岐阜市議会 2019-09-03
令和元年第4回(9月)定例会(第3日目) 本文
まず初めに、平成30年度決算の総括について質問します。
昨年度を振り返ると、我が国の経済は安倍政権の経済政策のもと、緩やか
な回復が続いており、企業収益は過去最高を記録する中で、設備投資の増加とともに雇用・所得環境に改善が見られ、若者の就職内定率は過去最高水準となり、有効求人倍率は全ての都道府県で1倍を超えるなど、引き続き、経済は好循環を維持していると言えます。
一方で、平成の時代が終わり、新しい令和の時代を迎えましたが、引き続き人口減少、少子・高齢化という深刻
な課題を抱えていることに変わりはありません。
少子化による労働人口の減少、とりわけ、ことし・2019年度には団塊の世代が70歳を超え、深刻化する人手不足に拍車をかけます。他方、高齢化により社会保障費は増加の一途をたどっており、財源の確保は喫緊の課題とも言えます。
そのため、来月・10月からは消費税率が10%に引き上げられますが、年金や医療などの社会保障費だけ
ではなく、幼児教育・保育の無償化など子育て世代にも拡大され、全世代の社会保障制度を支えるための導入となっています。
景気の後退や生活への懸念などがあるところですが、引き続き経済政策と財政健全化に努めることが我が国に必要
なこと
だと考えます。
また、地方においても、国と同様に人口減少、少子・高齢化社会の課題を抱え、財政収入の減少も見込まれる中、いかに多様化する市民ニーズに応えていくのか、
選択と集中の判断が求められています。
本市においても抱える課題は同じ
であり、
持続可能な市民生活を支える行政サービスが求められています。
あわせて、新庁舎建設や高島屋南地区再開発、名鉄高架事業、中央卸売市場の再整備など大型事業も進めていかなければなりません。また、常態化する自然災害の脅威から、市民の生命や財産を守っていかなければなりません。
市長の思いが込められ策定された、ぎふし未来地図、未来に向けて
持続可能で成長する都市づくりを実現していくためにも、健全
な財政運営を将来に向けて堅持していくことが重要になってきます。
そこで市長に質問さしていただきます。
健全
な財政基盤の堅持という観点から、平成30年度決算をどう総括されてみえますか。また、今回の総括を踏まえ、来年度予算編成に向け、どのよう
な考えをお持ちですか、お聞かせください。
2点目です。本市で起きた一連の不適切事案と重大事案について質問さしていただきます。
さきの6月議会以降、本市では一部の職員の行為ではありますが、鵜飼観覧船事務所の職員による贈収賄事件、また、がん検診における検診結果の誤通知、大学への建造物侵入など一連の不適切
な事案がありました。これらの事案は、市民の行政に対する信頼を失墜させ、岐阜市のイメージを低下させているということは否めません。
私は、日ごろさまざま
な機会において、市の職員の皆さんと行政課題などについて話をしておりますが、圧倒的に多くの職員の方は真面目に仕事に向き合い、頑張っているように感じます。だからこそ、現状が残念
でなりません。
そして、また重大事案として、7月にいじめが原因として疑われる中学3年生男子生徒の転落死は多くの市民に衝撃を与え、今なお深い悲しみに包まれています。
今、岐阜市に求められていることは、発生した不適切事案、重大事案に対し、迅速かつ的確
な対処を行い、再発防止に向けて全庁的に取り組んでいくこと
だと考えます。
そこで、以下、質問さしていただきます。
一連の不適切事案について、3点市長に質問します。
1、本市の一部職員における不適切
な事案が続いていますが、続発している原因をどのように捉えてみえますか。
2、これまで本市が行ってきた職員教育への取り組みや、今後の再発防止として改善策についてお聞かせください。
3、市長として、失墜した行政への信頼回復に向けての決意をお聞かせください。
次に、重大事案に関連して、いじめ対策について質問します。
文部科学省は平成29年度のいじめの認知件数が小中学校、高校、特別支援学校において、過去最多の約41万件、前年度からは9万件以上の増加と発表しました。
ただ、文部科学省によれば、認知件数がふえたのは、前年度調査から、けんかやふざけ合いなどもいじめとして捉え、早期対応を行っているからということです。
しかし、いじめ防止対策推進法に基づいた、生命、身体、精神、金品に重大
な被害が及ぶ重大事態と認定されたいじめも、前年度比78件増の474件と予断を許さない状況です。昔もそうですが、これからもいじめが完全になくなる、いじめをなくすということはとても困難
だと感じています。だからこそ、いじめを見つけた
ならば、一刻も早く、学校を初め、親や大人が介入することが一番重要になってくるの
だと考えます。
そこで、以下、3点質問さしていただきます。
1点目、市長に伺います。
子どもファーストを掲げる岐阜市として、また、みずからも子を持つ父親として、今回の事案は非常につらく悲しいこと
であったと思います。今後、本市において、いじめによる被害者、そして加害者も出させない、そのための決意についてお聞かせください。
次に、教育長に2点伺います。
臨時に開かれた岐阜市PTA連合会の会合で教育長がおっしゃった、いじめを克服するという言葉には、多くのPTA役員の皆さんも共感していました。市長への質問と重なりますが、今回の事案を受けとめ、教育長として、今後どのようにしていじめを克服していくのか、お考えをお聞かせください。
2点目、9月に入り夏休みはもう終わりました。小中高とそれぞれに学校生活が始まりましたが、毎年、夏休み明けなど長期休暇後には自殺者がふえる傾向にあります。今まさに心のケアが求められている時期となっております。毎年この時期は、県内の民間団体や行政機関が電話による相談窓口を開設しています。
また、岐阜県においては、9月21日までインターネットで「死にたい」など自殺に関連した言葉を県内で検索すると、県精神保健福祉センターの相談窓口紹介ページへと誘導する広告を表示しており、初の取り組みをした昨年の夏休み前後と自殺対策強化月間となる3月の約3カ月間で、約13万2,000件の広告表示があり、これをクリックして、精神保健福祉センターのサイトへアクセスしたアクセスは約3,700件あったそうです。非常に大きな数
だと思います。心のケアを考える
ならば、こうした取り組みとの連携は必要
だと考えますが、夏休み明けの市内各小中学校の生徒たちの心のケアの対応状況とともに御見解をお聞かせください。
大きく3点目です。岐阜市中央卸売市場の再整備について、質問をさしていただきます。
中央卸売市場は昭和46年に開設され、2年後には開設50年となります。
平成の初めに仲卸売棟の新設などの大規模改修、平成22年の卸売棟耐震補強工事を行っていますが、老朽化は顕著です。また、市場外流通の増加や、少子・高齢化による消費量、生産量の減少、そして消費者ニーズの多様化など、市場を取り巻く環境は年々厳しくなってきております。それでも全国的
な統計では、市場経由率は青果物で約6割、水産物で約5割、国産の青果物になれば約8割と高く、また、産地にとっては、迅速
な代金決済機能など利点も多く、市場の必要性は依然として高いものがあると言えます。
本市中央卸売市場では、特に海なし県ということもあり、水産物部の減少が大きくなっていますが、青果部では、日本の中心に位置する強みを生かし、全国の中央卸売市場の中でも取扱数量の多い市場となっており、近年の取扱数量は、ほぼ横ばいで推移しております。
今回、条例設置の審議会
であります開設運営協議会における再整備の方針について、岐阜市が開設者として、現在地での再整備に向けた検討を開始すると示されました。
再整備については、昨年6月議会でも質問さしていただいたところですが、今回は来年6月に施行される改正卸売市場法に関連した質問を含め、改めて質問をさしていただきます。
以下、4点、市長にお尋ねします。
1、方針を決定された経緯をお聞かせください。
2、今回の法改正によって、市場における取引ルール、第三者販売、時価値引き、直送の規制が廃止され、また市場の開設条件としての地方公共団体限定も解除され、条件はあるものの、国が認定すれば民間でも開設が
可能になるということです。そうなりますと、市場への民間参入とともに、取引の形態が変化すること
で、卸売と仲卸の垣根が崩れ、価格形成機能を失うの
ではと危惧もいたします。
今回、市は法改正を勘案して、再整備事業を検討していく中で、サウンディング調査を行い、広く民間事業者の意見を収集するということですが、再整備におけるPPP、PFIといった民間活力の導入について、期待することをお聞かせください。
3、中央卸売市場は民間の食を守るという大命題があります。老朽化に伴う再整備の必要性は十分に理解をしております。
そこで、岐阜市中央卸売市場のこれからの市場適正規模について、どのよう
な見解を持たれているのか、お聞かせをください。
4、今後のスケジュールについて教えてください。
続いて、1点、農林部長にお尋ねをします。
再整備事業において行う今回のサウンディング調査の方法について、お聞かせをください。
4点目です。
ここ数年、凄惨
な児童虐待の事件が大きな問題となっています。
昨年3月、東京都目黒区では両親による虐待で5歳女児が衰弱死する事件が発生しました。女の子が大学ノートに記した助けを求める悲痛
なメッセージとともに、自治体をまたい
だ児童相談所間での引き継ぎにおける認識の違いが事件を発生さしたと問題視されました。この事件については、ここ連日、裁判の内容が報道されているところです。
また、ことし1月、千葉県野田市で10歳女児が父親による日常的
な虐待を受け死亡した事件では、児童相談所が一時保護を解除し自宅に帰してしまったこと、女の子が父親からいじめられていると記した学校アンケートを父親に渡してしまうという失態とともに、児童虐待とDVとの関連性が話題となりました。
6月には札幌市で2歳女児が虐待により死亡した事件、児童相談所のずさん
な対応、北海道警察の連携不足が問題視されました。
そして、また先月、8月末には鹿児島県出水市で4歳女児が虐待により死亡する事件が起きてしまいました。今回も一時保護をめぐり、児童相談所と鹿児島県警との間で、意見の食い違いがあることが伝えられております。
今回改めて、これらの事件を読み返す中で、私自身、子を持つ親として胸が締めつけられる思いをしました。また、同時に児童相談所や警察など関連機関との連携、適切
な対応があれば、救えた命は必ずあったと思います。
さきの6月議会において、自民党議員から児童虐待防止に関する質問がありましたが、6月上旬に県が発表した平成30年度県中央子ども相談センターが対応した児童虐待相談件数は1,405件と前年度比28%増となり、うち318件、約2割が岐阜市からの相談とのことでした。このように、相談件数がふえている現状を見ますと、より慎重に、また、時には積極的
な支援が必要
だとも言えます。一方で、近隣住民や知人、地域の方からの相談がふえているそうですが、これは子どもたちの命をみんなで守ろう、虐待を逃してはいけないという意識のあらわれ
だと考えられます。
そうした中、国ではこの6月19日に、親による子どもへの体罰の禁止や児童相談所の体制強化を盛り込ん
だ改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が参議院本会議で全会一致のもと可決し、来年4月から施行されることとなりました。全国の児童相談所、本市では子ども家庭総合支援拠点のある「エールぎふ」が担っていますが、その現場としては、人手不足、より高度
な専門性の要求、また職員の精神的
な負担のケアなど課題は理解しているところです。
これまでも本議場では、何人もの先生方が、本市における児童相談所の設置などについて質問されてみえますが、今回、改正法案の成立を受けて、改めて質問をさしていただきます。
まず、市長に1点質問さしていただきます。
今回、改正法案が成立しました。今後、中核市での児童相談所の設置が進むよう政府も支援策を検討していくとあります。全国の中核市での児童相談所の設置状況を見ますと、2006年に横須賀市、金沢市が設置されており、その後全国3例目として、ことし4月に明石市が新たに設置されました。奈良市も設置の方向のようですし、旭川市、柏市、鹿児島市など5市も設置の方向で検討されているようです。
明石市は、市長の就任時からの重点施策
であったということ
で、開所式でも、子どもたちが泣かなくていいまちをつくると意気込みを話されてみえました。また、金沢市も、児童相談所の設置のメリットとして、迅速
な対応ができる、児童の処遇について最後まで責任を持って行える、窓口の一元化により市民も相談しやすいと効果を言われております。
子どもファーストを掲げ、また、児童虐待相談件数が増加傾向にある中、中核市の役割として、本市も児童相談所の設置について検討を進めていくべきと考えますが、市長の御見解をお聞かせください。
次に、子ども未来部長に、3点質問さしていただきます。
1、本市は岐阜県中央子ども相談センターと連携して対応しております。
今回の改正法案で、介入と支援を別の職員がそれぞれ担当することが政策の柱にもなっております。一時保護がない本市では介入はありませんが、県との連携の中で影響があるのか、また、介入と支援の担当を分けることへの見解についてお聞かせをください。
2、事件が発生すると必ずと言っていいほど県警との連携や自治体間の引き継ぎへの課題、認識の甘さなどが問われております。本市における連携体制など、現状をお聞かせください。
3、児童相談所全国共通ダイヤル189、「いちはやく」ですが、政府は今年度から通話料無料としました。これまでは音声ガイダンスの途中で通話料の発生を告げると8割の方が通話を切っていたそうです。これからはこの8割の方の声も届くということになると思います。
189は24時間対応となっておりますが、県中央子ども相談センターや本市の24時間の電話対応の連携の状況について、また、通話料無料となったダイヤル189の周知、啓発の状況についてお聞かせをください。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
6:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
7:
◯市長(
柴橋正直君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
平成30年度決算の総括についての御質問にお答えいたします。
平成30年度を振り返りますと、国の経済状況は緩やか
な景気回復の基調の中、財務省の法人企業統計調査によると、全産業において企業収益は過去最高の更新となりました。また、雇用・所得環境につきましても、企業業績が改善する中、女性、高齢者の労働参加により、就業者数が増加するとともに、最低賃金が3年連続で上昇するなど、大きく改善し、平成30年度の有効求人倍率についても1.62倍となり、前年度を上回る高水準となっております。
このよう
な状況の中、国の財政状況は、税収につきましてはバブル期の平成2年度を上回って60.4兆円となり、28年ぶりに過去最高を更新する一方、高齢化の進展に伴い、社会保障関係経費が引き続き増加する中、国の債務残高は1,103兆円と3年連続で過去最高を更新しており、歳出の抑制が喫緊の課題となっております。
また、国が財政健全化目標として掲げております基礎的財政収支・プライマリーバランスの2025年までの黒字化もさらにおくれる見込みとなり、国の財政は依然として厳しい状況
であります。
こうした状況において、本市の平成30年度一般会計決算における財政状況
でありますが、収入と支出の差
である実質収支は65億円の黒字となり、実質単年度収支はマイナス2億円
ではありますが、ほぼ収支均衡の状態を維持できております。
また、財政調整基金の取り崩しをすることなく、財政調整基金の残高は前年度末と同じ104億円を維持することができました。
この結果、行財政改革プランにおいて、財政規律を堅持するための指標として定めた財政調整基金と繰越金の合計額120億円を上回る169億円を確保しております。
一方、社会保障関係経費が年々増加する中、将来負担に対する視点も財政運営上、重要
なポイント
であります。こうした中、市の貯金に当たる基金につきましては、今後の財政需要に対処するため、引き続き、庁舎整備基金、鉄道高架事業基金や薬科大学整備基金などの特定目的基金に計20億円積み増ししました。
また、市の借金に当たる市債における普通債につきましては、大型事業の計画的
な進捗を図りながらも、平成30年度末残高は前年度比マイナス9億円の680億円へと引き続き縮減したところ
でありますが、国の地方交付税財源の不足を補うために、地方自治体が肩がわりして発行する臨時財政対策債を68億円発行したことから、市債残高は前年度比14億円増の1,349億円とふえております。
このように、将来にわたる財政負担の軽減に最大限努めた結果、本市の財政健全度を示す平成30年度の健全化判断比率は、財政規模に占める借金返済負担の程度を示す実質公債費比率がほぼ前年同率の4.7%となり、引き続き早期健全化基準の25%を大きく下回り、さらには、将来の負担となる債務の程度を示す将来負担比率は前年からさらに改善し、マイナス29.4%とこちらも引き続き早期健全化基準の350%を大きく下回り、将来負担すべき実質的
な負債がない状態を継続しており、これらの指標が示すとおり、本市の財政は健全
な状態を維持できたものと考えております。
今後におきましても、人口減少や少子・高齢化の急速
な進展による地域経済の縮小や地域社会の担い手不足、それに伴う税収減、また、増加を続ける社会保障関係経費、さらには、老朽化の進む公共施設や公共インフラの維持更新など、地方自治体を取り巻く環境は今後も非常に厳しい状況が続いていくものと考えております。
こうした認識のもと、引き続き定住人口や交流人口の増加を図る取り組みを積極的に進め、安定した税収の確保に努めていくとともに、限られた財源を最大限有効活用するためにも、常に成果を重視した事業の展開を進めてまいります。
いずれにしましても、社会情勢の変化や国の動向にも注視しつつ、「岐阜を動かす」将来への投資を積極的に推進するため、不断の行財政改革を継続するとともに、将来にわたる市民負担にも留意しながら、規律ある財政運営に努めてまいります。
次に、本市で起きた一連の不適切事案と重大事案についての御質問にお答えをいたします。
議員御案内のとおり、鵜飼観覧船事務所における公金詐取や収賄、がん検診の検診結果の誤った通知など、本市におきまして市民の皆様の信頼を失墜する事案が続いております。
御質問の1点目、このよう
な事案の原因
でありますが、大きく分けて2つあると考えております。
1つは、職員の遵法意識の欠如や認識の甘さなど、個人の資質を原因とするもの
であります。もう一つは、規則やマニュアルに定められた事務手順の徹底やリスクに対する備えが不十分
であったことを原因とするもの
であります。
そこで2点目の御質問、再発防止策について
であります。
まず、原因の1つ目、職員個人の資質によることへの対応として、新規採用職員に対する入庁時の公務員倫理研修、全ての職場における年1回の公務員倫理研修、課長及び係長級職員に対するハラスメント研修など、さまざま
な機会を捉え毎年繰り返し実施すること
で、職員の倫理感の醸成や資質向上への取り組みを行ってきたところ
であります。さらに、一連の事案を受け、ことし2月には4日間にわたり全12回、私が全職員に直接訓示いたしました。また、3月には、職員間のコミュニケーション不足や、職場において問題意識を共有できていなかったことも事案発生の要因と考えられたことから、各職場において、問題意識の共有化を図るグループワークも実施したところ
であります。加えて、研修をより充実し、高い倫理観を備えた職員の育成に取り組んでいくよう指示したところ
であります。
次に、もう一つの原因
であります。
規則やマニュアルに定められた事務手順の徹底やリスクに対する備えが不十分
であったことにつきましては、組織内における業務の適正化を進める内部統制として、事務取扱マニュアルの点検整備と着実
な実施の徹底を指示しております。
このほか、事務取扱マニュアルの遵守を含め、適正
な事務執行が確保されているか内部でしっかりと確認していく体制を構築するとともに、特定の業務を1カ所に集約して事務を行う、いわゆる事務センターのよう
な組織の設置も検討しているところ
であります。
さらに、組織のさらなる活性化の観点から、人事異動に関し、在課年数が長期化している職員がおりますので、異動サイクルを5年程度とし、人事の硬直化を防止すること
で、不適正事務の抑止を図ってまいりたいと考えております。
3点目、組織の長としての信頼回復に向けての決意
であります。
一連の事案は、いずれも許しがたい事案
であり、今後このよう
な問題とは決別したいと考えております。
今回の事態を厳粛に受けとめ、全ての職員の教訓とし、こういった事案を二度と起こさないよう、職員一丸となって再発の防止に取り組み、市民の皆様からの信頼回復に努めてまいります。
現組織を預かる長として、失われた信頼を一刻も早く取り戻し、市民の皆様のための市政運営に邁進していくことが、私の責務
であると考えております。
いじめの防止についての御質問にお答えいたします。
子どもファーストを掲げる本市において、将来あるとうとい命が失われてしまったことは痛恨のきわみ
であります。
亡くなられた生徒に改めて心より哀悼の意を表するとともに、御遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。
当該事案につきましては、議員御案内のとおり、いじめ防止対策推進法に基づき、現在、岐阜市教育委員会いじめ問題対策委員会において調査が進められておりますので、徹底した事実解明を期待しつつ、調査の進捗を引き続き注視してまいりたいと思います。
改めて申し上げるまでもなく、いじめはいじめを受ける子どもの尊厳を傷つけることはもとより、いじめる側やいじめの周辺にいる子どもを含め、全ての子どもたちの健全
な成長に悪影響を及ぼす深刻
な問題
であります。
私は市民の代表
である市長として、未来を担う子どもたちの命と尊厳を守るため、いじめ対策に全力で取り組んでいく決意
であります。
教育委員会及び各学校においては、再発防止に向けて、これまでのいじめ対策が、対策のための対策になっていなかったかなど検証を行い、所要の見直しを進め、その徹底を図っているところ
であり、今後はさらにいじめ問題対策委員会の答申も踏まえながら、より実効性の高い対策も検討していくと聞いております。
一方、市長部局におきましても、今
定例会に関連議案を提出した公教育検討会議において、さまざま
な分野の専門家の皆様に命の尊厳や大切さ、教員の働き方改革など、いじめ対策とも関連する多様
な論点について議論いただきたいと考えております。
そして、いただいた意見や提言を踏まえ、総合教育会議において、教育委員会と協議、調整を重ね、子どもたちが安心して学びに向かえる教育環境の実現に向け、互いに連携して取り組んでまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、子どもたちが安心して学びに向かえるはずの学校において、人としての尊厳を傷つけるいじめは許されるもの
ではなく、決して見逃されてはなりません。いじめを絶対に許さない学校の実現を目指し、教育委員会や学校はもとより、保護者、地域の方々や関係機関とも連携を図り、オール岐阜で一丸となって、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
岐阜市中央卸売市場に関する4点の質問にお答えをいたします。
初めに、再整備に関する方針決定の経緯について
でございます。
卸売市場は生鮮食料品の取引の適正化とその生産及び流通の円滑化を図ることで市民生活の安定に資するための施設
であります。本市場は全国の中央卸売市場の中で青果・水産物を合わせた取扱数量が40都市中10番目に多いことなど、生鮮食料品の物流拠点として重要
な施設
であることに加え、雇用創出の役割も担い、また、災害時の食糧供給拠点となることから、今後も継続して運営する必要があると考えております。
一方、昨今、卸売市場を取り巻く環境は人口減少に伴う食料消費量の減少、高齢化による生産者の減少、消費者ニーズの多様化、品質管理等に対する社会的要請の高まりなどから、本市場開設時と比べ大きく変化をしております。そこで、そうした環境の変化に対応するため、本市場のあり方につきましては、庁内での協議を経て、外部委員で構成される市場のあり方検討委員会から将来展望などについて答申を受け、これを踏まえ、昨年度、農林部において経営展望を策定いたしました。これらの答申や経営展望などを踏まえ、本市場の運営主体、再整備の必要性、再整備の場所の3つの視点から再整備についての方針を検討いたしました。
まず、卸売市場の運営主体
である開設者につきましては、昨年の卸売市場法の改正により、民間事業者も中央卸売市場の開設者になることが
可能となります。しかしながら、事業の公平性、安定性、安全性の確保といった視点や場内業者の意見も踏まえて、現段階では、引き続き本市が開設者の立場を継続していくことが妥当
であると判断いたしました。
次に、再整備の必要性についてです。
先ほど申し上げた市場を取り巻く環境に対応するには、低温保持機能
である、いわゆるコールドチェーンや食品加工場の設置など、現市場が有していないさまざま
な機能を備える必要があり、そのためには再整備が必要不可欠
であるとの認識に至ったもの
でございます。
また、再整備の場所については、交通アクセスが良好
で周辺には場内業者の事務所等が集中していることなどから、現在地で運営を継続することが最善
であると判断いたしました。
これら3つの視点からの検討を踏まえ、岐阜市が開設者として、現在地での再整備に向けた検討を開始することとしたもの
であります。
次に、民間活力の導入に期待することについてお答えをいたします。
民間活力の導入効果としては、民間事業者のノウハウ活用によるサービス向上、財政負担の軽減、民間事業者の事業機会の創出による経済活性化などの効果が期待できるとされております。本市場の再整備に当たりましても、民間活力導入による、ただいま申し上げたよう
な効果を期待しております。
次に、市場の適正規模について
であります。
市場の適正規模につきましては、国が示す施設規模の算定基準を用いた上で、本市場の機能を向上させるための必要
な規模を考慮するとともに、本市場の取扱数量の見通しなどを踏まえ、中・長期的
な視野で検討してまいります。
最後に、今後のスケジュールについてお答えいたします。
先ほど申し上げました現施設の機能不足等の対応のため、早い段階での再整備が必要
であり、また、フロン規制への対応も求められておりますことから、今後10年間程度を目途に再整備を行ってまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、本市場は消費者に安全
で安心
な生鮮食料品を安定的に供給する重大
な使命を担っております。今後におきましては、場内業者など関係者の皆様の御意見も丁寧にお聞きしながら、スピード感を持って再整備の検討に努めてまいります。
児童虐待防止への本市の取り組みについての御質問にお答えをいたします。
私は市長就任以来、市政運営の基本方針の1つに子どもファーストを掲げ、子ども・子育て支援に係るさまざま
な施策に取り組んでまいりましたが、中でも子どもの命と安全に直結する児童虐待防止は最も重要
な課題の1つ
であると認識しております。
本市では、子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」が市内に設置されています。
岐阜県中央子ども相談センターと連携して児童虐待に対応しており、虐待通報を受けた場合、両施設の職員が一緒に家庭や学校等を訪問して、子どもの安否確認等を共同で行うとともに、おのおので行っている援助方針会議等にも参加をして、情報の全件共有を図っております。
議員御紹介の児童虐待事案につきましては、児童相談所と関係機関との連携不足が指摘されておりますが、本市では県の中央子ども相談センターのほか、警察、医療機関等と緊密
な連携のもと、適切
な対応ができていると考えております。
しかしながら、今後も増加が予想される児童虐待の未然防止や再発防止には、きめ細やか
で総合的、継続的
な相談支援体制が必要
であることから、昨年7月には妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行う母子健康包括支援センターを市内3カ所の市民健康センター内に設置いたしました。さらに、本年4月には、「エールぎふ」内に子ども家庭総合支援拠点を設置し、被虐待児童への心理的ケアや保護者向けの虐待防止プログラム等を実施するため、臨床心理士の職員を配置いたしました。
一方、国におきましては、児童虐待防止の強化を図るため、中核市の児童相談所設置義務化が検討されましたが、今回の児童福祉法の改正では、義務化は見送られ、施行後5年間を目途に中核市等が児童相談所を設置できるよう、施設整備、人材確保、育成の支援等の措置を講ずるものとされたところです。
こうした中、本市も加盟しております中核市市長会では、会員全市が参加する児童虐待防止検討プロジェクトを立ち上げ、8月に第1回の会議が開催されました。会議に先立って実施されたアンケート調査では、児童相談所を設置済みは3市、設置予定は1市、設置する方向で検討中は5市、設置の有無を含めて検討中は31市、設置予定なしは18市という結果
であり、本市は設置の有無を含めて検討中と回答しております。
会議では、人口規模や市内に県の児童相談所が設置されているか、地域に新た
な支援施設が整備され、その効果検証ができているかなど、置かれた状況が各市で異なることから、設置義務化には反対し、児童虐待の発生防止に向けた中核市の役割を整理していくという方針が確認されたところです。
本市といたしましては、県の児童相談所と緊密
な連携が図られている中、虐待対応の体制強化を図るため、子ども家庭総合支援拠点を設置したところ
であり、その機能の充実強化に取り組んでまいります。
8:
◯議長(
大野一生君) 教育長、
早川三根夫君。
〔
早川三根夫君登壇〕
9:
◯教育長(
早川三根夫君) いじめの重大案件についての御質問にお答えいたします。
臨時で開催した市PTA評議員会に各校から参加いただき感謝いたしております。
人間が社会的動物
である以上、優越感や劣等感を持つのは普通
で、そのすぐ横にねたみや軽蔑という感情が生じやすく、子どもたちは心のコントロールが未熟です。
次々、形を変えていじめは発生しますから、一つ一つ克服していくこと
で、子どもたちに過ちを気づかせ、乗り越えさせていくという学校の指導体制が必要です。
私は、いじめはどの学校でも起き得、しかも、大人には見えづらい形で進行し、教員が見ようとしないと見えてこないものと常々話しておりました。
今回の悲しい事件は、多くの教訓を導いています。重大
な危機管理事案には、必ず初期対応の誤りと組織的責任がありますが、今回もそうでした。学校において、初期対応を誤らず、組織として解決できるようにするためには、いじめを最重要課題として、校長を中心として取り組むの
だというガイドラインの作成と遵守が必要です。
今回の事案を受け、各学校のいじめ防止基本方針を見直し、ガイドラインを明示し、休み明けに児童生徒や保護者に対して説明する機会を持ちました。このガイドラインに沿った運用がなされるよう徹底していきます。
発見した教員は、即刻、校長、教頭に報告します。担任はいじめを起こしてしまったと考えるの
でなく、いじめを見つける教員は感性が豊か
で、子どもからの情報を多く持っている教員
だということです。どれだけ力がある先生でも、自分一人で解決してはいけません。いじめは、みんながいけないこと
だと思っているということを示す必要があるからです。校長は関係した子どもの人数分職員を割り振り、授業を自習にしてでも聞き取りをします。内容を突合し、事実が何で、誰が本当のことを言っていて、誰がそう
でないかを確認します。その日の夜に、関係した子どもと保護者を学校に呼びます。管理職が中心になって、事実を確定し、心のありようの問題点を引き出し、感性に訴える指導をします。その後、立ち会っている親にも思いを語ってもらいます。最後に、いじめた子が弱い自分を変えていくために、具体的
な償う行動を決めさせます。
いじめられた子には、共感的に語りかけ、君をどう学校が守っていくかを具体的に示し、家に出てから帰るまで、安心して学校生活が送れるよう体制を整えます。
いじめる側も、とめてほしいと思っているのです。きちんと指導すれば、子どもたちにとって乗り越えるべき成長のよい機会になるはずです。
親の指導ができるのも、心を揺さぶる指導ができるのも、管理職
だから
であって、最重要課題
である以上、校長みずからが指導すべきです。そうすれば、いじめに関して学級担任による指導力の差は出ないはずです。このガイドラインを児童生徒に示し、校内の目につきやすいところに掲示し、遵守します。
本市の教職員には、いじめ問題に校長、教頭が前面に出て取り組むこと
で、職員の信頼をかち取るようにと話しておりましたが、児童生徒、保護者、市民の皆様にもそうした視点で、子どもを大切にする学校かどうか、評価いただきたいと思います。
2点目の夏休み明けの心のケアの質問にお答えいたします。
今回の事案を受け、夏休み中に子どもたちの状況を確認するために、電話やはがきによる連絡を入れたり、必要に応じて家庭訪問を行ってまいりました。
教育委員会からも8月22日付で各学校に対して、夏休み明けに向けて、安心して学校生活が送ることができるように配慮が必要
な子どもに対してアポイントをとるなど通知し、少しでも安心して登校できるよう働きかけを行ってきました。
なお、当該校については、夏休みには図書館を開放し、以降もスクールカウンセラーを常駐させ、心のケアに対応できるようにしております。相談窓口に関しても、相談できる学校以外の多様
な手段を示し、相談窓口の紹介にも努めております。
いじめられている
なら周りの大人に伝えてください。手紙でも電話でもメールでも、相談窓口はたくさんあります。苦しいのに、我慢して学校へ行くことはありません。命をかけてまで行くところではありません。転校もできます。皆さんが通いやすい、学校らしくないもう一つの学校も1年半後には準備します。中央図書館もあります。今、あなたが悩んでいる、班とか、学級とか、部活は狭い世界です。あなたには、未来の広い世界があることを知ってほしいと思います。苦しんでいる子どもたちに届くように伝えていきたいと思っております。
10:
◯議長(
大野一生君) 農林部長、
川合正能君。
〔
川合正能君登壇〕
11:
◯農林部長(
川合正能君) 岐阜市中央卸売市場に関するPPP、PFI、いわゆる民間活力導入に当たってのサウンディング調査の方法についての御質問にお答えいたします。
岐阜市PPP/PFI手法優先的検討に関する指針では、民間活力の導入について、事業費の総額が10億円以上の公共施設整備事業は、PPP、PFIの優先的検討対象と定められております。
中央卸売市場の再整備に係る事業費は、総額10億円を超えることが想定され、民間活力導入の検討が必要となってまいります。民間活力の導入を検討するに当たりましては、まず、民間事業者の意向を探る必要があります。そのため、民間事業者との直接の対話により、事業内容や事業スキームなどに関して、民間事業者の意見などの把握を行う、いわゆるサウンディング調査を実施する予定
でございます。
今回のサウンディング調査では、市場施設の再整備への参入意欲を初め、施設本体の整備手法や運営方法、余剰地の効果的
な活用やコンセプトなどについて、民間事業者から広く意見を求め、対話を通じて民間活力の導入が
可能かどうか等を検討してまいります。対話に参加する民間事業者は公募いたしますが、他市場における同様の調査の結果や、昨年度実施した経営展望策定時の民間事業者の反応などから、応募があることを期待しております。このサウンディング調査を今年度中に行い、今後の整備手法の検討に生かしてまいりたいと考えております。
先ほど市長が申しましたように、本市場は消費者に安全
で安心
な生鮮食料品を安定的に供給する重大
な使命を担っております。
今後におきましては、積極的に他市場の再整備に係る情報収集を行うとともに、場内業者など関係者の皆様の御意見をお聞きしながら、最適
な整備手法の検討を進めてまいります。
12:
◯議長(
大野一生君) 子ども未来部長、
早川昌克君。
〔
早川昌克君登壇〕
13:
◯子ども未来部長(
早川昌克君) 児童虐待防止への本市の取り組みに関する3点の御質問にお答えいたします。
まず、1点目の介入と支援の分離についてお答えをいたします。
児童相談所は、子どもの一時保護などの介入機能と対象家庭を支援する機能をあわせ持っていますが、双方を同じ職員や部署が受け持つと、親子関係がこじれることなどを懸念して、介入に踏み切れないケースがあることなどから、介入と支援の分離は、必要
な場面で迅速に子どもを保護する体制づくりに寄与するものと考えられます。しかしながら、そのためには、一定規模の組織の大きさが必要となるため、分離が
可能な児童相談所は限られてくることが懸念されます。
本市と県の連携につきましては、県の中央子ども相談センターが子どもの一時保護を行い、その後、在宅支援となった場合は、本市の子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」が虐待に至った原因を解消、軽減して、安心して生活が送れるよう子どもや保護者に寄り添った継続的、長期的
な支援を行っており、適切に役割分担が図られております。
次に、2点目の警察との連携や自治体間の引き継ぎの現状についてお答えいたします。
「エールぎふ」では、児童虐待事案の情報共有や支援内容の協議を行うため、毎月要保護児童対策地域協議会を開催しておりますが、その構成員に警察も含まれております。また、個別ケース検討会にも必要に応じて出席を依頼するほか、家庭訪問への同行など、さまざま
な場面で警察と連携を図っております。
自治体間の引き継ぎにつきましては、支援を受けている家庭が転居後に支援の網からこぼれることがないよう、確実に必要
な情報提供、引き継ぎを行っております。平成30年度の転入ケースは20件、転出ケースは16件でしたが、全件
文書で情報共有を行ったほか、必要に応じて自治体に出向き、直接支援の経過を伝えるとともに、転居先の家庭への同行訪問などを行っております。
最後に3点目の虐待通告専用ダイヤルについてお答えをいたします。
児童相談所全国共通ダイヤル189と、「エールぎふ」の虐待通告専用ダイヤルにつきましては、本市のホームページのトップページに掲載しているほか、啓発リーフレットの小中学校及び乳幼児健診等での配布、虐待防止に係る出前講座での周知、商業施設等での街頭啓発など、あらゆる機会を捉えて周知啓発に努めております。
また、「エールぎふ」では、県の中央子ども相談センターに通報のあった情報も全件共有し、合同で子どもの安否確認等を行うなど、緊密
な連携を図っております。
いずれにいたしましても、子どもの命と安全を守るため、日ごろから関係機関と顔の見える関係づくりを図りながら、虐待防止に全力で取り組んでまいります。
〔「議長、5番」と呼ぶ者あり〕
14:
◯議長(
大野一生君) 5番、
渡辺貴郎君。
〔
渡辺貴郎君登壇〕
15: ◯5番(
渡辺貴郎君) それぞれに御丁寧
な答弁ありがとうございました。
再質問はありませんが、意見や要望を述べさしていただきたいと思います。
まず最初に、決算の総括についてですけれども、市長、御答弁ありがとうございました。
財政健全度を示す平成30年度健全化判断比率ですが、実質公債費比率は前年並み、将来負担比率は前年度からさらに改善されているなど、財政の健全さを示す結果となっております。
一方で、社会保障費は引き続き増加傾向にありますし、老朽化する公共施設などへの財政支出の増大も想定されております。
また、幾つかの大型事業の計画もあり、今後本市においても財政需要が見込まれております。限りある財源ですので、今後も市民サービスに影響が出ないよう、引き続き健全
な財政運営を進めていただきたいと思います。
あわせて、これからさらに岐阜市の魅力を発信しながら、市長の御答弁にもありましたが、定住人口、交流人口をふやすということ
で、いかにして人を呼び込み自主財源をふやすのか、経営的発想を持って、岐阜を動かしていっていただきますようにお願いを申し上げます。
不適切案件、重大案件についてですけれども、まず、不適切案件ですが、市役所は生活や暮らし、健康、教育、環境、まちづくりなど、常に市民の皆さんとは緊密
な関係にあり、さまざま
な相談の窓口、よりどころとなっています。その意味でも、一連の職員による不適切
な案件に厳しい目が向けられるのは当然
な結果
だと思います。質問でも述べましたが、多くの職員の皆さんは、真面目に仕事に向き合っていますが、残念ながら、一連の不適切
な事案で、岐阜市に対する市民の皆さんからの信頼は失墜しています。職員個人の資質、不適切
な事務執行など、要因はさまざまですが、今回答弁にありました各取り組みを徹底していただき、再発防止に努めていただきますように要望いたします。
いじめについてですが、市長からも教育長からもこれからの決意や思いが伝わる答弁をありがとうございました。
私もまさに子育ての最中ですが、親子の会話の中では、子どもが学校で起きたことを全て把握できているかというとそう
ではありません。ただ、悩みを抱えているんじゃないかという子どものちょっとした変化には気づいていきたいと日ごろから思っています。学校においては、いじめはある、いじめを見たという情報を児童生徒から得ることが一番重要
だと思います。
まずは、新た
なガイドラインを教育委員会、学校と保護者、家庭の中で徹底することから進めていただきたいと思います。そして、いじめを克服するとおっしゃった教育長の強い意志を、学校だけ
ではなくPTAを初め、子育て中の全ての保護者、そして地域の皆さんと共有しながら、未来ある子どもたちを守り、育てていきたいというふうに思いますし、私も全力で支援をさしていただきたいと思います。
続きまして、中央卸売市場の再整備ですが、本市が引き続き開設者となり、現在地で再整備を進める経緯についてよくわかりました。今後、10年間程度をめどに再整備を進めるということ
で、いよいよ現実味を帯びてきたと実感をしております。これから再整備の具体的
な構想が固まるとともに、総事業費についても出てきますが、他市の事例を見ても、多額の費用が想定されている再整備事業ですので、財政面でも計画的に進めていただきたいと思います。
中央卸売市場における繰越欠損金は平成28年度に解消され、純利益より積み立てが始まりました。平成30年度の中央卸売市場事業剰余金計算書を見ますと、建設改良積立金として約1億4,000万円の積み立てがあり、
令和元年度の決算では、約2億2,000万円の積み立ての予定となっております。ただ、水産物部の売り上げが減少傾向の中で、毎年6,000から7,000万円の積み立てができる保証があるというわけ
ではありません。また、整備費用の財源の一部には国庫補助を充当されると思いますが、市場の再整備事業は全国的
な動き
であり、国の予算状況から見ても、単なる老朽化にかかわる整備だけ
では、補助対象事業として採択されることが難しい状況とも言われております。ですので、民間の活力の導入についても、十分に検討されながら進めていただきますよう要望いたします。
また、サウンディング調査ですが、さきに行われた旧いとう旅館のサウンディング調査では、説明会に参加された企業は数社あったものの、サウンディング調査自体に参加されたところはなかったとお聞きしていますので、今回の調査においては広く民間の意見を集められるように十分に準備をしていただきますようにお願いをいたします。
いずれにしても岐阜市だけ
ではなく、岐阜県の台所として安全
で安心
な生鮮食料品を供給することはもちろんのこと、場内で働く皆さんにとっても働きやすい環境の整備として着実に事業を推進していただきますようにお願いを申し上げます。
最後に、児童虐待防止への取り組みですが、本市の取り組みについてはよくわかりました。ただ、児童虐待は相談件数がふえている現状を見ますと、今後も増加が予想されております。本市として現状の「エールぎふ」と県中央子ども相談センターとの連携や機能の強化、充実を図るということを優先するのは十分に理解はできます。
一方で、改正法案の政策の柱でもある介入と支援を別の職員がそれぞれ担当することとなりますと、県中央子ども相談センターとしては有資格者など人材配置の対応に苦慮され、県も本市に児童相談所を設置するよう求めてくるかもしれません。いずれにしても、5年をめどに中核市などが児童相談所を設置できるよう、さまざま
な措置を講ずるという国の動向を気にかけながら、本市独自に人材確保、人材育成はされなければならないと思っております。
児童虐待においては、さまざま
なケースがあり、人材育成においても時間をかけて経験を積んでいかなければならないという話も聞いておりますので、今後、計画的に進めていただきたいと思っております。
児童虐待防止に向けて、県との協働、共有というのは大切ですが、やはり児童の処遇については、支援も介入も本市が最後まで責任を持って行うことが、児童にとって最善
だと考えますので、ぜひ児童相談所の設置に向けては、前向きに御検討いただきますように要望さしていただきまして、私からの質問を終えさせていただきます。
16:
◯議長(
大野一生君) 30番、
松原和生君。
〔
松原和生君登壇〕(拍手)
17: ◯30番(
松原和生君) おはようございます。
〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕
岐阜市民クラブを代表し、
発言通告に基づきまして、順次お尋ねをいたします。
まず初めに、岐阜市公教育検討会議と本市の教育行政についてお尋ねをいたします。
1点目
でありますが、7月3日岐阜市立中学校3年生の男子生徒がマンションから転落死し、いじめを示唆するメモが見つかるという大変ショック
な出来事が発生をしました。まず、心から御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
命の尊厳にかかわること
であり、調査の結果が出ていない段階で、憶測から
発言することは控えたいと存じますが、教育長が記者会見で答えられたように、当該生徒にかかわっていじめが存在し、学校の対応が適切
でなかったということについては事実のよう
であります。
勇気を持って伝えてくれたクラスメイトの訴えをしっかり受けとめることができず、また、対応のルールに従わず、学校長まで上げなかったという経緯が明らかになっています。
今日までの対応、友人の死に直面したショックや強い自責感など、在校生に対する心のケア、そして真相究明と再発防止に向けた取り組みについて、教育長にお伺いをいたします。
2点目ですが、このタイミングで、公教育検討会議を設置する条例改正案と関連予算が上程をされました。
目的は、地方教育行政法の制度を、より実効性のあるものとするため。もう一つ、子どもたちの学びと、心の成長へとつながる教育の実施に向けた議論を展開するためとしています。
学校運営に加え、医療、心理の専門家などの委員を想定しています。市長の附属機関となり、教育施策の総合的
な推進について意見を伺うとのこと
であります。
そこで、市長にお尋ねをいたします。
まず、設置をする狙いは何か。教育の政治的中立性を侵すおそれはないか。いじめ問題を中心に議論をするものかどうか。そして、5年先行く教育をうたい、英語教育、ICT教育、コミュニティ・スクールなど、他都市からの視察も相次ぎ、教育長が中教審の委員に推されるなど高い評価を受けてきた、これまで積み上げてきたプラス面については否定するもの
ではないと考えますが、市長のお考えについてお尋ねをいたします。
次に、続発する職員の不祥事・不適切
な事務執行についてお尋ねをいたします。
平成30年度から、つまり昨年度から今年度にかけての約1年半、職員の不祥事、不適切
な事務執行が続いています。
まず、不適切
な事務執行ですが、住民税の計算に際してふるさと納税の控除額を漏らした。セミナー申し込み者への返信メールで、他人の情報がわかる状態で送信した。児童クラブで使用した裏紙に個人情報が載っていた。
これらはミスの部類
でありますが、その最たるものは、がん検診結果の通知内容の誤り
であり、本当に申しわけないこと
だと思っています。
そして、不祥事
であります。
鵜飼観覧船事務所の職員が公金詐取と収賄。ケースワーカーが生活保護受給者の女性の体に触れる行為。知人女性の個人情報を住民記録等のシステムから不正に入手したなどは、公務員というより社会人として、また人としていかが
なものかという内容も見られます。一部だけを取り上げましたが、そのほかにも見られ、このように続発する状況は記憶にありません。
がん検診結果の通知で、読み合わせを行うというルールを破り始めたのは平成22年から。鵜飼観覧船事務所で不正
なお金の収受が始まったのは平成16年から
であり、柴橋市長にかわったから
だと言って責めるつもりはありませんが、しかし、かつてない状況。猛省し、対策を施し、市の信頼を取り戻すようリーダーシップを発揮してもらわなければなりません。
この不適切
な事務執行、そして、収賄など人間性にも起因する問題、それぞれ原因の分析とこの間の対応、そして、再発防止に向けた強い取り組みについて市長にお伺いをいたします。
次に、小中学校等体育館へのエアコンの設置についてお尋ねをいたします。
近年の異常
な暑さがもはや常態化する中、児童生徒の熱中症の心配に加え、大規模災害時には避難所として多数の市民が避難生活を送り、避難者の生命や健康維持にかかわる熱中症予防対策として、小中学校体育館へのエアコン設置は関係者の要望の声も多く、さきの本会議でも複数の議員が質問されるなど、議論がなされてきました。そして、今
定例会に小中学校等体育館のエアコン整備計画が示され、一部予算が計上されています。
提案によると、その効果として、体育館での体育の授業が実施できること
で、体育の学習期間、時間を安定的に確保できる。カリキュラム変更等に伴う、教職員及び児童生徒の負担を軽減できる。全校集会など、学校全体の一体感を醸成する教育機会を確保できる。学校と地域の協働による行事の日程変更、中止の減少及び地域住民の当該行事への参加の促進ができる。災害時における避難者の熱中症を初めとする体調不良の減少に寄与できる。避難環境が改善され、市民の避難所への避難ちゅうちょの意識の改善が図れることなどが挙げられています。
それらは、恐らく北国を除く全国大半の市町村が同じ
であろうと思っています。しかし、巨額
な設置費用とエネルギー代などのランニングコストから、現在、まだほとんどの市町村が二の足を踏んでいます。
岐阜市の整備計画の英断を評価しながら、そうした心配が大丈夫
であるのかどうか、確認をしたいと思います。
以下、お尋ねをいたします。
まず、総事業費の見込みと、1校当たりの平均設置費用は幾らか。
緊急防災・減災対策債や国庫補助金などの活用見込みはどうか。
また、1校一夏のエネルギー代をどの程度と見込むか。
電気かガスか。
そして、5年に分けて、令和6年度までに順に整備するという計画
でありますが、どの学校、どの地域も、早く欲しいという思いは同じ
であり、順番決めに納得できる根拠を示すべきと考えますが、その方策について。
以上、教育委員会事務局長にお尋ねをいたします。
次に、「麒麟がくる 岐阜 大河ドラマ館」に関連して、お尋ねをいたします。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放送開始が、いよいよ4カ月後に近づいてまいりました。
NHKのホームページで、そのPR動画の1つ、「撮影スタート!出演者の衣装を初お披露目」を見ましたが、稲葉山城のセットの前に出演者が集まり、クランクイン取材会を行ったという内容で、背景には稲葉山城、後の岐阜城、それが早くも舞台として登場していることへの期待に思わず胸が高鳴りました。
大河ドラマ「麒麟がくる」には、主人公の明智光秀とともに、本市にゆかりの深い斎藤道三、そして織田信長などが登場し、岐阜を舞台に戦国の人間模様が描かれるとされており、歴史に彩られた本市の魅力を全国の視聴者にPRする絶好の機会
であり、放送を契機に多くの観光客に訪れてもらえるチャンスということ
で、岐阜公園や周辺のトイレの洋式化など、さまざま
な受け入れ環境の整備に取り組んできたところ
であります。その大きな柱の1つが、大河ドラマ館の設置
であります。
そこで、この大河ドラマ館の準備状況について確認をいたします。
1月オープンということ
でありますが、通常、旅行代理店の1月の旅行商品は、9月には施設との打ち合わせ、商品造成を終え、社内決裁などを経て、チラシの校正、印刷にかかり、11月には店頭に並ぶのが通常
であります。
つまり、9月までには施設との打ち合わせ、昼食場所やバス会社、宿泊商品
であればホテル、旅館の仕入れ、積算して、旅行代金の設定といった準備がなされるわけ
で、また、チラシの印刷にはイメージパースなども必要となり、今、私も身を置いたことのある業界の常識から見て、のんびりしているという気がいたします。
もちろん展示内容は、写真や映像、撮影で使用された小道具や衣装の展示、撮影セットの一部再現、体験シアターなど、パートナー
であるNHKエンタープライズの企画で、市単独で進めることはできません。しかし、多くのお客様に入場していただくことでドラマをPRし、視聴率のアップにもつなげたいNHKと、集客増を願う思いは同じ
であるはず
であります。現在の準備状況について商工観光部長にお伺いをいたします。
もう一点、来訪者のアクセスに関して
であります。
3月議会の私の質問に対し、過去に大河ドラマ館を設置した自治体が周辺道路の交通渋滞に苦慮されたことから、岐阜公園周辺の交通渋滞対策には万全を期したいとの答弁がありました。
具体的には、観光バス駐車場の臨時増設。混雑状況によって、乗客をおろした後、河川敷臨時駐車場などで待機。マイカーについては、鵜飼い大橋下流の長良川右岸河川敷に臨時駐車場を設置し、岐阜公園までシャトルバスを運行する計画。5月の大型連休にシャトルバスの試験運行による実証実験を行い、参考にするとのことでした。こうした経緯を踏まえ、今回、駐車場整備等の補正予算が計上されています。
そこで、こちらも商工観光部長にお尋ねをいたします。
まず、観光バス駐車場の拡張について、隣接地にお住いの住民がみえる中での使用となりますが、そうした配慮と運用について。また当該エリアは、岐阜公園再整備計画の戦国歴史ゾーンとして整備を行うエリアとされていますが、今回の舗装等は暫定ということで間違いがないかどうかお尋ねをいたします。
シャトルバスの運行方法と渋滞を招かない乗降場所に関しては、バス事業者など関係機関と協議を進めるとのことでしたが、路線バスとして運行する方向
だと聞こえてきました。そのルート等についても商工観光部長にお尋ねをいたします。
最後に、スマートシティぎふの取り組みについてお尋ねをいたします。
国の都市行政は、人口減少や高齢化、厳しい財政状況等の課題が顕在化する中、
持続可能な都市構造を実現するため、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めています。
その方策の1つとして、人工知能、いわゆるAIや、モノのインターネット・IoTなど新技術の展開が進む中、こうした先進的技術をまちづくりに生かし、都市活動や都市インフラの管理、活用を飛躍的に高度化、効率化すること
で、都市、地域が抱える課題解決につなげるスマートシティの実現に向けた取り組みを推進しようとしています。
こうした背景を受け、国土交通省では、ことしの3月から4月にかけて、関係する省庁と連携し、新技術、官民データをまちづくりに取り入れ、
持続可能で分野横断的
な取り組みを目指し、都市、地域の課題に係る解決策、いわゆるソリューションシステムを実装する事業として、全国の自治体及び民間事業者を構成員とする協議会に対し、スマートシティモデル事業への参加を公募。
本市は、包括連携協定を締結するソフトバンク株式会社を民間事業者の代表とする、(仮称)スマートシティぎふ推進協議会としてスマートシティぎふ推進事業を応募した、その結果、全国で23事業の重点事業化促進プロジェクトの1つに選定されたということです。
この提案では、「健幸都市ぎふ」を掲げ、出かけて健康になるまちを目指し、交通と健康を軸として、観光や郊外の大規模住宅団地の暮らしの確保等の課題に対し、新た
な技術を活用し、新た
な試みを行いながら、全体の最適化を図っていくとしています。
そこで、企画部長にお尋ねをいたします。
本市が目指すスマートシティぎふの姿と、その実現に向けた進め方について。
また、事業に係る補正予算として、自動運転走行実験が計上されており、公共交通への活用を目指すということですが、改めて、本市の公共交通に自動運転技術を導入する意義、今回の走行実験の内容と今後の計画について、お尋ねをいたします。
以上で、私の第1回目の質問を終わります。(拍手)
18:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
19:
◯市長(
柴橋正直君) 公教育検討会議に係る2点の御質問にお答えをいたします。
1点目の、設置の目的と独立性、政治的中立性について
であります。
公教育検討会議の設置理由は、地方教育行政法に規定する総合教育会議の趣旨とかかわりがございますので、まず、総合教育会議について御説明申し上げます。
総合教育会議は、平成27年度の法改正で設けられた、首長と教育委員会による協議、調整の場
であります。
戦後制定された地方教育行政法は、戦時中の反省を踏まえ、教育内容について政治的中立性を確保するため、首長から独立した教育委員会を設置し、教育内容について教育委員会の責任で決定するよう定めておりました。
しかしながら、この制度については、地域の民意を十分に反映していないとの課題があり、平成27年度の法改正によって、首長と教育委員会が公の場で対等に議論を尽くすこと
で、独立性、政治的中立性をこれまでと同様に担保しつつ、民意を反映した首長と教育委員会の連携強化、つまり地域の教育のあるべき課題を共有した上で相互に連携しながら、教育行政を総合的に推進するため、総合教育会議の制度が設けられたところ
であります。
また、あわせて、教育の基本方針
である大綱についても、総合教育会議を経て首長が策定することとされたところ
であります。
今般の、公教育検討会議の設置理由につきましては、こうした制度の理解を前提に、法定の総合教育会議に先立ち、市長
である私の附属機関として意見を聴取するためのもの
であります。
近年、教育制度は、小中一貫教育など相次ぐ国の改正により、以前よりも複雑になっておりますし、本市においては、不登校の割合が全国平均より高い等の教育課題を抱える中で、今回、いじめに係る重大事態が発生しました。
この機会に、いま一度本市の教育を見詰め直し、総合教育会議において教育委員会との議論を深めるためには、事前にさまざま
な分野の専門家から幅広く意見を聞き、教育に関する識見を一層高めておく意義があるものと考えております。
次に、2点目の会議の内容について
であります。
私は市民の皆さんとお話しする中で、本市の教育が多くの方に評価されていると実感しておりますし、小学校の英語教育、子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」等については、本市をモデルとして国が他の自治体に普及を図っており、多くの自治体が本市を視察に訪れる状況もございます。
一方で、私が市長就任以来、申し上げていることですが、行政の施策はどのよう
な成果を上げたかを検証し、改善につなげることが重要
であり、教育施策についても過去の成果に満足することなく、さらに発展を図っていく必要がございます。
こうした考えに基づき、公教育検討会議の審議事項としては、市政運営の基本方針の1つ
である子どもファーストの理念に基づき、教育立市のさらなる発展を目指すものとして、教育全般を対象としてまいりたいと考えております。
具体的には、子どもたちの学びと心の成長につながる教育の実施に向け、学力向上策についての議論とともに、子どもたちが生命の尊厳を理解し、お互いを思いやる学校風土の醸成に向けた議論や、本市で増加傾向にある不登校の子どもたちがみずから学びの場を選び、自己実現を図るための教育機会の確保に向けた議論。加えて、学校の先生が子どもたちと向き合う時間を確保するための働き方改革など、さまざま
な議論を期待しているところ
であります。
こうした現場の悩みや課題につきまして、子どもや学校の先生に寄り添いつつ、解決に資する議論を進めてまいります。
そして、来年6月を目途に答申を受け、それを踏まえ、総合教育会議での議論や市長が定める教育大綱の見直し、また、教育委員会における具体的
な教育施策の検討などを経て、予算への反映なども図ってまいります。
いずれにしましても、公教育検討会議の議論を十分に活用し、教育委員会との連携を深め、子どもファーストの理念に基づく教育立市のさらなる発展を目指してまいります。
次に、続発する職員の不祥事や不適切
な事務執行についての御質問にお答えをいたします。
鵜飼観覧船事務所における公金詐取や収賄、がん検診の結果通知の誤りなど、議員御案内の事案の原因としましては、2つの側面があると考えております。1つは、職員の遵法意識の欠如や職務に対する認識の甘さなど、職員自身の資質によるもの。もう一つは、規則やマニュアルに定められた事務手順が守られていないことなどによるもの
であります。
その再発防止策
でございます。
まず、原因が職員の資質によるものへの再発防止策といたしましては、より高い倫理観を備えた職員育成が必要と考えられます。
現在、職員の新規採用時における公務員倫理研修、各課で必須としている年1回の職場研修、課長及び係長級職員に対するハラスメント研修などを実施し、職員の倫理観の向上に努めているところ
でありますが、他都市の事例を参考にすることや、人間の内面や根源的
なところに訴えかける研修を取り入れるなど、その充実を図るよう指示したところ
であります。
また、一連の事案が発生したことを受けて、私自身、全職員を対象とした市長訓示やグループワークの実施など、従来の発想にとらわれることなく、より職員の心に届くメッセージや方法を検討し取り組んでまいりました。この姿勢は、今後も庁内で浸透させていきたいと考えているところ
であります。
次に、原因が事務手順の誤り等によるものの再発防止策といたしまして、ミスにつながる事務手順そのものを廃止すること。また、データの入力ミスや転記ミスといった、いわゆるヒューマンエラーをなくすために、2人態勢でのチェックを徹底することや、情報の受け渡しを紙から電子媒体に変更するなど、さまざま
な対応策が考えられるため、全庁的に事務手順を見直すよう指示したところ
であります。
加えて、在課年数が長期化している職員がおりますので、人事異動のサイクルを5年程度とし、人事の硬直化を防止すること
で、不適正事務の抑止を図っていきたいと考えているところ
であります。
いずれにいたしましても、このよう
なさまざま再発防止策を着実に実施していくこと
で、公務員倫理と服務規律を徹底し、適正
な事務執行となるよう万全を期してまいりたいと考えております。
20:
◯議長(
大野一生君) 教育長、
早川三根夫君。
〔
早川三根夫君登壇〕
21:
◯教育長(
早川三根夫君) 岐阜市公教育検討会議と本市の教育行政についてという項目で、今回のいじめについての御質問をいただきました。
1点目、いじめの今までの対応の経緯
でございます。
御遺族の心情は察するに余りあります。改めてお悔やみを申し上げます。
教育委員会は、御遺族の意向に沿って、真相究明に全力を尽くしていきたいと思っております。
7月3日に事案が起きました。当該生徒にかかわったいじめの指導をしたという情報を得ましたので、いじめの
可能性があるという認識で調査する旨、当夜の会見で謝罪した上、表明いたしました。
翌4日の保護者説明会の折、A君のことが心配ですと先生にルーズリーフに書いて、いじめを訴えていた生徒がいたことがわかり、また、他の生徒十数名がいじめを見たと訴えてきたことから、いじめがあったと認定をし、5日の記者会見でいじめの重大事態として、いじめ防止対策推進法第28条によるいじめ問題対策委員会、いわゆる第三者委員会に諮問し、事実関係を明確にするための調査を行うことと決定いたしました。
第三者委員会は、現在まで4回の会議と、生徒、教員に対する聞き取りを実施し、今後、教育委員会に対する聞き取りを終えた後、事実認定の作業に移るところで、年内の答申を目標に鋭意努力いただいております。
それとは別に、4回の教育委員会会議、総合教育会議、文教委員会、文科省聞き取りなどで御意見をいただくとともに、2回の当該校PTA保護者説明会、2回の校長会、小学校教育課程研究集会、中学校教育課程研究集会、市PTA臨時評議員会などで謝罪と対応を説明してまいりました。
当該校には、市教委の職員を派遣して、生徒の見守り活動を実施し、対外的
な対応に当たってまいりました。
2点目、在校生に対する心のケアは、夏休みに全ての子どもに対して学校が2回ずつ電話等でコンタクトを図りました。また、図書館などの居場所づくりにも努めました。
この深刻
な出来事に対する子どもたちの捉え方はそれぞれで、深く傷ついている子もいることから、大丈夫ですと答えたから安心するの
でなく、保護者からの情報もあわせて、学校側からカウンセリングへいざなうよう
なことを積極的にしていくようにしております。事案発生直後より臨床心理士を常駐させております。夏休み中も配置し、いつでも相談を受けるようにし、生徒がカウンセリングを受けております。
また、校内を巡視し、生徒の様子を見守り、不安を抱いている生徒に声をかけております。いじめ、人権問題にたけた教頭の配置など、学校の体制を強化しました。
加害生徒、関係した教員も含めて、心のケアを引き続き注意深く行ってまいります。
3点目、再発防止に向けた取り組みについては多岐にわたりますが、根本的
な問題として、当該校には、いじめの取り組みに関する対応の全てが盛り込まれているすばらしいガイドラインがあったにもかかわらず、全くそのとおり動いていなかったという反省がございます。
いじめ問題を最重要課題として、校長が中心となり解決に当たるガイドラインを遵守していれば、このよう
な事態にはならなかったものと思います。
今後は、全ての学校で新しく作成したガイドラインを、保護者、子どもたちも理解し、職員がそのとおり動いているかを確認できるよう対応してまいりたいと考えております。
22:
◯議長(
大野一生君) 教育委員会事務局長、田中啓太郎君。
〔田中啓太郎君登壇〕
23: ◯教育委員会事務局長(田中啓太郎君) 小中学校等体育館へのエアコン設置に関する御質問に順次お答えをいたします。
まず1点目の、総事業費及び1校当たりの平均工事費についてお答えをいたします。
体育館の空調設備は、指定拠点避難所または指定避難所に指定されている小中学校等の、計72館の体育館へ整備する計画としております。
現時点での概算金額として、総事業費は約24億円、1校当たりの工事費は約3,000万円を見込んでおります。
次に、エネルギー代について、またその動力源についてお答えをいたします。
電気代やガス代など設置後のエネルギー代は、先行自治体の実績等を踏まえ、おおむね体育館1館当たり年間100万円程度、全館の合計では年間7,000万円程度を見込んでおります。
また、その動力源は、設置費用や維持管理費用、また、災害時の復旧力などを考慮し、基本調査において決定していきたいと考えております。
次に、補助金等の活用見込みについてお答えをいたします。
本事業の財源につきましては、令和2年度の整備分については、有利
な地方債
である緊急防災・減災事業債を活用いたします。
一方、令和3年度以降の整備については、現時点では緊急防災・減災事業債の活用期限が令和2年度まで
であることから、文部科学省の学校施設環境改善交付金を活用する計画としております。
最後に4点目、整備順序について
でございます。
空調設備の整備については、小学生が中学生に比べ熱中症の危険が高いことや、小学校が指定拠点避難所に指定されていることなどから、原則として小学校への整備を優先いたします。
なお、水害または土砂災害の際、公民館を避難所として使用することができない地区の小学校等体育館15館については、防災上の緊急性に鑑み、令和2年度に整備を実施いたします。
その他の体育館57館については、令和3年度から6年度にかけて整備を実施し、その整備順序については、実施設計に先立つ基本調査において検討することとしております。
検討に際しては、体育館の築年数や劣化度など、建物自体の観点、体育館を利用する児童生徒数など教育の観点、避難所として利用する頻度や想定避難者数など防災の観点、地域のバランスの観点などを踏まえつつ、多角的かつ慎重に検討してまいりたいと考えております。
24:
◯議長(
大野一生君) 商工観光部長、山口 晃君。
〔山口 晃君登壇〕
25: ◯商工観光部長(山口 晃君) 「麒麟がくる 岐阜 大河ドラマ館」に関する3点の御質問にお答えいたします。
まず1点目の、大河ドラマ館の準備状況
であります。
大河ドラマ館の整備につきましては、会場となる歴史博物館の休館に合わせ、いよいよ今月末から内装工事に着手いたします。
あわせて、多くの方が関心を持たれている展示につきましては、NHK関連事業者が設置いたしますが、展示物の詳細確定までには至っていないのが現状
であり、内装工事と並行して、今後の脚本や撮影の公表内容などを勘案しながら、詳細について調整を図っていきたいと考えております。
一方で、大河ドラマ館の運営につきましては、入場券の販売管理とあわせ、大手旅行会社2社から成る共同企業体に業務を委託しており、他社も含めた旅行商品造成や情報提供の面で、旅行会社
である強みを最大限生かせるものと考えております。
また、大河ドラマ館の入場につきましては、高校生以上の大人が600円、小中学生が300円
で、未就学児は無料としておりますが、現在、前売り入場券の発売に向け、団体料金や減免などについて取り扱い基準に基づき、記載内容等の最終確認を行っているところです。
さらに、大河ドラマ館の入館案内や観光バス駐車場予約などの情報を集約し、マニュアルとして各旅行会社やバス会社に対し早急に提供できるよう準備を進めております。
次に2点目の、観光バス臨時駐車場の整備に伴う周辺住民への配慮について
でございます。
今回、補正予算を上程しております観光バス臨時駐車場は、大河ドラマ館の開設に伴い増加が見込まれる観光バス等の駐車需要に対応するため、暫定的に整備するもの
であります。
整備に当たりましては、近隣にお住まいの皆様に対し丁寧に説明を行うとともに、住環境についても十分配慮しながら進めてまいります。
また、駐車場の運用に際しましても、関係部局と連携を図りながら、交通誘導員を増員するなどの安全管理に努めてまいります。
最後に、シャトルバスのルートについてお答えいたします。
リバーパークおぶさ臨時駐車場と大河ドラマ館を結ぶシャトルバスにつきましては、いわゆる乗り合いバスでの運行を予定しております。
往路につきましては、臨時駐車場を出発し、長良橋を渡り、岐阜公園歴史博物館前バス停まで直行いたします。復路につきましては、往路の終点
であるバス停を出発し、本町1丁目交差点を右折し、長良橋を渡り、臨時駐車場へと向かいます。
その際に、来訪者が川原町かいわいなどの観光スポットに立ち寄れるよう、最寄りのバス停で乗りおりを
可能とすること
で、来訪者の回遊性を高めてまいります。
大河ドラマ館の開館まで4カ月を切りました。全国から訪れるお客様を万全の態勢でお迎えできるよう、関係者一丸となって準備を進めてまいります。
26:
◯議長(
大野一生君) 企画部長、廣瀬 悟君。
〔廣瀬 悟君登壇〕
27: ◯企画部長(廣瀬 悟君) スマートシティぎふについてお答えいたします。
スマートシティとは、AIやIoTを初めとする新技術を活用し、都市が抱えるさまざま
な課題に対し、分野横断的に解決していこうとするもの
であり、政府において積極的に推進しております。
その一環として、国土交通省において、この3月から4月にかけ、スマートシティモデル事業が公募されました。これに本市も手を挙げ、重点事業化促進プロジェクトに選定されたところ
であります。
本市が目指すスマートシティぎふにつきましては、公共交通ネットワークの構築による移動の確保や、外出機会の創出による健康増進を課題と捉え、交通と健康を軸にさまざま
なデータを活用し、自動運転技術やオンデマンドモビリティサービス、クアオルト健康ウオーキング等の導入を図ることとしており、その実現に向けた進め方については、包括連携協定を締結しているソフトバンク株式会社を初めとする民間企業や大学等とともに、(仮称)スマートシティぎふ推進協議会を組織し、スマートシティの施策の具体化、活用データ項目の抽出及び利用方針などを検討してまいります。
2点目の、公共交通への自動運転技術の活用に関する質問についてお答えいたします。
初めに、公共交通に自動運転技術を導入する意義
でございますが、本市では、集約型の都市構造を目指し、
持続可能な幹線バス、支線バス、コミュニティバスが連携した公共交通ネットワークの構築を図ることとしております。
しかしながら、人口減少や超高齢化社会の進展により懸念されるバス利用者の減少やバス運転者不足、これらを背景とする運行コストの増大など、公共交通を取り巻く環境も一層厳しさを増しており、さらにこうした状況が進んでいくと、現状のサービス水準の維持などが容易
でなくなると考えられます。
公共交通への自動運転技術の活用は、こうした本市の公共交通が抱えるさまざま
な課題の解決策の1つとして、大きく寄与することが期待されると考えております。
次に、今回の走行実験の内容について
でございます。
本市といたしましては、運行効率の低い郊外地域の路線や中心市街地での循環バスなどへの自動運転技術の導入に向けて、段階的に実証実験を進めていきたいと考えております。
来年度以降、公道での実証実験を始めていきたいと考えておりますが、まずは、市民の皆様などに自動運転車両を体験し、認知度を高めていくために、公道外で小型の自動運転車両による走行実験を行いたいと考え、今議会に走行実験費用等について補正予算案として計上しております。
今後、今年度の走行実験について検証するとともに、技術開発などの動向を見きわめつつ、技術開発を進める企業や研究者の方々と意見を交換しながら研究し、あわせて、警察や道路管理者など関係機関の理解を得るため、早い段階から協議を重ねながら進めてまいります。
いずれにいたしましても、スマートシティにつきましては、公共交通への自動運転技術の導入を含め分野横断的に本市の課題を解決する取り組み
であることから、部局をまたぎ、かつ、官民が連携しながらオール岐阜の体制で取り組んでまいります。
〔「議長、30番」と呼ぶ者あり〕
28:
◯議長(
大野一生君) 30番、
松原和生君。
〔
松原和生君登壇〕
29: ◯30番(
松原和生君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
意見、要望と再質問をさせていただきます。
まず初めに、岐阜市公教育検討会議と本市の教育行政について
であります。
中学3年生男子生徒の転落死について、御遺族の気持ちに寄り添い、真相究明に全力を尽くされる。第三者委員会のこと。在校生らに対する心のケア。再発防止に向けた取り組みなどについて御答弁がありました。ぜひ、それをしっかりと推し進めていただきますよう要望をいたします。
ところで、本市は、子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」を設置しています。
ゼロ歳から成人前までの子ども・若者、保護者、教職員が抱える悩みや不安に対し、福祉、教育その他の関連分野における知見を総合した支援を行うための仕組みとして設置されたもの。もちろん、いじめに関する相談も主
な内容の1つに掲げています。
今回の議論の中に、この存在が見えてきません。しっかり連携し、よりよい解決を図っていく力になってほしいと思いますが、そのかかわり方について。
また、「エールぎふ」は「岐阜市子どもホッとカード」──こういうものですが──を発行しています。銀行のキャッシュカードや鉄道系カードのマナカのよう
な形と厚さ
であります。
「悩みがあったら相談してね。誰にも言わないから安心してね」とあり、裏には「子どもホッとダイヤル」のフリーダイヤルの番号、「子どもホッとメール」のアドレスとQRコードが書かれていて、「エールぎふ」につながります。
ぜひ有効に活用してほしいと思いますが、小学校1年生と中学校1年生などに配っているの
だそうです。児童生徒が、これを6年間、3年間持ち続けているか、我が子のことを思い出すと、とてもそうは思いません。少し薄くしてでも毎年配るなど、幼い児童生徒の目線に立って考えるべきと思いますが、以上2点、子ども未来部長にお尋ねをいたします。
岐阜市公教育検討会議については、おおむね理解をいたしました。
子どもファーストの理念に基づき、教育立市のさらなる深化、一層の発展を目指すために、意見を聞き、識見を高めるための附属機関ということ
であります。そうした方向に向かって議論を深めていただきたいと思います。
次に、続発する職員の不祥事、不適切
な事務執行について
であります。
一連の事案が発生したことを受けて、全職員を対象とした市長訓示を行った後に発生したものもあります。一方で、真面目に働くほとんどの市職員は、同じ目で見られるのを本当に悔しく思ってみえるの
ではないでしょうか。市民の信頼を回復するため、強い決意と姿勢を持って対応に当たっていただきたいと思います。
1点、再質問。
人事の硬直化や不適正事務の抑止を図るため、人事異動のサイクルを早めたいということですが、異動をさせることと専門性を高めるという相反することについてどう両立させていくのか、実務的
な内容ですので行政部長にお尋ねをいたします。
次に、小中学校等体育館へのエアコンの設置についてです。
御答弁は了解しました。
エネルギー代が継続的にかかりますので、少しでもその効率が向上するよう、エネルギー、あわせて施設側の断熱等の工夫を考えながら進めていただくことを要望します。
1点、再質問です。
緊急防災・減災事業債は、70%が地方交付税で措置されるという有利
な地方債。活用期限が令和2年度まで
であることから、これを活用できるのは最初の15校のみ。残りの57校については、学校施設環境改善交付金を活用する計画と言われましたが、工事費ベースで約10%の助成
であります。緊急防災・減災事業債の再延長について、ぜひ国に強く要望していただきたいと思いますが、市長のお考えについてお尋ねをいたします。
次に、「麒麟がくる 岐阜 大河ドラマ館」に関連して
であります。
繰り返しになりますが、歴史に彩られた本市の魅力を全国の視聴者にPRする絶好の機会
であり、放送を契機に多くの観光客に訪れてもらえるチャンス、数十年に一度のチャンス
であります。全庁を挙げて最大限の取り組みを、改めて要望いたします。
少しだけ再質問いたします。
大河ドラマ館となる歴史博物館の2階、3分の2ほどがNHKエンタープライズ、残りの3分の1は戦国時代や岐阜城にかかわる歴史博物館の所蔵品などを有効活用しながら、雰囲気を統一することになっています。
この市が展示を担う部分、大河ドラマ館の3分の1の準備状況についてはどうか、教育委員会事務局長にお尋ねをいたします。
また、歴史博物館の周辺に入場券売り場や土産品、飲食ブースを設ける計画。金華山ロープウエー山麓駅付近を道三エリア、金華山及び岐阜城資料館を信長エリアとし、それぞれ展示を行う計画。さらに、金華山、岐阜公園周辺一帯をゾーンとして回遊性を高めること
で、効果的
な観光振興に努めるという計画
でありますが、それら関連する事業、ここはちょっと聞きたかったんですけども、ちょっと時間がなさそうですので割愛をしますが、ぜひしっかりと推し進めていただきますことを、早い段階で計画を固めていただくように商工観光部長に要望をいたします。
最後の項目も、もし時間があればまたお話ししたいと思いますが、以上で私の2回目の質問を終わります。
30:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
31:
◯市長(
柴橋正直君) 小中学校等体育館へのエアコンの設置に関する再質問にお答えいたします。
先ほど再質問で議員が述べられましたとおり、緊急防災・減災事業債は元利償還金の70%が後年度地方交付税で措置される有利
な地方債
であり、その活用期限は現時点では令和2年度までとなっております。
こうしたことから、全国市長会や中核市市長会を通じて、再延長の要望を行うとともに、再延長を希望する他の自治体とも連携し、国に対する要望活動を展開してまいりたいと考えております。
32:
◯議長(
大野一生君) 子ども未来部長、
早川昌克君。
〔
早川昌克君登壇〕
33:
◯子ども未来部長(
早川昌克君) 岐阜市公教育検討会議と本市の教育行政についての再質問にお答えいたします。
今回の事案につきましては、なぜ子どもの悩みやSOSを受けとめられなかったのか、「エールぎふ」としましても真摯に向き合い、検討していく必要があると考えております。
「エールぎふ」でのいじめに関する相談につきましては、学校や家族には話しにくいことも、第三者機関には話せることがあり、まずはじっくり本人のお話をお聞きします。
当初の相談がいじめ
である場合でも、その背景に学校環境、家庭環境、家族関係、不登校や発達障害などの困り感を抱えていることがあるため、本人の置かれている状況と思いを理解した上で、学校や保護者と連携し、課題の解決を図っております。
また、子ども専用の相談窓口を開設し、その電話番号とメールアドレスを記載した名刺サイズの「子どもホッとカード」を作成し、市内全ての小中学校と高校等に通う児童生徒に配布して、子ども・若者本人の悩みが直接届く環境づくりに取り組んでおります。
この「子どもホッとカード」は、3年前に全ての児童生徒に配布し、その後は、毎年新1年生に配布しておりますが、来年度はそれに加えまして小学校4年生にも配布するなど、配布の間隔を短くしたいと考えております。
また、各学校で担任の先生が「子どもホッとカード」を配布される際、子どもにどのよう
な声かけをしていただくのがよいのかなど、効果的
な配布方法も検討してまいります。
さらに、誰にも心配や迷惑をかけたくないとか、相談しても何もしてもらえないといった、誰かに相談することで具体的
な解決に結びつくというイメージを持てない子どもたちが、相談をちゅうちょするよう
な心理的障壁を取り除けるよう、相談しやすい体制づくりや具体的
なSOSの発信方法などを、学校の先生から子どもたちに丁寧に説明していただくことが必要
だと考えます。その際には、「エールぎふ」などの相談窓口を紹介していただくなど、学校とも連携を図ってまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、苦しんでいる子どものSOSに耳を傾け、子どもの心に寄り添いながら、全ての子どもの命を守るための体制整備に取り組んでまいります。
34:
◯議長(
大野一生君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
35: ◯行政部長(後藤一郎君) 再質問にお答えいたします。
在課年数が長期にわたることは、人事の硬直化を招き、組織が停滞する要因になり得るもの
であります。
そのため、今後は人事異動のサイクルを5年程度とし、人事の流動化を図り、硬直化を防止すること
で、不適正事務の抑制を図ってまいります。
一方で、議員御指摘のとおり、全庁的に異動サイクルを5年程度とすることは、各職場において、より専門性を高めた職員を育成することと相反する、すなわち専門性が高い職員が異動することにより、業務が停滞してしまうの
ではないかといった見方もございます。
この点につきましては、各職場において、業務の専門性を共有できるよう
な事務分担や、異動サイクルを見据えた計画的
な事務引き継ぎ、事務取扱マニュアルの整備などを行うことにより、業務において必要とされる専門性は確保できるものと考えております。
また、異動に当たりましては、人事異動に関するヒアリングをこれまで以上に丁寧に重ねてまいりますが、一定のサイクルで計画的に人事異動を行うこと、例えば、税関係の業務におきまして、市民税課、資産税課、納税課などといった関連部署を幾つか経験させることなどは、特定分野の専門性を高めることになり、より大局的
な見地から業務が遂行できる職員へと成長することにつながると考えております。
36:
◯議長(
大野一生君) 教育委員会事務局長、田中啓太郎君。
〔田中啓太郎君登壇〕
37: ◯教育委員会事務局長(田中啓太郎君) 大河ドラマ館において、市が準備を担う部分の準備状況についての再質問にお答えをいたします。
当該エリアは、戦国時代の岐阜を紹介するため、主に岐阜市歴史博物館の所蔵品を活用し、明智光秀公の一族と言われる土岐氏、斎藤道三公、織田信長公など美濃を支配した武将たちを描いた掛け軸、織田信長公が大量の火縄銃を用い、武田軍を破った長篠の戦いを描いたびょうぶなど、質の高い複製を全期間にわたって展示し、激動の時代を紹介いたします。
さらには、一昨年の信長公450プロジェクトの際作成したルイス・フロイス像や「南蛮屏風」、加えて、実際に武士が用いた甲冑や戦国時代の刀の代表とされる美濃刀、史跡岐阜城跡からの出土品で大きな話題を呼ん
だ金箔瓦や、身分の高い人物が使用したといわれる天目茶碗など、適時入れかえも行いながら、何度も足をお運びお楽しみいただけるよう、鋭意準備を進めているところ
でございます。
〔「議長、30番」と呼ぶ者あり〕
38:
◯議長(
大野一生君) 30番、
松原和生君。
〔
松原和生君登壇〕
39: ◯30番(
松原和生君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
先ほど御答弁をいただく時間が心配で、ちょっと触れられませんでしたけども、スマートシティぎふの取り組みについて
でありますけども、こちらの御答弁については了解をいたします。事業の方向性は大いに結構ですので、ぜひ成果につながる御努力をお願いしたいと思います。
職員の不祥事、不適切
な事務執行について
であります。
申し上げましたほかに、新聞に載った事件ばかりですけども、消防職員が覚醒剤使用で懲戒免職、勤務時間外に建物に侵入し、この場で口にするのもはばかられる行為をしたなどは、勤務の時間外、職場の外
であります。人間としてのモラルの問題
でありますが、公務員の皆さんにはそれが一層強く求められています。市民の信頼を取り戻すよう、岐阜市職員の皆さんの高い倫理観を持ったしかるべき行動をよろしくお願いしたいと思います。
一方で、私たち市議会議員も、市民のために尽くす、範を示すという意味では同じ
であり、私も改めて身を律していきたいというふうに思っているところ
でございます。再犯防止策、よろしくお願いをいたします。
以上、申し上げまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
40:
◯議長(
大野一生君) この際、しばらく休憩します。
午前11時59分 休 憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後 1時 2分 開 議
41: ◯副議長(西垣信康君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑並びに一般質問を続行します。28番、山口力也君。
〔山口力也君登壇〕(拍手)
42: ◯28番(山口力也君) 市議会公明党を代表して質問を行います。
最初に、平成30年度の決算認定に関連して、財政健全化と市政運営について市長にお尋ねいたします。
今回の議会へ提出された議案は、補正予算5件、条例20件、決算認定5件、その他6件の計36件が提出され、補正予算額は、一般会計10億3,959万5,000円を初め、合計23億5,118万円が計上されています。
道路維持費や老人福祉費として介護保険施設整備助成を初め、防災対策費、さらに、公明党として推進をしてきました小学校就学前の幼稚園や保育所の無償化が10月より始まるのを受けて関連予算が計上され、子育て世代への経済的支援が盛り込まれています。
また、観光振興費として、来年のNHK大河ドラマの放映に向けてのドラマ館関連予算を初め、2020年東京オリンピック聖火リレー等の予算が計上されています。
また、平成30年度の決算認定議案が提出をされています。昨年の予算編成は、市長が当選され1カ月後の予算編成でもあり、骨格予算としての当初予算でしたが、その後の6月に肉づけ補正が行われ、市長の思いが込められた予算が編成されたの
ではないかと思われます。
予算編成を行うときに公債費比率や財政状況を見据えて編成されなければならないわけですが、平成30年度の本市の財政状況は、市税収入の増加によって良好
であるとのことです。
今後も、財政比率の健全化へ向けて取り組んでいただきたいものですが、しかしながら、今後、公共施設の老朽化の進行により多額の費用が見込まれるなど、今後の財政需要は増大していくものと見込まれます。
ここで、市長にお尋ねいたします。
今後の財政健全化へ向けてのお考えを含め、どこに重点を置いて財政運営をされようとお考えでしょうか。財政健全化の観点から、平成30年度の決算に対する評価と今後の岐阜市の財政健全化へ向けたお考えと、さらに、今後の市政はどこに重点を置いて運営をされようとお考えでしょうか。
次に、今回の補正予算に盛り込まれております体育館空調設備の整備計画についてお尋ねいたします。
私は、3年前の平成28年9月議会において、体育館への空調設備整備の必要性を要望させていただいた経緯もあり、昨年は、同じ会派の西垣議員も質問を行い、私も今年度9月議会において空調設備整備の必要性とともに、コスト削減もあわせて議会質問をさせていただきました。
市議会公明党として、体育館への空調設備整備に関して推進をしてまいりました。子どもたちの熱中症対策とともに健康
な体をつくり、健全
な考えを持つためにも、体育の授業は大切
であろうとの考え、さらには、近年いつ起きてもおかしくないと言われる自然災害が発生した際の、体育館の避難場所としての環境整備を行うためにも、体育館への空調設備の整備は必要との思いからの質問と要望
でありました。
先日、関東を襲った台風の影響で広範囲にわたり停電をしました。また、大阪北部地震において、災害時に都市ガスが停止しました。災害時の非常用動力源確保も考えていかなければなりません。
今回の補正予算に、岐阜市内の小中学校や特別支援学校の体育館への空調設備整備のための基本調査及び実施計画や工事の整備計画が出され、補正予算が計上されています。体育館への空調設備整備、大変ありがとうございます。
ここで、小中学校及び特別支援学校体育館への空調設備整備計画についてお尋ねいたします。
最初に、市長にお尋ねいたします。
温暖化が進む中、将来を担う子どもたちが終業式も体育館で行えなかったという大変
な状況を受けて、また、災害時における避難所としての体育館の重要性を考えたときに、空調設備整備を決断をされたと思います。体育館への空調設備整備を決断された思いについてお聞かせください。
次に、教育委員会事務局長にお尋ねいたします。
私が、6月議会において、コスト削減の空調設備の整備について質問をいたしました。今回の空調設備の整備に当たり、整備計画の概要と災害時における非常用動力源確保並びにコストの削減についての取り組みはどのようにお考えでしょうか。
続きまして、開かれた学校運営についてお尋ねをいたします。
学校運営について、今までもいじめの問題や学級崩壊、教師に対する暴行等、それぞれ各学校において対応をとっていただいてきました。子どもたちはいろいろ
な顔を見せます。家庭での顔、学校での顔、教師に見せる顔、友達に見せる顔、全てが本当の顔
であり、それらは周りの環境によっていかようにも変化します。
子どもたちの判断や行動は、今までかかわり合ってきた環境の中において判断し、行動を起こしているように思えます。子どもによっては、環境によって自分の行動が社会において犯罪
であることすら理解しないまま行動する子どももいます。部活動において体罰を加える教師の姿を見て、自分たちも暴力が肯定されると勘違いをしてきた子どもたちもいることでしょう。
そのよう
な子どもたちの行動に対して、学校が自分たちだけで解決しようとし、教育委員会に対しても指導を求めず、親に対しても説明をせず、一部の教員や学校内部だけで問題を処理してきたように、学校における閉鎖的傾向が感じられます。学校や教員の意識改革をしなければならないの
ではないでしょうか。
それとともに、いじめを受けている子どもが大丈夫と言っても本当に大丈夫
なのかの判断は、教師と子どもの触れ合いの関係いかんによるもの
ではないでしょうか。
今までも子どもと触れ合う時間を確保されてきましたが、さらに多くの時間を確保できるよう
な体制を行政との連携により構築していかなければならないの
ではないかと思われます。
子どもの問題行動に対して、まず学校内における問題の共有化及び外部専門家よりの助言を受けられる体制、親との問題の共有、さらには、各学校間における問題の共有化を行うことによって類似の問題解決につながるの
ではないでしょうか。
ここで、教育長にお尋ねをいたします。
学校内における共有化や専門知識を持った方からのアドバイスを受ける体制及び親との問題の共有や各学校間で問題が共有化されれば、早期に問題の解決ができると思います。いかがお考えでしょうか。
続きまして、岐阜城、金華山及び岐阜公園周辺の整備について、教育長にお尋ねをいたします。
岐阜城、金華山及び岐阜公園周辺は、日本遺産第1号の認定を受けています。『「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜』として、行きたくなるまちとして日本遺産の認定を受けたはずです。日本遺産の申請を行うとき、信長公が生きた時代背景を申請理由とし、そのストーリーで認定され、行きたくなるまちとしての岐阜を期待して認定を受けたはずです。しかし、現状は木々が生い茂り、岩山の姿も岐阜城の石垣も天守閣の姿も隠れてしまい、戦国時代の信長公の、戦わない城の威容が全く感じられない現在の姿となっています。信長公の後の為政者が、庶民の金華山への立ち入りを禁じ、麓から見えないように木々が伸びるがままに放置していったの
ではないでしょうか。
戦国時代、金華山は岩山
であった
だろうと思われ、その山頂に巨大石垣が組まれ、天守閣が建造され、中腹にもやぐらが組まれ、濃尾平野の隅々まで金華山や岐阜城の威容を放っていたの
ではないでしょうか。
信長公は岐阜城をつくることにより、権力を誇示し、戦わない城を築いたとされています。乱世の世を終わらせようと志を立て、天下布武を掲げ、天下統一を目指しました。
一方で、庶民の経済活動を応援し、楽市楽座を振興させました。鵜飼でおもてなしを行い、けんらん豪華
な居館においておもてなしを行ったの
ではないかと想像されています。そのことを日本遺産認定のストーリーとされたの
ではないでしょうか。
そう
である
ならば、岐阜に来たくなるまちにするために、戦国時代の信長公が目指した戦わない城、天空の城を現代に再現することや、戦国時代の風景やおもてなしを再現することは、日本遺産認定を受けた地域として当然行わなければならないの
ではないでしょうか。
ここで、教育長にお尋ねをいたします。
信長公は、庶民が日々の生活を楽しみ、安心して生活できるために天下統一の志を持ち、拠点とした。岐阜城、金華山及び岐阜公園周辺を信長公の時代に近づけることは、子どもたちや市民がふるさとに誇りや志を高く持つこと
だと考えます。教育長の思いをお聞かせください。
次に、ICTの利活用による市民の利便性向上と事務の効率化についてお尋ねいたします。
私が昨年9月議会において同様の質問をさせていただき、今回は早速実証実験を行っていただきありがとうございます。
先般、岐阜市は、市民の利便性向上のために、市民からのスマートフォンやパソコンからの問い合わせに、人工知能・AIが文字による対話形式で自動応答するサービスをAIチャットボットと呼ばれる最新技術を用いて、いつでも、どこでも気楽に問い合わせができるという実証実験を10月より始められるとのことです。このことにより、市の窓口へ行かなくとも、電話で問い合わせをしなくともよくなり、市のホームページで情報を探し出す手間も省け、いつでも、どこにいても気楽に問い合わせをすることができるようになります。
または、職員の負担軽減の狙いから、市役所の税に関する申請書類のデータ化やパソコン入力をロボットに代行させ、業務の効率化と作業のミスの防止を図るようにするために、作業事務を自動的にRPA・ロボティック・プロセス・オートメーションの実証実験も行われるとのことです。
今回の実証実験の効果があると認められる
ならば、市民サービスはさらに向上すること
だと思われます。市民サービス向上の点から、苦情が届いています。紹介をさせていただきます。
今までは自動交付機が設置してあり、すぐに住民票などが取れたが、今はそれもなくなり、窓口へ行けば長い時間待たされるとのことです。コンビニへ行けば、住民票などはすぐに取れます。証明書交付などがすぐに出せる交付機などの機械の導入などによって、市民サービスは図られます。
市民課の例を挙げましたが、まだまだ効率化の余地はあるはずです。今後も、多方面から検討していかなければならないの
ではないかと考えます。
ここで、行政部長にお尋ねします。
1点目に、AIチャットボットやRPA・ロボティック・プロセス・オートメーションの実証実験を受けて検証されて、実用化に向けて進めていただきたいと思います。これらの実用化の時期はいつごろの予定でしょうか。また、今回の実証実験で行ったことだけ
ではなく、他の分野への利用ができると思われます。ほかにはどういった分野へ広げられるお考えでしょうか。
2点目に、ICTにはAIやRPA以外にもさまざま
な技術やサービスがあります。今回の実証実験で行ったことだけ
ではなく、他の分野での活用も期待できると思われます。ほかにはどういった分野へ広げられるお考えでしょうか。
3点目に、AIやRPA等の導入によって事務の効率化が進み、職員の再配置が
可能になります。高齢化社会が進行しています。ひきこもりや精神的に不安定
な方、地域社会と接触を拒む方や子育てに悩んでおられる方もおられます。そういった方たちへは、どうしてもマンパワーが必要となります。事務の効率化と職員の再配置についてどのようにお考えでしょうか。
最後の質問です。
観光振興についてお尋ねをいたします。
私は岐阜が大好きです。そういった方々をふやしていかなければならないの
ではないでしょうか。金華山があり、お城があり、岐阜城から望む濃尾平野、ゆったりと流れる長良川、さらに、岐阜のまちにはロマンが感じられます。
戦国の動乱を生き、天下統一をなすとの志を立て、戦乱の中へ身を投じた織田信長公。乱世のときも庶民は長良川のアユをとるために漁に出、くわや鎌を鍛冶屋はつくり、傘をつくり、うちわをつくり、たくましく生きる庶民の生活が感じられる岐阜のまち。雨が降っても、雪が積もっても、長良川は流れをとめず、嵐が来ても金華山はそこにあり、岐阜の人々を見守っています。
岐阜の人たちも戦乱の時代を生き抜き、権力者が変わろうと、長良川が氾濫しようと自分たちの生活を続けてきたたくましさを感じられるまちです。そんなすばらしい岐阜をもっと多くの人に知っていただきたい。岐阜に来なければわからない魅力を知っていただきたい。
そのためにも、岐阜の人と触れ合い、知っていただけるように、うちわやちょうちんづくりを見ていただくことや、自分でも体験できるよう
なことを考えていただいてはいかがでしょうか。また、アユ漁の体験など、岐阜へ来なければできない体験です。お姫様の衣装などを着て川原町を歩いていただけることは民間で行っていただいています。民間の方との協力やアイデアで行政が協力してできることは多いはずです。
来年は、岐阜に多くの方が来ていただけると思われます。歴史に恵まれた文化や伝統、それらのすばらしさや魅力を岐阜に来ていただき、触れていただき、多くの方に感じてもらうよい機会ではないでしょうか。そのために行政を初め、多くの方々が準備をされていることと思われます。
岐阜の魅力は一度来ただけでわかってもらえるとは思えません。ですから、もう一度来たくなるよう
な、もっと知りたくなるよう
な取り組みを、岐阜に来なければ体験できないよう
な発信を考えていかなければならないの
ではないでしょうか。
このように、岐阜市には歴史、伝統を色濃く残す魅力あふれる資源がたくさんあります。これを多くの皆様に知っていただき、岐阜のファンをふやしていかなければなりません。
ここで、商工観光部長にお尋ねをいたします。
1点目に、来年の大河ドラマ放映により、多くの人が大河ドラマ館を訪れることが期待されますが、これらの人に岐阜の魅力を知っていただくための回遊性向上の方策についてお聞かせください。
2点目に、大河ドラマ放映後も見据えた岐阜の魅力発信のための中・長期の指針となる観光ビジョンについてお聞かせください。
以上で、1回目の質問を終わります。(拍手)
43: ◯副議長(西垣信康君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
44:
◯市長(
柴橋正直君) 平成30年度決算に関連する御質問にお答えをいたします。
初めに、我が国が過去に類を見ない人口減少社会を迎え、地域経済の縮小と地域社会の担い手不足の進行に歯どめをかけるには、定住人口、交流人口の増加が我々地方自治体にとって喫緊の課題となっております。
また、高齢化の進展に伴う社会保障関係経費の増加に加え、高度経済成長期に整備された公共施設の老朽化対応など、財政需要は今後ますます増大するものと見込まれます。
このよう
な課題に立ち向かうべく、地方自治体には将来を見据え、
持続可能で安定した都市経営が求められています。
そこで、本市の平成30年度決算のうち、将来の財政状況の健全度を示す健全化判断比率を見ますと、財政規模に占める借金返済負担の程度を示す実質公債費比率は、ほぼ前年同率の4.7%
であり、早期健全化基準の25%を下回っております。
また、将来の負担となる債務の程度を示す将来負担比率は引き続きマイナス
であり、実質的
な負担がない状態を継続しており、早期健全化基準の350%を大きく下回っております。
さらに、市の実質的
な借金に当たる普通債残高については、前年度比で9億円の縮減を図ることができ、将来を見据えた健全
な財政運営が維持できているものと認識しております。
また、老朽化が進む公共施設等のマネジメントを初め、人口減少社会に立ち向かうための未来への投資となる市街地再開発や名鉄高架事業、薬科大学キャンパス整備など、大型の財政需要を伴う事業についても一つ一つ着実に進めていかなければなりません。
このため、市の貯金に当たる基金についても計画的に特定目的基金へ積み立てるとともに、財政調整基金を全く取り崩すことなく財政運営を行うことができたため、平成30年度末における基金残高は、前年度比5億円増の334億円を確保しております。
一方で、魅力的
な都市づくりを進めるとともに、定住人口、交流人口の増加を図り、安定した税収を確保していくことも重要
であります。
昨年6月の補正予算においては、未来の種まきとなる5つの重点分野、成長都市の基盤づくり、子どもファースト、働く場づくり、本物志向の観光まちづくり、健康
で元気
な安心、安全
な社会づくりを示し、スピード感を持って取り組んできました。今後も、政策の方向性を明確にし、中心市街地の活性化や名鉄高架事業を初めとする「岐阜を動かす」未来につながる施策の展開に意を用いてまいります。
いずれにいたしましても、人口減少や少子・高齢化の進展により、今後も我々地方自治体の財政を取り巻く環境はますます厳しさを増していくものと見込んでおり、引き続き、限られた財源の中で一つ一つの施策に最大の効果を発揮するとともに、堅実
な財政運営、財政基盤の確立を目指してまいります。
小中学校等体育館への空調設備の整備についての御質問にお答えをいたします。
さきの6月
定例会でも申し上げましたとおり、近年、夏を迎えるたびに猛烈
な暑さに見舞われ、猛暑や酷暑といった言葉が日常と化しつつあります。ことしの夏も、梅雨明けまでは気温が上がらなかったものの、梅雨明け後の7月、8月は猛暑日を20日間記録するなど厳しい暑さに見舞われました。また、夏休み明けとなった9月も、去る8日から3日連続で猛暑日を記録するなど依然として厳しい暑さは続いており、熱中症対策は喫緊の課題
であると考えております。
そうした中、本市の小中学校は全国に先駆け、平成25、26年度の2カ年で普通教室等への空調設備を整備しており、子どもたちが元気
で健康に学びに向かえる学習環境が整えられております。
一方で、体育館は空調設備が整備されておらず、熱中症を予防するため体育館を利用する体育の授業や部活動、学校行事の中止や延期、時間の変更を行うなどの措置を講じる必要があり、教育活動においてさまざま
な支障が生じております。
かつては、グラウンドや体育館が使えない夏の間はプールで体育の授業が行われていましたが、近年は、熱中症予防のため使用を中止する事態もあるなど、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化しており、変化に即した教育環境の整備として体育館への空調設備の整備は必要性が高いと考えます。
他方、小中学校等学校体育館は避難所になっており、近年、自然災害が多発する中、大規模災害時には多くの市民の皆様が体育館に避難することになります。昨年7月の西日本豪雨でもそう
であったように、夏の暑さの中での長期にわたる避難所生活は熱中症のリスクが高くなり、避難者の生命や健康維持にかかわってくることから、その対策としても空調の整備が有効
であると考えております。
こうしたことから、子どもファーストを掲げる本市において、小中学校等体育館への空調設備の整備は、将来を担う子どもたちが元気
で健康に学校教育を受けることができるための優先度の高い事業
であります。また、子どもたちはもちろん、災害時に避難してきた方や体育館を利用する市民の皆様が空調設備を利用することができ、公益性も高いと考えております。これらを鑑み、今回、小中学校等の体育館に空調設備を整備することを決断いたしました。
なお、整備に際しての多額の費用が必要
であることから、市の財政運営に与える影響を抑制するために、国の緊急防災・減災事業債や補助金を最大限に活用してまいります。その上でさらに、緊急防災・減災事業債の延長や財政支援の拡充を強く要望してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、小中学校等の体育館への空調設備の整備は教育及び防災のいずれにおいても必要
であると考え、今般の決断に至ったところ
であります。今後も引き続き、教育環境の向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
45: ◯副議長(西垣信康君) 教育委員会事務局長、田中啓太郎君。
〔田中啓太郎君登壇〕
46: ◯教育委員会事務局長(田中啓太郎君) 小中学校等体育館への空調設備の整備についての3点の御質問にお答えをいたします。
まず1点目の、整備計画の概要についてお答えいたします。
整備の対象となる体育館は、岐阜市地域防災計画において指定拠点避難所または指定避難所に指定されている小中学校や旧小学校体育館など合わせて72館としております。
その整備の順序は、原則として小学校を優先することとしております。その理由は、小学生は体温調節機能がまだ発達段階
であり、中学生に比べて熱中症の危険が高いこと、小学校及び旧小学校は、岐阜市地域防災計画において指定拠点避難所に指定されており、各地区に満遍なく配置されていることによります。
整備につきましては、2つのグループに分けて並行して行ってまいります。1つは、令和2年度に整備する、水害または土砂災害の際に公民館を避難所として使用できない地区の体育館15館について、緊急防災・減災事業債を活用し整備を行います。そして、その他の体育館57館については、令和3年度から整備を進め、令和6年度には全ての整備を完了させる計画としております。
次に2点目の、災害時における非常用動力源の確保についてお答えをいたします。
ライフラインが不通となった際の動力源となる非常用自家発電機は、停電やガスの供給停止など空調設備を稼働させるためには有効
である一方、空調設備を稼働させるよう
な非常用自家発電機は機器が大型となり、学校敷地内に設置する場所の確保が必要となること、整備費用が高額
であること、維持管理費用が必要となること、また、工期延長が想定されることなどから総合的に勘案した結果、今般の空調設備とは同時に設置しない方針といたしました。
最後に、3点目の、コスト削減の取り組みについてお答えをいたします。
空調整備においては、設置費用だけ
でなく維持管理費用も含めた全体費用の抑制が非常に重要
であると認識をしております。そのため、空調の整備に先立ちまして事前に行う基本調査においては、動力源、空調機の容量、また、6月議会で議員に御提案をいただきました遮熱、断熱などの附帯工事による効果など多角的
な観点から比較検討を行い、より適切
な整備手法を検討してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、小中学校の体育館への空調整備は、子どもたちの学習環境の向上、加えて、避難所環境の向上に大変意義があると考えており、当該整備計画に基づき着実に整備を進めてまいりたいと考えております。
47: ◯副議長(西垣信康君) 教育長、
早川三根夫君。
〔
早川三根夫君登壇〕
48:
◯教育長(
早川三根夫君) 2点御質問いただきました。まず、開かれた学校についての御質問にお答えいたします。
今回の重大事案に照らしても、議員の御指摘いただいた内容はほとんどできていませんでした。学校内における管理職の報告や職員同士の情報の共有に関してはなされなかったか、または不十分
な情報提供でしかありませんでした。そのため、専門知識を持ったカウンセラーや「エールぎふ」への橋渡しまで至りませんでした。
幾つかの対応ミスの中で最も深刻
なのは、保護者に連絡をしなかったということです。その都度情報伝達が必要
な場面で事態を過小評価し、必要十分で正確
な情報が共有されず、結果として見過ごすことになってしまいました。解決の機会を逃し、情報の共有も保護者への連絡もできなかったことは痛恨のきわみと言わざるを得ません。
重大
な子どもの事故や教員の不祥事が発生した際には、すぐに臨時の校長会を開催し、詳細
な情報を伝達し、問題点や改善点を指導し、管理職のマネジメントの重要性を伝えてきました。
そうした中で、事あるごとにいじめ問題は最重要課題
であり、校長マター
であると繰り返してきましたが、平成30年度において、1校当たり平均して20件ほど発生するいじめに関して、管理職が指導した事案が1件もなかったという学校が、小学校21校、中学で16校もあったという事態は、まさに校長を指導し切れなかったという点
で、私に大きな責任があると痛感しております。
問題点や改善点はいじめ問題対策委員会、いわゆる第三者委員会から今後御指摘いただくことになりますが、教育委員会としては、いじめ問題を最重要課題として校長、教頭が率先して解決に乗り出すよう、全ての学校で新しいガイドラインを明示し、9月の新学期に保護者、児童生徒に伝え、ガイドラインどおりに対応するよう約束しました。
当該校の保護者説明会や市PTA評議員会などから提言されたガイドラインを子どもたちにわかりやすく校内に掲示し、助けを求めることができるように示すことや、各校のいじめの実際を共有し、学ぶ機会をつくることは実行に移したいと思っております。
市PTA連合会は、自分たちの問題としてPTAができることというテーマで10月にも話し合いを持たれます。亡くなった生徒の、誰も助けてくれなかったひとりぼっちの孤独
な苦しみに思いをはせ、二度と起こさないよう、岐阜市の学校はいじめを最重要課題と認識し、情報を共有し、管理職が率先していじめ問題に果敢に取り組み、解決を図るという評判が得られるよう、開かれた学校として家庭、PTA、地域とともに協力して取り組んでいきたいと思っております。
2点目の史跡岐阜城跡の整備に関する御質問にお伺いいたします。
議員に御紹介いただいた日本遺産は、平成27年に文化庁が創設した制度で、歴史的魅力にあふれる文化財群をまとめたストーリーを日本の文化、伝統を語る物語として認定するものです。
認定第1号となりました岐阜市のストーリー、『「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜』は、金華山山麓の宮殿や山上の城郭、城下町、長良川などで行われた「信長公のおもてなし」を前面に出したもの
で、国史跡岐阜城跡がこの日本遺産ストーリーの中核を占める重大
な歴史遺産です。
また、大河ドラマ「麒麟がくる」では、斎藤道三公の居城稲葉山城として注目されます。戦国時代の大河ドラマでは必ず登場する岐阜城は、戦国時代を語る上で欠かせない代表的
な城です。
この整備をし、磨きをかけ、調査研究をし、価値づけることは、長良川のロケーションと相まって日本の代表的風景として四季折々のよさがあり、強く心に残るものと考えております。
戦国時代の岐阜城の再現に向けた取り組みですが、現在、樹木伐採による石垣等の保全とともに、発掘調査等による調査研究を進めております。石垣に悪影響を与える樹木伐採については昨年から実施しておりますが、天守閣南西部では石垣がよく見えるようになり、城としての景観、魅力が大きく向上したとの声をいただいております。
山上部においては、昨年度から本格的
な発掘調査を開始したところですが、信長公が築いた石垣が見つかるなど大きな成果を得ることができました。
本年度も10月以降、発掘調査を実施いたしますが、昨年11月議会で議員から御質問のあった金華山中腹の巨大石垣群についても調査を実施する予定です。
現在、市内の小学校で使用している社会科副読本「わたしたちの岐阜市」では、この岐阜城の発掘調査や鵜飼について取り上げております。何よりも子どもたちには、道三公や信長公が活躍し、若き日の野心に燃えた秀吉や光秀がいたという歴史の中に住んでいる実感を持ってもらうことが大切です。
今後、岐阜城周辺を往時の姿によみがえらせ、信長公居館跡から鵜飼へ誘う権力者のおもてなし、長良川水運、川原町などの庶民の経済的豊かさなど岐阜のポテンシャルをつなげて総合的に学ぶこと
で、歴史あるまち岐阜に住んでいるということのすばらしさを感じてもらいたいと考えております。
住んでいる子どもたちが理解することこそ、日本遺産の真のストーリーと言えます。来訪者も、子どもたちも、市民の方々も岐阜城の魅力をより感じていただけるよう、往時の岐阜城の再現整備を計画的に進めるよう石垣の公開など史跡整備の手法や金華山全体の長期的
な展望について、関係機関と協議しながら調査研究に努めてまいります。
また、山麓部の信長公居館跡につきましては、庭園の滝を実験的に復元する事前調査を10月以降実施するとともに、発掘調査成果を踏まえた史跡整備に向けた具体的
な準備を進めてまいります。
このように、私たちの取り組みの意義が未来ある子どもたちにわかり、子どもたちのうちにストーリーをつくっていく絶好の機会が2020年の「麒麟がくる」
であり、ぜひ視聴を促し、現地で説明していきたいと考えております。
49: ◯副議長(西垣信康君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
50: ◯行政部長(後藤一郎君) ICTの利活用による市民の皆様の利便性の向上と事務の効率化に関する3点の御質問にお答えします。
現在、ICT、いわゆる情報通信技術は社会活動になくてはならないもの
であり、本市におきましても、これまでICTを活用した事務の効率化を進めてきたところ
でございます。
議員御紹介のとおり、今年度、新た
なICT技術を活用した実証実験を行い、さらなる市民の皆様の利便性の向上や事務の効率化の取り組みを進めることとしております。
今回の実証実験では2つのICT技術を活用することとしております。1つは、市民の皆様からの問い合わせに対し、AI、いわゆる人工知能が対話形式で応答するAIチャットボットと呼ばれるものです。
こちらは住民票や戸籍、国民健康保険、国民年金などの手続に関する各種のお問い合わせをスマホなどでいつでもどこからでも気軽にしていただけるもの
で、本年10月1日から1カ月間、市のホームページから御利用いただけるようにいたします。
もう一つは、パソコンの入力事務など職員が手作業でやっていた操作をソフトウエアのロボットに置きかえて自動化する、ロボティック・プロセス・オートメーション、略してRPAというもの
で、こちらは税の事務を対象に10月末までの予定で実験を実施しているところ
でございます。
まず1点目の、AIチャットボットやRPAの実用化の予定
でございますが、今年度実施する実証実験を通して、市民の皆様の利便性や事務の効率化など、さまざま
な効果や課題について検証し、来年度からの実用化を視野に検討を進めてまいります。
続きまして、第2点目の今回の実証実験以外の分野における活用について
でございますが、ICTはAIやRPAなどそれぞれの特性を生かし、行政のさまざま
な分野において、例えば、窓口業務や入力事務処理などで課題解決を図る
ツールとして期待されております。今回の実証実験の結果を踏まえまして、市民の皆様の利便性の向上や事務の効率化に資する実用性のある分野を見きわめ、活用範囲を拡大できるよう検討してまいります。
次に、3点目
でございます。事務の効率化と職員の再配置の考えについて
でございますが、ICT利活用により、職員が手作業でやっていた操作が自動化されますと、作業ミスの防止や短時間で作業が終えられることから、これらによって得られた時間を相談業務など市民の皆様に喜んでいただける業務に注力できるといった利点がございます。
今後、ICT利活用や事務の見直しなどにより全庁的に事務の効率化を図りながら、市民ニーズに即した組織のあり方について、引き続き検討をしてまいります。
いずれにいたしましても、ICT利活用による、さらなる市民の皆様の利便性の向上や業務の効率化を通じ、本市が抱える諸課題の解決につながるよう努めてまいります。
51: ◯副議長(西垣信康君) 商工観光部長、山口 晃君。
〔山口 晃君登壇〕
52: ◯商工観光部長(山口 晃君) 観光振興に関する2点の御質問にお答えいたします。
本市には、清流長良川に育まれた鵜飼漁を初め、道三公や信長公といった名だたる武将がまちの礎を築いた足跡が現在も残るなど、歴史、伝統に裏づけられた魅力あふれる地域資源が豊富にあります。
また、議員御案内のとおり、こうした背景を生かしたさまざま
な体験授業についても、「長良川おんぱく」などが民間事業者の方々によって実施されております。
そこで、1点目の、大河ドラマ館を訪れるお客様に本市のさまざま
な魅力に触れていただくための回遊性向上策について
であります。
大河ドラマ館を設置します岐阜公園周辺には、金華山、岐阜城のみならず、川湊として栄えた川原町かいわいや寺社仏閣、岐阜大仏など歴史、伝統を背景とした魅力あふれるスポットが点在しております。
こうした周辺エリアを回遊していただくため、歩いて散策されるお客様向けとして、まちなか歩きマップの作成及びマップとリンクした誘導看板を設置いたします。
また、交通機関などと連携し、大河ドラマ館入場券とバス、ロープウエー、鉄道の乗車券や岐阜城入場券のセット券を造成するとともに、リバーパークおぶさ広場臨時駐車場への復路シャトルバスについても、途中のバス停での乗りおりを
可能とし、観光を楽しんでいただけるようにしてまいります。
このほか、長良川うかいミュージアムで実施し好評を得た、版画のように楽しむ重ね押しスタンプラリーを複数の観光施設をめぐる形で実施するなど、さまざま
な方策により大河ドラマ館を訪れるお客様に周辺エリアを回遊していただけるよう取り組んでまいります。
次に2点目の、大河ドラマ放送後も見据えた中・長期的
な観光振興指針となる観光ビジョンについて
であります。
本市の魅力を国内外に発信し、多くの人に体感していただくだけ
でなく、市民の皆様にもより一層そのよさを知っていただき、郷土への誇りの醸成につなげること
で、
持続的
なまちの発展につなげていくことが重要
であります。
こうした観点から、市民、事業者、行政が一体となり、今後の観光振興に取り組む指針となる観光ビジョンの策定に昨年度から取り組んでおります。
主
な取り組み内容といたしましては、本市のイメージや宿泊者の属性など、観光を取り巻く現状についてのさまざま
な分析、課題に関する調査に加え、観光に携わる事業者、ボランティアや市民の皆様とのワークショップによる意見集約などを実施しており、これらを踏まえ、今年度末に策定を完了する予定
であります。
ビジョンの詳細は現在検討中
でありますが、観光消費額の増による地域活性化はもとより、観光振興を通じた市民の誇り、いわゆるシビックプライドの醸成や歴史、伝統を継承していく視点なども考慮し、基本的
な戦略を定めていきたいと考えております。
議員御案内のとおり、本市にはいろいろ
な背景に由来する地域資源が数多くあります。こうした地域資源の魅力を生かせるよう、官民一体となって観光振興に取り組んでまいりたいと考えております。
〔「議長、28番」と呼ぶ者あり〕
53: ◯副議長(西垣信康君) 28番、山口力也君。
〔山口力也君登壇〕
54: ◯28番(山口力也君) 御答弁いただきありがとうございました。それぞれに要望をさせていただきます。
平成30年度決算認定については、今後、少子・高齢化がさらに進むことが考えられます。自然災害がいつ発生してもおかしくありません。しかも、今まで想像もつかない甚大
な被害が発生する
可能性もあります。公共施設の老朽化が進み、公共施設の適正配置や統廃合を行わなければなりません。全世代型の社会保障、防災対策、公共施設の整備といった財政支出が増大をします。その中で、安定した税収の確保とともに、効率的
なコストの削減を行っていただき、堅実
な財政運営を確保していただきますよう要望いたします。
開かれた学校運営に関しては、いじめは後を絶ちません。教育現場の先生方はそれぞれ一生懸命子どもたちのことを考えていただいていることと思いますが、教員だけ
で、学校内部だけで問題を解決しようとせず、多くの方の意見を参考として、子どもたちのそばに寄り添い、悩んでいることが将来へ向けての糧となり、希望が持てるということを実感できる教育をしていただきたい。そのよう
な岐阜市の開かれた学校運営を行っていただき、子どものための教育を第一に考えていただける岐阜市の教育
であることを望みます。
体育館空調設備の整備計画について、ことしも9月に入り、岐阜市でも30度を超す日が続き、37度を記録しました。運動場での授業はもとより、体育館での授業もままならない状況です。
先日、関東を襲った台風15号は、豪雨と強風によって甚大
な被害をもたらし、強風により木々や電柱は倒れ、送電線の鉄塔までも倒れ、90万戸以上が停電となり、水道も断水しました。台風が去った後は30度以上になり、被災された方に追い打ちをかけました。安心して子どもたちが授業を受けられる環境整備や、災害時に避難所となる体育館です。被災し心労で疲れた体ですので少しでも安心できる場所を確保しなければならないと思われます。非常用電源の確保はもとより、最悪でも遮熱材によって体育館の温度を下げることができれば、少しでも疲れをとることができるの
ではないでしょうか。予算の関係も考えなければなりませんが、誰のための体育館の空調設備整備
なのか、子どものため、また、被災時の避難されてきた市民のために決断されたことと思います。その点をもう一度確認をしていただき、体育館への空調設備の整備を行っていただきたいと要望いたします。
近年の温暖化は、岐阜においても、一昨年も40度近い高温が1カ月以上近くも続きました。もはや温暖化も災害です。熱中症によって搬送される方もふえています。幸いにも、岐阜市は、一般教室においてエアコン設備を完了しています。近年の温暖化において快適
な環境の中で勉強をしてます。さらに、快適
な教育環境整備のために窓ガラスを二重サッシにする
ならば、室内の気温が外気温に左右されにくくなり、さらに快適に勉強に集中することができるの
ではないでしょうか。勉強に集中できるだけ
でなく、経費の軽減にもつながるの
ではないでしょうか。今後も、子どもたちの教育環境の整備とコスト削減へ向けて取り組んでいただきたいと要望をいたします。
岐阜城、金華山及び岐阜公園周辺の整備につきましては、石垣の調査、よろしくお願いをいたします。
子どもたちは、NHKの大河ドラマで戦国時代の歴史に興味を持つことでしょう。今回の大河ドラマ「麒麟がくる」は、戦国時代を生きた斎藤道三公や信長公、今回の主人公
である光秀公などの戦国時代を動かした英雄たちの若き時代を描くと聞いています。身近
な岐阜のまちを舞台に、大きな志を持つまでの英雄たちの生きた様子を感じることができると思います。岩山の金華山やその上に石垣が築かれている様子を感じられるとき、子どもたちや市民はもとより、岐阜へ来ていただいた方たちは、さらなる感動を持っていただけるの
ではないかと思われます。ぜひ岐阜城周辺を往時の姿によみがえらしていただきたいと要望をいたします。
ICTの利活用による市民の利便性向上と事務の効率化につきましては、市民の必要とする事柄は変わってきております。高齢化が進んでいます。ひきこもり対策も行わなくてはなりません。
以前、茜部で一家が近所とのかかわりを断ち、亡くなるという、あってはならないことが起きました。今まで、困っている人たちの相談を待っていたように思います。そのよう
なこと
ではなく、地域の方たちと協力をして悩んでる人のもとへ積極的に足を運ばれなければならない時代になってきているの
ではないでしょうか。
職員の定数を増員することも大変
な状況です。そのよう
な中で、市民に対するサービスの低下ではなく、さらなるサービス向上を目指すとき、事務作業の効率化を行い、今まで行っていた作業を少ない人数で行い、新た
な市民サービスへ人員を増員しなければならないと思われます。
ICT、いわゆる情報通信技術は日々進歩をしています。この技術を活用するために優秀
な人材の確保も重要
な課題となってきています。さらに多くの新た
な優秀
な人材を育て、外部からも来ていただき、ICTを活用して市民サービスの向上と事務作業の効率化の推進をよろしくお願いします。要望いたします。
最後に、観光振興につきましては、NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」へ向けて、大河ドラマ館の設置や岐阜のまちの魅力をこの機会に知っていただき、まちなか歩きの回遊性向上についても考えていただいているとのこと、よろしくお願いをいたします。
NHK大河ドラマで多くの観光客の方が岐阜へ来ていただけるとは思います。しかしながら、大河ドラマが終われば、観光客の方たちは少なくなることも予想されます。
岐阜の魅力を旅行業者や地域の観光振興や活性化のために頑張っていただいている方たちとともに協力し、取り組んでいただきますよう考えていただきたいと思うものです。
以上
でございます。
これで要望させていただきますが、岐阜のまちが元気になって、人々が夢や希望が持てる岐阜にしていきたいと、このよう
な思いでともどもに頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。
55: ◯副議長(西垣信康君) 37番、服部勝弘君。
〔服部勝弘君登壇〕(拍手)
56: ◯37番(服部勝弘君) お待たせしました。
では、無所属クラブを代表して質問をします。今回は辛口の質問を用意いたしました。(笑声)
〔私語する者あり〕
緊張感を持って質問します。明快
な答弁をお願いします。
最初に、続発する岐阜市の不祥事について、市長、行政部長、教育長、健康部長に順次お尋ねします。
昨年2月に
柴橋正直氏が岐阜市長に就任し、1年半が経過いたしました。この間に岐阜市役所職員などによる不祥事が続発しております。とりわけ本年6月28日から8月26日の2カ月間に集中して不祥事が発生しております。
令和元年6月28日、岐阜南署は鵜飼観覧船航路整備で便宜を図り、業者から100万円を受け取った収賄の疑いで岐阜市職員を再逮捕、その後、9月10日に懲戒免職となりました。
また、
令和元年7月3日、岐阜市の中学3年生男子生徒がマンションから転落死した。自宅からいじめの被害を示唆するメモが見つかったという痛ましい事故が発生。死亡された生徒の遺族の関係の皆さんに心からお悔やみを申し上げたいと思います。
令和元年7月16日、岐阜市は市の胃がん検診を1月に受診した50代の女性に要精密検査の検診結果を誤って「異常認めず」と通知し、女性は同日市内の病院で死亡したと発表されました。
また、
令和元年の8月2日、岐阜市行政部人事課は、岐阜市職員の生活保護事務を行っていたケースワーカー、男性職員、46歳を免職とする処分を発表、処分に至った事実の概要は職務執行において、複数の女性生活保護受給者に対し、いかがわしい行為を行い、暴行罪として起訴され、罰金50万円の有罪判決を受けた、これによる処分
でありました。
さらに
令和元年8月26日、岐阜中署は岐阜市立岩小学校の男性事務職員、27歳を業務上管理する小学校の銀行口座から37万2,000円を引き出し、着服した、いわゆる業務上横領の疑いで逮捕。
また、今月の9月4日、岐阜地検は建造物侵入と器物損壊の罪で岐阜市上下水道事業課の男性職員、28歳を在宅起訴、内容についてはちょっとこういう席では言いにくい部分がありますので割愛します。
今申し上げましたように、このように岐阜市職員にかかわる不法、不当行為は次から次に発生し、とどまることがありません。
今岐阜市役所では不祥事のドミノ倒し現象が続いております。
不名誉
なことばかり
で気が重くなるわけ
でありますが、最近、私どもも市民の皆さんとお会いすると岐阜市は一体何をやっとるということでお叱りを受けることが非常に多々ございます。本当につらい思いをいたしております。
では、では、なぜ岐阜市役所職員などの不祥事がこうも続発するのか、いろいろ考え方があるんですが、市民の皆さんからの意見等、聞く中で、次のよう
な問題点が考えられると思います。
1つには関係者に職務上倫理感、責任感が足りない。あるいは市役所の業務に対してチェック機能が不十分
である。これは、以前の事件でそういうことが指摘されましたが。さらに組織体制が不備
で、組織の長のリーダーシップの欠如、あるいは岐阜市役所内にみんなで渡れば怖くないといったよう
な甘い認識と誰も責任を取らない安易
な行政体質があり、緊張感がないということも言われております。問題に対する組織の長
である柴橋市長の行政手腕が未熟
で脇が甘い、こういうことをおっしゃる市民もあります。若い市長で行政経験が乏しく、威厳がない。職員全体を把握することができていないの
ではないか等々、いろいろの要因があるの
ではないかと言われております。
以上を申し述べて、以下、順次質問をいたします。
まず最初に、柴橋市長にお尋ねします。
続発している市役所の職員や業務にかかわる不祥事について、市長としてどのように考えておられるか。
みずからの責任の取り方と今後の不正防止対策についてお尋ねをします。
なお、失礼ながら部下の書いた答弁書の棒読み
でなく、自身の言葉で心のこもった答弁をお願いしたいと思います。
次に、昭和63年5月以来、31年ぶりに岐阜市役所職員による汚職事件が発生いたしました。
この当時は簡易水道事業にかかわる汚職
でありました。
いわゆるさんずいへんの事件といいますか、こういう事件はなかなかしょっちゅうあるわけ
ではないです。今申し上げましたように63年5月以来、31年ぶり
であります。一方、先ほどもちょっと述べましたが、最近の事案の中では、りっしんべんに関する批判が多いということ
であります。
そこで、この例の汚職事件、鵜飼観覧船事務所職員の贈収賄事件に関連して、行政部長に質問をいたします。
この事件の背景として、工事発注代金の支払いなどについて、1人の職員に任せ切りにしていて、組織としてのチェック体制の不備で機能不全
であったことがはっきりと浮かび上がってきました。いわば起こるべくして起きた事件
であったの
ではないかとも考えられます。
そこで今後、工事の発注方法、単価契約のあり方、チェック体制の強化などの改革が必要
であると考えるわけ
であります。
行政部長にその対策についてお尋ねをいたします。
次に、今議会の質問の肝
でありますいじめが原因と思われる中学生の自死について、関連して教育長に順次お尋ねします。
この問題については、先ほど、午前中の質問者からもいろんな角度で指摘されましたが、生徒が死亡した中学校の校長、教頭などの管理職はいじめがあったことを知らなかったとのこと
でありますが、このことが職務怠慢、管理職としては失格
であると申し上げたいと思います。知らなかった
では済まされないし、知らなかったことに過失はあるわけ
であります。過失には当然責任が伴います。そういうことを自覚していただきたいと思うわけ
であります。
では、順次教育長に質問します。
なぜこのよう
な悲惨
な事態を招いたのか、その原因について。
2、いじめの早期発見、早期対応ができる体制が不備
であったの
ではないか。
3、問題認識の共有について安易に考えていたの
ではないでしょうか。
4、今後、いじめ防止対策について、どのよう
な取り組みを考えていかれるか。
5、岐阜市は皆さん御承知のように前市長のもとに教育立市を掲げていろいろ
な問題に今日まで取り組んでおります。
しかし、これはいろんな実効のある政策もあるわけ
でありますが、しかし、しかしですね、児童生徒の教育レベルを上げることに目を向けていて、人間の命を大切にする心の教育、人間の命を大切にする心の教育が欠けていたの
ではないでしょうか。
生徒1人の命が守れなかった本市の教育、この機会に教育のあり方、基本精神を考え直すことが重要
ではないでしょうか。教育の原点をしっかりと見詰めて、耳ざわりのよいキャッチフレーズの教育立市について、根本的に見直すべき
ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
6番目に、この事案について関係者、責任者の処遇と処分について、どのよう
な対処を考えておられるか、お尋ねします。
7番目に、今回の事案について、学校保険の児童生徒の事故、災害にかかわる見地、観点からどのよう
な対応策が考えられるか、お尋ねします。ということは、災害保険、補償の適用は
可能であるかどうかということ
であります。確認の意味でお尋ねします。
次に、教育長の責任と進退についてお尋ねします。
かけがえのない生徒1人の命が失われた。生徒1人の命を守ることができなかった岐阜市の教育行政、いじめによる学校現場の対応の不手際が原因
であったと言われております。
この悲惨
な事案について、組織のトップ、最高責任者
である早川教育長は今日まで、みずからの責任について何ら表明されていません。これについて、多くの市民から私どもにも、なぜ教育長は責任をとってやめないのかといったよう
な厳しい声が多数寄せられているところ
であります。
ところで、早川教育長の任期は来月、すなわち10月19日までとなっております。現在の任期が10月19日まで
であります。この機会に、潔く退任して新しい体制のもとで岐阜市の教育改革を行うべき
ではないでしょうか。
私ども無所属クラブは、早川教育長の再任は市民感情としてもあり得ないと考えております。
そこで、早川教育長はみずからの責任と出処進退について、どのように考えておられるか、お尋ねをいたします。
次に、いじめについて、少し観点を変えて質問します。
9番目ですが、学校や先生からの嫌がらせですね。
生徒が生徒、あるいは児童が児童に嫌がらせするんじゃなしに、学校や先生からの生徒児童等に対する嫌がらせですね、いわゆるこれはスクールハラスメントと言われているそうですが、これについて、岐阜市の小中学校での発生の状況についてどのよう
な調査をされておられるか。また、あればその結果について、どうなっているかお尋ねします。
10番目
でありますが、近年は、最近はネットによるいじめも多発しているよう
であります。
この実態について、どのように把握し、防止対策を考えておられるか、お尋ねします。
11番目、平成26年から31年、これは5年間に限定しておるわけですが、この間に発生した岐阜市の教育委員会所管の不祥事は18件あります。
このうち、岐阜市立小中学校、高等学校、特別支援学校の教諭による不祥事が18件のうち10件あります。これらの不祥事については記者発表されましたが、資料を見てみますと、非常にこういうところで説明しにくいよう
な事案が含まれております。例えば、児童ポルノ陳列違反とか、信用失墜行為、これは一般にもあるんですが中学校教諭による無免許運転、そしてですね、不適切
な指導、ズボンや下着を下にさせ、マッサージを行い不快
な思いをさせたと、こんなよう
なこともありますし、具体的に説明しにくいんですが、淫行、児童買春、わいせつ行為。これは中学校の教諭ですが、コンビニエンスストア店内において、店内の店員に対して下半身を露出した。こんなよう
な本当に考えられんよう
な不祥事が小中学校の現職の教員の不祥事として報告されております。
そこでですね、こうした学校教諭並びに教育委員会所管の不祥事について、どのように考えておられるか。また、教諭、職員の指導、再発防止について、どのように取り組んでおられるか、お尋ねをいたします。
さらに、がん検診結果の誤通知について、これは健康部長にお尋ねします。
あってはならないことが現実に起きたわけ
であります。人の命にかかわるよう
な重大
な問題
であります。
こうした誤通知による失態があるわけ
でありますが、なぜ、この問題が生じたのか。また、この原因と今後の防止対策について、どのように考えておられるか、お尋ねをいたします。
続きまして、入札にかかわる問題について、行政部長にお尋ねします。
私は岐阜市の建築設計業務委託の入札において、長年にわたり二度の入札不落物件について、不落とした入札業者と予定価格の99%以上という高値で随意契約を行っていた問題について、今から七、八年前、平成22年9月、さらに12月と翌年の23年3月の岐阜市議会本会議で、関係者の証言に基づいて、入札談合の疑いがある高値による1者対面の随意契約を見直すよう本会議場でただしたところ
であります。
多くのプレッシャーをはねのけて、この問題については、当時の細江市長を相手に違法確認等請求の訴訟を提起、談合の疑いについて岐阜県警、公正取引委員会などにも情報提供し事実の解明を求めてまいりました。
こうして私が繰り返し繰り返し、厳しくこの問題を追及したことによって、岐阜市は入札談合の温床となっていた不落随意契約を平成23年度入札制度見直しについてを公表し、公表し、契約の競争性、透明性、公平性を高めるため、再度の入札で落札者がいないときには、当該入札参加者の指名をかえて、指名がえを原則としてですね、原則として業務遂行上支障が生じるなど、真にやむを得ない場合に限り不落随意契約を適用することにし、原則不落随契を廃止いたしました。
この結果、岐阜市の建築設計業務委託関係の入札で、年間数千万円の入札差金、差益が出るようになりました。経費の節減効果がそれ以来、出ておるわけ
であります。
ちなみにそれまでは、建築設計入札全体の約58%が不落随契で、実に予定価格の99%以上で契約をされていた、こういうことが長年続いていたわけ
であります。
私がこの議場で取り上げる前は、そういう不透明
な契約が続いていた、と同時にそれを制度の中で岐阜市が認めてきたわけ
であります。
しかし、申し上げましたように当時議会を通じて質問したり、関係機関に情報提供したりしてただしてまいりました。このことは、私が体を張って、市民の立場に立って、公益のために不当、不法行為を絶対に許さないという不退転の決意で問題を提起した成果でもありますし、数字的にもそれがはっきりあらわれております。皆さんの前に自信を持って報告できると思います。
あれから9年、その後も私は、設計入札については毎月、入札調書を市議会事務局に請求し、監視を続けてまいっています。
今のところ、ちょっとそういうよう
な動きはないと思われますが、今後とも、市民の皆さんからの市政に対する情報提供をよろしくお願いしたいと思います。
さて、そこでですね、質問をいたします。
今ここに議会事務局を通じていただいた価格調書、いわゆる入札調書がございます。
この入札はですね、
令和元年7月22日に行われた建築設計業務の入札価格調書
でありますが、件名はエコプラント椿屋根改修工事設計業務委託という件名
であります。
それで指名競争入札で行われたわけですが、この入札には7者が指名されました。このうち1者が辞退し、100万円でU社が落札をいたしました。
予定価格は、この工事の予定価格は153万100円
で、落札率、100万円で落ちたわけですが、この場合の落札率は71.89%となっております。
競争性が働いてこういう予定価格よりかなり安く落ちておるわけ
であります。このことは問題ないんですが、この入札調書を見て、私は我が目を疑いました。6者の入札
でですね、M社というのがあります。M社が800万円、これは、先ほど申し上げました予定価格の実に5.2倍、予定価格の5.2倍という高い金額
であります。また、D社が350万円、これは予定価格の2.3倍になるというわけ
でありますが、こういう金額が入札金額として入っております。
常軌を逸した高額の入札について、何を根拠にこのよう
な金額を入札されたのか、私は理解に苦しむわけ
であります。
今でも予定価格の二、三倍の入札は時々ありますので、その都度、私は契約課に問題を提起しております。しかし、予定価格の5.2倍という入札価格は異常
でありますし、ちょっと考えられん数字
であります。
ちなみにですね、他の工事、土木や建築工事などでは、絶対にこのよう
なことはあり得ないと思いますね。それゆえに厳正なる入札制度を守るためにも、こうした事例については関係者に対して、入札した金額の根拠について書類で提出を求め、事情聴取をして問題をただして業者を厳しく指導する、そういう必要があるの
ではないかと思います。よって、今後の対応について、行政部長にお伺いします。
一方、最近、岐阜市大型公共事業において、競争性の乏しい1者応札による予定価格の99%以上という高値落札による契約が時々見受けられます。憂慮しておるところ
であります。例えば、ちょうど1年前、平成30年9月21日に入札が行われた東部クリーンセンター粗大ごみ処理施設復旧工事は、予定価格32億4,000万円の99.3%という予定価格に対する高い金額で落札をしました。また、同日、同じ日に行われた入札があります。岐阜市リサイクルセンター施設建設工事、これもですね、予定価格35億8,000万円の99.97%で落札、いずれもほぼ予定価格に近い高値で落札し契約され、着工されております。
私はこのように競争性に欠ける入札が安易に行われ、工事契約が結ばれることに大変危惧をしております。市民のとうとい税金で行う公共事業、ゆえに入札について公平性、透明性、競争性を高めて、少しでも経費の削減に努めることが行政の責務
であると考えるわけ
であります。そのために、常に関係者は問題意識と原価意識を持って取り組まなければなりません。予定価格以内で入札、契約できればそれでよしというよう
な、安易
な考えは戒めて、公益のために知恵を絞って、常に公平性、競争性、透明性の高い入札が行われるよう最大限の努力をしていただきたいと思うわけ
であります。
そこで今後、大型事業で競争性のない1者応札で予定価格の99%以上の入札については、指名業者を入れかえて、指名業者を入れかえて再入札、いわゆる再入札を行うなどの制度を導入してですね、現行の安易
な入札方法を抜本的に改革し、見直しするよう強く要望をいたしておきたいと思います。
見直しのための今後の取り組みについて、行政部長にお尋ねをします。
続きまして、岐阜市老人クラブの会員数の減少について、福祉部長にお尋ねします。
岐阜市の老人クラブ数、会員数の推移を見てみますと、10年前の4月1日には市内で514のクラブがあり、会員数が3万1,400人ほど
でありました。
ところがこの数が年々減少して、ことし4月1日現在、クラブ数が406、会員数が2万2,500人ほど、クラブ数においては対22年比で約21.1%、会員数においては約28.4%の大幅
な減少となっております。
一方ですね、老人クラブ会員となれる60歳以上の岐阜市の人口は、平成22年4月1日現在では12万9,148人、ことしの4月1日現在は13万9,547人、1万人ほど増加をしております。
ところが、対象高齢人口増加に反比例してですね、老人クラブの数と会員数が年々減少している、先ほど申し上げたとおり
であります。
この原因について、市内の老人クラブの役員さんは、次のよう
な理由を述べておられます。
すなわち、老人クラブという名称が影響しているの
ではないか。印象がよくない、何か年寄りじみておるというよう
なことを言っておられます。
また、岐阜市単位老人クラブ運営費補助金交付要綱によりますと、同第2条で定義として「老人クラブの会員に、60歳以上の者が30人以上あること」、60歳以上の者が30人以上あることということが定められております。このことがネックになっているの
ではないかと、すなわち30人以上を集めることはなかなか難しいということ
であります。
そこで、こうした現場の意見を参考にして、次のよう
な見直しをしてはどうかと思います。
今後の見直しに向けた取り組みについてお尋ねします。
第1点は、老人クラブという名称を現代風に変更してはどうか。ちなみに岐阜市は担当課の名称を以前は高齢何課という名前でしたが、いつごろからか高齢福祉課となっております。老人課云々という部署はありません。
2番目に、補助金交付要綱について、人数的には、例えば、15人か20人ぐらいなどでも対象となるようにその基準を下げて、補助金が交付されるように見直してはどうかと思うわけ
であります。
こうすればクラブの結成が容易になりますし、参加しやすくなる。クラブの増加、あるいは増加を進める対策として、ぜひ見直ししていただきたいということを思うわけ
であります。
今後の取り組みについて、福祉部長にお尋ねします。
最後に、消費増税による市民生活の影響について、財政部長にお尋ねします。
来月、すなわち10月1日から消費税が8%から10%に増税されます。
日本経済が減速傾向にある今、国民生活を直撃する消費税増税に反対する国民の声は根強いと思います。しかも、この増税は複雑でわかりにくい複数税率やポイント還元制度など、場当たり的
な対応策に中小企業などの準備は追いつかず、混乱は避けられないと思います。消費税10%増税が市民生活や企業経営に与える影響ははかり知れないと思います。
賃金や利益は上がらず、公共料金や諸物価の値上げを招くこの10%増税は中止してほしいというのが私ども無所属クラブの主張でもあります。
そこで、消費増税による市民生活への影響についてどのように考えておられるか、財政部長にお伺いをいたします。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
57: ◯副議長(西垣信康君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
58:
◯市長(
柴橋正直君) 御質問にお答えをいたします。
議員御紹介の一連の事案のうち、市民の方が亡くなられた事案につきましては、何より痛恨のきわみ
であり、大変重く受けとめております。
また、公務員倫理の欠如や仕事に対する認識の甘さ、規則やルールの徹底が不十分
であることを要因とする事案につきましては、あってはならない許しがたい事案
であり、今後、このよう
な問題とは決別したいと考えております。
このたびの事案が起きた後の対応について、私は直接、職員に具体的
な指示を出してまいりました。
市内中学生に係る重大事態が発生した際には、教育大綱の見直しも含め、公教育のあり方について議論できるよう市長部局に有識者会議を立ち上げること。また、御遺族に対し、寄り添って丁寧
な対応を心がけること。
がん検診結果の通知の誤りが起きた際には、通知方法を改め、検診票の写しと検診票に記載されている「要精密検査」「要注意」などの判定区分についての説明書を全ての受診者の方に送付すること。また、がん検診で撮影したエックス線画像が残っていたことから、希望する方に画像を読み取った結果をお伝えする仕組みをつくること。今回のよう
なヒューマンエラーをなくすため、検診委託機関から電子データで結果を受け取るなどの改善策を検討すること。
あわせて、全庁的
な事務マニュアルの総点検とマニュアルに沿った業務実施の徹底、さらには、その状況を確認するための内部監査チームを設置すること。
このように事案が起きてから厳しく対処し、具体的
な対応策を決めて指示をしてまいりました。
そもそも私は、市長就任時に職員との対話による合意形成が大事
だと考え、実際に現場を見て職員に私の考えを伝えるとともに、課題について現場と共有し、議論を重ねてきたところ
であります。
その中で多くの職員は、真面目に職務に取り組んでくれていると感じました。また、信頼もしてまいりました。
しかしながら、一連の事案が発生し、その中で業務遂行マニュアルが徹底されていなかったことなど、これは私が就任前に思っていた以上のこと
であり、非常に大きな問題
であると考えております。
私は市役所、行政のトップ
であるという立場とともに市民の代表という立場でもあり、一連の事案は非常に残念
であり、また、悲しく思っております。
私に課された責任は、決定した対応策を決して諦めることなく、やり抜くこと
だと考えております。
現在、長年隠されていた、いわゆる潜在化していた問題が表に出てきております。
私が先頭に立ち、再発防止に向けて市役所が一丸となって市民の皆様のために市政運営に邁進してまいります。
59: ◯副議長(西垣信康君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
60: ◯行政部長(後藤一郎君) 大きく2点、質問をいただきました。
まず、最初に、鵜飼観覧船事務所の事案
でございます。
鵜飼観覧船事務所一連の事案は、鵜飼観覧船の修繕に関し、担当していた元職員がボート整備業の人物と共謀し、修理代金の水増し請求や架空請求を行い、本市の公金を詐取していたことに加え、鵜飼観覧船航路整備等に係る重機作業業務委託契約における見積書を徴する業者選定等に関し、特定の業者に有利
な取り計らいをし、収賄を行っていた事案
でございます。
職員が行っておりました公金詐取、収賄ともに極めて悪質
な行為
でありますが、収賄につきましては、公務における立場を利用した職務の公正を欠くもの
であり、社会の信頼を著しく失墜させ、極めて重い許されざる行為
でございます。
去る9月3日に行われました公判におきまして、収賄の事実確認ができましたことから、当事者の元職員につきまして、服務規律確保の観点や社会的影響を勘案し、厳正に対処したところ
でございます。
今回、収賄といった全体の奉仕者
である公務員としてあるまじき行為が発生した原因といたしましては、職員の遵法意識の欠如や認識の甘さなど個人の資質によるところも大きいと考えられます。
そのため、人間の内面に訴えかける研修を取り入れるなど、職員研修のあり方を検討し、より高い倫理観を備えた職員の育成に取り組んでまいりたいと考えております。
また、公金詐取につきましては、事務執行において行うべき手続が職場内で徹底されていなかったことや、当該職員が発注と検査の双方を行っていたことなどから、上席者等のチェックが十分に行われていなかったことも原因と考えられております。
そのため、鵜飼観覧船事務所におきましては、船やエンジンの修理などの管理台帳を作成するほか、確認方法や事務手続、事務手順の見直しを行うなど、チェック体制の整備を行ったと報告を受けております。
また、他部署で同様の事案が発生しないよう、全庁的
な対応といたしまして、契約履行の確認を上席者が行うといった契約手続の検査体制の強化を行ったところ
であります。
また、同じ職員が長期にわたり1人で事務を担当していたことも不適正事務が表面化しなかった原因と考えられております。
現在、在課年数が長期化している職員がおりますので、人事異動において異動サイクルを5年程度とすること
で、不適正事務の抑止につなげるよう準備を進めているところ
でございます。
いずれにいたしましても、鵜飼観覧船事務所における職員の不適正
な行為は、市民の皆様の信頼を大きく失墜した、あってはならない事案
でございます。
今後、同様の事案が発生しないよう、継続して公務員倫理の徹底や適正
な事務執行に努めてまいります。
続きまして、入札に係る問題点について、御質問にお答えいたします。
本市では、一般競争入札の最適
な活用を初め、基準価格を下回った場合に調査を行う低入札価格調査制度のほか、価格と技術的要素の両面から落札者を決定する総合評価落札方式など適正に活用し、競争性や公正性、品質の確保を図っているところ
でございます。
また、建設工事では、予定価格に対する入札価格の比率、いわゆる落札率が95%以上となった場合に、入札価格が適正に積算に基づき設定されていること、公正
な競争が行われたことを確認するため、高落札率入札調査を実施しております。これは国や県では実施されていない、他の中核市でも例の少ない本市独自の取り組み
でございます。
議員御案内の環境施設の工事2件についても、本調査を実施いたしました。その結果、積算が適正
であることを確認し、一方、他社との協議など不正行為を疑う事実も認められず、入札に問題ないと判断し、契約締結したもの
でございます。
次に、予定価格に対して数倍もの高い入札価格を提示する業者への本市の対応について
でございます。
そもそも入札価格は、入札に参加される業者が技術者の人件費を初め、手持ちの業務などの状況を踏まえ、必要
な金額を積算し、おのおのの経営判断により決定されるもの
でございます。
しかしながら、この件につきましては、以前にも議員より御指摘いただいているところ
であり、高い入札額に至った経緯について当該業者に事情聴取を行うなど、対応をしております。
いずれにいたしましても、公正
な競争及び透明性、さらには、工事等の品質を確保するため、今後も必要に応じ制度を見直すなど、適切に取り組んでまいりたいと考えております。
61: ◯副議長(西垣信康君) 教育長、
早川三根夫君。
〔
早川三根夫君登壇〕
62:
◯教育長(
早川三根夫君) 12点にわたって御質問いただきました。
まず、今回のいじめの問題について、お答えいたします。
1つ目、原因についてです。
1点に集約すれば、学校のいじめ防止基本方針に示されたガイドラインが守られなかったということです。
早期発見のためのアンケートや日常観察が行われていたにもかかわらず、他の生徒からのいじめに関する訴えがあったにもかかわらず、管理職に報告することなく担任が抱え込んでしまったのは痛恨のきわみです。
また、保護者にいじめに関する情報が伝えられていなかったことも通常ではあり得ないことで最悪の事態をとめられなかった、チャンスがあったにもかかわらず、見過ごされてしまっていたことは、ざんきの念にたえません。
これらの対応は、いずれも当該校のいじめ防止基本方針を遵守していないもの
であります。
2点目、早期発見、早期対応は不備がございました。
いじめがあるということを申し出てくれた生徒がいたにもかかわらず、関係した生徒たちが否定したので、いじめがなかったと判断してしまったのは重大
な過ちです。
3点目、問題認識の共有についての意識は完全に欠如しております。
いじめは学校の片隅でわからないように起きており、いじめられている本人は訴えづらい状況にあり、本人が大丈夫と言えばいじめはなかったと判断し、それで問題が解決したと思うのは余りにも軽率です。
ガイドラインによれば、即刻指導体制をとることになっていますが、担任も副主任もガイドラインに乗せようという意識が欠如しており、管理職まで情報共有がなされなかったのは問題認識の共有を安易に考えていたと言わざるを得ません。
4点目、再発防止策についてです。
岐阜市内の全ての学校で次の4点の約束をしています。
意味あることに頑張る子を先生たちは精いっぱい応援する。頑張る仲間の足を引っ張る子には、先生達はみんなで指導する。困ったことがあるときは一番相談しやすい人に相談してください。相談されたらその日のうちに問題解決に立ち上がる。
この言葉が子どもたちにとって真実味を持つように学校は強い意志でいじめに立ち向かい、実績を積み、評判を得なければなりません。相談したら余計ひどくなる、誰も自分のことを守ってくれないと子どもが思ったら相談はできません。
学校でいじめが起きている以上、学校で解決しなければならないわけ
で、誰もが安心して通える学校の実現に向けて、家庭、PTA、運営協議会等地域と連携をしながら最重要課題として校長が中心になり取り組むようにします。
また、学校以外の窓口や相談電話も繰り返し知らせていきます。引き続き、さまざま
な窓口に相談ができることがわかるよう、1人で抱え込まないよう、子どもたちに伝えていくとともに保護者にも情報提供してまいります。
5点目、続発する本市の不祥事について、まず、教育立市というのはどうかという御指摘
でございますが、今回の事案は重大
であり深刻です。反省すべきは反省し、教訓にすべきは教訓にしなければなりません。
一方で、子どもたちは日々未来に向けて成長しているわけです。岐阜市の教育が停滞することは子どもたちが停滞することです。
いじめは絶対にいけないという決意を携えて、未来に向かって力強く歩み出すために、才能を開花させるための教育立市の諸施策は着実に展開され続けなければなりません。将来の子どもたちの幸せにつながるよう、引き続き取り組んでまいります。
6点目、県費負担教職員の処分については、県の権限
であり、しかるべき時点でなされるものと思います。
7点目、生徒の補償に関しては、児童生徒が学校管理下で死亡、負傷した場合については、日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度があります。登校中も含めて、学校の管理下にあるときにいじめ等に遭い、それが原因
であると認定された場合は死亡見舞金が給付されます。
8点目、私の責任については、教育委員会の長として大きな責任があると思っております。進退については、与えられた職務に全力で取り組むことが私の使命
であると考えております。
9点目、スクールハラスメントについては、教職員や部活動指導員が児童生徒に対して行う嫌がらせで、立場を利用して不当
な要求や行為を行うものです。
セクハラ、パワハラ、体罰、行き過ぎた指導などが校内でなされる場合も含め、親の目の行き届かない中で、十分
な知識と防衛スキルのない子どもにとっては現状が理解できない場合も想定され、極めて卑劣
な行為です。
学校では管理職が不適切
な行為を行っている
可能性を把握すれば、すぐに聞き取り等対応することになります。また、教育委員会や各種相談窓口に直接被害者から訴えがあった場合は、その情報をもとに事実を確認することになります。
平成28年度、市内中学校講師がマッサージと称して生徒に不快
な思いをさせる身体接触により精神的
な苦痛を与える事案が発生した際には、各学校に対して同様の行為の禁止の確認について通知するとともに、各種ハラスメントの行為が起きないよう職員研修等啓発に努めております。今後、調査をする必要もあると考えております。
10点目、ネットによるいじめについてお答えいたします。
教育委員会では、教育研究所においてサイバーパトロールをしており、個人が特定できる誹謗中傷など不適切
な書き込みを発見した場合には削除依頼をするとともに、当該児童生徒が在籍する学校に連絡をとり、対応するように指導しております。
学校では、発達段階に応じた情報モラル教育を実施しており、特に中学校では携帯電話会社等から専門家を招いて情報通信等に関するモラルを指導しております。
今回のいじめの重大事案の折には、ネットによる心ない情報や虚偽の情報が飛び交い、関係者は心を痛めました。
また、風評被害も現実に発生しております。その深刻さを実感いたしました。
平年は年間十数件の削除依頼でしたが、ことしは8月末までに76件となっております。
今回の経験を生かしつつ、引き続きネット環境を正しく使用できるよう児童生徒の育成に努めてまいります。
11点目、教員の不祥事に関してです。
教員の不祥事は、子どもたちにとって信頼していた先生が悪いことをする人
だったということ
であり、裏切られた、純粋
な心に大きな傷をつけかねません。
保護者説明会においても、多くの会場で家に帰ったら子どもに何と話せばいいのかという質問をいただくときは罪の深さを感じざるを得ません。学校教育に対する信頼を揺るがす深刻
な危機
であり、厳しく対処してまいります。
12点目、教員に対する不祥事未然防止に対しての指導に関して、お答えいたします。
起きやすい不祥事を5大不祥事と位置づけ、学校の職員用カレンダーに過去の不祥事の発生日を記載し、月に一度、管理職の指導によるコンプライアンス研修を行っております。
校長からその都度、過去の事例の陥りやすい過ちとその悲惨
な結果を詳細に職員に知らせ、注意喚起を行っております。
また、不祥事が発生した場合には、直ちに臨時校長会を開催し、事件に関する詳細
な内容の時系列と、記者会見や保護者説明会で指摘をされた内容を知らせ、情報を共有し、それをもとに各校の職員に対して臨場感と危機感を持って指導するようにしております。
学校訪問の折には研修の見届けを行っております。
また、悉皆研修や校長会など、起きやすい不祥事の状況や記者会見の対応、処分については講義をしております。
今後も具体的事例を示しながら、繰り返し啓発をしてまいります。
〔私語する者あり〕
63: ◯副議長(西垣信康君)
発言時間が迫っておりますので、簡潔に答弁をお願いします。
〔私語する者あり〕
〔「答弁漏れ。議事進行。」と呼ぶ者あり〕
〔私語する者あり〕
答弁していますよ。議事を進めます。
健康部長、高橋良喜君。
〔高橋良喜君登壇〕
64: ◯健康部長(高橋良喜君) 最初に、がん検診の結果を誤って通知した方とその関係者の方に対し、大変
な御心配と御迷惑をおかけしましたこと、さらには市民の皆様のがん検診に対する信用を損なうことになりましたことを深くおわび申し上げます。
それでは、がん検診の結果を誤って通知した事案につきまして、2点の御質問にお答えします。
まず、今回の事案の発生原因について
でございます。
今回の事案の原因は、検診委託機関から受け取った検診票に記載された検診結果を市のシステムに入力した際、間違った内容を入力したこと
であります。そして、入力後に市のシステムから出力した受診者の方に送る結果通知書と検診票との照合を読み合わせで行うところ、1人で確認していたこと
であります。
検診結果の誤通知は、平成29年度に2件、平成30年度に3件ありましたが、1人での確認は少なくとも平成22年度から行われており、平成30年度に事務を引き継い
だ職員も1人で確認していました。
読み合わせという意味は、同一内容の2つの文章などを一方が読み上げ、それを聞いている別の人が他方の文面を目で追いながら誤りを訂正するという意味
でございますが、2人の職員とも読み合わせがこのよう
な意味
であるとは認識しておらず、自分の考えのみで読み合わせということの意味を解釈して1人で確認を行っていたもの
であります。
また、結果通知書を発送するまでの過程で上司による確認も不十分
でありました。
次に、再発防止策
でございます。
がん検診の結果通知は、市のシステムから出力した結果通知書を受診者の方に郵送することで行っておりました。このとき、判定区分が要精密検査と要注意の方には検診票の写しも同封しておりましたが、「異常を認めず」の方には結果通知書のみを送っておりました。
今回、誤通知の原因が市のシステムへの入力ミスと結果通知書と検診票との照合ミス
であったことから、今年度は市のシステムから出力した結果通知書を送付することをやめ、検診票の写しと検診票に記載されている要精密検査などの判定区分についての説明書を全ての受診者の方に送付しております。
また、検診履歴の記録や精密検査の受診勧奨などのため、検診結果の市のシステムへの入力は引き続き行っております。そのため、市のシステムに入力した内容と検診票との照合を読み合わせで行うことを事務処理マニュアルに明記し、実行しているところ
であります。
さらに、来年度に向けて、市のシステムへの入力を電子データを直接読み込む方法に改めることや検診票を複写式にして写しを受診票に送付することなど、さらなる改善策を検討しております。
二度とこのよう
なことがないよう再発防止策を徹底し、がん検診に対する信用回復に努めてまいります。
65: ◯副議長(西垣信康君) 福祉部長、高橋弘行君。
〔高橋弘行君登壇〕
66: ◯福祉部長(高橋弘行君) 老人クラブの会員数に関する2点の御質問にお答えいたします。
1点目の老人クラブの名称について
であります。
老人福祉法や国の老人クラブ活動等事業実施要項にこの老人クラブという名称が用いられておりまして、公の
文書の取り扱いについてはこの名称を使用するということが必要
であると考えております。
しかしながら、市の老人クラブ連合会の愛称として、任意の名称を使用することについては
可能であると考えており、愛称を採用するか否かにつきましては、岐阜市老人クラブ連合会の中で検討されることが望ましいの
ではないかと存じます。
しかしながら、本市としましては、他の市町村において、例えば、なごやかクラブ名古屋、きらめきクラブちばなどの愛称で活動している老人クラブ連合会もありますことから、議員から御提案いただきました件につきまして、岐阜市老人クラブ連合会と情報共有してまいります。
2点目の単位老人クラブに係る補助金について
でありますが、現在、本市におきましては国の老人クラブ等事業運営要綱などの規定に倣い、岐阜市単位老人クラブ運営費補助金交付要綱において、老人クラブの会員に60歳以上の方が30人以上あることを補助金の交付要件の1つとしております。
しかしながら、全国的に単位老人クラブの数、老人クラブの会員数ともに減少傾向にあることから、国におきましても本年3月に開催された担当課長会議において、これまで30人以上の会員により適正に運営されてきたクラブが社会的環境の変化により会員が減少したものの、従前と同様の活動が見込まれると市町村が認める場合には、引き続き補助対象として差し支えない、ただし、計画的かつ継続的に活動するためには一定程度の会員規模は必要
であるとする見解が示されたところ
であります。
そこで、本市においては補助金の交付対象となる60歳以上の方が30人以上あるという条件が満たせなくなった場合において、どこまでの会員の減少を認めることが適正
であるかなど、単位老人クラブの活動に対する補助のあり方について、他都市の状況を調査するとともに、岐阜市老人クラブ連合会の御意見もいただきながら早急に検討を進めてまいりたいと考えております。
今後とも引き続き、会員数の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
67: ◯副議長(西垣信康君) 予定の時間を経過しておりますが、指名をします。簡潔に答弁願います。財政部長、中本一美君。
〔私語する者あり〕
〔中本一美君登壇〕
68: ◯財政部長(中本一美君) 消費税率引き上げによる市民生活への影響についての御質問にお答えいたします。
消費税率の引き上げの背景には、世界的にも類を見ない我が国の人口減少や少子・高齢化の急速
な進展があります。
政府は、こうした状況に対応し、全世代型の社会保障制度の構築に向けた財源の確保と財政健全化の推進を図るため、今年10月から消費税率を現行の8%から2%引き上げ、10%にすることとしています。
消費税は消費者に広く課税され、国民全体で広く負担し安定した収入が確保されることから、高齢化社会における社会保障の財源としてふさわしいとされるとともに、税率の引き上げは多くの国民に影響が及ぶこととなります。
こうした前回の2014年4月の消費税率引き上げ時の影響を振り返りますと、特に食料品、自動車などの消費の落ち込みが大きく、景気の回復力が弱まったと言われております。
この教訓を生かし、国は個人消費が冷え込むことで景気に大きなマイナスの影響を及ぼさないよう、さまざま
な対策を講じるとしております。その主
な内容といたしましては、消費税導入以来初めてとなる軽減税率を設け、食料品等については8%の税率を維持するとともに、経済的影響を平準化することを目的に住宅や自動車などの大型耐久消費財の購入に対し、減税や補助金で支援するなど、個人消費の冷え込みを緩和するさまざま
な対策が準備されています。
加えて、税率引き上げに合わせて始まる幼児教育・保育の無償化により、子育て世帯の家計負担を軽減するなど、市民生活への影響を抑制する対策が講じられます。
いずれにいたしましても、消費税率の引き上げに関しましては市民の皆様を初め、国民全体の個人消費にも影響が及ぶことも想定されますが、より効果的
な市の施策の展開により市民サービスの充実を図り、市民の皆様の生活の向上をさまざま
な面から総合的に支えてまいりたいと考えております。
69: ◯副議長(西垣信康君) この際、しばらく休憩します。
午後3時 1分 休 憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後3時42分 開 議
70:
◯議長(
大野一生君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑並びに一般質問を続行します。38番、堀田信夫君。
〔堀田信夫君登壇〕(拍手)
71: ◯38番(堀田信夫君) それでは、日本共産党を代表して、順次お尋ねいたします。
まず初めに、提案されている公教育検討会議について、市長に大きく3点お尋ねいたします。
この公教育検討会議ですが、名称が公教育、公の教育と大変間口が広い。取り扱う事務ですが、教育委員会との連携による教育施策の総合的
な推進に関する事項について審議とあります。
他方、平成27年度に市長と教育委員会、具体的には教育長と教育委員会
でありますが、この2者で構成する総合教育会議なるものがあります。ここでは、両者、市長と教育委員会が協議及び調整をして、より一層の民意を反映した教育行政を推進としています。教育大綱、そして、重点的に講ずる教育施策、教育の諸条件整備、児童生徒等の生命、身体の保護について協議することになっています。
こうやって見てみますと、現在ある総合教育会議において、公教育検討会議で検討していただこうという内容というのは、十分賄えるの
ではないか。公教育検討会議を開かずとも、まずは、総合教育会議に検討を委ねるというものが、ものの順番ではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
第2点、この公教育検討会議の構成
でありますが、委嘱する委員、市民の代表、公募は考えているのかどうか。およそ10人と言われていますが、公募の枠はあるのか。また、男女の比率についてはどのようにお考え
なのか、お答えください。
3点目、今日、今回の、朝から論議になっておりますいじめを原因とする児童の転落死、この問題に当たっては、教職員の働き方がどうなっているのか、避けて通れないところ
だと思います。
長時間勤務について、例えば、中学の場合、部活動があり、なかなか時間外勤務が減らない。生徒と接する時間が少ない。いじめがあっても発見がおくれる。緊急対応もおくれる。さらには、研修校と指定された学校では、通常の業務に加えて発表会に向けての準備で一層長時間かかり、研究発表が最優先されてしまうとのことです。また、さらに、研修校の中でも実習校とされるところが5つの小学校と6つの中学校にありますが、研修、そして、その結果の発表が最優先となり、準備、打ち合わせ、指導と手間暇かかり、生徒と接する時間が一段と少なくなってきていると伺っています。
生徒からいじめのシグナルがあっても、訴えがあっても、子どもに向き合えていない。子どもが置き去りになっている状況が起きてはいないのか。こうした教職員の勤務状況を市長はいかに受けとめているのか。公教育検討会議では、教員の働き方改革について、検討の俎上に上るのか、お答えください。
次に、児童虐待防止対策の強化について伺います。
これは、児童相談所の設置についての提案をするものです。御案内のように、午前中の自民党の代表質問において、ほぼ同趣旨の質問がありました。極力重ならないよう私からもお尋ねをいたします。御容赦願いたいと思います。
児童相談所は、都道府県と政令市に設置が義務づけられています。今から13年前、2006年から岐阜市など中核市においてもその設置が認められています。問題は、本当に児童相談所が必要か、このことを突き詰めて考えてみます。
何か子どもたちに事があって、状況を岐阜市が把握しながらもある段階で県の児童相談所に引き継ぎを行い、解決を委ねることになります。この引き継ぎ
なんですが、受けとめというものは、引き継い
だとしても差があるもの
だと私は思います。現場を目の当たりにした者、またその児童をしっかりと見てきた者、それを、状況を聞く者との間には少なからず温度差があるもの
だと私は思います。言ったはず
だ、見てきた者の話を聞いたけれども、やっぱり見てきている者にはかなわないと私は思うんです。温度差が必ずや少なからずある。
真っ先に状況をつかむ市が立ち入りなど権限を持つことでスピーディーに対応できる。まどろっこしさが省ける。保護する権限、安否確認のために強制的に自宅に立ち入る臨検、家屋立ち入りの調査など、さまざま
な法的権限が児童相談所になりますと付与されます。基礎自治体
である岐阜市は、小中とも連携が容易にできるものです。機動力が発揮できます。設置の意義は大変大きいもの
だと私は思います。
加えて、児童相談所を設置すると、そこに係る──十分
ではないんですが──人件費に対して交付税措置があります。また最近では、設置及び職員育成に係る支援策もあります。そして、何よりも子どもたちにスピーディーに接することができ、解決で未然に問題を防ぐことができると思います。岐阜市には「エールぎふ」の実績があり、場所もあります。設置するとなれば一時保護の確保もありますが、十分対応できる。また、施設も周辺にあるん
だと思います。
今、岐阜市は、岐阜県と連携をとって、そして、また、今の体制を強化、機能の充実を図っていくと語っておられますが、児童相談所を設置すれば、県との連携をとらなくてもよくなります。もう一つは、体制の強化、機能の充実も児童相談所を設置すること
で、さらにステップアップするんじゃないかと思います。
エールを拠点に、私はよく頑張っていると思います。現在の成果に満足することなく、発展させたい。これは、午前中市長が岐阜市の教育立市にかかわって述べた言葉です。現在、「エールぎふ」を中心によくやっていますよ。けれども、それで満足することなく、さらに安定的に岐阜から悲しい思いをする子どもをつくらない。この決意として、私は児童相談所を設置していただきたいと思います。
改めて私からもお尋ねします。いかがでしょうか。設置に向けて何か障害があるのか、お答えいただきたいと思います。
次に、新庁舎建設事業に関連して市長に伺います。
現在の新庁舎建設計画は進んでおりますが、4割方かと伺っています。身の丈を超えた建設事業
であり、まだ見直しの余地が十分ある、その思いは変わりません。
今回は、けれども、市民みんなの拠点となる新庁舎に市内のどこに住んでいても大きな苦労なく違いなく訪ねることができる状況をいかにつくり出すのか、このことに心を砕いてほしいと思うのです。ことし3月の議会での問題提起に振り返りながら、改めてこの点に絞って問題提起をいたします。
あのときにも申し上げたのですが、現在の庁舎に来られる方々の交通手段は、圧倒的に乗用車。公共交通はおよそ15%、これは今日も変わりがありません。なぜ公共交通、バスなどで来庁することができないのか、なぜ低いのか。結論ははっきりしています。バス路線がない、バス路線があっても料金が高いということです。
3月に提案申し上げましたのは、均一区間、東西の長さと南北の均一区間の長さに大きな差がある。これを解消することと、全体として均一区間を広げること。今、岐阜バスが土・日、祝日、期間限定で、春や夏や冬、お正月あたりに乗り放題1日500円というのがありますが、平日乗り放題などを高齢者向けにお出かけバスカードとして発展させてもいいんじゃないかという提起もいたしました。
そして、また中心市街地、中心市街地も意外に近いよう
でありながら、ちょっと離れた華陽や白山や、また長森あたりは、意外に公共交通がなくて不便
なものです。そのあたりからでも中心市街地、ワンコインで来れるよう
なシステムも必要
ではないのかと、私、問題提起したところです。
改めて具体的
な問題を申し上げたいと思います。
まず1つ、大洞からのことで恐縮ですけども、毎度、大洞からこの市役所まで来る、このかいわいまではおよそ往復で30キロです。考えてみたんですけども、ハイブリッドのプリウスあたりで乗ってくると、何かリッター当たり20キロぐらいですか、とするとですね、市役所に来て帰っていくのに1.5リッター使うだけで十分。1.5リッターっていったら、大体200円そこそこや。200円で大洞から市役所へ来て帰っていける。
ところが、これを路線バスで来たらどうなるか。徹明町まで560円。乗りかえて210円で770円が1,540円。きのうの新聞に出ていました。10月から消費税の税率の関係で岐阜バス、料金を上げます。きょう電話をかけて聞いてもらいました。大洞から来るのにどうなるのといったら、徹明町まで560円ですけども、10円上がります。均一区間210円が10円上がりますので、都合20円アップになる。だから、1,580円、往復。ハイブリッドの車で来ると200円
でありながら、バスで来ると1,580円。
〔私語する者あり〕
もうちょっと安いか。
〔私語する者あり〕
何か不自然
な感じです。私はここに岐阜市が全体として、車に乗らない
でなるだけ移動するときはバスに乗ってねと言っておきながら、バスに乗っておる人に対してもっともっと手厚い御褒美があってもいいんじゃないかと私、思うんです。
車で来ると駐車場の駐車場サービスがありますが、高いバス代を払ってきても何のサービスもない。ようよう公共交通、バスに乗ってきていただきました。ありがとうね。そういうのがやっぱり必要じゃないかと思います。
そして、公共交通の利便性の向上、バスに乗ると経済的
な効果が私はあると思います。3月のときには紹介しませんでしたけども、私どもが行ったアンケートで、市役所へ来たときに車で来て帰っていくときに行き帰りどっかへ寄るかね。80%が直行で帰っています。
ところが、バスで来ると待ち時間、ちょっとまだバスの時間があるな、徹明町まで歩く。徹明町まで行って、もうちょっと時間があるな。あのかいわいでコーヒーを飲んだり、ひょっとしたら夕暮れどきやったら一杯やるかもわからん。意外にバスに乗ると経済的
な波及効果は、私はあるもの
だと思います。
公共施設、わけても市役所の本庁というものを建てる。このタイミングで市民みんなの財産
なんですから、本庁は。ここに、どこに住んでいても誰もが気楽に安気に経済的負担なく行けれる。
開庁時に、市長、新しい庁舎ができた開庁時に、車ではなくて公共交通で来てくださいねというキャッチコピーを広報ぎふに載せてもらいたい。(笑声)本庁にはバスで来てください。そういう自信作をこれから先つくってもらいたい。その決意のほどを私は伺いたいと思うんです。
公共交通で市役所に来ていただく、その目標数値、それを持って取り組んでいただきたい。あなたの本気度を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、職員の不祥事にかかわって、行政部長にお伺いいたします。
公務員ならずとも人間というものは、みんな誰かのために役に立っている、家族
であったり友達
であったり。自分の生きる生きがいというのは、そういったところをやっぱり常に感じているかどうか
だと思うんです。
市役所の仕事というのは、日々の仕事が地味かもわからない。けれども、その仕事一つ一つが市民の暮らしに直結。とっても生きがい、働きがいのある、大きいもの
だと私は思っていますが、そのことを感じることができずに失って、あろうことか脱線。これは絶対だめです。
そして、また、多忙
なことかもしれませんが、失敗というものもあってはならないこと
だと思います。うっかりしたミスとはいえども、救えたかもしれない命を失った。これは厳しく私たちが受けとめねばならないこと
だと思います。
けども、この間私どもに寄せられた意見の中には、乳がん検診の結果で要検査となった方
なんですが、健康センターから
文書ではなくて、加えて、電話でもかかってきて、親切、丁寧
な対応をされた。そうやって本当に自分の体、助けてもらったわという方がありました。
私は、役所の仕事にいろいろばらつきがある、けれども、そういうのをやっぱりなくしていく必要があるの
ではないかと思うんです。健康部だけの問題ではないと私は思います。なぜばらつきがあったり、うっかりミスが起きるのか。業務にゆとりが持てているのかどうか。本来業務がおろそかになるよう
な状況はないのか。
一言申し上げると、議場でも前申し上げたかわかりませんが、私も歩いたりするのが好き
なほうですから参加したこともあるんですけども、岐阜市がやっている、健康部が中心になって御苦労さんですけども、長良川ツーデーウオーク、もう全国から結構、都道府県、忘れましたが、かなりの広範囲の地域から集まってきて2日間、金華山、百々ケ峰、長良川流域を歩いたり、とてもいいイベント
だと思うんですが、これ、健康部がやっている。受付やら、いろんな交通整理やら、それからいろんな実務、現場で。保健師さんなんかが駆り出されてやっている。ちょっと本来の仕事はいいのって私は何回も言ったことがあるんですけれども、商工観光部の仕事やないかな。全国の自治体
でありますけども、やっぱり1回調査をして、これ、本来業務
なのか、健康部がやって、本来の仕事
なのかどうか。そういうチェックも私は必要
だと思うんです。
さらに、職員の間に健康を害している方も多くあることが気がかりです。平成30年度、長期病休は延べで80人、このうち心を病んで休んでおられる方が44人
で、長期病休のうちの55%。いろんな要因があるかと思いますが、大きな数字です。伺いますと、まあ、大体全国的にどこも一緒やということですけども、こういうことは岐阜市からは、働く人たちが1人でもそういうストレスを抱えて休むことがないよう
な岐阜市をつくり上げてほしいと思います。
心の相談というのがありますが、精神科医の相談も81件、それから、保健師さんの相談なんかも随分桁外れに大きな数字で相談があるようです。残念
なことですが、柴橋市長になってからでも、平成30年度、2人の職員がみずから命を絶っています。30歳、それから、50歳ですか。なぜ職員の間で、まだまだ役所に入って働き盛り、そういった人たちが生きがい、働きがいを持てないでみずから命を落とすことがなぜ起きるのか。このことを掘り下げて検証していただきたいと思います。
全市的に行政改革は何をもたらしてきているのか。市長は、政策総点検というのを去年1年間やられました。けども、それもそれかと思いますが、改めて、この先市民目線で働き方、それがひいては市民のサービスにちゃんと、弊害になっていないかどうか市民目線で職員目線での行政改革の点検をしていただきたいと思いますが、こうやっていくと市長に聞くよう
な雰囲気になってしまうけども、一応行政部長にお願いしてありますので、行政部長にその決意のほどを伺っておきたいと思います。
以上、第1回の質問を終わります。(拍手)
72:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
73:
◯市長(
柴橋正直君) 公教育検討会議に係る御質問にお答えをいたします。
公教育検討会議の審議事項としては、市政運営の基本方針の1つ
である子どもファーストの理念に基づく教育立市のさらなる発展を目指すものとして教育全般を対象としてまいりたいと考えております。
具体的には、子どもたちの学びと心の成長につながる教育の実施に向け、学力向上策についての議論とともに、子どもたちが生命の尊厳を理解し、お互いを思いやる学校風土の醸成に向けた議論や、本市で増加傾向にある不登校の子どもたちがみずから学びの場を選び、自己実現を図るための教育機会の確保に向けた議論、加えて、学校の先生に子どもたちと向き合う時間を確保するための働き方改革など、さまざま
な議論を期待しているところ
であります。こうした現場の悩みや課題につきまして、子どもや学校の先生に寄り添いつつ、公開の場におきまして、その解決に資する議論を進めてまいります。
総合教育会議との関係について
であります。
地方教育行政法に規定する総合教育会議を設置する趣旨は、首長と教育委員会が公の場で対等に議論を尽くすこと
で、独立性、政治的中立性をこれまでと同様に担保しつつ、民意を反映した首長と教育委員会の連携強化、つまり地域の教育のあるべき課題を共有した上で、相互に連携しながら教育行政を総合的に推進するため
であります。
一方で、近年、教育制度は、小中一貫教育など相次ぐ国の改正により、以前よりも複雑になっておりますし、本市においては、不登校の割合が全国平均より高い等の教育課題を抱える中で、今回いじめに係る重大事態が発生しました。
この機会にいま一度、本市の教育を見詰め直し、総合教育会議において教育委員会との議論を深めるためには、事前にさまざま
な分野の専門家から幅広く意見を聞き、教育に関する識見を一層高めておく必要があると考え、今般私の附属機関として、教育委員会との連携による教育施策の総合的
な推進に関する事項を審議する公教育検討会議を設置することとしたもの
であります。
なお、文部科学省は、平成27年度の地方教育行政法の改正の際、各都道府県知事などに対する通知におきまして、総合教育会議を設置することにより、教育に関する予算の編成、執行や条例提案など、重要
な権限を有している地方公共団体の長と教育委員会が十分
な意思疎通を図り、地域の教育の課題やあるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図ることとしており、公教育検討会議は、この総合教育会議で実りある議論をするためにも必要
な取り組みと考えております。
公募委員についてお答えをいたします。
ただいま申し上げましたように、公教育検討会議は、総合教育会議の議論に先立ち、私の教育に関する識見を高めるため、さまざま
な分野の専門家から幅広く意見を聞くもの
でございますので、公募委員を入れることは考えておりません。
一方で、公教育検討会議は、子どもたちの学びと心の成長につながる教育の実施に向けた意見をお聞きする場
でございますので、子どもと最もかかわりの深い保護者の視点からの意見をいただきたいとも考えております。
また、女性委員の選任につきましては、委員の選任に当たっては、設置目的を踏まえ、最適
な人材を起用するとともに関係要項等を尊重し、男女比にも配慮してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、公教育検討会議の議論を十分に活用し、教育委員会との連携を深め、子どもファーストの理念に基づく教育立市のさらなる発展を目指してまいります。
続いて、教員の働き方に関する御質問にお答えをいたします。
今の子どもたちが生きていく将来の社会は、AIやIoTなどのICT、さらには、プログラミングによるロボットの活用など、新た
な技術の進化、発展に伴い、現在とは大きくさま変わりした社会になる
可能性が高いと言われております。子どもたちがそうした変化の激しい時代をみずからの力で切り開き、生き抜いていく力を育むためには、学校はこれまで以上に力を注ぎ、教育活動の充実を図ることが求められます。そして、そのためには、教育活動のかなめ
である教員が熱意を持って子どもと向き合う時間を確保し、授業でその専門性を存分に発揮できる環境を整えることが必要
であります。
しかし、学校現場は、長時間勤務が常態化しており、多くの先生方が疲弊している深刻
な状況にあります。文部科学省は、平成28年度に実施した教員の勤務実態調査結果を公表し、過労死ラインの目安と言われる月80時間以上の時間外勤務を行っている教員が小学校では3割、中学校では6割に上ることを明らかにしました。こうした状況が広く知られ、学校における働き方改革の必要性が強く叫ばれるようになり、現在、国を挙げてさまざま
な取り組みが進められているわけ
であります。
本市におきましても、教員の勤務時間は長く、中には過労死ラインを超えて勤務する教員も見受けられる状況にあります。こうした状況を受け、教育委員会は平成30年2月に、学校における働き方改革を推進するため、岐阜市教職員サポートプランを策定し、人的配置や物的環境整備によるサポートなど具体的
な取り組みを推進しているところ
であります。
しかし、残念ながら、長時間勤務を十分に減らす成果までは得られていないと聞いております。学校の先生方が幾ら熱意や使命感にあふれていようと、業務に追われて疲れ果て、子どもと相対することができないよう
では本末転倒
であります。
実習校、研修校制度のあり方を含め、教育委員会による働き方改革の動向を注視しつつ、市長部局においても、公教育検討会議において学校における働き方改革を議論の俎上にのせ、諸分野の専門家の方々から有用
な意見や提言をいただいてまいりたいと考えております。
そして、教育委員会と総合教育会議で協議、調整を重ね、相互に連携して働き方改革を推進すること
で、先生方が笑顔で教壇に立ち、子どもたちが生き生きと学ぶことができる学校現場の実現に努めてまいりたいと考えております。
次に、児童虐待防止対策の強化についての御質問にお答えをいたします。
本市では、子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」が中心となり、児童虐待防止に取り組んでおりますが、さらなる強化を図るため、本年4月「エールぎふ」内に子ども家庭総合支援拠点を設置しました。虐待の発生を防止するためには、子どもやその保護者に寄り添って継続的に支援することが重要
であるため、在宅支援の強化を図るとともに、本市の福祉、健康、医療、教育等の関係機関と連携しながら、基礎自治体としての強みを生かした支援を行っております。
また、新たに臨床心理士を配置し、被虐待児童への心理的ケアや保護者向けの虐待防止プログラム等を実施し、虐待の未然防止、再発防止の強化を図ることを目指しております。
さらに、他県で発生した虐待事案では、関係機関における認識の違いや連携不足が指摘されておりますが、本市では、児童相談所と全ての情報を共有して対応していることや警察に対し必要に応じて個別ケース検討会議への出席や家庭訪問の同行を依頼するなど、連携を密に図りながら対応しております。
全国的にふえ続ける児童虐待に対応するため、平成16年に児童福祉法が改正され、それまで設置義務のあった都道府県、政令指定都市に加え、中核市も児童相談所を設置できるようになりました。この法改正を受け、平成18年4月には横須賀市と金沢市が先駆的に児童相談所を設置したものの、それ以降は本年4月に明石市が設置したのみ
であり、進んでおりません。
近年、痛ましい児童虐待事案が繰り返される中、国では中核市の児童相談所設置義務化が検討されましたが、今回の児童福祉法の改正では義務化は見送られ、改正法の附則において、施行後5年間を目途に中核市等が児童相談所を設置できるよう、施設整備、人材確保、育成の支援等、必要
な措置を講ずることとされたところです。
仮に本市が児童相談所を設置する場合には、児童の一時保護など虐待対応業務はもちろんのこと、障がい児を含めた児童福祉施設への入所決定、非行少年の家庭裁判所への送致、療育手帳の判定、交付など、虐待対応以外の新た
な業務も生じることとなります。また、設置に伴い、専門職の採用や育成、一時保護所の設置、運営経費や措置費等の負担、介入と支援の一体化による懸念、施設入所における広域調整など、数々の課題への対応が必要となります。
こうしたことから、児童虐待防止対策として、子ども家庭総合支援拠点の機能の充実強化に取り組むとともに、児童相談所につきましては、設置の有無を含め検討してまいります。
新庁舎建設事業に関する御質問にお答えをいたします。
本市では、本年3月、第3次となる総合交通戦略を策定し、目指す将来都市イメージとして、公共交通を軸にコンパクトにまとまったいつまでも住み続けられるまちを掲げ、総合交通政策の推進に取り組んでいるところ
であります。具体的には、幹線バス、支線バス、コミュニティバスが連携した公共交通ネットワークの構築を目指す中で、路線バスについては、岐阜市型BRTの導入やバス路線再編を進めてまいりました。
また、コミュニティバスについては、平成18年より市民協働の取り組みを進め、去る9月2日には市内20地区目となる岩野田・岩野田北地区の試行運行が開始されました。その出発式に私も出席させていただきましたが、地域の皆様が喜んでおられる姿を拝見しますと、私も大変うれしく感じますし、地域の皆様が熱心に取り組まれていることを実感したところ
でございます。
また、今後は、コミュニティバスを補完する取り組みとして、道路が狭くバス車両が進入できないなどに対応するため、小型の車両を使ったコミュニティバスサポート便の導入や、地域特性やニーズに合わせた運行形態の導入についてもさらなる検討を進めてまいります。
御質問の新庁舎へのバスアクセスについて
でございますが、立体駐車場1階に連節バスが停車
可能なバス停を整備するとともに、そのバス停にバスが乗り入れるためのバス路線の再編について岐阜バスと協議を重ねているところ
であります。また、長良橋通りや金華橋通りの新庁舎周辺バス停を活用するとともに、中心市街地循環バス、いわゆる柳バスを新庁舎まで延伸することも検討しております。
一方、バスの案内をわかりやすくするために、今年度、岐阜バスがJR岐阜駅に設置する総合的
なバス接近情報システム表示機においては、各バス乗り場ごとの情報を表示することに加えて、岐阜城、岐阜公園など、利用の多い施設について、そこへ向かうバスを集約して表示することとしており、新庁舎開庁時には新庁舎やメディアコスモスへ向かうバス路線を表示できるよう調整してまいります。
さらに、新庁舎1階エントランスモール内におきましても、新庁舎バス停に加え、その周辺にあるバス停を含めたバス接近情報を案内することが有効と考えております。これにより、バス停まで行かなくとも方面別のバスがいつ来るかわかるなど、利用者の利便性が高まると考えており、現在、岐阜バスと表示内容や設置位置などの検討を進めております。
また、バス運賃につきましては、できるだけ利用しやすい運賃体系とすることが望ましいところ
でありますが、交通事業の経営安定の観点も含めて慎重に検討する必要があると考えております。
さらに、中心部に公共交通で訪れた際のインセンティブを高める仕組みにつきましては、バス1日乗車券の活用や中心市街地の店舗におけるバス利用券を配布するサービスの拡大などについて、引き続き研究するよう担当部に指示しております。
一方で、市民の公共交通への意識の向上が大切
であり、例えば、市職員と岐阜バスが市内の小中学校へ出向いて、子どもたちへ公共交通の大切さを伝える授業の実施や本市への転入者へバスマップ等の配付のほか、公共交通フェスタを初めとしたあらゆる機会に公共交通の利用促進を啓発しているところです。
いずれにいたしましても、路線バスとコミュニティバスが連携した公共交通ネットワークをしっかりと確立し、誰もが自由に移動できる交通環境社会を目指す中で、新庁舎につきましても、利便性と快適性を追求した市民の皆様に開かれた庁舎となるよう、来場者にとってより便利
な公共交通アクセスについて、引き続き交通事業者とともに検討してまいります。
74:
◯議長(
大野一生君) 行政部長、後藤一郎君。
〔後藤一郎君登壇〕
75: ◯行政部長(後藤一郎君) 職員の事務、人員配置に関する御質問にお答えをいたします。
多様化する行政ニーズに的確に対応し、質の高い行政サービスを提供していくためには、人員配置の適正化を図ることが重要
であると考えております。その一方で、地方自治法第2条には、「地方公共団体は、その事務を処理するに当たつては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」と規定をされております。
このよう
なことに鑑み、本市におきましては、嘱託職員や臨時的任用職員、アルバイトなどの任用形態の多様化や民間委託や事務事業の見直しなどを行いながら、適正
な人員配置に努めているところ
でございます。
議員御案内のとおり、本市の職員定数は減少傾向
でございますが、一律に減少するの
ではなく、新た
な行政ニーズや業務量の増加には必要
な人員を配置してきたところ
でございます。
本年度の職員定数につきましては、生活保護の被保護者世帯数の増加や幼児教育・保育の無償化への対応、また、受動喫煙の防止、禁煙の推進などのため、関係部署に増員したところ
であり、前年度と比較して増員となっております。
一方で、議員御案内のゆとりにつきましては、お互いに助け合うこと、声をかけ合う人間関係なども大きく影響するものと考えておりますことから、互いに支え合い高め合う、組織で取り組む人材育成を職員の基本理念などを定める人材戦略プランに掲げ、組織全体で取り組んでいるところ
でございます。
また、昨年度からは、日常業務を地道に継続して頑張る職員にスポットライトを当てるがんばる公務員表彰制度を導入したところ
であります。所属長がGoodJobカードを授与すること
で、職員の職務へのモチベーションが高まり、生き生きとした職場づくりに寄与しているものと考えております。
いずれにいたしましても、人員配置を検討するに際しましては、議員御案内の本来なすべき業務を着実に遂行できるよう、担当部署と十分に協議するとともに、職員が最大限パフォーマンスを発揮できる環境を整え、誰もが働きがいのある職場づくりに努めてまいりたいと考えております。
〔「議長、38番」と呼ぶ者あり〕
76:
◯議長(
大野一生君) 38番、堀田信夫君。
〔堀田信夫君登壇〕
77: ◯38番(堀田信夫君) 再質問をいたします。
まず、市長ですけども、総合教育会議がある。そこに市長がいて、教育長がいて、教育委員の5名の方がみえて、そこでは、さまざま
な教育の施策について検討がされる。
ことし7月に開かれた──何日でしたかね、ちょっと日にち、記憶にないんですけども──会議で例の転落された子どもさんの事案の報告があったようです。
この総合教育会議で、市長は、岐阜市の代表の市長と教育委員会と対等に話がしたい、そのために、自分は識見が足りないからちょっと勉強したいというので、個人的にという、個人的じゃないね、自分の諮問機関として勉強会をつくってレクチャーしてもらって、それを今度、総合教育会議に提案するということ
なんやけども、それは、そこにいる教育長や教育委員の皆さんにしてみれば、果たしてそれは、もう少し議論を尽くした上で総合教育会議が専門家を呼んで話しましょうというん
ならいいんやけども、総合教育会議で議論を尽くしたのかどうか。限界を感じたのか。
市長が教育長や教育委員の皆さんと話をするのに対等感を感じられずにつらい思いをしてきたのか、この4回、会議やっておられますけれども。一体、総合教育会議の中であなたは、そういう対等に物が言えないつらさがあったのか。また、そこで限界を感じたのか。私は、総合教育会議自体の活性化のためにも委員の皆さんに私は失礼じゃないかという気がする、状況的に見て。そのあたり、もう少し整理していただく必要があるかなと思います。
そして、教育長──
で、限界を感じたのかどうかね。市長、答えてください。
それから、教育長、あなた自身は、平成27年からですが、ずっと総合教育会議をやっておられる。現在、市長がおっしゃったように、総合教育会議自身では公教育検討会議に議論を委ねる事柄を総合教育会議では議論できないのかどうか。そこでまず議論を尽くす。窮屈さとか限界というものを教育長自身も感じているのかどうか、これが1点。
そして、また、働き方の関係で研修校、実習校の話が市長から出ましたけども、現場を預かる教育長として、どのように思っておられるか、あわせて披瀝していただけたらと思います。
そして、バスですけども、バスじゃない、その前に児童相談所でした。児童相談所ですけども、設置に向けて、やろうと思う、あなたの、私、決意次第のように思うんですけども、何も障害があるようには私は思えない、私には、児童相談所に。「エールぎふ」に対して児童相談所の位置づけをする。そのことによって懐も豊かになる。県さんだって楽になる。そして、また、何よりも子どもたちに対して寄り添いがうんと深まって、未然に防ぐ。それこそ、より一層大きな成果を得られることになると思う。
設置するか否かも含めて検討中ということですけども、設置するか否かではなくて、設置の方向で検討というふうにならないのかどうか、もう一度お答えください。何か障害があるのか。一体、踏み切る上で何が障害か、お答えいただきたいと思います。
バス、公共交通の関係ですけども、これはですね、やっぱり気持ちというか、言っておられることは理解できます。理解できますが、何事も、現在の市役所に来る15%しかバスに乗ってこない。この状況を30%、40%と引き上げていく。その目標を持つことがなぜできないのか。
岐阜市は、何事もやっぱり目標があって計画があって進んでいくと思うんですが、一言申し上げていくとね、あらゆるものが大体そうなっていますよね。例えば、上下水道事業部なんかね、有収率70%の下のところ
でね、もう国からせめて80%にしなさいって言われながらも、大変、今度のね、何か目標、80%目標を掲げて歯を食いしばってやっていますよ。それから、メディアコスモスを初めとした中心市街地にしても、柳ケ瀬かいわいでも、人がどれだけ歩いているという数を歩行者の数をふやすこと、それから、柳ケ瀬の中の空き店舗を減らすこと、柳ケ瀬かいわいで住んでくれる人をふやすこと、全部これ、目標を持っていますよ。これ、国のほうは、中心市街地活性化法の関係で、目標数値を下回ったり思うように達成できんと、なかなかお叱りがあったりする。けども、それぐらいのやっぱり心構えが私は必要やと思う。
役所に来る人たちに対して、やっぱり公共交通で来る人たちが15%じゃなくて20%、30%、40%というように高い目標というか、背伸びすることはないけれども、そういう決意、なぜ言えないのか。これは、3月議会もあなた、言わ
なん
だ。3月議会の答弁は、精いっぱい努力しますということでしたが、そう
ではなくて、何%にします。そして、その時期の広報ぎふには、市役所には公共交通でお出かけください、そういう文言が躍るのか躍らないのか、答えていただきたいと思います。
それから、不祥事の関係ですが、市長にこれ、伺っておきたいと思いますが、現在、それぞれの事業部、事業課の仕事が本来目的に見合った仕事になっているのか。そして、また、それが目的を達成する上で適正
な人員配置ができているのかどうか。そういった総点検というものをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。
78:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
79:
◯市長(
柴橋正直君) 再質問にお答えをいたします。
公教育検討会議と総合教育会議の観点からの質問
でございますけれども、私、そう尊大
なつもりはありませんので、人間は有限
だというふうに思っております。常に研さんを深めながらですね、精いっぱい市民の皆さんのためによりよい教育を目指していきたいという思いで日々頑張っていきたいというふうに思っております。
今回は、いじめに関する重大事態があったということでの生命の尊厳等、大変重要
なテーマがこれまでの教育の議論ではなかったわけ
でございますが、出てまいりました。したがいまして、そういった生命の尊厳等、さまざま
な直近の教育課題についてどのよう
な取り組みが必要
であるのか。また、さらには、市長においては教育大綱を見直すという権限もございますので、岐阜市の教育のあり方として教育大綱の見直しと、こういったことにも取り組んでいく必要があるの
ではないかと、こういう思い
でございます。
次に、児童虐待の問題
でございます。
先ほども御答弁申し上げましたように、仮に本市が児童相談所を設置する場合には、児童の一時保護など虐待対応業務はもちろんのこと
でございますが、児童相談所には多様
な機能があるということ
でございます。改めて申し上げますと、障がい児を含めた児童福祉施設への入所の決定ですとか、非行少年の家庭裁判所への送致、療育手帳の判定交付など、虐待対応以外の新た
な業務も生じるということ
であります。また、それに伴い、専門職の採用や育成、一時保護所の設置、運営経費や措置費等の負担、介入と支援の一体化による懸念、施設入所における広域調整など、数々の課題があり、その対応が必要となるというふうに考えております。
したがいまして、他都市のことも研究をしながらですね、あくまでも設置の有無を含め検討すると、こういう段階ではないかというふうに思っております。
3点目、新庁舎と公共交通ということ
でございますけれども、新庁舎の事業に関して
でありますが、過度
な自動車依存から公共交通へ転換を図っていくことは、私も大変重要
なこと
だというふうに考えております。先ほど答弁でも申し上げましたように、新庁舎開庁に向けましては、中心市街地循環バスの延伸などのバス路線の充実や新庁舎立体駐車場1階に連節バスが停車
可能なバス停の整備、また新庁舎内並びにJR岐阜駅にバス接近情報等によるわかりやすい交通案内の設置など、バス利用環境の整備を進めることでより多くの市民が公共交通を利用して新庁舎にお越しいただけるものと考えております。
いずれにいたしましても、利便性と快適性を追求した、市民の皆様に開かれた庁舎になるよう、引き続きなお一層努力をしてまいりたいと考えております。
最後に、人員配置の問題も私への質問
だったかというふうに考えております。
現在、行政部長も答弁をしておりますように、5年程度を1つの目途とした人事の異動と、こういったことも検討しているところ
でございまして、人員配置の適正化、さらには、在課年数が長い職員に過度に依存していると、こういったよう
な問題意識を持ちながら、職員の皆さんがその持てる能力を最大限発揮していただけるよう人事を考えてまいりたいと思っております。
80:
◯議長(
大野一生君) 教育長、
早川三根夫君。
〔
早川三根夫君登壇〕
81:
◯教育長(
早川三根夫君) 2点御質問いただきました。
総合教育会議に限界を感じているのかという御質問
でございます。
今までも幼児教育、地域の教育力、不登校などについて話し合い、施策に反映することができてきました。教育委員会の立場からすれば、教育委員と市長との建設的
な話し合いができており、意思が統一できて施策に反映していくことができる大切
な会議となっております。
実習校について
でございますが、実習校、研修校は、本県や本市の教育の発展に大いに貢献してきました。全県下からこれらの学校で学びたいというやる気のある教員が集まり、授業研究や学級経営、教師としての心の持ち方などの自己啓発を通して、切磋琢磨しながら高いレベルで学ん
だ後、県内各地へ戻り、教育実践の見本を示し、地域をリードする教員として活躍しております。
他方、このように授業研究や学級経営に心血を注ぐことから、勤務時間が長くなりがち
であるという問題点があります。それぞれの校長はスリム化に向けて努力はしていますが、十分
ではありません。保護者からの期待に応えようとするが余り、教室掲示や学級通信などはやり過ぎの状態になっております。制度を維持するためにも改善を図る必要があると考えております。
〔「議長、38番」と呼ぶ者あり〕
82:
◯議長(
大野一生君) 38番、堀田信夫君。
〔堀田信夫君登壇〕
83: ◯38番(堀田信夫君) 公教育検討会議ですが、一言で言って何かやっぱり屋上屋を重ねる感が否めないところです。市長の教育にかける思いは理解できますが、手続というか、やり方として、総合教育会議自体が形骸化されていく。形式的に年に3回から4回の会議で、やっぱりそこのところに対して、そこの委員の皆さんと、公教育検討会議が必要とする検討課題について、本来、やっぱりそこが議論を深めるべき
ではないのかというのが、そこでやってみて、やってみて、やっぱりもうちょっと専門家の意見を聞こうねという段階で、市長ではなくて総合教育会議の皆さんが専門家の方を招聘するなり、あるいは何か諮問するなりあっても、それは何かちょっと屋上屋を重ねる。総合教育会議自体が形骸化していく。私は、それはどうかなという気が、何ともやり切れん思いですね。そこの委員の皆さんが本当にそれ
でいいとするのか。
市長が識見を高めるために諮問をしていろいろいただいた、答申を受けた。それを出したときに、委員の皆さんが市長の提案を本当にそれで、何か市長の意見ではなくて諮問された公教育検討会議の意見
だよと言われてしまって、総合教育会議が結果的にはそれを追認するよう
なおそれがないとは言えん。
私はそのあたり、とても危惧する。総合教育会議自体がもう2回、3回と議論を尽くして、やっぱり何かもうちょっと専門家の皆さんの議論をしてもらいましょうというん
ならいいけど、たった1回ですよ、報告を聞いただけで。それでいいのかどうかという不安が尽きないですね。
思いは理解できます。けれども、やり方としてどう
なのかな。総合教育会議自体をもっともっと温かく、そして、また豊かに、機能性を持たせるように、この機会に活性化していくというか、そういうもの
でないのかな。現在の組織を上手に上手に使っていくという姿勢を私は持ってほしいというふうに思います。
それから、これにかかわって、教育長ですが、研修校、実習校の関係ですけども、今回の公教育検討会議で研修校や実習校のあり方についても検討するというふうにおっしゃった。しかし、委員の中には公募委員がいない。専門家の皆さんが結構
な意見を言われるばっかりで。やはり、私は、この問題でも現場、先生や生徒の思いが公教育検討会議、あるいは総合教育会議でも、そこが中心に座って進んでいくようにというふうに、大事にしてもらいたいなと思うところです。
現場、児童生徒、教員に寄り添って、そこに耳を傾けて、現在の研修校、実習校のあり方について前向きにというか、実態はどう
なのかということを真剣に私は議論していただきたい。そのあたりは、本当に今度の公教育検討会議というのは、たった9カ月や
でね。大風呂敷で公教育やとか総合教育といっておるけども、これから9回の会議を開くだけ
で、何か問題を絞ってやるというだけでしょう。そうなったらね、やっぱりもう少し私は総合教育会議自体を尊重する対応が必要
だというふうに申し上げておきます。
あとね、バス。もう一回答えてほしい。何で目標を持てないのか。何かおかしいですか、私の言っておること。何か実際、今、来る人を調べてみたら、バスで来る人15%。これを3年後、5年後にオープンするときに何%、何で目標を持てないんやろう。やれなかったときに、私にできとらへんやないかと言われるのが嫌。(笑声)というわけ
でもないわけやろう。
しかし、やっぱり私はね、行政が旗振りをやらなければ、公共交通の利便性とか、車を手放してバスに乗るという人はふえていかないと思う。行政が本庁舎を建てる。みんなの財産。ここには老若男女、みんながバスで行けるよというよう
な環境を全国に先駆けて旗振りやって実現してほしい。その決意を私は聞きたい。何%と言えないのかな。(笑声)もう一回、これは最後やで。(笑声)よろしくお願いします。
〔私語する者多し〕
84:
◯議長(
大野一生君) 市長、
柴橋正直君。
〔
柴橋正直君登壇〕
85:
◯市長(
柴橋正直君) 堀田議員の再々質問に公共交通の観点からお答えをいたします。
堀田議員のお気持ちは大変よくわかるところ
でございます。また、私の気持ちもわかっていただけるというふうに思っております。
私、自動運転のことですとか、コミバスのことですとか、サポート便のことですとか、公共交通をどう生かしてまちづくりをしていくかということについては、私なりの熱意も持っているところ
であります。また、行政サービスという観点では、市民協働、都市内分権ということ
で、地域の出先の事務所の業務の拡充と、こういうよう
な観点からも身近
なところ
でですね、サービスを受けていただけるよう今後とも努めてまいりたいと。そういうことも含めて、この公共交通のあり方をまた先生と議論を重ねてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
延 会
86:
◯議長(
大野一生君) お諮りします。本日の会議はこの程度にとどめ延会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
87:
◯議長(
大野一生君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれで延会することに決しました。本日はこれで延会します。
午後4時43分 延 会
岐阜市議会議長 大 野 一 生
岐阜市議会副議員 西 垣 信 康
岐阜市議会議員 道 家 康 生
岐阜市議会議員 和 田 直 也
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