いわき市議会 > 2021-03-02 >
03月02日-07号

  • "公共交通空白地域"(/)
ツイート シェア
  1. いわき市議会 2021-03-02
    03月02日-07号


    取得元: いわき市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 3年  2月 定例会            令和3年3月2日(火曜日)議事日程第7号 令和3年3月2日(火曜日)午前10時開議  日程第1 市政一般に対する質問  日程第2 議案第1号~議案第62号(議案等に対する質疑~委員会付託)---------------------------------------本日の会議に付した事件          〔議事日程第7号記載事件のとおり〕---------------------------------------出席議員(36名)     1番  川崎憲正君      2番  木田都城子君     3番  木村謙一郎君     4番  山守章二君     5番  西山一美君      6番  長谷川貴士君     7番  吉田雅人君      8番  小菅 悟君     9番  高橋明子君      10番  菅野宗長君     11番  鈴木さおり君     12番  狩野光昭君     13番  永山宏恵君      14番  小野潤三君     15番  小野邦弘君      16番  大峯英之君     17番  大友康夫君      18番  安田成一君     19番  平子善一君      20番  遠藤崇広君     21番  鈴木 演君      22番  馬上卓也君     23番  福嶋あずさ君     24番  坂本 稔君     25番  蛭田源治君      26番  菅波 健君     27番  塩沢昭広君      28番  柴野美佳君     29番  小野 茂君      30番  塩田美枝子君     31番  田頭弘毅君      32番  赤津一夫君     33番  石井敏郎君      34番  上壁 充君     35番  佐藤和良君      37番  佐藤和美君欠席議員(1名)     36番  樫村 弘君---------------------------------------説明のため出席した者 市長         清水敏男君   副市長        新妻英正君 副市長        久保克昌君   教育長        吉田 尚君 水道事業管理者    上遠野裕之君  代表監査委員     小野益生君 総務部長       岡田正彦君   市民協働部長     下山田松人君 保健福祉部長     飯尾 仁君   こどもみらい部長   高萩文克君 産業振興部長     小松尚人君   都市建設部長     高田浩一君 教育部長       高田 悟君   総務課長       阿部 通君---------------------------------------事務局職員出席者 事務局長       山崎俊克君   次長         小針正人君 総務議事課長     江尻貴志君   総務議事課課長補佐  金山慶司君 主任主査(兼)議事運営係長            鈴木 潤君---------------------------------------          午前10時00分 開議 ○議長(大峯英之君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。 本日の議事は、配付の議事日程第7号をもって進めます。--------------------------------------- △日程第1 市政一般に対する質問 △鈴木さおり君質問 ○議長(大峯英之君) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。11番鈴木さおり君。          〔11番鈴木さおり君第二演壇に登壇〕 ◆11番(鈴木さおり君) (拍手)11番いわき市議会創世会鈴木さおりです。 2月13日の地震では、大きな建物の倒壊などはなかったものの、いわき市内でも、けがをされた方もいれば、家の中の家具が倒れたり物が落ちてきたり、壁に穴が空いたりした方もいます。私の知り合いには、家具の滑り止めなどの地震対策を講じていたにもかかわらず、冷蔵庫や戸棚が倒れ、食器や本、冷蔵庫の中身、お鍋の中身まで、家中の全ての物が落ちてきて散乱し、度重なる被害に恐怖と絶望を感じたという方もいらっしゃいます。被害を受けた皆様に、心からお見舞い申し上げます。 昨年9月の選挙の際、私は、命を守り育て、心豊かないわき市にということを政策目標に掲げ、当選させていただきました。前回の定例会では命を守るということを中心に質問いたしましたので、今回は育てる支援体制のところまで広げていきます。 現在、新型コロナウイルス感染症のために、人々の生活が不便になり、疲れも大きくなってきていることから、精神的・経済的な負担による命の危険も心配するところです。 そこで、以下、通告順に従って質問いたします。 大きな質問の1番目は、各世代への支援体制についてです。自由に外出できず、人と会うのがままならない今、1人で抱え込んでしまったり、具合が悪くなっても気づいてもらえない人がいる可能性があります。そうならないための対策が必要です。 そこで、本市における様々な世代の方への支援体制について伺ってまいります。 小さな子供を育てている最中の世代を見てみると、以前なら、子供を遊ばせながら気軽に母親同士で話せたことが、今は、わざわざ通信手段を使わないと話せないような状況です。ですが、スマホやパソコンの画面を見てばかりの母親を子供たちは寂しい思いで見ています。一説によれば、乳飲み子さえも、母親が自分を見てくれないことを分かるそうです。それも、子供にはあまりよい影響ではありません。母親も子供もストレスがたまりやすい日々だと考えられます。 そこで、まず質問の1点目は、ホームスタート事業についてです。 ホームスタート事業は、イギリスで40年以上前に始まった、地域住民による訪問子育て支援です。世界で22か国、日本でも100を超える地域で実施されています。妊産婦と未就学児のいる家庭が対象で、話を聞いたり、育児や家事を一緒に行ったりするという支援で、本市でもこの事業を取り入れ、まず、今年度はモデル事業として試験的に、そして来年度は本格的に実施すると聞いています。 そこで、まず1つとして、今年度はどのように実施してきたのか伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) ホームスタート事業につきましては、育児経験のあるボランティアが家庭を訪問し、傾聴、協働による育児支援を行うものでありますが、本市におきましては、今年度、子育て世帯のニーズに応えた新しい支え合いの仕組みをテーマに掲げる、市公民連携推進モデル事業としてNPO法人Commune with助産師が取り組んでいるものであり、訪問支援を行うボランティアを新たに養成するための講座の開設・開催や、既に講座を修了したボランティア子育て家庭への派遣のほか、地域の民生児童委員協議会母子保健コンシェルジュに対する事業説明及び広報活動に取り組んでいるところであります。 ◆11番(鈴木さおり君) 2つとして、相談の内容にはどのようなものがあったのか伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) ボランティアによる家庭訪問の利用開始時に把握した相談内容といたしましては、孤立感の解消、親自身の心の安定、子供の成長や発達を促す機会、子供の体の健康、子育てサービスの利用方法などが主なものと伺っております。 ◆11番(鈴木さおり君) やはり人とのつながりを求めている傾向が出ていると感じます。 3つとして、どのような成果があったのか伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) ホームスタート事業の本年度の成果といたしましては、訪問支援を行うためのボランティア養成講座を7名が受講し、また、子育て家庭へのボランティアの派遣につきましては、令和3年1月末現在で、17世帯に対して延べ100回実施しているところと伺っております。 ◆11番(鈴木さおり君) 実際に行ってみると、いろいろな課題が出てくることと思います。 4つとして、その課題をどう認識しているのか伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) 現時点で把握している課題といたしましては、事業の市民への認知度があまり高くないこと、訪問支援を行うボランティア調整サポート役のオーガナイザーといった従事者の確保、ニーズに合ったきめ細やかな支援の提供等が主なものと伺っております。 ◆11番(鈴木さおり君) 現在委託している先は1か所ですが、5つとして、いわき市内全域のニーズに対応できるのか伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) 現時点におきましては、事業の市民への認知度があまり高くないことなどもあり、利用申込みに対応できている状況であると伺っておりますが、今後見込まれる認知度の高まりにより、ニーズの拡大が想定されるものであります。 ◆11番(鈴木さおり君) きめ細やかな支援をするためには、予算が必要です。今年度は試験的なモデル事業であり、来年度は国からの補助事業として本格的に実施するということですが、6つとして、モデル事業が終わり、本格的な事業が始まるに当たって、予算は拡充されるのか伺います。 ◎市長(清水敏男君) 今年度における親子健康手帳の交付時や、母子健康相談を通した事業PRチラシの配布などの広報活動により、新年度における利用者数の増加が見込まれることから、それに伴う旅費等の経費やボランティアへのスキルアップ研修の開催にかかる費用等について、拡充した予算を計上しているものであります。 ◆11番(鈴木さおり君) 今年度は1年が終わってから、委託先からまとめて報告を受ける形になっているとお聞きしました。常に状況を把握し課題を共有し、市としてできるサポートをしていくことが望ましいと考えます。そのためには、定期的に協議の場を持ち、検証をしていくべきと考えます。 7つとして、これらのことから、令和3年度はどのように取り組んでいくのか伺います。 ◎市長(清水敏男君) ホームスタート事業について、今年度は、単年度の市公民連携推進モデル事業として実施しておりますが、妊産婦や乳幼児のいる家庭に対するアウトリーチ型の支援を拡充する必要性が把握できたことから、来年度、市が取り組む事業として位置づける予定としているものであり、委託先との連携を密にしながら、情報や課題の共有、事業の周知、ボランティア人材の育成等の強化を図りながら、事業の推進に努めてまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 私も経験がありますが、特に、生まれたばかりの赤ん坊は、24時間体制で授乳しなければならず、母親の睡眠も満足に取れないため、とても大変です。核家族化も進み、近くに頼れる人がいない環境の人も珍しくありません。この事業で、今後、救われる人が増えることが期待されますので、さらなる充実をお願いいたします。 先ほどのホームスタート事業が、妊産婦と未就学児対象だったのに対し、児童・生徒とその保護者まで、対象が広がるのが主任児童委員です。 2点目は、この主任児童委員について伺ってまいります。 主任児童委員とは、子供や子育てに関する支援を専門に担当する児童委員として、厚生労働大臣から任命を受けた特別公務員です。それぞれの市町村にあって担当区域を持たず、民生委員児童委員と連携しながら子育ての支援や、児童健全育成活動に取り組んでいます。給与の支給はなく、主に、相談を受けたら、必要な関係機関と相談者をつなぐパイプ役です。 そこで、まず1つとして、実際に相談を受けて対応することは、市内で年間にどのくらいあるのか伺います。
    保健福祉部長(飯尾仁君) 令和元年度の主任児童委員全体の相談・支援件数は948件で、主な内容といたしましては、子供の地域生活に関することが368件、子育てや母子保健に関することが196件、子供の教育や学校生活に関することが183件となっております。 ◆11番(鈴木さおり君) 私が小学校のPTA会長をしていたとき、保護者からいろいろな相談を受けて、学校の先生と話をしたり、市の担当部署の方と話をしたりしていましたが、このときは私も主任児童委員という存在を知りませんでした。PTAを卒業してから御縁があって、1期3年だけ、この主任児童委員をさせていただきました。そのときに初めて存在を知ったのです。 しかし、任期中、相談は1度もきませんでした。私は学習塾を開いていたので、その保護者からは学校のことを相談されたことは何度もありました。つまりそれは、相談したいことはあるのに相談先が分からないということだと感じました。私が主任児童委員であることを告げると、決まって返ってくる言葉は、何ですか、それは、でした。私が話せる人には直接説明していましたが、それにも限界はあります。 市民の方々は、主任児童委員という存在を、まだまだ知っていないように感じます。直接行政に相談するよりも、地域の身近なところに気軽に相談できる人がいるというのは、とても安心で便利な制度だと思います。もっと広く皆さんに知ってもらって、必要なときには利用してもらうことがよいと考えますが、2つとして、主任児童委員が認知されることの必要性について、市としてどのように考えるのか伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 少子化や核家族化に伴う育児不安や子育ての孤立化に加え、児童虐待をはじめ、いじめや不登校、少年非行、子供の貧困など、支援を必要とする子供や家庭をめぐる問題が複雑化・深刻化しておりますことから、子供や子育てに関する支援を専門に担当し、地域の身近なところで相談できる主任児童委員の必要性は高まっているものと考えております。 しかし、国の調査報告書にありますように、主任児童委員の活動が地域に理解されていない、地域の主任児童委員が誰か分からない等の声もありますことから、主任児童委員の役割や活動についてさらに周知することが必要であると考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 3つとして、例えば、リーフレットをつくり、学校で配布してもらったり公共施設に貼ったり、イベントがあるごとに配布したりして、とにかく多くの人に存在を知ってもらうことが必要と考えますが、所見を伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 主任児童委員の役割や活動を周知するため、福島県民生児童委員協議会が作成しましたリーフレット子供たちの笑顔のためにを主任児童委員を介して、幼稚園、保育所、学校等の関係機関へ配布するほか、民生委員の一斉改選後には回覧板を活用し委員の情報を発信してまいりました。 さらに、身近な相談相手、支援へのつなぎ役として、子供や子育て世代の不安や孤立、課題の解決を支援するため、子育てサロン運営支援、幼稚園、保育所、学校等の行事への参加、児童・生徒の見守り活動を通して、顔の見える関係づくりに取り組んでいただいているところであります。 また、例年5月12日の民生委員児童委員の日を含む一週間は、全国民生児童委員連合会において、民生委員児童委員活動強化週間と位置づけられていることから、強化週間期間には、民生委員児童委員主任児童委員紹介カードや、広報用ポケットティッシュを作成し、市内ショッピングセンターや駅周辺での街頭啓発、担当地区内の世帯訪問時に配布するなど、広報活動に取り組んできたところであり、今後とも、様々な機会を捉え、広報活動を展開してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) いろいろな広報を行っているとのことですが、実際にあまり認知されていないということは、広報の仕方に問題があるのではないでしょうか。 現在の広報の在り方について、どこに問題があるとお考えか再度伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 主任児童委員を周知するための広報の在り方につきましては、先ほど申し上げましたような広報を様々行っておりますが、さらに改善する必要があると考えております。妊産婦や子育て世代の方を対象とする子育て支援アプリや、情報サイトなど既存媒体の活用や、民生児童委員協議会において、現に活動する委員から、広報や周知の具体の方法について意見を収集するなど、より効果的な広報について検討してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 民生委員と並んで、主任児童委員も、その地域で最も身近な相談役という立場ですが、現実は、これくらいのことで相談してもいいのだろうかとちゅうちょして、結局声にできなかったという話も聞きます。もっと身近に感じてもらうためには、日頃から地域の方々となじんでおく必要があります。 今は新型コロナウイルス感染症の問題があって、人が集まることは難しいですが、4つとして、落ち着いたら子育て世代の方々と主任児童委員がなじめるような、交流イベントを定期的に開催することも1つの方法と考えますが、所見を伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 主任児童委員が、子育て世代を支援する関係機関と連携し、子育て世代の方々と交流を図りながら、主任児童委員の活動を周知し、身近で気軽に相談できる関係性の構築を図っていくことは、重要であると考えておりますことから、現在も実施しております子育てサロン運営支援や、地域の子ども見守り隊等の活動に加え、こどもあいネットなどが開催している、子育て世帯のための各種イベントに参加できるよう、イベント主催者に働きかけてまいりたいと考えております。 なお、子育て世代の方々と主任児童委員が交流できる定期的なイベントにつきましては、関係部署と連携を図りながら、実施について検討してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 主任児童委員は、地区ごとに研修の場を設け、情報共有や勉強の場を持っています。ですが、地区ごとだとその内容に偏りや、差がついてしまったりすることがないものかと感じます。また、講師の先生のお話を聞くのも大変勉強になりますが、ときには、意見交換の場というのも勉強になります。いろいろな角度から資質を高めていくことが理想です。 そこで、コロナの問題が落ち着いてからになろうかとは思いますが、5つとして、地区ごとの研修とはまた別の、例えば、市内の主任児童委員が集まり、気軽に意見を言い合える、ワークショップ形式の話合いの場などを設けることについて所見を伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 市内の8地区の民生児童委員協議会におきましては、主任児童委員部会等が設置され、定期的に主任児童委員が集まり研修や意見交換グループワーク等が実施されておりますことから、同様の部会が市全域で設置されるよう、地区民生児童委員協議会が中心となり、活動組織の立ち上げを支援しているところであります。 また、令和2年度より福島県民生児童委員協議会において、主任児童委員学習会推進助成事業が創設され、講師謝金や勉強会開催にかかる費用の一部が助成されますことから、当該事業を活用し講師派遣や勉強会の実施を支援してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 主任児童委員に相談することは、決して恥ずかしいことではないこと、地域全体で子育てをすることは当たり前のことという意識を皆が持つことが理想と考えますので、広く周知し、また主任児童委員同士も、地区を越えたつながりを持てるようお願いしまして、次の質問にまいります。 3点目は、老年期への支援体制についてです。 新型コロナウイルス感染症による、不要不急の外出自粛要請などのため、家にこもることが多くなり、独り暮らしの人は孤立しやすく、異変に気づいてもらいにくい現状があります。特に高齢者は、全国的に孤独死が増えているということです。死後3か月たってから発見されることもあるようで、このコロナ禍では、とかく発見が遅れる傾向にあると言われます。幸いいわき市は、まだ新型コロナウイルス感染症の影響による孤独死は増えてはいないようですが、安心はできません。予防対策が必要です。そのためには、人とのつながりと健康維持が大切と考えます。 そこで、まず、コロナ禍における地域の働きについてです。それぞれの地区の民生委員の働きも重要になってきます。民生委員の方々は御高齢の方が多く、大変な中での御活躍に頭が下がります。実際、民生委員の訪問がなければ、地域とのつながりを持てない人もいると考えられます。それぞれの地域で、民生委員はなくてはならない存在です。 1つとして、現在の本市の、コロナ禍における民生委員の地域の働きについて伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 民生委員につきましては、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めるものと定められておりまして、現在、民生委員の皆様には、感染拡大防止に御留意いただきながら、独り暮らし高齢者等に対して電話等による安否確認や生活状況を把握していただいているほか、生活状況が気になる方がいた場合には地域包括支援センターへ連絡いただき、情報共有を図りながら同行訪問等を行っているところであります。 ◆11番(鈴木さおり君) ふだんは元気で、支援を必要としていない高齢者もいます。ですが、全国的には、そういう元気だったはずの高齢者の孤独死もあるそうです。ですから、たとえ元気な人でも地域とのつながりは大切です。 2つとして、そういう見落とされがちな、ふだんは支援を必要としていない高齢者については、今どのように見守っているのか伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 本市における、高齢者の見守りに係る主な取組といたしましては、民生委員の皆様や地域包括支援センター等による見守り活動のほか、地域住民保健福祉関係機関の協働により結成されました高齢者見守り隊による声かけ活動、行政区や自治体単位互助活動を行う住民支え合い活動における見守り、さらに、地域住民の日常生活に密接に関わる市内の団体や事業所等が、事業活動の中で、高齢者、障がい者、子供、女性等を見守ることを目的として結成されました、いわき見守りあんしんネット連絡会などによりまして、多様な主体による見守り活動が展開されているところであります。 これらの取組は、地域におけるきめ細やかで重層的な見守り体制の構築を目的として実施しているものでございまして、高齢者等の異変発見時には、迅速に地域包括支援センター等の公的機関へつなぐ役割を担っていただいております。 ◆11番(鈴木さおり君) 運動量が減ったことにより、足腰が弱り、脳の機能や心身の力も弱まり、その結果、介護保険申請や、区分変更申請の件数が全国的に増えていると言われます。 いわき市は、老年向けにタブレットを貸与し、人とのつながりを目的とした、オンラインでのシルバーリハビリ体操や、講話などを実施しているとのことですが、3つとして、それは具体的にどのように実施しているのか伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 本市では高齢者を中心とした地域住民が主体的に集まり健康づくり等の活動を行うつどいの場の運営を支援しているところでありますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、活動休止を余儀なくされている団体もありますことから、これまでつどいの場活動に参加されている高齢者の方を対象に、オンラインつどいの場おうちでつながる会を本年度よりモデル的に実施しているところであります。 具体的には、自宅にいながら介護予防の活動に参加したり、地域とつながる機会を設けることで、介護予防の推進及び孤立化の防止を図るとともに、オンラインを活用した交流の場づくりへの意識醸成を図ることを目的に、参加者1人につき1台のタブレット端末を2か月間貸与し、操作説明の受講後は、週に1度オンライン会議ツールを活用したシルバーリハビリ体操や、専門職による介護予防講座に参加いただくというプログラムとなっております。 なお、事業の実施期間である2か月満了後は、参加者に対し事業の効果検証のためのアンケート調査を実施しているところであります。 ◆11番(鈴木さおり君) オンラインで受講している途中で、タブレットの扱いについて、分からなくなってしまう人もいるかと思いますが、4つとして、受講中のフォローはどうしているのか伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 本事業の参加者はタブレット端末の操作に不慣れな高齢者が多いことから、事業開始時にタブレット端末の操作説明会を実施しておりますが、事業開始後も参加者全員の自宅を訪問して操作に支障や不安がないか確認しているところであります。 また、事業実施期間中は随時、電話やメールによる相談対応を実施しているほか、必要に応じ戸別訪問によるアドバイスを実施するなど、きめの細かいフォロー体制を整えているところであります。 ◆11番(鈴木さおり君) こういうタブレットの扱いに慣れていない方は、本当に多いと思います。きめ細かいフォローができているようで安心しました。ありがとうございます。 5つとして、参加者の反応はどのようなものか伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 参加者アンケート調査の結果によりますと、大変よかった、よかったという声が非常に多く、また、9割の方から、今後もオンラインを行いたいとの回答があり、好評をいただいているところであります。 また、事業参加後にスマートフォンを自ら購入し、オンラインを活用した交流を継続している方も見られるなど、地域のつながりにおける新たな交流手段としての活用にも効果が得られているところであります。 ◆11番(鈴木さおり君) この機会にタブレットを使うことに慣れてもらい、今後も日常の中で活用できるようになっておくと、情報も入りやすくなるので、とてもよいと感じます。なるべく多くの方が参加し、孤立している人が減ったり、必要な情報を入手できる人が増えたりするとよいと考えます。現在貸与できるタブレットは20台と聞いております。 今後は台数を増やし、さらに多くの人が参加できるようにするべきと考えますが、所見を伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 本事業につきましては、事業参加者に対して、きめ細やかに対応する必要がありますことから、一期間につき2団体、1団体当たり10人までとし最大20人までの参加として実施しているところであります。 今後につきましても、参加者等からの声を踏まえながら、丁寧なフォローを行うとともに、開催回数等の拡充を含め、より効果的な事業展開について検討してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) とてもよい取組だと期待しますが、ただ実際には、こういうことに挑戦しようとするタイプの人ばかりではありません。機器の扱いが得意でなく、参加することに消極的な人もいることから、アナログな働きかけも必要と考えます。例えば、きれいな景色を見ながら散歩することで、健康が維持できるということもお聞きします。 7つとして、このような健康を維持する方法を、広く提案していくべきと考えますが、所見を伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) インターネット環境がない方に向けましては、健康づくりや介護予防への意識醸成を図るため、広報いわきにおいて、シルバーリハビリ体操や屋内外での活動、口腔・栄養面での注意点などに関する記事を掲載し周知を図ったほか、自宅でできる健康づくりや体操・料理などについて紹介したパンフレット、家でも健康づくり実践のススメを作成し、地域包括支援センター職員の戸別訪問、つどいの場等において配布しているところであります。 また、市では、健康づくりに積極的に取り組もうとしている地区を支援していく地域まるごと健康づくりモデル事業を実施しているほか、市民の皆様の健康状態を改善するため、気軽に健康づくりに取り組んでいただく施設として、健康づくりサポートセンターを設置するなど、健康づくりに係る各種施策を展開しておりますことから、こうした事業も活用いただくよう、さらに情報発信を強化してまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) ただ安否を確認するだけでなく、人らしく生きるためには、人とのつながりを感じられることが大事です。周りの人の意識から抜けてしまうと、もう何日も誰とも会話していないということもあり得ます。気にかけてくれる人がここにもいるという安心感を持つためにも、複数の関わりが必要と考えます。民生委員だけではなく、地域の隣近所の協力もあるほうがよいのではないでしょうか。 8つとして、独り暮らしの高齢者の、近所の人に声かけしてもらうなど、コミュニティーの中での支え合いが必要と考えますが、所見を伺います。 ◎市長(清水敏男君) 独り暮らし高齢者への声かけや見守りについては、民生委員地域包括支援センターはもとより、市内の団体や事業者等によるいわき見守りあんしんネット連絡会などにより重層的に実施しているところでありますが、よりきめの細かい実施に当たっては、近隣の方々による活動も必要であると認識しております。 このため、市では、高齢者を地域で主体的に支える体制を整備するため、住民支え合い活動づくり事業を実施しており、令和3年1月末時点で、市内44か所で声かけ・見守りをはじめとした支え合い活動が展開されているところであります。 当該活動は市内各地域で徐々に活発化してきておりますことから、市といたしましては、さらなる機運醸成を図るため、地域における支え合いの重要性について市民の皆様に引き続き広報紙やパンフレットなど様々な媒体を通じて積極的に周知啓発を行い、より多くの地域で支え合い活動が展開されるよう努めてまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 様々なことを考えてくださっているようですが、高齢者の方も様々で、自分は元気だからそれでいいという人もいれば、寂しいからもっともっと人と関わりたいという人もいます。つまり、時々様子を見てくれる地区の、自分の決まっている担当の人だけでは不足という人もいます。 それらの人に対しては、どのように対応していくのか再度伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 先ほど御答弁申し上げましたように、例えば、広報いわきにおいて啓発を図ったり、さらには地域包括支援センターにおいてパンフレット等を戸別訪問時に配布したり、さらに市が進めております健康づくり事業を紹介したりと、また、地域での見守り活動、様々な支え合いの活動についての情報発信を強化することによりまして、こういう方々にも働きかけてまいりたいと考えております。 ◆11番(鈴木さおり君) 今はコロナ禍にあり、人が集まることが自粛傾向にあります。孤立というものは恐ろしいもので、元気だった人さえ、短期間で簡単に弱ってしまうことの原因にもなり得ます。どうか見逃してしまう高齢者がいないよう、対策をお願いいたします。 今は少子・高齢化の時代ですが、子育ては昔から大変重要な仕事であり、社会全体で支えていかなくてはならないことだと考えています。子供はただ生きているだけではなく、幸せに生きて思いやりを学び、やがて社会に貢献し、また子供を育てていく。この循環が世の中を支えていきます。もちろん、この循環の中には高齢者もいて、社会全体の子育てに御協力をいただきます。そして、お互いにいたわり合って支え合う共生の社会をつくっていきます。 子供もお年寄りも地域の宝です。安心して子育てができるいわき市、子育て世帯にもお年寄りにも優しいいわき市、このことこそが、未来のいわき市の元気のもとだと考えます。どんなに大変なときでも皆で支え合って生きていく、一人も取りこぼされることなく皆で生きていく。そういういわき市を目指し、これからも御尽力いただくことをお願いしまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(大峯英之君) ここで、午前10時50分まで休憩いたします。          午前10時38分 休憩---------------------------------------          午前10時50分 再開 △高橋明子君質問 ○議長(大峯英之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。9番高橋明子君。          〔9番高橋明子君第二演壇に登壇〕 ◆9番(高橋明子君) (拍手)9番日本共産党いわき市議団の高橋明子です。 初めの2つの質問は、市長のお考えを伺いたいと思います。 1つ目は、日本政府の核兵器禁止条約批准についてです。 御承知のように1月22日、核兵器禁止条約が発効しました。批准国は22日現在、52か国に達しております。核兵器は史上初めて違法化され、これからは、核兵器を使うことはもちろん、持つことも、脅かすことも、開発、実験することも、核兵器のあらゆる活動が国際法として全面禁止されました。禁止条約の発効は、ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな、核兵器をなくせと訴え続けてきた広島・長崎の被爆者、世界の圧倒的多数の政府と市民社会が共同して実現した歴史的な成果と言われております。 しかし、唯一の戦争被爆国の日本政府は、アメリカなど核保有国が条約に参加していないことなどを理由に、核保有国と非保有国の橋渡しに努める。条約に署名する考えはないと、菅総理の姿勢です。世論調査では、国民の圧倒的多数が禁止条約への参加を求めております。 2015年、ニューヨークでNPT核不拡散条約再検討会議が開催されたとき、この会議に向けて取り組んだ核兵器廃絶の署名を全国から約1,000人が参加し持参することになりました。この集会にいわき市から2人参加することになり、その1人が私でした。 このときの署名を集めたいわき市核兵器廃絶国際署名委員会へ清水市長はメッセージを寄せてくださいました。そのメッセージをお読みします。今年は、広島・長崎に原爆が投下されて70周年を迎える節目の年となり、また5月にはNPT再検討会議がニューヨークにおいて開催されるなど、核兵器廃絶への機運の高まりを感じております。このような中、いわき市核兵器廃絶国際署名推進委員会からNPT再検討会議に2名参加することを伺い、非核平和都市宣言から30周年を迎えるいわき市としても、大変心強く、これを契機に市民一人一人が平和の大切さを改めて胸に刻んでくださることを願ってやみませんと述べられております。 再検討会議の翌年2016年から始まった被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名は、今年の2021年1月で1,370万2,345筆になりました。 ぜひ、非核平和都市宣言を掲げるいわき市として、核兵器禁止条約に署名・批准するよう菅首相に働きかけてください。いかがでしょうか。お伺いいたします。 ◎総務部長(岡田正彦君) 本市におきましては、昭和61年3月に非核平和都市宣言を行い、核兵器のない平和な世界の実現に向け同宣言の趣旨に沿った活動を行っております日本非核宣言自治体協議会及び平和首長会議に加入しているところであります。昨年11月には、両団体より国に対し、核兵器禁止条約への署名・批准や、核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加などについて、要請を行ったところであります。 市といたしましては、今後におきましても、両団体における自治体間の連携を通して本市の非核平和都市宣言に掲げる核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に向けて、取り組んでまいりたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) 再質問したいと思いますが、人類史上初めて、最も残虐な大量殺りく兵器である核兵器が国際法によって禁止されたのです。 市長、ここに、唯一の戦争被爆国、日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名と書かれた署名用紙があるんです。私は日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求めるという署名なんですが、この署名に清水敏男個人として御協力をお願いしたいと思います。日本が禁止条約に加われば、核兵器のない世界に向けて世界に大きな変化を生み出し、非核平和のアジアの実現にも貢献すると言われております。 市議会最年少の吉田雅人議員の質問を聞きながら私思いました。今の私と同じ年になる50年後はどんな世の中になっているんだろうと。市長、ぜひ核兵器のない世界になっているように、共に力を合わせたいと思いますが、いかがですか。 ◎市長(清水敏男君) 本市は、昭和61年3月に非核平和都市宣言を行っており、おただしの署名につきましては、宣言に照らしまして、内容等を確認した上で、団体を代表するいわき市長として、署名してまいりたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) 市長として考えていただける、また個人としてもということになりますでしょうか。よろしくお願いします。 それでは、2つ目の質問は、県の新型コロナウイルス緊急対策発令に伴う市独自の事業者向け緊急経済対策についてです。 街なかを歩くとコロナ禍で中小業者の悲鳴に近い何とかならないかねーと声がかかります。小売店では今週5日間1人もお客さん来ないよ、静かですねーと言われます。またこんな話がありました。ある業者が大家さんに家賃の件で相談したいと話をしたところ、御縁がなかったと思ってくださいと言われたそうです。 市民の皆さんも不要不急の外出を避け、商売をされている方は国・県・市の要請に応え、これ以上の感染拡大にならないように努力しています。その思いに市として事業者の皆様に事業継続のため、市独自の緊急経済対策を講じました。 その事業の支援金の対象要件について伺います。 市独自の第2次店舗等維持支援金の対象要件に、市税を滞納していない事業者とした理由を述べていただきたいと思います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) お答え申し上げます。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い事業活動に影響を受けた市内の事業者に対しまして、店舗の賃料等の固定経費の一部を支援する店舗等維持支援金につきましては、補助金の性質を有するものであり、公正かつ公平な運用に努める必要があります。 このため、市税の納付義務の履行における市民の公平感を阻害することのないよう、市税を滞納していないことを要件としたものであります。 ◆9番(高橋明子君) いろいろ述べられましたが、私は市税を滞納していないことを対象要件から外していただきたいと思います。蕨市の申請要件は、1つ、市内で事業を行っている小規模企業者、2つ、今後も事業の継続を目指していること、3つ、コロナの影響で経営が悪化していることとし、税の完納はありません。応援の趣旨から完納趣旨は想定していなかったとしています。 いわき市もこの趣旨で進めてはどうでしょうか伺います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) 市では、新型コロナウイルス感染症の影響により、事業に著しい損失を受けた事業者に対して、市税等の徴収の猶予を受けることができる制度を設けております。 昨年実施した店舗等維持支援金の運用に当たりましては、未納の市税等がある方についても、徴収の猶予が認められた場合には、支援金の支給対象としたところでありまして、今回の運用に当たりましても、幅広い事業者の皆様に支援が行き届くよう、前回と同様の対応を行ってまいりたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) 猶予を認められたところとおっしゃっていますが、三鷹市のこういう例はどう思いますか。市長が認めるものは給付を受けることができると定めて、窓口に滞納者が制度の申請に来たとき、まず納税課に行って分納計画を立ててください、その後申請を受け付ければ、給付金の支給になるという、本当に分りやすいやり方ではないでしょうか。そういう意味では、何をどうすれば事業が継続していけるか、いわき市の経済を立て直していけるのか、かつてないこういうときだからこそコロナ禍が収束するまで支援や補助の継続が必要だと思いますが、いかがですか。 ◎産業振興部長(小松尚人君) 先ほども御答弁申し上げましたが、やはり公正公平な状況というのをつくり出すというのが、行政としては非常に重要なことではないかと考えております。本市におきましては、市税等の徴収の猶予を受けられる制度がございますので、これを活用した形で、より幅広い事業者の皆様に支援が行き届くようにしたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) 次は、コロナと生活困窮者について伺います。 新型コロナウイルスの感染拡大で解雇や雇い止めに遭う人が、見込みを含めて1月末で8万人を越えたという報道がありました。状況はさらに厳しくなっていると思います。 私には昨年からコロナ禍でいまだかつてない多くの相談が寄せられております。2つの仕事が同時になくなった母子家庭、また、市営住宅入居が決まったけれども、税の滞納で辞退の要請があった、しかしコロナ禍で収入は激減し、車上生活だなと思ったそうですが、緊急小口資金で無事入居されました。また、病気で仕事を辞めて、失業保険も終わり、蓄えなし、コロナと年齢59歳で仕事が本当になくて、家賃滞納で大家さんからの紹介で生活保護の申請を一緒にしました。また、子供3人の母子家庭、腰痛で仕事を休み、収入半減、生活保護申請を勧めましたが、いやーと言って断られました。 いわき市の相談窓口にも離職、休業で生活が困窮された人の相談が急増していると思います。市は生活困窮者への支援を強化する必要があります。 1つ目は、生活相談について伺います。 生活保護申請についてです。 2020年、生活保護申請は、4月から昨年比でどのように推移しておりますか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 生活保護の申請件数につきましては、令和2年4月から12月までの9か月間は421件であり、前年同時期の437件に比べ、16件減少しております。 ◆9番(高橋明子君) この推移をどのように見ておりますか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 令和2年度と令和元年度の同期間におけます生活保護申請件数の減少につきましては、緊急小口資金や総合支援資金の特例貸付け及び住居確保給付金において、新型コロナウイルス感染症の影響による休業等を理由に、一時的な資金が必要な方へ緊急の貸付けを実施するため対象者の拡大等の特別措置が設けられましたことから、当該貸付け等を利用した世帯が増加したことが主な要因であると考えております。 ◆9番(高橋明子君) 私もそのように見ます。 それでは、生活福祉資金特例貸付けの状況について伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 生活福祉資金の特例貸付けの相談件数につきましては、申込みに係る受付が開始されました令和2年3月から令和3年1月末までで延べ5,858件となっております。 ◆9番(高橋明子君) その貸付けの決定件数は何件になりましたか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 生活福祉資金の特例貸付けに係る決定件数につきましては、緊急小口資金が1,378件、総合支援資金が758件となっております。 ◆9番(高橋明子君) 先ほど部長がおっしゃったように、私の頂いた手元の資料にもありますけれども、やはり4月、5月と生活保護の申請が増えて、6月から12月までは減じたということ、また、反対に生活福祉資金がその意味では膨らんで、やはり一律10万円支給される特別定額給付金とか、それから生活支援とかで、皆様様々な施策をつくりながら当面を乗り切れたという状況だと考えます。しかし、これは一時的な給付であり、今また10万円あればとか持続化給付金もう1度という声が出ております。仕事が元に戻らなければ生活が大変になります。 そこで、生活保護制度について質問したいと思いますが、今ほど生活保護が求められているときはないと思います。しかし生活保護申請はハードルが高いと思っている人が多いです。昨年の春、車上生活をしていた若者が、所持金がわずかになり、スマホで困ったときは共産党とあるよというのを見つけ、連絡が入りました。本来なら市役所に連絡すればいいのにと思いますけれども、こちらに来ました。先ほど紹介しました母子家庭の女性は、いやーそこまではと拒み、憲法に認められた権利だよと言っても聞いてくれませんでした。周囲の偏見からためらう人もいるわけです。 伺います。コロナ禍で大きな影響を受けている母子家庭世帯について質問しますが、いわき市の母子家庭世帯、なかなかつかみ切れず、児童扶養手当受給者世帯から質問したいと思います。 児童扶養手当受給世帯のうち、母子家庭世帯は何世帯か伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) 児童扶養手当を受給している母子家庭の世帯数につきましては、本年1月末現在で、3,008世帯となっております。 ◆9番(高橋明子君) すごいですね、調べてみましたところ、3,216世帯からみて母子家庭が3,008世帯となっているわけですね。 次に、児童扶養手当の所得制限限度額について伺います。 ◎こどもみらい部長高萩文克君) 児童扶養手当の所得制限限度額につきましては、扶養親族の数などによって変動するものでありますが、具体的な一例で申し上げますと、母及び児童2人の3人世帯の場合、手当を全額受給できる所得額は125万円未満となっております。 ◆9番(高橋明子君) 125万円所得、収入で215万7,000円ということになりますね。今、全国ひとり親等世帯調査、200万円未満が25.8%という調査も出ておりますけれども、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむというのがありまして、その調査では、母子世帯が収入減による暮らしの影響というのを見ますと、まずは食事を切り詰める、貯金を取り崩す、公共料金の滞納、精神的に追い詰められる、これが一番高く38.6%とあります。 次に、いわき市の生活保護受給世帯について伺います。 受給世帯は何世帯ですか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 令和2年12月現在で生活保護の受給世帯数は3,347世帯です。 ◆9番(高橋明子君) 母子世帯は何世帯ですか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) そのうち母子世帯数につきましては、161世帯で、全体に占める割合は約5%となっております。 ◆9番(高橋明子君) 引き続き、保護率について質問したいと思います。 いわき市の出された冊子から見ますと、全国平均の保護率は16.6%、いわき市は12.3%という数字が出ていますが、なぜいわき市は保護率が低いのか、その原因は何とお考えでしょうか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 保護率が低い原因につきましては、平成15年度以降、全国と本市の保護率は、ほぼ同率で推移しておりましたが、平成20年のリーマンショックにより、全国の保護率が本市の保護率の上昇を上回るペースで上昇したこと、また、平成23年に発生しました東日本大震災の復興需要により、本市におきましては、全国の有効求人倍率を上回り続けていたため、就職しやすい環境にあったことなどが影響しているものと考えております。 ◆9番(高橋明子君) 今まで児童扶養手当の受給者の世帯からお聞きしましたけれども、3,008世帯と伺いました、母子世帯が。児童扶養手当の方のを見ますと、手当が第1子4万3,160円、第2子が1万190円で5万3,000円になります。母子世帯の人たちの考え方というのは、月大体18万円で5万円の児童扶養手当で何とかぎりぎりやっていけるのではないかと考えていると思うんですよね。国保税、年金、介護保険、いろいろ払うと大変なんです。けれども生活保護は何とか我慢しようと考えている。そういう意味でも、生活保護の受給率が低い理由ではないのかなとも考えました。 生活保護の母子家庭3人だったらば、生活保護保障水準、いわき市の場合は226万4,100円、ここにはいろいろ医療費とか国保とかは入っていないわけですので、そういう意味では児童扶養手当を受けている母子家庭の世帯は大変厳しい状況だということを分かっていただきたいということと、児童扶養手当制度の重要性が大変だなと思います。いずれにしても厳しい独り親世帯です。 生活保護制度利用のハードルが高いのは厳しい条件があるからではないかと思います。生活保護が始まるときの貯金は認めません。自動車の保有がなかなか認められない。家族に援助できるかどうか確認する扶養照会があります。先日、神戸に住んでいる息子が生活保護を申請したら、こんな手紙が役所から来たよと相談者の御夫婦が見せてくれました。扶養照会でした。わずかな年金で暮らす御夫婦にとって悩んだようです。 困窮者を支援する一般社団法人で、つくろい東京ファンドというところがありますが、ここが行ったアンケートでは、生活相談会に来た165人のうち128人が、生活保護の制度を利用していない。そのうち34%が、家族に知られたくないという理由で申請していないと答えたそうです。扶養照会は家族関係、人間関係を壊してしまいかねません。 質問いたしますが、いわき市の扶養照会の範囲はどこまでですか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 扶養照会の範囲につきましては、生活保護法の規定によりまして、原則として、民法で定めている親や子などの直系血族及び兄弟姉妹を照会の範囲としております。 これまで、国の通知に基づき、長期入院患者や主たる生計維持者ではない非稼働者、未成年者、おおむね70歳以上の高齢者には、照会を行わないこととしておりましたが、さらに国において弾力的な運用の検討が行われ、本年2月26日付で取扱いについての一部改正があり、扶養義務者から縁を切られているなどの著しい関係不良にある方や、10年程度音信不通である方などについても、扶養義務履行が期待できないものとして取り扱うこととされましたことから、扶養照会から除外することになったところであります。 ◆9番(高橋明子君) ただいまの答弁を聞きまして、本当にそういう意味では、国会の中では、田村厚生労働大臣、その扶養照会は義務ではないということをおっしゃっていましたし、そしてこの扶養義務というのは扶養するかどうかは家族間の問題であって、一律機械的に行政が立ち入るというのは、慎重に行わなければならないと言われております。もし、扶養援助している事実があったら、その範囲で収入認定すればいいというわけですね。そういう意味で、恐れ入りますが、今回、この金銭的援助に応えた方はおりますでしょうか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 令和2年4月から令和3年1月までの10か月間に実施いたしました1,119件の扶養照会のうち、扶養義務者が金銭的援助を申し出た件数は24件で、全体の2.1%となっております。 ◆9番(高橋明子君) 1,119件出して24件、本当に市の職員の皆さんが大変な思いをしていることだと思います。金銭援助は本当にわずかです。申請者の理解の上で照会をすべきではない、今のようなことをきちっと申請する人に話をして、申請者の理解の上で照会をすべきでないと思いますが、いかがでしょうか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 生活保護の扶養照会につきましては、生活保護法において、民法に定める扶養義務者の扶養が保護に優先して行われると定められておりますことから、その実態について確認するために実施しているものであります。 扶養照会の実施に当たりましては、扶養義務者に対して義務的に一律の照会を実施することなく、国の定める実施要領及び通知に基づき、申請者から個別の事情を丁寧に伺った上で、地区保健福祉センターにおいて照会実施の可否を慎重に判断しながら実施してまいりたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) よろしくお願いいたします。 次は、広報の重要性について伺います。 生活保護制度を必要な方が安心して利用できるように、いわき市からの制度のお知らせが必要です。 質問ですが、コロナ禍の中で生活保護に対する忌避感を少しでも弱めるために、必要とする方に対する呼びかけを強める取組が求められております。 広報の重要性をどのように捉えておりますか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 生活保護制度に対する誤解や偏見を招くことがないよう、制度の広報・周知をしていくことは重要であると考えておりますことから、市ホームページにおいて、制度の内容や相談・申請方法等について掲載しており、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により解雇や収入減となった方に対しましても、市が発行しております新型コロナウイルス感染症に関する支援制度パンフレットに制度内容を掲載して周知を図っているところであります。 また、生活困窮者の支援を行っております生活・就労支援センターや市社会福祉協議会などそれぞれの支援の窓口や地域の民生委員など関係機関とも連携しながら、援助が必要な方一人一人が置かれている状況に配慮した上で、支援制度を適切に利用できるよう寄り添った周知活動を行っていくことも重要だと考えておりますので、そのような方向で進めてまいりたいと考えております。 ◆9番(高橋明子君) なかなか人様に自分のことを言って、生活保護を受けたいんですがとか、あまりそういうことは厳しいのではないかなと思うんですよね。私、今この手元に持っている小田原市の生活保護のしおりなんですが、生活保護をなめんじゃないというふうに、そこから本当に今では、小田原市を見習えというくらい、すばらしい生活保護の仕事をされているということです。生活保護のしおり、高校進学のしおり、大学専門学校等進学のしおりというのが、ダウンロードで出ております。本当に分りやすくていいなと思います。また、ここには、新潟県南魚沼市、保護申請書をホームページからダウンロードできるようにしております。 このように住民が生活保護という制度を理解しやすく、手が届きやすいようにいわき市からの制度の、本当に細やかなお知らせが必要だと思いますので、ぜひこれらを参考にしながら、よりよいものをつくっていただけますよう、そして誰もが、本当に安心していわきに住んでよかったなと思える市政になれるようよろしくお願いいたします。これをもちまして、私の一般質問を終らせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(大峯英之君) 以上で、市政一般に対する質問は終結いたしました。 ここで、午後1時まで休憩いたします。          午前11時21分 休憩---------------------------------------          午後1時00分 再開 ○議長(大峯英之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △日程第2 議案第1号~議案第62号(議案等に対する質疑~委員会付託) ○議長(大峯英之君) 日程第2、議案第1号から議案第62号までを一括議題といたし、議案等に対する質疑を行います。--------------------------------------- △議案等に対する質疑 △狩野光昭君質疑 ○議長(大峯英之君) 質疑の通告がありますので、順次発言を許します。12番狩野光昭君。          〔12番狩野光昭君第二演壇に登壇〕 ◆12番(狩野光昭君) 12番いわき市議会創世会の狩野光昭です。ただいまから質疑を行います。 大きな1つ目は、市長提案要旨説明についてであります。 1つ目は、小名浜港のカーボンニュートラルポートの形成について。 小名浜港カーボンニュートラル検討会が開催されていますが、その中での議事について。 1点目、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化の概要について伺います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) お答え申し上げます。国によりますと、カーボンニュートラルポートの形成に係る港湾機能の高度化につきまして、火力発電における水素やアンモニア等の混焼、貨物運搬車両の燃料電池化など、脱炭素社会の実現を支える、次世代エネルギーの輸出入・配送拠点となる港湾施設や貯蔵施設の整備等が示されているところであります。 ◆12番(狩野光昭君) 2点目、小名浜港におけるCNP形成に向けた検討の方向性について伺います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) さきに開催されました第2回小名浜港カーボンニュートラルポート検討会におきましては、国より次の3点について説明がなされました。 1点目といたしまして、構成員である港湾関係事業者等に対し実施したアンケート調査結果におきまして、脱炭素化に取り組む上で、コストや供給安定性など不安視する声があるものの、トラックや重機の燃料電池化、火力発電へのアンモニア混焼など、次世代エネルギーに関する技術についての高い関心が多く寄せられたとの説明がなされました。 2点目といたしまして、小名浜港及びその周辺地域における現在のエネルギー使用量から、この地域が潜在的に有する次世代エネルギー需要量についての試算が示されました。 3点目といたしまして、こうした調査結果等を踏まえ、小名浜港におきましては、石炭火力発電へのアンモニア混焼や、石炭等貨物運搬車両の燃料電池化をはじめ、アンモニアの受入施設や、水素ステーションの整備等が取り組むべき検討例として示されたところであります。 こうしたことから、今後におきましては、検討会において、より詳細な実態把握や実現可能性の調査等を行い、具体的な取組の方向性等について取りまとめていくこととされております。 ◆12番(狩野光昭君) 3点目、CNP形成に当たっての本市の役割について伺います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) 市では、検討会の回数を重ねていくごとに、カーボンニュートラルポートを形成するためには、港湾関係事業者等の積極的な参画が不可欠であるとの認識を深めているところであります。 このことから、市といたしましては、これまで構築してきた地元企業とのネットワークを活用し、小名浜港におけるカーボンニュートラルポートの実現、さらには、その効果の創出に向けて、可能な限り多くの企業の意識情勢や連携、参画を促進してまいりたいと考えております。 加えまして、この取組をきっかけとして、グリーン成長戦略による経済と環境の好循環を実現するため、市内関連産業の振興や地域経済の活性化等につなげられるよう取り組んでまいりたいと考えております。 ◆12番(狩野光昭君) 2つ目は、次世代エネルギー先進都市について。 いわき市における次世代エネルギー先進都市の考え方について伺います。 ◎産業振興部長(小松尚人君) 本市におきましては、IGCCのほか、太陽光、バイオマス、風力などの再生可能エネルギーや水素エネルギーの導入が進んでいるなど、多くの次世代エネルギーの利活用が図られております。 また、国におきましては、昨年12月に、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定したほか、本年2月には、福島新エネ社会構想を改定し、本県を再生可能エネルギーや未来の水素社会を切り開く先駆けの地としていくとしたところでございます。 市といたしましては、こうした状況等を踏まえながら、次世代エネルギー関連施策を含む産業政策として、現在、策定を進めている第2期いわき創生総合戦略における政策パッケージに、次世代産業・サービス育成プロジェクトを位置づけまして、小名浜港を有する本市の地域特性やこれまで培ってきた企業のポテンシャルを最大限に生かし、再生可能エネルギーやバッテリー・水素関連産業などを中心にさらなる産業集積や人材育成などに取り組むこととしております。 今後におきましても、創生総合戦略等に基づき、これらの取組を推進しながら、次世代エネルギー先進都市をスローガンとして、全国に発信してまいりたいと考えております。 ◆12番(狩野光昭君) 大きな2つ目は、議案第16号いわき市介護保険条例の改正についてであります。 介護保険料の引上げについて伺います。 1点目、介護保険料基準額を月額6,200円に設定した根拠について伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 介護保険料基準額につきましては、第8期介護保険事業計画における令和3年度から令和5年度までの3年間に必要となる介護サービスの総給付費の見込みに基づいて算定いたしますが、まず増額の要因として、介護を必要とする割合の高い75歳以上の後期高齢者が増加することや、令和3年度に介護従事者の処遇改善などを目的として介護報酬が0.7%引き上げられることに伴い、令和5年度の介護給付費が令和2年度に比べ6.5%増の約300億円になると見込まれたところであります。 一方で、減額の要因としまして、第1号被保険者数が、第8期は今期に比べ約1.7%増となることで介護保険料収入が増える見込みであることや、今年度末で約8.8億円となる見込みであります介護給付費準備基金を全額取り崩すことが可能であることなどがあります。 これらの差し引きの結果、第8期の介護保険料基準額を、132円増となる6,200円と設定したところであります。 ◆12番(狩野光昭君) 2点目、介護給付費準備基金を約8.8億円取り崩すとした根拠について伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 介護保険制度は、計画期間内に必要となる介護サービス等の総支出を、その計画期間における保険料や交付金などの総収入で賄い、収支均衡を図ることを原則として運営しております。 このため、剰余金が発生した場合は、介護給付費準備基金として積み立て、財源不足時には同基金を取り崩して充当することで、介護保険財政の安定化を図っているところではありますが、次期保険料の算定に当たりましては、原則として基金の残高は歳入として繰り入れるべきものとされておりますことから、今年度末時点での残高見込みであります約8.8億円全額を取り崩すこととしたものであります。 ◆12番(狩野光昭君) 3点目、介護保険料引上げに伴う、第1段階から第11段階ごとの対象人数について伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 次期計画期間におけます各段階別の対象人数につきまして、令和3年10月の推計で申し上げますと、第1段階は、約1万6,400人、第2段階は、約8,500人、第3段階は、7,300人、第4段階は、1万2,200人、第5段階は、1万3,900人、第6段階は、1万7,700人、第7段階は、1万1,200人、第8段階は、5,600人、第9段階は、3,600人、第10段階は、1,500人、第11段階は、800人、いずれも約ではございますが、合計で約9万8,700人と見込んでおります。 ◆12番(狩野光昭君) 4点目、県内他市における介護保険料の引上げ、引下げ、据置きの状況について伺います。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 県内13市の介護保険料につきまして聞き取り調査を行ったところ、2月22日時点におきまして、本市や会津若松市など4市が引上げ、福島市、郡山市、喜多方市など8市が据置き、南相馬市の1市が引下げをすると伺っております。 なお、今回、介護保険料を定めるに当たりましては、介護給付費準備基金について、本市が全部取り崩し、その他の市におきましては全部に至らないまでも、2分の1以上を多くの市が取り崩すことにより対応すると伺っております。--------------------------------------- △菅野宗長君質疑 ○議長(大峯英之君) 10番菅野宗長君。          〔10番菅野宗長君第二演壇に登壇〕 ◆10番(菅野宗長君) 10番日本共産党いわき市議団の菅野宗長です。通告に従って質疑を行います。 まず大きな1点目、市長の提案要旨説明について。 1つ目が、店舗等維持支援金の第2弾の活用見込店舗数はどのようになっていますか。 ◎産業振興部長(小松尚人君) お答え申し上げます。本事業におきましては、県が1月13日から2月14日までを対策期間として発出した飲食店等に対する営業時間短縮及び県民に対する不要不急の外出・往来自粛の要請に伴い売上げが減少した事業所のうち、時短要請に伴う国・県の協力金の交付対象とならない事業所を想定しておりまして、その数としては、約5,000事業所と見込んでおります。 ◆10番(菅野宗長君) 2つ目、風力関連産業を推進するための人材育成の取組を実施するとしていますが、どんな規模のものですか。 ◎産業振興部長(小松尚人君) 本市におきましては、風力関連産業の集積を推進するため、東京大学先端科学技術研究センターと連携し、福島高専の生徒が風力関連企業での実地体験等により、基礎知識を習得するインターンシップ事業に取り組んでいるほか、市内中学校と連携した再生可能エネルギーに関するキャリア教育事業等に取り組んでおります。 本年度の実績といたしましては、インターンシップ事業が8人、キャリア教育事業には194人の生徒が参加したところであります。 ◆10番(菅野宗長君) 大きな2つ目に、議案第16号いわき市介護保険条例の改正についてです。 その1つ目に、介護保険条例の一部を改正する理由は何ですか。
    保健福祉部長(飯尾仁君) 介護保険条例の改正の理由につきましては、第8期介護保険事業計画期間である令和3年度から令和5年度におきまして、まず、保険料の増額要因として、介護を必要とする割合の高い75歳以上の後期高齢者が増加することや、令和3年度に介護従事者の処遇改善などを目的として介護報酬が0.7%引き上げられることなどにより、令和5年度の介護給付費が令和2年度と比べ6.5%増の約300億円となると見込まれること、一方で、減額要因として、第1号被保険者数が増えることや介護給付費準備基金を全額取り崩すことが可能であることなどがあり、これらの差し引きの結果、介護保険料を増額する必要が生じたほか、国の税制改正に伴い、保険料負担の所得段階を決定するに当たっての年金収入等の控除額について見直すことが必要となりましたことから、所要の改正を行うものであります。 ◆10番(菅野宗長君) 2つ目に、この改正は、コロナ禍を踏まえた改正になっていますか。 ◎保健福祉部長(飯尾仁君) 第8期の介護保険料につきましては、今年度の介護給付費の実績におきまして、コロナ禍により介護サービスの利用を控えることなどによる明確な影響は見られなかったことから、これまでと同様、後期高齢者の増や介護サービスの給付費の推移などを基に、次期計画期間における介護サービスの総給付費や保険料などを見込んで改定を行ったところであります。 なお、今年度末で約8.8億円となる見込みである介護給付費準備基金を全額取り崩すことなどにより、保険料の上昇を抑制することで、今期の保険料を132円増となる6,200円と設定したところであるほか、令和2年度から本格実施となった低所得者層に対する保険料の減免措置につきましても、継続して実施してまいります。 ◆10番(菅野宗長君) 大きな3つ目です。議案第34号令和3年度いわき市一般会計予算についてです。 1つ目に、歳出2款3項1目戸籍住民基本台帳費についてです。 個人番号カード交付事業費、いわゆるマイナンバーカード交付事業費の主な内容はどんなものですか。 ◎市民協働部長下山田松人君) 事業費全体で3億5,834万1,000円を計上しており、その主な内訳といたしましては、関連事務を委任している、地方公共団体情報システム機構に対する負担金が2億3,008万6,000円、当該事務に従事する会計年度任用職員の人件費が、7,103万1,000円、カード交付に要する郵送料が、3,298万5,000円、カード交付窓口に設置する機器の賃借料等が、1,036万円となっております。 ◆10番(菅野宗長君) 2つ目に、歳出8款5項1目総合交通対策費についてです。 1点目が、共創型地域交通モデル事業の主な内容はどんなものですか。 ◎都市建設部長(高田浩一君) 本事業は、公共交通空白地域及び不便地域において、高齢者等の交通弱者の移動手段確保を目的として実施しております住民主体のボランティア輸送に対し、支援を行う事業であります。 具体的には、現在、三和及び田人地区で実施しておりますが、運行主体となる地元住民組織に対する運行経費の補助や、運行車両の貸与、並びに車両管理等の運行支援を行うものであります。 ◆10番(菅野宗長君) 2つ目に、この共創型地域交通モデル事業費補助金の主な内容はどんなものですか。 ◎都市建設部長(高田浩一君) 本補助金は住民ボランティア輸送を実施しております三和及び田人地区の地域振興協議会に対し、その運営を支援するため、車両やドライバーに対する保険、広報費用等に要する事務費について、1団体当たり100万円を上限として交付するものであります。 ◆10番(菅野宗長君) 3点目に、歳出10款1項3目教育指導費についてです。 1つ目に、次世代の教育情報化推進事業の主な内容はどんなものですか。 ◎教育部長(高田悟君) 次世代の教育情報化推進事業は、国が推進するGIGAスクール構想に基づき、小・中学校におけるICTを活用した学習活動の充実を図るため、タブレット端末や大型提示装置などの機器リースをはじめ、学習支援ソフトウェアや、指導者用デジタル教科書・教材を導入するとともに、教員が安心してICT機器を使用できるよう機器障害受付等窓口の開設、ICTサポーターの学校派遣などを行うこととしてございます。 ◆10番(菅野宗長君) ICTの活用に当たって、セキュリティー対策はどう図っていきますか。 ◎教育部長(高田悟君) セキュリティー対策につきましては、児童・生徒が学習活動で使用するタブレット端末には、現段階において、原則といたしまして、児童・生徒の個人情報につきましては保存しない運用としてございます。 なお、市教育委員会といたしましては、今後、児童・生徒の管理面などにおきましてICT環境の活用をさらに進めることを想定しておりますことから、児童・生徒の個人情報の保護につきまして、市の情報セキュリティーポリシーを踏まえて、学校現場の特性に基づいたセキュリティーの対策基準を、年度内に策定し、適正に運用を図ることで、情報セキュリティー対策に万全を期してまいる考えでございます。 ○議長(大峯英之君) 以上で、議案等に対する質疑は終結いたしました。--------------------------------------- △委員会付託 ○議長(大峯英之君) 次に、議案の付託をいたします。 ただいま議題となっております議案62件は、配付の議案付託表区分に従い、それぞれの常任委員会に付託いたします。--------------------------------------- △散会 ○議長(大峯英之君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。 次の本会議は、委員会開催日程等を考慮し、3月15日午前10時から再開の上、議案に対する各委員長の審査結果の報告を行います。 本日は、これにて散会いたします。          午後1時22分 散会---------------------------------------...