◎
市長(
立谷秀清君) 本日、
平成23年第4回
相馬市議会定例会を開催いたしましたところ、
議員各位には
全員のご
出席をいただきましたことに厚く
御礼を申し上げます。 また、
議員各位におかれましては、連日、
震災対応にご尽力をいただいていることに重ねて
御礼を申し上げます。
議案の
提出に先立ち、
東日本大震災に関し、まず、現在把握している
本市の主な
被害状況をご
報告いたします。 昨日までに判明した
人的被害は、
犠牲者432名、
行方不明者27名であります。
住宅被害は、全壊1,025棟、大
規模半壊184棟、
半壊321棟、一部損壊1,478棟の合計3,008棟となっております。 次に、
市道は330
路線で
陥没等の
被害を確認いたしましたが、現在も
調査を続行中であります。
公共下水道は、
津波により
下水処理場が浸水し、本来の
処理工程による
汚水処理ができなくなったことから、現在、
消毒のみの
簡易処理を行っております。
磯部地区の
農業集落排水は、
津波により
浄化センターが使用不能となったことから、バキュームカーで
汚水を
下水処理場へ移送しております。
一般廃棄物埋め立て処分場は、
津波により
浸出水処理施設が浸水し、本来の
処理工程による
処理ができなくなったことから、現在、
消毒のみの
簡易処理を行っております。
公共施設では、
地震により
市役所南側庁舎、
大野小学校校舎の一部、
桜丘小学校及び
磯部小学校の
屋内運動場が使用不能となり、
スポーツアリーナそうま、
大野、八幡、
玉野、
日立木公民館等が
天井落下等のため、
施設の一部が使用不能となっております。 また、
津波により
ポートセンター、磯部出張所、
松川浦スポーツセンター等が使用不能となり、このうち
ポートセンターについては
復旧が不可能と判断し、「
相馬市
ポートセンター条例を
廃止する
条例」を本
議会に提案いたします。 次に、
農業関係では、
津波により冠水した水田が1,135ヘクタール、畑が85ヘクタール、
地震により
亀裂等の
被害を受けた
ため池等の
農業用施設は47カ所であります。 次に、
漁業関連では、
津波により363そうの漁船が使用不能となったのを初め、
松川浦漁港の岸壁や堤防、
市場等が
地震及び
津波により損壊し、現在まで出漁できない
状況が続いておりましたが、昨日、試験的に出港いたしまして、その結果、本日朝、たくさんの魚がとれたことが確認されております。 なお、これらの本日上がった魚につきましては、
放射線障害がどの程度あるか、千葉県にある
専門機関に送り、早急にその判断をいたすものとなっております。 続いて、
震災への
対応に関して申し上げます。 初めに、
応急仮設住宅につきましては、計画している1,500戸のうち、既に1,000戸が完成し、6月11日には、現在
避難所に避難している方へのかぎの引き渡しを終了いたしました。 これに伴い、各
避難所は6月17日午後5時をもって閉鎖いたします。 なお、市が県から
事務委任を受け
建設を進めている500戸につきましては、7月中の完成を予定しております。 市では、約80戸
ごとに組長を、各
棟ごとに戸長を
選任して、夕食をとってもらうなどコミュニティの構築に努め、孤立、孤独を防ぎ、
集団生活の利点を十分生かせるよう配慮してまいります。 なお、
被災者のための
恒久住宅として、
集合型共助住宅と
一戸建て住宅の
建設を予定しており、その
建設に必要となる経費を本
議会に
提出する
一般会計補正予算に計上いたしております。 次に、
被災者の
無料法律相談に関して申し上げます。
日本弁護士連合会、
県弁護士会及び
市内の
司法書士、
行政書士、
土地家屋調査士及び税理士で構成する
相馬市4
団体協議会のご
協力をいただいて、これまで522件の
相談を受けており、今後も継続してまいります。 次に、
被災児童等の心の
ケアに関して申し上げます。 市では、今回の
震災で被災した
児童・生徒の
精神的ダメージが今後の成長の妨げとならないよう、
臨床心理士と
保健師で結成された「
相馬フォロアーチーム」の活動を支援し、きめ細やかな心の
ケアにつなげてまいりたいと考えております。 次に、
瓦れき及び
汚泥処理について申し上げます。 市では、
震災により約21万7,000トンの
瓦れきが発生し、これまでその4割以上が撤去されたものと推計いたしております。 今後、
プロポーザル方式により公募の上、
瓦れきの
中間処理業者を選定いたします。 なお、流木については、チップ化して資源化いたしたいと考えております。 次に、その量を155万立方メートルと推定している
汚泥については、その一部を
磯部大洲地内に仮置きしており、今後国の
処理方針が決まり次第適切に
処理をしてまいります。 また、
瓦れきや
汚泥に起因する
健康被害を防止するため、
東京大学大学院、
渋谷健司教授による
講演会の開催や、
市広報紙等を通じての啓蒙に努めるほか、
作業現場でのマスク、手袋の着用の徹底を呼びかけてまいりました。 さらには、
生活領域への
粉じん等の拡散を防ぐため、
生活領域と
作業領域を明確に区別するゲートを3カ所設置いたしました。 今後、ハエ、
蚊等の
害虫対策を強化するとともに、大気中の
浮遊アスベスト濃度を
市内各所で定期的に測定して監視する等、
市民の
健康被害防止に努めてまいります。 続いて、
福島第一
原子力発電所の事故への
対応について申し上げます。 市では、
市民の
放射能による健康不安に対処するため、
東京大学医科学研究所の
上昌広特任教授を「
相馬市
放射能対策アドバイザー」に委嘱し、
本市の特性を踏まえた
助言をいただいております。 去る5月15日からは、同
研究所から講師を招き、
放射線による体への影響についての
説明会を
市内各地域において開催し、
市民の皆さんに冷静な
対応を呼びかけております。 また、
玉野地区については、
住民からの要望に応じて、
玉野小・中学校の校庭の表土をはぎ取るとともに、
東京大学医科学研究所や
市医師会の
協力を得て、
地区の
住民全員を対象とした
健康相談会を行いました。さらに、
希望者に対し
応急仮設住宅を準備しており、可能な限りの
不安解消策を講じてまいります。 次に、
相馬市
復興会議に関して申し上げます。 去る6月3日、
市内各団体の
代表者と
市関係者の26名の
委員で構成する「
相馬市
復興会議」を設置いたしました。今後、「
被災者がそれぞれの
年齢層において
人生設計ができるようになること」を
基本理念に、
復興策について検討を進めてまいります。 また、元
三重県知事である
北川正恭早稲田大学大学院教授を座長とする「
相馬市
復興会議顧問会議」を設置いたしました。
復興計画を策定するに当たりさまざまなご
助言をいただきたいと考えております。 続いて、
提出議案についてご
説明いたします。
議案第44号、
相馬市固定資産評価審査委員会委員の
選任については、同
委員9名のうち、
中城テル子氏が本年6月28日をもって
任期満了となるため、引き続き同氏を
選任いたしたく、
地方税法第423条第3項の
規定に基づき、
議会の同意を求めるものであります。
報告第13号、
平成23年度
相馬市
一般会計補正予算(第4号)については、
東日本大震災で
被害を受けた
公共施設の
災害復旧事業等に伴うもので、1億6,894万8,000円を追加し、
補正後の
予算総額は182億6,012万1,000円といたすもので、去る5月20日付で
専決処分を行ったため、
議会の
承認を求めるものであります。 以上、
提出議案についてご
説明申し上げましたが、慎重ご
審議の上、適切なるご
議決をいただきますようお願い申し上げ、
提出議案の
説明といたします。
○
議長(
波多野広文君) これより
議案第44号及び
報告第13号の以上2件に関し、
質疑を行いますが、
通告がありませんでしたので、
質疑を終結いたします。 お諮りいたします。
議案第44号及び
報告第13号の以上2件については、
会議規則第37条第3項の
規定により、
委員会付託を省略したいと思いますが、これにご
異議ありませんか。 (「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
波多野広文君) ご
異議なしと認めます。 よって、
議案第44号及び
報告第13号の以上2件については、
委員会付託を省略することに決しました。 これより
討論に入りますが、
通告がありませんでしたので、
討論を終結いたします。 これより
採決いたします。 初めに、
議案第44号について
採決いたします。
議案第44号については
人事案件のため、
採決は
起立により行います。
議案第44号については、これに同意することに賛成の諸君の
起立を求めます。 (
起立全員)
○
議長(
波多野広文君) ご着席願います。
起立全員であります。 よって、
議案第44号については、これに同意することに決しました。 次に、
報告第13号について
採決いたします。
報告第13号については、
承認することにご
異議ありませんか。 (「
異議なし」と呼ぶ者あり)
○
議長(
波多野広文君) ご
異議なしと認めます。 よって、
報告第13号については
承認することに決しました。
---------------------------------------
△
日程第5
議案第45号から同第55号まで
○
議長(
波多野広文君) 次に、
日程第5、
議案第45号、
東日本大震災による
被災者に対する
市税等の
減免に関する
条例の
制定についてから同第55号、
平成23年度
相馬市
農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)までの以上11件を
一括議題といたします。
市長から
提案理由の
説明を求めます。
市長。 (
市長 立谷秀清君
登壇)
◎
市長(
立谷秀清君)
提出議案についてご
説明いたします。
議案第45号、
東日本大震災による
被災者に対する
市税等の
減免に関する
条例の
制定については、
東日本大震災の
被災者の
負担を軽減し、
震災後の
市民生活の安定に寄与するため、個人の
市民税、
固定資産税、
国民健康保険税、
介護保険料の
減免について
制定するもので、
公布の日から
施行するものであります。
議案第46号、
相馬市
税条例の一部を
改正する
条例については、
地方税法の一部を
改正する
法律の
施行に伴い、
東日本大震災により生じた
住宅や
家財等の損失について、
雑損控除適用等の
改正をするもので、
公布の日から
施行するものであります。
議案第47号、
相馬市
国民健康保険税条例の一部を
改正する
条例については、
相馬市
国民健康保険税の
納税義務者の
負担を軽減し、
震災後の
市民生活の安定に寄与するため、
国民健康保険税の
所得割額、
資産割額、
均等割額及び
平等割額をそれぞれ減額するため
改正するもので、
公布の日から
施行するものであります。
議案第48号、
相馬市
ポートセンター条例を
廃止する
条例については、
相馬市
ポートセンターは、
東日本大震災における
地震及び
津波により甚大な
被害を受け、今後の運営が不可能であることから、本
条例を
廃止するとともに
関係条例の一部
改正を行うもので、
公布の日から
施行するものであります。
議案第49号、
市道路線の
廃止については、
広域営農団地農道整備事業の
完了、並びに
市道路線の
整備に伴う
市道3
路線の
廃止について、
道路法第10条第3項の
規定に基づき、
議会の
議決を求めるものであります。
議案第50号、
市道路線の
変更については、
梅川総合流域防災事業に伴う
市道1
路線の
変更について、
道路法第10条第3項の
規定に基づき、
議会の
議決を求めるものであります。
議案第51号、
市道路線の
認定については、
広域営農団地農道整備事業の
完了、並びに
市道路線の
整備に伴う
市道8
路線の
認定について、
道路法第8条第2項の
規定に基づき、
議会の
議決を求めるものであります。
議案第52号、
平成23年度
相馬市
一般会計補正予算(第5号)については、
東日本大震災により発生した
災害廃棄物の
処理費用、
施設の
災害復旧事業費、
公営災害住宅建設費等を増額するもので、115億2,509万7,000円を追加し、
補正後の
予算総額は297億8,521万8,000円となります。
議案第53号、
平成23年度
相馬市
国民健康保険特別会計補正予算(第2号)については、
相馬市
国民健康保険税の
税率改正及び
国民健康保険税の本算定並びに
介護納付金、
後期高齢者支援金等の確定に伴う
補正予算で、48万3,000円を追加し、
補正後の
予算総額は40億4,638万3,000円となります。
議案第54号、
平成23年度
相馬市
公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)については、
東日本大震災の
被害に
対応するための
災害復旧事業に伴う
補正予算で、6億4,000万円を追加し、
補正後の
予算総額は22億2,635万8,000円となります。
議案第55号、
平成23年度
相馬市
農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)については、
東日本大震災の
被害に
対応するための
災害復旧事業に伴う
補正予算で、4,689万4,000円を追加し、
補正後の
予算総額は1億4,569万9,000円となります。 以上、
提出議案についてご
説明申し上げましたが、慎重ご
審議の上、適切なるご
議決をいただきますようお願い申し上げ、
提出議案の
説明といたします。
---------------------------------------
△散会の
宣告
○
議長(
波多野広文君) 以上で、本日の
日程は全部終了いたしました。 明14日及び15日の2日間は
休会といたします。 来る16日は午前10時から本
会議を開き、
議案に対する
質疑及び
一般質問を行う予定ですが、
議事の都合により16日が
休会の場合は、17日10時から本
会議を開きます。 本日はこれにて散会いたします。 (午前10時27分)...