郡山市議会 > 2020-12-08 >
12月08日-02号

  • FCV(/)
ツイート シェア
  1. 郡山市議会 2020-12-08
    12月08日-02号


    取得元: 郡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-27
    令和 2年 12月 定例会---------------------------------------            令和2年12月8日(火曜日)---------------------------------------議事日程第2号   令和2年12月8日(火曜日) 午前10時開議 第1 市政一般質問(第1日)---------------------------------------本日の会議に付した事件 日程第1 市政一般質問(第1日)---------------------------------------出席議員(38名)     1番 吉田公男議員        2番 渡部龍治議員     3番 七海喜久雄議員       4番 村上晃一議員     5番 森合秀行議員        6番 箭内好彦議員     7番 蛇石郁子議員        8番 柳田尚一議員     9番 名木敬一議員       10番 山根 悟議員    11番 三瓶宗盛議員       12番 福田文子議員    13番 會田一男議員       14番 佐藤栄作議員    15番 佐藤徹哉議員       16番 川前光徳議員    17番 岡田哲夫議員       18番 飯塚裕一議員    19番 大木 進議員       20番 但野光夫議員    21番 折笠 正議員       22番 良田金次郎議員    23番 栗原 晃議員       24番 廣田耕一議員    25番 塩田義智議員       26番 近内利男議員    27番 久野三男議員       28番 高橋善治議員    29番 八重樫小代子議員     30番 諸越 裕議員    31番 今村剛司議員       32番 田川正治議員    33番 小島寛子議員       34番 石川義和議員    35番 遠藤敏郎議員       36番 佐藤政喜議員    37番 大城宏之議員       38番 鈴木祐治議員欠席議員(なし)---------------------------------------説明のため出席した者   市長      品川萬里      副市長     吉崎賢介   副市長     菅野利和      総務部長    野崎弘志   政策開発部長  畠中秀樹      財務部長    佐久間隆博   税務部長    鈴木弘幸      市民部長    佐藤直浩   文化スポーツ           橋本裕樹      生活環境部長  柳沼英行   部長   保健福祉部長  本田文男      保健所長    塚原太郎   こども部長   国分義之      農林部長    永久保利弥   産業観光部長  藤橋桂市      建設交通部長  柏木忠之   都市整備部長  浜津佳秀      会計管理者   佐藤 宏   上下水道事業           村上一郎      上下水道局長  上野 等   管理者   教育長     小野義明      教育総務部長  伊藤栄治   学校教育部長  小山健幸      代表監査委員  山本邦雄---------------------------------------事務局職員出席者                     議会事務局次長   議会事務局長  清野 浩              薄 正博                     兼総務議事課長   総務議事              総務議事課主任           井上高志              鈴木孝治   課長補佐              主査兼議事係長   主任      伊藤広喜      主任      矢内健介   主査      遠藤慶一郎---------------------------------------    午前10時00分 開議 ○七海喜久雄議長 これより本日の会議を開きます。 会議規則第2条による欠席等の届け出者は皆無であります。 本日の議事は議事日程第2号により運営いたします。--------------------------------------- △日程第1 市政一般質問(第1日目) ○七海喜久雄議長 日程第1に従い、市政一般質問を行います。 なお、当局から岡田哲夫議員柳田尚一議員市政一般質問については塚原太郎保健所長が出席する旨の連絡がありましたのでご報告いたします。 この際、議場における濃厚接触防止の観点から、席の移動をするため暫時休憩いたします。    午前10時01分 休憩---------------------------------------    午前10時02分 再開 ○七海喜久雄議長 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般質問を行います。 質問は順序により、廣田耕一議員の発言を許します。廣田耕一議員。    〔24番 廣田耕一議員 登壇〕 ◆廣田耕一議員 おはようございます。 早速ですが、全集中の呼吸で質問をしてまいります。改めて今回の感染症でお亡くなりになられた全ての皆様に心から哀悼の誠をささげます。そして新型コロナウイルス感染症との闘いの最前線に立ち続ける医療現場、保健所の皆さん、介護現場の皆さんをはじめとするエッセンシャルワーカーの多くの方々の献身的なご努力のおかげで現在の私たちの暮らしがあること、成り立っていることに対しまして、深い敬意と共に心からの感謝の意を表しつつ、議長のお許しをいただきましたので市政一般質問をさせていただきます。 項目1、令和3年度予算編成について。 地球温暖化、英国EU離脱、米国パリ協定離脱イラン核合意離反、大阪都構想否決など、ファシズムの台頭、極右政党及び中国型ニュー社会主義の躍進に加え、ひいては民主主義の崩壊まで危惧される中、米国では劇場型政治を4年にわたり進めてきたトランプ政権にピリオドが打たれる国民審判が下され、国際協調を公約とするバイデン新政権に移行しようとされています。 我が国においては、長期安倍政権から菅政権が誕生し、さきの所信表明において新型コロナウイルス感染症対策と経済の両立、デジタル社会の実現とサプライチェーン、脱炭素を目指すグリーン社会の実現、活力ある地方や新たな人の流れをつくるとともに、安心の社会保障の確立及び東日本大震災からの復興と災害対策、さらに外交、安全保障などが表されました。特に、大震災からの復興については、説明順こそ以前からやや下がったものの、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの固く揺るぎない強い決意表明がなされましたことは、仙台市に次ぐ東北第2位の経済都市を自認いたします本市といたしましても、今まで以上に東北での経済活動をリードする役割を担うとともに、こおりやま連携都市圏をはじめとする近隣自治体との連携を強化する必要性を改めて認識させられたところであり、今後、特に来年、新型コロナウイルス感染症で1年延期となった東京オリンピックパラリンピックが開催予定の令和3年度には、これらのことを中長期的な視点を踏まえた積極的な取組が計画されていると期待し、以下、質問に入らせていただきます。 我が国の景気は、新型コロナウイルス感染症の影響による大きな下振れから内外需とも持ち直しているものの、そのテンポは緩やかであり、雇用面の下押し圧力はいまだ高く、感染防止策を講じつつデジタル化による生産性引上げが重要であると示されています。 総務省が示した令和3年度の地方財政の課題においても、新型コロナウイルス感染症の影響により地方税等の大幅な減少が見込まれる中、地方公共団体が行政サービスを安定的に提供できるよう、「経済財政運営改革の基本方針2018」で示された新経済・財政再生計画を踏まえ、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について、令和2年度地方財政改革の水準を下回らないよう、実質的に同水準を確保するものとされています。 そこで、品川市政2期8年目の締めくくりの年を迎え、現在編成作業中の令和3年度予算編成についてお伺いいたします。 まず初めに、本市の財政状況についてであります。 昨年度の決算報告によると、各種指標を見ても本市は健全な財政運営を行っていると判断される状況ですが、昨年の東日本台風による経費や、今年の新型コロナウイルス感染症対策に要する経費など、従来に加えて大きな財政出動が求められております。 このような状況の中、現在の本市の財政状況を当局はどのように認識しているのかお伺いいたします。 次に、今後の税収見通しについて。 新型コロナウイルス感染症の影響かとは思いますが、本定例会において市税を9億1,000万円減額補正する提案がなされております。市税収入の動向は今後の市政運営に大きな影響を与えます。現段階における今後の市税収入の見通しについて当局の見解をお伺いいたします。 次に、来年度に向けた予算編成の考え方についてであります。 先日、私たち議員にも来年度に向けた予算編成方針が配付されました。本市では、まさに国の方針と呼応した「新しい生活様式」、「実現型課題解決先進都市の創生」が基本方針として示され、政策推進5本柱より、さらなるSDGsの理念浸透、市役所のDX化、流域治水による安全・安心が実現されるものと期待しております。 そこで、来年度予算はどのような考え方に基づいて編成作業を行っておられるのかお伺いいたします。 項目2、給食費の徴収について。 給食費の徴収・管理業務をめぐっては、2019年1月、中央教育審議会が「学校教員の本来的な業務でない」などと答申。文科省も昨年7月、給食費を各自治体の会計に組み入れて業務を自治体に移す公会計化を促す指針を示しています。文科省は本年11月4日、学校給食費の徴収業務について、全国の教育委員会の74.0%が学校にゆだねているとの調査結果を発表しました。 そこでお伺いいたします。 初めに、教員の負担軽減や働き方改革などに向け、国は学校給食費の徴収業務の自治体への移管を求めておりますが、本市の現状はどうなのか、お伺いいたします。 次に、文科省によると、学校ごとで管理する場合、保護者が児童生徒に現金を持たせたり、学校長名義で開設した口座に振り込んだりする形で徴収し、未納の家庭には教職員が訪問して集金するケースも多いといいます。教育委員会からは、「各家庭と直接やりとりするコミュニケーション手段になっている」との意見もある一方、「集計ミスが頻発し、未納分はPTA会費などで補っている」(関東圏の小学校)との声もあります。また、「給食費を集められず、給食事業者と相談し、おかずを減らす」(関東圏の別の小学校)こともあるとのことです。 調査結果と合わせて、文科省は既に公会計化を進めている自治体の事例も示し、千葉市は2018年度の導入以降、1校当たり年間で190時間の教職員の業務削減効果が見られたとしています。 そこで、本市では給食費の徴収については、どのようなことが課題として挙げられるのか、お伺いいたします。 次に、文科省は、公会計化の導入で自治体予算の予備費などを給食費に充てる対応も可能になると指摘し、引き続き導入を促し、教員が子どもの指導に専念できる環境づくりにつなげたいとしています。また、公会計化している自治体では、給食費の納付方法に電子決済サービスを加えるなど、保護者の利便性向上も図られております。 そこで、給食費の公会計化に向けた本市の取り組みと今後の対応についてお伺いいたします。 項目3、修学旅行について。 観光庁は、11月6日の予約・販売分以降、ビジネス出張やライセンス取得などを目的とする旅行を政府の観光支援事業GoToトラベル対象から除外することを決めており、10月30日には、観光を主目的にしない旅行を除外すると発表しました。しかし、萩生田文科大臣は11月4日の閣議後記者会見で、政府の観光支援事業GoToトラベルについて「修学旅行が割引対象から外れることはない」と述べ、小中高校などに積極的な活用を呼びかけました。 そこでお伺いいたします。 初めに、本市の小中学校での令和2年度の修学旅行の実施状況はどうなのかお伺いいたします。 次に、新型コロナウイルス感染の懸念から、一旦修学旅行の中止を決めた学校が、近距離や短い日程で実施しようと工夫する動きがあるようです。萩生田文科大臣は、GoToを安心して使い、集団活動の総仕上げとして修学旅行の実施を期待したいと話しました。そこで、GoToトラベルを有効に活用し、新型コロナウイルス感染症への万全な体制で修学旅行を実施すべきと考えますが、本市ではどのように対応したのか、見解をお伺いいたします。 項目4、汚水処理行政について。 人口減少・高齢化の進行により、人口減少時代が到来し、下水道部門の職員数も減少しています。また下水道施設の老朽化による更新費用の増加が見込まれる中、一般的に汚水処理行政は経費回収率が低く、汚水処理原価が高くなるなど厳しい財政事情となっています。このような状況を背景に、国は2014年に汚水処理施設の整備を10年程度でおおむね完了させる10年概成の新方針を打ち出しました。 この方針では3つの取組が求められておりますが、その一つが汚水処理手法の見直しです。効率的な汚水処理整備の観点から、将来的にも真に下水道が必要な地域を選定すること、1人当たりが浄化槽で整備する費用よりも安価な地域に下水道区域を限定することなどが挙げられております。 この取り組みにより、下水道計画区域を合併浄化槽の整備区域に切り替える動きが全国で広がっています。隣県の宮城県では、公共下水道及び農業集落排水の集合処理区域を約7,100ヘクタール減らし浄化槽の整備区域とすることで、約731億円の事業費削減を見込んでいるとのことです。国土交通省の2019年末の調査でも、下水道など汚水の集合処理を計画する地区は、今後、約2,000か所減少する見通しです。また日経グローカルによると、今年2から4月の調査でも194市が下水道区域を減らし、浄化槽区域を増やしたと回答しています。国は既に供用されている下水道区域の一部を廃止し浄化槽区域に変更することも検討しており、下水道縮小・浄化槽拡大の流れは一段と強まりそうです。 そこで、本市の実情と今後の見通しや対応についてお伺いいたします。 項目5、就職氷河期世代(ロスジェネ)について。 去る11月29日、バブル崩壊後の雇用環境が厳しい時代に就職活動を行った30代半ばから40代後半の、いわゆる就職氷河期世代(ロスジェネ=ロストジェネレーション)を対象とした国家公務員の中途採用試験が行われました。国は2022年度までの3年間に、この世代の正規雇用を30万人増やすという目標を掲げています。また全国の自治体でも、就職氷河期世代支援を目的とした職員採用試験を実施するなど、様々なロスジェネ対策が行われています。 しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済環境が悪化し、彼らの雇用状況はさらに厳しいものになっており、国や自治体による支援の工夫がますます求められているのではないでしょうか。 そこでお伺いいたします。 本市は、就職氷河期世代(ロスジェネ)についてどのような認識をお持ちなのか、また国や県と連携した支援や市独自の支援などの手立てがあるのかどうか、併せてお伺いいたします。 項目6、行政サービス継続のための対策について。 新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、市職員の感染リスクも高まっております。新型コロナウイルス感染症対策は、医療分野など緊急的な対応が重要なのは言うまでもありませんが、地域住民にとって不可欠である自治体サービスも停止するようなことがあってはなりません。自治体サービスを安全・着実に提供するには、3密を避ける、換気を徹底するといった基本的な対策から、本定例会で提案されている行政センター等のトイレの洋式化及び自動水洗化といったハード面での対策など様々で、自治体の工夫が欠かせません。 そこでお伺いいたします。 自治体サービスを安全・着実に提供するため、これまでどのような新型コロナウイルス感染症対策に取り組まれてきたのかについてお伺いいたします。 項目7、市長の政治姿勢について。 昨年の東日本台風からの復旧復興、そして新型コロナウイルス感染症対策など、相次ぐ非常事態への対処に、市長をはじめ全職員一丸となり取り組まれていることに敬意を表します。 さて、品川市長は東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応が本格化する集中復興期間である平成25年4月の市長就任以来、有事の対策が求められる中、市民や地域企業と常に向き合い、三現主義、子本主義により常に時代の先を捉えた施策に取り組んでこられました。復興も道半ばの平成29年4月、1期目の取組を深化、発展すべく、市民の負託に応え2期目がスタートしました。 この間、新たな時代のまちづくりを住民と共に示す郡山市まちづくり基本指針を策定し、過日、全国の善政競争である第15回マニフェスト大賞において、2,842件の応募の中からマニフェスト推進賞優秀賞を受賞されたことは本市にとっても誇りと思うところであります。 その主な取り組みを挙げますと、我が国の国際化の流れを遅滞なくキャッチしたEU国際都市間協力プロジェクトの採択や、東京オリンピックパラリンピックに向けたハンガリー水泳協会との事前キャンプ実施に関する覚書も締結されました。 教育・子育て面でも、県内初となる西田学園義務教育学校の開校など、人口減少社会に対処した質の高い教育の実践を推進、国の保育料軽減制度と合わせた副食費軽減などの上乗せ支援、ハローワークマザーズコーナー設置など母子家庭支援も充実されております。 都市のインフラ整備においても、郡山中央スマートインターの供用開始、長年にわたる懸案だった笹川大善寺線暫定供用と笹川大橋の開通、安積永盛駅西口駅前広場改良への着手や舞木駅公衆トイレ設置など、利用者の視点に立ったアメニティあふれるまちづくりを推進してこられました。 安全・安心についても、全国に先駆けたセーフコミュニティ国際認証の取得、デジタル市役所推進計画の推進に取り組まれているほか、東北で初めて国の登録を受けた郡山市ゲリラ豪雨対策9年プランも着実な進展を図り、その成果である麓山調整池、図景・赤木貯留管も完成しつつあります。 東日本台風からの復旧復興においても、発災直後の10月15日に総合相談窓口を開設し、市税、公共料金の減免、住まいの相談、家屋の消毒や災害ごみの回収など、被災者のニーズに寄り添った支援を即応してきました。 そして、何より昨年7月のSDGs未来都市認定、モデル事業の採択は、未来志向の本市の政策が広く認められたものであります。2019年3月に県内で初めて形成したこおりやま広域圏各市町村とも連携し、本県の経済県都として揺るぎない発展を成し遂げるものと期待いたします。 DX推進についても、菅内閣においても示されたデジタル化への集中投資に呼応すべく、自治体キャッシュレス化の推進、小中学校や公民館など市民の皆様に身近な環境におけるICT技術の浸透を推進してこられました。 初めに、2期8年の市政評価について。 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故からの復興が緒に就いた中で始まった品川市政は、本市の着実な復興・創生の歩みと共ににあったと言えるでしょう。国難とも呼ぶべき困難な時勢とデジタル化への転換が待ったなしの今、通算7年8か月、2期目の就任以降3年8か月余りの取組による実績も花開き始めているものと思いますが、市長はこの間の市政運営をどう評価するのかお伺いいたします。 来春の市長選出馬について。 過日、福島民友新聞社の企画による「『郡山市長を囲む若手社会人座談会』~持続可能なまちへ課題共有、若い力結集し未来切り開く~」にて、品川市長は、「現在はコロナ禍で市民の皆様と直接交流できる機会は限られているため、こうして画面越しでなく顔を合わせて意見を交わせることのありがたみを実感しています。私は郡山市長として365日、常に市が抱える課題や、よりよいまちづくりについて考えることが仕事です。そこで大切なのは、私と市民の皆さんが重要と考える物事が同じであることです。 今、新型コロナウイルス感染症が世界に広がっています。この危機的状況で最も重要なことは、自分ですべきこと、みんなで助け合うべきこと、行政が請け負うべきことを見極め、自助・共助・公助の分担を行うことだと考えます。「楽都郡山」の観点で言えば、協奏(コンチェルト)の意識で取り組むことが大切です。自助・共助・公助の協奏で、不協和音を起こさないように感染症対策を進めていきたいと思います。 市内で社会人として生活を営む皆さんは、家族のことや会社のこと、そして郡山市のまちづくりについて、それぞれ意見やアイデアをお持ちだと思います。それらの思いを私たちの市政運営の方針と調律(チューニング)し、それぞれの役割を明確に分担することが不可欠です。本日は皆さんが行政に対して抱いている思いや疑問などをどんどんぶつけてください」と述べられていました。 「楽都郡山」の観点から、協奏の意識で不協和音を起こさないためには指揮者が必要になります。卓越した見識や、国をはじめ様々な関係機関に、まれに見る人脈を有する品川市長には、「楽都郡山」運営の指揮者として不調和音を起こさないよう、協奏の意識でしっかりと調律(チューニング)していただかなければならないと思っています。 品川市長、品川市長には「楽都郡山」演奏会の感動に包まれた万雷の拍手が聞こえませんか。再三の演奏を願う高らかな声が届いていませんか。今年度から、国の長期ビジョン、総合戦略改定の動きに合わせて、本市人口ビジョン及び総合戦略も改訂され、2024年度を目標とする新たな地方創生の方向性が示されました。また、市民参画により策定した郡山市まちづくり基本指針の後期4年の方向性についても、昨今の社会情勢の変化への対応や、これまでの市政推進の実績反映に向けた検討が始まっていると伺っております。 長引く新型コロナウイルス感染症対策、ポストコロナに向けた我が国の経済活動回復も不透明な中、困難なかじ取りをこなす豊富な経験と強いリーダーシップが求められています。常に先を読むバックキャストの手法による施策推進は、目に見える成果発現まで時間を要する取組も多々あろうものと思いますが、SDGs未来都市の認定をはじめ、品川市長が牽引する取組が対外的にも大きな評価を得ていることは明確な事実であります。ゲリラ豪雨対策9年プランの成果など花開きつつある成果を満開のものとするため、市長は次の4年間も挑戦すべきであり、出馬を表明すべきと考えますが、市長の所信をお伺いいたします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。品川市長。    〔品川萬里市長 登壇〕 ◎品川萬里市長 議長のお許しを得まして、マスクを取って答弁をさせていただきます。 市長の政治姿勢についてのご質問のうち、初めに2期8年間の市政の評価についてお答え申し上げます。 ただいま、廣田耕一議員から身に余るお言葉と深いご理解の下、評価を賜り、深く感謝の意を申し述べるものでございます。 これまで皆様と共に進めてまいりました本市のまちづくりは、バックキャストの視点による2025年、2030年、さらには2040年の将来を見据えた取組でございまして、その評価は後世の人々にゆだねるべきものと存じますが、説明責任を果たす立場からもお答え申し上げたいと思います。 市長就任以来、三現主義の下、震災・原発災害からの復興創生に加えまして、東日本台風被害、そして現下のコロナ禍への対応を市民生活に直結する最重要課題と捉え、一刻も惜しむことなく間断なく取り組んでまいりました。その根幹は、地域経済活動の持続的発展と市民の生活、なりわい、そして何よりも生命を守り抜く、すなわち、誰一人取り残さないSDGsの精神をベースに臨んできたと今認識しております。 この間、何よりもコロナ感染症対策の最前線に立ってこられた医療従事者の皆様、感染拡大抑止を図りつつ、地域経済の持続あるいは諸活動の持続にご尽力をいただいております産業界の皆様、保育、介護、教育現場の皆様、そしてご家族の健康を願う全ての市民の皆様に改めて敬意と感謝の意を表する次第でございます。 ただいま議員から、2期8年間の取組について詳しくご紹介いただき恐縮に存じます。私からは2018年4月スタートの郡山市まちづくり基本指針をベースに、直近の状況も踏まえ、その事務事業の進展状況について補完的に大綱1項目につき、1から3件のご報告を申し上げたいと存じます。 初めに、大綱Ⅰ、産業、仕事の未来につきましては様々な課題がございますけれども、2014年着手の西部第一工業団地は既に33区画中25区画を売却し、これまでの引き合い状況から見まして、年度当初凍結しておりました拡張計画も実施することが望ましくなってまいりまして、その手続も進めておるところでございます。それから総合地方卸売市場では、不動産の有効活用という観点から、未利用地3区画、1万965平方メートルについて食品関係の企業様に賃貸借契約でお借りいただくことになりました。 次に、大綱Ⅱ、交流・観光の未来につきましては、先ほど言及いただきました2020東京オリンピックパラリンピックに向けた諸活動を着実に進めております。残念ながらコロナ感染症蔓延のために実際の交流がいささか不十分な点がございますけれども、この来年度の2020東京オリンピックパラリンピックに向けて十分準備をしてまいりたいと存じております。 また、2016年、安積疏水日本遺産認定の、これはそれをきっかけにしまして産業振興にということも願っているところでございますが、既に安積疏水日本遺産認定のブランドとしまして全74件認証させていただいております。さらに最近のことでございますが、公民連携による地方創生においては、本市初の企業版ふるさと納税に係る地域再生計画も11月6日、総務省に認定されまして、早速、市外企業から3件の寄附申出をいただいております。 次に、大綱Ⅲ、学び育む子どもたちの未来、これはこれまで一貫して進めてまいりました子本主義、子どもを本位とする主義の下、「ともに学び、ともに育み、未来を拓く教育の創造」を掲げる教育委員会の方針を基本に、国の基本政策となっております教育のデジタル化では、全国に先駆けて小中義務教育学校78学校に1ギガビットパーセコンドの高速通信網を整備するとともに、児童生徒用に1人1台、タブレット2万4,486台の配置が、2021年、来年の1月にも完了する、実現する予定でございます。この間、校区再編成、田村町二瀬地区の小中学校を統合したほか、教育研修センターを西田町の旧三町目小学校に移転し、こおりやま広域圏の先生方にもご利用いただく広域的な研修も対処できるように強化してきております。 また、こうしたデジタル教育のためには光ファイバー、学校ばかりでなくて自宅でも学習することが必要でございますが、2022年3月には中田町の光ファイバー網未整備地区も解消される見込みとなっておりまして、各地域の均衡ある教育環境と地域情報化の整備も着々と進んでおります。 全国的課題でございます待機児童解消につきましても、今年度中には諸施設整備いたしまして、待機児童数ゼロも達成できる見込みとなっております。今の条件が大きく変わらない限りにおいてでございますが、そのような見通しに立っております。 次に、大綱Ⅳ、誰もが地域で輝く未来につきましては、2017年開設の郡山しんきん開成山プール利用状況は本年11月末現在で約28万人、熱海フットボールセンターは2018年のオープン以来、約9万6,000人の方にご利用いただいて愛されております。 さらに、国の公文書館法の方針に基づきまして、(仮称)郡山市歴史情報・公文書館についても基本設計がまとまりつつあるところでございます。 次に、大綱Ⅴ、暮らしやすいまちの未来につきましては、まず防災面では昨年の東日本台風からの復興をはじめ、2014年9月策定のゲリラ豪雨9年プランの計画的推進はもとより、国・県及び流域市町村による阿武隈川上流流域治水協議会開設、本市と須賀川市の防災コンパクト先行モデル都市指定による計画策定にも着手しております。さらに国の阿武隈川緊急治水対策プロジェクトでは、2019年度から2028年度にかけて総額約1,840億円に及ぶ事業計画が着々と遂行されております。これもよく見守りまして、市として申し上げるべきところは積極的に働きかけてまいりたいと存じております。 また、防災面では、郡山消防署富久山分署も、2019年11月に開署し活動を開始をしております。 環境面につきましては、先般10月26日、国の2050年、カーボンニュートラル宣言や11月19日、20日、衆参両院で決議されました気候非常事態宣言に先立ちまして、2019年11月には環境省推奨の2050年二酸化炭素排出量実質ゼロへの賛同を表明し、世界環境を見据えた取組を継続的に推進しております。 最後に、横断的取組と基盤的取り組みでございますが、一般住宅等除去土壌の搬出につきましては6万5,000件の発注が全て完了し、2021年8月には事業完了となる見込みでございます。 また、2019年7月1日には、全ての政策の基本となりますSDGs未来都市の認定を受けたほか、政府が12月4日の原則全ての行政手続を5年以内にオンライン化するとの方針にも対応する郡山市デジタル市役所推進計画に基づくDX化と5レスの推進、2019年3月に二本松市を加え16市町村となったこおりやま広域連携中枢都市圏の形成など体制整備に取り組んでいるところでございます。 現下の最大の課題でございます新型コロナウイルス感染症対応につきましては、国や県との日々緊密な連携指導の下、遅滞なく医療機関のご協力、市民の皆様の予防治療の万全を期すため、総額約90億円の予算を計上させて対処しているところでございます。 また、PCR検査につきましては、市内86か所の検査機関により、12月6日時点で延べ2万3,757件、県全体では4万2,276件でございまして、その56%に相当します検査を実施しております。 今日の本市の発展施策の成果は、歴史の担い手たる企業、地域団体、市民の皆様のご理解とご協力、市議会各位のご指導、ご賛同のたまものと深く感謝いたしております。 次に、来春の市長選挙への出馬についてお答え申し上げます。 ただいま、議員より3期目の出馬についての期待、応援のお言葉を賜り、身に余る光栄と存じております。SDGs未来都市たる本市としては、誰一人取り残さない社会の実現に全市を挙げて取り組む体制を構築しつつあります。市長就任以来、先人のご努力を基に東日本大震災からの復旧復興に心血を注ぎ、市民の皆様のご尽力を意義あるものとするべく、共に最善を尽くし努力してまいりました。そして今、復興創生期間も終盤を迎え地域経済の安定的発展も見えてきた時期に、東日本台風、新型コロナウイルス感染症に見舞われる中、市民、企業の皆様と力を合わせ、困難な局面に切れ目なく一刻の猶予もなく対峙しなければなりません。来年度の予算編成方針としてお示しさせていただいた地球温暖化の取組をベースとする新しい生活様式実現型課題解決先進都市の創生の下、ウィズコロナ時代にも持続可能で誰一人取り残さない地域づくりに向け、寸暇を惜しみ全身全霊で取り組むことは私に課せられた使命と肝に銘じております。今後とも報道機関等のSDGsメディア・コンパクトの力も得て、タイミングを逃さず的確な判断の下、使命遂行に取り組んでまいります。 大変な時期だからこそ、引き続き市政のかじ取り役をという身に余るお言葉もいただいてきました。本市の未来のため持続可能なまちづくりが期待される中、これまでいただいたご縁、経験をバックキャストの感覚で全て投入しなければとの思いを深め、皆様のご支援を支えといたしまして、来年4月の市長選挙に出馬することを強く決意するに至りました。私にとりまして、ご縁深く大恩ある本市の市長を務めさせていただくことは、この上ない名誉でございまして、市政発展のため、新たな時代への攻めの体制を築いてまいる所存でございます。様々な課題のある中、引き続き市議会議員各位のご指導と職員の皆さんのお支え、市民、企業の皆様のご理解とご支援、ご指導を心からお願い申し上げ、出馬への決意表明とさせていただきます。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 市長の政治姿勢について廣田耕一議員の再質問を許します。廣田耕一議員。    〔24番 廣田耕一議員 登台〕 ◆廣田耕一議員 来春の市長選出馬について再質問いたします。 今ほど市長より、来春4月の市長選に皆様のご支援の下、出馬するとの決意が表されました。先ほど市長の答弁にもありましたが、私も安積疏水の組合員でもあります。明治、大正、昭和、平成、それぞれの世代を潤し続ける安積疏水は、安積開拓・疏水開さく事業の一つのストーリーとして未来を開いた一本の水路が、今から4年前になりますか、品川市長のお骨折りにより日本遺産として文化庁に認定されました。 これまで日本三大疏水として、どうしても認知度が低い安積疏水は、那須疏水、琵琶湖疏水とようやく肩を並べることができ、そして令和へと流れは引き継がれています。安積疏水土地改良区役職員をはじめ関係各位が認知度を上げるため、いろいろ工夫してきましたが、なかなかかないませんでした。しかし日本遺産認定でこれが一遍に解決することになり、多くの安積疏水関係者が大変感謝しております。 また、品川市長と根本匠代議士は、安積疏水土地改良区の員外理事としてご尽力もいただいております。されば、昨年の東日本台風からの復旧復興、そして新型コロナウイルス感染症など、相次ぐ非常事態への対処に市長をはじめ全職員ワンチームとなり最善を尽くしてこられました。しかし様々な意見や批判が出てくると思いますが、それは市政への期待の裏返しでもあり、萎縮せず幅広い視野を基に市政を考え、熱意を持って施策実現に積極果敢に挑んでいただきたいと思います。再度決意のほどお伺いいたします。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。品川市長。 ◎品川萬里市長 再質問にお答え申し上げます。 マザーテレサさんだと思いますが、愛の反対は無関心という言葉がございました。私は批判は私の市政あるいは私個人について関心を向けていただいているからこそと、批判を大変ありがたいものとして受け止めております。それ以上に批判こそアドバイスであると受け止めまして、それを市政においては、よき政策立案の糧として受け止めさせていただいて取り組んでまいることを重ねて申し上げ、決意の一端とさせていただきます。ありがとうございました。 ○七海喜久雄議長 廣田耕一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目1、令和3年度予算編成方針について当局の答弁を求めます。佐久間財務部長。 ◎佐久間隆博財務部長 初めに、本市の財政状況についてでありますが、去る9月定例会において認定をいただきました令和元年度決算では、一般会計、公営企業を除く29の特別会計の合計で黒字決算となっております。 また、地方公共団体の財政の健全化に関する法律における4指標のうち、実質赤字比率、連結実質赤字比率は共に黒字で赤字額はなく、将来負担比率は実質的な負担額が生じない結果となり、実質公債費比率4.3%は前年より0.7%良化し、現在発表されております平成30年度のランキングでは、全国792市中222、中核市54市中21位に位置するなど、おおむね良好な結果となっております。 また、財政調整基金につきましては、12月補正後の基金残高の見込みが91億6,146万2,000円と、残高の目安となります標準財政規模の10%を大きく上回っており、健全な財政運営を行っていると認識をしております。しかしながら本市を取り巻く環境は扶助費など社会保障費の急速な伸びや今後の公共施設等の改修、更新にかかる経費の増加、第1期復興創生期間終了に伴う復興財源の縮小など様々な要因に加え、新型コロナウイルス感染症対策等の新たな行政課題への対応が予想されるなど、今後これまで以上、健全な財政運営が求められるものと考えております。 次に、来年度に向けた予算編成の考え方についてでありますが、新年度予算はポストコロナ社会を前提に、感染拡大防止や、激甚化する自然災害への対応など、様々な解決すべき課題について社会経済の動向を注視しながら各種施策展開による解決を図り、誰一人取り残さないSDGsの基本理念の下、全ての市民の皆様の健やかな生活を守る予算を目指すものであります。 また、新型コロナウイルス感染症を踏まえた対応や、バックキャスティング思考による基盤づくり、こおりやま広域連携中枢都市圏による広域的視点による課題解決施策の推進等を考慮し、財政の健全性や国等における重点施策との整合を図る予算編成を行ってまいります。 なお、予算編成方針につきましては、広く市民の皆様にお示しし、ご意見をお伺いするためユーチューブで紹介するとともに、ウェブサイトで公開をしております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 鈴木税務部長。 ◎鈴木弘幸税務部長 今後の税収見通しについてでありますが、市税の収入額につきましては近年堅調に推移しておりましたが、令和元年の後半からは世界経済情勢の悪化や令和元年東日本台風の影響等により、徐々に景気下押しの影響が強まっておりました。そのような中、新型コロナウイルスの影響により、本年の前半から国内経済は急速に後退し、本市の税収におきましても法人市民税、市たばこ税、入湯税等の収入見込額が当初予算計上額を下回る見込みとなるほか、国の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策により実施している本年度の市税の徴収猶予額が約5億5,000万円となる見込みであり、本定例会において9億1,000万円の減額補正予算案を提出しているところであります。 令和3年度の市税収入見込みにつきましては、新型コロナウイルスの影響を受けた本年の個人所得額が個人市民税に反映されることや、中小事業者等が所有する償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税等の軽減措置が実施されること、また緊急経済対策として今年度実施している市税の徴収猶予の延長や商業地などの固定資産税の負担増を抑制すること等が検討されているところであり、引き続き厳しい状況が続くと考えております。今後におきましても、これら国の動向や経済状況を注視しながら、令和3年度の収入見込額について精査するとともに、その確保に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 廣田耕一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目2、給食費の徴収について当局の答弁を求めます。小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 初めに、本市の現状についてでありますが、各学校では学校や地域の実態に応じた方法により、学校給食費の徴収業務に当たっており、その方法は令和2年6月現在、分校を含む78校のうち現金による集金が35校、金融機関での口座振替による集金が39校、口座振替と現金による集金を保護者が選択する方法が2校、方部ごとに保護者が集金している学校が2校となっております。 次に、給食費徴収に当たっての課題についてでありますが、口座振替の課題は口座振替を開始する手続の煩雑さ、振替手数料の保護者負担などがあり、一方、現金集金の課題は紛失のリスク、銀行振り込み等の手間などがあります。どちらの徴収方法にも共通する課題として未納への対応があり、教育委員会では未納のある学校の校長との面談を通して状況を把握するとともに、学校給食費の滞納・未納対応マニュアルに沿った対応をお願いしているところであります。 令和2年7月1日現在、令和元年度分の未納額は郡山市立学校76校全体で約113万円、徴収予定総額の約0.08%であります。 次に、公会計導入に向けての取組状況と今後の対応についてでありますが、本市教育委員会では、これまで学校給食費の公会計化を既に導入している世田谷区や秋田市を視察し、公会計化実施に至るまでの必要な準備、実施後における効果や課題等について調査をしてまいりましたが、これらの視察では、公会計化することにより学校給食費会計の透明性の向上や徴収における公平性の確保、教職員の負担軽減などの利点がある一方、新たなシステムの導入や人員体制の整備、未納額の増加などの課題が明らかになったところであります。 今後におきましても、各学校の徴収方法における課題を調査するとともに、導入後の効果や課題等について本市の実情を勘案しながら、総合的に調査、研究してまいります。 以上、答弁といたします。
    七海喜久雄議長 廣田耕一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目3、修学旅行について当局の答弁を求めます。小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 初めに、修学旅行の実施状況についてでありますが、令和2年度、小学校では実施予定校45校全校で実施、中学校では実施予定校27校中23校で実施し、1校が3学期に実施予定であります。中止となった3校については、保護者や生徒の意向を踏まえ、代替行事として自然体験活動等を実施しております。 なお、中学校24校の修学旅行については2泊3日が5校、1泊2日が15校、日帰りが4校であり、行き先は栃木県等の北関東が17校、岩手県が2校、県内が5校となっております。 次に、修学旅行実施の際の対応についてでありますが、本市におきましては本年6月5日付郡山市立学校における修学旅行等の学校行事実施上の留意点について及び6月26日付修学旅行の相談窓口の設置及びGoToトラベル事業の活用についてを通知するとともに、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、3密を避ける観点から増便した貸切バスの使用料や宿泊施設の部屋数を増やした場合における追加の宿泊料、また中止、延期した場合のキャンセル料等、追加的経費を補助するため、8月臨時会において4,255万6,000円を計上し、保護者負担の軽減と新型コロナウイルス感染防止対策を図っているところであります。 今後におきましても、各学校が感染症対策に努めながら、修学旅行を安心して実施できるよう、国や県の施策も活用しながら支援してまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 廣田耕一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目4、汚水処理行政について当局の答弁を求めます。上野上下水道局長。 ◎上野等上下水道局長 汚水処理行政についてでありますが、2014年(平成26年)1月に国土交通省、農林水産省、環境省が連携して策定した持続的な汚水処理システム構築に向けた都道府県構想策定マニュアルを踏まえ、本市では2015(平成27)年度に下水道全体計画区域6,733.1ヘクタールのうち未整備区域2,172.5ヘクタールを62の地区に細分化し、人口密度と合併処理浄化槽の設置割合等から整備の優先度評価を行い、2026(令和8)年度末までに下水道整備を進める地区、その後に整備を進める地区、汚水処理方法の見直しを検討する地区に整理しております。 現在、喜久田町堀之内地区、八山田地区、富久山町宝田地区の下水道整備を進め、総人口に対する下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽の処理区域内人口の割合を示す汚水処理人口普及率は2019(令和元)年度末の90.2%から、2026(令和8)年度末には92.3%になると見込んでおります。 今後も、下水道下水道整備の財源支援について、引き続き国・県に要望するとともに、くみ取り槽単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換促進を一層強化するなど、普及率の向上に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 廣田耕一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目5、就職氷河期時代(ロスジェネ)について当局の答弁を求めます。畠中政策開発部長。 ◎畠中秀樹政策開発部長 就職氷河期世代についてでありますが、コロナ禍における全国の10月の完全失業率は3.1%で、前年同月に比べ0.7ポイント上昇する中、就職氷河期世代はおおむね1993年から2004年に学校卒業期を迎えた世代で、希望する就職ができず新卒一括採用をはじめとした流動性に乏しい雇用環境が続いてきたこともあり、現在も不本意ながら不安定な仕事についている無業の状態にあるなど、様々な課題に直面している方々と認識しております。 このような状況を踏まえ、本市では2018年度から多様な働き方支援事業を立ち上げ、就職氷河期世代を含めた15歳から59歳までの就労が困難な方々を対象とし、多様で柔軟な働き方ができるよう、寄り添った支援を実施しているところであります。 また、本年7月10日には就職氷河期世代の活躍を支援する…… ○七海喜久雄議長 畠中部長に申し上げます。 質問時間が終了しましたので答弁を終えてください。 廣田耕一議員の質問に対する関連質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 以上で、廣田耕一議員市政一般質問を終了いたします。 長時間にわたりましたので暫時休憩いたします。    午前11時02分 休憩---------------------------------------    午前11時15分 再開 ○田川正治副議長 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般質問を行います。 議長に代わり、私が議長職を行いますので、よろしくお願いいたします。 質問は順序により、岡田哲夫議員の発言を許します。岡田哲夫議員。    〔17番 岡田哲夫議員 登壇〕 ◆岡田哲夫議員 日本共産党の岡田哲夫です。 早速質問に入らせていただきます。 1番、水害対策について。 台風などの大雨の際に、旧豊田貯水池を調整池として活用する等を求めた市民からの請願は9月定例会で否決されましたが、市民団体はその後も市への要望の取組を継続しています。水害を少しでも軽減したいという思いは同じですので、もともと、市当局と市民が対立し合うような問題ではないはずです。両者の違いは何なのか。解決すべき問題は何なのかを明らかにして、双方が納得する結論を出していく必要があります。 9月定例会における被災住民からの請願の中心点は、市が行っている雨水管から逢瀬川に雨水を排出するという内水対策について、逢瀬川の氾濫の危険性を高めることになるため、これを再考し、旧豊田貯水池を調整池として活用して逢瀬川の流下量を減少させるべきというものでした。一方、市当局としては、もともと雨水管からの雨水の流入が被害拡大の主要な要因になったとは考えておらず、阿武隈川の水量が極めて膨大であったため氾濫が発生したという見解です。 市の治水対策には外水対策と内水対策があり、ゲリラ豪雨など短時間の降雨に対する内水対策については、雨水管の整備、市内中心部4か所の雨水貯留管の整備で対応するとのことですが、河川水位が上昇した場合の内水対策については、まだ不十分な面もあるという見解です。 以上見てきて、市当局と市民団体の意見の相違がどこにあり、どう調整すればいいのかをまとめると次のようになります。 第1は、両者に相違のある水害の原因について共通理解を図ることです。その上で、第2は逢瀬川の氾濫を抑える上で遊水地や調整池などの設置が必要なのかどうか、さらに旧豊田貯水池を調整池として活用することが必要なのかどうかについて共通理解を図ることです。 そこで伺います。 被災住民の要望が、該当する町内会長の連名で行われており、しかも議会で一度否決されても連続して要望が寄せられていることを考えれば、この問題の解決のためには、内水対策について住民の理解と納得がどうしても必要です。そのためには市当局と被災住民代表との協議の場を設置し、認識の違いについて住民の理解と納得を得るよう話合いを重ねる必要があると考えますが、当局の見解を伺います。 項目2、コロナ感染症対策の強化について。 一時、多くの感染者が発生した郡山市において、現在、感染者がほとんど出ない状態が続いています。その理由を明らかにして今後もコロナ感染を抑制していくことが必要です。8月から11月にかけて郡山市内のコロナ感染が急激に広がりました。クラスターが数か所で発生し、緊急事態とも言える状態になりました。郡山駅前飲み屋街で発生したクラスター対策で、市は感染者と濃厚接触者だけでなく、希望する飲食店従業員全員を対象にPCR検査を実施、駅前の福祉・保育施設の職員に対しても全員の調査を実施しました。次に発生した専門学校がクラスターとなった感染拡大に対しては、2,000名以上のPCR検査を短期間に実施し、感染者の保護と感染状況の確認を行いました。 最初の感染者が発生してから短期間に広範囲にPCR検査を実施することで、感染者を保護隔離し感染の拡大を抑えるというコロナ対策の基本の徹底を図ったことが、その後の感染者の潜伏、感染拡大を抑え込んだ最大の要因だったと思います。郡山市保健所の取組、医療機関の奮闘は高く評価されるべきものだと思います。 今後も、この取り組みを継続することが必要ですが、そこで伺います。 郡山市内においても、今後もコロナ感染症の発生と広がりは懸念されますが、それに対してどのような対策を考えていますか。見解を伺います。 今後、感染の発生拡大を抑えるための方策の一つとして、病院や介護施設などの職員、利用者などに対する一斉かつ定期的な社会的検査の実施が必要になるとの指摘があります。社会的検査の実施には膨大な予算が必要になり、国の予算面の支援も課題になるとは思いますが、それらを含めて当局の見解を伺います。 コロナ禍による医療崩壊を招かないために、経営難にあえぐ医療機関への減収補填が必要との指摘がありますが、医療機関の実態を最もよく知る立場から当局の見解を伺います。 3、緊急の国民的課題について。 コロナ禍を経験し、世界中がこれまでの政治の在り方の反省に直面しています。新自由主義的な弱肉強食の社会では、結局、国民の命も暮らしも守ることはできないということが明らかになりました。アメリカでも新自由主義的施策を強行してきたトランプ大統領が敗北し、新大統領となるバイデン氏は最低賃金を時給1,500円にすると発言するなど、新自由主義的施策の見直しに向かおうとしています。しかし、日本では安倍政権の後を引き継いだ菅政権は、自助・共助・公助を政治理念とし、逆に新自由主義的施策を強化しようとしています。今、菅政権が当面の課題として決定しようとしている次の2つの施策について取り上げます。 1、後期高齢者の医療費窓口負担について。 第1は、75歳以上後期高齢者の医療費窓口負担を現行の原則1割から2割にしようとしている問題です。政府の全世代型社会保障検討会議は、2割負担の対象範囲について12月4日に結論を出す予定でしたが合意に至らず、週明けに結論を持ち越したと報道されています。現在は現役並みの所得のある人(月約32万円以上の収入、所得上位7%)が3割負担、それ以外は原則1割負担です。検討会議で問題となっているのは、年収155万円(605万人、37%)から年収240万円(該当200万人、13%)までのどの段階から2割負担とするかです。厚生労働省が示している5つの案のうち最も所得が高い年収240万円でさえ、月にすれば20万円です。月20万円とはどういう金額でしょうか。全国の労働組合員が最低賃金で1か月生活してみるというチャレンジ企画、最低賃金生活体験を行っていますが、それによれば、憲法に保障された健康で文化的な最低限度の生活を送るためには、全国どこでも月23万円から24万円必要だと報告されています。当然、年齢により生活する必要経費に違いが生じることはありますが、75歳以上は20万円で十分だと言える根拠はありません。まして検討会議に提出された日本医師会資料の年収に対する医療費の負担割合を見ると、75歳以上の高齢者は20代から50代の2倍から6倍の負担をしています。この負担をさらに2倍にしようというのは、高齢者にとってあまりに過酷だと言わざるをえません。 具体的には、厚生労働省は住民税非課税世帯を除く約945万人(後期高齢者の52%)を2割負担にした場合、1人当たり年平均3万4,000円の負担増になると推計しています。 ちなみに、私の知人が今年10月に緑内障の手術で入院した際の費用は1割負担で7万円程度であり、これだけでも年金生活者には大きな負担です。2割になればこれを大きく超える負担になるのは確実であり、そうなれば好むと好まざるとにかかわらず受診抑制が起こる危険性が高くなります。コロナから高齢者をはじめ国民の命と健康を守る体制の強化が何より急がれるときに、75歳以上への窓口負担増はこれに逆行するものと言わざるを得ません。 そこで、次の点について伺います。 厚労省が試算しているような月約14万円の年金収入の高齢者に、月3,000円近くの医療費の負担増を求めることは過酷ではないのか、2割負担は負担能力を超えた負担を高齢者に強制することになるのではないかと思いますが、当局の見解を伺います。 2割負担になれば受診抑制が今よりも拡大し、受診したときには手遅れだったという事態が発生しかねません。後期高齢者医療制度の存在意義にも関わるような2割負担の導入は中止するよう、直接の実務を担当する市当局が政府に意見を上げていく必要があると思いますが、当局の見解を伺います。 2、原発事故汚染水の海洋放出問題について。 第2は、原発事故汚染水の海洋放出問題です。本市の6月定例会では、福島原発事故汚染水の海洋放出に反対する国への意見書を全会一致で採択しました。県内では県議会をはじめ7割を超える地方議会が反対または慎重検討の意見書や決議を採択したと報道されています。また福島原発事故以降、毎年集会を開いてきた「原発のない福島を!県民大集会」実行委員会などが海洋放出に反対する署名運動を展開し、反対の声は全国に広がっています。 テレビ報道などで知られるように、県漁連や全漁連などの反対の声は、文字どおり、なりわいと生活がかかった切実なものです。政府は当初10月末には海洋放出を決定しようとしていましたが、国民の反対世論に配慮し決定を先延ばしにしています。しかし政府の海洋放出方針に変更はなく、いつ決定が強行されるかもしれない緊迫した状況が続いています。 11月24日の参議院経済産業委員会で、日本共産党岩渕友議員の質問に対し梶山弘志経済産業相は、「地元をはじめ関係者の理解を得られるよう努力し続けることが大切という考え方は一貫して変わらない」、「理解を得るための活動をしっかりとしていく」と答弁していますので、重ねて県民、市民の声を政府に届けていくことが必要ではないでしょうか。 そこで伺います。 地元の理解を得るというのであれば、海洋放出ありきの政府方針はあまりに強硬であり、少なくとも方針案の再検討が必要と考えますが、当局の見解を伺います。 議会の声だけでなく、市当局の考えも意見として政府に上げていく必要があると思いますが、当局の見解を伺います。 項目4、教員の多忙化解消と教員不足について。 先の9月定例会に続いて、教員の多忙化と教員不足について再度取り上げたいと思います。 (1)教員の多忙化解消について。 教員の超過勤務の時間数は、小学校で月30時間から31時間、中学校が31時間から37時間という答弁でした。これまで過労死ライン月80時間や月100時間を超える教員も多いと指摘されてきたことを思えば画期的な改善具合と言えますが、現場の教員の声を聞くと、そう単純ではありません。仕事が残っているのに管理職から帰るように指導され、結局持ち帰り仕事が増えているというのが実態です。 そこで伺います。 教員の勤務実態をつかむには、学校における勤務だけでなく持ち帰り仕事の時間も記録する必要があると思いますが、当局の見解を伺います。 教員の勤務時間の記録は、個々人の勤務実態の把握にとどまらず、仕事の精選や教員定数増の検討のための資料とすることが必要だと思いますが、当局の見解を伺います。 (2)教員不足について。 教員不足については、県教育委員会から復興推進加配や通級指導加配など203名の加配教員が配置されており、さらに本市独自に複式学級補助員、教科専門員、語学指導外国人、特別支援教育補助員等142名を配置している。また産休等代替教員についても未配置は小学校で1名だけという答弁でした。しかし、これも現場の声では、代替教員確保に管理職が苦労し、休職に入る当人も安心して休職できないという事例が後を絶たないと聞いています。 そこで伺います。 学校における多忙化を解消するには、毎日の授業を行う正規の教員の適正配置が根本的に重要だと考えますが、当局の見解を伺います。 教員不足の根底には、教員採用試験受験者数の減少に示される教員希望者減の問題があります。短期的対策としての免許更新制の廃止、長期的には長時間勤務の解消や給料引上げなどの待遇改善が必要と考えますが、当局の見解を伺います。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 ○田川正治副議長 当局の答弁を求めます。品川市長。    〔品川萬里市長 登壇〕 ◎品川萬里市長 岡田哲夫議員の項目2、コロナ感染症対策の強化についてのご質問のうち、今後のコロナ感染症対策についてお答え申し上げます。 まず、現状からお答え申し上げまして、その後、今後のコロナ感染症対策についてお答えすることにいたします。 本市における新型コロナウイルス感染症の感染対策につきましては、感染症法の規定に基づきまして、国・県の通達や指導等の下、非常事態の下にあるとの認識の下、最大の努力に努めてきたところでございます。私自身、県幹部とホットラインでつながっておりまして、毎日連絡を取りながら対応をしております。感染症法により、中核市の業務は防疫対策が中心となっており、感染症の発生の状況、動向及び原因の調査として、市民の相談対応、積極的疫学調査、PCR検査、入院医療の調整等の対応に取り組んできたところでございます。 まず、本市におきましては、現状認識として申し上げますが、2月1日に新型コロナウイルスが指定感染症に指定されて以来、全庁的に新型コロナウイルス感染症対策を推進するため、市長、私を本部長とし、部局長をメンバーとした郡山市健康危機対策本部を設置し、第1回会議を1月29日に開催して以来、計21回の会議を開催し全庁的な体制を推進してまいりました。また全市的な対応を図る目的から、郡山医師会をはじめとする市内の医療、商工業、救急医療、宿泊事業、運輸事業など関係者や広域消防組合消防本部の方々で構成する郡山市新型コロナウイルス感染症連絡調整会議を1月31日開催して以来、計3回の会議を開催し、その下部組織であります医療専門委員会を含め計8回の会合を重ね、現在の検査医療体制が構築されてまいったわけでございます。 次に、保健所の日々の具体的な対応につきましては、公衆衛生の専門家である塚原保健所長の陣頭指揮の下、各種施策に取り組んでまいりました。市民からの相談対応につきましては2月7日に保健所内に相談窓口を設置し、12月6日までに合計2万9,021件の相談に対応してきております。発熱されている方の診療やPCR検査を行うため、郡山医師会と連携の下、発熱外来診療所を5月と10月に計2か所開設し、これまで277名の方を診察するとともに、10月からPCRセンターを発熱外来診療所に併設し、市内の医療機関からの依頼によりまして11月27日現在、78件の検査を行いました。また保健所から濃厚接触者等の診察を依頼する帰国者・接触者外来を11か所指定するとともに、10月からはPCR検査を行う検査協力医療機関が加わり、86の民間医療機関においてPCR検査ができる状況となっております。 この結果、12月6日現在までの本市内の保健所が実施したPCR検査は6,315件、医療機関が行った検査は1万7,442件、合計しますと2万3,757件となっております。これは福島県の全PCR検査の56%となっております。また市内におきましては8月18日以降、7例のクラスターが発生した際には、国のクラスター班の支援を受け速やかな積極的疫学調査、感染経路の分析を行うとともに、4日間で2,000件の大規模なPCR検査を行うなどにより感染拡大を抑止したところでございます。 病床の確保につきましては、一義的には県の責務となっておりますが、県と協力医療機関との連携の下、市内で59床の入院病床を確保したところでございまして、これまでピーク時には31人、合計193人の患者の方は速やかに入院していただいたところでございます。 一方、市役所、市施設の感染対策につきましては、非接触型体温計を市内小中学校をはじめ市立の公民館等へ1,273本を配付するとともに、非接触型検温装置を74基配付したところでございます。また市内小中学校における感染防止対策につきましては、3月に感染防止マニュアルを作成し、各小中学校において感染防止に取り組んでまいりました。これにより市内小中学校において15人の陽性患者が確認されておりますが、全校休校になったことはなく、校内での2次感染も生じておりません。 市民の皆様への情報発信につきましては、感染症対策メールは111件、私のユーチューブ放映を27回行い、さらに保健所長から市民の皆様へのメッセージは34回発信し、専門的な見地から感染の予防に関する市民の皆さんの取組をお願いしてまいりました。 以上がこれまでの対応の概要でありますが、今後におきましては感染症の発生動向を的確に捉えながら、感染予防と市中における感染拡大抑止のため、これまでの取組を継続していくとともに、市民の皆様には新しい生活様式の実践、特に感染リスクが高まるとされます5つの場面、人との接触を8割減らす10のポイントや、体調が変化した際には速やかにかかりつけ医や受診・相談センターに相談することなどの周知、感染症対策のリテラシーを高めていただくように努力してまいります。 また、新型コロナウイルスワクチンにつきましても、政府において今後迅速に多くの国民に接種を勧めていくこととしており、市民の皆様への迅速かつ的確な接種を行うための体制を整備してまいります。 これは、ぜひお願いしたいことでありますが、医療従事者の皆様や感染された方への差別や誹謗中傷は絶対にしてはいけないことにつきまして、市民の皆様へ広く深く呼びかけるなど、ウィズコロナの状況に即した市民の命と生活を守るため、全市一丸となって皆様と共に対策に取り組んでまいりたいと存じております。 なお、本日の新聞でございますが、寒冷化に伴いまして非常に空気が乾燥して、今まで以上に飛沫感染が非常に可能性が高くなってございます。したがいまして、マスク、あえてつけてきたのですが、こういう状況とか、鼻は隠して口は出しているようなことはぜひとも控えていただきたいのが、今日、私が新聞で見かけた情報でございます。非常に乾燥しまして飛沫も非常に小さくなって、感染、非常にしやすくなっているようでございますので、改めて10の教訓と5つの場面の回避について、どうか日常きめ細かく対応していただくようにお願いしたいと存じます。いろいろな専門家がいろいろなメディアを通じて発言しておられますけれども、結局この5つの場面の回避と10の教訓をぜひ守っていただきたいということが、全ての専門家の、私の見ている限り共通した感染症リテラシーでございますので、ぜひ議員の皆様と共に市民の皆様にその点、徹底してまいりたいと存じます。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 塚原保健所長。 ◎塚原太郎保健所長 引き続き、コロナ対策の強化についてでございます。 初めに、定期的な検査の実施についてでございますが、保健所が行政検査として実施をいたしますPCR検査は、令和2年2月17日付厚生労働省の通知におきまして、医師が疫学的な知見に基づき感染の疑いがあると判断した方について実施するものでございます。また一斉・定期的検査につきましては、国が令和2年9月15日に示しました新型コロナウイルス感染症に関する検査体制の拡充に向けた指針におきまして、感染が多数発生している地域やクラスターが発生している地域においては、その機関、医療機関、高齢者施設等に勤務する者、入院・入所者全員を対象に一斉・定期的な検査を行うこととするとの考え方が示されております。 このことを踏まえまして、本市におきましては駅前繁華街でクラスターが発生した際、感染拡大地域に所在します飲食店や高齢者施設、保育施設の従事者等を対象に、一斉に検査を実施したところでございます。 また、感染が多数発生している地域やクラスターが発生している地域におきましては、その地域に所在する高齢者施設等の職員、入所者に対し、感染が収束するまでの間、今後も定期的な検査を行うこととしております。一方、それ以外の地域におきましては、一斉・定期的な検査を行うことにつきましては保健所が行います行政検査の対象とはなりませんで、各施設の管理者の判断の下に適切に実施していただくべきものと考えておりますが、感染が多発していない地域でありましても、施設職員が濃厚接触者となったりということで行政検査が必要だということになりました場合には、速やかにPCR検査を実施していきたいと考えております。 次に、医療機関の減収補填につきましてでありますが、本市における独自の取組といたしまして、新型コロナウイルス感染症疑い患者にPCR検査を行った医療機関に対して検体採取料を支払う帰国者・接触者外来等検体採取補助金、陽性患者を入院させた市内の医療機関に対して補助金を給付する入院医療機関入院補助金、患者が陽性患者となった場合、診察を行った診療所に対して感染対策料を支払う診療所院内感染対策補助金、重症患者を市内病院から県立医大に転送する際に随行する医師及び看護師に対しまして協力金を支払う陽性患者搬送随行補助金の4つの支援事業を行っております。 実績といたしましては、4月から10月末現在で76件、約3,800万円を交付させていただいております。また国及び県の支援といたしましては、患者受入れのための空床確保に要する費用や地域医療を確保する病院、診療所、薬局などに対する感染拡大防止対策の費用も補助されております。さらに減収に対する支援として、家賃支援給付金、持続化給付金、雇用調整助成金の特例措置なども医療機関に対応になっておりまして、こういったことも行われております。 今後におきましても、市独自の施策を継続するとともに、国・県の施策が示された際には速やかに医療機関に情報を提供するなど、財政的支援のみならず総合的な支援に努めてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 コロナ感染症対策の強化について岡田哲夫議員の再質問を許します。岡田哲夫議員。    〔17番 岡田哲夫議員 登台〕 ◆岡田哲夫議員 コロナ対策で市としての対応が非常に優れていると、私どもも評価はしています。それで今話のあった部分で、今後感染が拡大する危険性に対してどう対処するかという部分で言えば、これは確認ですが、質問の中では社会的検査の実施をする必要性があるのではないかという指摘をしたわけですが、市内でクラスターが発生したりした場合には、今でも国の方針として認められているような一斉検査という形をその地域に限定して行っていくというやり方をしていくから、今後の感染拡大の対策としてはそれで大体対応できるだろうという認識と受け取っていいのでしょうか。 ○田川正治副議長 当局の答弁を求めます。塚原保健所長。 ◎塚原太郎保健所長 再質問にお答えします。 今後の感染対策において、一斉あるいは同時に多数の人に行う検査をどのように活用していくかという論点になろうかと思いますけれども、国の考え方なども先ほどご答弁したとおり、感染者がほとんど出ていないのに念のために広くやるというような考え方は持っておりませんで、やはりある地域で感染が多発している、クラスターにはなっていないのだけれども、ぽつぽつと患者さんが出ているようなケース、あるいは、いきなり多数の方がクラスターというような形で認知されるケース、こういうようなケースが出た場合につきましては、その地域において感染防護上必要だと考えられる施設などを対象に、その地域において感染が継続している間、1回とは言わず必要な回数、定期的に検査をするということで、もちろん100%というわけではありませんけれども、そういうようなことを重点化して対策を取っていくということで、感染防護は図られるのではないかというように考えています。 また、先ほどご答弁の中で、それ以外の地域は、では何もしないのかということになるとそうではありませんで、やはりほかの地域であっても濃厚接触者あるいは陽性者の接触者というような方が施設の職員であるというようなことになれば、施設内でのウイルスの持込みということは非常に問題が大きいことになりますので、市としては積極的にそういった方々に対して、個人のレベルにはなるかもしれませんけれどもPCRを積極的に実施をしていくというようようなことで対処をしていきたいというように考えております。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○田川正治副議長 次に、項目1、水害対策について当局の答弁を求めます。上野上下水道局長。 ◎上野等上下水道局長 水害対策についてでありますが、逢瀬川下流域の住民の皆様に対する内水対策説明会につきましては、平成28年度より令和元年東日本台風発生以前に9回、その後2回開催してまいりましたが、本年8月29日の説明会において国土交通省福島河川国道事務所が説明したとおり、今回の大規模な洪水の原因は、全て阿武隈川流域全域にわたり降った台風性降雨であり、この降雨により河川水位の上昇により支川の逢瀬川においてバックウオーター現象が発生し越水等が生じたものであり、この対策として国は阿武隈川の河道掘削等を、県は逢瀬川の築堤等に取り組んでいるところであります。 11月6日の郡山市議会議員研修会において、国が東日本台風後における阿武隈川の対応状況について説明したように、今回の浸水被害の原因や現在実施している内水対策の必要性を住民の皆様にご理解いただくよう、引き続き国・県、市が連携し対応してまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。岡田哲夫議員。    〔17番 岡田哲夫議員 登台〕 ◆岡田哲夫議員 被災住民の方々がその説明会に参加して話を聞いているということは確かなのですが、前回の請願が否決された後も、その住民の方々は話合いや勉強会を重ねて新たに請願を出したいという希望を持っているのですね。その部分で説明されていることを納得していないというか、ずれがあるように私は感じるのです。今後もやろうとしているということ、しかも被災された町内会長の連名でやろうということを考えているのであれば、きちんと説明の場をもって、やはり納得してもらうまで、この市の排水対策の方針というものを説明していく姿勢というのが大事かなと思いますので、きちんとその場を設定して参加して、市の話を聞きたいという人にはみんな出てもらって、そういう市民の理解を何よりも大事にしてほしいのだと考えるわけですが、いかがでしょうか。 ○田川正治副議長 当局の答弁を求めます。上野上下水道局長。 ◎上野等上下水道局長 再質問にお答えいたします。 住民の理解ということでございますので、ご理解得られるように国・県と連携いたしまして丁寧に対応してまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○田川正治副議長 次に、項目3、緊急の国民的課題について当局の答弁を求めます。佐藤市民部長。 ◎佐藤直浩市民部長 初めに、医療費の負担増についてでありますが、後期高齢者医療制度は、従来の各市町村で運営していた老人保健制度から、国民皆保険制度を将来にわたり持続可能な制度とするため、各都道府県に広域連合を設置し2008年4月に創設されました。しかし制度導入から12年余り経過し、人生100年時代を迎える中、高齢者の就労が大きく拡大し、元気で意欲のある高齢者が年齢にかかわりなく活躍できる社会を創造する必要があることなどから、少子高齢化と同時にライフスタイルが多様となる中で、誰もが安心できる社会保障制度に関わる検討を行うことを目的に、内閣総理大臣を議長とし選任された大臣等6名及び有識者9名で構成された全世代型社会保障検討会議が2019年9月に設置され、本年11月まで11回会議が開催されております。 この会議の中で2022年に団塊の世代が後期高齢者となり始める中、現役並みの所得の方を除く75歳以上の後期高齢者医療負担の仕組みについて、長期頻回受診患者等にも配慮した負担能力に応じたものへと改革し、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる社会保障制度の構築に向けて議論がなされているものと認識し、重大な関心を持って議論の推移を注視しているところであり、その結果に基づき、後期高齢者医療制度における本市の役割を果たしてまいります。 次に、負担増に対する市の意見についてでありますが、全国の後期高齢者医療広域連合の意見集約、国への意見表明等の事業を行うため、各都道府県の広域連合により2009年6月に組織された全国後期高齢者医療広域連合協議会が毎年2回、後期高齢者医療制度に関する要望書を厚生労働大臣に提出しており、後期高齢者の負担の在り方については2018年6月6日以降、6回にわたり要望書の中に盛り込まれております。最新の2020年11月12日付の要望書においては、制度の根幹である高齢者が必要な医療サービスを受ける機会の確保という観点から、今般の高齢者の生活実態や新型コロナウイルスの感染拡大など様々な影響を踏まえ、慎重かつ十分な議論を重ねること、やむをえず窓口負担の割合を引き上げる場合は激変緩和措置を講じるなど被保険者に配慮するとともに、十分な周知期間を設け、被保険者へ国による丁寧な説明を行うことなどを要望しております。 本市といたしましては、全国後期高齢者医療広域連合協議会の会員である福島県後期高齢者医療広域連合の構成員でありますことから、構成員としての役割を果たしてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。岡田哲夫議員。    〔17番 岡田哲夫議員 登台〕 ◆岡田哲夫議員 この後期高齢者の窓口2割負担の問題は、高齢者が75歳にならなくても、私も高齢者ですが、にとって非常に大きな問題だと思うのですね。今の高齢者の状況を果たして2割負担が可能な、つまり負担能力に応じたという言い方をしているわけですが、そういう余裕ある状況にあるのかどうかということをやはり考える必要があると思います。 今、年金が引き下げられて、割と高齢になっても働く人が非常に増えているのですね。それは健康のため働きたいという思いもあるとは思うのですが、働かなければ生活を維持できないという部分がそれよりも私は大きいのではないかと考えています。 今、現役並みの収入ということで3割負担が導入されている部分はともかくとして、その下の部分で2割負担を導入できるような高齢者の経済的な状況ではないと私は考えるわけですが、その地点からやはりきちんと出発していく必要がこの問題ではあるのではないかと思うのですね。そういう認識に立って、その2割負担という部分を保険の在り方として認めていいのかという部分について、もう一度見解をお願いしたいと思います。 ○田川正治副議長 当局の答弁を求めます。佐藤市民部長。 ◎佐藤直浩市民部長 再質問にお答えいたします。 2割負担が、その後期高齢者にとっては過剰な負担になるのではないかというおただしかと思うのですが、現在、全世代型社会保障会議におきまして、医療者ですとか、あとは経済関係者、あとは保険者、こういった方等の意見を踏まえながら、その負担の在り方について協議をしているところでございますので、この件につきまして私どものほうも注視をしてまいりながら、必要に応じてその結果が出ましたならばその役割を果たしてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 続いて、生活環境部より答弁を求めます。柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 初めに、海洋放出の政府方針についてでありますが、本年2月10日の多核種除去設備(ALPS)と呼称されておりますが、同処理水の取扱いに関する小委員会の提言を受け、福島県内及び全国の農林水産業、商工業等の関係団体から寄せられた意見等を基に、現在、国において検討が進められているところであります。 トリチウムも含む処理水の取扱いについては、トリチウムとは何かということを分かりやすく示し、その事実を共通認識として共有することが必要であり、国においてはトリチウムの正しい情報を継続して発信するなど、専門的知識を持たない方でも十分に理解することができるよう説明することが重要であると認識しております。 次に、海洋放出に対する市の意見についてでありますが、本年4月20日、内閣府原子力災害対策本部現地対策本部、由良副本部長とのウェブ会議においてALPS処理水の検討状況等について説明を受け、市長からはトリチウムそのものについての分かりやすい説明が必要であることを申入れするとともに、将来を担う若い世代の方への説明も必要であることを提案し、これを受け、国においては去る11月11日に福島県立安積高等学校においてALPS処理水についての出前講座を開催したところであります。また10月22日には内閣府原子力災害対策本部廃炉・汚染水対策現地事務所、木野参事官が来庁し、ALPS処理水の現状等についての説明を受けた際にも、重ねてトリチウムについての分かりやすい説明が必要であること、共通認識を共有することの重要性を申し上げたところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。岡田哲夫議員。    〔17番 岡田哲夫議員 登台〕 ◆岡田哲夫議員 国のほうは、結論を出すまでの時間があまりないという言い方をして、汚染水の海洋放出を決定しようとしています。今、発言されたそのトリチウム汚染水、海洋放出しても害はないという考え方が、非常に政府の説明では大きな部分を占めているわけですが、この問題の本質というのは、海洋放出を決めた場合、それがどんな結果をもたらすかということをもっときちんと検討すべきだと思うのですね。それは特に県民や漁業関係者にとっては本当に生死に関わるような重大な悪影響をもたらすのではないかと指摘されていますし、私もそう思うのです。今でさえ県の農産物や、あと海からの海産物等に対して買えないとか食べられないとかという意見というのは、一部であっても根強く残っているわけですね。それが今回、反対を押し切って海洋放出を決めた場合には、やはり致命的な結果をもたらすのではないかなと思っています。 大体、無害であるということであれば、例えばその汚染水を東京に持っていって東京湾に排出するとかいう議論があってもいいのではないかなと思うわけですが、そういうことは絶対出てこないのですね。そうやれとも私どもは言いませんし、だからトリチウム汚染水そのものが、例えばほかの国でも排出しているという意見もあるわけですが、そういったことは本当にちっちゃな問題であって、今回この海洋放出の方針を決める一番の重要な点にはなり得ないと考えています。そういうこともあって、もっと強く、きちんと県民の思いを政府に届けていく必要があると思うわけですが、その点について再度見解をお願いしたいと思います。 ○田川正治副議長 当局の答弁を求めます。柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 再質問にお答えいたします。 思いをもっと政府に届けたらいかがかというおただしかと思いますが、先ほど答弁で申し上げましたように、国の方にもウェブ会議、そして面会等で市の考えという部分についてはお伝えしております。その中でも4月にウェブ会議で開催したときにも一つの提案としまして、やはり共通認識を持つためには若い方にも知ってもらうことが大事だろうということも踏まえて、国のほうにおいてもその意見を採用というか、提案を受け入れていただいて、高校においても出前講座を開催していただいたということでございます。 市のほうのこういった思い、やはりトリチウムというのは何かと、そういう部分をもっと分かりやすく示して共通認識を持つことが大事だろうという部分は、重ねてこれは国に申し入れているところでありますし、その出前講座においても、新聞報道によりますと高校生もちょっと説明が分かりづらいねという部分はございました。やはりそういう部分も踏まえて、もっと分かりやすく共通認識を市民の方皆様が持てるような形で取り組んでいただければということで申し上げているところでございます。 以上でございます。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○田川正治副議長 次に、教員の多忙化解消と教員不足について当局の答弁を求めます。小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 初めに、教員の持ち帰り仕事時間の把握についてでありますが、福島県教育委員会が毎年実施している教員勤務実態調査における令和2年度の調査結果では、小学校教諭の1日当たりの持ち帰り業務時間は、平日34分、土日44分、中学校教諭は平日24分、土日39分となっております。業務の持ち帰りについては、文部科学省の「公立学校の教職員の業務量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針」(令和2年7月17日改正)において、本来業務の持ち帰りは行わないことが原則であり、また持ち帰りの業務時間については在校等時間に含まれないと示されております。 教育委員会では、学校の業務の見直しや部活動等指針の遵守、ICT活用及び補助員等の人的配置、専門的技術を持った業者による全市立学校のトイレ清掃業務委託など、教職員の働き方改革に向けた様々な対策を講じているところであります。 次に、教員の勤務実態についてでありますが、本市では2019年から在校等時間に土日等での部活動などの業務に充てる時間を含めて集計し、教員の勤務実態の適正な把握に努めております。この勤務実態を基に各学校においては自校の課題を把握し、校内衛生委員会や職員会議等で働き方改革の視点を取り入れた教育課程の編成や、働き方改革リーフレットの活用等について協議するなど、長時間勤務の縮減に取り組んでいるところであります。また教育委員会においては、勤務時間が長い教員に対し管理職がその原因を聞き取り、教職員に寄り添いながら業務の精選を図るよう校長会議で指示するとともに、各学校の状況に応じて福島県教育委員会に加配教員の要望をしているところであります。 次に、教員の適正配置についてでありますが、教職員定数については、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和33年法律第116号)に基づき、福島県教育委員会が教員定数配置基準により正規の教員を適正に配置しております。 一方、代替教員については12月1日現在、小学校病気休暇補充教員2名が未配置であり、未配置の学校では校内で校務分掌等を工夫し、教育活動に支障がないよう努めております。教育委員会では、退職校長会や大学等との連携を図り、代替教員確保に向けて働きかけるとともに、県教育委員会に代替教員の確実な配置を要請しているところであります。 次に、教員の待遇改善についてでありますが、教職員免許更新制については、教育職員免許法(昭和23年法律第147号)に基づき、教職員免許状に一定の有効期間を付し、その時々で教員としての必要な資質、能力が保持されるよう定期的に最新の知識、技能を身につけることによって、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目的としております。また教育委員会では郡山市立学校教職員安全衛生推進会議を年3回開催し、教職員の安全衛生環境の確保について協議するとともに、部活動・特設活動の適切な運営、勤務時間の管理、メンタルヘルスのチェックなど、総合的な施策により教職員の長時間勤務の解消に努めているところであります。 さらに、教員の待遇改善については、令和2年8月に全国都市教育長協議会等を通じて、「優れた教員確保のための処遇改善と、メリハリのある教員給与体系の実現」について国へ要望しているところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 岡田哲夫議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○田川正治副議長 以上で、岡田哲夫議員市政一般質問を終了いたします。 長時間にわたりましたので、暫時休憩いたします。    午後零時15分 休憩---------------------------------------    午後1時15分 再開 ○田川正治副議長 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般質問を行います。 質問は順序により、村上晃一議員の発言を許します。村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 議長の許可を得ましたので、通告に従い市政一般質問を行いますが、質問の前に一言ごあいさつ申し上げます。 世界的に感染拡大が生じております新型コロナウイルスによりまして甚大な被害を受けられました皆様に、衷心よりお見舞い申し上げます。また、厳しい状況の中で献身的に最前線で闘ってくださっている医療関係者の皆様、そして住民生活を守るため、警備、流通をはじめあらゆるお仕事に尽力されている皆様に心から感謝申し上げます。 市当局においても、感染拡大防止に全力を挙げ対応しておりますが、経済的な損失は深刻かつ重大な課題であり、政府の対策に加え市当局といたしましても大胆な経済政策を行い、経済県都郡山を新型コロナウイルスの蔓延前よりも活気にあふれるまちとしていただきますよう、市長をはじめ市当局に強く要望するところであります。 今後の感染蔓延及び被害の拡大は予想が困難ですが、現場を知り、市民の切なる声を聞き、災害、疾病蔓延に対する各種対策を促進していくことが地方議員の役割であり、市民の不安を解消するために全力で取り組んでいくことが、私たち議員に課せられた使命だと強く思っております。議会と市当局がお互いの知恵と力を出し合い、私自身も、この難局の中、市民のために行動していくことを改めて固くお誓い申し上げ一般質問に入ります。 初めに、項目1、幹線道路の整備についてお伺いいたします。 本年6月定例会の市政一般質問において、東部地区における都市計画道路の整備の遅れについて伺ったところ、当局から、2019年3月31日現在の都市計画道路の整備状況として、市全体の整備率が約72%、うち郡山駅を起点とした西部地区の整備率が約79%であることに対し、東部地区は約53%にとどまっており、その要因として1955年及び1965年の合併前からの計画により進められてきた西部地区と、合併以降の計画となっている東部地区との歴史的背景などによるものと見解が示されました。 また、幹線道路の今後の整備計画について伺ったところ、「令和2年度当初予算6億7,802万円のうち、東部地区においては、横塚地区で実施している内環状第3工区での用地取得及び物件補償のほか、中央工業団地及び西田地区内の2路線の道路改良工事にかかる費用として4億5,900万円を予算化している」との答弁がありました。 そこで以下お伺いいたします。 初めに、本年度東部地区で予定されている幹線道路整備の発注及び工事等の進捗状況についてお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 令和2年度における幹線道路整備の進捗状況につきましては、東部地区で実施している芳賀・横塚地区の内環状線第3期工区では、用地取得及び物件補償を進め、今年度予定の48件全ての契約をいただいたところであります。また西田町大田地区の市道大田2号線では、9,559万円で郡山中央工業団地地内の市道金屋水門町2号線では501万6,000円で、それぞれ本年度予定の道路改良工事の発注が完了し、現在、測量、調査等を実施しているところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 横塚地区、内環状線第3期工区、もう少しで美術館通りにアクセスするようですが、おおよそ何年くらいでアクセスできるのか、アクセスの後にこの先の計画、実施はされるのかお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 再質問にお答えいたします。 市道赤沼方八町線、いわゆる通称美術館通りまでの開通時期ということでございます。東部幹線は県道小野郡山線から美術館通りまでを事業認可取っておりまして、3期の3つの工区に分かれて進めております。1期、2期については5年計画ではあったのですが、実際8年ほどかかってございます。第3期工区につきましても今年度から始まりましたので、およそそれを加味しますとそのぐらいになってしまうのかなということが想定されます。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 このくらいっていうのは、どのくらいですか。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 およそ8年ほどかかってしまうのではないかと考えられます。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 分かりました。 次に、来年度における東部地区の幹線道路整備の見通しについてお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 来年度における幹線道路整備の見通しにつきましては、東部地区で実施予定の幹線道路整備は、内環状線第3期工区の500メートル区間では、引き続き用地取得及び物件補償を進めるほか、今年度用地協力いただいた区間、約280メートルの側溝整備等を予定しております。 また、西田町大田地区の大田2号線では80メートル区間の道路改良工事を、郡山中央工業団地地内の金屋水門町2号線では今年度整備箇所から南側部分の整備を予定しており、引き続き国の社会資本整備総合交付金を最大限活用しながら早期完成を目指し進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、幹線道路整備のさらなる推進についてお伺いいたします。 6月の一般質問において、現在東部地区で整備が進められている内環状線、東部幹線、笹川大善寺線の完成予定時期を伺ったところ、当局の答弁では環状道路は市民生活や経済活動の基盤となる最も根幹的な社会資本の一つであり、昨年発生した令和元年東日本台風による災害時も、環状道路の果たす役割の重要性を認識したとしながらも、道路整備事業に関しては財源となる国の社会資本整備総合交付金の年間に頂ける金額が大体決まっていて、5年以上かかる見通しであるとの答弁でした。 6月の一般質問の中でも申し上げましたが、昨年の東日本台風では、東部地区からアクセスが道路冠水等で寸断され渋滞が発生するなど、市民生活や復旧作業への多大なる影響を及ぼしました。近年の気候変動により、災害は頻発化、大規模化傾向にあり、このような災害へ備えても幹線道路の整備は重要であると考えます。 令和2年7月17日に閣議決定した国の経済財政運営と改革の基本方針2020、通称骨太の方針2020では、激甚化、頻発化する災害への対応として、昨年の台風災害や令和2年7月豪雨を教訓に、電気、水道、インフラ、ライフラインほか、道路などのネットワークの耐災害性強化等を加速するとしています。本市としても東西地区の均衡ある発展に向け、市民生活、経済活動の根幹であり、災害時の避難・輸送路等の重要な役割を果たす幹線道路の整備について、スピード感を持ってさらに推進すべきと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 品川市長。 ◎品川萬里市長 お答え申し上げます。 幹線道路整備のさらなる推進につきましては、郡山市にとりましても、また福島県においても大変重要な課題であると認識しております。既にご案内のように南北に走ります東北縦貫道、東西の磐越自動車道等は、これは私は北関東の重要な幹線道路と位置づけても過言ではないと思っています。常磐道、磐越道、そして関越道ですね、首都圏のいわば第4環状線と言っても過言ではないと。その中心にあるのが郡山市でございまして、その意義については深く認識をしなければならないと存じております。 また、市民生活におきましても、ただいま郡山市の乗用車普及率は大体1世帯2台でございまして、そうした車社会である郡山市におきましては、生活道路あるいは日常の経済活動において極めて重要な役割を果たしていると存じております。 加えまして、こおりやま広域連携中枢都市圏の円滑な広域交通確保は、これは16市町村、共に願うところでございます。さらに福島イノベーション・コースト構想など東西の交流というのがさらに重要になってまいりますから、郡山市内の道路事情ということは、福島県内あるいは関東も含めまして大変重要な意義を持っていると認識し、予算獲得についてもその点を訴えながら、県・国に働きかけているところでございます。 数字的に申し上げますと、2011年度から2020年度の10年間においては約100億円の事業費をかけまして、2019年1月、郡山中央スマートインターチェンジの開通をはじめ、同年9月には笹川大善寺線全線2,360メートルの暫定2車線供用、12月までには内環状線、芳賀・横塚地区660メートルの供用を開始したところでございます。 今後におきましては、先ほど申し上げましたように市民生活にとって乗用車利用というのは不可欠の課題でございまして、SDGs未来都市を目指す郡山市といたしましては、ますますこの道路整備については、まさに誰一人取り残さない持続可能な社会の実現に不可欠の存在であると認識しております。 加えまして、MaaSなど新たな交通体系の在り方についても、そうした新しい交通体系の普及がなりましても十分耐え得る道路でなければならない。それから、今タクシー業界、バス業界におきましては大きな変動の時期にありますので、皆様が乗っておられる乗用車に加えまして、バス、タクシーの交通にも新しい利用形態にも十分耐え得るシステムでなければならないと思っておる次第でございます。 また、安全面でいきますと対口支援、災害時に大変大きな役割を果たしていただきましたが、対口支援につきましても近隣市町村との連携ということで、例えば県が造っておられる288号線バイパスと288号線ですね、こうした整備についても市として果たすべき役割を県のご指導の下、果たしてまいりたいと存じております。最近の災害からも非常に水害対策も広域化しておりますので、そうした安全のための不可欠な道路として整備に努めてまいる所存でございます。 国土交通省から本年9月に公表されました令和3年度の予算概算要求の基本方針の一つ目の柱には、防災・減災が主流となる安全・安心な社会の構築の分野の予算獲得に最善を努めるということが示されておりますので、私どももその方針を十分取り入れながら、それに従いながら自助・共助・公助、そして絆の方針の下、道路整備についても取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 幹線道路、非常に大事です。いろいろな大変な大金をかけてやっていますが、昨年の災害から見れば水害時にも通行できないと何の役にも立たないということを市民の皆さんが言っていました。幹線道路の整備も、水害に強く水没しない整備をしていただきたいと思いますが当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 再質問にお答えいたします。 ただいまのご質問のとおり、気候変動に伴う頻発化、激甚化する自然災害、これから市民の安全・安心な生活を確保するために、防災機能の向上、円滑なコースの確保、良好な生活環境の形成などにつながる、いわゆる道路ネットワークの強化に向けまして、今後におきましてもさらなる推進を図り、国・県など関係機関とさらなる連携を図り事業推進に取り組んでまいりたいというように考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、項目2、町内会等からの道路整備の要望への対応についてお伺いいたします。 市に対しては、各町内会から数多くの要望が出されております。特に市道の新設や拡幅、舗装、道路側溝の整備や蓋かけなど、市民生活に直結する生活道路の整備に関する要望は多数を占めていると思います。 そこで、以下お伺いいたします。 初めに、これらの要望に対しては予算等の兼ね合いもあると思いますが、十数年実現化されていない箇所があると伺っております。これらの市道整備に係る要望に対してどのような考え方で優先順位等を定め対応しているのか、お伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 要望の実現に向けた優先順位等につきましては、生活道路は地域住民が常に利用する道路として、子どもや高齢者、障がい者などへの配慮や災害等への対応を考慮し、安全で快適な道路であることが求められていることから、町内会の合意形成が図られた要望の優先順位を踏まえ、要望箇所の利用状況及び地形、地権者等の協力等を考慮し、緊急性、必要性等の視点で総合的に判断し、計画的に道路整備を進めているところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、この写真投影があったのですが、こちらのミスで写真はありませんから質問に入らせていただきます。 あぶくま台からのアクセス道路となっている市道について、安原集会所から60メートルほどの場所ですが、道幅が狭く車の往来が不便な上にスクールゾーン内となっており、地元町内会からは歩行者等が現在の幅員で可能な限り安全に通行ができるよう、蓋がけ、側溝整備の要望が出されております。 また、別の要望箇所としては写真はございませんが、当該箇所から東へ直線で300メートルほどの場所の道幅が狭く、約20年前に女子高生が自転車で走行中、ハンドル操作を誤って転倒し亡くなるという痛ましい事故が発生したことがあり、地元町内会からは当該道路があぶくま台側の擁壁と住宅に挟まれ拡張が難しい状況であることから、当該地点から老人ホームの東側を迂回する新設道路の要望が出されております。 この側溝整備及び新設道路の2つの要望については、あぶくま台から安原、横川地区への安全なアクセス道路の確保のため早期に実現されるべきだと考えます。しかしながら両要望は要望から何年も経過した現在も実現には至っておりません。この2つの要望が今まで見送られていた経緯について当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 道路整備等に係る要望につきましては、初めの箇所については安原町内会から2012年度に市道安原あぶくま台一丁目線の側溝整備の要望を、またもう一つの箇所については2011年度に新設道路整備の要望をいただいております。 これらの各町内会からの要望につきましては、安原町内会を含む11の町会で構成される東部地区町内会連合会からの優先順位を踏まえ、毎年、各町内会長との要望箇所の現場確認により実施順位を決め、整備を進めてきたところであります。 なお、本年度はコロナ禍にあるため町内会長との現場確認は実施しておりませんが、昨年度は7月3日と9日に実施しております。今後におきましても地元町内会と連携を図りながら、安全で安心な生活道路の整備を効果的かつ効率的に進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 奥の細道川向と言われるほど、東部地区全体の道路は何十年と拡張されず大変不便でへんぴなものです。子どもたちのためにも、学生たちのためにも、そこで生活される方々のためにも道路整備が急がれます。大体いつ頃要望が通るのか、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 再質問にお答えいたします。 地元町内会からの要望、この優先順位を一応お聞きしております。町内会で優先順位を立てていただいて上位のほうから判断していくわけでございますが、その場所の道路の交通状況あるいは地形、そして仮に拡幅が必要だとすれば土地権利者の協力等もいろいろ踏まえて総合的に判断してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 先ほど柏木部長言いましたけれども、子どもや、この狭いところが中心的に優先順位とするといいましたが、お子さん亡くなっているのです。ここは物すごい事故が多いところなのです。こういうこと分かって柏木部長言っているのですか。私は子どもたちのために広くしてくれと。スクールゾーンなのですよ、ここ。もう一回見解をお伺いします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 再質問にお答えいたします。 今議員がおっしゃっている場所、今回おただしの箇所については、残念ながら地元からの要望箇所が上位ではなかったためにこのような結果になってございます。上位に上げていただきまして、それを審査していきたいと考えております。以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、先ほど質問した幹線道路の整備事業にも関連しますが、これらの市民の生活に密着した道路整備に係る要望については、次年度に先延ばしするのではなく補正予算等により積極的に対応していくべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 要望実現に向けた取組につきましては、市民のニーズに対応するため、水路側溝整備及び維持補修工事は毎年約3億円の補正予算を計上しており、本年9月定例会におきましても3億5,843万9,000円の補正予算を承認いただき、当初予算と合わせ総額16億8,303万9,000円、建設交通部の一般会計予算総額の約26.4%の予算を活用し整備を進めているところであります。 今後におきましても、地域住民の皆様の声を的確に把握し、関係権利者の協力を得ながら計画的に道路整備を進めるとともに、市が工事資材を支給し、地域の皆様自ら施工する事例もあることから、自助・共助・公助による取組を研究しながら、市民の皆様と共に道路整備を進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、項目3、消防団の処遇及び活動等についてお伺いいたします。 初めに、団員の報酬、出動手当についてお伺いいたします。 本年3月をもって約30年にわたる消防団の任を終えて一般市民となりましたが、私が入団した約30年前と現在において消防団の果たす役割が多様化していることを含め、団員の活動が大きく一変しました。有事の際は昼夜を問わず出動し消防団活動に従事するわけですが、先ほど触れましたとおり近年の気候変動等により災害は頻発、大規模化し、消防団員の負担や責任は大きくなっております。 このような中、本市消防団の団員の報酬等については消防組織法第23条の規定に基づき市条例で定められており、消防団の中で多くを占める一般団員の報酬が年間3万5,500円、出動手当が1回当たり1,000円から3,000円となっておりますが、この報酬及び出動手当について、消防団の負担や責任に合った額に見直す必要があると考えます。そこで団員報酬及び出動手当を増額すべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 団員の報酬、出動手当についてでありますが、本市では消防団員の定員、任免、給与及び服務等に関する条例第12条第1項において、報酬を職名ごとに年額で消防団長19万円から団員3万5,500円まで、第13条第2項において災害出動に対する費用弁償を出動1回につき3,000円、出動の時間が継続して24時間を超える場合にあっては24時間ごとに1回と数えるものと規定しております。 県内の他の中核市の状況は、福島市が団員報酬年額3万円、出動1回につき2,000円、いわき市が団員報酬年額2万7,000円、出動1回につき1,000円で、出動が3時間以上の場合は2,000円などとなっております。 本市におきましては、2017年度に学識経験者、郡山地方広域消防組合など関連団体関係者等による消防団あり方検討会を設置し、消防団員の処遇等についても検討を行い、消防団員の活動実態に即した報酬等を定め適切に支給されているとの意見をいただいており、現在の水準は適正なものと考えておりますが、消防団活動の効率化や装備の近代化等についても消防団員の皆様と共に研究し、団員の負担軽減に資するよう努めてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 大体の当局の見解は検討していましたが、最近の消防団は大変水害出動が多く1日から3日、災害が甚大であれば1週間続き、寝ずに活動に当たります。報酬を上げるのは難しいのであれば、水害時の朝昼夜の食事また作業服は市当局で用意していただきたいと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 再質問にお答えいたします。 消防団活動、さらには消防団に対する環境整備ということでございますけれども、こちらにつきましては団の皆様方と協議をしながら適切に対応してまいりたいと考えております。 また、様々な面で負担、いろいろあろうかと思いますけれども、そういった負担軽減にも併せて取り組んでまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、消防詰所の在り方についてお伺いいたします。 近年の気候変動により、団員の出動体制も大きく変わってきています。大規模災害出動時は数日間自宅にも帰れず詰所で待機しているのが現状です。衛生的、精神的負担を軽減しなければならないと思います。そのためにも詰所の環境を整備する必要があります。そこで詰所の建て替え基準の年数、また建て替えとする条件等についてお伺いいたします。
    ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 消防詰所の在り方についてでありますが、本市においては本年12月1日現在、2,338名の消防団員が在籍し、177か所の詰所を拠点に各種活動に当たっていただいているところであります。 消防詰所の在り方につきましては、消防団からの「団員の減少により維持が困難であり廃止をしたい」、「統合して効率化したい」などの要望や、少子高齢化による団員の減少等を見据え、組織の再編成と施設等の適正配置による効率的、効果的な消防活動の実施を目的として、消防団と8回にわたり協議を重ね、今年度新たに2029年度までの10年間を計画期間として、消防詰所を含む消防団再編計画を策定したところであります。 本計画の策定に当たりましては、団員確保が困難な班の隣接班との統合、東日本台風で被災した消防詰所の移転、統廃合、建築年数が古い消防詰所の優先的な建て替え、移転、統合などの考え方を基本に、177か所の詰所を142か所に統廃合することとしており、今年度は郡山中央地区隊中央第1分団第2班の移転新築、予算額3,669万9,000円でございます。及び西田地区隊西田第2分団第2班の統合新築、予算額3,493万1,000円、これらを行っているところであります。 消防詰所の整備につきましては、今後も本計画を基本に建築年数や老朽化の程度、さらには地域それぞれの実情等もあると思われますので、これらを総合的に勘案しながら、財源も踏まえつつ計画的に進めてまいる考えであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。 ◆村上晃一議員 次に、新たに詰所を建設するに当たり、クーラー設備、シャワー設備を標準装備することが必要と考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 消防詰所の設備につきましては、平成26年3月28日付消防庁国民保護・防災部防災課長通知において、団員数に応じた待機室等の整備や、消防車両、資機材の収納場所の整備、無線機器等の整備等、消防団拠点施設についての標準的な考え方が示されており、本市においてもこれらを踏まえ整備を行っているところであります。 シャワー設備については、同通知において必要に応じて付加的に整備することが望ましい機能とされているところですが、本市におきましては平成11年度以降11か所に整備してきたところであり、今後も引き続き対応していく考えであります。 クーラー設備については、通常、消防詰所は火災等の災害発生時や平常時の夜間警戒活動等で一時的に滞在する施設であり、常時長時間の滞在を想定していないことから、現在のところ整備対象とはしていない状況であります。 今後におきましても、詰所整備の標準的な考え方を基本に適切な整備に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問です。 火災時は出動時間として、山火事では長くて2日間、住宅火災では長くて1日、水害のときは先の見通しが立たない長時間で、作業着、かっぱを着ていてもびしょびしょ、長靴には水が入り体中が汗で臭くなり、靴下もびしょびしょで、15分ぐらい休憩をしているとまた土砂崩れで出動、ボート隊も出動時は作業服が1着しかないため、汗臭い作業着を着て濡れた靴下にびしょびしょの長靴、皆さん経験あると思いますが、あのびしょびしょの長靴に足を入れるほど気持ち悪いのはありません。大変つらいです。シャワー、クーラーは再度お願いいたしますが、既存の詰所にも標準装備に入れていただきたいと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 再質問にお答えいたします。 先ほど申しましたように、消防団の様々な環境整備につきましては相談しながらやっていきたいと考えておりますけれども、このクーラー、さらにはシャワーにつきましては、国のほうの標準的な考え方も示されておりますので、現段階では一応こちらの通知に沿った考え方で整備をしてまいりたいと考えてございます。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 再質問します。 野崎部長、作業服はどのようになっていますか、お伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 再質問にお答えいたします。 作業服を含みます装備、あと環境整備につきましては、消防団の方々と相談をしながら適切に対応してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、ポンプ操法大会の在り方についてお伺いいたします。 ポンプ操法大会は、消防団員の消防技術向上と士気の高揚を図り、消防活動の充実、発展に寄与することを目的に2年に1回開催され、ポンプ車の部、小型ポンプの部、2部門に分かれて、速さ、正確性、規律の正しさを競い合います。ポンプ操法大会の練習は、市内15地区隊の代表が参加する支部大会に向けて、市内の地区隊または分団ごと、ほぼ2か月間、平日は2日に1度、準備や片づけも含めると午前5時から6時30分まで拘束される団員及びその家族にとっても大変大きな負担となっています。また消防団によって別日程で自主練習を行うため、さらに負担が増えるのが現状であり、他県においては既に消防団が操法大会出動を辞退する事案が見受けられます。 練習の大半は、十数秒程度の競技時間の短縮と動作のシンクロ度を高めることに費やしており、技術大会のための訓練となっているという課題も感じられます。この消防団活動の一つであるポンプ操法大会が、ネットをはじめSNSを通し多くの市民の目に触れる機会があり、きつい、大変などのマイナスイメージが先行し、新入団加入促進を阻害する要因となっていると考えます。 そこで、本市消防団ポンプ操法大会において各地区隊から必ず1チーム参加を義務づけるのではなく、多様な視点により選考及び実施方法を講じるべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 ポンプ操法大会の在り方についてでありますが、消防操法は消防吏員及び消防団員の訓練における消防用機械器具の取扱い及び操作の基本を定め、火災防御の万全を期すことを目的に、消防組織法第16条第2項及び第23条第2項の規定に基づき、消防庁告示により基準が規定されており、火災等の現場で迅速、確実かつ安全に行動できるように、基本的なポンプ操作の習得、規律ある行動、現場での安全確認を身につける上で有意義な訓練であると考えております。 一方で、大会に向けて地元消防団代表として訓練に長期間を要し、また出場する団員の勤務時間を避け、早朝や夕方に訓練を実施せざるを得ないなど、団員とその家族等への負担が大きいとの声があることも認識しており、今後、実施の是非や方法、訓練時間及び日数等について消防団本部及び各地区隊と協議をしていくとともに、大会の在り方等についても皆様のご意見を伺い、必要に応じ、国・県に要望してまいりたいと考えております。 なお、来年度は現段階で全国消防操法大会の実施が予定されておりますが、現在の新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、本市消防団においては支部大会を中止する方向で検討しているところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、消防団の水害時の活動についてお伺いいたします。 私も30年余り消防団員として活動してまいりました。所属しておりました分団が阿武隈川沿いであったこともあり、台風等の際は昼夜を問わず水害対応に尽力してまいりました。しかしながらその活動の中で、近年若手の消防団員の多くが消防団の役割として火災に対する防除等については十分認識している一方で、水害対応については認識が薄れていると感じていました。そこで改めて消防団が火災のみでなく水害等へ対応する根拠をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 消防団の水害時の活動についてでありますが、昭和22年12月23日制定の消防組織法第1条において、消防は、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災、水です、水火災又は地震等の災害を防除し、及びこれらの災害による被害を軽減するとされております。 具体的な業務については、平成12年1月20日、消防庁告示の消防力の整備指針第36条により、火災の鎮圧に関する業務のほか、水難救助活動を含む救助に関する業務、地震、風水害等の災害の予防、警戒及び防除並びに災害時における住民の避難誘導等に関する業務など8項目が示されているところであります。消防団の水害時の活動は同法及び同指針に基づき実施されているものであり、昨年の令和元年東日本台風においては、地域の被害状況確認やパトロールをはじめ危険箇所の安全確保、ボートによる被災者救助、浸水・冠水箇所での排水作業等、延べ2,456人の消防団員に対応に当たっていただいたところであります。 本市におきましては、阿武隈川沿川の消防団を中心に救助用ボート16台を配備し、水難救助活動に備えるとともに、新たに救助用資機材として投光器127台、発電機142台、排水ポンプ7台、胴つき長靴96着等、総額5,759万9,000円を配備するなど、水災用装備の充実を図っているところであります。 今後におきましても、法の趣旨を踏まえ新しい消防団活動の在り方も検討しながら、市民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、項目4、太陽光発電事業についてお伺いいたします。 2018年に閣議決定された国のエネルギー基本計画において、再生可能エネルギーについて長期安定的な主力電源として持続可能なものとなるよう、円滑な大量導入に向けた取組を引き続き積極的に推進していることとされています。 太陽光発電事業は、日当たりのよい立地であれば比較的導入しやすいため、特に電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法、通称FIT法に基づく固定価格買取制度が創設されて以来、全国的に導入が進んでいます。また今月1日の新聞報道によると、政府は耕作に使われない荒れたままの荒廃農地のうち、農業事業者の高齢化等により再生が難しい農地を対象に、太陽光発電の用地を転用するため制度改革を検討するとし、具体的には国の環境影響評価、通称アセスメントの対象を減らし短期間での整備をしやすくするもので、今後さらなる太陽光発電事業の促進が図られると考えられています。 その一方で、太陽光発電事業の実施に伴い、土砂流出、濁水の発生、景観への影響、反射光による生活環境への影響などの問題が生じる事例が増えています。太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーへの転換は、地球温暖化問題への対応や安定的なエネルギー供給を図るため取り組まなければならない施策である一方、周辺環境への配慮も必要になると考えられます。 そこで、以下お伺いいたします。 初めに、本市における環境影響評価法の対象となる太陽光発電事業の状況についてお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 太陽光発電事業の状況についてでありますが、本年4月1日施行の改正環境影響評価法施行令により、出力3万キロワット以上の太陽電池発電所、いわゆる太陽光発電事業は新たに環境影響評価法の評価対象とされております。 本市においては、同法の評価対象となる太陽光発電事業は熱海地区において1事業、(仮称)熱海南太陽光発電事業が計画されており、4段階ある環境影響評価手続の最終段階である環境影響評価書の公告及び縦覧が今月1日から来年1月4日まで実施されております。 なお、このほかに太陽光発電の規模としては、現行法の対象となるものの法改正以前に福島県環境影響評価条例に基づく75ヘクタール以上の工場又は事業場の用地の造成の事業として、環境影響評価手続を終了している事業が逢瀬地区において1件、(仮称)砂欠山太陽光発電事業が計画されております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、本市における太陽光発電事業に対する市民からの意見等の状況についてお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 太陽光発電事業に対する意見等についてでありますが、事業者が実施する環境影響評価法及び福島県環境影響評価条例に基づく各段階の評価手続において、住民等への意見聴取のため公告等が実施されており、その中で景観や周辺の自然環境への影響に関し詳細な調査や配慮を求める意見や、工事用道路に関して周辺住民の生活等への影響から見直しを求める意見等が提出されております。 また、評価手続の中では、本市に対しても関係自治体として事業に対する意見が求められており、吉崎副市長を会長とし関係部局長で構成する郡山市環境対策連絡調整会議において意見集約を行い、周辺住民及び農業者等への丁寧な説明、一層の環境影響低減、また地域特性を踏まえた十分な調査及び配慮を求める意見を福島県知事を通じて経済産業大臣に提出したほか、直接事業者に対しても調整会議での説明を求める等、あらゆる機会を捉え指導しているところであります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 次に、太陽光発電事業への今後の対応についてお伺いいたします。 県内の自治体において独自の条例を制定するなど、太陽光発電事業への対応を行っている事例がありますが、先ほども述べたとおり、今後、太陽光発電の普及と周辺環境の両面への配慮が求められると考えますが、今後、本市としてどのような対応を図っていくのか、当局の見解をお伺いいたします。 ○田川正治副議長 柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 今後の対応についてでありますが、太陽光発電事業については出力3万キロワット以上が環境影響評価法に、また2万キロワット以上が福島県環境影響評価条例に基づく事業者が実施する環境影響評価の対象となっており、法や条例の対象とならない小規模の事業については、環境省が本年3月に策定した太陽光発電の環境配慮ガイドラインにより事業者の自主的な配慮が求められるほか、近年は市町村が独自条例等を制定している事例も見られるところであります。 本市におきましても、太陽光エネルギーをはじめとする再生可能エネルギーのポテンシャルや、昨今の発電所設置に係る国の規制緩和の動きなども踏まえつつ、太陽光発電施設の設置に当たっては周辺環境との調和等、配慮すべき点も多いことから、事業の届出制度を設けている先進自治体の事例等を参考に、地球温暖化防止と地域の自然保護や災害防止を含めた環境の保全という2つの大きな命題の両立を可能とする対応の在り方について検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 村上晃一議員。    〔4番 村上晃一議員 登台〕 ◆村上晃一議員 以上、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○田川正治副議長 村上晃一議員の質問に対する関連質問を許します。久野三男議員。    〔27番 久野三男議員 登台〕 ◆久野三男議員 では、関連質問させていただきます。 項目2の町内会等からの道路整備の要望への対応についての(2)について質問させていただきます。村上議員がおっしゃるとおり、各町内会から毎年要望書を出していただきまして、そして各町内会長立会いの下、5月から6月にかけて現場を見てまいりました。その場合に、私も毎回なのですけれども10年間くらい立ち会って見ておりました。なかなか、これ整備が滞り進んでいかないということの不満は毎回聞いておりましたし、また町会の方々の多くの町会長は1年ごとに交代するものですから、その内容がうまく市の職員の皆様といかない場合もございました。そのときに私が説明したりもするのですけれども、その中でやはり村上議員が言うように、安原集会所から東側に行くあぶくま自治会までの道路とか、あるいはまた違うほうの道路の面もありますが、これは毎年要望しているのです。ところが、各町会では優先順位ですよ優先順位ですよと言うから、やはり生活の身近なところの要望を出してしまうから、2つ、3つはやっていただいております。でも東部地域の、あるいは皆さんの交通に寄与するような道路というのは、なかなか進まないというのが現状であります。そういうことを村上議員は、地域から声が上がっているから、毎回同じことを質問しても全然進まないということでございます。 そこで、私がお聞きしたいのは、部長もあくまでも町会の優先順位と回答していました。2回ほど言っておりました。ですから、その生活道路、家の周りとか部落の周り、町の周りの、やはり道路はきちんとやっていただきたい。これは毎日の生活道路ですから。 しかし、やはり大きめの道路であります多くの人が通行している道路に関しては、東部地域の全体像の中で、この道路が欲しいのではないか、バス道路も袋小路で、行ったらまた戻ってこなくてはならない、あと災害時の避難する場合の道路とか、そういうことを考えた場合は、こういうこともありますよ、やれますよということを、やはり部長のほうからも提案するくらいの気持ち、あるいは今回、今年、なかなかコロナで現場見ていない職員さんいます。やはり現場をよく知っている人でないと、なかなかあの地域は理解できないと思います。今回要望が出ているなら部長が行って現場を見てきて、そして村上議員にきちんと話するくらいではなくてはならないと思ったものですから、関連質問させていただきました。 ですから、あくまで優先順位はきちんとやっていただきたいのですけれども、全体的な東部地域、そしてバス道路、避難道路というようなのは、やはり率先して考えていくべきではないかと、そのように思いましたので質問いたしました。 以上です。 ○田川正治副議長 品川市長。 ◎品川萬里市長 関連質問にお答え申し上げます。 もっと大きなプロジェクトでございますが、安原地域のあの遊水池ですね、阿武隈川の。これについては村上議員も参加いただいて、国・県、市の話も聞いていただいております。したがいまして、今、久野議員から提案ありましたことについても、議員もどうぞ遠慮なく町内会の場においでいただいて、町内会からの話は言ってみれば部分最適かもしれません。おっしゃっているように全体最適で見たらどうなのだというところは、議員の高度な高い識見でご指導いただけると思いますので、村上議員も、ひとつ久野議員も、ぜひ道路の整備の優先順位のつけ方の場にはご参加いただきまして、私も今ご質疑ありましたので次の機会に参加させていただいて、直接お話を伺いながら最適な優先順位づけで、全体として防災あるいは利便性が向上するように努力してまいりますので、その節はよろしくお願いいたします。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 再質問を許します。久野三男議員。    〔27番 久野三男議員 登台〕 ◆久野三男議員 大変ありがたいことだと思いますし、市長がおっしゃるように、やはり現場を見ないと分からないと思います。その地域性、地域の形とか、あるいはだれが使っているのかというのをよく調べた上で、やはりここで回答をいただきたいと、今後ともそのようにお願いしたいと思いまして、お願いで終わってしまうので、部長の今後の姿勢をお知らせいただければありがたいです。 ○田川正治副議長 柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 再質問にお答えいたします。 今お話しありました生活道路、それと東部地域を構成する大きめな道路、これについては大変地域にとっても重要なものだと思いますので、その現場を確認する際には私も立ち会いまして、それでその先に地形とかいろいろございますが、その手法、要は国の予算を頂いてやるべきなのか、あるいは市単独でやるべきなのか、そこも踏まえまして検討してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○田川正治副議長 以上で、村上晃一議員の市政一般質問を終了いたします。 長時間にわたりましたので、暫時休憩いたします。    午後2時08分 休憩---------------------------------------    午後2時30分 再開 ○七海喜久雄議長 休憩前に引き続き、市政一般質問を行います。 質問は順序により、柳田尚一議員の発言を許します。柳田尚一議員。    〔8番 柳田尚一議員 登壇〕 ◆柳田尚一議員 議長のお許しをいただきましたので、市政一般質問を行ってまいりたいと思います。 まず最初に、新型コロナウイルス感染症の拡大防止についてであります。 現代の世界的な感染症は、1980年代以降に大きな問題となったAIDS(後天性免疫不全症候群)、2003年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)、2009年の新型インフルエンザ、2012年のMERS(中東呼吸器症候群)などがありましたが、新型コロナウイルス感染症は世界的規模でパンデミックの様相を呈し、かつてない深刻な状況をもたらしています。本年11月末日時点での累積感染者数は全世界で約6,311万人、日本国内で約14万人、県内が501人、本市においては191人となっています。 新型コロナウイルス感染が拡大している地域では、医療崩壊の瀬戸際まで追い込まれており、この背景には我が国における病院病床数の減少があります。病院病床数の推移を見ると1990年の約167万6,800床から、本年9月末には約151万1,700床と、30年間で約10%減少しています。この間、総人口はやや増加しており、65歳以上の高齢者人口は1,493万人から3,619万人と急増しているにもかかわらず、病院病床数は削減をされてきました。 また、公立病院の病床が大きく減少する一方で民間病院の病床数が増加してきたことは、医療の民営化による公的責任の後退を示しており、民間病院が総病院数の8割を占める国は欧米には存在しておりません。 さらに、感染症対策の要となる保健所もしかり、1990年の850か所から2016年には486か所と半減に近い状況であり、保健所職員も1990年の3万4,571人から2016年には2万8,159人と約6,400人が削減されました。 こうした日本の医療機関の状況もあり、PCR検査が欧米のように進まない中、この間の医療従事者の奮闘に感謝を申し上げると同時に、公的医療体制の充実を改めて求め、新型コロナウイルス感染症から市民の命を守る立場で以下質問をいたします。 1つ目に、自己免疫力向上による感染症予防策についてでありますが、新型コロナウイルス感染症と共存しなければならないウィズコロナの期間においては、日常生活を送りながら有効な感染予防を習慣化していく必要があります。新しい生活様式の実践に加え、バランスのとれた食事や適度な運動、日光浴など、自己免疫力の向上による予防策を習慣化するよう啓発すべきと考えますが、いかがでしょうか。 2つ目に、病床受入状況についてであります。 本市では、去る10月1日から発熱外来診療所を追加設置するとともに、民間病院2か所にPCRセンターを開設するなど感染拡大防止に努めていますが、現在の受入可能な病床数と病床使用率、重症者使用率について伺います。 3つ目に、社会的検査の実施についてであります。 今まさに第3波が到来し、特に冬期間は感染リスクや重症化リスクが高まっております。高齢者の感染、重症化を防ぐために、介護施設や障がい者施設などの入所者及び業務従事者を対象に定期的な社会的PCR検査を行うべきと考えますが、当局の見解を伺います。 4つ目でありますが、非接触型検温装置の運用についてであります。 市役所庁舎、行政センターをはじめとする公共施設の出入口に非接触型検温装置が配置をされておりますが、検温は自主性に任されており、体温37.5度を超えた方も施設に入り会議や催しに参加できる状況にあるのではないかと危惧しておりますが、当局の見解を伺います。 続いて、田んぼダムについてであります。 我が社民党市議会ニュース第86号で示したように、内閣府によると全国の市町村の96%で1回以上の水害が発生しており、約半数の市町村で10回以上もの水害が発生しております。本市においても昭和61年の8.5水害、平成23年の台風第15号による水害、昨年10月の台風第19号による水害により多大な被害が発生し、特に阿武隈川に流れ込む逢瀬川下流域の被害は甚大でありました。 これらの災害の発生状況やIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の評価等を踏まえれば、将来の気候変動はほぼ確実とされており、緩和策と適応策を並行して進める必要があるとされ、目標としている治水対策を進めるに当たって、地球温暖化がさらに進行した場合を想定し、過去の降雨量から気候変動による降雨量の増加を考慮して計画を見直すことが求められています。現在、阿武隈川の河道掘削、築堤等の工事や浸水被害箇所の逢瀬川堤防のかさ上げ、貯水管設置工事が進められており、これらの対応の成果を期待しつつ中長期的な緩和策も並行して進めなければなりません。 今年9月24日の福島民報紙によると「国土交通省は度重なる豪雨に備えるため、雨水を一時的に貯めたり、地下にしみ込ませたりする施設(雨水貯留浸透施設)を自主的に設置する民間事業者や個人への支援を強化する方針を固めた。施設の固定資産税を免除するほか、設置費用の補助率を引き上げる。国や自治体だけではなく、民間や住民を巻き込んで進める水害対策『流域治水』の一環で2021年度予算概算要求に関連経費を盛り込む」と報じています。この国土交通省が進める流域治水プロジェクトにおいては、水田貯留を内水対策として活用することも氾濫防止対策として触れられています。 これまで社民党は、食・水・緑の運動を進め、水田の有する貯水力が水害防止の役目を担うなど水田の持つ多様性を研究してまいりした。水田の排水口に堰板を入れ降雨を貯留する水田貯留、いわゆる田んぼダムは、大雨時に田んぼに一時的に雨水を貯めることで排水路や河川への流出を抑制し、洪水被害を軽減するのに有効であると全国で取組が進められています。本市でも大槻町で実証事業が行われましたが、流域全体で行う流域治水への転換を受け、より具体的な施策が求められています。 本市の水害を軽減するためには、逢瀬川流域の水田で田んぼダムを実施することが有効と考えますが、何といっても農家の皆さんの理解と協力が不可欠であるとともに、土地改良区や関係団体との連携や調整も必要となります。これまでの実証結果を踏まえ、本市の今後のビジョンについて伺います。 続きまして、ひとり親世帯などの困窮学生の支援についてであります。 去る10月29日に開催をされた第36回郡山市子ども・子育て会議において、ひとり親世帯等意向調査結果の中間報告がなされました。この報告書によると、本年8月末日現在で児童扶養手当現況届提出済者2,935人を対象にアンケート調査を行った結果、回答者数1,768人のうち現在働いている方は86.4%で、そのうち正社員・正職員が42.87%、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員のいわゆる非正規社員は37.1%となっています。1年間の総収入を見てみると、「100万円から200万円未満」の割合が38.97%と最も高く、次いで「200万円から300万円未満」が26.47%となっており、「100万円未満」13.57%と合わせた「300万円未満」の世帯が約79%を占めています。また子どもに期待する最終学歴は「大学」が42.36%と最も高くなっており、高校生までが支給対象とされている本市の奨学資金は、この期待に応えられる内容ではありません。 追い打ちをかけるように、新型コロナウイルス感染症による経済の停滞が家計に直結し、大学進学を諦めざるを得ない子どもが増加することが憂慮されており、さらなる支援が必要であると考えます。 そこで伺います。 1つ目に、篤志奨学資金給与基金についてでありますが、本市の篤志奨学資金給与基金は、本年9月末時点で約1億4,150万円となっておりますが、この基金を活用した今後の支援見込みについて伺います。 2つ目に、奨学資金の対象拡充についてであります。 奨学資金により学生の支援を行っている県内市町村の多くが大学生までを対象としています。このコロナ禍において本市も大学生まで対象を拡充すべきと考えますが、当局の見解を伺います。 続きまして、公民館の在り方・役割についてであります。 公民館は、昭和20年代から各地に整備され、地域の振興と住民生活の安定・向上、地域文化の振興に寄与し、時代の変化や社会のニーズに合わせて、生涯学習振興の中核機関としての役割を担ってきました。今日では、地域社会が大きく変革する中、社会教育機関としてさらなる役割が期待をされています。 公民館には、集う・学ぶ・結ぶの基本的役割があり、その役割を意識しながら、住民に親しまれ、生活課題や地域的課題解決のための拠点となることが肝要であり、そのために地域交流の場として気軽に集い語らうことができ、地域の要望に応える各種情報の提供、広報活動、青少年・成人・高齢者などの世代間交流、各種機関や団体との連携などが求められています。 超少子高齢社会、人口減による過疎化、単独世帯の増加などの課題に対して、地域の連携・協調が必要とされる中、各地域の公民館が果たす役割はますます重要になっており、公民館職員は研修や各団体の活動指針づくり、老人会をはじめ各種団体、住民との行事の調整など大変な業務に日々追われております。 このような現状から、改めて公民館としての機能や職員配置を含め、公民館のあるべき姿を見直す時期に来ていることから、以下お伺いいたします。 1つ目に、公民館長の処遇についてでありますが、公民館長の役割は、社会教育法第27条第2項により、公民館の行う各種の事業の企画実施その他必要な事務を行い、所属職員を監督するとされ、郡山市教育委員会事務局等組織規則第38条により、教育委員会の命を受け、公民館の事務を掌理し、所属職員を指揮監督するとされています。 実際の実務においては、地域各種団体との行事の企画運営、調整、施設管理、災害避難所としての受入対応など多岐にわたり、さらに施設の防火管理者としての責任も課せられていると聞いております。現在、本市の地区・地域公民館の館長は、週29時間勤務の会計年度任用職員となっておりますが、そのような重責に適した勤務条件であると言えるのか、当局の見解を伺います。 2つ目に、公民館職員の勤務シフトについてでありますが、公民館の職員の多くは女性職員であり、週29時間の勤務シフトの中で、土日祝祭日には1人勤務となる場合もあると聞いております。防犯上から女性職員の1人勤務は避けるべきと思いますが見解を伺います。 3つ目に、公民館のあるべき姿についてでありますが、公民館は、地域住民の連携、交流、学習、超少子高齢社会への対応、地域おこしなど多様な役割を担ってきた機関であると思いますが、社会情勢が急速に変化し続けている中、本市において公民館の将来あるべき姿をどのように捉えて今後運営していくのか伺います。 次に、逢瀬地区の公共交通対策についてであります。 逢瀬地区に配付された「広報こおりやま」11月号に1枚のチラシが同封をされており、その内容は、福島交通路線バス、御霊櫃線、休石線、山田原線の運行が来年の3月31日で終了し、新たに4月1日からは乗合タクシーが運行されるというものでした。今後、乗合タクシーの運行内容等々については、対象住民の皆さんの声を聞き進めていくとしておりますが、特に乗合タクシーを利用する頻度が高いと思われる高齢者、さらには児童の保護者に対する説明が必要と考えます。 そこでお伺いいたします。 路線バスの利用状況について。 福島交通路線バス、御霊櫃線、休石線、山田原線の逢瀬地区内の利用状況についてお伺いいたします。 2つ目に、乗合タクシー運行に係る地域への説明等について。 これまで区長会への説明会を行ったと聞いていますが、乗合タクシーの運行について、これまでの地域への説明経過と今後の予定について伺います。 また、乗合タクシーの運行内容について老人会等を通して高齢者に対し説明を行うとともに、意見を聞くことが必要と考えますが、併せて当局の見解を伺います。 3つ目に、多田野小学校通学児童への対応についてであります。 チラシには、「路線バス利用の多田野小学校通学児童の対応は、別途、教育委員会からお知らせします」と案内されていましたが、児童保護者の不安を払拭するためにも現時点の対応方針について伺います。 以上をもちまして1回目の質問とさせていただきます。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。品川市長。    〔品川萬里市長 登壇〕 ◎品川萬里市長 柳田尚一議員の項目2、田んぼダムについてお答えいたします。 田んぼダムとは、2011年7月発行の農林水産省広報資料によりますと、水田が有する貯水機能を利用し、雨水を一時的に貯留し下流域への排水量を調整することにより、洪水を防止する機能を強化する取組と記されており、近年の気候変動により激甚化、頻発化する大雨の際に備え、国がとなえる流域全体で取り組む流域治水の一助となるものと認識しております。 本市では、この田んぼダムの効果を検証するため、過去に幾度となく浸水被害が発生しておりました大槻川流域の堤、鳴神地区に着目し、その上流部に当たる大槻町上新町地区をモデル地区として選定し、2017年8月8日に日本大学工学部との連携協力に関する協定締結を行い、同月下旬から地区内の稲作農家の皆様のご協力を得ながら実証実験に着手いたしました。 実証実験では、全体面積6.6ヘクタールの実証水田22筆において水位調整装置22基、水田水位観測器3基、雨量計1基、河川等水位観測器2基を設置し、令和元年度までの3年間、委託費633万2,000円により豪雨時の実証水田におけるピーク落水量の観測や、その観測データの評価を行うとともに、気象モデル予測データを用いた田んぼダムの有効性のシミュレーションを行うなど、日本大学工学部、朝岡良浩准教授に実証実験に当たっていただきました。 その研究成果の一例といたしましては、2019年6月から8月にかけて発生した3度の集中豪雨時において、一時貯留効果を発揮する落水ます、落ちる水のますと書きますが、と呼ばれる水位調整装置を設置した水田と未設置の水田の排水量を比較した結果、ピーク落水量が平均で23%低下することが確認されるなど、大槻川における河川水位の急激な上昇を抑制する効果が実証されまして、洪水緩和に一定の効果を発揮するとの成果を報告をいただいたところでございます。今回、装置を設置した6.6ヘクタールでは、10センチメートルの水位調整を行った場合、理論上、一時的に6,600立方メートルを貯留することが可能となるものであります。 この大槻川上流域で行われました実証実験の成果につきましては、年度内に日本大学工学部との合同による成果報告会を開催するなど、田んぼダムの効果と必要性を広く世に周知してまいりたいと考えております。 また、田んぼダムを普及拡大していくためには、畦畔、あぜです。あぜの適切な形状など整理すべき課題もありますことから、稲作農家の皆様や関係する土地改良区等の関係団体の皆様に対しご理解とご協力を得られるように十分な説明を行い、率直な意見交換を行うなど、その有効性、必要性を十分認識し広くお知らせしてまいります。 今後におきましては、引き続き日本大学工学部との連携を図り、令和元年東日本台風により大きな浸水被害のあった逢瀬川流域など効果が期待される地区の選定を行うとともに、設置後の維持管理法など具体的なシステムの検討が必要となることから、郡山市浸水対策調整会議の中で全庁的な情報共有を図りながら促進をしてまいりたいと考えております。 さらに、流域治水による洪水緩和には、より広域的な取組が有効となりますことから、今後におきましては、こおりやま広域連携中枢都市圏全体における共同研究を提案するとともに、県や農研機構等との連携を図り、SDGsゴール13「気候変動に具体的な対策を」を念頭に田んぼダム推進に取り組んでまいりたいと考えております。今議員ご指摘のように、流域治水の考え方に非常にマッチしたプロジェクトでございますので、十分に力を入れてまいりたいと存じます。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 田んぼダムについて柳田尚一議員の再質問を許します。柳田尚一議員。    〔8番 柳田尚一議員 登台〕 ◆柳田尚一議員 今、市長のほうから田んぼダムの実証実験の効果が出されたというような報告がありました。気候変動、これは当然過去の降雨量の実績はもう当てにならないと。平均気温が2度上がれば降雨量も当然上がるし、そういうようなことがそれぞれの関係機関で話されております。まさにそのとおりだと思います。そして田んぼにおける貯水量、これはすばらしい中身だということで、これまで私どもは、食、水、緑、山があって緑があって水、そして水が食料につなぐのだというような食・水・緑というような運動をこれまで展開をしてまいりました。先ほど申し上げたように。 そういう意味では、田んぼの多様性、これを十分発揮していかなければならないと思っておりますが、簡単に言いますと10ヘクタールで約10万トンです。そういう意味からすると、そこのそういうような田んぼダムのことをすれば、いわゆる開成山樋門に来た水12万トンということからすれば、当然ここはそういう意味では中長期的な施策をしながら洪水の、そして内水被害を減災するというようなことになろうかと思いますので、ぜひ郡山市として全国的に先駆けて郡山モデルをつくるのだというような形でお願いをするということと、それを踏まえて、もう一度見解をお願いをしたいと思います。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。品川市長。 ◎品川萬里市長 再質問にお答えします。 ありがとうございます。向かうところは議員の目指しているところと全く同じでございます。特にいろいろ議論ありますけれども、最近は米作の量を調整しようという話がありまして、当然そのときには休耕田の話も出てまいります。その中で米作を維持しながら、しかし、この田んぼダム、これも両方の課題を十分に達成するようにJAさん、あるいは農林部関係、あるいは先ほどお話しありましたように国土交通省でも注目しているプロジェクトでございますので、関係機関、広く意見調整しながら進めてまいりたいと存じます。 おっしゃるように、郡山モデルということになれば願ってもないことでございますので、引き続きいろいろご指導いただければと思います。ありがとうございます。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目1、新型コロナウイルス感染症の拡大防止について当局の答弁を求めます。塚原保健所長。 ◎塚原太郎保健所長 新型コロナウイルス感染症の拡大防止についてご答弁申し上げます。 初めに、自己免疫力向上による感染予防策についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策は、人との距離の確保、マスクの着用、手洗いの徹底の3つの基本が重要であり、新しい生活様式の実践が求められております。また規則正しい生活やバランスのよい食事、運動などにより免疫力を高めることも感染症予防に有効であると言われております。 これらを踏まえ、本市ではコロナ禍における健康管理について、本年4月以降、時宜を捉えまして継続して「広報こおりやま」に掲載するとともに、食生活改善推進員や健康づくり推進員など地域で活動する方々と連携し、主食、主菜、副菜をそろえたバランスのよい食事摂取、適度な運動、十分な睡眠等を市民の皆様に推進しているところでございます。また本年11月には本市の「ウォーキングガイドブック」を改訂いたしまして、各行政機関で配布するなど運動習慣の定着にも努めております。今後におきましてもSNS等を活用し、新型コロナの感染防止や生活習慣病の予防に向け、継続して周知啓発に取り組んでまいります。 次に、病床受入状況についてでございますが、福島県新型コロナウイルス感染症対策本部によりますと、12月2日現在、県内の医療機関におけます病床の使用状況については、現時点の受入れ可能な病床数469床のうち入院者49人、病床利用率にいたしますと10.4%となっております。また重症者用につきましては、病床数42床のうち入院者は5人、重症者用病床の使用率については11.9%と公表されております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 本田保健福祉部長。 ◎本田文男保健福祉部長 社会的検査の実施についてでありますが、本市におきましては本年9月下旬からの駅前繁華街での感染拡大の際に、当該区域に所在する高齢者入所施設、介護施設等の従業員を対象にPCR検査を実施するなど、現在、感染拡大防止の観点から感染の疑いがあれば広く検査を実施しております。また、重症化のおそれがある高齢者の感染防止を図るため、現在、介護施設への新規入所者のPCR検査について検討しているところであり、県におきましても今月4日の県議会で同様の方針が示されましたことから、その内容を確認し対応したいと考えております。 このことから、介護施設や障がい者施設の入所者及び従事者のPCR検査の実施につきましては、今後も引き続き国・県の動向を注視し、実施の方向性が示された場合には速やかに対応できるよう準備してまいる考えであります。 なお、本市では介護・障がい者施設等におけます新型コロナウイルス感染症の予防及び発生時の拡大防止等を実施するため、郡山医師会や郡山市介護支援専門員連絡協議会、郡山市障がい者基幹相談支援センターなどの関係団体で構成します郡山市介護・福祉施設等感染症対策専門委員会を本年11月に開催し、去る12月3日に介護・障がい施設等を対象に予防及び発生時の拡大防止等に関する研修会を実施したところであります。今後におきましても医師会、介護・障がい者施設等との連携を図り、感染防止対策の徹底に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 野崎総務部長。 ◎野崎弘志総務部長 非接触型検温装置の運用についてでありますが、非接触型検温装置につきましては37.5度等の設定温度を超える場合に、画面の表示や音声により注意を促すことができますことから、多くの市民の方が利用される公共施設における感染拡大防止の一環としてサーマルカメラを13施設に18台、タブレット型検温装置を68施設に84台設置しており、さらに現在、地区及び地域公民館等31施設にタブレット型検温装置の設置を進めているところであります。 国の新型コロナウイルス感染症専門家会議が示した新しい生活様式においては、手洗い、手指消毒、マスク着用などともに、出かける前の自宅での体温測定を広く呼びかけており、本市においても市ウェブサイトや「広報こおりやま」、ユーチューブ等で周知啓発を図っているところであります。 また、庁舎等においては各種の行政手続のほか施設内での会議や郵便局、銀行、ATMの利用等、様々な目的の方が来庁されるため一律な対応が困難であると考え、正面玄関、夜間通用口等の主な入口において自主的な検温をお願いしているところであります。さらに施設内での会議や催しにおきましては、新型コロナウイルス感染症に係る市主催等イベントの開催等及び市有施設の開館に関する指針に基づき、主催者により検温、手指消毒等の対応をいただくなど、感染防止対策の徹底を図っているところであります。 今後におきましても、自助・共助・公助による住民の皆様との協奏により、市公共施設における新型コロナウイルスの感染症拡大防止に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。柳田尚一議員。    〔8番 柳田尚一議員 登台〕 ◆柳田尚一議員 今ほど、新型コロナウイルスの関係について保健所長のほうから説明を受けました。それによると469床のうち49、いわゆる10.4%しかまだ使っていません、そして重症者用については11.9%、今使用していますというようなことで安心いたしました。ということですが、これから年末年始にかけて人の往来が増えることから、この重症者を出さない、市民の命を守る、そういう立場からやはりしっかりとしていかなくてはならないと思っております。そのためには、やはり重症化のリスクを背負っている高齢者に対する手だてが、私は求められるのではないかと思っておるわけであります。 この間の新聞報道によりますと、郡山市の入所、通所、いわゆる施設、これが256施設があって7,053人が利用していますというような中身が出されました。それだけ高齢者の方々がそうした施設を利用しているわけですが、聞いてみますと、それぞれの入所施設において家族との接触はしていないのですというのがほとんどそういう状況であります。 それはそれとして、ただし、そこで働く職員の方が毎日出入りするわけですから、私はやはりそこで重症者を出さない、命を守るのだということからすれば、やはり施設で働いている職員の方の定期的なPCR検査が必要なのではないかと思うのと、もう一つは、通所、いわゆるデイサービスなのです。デイサービスを利用しているお年寄りもおりますので、そういう意味では命を守るという立場からすれば、定期的なPCR検査をして、これ以上出さないという取組が私は必要なのではないかと思いますので、そうした中身、午前中、保健所長の話からすれば、そこで感染が認められれば投網をかけるようにやるということでありますが、ただし、そういう意味では高齢者施設においては非常に体力的に落ちていると、重症化しやすいということからすれば、やはり私が今言ったような定期的な検査が必要ではないかと思いますが、再度見解をお示しください。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。塚原保健所長。 ◎塚原太郎保健所長 再質問にお答えします。 先ほど、保健福祉部長のほうからもご答弁ありましたように、高齢者施設への対応につきましては保健所が行政検査として担う部分と、そのほかに保健福祉部本部のほうで高齢者施策ということで担当される部分と2つございまして、それぞれが連携を取ってやっていかなければならないと考えています。 ご指摘のように、やはりコロナウイルスの感染症については、特に高齢者の方ですとか持病を持っておられる方が重症化しやすいということは、もう分かってきておりますので、やはり高齢者に感染させない、高齢者が感染してしまったら速やかに入院措置を取って救命の努力を医療機関にしていただくことが肝要かと思いますので、そのような形で感染のリスクがあった場合については、保健所で広く検査をすることについては午前中もご答弁したとおりでございますけれども、保健福祉部のほうとも本部のほうとも連携を取って対応していきたいと考えております。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目3、ひとり親世帯などの困窮学生の支援について当局の答弁を求めます。小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 初めに、篤志奨学資金給与基金についてでありますが、本市の篤志奨学資金制度は、高校生を対象とした給付型の奨学資金制度として、篤志家の皆様からの寄附金を原資に昭和44年度からスタートいたしました。その基金は平成20年度以降、増加傾向で推移しており、これを受け、篤志奨学生は5年前の13名から段階的に拡充し、今年度は53名、年間総給与額は636万円を見込んでおります。 また、本市教育委員会が事務の一部を執行して、平成3年度から篤志奨学生と同様の給付をしている公益信託棚木宇巳子記念奨学育英基金が数年後には給与が終了するため、仮にこの奨学生15名を篤志奨学生として受け入れますと、年間の総給与額は1,000万円程度まで増える見込みであります。 一方、篤志家の皆様からの寄附金につきましては、昨年度、約840万円ものご支援をいただきましたが、今年度は昨年同時期と比較して2割以上受納額が減少しているなど、社会情勢に大きく左右されることから、今後におきましても寄附状況と給与状況を勘案しながら、篤志奨学資金給与基金の長期安定的な運営に努めてまいります。 次に、奨学資金の対象拡充についてでありますが、大学生向けの経済支援策につきましては、文部科学省で所管する日本学生支援機構が窓口となり、本年4月からスタートした高等教育の修学支援新制度や、民間企業、大学などの奨学金制度など多様な支援が図られており、またコロナ禍で影響を受けている大学生に対する措置として、国では「学生の"学びの支援"緊急パッケージ」として様々な施策が講じられているところであります。 本市といたしましては、これまで同様、支援制度が少ない高校生に対して返還を求めない給付型の奨学資金制度の充実を図ってまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。柳田尚一議員。    〔8番 柳田尚一議員 登台〕 ◆柳田尚一議員 今、ご答弁がありました中身については、これまでどおりの形で進めていくということだと理解しています。今回の篤志の関係については20人ほど毎年増やしていることは私も承知しております。今年は1年生、2年生、3年は53人だと私も聞いております。そういう意味では私は前回もこの話はしたのですが、なぜ私がこのことについて質問しているのかというと、私もこういうひとり親家庭の子どもさんを見ていると、本当になかなか教育環境がひとしくそろっていない、希望する子どもたちもなかなかできないというようなことで、私の友人がそういう中身に賛同していただいて、私もそこに同道いたしまして、木村教育長時代から約3回ほど篤志の寄附に同道しました。その中でやはり教育長から言われたのは、実は高校卒業生の子どもたちが感謝の手紙、それはやはり郡山市のおかげによって無事学校を卒業して、そのうち、私は郡山市に恩返しをしたいのだというそういう子どもたちの声を聞けば、やはり希望する子どもたちにはひとしく教育環境をそろえてやる、それが私は行政の一助、一つの中身だと思っております。 そういう意味からして、そして実は11月29日の朝日新聞の一面にこういう記事が載っていました。学費が払えない学生、大学生、退学、休学している大学生、今年の7月には9%、そして10月には15%だと。来年の3月にはこれは30%超えるだろうと朝日新聞の一面にこれが報道されておりました。そういうことからすれば、やはりこれまでの篤志の関係も含めて、それから給付型も含めて、ぜひ私は大学生までやるべきだということと、さらにはコロナ禍において措置としてもやれるのではないか、措置としてコロナ禍のこの2年、3年ということも、それも一つの選択肢であるかと私は思うのです。もう一度お聞かせください。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 再質問にお答えいたします。 まずは、議員のほうから寄附金を頂いたということに関しましては大変感謝申し上げます。ありがとうございます。 大学生までということでありますけれども、大学生のほうの支援については先ほどもお話しさせていただきましたけれども、2017年度に給付型の奨学資金を開始しております。その後、2018年度に拡充の設計がされ、2019年度から閣議決定がされて、今年度の4月から通常時の給付型の奨学金制度が充実しております。また所得に応じて授業料を免除する、これについても2018年度に制度設計があって、閣議決定の後に今年4月から同じようにスタートをしております。 先ほどコロナ禍という話がありましたので、コロナ禍においては「学生の"学びの支援"緊急パッケージ」の中でアルバイトの収入減の緊急支援対策、それと家計急変世帯への緊急支援といったコロナ禍における支援も充実しております。あと本市においては大学生を会計年度任用職員として雇用しているということで、奨学金ではありませんけれども、大学生のそういった現在アルバイトがなかなかできないという状況の方に対しては、そういった形で支援を充実させていただいているところでありますので、今後においても私たちにとっては高校生の進学率も高いということもありますし、幅広く高校生への支援を充実していきたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目4、公民館の在り方・役割について当局の答弁を求めます。伊藤教育総務部長。 ◎伊藤栄治教育総務部長 初めに、公民館長の処遇についてでありますが、現在、公民館長は週29時間、土日、祝日を含む原則週4日のローテーションにより勤務をしております。主な職務としては、職員管理や施設管理に当たるほか、事業の統括、各種団体や関係機関との連絡調整などであり、報酬については館長としての職責に応じた対応としているところであります。また、夜間の会議参加や事業開催等による繁忙期以外は時間外勤務も発生していないことから、適正な勤務であると考えております。 なお、館長を含む公民館に勤務する職員につきましては、働き方改革の観点から通勤時間を考慮した配置を行っているところであります。 次に、公民館職員の勤務シフトについてでありますが。公民館職員は週29時間の範囲内で土日祝日を含む週4日のローテーション勤務をしており、通常、勤務は業務の円滑な遂行と防犯上の観点から2人以上としておりますが、各館の事業日程に応じた勤務体制によっては1人勤務が生じる場合もあります。このようなことから、各公民館においてはカラーボールや防犯スプレーを配置し緊急時に備えているほか、夜間利用者の多い安積、富久山総合学習センターについては、平成29年度から警備会社への緊急通報が可能なシステムを導入するなど対策を強化しているところであります。 次に、公民館のあるべき姿についてでありますが、近年、公民館を取り巻く環境は少子高齢社会やグローバル化の進展、貧困やつながりの希薄化に加え、超スマート社会の到来、さらには地球温暖化による気候変動など急速に変化しており、公民館に求められる役割も多様化、複雑化していると認識しております。 このため、本市では乳幼児から高齢者までの幅広い世代を対象とし、子どもの居場所づくり事業や人生100年時代に対応するセカンドライフ講座の実施などに加え、グローバル化への対応として自動翻訳機の配置や、公民館のDX化として講座のインターネット配信などを可能とするタブレットを全館に配置することとしております。また公民館の耐震化や空調設備の整備、改修を進め、防災拠点として実情に応じた整備も推進しているところであります。 今後ともこれらの取組を積極的に進め、共助の力により地域課題を解決する学習拠点としての機能の充実を図り、SDGsゴール4「質の高い教育をみんなに」、17「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 次に、項目5、逢瀬地区の公共交通対策について当局の答弁を求めます。柏木建設交通部長。 ◎柏木忠之建設交通部長 初めに、路線バスの利用状況についてでありますが、逢瀬地区内を運行する御霊櫃線、休石線、山田原線、3路線の令和2年9月の実績は、合計平日1日27便の運行で、逢瀬地区内バス停での1か月の乗降者数は延べ1,567人となっており、そのうち多田野小学校の通学時の乗降者数は約880人となっております。多田野小学校の通学児童の乗降者数を除いた平日の1か月の乗降者数は延べ687人で、1日当たり平均34人、1便当たり平均1.2人となっております。また土日祝日は1日27便の運行で、1か月の乗降者数は延べ221人、1日当たり平均22人、1便当たり平均0.8人となっております。 次に、乗合タクシー運行に係る地域への説明等についてでありますが、本年8月に開催された区長会において、路線バスの廃止に伴う乗合タクシーの導入方針について説明を行い、また11月には地域住民への周知や意見の集約方法等について6人の区長と行政センターで懇談を行い、感染症予防の観点から乗合タクシーの内容や運行時間、目的地等についてのチラシを作成し、全戸配布することとしたところであります。 今後は、今月17日に開催されます区長会において、現時点での地域の皆様方からの意見の集約を行い、逢瀬地区の運行方針を作成することとしておりますことから、来年4月からの運行に当たっては区長会や民生委員、逢瀬地区社会福祉協議会、行政センターと連携し、高齢者をはじめとする地域の皆様方へのきめ細かな周知に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 小山学校教育部長。 ◎小山健幸学校教育部長 多田野小学校通学児童への対応についてでありますが、現在、登下校に福島交通路線バスを利用している児童35名につきましては、路線バス終了後の安心・安全な通学手段の確保が必要であることから、新たな登下校の手段等について検討しているところであり、今後、保護者説明会を開く予定であります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳田尚一議員の再質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 よろしいですか。 以上で、柳田尚一議員市政一般質問を終了いたします。 長時間にわたりましたので、暫時休憩いたします。    午後3時28分 休憩---------------------------------------    午後3時45分 再開 ○七海喜久雄議長 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般質問を行います。 質問は順序により、佐藤栄作議員の発言を許します。佐藤栄作議員。    〔14番 佐藤栄作議員 登壇〕 ◆佐藤栄作議員 議長の許可を得ましたので、通告に従い市政一般質問を行いますが、質問の前に一言ごあいさつを申し上げます。 現在、人気漫画「鬼滅の刃」がブームとなっていることは皆さんご承知のことだと思いますが、電子版を含むコミックスの累計発行部数は1億2,000万部を突破し、映画の興行収入も288億円で歴代1位に迫る勢いで、食品類を中心に関連商品も好調で、新型コロナウイルスの感染拡大でしぼむ消費を喚起し、経済効果は2,000億円を超えるとの試算もあります。コロナ禍で経済状況が悪化している中において明るいニュースかなと思いますが、本市においてもコロナ禍の影響で仕事量が激減し厳しい状況下で生活している方々もいることから、様々なアイデアと発想を持ってこの状況を打破していくことが重要ではないかと思います。 今回の質問は、そういう意味でもイノベーション、技術革新による新産業を創出することにより、本市の経済活性化に資することだと考えますことから、主に水素関連の質問が多いので、全集中、水の呼吸で質問させていただきます。 大きな項目、イノベーションによる新産業創出の推進について。 東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故から、来年の3月で10年を迎えます。現在でも処理水の取扱い等の課題はありますが、この10年間で一歩ずつですが着実に復興と新しい形の福島、ふくしま創生に向けた取組が推進されております。 浜通りでは、福島イノベーション・コースト構想により、水素利活用に向けた取組やロボット産業、廃炉技術の構築に向けた取組等が進められており、また会津若松市では、行政、大学、企業が連携し、デジタル化推進に向けた取組が加速しております。本市においては、福島再生可能エネルギー研究所(以下、FREA)や、ふくしま医療機器開発支援センターなど先進的な研究機関等が立地しており、再生可能エネルギー、新エネルギー、医療機器関連産業の集積を目指しているところであります。 そのような中、本市も甚大な被害を受けた令和元年東日本台風をはじめとして、地球温暖化の影響により頻発する自然災害や新型コロナウイルス感染症の影響等で日本経済は停滞しており、このまま何の対策も講じなければ、特に地方においては、今後迎える人口減少社会により税負担が今まで以上に大きくなるとともに、税収の確保が難しくなることから、子育て支援や高齢者支援等の市民サービスが行き届かなくなる可能性も否定できず、経済状況はさらに悪化の一途をたどるのではと危機感を抱きます。 本市として、これらの課題を解決するためには、新産業・新事業を創出することが重要であり、就労の拡大と地域経済の活性化が税収の増加につながることと考えます。 そこで、イノベーションによる新産業創出の推進について、水素関連分野、再生可能エネルギー関連分野、先進的農業分野に分けまして何点かお伺いいたします。 まず、水素関連産業の推進についてですが、去る10月26日の所信表明演説で菅首相は、「2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しましたが、その後、新聞などでは、太陽光・風力・地熱発電等の再生可能エネルギー普及拡大についての記事や、新エネルギー分野として水素関連の記事が多く掲載されております。 政府は、再生可能エネルギーや新エネルギー分野を成長産業として位置づけており、11月6日に成長戦略会議が開催され、温室効果ガス排出量を削減する技術開発を後押しするための方策を議論し、重点分野として再生可能エネルギーや水素活用などを挙げ、関連投資を促すために規制改革を進めるほか、税制や金融支援も検討していく姿勢を示しました。 また、内閣府は11月18日に公表した報告書「世界経済の潮流」で、水素関連など新たなクリーンエネルギー分野の雇用創出を急ぐべきだと訴え、新エネルギーや情報通信といった成長産業への労働力の移動が世界経済の持ち直しに不可欠だと強調しております。 このように、再生可能エネルギーや水素関連産業について、政府が強力な支援策を打ち出している今だからこそ、震災復興を進める自治体として再生可能エネルギーを利用して水素を製造し、その水素を大量に長期かつ安全に、そして安価に貯蔵できる触媒等を使った化学変換するための技術、水素キャリア製造技術の開発を行っているFREAが立地している本市の強みを生かした施策を推進すべきでありますし、国や県と連携、協力し、水素関連の新産業創出を加速化させるチャンスだと思いますので、国の動向も踏まえた上で本市の取組について何点か質問させていただきます。 まず、経済産業省(以下、経産省)は、次世代エネルギー源として注目される水素の製造から利用までを県内で一貫して行う実証事業に乗り出すとのことであります。浪江町に立地する世界最大級の福島水素エネルギー研究フィールドで製造した水素を活用し、県内の駅や工場などの電気や熱に使用したり、企業などが燃料電池車を導入したりする際に補助する(具体的な補助の対象や補助率は近く公表する方針とのことです)など、2021年度予算で78億5,000万円を概算要求したとの報道がありました。経産省は、本県で水素エネルギーが普及した社会モデルを構築した上で、水素関連企業などが集まる関西圏や中京圏を含め全国に展開していきたい考えとのことです。 本市も、FREAや郡山市水素利活用推進研究会のメンバーと連携、協力し、経産省の水素エネルギー社会モデルに参画すべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、環境省は、2021年度、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から10年の節目に、本県で脱炭素社会の全国モデル構築を目指す事業に着手するとの報道があり、県内の市町村や企業、団体による地球温暖化対策を支援する補助制度を設ける方針で、太陽光と蓄電池による発電システムのほか、燃料電池や小型水力発電、水素関連設備など脱炭素社会づくりに役立つ設備の導入を支援するとしています。 その条件は、市町村や企業、団体が施設に機器を設置し、発生した電気を自ら使用することなどで、申請に当たっては将来的な再生可能エネルギーの利用促進に関する目標と具体的な取組を盛り込んだ計画の策定を求めるとのことで、未策定の市町村には委託調査費を補助するとともに、専門家から助言を受けられる環境も整える方針とのことであります。 本市も、この国の補助制度を活用し、郡山市地域新電力事業の供給元として燃料電池等の水素関連設備を導入すべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、11月6日の議員説明会における令和3年4月1日付行政組織改編(案)説明の中で、気候変動適応を推進する体制の強化として、現行の環境政策課環境・エネルギー政策係から、組織改編(案)として、気候変動適応推進係とエネルギー政策係が新たに設置される予定で、エネルギー政策係はエネルギー戦略の施策展開を行うとの内容ですが、具体的にどのような施策展開を図っていくのか、当局の見解をお伺いいたします。 次に、地球温暖化対策に係る総合的な計画として、現在、(仮称)郡山市地球温暖化対策総合戦略を策定されているところだと思いますが、この総合戦略においてFCVやFCバス等のモビリティや燃料電池等の水素エネルギー分野も当然反映されていると思いますが、水素エネルギーの位置づけはどのようなものなのか、また水素分野においてどのように目標設定し推進していくのか、当局の見解をお伺いいたします。 次に、11月16日に、郡山市水素利活用推進研究会の主催で水素利活用推進展示会が開催され、同日、第5回郡山市水素利活用推進研究会も開催されました。経産省や環境省など国の支援策も充実しつつある中においての第5回研究会の内容はどのようなものだったのか、お伺いいたします。 次に、復興庁福島復興局、環境省、福島市、郡山市、いわき市、相馬市、南相馬市、浪江町の6市町、東北大、福島大、FREA、新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)など30団体で構成される福島新エネ社会構想に基づき、県内での水素社会のモデル構築に向けた産学官連携会議が設置され、10月20日に県と経産省資源エネルギー庁が事務局となり初会議が開催されましたが、その内容はどのようなものだったのか、お伺いいたします。 次に、本市は住民が引き続き現在の居住地で生活できるように利便性を維持、向上させ、将来にわたって豊かな地域として持続していくことを目指し、連携中枢都市圏の形成を進めており、15市町村と連携協約を締結しましたが、さきの質問で述べました産学官連携会議に参加している福島市、いわき市、相馬市、南相馬市、浪江町の5市町とも連携協約を締結し、本市がリーダーシップを取り水素社会を牽引していくべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、本市は、平成29年12月1日にドイツ連邦共和国ノルトライン・ヴェストファーレン州エッセン市と都市間協力に関する覚書を締結し、再生可能エネルギー及び医療機器産業分野における連携、交流を進めているところであります。 ジェトロの地域・分析レポートによると、現在ドイツでは、再生可能エネルギー由来の電力を利用し、水を電気分解して生成されるグリーン水素で世界の水素利用の牽引役を目指しております。また国家水素戦略では、大きなゴールをカーボンニュートラルの達成、パリ協定の目標の達成、そして水素社会への転換をコロナ後のドイツ経済成長の好機とすることとしています。そのために水素をドイツ国内のCO2排出削減の方策の中心に据え、水素の生産から貯蔵、輸送、利用までバリューチェーンを確立すること、ドイツ国内水素市場の開発、また同時に水素技術を輸出産業へと育成することを目指しており、90億ユーロの予算を確保しているとのことです。 このように、ドイツでも水素社会構築に向けた取組が加速していることから、エッセン市と水素分野でさらに連携を強化していくべきだと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、現在、水素エネルギーの普及拡大を妨げているのは、まだコストが高いことが理由の一つに挙げられますが、世界各国は水素の可能性に注目し、政策も総動員しながら大胆な取組を進めております。日本は技術開発で先行している部分もありますが、さらに利活用を進めなければ世界から立ち遅れる懸念もあります。 そこで、FREAが立地している本市の強みを生かして本市が水素技術開発の先進地となるためには、水素関連で技術開発を行っているベンチャー企業等の誘致を図るべきだと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、太陽光発電パネルリサイクル研究拠点技術開発の推進についてですが、イノベーションによる新産業創出の推進については、再生可能エネルギーや水素関連だけではなく、今後需要が見込める産業に着目し、まずは行政が受け皿整備等を推進することで、研究機関や関連企業の集積が図れ、その結果、本市の経済活性化へとつながると考えます。 昨年の6月定例会市政一般質問で質問させていただきましたが、環境省は2030年代後半には年間50万から80万トンの使用済みパネルが出ると予測しております。ただし固定価格での買取り期間が20年であることや、パネルの寿命が30年前後と見られていることから、廃棄されるパネルが急増すると見ています。 そこで、リサイクル技術が確立していない今だからこそ、本市が積極的に携わり、国の支援や研究機関、関連企業と連携を図ることで本市の新たな産業創出となり得ますことから、改めまして、太陽光発電パネルのリサイクル技術開発の推進について質問させていただきます。 前回の答弁で、既存の廃棄物処理施設での可能性も含め、リサイクル技術実用化に向けた進捗状況を見守る必要があるものと考えておりますとのことでした。現在、数社の企業が太陽光発電パネルのリサイクル事業に参入するとの新聞記事を拝見しましたが、そのほとんどが外枠のアルミとカバーガラスのリサイクルだと思います。太陽光を浴びて発電する元となるのはセルと呼ばれる部材で、このセルの中にシリコンが圧着されており、圧着されているセルからシリコンを取り出す技術はまだ確立されていないと思いますが、この取り出す技術が確立すれば、シリコンを取り出し溶かすことでシリコンも再利用でき、廃棄パネルからまた新たな太陽光発電パネルを生み出すこともできます。 今後需要が見込まれ、リサイクル技術がまだ確立していない今だからこそ、本市がその技術開発の拠点とすることで、関連企業等が集積しやすい環境が構築でき、新産業創出につながることになると思います。本市が積極的に環境省やNEDOにアプローチし、本市に太陽光発電パネルリサイクルの研究拠点を設けるべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、先進的農業の推進についてですが、農業分野のイノベーションによる新産業創出の推進についてですが、11月27日に農林水産省は2020年の農林業センサス(速報値)を発表しました。それによると、福島県内で主に自営農業に携わる基幹的農業従事者は5万865人で、2015年比で1万4,182人、21.8%減となり、過去最少を更新しました。また平均年齢は69.3歳で全国平均を1.5歳上回り、年齢別割合では65歳以上が75.1%と、前回比7.2ポイント増でした。 県によると高齢化に伴う離農が加速しているとして、圃場整備や情報通信技術(ICT)を活用したスマート農業の普及拡大などを通じ、農業の魅力を高め新規の就農者の確保を進める考えとのことです。 本市においても、担い手の育成や農業経営の法人化、組織化の推進により、農林水産業の持続的発展を図るとともに、アグリテックなどによる生産性の向上や生産コストの削減、農林水産物等の高品質化、高付加価値化及び6次産業化による稼げる農業の確立に向け、様々な事業を展開しているところであります。 しかし、近年、気候変動の影響で勢力の強い台風が増加傾向にあり、農作物に多大な影響を与える可能性も否定できず、そうなれば農産物の価格変動が激しくなり、需要と供給のバランスは崩れ消費者にも影響が出ます。また、さきにも述べましたが農業従事者の高齢化に伴う離農が加速していることから、若年層や主婦層等の農業従事者が増加することで課題解決の一助となり得ますが、稼げる農業が確立しない限り限定的ではないかと思います。 そこで、気候変動にも左右されず、安定供給でき、価格変動も少なく、需要と供給のバランスが取れ、生産する側の農業従事者も経験のない方でも参入しやすい環境を考えると、人工光型植物工場の推進が考えられます。現在稼働している植物工場の主要な栽培品目は、イチゴやトマトの生産を行っているところもありますが、ほとんどがレタス類で葉物類が大半を占めております。 植物工場の特徴は、何といっても栽培環境を制御できることにあり、植物の育成スピードや品質の管理が可能となります。一方で、高い初期投資とランニングコストがデメリットとなっていることで普及拡大につながっていないのが現実だと思いますが、逆にそこに新産業創出のチャンスがあると思います。今後、葉物類だけにとらわれず、例えば米や麦など穀類の水耕栽培もイノベーションにより生産できる可能性もあり、稼働するための電源設備に再生可能エネルギー由来の電力を利用して水を電気分解して生成されるグリーン水素を使用すれば、ランニングコストも抑えることが可能ではと考えます。 そこでお伺いいたします。 まず、植物工場については、もちろん行政側が工場を建設し運営していくことではないと理解しておりますが、葉物類以外の栽培品目の生産や、再生可能エネルギーや新エネルギーを活用した設備の導入により、生産コストや初期投資額を下げるなど、先進的な取組を推進する必要があると考えます。国・県と連携を図り、農業ベンチャーが集積し、研究・開発できるような環境整備について本市が主体的に取り組むべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。 次に、世界で農業のIT化、いわゆるスマートアグリの先進地といえばオランダですが、オランダの国土面積は日本の九州ほどの大きさしかなく、人口は少なく農業従事者の数も少なく高齢化も顕著ですが、農産物輸出量はアメリカに次ぎ世界第2位です。これは、スマートアグリにより、少ない土地、少ない人手での大量生産を可能にしているからですが、本市はオランダのブルメン市と姉妹都市を締結しており、様々な事業を通じ交流しております。本市の農業活性化につなげるには、オランダと先進的農業分野において連携を図るべきだと思いますが、当局の見解をお伺いいたしまして1回目の質問とさせていただきます。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。品川市長。    〔品川萬里市長 登壇〕 ◎品川萬里市長 佐藤栄作議員の項目1、イノベーションによる新産業創出の推進についてのご質問のうち、エネルギー戦略についてお答え申し上げます。 本市が現在、昨年度から2年をかけ策定を進めております(仮称)郡山市地球温暖化対策総合戦略においては、「カーボンニュートラルシティ郡山、脱炭素社会の実現とSDGsの達成」を将来像に掲げ、市民、事業者、行政、それぞれの役割分担の下、市役所自身も含めた再エネの活用を重要な施策の一つとして位置づけて、2030年度における市内の消費電力量に占める再生可能エネルギー発電量50%、さらには再生可能エネルギー設備を導入した公共施設数50施設を重要業績評価指数(KPI)に定めることとしております。本市ではこれまで環境配慮と災害対応を両立する自立分散型再エネ設備として、市の公共施設、現在導入を進めております湖南小中学校を含め24か所に約9億円かけ、太陽光発電や蓄電池などを積極的に導入するとともに、家庭への普及を目的に太陽光発電設備、蓄電池、充給電設備ですね、充電と給電をする設備等の導入を支援するエネルギー3R推進事業については4,996件、約3.4億円の補助金を交付するなど、再生可能エネルギーの普及に積極的に努めているところでございます。 今後におきましては、このKPIを達成するため、これらに加えまして民間主導による地域新電力の再エネ由来の電力供給や昨年2月から進めております東北電力及び東芝エネルギーパワーズとのVPP(バーチャルパワープラント)実証実験などの官民連携プロジェクト等への参画を通したエネルギーの地産地消の推進により、さらなる再エネの活用を図ってまいります。 次に、(仮称)郡山市地球温暖化対策総合戦略における水素分野の推進についてでありますが、水素エネルギーは高いエネルギー効率、低い環境負荷等の効果により、将来の中心的な存在として大いに期待されていることから、総合戦略においてはその実現を支える柱の一つに再エネの活用と水素社会の実現を掲げ、燃料電池自動車(FCV)や燃料電池バス(FCバス)等のモビリティの普及には欠かすことができないインフラであります商用の定置式水素ステーションの設置数をKPIの一つにしております。 本市におきましては、これまで水素社会の実現に向け2018年8月に設置いたしました産学金官連携による44団体で構成します官民連携プラットフォームであります郡山市水素利活用推進研究会におきまして多角的な検討を行い、県内自治体に先駆けて創設いたしましたFCVの導入支援制度や本市初となる商用の定置式水素ステーション整備の具体化など、モビリティの普及を優先的に進めてきたところでございます。 今後は、これらの施策を充実させるとともに、国の第3次補正予算や来年度の重点施策等の動向や、東京でございますが、昨日発足いたしました水素を活用した技術の普及などに取り組む業界団体、水素バリューチェーン推進協議会等の動きを注視してまいります。 また、郡山市水素利活用推進研究会において検討を進めている新たな分科会やプロジェクトの設置をはじめ、こおりやま広域圏におけるプロジェクト候補地としての可能性、さらには今年6月設立いたしました東京工業大学、柏木孝夫特任教授が会長を務め、世界最大の研究開発と実証、PRの場所を目指す産学官連携による東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会への参加など、水素分野におけるさらなる推進を図り、2050年、二酸化炭素排出実質ゼロの実現やSDGsゴール7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」及びゴール13「気候変動に具体的な対策を」の目標達成に向け取組を加速させてまいります。 以上、いろいろなプロジェクトを紹介申し上げましたが、このプロジェクトのそれぞれの関係とか、いつまで何をやるのかということを明確にしまして、より広く関係者の皆さんの理解を得て、そして参加いただけるように問題点の整理あるいはスケジュールを明確にしまして、この各種プロジェクトに取り組んでまいる所存であります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 水素エネルギー社会モデルへの参画についてでありますが、経済産業省は、水素をカーボンニュートラル、脱炭素社会を目指す上で不可欠なものと位置づけ、来年度予算概算要求の中で産業活動等の抜本的な脱炭素化に向けた水素社会モデル構築実証事業として、福島県については公共施設等への電熱供給、燃料電池自動車(FCV)をはじめとする多様なモビリティの導入等を通じ、総合的な需給管理の実証実験を行うこととしております。 本市では現在策定を進めている(仮称)郡山市地球温暖化対策総合戦略において、その将来像を「カーボンニュートラルシティ郡山、脱炭素社会の実現とSDGsの達成」と定め、その実現を支える7つの柱に、「再エネの活用と水素社会の実現に取り組むまちづくり」、そして「イノベーションの牽引と地域経済活性化のまちづくり」を掲げ、その重要業績評価指標(KPI)に、市内における行政と連携したプロジェクト・実証実験等の数とすることとしております。 国の実証事業は、FCVの導入促進、普及拡大や定置式水素ステーションの設置を目指す本市の施策に大きな効果が期待できますことから、本市におきましては参加要件等を踏まえ、産総研福島再生可能エネルギー研究所などの研究機関が立地する本市の特性を生かした官民連携プラットフォームである郡山市水素利活用推進研究会の意見も伺い、実証事業への参加について積極的に検討してまいります。 次に、地域新電力事業への水素関連設備の導入についてでありますが、市内民間事業者により設立に向け準備を進めている地域新電力においては、クリーンセンターの再生可能エネルギー由来の電力を公共施設等需要家に供給することに加え、得られた収益を公共施設等への太陽光発電設備等の導入による自立分散型エネルギーネットワークの構築や再エネ設備導入支援などに還元し、地域課題の解決に取り組むこととしております。したがいまして環境省が推進する再エネ由来水素を活用し、平時の温室効果ガス抑制に加え、災害時に電気と熱供給が可能となる自立・分散型エネルギーシステムの構築は、エネルギーの地産地消による地域経済の活性化につながるとともに、脱炭素化社会に資するものであることから、今後は地域新電力に参画する事業者や地域新電力設立の経験を持つ団体等との意見を伺いながら、導入について検討してまいります。 次に、郡山市水素利活用研究会についてでありますが、先月16日に第5回目の研究会をヨーク開成山スタジアム会議室で開催するとともに、開成山公園で水素利活用推進展示会を17日までの2日間開催したところであります。会議では、トヨタ自動車株式会社から新型燃料電池自動車MIRAIの開発チーフエンジニアである田中様や、本年4月からいわき駅・小名浜駅間で燃料電池バスを運行している新常磐交通株式会社の営業課長鈴木様等を講師に迎え、最新の水素利活用状況等について共有化を図ったほか、水素ステーション分科会からは市内安積町に既存のガソリンスタンドを活用した商用の定置式水素ステーションの整備について、来年度当初に国庫補助の申請を目指している旨の報告がありました。 また、屋外で同時開催しました展示会では、トヨタ車製の新型MIRAIやFCバスSORAの展示や、さらには災害時の電源供給が可能となるFCVの電源を活用したキッチンカーのデモンストレーションなどを行い、訪れた多くの方々に水素社会の到来を身近に感じていただけたものと考えております。 次に、県と経産省資源エネルギー庁共同開催の会議についてでありますが、本会議は福島県新エネ社会構想等に基づき、水素社会モデル構築のため、新たな取組や課題等について検討を幅広く行うことで、福島県内における水素利活用のさらなる拡大を目指しつつ、将来的な関連産業の育成、集積等についての議論を行うことを目的として設置されたものであります。 会議では、福島県内の水素利活用について、資源エネルギー庁、環境省、福島県等により情報提供があり、特に令和2年3月に浪江町に開所しました世界最大級の水電解装置を備えた再エネ由来水素の製造施設である福島水素エネルギーフィールド(FH2R)において製造される水素利活用や、本市を含めた県内各団体の現状や今後期待される取組等について情報交換したところであります。 今後につきましても、関係団体それぞれが持つ最新の知見や貴重な情報の交換に大変有意義な場となるものと考えており、このような全県下における官民連携会議等を最大限活用しながら、水素利活用のさらなる推進に向け取り組んでまいります。 次に、5市町連携についてでありますが、本市におきましては水素社会の実現に向け、2018年8月に官民連携プラットフォームである郡山市水素利活用推進研究会を設置し、産学金官連携により多角的な検討を進めており、自治体では福島市、いわき市、浪江町、大玉村、さらには福島県エネルギー課及び産業創出課、福島県ふたば復興事務所が加入しており、今後の水素社会に資する組織として会員拡大も視野に発展させてまいる考えでおります。 このことから、本市といたしましては引き続き本研究会を水素社会実現のための中核と位置づけ最大限活用するとともに、本市が会員との連携の下、リーダーシップを取り、水素社会を牽引できるよう鋭意努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 藤橋産業観光部長。 ◎藤橋桂市産業観光部長 初めに、エッセン市との連携についてでありますが、本市とエッセン市は2017年12月に都市間協力に関する覚書を取り交わし、再生可能エネルギー分野等における連携、交流を推進してまいりました。 そうした中、水素関連の連携としましては、2019年2月にエッセン市において、産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)とエッセンガス・ヒート研究所との水素に関する意見交換が行われたほか、本市で開催される再生可能エネルギー産業フェア(REIFふくしま)や、エッセン市で開催されるE-WORLD等の展示会において、両市に関係する研究機関や企業等の相互交流が図られてきたところであります。また本年10月に実施したウェブミーティングにおいて、エッセン市の水素コンサルタント会社や大手ガス・水・電気供給公社がFREAの水素関連施設の実証技術に関心を示し、具体的な連携についての検討がなされていると伺っております。 今後におきましても、郡山市水素利活用推進研究会の活動等と連動させながら、両市の企業間連携にもつながるような取組を促進してまいります。 次に、ベンチャー企業等の誘致についてでありますが、本市には産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)が立地しており、2013年度から水素関連企業等が必要とする技術支援や事業化支援を実施しております。また2006年8月に開所した郡山地域テクノポリスものづくりインキュベーションセンターは、ベンチャー企業等の支援施設であり、11ある企業支援室には水素の生成等を研究する企業も入居している状況であります。さらに企業の受皿となる西部第一工業団地等への立地に際しましては、水素を含む再生可能エネルギー関連企業の補助率を上乗せし、首都圏等で開催される再生可能エネルギー関連の展示会において、FREAなどと一体となった誘致活動を展開しているところであります。 今後におきましても、水素関連の技術開発において優位性の高い本市の立地環境等を最大限に活用し、企業誘致等を積極的に推進してまいります。 次に、太陽光発電パネルリサイクル研究拠点技術開発の推進についてでありますが、我が国では新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)を中心に、多くの企業が大量かつ様々な種類の太陽電池モジュールに対応したリサイクル処理技術の研究開発を進めており、特にリサイクル技術の低コスト化等に取り組んでいるところであります。 また、本市に立地する産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)においては、廃棄される太陽光パネルガラスの有効資源化に取り組んでいる企業の技術開発を支援しており、こうしたリサイクル処理技術に対する継続的な支援については、2024年度までの産総研第5期中長期目標にも盛り込まれていると伺っております。そのため、本市では我が国最大級の再生可能エネルギー研究所であるFREAとの連携の下、リサイクル技術の開発も含めた再生可能エネルギー関連企業の集積を図るとともに、企業の研究活動を積極的に支援してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 永久保農林部長。 ◎永久保利弥農林部長 初めに、農業分野における研究開発できる環境の整備についてでありますが、本市では2017年1月に東京農工大学農学研究院と、また2019年6月には福島大学とそれぞれ包括連携協定を締結し、地域の活性化や農業振興を目的に事業を推進しているところであります。 東京農工大学が現在設置準備を進めている旧根木屋小学校内のモデル植物工場は、レタスやブルーベリーの生産に先進技術の環境制御を用いて省力栽培を可能とするものであります。また福島大学の食農学類とはICTを活用した画像分析によるワイン用ブドウの品質向上について調査研究を行っており、これらの先進技術の研究は農家や企業等への導入促進を目的としており、本市農業の発展や担い手不足等の課題解決につながるものと期待しているところであります。 今後におきましても、国・県の施策を注視するとともに、東京農工大学、福島大学、県農業総合センター並びに農研機構等の研究機関との連携を図りながら、先進技術の研究開発等についての情報の収集及び発信に努めてまいりたいと考えております。 次に、先進的農業分野におけるオランダとの連携につきましては、昨年、ファン・ドールン墓碑再建40周年記念グローバル文化・産業・農業交流促進事業において、オランダで進められている施設園芸やICT技術の研究などについて、農業分野において評価の高いワーヘニンゲン大学や、トマトやパプリカなどの世界トップレベルの園芸施設をJA福島さくら、農業委員会、福島大学食農学類等と連携して視察する予定でありました。昨年10月の台風第19号の影響によりオランダ視察は中止となりましたが、今年11月には駐日オランダ大使館主催によるオンラインセミナーにおいて、環境制御技術によるハウス栽培の持続可能性や収益性向上などについて情報の収集に努めたところであります。 今後におきましても、東京農工大学、福島大学、県農業総合センター並びに農研機構等の関係機関と連携して、先進的農業分野であるスマート農業の推進に努めてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 イノベーションによる新産業創出の推進について佐藤栄作議員の再質問を許します。佐藤栄作議員。    〔14番 佐藤栄作議員 登台〕 ◆佐藤栄作議員 何点か再質問させていただきたいと思いますが、まず1点目、(1)水素関連産業の推進についての1番目なのですけれども、1番目の水素エネルギー社会モデルの参画についてですが、参画については郡山市水素利活用研究会において本市での活用の可能性について検討するとの答弁だったと思いますが、本市はFCVの導入促進普及拡大や定置式水素ステーションの設置を目指す実証事業を推進しているということなので、ぜひ、この経産省、国の水素エネルギー社会モデルに参画することによって、国からの支援が得られることによって、市の推進する取組がさらに加速することになると思うのですよね。ですから水素利活用推進研究会と検討しながらという話だったと思いますけれども、ぜひこれ、研究会のメンバーとスピード感を持って、せっかくこういう経産省の社会モデルというか、行く行くそこに採択されれば補助メニューでいろいろな支援が得られるわけではないですか。それによって普及ももっともっとスピードアップして加速すると思うので、ぜひこの研究会のメンバーとスピード感を持って、なるべく早く検討しつつも、この国のモデル社会に参画すべきだと思いますが、再度その辺についてお伺いします。 2点目なのですけれども、エネルギー戦略についてなのですけれども、2030年における市内の消費電力に占める再エネの比率、発電量50%をKPIに定めることとしているとの答弁だったと思いますけれども、実際に具体的にどのように50%、再エネを50%に上げていくのか、その辺について再度お伺いいたします。 それと3点目なのですけれども、(仮称)郡山市地球温暖化対策総合戦略における水素分野の推進についてですが、1回目の質問の中では、もちろんFCV、FCバス、それと燃料電池等もと記載したのですけれども、ちょっと答弁聞いてみますと、最初はモビリティ分野でFCV、FCバスに関わる、そのためには商用の定置型水素ステーションの設置を先にやるという話だったと思うのですけれども、そのモビリティ分野の推進だけではなくて、例えば東芝さんで再エネ由来の燃料電池、これ溝の口駅だったと思うのですけれども、駅のガード下にその燃料電池を整備して、それで太陽光発電で水を電気分解させて酸素と反応させて電気を起こすのですけれども、これ多分、災害時に有効活用できる電源として配置しているのですけれども、やはりその総合戦略の中でもモビリティ分野だけではなくて、そういった発電の部分の発電という観点の燃料電池というのも、この総合戦略に盛り込んでいくべきではないのかなと思うのですけれども、その辺について再度お伺いいたします。 それと、すみません、何かいっぱいになってしまって。 それと、太陽光発電パネルリサイクルの研究拠点技術開発の推進についてですが、FREAと連携しながら、行く行くはリサイクルの集積を図るというのは大変前向きというか、ありがたい話だなと思ったのですけれども、これをやはり実際に企業さんなり研究機関が集積するためには、やはりもっとFREAさんと連携しながら、では実際にどのように進めていくかというロードマップ等を策定しながら、FREAさんと連携協力して進めていくことが非常に重要なことではないかなと思うのですが、その辺についてお伺いいたします。 以上です。 ○七海喜久雄議長 当局の答弁を求めます。柳沼生活環境部長。 ◎柳沼英行生活環境部長 再質問にお答えいたします。 3点ほどいただきました。 まず1点目、水素エネルギー社会モデルへの参画、こちらについてということでございますが、水素の利活用につきましては製造から運搬、貯蔵、そして利用というこういうサプライチェーンの構築というのが必要不可欠という形になっております。国においても水素基本戦略、そして、それをより具現化した水素燃料電池戦略ロードマップ、そして福島県においては福島新エネ社会構想、さらに申し上げれば環境省と県が連携協定を結んでと、そういう中でそれぞれ水素利活用という部分、水素社会の構築というのが柱立てされております。 本市におきましては、そういった部分、国のそういった施策というのもベクトルは全く同じという考え方で、そういう予算も含めてですけれども、こうした国の実証事業というものについては、できることは着実に実施していくという考え方の下で、当然、水素利活用推進研究会のご意見等も伺いながら、よりスピード感を持って積極的に検討してまいりたいと考えております。 続きまして、第2点目、エネルギー戦略、こちらについてでございますが、本市では今回総合戦略、4つの計画を統合したという形で、それを生かした中で策定しておりますが、郡山市のエネルギービジョン、こちらに基づきまして推進してきた結果、省エネ、そして再エネの活用というものについては、それぞれ目標どおり、計画どおり進捗している状況にあります。 今後を考えますと、当然、省エネにつきましては一般家庭の方皆様、そして事業者の皆様に引き続き省エネ推進というということは取り組んでいただくということで、本市も見える化について、その辺を積極的に推進していくと。それと併せまして、災害時においても自立分散型エネルギーシステムの構築、これは国でも推奨しておりますけれども、そういった部分では一般家庭でもエネルギー3R推進として助成しておりますが、そういった設備等の設置、そちらをさらに支援を充実というか、それを支援していきたいというような形で考えております。 そして、さらに申し上げれば、こうした国・県の施策活用というのは当然でございますが、今定例会にも上程しております環境保全基金の活用、こちらのほうでご承認いただけましたら、そちらの活用も行っていきたいと、そのように考えております。そうしたことを総合的に組み合わせながら、この目標到達を目指してまいるという考えでございます。 もう1点、戦略における水素分野の推進についてでございますが、こちらはモビリティ分野だけではなく燃料電池的な部分も盛り込むべきではないかということでございます。確かに燃料電池分野、こちらのほうは国のほうも推進しているという流れにございます。そして自立分散型社会の構築にも有用だということで、それぞれ施策もいろいろな部分が出てきております。 本市におきましては、エネルギー3R推進ということもあって、エネファームという形でこれまで助成もしてきておりまして、既に普及し始めている部分もございます。本市の重要目標の柱、戦略の目標の柱立ての一つに、先ほど申し上げましたけれども市内における行政と連携したプロジェクト、実証実験数、こちらのほうをKPIに掲げる予定としてございまして、まずはそちらの中で当市はこれらの中に位置づけるものとして考えて進めていき、基本、この総合戦略というのは4年ごとの見直しということもございますが、先日、環境審議会からも答申いただいたときにも、こういった社会経済状況、技術革新というものは日進月歩で進んでいるということを踏まえると、社会情勢の変化があれば、それを随時施策に反映するために見直しているのもありますという部分の答申を受けておりますので、基本は4年ごとの見直しでございますが、そういった中で本市の実情等を踏まえながら具体的に検討してまいりたいということで考えております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 藤橋産業観光部長。 ◎藤橋桂市産業観光部長 再質問にお答えいたします。 FREAとの連携をさらに強力にということでございますが、産総研におきましては、先ほど答弁でも申し上げましたが中長期目標ということで、社会課題の解決に向けたイノベーションの主導ということで、それを最重要の方針にしております。その中でエネルギーですとか環境技術の開発ということに重点的に取り組むという方針を示しております。そうした面では、先ほど質問にございましたリサイクルの関係というのは大変重要な位置づけになると認識しております。 実際、本市はこれまで産総研と一緒に各種の展示会等にも出展させていただいていて、大きなメリットを感じでおります。今後もこういった水素をはじめとした再エネ関連の研究機関あるいは企業の集積については、こういった産総研との協力をさらに強化しながら、しっかりと進めてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○七海喜久雄議長 佐藤栄作議員の再質問を許します。    (「ありません」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 佐藤栄作議員の質問に対する関連質問を許します。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○七海喜久雄議長 以上で、佐藤栄作議員の市政一般質問を終了いたします。 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。 これにて散会いたします。    午後4時37分 散会...