶対に私は戸別受信機というのは必要だと思っております。そうしたことをぜひ取り組んでいただく、それはもう災害がどんどん激甚化していく今しかないと思っております。どうか一刻も早い整備に着手、具体的に情報収集し、一度積算をして、補助制度を検討していただきますようによろしくお願いを申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。
80: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
2番 はんざわ多美君。
〔第2番 はんざわ多美君 登壇〕
81: ◯第2番(はんざわ多美君)
4月の選挙で初当選させていただきました。今回は、初めての一般質問です。議会には市民の声の代弁機能、そして、行政へのチェック機能があるという点を胸に刻み、発言させていただきます。大変緊張しております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして質問を行います。
本日は、まず、国民健康保険料の引き下げについて質問を3点行います。
1点目に、国民健康保険の県単位化による県への納付金についてです。
今年度の国民健康保険料の料率が、先日の運営協議会で決定されました。その結果、大垣市は、今年度は昨年度と同率の保険料とすることとされました。一方で、昨年度から県単位化という制度が導入されています。それは、市が保険者として国保運営がされてきましたが、保険者に県を加えて県が財政を管理し、運営はそのまま市が行い、県が統括するというものです。つまり、財政の流れとしては、岐阜県が国保の事業に必要な費用を市町村ごとに割り当てるので、市町村は、国保加入者から保険料を集めて県に納付金として納めることとなりました。そこで今年度、大垣市の県へ支払うべきとされる納付金を見てみると、昨年度と比べて1億300万円の増加となっております。この納付金についてですが、県単位化のもとでの標準保険料率増加に伴う割り当ての引き上げによるものでしょうか。これが1点目の質問です。
2点目です。国保料がほかの被用者保険である協会けんぽや共済組合等の公的医療保険制度の2倍近い保険料になっていることについて、市長のお考えをお聞かせ願います。
国保制度は、被用者保険に入れない方々に公的な医療保険が適用できるように、国民皆保険制度として役割を果たしてきました。こうした役割があるため、国は国民健康保険制度に対して国庫負担を行ってきました。しかし、この20年近く国庫負担割合は減る一方で、それに呼応する形で被保険者の保険料は引き上げが行われてきています。そうした中で最近では、国保を構成する加入者は、自営業者や農業経営者が減る一方、無職や年金暮らしの高齢者といった所得の低い加入層が増加しております。つまり、低所得者が多く加入する医療保険制度なのに保険料が高いという問題が顕著になってきています。こうした国保の構造的な問題の解決は、もはや一自治体だけで解決できる問題ではなくなってきていると思います。全国知事会、全国市長会、全国町村会なども国庫負担の増額を政府に要望し続けており、2014年には全国知事会で具体的に1兆円規模の公費を投入し、協会けんぽ並みの負担が実現できるように政府に求めています。これが実現すれば、国民健康保険で1人3万円の保険料の引き下げが可能になるといいます。こうした地方自治体の政府への働きかけに対する市長のお考えをお聞かせください。
3点目です。国保料の算定には、均等割という制度があります。働いていない子供についても大人と同額の保険料が算定されるという設定ですが、全国の自治体では、独自の減免制度を設け、何とかこの子供の均等割の負担をなくしていこうという取り組みが見られるようになってきました。子育て日本一を目指す大垣市においても、そうした施策の検討をしてはどうか、市の考えを伺いたいと思います。
続きまして、地域公共交通網形成計画策定についてお聞きします。
最近、連日のように高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違えや、とっさのときの判断ミスによる重大事故のニュースが報道されています。あすは我が身と不安を抱えながらも、運転免許証を手放せない高齢者が大垣市にも多くいらっしゃいます。
高齢者の声を紹介しますと、例えば大垣市南部に在住の70代の女性からは、今後、車に乗れなくなったらここには住めない。若いときにここに家を買って死ぬまで暮らすつもりだったけど、車がなくなったら、近くに病院もスーパーもバスの停留所もなくて、買い物にも病院にも行けなくなる。あと何年、この家に住み続けられるか。かといって、老人ホームに入るようなお金もない、どうしていいのかと。また、市内の西部に住む70代の女性は、買い物でも行きはバスに乗っていける。でも帰りは重たい荷物を持って乗ることができない。また、受診が終わる時間によっては何時間も待たなくてはいけないことがあって本当に困るとおっしゃってみえました。ほかにも、大垣駅近くに住む80代の女性は、ヤナゲンがなくなってしまって買い物へ行くところがない。特に日々のお魚を買うところが全くない。バスに乗れれば行けなくはないけど、1回往復で400円は少ない年金で生活しているので負担が大きいと話されていました。大垣市は、高齢者人口の中でも既に75歳以上の高齢者人口が増加する時期に突入していて、健康で元気に生活するため、どのように交通手段を確保していくのかが大きな課題です。また場所によっても、特に上石津地域では、既にバス路線の変更、廃止案が出されていますが、もっとよい計画があるのではないかと住民からの声をお聞きしました。何としても解決につながる政策が必要だと実感してきました。
そこできょうは、今年度から始まりました地域公共交通網形成計画策定についてお聞きします。
この計画は、今年度と来年度にわたって作成され、再来年度からスタートだとされています。特に、交通弱者である高齢者一人一人の生活が大切にされ、できるだけ長く安心して元気に地域で暮らし続けられるまちづくりのために、極めて重要な計画になってくると思います。以前より養老線を中心とした公共交通網の形成計画はありましたが、肝心の大垣市内の計画はございませんでした。私は、この公共交通網形成計画の成功のためには、計画策定過程への充実した市民参加が必要不可欠なものだと思っています。また、その前提として、行政からの情報公開や説明会など、実施をきめ細やかに行っていくことが求められていると思います。
そこで、公共交通網形成計画策定への市民参加の方法と行政のかかわりについて、大垣市の考えをお聞きしたいと思います。
1回目の質問を終わらせていただきます。
82: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
83: ◯市長(小川 敏君)
地域公共交通網形成計画策定につきまして御答弁申し上げます。
近年、全国的に地域公共交通の維持、活性化のほか、福祉や観光等のまちづくりにも配慮した地域公共交通網形成計画の策定や関係施策の推進が求められております。
本市では、今年度から計画策定に取り組むこととしており、現在のバスに関する協議を目的とした地域公共交通会議の組織について、学識経験者や関係事業者のほか、利用者、地域住民等の委員を拡充し、協議を進めてまいります。計画策定における市民参加につきましては、現状把握のためのアンケート調査や利用実態調査、事業者ヒアリング調査を初め地域懇談会、パブリックコメントの実施により広く意見を伺う予定をしております。なお、交通不便地域に居住する高齢者の移動手段につきましては、現在の大垣駅を中心とした鉄道やバス路線等を基本としつつ、アンケート調査や地域懇談会での意見を初め、地域特性や移動ニーズ、利便性、費用対効果等も考慮し、調査研究してまいります。
いずれにいたしましても、地域公共交通網形成計画の策定に当たりましては、警察や社会福祉協議会等の関係機関、鉄道やバス等の関係事業者とも連携して取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
84: ◯議長(
日比野芳幸君)
福祉部長。
85: ◯福祉部長(三浦健二君)
国民健康保険料の引き下げについて御答弁申し上げます。
国民健康保険制度は、昨年度から県単位化され、県が財政運営の責任主体となり、市町村は保険料の賦課徴収を行い、県が定める事業費納付金を納めることとなりました。
こうした中、本市の国民健康保険料率につきましては、県単位化以降、隔年で見直しを検討することとしております。したがいまして、今年度の事業費納付金は、昨年度より1億円ほど増額となっておりますが、繰越金を活用し国民健康保険料率を据え置いたものでございます。次に、国庫負担金の増額を求めていくことにつきましては、国民健康保険の安定的かつ持続的運営に向けた財政基盤の拡充、強化を図るため、引き続き全国市長会等を通じて要望してまいりたいと存じます。また、子供の均等割の減免につきましては、全国市長会等が国に対し、子供の均等割保険料を軽減する支援制度の創設を要望しております。この支援制度がない中では、減免した保険料相当分は子供のいない世帯への負担増となるため、慎重な対応が必要であると考えております。
いずれにいたしましても、今後、県から示される事業費納付金等を見きわめながら、適正な国民健康保険料を算定してまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
86: ◯議長(
日比野芳幸君)
2番。
〔第2番 はんざわ多美君 登壇〕
87: ◯第2番(はんざわ多美君)
ただいま、それぞれの質問について御回答ありがとうございました。
国民健康保険の県単位化のもと、新聞報道によりますと、県が算定した平成31年度の標準保険料のとおりに国保料率を改定した場合の試算では、81%の市町村が値上げとなるという結果が出ていたので、本当に保険料の点については危惧したところです。標準保険料率が上がると、県への納付金が上がり、市民の保険料が上がるのではないかという心配の中、今年度は保険料率は上げなかったと理解します。一方で、県単位化のもとでは今後、県への納付金はますます引き上げられるのではないかと言われています。そうした中で、保険料の引き下げに向かうようなさまざまな努力が大垣市として行われることを要望いたします。
先日も大垣市在住の60代の親と40代の子供の2人暮らしの方からお話をお聞きしました。40代の子供は病気で仕事ができない。親は、日中は自営業、早朝は配達のアルバイト、夜は掃除のアルバイトで何とか生計を立てておられました。親さんの年金は月2万円の支給、アルバイト収入は二つ合わせて手取り10万円ほど。自営業のお客さんもぼちぼち顧客が来られる程度ですから、そこから税金や保険料の支払いをするので、本当に生活が厳しい。介護保険料は払えていない。国保料は既に滞納になっていて、毎月の分納として5,000円は払ってほしいと窓口で言われるけど、月4,000円を支払うのが精いっぱい。それでも滞納を解消できるわけではなく、毎月分納をして、正式な保険証ではなくて短期の保険証をもらって病院に行っていると言っておられました。
今、年金が少なくて働かざるを得ない高齢者の置かれている実態や、8050問題としてひきこもり等の子供を抱える高齢者の実態が社会問題となってきております。そうした中で、このような自営業の方や定年後の高齢者、無職であったり不安定収入の方々が多く加入する国民健康保険の保険料の設定について、一般会計の繰り入れや繰越金の取り崩しなどの方向性を大垣市に要望したいと思います。
2点目の国庫負担割合の増額について、市長のお考えをお聞きいたしましたが、残念ながらお答えをいただくことはできませんでした。ぜひ国の動向を見ながらも、積極的に国への国庫負担の増額の働きかけを行っていただければと思います。といいますのも、大垣市は全国でも珍しい垣老の制度を持っております。窓口医療費負担1割の制度です。全国的には、後期高齢者の医療費は窓口1割負担となっておりますが、大垣市では、後期高齢に入る前の70歳から74歳も1割負担の制度をつくっております。こうした全国に先駆けた医療制度を持っている自治体として、ぜひほかの自治体とも一緒に国への要望の先頭に立っていただければと思います。
また、3点目の子供の均等割についての施策については、慎重な対応という回答でした。しかし、子供の均等割に対する手だては、やはり優先順位を上げて行っていただきたいと思います。
先日行われました、大垣市の国民健康保険料率を決定する運営協議会で用いられた資料の中で、モデルケースとして今年度の保険料率に当てはめた保険料計算がされた表が掲載されておりました。その中で、父、母、小学生の子供2人、合計4人世帯の場合の国保料の計算が示されておりました。例えば所得額170万円で計算されておりましたが、年間29万9,500円の国保料になるということでした。所得額170万円から国保料以外にも年金や介護保険料、各種税金を支払ったら、残りは食べることもやっとという金額になります。ほかにも、所得額300万円、固定資産税5万円で、同じ家族形態の試算がされておりますが、この場合、49万4,300円が年間国保料になるということです。少なからず、お見えになる所得ケースだと思われます。このケースの場合も、ほかに年金や各種税金を支払ったら、残りの生活費はやはり限られた金額になってくると思います。この所得額であれば、子供の就学援助等に該当しない可能性も出てきます。そうすると、子供の給食費の助成も受けられないということになってくると思います。なかなか厳しい経済状況です。
大垣市では、子供の医療費は無料になっている。だから、子供は医療にかかれるのだからいいのではないかという考えもあるかもしれませんが、今、子供たちの貧困の問題は大垣市でも表面化し始めました。子供の貧困は親の貧困、親の所得は子供たちの育ちに大きな影響を与えます。保険料の支払いが滞り、病院に行けないという親を目の前にする子供たちへの心理的ストレスははかり知れません。特に国保料では、子供は生まれたばかりの赤ちゃんであっても、大人とひとしく国保料の負担を課すこの均等割への減免の取り組みを市として独自に行っていくよう強く要望したいと思います。
続きまして、地域公共交通網形成計画策定についてです。
今、市民参加についての回答もございました。私は、地域公共交通網の整備は、医療や福祉、教育などの基本的人権を守るための土台だと考えています。今や、移動する権利とも言えると思います。例えば地域公共交通網が整備されることで、受診や買い物に対する不安を軽減することができます。また、市民同士が会って話をすることが容易にできることによって、コミュニケーションの場の創出や社会的孤立を防止するということができるのではないかと思います。また、子供たちが自宅から離れた学校に通わなければならないときに、スムーズな乗り継ぎが行われることで負担も軽減されます。費用についてもそうです。子供たちの親も送迎の負担が解消されます。だからこそ、自治体の責任において、そうした住民のニーズに応えられる公共交通網形成計画が必要だと思います。
一方で、住民にはさまざまな交通ニーズがあり、全部を反映させることができないということもあるかもしれません。しかし、例えば大垣市の赤字路線バスの問題ですが、財源に限りがある中で廃止か存続かというジレンマを抱える一方で、市民の移動手段を確保するためにはどうすればいいのかという課題についての検討です。そのときに重要になる考えは、市民のニーズを捉えて、どうすれば多くの人に利用してもらえるかという視点が大切だと思います。利用する人が少ないから廃止でよいというのではなくて、やはりそこには工夫や取り組みで解決していくしかないと思います。大垣市内でもさまざまな年齢や生活形態、地形がある中で、住民の意見を十分に反映する形で、さまざまなアイデアや工夫を取り入れる必要が出てくると思います。市民の協力が不可欠な場面も多いのだと思います。地域ごとによって解決方法が違うかもしれません。だからこそ、市民の声をしっかり聞いて、現在の路線バスを今後どうするのか、路線バスをどのように残すのか、コミュニティバスの導入がいいのか、それともデマンドタクシーなどの選択肢のほうがよいのか、あるいはどこにバス停を設けるのがよいのか、バスの大きさはどのぐらいがよいのか等を住民と一緒に考えていくことが大切だと思います。アンケートやパブリックコメントの募集も大切です。しかし、積極的にさらに住民の声を聞く。具体的には、例えば同じ小学校区でも北と南では全く違う生活圏域の場合もあります。こうしたことも配慮し、行政から積極的に住民の意見をしっかり聞いていく機会を検討していただきたいと思います。高齢者たちの声も大切です。公共交通を利用する高校生たちの声も大切です。お母さんたちの声も大切です。コンサルタントの意見も大切で、大いに参考にしていく必要がありますが、実際に生活する方たちの意見は本当に大切だと思います。行政の方には、さまざまな方が参加できる場で、積極的な情報公開や説明会を行っていただきたい。ここで、市民参加のために行政が積極的に市民のもとに出向いていって、懇談会や説明会を行っている一例として、美濃市の例を御紹介させていただきます。
美濃市は、人口2万人ほどの小さな市ですが、計画策定段階でも一月に何度も地域に出かけていって、住民に対して行政側が交通政策の説明、懇談会をしております。病院の待合室で開催したり、さまざまな場所で説明会を行ったり意見を聞いたりしていったといいます。ちなみに、平成24年3月は10回、200人の方が参加されています。7月には37回、700人の方が参加されております。10月には121回、400人の方が参加されております。平成25年3月には7回、200人の方が参加されております。担当者によりますと、具体的な説明をゆっくりしっかり行っていかないと、市民がイメージをつくりづらい。行政はどうするのがいいと考えたのか、それはなぜなのか、どんなメリットがあるのか、デメリットがあるのか、住民にはどんなお願いをしたいのか、そうしたことを説明していくことが大切だと感じたということでした。
2年たって、いざ大垣市で計画を始めてみたら、やはり利用人数はふえなかったという計画にならないように、これからの2年間、市民参加の公共交通網形成計画の策定により、運転免許証を返納した後でも、高校生たちにも市民全体がどこに住んでいても生活に困らない公共交通網整備が行われ、安心して住みなれた地域で暮らし続けられる大垣市になるよう要望いたします。
以上、要望させていただき、一般質問を終わりにさせていただきます。
88: ◯議長(
日比野芳幸君)
この際、暫時休憩いたします。
午後 2時56分 休 憩
──────────────────
午後 3時10分 再 開
89: ◯議長(
日比野芳幸君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
5番 中田としや君。
〔第5番 中田としや君 登壇〕
90: ◯第5番(中田としや君)
早速質問を行います。
1点目は、学童期の子供の居場所について、子供が健やかに育つ権利保障の考えから、放課後や長期休暇中、子供が過ごす居場所の充実を求めて質問をいたします。
昨年の厚生労働省の発表によりますと、共働き家庭などの小学生が放課後を過ごす放課後児童クラブ、いわゆる学童保育、大垣では留守家庭児童教室という事業名称ですが、これが全国では登録児童数が約123万人、その一方で、利用したかったけれども利用できなかった学童保育の待機児童数は約1.7万人と、いずれも過去最高を更新したとのことでした。同じく、昨年9月、厚生労働省と文部科学省は新・放課後子ども総合プランを発表しました。そこでは就業率増に伴う利用者の増加を見込み、今後5年間で新たに約30万人分の受け皿を整備しますと。そして、小1の壁を打破しますという目標が掲げられております。この小1の壁という言葉、これは小学校入学後、保育園よりも子供を預けることのできる時間が短くなってしまうことによって働き方の変更が必要になるなどの仕事、子供の成長度合い、環境の変化によって保育園時代よりも働く親が仕事と子育ての両立がしづらくなることを指す言葉です。また、以前より子供たちの放課後から三つの間が失われたと言われています。この間というのは漢字の間です。三つの間とは、時間、空間、仲間です。私自身の子供のころの記憶にあった夕方のゆったりした時間、家の前の道路での遊び場、そこでの多くの友達との遊び、そのような姿は確かに見えなくなったというふうに感じております。放課後に加えて、長期休暇の過ごし方でも同じことです。
昨年、大垣市は新たな子育て支援計画の策定に当たって、子育てアンケートを実施しました。そこではそのアンケート項目として長期休暇期間の留守家庭児童教室の利用を希望しますかという質問で問われており、この回答から安全に子供が遊んで育つことができる場所を望む保護者が多いこと、これが明らかになったのではないでしょうか。
ここで、今回の質問の視点ですが、子どもの権利条約を紹介します。子どもの権利条約では、その一般原則として、子供の最善の利益、子供の立場に立って何が最もよいことかを考えることというふうにしています。その原則に立って子供が健やかに育つ権利保障の観点から質問をいたします。
一つ目、昨年発表された新・放課後子ども総合プランでは、全ての小学校区で放課後児童クラブ、学童ですね、留守家庭児童教室と放課後子供教室の実施が目標に掲げられているところです。この放課後子供教室は放課後や土曜日の教育環境づくりを目的として、学習支援やスポーツ、工作や文化活動などのプログラムを提供するものですが、まずは本市におけるこの放課後子供教室の取り組みについてお伺いをいたします。
次に、留守家庭児童教室の充実を求めて質問をいたします。
もう既にことしの夏休みの留守家庭児童教室の募集が始まっております。過去には特定のところで夏休みの利用希望者が集中して、そこでは校区外の教室を紹介されるといった地域もあったというふうに聞いております。ことしは大丈夫でしょうか。希望どおり入室できるでしょうか。そうした量的確保と同時に、質的な向上の面はどうでしょうか。厚労省の基準では、一つの教室当たりおおむね40人以下のところに2人以上の指導員、そして、そのうちの1人以上は放課後児童支援員となっているところ、それらを達成すべく人員と場所の確保について現状の取り組みをお伺いいたします。
次に、児童館的な機能を持った施設の整備のお考えをお伺いいたします。
この間、学校のグラウンドでは一回家に帰ってからじゃないと遊びに行けないとか、スイトピアやソフトピアのような雨の日でも子供が過ごせる児童館のような場所が欲しいといった意見が寄せられました。また、夏休みになると小学生だけで校区外に出られないため、三城プールや市民プールにも行けない、校区の中に子供が行ける場所が欲しい、そうした御意見をいただきました。子供たちの成長、発達にとって遊びや豊かな文化。
91: ◯議長(
日比野芳幸君)
傍聴席の方は静かにしてください。会議の進行の妨げになります。
92: ◯第5番(中田としや君)
遊びや豊かな文化、スポーツに触れることが大切です。子供たちの生活圏内に安全で安心して遊べる公園や児童館、プレーパーク、広場や体育館、これらが必要だと考えます。中でも、児童館は児童福祉法で児童厚生施設として位置づけられ、児童遊園と並んで児童に健全な遊びを与え、その健康を増進し、また情操を豊かにすることを目的とすると法律で定められております。遊びを通じて子供の発達を促し、子供の生活を支援する児童館的機能を持った施設整備、これについての考えをお伺いいたします。
次に、地域公共交通について、地域公共交通網形成計画の策定に当たり、自由に移動する権利、交通権保障の観点から質問をいたします。
この間、この議会においても、買い物難民、通院難民、入浴難民、移動困難者の支援、そうした課題について取り上げられてまいりました。運転のできない学生さんや高齢者、障がい者の方の交通手段を確保する観点からも地域公共交通の役割は一層重要になると考えております。交通は人や物の交流や活動を支える市民生活にとって欠かせないもので、住民の足を守るため、交通、移動の権利を保障することが大切だと考えております。この交通、移動の権利とは、憲法22条、居住移転の自由、25条、生存権、13条、幸福追求権などの人権と関連する新しい人権です。市民が安心して豊かな生活を送るためには、交通、移動の権利を保障して行使することが欠かせません。
この間、市内の高齢者の方で次のような話を聞きました。子供夫婦が運転をやめてほしいというふうに言い出した。確かに子供の心配はわかるけれども、バスも不便なところで車のほうが楽であると。タクシーを使えばいいというふうに子供は言っているが、タクシーを呼ぶのもタクシーを待つのも手間に感じると。そういったやりとりがあったそうです。その方は結局最後はみずから落ちついて考えられて免許を返納することにしたそうですが、ここで注目すべきは、やはり車以外の交通機関に現に不便さを感じているという実情がよくあらわれていると思います。
そこで、まずは地域公共交通の不便さの解消、利便性の向上が重要と考えており、この間の取り組みについてお伺いをいたします。
交通結節点、つまり駅ですが、養老鉄道、養老線の駅ですが、その駅の機能の充実、駅施設の環境整備、例えばパーク・アンド・ライド駐車場の設置などの取り組みはいかがでしょうか。また、バス路線の運行改善、バスの増便、ダイヤの調整、路線の新設、バスロケーションの見える化、料金の定額化、料金支払い時のキャッシュレス化、そのようなバス路線の運行改善についての取り組みはいかがでしょうか。
次に、現在運転免許の自主返納者にはバスの運賃割り引き半額や返納時の鉄道、バス、タクシーの5,000円相当のチケットの贈呈が行われているところですが、返納前の方にとってはまだまだ知らない方もいらっしゃいます。こうした既存の制度に加えて、新たにタクシーの利用助成制度、例えば他自治体では初乗り分のチケット、それを助成する利用助成制度がありますが、そうしたタクシーの利用助成制度を加えて、高齢者バス等優待乗車制度、大垣版シルバーパスとしてパッケージをして広報の効果を高めて打ち出してはいかがでしょうか。
以上、質問を終わります。
93: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
94: ◯市長(小川 敏君)
地域公共交通について御答弁申し上げます。
高齢化社会の進展に伴い、公共交通においても高齢者が安心して利用できる環境の整備が必要となっております。
こうした中、平成29年度には養老線交通圏地域公共交通網形成計画を策定しており、現在は沿線市町や養老鉄道株式会社等の関係者が連携して、養老線を中心とした地域公共交通の利便性の向上や利用促進に取り組んでおります。
本市におきましては、養老線の友江駅及び西大垣駅におけるパーク・アンド・ライド駐車場の整備、バス関係では青柳線の増便や岐垣線のバスロケーションシステム実証実験に取り組んでいるほか、高齢運転者による交通事故防止及び公共交通機関の利用促進を目的とした高齢者運転免許証自主返納支援事業も昨年5月から実施いたしております。さらに本年度からは、本市における地域公共交通網形成計画の策定に取り組むこととしており、鉄道やバス、タクシー等の維持、活性化を初め、福祉や観光等のまちづくりにも配慮した計画策定を進めてまいります。なお、高齢者バス等優待乗車制度につきましては、利便性や費用対効果等を考慮しつつ、調査研究してまいります。
いずれにいたしましても、地域公共交通の利便性の向上を図るため、警察や社会福祉協議会等の関係機関、鉄道やバス、タクシーの関係事業者とも連携して取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
95: ◯議長(
日比野芳幸君)
教育委員会事務局長。
96:
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君)
学童期の子供の居場所について御答弁申し上げます。
少子高齢化の急速な進展により子供や子育て家庭を取り巻く環境も大きく変化し、子育て支援に対するニーズは一層大きくなっております。また、近年の女性就業率の上昇等により共働き家庭の増加が見込まれ、学童期の子供の居場所づくりは大変重要であると認識しております。
こうした中、国では子供の多様な居場所づくりを推進する新・放課後子ども総合プランにおいて、日中、保護者が家庭にいない児童を対象とした放課後児童クラブや地域ボランティアが全ての子供を対象に多様なプログラムを行う放課後子供教室を全ての小学校区で一体的に実施することを目標に掲げております。本市では、子供の居場所づくりとして、留守家庭児童教室のほか、地域ボランティアによる放課後学習指導や文化活動などを学ぶ大垣まるごと土曜学園、科学や工作などを学ぶスイトピア子どもクラブなどを行っております。なお、放課後子供教室の実施につきましては、人材や教室の確保などの問題がございますので、引き続き研究課題とさせていただきます。
次に、留守家庭児童教室の入室状況につきましては1教室当たり40人を基準としておりますが、超える場合には人数規模に応じた教室を確保し、児童が快適に過ごすことができるよう努めております。
次に、児童館等の施設整備につきましては、墨俣児童館のほか、児童遊園地が市内91ヵ所で身近な遊び場として整備され、心身の健康増進と豊かな情操を育む機会を提供しておりますので、新たな施設を整備する予定はございません。
いずれにいたしましても、放課後等における子供の健全な育成のため、引き続き留守家庭児童教室の充実に努めるとともに、地域、学校と連携して子供の居場所づくりに取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
97: ◯議長(
日比野芳幸君)
5番。
〔第5番 中田としや君 登壇〕
98: ◯第5番(中田としや君)
ただいまは、それぞれに御答弁をいただきました。
地域公共交通については、友江駅、西大垣駅でパーク・アンド・ライド駐車場を整備したこと、また、バスは増便したり、実証実験としてバスロケの試みを行っていることなどが話されました。先ほどの質問の中にもありましたが、今後、計画策定の中で利用者や地域の方の声をよく聞いて、いかにそれを反映するかということが大切かというふうに思っております。市の中ではやはり交通政策を行っても利用につながらないのではないかと、採算はとれるのかと、そうした懸念があるかもしれませんが、そうならないためにまずは利用者の意見を反映させること、そして、利便性の向上が利用者をふやすこと、また、その大前提として交通権の保障の観点から積極的な交通政策に取り組んでいただきたいというふうに要望させていただきます。
次に、子供の居場所について御答弁をいただきました。
まず、新たな施設整備は、現状、墨俣児童館や児童遊園地が市内91ヵ所でありますので、新たな施設整備の予定はないというふうな明確な御答弁をいただきました。また、留守家庭児童教室につきましては、ニーズが超えた部分については人を配置して対応させていただきますというふうな御答弁だったかというふうに思います。
この子供の居場所については、人材と場所とお金、この三つをどう組み合わせるかが問われているというふうに考えております。特に人の確保につきまして、今回、留守家庭児童教室の人の確保につきまして今国会で法改正があって、職員の配置基準に変更がありました。これまでは1クラス2人以上、うち1人は県の研修を受けた放課後児童支援員といった基準でしたが、これが従うべき基準というふうになっておりましたが、それが拘束力のない参酌基準というふうになりました。つまり、自治体の判断によっては無資格者1人での運営も可能になるといった解釈が可能です。もちろん本市においては質を確保すべく、指導員の確保と研修に取り組んでいただけるものというふうに受けとめております。一見、放課後の子供の生活と遊びにかかわる支援員については、特別な専門性がなくても、子供と遊ぶ意欲があれば誰でもできるんじゃないのというふうに考えられがちなところですが、学童保育が対象とする子供たちはそれぞれ発達段階の違う異年齢集団であり、学校教育のように同学年でない難しさが伴います。また現在、どの施設も抱えている施設空間の狭さの中で元気あふれる子供たちに日々かかわらねばならないのです。加えて、一人一人子供の声をよく聞いて、子供への主体的な参加を実現して、子供たちの発達を保障する働きかけが必要となる大変な仕事です。学童保育は単なる放課後の居場所にとどまらず、子供たちの健やかな成長、発達を保障する場所です。そうした最前線で頑張っていただける指導員の方の待遇改善、これも今後の課題だというふうに考えております。
子供の居場所について、共働きの保護者の増加や3世代同居の世帯の減少によって子供たちの居場所が求められています。常に子供の最善の利益の立場から今後の政策への反映を望み、質問を終わります。
99: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
7番 北野ひとし君。
〔第7番 北野ひとし君 登壇〕
100: ◯第7番(北野ひとし君)
質問に入ります前に、私からも、4月の市議会議員選挙で当選をさせていただき、再びここに立たせていただきましたことに改めてこの場をおかりし、お礼を申し上げます。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
ちょうど4年前に私は、公共施設の安全管理について初めての一般質問をさせていただきました。新人議員の研修で市内の施設を見せていただき、疑問に感じた不安全な状態を切り口に、安全設計によるリスクの削減がされているのだろうか、要求安全基準は存在しているのだろうか、設計段階でチェックする機能が存在していないのだろうか、完成検査時に想定していなかった残留リスクを洗い出して危険源を改善してからリリースする仕組みはあるのだろうか、リリースされてから施設を管理、使用する立場の人は定期的に施設を安全パトロールによる定期点検や日常点検を実施し、新たな問題の摘出をして改善する仕組みはあるのだろうか、その問題点は情報共有されているのだろうか、定期点検や日常点検をする仕組みがあるとするなら形骸化した点検となっていないだろうか、施設のリスクアセスメントの結果や改善された問題点の情報はフィードバッグがされ、次の公共施設の設計に反映がされているのだろうかなどでございます。この質問に対して市長からいただいた答弁では、他の施設の運用状況を踏まえ、設計作業を進めている。施設のふぐあいについては、類似施設で同様のことが発生しないよう担当者会議で情報を共有し、スキルアップに努めていると御回答をいただきました。
そこで、一つ目の質問ですが、この4年間で公共施設のふぐあいが発見されたとき、次の建設や修繕に対してMP設計情報として情報共有がされて、言い伝えではなく、仕組みとして設計段階でのリスクの削減が図られるようになったのか、お聞かせください。
次に、世界最大の半導体大手インテルさんでは、工場を垂直立ち上げし、量産体制に移行し、品質を確保するためにコピーイグザクトリという完全な複製という考え方を持っています。これらは全てコスト、品質、安全確保につながります。また、外食産業などチェーン展開やフランチャイズ展開をしている店舗にはマスタープランがあり、基本仕様が決まっているため、設計者が考えることも格段に減ります。作図もかなり楽になり、設計費も下げることが可能になります。
そこで、二つ目の質問ですが、何度も同じ機能を持った幼保園の建設に対してなぜ毎回ゼロから大きなコストをかけて設計をされているのでしょうか。もちろん収容人数の規模の違いや土地の形、大きさがそれぞれ違うことも理解できます。しかし、それは単純に部屋数をふやしたり減らしたり、方向を変えるだけで済むのではと考えます。そのような設計の部分的な変更は庁内に14名おられる1級建築士の方ならこれまでのCADデータの修正で簡単にできるのではないかと考えますが、できない理由があるのでしょうか。仕様もマスタープランがあり、MP設計情報として問題点が把握され、情報共有がされていれば変更も容易です。また、庁内で実施することで庁内に技術の蓄積がされ、若い技術者の人材育成にもつながると考えます。本市のお考えをお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
101: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
102: ◯市長(小川 敏君)
公共施設の安全管理と設計について御答弁申し上げます。
身近に利用できる公共施設は、地域の交流の場として、また災害時には命を守る施設としての機能を持つため、市民の皆さんのニーズに合わせ安全で快適に利用いただけるよう、適切に整備することが重要であると認識しております。
こうした中、公共施設の整備に当たりましては、施設を利用される方の安全を第一に、利用状況や利用ニーズを踏まえながら施設管理者と十分協議し、便利な施設づくりに努めております。また、施設を運用する中で何らかのふぐあいが発生した場合には、以降の設計へ反映させております。
次に、同じ機能を持った施設に対する設計費用の縮減につきましては、同じ地盤や敷地形状で同様の施設を整備することはほとんどなく、また、地元自治会等のさまざまな要望にも応える必要があることから、既存の同じような施設の設計図を活用して整備することは難しいと考えております。また、最新の設計情報につきましても、さまざまな事例に精通している民間企業のノウハウや技術の情報などを活用するほうがより効果的であると考えております。さらに、その技術を共有するため、職員間での勉強会を開催し、情報の共有を図るとともに、講習会や研修などへの参加を通して高い技術を有する職員の育成に努めております。なお現在、市では、大垣市公共施設等総合管理計画に沿って、老朽化した施設の適切な維持管理に多くの技術職員が携わっている状況でございます。そのため、限られた人員を新たな施設の設計に充てられないことから、必要な部分について外部への設計委託を行なわざるを得ない状況でございます。
いずれにいたしましても、市民の皆さんが安心して公共施設を利用できるよう安全を第一とした施設の整備に努めるとともに、技術の蓄積や人材の育成を図ってまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
103: ◯議長(
日比野芳幸君)
7番。
〔第7番 北野ひとし君 登壇〕
104: ◯第7番(北野ひとし君)
ただいまは、答弁をいただきありがとうございました。
平成28年度に策定されました大垣市公共施設等総合管理計画の中でも触れられていますが、点検や診断等に係る蓄積したデータ等をもとに、中長期的な視点から計画的に予防保全型の修繕や改修を行うことで長寿命化を図り、更新費用の削減と更新時期の平準化に努める。修繕については計画的に実施することで安全性を確保するとあります。点検や診断も建築物等点検の実施体制を整え、高度な点検技術等を要するものを除き、直営による効果的な点検に努めるともあります。
点検や修繕の内容を施設カルテへ記入することで確実に情報共有を図る仕組みをつくり、PDCAを確実に回し、改善や水平展開を進めることが必要だと考えます。また、14名おられる1級建築士の方々にそのスキルを活用して本来の役割で活躍していただくためには、
申請の対応や事後保全の対応等ルーチンワークで手いっぱいとならぬよう、資格がなくてもできる仕事は可能な限り他の方に実施していただき、庁内と技術者に技術の蓄積をするためにも増員も含めてチームとしてマネジメントをしていただくことが必要だというふうに考えます。今後多く発生することが予想される公共施設の老朽化による施設の更新需要を、財政運営と連動させながら管理活用する仕組みである公共施設マネジメントに取り組みをし、大垣市公共施設等総合管理計画を確実に実行していただきますことを切にお願いし、私の一般質問を終わらせていただきます。
105: ◯議長(
日比野芳幸君)
次に移ります。
20番 岡田まさあき君。
〔第20番 岡田まさあき君 登壇〕
106: ◯第20番(岡田まさあき君)
それでは、私もまず初めに、この4月の統一地方選挙におきまして8度目の当選をさせていただきました。市民の信託に応え、市民の幸福と大垣市政の発展のために初心忘るべからずの精神で精進してまいりますことをお誓い申し上げます。
それでは、通告に従い、5点について質問と提言をさせていただきたいと思います。
第1点目に、高齢者の移動手段についてお尋ねをしたいと思います。
最近、高齢者の逆走運転やブレーキとアクセルを踏み違えるなど、暴走事故による痛ましい死亡事故や傷害事故が急増しています。そのため、運転免許証の返納を今後進めるならば、高齢者の生活や社会参加など生きがいの保障や介護予防の観点からも高齢者の方々の移動手段の多様なメニューや対策が重要かつ緊急な課題です。本日は同じようなテーマで既に何人かの議員が発言されておりますので重複する点もありますが、角度を変えて五つの質問と提言をさせていただきます。
一つ目に、介護タクシーの現況をお知らせください。よくケアマネジャーからタクシーの運転手がヘルパー資格を持っている介護タクシーの予約が全然とれない、新規の人は全て断られてしまう、そうすると高齢者ともう一人介護する人が必要になります。タクシー会社がタクシー運転手の人手不足とヘルパー資格をとらせる投資をしなくなっているのではないかと考えられます。今後、さらに介護タクシーの需要がふえると考えられています。いかがお考えでしょうか。
また、免許証返納に対し、本市は1年間だけバス、タクシー、養老鉄道のどれか一つの5,000円分の乗車チケットを配付しますが、2年目からはありません。継続した対策が必要ではありませんか。自家用自動車を運転しなくなると引きこもりや生活の張り合いがなくなり、社会参加が激減いたします。また、大型スーパーやコンビニの進出や後継者不足のため、野菜やお魚などを扱う地元の生鮮食料品店が減っています。そのため、車が運転できない買い物難民と言われる高齢者がふえています。介護予防や生きがいづくりや買い物の観点から、路線バスの増発やコミュニティバスと呼ばれる路線バスをよりきめ細かく、住居地の近くまで来てくれるコミュニティバスの新設を提案いたします。いかがお考えでしょうか。
次に、第2点目に、全小学校・全市立幼稚園のエアコン設置についてお尋ねをしたいと思います。
この問題については2年近くにわたって取り上げ、質問してまいりました。昨年8月に市長がエアコン設置を表明され、10ヵ月がたとうとしています。いよいよ夏本番です。ことしの5月には気温が34度になる日もありました。昨年の夏、愛知県豊田市では小学校1年生の男子が熱中症のため死亡されました。豊田市は大垣市と同じく、小学校にエアコンが設置されていませんでした。教育環境の機会均等の観点からも大垣市は全小学校・全市立幼稚園に本年の6月中にエアコンを設置すべきだと考えます。
そこで、この問題について3点お尋ねをしたいと思います。
一つ、ことしの6月中に全ての小学校、市立幼稚園にエアコンが設置されますか。
一つ、エアコンの入札結果はなぜ非公開ですか。
一つ、エアコン工事の入札はなぜ総務部契約課で行われないのですか、わざわざ教育委員会庶務課が行ったのですか、お尋ねいたします。
第3点目に、NPO法人大垣観光協会の改革についてお尋ねをしたいと思います。
市制100周年記念事業が終わりました。NPO法人大垣観光協会は大垣市に対し補助事業として提案し、大垣観光協会は市制100周年記念事業に約1億7,300万円を支出いたしました。NPO法人大垣観光協会のしっかりとした事業評価と情報公開が大切です。
そこでお尋ねをしたいと思います。
一つ、監査委員による監査結果はどうでしたか。設立以来7年ぶりに初めて監査委員が大垣観光協会を監査したと聞いております。その監査結果についてお答えください。
一つ、市制100周年記念事業は補助事業でした。補助事業と委託事業の違いは何ですか。
一つ、市制100周年記念事業の補助金
申請書の内容は情報公開されますか。
一つ、市制100周年記念事業では多くの市職員が動員されました。他団体の補助事業に市職員が動員できる基準はあるのですか。その基準をお知らせください。
一つ、NPO法人大垣観光協会に現在市職員が3名派遣されております。大垣市は民間用語の出向に当たることを行っています。派遣をわざわざ駐在という言葉を使って辞令が交付されています。駐在の意味をお知らせください。
一つ、組織のあり方として、大垣市経済部長がNPO法人大垣観光協会の副会長職に就任しています。補助金を出す大垣市経済部のトップが補助金をもらうNPO法人大垣観光協会の副会長を兼任するのは、相撲でいえば、行司役が力士になって相撲をとることになり、チェック機能が働かなくなります。大垣市経済部長は副会長職をおりるべきだと考えます。また、現在派遣されていると考えられる大垣市の職員3名は正式に派遣扱いにし、NPO法人大垣観光協会の会計上、人件費として計上すべきと考えます。NPO法人大垣観光協会の実質の観光協会の経営状況が把握できず、経営改善ができません。いかがお考えでしょうか。
第4点目に、大垣市公設地方卸売市場の改革についてお尋ねをいたします。
卸売市場は、生産者に対し安定的な販路を提供するとともに、消費者に対しては食生活に不可欠な生鮮食料品等を効率的かつ安定的に提供するという役割を担っています。大垣市公設地方卸売市場は大垣市民の食生活の安定化を目的とし、大垣市公設地方卸売市場として開設されました。西濃地域の拠点市場としての役割を長年担ってきました。しかし近年、卸売市場を取り巻く環境は、少子高齢化の進展による社会構造の変化や消費者ニーズの多様化の中で大手スーパーを軸とした小売の再編、産地の大型化、市場外流通の拡大、ITを活用した物流の進展など大きく変化し、生鮮食料品流通における卸売市場の役割と機能が問われる状況にあります。大垣市公設地方卸売市場は売り上げが年々減少しています。売上高は平成3年度、196億5,300万円をピークに昨年度の平成30年度は20億1,900万円と実に約10分の1に減少しています。赤字が続いています。大垣市の繰入金なしでは成り立たなくなっています。このままずるずると赤字が続き、後継者不足による仲買人が減少していくならば、閉鎖、廃止も検討しなければなりません。閉鎖せず公設市場を残す必要があるならば、専門家を入れたプロジェクトチームによる活性化のストーリー、計画を立てることが緊急かつ重大な課題だと考えますが、いかがお考えでしょう。
ここで、公設市場の運営について四つの質問をさせていただきます。
一つ目に、現況をお知らせください。
二つ目に、大垣市公設地方卸売市場の方向性をお知らせください。
三つ目に、今後の方針の第1弾と考えられますが、今議会で上程されています第54号議案の条例改正の意図をお知らせください。
四つ目に、この地方市場、本場が行っている市場開放のあり方及び方向性についてお知らせください。土曜市とか、年2回の市場開放とかがあると思います。
次に、第5点目に、小中校長会と市議会会派との意見交換会についてお尋ねをしたいと思います。
長年にわたって大垣市議会自民クラブさんと大垣市の小中学校校長会と予算要望を聞く形で意見交換会を行ってきました。私どもの会派もお願いしましたら、二転三転して中止になったとお聞きしました。今まで小中学校校長会と大垣市議会自民クラブさんとの予算要望を聞く形での意見交換会だと聞いております。その経緯となぜ今年度から中止になったのか、その理由をお答えください。
以上、大きくテーマとしては5点について、市長及び関係部長の明確な丁寧な御答弁を期待し、第1回目の質問を終わります。
107: ◯議長(
日比野芳幸君)
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
108: ◯市長(小川 敏君)
高齢者の移動手段につきまして御答弁申し上げます。
近年、少子高齢化が進む中、運転に不安を持つ高齢者が安心して利用できる公共交通網の整備が必要となっております。一方で、本市の鉄道やバスの地域公共交通につきましては、多くの路線を市の財政負担により維持しており、負担額は増加傾向が続いております。
こうした中、平成29年度には養老線交通圏地域公共交通網形成計画を策定しており、本市におきましては、養老線やバス等の利用促進に取り組んでいるほか、昨年5月からは、高齢運転者による交通事故防止及び公共交通機関の利用促進を目的とした高齢者運転免許証自主返納支援事業も実施しております。高齢者の移動手段につきましては、70歳以上で運転免許証を持たない方が市内の医療機関に通院するため、路線バスを利用した運賃を助成する高齢者バス通院助成事業を実施しているほか、一部の地域におきましては地区社会福祉推進協議会による買い物支援事業が行われております。さらに本年度からは、本市における地域公共交通網形成計画の策定に取り組むこととしており、現在の大垣駅を中心とした鉄道やバス路線等を基本としつつ、アンケート調査や地域懇談会での意見を初め、地域特性や移動ニーズ、利便性、費用対効果等も考慮し、調査研究してまいります。介護タクシーの運転手の訪問介護員の資格取得への補助は考えておりません。
いずれにいたしましても、高齢者の移動手段につきましては、庁内はもとより警察や社会福祉協議会等の関係機関、鉄道やバス、タクシーの関係事業者とも連携して取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
109: ◯議長(
日比野芳幸君)
教育委員会事務局長。
110:
◯教育委員会事務局長(守屋明彦君)
全小学校・全市立幼稚園のエアコン設置について御答弁申し上げます。
小学校、市立幼稚園では、昨年の酷暑を踏まえ、子供たちが過ごしやすい環境の中で学習や活動ができるよう早期のエアコン設置を目指し、工事を進めております。
エアコン工事の入札結果につきましては、現在事業が継続中であり、円滑な執行に支障が生じるおそれがあるため、非公開とさせていただいております。なお、今回の入札は、少しでも早くエアコンが設置できるように契約事務を進めるため、担当課で入札を行っております。次に、エアコン工事の進捗状況につきましては、全ての小学校と幼稚園でエアコン設置工事に取りかかっており、計画的に進めております。次に、6月までにエアコンを設置することにつきましては、整備台数が多く、児童生徒の安全を確保しながら、教育活動にできるだけ影響が出ないよう進めているため、難しいと考えております。次に、エアコン工事の入札結果や工期等の情報公開につきましては、全事業が終了した後、適切に対応させていただきます。
いずれにいたしましても、子供たちが快適に学習や活動ができるよう早期のエアコン設置に取り組んでおりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
次に、小中校長会と市議会会派との意見交換会について御答弁申し上げます。
意見交換会につきましては、意見交換の場として設けられたことは承知しておりますが、経過については存じ上げておりません。今後は、校長会として時間の確保が困難なため、開かれないと聞いております。御理解賜りますようお願い申し上げます。
111: ◯議長(
日比野芳幸君)
経済部長。
112: ◯経済部長(加藤 誠君)
NPO法人大垣観光協会について御答弁申し上げます。
大垣観光協会は、本市を初め、西美濃地域における魅力的な観光資源をPRし、観光客の誘客と地域活性化を図るとともに、行政と民間等が連携して観光交流事業を推進するため、昭和28年12月に大垣市観光協会として発足し、平成23年10月にNPO法人に移行、平成26年10月に現在の名称に変更しております。
こうした中、本年は俳人・松尾芭蕉による奥の細道紀行から330年を迎え、全国33のゆかりの都市と連携して記念事業に取り組んでおり、4月に三重県伊賀市で採火した俳聖の火を本市から出発して全国に届けるPRキャラバン隊を初め、ホームページ芭蕉.COMの開設や奥の細道紹介アプリの開発、今月1日には本市で記念シンポジウムを開催するなど、全国各地で盛り上がりを見せております。また、全国33の山・鉾・屋台行事の一つとして、平成28年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された大垣祭につきましては、本年は試楽、本楽両日とも晴天に恵まれ、過去最高の37万人の人出となるなど、交流人口の増加による地域活性化や国内外からのさらなる誘客に努めているところでございます。
昨年度実施されました監査委員による大垣観光協会の監査結果につきましては、行政と観光協会が一体となり活発に事業を展開し、大垣の観光を盛り上げていることは評価するところであるが、今後も効率的で効果的な事業の運営に当たられたい。また、大垣の豊かな自然と歴史資産を含む多くの観光資源を生かし、大垣市観光戦略指針の基本理念「住んでよし、訪れてよしの観光まちづくり」に基づき、地域価値の向上や地域経済の活性化を図られたいと報告を受けております。
次に、補助事業と委託事業の違いにつきましては、民間等が主催する事業に市が補助するものを補助事業、市が主催する事業を民間等に委託して実施するものを委託事業として区別しており、民間等と連携して市全体で盛り上げていく必要がある観光交流事業につきましては、観光協会への補助事業として実施しております。こうした補助事業につきましては、大垣市補助金等交付規則及び大垣市情報公開条例に従い、適正に対応させていただいております。
次に、市職員の動員につきましては、昨年度の市制100周年記念事業は市民総参加で実施いたしましたので、大垣観光協会等の団体が行う事業においても市職員が一緒になって取り組んだものでございます。なお、大垣観光協会事務局には、市を初め関係機関と連携して効率的に業務を推進するため、大垣商工会議所職員と市職員がそれぞれ駐在するとともに、旅行業務経験者等の専門職員も雇用しているところでございます。
いずれにいたしましても、大垣観光協会を初め、西美濃地域や全国の交流都市、関係機関、事業者等と連携して、豊富で魅力あふれる地域資源を生かした戦略的な広域観光の推進に取り組んでまいります。
次に、大垣市公設地方卸売市場について御答弁申し上げます。
大垣市公設地方卸売市場は昭和49年11月に開設し、これまで生産者に安定的な販路を提供するとともに、西濃圏域の2市9町の約37万人の食生活に必要な生鮮食料品を効率的かつ安定的に提供するという役割を担ってまいりました。しかしながら、本市場を取り巻く環境は、少子高齢化の進展による社会構造の変化や消費者ニーズの多様化、市場外流通の拡大、ICTによる物流システムの変革など大きく変化しており、この5年間の本市場の取扱高は20億円台で推移しております。
こうした中、本市場では、広く市民の皆さんに市場への理解を深めていただくとともに市場の活性化を図るため、平成26年度から市場開放を年3回、昨年度からは、ちいさな土曜市を年7回開催し、昨年度は約2万5,000人の方にお越しいただき、全体で約1,800万円の売り上げがございました。また昨年度、大垣市公設地方卸売市場のあり方に関する調査研究報告書を取りまとめ、この中で本市場を廃場した場合に事業が成立しないと考える事業者が大変多くあり、市民生活への影響が懸念されるため、当面は現行の体制を維持しながら本市場を取り巻く課題等に対応していくこととしております。なお、本市場の運営形態につきましては、市場環境の変化に柔軟かつ迅速に対応していくため、民間事業者が有するノウハウを管理運営に生かす
指定管理者制度を導入することとし、これに必要な条例改正案を今議会に提出させていただいたところでございます。
今後とも、市民等の安全・安心な食生活を守るため、公設地方卸売市場の活性化に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
113: ◯議長(
日比野芳幸君)
20番。
〔第20番 岡田まさあき君 登壇〕
114: ◯第20番(岡田まさあき君)
2回目の質問です。
まず、高齢者の移動手段については、先ほども申し上げましたように、今議会で多くの議員が提案されていますように、市民の中で急速に進む高齢化の中でぜひ何とかしてもらいたいという声がたくさんあります。例えば介護タクシー一つとっても、先日お聞きしましたら、デイサービスの事業者と同じ扱いになるので、例えばヘルパー研修なんかを補助してやってくれというのは難しいというお話でしたけれども、例えばタクシーの公共性を考えるならば、タクシーに乗って高齢者お一人でも病院とか介護施設へ行けるという点から考えますと、ヘルパー資格を持つタクシーの運転手さんが大垣市内にきちんとあるということはとても大事なことであろうと思います。事業者の場合は、自分の事業所にデイサービスで運ぶわけですから、運転者がヘルパー資格を持っているのは当然のことですので、そのあたりはもっと柔軟に、よく介護保険で言われる横出し的な考え方をしてやっていただけたらと思います。
とにかく本日の議会でいっぱいいろんな御意見がありましたので、私はもう待ったなしと。よく道で会う高齢の皆さんがおっしゃるのは、例えば、先ほども質問がありましたように、ヤナゲンがなくなるとか、スーパーの部門がなくなるとか、私どもの東
校下ではトミダヤさんがなくなったから何とかしてくださいとか、トミダヤさんの伝馬町の交差点から東に800m、1km先のイオンに行くのが大変だということがあります。やはりそういった意味での大きなスーパーの広場でぐるぐる回るのは疲れるし、やっぱりもっと近くにお店があってほしいということになったときに、お店をつくるというのは、市長さんが御苦労なさったように、なかなかできるわけではありません。そうであれば、買い物難民と言われる高齢者の人たちのためにコミュニティバスとか、あるいはデマンドバスとか、そういった方法論があると思います。ぜひそういった意味での検討をしていただきたいと思います。これは1点目の要望でございます。
それから、2点目のエアコンに関しましては何回も申し上げてきましたけれども、やはり同じつくなら6月中と。私はこれはいろんな意味で市のやり方の問題だと思っております。本当にやる気があれば、この10ヵ月の間に体制がとれたと思います。
先日もある小学校では、工事に来るのはいいんだけど、エアコンがないからつかないよとかいう話をぽつりと聞いたりもしましたので、本当に計画的にやられているのか。それから今の時代に、設計委託の部分に関しては情報公開されて、各小学校のエアコンの設置に関して入札結果は全部非公開だというのは。私ども市議会議員として行政をチェックする、いつも言われるのは9月の決算まで待ってくださいということであれば、その間に問題があったときに指摘ができないではないですか。それこそ後の祭りになってしまうわけで、使ってしまった、高い費用がかかった、あるいは不備があったにもかかわらず、エアコンの設置に関してはうまくいかなかった。その中でいろんな提言もできただろうし、あるいはさきの委員会で指摘をしましたけれども、私は非公開にすることによって何か悪いことをやっているんではないかということを疑わざるを得ない。先月もエアコンの設置の設計監理の問題のときにはやはり同じような金額が並んで、談合があったんではないかという御指摘も市民から多くいただきましたけれども、そういった点はないとは思いますけれども、隠せば隠すほど談合でもあるんではないかという疑いが持たれます。そういった意味では、今の時代の地方自治はやはり銀行でもディスクロージャーということで一生懸命経営内容を明らかにする、公開する時代です。ぜひお願いをしたいと思います。とにかく一日も早くエアコンが設置されますように強く要望しておきたいと思います。
次に、3点目に、さっき4点目に質問しました公設市場、「しじょう」というんだそうですけれども、私、先日、大津市の市場へ行ってまいりました。大変よく研究されていまして、売上額が今110億円ぐらいなんですね。一時が大垣市と同じように平成3年ごろがピークで、それが百五、六十億円なんですよ。50億円しか減っていない。大垣市は、先ほど申し上げたように、ピーク時はむしろ大津市より多い196億円あったんですよ。200億円近くあった。それが今では20億円台で低迷している。それは何が足りなかったのだろうかということと、本当にこの場に及んで、もちろんこの場に及んでもやらなければならないと思うんですが、御存じのように、中央市場の行政改革は昨年度、国会を通りまして、来年の6月から大きく大津市は変えるんですけれども、もうことしの4月から大きく規制緩和がなされているんですね。そういった公設市場のあり方というのを国がばんばん言っているときに大垣市はどういうやり方をしてきたか。
例えば、大津市はもう3年前に大津市公設地方卸売市場のあり方というのを有識者を入れて報告書をまとめております。その中で公設公営、公設民営、公設民営というと先ほど経済部長がお答えになった
指定管理者ですね。それと、もう1点踏み込んで、民設民営と。かつては規制緩和で公共市場というのは国や県の認定が要りましたので、
指定が要りましたのでなかなか民間に任せることはできなかったんですが、中央市場と言われるところでももう民営化はオーケーだよということです。大津市は三つ、四つの提言の中から最終的に何を選んだかというと、民設民営なんですよ。
指定管理者じゃないんですよ。
指定管理者は公設民営なんですよ。大津市は民設民営を選びました。なぜか。それから、このあり方改革で一緒に東京のコンサルタントを呼んで、監査法人のような、名前は大日本何とかという会社だったそうですけど、それほど力を入れて大津市の市場、大垣市ほど落ち込んでいないんですよ。先ほど申し上げたように、大津市は160億円の売り上げが今100億円ぐらい、110億円だよと言っておるときにもう3年前にあり方改革をやってきた。大垣市は196億円あったのが今20億円ですよ。今から民営化する。ここにありますけれども、民設民営による大津市地方卸売市場継続事業、公募型プロポーザル、それから、民設民営による提出書類の方法ということをやって今走り出して、この7月の終わりまでにプロポーザルが終わって来年の6月には民設民営でスタートする。民設民営ということは、要は施設を全部差し上げますよと。そのかわり、修理費やいろんなものを全部持ってくださいということと、それからコンサルタントが入っていますから、そういった業者をきちんと選定したり、あるいは声をかける。何かアナウンス効果、何というのか忘れたんですけど、とにかくいろんなところに宣伝をして、民設民営でやっていただける企業に来ていただけるようにどんどんやる。ただし、大垣市と同じだろうと思うんですが、公設市場の部分は必ず残すというのが前提条件なんですよ。生鮮食料品は必ず扱うというのが前提条件で、民営化でもっといろんな事業を展開してくださいと。例えば、いろんな商売、別に市場と関係ない小売業も来てもらってもいいですよとか、あるいはもっとお客が呼べるような変わったカルチャー教室をやってもらってもいいよと。それは民設民営だから自由にできる。ただし、最低限の生鮮食料品の売り場部分の卸売の部分、仲買業者も含めてきちんと確保する事業をプロポーザルで提案しなければやらない、採用しないという条件までこのプロポーザルの契約書には書いてあります。
そういったことをやっておりますので、大垣市の
指定管理者が、私が心配するのは、先ほど経済部長が言われたように、今17業者の仲請け人たちが大変西のほうの古い建物にいますけど、もしも将来奥に入ってきれいに直して移動されますかと言ったら、それならやめるわという方がほとんどだったので、この間ヒアリングに朝歩いてみたら、こんなことで大丈夫かなと。
指定管理者にするのは人件費だけ安くするために、今、市の職員さんが3人と再任用の職員さんが1人と、それからパートの方が1人いて5人いらっしゃいますけど、大体年間3,000万円ぐらいの人件費を市から繰入金で出していますけれども、それを減らすだけのことに終わりはしないかという心配をしております。やる以上はもう少しコンサルタントを入れて将来を見据えた公設市場の改革をしていただきたい。あるいは、本当に将来のことを考えて廃止するならば、どういう方向性にするのか。今の方向性としては、先ほどの御答弁から言えば、
指定管理者できちんとやるということですので、ぜひその点をしっかりと考えながら、先行事例もございますので研究していただくようにお願いをしたいと。これも要望です。
それから次に、NPO法人大垣観光協会ですが、私は何回も申し上げてきましたけれども、本当に今の組織が決して公的な団体の状況をしっかりとっていないのではないかと。何回も言いましたけれども、年間何億円のお金を補助金として出しているわけですよ。ましてや市の職員さんを3名、駐在とかなんとか言いますけれども、本来は実質派遣なんですよ。派遣であれば、その部分をちゃんと人件費として入れて、大垣観光協会の本当に収支はしっかりしているのか。今後は、例えば今の公設市場でも同じことですけれども、やっぱり人件費もきちんと確定しながら観光協会のあり方を考えていかないと。
それから、前も12月議会ぐらいで申し上げたと思うんですが、国土交通省はこれからの観光協会は地域版のDMOだよと言って、むしろ観光協会から脱却しようと。それから、この間も観光協会の総会に出ましたら、西美濃DMOという考え方をされていましたけど、先ほども議員のお話があったように、関ケ原を中心として県は一生懸命お金を投入していこうとしていますよね。かつて大垣、関ケ原、関ケ原大垣博覧会のお話がさっきも出たと思うんですが、この地域、西美濃全体で観光をやっていかないと、大垣の観光協会だけではやっぱり成り立たなくなるし、やっぱり相乗効果を考えるならば私は養老鉄道のように沿線市町がお金を出して、西美濃DMOの中に神戸町も海津市も桑名市も関ケ原町も垂井町もみんなお金を出して地域版DMOをつくって、そして大垣の観光協会の行事と切り分けて、そしてきちんとした地域戦略を持って観光事業をやっていかないとだめになると思っております。今までのように、市の考え方は、加藤部長は屋上屋を重ねるとかいって二つもつくる必要はないというお考えですけれども、私は切り離して西美濃DMOをきちんとつくる。もちろん沿線市町から金も出してもらうということをやって観光協会のあり方を考えていく必要があると思います。
それと、100周年事業の中で私が何回も言ってきたのは、補助事業なんですよ。補助事業は、先ほど経済部長のお答えがあったように、委託事業とは違うんですよ。委託事業は大垣市が自分たちで企画して、それを観光協会にやってくださいと言ったら委託事業ですけど、補助事業というのは違うんですよ。大垣観光協会が自分たちで立案して積算をして、そしてこれだけ、今回全部で1億7,000万円ですか。9事業ですか。1億7,000万円を使ったんですけれども、ちゃんと積算根拠も出して、こういう企画でこういう経済効果があるということで出したはずなんです。それなのに、私は議員ですよ、チェック機関の議員でありながら、観光協会の中身を見せてくださいと言ったらいつもキャッチボールされて、昨年のドローンが落ちた事業に関しても見せてくれと言っても書類がありませんと。大垣市が補助金を出している事業に対して、補助金
申請した書類が大垣市の商工観光課にないなんていうことは、これは何かいろんなことを隠しているのではないかとしか思えないんですよね。補助金を出していたら、その書類はちゃんと持って、チェックせなあかぬと思うんです。ですから、そういった意味で大垣観光協会の財政とか運営方法がきちんとしているかどうかという点での情報公開をお願いしたいと思います。
先日も観光協会の総会が6月6日にありましたので、私は個人でも会費を払っていますし、事業者のオサカンホテルでも払っていますし、NPOでも払っているので、三つの代表で意見を言ったんですけれども、例えばふるさと納税事業はどうなっているんですかと言ったら、いや、わかりませんみたいな答弁で、観光協会の決算書は一応見せてはいただきましたけれども、7,837万6,851円、ふるさと納税事業ということで発表されました。じゃあ、これはどれくらい利益が出るんですかということをお聞きしたら、それはわかりませんということなんですね。これは総務省が注目している事業なんですよ。大阪府の泉佐野市なんかはアウトになりましたでしょう。きちんとした事業計画と事業をやっていないとアウトなんですよ。大垣市は本当に1億円、2億円のお金が全国から集まるわけですから、それをきちんとやることがとても大事なんですよ。私、それを聞いて、じゃあ、教えてくださいと。総会も終わっちゃったので、総会の席で聞いたけど、しっかりお答えにならないので、ちょうど事業収入の欄があったので、事業収入がことし1億2,622万9,221円だったので、この内訳を教えてくださいと聞いたら、そうしたら事務局長も担当者も教えられませんとおっしゃった。役員会で非公開にしろと言われている。事業収入の内訳なんて昨年度も一昨年度も全部NPO法人でホームページを見れば載っているんですよ。いいですか。26年度も28年度も29年度も載っているんですよ、事業収入の内訳が。30年度は非公開にするというんですよ、役員会で。加藤部長、役員でしょう。何かストップをかけたとしか思えない。
その上、このふるさと納税を調べれば調べるほどおかしなことがたくさん出てきたんですけど、平成27年度は大垣市のふるさと納税は1億8,162万8,000円あるんですよ。28年度は2億4,098万1,200円、平成29年度は1億6,218万6,000円、平成30年度は2億8,267万9,000円あるというふうに、担当課に5月の委員会でお聞きしたら後で資料を持ってみえましたので、その金額からいうと、26年度、27年度、ちょうどふるさと納税は4年やっているんですけれども、26年度、27年度にこの金額は出てこないんですよ。びっくりぽんしちゃったわけですけれども、本当にこれは大丈夫かなと思ったんですが、例えば、27、28、29、30、失礼、27年度からですけど、27年度は、従事者、ふるさと納税事業の欄を見ると、5人で294万3,000円の決算額が書いてありました。全体の採納額が約1億8,000万円のときですよ。そして、経常収益の事業収益の欄は水の都大垣ポイント会計で623万2,591円、そして費用の欄を見たら235万円ですよ。そうすると、ポイント会計で収益が上がったのが約623万円で、235万円の費用で約388万円の利益だということになりますね。28年度がもっとびっくりぽんなんですが、この大垣ポイント会計事業の説明欄をよく読むとふるさと納税を扱っておるということなんです。5人でやって8,000円しかなかった。8,000円ですよ。費用が8,100円かかったとNPO法人の会計、これ、ホームページをきょう帰って見てください。29年度は経常収益、ここで初めてびっくりするんですが、1億998万7,882円、大垣のポイント会計で9,253万9,432円使いましたと出てくるんですよ。30年度は非公開なんですけれども、ふるさと納税事業が7,837万6,851円ちゃんと支出しましたと総会の承認を受けておるわけです。じゃあ、27年度、28年度も委託事業をやっておって8,000円しかなかったとか、そんなのは考えられぬじゃないですか。NPO法人というのは公的な団体、市は指導しているし、市民活動推進課があるんですよ。そんないいかげんにやったNPOって取り消されるんですよ。大垣観光協会は何億円の予算を使っているんです。こんな観光協会がふるさと納税、今注目のふるさと納税の事業報告、とてもいいかげんではないですか。ぜひそのあたり。
それと、もう1回言いますと、このふるさと納税の仕組みというのは、例えば2億円あるとします。2億円あって1億円までが市の財政になるんです。市に入ってくる。あとの50%の範囲でおさめなさいと。特に今年度から厳しくなったんですけど、50%で抑えなさいと。全体から見ると返礼品は30%、新聞に載っていましたよね。3割に抑えなさいよということであれば、2億円であれば6,000万円で抑えなさいと、返礼品は。そして残りの20%、4,000万円で送料、それからインターネットの使用料、手数料、それから観光協会の手数料を取りなさいというふうになっているんですよ。大垣市はふるさとチョイスというのに、トラストバンクというところに大体手数料を8%払っているんですよ。これが今まで多かったんですが、最近さっき申し上げたように、27年度は1億8,162万8,000円、平成28年度は2億4,098万1,200円、29年度が1億6,218万6,000円と約8,000万円も採納額が減ったので、急遽、このインターネットの会社、さとふるとか、Wowma!とかいうところ、KDDIのふるさと納税の会社にお願いしたということをやって、大垣市は12%で、ふるさと納税のソフトバンクのところは自分のところでやってしまうので、観光協会は1%ぐらいしか手数料をもらえないそうですけれども、とにかく観光協会には手数料が入るようになっているわけですよ。それを明確に出せない、それを役員会で非公開にするというのはとても大きな問題じゃないですか。こういったパンフレットをきちんと大垣観光協会、都市プロモーション室が出しているんですよ。最近はポイント制をやめた。今年度からポイント制をやめた。去年まではここに何ポイント、何ポイントと、1万円であれば1万円のポイントがもらえるということをやっていたんですけど、それでは余ったりすると。あるいは、いろんな誤解が生じるからということで、ことしからポイント制はなしにして、ポイントじゃないからどれでも後で選べるということで、なかなか送ってこないとかいうのもあったので、ことしはこうやって金額まで書いて、納税してもらったらこれを送りますというふうにパンフレットまで出して、総務省があれほどわーわー言っているふるさと納税事業を大垣観光協会は非公開にする。ましてや27年度、28年度の決算はふるさと納税をしっかり載せていないと。
これ、加藤経済部長は役員ですよ、観光協会の。市から出向させている、派遣させている担当部長ですよ。私がいつも行くと、それは観光協会ですから、観光協会へ行くと、それは経済部の商工観光課に聞いてくださいと言われます。そういった意味での大垣観光協会の27年度、28年度のふるさと納税がいいかげんであるということがわかりました。総務省に対してどういう報告をするんですか。また、NPO法人を指導する大垣市の市民活動推進課としてどういうやり方をするのか。そのあたりをしっかり聞かせてほしいと思いますが、市長の御見解をお願いしたいと思います。
最後に、市議会会派とのことに関しては、私は決して悪いことではないと思うんですが、ただこの話のきっかけは、校長さんの中からなぜ自民クラブさんとだけやるんですかと。岡田さんたちの会派もやられればいいんじゃないですかというお声があって、お願いに行ったらキャッチボールされたんですよ。小中学校校長会にお願いしたら、いや、こんなものは私どもがやるはずないやないですか。こんなことの窓口は教育委員会か議会事務局ですよということです。議会事務局にお聞きしたら、議会事務局はやっていませんと。じゃあ、庶務課に聞いたら、さあ、さあと言って、いやと言って、小中学校校長会に持っていったら、いや、そんなことは私は絶対やりませんよと。どうしてもやるんであれば、今やっているので、自民クラブさんとやっているから、ほかの会派さんを全部集めるのは大変だから、役員さんとだけでも意見交換会をしませんかと言われたので、そうですねと言っていたらいつの間にか中止になってしまった。
先ほどの答弁を聞いていたら、関係ないようなことをおっしゃるけど、教育長も教育委員会事務局長も自民クラブさんとの意見交換会にちゃんと立ち会っているんですよ。公務ですよ。小中学校の校長先生はわざわざ本庁のこの3階の隣の合同委員会室に見えて、私、たまたま見たんですけど、5人も6人も時間前に待っていらっしゃった。前半は小学校で後半は中学校だとかいって、そういうことをきちんとやっていながら関係ないとか、それって教育委員会、教育をつかさどる部の答弁とは考えられぬのですが、教育長、御自分が出ていらっしゃったじゃないですか。これは公務で出ていらっしゃったじゃないですか。それについての経緯は知らないなんていうことはあり得ないと思いますが、私はやるなと言っているわけではないんですよ。やってもいいことなんだけど、ほかの会派もやりましょうよと言っただけのことなんですよ。それをなぜ隠したり、あるいは経緯がわからないなんて曖昧にされるのか。これが今の大垣市の情報公開やら市政の本当におかしなところではないかと思いますが、市長並びに教育長の見解をお聞きして、2回目の質問を終わります。
115: ◯議長(
日比野芳幸君)
傍聴者は静粛に願います。
市長。
〔市長 小川 敏君 登壇〕
116: ◯市長(小川 敏君)
ふるさと納税につきましては、全国各地からいただきましたお金を趣旨にのっとって適切に対応させていただいております。昨年度実施されました監査委員によります大垣市及び大垣観光協会の監査結果につきましては、報告を受けましたとおり、適正に対処しておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。
117: ◯議長(
日比野芳幸君)
傍聴者は静かにしてください。
教育長。
118: ◯教育長(山本 讓君)
小中校長会と市議会会派との意見交換会について御答弁申し上げます。
意見交換会につきましては、意見交換の場として設けられていたと認識しております。出席につきましては、求めに応じて参加しておりました。御理解賜りますようお願い申し上げます。
119: ◯議長(
日比野芳幸君)
傍聴人に申し上げます。静粛に願います。傍聴人は議事について可否を表明し、または騒ぎ立てることを禁止されておりますので、静粛にしてください。なお、議長の命令に従わないときは、地方自治法第130条第1項の規定により退場を命じますので、念のため申し上げます。
20番。
〔第20番 岡田まさあき君 登壇〕
120: ◯第20番(岡田まさあき君)
3回目の質問は答弁していただけませんので、意見を言って終わりたいと思います。
きょうは、皆さん、6月10日です。時の記念日です。1920年に日本で初めて時計装置が使われた日が時の記念日になったそうです。起源は日本書紀にあって、日本書紀で初めて鼓とか太鼓を打って時を知らせたのが天智天皇だそうです。そのときの水時計を初めてたたいて打った日が暦では現在の6月に当たるそうです。また、アメリカの政治家、ベンジャミン・フランクリンが残した有名な言葉に「時は金なり」という言葉があります。時は金なり。時間の貴重さを伝える有名な言葉です。
さあ、市政の中で私たちは本当に貴重な時間を割いて議論をしたり、経費を使ってやってきております。私は何回も声高に情報公開をしてくださいとやってきました。今回みたいなことがたくさん起きてくるんではないですか。堂々と正しいことをやっているのであれば堂々とやればいいじゃないですか。堂々と情報公開すればいい。
私は観光協会に昨年の12月に内容証明を送ったんです。30年度の決算はしっかり見せてくださいよと、会員だからと言ったら、総会では何か適当に言われて、個人の名前がわかるといけないからというようなことをちらっと言っていらっしゃって、個人の名前は個人情報だからいいわと思って、先ほど申し上げたように、事業収益の内訳を聞かせてくださいとか、ふるさと納税の欄を教えてくださいと言ったら、派遣された市の職員さんもお答えにならないし、事務局長さんはファクスで内訳は送ってもらったんですけれども、ふるさと納税事業収益の中に入っているんですけれども、金額を教えてくださいと言ったら教えてくれない。昨年度までのNPO法人のには事業収益の内訳とか金額がきちんと出てくるんですね。ましてや、最初に申し上げたように、ふるさと納税は総務省がちゃんと管轄して、いいかげんなことをやったら大阪府の泉佐野市みたいにやれなくなる。大垣市は50%のラインで大体うまくいっているというふうに都市プロモーション室はおっしゃっていましたけど、何回も言いますよ、その中の返礼品は30%、あとの手数料は20%だと。その中に先ほど申し上げたようなインターネットによって注文する会社の手数料を払ったりするんですよ。必ず観光協会もお金が入っているはずです。少なければ少ないでもいいんですけれども、それをきちんと出す必要がある。なぜ隠すのか。ましてや、隠すなと言った役員の中に経済部長がいらっしゃる。何回も言いますよ。27年度、28年度のいいかげんな決算をしたのであれば、これは犯罪ではないですか。法律を守るべき行政の部長が一緒になって役員でそういうことをやっていたのでは、責任をとらないとだめじゃないですか。
それから、本当に観光協会は一生懸命やっていらっしゃると思うんですよ、事業も。でも、肝心なところの収支決算とか情報公開を丁寧にやらないと、幾らいいことをやっても、市長さんが100周年事業で100周年はいいことだ、いいことだとやっていても、いいかげんなことでは困ります。
それから、積算根拠、これも全然公開にならない。例えば観光協会の理事長さんはよくやっていらっしゃいますし、大垣を愛していらっしゃると思いますけれども、印刷会社でイベント会社の社長さんなんですよ。ほとんどがその方がとっていらっしゃるだろうといううわさが流れて、だったら、なおさら李下に冠を正さずではないんですけれども、情報公開をして、イベントをきちんととられたのであれば積算根拠もきちんと出されてやるべきだと思います。ましてや、今回のようなNPO法人の報告を役員会が承認して、こんな報告書を出すということであれば大問題だと思いますが、ぜひ人事刷新も含めて御検討いただくようにお願いして終わります。ありがとうございました。
121: ◯議長(
日比野芳幸君)
以上をもって、一般質問を終了いたします。
ただいま上程中の各議案につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ担当委員会に付託して御審査願いたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
122: ◯議長(
日比野芳幸君)
御異議なしと認めます。よって、さよう付託することに決定いたしました。
お諮りいたします。
本日はこの程度をもって散会し、以降の日程については、別紙日程表のとおり各委員会で御審査を願い、14日午前10時から本会議を再開して、各付託議案の委員長報告を願いたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
123: ◯議長(
日比野芳幸君)
御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。
なお、別紙日程表をもってそれぞれの招集通知にかえますので、さよう御了承願います。
本日はこれをもって散会いたします。
午後 4時42分 散 会
──────────────────
以上、会議の次第を記載し、その相違ないことを証するため、ここに署名する。
議 長 日 比 野 芳 幸
議 員 中 田 と し や
議 員 空 英 明
発言が
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