大野城市議会 2019-06-17
令和元年第4回定例会(第3日) 一般質問1 本文 2019-06-17
1: 開議 午前9時30分
◯議長(山上高昭) おはようございます。
ただいまから本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりです。
これより議事に入ります。
──────────────・────・──────────────
日程第1 一般質問
2: ◯議長(山上高昭) 日程第1、一般質問を行います。
通告順に発言を許します。
11番、森議員。
〔11番 森 和也議員 登壇〕
3: ◯11番(森 和也) 皆さん、おはようございます。11番、
大野城自民党市議団、
会派自民令和の森和也です。今年4月、2期目の当選を果たさせていただき、令和元年の
トップバッターとして一般質問をさせていただきます。
本定例会におきましては、公園についてと、街路樹と歩道について質問いたします。
まず、公園について順次お伺いします。
今回、公園をテーマにしようと思ったのは、
月の浦西公園で子どもを遊ばせているお母様から、公園に遊具を増やしてほしいというお話を伺ったのがきっかけでした。
ここで、子どもの遊びについて述べます。子どもは、心身の発育・発達段階に応じて、遊びを通してみずからの限界に挑戦するものであり、その挑戦を通じて危険に関する予知能力や事故の回避能力など、安全に関する能力を高めることができ、遊びの経験を通して身体的・精神的・社会的な面が成長するものだと考えます。
また、遊びは、子どもたちに楽しさを与えるだけではなく、運動能力を高め、知覚の発達や概念形成、言語の獲得を助け、社会性や想像力を養う機会となり、子どもの成長にとって遊びは必要不可欠なものであると言われています。
特に、遊び場などでの集団における遊びの中では、屋内のひとり遊びでは得られないほかの人や自然とのかかわり合いを通じて、社会的ルールや自分が果たすべき役割、責任などの存在に気づき、
コミュニケーション能力の向上が期待でき、天候や季節変化の実感など、多様な直接体験から視野を広げ、感受性や道徳観、正義感などを育み、より一層心を豊かにしながら創造性や主体性を向上させていくものなのでしょう。冒険や挑戦は、子どもの遊びにおける自然な行動パターンの一つであり、子どもはある程度の危険性が内在している遊びに惹かれ、そんな遊びに挑戦することで自己の能力を高め、よりおもしろい遊びを求めて、時に大人の想像を超える応用的な遊び方をすることがあります。
しかし、体の大きさや体力だけでなく、危険に関する予知能力や事故の回避能力など、安全に関する能力が大きく異なっているため、子どもに対する安全に関する配慮に十分注意しなければならないのは言うまでもありません。
このような子どもの遊びに関する特性などを背景に、公園について考えていきたいと思います。
まず、公園の管理について質問します。
本市の
ホームページには、市内には大小合わせて130カ所の公園がありますと記されています。「公園管理」の欄には、近隣公園、街区公園3000m2以上、街区公園3000m2未満、緑地、児童の遊び場、神社境内などの児童の遊び場に区分されていますが、それらの定義はどのようなものなのでしょうか。
また、それぞれの区分で幾つあるのか教えてください。
以上、壇上からの質問は終わり、あとは質問席から質問します。
4: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
5:
◯建設環境部長(高原正宏) それでは、公園の定義と数について順次お答えさせていただきます。
まず、近隣公園につきましては、およそ500メートル以内の近隣の住民を対象としまして、休養、散策等に利用していただく公園でございまして、
仲畑中央公園や
月の浦近隣公園など、7カ所がございます。
街区公園につきましては、およそ250メートル以内に居住します住民に日常的に利用していただくことを目的としておりまして、最も身近な公園となっております。3,000m2未満の公園が106カ所、3,000m2以上が14カ所ございます。
緑地につきましては、主として都市の自然環境の保全並びに改善、都市の景観の向上を図るために設けるものでございまして、新川緑地、月の浦緑地など14カ所あります。
児童の遊び場につきましては、市として借地等を利用し、児童の健康増進、情操の高揚など、児童の福祉増進に資することを目的としているものでございまして、
白木原公園児童の遊び場など4カ所あります。
神社境内などの児童の遊び場も同様に、児童の福祉増進を目的とするものでございまして、平野神社など4カ所がございます。以上でございます。
6: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
7: ◯11番(森 和也) 地域の取り組みでは、通常の軽微な維持管理、除草や散乱ごみの清掃などで、これは大野城市
公園緑地等管理要綱に定める
維持管理区分により、市が管理するもの(近隣公園、3,000m2以上の街区公園、緑地)と、受益地区で管理するもの(3,000m2未満の街区公園、児童の遊び場)に区分し、市民との協力により適切な施設管理に取り組んでいますとあります。
遊具・照明・広場などの施設及び樹木・芝生などは、公園管理者である市が全て行っていますと記述されていますが、受益地区で管理する3,000m2未満の街区公園、児童の遊び場での、市民との協力による適切な維持管理とは具体的にどのような管理でしょうか。例があったら教えてください。
8: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
9:
◯建設環境部長(高原正宏) それではお答えいたします。受益地区であります区に管理をお願いしている3,000m2未満の街区公園・児童の遊び場等につきましては、除草及び清掃をお願いしているところでございます。
一方で、作業が困難なのり面部分の除草、それから遊具の点検や樹木管理などにつきましては、公園管理者であります本市が行うこととしておりますので、この点から相互協力のもとに適正な管理を行っていると考えるところでございます。以上でございます。
10: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
11: ◯11番(森 和也) 受益地区で管理する場合、地区に対して補助金を出しているんでしょうか。
12: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
13:
◯建設環境部長(高原正宏) 除草作業の人件費に相当する補助金としましては交付しておりませんけれども、使用する用具購入費に係る補助金として1万円を、統合補助金として交付しているとこでございます。以上でございます。
14: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
15: ◯11番(森 和也) 草ぼうぼうの公園を見たことがあります。清掃・除草については、受益地区が管理とされていますが、受益地区に負担がかかっていないでしょうか。どのように認識されていますか。
16: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
17:
◯建設環境部長(高原正宏) 一部の区につきましては、
維持管理作業における人員確保に苦慮されていると聞いておるところでございますが、街区公園とは地域の活動の場としても活用を大いにしていただいておるところでございますので、今後も引き続き区の協力を賜りながら管理をしていきたいと考えるところでございます。以上でございます。
18: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
19: ◯11番(森 和也) 受益地区で管理する3,000m2未満の街区公園が106カ所、児童の遊び場が4カ所ありますが、管理する公園が多い地区は何カ所の公園を管理しているんでしょうか。また、各地区は平均何カ所の公園を管理しているんでしょうか。
20: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
21:
◯建設環境部長(高原正宏) それでは、お答えいたします。管理する公園が一番多い区は南ケ丘1区でございまして、12カ所となっております。また、1区当たりの平均管理数は約4カ所となっております。以上でございます。
22: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
23: ◯11番(森 和也) 3,000m2というのは、坪に直すと907.5坪です。900坪ちょっとというのは、かなり広いという感覚があります。そしてその数は、3,000m2未満の街区公園が106カ所、児童の遊び場が4カ所、合計110カ所あり、各区は平均で4カ所の公園を管理し、最も多くの公園を管理している南ケ丘1区では12公園を管理しているということですが、各区における公園管理が負担になっていないか心配しています。
ここで、福岡市の例を紹介します。福岡市では、
ボランティア団体である公園愛護会を公園周辺の町内会、自治会、老人会、子ども会等を中心として、「1公園1公園愛護会」を原則として結成してもらい、地域の方々に協力していただいているようです。
公園愛護会活動報奨金は、活動の面積に応じ年に1回報奨金を交付しています。
この画面は、福岡市公園愛護会に対する活動報奨金の表です。活動面積1,000m2未満(302.5坪)が2万8,000円、1,000m2以上から2,000m2未満が3万円、2,000m2以上から3,000m2未満が3万2,000円となっています。
本市の場合、各区の地域活動に対して、
地域活動統合補助金が交付されています。その中で、
環境美化推進事業として
クリーンシティ大野城などの
環境美化活動や、ごみ減量及び分別の促進などに係る事業とあわせて16万4,000円が交付されており、このうち公園の清掃業務などの維持管理に係る費用分は1区当たり1万円で積算されていると聞いています。
福岡市では、今紹介したとおり、1公園ごとに報償金を交付しています。各区において、管理する公園数も違うので、公園管理に関する補助金については一律同じ額ではなく、管理する公園の数によって違いをつけないと不公平ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
24: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
25:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。公園の維持管理に関する補助金につきましては、除草作業等に使用する用具購入費に係る経費の一部を支援するものでございますので、管理する公園数にかかわらず一律とさせていただいているところでございます。以上でございます。
26: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
27: ◯11番(森 和也) 地域にある公園は地域住民できれいに管理するという意識は大切だと考えます。公園の管理には、いろいろなやり方があると思いますが、受益地区の負担にならないよう、これからも配慮をお願いします。
次、5)ですが、同じく本市の
ホームページに、「公園の遊具や施設は毎年専門業者による総合点検を行っています。また、職員が随時パトロールをしていますが、皆さんが遊具や施設の破損、危険箇所を発見したら、すぐに連絡してください」とありますが、市民からの通報はどのくらいあるものなんでしょうか。
28: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
29:
◯建設環境部長(高原正宏) それではお答えいたします。用具や施設の破損、危険箇所に関する市民からの通報の件数につきまして、過去5年間の件数をお答えさせていただきます。
平成30年度は4件、平成29年度は3件、平成28年度は4件、平成27年度は1件、平成26年度は9件の通報をいただいておるところでございます。以上でございます。
30: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
31: ◯11番(森 和也) わかりました。市民の方々の安全意識が確認できる数字だと思います。
では、本市でトイレがある公園はどこでしょうか。何カ所あるんでしょうか。
32: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
33:
◯建設環境部長(高原正宏) 市が管理する屋外トイレを設置している公園等につきましては、
つつじケ丘近隣公園、
仲畑中央公園、大文字公園、錦町公園、三兼池公園、日の浦池公園、大浦池公園、
月の浦近隣公園、
平野台さくら公園、善一田古墳公園のほか、
牛頸平野神社を合わせまして、合計で11カ所ございます。以上でございます。
34: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
35: ◯11番(森 和也) トイレの管理・清掃は、どのようにしているのでしょうか。清掃の周期を含めお答え願います。
36: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
37:
◯建設環境部長(高原正宏) トイレの管理状況につきましては、市が委託する事業者により週3回の
トイレ内清掃や夜間の施錠管理などを行っているところでございます。以上でございます。
38: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
39: ◯11番(森 和也) 画面は昨年8月の西日本新聞の記事ですが、福岡市が管理しトイレがある公園の95%に
トイレットペーパーが置かれていないとあります。以下、記事では
トイレットペーパーを「紙」といっています。記事を読みます。
「理由は、便器内に紙を丸ごと沈めたり、紙を燃やしたりする悪質ないたずらや、補充用の紙の盗難が懸念されるため。担当者は、心苦しいが管理上やむを得ないと話す。紙を置いている約20カ所の大半は、民間に管理を委託しており、管理人が常駐するなど防犯対策をしているという。
日本トイレ協会(東京)によると、防犯面などを理由にこうした対応をとる自治体は多い。九州の県庁所在地に聞くと、熊本、大分、鹿児島の3市も管理する公園に紙を置いていなかった。一方、佐賀、長崎、宮崎の3市は公園に紙を置いている。
全国では、紙なし対応を見直した自治体もある。札幌市は、市民の強い要望を受け、中心部の大通り公園に今年から紙を常備。当初は盗難を心配したが、2年の試行を経て頑丈なホルダーを設置するなどの対策をとったところ、トラブルは起きていない。大阪市も2010年ごろからいたずらが頻発する一部の公園を除き、公園約190カ所の大半に紙を置くように対応を改めた」とありました。
本市の公園のトイレには、
トイレットペーパーは備えつけられているんでしょうか。
40: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
41:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。市が管理する公園のトイレ全てについて、
トイレットペーパーを備えつけておるところでございます。
また、その補充につきましては、清掃時に行っているところでございます。以上でございます。
42: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
43: ◯11番(森 和也) 本市の公園のトイレには、
トイレットペーパーが備えつけられており、非常によいことだと思います。
これは、5月に撮影したある公園の男子トイレの写真です。週3回清掃管理はされていますが、使用者の使い方が悪く、ちょっと残念な写真だと思います。
トイレットペーパーを置けないということにならないよう、使用する人のモラルの向上を願います。
次に、公園の遊具について質問します。
本市が把握している遊具での事故件数で、具体的な数字があれば教えてください。
44: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
45:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。今年度、遊具で遊んでいた子どもたちが負傷する事故が2件発生しましたか、遊具の不備に起因するものではございませんでした。
この件を含めまして、市に瑕疵責任があるような事故は過去5年発生していないところでございます。以上でございます。
46: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
47: ◯11番(森 和也) 消費者庁によると、平成21年9月から平成27年12月までの6年余りの間に、遊具による子ども(本資料では0歳から12歳以下)の事故情報が1,518件寄せられており、季節で見ると春(3月から5月ごろ)に事故が多くなっています。
危害の程度と危害部位では、軽傷が1,063件と最も多いですが、入院を要するまたは治療期間が3週間以上となる事故も397件と3割近くを占めています。
危害部位では、頭部が872件と6割近くを占め、次いで腕部(腕)、次いで脚部(足)の順です。
年齢別では、6歳以下の幼児の事故が966件と約7割を占め、受傷のきっかけは転落が一番多く、その他ぶつかる・当たると転倒です。
遊具の種類別では、滑り台が440件と最も多く、次いでブランコ233件、鉄棒141件、
ジャングルジム120件、雲てい95件、
アスレチック遊具56件などとなっています。
遊具での事故が発生した場合、どのような対応をするんでしょうか。
48: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
49:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。事故が発生しました場合は、被害者の救急救命を最優先とした対応を行わせていただいております。あわせて再発防止のため、事故原因の把握に努めますとともに、類似遊具の点検を行います。
調査の結果により、市の瑕疵責任が明らかとなりましたのならば、被害者に対して丁寧におわびを申し上げました上で、必要な補償を行うこととしております。以上でございます。
50: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
51: ◯11番(森 和也) 子どもは好奇心が旺盛ですが、体格・体力が伴わず、危険を避ける判断力もまだ不足していることから、大人の想像を超えた行動に走り、大きな事故を引き起こす可能性があります。周りの大人が危険な行動面での指導や、安全な遊び方を教えていきながら、子どもの好奇心と運動能力を育てていくことで、事故の未然防止へとつながるのではないでしょうか。
では、遊具の点検はどのように、どれくらいの周期で行っているんでしょうか。
52: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
53:
◯建設環境部長(高原正宏) 市内公園の遊具施設541基につきまして、市の職員が年に2回以上の点検を行いますとともに、専門の有資格者による点検につきましても年1回以上行っているところでございます。以上でございます。
54: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
55: ◯11番(森 和也) 市職員、業者だけでなく、市民を含めて遊具の安全に対する安全意識を持つ必要があると思います。子どもたちは地域の宝であり、地域住民で子どもたちの安全を守る、公園の安全水準も高めていけたらいいなと思っています。
では、本市における遊具の撤去に関する考え方、撤去の状況などについて教えてください。
56: ◯議長(山上高昭) 傍聴の方に申し上げます。申しわけありませんが、電話は外で使ってください。
建設環境部長。
57:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。公園遊具につきましては、定期的な点検調査を繰り返し行っておりまして、その結果をもとに計画的な
リニューアルを図っているところでございますが、それ以外でも老朽化などにより危険と判断した遊具につきましては、緊急的に撤去をすることがございます。
いずれの場合でありましても、遊具を撤去しました場合につきましては、できるだけ速やかに新しい遊具を設置する方針としているところでございます。以上でございます。
58: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
59: ◯11番(森 和也) 画面のような勢いがついた回転遊具で転んで大けがをした事例や、
箱型ブランコに子どもが挟まれて死亡する事故が発生したことを受けて、2000年代初めから遊具を撤去する自治体が次第に増えてきたということです。
老朽化した遊具を撤去して新たな遊具を設置する際に、行政はリスクのある遊具の新設をためらうことが多いとも言われ、リスク回避のために遊具をなくす方針がとられやすい気がします。
2003年、国土交通省が都市公園における遊具の安全確保に関する指針を立てたこともあり、重大な事故につながる可能性のある遊具が撤去され続け、公園の遊具が少ないという声もあります。
自治体で管理している公園について、国土交通省が調べたデータによると、
箱型ブランコの数は1998年に9,791件あったのに対して2013年には1,401件にまで減少しているとのことでした。
回転ジャングルジムや
箱型ブランコ、シーソーなど、動きのある遊具が公園から消えているようです。
このように、公園に遊具が少なくなってきているという声もありますが、本市の公園の遊具は以前に比べて少なくなっているんでしょうか。
60: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
61:
◯建設環境部長(高原正宏) 現在の公園遊具数につきましては、先ほどもお答えいたしましたとおり541基でございます。5年前は、540基ちょうどでございましたことから、遊具の数については大きな変化はございません。以上でございます。
62: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
63: ◯11番(森 和也) 2000年ごろの本市の公園遊具数を知りたくて、担当の方に調べてもらいましたけれども、データがなかったということでした。20年ぐらい前の遊具数と現在の遊具数との比較はできませんでしたが、近年では遊具の数に大きな変化はないということなので、この遊具数はこれからも最低限維持していただきたいと思います。
では、遊具設置に関する考え方について教えてください。
64: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
65:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。市の方針としましては、経年劣化や損傷が著しい遊具の
リニューアルを優先しているところでございます。したがいまして、原則として既存公園への遊具新設につきましては優先順位が低くなりますが、地元区の要望等がございましたならば協議をさせていただきたいと考えるところでございます。以上でございます。
66: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
67: ◯11番(森 和也) 後でまた述べますが、地域住民のニーズをしっかり把握して、特色のある公園、より利用しやすい楽しい公園づくりのため、積極的に遊具を設置していただきたいと考えています。
ここで、遊具の配置に関するポイントなどについて述べます。
幼児用遊具と
小学生用遊具の混在を避ける。
地域住民との連携による安全確保の観点から、保護者や一般の公園利用者が遊び場を見渡せるような位置にベンチを配置する。
遊具の設置に当たり、安全な利用を確保する観点から、障害物や動線の混乱による衝突をなくすため、安全領域を十分確保するとともに、大きな動きを伴う遊具については動きの方向も考慮するということが上げられます。
遊具の選定については、地域の人口、年齢構成、遊び場の分布、利用状況、地域の要望など地域ニーズを踏まえた上で、利用する子どもの年齢層や人数、年齢構成に応じた遊びの形態を想定し、あわせて地域の安全に対する考え方などについても検討して、種類や規模などを決定するということが都市公園における遊具の安全確保に関する指針に示されています。
遊具は、体を動かすことで子どもたちの運動機能を向上させ、心身が健全に育成されることを目的として設置されていると思います。遊具の効果として、公園や学校に設置してある遊具は、子どもたちに冒険や挑戦といった遊びを提供し、その中で子どもたちは危険予知・危険回避を学んでいます。また、一例として、小学校に設置してある遊具では、1年生から6年生と年代が異なる子どもたちが交わり、遊びを通じて社会性や道徳心を育む機会の場となっています。
しかし、遊具には危険が伴うことも事実で、誤った遊び方や故障によるトラブルで重大な事故につながるケースもあります。遊具での遊びには、ある程度の危険性も内存していますが、内存する危険性は子どもたちの遊びの価値の一つでもあり、それにより事故の回避能力を育むことができると考えます。
周囲の大人にできることは見守ること、子どもたちのはしゃぐ声をうるさいと思わず、走り回るところ、ボール遊びをするところなどを見守り、うるさいなどと注意して子どもたちの行動力や創造性を萎縮させないように、公園で大いに遊ばせたいと思っています。市街地における自然が少なくなっている現状では、子どもたちも遊具を使って遊び、学びたいと望んでいることでしょう。
文部科学省のデータを参照すると、最近の子どもは身長は高くなっているのに体力は落ちている、持続走のタイムは親の世代よりも子の世代のほうが全年齢で落ちているというものがありました。子どもの体力低下の一因として、市街地における環境やゲーム機の発達などで屋内で遊ぶことが多くなり、我々のころより外遊びをしなくなったのではないかと危惧しています。子どもたちには、外で元気に遊び回ってもらいたいです。
次の、(2)の6)に行きます。本市では、特色のある公園として、大野城いこいの森、大野城総合公園(まどかパーク)、そしてソフトボールができる多目的広場を持った公園が
仲畑中央公園、
つつじケ丘近隣公園、光ケ丘近隣公園、三兼池公園があること、その他毎年おおの山城大文字まつりやみどりの広場が開催される大文字公園もあると紹介されています。
本市の
ホームページに掲載されているほかに、特色がある公園はありますか。
68: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
69:
◯建設環境部長(高原正宏) 特色のある公園としましては、つつじケ丘3号公園や善一田古墳公園が挙げられます。つつじケ丘3号公園につきましては、市民や公園整備の専門家との共働提案による公園づくりを進めており、実のなるガーデンを整備するなど、他の公園にはない特色を備えているところでございます。
また、善一田古墳公園は、県内でも数少ない史跡公園に位置づけられておりまして、6世紀ごろにつくられた古墳群を発掘しまして、その姿を現代によみがえらせた公園となっております。以上でございます。
70: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
71: ◯11番(森 和也) 平成29年第5回大野城市議会12月定例会において、公園ごとに特色を出して市民に喜ばれる公園を目指すべきではないか。例えば、高齢者遊具が充実している公園とか、小中学生の子どもたちが安全にキャッチボールなど体を動かせる公園、幼児が安心して遊べる公園など、特色ある公園があれば市民の利用者が増えるのではないかという平井議員の提言に対し、市としても特色ある公園を増やすことで多くの市民に利用しやすい公園を増やしていきたいと考えているという旨の回答がありました。
例えば、バスケットボールができる公園、スケートボード、ブレイブボードができる公園、健康遊具が充実している公園、幼児用遊具が多い公園など、特色のある公園は利用がしやすく、利用者が増えると考えます。
続いて、公園に対する要望について述べます。
月の浦の公園に対する要望が市民の方から出ています。
まず、
月の浦近隣公園の駐車場の増設要望です。画面の写真のように4台分しかなく、向かって左の1台分は身障者用、向かって右の1台分は軽自動車用です。特に、土日、祝日はほとんど駐車場のあいている時間がない状況で、画面のように混雑しています。
次に、月の浦西公園への遊具の増設要望です。
月の浦西公園周辺は、新しい住宅街で子どもが多く、10台分の駐車場もあり活用されている公園ですが、御覧のように、ブランコ、滑り台などの三つの遊具しかなく、近くのお母様からご意見をいただきました。
その
月の浦西公園の遊具がある芝生地域の横には広場がありますが、
月の浦西公園のグラウンドと芝生地域の境界に柵・フェンスを設置するという要望が、月の浦の竹村区長から出されています。
写真は、月の浦小田浦公園ですが、現在はブランコが使えないようになっていました。手前にある子ども用乗り物、ブランコ、滑り台、ベンチの状況です。あと、低鉄棒があります。月の浦小田浦公園にブレイブボード場の設置要望が、月の浦の違うお母様から出されました。以上、月の浦区の公園に関する要望です。
地域住民のニーズをしっかり把握し、特色ある公園づくり、より利用しやすい楽しい公園づくりに努めていただきたいですが、いかがでしょうか。
72: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
73:
◯建設環境部長(高原正宏) 4点の要望をいただきましたが、1点目の
月の浦近隣公園の駐車場増設、それから3点目の
月の浦西公園におけるフェンスの設置、それから4点目の小田浦公園をブレイブボードができるように改修することなどにつきましては、利用実態を十分に調査しまして、地元区との協議を綿密に行う必要があると考えるところでございます。
また、2点目の、
月の浦西公園に遊具を追加設置することにつきましては、市として老朽化した遊具の
リニューアルを優先していますことから、その必要性について地元区との協議を行ってまいりたいと考えます。
今回の要望につきましては、区と情報の共有化を図りました上で、利用しやすくにぎわいのある公園づくりに役立てさせていただきたいと考えております。ありがとうございました。
74: ◯議長(山上高昭) 11番、森議員。
75: ◯11番(森 和也) 本市の
ホームページには、公園の役割・機能として、「緑や花に四季を感じ、地域の人とふれあう心の安らぎの場所、健康増進やレクリエーションの場所、美しく快適な都市景観の形成、災害時の避難場所、火災延焼の防止など都市の防災、気象の調節(ヒートアイランド現象の防止)や空気の浄化など都市の環境の維持・改善」と記載されていますが、子どもたちの遊び場であるという役割を考えていないのではないかと残念に感じました。
画面は、ザイルクライミング、スカイロープ、複合遊具の写真です。楽しそうな遊具は、大人でもわくわくします。子どもたちの遊び場であるという役割をもっと考えていただきたいと思っています。子どもたちには元気いっぱい外で遊んでほしいです。
同じく、平成29年12月定例会では、利用されていない公園の活用方法については、各区の意見を参考にしながら公園を利用した生活の質の向上や地域と企業との連携、既成概念にとらわれない柔軟な活用を目指す、利用されていない公園を活用するためには、どのような課題があるのか、南地区の各区とともに点検作業を進めるとの回答があります。
また、平成30年予算委員会において、前公園街路課長は、区長だけの判断というのはなかなか難しいかなと思っており、今後月の浦の区長さんとやろうかなとお話しているのは、協議会を開いて地域の住民の方とか学校の先生、場合によっては子育て中のお母さん、そういった方を協議会のメンバーに入れて遊具の更新等について相談できるような組織ができればと思っているという旨のことをおっしゃられています。
地域住民のニーズを把握し、要望をできるだけ実現して、特色ある公園づくりに努め、検証作業をさらに進めてより利用しやすい楽しい公園づくりを目指していただきたいです。よろしくお願いします。
ここで、時間がなくなってしまいましたので、1問、公園についてだけの質問で切り上げたいと思います。
以上、本市の安心・安全、より住みやすいまちづくりを目指し、私の一般質問を終わります。
76: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。
──────────────・────・──────────────
休憩 午前10時10分
再開 午前10時11分
──────────────・────・──────────────
77: ◯議長(山上高昭) 再開します。7番、福澤議員。
〔7番 福澤信光議員 登壇〕
78: ◯7番(福澤信光) おはようございます。議席番号7番、福澤信光です。
私は、先般4月にとり行われた大野城市議会議員選挙において、「つなぐ・つながる大野城」をスローガンに掲げ、多くの皆様のおかげで2度目の当選をさせていただきました。これまで、1期4年議員活動を務めさせていただく中で、人生の大先輩であるご年配の方、あるいは責任世代としてばりばりと働く現役世代の方、そして次世代の日本を担う子どもたちまで、多くの市民の皆様のさまざまな声を聞いてまいりました。
私は議員の使命とは、そういった市民の皆様の声を行政へとつなげるパイプ役となること、さらには、市民の皆様同士が年の差や世代を超えてつながることができるようなパイプ役となることであると確信しております。
私たちの大切なふるさとでありますこの大野城市をよりよいまちにするためには、いかなる努力も惜しまない覚悟でありますので、井本市長を初めとする執行部の皆様、そして同士である議員の皆様におかれましては、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。ともに切磋琢磨しながら、しっかりと頑張ってまいりましょう。
それでは、早速ではありますが、質問通告に基づきまして、駐輪場の利用について、事故の未然予防について、順次質問させていただきます。
さて、自転車の利用は近年多様な広がりを見せている中、震災時の自転車の活用や節電意識の向上、渋滞の緩和や健康意識の高まりなどもあり、通勤や買い物だけではなく、趣味として自転車に乗ることが流行しております。
このようなことから、今後も本市における自転車ユーザー数は上昇することが考えられる一方で、自転車ユーザー数が増えると同時に、マナーや安全性の面から懸案事項があると思います。例えば、スマホを使いながらの運転、音楽を聞きながらの運転など、市は自転車専用レーンの設置などの取り組みをしてこられましたが、まずはその効果と課題をどのように認識しているのかお尋ねします。
以上、壇上での質問は終わり、あとは質問席から続けます。
79: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
80:
◯建設環境部長(高原正宏) それでは、お答えさせていただきます。本市では、自転車専用レーン設置などの取り組みとしましては、2路線を整備しているところでございます。
一つ目の路線は、北コミュニティセンターから西鉄春日原駅とつながる中上白水線でございまして、車道内の歩道寄りに自動車専用通行帯を設けているところでございます。
二つ目の路線につきましては、南ケ丘の交差点から西鉄下大利駅へとつながる下大利南ケ丘線でございまして、歩道内に自転車が通行する位置を明示しまして、自転車利用者が歩道内の車道寄りを通行するように誘導しているところでございます。
二つの路線のうち、下大利南ケ丘線につきまして、今年の2月に利用者アンケートを実施しましたところ、「以前よりも安全性が増した」と回答した歩行者の方がおよそ60%、それから「快適性が増した」と回答されました自転車の利用者がおよそ70%でございました。このように、多くの利用者から好評を得ていることから、一定の効果があるものと考えております。
しかしながら、その一方で、7番議員さんご指摘されましたように、自転車利用のマナーの改革についてのご意見も多く寄せられておりますので、今後につきましては、歩行者に配慮するなど自転車利用者の安全意識の向上を図ることが課題であると認識しているところでございます。以上でございます。
81: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
82: ◯7番(福澤信光) 最近、特に気になるのが、西鉄下大利駅における西口駐輪場の混雑ですが、西鉄下大利駅における一日の乗降者数と、西口駐輪場における自転車台数は把握しておられますでしょうか。また、現状認識はできているのかお尋ねします。
83: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
84:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。西鉄下大利駅の1日当たりの乗降客数につきましては、西鉄が公表をしております平成29年度の統計データに基づきお答えさせていただきます。
西鉄下大利駅の1年の利用者数を年間日数で割り戻した1日当たりの平均乗降客数は1万5,618人となっております。
また、駐輪場の自転車台数につきましては、平成30年7月19日に行いました西鉄下大利駅西口駐車場の利用状況調査の結果をもとに回答させていただきます。当日の駐輪台数につきましては、自転車が894台、バイクが126台、合計で1,020台でございました。
西鉄下大利駅周辺の駐輪場の中では、利用状況調査を行いました西口駐輪場の利用者が非常に多く、特に朝の通勤・通学時間帯には駐輪スペースが不足ぎみになっていると認識しているところでございます。以上でございます。
85: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
86: ◯7番(福澤信光) 西鉄下大利駅を利用されるのは、大野城市民だけではなく太宰府市民もいらっしゃると思いますが、そこで利用者の割合はどうなっているのか、また自転車数の割合はわかっているかお尋ねいたします。
87: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
88:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。西鉄下大利駅や駐輪場を利用する人数につきまして、大野城市民であるか太宰府市民であるかということを判別することは難しゅうございますので、その割合を把握することはできておりませんが、駅の立地条件や交通状況により、太宰府市方面からの利用者も多いと認識しているところでございます。
89: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
90: ◯7番(福澤信光) では次に、駐輪できる自転車の種類は原則決まっているのか、また同じくバイクの種類も決まっているなら教えてください。
91: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
92:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。駐輪場に駐輪できる自転車の種類、それからバイクの排気量などにつきましては、制限は特に加えておりません。以上でございます。
93: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
94: ◯7番(福澤信光) ただいまの答弁で自転車、バイクともに何も決まっていないという答弁でしたが、ということは、例えば、750ccのバイクをとめてもいいということになると思います。そこで、バイクをとめた際に、駐車料金、バイクは駐車になると思うんですけれども、駐車料金がかかるのか、またそのようなことで適正な維持管理ができるかお尋ねします。
95: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
96:
◯建設環境部長(高原正宏) 駐車料金についてですが、駐輪場の利用料金につきましては、自転車、バイクのどちらも無料としておるところでございます。
それから、管理でございますが、駐輪場内の除草や清掃及び自転車の整理、維持管理については、シルバー人材に委託をしておりまして、今のところ適正に管理ができている状況でございます。以上でございます。
97: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
98: ◯7番(福澤信光) こちらのスクリーンを御覧ください。こちらは、西鉄下大利駅西口駐輪場に設置してある看板です。御覧のように、表記がバイク専用ゾーンとしか書かれていません。この看板を見た方は、このレーンならどこでもバイクをとめていいと思うのではないでしょうか。
そこで看板の表記をもっとわかりやすく、例えば大型バイク、原付バイクなどに分けることはできないのかお尋ねします。
99: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
100:
◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。バイクの駐輪につきましては、原動機付自転車や大型バイクが混在している状況でございまして、そのとめ方によっては無駄なスペースが生じていると考えるところでございます。
今後は、バイクの排気量別の区分を行うなど、より適切な維持管理を目指した改善を検討していきたいと考えるところでございます。以上でございます。
101: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
102: ◯7番(福澤信光) 看板は非常に大切だものと思いますので、適正な維持管理をするためにもよろしくお願いいたします。
先日の朝8時40分ごろに、下大利駅の西口駐輪場へ行き、先ほど部長がおっしゃいましたシルバー人材センターの方のお話を伺ってまいりました。
このスクリーンを御覧ください。これは西口駐輪場の一部を映していますが、この広さで3人の方が整理を担当しておられました。時間帯によっては、一気に20台近くの自転車、バイクなどが押し寄せてくるとのことで、誰がどこにとめたかわからないということが多々あると言ってありました。次々に、自転車、バイクの通勤の方が来られ、誘導しようとしてもどうしようもない状況が続くとのことでした。
そこで、先ほど太宰府市民も西鉄下大利駅西口駐輪場を使っているという見解を言われましたが、太宰府市と連携をする意味でも、太宰府市から何人か駐輪場整理に来てもらうことはできないのでしょうか。
103: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
104:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。駐輪場利用者につきましては、先ほど申し上げましたとおり太宰府市民も多いと認識をしているところでございますが、西鉄下大利駅周辺の駐輪場につきましては、本市が所有し管理する施設でございますので、太宰府市に対して人員派遣などを要請する予定は今のところありません。以上でございます。
105: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
106: ◯7番(福澤信光) この広さで3人というのはかなり無理があると思いますので、早目の対応策を考えていただきたいと思います。
次に、こちらのスクリーンを御覧ください。御覧のように、自転車が市道にあふれ出るほど駐輪台数が多く、また、近隣にはスイミングクラブがあり、子どもの出入りがある上に狭い道をマイクロバスが使用しています。
このような中、自転車が駐輪場から、この赤い線のようにはみ出しているため、業務に支障が出たり、安全面での問題が発生したことはないのかお尋ねします。
107: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
108:
◯建設環境部長(高原正宏) 自転車が駐輪場からはみ出しまして、道路上やマンションの敷地などを違法に占拠していることや、シルバー人材センターがその対応に追われておられることについては、十分に認識をしているところでございます。
これまでに市民の皆様から、車両の通行に支障があると指摘を受けておりまして、その対応策としまして現地に注意看板などを設置しておりますとともに、違法なはみ出し駐輪を禁止するよう呼びかけを行っていただきますよう、シルバー人材センターに呼びかけを行っているところでございます。以上でございます。
109: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
110: ◯7番(福澤信光) それこそ現場にいる方にお話を伺ったんですが、駐輪場を利用される方は電車しか見ていないそうです。電車に合わせて、我先にの勢いで行かれるので、でたらめなとめ方になり、そこを注意すれば口論になる。そこで、シルバー人材センターの方は職員の方から、もめごとを起こさないよう何も言わないようにと通告され、それに従うとまた自転車が適当にとめられ、最後にはこのスクリーンに映しているようにとめてはだめな場所に出て、近隣の方から注意されると言われていました。
このような状況を踏まえて、もう一度見解をお聞きかせください。
111: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
112:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。シルバー人材センターの担当者が駐輪場の利用者の対応に苦労されていることにつきましては、業務報告のほか、市が行うパトロールによって把握をしているところでございます。
シルバー人材センターに対しましては、市民との無用なトラブルを防ぐため黙っているということではなくて、対応の心得などの研修を強化して対応していただくように申し入れを行っているところでございます。
あわせまして、市としましても利用者のマナー啓発につきまして、今後とも積極的に努めてまいりたいと思います。以上でございます。
113: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
114: ◯7番(福澤信光) ぜひとも人材を増やすなど工夫をしていただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、こちらのスクリーンを御覧ください。これは下大利駅東口の駐輪場です。東口は、こちら3カ所駐輪場ございます。御覧のようにがらがらの状況です。
こちらに、西口駐輪場の利用者を回すことはできないのかお尋ねします。
115: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
116:
◯建設環境部長(高原正宏) 東口駐輪場の利用促進が必要ということは、議員ご指摘のとおり認識をしております。西口駐輪場に、東口駐輪場の利用を案内する看板を設置して誘導をしているところですが、思ったような効果を上げられていないというのが現状でございます。
今後は利用者に対しまして、よりわかりやすい案内看板の設置を行うとともに、職員による誘導も含めまして啓発活動の強化も行っていきたいと考えるところでございます。以上でございます。
117: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
118: ◯7番(福澤信光) 今部長がおっしゃったように、看板が非常に見にくいというのは私も現地に行って確認させてもらいました。先ほど言いましたけれども、看板は非常に大切だと思いますので、そういったところからも動線をしっかりつくっていただきたいと思いますし、例えばこの東口駐輪場をバイク専用にするなど、有効活用するための方策が必要になると思いますけれども、見解をお聞かせください。
119: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
120:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。東口の駐輪場をバイク専用とすることにつきましては、利用者の利便性の制限、駅からちょっと離れるということがございますので、解決すべき課題があると認識しております。
今後、調査及び研究を行って検討を進めてまいりたいと思っております。以上でございます。
121: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
122: ◯7番(福澤信光) 駅を利用される方が増えることは非常に大事ですが、このスクリーンのようにあふれんばかりの駐輪状況を見たとき、自転車が何らかの拍子で倒れドミノ倒しのようになり、事故につながる可能性も大いに考えられます。
ぜひともあいている駐輪場に誘導できる道筋を、また有効活用するための方策をつくっていただきたいと思います。
最後に、西鉄連続立体交差事業完成後の駐輪場のあり方についてどのように考えているか伺います。
123: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
124:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。下大利駅周辺の現在の駐輪場につきましては、その多くが仮設駐輪場でありまして、西鉄連続立体交差事業などの進捗に伴いまして、道路や公園などに整備される計画となっているところでございます。
このため、駐輪場台数が大きく減ることになりますが、駐輪場利用者のニーズが高いと認識しておりますので、廃止される駐輪場の代替施設整備は必要であると考えるところでございます。
今後の予定としましては、今年度自転車利用者の実態調査を綿密に行いまして、将来必要な自転車の収容台数を把握しました上で、駐輪場の整備計画を含めました自転車活用推進計画を策定する予定としております。その中で適正な整備を考えていきたいと思っております。以上でございます。
125: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
126: ◯7番(福澤信光) 東口駐輪場は、派出所ができると伺っておりますが、駐輪台数に支障は出ないのか、また確保できているのかお尋ねします。
127: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
128:
◯建設環境部長(高原正宏) 今、7番議員さんのご指摘ありましたとおり、事業の進捗状況によりましては一時的に駐輪場が不足するような事態も考えられます。事業を円滑に進めますために、自転車を利用される市民に影響がないように、必要に応じて仮設の駐輪場の整備についても検討させていただきたいと考えるところでございます。以上でございます。
129: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
130: ◯7番(福澤信光) さきに述べましたように、自転車の利用は近年多様な広がりを見せている中、今後も本市における自転車ユーザー数は上昇することが考えられます。また、今の状況で既に自転車がとめられず、電車に乗りおくれる方もいらっしゃいます。皆さん、本当に困っておられます。
高架下ができるまでの間、約3年余りの整備はもちろん確保もそうですけれども、西鉄連続立体交差事業が完成して高架下がよもや駐輪場にならないよう期待しておりますので、どうぞ有効的な活用をよろしくお願いいたします。
では、次の質問に移りたいと思います。
近年、自然災害が多く発生する中、本市も昨年の7月、西日本豪雨で被害が相次ぎました。この自然災害は、全く予想していないことが起こり得るときが多く、本市でもその見えない災害に対し、平成30年度の施政方針にも、災害に備えさまざまな方針を掲げるなど真摯に取り組まれていることがわかり、ある意味で安心を覚えるところです。
しかしながら、最近では高齢者の方による車の事故が多く目立つ中、本市でもその事故がいつ起こるかわからないと思います。この事故というのは自然災害と違い、予測し防ぐことができるものもたくさんあると思われます。
先日、70代、80代の方から、「最近の車事故を見ると運転が怖い。でも運転しないと買い物にも行けない。だから免許返納したくてもできない」という相談を受けました。
そこで、高齢者の方の免許返納について、いかがお考えでしょうか。
131: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
132: ◯危機管理部長(山本一弘) 高齢者の運転免許自主返納については、運動能力や認知機能の衰えなどを理由とし、福岡県下でも増加傾向にあります。
現在、自主返納に対する本市独自の補助などの支援は行っていませんが、高齢者向け出前講座で安全運転の指導や、自主返納制度を紹介するなどの啓発活動を積極的に行っております。以上です。
133: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
134: ◯7番(福澤信光) 今、部長がおっしゃったように、本市では返納したら何かあるということは行っていないということで、市民の方もそれは言われます。他市では、免許を返納したら独自の取り組みがあるからうらやましいと、大野城市も何かあれば返納するのにと言われる方が大半おられました。
そこで、もう一度お伺いしますが、何かお考えはないでしょうか。
135: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
136: ◯危機管理部長(山本一弘) 昨今は、高齢者の運転による悲惨な事故が多発しております。
今後も引き続き、警察が免許更新の際や一定の違反行為をした際に実施している認知機能検査、それから他自治体が行っている自主返納補助制度についての効果を検証してまいりたいと考えております。
また、運転免許を返納させるだけではなく、国で導入に向け議論されている地域や時間帯を制限したり、自動ブレーキつき車両に運転を限定する限定免許制度など、実効性のある対策について積極的に調査し、検討したいと考えております。以上です。
137: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
138: ◯7番(福澤信光) どうぞ大野城市らしい、そして皆さんが免許を返納しても移動手段に困らない施策を、ぜひともよろしくお願いいたします。
先月8日に、滋賀県大津市で起こった保育園児ら16人が死傷した事故で、私も同じ年ごろの子どもを育てている父として非常に悲しく、残念な事故が起きたのは皆さんの記憶に新しいかと思われます。
この事故を振り返り、もちろん運転手のあり方に一番疑問を持つのですが、現場となった交差点を見てみますと、横断歩道の横の縁石がもう少し大きければ、仮に何か違う障害物、石柱などがあれば、もしかしたらこんな痛ましい事故にはならなかったのではないかと思います。
そこで、本市の通学路内で、このような縁石も、障害物や石柱もない交差点付近の歩道は存在するのかお教えください。
139: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
140: ◯教育部長(平田哲也) 本市の通学路内で、縁石も障害物もない交差点付近の歩道は、現在存在いたします。以上となります。
141: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
142: ◯7番(福澤信光) では次に、保育園児らが園から公園まで通う散歩道で、先ほど通学路内を聞きましたけれども、同じような道があるのかお尋ねします。
143: ◯議長(山上高昭) こども部長。
144: ◯こども部長(山口祥和)
認定こども園と小規模の保育事業所を含む市内で認可を受けている保育所の状況についてご回答させていただきます。
保育園児が保育所から公園まで歩く道につきましても、縁石や障害物がない交差点付近の道がございます。以上でございます。
145: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
146: ◯7番(福澤信光) では逆に、障害物や石柱がある交差点というのも存在するのでしょうか。
147: ◯議長(山上高昭) こども部長。
148: ◯こども部長(山口祥和) 先ほど申しましたけれども、障害物がない交差点、それから縁石がない交差点もございまして、一部には縁石それから障害物等がある交差点もございます。以上です。
149: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
150: ◯教育部長(平田哲也) 小中学校の通学路につきましても、保育園と同様、縁石や障害物がある通路もございます。以上となります。
151: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
152: ◯7番(福澤信光) そのあるところとないところの違いは何でしょうか。また、その通学路内での交差点付近での待機中の指導というのはあるのかお尋ねします。
153: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
154:
◯建設環境部長(高原正宏) まず縁石があるところとないところということで、道路の管理について回答させていただきます。
歩道内に設置する石柱につきましては、歩道内への車両の進入を防止するために設けているところでございます。歩道内車どめの設置の目安につきましては、歩道の幅員が広く、車両の乗り入れが容易であり、歩行者の安全を確保するために特に必要であるという場合にしているところでございます。以上でございます。
155: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
156: ◯教育部長(平田哲也) 各小中学校では、児童・生徒が横断歩道を渡るために交差点の歩道で待機する際には、車道から余裕を持った箇所で待つ、渡るときは左右をしっかり確認するなどの指導を従来から行っているところです。以上となります。
157: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
158: ◯7番(福澤信光) それは、保育園なども同じような指導をされているのでしょうか。
159: ◯議長(山上高昭) こども部長。
160: ◯こども部長(山口祥和) 認可を受けております市内の保育所の指導状況についてご回答させていただきます。
保育園児へは、交差点で信号待ちなどをする場合は、引率の保育園の先生の話をよく聞いて、勝手に動き回らないことや先生が指示する安全な場所で待機することを指導しております。また、引率する保育士は、事前に公園までのルートの安全確認を行っておりまして、交差点などでは園児が危険を回避しやすい場所を考えて、待機をさせておるところでございます。以上でございます。
161: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
162: ◯7番(福澤信光) では、認可を受けていない保育園に関してはどうされているんでしょうか。
163: ◯議長(山上高昭) こども部長。
164: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。認可を受けていない保育施設につきましては、市には直接的な指導権限はございませんが、国や県からの通達などに基づきまして、安全管理を徹底するように指示を行っておるところでございます。以上でございます。
165: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
166: ◯7番(福澤信光) その指導は、どのタイミングで誰に対して行うのか、また年間何回ぐらい行うのかお尋ねします。
167: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
168: ◯教育部長(平田哲也) まず、学校のほうの指導からお答えさせていただきます。
教育委員会から学校に対しては、年度当初、通学時の安全確保に関する啓発の通知を行っております。この中で、交通ルールの遵守や安全な道路の横断の仕方など、児童・生徒の安全確保の指導についてさらなる取り組みを推進するようにお願いしております。以上となります。
169: ◯議長(山上高昭) こども部長。
170: ◯こども部長(山口祥和) 保育所などに対しましては、交差点での園児の安全対策についての定期的な指導は実施しておりませんが、随時園それから所への状況の確認を行うとともに、国や県の通達などに基づきまして対応をしているところでございます。
なお、保育所での生活におきましては、交通事故の防止は子どもの生命にかかわることでございますので、各保育所などでは特に留意をし、職員の安全対応や安全ルートの検証など、事故の未然防止に丁寧に取り組んでおるところでございます。
171: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
172: ◯7番(福澤信光) 最近でも、先日福岡市早良区で事故があって、今事故というのは本当に多く目立っております。
そのような中、このまま同じ指導を同じようなタイミングで行っていくのか、それとも何か新たに考えがあるのか、教育部長またこども部長のご意見をお聞かせください。
173: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
174: ◯教育部長(平田哲也) 今も交差点等では安全な場所に待っておくようにと指導しておりますが、今後も年度当初の通知に加え、学期ごとの指導、夏休みの始まる前等にしっかり指導を行い、通学路の見守りを行っていただている団体との連携強化などにより、児童・生徒の安全確保を充実し、推進していきたいと考えております。以上となります。
175: ◯議長(山上高昭) こども部長。
176: ◯こども部長(山口祥和) 続きまして、保育所についてお答えいたします。
子どもたちは大野城市の宝でございますので、子どもの安全面につきましては交通事故の防止に限らず、さまざまな事故防止の対策が必要であると考えております。各保育所などに対しましても、今後も日ごろから安全確保第一に十分に事故防止対策を行うよう指導をしていくとともに、年間のそういう指導計画等を考えまして、具体的な安全対策について、改めて検証するように指導してまいりたいと考えております。以上でございます。
177: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
178: ◯7番(福澤信光) では次に、本市の通学路内交差点に限定しての危険箇所はどのぐらいありますか。また、危険箇所とされる基準があるなら教えてください。
179: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
180: ◯教育部長(平田哲也) 教育委員会では、通学路の危険箇所の把握の対応のために、通学路合同安全点検を実施しております。この危険箇所の基準につきましては、一律的な基準はございませんが、小中学校から報告された危険箇所について関係機関が合同安全点検を行い、交通状況や防護柵が設置されているかなど、それぞれの箇所ごとに状況によって対応をしております。以上となります。
181: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
182: ◯7番(福澤信光) それでは、本市で今現在、どのぐらい危険箇所の除去や、今部長が点検とおっしゃいましたけれども、点検を行っているのか改めて伺います。
183: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
184: ◯教育部長(平田哲也) 通学路合同点検は、小中学校から報告された危険箇所について、学校と地域、教育委員会、市長部局、警察、県など関係機関が年に1回合同で行っているものであります。その危険箇所の状況によって、各所管部署への改善等を依頼しております。
平成30年度は、交差点に関する危険箇所9カ所を初め、計53カ所の点検を実施しております。以上となります。
185: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
186: ◯7番(福澤信光) 本市の第6次総合計画前期基本計画の中に、安全安心なまちづくりの推進を掲げています。交通事故や飲酒運転を未然に予防するため、警察などと連携しながら効果的な街頭啓発活動を行うとありますが、交通事故に限定し、どのくらいの頻度で行われていますか。
187: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
188: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市では、警察や交通安全指導員と連携して実施している交通安全県民運動を春、夏、秋、年末の季節ごとに10日程度の期間を設け取り組んでいます。また、飲酒運転撲滅キャンペーンや、横断歩道マナーアップキャンペーン、第2、第4金曜日に交通安全指導員による通学路交通安全街頭指導を毎月実施しています。
加えて、市民向け出前講座や児童・生徒向けの交通安全教室など、1年を通して交通事故を防止する活動に取り組んでおります。以上です。
189: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
190: ◯7番(福澤信光) それでは、これまでの活動を通して、何か成果があるなら教えてください。
191: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
192: ◯危機管理部長(山本一弘) 市内の人身交通事故発生件数は、年々減少傾向にあります。平成30年の件数は539件と、5年前の平成25年の804件から約3分の2まで減少しています。
このことからも、今までの取り組みが一定の効果を上げているものと考えております。以上です。
193: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
194: ◯7番(福澤信光) これらの街頭啓発活動は、ある意味でソフト面になると思いますが、ハード面での対策などありましたら教えてください。
195: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
196: ◯教育部長(平田哲也) 先ほどお答えしました通学路合同安全点検により抽出されました危険箇所については、それぞれの所管部署により改善対応をお願いしております。これまでの改善の事例といたしましては、「止まれ」や、「歩行者注意」などの路面標示の新設及び引き直し、路側帯の設置、これは歩道の緑色のカラー舗装化を行ったり、歩行者用の信号機の時間を調整したりすることを行っております。以上となります。
197: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
198: ◯7番(福澤信光) 私も一人の父親として、また大野城市民として、本市の先手先取のあり方に、また井本市長が常に言われております「見逃し三振ではなく、空振り三振を」の精神に共感を覚えるところであります。だからこそ、先ほどの通学路内、保育園児が散歩で通う歩道に大きい石柱や障害物などが置けないのか、設置していただくことはできないのかお尋ねします。
199: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
200:
◯建設環境部長(高原正宏) 石柱の追加整備についてということで、計画ということでお尋ねですので、私のほうからお答えさせていただきます。
現在のところ、歩道内に石柱などの車どめを新たに設置するというような計画はございませんが、近年では歩行者を巻き込んだ事故が多発しているところでございます。これは、先ほど7番議員さんが言われたとおりでございますので、何らかの対策が必要というのは我々も考えるところでございます。
このため、危険と思われる交差点の調査を警察と合同で実施しました上で、歩道内の車どめの設置につきましても、急ぎ検討を進めていきたいと考えるところでございます。以上でございます。
201: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
202: ◯7番(福澤信光) これらの障害物や石柱を置くなどの措置は、今後必要となると思いますし、形のあるものについての対応は日々進歩するものも多く出てくると思いますので、本市の特徴である先手先取で先駆けた対応策を期待しております。
一方で、我々ができることについて伺いたいと思います。
行政側から見て、私たちにできることは何かありますでしょうか。
203: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
204: ◯危機管理部長(山本一弘) 市民一人一人がみずから行う行動として、交通法規を遵守し、交通マナーを守ることが大切です。特に、ドライバーの立場においては、飲酒運転は絶対にしないことは当然のこととして、ふだんから細心の注意を払い、身体機能に応じた安全な運転をすることが必要です。
また、歩行者の立場においても、道路横断前の左右確認、夜間に明るい服装や反射材を着用するなど、事故に遭わない心がけも必要であろうと考えます。以上です。
205: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
206: ◯7番(福澤信光) では、地域において何をすべきとお考えでしょうか。
207: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
208: ◯危機管理部長(山本一弘) 地域の自主防犯団体と協力し合い、日ごろから地域ぐるみで交通事故を防ぐ取り組みを行っていくことは重要です。特に、児童・生徒などの交通弱者を守るため、身近に起きた交通事故の情報を共有しながら、登下校時の見守り活動を行うなどの取り組みが求められます。以上です。
209: ◯議長(山上高昭) 7番、福澤議員。
210: ◯7番(福澤信光) 確かに、先ほどの答弁でもありましたように、マナーを守ること、また明るい服を着るなど、一人一人の心がけがまずは大切になること、これは自助に当たると思います。また、共助として、今部長が言われたように、地域の見守りを初めとするパトロールがあり、さらには公助としてソフト面・ハード面での対策が考えられると思います。
この事故を未然に予防するためには、これらの自助・共助・公助が実は最も大切だと思います。今回、交差点付近の歩道に特化していますが、まだまだ市内にはこれをしておけば防げたのにと思う危険箇所がたくさんあると思われます。
今後も本市の独自性を活かし、事故が多いから何らかの対策をするではなく、あらゆることを考え行動に移していただきたいと思います。
本日の質問で、駐輪場の利用、事故の未然予防についていろいろと伺いましたが、どちらも共通して言えることは、一番に、利用する側のモラルがまずは大切だと思います。この市民一人一人のモラルの向上を、そして第6次総合計画の安全安心なまちづくりの推進目指そう値にもあります「地域・警察・消防・行政などの関係機関が連携し、災害に強く、犯罪や事故のない、安全で安心な生活環境が整っている」を実現するためにも、これからもともに頑張ってまいりましょう。
これで一般質問を終わります。
211: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。再開を11時10分とします。
──────────────・────・──────────────
休憩 午前10時53分
再開 午前11時10分
──────────────・────・──────────────
212: ◯議長(山上高昭) 再開します。12番、河村議員。
〔12番 河村康之議員 登壇〕
213: ◯12番(河村康之) 皆さん、こんにちは。議席番号12番、公明党の河村康之でございます。
4月21日の大野城市議会議員一般選挙におきまして、多くの皆様からのご支援をいただき、2期目の当選をさせていただきました。議員として、大野城市民の皆様の代弁者として、この場に立たせていただいております。その責任の重さを改めて痛感しております。そして、市民の皆様の思いをしっかりと受けとめ、かみしめ、大野城市のさらなる発展と福祉の向上に努めてまいります。
本日は、平成から令和へ新たな時代のスタートの6月議会におきまして、本市の選挙・投票についてと、本市施設の多目的トイレの設置についての2点を質問いたします。
まずは、本市の選挙・投票についての質問でありますが、さきの大野城市議会選挙におきましては、20名の定員に対し24名の立候補者による7日間の激戦が行われました。初日の選挙告示日は、天候が少し崩れたものの、残りの6日間は絶好の候補者の遊説日和であり、また期日前を含む投票日日和でありました。
そこで、人口が10万人を超え、今後も人口増加が続く福岡県下の中核都市でもあるこの大野城市の今回の選挙での本市の有権者数、そして投票率はどのような結果であったかをお尋ねいたします。
檀上からの質問は以上とし、以後は質問席から行います。
214: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
215: ◯総務部長(船越康二) それでは、プロジェクターを使って回答を申し上げます。
本年4月21日執行の市議会議員一般選挙におきます有権者数、それから投票率につきましてお答えいたします。
画面の左上にございますとおり、当日有権者数は7万9,293人、投票率は39.57%でございました。また、投票率を年代別に見てまいりますと、10代が24.84%、20代が17.86%、30代が28.09%、40代34.47%、50代が40.70%、60代が53.64%、70代が63.52%、それから、80歳以上は48.38%でございました。
画面のグラフの傾向からもおわかりいただけますとおり、20歳台が最も低く、年代が上がるにつれ、70歳まで上がる傾向にございまして、70歳台が最も高い投票率となったところでございます。以上です。
216: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
217: ◯12番(河村康之) 全体の投票率が39.57%という非常に低い投票率でございました。特にその中の10代から30代の若年層の投票率が非常に低く、若者の選挙離れが顕著に出ているなと思っております。
大野城市の四つのコミュニティ単位での投票率はどうなっていますか、お聞かせください。
218: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
219: ◯総務部長(船越康二) それでは、再び画面を用いまして説明をさせていただきます。
市内18投票所の投票者数をもとにいたしまして、4地区それぞれのおおむねの投票率を算出いたしております。
投票率の高い順に申し上げます。南地区が44.87%、東地区が40.16%、中央地区は36.76%、北地区が35.67%となっております。以上でございます。
220: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
221: ◯12番(河村康之) 各地区によりまして投票率の差があるようですが、今言われました18カ所の投票所で、一番高い投票所と一番低い投票所の投票率はどれぐらいだったでしょうか。場所までは結構でございますので、お聞かせください。
222: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
223: ◯総務部長(船越康二) 今回の選挙におきまして、最も投票率が高かった投票所が48.84%でございました。逆に、最も低かった投票所は27.72%でございまして、両投票所の投票率には、21.12ポイントの差が生じております。以上でございます。
224: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
225: ◯12番(河村康之) わかりました。市内18カ所の投票所でのその差が21.12ポイントということで、随分開きがあり、少々驚いております。
この投票所による投票率の大きな開きがあるようですが、どのような理由であると思っておりますか、お聞かせください。
226: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
227: ◯総務部長(船越康二) 投票率が高いあるいは低い理由、その要因の判断は難しいものがあると考えております。ただし、投票率の高い地域は高齢化率が高く、投票率が低い地域は高齢化率が低いという傾向がございます。これが要因の一つであるとも考えられますけれども、これ以外にもさまざまな要因があると考えられますので、今後分析を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
228: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
229: ◯12番(河村康之) わかりました。年齢による投票率の違いということが大きいのかなと思います。
では、前回4年前の大野城市の市議会議員選挙の投票率と今回の投票率をどのように捉えて、今後どのようになっていけばいいと考えておりますか、お聞かせください。
230: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
231: ◯総務部長(船越康二) 再び画面を用いて説明をさせていただきます。
この表の右端が、前回と今回の投票率とその比較を示しております。先ほどご回答いたしましたとおり、今回の投票率は39.57%でございました。これに対しまして、前回平成27年の投票率は42.20%でございましたので、2.63ポイント低かったということになります。
選挙権年齢の下限が18歳に引き下げられたこともございまして、有権者数は前回から3,526人増加しておりますが、投票者数は598人減少しているという状況でございます。
最も身近な選挙でございます市議会議員の選挙の投票率が前回よりも下がったことや、他市と比べまして低かったということは、大変残念に考えているところでございます。
今後、投票率の向上が望まれるというのは当然のことでございますので、そのために市として必要な取り組みを検討いたしまして、実施してまいりたいと考えております。以上でございます。
232: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
233: ◯12番(河村康之) わかりました。前回よりも有権者が増えているけれども、投票者の数も随分減っているということですね。
今回の選挙で、有権者の6割の方が投票に行っておりません。投票に行かないことは、個人個人さまざまな理由があると思われます。そして、市民の皆様の投票への関心というものは、行政だけが取り組む課題ではなく、議員としてもまた議会としても大野城市政や議会に関心を持ってもらう取り組みなど、特に若年層の方への選挙への関心の工夫にも取り組んでいかなければならないと感じております。
そこで、今回の選挙の投票に、さまざまな状況や状態の方が投票に行かれております。例えば、車椅子を利用された方であったり、投票用紙への記入が困難な方など、さまざまな方がいたと思いますが、その方々へ投票所ではどのようなサポートがされているでしょうか。また、そのための人員の配置などはどのようにされているのかお聞かせください。
234: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
235: ◯総務部長(船越康二) それでは、投票にいらっしゃった方へのサポートについて回答いたします。
まず、車椅子で投票所に来られた方には、係員が出入り口の誘導など、必要に応じた介助を行っております。また、障がいなどによりまして投票用紙に記載することが困難な方々には、代理投票のご案内を行っております。これは、職員2名が投票されるご本人からご指示をいただきまして、代理で投票用紙に記載し、間違いなどないかを確認の上、投票を行うものでございます。
また、視覚障がいのある方などから申し出があった場合には、専用の用紙と点字キーを用いた点字投票のご案内やその補助も行っているところでございます。
各投票所への配置の人数につきましては、選挙の種類や投票所の規模などにより異なりますけれども、今回の市議会議員一般選挙におきましては、サポートも含めた投票事務全般のために、およそ8名から12名ほどの事務従事者を配置しているところでございます。以上でございます。
236: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
237: ◯12番(河村康之) わかりました。では、そのサポートされる職員の方々が8名から12名いると言っていましたが、その方はどのような対処方法の研修といいますか、対応の仕方は、具体的にどういうことをされていますか。
238: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
239: ◯総務部長(船越康二) 投票事務に従事する者に対しましては、事前の研修の中で代理投票ですとか点字投票などにつきまして説明をいたしまして、投票者の方々に親切丁寧に対応するよう指導を行っているところでございます。以上でございます。
240: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
241: ◯12番(河村康之) ありがとうございます。これは、今回の選挙のときではないんですけれども、数年前の選挙のときでありました。期日前投票所の投票用紙への記入が不自由な高齢者の方がおられまして、手が震えてうまく記載ができないので、かわりに書いてほしいとその場で頼まれたそうです。
しかし、対応の方は「自分で書いてください」と言われたそうです。仕方なくその方は、自分で震える手で候補者の名前を書きまして投票を行いました。
投票会場では、基本的に会話は控えないといけないとされておりますので、投票用紙への記載の依頼は投票所の係の方にしか頼むことはできません。しかし、その方に「自分で書いてくださいと」と言われたならば、当然そうしなければならないと思っています。そしてその方は、自分で何とか投票用紙に記入はしたものの、読めるような字ではなかったので、この1票がちゃんと票になったのだろうかと思い、帰ってきたそうであります。
先ほど言いました投票所でサポートをされる方々、本人のかわりに記載してくれるといっておりますが、その記載ができるできないの判断基準はどういうことでしょうか、お聞かせください。
242: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
243: ◯総務部長(船越康二) 投票者ご本人のかわりに記載するという代理投票の実施につきましては、投票管理者が投票立会人2名に意見を聞いた上で判断をいたしております。その際に、例えば障がいがあるかどうかなどの具体的な要件は定めておりませんで、原則ご本人から自分で書くのが難しいというお申し出があれば、職員2名が補助し立ち会いし、代理投票を行っているところでございます。以上でございます。
244: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
245: ◯12番(河村康之) わかりました。基本的に記載ができませんと言われる方は、誰でもお願いすればやっていただけるということでありますね。この話は数年前のことでありますので、その事実関係が今となっては確認のしようがありませんが、しかし投票者の独特な緊張感の空気の中で、たとえ記載が必要であったとしても係の方に声をかけることは決して簡単なことではないと思います。現在も投票所には代理投票ができる旨の表示がされていると伺っておりますが、それにほとんど気がつきません。もっと見やすく大きな「代理投票をご希望の方は声をかけてください」などの、貼り紙などの表示を行うことを、強く要望いたします。
では、次の質問に移りますが、市内3カ所で行われていました期日前投票所の状況についてお尋ねいたします。
私は、ほとんどの選挙の投票は期日前投票に行っておりまして、期日前投票の投票者の数も伸びていると伺っております。では、実際に、期日前投票所の投票状況はいかがだったでしょうか。
246: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
247: ◯総務部長(船越康二) 今回のご回答も数字が多ございますので、画面を用いて説明をさせていただきます。
今回の市議会議員一般選挙におきます期日前投票所3カ所での投票者数は画面の表の投票者数の一番下、赤字で記載しておりますが8,576名でございました。これは、前回の同選挙と比べまして2,237名増えております。これを、日付ごとに投票者数を申し上げますと、期日前投票の開始日4月15日月曜日が1,148名、16日火曜日が1,152名、17日水曜日が1,315名、18日木曜日が1,268名、19日金曜日が1,292名、そして期日前投票の最終日でございます20日土曜日が2,401名という状況でございました。以上でございます。
248: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
249: ◯12番(河村康之) ありがとうございます。前回よりも2,237票期日前が伸びているということであります。
以前は、期日前投票所は市役所のみが会場でありましたが、その後2カ所のコミュニティセンターでの期日前の投票が可能となり、投票の数も伸びたのかなと思っております。
では、期日前投票所のコミュニティセンターの周知は、どのようになっているでしょうか、お聞かせください。
250: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
251: ◯総務部長(船越康二) 期日前投票、それからその投票所の周知につきましては、投票所入場券、選挙公報、市の
ホームページ及び市広報にその案内を記載いたしましたほか、市広報への折り込みによりまして、啓発チラシを全戸配布いたしたところでございます。
また、各区での回覧によりまして、全戸に対しチラシの回覧を行ったほか、市内の小中学校にも協力をいただきまして、新入学生の保護者全員に案内のチラシを配布したところでございます。以上でございます。
252: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
253: ◯12番(河村康之) では、その期日前投票所の投票手順はどうなっていますか。
254: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
255: ◯総務部長(船越康二) 期日前投票におきましては、まず宣誓書の記入が必要となります。これは、選挙期日当日に仕事や用務があるなどと見込まれる旨を宣誓していただくものでございます。この宣誓書は、郵送しております投票所入場券付随しているものか、期日前投票所に拡大して用意をいたしておりますA4サイズのもののいずれかにご記入いただきまして、記載内容の確認や選挙人名簿との照合を受けていただきます。
その後、投票用紙の交付を受ける、それから投票用紙への記載をする、そして投票箱への投函を行っていくという手順になります。以上でございます。
256: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
257: ◯12番(河村康之) これは、今回の選挙のときのことですが、ある方が午後7時半ごろ、期日前投票所のコミュニティセンターに投票に行かれました。その方は、初めてコミュニティセンターに来たのですが、コミュニティセンターでの投票場所の部屋がわからずに、投票せずに帰ってしまったということです。そして、仕方なく後日、市役所での期日前投票を行ったということでありました。
私も、コミュニティセンターでは投票を行ったことがありませんが、コミュニティセンターでの投票会場への誘導案内表示はどのようになっていますか。
258: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
259: ◯総務部長(船越康二) コミュニティセンターにおきます期日前投票所の案内表示について回答いたします。
まず、コミュニティセンターの入り口に期日前投票所である旨の表示を行っております。それから、会場までの通路などに、投票所が2階にございます旨と、進行方向に大きな矢印を用いて掲示をいたしているところでございます。
260: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
261: ◯12番(河村康之) わかりました。センターでの案内表示は、入り口や会場近くでも行っているということですが、余りコミュニティセンターを利用したことがなく、この期日前投票のためだけに来る方も多くいると思います。市役所新館の期日前投票所のように、4階のエレベーターをおりれば目の前に受付があるというのとは全く異なりまして、コミュニティセンターは入り口を入ると近くには事務所の窓口があります。また、横には多くの掲示物や案内表、それに交流スペースや大きな展示物なども設置されております。
それに、体育館に運動に来た市民の方々など、市役所新館の期日前投票所とは勝手やその周囲の環境が全く異なっております。現に、コミュニティセンターに投票に来た方が、ロビーや周囲の環境・状況に困惑しながら、投票会場がわからず帰ってしまっているわけでありますが、どうでしょうか、コミュニティセンターでの投票会場の案内表示や、壁や床への誘導表示などをもっと増やして、利用者がもっとわかりやすく見やすく表示することを考えてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
262: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
263: ◯総務部長(船越康二) コミュニティセンターの期日前投票所は、二会場とも会場が2階であったり奥まったところにございますので、確かにおっしゃいますとおりわかりづらい面もあるかと考えております。
今回のご意見、ご要望を受けまして、会場でございますコミュニティセンターとも相談の上、よりわかりやすい案内表示に努めまして、なるべくご不便をおかけしないように努めてまいりたいと考えます。
264: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
265: ◯12番(河村康之) ありがとうございます。決して表示さえしておけばいいだろうという気持ちで準備はしていないと思いますが、初めて期日前投票会場に来た方が迷わずに気持ちよく、スムーズに投票ができるように考えていただいて、準備を行っていただきたいと思っております。
そこで、この3カ所の期日前投票所の設置について、市としてはどのように評価をしているでしょうか。
266: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
267: ◯総務部長(船越康二) 現在、筑紫地区内におきまして、複数の期日前投票所を設置しているのは大野城市のみでございます。実際に、期日前投票者数も増加していることから、一定の効果はあるものと考えております。
今後も、有権者の利便性向上のため、この市内3会場での期日前投票の実施につきまして、周知・啓発を継続して行ってまいりたいと考えます。
268: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
269: ◯12番(河村康之) この3カ所の期日前投票所の設置は、私はとてもいいことだと思っております。先ほど、本市の選挙の低い投票率の結果を見ると、少しでも投票に行ける環境の整備が必要ではないかと思っています。選挙に余り関心がなくても、投票できる環境が今よりもよくなり整えば、多少なりとも選挙行動に結びつくのではないかと思っております。
西鉄天神大牟田線の高架下の整備に伴い、今後市民の方々が仕事帰りに気軽にすぐに投票ができるよう、駅や高架周辺に期日前投票所の整備も検討してはと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
270: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
271: ◯総務部長(船越康二) 駅や高架周辺への期日前投票所の整備についてでございますが、高架下事業に伴う駅周辺の整備状況でございますとか、投票所としての環境要件等を踏まえまして、投票者の利便性という観点からも、今後調査・研究をしてまいりたいと考えます。以上です。
272: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
273: ◯12番(河村康之) 高架下の整備は今後どうなるかまだ決まっておりませんが、今やショッピングセンターや大学の構内、そして名古屋では地下鉄の駅の構内にも期日前投票所が設けられております。そして、投票率のアップにつながるように工夫をされております。先ほどの投票に行かない若年層の世代も、身近に投票所があれば投票行動につながることも考えられますので、ぜひ本市も検討していただきたいと思っております。
続きまして、選挙時に各世帯に郵送されました投票所の入場券について質問いたします。
さきの選挙でのはがき状の投票所入場券は、今回の選挙では何枚郵送し、それにかかる費用はどれぐらいだったでしょうか、お聞かせください。
274: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
275: ◯総務部長(船越康二) 今回の選挙のまず当日の有権者数は、7万9,293人でございました。この方々に対しまして、投票所入場券は4万2,765通発送いたしております。これに係る郵送料は、239万4,840円、それから印刷に係る費用、印刷費でございますが、37万2,600円を要しております。以上でございます。
276: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
277: ◯12番(河村康之) 今回の選挙のときにかかった投票所の入場券の費用が、およそ270万円ということでありました。この投票所入場券は、圧着はがきタイプといいまして、1枚に世帯4人分までの投票所の入場券が印刷されております。その中の自分の分を切り離して使うようになっておりますが、このタイプのはがきをどのような理由で活用するようになったのかお聞かせください。
278: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
279: ◯総務部長(船越康二) 本市におきましては、以前から郵送料の削減のために、同じ世帯の方4名分までを1枚に印刷いたしまして、投票所入場券を郵送しているところでございます。
平成16年に期日前投票制度が開始されたことに伴いまして、有権者の利便性向上のため、別に印刷しました宣誓書と投票所入場券を一緒に封筒に入れまして郵送するように変更いたしております。
その後、平成19年からは、印刷費や封入作業にかかります費用などの削減のために、宣誓書を投票所入場券の中に印刷する現在の様式といたしております。以上でございます。
280: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
281: ◯12番(河村康之) 既に10年以上前から、この投票所入場券を活用しているということですが、1枚に4人分の投票所の入場券であります。ひとり暮らしの世帯でも4人分の欄がありまして、3人分の欄は使わないと。また、1枚に4人分の欄があるために、中の文字が非常に小さいと思っております。これがその投票所の入場券でございますが、この左側の「期日前投票宣誓書」「不在者投票請求書・宣誓書」の右上のところに、選挙投票日当日、投票に来られない理由を丸で囲むようにと書いています。この表も文字も非常に小さくて見にくいです。その下に記載をする、名前、住所、生年月日も非常に小さくて、この枠に書き切れない大きさだと思っています。
先ほどの投票率の回答でございましたが、60歳以上の方が半数以上投票に行かれております。しかし、多くの高齢者の方が発症すると言われています白内障という目の病気がございます。これは、60代で75%以上、70代で90%以上、80代ではほとんどの方がかかると言われている目の水晶体が濁り、曇りガラスを通したように物が見える症状であります。症状の程度にもよりますが、この白内障の方たちは、先ほどの投票所入場券がこんなふうに見えるわけですね。
この見え方は、先日私が高齢者の疑似体験をしたときに、白内障の方の見え方の体験をしてこのような形でしたので再現してみました。先ほどの入場券がとても曇っていて見えにくいですね。これが老眼であれば、眼鏡を使えば見ることができますが、白内障は眼鏡では改善できませんし、手術をするか文字を大きくするかしか改善の方法はございません。高齢者の方が見やすい文字の書体というものがありまして、これはゴシック体の文字であって、文字の大きさもフォントが12以上と言われています。
この入場券の文字や記載欄は小さ過ぎます。とても12以上の文字の大きさではないと思います。もっと見やすい大きさにすべきであると思います。この投票所の入場券を有権者に1人1枚郵送しているところもあります。本市も市民の方々が見やすく使いやすい入場券に改善してはと思いますが、いかがでしょうか。
282: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
283: ◯総務部長(船越康二) 投票所入場券の改善につきましてお答えをいたします。
現在、本市では、郵送料などの削減のため、世帯ごとに印刷する仕様といたしております。今後は、世帯ごと、それから個人ごと、それぞれの方法によるメリット・デメリットを踏まえまして、また選挙に関しますシステムの更新の時期などを見据えながら、調査・研究をしていきたいと考えております。
また、入場券に印字されている文字、特に宣誓書の文字が小さく、大変利用しづらいというご意見も頂戴いたしております。これにつきましては、現時点でできることといたしまして、現在、期日前投票所に用意しているA4サイズの宣誓書に記入をお願いしているところでございます。
今後は、それに加えまして、有権者の方にご記入いただく項目の一部を、宣誓書に事前に印字しておくなど、より有権者の方の負担軽減となるような改善をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
284: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
285: ◯12番(河村康之) この投票所入場券が、仮に1人1枚発送となれば、当然費用も現在の倍近くなると思われます。まず、市民目線でどうすることがよいのかを検討して、できるところからぜひ行っていただきたいと思っております。
続きまして、郵便投票についてお尋ねいたします。
先ほど、本市の投票率が39.57%で、3万1,378名が投票に行かれたと言われておりました。しかし、中には入院や急な出張で投票に行きたくても期日前を含めて投票に行けない方もおられます。そのような方には、郵便投票による不在者投票ができることとなっております。
そして、その郵便による不在者投票の中には、代理記載制度というものがあります。その代理記載制度の対象者の条件と、本市の対象者の数、そして今回選挙でその申請をされた数はどれぐらいだったか、わかる範囲でお聞かせください。
286: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
287: ◯総務部長(船越康二) 郵便による不在者投票におけます代理記載制度の対象の条件につきましてお答え申し上げます。
まず、郵便による不在者投票を行うための条件といたしまして、
介護保険の要
介護状態区分が要
介護5と
認定されている、もしくは両下肢(足あるいは脚部)、体幹、移動機能の1級または2級など、法に定められた一定以上の障がいがあることとされております。
さらに、代理記載制度の対象者となりますと、この郵便による不在者投票の条件を満たした上で、上肢(腕あるいは手)または視覚で1級の障がいがあり、投票用紙にご自分で記載することができない方などとなっております。
このように、郵便によります不在者投票の代理記載制度の対象者の条件は複雑でございますので、対象人数を把握するということが困難な状況でございます。なお、郵便による不在者投票を行うためには、市の選挙管理委員会に対しまして、事前に申請書や必要書類を提出いただいて、郵便等投票証明書の交付を受けていただく必要がございます。この証明書の申請は、選挙の実施期間中であるか否かにかかわりませんで、いつでも行うことができます。通常ですと、申請の受け付け後、数日以内には証明書を交付できているところでございます。
現在、この郵便等投票証明書の交付を受けている方は15名いらっしゃいまして、そのうちの2名が代理記載制度の適用を受けていらっしゃいます。以上でございます。
288: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
289: ◯12番(河村康之) わかりました。対象人数の把握はなかなかできないと思いますが、対象者の条件を考えれば、一定の障がいをお持ちの方や、要
介護5と
認定された方などを含めて申請者が15名ということで、非常に少ないかなと思っています。
ちなみに、この対象者への代理記載制度の周知は、どのようにされているでしょうか。
290: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
291: ◯総務部長(船越康二) 郵便による不在者投票、それから郵便による不在者投票における代理記載制度につきましては、市の広報の選挙に関する記事の中に掲載をいたしております。
また、市の
ホームページにも、この制度につきまして紹介する記事を掲載し、周知を図っているところでございます。以上でございます。
292: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
293: ◯12番(河村康之) 今、この制度の周知を広報等で行っていると言われましたが、対象者の方個人への周知ではなく、あくまでも情報としての案内であるように私は思います。本当に必要な方へのピンポイントの周知ではないように思えます。
今回の選挙で、今まで投票に欠かさず行っていた方も高齢により歩行が困難となり、投票に行くことができず投票ができないと言われている方、また、本人との意思の疎通はできるものの寝たきりで外出が困難となり投票に行けないという方も多くいたのではないかと思っております。
そのような投票に行きたいけれども投票に行けない方々に、先ほど紹介いたしました代理記載制度のことをもっと個人個人に、関係各部署と連携し積極的に周知すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
294: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
295: ◯総務部長(船越康二) この制度の対象となると思われる方々が、必要な制度をご利用いただけるというのは当然のことでございますので、今後福祉など関係部署とも協議をしながら、より効果的な周知の方法を検討してまいりたいと考えます。
296: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
297: ◯12番(河村康之) 誰が対象者であるかの把握等、個人個人に周知することは簡単ではないと思いますが、しかし関係各所管の窓口やカウンター、その周辺に、代理記載制度の案内の表示や、また啓発のチラシなどを設置したり、本市で発行しております障がい者の手引「はばたき」や
介護の手引の「すこやか」などに、代理記載制度の内容等の記載を詳しく行って、一人でも多くの投票がしたいけれども投票に行けない方たちへ、この制度のことを知ってもらう工夫と努力が必要ではないかと思っております。
先ほど、選挙投票率について執行部の回答の中で、投票率の向上に必要な取り組みを検討していくとお答えいただきました。ぜひ、
ホームページや広報での案内だけではなく、何らかのアクションを行うことももっと必要ではないかと思っております。あえて回答は求めませんが、強く要望させていただきます。
続きまして、質問の2項目め、本市施設の多目的トイレの設置について質問いたします。
多目的トイレ、多機能トイレやユニバーサルトイレなど、いろいろな呼び方がされております。本市にもさまざまな施設にこのトイレが設置されておりますが、その設置の目的は何でしょうか。
298: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
299: ◯総務部長(船越康二) 本市にあります公共施設に設置しております多目的トイレは、高齢者や障がい者、妊婦の方など、誰もが利用できるトイレを確保することを目的といたしまして、設置いたしております。
300: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
301: ◯12番(河村康之) わかりました。では、その多目的トイレはどのような設備がついているのでしょうか、お聞かせください。
302: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
303: ◯総務部長(船越康二) 本市の多目的トイレは、まず車椅子のご使用者がトイレの中で回転できる広さを確保いたしております。その中で、オストメイト対応のトイレや手すり、ベビーチェア、多目的シート、これらの設備を備えておるところでございます。以上でございます。
304: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
305: ◯12番(河村康之) わかりました。多目的トイレには、今言われた設備が利用される方に一目でわかるように表示がされております。
こちらのマークですけれども、左が皆さんご存じのとおり車椅子のマークです。車椅子の方が利用できるトイレだということが表記されております。隣、右側が、ベビーシート、ベビーチェアとも言うんですけれども、赤ちゃんのおむつがえができる設備が整っていますというマークであります。で、こちらの左側が妊婦さんの絵でございまして、妊婦の方も使用できるぐらい広い設備で、かつ手すり等もついているという表記であります。そして、右側、人間の形でおなかのところに十字のマークがついていますけれども、これは先ほど部長が言われましたが、オストメイトといいまして、主に人工肛門をつけている方が、自分の器具の洗浄とか取りかえ等で使える設備がついていますというマークでございます。皆さんも、このマークの意味は知らなくても、恐らく目にしたことはあると思います。
では、本市の多目的トイレに設置されている設備や機器など、このような表示マークは主にどのような場所に表示されているかお聞かせください。
306: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
307: ◯総務部長(船越康二) 本市にございます多目的トイレの機能の表示につきましては、主にその多目的トイレの出入り口付近の壁、こういったところに表示をいたしております。以上でございます。
308: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
309: ◯12番(河村康之) 利用者がわかりやすいように、誘導案内として見やすいところに表示がされているということであります。この設備を利用する方に、設置していることがわかってもらうための表示であります。
しかし、逆を言えば、この多目的トイレやその周辺にこの表示がされていなければ、この施設にはこの設備が設置されていないということでございます。この表示マークがあるかないかということは、利用する方にとって、とても重要なことでございます。
では、これを御覧ください。これは、多目的トイレに設置されています折り畳みベッドのマークであります。呼び名は、多目的シートやユニバーサルシートなどと言われておりますが、私は折り畳みベッドと呼ばせていただきます。この折り畳みベッドでありますが、現物がこのような形です。壁側に折り畳んでありまして、使うときにパタンと広げて使うということであります。主に、この上に腰かけたり、横になったり、着がえたり、おむつをしている大人の方もこの上で取りかえができるようになっております。
この折り畳みベッドは、まどかぴあの2階の小ホールの前の多目的トイレに1カ所設置されております。本来は、全ての多目的トイレに設置されればよかったのですが、この折り畳みベッドは長さが150センチ、幅が60センチと非常に大きいために設置ができる場所が限られておりまして、現在のところにしか設置されておりません。
また、この折り畳みベッドは、本庁舎の1階の北玄関を入ったところの多目的トイレにも設置されておりますが、皆さんご存じだったでしょうか。
では、この画像を御覧ください。これは、まどかぴあの1階のホールにあります案内表示板であります。この丸で囲んでいるところですが、多目的トイレに折り畳みベッドがついていますよという表示がまどかぴあにはされてあります。そして、こちらはまどかぴあに設置されているトイレの左側の廊下の壁であります。ここの丸のところに折り畳みベッドの表示がされておりました。右のほうは、多目的トイレの扉のところでありまして、この扉にも折り畳みベッドの表示がされてあります。
しかし、残念ながら、先ほど紹介いたしました本庁舎1階、北玄関を入ったところのトイレには折り畳みベッドが設置されておりますが、そのトイレの周りやその周辺、また最近設置されました大野城市役所正面玄関の入り口の案内表示板にも、このまどかぴあのような表示がされておりません。非常に残念だと思っております。
せっかく多目的トイレに折り畳みベッドが設置されているにもかかわらず、そのことが本庁舎のどこにも表示も案内もされておりません。これでは、必要としている方に折り畳みベッドがあることもわかってもらえないと思っています。まるで設置されていないかのように感じてしまうのではないかと思っております。
さまざまな状態の方々が利用しやすいように、この多目的トイレの表記の案内など、わかりやすくきちんと表示すべきだと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
310: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
311: ◯総務部長(船越康二) お答えいたします。多目的トイレに備えます機能の表示の内容や、表示場所などにつきましては、今後関係各課と検討・協議いたしまして、利用者にとって利用しやすいように、わかりやすいように、そういった機能表示を目指してまいります。以上でございます。
312: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
313: ◯12番(河村康之) ぜひ、早急に検討していただいて設置をしていただきたいと、特に本庁舎は多くの方が来場されますので、早急に検討して設置を行っていただきたいと考えております。
先日、5月11日土曜日でありますが、まどかぴあの1階多目的ホールで、重度の障がいのある児童の支援機器体験展示会という催しがありました。これは、重度の障がいのある方が使用する車椅子や、ふだんの生活が少しでも改善できるような特殊な装具、機器などの体験展示会でございました。
中にはどんなものが展示されていたかというと、例えば生まれながらに下肢(下半身)に障がいのある方用の車椅子でありまして、小学校就学前の児童用のサイズであります。通常の車椅子よりも二回りぐらい小型の車椅子が展示されておりました。
また、自宅で介助されている方の負担が軽くなるために開発されました、寝ながら頭が洗える洗髪機器など、決して需要は多くないものの、障がいを持つ方の個人個人に合わせた特注品の装具や機器の体験展示会でございました。
ここに来たほとんどの方は、重度の障がいを持つ本人とその家族の方でありました。そのほとんどの方は、市販の車椅子ではなく、自分の体に合わせてつくった特別な車椅子やバギー、中には家庭用のストレッチャーに横になったまま家族と来ている方もおられました。
先ほどご紹介しました多目的トイレの折り畳みベッドというのは、まさにこのような方々が必要としている設備であります。しかし、その会場をよく見ておりましたら、何人かの方はその会場の多目的ホールの横にある多目的トイレを使われておりまして、私は思わず声をかけまして、ちょうどこの真上の小ホールの向かいの多目的トイレには折り畳みベッドがついているんですよということをご案内いたしましたら、「そうですか、よかった」ということで、奥のエレベーターで2階に移動される方もおられました。
まどかぴあには、折り畳みベッドの案内表示や誘導表示などが設置されておりますが、利用が必要な方全てがこの表示を見ているとは限りません。見ていない方は、まどかぴあには折り畳みベッドは設置されていないと思っております。まどかぴあに折り畳みベッドが設置されていることがわかってもらうように、できれば設置されていないほかの多目的トイレの扉などに、「折り畳みベッドは2階のトイレに設置されています」などの案内誘導表示やポスター、貼り紙などを掲示してはどうかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
314: ◯議長(山上高昭) 総務部長。
315: ◯総務部長(船越康二) 多目的トイレにございます折り畳みベッド、これらの機能の表示の内容や、表示の場所などにつきましては、今後関係各課とも検討しながら、また施設の管理者などとも連携をいたしながら、必要としている方にとってわかりやすい機能表示を目指してまいりたいと考えます。以上でございます。
316: ◯議長(山上高昭) 12番、河村議員。
317: ◯12番(河村康之) ありがとうございます。ぜひ、必要としている方にわかるようにすぐ行っていただきたいと思っております。
今回の一般質問、一つ目の質問も、また二つ目の質問も、物の見え方や感じ方が普通と思う方とは異なる方の思いを代弁して質問させていただきました。
普通と思う方にはなかなか気がついてもらえない方々の気持ちを、少しでも気づき、理解し、その方々と同じ目線でできる範囲の配慮をしていただきたいと思っております。
また、先日発刊されました第6次大野城市総合計画の中にも、本市の10年間の将来像が紹介されておりました。その中の、健康長寿・福祉のテーマには、「誰もが自分らしくすこやかに生活できるまち」とされておりました。また、その中には、「地域の中で全ての市民が安心して暮らしていくため、地域のつながりを深め、住まい、医療、
介護、生活支援などが一体的に提供され、支え合うまちづくりを進めていく」と書かれておりました。この支え合うということは、本当に必要な方のことに気づき、手を差し伸べ、できることは行動に移していくということではないかと思っております。
この大野城市には、井本市長を初め優秀な職員の方がたくさんおられます。ぜひ、大野城市民一人一人の小さな声に耳を傾け、その方たちの声をどうすれば形にできるかを全力で考えていただき、大野城市のさらなる福祉の向上に努めていただくことを強く願いまして、私の一般質問を終わります。以上でございます。
318: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。再開を13時15分とします。
──────────────・────・──────────────
休憩 午前11時58分
再開 午後1時15分
──────────────・────・──────────────
319: ◯議長(山上高昭) 再開します。3番、神田議員。
〔3番 神田徳良議員 登壇〕
320: ◯3番(神田徳良) 皆さん、こんにちは。議席番号3番、公明党の神田徳良でございます。
今回、初当選させていただき、初めての一般質問です。よろしくお願いいたします。
今回、コミュニティバスの運行についてと防災・減災について、質問させていただきます。
初めに、今まで何度も繰り返し質問があったと聞いておりますが、コミュニティバスの運行について、市民の関心も高いことから、改めてお尋ねいたします。
少子高齢化が進む現代社会におきまして、近年、高齢者の免許保有率も高くなり、高齢者ドライバーによる交通事故等が、大きくクローズアップされることが多くなりました。
警察庁によると、75歳以上の高齢運転者は、この10年で2倍近くに増え、事故率も75歳未満の2倍以上になっています。高齢運転者の事故要因でアクセルの踏み間違いは、75歳未満の8倍近くに達しており、加齢に伴う判断力の低下は、認知症と密接に結びついております。
このため、75歳以上で運転免許証を更新する場合は、認知機能検査が義務づけられておりますが、認知症のおそれがあるとされた約4割の人が、生活が不便になるという理由でそのまま免許を更新し、自主返納をためらっています。
各自治体の取り組みも、自主返納を促す多くの特典や車にかわる交通手段としてのコミュニティバスを充実させるなど、工夫を各自治体で行っています。現在、本市東地区や北地区には、コミュニティバスが運行されていますが、なぜか中央地区や南地区では路線バスしか運行されておりません。
そこで、本市におけるコミュニティバスと路線バスの基本的な違いについて、お尋ねしたいと思います。
そのことを壇上からお伺いし、あとは質問席から質問いたします。
321: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
322:
◯建設環境部長(高原正宏) それでは、ご質問にお答えいたします。
路線バスもコミュニティバスも、地域で暮らしている市民の皆様の生活を支える足としての役割を担っているところでございます。両者の違いの大きなところとしましては、路線バスは原則として営利目的で運行されているのに対しまして、コミュニティバスは営利を目的としておらず、公共交通の空白地を解消するために運行しているというところでございます。以上でございます。
323: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
324: ◯3番(神田徳良) お答えいただいたとおり、民間企業におけるバス事業は、収益が上がらないと存続できませんので営利を基本としますが、本市が委託運営するコミュニティバスには、営利を目的とするのではなく、公共交通の空白地を解消するためであると同時に、また、移動手段に困ってある市民のためにあるという事実は、疑いのないことだと思います。その点についてはいかがお考えでしょうか。
325: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
326:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。本市のコミュニティバスは、公共交通の空白地において運行しておりますので、移動手段に困っている市民に対する支援策として、機能を果たしているものと考えておるところでございます。以上でございます。
327: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
328: ◯3番(神田徳良) 中央地区や南地区にも、公共交通の空白地や移動手段に困っている市民の方は、まだまだいらっしゃるのではないでしょうか。
本市のコミュニティバスが中央地区や南地区に運行されないのは、路線バスがあるからだと思いますが、公平な市民サービスの点について、市はどのようにお考えでしょうか。
329: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
330:
◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。コミュニティバスの運行方針としましては、大野城市バス交通協議会の答申を受けました、大野城市コミュニティバス事業基本方針に定めておるところでございます。
この方針では、コミュニティバスは、公共交通空白地を対象として運行することとしており、現在では、市内の公共交通空白地がおおむね解消されているということもありますので、市民サービスの観点から、公平であると考えるところでございます。以上でございます。
331: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
332: ◯3番(神田徳良) 路線バスは、幹線道路を中心に運行されていることから、幹線道路から外れた地域にお住まいの市民からすると、本当に公共交通の空白地は解消されていると言えるのでしょうか。まだまだ多くの空白地が残っているように思われます。
また、3月度の議会で、
建設環境部長のほうから、中央地区と南地区にコミュニティバスを運行することを、今後、前向きに検討するという答弁がありましたが、次の見直しのときには、しっかり検討していただけるということでよろしいでしょうか。
333: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
334:
◯建設環境部長(高原正宏) 今後、西鉄連続立体交差事業に合わせたまちづくりや社会の高齢化により、地域公共交通に対する市民ニーズが変化していくと考えております。これらの社会情勢に応じまして、コミュニティバスの運行についても見直しが必要になると思っておりますので、今後、大野城市バス交通協議会での議論や市民意見の傾聴などを行った上で、運行方針の見直しの検討を行ってまいりたいと考えるところでございます。以上でございます。
335: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
336: ◯3番(神田徳良) ありがとうございます。中央地区や南地区にコミュニティバスを運行させることについて、検討していただけるとの回答がありましたので、ぜひともよろしくお願いいたします。
次に、坂道の多い地域、南地区では平野台、月の浦、南ケ丘1区、南ケ丘2区、つつじケ丘、東地区では釜蓋、乙金、乙金台、乙金東などが考えられますが、その地区に居住されている高齢者の方は、どのくらいいらっしゃいますか。
また、コミュニティごとに人数と割合を教えてください。
337: ◯議長(山上高昭) 市民福祉部長。
338: ◯市民福祉部長(増山竜彦) それではお答えをいたします。スライドをお願いいたします。
令和元年5月末現在の65歳以上の人数と高齢化率につきまして、お答えをいたします。
まず、本市の人口でございますが、全人口が10万914人、そのうち65歳以上の人口が2万1,511人となっておりますので、高齢化率は21.32%となっております。
コミュニティごとの高齢化率でございますが、南地区は25.69%、中央地区が17.80%、東地区が23.76%、北地区が18.63%となっております。
次に、南地区と東地区で、坂道の多い地域にお住まいの65歳以上の人口と割合についてでございます。
南地区の人口が2万9,798人、このうち65歳以上の人数が5,810人、割合は19.50%となっております。東地区におきましては、1万7,499人のうち、65歳以上の人数が2,449人、割合は14.00%ということでございます。
市全体といたしましては、人口10万914人のうち、坂道の多い地域にお住まいの65歳以上の人数は8,259人、割合が8.18%となっております。以上でございます。
339: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
340: ◯3番(神田徳良) ありがとうございます。東地区、南地区ともに、非常に高齢者の人の割合が多いんではないかなというふうに思います。
次に、買い物に行くことが非常に困難な人への支援や施策について、南地区では高齢者支援事業のふれあい号が走っておりますが、運行形態はどのようになっておりますでしょうか。
341: ◯議長(山上高昭) 地域創造部長。
342: ◯地域創造部長(岩瀬修康) 高齢者移動支援事業ふれあい号は、丘陵地の多い南地区の地理的な特徴を踏まえ、南地区コミュニティ運営協議会が主体的に取り組んでいる事業であります。高齢者の買い物や通院などの日常生活を手助けすることを目的に、平成21年4月から事業が開始されております。
月・水・金曜日に南ケ丘2区、つつじケ丘、南ケ丘1区方面を巡回するAコース、火・木・土曜日に牛頸、平野台、月の浦、若草方面を巡回するBコースが、1日に4回運行をされております。
平成30年度の利用者数は延べ9,573人で、平成29年度に比べ484人の増となっており、利用者は年々増加傾向にあります。以上です。
343: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
344: ◯3番(神田徳良) 地域の方から、もう少し便数を増やせないだろうかという要望がありますけれども、その辺についてはいかがでしょうか。
345: ◯議長(山上高昭) 地域創造部長。
346: ◯地域創造部長(岩瀬修康) 現在のふれあい号の便数は、現行のルートの所要時間の関係から、午前2便、午後2便の合計4便が運行となっております。増便につきましては、今後もふれあい号の安全で円滑な運行について、南地区コミュニティ運営協議会と検討を進める中で、運行の課題として、あわせて研究を行っていきたいと考えておるところです。
347: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
348: ◯3番(神田徳良) 運転手さんはボランティアだというふうに聞いております。どのような方がされているのか、また、運転手さんの健康管理、日々の健康チェック、アルコールチェックなどというのはどういうふうになっておりますでしょうか。
349: ◯議長(山上高昭) 地域創造部長。
350: ◯地域創造部長(岩瀬修康) 運転手につきましては、運行主体であります南地区コミュニティ運営協議会が、地元の区に依頼をいたしまして協力いただいているボランティア運転手となっており、現在11名で運行をされております。運転手の平均年齢は68歳となっております。
また、健康管理や健康状態の把握、アルコールチェック等につきまして、運転手の方に対し定期的な健康診断は実施されておりませんが、運転前のアルコールチェックとともに会話などを通して、体調に異常がないか確認が行われております。
なお、アルコールチェックにつきましては、コミュニティ運営協議会職員の立ち会いのもと、その通知を確認する体制で行われているところであります。
351: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
352: ◯3番(神田徳良) 次に、近年起こった事故などがあれば、どのような事故だったのか教えていただきたいと思います。
また、そのような事故の安全対策などがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
353: ◯議長(山上高昭) 地域創造部長。
354: ◯地域創造部長(岩瀬修康) ふれあい号の運行中の事故につきましては、平成29年12月に1件発生しております。
内容としましては、信号のない交差点で接触事故を起こしたもので、その際、ふれあい号に乗車されていた方2名が、むち打ちなどの症状により医療機関を受診し、治療を受けられたというものでございます。
事故防止の安全運転対策としまして、運転手の皆さんを対象に、毎年、南福岡自動車学校において、適性検査を含む安全運転講習を受講していただいております。そのほか、最近、高齢者のドライバーによる事故も多発しておりますことから、安全運転への意識向上のほか、ゆとりある運転ができる環境の整備につきましても、検討が必要となっていると考えておるところです。以上です。
355: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
356: ◯3番(神田徳良) 南地区のふれあい号は、本当に高齢者にとって大変ありがたい支援事業だと思います。
しかし、ふれあい号の運行は、南コミュニティ主体で行っているため、ボランティアドライバーの人員確保など、地元の負担も大きいのではないかというふうに思います。また、空白地を埋めるためにも、やはりコミュニティバスとふれあい号との併用運行が望ましいのではないかなというふうに考えます。
それでは、次の質問に移らせていただきます。
福岡市のほうでは、高齢者の社会参加を促進するために、電車、地下鉄、バス、タクシーなどのさまざまな乗り物を選択できる高齢者乗車券が配布されておりますが、大野城市にはそのような制度はありますか。
また、なければ、今後検討される予定はありますか。お願いします。
357: ◯議長(山上高昭) 長寿社会部長。
358: ◯長寿社会部長(若山純哉) 福岡市が実施しています高齢者乗車券のような制度につきましては、本市では導入していないところでございます。
このような交通費助成制度は、高齢者の交流や社会参加の促進に向けたきっかけづくりを目的として導入している自治体が多い状況でございます。
本市では、ボランティア活動や趣味・娯楽などの生きがいづくりを通じた、高齢者の交流や社会参加の促進を進めており、活動実績に応じてポイントを付与する
介護予防ボランティアや、学習の機会を提供するシニア大学山城塾などの事業に取り組んでいるところでございます。
今後も、高齢者の皆様の交流や社会参加に結びつくような地域活動の場の提供などに、一層努めてまいりたいと考えております。
なお、高齢者への交通費助成制度につきましては、実際は通院や買い物などの日常の外出に多く利用されている状況もあり、移動に関する経済的支援の効果はあるものの、事業目的が達成できているかどうかの検証が難しい面があります。また、財政負担の課題もありますので、制度の有効性などについて、調査・研究をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
359: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
360: ◯3番(神田徳良) ありがとうございます。私は、市がしっかり高齢者の移動支援を行うことは必ず必要だと思っておりますので、ぜひとも前向きに、今後とも検討していっていただきたいというふうに思います。
それでは次に、隣接市とのコミュニティバスの相互乗り入れのメリット・デメリットについて質問したいと思います。
現在、近隣の自治体とバス停を共有するなど市境を超え、利用者が行きたいところにコミュニティバスを走らせるなど、相互乗り入れはできておりません。相互乗り入れができれば、市民の利便性も向上すると思いますが、その点についてはどう思われますでしょうか。
361: ◯議長(山上高昭)
建設環境部長。
362:
◯建設環境部長(高原正宏) それでは、メリット・デメリットについてから順次回答させていただきます。
相互乗り入れのメリットにつきましては、コミュニティバス利用者の活動範囲が広がることや乗り継ぎを行う際に徒歩移動の必要が最小限にとどまるということなど、利用者の利便性が向上することが考えられます。
次にデメリットとしましては、運行の時間間隔や運行便数など、近隣市やバス事業者との協議・調整に時間がかかることだと考えているところでございます。
具体的にどのように検討しているかということになりますが、具体的には現在、西鉄春日原駅の東西で本市のまどか号と春日市のやよいを乗り入れることについて、西鉄や春日市との協議を行っているところでございます。
今後は、バス停の共通化など、コミュニティバスの相互の乗り入れの強化や、春日市以外の自治体との相互乗り入れなどについても検討を図ってまいりたいと考えるところでございます。以上でございます。
363: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
364: ◯3番(神田徳良) 太宰府市の青葉台区を走るまほろば号、本市との市境を運行しておりますが、そこのところを相互乗り入れしていただき、水城駅とか下大利駅まで路線を伸ばしていただければ、本当に交通空白地帯の居住者も利用でき、大変喜ばれることだと思います。一日でも早く、お互いが本当に喜ばれるように、相互乗り入れを実現できるように、前進していっていただきたいというふうに思います。
今回の一般質問のコミュニティバスの運行については、高齢者や地域住民の利便性向上について質問させていただきました。コミュニティバスの見直し、高齢者の移動支援策など、市の前向きな回答をいただいたと感じております。市としても、費用がかかることなので、すぐに実現することは難しい面もあると思いますが、高齢化社会は待ってくれませんので、一日でも早い具体的な施策の実現を期待したいと思います。
2番目に、防災・減災について質問をいたします。
最初に、50年に一度とか、予想をはるかに上回るゲリラ豪雨等によって起こる、河川の氾濫予想地域や崖崩れ危険地域への対策や方策はどのようになっていますか。基本的な考え方や方針があれば教えてください。
365: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
366: ◯危機管理部長(山本一弘) それでは、河川に関する洪水浸水想定区域と崖崩れの危険地域への対策について、いわゆるハード対策とソフト対策にそれぞれ分けて回答させていただきます。
まず河川のハード対策ですが、御笠川については、福岡県が管理する2級河川であることから、河川改修などのハード対策は県が実施してきました。これまでも被災箇所などを中心に、下流側から改修が進められてきたところですが、今後も適切な河川改修や管理などは実施されるよう、県に対して継続的に要望していきたいと考えております。
また、昨年度、御笠川の洪水浸水想定区域の見直しが行われ、想定最大規模の豪雨による浸水想定区域が福岡県から公表されました。これを受け、本市でもハザードマップを改定し、本年4月に全戸配布を行ったところです。
今後はソフト対策として、ハザードマップや出前講座などによる周知を行い、市民の皆さんが危険性を正確に理解し、命を守る行動につながるような啓発活動を進めていきたいと考えております。
次に、崖崩れに対するハード対策ですが、危険性のある急傾斜地については、原則土地の所有者が適切に管理することとされており、市では市有地について昨年度から対策工事を実施しているところです。
今後も、対策の優先度や緊急性などを考慮しながら、適切に対策工事を進めていきたいと考えております。
また、崖崩れなどの土砂災害に対するソフト対策は、河川の氾濫と同様に、ハザードマップによる土砂災害警戒区域などの危険箇所の周知や出前講座などによる啓発を継続的に実施し、市民みずからが情報収集し、早目の避難につなげていただくような取り組みを推進していきたいと考えております。以上です。
367: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
368: ◯3番(神田徳良) 次に、避難勧告を行う際、テレビ、ラジオ、防災無線、広報車、電話、ファクス、メールなどの伝達方法で、情報を必要とする家庭に防災ラジオなどを設置した場合、どのくらい費用がかかるのか。
また、今後そのような防災ラジオを設置する予定はあるのかお尋ねします。
369: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
370: ◯危機管理部長(山本一弘) ご質問の防災ラジオとは、コミュニティFM局の電波を利用して、避難情報などを各家庭に発信するものを前提として回答させていただきます。
現在、本市にはFM局は存在せず、本市において防災ラジオを運用するためには、新たにFM局の設置が必要となり、その費用は約3億円と見込んでおります。また、防災情報のみを発信するFM局は設置できませんので、平時はコミュニティ放送を継続的に行っていく必要があります。その場合の人件費などを含めたランニングコストは、年間約4,000万円程度と見込んでおります。
これらのことから、仮に防災ラジオを10年間運用するとした場合、概算で約7億円の費用が必要になると試算しております。
なお、今後の予定としましては、現在各家庭への個別受信機の導入も含めまして、さまざまな情報伝達手段を検討しており、本市にとりまして、最も適したものを導入していきたいと考えております。以上です。
371: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
372: ◯3番(神田徳良) 今、最適なものを導入していきたいということでしたけれども、具体的には最適なものというのは、どういうのがありますでしょうか。
373: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
374: ◯危機管理部長(山本一弘) 今検討しておるところでは、個別受信機あたりを考えております。以上です。
375: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
376: ◯3番(神田徳良) 茨城県の取手市は今年度、災害時などの緊急情報を市民に確実に届けるため、防災ラジオの有償貸与を開始しました。ポケットベルと同じ280ヘルツの周波数帯域を用いて、室内や地下でも聞き取りやすく日常的にAM・FM放送が聞けるほか、緊急時には市の災害情報や全国瞬時通報システムJアラートの内容が流れるもので、取手市は防災ラジオ2,000台を用意、一般的なものを2,000円、また、ディスプレーつきのものを3,000円で市民に貸与することが決まっております。
ぜひ本市でも、そのようなものを導入、検討をしていただければと思います。
次に、本市や行政区、また、各団体などで行っている防災訓練はどのような内容で、年間何回ぐらい実施され、そして、多くの人が参加するための取り組みがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
377: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
378: ◯危機管理部長(山本一弘) それでは、市が実施している市民参加型の防災訓練、各地域で実施されている自主的な防災訓練及び市が実施している職員向けの訓練の3点について回答いたします。
1点目は、市が実施している市民参加型の防災訓練についてです。
昨年度までは、防災関係機関との合同による6月の総合防災訓練と3月のコミュニティ単位での総合避難訓練を実施しておりましたが、今年度から形態を見直すこととしております。今年度は、区コミュニティセンター、市内全小中学校などを対象とした市域全体での市民総ぐるみ防災訓練を、11月30日に実施することとしております。
初めての取り組みではありますが、市内全域、全市民を対象とした防災訓練となりますので、より多くの市民、団体の参加を促し、意義のある訓練となるよう、現在調整を進めているところでございます。
2点目は、地域で実施されている防災訓練についてです。
本市では、市内27区の自主防災組織において、年1回から数回、避難訓練や図上訓練、防災講話などが行われており、昨年度は27区全ての区で実施していただきました。市としましては、訓練計画作成時の助言や訓練経費の助成、訓練実施時の支援などを行っています。
今後も、訓練参加者の増加や内容の充実につながるような支援を継続的に実施していき、自助・共助による防災意識の醸成を図っていきたいと考えております。
3点目は、市職員向けに実施している訓練についてです。
市では毎年、災害対策本部設置運営訓練を、風水害と震災の災害種別ごとに交互に実施しております。また、災害対策本部の各部各班においては、それぞれ個別の課題への対応について、テーマを絞って訓練を実施し、災害における対応能力の向上を図っているところです。
このほかにも、職員参集訓練や災害伝言ダイヤル操作訓練などを毎年実施しており、今後もさまざまな訓練を継続的に実施することで、組織全体での災害対応能力の向上を図っていきたいと考えております。以上です。
379: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
380: ◯3番(神田徳良) 避難訓練や防災訓練が、市全体や地域での取り組みでしっかり行われていることはわかりましたが、訓練に参加できない方も多くおられると思います。いざというときに、多くの人がわかりやすい避難方法で避難できることが最優先されるべきことであり、とうとい命が救われることが最も大事であります。参加できない人にも、その手をしっかりと差し伸べていっていただきたいと思います。
次に、自力で避難できない人への支援体制や連絡手段などの方法はどうなっているか、教えてください。
381: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
382: ◯危機管理部長(山本一弘) 本市では災害発生時に、避難行動に支援が必要な人の生命と身体を守るという重要な目標を達成するため、地域ぐるみで避難行動要支援者の安全と安心を守る支援体制のさらなる充実を目的として、自助と共助を基本とした災害時避難行動要支援者支援計画を策定しております。
本計画では、支援を必要とする高齢者や障がい者などを対象とした避難行動要支援者名簿を作成し、その名簿情報を地域や関係機関と共有することで、円滑な支援を実施する体制を構築することとしています。
現在、約1万5,000人を対象とした名簿を作成し、その中でも支援を希望する約1,600人に対して、支援者とのマッチングや支援方法などの検討・調整を進めているところでございます。特に、近所に親族や親しい人がいない要支援者については、地域で見守りや支援を行っていく必要がありますが、今後はこのような方に対する支援体制の充実が課題と考えており、福祉関係者や各区自主防災組織の方々と協力しながら、支援体制を構築していきたいと考えております。
また、聴覚障がいや視覚障がいのある方などに対する連絡手段について、特に危険地域にお住まいの方々へ避難情報を確実に伝達する必要があることから、災害情報等配信サービスによる音声メッセージやファクス、メールでの情報伝達を行っており、今後も登録促進に努めてまいります。以上です。
383: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
384: ◯3番(神田徳良) 本市の要支援者の方が、何か災害があったときには大丈夫だという安心感が大事だと思います。具体的な支援方法を早急に策定されることを期待しております。
次に、避難所に来た人のケアや、また、車内で避難されている方への支援やケアがどうなっているのか。また、長期にわたる支援策などの策定はあるのかということをお伺いしたいと思います。
385: ◯議長(山上高昭) 危機管理部長。
386: ◯危機管理部長(山本一弘) 避難者への対応や避難所運営の基本方針につきましては、避難所運営マニュアルに定めております。この避難所運営マニュアルには、避難所開設から避難者の受け入れに関する流れ、避難者の安全確保や食料等の供給についてなど、避難所運営に関する基本的な手順を記載しております。さらに、配慮が必要な事項としまして、男女双方の視点への配慮や多様なニーズへの対応なども記載しております。
また、通常の避難所での生活が困難で、特別な配慮が必要な方が避難される場合、福祉避難所の開設も検討いたします。
次に、車内で避難、いわゆる車中泊をされる方への対応についてですが、基本的には避難所への避難を呼びかけますが、どうしても車中泊を希望される方につきましては、避難所の避難者と同様に、食料や物資の供給などを行うことはもちろんですが、エコノミークラス症候群を予防するため、保健師の巡回等による健康支援も行ってまいります。
最後に、長期にわたる支援策についてですが、長期の避難が想定される場合、施設管理者及び避難者と連携して、避難所運営委員会を設置し、避難所が避難者にとって秩序のとれた生活拠点として機能するよう、避難所の自主運営体制を確立することとしております。以上です。
387: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
388: ◯3番(神田徳良) ありがとうございました。
最後の質問をさせていただきます。
地震などの災害が起きた場合に備えての上下水道管の調査は行っているのでしょうか。
また、浄水場などの施設を含め、補修や補強、更新計画などはどのようになっているのか教えてください。
389: ◯議長(山上高昭) 上下水道局長。
390: ◯上下水道局長(賀村 精) それでは、水道事業と下水道事業に分けてご回答いたします。
水道事業では、水道管の破損による事故を未然に防ぐために、市内を四つの区域に分けて、1年に1区域ずつ漏水調査を実施しております。
また、水道施設の老朽化などの課題に対応するため、水道施設の更新計画及び再編計画を策定しておりまして、計画に基づいて施設の更新や統廃合を進めております。なお、地震への対策として進めてきた浄水場並びに配水地の耐震化は、昨年度をもって完了をしております。
一方、下水道事業では、汚水管の劣化状況の把握と破損による道路陥没等の事故を未然に防ぐために、カメラ調査を実施しております。
また、下水道施設の予防保全への転換及び長寿命化を目的として、下水道ストックマネジメント実施計画を策定しております。この計画に基づいて、汚水管のカメラ調査、修繕や改築、マンホールぶたの取りかえ等を進めております。以上でございます。
391: ◯議長(山上高昭) 3番、神田議員。
392: ◯3番(神田徳良) ありがとうございます。今回の一般質問の防災・減災については、市の取り組み状況を確認するために質問させていただきました。大規模な災害に備えて、市ではさまざまな取り組みをされていることがわかり、安心したところでございます。
しかし、災害はいつ発生するかわかりません。情報伝達の方法や、高齢者や障がい者等に対する支援については、一日でも早く安心して暮らせるまちを実現していただきたい。また、現在検討されている防災や減災に対する取り組みについては、改めて早期に実現するように要望をいたしまして、私の一般質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。
393: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。
──────────────・────・──────────────
休憩 午後1時55分
再開 午後1時56分
──────────────・────・──────────────
394: ◯議長(山上高昭) 再開します。8番、中村議員。
〔8番 中村真一議員 登壇〕
395: ◯8番(中村真一) 皆様、こんにちは。議席番号8番、会派自民まどかの中村真一です。
私は、去る4月21日の大野城市市議会議員選挙におきまして、2回目の当選をさせていただくことができました。2期目となりましたが、初心の気持ちを忘れず、これからも市民の皆様と執行部の皆様とともに、大野城市の発展のため、コミュニティによるさらなるまちづくりを目指して一生懸命頑張ってまいりますので、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
私は、本定例会におきまして、待機児童問題について質問させていただきます。
皆様ご存じのとおり、国や自治体の取り組みにもかかわらず、なかなか解消しない待機児童問題。2016年には、子どもを預けることができず、仕事をやめざるを得なくなったお母さんの「保育園落ちた日本死ね」と題した匿名のブログの投稿が、日本中の働くお母さんの共感を多数得て、そうだ、そうだと声が上がってから3年がたちました。
国が2013年から取り組んできた待機児童解消加速プランでは、2017年度末までの待機児童解消を目指して、保育所の整備やそこで働く保育士さんの確保などに力を注いできました。しかし実際には、2019年になった今でも、待機児童は解消していません。現在も待機児童が減らない状況となっていることから、2018年以降、子育て安心プランという新たなプランに取り組み、2020年度末までの3年間で、待機児童を解消する方針を立てています。子育て安心プランとは、2020年度末までの3年間で、全国の待機児童を解消し、5年間で約32万人分の受け皿を整備するという国の新たな政策です。
子育て安心プランには二つの目標があります。
まず一つ目は、2018年度から2019年度末までの2年間で、待機児童解消に必要な受け皿、約22万人分の予算を確保し、2020年度末までの3年間で、全国の待機児童を解消する。
二つ目は、M字カーブの解消を、2018年度から2020年度までの5年間で行い、女性の就業率80%に対応できる、約32万人分の受け皿を整備することの目標があります。
M字カーブとは、女性の就業率が結婚や出産を機に一度下がり、育児が落ちついた時期にまた上昇するという状況をグラフ化したときにあらわれる特徴的な形状のことです。Mとは、アルファベットのMになります。
このように、国は新たな政策を立てていますが、本市の待機児童対策などについて質問させていただきます。
まず初めに、本市の、今年を含む3年間の待機児童数と今後の予測についてお伺いいたします。
以上、壇上での質問を終わり、あとは質問席より質問させていただきます。
396: ◯議長(山上高昭) こども部長。
397: ◯こども部長(山口祥和) それでは、順次お答えさせていただきます。
本市の待機児童数は、平成29年4月1日で227人、平成30年4月1日は173人、本年度平成31年4月1日時点では143人となっております。
なお、駅周辺の開発などによります保育対象児の増加や、10月から始まる幼児教育・保育の無償化の影響によりまして、入所希望者の増加が見込まれ、現在の保育施設だけでは待機児童が増えていくと考えられます。したがいまして、現在の待機児童数及び今後の保育需要の見込みを精査した上で、来年度以降の保育施設の整備を計画し、待機児童数ゼロに向けて対策を進めていきたいと考えております。
398: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
399: ◯8番(中村真一) 本年度4月1日時点での待機児童数は143人ということでしたが、地区別の待機児童数を教えてください。
400: ◯議長(山上高昭) こども部長。
401: ◯こども部長(山口祥和) 平成31年4月1日の地区別の待機児童数でございますが、北地区が54人、中央地区が45人、東地区が30人、南地区が14人の計143人となっております。
402: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
403: ◯8番(中村真一) 本市は福岡市に隣接し、交通アクセスもよく、人口が10万人を超え、現在も微増ではありますが増加しております。また、平成29年11月には、日経ビジネス誌においてシティブランド・ランキング住みよい街の1位となり、若い世代の人口が増加していることにもつながっているのではないかと思われます。
数年前から待機児童の対策が行われているにもかかわらず、解消されない原因は何だと思われますか。
404: ◯議長(山上高昭) こども部長。
405: ◯こども部長(山口祥和) 本市では毎年、保育定員拡充のための施設整備を進めており、待機児童数は年々減少してきておりますが、いまだ待機児童の解消には至っておりません。
その主な原因は、対象となります未就学児の人口、ゼロ歳から5歳まででございますけれども、その人口はわずかに減少しているにもかかわらず、近年の保育需要の高まりから、保育所入所の申込率が上昇しておりまして、入所申し込み者数が多い状態が続いていることが原因であるというふうに考えております。
406: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
407: ◯8番(中村真一) 本市は他市と比べても待機児童が多いほうと思われますが、近隣の他市と比べて、何か違いがありますでしょうか。
408: ◯議長(山上高昭) こども部長。
409: ◯こども部長(山口祥和) 本市の西鉄やJRの駅の周辺では、近年、マンションの建設が急速に進められており、子育て世帯が増加をしてきております。このような影響を受けまして、入所申し込み者数の上昇が続いておるため、他市と比べて待機児童が多いものと思われます。
410: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
411: ◯8番(中村真一) 今のご回答により原因についてはわかりましたが、待機児童解消に向けての対策について、現時点で行っていること、また、今後の対策予定などがあれば教えてください。
412: ◯議長(山上高昭) こども部長。
413: ◯こども部長(山口祥和) 本市では保育定員の拡充のため、計画的に保育施設の整備を進めてきております。しかしながら、待機児童数は平成31年4月1日時点で80人になると予測をしておりましたが、実際は143人となっております。
なお、今年度は、大野北保育所の建てかえや私立認可保育園の分園の整備を行う予定としております。今後も将来の保育需要を的確に見込みながら、さらなる保育定員の拡充に向けた整備を進めていきたいと考えております。
また、認可保育所や認定こども園だけではなく、企業主導型保育事業所とも連携をしながら、待機児童数の減少に努めているところでございます。
414: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
415: ◯8番(中村真一) 今年度、大野北保育所の建てかえ工事により、どれくらいの定員増加を予定していますか。
また、年齢別の定員増加人数は何人でしょうか。
416: ◯議長(山上高昭) こども部長。
417: ◯こども部長(山口祥和) 大野北保育所の現在の定員は161人でございます。建てかえによりまして34人の増となり、定員は195人となる予定でございます。
年齢別でいいますと、ゼロ歳が13人から20人の7人増、それから、1歳から2歳が58人から64人の6人増、3歳が30人から37人の7人増、それから、4歳から5歳が、60人から74人への14人の増になります。それで、合計が161人から195人の34人増となっておるところでございます。
418: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
419: ◯8番(中村真一) 続きまして、保育士の確保について質問させていただきます。
現在、保育士不足が全国的にも大きな問題となっていますが、本市として、この件に関して対策などは検討してありますでしょうか。
420: ◯議長(山上高昭) こども部長。
421: ◯こども部長(山口祥和) 公立と私立の保育所で構成いたします大野城市保育所連盟では、毎年、保育士の合同就職説明会を開催しておりまして、保育士の資格を保有していながら働いていない、いわゆる潜在保育士や就職活動を行う大学生などに対しまして、広く市内の保育所の魅力を伝えるなどして、人材確保に取り組んでおります。
また、同連盟の主催で毎年実施をしております親子ふれあい広場、これは大野城市の総合体育館等で行われておりますけれども、これにおきまして今年度から、学生にボランティアスタッフとして参加をしていただきまして、各保育所の取り組みや園児たちの様子を直接見ていただき、市内の保育所に興味を持っていただく機会としております。参加された学生には、市内の保育所へ保育実習に来ていただき、さらには就職先として選ばれることが期待をされます。
その他にも、ハローワークや福岡県保育士就職支援センターなども活用しながら、人材不足への対策を進めておるところでございます。
422: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
423: ◯8番(中村真一) 本市についての対策についてはわかりました。
他の自治体のことを少しお話しさせていただきます。
福岡市は、4月から民間保育所で働く正規雇用の保育士を対象に、奨学金返済支援を始めたそうです。福岡市は大卒が月1万5,000円、短大・専門学校が月1万円を上限に、最大180万円程度を助成、既に就職して返済を始めてある方でも、返済期間の半分以上が残っている人は対象となるそうです。7月ごろから支給開始予定ということです。しかし、企業主導型保育事業所を含む認可外保育士は対象外だそうです。
他の自治体でも助成する制度があります。
北九州市は最大54万円を助成、名古屋市は最大36万円を助成するが、福岡市と同様に企業主導型保育事業所は対象外だそうです。一方では、4月から最大36万円の助成制度を始める岡山市は、企業指導型保育事業所の保育士も対象とする方針です。家賃の一部助成制度も設け、同様に企業主導型保育事業所も対象とする予定だそうです。秋田市では最大100万円を助成、盛岡市は最大25万2,000円を助成とし、企業指導型保育事業所を対象に入れてあります。
各自治体の財源には限りがあるため、全ての保育士を手厚く補助することは不可能とは思いますが、長時間労働の是正を働きかけるなど、金銭面以外の保育現場の魅力向上も大切と思われますが、本市において、保育士に対する処遇改善などはどのようなことを行ってありますか。
424: ◯議長(山上高昭) こども部長。
425: ◯こども部長(山口祥和) 私立の認可保育所に対しましては、子ども・子育て支援法に基づきまして国、県、市の負担によります運営費の給付を行っており、毎年保育士の人件費の増額がなされているところでございます。
また、処遇改善などを対象とした市独自の助成も、別に行っているところでございます。
426: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
427: ◯8番(中村真一) 本市の独自の助成とは、どのような使途で使われておりますでしょうか。
428: ◯議長(山上高昭) こども部長。
429: ◯こども部長(山口祥和) この助成金は、国・県・市負担の運営費給付分の職員賃金を、さらに改善するための経費や配置最低基準人数を超えて配置をした保育士の賃金、保育士確保に要する経費などに使われておるところでございます。
430: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
431: ◯8番(中村真一) 先ほどの質問の中で、他の自治体の企業主導型保育事業所について話をさせていただきました。他の自治体の企業主導型保育事業所の設置助成決定数は、昨年3月末時点で、岡山市28施設、秋田市7施設、盛岡市5施設となっています。
本市の企業主導型保育事業所の数と入所の現状と今後の見込み、開園などの予定があれば教えてください。
432: ◯議長(山上高昭) こども部長。
433: ◯こども部長(山口祥和) 現在、企業主導型保育事業所は、市内に11施設がございます。利用定員は合わせて290人で、従業員以外でも利用できる地域枠の人数は、約130人となっております。
毎月、認可保育所に入所ができなかった児童の保護者の方に対しまして、市内及び近隣の企業主導型保育事業所の空き状況がわかる資料を送付させていただいております。
なお、本年度、令和元年の6月1日現在、市内事業所の空き状況は15%となっております。今後、市内に四つの施設が新たに開園する予定であり、地域枠で合計120人程度の保育定員が増える見込みでございます。
434: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
435: ◯8番(中村真一) 現在の本市の認定こども園は、昨年の4月に開園した大野幼稚園、今年4月に開園された大野東幼稚園、筑紫幼稚園と3園ありますが、今後の認定こども園の開園予定はありますでしょうか。
また、現在の認定こども園は、幼稚園を運営されてある園が認定こども園を開園されてありますが、保育園を運営されてある園から認定こども園に変えることはできないのでしょうか。
436: ◯議長(山上高昭) こども部長。
437: ◯こども部長(山口祥和) 現在、本市には三つの認定こども園がございます。本市では、保育定員の拡充のために、幼稚園から認定こども園への移行を進めており、3園とも幼稚園から移行をされて、認定こども園になっていただいたものでございます。現時点で、新たに認定こども園への移行を希望されている幼稚園はございません。
なお、保育所から認定こども園への移行も可能ではございますが、幼稚園からの移行の場合は保育定員の増加が大きく期待されるのに対し、保育所からの移行は保育定員の増加が余り期待できないということで、保育所から認定こども園への移行を進める計画は現在のところございません。
市といたしましては、今後も保育定員の拡充を第一に考えまして、施設整備を進めていきたいと考えております。
438: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
439: ◯8番(中村真一) 昨年4月時点で、待機児童が100人以上の市や町などを対象に、認可保育所や認定こども園の今年4月入所の状況を調べたところ、待機児童の大半を占めるゼロ歳から2歳児の約4人に1人が落選していることがわかりました。比較的入所しやすいとされてきた3歳から5歳児も、ほぼ同水準でした。こちらがまとめた表になります。
各自治体とも待機児童問題解消に向け、受け皿整備に取り組んでいますが、需要が追いついていない状況であります。
10月から幼児教育・保育無償化で、今後、保育需要が増えることも予想されます。本市においても、ゼロ歳から2歳児の施設整備を優先されてきたと思いますが、ゼロ歳から2歳児向けの施設にしか入れなかった場合、3歳で卒園になるため、再び保育所探しを余儀なくされます。原則、全世帯が無償化となる3歳から5歳児の保育需要が高まれば、さらに3歳の壁が高くなるおそれもあると考えられますが、そのほかに考えられる問題があれば教えてください。
また、それに対しての解決策が何かありますでしょうか。
440: ◯議長(山上高昭) こども部長。
441: ◯こども部長(山口祥和) 幼児教育・保育の無償化によりまして、全国的に保育需要が高まりますと、認可保育所などだけではなく、企業主導型保育事業所などの整備も進められ、それに伴い保育士不足が一層深刻化することが懸念されます。
こうした問題に対応するために、本市では今後も公立保育所と私立保育所が連携をしながら、就職説明会を工夫して行うなど、保育士の確保に積極的に取り組んでまいります。
また、新たな保育士確保策につきましても、検討していきたいと考えておるところでございます。
442: ◯議長(山上高昭) 8番、中村議員。
443: ◯8番(中村真一) 先ほどの質問の中でも言わせていただきましたが、共働き世帯の増加や10月からの幼児教育・保育無償化により、さらに保育需要が高まっていくことが予想されます。
保育所や
認定こども園、幼稚園などと調整を図りながら、安全で安心して生活できる保育環境を維持していくための各種整備や支援、教育・保育の質を向上させるための支援の実施など、本市においても多様な取り組みを進めていってください。
本市は公立保育所が3園あります。公立保育所での先導的な取り組みを進めていただき、待機児童数が早くゼロになることを要望いたしまして、今回の私の一般質問を終わります。
444: ◯議長(山上高昭) 暫時休憩します。再開を14時35分とします。
──────────────・────・──────────────
休憩 午後2時21分
再開 午後2時35分
──────────────・────・──────────────
445: ◯議長(山上高昭) 再開します。5番、松崎議員。
〔5番 松崎百合子議員 登壇〕
446: ◯5番(松崎百合子) こんにちは。5番、松崎百合子です。
4月に選挙が実施されまして、熱いご支持をいただき、本議会に戻ることができました。今後も子どもの権利、福祉の充実、平等と多様な人たちの共生、人、自然、平和のまちづくりに向かって頑張ってまいります。特に、中学校の給食については、自校式完全給食を目指して取り組んでまいります。どうかよろしくお願いいたします。
さて、私は、本6月議会におきまして3点質問いたします。
まず、中学校の制服選択制の導入について。
2番目にことばの教室について。
3番目に発達障がいの子どもと家族の支援について、行います。
最初に、中学校の制服の選択制の導入について伺います。
今春、中学校に進学する小学6年生の女子とそのお母さんから相談を受けました。物心ついてからスカートをはいたことがない、中学校の制服でスカートははけないというものでした。有効な支援ができず入学を迎え、大変申しわけなく思っています。
また、何人もの性的少数者の方から、中学校の制服が地獄だったという経験を聞いてきました。
制服の問題はマイノリティーだけの問題ではありません。男女共同参画の問題、誰にでもかかわる問題です。性別役割分業を初め、男女別の名簿、色分け、さん・君の呼び分け、あらゆるところで不要な男女別が続いてきました。
しかし、今日、男女混合名簿、家庭科の教習、男女ともに育児休業や子育て、土木女子などあらゆる職場・分野で、男女共同参画が進められています。ランドセルもカラフルとなり、ビジネスやリクルートでも、スラックスの女性が颯爽と活躍しています。
また、冬の寒さや動きやすさなど機能面からも、ズボンの導入が望まれます。
本年2月の沖縄タイムズの社説によりますと、大手制服メーカーからの情報として、女子生徒用ズボンは、90年代後半から寒冷地を中心に採用が増加している、この3年間に新調し、同社へ発注した全国の中学校のうち、42%がズボンを導入したとのことです。既に世の中では、半分近くがズボンも選べるという時代になっています。
それでは最初の質問ですが、本市では中学校制服は、女子はスカート、男子はズボンとなっています。県内、全国の中学・高校で制服の選択制が広がっていることについて、本市の考えを伺います。
壇上での質問は以上で、続きは質問席にて伺います。
447: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
448: ◯教育部長(平田哲也) 制服の選択制について、近隣では、福岡市立の中学校で新たな標準服導入の準備が進んでおり、その中で生徒自身の性自認などに合わせて、男女に関係なく制服を選べるよう検討がされているところです。
本市では、男子・女子の制服が各学校で決められており、数年ごとに制服検討委員会などで検討を行っていますが、中学校制服の選択制についての検討は行っておりません。
また、性的マイノリティーなど、中学校制服になじめない、違和感があるなどの生徒からの相談は寄せられていませんが、一般的にはある一定割合で性的マイノリティーの生徒がいると言われております。
今後も、近隣市の動向や各学校における生徒からの要望の把握に努め、調査・研究を行っていきたいと考えております。以上となります。
449: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
450: ◯5番(松崎百合子) 今後、調査・研究を行っていきたいということで、よろしくお願いします。
先ほども触れられましたけれども、福岡市の新制服についての記事です。画面を御覧ください。
福岡市では、ご報告がありましたように、来年度から全市的に新しい制服を導入するということで進められています。男女に関係なく、ズボン、スカート、キュロットから選べる選択制を導入予定です。学校ごとに7色から採用するネクタイやリボンは、市の伝統工芸品博多織の献上柄を施しているということです。
福岡市では先行してこの4月より、警固中と住吉中で、もう既に選択制が導入されているそうです。北九州市でも、来年度からの導入が予定とのことです。
選定に当たっては、生徒たちの意見が反映されたということも重要です。
さて、本市では、県下に先駆けて男女共同参画宣言を行い、平成18年には男女共同参画条例を制定しました。基本法に従って、市の重要施策に位置づけています。
条例の基本理念は、男女の社会における活動の自由な選択を妨げることがないよう、社会における制度や慣行を、できる限り中立的なものにするようにと定めています。
条例に照らして、男女別の制服についてはいかにお考えでしょうか。
451: ◯議長(山上高昭) 教育長。
452: ◯教育長(吉富 修) 先ほどの部長の答弁にもありましたように、本市は今のところ、中学校制服の選択制についての検討は行っておりませんが、その後に申し上げましたように、一般的にはもちろん、大野城市も他の地区等を含めて、同じようにある一定割合の性的マイノリティーの生徒がいると思わざるを得ません。
ですから、そういう生徒たち、あるいは保護者の意見にしっかりと敏感になり、その要望をしっかりと把握していくということが、これから先の大切な作業になるだろうと思っているところでございます。以上です。
453: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
454: ◯5番(松崎百合子) 性的マイノリティーのニーズだけではなくて、男女共同参画社会の実現に向けて、制度や慣行をできるだけ中立的なものにしていくようという、本市の条例に従っても検討していただくようによろしくお願いいたします。
それでは、中学校の制服に関するニーズについて伺います。
制服の改善点等について、子どもたちや保護者向けのアンケートなどを実施したことがあるでしょうか。あれば、その内容はどのようなものだったでしょうか。
455: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
456: ◯教育部長(平田哲也) 市内の中学校では、近年、制服選択制に関するアンケートを実施した記録がありませんが、制服に関する改善点や要望のアンケート調査を行っております。改善点や要望の内容につきましては、制服の品質向上やデザインについての意見でした。
なお、中学校では、制服検討委員会が数年ごとに行われ、制服の改善などに関する協議が行われております。以上となります。
457: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
458: ◯5番(松崎百合子) それでは、保護者や子どもたちから、制服に関する相談はあっていますでしょうか。
459: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
460: ◯教育部長(平田哲也) これまでのところ、男女別に指定された中学校制服になじめない、違和感があるなどの相談は、現在寄せられておりません。以上となります。
461: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
462: ◯5番(松崎百合子) この問題は、なかなか表に出しにくい、相談しにくいということがあります。それでも苦痛に耐えている現状が、本市でもあることが考えられます。
また、制服について、デザインについては意見があったということですけれども、値段が高い、選択がしにくいなど保護者負担の問題もあります。
制服の見直しに当たって、素材も進化しております。安全面の工夫や経済的負担の軽減も図られます。
画面は、志免町の
ホームページからです。志免町の志免東中では、本年4月から選択制の導入、新しい制服が導入されたそうです。
校長先生に伺いますと、保護者からの要望があり、昨年夏から制服検討委員会を立ち上げて、この4月の入学に間に合わせられたとのことです。
夏冬兼用素材で経済的、そして、午前中も安全性の問題が語られましたけれども、反射素材を使用して安全面、防水性なども改善されています。ボタンは、志免町のシンボル、竪坑のデザインということです。地域の特性もあらわせます。
次の画面です。男子も女子もスカートとズボンのほか、襟やリボンなどさまざまな組み合わせが自由に選択できるということです。女子がパンツスタイルを選んでも格好よく、となっています。
次の画面です。成長に合わせてサイズ調整ができるようになっています。全ての制服が、洗濯機で丸洗いオーケーということです。経済的で清潔で、保護者として本当に助かります。
値段も組み合わせ自由、フルセットで4万3,000円ぐらいだそうです。本市では、2016年に質問したとき、安くとも5万円から6万円でした。
男女共同参画や個性の尊重、安全面や健康面、機能面、子育て世代の負担軽減の観点からも、制服の検討が望まれるのではないでしょうか。
志免町の最後の画面です。制服デザインコンテストなど、生徒たちも参加し、学習に生かされています。同時に、生徒の意見表明権も尊重されています。
そのような制服の検討を、ぜひ本市でもお願いしたいと考えます。
それでは、女子のスカートについて、支障がある生徒が希望をすれば、スラックスも選べるようになっていますでしょうか。
463: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
464: ◯教育部長(平田哲也) スカートについて支障がある生徒やその保護者から相談がございましたら、各学校では対応していく姿勢を持っております。
465: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
466: ◯5番(松崎百合子) 各学校では対応されるということですが、個別対応であると、当事者にとっては大変つらいものがあります。
さきの新聞記事で、福岡市教育委員会は、制服の見直しは性的少数者への配慮など時代の変化が契機であったが、生徒の声を大切にし、誰もが快適に着られる標準服となったとコメントしています。特別でなく、誰もが快適に着られる標準服が必要ではないでしょうか。
それでは(3)です。
中学校の制服選択性の導入は、寒さや動きやすさの点からも早期実現が望まれます。
本市の導入への考えはいかがでしょうか。
467: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
468: ◯教育部長(平田哲也) 現在のところ、市内で統一した制服選択制を導入する予定はございません。
しかしながら、心と体の性が一致しない性的マイノリティーの生徒などへの配慮も、今後必要になってくると考えていますので、近隣市の動向や生徒、保護者からの要望などを踏まえながら、校長会とも相談した上で調査・研究を行っていきたいと考えております。以上となります。
469: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
470: ◯5番(松崎百合子) ぜひ校長会ともご相談の上、推進していただきたいと思います。
それでは再質問ですが、早期に導入できるように検討していただきたいのですが、導入はどのような過程を経て可能になっていくのでしょうか。
471: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
472: ◯教育部長(平田哲也) 導入をもしするとしたら、制服を選択することで、生徒が選択した結果について、差別的な見解をすることがないよう、一人一人の生徒に豊かな人権感覚を造成することが大きな課題となると思っております。
まず、制服を選択制にすることでどのような問題があるのか、現代の中学生にとって、選択制を導入することが本当によいことなのかを検討する委員会を立ち上げ、議論を深めていくとともに、校長会やPTAとの協議も必要になると考えております。以上となります。
473: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
474: ◯5番(松崎百合子) 委員会を立ち上げるという過程が必要ということでした。ぜひ早期にお願いしたいと思います。
今、全国の学校で、少数の子どもの苦痛を受けとめて、誰もが快適な標準服の導入が進んでいます。沖縄でも東京でも、たくさんの学校が進めています。本市でも多様な個性を尊重し、誰もが快適な標準服のあり方、安全性や経済性、機能性も合わせて、早急に検討をお願いしたいと思います。
それでは次の、ことばの教室について質問いたします。
本市のことばの教室は、まず、大野北小学校に設置され、言語面やコミュニケーション面で困難な子どもたちへの支援が広がってきたようです。言葉やコミュニケーションの困難は、自信を失ったり、いじめや不登校にもつながりやすいと言われています。一人一人に専門的なトレーニングや支援が行われ、改善が早期に可能となれば、これからの子どもたちが人生を生きていく上でどんなに助かるでしょう。悩んでいる親にとっても重要であります。
そのためには、通級が必要な子ども、希望する子どもが、どの子も通級できる体制が必要です。
そこでまず、ことばの教室の現状について伺います。
目的と設置の経緯はどのようなものでしょうか。
475: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
476: ◯教育部長(平田哲也) ことばの教室は、小中学校の通常学級に在籍をし、聞き取りや発語、会話に困難を感じている児童・生徒や、第三者とコミュニケーションをうまく展開できない児童・生徒に対し、学習上または生活上の困難を克服するため、通級による指導を行うことを目的に設置しております。
平成8年度に大野北小学校内に設置された後、平成27年度に月の浦小学校内に南教室が設置されました。平成28年度には大野北小学校内に中学生教室を設置し、同じ年の平成28年度に、月の浦小学校内に、就学前の子どもたちを対象とした就学前教室を設置し、子どもたちの支援に努めております。以上となります。
477: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
478: ◯5番(松崎百合子) 平成8年度に設置され、随時中学生や就学前まで広がってきています。
それでは、設置教室ごとの通級児童・生徒の人数について、在籍校別にお示しください。
479: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
480: ◯教育部長(平田哲也) スクリーンをお願いいたします。まずこれは、平成28年度の小学生教室の人数となります。上9番までが北教室、下の1、2、3番目の分が南教室となります。この北教室は合計で78名、南教室は合計で49名、合計で127名の生徒が通っております。
続きまして、平成29年度の小学生教室の人数ですが、北教室が95名、南教室が60名、合計で155名となっております。
続きまして、平成30年度の小学生教室の人数となります。北教室は98名、南教室は39名、合計で137名です。
続きまして、平成28年度の中学生教室及び就学前教室の人数となります。中学生は8名、就学前は29名となります。
続いて、平成29年度の中学生教室及び就学前教室の人数となります。中学生が21名、就学前が46名となります。
そして最後平成30年度になりますが、中学生教室が31名、就学前教室が41名となっております。以上となります。
481: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
482: ◯5番(松崎百合子) 過去3年間のを既に表示してご答弁いただきましたけれども、小学校の一番新しい、平成30年度のことでお話しさせていただきます。
小学校では、合計137人の子どもさんが通級しています。中学校では31名、就学前は41名ということです。
小学校では、大野北小と月の浦小に設置されていますので、設置校の通級生が多くなっています。大野北小の児童は30名に対して、南小の1名を除く6校では67名、6校で平均しますと11名です。大野北小の30名に対して、ほかの学校は11名しか通えていないということになります。約3分の1です。また、月の浦小の児童は21名、大野南小と平野小の2校からは18名、平均9名、約2分の1しか通級できていません。
設置校と設置されていない校の生徒の数は違いますけれども、大きな格差があります。
そこで、平均して未設置校からは2分の1から3分の1の子どもたちしか通級できていない現状に対して、どのようにお考えでしょうか。
483: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
484: ◯教育部長(平田哲也) ことばの教室、通級教室につきましては、まず北小につくりまして、そこの人数が増えて月の浦小と分校した形となっております。
今現在、北小と月の浦小でことばの教室、通級指導を受けるために、その指導の質と量を保つために、しっかりと事業をやっているところでございます。
ほかの小学校からの通級につきましては、やはり直接学校で見たりしていない父兄方は、そこら辺がよくわかっていないことがありますが、そこら辺はしっかり進めておりまして、随時増えてきていると考えております。
今後もしっかりとこのことばの教室があることを知らしめて、そういう課題を直したいことがありましたら、しっかりとこの教室に入れて指導していきたいと考えております。以上となります。
485: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
486: ◯5番(松崎百合子) この格差の問題は後ほどまたお聞きいたします。
3)の質問ですけれども、職員の人数や経験年数、資格はどのような状況でしょうか。
487: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
488: ◯教育部長(平田哲也) スライドをお願いします。今年度の小学生教室、中学生教室、就学前教室の職員の数は、合計で15名となっております。
特別支援教育に関する経験年数の内訳としては、17年目が1名、8年目が2名、5年目が5名、4年目が1名、3年目が1名、1年目が5名となっております。
次の表をお願いします。職員の教員免許及び言語聴覚士などの資格保有についての表となっております。
小学校教諭免許保有者が11名、中学校教諭免許保有者が3名、特別支援学校教諭免許保有者が3名、また、言語聴覚士が3名となっております。以上となります。
489: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
490: ◯5番(松崎百合子) 5年以上の経験の先生が半数以上いらっしゃいます。また、言語聴覚士が3名、特別支援学校の免許の先生など、専門的な資格を持たれ、経験豊富な先生たちがおられ安心しました。
それでは、4番、具体的な指導はどのようにされていますでしょうか。
491: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
492: ◯教育部長(平田哲也) 小学生教室、中学生教室、就学前教室ともに、一人一人の状態に応じた個別支援計画、指導計画を作成し、指導に当たっております。指導方法は、担当職員と子どもの1対1で行う個別指導と複数の子どもがグループをつくって指導を受けるグループ指導となっております。
また、定期的に保護者との面談を行い、子どもの状況を確認しながら、その後の指導に活用するように心がけております。以上となります。
493: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
494: ◯5番(松崎百合子) 一人一人に応じた個別支援計画をつくり、一人一人に丁寧に指導されているということ、大変重要な取り組みであると思います。
それでは、ことばの教室の課題と今後の計画はいかがでしょうか。
495: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
496: ◯教育部長(平田哲也) 小中学校のことばの教室については、入級希望者が毎年増えていることから、増加する児童・生徒への指導の質を落とすことなく、継続していくことが課題であると考えております。ついては、下筒井公民館跡地への移転など、ことばの教室のさらなる充実に向けた調査・研究を進めてまいりたいと考えております。以上となります。
497: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
498: ◯5番(松崎百合子) 下筒井公民館への移行は来年度からというふうに聞いていますが、来年度からでしょうか。
499: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
500: ◯教育部長(平田哲也) 下筒井公民館の移動は、今現在準備をしておりますが、今現在の下筒井公民館が移動をして、その後整備をして、それからの移動となりますので、もう少し時間がかかるのではないかと考えております。以上になります。
501: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
502: ◯5番(松崎百合子) 下筒井公民館は中学生だけと聞いていますが、中学生だけでしょうか。
503: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
504: ◯教育部長(平田哲也) 今現在、中学生のことばの教室をそちらにと考えております。
今後も、他の児童・生徒につきましても、充実ができることがあれば、そういうことも調査・研究していきたいと考えております。
505: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
506: ◯5番(松崎百合子) 以前から課題になっていた中央教室の設置はいかがでしょうか。
507: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
508: ◯教育部長(平田哲也) 中央教室につきましては、今増えている子どもたちの状況を判断しながら、調査・研究していきたいと考えております。
509: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
510: ◯5番(松崎百合子) 先ほどスライドが早かったので、よく見られなかったかと思いますが、増えているということですけれども、中学生の場合は当初8名、それから21名、31名と4倍に増えてきています。そして、小学校でも昨年度は155名で、今年は137名ですけれども、大きく増えてきております。ぜひ充実が望まれます。
それでは、ことばの教室の保護者のニーズと送迎の困難について伺います。
画面は昨年7月の西日本新聞です。発達障がいなど、児童・生徒対象の通級指導、送迎が大変とあります。送迎のために仕事を諦めた女性、お母さんの例が紹介されています。親の送迎問題は、全国で起きている最大の問題とコメントされています。
さきに在籍校別の通級児童・生徒をお聞きしましたが、設置校との差は2分の1から3分の1という大きな格差があります。通えないでいる生徒の可能性を考えますと、単純に計算しますと、北教室は30名に対して平均11名なので、6校で約120名の子どもが通えないでいる可能性があります。南教室は20名に対して9名、ほかの学校から通えていないので、約20名として、140名ぐらいの子どもたちが通えないでいる可能性があります。通っている子が137人ですから、それと同等またはそれ以上の子どもたちが通えないでいる可能性があります。
これは最大の問題といえるのではないでしょうか。送迎と保護者からのニーズについてまず伺います。
保護者からのアンケートはとられているでしょうか。その内容はどのようなものでしょうか。
511: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
512: ◯教育部長(平田哲也) ことばの教室では、指導の際の参考にするために、保護者へのアンケートを実施しております。指導を受けている子どもの家庭や地域での様子、長所・短所、友達関係、他の機関との連携、そして、ことばの教室への要望などについてお尋ねをしております。
保護者からは、学習面や子どもの変化、また、指導上での配慮をしてほしいことなどが要望として寄せられております。以上となります。
513: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
514: ◯5番(松崎百合子) 保護者からのアンケートでは、送迎の大変さについては出てきていないということです。
ことばの教室のリーフレットですけれども、各校のリーフレットが出ております。その中で、通級できない場合は、保護者への支援(相談等も受け付けています)と書かれています。
通級できない場合の対応はどのようにされているのでしょうか。
515: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
516: ◯教育部長(平田哲也) ことばの教室に来ている子ではなく、学校にいて困り感のある子どもがいる場合はどうかというお話と思いますので、そういう子に対しては学校のほうで介助員等をつけたりして、その子に対してできる限りの対応を行っております。以上となります。
517: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
518: ◯5番(松崎百合子) 学校内で丁寧に対応されていることだと思います。
それでは、2)ですけれども、送迎が困難な場合、社協など送迎サービスが利用できないでしょうか。
519: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
520: ◯教育部長(平田哲也) 社会福祉協議会の既存のサービスでは、車椅子を使用している方など歩行が著しく困難な方を対象としておりますので、ことばの教室への送迎の対応としては難しいと認識をしております。以上となります。
521: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
522: ◯5番(松崎百合子) 未設置校へは教員の巡回指導の導入が効果的と考えますが、市はどう考えられますでしょうか。
523: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
524: ◯教育部長(平田哲也) 巡回指導も一つの方法ではありますが、巡回指導を行うとした場合、現在の入級者数や今後も増加すると見込まれる人数を考慮いたしますと、指導時間の確保ができなくなるおそれがあります。これは、巡回指導においては移動、さらには資料の準備、片づけの時間なども必要になるためです。
市といたしましては、現在の体系をさらに充実させるなど、環境の整備を優先的に進めていきたいと考えております。
また、中学生教室につきましては、通級しやすくなるよう交通の利便性を考え、下筒井公民館跡地に移転を計画しております。以上となります。
525: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
526: ◯5番(松崎百合子) 現在、中学校へは巡回指導も取り入れてらっしゃるようにお聞きしたんですが、それはどうでしょうか。
527: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
528: ◯教育部長(平田哲也) 今現在、調査・研究の中で、巡回指導も仮で行ったりもしましたが、やはり人数が増えてくる中では、巡回指導は今現在の大野城市の形態としては、環境整備のほうを優先していくほうがいいという考えを持っております。以上となります。
529: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
530: ◯5番(松崎百合子) ことばの教室の支援を受けるか受けないかは、子どもの生涯にかかわる問題と思います。
10年くらい前ですけれども、バスの中で知り合いの母子に会いました。聞くと、ことばの教室に子どもを連れていったということでした。その子は、生まれたときから大変苦労していましたので、支援につながってよかったなと思いました。今は高校も卒業しています。
送迎は、親子のコミュニケーションの意味でも望ましいと思いますが、仕事や病気などさまざまな理由で送迎ができない保護者がいます。
画面は東京都の保護者向けのリーフレットです。東京都では、モデル期間を経て、2016年度から教員が巡回して発達障がい教育を実施する特別支援教室を、全公立小学校約1,270校、全中学校約600校へ導入しているそうです。
保護者の送迎の困難をどう解決するかということが一つ。そして、もう一つ大事なことは、子どもたちが通級教室への移動で授業を離れて、移動時間のために学習がおくれることを軽減できるということがあります。
本市では、巡回は先生の指導時間が短くなるということでしたけれども、子どもたちもよその学校に通級することによって、その時間、学校での学習ができなくなるんですね。それが校内で通級できれば、休み時間に移動することができます。子どもを中心に考えることが必要ではないかと思います。
また、図にありますように、ちょっと小さくて見えにくいんですが、校内に先生が巡回しますので、クラスの様子を見ることができます。そして、専門の先生が、担任の先生とかにアドバイスして、対応方法などいろいろアドバイスすることによって、在籍クラスの先生や児童・生徒の理解も引き出せるという効果があるそうです。
本市の通級教室でも重視されているところですけれども、たくさんの子どもたちが通級教室に通えていないであろう先ほどの数字の現状を見まして、本当にこれを、必要な子どもたちが、誰でも通級の専門的な支援が受けられるようにしていくことが、行政の責任ではないでしょうか。早急に検討をお願いいたします。いかがでしょうか。
531: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
532: ◯教育部長(平田哲也) 通級教室のニーズが今現在増えてきております。それに対応しますためには、それに対応する指導者の人数、場所等も考えまして、先ほど言いました中学生教室の下筒井公民館跡地、また、今調査・研究をしております中央教室、いろいろと整備をしていきたいと考えております。
また、学校には介助員等もいます。あと、本当に障がい等ある方には、特別教室もそれぞれの学校に準備をして、先生たちが子どもたちの指導を行っております。
そういうふうないろんなバージョンを使いまして、子どもたちの指導、伸びをしっかりとやっていきたいと考えております。以上となります。
533: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
534: ◯5番(松崎百合子) 巡回も含めてもう一度ご検討いただけるようにお願いいたします。
最後に、3番の発達障がいの子どもと家族の支援について質問いたします。
まず、発達障がいの現状について伺います。
北九州市も、今年度から巡回指導を導入しているということです。
これは、厚生労働省の
ホームページにある、発達障害者支援法の改正についての説明資料の1ページです。
2005年に発達障害者支援法が施行されて、発達障がいが障害者基本法など、関連法に順次位置づけられて、2016年には改正法が成立しています。
発達障がいは脳機能の障がいということですが、さまざまな特徴とグラデーションがあり、理解が難しいところです。
西日本新聞によると、本年1月に福岡市で、対人関係の難しさや感覚過敏などを抱え、20歳の女性が命を絶ったとのことです。
医療機関に通院や入院をしている発達障がいの患者の数は、2002年には3万5,000人、2017年には23万3,000人と、7倍を超えて増えているということです。
福岡市の発達障害者支援協議会会長の野口西南学院大教授のコメントでは、レッテル貼りだけが進み、支援が追いつかなければ、本人や家族が孤立しかねないと、理解と支援の充実を求めています。
さて、図のように発達障がいは、LD(学習障がい)、広汎性発達障がい、ADHD(注意欠陥障がい)に分類されています。それぞれの主な特徴と、学校ではどのように対応されていますかお聞かせください。
535: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
536: ◯教育部長(平田哲也) まず初めに、学習障がいは、知的発達全般にはおくれがないものの、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論するという基本的な学習機能の一部に混乱が生じる障がいです。
例えば、先生の話を理解することはできても、教科書を読んだり、黒板を書き写すことが難しかったり、特定の教科だけ極端に苦手だったりするもののことです。そのため、学校ではその子の特性をよく理解し、得意な部分を活かした指導などを心がけています。
次に、広汎性発達障がい、通称自閉症については、対人関係を持つことに障がいがある、活動範囲と興味の対象が限定されるなどの特徴がある障がいです。広汎性発達障がいの子どもは、抽象的な表現や長い文章の理解などが苦手な傾向があります。そのため学校では、何をどうするといった指示を、図などを用いて具体的に説明したり、短い言葉で伝えたりすることを行っております。
続きまして、ADHDは、不注意、多動性、衝動性などの特徴がある状態をいいます。不注意とは、注意の集中できる時間が短い、注意を向ける方向が変化しやすい、目的を持った行動ができない。他動性とはじっとしていられない、動きが多い。衝動性とは、思いついたら考える前に行動してしまうなどが挙げられます。ADHDの子どもは、授業中なども注意力がそれてしまうことがあります。そのため学校では、指導方法や教室の掲示物などに工夫をすることなどにより、対応を行っております。以上となります。
537: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
538: ◯5番(松崎百合子) それぞれの子どもたちに合わせて指導をされているということです。
それでは、発達障がいの認定はどのように行われているでしょうか。
539: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
540: ◯教育部長(平田哲也) 発達障がいの認定につきましては、学校で行うものではありません。心療内科などでの診察や検査の結果から、医師が診断することとなります。以上となります。
541: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
542: ◯5番(松崎百合子) 確認ですが、その発達障がいの診療認定が診断がされていなくとも、学校では支援が行われているということでよろしいでしょうか。
543: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
544: ◯教育部長(平田哲也) その子どもの困り事、親からの困り事は、学校のほうで相談を受け、その子にとってできるだけよい対応をしております。その子がそういう認定をされている、されていないは、学校としては関係ございません。
545: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
546: ◯5番(松崎百合子) それでは、学校での発達障がい児童・生徒への加配の教職員配置の基準や、実際の人数、資格はどのようになっているでしょうか。
547: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
548: ◯教育部長(平田哲也) 介助員につきましては、特別支援学級の在籍児童・生徒数の人数や子どもの障がいの状況、その他特別に配慮が必要と認められる事情等を勘案し、配置することとしております。また、学級運営サポートティーチャーは、原則として各校に1名配置することとしております。
本市では現在、介助員を36名、学級運営サポートティーチャーを24名配置しており、支援や配慮を必要とする児童・生徒のサポートに当たっております。
また、介助員は、保育士または介護関係の資格を持ち、学級運営サポートティーチャーは教員免許の保有を必須としております。以上となります。
549: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
550: ◯5番(松崎百合子) 各校に介助員の方やサポート先生が入っておりますけれども、今、教員も含めて人手不足が言われていますが、介助員等の必要な人員は足りているんでしょうか。
551: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
552: ◯教育部長(平田哲也) 人数につきましては、基準に基づいて県からの配置、それと市からの配置等で対応をしております。以上となります。
553: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
554: ◯5番(松崎百合子) ことばの教室にも発達障がいの子どもたちがたくさん通っているということです。丁寧に支援されていると思います。
発達障がいは、虐待やいじめ、不登校などの背景にあると言われていますが、早期発見と早期からの支援が必要と言われています。
その早期からの支援の課題はどのようなことでしょうか。
555: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
556: ◯教育部長(平田哲也) 発達障がいを持った子どもの早期発見に当たっては、児童・生徒に関する情報の把握などが重要な課題になることから、特別支援コーディネーターが中心となり、担任や学年主任、管理職との情報交換を密に行うなど、対応に努めております。
また、外部連携の窓口となる教頭も、特別支援コーディネーターとの連携を密にしているほか、担任などから情報収集を積極的に行うなどして、早期対応に心がけております。以上となります。
557: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
558: ◯5番(松崎百合子) 特別支援教育コーディネーターは、各校に配置されているのでしょうか。
559: ◯議長(山上高昭) 教育長。
560: ◯教育長(吉富 修) ただいま議員のご指摘のように、各学校に校務分掌の一役割として位置づけられておりまして、特別支援コーディネーターを中心に、それぞれの各学校の特別支援教育の全体像を構成する役目となっています。以上です。
561: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
562: ◯5番(松崎百合子) 各校に特別支援教育コーディネーターがいらっしゃるということで、学校の先生の理解が大変重要と考えますが、研修や相談体制はどのようにされていますでしょうか。
563: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
564: ◯教育部長(平田哲也) 各学校では、発達障がいや子どもの理解、児童の実態に応じた支援のあり方などについて研修を実施しております。
また、教員の相談窓口としては、教育サポートセンターが機能しており、指導主事の相談対応やスクールカウンセラーによる支援等も行っております。以上となります。
565: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
566: ◯5番(松崎百合子) 学校での相談支援体制、研修体制についてお聞きしましたが、では、保護者の相談先や対応方法などの研修や自助グループなどはありますでしょうか。
567: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
568: ◯教育部長(平田哲也) 障がい者の保護者からの対応ですが、保護者から最初の相談については、各学校の担任が窓口となります。その後、特別支援コーディネーターやカウンセラー、養護教諭、学校管理職などが、必要に応じて保護者や子どもへのサポートを行っております。
また、実際には担任だけではなく、相談しやすい職員などが相談窓口になるケースも多いことから、教職員がチームとなって対応をしております。
保護者を対象とした研修につきましては、子ども療育センターなどが実施しております。また、自助グループにつきましては、子育てに関して同じ悩みを持つ保護者会や、関連するNPO法人などがあることを把握しております。以上となります。
569: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
570: ◯5番(松崎百合子) 保護者にとっては、同じ悩みを抱えた仲間がいること、ひとりじゃないということがとても力になります。今後ますます保護者たちの自助グループ、ワークショップ型の研修や情報交換の場を増やすなどして、保護者のつながりの支援をさらに進めていただけたらとお願いします。
3)ですが、それでは地域ですが、子どもたちを地域で理解し、見守っていけるように、PTAや地域での研修や啓発はされているでしょうか。また、今後の計画はありますでしょうか。
571: ◯議長(山上高昭) 教育部長。
572: ◯教育部長(平田哲也) 地域の保護者に向けた研修につきましては、各学校で実施されるPTAの研修や家庭教育学級の講演会などが挙げられます。
また、子ども療育センターが実施する研修につきましても、広く市民が参加できるようになっております。以上となります。
573: ◯議長(山上高昭) 5番、松崎議員。
574: ◯5番(松崎百合子) 本市は発達障がい者の支援について、療育センターやことばの教室を初め、熱心に取り組まれているところです。しかし、私たち市民は、まだまだ理解が足りないと感じます。本人や保護者への接し方や支援の方法を含めて、今後地域での啓発などをお願いしたいと思います。
そして、まとめですが、さきに紹介した西南大学の野口先生は、今日、多様性に目が向けられている社会にはなったが、違いを許容できる社会にはなっていない、地域の中で共生できる環境を整えることが求められていると述べています。野口先生のご指摘は、本日質問の制服の選択制にも通じます。多様性ということ、性差や性指向、人種や国籍、障がいの有無、文化や言葉の違い、さまざまな違いを許容できる社会であることが、誰にとっても快適な社会と言えます。そして、多様な人々が地域の中で共生できる環境を整えることが、支援者や行政の役割と求められています。
改めまして、中学校制服の選択制の導入、また、どの子もことばの教室の専門的なサポートが受けられるような体制づくり、そして、発達障がいへの理解と支援の充実を願いまして、私の質問を終わります。
575: ◯議長(山上高昭) 以上で、本日の議事日程は全て終了しました。
あす6月18日の会議は、議事の都合により、特に9時30分に繰り上げて開きます。
本日はこれをもちまして散会します。お疲れさまでした。
──────────────・────・──────────────
散会 午後3時30分...