須賀川市議会 > 2008-09-09 >
平成20年  9月 定例会-09月09日-02号

  • 万博(/)
ツイート シェア
  1. 須賀川市議会 2008-09-09
    平成20年  9月 定例会-09月09日-02号


    取得元: 須賀川市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-31
    平成20年  9月 定例会-09月09日-02号平成20年 9月 定例会             平成20年9月9日(火曜日) 議事日程第2号           平成20年9月9日(火曜日) 午前10時 開議 第1 一般質問 ────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問 ────────────────────────────────────── 出席議員(28名)       1番  鈴木公成        2番  大倉雅志       3番  関根保良        4番  五十嵐 伸       5番  相楽健雄        6番  川田伍子       7番  塩田邦平        8番  広瀬吉彦       9番  生田目 進      10番  森 新男      11番  八木沼久夫      12番  佐藤暸二      13番  加藤和記       14番  丸本由美子      15番  市村喜雄       16番  大越 彰      17番  鈴木正勝       18番  鈴木忠夫
         19番  菊地忠男       20番  桐生傳一      21番  塩田和幸       22番  細谷松雄      23番  村山廣嗣       24番  橋本健二      25番  大内康司       26番  水野敏夫      27番  高橋秀勝       28番  渡辺忠次 ────────────────────────────────────── 欠席議員(なし) ────────────────────────────────────── 説明のため出席した者    市長       橋本克也     副市長      鈴木和寿    市長公室長    石井正廣     総務部長     酒井茂幸    市民生活部長   大峰和好     保健福祉部長   山口秀夫    産業部長     小林正司     建設部長     石澤雄吉    水道部長     小林 博     会計管理者    渡辺伸一    長沼支所長    小林良一     岩瀬支所長    國分良一    企画調整課長   柳沼直三     職員課長     斎藤直昭    総務課長     若林秀樹     税務課長     安藤 茂    生活課長     佐藤益美     社会福祉課長   安達寿男    農政課長     真船 功     商工観光課長   杉田秀夫    地域振興課長   柳沼政秀     建築課長     岩瀬 孝    都市計画課長   加藤憲二     下水道課長    宝田 茂    教育委員長    関根礼子     教育長      坂野順一    教育次長     藤島敬一 ────────────────────────────────────── 事務局職員出席者                      主幹兼局長補    事務局長     金澤幸男              宗形 充                      佐・調査係長    主任主査兼             安藤基寛     庶務係長     高橋久美子    議事係長    主査       若林伸治     主査       影山美智代    主任       松谷恵理子 ───────────────────────────────────────           午前10時00分 開議 ○議長(大越彰) おはようございます。  ただいまより本日の会議を開きます。  出席議員は定足数に達しております。  議事に先立ち、市長が発言を求めておりますので、これを許します。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) おはようございます。  一般質問に先立ち、御報告を申し上げます。  今月6日に発生いたしました大雨による被害状況と今後の対応について申し上げます。  当地方西部を襲いました局地的な大雨は、岩瀬観測所、岩瀬支所にございますが、こちらで時間雨量81mm、総雨量118mm、長沼観測所、こちらは長沼小学校にございますが、こちらで時間雨量48mm、総雨量82mmの記録的な集中豪雨となり、道路側溝の水があふれ、床下浸水24棟、うち住家17棟、非住家7棟、土砂崩れ等58カ所の被害が発生いたしました。  床下浸水の発生箇所は、岩瀬地域が21棟、長沼地域が3棟であります。市道関係の土砂崩れ等25カ所につきましては、岩瀬地域が23カ所、長沼地域が2カ所であります。農業施設関係の33カ所はいずれも岩瀬地域であり、水路関係が15カ所、農道関係が6カ所、農用地関係が12カ所であります。また、罹災人員は17世帯55人となっております。  なお、床下浸水の被害に遭った家屋については、その翌日に防疫消毒を実施したところでございます。  被災されました市民の皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。  市道及び農用地施設の復旧対策につきましては、現地の状況を精査し、12月議会補正予算を計上するなどによりまして、公共災害復旧事業及び市単独事業で対応してまいる考えであります。  以上、御報告申し上げます。 ○議長(大越彰) これより議事に入ります。  本日の議事は、議事日程第2号をもって進めます。  この際、申し上げます。  本日から一般質問を行いますが、質問及び答弁に当たっては、簡潔、明確を旨とされ、会議の円滑な進行に御協力願います。 ─────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(大越彰) 日程第1、一般質問を行います。  順次発言を許します。  最初に、1番、鈴木公成議員。           (1番 鈴木公成 登壇) ◆1番(鈴木公成) 皆さんおはようございます。  新市長が誕生いたしまして最初の一般質問であります。市民に新しい市長についてどう思うか聞いてみますと、若い人が市長になってよかった、これからの須賀川市に希望が持てるようになったと、皆おおむね歓迎しているようであります。この点は私も同感でありまして、これから、若い発想と行動力で、若い世代の要望やアイデアをどんどん取り入れて新しい須賀川市をつくっていっていただきたいと思います。  しかし、若さに注目が集まる一方、政策や運営方針については、まだまだ市民に深く理解されていないのではないかと少々心配しております。私自身も市長の公約や所信表明を聞きましたが、これから橋本市長が須賀川市をどう変えていくのか、まだ深く理解できていない部分がありますので、きょうからの一般質問を通して、市長には、より詳細に市政に対する考え、運営方針を述べていただき、より深い市民の理解形成を図っていただきたいと思いますので、市民にわかりやすい答弁をよろしくお願いいたします。  それでは、1つ目です。これからの市政運営についてであります。3点についてお尋ねします。  まずは、相楽市政に対する評価であります。  これから市政運営を行っていくに当たって、前任者の市政運営のよかった点、悪かった点を的確に分析するということは重要であると思います。市民に相楽市政の評価を聞きますと、市町村合併を成し遂げた偉大な市長だと言う人もいれば、相楽市政12年の間に商店街は寂れてしまった、その辺は力不足だったのではないかと言う人もおり、賛否両論あるようであります。  さて、このような中、橋本市長相楽市政12年をどのように評価しているのか。この点はよかったので自分の代でも継承したい、それから、この点は悪かったので自分の代では改善したいというように、よかった点、悪かった点を挙げながら、相楽市政に対する評価をお聞かせください。  2点目は、橋本市長のビジョンであります。  先ほども述べましたとおり、橋本市長がこれから須賀川市をどう変えていくのか、まだよくわからないという声がありますので、これから何をやりたいのか、須賀川市をどういう街にしたいのか、橋本市政によって須賀川市はどう変わるのかということを、より具体的に市民にわかりやすくお答えください。また、4年でここまでやるという具体的な目標があればお答えください。  それからもう一点、もし、可能であれば、そのビジョンをキャッチフレーズであらわすとどうなるのかお尋ねいたします。例えば大阪の橋下知事は、「子どもが笑う大阪」というキャッチフレーズを出されました。こういうものを出されますと、教育とか福祉が充実するんだなと市民にもわかりやすくなりますので、須賀川市の橋本市長の場合はどうなのか、キャッチフレーズでお答えいただきたいと思います。  3点目は、改革についてであります。  とかく世間一般では、行政組織には無駄が多い、不正が多いと言われております。須賀川市においては、前任の相楽市長をはじめ、歴代の市長及び優秀な職員の皆様方の頑張りにより、無駄や不正の発生は極力抑えられてきたと聞いておりますが、しかし、市民の無駄や不正をチェックしてくれ、それを改革してくれという声はいまだに強くあるように感じております。そこで市長に、これらのチェックと改革について、やっていただけるのかお尋ねします。  まず一つが、公務員の人件費についてであります。この件については私のライフワークになりつつありますので、今回は基本的な考えだけを聞きたいと思いますが、まず、地方公務員の人件費が高いと言われておりますが、その点についてどう思うかお尋ねします。  2点目は、基本的な考え方として、財政が厳しければ職員給与をカットするというお考えはあるのかどうかお尋ねします。橋本市長におかれましては、県議時代に県議会で職員給与のカット議案に賛成されていると思いますので、その辺の話もよければ含めてお答えください。  それから、人員配置の見直しと民営化の推進、補助金の見直し、公務員の不正のチェックと結果の公表、これらそれぞれについてチェックと見直しをするお考えがあるのかどうか。やるのであれば実施時期と結果の公表はいつごろになるのかお答えください。  それから、追加といたしまして施政方針の中の入札制度改革について質問しますけれども、今の入札制度にどのような問題があると考えているのか。それから、どのような改革を行うのか。それからもう一つ、談合等が起こるような後戻りの改革にならないのかどうかお尋ねします。  以上、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) 1番、鈴木公成議員の質問にお答えいたします。  まず、相楽市政に対する評価についてでありますけれども、地方自治体を取り巻く厳しい環境の中、相楽市政が市民の幸せ実現のために力を尽くされてこられたことにつきましては、深甚なる敬意を表しております。特に、須賀川、長沼、岩瀬の3市町村の合併を成し遂げられた功績は、須賀川市の歴史に大きな足跡として刻まれるものと思います。また、市民協働のまちづくりの前提となります市民との意識や価値観の共有につきましては、まさに私の基本理念と一致するところであり、継承して取り組んでまいりたいと考えております。  そのほかにも、前市政での成果や課題を含めて引き継ぎ、これに私の理念や基本方針を新たに加えながら、さらなる市民の福祉増進に努めてまいりたいと考えております。  続いて、私のビジョンについて4点おただしでありますが、まず、須賀川市をどのように変えたいのかということでありますけれども、施政方針で述べましたように、「意識や価値観の共有」、「ネットワークの活用」、「スピード感のある行政経営」、「循環の理念」、この4つを市政執行の基本理念として、市民の皆さんと議論を重ねるなど、新たなる挑戦を始めながら活力あるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。  また、次に、今回の選挙で公約として掲げました10の政策について、重点的に取り組むこととしたいと考えております。1点目として、積極的な情報公開による市民の市政への参加意識の醸成。2つ目に、徹底した行政改革と制度改正によるスピード感のある行政経営。3点目として、小学6年生までの医療費の無料化。4点目として、安心の医療体制の確保。5点目として、デマンド交通システムの導入による市民の交通基盤と手段の確保に取り組みたいと思っております。  次に、戦略的な企業誘致による新たな雇用創出と地場産業への波及・連携の実現。次に、農産物のブランド化地域間作付調整による担い手が夢を持てる農業施策の推進。さらに、すぐれた環境と地域資源を生かした、質の高い観光交流都市の実現を目指したいと考えております。  さらに、公共施設の柔軟な運用と公有財産の有効活用、そして最後に、地域教育によるコミュニティーの再生、安心のまちづくりの実現を果たしたいと考えております。  これらの、就任4年で具体的な目標があればというおただしでありますけれども、もちろん公約として市民の皆さんにお示しした課題でありますので、全力で取り組んでまいりますが、財源的な問題等もございますので、基本的な考え方としては、内容によって、すぐに対応できるものは早急に対応し、協議や検討等に時間を要する課題につきましては順次取り組み、さらにクリアしなければならないハードルが高い課題については任期内に道筋をつけるなど、計画的に施策を展開してまいりたいと考えております。  それから、キャッチフレーズがあればというおただしでありますけれども、まちづくりに関する新たなキャッチフレーズは特に考えてはおりませんが、今こそ協働のまちづくりのための新たな挑戦のときであると考えております。年々厳しさを増す地方自治体において、その自治体間に差があらわれるとすれば、それはまさに自治に対する住民の意識の差によるものであると私は考えております。また、現在の地方自治を取り巻くさまざまな行政課題は、市民と行政との協働によってのみ解決されるものと考えております。今後、市民の皆さんと機会あるごとに議論等を行いながら、協働によるまちづくりのため、市民の皆さんとともに挑戦をしてまいりたいと思っております。  次に、公務員の人件費についてのおただしでございますけれども、地方公務員の給与につきましては、地方公務員法において、職員の給与は生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員、また、民間企業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない、いわゆる均衡の原則とされております。そのため、給与決定に当たっては、国の人事院及び各都道府県等人事委員会の勧告に基づき、議会の議決を経て決定しているところであり、地方公務員の給与水準はおおむね妥当なものと考えております。  また、職員の給与カットにつきましては、各自治体が財政状況等を踏まえた上で、みずからの判断に基づき実施しているところでございますが、本市においては、財政状況が悪化しないように中長期的な財政計画に基づいた行政運営を行うとともに、常に行財政改革を推進し、より一層歳出削減や歳入の確保を図ることが最も重要と考えております。  また、仮定の質問でお答えすべきかどうかということは迷っておりますけれども、社会経済情勢の激変や大災害など、不測の事態によって財政状況が急激に悪化し、市民サービスの提供等に支障を来すような場合は、私を含む特別職をはじめ、職員の給与カットも考えなければならないと思います。まずは行政改革によって無駄を省くことが先決だと認識しております。  次に、人員配置の見直しと民営化の推進についてでありますが、おっしゃるとおり、私は、市長就任直後から機会あるごとに各施設等に足を運び、直接各職場の状況把握に努めているところであり、今後さらに職場の実態等を確認し、組織全体を見据えながら、できるところから人員配置の見直しや民間委託等を進めてまいりたいと考えております。  続いて、追加の御質問の入札制度改革についてでありますが、地元建設業は地域経済を支える地場産業の重要な分野であると認識をしておりますが、国・地方を問わず公共投資が抑制され、さらに苛烈な低価格競争によって企業体力が疲弊している現状にかんがみ、地元企業の受注機会と安全確保の観点から、現行の入札制度において、入札参加資格業者の地域貢献について適切に評価できないかを検討するものでございます。  さらに、今回の入札制度改革は、基本的に現行入札制度の中で地元建設業者に受注機会をふやすべく、地元企業の地域貢献を評価できないか検討を加えるものでございます。  さらに、いわゆる不正についての危惧のお話がございましたけれども、私は、改革とは常に前向きなものとしてとらえております。このたびの入札制度改革において、後戻りさせようなどとは考えておりません。公共事業である以上、安全性が最優先であり、あくまで不正は許さないという姿勢で臨んでおります。また、入札制度において、あらゆる状況に対応できる完璧な制度を構築するのは現在のところ難しいものと考えられますので、常に改善をし、不断の見直しが必要であると思っております。  その他の質問につきましては、関係部長より答弁いたさせますので、よろしくお願いいたします。           (総務部長 酒井茂幸 登壇) ◎総務部長(酒井茂幸) おはようございます。  市長答弁に補足をいたします。  補助金の見直し関係でございますが、この補助金の見直しにつきましては、平成18年度に公益性、目的性、適時性などを基準といたしまして実施いたしたところでございます。この見直しは3年ごとに実施をしており、次回は平成21年度に予定しております。  以上であります。
              (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 市長答弁に補足させていただきます。  公務員の不正についてでありますが、行政が民間と比べまして不正が起こりやすいとは思っておりませんが、残念ながら一部の地方公共団体におきまして、公務員が不祥事を起こしていることも、これまた事実であります。そのため本市におきましては、各種職員の研修でありますとか、さらには、あらゆる機会をとらえまして、職員の服務規律の確保、モラルの向上に努めるとともに、特に金銭の取り扱いにつきましては、複数の職員で管理するなど二重三重のチェック体制をとっており、さらに、そのチェック体制につきましても随時調査をかけているところであります。  本年6月に職員の不正行為等に関する内部通報制度を整備いたしまして、職員の不祥事の未然防止に努めておるところでございます。このため特に際立った調査を実施する考えはございません。 ◆1番(鈴木公成) それでは、2回目の質問ですけれども、相楽市政のよかった点だけ述べられたんですが、悪かった点はなかったのかということですね、もしあれば──あればというか、なければおかしいんですね、ここが悪いから自分がやるんだという、それぐらいの気持ちを持ってもらいたいなと思っていますので、悪かった点がもしあれば、挙げていただきたいと思います。  それから、このビジョンについて、公約、施政方針をもう一度言っていただいたような気がしているんですけれども、一点だけ私が気になっているのは、雇用の問題でありますけれども、4年後に須賀川市の失業率というのは下がっているのかと。企業を誘致して半分にするんだ、それぐらいの意気込みがあるのか、それだけちょっと聞きたいと思います。  それから、この人員配置の見直し、補助金の見直し、公務員のチェック等、私がイメージしていますのは、やはり大阪の橋下知事のように、御自分でどんどん見て歩いて、ここが変だ、おかしいということでずばずばやっていくようなものを期待しておるわけですけれども、こういう補助金等も今までの計画どおりだけなのか、それとも、ここで御自分でやはり判断して変えていくんだ、そういう気持ちがあるのかということだけもう一度お尋ねいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) 再質問にお答えいたします。  私は、前市長が退任を表明したため、現在の須賀川市をさらによりよいまちにするために起意をしたところでございます。前市政については、特に3市町村の合併を成し遂げるなど、高く評価をしております。基本的に、全体的な評価につきましては、市の歴史の中で市民が行うべきものと思っておりますが、私は、現職の市長と対抗して選挙を行ったわけではございません。最初の御質問にお答えしましたとおり、相楽市政の成果を評価しております。そこからさらに前進をさせるために立候補を決意し、市民の皆様の審判をいただいたところであります。御指摘のように、不満がないと立候補できないという考え方は持っておりません。  もう一つ、ビジョンについて、雇用についてのおただしでありましたけれども、私としては、お示ししましたように企業誘致を進めること、これ当然でございます。ただ、それだけではなくて、地場産業、須賀川市内にも既存の企業がございますし産業があります。それらを振興させることによっても雇用は生み出せるという考え方を持っておりますので、誘致企業と地場産業の連携を図り、また既存企業の振興を図ることによって雇用の確保・拡大を図っていきたいと考えております。  補助金の見直しについてというおただしでございますが、先ほど部長のほうから答弁させましたが、補助金の見直しについては、公益性、目的性、適時性などを基準として実施しておりますが、補助対象側の対応も考える必要があると思いますが、緊急な必要性が生じた場合には、随時見直してまいる考えでございます。 ◆1番(鈴木公成) 大体了解いたしました。まだ就任して間もないわけで、いろいろ勉強することとかもあると思いますので、これから市民の意見をたくさん聞いて頑張っていただきたいと思っております。  2番目に入ります。公金の取り扱いについてであります。  ここ最近、公的機関での巨額の公金横領事件が立て続けに起きております。7月には徳島県の阿南東部土地改良区で、嘱託職員が約6億円の事業資金を着服いたしました。その前には、7月に茨城県国民健康保険団体連合会会計課主任が約16億円を着服、非常に巨額の横領事件が起きて、世間は、驚きとともに怒りを感じております。当然これらの事件は、着服した犯人が一番悪いわけでありますけれども、ずさんな管理体制にも問題があったのではないかと世の批判が集まっております。徳島県、茨城県の事件で管理体制の不備で共通していることは、1人の職員に任せきりだった、それから、信用し切っていてチェック機能が働いていなかったということが原因だそうです。公的機関はどこもこういう公金の管理がずさんなのではないかという疑いさえ出てきております。  こういう事件を見まして、さて、須賀川市の公金の管理はどうなっているのかと心配になりましたのでお尋ねいたします。  まず、1点目、管理体制についてであります。須賀川市の公金の管理体制はどうなっているのか。須賀川市においても嘱託のおばちゃんが自由に億単位のお金を引き出せてしまうのか、それとも、二重三重のチェックが行われていて横領は100%起きない、そういう管理体制になっているのか。管理体制と不正防止対策について、どのようになっているのかお尋ねいたします。  なお、この件については、市の公金のほか、外郭団体の資金等も管理している場合は、それも含めてお答えください。  それから、2つ目は責任論についてであります。こういう事件が起きた場合、責任はどこにあるのかという話になります。最初は、着服した本人から返してもらうということになりますけれども、大概は使い込んでしまってないというわけですね。では、次はどうするかといいますと、管理者の管理責任ではないかという話になります。  須賀川市の場合、管理者はだれかというと市長になるわけなんですね。しかし、市長といえども億単位のお金を1人で返せるはずはない。では、次はどうするかとなりますと、組織全体の問題ではないか、管理体制が悪かったのではないかということで、連帯責任で、職員全体で返しましょうという話も出てくるかと思います。  実際、茨城県の国保連合会の事件では、1億円の着服補てんを職員給与のカットで穴埋めすることになりました。内容は、若い職員は3%のカット、それ以外の職員は5%のカット、課長以上は7%カットに加え管理職手当50%カット、それで140人の職員が7年間をかけてこの約10億円を返すとことしの6月から実施されております。いわば連帯責任をとったわけであります。  さて、この責任論について須賀川市はどう考えているのか。着服した本人から取れなければそれで終わりか、それとも連帯して責任をとるというお考えがあるのかお尋ねいたします。  それから、3点目は条例化についてであります。茨城県の例では、連帯責任をとるというような条例はなかったわけなんですけれども、今回は特別に理事会で決めたというんですね。これは市民感情を酌んだ賢明な判断だと思いますけれども、しかし、そのときの理事会の判断によっては、責任をとらないという決定をすることも考えられたわけであります。市民からすると非常に危うい責任決定プロセスだと思います。そういう意味では、危険を回避するために、納税者としては、責任を事前に明確化していただきたい、こう考えております。例えば、何かあった場合は職員全員が責任をとりますよ、そういったたぐいを条例で明記してはどうかと考えておりますけれども、この条例化についてどうお考えか、お答えください。  以上です。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (会計管理者 渡辺伸一 登壇) ◎会計管理者(渡辺伸一) 公金の管理についての御質問中、第1点目の御質問、須賀川市の公金取り扱いに当たって管理は大丈夫かとのおただしにお答えをいたします。  本市では、指定金融機関が公金の収納と支払いの事務を行っております。会計伝票の発行に当たり二重三重にチェックを行った後、市長名の納入通知書あるいは会計管理者名の支払い依頼書等に基づき、指定金融機関が公金の収納及び支払いを市にかわって行っております。  このように、公金取り扱いに当たっては、多額の現金に職員が直接タッチすることのないシステムになっておりますことから、議員が例に引いたような犯罪が起きる余地はないものと考えております。  以上です。           (総務部長 酒井茂幸 登壇) ◎総務部長(酒井茂幸) 会計課以外の管理する分についてお答えいたします。  会計課以外のものは、担当課で管理する外郭団体等の資金でございますが、公民館事業のように、会員から会費を集め、担当課が事務局となり収入支出の管理を行っているようなものになります。これが、不正が行われないよう担当者単独ではなく複数の職員で管理するとともに、可能な限り通帳で管理し、かつ通帳と印鑑を別に保管するようにしております。さらに、毎年随時内部調査を行うことにより、適正な管理について職員の自覚を促すとともに管理状況の確認を行っているところでございます。  以上です。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再質問にお答えします。  市長公室関係についてお答え申し上げます。  初めに、責任論についてでありますが、さきに答弁申し上げましたとおり、職員の不正でありますとか、違法行為等の不祥事が発生しないよう、まず、職員の綱紀保持等に努めておるところであります。おただしのような不祥事が仮に万が一発生しました場合には、おただしのような組織論というような考え方もあるでしょうけれども、まず一義的には、当該職員を刑事告発するとともに、地方自治法に基づく損害賠償請求を行うなど、関係法令に照らした厳正な対応が第一だと考えております。  次に、責任の明確化を図るための条例の制定についてでありますが、職員の不正・不祥事が発生した場合は、当該職員をはじめ関係職員、さらには管理監督の立場にある職員に対しましても、懲戒処分等はもとより、法律に基づく損害賠償を請求すべきものと考えており、現時点では条例の制定等は考えてございません。  以上でございます。 ◆1番(鈴木公成) 2回目の質問でありますけれども、この条例制定は考えていないということなんですが、質問の趣旨は、市民としては、そこが約束されていないことが不安であるということなんですね。例えば銀行などを考えてみますと、お金を集めますけれども、なくなっても知りませんよ、こういう銀行にはお金を預けないわけですね。そういう意味では、当局におかれましても、そういう場合のことをきちんと考えて市民との約束、契約をしていただきたい、それが条例化だと私は考えているんですけれども、そういう約束があるんですかと。私は条例化すべきと考えているんですが、もう一回ちょっとお答えください。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 先ほど再質問と申し上げましたが、すみません、1回目の質問でございました。  改めて再質問にお答えいたしたいと思います。  市民との約束事も含めて条例の制定が必要ではないかというおただしでございますが、内部の懲戒処分等の基準もございますし現行法令等もございますので、まずは、現在ある法律に照らした対応が肝要かと思っておりますので、現在の時点では条例の制定は考えてございません。 ◆1番(鈴木公成) じゃ、一たん了解いたします。  今回この問題を取り上げたのは、別に条例を何としてもというつもりではなくて、市長に公金の管理は大切ですということを認識していただきたいということであります。税金というものは市民が苦労して納めたお金です。交付税等を含めると、国民全体の血と汗と涙の結晶とも言えるわけですので、一円たりとも無駄にできない、粗末に扱ってはいけないという気持ちで扱いには十分注意をしていただき、職員さんにも管理の徹底を指導していただきたいと思っております。  3項目めの質問、職員の採用についてであります。  大分県で教員の採用汚職事件がありました。口ききから始まり、贈収賄、点数の改ざんが行われ不正採用が起きたと。その後、関係者は処分され、該当者は採用取り消しとなりまして、教育会を揺るがす大きな不正採用事件となったわけであります。  さて、この不正採用は教員だけではないだろうと言われております。自治体の行政職員の採用についても、昔からあるのではないかとうわさされております。実際、数年前には石川町の町長が不正採用をして受託収賄で逮捕されております。  そこで、須賀川市において職員の採用はどうなっているのかお尋ねいたします。  まず、1点目は、職員採用のプロセスと不正の起きる可能性についてであります。須賀川市では職員の採用をどのように行っているのか。実施方法、試験科目、点数配分、それから、面接はだれがどのように行って、何を評価しているのかというようなことなどを含めて、職員採用の流れを御説明いただきたいと思います。そして、プロセスの中に点数の改ざん等の不正が起こり得る可能性があるのか、それとも不正は起こらないような管理体制になっているのか、不正の起きる可能性、管理体制、防止策について、あればお答えください。  2点目は、口きき行為の有無についてであります。須賀川市においては、市の職員の採用に関して、口ききですとか合格発表前の問い合わせなどはあったのか、それをお尋ねします。  3点目は、条例化についてなんですけれども、大分の件でも福島の件でも同じなんですが、不正にかかわった職員側は処分されているんですね。しかし、口ききを依頼した側がほとんど出てきていないわけであります。大分の件では21人採用取り消しとなりましたが、だれにだれが依頼したのかいまだにわかっていないんですね。それから、福島県の場合でも、口ききの依頼はあった、しかし、その場で断ったので事件ではない、問題ではないということで、依頼をした県議の名前がまだ出てきていないということであります。  私は、これはおかしいと思います。よこしまな考えを持って犯罪的な不正行為を持ちかけているわけですね。しかし、事件にならなかったからいいんだ、これはおかしいだろうと思います。たとえ受ける側が100%断るという態度でいても、持ちかける側は一切罰せられない、結果として依頼が後を絶たないという状況であれば、いずれ間違いが起こってしまうんではないかと考えます。これを野放しにしてはいけないと思っております。  そこで条例化を提案したいわけですね。例えば、金銭の授受にかかわらず、採用について依頼したものは罰する、こういうような口きき禁止条例ですとか不正採用防止条例。こういったものがあれば、抑止力にもなりますし、当局の皆さんも断りやすいと思うんですね。こういう条例があるんですよということで断りやすいということで条例化を提案いたしますけれども、この点についてどうお考えかお尋ねいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 職員採用について3点にわたる御質問にお答えいたします。  まず、第1点目の職員採用のプロセスと不正の起きる可能性についてでありますが、本市職員の採用試験は、まず初めに、広報すかがわでありますとか市のホームページ、地元新聞を通じまして広く募集を行っております。1次試験につきましては筆記試験、内容的には教養試験、専門試験、作文、適性検査、これらを行い、1次試験合格者に対しましては、面接、集団討論などの2次試験を実施しております。  なお、面接につきましては、職員採用選定委員会、これは複数のメンバーですが、こちらで面接を実施しておりまして、内容的には、容姿でありますとか態度、表現力、理解力、協調性、積極性、信頼性、さらには性格というそれぞれの7項目につきまして、着眼点3つほどございますが、それらに基づいて面接をしております。合格者の選定に当たりましては、ただいま申し上げました職員採用選定委員会を設置し、公正で中立的な立場から、1次試験及び2次試験の合格者の選定を行っております。  不正採用の防止策といたしましては3つほどございますが、教養試験、専門試験及び適性検査の問題の作成や採点につきましては、公務員の採用試験等を専門に請け負っております財団法人日本人事試験研究センター及び社団法人日本人事管理協会に委託をし、採点や点数の改ざんが起こらないようにしております。  1次試験合格者の選定に際しましては、受験番号、成績、性別、年齢のみを選定委員会に提示し、1次試験合格者を決定しております。さらに、受験者本人から試験結果の開示請求がありました場合には、順位や得点など、試験結果につきましても開示をしており、採用試験の透明性の確保に努めておるところであります。  2点目、口きき行為の有無についてでありますが、職員の採用に関しましては、おただしがありましたような行為は一切行われてございません。  3点目の口きき条例、不正防止条例についてでございますが、職員採用における不正や口きき行為の防止に関しましては、今後ともチェックや管理体制を強化し、不正防止に努めますとともに、不正があった場合には、当該職員に対する懲戒処分でありますとか採用り消しなど、厳正に対処していく考えでございます。このため、現時点で口きき禁止条例や不正採用防止条例の制定については考えてございません。  以上であります。 ◆1番(鈴木公成) 2回目の質問ですけれども、試験体制は、しっかりとした管理が行われているということで了解いたしました。  ただ、この条例化について私が主張しているのは、職員側を罰しましょうという話ではなくて、近寄ってくる側を何とかしたい、そういう趣旨でありますので、今ちょっと、職員側の方は大丈夫ですという答弁があったんですけれども、私の言っているように、近寄ってくる相手をどうにかしましょう、そういう考えで述べているので、そのあたりをどうお考えか、もう一度お尋ねいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再質問にお答えいたします。  口ききの相手方に対する対応のための条例化ということでございますが、条例化というよりは、むしろそうした相手方の対応については、厳正・公平の立場からしっかりした態度で臨むように心がけ、そうした形で今後とも対応させていただきたいと思います。 ◆1番(鈴木公成) お考えは了解いたしました。でも、この問題を取り上げたのは、やはり市民からいまだに不正があるのではないかという声があるんですね。鈴木議員、頑張って調べてくださいというような話まであるわけなんです。ある市民が言いました。新しい市長が誕生したとき、その年は職員採用が昔はよくふえたんだと。なぜかといいますと、市長、私は今回の選挙でどこどこの地域をまとめ上げました。つきましては、うちの息子をよろしくお願いします。採用の暁には次もまた応援します。こういうような甘い言葉を言って近寄ってくる。政治家というものは、そういうことを言われると断りづらいということで承諾してしまうということが昔はよくあったと。ですから、今回もそういうことがないように、鈴木議員、頑張ってチェックしてね、こういうことを言われたわけなんですね。  橋本市長におかれましては、そういうことはないと思いますけれども、さっき言いましたように、受ける側が断るつもりでも、近寄ってくる側は罰する条例がないということで防止できないわけでありますので、そういう甘い言葉に乗らないようにお気をつけいただきたいということであります。  最後の質問です。少子化晩婚化対策であります。  題名は難しいんですけれども、内容は簡単な話でありまして、先日ある市民から相談を受けまして、議員さん、うちの40になる息子がまだ独身なんだ、何とかならないか、こういう質問を受けました。市の職員の女の子でも保育所の女の子でも紹介してくださいよ、こういう相談がありました。  でも、話の途中で、実は私も33で独身であります、人の紹介をしている場合ではないと言って断ろうとは思ったんですけれども、しかし、議員という立場上、最後まで話を聞きまして、ついに最後には、「わかりました、お父さん。職員の女の子を紹介できるかわかりませんが、それ以外に市で出会いのイベントでもできないか考えてみましょう」、このように答えてしまったわけであります。それで、今回の質問で、市でそういう出会いの事業をやっていただけないかという質問であります。  自治体が出会い事業をやっていいのかと調べてみますと、全国的には、自治体主催の出会い事業が結構あるようです。例を挙げますと、兵庫県のひょうご出会いサポートセンター、これは登録者が2万人を超える盛況ぶりであるそうです。それから、奈良県のなら出会いセンター、これは2005年設立以来、約610回のイベントを開催し、参加者は1万9,000人、わかっているだけで55組がゴールインしていると。それから、徳島県の徳島出会いきらめきセンター、これはことしの1月からですけれども、1,050万円の予算を組んで事業実施、現時点で約300名が参加し、20組ほどのカップルが誕生したと。どこも人気は上々であるということであります。  人気の理由は2つありまして、1つは料金であります。民間の結婚相談所の登録料というのは、相場は10万円から30万円ととても高額だそうですが、自治体主催の場合は参加料が1,000円から、高くても5,000円程度と非常に安価であるということで好評だということです。それからもう一つの理由は、安心感であるそうです。民間の場合ですと、サクラがいるのではないかとか、高額の成功報酬を取られるのではないかと不安があるそうですが、自治体主催であるとそういう心配がないということで、安心して皆参加しているということです。  そういうことで、ぜひ須賀川市でもやったらどうかと考えているわけでありますけれども、質問ですが、1点目、須賀川市の場合、少子化晩婚化はどうなっているのか。現在の当市の状況、適齢期で未婚者の数、20代、30代、40代の男女別の未婚者の数、それから出生率など参考になるデータを出していただいて、須賀川市は少子化晩婚化が問題となっているのかどうかお答えください。  それから、問題となっている場合、市として何か対策をとっているのかお答えください。  3つ目が、先ほど言いました市の主催の出会いの事業というようなものをやっていただけないかという質問であります。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (保健福祉部長 山口秀夫 登壇) ◎保健福祉部長(山口秀夫) 少子化晩婚化対策についてお答えします。  初めに、本市における未婚者の数と出生者の数でありますが、国勢調査の関係でございますけれども、国勢調査の結果によりますと、20歳以上40歳未満の未婚者は、平成12年では8,263人で42.5%、平成17年は9,656人で50.1%となっており、増加傾向にあります。また、出生者数は、平成17年が746人、平成18年が745人、平成19年が707人となっており、減少傾向にあります。  次に、晩婚化や少子化に対する考えと問題となっているかどうか、その対策についてでありますが、少子化の進行は、労働人口の減少、市民の生活水準の低下など地域社会の活力を低下させるだけでなく、家族形態の変化、子供同士の交流機会の減少などをもたらし、社会全体に深く影響を与えるものと考えられます。  少子化対策としましては、平成16年度に次世代育成支援対策行動計画を策定し、子育てを支援する各種施策を講じているところであります。また、晩婚化には、高学歴化や価値観の多様化などさまざまな原因があることから、特別な対策は難しいと考えております。  次に、市主催の出会い事業などの実施についてでありますが、出会いの場としましては、公民館や勤労青少年ホームで青年を対象とした各種事業や教室を開催し、交流と地域社会へ参加する機会を提供しているところであります。  以上でございます。 ◆1番(鈴木公成) それでは、2回目の質問ですけれども、市として少子化晩婚化は進んでいるとある程度認識していると。新たな市の主催の事業はやらないということだったと思うんですね。今、公民館でやっていますというような話だったんですが。  では、お尋ねしますけれども、公民館で行っている事業で、何人参加して、何人ゴールインしたのか、それを聞いて、本当にそれで晩婚化対策になっているとお考えなのかお尋ねします。  もう一度、それを踏まえて、新たに事業をやらないんですかという質問をいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの1番、鈴木公成議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (保健福祉部長 山口秀夫 登壇) ◎保健福祉部長(山口秀夫) 公民館事業と今後の対策の問題ですけれども、公民館事業で青年を対象とした事業ではございますが、特に出会いだけを目的としている事業ではございませんので、何人が参加して何人がゴールインしたか統計はとっておりません。ただし、ゼロということはありませんで、そういう話はもちろん聞いたことはございます。ですから、こういう機会もぜひ御利用いただきたいということです。  特に今後、市主催の出会いの場というのは、新たにほかの県で実施しているようなものを設けるということは今のところ考えておりませんが、今後そういうことがある、あるいはそういう声が強いということであれば、検討はしなければならないと思います。  以上です。
    ◆1番(鈴木公成) じゃ、3回目で、これは最後の意見ですけれども、今の話ですと、公民館の事業も30歳未満だけの対策ですので晩婚化対策となっていないわけですね。そういうわけで強く私は求めるわけであります。でも、印象に残っているのが、市長の青年会議所主催の討論会で、橋本候補者は女性におもてになりますか、そういう質問がありまして、私は女性にもてるとお答えになったわけでありますけれども、世の中にはそうでない人もいっぱいおりますので、ぜひこの事業についてお考えいただきたいと思います。  以上で終わります。 ○議長(大越彰) 次に、9番、生田目進議員。           (9番 生田目 進 登壇) ◆9番(生田目進) 皆さんおはようございます。  9番議員、生田目進でございます。ただいまから通告に基づきまして、大きな項目3点につきまして一般質問を行います。当局の答弁よろしくお願いいたします。  初めに、さきの須賀川市長選挙におきまして初当選されました橋本克也市長に、心からお祝いとお喜びを申し上げます。橋本市長は、須賀川市の代表として県議会議員を4期13年務められ、市勢の進展はもちろんのこと、県勢発展に大きな貢献と多くの功績を残され、自由民主党県連幹事長の要職にありましたが、その職を辞しての決意でありました。県議会議員を退任してからは、市内各地域に精力的に足を運ばれ、多くの市民と意見を交わしながら価値観を共有し、市民本位の協働する住民自治の実現のため、強い信念と使命感をもって決断されましたことに深く共鳴し、心から敬意を評する次第であります。  合併後4年目を迎えておりますが、新生須賀川市の市勢伸展のため、強いリーダーシップを発揮されまして、市民本位の、市民生活に真の豊かさが実感できる市政の実現に御尽力いただけますよう強く御期待申し上げる次第であります。  それでは、大きな項目の3点について御質問させていただきます。  近年、地方自治体を取り巻く環境は、地方分権社会の中で新たな変革期を迎え、国と地方の役割分担を明確にしながら、地方公共団体の自立性の向上と個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現のため、選択と集中による行政運営が求められています。  財務省は8月22日、2006年度の国の資産と負債の状況を示した貸借対照表を発表しましたが、一般会計と特別会計を合わせて計算した場合、負債が資産を277兆円上回る債務超過であります。国債発行残高の増加などで資産と負債の差額が2005年度と比較し3兆円悪化し、財政再建による借金の抑制と保有資産の売却などの圧縮を進めなければ、政府が掲げた改革路線が揺らぐ可能性があります。  このような構造的な財政赤字の中で、地方も含めてこれからの地方自治体の運営は、橋本市長の公約にありますように、これまでの運営管理の行政から行政経営へと転換し、市役所を市民生活の危機感を共有できる組織として、政策評価を繰り返し、財政の健全化を図りながら、施策の連動性と行政執行のスピードアップを図るとありますが、まさに考えを同じくするものであります。積極的な行財政改革と効率的な行政に努め、新たな時代の流れに対応した足腰の強い地方自治体を目指すことは、市民本位の市政において大変重要であります。  それでは質問に入ります。  初めに、大きな項目の1点目は、原油・原材料等の高騰による地域経済への影響についてお伺いいたします。  ガソリン価格は今月から若干値下がりしましたが、いまだ高値圏で推移し、消費者生活は厳しい状況であります。今回の原油高騰は、中国やインドの急激な経済成長に伴って資源価格の需要構造の悪化と、米国の金融不安であるサブプライムローン危機をきっかけに世界経済が減速し、米国経済の住宅に投資された多額の投資資金が原油や穀物市場に流れ、原油と食料品価格を押し上げたと言われています。  このような状況から、政府が発表した4月-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を除いた実質で前期比0.6%の減で、年率に換算しますと2.4%の減であります。四半期ぶりにマイナス成長となり、食料品など身近な商品の値上がりを受けて個人消費が落ち込み、エコノミストの間では7月-9月期も低成長が続き、本格的な景気回復は2009年後半との見方であります。  8月の経済月例報告では、景気の基調判断をこのところ弱含んでいるに下方修正し、後退局面に入ったと言われております。原油・原材料の価格高騰は、企業収益の悪化や市民生活の家計を圧迫し、個人消費に盛り上がりを欠き、地域の経済すべてわたり大きな打撃であります。  特に農業経営は、天候不順による気象条件に左右されやすいため、今回の燃料価格の高騰や飼料等の購入価格の値上がりは農業所得に影響が大きいことから、1つ目に農業経営者の影響と支援策についてお伺いいたします。  燃料費の高騰や肥料等の購入価格の上昇は、農家の購買力の低下により市内の飲食店や商店などの売上減少を招き、多くの地元産業に大きな打撃であることから、本市農業に関し次の2点についてお伺いいたします。  1点目は、平成19年度及び平成20年度の飼料、肥料、農薬等の価格、値上がり率と代表的な農業資材についてお伺いいたします。  2点は、本市では農業資材等の価格上昇に対し、農業経営者の安定を図る観点から、支援策とどのような対応を考えているのかお伺いをいたします。  次に、2つ目に、地場産業(商工業等)への影響と支援策についてお伺いいたします。  原油や原材料価格の高騰は、農業にとどまらず、地域商業、建設業などへの影響も大きく、収益の悪化や売上減少など、特に経営基盤の弱い中小企業にとっては大きな痛手であります。これまでも地元商業への影響は、相次ぐ郊外型大型店の進出による競争激化や個人消費の低迷など多くの経営課題を抱えていますが、今回の仕入れ価格の高騰は、企業収益を圧迫し、資金繰りへの影響など大変厳しい経営状態であります。また、建設業においても、公共事業費の削減や改正建築基準法の施行、一般競争入札制度の導入による競争激化など、厳しい経営状況下であります。  原油価格の高騰は、資材価格の上昇で利益率を低下し、資金繰りの悪化で最近事業閉鎖をした企業があることから市税等の収納にも大きな影響があると思います。さらに、運送業への影響は、地域の経済活動と市民生活に密着した業界であるだけに、年末の繁忙期を迎え、燃料価格の高騰は企業経営に大きな打撃であります。これら燃料価格の高騰は、国内のトラック運送業全体での費用負担は、値上がり前に比べて年間約5,000億円以上の負担増になっているようであります。  これらの業種は、特に燃料費の負担が大きく、生産額が落ち込みますと、本市の税収の確保や地域経済に大きな影響を及ぼします。本市の平成19年版の商工行政の概要によりますと、商業の年間販売額が1,227億3,420万円、工業の製造品出荷額が1,741億4,791万円、農業の総生産収入額が127億3,000万円、合計生産額が3,096億1,211万円であります。これらの経済指標が減少しますと本市の財政運営等にも大きな影響があるものと思いますが、地場産業へはどのような影響が出ていると認識しているのかお伺いいたします。  次に、3つ目は、一般会計など当初予算額への影響と対策についてお伺いいたします。  今回の原油価格等の高騰は、ガソリン価格や食料品など多くの生活必需品が値上がりし、市民生活はますます厳しさを増している状況であります。このような状況を踏まえ、当局は一般会計をはじめ19の特別会計、水道事業会計など当初予算の執行については緊縮財政状況の中で、歳出削減に努めながら効率的な行財政運営に努力されていると思いますが、市有財産を管理する上で相次ぐ原油等の高騰は影響が大きいと懸念することから、例えば、歳出予算額の中で庁用車の燃料費や施設に係る暖房費など、当初予算額への影響と対策についてお伺いいたします。  また、原油価格の高騰や穀物価格の値上がりは、消費者物価に大きな影響を与えていることも事実であります。生活賃金が減額される中で、燃料費や食料品の高騰は家計支出に大きな影響を与えています。これらの影響もあって、野菜の卸売価格が7月以降平年に比べ二、三割安で推移しています。物価上昇が続く中、家計の節約から消費者が野菜を買い控え需要が落ち込んでいるのが原因のようであります。  以上、大きな1点目の原油、原材料等高騰による地域経済への影響について、農業、地場産業、そして一般会計などへの影響の3項目についてお伺いいたしまして、初めの質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) 9番、生田目進議員の質問にお答えいたします。  まず初めに、原油・原材料等高騰による地域経済等への影響についてのうち、農業経営の安定を図る観点からの支援策等についてのおただしについてでありますが、市内農家への原油高騰の支援策といたしましては、県と市の補助事業であります戦略的産地づくり支援事業の中で、ハウスの資材の改良及び附帯施設の改修に対する助成、また、省エネ型加温装置のペレットボイラーの導入に対する助成により対応してまいりたいと考えております。  また、農業経営の安定化対策といたしましては、県の原油高騰に係る低利の制度資金の活用について、すかがわ岩瀬農業協同組合など関係団体等とともに農家への周知を図っているところでございます。  続いて、地場産業(商工業等)への影響と支援策についてでありますが、原油・原材料等高騰により総じて仕入価格が上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できずに収益が圧迫されることにより、厳しい経営環境に置かれている中小企業は大変多いと認識いたしております。  なお、福島県が5月下旬に県内中小企業を対象に行った調査によりますと、地場産業の約7割がコスト面、収益面とも大きな影響を受けていると回答しております。特に影響が大きいとする業種は、食料品製造業、印刷業、石油小売業、運輸業であることを把握しておりますので、対策が必要であると考えております。  その他につきましては、関係部長から答弁をさせます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの質問に対し、市長答弁を補足させていただきます。  平成19年度及び平成20年度の肥料・飼料・農業用資材についての値上がり率等についてのおただしでございますけれども、肥料の代表的なものについて申し上げますと、水稲用肥料の一袋あたり──これは20kgになりますけれども──の販売単価でありますが、平成19年度1,985円、平成20年度2,174円、9.5%。次に、キュウリ専用肥料でありますけれども、平成19年度2,573円、平成20年度2,730円、6.1%となっております。  なお、平成21年度用では、水稲用肥料が平成20年度に比べ約70%、キュウリ専用肥料が約17%の値上がりとなっております。  次に、資材の代表的なものについてでありますが、キュウリ支柱が1組、平成19年度500円、平成20年度550円、10%、グリーンマルチが、これは200mの95cmものでございますけれども、平成19年度1,512円、平成20年度1,920円、27%、ハウスビニールでありますが、これは5.7mの30mものでありますけれども、平成19年度3万4,375円、平成20年度3万6,960円、7.5%となっております。  なお、資材の平成21年度用の価格につきましても、前年度と同様の値上がりとなっております。  次に、飼料の代表的なものについてでありますが、飼料用トウモロコシ、これは20kgでございますけれども、平成19年度1,015円、平成20年度1,245円、22.7%、一般フスマ、これも20kgでございますが、平成19年度660円、平成20年度820円、24.2%となっております。  また、除草剤については影響がなく、平成20年度及び21年度要の単価は平成19年度と同額となっております。  以上です。           (総務部長 酒井茂幸 登壇) ◎総務部長(酒井茂幸) 市長答弁に補足いたします。  3点目の一般会計など当初予算額への影響でございますけれども、ガソリンや軽油、白灯油につきましては、市場価格の高騰により当初予算単価を上回っております。今後の予算執行においては、ガソリンや軽油につきましては、おおむね既定予算での執行は可能と考えておりますが、白灯油につきましては、市場価格が予算単価を6割程度上回っておりますので、現在のところおよそ2,200万円の不足が予測されております。  今後は、市場価格の動向にもよりますが、使用状況を精査の上、補正をするなど、支障がないよう対応してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆9番(生田目進) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございました。地域経済においては大変厳しい環境であるということを認識させていただきました。  続きまして再質問を行いたいと思います。  1つ目には、農業経営者への支援策であります。  本年8月28日に東北農政局が発表いたしました平成20年度水稲の作柄概況によりますと、作況指数が102から105のやや良となっており、平年作を上回ることが予想されております。生産調整の未達成が本県の大きな課題となっている中、本年の作柄が予想どおりとなれば米の価格は下げに向かい、農家からは昨年に引き続き、政府に備蓄米買い増しなどの対策を求める声が強まるのは必至であると考えております。このことから、生産調整の推進について、本市をはじめ、県やJAグループなど関係機関・団体は一層厳しい対応を迫られるのではないかと危惧されますので、市当局の農業を守り育てる取り組みに対し大いに期待するものであります。  さて、今回の原油や原材料等の高騰は、これから燃料消費がふえる冬の季節を迎える施設園芸農家を中心に、原油等の高値安定が農家経営に与える影響を心配するものであります。全農では、原油等高騰対策として総額24億円を準備し、全国800ある農協に対し補助金を交付し、1リットル当たり5円程度安く購入できる対策を講じたようであります。  本市においても、農家の働く意欲の向上対策の一つとして、平年との比較において高騰した差額を助成する措置を講じてはどうかと思いますが、当局の考えについてお伺いいたします。  また、2つ目の地場産業への支援策についてお伺いいたします。  日銀では、8月19日に開いた金融政策決定会合で、景気の現状判断を7月のさらに減速しているから停滞しているに下方修正したようであります。景気認識に停滞を使うのは98年以来10年振りといわれております。日銀総裁は会見で、景気が回復する時期は従来よりも先ずれするとの見方を示し、下方修正は2カ月連続で、価格高騰に加え欧州や中国でも景気が減速し好調だった輸出に陰りが見え始めたためであります。鉱工業生産指数が2四半期連続で悪化するなど景気の落ち込みは鮮明となり、政府も月例経済報告で景気の後退局面入りの事実を認めているようであります。  このような景気動向を踏まえ、本市の地場産業にも少なからず影響があるものと思いますので、地元企業への支援策をどのように考えていくのかお伺いいたします。  次に、3つ目は、一般会計など当初予算額への影響と対策であります。  本定例会に配られました決算資料によりますと、本市の財政規模は、一般会計、特別会計を合わせて、歳入決算総額が483億3,272万円、歳出決算額が468億8,896万円で、収支差額が14億4,376万円であります。さらに、収益事業であります水道事業会計の決算審査資料の中で財政状況が示され、資産、負債の状況は、須賀川地域が140億4,153万円、長沼地域が14億6,519万円、岩瀬地域が24億2,728万円であります。  このような財政状況の中で、原油等高騰は、当初予算の歳出額に影響が懸念されることから全庁的な課題として取り組み、庁議等において常に対処すべき課題と向き合い、お互いに熱い議論を交わしながら対策に取り組むべきと思いますが、いかがでしょうか。  お伺いいたしまして、再質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) 再質問にお答えいたします。  庁議のあり方についてのおただしがございました。現在直面しておりますさまざまな課題を的確に対応し、解決していくためには、専門的知識あるいは情報を総合的に判断することが必要であると考えております。  庁議におきましては、これまで連絡及び報告を行うとともに、市長等からの指示・伝達、さらには重要案件に係る協議等を行ってまいりました。今後、全庁的課題に関する政策協議の場としての機能をさらに充実させるとともに、情報共有の場として活用してまいりたいと考えております。いわゆる執行機関の方針決定のための議論を随時開催し、緊急課題にもスピード感を持って対応して、熱い議論をしてまいりたいと思います。  なお、今回の原油価格高騰等に係る対策につきましても、必要に応じて庁議の議題としてまいりたいと考えております。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの再質問に対し、市長答弁に補足をさせていただきます。  燃料高騰に対しましての施設園芸農家についての差額を助成する措置というようなおただしでございますけれども、現在の原油高騰は、農業だけではなく、運輸、製造、サービスなど、あらゆる産業に打撃を与えているとともに、地域経済や市民生活にも大きな影響を及ぼしておりますことから、全体的なバランスのもと、農業に関しては、国や県の支援策と歩調を合わせながら対応してまいりたいと考えております。  次に、地元企業への支援体制のおただしでございますけれども、8月5日から須賀川商工会議所と協力いたしまして、原油等の高騰に伴う経営や融資の特別相談窓口を設置し、市の中小企業融資制度を紹介しており、8月31日までに4件の相談があったところであります。  支援策といたしましては、引き続き金融面で支援するため、これまでの中小企業融資制度や不況業種等の認定による信用保証協会保証限度額の拡大等の支援を行いながら対応したいと考えております。  今後とも、国の総合経済対策の動向を踏まえながら、適切な対策を講じてまいる考えであります。  以上です。 ◆9番(生田目進) 次に、大きな2点目の誘致企業や既存企業への支援についてお伺いいたします。  初めに、1つ目は、本社移転企業への支援策と市税の影響についてお伺いいたします。  本市の工業は、電子機器、精密部品、情報産業、機械金属化学工業などの業種が中心であり、従業者数では全業種の約6割を占め、製造品出荷額においては約5割を占めています。中でも従業員数が29人以下の事業所は全事業所の7割を占め、これらの中小企業は、そのほとんどが大手企業の下請企業や系列型企業の構造であります。  一方、専門分野で独自の技術力を生かし、新たな市場開拓に向けて取り組む企業や自社製品の開発を行う企業も進出しており、これらの企業間のネットワークにより本市の工業を支えているのが現状であります。  さらに、当局の積極的な企業誘致活動により、ここ最近、約3カ年において須賀川テクニカルリサーチガーデンの企業用地5区画が分譲となり、新規創業、建設着工が相次ぎ、地域産業への振興と雇用の確保が図られていることは、まことに御同慶にたえないところであります。  これまで進出した誘致企業には、条例制定による工場等立地奨励金や雇用促進奨励金などの施策はありますが、本社移転企業にはどのような支援策があるのかお伺いいたします。  企業が本社機能を本市に移転することにより、本市商用関係者の来訪による宿泊者の増加や人的交流が拡大するなど、経済波及効果が期待できるものであります。また、本市には昨今、大規模工場の本社移転の話も聞かれ、市税等の増収効果に大きな期待をするものであります。  企業が本社機能を本市に移転した場合、事務所の建設、設備投資や従業員が本市へ転入することがあることとした場合、市税への影響はどのようなものが想定されるかお伺いいたします。  また、本社機能移転に伴い、新たに土地や建物を取得した場合、期間を限定して固定資産税の減免措置を設ける考えはあるのかお伺いいたします。  次に、2つ目として、誘致企業と既存企業の交流及び支援事業についてお伺いいたします。  誘致企業と既存企業が交流を図ることは、新規取引が生まれることや地元中小企業の技術力の向上など、効果が大いに期待できるものであります。本市には須賀川商工会議所や須賀川地区経営者協会など経済団体がありますので、これら関係機関と情報を共有し、連携強化を図りながら取り組むことは得策と考えますが、いかがでしょうか。  そこで、誘致企業と既存企業の交流事業についてどのようなお考えかお伺いいたします。  また、既存企業には、経営基盤の強化を図るため融資制度の充実や技術力の向上、研究開発の支援強化策など考えられますが、どのような支援策があるのかお伺いいたしまして、最初の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) ただいまの御質問にお答えいたします。  企業誘致や既存企業への支援についてのおただしでありますが、私のほうから、基本的な考え方について申し上げたいと思います。  このたびの選挙期間を通して最も多かった市民の声というのが、働く場の確保でございました。私自身も企業誘致につきまして率先して積極的対応をしてまいる考えであります。  企業誘致に関しましては、いずれの自治体も重要課題として取り組んでいる状況にございますので、その中で須賀川市にという選択をしていただくためにはどうすればいいのかという戦略を立てて臨まなければならないと考えております。また、既に誘致した企業へのフォローアップと既存企業とのビジネスマッチングが重要だと考えております。さらに、人材の確保や地場産業の技術等もアピールの材料と考えていかなければならないと思いますので、望まれる人材の育成と既存企業等の情報収集とネットワーク化をぜひ図ってまいりたいと考えております。そのため、企業訪問等による情報集積と発信による新たなビジネスチャンスの拡大と地場産業の振興による雇用の創出に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  その他の御質問の詳細につきましては、産業部長より答弁させます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの質問に対し、市長答弁に補足させていただきます。  本社移転企業に対する支援策というおただしでございますけれども、誘致企業に対する支援策といたしましては、市が造成した工業団地を販売する観点から、市工場等立地奨励金や雇用促進奨励金制度を設け誘致の促進に努めているところであり、本社移転による特別な支援は現在のところ行っておりません。
     次に、誘致企業と既存企業の交流事業の考え方、それから、既存企業育成強化策の考えでありますけれども、ただいま市長答弁のとおり、誘致企業と既存企業の交流が深まることは、ビジネスマッチングの機会が深まるものと思われ、意義があるものと考えております。  既存企業の育成につきましては、各種融資制度の利用促進や人材育成事業補助制度を通じ支援に努めているところであります。  また、財団法人郡山地域テクノポリス推進機構など産業支援機関との連携により、技術力向上に向けた研修、受発注の推進や研究開発の支援を行っており、技術力を基礎とした新事業の創業支援に努めているところであります。  以上です。           (総務部長 酒井茂幸 登壇) ◎総務部長(酒井茂幸) 市長答弁に補足いたします。  企業が本社機能を移転した場合の市税関係の影響でございますが、本社機能が本市に移転し、新たに土地や建物を取得し設備投資を行う場合には固定資産税、市街化区域内にあれば土地家屋は都市計画税を合わせまして課税することになります。  さらに、従業員数の増により法人市民税の増加が見込まれ、従業員が本市に居住すると個人市民税を課することになることから、市税への影響は大きいものと考えております。  それから、固定資産税の減免関係ですが、企業が事業のための土地や建物を取得した場合、本社機能の移転によるものか否かにかかわらず、取得価格等の該当要件に合致すれば、農村地域工業等導入促進法または企業立地促進法に基づく優遇措置により、当該取得資産の固定資産税の課税を3年間免除する市税特別措置条例を設けております。  以上です。 ◆9番(生田目進) ただいまの答弁で、働く場の確保や地元といいますか税収等にも大きな効果があるということで、戦略を立てて取り組まれるというお話でありましたが、その中でも、本社機能を移転する場合には、現在のところは特別な支援がないということでございましたので、先ほども申し上げましたけれども、いろいろな人的交流とか、さらには出張等で宿泊者の増加などによって飲食店や商店街への貢献なども考えられることから、地元への経済効果が見込めると思いますので、今後、本社機能を移転する企業への支援策を検討していく考えがあるのかどうかお伺いいたしまして、再質問といたしたいと思います。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) 再質問にお答えいたします。  本社機能を移転する企業への支援策を検討していく考えがあるかというおただしでございますけれども、先ほども答弁のとおり、誘致企業に対しましては、市が造成した工業団地を販売する観点から企業立地支援制度を設けているところでありますが、本社移転につきましては、地域への経済波及効果や雇用の拡大など、さまざまなメリットが考えられますので、今後研究してまいる考えであります。  以上です。 ◆9番(生田目進) ぜひとも、雇用の機会の確保や経済効果が大きいということでございますので、よろしく御検討のほどお願い申し上げたいと思います。 ○議長(大越彰) 暫時休憩いたします。           午前11時37分 休憩 ──────────────────────────────────────           午後零時58分 再開 ○議長(大越彰) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。 ◆9番(生田目進) 次に、大きな3点目の地域資源を生かした地域活性化と観光振興についてお伺いいたします。  1つ目には、地域資源の現状についてお伺いいたします。  本市は、21世紀の輝く未来に向けて持続的な発展を願い、豊かでゆとりある地域社会を築くため、平成17年4月1日に隣接する旧長沼町、旧岩瀬村と合併し、新生須賀川市として歴史的に新たな一歩を踏み出し、早くも3年が経過いたしました。市民の間では公共施設の相互利用をはじめ、文化、スポーツなどにおいて新たな出会いと交流が生まれ、心豊かな市民性がはぐくまれ、地域が培ってきた歴史や伝統など個性を生かした地域づくりが着実に進展していることは、まことに御同慶にたえないところであります。  さらに、平成18年度には合併時の新市建設計画を基本に、数値目標を掲げた須賀川市総合計画新生すかがわ2007が策定されました。緑豊かな恵まれた自然環境の中で、歴史と伝統にはぐくまれた地域資源がそれぞれの地域に埋蔵し、市議会だよりにおいても、「旧跡発見!すかがわ探訪」として表紙に取り上げ、8万市民の皆様にお知らせさせていただいたところであります。  当局では、先人たちが残された貴重な地域資源をどのように把握しているのかお伺いいたします。  次に、2つ目として、経済効果が大きい観光振興についてお伺いいたします。  我が国の観光を取り巻く環境は、少子高齢化社会の到来や本格的な国際交流の進展が見込まれる中で、社会情勢や産業構造が大きな転換期を迎え、1963年に制定された観光基本法は45年が経過し、我が国の産業構造や価値観が新たな変革期を迎えて、住んでよし、訪れてよしの国づくりの実現等を目指し、観光立国の実現に向けた取り組みを一層明確化し確実なものとする必要があったことから、観光を21世紀の国の重要な政策の柱に位置づけ、観光基本法を全面改正し、観光立国推進基本法が平成18年12月18日に成立し、翌年1月1日から施行され、国民経済の発展や国民生活の向上などに貢献することをねらいとするものであります。  具体的には、地域における創意工夫を生かした主体的な取り組みや行政、住民、事業者らの相互連携の確保が必要であることが規定され、関係者の責務として、地方公共団体は、自主的かつ主体的に施策を策定し、実施する責務を有すること、また、広域的な連携協力に努めなければならないとありますが、地域経済の発展に効果が大きいことから、観光振興についてはどような取り組みをしているのかお伺いいたします。  次に、3つ目は、広域観光ネットワークの取り組みについてお伺いいたします。  本市でも県中地域における各自治体と連携協力しながら広域観光事業について、連絡会議等を通して本市の観光事業について課題を見つけ積極的に取り組んでいることは承知しますが、取り組んでいる内容についてお伺いいたします。  また、本年度新たに、隣接する平田村、三春町、田村市、小野町などと連絡協議会を設立し、花をテーマに広域的に観光振興に向けた取り組みがされたとありますが、当該協議会では具体的にどのような取り組みをするのかお伺いいたします。  以上、大きな3点目の地域資源を生かした地域活性化と観光振興について、3項目についてお伺いいたしますので、当局の答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの質問にお答えいたします。  貴重な地域資源をどのように把握しているかというおただしでございますけれども、地域資源といたしましては、須賀川牡丹園、松明あかし、須賀川市釈迦堂川全国花火大会、ほたる&水とみどりのふるさとまつり、藤沼湖自然公園、古寺山あじさい祭りなど、数多くの地域資源があるものと認識をしております。  次に、観光振興についての取り組みでありますけれども、観光の振興は、地域経済への波及効果が大きいことから、観光誘客の推進に努めているところであり、具体的には、ふるさとガイドの会の観光ガイド、PRポスターの作成、観光キャラバンの実施、旅行情報誌への掲載、テレビや市ホームページをはじめとした誘客宣伝活動を行うとともに、牡丹弁当の商品開発や花火大会ではJRの協力を得て臨時列車を運行するなど、観光振興に努めているところであります。  次に、県中地域の取り組みでありますけれども、福島県中部観光協議会で共同パンフレットの作成事業、情報誌への掲載事業、旅行商品開発事業、共同PRの実施などを行っているところであります。  次に、田村市、三春町、平田村、小野町との協議会を設置してどのような取り組みをするのかというおただしでございますけれども、花と自然をテーマとした、地域のすぐれた個性と魅力を生かし、広域的な観光事業を展開するため、本市が中心となり、須賀川・あぶくま中部広域観光推進協議会を本年8月に設立したところであります。  事業といたしましては、共同広域マップの作成や構成市町村共同による観光キャラバン等の事業を展開する考えであります。  以上です。 ◆9番(生田目進) それぞれ御答弁をいただきましてありがとうございます。  次に、再質問をさせていただきます。  1点目は、経済効果が大きい観光振興についてであります。  政府は、観光立国の新たな展開として観光立国推進基本法を制定し、重要な政策の柱として取り組んでいますが、観光が我が国全体にもたらす経済効果について、観光立国推進基本計画によりますと、若干古いデータではありますが、平成17年度における国民の国内での観光消費額は、宿泊旅行が16兆4,100億円、日帰り旅行が4兆6,600億円となっており、愛知万博の開催等もあって日帰り旅行の消費額が前年度に比べ増加したものと推測されています。また、訪日外国人の我が国国内での観光消費額は1兆6,500億円であり、訪日外国人の増加に伴い前年度より増加したようであります。  これらを合計した我が国の国内観光消費額は前年度とほぼ同程度の24兆4,300億円であります。国内観光消費額が我が国経済にもたらす直接の経済効果は、直接の付加価値誘発効果が12兆3,400億円、雇用誘発効果が229万人と推計されております。  さらに、この観光消費がもたらす間接的な効果を含めた生産波及効果は55兆3,100億円で、国内生産額の5.8%であります。付加価値誘発効果は29兆6,700億円で、国内総生産名目GDPの5.9%、雇用誘発効果は469万人で全就業者数の7.3%に当たります。  このような経済効果があることから、須賀川商工会議所では現在、日本商工会議所の補助事業の採択を受けて、本市の経済振興・発展に期待をし、さらには中心市街地の空洞化対策の一つとして、関係機関と協力しながら、平成20年度地域資源全国展開プロジェクト、ニュー・ツーリズム開発と伝統行事の融合事業に取り組み、新しい観光ルートの構築や通年にわたりにぎわいのある地域を創造するため、伝統の祭りと既存の観光資源、地域資源、商店街などを融合させ、交流人口の拡大に結びつく各種事業に取り組んでいますが、本市でも構成団体に加わり連絡会の委員として参加していますが、本事業の取り組みについてはどのように考えているのかお伺いいたします。  次に、2点目は、広域観光ネットワークの取り組みについてでありますが、当市では、本年度新たに広域観光として、先ほど御答弁ありました花をテーマにした平田村など関係する5つの市町村と連携を図りながら取り組んでいるようでありますが、本市には、南会津地方との連絡道路として国道118号が整備されていますが、道路整備促進期成同盟会などが組織され、本市でも参加されていますが、南会津地方にはすぐれた観光資源も豊富であることから、広域的に連携し観光振興を図ってみるのも一つであります。  人口約7,000人の下郷町には、大内宿をはじめ、塔のへつり、湯野上温泉などを有し、年間観光誘客数は約157万人の観光客でにぎわっているようであります。地元でとれた新鮮な野菜や地元の物産など隠れた味と江戸時代の民家の再現が、観光客の人気を呼んでいるようであります。  さらに、JR東日本、会津鉄道、野岩鉄道、東武鉄道の4鉄道を結んだ会津西街道をたどるルートが人気の歴史街道として復活し、鉄道版会津西街道ルネッサンスとも言えそうであります。JR東日本は、会津西街道をぐるっと一筆書きでめぐる鉄道の旅「街道物語 日光・会津」キャンペーンに取り組み、その成果を上げているようでありますので、これらの企画と広域的に連携を図り取り組んでみてはいかがでしょうか。その考えがあるのかお伺いいたしまして、2回目の再質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの9番、生田目進議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) 再質問にお答えいたします。  商工会議所で取り組んでいる事業についての考え方でございますけれども、地域資源全国展開プロジェクト事業は、新観光ルートの構築や通年観光交流人口を増加させ、にぎわいのある地域を展開することを目的に行っていることから、市の観光事業の推進に重要と考えており、当開発推進連絡会の構成メンバーとして加入しているところであります。  それから、南会津地方と広域的に連携することの考え方でありますけれども、福島県観光交流協会の指導のもと、会津方部は「極上の会津プロジェクト」、中通り方部は「うつくしま花街道」、浜通り方部は「うつくしま浜街道」の各観光キャンペーンを、推進協議会を設立し広域観光事業を展開しているところであります。  おただしの国道118号による南会津地方との連携につきましては、本市にとっては広域的な観光振興を図る上で魅力的なルートであること、また、国道118号沿線には数多くの観光資源があることから、各関係機関と連絡調整を図るなど、調査研究してまいる考えであります。  以上です。 ◆9番(生田目進) それぞれ今答弁をいただきました。広域観光のネットワークの中で、南会津地方との広域的な観光についても御検討いただくようなお話をいただきまして、大変安心した次第であります。  先ほども申し上げましたように経済効果が大きいということで、いろいろと昨今、地方交付税などが削減されておりまして、今後、地方自治体においては、そのような観光が大きな財源になってくるのではなかろうかということが新聞等で報道されておりますので、あえて申し上げさせていただきました。  さらには、ここで観光振興について若干提案させていただきますので、あらかじめ御清聴いただきたいと思います。  観光振興が地域経済の振興・発展に効果が大きいことから、組織機構の改革によって戦略的な観光振興に取り組める組織体制の確保について提案させていただきたいと思います。  政府は、観光政策の推進と観光行政の体制強化を図るために、観光が21世紀の我が国の重要な政策の柱であることを明確に位置づけた観光立国推進基本法を施行し、本年10月には観光庁を設置するなど、政府一丸となって観光立国の実現に関する施策についての基本的な方針や5つの目標を掲げるとともに、その計画実現のため、観光立国推進基本計画を決定し、観光立国を推進する施策を総合的かつ計画的に実施していくことを官民挙げて取り組む組織体制の整備が図られているところであります。  このような動きの中で、県においてもことしの4月から、これまでの166グループを新たに132課19課内室に再編し、経済効果の大きい観光振興のため観光交流局を設置し、局内には観光交流課、空港交流課、県産品振興戦略課の3課体制で本県の観光振興に取り組んでいるところであります。  現在、本市の組織機構では、観光振興に関する施策は商工観光課の中で取り組んでいますが、業務執行は、限られた職員数の中で、イベントなど行事が多過ぎて観光振興本来の業務に取り組めない現状のようであります。  経済効果が大きい観光振興への取り組みは、これまでも申し上げさせていただきましたが、政府の観光庁の設置や県の機構改革による観光交流局の設置など、重要な政策の柱として積極的に取り組んでいることから、本市においても、商工・労政と観光を分離して、戦略的に観光振興が推進できる体制づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。新たな人的交流や宿泊、飲食、地元交通機関、地場産品の振興など、地域経済の振興・発展に効果が大きいことから、機構改革等について御提案させていただきたいと思います。  当局の御答弁に感謝申し上げまして、一般質問を終わります。 ○議長(大越彰) 次に、8番、広瀬吉彦議員。           (8番 広瀬吉彦 登壇) ◆8番(広瀬吉彦) 広瀬でございます。通告に基づきまして一般質問を行います。  今回、5項目に分けてお伺いいたしますが、橋本市長の重点政策にも関連する部分もあろうかと思いますが、8万市民の方々は期待をしているものと思いますので、見解をお伺いいたしたいと思います。  本市の経営基盤の強化と地域経済活性化についてでありますが、地方財政は今、危機的状況に瀕しているわけで、国の財源の枯渇により、地方へ配分される交付金や補助金が削減され続けているわけであります。この上、自治体は地方分権で国からの自立を促されており、その結果、財政的にも経営的にも厳しい自治体間生き残り競争にさらされているのであります。  全国の多くの自治体は、国からの交付金を頼りに予算を組んでおり、その命綱が削減されるのですから、自治体にとっては一大事であるわけであります。さりとて、自治体の自主財源は微々たるものでしょうし、これを伸ばそうにも、地方経済は長い低迷から回復もし切っていないのであります。  また、労働市場の現状を見ますと、バブル経済崩壊後の平成不況では、コスト削減の圧力から正規雇用である正社員の採用を抑制し非正規雇用の非正社員をふやすことで業務に対応していくようになっており、労働者数の推移を見ますと、1980年代から雇用者に占める非正社員の比率は少しずつ増加しており、1990年代半ばから増加傾向が著しくなり、2005年には約3割を占めるようになり、これは派遣・契約職員が増加したためであると言われております。  非正規雇用から正規雇用への転換については、制度自体がない企業も多く、また、大企業と中小企業とでは、中小企業のほうが非正規雇用の割合が大きいのも事実であります。そして、派遣労働者のうち、1カ月未満の雇用契約で働く者を短期派遣労働者、1日単位の雇用契約で働く者を日雇い派遣労働者と言っておりますが、厚生労働省は先日28日、労働政策審議会の部会に労働者派遣法改正案の骨子を提示し、日雇い派遣は原則禁止を明記したわけでありますが、そのためには優良企業の誘致が急務となってくるものと思うのであります。  また、さらには、地域経済活性化のためには、企業を誘致して税収を上げようと思うのでありますが、これらのことは、どこの都道府県や市町村でも考えることであり、特別真新しい政策ではなく、そして企業誘致は絶対的に売り手市場であり、一握りの進出を希望する企業に多くの自治体が手を上げても、指名を受ける確率はたかが知れているのであります。  それでは、企業はどのような基準で進出する自治体を決めるのでしょうか。一般的には、立地条件として、工場用地の確保や交通の利便性、労働力の質と豊富さなどが挙げられるわけですが、現実は、受け入れ側の自治体の優遇措置が決め手になっているようであります。具体的には、自治体が企業に提供する企業誘致補助金や企業立地奨励金なるものが、企業の進出地を決定する有力な材料となっていると言われております。結局、最後の決め手はその奨励金の額であり、もちろん金額の高い自治体が指名を受けるのは言うまでもないようであります。  そこでお伺いしたいと思いますが、企業誘致の活動状況についてでありますが、大きなPRポイントでもありました空の玄関口である福島空港でありますが、日本航空の撤退により企業誘致にも大きな影響があると思われます。私は過去6年間の登壇の中で3回空港の利活用の必要について訴えてまいりましたが、余り理解が得られなかったのかと思いますが、今後、企業を誘致するに当たり、本市のPRポイントや平成19年度の活動状況及び企業誘致の今後の見通しについてお伺いいたします。  次に、生田目議員の質問の答弁と重複する部分もあろうかと思いますが、他市においては、企業立地促進制度の立地奨励金や工場誘致奨励金など優遇制度がありますが、他市と比較した場合、どのようにとらえているのか。また、福島県においては、企業立地資金貸付制度がありますが、市誘致企業の利用状況はどうなのかお伺いいたしまして、1回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの御質問にお答えいたします。  日本航空の福島空港便廃止の企業誘致への影響と企業誘致に当たっての今後のPRポイントや、19年度の活動状況及び誘致企業の今後の見通しについてのおただしでありますけれども、須賀川テクニカルリサーチガーデンの未分譲地6haにつきまして積極的な企業誘致活動を行っているところであり、PR面において、日本航空による福島空港便廃止は影響すると思われますが、これまで同様、インフラ整備が整ったすぐれた高速交通網や強固な地盤、豊富な労働力などを最大限にPRしてまいりたいと考えております。  活動状況につきましては、立地アンケート調査や県立地セミナーへの参加、各関係機関・企業からの情報収集等を行い、平成19年度の訪問企業数は26社であり、うち1社の立地を得たところであります。  誘致企業の今後の見通しにつきましては、現在、立地を検討している企業数社との協議を進めているところであり、立地が実現するよう努力してまいりたいと考えております。  次に、市の優遇制度について、他市と比較した場合どのようにとらえているのか、あるいは企業立地資金貸付制度の利用状況はあるかというおただしでございますけれども、須賀川市工場等立地促進条例に基づき、用地取得費の20%以内、3億円を限度として交付する工場等立地奨励金と市内の新規雇用1人につき10万円を交付する雇用促進奨励金により、企業の立地支援を図っているところであります。  本市の優遇制度そのものは、他市に比べても引けをとらないものでありますが、地域間による誘致競争の流れの中、さらに誘致を促すため、魅力ある制度の整備について検討してまいりたいと考えております。  県企業立地資金貸付制度につきましては、これまでに1社が融資決定となり、利用している状況であります。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁をいただいたわけでありますけれども、経済産業省では、昨年12月に先進的な企業立地の取り組みを行い、実績を上げている市町村を企業立地に頑張る市町村20選として選定し、公表いたしました。福島県では相馬市が選ばれておりました。その他、特色ある取り組みを行っている市町村として、会津若松市、喜多方市が載っておりましたが、さて、国内で企業誘致に積極的に取り組んでいる自治体の経営戦略会議からの提言に対する対応として、企業誘致の具体的促進策の中で誘致活動の強化を挙げておりますが、それらは企業誘致推進室の新設、そしてトップセールス、次に、トップによる企業、大学等の交流機会の拡充、さらに関連地元企業との調和・交流、既存企業、大学等に対するフォローアップの充実、さらには金融機関や民間団体との企業誘致に関する連絡協議会の結成であります。  ことしの5月19日から5月22日まで、政和会と三樹会合同で行政調査を行い、千歳市の企業誘致の取り組みについても調査を行ってまいりましたが、先ほど例を挙げたように、千歳市産業振興部産業支援室を設置し、部外秘ではありますが、企業誘致戦略プランを作成し取り組んでおりました。  さて、本市といたしましても、橋本市政のもと、今後、企業誘致を推進するために企業誘致推進室等の専任組織を設置すべきと考えますが、どのように取り組むのかお伺いいたしまして、2回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) 再質問にお答えいたします。  企業誘致に関しまして、私も大変重点政策として掲げてまいりました。そこから雇用を創出するということは大変重要な考え方だと思っております。あわせて、既存企業の振興によっても雇用を創出していきたいと。その制度整備はもちろんでありますけれども、地元企業の技術力であるとか、あるいは人材をも誘致活動のアピール材料としてまいりたい。それらに戦略的に取り組んでまいりたいと考えております。  企業誘致につきましては、私みずからのトップセールスはもちろんでありますが、あらゆる情報をチャンスとしてとらえていくための体制の整備は課題であると思っております。現在、地域振興課と商工観光課が相互に連携して推進しているところでありますが、専任組織の設置に関しましては、現在のところ、組織のあり方や機能性、専任組織の有用性等を比較考量しながら、全体的な組織の見直しと合わせまして検討してまいりたいと思っております。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁いただきましたけれども、企業誘致、具体的促進策の強化項目の他市の例でありますが、立地環境の強化を挙げております。それは、重点的誘致対象分野ごとに、おおむね対応する誘致エリアをあらかじめ割り当て、それら各分野の将来展望を念頭に、各エリアの立地環境を長期にわたって整備すること。次に、魅力ある産業用地や物流拠点に活用する視点から、土地の利用制限の緩和。また、用地の団地供給方針に限らず、用地の注文による開発にも応ずる方法。さらに、廃校などの市所有の不使用建物のインキュベーター的利用を挙げております。このように、進出企業に合うような立地条件、低コスト・オーダーメードで産業拠点を創造するなど企業誘致を図っているようであります。
     本市においても、継続的な企業誘致を展開するに当たっては、土地利用計画の見直しを含め、新たな工業用地開発の見通しはあるのかお伺いいたしまして、1項目め、3回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) ただいまの再々質問にお答えいたします。  御指摘いただきました件、大変貴重な御提言と受けとめております。本市におきましては、テクニカルリサーチガーデンをはじめとする既存の工業用地の対応が当然優先されるべきものとは考えておりますけれども、御指摘のような緊急の対応にもできる限り対応すべきだろうと思っております。  新規工業用地の開発につきましては、今後の分譲状況の推移によりまして、社会状況の変化を見きわめながらも、積極的に対応してまいりたい、調査してまいりたいと考えております。 ◆8番(広瀬吉彦) 次に、2項目め、コミュニティー再生と安心のまちづくりのための民間賃貸住宅の一括借り上げ制度についてお伺いいたします。  少子高齢化、農山漁村地域の過疎化、家族の形態の多様化・個人化が進展している中、地域の共生の力の脆弱化が進行しており、地域コミュニティーによるセーフティネットの強化の必要性が増大しております。  市町村合併が進み道州制議論も始まる中で、従来の共同体意識が拡散し地域力が希薄になれば、地域コミュニティー組織等によって供給される住民サービスの質・水準の低下を招きかねないとの懸念も出てくると言われております。また、地方分権が進む中にあって、団体自治ばかりでなく、住民自治を一層重視しなくてはならなくなっているのでもあります。  地域の共生の力をマネジメントしその潜在力を引き出す地域力を再生するという観点から、団塊世代の退職といった時代の大きな流れを前向きにチャンスとして生かし地域力を再生していくことが必要ではないでしょうか。そして、自動車化の進展に伴い、市街地の低密度化が進んでいる場合、市街地集積の再形成が地域コミュニティー形成に向けての重要課題と考えるのであります。  そのような観点から、まずお伺いいたします。  現在の市営住宅の申込者の世帯構成及び申込倍率についてお伺いいたします。  次に、建築年度の古い山ノ坊団地や六軒団地及び建築年度の新しい山寺北団地や桜岡団地の入居者、世帯構成についてお伺いいたしまして、1回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの大きな2番目の御質問にお答えいたします。  まず、1点目の市営住宅の申込者世帯数、さらには申込倍率のおただしでありますが、平成19年度で申し上げますが、申込数は全体で363件で、内訳は、一般世帯等が215件で59.2%、母子世帯が119件で32.8%、65歳以上の高齢者世帯が29件で8%となっております。  申込倍率は、募集戸数70戸に対し、申込数363件から、平均倍率は5.2倍という状況にあります。  次に、山ノ坊や六軒及び山寺北と桜岡の市営住宅団地の入居者の世帯構成についてのおただしでありますが、同じく19年度で申し上げますが、まず、山ノ坊団地は100世帯の入居で、内訳は、一般世帯等が54世帯で54%、母子世帯が5世帯で5%、高齢者世帯、65歳以上ですが41世帯で41%であります。次に、六軒団地では、151世帯の入居で、内訳は、一般世帯等が69世帯で45.7%、母子世帯が8世帯で5.3%、高齢者世帯が74世帯で49%であります。次に、山寺北団地では、114世帯の入居で、内訳は、一般世帯等が64世帯で56.1%、母子世帯が22世帯で19.3%、高齢者世帯が28世帯で24.6%であります。最後に、桜岡団地では126世帯の入居で、内訳は、一般世帯等が80世帯で63.5%、母子世帯が27世帯で21.4%、高齢者世帯が19世帯で15.1%という状況となっております。  以上でございます。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁によりますと申込倍率は5.2倍ということでありますが、これは平均値でしょうから、恐らく人気の住宅は2けたであり、余り人気のない住宅は平均値以下であると思っております。それと、入居者の世帯構成については、約50%近くが母子世帯と高齢者世帯で占められているわけであります。  全国的に高齢者率は高くなっております。そして、高齢者の単身世帯や夫婦世帯は確実に増加しつつあります。高齢者が、住みなれた住宅、地域で安心して居住を継続できるような高齢者向けの住宅の確保や支援が必要となっております。また、少子化に対する子育て世帯などへの支援として、良質な賃貸住宅の供給など、多様な世帯が安心して快適に居住できるための取り組みを図らなければならないと思うのであります。  民間住宅の借り上げ制度を取り上げている自治体を参考にしますと、市が借り上げた民間賃貸住宅を高齢者向けとして住宅に困っている比較的収入の低い高齢者世帯に提供するための高齢者借り上げ集合住宅とか、住宅に困窮している比較的所得の低い層及び中堅所得層の子育てファミリー世帯を対象とした住宅、また、借り上げ型高齢者福祉住宅制度などでは、入居者の安否確認や緊急時対応のための設備が整えられている住宅もあるようであります。  さて、不動産事業と高齢者住宅事業の関係を見ますと、賃貸事業では近年、新築ではなく、既存施設を借り上げ高齢者住宅にコンバート、いわゆる転用する方法が注目されております。さらに、高齢者向け優良賃貸住宅として認定されると、不動産取得税の軽減や所得税、法人税、固定資産税の軽減が受けられる制度もあるようであります。  お伺いいたしますが、例えば、現在、須賀川市街地には旧公社の社宅であった集合住宅が何棟かあり、統廃合などにより不要になった住宅がありますが、それらを民間が払い下げを受け、リフォームをして、立地条件を勘案して、総合福祉センターに近ければ高齢者住宅、保育所・保育園に近ければ子育てファミリー住宅とするなど考えられますが、民間住宅を借り上げて市営住宅として活用する考えはあるのかお伺いいたします。  また、借り上げた場合、固定資産税等の優遇措置は考えられるのかお伺いいたしまして、2回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再質問に対してお答えいたします。  民間集合住宅の市営住宅化と、また、借り上げた場合の市税等の優遇措置についてのおただしでありますが、民間住宅との関係につきましては、平成19年度に中心市街地活性化区域内において賃貸集合住宅の戸数や入居状況などの実態調査を実施したところ、結果は68棟で551戸ありましたが、空き室は比較的少なく48戸で、空き室率は8.7%という状況でありました。したがいまして、今年度は、その周辺について9月中旬より調査を実施することで、現在、調査区域の設定等を進めているところであります。  なお、民間賃貸集合住宅の市営住宅としての借り上げにつきましては、これら調査結果を踏まえ、公営住宅法との関連や財政面、さらにはおただしの固定資産税等の優遇措置なども含め、総合的な観点から今後検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁をいただきましたが、借り上げについては、実態調査をさらに重ねていく、そして、優遇措置についても検討していくということでありますが、中心市街地は街の顔であり、その街の文化を象徴している場ですが、まちなかは、地価の高さや人々の買い物行動の変化、子供を育てる環境の総体的な悪さなどから、店舗や人口の空洞化を招いてしまっております。  そして、人口減少時代を迎える我が国において、まちなか居住を進めることは、地方都市の都市経営や経済を維持するために有効な手段であると考えております。また、まちなかの居住者がふえることは、その居住者にとっても安心して便利に暮らせる居住環境が確保されることでもあります。  他の自治体の例を挙げますと、民間活力を生かした公営住宅整備手法や公営住宅用地の売り払いも含めた活用事業などを行っており、古い公営住宅の建てかえに当たっては、従前団地に住んでいる方の安定に配慮しつつ、地方公共団体や民間事業者との連携による社会福祉施設の併設や公営住宅、民間住宅等の多様な住宅の供給を図っているようであります。  本市の建築年度の古い市営住宅及び住宅用地の今後のあり方についてお伺いいたします。特に、比較的中心市街地に近い住宅などは、住宅用地としては一等地としての分譲地の価値が出るのではないでしょうかと考えますが、これらについてもお伺いいたしまして、3回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再々質問に対しお答えいたします。  建築年度の古い市営住宅等の今後のあり方についてのおただしでありますが、本市の市営住宅は、現在20団地で1,017戸ありますが、この中には老朽化や公営住宅法施行令に定める耐用年限を超えた住宅が177戸、17.4%ほどあります。現在、これらの対応につきましては、平成15年策定の市営住宅ストック総合活用計画に基づき、特に戸建て住宅では老朽化が進み、修繕等に多額の経費を要する場合は、入居者が退去したところから順次解体に取り組んでおります。  また、集合住宅では、簡易な修繕により利用可能なところが多いことから、極力入居要望にこたえることで対処しております。  今後においても、市営住宅につきましては、市民生活の安定と社会福祉の増進を目的に、適正で効率的な管理運営を行い供給に努めていく所存であります。  さらに、おただしの中の建てかえ等に伴う整備や用地の関係で民間活力等を視野に入れることにつきましても、よく検討・研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆8番(広瀬吉彦) 次に、3項目めの地域資源を生かした交流拠点づくりについて。団塊世代の定住・二地域居住と古民家再生についてお伺いいたします。  福島県のふくしま定住・二地域居住推進アクションプログラムの背景、趣旨を見てみますと、田舎暮らし志向の高まりなどを踏まえ、団塊の世代を中心とした大都市居住者を本県に戦略的に誘導し、定住・二地域居住を推進することにより、県内の地域コミュニティーの担い手の確保や消費需要の拡大、雇用機会の創出などにより地域振興を図ることとしております。  本市においても、市の住宅分譲地販売促進の一環として、首都圏在住で田舎暮らし希望者を対象に、ナシ狩りと住宅見学会バスツアーを開催し、地域振興課が窓口となり努力をされているようでありますが、成果を期待しているところでございます。  市内には3つの市住宅地がありますが、平成19年度までの販売状況についてお伺いいたします。  また、平成19年度までの住宅購入者の出身地の内訳もお伺いいたします。  そして、平成19年度において住宅地の販売をどのように行ってきたのかお伺いいたしまして、1回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの質問にお答えいたします。  まず、第1点目の平成19年度までの市住宅地の販売状況についてでありますが、市が造成した住宅地は、宮の杜ニュータウン、ガーデンタウン虹の台、長沼ニュータウンの3住宅地がございます。  これら住宅地における販売状況は、宮の杜ニュータウン365区画のうち264区画を販売、ガーデンタウン虹の台50区画のうち24区画を販売、長沼ニュータウン126区画のうち92区画を販売、計541区画のうち380区画を販売したところであります。  平成19年度までの住宅地購入者の出身地内訳でございますけれども、宮の杜ニュータウン、販売区画264のうち市内182区画、県内──これは市外でございますけれども──72区画、県外10区画、このうち関東圏が3区画となっております。ガーデンタウン虹の台、販売区画24のうち市内2区画、県内2区画、県外20区画、このうち関東圏が7区画でございます。ながぬまニュータウン、販売区画92のうち市内30区画、県内34区画、県外28区画、このうち関東圏が21区画でございます。計380区画のうち、市内が214区画、県内が108区画、県外が58区画、このうち関東圏が31区画でございます。  19年度においての販売をどのように行ってきたのかというおただしでございますが、住宅地の販売に当たりましては、いろいろな機会をとらえまして住宅地の案内に努めてきたところであります。具体的は、インターネット、新聞や雑誌、広告などでの案内、住宅地案内会の開催による案内、ハウスメーカー等を介しての案内、立地企業の従業員に対する案内、住宅地購入希望者を紹介した方に対する宅地斡旋謝礼制度による販売促進などであります。  さらに、田舎暮らしを希望される方々には、首都圏でのイベント参加や首都圏からのバスツアーなどを通じて、須賀川市における住みやすさと住宅地の案内を行い、販売促進に努めてきたところでございます。  以上です。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁をいただきました中では、県外あるいは関東の方の割合も多くを占めるようでありますが、2007年から始まる団塊の世代の大量定年、これは約700万人は確実と言われております。また、都市住民アンケート調査結果と国土交通省国土計画局の年代別の将来推計人口によりますと、大胆な仮定のもとで、二地域居住人口の現状推計と将来イメージを描きますと、2005年で約100万人、2010年で約190万人、2020年で約680万人、2030年で約1,080万人となると予測しております。  二地域居住とは、都市に暮らす人が週末や1年のうちの一定期間を農山村で暮らすもので、田舎で暮らす期間としては年間1から3カ月連続、または毎月3日以上で通算1カ月以上などが挙げられます。  二地域居住促進等への取り組み・支援の状況については、国土交通省など関係各省庁の副大臣でつくる都市と農山漁村の共生・対流に対するプロジェクトチームにおいても二地域居住についても言及しておりますし、福島県においては、21世紀FIT構想推進協議会において専門の部会を設置し検討中であり、さらに福島県では、空き家住宅を活用した地域定住活性化事業では、過疎中山間地域の振興を目指しております。  また、民間では、株式会社JTBではビジネスモデルについて検討中とのことであります。  県内で頑張っている自治体では小野町であり、定住・二地域居住推進事業に取り組み、豊かな自然を活用し、交流人口の拡大を図るため積極的に推進しております。また、昨年の暮れ、施工者、団体、メーカー、一般オーナーの方々が会員となり快適古民家再生協会が発足し、ことし2月には東京大手町で福島県主催の福島ファンの集いに出展し、引き続き、東京銀座で2回にわたりふるさと暮らし、快適古民家塾を県の後援を得て開催するなど、田舎暮らしを推奨しております。これらの活動がマスコミ、テレビ等で全国的に取り上げられ、都会の方々から、古民家による田舎暮らしの問い合わせが殺到しているとのことであります。  また、6月には、国土交通省の地域木造住宅市場活性化推進事業の公募に県の推薦をいただき応募したところ、補助限度額3,000万円の審査選定に採択され、古民家のモデルハウス再生への準備に入ったということであります。  まちなか人口増の一つの施策として、団塊世代の定住・二地域居住をもっと積極的に推進すべきであり、その推進策の一つに古民家再生がありますが、昨今これらの需要が高まっておりますが、本市において、古民家再生を含めて、どのように定住・二地域居住を進める考えなのかお伺いいたしまして、2回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再質問にお答えいたします。  定住・二地域居住につきましては、人口減少社会へ移行していく中で、時代の流れに即した重要な取り組みであると考えておりますが、当面は、市や県のホームページを通じての情報提供やながぬまニュータウン、宮の杜ニュータウン、虹の台など、市が整備いたしました宅地の販売促進を通しての取り組みを第一義的に優先して進めていく考えであります。  なお、古民家再生につきましては、大都市の住民からすればあこがれを持つ方もいらっしゃいまして、定住・二地域居住の推進に一定の役割を果たすことが考えられます。このため、古民家再生の需要と供給を両面見きわめながら、支援策などにつきましてもあわせて研究してまいりたいと考えております。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁については理解させていただきました。  さて、ふくしま定住・二地域居住推進アクションプログラムにおいては、県における重点的・戦略的に取り組むべき施策の体系をわかりやすく示すとともに、定住・二地域居住の推進につながる県、市町村、民間団体等が行う関連事業を体系別に示すことによって、関係の団体が情報を共有し、緊密な連携のもとに定住・二地域居住の総合的・効果的な推進を図るとありますが、下郷町の大内宿は、現在では年間80万人と言われる観光客が訪れると言われております。古民家によるふるさと暮らしと想像しただけで、その居住空間は、たおやかで凛としたぬくもりがあり、人を静かに包み込む優しさを持っているのではないのでしょうか。現在、古民家の物件や移築する土地の景観など多くの問い合わせが来ているようでありますが、古民家再生に対する支援は、直接的な支援のみでなく間接的な支援も考えられますが、本市においては支援をどのように考えているのかお伺いいたしまして、3回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再々質問にお答えいたします。  個人所有の建築物に行政がどのように介入すべきかという問題もあるため、古民家再生につきましては、あくまでも民間主導で進めたほうが、より実効性がある成果が得られるものと考えております。このため、本市といたしまして考えられます支援は、民間主導での推進という観点から、行政での直接施行や補助金交付といった直接的なものではなく、各種情報の提供など間接的な支援に限定されると考えております。 ◆8番(広瀬吉彦) 次に、デマンド交通システムの本格導入に向けての運行形態についてお伺いいたします。  全国デマンド交通システム導入機関連絡協議会のトップページを開いてみますと、「デマンド交通システムにより、地域内の人や物の移動が楽になり、活発になります。そして、移動が活発化することで、人の集う場所や事業が生まれます。さらに、デマンド交通システムによって、自治体、住民、商工業者、さまざまな方々に新たな可能性が広がります」とPRしております。  私は、過去の一般質問の中で新交通システムの早期実現に向けて何度か提案をしてまいりました。昨年試験運行を行ったわけでありますが、試験運行をどのような目的で実施し、どのような検証ができたのか、改めてお伺いいたします。そして、その検証の結果、どのような課題が出てきたのかお伺いいたしまして、1回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) ただいまの質問にお答えいたします。  デマンド交通システムの本格導入について、まず、私から基本的な考え方について申し上げたいと思います。  私はこのたびの選挙で、子供や高齢者、障がい者の安全な移動手段を確保するため、利便性と安全性が両立するデマンド交通システムを導入し、地域経済への波及と交通ネットワークの整備による地域福祉の充実を図ることを公約としてまいりました。現在、デマンド交通システムにはさまざまな形態があり、それぞれの地域の実情に応じて対応もさまざまでございます。実態や実情に合わせて運行を実施することが望ましいと考えておりますが、重点政策として取り上げてきた課題でもございますので、昨年の試験運行を踏まえまして、既に今年度、予算が確保されておりますので、課題等を整理した上で、システムの環境を整備し年度内に本格運行を実施したいと考えております。  なお、御質問の課題等詳細につきましては、関係部長よりお答え申し上げますが、まだ限られたエリアでの運行でもあり、既存バス路線の今後の状況もありますので、実行しながら、随時改善をし利便性を高めてまいりたいと考えております。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 市長答弁に補足させていただきます。  試験運行の検証結果とその課題についてでありますが、試験運行につきましては、エリアを限定し、実施体制や利用状況などにつきまして実証検分をすることを目的に、向陽町・季の郷エリア、長沼・岩瀬各ニュータウンエリア、浜尾・下小山田・上小山田エリアの3エリアにおきまして、昨年9月から11月までの3カ月間実施したものであり、月ごと、エリアごとの利用者数、性別、年代別、目的別、運行ダイヤ別によります利用状況などにつきまして詳細分析をしたものであります。  今回の試験運行の結果では、比較的高齢者の多い農村部エリアでの利用者が多く、50歳代以上の女性が午前8時から9時台の時間帯に医療機関や商業施設へ向かい、午後の便で自宅にお帰りになるという利用形態が最も多かったことが明らかとなりました。  課題といたしましては4つほどございまして、1つは、エリアによりましては利用状況に偏りがあるため、利用実態に即した時間や便数等の運行方法の検討が必要であること。2つ目に、1回当たりの市の運行負担額の軽減策を図る必要があること。3つとして、事業を持続性のあるものとするための乗り合いの促進が必要なこと。4つとして、運行エリアの地域協力体制の構築に努める必要があることなどが問題点としてございました。  以上であります。 ◆8番(広瀬吉彦) 今答弁をいただきましていろいろな課題が出てまいりましたけれども、本格運行が間近に迫っているわけでありますから、運行方法も固まっていると思っております。試験運行の検証結果、課題などを踏まえ、本格運行においてはどのような運行方法を考えているのかお伺いいたします。  また、今後さらに調整を図らなければならない内容があるとすれば、どのようなものがあるのかお伺いいたします。  そして、料金の件でありますが、私は、試験運行の料金も高いと思っておりました。通常、ワンコインというと100円というイメージでありますが、試験運行時のワンコインの意味は500円だったのでありますが、利用者にとってはキツネにつままれた感じではなかったのかと思うわけでありますが、今回予定している料金及びその算出根拠をお伺いいたしまして、2回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再質問にお答えいたします。  3点ほどございまして、初めに、本格運行における運行方法についてでありますが、試験運行を実施した地域からは事業継続の要望があることから、当該地域をベースといたしまして、利用実態に応じたエリアを設定し、乗り合い促進を図るため、住民参画型の手法を取り入れるとともに、試験運行と同様、既存のタクシーを借り上げての運行を考えております。このため、タクシー事業と競合しないよう、事前予約を徹底し、タクシーとデマンド型乗り合いタクシーの役割分担を明確にするとともに、乗り合い利用の促進を図るための地域協力などを地元に担っていただくような運行方法を考えております。  次に、今後の調整内容についてでありますが、地域住民との調整はもちろんのこと、本格運行に際し、バス路線と一部競合するエリアも出てまいりますので、今後、バス事業者との協議が必要となります。
     また、既存のタクシー事業者とは、借り上げに関する調整や本来のタクシー事業との競合への配慮などであります。  次に、利用料金とその算出根拠についてでありますが、試験運行と同様に4人乗りを想定し、1回1人当たり500円程度を予定しており、タクシー借り上げ単価と利用想定人員とを考慮いたしまして算出したものであります。  以上であります。 ◆8番(広瀬吉彦) ただいま答弁をいただいた運行方法については、まだ疑問が残るような気もしておりますけれども、一般的にデマンド交通システムが実現しますと、自治体にとっては、財政負担の軽減と住民の生活交通の充実を同時に実現し、高齢者の健康増進と生きがいづくりに貢献し、住みやすいまちづくりを実現できるし、また、地域住民にとっては、希望する時間に外出することができ、バス並みの安価な料金でタクシーのように行きたいところにも外出ができ、さらに自宅から目的地までのドア・ツー・ドアサービスのため、お年寄り、子供が安全に外出することが可能となると言われております。  そして、交通事業者にとっても、自治体との共同によって安定的な事業運営が可能となり、運行を受託することで固定的な収入を得ることができ、スクール送迎や各施設への送迎等の新規事業への進出が可能となると言われております。  さて、現在、年間多額のバス事業者への補助をしておりますが、デマンドタクシーの運行によりバス事業者への補助をどれぐらい削減できる見込みなのかお伺いいたします。  次に、現在想定している料金や運行方法を含めて、市では、今後さらに利便性を向上させる余地があると考えているのかお伺いいたします。  そして、これはいわゆる本当に市民にとって利便性が高いシステムと考えているのか、そうであれば、何をもって利便性が高いと考えているのかお伺いいたしまして、3回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 再々質問にお答えいたします。  初めに、バス事業者への補助削減の有無についてでありますが、一時的にデマンド型乗り合いタクシーと路線バスが重複して運行する時期があります。このため、すぐに減額とはなりませんが、デマンド型乗り合いタクシーを運行するエリアにつきましては、順次、バス路線が見直されることから、結果としてバス事業者への補助額は漸減できるものと考えております。  次に、利便性向上の考え方についてでありますが、先ほども申し上げましたように、試験運行の検証結果によりますと、本事業の主要な利用対象者は、医療機関などに通う高齢者など交通弱者の足の確保を想定しており、利便性もさることながら、事業の継続性のためには乗り合いを促進することが欠かせません。このため、地元の一定の協力が必要であると考えております。  利用状況、地元やタクシー事業者、行政の役割分担など、必要に応じて見直しを図りながら、利便性向上に向けた柔軟なシステムづくりに努めてまいる考えであります。  以上であります。 ◆8番(広瀬吉彦) 最後になりますが、水環境の改善と水質保全に対する取り組みについて、本市の水環境の現状と生活排水対策はどのようになっているのかお伺いいたします。  水環境は、私たちの生活において決して無視することができない条件の一つであります。私たちの社会は、河川、湖沼、海など多様な水環境に囲まれていますし、なんといっても、人間は水なしでは生きられないのであります。水環境は、公共用水域において、カドミウム、シアンなどといった人体に有害な物質に関してほぼ環境基準を達成しておりますが、しかし、地下水の水環境は芳しくなく、依然として水環境改善の努力が必要なのが現状であります。  水環境を守るには、今や下水道及び下水処理場の存在は不可欠であり、水環境における下水道、下水処理場の役割は、基本的には各家庭から排水を集めて、きれいにした上で公共用水域に放流することであり、これによってさまざまな汚染物質、有害物質が水環境を破壊することが防げるのであり、そのため、私たちの身近な部分でやらなければならないことは多く、その水質保全に向けた取り組みが非常に大きな意味を持つようになっていると言えるわけであります。  そこでお伺いいたしますが、本市の水環境の現状についてでありますが、まず、河川の水質ですが、水環境の観点から、釈迦堂川水系の代表地点でのBOD値は過去と対比してどういう状況なのか。  次に、排水対策各事業の19年度末の普及状況についてでありますが、いわゆる公共下水道、農業集落排水、浄化槽設置整備の各事業ごとの普及率及びこれらの合計はどのようになっているのか。そして、平成19年度末のみなし浄化槽、いわゆる単独浄化槽及びくみ取りトイレの件数はそれぞれどのくらいあるのかお伺いいたします。  次に、生活排水対策でありますが、浄化槽市町村整備推進事業は、市町村が設置主体となって浄化槽の面的整備を行う事業に環境省が補助を行うもので、維持管理も市町村が主体となることから信頼性の高い制度であり、この事業は単独あるいは他事業との併用などの選択ができ、財政に配慮した整備が進められ、設置時の住民の負担も従来の個人設置型事業の6分の1に軽減されている事業であります。  私は、個人が設置する補助金方式ではなく、浄化槽市町村設置型の推進について提案してまいりましたが、現実としてなかなか進んでいないように思われます。調べたところによりますと、全国218市町村が浄化槽市町村設置型を実施しておりますが、本市で実施できない具体的理由は何なのかお伺いいたしまして、1回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの大きな5番目の御質問にお答えいたします。  最初に、1点目の本市の水環境の現状についてで、まず、釈迦堂川水系の代表地点でのBOD値のおただしでありますが、釈迦堂川水系の各河川の水質につきましては、昭和57年度から毎年度、定期的に調査を行っており、このうち代表地点におけるBOD値の傾向でありますが、まず、下の川の前田橋地点では、平成6年度の14.2ppmをピークに、17年度は7.8ppm、18年度は5.4ppm、19年度は6.4ppmとなっております。  また、本市上水道取水口付近地点では、平成8年度の1.7ppmをピークに、17年度は1.2ppm、18年度は1.2ppm、同じです、19年度は1.5ppmとなっているなど、いずれの地点でも水質は徐々にではありますが改善の傾向にあります。  次に、汚水対策事業の19年度末の普及率のおただしですが、本市汚水対策における各事業の平成19年度末現在での普及率は、公共下水道事業が35.8%、農業集落排水事業が14.1%、浄化槽設置整備事業が16%で、これらを合わせた汚水処理人口普及率は65.9%となっております。  次に、19年度末の単独処理浄化槽とくみ取り便所数の件数のおただしてありますが、平成19年度末現在における市内全域での単独処理浄化槽設置数は7,566件であります。また、くみ取り便所数は3,397件となっております。  次に、2点目の生活排水対策について、浄化槽市町村設置型が推進されない理由のおただしでありますが、浄化槽設置整備事業のうち、市町村設置型につきましては、これまで検討を進めた経緯はありますが、次の大きく2点の理由から、現段階において導入することは困難であると考えております。その1つは、市町村設置型事業に要する市の負担割合が約半分の49.2%と高く、財政面等の事情から難しい状況にあることと、2つとして、山間地の人口減少などにより、事業採択要件の単年度当たり20戸以上整備などに係る戸数の確保や事業区域の設定に対し確定しにくい状況にあることなどであります。が、しかし、少子化など社会情勢が大きく変化する中で、汚水対策の効率化が指摘されていることから、浄化槽の市町村設置型の取り組みについては、今後とも研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆8番(広瀬吉彦) 答弁をいただいたわけでありますけれども、さまざまな理由で市町村設置型での対応が困難なのであれば、これにかわる生活排水対策としてどのような対応を考えているのか、さらにお伺いいたします。  また、集合処理での個人負担は、設置に関しては受益者負担金だけであり、個人が浄化槽を設置するときの負担と比較して公平性に欠けるように思いますが、市としてはどのように考えているのかお伺いいたしまして、2回目の質問といたします。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再質問にお答えいたします。  まず、浄化槽の市町村設置型にかわる生活排水対策についてのおただしでありますが、現在、農業集落排水事業の補助要件が緩和されまして、従来、個別処理区域として農業集落排水事業区域外とされておりました周辺の小集落についても、汚水の集合化を図り、大型の合併浄化槽施設を設置した場合は、当該地の農業集落排水事業区域の補助対象として整備することが可能となりました。したがいまして、この緩和処置は、経済性を考慮した個別処理区域での市町村設置型事業にかわる有効な対応として考えておりまして、現在、取り組みについては検討を進めているところであります。  次に、集合処理と浄化槽個人設置型の個人負担の差についてのおただしでありますが、本市の汚水対策につきましては、各事業とも効率的に取り組んでいるところでありますが、建設コストなど事業の特性からして、現段階において各事業間の個人負担金等に差があることにつきましては、やむを得ないと考えているところでございます。御理解のほど、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ◆8番(広瀬吉彦) 1回目の答弁の中で、単独浄化槽は約7,566基であり、くみ取り便所の件数は3,397件との答弁でありましたけれども、現在の浄化槽法で、浄化槽と言えば合併浄化槽のことを指しておりまして、法律改正前に設置されている単独浄化槽については、浄化槽とみなすみなし浄化槽と分類しているのでありまして、合併浄化槽に入れかえることは、水環境の改善、水質保全に有効な手段であると考えますが、市としては、不公平感を生ずると思うのであれば、新たな補助を実施する考えはないのかお伺いいたします。  他自治体においては、設置に関しては単独浄化槽から合併浄化槽に切りかえる際、単独浄化槽の撤去費用に対する補助や維持管理に関しては法定検査受検及び浄化槽の汚泥のくみ取りの際の補助を行っている事例もありますので、再度お伺いいたしまして、3回目の質問といたし、私の一般質問を終わります。 ○議長(大越彰) ただいまの8番、広瀬吉彦議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再々質問にお答えいたします。  浄化槽の個人設置型などで使用者に対する補助等のおただしでありますが、浄化槽の個人設置型におきましては、設置費用の約4割については国・県・市からの補助で、残りの約6割は個人負担となっておりまして、また、維持管理につきましては、設置者の責任で管理を行っているところであります。  今後、浄化槽の適正な維持管理を推進するための支援については、本市の財政状況等を考慮しながら、先進事例なども調査し研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(大越彰) 暫時休憩いたします。           午後2時22分 休憩 ──────────────────────────────────────           午後2時38分 再開 ○議長(大越彰) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  次に、2番、大倉雅志議員。           (2番 大倉雅志 登壇) ◆2番(大倉雅志) 2番、大倉雅志であります。質問通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。  大きな1つ目といたしまして、保育所職場におけます非常勤の雇用についてであります。  この非常勤雇用の問題は、現在、ワーキングプアや派遣労働、パート、アルバイト、そしてこういった非常勤労働者が就業者に占める割合の増大が大きな社会問題となっていますから、地方の一自治体で解決するものでないことは十分承知しております。しかし、この問題に対する考え方は、自治体の姿勢が問われる大変重要な意味を含んでいると思われます。ここでは、焦点を保育所の職場に絞り、非常勤雇用の問題について質問させていただきます。  自治体が非常勤の雇用の問題を考えるとき、私は、大きく2つの視点で考えていかなければならないと思います。それは、1つ目に、公で行う業務とは何かということであります。そして、2つ目に、非常勤雇用が社会、地域に、そして人々に与える影響は何かということであります。  民でできるものは民でという流れの中で地方や弱者が悲鳴を上げています。すべてが市場原理にさらされれば、市場の中で購買力を持っていない赤ちゃんやお年寄りは、生きていくのが大変困難になってしまいます。現代社会の中で私たちが生きていくために必要な労働として、利潤を生みにくく、本来市場化されない、されにくい労働があります。かつての家庭内労働がそれです。赤ちゃん、そして子育てやお年寄りを面倒見るということは、家庭内看護などに代表されるように無償労働であり、私たち家族が生きていく上に当たってはどうしても欠かせないものであります。  ところが、最近は、家族総出で働きに出ていかなければならないわけですから、無償で提供していました家庭内の労働が少なくなってきております。言いかえれば、家族的機能が縮小しております。政府や自治体は、現在、多くの人々が生活上欠けてしまった部分、最低必要なニーズに最重点にこたえる、そしてそれを担わなければなりません。必要最低限のニーズを満たすというのが、直接住民に接している自治体の仕事であり、言いかえれば、政府や自治体は利潤を求める存在ではないということであります。反対に、そのニーズを超えた欲望を満たすのは市場に任せればいいというわけです。  ですから、1つ目の質問になりますが、日中、家庭のかわりとなるというべき保育は、子供にとっても、家族にとっても欠かせないものであり、児童福祉法の24条の理念を待たずとも、自治体で行わなければならない業務と考えますが、自治体が公で行う業務の範疇に保育所が入っているという認識があるのかどうか。また、保育所を公で行う意味をどのように考えているのかをお伺いいたします。  しかも、現在まで保育所の職場の配置を聞いてみたところ、正職員が53名、常勤的臨時職員が53名、その他、アルバイト、嘱託、代休がえと合計172名と伺っております。こういった現状については疑問を持たざるを得ません。  2つ目としまして質問申し上げます。現在までこのような職員配置の職場にしていたということは、どのような考え方に基づいたものなのかをお伺いいたします。  また、それぞれの職場が正規職員が一人もいない時間帯が存在するのかどうなのかをあわせてお伺いしたいと思います。忙しい職場のために、きちんと子供たちへの配慮がされない、そんな危惧される職場、責任の所在がはっきりしない保育園に対する市民の信頼が薄れてくるのではないかと心配しているところであります。  2つ目の視点として申し上げました指摘が、社会に、地域に与える影響ということでありますが、非常勤労働者の大きな背景としては、先ほど広瀬議員からもお話がありましたが、大きくは、95年、日経連が新時代の日本的経営という中で雇用戦略を打ち出しました。それは、3種類の労働力で労務管理をするというものです。1つは、今までのような男性職員に近いタイプであります。2つ目は、特定のプロフェッショナルを有期で雇うもので、年俸制という形をとります。そしてまた、問題の3つ目は、雇用柔軟型という言い方をしまして、安くて、使い捨て、自由な労働力、パート、アルバイト、派遣などです。  しかし、パート、アルバイト、派遣が大量に生み出されていく中で地域や社会がどうなるかについては、一度も顧みられないまま増大をし続けられています。このことは、自治体の各職場においても同様ではないかと考えているところであります。  今や、2008年7月の総務省の調べで、全労働者の35%を超える人たちが非常勤労働者となってしまいました。特に特徴的なのは、高卒、大卒の初めて職につく人たちの女性の実に54%以上、男性でも31%以上が非正規労働者となっております。  かつて地方では、市役所、役場職員、学校の先生や農協職員、地元の金融機関、郵便局、そして民間のある程度の規模の企業などの人たちが、地域の働き口があったわけでありますけれども、そしてそれは、地域の商業や地場産業をも支えていたと言っていいでしょう。今まで当たり前の普通の職場が、今や全く当たり前でなくなってしまいました。非常勤化を進める職場づくりは、決して地域を活性化はさせません。  市の財政においても、単年度決算で見ますから、どうしても黒字、赤字が優先されますけれども、単年度財政を人件費を中心に絞り込み、削り込んでいくことは、決算剰余金という面を持ちつつも、結果としてそういう形で全国の自治体がみんな同様に絞っていく中では、自治体業務の大枠を占めます交付税の算定上、最も基本となる基準財政需要額の単価が下がり、直接的ではないにしろ、交付税の減少や予算規模の縮小につながっていくということになってしまいます。  そして、何より不安定な職場づくりは、毎年、非常勤の保母さんたちが、ことしは自分は採用されるのかという心配の中で、精神的にも極めて不安定な中で、果たして本当に子供に愛情を注ぐことができるのか。そこで働いている人たちが大切にされない、そんなような職場が、そんなような人たちが、子供を丁寧に見続けることができるのかと疑問に思うところであります。  しかし、こういった中でも、ことしの人事院報告の中では、非常勤のあり方やその実態の調査をすべきと言及するほどになってきました。それほどもう放置できない状況になったということだろうと思います。また、派遣法の見直しの議論も厚生労働省などを中心に行われるようになってきました。  そこで、3つ目としてお伺いいたします。今までのような非常勤職員ばかりの職場をつくり、地域に若者が残れないような職場づくりを自治体が先頭を切ってつくっていいものなのかどうか。むしろ、民間、地域の模範となるべき職場づくりをするのが公務職場のあり方、地域社会に対する責任ではないのかをお伺いしまして、1回目の質問とさせていただきます。答弁よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (保健福祉部長 山口秀夫 登壇) ◎保健福祉部長(山口秀夫) ただいまの質問にお答えいたします。  まず1点目、保育所を公で行うことについてでありますが、議員おただしのとおり、児童福祉法第24条によりまして、家庭において保育に欠ける児童の保護者から申し込みがあった場合には、その児童を保育所において保育しなければならないこととされていますことから、認可保育所を市及び社会福祉法人等の民間で設置し、運営しているところであります。  次に、2点目、現在の職員配置の考え方についてでありますが、本市は、地方自治の本旨を踏まえ、最少の経費で最大の効果を上げる観点から、指定管理者制度の導入や民間委託の推進、組織の簡素・合理化、業務の効率化及び職員の弾力的配置などにより行政需要に対応しているところであります。  これらを踏まえ、必要に応じて保育士資格など専門性を有する職員を臨時的に雇用して、正規職員の業務を補完してきたところであり、それにより行政サービスの向上が図られていると考えております。  それから、保育所の開所時に正規職員がいない場合の時間帯はあるかということでございますが、ローテーションの関係で、正規職員が急用で休暇が必要になった場合など、発生する場合がございます。  以上でございます。           (市長公室長 石井正廣 登壇) ◎市長公室長(石井正廣) 3点目の、公務職場の社会的な意味についてでありますが、おただしのとおり、ワーキングプアの問題につきましては、若者が定職につけず、家庭を持てないことや、将来の社会保障制度に対する影響など、大きな社会問題であると考えております。  本市の職員の採用につきましては、公権力の行使や行政として高度な判断が求められる業務、民間事業者等を指導育成していく業務などにつきましては、正規職員をもってこれら行政需要に対応しております。  また、一方におきましては、地方自治法において最少の経費で最大の効果を上げるようにすること、及び常にその組織及び運営の合理化に努めること、これが求められており、行政経営の観点から、指定管理者制度の導入でありますとか、民間委託を推進しますとともに、臨時的業務や補助的・定型的業務につきましては、必要に応じ、臨時職員等を雇用し、行政の効率化・合理化に努めております。  これら非正規職員につきましては、正規職員との役割分担を明確にしますとともに、職種等を限定するなど、正規職員とのバランスを考慮しながら計画的な雇用を図っております。  また、今年度において、臨時職員等の賃金単価を引き上げるなど、合わせて待遇改善にも努めております。  以上であります。 ◆2番(大倉雅志) 3点について質問いたしまして、それぞれ答弁いただきましたが、3番目の公室長がお答えいただきました部分について、順番が逆になりますけれども、ちょっと先に。  公務職場の社会的な意味についてということでありますけれども、どちらかといいますと、今の話は、国の方針やら指定管理者の考え方、さらには現実的対応ということの範疇でのお話だったかと思います。ここでその議論をしますと話がだんだんずれてくるということもありますので、今回は、保育所に絞り込んで質問させていただくということで、1番目、2番目の問題について再質問させていただきたいと思います。  保育所を公で行うということでありますけれども、民間との併用というお話であります。当然、現実的な対応の中では、民間の保育所なくして地域の保育所はあり得ないとは私も思います。ただ、私がここで申し上げたいのは、具体的な対応ということだけではなく、もう少し根源的な意味合いにおいて、自治体として、自治体の自立性といいますか、そういう姿勢的な意味合いとして、私たちが社会生活を行うに当たって、そもそも自治体で行う業務とはどういうことなのかを改めて考えてほしいと思いますし、子育てや老人介護、医療などは、まさに家庭内で行われていたわけでありますけれども、こういったものは市場原理にゆだねられるものではなくて、もともと市場原理では成り立たないと。逆に成り立っているというのは、そこで働く人たちの低賃金に支えられているというのが実態でありますから、本来、自治体で行うべきだという基本的な認識があるのかどうなのかということをお聞きしたかったわけですが、改めてちょっとお伺いしたいと思います。  職員の配置の問題でありますが、保育所だけではなく、どこの職場でも、人員適正化計画と、言葉は適正化と言っていますけれども、ただ単に交付税の削減ということを目的に人員削減が優先される余りに、本来の業務の理念や業務遂行のためのあるべき採用形態というものが崩れてきているのではないかということであります。そもそも常勤臨時職員というこの相矛盾した言葉を使うこと自体がどうなのかと思っております。厳密な意味では、臨時職員、非常勤職員というのは異なった定義の仕方をされていますけれども、恐らくごっちゃになって使っているのだろうと思います。そういう意味では、臨時職員が常勤の仕事をしているというのもとても苦しい言い逃れなんだろうと思います。職務のあり方についても、職員の配置のあり方についても、若干法的にも問題があるのではないかと思いますが、その辺のお考えをお伺いしたいと思います。  あとは、一人もいない職場の問題ですが、保育所はそれぞれ独立した施設でありますから、それを何らかの連絡体制ということで済ますことは本来あり得ないのではないかと思いますし、そうであるとするならば、施設の長すら要らないということにもなりかねないということになってしまうのではないかと思います。もし事件が起きた際に、少なくとも地方公務員法上、何らの判断もできない人たちしか残っていない施設、そういう人たちしか残らない時間帯があるということはあってはならないと考えますが、どうお考えなのかお伺いして、再質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (保健福祉部長 山口秀夫 登壇) ◎保健福祉部長(山口秀夫) 再質問にお答えします。  保育業務の基本的認識についてでありますが、市町村は、保護者の労働または疾病により、保育に欠ける児童を保育所において保育しなければなりませんが、保育所の設置、運営は、民間においても、都道府県知事の許可を得て行うことができ、本市においては、従来から民間による保育所の設置、運営も行われてきたところであります。  保育所の運営に当たっては、市町村の状況、地域のニーズ、民間組織の設置・運営能力などを総合的に判断すべきものと考えております。  次に、2点目、職員配置のうち、常勤的な臨時職員のあり方についてでありますが、地方自治法では、最少の経費で最大の効果を上げるようにすること、及び常に組織及び運営の合理化に努めることが求められており、臨時的業務や補助的業務等について、その必要性を考慮しながら配置しているところであります。  次に、問題発生時の対処についてでありますが、保育所において問題が発生した場合には、在勤中の職員が、適宜、施設長や主任保育士などに電話連絡をし対応しているところでありますが、電話連絡を受けた施設長は、必要に応じてすぐに施設に駆けつける体制をとっているところであります。
     以上です。 ◆2番(大倉雅志) 今ほど2度目の質問に対する答弁がありましたが、認可をもらえば民間でできるという、こういうのは、それは私もわかっておりますけれども、ただ、その本来的な意味でということで聞いたわけですが、ここでは、再々質問になりますので、若干具体的なお願いも含めて、考え方をまたお答えいただければと思います。  恐らくそれぞれの現状の中で大変苦労されているということは、正直、理解するところであります。ただ、余り適切ではないだろうと思います状態に長い間ずっと放置されてきたということもあります。そして、経済的な効率性ということの中で、どんどん非常勤がふえてきたということがあります。先ほど申し上げましたように、理念から、場合によっては法律まで離れてきている、こんなような状態に職場がなってきているということでありますから、もう一度原点に返る必要があるのではないかと思うわけであります。  そういう意味で、少なくともこの非常勤のあり方、特に採用期間の問題も含めて、職場の実態なんかも含めてさまざま問題は残っているだろうと思います。答弁では、ちょっと残っていないのではないかみたいな答弁ですけれども、私としては、やはり残っていると思っております。  そういう意味で何点か改善する点なんかがあろうかと思いますが、少なくとも、例えば最後に申し上げました、どの時間帯でも保育所の保育士、正規職員を最低一、二名は配置をするということを当面取り組む、こんなような最低限の改善すべき線というものがあるのではないかと思いますし、そういう姿勢を市としてつくることができるのかということをお伺いして再々質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (保健福祉部長 山口秀夫 登壇) ◎保健福祉部長(山口秀夫) 再々質問にお答えします。  どの時間帯でも正規職員が配置になるように検討できないかというおただしでございますが、正規職員と非正規職員の役割分担を明確にしながら、可能な限り正規職員の配置に努めてまいりたいと考えます。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) 当局の取り組みをよろしくお願い申し上げながら、2つ目の大きな、市街地の夜間照明のあり方についての質問に移らせていただきます。  夜間照明のあり方については、昨年も一般質問を行わせていただきました。半年ほど前から、市内大町のヨークベニマルがメガステージに移って、もとのベニマル前の通りはゴーストタウンのように真っ暗になってしまいました。歩いたときにはある種恐怖感さえ覚えるような通りになってしまったということであります。  そのときに改めて市内の照明について、そしてまた、市民からの要望なども聞かせていただきながら、何点かについて考えさせられたところであります。ここで、改めてその問題について質問させていただきたいと思います。  現在、照明のあり方は、道路施設としての道路照明、商店街を中心とした街路灯、そして防犯を目的としました防犯灯があるわけですけれども、市全体としては、防犯灯という基準で大きくくくっているのだろうと思います。縦割りの行政の中で、守備範囲で分けてはいるものの、街路灯と防犯灯がダブることはないだろうと思いますし、道路照明と防犯灯も隣接して設置するなんていうこともないだろうと思います。それぞれ連携をとりながらやっているのだろうと思っております。しかし、それはあくまでも個別対応でありまして、計画的ではないと思っております。調整を図っているという面もあるだろうとは感じますが、もっと全体的な関連性やその状況に対した形での把握、そして課題が今の段階では残っているのではないかと感じているところであります。  そこで、まず2つについて質問させていただきます。  1つ目、街路灯についてでありますが、現在、商店街が形成されていない商店街についても、今申しましたとおり、街路灯の整備、街路灯の補助という形で照明については位置づけをしていると。そのことについて、現在、これが適切かどうかという意味も含めましてどのように考えているのかお伺いしたいと思います。  2つ目の防犯灯でありますが、小さい1つ目としまして、区長や町内会の申請によって現在設置が行われていると聞いております。申請がないと逆に防犯灯設置を行わないのか、その辺をちょっとお伺いしたいと思います。実際、半年近く大町のベニマル前の通りが暗いままに放置されていたという事実もありますので、この点をお伺いしたいと思いますし、申請が少ない地区は設置数が少ないというアンバランスが生じることがないかどうかについてもお伺いしたいと思います。  小さな2つ目として、相当の数が毎年申請されていると聞いております。管理の面も相当に大変で心配されるところです。今後とも、防犯灯の設置基準に合うものは、すべてその申請に応じ続けるのか、2つ目としてお伺いしたいと思います。  3つ目でありますが、大きな道路の防犯灯と、いわゆる例えば通学路、そしてすべての小さい細い末端の道路の防犯灯も重要度は同じと考えているのかどうかをお伺いして、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) ただいまの質問にお答えいたします。  街路灯整備についてのおただしでございますが、商店街の街路灯につきましては、近代化を促進する商業振興策として、商店会等の商業団体に対し補助金を交付しているところであり、商店街以外の設置については困難であると考えております。  以上です。           (市民生活部長 大峰和好 登壇) ◎市民生活部長(大峰和好) 2つ目の防犯灯についてということで、区長や町内会長からの申請がないと防犯灯設置は行わないのかということと、設置数がアンバランスになっていないかという御質問でございますが、防犯灯の設置については、市嘱託員の申請のほか、担当職員が夜間に巡回するなど地域の状況を把握した上で、設置箇所の候補地を選定し、須賀川警察署などの関係機関とともに現地調査を実施し、須賀川市防犯灯設置委員会に諮り決定していることから、地域の均衡は保たれていると考えてございます。  次に、今後とも防犯灯の設置基準に合うものは設置していくのかというおただしでございますが、安全で安心できる市民生活を確保するため、今後とも、設置基準に適合した防犯灯の整備に努めてまいりたいと考えてございます。  次に、大きな道路あるいは通学路、末端道路の防犯灯についてのその重要度は同じと考えているのかというおただしでございますが、幹線道路や生活道路及び通学路など、防犯灯は、歩行者などの安全・安心の確保を図るため、さまざまな道路に設置しているところでありまして、道路の大小にかかわらず、その重要度に差があるものではないと考えてございます。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) では、再質問に移らせていただきます。  街路灯の部分ですけれども、制度の範疇としてのお話としてはわかりますが、現状を改めてちょっと考慮しながら再質問させていただきたいと思っております。  郊外の部分については防犯灯という考え方でおおむね対応できるのではないかと思いますが、市街地の部分については、やはり問題は残ってしまうのではないかと考えています。街路灯については、恐らく、本来、商店街を想定しているでしょうから、ある程度楽しく散策できるということをねらって、照度の高い街路灯を設置して、商店街に補助を出す、こういう考え方だろうと思います。しかし、現在、その補助金を受け入れる商店街がない、あとは、果たして商店街かと言える、そういう通りもあるでしょうと。そして、かつては商店街だったけれども、ほとんど商店街になっていないとか、こんなような状況が街の中ではだんだんと生じてしまっているのではないかと思います。そういう意味では、もう少し現状に沿った形での対応が求められるのだろうと思います。  これはあくまでも私の考え方ですけれども、中間的な位置づけの中で、例えば、今までの街路灯のような形ではなくて、もっとぐっと落とした形で足元だけを照らすような、そういった取り扱いの中での制度改正、そして運用ということができないのかどうなのか。そういう街路灯の補助の整備のあり方ということも考えたらいいのではないかと思いますので、その辺の考え方をお聞かせいただきたいと思います。  2つ目の防犯灯でありますが、アンバランスはないということです。夜間、職員の方々が調査を行っているということで、そういう意味では、事業の展開として大きく一歩前進した取り組みを行っているなという感じをしております。そういう意味では、調査をしているのと、申請というのと、どっちに重点を置きながらそういった整備を図っていこうと考えているのか、その考え方も教えていただければと思います。  小さな2つ目としまして、基準に基づいて、申請に基づいてどんどん対応していくという考えかと思います。当面の制度の中ではそういった答弁になってしまうのだろうと思いますが、ただ、警察の中でも一戸一灯運動ということが出ております。あと、街路灯については地元の管理という形になっていますが、防犯灯の市の管理との整合性というのはどのように考えていくのか、その辺のところをお聞かせ願いたいと思います。  3番については、防犯灯については差がないということでありますけれども、私は、どちらかといえば、それぞれの道路の性格があるのではないかと思いますので、それぞれ、例えば通学路に対するウエートの置き方ということも、今後、配慮、考慮していくべきなのではないかと考えるのですが、その辺の考え方もお聞かせ願えればと思います。  以上申し上げながら、再質問とさせていただきます。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (産業部長 小林正司 登壇) ◎産業部長(小林正司) 街路灯についての再質問にお答えいたします。  街路灯の整備は、補助事業であることから事業主体を明確にする必要があり、また、商店会の組織形成が困難な地域においては、住宅地としての対応も持ち合わせておりますことから、中間的照明については、今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。  以上です。           (市民生活部長 大峰和好 登壇) ◎市民生活部長(大峰和好) 再質問にお答えします。  まず、防犯灯の設置につきましては、須賀川警察署や嘱託員代表などの第三者を含めた防犯灯設置委員会に諮って決定しているところであります。委員会におきましては、設置基準に適合していることはもとより、地域間のバランスも考慮しながら行っていることから、大きな差異はないと考えてございます。  また、防犯灯の設置申請については、地元嘱託員によるものとしておりますが、地元からの申請を補完するため、通学路などを中心に職員が夜間巡回するなど、より効果的な防犯灯の設置に努めてまいりたいと考えてございます。  次に、防犯灯がふえ続ける中でのその維持管理について並びに、これは県防犯協会連合会で行っている一戸一灯運動の件かと思いますが、防犯灯の維持管理につきましては、今後とも市がその経費を負担していく考えでございます。  また、県防犯協会連合会で推進している一戸一灯運動は、地域社会の人々が連携し、夜間、家庭や会社の玄関灯、門灯などを点灯させて街全体を明るくし、犯罪の発生しにくい環境をつくることがその主な目的であることから、市としても推奨してまいりたいと考えてございます。  街路灯は、商店街を明るくするために地元商店会が設置しているものでありまして、防犯灯とはその設置目的が異なるものであることから、それぞれ設置者が管理すべきものと考えてございます。  次に、末端住宅と通学路の防犯灯、その設置基準等についての考え方でございますが、見通しのよい直線道路等についてはおおむね100m、住宅地等についてはおおむね50mを基準に設置しているところでありまして、特に通学路に限った基準を設けているわけではございません。  なお、カーブの箇所やT字路、樹木等で明かりが遮断されている箇所などを十分考慮しながら設置しているところでございます。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) 答弁いただきましたが、現制度の中で大変御苦労されながら精いっぱい取り組んでいるという姿は感じられるわけでありますが、ただ、どうしても個別の問題の中では問題が残っているのではないかという印象が残ってしまいます。そういう意味で、再々質問になりますが、全体を通してちょっと質問させていただきたいと思います。  商店街の街路灯についても、防犯灯の今後の管理のあり方や市全体的な照明に関して、防犯灯で本当にカバーすべきなのか、そして今回、質問には出しませんでしたけれども、まちなかにおけます演出の照明なんかも、これからまちのありように当たっては考えていかなければならない一つだろうと思っています。そういう意味では、対応し切れない面がまちなかの照明によってはあるのではないか。とりわけ、先ほども申し上げましたように、商店街と街路灯の関係の中で、街路灯は商店街でやるんですよという話だけで、もう現実としては済まなくなってきてしまっているのではないかと思いますので、そういった面も含めて、全体として、これも今後については、照明のあり方を考えていく必要があるのではないかと思っております。その環境とその対象となるような、いわゆる目標設定によって照明の種類や照度が変わってくるんだろうと思いますし、そういう意味では、今後新たに総合的な照明に関する計画を策定する考えがないかをお伺いして、再々質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市民生活部長 大峰和好 登壇) ◎市民生活部長(大峰和好) 再々質問にお答えいたします。  総合的な新たな照明に関する計画を策定する考えはあるのかというおただしでございますが、夜間照明につきましては、商店街や住宅地など、それぞれの地域に応じた照明環境が必要であると思われますが、当面は、防犯上の見地から防犯灯による整備を進めることとし、現状においては、新たな照明に関する計画を策定する考えはございません。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) 現状でまた考えていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  3番目の、南部地区都市再生整備事業の質問に移らせていただきます。  この南部地区都市再生整備事業は、国のまちづくり交付金により事業を進められているものでありますけれども、市からの負担も60%ほどあると伺っており、相当の金額を支出しているものであると受けとめております。明らかに今までの道路づくりだけにとどまる内容でない事業展開を行っているんだなということは、理解しているところであります。  現在、市独自の財源が少なくて独自の事業を展開することが大変困難で、社会保障にウエートを置かなければならない時代、時期に、まちづくりは果たして必要な事業なのかという疑問が起こりかねない、そんなような時代であります。しかし、極端な言い方をすれば、人は、どんなにひもじいときでも、心の支えとなるものや芸術や文化を必要とします。まさにこのまちづくりの地域に、心の潤いや地域須賀川に対する愛情と自信をつくる大きな一歩だろうと思います。まさに生活環境の質が問われる時代に入ったと言ってもよいと思います。そういう意味では、結局、道路づくりで終わってしまったじゃないかというような中途半端な事業に終わらせることのないように、理念、志の高い事業の目的に沿うような事業展開が必要であり、市としての役割を改めて認識する必要があるのだろうと考えます。  今回、まちづくり協定の中で「風流のまち」を目指すと言っております。私は、町並みを歩くことが大変好きで、全国のいろいろなところに出かけては、そのまちを歩いています。本市は、大きな地元企業が私財を投資しながらまちづくりに参加するという状況もありませんし、ソフト事業の歴史も極めて少ないことから、事業展開に当たって大変苦労されることだろうと思います。そういう点から2つについて質問させていただきます。  歴史的な建造物が少なくなってしまった本市において、過去の遺産を利用できないわけですから、事業の理念を推し進めることは大変難しいものがあろうと思います。そういう意味では、具体的な手法がなければ、景観を考慮したこの事業を展開していくことは困難なのではないかと思いますが、本市はどのような具体的な展開を考えているのかをお聞かせ願いたいと思います。  2番目です。また、現在更地となっております馬町角地の購入は、どのような計画で購入をするのか、南部地区開発の中でどのような位置づけとなっているのかをお伺いし、最初の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの大きな3番目の御質問にお答えいたします。  まず、1点目の事業展開の具体的手法についてのおただしですが、南部地区都市再生整備事業につきましては、都市計画道路須賀川駅並木町線の道路整備事業に伴い、本町、馬町、大町、さらには八幡町の4町内区域の一部について、地域住民と協働により、歴史的・文化的な地域資源等を生かし、景観をはじめ、良好な住環境の整備やにぎわいとコミュニティーの活性化を図るための事業であります。  本事業の具体的な整備手法につきましては、本地区が芭蕉ゆかりの地として、可伸庵跡や芭蕉記念館、及び本町地内にある樹齢約450年のキンモクセイ、それに蔵や古い商家などがあることから、これらの特性を最大限に生かし、統一された家並み形成とそれに調和した道路改修等を行い、魅力あるまちづくりとして再生を図ることで考えております。  次に、2点目の、馬町角地の位置づけについてのおただしでありますが、馬町角地ですが、これ、所在地は本町地内でありますが、購入し整備するこの用地、面積約1,000㎡でございますが、これは南部地区のにぎわいを発信する拠点として計画しております。その具体的な位置づけにつきましては、多目的広場として、来街者の憩い、交流の場や各種イベントでの活用のほか、災害時における避難場所として考えているところであります。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) 答弁いただきましたが、道路につきましては、地元などを中心に、今までとは異なった形で道づくりを行っていこうということはイメージできるのですが、それに呼応する形で、個々人の家の外観をどうするのか、結局は個人任せになってしまうのではないかということが心配されます。どうデザインするのか、やりたくても金がないと。結局、個々人が行動を起こし切れないということがあるのではないかということが心配されます。  長野県の小布施町では、外は──外の外観という意味ですね──みんなのもの、うちは自分のものというまちづくりの意識まで高めることができたと聞いております。この思いまで達するには相当の実績と積み上げがあったと思われます。相当の連続性と問題意識の積み上げ、そして、まちづくりの条例の前段としての条例ができてから実に15年以上の取り組みがあったと聞いています。  さらに、小布施町では、家をつくる際に協力基準ということを定めて、かわらや外壁について基準に合ったものについては固定資産税を年10万円、3年免除ということや生け垣への助成ということもあると聞いておりますし、やはりその効果は大変大きなものがあったと聞いております。  ヨーロッパのまちとかとは比較しないまでも、こういった長野県の小さな小布施町と比較しても、まだまだ須賀川の南部地区のこの再生事業は、出発点に立った、よちよち歩きにすぎないのではないかと思います。そういう意味ではこういった事業に対する支援は欠かせないと思いますが、そこで改めて再質問させていただきます。  景観を考慮した今回の事業の中で、市としては道路の部分しか関与しないということになれば、今までの道路事業と変わらないものになってしまうのではないかということが心配されますし、事業そのものが問われるということになってしまうのではないかと心配するところであります。風流のまちを具体的に展開するには、例えば、須賀川で言えば、須賀川の赤がわらや江持石や、そして白壁や格子という昔ながらの素材を使って共通の外観をつくり込んでいくといったことも重要なんだろうと考えております。具体的な展開や意識の高揚を高める意味でも、そういった補助制度の取り組みが必要だろうと思いますが、そのような補助制度の考え方がないかどうかをお伺いいたしたいと思います。  2つ目の馬町角地でありますけれども、大きな意味で、概念的な意味では答弁のとおりだろうと思いますが、市民と住民とさまざまなワークショップの中で意見交換をするとも聞いております。ある程度具体的な枠組みが示されないとなかなか意見も出てこないだろうと思います。もっと自由に──自由といいますか、どんな形でそういう広場の利用が可能なのかという意味で、その馬町角の広場で個人や団体がどういった使用が可能なのかをお伺いして再質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再質問にお答えいたします。  本事業のまちづくりの景観形成として、住民に対する補助の制度化へのおただしでありますが、特徴あるまちづくりとして良好な景観形成を持続するためには、行政だけでなく、地域住民が、自分たちの生活の問題として強くかかわっていくことが重要と考えております。そういう意味におきまして、おただしの民家や商店に係る個人の財産に対する景観整備の助成については、現段階では特に考えてはおりませんが、今後、よく先進事例等を調査するなど検討してまいりたいと考えております。  次に、馬町角地の位置づけで整備する広場の利用基準等についてのおただしでありますが、本町地内に整備する広場につきましては、地域の住民や団体はもちろんのこと、その他、多くの市民等が常に利用できるよう、多目的公園としての整備を考えております。  なお、具体的な整備内容や利用基準など管理の面につきましては、今後、地元関係者とも協議をしながら対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) 今ほど答弁いただきましたが、今後の積極的な取り組み、その取り組みを前提に答弁については了解いたしたいと思います。  ただ、最後に一言だけちょっと申し上げさせていただきたいんですが、この間、地元のほうでもワークショップやにぎわい事業の芭蕉まつり、そして県のサポート事業であります風流のイベントなど取り組んでおりますが、そういったものに対する市の支援や市職員の参加、そして、何より地元に足を運んで住民と意見交換をしていく職員の皆さんの取り組みには大変な頑張りを感じているところであります。同時に、地元の人たちも、本格的なまちづくりのソフト事業に対しては、本市としては初の取り組みという中で、多少の戸惑いはありながらも、コミュニティーの再生ということで精いっぱいの取り組みを行っているところだろうと思っております。  今回、本事業の個別の問題につきましては何点か質問させていただきましたが、最後に、事業総体として、住民の皆さんへ、ともにまちづくりを進めていこうというメッセージの意味も含めまして、市の取り組み決意をお聞かせいただければと思います。  以上申し上げながら、再々質問にかえさせていただきたいと思います。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の再々質問に対し、当局の答弁を求めます。           (建設部長 石澤雄吉 登壇) ◎建設部長(石澤雄吉) ただいまの再々質問にお答えいたします。  本事業に対する市の決意のおただしでありますが、本事業は、地域住民と行政が信頼関係を密にして、協働によりまちづくりの再生に取り組むことが重要であると考えております。これを明確にするために、本年5月30日に4町内会長と市、それと県とで南部地区まちづくり協働基本合意書の調印を行ったところでございます。したがいまして、これらを踏まえ、市といたしましては、今後とも本事業が地元地域の活性化はもとより、本市のイメージ向上にもつながり、また観光誘客、こういった面でのまちづくりの面で好影響を及ぼすような方向で、地元の皆さんとともに熱意を持って全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆2番(大倉雅志) どうもありがとうございました。ここで終わるわけでしたが、9月4日の橋本新市長の所信表明に当たりまして、追加質問ということで質問を行わせていただきます。  市長から4つの基本理念の中で、循環の理念についてお伺いしたいと思います。  これからの時代、循環社会の形成に向けての考え方は、環境という面にとどまらず、地域経済や地域の特性という意味からも大変重要な意味を持つ時代に入ってきていると思っております。同時に、市のリーダーがその方向性を指し示す意義は大変大きいものがあると感じております。しかし、このテーマは、生産活動、経済活動、そして人生の価値観や地域のありよう、果ては地球規模の自然サイクルまでに及び、相当に大きなテーマであることから、どうしてもとらえにくい面があろうかと思います。  そこで私は、3点について伺いながら、循環のイメージ像を共有できればと思い、質問させていただきます。  1つ目に、この理念を守り育て、環境全体の仕組みを正しく知ることは大切なことだろうと思います。現在生きている私たちはもとより、次の世代を支える子供たちの役割が大変大きいかと思います。北欧のエコの認識の広さと深さは、子供の教育に負うところが大変大きいだろうと思います。しかし、一方で、一般的な広報宣伝を通じてだけの啓発では行動転換につながらないという面もあると言われております。一般市民や子供たちへの意識向上と教育はどのように図っていくのかをお伺いいたします。
     2つ目として、現在もエコ事業の一つとして菜の花プロジェクトがあり、その内容については大変すぐれたものがあると認識しております。しかし、大多数の市民がどう循環社会へ向けての活動にかかわるかという点については、大変難しいものがあるというのが現状だろうと思います。しかし、そういったことが今後は欠かせないことから、市民が参加のしやすい展開をどのように行っていくのかをお伺いしたいと思います。  3つ目としまして、これは大変大きなテーマであるがゆえに、成果が見えにくい面も生じてしまう危険性があろうかと思います。具体的な展開と検証が必要です。こういった取り組みについては、成果の確認がないと、ややもすると立ち消えてしまうという可能性も大きいかと思われます。そこで、成果の評価方法をどのように行おうとしているのかを伺い、追加質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大越彰) ただいまの2番、大倉雅志議員の質問に対し、当局の答弁を求めます。           (市長 橋本克也 登壇) ◎市長(橋本克也) ただいまの質問にお答えいたします。  循環の理念を市民、子供たちにどう広めていくか、具体的展開についておただしをいただきました。大倉議員に十分な御理解をいただいていることに、まず心強く感じております。  循環の理念を持って取り組む分野は、環境のみならず、農業や商工業における地産地消など多岐な分野にわたっておりますが、それぞれの事業に取り組む上で、こうした理念を取り入れた施策を展開するとともに、市広報やホームページはもとより、市民に対して十分にこの理念を説明し、理解を得るなど、あらゆる機会をとらえて市民の皆様や子供たちへの啓発を図ってまいりたいと考えておりますが、御指摘のとおり、大変難しい課題であると思っております。繰り返し、あるいは具体的な体験等を通じて訴えていくことが必要であると考えております。  続いて、市民が参加する具体的展開についてでありますが、循環の理念というのは、本来、私たちの生活にまさに当たり前のこととして存在した考え方でありますから、それぞれの家庭の中での取り組み、職場での取り組み、地域内での取り組みなど、あらゆる展開が可能であると思っておりますが、そこには前向きな意識が必要だと思っております。  市政への市民参加は、循環の分野のみならず、あらゆる分野で展開すべきであり、それが市民協働社会の大前提となるものと考えております。市民参加の方策として、実施する事業によって異なるわけでありますが、計画あるいは実施や評価の段階など、個々の事業の内容に応じて、可能な限り市民の参加を促してまいりたいと思っております。  続いて、成果の評価方法についてのおただしでありますが、循環の理念というのは、事業を実施する上でのいわゆる考え方であります。市民意識への浸透度などにつきましては、一概に評価を行うことは困難であるとは思っておりますが、今後、評価に基づく経営型の行政を行っていくことが重要になってくるとも考えておりますので、関連するそれぞれの事業について多面的な角度から評価してまいりたいと思います。  また、理念を一方的に押しつけることはできませんから、御質問の取り組みに対する成果を評価することは、御指摘のとおり、難しいことだと思っておりますけれども、意識を持って取り組むことの意義は十分に評価されるものと、また実感をできるものと考えております。 ◆2番(大倉雅志) 市長答弁ありがとうございました。橋本市長の今後の御活躍を御祈念申し上げながら、私の一般質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ─────────────────────────────────────── ○議長(大越彰) この際、お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。           (「異議なし」の声あり) ○議長(大越彰) 御異議なしと認めます。  よって、延会することに決しました。  本日はこれにて延会いたします。  御苦労さまでした。           午後3時41分 延会 ───────────────────────────────────────...