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  1. 糸島市議会 2020-12-14
    令和2年 第4回糸島市議会定例会(第3日) 本文 2020-12-14


    取得元: 糸島市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-02
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1       (午前10時00分 開議) ◯議長田原耕一)  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりでございます。  議事に入ります前に、議員の皆さん及び執行部の皆さんへお願いします。新型コロナウイルス感染症対策により、質問及び答弁につきましては、3密を防ぐため簡潔にしていただきますようお願いいたします。  これより議事に入ります。 日程第1 一般質問 2 ◯議長田原耕一)  日程第1.一般質問を行います。  質問は事前の抽せん順に許可します。  6番重冨洋司議員の発言を許可します。重冨議員。 3 ◯6番(重冨洋司)  おはようございます。総務文教常任委員重冨洋司でございます。今回は、市が指定をいたしました保存樹の取扱などについて質問をしていきたいと思います。  糸島市の中には、古くから長い時の流れを見つめてきたであろう多くの木が存在しております。地域の方たちからも尊敬の念を込めて、何々様のイチョウの木とか、そういった名前で呼ばれたり、シンボル的なものに見られているような樹木がたくさんございます。  近年の台風や風水害で倒れたりする樹木が、災害が起きております。宇美八幡宮の樹齢1700年、高さ20メートル、幹の回りは7メートルもあるようなイチイガシとか、東の八幡宮保存樹の指定3番に指定されておりますが、ムクの木も倒れ、ほこらが倒れたりしております。そういう災害が起きている中、いずれにしましても、地域の方が片づけるにしても費用がかかると、そういったことで、地域の方たちは寄附を集めるなど、そういうことをして苦労されてあるようです。  そういう状況の中で、市が指定をしております保存樹の管理、またこれからの取組方について質問をいたします。  議長から簡潔にということでございましたが、前置きだけは少し話させていただきます。簡潔な質問に努めたいと思います。  昭和37年5月18日に都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律が施行され、市町村長都市計画区域内の樹木について、保存樹または保存樹林の指定を行うことができるとありますが、都市計画内というのは糸島全体を指すんでしょうか、お尋ねします。 4 ◯議長田原耕一
     浦志建設都市部長。 5 ◯建設都市部長浦志素彦)  本市の都市計画区域は1万5,721ヘクタール、市域全体の約73%に当たりまして、市全域ではございません。  なお、本市の保存樹の指定につきましては、原則都市計画区域としておりますが、都市の美観風致に特に必要な樹木については、それ以外の区域でも指定をさせていただいているところでございます。 6 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 7 ◯6番(重冨洋司)  全体ではないと。7割ぐらいと私は思います。7割ぐらいと思いますが、糸島市には保存樹木に関する規程はあるのでしょうか。また、あれば保存樹に対する規程というのはどのようなものかお尋ねをします。 8 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 9 ◯建設都市部長浦志素彦)  本市には、平成22年1月1日に制定した糸島市保存樹に関する規程がございます。この規程は、本市の美観風致を維持するため、樹木の保存に関し必要な事項を定めて、良好な都市環境の維持及び向上に寄与することを目的といたしているところでございます。 10 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 11 ◯6番(重冨洋司)  国の樹木に関する法律では、保存樹保存樹林の指定を行うことができるとあります。  糸島市における保存樹の本数、それと保存樹林本数、それと保存樹林の指定はあるのか。あれば何か所でどのようなものがあるのかお尋ねします。 12 ◯議長田原耕一)  岩村施設管理課長。 13 ◯施設管理課長岩村克之)  本市では、保存樹の指定が46本です。保存樹林の指定はしておりませんが、保存樹の指定のうち、群生する樹林が泉川のハマボウ群落など4か所含まれます。 14 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 15 ◯6番(重冨洋司)  国の法律が施行された後、糸島市内保存樹林の指定は何年から行われたのか。また、指定した保存樹の更新というものがあるのかお尋ねします。 16 ◯議長田原耕一)  岩村施設管理課長。 17 ◯施設管理課長岩村克之)  旧二丈町では、平成6年度に二丈町花と緑のまちづくり規程を定め、32本の保存樹を指定、旧前原市では平成14年度に前原市保存樹に関する規程を定め、17本の保存樹を指定された経緯があります。  したがって、本市では合併と同時に糸島市保存樹に関する規程を定め、保存樹を49本指定しております。その後、3本の指定解除を行い、現在は46本の保存樹を指定しております。旧志摩町は保存樹の指定はされておりません。  指定した樹木は、枯死等の届出がなされるまでは更新します。 18 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 19 ◯6番(重冨洋司)  旧前原市と二丈町で、現在は46本の保存樹があり、3本は指定解除をしたということで、その理由は何なのでしょうか。また、志摩町の指定がなかったことについては、今後指定を行っていくのか。また、樹木は年々成長すると思いますが、これからも樹木の成長に応じて、保存樹の指定は増加するのか、お尋ねします。 20 ◯議長田原耕一)  岩村施設管理課長。 21 ◯施設管理課長岩村克之)  3本の指定解除の理由につきまして、私のほうから答弁させていただきます。  倒木の危険があったものが1本、強風により倒木したものが2本でございます。 22 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 23 ◯建設都市部長浦志素彦)  今後の保存樹の指定の在り方につきましては、法及び市の規程の趣旨に基づいて判断してまいりたいと考えているところでございます。 24 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 25 ◯6番(重冨洋司)  大きな樹木を想像いたしますと、地域の方たちが守り受け継いできた歴史のある神社や、その御神木とか、その敷地内などに多いように思います。所在する場所はそういった場所が多いのか、保存樹全体の割合でどうなのか、お尋ねします。 26 ◯議長田原耕一)  岩村施設管理課長。 27 ◯施設管理課長岩村克之)  保存樹指定46本のうち、神社に生息する保存樹は15本であり、その割合は33%と高くなっています。 28 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 29 ◯6番(重冨洋司)  糸島市の保存樹の中には、何百年、何千年と経過したものであるとか、地域やそこに暮らす方々にとって特別な存在であるものも多いのではないかと思います。  糸島市が現在策定しています第2次糸島市長期総合計画の第1章、糸島市の将来像の中に、本市の貴重な地域資源である自然や食、歴史、文化などをさらに磨くとありますが、指定した保存樹などは、糸島の自然、文化的にも大変重要で価値もあると思いますが、いかがでしょうか。 30 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 31 ◯建設都市部長浦志素彦)  保存樹は、その地域で古くは400年以上も生息する貴重な樹木であり、都市の美しい景観や自然の風景などの持つ趣を維持するための樹木でもあります。  市といたしましても、大切な樹木であると認識しており、大切に保存していきたいと考えているところであります。 32 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 33 ◯6番(重冨洋司)  大切に保存していくとお答えをいただきました。  異常気象とも言われる近年の風水害で、糸島市において様々な被害が起きています。その中には、保存樹も倒れたりする被害が起きていますけれども、それはどこでどのような保存樹が被害を受けたのか、市として把握をしておられますでしょうか、お尋ねします。 34 ◯議長田原耕一)  岩村施設管理課長。 35 ◯施設管理課長岩村克之)  本市では、平成27年4月には、潤神社のチシャノキが、平成29年6月には二丈中学校のクロガネモチが、令和元年9月には川付の宇美八幡宮のカシが、令和2年9月には東の八幡宮のムクが強風により倒木が発生しています。 36 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 37 ◯6番(重冨洋司)  今言われました東正八幡宮のムクの木が倒れて、ほこらも倒壊して、長糸の宇美八幡宮のカシ、これは糸島市の保存樹の中でも樹齢が1,000年以上もあり、最も歴史が古く、幹にはシーボルトコギセルという小さな巻き貝が生息していることや、文化的にも大変価値のある樹木と思います。残念ながら倒れてしまいましたが、同じく飯原の雉琴神社でも、これは保存樹の指定はなかったんですけれども、社に倒れて大きな被害が出ました。これは全国版のニュースにもなって報じられたところであります。そういった大きな木であるほど、倒れたら撤去するにも大変で、長糸の宇美八幡宮は現在もそのままになっています。多額の費用がかかるということをお聞きしました。市が指定をした保存樹木の倒壊、倒木、そういうことについて、何らかの補助は行われたのか、お尋ねをします。 38 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 39 ◯建設都市部長浦志素彦)  お尋ねの倒木の除去費用の件でございますが、糸島市保存樹に関する規程では、保存樹枯損防止その他その保存に関する費用を援助できるという規定になっておりまして、倒木の除去処理に関する費用の援助は今のところ規程がなく、援助いたしておりません。 40 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 41 ◯6番(重冨洋司)  今のところは規程がなく、援助はしていないというお答えで、今回の私の質問の趣旨になるわけですけれども、保存樹木、これは地域の貴重な財産です。将来にわたって、剪定や落ち葉掃きなど、維持管理を続けていくこと、これは所有者管理者方たちにとっては大きな負担となります。  保存樹の管理において、近隣の自治体を見てみますと、福岡市は、剪定費用の補助として、5年に1度ですけれども、30万円を上限に剪定費用の2分の1を補助するといった制度があります。また、保存樹樹木医、樹木の先生ですが、樹木医による診断費の全額負担などがあるようです。  また、保険関係では、賠償責任保険において福岡市は一括で保険に加入するなどの対策をしておられるようです。  糸島市には維持管理費用の助成といったものや、保存樹に対して保険を掛ける、そういったような補助はないのか、お尋ねをします。 42 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 43 ◯建設都市部長浦志素彦)  先ほども少し答弁させていただきましたが、本市では糸島市保存樹に関する規程第10条におきまして、所有者等に対し保存樹の枯損の防止、その他その保存に関し、その費用の一部を予算の範囲内において援助することができると規定しておりまして、その範囲内で援助できることとなっております。  また、保存樹に対して、損害保険などにつきましては、福岡市や近隣自治体の状況などを調査研究させていただきたいというふうに思っております。 44 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 45 ◯6番(重冨洋司)  予算の範囲内において援助をすると。近隣の自治体の状況を勘案して研究したいというお答えで、よろしくお願いしたいと思うんですけれども、糸島市が保存樹の指定をすると、市が指定をするということは、何らかの形で保存樹木を守っていくお手伝いをするということではないかと私は思いますが、保存樹に関する規程に何らかの補助をする規程を今からはつくるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 46 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 47 ◯建設都市部長浦志素彦)  答弁の繰り返しにはなりますけれども、現在の糸島市保存樹に関する規程の中で援助ができるという規定がございまして、その範囲内で所有者に援助できる状況でございますので、補助と変わらないものと考えているところでございます。 48 ◯議長田原耕一
     重冨議員。 49 ◯6番(重冨洋司)  お答えをいただいておりますけれども、糸島市の保存樹に関する規程の中に、市は標識を設置する義務や台帳を記すこと、また所有者は保全に努めること、枯れたりしたときには市長に届けなければならない義務があると記載されています。  この規程を見ると、市は保存樹の指定はするが、管理においては所有者で行っていくととれますけれども、樹木の保存に関しては何らかの市としての手助けをしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。 50 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 51 ◯建設都市部長浦志素彦)  先ほども答弁をいたしましたけれども、糸島市保存樹に関する規程第10条の規定の範囲内で所有者の方に援助を行っていきたいというふうに考えております。 52 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 53 ◯6番(重冨洋司)  市のほうで援助はしていかにゃいかんという答えをいただいております。市のほうもそのように考えていただいているものと私は認識しますけれども、保存樹の規程の中の10条に、市長は保存樹が枯れることの防止、そのほか、その保存に関し必要な助言及び指導をし、またはその費用の一部を予算の範囲内において援助することができると書いてあります。この規程を見る限り、保存樹が災害において倒れたりした場合、撤去費用の援助等は、私はしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。 54 ◯議長田原耕一)  浦志建設都市部長。 55 ◯建設都市部長浦志素彦)  糸島市保存樹に関する規程第10条は、保存樹の枯損の防止その他その保存に関して援助ができる規定となっておりまして、現在のところ、倒木の除去に対しましての援助はできないものというふうに考えているところでございます。 56 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 57 ◯6番(重冨洋司)  規程でいえば、援助は今のところは倒れた分に対してはできないということになっていると。私は最後、市長にお願いをしていこうと思います。  糸島市というのは、先月でしょうか、世界的な情報誌のモノクルで人口25万人未満のまちを対象とする輝く小さなまち2021年のランキングで世界の3位に選ばれました。  記事の中で、糸島ブランドの食材が豊かで、若い農業者や小規模な事業者が元気であることや、市民も移住者に「よそ者」と書いてありますが、移住者に寛容であること、行政の支援もありと書いてあります。行政の支援があると書いてあるんです。市長が、市が今まで取り組んでこられました糸島ブランドの確立や移住・定住の取組などが、これが実を結んできた結果ではないかと私は市民の一人として大変うれしく思っています。  これからの第2次糸島市長期総合計画の中にも、ワンランク上のまちづくりに取り組んでいくことが記されております。私が今回質問をしました保存樹については、市の伝統的、文化的な要素を持つものと私は思います。  このようなものを後世に残すこと、受け継いでいくこと、市として守り続けることなどこそ、文化を磨くワンランク上のまちづくりの一つになると私は思います。  保存樹の規程の第11条には、この告示に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定めると記載があります。  これは、月形市長の裁量によって決定することができると私は解釈をいたします。  倒木の撤去費用や折れた樹木の管理などには、これまでその樹木が地域に与え続けてきました功績などを考慮していただきたい。その地域の方たちに御配慮いただいて、適切な金額の交付をお願いしたいと思います。 58 ◯議長田原耕一)  月形市長。 59 ◯市長(月形祐二)  今までのお褒めをいただきまして、ありがとうございます。  御質問でございますが、市が指定をいたしております保存樹の管理について、このことにつきまして、私は本市の美観風致、あるいは良好な都市環境を維持向上させるための保存樹につきましては、今後もしっかりと守っていきたいというふうに考えております。  議員御指摘の昨今の異常気象から風水害、これが多発いたしておりまして、樹木の倒壊、これも増えてきておるということは、これまでも大変私自身も危惧をしておるところでございました。このような状況を踏まえながら、倒木の除去費用につきましても、これは必要があるというふうに判断をいたしておりますので、適切な金額を補助できるような現行の規程については、改正を担当課のほうに指示をしたいというふうに思っております。 60 ◯議長田原耕一)  重冨議員。 61 ◯6番(重冨洋司)  ありがとうございます。月形市長から保存樹木の管理、これについて援助ができるように現行の規定は改正すると。そして、倒木の除去費用は援助していただけるんですよね。援助をするとお答えをいただきました。保存樹を抱える、管理してある地域にとって、倒木の処理に困っている地域の方たちにとっては本当にありがたい市長の言葉と思います。今回、私の質問を聞いていただいて、市民の困り事と捉えていただいた、確かな回答をいただいたことに心から感謝を申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。 62 ◯議長田原耕一)  これをもちまして、重冨議員一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。なお、再開は10時35分の予定です。       (午前10時27分 休憩)       (午前10時31分 再開) 63 ◯議長田原耕一)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、1番川上伸悟議員の発言を許可します。川上議員。 64 ◯1番(川上伸悟)  改めましておはようございます。議席番号1番、総務文教常任委員、川上でございます。ただいま議長の許可を得ましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。  では早速、1つ目のテーマ、都市部と中山間地域・沿岸地域の人口推移についてから参ります。  86万5,239人、2019年に日本に生まれてきてくれた赤ちゃんの人数です。一方で、日本全体で死亡者数が138万1,000人だったため、自然増減数はマイナス51万5,000人となり、昨年1年間で鳥取県の総人口に近い人口が減ったことになります。  日本全体の出生数の推移ですが、いわゆる団塊の世代、1949年に269万7,000人、次の大きな山、団塊ジュニアの世代、1973年に209万2,000人となっています。そして、昨年2019年、86万5,000人で初の90万人を割り込んだことで86万ショックと言われております。  さらに、今年の出生数は政府の見通しによると84万人台へ。さらに、来年はコロナ禍の影響で妊娠控え傾向というものがあり、70万人台に落ち込むのではと懸念をされています。  出生数が減少することにより、ますます深刻化していく少子・高齢化、人口減少問題ですが、もちろん本市も将来にわたって人口が減っていきます。人口減少により市全体の活力が減り、税収も減ります。地域のコミュニティを維持できなくなるところも出てくるかもしれません。  また、本市にとって主要産業である第1次産業をはじめ、あらゆる分野で後継者が不足していくことが考えられます。  では、まず通告の1番目、過去5年間の都市部と中山間地域・沿岸地域の人口推移はどうなっているでしょうか、お伺いします。 65 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 66 ◯経営戦略課長(市丸直広)  都市部につきましては、都市的地域として国が設定をしております人口集中地区(DID地区)がある波多江校区、東風校区、前原校区、前原南校区、南風校区、加布里校区の6校区として、中山間地域・沿岸地域については、それ以外の校区としてお答えをさせていただきます。  まず、都市部の人口推移につきましては、5年前の平成27年9月末時点が5万7,171人、令和2年9月末時点が6万2人で2,831人、5.0%の増となっております。  他方、中山間地域・沿岸地域の人口推移につきましては、5年前の平成27年9月末時点が4万2,858人、令和2年9月末時点が4万2,158人で700人、1.6%の減というふうになっております。 67 ◯議長田原耕一)  川上議員。 68 ◯1番(川上伸悟)  それぞれの人口推移について確認をさせていただきました。確実に、今、人口推移に差が開いていることを確認できました。  同じく、今後の都市部と中山間地域の人口推移の予測と人口推移における地域の格差について市の見解をお伺いします。 69 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 70 ◯経営戦略課長(市丸直広)  今後、10年後につきましては、政策的誘導人口を除き、都市部の人口は令和12年には6万3,318人と推計しておりまして、令和2年と比較し、3,316人、5.5%の増、それから中山間地域・沿岸地域の令和12年の人口は3万8,649人で3,509人、8.3%の減と推計をしております。  今後、人口が増加する地域と減少する地域がより顕著になるというふうに予想されますので、人口が減少する地域については地域産業や地域コミュニティの衰退を危惧しているところでございます。  そこで、人口減少地域につきましては、一定の人口減少は受け入れつつも、持続可能な地域を目指し、移住・定住の促進や転出抑制、コミュニティの維持など人口減少地域対策に取り組んでいくということにしているところでございます。 71 ◯議長田原耕一)  川上議員。 72 ◯1番(川上伸悟)  御答弁にありましたとおり、今後も人口減少、少子・高齢化が進み、やはり真っ先に中山間地域・沿岸地域の人口から減っていくことが予測されます。  私の地元である長糸校区でも2019年2月に人口が2,000人を下回りました。この10月末には1,959人となりました。今現在も将来起きるであろう様々な問題が取り沙汰されております。例えば、コミュニティの核である小学校は存続できるのであろうか、さらに氏子が少なくなって神社を維持できるのであろうか、などなどです。  そして、もう一つは産業の維持です。地元農家の方に話を伺うと、とある地域ではため池からの水路整備や草刈りの管理等、今の農家の人数のままでは今後10年維持できるか分からないとの意見を聞いております。  通告の2番目、市の主要産業である第1次産業、今回は農業に絞らせていただきまして、後継者、担い手不足解消に向けて現状行っている対策を伺います。 73 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 74 ◯農業振興課長(秋山順二)  農業の担い手を確保するため、本市におきましては様々な新規就農支援の取組を行っております。  まず、就農へ向けての研修事業といたしまして、農業技術の習得のため、市内の農場で研修を実施しまして、生活資金の支援も行っております。  次に、定着支援といたしまして、経営が不安定な就農後5年間の生活を支援することを目的としました農業次世代人材投資事業によりまして、年間150万円を限度に資金を交付しております。  また、農業用施設や機械等の導入支援といたしまして、糸島市担い手農家支援事業で新規就農者も対象といたしまして補助を行っております。  担い手の育成及び確保につきましては、本市農業の持続的発展に不可欠となりますので、市、農業委員会、JA、福岡普及指導センターで構成いたします新規就農支援班におきまして相談や営農指導を行っておるところでございます。  以上でございます。 75 ◯議長田原耕一)  川上議員。 76 ◯1番(川上伸悟)  様々な手法をもって農業の後継者、担い手不足解消に向けて対策を取っていただいていることを確認しました。  では、今、御答弁にあった新規就農者を迎え入れる上での課題は何があるでしょうか。 77 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 78 ◯農業振興課長(秋山順二)  新規就農者を迎え入れる上での課題といたしまして、1点目といたしまして、農地やビニールハウス、農業用機械などの経営資産の確保及びそのための資金の確保、2点目といたしまして、農業経営や栽培技術の習得及び向上が挙げられます。  以上でございます。 79 ◯議長田原耕一)  川上議員。 80 ◯1番(川上伸悟)
     これまで農業に関わったことがない方が就農後に、いわゆるミスマッチが起こるとの話をよく耳にします。  新規就農者数を増やすため、かつて日本の農業を支えてくださっていた兼業農家を増やす、育てるという施策は考えられないでしょうか。別に安定した収入を持ちつつ農業にいそしんでいただく、私の地元でも兼業農家の方が機械を自身で購入されて、安定して農業を営んでいらっしゃる方がいらっしゃいます。この点に関していかがでしょうか。 81 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 82 ◯産業振興部長(大神哲広)  国におきましては、本年3月の新たな食料・農業・農村基本計画におきまして、農業・農村の振興のため、経営規模の大小にかかわらず、農業現場を支える多様な経営体に対し農業経営の底上げにつながる対策を講じるとしております。  今、議員言われました兼業農家を含みます多様な担い手の育成・確保につきましては、現在行っております糸島市農力を育む基本計画の見直しの中で国の動向を踏まえながら方針を定め、推進をしていきたいと考えております。  以上です。 83 ◯議長田原耕一)  川上議員。 84 ◯1番(川上伸悟)  この変化の大きい時代に即した多様な担い手の確保・育成の検討をぜひお願いいたします。  また、ミスマッチをなくすため、後継者として農業経営者の子がやはり有力ではないかと考えております。農業について多少なりともなれ親しんでいて、農地を相続する際に税制優遇を受けられるなどメリットが多くあります。  しかし、未婚のため、お子さんがいらっしゃらないという農家さんも多くいらっしゃいます。とある30代の農家さんからは、日々、家と圃場との往来で出会いがないという話も聞きました。  これまで、人口減少から生じる課題について、ほんの一部ではありますが、確認いたしました。そもそもの大きな視点で本市の出生数増に向けた対策を講じる必要があると私は考えております。  通告の3番目、合計特殊出生率の推移について伺います。  まず、合計特殊出生率の説明をお願いできないでしょうか。 85 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 86 ◯経営戦略課長(市丸直広)  合計特殊出生率につきましては、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものでございまして、一般に1人の女性が一生の間に産む子どもの数というふうにされております。 87 ◯議長田原耕一)  川上議員。 88 ◯1番(川上伸悟)  御説明ありがとうございます。  一方で、自然増加率という指標があります。この指標は、人口総数に対する自然増加数の割合を表すため、重要な指標ではありますが、本市は老年人口割合が福岡都市圏内で比較しても高いことから、出生数に焦点を当てる場合は合計特殊出生率を注視しなければならないと考えております。  この合計特殊出生率の本市の過去5度の調査時点の数値と福岡都市圏10市7町における順位をお伺いします。 89 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 90 ◯経営戦略課長(市丸直広)  合計特殊出生率については、国勢調査の結果に基づいて5年ごとに公表されておりますので、5年ごとの調査に基づいて答弁させていただきます。  平成22年、国勢調査に基づく合計特殊出生率は1.37人で福岡都市圏の順位は下から3番目で、令和2年10月に公表をされました平成22年の国勢調査に基づく合計特殊出生率は1.44人と若干上昇しましたが、福岡都市圏の順位は同じく下から3番目となっております。すみません、平成2年10月に公表されました平成27年の国勢調査に基づく合計特殊出生率は1.44人と若干上昇し、都市圏の順位は下から3番目ということで訂正をさせていただきます。 91 ◯議長田原耕一)  川上議員。 92 ◯1番(川上伸悟)  最新の調査でも17市町村中、下から3番目とのことでした。  では、その要因について、どのように捉えていらっしゃるでしょうか。 93 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 94 ◯企画部長(井上義浩)  まず、先ほどの答弁ですが、平成ではなくて令和2年ということでお願いします。  それと、出生率が糸島市は低いという要因でございますが、福岡県の平成30年度子育てに関する県民意識調査における回答者が考える出生率の低下要因につきましては、上位から、まず「子どもの生活費や教育費に費用がかかる」「結婚平均年齢の上昇」「家庭と仕事の両立が困難」となっております。  また、本市の統計データでは「人口1人当たりの市民所得が276万7,000円で福岡県や福岡都市圏の平均を下回っております。  6歳までの子どもを育てながら働く妻の割合が58.3%で福岡都市圏の中で最も高いこと、加えまして、結婚を意識し出します20代の市外流出が多いという特徴がございます。  このようなことを踏まえますと、本市の合計特殊出生率が低い要因は、経済的理由、仕事と家庭の両立の困難さ、若年層の市外流出などが主な要因ではないかと推察しております。 95 ◯議長田原耕一)  川上議員。 96 ◯1番(川上伸悟)  要因について確認をいたしました。  ただ、この合計特殊出生率が全国平均より0.04ポイント、福岡県平均より0.06ポイント低いのですが、本市としてこの出生率に関して重要な課題との認識はあるのでしょうか。また、この課題に対して取り組んでいる対策、今後の検討している対策があれば、お知らせください。 97 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 98 ◯企画部長(井上義浩)  合計特殊出生率が低いということは重要課題だと認識をしております。  出生率が低いままであれば、将来的な地域経済や地域コミュニティの衰退が危惧されますので、出生率を改善する対策としましては、これまで子ども医療費の無料化、放課後児童クラブの対象年齢の拡大、保育・教育環境の整備、男女共同参画の推進、企業誘致などによります雇用の場の創出などに取り組んでおります。  今後は、第2次長期総合計画に基づきまして、これまでの取組のさらなる強化や新たな取組を検討しまして、安心して子どもを産み育てられる環境の整備に努めていきたいと考えております。 99 ◯議長田原耕一)  川上議員。 100 ◯1番(川上伸悟)  重要課題であるという認識をお持ちということを確認できました。  糸島市統計白書を確認したところ、本市と同じく、福岡市に隣接する粕屋町が1位で2.03ポイントと本市と0.64ポイント差がございます。  先ほども少しちょっと御答弁があったかもしれないんですが、本市との違いはどのようなことが考えられるでしょうか。もちろん考えられることで構いませんので、見解をお願いいたします。 101 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 102 ◯企画部長(井上義浩)  本市と比べますと、粕屋町は労働力や消費の中核をなす生産年齢人口、これは15から64歳ですが、の割合が高いこと。  また、持ち家率が福岡市に次いで低い、逆に言いますと賃貸住宅が多いことから20代の単身者や新婚世代などが多く流入しているということです。  また、雇用の場が豊富で経済水準も高いこと、大きな公園、体育館があることなどが本市と違う点だと考えております。 103 ◯議長田原耕一)  川上議員。 104 ◯1番(川上伸悟)  御見解を確認いたしました。  私なりに調べましたところ、福岡県の人口動態統計の平成29年版を確認いたしました。粕屋町が1,000人当たりの婚姻数が県内トップの6.82件でした。私はここにも大きな要因があるのではないかと考えております。  本市の1,000人当たりの婚姻数は何件でしょうか、お伺いします。 105 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 106 ◯経営戦略課長(市丸直広)  県が公表をしております県内市町村の最新値で平成29年の婚姻件数でお答えしますと、本市は4.08件となっております。 107 ◯議長田原耕一)  川上議員。 108 ◯1番(川上伸悟)  もちろん本市は粕屋町より、いわゆる高齢化率が高いということもありますが、この差については有意義なデータと捉えております。  昨年9月の一般質問においてもお伺いしましたが、改めて伺います。平成27年度まで統計が出ている過去20年の未婚率の推移と福岡都市圏における順位をお願いいたします。 109 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 110 ◯経営戦略課長(市丸直広)  国勢調査の結果で答弁をさせていただきます。  本市の未婚率の推移につきましては、平成7年が25.4%、平成12年が25.6%、平成17年が25.7%、平成22年が25.6%、平成27年が24.9%となっております。  福岡都市圏における順位におきましては、この20年間で複数の市町で合併が行われておりますので、直近の平成27年の国勢調査の結果で答弁させてもらいますと、本市の未婚率は福岡都市圏で下から5番目というふうになってございます。 111 ◯議長田原耕一)  川上議員。 112 ◯1番(川上伸悟)  では、30代、40代に対象を絞ると未婚率はどうなっているでしょうか。同じく過去20年の推移についてお伺いします。 113 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 114 ◯経営戦略課長(市丸直広)  国勢調査の結果による30歳から49歳までの未婚率の推移につきましては、平成7年が11.2%、平成12年が14.3%、平成17年が19.8%、平成22年が25.0%、平成27年が27.0%となっております。  以上です。 115 ◯議長田原耕一)  川上議員。
    116 ◯1番(川上伸悟)  平均4%ずつ上がっていっているので、令和2年度の国勢調査ではさらに未婚の方の割合が増え、恐らく30%前後になるのではと推測されます。  では、平成27年度における本市の30代、40代の未婚者の実数は何人になるでしょうか。 117 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 118 ◯経営戦略課長(市丸直広)  平成27年度における本市の30代、40代の未婚者数につきましては、6,323人でございます。 119 ◯議長田原耕一)  川上議員。 120 ◯1番(川上伸悟)  ここで国立社会保障・人口問題研究所が平成27年に調査した結果をお知らせします。  25歳から34歳の未婚男女を対象とした独身者の結婚意思についてという設問に、結婚したいと回答した男性が85.7%、女性は89.3%に上りました。  では、どうして結婚しないのかという質問に対して、男性は出会いがない45.3%、結婚資金に不安29.1%、交際経験が少ない14.3%。女性は出会いがない51.2%、結婚資金に不安17.8%、交際経験が少ない15.8%という調査結果が出ております。  この調査と対象年齢が異なっているので、あくまでも参考数値ではありますが、平成27年時点で30代、40代の未婚者数に、先ほどの結婚したいと考えている方の割合を当てはめてみると、男性がおよそ3,000人、女性がおよそ2,500人となり、本市において約5,500人の方が結婚したいが、していないという試算になっております。あくまでも参考数値です。  私は昨年9月の一般質問でも発言しましたが、出生率を上げるため、解消すべき課題として市民の皆様が困っていらっしゃることでフェーズを3つに分けました。  まず、本当は子どもを望んでいるが経済的な理由でためらっている御夫婦、次に子どもを望んでも望んでも授かっていらっしゃらない御夫婦、そして同じ子育て世代でも、その前の段階で結婚したいと思うが、していない方です。  子育て支援の税制優遇や教育無償化など子育てしやすい環境づくりは、政府、そして本市も精力的に取り組んでもらっておりますし、不妊治療の支援に関しても今後、政府が最優先で取り組むとの方針を出しています。  少子化問題解決の根本的な課題は、そもそも子育てのフェーズまで至れていないことだと考えております。結婚を奨励しましょうというと価値観の押しつけだと、個人の自由だとの反論があると考えます。  ただ、結婚をしたいと考えていらっしゃる人を支援する取組であれば、押しつけにはなりません。今後も見込まれる未婚率の増加、そして結婚したいと考えていらっしゃる人が本市にこのように多くいらっしゃる状況について、市としては、どうお考えになるでしょうか。 121 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 122 ◯企画部長(井上義浩)  今、申されましたように、結婚したいと考えられている方が8割以上おられる中で、未婚率が増加している要因としましては、賃金・労働条件などの雇用環境、あるいは出会いの機会の少なさに加えて、結婚、出産後の仕事と家庭の両立の難しさ、育児費用の多さなどがあると考えております。このような要因を解消し、市民の皆様の希望をかなえることは必要だと考えております。 123 ◯議長田原耕一)  川上議員。 124 ◯1番(川上伸悟)  そこでもう一つ、完結出生児数という指標があります。  まずは、この指標について説明をお願いできないでしょうか。  あわせて、団塊ジュニアが生まれた世代1972年と最新の調査における数値を伺います。 125 ◯議長田原耕一)  市丸経営戦略課長。 126 ◯経営戦略課長(市丸直広)  まず、完結出生児数とは、結婚持続期間が15年から19年までの夫婦の平均出生子ども数のことでございます。  完結出生児数については、市町村別のデータがございませんので、全国のデータで答弁をさせていただきます。1972年は2.20人で最新の2015年の調査では1.94人となってございます。 127 ◯議長田原耕一)  川上議員。 128 ◯1番(川上伸悟)  御答弁にもありましたとおり、夫婦の最終的な平均出生子ども数とみなされる完結出生児数は、長期的に低下しているものの、冒頭でもお知らせした団塊ジュニアの世代1972年の調査で2.20人、2015年で1.94人と実は2.0人前後を維持しており、結婚した夫婦には平均して2人弱の子どもがいらっしゃるということが、この指標で分かります。  つまり、結婚したいと考えていらっしゃる方が御結婚されれば出生率が上昇するということが言えます。合計特殊出生率を上げ、ひいては自然増加率を上げること。なぜなら社会増は日本全国で人口が減っていくので、将来先細りしていきます。  他の自治体で生まれた方が糸島に来ていただいております。これは大変ありがたいことですが、国全体で考えると人口は変わりません。  だからこそ、各自治体が自然増加率を上げることに全力で取り組まなければならないと私は考えております。  近隣自治体で婚活支援をされている取組を幾つか御紹介します。  まず、大分県ですね。大分県が主体で実施しているOITAえんむす部出会いサポートセンターというものがございます。そのシステムは、入会後にセンター内のタブレットでお相手検索、そしてお見合い申請、そしてセンター内でお見合いをするという流れになっております。これは大分県が実施主体ということで利用される方が大変安心して御利用になられているとのことでした。  次に、伊万里市です。まちづくり課婚活応援係が直接、会員を募集、イベントの御案内や1対1の引き合わせを行っているとのことです。  そして最後に宗像市です。ジュノールという全国各地に10か所あり、行政や公的機関と連携した非営利目的の婚活システムを3年以上も前から導入されています。そのシステムは、さきに説明した大分県のものと同じような流れなんですが、完全予約制のため、人に知られたくない、知り合いに会いたくないという婚活のデリケートな部分もしっかりケアをされていらっしゃいます。  そこで、他自治体のように未来の糸島のため、市が本気で結婚の支援に取り組むべきかと考えております。結婚の支援は、例えば、宗像市の形式であれば市の施設をお借りすることによって、システム導入約50万円、人件費として年に150万円程度で毎年着実に実績が出ております。莫大な費用がかかるわけでもなく、何より市民の幸福度が上がり、そして出生数増に寄与できます。本市においても、結婚の応援を検討いただけないでしょうか。 129 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 130 ◯企画部長(井上義浩)  本市でも平成24年度から26年度までの3年間、婚活支援事業を実施しました結果、この事業を通しまして民間団体の育成ができました。民間団体で婚活の取組を進めることができるようになりました。  また、個人の結婚に対する価値観が多様化する中で、民間の取組に委ねるほうが望ましいと判断をいたしました。  こうしたことから、昨年の9月定例会でも答弁させていただきましたが、婚活を支援する団体に対する支援を続けております。  ただし、国は少子化を重要課題と捉え、対策を充実しようとされておりますので、それと併せまして本市におきましても現在、対策を検討しております。 131 ◯議長田原耕一)  川上議員。 132 ◯1番(川上伸悟)  先ほど御答弁にもありましたが、ようやく政府も来年度より少子化対策費用としてAIを活用した婚活支援事業を支援するという報道が、つい先日出されました。  今現在、人口が増え続けている糸島市が本気で出生数増に取り組むことが、世の中や他の自治体にインパクトを与えると考えております。未来の糸島市、そして未来の糸島市民のため、切に出生数に関する数値目標を設定してもらい、最重要課題として取り組んでもらうようお願いしまして、次のテーマへ移ります。  次のテーマに移ります。  さきの質問でも述べた、本当は子どもを望んでいるが、経済的な理由でためらっていらっしゃる御夫婦がいらっしゃると考えております。やはり出産準備、出産、そして子育てと様々なお金がかかります。  そこで、本市が目指す安心して産み育てられる環境の充実の一環として、出産後の赤ちゃんの検査というテーマで質問をいたします。  通告の1番目、本市における新生児の検査について質問をいたします。  元気いっぱいに生まれてきた赤ちゃんにも生まれつきの先天性の病気が隠れていることがあります。早期発見、早期治療すればよくなっていくもの、必要な治療、管理を継続することにより、同年齢の子どもと同じように成長し日常生活を送ることができることもあるそうです。  では、今現在、先天性の病気に関する検査はどのようなものがあるでしょうか。 133 ◯議長田原耕一)  宗健康づくり課長。 134 ◯健康づくり課長(宗 敏幸)  先天性の病気に関する検査は主に2種類で、新生児を対象に福岡県が助成している先天性異常検査と保護者が任意で受けられる新生児聴覚検査があります。  以上です。 135 ◯議長田原耕一)  川上議員。 136 ◯1番(川上伸悟)  それぞれの検査について、どのような検査か、御説明をお願いしてもよろしいでしょうか。 137 ◯議長田原耕一)  宗健康づくり課長。 138 ◯健康づくり課長(宗 敏幸)  2つの検査内容についてですが、先天性代謝異常検査とは、甲状腺機能低下症や尿症などの先天性の病気の早期発見、早期治療を目的として生後5日目から7日目の新生児を対象に生まれた医療機関で少量の血液を採取して検査を行います。  次に、新生児聴覚検査とは、難聴の早期発見、早期療育を目的として、おおむね生後3日以内に医療機関で聴覚検査を行うものでございます。  以上です。 139 ◯議長田原耕一)  川上議員。 140 ◯1番(川上伸悟)  先ほどの御答弁にもありましたが、新生児マススクリーニング検査は県から公費負担があるとのことでした。  一方、新生児聴覚スクリーニング検査ですが、こちら1,000人に1人から2人、生まれつき耳が聞こえない方がいらっしゃると言われています。他の先天性疾患と比べて確率の高い先天性難聴を少しでも早く見つけるための検査でございます。  この新生児聴覚スクリーニング検査の実施について国の方針はあるのでしょうか。 141 ◯議長田原耕一)  溝口健康増進部長。 142 ◯健康増進部長(溝口和也)  国としては、新生児聴覚検査が聴覚障がいの早期発見、早期療育につながるため、市町村に対しまして検査を実施することが重要であるという考えでございまして、検査を推奨しているところでございます。 143 ◯議長田原耕一)  川上議員。 144 ◯1番(川上伸悟)  では、新生児聴覚スクリーニング検査について、本市の実施状況、また費用及び補助についてお伺いいたします。 145 ◯議長田原耕一)  宗健康づくり課長。 146 ◯健康づくり課長(宗 敏幸)  1点目の実施状況につきましては、新生児聴覚検査の実施率は、平成30年度94%、令和元年度95.2%になっております。  また、難聴児の発見数は、平成30年度3人、令和元年度ゼロ人になっております。  2点目の検査費用については、自費診療となり、医療機関によって異なりますが、3,000円から8,000円程度になっております。  3点目の検査補助については、本市においては費用についての補助は行っておりません。
     以上です。 147 ◯議長田原耕一)  川上議員。 148 ◯1番(川上伸悟)  出産を控えた、また、出産後の御夫婦、御家族にとって最大の関心事は、何より生まれてくる赤ちゃんが健康かどうかではないかと思います。やはりほとんどの方が聴覚スクリーニング検査を自費で実施されています。  調べたところ、全国的にこの新生児聴覚スクリーニング検査に対する補助をする流れが広まっているようです。九州各県を確認したところ、既に2018年時点で長崎、大分、鹿児島県は100%の自治体で公費負担を行ってあり、福岡県は2市のみでした。  現時点における福岡県内市町村の公費負担の状況はどうなっているでしょうか。 149 ◯議長田原耕一)  宗健康づくり課長。 150 ◯健康づくり課長(宗 敏幸)  現時点で60市町村中、13市町村で実施されておられます。  以上です。 151 ◯議長田原耕一)  川上議員。 152 ◯1番(川上伸悟)  2年間で負担をされる自治体がかなり増えてきていることを確認いたしました。  本市で生まれてきてくれる赤ちゃんのため、新生児聴覚スクリーニング検査の公費負担をするとしたら、本市ではどれぐらいの費用がかかるのでしょうか。他市のように一部負担の想定でも構いませんので、お願いいたします。 153 ◯議長田原耕一)  宗健康づくり課長。 154 ◯健康づくり課長(宗 敏幸)  一部、保護者に自己負担をしていただくこととし、検査費用8,000円、公費負担6,000円、対象新生児を700人として試算しますと420万円の市費が必要となります。  以上です。 155 ◯議長田原耕一)  川上議員。 156 ◯1番(川上伸悟)  およそ420万円程度と、まとまった費用がかかるとのことでした。  先ほど、検査の実施率を伺いましたが、約4%の方は恐らく費用がかかることから検査をなされなかったのではないかと推測します。  ここで月形市長へお伺いいたします。  糸島市に生まれてきてくれる赤ちゃん、そして御家族のため、少しでも出産、子育て費用の軽減と、ひいては未来社会で輝く子どもを育むまちづくりのため、新生児聴覚スクリーニング検査の公費負担を検討していただけないでしょうか。 157 ◯議長田原耕一)  月形市長。 158 ◯市長(月形祐二)  新生児聴覚検査の補助の導入についてでございますが、本市におきましては、これまで子育て支援に努めてまいりました。  そして、第2次糸島市長期総合計画でも安心して生み育てられる環境の充実、これを目指して施策を展開することといたしております。本市に生まれたお子さんが一人ひとりの健やかな成長を本市としてもしっかりと応援していきたいというふうに考えております。  そのため、御指摘の検査の補助につきましては、今後実施する方向で検討をさせていただきます。 159 ◯議長田原耕一)  川上議員。 160 ◯1番(川上伸悟)  前向きな御答弁をいただきまして、大変心強く、また未来の赤ちゃんや御家族も喜ばれるのではと思っております。  執行部の皆様の地道な努力の積み重ねで、市民満足度調査の、安心して子どもを産み育てられる環境が整っていると思う市民の割合も年々上昇していっています。この積み重ねの結果が、本市の出生率の上昇にも寄与していくと考えております。ぜひ早期の実現をお願いいたしまして、次のテーマへ移りたいと思います。  続きまして、3番目のテーマ、消防団の消火活動について。  通告しておりました消防団の消火活動をいかに支援するかに移ります。  昨年の同僚議員の一般質問でも上がっていた全国的にも問題となっている消防団の人員確保ですが、人口減少や被雇用化率の上昇により今後も人員確保が難しくなることが予測されます。  このような時代背景の中で、消防団の最も重要な任務である消火活動についても、ますますの効率化が求められると考えております。  そこでまず、消防団定員の推移と今後の人員確保について、市としてはどのような見解をお持ちかをお伺いします。 161 ◯議長田原耕一)  松尾警防課長。 162 ◯警防課長(松尾佳徳)  消防団員数の過去5年間における状況は、条例定数995人に対して、各年度4月1日現在で平成28年度995人、平成29年度992人、平成30年度995人、令和元年度990人、令和2年度994人とほぼ横ばいの状況でございます。  消防団員の確保につきましては、少子・高齢化や被雇用化率の増加等の社会状況の変化により、今後ますます厳しくなっていくと考えております。 163 ◯議長田原耕一)  川上議員。 164 ◯1番(川上伸悟)  では、団員確保が厳しくなっているという課題に対し、どのような対策を検討されているのでしょうか。 165 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 166 ◯消防長(古賀裕之)  消防団員確保につきましては、各校区、行政区等の御支援やOB団員の再加入、消防団協力事業表示制度、準中型免許取得の助成及び女性団員の採用等様々な施策を消防団と協力して実施しており、今後、これらの施策をさらに推し進めてまいります。 167 ◯議長田原耕一)  川上議員。 168 ◯1番(川上伸悟)  施策について確認をいたしました。引き続き知恵を絞りつつ団員確保に向けて施策の推進をお願いできればと存じます。  私ごとですが、私も本年度より消防団に再入団をいたしました。日中、火事が起こった際は仕事のため地元におらず、集まるメンバーがほぼ同じという状態です。  このような社会情勢の中、消防団の最も重要な任務である消火活動についても、ますますの効率化が求められます。  参考までに確認させていただきますが、消防本部の消防士が現地に向かう際の流れをお伺いします。 169 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 170 ◯消防長(古賀裕之)  住民から119番通報がありますと、通信指令員が火災の状況及び付近の目標等を詳細に聞き取ります。  その後、聞き取った情報を消防本部内放送設備により職員に伝え、消防隊員が現場に向かいます。  なお、この間、通信指令員は火災内容の状況に応じて避難や対処方法等を通報者に伝えます。 171 ◯議長田原耕一)  川上議員。 172 ◯1番(川上伸悟)  続きまして、消防団が出動する際の流れをお伺いします。 173 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 174 ◯消防長(古賀裕之)  消防団につきましては、防災無線及び消防本部から火災発生場所、目標物等を記載した災害発生メールを団員に送信しますので、これらの情報に基づき現場へ向かいます。 175 ◯議長田原耕一)  川上議員。 176 ◯1番(川上伸悟)  消防団員にヒアリングをしたところ、メールにて住所を確認し、携帯等で検索し、現場付近まで到着すると煙や先着部隊がいるので、そこに向かっていると。メールが来た時点では出火場所がどのような場所なのかが分からない、どの道を行けば最短で到着できるかが分からず時間がかかってしまうケースがあるとのことで、特に校区内はもちろん、校区外にも出動する機会が多いポンプ自動車班よりナビゲーションシステムを装備できないかと相談を受けました。  そこで、9月の決算審査特別委員会にて質問させていただきましたが、更新をされたポンプ自動車にはカーナビが搭載されていると伺いました。今現在、ポンプ自動車のカーナビ設置の状況をお伺いします。 177 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 178 ◯消防長(古賀裕之)  令和2年度現在、消防団車両16台のうち8台に装備しております。 179 ◯議長田原耕一)  川上議員。 180 ◯1番(川上伸悟)  半数に装備されているとのことですが、全分団に設置されていない理由があれば、教えてください。 181 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 182 ◯消防長(古賀裕之)  消防団車両の仕様を作成する際は、分団の意見要望等を聞いて決定しておりますが、スマートフォンのナビアプリ等の普及により、カーナビにつきましては要望がまちまちでございました。  しかしながら、近年ではカーナビについては、ほとんど標準装備になっていることから、平成30年度からの消防団車両更新時にはバックモニター一体型のカーナビを順次装備しています。 183 ◯議長田原耕一)  川上議員。 184 ◯1番(川上伸悟)
     理由について理解いたしました。  あわせて、到着後に水利がどこにあるか分からないので、さらに初期行動が遅れるとの声もあります。恐らく、同じ校区内でも自然水利も含めると全て把握している団員は多くないのではと考えます。  そこで、本市には水利が何か所あって、そして、消防本部の消防士は水利の把握をどうされているか、お伺いします。 185 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 186 ◯消防長(古賀裕之)  消防水利につきましては、自然水利を含め約1,900か所でございます。  なお、消防士は定期的に水利調査を実施、水利の把握を行っております。 187 ◯議長田原耕一)  川上議員。 188 ◯1番(川上伸悟)  消防士の皆さんは、時には業務以外のときも水利箇所の確認を行ってくださっているとのこと。プロフェッショナルとしての思いに頭が下がるばかりでございます。  消防団の水利の把握という点で他自治体を調べたところ、三重県四日市市消防団がパナソニック製のゴリラという1台4万円前後ぐらいのカーナビに市内7,500か所の水利情報を登録し、それを全分団の消防車両に搭載しているとのことでした。  随時、消防団車両更新時にカーナビが設置されるとのことでしたが、課題として上げた、速やかに現地、そして道順が把握でき、また水利も分かるような工夫はできないでしょうか。 189 ◯議長田原耕一)  古賀消防長。 190 ◯消防長(古賀裕之)  消防団は、日頃の消防点検等を通じ、地元の消防水利に精通されており、火災出動においては消防団と消防署が協力、連携した消火活動ができていると思っております。  ただ、ほとんどの団員は火災現場へは自家用車等を活用していることから、地理や水利に不案内の団員にとっては火災発生地点や消防水利等の状況が確認でき、かつ、ナビを兼ねたシステムが携帯電話で利用できれば大変有効であると思い、対応できるシステムがないか調べた結果、該当するものがありましたので、今後、消防団と協議しながら、このシステムをデモで活用し、その有効性を確認していき、併せてほかに適したシステムがないかを調査研究していきたいと考えております。  以上です。 191 ◯議長田原耕一)  川上議員。 192 ◯1番(川上伸悟)  より効率的に現地や水利情報を把握できるシステムについて前向きに御検討いただきまして、大変心強く存じます。  もちろん、導入しても利用しづらい、そもそも利用しないでは元も子もございませんので、御答弁にあったとおり、消防団と綿密に協議して、システムの導入の御検討をお願いいたします。  今後、消防団確保と併せて、ICT活用などによる効率化がますます求められていくと考えます。自身の仕事、家庭での役割を果たしながら日夜頑張ってくださっている消防団、頻度高く意見交換をしていただいていると伺っておりますが、今後も引き続き消防団への支援をよろしくお願いいたします。  今回、3つのテーマで質問させていただきましたが、今後、コロナ禍で税収が落ち込むことが予測されていることから、ますますシビアな予算配分と執行が求められるのではと考えております。  本市にとって、また未来の糸島市民にとって、より効果的で生きたお金となるよう予算の執行を切に願い、また自分自身も様々な提言ができるよう研さんを積んでまいります。  以上で一般質問を終了します。ありがとうございました。 193 ◯議長田原耕一)  これをもちまして川上議員の一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。  なお、再開は11時30分の予定です。       (午前11時25分 休憩)       (午前11時30分 再開) 194 ◯議長田原耕一)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、4番後藤宏爾議員の発言を許可します。後藤議員。 195 ◯4番(後藤宏爾)  市民福祉常任委員会の日本共産党の後藤宏爾です。ただいま議長の許可を得ましたので、一般質問をしたいと思います。  まずは市内の図書館等での児童・生徒の学習場所の確保について簡単に質問したいと思います。  9月議会で私は児童・生徒の学びの保障についてと教職員の増員による負担軽減と少人数学級の実現についての質問をした際、長期の休校でしわ寄せが児童・生徒にも及んでいると述べました。そして、児童・生徒の学校、家庭以外での学習場所が限られていることも痛感いたしました。  そこで、学習場所の1つとしての図書館等の在り方についてまずは質問したいと思います。  9月の一般質問で、8月18日の美咲が丘駅南側のマンションの日陰に座り込んで国語の宿題をしている小学生たちの話をしましたが、宿題が多いという声のほかに、宿題をやる場所がないからここでしていると言った声もありました。  図書館についてですが、2020年10月号の市政ルポで、神奈川県大和市の記事を読ませていただきました。大木市長の言葉で、図書館についてですが、利用する子供たちや市民の皆さんの居場所であり、かつ文化を楽しむ場所とのことでした。糸島市の図書館条例にも、第1条に市民の教育と文化の発展に寄与するためとあります。  そこで、まず初めに、図書館の利用状況について伺いたいと思います。  新型コロナ感染拡大前と感染拡大後で、市の図書館本館、志摩館、二丈館のそれぞれの利用状況について教えていただきたいと思います。 196 ◯議長田原耕一)  小金丸教育部長。 197 ◯教育部長(小金丸敏浩)  令和2年と令和元年のそれぞれ11月の利用者の比較でお答えします。  今年度、本館は11月は6,097人の利用で、前年の93.8%の利用、二丈館は1,506人で、前年の89.4%の利用、志摩館は1,794人で、前年の92.9%の利用となっております。  以上です。 198 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 199 ◯4番(後藤宏爾)  ただいまの答弁で、本館は6,097人、前年の93.8%、二丈館は1,506人、89.4%、そして、志摩館が1,900人台で92.3%でしたかね、すみません。92.5%でしたかね、ちょっと聞き漏れましたけれども、図書館本館、図書館志摩館で話を聞いてきたのですが、小学生から高校生までの利用は確かにあり、コロナ感染前後も変わらないとのことでした。  もらった資料では、新型コロナ感染拡大で閉鎖が解除されてからも学習室の利用制限があるものの、約4割の利用はあります。利用時間はどうなっているのでしょうか。 200 ◯議長田原耕一)  小金丸教育部長。 201 ◯教育部長(小金丸敏浩)  本館の学習室の利用時間ということでございますね。(「そうですね」と呼ぶ者あり)本館の学習室の利用時間は、午前の部が10時から12時45分、午後の部、14時10分から16時55分で、それぞれ2時間45分としております。13時から14時10分は消毒、換気のために入室を不可としている状況でございます。  以上です。 202 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 203 ◯4番(後藤宏爾)  利用時間についてはまた後で伺いますけれども、そんな中で、小学生、中学生、高校生の利用状況はどのように変化しているのでしょうか。 204 ◯議長田原耕一)  小金丸教育部長。 205 ◯教育部長(小金丸敏浩)  学習室の利用に関してですが、年齢の申出を設けておりませんので、正確な人数は把握できていないところです。  職員が把握します大まかな割合で、学習室利用者の約4割が高校生以下の利用となっており、これは前年度と変わりはない状況のようでございます。  以上です。 206 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 207 ◯4番(後藤宏爾)  学習室の利用者の4割が高校生以下とのことでしたが、確かに資料を見ると、コロナ感染拡大後ではコロナ対策を立てているために学習室の利用は確かに減っています。  資料を見ますと、図書館本館では利用の際は整理券を受け取り、学習用連絡カードの記入が必要とあります。先ほどおっしゃられたように、午前の部は10時から12時45分、午後の部は午後2時10分から4時55分まで、その間は消毒のため入室ができない状態とさっきおっしゃられました。  ただし、本館については、消毒時間が午後1時から1時間ほどで退室しなければならない、二丈館、志摩館については消毒時間は午後2時から30分ですが、申込み制で完全入れ換え制になっています。その他にもかなり細かいルール、利用ルールがあるんですけれども、図書館本館では30分以上の離席は利用を終了したものと見なすとあります。コロナ対策を図りながら学習室の利用を懸命に模索されているのは理解できました。  そこでまず伺います。図書館本館の利用時間以外の図書館、志摩館、二丈館の学習室の利用時間と、本館、図書館、志摩館、二丈館の座席がどのぐらい確保されているのか教えてください。 208 ◯議長田原耕一)  山下生涯学習課長。 209 ◯生涯学習課長(山下千恵子)  志摩館、二丈館の学習室利用時間は、11時から14時までと、14時30分から17時30分まででございます。  座席数は、本館が17席、志摩館、二丈館はいずれも6席でございます。 210 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 211 ◯4番(後藤宏爾)  確かに二丈館、志摩館については午前の部が11時から午後2時まで、午後は2時半から5時半までで、本館とは違い、完全入替え制になっています。図書館本館の外で勉強していた中学生を見かけたので、少し話を聞いてみたのですが、学習室が満席でどこに行こうか迷っていた。図書館で勉強ができないのはつらい。そして、この御時世じゃ仕方がないとも言っていました。学習室以外では参考書や宿題などが持ち込めないのは厳しいです。そして、資料では座席数が確かにおっしゃられるとおり、図書館本館では17席、二丈館、志摩館でも6席です。児童・生徒の学習するスペースとしては今の段階では確かに妥当だと思います。そう判断された上での座席数と利用時間の制限だと思いますが、図書館については、学習室にしても、読書席にしても敷居を立てるなどのコロナ対策の徹底を図り、利用者が安心して利用できるようにしていくことが必要ではないかと私は思います。  糸島市の場合、図書館だけでは児童・生徒の学習場所の確保は難しいと思いますし、私が見てきた伊万里市民図書館のように、広いスペースの確保も難しい状況ですが、あごら、前原コミュニティセンター等の施設の図書室、研修室等を放課後や土日祝日でも学習場所として利用できるよう確保、検討することで、児童・生徒の学習を保障することも私は検討していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 212 ◯議長田原耕一)  小金丸教育部長。 213 ◯教育部長(小金丸敏浩)  学習室のことがちょっと話題となっております。  まず前提といたしまして、感染状況が悪化しましたら、どうしても密になりがちでございます学習室の使用は禁止すべきだと考えているところでございます。  また、あごら、またコミュニティセンター等の関係でございますが、図書館設置の目的としまして、市民の皆様が求める図書や記録、その他必要な資料を収集して、これらを整理、保存、提供したり、市民の調査研究を支援することとなっております。  このため、読書する空間としてスペースを提供しておりますので、学習室においても、本来は借りた図書を元に学習するスペースとして提供しております。  少し長くなりますが、児童・生徒の家庭学習は家で行っていただくことが基本でございます。本市の児童・生徒の学習場所を図書館、学習室で確保することは難しさがありまして、確保することは考えておりません。  しかし、児童・生徒の学習場所としての要望もあることから、先ほど出ました学習室でございますが、学習室が満室のような場合には、前原のコミュニティセンターに空き室がある場合に限りまして、臨時学習室として利用していただいている状況でございます。  以上です。
    214 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 215 ◯4番(後藤宏爾)  確かに前原コミュニティセンターでも確認しましたけれども、空きがある場合とか、そういった場合は図書館本館等の要望があった場合はそういった開放をするとのことでした。  ちょっと短くなりましたけれども、新型コロナは、確かにいつ収束するかはおっしゃられるとおり不明な状況です。先が見えない状況の中で、執行部の皆様が懸命に努力されていることには敬意を表したいと思います。特に教育委員会の皆様においては糸島の未来を担う子供たちのために、あらゆる対策を取っていることも理解できます。  ただ、私が夏休みに見た児童・生徒にとって、学習場所の1つとしての図書館の役割は今後も大きいと思います。今まで質問したことを受けとめて、コロナ対策を立てつつ、安心して学習や読書ができる場所にしていく、図書館だけで難しいのであれば、あごらなどの施設の図書室、学習室を放課後、土日祝日に開放して学習場所を確保する、これは確かに家庭の学習は家庭と言っていますけれども、家庭でもちょっとやりづらいという子供の声も聞きます。そして、その際は周知を徹底するなどの対策を立てることが、コロナ収束後も利用者が安心して利用できる図書館や子供たちの学習場所の一つとしての図書館と、それ以外の公共施設としての機能を十分に果たせるのではないかと私は思います。  この質問の最後に、日本教育新聞11月9日の記事からですが、大切なのは聞かれる権利、大人が命令するのではなく、子供の声を聞くことが大切だとありました。先ほどの中学生の声も利用者の声として受けとめて、図書館等での学習場所の確保を訴えて、次のコロナ禍における市の介護施策についての質問に移りたいと思います。  次に、介護医療についての質問に入りたいと思います。  介護保険制度がスタートして20年が経過しました。しかし、この間、介護を担う人材が不足し、適切な介護が受けられないなど、極めて使いづらい制度になり、保険給付の対象が狭められたり、利用者の自己負担の引上げ等で日本の介護は危機的な状況になっています。  そこでまずお伺いします。市の介護保険料は幾らで、1号被保険者は今どれぐらいいるでしょうか、教えてください。 216 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 217 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  現在の介護保険料基準額は月額5,810円になっております。令和2年9月末現在の第1号被保険者数は2万9,981人となっております。  以上です。 218 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 219 ◯4番(後藤宏爾)  確かに市の月額基準額は5,810円です。そこで糸島市と同じ人口規模の宗像市を調べてみたのですが、宗像市の第1号被保険者は2万8,749人で、基準額は6万4,800円で、月額基準額に直すと5,400円になり、糸島市に比べて410円も安いんです。  糸島市の第1号被保険者は、令和元年度主要施策に関する調書を見れば2万9,711人でしたが、おっしゃられるとおり、令和2年9月末現在では2万9,981人になっていました。  そこで、新型コロナ感染拡大で介護施設、デイサービスの利用者はどう変化したのか。そして、利用者は減少しているのか、それとも変わらないのかを教えてください。 220 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 221 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  令和2年7月のサービス利用実績でお答えをさせていただきます。  施設入所者数は888人、デイサービスの利用者数は782人となっております。対前年度同時期と比べまして、施設入所者数は47人、率にして5%の減、デイサービス利用者数は32人、率にして約4%の減少となっております。 222 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 223 ◯4番(後藤宏爾)  今おっしゃられたように、確かにそうなってはいると思います。コロナ感染前で、地域密着型のサービスは、令和元年度で6,505人で、前年度と比べても60人減少しています。施設サービスは1万404人、これも400人減少しています。  特別養護老人ホームでは、待機者が85人とのことですが、コロナ感染拡大後も状況は変化はありませんか。 224 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 225 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  特別養護老人ホームの入所待機者数の調査につきましては、3年に1回福岡県のほうで行われております。直近の調査は昨年4月に実施されておりまして、今年度は行われておりません。  今年度の市内の特別養護老人ホームの待機者の状況について施設に問い合わせをいたしましたが、新型コロナウイルス感染拡大による影響は特に感じられないという返答でございました。 226 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 227 ◯4番(後藤宏爾)  影響は特に感じられていないとのことでしたが、本当にそうなのかどうかちょっと私は疑問に思っています。  ちょっと参考までに介護保険料の減免についても伺いたいと思うんですが、新型コロナ感染拡大で、介護保険料も払うことが困難な方が出てきていると思いますが、令和2年4月9日付で、厚生労働省老健局介護保険計画課から、都道府県介護保険担当主幹部宛てに、新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少したこと等による介護保険の第1号保険料の減免に対する財政支援についてと事務連絡が来ていると思います。それによれば、減免の対象になる被保険者は、新型コロナウイルス感染症により、その属する世帯の主たる生計維持者が死亡または重篤な傷病を負った第1号被保険者全部か、新型コロナウイルス感染症の影響により主たる生計維持者の事業収入、不動産収入、山林収入または給与収入の減少が見込まれる第1号被保険者となっています。  後者については事業収入等のいずれかの減少額、保険金損害賠償などにより補填されるべき金額を控除した額が前年の当該事業収入などの額の10分の3以上であること、または減少することが見込まれる事業収入などに係る所得以外の前年の所得の合計額が400万円以下であることとあります。  市は、この基準にのっとって介護保険料の減免を実施していると思いますが、現段階で利用者はどれくらいいるのでしょうか、教えてください。 228 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 229 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  減免を実施した人数は14人となっております。 230 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 231 ◯4番(後藤宏爾)  11月25日現在で14人とのことですが、減免になった方が14人と少ないのはちょっと意外だなと思いましたけれども、なぜでしょうか。 232 ◯議長田原耕一)  溝口健康増進部長。 233 ◯健康増進部長(溝口和也)  なぜ14人なのかということについては、分析をしておりませんので、判断はできませんが、令和2年6月、65歳以上の人への納入通知書送付の際にはリーフレットを送付し、市の広報紙に掲載すると減免につきましては周知をしておるところでございます。 234 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 235 ◯4番(後藤宏爾)  ちょっと今答弁がかみ合わなかったようなんですけれども、私は明確な分析と詳細等の分析は必要じゃないかと思うんですね。  私は、介護保険給付を充実させ、誰もが安心して介護保険を利用できるようにすべきではないかと思っています。新型コロナ感染拡大は、介護施設利用者だけでなく、介護従事者に追い打ちをかけています。  そこで、市の介護従事者の状況について伺いたいと思います。市の介護従事者はどれくらいか今把握されていますか。そして、市内にある市指定の施設、県指定の施設についてそれぞれ教えていただきたいと思います。 236 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 237 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  令和2年8月現在、市が指定しております地域密着型サービス事業の数は32となっております。また、その従事者数については284人です。県が指定しております施設、事業の数は80でございますけれども、従事者数については把握しておりません。 238 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 239 ◯4番(後藤宏爾)  おっしゃるとおり、市の指定は確かに32事業あります。小規模の施設で284人、確かにそうです。答弁で、県指定は80とのことでしたが、県の介護保険課に聞いてみたら、令和2年8月27日段階での資料で、県指定の施設の職員数は、施設系の介護老人福祉施設4施設で181人、介護老人保健施設6施設で213人、介護療養型医療施設2施設はゼロ、介護医療院1施設でもゼロです。それで計394人、また、訪問系では、訪問介護23事業267人、看護8事業43人、リハビリ1事業8人、福祉用具貸与販売5事業26人で計344人、通所については20事業360人、通所リハビリについては4事業あるみたいですが、把握していないとのことでした。  糸島市内の介護従事者は県指定、市指定を合わせると1,345人ほどで、介護従事者が懸命に介護を支えていることが分かると思います。  市は5月補正で、介護従事者に対する支援として、介護保険施設等感染症対策支援金として、介護保険施設などで入所者1人当たり1万円、介護事業で1施設当たり10万円の支給がなされていますが、給付は今どれくらいで、支援を受けた事業は今何件ですか、教えてください。 240 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 241 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  令和2年5月から7月までの間、総額1,674万円を125事業・施設に対して支給をしております。 242 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 243 ◯4番(後藤宏爾)  今の市の答弁で、1,674万円の給付で125件の事業に給付されたとのことでしたが、この支援策は今後も拡充して行うべきではないかと思いますが、検討されていますか。 244 ◯議長田原耕一)  溝口健康増進部長。 245 ◯健康増進部長(溝口和也)  福岡県におきましては、令和2年7月以降、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の支給を進めており、市として同様の支援策の検討は行っておりません。 246 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 247 ◯4番(後藤宏爾)  市として同様の支援策の検討はしていないとのことですけれども、しかし、私は介護従事者に話を聞いてみたんですけど、その方が働いている事業では2人の職員がやめて、残りの職員で対応している。介護以外の消毒などの仕事も増え、仕事が終わったらもうへとへとで、帰宅したら寝るだけ。消毒液は1回使ったら捨てる、その消毒液などは事業の負担と言っておられました。そういうことを懸命にやってクラスターを出さないという強い意識で介護の仕事をしているとのことですから、支援策はもっと拡充する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 248 ◯議長田原耕一)  溝口健康増進部長。 249 ◯健康増進部長(溝口和也)  同様の答弁になりますけれども、今年4月以降、支援金等の交付だけでなく、福岡県と協力して介護職員が使用する消毒薬、先ほど言われましたが、消毒薬やマスク、ゴム手袋などの衛生材料の支給も行ってまいりました。  事業に対しましては、福岡県が感染拡大防止のために発生する追加人件費と、経費の助成金を交付し、支援を行っているところでございます。  市としては、この助成金の活用の周知に努めているところであり、市独自の支援策の検討は行っておりません。 250 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 251 ◯4番(後藤宏爾)  県が感染拡大のための支援をしている。だから、市独自の支援策の拡充は検討していない。確かにそうおっしゃられるとおりではあるんですけれども、本当に今大変な状況だと思っているんです。新型コロナの直撃で介護事業のサービスは悪化している状況で、2019年度の平均利益率は2.4%で、2018年度の3.1%から0.7%もダウンしているんです。  最近の資料では、東京商工リサーチの調査で、2020年の老人福祉・介護事業の倒産件数が12月2日時点で112件、休廃業・解散も12月2日時点で406件、今年600件を超える可能性が高まったといった試算も出ています。市の事業から届いた経営についての相談は市にありましたでしょうか。そして、市は事業の収入状況は今どれくらいあるか把握されておられるのでしょうか。 252 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。
    253 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  介護事業の経営に関する市への相談というのは特に上がってきておりません。  また、市では事業の収入状況の詳細については把握はしておりません。 254 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 255 ◯4番(後藤宏爾)  事業の収入状況の詳細は把握していない。では次に、状況の悪化で閉鎖した事業は、糸島市では何件か把握されておられるでしょうか。 256 ◯議長田原耕一)  小林介護・高齢者支援課長。 257 ◯介護・高齢者支援課長(小林智子)  経営状態の悪化が原因かどうかについては詳細は把握しておりませんけれども、事業を廃止した事業は2か所、事業を休止した事業が2か所ございます。 258 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 259 ◯4番(後藤宏爾)  今の答弁って結構貴重なことを教えてもらったと思います。廃止した事業が2事業、休止が2事業とのことですけれども、休止または廃止した要因については何が考えられると思いますか。 260 ◯議長田原耕一)  溝口健康増進部長。 261 ◯健康増進部長(溝口和也)  廃止した要因等につきましては、個別事業の情報でございまして、答弁は差し控えさせていただきたいと存じます。 262 ◯議長田原耕一)  後藤議員。 263 ◯4番(後藤宏爾)  私は介護従事者の不足、介護報酬改定の引下げが続いただけに、そのところにコロナが追い打ちをかけたのではないかと思います。  そして、コロナのみならず、今後、ウイルスによるパンデミックは一過性のものではなく、頻繁に起こり得る人類の生存、生活を維持していく上で課題だと思っています。  介護保険が日本全体で危機的な状況になっているのではないかと推測しています。特に介護従事者については成り手が少ない状況です。ヘルパーの仕事をしている方の話では、サービス時間によって利用者が少ない、やめる人が多いとのことです。介護保険の減免による安心して介護にかかれるようにする、コロナ禍の中、懸命に頑張っている介護従事者に対する敬意を示す上でも、介護従事者の方々に対して市の支援策の拡充はもちろんのこと、介護保険の国庫負担割合を高め、介護報酬の増額を国に対して求めることを訴えて、私の質問を終わりたいと思います。 264 ◯議長田原耕一)  これをもちまして、後藤議員の一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。なお、再開は午後1時の予定です。       (午前11時56分 休憩)       (午後0時59分 再開) 265 ◯議長田原耕一)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、3番加茂正彦議員の発言を許可します。加茂議員。 266 ◯3番(加茂正彦)  議席番号3番、市民福祉常任委員会の加茂正彦でございます。議長の許可を得ましたので、一般質問をさせていただきます。  今回のテーマは、多文化共生のまちづくりについてですけれども、まず最初に、2020年、今年の3月に策定されました糸島市多文化共生推進計画についてお聞きします。  この推進計画は、審議会を中心に課題、問題を抽出し、市民や外国人へのアンケート調査、パブリック・コメントを基に目標を立て、具体的な施策や取組内容を策定されていますが、まず計画の進捗についてお聞きいたします。 267 ◯議長田原耕一)  波多江地域振興課長。 268 ◯地域振興課長(波多江修士)  進捗ということでございます。推進計画に掲げました基本施策を効果的、計画的に実施しますことを目的としまして、本年10月に「糸島市多文化共生行動計画」を策定しております。この行動計画は、令和2年度から令和7年度までの6年間を計画期間としまして、推進計画に掲げます5つの基本目標の実現に向けて市が行います計65の個別事業を集約し、取組をスタートしたところでございます。 269 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 270 ◯3番(加茂正彦)  では、その推進計画に掲げられた基本目標の中の言葉と情報について、糸島市役所の外国人相談窓口の現状と課題をお聞きいたします。  令和元年6月議会で、同僚議員の一般質問での執行部答弁には、外国人相談窓口について、市民、福祉、医療保険、教育など、生活に関連した相談が多く、窓口で外国語が必要になった場合については、外国語を話せる職員の応援によって対応しているとのことでした。また、この際、国際総合窓口を設置して対応することが選択肢の一つではないかとの議員提案をされております。現状はいかがでしょうか。 271 ◯議長田原耕一)  末松市民部長。 272 ◯市民部長(末松隆明)  窓口の現状につきましては、外国人市民からの相談や申請が多岐にわたり、一つの窓口では対応が難しいことから、各担当窓口において多言語通訳機の活用や届出書等の多言語化表記により対応をしておるところでございます。 273 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 274 ◯3番(加茂正彦)  では、糸島市のホームページ、あと広報「いとしま」、これは多言語での情報発信はされていますでしょうか。 275 ◯議長田原耕一)  進藤秘書広報課長。 276 ◯秘書広報課長(進藤耕司)  ホームページは機械翻訳機能によりまして、英語、中国語、韓国語に対応しております。  広報紙は、現在、多言語対応はできておりませんが、市ホームページに広報紙の記事のタイトルを毎回掲載しておりますので、先ほどの機械翻訳機能で外国語に変換することが可能である状況でございます。 277 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 278 ◯3番(加茂正彦)  言葉と情報の面では、外国人に対する対応が改善されており、ますますの利便性をお願いいたします。  そして、私も英語ぺらぺらになるよう努力したいと思いますけれども、次に、日本人市民の意識として、日常生活の中で外国人をよく見かけるようになったけれども、まだまだ外国人慣れしていないというか、距離があるような感じがいたします。いろいろ調べていく中で、この糸島市のホームページに、糸島ママライターズさんによる多文化共生の地域づくりをテーマに講座を開かれている情報がありました。そこで、その講座の具体的な内容と成果についてお聞きいたします。 279 ◯議長田原耕一)  波多江地域振興課長。 280 ◯地域振興課長(波多江修士)  少し長くなると思いますが、まず、昨年の多文化共生推進計画策定時に行いました意識調査では、日本人市民も外国人市民もお互いをもっと深く知り合い、共に地域活動を行いたいが、どうしたらいいか分からないという意識があることが分かりました。  そのような中、糸島市ママライターズは、今年度の糸島市市民提案型まちづくり事業におきまして、多文化共生の知識や経験が少ない日本人市民が行動を起こす環境をつくるための多文化共生の地域づくりをテーマに事業提案なされましたので、採択され、事業を展開なされております。  具体的な内容につきましては、留学生の生活支援を行っている九州大学准教授や日本語教室講師、国際交流協会職員、行政の多文化共生担当者などの多文化共生に詳しい専門家や市内在住の外国人を招いて講演やワークショップを実施されております。  受講者がまず多文化共生の地域づくりの現状と課題を知り、課題解決のために自らができることを話合い、それを実践することを目的とした講座を年計6回開催予定でございます。既に5回開催され、延べ77人が参加されております。  成果としましては、各受講者が地域で外国人市民に対して自分ができることを考え、実践され、報告を取りまとめられる予定でございますので、市としましても、その報告を広く市民に共有したいというふうに考えておるところでございます。 281 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 282 ◯3番(加茂正彦)  詳しい説明ありがとうございます。これ市民提案型まちづくり事業として、先見の明を持った多文化共生への取組であり、今後の活動に期待する次第であります。次回また開催されるのであれば、ぜひ参加してみたいと思うところであります。  次に、今回のテーマであります多文化共生社会に向けての課題に対し、まず視点を外国人の糸島への移住・定住といたしまして、取りあえず現在の外国人市民の概要についてお聞きいたします。  糸島市には多くの外国人がいらっしゃいます。そして、隣の福岡市にも当然ながら外国人の方、もっとたくさんいらっしゃいます。糸島市、福岡市それぞれの外国人の人口をお聞きするとともに、在留期間がおおむね2年から4年と短い留学生と技能実習生を除いた外国人市民がどれくらいいるのか、教えてください。 283 ◯議長田原耕一)  久保市民課長。 284 ◯市民課長(久保 孝)  本市の外国人市民は、11月末現在で1,286人でございます。そのうち留学生と技能実習生を除いた数は602人となっております。  福岡市の外国人市民は、同じく11月末現在、3万7,103人でございますけれども、在留資格別の人数につきましては、月例の統計として出されておりませんので、人数は分かりません。 285 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 286 ◯3番(加茂正彦)  では、その留学生、技能実習生を除いた糸島市、福岡市それぞれの外国人市民の年齢構成、これは分かりますでしょうか。 287 ◯議長田原耕一)  久保市民課長。 288 ◯市民課長(久保 孝)  まず、本市の留学生と技能実習生を除いた年齢構成でございますが、20歳未満の方が53人、20歳から30歳代の方が262人、40歳から50歳代の方が224人、60歳以上が63人となっております。それで、20歳から50歳代が約80%を占めておるという状況でございます。  福岡市につきましては、在留資格別の人数は分かりませんので、総数でお答えしたいと思います。外国人市民の総数の年齢構成を見ましても、やはり糸島同様、20歳代から50歳代が80%を占めている状況でございます。  以上です。 289 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 290 ◯3番(加茂正彦)  なぜそんなことをお聞きするのか、年齢構成を見れば、生産年齢人口として表される構成に限りなく近い方々が8割いらっしゃるということです。まだばりばりに働き、子育て世代でもあり、外国からの優秀な人材の方が近くで働いてあります。  では、せっかくですので、先ほどお聞きしたのと同じく糸島市の日本市民の20歳から50歳代の割合を教えてください。 291 ◯議長田原耕一)  久保市民課長。
    292 ◯市民課長(久保 孝)  本市の日本人市民の20歳代から50歳代の割合は45%という状況でございます。 293 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 294 ◯3番(加茂正彦)  少子・高齢化が進む中、糸島市としても私としてもグローバルな視点を持ったパートナーを持つことでさらなる成長が望めるのではないかと考えます。そして今現在、福岡市の外国人市民の方が糸島に移住したいとの要望もございます。だからこそ今回テーマとさせてもらっているんですけれども、その方々の移住希望先は、町なかのアパートとかマンションではなく、山や海が近い、そして広い庭付の1戸建てや倉庫等もあったらいいとお聞きしております。「新しい生活様式」やワーケーションに伴う物件希望でもあります。午前中にも中山間地域の人口減少問題、危惧しているとありましたけれども、そういった地域を求めてあるのではないかと思うところでもあります。  そこで、そういった物件を検索する上で、糸島市の定住促進サイト「糸島生活」がまず一番に上げられるんですけれども、今現在このサイトは多言語表記がされていません。市のホームページはほぼほぼ対応しているということですけれども、この定住促進サイトの多言語化、今後の改善を考えてありますでしょうか。 295 ◯議長田原耕一)  重冨ブランド・学研都市推進課長。 296 ◯ブランド・学研都市推進課長(重冨敏彦)  ここのサイトにつきましては、これまで子育て世代の家族をメインターゲットとしてサイトを作っておりました。また、外国人は滞在期間が短いということも考えておりまして、移住相談が少ないのではないかと、そういうふうに考えておりましたので、これまで多言語表記をしておりません。ただし、今後、外国人の方の相談も多くなるのではないかなと考えておりますので、多言語表記も検討させていただきたいと思っております。  以上でございます。 297 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 298 ◯3番(加茂正彦)  検討をしているとのことですけれども、この定住促進サイト、いつまでに多言語化されるのか、お尋ねします。 299 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 300 ◯企画部長(井上義浩)  まず、英語表記を令和3年度を目標にしたいと考えております。 301 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 302 ◯3番(加茂正彦)  よろしくお願いいたします。  ちなみに、その定住促進サイトですけれども、公的な情報であり、安心感もあり、今後は多言語化による外国人の方がより使えるようになると思うのですけれども、現在、日本人、外国人問わず、このサイトでの移住希望者と空き家のマッチングの現状についてお聞きいたします。 303 ◯議長田原耕一)  重冨ブランド・学研都市推進課長。 304 ◯ブランド・学研都市推進課長(重冨敏彦)  相談をされる方の多くは、このサイトで1度確認をされて来庁されたりとか電話、メール等で相談される方が多くなっております。今年度は11月までで50件ほどの相談があっておりまして、12月からはズーム受付の相談も随時受けているところでございます。  以上でございます。 305 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 306 ◯3番(加茂正彦)  50件と、相談件数もそこそこありますし、現在オンラインでも進められているとのことですけれども、現在、定住促進サイトで空き家バンクの物件情報、昨日時点で7件しか掲載されておりませんでした。何でそんなに少ないのか。過去の登録数や成約数をお聞きいたします。 307 ◯議長田原耕一)  重冨ブランド・学研都市推進課長。 308 ◯ブランド・学研都市推進課長(重冨敏彦)  空き家バンクにつきましては、平成28年度以降、大体1年間に10件程度の登録があっております。平成25年から70件の新規登録がありました。そのうち53件が成約されております。成約率は76%となっておりまして、こちら登録をいただくと、高い確率で成約していただいている。そういうことから、掲載している登録数が少ないという状況になっております。  以上でございます。 309 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 310 ◯3番(加茂正彦)  成約率76%ということで、空き家登録数に対しての成果は見受けられるんですけれども、しかしながら、現状の空き家の数からすれば、確実に登録件数が少なく、新規登録が進まない課題があるのではないかと考えております。空き家コーディネーターの調査などにより、空き家情報を持ち合わせてあると思うんですけれども、空き家の登録や利活用がうまく進まない理由は何が考えられますでしょうか。 311 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 312 ◯企画部長(井上義浩)  空き家は個人の財産でございますので、その所有者に利活用をしてもらう必要がございますが、そのためには家財の処分や相続、リフォームなどの課題がございまして、利活用が進んでいないと考えております。 313 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 314 ◯3番(加茂正彦)  そういったところでしょうけれども、今月ですかね、空き家オーナーの方に対して相談会を開催されたと思うんですけれども、相談会の内容はどうでしたでしょうか。 315 ◯議長田原耕一)  重冨ブランド・学研都市推進課長。 316 ◯ブランド・学研都市推進課長(重冨敏彦)  今年度は10月と12月に開催しておりまして、これがコロナの状況ですので、今年度は予約制で開催させていただきました。そういう状況でございますが、2回で40組、60人の方に御来場いただいております。当日、今日のはどうだったかと調査をさせていただいておりまして、8割以上の方が満足した、役に立ったというふうな御回答をいただいております。  以上です。 317 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 318 ◯3番(加茂正彦)  ざっといかんことは何となく分かるんですけれども、空き家所有者もどうしていいか悩んであって、これからも相談は増えていくのではないかと思います。これからも悩み解決のため継続して相談会の開催をお願いいたします。  次に、今回の糸島市多文化共生行動計画、この中には、外国人を受け入れるまち、人の育成や、外国人に対する細やかな情報提供とか対応に関して、しっかり組み込まれてあると認識しております。柔軟な対応が今後可能になっていくと期待しておりますけれども、糸島に住みたい外国人への関心や興味に対して、糸島各地域での生活感、環境などの情報提供をするための対策も同時に講じていくべきではないかと思います。異国の地に住むとなると、文化、風習等も異なるわけで、一度体験してもらうことが重要であるのではないかと思います。  そこで、外国人の移住また定住希望者向けに山や海、学校や病院、産業や交通、買い物、またレジャーなどの各地区のローカルな情報を知ってもらうためのローカルツアーを開催して、糸島の各地区を感じてもらうことはできないでしょうか。 319 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 320 ◯企画部長(井上義浩)  移住を促進するために、移住相談やイベントを実施しておりまして、外国人の方もこの事業の中で対応をしたいと考えております。今後は自動翻訳機を導入するなど実施体制を整えながら、外国人の移住・定住の要望に応えることができる体制をつくりたいと考えております。 321 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 322 ◯3番(加茂正彦)  よろしくお願いいたします。  そしてもう一つお願いがあります。3月策定の糸島市多文化共生推進計画のほうでは、糸島市ならではの仕組みづくりのために、核となる機能の構築、サポート拠点について明言されてありますけれども、10月策定の糸島市多文化共生行動計画においては、核となる機能、拠点についてのことがまだ明確にされていないように感じました。留学生、技能実習生の支援、観光客に対するおもてなしなど、充実した行動計画ではありますけれども、今回強く申し上げたいのは、糸島市の日本人市民と外国人市民の末永い共生であります。挨拶だけにとどまらず、糸島市民として心から交流し、糸島の将来を一緒に考えていく場、糸島市民が気軽に集える場、インターナショナルハウスなる拠点の創設もお願いしたいのですが、いかがでしょうか。 323 ◯議長田原耕一)  井上企画部長。 324 ◯企画部長(井上義浩)  日本人市民と外国人市民の気軽な交流や多様な文化を学ぶ機会を提供したり、外国人市民の日常の生活の困り事などに総合的に対応できる場の創設を多文化共生行動計画の中で検討していくこととしております。  また、既に留学生との交流や世界の料理教室など国際交流活動を行っております糸島市国際交流協会や各校区の運営委員会などと連携、協力しながら、日本人市民と外国人市民が交流を充実させていきたいと考えております。  それから、先ほどインターナショナルハウスというふうにおっしゃいましたが、外国人と日本人が交流する場あるいは一緒に生活する場としましては、市が作成しました「糸島市九州大学国際村構想」におきまして、九州大学の留学生とともに国際交流を積極的に推進することとしております。この構想の実現化の第1段としまして、外国人と日本人が半分ずつ居住して生活する240人規模の国際寮が民間の力によって8月に完成をいたしました。今後も民間の活力によって、このような施設が設置されるときは市もサポートしていきたいと考えております。 325 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 326 ◯3番(加茂正彦)  既に多くのすばらしい外国人の方々がいらっしゃいますし、これからも増えていくことだと思います。心から交流することでグローバルな視点と感覚が糸島のポテンシャルを引き上げていき、糸島独自の多文化共生社会が築けるものだと信じております。  そこで、月形市長は今年度の施政方針の中で、多文化共生社会の実現に向けた取組を本格的にスタートするとのことでしたけれども、多文化交流社会からワンランク上の多文化共生社会の実現に向けての見解を改めてお聞きいたします。 327 ◯議長田原耕一)  月形市長。 328 ◯市長(月形祐二)  多文化共生ということでございますが、本市におきましては、今後も外国人市民の増加が見込まれております。そうした中で、推進計画に掲げさせていただきました基本理念「お互いを理解し、みんなでつくる多文化共生のまち 糸島」これを目指しまして、大学や国際交流協会等の関係機関の皆さん、そして地域や市民団体等と積極的に協力をしながら、市民の多文化共生の意識の浸透、そして啓発を図りながら、誰もが暮らしやすい、そうしたまちの実現に向けて取組を推進していく所存であります。 329 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 330 ◯3番(加茂正彦)  よろしくお願いいたします。お互いを理解してみんなでつくるまち、1市2町の合併から10年、糸島にたくさんの方が移住されてきて、その方々とともにつくり上げてこられたと思います。これからは外国語の飛び交う10年になりそうな気がしますので、頑張っていきましょうということで、ネクストテーマに入らせていただきます。  2つのテーマ、除草作業のスマート化ですけれども、これは令和2年3月議会で、除草作業のスマート化についてお願いをしたところ、支援、推進していくとの答弁をいただき、大変感謝しておりました。そこで、現在の状況はどうなっているのかをお聞きいたします。 331 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 332 ◯農業振興課長(秋山順二)  除草作業のスマート化につきましては、市単独事業の担い手農家支援事業や県の水田農業担い手機械導入支援事業を活用いたしまして進めております。令和2年度の実績としましては、歩行型草刈り機8台とトラクターに取り付けますモアー3台の導入を支援しております。  以上です。 333 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 334 ◯3番(加茂正彦)  今議会において補正予算でスマート農業推進強化事業としてRTK基地局5基の設置予算が計上されておりますけれども、田植機とかトラクターなどの農業機械の自動操舵などスマート農業の推進が今後図られていくことだと思います。先ほどお聞きした除草作業のスマート化の支援以外で、糸島におけるスマート農業全般を推進する上での支援は何かありましたでしょうか。
    335 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 336 ◯農業振興課長(秋山順二)  スマート農業につきましては、県のスマート農業推進事業や畜産振興総合対策事業を活用いたしまして支援をしております。今年度につきましては、自動操舵対応のトラクターと田植機を1台ずつと防除用ドローン1台の導入を支援しております。  また畜産では、ICT技術を用いました高性能な省力設備の自動搾乳設備1件の導入を支援しております。  以上でございます。 337 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 338 ◯3番(加茂正彦)  様々な補助メニューを基に糸島スマート農業が推進されていることに感謝いたします。しかしながら、農業機械の価格が高価であるために、まだまだ手が出ない現状もあり、今後の情勢を注視して、さらなる支援をよろしくお願いいたします。  今回の質問ですけれども、除草作業に特化したものでありますので、草に絞ってお聞きしたいと思うんですけれども、雑草の特性と対策についてなんですけれども、まず雑草を知るということで、雑草の定義としてあるんですが、人類の活動と幸福、繁栄に対して、これに逆らったり、これを妨害したりする全ての植物とされております。具体的に一般農作業の妨げになる害虫、土壌線虫、病原菌などを媒介したり越冬場所を提供したりしています。雑草自身が有毒物質や有害物質を持つこともあり、完全に悪者扱いになっているんですけれども、逆に特性を生かした利活用の手段もあるみたいです。令和2年3月議会でも少し触れましたけれども、センチピードグラスという草があるんですが、これについてお聞きしたいと思います。まず、このセンチピードグラスの特性と効果を把握してありますでしょうか。 339 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 340 ◯産業振興部長(大神哲広)  センチピードグラスは、東南アジア原産の芝で、地面をはうように広がることから、和名でムカデ芝と呼ばれます。高さ30センチ程度まで成長し、密集して影をつくるため、他の雑草の成長を抑制する働きがあるとされています。また、年1回、秋から冬にかけて刈り込みを行う程度で、ほとんど草刈りを必要としません。そのため水田の草刈り作業の軽減を図る対策として、畦畔、のり面等で導入している例があります。他県での事例では、根が太く深く伸び、畦畔やのり面の土壌をしっかりと保持する点や、茎が水に浸ることを嫌うので、水田への進入は見られないと報告されているところでございます。 341 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 342 ◯3番(加茂正彦)  現在、地元福吉地区の福ふくの里の前の土手で実証実験されているんですけれども、こちら地元の法人が自己資金で取り組まれております。このセンチピードグラス対策に係る費用、これは把握してありますでしょうか。 343 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 344 ◯農業振興課長(秋山順二)  専門の施工業者によりますと、種子吹きつけ作業が1平米当たり380円程度かかるとのことです。他県の事例でも380円から400円程度かかったと聞いております。  以上です。 345 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 346 ◯3番(加茂正彦)  先ほどの福吉地区のセンチピードグラス対策に対して、今、糸島市内の農業者やJA等視察に来られているらしいです。そして、そこで話されることというのが、やっぱり対策費用の問題が上がっております。現在、国、県を含めた支援事業として、いろんなメニューがあると思うんですけれども、中山間地域等直接支払事業、多面的機能支払交付金事業、これらの事業をうまく活用することはできないんでしょうか。 347 ◯議長田原耕一)  秋山農業振興課長。 348 ◯農業振興課長(秋山順二)  除草のために行いますセンチピードグラスの吹きつけや事前の除草作業につきまして、これらにかかる費用につきましては、中山間地域等直接支払事業や多面的機能支払交付金事業の対象として支払われました他自治体の例もございますので、本市でも活用することは可能であります。  以上です。 349 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 350 ◯3番(加茂正彦)  分かりました。いろいろな方にそういう補助金があるということをお伝えしておきます。  次に、困った雑草、特定外来雑草、正式には特定外来生物ともいうらしいんですけれども、これについてお聞きいたします。  露地野菜、キャベツ、ブロッコリーなど生産していく上で、雑草管理というのが非常に大変なんですけれども、定植するときに除草剤で草を抑えてきたんですけど、近年、畜産の輸入飼料の種子に外来雑草の種子が混入していることで、それを堆肥として畑に利用すると、外来雑草が繁茂してまいりました。除草剤が効かないので、人の手による草取り、また草刈りで対応している現状があります。また、特定外来雑草の種子が畑に侵入、蔓延することで、それらが河川域に流入し、生態系を破壊し、有害有毒物質を持つとの報告もあります。こういった特定外来雑草についての現状は把握されてありますでしょうか。 351 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 352 ◯産業振興部長(大神哲広)  植物で特定外来生物に指定されているものは、アレチウリ、オオキンケイギク、オオフサモなど、現在19種類あります。種類により樹園地や畑地、農業用水路などで繁殖します。いずれも繁殖力が強く、繁茂が進むと農作物の被害や景観、水質など環境への影響があります。また、在来種を駆逐するなど、生態系に影響を及ぼすとされています。  このような特定外来生物の影響につきましては、JA職員や県普及指導センター指導員との情報交換の中で把握をしております。  なお、この特定外来生物の件につきましては、市に相談が数件あっております。 353 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 354 ◯3番(加茂正彦)  こういった特定外来雑草を防除するに当たり、農家だけの悩みではなくて、やはり地域の環境美化活動等に対しても、糸島市としてさらに支援対策を講じられないか、お聞きいたします。 355 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 356 ◯産業振興部長(大神哲広)  支援対策でございますが、道路や河川、農道、水路に植生する特定外来生物の防除をはじめとする地域の環境美化活動につきましては、春と秋の年2回、地元行政区等が主体となって行われています環境美化活動に対しまして、バックホーやダンプトラックなどの機械借上料の支払いや土のう袋、ごみ袋等提供の支援を行っています。  また、農業用水路や農道などの草刈り作業につきましては、中山間地域等直接支払事業や多面的機能支払交付金事業におきまして、日当などの経費が交付対象となっておりますので、取組の推進を行っているところでございます。 357 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 358 ◯3番(加茂正彦)  先ほども申しましたけれども、雑草との戦いというのは農家だけの問題ではなくて、やっぱり地域全体の問題でありますし、社会問題でもあると思います。今後、将来的に避けて通れない除草作業のスマート化、これについてここからお聞きしたいと思います。  まず現在、糸島市で管理する市道、林道、河川、公園、小・中学校の雑草対策の現状と、県道、県営河川、また国道やJRの除草管理の現状を教えてください。 359 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 360 ◯産業振興部長(大神哲広)  除草に対しますそれぞれの現状等を御説明させていただきます。  まず、市で管理いたします市道、準用河川の総延長は1,016キロメートルと維持管理区間が非常に広く、草刈り等については、地域住民の方のボランティア活動に頼っているのが現状でございます。道路通行に危険を伴う場合は、草刈り作業委託や職員により対応をしております。  林道の除草につきましては、糸島市シルバー人材センター等に除草作業を委託しており、基本年2回除草作業を実施しております。  公園の除草につきましては、糸島市シルバー人材センターや地元行政区などに委託しており、面積に応じて年2回から3回程度の除草作業を実施しております。  小・中学校における除草作業は、主に教職員、用務員及びPTAが各学校の実情に応じて行っています。また、一部の学校では、地域の方々によるボランティアの除草作業が行われております。  県道、県営河川、国道の除草の要請につきましては、地元行政区長の要望書を受け付け、現地確認の上、市長の副申を付けて各管理者へ要望をしております。その対応については、県道、国道の管理者に確認したところ、日々の道路巡回パトロールを行うとともに、市民からの通報があった箇所についても、随時現地確認を行い対応しているとのことです。  JR線路沿いの除草につきましては、近年、行政区長等からの要望を受け付けて、JRにお伝えした事例はございません。JR九州に確認しましたところ、年に数件、個人の方より依頼があっており、除草の対応は行っているということです。  以上です。 361 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 362 ◯3番(加茂正彦)  一遍にいろいろ聞き過ぎて済みません。この答弁の中に出てくるキーワードとして、やはり地域住民とかボランティア、作業委託、こういうやり方で今、除草対策されていると思うんですけれども、果たしてこのやり方がいつまでもつのか、そこら辺がちょっと心配なところでもあります。  先月、農林水産省から出たスマート農業の推進について、令和3年度に向けた概要が出されております。今回、新しく概要の中に入ったのが、今まで要望の多かった中山間地に視点を置いた取組が組み込まれております。3月議会でも触れましたけれども、スマート農業実証プロジェクトに産官学の連携の下、中山間地における雑草対策について取り組めないでしょうか、お聞きいたします。 363 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 364 ◯産業振興部長(大神哲広)  国が行いますスマート農業実証プロジェクトは、国の研究機構、農業者、民間企業、地方自治体等が参画して、ロボット、AI、IoTなど先端技術を活用したスマート農業を実証し、スマート農業の社会実装を加速させていく事業でございます。  得られたデータは、事例として整理して、農業者が技術を導入する際の経営判断に資する情報として提供されます。事業に取り組むためには、具体的な実証内容と実施体制が必要ですが、現在のところ、それらがございませんので、取り組むことは考えてございません。 365 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 366 ◯3番(加茂正彦)  具体的な実証内容と体制がないということであるのであれば、今からでも遅くないので、雑草を知って対策を練り、そして管理する。そして共に草と生きていくということでテーマを進めていただきたいものです。  これまた3月議会でもちょっと触れたんですけれども、雑草管理の勉強会、新型コロナウイルス感染症対策のために延期になったままであります。無人除草マシンの開発の講演とか、福岡九州クボタ、ラジコン草刈り機の実演、センチピードグラスの実証報告、草刈り機メーカーの商品紹介、雑草インストラクターによる雑草を知るための講演会など、盛りだくさんの内容が企画されていたと思います。事前申込みも多かったと聞いております。コロナ対策で悩まされておりますけれども、ぜひともこの勉強会を開催して、雑草に対する考え方、戦い方とともに共生について学ぶことを期待しております。これぜひやっていただけませんでしょうか。 367 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 368 ◯産業振興部長(大神哲広)  本年3月5日に予定をしておりました「これからの雑草管理勉強会」につきましては、参加申込みいただいていた方も多数おられましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、急遽中止をさせていただいたところでございます。新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら開催を検討していきたいと考えております。 369 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 370 ◯3番(加茂正彦)  ぜひお願いいたします。  最後になりますけれども、昨年、アグリコラボ講演会において、九州大学農学部附属農場長が言ってあった言葉があって、よく覚えておりますけれども、今から1,000年後に残っているものは何でしょうかという問いがありました。今あるライフスタイルというのは進化していきます。今ある建物でも恐らく建て替えになっていると思います。1,000年後に残っているものの答えとして言われたのが、1,000年前にあったものであると言われていました。山や川、農業、雑草、ずっとずっと付き合っていかなければなりません。しつこいようで繰り返しになるかもしれませんけれども、除草作業のスマート化、雑草との共生について見解をお聞かせください。 371 ◯議長田原耕一)  大神産業振興部長。 372 ◯産業振興部長(大神哲広)  雑草の管理につきましては、農業者の担い手の減少や高齢化等により大変御苦労されてあり、地域課題の一つであると捉えております。  日頃の営農努力では解決できない雑草管理の取組につきましては、今後も中山間地域等直接支払事業や多面的機能支払交付金事業を活用して地域で取り組んでいただくとともに、市といたしましては、農地等の除草作業の省力化、スマート化の研究や推進を行い、環境の維持に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。
    373 ◯議長田原耕一)  加茂議員。 374 ◯3番(加茂正彦)  除草作業の省力化、またそれによる環境の維持、ぜひお願いいたします。  そして最後の最後に一言なんですけれども、日頃の見慣れた風景、これは意識して見返していただけませんでしょうか。草たちがそこらじゅうに生えているのが分かると思います。今後もたくさんの人をもてなす糸島、これをつくっていく上で必要不可欠な環境整備であることを訴えまして、本日の一般質問を終わらせていただきます。 375 ◯議長田原耕一)  これをもちまして、加茂議員の一般質問を終了します。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。本日はこれをもちまして散会いたします。       (午後1時43分 散会) Copyright © Itoshima City Council Minutes, All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...