7: ◯10番(井福大昌) では、渋滞緩和の効果はいかがでしょうか。
8: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
9:
◯都市整備部長(西村直純) 踏切が除却されたことで、踏切に起因した
自動車交通の渋滞はおおむね解消されております。
一方、踏切施設の撤去作業が一部残っていることもあり、踏切で一旦停止する車両が散見されます。このため、さらなる円滑な通行の実現までにはいましばらく時間を要するものと考えております。
10: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
11: ◯10番(井福大昌) そうですね。私のところに届く市民の声は、渋滞が緩和されて便利がよくなったというものが多いですが、一方で、踏切付近以外はまだ渋滞が残ってるとか、いろいろな声も上がっておりまして、中でも小学校の通学路に関しては不安材料がまだあるという声が多く上がっております。
通学路に関しては後ほど詳しく説明させていただきますが、ここに「踏切19か所撤去されても渋滞風景変わらず」と題された9月1日付の西日本新聞があります。どこまで信憑性があるかは分かりませんが、参考程度に一データとして上げさせていただきます。要約しますと、「交通渋滞は解消されたのか。高架前より50秒ほど短縮されたが、渋滞風景が変わっていないところも多い」と。そして、「踏切が撤去されたが、横断歩道が設けられていない道路もあり、停止不要になった車のスピードが上がった一方で、歩道がなくて歩行者の危険が増した」というように書いてある記事ですね。
また、これらの渋滞以外にも事故の危険性として、今おっしゃられましたが、白木原駅北側、サニーの前の踏切跡の新設信号の交差点においては、まだ信号に気がつかず無視をしている車や歩行者も多く、危険が多いという市民の声があります。私も現地に行って30分ほどとどまって写真を撮ってきました。これがその写真ですけれども、信号に気がつかず、急停車して停止線を大幅に越えてしまっている車両の写真です。中には最後まで信号に気がつかなかったのか、信号を無視してしまった車もありました。それを含めますと、30分ほどいたんですが、4台の車が慌てて停止したり、停止線を越えたり、信号無視をしたりしておりました。まだ信号機に慣れていない、気がついていないということでしょうか。
ここの交差点を含めて、高架後、交通調査はどのような方法で行いましたか。
12: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
13:
◯都市整備部長(西村直純) 警察の指導の下、福岡県が除却する踏切に対する注意看板の設置や路面表示などの
交通安全対策を実施したため、本市は、高架切替え前日の8月27日深夜から切替え当日の8月28日早朝にかけて、
交通安全対策の状況把握と改善等の提案を行うための現地確認を実施しました。また、高架切替え翌日の8月29日からは、朝夕の通学時間帯を中心に、職員の
巡回パトロールによる
踏切周辺道路の安全確認を行っております。
踏切施設の撤去作業が一部残っていることもあり、今後も
巡回パトロール等により、
踏切周辺道路の交通の安全確保に努めてまいります。
14: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
15: ◯10番(井福大昌) 分かりました。先ほどの写真も9月5日の話なので、あれから2週間以上が経過して
大分信号機の認知も上がってきたのかもしれません。でも、人間、習慣とは怖いもので、ここの交差点とは逆に、市内の多くの高架下の交差道路は一時停止せずに逆に突っ切らないといけなくなったわけでして、それでもついつい癖で、踏切の前でブレーキを踏んでしまいますね。習慣なんでしょう。実を言いますと、私は今朝も踏んでしまいました。ああ、また踏んじゃったみたいな感じになります。
それはさておき、車だけでなく自転車の交通動態に変化はありませんか。
16: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
17:
◯都市整備部長(西村直純) 自転車の交通動態や交通量につきましても、自動車の交通同様、現時点では大きな変化は確認できておりません。自転車の交通動態や交通量の変化について正確に把握する必要があるため、今後、自動車の
交通量調査等に合わせて調査を実施したいと考えております。
18: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
19: ◯10番(井福大昌) 分かりました。自転車もぜひお願いいたします。
それでは、いよいよ本題の通学路に入ります。高架後、交通動態が変化した
大野小学校の通学路では、本年4月に設立されました、がくろの会のメンバーの皆さんを中心にして、毎朝毎夕、登下校の見守り強化が行われました。私もメンバーとして参加していたんですが、その中で真っ先に上がったのが、旧春日原4号踏切、
みずほ保育所横ですね。ここは通学路になっているんですが、ここの踏切跡の通学路を利用する児童がかなり増えたということですね。場所的にはここになります。あくまで9日までの調査ですが、この通学路を利用する児童数は今まで50人前後だったのが、高架開通後、最大で78人を数える日もありまして、まだまだ増える可能性もあります。
そこで、この旧春日原4号踏切、
みずほ保育所横の
安全性確保のために、この横断路は2年以内に拡幅整備されるとのことでしたが、その拡幅される幅員と拡幅の方向についてお尋ねいたします。
20: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
21:
◯都市整備部長(西村直純) 春日原4号踏切があった場所には、鉄道によって分断されていた東西をつなぐ横断道路として幅員13メートルの道路整備を行う予定です。この横断道路は、擦れ違いに必要な幅を確保した車道に加え、その両側に歩道を設置することで、安全で見通しのよい道路とする予定です。
なお、横断道路の整備位置は、現在の春日原4号踏切の位置を基本に、南北両側に拡幅する予定としております。以上になります。
22: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
23: ◯10番(井福大昌) 13メートルと聞いて安心しました。これらの交通動態の変化によって危険箇所の増減の変化など、今、
大野小学校の例を話しましたけれど、何かほかに登下校に影響のある市内の小中学校、それと通学路を全て教えてください。
24: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
25:
◯教育部長(日野和弘) 高架化により影響のある箇所を通学路として設定しています小中学校は、全部で6校あります。小学校は、
大野小学校、
大野北小学校、
大利小学校、
下大利小学校の4校で、中学校は、大野中学校、大利中学校の2校です。
教育委員会は、これら高架化の影響が考えられる小中学校の通学路を対象に、高架化前と高架切替え後に危険箇所の確認点検を行っております。高架化前の点検では、地域の見守りの方々にも参加いただいて、学校及び
教育委員会、
生活安全課、
建設管理課、
連立高架下活用推進課などの市の関係部署で、高架化に伴い道路状況が変わる箇所や危険と想定される箇所について確認を行い、見守りの位置などの協議を行いました。また、高架切替え後の点検では、通学路への実際の影響を確認するため、2学期が始まる9月1日から1週間程度、
教育委員会及び
生活安全課と地域の見守りの方々で、登下校時に、旧踏切を中心に現地での安全確認を実施しております。また、学校においては校長を中心に
子どもたちの登下校の様子の巡回指導を行い、併せて危険箇所の確認を行っております。
これらの安全確認では、踏切での一旦停止が不要になったことによる車の速度上昇や、新たに設置した信号機や道路に示された路面表示を見落としている箇所など、交通状況に変化があり、通学路に影響のある箇所を9か所確認しておるところでございます。
26: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
27: ◯10番(井福大昌) 分かりました。今9か所の危険箇所を把握されているとのことでしたけれど、調査の結果、これはあくまで大野小校区の限定になるんですが、見守りの皆さんの総意で言わせていただきますと、やはり通学路として一番不安の多い交差点というのは、写真で先ほど出しました
白木原北側交差点と、この写真の旧
みずほ踏切、春日原3号踏切ですね、この二つに結構意見がありました。写真のとおり、1日から9日まで春日警察署と市に協力してもらいながら、高架開通と新学期開始に合わせて見守り強化を行いました。見守りの結果、皆さんからいろんな変化の報告と意見をいただいていますので、これらは一番最後にお伝えいたします。
では、学校側と
教育委員会は、高架開通後の通学路に関して協議や情報共有はなされましたでしょうか。
28: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
29:
◯教育部長(日野和弘) 学校と
教育委員会は、高架化前に確認した危険と想定される箇所や高架切替え後に実施しました安全点検の結果を基に、通学路上の交通状況の変化やそれに起因するリスクについて情報共有を行っております。今後は、大野城市
通学路交通安全プログラムに基づき、
教育委員会と
学校関係者、警察、
道路管理者等の関係機関が合同で通学路の安全点検や危険箇所への対策を協議し、適切な情報共有を図ってまいりたいと思っております。
30: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
31: ◯10番(井福大昌) ぜひ密にお願いいたします。そして、密に協議や情報共有をしていただきたいのは学校だけではありません。保護者やふだん地域で見守りをされている方々、団体の皆さんにもぜひ密にしてほしいです。
それら通学路に影響がある場合、それに対する今後の対応、そして対応完了の状況などは、保護者や見守り団体へどのように周知をされますか。
32: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
33:
◯教育部長(日野和弘) 高架化による交通状況の変化により通学路に影響のある9か所につきましては、大野城市
通学路交通安全プログラムを構成します関係機関と協議し、特に対策が必要である箇所については信号機の設置や歩道整備などを警察や
道路管理者等に要望していきます。
なお、信号機の設置などは完了までに期間がかかることが想定されることから、地域の見守り団体と安全点検の結果について情報共有を行った上で、見守りの位置の変更や見守り人員の強化をするなどの対応を行っていただいております。
また、関係機関と協議した安全策の内容につきましても、関係者間で随時情報共有していきたいと考えております。以上でございます。
34: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
35: ◯10番(井福大昌) 地域との情報共有は、いつも市が挙げてらっしゃいます共働のまち、地域一体の基本かと思われます。では、おっしゃっている地域一体の地域とはどこまでのことを指すのか、再確認のためお聞きいたします。
36: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
37:
◯教育部長(日野和弘) 通学路の安全については地域の協力により守られており、その範囲は、
子どもたちが通う校区の住民の方や
子どもたちの安全を守るために活動していただいている方々であると考えております。具体的には、各区やPTA組織の一部として見守り活動をしていただいている団体、それらの組織や団体に所属することなく自主的にボランティアとして活動をされている方々です。
今後の通学路の安全を確保するためには、見守りを行う方々への情報提供や通学路の環境整備を行う市と、保護者や地域との連携をつくり出す学校、そして実際の見守り活動を行う地域の方々との情報共有や協議は不可欠であることから、今後も互いに情報共有や協議を行いながら、通学路の安全確保に努めてまいりたいと思っております。
38: ◯議長(山上高昭) 井福議員。
39: ◯10番(井福大昌) 分かりました。PTAや公民館以外の見守りの方々、全てが対象だということで安心しました。
地域の方々の協力を仰ぐためには、その方々の意見や要望に積極的に対応していくことが必要だと思います。ですので、最後に、1日から9日まで
大野小学校の通学路の見守りを強化された方々の調査報告と、それによる意見や要望を上げて終わりたいと思います。
まずは、小学校に近い瓦田地区の旧
みずほ踏切交差点、先ほどの写真のところですね。横断歩道上で停止している車が多く、
子どもたちが渡りづらそうにしている。「止まらずに進んでください」の看板よりも、徐行の看板を目立たせるべきでは。
まどかぴあ方面からの車の速度が出ている。にもかかわらず、高架の柱のせいで横断直前の左右の視野が悪い。警察官がいたときは大丈夫だったが、いなくなると交差点で一時停止してくれる車が目に見えて減る。それでも自分たちだけで車を止めようとすると、
ドライバーからにらまれたり舌打ちをされたりするので、トラブルになりそうで怖い。ここは車同士の事故が発生することが予想されるし、警察官も必ず事故が起こるだろうと言っていた。誰も見守りがいないときに
子どもたちが車同士の事故に巻き込まれないかどうか心配だ。
要望です。以上のことにより、登下校時のための
横断歩道用の信号機をつけてほしい。これは押しボタン式でもかなり変わってくるかと思います。
次に、春日原4号踏切跡、これは
みずほ保育園前ですね。この通学路を利用する児童が大幅に増えた。日によっては最大75人以上いた。保育園送迎の車も出入りしているため、これからは注意が必要だ。この付近の車は全体的にスピードが出ている。学童や
ランドセルクラブの子たちもここを多く使っているが下校時まではさすがに見守りができないため、これから冬場で暗くなってくると接触事故の危険が増すだろう。
これは要望です。ここは通学路にもかかわらず
通学路表示がほとんどなく、
ドライバーにあまり認識されていないため、通学路の表示やグリーン帯などを追加してほしい。
次に、
小学校正門前です。児童が横断をしようとしても毎日何台かの車はスピードを落とさずに横を擦り抜けていく。小学校側も、挨拶運動だけでなく、児童が自分でも命を守れるように横断歩道の渡り方の基本を再度教育すべき。
次に、白木原駅北側交差点。
信号機新設により歩行者はおおむね安全に県道を横断するようになった。しかし、車は信号機に気がついていないケースが見受けられる。また、歩行者も今までの習慣なのか、信号を無視して渡ったり、横断歩道以外で横断しようとしている。
次に、白木原薬局、
居酒屋大ちゃん前
押しボタン式信号。信号機の切り替わり時間が長くなったのか待ち切れずに横断している歩行者もいる。登校ピーク時間の信号待ちは大人数の児童が滞留することになり、市道にはみ出したり、歩道をふさいで自転車に衝突しそうになっている。特に雨の日で傘を差しているときは何倍も滞留が膨れ上がって危険だ。
郵政アパート前交差点。高架側道は一時停止しないで出てくる車がある。この側道は車が離合できないにもかかわらずスピードが出ている。
次に、
合同庁舎出入口付近。全体的に県道を使う車のスピードが上がっているので、歩道を歩く児童はできるだけ車道から離れた側を歩いてほしい。
これは要望です。
井本医院横側道に横断歩道のラインを敷いてほしい。井本病院前も通学路にすれば通学児童が分散され、先ほどの児童の滞留などの危険も減るため、ここの
通学路拡充を学校側に打診したいと思っている。サニー前の高架下の横断歩道のラインをもう少し濃く塗ってほしい。白木原駅北側。線路跡のレールに自転車やベビーカーの車輪がはまっている事例が多い。いち早くレールを撤去してほしい。以上です。
これらの意見・要望への積極的な対応をぜひよろしくお願いいたします。市側でできることはやってあげてください。そして、対応完了後は団体や見守りの方々に必ず周知をお願いいたします。見守りに立っている方々は、私や職員の皆さんとは違い、毎日、雨の日も無償で立ってくれています。無償で
ドライバーからにらまれたり舌打ちされたり、時には猛スピードで来る車に自分を危険にさらしながら
子どもたちを見守ってくれています。どうか、そのことだけはゆめゆめお忘れになりませんように。
さて、いろいろと堅苦しいことを述べてまいりましたが、高架開通はみんなが待ちに待った本市の明るい変化です。それをついに実行された市には本当に感謝している市民が多いです。
筑紫中央高校前には
イベントスペースや複合施設が予定されており、
筑紫中央生たちの学校の生活は華やかに一変するでしょう。これから3年の
高架下整備、市の職員の皆さんには本当に期待しています。市民はわくわくして待っております。どうかよろしくお願いいたします。
40: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。
──────────────・────・──────────────
休憩 午前9時55分
再開 午前9時56分
──────────────・────・──────────────
41: ◯議長(山上高昭) 再開します。12番、森議員。
〔12番 森 和也議員 登壇〕
42: ◯12番(森 和也) おはようございます。
大野城自民党市議団、
会派自民令和の森和也です。本定例会におきましては、災害に強いまちづくりの観点から、砂防ダム・治山ダムについて、急
傾斜地崩壊対策工事の概要について、
災害対策本部設置運営訓練について、
市庁舎増築整備について、
戸別受信機について、
特設公衆電話について質問します。
心配された台風14号について、本市においては特に大きな被害がなく、胸をなでおろしました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、市職員をはじめ災害対応に当たられた方々の労を多とします。お疲れさまでした。
まず初めに、砂防ダム・治山ダムについて質問します。
ここで砂防ダム・治山ダムの違いについて述べます。砂防ダムとは、砂防法に基づき国土交通省が管轄した各地の
地方整備局や都道府県の土木系の部署が建設したものを指します。砂防ダムは、流域における荒廃地域の保全、
河床上昇防止、
土砂災害発生時に人民や財産等を守ることを主な目的としています。一方、治山ダムは、森林法に基づいて林野庁が管轄している各地の
森林管理署や都道府県の林業系の部署が建設するものを指します。砂防ダムは
土砂災害防止が目的なのに対し、治山ダムは森林の維持が主な目的です。一般的には砂防ダムは治山ダムよりも堤防が高く、厚みがあり、大型であるようです。
平成28年3月の一般質問において、大野城市に設置されている砂防ダム・治山ダムはどこに何基設置されているのかと質問しました。回答として、砂防ダムは
砂防指定地に設置されるもので、本市の
砂防指定地は牛頸の平野川と桑の浦谷川の2渓流となっている。この渓流沿いに3基の砂防ダムが設置されている。治山ダムについては96基が設置されており、おおむねの設置箇所については大字牛頸、大字瓦田、大字乙金、大字中となっているとのことでした。
それでは最初の質問です。現在、大野城市に設置されている砂防ダム・治山ダムはどこに何基設置されているんでしょうか。
以上、壇上からの質問は終わり、あとは質問席から質問します。
43: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
44:
◯都市整備部長(西村直純) 本市における砂防ダム・治山ダムの設置状況について回答いたします。
砂防ダムは、大字牛頸の平野川と桑の浦谷川の2渓流沿いに3基設置されております。また、治山ダムは、大字瓦田などの東部地区と大字牛頸などの南部地区に合計102基設置されております。
45: ◯議長(山上高昭) 森議員。
46: ◯12番(森 和也) 平成28年から砂防ダムは3基と変わりませんが、治山ダムは102基ということで、6基増設されていることが分かりました。
では、今後、県はどこに何基設置しようと計画しているでしょうか。
47: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
48:
◯都市整備部長(西村直純) 県が砂防ダムや治山ダムを設置するまでの流れとしましては、地元自治体から設置の要望を受け、現地の調査等を行い、採択すべきと判断されたときに設置する流れとなっております。本市では、砂防ダムや治山ダムの設置について採択箇所がないことから、現時点で設置する計画はないことを県に確認しております。
49: ◯議長(山上高昭) 森議員。
50: ◯12番(森 和也) 大野城市の山を守るため、市民の生命と財産を守るため、県に対して積極的に要望すべきだと考えていますが、要望の状況はどうなのでしょうか。また、それに対する県の回答はどうなっているでしょうか。過去3年間の状況が分かれば教えてください。
51: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
52:
◯都市整備部長(西村直純) 令和元年度から令和3年度までの過去3年間の砂防ダム・治山ダムの要望内容について回答いたします。
本市では、実際の大雨でのり面の一部が崩壊したところなど、4か所について治山ダムの設置要望を行っております。要望に対する県からの回答は、1か所は
事業採択要件に合致しないため不採択となっており、残りの3か所は経過観察となっております。経過観察となっている3か所については、市において適宜状況の確認を行っているところです。
今後も、土石流の
土砂災害特別警戒区域に指定されている箇所などの現状を適宜確認しながら、状況に応じて積極的に要望していきたいと考えております。
53: ◯議長(山上高昭) 森議員。
54: ◯12番(森 和也) 近年では平成15年7月19日、大雨により平野台区が水害に見舞われています。砂防ダムを設置することにより土砂災害の特別警戒区域は狭めることができると聞いています。砂防ダム・治山ダムは土石流を防ぎ、土砂の流出を制御し、災害を未然に防止するため、大変有効なものであるので、今後とも積極的な要望をお願いします。
続いて、平野台区における急
傾斜地崩壊対策工事の概要について質問します。
以前の質問の回答で、平野台区において市が所有する急傾斜地に対し崩壊対策工事を進めている。令和元年度に実施した急
傾斜地崩壊対策工事の概要は、平野台4丁目地内において、延長143メートル、施工面積2,895m2ののり枠工と鉄筋挿入工を実施した。また、一部に重力式擁壁の設置も行っている。令和2年度には、平野台区で延長85.1メートル、施工面積1,791m2ののり枠工と鉄筋挿入工を実施することとしているとありました。現在の状況を教えてください。
55: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
56:
◯都市整備部長(西村直純) 急
傾斜地崩壊対策工事は、市が所有するのり面のうち、
土砂災害特別警戒区域に指定されているのり面の崩壊対策工事を行うもので、平成30年度に平野台区から取りかかり、毎年工事を行っているところです。平成30年度から令和3年度までに延長351メートル、のり枠工法の施工面積が8,241m2、重力式擁壁の施工延長が12メートルの工事を行っております。
57: ◯議長(山上高昭) 森議員。
58: ◯12番(森 和也) 今後の計画があれば教えてください。
59: ◯議長(山上高昭)
都市整備部長。
60:
◯都市整備部長(西村直純) 今後は、平野台区の急な斜面に住宅が隣接している箇所を優先的に整備することとしており、令和9年度までに工事を完了する予定としております。
61: ◯議長(山上高昭) 森議員。
62: ◯12番(森 和也) 本市には、例えば大字中、大字乙金などで危険な箇所があると認識しておりますので、急
傾斜地崩壊対策工事を今後とも積極的に推進していただくようお願いします。
次の質問に移ります。
平成31年3月の一般質問の回答で、災害に対する
災害対策本部設置運営訓練以外に、国民保護図上訓練や職員緊急事態対処訓練として、新型インフルエンザ対応訓練、不審者・不審物対応訓練、不当要求対応訓練、緊急時広報訓練など、様々な危機事象に特化した訓練を実施したという回答がありましたが、それぞれの訓練の概要を教えてください。
63: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
64: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市の職員に対する防災や危機管理の訓練は、災害に対する
災害対策本部設置運営訓練以外では、主なものとして武力攻撃事態等に対する国民保護図上訓練、その他事件・事故等の緊急事態に備える職員緊急事態等対処訓練があります。
国民保護図上訓練は、武力攻撃事態や大規模テロ等の発生時に、大野城市国民保護計画等に基づき職員の国民保護に関する対応能力、練度の向上を目的として実施しております。訓練では、福岡県、消防、警察、自衛隊等の関係機関も参加し、国民保護対策本部の設置運営や関係機関との連携等の確認を行っております。
職員緊急事態等対処訓練は、大野城市緊急事態等対処計画で示した事態を基に、毎回異なるテーマで実施しております。訓練内容としましては、新型インフルエンザ対応訓練、不審者・不審物対応訓練、不当要求対応訓練、緊急時広報訓練を実施しております。具体的には、新型インフルエンザ対応訓練では、新型インフルエンザ等対策行動計画に基づき各部が対応すべき事項の確認を行っております。不審者・不審物対応訓練では、不審者侵入等の緊急時における判断能力の向上を目的として、警察による講義や不審者対応の図上シミュレーションを行っております。不当要求対応訓練では、過度な要求、クレーム等への対応能力の向上を目的とし、警察による講義の後、実際の市役所窓口を使用しての実演、模擬対応を行っております。緊急時広報訓練では、緊急事態発生時において適切かつ迅速な広報対応を行うことを目的に実施しており、記者会見の原稿作成や司会進行の方法について学ぶとともに、記者経験者を招いて模擬記者会見を行っております。以上です。
65: ◯議長(山上高昭) 森議員。
66: ◯12番(森 和也) 現在の訓練は私の提言を採用していただき、春日・大野城・那珂川消防本部、春日警察署、陸上自衛隊第4師団の関係機関の職員の方々が一緒に訓練に参加して、災害時の連携などについて確認されています。また、災害対策本部会議での報告に当たっては、災害情報等を時系列に記録したクロノロジーや被害状況、対応状況、避難情報等を集約した状況図を活用することで情報の共有を図っています。
では、平成31年3月以降はどのような状況でどのような訓練を行ったんでしょうか。
67: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
68: ◯危機管理部長(山本一弘) まず
災害対策本部設置運営訓練では、令和元年度に風水害をテーマとし、状況付与型の図上訓練を実施しております。令和2年度は新型コロナウイルス感染防止のため、図上訓練を中止し、代わりに講義形式での訓練を実施しております。令和3年度につきましては震災をテーマとし、従来の図上訓練を実施しております。
次に、職員緊急事態等対処訓練では、令和元年度に新型インフルエンザ対応訓練を実施しております。令和2年度は新型コロナウイルス感染防止のため訓練を中止しましたが、令和3年度には緊急時広報訓練を実施いたしました。
なお、国民保護図上訓練につきましては、平成29年度以降は実施しておらず、今年度11月に実施する予定としております。以上です。
69: ◯議長(山上高昭) 森議員。
70: ◯12番(森 和也) 今後の訓練の計画があれば教えてください。
71: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
72: ◯危機管理部長(山本一弘) 職員緊急事態等対処訓練については、今年度は不審者等対応訓練の実施を予定しており、令和5年度以降は不当要求対応訓練や総合リスクマネジメント研修等を実施する予定としております。また、国民保護図上訓練についても先ほど申し述べましたとおり、11月に実施する予定としております。
なお、
災害対策本部設置運営訓練については、今年度は風水害を対象として出水期前の5月に実施しており、次年度以降も引き続き実施する予定としております。
今後も継続的に訓練を実施することにより、職員の防災・危機管理能力の向上に努めてまいります。以上です。
73: ◯議長(山上高昭) 森議員。
74: ◯12番(森 和也) 大野城市は災害対応を主体とした
災害対策本部設置運営訓練、大野城市国民保護計画等に基づき、職員の対応能力、練度の向上を目的とした国民保護図上訓練、大野城市緊急事態等対処計画で示した事態を基に対応する職員緊急事態等対処訓練を計画的に実施しており、大変心強く、安心しました。
また、本市は、ミサイルを想定した避難訓練を平成29年、全国に先駆け県内で初めて実施し、市民の方々の意識の向上を図り、大野城市民の命を断固として守ることを市内外に発信しています。これからも、地震・風水害対応、ミサイル対応、新型インフルエンザ対応、不審者・不審物対応、不当要求対応、緊急時広報対応など、様々な緊急事態を想定して実際的な疑似体験を積み重ね、対応能力の向上を図っていただきたいと思います。
次に、
市庁舎増築整備についてお伺いします。
これは私の提言、防災拠点の整備ということに関連しております。以前、計画の概要を拝見したことがありましたが、現状と今後の計画はどうなっているんでしょうか。
75: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
76: ◯総合政策部長(橋本成宣) 市庁舎の増築については、シビックゾーン第2次整備計画において、災害発生時の本市の本部拠点や応急復旧活動を担う防災拠点として整備する方針としていましたが、新型コロナウイルスの発生、拡大により、新型コロナウイルス感染症対策に備えた行財政運営が求められたことから、市庁舎整備については当分の間、見送ることとし、令和2年7月に本整備計画を改定いたしました。
現在も新型コロナウイルス感染症第7波の中であり、いまだ収まっていない状況であることから、現時点においても整備時期は未定であります。しかしながら、災害発生時に速やかに災害対策本部を設置し、災害対応に当たる必要があったため、当面の措置として市役所本館3階を整備し、令和3年4月から災害対策本部室を常設しております。
今後の計画につきましては、新型コロナウイルスの状況を注視しながら、本市の財政状況等を勘案し、適切な時期に再検討してまいります。
77: ◯議長(山上高昭) 森議員。
78: ◯12番(森 和也) 防災拠点のさらなる整備など、引き続きよろしくお願いします。
次に、戸別受信機について質問します。
災害情報伝達システムは、屋外拡声子局、スピーカーが、市役所設置を含めると現在60か所設置されていますが、自宅内、屋内にいると何を言っているのかよく分かりません。このシステムは基本的にはサイレンを伝達するものだと私は考えています。情報伝達を補完するため、以前、戸別受信機の設置を提言しましたが、本市が戸別受信機設置を導入したことを高く評価しています。
災害情報伝達手段は、分類すると、行政側が強制的に伝達するプッシュ型と、住民が自ら取得していくプル型の2種類があり、本市におけるプッシュ型の伝達手段には、災害情報伝達システムによる屋外拡声子局からの放送、携帯電話会社から個人の携帯端末にメール配信される緊急速報メール、土砂災害警戒区域や浸水想定区域にお住まいの方に電話やファクスで伝達する登録制の災害情報等配信サービス、福岡県が運用している登録制の防災メール・まもるくん、広報車による巡回放送があり、これに戸別受信機が加わりました。プル型の伝達手段には、市ホームページやSNSを閲覧する方法などがあり、緊急時には様々な伝達手段を駆使して情報を伝達しなければならないと考えています。
では、現在の戸別受信機の申込み状況、設置状況はどうなっているでしょうか。
79: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
80: ◯危機管理部長(山本一弘) 戸別受信機の貸与の対象者は、土砂災害警戒区域や洪水浸水想定区域に居住しており、かつ携帯電話等を保有しておらず、緊急情報を取得できない方や高齢者のみの世帯の方などとしております。
令和4年3月から貸与を開始しており、8月末時点で申込み件数は27件、設置台数も27台となっております。以上です。
81: ◯議長(山上高昭) 森議員。
82: ◯12番(森 和也) 27台の申込み数は思ったより少ないと感じますが、今後いかに情報発信して周知していく計画でしょうか。
83: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
84: ◯危機管理部長(山本一弘) 本年3月以降、市のホームページで周知するとともに、区長会を通じて回覧板による周知を実施してまいりました。また、シニアクラブや民生委員の皆様にご協力いただき、災害情報の取得が困難な方など、優先して
戸別受信機を貸与すべき方々に対して直接的に周知を行っております。また、市が行います出前講座においても周知を図っております。
今後も、土砂災害警戒区域や浸水想定区域など災害の危険性がある地域に居住している方々に対してポスティングを行うことや、高齢者や障がい者などの避難行動要支援者へ案内を郵送することなど、引き続き積極的に周知を行ってまいります。以上です。
85: ◯議長(山上高昭) 森議員。
86: ◯12番(森 和也)
戸別受信機の対象者は、先ほどもちょっとありましたけれども、土砂災害警戒区域または浸水想定区域に居住しており、かつ携帯電話、スマートフォン及びタブレット端末を保有しておらず、緊急情報を取得できない世帯の代表者、65歳以上の高齢者のみの世帯に属する者、身体障害者福祉法第15条の規定による身体障害者手帳の交付を受けている視覚障がい者の属する世帯の代表者となっていますが、今後、
戸別受信機申込み者対象者の要件を広げる計画はないでしょうか。今後の予定はどうなっているでしょうか。
87: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
88: ◯危機管理部長(山本一弘) 現在は、土砂災害警戒区域や浸水想定区域など災害の危険性がある地域に居住しており、かつ災害情報の取得が困難な方や高齢者世帯など、優先して
戸別受信機を貸与すべき方を対象としております。対象者の拡大につきましては、
戸別受信機の申請状況や市民ニーズを踏まえ、今後はその必要性について検討してまいります。まずは現在の対象者の方々へしっかりと周知を行ってまいりたいと考えております。以上です。
89: ◯議長(山上高昭) 森議員。
90: ◯12番(森 和也) よろしくお願いします。
最後に、
特設公衆電話についてお伺いします。以前、電話回線についてお伺いした際、災害時有線電話が本市においては市庁舎の9回線、各学校や浄水場など、全部で31回線の非常時有線電話を所有しており、一般電話回線が使用不能になった場合でも使用ができると回答がありました。この回線数等は変化ないでしょうか。また、
特設公衆電話とはどういうもので、設置状況はどうなっているでしょうか。
91: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
92: ◯危機管理部長(山本一弘) まず災害時有線電話とは、災害発生直後の電話回線に通信混乱が生じた場合でもつながりやすく、また、仮に断線や回線障害が発生した場合にも優先的に復旧される電話で、市では現在も31回線を所有しております。
次に、
特設公衆電話とは、災害時に被災者や帰宅困難者が安否確認のために無料で使用することができる電話で、市では、市内の主な避難所である各コミュニティセンター、各公民館と集会所、市の総合体育館の36か所に42回線設置しております。以上です。
93: ◯議長(山上高昭) 森議員。
94: ◯12番(森 和也) 分かりました。災害時、緊急時の連絡手段の確保は非常に重要であるので、本市が所有するMCA無線機の運用なども含めて、今後とも維持、拡充をお願いします。私たちが暮らす大野城市がさらに災害に強いまちになることを願い、私の一般質問を終わります。
95: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。再開を10時40分とします。
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休憩 午前10時23分
再開 午前10時40分
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96: ◯議長(山上高昭) 再開します。2番、平田議員。
〔2番 平田不二香議員 登壇〕
97: ◯2番(平田不二香) おはようございます。議席番号2番、
会派自民令和の平田不二香でございます。家族みんなが笑顔で暮らせる大野城市を目指して、日々頑張っております。
本定例会におきまして、私は、本市における公の施設の管理運営についてをテーマに一般質問いたします。
公の施設は、市民のニーズに応える市民サービス拠点として注目され、また必要とされるものです。例えば、本市の大野城まどかぴあは、生涯学習を含む文化芸術振興事業、男女共同参画推進事業、図書館、施設の管理運営事業と、多岐にわたる事業を展開しています。先月のことですが、大野城まどかぴあで、大野城市民劇団迷子座の第35回定期公演「白木原ベース通り~プロローグ~」が上映されました。今年令和4年は板付基地春日原住宅、通称白木原ベース返還から50年目の節目の年です。本公演は、白木原ベース通りで暮らす人々、基地で働くアメリカ兵やその家族との交流を描くお芝居で、実は私も白木原で美容室を営む女性まきの役で、まどかぴあ小ホールの舞台に立たせていただきました。大野城市市制施行50周年冠事業としても承認していただき、井本市長、毛利副市長、伊藤教育長ほか、多くの皆様に公演をご観劇いただき、ありがとうございました。
大野城まどかぴあは、令和3年度は5月から9月までの間に95日間の全館休館措置を講じた時期もございましたが、年間の利用者数が35万2,835人と市内外からの多くの方に利用されています。大野城市の顔とも言える大型施設です。また、コミュニティセンターや公民館などの施設は、災害時には避難施設としての重要な役割がございます。今回、広い範囲に大きな被害をもたらした台風14号上陸の際も、近隣の住民の身を守るための緊急避難場所として開設されました。
今後の課題としては、切迫している地球温暖化に対応し、CO2の削減など、公の施設から考える環境対策も必要になってくると考えます。また、我が国の地方自治体は、人口減少、少子高齢化が深刻な課題となっており、人口減少によって労働力不足や税収減、空き家の増加など様々な問題が生じています。プライマリーバランスのプラス化、そのための歳出の抑制のためには、箱物と言われる公の施設の管理運営も、事業コストの縮減やその事業の必要性や優先順位の十分な検討などが必要であると考えます。
本日、私は、本市の公の施設の管理運営の状況について質問いたします。まず、公の施設は市民サービス上どのような施設であるべきか、本市の見解をお尋ねします。
壇上からの質問は以上とし、以降は質問席から発言いたします。
98: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
99: ◯総合政策部長(橋本成宣) 地方自治法では、地方自治体が所有する土地や建物等は、行政財産と普通財産に区分されています。行政財産には、市役所庁舎など市が事務または事務を執行するために直接使用することを目的とする公用財産と、学校や公民館など住民の一般的共同利用に供することを目的とする公共用財産があります。
この公共用財産のうち、特に住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するために地方公共団体が設ける施設が公の施設とされております。本市においては、住民の福祉を増進する目的をもって設置いたしました大野城まどかぴあやコミュニティセンターなどが公の施設に該当します。
公の施設の在り方としましては、地方自治法の規定にもあるとおり、市民の皆様の福祉の増進に資する目的をもってその利用に供するための施設であるべきと考えております。
100: ◯議長(山上高昭) 平田議員。
101: ◯2番(平田不二香) 現在、本市の公の施設の管理運営はどのような形態で行っているのかお尋ねします。
102: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
103: ◯総合政策部長(橋本成宣) 公の施設の管理運営において民間事業者等が有するノウハウを活用し、住民サービスの質の向上を図ることを目的に、平成15年の地方自治法の一部改正により指定管理者制度が設けられました。本市の公の施設においては、施設の設置目的を効果的かつ効率的に達成できるかを検討した上で、一部事務の委託を含む直営か、指定管理者による管理運営かの選択をしております。
本市の主な直営施設としては、大野城心のふるさと館、青少年の居場所ユープレなどが該当します。また、指定管理者による管理運営をしている主な施設としては、大野城まどかぴあ、コミュニティセンター、大野城いこいの森などが該当します。
104: ◯議長(山上高昭) 平田議員。
105: ◯2番(平田不二香) 直営の施設と指定管理者による管理運営の施設があるということです。一般的に指定管理者による管理運営とすることのメリット、デメリットがあるとすれば、どういったことがあるとお考えですか。
106: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
107: ◯総合政策部長(橋本成宣) 指定管理者制度を導入することでのメリットは、民間事業者として蓄積された企画、アイデアなどのノウハウを活かすことで、多様化する住民ニーズに応え、従来にはないサービスを提供することが可能となり、利用者満足度の向上につながります。
デメリットとしては、指定期間ごとに指定管理者が変わることも考えられ、提供するサービスの継続性や連続性が保たれにくくなったり、経費縮減を優先することによるサービスの質の低下が生じたりする懸念があります。
108: ◯議長(山上高昭) 平田議員。
109: ◯2番(平田不二香) 本市においてはメリットを活かし、そういったデメリットが生じないようにお願いいたします。
それでは、管理者をどのような方法で選定しているのか、業務内容や指定期間などの取決めはどうなっているのかお尋ねいたします。
110: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
111: ◯総合政策部長(橋本成宣) 指定管理者の選定方法及びその指定管理期間については、外部評価機関である公共サービス改革委員会による評価後、副市長及び部局長で構成する指定管理者候補者検討委員会で審議を行い、その結果等を踏まえ、市として指定管理者の候補者及び指定管理期間を決定し、議会の議決を経て指定管理者を指定しております。
指定管理の業務内容については、各施設における具体的な内容を仕様書に定め、市と指定管理者が取り交わす協定の中で取り決めております。
112: ◯議長(山上高昭) 平田議員。
113: ◯2番(平田不二香) 平成18年7月、埼玉県ふじみ野市で
教育委員会が所管する市営ふじみ野市大井プールで、小学2年生の女児が流水プールの蓋の外れた吸水口に吸い込まれて死亡するという痛ましい事故がありました。ふじみ野市は、民間の会社を指定管理者に指定していましたが、この事件で市の所管課担当職員が懲戒処分及び起訴されることとなりました。
本市には、指定管理者が管理運営するテニスコートなどのレクリエーションスポーツ施設、大野城総合公園、大野城いこいの森、高齢者が集う老人憩の家など様々な施設があります。もし来場者が施設で被害を被った場合、損害賠償責任はどこが負うのか、取決めなどはございますか。
114: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。
115: ◯総合政策部長(橋本成宣) 施設の管理運営に当たっては、事故等が起こらないよう日頃から施設の点検、見回り等を行っております。しかし、万が一指定管理者が管理する施設において、不適切な管理によって利用者に事故や被害が発生した場合は、事故等の起因に応じて市または指定管理者が損害賠償責任を負うことになります。
また、事故等に限らず、施設において問題が発生した場合は、市と指定管理者がその都度、協議を行い、適切に対応しております。
116: ◯議長(山上高昭) 平田議員。
117: ◯2番(平田不二香) 有事に備えて、市と指定管理者が日頃から連携を取って対応してくださっているとのことで安心いたしました。
それでは、指定管理者による管理運営が適正に行われているかの診断は行われているのでしょうか。
118: ◯議長(山上高昭) 総合政策部長。