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  1. 宗像市議会 2015-12-01
    宗像市:平成27年第4回定例会(第2日) 本文 開催日:2015年12月01日


    取得元: 宗像市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-31
    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット)                   平成27年 12月 1日(第2日)                    開  議    10時00分 ◯吉田益美議長  皆さん、おはようございます。  ただいまの出席議員は19名で、全員であります。よって、平成27年第4回宗像市議会定例会は成立いたしましたので、再開いたします。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりであります。  これより日程に入ります。  日程第 1.一般質問 ◯吉田益美議長  日程第1、一般質問を行います。  最初に、5番、安部議員の1項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯5番(安部議員)  皆さん、おはようございます。私は会派とびうおクラブの安部芳英でございます。本日もたくさんの傍聴をいただきまして、ありがとうございます。  去る11月16日でありますが、高校生20人、30人、ワールドカフェを行いました。また、11月28日には大学生と意見交換の場を設けさせていただきまして、いろいろと若者の政治参加に関する動向を調べるような機会をいただきました。その中で多くの若者から出た意見の中で、議員の存在意義はあるのかというような、率直な、素朴な質問を出されました。私としては、あるんだよと言いたいところもあるんですが、そこではちょっと、ぐっとこらえまして、説明はせずに、こういう一般質問、それから日々の活動で若者たちに背中を見せて、議員って頑張っているのかもしれない、もしかしたら議員がまちづくりに大きく貢献しているんじゃないかというふうに思っていただけるように頑張りたいと思います。  それでは、一つ目の質問に入ります。豊かな漁師の未来づくり。  平成29年に宗像市で全国豊かな海づくり大会の開催が決定しました。大変すばらしいことであり、誇らしいことであります。この大会の開催を大きな契機として、将来にわたり、本市にとって真の豊かな海づくり、そして豊かな漁師づくりの実現に向けてスタートを切る必要があり、そのために本市が一体となって準備や体制づくりを行う必要があると考えます。その一助となるように、しっかりと質問をさせていただきたいと思います。  自分は漁業のことは全くの素人ですので、自分の考えたアイデアに実現性があるのか、そういうことについて、質問に先立っていろいろと情報収集をさせていただきました。まず10月14日、福岡地域戦略推進協議会(FDC)の水産業に関するセミナーに出席し、関係者と意見交換をさせていただきました。10月17日、漁業関係者の方にヒアリングを行いました。10月24日は、福岡市のNPO主催で開催された、鐘崎の漁師さんによる体験事業に参加させていただきました。10月27日には、福岡県漁協青壮年協議会のスピーチを拝聴させていただく機会がありました。その中で出た四つのキーワードは、後継者対策、魚食普及、自然環境の保全、漁家所得の向上でありました。それから11月6日は、先進地であります福岡市の唐泊漁協で開催された水産イベントにも参加して、水産業の海外展開をされている参加者と意見交換もさせていただきました。また、11月22日、鐘崎の漁村文化を次代につなぐ会のイベントに参加させていただき、関係者の思いを伺うことができました。こういったことをもとに質問をさせていただきたいと思います。  (1)本市のまち・ひと・しごと総合戦略(以下、総合戦略)の水産業の6次産業化の推進(重点取り組み)の中に、国内外への販路拡大とあります。その具体策として、本市へ海外で活躍する有名レストランのシェフを招待し、本市の食材を使った料理試食会(市内の飲食店の料理人、関係者に向けた試食会、ディナー会を開催し、市内職人の研さんを深める機会)を開催することを提案するが、いかがでしょうか。
     補足させていただきます。既に国内向けにおいては、東京、宮崎でフグ・アナゴフェアを開催されるなど、盛況を博しているということであります。その海外展開を行うことで、宗像の水産ブランド化を推進できるのではないかと考えるものであります。ただし、海外でフェアを行えば莫大な費用がかかりますので、海外で活躍する有名レストランのシェフを招待して、宗像にお呼びして、その方の料理を食したい人を引き寄せて、宗像の食を堪能していただいたり、市内飲食店の研修機会にしたりするのがよろしいかと思います。当然、これにメディアも来ます。そして宗像の食材の魅力をシェフが絶賛してくださるのは確実ですので、国内外へのブランド発信につながるのではないでしょうか。ただしかし、シェフもメリットがなければなかなか来訪してくださるとは限りませんので、フグの毒抜きなどの実演を地元宗像の料理人が行ってあげると、シェフも大いに興味を持ってくださるのではないかと思います。  じゃ、具体的に何を売り込むのかという点においては、アマダイがよいと思います。福岡市場で水揚げされるアマダイの45%が宗像漁協で水揚げされております。水揚げ量はふえていますが、魚価は若干下がっている状況であります。既にこの鐘崎産のアマダイは、数年前から香港のミシュランの二つ星レストラン、アンバーでコース料理の一品に加えられておる事実がございます。福岡・鐘崎が圧倒的水揚げでしたので、この事実をもとに、鐘崎の若手漁師のリーダー的存在であります権田幸祐さんが、生産者の代表として福岡市の主催するイベントに参加したこともあるそうです。彼の話によれば、香港で魚に精通するシェフや卸業者であれば、今や鐘崎産は常識となりつつあるようですので、もう既にこの事実があるということを広く国内外に発信することで、美食家、富裕層に鐘崎のアマダイの魅力を大いに感じていただけると。そうなると、国内の飲食店もほうってはおきませんので、取引がふえ、そうなれば魚価が上がるのではないかというものであります。これが一つ目の質問であります。  二つ目。本市の総合戦略の水産業の基盤強化の中に、漁協青壮年部への活動支援とあります。その具体策として、漁業経営やマーケティング、ブランディング勉強会など、漁協が主催する事業に講師を招聘する費用について支援を行うことを提案いたしますが、いかがでしょうか。  前述のレストランのところでアマダイについて触れましたが、例えばこれはJF全漁連による、浜プランの成功事例という講演会がありました。その中で、京都ではアマダイのブランド化を漁業者みずから進め、京のブランド産品としてブランド化されている。また、サワラの船上活き締め、血抜きのマニュアル化や研修、さらに活き締め、神経締めを施した魚の試食会を開催して、単価が2倍になったと報告もされております。現状の青壮年部への支援については、機械設備面が主であると聞いておりますので、こういった鮮度維持のための技術研修などを行う費用、それから先ほど来、経営視点を持った若手漁師の育成機会創出については積極的に支援をすべきではないかと訴えるものであります。  続きまして、3番目。宗像で水揚げされる魚を紹介するおさかなポスターを作成し、魚食文化の啓発や、魚のまち宗像のブランド発信を行うことを提案します。  4番目。漁港内の遊休地、使われていない施設を、漁家所得向上の場として活用できるように支援を行うことを提案しますが、いかがでしょうか。これは9月議会でも提案しましたが、余った土地や施設は遊ばせるのではなく、うまく活用して市民サービスを向上させるのか、もしくは収益、収入を、お金を生み出さなければならないと私は考えます。今の現状を考えると、宗像市はまだまだ全庁的にその発想が浸透してはいないような気がいたします。  先日、大阪府堺市に視察に行きましたら、市民病院跡地に観光拠点施設を整備して、その横の土地に定期借地事業のプロポーザルを行って、スターバックスが営業しておりました。施設の整備費は民間が負担しますので、堺市には20年以上家賃収入が入る、そういう仕組みになっておりました。また、スターバックス目当ての観光客が隣にある観光施設に訪れます。お互いにウイン・ウインの関係が成立しております。私は、漁港内にスタバを誘致しようという話をしているのではありませんが、現在使われていない施設については有効活用する意識が必要ではないかと問うものであります。例えば鐘崎漁港内の使っていない施設を活用し、観光客が食事をしたりお金を使う場所、お金を落としてくれる場所を設けることを考えなければならないのではないでしょうか。また、神湊にヨット停泊施設を増設整備して、富裕層が週末に訪れて食事やクルージングを楽しめる場所をつくり、漁家所得が向上するような場づくりが必要ではないでしょうか。  以上で1回目の質問を終わります。 ◯吉田益美議長  安部議員の1項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  谷井市長。 ◯谷井市長  私のほうからは、この豊かな漁師の未来づくりの中で議員が触れておられます、全国豊かな海づくり大会、この点につきまして総論的にお話ししたいと思います。この大会を弾みとして、今後、宗像の漁業の振興、発展等につなげていきたいというふうに考えておりますので、述べてみたいと思います。  平成29年度に開催されます第37回の全国豊かな海づくり大会の会場として本市が選ばれたことは、大変光栄に思っております。式典行事を宗像ユリックス、そして放流・海上歓迎行事を鐘崎漁港で開催することとなっております。議員のおっしゃるように、この大会は本市を初め、福岡県の水産物を全国に広く発信、PRする絶好の機会になるというふうに考えております。先ほど申し上げましたように、この大会を契機に、漁業の振興、発展につながるよう、福岡県や漁業者と一致団結して準備を進めてまいりたいと考えております。既に県とともに大会開催に向けた準備に着手をしておるところでございます。市では、平成28年度から担当職員を置くとともに、1年前に開催するプレ大会の準備を県と連携して進めてまいりたいと思っております。  議員質問の点につきましては、関係部長のほうからお答えをさせていただきます。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  それでは私のほうから、4項目それぞれについて答弁をさせていただきます。  まず1点目ですが、海外の有名レストランのシェフを呼び、宗像の漁港を見ていただいたり、料理の腕を披露していただくということは、新たな取引先の拡大としましても、地元料理人のスキルアップ、意識向上のためにも効果的だと考えております。昨年度、招聘事業としまして、東京や大阪の料理人を宗像にお招きし、鐘崎漁港の様子を見ていただいたり、宗像大社や大島、地島にも御案内をし、漁港だけでなく宗像の歴史にも触れていただきました。この事業を契機としまして、より身近に宗像を感じていただけたことで、現在、その中の数店舗とお取引をさせていただいております。  議員御提案のとおり、地元の飲食店、料理人など、地域を巻き込んだ大きな流れをつくるためにも、引き続きこの料理人招聘事業を進めるとともに、宗像漁協を初め、観光協会や関係団体と連携して、試食イベント開催や料理人の受け入れ体制の構築、それから海外を視野に入れた販売戦略の策定などに取り組みたいというふうに思っております。また、今御提案ありましたアマダイにつきましても、こういった方からも高い評価をいただいておりますので、これについては積極的に売り込んでいきたいというふうに考えております。  次に、2点目の漁協青壮年部への活動支援についてでございますが、現在、漁協青壮年部におかれましては、アサリの試験養殖に取り組むなど、漁家所得の向上につながる取り組みを積極的に行っておられます。市としましても適時意見交換を行い、情報共有を図りながら、活動支援の方策を模索しているところでございます。議員御提案の鮮度維持のための技術研修など、漁協が主体となって実施する事業への支援につきましては、現在でも市の産業振興事業の補助金制度や、道の駅むなかた独自の産業振興研究費の補助金制度等がございますので、こういったものを活用しながら、市としても青壮年部のほうに働きかけてまいりたいというふうに考えております。  次に、ポスター作成の件ですが、現在、魚食普及や水産物PRの取り組みにつきましては、漁協、商工会、それから食生活改善推進会、それと観光協会、これで構成をしました水産物消費拡大企画委員会の中で事業を進めております。議員御提案のおさかなポスターにつきましては、魚食文化の啓発や、魚のまち宗像のブランド発信に非常に有効な手段であると考えておりますので、ぜひ、この企画委員会の事業の中で早急に取り組んでいきたいというふうに考えております。  それから4点目、漁港内の遊休地等の活用をということでございますが、漁港内は利用計画が定められておりまして、目的外の使用は基本できないこととなっております。また、現在の用途につきましては、これまで漁業者の方と協議をして定めてきた経緯もございます。市としましても、漁家所得の向上や漁村のにぎわいづくりにつながる取り組みにつきましては、ぜひ支援していきたいというふうに考えておりますが、まずは漁協内での意思の統一を図るとともに、それから国との協議を進めていく必要がございます。なお、もし活用できる用地があれば、漁協やコミュニティ等に意見を聞きながら進めていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  安部議員。 ◯5番(安部議員)  そしたら、まず1番目の分は、海外への販売戦略を進めていくというお話で、ありがとうございます。そこで提案なんですが、私は香港を勧めたいと思います。なぜ香港がいいかというと、福岡で朝とれた魚が夕方には香港のおすし屋さんで鮮度を保ったまま食べれます。シンガポールになると1日かかってしまうので、日持ち、鮮度の意味では低下してしまうという部分があるので。また、遠くに行けば行くほど、大阪とか東京、関東圏との魚の勝負になってしまいますので、そう考えると、福岡のよさは香港域内が一番よろしいかと思いますので、それも含めて検討していただくということをお願いして、次は、青壮年部への支援について、ぜひ積極的に働きかけをお願いします。というのは、やっぱり講師を招いたり、マネジメント、漁業経営を若い漁師さんたちは一生懸命学びたいという意識が高うございますので、ぜひそこに対しては支援をお願いしたいと思います。  それから、3番目のおさかなポスターですけども、私もそうなんですけど、宗像は海のまちというふうに私は思っています。そこでとれた魚を我々宗像市民は食べているということを、多くの子どもたち、市民が知ることによって、ああ、川から海につながっていて、宗像全体でそこの食の循環ができているんだということを感じることが、環境の保全にもつながる、そういう意識にもつながると思いますので、ぜひそこも、ポスターを積極的に推進していただきたいと思います。  それから、4番目の漁港内の遊休地については、もちろんこれは利用計画、それから漁業関係者の方々の考えのもとで今進められている、これは間違いありません。私が思うのは、今、漁具倉庫という形で県等の補助金で建てられたものについて、もう耐用年数が過ぎている、もしくは減価償却が終わっているものであったら、もしかしたら、そこを確認していただきたいんですが、耐用年数が過ぎても漁具倉庫としてしか使えないのかどうかというところについてはぜひ確認していただいて、いや、もう期限が終わっているのでということであれば、いろいろテクニックもあると思いますが、有効な活用をしていただきたいと。もちろん、それは地元の方、漁業者の方と丁寧に話を進めていっていただきたいと、そういうことをお願いして、1項目めの質問を終わります。 ◯吉田益美議長  終わりますか。それでは、2項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯5番(安部議員)  2項目めです。観光客の受け皿づくりです。  平成29年夏に世界遺産登録が決定することを想定した上で、観光メニューの充実など、受け皿づくりの必要性が高まってきております。本市の総合戦略の観光の活性化の中にも、世界遺産に関する受入準備を進めるとあります。また、昨今の観光については、海外からの観光客も含めて、旅行代理店に依存せずに個人や集団でみずから行動し、多様な体験を通じて、その地域の歴史や文化に触れる旅に対するニーズがふえてきております。このことは一つの例として、夏の課外授業など子ども向けの体験メニューに毎年多くの応募があるということからも、私は明らかではないかと思います。  現在の本市における観光客誘致策については、旅行代理店のツアーにその大半を依存している状況であり、ツアー補助金は全て民間の旅行会社が観光協会から受け取るような仕組みになっているのではないかと思います。しかし、今後はそれだけではなく、家族旅行、青少年活動、スポーツ合宿、文化芸術合宿、塾の合宿、学生サークル、NPO団体などの活動の中でも、多様な体験をしていただく機会をふやすことが、ほかの自治体にはない優位性の確保になり、ひいては観光につなげる工夫にもつながるのではないかと考えます。  また、宗像・沖ノ島世界遺産登録推進策として、市外の人々にも宗像市の文化や歴史に直接触れる機会の提供を行う必要があります。さらには道の駅むなかたの収益増加策として、長期滞在の視点でも体験メニューの拡充は必要であり、本市を第2のふるさととしてファンになっていただく機会づくりの意味からも重要であると考えます。平成29年までに短期的に低コストで受け皿をつくる場合は、既存の活動を充実させることが最も有効であるというふうに考えまして、以下の質問を行います。  1番、むなかた体験補助制度の提案。一定の基準をクリアした団体など(企画者)が、本市において日帰りや宿泊によって一定数以上の市外の人々に多様な体験──この体験について、あらかじめ基準を設けた上で体験を定義しておく必要があるんですが──の機会の提供を行う場合において、その宿泊や体験活動に補助金を交付する制度の創出を提案するが、いかがでしょうか。企画者への補助を行うことで、今まで旅行代理店に丸投げだった観光メニュー、特に体験メニューの増加が飛躍的になるのではないかと考えます。  次に、今まで発想がなかったNPO、市民団体などによる体験メニューの開発が進み、その過程で、その市民団体等の地力の向上、観光資源の掘り起こし、観光受入体制の工夫強化につながり、世界遺産登録後の受け皿づくりの準備となる。その結果として、市民、市民活動団体、コミュニティの収益増加にもつながるのではないかと考えます。本市で多様な体験をした市外の人々が増加することで、宗像ファンの増加も期待でき、また、さまざまな体験において、SNSなどを使って情報を発信してくれることも、インターネット時代の中では大きな意味を持ち、PR役になってくれるのではないかと考えます。  ここで幾つか事例を紹介します。これは9月24日と25日、それから10月25日に、福岡テンジン大学のオトナの自然教室ということで、福岡にあるNPOが宗像のある場所で、山里で体験授業をしたときの様子です。それから、これは漁師に学ぶ事業ということで、10月24日、それこそ市外の方々が多く訪れて、宗像の海のこととか漁師さんの活動のことを学びました。それから、これは行橋市の青少年団体の寺子屋事業の一環で10月31日に行われました、大島に行って、それから宗像大社等、鎮国寺等を回って、グローバルアリーナに宿泊されたと思いますが、こういうふうに今、体験をして宗像で触れてというようなところの、市民活動じゃないけど外から来られる団体がふえています。  これは漁港に依存していなくて、それぞれが市民団体、市民活動の延長でやってこられるわけですので、こういう方々が宗像へ来れば、ほかの町に行くよりもメリットがあるというふうに考えれば、もっと来ていただけますし、逆に宗像市の中にある市民団体が、自分たちが、市外からも呼び込む活動をふやせばそれだけインセンティブが入るのであれば、市民団体の活動の資金確保にもつながると思います。これが1点目の質問であります。  それから、(2)少年自然の家・玄海の家では、さまざまな体験メニューがあり、地域事業との連携も行われています。今後、海づくり大会の開催地の施設としてふさわしい整備や、世界遺産登録後の受入施設としての活用促進について、福岡県に対して施設と体験メニューのさらなる充実策の働きかけを行うことを提案しますが、いかがでしょうか。  これも先ほど来の、短期的に本市の受け皿を低コストで整備することを考えたときに、少年自然の家は本市にとって有効な宿泊体験施設であります。ですから、県にお願いをすることで、もし県が充実させてくれるなら、これはいいことじゃないかと思います。来訪者の受け皿、本市の自然を満喫できる拠点として、県事業でさらに整備してもらうべきじゃないかと、県にぜひ働きかけを行ってはどうかというものであります。  3番目、旅館等宿泊施設整備の促進。  本市の最大宿泊者数はおよそ2,500人程度であり、先日行われたプリンセス駅伝の開催だけでも、宿泊受け入れが厳しい状況であります。宿泊の受け皿づくりとしての機能の充実策については、平成27年3月に、旅館施設の管理者に対して宗像市旅館施設整備資金利子補給補助金を交付していますが、交付実績は現在2件と、あまりよいと言える状況ではないと感じております。施設管理者側からすると、300万円以上の融資など条件のハードルが高いことや、施設整備によるメリットよりも投資のリスクを強く感じているという声もあります。  そこで1)2)3)の質問になるんですが、現行の補助規定の緩和が必要じゃないでしょうか。  2番目が、現在の旅館施設の管理者の選択肢を広げる工夫が必要ではないか。その一つの手法として、市内においてゲストハウスの開業を希望する方とのマッチング機会の創出や、経営アドバイス、成功事例などの紹介など、情報提供をすることが必要じゃないかと。  3番目に、空き家を再利用してゲストハウスとして活用する仕組みづくりが必要ではないか、問うものであります。  (4)本市の総合戦略の観光の活性化の中に、ICTを活用した観光プロジェクトとあります。そこで新たな観光客の取り込み手法の一つとして、携帯端末の位置情報を使った既存のオンラインゲームの活用について検討することを提案しますが、いかがでしょうか。  これの事例の紹介ということで、10月9日に実際に市民活動の延長で、携帯アプリでイングレスというアプリがございます。このアプリを使って近隣の自治体で啓発イベントを開催した方のお話を直接伺いました。そこで出てきたことについてなんですが、本市にとってのメリットは、まず既存のアプリを使用するので、基本的に費用がかかりません。それから、実際にその場所に行かなければならないゲームですので、必ず宗像に誘客できます。  ああ、済みません、そこでイングレスがどういうゲームかということについて少しお話しさせていただくと、これは世界的なゲームであります。世界で1,100万人がダウンロードしているゲームでありまして、陣取りゲームです、単純に言うと。青陣営、緑陣営で、地域にあるモニュメント、オブジェ、それから寺社仏閣、そういうようなものに対してマーキングを行う。電子上で、携帯上でマーキングを行って、ポイントを設定します。3カ所設定すると、その3カ所が自分の陣地になるという、自分が青だったら青の陣地になるというふうなゲームです。これは日本全国で、岩手、茨城、東京、神奈川、徳島などの自治体が導入というか、これのイベントをもう自治体の予算でやっております。  特徴としては、今までの観光客とは年齢層が異なって、20代から50代の比較的お金にゆとりのある人を呼び込める。それから、宗像市内のユーザーは少ないんですが、実際に近隣で行ったときには、2時間、3時間のまち歩きイベントになるんですが、それに対して県外から1名、全体で80名集まったそうです。で、経費はかかりませんから。それから、SNSを利用するので拡散性が大きいので、ユーザーの評価次第では誘客がさらに増加します。それから、そのゲームをプレーしながらまち歩きをするので、しかもそのゲームのルールの中に、市内で飲食、それから消費するための仕掛けを入れ込めば、消費につながるので経済効果が見込めます。  市民にとってどんなメリットがあるかというと、まず歩くので健康になれるということで、これは実際に健康づくりのメニューとして取り上げられる自治体もございます。それで、赤馬館や海の道むなかたなどへの新たな来館客の増加にもつなげることができますし、コミュニティ・センターの健康ウオーキングですね、今、南郷とか吉武でされていますよね。あれにこういう若い世代を取り込んで一緒にまち歩きをするということにもつながりますので、よいのではないかと。今まで知らなかった史跡を発見することで、地域、この宗像市の魅力をさらに実感できるというような、参加者の感想ではそういう意見も出ておりました。  講師の方のアドバイスの中で、宗像市には歴史的な魅力、資源がたくさんある。しかも土地が広大なので、これはこういうイベントがあると多くの方が宗像に来るんじゃないかというような高い評価もいただきました。これを検討することを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。  以上、四つ質問です。 ◯吉田益美議長  安部議員の2項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  それでは私のほうから、4項目のうちの(1)(3)(4)についてお答えをさせていただきます。  まず、(1)のむなかた体験補助制度の提案ということでございますが、現在、市外から15人以上の募集型企画旅行を実施する旅行会社に対しまして支給する宿泊客誘致促進事業補助制度、これがございます。議員おっしゃいますように、宗像観光協会のほうで運営をしていただいているところでございます。これは宗像市内での夕食や宿泊、観光施設への立ち寄りなど、一定の条件を満たした場合に、1人当たり500円から1,500円の補助金を支払っておるものでございます。この補助金に関しましては、現在、観光協会やホテル、旅館組合などからも見直しの声も出ておりまして、このことから改善、検討を行っておるところでございます。その中で、議員御提案の内容も含め、進めていきたいというふうに思います。  それから、(3)の1)でございますが、議員御指摘のこの補助制度につきましては、おっしゃいますように、現在のところ2件の交付決定にとどまっておりまして、市としましても、世界遺産登録決定を想定すれば、決して多い申請数とは言えないというふうに思っております。現在、民宿、旅館を対象に、補助金の規定などに対する御意見や課題点の聞き取り調査をしているところです。これらをまとめた上で、現在の補助金制度の見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。  次に、2)既存旅館のゲストハウスの件ですが、旅館の稼働率を考えれば、ゲストハウス化も一案だと思っております。市といたしましては、まずは既存の宿泊施設での宿泊人数をふやす方策を、宗像観光協会やホテル・旅館組合と協議した上で、ゲストハウス化の検討を行いたいというふうに思います。実際行われるのはそこの事業者さんですので、しっかりとお話をしながら、ゲストハウスの先進事例や成功事例等の情報提供をしていきたいというふうに考えております。  次に、3)空き家を活用したゲストハウス化の件ですが、現在、本市のほうでは、地元住民や地元不動産業者と協力をしまして、赤間宿のほうの空き家貸し店舗事業を実施しまして、観光地としての街道のにぎわいづくりのために、空き家のオーナーを募集し、改修費の半額を補助するといった事業を行っております。空き家のゲストハウス化につきましては、旅館業法で定める宿泊施設の安全面から、建築基準法や消防法の基準を満たすことや、また調整区域や住居専用地域では営業できないなど立地が制限されておりますので、これについてはちょっと現段階では難しいというふうに考えております。  次に、(4)既存オンラインゲームの活用検討についてお答えをさせていただきます。宗像市ではICTを活用したプロジェクトとしまして、インバウンドの観光客の増加に対応するため、QRトランスレーターというQRTコードを用いることで観光看板や観光パンフレットを簡単に多言語化できるシステムや、iPadを活用したオンデマンドの同時通訳システムを導入することとしておりまして、このiPadによる同時通訳につきましては、本日よりスタートしたところでございます。  議員がおっしゃるように、多くの皆様に宗像市へ来ていただくためには、これまでにない観光メニューの造成や情報発信の手法などに取り組む必要があるというふうに考えております。オンラインゲームの活用も、特に若い世代へ宗像市をPRできる手法の一案だと思いますので、観光協会等と実施に向けて検討してまいりたいと思います。  以上です。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  私のほうから、(2)少年自然の家・玄海の家の整備と活用促進についてお答えをいたします。  少年自然の家・玄海の家は、昭和49年8月に旧玄海町・江口に開設をされ、昨年、開所40周年を迎えております。宿泊受入人数は260人、キャンプ場は118人の受け入れが可能です。施設自体は開所当時のままですが、利用者が快適な環境で研修ができるように、身体障がい者用のエレベーター、トイレ、浴室の設置工事など、数度の改修を行ってまいりました。  体験メニューにつきましては、玄界灘に面している地の利を生かし、カヌーや海水浴、地引き網、砂の芸術、ビーチコーミングなどがプログラムとして準備されております。また、オリエンテーリングやウオークラリー、ハイキングやサイクリングなど、地域へ飛び出し、自然や歴史を感じることができるプログラムもございます。  また、玄海の家は近隣の施設とも連携をしておりまして、例えばうみんぐ大島では海釣り体験や釣り堀体験、ろこぎ体験、シーカヤック体験など、ここでも海の体験が充実しております。海の道むなかた館では、沖ノ島についての3Dシアターで学べるほか、勾玉づくりや火おこし体験など、宗像の歴史や古代の暮らしを体験できるプログラムが充実しております。ここ数年は利用者数が増加しておりまして、26年度は年間5万人を超える利用者がございました。  議員が御指摘されております、少年自然の家の活動の一つの例といたしまして、先日、11月28日と29日、土日において、地球を旅する文化祭というのが行われております。これは立命館アジア太平洋大学のメンバーが中心になって実行委員会を組織しておりますけれども、90名の立命館大学に在学している留学生10カ国の方たちと、それから40名の福岡県内から募集した小・中学生が一緒にイベントとか、あと宗像大社の中の散策とか、そういう活動を行っております。今後とも小・中・高生、社会教育の体験活動の拠点として、さらなる充実に向けての働きかけを県に対しても行ってまいりたいと思います。  以上です。 ◯吉田益美議長  安部議員。 ◯5番(安部議員)  自然の家についていろいろと御説明いただいて、最終的には県へ働きかけをしていただくということでありました。少年自然の家は観光施設ではなくて、社会教育施設、体験施設だというのは私も重々承知です。ただ、630万人だった宗像市の観光入込客数が平成29年には110%増で693万人になる予想を立てておられる以上は、その受け皿を市全体でいろんな形でやらなきゃならないということで、ひとつ提案したわけであります。そもそも市民にとって、それから県民にとって、少年自然の家が観光施設なのか社会教育施設なのかは関係なくて、インターネットで検索したら、観光情報の中にも少年自然の家は出てきます。そういうことを認識して、区域割り、縦割りはあるかもしれませんけども、そもそもいろんな体験活動をしたい、家族でいろいろ宗像の自然に触れ合いたいという人たちの受け皿の一つとして、たまたまそれが少年自然の家であればいいかなと思います。  これは、ことし行われた495まつりでも、ウオークラリー体験は道の駅と連動してやっていますよね。つまり、多くの市民、それから市外の方の楽しむメニューの一つになっている。これは今、先ほど部長も言われたように、地域と連携して物すごくいろいろ活動を積極的にされているので、その活動をもう少し県に対して、いろいろとかけ合っていただいて、自然の家がそれこそ天皇・皇后が来られるまちですから、市単独の予算じゃなくて、きちんと整備を充実してほしいというようなことは、市長のほうからも上に上げていただければというふうに考えております。  それから1番目ですけども、体験補助金についてですね。これは、今後進めていく、検討していくという内容だったんですが、スポーツ大会の補助も今、まだまだ実現されていないじゃないですか。されていませんよね。そういうことについて、要は宗像に来ればいろいろ体験できるよと。しかも体験にはいろいろなインセンティブもあるよということを発信することは、大変重要なことだと思います。  例えば全国の事例を挙げると、ある自治体では、大学のサークルが宿泊すれば、そこに1人500円バックがあるよ。例えば会社の研修で来たときには、必ず地域の盆踊りと交流をしてくれれば、これだけの補助があるよ。そういうふうなメリットを設けて、過疎地域ではやり始めています。宗像は、私は過疎であるかどうかというと、それは違うと思うんですが、宗像でもいろいろと受け皿、それから多くの人に来てもらうための努力を、低コストで短期的にやるということは考えていくべきじゃないかと思うんですが、まあ、これは質問じゃないです。要望にとどめておきます。  それから、3番目のゲストハウスについては、今、旅館で登録されている方々とゲストハウスというのは、既得権のメリット・デメリットが重なるかというと、ちょっと違うと思います。というのは、ゲストハウスは素泊まりで、もしくは自分で自炊して食事をして、しかもそこで泊まられている方々との交流とかいうことをすることによって、長期滞在もしながら、この地域のまち歩き、歴史や文化に触れていくということができるので、バッティングはしないということと、そもそも今、宗像市の旅館施設が、例えば1階では昼間、お昼を出して食事を提供しているけど、2階とかほかの宿泊棟があいていますよ、しかももう宿泊客はうちは入れんばいって。なぜならば仲居さんとか雇えんもん、布団を上げ下げすることもできんもんという、もし人がおったら、その2階とか3階、宿泊所の使っていないところをゲストハウスとして整備することによって、素泊まりで、こっちが手をかけなくてもお金が落ちる仕組みにつながるんであれば、そういう改修の方法もありますよということを、ぜひ情報提供の一つとして、旅館の方にも教えていただきたいと。そしたら、じゃ、よし、わかった、少し補助金というか融資をいただいて改修してみようかねって思うと思うんですね。実際、やっぱり2年後に63万人ぐらいふえることを考えると、今のうちから短期的にやらなきゃいけないことがあると思いますので、そこもお願いしておきます。 ◯吉田益美議長  答弁は要りませんか。 ◯5番(安部議員)  ああ、はい。  それから、空き家のゲストハウスとしての分ですね。赤間宿は確かに飲食とかのお店として、商店としてやっています。やろうとしています。私、10月29日に、熊本県和泉町に行ってきて、実際に空き家をゲストハウスにしている方とお話をしました。それは地域おこし協力隊の関係で知り合いになった方なんですけど、法の縛りというのは、厳密に言うとそうなるかもしれませんけども、体験をするということでの縛りだと、消防法とか建築基準法の中で、判断はまだまだ今は整備されていない状況ですので、今後、国がある程度ゲストハウスについては指針を出すと思いますので、その中でよく検討していただきたいと。要は、農業体験とか、そもそも空き家を改修するというプロジェクトの中に宿泊があれば、それは宿泊体験ですので、旅館業法ということではないという解釈もできるそうですので、そこについてはしっかり情報収集をしていただいて、なるべく空き家を利活用できるようなことを進めていただきたいというふうにお願いをして、2項目めを終わります。 ◯吉田益美議長  続いて、安部議員の3項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯5番(安部議員)  宗像応援大使の創設であります。  (1)福岡県・宗像市・福津市は共同で、宗像・沖ノ島と関連遺産群世界遺産推進会議を設置しており、その中で、森口博子さん、藤本隆宏さんの2名を、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群世界遺産応援大使として任命しておられます。今後の世界遺産登録のさらなる推進に向けて、海外(シルクロード関連諸国)からの世界遺産応援大使についても検討することを提案いたしますが、いかがでしょうか。  2番目。宗像の魅力を国内外に発信することや、企業誘致、産業誘致、健康増進、スポーツ振興、観光振興、全てのまちづくりのブランド化を図ることを目的に、宗像応援大使──この中で一つ例として、戦略部門であるならばシティマネージャーとか経済専門家、文化芸術部門であるならば作家、漫画家、芸術家、建築家でありますとか、健康スポーツ部門であればスポーツ選手、指導者、観光PR部門は芸能人、料理人など──を任命して、各界で活躍する著名人を大使として任命することを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。  以上です。 ◯吉田益美議長  安部議員の3項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  中野経営企画部長。
    ◯中野経営企画部長  それでは私から、世界遺産応援大使の御提案について回答いたします。  議員御案内のとおり、平成22年10月に森口博子さん、平成23年1月に藤本隆宏さんに、それぞれ世界遺産応援大使として就任していただいております。お二人とも御家族や本人が宗像の御出身ということもありまして、応援大使就任を依頼しましたところ、御快諾いただいた経緯がございます。森口さんは、海の道むなかた館のオープニングやトヨタのスプリングフェスタに御出演いただき、さらに御自身のブログでも、三女神記の練習に参加したことなどを紹介していただいております。また藤本さんは、御自身が広瀬中将役で出演されました「坂の上の雲」におきまして、沖ノ島を想定しましたシーンを撮影に取り入れることを関係者のほうに働きかけていただいたり、あるいは道の駅むなかたでのラジオ収録に参加されるなどの活動をしていただいております。  議員御提案の海外へのPRを目的といたしました応援大使につきましては、世界遺産登録活動は福岡県・福津市と共同で進めておりますので、宗像の一存では決めることはできませんけど、今後、応援大使をどうしていくか、どのような人へどのような活動をお願いしていくかなども含めまして、県・福津と相談しながら検討はしていきたいと思います。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  それでは私のほうから、2番目の宗像応援大使の創設についてお答えをしたいと思います。  議員が御提案のように、各界で活躍する著名な方々に宗像の魅力を発信していただくことは、市の知名度を高め、ブランド化を図る上で大変有効であると考えており、今後はどのような形で進めていくのがよいのか、他の自治体の例も参考にしながら検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  安部議員。 ◯5番(安部議員)  一つ目の分は、そのとおりだと思います。県・福津市と連携して動かなければならないので、その中でぜひ相談を進めていってほしいというふうに思います。  二つ目の分の応援大使についてなんですが、検討されるという話なんですけど、私も視察で群馬県の川場村に行きました。そこでは村の全てをブランディングすべく、5年計画を策定して、国内・国外に広く発信していこうとされていました。その中で具体的な策として、食文化大使、文化アート大使、戦略大使などを任命して、それこそ今、世界に打って出ておられます。6次化の商品を世界に売っておられます、川場村はですね。そういうふうな事例を、ぜひしっかり情報収集していただきたいというふうに感じます。  ここで一つの提案なんですけど、例えば文化芸術であれば、宗像とゆかりのあるというのは、やはり外尾悦郎さんとか、スポーツ部門であると、先日宗像市にも御報告に来られましたラグビーのカーン・ヘスケス選手であるとか、観光部門であれば、来年上映が決まりました「海賊とよばれた男」の岡田准一さんとか、いろいろな方々が宗像とゆかりが、縁が、今からどんどんふえていくと。その方々の行動、それから発信を通じて、宗像市をぜひ応援していただければというふうに思います。  あと、世界遺産のほうにまた話が戻るんですけども、シルクロード関連諸国の中で、私は実はベトナムの女優であるグエン・ラン・フォンさんという方とちょっと御縁がありまして、この方は、小学生のころにアジア太平洋こども会議で親善大使として、宗像市のグローバルアリーナに宿泊されたことがあります。そのときに受け入れた方が私の中学校の後輩で、今も交遊をされているというような御縁があるそうです。私も一度、宗像大社で彼女とお会いして御挨拶させていただいたんですけど、ベトナムで大変有名な女優さんでありまして、日本とベトナムの親善の国交樹立40周年のドラマにも出られたということを聞いております。  また、宗像少年の翼に参加した大学生が、その後、福岡県青年の翼で世界を飛び回るようになりまして、そのラン・フォンさんと東南アジア青年の船で52日間、船でASEANを回る中で交遊を深められたホームステイメイトだったと。その方も今も交遊を深められていまして、今回私がこういう話をするというところも、ぜひというか、宗像、福岡大好きですということでお話があったので、そこはもしよろしければ、いろいろ宗像と、それからベトナム、海外とのかけ橋になってくださるんじゃないかというふうに思いますので、まあ、一つの参考にしていただきたいという思いを含めまして、私の一般質問を終わりたいと思います。 ◯吉田益美議長  これで安部議員の質問を終了します。  ここで暫時休憩といたします。再開は11時5分といたします。                      休憩 10時54分                      再開 11時05分 ◯吉田益美議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、8番、伊達議員の1項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯8番(伊達議員)  皆様、おはようございます。宗像志政クラブの伊達正信でございます。  今回は、子育て支援と、地域とともに歩む学校について、2項目を質問させていただきます。早速質問に入ります。  1項目め、子育て支援施策について。  少子高齢化の中、子育て支援は国家的課題であり、本市においても定住化施策の大きな柱の一つと考えます。子育て世代の若者たちが安心して暮らせるまちづくりのために、以下の質問をいたします。  (1)北九州市が実施している、北九州市赤ちゃんの駅の取り組みが全国の自治体で話題になっております。町なかでおむつがえや授乳のできる施設がどこにあるのか一目でわかるように、北九州市が考案した赤ちゃんの駅のマークを施設に表示してもらう取り組みであります。本市でもこのような取り組みを実施できないものかとお尋ねいたします。  (2)近い将来、人材不足が懸念される保育士、幼稚園教諭の人材確保のため、潜在人材バンクを設立していただきたいと考えます。また、保育士資格はないが市内の保育所で働いている人で、資格取得希望者を対象にした、資格取得支援事業を実施していただけないでしょうか。  (3)未就学児を持つ転入家族の不安感や孤立感解消のため、イベントや茶話会等を開催し、お互いの情報交換や子育て機関との交流事業を実施できないものでしょうか。  (4)保育所等で幼児が体調不良になったとき、保護者が迎えに行くことが困難な場合でも、子どもクリニック等と連携し、保護者にかわって迎えに行き、当該施設にて保育するサービスを検討できないものでしょうか。  (5)教育子ども部職員の方全員に、市内保育所・幼稚園にて保育体験や保育知識を学ぶための講座を実施し、子育てに関する理解をより深め、さらなる子育て支援施策充実を図っていただけないでしょうか。保・幼・小連携並びに小中一貫教育は、子どもたちが中学校卒業時に目指す子ども像がどれだけ充実したものになっているのかだと思います。若き職員の方々に、次代を担う宗像市の子どもたちをどのように育てていくのか、現場体験をもって施策を練っていただきたいと切望いたします。  (6)家庭の所得格差により、教育格差が生じております。家庭の経済環境にかかわらず、子どもたちには平等に学習機会を与えてほしいと願うものでございます。それらの子どもたちの学習意欲を高めるためにも、低所得者層の家庭に学習塾や習い事など、学校以外の施設で学ぶ費用の一部を助成できないものか、お尋ねいたします。  (7)民間で不登校の子どもたちの居場所と学習支援を行っているフリースクールと呼べるボランティア団体が本市にもございますが、活動拠点・資金面等課題も多く、将来の活動が危ぶまれている団体もあるようでございます。不登校・いじめ問題を論じるとき、子どもたちの症状は多岐にわたり、学校に無理やり復帰させることだけが解決の手段とは言いがたい面があります。民間ボランティア組織の活動は一人一人に寄り添い対応することも可能であり、不登校等の子どもたちには有効な手段と考えますが、フリースクールについての本市の見解をお伺いいたします。  以上、1回目の質問を終わります。 ◯吉田益美議長  伊達議員の1項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  谷井市長。 ◯谷井市長  私のほうから、この子育て支援策について総論的にお話をさせていただきたいと思います。  子育て・教育は、私の政策の大きな柱の一つでもあります。現在、市の子ども・子育て支援策は、平成25年度に行った将来動向も踏まえた市民ニーズ調査に基づきまして、平成27年度から、今年度から5カ年間を計画期間とする、宗像市子ども・子育て支援事業計画を策定し、各種支援施策を実施しておるところでございます。  この計画に計上する施策を効果的に実施していくためには、妊娠期から18歳に至るまで、連続して子どもの成長、発達を支援していくことが必要であることから、本年4月の組織機構改編におきまして教育子ども部を設置し、この施策推進体制の一元化を図ったところでございます。教育子ども部を中心に、関連部署、さらに関係機関、団体、市民などと連携、協働しながら、子どもの施策を推進することによりまして、さらに教育・子育て環境の充実を図り、子育て世代に選ばれる都市イメージの確立をしながら、市内への定住化を進めていきたいというふうに考えております。  残りは関係部長のほうからお答えさせていただきます。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  それでは私のほうから、(1)から(5)までをお答えいたします。  まず(1)ですけれども、議員御提案の北九州市赤ちゃんの駅とは、乳幼児を抱える保護者が気楽に外出できるように、授乳やおむつがえなどができる設備を持つ事業所を募集、登録、紹介している事業です。北九州市の取り組みがユニークであると言われる点は、趣旨に賛同して同様の事業を実施する他の自治体にも、赤ちゃんの駅シンボルマークの使用を許可して、広域的なPRを狙っているところです。また、福岡県も同様の子育て応援の店事業を実施しており、宗像市内にも既に20件の便利な設備を整えた事業所が登録され、シンボルマークステッカーを張っております。  乳幼児を抱える保護者の子育てを支援する取り組み、また、その社会的啓発は、本市としても大切なことと捉えていますので、北九州市あるいは福岡県の取り組みとの連携を図ってまいりたいと思います。  引き続きまして、(2)今年度から始まった子ども・子育て支援新制度に伴い、待機児童解消のために保育量の拡大が行われていることから、全国的に数万人規模の保育士不足となっております。市内の保育所でも確保が大変厳しくなっており、募集広告だけでなく人材派遣会社を介しても集まらない状況です。  県では、保育士専門の職業紹介所である福岡県保育士就業支援センターにおきまして、保育所への就職を希望する保育士と保育所の間をコーディネーターが仲介し、スムーズな就職をサポートしております。同センターでは、結婚や出産を機に現場を離れている保育士や、定年退職後、再度保育現場での就労を希望している保育士を対象に、保育士有資格者現場復帰促進研修会なども開催しております。  本市でも、広報紙等で積極的に情報提供を行っております。ただ、保育士不足が深刻化する中、市もさらに協力できるところは行っていきたいと考えております。保育士確保対策につきましては、既に無料の紹介事業を実施している福岡市、北九州市、久留米市等の例を参考に、事業効果等を含めて検討をしていきたいと考えております。  次の、保育士資格はないが市内の保育所で働いている人で、資格取得希望者を対象にした資格取得支援事業を実施できないかということにつきましては、新制度施行に伴い、国の支援事業により、受験のための受講費等の一部を助成する資格取得支援事業が行われております。  (3)未就学児を持つ転入家族の不安感や孤立感の解消は、市としても重要な課題と考えており、子育て世帯の互いの情報交換や子育て関係機関との交流ができるよう、子育て支援センターふらこっこでは、親子の触れ合い遊びやわらべ歌の紹介、月々のお誕生会など、さまざまな楽しい交流事業を実施し、多くの保護者に利用していただいております。また、各地域におきましても、コミセンや学校など身近な場所で、主任児童委員や有志の方が運営する子育てサロンや子育てサークルがあり、乳幼児を持つ保護者同士や子ども同士、あるいは地域の子育ての先輩との交流の場となっております。  乳幼児を抱えた転入者には、転入手続に来られた際にこうした取り組みを知ってもらうために、ママ・パパ応援ブックを手渡し、利用を案内しております。毎月の広報紙やホームページ等でも、開催日やイベント内容を紹介しております。なお、ふらこっこの新規利用者は毎月60人を超えておりますので、多くの転入者の方に利用していただいているものと考えております。  (4)現在類似するサービスに、宗像医師会に委託して実施しております病後児保育事業がございますが、病気回復期が対象であり、病児は対象としておりません。保育所等で体調不良になった子どもは、精神的にも不安な状態になりますので、一番は保護者に対応してもらうことが大切なことだと思います。また、保育所等までの迎えにつきましては、事故等の不安もついてきますので、その点も考慮することが必要になってまいります。これまでも医師会で病児の預かりの検討は行われてきましたが、職員配置等の関係から実施には至っておりません。他市では、個人病院におきまして病児を受け入れる事業を実施している例もございますので、市内小児科での実施の可能性につきましては、医師会と協議をしていきたいと考えております。  (5)教育子ども部職員全員に、市内保育所・幼稚園での保育体験を実施してはどうかという御提案ですが、保育所・幼稚園の現場を職員が理解することはとても大切なことと考えております。この4月から、市の組織改編により教育子ども部を設置いたしました。その中で部の体制も大きくなり、教育、子育て等の業務に対する部内職員による研修会を行っております。また、保・幼・小の連絡会では、担当者を初め、部課長や指導主事、社会教育主事などの幹部職員も参画し、共通理解を深めることに取り組んでおります。つきましては、保・幼・小連携事業の一つである保育所・幼稚園の保育参観等に職員の参加を組み込んだり、継続的に部内研修を実施するなどして、職員のスキルアップにつなげていきたいと考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  それでは私のほうから、(6)と(7)について御答弁を差し上げたいと思います。  まず(6)の、低所得者層の家庭に対して、学校以外の施設で学ぶ費用の一部を助成できないかという御質問についてお答えをいたします。  本市では、生活困窮世帯等に対する教育費負担軽減策として、就学援助費や高校奨学金などの給付を行っております。議員の御質問にあります、学習塾や習い事などの学校外教育に対する助成につきましては、大阪市などが、世帯の収入状況に応じて助成する取り組みを行っていますが、これらは家庭の経済状況による教育格差の是正や、子どもの学習環境の確保を目的とする点においては、同じであるというふうに捉えております。  そこで本市といたしましては、子どもの成長における小・中学校での学びの重要性に鑑み、まずは学校教育の充実を最優先課題として、現在行っている少人数指導や習熟度別授業、放課後補充学習などの学力向上の取り組みを、さらに強化したいというふうに考えております。また子どもたちの学力向上には、学校だけではなく、家庭や地域と連携した取り組みが不可欠でございますので、地域コミュニティにおける寺子屋事業や家庭学習強化週間など、さらなる推進に取り組んでまいりたいというふうに考えております。  次に、7番目のフリースクールについてお答えをさせていただきます。  文部科学省では、不登校の子どもたちが通い学ぶフリースクールについて、教育機関として位置づけ、財政支援を行うことを検討し始められております。基準を満たしたフリースクールに通う子どもは、在籍する学校へ出席しているのと同じ扱いをできる仕組みを設けること等についても、現在検討がなされております。このような中、本市といたしまして、今後、国や県の動向を参考に対応を検討していく所存でございます。  また本市では、不登校の子どもたちの学校復帰に向けて、各学校で組織的な取り組みを行ったり、あるいは学校適応指導教室やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の活用をしたりして、一人一人に寄り添いながら支援に取り組んでおります。今後もさらにこれらの取り組みを充実させていきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  はい、ありがとうございました。ちょっと聞き漏らしたんですが、この赤ちゃんの駅なんですけども、本市でも既に取り組んでいるということなんですかね。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  北九州市が行っている赤ちゃんの駅という取り組みは、現在しておりません。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  こちらに、「北九州市発赤ちゃんの駅、街なかの授乳室」という新聞記事がございますけれど、先ほど言いましたように、このマークを表示することによって、おむつがえや授乳のできる施設がどこにあるか一目でわかるようにという取り組みでございます。こちらのマークなんですけど、これは北九州市の子ども家庭局様からいただいたものなんですけど、非常に愛らしくて、ほのぼのとした感じが出ておりますね。  そのときにいただきました名刺がございます。女性の方だったんですけども、この名刺にも、この赤ちゃんの駅のマークが刷り込んでございます。このように細かいところにも気を配りながら事業展開をすることによって、北九州市では子どもたちをまち全体で育てるという、そういった思いとかが、この北九州市民に伝わっていくと思うんですよ。もう私にも伝わりましたけれども。  本市ではおむつがえの施設とか、特に授乳のできる公共の施設が少ないんじゃないかなと思っております。こういう取り組みがなされますと、さまざまな施設で、そこにもそういったものを設置しようかという機運が高まり、社会全体で育てるという子育て支援の輪が、宗像市でも広がっていくのではなかろうかと思います。  そこで質問でございます。宗像市にある公共施設で、授乳施設のある施設はどういうところがあるかお尋ねいたします。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  市内における授乳施設数という御質問ですけれども、公共施設、それから駅も含めまして、現在、おむつがえ、それから授乳ができる施設というものを一応調査をしております。全部で19カ所調査をいたしまして、14カ所がおむつがえをできる箇所、そしてそのうちの5カ所が授乳可能ということになっております。この19カ所の抽出ですけれども、現在、子育て支援の一環として、ママ・パパ応援ブックというものを子育て世帯に配っておりますけれども、そこでお出かけスポットということで市のほうからも情報提供させていただいている施設、公共施設を中心に調査をしております。  以上です。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  おむつがえの施設は14あるということで多いんですが、授乳の施設がね、なかなか、五つということで少ないようでございます。全国的に、駅にはなぜか授乳施設がないんですね。余りないんです。あるところもございますが、本市の三つの駅にもございません。赤間駅と教育大前駅にはおむつがえの施設はございます。赤間駅は最近きれいになりましたので、多目的トイレというところに立派なおむつがえの施設があるんですけれども、そこは広いから、そこで授乳もできるじゃないかというような考えであれば、これは私は大きな間違いじゃないだろうかなと思うんですよ。  東郷駅には、授乳施設どころかおむつがえの施設もございません。ないと駅員さんは言っていらっしゃったですね。2年後に本市は世界遺産を有する自治体になると私はかたく信じておるんですが、そうなりますと、東郷駅は宗像大社に行く際のお迎えの駅になります。そこで、おむつがえの施設等もないとなりますと、宗像市の子育て支援、おもてなしの心はどうなっているんだということにもなりかねません。  そこで、東郷駅前は今開発中ですので、ぜひこの際、授乳施設も含めてつくっていただきたいと思うんですけれども、構内に、駅の中にできないのであれば、その近くでもいいと思うんですよ。いかがでございますでしょうか。
    ◯吉田益美議長  後藤都市建設部長。 ◯後藤都市建設部長  東郷駅の関係で回答させていただきます。  まず1点、JRのいわゆる駅舎内には、多分どちらもなかったんじゃないですかね。赤間も東郷もですね。(「ないです」の声あり)  東郷駅は今回駐輪場の横にトイレをつくりかえております。そこの多目的トイレにおむつがえは用意させていただいております。それから、北口のほうにも今、古くからある公衆便所がございますが、これは駅広整備の際につくりかえる予定にしておりますので、多目的トイレを建設する際には、おむつがえはある意味セットだと考えておりますので、おむつがえについてはできると認識していただいて結構だと思います。  ただ、授乳施設は、議員御指摘のとおり、多目的トイレの中でできるのかというと、これはできないと考えておりますので、これは別途それ用の部屋を用意するなり、建物を建てるなりという行為になりますので、現在のところ、都市建設部が所管する範囲の中では予定はしておりません。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  まあ、なかなか授乳施設はできにくいということでございますが、世界遺産を有しますので、その折にはお迎えの東郷駅となりますので、考えていただきたい。これは要望としておきます。  それと、こちらを見ていただきたいんですが、これは山口県宇部市、イベント会場等で利用できる移動式のテント型赤ちゃんの駅でございます。ユリックスの多目的広場で、幼稚園さんの運動会が10月に開催されていました。私も孫が行っておりますので行ったんですけれども、会場の周りには個人のテントがいっぱいありましたので、おむつがえはそこで容易にできます。ところが授乳となると、それはもう無理なんですね、目隠しがございませんので。ユリックスの本館まで行きますと立派な授乳施設がございますが、あそこは橋を渡って行かなければいけませんので、遠うございます。こういった施設があると非常に便利じゃなかろうかと思うんですよ。  これが中の様子なんですが、ここをよく見ていただくと、国際ソロプチミスト宇部と書いてございます。このソロプチミスト様が宇部市に寄贈なさったものですね。このソロプチミスト様は、そのほかにも佐野市であるとか豊橋市とか、ほかの自治体にもこういったものを寄贈なさっていらっしゃいます。  まあ、その寄贈は横に置いとって、宗像市でも、これはそんなに高いものでもございません。ひと張りで結構ですので、赤間駅なんかでも、カムカム祭りとかありますよね。若い人たちがよく参加する祭りです。こういった移動式のテントがあれば、安心して子育て世代の若者たちが祭りに参加できるんですよ。どうでしょうか、ひと張り。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  野外でのイベントとかそういう中で、乳幼児を持つ保護者が安心して参加できるように、おむつがえや授乳できる移動式テントを無料でお貸しできないかということです。確かに外出中のおむつがえや授乳ができるスペースを確保するということは、子育てしやすい環境を整える上でも非常に大切なことだと考えております。既に導入しております自治体の例を参考にしながらですね……。(「ああ、できるかできないかでいいですよ、もう。お願いします」の声あり)はい。それとあわせまして、今ちょうどここにマークがありますけども、これは北九州の赤ちゃんの駅のマークだと思います。それと両方あわせて、積極的に検討をさせていただきたいと思っております。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  ありがとうございます。ちょっと時間がオーバーぎみですので、端的にお願いいたします。今申し上げました事例なんかを参考にして、ぜひ宗像市でも赤ちゃんの駅、そういった事業に取り組んでいただきたいと思います。  ここで市長にお尋ねなんですが、子育て世代の若者たちがお出かけするときに、まず何をお出かけする前にすると思いますか。ああ、突然でございますのでですね。 ◯吉田益美議長  角度を変えてください。いいですか。 ◯8番(伊達議員)  今の若者たちは、おむつがえの施設がどこにあるのか、授乳のできる施設がどこにあるのか、スマートフォンなんかでチェックしてから出かけるんですよ。もう時代は変わってきております。ですから、宗像市でもそういう事業をされて、本市のホームページに赤ちゃんの駅のマークを表示して、している施設名をマップ上に掲載してアップすれば、これは若者たちにもいいんですけれども、まあ、世界遺産あたりでも観光客が来られますので、非常におもてなしの心が出るのではないかと思いますけど、もう一度、こういう事業、どうですかね。できるかできないかで結構ですので。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  まあ、効果の検証云々ということでいきますと、議員の言われているような形になりませんけども、確かに現在、子育て応援の店ということで、福岡県自体が同じような推進事業をやっておりまして、現在20の店舗・公共施設を含めて、似たようなサービスを提供しております。赤ちゃんの駅につきましては、議員御指摘のように、子育て中の家庭にとっての利便性であるとか、店舗のイメージアップ、そして市全体が子育てをやっているという意識づけの部分で、これについては実施の方向で考えたいと思います。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  ありがとうございます。気分のいいところで、保育士不足について。  ここに新聞記事がございます。「私立保育園補助金問題 廃止は妥当と結論」。これは例によりまして関係ございませんが、ここに4行ございます。この文字が大事でございます。読み上げます。福岡市保育協会の理事長さんの話でございます。「圧倒的な保育士不足で、現場は大変な思いでやっている」、このように協会の理事長さんは言っていらっしゃいます。  こちらは北九州市ですね。北九州市では先生も足りないということで、北九州市私立幼稚園連盟様と北九州市が、官民一体となって就活フェスタ2015というのを小倉の井筒屋で開催いたしております。幼稚園連盟様は単独では今までもやっていらっしゃったんです、就職説明会。ところがやっぱりこういう状況になってきましたので、行政も支援するということで、ことしは官民一体ですね。幼稚園さんごとにこのブースが設けられておりました。真剣に幼稚園の先生方は自分の幼稚園のアピールをなさっていらっしゃるんですよ。  私も指定業者会会長という立場で参加させていただいたんですけれども、関係者によりますと、ことしは学生さんが少ないと。かなり少ないと言っていらっしゃったですね。今までも、免状は持っていても先生にならないという方々がふえてきていたんですが、さらにこれに拍車がかかってきたんじゃないかなと私は感じました。本来、本市で働いていただけるはずの保育士、幼稚園の先生方が、さっき言いましたように、福岡市とか北九州市などの大都会に流出しているんじゃないかという危機感を、私は強く抱きました。  そこで質問ですが、保育士不足の原因はどこにあると考えていらっしゃいますでしょうか。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  保育士不足の原因ということですけれども、非常に仕事自体が厳しいということもあるのではないかと思います。(「大きな声で、済みません」の声あり)ああ、はい。保育士自体の仕事が非常に厳しいということもあると思いますし、ちょっと賃金的な部分が他の職種に比べると低いということが言えるんじゃないかと思います。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  まあ、時間がありませんので、ざっと説明しますけれども、第一はやっぱり、ちょっと写りが悪いんですが、賃金なんですね。保育士は、25年の分ですが、20万7,000円。まあ、これは諸手当とかは含んでいないんですが、小学校の先生が33万1,000円、全産業の平均が29万5,000円。全産業と保育士では約9万円も格差がございます。そういうことで、保育士資格を有しながら何で先生にならないんだという問いには、賃金が安いと、希望と合わないというのが1位でございます。まあ、そういったことで、保育士と教員の勤続年数ということなんですけれども、保育士は断トツで、7年と6カ月しか勤めていないという結果が出ております。給料が安い、責任が重い、きつい仕事だ、今言われたとおりですね。休みが少ない、休みがとりにくい、保育士不足、当然の流れでございます。  先月ですが、厚生労働省も保育士確保のためにやっと検討委員会を設置しまして、さっき言われましたけれども、待遇改善は不可欠としております。潜在人材バンクは県のを利用すると言われましたけれども、本市で自前でできたら、こちらの情報をいろんなアイデアを持って登録者に発信できるんですよ。保育士、幼稚園様に行ってまいったんですけれども、やはり先生が不足していると、園長会等でも話題になると。保育所のある先生なんかは、実習生が来たら、ぜひ自分のところに勤めていただくようにお願いすると言っていらっしゃったですよ。もちろん学校を通さないとできないわけですけれども、現場ではそれだけ逼迫していると。年度途中で募集しても全く来ないということでございました。  そこで、えびの市の人材バンク、これをちょっと紹介します。ことし4月、保育士の就職促進と定住化促進を図るため、市内の保育所及び認定こども園への就職内定者に対し、就職準備等の費用として支度金を貸与しますよと。10万円ですよ。3年間えびの市で働いたら返す必要はないと言っていますね。このように、今こういった事情を鑑みて、いろんな自治体、行政が支援しているんですよ。  それで、その潜在人材バンクもそうなんですけれども、以前、私が質問したときに、国の補助金問題で、隣の福津市は100分の3の補助金ですよ、100分の3の地域と。宗像市はその他の地域ということで、国の補助金の差がたくさんあるから、助成を幾らかでもしてもらえませんかって質問したことがあったんですよね。本市と同じような人口規模の春日市とか大野城市とか筑紫野市あたりは助成しております。それを含めてこの二つですね、これは何とかならんもんですかね。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  まず、議員御提案の潜在人材バンクにつきましては、保育士資格を有していても保育士として活動していない、活用されていない人たちについて、そういう保育士不足に悩む保育所とうまくマッチングさせていければというバンクの内容ではないかというふうに思っております。人材バンクにつきましては、登録も含めて、無料紹介事業ということでは、先ほどちょっと御紹介しましたように、福岡県、それから福岡市、北九州市、久留米市などが厚生労働省に届け出をした上で、早い自治体では平成25年度あたりから実施を開始しております。  ただ現状からいたしますと、人口規模、それから抱えている認可保育所の数が、北九州市が160カ所、それから福岡市が200カ所、久留米市が77カ所というレベルがありまして、宗像市の認可保育所が12カ所という、そういうスケールからも、大分状況が異なっているのではないかというふうに考えております。そういう中で、人材バンクも含めまして、今後は宗像市に適した、そういう保育士不足に対する支援というものは、当然検討していきたいと考えております。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  やはり国も動いてはおりますけれども、非常に現場は大変でございますので、ぜひ行政の力を添えていただきたいところでございます。  時間が大分押しておりますので、子どもクリニックの問題ですね。私は、医師会病院にすくすくクラブがあるから、ここに病児保育を拡充してほしいと質問するところだったんですけれども、もう先手をとられて、できないということでございましたので。福津市で、民間でしていらっしゃるところがあるんです、病児保育。まあ、これは事前登録が必要なんですけど、それを宗像市でもできないか、民間の子どもクリニックとですね。というのが、このすくすくクラブは11年から始まって、6年後の17年度がピークで、688人の利用者が年間ございますけれども、その後は減っていっているんですよ。おおむね450名ほどに低迷しております。多ければいいというものじゃないんですけれども、働くお母さん方は確実にふえております。これは原因はどこにあるとお思いでしょうか。端的にですね。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  すくすくクラブは、平成11年度から宗像医師会に委託いたしまして、病後児保育というものをやっております。そこの中で、平成17年度の数が688人と大変大きな数が出ておりまして、その後、19年度以降は年間400人台で推移しているという状況がございます。ただ、この平成17年度が非常に高かったのは、インフルエンザが大流行しておりまして、その影響というものが大きかったと考えております。400人台で推移しておりますので、その後は病気の回復期に家庭での保育が困難な方が必要に応じて利用されていると捉えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  この病後の制度は、回復期なんですね。回復期の数日間預かると。しかしながら、450人もそういうふうにしていただいておるわけでございますので、これも大切な施設であることには間違いないんですが、保護者の方に聞いてみました。病気になったときが一番そういう施設が欲しいんだということだったですよ。  それで、福津市は病児があるんですけれども、あそこは宮司浜のところで、ちょっと宗像市から遠いんですね。この医師会病院は福津市と宗像市の共同となっていますけれども、26年度の利用者は、宗像市385人、福津市は56人、7倍違うんですね。人口差はあるとしても、やはり福津市にしてみれば医師会病院は遠いということになります。先ほど言いましたように、民間の子どもクリニック、これはこれから必要になってくると思うんです、病児の施設はですね。これはいかがでしょうか、検討だけでもしていただけんでしょうか。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  最初の答弁でも申し上げておりますけれども、かつて、今まで医師会と病児の預かりの検討というものは行ってきております。その中で、どうしても小児科医の職員配置等の関係から、実施に至っておりません。ただ、今議員御指摘のように、個人病院において病児を受け入れる事業を実施している例もございますので、市内小児科での実施の可能性については、医師会と協議をしていきたいと考えております。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  働くお母さん方がふえてきていますので、ぜひ行政のほうでの支援をよろしくお願いいたしたいところでございます。  5番目の保育体験でございますけれども、保育参観というのはなされていらっしゃるんですかね。そういった話だった。これは非常に短い期間でよくそこまでされたなと、私はびっくりしたんですが、これは花マルでございます。  もう一つ踏み込んで、保育体験、これを実施していただきたいんですが、保育体験をすることによって、子どもたちが遊びの中でどのように学んでいるのか、先生と子どもたちがどのようにしてスキンシップを図っているのか、また体験した人に、自分に子どもたちはどのように接してきているのか、その子どもたちの目の色はどうなるのか、これは体験をしないと見えてこないこともあると思うんです。  本市は小中一貫教育を推進しておりますが、中学校の先生が小学校に来て教えられますよね、小学生に。これはスキルアップの面もあるんですけれども、小学校の様子、子どもたちの様子を見て、滑らかに中学校へ接続していって、どのように勉強をサポートするのかと、そういったのが小中一貫教育だと思うんですよ。これは保・幼・小連携も一緒でございます。  とはいっても、小学校の先生がどんと保・幼に保育体験に行きましても、受け皿のキャパという問題もございますので、ここで提案なんですけれども、教育のスペシャリスト、指導主事さんがいらっしゃいますですよね。この指導主事さんがまず保・幼で保育体験をして、そして小学校の1・2年生の担任の先生方を指導、助言すると、こういったところから入られたらいいんじゃないかなと思いますが、いかがでございますでしょうか。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  議員おっしゃるように、ことし新しい部になったということで、早速、職員もいろいろ出かけて、保・幼の現場、これは1回目の答弁で言いましたように、現場を知るというのは非常に大事なことであります。今回、保・幼・小の連絡会においても、指導主事は必ず参加をしておりますので、議員御提案の、指導主事のほうが保・幼の現場をもう少し彫り込んで勉強させていただいて、そしてこれを小のほうにつなぐという、つなぎ役になっていけばいいと思いますので、研修の一環として、早速検討したいと思います。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  6番目の所得格差による教育格差ですけど、このことにつきまして私が申し上げたかったのは、負の連鎖からの脱却なんですね。決して低所得者の家庭のお子さんが学力が低いとかいうことを言っているのではございません。子どもたちの限りない未来の可能性を担保するのが、私は教育だと思っております。先ほど部長の回答で、十分その辺は、寺子屋事業とかを応用して学力の向上支援を行っているということでございましたので、今後とも引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。  7番目のフリースクールなんですが、不登校問題につきましては、先生方、管理職の方も含めて、昼夜を問わず頻繁な家庭訪問等、実によく対応してくださいまして、感謝いたしておるところでございます。しかしながら、不登校問題は社会全体での取り組みが必要と私は思っております。  これはフリースクールの概要なんですが、定まったものがまだございませんので、一般的に言われていることを市民の皆様方に御紹介いたしたいと思います。フリースクールとは、不登校の子どもたちを対象に、学習の支援や体験活動といったことを行う民間の施設となっております。25年度ですが、全国で不登校の子どもたちは、小・中合わせて約12万人います。不登校の定義、線引きですね、年間30日以上欠席した児童・生徒ということに今はなっております。  国の不登校対策は、子どもたちの学校復帰が大前提とされてまいりました。これからもそれは大事なことだとは思いますけれども、もう外国あたりでは、学校以外のさまざまな学びの場が制度として認められております。日本でも早くそうなったらいいなと私個人は思っております。フリースクールに通う子どもたち、学校には行けないけれども居場所を欲しがったり、伸び伸びと遊ぶ場を求めたりして、ようやくたどり着いたその子の安住の場となっております。不登校は、従来の文科省の対策では解決が難しいのではないかなと思います。  ところが、自民党が公明党とそのほかの賛同をいただける党と一緒に超党派──少し言われましたけれども──を組んで、来年の通常国会に、フリースクールなどで教育を受けた場合でも義務教育の修了を認める議員立法を提出するという報道が各社なされていましたですね。もう法案名も決まってはいるんですけれども、これは本当かどうかということで、念押しのために、衆議院の先生の秘書の方にお願いして調査してもらいましたら、本当に詳しく丁寧に調べていただきました。しかしながら、まだそれははっきりしたものじゃないと。質問するんだったら、動きもあるということでとどめておいてくださいと言われましたので、とどめておきますけれども、もしこれが成立するとなると、フリースクールの関係者の方々にも非常に支援の光がともるということになりますので、ぜひそうなったらいいなと思っております。  それから、ちょっとフリースクールと呼べる施設に行ってまいりました。そこでは一対一で学習サポートがなされていたんですけれども、こちらが先生ですね。教育大の学生でございます。教育大の学生さんがこの施設に40人ぐらい登録していらっしゃいます。子どもたちが、今のところ16人ですね。ただ、この子どもたちは、今は不登校という定義には当てはまらないけれども、学校になかなか行きたがらないという子どもたちで、以前は不登校の方もいらしたみたいですね。非常にこの子どもたち、私も会いましたんですが、明るいんですよ。挨拶もよくします。まあ、指導がなされているからだと思いますが。なぜかとこの施設の方に聞いてみましたら、この関係がいいんですと。親とも違う、兄弟とも違う、同級生とも違う、少し離れたお兄ちゃん、お姉ちゃんが寄り添って一対一で学習サポートしてくれる、この関係が非常にいいんだと言っていらっしゃったですね。  これは一対一ですので、時間を区切っても部屋が幾つか要るわけです。ですから一軒家が要るんですけれども、ここは田久にあります。自由ヶ丘に近い田久ですけれども、学生さんたちが通うには非常に遠いと。駐車場もございません。それで今、一生懸命、教育大学の近くの拠点を探していらっしゃるところでございますけれども、この方々はお金もないんです。今は人・まち基金ですかね、人づくりでまちづくり事業補助金、ありがたい制度でございますけれども、あれは3年間なんですね。それをいただいて、今、細々とやっているところなんですが、それも今年度で切れます。そうなりますと、次年度からは家賃も払えない状態になっていくような状態でございます。  それで、政府も動いてはおりますけれども、まだ時間がかかりますので、そのはざまを埋めるということで、行政の支援ができないものかということで、宗像市には市民サービス協働化提案制度というすばらしい制度がございます。これで何とかできないのか、できないのであればほかの制度を使ってでも、何とか家賃だけでも補助できる仕組みが……。ここの施設だけのことを言っているんじゃないですよ。申請があって審査が行われるとは思うんですけれども、そういった方法で援助できないのか、お尋ねいたします。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長
     今、市民サービス協働化提案制度が活用できないかというお話でしたので、私のほうから少しお話をさせていただきたいと思います。  この市民協働化提案制度、これは御承知のとおり、市が今実施している事業に対しまして、市民活動団体等からこの事業をやりたいということで提案をいただければ、採択の後には実施できるということでございます。今言われますように、補助金で3年間やられて、その後の対策として、担当部署のほうと十分協議した後に、今行ってある活動が市としての協働事業に該当するというふうな判断ができれば、こちらのほうの制度の運用は可能だというふうに思っております。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  ありがとうございます。協働ということになりますと、やはり政府もそういったフリースクールに費用を充てようということで動いているわけですから、教育委員会との協働ということになると思いますので、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。これで1項目めの質問を終わります。 ◯吉田益美議長  伊達議員の2項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯8番(伊達議員)  地域とともに歩む学校について、学校運営協議会の現状と成果及び課題についてお伺いいたします。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長  それでは私のほうから、学校運営協議会の現状と成果及び課題についてお答えを申し上げます。  学校運営協議会は、コミュニティ・スクールを推進している学校に設置をしております。議員御承知のように、お隣の福津市では、コミュニティ・スクールという形で学校運営協議会を設置しております。宗像市におきましては、小中一貫教育活動の中で同様の趣旨を持って、各中学校区ごとに学校運営評議委員会を設置をしております。そこで、本市の学校運営評議委員会の現状と成果、課題について回答させていただきます。  学校運営評議委員会は、学識経験者、地域コミュニティの代表者、PTA関係者等で構成され、会議は各学期に1回、年間3回程度実施をされております。その主な活動内容は、中学校区で実施をしている事業等の報告及び、家庭・地域で何ができるか等についての協議でございます。  成果といたしましては、学校に対する理解を深めていただくとともに、学校の取り組みに対して、地域、PTA、学識経験者というさまざまな立場からアドバイスをいただくことが改善につながっていること、さらに児童・生徒の健やかな成長のために、学校・家庭・地域がそれぞれの立場から何ができるかを協議することで、具体的な取り組みにつながっていることが挙げられます。宗像市は地域コミュニティが充実をしておりまして、評議委員にコミュニティの代表者がかかわっていただいていることから、地域との連携が強化できることも大きな利点となっております。  課題につきましては、さまざまな教育活動に向けて具体的な行動へ移すということについてですね。これは国のほうでも、学校支援地域本部のほうで、いわゆる学校と地域をつなぐ人、コーディネーターですね、そこら辺のところを検討されているようでございます。本市といたしましても、そこら辺のところをもう少しふやしていく必要があるのかなというふうに考えております。  また、本年度からスタートいたしました、本市の教育活動の特色とも言える、第II期小中一貫教育で目指す、学校・家庭・地域が協働した教育活動の充実が、さらに図れるというふうに考えているところでございます。  以上です。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  ありがとうございました。  お恥ずかしいんですが、私の大分勘違いがあるようですね。文科省が進めているコミュニティ・スクールの中での学校運営協議会、私はそれが機能しているんだとずっと思っておりましたんですけれども、今、教育長のお話によりますと、小中一貫教育の中での学校運営評議委員会を設置しているということでございましたですね。となりますと、ちょっと質問を変えないかんと思うんですけれども、しかし、やはり学校・家庭・地域というこの連携は、どちらも一緒だと思うんですよ。それで、そのことに関連した質問をさせていただきたいと思います。  教育委員会として、この家庭・地域への教育活動の活性化に向けた働きかけ、これはどのようになっているのか教えていただきたいと思います。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  今、教育長が答えましたように、学校と家庭と地域、これが一番大事な教育活動の原点であるというふうに考えております。今回、教育子ども部に4月からなりまして、まずは学校の動きを家庭と地域に知っていただくという取り組みを行っております。代表的なものを、ちょっと資料をお見せいたしますけど、スムーズな入学に向けて、家庭にこんなしつけをしてください、あるいは保・幼・小の連携で、幼稚園の先生たちも同じことを考えて小学校につなごうとか、小学校でも受け入れよう、そういった取り組みをしております。こういった形でいろんな情報発信を、地域・家庭に学校を通じて流しているというところでございます。 ◯吉田益美議長  伊達議員。 ◯8番(伊達議員)  家庭教育力が落ちているということが指摘されておりますので、私、文科省の「早寝・早起き・朝御飯」という運動に宗像市も取り組んでいるんですけれども、これはちょっとおかしいと思うんですよね。本来は家庭でやらなければいけません。ですから、それをぜひ家庭にフィードバックしてもらう取り組みをしていただきたいと思います。  これで私の質問を全て終わらせていただきます。ありがとうございました。 ◯吉田益美議長  これで伊達議員の質問を終了いたします。  ここで暫時休憩といたします。再開は午後1時といたします。                      休憩 12時01分                      再開 13時00分 ◯吉田益美議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、7番、北崎議員の1項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯7番(北崎議員)  今回の一般質問の前に、私が最近感銘したお話をさせていただきたいと思います。学校にいたころも、いい話を子どもたちに伝えるということも大事だと思っておりました。  それは、去る9月16日に行われた世界遺産国内候補決定に伴うレセプションで、くす玉を割ろうとしたときに聞いた話です。世界遺産登録推進室室長が7月末の国内候補決定の際に、お祝いのセレモニーとしてくす玉を割ろうとしたことを、他の候補地に対する配慮から市長がとめられたとのことでした。  競技スポーツにかかわる者として、試合が終わった瞬間、勝者があり敗者があります。私は指導者として、その際の態度が大切だと常々考えています。候補地が次第に絞られるのは、ある意味でのマッチレースのようなものです。しかし、終わればノーサイド。互いに称賛し合い、健闘をたたえること、特に勝ったときほどうれしさが込み上げますが、相手に対する配慮が大切だと思います。今回の市長のエピソードは、日本人が世界に誇れる、相手を敬う敬愛の念、おごらない態度のあらわれだと思っています。  私たち議員もある意味では、人のためにお役に立ちたいという志のもとに、市民の方々の厳しい審判を受けながら、宗像市を少しでもよい方向にという思いを大切にしなければならないと、改めて思いました。そこで、議員になろうとしたときの大きなきっかけの一つである漁業者の支援と、私が住んでいる岬地区の活性化につなげるために、現在の岬地区の漁港整備について、以下のことを質問させていただきます。  岬地区の振興と漁港整備について。  (1)鐘崎漁港整備の進捗状況はどうなのか。  (2)漁港整備を通して、岬地区振興にどう生かそうとしているのか。  (3)第37回全国豊かな海づくり大会との関連で、整備計画にどのような影響があるのか。  答弁のほどよろしくお願いいたします。 ◯吉田益美議長  北崎議員の1項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  それでは私のほうから、岬地区振興と漁港整備について、順次お答えをさせていただきます。  まず、鐘崎漁港整備の進捗状況ということでございますが、現在の事業計画は平成14年度から開始をしておりまして、平成26年度末時点では防波堤などの外郭施設の整備は完了しまして、現在、岸壁の新設、それから港内泊地しゅんせつ等の整備を実施しております。この事業は平成33年度事業完了を目標に進捗を図っておりまして、現在のところ整備率は75%程度というふうになっております。  次に、この整備を通した岬地区の振興ということでございますが、現計画の整備完了に伴い、岬地区への効果としては次の事項が期待できると思っております。  一つ目は、上八交差点の道路完成によりまして、現在通学路となっております地区内道路の交通量が減少し、安全性が向上するとともに、地区外、特に道の駅むなかた、さつき松原からの人の流れが期待できると考えております。  二つ目は、埋め立てにより、駐車場、それから緑地帯などが整備されることから、地域での利活用が可能というふうに考えられます。また、高度衛生処理対応型の荷さばき所も建設され、このことにより地区内外からも注目される要素が生まれるというふうに考えております。  こういった要素を踏まえまして、漁港整備完成を機に、鐘崎漁港、それからさつき松原、道の駅むなかたといった施設間の人の動きに変化を生じさせるとともに、岬地区振興に生かしていきたいというふうに考えております。  3点目、次に、全国豊かな海づくり大会開催に伴う整備計画への影響ということでございますが、この大会の開催について県と協議を行いました結果、計画していた施工順に変更が必要となっております。中でも、放流行事会場へのアクセス道路、上八交差点から会場への新設道路となりますが、この整備が急務となりまして、荷さばき所建設予定地の埋め立てが大会終了後の着工というふうになりましたが、全体スケジュールに影響はないということでございます。  以上です。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  はい、ありがとうございました。  この鐘崎地区の漁港整備については、今目の前におられる、郷土の先輩であられる吉田議長も、何度も一般質問されておられました。この事業の目的を再度確認させていただくと、旧玄海町からの事業として、大島のまき網船団も含め、コストのより高い海上輸送より、一括して鐘崎の鮮度の高い魚の陸上輸送がスムーズにいくために計画された漁港整備でもあります。  私も議員になる前だと、このすぐ横の、今、整備計画が進んでいるところなんですけど、この横のところのグラウンドで、もう30年来、少年野球を教えておりますが、港のまちがだんだん変わってくるのを目にして、何でこんなふうになっているんだろうといって、どうも港を整備せないかんらしいばいって。去年は沖の灯台も1本あったのを2本間隔、これも漁協に聞くと、いずれ大島の船もこっちの荷さばき所に来るようにと。こういうふうにだんだん話を聞いていきながら、一つ一つの点が私なりに線に変わってきました。そういう意味では、新宗像漁協としてスタートしている今、この計画の目的にマッチしているものだと考えます。  しかし、3・11の大震災の復興支援などから先延ばしになっており、一日でも早い完成が待ち望まれております。先ほどの整備率75%という答弁をいただきましたが、残りの25%はどのようになっているのでしょうか。また、先ほど言われました上八交差点の道路整備も含め、今後のスケジュールに対して具体的なものがあれば教えてください。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  今後のスケジュールということでございますが、今年度に泊地のしゅんせつ、それと既設防波堤の撤去を完了しまして、28年度から、今、議員からお話がありました道路、それから岸壁を新設すると。29年度秋に全国豊かな海づくり大会が開催されますので、その後、30年度より荷さばき所用地の整備に着手をしまして、先ほどお答えしましたが、33年度に完成予定ということで考えております。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ここに、先ほどの漁港整備についての平面図があります。先ほど部長のほうで述べていただいた、今のところ施工済みというところは、この黄色の部分ですね。そして、今現在されていらっしゃるのがこの赤い部分。私も毎朝、地元の小学校のところで朝の交通立ち場に立っているんですけど、もう7時半ぐらいになったら、大きなトラックがいっぱい石を運んでいるんです。で、校長先生に、あの石はどこから来ているんだろうかといったら、ここのコンクリートを砕いて、それを運んでいるみたいですね、と。  私が今質問したいのが、一つは、ここの緑の部分です。ここの荷さばき所と野積み場については、これは今回の一般質問で末吉議員が詳しく説明されるようですが、私は先ほど言いましたように、ここの上八岸壁の新設道路ね、これについては地元の説明会や協議の末、答弁どおり、浜の上の上八のこの道が細いと。ここが細いので、子どもたちが歩く路側帯が2本、白い線が引いてあるんですよ。いつも、ここのちょうど信号機の手前のところが細くて、子どもが車と接触するぐらいになっているので、そういう意味ではすごく緩和するのでいいなと思っているんですが、その際に、まあ、地元の方たちと具体的に協議が進んでいると思いますけど、そのあたりの協議の進捗はどうでしょうか。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  道路については、もう議員も御存じのように、当初私どもが計画した段階で、近隣のほうから反対等もございまして、ちょっと中断したことがございました。ただ、やはりこれは議員もおっしゃいますように、この道路は必要ということで、ずっと協議もしてきまして、今年度になって具体的な協議を行い、コミュニティを中心に、大体了解を得ておるという状況です。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  私も、先ほど部長が言われましたように、その協議についてもほとんど一緒に参加しておりますので。当初は四差路もという話だったんですけど、地元がぜひ、ここの浜の上の道路も生かしてほしいということで、今、五差路のほうの道路で計画が進んでいると思います。そのあたりのところは、また地元と十分協議していただきながら、配慮していただきたいと思います。  そして、私が今回質問したところ、この泊地になっているところですね。白い──先ほど「泊」って書いて、僕も最初、「とまりしゅんせつ」と思っていたんですけど、辞書で調べると「はくちしゅんせつ」なんですけど──この白い部分ですね。ここが今、天皇陛下が来られるための行事会場として、もうほぼ基礎づくりが終わっている段階ですね。大体6メーターぐらいですかね、高さで。3,200平米の土地なんですけど、ここの泊地について、先ほど言われました、地域での利活用が可能だと考えるとありますが、具体的な例をイメージされているんだったら教えてください。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  今議員おっしゃいましたように、ここのエリアがある程度活用できるというふうに考えておりまして、当然、活用については漁協さん等と協議をしていきますが、例えばイベントの会場だとか加工品の販売所だとか、こういったところが活用としてはできるんじゃないかなと。ただ当時、平成19年度ですが、地元のほうと、この荷さばき所をつくるときに、臭気だとか騒音対策等で、緑地などの緩衝地帯を設けるという話をしておりますので、この活用については、漁協や地元のほうと一緒にまずは協議しなくちゃいけないかなというふうに考えています。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  私、当初この漁港の整備には、上八浜がなくなるということで守る会が組織されて、先ほど部長の答弁があったように、漁協、行政との協議の結果、整備が始まったと。ここの白い部分については、ある程度のそういう緩衝地帯を設けることということで、施設としての話はしているようですが、当時の条件と、今の現状の岬地区の生活状況が大分変わってきたと。そういう意味では、ある程度この土地をうまく利活用すれば、まちづくりとかそういうのに生かせるんじゃないかなというのが、今回の私の質問の趣旨なんですけど、そのときにひとつ考えていかなければいけないと思ったのが、先月の10月23日金曜日に行われた、市主催の岬コミュニティでのまちづくり懇談会、夜は今度は議会のほうが主催した議員座談会の、ダブルであったんですけど、私、両方とも参加させていただいたときの参加者の方が、一つは漁業の支援ということと、さつき松原の保存ということで、二つに分けられたときの、私、さつき松原の保存のほうのところにオブザーバーで後ろで聞かせていただいたとき、ある参加者の方の言葉がすごく耳に残っているので、ちょっと紹介させていただくと、長年、地元──きょう後ろのほうで、地元の自治会とかコミュニティの方がいらっしゃいますけど、さつき松原の途中から曲がっている自転車道、これは通学路なんですけど、ちょうど玄海東小学校のほうに通っていまして、今ちょうど、さつき松原の真ん中にトイレができています、駐車場が。あそこから曲がるようになって、自転車道と遊歩道になっとうと。上八交差点までは、そのままさつき松原を通っていないと。先ほどで言いますと、ここですね。このさつき松原の中の道が、自転車道がないと。と言っているところから、これは済みません、そのときの言葉をそのまま言います。頼みもしないのに、遊歩道がいつの間にか両端、海側とこっち側にできとうと。で、こっち側は自転車道をつくってほしいといった。  まあ確かに一見、地元の方が述べたように受けとめられるようなこともありますが、再度、私もその造成に当たって経緯を調べてみますと、こちらのさつき松原の中のほうは、これは林野庁のほうで増設された歩道で、松原の手入れなどをするための林道であると。そして、こちらのほうの市がつくっているのは、これは観光の一環として、先ほど言われたように、道の駅と鐘崎のほうを結ぶような、点と点が一体化できるような動線としてつなげるという意味での遊歩道と、意味合いが違っておりました。まあ、どちらの整備の際にも事前の説明はあったようですが、これは私も含めてなんですけど、地元の方々に余り周知ができていないと。このことがやっぱり問題だと思っております。しかし、確かに観光や道の駅から岬への点と点をつなぐ動線の一つとしては必要なことかもしれませんが、そこのあたりはやっぱり、地元の意向をしっかり受けとめるという姿勢がまだ足りなかったのではないかなと、私なりに考えております。  観光の面で言いますと、さつき松原の中の砂どめの防波堤です。あそこは海水浴場みたいにならないかということでしてありますけど、実際に砂がついてきております。今、3本目の防波堤も県のほうで着手しております。しかし、地元に対する十分な説明や、地元のアイデアを取り入れる方法など、手間がかかるようでも、ふだんから生活しておられる地元の方々の考えを取り入れるような姿勢が必要だと考えています。そこで、先ほどのここの利活用と言われた、ここの土地のことについては、地元の意見を取り入れるような取り組みができないだろうかというふうに考えておりますが、再度、済みません、御答弁をお願いいたします。
    ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  前日出ました、さつき松原の遊歩道については、私も当時、課長でかかわっておったんですが、そこの関係団体の方とはお話ししましたが、岬の住民の方まで行かなかったのは反省しなければいけないかなと思っております。今回そういった反省をもとに、当然、住民の方としっかり話さないかんと。私も、先ほど議員言われました10月のまちづくり懇談会には出させていただきました。この漁業振興というのは岬地区の最重要テーマというふうに感じておりますので、ここの活用については、漁協はもちろん、地元の方といろいろな案を練っていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  地元のほうも、いろいろな取り組みを今されようとしています。そこの一端をちょっと紹介しますと、前にも紹介しましたけど、鐘崎マルシェですね。フランス語で市場というので、最初、月2回程度──済みません、これは地元の地域なんです。「シカマル」の跡地なんですけど、ここでしていたんですけど、余りにも近辺の方がいらっしゃっているので、12月はもう4回にしようと。例えば地元のまちづくりとかそういうところでアイデアを出していったら、そこの先ほどの跡地のところにこういうお店が出るとか、それから地元では11月15日からカキを道の駅から販売するようになったんですよ。  それと私も今度、ぜひ頑張って漁協の人たちと取り組みたいというのは、アサリです。前回、小島委員長たちと一緒に、三重県鳥羽市にアサリの天然採苗といって、まあ、それは詳しいことはまたあれなんですけど、アサリの稚貝をとってそれを育てるというやり方があるので、これをぜひ地元に根づかせていきながら、そういうようなものを販売する場所とか、そういういろんなアイデアができると思いますので。  今まさに岬地区では、豊かな海づくり大会に向けて、ここの議場じゃなくて、目の前に見える形で工事が進んでいます。もう毎日のように進んでいっているので、やっぱり皆さん、すごく関心が深く、天皇・皇后両陛下をお迎えするための心の準備がだんだんできてくるんじゃないかなと。そういう意味では地元としては、漁獲量の減少とか魚価の低迷などの暗い話が多い地元にとって、大きな飛躍というか、そういうチャンスではないかなというふうに思っています。  というところで、議員になって4年目になりますが、この間、私にとって取り組むべきテーマの一つである漁業者の生活の向上については、きょう午前中、安部議員の一般質問の中にもありましたように、浜の活性化プランを実現させたり、それから水産試験場や漁業者との話し合いを行ったり、さまざまな取り組みの中での議論の中での結論の一つですが、とる漁業だけではなく、育てたり加工したり、こういう土地を利活用しながら売って、消費者においしく食べていただく。地元に来ていただいて、地元の野菜とか、地元のお肉とか、地元のお魚とかを食べていただけるような、そういう地域活性化に向けて、漁業者も含めて取り組まなきゃいけないと。行政としてそのような場づくりがぜひ必要だと思いますので、先ほど言われたように、きょうはコミュニティとか自治会の方々も傍聴に来ていただいていますので、最後に市長のお考えというか、今、私の話を受けて、ぜひ答弁していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◯吉田益美議長  谷井市長。 ◯谷井市長  これは議員おっしゃるように、漁業もこれからはとるだけじゃなくて、これを加工しながらもうかる、いわゆる6次産業化とか、そういったいろんな組み合わせの中で、漁業者みずからが考えていかないかんという時代に来ているというふうに思っています。ですから、現在も加工場がつくられ、これから出していくわけですけども、あるいは活魚センター等もございます。そういった資源を使った活性化をどうやっていくかということが大事だと思っています。その一つの大きなきっかけが、今回、今お話があったように、第37回の全国豊かな海づくり大会、これを契機に、これをばねに、漁業というものを見直す中でさらに発展させる、これが大事だというふうに思っております。この点につきましては、漁業者、漁協、関係者と話しながら、先ほど議員がおっしゃったようなことも入れながら、飛躍的な展開を考えていきたいなというふうに考えております。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ありがとうございました。地元では今、鐘崎富嶽三十六景ということで、きれいな夕日、それから美しい松原、それに白砂青松といって海岸、そしてこういうところを楽しめるような場所とつなげていきたいと思っているところでございます。  これで私の1項目めの質問を終わらせていただきます。 ◯吉田益美議長  続いて、北崎議員の2項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯7番(北崎議員)  この質問は、ことしの6月議会での一般質問で指摘した内容について、再度確認の意味を含めお伺いいたします。道の駅むなかたの再整備について。  (1)駐車場・渋滞対策について、どう解決しようとしているのか。  (2)来場者に対するさらなるサービスについて、どう進めようとしているのか。  (3)大島・玄海・岬・池野地区などと、どのような連携を進めようとしているのか。  よろしくお願いいたします。 ◯吉田益美議長  北崎議員の2項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  谷井市長。 ◯谷井市長  それでは、2項目めにつきまして私のほうからお答えをさせていただきます。  まず、道の駅むなかたの再編整備の中の駐車場と渋滞対策でございます。道の駅むなかたにつきましては、昨年度で来場者約173万5,000人、総売り上げも20億円を超え、開業年と比べまして、来場者・売り上げともに約1.5倍に増加しているところでございます。このような状況のもとで、駐車場につきましては、これまで2度にわたって新設・拡充・拡張を行い、現在、大型車10台、普通車約330台の容量に対応しておるところでございます。  しかしながら議員がおっしゃるように、現在もこの問題は完全に解決できていないというふうに考えております。また、世界遺産の国内推薦等による来場者の増加も予測され、駐車場についてはこれまで以上の対策が必要だというふうには考えております。さらに道の駅に新たな機能を付加することが重要であると考えておりますので、この駐車場を整備するならば、この二つの課題を一緒に解決するために、拡張を考えていきたいというふうに考えております。  それから、(2)の来場者に対するさらなるサービスでございますが、道の駅むなかたにおきましては、従来からの物産の販売に加えまして、お土産品など魅力ある飲食商品の開発・販売や、ミニコンサート、魚さばき教室、またウオーキングや釣り大会といった観光、あるいは体験メニューの提供などをあわせて行いながら、来場者へのサービス向上に努めてきたところでございます。昨年5月に供用を開始しました新館2階では物産館の弁当や米粉パン、あるいはソフトクリームを購入されたお客様が、釣川の流れを見ながら、ゆっくりとした時間を過ごされておるところでございます。このほか、市と観光協会で行います春・秋のキャンペーンや各種イベントにより、近隣の飲食店や観光施設への情報提供も積極的に行っております。  一方で、駐車場不足や出品者の高齢化などによります品不足という大きな問題も抱えております。この点につきましては、お見えになったお客様からクレームあるいは、まあ私から言うとサービスの欠如ということから、こういった課題を解決するとともに、よりよい来館者へのサービスを提供するための中長期計画を作成しているところでございます。今後も、市の産業振興における大きな命題であります、交流の促進、生産基盤の強化、消費拡大を念頭に、サービスの向上に向けた事業を推進していきたいというふうに考えております。  次に3点目の、大島・玄海・岬・池野地区などとどのような連携を進めるかということでございます。道の駅むなかたは、市の産業・観光の拠点であるとともに、その立地条件から、旧玄海町、旧大島村地域の振興にも寄与しているものと考えております。玄海・池野・岬など、国道495号線沿線の飲食業者や工芸業者などと連携した回遊の促進イベントであります「495まつり」や、先ほども答弁させていただきましたけれども、周辺事業者の情報発信なども積極的に行っているところでございます。このほか、周辺地域を回る周遊バスの試験運転や、さつき松原でのウオーキング事業など、各エリアを活用した産業・観光関連事業を行ってきたところでございます。また、大島においては事業者と連携した特産品開発なども行ってまいったところでございます。  先ほど部長のほうから答弁がありましたように、鐘崎漁港の整備とあわせまして、さつき松原、そして道の駅とをつなぐ、いわゆる点と線をつないだ周遊コースとして、さらなる発展ができるんじゃないかというふうに思っております。さらに今年度、株式会社道の駅むなかた・観光協会とともに、玄海歴史・観光ゾーン活性化協議会を組織をしまして、国道495号線沿線を中心としたエリア内の交通インフラ、観光資源の掘り起こし、あるいは観光モデルコースの提案や情報発信の強化など、地域の活性化を目的とした協議を進めておるところでございます。今後も地域との連携を念頭に置きながら、道の駅の運営を進めていきたいと思っております。先ほど岬地区の活性化の話がありましたが、先ほども言いましたように、道の駅を起点にしながら点と線をつないでいく形の中で、岬地域の活性化も図っていきたいというふうに思っております。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ありがとうございました。  駐車場と渋滞対策についての検討、それから(2)にもつながるんですけど、要は駐車場とかそういう敷地のことについて、前回は私──これは道の駅です。で、北九州方面。で、皐月橋があって、福岡方面ですね。まあ、ここは今ちょっと空き家だけど、ここじゃなくて、駐車場については──今、この裏の駐車場ですね──については、ある程度拡張という方向で進めていくということで受け取ってよろしいでしょうか。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  裏の駐車場を広げるということじゃなくて、全体的な話でよろしいですか。(「全体的な話」の声あり)はい。先ほど市長も答弁しましたように、現段階でも、今から先の世界遺産等を考えると、拡張する必要が非常にあるというふうに考えています。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  そうなったとき、(2)にも関係あるんですけど、駐車場だけでなくて、来場者に対するサービスの一環としても利活用できるような、土地も含めて考えておられるということで受け取ってよろしいでしょうか。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  はい。これも先ほど市長が申しましたように、駐車場はもちろんですが、道の駅の新たな機能を展開するために、拡張等は検討していくというふうにしております。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  そのとき、先ほど、また岬地区の話になるんですけど、地元地区──まあ江口地区になると思うんですけど──とのいろいろな協議ですね、例えばちょっとお聞きしているのが、道の駅の周りの農道を通ったりするとき、要は渋滞するので、表の道路になかなか出にくいとなったとき、やっぱり農道とかを通っていかないかんと。まあ、そのあたりのこととかもいろいろ市のほうに要望したいというふうにお聞きしているので、地元地区ともそういう細かい打ち合わせ等はされるかどうか、それを確認したいと思うんですけど。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  この整備を行うに当たっては、当然、地元との協議はしなくちゃいけませんし、江口地区の方が大体、あの辺は地権者も多いので、当然、代表の方を通して江口地区のほうに話を持っていきたいというふうに考えています。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  じゃ、もう一点の(2)のところになるんですけど、道の駅ですね、私も近いということもあってよく利用させていただいています。家内とか孫たちを連れて買い物に行くんですけど、来場者の平均年齢が、結構50代以上の方が多いということで、そこで先ほど市長が答弁された中長期計画の策定という中では、この来場者の年代をある程度幅広く、40代の方とか30代の方とかに対応できる施設のあり方が必要だと私は考えておりますが、そのあたりはどのようなお考えでおられますか。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  これに関しましては私どもも議員と全く同じで、行政、それから株式会社道の駅等々の中で、若年層だとか、そういったいろいろな方が入ってこれるような施設ということで、中長期計画の中で今進めておるというところでございます。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ここでちょっと御紹介したいんですけど──反射するからこっちに変えます──これは道の駅が目指すスタイルのヒントということで、ことしの7月に、先ほど安部議員も言われたんですけど、とびうおクラブで視察に行かせていただいた群馬県の川場村ですね、今ちょうど「花燃ゆ」で群馬の話がずっと出てきていますので、全国モデル道の駅のゲートウエイ型に選ばれたと。つまり滞在型ですね。これがいいんです。家族で一日思い切り遊べる道の駅ということで、広い敷地内にパン工房とかいろいろあるんですけど、ここのパンフレットの中での一つのキャッチフレーズが、田園ですから「田プラ盛りだくさん」、そしてキーワードが六つです。食べよう・散歩しよう・体験しよう・宿泊しよう──これはみんなうれしいんですけど──お酒を楽しむ・そして買い物しよう。これが六つです。  本市の道の駅も、この幾つかをいろいろ工夫してされていらっしゃることは私も認めます。しかし、家族で一日思い切り遊べる道の駅、ただし道の駅だけでの対応はなかなか難しいので、先ほど市長の答弁の中にもあった、ある程度広いエリアで楽しめる、こういうふうにしていただくための、さらに今後の対応が必要だと思うんですけど、市のほうも視察に行かれたというふうにお聞きしていますので、そのあたり、市としては、こういうところを見られてどのように展開していこうと考えておられるのか、よろしくお願いします。 ◯吉田益美議長  三好産業振興部長。 ◯三好産業振興部長  今議員おっしゃいましたように、私どものほうも昨年、株式会社道の駅の役員さんと一緒に、この施設を見に行かせていただきました。こちらは全国的に非常に有名で、いろいろな道の駅のランキングでトップに立ってあったりしておられまして、この中の機能につきましては、ここで、それこそ1日、2日、ホテルとかもありますから過ごせる施設になっています。  ただ私どものほうは、宗像市の中でやはり1日でも2日でも滞在していただきたいということがございますので、道の駅でも長く滞在していただきますが、周辺の北斗の水くみ公園だとか、遠くは大島だとか、こういったところをいろいろ回遊していただいて、食べて、飲んで、買い物をして、泊まって、お金をいっぱい落としていただくというふうに考えておりますから、道の駅はもちろんですが、市全体でそういった事業を推進していきたいというふうに考えています。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  国土交通省が挙げておられる道の駅の目的と機能の中で、これは1番はもうあれですけど、地域振興に寄与するということで、先ほど部長が答弁されたように、道の駅をキーワードに、宗像全体にどうつなげるか。特に玄海地区、それから大島地区については、さまざまな体験ができるんじゃないかなというふうに私は思っています。  これはある意味では、元気な島づくり課でも取り組んでおられる、民泊とかそういうのだと思うんですけど、漁業体験とか漁師民泊体験ですね。それから農業では、これは今、道の駅もお酒用の稲作を体験させたりとか、それから今これは別のところで、私の周辺でマルヨシ醤油をキーワードに、大豆づくりを若者がして、その大豆からみそとかしょうゆをつくろうということで、取り組みをしておられます。そして、池野地区でいったらイチゴ狩りですね。そういう体験とか、それから、妙見窯とか宗像窯ですかね、そういう陶芸とか、さまざまな体験ができるんじゃないかなと。  そういうのをまず一つPRしていただいて、つなげるということが大事だということと、それからもう一つなんです、これは先ほど岬地区でも出たんですけど、宗像漁協が今、新規漁法研究部会というのを立ち上げられました。その中には、アサリ部会、それからカキ部会とかがあります。もし、先ほど言ったアサリとかができたら、道の駅で買っていただいて、そして春先、潮干狩りとか、昔、玄海地区のときに、なぎさマラソンやったですかね、あのときに、前の日にアサリをとられたとか言われていたんですけど、やっぱり結構、潮干狩りはお子さんとかを連れていらっしゃるので、すごく僕、いいなと思うんです。  できたら地元のアサリでというのが、僕もすごくつなげていきたいなと思うのと、それからもう一つは、結構、宗像は馬がいるんですよね、今はカナディアンになったのかな。名前が違っていましたかね、済みません。さつき松原周辺に2カ所。そういう乗馬クラブの馬が休むところ。道の駅に馬が来て休んでいたら、子どもたちはすごく喜ぶと思うんですよ。そういうのを体験したりとか、いろいろなものにつなげていけると。先ほどの川場村みたいに広大な敷地の中でするには、すごくハード面でお金がかかると思うので、そういうようにつなげることが、やっぱり行政の仕事ではないかなと。  そういう意味でいうと、ことし、九州道の駅の会長であられる市長が、全国モデル道の駅が今6カ所になっているんですけど、その前のステップがあったりするので、ぜひ手を挙げていきながら、ただ名目上手を挙げるんじゃなくて、質も高めていって、皆さんに楽しんでいただきながら、道の駅を通じて地域が活性化するために必要じゃないかなと思うので、最後に、市長のほうで手を挙げていただけるかどうか、御答弁をお願いいたします。 ◯吉田益美議長  谷井市長。 ◯谷井市長  議員るるおっしゃったように、この道の駅は、やはり地域活性化には十分な貢献をしているというふうに思います、先ほど言いましたようにね。ただ、もう一つの大きな拠点であります情報発信基地としての役割、これがもう一つかなというふうに思っております。ですから今後、重点道の駅、全国モデル道の駅の指定を受ける場合は、今議員から御提案があったようなこと、やっぱり特徴ですね、付加価値をつけていくということが大事なので、それをクリアしないとなかなか、いくら私が九州道の駅の会長をしているといっても難しいところがあるので、この辺はやはり市、会社、あるいは地域の方も入れて考えていかないかんと思います。これが非常に大事なので。  いずれにしましても、今後、世界遺産絡みで大勢のお客様がお見えになるということもありますので、先ほども言いましたように、駐車場の整備とあわせましてもう一つ言いたいのは、やっぱり品物切れをするということは、一番お客様に対するサービスの欠如だと思っておりますので、駐車場とあわせて安定供給をどうするか。それともう一つは、付加価値をさっき言いましたようにつけていくと。そして一体で、この重点道の駅に九州からも推薦すると。まあ、私が会長だからという形じゃなくてですね、中身で勝負するということでやっていきたいと思っています。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  どうもありがとうございました。私も中身で勝負は大賛成ですので、もう一度、おもてなしとか、それから地元にどういうふうに寄与できるのかということですね。先ほど言いましたように、さつき松原とかいろいろな施設とのリンクですね。それと、これは答弁は要らないんですけど、僕もいずれ、夏休みの長期のさつき松原の閉鎖、通行どめについては、先ほど言いましたように、海水浴みたいにできる海岸もできてきよりますので、岬地区とかいろんなところに流れていくということも考えながら、今後ぜひ検討していただきたいと思います。
     これで2項目めを終わらせていただきます。 ◯吉田益美議長  続いて3項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯7番(北崎議員)  5時以降、用事で東郷方面に来るとき、いつも気にしているのが、市役所の庁舎の明かりです。一年中どこかの部屋の明かりがついています。多くの職員の方々が残務整理に追われているようです。市長が施策の中で述べられるときよくお聞きする言葉は、「元気なまちづくりは元気な市民から」。3項目めは、市民を支える職員についてお尋ねいたします。元気なまちづくりを担う元気な職員づくりはどうなのか。  (1)職員の確保について。  1)平成27年度中の退職予定者の人数は。  2)平成28年度の採用者の人数は。また、補欠合格者制度は活用できているのか。  (2)市民サービスへの影響について。  1)職員のいびつな年齢構成はどのように改善されようとしているのか。  2)正規職員と非正規職員のバランスをどう考え、今後、どう進めようとしているのか。  よろしくお願いいたします。 ◯吉田益美議長  北崎議員の3項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  石松総務部長。 ◯石松総務部長  それでは私のほうから、元気なまちづくりを担う元気な職員づくりについてお答えさせていただきます。  限られた人員を適材適所に配置し、組織の能力を最大限に高め、効果的、効率的に行政サービスを進めるためには、職員自身が元気でなければなりません。職員のワーク・ライフ・バランスの確保を念頭に、今後も行政サービスの提供に必要な人員の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。  それでは、まず平成27年度中の退職予定者数について回答いたします。平成27年度中の退職者及び退職予定者は、死亡退職者1人、定年退職者11人、勧奨退職者1人の計13人でございます。  次に、平成28年度の採用者数と補欠合格者制度の活用について御回答いたします。平成28年度の採用者は13人を予定しております。また、補欠合格者制度につきましては、必要な人員の欠員を生じさせないため、合格基準を満たした受験者を対象に、平成25年度より適宜運用を行っております。合格者の辞退が出た場合、また、急遽退職者が生じた場合など、補欠合格者の繰り上げを行い、必要な人員を確保しているところでございます。  次に、市民サービスへの影響について、職員の年齢構成でございます。平成27年4月1日時点で、正規職員総数439人中、20代が73人、30代が72人、40代が173人、50代が121人となっており、20代、30代の人数が少ない構成になっております。特に30代前半の人数が少ないことから、職員採用試験におきまして社会人経験者を対象にした枠、いわゆる元気な職員枠を設けるなど、適正な年齢構成となるよう配慮しながら職員採用を行っているところでございます。  続きまして、正規職員と非正規職員のバランスをどう考え、今後どう進めようとしているのかについて回答いたします。  非正規職員につきましては任用形態がさまざまでありますが、おおよそ次に申し上げる五つの状況で採用することとしております。まず、市民に対するサービスを向上させる場合。次に、特定のプロジェクトを行う場合。3番目に、業務の拡大・転換・廃止に伴い一時的に人員が必要となる場合。4番目に、育児休業などを取得した職員に代替する場合。そして最後に、専門的な知識を有する職につける場合。こういった場合に非正規職員を採用いたしております。市民ニーズに柔軟に対応し、効果的、効率的に行政サービスを進めるには、一定程度、非正規職員の皆さんに活躍をいただくことが必要であると考えております。  一方で正規職員につきましては、組織の骨格をなす者で、行政のプロとして、また任期の定めのないことから、より長期的な視点で、施策の方向性などを判断することが求められます。  限られた人員を適材適所に配置し、組織の能力を最大限に高め、行政サービスを進めるには、組織の骨格となる正規職員と、専門性や柔軟性を持つ非正規職員を効果的に配置することが必要であることから、おのおのの特性を踏まえ、今後もよりよい行政サービスを提供できる組織の体制づくりに引き続き努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ありがとうございました。(1)の職員の確保については、先ほど石松部長が言われたように、一昨年度から採用された補欠合格者制度のおかげで欠員になっていないのが現状であるというふうに私も把握しておりますので、一定の評価をさせていただきます。再度確認なんですけど、補欠合格者制度のことについてですけど、制度の登録というのは3月31日までなんでしょうか。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  はい。採用時の年度末、3月31日までで登録を終了しております。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  4月1日以降、途中で欠員が出た場合、例えば病休とか自己都合で早期に退職されたりというような場合は、過去にそういう欠員が出た場合の中途採用ですね、途中から採用されるような事例はありましたか。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  はい。まず、急な欠員につきましては臨時的任用等にて対応しておりますが、その年の採用が年末には決まりますので、そこで中途採用という形で可能であれば、1月1日に採用したという事例は過去何例かありまして、ことしも実際に2人ほど、1月1日採用の中途採用で対応しております。  以上です。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  ということは、4月1日からの採用はなかったということで確認してよろしいでしょうかね。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  はい。4月1日はあくまでも正規の職員の就任日でございます。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  例えば4月1日以降、もし、その補欠合格者制度で、本人が御理解されて、そのまま登録として残したいと、3月31日で切れるんじゃなくてですね。で、7月か、何かあるまでの間は、例えば臨時職員などで待機したいと。そして、途中で採用できないかというようなことがもしあれば、──今僕が言うのは4月1日以降ですね──そういうふうに対応はできないものでしょうか。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  この補欠合格者制度というのは、将来的な採用を確約するものではないことから、この該当者にとりましては非常に、今からの就職活動や、また経済的設計等に多大なる影響を与えるというふうに考えております。それで他市の状況等も研究してまいりますが、今のところ本市につきましては、3月31日をもって、補欠合格者制度はそこで満了になるという考えで対応しております。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  北崎議員。 ◯7番(北崎議員)  済みません、私も県費職員で採用になったときは、実を言うと中途採用で、採用試験がちょうど7月にあって、合格したら10月1日から正規採用になると。4月1日から要するに講師という形だったんですよ。で、2年生を担任していたので、これで試験に落ちたら途中で担任の先生がかわるということはめちゃくちゃ格好悪いなということで、めちゃくちゃ勉強して、10月1日から採用になったので、そういう制度も考えられるんじゃないかなと思うので。これは済みません、要望で終わっておきますけど、中途採用というのは3月31日までだけじゃなくて、そういう後のことも考えながら対応できるんじゃないかなということで、これは要望にしておきます。  それで、(2)の市民サービスへの影響なんですけど、団塊の世代の退職者が一区切りつこうとして、現状では再任用への対応など市として配慮しなければならないことはわかりますが、合併後、これはよく見られるあれなんですけど、合併時530人おられたのが、今439人かな、大体90人近くの人員削減と。当初の目的を達成したのではないかなと思うんですけど、先日、職員の方々ととびうおクラブで懇談しました。こんなのがあったんですよ。やっぱり業務内容がすごい複雑多岐にわたっていると。で、各部署で中心となって進める人員の不足を感じていると。  例えば国の法改正によって、担当部署、担当の係以外の方にまだ周知できていない状況で、市民が問い合わせると、済みません、その件については担当者不在のため、後日御連絡くださいと言われる。つまり、この業務内容が深化し、特に先ほど言われたように専門的な知識が必要になってくるというのが、やっぱり10年前と違うということだと思うので、正規職員と非正規職員のバランスが崩れているということからも憂慮されることだと思うんですけど、このあたり、やっぱり採用に対しては、ここがリミットなのか、今から少しでも微増していくのか、そのあたり、採用についての方針があったらお聞かせ願いたいし、その後、また市長のほうにも御答弁をお願いいたします。 ◯吉田益美議長  先にどちらにしますか。谷井市長。 ◯谷井市長  もう合併時の定数整理、これは私は一定終わったというふうに思っております。ですから基本的には、先ほども部長が答弁しましたように、正職員で採用して適正な職員を配置していくということが原則だというふうに思っています。ですから、非正規あるいは嘱託で埋めていくということじゃなくて、正規職員で埋めていくんだという基本は持っていきたいと思います。  それともう一つ、補欠の登録ですね。これは基本的には、やはり本人の権利ですね、決まらない苦痛、そういったものを考えますと、できるだけ補欠等につきまして、私は、まあ、よその例はあるとして、これは採用していくべきでないかという考えは持っております。 ◯吉田益美議長  石松部長、補足がありますか。石松総務部長。 ◯石松総務部長  市長が答弁いたしましたとおり、市民ニーズの多様化、また宗像市職員に与えられております業務の複雑化等に対応するような職員体制につきましては、その都度確保してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  これで北崎議員の質問を終了します。  ここで暫時休憩といたします。再開は2時15分といたします。                      休憩 13時56分                      再開 14時15分 ◯吉田益美議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、4番、高原議員の質問を許します。どうぞ。 ◯4番(高原議員)  皆さん、こんにちは。またお忙しい中、傍聴にお越しいただきました皆様、ありがとうございます。みらいの和み宗像の高原由香です。  今回は、偉人に学ぶ地域教育のあり方とはというテーマで質問させていただきます。  本市を取り巻く社会環境を見ると、国全体の将来的な人口減少と地域経済縮小を受けて、東京一極集中回避に向けた地方創生が進められています。その中で、本市は2017年の世界文化遺産登録に向けての取り組みを強化しているところです。ですが、世界文化遺産登録は目的ではなく、あくまでも手段であり、何よりも人が第一だと考えています。国家百年の計は教育にありと言われるように、地域活性化のかなめは人であり、まちづくりは人づくりです。今回なぜこのテーマを取り上げたかという理由は次の3点です。  1点目、市民と職員とのベクトル一致の必要性。世界文化遺産登録国内推薦候補決定を受けて、いま一度、市民の皆さんと職員が一体となって同じ目標に向かっていく絶好のチャンスであること。  2点目、自分や仕事に誇りを持つことの大切さ。大人・子ども問わず、人は社会とかかわり生活をしています。ですから、誇りを持つことができれば、自分に与えられた仕事や家庭・地域・学校でも、何事にも大切に思い、好きになり、人もまちも生き生きと活性化していきます。  3点目、偉人に学ぶことの大切さ。宗像の歴史・文化を語るに欠くことのできないのが、宗像大社であり、また偉人である出光佐三氏の精神に学ぶということ。  以上3点を踏まえ、宗像の次世代を担う子どもとまちづくりを担う市職員に焦点を当てて、今回のテーマを取り上げさせていただきました。  3点目の「偉人に学ぶ」については、「子どもたちが目を輝かせて聞く偉人の話」という書籍がございますが、この著者である、社会教育家であり元小学校教諭の平光雄氏が、以下のようにおっしゃっています。  志の立て方や挫折への対応の仕方、努力の仕方、エネルギーを向けるべき方向、自己管理の仕方などが満載である偉人伝は、人間学の宝庫である。そして、自分のためだけに生きて偉大なことをなし遂げた人は一人もいない。また、「心の中に偉人を」と子どもたちに伝えてきた。子どもたちはそこから大きな力を活用することができる。  このようなことがポイントとなっており、まさに偉人に学ぶことの大切さを説かれています。  さて、本市はかねてより、子どもの未来が育つまちをスローガンに掲げ、子育て・教育環境の充実を図ってきています。本年8月には、国の改正地方教育行政の組織及び運営に関する法律の施行に基づき、宗像市教育大綱が策定されています。その中で、宗像市教育の基本理念として、教育のまち宗像の取り組みをさらに充実させ、学校・家庭・地域が協働した宗像ならではの特色ある教育を展開することで、未来に向けたまちづくりに総力を挙げて取り組むとされています。この教育大綱の基本的方針の中でも、子どもの未来が育つまちづくり、世界に誇る遺産を次世代につなぐまちづくり、スポーツや文化で人が輝くまちづくりの三つを掲げております。まさに教育がエンジン、すなわち原動力となり、世界文化遺産登録に向けた活動や、日々の業務の中で人が育つ仕組みを考え、クリエーティブに実行していくべきだと考えます。  地方創生が叫ばれる今日、先ほども申し上げたとおり、原点は人づくりです。私は、教育の目的は、学んで考える力を養い、そして生きる力を身につけることだと考えています。だからこそ学んで、そしてそれを行動に移すことが極めて大切です。本市には、世界文化遺産登録を目指す、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群を初めとした、すばらしい歴史文化と、すばらしい先人、先輩方が多くいらっしゃいます。宗像に生まれ育った子どもたちが、みずからの存在価値を見つけ、そして発揮し、郷土である宗像に誇りを持った大人に育ってほしいと願うのは、一母親である私が思う以上に、皆さんの共通した思いではないでしょうか。  郷土である宗像の次世代を担う子どもと、まちづくりを担う市職員が、今以上に誇りを持ち、歴史・文化や偉人の精神を受け継ぎ、自主・自発・自立型の宗像人としての教育のあり方はどうあるべきかについて考えていきたいと思います。これらのことを踏まえて質問に入ります。  (1)地域の未来を担う子どもたちの教育についてお伺いします。  1)生きる力、誇りを育む郷土教育の具体的な方針とその方法はどのようになされていますか。
     2)全国学力・学習状況調査の現状を踏まえて、今後のグローバル人材育成における課題は。  (2)職員の人材育成についてをお伺いします。  1)ダイバーシティー・アンド・インクルージョン、略してD&Iといい、多様性を受容するということ、この観点から、今後の女性職員の意識向上と活躍の対策はどのようなものでしょうか。  2)地域特性を生かした宗像独自の研修の具体策と実行はいかがでしょうか。  以上、御答弁をお願いいたします。 ◯吉田益美議長  高原議員の質問に対し、執行部の答弁を求めます。  谷井市長。 ◯谷井市長  それでは私のほうからは、(2)の職員の人材育成につきましてお答えさせていただきます。  職員の人材育成について、まず、今後の女性職員の意識向上と活躍の点で、総論的な形でお話をさせていただきます。  本市は、ぬきんでたまちづくりを行うために、多様な人材を求めて、社会人枠や身体障がい者枠などを設けて職員を採用しております。さまざまな経験や背景を持つ人が一緒に働くことで、組織内に常に異なる考え方や新しい考え方が入り、従来のやり方や価値観に縛られることなく、改善や改革に積極的に挑戦する風土が生まれるとともに、職員も相互に成長し、よりよく変化していくことを期待しております。この考えはまさに議員御指摘のように、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンの観点に基づくもので、男女の別や障がい者の有無、新卒・既卒にかかわらず、全ての人が持てる力を発揮し、組織の力を最大化することを目指しております。  このような中、今年度、女性職員の力をより引き出すことを目的に、女性活躍推進アクションプランを策定いたしました。本アクションプランに基づき、ワーク・ライフ・バランス、人材育成、職場環境整備の各方面から取り組みを実施、女性職員の意識向上と活躍推進を積極的に進めておるところでございます。  残りは担当部長のほうから答弁させます。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  それでは、(2)2)の地域特性を生かした宗像独自の研修の具体策と実行についてお答えいたします。  今、議員に御紹介いただきました、本市出身の出光佐三氏のこのお話を受けまして、やはり本市の偉人といえば出光佐三氏がまず第一に挙げられるというふうに私は考えております。佐三氏は常に人のため、郷土のため、国のためと、このお考えから、強烈なリーダーシップを持ってさまざまなことをなし遂げられておられます。本市職員は、この郷土の偉人を誇りに思うだけでなく、目標とし、職務に邁進する必要があると考えております。  本市は、宗像市職員人材育成ビジョンの中で、宗像を愛し、市民から信頼される職員となるために、全ての職員が求められる職員像の実現に向け、求められる能力、姿勢の向上に邁進できる職場環境を整備し、人材育成に取り組むこととしております。職員の意欲や能力を高め、一人一人の力を最大限に引き出すことが組織力の向上につながり、それがぬきんでたまちづくりを実現し、ひいては郷土を愛する出光佐三氏の思いにつながるのではと考えております。  地域特性を生かした宗像市独自の研修の具体策につきましては、今後、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の世界遺産登録を見据え、全職員を対象に、沖ノ島と関連遺産群の価値を再認識できる研修などを実施する予定でございます。  また、もう一つの本市の柱でございます市民協働について、職員に対してさまざまな独自研修を行っております。本市内には、郷土を愛し活躍しておられるコミュニティや市民活動団体の皆様がたくさんいらっしゃいます。この皆様から直接学ぶという目的で、協働に関する研修を初任者層──入庁後3年以内──これを中心に行っております。本年度は新規採用職員の採用時に、市民活動団体や地域団体の方を講師としてお迎えして、各団体の取り組みを通じた研修を実施しております。また、3年目職員を対象に、市内五つのコミュニティ運営協議会の御協力をいただき、各コミュニティで企画運営される地域行事のスタッフとしてかかわりを持たせていただき、コミュニティの現状や地域の皆様の思い等について学んでいるところでございます。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長  それでは私のほうから、(1)の1)2)についてお答えをさせていただきます。  生きる力、誇りを育む郷土教育については、宗像市学校教育基本計画の中で、宗像の歴史や伝統文化・行事、先人の働きや思いなどを学ぶことを通して、地域を大切にし、地域のために役に立ちたいという気持ちを持つ児童・生徒を育成するという方針を示しております。これに基づき、各小・中学校では、主に社会科や生活科、道徳、総合的な学習の時間等で学習を進めております。  また、ふるさと学習として、小中一貫したカリキュラムの作成を検討している学校もございます。具体的には、地域の公園や公民館などの学習に始まり、校区の地形や土地利用の様子、宗像市の産業等についての学習、さらには出光佐三氏や武丸の正助さんといった人物に視点を当てた学習、釣川の大改修など昔の事業に視点を当てた学習などが行われております。その学習には、教師が独自に収集した資料や、宗像市教育委員会が発行している「探検!発見!むなかた」を活用しております。  今後につきましては、世界遺産への国内推薦が決定した、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の学習について検討委員会を立ち上げ、モデルカリキュラムの作成、学習教材作成、学習モデル等の検討を行い、学校に提供をしていきたいと考えており、現在準備を進めているところでございます。  引き続き、2)についてでございます。全国学力・学習状況調査の現状を踏まえての、今後のグローバル人材育成における課題についてお答えをいたします。  宗像市では、グローバル人材育成プランにおいて目指す子ども像を、「お互いを尊重し、そうぞう力を持って世界とコミュニケーションできる」というふうに設定をしております。この姿を目指すために、学校教育では特にお互いを尊重する心の育成、コミュニケーション力の育成、ふるさとのよさを学び、地域の愛着を深める学習を大事にしていく必要があると考えております。そこで、このお互いを尊重する心、コミュニケーション力、地域への愛着の3点について、全国学習状況調査の質問書から見える現状を説明いたします。  まず、お互いを尊重する心についてですが、人の気持ちがわかる人間になりたいと思うかという質問項目に対して、当てはまる・どちらかといえば当てはまると肯定的な回答をした子どもは、小学生が92.8%、中学生が95.5%ということで、とても高いというふうに考えます。  次にコミュニケーション能力についてですが、国語の授業などで意見を発表するとき、うまく伝わるように話の組み立てを工夫していますかという質問項目に対して肯定的な回答をした子どもは、小学生が54.8%、中学生が45.7%という結果でございました。  また、地域や社会で起こっている問題や出来事に関心があるかという質問項目に対して肯定的な回答をした子どもは、小学生が60.7%、中学生が56.5%という結果でございました。これらの結果から、グローバル人材育成のベースとなる、お互いを尊重することについては、子どもたちの意識は高いと言えますが、宗像の歴史や文化についてさらに関心を持つことや、他者に対して自分の意見を組み立てなどを工夫して伝え、積極的にコミュニケーションを図ることが、今後のグローバル人材育成における課題であると考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。  では、まず1点目の、地域の未来を担う子どもたちの教育についてお尋ねいたします。  先ほども申し上げましたが、宗像市ゆかりの偉人といえば、やはり出光佐三氏をおいてほかにはおられません。これまでにも議員の方々から紹介がありました、出光佐三氏の有名な言葉である互譲互助、これはお互いに譲り合い助け合うという意味ですが、相手の立場で考えて、徳の社会、和の社会をつくるという意味です。  先日、本日は傍聴にもお越しくださっています観光ボランティアの田中貞敏氏に、出光佐三氏のお話をじっくり御教示いただく機会がありました。改めて偉大な先人であることを痛感いたしました。出光佐三氏は、日本人の世界的使命を伝える講演で全国を回っておられたそうですが、この宗像においても昭和44年4月20日に御講演されました。私は、この講演の内容が書かれている、「日本人の世界的使命・先生のとうとさを教えた宗像の教育の復活を望む」という冊子を読ませていただき、感動して大変胸詰まる思いをいたしました。  氏は、昔の宗像御三神の姿に戻すことが最後の仕事だと言われ、宗像大社の復興に全力を注がれました。福岡県は長野県と並びます教育県と呼ばれ、宗像三神の御神徳を受けて立派な先生が輩出されていると言われています。さらに、本市は先人が残されてきた貴重な歴史や文化遺産を大切に受け継ぎ、また古くから、「宗像卵に宗像教員」と言われるほど教育に熱心なまちでした。ですから、このすばらしい教育文化をより宗像らしいものとして継承していくことが大変重要と考えます。講演時にも、「日本が世界に出るときに、宗像大社の姿が必ず出るようになる」とお話をされています。まさに出光佐三氏こそ、宗像のグローバル人材の原点だと思います。  そこでお尋ねいたします。先ほど御答弁もありましたが、以上のこのことを踏まえまして、先ほどの課題解決に向けて、グローバル人材の原点である出光佐三氏に学ぶことで、その糸口が見出せると思いますが、いかがお考えでしょうか。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長  先ほど高原議員のほうから、出光佐三氏の功績について、るるお話を聞かせていただきました。私も、ことし海の道むなかた館で出光佐三展がありまして、そこに行かせていただいて、佐三氏のDVDであるとか、そういったことを拝見させていただきました。またパネル展示も見させていただきました。出光佐三氏の功績ですね、宗像にとって本当にいろんなことをされてきた人なんだなというふうに、改めて感心をしたところでございます。  議員がおっしゃいますように、偉人に学ぶことの大切さについては私も同感でございます。それは単に史実を学習するということだけでなくて、やっぱり人としてのあり方ですよね、そういったところについて学ぶということでございますから、これは学校教育の中においてもやはり大切なものだというふうに思っておるところでございます。そこら辺につきましては、やはり今後取り組んでいく必要があるんだろうというふうに感じているところでございます。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。教育長も同じようなお考えをお持ちということで、とても安心いたしました。では、次に参ります。  以前私は、脳の成長に応じた子育て法として、「科学で解明された伝統子育ての正しさ」というプログラムを受講したことがあります。これは脳医学の権威であり、ヒトの教育の会会長である九州大学医学部名誉教授の井口潔先生の講座です。井口先生は、「医学者の目から見ると、霊長類ヒト科の動物である人は、片仮名で書くいわゆるヒトとして生まれた赤ん坊は、10年かけて人間にし、そしてその人間をあと10年かけて社会人にするのが子育て教育です」と言われています。子育てを通じてぼんやりと感じてきたことを、生物学的、医学的にはっきりと言われ、全く同感だと思っています。  そして先生の言われる、10歳から10年かけて社会人にするまでに最も必要だと私自身感じております、歴史教育です。特に近現代史の学習や文化、マナーをしっかりと身につけて社会人になることが大切だと考えます。ですから、本市の教育大綱にもあります、世界に誇る遺産を次世代につなぐまちとして、子どもたちに歴史や文化を正しく教えていくことは、私たち大人の最低限の義務だとも考えております。  そこで、本市は宗像大社を中心とする伝統と文化を尊重するまちであり、それを育んできた郷土を愛する郷土教育のさらなる推進が必要と考えます。将来、本市で生まれ育った子どもたちが成人して、宗像人であるという誇りを持ってもらいたい。そう深く願うのは、私自身が出光佐三氏や宗像大社のことを改めて深く学んで、伝統と文化を尊重することの重要性を痛感したと同時に、この地に住んでいることを誇りに感じたからです。また、2人の子どもが学んだ赤間の地域教育にも触れる機会があったことで、なおさらそう思います。  宗像の子どもたちが自分らしさを持ち、文化的コミュニケーション力のある人に育ってほしいと願っております。そして、その本質的テーマは道徳だと思っております。この写真は、赤間小学校の校長室にあります、出光佐三氏の直筆の「道徳」と書かれた書です。  それではお尋ねいたします。道徳教育については、従来、教科外の活動でしたが、2015年3月の学習指導要領の一部改正により、特別の教科「道徳」として、教科へ格上げとなりました。小学校では2015年から2017年の移行措置を経て、2018年度から完全実施、中学校では2019年度からの完全実施がなされます。小学生・中学生の成長過程に沿った宗像独自の道徳教育の必要性については、いかがお考えでしょうか。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長  道徳の教科化につきましては、本年3月に学校教育法施行規則が改正されまして、道徳が特別の教科に格上げをされたところでございます。検定教科書がつくられますけども、専門の免許は設けず、学級担任が指導を行うこと、数値ではなく文書で評価することなどが決まっておりますけども、カリキュラム編成など詳細については、今後、国からの通達等を待って詰めていくことになります。  道徳の教科化につきましては、さまざまな議論がございましたけども、本市としては次の2点を大事にしていきたいというふうに考えております。まず第1点目は、これまでのように単に道徳の教材を読んで考え発表するだけでなくて、問題解決や体験的な学習を取り入れ、考え、議論する授業を展開していくこと。2点目は、従来の地域学習やふるさと学習の中で、道徳教育を取り入れていくことでございます。これらにより、学校教育全体で道徳教育をかなめとして、学校の教育活動全体を通して、道徳性、人間性、社会性等の柱となる、相手にかかわる心や、自他を大切にする心、自立する心などを育成してまいりたいというふうに考えております。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。  では次に、地域特性を生かした教育について、幾つかの学校で行われている郷土教育のお話や、幼いころから宗像に住んでいる方のお話を伺ってきましたので、教育部長にお尋ねする前に紹介いたしたいと思います。  赤間小学校では、4年生から6年生までで構成される、「レッツ赤間調べ」というクラブ活動があります。このクラブでは赤間宿観光ボランティアガイドさんにお越しいただいて、赤間地域の偉人や史跡についてのさまざまなテーマで活動しており、その中で出光佐三氏の生涯と郷土を愛する心も学んでいるそうです。全児童への郷土教育については、社会や図工の時間に関連づけをして子どもたちにわかりやすく伝えたり、6年生の道徳では、「働くことについて深く考えよう」というテーマで、出光佐三氏の資料を使って学習されるそうです。  次に御紹介するのは、住宅地が多く、比較的新しい学校で伺ったお話です。地域の中心が学校であり、家庭教育力が高いので、宗像市が主催するイベントなどによく参加している家庭も多いとのことです。毎年、青年会議所が行っている三女神の市民ミュージカルに何人もの子が出演しているのも、この地域の特徴と言えるのではないでしょうかとお話しされていました。  地域力が高い学校の子どもたちは地域から、まち型の学校の子どもたちは資料や文献から学ぶというふうに感じていますと、両方の学校での経験をお持ちの先生がおっしゃっていました。  また、幼いころから宗像に住んでいる方は、「小学3年生の社会などで地域の祭りなどを調べる際に、宗像大社に触れたり、赤間宿について調べたりしました。宗像で生まれ育ち、日本書紀にも出てくる歴史的な土地であるということに、まず誇りを持ちました。また、宗像大社の三女神は天照大神の娘であることや、古墳が至るところにあることなどから、日本の歴史上、重要な土地であったのではないかと感じるようになりました。出光佐三氏のように宗像の地を愛し、世界で活躍した人物がいたことなど、歴史を知れば知るほどこの土地が大好きになりました。学生時代に青年会議所や商工会の方々とお話をさせていただく機会があり、自分以外にも宗像を愛している人がたくさんいることを知り、さらに郷土愛が膨らんだように感じます」と言われていました。  それでは、今から質問をさせていただきますが、先ほどの教育長の御答弁の中でも、さまざまな取り組み、「探検!発見!むなかた」というような副読本を利用して、小中一貫を生かした地域の教育が進められているというふうにおっしゃっていましたが、先ほどのお話も踏まえまして、私も各学校での郷土教育が地域色があって大変よいと思いましたが、宗像市全体で考えますと、まだまだ宗像としての地域教育は十分でないように感じていますが、いかがお考えでしょうか。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  高原議員がおっしゃったように、各学校でそれぞれの特性、その地域に応じて、調べ学習が低学年の段階ではあっていると思います。学年が上がるにつれて、5年とか6年生になってくると、市全体のことに発展していくという形だろうと思います。  今議員がおっしゃったように、「探検!発見!むなかた」という、今これを副教材として宗像市の教育委員会が発行してですね、この中身は、教師がプロジェクトチームをつくって、それぞれの宗像の題材をもとに編集をしたものでございます。先ほど1回目の答弁でありましたように、今回、世界遺産の動きがございますので、これをもう一回見直そうということで、学校教育研究協議会、これは教師がプロジェクトを組んで立ち上げたばかりでございます。これからもう一度、この教材の中身について先生方で議論いただいて、世界遺産の問題が一番大きく、今現在でもあるんですけど、もう少し細かく、国宝のことだとか、いろんなものを伝えていく必要があるか、あるいはそれを教材として使えるように準備をしたいと思っております。  それからもう一つ、出光佐三さんのお話でございます。この中には今、現段階では江戸時代までしか編集がございませんので、それ以降の部分がございません。今回、「海賊とよばれた男」の本の出版や映画化の話もありますので、今回それもテーマとしてちょっと検討いただければいいかなというふうに思っておりますので、これから議論をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ぜひ、そういったことを含めた、すてきな副読本ができることを期待しております。  先ほど御答弁の中にもありましたが、小中一貫のよさを生かしてということであったと思いますけれども、中学校での取り組みがなかなかわかりにくいので、そのこともお教えいただけますか。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  中学校についての取り組みについてですが、今、この「探検!発見!むなかた」の部分でも、これは小学校が主に使う教材でございますので、中学校の分はやっぱりそれを──低学年では身の回りのこと、それから高学年では市全体のこと、それから中学校はもう一つ視点が広がってきて、日本だとか世界に向けてどうするか、今さっきの自尊感情の問題ではございませんけど、そういったものがだんだん徐々に発展していくという形になろうかと思います。そういった意味で、市の取り組みとしてはグローバル人材育成の中で、中学生を対象としていろんな事業を展開しております。そういったものに将来的には結んでいくという形になろうかと思いますし、片や学校でも、そのことを踏まえて取り組んでいくというふうに進めていくというのが、今の流れだと思っております。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  中学校はまだこれからだということでしたが、ここで奈良市の事例を紹介してから、また次の質問に入らせていただきます。奈良市では、平成10年に世界遺産登録されたことを機に、平成13年度から小学校5年生全員を対象に世界遺産学習を実施されています。また、平成20年度からは市内の全小学校5年生から中学校3年生において、世界遺産からESD(持続発展教育)へという新しい世界遺産学習にも取り組んでおられます。  私が注目したいのは、奈良市はユネスコスクールに加盟し、持続発展教育という持続可能な社会づくりのための未来をつくる教育をされていること、さらには中学生の学習目標に、「古都奈良の文化財を切り口とした問題解決型の学習活動を通して、国際理解や環境・平和などの現代的な諸課題について意欲的に学び、みずからの生活を見つめ直し、地球市民としての資質を養う」と掲げてある点です。  先ほども御答弁の中にありましたグローバル人材育成の中にも、中学生の取り組みがありますとおっしゃっていましたが、この奈良市の取り組みについていかがお感じでしょうか。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  実はこのユネスコスクール、世界遺産の取り組み、世界遺産学習ということで、組織化を国内でされておって、今おっしゃったように、奈良市がそこを提唱して、国内の世界遺産になったまち、あるいは世界遺産を目指すまちが集まって、世界遺産学習サミットということで、全国大会がございます。10月24日に大牟田市のほうでこの全国大会がございまして、私もちょっと参加をさせていただきました。これは先ほど言われたユネスコスクールというカリキュラム、ユネスコがつくった幾つかのテーマがございます。それに即してこの学習の取り組みをやっていくというのが、この世界遺産学習の取り組みなんですけども、私どもも現場を見させていただいて、今、小・中学校でやっている授業とほぼ近いような状況もございましたので、今、組織の加入について検討をしているところでございます。この世界遺産学習についても、先ほど言いました研究協議会の中にこのことを議論いただこうかなという手順で進めておりますので、このことをしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
     以上です。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。サミットの件、大牟田市で開催した件も調べていただいたということで、ありがとうございます。  確かに、ユネスコスクールに加盟するとか、組織などにどうしてもクローズアップされてしまうんですが、私が言いたいことは、小学校5年生から中学校3年生までを対象に、全ての教科や領域で歴史・文化を伝えているということと、目指す子ども像として、「地域に誇りを持って、胸を張って語れる、未来の担い手としての力をつける」ということを重点的に取り組まれているところに注目したいということです。さらに、奈良市においても小中一貫教育を推進されており、特色ある教育の取り組み方針の一つとして掲げてあるところも、先ほどもおっしゃっていただいたように、本市の教育のあり方に大変参考になる点があるのではないかと考えております。  また、国の教育再生実行会議の第6次提言の中でも、「小・中学校などの教育機関は、地域の将来を担う子どもを育てるため、郷土の先人、歴史・文化などを教え、郷土への理解、愛着、誇りや、人として必要な倫理観を育む教育を推進することが必要です」と言われています。また、教育の力は大きく、地域を動かすエンジンの役割を担うとも言われていることから、先ほどから何度も申し上げておりますが、中学校での郷土教育が大切であると言えます。ですから、子どもたちの心に残る教育を継続的に行うことが必要と思っておりますが、再度確認で、もう一度御答弁いただきたいと思います。 ◯吉田益美議長  高橋教育子ども部長。 ◯高橋教育子ども部長  私どもはグローバル人材育成の係もつくっておりますので、ここと絡めて、中学生における取り組みも今後進めていきたいと思っております。奈良市のことがちょっと出ましたが、奈良市では、例えば世界遺産に観光にお見えになる海外の方を英語で案内をする、そういった中学生のボランティアチームとかもございましたので、そういったものをあわせて、宗像で進められることをこれから模索していきたいというふうに考えております。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。では、次の質問に入らせていただきます。  第2次宗像市総合計画によるグローバル人材育成の取り組み方針の中で、日本や宗像の歴史・文化を学び、自分自身の考えを持ち主張できることに加え、異なる意見や価値感を受け入れる受容力、コミュニケーション力などを育む事業を展開するとなっていますが、まさに今回の質問の趣旨と同じことを方針として掲げられておられます。それに伴い、発達段階別に目標を設定し、具体的な取り組みも示されています。このプランはとてもよく練られていることがうかがえます。  今年度策定されたプランですので、成果はまだ評価しづらいと思いますが、特に新規の取り組みについて、感じておられることをお聞かせください。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  グローバル人材育成プランに基づいて、さまざまな事業展開を実施してきております。そういう中で、今まで継続されている事業と、それからまた今回新たに展開している事業、そしてまた今後進めていく事業というような形で邁進してきているところなんですけれども、確かに人材像というもの自体は、今回掲げておりますのが、お互いを尊重し、そしてそうぞう力を持って世界とコミュニケーションができるというのが、グローバル人材像の一つの目指すところです。これは一貫して成長過程に関係なく求めていく部分だと考えております。  先ほどからの議員のお話の中で、出光佐三氏が出身地である宗像、それから宗像大社というものをこよなく愛して、そして誇りに思ってきた、また、宗像が人材育成に非常にすぐれた土地であるということも言われております。そういった心、その哲学、遺志というものは、まさに現在のグローバル人材像に当てはまることではないかというように感じております。  そういう中で、先週の日曜日からスタートさせた事業の中で、中学生を対象とした宗像歴史未来塾というのを新たに立ち上げております。歴史未来塾ですから、歴史を知りながら未来に向かって志向していくというような未来塾の中身になるんですけども、実際に何をするかといいますと、絵本づくりというものをプロジェクトとして考えております。  先日の日曜日は、宗像大社の歴史をいろいろ勉強したり、それから、海の道むなかた館に行って西谷館長の講義をいただいたり、そういう中で、まずは中学生が宗像の歴史を知ろう。世界遺産にも通じる宗像の歴史のすばらしさというものをそこで実感してもらう。そういうものを実感した中で、どういう形で次に伝えていくか。伝える手段として、そうぞう力であったり創作をしていく、それが一つの絵本づくりという形の中で具現化されていくという中身になっております。こういうものが一つの出版物としてでき上がって完成していけば、また次の世代であったり、自分たちよりも小さな子どもたちに、一つの教育の材料として、宗像の歴史的なすばらしさというのが伝えられるんじゃないか、そういうプロジェクトを今進めているところです。  以上です。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。私も、先ほど御紹介されました宗像歴史未来塾のことは少し調べさせていただきました。先ほど部長から答弁いただきましたように、今後どう広げていくか。あと、手法や手段はたくさんあると思います。ここに書かれている中で作成した絵本が、市内の小・中学校や幼稚園などに配付されたり、販売についても協議しますということもありますし、また、絵や物語を考えるに当たり、苦手なお子さんでもスムーズに作業できるようなワークショップも実施しているということが、とてもすばらしいなというふうに感じておりますので、ぜひ進めていただきたいと思います。  では、次には(2)の職員の人材育成についてお尋ねいたします。  以前、「私たちのまち、役所はショーウインドー、職員はトップセールスマン」という言葉を聞いたことがありますが、アパレルメーカーに勤務し、百貨店での販売に携わった私の経験から、いかに人を引きつけ、購買意欲を高めていくかという意味と捉えました。これを行政に置きかえると、自覚と緊張感を持って言動し、購買意欲を高める、すなわち市民サービスの向上を図り、限られた資源の中で知恵を出し合って、住民満足度の最大化を図っていくためにも、職員全員がセールスマンシップを持つことが重要だと考えています。  さて、本題に入りますが、本市においては平成16年に、職員の能力の向上を図ることを目的とした宗像市職員人づくりプランを策定し、その後、平成21年に宗像市職員人材育成ビジョンとして改定しておられます。この宗像市職員人材育成ビジョンの中で求められる職員像として、「宗像を愛し、市民から信頼される職員」を掲げております。具体的には、優しさと誠意を持って接し、わかりやすく説明できる職員、前例にとらわれず、日々、改善、改革に取り組む職員、公務員としての倫理観、使命感を持ち、チームワークを発揮しながら仕事に取り組む職員の三つです。  そこで、冒頭でも申し上げましたが、次世代を担う子どもと、まちづくりを担う市職員の育成が、今後の宗像にとって重要な要素となり、その中でも焦点を当てているのが、前回の9月議会でも質問いたしました、女性の活躍、ダイバーシティー・アンド・インクルージョンです。この意味は、多様性の受容です。ここでお尋ねいたします。求められる職員像として、宗像を愛し、市民から信頼される職員とあるように、だからこそ市職員には、偉人に学び、本市の歴史・文化やその精神を深める必要があると思います。先ほど御答弁の中にも少しありましたが、もう一度お尋ねいたします。よろしくお願いします。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  先ほどの答弁の繰り返しになるかと思いますが、やはり高原議員から紹介していただきましたように、宗像市にはいろんな偉人の方がいらっしゃいまして、この宗像のまちづくりのためにいろんな基礎を築いていただいたというふうに感じております。こういう方々の思いを今に引き継いで、我々宗像市職員として、この郷土宗像をいかに発展し高めていくかということに傾注しながら、職務を全うしたいというふうに考えておりますので、こういうことを基本に、職員研修、新人研修、女性職員の研修等につなげていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。最初の御答弁で、世界遺産登録に向けた研修を予定していますとおっしゃっていただいたので、確認をさせていただいて、次の質問に入りたいと思っております。  ここで、今回の職員研修に関して、出光興産本社の人事部教育課長に伺った内容を御紹介いたします。出光興産のモットーは、「人間尊重」、「大家族主義」、「資本は人なり」など、創業の精神や道徳心が、店主である出光佐三氏の言葉として今も脈々と引き継がれて、会社の風土を形成されているというお話を伺いました。出光興産では36歳以下の社員を対象に、世界中から幹部候補生として募集し、宗像大社で3泊4日の研修を行っておられるそうです。昔は店主教育と呼ばれ、45日間の研修を伊勢神宮からスタートして、最後は宗像大社で終了するというものでした。この研修を通じて、日本の文化を正しく理解する、リーダーとしての自分はどんな人間になりたいのか、日本人とはの歴史を学ぶなど、徹底的に議論し、考え、いわば心の研修を行っておられるそうです。教育課長様には、御縁のある宗像のお役に立てればと、大変好意的に御対応いただきました。また出光興産では、百田尚樹氏の著書の「海賊とよばれた男」をきっかけに、社員採用時に人材が集まり、結果的に人材採用戦略上のプロモーションにも寄与したそうです。  ここで、都市戦略室長にもお尋ねいたしたいと思います。先ほど、出光興産では「海賊とよばれた男」がきっかけで、人材採用戦略上のプロモーションに寄与したと申し上げました。本市も同様に、世界文化遺産登録に向けた活動を通じ、宗像市職員はなおさらのこと、宗像大社に関する独自研修などを通じて、使命感の醸成が必要と思います。そして、これが本市のシティプロモーションにも寄与する、すなわち人が集まる、セールスマンである職員人材が集まる、そして定住化促進につながると言えないでしょうか。 ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  まちのプロモーションという形で御質問というふうに考えております。それで、先ほどからお話があっておりますように、出光佐三氏につきましては、今御紹介がありました「海賊とよばれた男」の書籍、それから来年度に向けては、また映画化というふうな話もあっております。それからもう一つ、今月、全国ネットで、宗像大社と出光佐三というテーマで1時間半の番組が放映されるというような予定もございます。そういった意味で、今この出光佐三氏が非常に旬な時期を迎えているのではないかなというふうに思います。そういった意味で、私どもはやはりプロモーションする立場としましては、旬なテーマを使ったプロモーションといいますか、発信というのは最も重要であると思いますので、こういったテーマを使って、今後ますますまちを発信してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。  先ほど、出光興産の研修のお話を受けて、総務部長、何度もお尋ねいたしますが、この神郡宗像の市職員だからこそ、先ほどの世界遺産に向けての研修を予定しているとおっしゃっていましたが、宗像大社での研修ということは御検討いただけないでしょうか。 ◯吉田益美議長  石松総務部長。 ◯石松総務部長  先ほど、出光興産の新人研修、45日研修とかいろいろ御紹介していただきまして、私も城山中学校出身でございますので、そういえばその時期は大挙して、ネクタイ・スーツ姿の若人が、出光家の生家からお墓のところまでパレードされておられまして、あれは一体何だろうかということで先生のほうにお聞きしますと、そういうふうな話をお聞きしたなという、感慨深いものがありました。まあ、これは前置きでございますが。  宗像大社での実際の研修という具体的な御提案でございますが、そこに宗像市職員の研修の価値を見出すことができるといったようなことになれば、実際にそういう場所での研修も一つの方向かなというふうに思っております。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。  では、最後に市長にお尋ねしたいと思います。私ごとなのですが、私は幼いころから引っ越しと転校ばかりで、いわゆる郷土愛が乏しかったのですが、今回、出光佐三氏と宗像大社についてより知る機会を得て、学べば学ぶほど宗像への思いが熱くなり、改めて誇りを持てるようになりました。先ほどにも御紹介したように、宗像にずっと住み続けてきている地元の方々のお話を伺えば、皆さん、先人に思いを馳せ、誇りを持っていらっしゃいます。  宗像市は定住化促進の取り組みにも力を入れておられます。その施策も一要素となって、今では宗像にずっと住み続けてきた方々だけでなく、定住の地として選んでくださった新しい市民の皆さんも多くいらっしゃいます。だからこそ、世界文化遺産登録に向けた機運を一過性にすることなく、自主・自発の参加型社会にしていくための仕組みも必要と考えます。  その旗振り役となるのが、本来、市職員の皆さんのはずです。ですから、今最も大切なことは使命感の醸成だと考えております。いかに本市の抱える課題や住民ニーズに対応していくかが使命であり、このことを重点として取り組むことこそが、本市のにぎわいのあるまちづくりにもつながっていくと思います。今回取り上げさせていただきました本市の偉人である出光佐三氏に学び、郷土愛の醸成に市を挙げて取り組んでいただくことを強く要望いたします。この点について市長のお考えをお聞かせください。 ◯吉田益美議長  谷井市長。 ◯谷井市長  私も議会の中でしばしば申し上げてきましたけども、私もこの出光佐三氏を大変尊敬しております。そしてまた、この宗像がここまで発展してきたのは、そういう偉大な先人たちのおかげだというふうに思っております。歴史あるいは文化、そして日本人の持つ心、本来持っている原点である心ですね、こういったものを、ここ宗像から発信していると、できるということを、大変私も誇りに思っております。そういうことの中で、我々の市として、職員として、市長として、そういうすばらしい偉人の持つ心、そういったものをここ宗像から発信する、それがいろんな方に来ていただく、また住んでもらう、そういった発展につながっていくというふうに思いますので、再度そういった認識を再確認することが大事だというふうに思っております。 ◯吉田益美議長  高原議員。 ◯4番(高原議員)  ありがとうございます。  今回、取材に御協力いただきました赤間小学校の廊下には、このような「出光佐三と赤間小学校」、「人間尊重」、あとこのようなパネルを先生方の手づくりで展示されております。赤間の地域の郷土学習に大変力を入れてある様子がうかがえます。  では最後になりますが、今回は偉人に学ぶ地域教育のあり方というテーマで、次世代を担う子どもと、まちづくりを担う市職員に焦点を当てて質問させていただきました。人が集う宗像、人材が集まる宗像となるために、他の自治体にはない宗像ならではの教育のあり方をぜひ考えていただきたい。そして一人一人が出光佐三氏の言われる互譲互助の精神を受け継ぎ、誇りを持ち、それを大きな力にしてほしいと思っております。このことを切に願いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。 ◯吉田益美議長  これで高原議員の質問を終了します。  ここで暫時休憩といたします。再開は3時25分といたします。                      休憩 15時10分                      再開 15時25分 ◯吉田益美議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、9番、杉下議員の1項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯9番(杉下議員)  皆様、こんにちは。お疲れのところ、きょう最後の質問者です。私は、ふくおか市民政治ネットワークの杉下啓惠です。  今回の質問は、対話による市民が主役のまちづくりを、そして太陽光発電施設の安全対策についてという2項目です。  それでは1項目めの、対話による市民が主役のまちづくりをというテーマで質問します。  防災や生活支援・介護予防など、地域住民が主体的にかかわること、具体的には、自分たちで考え、話し合い、決定し、行動することが、安心して住み続けられる地域づくりには欠かせなくなってきています。また、公共施設のアセットマネジメントなど、市民の合意を得なければ進まないことも出てきています。  第2次宗像市総合計画──以下、総合計画と言いますが──この総合計画においては、協働の推進を二つの戦略的取り組みの一つに据えて、全ての施策の展開において常に意識する事項としています。市民と行政が対等な立場で一緒に進めるためにも、あらためて協働についての認識を、職員、市民の双方が確認する必要があります。また、協働で進めるためには、市民の声が反映され、主体的なかかわりにつながることが不可欠です。  その一つの仕掛けとして、ワークショップは有効な手段になると考えます。この数年、本市でも、総合計画やコミュニティのまちづくり計画などの策定過程に、ワークショップが盛んに取り入れられるようになってきました。しかし、本来の目的や特色が生かされず、一部の人の独壇場になったり、議論がかみ合わなかったりすることもあるようです。話し合いの場を、参加者の意見が十分に引き出され、主体的な考えを持てる場にするためには、さらに工夫が必要だと考えます。そこで質問します。  (1)協働について、6点お尋ねします。  1)協働で進める場合、どのような方針で取り組んでいますか。  2)職員の協働についての理解を進めるため、どのような課題があると考えていますか。  3)職員に対して今後どのような研修を考えていますか。  4)市民団体や企業と協働で事業を進める際の課題は何でしょうか。  5)総合計画の実施において、PDCA(計画・実行・評価・改善)の実践を市民とどのように進めるつもりですか。特にC(評価)において、市民にどうかかわってほしいと考えておられるのかお尋ねします。  6)本市の教育大綱には、学校・家庭・地域が協働して教育活動に取り組むとありますが、地域や家庭にどのような取り組みを期待しているのか伺います。  (2)ワークショップについて3点お尋ねします。
     1)最近実施した、総合計画やまちづくり計画の策定過程でのワークショップについて、どう評価していますか。課題があればお聞かせください。  2)参加者と同じ目線で話し合いの場の整理ができるファシリテーターが、コミュニティや自治会など地域の話し合いの場でますます必要となってくると思われます。市民ファシリテーターを養成してはどうでしょうか。  3)ファシリテーションのスキルを身につけた上で話し合いの場に参加する人がふえると、話し合いの質が高まると考えます。市民向けのファシリテーションの研修をしてはどうでしょうか。  (3)事業や施策によっては、子どもたちも当事者として、大人の気づかない視点で意見を出してくれることがあります。そして、その意見がまちづくりに生かされることは、自治を学ぶ機会にもなり、また、自己肯定感を高めることにもつながると思います。そのようなことから、まちづくりに関するワークショップやアンケートに、子どもたちの参加を進めてはどうでしょうか。  以上で、1項目めの1回目の質問を終わります。御答弁よろしくお願いします。 ◯吉田益美議長  杉下議員の1項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  谷井市長。 ◯谷井市長  それでは私は、1の(1)の協働についての1)、協働の取り組み方針についてお答えをいたします。残りは部長のほうから答弁をさせます。  本市が進めている協働は、自助・共助・公助によって地域を支えるために、行政、市民、市民活動団体、コミュニティ運営協議会、大学、企業などといった多様なまちづくりの担い手が、適正な役割分担のもとに、その特性やノウハウを生かして相互に補い合いながら、多様化する市民ニーズや地域課題あるいは行政課題の解決に向けた取り組みといたしております。今後、少子高齢化がますます進むにつれて、この協働によるまちづくりというものの推進は大変重要であるというふうに考えております。そういった視点から、今後のいろんな取り組みの中にそういうものを生かしていきたい。  具体的には、そういった議員の提案につきまして、部長のほうから答弁する中で考えていきたいと思います。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長  それでは私のほうから、(1)の2)3)4)、それから(2)の1)のまちづくり計画に関する部分、それとあと2)3)についてお答えをさせていただきたいと思います。  まず、(1)の2)、職員の協働に関する理解を進めるための課題と、それから4)の市民団体と企業と協働で事業を進める際の課題、これについては関連がありますので、あわせて答弁をさせていただきたいというふうに思います。  まず、職員の協働についての理解を進めるためには、協働の必要性の認識、これと、業務履行に対する不安感の払拭、こういったものなどが不可欠な要素だというふうに考えております。また、市民団体や企業との協働事業を進める上においては、求めるニーズの整理、それから役割の明確化、そして負担感の払拭、こういったものが必要になってくるのではなかろうかというふうに考えておるところでございます。そのために、協働を行う双方が持つ特性や課題、そしてお互いが求めるニーズなどをお互いがきちんと理解し、情報の共有量をふやすこと、また、そのための対話機会の拡充と、その環境をいかに充実させていくかが大きな課題だというふうに思っております。  次に、3)の職員に対する今後の研修についてでございます。先ほどの高原議員の質問の回答と若干重複する部分がございます。  まず、協働に関する職員研修につきましては、現在、入庁3年目までの初任層を中心に実施しておるところでございます。平成27年度は、新規採用職員の採用時に、市民活動団体や地域団体の方を講師として迎え、各団体の取り組みを通じた研修を実施しております。また、2年目職員を対象とした研修といたしまして、協働に求められる基礎的な能力を向上させるために、プレゼンテーション研修、それからファシリテーション研修、これを実施しておるところでございます。また、3年目の職員につきましては、市内五つのコミュニティ運営協議会の御協力をいただきまして、各コミュニティで企画・運営される地域行事のスタッフとしてかかわりを持たせていただき、コミュニティの現状等について学んでいるところでございます。  今後の研修につきましては、これまでの研修を振り返り、一層効果的な研修となるよう見直しを進めていきたいというふうに考えております。またあわせて、初任層だけではなくて、市職員全体に協働の意識を再確認するための研修・啓発、これを引き続き行っていきたいというふうに思っております。  続きまして、(2)の1)のまちづくり計画の部分に関するワークショップの評価と課題についてお答えをさせていただきます。  議員御質問のまちづくり計画でございますが、市内12地区あるコミュニティ運営協議会におきまして、それぞれの地域においてそれぞれの考えでワークショップを開催され、まとめ上げられたものでございます。その策定の過程におきまして、市といたしましては、このワークショップがスムーズに運べるように、ファシリテーターを派遣するなどの支援を行ってきたところでございます。いずれにいたしましても、まちづくり計画そのものは、地域の方々が活発な議論を重ね、地域の方々の手によって主体的に策定されたものでありまして、地域住民の方の思いが込められた計画になっているものだというふうに思っております。  次に、(2)の2)、市民ファシリテーターの養成についてでございます。  現在実施されておりますワークショップ、こういったところでのファシリテーターにつきましては、専門的知識を有する人に依頼することが多いようでございます。御指摘のように、市民ファシリテーターを養成することができれば、自治会だとか小さな単位でも気楽に、気軽に活用ができ、大変有意義だろうというふうに思います。しかしながら、実践的なファシリテーター、こういった方を養成するためには、一般的な講習だけではなくて、豊富な実践経験も必要になってまいりますし、そういった専門的な知識、こういったことを習得できる講座だとか講習、こういったものについて検討したいというふうに思っておるところでございます。  次に、(2)の3)、市民向けのファシリテーション研修についてでございます。  議員言われますように、ファシリテーションスキルを身につけた市民の方がふえることは、ワークショップなどで参加者の活性化あるいは合意形成が促進されることになろうかと思いますので、非常に有意義であろうと考えております。したがいまして、多くの方が参加できる研修のあり方について検討してまいりたいと思っております。  私のほうからは以上です。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  それでは私から、最初に(1)の5)の、総合計画の実践を市民とどう進めるかについて回答いたします。  総合計画の策定に際しましては、ワークショップや総合計画審議会など、市民の皆さんにも深くかかわっていただき、市民の皆さんと一緒に計画を策定してきたことは御存じのことと存じます。評価につきましては、この12月議会の附属機関設置条例の改正案を上げていますとおり、総合計画の進行管理等を行うための外部の組織といたしまして、宗像市総合計画等推進委員会を設置する予定にいたしております。この委員会の中に市民の代表にも入っていただき、一緒に総合計画の評価を含めた進行管理等を行っていきたいと考えております。また、市民アンケートも引き続き実施し、広く市民の皆さんの意見を聴取し、その御意見を評価や事業実施にも反映させていくこととしております。  次に、(2)の1)の総合計画のワークショップの評価と課題についてですが、総合計画の策定におきましてさまざまなワークショップを行いましたが、日ごろ市に対して意見や提案を行う機会が少ない参加者のさまざまな意見を広く聴取するための手法としては、非常に有効なものであったと考えております。ただ、参加者が本当に自由な意見を出せる雰囲気づくりや、テーマに沿った場にすること、出た意見をどう整理するかなど、進行管理や取りまとめを行うファシリテーターの役割は極めて重要であると感じているところでございます。  最後になりますけど、(3)のワークショップやアンケートに子どもたちの参加をについてでございますが、総合計画策定の際には、小学生から大学生までを対象といたしましたアンケートや、高校生・大学生を対象といたしましたワークショップを実施し、子どもたちや若い人たちの意見を聞きながら、計画策定の参考にするなどの取り組みを行いました。今後も子どもたちの視点が必要なものなど、そのテーマや内容にもよりますが、最も適した手法などを用いながら、子どもたちや若い人たちの意見を聞くようにしていきたいと考えております。  私のほうからは以上でございます。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長  それでは私のほうから、(1)の6)、地域や家庭に期待している取り組みについてお答えを申し上げます。  家庭や地域には、まずは中学校区や各学校が目指している方向性や課題に関心を持っていただき、次に子どもたちを中心に据えて、それぞれの立場から課題解決のためにできることを考え、取り組んでいただきたいと考えております。具体的には、地域には清掃活動や挨拶運動、学習支援など、子どもの規範意識や社会性の育成に向けた取り組みを期待をしております。また家庭においては、早寝・早起き・朝御飯、ゲーム・携帯電話等にかかわる約束、家庭学習強化週間への協力等、望ましい生活習慣や学習習慣づくりを行っていただけたらというふうに思っております。家庭や地域との協働による教育活動につきましては、学校教育基本計画及び第II期小中一貫教育基本方針においても大きな柱としておりまして、この取り組みを充実することで、本市の教育力のさらなる向上が期待できるものと確信をしております。  以上です。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  ありがとうございました。  それで、もう一度まず協働ということについての確認をしていきたいと思いますが、この協働というのは、市民がまちづくりに主体的にかかわり、担い手となって取り組むことを宣言した、市民参画、協働及びコミュニティ活動の推進に関する条例というのが本市で施行されて10年になりますけれども、その中で協働ということがどのように定義されているかということは、もちろん職員の皆様は御存じだと思うんですが、改めて確認したいと思います。  協働の定義ですが、市民等及び市が、創造豊かで活力あるまちづくりを推進するため、それぞれの役割分担のもと、相互に補い合いながら、対等な立場でともに活動し、その成果を相乗効果的に生み出すための営みというふうに、この条例の中では定義しています。それで、この条例の理念や手法が本当に十分に今、根づいているだろうかと考えたときに、10年たちますけれども、なかなか現実は、うまくいっている部分とそうでない部分とあるんじゃないかなというふうに思います。  それで、職員の皆さんの協働についての理解が進んでいるかどうか。いろんな研修をされるということをさっき言われていたんですが、じゃ、この協働についてのちゃんとした認識、理解が進んでいるかどうかということは、どのようにして把握しておられますか。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長  職員の認識については、26年度に職員のアンケートをとったことがございます。その中で、「職場で市民参画、協働に取り組んでいますか」だとか、「今後どうすべきだと思いますか」だとかいう項目を設けて、それに対して職員の意識を調査して、それによって把握をしているというところでございます。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  そのアンケートでどこまでその意識がちゃんと醸成されているかどうかがわかったのかなと、今の答弁からはちょっと何か、それがわからんのですが、済みません、宗像市は行財政改革として、以前から窓口業務などは民間委託していると。民間委託の場合は、事業の仕様書は市の担当課が作成して、それに基づいて民間企業などの受託者は事業を実施していますよね。それに対して協働委託の場合は、行政が市民団体と一緒に企画・実施することで、より充実した事業となり、相乗効果が期待できるということで、協働委託をしていると思うんですが、例えば本市でやっているプレーパークであるとか段ボールコンポストの事業というのは、本当にその辺の相乗効果も生み出されて、市民団体の熱意とか専門性が生かされた事業だというふうに思いますし、他の自治体からもそのように評価されています。  この市民との協働事業ということについては、うちの自治体がどうとかいう前に、世間一般でよく言われるのが、この協働事業に取り組む事例がふえているんだけれども、予算削減が目的として強調されて、市民団体に下請的に委託しているという批判が、結構一般的にはあります。本市の場合、そういう意識で協働事業を進めている職員さんはおられないと思うんですが、その辺については、先ほどの、とられたアンケート等で、そういうことについてはきちっと評価できていますか。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長  今言われますように、職員の細かいところの分については、先ほど申し上げたアンケートの中では読み取れない部分もあろうかと思います。それで、これは非常に感覚的なことで申しわけないんですけども、今言われますように、職員の中に、全てにおいて協働に関する、そういった取り組みに対する思いが伝わっているかどうかというのは、まだまだ不十分なところもあろうかと思います。それで、先ほども申し上げましたように、今後、若い、入ってきたばかりの、若いときからそういった意識をつけていただくというのも当然重要でございますので、そういったところの研修については今、最重要課題として取り組んでいるんですが、今後、今言われましたような形の、本当の意味での意識の改革、改善、そういったところについての職員研修等について、職員全般にわたるような形で行っていく必要があるというふうに思っております。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  先ほどの1回目の答弁でも、部長が一層効果的な方法で研修を考えていって、初任者研修だけでなくて職員全体の研修をしていきたいとおっしゃったので、やっぱりこのことというのは、一回研修を受けて、そのときは、ああ、そうだなと思っていても、やっぱり日々の業務に追われていると忘れがちになる、この業務はなぜこれをやっているのか、協働でやっていることの意義って何だろうということが忘れがちになるというのは、誰でもそうなりがちなので、ぜひお願いしたいと思います。  やっぱりこの協働というのは、職員ではできないことを、その事業の専門性や熱意を持つ市民や市民団体だからこそできることをやってもらっているという意識を、職員がどれだけ持てているかどうかで、その市民の側のやらされ感とか、そういうことの感覚というのが違ってくると思うので、ぜひそのあたりは、やっぱりそういう気持ち、さっき部長が言われた、そのような意識が持てるように、しっかり研修の中で皆さんが学んでくださるとうれしいと思いますし、また、いろんな事業において、例えば予算が厳しくなったときに、行政の側だけで判断して、もうこういうことにしましたからじゃなくて、厳しいんです、でもこの事業がこれだけ必要なんですよねって、お互いに対話をしながら、じゃ、これからの事業をどうしますかという、パートナーとして対等な立場できちっと話し合いをしながらやっていただきたいと思うのですけれども、そのあたりを、お願いのようですが、そのあたりについての心づもりというか認識をお聞かせください。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長  先ほど市長のほうからも答弁がありましたように、これから先、どんどん協働という概念が、そういったことによる取り組みが非常に重要になってくるだろうというふうなことは非常に認識をしております。また、そのために今度、総合計画の中でも前面に打ち出してきたというふうな経緯がございますので、議員が言われますことを心にとめながら頑張っていきたいなというふうに思います。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  今、総合計画の話が出てきたので、さっきの私、経営企画部長の答弁を聞きながら、総合計画のPDCAを回していく中での市民のかかわり方として期待しておられることがその程度だったのかなって、ちょっと思うんですが。  実は、この資料は本市の職員さんが、担当者がですね……。ちょっと済みませんね、これ。静岡県の牧之原市、焼津市、島田市、掛川市で立ち上げられた、協働のまちづくり4市合同研究会の研究成果報告会の場で、ことしの2月、対話による総合計画の策定についてと題して報告を行われたときの資料の1ページなんですね。ちょっと小さいので、少し大きくしたものをお示ししたいのですが、この策定の後、この実施のところで何と言ってあるかというと、対話から協働、そして市民力の発揮へということで、市民と一緒にPDCAを実践し、市民の目の届く総合計画へと書いてあるんです。  さっき言われたように、今議会に上程されていますけれども、総合計画等推進委員会に市民の代表が入っているからとか、あるいは市民アンケートをとるというようなことだけで、この市民の目の届く総合計画になっていくのか、市民力が本当に発揮されるようなものになるのかって、この市の担当者が描いておられるものというのをきちんと捉えて、一緒にパートナーシップをとっていく、市民に伝えていただかないと回っていかないというふうに私は思うんですが、部長はさっきのような答弁で、本当にこれが回せるとお思いでしょうか。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  確かに総合計画の策定後におきまして、進行管理、評価を具体的にどうするかというような検討をした経緯は当然ございます。策定段階におきましてワークショップとかを重ねながら、基本的にはかなりの時間を要しましたけど、協働スタイルで計画をつくり上げてきました。ただ、実践と評価におきましては、結果、十分とは思っておりませんけど、先ほどの委員会、それと市民アンケートも、よりきめ細かに理由を聞いたり、分析基準を設けたり、市民の皆さんの意見を反映するように変えていく予定でございます。基本的にはそういった全体の、経営企画部、経営企画課が所管するPDCAの流れには乗っけることはできませんでしたが、それぞれ総合計画の実践において、施策や事業において協働で取り組んでいる事業もございますので、協働で取り組んでいる事業は当然、進捗管理も協働で行われると思いますので、そういった分を評価なり事業への反映のほうにさせていきたいという考え方でございます。  それともう一つ、御紹介いただいた総合計画の戦略的な取り組みの協働の部分でございますが、こちらのほうは、市民活動推進プランのほうにも同様の位置づけがされておりまして、市民活動推進プランの進捗管理も、管理は協働で行うというようなことを、たしか掲げてあったかと思います。  以上でございます。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  確かにこの策定過程では、ワークショップも本当に積極的に行われてきたわけで、ただ、そこの中での課題として、自由な意見が本当に皆から出たのだろうか、テーマに沿ってちゃんと意見集約ができていったんだろうか、整理ができたんだろうかって、やっぱり課題があったと思うんですけれども、何ていうんですかね、このチェック、評価のところでも、かかわってきた市民が、じゃ、自分が何ができるか、その策定のところで私は何ができる、何をしますというところまで話が及んでいない可能性はあるので、じゃ、振り返って評価と言われたときに、なかなか手元に引き寄せて考えられる市民は多くはないのかもしれませんが、でも、かかわってつくってきたものなのですから、できるだけ、どうしたら市民が本当に目の届く、自分の計画の実践をやっているかということを実感できるようにしていけるかということは、まだまだ工夫のしようがあると思うので、今、答えはすぐ出してくださいとは申しませんけれども、ぜひ考えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  杉下議員がおっしゃることは全くそのとおりだろうと思いますので、今後、総合計画の進行管理はそういった視点で考えていきながら、また参考にさせていただきたいと思います。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  よろしくお願いします。防災とか、あと介護の問題なんかも含めて、これから本当に市民と一緒に協働でやっていかないといけないこと、協働でなくても一緒に進めていかないといけないことがいっぱいあると思います。ですから、本当に行政だけで回そうとしないでいただきたいと思います。よろしくお願いします。  それと私、教育のところで、教育大綱にこうこう書いてありますって、ちょっとはしょり過ぎて真意が伝わらなかった可能性があるので、もう一度改めて質問をしたいのですが、この教育大綱の中には七つの基本目標が掲げてあって、その中に、家庭・地域と協働した学校づくりという項が3番目にありますけれども、学校づくりにおいて地域や家庭と協働するということが具体的にどういうことなのかというのが、保護者にはわからないんです。協働なのか、協力、連携なのかよくわからない。協働というのは、先ほどお示しした、相互に補い合いながら対等な立場で──学校づくりを対等な立場で、学校の例えば先生方と保護者がどうかかわっていくのかって、やっぱりわからないと言われるわけですよ。  それで、その具体的な取り組みにおいて、いろいろかかわり方は違うのかもしれませんけれども、やっぱりそうやって、協働って何かわかったような表現をしていますけれども、協働の認識が違うと、お互いの力が十分に発揮できないような状況が生まれているんじゃないかと思うので、やっぱり関係している人が協働ということに共通の認識を持って取り組むためにも、よく話し合って進めていくことが重要だと思うんです。そのあたりのことについて見解をお聞きします。 ◯吉田益美議長  遠矢教育長。 ◯遠矢教育長
     教育大綱の中で、杉下議員がおっしゃるように、家庭・地域と協働した学校づくりということで、これは学校以外のところですね、先ほど御質問がありましたように、協働した取り組みの定義ですよね。それは行政的な用語で定義しますと、こういったところであるというふうに思っていますけども、まずは、これまで学校と家庭・地域の関係を見ていますと、やっぱり学校単独でいろんな物事をずっと進めてきたという経緯がございます。その中で学校教育に求められるものがだんだん膨らんできて、本来であれば地域であったり家庭であったりとか、そういうところでやっていただきたいことを、学校の中でやっていくような状況が生まれていたということの反省点に立って、これは本市だけでなくて全国的な状況でございますけども、やはり今後、学校教育を進めていくに当たって、子どもの健全育成、発達を進めていく上では、家庭での役割であったり、あるいは地域での役割であったり、そういったところをもう一遍しっかりと見つめ直しながらやっていくことが必要だろうというところが、原点、出発点だろうというふうに思います。  それで、そういった観点に立って物事を考えたときに、それぞれがそれぞれの役割ということの共通認識の場を持っていただく必要があるということで、本市の場合では、きょうも答弁いたしましたけども、小中一貫の協議会というものをつくらせていただいて、その中で子どもをどういうふうに育てていくかという観点から見たときに、地域あるいは学校・家庭、そういったところが目指すべき目標であるとか方向性をそろえるというところを、話し合いながら一歩一歩、具体的な取り組みを進めているという状況でございます。  それの行き着く先ですよね。最終的にはもう一つの考え方として、コミュニティ・スクールというところで、要するに学校運営に共同責任を負うという、そういったところもありますけども、本市の場合といたしましては、まず、そういった今までの経緯等を踏まえた上で何ができるかというところを話し合って、一歩ずつ進めていくという意味での協働という使い方をしていますので、ここで市民参画条例に書かれているように、お互いに補い合いながら対等な立場でというところ、何と申しますか、行政が行うもの、市民が行うもの、それぞれ役割分担が違いますよね。だから、ここに書かれている協働という意味でも、全くイコールパートナーでやるということもありますけども、学校段階でいけば、やはりそれぞれ家庭は家庭でできること、地域は地域でできることをしっかり確認しながらやっていくという意味での協働だということで、使わせていただいているということだと思います。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  やっぱり、何かわかりにくいんですね。だから、もうあんまり協働、協働と言わんでも、私、最後のほうで教育長が言われたコミュニティ・スクール構想については、その運営にどこまで市民が入るかということを、私はもう少し慎重に考えないといけないと思っているんですが、やっぱり子どもを真ん中に置いて、それは学校がすべきことよ、それは家庭がやるべきことよと役割を押しつけ合うのではなくて、子どもを真ん中に置いて、私これやります、あれやりますというような話し合いがきちっと持てるように、そのあたりのリーダーシップは行政としてやっていただけたらと思っておりますので、よろしくお願いします。  それでファシリテーターの話は、先ほど、有意義なことなので、まずは市民ファシリテーターの養成については前向きに考えてくださるそうなので、ぜひお願いしたいと思うのですが、大体いつから、誰を対象にされようとしているのかというのをお聞きしてもいいでしょうか。 ◯吉田益美議長  福崎市民協働環境部長。 ◯福崎市民協働環境部長  まず、ステップがやはりあろうかというふうには思います。これは杉下議員の質問にございますように、まずファシリテーション能力、こちらをつけた方の次のステップとして、その中からリーダー的な人が出てくれば、そういった方に対して専門養成みたいな感じの講座等につないでいきたいというふうな形で思っております。それで、まずはそういった市民ファシリテーターの養成をさせていただいた上で、次に行きたいというふうに思っています。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  ファシリテーション講座をして、また実践を積んでいただいて、市民ファシリテーターを養成していくということですね。済みません、よろしくお願いします。  それで最後に、子どもの参加ということについて少し評価した部分を言いたいんですが、これは先日、大島地域で11月11日に景観まちづくり座談会が開催されたときの案内チラシなんですが、この座談会に先立って3月に講演会が行われていまして、このときの参加者の意見を裏面に載せてあるんですね。このチラシの裏ですね。それで、このチラシで目を引いたのが、この参加者の御意見って書いてある一番下です。ちょっと見えないかもしれないので紹介したいんですが、これは参加した小学生が寄せた意見です。「以前、大島のマラソン大会に来た方々がごみを置いていき、小学生全員でごみを拾いました。観光客がふえるのはうれしいですが、心配です。」こんなことを小学生が言っているんですが、本当に大人としてどきっとさせられる。もう言われるとおりですという、よく見ていますよね。これをこうやって参加者の意見として取り上げた世界遺産登録推進室の担当者のこのチラシのつくり方を、私は評価したいと思います。  そしてまた、こういう事例もあるんですが、他の自治体の事例で、防災計画づくりにファシリテーターとして参加した高校生が話した言葉を紹介したいと思います。なぜ行政ではなく住民がまちの計画をつくるのかということについて、高校生は何と言っているかというと、「僕たち住民は、地域を知っている地域の専門家です。それに、この計画に一番かかわるのは僕たち住民。自分の命にかかわる選択は自分たちの手で行いたい。」そのように高校生は言っています。  本当に小学生、高校生、子どもって言いますけれども、やっぱりきちっとした見識も持っていますし、そういう意見が生かされるということはとても大事なことだと思うんですが、余りもう時間がないのであれなんですけれども、子どもの育ちの視点から簡単にこういう事例を今御紹介したんですが、そのあたりについて担当部長はどんなふうに捉えておられますか。 ◯吉田益美議長  清水子どもグローバル人材育成担当部長。 ◯清水子どもグローバル人材育成担当部長  子どもたちが市政のそういうワークショップなどに参加していくということは、非常にすばらしい話だと思います。市のほうは子ども基本条例を制定しておりまして、そこの中の子どもの権利の一つとして、意見を表明する権利というのがございます。これは市政などに子どもの権利として意見を求める、あるいは市民等の役割としては、地域で子どもが社会参加する機会をつくっていく、これは非常に大切なことであると捉えております。  そういう中で、一つ具体例を挙げさせていただきますと、11月1日に宗像ユリックスのほうで第14回の子どもまつりを開催しております。そこの中で二十数名の小学生が子ども実行委員になりまして、イベント企画、当日の進行などに携わっております。そういう中で、さまざまな企画、おばけ屋敷、うまいものランキング、宝探し、恋愛相談などを企画して、大人はその実現に向け協力をしたという形をとっております。そういう中で、やはり子どもたちの達成感、充実感というのが十分得られたという感想をいただいております。そういうことを考えていきますと、子どもにやはり自分がかかわる当事者意識を持って行えるようなワークショップですね、そういうことを通して、自尊感情、そういうものを高めていく効果につながっていくのではないかというように考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  本当に行政も市民も、それから市民という中には子どもたちも含まれますが、やっぱりかかわりながら、話し合いをしながら、このまちをどうしていこうというふうに主体的にかかわれる、そういう環境づくりを行政としては進めていただきたいと思います。ということで、1項目めの質問を終わります。 ◯吉田益美議長  続いて2項目めの質問を許します。どうぞ。 ◯9番(杉下議員)  それでは、2項目めの質問をします。2項目めは、太陽光発電施設の安全対策についてというテーマです。  ことし8月、台風により県内の小学校で太陽光発電パネルが屋上から落下し、問題になりました。市内の未利用地や遊休地、公共施設等に設置された太陽光発電設備・施設について、豪雨や暴風による被害を心配する市民の声があります。そこで、以下3点について質問します。  (1)公共施設に設置している太陽光発電施設について、どのような安全対策をとっていますか。  (2)市内の未利用地や遊休地に設置された太陽光発電施設について、どのように把握していますか。  (3)市民が心配な状況にあったとき、設置者へ連絡できるよう、連絡先の表示について設置者への働きかけは行っていますか。  以上で、2項目めの1回目の質問を終わります。 ◯吉田益美議長  杉下議員の2項目めの質問に対し、執行部の答弁を求めます。  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  それでは私から、(1)の公共施設の安全対策について回答いたします。  公共施設全般についてですが、基本的に太陽光パネルを設置するときには、国交省の指導に基づきます構造計算を実施し、想定される瞬間風速に十分耐え得る構造となっております。工事施工中におきましても引き抜き試験等を実施いたしまして、設計値以上の耐力を有することなどを確認しております。  また、設置後の安全点検につきましてですが、電気事業法に基づく電気設備保安管理業務とあわせて、太陽光発電設備においても、電気主任技術者に架台の劣化状況や、接続部に緩みがないかなどを点検し、安全確認を行っている施設と、行っていない施設があるというのが現状でございます。 ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  私のほうから、残りの2項目につきまして答弁させていただきます。  まず、大陽光発電施設の状況把握につきましてですが、市内未利用地等に設置された事業用の太陽光発電施設の把握につきまして、まず発電出力500キロワット以上の大規模なものは、本市の大規模太陽光発電の減免措置の申請により把握しており、これまで19件の設置があっております。また、発電出力500キロワット未満の中小規模なものについては、現地調査などから、これまで54件の設置があったと把握をしております。  次に、設置者への連絡先の表示についてですが、設置されている大規模太陽光発電施設・設備の中でも既に連絡先を表示している施設もありますので、今後はさらに設置者に対して連絡先の表示を働きかけてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  今回のこの太陽光発電設備については、環境への影響とか景観の観点もあるんですが、そのことはちょっとひとまずおいていて、今回はその設置とか維持とか運用に関する安全対策に絞って質問をしております。それで、先ほど公共施設の太陽光発電設備について、定期的な安全点検等が行われていない施設があるとおっしゃったんですが、それはどのような施設でしょうか。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  現在行っておりますのが、市庁舎、小・中学校7校に設置しておりますけど、7校全部。行っていない施設はコミセン等でございます。あくまでも設置後の安全点検の話でございます。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  設置後の安全点検ですね。電気事業法では出力50キロワット以上の設備については保安規定の対象になって、せないかんからということなんですが、小・中学校も1校ずつだったらそこに満たないにもかかわらず、小・中学校ではできているわけですよね。それがなぜコミュニティ・センターではできないんですかね。多分、小・中学校はまとめて一括でどこかにお願いして点検してもらっているんじゃないかと思うんですが、コミュニティ・センターも同じような方法で点検することはできないんでしょうか。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  申しわけございません。小・中学校7校の問題につきましては、どういった理由でやっているのかというのまでは把握しておりません。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  じゃ、今お答えが出ないようなのですが、私は以前、ほかの方の一般質問のときに言われていたのを書きとめていて、4キロワットだったり20キロワットだったりって、50キロワットには満たないんです、それぞれの小学校に乗っているものは。それでも点検をしているというのは、まあ、まとめてやっているか、何かの理由があってできているんだと思うので、ぜひコミュニティ・センターでもやっていただきたいと思うので、その辺は教育部のほうと、ちょっと聞いてもらって、できるような方法を考えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◯吉田益美議長  中野経営企画部長。 ◯中野経営企画部長  まずは公共施設全般、設置しているところの状況は、今回の一般質問で再確認をとらせていただきましたけど、それぞれの公共施設において、どういった箇所にどういった状態でつけているのか、そういったところの詳細まで全く把握できておりませんので、まずは公共施設全般を所管するうちの部のほうで調査から入りまして、その上で各施設担当課のほうと相談しながら、対策を考えていきたいと思います。  以上です。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  急いでいただきたいと思います。本当に命にかかわる可能性があるんです。だから、台風等で暴風が吹き荒れているときに歩いている人はあんまりいないかもしれませんけれども、そのことで緩んでいたものが台風明けにそこを歩いている人に落っこちてきたりとか、いろんなことがあるかもしれないわけですから、公共施設はやっぱり市の管理しているものとして、責任を持ってきちっとその辺やっていただきたいと思います。よろしくお願いします。  そして先ほどの、大規模な税優遇措置をしているソーラーについては、設置事業者に連絡先等の表示をお願いして、表示してあるところもあるんですが、今後、していないところはしていきたいとおっしゃったんですが、実は2年前の12月議会に、私はこのことについて取り上げて、ぜひ設置事業者には積極的に安全管理をしていただくことと、それから表示をお願いしていくという働きかけをしてほしいと言ったところ、働きかけをするという趣旨の答弁をいただいたんですが、それが2年たっても、連絡先の表示ってそんなに難しい話ではないと思うんですが、それができていないのはなぜなんでしょう。 ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  この制度そのものと申しますか、当初この減免の優遇制度というものにつきましては、やはり地球温暖化とか二酸化炭素の削減とか、そういうふうな誘致政策に基づいてやったというところで、今、議員から御指摘ありましたように、管理とか保全につきまして、まだまだ不足の部分があったなというのは、今、否めないというふうには思っております。そういった意味で、事業者に対してさまざまな指導をしていくというふうにありますが、なかなかそれを義務化するという制度になっておりませんので、やはりそこは息長く指導していかないと、そして合意のもとで表示を義務づけてもらうというようなことを、今後も続けていかないといけないというふうに思っております。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  できなかったことの一つには、もともとは定住化推進室ですかね、そこでこの事業が始められて、企業にかかわるところだからといって産業振興部に一旦管轄が移って、また企業のことだからって都市戦略室に移る中で、もしかしたらその担当者の引き継ぎのところで、もしかしたら落ちてしまったところもあるのかなと、ちょっと勝手に思ったりしますが、まあ、終わったことをいろいろ言っても仕方がないので、とにかく、市民の安全・安心を守るために、行政として今できることを本当にやろうという気持ちをきちっと持って臨んでいただきたいと思います。  設置しておられる方も加害者になる可能性があるわけですよ。だから、義務ではないにしても、それが飛んでいってどうなるかとか、そのことで市民に何か被害が起きたときにどうなるのかとか、そういうことを丁寧にお話しいただいて、ぜひ御協力をお願いする、そういうことをやっていただきたいと思うのですけれども、お願いしてもいいでしょうか。 ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  おっしゃるように、減免して誘致をしたという市の責務もございますし、それを受けたという事業者の責任もあると思いますので、そういったものを踏まえて指導をしてまいりたいというふうに考えております。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  よろしくお願いします。  それと、減免でやっていない、54件あると言われていた民間で建てられているもののうち、多分この54件というのは、本市で土地に自立して設置する太陽光発電施設を、設置するときは都市計画法やら景観条例やら税法とか、いろんなことで届け出が必要になっているので、そのことで把握ができているんだと思うんです。だから、そのあたりの届け出のところで把握できるものは把握していただいて、先ほど申し上げたように、このあたりの中小規模のところであってもぜひ協力をお願いするということでやっていただくことは可能でしょうか。
    ◯吉田益美議長  河野都市戦略室長。 ◯河野都市戦略室長  はい、届け出があっていないものにつきましても、やはり現地等を回りながら指導してまいりたいというふうに考えております。 ◯吉田益美議長  杉下議員。 ◯9番(杉下議員)  近年の気象状況というのが、以前は想像しないような大きな暴風が吹いたり、また水害があったりということで、そのようなことを想定していないで、この太陽光発電設備が至るところで広がってきたということがあります。もうできてしまったものとか、いろんなことについては、今はどうこうできる話ではありませんけれども、やっぱり市民の安全を守るという視点で、今からできること、施設がこれから老朽化していく中で、本当にますますこれは深刻な問題になってくると思いますので、ぜひ設置者と協力しながら、市民の安全を守るということで動いていただきたいと思います。  以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ◯吉田益美議長  これで杉下議員の質問を終了します。  お諮りします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。                     〔「異議なし」の声あり〕 ◯吉田益美議長  異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決定いたしました。  次の本会議は、明日12月2日に行います。  御苦労さまでした。                      延会 16時19分 このサイトの全ての著作権は宗像市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (C) MUNAKATA CITY ASSEMBLY MINUTES, All rights reserved....