会津若松市議会 > 2019-12-09 >
12月09日-代表質問-02号

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  1. 会津若松市議会 2019-12-09
    12月09日-代表質問-02号


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    最終取得日: 2022-11-27
    令和 元年 12月 定例会            会津若松市議会12月定例会会議録    2日  12月9日(月)                                            〇出席議員(28名) (固有議席) 議 長  28  清  川  雅  史        13  古  川  雄  一 副議長  27  樋  川     誠        14  中  島  好  路       1  髙  梨     浩        15  大  竹  俊  哉       2  吉  田  恵          16  大  山  享  子       3  村  澤     智        17  小  倉  孝 太 郎       4  内  海     基        18  成  田  眞  一       5  小  畑     匠        19  斎  藤  基  雄       6  後  藤  守  江        20  松  崎     新       7  奥  脇  康  夫        21  横  山     淳       8  髙  橋  義  人        22  目  黒  章 郎       9  原  田  俊  広        23  渡  部     認      10  譲  矢     隆        24  成  田  芳  雄      11  丸  山  さ よ 子        25  戸  川  稔  朗      12  長  郷  潤 一 郎        26  石  田  典  男                                            〇欠席議員(なし)                                            〇本日の会議に付した事件 施政一般に対する質問(代表質問)                                            〇説明のための出席者       市     長    室   井   照   平       副  市  長    齋   藤       勝       水道事業管理者    高   橋   智   之       企 画 政策部長    福   島   一   郎       財 務 部 長    目   黒   只   法       総 務 部 長    目   黒   要   一       市 民 部 長    森   川   慎   一       健 康 福祉部長    長 谷 川   健 二 郎       観 光 商工部長    佐   藤   光   一       農 政 部 長    齋   藤       浩       建 設 部 長    髙   橋   正   光       会 計 管 理 者    根   本   一   幸       教  育  長    寺   木   誠   伸       教 育 部 長    菅   井   隆   雄       監 査 委 員    渡   部   啓   二       選挙管理委員会    刈   田   正   一       委  員  長       選挙管理委員会    渡   部   義   明       事 務 局 長       農業委員会会長    梶   内   正   信       農 業 委 員 会    土   沼   英   幸       事 務 局 長〇事務局職員出席者       次     長    長 谷 川   一   晃       副  主  幹    谷 ヶ 城       保       副  主  幹    酒   井   康   之       副  主  幹    中   村   治   郎       主     査    本   名       渡       主     査    渡   部   美   樹               開 会 (午前10時00分) △開会宣言 ○議長(清川雅史) ただいまから本市議会12月定例会の継続会議を開会いたします。 本日の出席議員は28名でありまして、定足数に達しておりますので、これより直ちに本日の会議を開きます。 △出席要請 ○議長(清川雅史) なお、関係者の出席につきましては、あらかじめ出席を要請しておきましたので、ご了承願います。 △会議日程 ○議長(清川雅史) 次に、本日の会議日程について申し上げます。 日程については、あらかじめ印刷の上、申し上げてあるとおりであります。ご了承願います。 △会議録署名議員の指名 ○議長(清川雅史) 次に、本日の会議録署名議員の指名を行います。 署名議員については、会津若松市議会会議規則88条の規定により、    戸 川 稔 朗 議員    目 黒 章三郎 議員 以上2名の方をご指名申し上げます。 △施政一般に対する質問(代表質問) ○議長(清川雅史) これより日程に従い、一般質問に移ります。 まず、代表質問として通告のありました市民クラブ代表、戸川稔朗議員に質問を許します。 戸川稔朗議員。               〔戸川稔朗議員登壇〕 ◆戸川稔朗議員 おはようございます。私は、市民クラブを代表し、質問をいたします。 本県初め、東日本各地に甚大な被害をもたらした台風19号並びに10月25日の大雨被害により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました方々の一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。 まず、市長3期目の市政運営について質問をいたします。會津藩校日新館移転構想について質問をいたします。會津藩校日新館移転構想につきましては、市長選挙前のむろい照平後援会通信において、日新館を鶴ケ城隣接地へ移設し、楽市楽座の定期開催、乗馬体験などを中心とした鶴ケ城を核とする体験交流型のにぎわいを創出しますとのマニフェストから市民の関心を集めることとなりました。しかし、この構想は、鶴ケ城周辺公共施設利活用構想にも7次総合計画にも計画されていません。そもそも會津藩校日新館の取得に関しては、会津若松市・河東町合併協議会における新市建設計画に合併特例債対象事業として盛り込まれたものの、実施については新市において協議決定するとされました。合併協議会の中では、民間で運営しているものを行政で運営することになる、民間でやってもうまくいかないものを自治体で引き受けてもうまくいくはずがないなどの反対意見が出され、その後河東町との合併後の本議会においても、同僚議員から一般質問においてさまざま質疑がされたところであります。しかし、その後、民間企業がこの施設を取得し、現在に至っております。9月定例会において同僚議員の會津藩校日新館移設計画についての認識に関する質問に対し、市長は、什の掟に象徴される会津の教育風土を今に伝える重要な観光資源であると認識している、會津藩校日新館を鶴ケ城隣接地に移設することは本市観光のシンボルである鶴ケ城の魅力向上だけでなく、市全体の観光誘客の拡大にもつながると認識しており、庁内で検討を進めるとの答弁がありました。ここで河東町との合併協議のときと違うのは、当時は所有者から河東町に対し、上物は寄付するので土地を購入してほしいとのことでありました。 そこで伺います。今般の市長の構想について、會津藩校日新館の所有者から譲渡の話があったのか、または市長から所有者に対し譲渡の申し入れを行ったのか、イエスかノーかでお答えください。イエスであれば詳しく再質問をいたしますし、ノーであれば、本市には大事な課題が数多くありますので、本会議の場で市長の夢について質問するのはこれで最後にいたします。 次に、市立美術館建設構想について質問いたします。県内には福島市に福島県立美術館、郡山市には郡山市立美術館、いわき市にはいわき市立美術館、喜多方市には喜多方市美術館、二本松市には二本松市市民交流センター大山忠作美術館があり、故大山忠作氏の作品を展示、伊達市梁川町にある伊達市梁川美術館は地元出身の故太田良平氏の作品が展示されています。残念ながら本市に美術館がないために、先日本市出身のファッションイラストレーターで水彩画家の長沢節展が喜多方市美術館で開催されました。市立美術館の建設や展示室、常設ギャラリー、収蔵室などの美術館機能の施設充実に関してはこれまで何度も要望が出され、同僚議員も質問していますが、前向きな答弁はされていませんでした。7次総合計画では、政策2、生涯にわたる学びと活躍の推進、政策分野7、歴史・文化の中で、文化芸術に親しむ機会にあふれ、本市の豊かな歴史資源の継承のもと、文化や歴史の魅力が世界に発信されているまちを目指す姿とし、文化芸術に対する意識の醸成と活動の担い手の育成、多様で質の高い芸術鑑賞会の充実や地域資源を生かした文化事業の展開、文化施設等の利活用推進と適切な管理、整備や美術品等の展示収蔵機能の研究、検討を主な取り組みとうたっています。市長は、青年会議所時代に、市立美術館設立委員として積極的に設立運動に参加されていました。また、平成18年には、市議会文教厚生委員長として会津美術協会会報に、熱い思いで要請していた市立美術館建設は頓挫した状態で残念である、歴史的にも伝統工芸分野でも日本で名立たる本市に公立の施設がないのは不思議であり、まちづくりの観点からも重要な要素であると特別寄稿をされていました。この考えは市長となった今でも変わっていないのか、認識をお示しください。また、本年10月30日に開催されました会津文化団体連絡協議会と市長との懇談会における美術館建設に関する要望事項についての認識をお示しください。 次に、3期目の市長に市民が期待する最優先課題について質問いたします。市長は激戦を制し、3期目の室井市政がスタートいたしました。2期8年を総括し、市民が3期目の市長に期待する最優先課題をどのように捉えているか、認識をお示しください。今、市と県との間ではさまざまな課題があると思います。県立病院跡地取得の件、会津若松駅前公共基盤整備の件、新庁舎建設に伴う駐車場活用としての謹教小学校跡地を利用する県立葵高校との協議などなど、市長は会津総合開発協議会などの陳情等で県への要望活動はされています。しかし、県からはもっと積極的に足を運び、意見交換や要望活動をすべきとの声が聞こえていますが、認識をお示しください。 次に、台風19号とその後の大雨による被害状況と対応について質問いたします。去る10月12日、東日本各地に大きな被害をもたらした台風19号は、本県で初めて大雨特別警報が発令されました。携帯やスマートフォンなどに流れるエリアメール、テレビ画面にも緊急情報が流されました。本市では幸いにも大きな被害はありませんでしたが、中通りの須賀川市では釈迦堂川の氾濫により須賀川消防本部が床上浸水に見舞われたほか、郡山市では日大工学部や帝京安積高校のある田村地区や阿武隈川と支流の谷田川に挟まれた郡山中央工業団地一帯が浸水し、多くの企業が被災しました。本宮市では約1,200世帯が浸水し、JR本宮駅近くの低い土地にある中心市街地では阿武隈川の水が堤防を越え、支流の安達太良川が決壊し、浸水被害が広がるなど、県内各地で大きな被害に見舞われました。全国では、98名が亡くなり、本県でも32名の方が亡くなられました。また、25日の大雨でも、本県では2名の方が亡くなられています。12月2日現在、県内では今も744名の方が避難されています。 それでは質問いたします。台風19号による本市の農作物、農地、土地改良施設並びに林道の被害についての被害状況、被害額、もしくは復旧等に要する経費をそれぞれお示しください。 次に、市民の方でご存じない方もおられると思いますが、門田町工業団地内にある会津若松市勤労者運動公園グラウンドとテニスコートは、大雨時の調整池であり、今般も洪水予防のため貯水されました。しかし、排水後はまたそれぞれのスポーツ施設として利用されております。野球、ソフトボール、テニスは球技であり、グラウンドやテニスコートを消毒しなければ衛生上危険であると考えますが、汚水等を排水後に消毒等を行っているのか、認識をお示しください。 次に、今般芦ノ牧温泉において、阿賀川の増水により、河川敷に設置されている温泉くみ上げ施設が水没し、電気設備及びくみ上げポンプが故障したため、旅館、ホテルへの温泉供給が停止する事故が発生いたしました。温泉供給がストップすれば、旅館、ホテルの経営に大打撃となり、温泉自体の死活問題になりかねません。入湯税とは、環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設及び消防施設の整備等を目的とする、入湯客に課す税金であります。入湯税の活用等を含めた対応と支援策をお示しください。 なお、台風19号の本県通過を前に、大川ダムで初の事前放流が行われました。これによりダムの水位を下げて貯水容量をふやし、阿賀川下流への水量が調節され、下流の会津若松市などの被害軽減に大きな役割を果たしました。しかし、ダム下流の山の崩落の土砂が流され、芦ノ牧温泉の河川敷がかさ上げされ、温泉くみ上げ施設の水没にもつながったと思われますので、阿賀川河川敷砂利の撤去を県に対し要望すべきと考えますので、検討をお願いいたします。 次に、台風19号の被害による会津の蔵元への影響について質問いたします。今般の台風では、宮城県丸森町でも大きな被害が発生し、酒米の原料米も被害が出たとの報道がありました。また、会津若松酒造協同組合に属する蔵元が、さきに述べました郡山中央工業団地に立地し被害に遭った精米工場に精米を依頼していましたが、その後の対応状況を示すとともに、次年度の新酒鑑評会に影響はないのか認識をお示しください。 次に、防災の今後の課題について質問いたします。現在建設部道路維持課には道路河川管理センター(維持グループ)と河川グループがあります。市内には大小の河川があり、防災対応も含め、建設部に河川課を設置し、体制強化を図るべきと考えますが、認識をお示しください。 次に、避難所体制について質問いたします。湊地区民の情報によりますと、湊小学校では避難所開設がおくれたとの指摘がありました。原因として、校長先生が避難所を開所するのに自宅から学校まで時間を要したのが原因と思われますが、認識をお示しください。 郡山中央工業団地では、阿武隈川と支流の谷田川に挟まれた立地にあり、工業団地に立地する多数の事業所が浸水等の深刻な被害に遭いましたが、阿賀野川流域に立地する会津若松工業団地、一ノ堰工業団地、会津若松徳久工業団地の浸水想定に対する認識をお示しください。 今般湯川や古川は氾濫しませんでした。これは、会津若松建設事務所河川予防課と管理課が、湯川は昭和44年及び平成14年に大規模な浸水被害が起きており、河道掘削による河積の拡大が必要であるとの考えから、防災、減災、国土強靱化を目的に、湯川筋の緊急開削工事を行ったことで流域の治水安全度を向上させたものであります。感謝申し上げます。今般湯川下流の柳原町や御旗町に避難勧告が発令されましたが、これらの住民が避難するには湯川にかかる烏橋を渡らなければならず、また城西町から謹教小学校に避難するにも湯川橋を渡らなければならないため、非常に危険であります。防災ガイドブックでは同じ浸水想定となっている避難場所へ避難しろとはおかしいのではないかなど、11月に開催されました市民との意見交換会では防災ガイドマップに対して多くの指摘や意見が出されましたが、認識をお示しください。 次に、文化財建造物等の防火管理体制について質問いたします。去る10月31日深夜、世界文化遺産に登録されている那覇市の首里城正殿などが全焼する火災が発生しました。また、11月4日には岐阜県白川村の世界遺産、白川郷近くの小屋2棟が全焼する火災が発生しましたが、合掌づくり家屋114棟は世界遺産地域内に備えられた放水銃59基全てを使い、延焼を食いとめたとのことであり、住民や消防団が放水銃の消火訓練を毎年実施しているとのことであります。ところで、本市には鶴ケ城天守閣などの国指定や県指定の重要文化財や国指定史跡の建造物があります。先日会津若松消防署と市では、これらの文化財建造物防火管理体制を再確認する緊急点検を行いましたが、消火器、消火栓、防火シャッター、スプリンクラーの設置状況と消火訓練の実施状況をお示しください。また、これら施設の防火管理体制の課題があれば、認識をお示しください。 次に、教育行政について質問いたします。まず、本市児童・生徒の学力向上に向けた取り組みについて質問いたします。学力向上策については9月定例会でも質問をいたしました。教育長からは今後の対策として、管理職を対象とした学力向上研修会を実施するとともに、学習状況を確認するために本市独自のチャレンジテストを作成し、市内の児童・生徒が一緒に取り組み、学習を振り返る機会を新たに設けるなど、学力向上推進計画を検証、見直ししながら学力向上に向けて取り組むとの答弁がありました。平成29年度から令和8年度までの10年間を計画期間としているあいづっこ学力向上推進計画は中間見直しを位置づけていますが、3年間を終えようとしている現在、その実施状況を踏まえた検証と課題をお示しください。また、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、本市の課題と学力向上策をお示しください。電子黒板機能つきプロジェクターは、3年間で約7,000万円を超える予算を投じ、206台の配置を重点的に行いましたが、現場では生かし切れているのか、認識をお示しください。 次に、会津若松市教育予算確保協議会からの要望実現について質問いたします。私は、寺木教育長が現場の校長から市の教育長に就任されました初の本会議、昨年12月定例会でもこの質問をいたしました。教育長は、市に要望書を提出する立場から要望書を受け取る立場へと変わりました。会津若松市教育予算確保協議会からは毎年多岐にわたる要望がありますが、平成30年度は洋式トイレの集中的な整備、今年度は空調設備の一斉導入と英断を振るっていただき、また特別支援についても毎年増員を図ってこられました。しかし、協議会からはさらなる特別支援員や学校図書支援員の増員、学校事務員の継続配置、プール設備の改修、除雪機の購入、多くの中学校ではテニスコート整備などの要望が出されております。洋式トイレの整備についてもさらなる改修の要望、中学校テニスコートの改修については5年以上にわたり要望している学校もあり、でこぼこで安全確保にも問題があるとされています。中学校の部活ではこれまでソフトテニス部しかありませんでしたが、来年度からテニス部が中体連に準加盟となり、3年後には正式加盟となります。中学生の大会が開催されます県内主要公営テニスコートは全て人工芝化になっていますので、人工芝への改修も視野に要望されていると思われます。これらの要望実現に向けた今後の計画をお示しください。 次に、会津産米のブランド化について質問いたします。AiZ’S―RiCEは昨年10月より販売が開始されました。このAiZ’S―RiCEは会津藩肝いりの佐瀬与次右衛門によって江戸時代前期に書かれた会津農書に記されている伝統的な農法に基づき、会津清酒の酒かすを肥料として土壌に施し、地力を高めて実り豊かに育てた会津産厳選コシヒカリのおいしいお米であります。本市産のコシヒカリは、肥沃な土地と昼夜の気温の差と農家の方の努力によって日本穀物検定協会のランキング試験結果において最高ランクの特Aランクに過去20年のうち18回位置づけされ、この成績は国内でもトップクラスであります。それをさらに食味値や栽培方法の基準を設け、その信頼をもとにして販売戦略を展開してまいりました。 そこで質問いたします。AiZ’S―RiCE平成30年産米の生産者数、作付面積、精米後の生産量並びに認定基準をお示しください。 次に、デザイン性を初めとしたブランディングと推進体制を含めた具体的な販売戦略をお示しください。また、平成30年米の生産及び販売戦略についての総括をお示しください。ことしの令和元年米では認定基準をさらに厳しく設定していますが、変更基準の内容とその意味をお示しください。 次に、令和元年度の生産量と基準をクリアした生産量をお示しください。このことによりどのような販売戦略を行うのか、また既に新米の販売が開始されていますが、5キログラムの価格と価格設定の根拠をお示しください。 最後に、令和2年度米についてお尋ねいたします。令和2年度産米について基準をクリアするための栽培方法をどのように確立しているのか、目標とする作付面積と生産量を示すとともに、その需要見込みをお示しください。 最後に、会津若松市中小企業・小規模企業未来会議について質問いたします。産業経済委員会委員で構成する政策討論会3分科会では、長年にわたり、少子高齢化による人口の減少とそれに伴う地域経済の衰退、経済活動のグローバル化による海外との競争激化、後継者不足など、地域産業を取り巻く環境が厳しさを増す中、持続的な産業を図るための政策的手法として産業振興基本条例の制定及び産業振興会議の設置について調査研究を進めてまいりました。そして、中小企業振興条例を中小企業及び小規模企業振興条例に改正し、ようやく本年4月1日より施行され、中小企業及び小規模企業振興を地域の多様な主体が一体となって図るために、学識経験者、中小・小規模企業者、金融機関、会津若松商工会議所、商工会、中小企業団体中央会、商工課長をコアメンバーとする未来会議が発足いたしました。この未来会議の協議経過や結果はホームページ等で公表されておりますが、これまでの協議経過と取り組み内容を改めてお示しください。また、この未来会議においてどのようなことが期待できるのか、認識をお示しください。 以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 市民クラブ代表、戸川稔朗議員のご質問にお答えをいたします。 會津藩校日新館についてであります。會津藩校日新館の移転については、本市観光のシンボルである鶴ケ城の魅力向上だけでなく、誘客の拡大につながるものと認識していることから、庁内において基本的な情報収集を行っている段階でありますが、現時点において譲渡に関する協議を行った経過にはございません。 次に、市立美術館建設に対する考えについてであります。現時点におきましても美術館は地域における芸術分野の振興に有用な施設であると認識しておりますが、その建設に当たりましては市全体の施策の中で総合的に検討してまいりたいと考えております。 次に、会津文化団体連絡協議会からの要望事項についてであります。10月30日の懇談会におきまして、子供の感性を育てる未来アートをコンセプトとし、若者がまちへ戻ってくることの一助となるよう、既存施設の改築による市立美術館の建設について提案を受けたところであります。市といたしましては、7次総合計画において美術品等の展示収納機能の研究、検討を掲げていることから、まずは既存施設の展示機能の充実を図りながら、本市文化芸術の振興にとってどのような方向性が望ましいか、皆様より情報をいただきながら研究してまいりたいとお答えをさせていただいたところであります。 次に、3期目の最優先課題についてであります。市長選挙を通して、市民の皆様からは経済雇用対策、医療と福祉の充実、子育て支援の充実、市財政の維持、人口減少対策、観光、農林業振興などのご意見をいただいており、これらに取り組むことが最優先課題と捉えております。これらを踏まえ、今後のまちづくりを進めるに当たりましては、地方創生のさらなる深化を図るとともに、子供たちの学力向上や子育て環境の充実、ICT関連産業のさらなる集積や観光産業を初めとしたさまざまな既存産業の振興による地域経済の活性化、災害対策の充実や高齢者などの包括的な支援といった取り組みを最優先課題として取り組んでまいります。加えて、会津若松地方広域市町村圏整備組合の廃棄物処理施設整備を初め、庁舎整備、会津若松駅前都市基盤整備、県立病院跡地利活用などの大型事業につきましては、事業費や実施時期、財源、後年度負担等を総合的に勘案し、市民の皆様のさまざまなニーズを的確に受けとめながら、一つ一つ着実に課題の解決に取り組んでまいります。 次に、県への要望活動等についてであります。これまで県への新規事業創設や財政的支援等につきましては私単独での要望や意見交換を行っており、加えて毎年市長会や会津総合開発協議会などを通じて要望活動や意見交換を行ってきたところであります。今後の本市の事業推進に当たりましては、県との連携は重要であることから、ケースに応じて市単独、または他自治体と連携した要望を引き続き行ってまいりたいと考えております。 次に、台風19号による農作物等への被害状況についてであります。農作物等の被害につきましては、発災後直ちに県やJAと連携して調査を実施したところ、果樹の落下や北会津地区等においては農作物の冠水、農業用パイプハウスの損傷といった被害状況を確認し、農作物の被害額については約1,000万円、パイプハウス等の復旧に要する経費については約230万円と見込んでおります。また、冠水による圃場に堆積した稲わらの被害については継続して調査を進めているところであります。今後の市の対応といたしましては、国、県より示された営農再開の支援策について、被災された生産者の方々へその活用を促すとともに、次年度の生産に向けた必要な支援の実施について検討しているところであります。さらに、農地や土地改良施設の被害状況につきましては、農地への土砂流入等が7カ所、水路の閉塞等が16カ所であり、これらの復旧等に要する経費は約1,400万円と見込んでおり、また林道につきましては13路線においてのり面の崩落、路面洗掘及び倒木などが発生し、復旧等に要する経費は約970万円と見込んでおります。 次に、門田緑地内のスポーツ施設の消毒についてであります。本緑地はスポーツ施設として利用されておりますが、大雨時には調整池としての機能を果たすものであります。浸水後の対応といたしましては、通常、施設の清掃、グラウンドの土砂流出部分の補充や土の入れかえ、整備などを行っているところであり、今回も同様の対応をしたところであります。その際、テニスコート、グラウンドにおいて悪臭や汚泥の堆積等が確認されなかったことから、消毒までは行わなかったところでありますが、今後同様の状況が発生した場合には消毒作業等の実施について検討してまいります。 次に、芦ノ牧温泉くみ上げ施設の被災に対する対応と認識についてであります。芦ノ牧温泉では、台風19号により温泉くみ上げ施設が水没したことによりくみ上げポンプが損壊し、各旅館への温泉供給が一時的に停止したため、予備の設備に交換し、温泉供給は仮復旧いたしましたが、早急に本格的な復旧工事が必要な状況にありました。その後、被害状況の確認と今後の対応などについて、当該施設を管理する有限会社芦ノ牧温泉開発事業所及び芦ノ牧温泉観光協会と協議を重ね、その中で両団体より支援の要請があったところであります。市といたしましては、本市の重要な観光資源である芦ノ牧温泉の振興のためには安定した温泉供給が不可欠であるという認識から、復旧工事に対する支援が必要との考えに至ったものであり、芦ノ牧温泉開発事業所が行う復旧工事を支援する芦ノ牧温泉観光協会に対し、市温泉地域活性化推進事業実施要綱に基づき補助金の交付を決定したものであります。 次に、酒米の精米工場被災による対応状況と全国新酒鑑評会への影響についてであります。会津若松酒造協同組合に加盟する12蔵元のうち11蔵元は郡山市内の工場へ精米を依頼していたことから、今回の浸水被害に伴い代替の酒米調達や精米工場の確保を行い、日本酒の仕込みが始まったと伺っておりますが、中には一部銘柄の仕込みを見送ったとの情報もあり、状況によっては出荷時期や出荷本数などに影響が出てくる可能性もあるものと認識しております。また、次年度の全国新酒鑑評会への影響につきましては、鑑評会への出品酒に使用する酒米が、台風時にはまだ出荷前であったことや、高い精米技術を持った工場が既に確保されていることから、例年同様のスケジュールにおいて仕込むことが可能になるとのことであり、酒造組合管内における酒蔵においては鑑評会への影響は少ないものと考えておりますが、引き続き酒造組合やハイテクプラザからの情報収集に努めてまいります。 次に、水害対策の体制強化についてであります。現在の市の組織体制は、総合治水計画は都市計画課、雨水幹線の整備は下水道課、溢水対策は道路維持課と分かれておりますが、各課が連携して水害対策を推進しております。しかしながら、近年の台風などによる豪雨や、いわゆるゲリラ豪雨による想定を超える降雨が全国で頻発していることから、本市においても水害に備える組織体制の一層の強化を図る必要があるものと認識しております。特に将来に向け、雨水幹線の整備を含めた総合的な治水対策を計画的に推進するために、令和2年度より都市計画課に治水グループを新たに設置することを予定しているところであり、水害対策の体制強化を図ってまいります。 次に、湊小学校の避難所開設についてであります。避難所となった各学校の開設時刻は、最も早い場所と遅い場所で約1時間の差がありますが、これは休校日であったため、避難所の開設を決定後、各学校までの職員の移動及び準備に時間を要したことによるものと認識しております。今後は、風水害などあらかじめ災害の発生が予想される場合においては、十分な事前準備と体制構築により迅速かつ確実な対応を図ってまいりたいと考えております。 次に、工業団地の浸水に対する認識についてであります。会津若松工業団地、一ノ堰工業団地、会津若松徳久工業団地につきましては、1級河川阿賀川に近接しており、本市ハザードマップでは、流域の総雨量が一定量に達した場合には浸水する区域であるとされております。先般の台風19号においては、調整池となる門田緑地への浸水はありましたが、各工場等への被害はなかったところであります。 次に、湯川下流流域の避難についてであります。今回ご意見があった最寄りの避難場所と自宅と同じ浸水想定のケースを初めとし、当該地域においては、浸水想定区域外へ避難するためには湯川を渡る必要があることから、市や気象庁が警戒レベルに応じて発表する避難情報等を踏まえ、川が増水する前に早めに避難を開始するか、やむを得ず地区内にとどまる場合には、より安全な場所へ垂直避難を行うなど、状況に応じた避難行動をとる必要があります。また、避難場所や避難経路についても、災害の種別に応じ、どこに避難するかをあらかじめ想定しておくなど、みずからの住む地区の災害リスクを理解し、備えることが重要であると認識しております。市といたしましては、市民の皆様がみずからの命を守るための適切な避難行動をとることができるよう、引き続きハザードマップ等の見方や情報の意味、状況に応じてとるべき行動などの防災知識の普及を図るとともに、災害時の的確な情報提供を行ってまいりたいと考えております。 次に、文化財、建造物等の防火管理体制についてであります。10月31日未明に発生した首里城の火災を受け、11月に会津若松消防署と合同で、鶴ケ城や御薬園など、国指定県指定の史跡、名勝、建造物の9施設において緊急防火査察を実施いたしました。消防設備の設置状況につきましては、各施設の規模や用途により、消火器、消火栓、自動火災報知機などの設置が義務づけられており、いずれの施設においても適正に設置されていることを確認したところであります。なお、防火シャッター及びスプリンクラーについては、いずれの施設においても消防法による設置義務がないものの、鶴ケ城天守閣においては防火シャッターが設置されております。また、消火訓練につきましては、各施設において消防計画に基づき定期的に実施されているところであります。 次に、文化財建造物等の防火管理体制の課題についてであります。今般の防火査察の結果、防火管理体制についての指摘事項もなく、良好に管理されていることを確認したところでありますが、文化財はかけがえのない地域の宝であり、後世に残していくためには、所有者はもとより地域全体での防災意識の高まりが重要であると認識しております。今後も毎年1月26日の文化財防火デーにおける火災防御訓練や防火査察の実施、文化財だよりの発行、市のホームページへの掲載等により、文化財に対する防災意識の高揚を図ってまいります。 なお、その他のご質問については副市長及び教育長よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 会津産米のブランド化のうち、AiZ’S―RiCEの生産等についてであります。平成30年産米の生産実績につきましては、生産者数は11経営体、作付面積約5ヘクタール、精米後の生産量は約21トンであります。また、認定基準につきましては、会津清酒の酒かすを発酵堆肥化した肥料を土づくりに使用し、特別栽培ガイドラインに沿って、栽培したコシヒカリの中でも等級が1等で、かつ食味値が80点以上であることを要件としてきたところであります。 次に、ブランディングについてであります。昨年度、県の支援を受けながら、著名なデザイナーである川村貞知氏にAiZ’S―RiCEという商品名や、赤べこをモチーフにしたパッケージデザイン、イメージロゴの制作などを依頼し、産地や農作物の魅力が伝わる商品として高く評価されたものと認識しております。また、その推進体制につきましては、生産者、米の集出荷業者や卸業者に加え、飲食店や宿泊施設等で構成する会津の厳選米生産推進協議会を設立し、生産流通から販売まで一体となったブランディング施策を推進してきたところであります。 次に、平成30年産米の生産及び販売戦略の総括についてであります。昨年度の生産については、全ての生産者が認定要件をクリアし、また販売についても当協議会が幅広い業種の方々により構成されている利点を生かし、首都圏でのデビューイベントやモニター販売の実施、オンラインストアへの出店を行うとともに、会津エリアにおいても地産地消まつりや量販店などで販売促進活動を展開してまいりました。これらに加え、食味の高さも認められたことから完売したところであり、事業初年度としての目的を達成できたものと認識をしております。 次に、令和元年産米の変更基準についてであります。当協議会の生産部会及び広報販売部会において、これまでの基準につや姫や新之助など近県の銘柄米の出荷基準と同等の玄米たんぱく質含有率6.4%以下という要件を加えることとし、さらなる食味の向上に向け、生産者及び米集出荷業者が一体となって取り組んできたところであります。 次に、今年度の生産量につきましては、12経営体が約10ヘクタール作付し、約52トンが生産されましたが、全国的に見られた8月の高温の影響などによって品質の確保が難しい気候であったことにより、基準をクリアしたものは約12トンにとどまったところであります。このため、一大消費地である首都圏の米穀小売店訪問や関西の米卸業者への営業活動などによって、新たに拡大した需要に応じ切れない状況となっております。また、令和元年産米の価格につきましては、今年度の米価の見通しや今年度実施してきた首都圏の米穀小売店からのヒアリングの結果などを勘案した上で、広報販売部会において5キログラムの希望小売価格を3,000円とすることとし、今年度の魚沼産コシヒカリと同等となるよう設定したところであります。 次に、令和2年産米の栽培方法につきましては、生産部会と広報販売部会の合同部会を開催し、ことしの生産実績の検証や栽培管理方法の情報共有を行い、栽培管理マニュアルの作成や圃場ごとの土壌分析を実施した上で、肥培管理を行うなどの高品質安定生産体制の確立に取り組むことを決定したところであります。また、現在、栽培技術確立のための一環として、酒かす肥料が稲作に及ぼす効果検証などについて、福島大学食農学類との共同研究の協議を進めているところであります。 次に、来年度の作付目標等につきましては、猛暑や冷夏などの異常気象も想定し、圃場管理が徹底できるよう、1人当たりの作付面積の目安を60アール程度とし、首都圏等の需要の見通しから、作付面積約7ヘクタール、生産量約35トンと設定したところであります。 次に、中小企業・小規模企業未来会議についてであります。未来会議は、4月の中小企業及び小規模企業振興条例の施行後、これまで2回開催しており、本市の経済環境の現状や未来会議の意義、役割についての認識を共有するとともに、人材の育成、掘り起こしや地域企業間における連携促進について協議してきたところであります。また、会議のほかにも中小企業基盤整備機構が主催するセミナーに参加するなど、中小小規模企業振興施策についての見識を広めてきたところであり、今後はこれまでの協議内容をもとに、地域企業を中心とした実践的な取り組みの提案や具現化につなげるよう、さらに議論を深めていく考えであります。 次に、未来会議への期待についてであります。未来会議は、中小・小規模企業者を初め、支援機関、金融機関や大学関係者をコアメンバーとして構成しており、コアメンバーの協議内容に応じて、さまざまな関係者との意見交換も想定しているところであります。未来会議の中で出された広範な視点からの意見を集約し、関係者間の連携強化や具体策の提案などを通して、中小小規模企業の持続的な発展に寄与する取り組みを促進してまいりたいと考えております。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 あいづっこ学力向上推進計画の検証と課題についてであります。本計画の検証につきましては、有識者による学力向上推進委員会において、英語検定や漢字検定の受検率が増加していることや、英語検定3級相当の英語力等の指標が目標値を上回っていることから、総体的によい方向であると評価を受けたところであります。一方、課題といたしましては、小・中学校ともに家庭学習時間が不足しているため、家庭での学習習慣や読書習慣の定着に取り組むとともに、確かな学力の向上を図るため、わかりやすい授業展開の工夫やICT機器の効果的な活用等、指導力向上にかかわる各種研修の充実に取り組んでまいります。 次に、全国学力・学習状況調査の課題と学力向上策についてであります。全国学力・学習状況調査につきましては、小学校算数と中学校英語の正答率が低く、中学校の英語への関心も低いことが課題となっております。これらを踏まえ、学力向上策といたしまして、小学校算数と中学校英語におきまして3学期にチャレンジテストを実施し、各校の学力向上への取り組みの評価材料として活用するとともに、小学校と中学校の英語教育については、新たに会津大学と連携した取り組みに向けて検討しております。また、指導力改善に向けて指導主事による授業参観の回数をふやし、授業力の向上に向けて具体的に指導しているところであります。 次に、電子黒板機能つきプロジェクターの活用についてであります。1学期に調査した結果によりますと、電子黒板の効果につきましては、全ての学校からとても効果があった、または効果があったと報告されております。さらに、夏休みに教員への研修会を開催し、効果的な取り組み事例を集約して各学校へ示しており、学校訪問におきましても電子黒板を生かした授業が確実にふえているところであります。今後も電子黒板の活用に向けて、ICT支援員による研修会を行うとともに、学校訪問等を通して効果的に電子黒板を活用し、わかりやすい授業が展開できるよう指導してまいります。 次に、市教育予算確保協議会からの要望への対応についてであります。教育委員会では、子供たちが安心して学校生活を過ごすことができるように、日ごろより学校施設の適切な維持管理等に努めているところであり、当協議会からの要望につきましても、限られた予算の範囲内で緊急性や必要性を踏まえ総合的に判断し、対応してきたところであります。特別支援員や学校図書館支援員の増員、学校事務員の継続配置につきましてもその重要性を十分に認識しており、今後も各学校と協議の上、継続して配置することができるよう努めてまいりたいと考えております。プール設備の改修につきましては、老朽化による塗装の剥離や破損など、危険箇所等の修繕や工事を必要に応じて随時実施しており、今後も施設の状況等に応じて計画的な改修に努めてまいります。学校の除雪機につきましては、始業前点検や故障箇所の修理を中心に、メンテナンスを確実に行いながら使用しているところであり、状態を見きわめた上で必要に応じて購入を検討してまいります。また、中学校のテニスコートの整備についてでありますが、一部のテニスコートは水たまりができるなど万全な状態ではないと認識しておりますが、その改修には多額の費用がかかることから、適宜砂の補充等を行うなどの対応をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 戸川稔朗議員。 ◆戸川稔朗議員 會津藩校日新館の譲渡に関する協議、イエスかノーかということで、再質問両方用意してきましたけれども、ただいまの答弁によりますと、庁内において基本的な情報収集は行っていると、しかし現時点では譲渡に関する協議は行っていないということなので、ノーというふうに受けとめました。ですので、詳細な質問、イエスの場合の質問は今しません。 河東町との合併協議会において、当時の会津若松市の合併対策室長から、この藩校日新館は貴重な施設であり、河東町にとっては誘致企業であり、河東地区の中での財産的な資源位置づけもあるというふうな発言がありました。11月の河東町との市民との意見交換会でも、河東町の町民は若松に移設するのは反対だという意見が多かったというふうな報告も受けております。 ここで1つだけ質問いたしますけれども、會津藩校日新館には資料館や弓道場、武道場などの道場施設や研修施設、宿泊施設が現在あるわけですけれども、この施設というのは市長は観光施設と思っているのか、社会教育施設と思っているのか。この會津藩校日新館は、小学校の教科書にも載っているわけです。この辺の認識をお示しいただきたいと思います。
    ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) お答えをしたいと思います。 日新館につきましては、当然本市にとって重要な観光施設だというふうに認識をしております。ただ、修学旅行生等も多く受け入れておりますし、多くの学生や社会人の方々も含めて研修施設としての利用もあったかというふうに思っております。その意味では、日新館の教えを現在に伝える重要なやっぱり社会教育の任務も担っている社会教育施設でもあるというふうにも考えております。 ○議長(清川雅史) 戸川稔朗議員。 ◆戸川稔朗議員 あと質問しないと言ったので、日新館については終わります。 今般の台風19号によりまして、芦ノ牧温泉のくみ上げ施設の被害、これは市の温泉地域活性化推進事業の実施要綱に基づいて補助金の交付をするという答弁がありました。芦ノ牧の方々にとっては少しは前向きな答弁かなと思いますけれども、東山温泉にも、今回被害はありませんでしたが、多くの源泉施設があります。今後万が一、東山にしても芦ノ牧にしても万が一の事故が起こった場合に支援策、今回は温泉地域活性化推進事業で対応するということですけれども、支援策を検討すべきと思いますが、いかがですか。 ○議長(清川雅史) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 温泉地域のくみ上げ施設に対する災害時の支援ということでございますが、今回芦ノ牧温泉については本市の重要な観光資源というようなこともございますし、そのくみ上げ施設については温泉を供給するという、温泉を維持、発展させていくために不可欠な施設ということで、支援を決定したところでございます。今後東山温泉において同様の災害が発生した場合においては、今回の事例を先例といたしまして引き続き検討させていただきたいというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 戸川稔朗議員。 ◆戸川稔朗議員 先ほど湯川、古川、これが会津若松建設事務所の土砂の掘削で被害を免れたのではないかというふうに申し上げましたけれども、壇上では検討をお願いしたいと申し上げましたけれども、芦ノ牧温泉の前の山が崩れていて、今芦ノ牧温泉の橋の下の河川敷が全く変わっています。砂利がたまって、川底が物すごく高くなっているのです。それで、これについては県の農林事務所が管轄してるという話です。先ほどは検討をお願いしますというふうに申し上げましたけれども、これについてはやっぱり阿賀川でも土砂の掘削を緊急にお願いすべきと思いますが、これ通告していなかったら答弁できないかどうかわかりませんが、これ大事なことなので、市長、答弁をお願いできますか。               〔何事か呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 戸川稔朗議員。 ◆戸川稔朗議員 議事進行。 ○議長(清川雅史) 議事進行、何でしょうか。 ◆戸川稔朗議員 今いかがですかと質問しましたけれども、通告していなかったということで、指摘にしておきますので、よろしくお願いいたします。 とにかく市にはさまざまな課題がありますので…… ○議長(清川雅史) ちょっと待ってください。議事進行なので、もう一度発言を求めてください。               〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 戸川稔朗議員。 ◆戸川稔朗議員 市には大事な問題がさまざまありますので、夢だけを語らずに、現実の問題に市長は進んでいただきたいという要望で終わります。 ○議長(清川雅史) 次に、フォーラム会津代表、中島好路議員に質問を許します。 中島好路議員。               〔中島好路議員登壇〕 ◆中島好路議員 私は、フォーラム会津を代表して、さきに通告しておきました事項について順次質問いたします。 人口減少に伴う本市の主な課題などについてでありますが、まず初めに人口減少に伴う各分野の分析についてお尋ねいたします。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、今後人口減少はさらに加速し、その中で高齢化はますます進行し、団塊ジュニア世代が高齢者となる2040年ころには高齢者人口はピークを迎えることが見込まれております。本市の7次総合計画によると、1995年、平成7年の人口13万7,065人をピークに、2015年、平成27年の人口は、避難されている方々を除き12万1,671人と、20年の間に1万5,394人が減少しております。また、2040年ころには10万人を割る現状推計をされるところから、人口ビジョンでは10万人程度の長期的な安定人口の実現を目指すとうたっております。人口減少は、本市のまちづくりの観点から地域経済の活力を低下させ、子供や若者が減少すれば、学校や地域コミュニティーの維持が難しくなり、医療や介護などの社会保障、行政サービスの水準を確保することさえ困難となり、市民生活の根幹を揺るがす大変重要な課題であると認識するところであります。 そこで質問いたします。人口減少問題については、平成23年9月定例会より機会あるごとに本市の最重要課題であると提言してまいりました。平成26年12月定例会では、本市の今後の人口予測をもとに、健康、医療、福祉、子育て、教育、防災などの生活面の分野、市場、雇用、企業などの経済面の分野、さらには都市インフラ、まちづくり、環境エネルギーなどの都市整備面の分野を分野ごとに人口減少に伴う影響について分析すべきとただしたところでありますが、論点がかみ合わなかった経過にあります。以来5年が経過し、人口減少が顕著にあらわれている現状、将来展望に立った分析を行うべきと考えますが、認識をお示しください。 次に、本市の都市計画についてお尋ねいたします。本年10月25日、ワシントンホテルにおいて開催された市区長会と市長との対話集会において、行仁地区の区長より、若者の流出が顕在化しているため、地区の現状に危機感を抱いている、不安感を払拭するために具体的な対応策を求めるというものでありました。私は、このような問題意識を持った区長の心情に共感したものでした。本市は、平成25年3月末、会津若松市都市計画マスタープラン(以下「マスタープラン」という。)を改定し、20年後の新市における都市計画の基本方針を掲げています。しかし、都市計画マスタープランの国土交通省の評価は、都市政策の目標が一般的で、具体的な政策が少ないと厳しい指摘でありました。基本方針を示すマスタープランなので、やむを得ない面もありますが、市全体を俯瞰したものはこの計画だけで、いかに政策に生かされているかが疑問であり、ましてや人口減少を前提とした政策までには至っていないのではないかと思料されます。一方、国においては、これまでの規制によってコントロールされた都市計画から、平成26年8月、土地適正化計画が制度化され、都市住民、企業活動に視点が移され、量より質へと都市のマネジメントに変わったのであります。そこで、次の5点について質問いたします。 1つ、マスタープランの人口フレームによれば、令和2年度の推計人口10万8,900人、一方、本年10月1日の現住人口は11万9,820人であり、1万人以上の大きな誤差が生じています。推計値との差の認識をお示しください。 2つ、推計値は恐らくAiCTや各地の工業団地造成などの効果を織り込んでいない数値だと考えますが、人口フレームがマスタープランの基礎となっていることを考えると、この差はいかんともしがたく、マスタープランの見直しの準備に入る時期が到来しているのではないかと考えますが、認識をお示しください。 3つ、将来人口の推計値より高い人口が維持されているということは、地方創生に掲げるさまざまな事業の効果、企業誘致活動等が一般的な統計から導かれる数値をよい意味で裏切っていると評価もできます。都市計画の進め方によっては予測を超える結果を得られる可能性があると考えますが、認識をお示しください。 4つ、マスタープランが高度化されたものが立地適正化計画であります。市において今年度に準備予算が計上されていますが、その事業内容と進捗状況をお示しください。 5つ、これらの都市計画は、土地利用を規制することで都市をマネジメントするばかりでなく、都市部の住民や企業活動、市民の意見などにこれまで以上に着目した都市の生活の質を向上させるような都市計画が必要と考えますが、認識をお示しください。 次に、大型事業と住民要望について質問いたします。市は、庁舎整備と会津若松駅前整備や県立病院跡地利活用、さらには会津若松地方広域市町村圏整備組合においてはごみ処理施設整備など、大型事業が計画されているが、市議会政策討論会1分科会で庁舎整備やごみ処理施設など、現時点でわかっている事業費や負担額のみを含んだ財政見通しが示され、財政的に問題がないとの説明がありました。しかしながら、市民からの要望、陳情を市全体で把握している件数と、その件数に対して応えている実態からしてみれば、市民要望、陳情にふたをして、財政的に問題はないとの見解と受けとめるが、認識をお示しください。 次に、県立病院跡地の利活用について2点質問いたします。1つ、県立病院跡地を市が購入することを県に表明していますが、その進捗状況と、改めてその購入財源をお示しください。 2つ、また、経費節減を図るため、県との協議の中で県立病院跡地を購入するのではなく、現在県立葵高等学校が活用している旧謹教小学校跡地と交換する方策も考えられます。このことを推進するため、当局の見解をお示しください。 次に、地域の活性化と小・中学校の存在意義について4点質問いたします。1つ、若松史の編さんでもわかるように、鶴城小学校、謹教小学校などの地域において地域の特性や伝統文化が引き継がれ、小・中学校の存在意義は私たちの想像を超えるものがあります。そこで、改めて地域における小・中学校の存在意義について教育長の高度な認識をお示しください。 2つ、学校教育において、特に体育施設である校庭、体育館を教育施設としてどのように捉えているのか、見解をお示しください。 3つ、小・中学校の大規模校と小規模校のメリット、デメリットが取り沙汰されていますが、本年5月1日の学校基本調査の学級数をもとに、国庫負担事業に基づく過小規模校、小規模校、適正規模校、過大規模校の実態をお示しください。 4つ、小規模校の学区で実施した市民との意見交換会において、若い人がこの地域に定着し、さらには他市などから転入することによって地域の活性化が図れるのにと幾度となくお聞きいたしました。小規模校を生かす取り組みとして、国は保護者や地域のニーズを反映させるために地域住民が学校運営に参画できるようにする仕組みや考え方を組み入れるコミュニティ・スクールなどを推進しております。そこで、小中一貫教育とコミュニティ・スクールをあわせ持った特徴ある教育を進めるため、その地域の特性、特徴を生かすことにより地域の活性化が図られると考えますが、見解をお示しください。 次に、地域経済の振興について4点質問いたします。1つ、会津信用金庫が発行しているあいしん景況レポートによれば、会津地区の小売業の7月から9月期の業況DIは、前期と比べて12.4ポイント悪化しております。サービス業も低水準の状況にあります。本市の地域経済は、消費マインドの低下により小売業が悪化している話をよく耳にします。そこで、本市の小売店などの消費動向の実態を把握するため、先端で営んでいる方々などを対象に(仮称)街並みウオッチングと称してヒアリングを行い、その課題、問題点等を探り、適切な対応施策を講じる考えはないか、見解をお示しください。 2つ、地域経済の振興のため、周辺自治体と協力し、会津地域の経済を盛り上げていかなければならないと考えます。そんな折、今般県が主導となり、会津地域課題解決連携推進会議を立ち上げたことから、会津の各地域とも産業の振興と雇用の確保については共通の課題であると考えられることから、議題として提案すべきと考えますが、見解をお示しください。 3つ、観光誘客を推進することは、交流人口をふやすことであります。誘客にはターゲットを明確にすることです。例えば歴史に興味のあるサークルや学生など、さまざまなジャンルにターゲットを絞り込むと同時に、ターゲットに合ったコースの設定により、有効な誘客につながるものと考えますが、見解をお示しください。 4つ、従来から問題になっております東山温泉、芦ノ牧温泉の廃業ホテル、旅館などは温泉街の景観を損なっている現状にあります。廃業ホテル、旅館などは個人所有でもあり、所有者の所在不明などの課題はあるものの、観光会津として、その環境整備に行政が率先して取り組まなければならないと考えますが、見解をお示しください。 次に、若者が地元に定着できる施策について7点質問いたします。1つ、平成31年2月定例会において市長より、新年度より本市独自の工業振興計画策定に着手する旨の答弁がありましたが、その進捗状況をお示しください。 2つ、策定に当たっては、産業構造や地域産学官連携活動を実践している専門的知見者の意見や、アジアの地域経済を熟知している専門家の意見を聴取して策定すべきと考えますが、見解をお示しください。 3つ、また、工業振興計画の策定に当たり、県の新生ふくしま工業プランなどとも連携や整合性のある計画にすることにより今後県との緊密な関係が構築されるものと考えますが、見解をお示しください。 4つ、平成30年2月定例会において県立会津工業高校への専攻科の新設について県に対し要望するよう提案しましたが、その後の進捗状況をお示しください。 5つ、社会保障国民会議に提出されました2025年度の医療、介護の基礎データによると、看護師数が130万人から204万人に増員することが示されております。このことを踏まえ、本市も今から看護師の養成が不可欠となります。本市には、公益社団法人会津若松医師会附属会津准看護高等専修学校などにおいて准看護師を養成し、輩出しております。教育体制の充実を図るため、市独自の支援策を講じるべきと考えますが、見解をお示しください。 6つ、若者が地元に定着するためには、子育て支援に向けた環境整備も大変重要な視点の一つであります。本市の子育て支援施策の現状と今後の方向性をお示しください。 7つ、議会と市民との意見交換会も23回目を迎えましたが、毎回参加される市民の方々から異口同音に会津は働くところがないと言われます。私は、企業などとの懇談や企業訪問の折にこのことについてお話を申し上げますと、企業は、機会を捉えて自社の啓蒙活動をしているにもかかわらず市民の方々に届いていないことは、努力が足らないのかと反省をしておられました。行政の責任として、企業とともにその解決に向けて努力しなければならないと考えます。その方法として、地元企業などの情報提供や自社製品のPRなどのほか、保護者なども含めた就職面談会をあわせた(仮称)企業博覧会を実施すべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、壇上からの質問といたします。 ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) フォーラム会津代表、中島好路議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、地域経済の振興のうち、消費動向等のヒアリングについてであります。本市では、国の月例経済報告、中小企業景況調査を初め、市内における雇用や金融動向などの各種経済指標を参考にするとともに、金融懇談会の開催や会津若松商工会議所等との連携を通して消費動向等の経済状況の把握に努めているところであります。さらには、商店街等に対し、課題や景況感などについてのヒアリングを実施し、実態の把握に努めながら、本市の経済振興に向け、中小企業及び小規模企業振興条例に基づき各種支援を行っており、今後も引き続き関係機関との連携を強化しながら、地域経済の振興に向けた取り組みを進めてまいります。 次に、会津地域課題解決連携推進会議についてであります。この会議は、会津地域におけるさまざまな課題を解決するため、要望にとどまらず、連携してみずから取り組むことを基本方針として、県、会津地方振興局が中心となって12月2日に発足し、人口減少対策、地域産業の活性化、暮らしやすい地域づくりを3本の柱として取り組んでいくものであります。本市からは、同会議において連携して取り組んでいく課題等として、ICTの活用によるビジネスモデルの創出や、定住、2地域居住、公共交通対策等の取り組みについて提案を行った経過にあり、今後とも広域的な視点での産業振興や雇用の確保について連携を図ってまいりたいと考えております。 次に、ターゲットに合わせた観光コースの設定についてであります。観光誘客の推進に当たりましては本市の魅力ある観光コンテンツを効果的に情報発信していくことが重要であり、本市においては観光客の属性やニーズ等を踏まえながら、ウエブサイト、会津若松観光ナビやパンフレット、あいばせ等において、ジャンルやエリア、所要時間などに応じ、さまざまなモデルコースを提案しているところであります。今後も引き続き観光関係者等と連携しながら観光ニーズの多様化に対応したモデルコースづくりなどに取り組むとともに、効果的な情報発信に努めてまいります。 次に、東山、芦ノ牧、両温泉の環境整備についてであります。両温泉は本市の重要な観光資源でありますが、廃業に伴う空き旅館、ホテルなどの増加により景観が悪化していることから、景観対策は喫緊の課題であると認識しております。市といたしましては、課題解決に向け、庁内における検討を開始したところであり、今後その検討結果を踏まえ、両温泉の関係者等と環境整備のあり方や財源の確保、実現に向けた役割分担などについて協議してまいりたいと考えております。 次に、工業振興計画策定の進捗状況についてであります。工業振興計画につきましては、地元企業や関係団体等に対するヒアリングの結果を踏まえ、素案を取りまとめたところであり、今後議会への報告、パブリックコメントの実施、商工審議会への諮問等の手続を経て、今年度中の策定を予定しているところであります。 次に、計画策定に当たっての専門家の意見聴取についてであります。計画素案の取りまとめに当たりましては、地元製造業を中心とした団体である会津産業ネットワークフォーラムや、産業振興に関する専門機関である中小企業基盤整備機構等の関係団体に対するヒアリングを行い、策定作業を進めているところであります。 次に、福島県工業開発計画新生ふくしま工業プランと工業振興計画の連携についてであります。計画策定においては、当該プランとの整合性を図る考えであり、今後も工業振興計画に関し、県と連携して取り組んでまいりたいと考えております。 次に、県立会津工業高等学校への専攻科新設の要望についてであります。平成22年度に会津総合開発協議会を通して、県に対して専攻科の新設を要望したところでありますが、専攻科の新設についてはさまざまな課題があり、困難であるとの考えが示されたところであります。しかしながら、本市の産業振興を図る上で、高度な専門技能に加え、基礎教養や実践力を備えた工業系人材を育成確保することは重要であると認識していることから、工業系の高度産業人材育成機関の設置等については本年も要望したところであり、今後も継続的に要望してまいります。 次に、会津准看護高等専修学校への市の独自支援についてであります。准看護師の養成を担う会津准看護高等専修学校が果たす役割は、医療体制の確保の観点から非常に重要なものと認識しているところであり、平成29年4月の新築移転の際には独自に施設整備補助金の交付による支援を行ってきたところであります。しかしながら、法人等が設置運営する私立学校等の運営費等の経常的な経費につきましては、基本的に設置者みずからの経営が前提であり、さらには県看護職員需給計画に基づき、看護職員の養成及び確保、県内への就職促進と定着等を主軸としたさまざまな対策が推進されており、会津准看護高等専修学校に対しましても運営費補助等、県による支援が行われております。今後におきましては、引き続き在学者の経済的負担軽減のための高等職業訓練促進給付金、その他各種奨学金制度の紹介及び給付を行うとともに、入学者確保のための広報協力など、可能な限りの支援を行ってまいります。 次に、子育て支援策の現状と今後の方向性についてであります。本市では、妊娠から出産、育児への切れ目のない支援として子育て世代包括支援センターを設置し、子育て世帯の孤立感及び負担感の軽減などに努めてきたところであります。また、保育所や認定こども園に地域子ども・子育て支援センターを24カ所設置し、園庭の開放や育児相談、保護者同士の交流にも取り組んでおります。さらに、保育所や認定こども園等においては現在国基準の待機児童がいない状況であり、就学以降の放課後の児童の居場所としてこどもクラブを23カ所、50クラス設置するなど支援の充実に努めております。これらの事業を含む各種子育て支援策の充実は若者の地元定着に大変有効であると認識しており、今後とも市子ども・子育て支援事業計画のもと、切れ目のない子育て支援策の推進に向けて、教育保育施設、学校、企業、地域及び行政機関等と連携して、安心して家庭を持ち、子供を産み育てられる環境の整備に取り組んでまいります。 次に、企業博覧会についてであります。企業における自社製品のPRや人材の確保につきましては、経営戦略の一環として企業みずからが取り組むものと認識しておりますが、若者が地域の企業を知ることは地元での就労促進につながり、地域活力を高めることに寄与すると考えております。こうしたことから私は、就任して以降、企業誘致を積極的に推進してきたところであり、新たに立地した企業は13社、増設を行った企業は52社であり、合わせて約1,200名の雇用を生み、将来計画として約1,700名の雇用が見込まれております。また、市政だよりにおいては、会津で働くことをテーマとして、地域の企業で働くことの魅力を伝える特集記事を掲載したほか、就職フェアの開催や人材バンク事業を通じて求職者と企業のマッチングを支援してきたところであります。今後も若者の地元定着や地域活力の向上などの視点から効果的な取り組みを進めていく考えであり、企業博覧会につきましては、他自治体の例などを参考にしながら研究してまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については副市長及び教育長よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 人口減少問題における分野別の影響分析についてであります。本市の人口減少の傾向につきましては、これまで人口動態と将来人口推計などを分析し、平成27年4月に本市のまち・ひと・しごと創生人口ビジョンとしてお示ししたところであり、あわせてこの人口減少に歯どめをかけていく地方創生の取り組みとして、5つの柱から成るまち・ひと・しごと創生総合戦略を取りまとめたところであります。これらも踏まえ、平成29年3月には本市の最上位計画となる7次総合計画を策定してきたところであり、また福祉や介護、中心市街地の活性化、廃棄物処理、都市計画などの各施策で個別計画を策定する場合においても人口減少の背景を共有し、その影響や課題を整理しながら策定を行ってまいりました。こうしたことから、現状においても人口減少の影響は各分野で一定程度分析されているものと考えており、現在行っている2期まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定とあわせ、人口ビジョンの改定作業の中で分野別の分析等も一体的に取りまとめていくことなどを検討してまいりたいと考えております。 次に、都市計画マスタープランにおける人口フレームの推計値と現住人口の差に係る認識についてであります。現行の都市計画マスタープランにおける人口フレームの推計値については、平成22年の国勢調査結果をもとに、国立社会保障・人口問題研究所の推計した結果などにより算出したものであります。人口推計は、基本的には直近に観察された人口動態が将来も継続するという仮定のもとで推計を行っているものであり、さまざまな要因により乖離が生じたものと考えられますが、将来的な人口減少を踏まえたコンパクトなまちづくりの形成を推進するという都市計画マスタープランの方針に大きな影響は及ぼさないものと認識をしております。 次に、都市計画マスタープランの見直しについてであります。現行の都市計画マスタープランは基準年となる平成22年度からおおむね20年後の令和12年度までを計画期間としておりますが、社会情勢の変化なども踏まえ、次年度からの立地適正化計画策定の過程で見直しの必要についても検討してまいります。 次に、都市計画の進め方についてであります。これまで都市計画マスタープランに基づき、コンパクトな都市の形成を目指してまいりましたが、少子高齢化や人口減少を初め、空き地や空き家問題、さらには都市基盤の老朽化などの課題に対し、立地適正化計画の策定により具体的に取り組んでいくこととあわせ、市街化調整区域における地区計画制度の活用や建築物の改築期間を5年に延長するなど運用の見直しを行うことで、よりよい都市づくりにつなげてまいりたいと考えております。 次に、立地適正化計画策定に係る今年度の事業内容及び進捗状況についてであります。今年度の事業内容といたしましては、次年度からの策定に係る具体的な取り組みに向け、主に庁内外における検討体制の整備を行うこととしており、有識者や関係機関で構成する(仮称)立地適正化計画策定協議会の設置や、庁内における検討組織の年度内の立ち上げに向け、現在準備を進めている状況にあります。 次に、市民の意見などを取り入れた都市計画の必要性についてであります。都市計画を策定するに当たっては、都市における人口や産業、土地利用状況などのまちづくりに関連するデータを基礎としつつ、都市計画制度に対する市民の皆様の理解を深めていただくとともに、市民生活に身近な医療、福祉、公共交通等にも大きくかかわるものであることから、市民の皆様の意見を十分に伺いながら計画に反映していくことが、よりよい都市計画につながっていくものと認識をしております。このことから、次年度からの立地適正化計画の策定に当たりましても、ワークショップや地元説明会などにより市民の皆様の意見を十分に把握しながら、将来の本市のまちづくりにつなげてまいりたいと考えております。 次に、大型事業と住民要望についてであります。新庁舎整備を初めとする大型事業につきましては、いずれも今後の市民生活を支え、将来の本市発展に資する重要な事業であり、また市民からの各種要望、陳情についても地域の実情や課題を反映した市民ニーズとしてしっかり受けとめていかなければならないものと考えております。10月にお示しした財政見通しにつきましては、作成時点で見込まれる大型事業の概算事業費等を反映し、さらにその他公共投資について一定の条件で推計した参考資料でありますが、将来的に実質公債費比率の上昇が見込まれ、今後の財政運営は厳しさを増してくるものと考えているところであります。したがいまして、持続可能な財政運営を堅持していくためには、後年度に過大な財政負担が生じないよう、事業量と市債発行額及び公債費を適正に管理していくことが必要であります。大型事業の実施に当たりましては、財政状況を踏まえた精査を重ねながら検討を進めていく考えであり、市民要望への対応についても限られた財源の中で最大限の効果が発揮できるよう、中期財政見通しを踏まえた総枠配分方式による予算編成を通して適切に判断してまいります。 次に、県立病院跡地購入の進捗状況と財源についてであります。現在取得にかかる時期や金額、財源、対象用地、契約条件などについて県と協議を継続しており、これまでの協議により、取得金額については県の不動産鑑定評価額を基本とすること、土地の用途については契約書に明記することなどについて合意しているところであります。また、土地取得の財源につきましては、県市町村振興基金による起債の活用を予定しているところであります。 次に、県立病院跡地の取得に向けた謹教小学校跡地の提供についてであります。現在県立高等学校につきましては、県立高等学校改革前期実施計画において、令和5年度までに県内高等学校の統合を行うとともに、後期実施計画の最終年度である令和10年度までの中学校卒業見込み者数の推移等を考慮しながら後期においても再編整備を検討するとしており、高等学校の動向を見通すことが難しい現時点においては、県、市双方にとって謹教小学校跡地の所有権移転を協議する状況にはないものと考えております。また、県立病院跡地につきましては、平成29年3月に策定された新たな県立病院改革プランにおいて未利用財産の売却を進め、累積欠損金の削減につながることが定められており、旧会津総合病院跡地につきましても、本市への売却により累積欠損金の削減を図る考えであると伺っているところであります。加えまして、地方公営企業法の適用を受ける福島県立病院事業会計に属する土地を県一般会計で行う教育行政のために使用することは、土地の利用目的や会計手続上、さまざまな困難があるものと考えております。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 地域における小・中学校の存在意義についてであります。学校は学びの場であると同時に、文化の発信や地域コミュニティーの場としての役割を果たしてきており、それぞれの学校が特色ある教育活動を展開してきた歩みが伝統として息づいているものと考えております。このことから、小・中学校は地域の核としての役割を担っており、学校と地域が連携協働していくことが重要であると認識しております。 次に、学校教育における体育施設についてであります。学校教育における体育施設である校庭、体育館については、学校教育法及び学校教育法施行規則の規定によるほか、政令により設置されております。校庭、体育館は、体育科、保健体育科の授業、部活動に取り組む施設として、体力向上等に必要な施設であるとともに、学校行事等において望ましい体験を積むことのできる施設であると認識しております。 次に、国庫補助負担事業に基づく学校規模の分類の実態についてであります。小学校においては、過小規模校1校、小規模校5校、適正規模校10校、大規模校3校となっております。中学校においては、過小規模校1校、小規模校5校、適正規模校5校となっております。 次に、学校のあり方と地域の活性化についてであります。地域における学校の役割は大きく、今後少子化のさらなる進行により、学校の小規模化に伴う教育上のデメリットの顕在化や地域コミュニティーの衰退が懸念されており、これらの課題を解決するためにコミュニティ・スクールを導入し、地域とともにある学校づくりを推進するとともに、小中一貫校の創設や特色ある教育活動を実施する特認校制も有効であると認識しております。今後も子供の育ちを軸に、学校と地域がパートナーとして連携協働し、地域への愛着や誇りを育み、地域の将来を担う人材の育成を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 中島好路議員。 ◆中島好路議員 一定の答弁いただきまして、ありがとうございます。 それでは、再質問何点かやらせていただきます。まず1点は都市計画についてなのですが、今もいろんな形での答弁いただきました。人口減少がもたらす都市計画の課題といますのは、やっぱり道路などが老朽化する、社会資本の再整備等々、さらには空き家、空き地等の、いわゆる都市環境の悪化というふうな形で、地元との、本当に利害関係が複雑に絡み合ってくるのではないかなと思っています。こうした課題解決のためには、やはり住民の方々みずからが参加したさまざまな都市計画に対するご意見を伺い、そして市民が納得した形をとるような、そういった手法を今後考えていかなければならないのではないかなと思っています。まずはいかに市民の意見を大事にして、都市計画をやっていく必要があるのかなというふうに考えております。そういったことから、こういった手法そのものを取り入れながら都市計画を推進すべきと考えますが、改めてその認識をお伺いしたいと思います。 それから、県立病院の跡地と旧謹教小学校跡地の交換について一定の答弁をいただきました。私が言わんとするのはいわゆる事務的なことではなくて、政治としてのものの会津若松市と県との考え方をお伺いした経過にありますが、そんな中で教育長から教育財産についてもっと高度なことがうたわれるのかなと思っておりましたが、ちょっと期待が裏切られた結果にあります。これは、学校教育法の3条に基づく、いわゆる学校、つまり小中、さらには高等学校も含めた形での学校基準というものがありまして、それに基づいてつくるわけですが、地域においての体育館、さらには校庭、そして学校施設そのものは、文部科学省の考え方もありますが、本当に地域住民との一体感というふうな形があるのだろうと思っております。そういう中で、今謹教小学校跡地が駐車場にというふうな形もありますが、実は謹教小学校を移転するに当たって、担当だったのですが、ひとつ皆さんにお聞きしたいのですけれども、あそこそのものを駐車場にするや……葵高校の校庭として、本当に子供たちが一生懸命使っているものを県の土地にして、そしてこちらの市の土地を交換するというふうな捉え方のほうが、よりベターではないかなと、こう思っております。                                                                                              、交換も含めながら、地元とのコンセンサスは十二分にとられているのかどうかというふうなことですが、これをお聞きしたいと思います。 そういう中で、あともう1点は、学校関係で本当に過小の大戸、湊小学校等々については、答弁にもありましたが、本当に小中一貫教育とコミュニティ・スクールを相まった形でやっていただければ、もっと今度転入者がふえて、その地域の活力になるのではないかなと思っておりますので、もう一度、これは県が絡みます。だけれども、地域である会津若松市の教育委員会として、そして市としても地域のいわゆる活力を促す、そして地域の方々が一番心配している点があるわけですから、そういう中では、福島県の大玉村に例があるように、小中一貫教育とコミュニティ・スクールあわせた形での、いわゆる地元での活性化を図っていくというふうな考え方がありますが、再度お聞き申し上げたいと思います。 ○議長(清川雅史) 中島好路議員、今2番目の質問なのですけれども、これについて、指摘なのでしょうか、質問なのでしょうか。質問であれば、議事進行で構いませんので、趣旨をもう一度お聞かせください。               〔何事か呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 中島好路議員、議事進行で。 ◆中島好路議員 議事進行で。 いろいろ申し上げましたが、もう一度、政治として、事務的なレベルではなくて、経費節減の折から謹教小学校の跡地と県立病院の跡地を交換してはどうだというふうな意味で、再度質問を申し上げます。 ○議長(清川雅史) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 市民意見を取り上げて都市計画を進めるべきということなのですけれども、先ほど副市長からもご答弁申し上げましたように、都市計画を策定するに当たりましては、市民生活に身近な医療、福祉、公共交通等にも大きくかかわってまいりますことから、本市といたしましてはワークショップの中で市民みずからが議論に参加して出された結論を計画に反映していくことが、よりよい都市計画につながっていくものと認識しております。そのため、次年度からの立地適正化計画の策定に当たりましても、ワークショップや地元説明会などによりまして市民の意見などを十分に把握しながら、将来の本市のまちづくりにつなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 謹教小学校跡地と県立病院跡地の交換の件でございますけれども、謹教小学校跡地につきましては、男女共学化ということで、体育の授業や部活動に支障を来すということで、当時葵高校からの要望を受けまして、2グラウンド及びテニスコート、部室として使用許可をし、その使用について配慮してきたという経過にございます。高校教育の振興、それから生徒の安全な運動の場の提供ということで、今後ともこの考えを維持していきたいというふうに思っております。一部を駐車場として使用させていただくということで葵高校とは協議をしているところでございますが、葵高校側からは了解をいただいているところでありますので、今後とも丁寧に説明をしながら、安全に配慮しながらの使用をしてまいりたいというふうに考えております。 市長からも申し上げましたように、県の教育委員会のほうでは現在96校ある県立高校を令和5年度までに81校にするというようなことで、再編の考え方で動いており、そうしますと15校分の将来的な未利用財産というのが生じます。そういうことから、県の教育委員会では、新たな学校用地を取得するというのは現在考えられないということになるだろうというふうに思っておりますので、現在市から無償対応していることで全く支障なく使っていただいておりますので、今後ともそのような形で継続していきたいというふうに考えております。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 過小規模校や小規模校の今後のあり方につきましてご心配いただいてるところですが、特認校、それから小中一貫教育、あるいは義務教育学校などのあり方について今後研究を進めてまいりますが、現在コミュニティ・スクール、学校運営協議会という形で5つの運営協議会がスタートしましたので、そこの中では2つの協議会において1回目の会議の中で特認校などについての意見も上がってきております。各地区の学校運営協議会がこれから充実する中で、各地区の要望等、それから学校の願い等も合わさって、考えがまとまってくるのではないかと思います。教育委員会としましては、その協議会に加わりながら、意見を述べたり調整して進めていきたいと思っております。 なお、コミュニティ・スクールとなりました学校は12校ありますが、今後もふえていく予定でございます。教育委員会としましては、このコミュニティ・スクール、それから学校運営協議会の充実と、週末、先ほど体育施設についてもありましたが、今中学校の部活動の合同練習化を進めて、地域の指導者に指導していただく、その体制づくりしていますので、それで学校の体育施設もより地域に開かれた施設となっていくものと計画しております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 中島好路議員。 ◆中島好路議員 今教育長のほうからコミュニティ・スクールについてありましたが、コミュニティ・スクールだけではやはり転入者、いわゆる市外、さらには県外から会津の地にというのはなかなか難しいであろうということで、小中一貫教育による会津の教育関係を高レベルな関係にすれば、市外、県外から人が集まってくるだろうというふうなことで、この2つを相まった形での考え方を出したらどうだというふうなことであります。 それから、あともう1点、学校関係、謹教小学校跡地ですが、今現在モニュメント的なものがあります。あそこの中にはカプセル的なものも中に入っております。それを当時、同窓会会長代理PTA会長のほうから、絶対動かすことはならぬというふうなことで、あのような形で残っているような状況であります。ですから、そういった面も含めてということもありますが、それからもう1点は、会津若松市が高等学校の、いわゆる再編を物語ること自体、これは県の職権を濫用するのでないかなと私は思いますが、そういった考え方があったとしても、支出だとか、そういったものを私は言っているのではなくて、いわゆる政治としてこれが一番ベターだと、子供たちのためにもいい、そして市もいいということが、そしてまた等価交換、要するに今7,000平方メートルでこっちは2万平方メートル弱ですから、ですから多少のものはありますが、それは単に事務的なもので、そういうことではなくて、政治としてそういった考え方があってしかるべきではないのかなということを問うているところです。 以上2点を質問申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) コミュニティ・スクールで、他県からの子供たちを集めるなどの方法があるのではないかということですが、まずコミュニティ・スクールそのものは学校運営協議会を設置した学校がコミュニティ・スクールですので、その中で現在特認校とか一貫校とか義務教育学校を設置していけば、確かに他県あるいは他市町村からの希望者が増えてくるのではないかという考えは持っております。今後1月には学校のあり方懇談会を開催して有識者等との意見交換をしてまいりますし、通学区域検討委員会について細部について話し合いをしていきますので、そのような予定でおります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 謹教小学校跡地でございますけれども、おただしのとおり、記念碑や卒業制作などが残っております。タイムカプセルについては全て取り出したというような確認はいただいているところでありますけれども、残っている記念碑などについては、駐車場として支障がある部分については撤去を考えておりますけれども、それを進めるに当たりましても、所管している総務部あるいは教育委員会、学校などと協議しながら丁寧に進めていきたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、葵高校側からは、現在のテニスコート、2グラウンド、それから部室の移設も含めて現在の形で使わせていただけるのであれば、もうそれで十分ですというようなことで協議させていただいておりますので、現在の形で進めさせていただきたいというふうに考えております。 ○議長(清川雅史) ここで暫時休憩いたします。               休 憩 (午前11時49分)                                                           再 開 (午後 1時00分)               〔副議長(樋川 誠)議長席に着席〕 ○副議長(樋川誠) 休憩前に引き続きまして、再開をいたします。 ○副議長(樋川誠) 次に、社会民主党・市民連合代表、松崎 新議員に質問を許します。 松崎 新議員。               〔松崎 新議員登壇〕 ◆松崎新議員 私は、社会民主党・市民連合の代表質問を行います。 私たち社会民主党・市民連合は、平和と憲法を守り、暮らしに生かすこと、脱原子力発電、再生可能エネルギーの充実、格差社会を是正することを具現化させ、子供からお年寄りが希望を持ち、安心して暮らし続けることのできる社会をつくるために活動しています。平和と憲法を守り、暮らしに生かすこと、格差社会を是正することについては、憲法には13条、個人の尊厳、幸福追求権、公共の福祉、25条、最低生活の保障、国の社会保障義務、26条、教育を受ける権利、教育義務など、生きていく上でのさまざまな保障がされています。この憲法をもとに国会でつくられた法律が生活困窮者自立支援法です。これまで法律ができる前に取り組んできた事業が、法律が制定されたことでさらに深められ、セーフティーネット支援等の対策事業、自立生活サポート事業が充実され、生活サポート相談窓口が開設されました。さらに会派では、子供への教育支援、親から子供への世代間連鎖の解決に向け、個別具体的な事例に寄り添い、小・中学校単位に行政や地域の方々が参加、支援できる仕組みづくりを求めてまいりました。また、単身者の亡くなられた方の尊厳ある葬祭について提言してきました。脱原子力発電、再生可能エネルギーの充実に向けては、エネルギーを基盤にした地域からの活性化、若い世代の安定した雇用を生み出し、地域資源を生かした安全安心な暮らしの仕組みについて研究してきました。その一つにシュタットベルケがあります。シュタットベルケとは、自治体が出資する公益的自治体のことです。シュタットベルケの仕組みを地域新電力会社という形態でつくられているのが日本版シュタットベルケです。自治体出資法人で経営は民間に委ねられ、第三セクターとは別組織です。事業内容は、電力小売事業や再生可能エネルギー発電、地域の配電網の管理運営事業、熱供給事業のエネルギー事業を実施し、エネルギー事業で得た収益を地域公共交通サービスなどの赤字事業を自社の内部事業として取り組み、地域に必要なインフラサービスを提供する会社です。この仕組みを導入し、エネルギービジネスにより一定の収益を確保し、この収益を活用して地域の抱える課題の解決に貢献することができないかと考えてきたところです。 7次総合計画に基づく令和2年度事業とまちづくりについて伺います。会津若松市は、まちづくりのビジョン、「ともに歩み、ともに創る「温故創しん」会津若松」でスマートシティ会津若松に取り組んでいます。スマートシティ会津若松では、3つの大きな視点である産業振興を含めた地域活力の向上を図っていくこと、安心して快適に生活できるまちづくりを進めること、まちを見える化し、まちづくりに役立てることを進めてまいりました。さらに、国の政策である地方創生との連携で、会津若松市まち・ひと・しごと創生総合戦略を行ってきています。これらの取り組みを通した効果については、これまで市はスマートアグリ事業、会津若松プラスを初めとする各種市民サービスの向上で成果が上がっているとの認識を答えてきました。また、今後の重点事業の方向性は、次世代型農業システムの拡充、中山間地域等における高齢者の移動手段確保、医療機関と連携したオンライン診療の環境整備と公表してきましたが、それらの効果と課題をお聞きいたします。 スマートシティ会津若松の取り組み推進項目の一つに環境、エネルギーがあり、再生可能エネルギーの推進、バイオマス発電と連携した林業振興、使用電力の見える化と省エネの推進、電気自動車の活用及び充電設備の整備を進めています。昨年の代表質問では、スマートシティ会津若松を推進し、活力ある地方創生を実行するために一つの提案をしました。本市が日本版シュタットベルケ事業である新電力会社を立ち上げ、電力小売事業を行うことです。私たち会派は、電力小売事業を行っている福岡県みやま市のみやまスマートエネルギー株式会社に調査を行ってきました。会社は、電力小売事業を行う新電力会社です。電力の調達は、地域資源である太陽光発電、風力発電、小水力発電、そして、ごみの燃焼熱を利用した発電から購入します。必要があれば九州電力からも購入し、電気の消費者である公共施設、工場、家庭、JR九州等に電力を供給、営業利益を得ています。その営業利益の一部をみやま市への住民福祉サービス事業に役立てていました。住民へ還元している事業としては、電力の見える化によるヘムス事業を利用した消費電力やタブレットによる高齢者の見守り、子供の帰宅通知、地元商店街買い物サイトなどです。この事業を通し、新たな雇用が生まれていました。みやま市では、電力小売事業化で競争の促進による電気料金の低減が図られ、電力消費者である市民等が電力会社や料金メニューを選ぶときに多くの選択肢ができました。また、新たなイノベーションが生まれる環境づくりができています。本市の事例で考えると、小・中学校の普通教室にエアコンが設置されました。これまでの考えだと、消費電力料金の費用負担を抑えることが課題でしたが、シュタットベルケの仕組みで考えるならば、電力小売事業を始めれば、公共施設の電力使用料金は本市を経由し、新電力会社の収益になります。その収益の一部が自治体に還元されることで、電力料金が地域に循環することになります。今年度は、兵庫県淡路島の3自治体で行っている地域振興と再生可能エネルギーの取り組みについて調査を行ってきました。 そこで質問いたします。昨年の代表質問でシュタットベルケを基軸とした地域経営について質問しました。シュタットベルケとは、地域経済循環を促すためにエネルギー事業を自治体が出資する公益的事業体を指しています。シュタットベルケについて、福島県、郡山市、民間事業者が研究を重ねています。これまで市は、電力の小売事業は原則民間事業者により担われるべきとし、情報収集に努めるとの考えを答えてきましたが、これまでどのような情報を収集し、研究してきたのか伺います。 政策目標5、豊かで魅力ある地域づくり、7次総合計画の具体化と財政について伺います。本市のまちづくりは、7次総合計画と個別計画に基づき、行政評価で計画の進行管理を行い、予算編成を通して意思決定過程の見える化を図っています。また、住民福祉の向上に向けたソフト事業、ハード事業があり、全体最適性の中で計画が進められています。行政評価による進行管理の視点から、総合計画に掲げたビジョンと政策目標の実現に向け、どのように取り組みを進めているのかお答えください。また、今後の重点課題をお聞きいたします。総合計画に基づく事業化については、これまで公表してきたとおり、総合計画に位置づけないものは事業化しないとの方針を堅持するのか、見解を伺います。 議会の政策討論会1分科会では、財政規律、財政健全化に向け、取り組んできています。毎年2月には関西学院大学の小西教授を迎え、財政セミナーを開催しています。平成25年度から臨時財政対策債と起債のあり方について研究してきました。その研究を2年ごとに政策討論会1分科会中間報告、最終報告にまとめ、毎年度財政分析を作成しています。この研究を通しての問題発見は、臨時財政対策債をどのように考えるかでした。理論上は、国が後年度地方交付税に算定することで地方自治体の負担は発生しないとされていますが、どのように考えるのか。また、本市の起債残高に占める臨時財政対策債残高が平成20年度約24%だったものが、平成30年度は約48%を占めていることです。これをどのように考えるのかです。さらに意見交換を深め、執行機関との質疑を通し、起債残高は削減されてきたが、投資的経費に回せる起債発行が窮屈になってきたこと、総合計画に基づく後年度の本市事業の影響をどのように認識するのか。さらには、財政規律、財政健全化、起債残高と臨時財政対策債との関係、市債管理のあり方、こうした事例をどのように考えるのかということでした。 こうした中で、執行機関から市債管理の見直しが公表されました。これまでは、単年度ごとに新規市債発行額を元金償還額以下に抑えることとしていました。見直しの内容は、市債管理の対象は臨時財政対策債の発行額及び元金償還額を除外し、投資的経費に充当する市債とする。市債管理の期間は、市債管理を継続中である平成30年度から、庁舎整備が本格化する前の平成33年度までの4年間とする。普通会計予算において投資的経費に充当する新規発行額を4年間合計で元金償還額以下に抑えることとしています。臨時財政対策債の発行額及び元金償還額を除外し、投資的経費に充当する市債とすることは理解します。市債管理の4年間については、中期財政見通しを3年間としていることでやむなしと思いますが、一方で、これだけでよいのかと考えます。今後は、投資的経費に充当する市債の発行額をどのようにコントロールし、財政規律、財政健全化を行っていくのか。一つの視点として、本市の市債残高の上限、金融機関等からの融資可能の上限、信頼して貸していただける範囲、さらに指標として実質公債費比率、将来負担比率などの推移で評価することも考えられます。 7次総合計画では、本市財政の位置づけを平成29年度から平成33年度の前期、平成34年度から平成38年度の後期に区分し、各年度の歳入歳出の規模の大枠を定めました。また、毎年度作成する3年間の中期財政見通しで必要な見直しを行っていくこととしています。令和元年10月16日に政策討論会1分科会で明らかにした財政運営の推移と見通しでは、国の社会保障制度とそれに伴う自治体負担の増加、地方交付税の合併算定替による減額、令和元年8月時点での概算による大型事業と財政負担額について説明がありました。これらを踏まえ、7次総合計画、個別計画に基づく事務事業をどのように取捨選択して行うのかお聞きいたします。また、事業を進めるための市債管理については、令和3年までの期間については現在のルールで行うとのことですが、その進行管理についてどのように行っていくのかお答えください。新庁舎建設の起債や会津若松地方広域市町村圏整備組合への準公債費負担の支出が見込まれます。さらなる財政規律を確立しながら進めることになると考えますが、令和4年度以降の市債管理のルールについての考えを伺います。 政策目標1、未来につなぐひとづくり、子ども・子育て支援と地域づくりについて伺います。市民との意見交換会で子ども・子育て支援をテーマで住民の皆様から教えていただいたことは、子供が少なくなった地区では、子ども・子育て支援もよいが、若者が住んでいないので、子育てどころではない。子育て世代の方からは、兄弟の中で跡を継ぐ者がいれば家庭に入るので、他の兄弟は地元に引っ越したいが、すぐに地区に入れる住宅がないので、地元に帰ることができない。会津若松市内の住宅に入り子供ができると、さらに地元に帰ることは難しくなる。私は他の地域で育ち、結婚を機に現在の場所に住んでいる。地域に若者世代が少ないが、若い世帯5世帯がふえれば、地域が変わると確信している。また、地元の小学校、中学校に通うのではなく、旧市内の学校に通学している現状も話されました。子供の教育を考えると理解するとの意見や、一方で、少人数学校に通わせたいとの意見もありました。また、少人数学校のよいところを伸ばし、特色ある教育を行うことで、旧市内から児童・生徒を受け入れることも提案されたところです。 地域社会と学校のあり方について、私は、少子高齢化が進む地域社会では学校と地域の活性化は切り離すことができないものであり、学校は地域社会の存続に重要であると認識しています。また、若者の定住が重要であり、5年、10年先を見据えた政策を早急に事業化することが必要であると考えます。昨年度の代表質問では、市の認識と具体案を聞いたところ、地域コミュニティー、小中一貫校の創設、特色ある教育活動、学校のあり方懇談会等で意見を聞き検討するとの考えが答弁されました。そこで具体的に伺いますが、湊地区、高野地区、神指地区、大戸地区ではどのような住民意見が出され、また地域のよりよいコミュニティー、教育活動、若者の定住の調査等について個別具体的にどのように調査が行われ、具体化に向けどのように研究検討されているのか、それぞれの地区ごとにお答えください。また、関係所管部とどのように協議してきたのかお聞きいたします。 子ども・子育て支援事業計画では、計画の趣旨において、行政、地域、企業が協力し、子育てを社会全体で支え、安心して子供を産み育てることができる環境を整え、子供やその親自身も育ちやすい環境をつくるための地域社会づくりを計画的に推進するとしています。令和元年11月26日、文教厚生委員会協議会で、会津若松市子ども・子育て支援事業計画の2期計画案が示されました。それぞれの事業計画について評価しますが、私は児童館を生かした事業計画、小学校、中学校での不登校、中学校卒業後、家庭内で過ごす子供、高校を中退してしまい、家庭内で過ごす子供に対する事業計画が弱いと考えますが、認識をお聞きいたします。また、関係所管部とどのように協議してきたのかお答えください。 会津若松市子ども・子育て支援事業計画2期計画案では、子供の貧困対策計画が位置づけられたことを評価いたします。計画では、切れ目のない支援となるよう各種子育て支援施策を推進すること、スクールソーシャルワーカー等を中核として、困難を抱える子供一人一人に対するきめ細やかな支援に努めること、地域福祉等との多様な連携により地域ぐるみで子供を育てる体制をつくることなどにより、総合的に対策を推進するとしていますが、どのように推進するのか、具体的事例を伺います。 政策目標3、安心、共生のくらしづくり、医療、介護予防について伺います。高齢者福祉計画・7期介護保険事業計画では、資料編で地域包括ケアビジョンを説明し、日常生活圏域ごとにアンケートなどのデータを分析しています。さらに、地域包括支援センターごとの活動にデータを反映し、事業化していることを評価いたします。今後さまざまなデータを高齢者福祉事業にどのように生かすのかについては、国で行っているモデル事業での取り組みを参考にしながら、データの活用について研究すると答弁しています。 そこで伺います。スマートシティ会津若松の取り組みにおいて高齢者福祉事業を具体化すべきであると考えますが、認識をお聞きし、壇上での質問を終わります。 ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 社会民主党・市民連合代表、松崎 新議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、7次総合計画に基づく令和2年度事業のうち、スマートシティ会津若松の取り組みにおける重点事業の効果と課題についてであります。1つ目の次世代型農業への取り組みにつきましては、平成27年度より、アスパラガスなど5品目について、ICTを活用した養液土耕栽培システムの導入を支援してきたところであります。その導入効果といたしましては、導入前と比較して全品目の平均販売金額が約3割増加したほか、労働時間は約1割削減されるなど、収量及び品質の向上と労働時間の削減が図られたところであります。さらに昨年度から、ICTを活用した水田の水管理システムを導入する実証事業を開始しており、水管理に要する労働時間が7割程度削減されたとの報告を受けております。また今年度は、水稲、大豆の生産において生育診断、農薬、肥料の適所散布を行う栽培支援ドローンの導入による労働時間の削減効果などの実証にも着手したところであります。一方で、導入費用の低廉化や水管理システムにおける開渠、暗渠などの施設に適合した改良、導入者のシステム活用における習熟度の向上などが課題であると考えており、メーカーを含めた意見交換会や研修の充実などにより、システムの改良と導入者へのサポート体制の向上に努めているところであります。 2つ目の中山間地域等における高齢者の移動手段につきましては、湊地区におけるICTを活用した地域内交通の実証運行を通じ、地域住民が運行主体となった新しい形態での運行可能性が見出せたところであります。一方で、市街地を含め、地域の実情や特性が異なる他地域で展開していくためには、それぞれの地域に合った移動手段の選択肢をふやしていくことが必要であることから、これまで取り組んできたデマンドバスや住民主体のボランティア輸送に加え、相乗り型タクシーなどの新しい運行形態の構築とともに、これらさまざまな交通手段をつないで利便性を高める、いわゆるMaaSと呼ばれる新しいサービスとの連携について検討を進めてまいります。 3つ目のオンライン診療の環境整備につきましては、今年度より会津若松医師会や地域医療支援病院等で構成される会津オンライン診療研究会が行う実証事業に対して補助金交付による支援を行っているところであります。同研究会によれば、12月2日現在、市内に住所を有するオンライン診療受診者は、パーキンソン病を初めとした神経内科疾患等の患者49名であり、通院減少による患者の負担軽減、診療時間短縮による医師の負担軽減等の効果が上げられており、市といたしましても地域医療サービスの向上に寄与するものと期待しているところであります。今後は事業の検証を進めながら、対象とする疾病の拡大、実施医療機関の増加、医療機関相互の連携構築等、オンライン診療のさらなる普及推進に努めてまいります。 次に、自治体が出資するエネルギー事業についてであります。本市では、これまで県や他自治体、関係機関等を通じて、自治体が出資し、電力の小売事業を行う各地の自治体新電力の出資比率や電源構成などの経営状況、ドイツにおけるシュタットベルケの事業形態の特色などについて情報収集を行ってまいりました。こうした中、県内の民間事業者が設立し、本市も賛助会員として参画しているふくしま創生創・蓄・省エネルギービジネス創出研究会では、今月シュタットベルケに関するドイツ視察の成果報告会を開催する予定であり、本市におきましてもこうした機会を捉えて地域におけるエネルギー供給体制について引き続き情報収集に努めていくとともに、エネルギーの地産地消の推進を図るため、地元民間事業者の機運醸成に取り組んでまいります。 次に、総合計画に掲げたビジョンと政策目標の実現についてであります。総合計画の進行管理につきましては、行政評価により行っており、具体的には毎年度、企画副参事会議による部局横断的な行政課題の検討や行政評価推進会議による事務事業及び施策の取り組み状況の確認と検証、さらには学識経験者や公募市民といった第三者の視点による外部評価を実施し、翌年度に向けて取り組みの改善や見直しを図りながら、総合計画に掲げるビジョンと政策目標の実現に向けて取り組んでいるところであります。また、今後のまちづくりを進めるに当たりましては、参画と協働による地域資源を生かした新しい会津若松の創造を基本政策とし、特に人づくり、仕事づくり、地域づくり、安心の暮らしづくりの4つを柱としながら市政運営に取り組んでまいります。とりわけ、未来を担う子供たちの健やかな成長を後押しするための教育環境の整備や子育て支援の充実、雇用の創出や地域経済の活性化、ICTを活用した観光産業や農業などの既存産業の振興、さらには高齢者の方々などに対する包括的な支援等といった取り組みを重点課題として取り組んでまいります。加えて、選挙期間中に市民の皆様からいただいた声を受けて、会津若松地方広域市町村圏整備組合の廃棄物処理施設整備を初め、庁舎整備、会津若松駅前都市基盤整備、県立病院跡地の利活用などの大型事業につきましては、事業費や実施時期、財源、後年度負担等を総合的に勘案し、取り組みを進めてまいります。また、総合計画に基づく事業化についてでありますが、自治基本条例16条2項に市の政策、施策及び事務事業は総合計画に基づくことを基本とすると定められており、この考え方に基づき事業化しているところであります。 次に、各種計画に基づく事務事業の推進と財政運営についてであります。本市では、最少の経費で最大の効果を上げるため、中長期的な視点により健全な財政運営に努めているところであります。そのため、総合計画を初めとする各種計画に基づく事務事業の推進と健全な財政運営の両立を図っていくことが重要であると考えており、今後においても中期財政見通しを策定し、その歳入歳出のフレームを見定めた上で、行政評価や予算編成作業を通して緊急性や必要性を見きわめながら、限られた財源の中で各種事務事業の優先順位を適切に判断してまいります。また、市債管理につきましては、現在のルールが平成30年度から令和3年度までの4年間合計での管理としていることから、令和2年度当初予算編成、さらには令和3年度当初予算編成を通して市債発行額を精査していくことを基本としつつ、各年度の実際の発行額や繰越額、必要に応じて編成する補正予算などの要素も加味しながら、可能な限りの調整に努めてまいります。さらに令和4年度以降の市債管理につきましては、今後庁舎整備を初め本市の将来のまちづくりに向けた各種公共投資を進めていくに当たって、一定の市債活用を図っていくものも必要であると考えております。また、市みずからの市債発行のみならず、会津若松地方広域市町村圏整備組合への負担金についても財政運営上留意する必要があることから、これまでの新規市債発行額と元金償還額を重視した管理から、実質的な負担を重視した管理へと転換することを含め検討しているところであります。一方で、健全な財政運営との両立を図ることができる市債発行や公債費の適正な水準はどの程度なのかといった一律の基準等もないことから、具体的なルールについては、引き続き各事業の事業費や財源、年次計画等のさらなる精査と公債費負担の具体的な将来推計等を行いながら、新市建設計画の見直し作業とあわせてさまざまな視点から検討していく考えであります。 次に、地域社会と学校のあり方についてであります。現在少子化のさらなる進行により、学校の小規模化に伴う教育上のデメリットの顕在化や、学校がなくなることによる地域コミュニティーの衰退が懸念されており、地域の核として学校の役割は重要であると認識しております。このことから、地域とともにある学校づくりを推進していくため、2学期から5つの学校運営協議会を設置し、小学校7校、中学校5校の計12校にコミュニティ・スクールを導入したところであります。こうした中、これまでに地域の方々に対して地域社会と学校のあり方についての個別具体的な調査は行っていないところでありますが、学校と地域の連携事業におきましては、学校のみならず、地区公民館の事業として実施されてきており、その中でも湊地区、大戸地区においては地域学校協働本部事業に着手し、地域の方々の積極的な参画をいただいているところであります。また、永和小学校、神指小学校及び六中学校におきましては、学校運営協議会の導入に向けて準備が進められているとともに、湊地区、大戸地区での学校運営協議会では特色ある教育活動を実施する特認校制等の活用についての議論が進められているなど、地域の実情を踏まえた検討が行われるものと考えております。今後におきましては、こうしたコミュニティースクールなどの取り組みを踏まえ、庁内部局における情報共有や先進事例の調査研究を行いながら、若者の定住や地域活動への参画など、地域社会の持続的な発展や活性化につながるよう取り組みを進めてまいります。 次に、子ども・子育て支援計画案についてであります。子ども・子育て支援事業計画の策定に当たりましては、庁内関係課での協議のほか、保護者や子ども・子育て支援に従事する施設の代表など、子育て支援に関与する方々で構成する子ども・子育て会議においても専門的見地からの幅広い意見を聴取するなど、計画の内容について審議を重ねた上で、現在計画案のパブリックコメントを実施しているところであります。子育て支援策のうち、児童館事業につきましては、2期計画案の4章、各種子育て施策の展開において、子育てをする親への支援、子供の遊び場の整備、子育て支援施設を拠点とした子育て支援の施策の中に位置づけているところであります。また、不登校の児童・生徒への支援及び中学校卒業後や高校中退後に家庭内で過ごす子供への支援につきましては、4章において子供の悩みに対する相談の充実の施策の中に位置づけております。この2期計画案では今後の施策の方向性を示すとともに、子ども・子育て支援に関する主な事業を掲載したところであり、児童館事業、不登校の児童・生徒や、中学校卒業後、高校中退後に家庭内で過ごす子供への対応などのほか、子ども・子育て家庭への支援に資するさまざまな事業についても位置づけながら、引き続き各種子育て支援の充実に努めてまいります。 次に、子供の貧困対策の推進についてであります。国においては本年6月に子供の貧困対策の推進に関する法律を一部改正し、市町村においても貧困対策計画の策定に関し努力義務を定めたところであります。市ではこれを受け、今般子ども・子育て支援事業計画の2期計画策定において、貧困対策を位置づけようとするものであります。具体的には4章、各種子育て施策の展開の中で、子供の学習生活支援事業などによる教育の支援、自立相談支援事業などによる生活の安定に資するための支援、ひとり親家庭自立支援事業などによる保護者に対する職業生活の安定と向上に資するための就労支援、就学援助制度などによる経済的支援、子ども未来基金事業などによる切れ目のない支援及び地域との連携強化を位置づけ、総合的に子供の貧困対策を推進してまいります。 次に、高齢者福祉事業の具体化についてであります。まず、来年度に策定を予定している高齢者福祉計画・8期介護保険事業計画におきましては、前計画に引き続き日常生活圏域ごとのアンケートを予定しているところであり、地域における活動データや介護データ等を分析し、活用してまいります。また、医療と介護のデータの活用につきましては、生活習慣病対策、フレイル対策として、保健、医療、介護の連携による保健事業と介護予防の一体的な実施に向け、データの分析による課題の抽出を行い、より効果的な高齢者福祉事業の内容を検討してまいります。今後もこうしたさまざまなデータの集積と分析を進め、将来的な健康寿命の延伸や介護予防に向けて取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 松崎 新議員。 ◆松崎新議員 それでは、再質問いたします。 まず、1点目の質問のうちの今後の重点事業の方向性について、次世代型農業システムの拡充と中山間地域等における高齢者の移動手段確保、医療機関と連携したオンライン診療についての取り組みの効果について説明のあったところです。さらにお聞きしたいのは、まず1点目の農業の問題でございますが、私たちも視察に行ったときに、阿蘇山の麓にあるみやま市近郊については、1つの田んぼに1つの水が来る管も整備されてきたので、そういった意味では管理が非常に楽だなというのを見てきました。なぜこれがいいのかどうかは、先ほどの農業システムの水の管理のときに、なるほど、そういうところに必要なのだなというのも認識しました。そこで、先ほど水管理が非常に70%労働力が下がったという効果の中で、しかし費用の関係で設備費用が非常に高いという問題もありましたが、今後このいいものと、その費用に対してどのようにかけながら普及活動に努めるのか説明をしていただきたいというふうに思います。 2つ目の高齢者の湊地区の運行可能性ですが、これも政策討論会1分科会で視察に行ってきました。その際、みんなと湊まちづくりネットワークの方から説明を受けたのですが、やはりうまくいっていない部分があるのだと。しかし一方で、期待されている高齢者の方もいらっしゃるということがその中で説明がありました。さらに今後具体的に進める上で、そういった地元のネットワークの皆さんとどのように具体化していくのかについてお尋ねしたいというふうに思います。 3つ目の医療機関とのオンライン診療の関係で、今オンライン研究が立ち上がって、非常にいい方向性に進められていると。パーキンソン病の方の事例ありましたが、今後どのように進められていくのかについてお伺いします。 ○副議長(樋川誠) 農政部長。 ◎農政部長(齋藤浩) お答えいたします。 今ほど議員のほうからおただしのありました水管理システムにつきましては、昨年度からシステムの導入というところでございます。1回目の答弁でもございましたとおりで、用水路の給水の形式というのがパイプによるものであるとか、あとはU字溝みたいな開渠によるものがあるわけでございますが、そういった供給する形によって、それぞれちょっと改良が必要だということで、なかなか導入効果、ストレートにまだ把握できるような状況にはなっていないというところではございますが、いずれにいたしましてもこういった水管理システムを前提とした圃場整備のあり方であるとか、そういった一定程度の規格を持った集水の形づくりというところを、圃場整備は県のほうの事業でございますので、そういった関係する機関と連携をしながら進めていく考えでございます。 なお、価格につきましては、水管理システムについては大体1個のシステムが200万円程度でございまして、決して安いものではございませんが、そういった価格につきましても導入の汎用性が高まることで低廉になるというふうなことも考えてございますので、システム業者のほうとはしっかりと打ち合わせを毎年やらせていただいて導入している経過がございますので、その都度申し上げているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 湊地区における地域内交通でございます。 これまでの取り組みの中で非常にフットワークが軽い交通が実現しているということで、高齢者のお出かけ支援にも非常に効果的だということで、地域内で大変好評を博しているところでございます。課題といたしましては、今後の持続的な運行のあり方ということになろうかと思います。地元の方々、みんなと湊まちづくりネットワークにおきましても、無償で運行をしていることでありがたいのではあるが、やはり持続可能性の問題、さらには大変申しわけないという気持ちもあるということで、有償にしていってもいいのではないかというような議論も非常に多くなってきております。こうしたことも踏まえながら地元と十分協議をした上で、公共交通空白地域の有償運行が妥当かどうかということについて、慎重に話し合いをさせていただきながら、今後の持続可能性というところに力を注いでまいりたいと考えております。 ○副議長(樋川誠) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(長谷川健二郎) オンライン診療の今後の方向性でございますが、オンライン診療そのものがまだ診療報酬として認められたばかりということで、診療科目もまだ限られておりますし、その辺については今後の国の動きも見ていかなければならないのですけれども、オンライン診療に関しましては、今後の在宅医療のあり方も含めて、お互い、患者もそうですし、あと医療機関側の負担も軽減されるという大きい効果がある事業でございますので、今後につきましては、これ国の動きを見ながらなのですけれども、対象疾病の拡大、あるいは医療機関、今のところまだ1つの医療機関だけなのですけれども、医療機関の横の拡大、あとは医療機関同士の連携も考えられますので、あとは薬の関係とか、その辺までも広がっていきますので、その辺についてはさらなる普及とオンライン診療の拡大に協力しながら支援に努めていきたいというふうに考えているところでございます。 ○副議長(樋川誠) 松崎 新議員。 ◆松崎新議員 それでは、スマートシティ会津若松の再生可能エネルギーの充実に向けた質問をしたいと思います。 昨年の答弁からは、情報を収集し、研究をしていくということです。今後も情報収集するという答弁でしたが、何の目的を持って情報収集するのでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 情報収集ということでございますけれども、再生可能エネルギー等につきましてはさまざまな課題もあるところでございますけれども、現在民間事業者の方につきましては、今のところ電力事業に対して参入する動きはないというふうに伺っておりますけれども、例えば自治体新電力ということにつきましては、例えばエネルギーの地産地消であったりとか、あるいは地域経済循環の手段の一つというふうには認識してございますので、そういったことについては地元の民間事業者の方と連携をとりながら進めていくことが大事だと認識してございまして、具体的には民間事業者向けに再生可能エネルギー等の、例えば最新の動向に関する講演会等を実施をしたりとか意見交換会等を開催しながら、そういったことを目的としてやっていきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 松崎 新議員。 ◆松崎新議員 市民部長、会津若松市の取り組みの中で、そのようなシュタットベルケ的な取り組みをしているところあるのですよね。わかりますか。例えば湊のみんなと湊まちづくりネットワークに我々行きました、調査に。そのときに民間の事業者から湊電力というのがあるそうです。そこにネットワークの皆さんが活動支援として1%還元するということだそうです。仕組みを聞いてみますと、湊地区の方が湊電力で電力を買いますよというと、その売り上げの一部の1%が循環するそうなのです。こういうことを地域の中で循環させるために、具体的にどのようにするかということを調査するのが目的なのでしょう。であるならば、具体的なことをもう少し具体的に、会津若松市でやっていることはどうなのだということを、ほかでやっていることだけではなくて、調査するのが目的ではないのですか。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 市内、そういった具体例があるということも含めまして、今現在その湊電力につきましては、もともとの出資の団体につきましては市内の方ではないわけでございますけれども、市内の方々、民間事業者等との連携等も含めて、そういった部分も含めて検討していきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 松崎 新議員。 ◆松崎新議員 ぜひ具体的な検討を進めていただきたいと思います。 今回代表質問の最大の論点が、今回の再質問である未来につなげる人づくり、子ども・子育て支援の地域づくりです。これまで地域と小・中学校の連携というと、どうしても答弁が教育委員会になる。それではなくて、自治基本条例に基づくまちづくり、地域づくりをどうしていくのかという視点が今求められています。というのは、市民との意見交換会で行った湊地区、高野地区、神指地区、大戸地区、それぞれの地区で小学生の入学が10人を切りそうだと。この大きな要因は、子ども・子育て世代が本当少なくなったのだと。悲痛のような叫びなのです。これに対して議会は気がつきました。執行機関は気がついているのですか。しかし、答弁では、またコミュニティ・スクール、特色ある学校運営、これです。気づいていないのではないですか。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 地域づくりをしていくということでは、例えば都市計画法の制約であったり、農業振興地域の整備に関する法律の制約であったり、さまざまな土地利用の規制ですとか、そういった中で地域づくりを行っていくということで知恵を絞っていかなければならない、地域の実情に応じたさまざまなアイデアを出していかなければならないというふうに考えております。そうした中で、現在、湊地区、北会津、河東の地域づくりの取り組みに加えて、公共施設マネジメントの取り組みであったり、大戸プロジェクトあるいは永和地区の取り組みなどが始まってきております。 おただしのように、各地区とも共通しているのが学校、少子化、学校運営の問題、それからおただしのように、要するに子育て世代が少ない、若い世代が少ないという問題が共通しているのではないかというふうに思っております。そうしたことから、学校のあり方、教育だけの問題ではなくて、若い世代がどうやったら住み続けられるのか、住んでいただけるのかというような視点の、もっと広い地域づくりの観点から捉えていく視点も必要ではないかというふうには認識しているところでございます。 ○副議長(樋川誠) 松崎 新議員。 ◆松崎新議員 総合計画の中で、5つの基本戦略柱を核としたまち・ひと・しごと創生総合戦略との関係で、こういう記述があります。私たちは人口減少社会に危機感を持ち、正面から向き合い、地方創生に資する各種施策を着実に実施すると。その中の5つ目の柱に、健康、結婚、出産、子育て支援と教育環境の整備、これをうたっているわけです。 市の全体的な方向性はいいと思うのです。ただ、これからは昭和の合併で経験した地域、湊、大戸、神指、高野地区、これを、一緒ではなくて、その地区、歴史、自然、そしてその方々がどのような思いを持っているのか聞きながらやる必要があるのです。意見交換会でここまで言っています。神指と永和小学校は統合になるのですか。教育委員会はそんなことしません。考えていないのですか。確かに見えるのです、直線距離ですぐ。大戸地区に行ったときもこのように言われました。例えば公営住宅つくってもいいけれども、市内まで来る交通費、これを家賃相当分減額しないとだめだし、そして保育所に預けていたら、7時前に帰ってこれないときどうするの、そういった全体的なことを見ながらでないと来ない。一方で若い方が、5世帯の若い世帯が来れば変わると確信する。この声をどういうふうに私たちは受けとめて政策にしていくのか。これは、議会だけはできません。執行機関が本当に正面から受けとめてやらなければならないと思いますが、それこそ市長との意見交換会のテーマです。庁舎つくるのもいいけれども、その正面に立ってやっていただけないでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 具体的な取り組みといたしまして、市では行政評価の作業の中で各部局の横串検討というものを企画副参事級で行っております。各地区の特性に応じた地域づくりということでは、公共交通の問題、土地利用規制の問題、地域の福祉の問題、定住二地域の問題、公共施設の再編の問題、それから学校施設の利活用などなど、幅広い視点での連携、考え方というのが必要だというふうに思っております。まずは来年度から正式にこの行政評価における横串検討のテーブルにこの問題を取り上げて、なおかつその地域と情報を共有しながら、時間はかかるかもしれませんが、少しずつでも前進をさせて、よりよい地域特性に応じた地域づくりというものに取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○副議長(樋川誠) 創風あいづ代表、吉田恵三議員に質問を許します。 吉田恵三議員。               〔吉田恵三議員登壇〕 ◆吉田恵三議員 私は、創風あいづを代表しまして、通告に従い質問させていただきます。 初めに、令和2年度予算編成についてであります。現在も令和2年度の当初予算の編成作業が進められているところであります。市の主な大型事業の取り組みといたしましては、これまでに児童・生徒の安全にかかわる事業を優先して、小・中学校の耐震化や新築、改築など、また湊町の給水施設整備事業などの事業に取り組み、一定程度その完了にめどが立ち、今後は新庁舎整備を初めとして、県立病院跡地の利活用や会津若松駅前整備事業などの大型事業に本格的に着手することとしております。加えて、本年9月定例会におきましては、市長が市長選挙を通じまして公約として掲げました會津藩校日新館の移転検討も表明されたところであります。また、新市建設計画に位置づけられた事業についても、市は財政状況を踏まえながら、行政評価や予算編成を通じて事業の熟度や緊急性を見きわめ、条件の整ったものから順次実施していくこととしておりますが、新庁舎整備に合併特例債を活用するなどの理由、また財政計画を含め、今後新市建設計画の見直しを行うこととしております。 さて、議会と市民との意見交換会などを通じて、私たち議員に地域住民から寄せられる要望の多くは、市道など生活道路の舗装や側溝の整備、除排雪の円滑な実施などを求めるものであります。令和2年度の予算編成の中では、こうした住民要望に応え得る予算を確保していくことも重要と考えます。また、地域住民の要望事項に対し、市がどのように対応したのか、地域住民への十分な説明が果たされていないというご意見も頂戴しているところであります。そこで、令和2年度の予算編成についてお聞きいたします。 初めに、予算編成方針と住民福祉の向上についてであります。令和2年度に向けた予算編成が行われておりますが、国、県の動向や一般財源の見通しなどを踏まえ、市の主な予算編成方針をお示しください。 次に、議会と市民との意見交換会などを通じて地域住民から、市道などの舗装や側溝の整備、除排雪の充実などに関する要望が多数寄せられております。こうした住民要望に対する予算の考え方をお示しください。また、区長会や地域住民から市に対して要望書を提出したが、その後の市の検討結果や、予算が計上されたかなどの市の対応結果を知らされないという意見が多く寄せられております。こうした場合、市の対応状況を区長会や地域住民に報告すべきと考えますが、市の認識をお示しください。 次に、市の大型事業と新市建設計画への取り組みについてであります。初めに、市は今後新庁舎建設や県立病院跡地利活用、会津若松駅前整備など多大な財政負担を伴う大型事業に取り組むこととなります。その一方で、新市建設計画に掲げる事業についても着実に推進することになりますが、新市建設計画の見直し時期はいつなのか具体的にお示しください。また、令和2年度予算編成の中で、新市建設計画関連予算の確保に関する考え方をお示しください。 次に、農業、農村の活性化と定住促進についてであります。市全体を見渡しますとさまざまな地域が存在しており、それぞれの地域の特性を生かしたまちづくりに取り組んでいます。市の統計情報の一つであります2019年12月と10年前の2009年12月の住基人口の町、大字別人口を比較しますと、大戸町が1,912人から1,452人へと減少し、10年間で460人の人口が減少しております。以下、町北町は3,199人から3,006人と、193人の減少、高野町は1,371人から1,191人へと180人の減少、神指町はこの間に区域変更などがございましたが、3,475人から2,314人へ1,161人の減少、湊町は2,103人から1,687人と416人の人口が減少しています。これらの区域の小・中学校などは、児童・生徒数も少なく、それに伴い教室数も減少するなどによりまして、子供たちは希望する部活動に取り組めないなどの影響が出てきています。 一方で、農林業センサスによる総農家数は、平成22年の3,290戸から、平成27年には2,482戸であり、この間の2種兼業農家が大幅に減少していることを踏まえれば、こうした農村における農業後継者が少なくなり、あるいは定住しないため、今後こうした地域はますます人口減少に拍車がかかることも予想されます。市全体の均衡ある発展を期すためにも、今後こうした地域の活性化を図るためにはどのように取り組んでいくのか、知恵を出していく必要があるのではないでしょうか。そのためには、こうした地域で生まれ育った若者に定住していただく努力も必要でしょうし、農業後継者の育成に関しましては産業経済委員会においても今後十分に議論していく必要があると考えます。ますます人口減少が進む市北部地域や大戸地域などにおいては、住環境を整える土地利用計画の策定などにより、特に若い方に定住していただく努力、必要があるのではないでしょうか。何らかの具体的対策に取り組まない場合、ますます地域の活力が失われてしまいます。 そこで質問をいたします。農村地域の現状についてであります。市北部や南部など農業の振興が図られている農村地域におきましては、小・中学校の児童・生徒数も少なく、農業後継者不足などを背景として今後急速に人口が減少していくことも予想されますが、こうした農村地域の現状に対する認識をお示しください。 次に、農村地域への若者の定住化についてであります。農村地域の活性化のためには、農家、非農家を問わず、若者などが定住化できる住環境の整備も必要であると考えますが、認識をお示しください。 次に、若者の住環境の整備のためには、農村集落における地区計画の作成も重要であると思われます。市は今後地区計画作成を重点的に支援する体制の整備を図る必要があると考えますが、認識をお示しください。 農村地域での住環境の整備についてであります。人口減少時代を迎えている中、都市計画マスタープランにおいては住宅や店舗などの郊外立地による市街地の拡散を抑制し、コンパクトな市街地の形成を進めることを基本的な考え方としていることは理解しておりますが、このままではますます農村地域の人口が減少し、活力維持を図れないと考えます。今後農村地域での地区計画作成の推進とともに、農村地域の活性化を目指す土地利用構想などの作成により、定住促進のための住環境の整備を図る必要があると考えますが、見解をお示しください。 次に、會津藩校日新館の移設と新庁舎の建設についてであります。さて、鶴ケ城周辺公共施設利活用構想でありますが、この構想における各種公共施設の利活用につきましては、新庁舎基本計画の作成などを経まして、当初の構想どおりの利活用が図れない状況に移行しつつあります。一庁舎は、構想では市民活動の拠点とされておりましたが、庁舎として継続利用する。二庁舎は、将来を担う子供たちに関連した施設と構想では位置づけられてございましたが、市民活動の拠点へと変わり、会津学鳳高校跡地は行政課題解決に向けた暫定的な利活用を図り、将来的には観光駐車場、緑地等として整備し、利用するとしておりましたが、去る9月定例会におきましては、會津藩校日新館の移設候補地としても言及があったところであります。この構想が平成22年8月に策定されたものとはいえ、この構想がなし崩し的に変更されることにも少々違和感を覚えるところではありますが、その一方で社会経済情勢などを背景として、公共施設をその他の用途へ利活用していくことを否定するものではありません。こうした場合は、事前に丁寧な説明などの対応が図られるよう、これまでも市に対し要望してまいりました。 さて、私や同僚議員からこれまでの一般質問の中で、多くの市民からの要望が出されておりました(仮称)市立美術館の建設に関する市の認識をお聞きしてまいりました。また、新庁舎の建設に関しましては、今般の全員協議会におきまして、経費削減等の観点から基本計画の精査をした内容が示されたところであります。私も同僚議員とともに、過去に駐車場から新庁舎への歩道における安全安心の確保を図るべきと指摘し、その結果、今般旧謹教小学校跡地の一部を駐車場として整備する案が示されました。去る9月定例会の同僚議員の一般質問におきましては、旧謹教小学校跡地への新庁舎建設の可能性についてのおただしがありましたが、今回の基本計画の精査理由の一つに経費削減の視点があるのであれば、旧謹教小学校跡地に駐車場と一体となる新庁舎を建設することになれば、新庁舎を建設し、完成するまでの間、仮庁舎への移転、引っ越し等に要する費用などの削減も図れるのではないかとも考えられます。そうした点を踏まえて、質問をさせていただきます。 本年6月定例会の中で、(仮称)会津若松市立美術館の建設に関する一般質問に対し、美術館は多くの来場者を集めることも可能なことから観光誘客につながるという認識を示しつつ、その建設、運営につきましては多額の財政負担が生じることから、慎重に検討するという答弁がなされました。その一方で、本年9月定例会におきまして、市は多額の財政負担を伴うと予想される會津藩校日新館移設検討を表明しましたが、現在の検討状況をお示しください。 次に、(仮称)会津若松市立美術館の建設に対しましても多くの市民要望がある中で、新たに會津藩校日新館の移設、検討を行うことは、これまでの財政運営の考え方や鶴ケ城周辺公共施設利活用構想などから見ても矛盾するものと考えられます。今後の検討スケジュールはどのようなものになるのか、検討を継続するのか否かを含め、認識をお示しください。 新庁舎の建設についてであります。本年11月27日の議員全員協議会におきまして、庁舎整備基本計画の精査結果が示されました。経費削減の観点から、旧謹教小学校跡地へ、駐車場のみならず、駐車場と一体となる新庁舎を建設するとすれば、旧会津学鳳高校での庁舎の一時利用に係る経費削減や、新庁舎と駐車場が一体となることでの市民の利便性の確保が図られるものと考えます。この場合、現在葵高校が旧謹教小学校跡地を利用していることから、會津藩校日新館の移設候補地の一つでもある旧会津学鳳高校を葵高校に利用していただく可能性も含めて検討されたのかお示しください。 以上で壇上での質問を終わります。 ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 創風あいづ代表、吉田恵三議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、予算編成方針についてであります。令和2年度の当初予算につきましては、経済財政運営と改革の基本方針2019を踏まえるとともに、今後の国の動向を注視しながら7次総合計画を踏まえた未来へのまちづくり、新しい会津若松の創造に向けた取り組みの推進、部局マネジメントによる事業の最適化の3つの柱のもと、歳入に見合った歳出構造を堅持することを基本とした総枠配分方式により予算編成を行うこととしております。令和2年度においては、社会保障関連経費や会計年度任用職員制度の導入による人件費の増加等が見込まれることから、令和元年度当初予算と同規模の財政調整基金の活用によって、必要な一般財源総額を確保する考えであります。 次に、住民要望に対する予算の考え方についてであります。市民の皆様からは、道路や側溝の整備等を初めとして、福祉の充実、教育の充実、産業経済の活性化など数多くの多様なご要望を頂戴しているところであり、それぞれの内容を踏まえながら、限りある財源の中で、緊急性や費用対効果、優先順位なども見きわめ、予算編成に臨む考えであります。 次に、要望に対する対応結果の報告についてであります。市に対しましては各地区や各種団体等から数多くの要望が寄せられておりますが、その要望事項の内容について、有効性や費用対効果、優先順位等について十分精査し、一つ一つ丁寧に実施の可否を判断しております。その回答につきましては文書や対話集会等において行っており、実施が可能である場合につきましては、速やかにその実施時期や必要に応じて実施する内容なども含め回答しており、ご理解をいただいているものと考えております。また、実施に一定の期間を要したり実施が不可能な場合につきましても、ご理解を得られるよう、その理由も含めて詳細に回答しているところであります。今後とも市民の皆様から寄せられる要望やご意見につきまして真摯に耳を傾け、的確な対応ができるよう、意を用いてまいりたいと考えております。 次に、新市建設計画の改定時期についてであります。現在新市建設計画の改定作業に着手したところであり、今後素案を作成後、北会津、河東、それぞれの地域連携会議や市民の皆様にご意見をいただきながら計画案を取りまとめ、県との協議、パブリックコメント等の手続を経た上で、来年の12月定例会での提案を予定しております。 次に、新市建設計画関連予算の確保についてであります。新市建設計画に掲げた事業は、これまでも財政状況や事業熟度を踏まえ、条件の整った事業から推進しているところであり、令和2年度においても収支全体のバランスの中で、新市建設計画に掲げている事業の推進も含め、必要な事業予算の確保に努めてまいりたいと考えております。 次に、農村地域の現状についてであります。農村地域においては、地域住民によるコミュニティー活動に加えて、農道や水路といった農業施設の保全のための共同作業が行われていることから、人口の維持が重要であり、これまでも農家所得の向上や担い手の育成、新規就農の支援といった基本となる農業施策に加えて、多面的機能支払い制度や中山間地域等直接支払い制度を活用して地域の共同作業等を支援することで、農村地域の活性化に取り組んできたところであります。 次に、農村地域への若者の定住についてであります。農村地域への若者定住に向けては、まず若い世代の皆様に農業がしっかりとした所得を得ることができて、生活を維持し、個人の夢や希望をかなえることができる、魅力とやりがいのある職業であることを知っていただくことが重要であると考えております。そのため、市としましては、これまでも振興作物の生産拡大、園芸作物の振興、担い手への農地の集積、スマートアグリの普及など、さまざまな施策により農家所得の向上を図るとともに、後継者育成及び新規就農者の確保に向けた支援を行ってまいりました。加えて農村地域におきましても、市街化調整区域となる以前から住宅として使用している建築物の住居目的での建てかえや、分家住宅など若者が定住できる既存制度があることから、こういった既存制度の周知等に努めることで若者の定着に向けて取り組んでまいります。 次に、地区計画の策定に向けた支援体制の整備についてであります。農村地域などの市街化調整区域における地区計画は、市街化を抑制すべき区域という市街化調整区域の基本理念を踏まえつつ、地域ごとの特性に応じた地域づくりを可能とする制度であるものと認識しております。地区計画は地域住民の方々が主体となって合意形成や計画の素案作成を行うものでありますが、市といたしましても素案の作成から計画の策定までの手続等の説明や、地区からの要望を受け、説明会を開催するなど、他自治体における具体的な事例を交えながら策定に向けた支援を行ってきたところであり、今後も制度の周知を含め、継続して支援してまいります。 次に、農村地域における住環境の整備についてであります。農村地域の現状を踏まえれば、既存集落の活力維持に向けた対策が必要であると認識しており、本年度農村地域のコミュニティー維持等を図る目的で建築物の改築期間を延長するといった運用の見直しを行ったところであり、加えて国においても緩和の動きがあることから、これを注視するとともに地区計画制度のさらなる周知を図り、引き続き現行法における運用面での緩和などを検討し、農村地域の住環境の向上を支援してまいります。 次に、會津藩校日新館施設の検討状況と今後の検討スケジュールについてであります。會津藩校日新館の移設については、庁内において基本的な情報を収集している段階であり、今後の検討スケジュールにつきましても中長期的な視点に立って検討する考えであります。 次に、謹教小学校跡地への庁舎整備に係る検討についてであります。庁舎の位置につきましては、これまでも申し上げてきたように、市民の皆様の参画と意見をいただきながら、手順を踏んで検討を進め、議決をいただいた7次総合計画に現在の本庁舎を中心とする整備を位置づけ、現在この内容に沿って取り組みを進めていることから、検討を行った経緯はないところであります。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 それでは、再質問のほうをさせていただきます。 まず日新館、それから新庁舎の整備について伺いますけれども、改めてお聞きしますが、市長も9月定例会のときにおきまして、300万人から400万人への観光誘客を図りたいと、そういったような思いの一つとして、會津藩校日新館の移設の検討について検討を始めていきたいというご趣旨かと思いますが、その一方で、先ほど述べたとおり、美術館の建設においても一定程度観光誘客にもつながるといったような、過去に答弁をいただいている。美術館建設等よりも、やはり會津藩校日新館の移設によって、より観光誘客が図られると、効果的であるという認識なのかどうか、まず伺いたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) まず、美術館の観光客の誘客も見込めるものも当然あろうかというふうに思いますが、その上で、数字を具体的に申し上げた日新館のほうが、やはり注目度が高いというふうに思いますので、現時点でお答えするのであれば、やはり日新館のほうが観光誘客には有効であるというふうにお答えせざるを得ないのかなと思います。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 それらの認識を踏まえて質問を続けさせていただきますけれども、2点目です。 今ほど新庁舎の建設についても、7次総合計画に基づいて、現在地として粛々と、内容の一部見直し、精査はあったにせよ進めていくと。一方で、今回今ほどの會津藩校日新館につきましては、当然7次総合計画への位置づけはないところであります。ここも議論する上で確認したいのですけれども、7次総合計画に位置づけのないところの事業であっても、やはりその都度の財政状況を踏まえ、行政評価などの手続を経て、予算を上げて議決を経られれば可能だというふうに考えていらっしゃるのかお聞きしたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 本会議でこうしてやりとりすること自体が、優先順位が見えないまま議論が先に進んでいるような気がします。冒頭、戸川稔朗議員にもお答えしたとおり、内部のあくまでも検討でありまして、それを皆様方に詳細お伝えできるような状態ではございませんので、現時点での答えとしては、スケジュールについては中長期的な視点に立って検討するというふうに考えておるという程度にとどめさせていただきたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 ちょっと視点を変えて質問を続けたいと思いますけれども、言及された日新館の移設候補地の一つであるのが会津学鳳高校の跡地というところです。もともと鶴ケ城周辺公共施設利活用構想では、将来的には駐車場としての位置づけがあったと。今回、現在の計画でいえば、新庁舎をこちらに建てる間、仮庁舎として、今会津学鳳高校のほうを使うという計画がされております。そこに、終わってからということになるのでしょうけれども、駐車場でなくて日新館のほうの移設候補地として位置づけられ、駐車場として活用されないということになれば、やっぱり県立病院跡地のほうもできれば、今まで観光シーズンであるとかさまざま駐車場の用地として確保してきたところ、ここが一つ将来的にそういうことになれば、駐車場としても使えなくなるというような状況も生まれてくるということも考えられますが、その点はいかがでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 日新館につきましては調査研究をしているということでありまして、学鳳高校跡地に位置づけるということは全くどこにも出しておりませんし、検討もまだしていないということでございます。               〔「議長、議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(樋川誠) 議事進行、何でしょうか。 ◆吉田恵三議員 本年9月定例会では候補地の一つとして言及があったと認識していますが、いかがでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 調査研究する中では、いろんな場所というのが多分想定としてあるかと思います。ただ、その中で学鳳高校跡地に位置づけるというような内容の進め方は全然まだしていないということでございます。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(樋川誠) 議事進行、何でしょう。 ◆吉田恵三議員 私もそこに位置づけられているという話はしておりません。今、候補地としてその土地が挙げられていると。庁内で検討を進められているということですから、将来的にそこ駐車場でなくなってしまったら困る状況にはないのかと。ここに前段に、矛盾していると、検討の可否も含めてと、事前に最初に質問をしておりますので、そういった質問を踏まえて、今再質問しておりますので、お答えのほうお願いしたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 検討の中で学鳳高校跡地に位置づければ、将来的に駐車場として困るのではないかというのも仮定の話ではないかと思います。いずれにしても、どこまでいってもこれは仮定の話でありますので、現段階でお答えできるものは何もございません。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 では、またちょっと視点を変えて質問させていただきますが、今進められている学鳳高校の跡地はおおむね令和7年度まで庁舎をここに完成させると。これまでの基本計画等に基づきますと、令和7年度に完成すると。それまで仮庁舎として学鳳高校跡地も使用されるということかというふうに思います。一方で、この7次総合計画については、その位置づけというのは令和8年までですね、この計画期間というのが。そうしますと、どう考えても今内部で調査研究、検討をされているという中身も、仮にそれが今後どのようになるかわからないとしたとしても、令和8年以降に具体的には着手することになるのでないかというふうにも予想されます。そうしますと、これは現在の7次総合計画の位置づけ等々ではなくて、次の総合計画への位置づけということにも捉えられるのでないかというふうに思います。ですから、今検討を、内部で調査研究をされているということですけれども、やっぱりその次期計画等への位置づけにもなり得るこの計画、これ今、検討を進めるという、そういった姿勢で本当によろしいのかどうか。そうではなくて、今掲げてある庁舎の建設を初めとした事業、これをまず着実に推進をしていくことでないのかというふうにも思いますが、いかがでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) ご質問の中で何か矛盾した内容があったように今受けとめさせていただいたのですが、おっしゃるとおりで、まずは庁舎をしっかりやるということは申し上げたいと思います。それと日新館を絡めた議論をされるというのは非常に理解しづらい内容でございますので、内部の検討についてのご質問とは別にお考えをいただければと思います。 会津若松市、いろんな課題があって、いろんな検討してるのは事実でありまして、あえてお答えできるものについては答えますけれども、それ以外については内容等についてもお答えできないものもありますから、それはご理解をいただきたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 検討を今されているということは、ある部署がそこに携わって、時間等もかけているわけですよね。私は、今そういうような状況であれば、先ほど言ったのは、検討は一旦やめて、今目の前にある事業を着実に推進をしていくことが重要でないかというふうにお話をさせていただいたので、そのような観点でもう一度答弁をお願いします。
    ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 私の一連の答弁の中で「検討」という言葉は「情報収集」に置きかえていただきたいと思います。お取り計らいよろしくお願いします。 ○副議長(樋川誠) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) 9月定例会において、松崎 新議員から事業の位置づけについてご質問がありました。その中で私の答弁といたしましては、大型事業の中には入らない、しかるべき時期が来たら長期総合計画あるいは議会の皆さんにお示ししながら推進していくべきものということで、事務方としての対応状況についてご答弁をさせていただいたところでございます。したがいまして、今吉田議員から次期計画云々のご質問あったわけでございますけれども、まさに情報収集が基本でありまして、やるやらないは内部の熟度を含めて議会にお示ししながら進めていくほどの大きな事業だというふうに理解をしているところでございます。今の段階で軽々に位置、あるいは時期とか、そういうものについてお示しできる状況にはないということを申し上げたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 吉田恵三議員。 ◆吉田恵三議員 また議会のほうにお示しされることを待ちたいと思いますけれども。 予算編成について1点ちょっとお聞きいたします。1回目の答弁でお話をいただいて、いろんな、例えば区長会でありますとか、そういったところからの要望等に対して、要はさまざまなその都度その都度の、区長たちも要望書を出された方から、市のほうからそういった対応状況を聞いて、いろいろな受けとめ方がそれぞれさまざまあるというような側面もあるかなと思いますが、いずれにしても我々なかなかその後どうなったのか全くわからないという、やっぱり話来ております。何かそういった地区要望等がやはり見える化、データベース化等して、見える化をしていくということも、端末から見れるといったようなこともやっぱり検討していくと、またちょっと違うのかなというふうにも思います。その点対応をお伺いして、質問を終わります。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 地区要望等に対する回答、それから対応状況については、原則文書でもって丁寧にご回答申し上げ、各担当課で事業に着手するときは各担当課で連絡をとって着手するというようなシステムをとっているところでございます。ただ、非常に要望の形態もさまざまでございますし、件数も非常に多いということで、例えば平成30年度で申し上げますと、要望の件数自体は473件もあったということでございますので、それらについてきちっと、どのような管理をしていくかということについて、データベースの構築も含めて今後も徹底していきたいというふうに考えております。 ○副議長(樋川誠) ここで、暫時休憩いたします。               休 憩 (午後 2時33分)                                                           再 開 (午後 2時45分)               〔議長(清川雅史)議長席に着席〕 ○議長(清川雅史) 再開いたします。 ○議長(清川雅史) 次に、公明党代表、大山享子議員に質問を許します。 大山享子議員。               〔大山享子議員登壇〕 ◆大山享子議員 公明党を代表しまして、通告のとおり質問をいたします。 まず、大項目1、防災、減災対策についてです。公明党は、国民の命を守る防災・減災ニューディールを提唱しました。災害に強い国づくり、まちづくりを進めていくことは、国民の生命と生活を守り、明るい未来を示していくことが政治の使命としています。したがって、防災、減災、復興のハードとソフト両面にわたる総合的な対策を計画的に推進していく必要があります。国は、昨年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震により、電力や交通などのインフラの緊急点検を実施しました。その結果を受け、昨年末には堤防のかさ上げや老朽化した道路、橋の改修、非常用電源の確保などの対策を集中的に進める防災・減災、国土強化強靭化のための3カ年緊急対策を決定いたしました。緊急対策事業費約7兆円の予算で緊急性の高いハード、ソフト対策160項目が明記され、それにより堤防の強化、河川敷の掘削、土砂や流木の流入を防ぐための砂防ダムの整備などのハード面強化、地域の防災力、減災力を高めるためのハザードマップの作成や防災教育などのソフト面の強化を進めることができるようになりました。 今、地球温暖化により起きていると言われています異常気象によって、毎年繰り返される自然災害をとめることが難しい状況にあります。その中で犠牲になる方が一人もいなくなることを祈らずにはいられません。私は、本市の防災減災対策を何度も壇上で質問をしてまいりましたが、今後も途切れることなく注視していきたいと考えております。そこで、次の質問をいたします。 中項目1、近年の風水害からの減災対策。近年の風水害は予想をはるかに超えた被害をもたらしている現状にあります。今後本市のハザードマップの見直しの検討が必要と考えますが、見解をお示しください。 市内を流れる河川の氾濫の治水対策強化に向けて、河川の川底を掘り、たまった土砂やごみを取り除くことで河川の水位を低下させる効果のあるしゅんせつと呼ばれる工事があります。本市を流れる河川には多くの樹木や草が茂っているために、多くの市民から心配の声が上がっていますが、河川を管理する県に対してどのように要望しているのか、また本市の管理する河川に対するしゅんせつの計画をお示しください。水害の中には、降った雨を排水処理し切れないことによる内水氾濫が起きています。排水溝や下水道などの排水能力を超え、危険を想定した浸水想定区域を示す内水ハザードマップの策定が必要になると考えますが、市の見解をお示しください。 中項目2、避難所の対応。市は、本年10月12日16時15分に、台風19号による警戒レベル4の避難勧告を発令されました。市としてもさまざまな情報の収集や配信を行っていましたが、避難をする市民の不安ははかり知れませんでした。避難所においての対応の課題をお示しください。 災害時の水や食料などの確保は、災害時応援協定を締結している事業所の協力によってスムーズに行わなければなりません。避難所においてどのように行われ、また今後の課題はあるのかお示しください。 高齢者、障がい者の避難に対して、初めから福祉避難所を利用すべきではないかと市民からの意見がありました。今後高齢者や要支援者の負担を考えると、初めから福祉避難所の開設の体制を整えていくべきと考えます。高齢者、障がい者の避難においての課題はありますか、お示しください。 避難所の運営スタッフが開設の混乱時にスムーズに行動ができるように準備をしておくことが必要です。避難所開設キットの中には、立入禁止、使用禁止などの案内標識一式や運営スタッフが着用するベスト、情報掲示に使うスケッチブック、軍手や懐中電灯、ラジオ、そして簡易トイレなどです。これらは、防災訓練のときや出前講座などで市民に説明をします。避難所運営を円滑に行うために、災害時の開設、初期運営に必要なマニュアルやラジオなどの備品一式をまとめた避難所開設キットを備えておくべきと考えますが、見解をお示しください。 避難所には幼い子供も含まれます。液体ミルクは、お湯が使えない状況になったときを想定し、つくられています。子育て世代に抵抗なく利用してもらうことが必要ではないかと考えます。液体ミルクを乳幼児健診時に配布し、感想の聞き取りをした他市では保護者から、備蓄があれば安心、備蓄に加えてほしいとの声で備蓄の検討が始まりました。避難者が各自で非常持ち出し品として持ち出せる状態にある方ばかりではありません。避難所に避難をする乳幼児に対し、必要最低限の備蓄品を用意する必要があると考えます。したがって、市は今後の備蓄整備を考えていく上で、保健センターには防災備蓄として乳幼児のおむつや液体ミルクの備蓄を進めるべきと考えますが、見解をお示しください。 中項目3、市民の防災意識と啓発。地域づくりにおいて防災、減災を取り入れた防災の主流化が必要です。市は毎年総合防災訓練を行っていますが、地域の一部の方の参加であるように見受けられます。地域によっては心配される災害の種類が違っていることから、市民は地域の災害リスクの実情を知り、命を守るための事前準備や行動など、防災意識を高め合う、地域別の体験型イベントの開催と、市民が災害発生時の避難行動を時系列で事前に決めておくマイタイムラインの講習が必要と考えます。見解をお示しください。 市では防災ガイドブックの作成後、全戸配布をしていませんが、どのように市民へ周知を図ろうと考えているのかお示しください。 災害時に市民が避難できる体制を整えるためには、非常時持ち出し品と災害用備蓄の準備をしておくことが望まれますが、生活困窮世帯には市が支給していくべきと考えますが、見解をお示しください。 大項目2、教育行政について。市7次総合計画政策分野3、教育環境に、全ての子供たちがひとしく教育を受け、安全で安心して学校生活を送れる環境が整ったまちとして目指すべき姿が示されています。会津の未来を託す子供たちにはひとしく整った環境で学んでほしいという思いが伝わってきます。学校整備は、その第一歩になると考えます。学校現場では、さまざまな状況の違いはありますが、子供たちが安全に安心して過ごすことのできる環境づくりに苦慮されています。その思いを受けとめ、次の点を伺います。 中項目1、市学校予算編成の考え方。毎年、各小・中学校から教育予算に関する要望が多く出され、それは学校施設の環境整備に関する要望や学校運営に関する経費の増額等です。本年5月に会津若松市教育予算確保協議会から出された「令和2年度会津若松市教育予算編成に関するお願い」において、特別支援員、学校事務員及び学校図書館支援員の配置、増員など、人的体制の充実を求める意見でした。現在行仁小学校改築建設が進んでいる中、施設整備費に係る費用が優先され、各学校からの要望をどのように具現化することができるのか危惧しています。来年度の教育予算編成の考え方をお示しください。 中項目2、学校耐震化とグラウンド整備。国は、2013年11月にインフラ長寿命化基本計画を策定し、2020年度までに公共施設の長寿命化のための計画策定を求め、その中で公立小・中学校の劣化診断を実施した上で、改修、改築の実施時期や規模などを定めた中長期的な整備計画の策定を求められ、市は、会津若松市学校施設耐震化推進基本方針に基づき学校耐震化を進めてきました。未整備の学校名をお示しください。今後耐震化で行わなければならない施設改修の計画は何か、お示しください。児童・生徒がスポーツによって心身を鍛えることは成長期には重要ですが、雨や雪解けによってグラウンド整備が悪く、運動ができない学校が見受けられます。暗渠整備の必要性があると考えますが、市の方向性をお示しください。 中項目3、エアコン設置による暑さ、寒さ対策。小・中学校へのエアコンの設置によって、児童・生徒や学校関係者及び保護者からは喜びの声が多くありました。今回整備されたエアコンは暖房機能も付加されていますが、今年4月の新学期の時期に、寒波により寒い日が続きました。このときボイラーが使えず、子供たちは寒い思いをして新学期生活を送っていました。エアコンが今年度の冬より暖房として利用されることは、今後このような寒い思いをすることがなく子供たちが過ごせると期待しております。そこでお伺いいたします。小・中学校へのエアコン設置によって得られた暑さ、寒さ対策の効果と今後の考えられる課題は何か、お示しください。 大項目3、環境に配慮したまちづくりについて。中項目1、新ごみ焼却施設整備計画。市民部廃棄物対策課より示された会津若松地方広域市町村圏整備組合において整備が予定されている新ごみ焼却施設は、平成25年度基本計画から大きく整備費が増加し、そのためさまざまなコスト縮減対策が検討されてきました。市は建設費の財政運営に大きな支障が生じることが予想されるとして、本年7月の管理者会において、ごみ焼却能力の縮小によるコスト削減策の検討を提案いたしました。ごみ減量化の変更に至った経緯と今後の目標をお示しください。市はごみ減量化に向け、会津若松市ごみ処理基本計画を令和2年中間見直しするとありますが、ワークショップなどで多くの市民に対し意見を聞いていかなければならないと考えますが、どのように意見を聞き、またどのような減量化の理解を得ようとするのか、見解をお示しください。 中項目2、鳥獣対策。カラスやムクドリのふんに悩まされている市民は、いまだに多くいます。市が行っている対策と課題、今後の方針をお示しください。カラス、ムクドリは、本来森にすむ習性の鳥です。「森に帰れ」を具現化するにはどうすべきか、見解をお示しください。イノシシ被害は近年深刻な問題です。今般農業委員会から、中山間地域を中心に高齢化の進行により耕作放棄地が増加していることに加え、鳥獣被害による営農意欲の低下がさらなる耕作の放棄につながることが予想される中で、専門家による集落環境診断を受けることを条件に集落ぐるみで鳥獣被害防止に取り組むことができる鳥獣被害防止総合支援モデル事業は集落機能の強化の観点からも大変有効な手段であることから、次年度以降の対象地区の拡大を図るとともに、事業内容について十分な周知を行うことと要望されました。改めて市は、今年度から鳥獣被害防止総合支援モデル事業を開始しました。内容は、野生鳥獣による被害防止のため、地区全体で対策に取り組み、一定条件を満たす場合に、専門家による集落環境診断費用と広域的な電気柵設置に係る費用についての補助事業です。次年度以降の本事業の拡大についてお示しください。 次に、イノシシ等の捕獲イノシシ等について事前に解体して焼却しています。これは、焼却炉に負担をかけないとされる焼却の運用であります。そこで伺います。イノシシ等の捕獲個体の処分については、捕獲個体をごみ焼却施設で取り扱う会津若松地方広域市町村圏整備組合に対し、市から新たなごみ焼却施設の整備にあわせ、当該施設で動物の解体をせず焼却処理を可能にすることを強く要望するべきと考えますが、見解をお示しください。 大項目4、都市計画道路の状況。中項目1、本市の都市計画道路等の整備と進捗。現在都市計画道路として竹田綜合病院前の藤室鍛冶屋敷線、会津若松駅中町線の整備工事が行われています。これらの工事の進捗状況をお示しください。また、次期都市計画道路として整備予定されている御山徳久線の整備時期についてお示しください。地域を連携させ、渋滞緩和等を図る道路整備として、市道幹Ⅰ―6号線道路整備事業は、会津若松駅西側から国道49号に向かう右折レーンを設置する工事、また国道49号から会津大学への進入を可能にする一箕3―356号線の整備が着手されていますが、これらの工事の進捗状況についてお示しください。 大項目5、地域産業政策について。県は、12月6日の地域創生・人口減少対策有識者会議で示したふくしま創生総合戦略の骨子案に、郷土愛を育んで県内定着につなげることや、過疎、中山間地域の農林水産業の維持などの方針を打ち出しました。この戦略は2015年に初めて策定後改定をし、人、仕事、暮らし、人の流れの4つの基本目標を掲げました。有識者会議の岡﨑昌之座長は、人口減少にどう立ち向かうか自分事として捉えることが重要で、施策を地域や集落レベルで展開していくことが必要と述べられていました。人口減少対策には雇用の創出が欠かせません。本年11月23日に行われました市制120周年記念式典において発表されました未来へのメッセージ、作文コンクール最優秀賞、小学生の作文がとても印象に残りました。特に、大好きな大戸町の人口減少を食いとめたいと決意していた少年の思いを、大人が責任を持って実現につなげていかなければなりません。また、11月に大戸町で行われました23回議会と市民との意見交換会においても、人口減少をとめるには、若い人が働くところと住居の整備をしてほしいとの意見が多くありました。Iターン、Uターン、そして移住者が住んでみたいまちへと進めていくことが求められていると思いました。そこで、次の点を伺います。 中項目1、今後の工業団地整備。誘致企業の受け皿として新工業団地整備が求められている中で、新工業団地の整備に当たっては適地調査を実施していると思いますが、その適地調査とは具体的にどのような調査をするのかお示しください。新工業団地の整備に当たっては、具体的な整備手法や財源及び造成時期等について、工業振興計画を策定し、新工業団地の位置づけを明確化するとされていますが、工業振興計画の策定状況についてお示しください。市長は、施政方針で県営工業団地の整備を周辺自治体と協力して要望していくとされていますが、その要望活動の進捗状況をお示しください。また、整備具現化へ近づいているのかもお示しください。 中項目2、企業誘致と雇用の確保。新たな人の流れと雇用の創出、若年層の地元定着による労働力の確保、地域活力の維持拡大をするためには、働く環境を整えていかなければなりません。今年度における市全体の企業誘致活動と、その成果についてお示しください。企業業績の回復に伴う雇用の拡大として、大学進学等の背景で、若年者を中心とした都市部への流出が顕著であり、市内の企業において人材確保が困難な状況にあります。このことから、求職者、求人企業が人材バンクへ登録をして、地元企業の人材確保を支援していく事業があります。現在までの人材バンクへの新規登録者数及び登録企業数をお示しください。 また、求職と求人のマッチング支援について、今年8月7日、アピオスペースにおいて合同就職面接会、就職フェアinあいづが開催されました。そこでの雇用マッチングを支援していますが、その成果についてお示しください。 以上で壇上よりの質問を終わります。 ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 公明党代表、大山享子議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、ハザードマップの見直しについてであります。近年の風水害被害の激甚化に伴う水防法の改正により、国及び県が管理する河川では、想定され得る最大規模の降雨量に基づく浸水想定区域図が新たに作成されたことから、本市においては平成29年度から最新のデータを反映したハザードマップを作成しているところであります。なお、今後国、県において浸水想定区域図の見直し等がある場合には、速やかに本市のハザードマップにも反映してまいりたいと考えております。 次に、県管理の河川へのしゅんせつ工事の要望についてであります。本市の県が管理する河川は全て1級河川であり、治水上重要な河川であることから、これまでも河川氾濫による水害を防止するため、湯川や古川の河川改修やしゅんせつ等による河川断面の確保等、治水対策の推進について市町村要望や県の地域づくり懇談会等の場において要望してきたところであります。今後も水害に強い安全なまちづくりを進めるため、工事着手されていない河川についても引き続き要望してまいります。また、市管理の河川のしゅんせつにつきましては、平成14年の浸水被害を踏まえ、溢水対策事業短期計画を策定し、水路の改修や土砂のしゅんせつを行い、平成26年度に完了したところでありますが、事業完了から一定の期間が経過していることから、土砂の堆積状況を確認しながら、必要性が高い河川から順次実施してまいりたいと考えております。 次に、内水ハザードマップの策定についてであります。近年局地的な豪雨が頻発していることや、都市化の進行に伴う雨水の流出量の増加により、浸水被害のリスクが増大しているものと認識しております。このため、雨水幹線等の整備を着実に推進し、浸水被害の軽減を図るとともに、市民一人一人の浸水への意識向上を図ることが急務であると考えており、今年度から2カ年にわたり内水氾濫による浸水想定区域の調査を行い、内水ハザードマップの作成に取り組み、この周知を通して市民の防災意識を高めてまいりたいと考えております。 次に、避難所における対応の課題についてであります。避難所の開設運営におきましては、市職員と学校教職員が相互に協力しながら行ったところでありますが、東日本大震災や過去の災害における避難所運営の経験を持つ職員は、今回の災害でも避難者の受け付けや車両の流動等においてスムーズな対応が図られたことから、より実践的な訓練の必要性を認識したところであります。また、市民の方々からは、避難所内のテレビ、ラジオの設置や備蓄毛布の改善等についての声が寄せられたところであります。こうした経験を踏まえ、現在市職員や施設管理者、地域住民を対象とする避難所運営マニュアルの策定に取り組んでいるところであり、このマニュアルを用いて訓練を実施することにより、災害時における職員等の実践力を高めてまいります。 次に、避難所における食料の手配についてであります。食料や日用品等につきましては、自助の取り組みとして市民の皆様に備蓄していただくことを基本としながら、災害時応援協定による物流ネットワークを活用した調達を行うこととしており、避難所への食料及び飲料につきましては、協定を締結している事業者から調達し、各避難所に配送したところであります。なお、調達を依頼した時刻や納入期限によっては、対応可能な事業者が限られるなどの課題もあることから、今後協定締結事業者との連絡調整を密にしてまいりたいと考えております。 次に、高齢の方、障がいのある方の避難に対する課題についてであります。高齢の方や障がいのある方はさまざまな事情により一人では避難が困難な場合や、必要な支援も一人一人異なることなどが課題として挙げられることから、一人一人の防災意識の向上や近隣住民間の助け合いといった共助の取り組み推進に向けて、地域ケア会議等の機会を利用して周知に努めるなど、地域ぐるみでの支援体制づくりを推進してまいります。 次に、避難所開設キットの配備についてであります。避難所開設キットは、避難所となる小・中学校のうち16校、公民館1カ所に毛布や簡易トイレとともに整備しており、台風19号による避難所開設においてもスムーズな開設につながったことから、未整備の施設に対し、早急に整備を進めてまいります。 次に、乳幼児のおむつや液体ミルクの備蓄についてであります。備蓄品のうち、おむつにつきましては県や市において備蓄しているところでありますが、液体ミルクにつきましては消費期限が短いこと、また日ごろから液体ミルクに慣れ親しむことで災害時においてもスムーズに活用ができることなどから、乳幼児のいる各家庭において期限が迫ったものを消費し、新たなものを買い足していくというローリングストックを行うことが有効であると考えております。市といたしましては、出前講座や総合防災訓練を通し、家庭での液体ミルクの備蓄について周知を図ってまいりたいと考えております。 次に、マイタイムラインの講習の必要性についてであります。地域ごとに異なる災害リスクについては、自主防災組織の訓練や出前講座等で、防災ガイドブックやハザードマップを活用しながらお知らせしているところでありますが、今後も地域が主体となり、地域特性に応じた防災対策に取り組んでいけるよう、防災意識の向上に努めてまいります。また現在、平成26年6月に策定したタイムラインについて、福島地方気象台や国、県の河川管理者等の関係機関とともに改善を図っているところであり、このタイムラインが市民みずからの行動に結びつくものになるよう、一人一人が自分自身のとるべき防災行動を時系列にまとめるマイタイムラインのひな型も公表し、出前講座等において周知を図ってまいります。 次に、防災ガイドブックの内容の周知についてであります。防災ガイドブックにつきましては、広告事業の手法を用いて、ことし7月に9,000部を作成発行し、ホームページにも内容を掲載しているものであります。また、出前講座等による周知もしてまいりたいと考えており、在庫がなくなった場合には、再発行についての検討を行ってまいりたいと考えております。 次に、生活困窮世帯への備蓄の支給についてであります。災害の発生に備えては、生活困窮者に限らず、自助の取り組みとして、まずは最低限の水や食料、日用品をご準備いただくことが重要であり、非常時持ち出し品や災害用備蓄につきましても、市民の皆様において可能な限りのものを準備していただけるよう啓発に努めてまいります。 なお、その他のご質問については副市長及び教育長よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 ごみ減量化の提案に至った経緯と今後の目標についてであります。新たなごみ焼却施設は、平成30年12月に会津若松地方広域市町村圏整備組合管理者会において、焼却能力は1日当たり220トンと示されました。コスト縮減のためにはこの能力をより小さくする必要があることから、本市の燃やせるごみの排出量を現在の実績値より約27%、1日当たり約20トンを削減し、200トンとすることで施設の規模を縮小する提案をしたところであります。この提案により、現在の一般廃棄物処理基本計画における令和7年度の最終目標値に変更は生じませんが、目標の早期達成に向け、より一層の取り組みの推進が必要となるものと認識をしております。 次に、計画の中間見直しにおける市民意見の聴取と減量化への理解促進についてであります。今回の中間見直しにおいては、目標値など大きな変更は行わない予定であるものの、市民の代表として廃棄物処理運営審議会委員を公募し、計画等について審議をいただくほか、パブリックコメントを通じて広くご意見をいただく考えであります。また、市民の皆様の減量化に対する理解を促進するための方法として、町内会単位での説明会の開催や、減量化の実践方法をわかりやすく表記したパンフレットの作成、ごみに関するコストや排出状況などの情報の見える化、さらには市政だよりやホームページの積極的な活用に加え、新たな情報発信の手法や市民協働でのごみの分別減量化の仕組みについての検討など、さまざまな取り組みを推進してまいります。 次に、カラスやムクドリの対策等についてであります。本市では平成28年度より、鳥害対策として行政提案型協働モデル事業などを活用し、専門家の方々や各種団体、地域住民の皆様にご協力をいただきながら、鳥害に関する意識啓発や集団ねぐらの追い払いなどの対策を進めてまいりました。その結果、駅前地区におけるムクドリの集団ねぐらの解消など、一定の成果を上げているところであります。しかしながら、カラスについては、予期せぬ動きをするなど対応に苦慮しており、追い払い方法についても確立した手法がないなどの課題があります。今後の方針といたしましては、各種団体や地域の皆様と密に連携しながら、継続的に追い払いなどの取り組みを行うとともに、他の自治体の取り組みなどの情報を収集し、より効果的な対策を研究してまいります。 次に、森に帰すための方策についてであります。専門家によれば、カラスやムクドリは、以前は山や森などをねぐらにしていましたが、人間が鳥をとらなくなり、タカやフクロウなどの天敵がいない市街地が安全で快適な場所であることを数十年かけて学習し、近年は市街地をねぐらにするようになってきたとのことであります。カラスやムクドリを森に帰すためには、市街地はこれらの鳥にとって危険な場所であると学習させる必要があることから、地域の皆様や各種団体等と連携した集団ねぐらの追い払いを継続的に行っていくことが重要であると考えております。 次に、鳥獣被害防止総合支援モデル事業についてであります。今年度から専門家による集落環境診断に基づく緩衝帯整備などの生息環境対策と電気柵設置による防除対策を湊町赤井、東田面、原の3地区の方々とともに実施しており、全ての地区において農地農作物被害が著しく減少するなど、事業効果の高さが確認されたところであります。このことから、今年度事業の継続に加え、大戸町の2地区において新たに事業を実施していく考えであり、今後も本モデル事業の有効性を広く周知しながら、実施地区の拡大に向け取り組んでまいります。 次に、新たなごみ焼却施設での動物の焼却処理の要望についてであります。本市が保有する小動物用焼却炉は昭和63年に設置され、老朽化が進行しており、焼却能力も小さいことから、会津若松地方広域市町村圏整備組合に対し、小型動物の処理に加え、イノシシ等の大型動物の処理も行えるように要望書を9月に提出したところであり、引き続き当整備組合と協議を行ってまいります。 次に、都市計画道路等の整備と進捗についてであります。整備中の都市計画道路における令和元年11月末の進捗状況につきましては、藤室鍛冶屋敷線の山鹿町工区が計画延長574メートルのうち356メートルの整備が完了し、会津若松駅中町線は計画延長945メートルのうち739メートルの整備が完了し、計画どおりに進んでいるところであります。 次に、都市計画道路、御山徳久線の整備時期についてであります。本路線は門田地区の多くの児童・生徒が通学路として利用しており、その安全な通行を確保するためにも整備の必要性があるものと認識しておりますが、その整備時期につきましては財政状況や現在整備中の他の道路の進捗状況、整備の優先順位等を踏まえ、判断いたしてまいりたいと考えております。 次に、市道幹Ⅰ―6号線及び市道一箕3―356号線の進捗状況についてであります。令和元年11月末で、市道一箕3―356号線については計画延長377メートルのうち82メートルの整備が完了しており、市道幹Ⅰ―6号線については国道49号交差点拡幅に係る用地買収の契約締結が完了したことから、今後整備を進めてまいります。 次に、新工業団地の整備に係る適地調査についてであります。適地調査につきましては、現在策定中の工業振興計画において新たな工業団地の整備を位置づけ、その後基本構想の策定を経て、団地造成に係る基本計画を策定する中で実施するものであります。具体的には、工業団地の整備に当たっての候補地を絞り込むための調査であり、各種法的規制やインフラの整備状況等、さまざまな条件を調査し、評価を行うものであります。 次に、工業振興計画の策定状況につきましては、フォーラム会津代表、中島好路議員にお答えしたとおりであります。 次に、県営工業団地の整備に係る要望活動についてであります。県営工業団地の整備につきましては、平成24年度以降毎年、会津総合開発協議会を通じて要望してきたところであります。県からは市町村が行う団地造成への支援を行う旨の意向が示されておりますが、会津地域の活力の維持増進を図っていくためには中核的工業団地の整備による企業立地が不可欠であることから、今後とも県営工業団地の整備の実現に向けて要望を継続してまいります。 次に、企業誘致活動とその成果についてであります。企業誘致活動においては、新規企業の誘致、既存立地企業の事業拡大支援を問わず、日ごろから情報交換を通じて企業との信頼関係を構築することが重要であると認識しております。そのため、首都圏や地元企業への継続的な訪問はもとより、県企業立地セミナーへの参加や会津出身者などの人的ネットワークを活用した情報収集を行うとともに、本市の優位性をPRしているところであります。こうした取り組みを継続的に行ったことで、昨年度には徳久工業団地が完売し、順次操業が開始されているほか、既存の製造業においても増設が続くなど、着実に雇用の創出が図られております。また、4月に開所したスマートシティAiCTには首都圏からの企業も多数入居するなど、ICT関連企業の集積も進んでいるところであります。今後も産業振興と雇用創出に向け、企業立地の促進に取り組んでまいります。 次に、人材バンクの登録者数及び登録企業数についてであります。11月末時点における登録求職者は202名、登録企業は168社となっております。 次に、就職フェアinあいづの成果についてであります。8月に開催した就職フェアにおきましては、68社の企業が参加し、当日来場した求職者は155名でありました。フェア開催後に実施した調査において、参加した求職者のうち29名の方が就職につながったと聞き及んでおり、一定の成果があったものと認識をしております。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 来年度の教育予算編成の考え方についてであります。市教育予算確保協議会からは、毎年、学校施設の環境整備を初め学校運営に関する事項、さらに人的配置の充実など、多岐にわたる要望が提出されているところであります。教育委員会といたしましてもこれらの要望を重く受けとめ、全ての小・中学校の普通教室等へのエアコン整備やトイレの洋式化など、計画的な整備に努めているところであります。また、特別支援員を初めとする各支援員等についても、学校と連携を図りながら適正配置に努めるなど、限られた財源の中で緊急性や必要性を総合的に判断しながら、要望の実現に向けて対応しているところであります。こうした要望への対応も含め、来年度の予算につきましても、人づくりを具現化するため、次代を担う子供たちの確かな学力の向上を初め、健やかな成長が図られるための教育環境の整備、さらには人材育成に資する各種施策の充実に意を用いてまいりたいと考えております。 次に、学校施設耐震化の未整備校についてであります。学校施設の耐震化につきましては、子供たちが安全で安心できる教育環境を確保するため、市学校施設耐震化推進基本方針に基づき整備を進めてきたところであり、来年度予定している神指小学校及び六中学校の耐震補強工事、さらに現在改築を実施している行仁小学校の建てかえ工事によって、全ての学校における構造体の耐震化が完了する予定であります。 次に、耐震化に係る今後必要な改修についてであります。今後につきましては、多目的ホール等でのつり天井の落下防止対策や、窓ガラスの飛散を防止するためのフィルム施工など、非構造部材の耐震化が一部未実施であることから、これらの改修を計画的に進めるなど、子供たちを事故、災害から守り、安全で安心できる教育環境のさらなる整備を図っていく考えであります。 次に、グラウンドの暗渠整備についてであります。これまで水はけのよくない学校のグラウンドにつきましては、砂入れや重機等を使用した整地作業を実施してきたところでありますが、抜本的な対策といたしましては、暗渠排水設備の整備が必要であると認識しております。しかしながら、暗渠排水設備の整備には多大な費用と時間を要することから、子供たちの安全安心の確保を最優先としながら計画的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、小・中学校へのエアコン設置による暑さ、寒さ対策の効果と課題についてであります。本年9月末でエアコン整備工事は完了し、小・中学校29校の普通教室等においてエアコンが設置され、子供たちの安全で安心できる教育環境が整備されたところであります。暑さ対策につきましては、昨年のような猛暑ではなかったため、稼働はさほど多くなかったものと考えておりますが、室温が高くなった際には授業において使用し、さらに夏休み期間中などは音楽室での合奏、合唱の練習や、中学校での3者面談など、さまざまな場面で有効に使用されたところであります。また、寒さ対策につきましても、暖房使用後間もないところでありますが、エアコンを主暖房とする学校において、授業を中心に有効に使用されているところであります。今後の課題につきましては、学校環境衛生基準を遵守した上での節電や機器のメンテナンス、さらには子供たちの個別の健康事情に配慮した対応などが考えられますが、今後子供たちの安全で安心できる教育環境の確保に向けて適切に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 次に、みらいの会代表、大竹俊哉議員に質問を許します。 大竹俊哉議員。               〔大竹俊哉議員登壇〕 ◆大竹俊哉議員 私は、みらいの会を代表して、さきに通告した事項につき質問をいたします。 平成から令和へと元号が改まった本年、本市は市制120周年を迎えました。先月挙行されました記念式典におきましては、本日議場におられる多くの先輩、同僚議員とともに、功労者として受章の誉れに浴することができ、地方自治の一端を担う者として喜びと感謝の念を表させていただくものでございます。 さて、本市は若松市として福島市よりも8年も早く福島県の中で一番初めに市制をしいたわけでありますが、地政学的にどうしても流動人口のメーンストリームに乗ぜず、その人口は合併時をピークに減少の一途をたどってきてしまっております。しかしながら我々は、政府方針でも明らかなように、人口減少社会を嘆くのではなく、人口減少社会の次の時代を見据えたまちづくり、人づくりに励み、挑んでいかなければならない責務と役割を担っているのであります。先人たちが乗り越えてきた苦難を鑑み、いま一度会津の栄光を取り戻すために、未来志向の気概にあふれた当局の答弁に期待し、以下お聞きいたします。 1番目は、予算についてであります。まず予算のうち、財源については自主財源と依存財源に大きく分けられ、多くの自治体がそうであるように、本市の財源も依存財源がその大半を占めてしまっており、財政は硬直化し、厳しい運営を強いられていることは深く認識するところであります。また、支出予算には総務費や民生費、教育費や消防費などの事務的予算と、商工費、農政費、土木費などの政策的予算の2通りに分けられると認識いたしております。私は、多くの市民が考えるのと同じように、比較的自由度の高い自主財源をふやして、政策的予算を確保し、市民ニーズに即応できるような財政運営が望ましいと考えております。そこでお尋ねしますが、令和2年度の本市の景気予測と市税収入の見込みをお示しください。また、国や県から支出される地方交付税、国庫支出金、県支出金などの動向をどのように捉えているのかもお示しください。 そもそも論として、お金という生活に密接した、いわば血流とも言える財を、明治以降中央政府がコントロール下に置き、地方の自由な発展と独自文化の醸成を阻害してきたことの弊害が今の日本の現状を招いたものと私は考えております。約30年前のバブル崩壊時、企業も自治体も文化の担い手も全て集約したのが誤りであったように思えるのです。一見、合併や集積化は強い基盤を生み出すように見えますが、発展性や競争力を奪い、いわゆるイノベーションやリノベーションにブレーキがかかってしまうものなのであります。本市のような大都市圏の発展の恩恵にあずかりづらい地方都市こそ独自の発展を目指し、まちづくり、人づくりに独創的な投資をしていくべきものと考えます。市長はこれまで追随型でないオリジナルなまちづくりを目指してこられたように見受けますが、3期目の初年度に当たる令和2年度予算編成、どのような姿勢で挑まれるのでしょうか。例年にはなかった支出には何が考えられるのかを示し、最も意を用いるのは何か、考え方や理念及び基本方針をお示しください。 さらに支出についてお聞きします。平成31年度当初予算は477億4,200万円であり、震災前の平成22年度当初予算445億800万円と比較して107.3%の伸びでありました。その内訳を見てみますと、民生費は157億2,900万円から205億9,400万円と、130.9%に増加したのに対し、教育費は53億3,300万円から49億8,500万円と93.5%へ減少、土木費も46億5,300万円から45億4,600万円と97.7%に減ってきてしまっております。無論各年次においては増減もあり、次年度よりふえた年もありますし、国県の方針が民生費に厚くなってきたことも十分に承知いたしておりますが、それでもやはり数値を単純に比較すると、バランスのとれた予算配分とは受けとめにくいものとなってしまっております。このことに関する市の見解をお示しください。 中項目の2番目は、各種の基本個別計画についてであります。国は、法令に基づいて予算を作り、徴税し、執行していきます。一方、地方自治体が予算を執行するに当たっての根拠、よりどころは、法令や条例に加え、各種の基本計画も大切な要因であり、法定の基本計画と、市独自の計画によって予算が執行されていくものと受けとめております。市民から預かっている大切な税を計画的に配分し、富の再分配機能を効果的に果たしていくためには、各種の計画を十分に検討し、効率的に実行していかなければならないものと認識いたしております。そのような中、令和2年度は、10次会津若松市交通安全計画、会津若松市空家等対策計画、会津若松市地域福祉計画、会津若松市食育推進計画、会津若松市農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想、会津若松市耐震改修促進計画、会津若松市公共下水道計画、会津若松市公営住宅等長寿命化計画、二次会津若松市子ども読書活動推進計画が更新時期を迎え、3次会津若松市定員管理計画は現在国の動向を見据えながら策定中とのことであります。これらを初めとした個別計画は、本市においてどのような位置づけがなされているのかお示しください。 各種の基本計画を策定推進するに当たっては細心の注意を払い、市民福祉の向上のため、英知を結集して事に当たってくれていることは認識するところでありますが、改めて本市計画の概要を見てみますと、7次総合計画3編、計画の推進には66もの計画や構想が記載されており、正直なところ、その多さに驚きを覚えざるを得ませんでした。地方分権が進み、国や県の事務事業が移管され、市職員の仕事量がふえることが予想される中、これだけの事務量を限られた人的資源の中で今後も行うことは難しくなるのではないかという思いからお聞きします。莫大な事務量を伴うこれだけの計画がなぜ必要なのか、策定するに当たっての事務量と推進するための作業量の観点から認識をお示しください。また、効率的かつ効果的な事業計画を策定するためには、市民の力をおかりし、時にはアナウンス効果を担っていただき、市の事務事業を共同で推進していくことが今後はより必要になってくるものと認識しており、計画や構想の策定及び評価に当たっては、策定前の段階から市民や有識者の意見を取り入れることも計画によっては考えられ、評価の手法も、専門的知見のみならず、一般市民の評価も貴重な意見として取り入れるべきと考えます。策定や評価に当たって市民や外部有識者を拡充していく考えはないのか、見解をお伺いいたします。 さらに3つほど個別計画についてお伺いします。まず、会津若松市空家等対策計画についてでありますが、計画を策定するに当たり、何を最重要課題として取り組もうとするのか、現段階での認識をお示しください。 次に、会津若松市食育推進計画を更新するに当たっては、地域内作物の推奨、つまり地産地消の推進も重要な視点と考えますが、平成28年度に公表した中間報告の中身を踏まえながら、見解と方針をお示しください。 (仮称)4次会津若松市定員管理計画は国の動向を見据えながら策定中と受けとめておりますが、当該計画策定にあたっての基本的な考え方と策定時期についてお示しください。 大項目の2番目は、人づくり、まちづくりについてお伺いいたします。まちづくりの観点から考えた場合、新庁舎の整備地は周辺の環境や交通手段、また時間的猶予がないこと等も考慮すれば、現有地での整備が一番現実的な手法であり、優位性も高いという共通の認識を持つに至っているところであります。今後は機能やそのあり方に議論が移っていくわけでありますが、その前段として、新庁舎を建設するに当たっての基本的な考え方を共有し、議論を深めていくため、以下お聞きしてまいります。これまでの経緯を総括的に示し、あわせて新庁舎に求められる機能のうち、最も重要視されるものは何かをお示しください。 場所の選定と着手に向けた方向性については一定程度の理解をするものの、本年11月27日に示されました会津若松市庁舎整備基本計画の精査と整備に向けた方向性の整理につきまして、いささか異論を申し述べさせていただきます。示された内容によれば、栄町一、二庁舎を残し、一庁舎はそのまま庁舎機能として使用し、二庁舎は市民活動の拠点等として利用するとのことでありましたが、私は全ての機能を新庁舎に集約してワンストップを実現させ、市民の利便性を向上させて、一庁舎は市事務事業の補完的施設として残し、二庁舎は駐車場として整備をしてバスロータリーとしての機能を確保し、市民の移動手段のための核にすべきものと考えます。市民活動の拠点等は今後さまざまな角度から場所や規模、機能について検討した上で整備に着手しても遅くはなく、現段階の整理においては二庁舎をそのまま使う根拠は乏しいように思います。市民活動の拠点等が市庁舎整備と並行して計画され、他の施設整備に優先して行われる理由についてお示しください。 また、整備手法についてお聞きします。今回示された内容は、整備発注にECI方式を採用するとのことでありますが、本市発注の公共事業でこれまでECI方式を採用した工事はあるのでしょうか、お示しください。あわせて、県内の事業においてECI方式で行われた公共事業の事例があるのであればお示しください。 まちづくりの2番目は、町内会や自治会のあり方と内包する課題への支援についてであります。本年11月12日に東山地区で行われました市議会と市民との意見交換会におきまして、ある区長より、町内活動に参加してくれる人が年々少なくなってきており、昔やっていた活動ができなくなっている、しかしながら、町内会活動はやらなくてはいけない活動である、そうはいっても活動に限界が来ている、今後も町内会活動の仕事量がふえる中で、どのように組織の運営をすべきか悩ましいとの意見が出されました。市は、こうした意見をどのように受けとめ、支援をしていくのか、考え方を組織面構築の観点からお示しください。 また、出席された方々のお話によれば、子ども会の役員のなり手がいないため、町内会の役員が子ども会の役員を兼務する事例が目立ってきたとのお話もいただきました。市は、そのような実態をどのように把握しているのでしょうか。幾ら何十年か前に子ども会役員を務めたからといっても、やはり健全な運営とは言えないものと考えます。今後、各地区において、子ども会育成会が健全に運営できるよう、組織構築において支援していくべきと考えますが、見解をお示しください。 次に、教育課題についてお聞きします。言うまでもなく、本市は徳一大師のころより学術の都として栄え、全国に名をとどろかせ、繁栄してまいりました。しかしながら昨今、会津地域の教育レベルの低迷を危ぶむ声がそこかしこで聞こえるようになり、企業誘致にも少なからず影響を及ぼしているようにも感じられます。会津の誇りを裏づける教育レベルを引き上げてほしいと願うのは当然のことでありますが、そのためには家庭と学校の連携がやはり重要という視点からお聞きします。 市が小学生を持つ保護者に望む家庭学習の環境はどのようなものなのか見解を示し、その理想に向けてどのように働きかけを行ってきたのかもあわせてお示しください。小学生が学習塾に通っている実態をどのように受けとめているのかお示しください。いわゆる大学入試改革により、求められる学力に変化が生じてまいりました。学力の3要素のうち、主体性、多様性、協働性を育むカリキュラムとして市が取り組んでいる内容と成果についてお示しください。本市中学生の学力偏差の特徴を示し、それらへのアプローチをどのように行っているのかお示しください。 AiCTに就労する外国人がふえているようであり、インバウンドも増加傾向にあり、恵まれた環境になりつつある今こそ、中学生の英語力を上げ、生きた英会話を身につけるチャンスと捉えております。また、本市において就労する際は、すぐれた英語力、語学力が求められることも考えられます。今後ALTの活用がますます重要になってくるものと思われます。ALT利活用推進の考え方と方針をお示しください。 本日最後の質問は、未来の人づくりに関してであります。会津という地域は、過去においてはもちろんのこと、現在も未来も人材の宝庫であり、数多くの偉人を輩出し、これからも輩出し続けるであろう地域であります。また、生まれが会津でなくても、縁により導かれ、会津ファンとして会津若松市のPRと発展に尽くしてくださる外的人脈にも恵まれていることは本当にありがたいところであり、会津ブランドとはすなわち人だと私は思っております。この人的会津ブランドを活用し、広めていくことによって、希薄になりがちな郷土愛が自然と強くなり、会津を愛し、帰ってきたいと願う人々がふえ、また帰ってはこれなくても会津を支援しようという心が生じ、いつかは本市にとって大きな力になることが考えられます。そこで、本市に貢献された方々を顕彰する必要について、市の考えをただします。 まず、各種の市長賞及び市政功労者表彰の目的をお示しください。 次に、本市には、顕彰会や顕彰を行っている団体が18団体あり、それぞれが先人感謝や供養をしてくださっております。顕彰会や顕彰を行っている団体に対する市の考え方と、学術資料等について共同研究する考えはないのかお示しください。 そして、顕彰する新たな仕組みづくりについてお尋ねします。大河女優にもかかわらず、毎年会津まつりに参加してくれている女優さんや、日新館天文台を日本初の天文遺産登録へと尽力いただいた世界的天文学者、子供たちに多くの夢と笑いを与えてくれ、お城ボくんを手がけたアニメ界の巨匠など、会津の認知度を高めてくださっている方々が最近ふえてきております。将来においては、オリンピックメダリストや世界チャンピオン、せんだって小惑星リュウグウを飛び立ち、地球への帰路についたはやぶさ2の開発に携わった会津大学の研究チーム、ひょっとしたらノーベル賞を受賞する会津若松市民だって生まれるかもしれません。そういった国民栄誉賞級のすばらしい功績をおさめる方に方に対する備えを早急に行う必要があるものと確信いたしております。すぐれた存命中の方々を顕彰し、市への貢献や尽力をたたえ、後に続く次世代の希望や誇り、憧れとなるよう広く周知していくため、(仮称)市民栄誉賞を創設して、本人の功績に感謝と称賛の意をあらわす制度を設けるべきと考えますが、見解をお示しください。 以上、令和の御代にふさわしいの室井市政3期目のしっかりとした指針が反映された答弁を期待して、壇上からの質問を終わります。 ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) みらいの会代表、大竹俊哉議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、令和2年度の方針と考え方のうち、令和2年度の本市の景気動向と市税収入の見込みについてであります。景気動向につきましては、近年の人口減少による地域内需の減少や人手不足の影響により、企業の収益確保は依然として厳しい状況が続いており、令和2年度も横ばいと見込まれるところであります。また、市税収入につきましては、法人市民税の法人税割の税率引き下げ等の影響により、令和元年度当初予算と比較し、減少するものと見込んでおります。 次に、地方交付税や国県支出金等の動向についてであります。地方交付税については、国の幼児教育・保育無償化に伴う地方負担額の増加などに対応した基準財政需要額の増加要素があるものの、消費税率引き上げによる地方消費税交付金の増加に伴う基準財政収入額の増、さらには合併算定替の縮小により交付額は減少が見込まれるところであります。また、国県支出金等については、国の予算編成や制度改正等の動向を注視し、市の予算に適切に反映していく考えであります。 次に、令和2年度の主な事業につきましては、庁舎整備に係る設計業務委託料、行仁小学校の開校に要する経費、幼児教育・保育無償化に伴う扶助費の増、消費税率引き上げに係る介護保険料負担軽減措置に伴う繰出金の増、会計年度任用職員制度導入による人件費の増などを予定しているところであります。 次に、予算編成の考え方についてであります。令和2年度予算編成に当たりましては、市民の皆様が会津に生まれてよかった、会津に住んでよかったと思ってもらえるまちづくりを進めていくため、7次総合計画に掲げる各政策目標の実現に向け、効果的な事業を構築していく考えであり、また2期を迎える地方創生の取り組みについても新しい会津若松の創造に向けて着実に推進するとともに、中長期的な財政見通しにも十分意を用いながら予算編成を行っていく考えであります。 次に、予算配分のバランスについてであります。本市においてはこれまでも市民生活の安全安心の確保を最優先に、学校施設の耐震化や建てかえを計画的に推進するとともに、都市計画街路事業を初めとした道路整備などの公共投資、さらには除排雪対策などにも着実に取り組んできたところであり、行政評価や総枠配分方式による予算編成を通して、限られた財源の中で適切に事業の構築を図ってきたものと考えております。民生費の増加につきましては、基本的に国全体の傾向である高齢化の進行や、子ども・子育て支援の拡充などによる社会保障関連経費の増加が背景であり、自治体が担うべき経費負担を適切に反映した結果であると考えております。 次に、個別計画の位置づけについてであります。本市の個別計画につきましては、市政の総合的かつ計画的な運営を図るために、自治基本条例に基づき策定した7次総合計画において、総合計画の実施計画として位置づけております。 次に、個別計画の必要性についてであります。前提として、個別計画につきましては法令で策定が義務づけられているものや、法令を根拠とし、任意に策定するもの、さらには市独自に策定するものなどがあり、また策定に係る事務量や推進に係る業務量もさまざまで、その必要性を一概に論じることは難しいところであります。本市におきましては、総合計画の実施計画として位置づけている各個別計画において、施策や事務事業についての体系や具体的な進め方などを示すことで、計画的かつ効率的に施策を推進し、これにより総合計画に掲げた政策目標の達成を図ることとしております。 次に、計画策定や評価への市民、委員並びに外部有識者の拡充についてであります。本市では、既に平成11年に附属機関の運営及び委員構成に係る基準において、市民委員の積極的な登用を図ること、公募による市民委員の選任に努めること、学識経験者及び他の行政機関の職員については設置の趣旨や目的等にふさわしい数とすることなどを定めております。これ以降、総合計画審議会などの附属機関はもとより、任意に設置する意見集約の場についても本基準に照らしながら、市民の皆様や有識者の方々の意見反映に取り組んでまいりました。また、平成17年度からは行政評価における外部評価の導入、平成28年度からは地方創生事業の事業検証会議の開催などに取り組んできており、今後も計画の策定や評価への市民及び有識者の参画と意見反映に努めてまいります。 次に、空家等対策計画を策定するに当たっての課題についてであります。これまで空家等対策計画に基づき、関係団体や専門家、地域住民の方々と連携し、発生抑制対策、適正管理の促進、利活用対策の取り組みを行ってきたところであり、その成果として、所有者等への働きかけによる適正管理や売買、賃貸につながるなど、対策の効果があらわれてきているところであります。一方で、放置されてしまう物件については、所有者不明や権利関係の複雑化、立地条件など、さまざまな課題があり、これらはいずれも重要な課題であることから、これまでの取り組みを検証しながら、次期計画策定に向けて空き家等対策協議会において対策を検討してまいりたいと考えております。 食育推進計画における地域内作物の推奨についてであります。食育推進計画は、平成23年度から令和2年度を計画期間とする食育基本法18条に基づく計画であり、食で育むこころとからだの元気なあいづっこを目指す姿として、食を楽しむ、リズムある食習慣づくり、バランスのよい日本型食生活の実践、食を取り巻く環境づくりの4つの行動目標を掲げ、食育の推進を進めてきたところであり、2次健康わかまつ21計画等、関連計画との整合を保ちながら推進していくものとしております。地産地消については、食育推進において重要な項目であると認識しており、具体的には3次あいづわかまつ地産地消推進プランにおいて推進を図っているところであります。次期計画策定におきましても、引き続き地産地消推進プランとの連携に意を用いながら、実効性のある食育推進に努めてまいります。 次に、新たな定員管理計画の策定についてであります。これまで安定的な行財政基盤を構築していくため、抑制基調の定員管理に努めてきたところであり、今後も人口減少など厳しい行財政環境が予想されることから、新たな計画においても抑制基調の定員管理を基本に検討する必要があると考えております。一方で、国が推進する働き方改革の実現や、現在国において関連法案の国会提出が検討されている定年延長についても、新たな計画に影響を及ぼす事項であると考えております。このようなことから、現時点において具体的な策定時期を申し上げることは難しい状況にありますが、定年延長に係る関連法案の成立後、できるだけ早期に新たな計画を策定してまいる考えであります。 次に、人づくり、まちづくりについてのうち、庁舎整備に係る経緯と機能についてであります。庁舎整備につきましては、平成27年度に開催した庁舎検討懇談会からの意見を踏まえて、7次総合計画に市役所庁舎の整備を位置づけ、整備の具現化に向けて平成29年度に本庁舎旧館保存活用計画及び庁舎整備行動計画、さらには本年4月に庁舎整備に関する基本的な事項を示した庁舎整備基本計画を策定したところであり、今般この計画に関する市民の皆様の意見等を踏まえて、特に事業費や駐車場のあり方を中心に、再検討、精査を行い、議員全員協議会でご説明申し上げてきた経緯にあります。また、庁舎機能につきましては、7次総合計画において、情報や防災市民サービスの拠点として、また市民生活を支える中心施設として整備することを施策としており、庁舎の整備に当たっては、こうした情報や防災、市民サービスの拠点としての機能や市民生活を支える中心施設としての機能に配慮していく必要があると認識しております。 次に、市民活動の拠点等の整備についてであります。市民活動の拠点等については、各種団体などからご要望いただいてきた経過を踏まえ、平成22年8月の鶴ケ城周辺公共施設利活用構想において、栄町一庁舎の利活用、整備の方針として位置づけられたものでありますが、今般栄町一庁舎の庁舎としての活用も含めた庁舎整備基本計画の機能配置の整理を行ったところから、改めて栄町二庁舎を利用した拠点等の配置の考え方をお示ししたものであります。なお、栄町二庁舎は、新庁舎整備が完了する令和7年当初までは庁舎として使用する予定であり、市民活動の拠点等としての活用はそれ以降になるものと想定しております。 次に、発注方式におけるECI方式の採用についてであります。設計段階から施行予定者が関与する方式、いわゆるECI方式の採用につきましては、これまで本市発注の公共工事での事例はないところであり、また県内の公共工事では須賀川市の災害公営住宅の整備、平田村の統合中学校校舎、屋内運動場の整備において採用されているところであります。なお、近年では愛知県新城市や千葉県白井市、栃木県大田原市、長野県上田市などの市庁舎整備においてECI方式が採用されており、それぞれの自治体の状況において当該方式の採用は効果的であったと聞き及んでおります。 次に、町内会組織の運営についてであります。近年高齢化や人口減少、価値感の多様化等により、地域活動の担い手が不足し、住民相互のつながりが希薄化している地域もあることから、地域コミュニティー活動への参加意識の醸成や組織力の強化に向けた支援が必要であると考えております。このことから、市区長会と共同で町内活動ガイドブック等の配布を通して町内会活動への支援に取り組むとともに、公益社団法人福島県宅地建物取引業協会会津若松支部の協力を得て、加入率の低いアパート等に対する加入促進に努めているほか、市からの町内会に対する依頼業務の負担軽減についても現在検討しているところであります。今後も引き続き市区長会と連携し、町内会の活動及び加入の促進について、効果的な支援策を実施してまいりたいと考えております。 次に、子ども会の実態の把握についてであります。各地区の町内会等の範囲で組織する単位子ども会の役員の状況等については把握していないものの、保険の加入状況を通して子ども会の加入者数を把握するとともに、市子ども会育成会連絡協議会等との連携を通して、地域における子ども会活動の状況把握に努め、課題等の情報共有を図っているところであります。 次に、運営への支援についてであります。現状では単位子ども会から具体的な支援の要望等はいただいておりませんが、市といたしましては、少子化等による加入者数の減少や役員のなり手不足など、子ども会運営を取り巻く環境は一層厳しさを増しているものと認識しているところであります。このため、今後とも会津若松市子ども会育成会連絡協議会等との連携を密にしながら、単位子ども会や地区子ども会が抱える課題の把握に努め、それぞれの地域や組織の実情に応じた、より効果的できめ細やかな支援に意を用いてまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については副市長及び教育長よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 本市に貢献された方々を顕彰する必要性についてのうち、市長賞及び市政功労者表彰の目的についてであります。各種市長賞につきましては、各事業の表彰基準の中で、すぐれた作品や達成した業績をたたえる目的で授与しております。また、市政功労者表彰につきましては、行政、産業経済、教育、文化などの各分野において市政発展に貢献された方々の功績に敬意を表することを目的に授与しております。 次に、顕彰会に対する考えについてであります。顕彰会につきましては、郷土の先人の顕彰と供養等の活動を通じて、その功績を市民の皆様などに広く伝えるとともに、本市独自の歴史を継承していくことに大きく貢献している団体であると認識をしております。先人に関する研究につきましては、多くの顕彰会が既にすぐれた研究を行っていることから、その成果や顕彰活動の発信等に努めていくことが行政の役割であると認識をしております。 次に、(仮称)市民栄誉賞の創設についてであります。他の地方自治体においては、スポーツや芸術文化などの分野において自治体の名を広く知らしめ、地域住民に希望と活力を与える業績のあった方に対し、その栄誉をたたえることを目的に市民栄誉賞の表彰を行っているところがあります。このような表彰制度は、市民のふるさと意識の高揚を図るとともに、次世代の憧れ、希望づくりにつなげていく上で有意義なものと認識しており、他自治体の表彰制度等も参考としながら研究をしてまいりたいと考えております。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 小・中学校の学力向上策のうち、小学校における家庭学習についてであります。家庭学習においては、頑張りを認めるなどの心の支え、集中して学習できる環境づくり、規則正しい生活を促す習慣づくりなどを整えることが大切であると認識しております。本市としましては、県が作成した家庭学習スタンダードを活用し、授業参観、懇談会等での機会を捉え、保護者の方々へ周知するとともに、各学校に家庭学習の手引きの作成を促し、それをもとに家庭と連携して学習習慣の形成に取り組んでいるところであります。 次に、小学生が学習塾へ通っていることについてであります。学習塾は、家庭において児童の主体的な学習が難しい場合や学校外での教科の補習や進学準備等を希望する場合に、保護者の判断で利用されるものと認識しております。 次に、学力における主体性、多様性、協働性への取り組みと成果についてであります。主体性、多様性、協働性は、関心、意欲にかかわる要素であり、義務教育においては学びに向かう力、人間性等であると認識しております。本市におきましては、まなべこツアーなどの体験活動やさまざまな分野の専門家による事業、各種検定のチャレンジなどにより、学習への関心、意欲を高めているところであります。また、児童・生徒が主体的に話し合いに参加し、考えを深め合うことのできる授業の改善にも努めております。これらの取り組みにより、全国学力・学習状況調査の児童・生徒の質問用紙において、話し合いを通じて自分の考えを深めたり広げたりすることができているの設問に肯定的な回答をした児童・生徒が毎年増加しているところであります。 次に、中学生の学力偏差の特徴とそれらへのアプローチについてであります。全国学力・学習状況調査において正答数の分布については公表されていないところでありますが、平均正答率では全国平均を下回っております。そのため、生徒の希望選択による習熟度別学習を取り入れたり、県作成による活用力育成シート等を活用するなど、学習内容の定着を図っているところであります。また、英語において本市独自のチャレンジテストの実施により英語力の向上を図るとともに、新たに会津大学との連携を進め、英語教育の充実に取り組んでまいります。 次に、今後のALT利活用推進の考え方と方針についてであります。本市においては新学習指導要領に対応するため、中学校区を基本とした11のグループごとにALTを配置し、小学校と中学校との接続を強化するため、本年度から令和3年度までの複数年契約により、計画的かつ安定した派遣を行っているところであります。今後もALTを積極的に活用し、生きた英語に触れる機会を一層充実させ、児童・生徒がグローバル化に対応できるよう、コミュニケーション能力の向上と豊かな国際感覚を養い、学力の向上を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 大竹俊哉議員。 ◆大竹俊哉議員 答弁ありがとうございました。代表質問でございますので、余り個別の事業について詳しくはやらないほうがいいのかなと思いつつも、それでも聞かなくてはいけないのが議員というものでございますので、幾つか再質問させていただきます。 まず、予算の考え方なのですけれども、きょう午前中からるる質問、そして答弁があった中で、やはり総枠配分方式なのだというような基本方針は相変わらず示されたわけなのですけれども、総枠配分方式というのが本当に正しいのかというところにだんだん立ちどまって考える時期に来ているのではないか。例えば加重平均方式というような数学的な考え方らしいのですけれども、いろんな考え方で予算配分ってできるらしい。そういったものもだんだん検討していって、収入が入ってくるのが少ないのだと、出るものはもうふえていくのだ、それはわかる。わかった上であえて再質問しているのですけれども、総枠配分方式というものについてだんだん考え方を変えて、ほかの方式というものはないのか検討する時期に来ていると思うのですけれども、そういったことについてこれまで研究検討した経緯があるかどうかだけ、まず質問をさせていただいて。 そして、今度個別計画の部分なのですけれども、計画というものが今物すごく重い。自治基本条例、物すごく大変な位置づけもされていると。これ変える、廃止するとなると、物によっては議会の議決も必要なんて書いてある、そうなのですか。そういったのもあるということであれば、これはそうそうやめることもできないし、いろいろいじることもできない。わかるのですけれども、逆に言えば、計画にないものをやってはだめというふうになってしまいますと、どうしても市民ニーズに応えるのに時間がかかってしまう。あくまでも民主主義の主役は市民です。市民の求めに、計画がないからできないというのは、これは私は地方自治体として残念だと思う。こういったことも考えた上で、今度計画というもののあり方といったもの、例えば一緒にできるものもあるのではないか。先ほど、地産地消と、それから食育推進、連携してやっていくのだと。横串通していけば職員の負担が減って、軽くなるような計画もたくさんあると思うのです。来年度以降計画つくるに当たっては、こういったものに関していろいろな考え方を柔軟な発想で取り組んでほしいと思う。例えば鶴ケ城周辺公共施設利活用構想、あれ平成9年ぐらいから全然いじっていない計画もあるし、3年ごとに厳しくやっている計画もある。そういったものもありますので、計画といったものはもっと自由度の高いもので制度設計していただきたいと、そうすれば職員の負担も減るのではないかなという考えがあります。これは、計画については私の考え方ですので、返答は結構です。総枠配分の予算の作り方の変更についてだけ、ちょっと見解をお願いいたします。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) 再度のご質問にお答えしたいと思います。 総枠配分方式、この方式をほかの方式を採用するような、そんな研究検討をしたことがないのかというご質問でございました。今現在総枠配分方式をとっている、その理由からちょっとご説明させていただきますが、平成15年当時、会津若松市は非常に財政的に危機的な状況に陥った。このときに行財政再建プログラムをつくりまして、3年間、創意工夫を凝らしながら、非常に厳しい行財政改革を行ってきた。この危機的状況に陥った理由、さまざまあったわけでありますが、一番大きなところは歳入歳出構造、これがうまくかみ合っていなかった、ここが一番大きかったというところでございますので、このプログラムを3年間やった後に、そういう過去の危機的な状況に陥らないようにということで財政規律を設けて、これまで財政運営に努めてきたということでございますこの規律というのが、まず中期財政見通しということで、向こう3年間の歳入歳出のフレームを見きわめます。このフレームを見きわめた上で、その初年度、つまり次年度に当たる歳入に見合った歳出予算を組むために、その歳入の一般財源の額を各部局に配分した上で、その中で、予算編成をする、そういう仕組みをつくってきたということでございます。 予算の歳出を組んでいく方式としては確かに議員おっしゃられるようにいろんなやり方があるのだろうなというふうに考えますが、私どもとしては、まずこの歳入に見合った歳出の予算を組む。この部分については、これまでもずっと取り組んでまいりましたし、これからも変えようという考えはございません。そうした中で、どんな方式ができるのか、そういうものについては、その時々でさまざまな研究検討もしてきておりますけれども、今のところはこの総枠配分方式で予算編成に臨んでいきたいというふうに考えているところでございます。 ○議長(清川雅史) 大竹俊哉議員。 ◆大竹俊哉議員 12年前に私が議員になったときと同じご答弁ということで、ぶれない姿勢はある意味立派だというふうに思うのですけれども、船に刻みて剣を求むというようなことにならないように、いろいろ今後も検討していただきたいという、これは要望ですので、結構でございます。 それから、空き家の部分なのですが、空き家の対策に関しては国のほうが力入れているのだ、ご存じのとおりだと思いますし、予算も平成31年は国全体で33億円ということで、1.1倍近く、1.08倍ぐらいふえているというようなことが除却の部分だけでもあるということでございます。除却をした後に、その土地をポケットパークとして市が優先的に使うと。本市であれば、例えば除雪の雪よけ地にするとかUターンする場所というようなことで優先的に借りること、使用することもできますし、土地の所有権も一定程度の話し合いができれば市が取得することも可能だと思うのです。それで、この空き家の対策計画のときには除却といったものに関してもやっていただければ、私は今の計画というのは画竜点睛を欠くというような状態だと思っていますので、除却について十分検討した上で計画策定に当たっていただきたい。これも要望でございますので、よろしくお願いいたします。 それからあと、定員管理計画なのですけれども、定年延長というような言葉、答弁者のほうからありました。私は、これ定年延長というのは是だと思っております。これは、会津若松市全体の生産人口、労働人口、どこ行っても今人手不足です。そういったことも考えると、この数十年培った市職員の知見、英知、そういったものは市の発展に必要なものだというふうに思っていますので、定年延長というものが国の方針で決まれば、市としてもそれを取り入れた定員管理計画をつくっていただきたいというふうに思います。これも要望でとどめておきたいと思います。 ちょっと市長にもう一度お尋ねしますけれども、市役所の重要視するもの、私は利便性だと思うのですけれども、市長はこの利便性というものについてどういうふうに見解をお持ちですか。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 市役所庁舎の利便性でございますけれども、やはり一番は来庁される市民の皆様の負担を軽くするということに尽きるというふうに認識をしております。 ○議長(清川雅史) 大竹俊哉議員。 ◆大竹俊哉議員 これは、私も利便性、要はワンストップだ。あっちこっち行ったりして、だから建てるのです。今の計画ですと、どうしても私のイメージとしてはあっち行ったりこっち行ったりというイメージになってしまうので、これから中身をつくるときには市民の方があっち行ったりこっち行ったりしないような市役所づくりを必ずやっていただきたい、これは強く要望して……今手が挙がりましたね。では、もう1回お願いします。 ○議長(清川雅史) 質問ですよね。であれば、明確に質疑してください。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 大竹俊哉議員。 ◆大竹俊哉議員 議事進行でお願いします。 思いは一緒だったということは確認できたのですけれども、この市庁舎の整備に当たっては、市民の利便性を念頭と、一番上に置いてつくっていただきたい。あっち行ったりこっち行ったりしないで済むような市役所づくりをしていただきたいという要望に対して、今企画政策部長の手が挙がりかけたので、なのでそういった考え方について再度確認いたしますので、ご答弁お願いいたします。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 基本計画の精査でもお示しさせていただきましたように、ライフイベントの窓口、それから福祉サービスに関連する窓口は新庁舎のほうに集約をして、利便性の確保に努めていくというご説明をさせていただきました。 加えて申し上げますと、この10月の1カ月間、窓口手続連携調査という調査をさせていただきました。これ複数窓口での手続を行う方がどこに動いたかという調査です。367人対象になったわけですが、そのうちの202人、55%が本庁舎と栄町二庁舎の間を移動されたと。市民課とこども家庭課であったり、国保年金課と高齢福祉課、障がい者支援課などの往来が多かったというのが数字的に確認できております。さらに、同じ調査で本庁舎、栄町二庁舎、それから栄町一庁舎を含めたらどうなるかという結果としては、367人のうち、その3カ所、栄町一庁舎まで足を延ばさなければならなかったという方は2人だけということで、おおむね新庁舎に栄町二庁舎にある機能を集約すると、新庁舎に集約するということで市民の利便性というのは確保できるのではないかなというふうに考えておりますので。なお、配置部署についてはこれから設計段階で精査してまいりますが、そのような窓口の機能の集約化ということに意を用いてまいりたいと考えております。 ○議長(清川雅史) 大竹俊哉議員、5回目です。 ◆大竹俊哉議員 今後議論を深めてまいりましょう。 最後に、入札の部分だけもう一度確認させていただきます。なぜ、DB方式でなかったのか、ECIになるのかと。これ市内業者もちゃんと受けられる入札制度なのですか、どうですか。最後そこだけお聞きして、質問終わります。 ○議長(清川雅史) 前回の方針に示された内容についての質問ということでよろしいですね。 では、それに対して、なぜそれを示したのかという範囲内でお願いいたします。 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 発注方法につきましては、これまで庁内の検討組織、あるいは本市のコンストラクションマネジャーなどと協議を重ねて決定してまいりました。ECIのメリットというのは…… ○議長(清川雅史) 企画政策部長、方針だけで結構ですので、内容までは説明は結構でございます。 ◎企画政策部長(福島一郎) ECIにつきましては基本計画でお示しさせていただいたようなメリットがあるわけですけれども、本市の場合特に本庁舎の旧館、歴史的建造物の保存改修というのが設計段階で詳細の仕様の確定というのは難しいということが見込まれますので、ECI方式が有効であるというような判断をさせていただいているところでございます。 ○議長(清川雅史) この際お諮りいたします。 本日の一般質問はこれにて打ち切り、残る18名の方の一般質問については明10日及び11日の本会議において行うことにしたいと思いますが、ご異議ありませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 満場ご異議ないものと認めます。よって、さよう決せられました。 △散会宣言 ○議長(清川雅史) 以上をもって本日は散会いたします。               散 会 (午後 4時26分)...