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平成30年第4回定例会(第3日) 一般質問1 本文 2018-12-13
平成30年第4回定例会(第3日) 名簿 2018-12-13

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  1. 大野城市議会 2018-12-13
    平成30年第4回定例会(第3日) 一般質問1 本文 2018-12-13


    取得元: 大野城市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-28
    1:                  開議 午前9時30分 ◯議長(白石重成) おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりです。  これより議事に入ります。      ──────────────・────・──────────────   日程第1 一般質問 2: ◯議長(白石重成) 日程第1、一般質問を行います。  通告順に発言を許します。  9番、森議員。                〔9番 森 和也議員 登壇〕 3: ◯9番(森 和也) 皆さん、おはようございます。大野城自民党市議団会派自民まどかの森和也です。  本定例会におきましては、若者に対する支援施策について、産業廃棄物の廃棄基準とごみ袋について、体育館の暑さ対策についての3点について質問いたします。  まず、少子化対策の観点から、若者に対する支援施策について順次質問いたします。  厚生労働省人口動態統計には、昨年2017年に生まれた子どもの数、出生数は、前年よりも3万人余り少ない94万6,060人となり、過去最少を更新、1人の女性が生涯に産む子どもの数に当たる合計特殊出生率は1.43と2年連続で低下したとあります。  本年6月1日付の日本経済新聞によると、出生率がほぼ横ばいだったのに、出生数が大きく減ったのは、女性の人口そのものが減っている、出産適齢期とされる15歳から49歳の女性は約2,498万人となり、前年に比べ1.3%減り、このうち子どもの8割を産んでいる25歳から39歳の女性は2.5%減ったと記載されています。  さらに、晩婚、晩産化の影響も大きい。第1子を産む女性の平均年齢は30.7歳と過去最高の水準で高どまりし、第1子の出産年齢が上がると、第2子以降の出産は減る傾向にあると述べています。  一方、出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減は39万4,373人で、過去最大の減少幅、出生率が改善したとしても人口減は当面続く、公的医療や年金などの社会保障制度は、人口減を前提にした制度への見直しが避けられないとしています。  国立社会保障人口問題研究所がまとめている将来推計人口によると、日本の総人口は2010年の1億2,800万人をピークに減少に転じ、2040年には1億728万人となり、現在より2,000万人以上も減る見通し、国土交通省の試算では、2050年には9,700万人台まで減少し、1億人を割り込むと言われています。  人口減の影響は、働き手となる生産年齢人口、15歳から64歳が減るため、潜在成長力が低下し、国内総生産、GDPは縮小、社会保障体制の維持も困難となり、国民生活水準が低下するおそれがあり、少子高齢化と過疎化に見舞われている地方では、存続が危ぶまれる自治体が出る可能性があるとの報告書も発表されています。
     本年6月の定例会で、大野城市は、12年後または14年後ごろまで人口は増加する予測であるという回答がありました。本市は幸いに人口は増加していますが、近い将来は人口減少が到来します。  同じく6月定例会において、8番議員さんの質問に対し、企画政策部長が「出生率を高めていくための子育て支援の充実に関する施策を実施しております」と述べられていますが、具体的にどんな施策を講じているのでしょうか。本市の出生率を高めていくための子育て支援の充実に関する施策、少子化対策について教えていただきたいと思います。  以上、壇上からの質問は終わりまして、あとは質問席から質問いたします。 4: ◯議長(白石重成) こども部長。 5: ◯こども部長(山口祥和) それでは、本市の少子化対策についてお答えをいたします。  本市では、安心して妊娠、出産、子育てに臨むことができるように、子育て支援に関する各種施策を講じているところでございます。  具体的には、妊娠期において、保健師による妊娠中の生活、助産師によるお産の仕組み、栄養士による妊娠中の栄養などについての話を行います「母親教室」を年9回開催をしております。  そして、出産後は、生後4カ月までの赤ちゃんがいる全ての家庭に助産師や保健師等が訪問する全戸訪問事業を実施をし、産婦や赤ちゃんの状況を把握するとともに、必要に応じて母乳や子育てに関する相談や指導、子育て情報の提供などを行っております。また、保健師、助産師、栄養士、臨床心理士が就学前の乳幼児の成長、発達や離乳食などについての相談に応じる「すこやか育児相談」を毎月開催をしております。  次に、乳幼児期におきましては、年々高まっている保育需要に対応するために、保育定員の拡充に重点的に取り組んでおります。具体的には、平成25年度に1,691人であった保育定員を年次的に拡充し、平成30年度には2,163人へと472人拡充しており、来年度にはさらに219人拡充する予定としております。  このほか、地域と連携した公民館親子サロン中学校子育てサロンでの中学生と乳幼児親子との触れ合い体験子育て支援センターによる各種親子向け教室等も行っております。  また、少子化対策の観点も含めた国の取り組みとして、3歳児から5歳児までの児童の保育所や幼稚園の保育料などが来年10月から無償化される予定となっております。  このように、妊娠期から子育て期においてさまざまな子育て支援施策を実施するとともに、保育定員の拡充を進めており、これらのことが妊娠、出産や子育てに対する安心感を生み、1人目の子の出産だけではなく、2人目、3人目の出産や定住を促進し、少子化対策につながっていくものと考えております。以上でございます。 6: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 7: ◯9番(森 和也) わかりました。では、若者の未婚、晩婚化はなぜ進んでいるのでしょうか。本市としてはどのように考えておられるのでしょうか。 8: ◯議長(白石重成) こども部長。 9: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。若者の未婚、晩婚化の要因についてですが、価値観の多様化や女性の社会参加や経済的自立が進んできたことなどの社会情勢が考えられます。また、内閣府の少子化社会対策白書によりますと、未婚者が独身でいる理由として、男女ともに「適当な相手にめぐり会わない」との回答が最も多く、次いで、男性では「まだ必要性を感じない」、女性では「自由さや気楽さを失いたくない」という回答が多いという結果も出ているところでございます。以上です。 10: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 11: ◯9番(森 和也) 回答にもありましたとおり、「適当な相手にめぐり会わない」というのが最も多い理由だと思います。それに対応する施策として「出会いサポートセンター」を設置している自治体がありますが、承知されているでしょうか。 12: ◯議長(白石重成) こども部長。 13: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。結婚支援に対して国の補助が実施されていることや、県内におきましても幾つかの自治体などにおきまして、出会いサポート事業などが実施されていることは承知しているところでございます。以上です。 14: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 15: ◯9番(森 和也) 画面を御覧ください。宗像市では、少子化問題への対応の一環として、昨年、平成29年7月2日、JR東郷駅前に「むなかた出会いサポートセンターJUNOALL」をオープンさせました。設置場所である「団地の賑わい広場CoCokaraひのさと」は宗像市がみずから経営する市公共施設です。  JUNOALLは行政や公的機関、経済界が連携した非営利目的の婚活支援組織で、一昨年、平成28年、「北九州出会いサポートセンター」、昨年1月に「ふくおか出会いサポートセンター」が開設されており、北九州、福岡両市の中間にある宗像市が3カ所目に開設しています。  運営形態は、北九州、福岡は特定非営利法人、NPOですが、宗像市は市直営、市がセンターを設置し、婚活支援団体であるNPO法人「ゆめみらいNIPPON」へ運営業務を委託しています。補助金の額は150万円、これは福岡県地域少子化対策重点推進事業として補助率2分の1、国からの交付金が75万円交付されるので、宗像市の実質的な補助は75万円と聞いております。事業内容は、独身者の結婚に関する相談と成婚までのサポートで、若者の出会いの機会が増加することを目指しており、開所は毎週日曜日の10時から17時までです。  宗像市役所の担当にお聞きしましたが、「むなかた出会いサポートセンター」の登録者は100人を超え、既に成婚も1組あるということでした。  北九州、福岡の二つのセンターを合わせた登録者数は1,900人を超えており、情報を共有して、福岡県北部地域のネットワークを図ることで効果的なマッチングが期待できます。  宗像市の10月31日現在の人口は9万7,125人で緩やかに増加しております。子育て世代は転入超過の状況が継続しているようです。  先ほども申しましたが、「むなかた出会いサポートセンター」の前に北九州と福岡に出会いサポートセンターが開設されています。北九州は人口減少が続いていますが、人口は95万6,000人を超える都市ですし、福岡市はご承知のとおり人口増加が続いており、全国市人口ランキングは神戸市を抜いて全国第5位の人口を誇っています。  人口が増えている福岡市、宗像市でも出会いサポートセンター事業が行われています。本市においても、大野城市出会いサポートセンターをぜひ設置していただきたいと、少子化問題に対応してもらいたいというように考えておりますが、いかがでしょうか。 16: ◯議長(白石重成) こども部長。 17: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。結婚の意思がある方々に出会いの機会を提供し、結婚支援を行い、少子化対策につなげていくことは有意義であることと認識をしておりますが、本市におきましては、まずはさまざまな子育て支援施策や保育定員の拡充等を通して、子育てしやすいまちづくりを進めることで少子化対策につなげていきたいと考えているところでございます。  なお、本市においても、現在、一般社団法人大野城にぎわいづくり協議会が主催している「おおのじょうまちなかわくわくパビリオン」の中で、婚活に関するイベントがこれまで合計12回開催されております。  これらのことから、現時点では出会いサポートセンターの設置は予定しておりませんが、将来の少子高齢社会における施策として、調査・研究課題とさせていただきたいと考えております。以上でございます。 18: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 19: ◯9番(森 和也) 将来の少子高齢化社会における施策として、ぜひ調査・研究をよろしくお願いします。  では、本市では若者の住宅購入に対し、何か支援を行っているでしょうか。 20: ◯議長(白石重成) こども部長。 21: ◯こども部長(山口祥和) 現時点では、若者や子育て世代に特化した住宅支援は実施をしていないところでございます。以上でございます。 22: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 23: ◯9番(森 和也) 画面を御覧ください。宗像市では、住宅購入支援メニューとして、子育て世帯及び新婚世帯家賃補助制度中古住宅購入補助制度、古家購入建替え補助制度、三世代同居・近居住宅支援補助制度定住奨励金の各種施策を行っています。  子育て世帯及び新婚世帯家賃補助制度とは、市内の民間賃貸住宅にお住まいの子育て世帯、新婚世帯の方に家賃の一部を補助するもので、補助期間は5年間、60カ月、総額で最高78万円が補助されます。  中古住宅購入補助制度は、市内の中古住宅を購入して居住する子育て世代の方への補助金で、中古住宅を購入し、市内の事業者でリフォーム工事をして居住する子育て世代に50万円が補助されます。  古屋購入建替え補助制度は、市内の古屋を購入して解体し、新築住宅を建てる子育て世代の方への補助金で、古屋つき土地を購入し、解体工事を行った後に新築住宅を建築して居住する子育て世帯に最高120万円が補助されます。  三世代同居・近居住宅支援補助制度は、市内に住んでいる親世帯とその子ども世帯の同居・近居を応援しますということで、条件により20万円から50万円が補助されます。  定住奨励金は、市内で住宅を新築、購入する家賃補助認定者への補助金で、奨励金として30万円を交付するものです。  このような施策を本市でも検討していただきたいですが、いかがでしょうか。 24: ◯議長(白石重成) こども部長。 25: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。現在本市の出生数は近隣市よりも多い状況であり、子育て世代の転入も多く、保育所の待機児童も多い状況となっております。  市としましては、子育て支援施策の充実や保育定員の拡充などを通じた子育てしやすいまちづくりを優先して進めていくとともに、その施策を広く周知し、妊娠、出産や子育てに対する安心感を生み出していくことによって、若者や子育て世代に選ばれ、定住人口が増加していくことにつなげていきたいと考えております。  このことから、現時点では、若者や子育て世代への住宅支援の実施は予定しておりませんが、将来の少子高齢社会における施策として調査・研究課題とさせていただきたいと考えております。以上でございます。 26: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 27: ◯9番(森 和也) 宗像市のお話ばっかりするのでおもしろくないと思いますけれども、宗像市は細かいところまで取り組んでおられ、参考になることが多いと感じたので、紹介し、提言しました。  そのほか、宗像市役所ホームページを検索すると、「宗像に住もうよ」「買いたい人・借りたい人」「中古、一戸建て・マンションの情報」「土地(宅地)の情報」「売りたい人・貸したい人」「宗像市空き家・空き地バンク」など、不動産の情報も市のホームページから閲覧でき、参考になります。  先ほども申しましたが、宗像市は人口減少しているわけではありません。宗像市は若い人、子育て世代へのさまざまな支援策を講じており、それが人口増加、子育て世代の転入超過につながっているのではないでしょうか。  本市が保育需要に対応するため、保育定員の拡充に重点的に取り組んでおられることは評価いたします。現在の大野城市は、住みやすいということで移り住んで来られる方が多く、幸いにして人口が増え、待機児童がなかなか減少しないというのは、ある意味うれしい悲鳴なのかもしれませんが、近い将来には必ず人口減少に転じます。既に人口減少に転じている自治体、将来は消滅する可能性があると指摘された自治体は危機感を持って対応しています。  大野城市の少子化対策の観点から、若者、子育て世代に対しての支援として何ができるのか、何をしなければならないのか、出会いサポートセンターの設置と住宅購入支援メニューを提言しましたが、先進自治体を調査・研究し、結婚後に安心して子どもを産み、育てられる子育て環境の充実した大野城市を目指し、一緒に考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。  次に、産業廃棄物の廃棄基準とごみ袋について質問いたします。  一般的に産業廃棄物の処理はどのようになっているでしょうか。 28: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 29: ◯建設環境部長(高原正宏) それでは、お答えいたします。廃棄物の処理及び清掃に関する法律において、「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」とされているところです。このことから、産業廃棄物を排出した事業者が産業廃棄物の収集・運搬に関する許可を受けた事業者に運搬を依頼し、産業廃棄物の中間処理及び最終処分に関する許可を受けた施設において処分することが義務づけられているところでございます。以上でございます。 30: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 31: ◯9番(森 和也) 次は、廃棄物の受け入れ基準についてお聞きします。  福岡都市圏南部工場は、福岡市、春日市、大野城市、太宰府市、那珂川市の5市で構成された福岡都市圏南部環境事業組合が建設、管理していることは承知していますが、市民の方からの声があったので質問させていただきます。  福岡都市圏南部工場廃棄物(ごみ)受入基準が平成30年5月に出されていますが、これはどのような経緯で作成されたのでしょうか。 32: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 33: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。ご質問の廃棄物受け入れ基準につきましては、福岡都市圏南部工場が試運転を開始する前の平成27年8月に、福岡都市圏南部環境事業組合により策定されております。その後は、組合を構成する5市からの廃棄物の搬入実態を踏まえまして、毎年度細部が見直されているところでございます。  なお、当初基準の策定内容につきましては、当該工場が建設される前に稼働していました旧南部工場へ搬入していた住民や事業者の混乱を避けるため、旧南部工場の受け入れ基準をもとに作成されているところです。以上でございます。 34: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 35: ◯9番(森 和也) この平成30年5月版の受け入れ基準を出すに当たり、パブリックコメントを求めたのでしょうか。その場合、どのようなコメントが出されましたか。 36: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 37: ◯建設環境部長(高原正宏) さきに回答しましたとおり、廃棄物受け入れ基準につきましては、搬入者の混乱を避けるため、既に策定されていた旧南部工場の受け入れ基準をもとに、施設を安全かつ適正に運転していくことを目的とした組合条例と規則の規定に基づき設けているものでありますので、パブリックコメントは実施されておりません。以上でございます。 38: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 39: ◯9番(森 和也) この基準によれば、クリーン・エネ・パーク南部では産業廃棄物は受け入れられないようになっています。以前は南部工場でも中小企業基本法に規定する中小企業者が排出した産業廃棄物は受け入れていたというように聞いていますが、なぜ受け入れなくなったのでしょうか。 40: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 41: ◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。福岡市のごみ処理施設は、福岡市の条例に基づき、一部産業廃棄物の受け入れが行われているところです。旧南部工場につきましては、福岡市のごみ処理施設でありましたので、福岡市の事業所に限り産業廃棄物の受け入れが行われていた経緯がございます。  現在の福岡都市圏南部工場は5市により構成されている組合により、一般廃棄物中間処理施設として運営されており、各市の条例等に基づき処理を行っておりますので、産業廃棄物の受け入れを行うことはできないものとなっております。以上でございます。 42: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 43: ◯9番(森 和也) それでは、産業廃棄物の不法投棄は年間どれくらいあるのでしょうか。最近の不法投棄回収のデータがあれば教えてください。 44: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 45: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。不法投棄につきましては、その原因者を特定できず、産業廃棄物一般廃棄物かであることを明言することができません。そのため、参考とはなりますが、市内におけるテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの家電4品目に係る不法投棄の回収件数につきましてお答えをさせていただきたいと思います。  平成25年度と平成26年度は各14件、平成27年度は13件、平成28年度は11件、平成29年度は3件となっており、ここ数年、10件程度で推移していますが、平成18年度は83件でありましたので、10年前と比べましたら減少しているのではないかということになっております。以上でございます。 46: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 47: ◯9番(森 和也) クリーン・エネ・パーク南部産業廃棄物を受け入れないならば、不法投棄が増加するのではないかと思い質問しましたが、ここ数年は10件程度と減少している状況ということで安心しました。  クリーン・エネ・パーク南部における中小企業法に規定する中小企業者が排出した産業廃棄物の受け入れは検討できないでしょうか。 48: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 49: ◯建設環境部長(高原正宏) さきの回答と重なってしまいますが、クリーン・エネ・パーク南部一般廃棄物を処理する中間処理施設でありますので、産業廃棄物を受け入れる場合は、組合及び構成5市の合意取得と条例改正が前提となります。また、焼却灰は同組合が建設し運営する福岡都市圏南部最終処分場、愛称をグリーンヒルまどかといいますが、こちらに埋め立てられています。  産業廃棄物を受け入れする場合につきましては、クリーン・エネ・パーク南部工場周辺に居住する春日市及び大野城市の住民のほか、グリーンヒルまどかの所在地市であります本市の中区住民のご理解が必要となりますので、検討するに当たっては慎重な審議を要するものと考えております。以上でございます。 50: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 51: ◯9番(森 和也) 再確認しますと、もともとは一般廃棄物を処理することを目的に建設されたものであること、産業廃棄物を受け入れるには、組合及び5市で十分な協議が必要であること、産業廃棄物を受け入れることを検討する場合、クリーン・エネ・パーク南部の地元である春日市及び大野城市南地区の住民の方々、グリーンヒルまどかの地元である大野城市中区の地元住民の方々のご理解をいただく必要があることというのはわかりました。  次に、ごみ袋についてですが、大野城市指定の家庭専用ごみ袋は縦に裂けやすいという声を複数の市民の方からお聞きしました。以前と品質が異なるのでしょうか、製造業者が変わったのでしょうか、お願いします。 52: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 53: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。市指定のごみ袋につきましては、発注者である市が材質や厚さなどの仕様を定め、製造業者による製作後、納品検定を行っておりますので、以前から品質に異なることはありません。また、納品業者の決定におきましては、毎年実施する指名競争入札により製造業者を選定しているところでございます。製造業者の変遷でございますが、今年度と平成29年度は同一業者でございますが、平成28年度の業者とは異なることとなっております。以上でございます。 54: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 55: ◯9番(森 和也) ごみ袋はかた目のぱりぱりしたものとやわらかいものがあり、例えば、燃えるごみ袋と資源ごみ袋は違います。原料樹脂はどちらもポリエチレンと表示されていますけれども、どんな違いがあるのでしょうか。 56: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 57: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。燃えるごみ袋と資源ごみ袋の原材料は同じポリエチレンを使用しておりますが、ポリエチレンはその密度によって特性が変化するという特性がございます。高密度のポリエチレンは剛性が高く、においを通しにくいという特性があります。また、低密度のポリエチレンは剛性はやや劣るものの、しなやかでやわらかいという特性がございます。これらの特性を活かしながら、原材料費の抑制を考慮し、燃えるごみ袋は厚さを薄くした高密度のポリエチレンを、資源ごみ袋は厚さをやや厚くした低密度のポリエチレンを用いていますので、質感などが異なることとなっております。以上でございます。 58: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 59: ◯9番(森 和也) 広報大野城の今年の1月1日号に「市指定ごみ袋の不良について」という記事が出されています。この記事を掲載することになった経緯をお知らせください。 60: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 61: ◯建設環境部長(高原正宏) それでは、経緯をお答えいたします。
     平成29年9月ごろから「ごみ袋が縦に裂けやすい」という市民からの苦情が多数寄せられたことから、市で原因を調査しましたところ、製品の一部に不良品が含まれているということが判明いたしました。このため、納品業者と協議を行いまして、不良品の自主回収を行うこと、購入者からの申し出に応じまして、不良品を良品と交換する方針としましたので、広く市民にお知らせするため、広報大野城の2018年1月1日号に記事を掲載することといたしたところでございます。以上でございます。 62: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 63: ◯9番(森 和也) では、市指定ごみ袋に対する苦情などは最近は出されているのでしょうか。 64: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 65: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。一般的な袋の強度等についての問い合わせにつきましては現在もいただいているところでございますが、明らかに袋が裂けやすいなどという苦情につきましては、現在ほとんどございません。  今後も製造業者に対して品質管理の徹底を指導し、納品時の検収を厳しく行うとともに、市民の意見等に傾聴しながら、サービスの向上に努めていきたいと考えているところでございます。以上でございます。 66: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 67: ◯9番(森 和也) 以前の「縦に裂けやすい」というイメージがまだ残っているのかもしれませんが、最近でも「縦に裂けやすい」という声をいただいています。引き続き、ごみ袋、特に燃えるごみ袋の品質管理をよろしくお願いします。  次に、体育館の暑さ対策について質問いたします。  本市内の体育館に冷暖房設備は設置されているのでしょうか。 68: ◯議長(白石重成) 教育部長。 69: ◯教育部長(平田哲也) お答えします。本市内の体育館で冷暖房設備を設置している施設は今現在ございません。以上となります。 70: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 71: ◯9番(森 和也) 体育館に冷暖房設備を設置していないのは、予算の関係などさまざまな理由があると思います。体育館は避難所として使われる可能性がありますが、居住環境の観点からどのようにお考えでしょうか。 72: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 73: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。体育館を避難所として使用した場合、避難された方の健康管理については十分に配慮する必要があると考えております。特に、避難が長期化する場合などは、暑さ、寒さなどの居住環境が避難者の体調へ大きく影響することが考えられますので、十分な配慮や対策が必要であると考えております。以上です。 74: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 75: ◯9番(森 和也) 災害はいつ発生するかわかりませんし、季節や状況などにより対応は大きく変わると思います。夏の暑い時期ならばレンタルのエアコンで対応するとか、冬の寒い時期ならばストーブなどの暖房器具を準備するなど、避難者の健康管理、居住環境が少しでも改善するよう柔軟な対応をお願いします。  暑さ対策として、一般的に特殊遮熱断熱塗料と言われるものがあります。これはいろいろなメーカーから出されているようですが、承知されているでしょうか。 76: ◯議長(白石重成) 教育部長。 77: ◯教育部長(平田哲也) 特殊遮熱断熱塗料につきましては、鋼板製の屋根に使用すると大変有効であると承知をしております。本市においても、平成21年度に工事を実施いたしました大利小学校体育館の鋼板製の屋根に対し使用した実績がございます。以上となります。 78: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 79: ◯9番(森 和也) 大利小学校の体育館に使用実績があるなら、改めて申すまでもありませんが、特殊遮熱断熱塗料について少し述べます。  この塗料は天然の真空セラミックにより、太陽光による温度上昇と屋根の劣化を防ぐ高遮熱性能を持ち、高い保温維持効果により、夏季だけでなく冬季にも屋内の温度低下を抑えることができるようです。また、酸化チタンの光触媒効果により、有機物質や菌を分解し、汚れが付着しても雨が洗い流してくれるため、いつでもきれいな表面を保ち続けるということです。  価格単価を比べると、普通のアクリル塗料は1m2当たり2,500円から3,000円、特殊遮熱断熱塗料は1m2当たり3,800円から4,000円、1.26倍から1.6倍くらい割高ではあります。  効果としては、塗装前の屋根表面温度が64度に対し、塗装後の屋根表面温度は42度、表面温度差22度、室内温度差15度というデータや、表面温度差19.6度、同じく表面温度差26.6度などのさまざまな計測データがあります。  予算の関係からエアコンの設置などは難しいと思います。言うまでもなく予算は限られており、どこに優先して予算を使用するかは理解できます。しかしながら、体育館が避難所として使用されることも当然ながら想定しておかなければなりません。特殊遮熱断熱塗料はそんなに高価なものではなく、費用対効果の面でも検討に値すると考えていますが、いかがでしょうか。 80: ◯議長(白石重成) 教育部長。 81: ◯教育部長(平田哲也) 議員が申されたとおり、特殊遮熱断熱塗料を鋼板製の屋根に使用することは、室内の温度の上昇抑制に効果があると考えております。よって、今後屋根に鋼板を使用した体育館等の施設を改修する際には、特殊遮熱断熱塗料の使用についても検討してまいりたいと思っております。以上となります。 82: ◯議長(白石重成) 9番、森議員。 83: ◯9番(森 和也) よろしくお願いします。  本定例会においては、若者に対する支援施策について、産業廃棄物の廃棄基準とごみ袋について、体育館の暑さ対策について質問し、出会いサポートセンターの設置、住宅購入支援、特殊遮熱断熱塗料の導入について提言しました。  これからの将来を見据え、地方自治体として何をしなければならないかを皆さんと一緒にしっかりと考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。  以上で私の一般質問を終わります。 84: ◯議長(白石重成) 暫時休憩します。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午前10時08分                  再開 午前10時09分      ──────────────・────・────────────── 85: ◯議長(白石重成) 再開します。3番、河村議員。                〔3番 河村康之議員 登壇〕 86: ◯3番(河村康之) おはようございます。議席番号3番、公明党の河村康之でございます。  今定例会におきまして、高齢化社会を見据えての認知症対策についての質問をさせていただきます。  日本は、総人口が2017年現在、8年連続で前年を下回り、減少数は過去最多を更新するなど、本格的な人口減少時代を迎えております。  こうした中、1人の女性が一生のうち産む子どもの数を推定する合計特殊出生率も過去最低の1.26を記録し、近年では微増傾向に転じているものの、依然低い水準が続いております。また、2025年には約650万人に上る団塊の世代が全員75歳を超え、国民の3人に1人が65歳以上になり、まさに少子高齢化問題は待ったなしのところまで来ております。  増加する医療費や介護の需要に対し、介護人材は2025年に約38万人不足と予想され、また、通院することが困難な患者が増えることから、医者が自宅を定期的に訪問診察を行い、定期的に看護、健康管理などを行う在宅医療へのニーズも高まると考えられております。  中でも懸念されていることが、認知症を持つ高齢者の増加であります。政府の推計では、認知症の人は2025年に675万人に達し、さらに、認知症の発症に影響を与える糖尿病の有病者が上昇した場合には、730万人に上るとの推計も出ております。  認知症は早期発見が大切でありますが、自分の親などがどのような症状が出たら認知症と疑えばいいのか、また、その疑いがあってもなかなか病院を受診をしてくれない親にどのように対処すればよいのか、悩みを抱えている方も多いのが現状であります。  そこで、今後本市でも認知症高齢者が間違いなく増えていくことが予想されますが、この認知症の認定といいましょうか、診断といいましょうか、どのように行われるのかお尋ねをいたします。  壇上での質問は以上とし、以後は質問席で行います。 87: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 88: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症は病気などのさまざまな要因で、一度獲得された知識、知能、周囲への適用性などが失われ、日常生活や社会生活に支障を来すようになった状態を指します。  認知症には四つのタイプがあります。最も多くを占めるアルツハイマー型認知症、脳梗塞等が原因の脳血管性認知症、幻視、幻聴が特徴のレビー小体型認知症、感情のコントロールが難しくなるケースが多い前頭側頭型認知症の四つであります。  認知症の正式な診断は、病院の精神科、心療内科、脳神経科及び認知症を見る専門家であります物忘れ外来で受けることになります。  診断は、最初に問診や血液検査などを行った後、神経心理検査と画像検査を行うのが一般的となっております。神経心理検査では、簡単な質問や作業の点数で認知症の可能性を判定し、画像検査では、CTスキャンやMRIにより脳の萎縮や血液の血流の低下などを調べることで診断の参考とすることとなっております。これらの検査の結果、脳に障がいと機能低下が見られる場合に認知症と診断されることとなります。以上です。 89: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 90: ◯3番(河村康之) それでは、今後本市のほうでも認知症における人数といいましょうか、推移というのはどのように考えているでしょうか。 91: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 92: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 平成27年に厚生労働省が認知症施策推進総合戦略において示しました、認知症高齢者の有病率をもとに、本市の認知症の方の数を推計し、お答えをさせていただきます。  資料における認知症の有病率は、平成27年では高齢者の16%、平成32年では18%とされております。このことから、現時点の有病率は約17%と予測され、高齢者の6人に1人が認知症であると推計をされております。  本市における65歳以上の高齢者人口は、平成30年11月末時点で2万1,283人でありますので、認知症の方は約3,600人であると推計をされます。  また、2025年には、認知症有病率が20.6%まで上がり、全国で730万人が認知症になると見込まれておりますので、これからしますと、本市では7年後には5,200人程度に増加する見込みとなります。以上です。 93: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 94: ◯3番(河村康之) 今後認知症の方がどんどん増えてくるという結果が出ております。  では、この認知症になったときですけれども、当然本人はもちろん、家族、また行政として、どのような問題といいましょうか、負担といいましょうか、どんなことが生じると考えられますか。 95: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 96: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症になった場合の影響は、本人や家族にとっては医療や介護の問題だけではなく、一家の生計を支える立場の人が認知証となった場合は、仕事の継続ができなくなったり、経済的困窮に陥るなど問題も発生がいたします。そのほかにも、自動車運転による逆走や事故、それから、徘徊による事故や、また行方不明、身元不明問題、にせ電話詐欺や訪問販売での詐欺被害などがあります。  認知症の方を取り巻く問題は、その数の増加とともに多岐にわたってきております。行政と医療機関や介護事業所、地域との連携体制の強化が求められているところでございます。以上です。 97: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 98: ◯3番(河村康之) 認知症になりましたら、本人だけではなく、家族、また自分の周りの方にも何らかの問題や負担を有するということだけではなく、また、今言われたように、介護サービスや医療費の増加にもつながるのかなというふうに考えております。  では、その認知症にならないために、今本市としては高齢者への認知症の予防と早期発見のための対策、これは何を行っているでしょうか、お聞かせください。 99: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 100: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症の予防と早期発見のための対策ということで、各地区の地域包括支援センターでは、単身、おひとりですね、または高齢者がおられる世帯への訪問活動や各区で開催しております地域ケア会議におきましても、認知症が疑われる高齢者の把握を日ごろから行っておるところであります。  また、地域包括支援センターの認知症初期集中支援チーム事業では、認知症が疑われる高齢者がおられた場合には、その症状の初期の段階からかかわり、適切な医療や介護などのサービスにつなげることで、在宅生活が安全に継続できるように支援をしております。  そのほか、認知症の状態に応じた支援や相談できる機関、病院などをまとめました認知症ケアパスというものを作成しておりますので、訪問時に本人や家族にその内容を説明いたしまして配付するなど、生活に役立てていただいているところでございます。以上です。 101: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 102: ◯3番(河村康之) わかりました。地域包括支援センターの職員の方とか、地域の方が、見守りとか声かけを行っているというふうに思っております。  では、その地域包括支援センターなんですが、今、各地区に配置をされておりますが、その活動を行ってくれる職員や、中には保健師の方もいらっしゃると思いますが、何人ぐらいで行っておりますか。また、認知症や高齢者の見守りも含めて、その具体的な内容をお聞かせください。 103: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 104: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 地域包括支援センターの現体制と人数、業務内容等についてお答えいたします。  現在本市におきましては、基幹型地域包括支援センターを1カ所、それから、地区の地域包括支援センターをコミュニティごとに4カ所設置をしております。  介護保険法におきまして、地域包括支援センターには、主任介護支援専門員、それから保健師、社会福祉士の配置が義務づけられておりますことから、各地域包括センターにはこれらの専門職を配置をしておるところです。また、これらの職種に加えまして、認知症の地域支援推進員、それから生活支援コーディネーター、介護支援専門員、一般事務職員も各地区の地域包括支援センターに配置をしております。  人数につきましてです。基幹型地域包括支援センターには、主任介護支援専門員が3人、それから保健師が3人、社会福祉士が1人、認知症地域支援推進員と生活支援コーディネーターを兼務する者が2人、介護支援専門員3人で、合計12人の専門職を配置をしております。  それから、四つの各地区の地域包括支援センターには、それぞれ主任介護支援専門員と保健師、社会福祉士、認知症地域支援推進員と生活支援コーディネーターを兼務する者がそれぞれ1人と介護支援専門員3人で、合計7人の専門職をそれぞれに配置しております。  5カ所の合計で、本市の地域包括支援センターには40人の専門職が配置され、活動をしておるところでございます。それぞれが専門性を活かして、医療や介護、福祉などのさまざまな領域の関係機関と連携をしながら、高齢者が住みなれた地域で自分らしい生活を続けられるように、包括的な支援を行っております。以上です。 105: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 106: ◯3番(河村康之) わかりました。地域包括支援センターの職員の方々は、認知症の疑いのある方の支援だけではなく、ひとり暮らしの高齢者への定期的な見守りや巡回、その家族や地域の方からも相談を行っているということでございますが、そのさまざまな業務を行うに当たり、職員、今40名ですかね、1人当たりで何人といいましょうか、何件といいましょうか、担当しているか、おわかりになればお聞かせください。 107: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 108: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 地域包括支援センター職員が対応します相談の件数、相談は1人2回とか3回とかというケースもございますけれども、今回相談の件数についてお答えをいたします。  基幹型及び各地区の地域包括支援センターで対応しております総合相談と申しますが、総合相談件数は、平成29年度が3,918件、平成30年度は9月末時点で既に3,550件となっておりますので、職種による差はあるものの、1人平均、年間40名対応しておりますので、年間約100件程度の相談に対応しておることになろうかと思っております。以上です。 109: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 110: ◯3番(河村康之) 年間100件ということで、わかりました。  実は私、ひとり暮らしの高齢者の件で、以前地域包括支援センターに相談に乗ってもらったことがありました。  2カ月ぐらい前の日曜日だったと思うのですが、近隣に住むあるご婦人から連絡がありまして、ご婦人の近くにアパートでひとり暮らしの70代のおばあちゃんがちょっと変だということで連絡をいただきました。私もそのひとり暮らしのおばあちゃんのことをよく知っているんですけれども、じゃあ「具体的に何が変なのですか」というふうに尋ねましたら、「ありもしないことを口走る」と。また「既に亡くなっている方が訪ねてきた」とか、そういうことを言うと。「とにかくおかしい、どうしましょうか」ということでした。  私もそのことを聞きまして、恐らく70代の高齢の方なので、地域包括支援センターの方が携わっているというふうに思いまして、日曜日でありましたが、包括支援センターのほうに電話を入れましたら、ちょうどそのおばちゃんの担当の方は休日でお休みでしたが、別の方が担当していただきまして、「じゃあ今から訪問に行きます」ということで訪問に行っていただきました。  私も、ちょっとしてからそのおばあちゃんのお宅に行きましたら、ちょうど支援センターの方が来られたところで、そのおばあちゃんに「近くに来たので、担当ではありませんが、ちょっと様子を見にきました」ということで本人には心配をかけないように、悟られないように、笑顔でそのおばあちゃんの手を取り、「お変わりありませんか」「ご飯食べられてますか」「ちょっとお熱をはかりましょうか」と声をかけながら、ちょっとした訪問看護師のような形でおばあちゃんの状況確認を、聞き取りを行っておりました。  そのおばあちゃんと別れた後に、その職員の方にちょっと状況を伺わせていただきましたら、このとき70代のおばあちゃんはちょっと認知の傾向があるものの、特に今のところ異常は見受けられませんということでした。  私は、先ほど電話で話しました意味不明の行動の件を再度伝えましたら、少し認知が入ってくると、テレビドラマの内容やニュースなどの出来事が自分の身近で起こったことだと思ってしまうと。例えば、自分の知り合いに似た俳優さんがテレビの中で交通事故に遭ったりすると、自分の知り合いが交通事故に遭ったのではないかというふうに思ったりすると。恐らく今回のことも、そのような感じで妄想とか誤解をしたのではないかということでありました。認知の症状はさまざまでいろんな方がおられます。その本人の振る舞う行動は本人なりにちゃんとした理由があるということでございました。  また、今回のように、日曜日で、なおかつこのおばあちゃんの担当ではない包括支援センターの方が、1年365日、24時間体制で認知症の方だけではなく、いろんな方々にかかわっていることを目の当たりにいたしました。  先ほど回答では、地域包括支援センターが年間4,000件ぐらいの相談、1人当たり100件ぐらい担当することがあるということでしたが、ほかの業務もありながら、よく回してこれるなというふうに感心をいたしました。
     今後間違いなく認知症の方は増え、さまざまな問題や、もしかすると事故等も起こるかもしれません。地域包括支援センターは、抱えている全て方々が安全に気をかけていかないとと思っております。今後も増え続ける高齢者のことを考えれば、その職員や相談員の増員など、どのようなときに検討するのか、お聞かせください。 111: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 112: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 地域包括支援センターの職員、現在40名と申し上げましたけれども、介護保険法におきまして、地域包括支援センターでの配置が義務づけられている主任介護支援専門員、それから保健師、社会福祉士は、65歳以上の高齢者人口に応じて配置人数が定められておるところであります。  今後予測されます高齢者人口の増加に伴いまして、介護保険法の配置基準を下回ることのないように体制を整えていきたいと考えているところでございます。  また、独自に取り組みを進めている事業もございますので、今後も充実をさせていきたいと考えております。以上です。 113: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 114: ◯3番(河村康之) 包括支援センターの人員については介護保険法で基準が定められているということでございますが、もし手が足らずに何かあれば大変なことになりますので、基準は基準として、大変な状況が考えられたならば、速やかに人員の補充や配置の見直しなども行っていただきたいというふうに思っております。決して運営上無理のないように、高齢者に寄り添いながらかかわっていただくことを願っております。  それでは、次の質問に移りますが、認知症の疑いがある高齢者への認知症の検査についてお尋ねをいたします。  私は、平成28年の12月定例会におきまして、認知症の早期発見のために、簡単に認知症のチェックができる簡易サイトを市のホームページに導入できないかの質問を行いましたが、その後の経過をお聞かせください。 115: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 116: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 簡易認知症チェックにつきましては、本人だけではなく家族がチェックでき、より活用しやすいものの導入につきまして検討しております。そして、公的機関の無料チェックサイトなども徐々に整ってまいりましたので、そのようなサイトへのリンクを設けるなど、既に実施している自治体に導入の効果等を確認しながら、よりよいものが提供できるように検討したいと考えておるところです。以上です。 117: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 118: ◯3番(河村康之) わかりました。認知症なのか、物忘れなのか、なかなか自分でも判断できないことがありますので、ぜひ市のホームページを通して、簡単にお金のかからない簡易なチェックサイトをぜひ設置をしていただきたいというふうに考えております。  そして、認知症の簡易チェックや周囲から認知症の疑いがあるというふうに指摘をされましたら、やはり専門的な診断を受けるべきだと思います。  そこで、認知症の疑いがあり、物忘れ相談医などでの認知症の診断を行うと、具体的な費用というのはどれぐらい負担になるのか、おわかりであればお聞かせいただきますか。また、認知症の相談医、本市にもあると思いますが、幾つぐらい、どこにあるのか、お聞かせいただきたい。お願いします。 119: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 120: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症の検査費用等について、認知症の検査におきまして、どのような検査を行うかは、医療機関や医師によって判断されますけれども、認知機能テストやMRIなどの画像検査、血液検査を組み合わせて行うことが一般的となっております。  認知症の疑いがある場合の検査の自己負担金は健康保険が適用されますので、3,000円から5,000円程度、画像検査を行った場合は追加で1万円程度となることが多いようです。  また、脳ドックは発症していない状態での検査ですので、通常の健康診断と同じく健康保険の適用とはなりません。費用は2万円から4万円近く必要となる場合が多いようでございます。  検査ができる場所ということですけれども、専門医でございます、先ほど申し上げましたように、脳神経科とか物忘れ相談医等で行うことができます。以上です。 121: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 122: ◯3番(河村康之) わかりました。検査の費用が3,000円から5,000円ぐらいはかかると。これが健康保険対応でこの金額ということですから、決して安くはないというふうに思っております。  病院で認知症と診断されれば、それなりの処方もできて、早目の対応もできると思います。しかし、その認知症の検査や診察に行かない高齢者がたくさんいるのも事実であります。  私の実家は大阪なんですが、大阪に住む私の母も認知症の症状が出ておりまして、何年かに1回帰るんですけれども、帰るたびに「いつ来たんや」「いつ帰るんや」ということを毎日聞かれます。冷蔵庫をあけると、やたら豆腐と卵がいっぱいありまして、どういうわけか食べない菓子パンが山のように積んであります。恐らくどんどん買ってくるんかなと思うんですけれども、母はいまだに「私はぼけてない」「ぼけてへんで」とかたくなに認知症を認めようとしませんし、当然病院にも行きません。ですから、同居している私の兄は、できるだけ現状の生活環境を変えないように、また、できるだけ自分でできることはやってもらって、今の症状が今より悪くならないように努めておるということでした。  そこで、本市は認知症の早期発見、早期診断を促すために、どんな取り組みを行っているか、お聞かせください。 123: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 124: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 本市では、地域ケア会議や高齢者訪問で認知症の疑いがある高齢者を把握した場合には、本人の意思を尊重しながら、情報を共有して、必要に応じて民生委員や地域包括支援センターの職員、ケアマネジャーなどから、少しずつ本人へ受診を促していくこととしております。 125: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 126: ◯3番(河村康之) わかりました。なかなか「病院に行け」ということは言えませんから、いろんなケアマネさんとか民生委員の方、かかわっている方が「行くように」ということを勧めるということしかできないと思っております。  本市は、現在行っている認知症が心配な方へのいろんな支援や助成事業というものは、どういうことが今ありますか、お聞かせください。 127: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 128: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症が原因で介護保険を使う場合や病院を受診する場合は、医療や介護保険制度の中で給付やサービスを受けることができますけれども、認知症の診断を受けるための助成制度は今のところございません。  診断を受けずに認知症初期集中支援チーム事業の対象となられる方もありますが、そういった方には早期にチームで対応し、早期受診の必要性を見きわめて、家族やスタッフの対応方法など、サポート医の適切なアドバイスをもとに、必要な医療や介護サービスにつなげられるように支援をしておるところでございます。 129: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 130: ◯3番(河村康之) わかりました。本市は認知症を含む高齢者への支援については、地域包括やさまざまな部署などがいろんな形でかかわってくれていると思います。しかし、認知症の診断に対する助成事業についてはまだ行っていないということでございますが、そこで、認知症の診断の費用の助成事業を行っている兵庫県明石市のことを少しご紹介をさせていただきます。  兵庫県明石市は、認知症は誰にでも起こり得る身近な病気であり、今後もさらに増加が見込まれることから、認知症を早く気づかせ、早期発見、早期治療を促すために、市内の75歳以上の高齢者に認知症診断費助成事業を行っております。  市によりますと、この助成事業を受けるには、市が準備を行った認知症のチェック項目に記入をして提出をしていただくと。その認知症のチェック項目は、最近1カ月の自分の状況を記入して市のほうに送るわけですが、それを送りましたら、後日その認知症の結果と、漏れなく図書カード500円分が送られてくると。そして、その診断結果が一定のポイント以上の方は、認知症の疑いがあるということで、このチェック項目の結果を持って所定の病院で認知症の検査を受けると。そして、そうなりましたら、認知症の検査費用の初診料の上限2,000円、MRIなどの画像検査費の上限5,000円、最高7,000円の費用の助成を行ってくれるということでありました。  先ほど本市でも認知症の検査費用の質問の回答では、検査費が大体3,000円から5,000円ぐらいかかるというふうに言われておりましたが、この費用の助成の検査を受ける方にとっては随分と助かることではないでしょうか。  また、それだけではなく、認知症のチェックに答えるだけで500円の図書カードがもらえるということで、とりあえずやってみようという、そういう高齢者が多く、また、同居の家族の方が、その認知症のチェック項目を聞き取りをして提出をすることもできるため、この事業の開始1カ月で約1,300件のチェック項目の記入提出があったということでした。  そして、認知者の疑いがあり、専門医の診断を受けたときに、その専門医の領収書と診断証明書を後日提出をすれば、その分の費用の助成額が所定の銀行口座に振り込まれるということでございます。  認知症は早い段階で気づくことで進行をおくらせることや、良好な時間を長くすることができる場合がありまして、そのためにも、認知症の疑いを少しでも感じれば、まずチェックの診断を受けてもらうことが重要であることから、この事業が始まったということであります。  認知症は早期発見、早期治療が大切であります。そのために、ちゃんと検査を受けることが、症状をおくらせたり、改善にもつながりますので、どうでしょうか、本市でもこのような認知症の診断の費用の助成事業を行っている先進事例について、どのように考えますか、お聞かせください。 131: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 132: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 認知症が疑われる場合に、早期に診断を受け、症状が進行しないように対策をすることは重要であると考えております。  先ほど議員がおっしゃいました、日曜日に地域包括支援センターが対応したケースのように、すぐ治療が必要な場合とそうでない場合もございます。診断を受けたことで、本人や家族が過度の不安を抱いて、精神的な不安定さが生活に影響することも懸念をされるところであります。かかわり方によって、認知症の症状が軽減したり、進行をおくらせたりすることもあるため、1人で抱え込むことのないように、相談体制や支援体制を充実するとともに、市民に広く認知症に対する正しい理解を促すことが重要であると考えておるところであります。  本市では、地域包括支援センターによる認知症初期集中支援チーム事業におきまして、認知症サポート医、医師ですね、アドバイスをもとに、認知症初期で必要性が認められる方に早期に診断が受けられるよう支援をしておるところであります。  今後は、認知症検査費用の助成に先駆的に取り組んでいる自治体の状況や近隣自治体の動向などから、さらに調査・研究を続けてまいりたいと考えております。以上です。 133: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 134: ◯3番(河村康之) 先ほどもお尋ねいたしましたが、認知症診断にかかわる方への助成の事業、本市はまだ行っておりませんので、本市の認知症についての予防対策での認知症ケアパスなどの取り組み、大変いいことであると思いますが、認知症の早期発見、早期治療のために惜しみなく尽くしていくことも、今後認知症予防として非常に大切であると考えております。  当然今、部長言われたように、本市も当然今後認知症への対策に取り組んでいくと思うのですが、再度お尋ねさせてもらいます。認知症の検査に係る費用の助成事業の推進を、今後も前向きに検討、研究をしていくというふうに考えていいでしょうか、お聞かせください。 135: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 136: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) この検査ですね、検査に対しましての経済的支援は今後の課題となりますけれども、本市では、関係機関や団体による地域での見守りなど、体制を整えて支援することに力を入れており、認知症になっても、住みなれた地域での生活が継続できるように支援をしておるところであります。  県内の同様の事業につきまして、県の担当者に確認をいたしましたけれども、県内での取り組み例というのは現在まだ把握をしておらないということ、また、筑紫地区5市での同様の取り組みもまだ実施をされておりませんので、今後、さらに調査・研究を続けていく必要がある事業であろうと考えておるところです。以上です。 137: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 138: ◯3番(河村康之) わかりました。ぜひ調査・研究を行っていただきまして、来るべきときには、この認知症に関する助成事業を行っていただくことを願っております。  それでは、次の質問に入ります。  先ほど、認知症についての状況や予防対策、検査についての質問を行いましたが、次の質問は、認知症の方が認知症になり、生活をしていくグループホームについての質問をさせていただきます。  まず、認知症の高齢者が地域とかかわり、暮らしていくグループホームの本市の状況をお聞かせください。 139: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 140: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) まず、グループホームについてちょっと説明をさせていただきます。  認知症グループホームは、認知症の高齢者が介護保険のサービスを受けながら、家庭的な環境のもとで、少人数で共同生活を行う入居の施設でございます。  市内には各コミュニティごとに2カ所ずつ、計8カ所が整備済みであり、定員は全部で108人となっております。  対象者は、認知症と診断され、介護認定で要支援2以上となった市民が対象で、平成30年9月現在で103名が既に入居をされております。現在待機者はおられない状況であります。  大野城市のグループホームへの入居は、原則3カ月以上大野城市内に居住をされてあったということが条件となっております。以上です。 141: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 142: ◯3番(河村康之) 今言われたように、認知症は比較的健康で、日常生活もそれなりにできて、グループ生活が行える方、また、要介護度も要支援2以上ということですから比較的に低く、介護サービスを受けられる額もさほど多くはないと思うのですが、このグループホーム入所に係る費用といいましょうか、これは介護保険以外の料金というものはどれぐらいかかりますか、お聞かせください。 143: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 144: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) グループホームへの入所では、介護保険の適用外となる料金は、主に家賃や食費、それから光熱水費、一般的に係る費用になりますけれども、施設によっては敷金や入居一時金が必要な施設もございます。  本市にあるグループホームの介護保険の適用外となる料金は、家賃が3万5,000円から高いほうでは7万2,000円までの間、食費が3万6,000円から4万8,000円の間、光熱水費が1万円から2万円程度となっており、総額としましては月額10万6,000円から12万円程度となっておるようです。これに、介護保険の自己負担割合が1割適用の方で、月平均2万4,000円ほど必要となりますので、1カ月の生活費としましては、平均で14万円程度となっていると考えられます。以上です。 145: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 146: ◯3番(河村康之) わかりました。ありがとうございます。介護保険以外に出費といいましょうか、家賃、食事代が10万円ぐらい、その他いろいろで10万円から14万円ぐらいかかるということです。  高齢者グループホームは、介護保険制度にあります負担限度額認定制度の対象ではありません。ですから、特別養護老人ホームや介護老人保健施設のように所定の要件を満たした方が受けられる居住費や食費が軽減されることもありません。  そこで、本市のグループホームへの入所時に、高齢者本人やその家族の負担軽減のために行っていることは何かあるでしょうか、お聞かせください。 147: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 148: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 今、議員がおっしゃいましたように、介護保険法上、特別養護老人ホーム等の施設サービスやショートステイを利用した場合には、所得に応じて食費と居住費が軽減される制度がございますが、一方で、グループホームでは食費、居住費の軽減制度はなく、本市では、認知症グループホームの利用料の負担軽減制度は現在実施をしておりません。  利用者の経済負担の実態につきまして、今後グループホームの利用者と家族、また施設側からも情報を収集し、分析をしてまいりたいと考えておるところです。 149: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 150: ◯3番(河村康之) わかりました。グループホームでは特にないということであります。  以前、私ども会派公明党で、東京の八王子のほうに行きまして、視察に行ってまいりました。  八王子市は高齢化率が26.3%と本市よりも高齢化率が上回っております。いずれ本市も経験するであろう高齢化問題に直面しているまちであります。  八王子では、増え続ける高齢者により、特別養護老人ホームの入所待ちが多く、入所できない人や認知症の家族の経済的負担が大きく、高齢者グループホームにも入所できないと思っている市民も多くいるということで、何らかの打開策をと考え、八王子は独自で高齢者グループホームの利用者の負担軽減事業というものを行っております。  この負担軽減事業の内容というのは、介護保険の負担限度額認定制度と全く同じ内容でございまして、その要件をそのまま高齢者グループホームにも取り入れまして、八王子独自の制度として、要件に該当する方の家賃と食費の軽減を行っております。この額は3段階に区分されておりまして、月額4万1,700円から6万6,900円の補助が受けられるということでございます。  本市にも認知症の親と同居し、徘回や痴呆がひどく、そのことにより家族の心労がたまり、かえって家族全員が共倒れになりかねない家庭や、経済的に負担が厳しく、とても施設には入所されないと考えている家族も少なくありません。また、本市は人口増加傾向にあるため、認知症の家族を抱え、なおかつ子育ても行うダブルケアでの経済的、精神的負担の家庭が今後さらに出てくることも予想されます。  今後のことも見据えて、高齢者グループホームの入所に係る費用の助成事業を検討してはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。 151: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 152: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) グループホーム入所前の在宅生活をしておられるときから低所得者であった世帯への家賃等の助成制度は、費用面で入所を諦めていた本人や家族にとって、グループホームを選択できる可能性を広げるものであると認識をしております。  先ほど申し上げましたように、大野城市は現在グループホームの待機者はございませんけれども、また、福岡県内でも助成制度行っている自治体はありませんが、導入に向けて他県の先進地の状況や導入自治体の動向を踏まえながら、今後さらに調査と研究を進めてまいりたいと考えます。以上です。 153: ◯議長(白石重成) 3番、河村議員。 154: ◯3番(河村康之) わかりました。ぜひしっかりと調査をしていただいて、未来を見据えた高齢者認知症の対策として、グループホームに係る負担軽減事業、また、さきに言いました認知症の診断に係る費用の助成事業を考えていただきたいということを願いまして、私の一般質問を終わります。以上です。 155: ◯議長(白石重成) 暫時休憩します。再開を11時5分といたします。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午前10時50分                  再開 午前11時05分      ──────────────・────・────────────── 156: ◯議長(白石重成) 再開します。16番、松下議員。                〔16番 松下真一議員 登壇〕 157: ◯16番(松下真一) 16番、日本共産党の松下真一です。  私は、12月定例会において、ひきこもり問題と対策について質問をいたします。  ひきこもりは平成の時代とともにクローズアップされるようになりましたが、それ以前から、生きづらさや社会の中に自分の居場所が見つけられず、将来の展望は描けない、疎外された状態に悩み、苦しんでいた人は存在していたと思われます。しかし、周囲からはコミュニティ障がいや忍耐力の不足、無気力、甘えなどと本人の資質や人格の問題性を指摘されやすい状況が続いてきました。ひきこもりの実態が明確に定義されなかったために、暴力的な施設での矯正という間違った行為が行われ、犠牲者や被害者を生んでしまいました。  平成19年度から22年度にかけて、厚生労働省や内閣府でひきこもりの定義やひきこもりに該当する子ども、若者の存在と支援についての実態調査が行われ、生きづらさに悩んでいる人々の実情が少しずつ解明をされてきました。
     今は失業や就職難による生活困窮者、パワハラやセクハラなど外的圧力、将来の不安、精神疾患など多くの要因が絡み、自己否定に悩んでいる人は、子どもや若者だけでなく、中高年や高齢者に至るまで広がり、推定で100万人を超えていると言われています。  では、大野城市の現状はどうでしょうか。市はどこまで実情を把握し、対策を案じているのでしょうか。今後の大野城市の活性化や、「ともに支え、ともにつくるまちづくり」というコミュニティ運営にも影響が及ぶひきこもり問題と対策について考えたいと思います。  では最初に、ひきこもりの広義の定義について、1)の15歳から39歳までのひきこもりの特徴と原因は何と考えるかについての回答を求めます。  以上、壇上での発言を終わり、あとは質問席より続けてまいります。 158: ◯議長(白石重成) こども部長。 159: ◯こども部長(山口祥和) それでは、お答えいたします。平成27年に内閣府が15歳から39歳までを対象に若者の生活に関する調査を行っておりますので、この調査結果をもとにお答えをいたします。  ひきこもりの人の特徴として、男性が6割以上を占めており、小中学生時代に勉強についていけなかったり、不登校を経験したりしている人の割合が多く、親子関係も余りコミュニケーションがとれていない傾向がございます。また、ひきこもりの人の多くは仕事をしておられませんが、そのうち働いた経験がない方が3分の1以上となっておるところです。  ひきこもりになった原因は、学齢期の不登校や病気、就職がうまくいかなかったこと、職場になじめなかったことなどが調査結果として上げられております。以上です。 160: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 161: ◯16番(松下真一) ありがとうございます。若年性に対してのひきこもりの回答であります。  この若年性のひきこもりの中で、「準ひきこもり」と言われる人がいると言われておりますけれども、この「準ひきこもり」という人の特徴、これについてはご存じでしょうか。 162: ◯議長(白石重成) こども部長。 163: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。内閣府の調査におきまして、「ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけに外出する」に該当する方を「準ひきこもり」の方の特徴とされておるところでございます。以上です。 164: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 165: ◯16番(松下真一) このほかに、ひきこもりにはなっていないんですけれども、「ひきこもり親和群」と定義される人もいると言われています。この「ひきこもり親和群」とはどんな人なのか、ご存じでしょうか。 166: ◯議長(白石重成) こども部長。 167: ◯こども部長(山口祥和) 「ひきこもり親和群」とは、ひきこもりの状態ではないものの、ひきこもりについて共感、理解をし、ともすると閉じこもりたいと思うことがある人たちのことを言います。内閣府が実施しました若者の意識に関する調査、これはひきこもりに関する実態調査でございますが、この調査におきまして、「家や自室に閉じこもって外に出ない人の気持ちがわかる」「自分も家や自室に閉じこもりたいと思うことがある」「嫌な出来事があると外に出たくなくなる」「理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う」という四つの質問に対して、四つとも「はい」と回答した方と、そのうち三つの質問は「はい」で、どれか一つの質問のみ「どちらかといえば、はい」と回答した人のうち「ひきこもり群」に該当する方を除いた人ということになります。以上でございます。 168: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 169: ◯16番(松下真一) 前半は「ひきこもり群」と分けられます。今回答された「ひきこもり親和群」、この人たちを合計すると、壇上では、ひきこもり傾向の人を100万人以上と言っていましたけれども、その推計人口が225万人というふうに公表されていますけれども、こういう状況について、大野城市としてはどのような認識を持ってありますでしょうか。 170: ◯議長(白石重成) こども部長。 171: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。平成22年度の内閣府の調査におきまして、今、議員さんおっしゃられました「ひきこもり群」、広義のひきこもりは約70万人、それから、先ほど申しました「ひきこもり親和群」は約155万人でございまして、合計で約225万人と推計をされております。  このことにつきましては、市としても大きな政策課題の一つとして認識をしておるところでございます。以上でございます。 172: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 173: ◯16番(松下真一) では次に、2番の若者から40歳以上の中高年層について伺います。  40歳以上のひきこもりの特徴と原因は、同じように何が原因かとお考えでしょうか。 174: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 175: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 先ほどありましたけれども、内閣府が平成27年に調査しました、15歳から39歳を対象に実施した調査では、ひきこもりの状態になったきっかけといたしまして、不登校や職場になじめなかったこと、就職活動がうまくいかなかったことなどが多くなっており、また、ひきこもりの期間は「7年以上」と答えた人の割合が34.7%と多くなっております。  40歳以上のひきこもりの実態といたしまして、同様の条件での調査はございませんので、明確には言うことができないと思いますけれども、この内閣府の調査結果において、ひきこもりの期間が長いことから類推いたしますと、40歳以上のひきこもりの原因も類似したような傾向にあるのではないかと長寿社会部のほうでは考えておるところであります。以上です。 176: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 177: ◯16番(松下真一) ひきこもりというと子どもの現象のように思われますけれども、この中高年のひきこもり、これが認識され出したのはいつごろからというふうに報告されているのでしょうか。 178: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 179: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 今、議員おっしゃったように、不登校やひきこもりは、子どもや青年の問題として以前から取り上げられてきましたけれども、中高年齢層、高齢層におけるひきこもりにつきましては、つい最近認識がされ始めた事案であろうかと思っております。 180: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 181: ◯16番(松下真一) 相談の状況なんですけれども、市のホームページから引き出した、この「こころ、大丈夫ですか?」という心の相談コーナーがあります。また、社会福祉協議会、社協の場所を使って、NPO法人地域エコロジー協会がそういう相談を行ってありますけれども、その相談者の状況というのは市は把握されているのでしょうか。 182: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 183: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 今おっしゃいました、NPO法人地域エコロジー協会に対する相談内容や件数につきましては、市のほうでは把握をできておりませんが、今ホームページ上で見ていただきました、すこやか交流プラザで随時受け付けております相談、特に電話による相談では、匿名ではありましたけれども、相談を受けたことはございます。 184: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 185: ◯16番(松下真一) 相談を受ける場合なんですけれども、精神疾患や障がいを抱えた人たちと、それからひきこもりというのは、区別をされながら相談を受けているという状況なのでしょうか。 186: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 187: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 特に、我々は健康に関する相談という形でやっておりまして、精神疾患や障がいを原因として、外出したくない気持ちになるというようなケースはあることを認識をしております。それらの原因ではなくて、学校や職場に行くことを避けて、家庭にとどまり続けている状態というものとは区別をして考えておるところであります。 188: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 189: ◯16番(松下真一) それでは、3)のひきこもりの代名詞でもあります小中学生の不登校生徒、これは、ひきこもりと言えるのかどうか、これについて教育委員会はどうお考えでしょうか。 190: ◯議長(白石重成) 教育部長。 191: ◯教育部長(平田哲也) 文部科学省によりますと、不登校児童・生徒とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会要因や背景により登校しないあるいは、したくともできない状況にあり、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義をしております。  また、厚生労働省は、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人と交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」をひきこもりとしております。  したがいまして、文部科学省と厚生労働省の示す定義の条件に違いがありますが、文部科学省が示す不登校児童・生徒の中で、家族以外の人と交流せず、6カ月以上続けて自宅に引きこもっている児童・生徒は、ひきこもりであるとも言えると考えております。 192: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 193: ◯16番(松下真一) 不登校の中にもひきこもりの子どもがいるんだというふうに判断をされているということですけれども、今、1)と2)の質問をいたしました。その原因が不登校の遷延化、要するに不登校を引きずって、大人になってひきこもりになってしまったという考えということがあるのではないかと思うのですけれども、教育委員会としてはどのようなお考えでしょう。 194: ◯議長(白石重成) 教育部長。 195: ◯教育部長(平田哲也) ひきこもりになる時期や原因はさまざまであり、不登校の遷延化、引きずりのみが40歳以上までひきこもりの原因となるとは言いがたいと考えております。 196: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 197: ◯16番(松下真一) 今、教育現場の中では、発達障がいの子どもたちというのも問題とされておりますけれども、発達障がいが起因するひきこもりではない、それに属さないひきこもりという子どもたちもいると聞いていますけれども、それはどういったものなのか、ご存じでしょうか。 198: ◯議長(白石重成) 教育部長。 199: ◯教育部長(平田哲也) 近年では、臨床心理学的な立場からの調査も行われ、発達障がい以外の原因について、ひきこもりは起こっているという報告もございます。そのようなさまざまな要因が背景にあって、いろんなひきこもり等が起きていると考えております。以上でございます。 200: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 201: ◯16番(松下真一) 先ほど、不登校の中にもひきこもりがいる、不登校イコールひきこもりではない、裏を返せばそういうふうに考えられると思うんですけれども、引きこもっている子どもたちなんですけれども、非常に心の中では葛藤しているという状況にあるんじゃないかと思うんですね。  先日、Eテレを見ていると、自分は引きこまらされている、本当は引きこもりたくないんだけれども、引きこまらされているという、そういう発言をしている状況がありました。  今、教育委員会の中では、不登校イコールひきこもりではない、また、しかし、不登校の中にもひきこもりもいるんだなという、そういう回答でありました。  4)の大野城市内のひきこもりの人たちの人数についてでありますけれども、具体的にどのくらいの人がひきこもり状態にあるかということを推計はされているんでしょうか。 202: ◯議長(白石重成) こども部長。 203: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。内閣府が行いました若者の意識に関する調査におきましては、広義のひきこもりに該当する方が、全国に54万1,000人いると推計をされております。  本市における15歳から39歳までのひきこもりの人数については把握はできておりませんが、内閣府の調査をもとに、同じ方法で試算をいたしますと、本市には、広義のひきこもりの方が約440人いると想定をされます。以上でございます。 204: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 205: ◯16番(松下真一) 440人という数が多いか少ないかというのは、それぞれの取り方だろうと思いますけれども、各区で分けると、20人前後の方がひきこもり状態でいらっしゃるというような形になると思います。  本当は実態調査をしなければ、その状況というのはわからないだろうと思うんですね。  (2)のひきこもりの実態調査について伺いますが、民生委員の方、また児童委員の方によって実態調査を行ったことがあるんでしょうか。これについてはいかがでしょうか。 206: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 207: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。本市では、これまで民生委員、児童委員によるひきこもりの実態調査を行ったことはございません。民生委員、児童委員によるひきこもりの実態調査につきましては、佐賀県、それから大分県、柳川市が実施しておりますけれども、いずれの調査も民生委員、児童委員が把握している情報をアンケート調査により集約したものであり、戸別訪問や関係先への照会等は行われておりません。  本市といたしましては、これらの先行事例を参考としまして、民生委員、児童委員によるひきこもりの実態調査につきまして、今後調査・研究を行いたいと考えております。以上でございます。 208: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 209: ◯16番(松下真一) 調査しないなのか、それとも調査ができなかったなのか、どちらと考えたらいのでしょうか。 210: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 211: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。ひきこもりであるか、ないかを判断するためには、対象者の生活の状況を詳細に把握しなければならないことから、個人情報保護の観点からも慎重に行う必要があります。また、対象者及びその家族の協力を得ることが難しい場合が多いほか、対象者からの拒否や警戒により、民生委員、児童委員の地域での活動に支障を来すおそれも予想されることから、実効性のある調査の実施が困難と考えるためでございます。以上でございます。 212: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 213: ◯16番(松下真一) 民生委員や児童委員さんによっての調査はなかなか難しいだろうと思います。  お伺いしたいんですけれども、学校運営協議会や、それから総合教育会議で、ひきこもりが議題となったことがあるか、また、地域の問題として、コミュニティ運営委員会、当時ですね、今はコミュニティ協議会というふうになっていますけれども、地域の問題として、このひきこもり問題が議題に上がったことは今までにあったでしょうか、それについてお答え願います。 214: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 215: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。関係課に確認しましたところ、学校運営協議会、総合教育会議、またコミュニティ運営委員会などにおきまして、ひきこもりの問題が議題に上がったという事例は確認はできませんでした。以上でございます。 216: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 217: ◯16番(松下真一) やっぱりまだこのひきこもり問題については関心が薄いように見えます。  平成元年の青年白書では、無気力や甘えが、まだ犯罪予備軍と評価をされていたそうであります。当時の大野城市でも、このひきこもり、また不登校という子どもたちに対しては、そのような認識だったのかどうか、これについてはいかがでしょうか。 218: ◯議長(白石重成) こども部長。 219: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。ひきこもりは1990年代ごろから注目されるようになりましたが、増加の原因や背景は判然とせず、どう対処していいのかがなかなか見えていませんでした。このようなことから、当時は本人の問題として、無気力や甘えなどと評価されていた可能性がございます。以上でございます。 220: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 221: ◯16番(松下真一) あれからもう30年経過した現在、今少しずつわかってきたと思うんですけれども、今現在の市の見解は、どのようになっているでしょうか。 222: ◯議長(白石重成) こども部長。 223: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。ひきこもりは、無気力や甘え、犯罪予備群などではなく、いじめや家族関係の問題、病気などによりまして、社会的な活動からの回避が長期化し、社会生活が困難な状態にあると考えております。このことから、各関係機関と連携を図りながら、一人一人に応じた支援が必要であるというふうに考えております。以上でございます。 224: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 225: ◯16番(松下真一) 2)の内閣府による中高年を対象にした実態調査が、今年行われたということを聞いております。大野城市でも、その中高年による実態調査の計画はあるのでしょうか。 226: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 227: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 内閣府は、今後の子供・若者育成支援施策の参考とすることを目的に、本年12月に、生活状況に関する調査を行うとしております。今回の対象は40歳から64歳までの5,000人で、戸別訪問をし調査することとしております。  このような調査については、本市での保健・健康づくりの視点で行う予定は現在のところありません。以上です。 228: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 229: ◯16番(松下真一) 平成21年に出されました「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」という、これは厚労省の出したこんな分厚いやつなんですけれども、この最後のほうに「息の長い支援を地道に提供し、状況の変化に適切に対応できる柔軟でしなやかな支援の体制を維持し続けるためには、今後は継続的に一貫した支援を提供できる体制づくりが必要となるでしょう」というガイドラインのまとめが書かれております。  このガイドラインについての研究というのはされたことがありますでしょうか。 230: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 231: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) ひきこもりという現象の評価と支援に関する標準的な指針を提供することを目的に、厚生労働省研究事業に基づき作成されたものと理解をしております。内容につきましては、研究を現在も続けておるというような状況でございます。 232: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 233: ◯16番(松下真一) 内閣府の実態調査は戸別訪問ということを先ほど言われてありましたが、平成29年の佐賀県のアンケート調査の仕方、また、平成19年から21年に秋田県の藤里町社会福祉協議会による実態調査などを行っているという事例がありましたが、これについては何らかの情報を得てありますでしょうか。 234: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。
    235: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 今、議員がおっしゃいました、すこやか長寿課で日々実施しております健康に関する訪問や相談、それから高齢者宅への見守り訪問などにより状況を把握した場合に、いろんな部署と協力をして対応した事例ということで紹介を受けていると思いますけれども、本来のこのような、すこやか長寿課の取り組みといいますものが、訪問目的とは異なりますので、即座にこのひきこもりというものに気づいた場合に、即座に対応することはできませんけれども、大野城市におきましては、家族からの申し出を受けて、対象者がいろんな年齢の方があろうかと思いますので、対象者の年齢等に応じた、しかるべき部署につなぐような形で対応しておるという状況でございます。 236: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 237: ◯16番(松下真一) 大きな調査方法といいますと、3)に書いています市の調査、これは国勢調査等なんですけれども、こうした大がかりな調査で、ひきこもりの世帯状況を把握するということは可能でありましょうか。 238: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 239: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 先ほど出ました内閣府の調査、これによりますと、ひきこもりの定義は、さまざまな要因の結果として、就学、それから就労、それから交遊などの社会参加を回避して、原則的には6カ月以上にわたって、おおむね家庭にとどまり続けている状態を指す現象、概念というふうにされておるところであります。  したがいまして、国勢調査のような調査、世帯における調査において、概念的なひきこもりの世帯状況を把握することは困難ではないかと考えておるところです。 240: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 241: ◯16番(松下真一) ということは、実態調査を行わないと、対策の構築もできないと思いますけれども、それについてはどういうお考えでしょうか。 242: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 243: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) 非常に概念的なものでありますし、我々長寿社会部のほうでは、いろんな窓口等で相談を受けて、それからご自宅を訪問して調査をして、そういった場面で遭遇して、対応する部署につなぐということをやっておりますけれども、一斉的な調査につきましては、国等の今後の調査を待ちたいというふうに考えておるところです。 244: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 245: ◯16番(松下真一) 秋田県の藤里町は、高齢者支援として家庭訪問をしながら、そのときに「若者がなぜいるんだろう」という疑問を持って発見をしたというふうなことをEテレで放送をされていました。  このように、ひきこもりの人がいる家族というところは、待っていたのではなかなか把握できないと思いますけれども、その点について、どのようにお考えでしょうか。 246: ◯議長(白石重成) 長寿社会部長。 247: ◯長寿社会部長(岩瀬修康) やはりかなり個人的な内容を含むものになってまいりますので、家庭にどこまで入っていけるかということになってまいりますけれども、今申し上げましたように、家庭に訪問するということは我々の部署では非常に多くやっておりますので、そこで気づいたときに、つないでいくという取り組みを今は続けておるということであります。以上です。 248: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 249: ◯16番(松下真一) (3)の内閣府の「子供・若者白書」をもとにして、本市の子ども・若者支援施策について伺います。  子ども・若者支援地域協議会というのが設置されていると聞きますけれども、大野城市の設置状況はどうなっていますでしょうか。 250: ◯議長(白石重成) こども部長。 251: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。子ども・若者支援地域協議会は、子ども・若者育成支援推進法第19条第1項に基づきまして、地方公共団体が設置に努めることとなっております。  子ども・若者支援地域協議会は、社会生活を営む上で困難を有する子どもや若者に対し、さまざまな機関がネットワークを形成し、それぞれの専門性を活かして、効率的かつ円滑に支援をすることを目的としております。  本市におきましては、この協議会を設置はしておりませんが、福岡県内におきましては、福岡県、福岡市、北九州市のみが設置をしておる状況でございます。以上です。 252: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 253: ◯16番(松下真一) 将来大野城市で設置をする計画というのはないということでしょうか。 254: ◯議長(白石重成) こども部長。 255: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。本市では、子ども相談センターや教育サポートセンターにおきまして、専門のスタッフが、児童・生徒や保護者からのさまざまな相談を受け付けております。また、心の相談では、悩みや不安、不眠、気になる行動などにつきまして、精神科医と保健師が相談を受け付けております。また、相談内容におきましては、必要に応じて専門機関の紹介を行っておりますので、今のところ、子ども・若者支援地域協議会を設置する予定はございません。以上です。 256: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 257: ◯16番(松下真一) その専門機関の一つになると思うんですけれども、ひきこもり地域支援センターというのがありますが、その連携はちゃんとできているんでしょうか。 258: ◯議長(白石重成) こども部長。 259: ◯こども部長(山口祥和) お答えいたします。福岡県ひきこもり地域支援センターは、ひきこもりに特化した相談窓口でございまして、必要な助言を行うとともに、さまざまな関係機関と連携しており、解決に向けての具体的な方向を見つけながら支援を行っておるところです。  本市におきましては、ひきこもりに特化した相談窓口を設置していないことから、相談を受けた場合につきましては、このひきこもり地域支援センターなどを紹介することとしておるところでございます。以上です。 260: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 261: ◯16番(松下真一) 県の管轄であるからということで、何か任せっきりみたいな印象がありますが、3)に行きます。ひきこもりの支援に携わる人材の育成というのを大野城市もそろそろ考えなければいけないと思うんですけれども、どのような人材が必要だとお考えでしょうか。 262: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 263: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。ひきこもり支援に特化したものではございませんが、生活困窮者自立支援事業では、生活困窮状態にあるひきこもりの方など、社会的に孤立した生活困窮者につきましても支援の対象としております。  支援業務を担う人材育成のため、国や県による相談員研修が実施されておりますが、その内容は、ひきこもり支援も含め、さまざまな生活困窮に係る相談支援に対応するためのものとなっております。  本市では、相談員養成のため、毎年当研修に職員を派遣し、人材育成に努めておるところでございます。以上でございます。 264: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 265: ◯16番(松下真一) 何か養成とか研修とか言うと非常にかた苦しいんですけれども、ひきこもりの人に合った支援ができる人、要するに、先ほど3番議員さんの質問の中で、認知症の発見なんかも周りの人が見つけてくるわけですね。ということは、昔からいうおせっかいなおばちゃん、おじちゃん、そういう人たちが、すっとその人の心の中に入っていける、そういう人が必要じゃないかと思うのですけれども、それについてはいかがでしょうか。 266: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 267: ◯市民福祉部長(伊藤和久) それでは、お答えいたします。ひきこもりの方の特徴といたしまして、みずから支援を求めることが少ないということがあります。そのため、支援員は地域のさまざまなネットワークを活用しての情報収集や、訪問とアウトリーチによる実態把握により、生活困窮状態にあるひきこもりの方を発見する努力が必要であります。  そのようなことから、本市の地域福祉活動に携わる方々に、ひきこもり支援に、これにもかかわっていただけるよう、人材育成について、これから調査・研究を行いたいと考えております。以上でございます。 268: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 269: ◯16番(松下真一) 4)の訪問支援事業についてですけれども、これは平成30年から実施するというふうに内閣府から言われていると思いますが、大野城市の計画はどのようになっているんでしょうか。 270: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 271: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。生活困窮者自立支援事業の目的の一つは、生活困窮者の社会的孤立状態を解決することにあります。生活困窮者からの相談を受ける中で、自立相談支援の範囲内でのひきこもり者に対する訪問支援も想定しておりますが、これまでに訪問支援に至った例はなく、訪問支援事業についての計画策定の実績はございません。  生活困窮者自立支援事業の任意事業の一つであります就労準備支援事業、これのメニューの一つには、ひきこもりに対する本格的な事業として、ひきこもりの方やその家族に対する訪問支援等を行う、地域におけるアウトリーチ支援等推進事業がございます。  就労準備支援事業につきましては、現在本市では実施しておりませんが、今後、地域におけるアウトリーチ支援等推進事業もあわせまして、その実施について調査・研究を行っていきたいと考えております。以上でございます。 272: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 273: ◯16番(松下真一) 生活困窮者支援事業の一環としての事業計画のようでありますけれども、ひきこもりの根本的な原因、それが理解できないと、そのひきこもりに対する支援策というのはできないと思うんですけれども、これについての研究は今後されるというお考えでしょうか。 274: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 275: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。生活困窮者自立支援事業におきまして、生活困窮者の支援を行うに当たりましては、対象者の特性やそれぞれが生活困窮に陥った背景や要因を十分に把握し、個々の状況に応じた支援を展開しております。  ひきこもりの方の支援につきましても、それぞれの方がどのような状態にあるのか、そして、どのような背景や要因を持っているのかを十分に把握し、その上で、個々の状況に応じて柔軟に対応していくことが重要だと考えております。以上でございます。 276: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 277: ◯16番(松下真一) 今までは、ひきこもりがどういったものかという定義ということで回答を進めてきていただいたんですけれども、今後、そのひきこもりの人たちをまちに出していこう、地域に出していこうという、その施策について考えていきたいと思います。  地域福祉と出番のあるまちづくりについてということなんですけれども、今までの福祉の目的が、近年は、困難を抱えた人を元気にするための施策に変化をしています。今までは保護をするとか、見守るということだったんですけれども、今度は「元気にしよう」ということなんですけれども、その元気にするための施策とは、どういう意味をなしているのかどうか、これについてのお考えをお答えください。 278: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 279: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。福祉サービスの基本的理念であります、個人の尊厳保持のため、近年では、社会的孤立を防ぐ取り組みにも重点が置かれるようになりました。  この流れの中で、福祉サービスの利用者は、支えられる対象としてだけでなく、地域を支える担い手としても捉えられるようになっております。  そのような施策の変化の中で、地域を支える担い手が増え、まちの活性化につながることには、大きな意義があるものと考えております。以上でございます。 280: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 281: ◯16番(松下真一) 困難を抱えても、非常に元気な人はたくさんいますね。困難を抱えてなくても、全く元気がないという人もいると思うんですけれども、元気が出ない、裏を返せば、元気が出ないということは、どういう理由から元気が出ないというふうに考えますでしょうか。 282: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 283: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。社会的孤立状態にある人の多くは、自信、自己肯定感、自尊感情を失い、傷つきやすくなっていることから、自立に向けた歩みを進めていくためには、対象者が自分の居場所を発見し、人とのつながりを実感できるように、支援していくことが必要であります。  このように、困難を抱えている人に元気になっていただくためには、社会的孤立状態をいかに解消するかが重要なポイントになるのではないかと考えております。 284: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 285: ◯16番(松下真一) そうですね。人間としての尊厳、これが非常に重要だと考えます。  今まで、ひきこもりの人、これを表面的な状態像、6カ月以上引っ込んでいるとか、誰とも話していないとか、そういう状態像に名前をつけるだけで、根本の課題解決にはなっていないというふうに、これもEテレで、長年引き込んでいた人の発言なんですね。本当はもっと違うところを見てもらって、ひきこもりか、ひきこもりじゃないかということを定義をしてほしいというふうに言ってあったんですけれども、市としての見解は、そういうところをどのようにお考えでしょうか。 286: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 287: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。ひきこもりという言葉は、疾患名でも診断名でもなく、単にひきこもり状態にあることを指す現象概念であり、その状態には個人差が大きく、また、ひきこもりに至る原因もさまざまであります。  生活困窮者自立支援の現場では、対象者が現在の社会的孤立状態に至った背景を、その心情に寄り添いながらしっかりと把握し、現在の状態から脱して社会生活を取り戻そうとする人を支援するというスタンスで相談支援に当たっております。以上でございます。 288: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 289: ◯16番(松下真一) それでは、中高年者が地域デビューをする場合の支援策について伺っていきたいと思います。  従来型の支援は、「おどかし型」「恫喝型」と言われています。例えば「こんなんだったら将来はどうするんですか」というような言い方、それから「一緒に頑張りましょう」という言い方ですね。こういう支援をすると、ひきこもりの人の考えとすれば、本人にしてみれば「もう放っといてくれ」と言いたくなってしまうらしいですね。一生懸命自分で頑張っている、葛藤しているのに、また言われるので、「もう放っとってくれ」というふうに言ってしまう、委縮してしまう。  中高年のデビュー策としては、大野城市はどのような施策を今持ってあるんでしょうか。 290: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 291: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。本市では、地域福祉を推進するために、大野城市地域福祉活動における市民活動推進計画を大野城市社会福祉協議会と共同で策定しており、この計画に基づき、各種取り組みを実施しているところでございます。  その一つとして、社会福祉協議会では、ボランティアエントリーシステムを通じて、地域福祉活動やボランティア活動に参加したいという意欲を持った人材を掘り起こすとともに、支援を求めている人や団体につなげる取り組みを行っております。  生活困窮者支援事業の一つであります就労準備支援事業では、例えば、定時に通所することによる昼夜逆転生活の解消、それから、挨拶の励行など基本的なコミュニケーション能力の形成、就労体験、模擬面接の実施、履歴書等の作成指導など、本人の状態に応じて段階的な支援プログラムを組むことで、本人にとって無理のない自立支援を行える事業となっております。  今後、本市における就労準備支援事業の実施につきまして調査・研究を行う中で、生活困窮者の居場所づくりについても、有効性について検討を行いたいと考えております。以上でございます。 292: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 293: ◯16番(松下真一) 今後、その居場所、出ていけない人たちがどこに行ったらいいんだろうかということをつくっていかなくちゃいけないと思うんですけれども、「ずっと出番のあるまちづくり」という(4)の表題で出しておりますけれども、「ずっと出番のあるまちづくり」のまちとは、どのようなイメージをお考えでしょうか。 294: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 295: ◯市民福祉部長(伊藤和久) お答えいたします。本市では、先ほど申し上げました、市民活動推進計画に基づきまして、豊かな経験が地域で役立つボランティア活動、これを基本理念といたしまして、多彩な人材が地域で活躍し、地域福祉の担い手となっていただけるよう、人材育成の取り組みも行っております。  家庭での役割や職場での役割だけでなく、例えば、定年退職後も地域で役割を持ち、活躍していただけるよう、出番を生み出す参加機会の提供を行っていくことが、ずっと出番のあるまちであると捉えております。以上でございます。 296: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 297: ◯16番(松下真一) 最近問題になっている「8050問題」というのがあります。これは、80歳の親の年金を頼って50歳代の子どもが居ついてしまう。もう完璧な高齢者と中高年者のひきこもり状態ですよね。これを深刻化しないために、地域のイメージというのを変えなくてはならないと考えますけれども、壇上でも発言しましたけれども、生きづらさを持つ人たちの居場所というのは非常にデリケートらしいんですよね。そこに集まっていれば非常に心地いいんですけれども、違う人が入ってきたり、指導者が入ってきたりすると、途端に雰囲気が変わってしまって崩れてしまうらしいんですけれども、同じつらさを考え、話し合える居場所というのは、大野城市ではそういう居場所をつくることは可能なんでしょうか。 298: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 299: ◯市民福祉部長(伊藤和久) それでは、お答えいたします。今、議員さん言われました「8050問題」は、ひきこもりの長期化、高齢化から引き起こされる問題でありまして、主に50歳前後のひきこもりの子どもを80歳代前後の親が養っている状態を指しまして、当事者の社会的孤立が経済的困窮や病気や介護の問題を深刻化させるものでございます。この問題も目に見えにくい地域課題であることから、まず発見することが重要であると考えております。  現在市の窓口に、ひきこもり状態の悩みやつらさについての相談があった場合には、県のひきこもり地域支援センターにつないでおります。県のひきこもり地域支援センターでは、ひきこもりに関する相談のほか、家族を対象とした家族サロンや家族教室、本人を対象としたフリースペース等が開催されており、同じつらさを考え、話し合える場が提供されております。  ひきこもりの状態や原因は個人によってさまざまでありますので、誰もが無理のない形で、それぞれの状態に応じて参加できる居場所の存在が必要ではないかと考えております。以上でございます。 300: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 301: ◯16番(松下真一) ひきこもりに陥ってしまっている人の生きづらさ、このことについて少し事例を出していきたいと思うんですけれども、例えば、生きることに最低限に必要なものだけの世の中というのは、味気ないし殺伐としていると思います。例えば、何もない部屋に花が1輪あるだけで雰囲気は変わります。この議場の中に、例えばここに、演壇の下に花が飾ってあると。花が飾ってあってもなくても、議会はできるし質問もできるわけですね。あってもなくてもどうでもいい。この花のことをひきこもりの人と例えるとしたら、あってもいい、なくてもいい。ほかの人たちが「花は邪魔やからどこか片づけてください」というふうに言われると、そのひきこもっている人は「自分は必要ないんだ」というふうに否定的になってしまうらしいんですね。  だから、この花が、たった1輪の花をひきこもりの人と考えると、自己否定でなく自己肯定できる雰囲気にしてあげる。自分はここにいていいんだということを、そういう思いにさせてくれることが非常に難しい、でも必要だということなんですけれども、そういった居場所というものをつくってほしいと考えるんですけれども、これについてはいかがでしょうか。 302: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 303: ◯市民福祉部長(伊藤和久) それでは、お答えいたします。自己肯定感や自尊感情を持つために必要なことは、人とのつながりを実感していただき、社会的孤立状態を脱することであると考えております。  本市では、生活困窮者自立支援事業におきまして、社会的孤立状態にある方の居場所づくりにつきましても、就労準備支援事業の調査・研究を行っていく中で検討していきたいと考えております。以上でございます。 304: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 305: ◯16番(松下真一) もう一つお話ししたいと思いますけれども、壇上でも言いました、ひきこもりは無気力でも甘えでもなく、本人は本当は外に出たい、人と話したい、できれば働きたいと思っていても、自己表現やコミュニティ能力が低いだけかもしれません。だから、自分がどうやって今の状態を説明していいのかがわからないで引き込んでしまうという、そういう研究報告があるそうです。  今後、非常に難しいだろうとは思いますけれども、実態の研究と把握が必ず必要じゃないかと思いますけれども、今後の大野城市の考えとして、ひきこもりの人の実態調査やひきこもりの何でそうなったのか、過去に遡って研究をする、そういうことも必要だろうと思いますけれども、総合的に考えて大野城市は今後どういうふうにしたらいいだろうかとお考えでしょうか。
    306: ◯議長(白石重成) 市民福祉部長。 307: ◯市民福祉部長(伊藤和久) では、お答えいたします。ひきこもりの方の実態調査等につきましては、対象者及びその家族の協力を得ることが難しいことが予想され、実効性のある調査の実施が困難であると今のところ考えております。しかしながら、ひきこもりの方を含め、社会的孤立状態に陥った生活困窮者の自立を支援することが、生活困窮者自立支援事業の目的でありますので、国や他の自治体が実施しました先行事例を参考にしながら、実態の把握等につきましては今後調査・研究を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 308: ◯議長(白石重成) 16番、松下議員。 309: ◯16番(松下真一) 今回、ひきこもり問題と対策についてと題して質問をしましたけれども、正直な感想として、まだ理解をされていないし、対策もおくれているというのが現状じゃないかと思います。これは大野城市だけに限ったことではないだろうと思います。だからこそ、こういった研究、精神科医の先生とか大学の先生とかがいろんなものを出してありますので、これを研究していっていただきたいと思います。  私が学生のころ、皆さんの学生のころと同じだと思いますけれども、当時「3無主義」「4無主義」ということがはやりましたね。これは「無気力、無関心、無責任、無感動」という若者気質をあらわしている「しらけ時代」という時代の言葉でした。でも、その当時の若者たちは、自己主張が非常に強くて、人と同じことがしたくないということでいろんな無関心や無責任なことをやっていたわけですね。現在とは非常に違うということをやっぱり認識しなければならないと思います。  最近の言葉に「夫源病」というのがありますが、ご存じでしょうか。これは、夫が原因で奥さんが病気になるということらしいです。夫の原因の病気「夫源病」。  これは大学の先生が話してくれた内容なんですけれども、定年退職した夫が家にいて、やたら手がかかります。最初はお荷物だったのが、次第に奥さんの体調が悪くなってしまいました。その原因が夫にあるという現象らしいんですけれども、この夫が奥さんのかわりに地域の行事に参加したら、「あのおじさん、誰」と言われたらしいんです。そしたら、その聞いた人に「あの人、松下さんの旦那さんらしいわよ」、今までは「松下さんの奥さん」と言われたのが「松下さんの旦那らしいよ」と言われて、陰口を言われて、その旦那は居場所がなくなってしまった。怒った旦那はそのままひきこもりになってしまったという話なんですけれども、現実はこんな笑い話では済まされない深刻な問題が将来に待っているような気がします。  先日、自殺対策計画案の説明がありました。委員会でありましたけれども、この計画案の中で、原因というものが共通する部分もあるように感じます。ひきこもりに関しても原因の究明や対策など、今後の課題、問題として考えておくことを非常に大事だということをお願いして、今回の一般質問を終わります。 310: ◯議長(白石重成) 暫時休憩します。再開を13時20分とします。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午後0時06分                  再開 午後1時20分      ──────────────・────・────────────── 311: ◯議長(白石重成) 再開します。7番、平井議員。                〔7番 平井信太郎議員 登壇〕 312: ◯7番(平井信太郎) 皆さん、こんにちは。議席番号7番、自民党市議団、自民大野城所属の平井信太郎です。  私は、12月の定例会におきまして、本市に貢献された方々への対応についてと西鉄路線バスの現状運行についての2点を質問いたします。  プロ野球の世界で大活躍された、大野城市出身の杉内俊哉氏と本多雄一氏が、くしくも今年お2人とも現役を引退されました。両氏の活躍は私が説明するまでもなく、輝かしい経歴を持たれています。その杉内俊哉氏や本多雄一氏のように、本市に多大な貢献をされた方々に対し、本市としての対応はどのように行われているのか、また、今後どのような対応をされるか質問をいたします。  次に、南地区からの西鉄路線バスの運行状況について、数点の問題があると思われますので、執行部の見解をお聞きします。  それでは、最初の質問に入ります。  1、本市に貢献された方々への対応について。杉内俊哉氏、本多雄一氏の本市への貢献についてですが、杉内俊哉氏、本多雄一氏に対し、本市としてどのような評価をされていますでしょうか。  以上、壇上からの質問を終わり、あとは質問席にて質問をいたします。 313: ◯議長(白石重成) 教育部長。 314: ◯教育部長(平田哲也) 杉内俊哉氏、本多雄一氏は本市出身であり、ともにプロ野球球界で長年にわたり活躍され、両氏とも今年度をもって惜しまれながら現役引退を表明されました。10月には引退報告ということで、両氏ともに本市に表敬訪問にお越しいただいたところです。  両氏は日本全国に大野城市の知名度を高めていただいた功労者であり、これまでにはWBC優勝時のメダルの貸与やユニフォーム、スパイク、車椅子の寄贈など、数多くの助成を通して、本市のスポーツの振興、充実に功績を残していただきました。  また、本多雄一氏においては、現在も本市の子どもたちを対象に野球教室を開催していただいております。以上となります。 315: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 316: ◯7番(平井信太郎) 私も、杉内俊哉氏と本多雄一氏は、本市にとって最大級の貢献者であり、功労者であると思います。  それでは(2)ですが、本市に貢献された方々への表彰についてお尋ねをいたします。  今、広報紙12月1日号を持ってまいりました。この中に、12月1日発行の広報大野城に、平成30年度の大野城市表彰の特集が載ってまいります。これですね。  受賞の内容は、社会功労表彰が65人と1団体、特別表彰が1団体、地域活動奨励賞が60人と1団体の数多くの方々が受賞されました。  そこで、本市の表彰制度についてお尋ねをいたします。  この広報大野城市によりますと、今年は、社会功労表彰、特別表彰、地域活動奨励賞の三つの表彰がございましたが、本市での表彰はほかにどのような種類があるか、全てお答えください。よろしくお願いします。 317: ◯議長(白石重成) 総務部長。 318: ◯総務部長(鐘江良介) それでは、本市の表彰制度についてお答えをいたします。  本市が行う表彰の種類につきましては、大野城市表彰条例で定められております。種類といたしましては、自治功労表彰、社会功労表彰、地域活動奨励賞、善行表彰、特別表彰の5種類でございます。以上です。 319: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 320: ◯7番(平井信太郎) 今の回答で、表彰の種類は五つあるということですが、表彰には、その表彰の基準というものがあると思いますが、それぞれの表彰基準はどのようになっていますでしょうか。 321: ◯議長(白石重成) 総務部長。 322: ◯総務部長(鐘江良介) 各表彰の基準を申し上げます。  まず、自治功労表彰の基準でございますが、市議会議員、市長、副市長、教育長などの職に一定年数以上在職され、その功労が顕著であることとなっております。次に、社会功労表彰の基準でございますが、市民生活の向上や福祉、芸術、文化、スポーツの振興などに10年以上貢献され、その功労が顕著であること、続いて、地域活動奨励賞の基準でございます。社会功労表彰と同じく、市民生活の向上などに3年以上貢献されていることとなっております。次に、善行表彰でございますが、人命救助など市民の模範となる善行を行ったことや公益のために一定以上の寄附を行ったこととなっております。最後に、特別表彰の基準でございますが、教育、芸術、文化、芸能、スポーツ、その他の分野においてその功績が著しいこととなっております。以上です。 323: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 324: ◯7番(平井信太郎) 今のご回答で、社会功労表彰の基準は10年以上の方、地域活動奨励賞は3年以上の方との回答でございますが、この10年と3年の違い、これはどのようになっていますでしょうか、お尋ねをいたします。 325: ◯議長(白石重成) 総務部長。 326: ◯総務部長(鐘江良介) 地域活動奨励賞につきましては、その名のとおり奨励の意味合いが強く、市のために各分野で3年以上貢献された方に授与させていただき、感謝とともに今後のさらなるご活躍をお願いする意味も含まれるものでございます。  社会功労表彰につきましては、地域活動奨励賞を受賞された方も含めて、10年以上市のために貢献された方の功労に対しまして感謝の意を込めて表彰を行うものであります。  したがいまして、地域活動奨励賞を受賞された方が、そのまま活動を継続され、10年以上活動されたことにより、社会功労表彰を受賞されるということもございます。以上です。 327: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 328: ◯7番(平井信太郎) 今のご回答でよくわかりました。社会功労表彰が10年以上の市に対する貢献、地域活動奨励賞が3年以上の貢献ということで、社会功労表彰と地域活動奨励賞の違いがわかりました。  それでは、国の場合を考えますと、国の表彰は、春の叙勲や秋の叙勲等がございますが、そのほかに国民栄誉賞というのがあります。県では県民栄誉賞があります。市では市民栄誉賞が一番権威があるものと私自身は思っておるのですが、大野城市に市民栄誉賞というのはあるのでしょうか。今の回答の中では市民栄誉賞はなかったようですが、最も権威があると思われる市民栄誉賞というのはございますか。 329: ◯議長(白石重成) 総務部長。 330: ◯総務部長(鐘江良介) 市民栄誉賞につきましては、先ほどお答えいたしました特別表彰の中に定められておりまして、その顕著な活躍や功績によって市の名を高めるとともに、広く市民に敬愛され、明るい希望を与えた方を表彰するもので、二つの種類がございます。  まず、一つ目は、功績が特に顕著な分野の名称を冠した栄誉賞で、例えば、市民スポーツ栄誉賞などでございます。二つ目は、その各分野の名称を冠した栄誉賞を受賞した後に、さらに顕著な功績があった方に対し授与される市民特別栄誉賞でございます。以上です。 331: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 332: ◯7番(平井信太郎) 今の回答で、市民スポーツ栄誉賞と市民特別栄誉賞は、どちらも特別表彰の中に位置づけられているということでございますけれども、その両者の違いが私もよくわからないんですね。市民の方々も本当にわかりづらいと思っておるんですが、ここら辺はいかがでしょうか。 333: ◯議長(白石重成) 総務部長。 334: ◯総務部長(鐘江良介) それでは、少し詳しくご説明させていただきます。  各分野における功績が著しい方への表彰が特別表彰となっておりますが、その特別表彰の中で、さらに功績が顕著である方に対し、市民スポーツ栄誉賞など、その分野の名称がついた賞を授与させていただいております。  それから、市民特別栄誉賞につきましては、今申し上げました、スポーツ栄誉賞など、その分野の名称がついた賞を受賞された方が、さらなる功績を上げられたときに授与させていただくものとしております。以上です。 335: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 336: ◯7番(平井信太郎) 今年現役を引退された杉内俊哉氏、本多雄一氏は、これまでの本市への貢献が大きく、私は市民栄誉賞に値すると考えますが、いかがでしょうか。 337: ◯議長(白石重成) 総務部長。 338: ◯総務部長(鐘江良介) 市といたしましても、両氏のご活躍や功績は非常に顕著であると考えております。  杉内氏に対しましては、平成15年度に市民スポーツ栄誉賞を、それから平成21年度に市民特別栄誉賞をそれぞれ授与させていただいております。本多氏に対しましては、平成23年度に市民スポーツ栄誉賞を授与させていただいております。  なお、本市におきましては、これまでに市民栄誉賞を受賞されているのは、杉内、本多、両氏のみでございます。以上です。 339: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 340: ◯7番(平井信太郎) 今のお答えで、お2人しかまだ市民栄誉賞というのは受けられてないということですね。  それでは、杉内氏に対しましては、市民特別栄誉賞、本多氏に対しましては、市民スポーツ栄誉賞ということですが、その違いの説明をお願いしたいと思います。  また、この際、今年現役を引退されたこの機に、お2人に対し敬意を込めて、大野城市との絆を深めるためにも、杉内、本多氏に改めて私は表彰したほうがいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 341: ◯議長(白石重成) 総務部長。 342: ◯総務部長(鐘江良介) これまでお答えしましたように、杉内氏が受賞された市民特別栄誉賞は、市民スポーツ栄誉賞を受賞された後に、さらなる功績を上げられたことによりまして授与させていただいたものであり、お2人とも大変な活躍をされ、また本市に対して多大な貢献をいただいていると考えております。  また、これまで両氏のご活躍、功績に対し、その活躍のタイミングで栄誉賞をそれぞれ授与させていただいておりますことから、両氏が引退されたことに伴う特別な表彰は、現在のところは考えておりません。以上です。 343: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 344: ◯7番(平井信太郎) わかりました。また、この広報紙を持ってまいったのですけれども、11月1日号です。11月1日発行の広報大野城のこの表紙ですね。この表紙に、勝木隼人選手が大野城市特別表彰を受賞された記事が掲載されておりました。勝木選手は南ケ丘1区出身でありまして、大野南小、平野中を卒業されております。  勝木選手は今年8月のジャカルタアジア大会で、50キロメートル競歩で金メダルを取られたことにより、来年の中東ドーハで行われる世界陸上に内定され、2年後の東京オリンピックでもかなり有力なメダル候補であります。  こんなすごいアスリートが大野城出身で、しかも私の地元の南ケ丘1区の出身とは、この広報紙を見て初めて知りました。  勝木隼人選手が大野城市特別表彰を受賞されましたけれども、もし、今後の活躍によっては、特別表彰以上の表彰が考えられます。もしかして、東京オリンピックでメダルを取られるかもしれません。もし、そういう場合は、どのような対応をお考えでしょうか。 345: ◯議長(白石重成) 総務部長。 346: ◯総務部長(鐘江良介) 勝木選手、先ほどお話ししましたように、勝木選手に限らず、その活躍や功績が、さきに述べました表彰基準に合致すれば、その栄誉をたたえるためにふさわしい表彰を授与させていただきたいと考えております。以上です。 347: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 348: ◯7番(平井信太郎) では、そのときに、もしもメダルを取られたら、対応のほどよろしくお願いします。  続きまして(3)なんですけれども、杉内氏、本多氏へのこれからの対応についてということで、本市として、杉内、本多両氏に対し、今後どのような対応を考えておられますでしょうか、お尋ねします。 349: ◯議長(白石重成) 教育部長。 350: ◯教育部長(平田哲也) 現在、本多氏は、本市の子どもたちへの野球教室を継続的に開催していただいております。  両氏に対して、今後も野球教室等の開催をしていただけるように相談をしていきたいと考えております。以上です。 351: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 352: ◯7番(平井信太郎) そうですね。毎年のように本多選手には野球教室に参加していただいているようです。今年も12月2日に、ソフトバンクホークスの本多コーチを初め、柳田選手や甲斐選手が野球教室を開いていただいたようです。子どもたちがとても喜んで、とてもよかったと関係者の方から聞いております。  これから定期的に杉内、本多両氏と本市の子どもたちとの交流の場を設けていただくようにお願いしたいのですが、いかがでしょうか。 353: ◯議長(白石重成) 教育部長。 354: ◯教育部長(平田哲也) 両氏ともに、今後はコーチとしてプロ野球球団に所属することとなるため、定期的な開催は難しいかと思われますが、子どもたちを対象としたスポーツイベント等を開催する機会があれば、協力をしていただけるように両氏にご相談をしていきたいと考えております。以上となります。 355: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 356: ◯7番(平井信太郎) ぜひよろしく検討していただきたいと思います。  今のご説明の中にもありましたとおり、現在、杉内、本多両氏は、それぞれの球団でコーチをされていますので、現状では難しいとは思いますが、今後、杉内、本多両氏に、スポーツだけではなく、本市の大きなイベント、例えば大文字祭りやまどかフェスティバルなどの文化的な行事にも多く参加していただくよう働きかけてはいかがでしょうか。  また、4)になりますけれども、本市の活性化及び宣伝のために、両氏に協力していただけるよう働きかけてはいかがでしょうか。  私どもが出張しまして、他県の方と話す機会がある場合に、大野城市のことは知らなくても、杉内、本多両氏のことは知っている方が多いようです。  そこで、本市のPRを兼ねて、両氏を起用するようなことはできないでしょうか。 357: ◯議長(白石重成) 企画政策部長。 358: ◯企画政策部長(中村明彦) それでは、お答え申し上げます。杉内、本多両氏は、全国的にも大変著明な方であり、これまでも本市のために大きな貢献をしていただいてまいりました。お二人は、残念ながら今シーズンで現役を引退されましたが、お二人が残されたすばらしい功績は大野城市にとっても非常に大きなもので、市民の記憶に残る存在であり、市民の誇りでもあります。  将来にわたってこの功績を伝えていくためにも、お二人の所属団体とのマネジメント調整は必要でありますけれども、ぜひ本市内外に向けたPRにご協力をいただけるような場面にあわせて、今後ご相談をしていきたいというふうに考えております。  また、杉内、本多両氏以外にも、本市にゆかりのある方々は大勢おられます。それらの方々にも、本市が行っているさまざまな事業への参画や情報発信媒体による対外的なPRなど、今後ご協力をいただきたいというふうに考えております。
     他自治体の事例なども参考にしながら、本市にご縁のある方々が、にぎわいづくりやPRにご協力をいただけるように、今後も働きかけを行ってまいります。以上でございます。 359: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 360: ◯7番(平井信太郎) 引き続き、検討をよろしくお願いいたします。  それでは、次の質問です。2番の西鉄路線バスの現状運行についてを質問いたします。  南地区からのJR大野城駅西口への運行についてですが、南地区、月の浦方面ですね、月の浦方面からのJR大野城駅西口へのバス、系統で言いますと20番になります。西口へのバスの1日の運行本数は、平日16本、土曜日13本、日曜・祭日が12本と、下大利線と比較すると非常に少ない運行数です。下大利線は、ちなみに南地区から下大利駅間のバスの本数ですが、平日で145本もあります。JR大野城駅西口行きは、下大利駅と比較しますと9分の1しかございません。16本と145本ですね。9分の1しかございません。  また、2)なのですが、つつじケ丘地区からは、JR大野城駅西口へのバスの運行がされておりません。地域住民の方は本当に困っておられます。これを何とか是正できないでしょうか、お尋ねします。 361: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 362: ◯建設環境部長(高原正宏) それでは、お答えいたします。月の浦方面からJR大野城駅に向かうバス路線は、平成15年3月にJR大野城駅が快速電車の停車駅になったことを受けまして、南地区のバス利用者から新規路線開設の要望が高まったことから、運行事業者である西日本鉄道株式会社との協議により、平成16年の6月に新規開設された路線でございます。  開設当初につきましては、1日に36便が運行されておりましたが、利用客数の低迷により、平成17年7月に1日に25便に、平成22年3月には1日14便に減便されましたが、その後の市民ニーズを反映しまして、平成29年3月には1日16便に増便された経緯がございます。  今後は、バスの魅力向上や円滑な乗り継ぎなど、快適性の向上を目指した協議を運行事業者と行うとともに、市民に対しても利用を呼びかけるなど活性化を図ることで、運賃の引き下げや将来の増便につなげていきたいと考えております。  次に、つつじケ丘地区からJR大野城駅西口へのバス路線を新たに開設することについてでございますが、運行事業者である西日本鉄道株式会社の了承が必要となります。今後は、バス利用者の実態やニーズなどを調査し、バス運行事業者と協議を進めていきたいと思います。  市の運行方針についてご回答申し上げましたけれども、利便性の高い公共交通網を整備するということは、市や運行事業者の努力だけでなし得るものではございません。市民の皆さんのご協力が必要であり、たくさんの方に、多くバスに乗っていただくということが大前提となります。このため、日々の生活の足として、自家用車ではなくバスを利用していただくということも必要となりますので、この場をお借りしましてお願いを申し上げます。以上でございます。 363: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 364: ◯7番(平井信太郎) バスの運行につきましては、バス交通協議会というのがあって、そこで協議を行っていると聞いております。  そこで、本市バス交通協議会についてお尋ねをいたします。  大野城市バス交通協議会の構成メンバー及び任期はどのようになっていますでしょうか、お尋ねをいたします。 365: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 366: ◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。大野城市バス交通協議会とは、大野城市バス交通協議会設置要綱により、平成15年6月から開始された協議会でございます。  構成メンバーにつきましては、一般公募の市民4名、各コミュニティからの推薦者4名、大野城市シニアクラブ連合会及び大野城市社会福祉協議会からそれぞれ1名、バス事業者から2名、学識経験者の2名の、以上合計14名になっておりまして、その任期は3年としているところでございます。以上でございます。 367: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 368: ◯7番(平井信太郎) ありがとうございます。14名の構成メンバーで協議会を運営されているということ、それと任期が3年というのがわかりました。  それでは、その大野城市バス交通協議会で、どのような内容が議論されて、その内容が大野城市政にどのように今まで反映されているのでしょうか、お尋ねをいたします。 369: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 370: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。大野城市バス交通協議会では、大きく四つの項目について議論をしているところです。  1点目は、バス路線の廃止、維持、存続及び新設に関すること、2点目は、バス路線の利便性の向上、利用促進に関すること、3点目は、コミュニティバスのルート、運賃、車両などに関すること、4点目は、バス交通体系の調査・研究に関することとなっております。  協議会で議論されました内容につきましては、本市のバス交通に関する貴重なご意見として市の施策に活かしていただいているところでございます。以上でございます。 371: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 372: ◯7番(平井信太郎) 先ほどのバス利用者の実態やニーズ調査を行いますよというような回答がございましたけれども、具体的にどのような調査を行うのでしょうか、お尋ねします。 373: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 374: ◯建設環境部長(高原正宏) 調査の方法につきましては、今のところ具体的に定めてはおりませんが、バスの利用者を対象とした聞き取りアンケート調査などが考えられます。  今後は、利用者ニーズを的確に把握できる方法を検討しまして、早期に実現したいと考えているところでございます。以上でございます。 375: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 376: ◯7番(平井信太郎) ぜひ具体的な対応、聞き取り、アンケートなどの利用者の実態とニーズ調査を実施していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。  それでは、次に、南地区からのイオン大野城への運行について、お尋ねをいたします。1)と2)をまとめて質問いたします。  南地区、月の浦方面からイオン大野城へのバスの1日の本数は、平日12本、土曜日13本、日曜日9本と、下大利駅行きと比較すると非常に少のうございます。また、この路線のつつじケ丘地区からイオン大野城へのバスは運行をされておりません。これも是正できないでしょうか。 377: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 378: ◯建設環境部長(高原正宏) それでは、お答えいたします。月の浦方面からの路線は、南地区及び下大利駅から市役所やイオン大野城までのアクセスを目的としまして、20年以上前に整備された路線でございますが、昨年度は、運行事業者であります西日本鉄道株式会社の判断によりまして、1日2便が減便されております。  今後は、利用促進を図りますことで、将来の増便につなげていきたいと考えているところでございます。また、つつじケ丘地区から新たな路線を開設するためには、運行事業者であります西日本鉄道株式会社の了承が必要となります。こちらにつきましても、今後はバス利用者の実態やニーズなどを調査しました上で、バス運行事業者と協議を重ねていきたいと考えております。以上でございます。 379: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 380: ◯7番(平井信太郎) そうですね。イオン大野城行きのバスは運行本数が少ない上に、バスの最終運行時間が17時、夏だったらまだ明るいですよね、17時台と最終便が早過ぎます。これは是正できないものでしょうか。  例えば、南地区から市役所やまどかぴあやふるさと館などに来られた方々が、その後、イオン等で買い物などをしようとしても、最終バスの運行時間が17時台ではなかなかできないのが現状ではないでしょうか。これも改善の対象となると思いますが、いかがでしょうか。 381: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 382: ◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。バスの最終運行時間につきましては、昨年度、18時台のバスが減便となっておりまして、17時台が最終となっております。  今後につきましては、減便した理由をバス運行事業者に確認しまして、利用者の実態調査やニーズなどを調査の上、運行事業者も委員に含まれます本市のバス交通協議会の中で議論を行っていきたいと考えておるところでございます。以上でございます。 383: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 384: ◯7番(平井信太郎) それで、バスの利用者の方々なんですけれども、バスの利用者の大半は高齢者の方々が利用されております。市役所、まどかぴあ、心のふるさと館などに行きたくても、バスの乗りかえの不便さやバスの運賃が高いようです。この現状をどのようにお考えでしょうか。 385: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 386: ◯建設環境部長(高原正宏) では、お答えいたします。バスの乗り継ぎの検討につきましては、心のふるさと館へのアクセス強化や、公共交通の利用促進の観点から、必要であると考えておるところでございます。  また、利用者の負担軽減のために、運行事業者に直接的な補助金を交付するというようなことは考えてはおりませんが、市民がバスを利用しやすい仕組みについて、今後検討を深めていきたいと考えております。以上でございます。 387: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 388: ◯7番(平井信太郎) これもこれからの課題と捉えまして、早急に検討していただきたいと思っております。  それでは、私の改善策としまして、東地区、中央地区にはコミュニティバスが運行されております。利用者の負担軽減対策といたしまして、南地区からの路線バスとコミュニティバスの乗り継ぎ券などを導入するお考えはありませんでしょうか。  例えば、西鉄下大利駅から乗り継ぎで、市役所方面へコミュニティバスを走らせるとか、JR大野城駅から乗り継ぎで市役所方面へのコミュニティバスの運行はできないものかと考えますが、いかがでしょうか。 389: ◯議長(白石重成) 建設環境部長。 390: ◯建設環境部長(高原正宏) お答えいたします。路線バスとコミュニティバスの乗り継ぎ費用の軽減につきましては、今後近隣自治体と協同して、調査・研究を図ってまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。 391: ◯議長(白石重成) 7番、平井議員。 392: ◯7番(平井信太郎) 執行部としても、ぜひこの課題は喫緊の課題として捉えて、対策をお願いしたいと思っております。  それでは、私のところに南地区在住の方からお手紙をいただいておりますので、ご紹介したいと思っております。  これなんですけれども、4点ほど、重複したところもございますが、原文のまま読ませていただきたいと思っております。  まず初めに、交通の利便性について。南地区は大野城市の中でも断トツ高齢化が高く、企業戦士として働き、今リタイヤされた方が多い。今からシニアライフを楽しもうとするところ、市の中心向けのバス路線がない地帯。23番コースは運行されておりません。  次に、2番目ですが、市の中心に学ぶ施設が集中している。例えば、まどかぴあ、図書館、心のふるさと館など、特にまどかぴあの多様な催事は非常に共感を呼ぶことがあり、すばらしいと思いますが、23番のバスがなくて不便であります。  3番目に、社協、社会協議会のボランティアにも参加したいと思いますが、行きづらい。心のふるさと館の催事にも行きづらいということです。  最後に、4番目ですが、シニア住民として、体力、向上心はまだまだ残っているので、全てのことに関心を持ち、参加したいと思いますので、よろしくお願いします。  南ケ丘2区、HY、75歳の方からのお手紙でございました。  このように、バスの利便性が悪いことにより、市役所やまどかぴあ、心のふるさと館に行きたくても、行くことが難しい方が南地区にはたくさんいらっしゃいます。大野城市のにぎわいづくりと大野城市民の皆様の活性化のためにも、再度早急のバス運行の改善を望むところであります。  結びになりますが、今年もあと2週間余りとなりました。来年が大野城市にとって災害のない安全な年に、そして、市民の皆様にとりまして輝かしい1年になることを祈念いたしまして、私の質問を終わります。 393: ◯議長(白石重成) 暫時休憩します。      ──────────────・────・──────────────                  休憩 午後1時56分                  再開 午後1時57分      ──────────────・────・────────────── 394: ◯議長(白石重成) 再開します。1番、松崎百合子議員。                〔1番 松崎百合子議員 登壇〕 395: ◯1番(松崎百合子) こんにちは。松崎百合子です。  私は、本12月議会におきまして、第1に、災害における乳幼児、妊産婦、母子、女性への支援及び男女共同参画について、第2に、通学かばん重さと子どもの健康についての2点について質問いたします。  2018年、本年も間もなく終わり、新しい年を迎えようとしています。振り返りますと、本年は災害が続いた年でした。夏、九州から中国、四国に及ぶ西日本豪雨災害、大阪と北海道での地震、台風、そして猛暑など、大変な被害でした。被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  さて、7月の西日本豪雨災害においては、本市で初めての避難指示が発令されました。各コミュニティセンターや公民館など避難所には192世帯、372名の方が避難されたとのことです。市長と担当課を初め、全職員が全力で対応されたことに敬意と感謝を申し上げます。  9月議会では、多くの議員がその教訓を活かすべく災害関連の質問に立ちました。本日、私はその中でも、男女共同参画の視点から本市の対応について伺い、提案を行っていきたいと考えます。  言うまでもなく、災害において被災者の半数は女性です。同時に、女性たちは、被災当日はもちろん、避難所や仮設住宅、復興過程においても大きな力を発揮します。特に、子どもや高齢者など、家族の命と健康を守ることを直接担い、一緒に避難している場合も少なくありません。女性のニーズは、災害弱者など多様なニーズを反映します。  一方、女性自身が妊娠、出産や授乳、生理など配慮されるべき特性を有しています。また、災害時においては、DVや性暴力などジェンダーに基づく暴力や性別役割分業が拡大しやすくなることも各界から指摘されているところです。  このようなことから、女性のニーズが届き、女性の力が発揮できる仕組みづくりが、防災、減災、復興において大変重要であると言えます。  本市の地域防災計画では、昭和47年の豪雨災害から平成21年の中国・九州北部豪雨災害まで6回の水害が示されています。また、玄界灘から福岡平野にかけての警固断層は本市の中央を縦断する位置にあります。あわせて、玄海原子力発電所が本市の西60キロメートルの地にて稼働しています。いつ、どのような災害が起きるかわかりません。  本市では、先日も災害時受援計画が策定中との報告がありましたように、災害、特に大規模災害に備えて、大変な尽力がなされています。  それでは、質問に入ります。まず、本市の地域防災計画や実施マニュアルについて伺います。  地域防災計画や実施マニュアルの構成はどのようになっているでしょうか。  壇上での質問は以上で、続きは質問席にて伺います。 396: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 397: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。本市の地域防災計画の構成は、本市に発生するおそれのある災害別に編集しており、風水害対策編、震災対策編、原子力災害等対策編の3編と資料編で構成されております。  この計画には、それぞれの災害における事前の対策、発災直後の対応、復興・復旧に向けての対応に関する基本的な考え方が明記されております。  実施マニュアルにつきましては、災害対策本部の各部、各班の対応マニュアルのほかに、職員防災行動マニュアル、避難勧告等の判断・伝達マニュアル、避難所運営マニュアルなどさまざまな災害対応業務ごとのマニュアルを整備しております。  また、地域防災計画に付随する計画としまして、災害時において適切な業務遂行を行うための業務継続計画、他の自治体や民間事業者等からの支援を最大限に活かすための受援計画、食料や生活必需品、災害応急対策に必要な資機材を備蓄するための備蓄計画などの計画も整備しております。以上でございます。 398: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 399: ◯1番(松崎百合子) 膨大な計画やマニュアルを整備されております。それらはいざというときに大きな力になると考えます。  それでは、防災計画に男女共同参画についてはどのように位置づけられているでしょうか。 400: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 401: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。地域防災計画の基本理念では、男女共同参画、その他の多様な視点を取り入れた防災体制を確立するために、防災に関する施策、方針決定過程において、女性や高齢者、障がい者などの参画を拡大すると明記しております。  また、避難所運営マニュアルの基本方針では、避難所の生活支援において、男女双方の視点に配慮するとともに、多様な避難者のニーズを把握し、公平に支援を行うことや、避難所を運営する組織には、必ず複数の女性を入れるよう配慮することなどを明記しております。  このように、本市の防災に関する計画やマニュアルにおいては、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制を確立することとしております。以上です。 402: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 403: ◯1番(松崎百合子) 男女共同参画の視点をしっかりと位置づけられていると思います。そして、「災害に強い人づくり」の項では、女性が力を発揮しやすい組織づくりの促進が位置づけられています。
     しかし、日ごろから男女共同参画があってこそ、災害時のときに男女共同参画が発揮できるのではないでしょうか。本市では、いまだ女性区長がゼロという地域の現状、これを何とか平等なものに変えて、日ごろから男女共同参画の地域づくりというものが必要と考えます。  次の質問です。それでは、女性、妊産婦、乳幼児への配慮については、どのように計画されているでしょうか。 404: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 405: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。まず、地域防災計画におきましては、避難所の環境整備に当たり、女性、妊産婦、乳幼児に配慮した施設の整備に努めることや、その運営におきまして、男女双方の視点に配慮することなどを記載しております。  次に、避難所運営マニュアルにおきましては、より具体的に、男女別の更衣の空間の確保、特に着がえやおむつかえなどに使用する女性用の専用スペースや授乳スペースを設置することを記載しております。以上です。 406: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 407: ◯1番(松崎百合子) 授乳スペースや女性専用のスペースなどの確保ということが位置づけられているとのことです。  それでは、本年7月の豪雨災害について伺います。  まず、女性専用室または母子室の設置は、マニュアル等に計画されているでしょうか。また、実際に設置されたでしょうか、伺います。 408: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 409: ◯危機管理部長(伊藤廣高) マニュアル等には記載しておりますが、今回の設置状況についてお答えいたします。  今回の平成30年7月豪雨災害におきましては、一部の避難所では妊婦の方が避難され、他の避難者と別の部屋を利用していただいておりますが、避難所開設の期間が短期間であったこと、また、各避難所の避難者数が少数であったため、全体としては女性専用室や母子室の設置を行っておりません。  しかしながら、特に避難が長期化する場合は、避難所における女性専用室や母子室が必要であると考えております。以上です。 410: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 411: ◯1番(松崎百合子) 長期化の際には、女性専用室や母子室を設置するということのお考え、わかりました。  それでは、今回の7月災害では、子連れでの避難の世帯はどのくらいあったでしょうか、お尋ねします。 412: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 413: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えします。乳幼児から小学生までの子ども連れの世帯ということでお答えいたします。  今回の災害において、372人、192世帯の方が避難所に避難されました。そのうち乳幼児から小学生までの子ども連れの世帯は全部で60世帯でございました。以上です。 414: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 415: ◯1番(松崎百合子) その中で、乳幼児、学齢未満の子どもたちとの同伴はわかるでしょうか。 416: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 417: ◯危機管理部長(伊藤廣高) そこのとこの数までは把握はできておりません。 418: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 419: ◯1番(松崎百合子) 南コミを私も視察しましたけれども、子連れの人たちには多目的ホールが提供されて、広いので余裕もあり、子どもたちも伸び伸びとしていました。授乳室や高齢者用の部屋も設置されていました。物品もそろっており、皆さん感謝されていたようです。  それでは、女性、妊産婦、母子への配慮については、どのような課題が見られたでしょうか。 420: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 421: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 今回の災害におきましては、避難所の開設期間が短期間であったことから、女性、妊産婦、母子への配慮について、特に大きな課題は見られませんでした。しかしながら、大規模災害が発生し、避難が長期化する場合には、専用スペースの確保や物資供給時の配慮など、女性、妊産婦、母子などに配慮した対策をとっていきたいと考えております。  また、後日、今回の災害で避難された方にアンケート調査を行いましたところ、子ども連れの家族の方から「周囲への迷惑を気にしてしまうので配慮してほしい」などのご意見をいただいておりますので、マニュアル等の見直しを行っていきたいと考えております。以上です。 422: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 423: ◯1番(松崎百合子) 周りに気を使うということで、また今後改善をされるということ、わかりました。  それでは、男女共同参画の視点からの課題はどうだったでしょうか。 424: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 425: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 大規模災害が発生し、長期にわたる避難が想定される場合には、避難所は避難者による自主運営が基本となり、避難者及び自主防災組織が連携して避難所運営委員会を設置することとしております。  また、この避難所運営委員会におきまして、男女共同参画の視点を取り入れた避難所のルールづくりや意思決定を行っていくことになります。  今回の災害におきましては短期間の避難であったため、避難所運営の組織づくりまでは至っておらず、男女共同参画の観点からの課題は特に見出されておりません。以上です。 426: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 427: ◯1番(松崎百合子) 今回は短期間で、避難者も比較的少数だったので、課題がまだ浮かび上がってきていないということですけれども、長期化したときはさまざまな課題が出てくるとのことです。  それでは、再質問ですけれども、7月13日付で内閣府から男女共同参画の視点からの避難所運営の災害対応について依頼が出されています。本市には届いているでしょうか。届いていたら、簡単な内容とどのように対処されたか教えてください。 428: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 429: ◯危機管理部長(伊藤廣高) ご質問の内閣府からの文書につきましては、福岡県を通じて本年7月に収受しております。  簡単な内容ということでございますが、男女共同参画の視点からの防災、復興の取り組み指針ということで、避難所の開設、避難所の運営管理など、さまざまなことが書いてあります。それにあわせましてチェックシートがついております。この文書であります、取り組み指針や避難所チェックシートにつきましては、避難所運営を行う上で重要なものであると認識しております。  平成30年7月豪雨災害で出てきた課題について、マニュアル等の見直しを検討中でございますので、この文書の内容につきましても参考とさせていただきたいと考えております。 430: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 431: ◯1番(松崎百合子) 参考にしてくださるということで、少しちょっと内容を見てみたいと思います。  避難所チェックシートのほうが簡潔にまとまっております。  ちょっと小さくて見えにくいんですけれども、黄色の下の、女性や子育て家庭に配慮した避難所の運営について、異性の目線が気にならない物干し場、更衣室、休養スペース等、授乳室、間仕切り用のパーティションの活用、乳幼児のいる家庭用のエリア、そして、単身女性や女性のみの世帯用のエリアについても記されています。私は、本質問で、ぜひ女性用の避難所の位置づけをお願いしたいと思っております。  次のページでは、男女共同参画の視点に配慮した避難所の運営について、管理責任者への男女両方の配置、自治的な運営組織、先ほど説明がありました避難所運営委員会ですが、の役員への女性の参画の確保。女性の割合は少なくとも3割以上を目標とすると出ています。ぜひ簡潔であり、活用していただきたいと思います。  それでは(3)の災害と男女共同参画について伺います。  画面を御覧ください。本年1月から2月に、福岡県の主催で県内4カ所で避難所の運営に女性の視点を活かすとの講座が行われました。私も参加しました。そのときのチラシです。  その中の報告の一つでは、NPO法人イコールネット仙台からで、東日本大震災後の2011年9月に行った被災女性3,000人を対象とした調査や避難所での支援活動を通した提言でした。  女性の多くは非正規雇用で、仕事を失ったことなど、さまざまな現状と課題が浮き彫りにされました。何よりも、避難所では女性のリーダーが欲しかったとのことです。阪神淡路大震災や東日本大震災を通じて、女性の避難所や防災のリーダー、また、防災や復興計画に男女共同参画の視点の必要性が切実に求められてきました。  それでは、本市の防災や復興の計画策定における男女共同参画の現状と効果はどうなっているでしょうか。 432: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 433: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。地域防災計画の作成や実施の推進及び防災に関する重要事項を審議するための大野城市防災会議では、男女共同参画の観点から、まどかぴあ男女平等推進センター等の女性関係団体より複数の委員を選出していただいております。  また、そのほかにも、校長会、民生委員、児童委員、連合協議会など、さまざまな団体からも委員を選出していただいており、多様な視点を取り入れた防災体制を確立するためにご意見をいただいているところでございます。 434: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 435: ◯1番(松崎百合子) 防災会議の現在の女性委員の人数と比率はどうでしょうか。 436: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 437: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 本市防災会議の委員数は30名で、そのうち6名が女性委員でございます。委員に占める女性委員の割合は20%となっており、この割合は県内の他自治体と比較しても高いものとなっております。 438: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 439: ◯1番(松崎百合子) 県内では高くなっているということで、残念ながら防災会議の女性委員の割合は全国的にも低く、平成28年度で17%と低くなっています。警察や消防署とかの署長とかが多く参加されておりますので、女性委員の比率が少ない現状です。しかし、女性たちは人口の半分、そして、子どもなど多様なニーズを反映させるために、女性の割合が30%以上必要だと考えます。ご検討お願いします。  それでは、次の質問ですが、内閣の避難所チェックシートにも、管理責任者への男女両方の配置とあります。避難所の居住グループリーダー及び運営組織のリーダーは男女ペアが望ましいと考えますが、市はどのようにお考えでしょうか。 440: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 441: ◯危機管理部長(伊藤廣高) お答えいたします。避難所を運営するに当たって、特に意思決定の過程におきまして、男女双方の意見を反映するべきであると考えております。  したがいまして、避難所運営マニュアルでは、避難所運営委員会の委員には必ず複数の女性を選出するよう留意し、男女双方の意見や多様な避難者のニーズが反映できるよう配慮すると明記し、男女共同参画の視点を持って避難所運営を行うようにしております。以上です。 442: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 443: ◯1番(松崎百合子) 複数の女性の参画ということで位置づけられているということです。  また、避難所マニュアルでは、居住グループのリーダーがありますけれども、居住グループのリーダーについては「リーダー、サブリーダーのいずれかを女性から選出するなど配慮が望まれる」とあります。ここでは「配慮が望まれる」を取って、「いずれかを女性から選出する」というふうにしていただけたらと考えます。  次ですが、避難所において「炊き出しは女性の役割」といった性的役割分担を防止し、男女共同参画を進めるための対策はどのようになっているでしょうか。 444: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 445: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 男女共同参画の観点から、避難所における業務を性別で役割分担することは適当ではなく、それぞれ個人に見合った業務分担が必要であると考えております。  避難所運営マニュアルにおきましては、例えば、炊き出し業務の要員には、女性などの特定の人に負担が集中しないよう、男性を含むローテーションを組むなどの配慮について明記をしております。以上です。 446: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 447: ◯1番(松崎百合子) 女性に負担が集中しないように規定されているとのことです。  この男女共同参画を実現するには、女性の防災リーダーや避難所リーダーの人材の育成と活用が必要だと思います。  県の避難所運営に女性の視点を活かすといったような講座を各区やコミュニティから男女均等に参加してもらって、地域の理解を図っていく、女性リーダーを養成していくという取り組みを実施することはできないでしょうか。 448: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 449: ◯危機管理部長(伊藤廣高) さまざまな視点から、そのような取り組みが可能かどうか、調査・研究していきたいと思います。 450: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 451: ◯1番(松崎百合子) ぜひ積極的に調査・研究をお願いします。  次に、災害時の母子と女性の支援について伺います。  昨年の北部九州豪雨災害においては、全国で初めて女性と子どもに特化した避難所「朝倉災害母子支援センターきずな」が開設されました。  画面です。「きずな」は11月に福岡県から困難な女性を支援する男女共同参画賞を受賞しました。  次は「きずな」のリーフレットです。「きずな」の第一の役割は、被災母子または女性の避難所です。女性ボランティアも単独で全国から駆けつけられており、その宿泊や活動の拠点にもなりました。  開設の背景には、元保育士である朝倉市の女性市議会議員が避難所を回って、生後1カ月の赤ちゃんが沐浴もできず、あせもにさらされている、また泣き声のためにお母さんも眠れなくなっているという現状を見て、何とか安心できる場所をということで探されました。そして、ちょうど休業中の産婦人科医院の助産師でもあるオーナーと奇跡的に出会い、その産婦人科医院を「きずな」として、災害母子支援センターとして借り受けることができたわけです。  そこでは、全く民間の女性たちによって立ち上げられ、運営されました。助産師や医師、弁護士、地域の女性たちなど、たくさんの方たちが全く無償で熱心に協力され、母子のケア、法律などの相談、子どもたちを思い切り遊ばせるプレイパークなど、目をみはる活動でした。私も微力ではありますが、立ち上げから参加し、準備や宿直に通っておりました。  それでは、災害において特に女性、特に妊産婦、乳幼児の母親にはどのような困難があると考えられるでしょうか。 452: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 453: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 災害時におきまして、例えば、妊産婦の場合は、長時間の移動が困難であること、食事の栄養バランスが悪化することによって体調不良となりやすいこと、一般の人と比べてエコノミークラス症候群になりやすいことなどの問題があると考えております。  乳幼児の母親の場合は、一時的に母乳の分泌が低下し、乳幼児への授乳が困難となることが考えられます。また、乳幼児の体温調節や夜泣きなどの対応にも配慮が必要であると考えております。以上です。 454: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 455: ◯1番(松崎百合子) お答えのように、さまざまな困難が出てきます。  次ですが、妊産婦、乳幼児、母子及び女性の専用の避難室、長期化の場合は専用の避難所が必要ではないでしょうか。また、保健師等のケアが必要ではないでしょうか。開設のお考えはいかがでしょうか。 456: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 457: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 災害時の避難所における女性専用の更衣スペースや授乳スペースの設置、保健師等の巡回による女性の健康相談につきましては必要であると考えており、現在、避難所運営マニュアルに記載をしております。  また、各コミュニティセンターなどの部屋数が多い避難所では、妊産婦、乳幼児、母子など、配慮が必要な方の部屋を別室に分けることで、専用の避難室を設置することは可能であると考えております。  しかしながら、一つの施設を専用の避難所として設置することは現在のところ予定しておりませんので、今後その必要について調査・研究していきたいと考えております。以上です。 458: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 459: ◯1番(松崎百合子) さきの朝倉災害母子支援センターは、7月5日に災害が起きて、8月5日に開設されました。ゼロからだったために25日かかっています。本当は7日以内、5日以内と早期に開設していただきたかったというのが皆の願いです。今から準備していれば、そのように開設できることが可能ではないでしょうか。専用避難所について、すこやか交流プラザやまどかぴあなどが考えられます。ご検討よろしくお願いいたします。
     次に、母子及び女性の専用避難所及び支援について、本市の専用避難所が被災の場合、近隣の自治体または関連団体との連携や協力体制が必要ではないでしょうか。 460: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 461: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 母子及び女性の専用の独立した避難所につきましては、今後調査・研究をしてまいります。  災害が発生した場合、県の筑紫保健福祉環境事務所の協力のもと、近隣の自治体や関係機関からの支援を受け、保健師等を避難所に巡回派遣することとしております。  また、今後は、医療に関する団体と災害時応援協定を締結する予定としており、協力体制のさらなる強化を図ってまいります。以上です。 462: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 463: ◯1番(松崎百合子) 医療に関する団体とも連携を図っていくということで、先行事例ですけれども、東京都文京区のチラシです。  東京都文京区では、東日本大震災の経験から、妊産婦、乳幼児救護所を開設するということです。助産師の協力と区内の四つの大学に設置が予定されています。救護所のために期間は短く、7日間から延長して14日までということです。対象は妊婦、乳児及びその母親となっております。ご紹介しておきます。  それで、次の4番の質問です。朝倉ではパーティションの仕切りが支援物資として来ているにもかかわらず、「見通しがいいほうがいい」という意見から設置されなかったそうです。女性たちからは「プライバシー面などから設置してほしかった」という声が聞かれています。  本市ではパーティションの設置はどのようになっているでしょうか。 464: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 465: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 避難が長期化する場合、居住スペースにパーティション等を設置することで、避難者のプライバシーを保護することは重要であり、避難所運営マニュアルにも記載をしております。また、パーティションは備蓄品として市の備蓄倉庫や各コミュニティセンター等に備蓄しており、必要に応じて使用することとなります。  一方で、パーティション等を設置することで、これまで見えていた避難者の顔が見えなくなり、避難者の様子がわかりにくくなることや、ひきこもりになってしまうおそれもあるため、定期的な声かけ等を行うなどの対策も必要になってくると考えております。以上です。 466: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 467: ◯1番(松崎百合子) パーティションは設置という方向で、しかし、ひきこもりや安全の対策などを配慮しながら行っていかれるということです。  次の画面は、熊本地震の避難所での性被害の報告です。熊本県警は10件の性被害を把握しているとのことです。性暴力は魂の殺人といわれ、絶対に許されないものです。  本市の場合、避難所での性暴力防止の対策はどのようになっているでしょうか。 468: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 469: ◯危機管理部長(伊藤廣高) 避難所において外部からの不審者の侵入を防止するため、入退所管理を徹底することが重要となります。また、避難所内のパトロールを実施することによる注意喚起や、簡易トイレの設置場所の配慮などを行い、避難所における性暴力防止の対策を実施いたします。以上です。 470: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 471: ◯1番(松崎百合子) 国からのチェックリストでも、就寝場所等の巡回、警備、防犯ブザーやホイッスルの配布などが上げられています。これらも検討していただけたらと思います。  しかし、女性たちにとって一番安心・安全なのは、女性専用スペースや避難所です。  次の画面は、熊本市男女共同参画センター「はあもにい」の例です。直接館長からもお話を伺いました。  「はあもにい」では、被災後すぐに避難所を回り、女性支援を始められました。画面の矢印にもありますように、5月からは女性専用の指定避難所となったとのことです。  それで、本市には、まどかぴあ、男女平等推進センター「アスカーラ」があります。宿泊設備はないものの、会議室や託児室もあります。災害時に「アスカーラ」を女性や子ども専用の避難所や相談など、支援の拠点に活用できないでしょうか。 472: ◯議長(白石重成) 危機管理部長。 473: ◯危機管理部長(伊藤廣高) まどかぴあにつきましては、避難所として指定しており、部屋も多数あることから、女性や子どもの専用の避難室を設置することは可能と考えております。  しかしながら、現時点におきましては、女性や子ども専用の支援拠点は設置をしておりません。専用の支援拠点につきましては、男女平等推進センターを含めた設置場所、課題及び必要性を今後調査・研究していきたいと考えております。以上です。 474: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 475: ◯1番(松崎百合子) 「はあもにい」でも、震災が起きて、やはり「はあもにい」が女性専用の避難所となってきていますように、やはり必要性は高いと思います。今後女性専用避難所が設置できますように、ご検討をお願いいたします。  朝倉の「きずな」の場合も、母子だけではなく、心身に傷を負った大人の被災女性たちの利用もありました。被害者にはDVなどの被害女性も少なくありません。福祉避難所と同じように、女性たちが少しでも安心できる母子避難所や女性専用の避難所も当然のように設置されることが望まれます。  次に、大きな2番、通学かばんの重さと子どもの健康について伺います。  「通学かばんが重過ぎるのを何とかして」との声を聞いてきました。今年6月のNHKニュースウォッチもかばんの重さを取り上げています。広島の中学校の放送部の生徒たちが動画を作成し、改善につながったとのニュースです。  動画によると、かばんの重さは何と18キロ、教材や部活の道具、水筒やサブバッグなどあります。学校は、自宅学習への影響や管理上の問題で「置き勉」を禁止していましたが、生徒たちの問題提起で、持ち帰る教材は生徒たち自身で判断するようにしたそうです。  また、かばんが重くて、腰痛や肩こりなどの症状も出てくる子どもたちも紹介されています。大正大学、白土教授の調査では、都内の小学校低学年のランドセルの重さは平均7.7キロ、9.7キロの子どももいたそうです。  それでは、本市の児童・生徒の通学時かばんの重さについては、どのように把握されていますでしょうか。 476: ◯議長(白石重成) 教育部長。 477: ◯教育部長(平田哲也) 通学時のかばんの重さにつきましては、小学校1年生と小学校6年生、中学校2年生の平均について回答をさせていただきます。  小学校では、小学校1年生が約3.8キロ、小学校6年生が約4.3キロです。中学校では、部活動をしていない生徒で約6キロ、部活動をしている生徒ではばらつきがございますが、約7.5キロとなっております。以上となります。 478: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 479: ◯1番(松崎百合子) 都内の小学校低学年では平均7.7キロとのことです。本市では3.8キロ、約半分です。中学校では、先ほど紹介しましたが18.4キロ、本市では6キロということで、約3分の1ということで、早くから軽減に取り組まれており安心しました。  それでは、かばんの重さが子どもの健康に及ぼす影響について、市の考えをお聞かせください。 480: ◯議長(白石重成) 教育部長。 481: ◯教育部長(平田哲也) 子どもの健康に及ぼす影響については、過大な負荷が長時間続くと、背骨の椎間板に悪影響を及ぼすおそれがあるとの報道もございます。  本市におきましても、通学時のかばんの重さが過重となると、児童・生徒の健康に悪影響が生じることを懸念しております。以上となります。 482: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 483: ◯1番(松崎百合子) ご回答のように、成長期で骨も固まっていないために、発達への影響が考えられると思います。  次の質問です。本年9月6日に、文科省から「児童生徒の携行品に係る配慮について」通知が出ました。これに対し、本市はどのように対処されたでしょうか。 484: ◯議長(白石重成) 教育部長。 485: ◯教育部長(平田哲也) これまで本市では、児童・生徒の通学かばんの重さが過重にならないような配慮を十分行ってまいりましたが、本年9月6日付文部科学省の通知を受けまして、再度各学校に通達を行い、引き続き十分な配慮を行っていくよう指導したところです。以上となります。 486: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 487: ◯1番(松崎百合子) それでは、通知を受けて、各学校のほうでは、通学かばんの重さ軽減について、どのような対策をその後されたでしょうか。 488: ◯議長(白石重成) 教育部長。 489: ◯教育部長(平田哲也) 本市ではこれまで、学校に置いて帰ってよいものと持って帰るものについてリストを教室に掲示して、児童・生徒の通学かばんの重さを軽減してきました。また、授業で多くの学習用具等を用いる場合には、あらかじめ数日に分けて持ってくるように指導をしております。  中学校の部活では、個人が所有する物について、部室やロッカーに置いて帰ることを認めたりしております。  今後も、児童・生徒の通学かばん等の重さが負担にならないよう、これまでの学校の取り組みを支援していきたいと考えております。以上となります。 490: ◯議長(白石重成) 1番、松崎百合子議員。 491: ◯1番(松崎百合子) 本市では、先ほども述べられましたが、かねてから「置き勉」など重さ軽減の取り組みをされてきたとのことです。  しかし、本質問のきっかけとなったのですが、最近でも「孫のランドセルが重過ぎて転びそうになっている」といった声を聞いています。ご答弁のように、引き続き、通学かばんの重さ軽減の取り組み、よろしくお願いいたします。  広島の中学校では、先生と生徒が話し合って、生徒自身が持ち帰る物を決めるようにしたことで、自主性がついたり、ロッカーの整理整頓がよくなったといういい効果が出ているということです。学校現場ではさまざまな課題がある中で大変と存じますが、今後とも子どもの健康や成長を第一に、自主性や意見表明を活かした取り組みをよろしくお願いいたします。  私は、本日二つの質問をいたしました。最初の質問では、災害、防災、復興における男女共同参画と女性、乳幼児、母子、子どもへの配慮と支援について伺い、主に4点の提案を行ってきました。  1点目は、防災や復興計画、避難所リーダーへの男女平等参画の推進、2点目は、女性防災リーダーの育成と地域リーダーの男女共同参画への理解を図る防災研修の実施、3点目は、妊産婦、乳幼児、母子、女性の健康とプライバシーへの配慮及び性暴力の防止、4点目は、女性と母子の専用避難所の設置です。ご検討よろしくお願いいたします。  あと半年で新しい年を迎えます。2019年、来年は、本市と皆様、そして世界中の人たちにとって、災害と紛争が少ない、平和なよい年になりますように願いまして、私の質問を終わります。 492: ◯議長(白石重成) 以上で、本日の議事日程は全て終了しました。  明日、12月14日の会議は、議事の都合により、特に9時30分に繰り上げて開きます。  本日はこれをもちまして散会します。お疲れさまでした。      ──────────────・────・──────────────                  散会 午後2時41分...