相馬市議会 > 2020-12-03 >
12月03日-02号

ツイート シェア
  1. 相馬市議会 2020-12-03
    12月03日-02号


    取得元: 相馬市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-28
    令和 2年 12月 定例会---------------------------------------日時  令和2年12月3日場所  相馬市議事堂---------------------------------------出席議員(18名)  1番  獺庭大輔君      2番  横山和雄君  3番  畑中昌子君      4番  山中宣明君  5番  門馬優子君      6番  高橋利宗君  7番  高玉良一君      8番  石橋浩人君  9番  只野敬三君     10番  浦島勇一君 11番  立谷耕一君     12番  根岸利宗君 13番  波多野広文君    14番  河内幸夫君 15番  佐藤 満君     16番  村松恵美子君 17番  杉本智美君     18番  菊地清次---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------出席した事務局職員の職氏名 事務局長       佐藤栄喜君    次長兼庶務係長    谷津田吉弘君 議事係長       鈴木脩史君    主査         太田 光君---------------------------------------説明のため出席した者の職氏名 市長         立谷秀清君    教育長        福地憲司君 副市長        佐藤憲男君    総務部長       宇佐見 清君 企画政策部長     阿部勝弘君    民生部長       加藤一男君 保健福祉部長     原 史朗君    産業部長       伊東充幸君 建設部長       柏 宏樹君    総務課長       佐藤芳男君 教育部長       神戸伸一君    生涯学習部長     赤石澤珍夫君------------------------------------------------------------------------------議事日程第2号  令和2年12月3日(木)午前10時開議 第1 議案第103号から議案第113号まで            (質疑・委員会付託) 第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程に同じ--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(菊地清次君) おはようございます。 ただいま出席議員が定足数に達しております。 これより直ちに本日の会議を開きます。                             (午前10時00分)--------------------------------------- △議事日程の報告 ○議長(菊地清次君) 本日の日程につきましては、別紙議事日程第2号をもってお手元に配付してありますので、この順序に従い議事を進めることにいたします。--------------------------------------- △日程第1 議案第103号から同第113号まで ○議長(菊地清次君) 日程第1、議案第103号から同第113号までの以上11件を一括議題といたします。 以上11件に関し質疑を行います。 質疑の通告はありませんでした。 これにて質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案11件については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。--------------------------------------- △日程第2 一般質問 ○議長(菊地清次君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 会議規則第61条第2項の規定により質問通告がありますので、順次これを許可します。 最初に、2番、横山和雄君。     (2番 横山和雄君 登壇) ◆2番(横山和雄君) 議席番号2番、会派にじ、横山和雄でございます。 それでは、通告に基づき2件、それぞれ2点質問いたします。 1件目、相馬市の観光について。 本市においては、本年10月に原釜・尾浜地区に尾浜こども公園相馬復興市民市場「浜の駅松川浦」が相次いで完成、運用開始いたしました。尾浜こども公園においては、土日は1日1,500人、平日においては1日300人以上もの方が利用し、復興市民市場においては、最近までの延べ来場者は3万7,000人を超えております。沿岸地区において集客でき、活況を呈する施設ができたことは、震災以降の風評被害、コロナ禍の影響を受けている本市の観光産業の明るい希望であります。 また、本年度においては、東北中央道が東北道と桑折ジャンクションで接続予定となっており、福島県内、そして山形県などの県外と本市の円滑なアクセスが可能となり、広域圏も視野に置いた様々な波及効果の期待が持てるようになりました。 大きな観光資源である海を臨む本市にとって、これらインフラの完成は、多くの周辺市町村、県外からの集客に大きな貢献をするものと考えます。沿岸部の新規観光施設が現在の活況を維持し、相馬市観光産業のさらなる発展、拡大させていくためにも、今後も継続した集客に努めることが重要であると考えます。 そこで、1点目として、相馬復興市民市場への今後の観光客促進計画について伺います。 次に、本年2月18日に相馬市長が会長である相馬港クルーズ振興協議会総会が開催されました。この協議会は、相馬港及び周辺地域の関係者が連携し、相馬港へのクルーズ船誘致及び受入れを図り、福島県北部及び山形県南部のクルーズ船寄港を通じた地域振興、地域経済活性化などを目的に設立されたものであります。 昨年の2月26日においては、横浜市と福島県で横浜港と福島県港湾の協力体制構築を目的とした連携協定が締結されました。これは、横浜港と福島県の相馬港、小名浜港がお互いの産業や地域活性化に資するための連携を図ることを目的として締結されたものであり、具体的には、海上輸送ネットワーク強化による荷主の利便性向上クルーズ客船誘致や受入体制の強化を目的として、協力体制を構築する計画であります。 こういった背景がある中において、このクルーズ船の相馬港への誘致及び寄港もまた本市の観光産業の発展に寄与するものと考え、2点目として、クルーズ船の相馬港寄港計画について伺います。 2件目、相馬港周辺の産業について。 本市の沿岸部には相馬中核工業団地が広がり、発電所やLNG基地、製造工場など様々な産業が立ち並んでおり、また、福島県内の重要港湾である相馬港が隣接しております。工業団地のさらなる発展、そして相馬港の利用促進は、本市にとって重要課題であります。 平成21年4月28日に、相馬港に内航フィーダーコンテナ定期航路が開設されました。この航路開設は、広域経済圏内企業による相馬港を利用した輸出入の利便性が向上するため、相馬港の活性化と広域経済圏内企業物流効率化物流コスト削減などが期待されております。それに加え、先ほど述べた東北中央道が完成すれば、今後の相馬港を利用した海上貨物輸送拡大への道筋が立つものと考えます。海上貨物輸送の主流を占めるコンテナ船の利用を促進させることが相馬港にとって重要であると思います。 そこで、1点目として、現在の相馬港を利用したコンテナ船利用状況について伺います。 次に、菅総理が2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指す所信表明を行いました。この表明の内容は、発電所などを中心とする本市の沿岸工業団地にとっては大きな影響を受けるものと考えます。立地する企業は相馬地域に大きな雇用を生み、また、経済的な潤いをもたらしております。今後もこれら企業の存在は本市にとっても重要なものであり、しっかりと支えていかなければならないと考えております。 このことから、2点目としては、国が2050年までに温室効果ガス排出ゼロを目指すことにおいて、今後の本市産業への影響についても考えておくことが大事であると考え、本市の考えを伺います。 以上の答弁を求めるものであります。 以上で壇上よりの質問を終わります。 ○議長(菊地清次君) 市長。     (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 2番、横山和雄議員の2050年までの温室効果ガス排出ゼロによる本市産業への影響についての質問にお答えします。 本年7月、国は、地球温暖化対策として、脱炭素に向けて2030年までに二酸化炭素を多く排出する非効率な石炭火力発電所を段階的に休廃止する考えを示しました。 市は、向こう10年間での石炭火力発電所の廃止は、代替の発電設備の建設などの課題を生じさせることや、本市における産業や雇用に多大な影響を及ぼすことを懸念いたしましたが、市長として相馬共同火力発電株式会社の社長と今後の見通しについて協議をいただいたところ、相馬共同火力発電株式会社としては、「今後、設備を改良することで、国の二酸化炭素排出の基準変更に対応してまいりたい」との考え方を示されたところでありました。 しかし、去る10月26日に菅首相が所信表明演説で2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする旨を示されたところであります。 市といたしましては、10年という短い期間での発電体制の変更に対応できるものかという懸念については、時間的余裕を持つことができたものと考えておりますが、今後の電力の生産方法の決定は、科学界、産業界も含めて、国全体での課題であると捉えております。したがいまして、国等の動向を十分に注視しながら、当地方の発電産業の継続について、発電業界にもいろいろとご要望してまいりたいと考えております。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) 2番、横山和雄議員の相馬港を利用したコンテナ船の利用状況についての質問にお答えいたします。 相馬港のコンテナ定期航路は平成21年4月に開設され、平成22年には年間約600個のコンテナ貨物が取り扱われました。しかし、東日本大震災の影響により、コンテナ輸送は一時中断、その後もコンテナ貨物量は低迷し続け、平成26年度からは、コンテナ貨物がある場合にのみ寄港する不定期航路となりました。 このため、市は、コンテナ定期航路の再開に向け、相馬港利用促進協議会を通じて荷主等に対する輸送費用の一部助成に取り組むとともに、本年4月には国・県、港湾関係事業者と連携し、相馬港からタイのレムチャバン港へ40フィートコンテナ5本を試験輸送し、その輸送体制や港湾設備の状況を確認しながら、本格輸送に備えております。 さらに、市は、現状のコンテナクレーンによる貨物の積卸し等は、作業の際に風などの影響を受けやすいことから、風などの影響を受けずに効率的な貨物の積卸し等が行えるガントリークレーンの整備について、港湾管理者である福島県をはじめ、国土交通省港湾局東北地方整備局に強く要望しています。 市といたしましては、本年度末に予定されている相馬福島道路の全線開通を相馬港の利便性向上と物流圏域の広域化を図る上で絶好の機会であると捉え、当地方はもとより、福島県北部地方や山形県南部地方の企業がコンテナ輸送を利用するよう県とともに働きかけ、コンテナ貨物量の増加に努めてまいりたいと考えております。 次に、復興市民市場への今後の観光客促進計画についてお答えいたします。 復興市民市場は、10月25日のグランドオープン以降、約1か月で3万人を超える県内外の観光客や市内の買物客が来場し、特に土日祝日は新型コロナウイルス対策として入場制限を行うほど盛況であることから、市及び相馬市民市場株式会社は、さらなる密集・密接を誘発しかねないイベント等の開催を現在見合わせている状況です。しかしながら、現在のにぎわいが持続せず、今後、集客状況に落ち込みが見られた場合には、市及び相馬市民市場株式会社新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、例えばマグロの解体ショーや魚類の無料配布などをはじめとする集客イベントの開催を検討してまいりたいと考えています。 市といたしましては、復興市民市場と併せて尾浜こども公園尾浜ビーチバレーボール場伝承鎮魂祈念館などの周辺施設を市及び復興市民市場ホームページ等を通じて県内外に広くPRし、来場者の誘客に取り組んでまいりたいと考えています。 次に、クルーズ船の相馬港寄港計画についてお答えいたします。 本年2月18日、クルーズ船の寄港による地域の振興及び活性化を図るために設立された相馬港クルーズ振興協議会は、本年度、本格的にクルーズ船の誘致活動などに取り組むとともに、本年8月24日には北海道周遊クルーズ船を相馬港から出発させる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、同協議会としての活動も行えず、クルーズ船の運航も中止となりました。 市は、本年9月にクルーズ船の運航に関係する業界団体がクルーズ船における感染症対策のガイドラインを公表したことを踏まえ、今後の新型コロナウイルス感染症拡大の状況を注視しつつクルーズ船の寄港について運航会社と協議してまいりました。実現については、クルーズ船運航会社収支予想等の判断がポイントとなることから、市は、国や県と連携して運航会社と協議をするとともに、クルーズ船寄港時の感染症対策についても検討してまいりたいと考えています。 答弁は以上です。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) それでは、順次再質問してまいります。 まず、1件目の1番、相馬市の復興市民市場への今後の観光客の促進計画についての質問になりますが、今、ここ1か月、3万人を超えるようなお客様がいらっしゃっているということは、私はこれ、すごく沿岸地域にとってはチャンスだと思っております。直接足を運んで、要は復興市民市場にお越しいただいた後に、様々な沿岸地区の観光地、または市内の観光地を巡る機会も出てくるのかなと思っております。 そこで、復興市民市場において、直接来場されたお客様に、例えば案内所などを設けるなどして、そこに観光パンフレットを置きながら、さらに復興市民市場からほかの観光施設へ目を向けてもらうような形で相馬市の観光の魅力を理解していただくと。そういった中でリピーターというものを増やして、今、コロナの情勢でなかなか、いろいろ様々な行事等をやるのは難しいというのは、重々それは理解できることではあるのですけれども、今いらっしゃっているお客様というものがリピーターとなってお越しいただくということが、これは安定的な、観光誘致における安定基盤になるのかなと思っておるのですけれども、そちらについてはいかがでしょうか。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) ただいま2つのご要望というか、ご指摘がございました。復興市民市場においでになった方々を周遊させなさい、相馬のいろんな施設に周遊させなさい、それから、その方々をリピーターとしてまたおいでいただけるようにしなさいということだと思うのです。ただ、この前提として、最初は繁盛するものなのです。ですからこれは、だからといってずっと繁盛するという保証はないわけです。したがいまして、経産省のほうのご支援でこのイベント、宣伝、広告等々の経費を、世耕経済産業大臣のときにお願いしたことなのですが、数年間はいただけることになっておりますから、活用していきたいと思っているのですが、今使いますと、これだけ来ているところにますます来ると、これはにっちもさっちもいかなくなるものですから、ちょっと今、控えてはいるのです。 周遊ということについて、実は昨日、取締役会をやりまして、壁の一部に市内の飲食店の皆さんの割引券をぶら下げることにしました。それ持ってどうぞそこへ行ってくださいと。当然、相馬市内の飲食店等々の地図がついておりまして、それから、パンフレットの作成についても今考えております。さらに、お魚の料理レシピについても今、考えております。 もう一つは、私はこれからの課題を考えたときに、リピーターというのは非常に大きなファクターになってくると思うのです。ただ、リピーターは、今対応したから、何かを預けたからどうこうなるというものではありませんから、それは楽しさですとか品質ですとか、そういうところで充実感を味わっていただくことだろうと思うのです。したがって、その充実感の中には、例えば浜の駅でまちの中のラーメン屋さんの割引券もらったとか、ビール券、ビールまではいかないかな、コーヒー券をもらったとか、そういうところで、ホスピタリティーと申しますか、相馬市民の迎える気持ちをしっかりとお客さんに伝えることだと思うのです。行ってみたら温かいところだったと、あるいは商品も良かったと、そういうところがリピーターを生むことになろうと思いますので。これは復興市民市場スタッフ全員が接客の良さ、商品説明の良さ、あるいは、浜ですから活きの良さ、食堂もありますけれども、食堂も相当繁盛していますね。食堂に食べに来たいがためにあそこに来る人もいるみたいです。ですから、総合的なものになりますから、浜の駅一つだけではなくて、相馬市全体の産業振興というか、観光業振興です。 浜のほうの旅館、あるいは食堂は、押しなべてお客さんが増えたそうです。相乗効果ですね。ただ、さっきも言いましたけれども、最初はいいのです。これは、今後もずっとそうなるという保証はありませんので、スタッフ一同、私も社長をやっておりますから、市としてもいろいろアドバイスしたり協力したりしているわけなんで、気を引き締めて頑張るように皆さんに申し伝えたいと考えております。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) 相馬市の観光ということで、様々な、総合的な部分で相馬市のアピールというものを続けていただいた上で、継続的に復興市民市場をはじめ、それ以外の観光施設にも多くの方が継続して相馬に来ていただけるように取り組んでいただきたいと思っております。 そこで、こちらの1点目における、質問をさせていただきたいのですが、相馬市には、例えばお土産屋的な同様の施設としまして、日立木には道の駅、磯部には水産加工直売所があると思うのですけれども、そちらとの連携を図るということはいかがかなと思うのですけれども。例えばスタンプラリーみたいなものをやったり、あとは各施設に、例えば復興市民市場に行きましたらモニターがあったのですけれども、そういったところに、例えば道の駅であるとか、磯部の水産加工直売所とか、その映像とかを見せながら、復興市民市場にお寄りになられたお客様もそういったところにも向かわせるようなこともあってもよろしいのかなと思うのですけれども、そちらについてはいかがでしょうか。
    ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 映像の装置をつくるということになるとまた話は別になるのですが、復興市民市場の取締役に商工会議所の会頭が入っていらっしゃいます。昨日、そのこともお話をいたしました。道の駅との連携、それは議員が今、アイデアとして出されたようなことももちろんお伝えしたいと思いますが、商工会議所としてもいろいろお考えがあるようですので、これは連携する形の中でお互いによくなるように考えてまいりたい。 それから、磯部の水産加工場については、水産加工場の販売店の売上げも50%増えたという数字をいただいております。この件につきましては、漁業組合長と相談をいたしまして、漁業組合としても浜の駅と連携した商品の構成等々、食事を出すみたいな話もかつてはあったのですけれども、ただ、スタッフの問題もありますから、漁業組合としてもいろいろと考えてまいりたいということでございます。その際において、当方と相馬復興市民市場のほうと十分連携・協議をしながら、お考えのとおり進めてまいりたいと考えております。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) ぜひとも協議をして進めていっていただきたいと思います。 復興市民市場に関しまして、こちらは最後の質問になるのですけれども、復興市民市場の来場者の方からトイレがちょっと少ないというようなお声が聞かれるのですけれども、例えばそういった、今現状まだできたばかりですから、今後の課題になっていくのかなとは思うのですけれども、例えば場内でアンケートとかをお客様に書いていただきながら、今現状足りていない部分、例えば設備の拡充の部分であるとか、そういったことに対して取り組まれていかれてはいかがかなと思うのですけれども、そちらについては。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) トイレの問題につきましては、これは設計段階で相当協議いたしました。予想を超える非常に多くのお客さんにおいでいただいた場合は、当然トイレは足りなくなります。しかし、通常使用で十分賄えるであろうという計算の下に設計をいたしております。 それから、あの施設は、実は増築を前提に造っております。ポートセンターと同じ面積については、復興交付金で措置される。復興交付金で措置される範囲の中で、つまり現在の面積の中にトイレ、調理場等々の水回りを中心とした建築費のかさむ部分を入れ込んであるのです。したがって、増築できるように面積を残しておりますけれども、増築の場合は、建物だけを造ればそれで済むようにということを前提に設計しております。したがいまして、増築して増えても、客数に対してトイレの数がこれだったら足りるという大変厳しい計算の下になされているのです。非常に混んだときに、お客さんからある程度、トイレの待ち時間が長い等々のクレームが出ることも想定してございました。しかしながら、そういう特殊な、特殊というか、日常的でない部分について、あるいは相馬市が建築して無償で貸与している施設ですから、そこまでの投資はなかなか困難であると。 ということですので、私が先ほど申しましたように、最初の異常なぐらい、待たせるぐらい人が来るような状況はそうは続かないと思います。万が一そういう状況が常態するような場合においては、それは考えたいと思います。お客さんにアンケートを取ればつくれと言うに決まっていますけれども、財源は相馬市の税金ですから、なかなかそのような簡単に考えることはできないものだと、そのことを前提にしながら設計したということをひとつご理解いただきたいと思います。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) 復興市民市場については、今の市長のご答弁にありますとおり、非常に今、お客さんがいらっしゃっていただいていると。できるだけそういった期間が長続きするよう、市としても様々な部分でサポートしていただけたらと思っております。 続きまして、2点目の質問をいたします。 クルーズ船の誘致計画において、例えば本市の相馬港に寄港するようなことが決まった場合に、例えば相馬市として、ソフト面及びハード面において、何らかの今後整備しなくてはいけないものというものはあるのかどうなのか、その辺だけはちょっとお聞きしたいと思っております。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) クルーズ振興協議会の会長としてお答えしますけれども、主にソフト面で考えていきたいと思っております。クルーズ船寄港に対する港の岸壁の状況については、これは可能であるというふうに考えておりますから。 ただ、これ2月に協議会をつくった際に市民の皆さんが大変心配なさったことは、たまたまテレビの画面にダイヤモンドプリンセスが一緒に映ったせいなのですけれども、ダイヤモンドプリンセスを市長は呼ぶ気かと、こういう話になったのです。これは、議員の皆さんはご理解だと思いますが、相馬港は3万トンまでしか入りません。ダイヤモンドプリンセスは12万トンございます。したがって、ありようもない話だったのですが、漁業組合のほうから私に電話が来ました。 したがいまして、3万トン以内のクルーズ船であれば、そのハード面については確立している。 ただ、問題はソフト面ということになるのです。相馬市内の観光資源だけで停泊する方、つまり、朝来て夜出発するのです。朝来て、そこで船から降りて1日周遊して、それで夜、船に戻って、食事をなさって出港するのです。出港してから食事するのかもしれませんけれども。ですから、その日中の間どういうおもてなしができるか。そのおもてなしと同時に、そのことが相馬市にとって何のメリットがあるのかということを考えて、私は、復興市民市場ができるまでは、おいでいただいてもそうメリットはないものと思って考えてきました。しかし、案の定できたら、案の定というか、ある程度喜んでいただける施設になったわけですから。 そうしますと、復興市民市場というのは最後の買物の場所なのです。今いろいろと協議して、私も調査しておりますけれども、下船後の1日の小旅行で米沢まで行った場合に、どういう米沢としておもてなしができるのか、福島で何ができるのか、あるいは、二本松方面に行ったらどうなのか等々のご案内コースを、オプションという形になろうかと思うのですけれども、これをどこまで用意できるか。その際、これは3市協、4市協で十分協議してきたことですが、今までの、これは市議会議員中心にやってきましたけれども、市議会議員、商工会議所でやってまいりましたけれども、今までの米沢との協議、福島との協議がこれから生きてくるのです。クルーズ船というのはその典型的な例だと思っています。議員の皆さんたちとの間で米沢地方、福島地方との連携を十分協議しながら、そういう下船後の周遊コース、1日以内ということになりますけれども、そういうものをいかに提供して、ご満足いただけたところで浜の駅でたくさん買物をしていただく、それが作戦でございますので、そのことに向かって今後、協議をしながら検討していきたいと考えております。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) 相馬港は、広域の経済圏を背後に置いて、福島県の北の海上の本当の玄関口となっておりますので、そこを利用したクルーズ船の誘致というものは非常に大きな、この地域に対する経済的なプラス要素というものをもたらすことができると私は思っておりますので、ぜひともこちらの誘致計画というものは積極的に進めていっていただきたいと思っております。 2件目の質問をさせていただきたいと思います。 相馬港を利用したコンテナ船利用状況についてなのですけれども、先ほどのご答弁の中に、これはちょっと参考程度で構わないのですけれども、コンテナ船を各企業の方にお使いいただくために一部助成をしているというお話があったかと思います。私もこちらに関しましてちょっと調べましたところ、福島県相馬港利用促進協議会において、相馬港海上コンテナ輸送利用促進の事業の補助金があるということで、こちらの申請が令和2年9月4日から来年3月31日までの申請期間になっているということを調べました。そちらに関しての申請状況等は、もし分かるのであればお答えいただきたいなと思います。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) ただいまのご質問にお答えいたします。 この補助についての計画はゼロでございます。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) 先ほど産業部長のご答弁にもあったかと思うのですけれども、相馬市として、様々な部分で県・国に相馬港のコンテナ船の利用の促進において要望されているということなので、ぜひとも、せっかくこれから東北中央道も東北道とつながり、様々な企業の輸送面においても円滑な体制になると思っておりますので、ぜひともそちらのほう、よろしくお願いしたいと思います。 最後の質問なのですけれども、2050年の脱炭素の質問なのですけれども、産業における影響については、確かに国の、これからまだ具体的な施策とか、そういったものがまだまだ表に出ていない状況で、いろいろお話しするというのは難しい部分があるのかなとは思うのですけれども、例えば、これは自治体として、二酸化炭素の排出を実質ゼロにする、いわゆるカーボンニュートラルという考えにおいて、例えば産業の部分においては、確かに二酸化炭素を排出することがあるかもしれませんが、例えば森林、自然であるとか、そういったものにおいては、逆に二酸化炭素を吸収するというような役割も持っていると思います。例えば大洲海岸のところには、震災後、植林事業等もされているかと思うのですけれども、そういった緑と共生するような形で、自治体としてもできる限り二酸化炭素の排出というものを減らしていくということについてはいかがかなと思うのですけれども。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 二酸化炭素の排出と吸収ということを考えないといけないのです。バイオマス発電は、二酸化炭素を吸収したものでエネルギーを出すから、二酸化炭素を出しても結局それはニュートラルだと考えるわけです。ですが、二酸化炭素排出抑制、ゼロということになりますと極めて難しいことだと思いますけれども、世界中がそういう方向になっていることは間違いないし、今日に至っては、将来はガソリンで走る自動車は認めないみたいな話がニュースで出てまいりましたけれども、それが世界的な趨勢であることは間違いない。 しかしながら、本市において、深刻な問題、相馬共同火力発電と、隣に福島天然ガス発電所を抱えているわけです。そこには雇用もありますし、産業もありますし、例えば2030年に、例えば発電効率が42%以下の非効率な発電所は認めないという話だったのですけれども、これはもう頑張って上げればいいんだけれども、上げられないところは一体どうするんだと、そこの雇用はどうするんだと、そこの設備投資はどうやって保障するのだ、そういう議論は一切なかったのです。ないところで言葉だけが先行した。ですから、もうちょっと現実的な、だから現実的には、皆さん様子を伺っていたところがあるのです。2050年の問題についても、どういう方法論で持っていくのか、それを示されないで、理念だけを示されたにすぎないのです。 そういう中で、我々としては、やはりそれなりの雇用があるわけですから、企業活動もあるわけですから、そういう方々の利益というか、この生活圏といいますか、そういうことについてはどうするのだと、そういう議論がこれからついてくると思うのです。やっぱり地元の立場で、そのことについては軽々な運動はできないというふうに思っています。その上で、一方、これは自治体の務めとして、二酸化炭素の吸収、つまり森林資源の涵養については、これは磯部の失われた緑地帯も復興に向けていろいろとやってまいりましたけれども、これは市として相当力を入れてやっていく必要があるだろうと、そのように考えているところであります。 ○議長(菊地清次君) 2番、横山和雄君。 ◆2番(横山和雄君) 確かに2050年の脱炭素という目標においては、今後の日本における技術革新等も含めながら、達成するまでのその過程というのは非常に難しいと思うのですけれども、様々な国の動向を注視していただきながら、先ほど市長、私も申し上げましたけれども、やはりこの地域を支える企業が影響を受けるようなことがあって、この地域の雇用がなくなるようなことはあってはいけないと思いますので、その辺も踏まえていきながら、国の動向を注視して、市として取り組んでいただければと思います。 私からの質問は以上となります。 ○議長(菊地清次君) 次に、4番、山中宣明君。 4番、山中宣明君。     (4番 山中宣明君 登壇) ◆4番(山中宣明君) 議席番号4番、新時代そうまの山中宣明でございます。 通告に従いまして、1件目の相馬復興市民市場の現状について3点質問いたします。 相馬復興市民市場がオープンして約1か月半が経過し、想像以上に市民の方々をはじめ、近県からも多くの方にお越しいただけていると思いますし、最高のスタートを決められたことを嬉しく思います。しかし、言い換えれば、まだ始まってから1か月半しか経過しておらず、今後も現在の動向を検証し、多くの方に復興市民市場を知っていただき、何度も行きたいと思うような市民市場にするために努力をしていかなければならないと思います。 このことから、3点質問いたします。 1点目の集客数を維持させる取組について伺います。 オープンに最高のスタートができた半面、この状況を継続し、維持するために市としてどのような取組をしていくべきなのかを考えていく必要があります。出店者は独自に金額を下げたり、ゲリラ的に安売りをしたり、努力をしています。相馬市としては、現状に満足することなく、さらなる顧客を増やし、維持するために戦略的に運営方法などを考え、なおかつ広報を踏まえ、近県に対し新聞やテレビなどのメディアを積極的かつ継続的に活用していかなくてはならないと考えますが、どのように集客数を維持し、戦略的に進めていくのかについて伺います。 2点目は、災害時の避難指示対策の進捗状況について伺います。 このことは9月定例会で質問した内容ですが、壁などに津波時の避難経路マップを設置していくとのことでありましたが、設置はしてあるが、少し小さく見づらいように感じます。店内に設置するのであれば、店内の大型モニターに30分置きに避難の仕方を動画で流すとか、もしくは壁に拡大したものを貼り付けるなど、今以上に見やすい状況にしたほうがよいかと思います。 また、復興市民市場の災害時の訓練についても、9月定例会では、構内放送の訓練や避難誘導訓練を適宜に実施するとのことでありました。来場者の安全に努めるとの答弁をいただきましたが、この件についての進捗状況を伺います。 3点目は、今後の課題について伺います。 私も何度か復興市民市場のほうに足を運んでおりますが、レジ前が大渋滞になっており、絶対数が少ないと感じております。レジの台数が少な過ぎるため、混み過ぎていることで買わずに帰られる方がいるということ。今後、増やす方向にあるのか伺います。 また、県外の方に話を聞くと、浜の駅にたどり着けなかったという声も聞こえております。新地インターチェンジから高速を降りれば浜の駅に行くことは難しくないが、相馬インターチェンジからの浜の駅までは確かに少し距離もあり、途中に看板などを設置したほうがよいのではと考えます。設置箇所を含め、そのような声に対してどのように対策をしていくのかについて伺います。 次に、2件目の令和3年度の予算の考え方について3点伺います。 1点目の復興・創生期間終了における今後の予算への影響について伺います。 来年度は、復興・創生期間が終了し、10年ぶりに通常的な一般会計となることが考えられます。相馬市の10年前の一般会計の予算は約144億円程度だったと思います。今年度の一般会計の当初予算は約200億円程度。今回の補正予算を含めると約250億円となり、単純計算で約100億円ほどの差があります。復興・創生期間終了と国土強靭化事業の予算など、今年度で終了するが、新たな枠組みでの風評被害払拭に関する交付金や国土強靭化事業延長に関する交付金など、特別に配慮される予算措置はあるものなのかを伺います。 また、特別な財源確保について、市としてどのような形で国・県に対して声を上げていくのか伺います。 2点目の令和3年度の一般会計予算の見通しと編成方針について伺います。 現在の相馬市の住民基本台帳人口は約3万4,000人でありますが、この人口はマスタープラン2017で策定していた総人口の将来展望の中で一番厳しい減少傾向が続いた場合の予測と一致しており、残念に思います。 昨年の水害で被害を受けた方の家屋解体が進んでいますので、固定資産税に変動があると想定されます。また、新型コロナウイルスの影響もあり、法人市民税などは減収が考えられますが、税収が少なくなる中でも市民サービスを低下させることはできず、めり張りのある運営をしていかなければならないと考えます。こういった場合を想定し、対策や来年度予算規模による相馬市の今後の編成方針について伺います。 3点目の令和3年度の重点事業について伺います。 相馬市においては、高齢化の問題、少子化の問題、風評被害払拭の問題などを抱える中で、新型コロナウイルスの影響で社会全体が冷え込み、経済活動及び市民生活に大きな影響を与えているのではないでしょうか。 このような現状下でも、市としては来年度の重点事業を進めていかなくてはなりません。人口を増やす取組や、交流人口を増やすための施策が必要と考えます。具体的には、新たな相馬の魅力を発信する事業とか、スポーツ合宿の支援の強化などを進め、マスタープラン2017で掲げている「子どもたちに希望を 青壮年にいきがいを 高齢者に安心を」というテーマに向けて、新型コロナウイルスの影響のある中でどのように取り組んでいくのかについて伺います。 以上2件、6点について答弁を求め、壇上からの質問を終わります。 ○議長(菊地清次君) 市長。     (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 4番、山中宣明議員の令和3年度の重点事業についての質問にお答えします。 令和3年度の重点事業の1点目は、東日本大震災から10年が経過する中で、子供たちのPTSD対策や心のケアなどの被災者支援、農水産物の風評被害対策及び放射能対策などのソフト事業を継続すること。 2点目は、新型コロナウイルス感染症が拡大する状況の下、感染症対策や地域の経済対策に取り組むこと。 3点目は、令和元年東日本台風による道路、橋梁、河川及び農業施設等の復旧を確実に進めること。 4点目は、各小・中学校でのICT機器を活用した教育内容の充実、リーディングスキルテストによる学力向上及び子育て環境の充実に取り組むこと。 5点目は、東北中央自動車道相馬福島道路の全線開通を踏まえて、復興市民市場尾浜こども公園、スポーツ施設を活用した交流人口の拡大及び地域経済の活性化に取り組むことであります。 加えて、市は、相馬市マスタープラン2017で掲げている「子どもたちに希望を 青壮年にいきがいを 高齢者に安心を」というテーマに基づいた各種事業を新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えた上で着実に取り組んでまいりたいと考えています。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(菊地清次君) 総務部長。 ◎総務部長(宇佐見清君) 4番、山中宣明議員の復興・創生期間終了における今後の予算への影響についての質問にお答えいたします。 市は、東日本大震災からの復旧・復興に関するハード面の整備がおおむね終了したことにより、令和3年度当初予算の歳入歳出の総額は、本年度に比べ大きく減少するものと見込んでおります。しかし、市は、令和3年度以降も心のケア等の被災者支援や、風評対策、放射能対策などのソフト事業を継続する考えであり、国においても、心のケア等の被災者支援や原子力災害に起因する事業等について財政支援を継続することを閣議決定しております。 次に、令和3年度の一般会計予算の見通しと編成方針についてお答えいたします。 市は、新型コロナウイルス感染症の影響により来年度の市税等の減少が懸念されることから、自主財源の減少を補填する地方交付税や各事業の財源となる交付金、補助金などに関する国の動向について情報収集に努めるとともに、全国市長会を通して税収の減収に見合った地方交付税の増額を求めています。さらに、コロナ禍対策による財源不足を生じないよう、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の第1次、第2次交付に加え、第3次交付金も十分に措置されるよう、国に対し要望しております。 市は、このような状況の下、令和3年度の一般会計予算において、相馬市マスタープラン2017に掲げる目標の達成、スクラップ・アンド・ビルドを前提にした事業の見直し、費用対効果に基づくコスト意識の徹底などを基本に、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症対策及び令和元年東日本台風の復旧事業を含めた各種事業に取り組めるよう、現在、その編成作業を行っております。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) 4番、山中宣明議員の相馬復興市民市場の集客数を維持させる取組についての質問にお答えいたします。 議員おただしの経済産業省の地域の伝統・魅力等発信支援事業補助金について、市は、集客を図るためのイベントの開催費用等に充当することを計画していましたが、昨今のコロナ禍の状況において、密集を誘発するイベントの開催は適切でないと判断し、この補助金は、メディアやチラシ等を活用して復興市民市場を県内外に広くPRする費用に充てる考えです。 次に、災害時の避難指示対策の進捗状況についてお答えします。 相馬市民市場株式会社は、津波警報等が発令された場合に、来場者の安全を確保するために、避難誘導などの安全策を講じたマニュアルを相馬復興市民市場オープン以前に策定し、従業員等の役割分担を徹底した上で、事業開始に備えてきたところであります。また、同会社では、避難経路を明記したマップを店内の4か所に掲示し、来場者へ周知しています。さらに、相馬市民市場株式会社は、12月中に従業員による津波時の避難誘導訓練を実施し、万が一に備えていくこととしています。 次に、相馬復興市民市場の今後の課題についてお答えします。 市は、議員おただしの誘導看板を市内において設置しておりませんが、既に相馬復興市民市場の位置情報をスマホなどで利用できるインターネット地図サービス、グーグルマップに登録し、さらに、カーナビ地図情報提供国内最大シェアのゼンリンへも情報提供をしていますので、今後、カーナビ地図には当該店舗が表示される見込みです。したがいまして、市は、誘導看板を設置しなくても、車のカーナビを利用すればある程度の来客者の誘導はできるものと考えています。 次に、市は、レジ台数を追加することにおいては、相馬市民市場株式会社取締役会において、買物客の入込状況と会社の損益を勘案の上、判断するものと考えています。 答弁は以上です。 ○議長(菊地清次君) ここで暫時休憩いたします。                             (午前11時02分)--------------------------------------- ○議長(菊地清次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                             (午前11時20分)--------------------------------------- ○議長(菊地清次君) 日程第2の議事を継続いたします。 4番、山中宣明君に質問の継続を許可します。 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) それでは、順次再質問いたします。 1件目の1点目、集客数を維持する取組について伺います。 この件につきましては、先ほどの説明の中で、コロナ禍でありますから、なかなかイベント等の開催等は私自身も本当に難しいと思います。集客数が増えれば増えるほど、やはり新型コロナウイルスの感染リスクが高まるということも踏まえ、執行部のほうでは、やはりメディアを通して周知とか、そういったことを進めていくというようなご答弁でございました。その点に対して詳しくご説明をいただきたいと思います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) これは取締役会で決定することですから、余り私はこの席で詳しいことを言うのは避けたいと思いますけれども、方向性としてだけ申し上げます。 新聞広告、それから、浜の駅松川浦のプリントの入ったエコバッグの配布等々について考えております。ですから、密になることを避けなくてはならないという社会的な命題のある中で、どうやってこのそもそもの目的である風評被害の払拭につなげていくかと、つまり、新鮮で安全な食材を提供しているんだということをいかに広報するかということだろうと思うのです。それが私、先ほど、最初のうちだからいっぱい来るという側面もあるというふうに申し上げましたけれども、これが半年後、1年後ということを見据えたときに、浜の駅松川浦のロゴなり、あるいは絵柄なりの入ったある程度しっかりしたエコバッグのようなことは必要になってくるだろうなとは考えております。 そのようなところで、これは取締役会を中心に知恵を絞っていただきたいというところでございます。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) その点につきましては、取締役会等と協議を重ねていただいて、まだ1か月半でございますから、集客数が少なくなってきたいろいろなタイミング等々ございます。そんなことも踏まえながら、今後、継続的にそういったことは話合いのほうを進めていただければと思います。 次に移ります。 2点目は、災害時の避難指示対策の進捗状況について伺います。 この点につきましては、9月定例会のほうでご答弁をいただきました。設置をするということでありまして、今のお話ですと、避難の経路については、ガラスのところですね、4か所設置してあります。その内容につきましては、私は行って確認をしました。やはり少し小さい、見づらいというような点と、やはり皆さんは買物すると物を見に行きますので、何買おうかなと悩んでいるときに、荷物を詰めながらあそこのガラスを見る方もいらっしゃるんでしょうけれども、私なかなか見つけられなかったので、そういったことも踏まえて今後の設置方法を考えていく必要があると思います。 例えば、あそこに大きなテレビのモニターがありますから、やはり動画で、こういった形で避難をしてくださいというような内容で動画を映したり、あとは壁に大きく物を書いたりと、いろいろ考えていく手法等々もありますが、その点についてどのように考えているのか伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この件についても、開設前に十分に協議して決定したことでございます。議員の言い条は理解いたしますけれども、これもみんなで決めてきたことでございますので、私としては、いざというときにどこまで適切な対応ができるか、これは災害の基本ですから、そういった意味では、職員の訓練等々に重きを置いて考えていきたいと思っています。平常時に津波はこういうものだ、あるいはこんなに大変なんだということを流すことが、それはすなわち安全につながるかというと、私は、ここは危険な場所だということを宣伝することにもなりかねないというふうにも考えます。したがいまして、いざというときにどう対応するかということに重きを置いて現在考えておりますので、そういった意味では、従業員の熟練度を上げていく、意識を高めていく、それらに力点を置いて考えていきたいと思っております。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) こちらの問題ですけれども、説明の中で、津波の場合のマニュアルを策定していたということでございました。この内容については、どのような津波時のマニュアルを策定していたのかについて伺います。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) ただいまのご質問にお答えいたします。 浜の駅松川浦津波避難マニュアルとして作成をしておりまして、津波注意報が発令された際、津波警報発令時、または大津波警報発令時、また震度6弱以上の強い揺れを感じた場合、津波注意報、または津波警報は発令されていないが震度4程度以上の強い揺れを感じた場合、または弱い揺れであっても、長い時間ゆっくりとした揺れを感じた場合などの、そういった地震等のレベルや対応の差によってマニュアルをそれぞれつくっております。そのマニュアルの内容の中には、まず情報収集の仕方、情報伝達の仕方、避難誘導の方法、あと安全確認などの項目別にマニュアルを作成しておりまして、それぞれの店長や従業員等の役割を明記したものとなっております。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) その点につきまして、あと誘導の方法などが一番私、難しいというふうに考えております。先ほど言った、避難の仕方というようなことで壁に貼ってありますけれども、そこの中に書いてある言葉の中に、この高台に徒歩で避難してくださいというふうに書いてあるのです。なかなかあの場所から徒歩で避難をしてくださいというようなことで、すごく難しいなというふうに私、実際感じました。相馬の人であって、浜の駅に何度か足を運んだ人であれば、通ってくるところにそのまま戻ればいいのかなと思いますが、初めて来た人とかも多分いらっしゃると思うのです。そんな中で、やはり徒歩で避難をしてくださいということではちょっと難しいのかなと。徒歩で行くのが普通だと思うのですが。 12月に、その点も踏まえて、多分避難誘導の訓練をするというようなことでありましたが、どのような訓練をするのか伺います。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) ただいまのご質問にお答えいたします。 避難誘導訓練につきましては、店内に掲示してあるマップに従いまして、浜の駅松川浦の南手側の高台のほうに誘導をしてまいります。その際、スタッフのほうで、館内放送でありますとか、例えば停電時にはハンドマイクによる誘導等を現在考えておりまして、高台への避難については、車で移動されますと渋滞を招くことになりますので、必ず徒歩で避難をしていただくように呼びかけることとしております。 また、避難先への先導と、最終的に店の中の安全確認をしてから避難する最終人の役割も明記しておりますので、それらの役割を適切に実行できるような誘導訓練を考えてございます。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) それでは、そういった形で避難をしていくということで了解いたしますが、東日本大震災は冬でありました。そんな中で、暖かい時期であれば、そのままの格好で高台に避難をするというようなことで問題はないと思います。しかしながら、寒い時期ですと、やはり長時間外にいると寒いなというふうに感じると思うのですが、避難をする場所の点線の丸で囲っている中に十三や食堂、栄荘、夕鶴というふうな名前も記載されております。最終的には、そこのフロアを一時的に借りる可能性ももしかしたら寒い時期ならあるのかなというふうに考えますが、その点に関して、防災という意味での、市のほうから連携というのはお願いをしているのかについて伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 東日本大震災の経験を基にして言いますと、津波がもし来た場合、戻れないのです。これが津波の懸念でもって、1次避難の場合、栄荘に入る必要はないと思います。若干の時間があっても、それはもうお戻りいただくということになろうかと思うのです。ですから、その判断は市当局、さらに、お店側の店長以下のスタッフが判断することになりますけれども、もしも津波が来た場合は、これは栄荘というわけにいきませんから、長時間になる場合は当然、市の指定避難所に収容の上、暖を与え、毛布を与え、そのようなことについてはしっかりと対応していきたいと思っています。 浜のほうは、津波の被害について、人家が損傷される可能性はまずないのです。ですから、浜に滞在する人ということになると、浜の駅松川浦はその対象になってまいります。皆さんにその際は適切に高台に移転した上で、高台にお迎えに行って、適切な場所に適切に収容させていただいて、暖を取っていただいて、食事を与える、医療管理をする、当然車は全部流されていると思います、そうなったら。そのようなことで対応するということでございます。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) 次に移ります。 この問題で、先ほどの答弁ですと、看板の設置のほうは、最終的にはグーグルとかいろいろなナビ等々に入れればすぐその場所に行けるというふうには考えられます。そんな中、いろいろ周りを見渡しますと、やはりそもそも浜の駅松川浦に行こうと思って来る方、また、浜の駅松川浦に行こうと思っていなくても、看板を見たら、これ何だろうと思って急にやっぱり行きたくなるというか、どんな施設なんだろうと気にするような方も中にはいらっしゃると思います。 ということで、やはり効果的には、看板をつけることによって、そもそも行こうと思っていない方までも来ていただけるようになるような感じもするのですが、その点について伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) これは今後の展開次第です。現在のところ、看板の必要性は感じません。しかし、今後、客が減ってくるような場合は、当然作戦を展開しなくてはなりませんから。看板というのは集客の道具なのです。ですから、集客数において、これも取締役会の中で判断してまいることになろうかと思います。看板の設置等々についてまで相馬市が面倒を見ることはありませんので、これは状況に応じて判断していくことになろうかと思います。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) あと、壇上で申し上げたのですが、レジの台数が少し少ないというふうに考えております。一番初めの状況よりもレジの台数は変わらないのですが、サブレジというか、お金を入れ替えたりするときに、どうしてもメインのものを止めなければいけないということで、混雑が非常に多くなっていました。 ということで、サブレジということで、そのお金を入れ替えているときに違うレジに流すというような、今手法を取っていると思うのですが、そういった方法も踏まえまして、もう1列レジの台数なんかは増えたほうがいいと思うのですが、その点についてお伺いいたします。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 先ほど答弁で答えましたとおり、そこまでの具体的な運用方法は取締役会の決定でございます。私は社長で筆頭株主でございますけれども、筆頭株主ではありますが、これは運営しているのは取締役会の皆さんの意思決定でございますから、私がここでレジの数云々かんぬんについて申し上げるのは適切ではないと。レジの数の必要性については取締役会で協議してございます。その結論も出ておりますが、それをここで申し上げるのは適切ではない。取締役会の決定、発表を待ちたいと考えております。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) はい、了解いたしました。 では、次に移ります。 2件目の令和3年度の予算の考え方について伺います。 1点目の復興・創生期間終了における今後の予算への影響についてということであります。この内容を一般質問として上げた理由といたしましては、やはり風評被害の払拭費、また国土強靭化の事業が今年度で最後になるということで、やはり風評被害の払拭にかかるお金というのが、費用が増額になるのかなと考えております。また、国土強靭化においても、やはり河川工事のほうが、宇多川、また小泉川のほうで多額の費用を投じていただいたことは本当にありがたいことだと思っております。 そんな中で、やはりまだまだ全てが安全になったわけじゃない、また、風評被害においても、まだまだ風評被害の払拭もなかなかできていないのかなと思う反面、ある程度、相馬の安全性は、浜の駅松川浦を見ていると、やはり皆さん安全だと思っているからあんなに来ていただけているのかなというふうに思っておりますが、そんな内容を含め、風評被害の払拭は、先ほど市長のほうからも努めていくというような話がございましたが、風評被害の払拭の終着点というのは、どの状況で終着点というふうに考えていくのかを伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 今、様々なテーマについての質問だったのです。風評被害だけではないので、一点一点答えます。 まず、風評被害の終着点、これを設定することは我々にはできない。風評被害対策の一番は、私は子供たちの線量測定だと思っています。それから、何らかの形で地表面の線量測定も継続する必要があります。今までみたいな詳細なことは必要ないと思いますが、やっぱり相馬の子供たちが安全に成長しているということが、我々にとっても対外的にも一番のこと。その次の問題として我々が考えてきたのが復興市民市場だったのです。復興市民市場は、指定管理者として市のほうもそれなりの財政負担をしながら、地場産品についてしっかり売ってくださいと、そういうことで現在取り組んでいる最中であるということです。このような努力、クルーズ船を招致するというのもそのうちのテーマの中に入ってこようかと思いますが、風評払拭につきましては、あらゆる努力をしていかなくてはならないものと思っています。エル・システマの子供たちが元気に演奏することも、これも風評被害払拭の一つのパターンだと思っているのです。そういう点については、これは第2期の復興・創生期間の中で十分に予算要望をしてまいりました。ある程度継続できるものと思っております。 それから、国土強靭化に関する問題ですけれども、これは首相のほうで明確に言っておりますから、国土強靭化につきましては、私も随分いろいろなところで声を大きくして話をしてまいりましたけれども、結果として、向こう5年間継続されます。その総額15兆円ということで大体方向性が出ておりますので。これは市がその中で直接やる部分がどのぐらいあるか、これは現在分かりませんけれども、5年間15兆円で継続するという中で、私としては国土交通省その他にしっかりとご要望させていただいて、相馬市の場合、多分いろいろ聞いてくれると思うのですけれども、いろいろご要望させていただいて、市民生活の安全・安心を確保していきたいと。そのために、いろいろな事業があろうかと思いますが、今後、国の補助、あるいは県との連携等々において必要な予算は確保していきたい、そのように考えております。 それと、これは風評とまた別なのですが、もう一つ大きな問題としては新型コロナウイルス対策なのです。このことについても、第1次、第2次の特別交付金が出まして、今、第3次について強く国のほうに要望しているところでございます。第2次等々というふうに申し上げておりますけれども、どこまで行くか分かりませんけれども、我々としては、地方経済の疲弊等々のことを考えて、また、新型コロナウイルス対策のより安全な運用ということも考えて、しっかりと予算要望してまいりたいと。その結果を来年度の予算に反映させるということになりますけれども、現段階でまだ概要が全部出ているわけではございませんので、ただ、適切に、なおかつ慎重にしっかりと予算組みをしてまいりたいと考えております。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) そうですね。国土強靭化においては5年間継続ということで安心いたしました。やはり河川が終わったとしても、その枝線、いろいろ駅前等々においても、相馬市においてはまだまだ危険箇所というのが存在いたします。そんなことも5年間、計画を立てて順次進めて、住みやすいまち、安心して住めるまちづくりに努めていただければと思います。 次に移ります。 2点目の令和3年度一般会計の見通しと運営についての再質問をいたします。 この件についての説明の内容では、マスタープラン2017のいろいろ見直しというようなのも踏まえて、いろいろ減収傾向とのことでありますから、そういったことに対して努めていくというようなことでありました。具体的に減収というと、本当に市の財政は今、豊かと言える状態ではないので、やはりめり張りをつけた運営ということで、マスタープランをいろいろ見直しを図って、やはり少しずつ縮小というようなふうにかけていかなければならないのかなというふうに単純に考えられますが、その点について、どのようにめり張りをつけた運営をしていくのかについて伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) めり張りという意味では、これは毎年のことなのですけれども、スクラップ・アンド・ビルドというのは一つの大きな考え方になります。それから、重点をどこに置くかということです。 ご案内のように、構造的とも言えるべき病院に対する拠出金の増加ということにここ数年悩んでいるのです。来年度予算にも当然それが反映されてまいります。今年は病院に対する支援、新型コロナウイルスでの収入減少もありますから、さらに機械が大分古くなってというような、そのような要望もあるので、市民の安全を守るためには本当にやむを得ない措置と、そういう、私としては非常にストレスなわけです。そういう中でも守っていかなくてはならないわけで、今度の議会に出ていますけれども、下水道会計をちょっと借金の予算の組替えをする等々の、何といいますか、小細工かもしれませんけれども、ちまちましたところで大変苦労しているところということでございます。爪に火をともすようなという表現をよく前に取っておりましたけれども、今そういう心境なのです。ですが、やるべきことはやらないといかんわけです。例えば新型コロナウイルス対策ですとか、やるべきことはやらないといけないのです。その気持ちをさらに強く持って予算編成に当たってまいる覚悟でございます。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) はい、そのように努めていただきたいと思います。 次に移ります。 最後になります。3点目であります。 令和3年度の重点事業について伺います。 この点につきましては、6点いろいろと相馬市の重点目標ということで掲げて、その点につきましては本当にやっていただきたいと思います。 1点、少し抽象的というか、少し理解できなかった部分があるのですが、「子どもたちに希望を 青壮年にいきがいを 高齢者に安心を」については進めていくという内容だけだったと思うのですが、この点について詳しくというか、説明していただければと思います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) これは不変の原理というよりも、これは我々が震災を乗り切るに当たって最初に掲げた目標です。この目標は変わることはないのです。ですから、「子どもたちに希望を」というフレーズで書きましたけれども、やっぱり震災に遭った相馬市として、原発災害もいささか受けたわけですから、そういう我々の復興の方針として、子供たちが健やかに育つこと、それから、老人が安心して老後を送ること、青壮年においては、生活再建をすることなのです。そのことは震災復興の柱だったわけです。我々の精神だったのです。それでやってきたのですが、その方向性は震災が終わっても変わるものではない。 ですから、子供たちが夢を持って、希望を持って巣立つことができるように、できれば巣立たないで相馬に残ってくれればいいのですが、あるいは戻ってきてくれればいいのですが、そのようなことをこの震災復興の大きな柱としてきたわけです。復興計画から何から全部これで、この精神でつくってまいりました。それは復興10年たっても、これからの相馬市にとっても変わらないことというふうに考えています。 ○議長(菊地清次君) 4番、山中宣明君。 ◆4番(山中宣明君) 最後になります。 重点事業においては、市民と共有が極めて重要というふうに考えております。市民に対して、相馬市のこの重点目標6点だったと思いますが、その点に関して、市民に対してどのように周知していくのかについて伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 市政だより、その他いろいろな広報媒体を使っております。 私からお願いなのですが、議員の先生方にもぜひ市民の皆さんに対してご説明をお願いしたい。特に議員の皆さんは、市民の皆さんとの懇談会をお持ちになっていますから、そのような際にでもぜひご協力をお願いしたい。我々としてもしっかりと市民の情報周知に努めてまいりたいと考えております。     (「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(菊地清次君) 次に、12番、根岸利宗君。 12番、根岸利宗君。     (12番 根岸利宗君 登壇) ◆12番(根岸利宗君) 12番議員、会派そうま市民の会の根岸利宗であります。 今回、大きく2項目について質問をいたします。 1項目めは、経済活性化施策についてであります。 いよいよ師走に入りました。令和2年もいよいよ終わりの月となってまいりました。本当であれば、今年は昨年秋の台風や大雨の未曽有の災害から回復を果たし、また東京オリンピックもあって、交流人口の増加が見込め、経済の活性化が期待できる年となるはずであったわけであります。しかし、今日に至るまで、新型コロナウイルス感染症蔓延はやまず、経済の低迷状況が続くということになっております。飲食業、宿泊業への甚大なる被害はもとより、時間が経過するにつれてその悪影響といいますか、波及影響といいますか、そういうものはほぼ全産業に及んでいるというふうに考えます。 市当局としても、国・県の施策を踏まえ、対策を講じていると、このように理解をしておりますが、改めて現状を踏まえた上で、経済活性化施策について基本的な考え方を伺うものであります。 次に、相馬復興市民市場、また磯部水産加工施設、そして道の駅そうま、おのおの相馬市が関わりを持つ相馬のシンボル的な施設であると考えます。施設の成り立ち、経緯は同じではないものの、相馬市の経済活性化に寄与する施設であると思います。地域の人々はもとより、市外の、県外の人にも喜んで来ていただける、そういう施設であってほしいと心より念願するものであります。これら3施設の在り方について、当局の考え方をただすものであります。 大きな2項目めとして、保健センターの在り方について伺います。 保健センターは、市民の健康づくりの拠点施設として、相談業務や検診事業などを通じてその役割を担ってきております。県が設置をする保健所と市が設置する保健センターで現在は業務のすみ分けが行われまして、市民の健康を守っているということになっているわけでありますけれども、これまで以前からの経緯を振り返ってみますと、衛生環境が整備されてきた日本においては、今まで感染症や疫病が水際で抑えられてきたこともあり、感染症、疫病に対する備えは日本全国的に縮小的な方向といいますか、予算的にも様々な部分に、設備的においてもそういう方向で来たのではないかと思います。今回の新型コロナウイルス感染症に対する対応が後手に回っているように思える大きな要因の一つにそのことが上げられるのではないでしょうか。 現在、相双保健所と連携の下、保健センター職員が新型コロナウイルス感染症対策に対応していただいているところがございます。このことも踏まえ、また、現況のそのほかの保健センター業務、改めて精査をして、保健センター業務の充実強化を図っていくべきではないかと私は考えます。この件に関する当局の所見を伺います。 また、施設の現状も現在の市民の多様なニーズに対応するものになってはいないのではないかと私は思うものであります。新しく建て替える計画はないものなのか、また、建て替える計画がないのであれば、大幅な改善といいますか、改築といいますか、そういう必要性もあるのではないかと考えますが、当局の所見を伺います。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 市長。     (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 12番、根岸利宗議員の相馬復興市民市場、磯部水産加工施設、道の駅そうまの在り方についての質問にお答えします。 これらの施設の運営は、相馬復興市民市場相馬市民市場株式会社が、磯部水産加工施設を相馬双葉漁業協同組合が、道の駅そうまを相馬商工会議所がそれぞれ行っております。 市は、道の駅そうまを運営している相馬商工会議所相馬復興市民市場を運営している相馬市民市場株式会社へ出資していることから、そのつながりを活用して相馬復興市民市場の来客者を道の駅そうまに誘導するよう働きかけてまいりたいと考えております。現在、相馬商工会議所会頭とそのような協議を行っているところでございます。 一方、市は、磯部水産加工施設を運営している相馬双葉漁業協同組合に対し相馬市民市場株式会社への出資を働きかけたもののお断りされたため、実現できなかった経過はありますが、磯部水産加工施設も本市の重要な復興拠点であることから、相馬復興市民市場の来客者を磯部水産加工施設へ誘導するよう相馬市民市場株式会社として働きかけているところでございます。その結果、磯部水産加工施設の来客数が50%増加したというような報告をいただいておりますが、今後さらにこの連携を強めて、相馬市としての観光拠点としてこの3点がそれぞれ相互に活躍できるように努めてまいりたいと考えております。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(菊地清次君) 産業部長。 ◎産業部長(伊東充幸君) 12番、根岸利宗議員の経済活性化施策の基本的な考えについての質問にお答えいたします。 市は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した市内の経済活性化施策として、次の5つの事業を行っています。 1つ目の事業は、市内の中小企業者、小規模事業者が融資制度を活用した場合に上限50万円の信用保証料補助及び上限100万円の利子補給を行うもので、11月末現在の交付件数はそれぞれ16件です。 2つ目の事業は、外出自粛要請で特に影響を受けている宿泊業、飲食店、タクシー、運転代行の4業種の事業者へ一事業者30万円を交付したもので、交付件数は212件、6,360万円です。 3つ目の事業は、新しい生活様式の取組を行う事業者へ一事業者10万円の支援金を交付するもので、11月26日現在、交付決定件数は1,106件、1億1,060万円です。 4つ目の事業は、市内宿泊施設に宿泊した場合に1人につき1泊5,000円を助成するもので、11月26日現在、助成件数は1,381件、金額は690万5,000円です。あわせて、スポーツ合宿で市内宿泊施設に宿泊した団体へ1人につき1泊2,000円を助成しており、11月26日現在、助成件数は59件、金額は11万8,000円です。 5つ目の事業は、市内の旅館等の宿泊者が自転車を活用して地域の魅力に触れることができるよう市内の各旅館に自転車を配置するもので、31の施設に127台を配置してまいります。 加えて、相馬商工会議所に中小企業振興事業補助金として2,600万円を交付いたしましたが、相馬商工会議所では、見舞金やテークアウト応援金として会員事業所の支援を行ったところです。 さらに、市は、国の持続化給付金、家賃支給給付金、雇用調整助成金等の支援制度を市内の企業が適切に利用できるよう、相馬商工会議所と連携し周知に努めております。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(原史朗君) 12番、根岸利宗議員の保健センターの業務についての質問にお答えいたします。 市保健センターが行っている業務は、3~4か月児健診、9~10か月児健診、1歳6か月児健診、3歳児健診、ホールボディーカウンターによる放射性内部被曝検査、インフルエンザや風疹などの各種予防接種、胃がんや乳がんなどの各種がん検診、生活習慣病予防のための健康教室、市内各所での献血、健康福祉課と連携による井戸端長屋訪問、保険年金課との連携による特定保健指導、糖尿病重症化予防などを行っております。 今年度、市保健センターは、これらの業務に加え、新型コロナウイルス感染症対策として、土日祝日を含む毎日、市医師会、各病院と連携した発熱外来診察室の業務を行っているほか、市民に対し、マスクの着用、手洗いの励行などの基本的な感染予防対策の周知や、市内医療機関へのマスクの配布、市内で感染患者が発生した際の相双保健所などからの情報収集、市新型コロナウイルス対策本部会議の運営等を行っております。 さらに、市保健センターは、来年度、新たな業務として、国の指針に基づき、子育て世代包括支援センターの設置・運営を行うこととなるほか、国が決定すれば、新型コロナウイルスワクチン接種の業務も行う見込みです。 市といたしましては、職員の資質向上に努め、今後も医師会、市内医療機関等と連携を強化し、市民の健康保持と増進に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、保健センターの施設についてお答えいたします。 市保健センターの建物は、昭和63年の供用開始から32年経過をしていますが、鉄筋コンクリート構造のため、耐震性が保たれていることから、市は必要な修理・改修を行い、使用しています。 保健センターの施設の改築、新築の必要性につきましては、建物の老朽化をはじめ、使い勝手、あるいは業務面積拡大等々からいろいろとご指摘やご意見をいただいているところでございますが、しかしながら、現在の相馬市の状況においては、東日本大震災からの復旧・復興事業がやっと一息ついたところであり、財源的にも決して余裕のある状況ではないことから、将来の保健センターの施設の改築、新築については、慎重な検討を要するものと考えております。 以上です。 ○議長(菊地清次君) ここで13時まで喫飯休憩をいたします。                              (午後0時04分)--------------------------------------- ○議長(菊地清次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後1時00分)--------------------------------------- ○議長(菊地清次君) 日程第2の議事を継続いたします。 12番、根岸利宗君に質問の継続を許可します。 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) それでは、再質問いたします。 まず、経済活性化施策についてということで、大まかに5つの項目に分けてといいますか、ご報告をいただいたわけでありますけれども、おのおのの、ほぼ新型コロナウイルス対策といいますか、これが現況一番の大きな課題でありますから、それに対してやっていくと、こういう方向については私も当然であろうなと思うところがございます。 その上で、やはりおのおの国・県の施策を踏まえた上での補助なりいろいろな給付というような部分は、しっかりまた継続、充実させていただくということのほかに、やっぱり市内全体を改めて産業別といいますか、そういう形で、どういうふうになっているのだと、現状、特に新型コロナウイルスによる落ち込み、また、様々な影響の中でそういうことも把握して、経済活性化という部分に対する方針という部分ももうちょっと示されてしかるべきかなと。 例えば農業でいいますと、新聞にも出ましたが、来年、また減反が相馬市で80町歩ですか、また大規模な減反というようなことが示され、農業者の生産意欲という部分を失っているというような、こういうような状況もございます。改めてその辺の全産業の把握をしっかりして対応するというようなところについての所見を求めたいと思います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 今の状況で、これは新型コロナウイルスでもって全体的に低迷しているところがある。やはり昨今の情勢からいって、その部分に着目せざるを得ないというところがあります。 それから、ご発言のように、新型コロナウイルスがなくても日本経済がどうなっていくのかという大きな流れの問題もあろうかと思うのです。特にその日本経済全体の流れということについては、いろいろな見方がある。アメリカと中国の経済戦争の問題もありましょうし、日本の国内総生産の出来高の問題もありますし、特に産業別で見れば、第1次産業の将来ということも考えなくてはならない。 今ご発言のように、農業問題については、この前、東京農大の学長と、これは包括支援協定を結んでいますから、いろいろお話をさせていただきました。やはりこの農業問題等々については、やっぱり国・県の施策に流されるところはあるのです。それらの国・県の大きな方向性の中で、できるだけ継続を考えていかなくてはいけない。減反の問題も当然出てまいりますし、相馬は稲作農業が極めてウエートが大きいわけですから。そういう中で、去年、水害を経験しているわけです。我々としては、復旧に全力を尽くすこと、その上で、国の政策に合わせてできるだけ適切な支援というか、取次ぎみたいな形になろうかと思うのですけれども、それをしっかりやっていく。 そのほかに、やっぱり新型コロナウイルスの影響でもって全体を俯瞰せざるを得ないのですけれども、先ほど支援策の話をしましたけれども、両方から見ないといけないのです。経営の側と、それから労働者の側と両方を見ないといけないのです。経営の側については、下請企業がだんだんと苦しくなってきている。年明けに出てくるのではないかと。これは銀行の見方です。今のところ、幸いにして、下請企業で資金がショートするという事例はほとんどないのです。 それともう一つ、雇用の側からいくと、雇い止めのような、そういう現象はあまり見受けられない。というか、100%把握しているわけではありませんけれども、労働相談等々のところにおいて、あまり見受けられない。ですが、これも年明けに出てくる可能性がある。東京のほうでは、首都圏のほうでは、この雇い止めの問題は今、大分問題になってきておりまして、私も政府との協議の中で言ってきたのですが、とはいえ、地方の、例えば介護業界では人手不足の状態が続いているわけですよ。これは経済全体に及ぼす影響も当然出てくるのですけれども、雇用のミスマッチ、適当なマッチング等々については考えていかざるを得ないと。東京からのテレワークによる移動、引っ越し等々、政府は言っていますけれども、関東圏の話です。やっぱり東北になってくると、なかなかそういう状況ではない。 という、そういう全体の状態を踏まえながら、状況を踏まえながら、新型コロナウイルス対策の資金もできるだけ適切に活用していく。非常に複雑かつ多岐にわたる対策が必要になってこようかと思うのですが、財源としては、今、第3次特例交付金を要望しているわけです。もうすぐ発表になるかと思うのですけれども、第2次の交付金の使い道ができるだけ適切になるように、例えば、先ほど申し上げましたけれども、合宿の2,000円、これはGoToのほうの5,000円に流れていくのです。ですから、5,000円で合宿するというのは実際のところ。そうすると2,000円の部分が余ってきますから、それをどうやって生かすかということです。 第2次の分について、これは医療関係に対する新型コロナウイルス対策の部分も当然ありますし、あるいは経済対策の部分もあるわけです。この両にらみでどのように適切に運営していくか、そのことを踏まえて、第3次の交付金をいかにうまく使っていくか。全体経済の、例えば下請が苦しくなってくる等々について、市がなかなかそこまで関与するというのは難しいのです。ですが、これは労働者の観点でどうかとか、いろいろな方向がありますけれども、市の力だけでは対応し切れない部分もありますから、国のほうにしっかり要望させていただく等々のことによって、全体的な対応をしていかざるを得ないのではないかと、そのように考えております。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 市長のほうから大所高所といいますか、国の対応、また国との交渉の件も含めてご答弁いただきました。 一番は相馬市の現状についてということにおいて、それがつながっていくという市長の答弁であったかと思うわけですけれども、担当課の方には、特に大変ですけれども、そういうような実態把握、改めてより業界別なり、どういう状況なのだという、いろいろまず末端の、いろいろな、様々な部分を調査していただいて把握し、今後の施策がやっぱり活性化、住民生活の向上に少しでもつながるようにご努力いただきたいというふうに思います。 次に、復興市民市場、また磯部水産加工施設、道の駅そうまの在り方という部分に入らせていただきます。 復興市民市場については、前2名の議員も質問されておりますし、現状においては、非常にオープンで活気を呈しているということで、何よりであったなというふうに思うところがございます。我々議員も、プレオープンの10月23日ですか、全議員で隣の尾浜こども公園と一緒に視察といいますか、お邪魔させていただいて、天候が悪かったのでどうかなと思いましたら、随分あのときも来場者がいらしていて、あのときに、駐車場を見たときに一部しか舗装していなくて、砂利のところにいっぱい駐車場をつくって、これはまずいぞとほかの議員ともお話をして、担当のほうにお話をした経緯がございました。今回早速、舗装の予算も計上された対応だったなと。 来年以降、順次予算とにらみながらやるという計画だったということはお聞きしましたけれども、今、活況を呈しているわけですから、そういう中でも様々な、やっぱり逆にご批判といいますか、先ほどもいろいろご指摘がありました。一気にそれを全部解消できるかどうかは別として、やっぱり真摯に今、逆に若干の余裕なりがあると思いますから、やっぱりそういうところに耳を傾けて、いい方向に少しでも持っていくというようなことで、やはりリピートですね、そういうところにつなげて、あわせて相馬市全域にと。 先ほど、市長のほうから、磯部の水産加工場、そして道の駅そうまに誘導するように働きかけているし、一定の効果は出ていると。また、おのおのの活性化も図るようにしたいと。まさしく私が再質問で申し上げたいというところを市長に言っていただいたなと思うところがあるのですが、この辺の働きかけですね、誘導という部分、もう少し詳しくお話しいただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 浜の駅松川浦については、一番の目的は風評払拭だったのです。この風評払拭については、やはり地場産品を多く買っていただく、食べていただくということが一番の風評払拭につながることだろうと。 私、先ほど申しましたけれども、子供たちの線量測定とか、安全性の確認、これももちろん大事。もう一つ、対外的には、やっぱり相馬の地場産品の安全性のPRということを最大の目標として掲げてきたのですけれども、私も予想に反しての副次的な効果が認められたわけです。それは浜の食堂が皆さん繁盛しているということです。この点については、そこまで過剰な期待をしたらいかんなと思いながら、今、駐車場の話もありましたけれども、これだけいっぱいになったからつくるのです。最初、私はそんなに生意気なことを考えたら罰が当たると思ったのです。そんな、駐車場があれで足りなくなるほど、そんな捕らぬタヌキの心配をしたらどうするんだと、そういう自戒も込めて、駐車場をあのサイズにしたのですが、駐車場を舗装するぐらいの利益は出ておりますから、これは会計別になりますけれども、後で整合性をつけます。これは利益の中で駐車場代も出てくるように整合性つけていきます。それは結果であって、ただ、その結果をどうやって生かしていくか。 ただ、さっき私、申し上げましたように、最初のとっ初めの景気もあるのです。ですから、そのことによっておごり高ぶってはいけないという、これが一番の気持ちなのですけれども、そういう中で私がこうなったらいいなと思うのは、浜の駅松川浦ができたことによって、道の駅も活性化される、磯部も活性化される。よって、またそれが浜の駅松川浦に戻ってくると。そのことによって、相馬市内の地場産業は、先ほど米の話になったのですけれども、野菜も必要な産業ですから、全体に相乗効果が出てくればいいなと思っているのですけれども。 具体的には、磯部の加工施設、これは相馬双葉漁業協同組合に無償貸与しているわけです。道の駅も同様に無償貸与に準ずるような形で商工会議所に貸与しているのです。それぞれ、道の駅は私が市長になる前の設計・企画だったのですけれども、やはり商工会議所からの強い要望、磯部の加工施設については漁業組合からの強い要望、浜の駅松川浦もそうなのですけれども。その要望なさった方々の、ただそのまま運営する力がなかったというか、力がないというか、道の駅なんかは、入ってくれる人がいなかったわけです。今のような形になったのですけれども。 そういう今までの経過も踏まえて、今までやってきた方向性を全部否定することはできないわけです。それは段取り、歴史がありますから。そういう中で、どうやったら共存共栄が図れて、相乗効果をお互いに持てるかということで、これは漁業組合長とも詰めた話をさせていただいております。漁業組合の場合は、理事会の決定がありまして、理事会というのは浪江の方々も入っていますから、相馬の方々だけではないので、私がここで詳細を申し上げることはできませんけれども。 私から希望として申し上げたのは、大洲道路というのは大変な観光資源なのです。なかなかないと思いますよ。両側に海が見えて、車で走ってもいいし。ちなみに、私は歩いて渡ろうとしたのですが、あまりに長いので、途中で断念して引き返してきたのですけれども、非常に快適な道路です。これを観光資源としてPRしない手はないわけです。そうしますと、大洲道路を渡った先に浜の駅松川浦が、食堂がいっぱいであれば、向こうに渡って何か食べられたらよかろうとか、いろいろな考え方があるわけです。 同様の考え方を道の駅であってもいいだろうと。道の駅の場合はもっと具体性がありまして、クーポン券のようなものを、あるいは割引券のようなものをちょっと考えていきたいと。これは道の駅に入っている業者の方々と商工会議所会頭のお話になります。会頭は相馬市民市場の取締役でもありますから、出資者でもありますから、そのような中で、できるだけ連携ということを考えて、それが相馬市内のあらゆるサービス産業に、例えば市内のラーメン屋さんとかすし屋さんとか、そういうところまでこの効果が及んでくれたら、そこまで期待して始まったことではないですが、一つの夢といいますか、目標としてみんなで力を合わせてやっていく必要があるのではないかなと、今はそんなふうに考えて、それぞれ話をしているところでございます。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 今、市長がご答弁いただいた方向でぜひ進捗するようにというふうに私も願うところがあります。 さきにも答弁いただきまして、道の駅そうまについては、商工会議所のほうでも今、検討会で様々また新たな取組をしていると。それに対して、相馬市のほうでも今、市長のお話であると、ある程度バックアップもまたいろいろな形でされるのだろうなと期待するところがあります。 磯部の水産加工施設についてもそういう経緯という部分は理解いたしますが、もっと、当然なのですけれども、相馬市の問題として、最初はあそこは何か買わない人はトイレも使っちゃ駄目みたいな状況もあったやに聞いておりますが、今はそんなことはないみたいですけれども、やっぱり改めて、例えば道の駅、浜の駅じゃないですけれども、公共トイレとか、いろいろな相馬市が関与するような施設といいますか、そういうのを新たに造って、磯部の活性化といったらあれですけれども、そういうような部分にもつなげてやっていくというようなのはどうかなと私、思うところがありますが、いかがでしょうか。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 磯部の活性化ということで、あした、浦島議員の質問にいろいろ答えて申し上げるつもりだったのですけれども、磯部の加工工場について言えば、あの地域にトイレがあればこれはいいだろうというようなことは最初から容易に想像がついたことなのですが、一つこれは議員の皆さんに分かっていただきたいことなのですけれども、あらゆる施設は全て補助金で造ってきているのです。あそこの公衆便所については、その対象になりませんでした。ですから、相当力をつけた場合、観光地としての力をつけた場合は必要になってこようかと思います。ですから、現段階ではそこまでの費用対効果が望めないということです。これは必要となれば、補助金がなくても判断せざるを得ないことだと思いますけれども、そういう日が来ることを目指して、これは頑張っていかなくてはいけない。 当然、磯部の加工施設の前がいっぱいになって、例えばあそこで、パラソルの下で皆さんが食事を楽しめるとか、そういうような風景が出てきた場合は、これは当然考えないといけないということであります。今、許される範囲の中で磯部の振興ということに取り組んでまいりましたけれども、今後の状況次第によっては、当然視野に入れて考えてこなくてはならないことと思っていますけれども、そこはみんなでもうちょっと頑張っていこうではないかというのが私の現在の率直な感想でございます。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 市長のご答弁はもっともといえばもっともでございますが、私としては、やっぱり磯部の置かれた状況というのが、本当に震災によって非常に多大なものもありますし、ぜひ繁盛してからと言わずに最初の投資としてご提案いただきたいなと、率先して賛成したいというふうに思う気持ちがございます。またご検討ください。 続きまして、保健センターの在り方ということに移ります。 業務の充実という部分で、先ほど部長のほうから業務内容、また現状の対応状況等々、答弁いただきました。 1点、子育て世代包括支援センターですか、これ、僕もやっと今、付け焼き刃で勉強したようなあれなものですから、生まれたお子さんから就学児前までのお子さんですか、いろいろな各種、先ほども答弁いただいたような施策があるわけですが、それをシームレスというか断続、一つ一つばらばらではなくて、一体として取り組むような施策だというふうに私は理解しておりますが、このセンターをつくるようにというようなことで、県下、現在までに相馬市以外は全部取り組みが終わっているのですね。これはやっぱり相馬市は大分遅れたわけですが、この辺の遅れた事情について改めてご説明ください。 ○議長(菊地清次君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(原史朗君) 再質問にお答えいたします。 設置が遅れた理由といたしましては、当然、相馬市も国の指針で示されました令和2年度中の設置を目標としておったところでございますけれども、昨年の令和元年度東日本台風への、特に避難所等への災害対応、それに加えまして、今年度当初からご案内の新型コロナウイルスの対応、こちらも特に発熱外来の運営等がございまして、これらの今、突発的な事態への対策に対応を余儀なくされたといった事態が発生しましたことから、今年度のセンターの設置は見送ったといったものでございます。 以上です。
    ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 状況は理解をいたしました。 このセンターという部分の設置に当たっては、保健センターと保健福祉部の連携を多分、今まで以上に密といいますか、そういうようなことが求められて、拠点となる場所も設置が必要になってくるのかなと思うところがあるのです。保健センターが市役所の隣にあれば一番よかったのだろうけれども、そういうわけにもいかないという現状の中で、今、私が疑問といいますか、その辺の連携の部分、そしてまた拠点の部分について、どのような考えなのか伺います。 ○議長(菊地清次君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(原史朗君) 再質問にお答えいたします。 子育て世代包括支援センター、こちらで求められています必須の業務といいますと、大きく4つございますけれども、1つは妊産婦、乳幼児等の実情を把握する。それから、妊娠、出産、子育てに関する各種の相談に応じ、必要な情報提供、助言、保健指導を行う。それから、保護者に対しましての支援プランを策定する。それから、保健、医療、または福祉の関係機関との連絡調整を行う。大きく4つございます。 これらのうち、ほぼ3つは現行の母子保健業務の中で実現を既にできているといったところでございます。やっていないのが支援プランの作成、こちらは開設以降、業務量が増えるということが見込まれることになるわけでございますけれども、特別に新たな施設を必要とするほどのものではない。現行の保健施設の業務の中でかなりの部分が解決しているところでございますので、新たな拠点をまた求めるということは考えておりません。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 今の答弁に了解をいたします。 先ほどの再質問に対する答弁で、保健センターの置かれた状況、ある程度理解するところですが、来年度になると、先ほど答弁いただきましたように、この子育て世代包括支援センターの取組、また新型コロナウイルス対策というような、引き続きの発熱外来の対応ですか、また、あとワクチンが完成されればその接種というようなことで、これに対応するマンパワーというか人員的な部分、この辺は大丈夫なのかなと懸念するところがありますが、その辺については大丈夫なのでしょうか。 ○議長(菊地清次君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(原史朗君) 現在、センターの体制につきましては、保健師が9名、そのほか事務職員合わせまして全部で17名という体制でございますけれども、さらに新たな業務が来年度よりも考えられるということがございますけれども、現在、この新型コロナウイルスに対応する対策も含めて、保健センターの業務の検証、体制の構築を検討中でございます。ある程度センターの業務を担う保健師の業務量の調整、こちらが次第に目途が立ってまいりましたことから、来年度の、例えばセンターの設置等は可能であると考えております。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) 現状でも何とかなりそうだといいますか、そういうことだというふうに思います。しっかりと今、業務の見直しといいますか、再検討もされるということですから、その辺も含めて体制、人員等々、遺漏のないような形で臨んでいただきたいというふうに要望申し上げます。 業務の充実と併せて施設の充実という部分も求めたわけでございますが、昭和63年オープンで32年経過というような、大分古い建物、施設でありますので、今のこの、壇上でも申し上げましたが、様々なニーズにやっぱり満足していただけるような建物ではないなと。でもそれを現状においてはだましだまし使っていくしかないのかなと思うところがあるのですが。 やっぱり構造上どうしても、今、玄関に入りまして、職員の皆様がもうちょっとあのスペースも広いといいなと思うのですが、入ると、事務室なんかもパソコンのデータが、来客者から、すぐ見えるというか、そのような状況がありますし、様々な書類がそこに、何というのですか、山積みになっているような状況もあります。プライバシー保護の観点とか、あと個人情報の扱いという部分については、やはり今、現状は様々な部分でもっと留意されてしかるべきだというふうに思います。その辺について対策を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(菊地清次君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(原史朗君) 再質問にお答えいたします。 保健センターの事務職員は全て公務員でございまして、地方公務員法第34条第1項の守秘義務の規定に基づきまして、個人のプライバシーに配慮して取り扱ってきたところでございます。特に相談業務などにつきましてはそうでございますから、例えば相談業務で、万が一事件性のあることで特別に配慮が必要な、そういった案件に関しましては、ほかの相談者との時間をずらすなどの配慮をして対応するということにしております。 また、書類等の保管、これらにつきましても、保健センター内はもとより、市の他施設での保管等を現在検討しているところでございます。 以上です。 ○議長(菊地清次君) 12番、根岸利宗君。 ◆12番(根岸利宗君) やっぱりそういうように限られた状況の中で頑張ってやっていただかなければならないという部分は非常に心苦しいところありますが、様々な部分で改善といいますか、今、部長から答弁ありましたが、やりようはあるのではないかなと。もっと改善すべきというか、改善されてしかるべきだと思うところがありますので、ぜひ様々な部分でお互いの、何というのですか、負担といいますか、市民の負担、職員の負担等々にならないような形で、そういうふうな方向性を図っていただきたいというふうに思います。 トイレなのですけれども、改めて確認させていただきましたが、ほぼ和式というような、今どき考えられないような状況なのです。ですから、これは、どう考えても、いろいろ、何というのですか、年配の方もいらっしゃるだろうし、そういうようなことで考えれば、今、学校においたって全て、ほぼ、勉強のための和式以外は洋式に相馬はしている状況あるわけですから、一番健康を担う保健センターですから、全部洋式にしてしかるべきだというふうに思いますが、その辺の考えについて伺います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この公共施設のトイレについては、これは洋式に逐次変えていく、そのような考えでございます。ただ、優先順位として、学校教育の現場、これを最優先に持ってきましたけれども、保健センターにつきましても、そのほかの施設も同様ですけれども、優先順位は高いものと考えておりますので、逐次洋式トイレ化をしていきたいという考えでおります。     (「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(菊地清次君) 次に、16番、村松恵美子君。 16番、村松恵美子君。     (16番 村松恵美子君 登壇) ◆16番(村松恵美子君) 16番、村松です。 私は、新型コロナウイルス感染を防ぐ安全・安心の相馬を目指す施策についてというテーマで質問させていただきたいと思います。 厚生労働省の発表では、11月24日時点で、全国の医療関係での院内感染、これが386件、高齢者、障害者、児童施設での感染、これが452件、合計838件に達しています。 今、新型コロナウイルス感染、クラスターの中心は医療機関、そして、介護と障害者などの福祉施設です。利用者の多くは高齢者であり、子供を含む若年層の利用者でも重大な基礎疾患を持っている人たちが多くおられます。新型コロナウイルスに感染すると重症になる方々です。 今、全国では1日2,000人を大きく超える感染者が出ていますが、相馬市は全国でも早くに公立相馬総合病院に発熱外来を設置すると同時に新型コロナウイルス対策の基本と言われる検査・保護・追跡を丁寧に実施してきた結果、感染者は出たもののクラスターにはならず、その後、新たな感染者は出ておりません。 しかし、今、GoToキャンペーンの影響もあるとは思いますが、他市町村や県外から相馬に来る人が増えています。東北中央道は土日祝日だけでなく、平日でも福島方向から来る車がかなり増えているし、国道6号、あるいは県道も北、南からかなりの車が相馬の浜を目指して入ってきます。10月にオープンした浜の駅松川浦と尾浜こども公園の評判がよいためだと思いますが、新型コロナウイルス感染を考えると手放しでは喜べない、これが苦しいところです。なぜならば、新型コロナウイルスは、感染しても無症状の人が移動することで感染を広げる最大の原因になるからです。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長も、「人が動けば感染は拡大する」と述べておられます。そして、さらに尾身会長は、「個人の努力に頼るステージは過ぎた」とも発言されています。 そこで、提案したいと思います。 市民に新たな新型コロナウイルス感染者が出ていない今こそ、市内の医療機関、介護・福祉施設、保育園、幼稚園、小・中学校、放課後児童クラブなど、クラスターが発生すると大きな影響が出るこうした施設などで働く職員に対し、定期的に行政によるPCRの社会的検査を行い、感染拡大を事前に防ぐ施策が安全・安心な相馬を目指すためにも大事なことだと考えます。市長のお考えを伺いたいと思います。 ○議長(菊地清次君) 市長。     (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 16番、村松恵美子議員の行政による定期的なPCR検査についての質問にお答えします。 以前は、PCR検査の対象者は、医師や帰国者・接触者相談センターにより必要と判断された方が対象者とされてきましたが、現在、福島県では、PCR検査は夜の繁華街などでクラスターが発生した場合にその集団のスクリーニングのために用いられており、必ずしも症状、状況判断のみで検査基準が考えられてはいない現状です。諸外国と比較しても我が国におけるPCR検査件数が少ないことは多方面から指摘されており、現在、その改善のために多くの知見の下に対応件数増加の試みがなされているものと認識しております。 しかしながら、本県、特に当地方におきましては、公立相馬総合病院及び南相馬市立病院での検査体制が十分な状況ではなく、また、外注先として県内外の検査機関を確保してはいるものの、その処理能力としては、急性期において1日100検体程度が限界と思われるところであります。さらに、検体採取の方法、取扱いについても相当のスタッフを要することから、ある程度採取可能な検体数が限定されているのが実情です。 したがいまして、議員ご指摘のクラスターが懸念される施設の全スタッフへのPCR検査施行は困難な状況にあると言わざるを得ません。さらに、議員おただしのクラスターが懸念される施設の全スタッフ数、相馬市内で2,029名になります。この全員がPCR検査を受けるとなると、およそ1%の確率で疑陽性が発生することが予想されます。現在でも、疑陽性者については、無症状の状態において再検査を何度も施行する等の方法が取られていますが、発生者が少数であれば医療機関や行政として対応することが可能ですが、率からいって2,000人の1%の20人の疑陽性患者の発生となると、現在の状況では医療機関が立ち行かなくなる可能性もあり、PCR検査の拡大の必要は認めつつも、当地方において直ちに施行することは困難な状況と考えられます。また、PCR検査は、方法論的に結果発表が翌日となることから、疑陽性の再検査までの間に待機収容させる場所も併せて整備しなくてはならないこと、風評による本人被害に対応する施設の施策の構築と住民への理解の浸透等、課題も多いものと思料されるところでございます。 ○議長(菊地清次君) 16番、村松恵美子議員。 ◆16番(村松恵美子君) ただいま市長より、大変丁寧なお言葉で、結局無理だからできないというような内容の答弁だったかと思います。私は、無理だからやらない、やれないというんでは、政治をやっている意味が全くないという考えを常に持っております。 人の施設の話をするのは大変失礼だと思うので、私が関わっているひまわりの家、これなら誰に言っても誰にも迷惑かからないので、そこを抽出してお話しさせていただきたいと思いますが、現在85人の職員が、小学校に上がったばかりの子供から今月21日で100歳になられる方まで、たくさん多くの市民の生活を支援させてもらっております。 現在、ひまわりの家のサービスを利用されている市民は、全員が何らかの基礎疾患を持っています。あるいは、全身の障害で重度障害の方も利用者としてたくさんおられます。全国で発生したクラスターを考えますと、新型コロナウイルスをこの施設の利用者等に感染させるのは、大体、生活を支援されている職員が原因であることが多いと思います。だからこそ、こういった本当に大変な体の疾患、小さな子供でも本当に全身性の疾患を持っている方がたくさんいらっしゃる。そういった方々を支援している、この支援をする側の苦悩、これは市長は分かってくださると思いますが、常に感染をぴりぴりした思いでいながら支援せざるを得ない、だからこそ、私はこれはどこの職員も同じだと思うのです。ですから、こういった施設等で働いていらっしゃる、病院もそうですが、職員に対して、県の体制がどうの、国の体制がどうのなんていうのは理由にならないと思います。 現実に、私が関わっているところでは、本当に職員が疲れ切って仕事をしています。国は、慰労金なんて5万円くれるなんて言っていますが、そんな5万円の金でどうかなるものではないのです、精神的な苦痛というのは。ですから、今回あえてこれを提案させてもらっています。どうぞ私のこの本音、本心、本気になって言っていることを考えていただき、市長にもう一回答弁していただきたいと思います。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) このPCR検査をできるだけ広範にしなくてはならない、日本はPCR後進国ですから。 ただ、これを実現していくためには、いろいろ準備が必要なのです。検査体制については、相馬市の場合、医師会と病院が頑張ればできます。ただ、そこでもし陽性になった人がいたら、村松議員のその職場で陽性になった人がいたら、その人を隔離しないといけないのです。隔離する場所というか、それが偽陽性だったら大変ですし、陽性の場合はルールにのっとって入院、加療ということになるのですけれども、隔離をして、何度か検査をして、陰性が確認されるまで隔離しないといけないのです。そこのシステムがしっかりできていないのです。 ですから、根拠のある人、症状があるとか濃厚接触者であるとか、そういう方々に限定してやる分には、発生者も少ない。それが仮に偽陽性であったにしても発生者が少ない。今、その前提でやっているわけです。これを大量にやった場合は、それなりの陽性者が出てくる。それは本当の陽性であれ、偽陽性であれ出てくる。ということを前提にして、その収容体制、隔離体制、これをしっかり整えた上で全体的な検査をしていかないといけないのです。 恐らく、これを実行するためには、地域ごとに実証することから始まっていくと思います。例えば会津若松地域だったら会津若松地域の中で、この集団に対して全員する。その場合、陽性者が出た場合、医療のサポートはこういう形になる。隔絶することになりますから、これは陽性であろうと偽陽性であろうと隔絶することになるのです。そういうその社会的な体制をしっかりつくった上でないと、これはできないということになるのです。PCR検査を、検体採取、あるいはその検体の処理、実際の検査、これは頑張ればできます。ただ、社会的に陽性になった人たちをどう扱うかということについて、体制がなかなかできていない。 ただ、村松議員のおっしゃることも私、重々理解はするつもりです。これは特に無症状の感染者を正確に早く見つけることができれば、例えばPCR検査も大抵翌日になりますから、早いものだと1時間、2時間でできるという体制もあるのだそうです。ただ、検体を同時に回しますから、やっぱり待たせることになるのです。そこの方法論として、難しいところがあります。 ただ、日本がここから先、ワクチンを打つようになって、さらにこのPCR検査というか、新型コロナウイルスに対して突っ込んだ対応をしてくるときに、PCR検査の受検者の拡大、件数拡大はどうしても避けて通れない問題なのです。できないのが問題だという、そういう立場もありますから。ですから、おっしゃることは重々分かりますけれども、その状況にないと。その対応のプログラムが組めないのです。 ということで、これは国だ、県だと言うなと議員はおっしゃいますけれども、相馬だけの問題ではなくて、福島県の場合は、福島モデルとして福島県全体で動いていますから、そういう中で、同様のご質問が福島県議会にも出ているそうです。昨日、そんなこともあって、県庁と随分お話をした上で今日は答弁しているのですけれども、県とも情報共有しながら、その必要性を考えつつ、今後のPCR検査の拡大の問題についても全県的な議論にしていきたい。そういう場合の患者さんの発生、PCR検査がもっと正確になればいい、あるいは、PCR検査ともう一つの検査をドッキングさせるような形があってもいいかもしれませんし、方法論としてもうちょっと詰めなくてはいけないところもあろうかと思うのです。 ただ、世界的に見て、日本のPCRの検査が少ないということは日本の学術界の大問題でもありますから、重々そのことは留意した上で、これから私も県の中での議論に臨んでいきたいというふうに考えております。 ○議長(菊地清次君) 16番、村松恵美子議員。 ◆16番(村松恵美子君) 市長の答弁は、多分そんな答弁しかできないのだろうなと思いながらあえてやらせていただいているのですけれども。確かに日本のPCR検査の体制、本当に残念ですけれども、菅さんの何だかマスクをした静かな会食なんていうようなことしか言えない人が総理大臣をやっているのだから、具体的な動きができないのは、もう重々これは仕方ないことなのかもしれませんが、でも、やっぱりこれは、体制がどうの、県全体でどうの、国がどうの、そんなことを言っていたら、本当にこれは、相馬なんて、このちっちゃい町でクラスターが1個出たら大変な大騒動になることは間違いないですし、浜の駅松川浦も尾浜こども公園もあったものではなくなると思います。 私、ここに来て、浜の駅松川浦、尾浜こども公園、ここにたくさん人が来てくださるというのは、相馬が初期段階で新型コロナウイルス発生したのですけれども、感染者が、ずっと抑えている、そういうのも大きいと思います。私自身がどこかに買物に行くときは、全部調べて、ここは出ていない、ここの県は少しだ、そこを見て必ず出かけます。大体そういうふうな気持ちはどなたも持っていると思うのです。ですから、今、たくさんの議員さんが浜の駅松川浦、尾浜こども公園、それをもっともっと充実させろというような内容の質問をされていましたが、それをさせるためにも、絶対に相馬で新たな感染、あるいはクラスター等は出してはならない、それはもう絶対なものだと私も思います。 そういう意味で、やはり市長は、原発事故のときも一番早くホールボディーカウンターを導入したり、市民の健康管理を徹底してくれたり、市内全域の除染も丁寧にやってくださり、今回も、去年の台風の新しくハザードマップができて、避難所への新型コロナウイルス対策もいち早く実施したり、たくさんの初めて、初めて、初めてのことをやってくださっています。発熱外来も恐らく全国の地方自治体では一番早いぐらいかなと思って、やったねと思っていたところです。そういう施策を先頭を切ってやってこられている全国市長会長、こういう問題もやっぱり全国市長会長の立場、これを利用されて、相馬市でトップを切ってやられたらどうでしょう。大変なことは分かります。大変だけれども、市民の命、暮らし、営業には代えられません。どうでしょう。 ○議長(菊地清次君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) そうせっつかれても大変苦しい話なのですけれども、クラスターが発生した場合の体制、対応については、これはいろいろと検討してきましたし、それはできるつもりなのですけれども、クラスターが発生する前に何としても抑えろと、そういうことですよね。そのためにPCR検査をべたで施行するということですね。 私も村松議員と同じように医療関係の従業員を250人抱えていますから、悩みは一緒です。ですが、これを実現するとなると、要するにPCR検査が、私、怖いのは偽陽性なのです。それが怖いのです。ですから、そこの混乱ということを考えながら、うまくできる方法があれば、それはおっしゃるように、みんなにやってあげれば安心になりますから、財源の問題以上にそこの方法論の問題になってくるのでないかと思います。今日の段階ではちょっと難しいというふうに言わざるを得ませんけれども、村松議員のお気持ちは十分受け取らせていただきたいと思います。 以上で勘弁してください。     (「これで終わります」と呼ぶ者あり)--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(菊地清次君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(菊地清次君) ご異議なしと認めます。 よって、本日はこれにて延会することに決しました。 明日4日は午前10時から本会議を開きます。 本日はこれにて延会いたします。                              (午後1時55分)...