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令和3年第2回定例会(第4日) 名簿 2021-06-23
令和3年第2回定例会(第4日) 本文 2021-06-23

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  1. 春日市議会 2021-06-23
    令和3年第2回定例会(第4日) 本文 2021-06-23


    取得元: 春日市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-05
    1:                 開議 午前10時00分                ──── ─ ──── ─ ──── ◯議長(松尾徳晴君) おはようございます。  17番、金堂清之議員から、午前中の会議を欠席する旨の届出があっております。  定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしております議事日程第4号のとおりであります。                ──── ─ ──── ─ ────  ┌─────────┐  │日程第2 一般質問│  └─────────┘ 2: ◯議長(松尾徳晴君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問をお受けいたします。  2番、西川文代議員。  なお、西川議員は時間制にて質問いたします。 3: ◯2番(西川文代君)〔登壇〕 皆様、おはようございます。2番、西川文代でございます。  本日は時間制で、新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗と今後について、コロナ禍における放課後児童クラブの適切な運営について、西鉄春日原周辺整備事業の進捗についての3項目を質問いたします。  まず、新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗と今後についてです。  私は、さきの3月定例会におきまして、新型コロナウイルスワクチン接種事業について、市民の皆様へ分かりやすく詳細に情報発信することが重要であるとの考えの下、情報発信の内容やその発信方法について確認をさせていただきました。また、ワクチンの副反応による後遺症に対する補償の問題についても同時に確認させていただきました。ワクチン接種をするか否かは最終的には本人の意思であることから、その意思決定をするためには十分な情報が必要だと考えたからです。  それに対しまして、クーポン券に同封する文書の内容について詳細に御回答をいただき、また、ワクチン接種事業の情報は、段階を追って市報やウェブサイトでも発信していくことを確認することができました。そして、ワクチン接種体制づくりを任されている市として、懸命に取り組んでこられたものと考えております。  現在は総合スポーツセンターサブアリーナにおいてワクチンの集団接種が進められておりますが、そのような中、市民の皆様から様々なお声をいただくことも多いため、市民の代弁者として、公の場、一般質問という場におきまして、春日市のワクチン接種事業の進捗等について、今定例会でも質問をさせていただくことにいたしました。  市民の皆様からのお声としましては、5月中旬から下旬頃より、「春日市のワクチン接種の進行が遅い」との御指摘等を聞くことが多くなりました。中には、「どのような状況かが分からないので、進捗を知りたい」「市からの進捗の発信が欲しい」とのお電話もかかってまいりました。そこで私の中に、春日市のワクチン接種事業の進捗について、速やかに進んでいるのだろうかと少し懸念が出てきたということです。
     そのような声もあることから、この場におきまして進捗状況をしっかりと説明していただくことは大変重要と考えます。現在までの進捗について、分かりやすく御説明をお願いいたします。また、現在のワクチン接種の進捗について、市として改善すべき点があるとお考えでしょうか。改善すべき課題についてのお考えをお尋ねいたします。  さらに市民の皆様から、春日市は、集団接種の会場が総合スポーツセンター1か所であることについて、会場まで行く利便性等の観点から、また何よりも、進捗に与える影響について心配する御意見もいただきました。  総合スポーツセンターサブアリーナは会場が広く、ワクチン接種をする人材の確保がなされるならば、最大10レーンを作り、特に問題なく進むものと考えてのことだと捉えておりました。がしかし、筑紫地区でも2か所で行っている市の例があり、また、「やよいバスは朝一番の接種には間に合う時間に運行がなく、足がない。数か所あったほうが市民にとってありがたい」等を聞くにつけ、会場が1か所に関しての御意見もあるのが事実です。会場が1か所であることが進捗に与える影響につきましては、どのように分析され、どのような見解をお持ちでしょうか。  また、いずれにしましても、これからも長く続きますワクチン接種につきましては、実施してみて分かる改善すべき点は速やかに改善し、ワクチン接種を希望する市民の皆様には、スムーズに接種できる体制づくりをしていくことが重要です。市長も3月定例会における施政方針の中で、「春日市としましても、市民の皆様が速やかに接種できるよう全力を尽くしている」と発信をされております。その速やかに接種できる体制づくりにつきましてのお考えをお尋ねいたします。  続いて二つ目、コロナ禍における放課後児童クラブの適切な運営についてです。  昨年度、令和2年度より、新指定管理者による放課後児童クラブの運営がコロナ禍スタートいたしまして、1年以上が経過いたしました。放課後児童クラブは学童保育と言われますように、保育所と同様に、学校が休校になったときもエッセンシャルワークとして運営が続けられた経緯があります。また、学校が休校の際には、放課後の児童の保育に限ることなく、一日の保育に変更になったこともございます。コロナ禍において現場は大変な経験をしての今日があり、コロナ禍における運営についても、できる限りの感染防止対策がなされるものと考えてはおります。  春日市は現在、放課後児童クラブの定員は設けず、希望があれば受け入れるという方針で運営がなされていると認識しております。通常はこの定員を設けず受け入れる方針は大変ありがたいのですが、コロナ禍において、また、特に緊急事態宣言発令中の場合等には、これが感染拡大防止をする上で、人数が増えますと密な空間になるため、問題が出てくることも考えられます。そこで、コロナ禍、また緊急事態宣言発令中の定員について、市として特別に対応等はあるのかお尋ねいたします。  また、全般としまして、コロナ禍感染拡大防止のため、密を回避するという観点での適切な運営として、緊急事態宣言発令中におきましては対応等十分であるのか、市として確認は取られていますでしょうか、お尋ねいたします。  さらにコロナ禍において、特に緊急事態宣言発令中につきましては、通常以上に密に市は指定管理者と連携が必要であると考えますが、連携の現況をお尋ねいたします。  最後、3点目、西鉄春日原周辺整備事業の進捗についてです。  西鉄春日原周辺整備事業は、連続立体交差事業の遅延に伴い、当初の予定から大幅に工期の見直しがあり、現在、土地の取得については進行していることは認識しておりますが、その進捗が大変気になっていたところでした。と申しますのは、コロナ禍ではありますけれども、昨日の一般質問でもありましたが、春日市の玄関口としての大きな事業であり、今後の春日市の地方創生、まちの活性化にも大きく関係する、予算も大きく投入して行う事業であるためです。  そのような中、先月、5月19日に、県が進める西鉄天神大牟田線春日原駅から下大利駅間の連続立体交差事業を機とした官民連携まちづくりの協定が、春日市、大野城市、西日本鉄道株式会社、三者で締結されたと、新たな動きを知りました。この協定では、駅や高架下を中心としたにぎわいづくり、駅間をつなぐ安全で快適な歩行者通行空間の整備、交通連結点としての駅機能の強化など、6項目を連携して取り組むことがうたわれております。  3年前の平成30年6月定例会に私が一般質問をした際には、ハード面のコンセプトは「にぎわいのある空間を形成するための基盤づくり」であることを確認しましたが、重要なソフト面のコンセプトについては、「今後、関係所管と連携するとともに、官民連携の考えの下、共通のイメージ構築を図っていく」との意向を確認いたしました。  また、周辺自治会商店街関係者だけでなく、さきにも述べ、繰り返しにはなりますが、春日市における大きな事業でありますために、春日市の地方創生に大きく影響しますので、事業の進捗や情報を広く一般市民に発信するとともに、市民の意見を反映できるようにすることを要望いたしました。  これは、多くの市民からいろんな意見が私の元にも、また、対話の会等を開いたときにも大変盛況であり、いろんな声を聞いております。そこで、三者によるまちづくり協定も提携されるという新たな動きもありますので、現段階での事業の進捗と今後のスケジュールについての詳細を伺いたいと思います。  また、以前より要望しておりました市民の意見の反映方法については、どのように考えておられるのかお尋ねいたします。  これで1回目の私の質問を終わります。 4: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 5: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 西川議員から、新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗と今後についての御質問でございます。  まず、現在までの進捗について、また、進捗についての改善すべき課題についての考えはとのお尋ねにお答えいたします。  6月20日現在の集団接種の進捗状況は、1回目接種が終わった人が1万830人、高齢者の40.9%、2回目接種が終わった人が1,010人、高齢者の3.8%となっています。現在は当初の見込みより1日当たりの接種人数も増やしており、進捗についての特段の課題はないと考えております。  次に、会場が1か所であることが進捗に与える影響についてどのように分析し、どのような見解かとのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内のとおり、本市の接種会場は、市の中央部にある総合スポーツセンターサブアリーナ1か所で、効率的に実施できており、進捗に与える影響はないと考えています。  次に、速やかに接種できる体制づくりについての考えはとのお尋ねにお答えいたします。  市としては、接種会場での手順やレイアウトを適宜見直しながら、接種を希望する市民の皆様が安全に安心して、そして速やかに接種できるよう進めているところです。  次に、コロナ禍における放課後児童クラブの適切な運営についての御質問でございます。  まず、コロナ禍、また緊急事態宣言発令中の定員について、市として特別な対応等はあるのかとのお尋ねにお答えいたします。  放課後児童クラブの定員については、緊急事態宣言等のいかんに関わらず、特別な設定はございません。  次に、緊急事態宣言発令下における対応等が十分であるのか、市として確認を取っているのかとのお尋ねにお答えいたします。  議員御承知のとおり、コロナ禍において放課後児童クラブについては、国や県の通知に基づき、消毒、換気、手洗い、マスク着用などの基本的な感染防止対策の徹底等を講じていることを確認しております。  次に、市と指定管理者との連携の現況についてのお尋ねにお答えいたします。  市と指定管理者とは毎月定例会議を開催し、運営や管理、安全対策等についての意見交換を通して共通認識を深めており、緊急事態宣言発令中でも同様です。加えて、必要に応じて、臨時的な協議や日々の電話、メールなどにより連絡を密に取っております。  次に、西鉄春日原周辺整備事業の進捗についての御質問でございます。  まず、現段階での事業の進捗と今後のスケジュールの詳細についてのお尋ねにお答えいたします。  令和2年度末時点での事業費ベースでの進捗率は83.2%、用地取得率は93.0%となっています。福岡県が実施する連続立体交差事業の期間変更を受けて、現在、事業認可の変更について県と協議を行っているところです。また、側道春日原2号線及び4号線についても、事業認可取得に向けて県と協議を行っています。  次に、市民の意見の反映方法についてはどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  市としては、地元自治会地元商店会等と、まちづくり会議という協議の場を設け、その中で意見交換や情報提供を行っています。現在は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、会議の開催を見合わせているところです。 6: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 7: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  御回答ありがとうございました。それでは、順番に再質問をさせていただきます。  まず、ワクチン接種の進捗についてです。  6月10日の報告によりますと、対象者65歳の人数2万6,505人に対して、1回目の接種者数が3,907人で全体の14.7%、2回目の接種者数が255人で全体の1.0%という報告を受けておりました。これが定例会が始まる時点での進捗ということになります。  これは、ほぼ85歳以上の方々へ接種券を送付してから1か月後の数字になりますが、報告を受けたときには、市民の皆様から聞こえてきた声の意味がこういうことなのかというのが率直な見解でした。何か課題があるなら課題に速やかに対応して、市長も関係所管としても宣言されていましたとおり、希望される方が速やかにワクチン接種できるよう、全力を尽くしていっていただく必要があると考えておりました。  私がこのワクチン接種について一般質問の項目としようと明確に決めたのは、6月4日時点でした。それは1回目の質問でも述べましたとおり、市民の皆様から寄せられた春日市のワクチン接種の進み方に対する心配や、情報が知りたい等の不満の声があったからです。6月に入ってすぐ、進捗について報告を初めて受け取りました。6月10日の数字よりも接種者数はさらに少なかったものと考えます。  まず、6月1日時点での接種者数と接種率はどうだったのでしょうか、お尋ねいたします。 8: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 9: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗と今後についての再質問でございます。  まず、6月1日時点での接種者数と接種率についてのお尋ねにお答えいたします。  接種者数は1,308人、接種率は高齢者の4.9%、予約された人の10.8%でございます。 10: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 11: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 6月1日時点では高齢者の接種率は4.9%ということ、やはり予想していたとおりではございました。この時点の数字を見ますと、5月18日から接種が開始されているのにもかかわらず、接種が進んでいないという声が聞こえてきても納得の数字です。そして、6月10日時点での数字でも正直少ないと感じていたのですが、1回目に回答していただきました最新の数字を見ますと、この10日間で急速に進んでいることが分かりました。  接種開始から6月10日まで接種がなかなか進まなかった理由、10日から急速に進んだ理由、また、接種開始から現在までに接種が進むために改善してきた点等を確認しておきたいと思いますので、お尋ねいたします。 12: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 13: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 次に、接種開始から6月10日まで接種がなかなか進まなかった理由、10日から急速に進んだ理由についてのお尋ねにお答えいたします。  報道でも御承知のとおり、福岡県が担う医療従事者の先行接種については、スケジュールが当初の見込みから大幅に遅れ、本市の集団接種が始まった時点では、2回目の接種が完了した医師や看護師などの接種従事者がそろわず、接種数が伸びなかったことが理由です。その後、医療従事者の接種が進むにつれ、集団接種会場の従事者が徐々に増えて、接種ブースを増やすことができ、1日当たりの接種数が増加したものでございます。  次に、接種開始から現在まで、接種が進むために改善した点についてのお尋ねにお答えいたします。  接種を開始し、実際の人の流れを確認した上で、時間当たりの接種可能数、滞留が発生したコーナーの人員や機材の増強、会場レイアウトの見直しなどを行っております。 14: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 15: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 接種する医療従事者の数がそろわないため、集団接種が開始されたものの接種が進まず、その後にそれが改善され、また、市としても様々な見直しをし、現在に至っているとのことで理解できました。  違う側面からの質問ですが、国からのワクチンの供給は現在、進捗の障壁となることがない量が問題なく供給されているのか、また、今後の見通しはどうなのか、お尋ねいたします。 16: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 17: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 国からのワクチン供給が問題なく供給されているのか、また、今後の見通しはとのお尋ねにお答えいたします。  当初のワクチン供給は量も少なく、入荷時期も明確ではありませんでしたが、現在はスムーズに供給されており、供給量によって高齢者接種の予定を調整するような状況ではございません。 18: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 19: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 安心いたしました。ワクチン接種について引き続き質問させていただきます。  1回目の質問の御回答でも、現在、当初の見込みよりも問診や接種に係るスピードが上がっており、進捗については課題がないと考えているとのことでした。6月1日、つまり6月に入った時点では進んでいなかったけれども、その後、随分改善が図られ、6月10日以降は急速にスピードアップが図られていることが理解できました。  現在のスピードでワクチンの供給がスムーズに行われた場合、総合スポーツセンターサブアリーナにおいて、1日に最大何人接種ができるのでしょうか、お尋ねいたします。 20: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 21: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 総合スポーツセンターサブアリーナにおいて、1日に最大何人接種できるのかとのお尋ねにお答えいたします。  土曜日、日曜日は午前9時から午後6時まで接種を行っており、接種スピードや会場内の待機スペース、駐車場の容量などを勘案しますと、1日最大で1,800人の接種が可能と考えております。 22: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 23: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 最大数も増えて、これからますますスピードアップしていくことを期待しております。  また、6月10日時点では1回目の予約済み数が1万9,913人、率にして75.1%、最新の情報では予約率は77.97%ということで、私は、20日の時点ですけれども、認識しております。予約率の伸びはなだらかであることを考えますと、希望されない方か、または何らかの理由で予約までたどり着いていない方等となります。この方々について何らかの対応を考えておられるでしょうか、お尋ねいたします。 24: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 25: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 希望されない方、または何らかの理由で予約までたどり着いていない方について、何らかの対応を考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  昨日の岩切議員の一般質問にお答えしましたとおり、ワクチン接種の情報についてはウェブサイト等で周知しており、改めて予約をお忘れでないか等、市報や総合情報メール等でも周知する予定としております。  また、本市では、在宅の独り暮らしの高齢者の方々などに対する情報の提供、予約や接種会場への移動支援の実施については、昨日の岩切議員の質問に市長が回答したとおりでございます。 26: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 27: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 2番、西川文代でございます。  もう本当にですね、前代未聞の、希望される方には全員接種というようなことをですね、急いでやらなくてはいけないような事業で、本当に職員の方も大変かと思いますけれども、もう一番身近である基礎自治体の公務員として、本当に一生懸命頑張っていただいていると思いますが、誰一人取り残されることがないようなきめ細やかな対応をよろしくお願いいたします。  先週土曜日に妻の接種に付き合ったという方から、「行ったときには接種する人がかなり少なく、もったいない」とのお声をお電話でいただきました。週末には高齢者の方に加えて、65歳未満の自治会の役員の方も接種をされているようですが、予約に余裕がある場合は、そこを無駄のないように活用した運営としてはどのようなことをされているのですか、お尋ねいたします。 28: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 29: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 予約に余裕がある場合は、無駄のないよう活用した運営はどのようにしているのかとのお尋ねにお答えいたします。  まず、先週の土曜日につきましては、3週間前の土曜日はまだ接種を開始していなかったため、2回目の接種の人がおらず、1回目の接種の人のみでしたので、余裕があるように見えたものと思われます。  予約人数については、接種に従事する医師と接種ブースの数などに応じて設定しております。加えて、1回目の接種をした人が3週間後に2回目の接種に来ていただくことになりますので、常に3週間後の接種者数を想定して設定をしております。このことから、1回目の人だけを受け入れている日程では余裕があるように見えますが、その3週間後には、その人たちの2回目接種に加え1回目接種の人の受入れもありますので、予約に余裕があるということではございません。  予約の枠を調整して1日の予約数を増やせた場合には、昨日の岩切議員の一般質問で市長が答弁しましたとおり、現在の予約が7月以降の人に対し、前倒しの予約が可能である旨、御連絡をさせていただいているところでございます。これにより、7月末までに希望する65歳以上の高齢者については全て予約を受け付けて、接種は完了する見込みとなっております。 30: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 31: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 2番、西川文代でございます。  市民の関心は高く、どのようにワクチン接種が行われているのかということを本当に考えていらっしゃるんだなということが、本当、私たち議員もですね、ひしひしと感じているところでございます。精いっぱい努力していただいていることがよく分かりましたので、今後とも引き続きスピードアップを図っていただきたいというふうに思っております。  65歳未満の接種につきましては、来月7月上旬から接種券を送付予定で、基礎疾患を有する人から予約受付、以降、年齢に応じて段階的に予約受付予定と、方向性の報告を受けております。65歳以上の高齢者の方の予約については、一定終了してきていると考えるならば、65歳未満の基礎疾患を有する人から、予約が空いているところに順次予約していただく、65歳未満の接種を希望する方々の接種のスピードアップ、これが今後大事なことになってくると考えますが、このことについて検討はされているのか、お尋ねいたします。 32: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 33: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 65歳未満の基礎疾患を有する人から予約が空いているところに順次予約をしていただくことについて、検討しているのかとのお尋ねにお答えいたします。  繰り返しとなりますが、希望する高齢者につきましては、7月末までに2回目が接種する予約枠を確保しているところでございます。こうなりますと、高齢者接種の完了が見えてきます。当然、接種に来られる人は高齢者の2回目の人ばかりになってきますので、1回目の予約枠には、次の優先順位の対象者の人から予約を入れていただくことになります。 34: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 35: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  それでは、ワクチン接種については最後の質問とさせていただきますけれども、昨日もですね、岩切議員のほうの質問にもありましたが、私も当初から考えておりました、今回のこのワクチン接種について、執行部のほうもですね、いろいろ市民の皆様からお声があって大変な思いをされているんですけど、そこがなぜなのかということを考えましたときに、やはり情報の発信というものが一番大事なことだなということを感じましたので、この質問をさせていただくように決めておりました。  今回の市民の大きな関心事であるワクチン接種などの市が担う施策、プロジェクトに関しましては、市民に市が考えているプロジェクトのマイルストーン、「こういう形でやっていきますよ」という大枠ですね、それを中間中間で「こんな形に」ということで、予定にはなると思いますが、そういうものをしっかり示し、そして見える化していく、その進捗をですね、それは本当に大事なことであると思います。現状を分かりやすく発信し、進んできていることが明確に理解できれば、疑問を抱く、不安になることが減り、安心し、市に寄せられた多くの声も減ると思われます、今後。  また、お問合せがあった際にも、「こちらを御覧ください」、今LINEでですね、16日から発信していただいて、20日もですね、定期報告ということでしてありましたので、安心はしておりますけれども、そういうことで職員の方の精神衛生もですね、いろんなお声があるといえばそれは大変ですし、対応の業務も減ると考えております。  コロナ禍、また緊急事態宣言下におきまして、市民、事業者の方は、生活や事業について不安になることが多く、先行きが見えない中、心労も大きいのです。そのときに、少しでも安心して待つことができるように、随時、市のウェブサイトとLINEではしておりますが、されておりますけれども、進捗について分かりやすく発信することを要望しておりますが、いかがでしょうか。そのことがですね、コロナを、市への信頼と、みんなでコロナを乗り越えようという一体感にもつながります。そのことについての見解をよろしくお願いいたします。 36: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長
    37: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 市のウェブサイト等に、進捗について分かりやすく発信をすることが必要と考えるがいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  予約枠を拡大をし、7月10日までに1回目の予約は可能という状況になっておりますので、現在は、御心配の声だとかクレームというのはほとんどない状況にはなっております。  本市では、岩切議員の質問にお答えしたとおり、接種の進捗情報についてライブで発信をしております。今後も内容等を適宜見直しながら、様々な手法でワクチンの接種状況等の情報を発信してまいります。 38: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 39: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 ありがとうございました。安心しまして、これからの進捗をまた見守りながらですね、また何かお声がありましたらお伝えしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。  それでは続きまして、コロナ禍における放課後児童クラブの適切な運営について、質問を移らさせていただきます。  緊急事態宣言発令中でも、定員については特別な設定はしていないとのことでした。例に挙げますと、コロナ禍、密を避けるために、定例会において、小中学校の修学旅行では、バスや宿泊施設を増やすための予算を含む補正予算が上程されております。  また、高齢者の健康スポーツ推進、介護予防施策としてのおたっしゃ塾や転ばん塾も、コロナ禍、密を避けるために定員を減らして実施していたものを、当事者の声に応えて回数を増やす、一部をいきいきプラザから総合スポーツセンターに移して行うなどの対応をする、つまり、コロナ禍以前の状況から定員を減らすことなく実施することができるようにするための予算措置を含む補正予算になっております。  現場の意見や状況を鑑みて行うコロナ禍の特別な対応には予算が必要になりますが、コロナの二次的な被害を減らす意義のある施策であると私は考えて、賛成しております。  また、家庭教育学級の他の市主催のイベント等も、密を避けるための定員を減らすという措置はなされているものと認識しております。さらに、春日市の公共施設であるふれあい文化センターにおける貸し館においては、緊急事態宣言下に通常定員の50%以下や、時間の短縮、新規予約受付停止等がなされております。  そのようなコロナ禍、特に緊急事態宣言下は特別な施策がある中にあり、放課後児童クラブにおいては、緊急事態宣言発令中に定員を設ける、また、1単位の定員を通常より少なくして対応するために、学校施設等を使用して保育するなどの対応があってもよいのでは、何らかの密を避けるための措置があってもよいのではという考えに至ります。  クラブにより状況には差があると思いますが、密を心配する現場の意見は、先ほど挙げましたコロナ禍、特に緊急事態宣言発令中であればなおさらに、他の施策と比較して考えますと納得できるものがございます。市としましては、このことについてどのようにお考えでしょうか、回答をお願いいたします。 40: ◯議長(松尾徳晴君) 高瀬福祉支援部長。 41: ◯福祉支援部長(高瀬光弘君)〔登壇〕 緊急事態宣言中において、放課後児童クラブの定員に特別な設定をしていないことなどに対する市としての見解はとのお尋ねにお答えいたします。  コロナ禍において密を避ける必要から、放課後児童クラブにおける取組や行事については、継続的に規模の縮小や中止、取組を工夫することなどにより対応しているところです。加えて、感染の予防に配慮するため衛生機器を購入するなど、衛生管理の徹底にも努めているところです。  先ほど西川議員から、定員を少なくして対応してみてはどうかとの御意見をいただきましたが、イベントなどでの定員を減らすということと違い、放課後児童クラブの定員を減らすということは、待機を生み出すことにもなりかねないということが懸念されます。議員御承知のとおり、放課後児童クラブは、保護者が就労等により不在の家庭の児童を保護し、健全育成を図るために開設しております。学校休校の場合を除き、働く保護者のためにも、常に一定のニーズに対応する必要がありますので、認可保育所も同様、待機を出すような定員の制限を行う考えは持ち合わせておりません。  なお、緊急事態宣言が解除された後も、活動におきましてできる限りの密を避ける必要があると考えておりますので、引き続き感染予防に最大限に配慮しているところでございます。 42: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 43: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  コロナが始まってすぐの頃ですね、やはり、なるべくテレワークの方とか自営業の方とか、おうちで見れる方は、まあ、定員を設けるというわけではないですけれども、御協力願いたいというようなですね、通知を保護者の方に指定管理者からしたというようなこともございましたので、そういう意味も込めてですね、そういう御協力をいただくということも大事なことかというふうな見解を持っております。定員を設けることはそういうことというお話、理解いたしました。  それでは、ゆっくりした密にならない人数にするために、学校施設などを利用してということの質問をさせていただきます。  昨年の春にもお伝えしていましたが、学校施設を使用するなどして密を避ける、つまり、先ほどの質問でも例に挙げましたように、修学旅行や転ばん塾、おたっしゃ塾のような形での密を避ける方法のことです。修学旅行のように定員を設けることができないような場合には、バスの台数を増やす、宿泊する部屋数を増やすという措置を取られることを提案されております。  転ばん塾とおたっしゃ塾も、当初、コロナ対応で定員を減らしていたところを増やす、回数を増やすということで、密を避けてそういうような形を取られています。先ほども申しましたが、これに関しては大変評価しておりますし、大賛成です。私のさきの質問は、放課後児童クラブもそのような措置を考えるべきではないでしょうかという趣旨も含んでおりました。  また、一つ断りを入れておきますが、私がなぜこのような一般質問をしておりますと申しますと、やはりですね、現場から、こんな緊急事態宣言で感染爆発という中に、日々子どもたちがひっつきもっつきで、やはりどうしてもそうなってしまうようです。おやつを食べている姿を見るですね、状況とかがあるにつけ、これでいいんだろうかという現場のやっぱり疑問とか、本当にそういう率直な、素直な意見であるというふうに思います。  1回目の質問に対する市長からの御回答では、指定管理者とは密に連携をしているということでした。1単位当たりの人数からすぐに密な状況は判断できると考えますが、コロナ禍、そのようなこともしっかり考慮に入れて、確認を確実に行っておられるのかお尋ねいたします。また、そのような確認を行った上で、密に対する対応が適切であるか判断されているのか、お尋ねいたします。 44: ◯議長(松尾徳晴君) 高瀬福祉支援部長。 45: ◯福祉支援部長(高瀬光弘君)〔登壇〕 緊急事態宣言発令中のさらなる配慮、対応についての確認を取っているのか、また、対応が適切であるとの判断はとのお尋ねにお答えいたします。  放課後児童クラブの学校施設の利用について、夏休みなどの学校の長期休業中は利用児童数が増えることから、学校の施設の一部を借りるなどで対応することがあります。しかしながら通常の場合は、学校活動や学校の管理運営面での支障等が出る場合もあるため、校庭や体育館の活用等、できるだけ密にならないような取組の工夫を図っているところです。  このような対応は、人が集まる保育所や障がい者福祉施設、学校などのあらゆる施設での共通した課題であり、各施設とも、緊急事態宣言のいかんに関わらず、基本的な感染対策や施設管理の徹底を図りながら、運営に努めているところでございます。  各クラブでの取組や配慮等については、指定管理者の事務局が状況を吸い上げ、市との定例会議の中で情報共有や確認を行っており、適切なものとして判断しているところでございます。 46: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 47: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 現場の御努力ありがとうございます。  やはり今、変異株等もありまして、子どもたちの感染とかもですね、学級閉鎖とかそういうことも出てきておりますので、油断がならない状況ということですので、ますますにそこら辺りですね、指定管理者とも密に連携を取りながら、最大限できる限りの対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは最後に、三つ目の再質問のほうに移らせていただきます。西鉄春日原周辺整備事業の進捗についてです。  事業費ベース83.3%、用地取得率93.0%は理解できました。連続立体交差事業の期間変更を受けて、現在、期間の見直しを行っているとのことで、福岡県と協議中とのことです。この進捗については当初の計画から大幅に遅れているため、市民の立場からしますとどのような形になっているのか見えなくなっておりますので、そこを明らかにするために、まず3点を確認したいと思います。  1点目は、用地取得について、いつ終わる予定なのか。  2点目は、高架の切替えと駅舎完成の時期。  さらに3点目として、周辺整備事業の開始から終了までのスケジュールについてお尋ねいたします。 48: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 49: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 まず、用地取得はいつ終わる予定なのかとのお尋ねにお答えいたします。  用地取得完了は年度末を予定しております。  次に、高架切替えと駅舎完成の時期はいつかとのお尋ねにお答えいたします。  西鉄天神大牟田線の高架切替えは令和4年8月を予定しております。また、春日原駅完成は令和6年11月を予定しております。なお、連続立体交差事業の認可期間は、令和7年3月31日までとなっております。  次に、周辺整備事業の開始から終了までのスケジュールはとのお尋ねにお答えいたします。  周辺整備事業につきましては、先ほど回答しましたように、用地取得については今年度末に完了する予定です。また、工事につきましては連続立体交差事業完了後に本格的に着手する予定です。完了時期につきましては、市長が回答しましたとおり、現在福岡県と協議を行っております。 50: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 51: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  ありがとうございました。状況が把握できました。  春日市の事業はあくまでも周辺整備事業ですが、1回目の質問でお伝えしていましたとおり、平成30年6月定例会時点では、「ソフト面のコンセプトについては、今後、関係所管と連携するとともに、官民連携の考えの下、共通のイメージの構築を図っていく」とのことでした。  駅や高架下を中心としたにぎわいづくりについては、春日市は西鉄と大野城市と三者で、官民連携まちづくり協定を締結した項目の一つとなっておりました。三者で連携することは大変価値があることとの認識を持っておりますが、高架下の利活用も含めた駅周辺整備を春日市の玄関口としてどのようなコンセプトにするかは、周辺自治会や周辺商店会のみならず、春日市民にとりまして大きな関心事であり、様々な御意見を持つ方が多くおられるため、「みんなで春日原駅をつくろう」というような掛け声の下、市民を巻き込んだ形をつくっていくことが、その後の駅周辺の活性化にも、また、市長が昨日言われておりましたとおり、これからの50年の未来を切り開いていく、そういう一つの起爆剤にもなるのではないかなというふうに私も考えております。  そのようなことから、協定締結にある官民連携の「民」、また、平成30年の一般質問の回答の中にある「民」とは、当然、春日市民も入るもの、春日市民が中心、真ん中であるべきと考えますが、その認識で間違いがないか、確認のため見解をお尋ねいたします。  また、協議会については、ハード面を担当する道路管理課のみでなく、関係所管との連携も考えていくとのことでした。回答にもありましたとおり、今はコロナ禍で協議の場をつくることが難しい時期ですが、まだ時間がありますので、コロナが落ち着いたタイミングを見計らい、広がりのある協議体の開催や、また、市が主催して、高架下の活用も含めた周辺整備のソフト面について市民の意見を聞く場、対話の場を設けるなど、市民とともにつくる西鉄春日原駅周辺になるようにしていただきたいと考えますが、これに対する見解をお尋ねいたします。 52: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 53: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 官民連携の「民」とは、春日市民も入るのかとのお尋ねにお答えいたします。  官民連携とは、行政と民間とが協力して地域の活性化を図る、産業の振興を図るなど、一緒に事に当たる手法です。5月に締結したまちづくり協定においては、官民連携の「民」は、西日本鉄道株式会社です。なお、平成30年第2回定例会における西川議員からの一般質問に回答した際の官民連携の「民」は、市民という意味も含まれます。  次に、ソフト面について市民の意見を聞く場を設け、市民とともにつくる西鉄春日原周辺とすべきではないかとのお尋ねにお答えいたします。  市といたしましては、西鉄春日原駅周辺まちづくり会議という評議会を立ち上げ、自治会、商店会、商工会など、実際にそれぞれの地域で活動されている市民の皆様と意見交換を行っているところです。 54: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 55: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  それでは、続きまして質問させていただきます。  実際にその地域で活動されている、現在ですね、皆様との意見交換は重要であると私も考えております。が、しかし、今回の質問は、平成30年6月に一般質問したときの、先ほど官民連携の「民」は市民も入るということですが、このソフト面のコンセプトを、官民連携の下、共通のイメージを図っていくと、構築していくとの回答についての内容になります。  先ほど、この「民」が入るということですけれども、今まではハード面についての意見交換を、地域の商店会や自治会、商工会の執行部の方々等で構成される協議体で行われていたというふうに確認しております。やはり、その中におられる方というのは本当に限られた方になります。  西鉄春日原周辺整備事業につきましては、春日市の玄関口の事業です。その玄関口を将来に向かってどうつくっていくか、そのソフト面のコンセプト、共通イメージをつくっていく、そのときにそれをどうするかという問題でございます。この開発を機に春日市に転入してこられる方、また、春日市の中でも利便性等を考えてお引っ越しをされる方もおられるかも分かりません。実際に工期が遅れることが分かる前に、連続立体交差事業周辺整備事業が完成するということを期待して、駅の近くで飲食店を始められたというような方も私は存じ上げております。人の動きに大きく関わる事業ということです。  また、駅周辺整備、駅前が変化することで、関係人口が増える可能性も広げていける、春日市の地方創生にとりまして大事な事業です。そしてまた、繰り返しにはなりますけど、財政負担も大きく、事業規模が大きいものとなっております。未来に引き継がれる、春日市全体に関係する事業でございます。  そのようなことから、地域で活動する方々との意見交換のほかに、広く市民が参加できるワークショップ等を設けて、みんなで春日原駅周辺整備事業のソフト面のイメージ構築をしていく、そのようなことから協働する市民の人材育成ができてくるものと思われますし、また、豊かなアイデアや発想も出てくると私は考えております。  工期は遅れて、連続立体交差事業完了の令和7年3月31日以降に本格的に着手するとのことですので、まだ4年弱の時間があります。現在活動している方々との意見交換については、平成30年6月の一般質問では、関係所管を広げていくとの考えをお示しされましたが、ソフト面につきましては、都市整備部道路管理課以外にどのような所管に広げていくお考えなのか、お尋ねいたします。  また、先ほど述べましたように、未来に向かい春日原駅周辺を盛り上げていく人材の育成や、今後の可能性を広げるためにも、広く市民の意見を聞き、春日原周辺整備のソフト面の共通のイメージをつくっていくというお考えについてはいかがでしょうか、御見解をお尋ねいたします。 56: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 57: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 ソフト面について、道路管理課以外にどのような所管に広げていくのかとのお尋ねにお答えいたします。  商工、地域住民、まちづくりなどの観点から検討してまいります。  次に、広く市民の意見を聞いてソフト面の共通イメージをつくっていくという考えはあるのかとのお尋ねにお答えいたします。  市といたしましては、まずは実際にこのエリアで生活をされている方、事業をされている方などの、地域の方々に御意見をお伺いすることが重要であると考えております。  ソフトとは形のないものでありますが、西鉄天神大牟田線連続立体交差事業及び西鉄春日原周辺整備事業におけるソフトとは、主に駅前広場の利活用であります。完成した駅前広場等を利活用するのは、行政ではなく地元の皆様です。地元の皆様と行政とが議論し、共通のイメージを構築することが重要であります。ソフト面は「あったらいいな」ではなく、地元の皆様がどのように使いたいのか、どのように使えるのかというイメージづくりであり、イメージの共有です。  なお、駅を含めた高架下空間は、基本的には土地所有者であり鉄道事業者である西日本鉄道株式会社が活用を検討いたしますので、市が活用について介入するものではございません。 58: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 59: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  続けて質問いたします。  一つの例ではございますが、近隣の那珂川市においては、博多南駅に愛称「ナカイチ」と呼ばれる、那珂川市の玄関と称する施設がございます。こちらは1階に西鉄バス待合スペース、2階の連絡通路を渡るとJR博多南駅があり、「ナカイチ」は交通の拠点となっています。  また、このような交通の利便性のよい場所にある「ナカイチ」には、1階にはインフォメーションやギャラリー、レンタルできる会議室、2階にも市民が安価にレンタルできるイベントスペース、キッズスペース・博多南駅前公園、3階にはワークフロア、コワーキングスペースとシェアオフィス、ここは「新しいアイデアが生まれるワークスペース」とのタイトルで、新しいチャレンジをサポートする創業支援プログラム等も展開されています。4階には屋上庭園があり、そこにはビアガーデンがあり、季節によりカキ小屋になる飲食店もございます。  市民が学び、仕事をし、交流する活動の場となり、様々な新しいアイデアと共に、新しいことが起こる、未来につながる意義ある活動が共創される拠点となっています。確実に新しいまちづくりの芽や人が育ち、この場から新しい協働も進んでいることが見てとれます。また、関係人口も増え、これがまちを活性化させ、ひいては移住・定住人口を増やしていくことにもつながる場となっています。  春日市にも、交通の利便性のよい場所に小さくてもこのような場があれば、関係人口・定住人口を増やすことにつながりますし、市が目指す市民協働の推進にも大きく寄与する施策になり得ると私は考えております。春日市民の居場所、学ぶ場、出会う場、交流の場としての活用できる場づくりは、確実に春日市の活性化、地方創生につながると考えますので、ぜひこのような視点からも、高架下の利活用も含め、駅周辺整備事業を考えるべき、考えていただきたいと思いますが、これに対する見解をお願いいたします。 60: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 61: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 交流の場整備を、高架下を含め、周辺整備事業エリアに確保すべきではないかとのお尋ねにお答えいたします。  高架下利用につきましては、公租公課相当額で借用可能な土地以外は、地権者である西鉄が設定する賃料で借用する必要があり、また、建物についても別途賃借料が必要となります。ちなみに公租公課相当額とは、地方税法に基づき、市町村税として賦課徴収される固定資産税及び都市計画税相当分を示します。  高架下については、変電所移転予定地の南側に利用計画が未定となっている箇所がありますが、駅コンコースから約360メートルの距離があり、また、先ほど御回答いたしましたように、西鉄が設定した賃料を支払う必要があります。市といたしましては、有効活用は難しいのではないかと考えておりますが、引き続き活用方法を検討してまいります。  なお、公租公課相当額で借用する土地については、春日原交番及び自転車駐車場の整備を予定しております。情報提供ではございますが、大野城市の高架下、春日市との行政界から白木原駅間につきましては、遊歩道やオープンスペースを整備する予定であるとのことでございます。 62: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 63: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 詳細にお答えいただきまして、ありがとうございました。いろんなことが分かりました。  では最後にですね、この賃料を払わなくてはいけないということですが、概算でこの金額は西鉄から設定額が示されているのか教えてください。 64: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 65: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 高架下賃料及び建物賃料はどの程度なのかとのお尋ねにお答えいたします。  西鉄とのこれまでの協議においては、借地料、建物賃借料、共に示されておりません。 66: ◯議長(松尾徳晴君) 2番、西川文代議員。 67: ◯2番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  まだ期間がございますので、いろんな可能性をですね、考えて、これからいろいろ西鉄、また市民、現場の市民、また広く市民と共に、この西鉄春日原周辺整備事業をですね、未来を開くものとしていただきますようにお願い申し上げまして、本日の私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 68: ◯議長(松尾徳晴君) 6番、内野明浩議員。  なお、内野議員は回数制で質問いたします。 69: ◯6番(内野明浩君)〔登壇〕 6番、春陽会の内野明浩です。  私は最初に通告しておりましたように、春日市PRの地域振興策としての白水大池公園の活用についてを質問いたします。  初めに、春日市のPR策として、少子高齢化社会での地域振興策についてお伺いいたします。
     まずは少子化・晩婚化の現状から、春日市商工会や市民団体との連携、婚活街コン等への応援の必要性及び春日広報PRへの要望を織り交ぜながら述べさせていただきます。  先日の新聞報道によれば、6月4日に厚生労働省の人口動態統計が発表されていますが、その中で2020年生まれの赤ちゃん出生数は、1899年の統計開始以来最少の84万832人となっています。これは初めて90万人を割り、86万人ショックと言われた昨年からも減少しています。  母親の出生数が多い年代は、30歳から34歳が最多となっており、第一子出生時の平均年齢は30.7歳となっています。女性が生涯に産む子どもの推定人数、合計特殊出生率は全国で1.34、婚姻件数は全国で52万5,490組となり、昨年よりも減少し、少子化がさらに加速化しています。合計特殊出生率は、2005年に1.26の過去最低を記録して以来、一時的に微増したものの、再び減少傾向が続いています。ちなみに、福岡県の合計特殊出生率は2020年が1.43、春日市でも1.43となっています。また、婚姻数についても2020年が戦後最少となりました。婚姻年齢は、初婚時の平均年齢が、夫は31歳、妻が29.4歳となっており、確実に晩婚化が進んでいます。  昨年からのコロナ感染拡大の影響で、妊娠を希望する婚姻女性の中には、先行き不安から妊活を延期または休止したという方も出てきており、その理由として、通院などで感染のリスクが高まるとか経済的な不安が挙げられ、コロナの影響による妊娠控えの社会現象が少子化に拍車をかけている現状であり、2021年度においてはさらに加速されるのではないかと予想されます。  本年3月に策定された第6次春日市総合計画の基本理念に、三つのことが挙げられています。それは1番目に「誰もが住み続けたいと思えるまちづくり」、2番目に「みんなが活躍する協働のまちづくり」、3番目に「未来へつなげるまちづくり」であります。  特に2番目に言う「協働のまちづくり」では、「市民、地域、行政、事業者、団体が協働し活躍することができるまちづくり」をうたっていますが、私は、もっと地元商工会との連携を重視した地域振興策を図っていくべきだと考えます。  また、3番目の「未来につなげるまちづくり」では、「少子高齢化や人口減少問題に対応しつつ、未来の世代に確実に引き継ぐことができる持続可能なまちづくり」とありますが、どうしても少子化・人口減少問題の対策というと、子育て支援や働き方改革のほうばかり目が行ってしまいがちであり、少子化や晩婚化の対策を地域振興策の中にも位置づけ、まずはその受皿となるべき地域の活性化対策なり、新しい施策が必要であると考えます。  3月の定例会の一般質問で、川崎議員の結婚支援策についての質問に対し、市長の答弁では、「結婚政策として、本市独自に行っている取組はない。県が実施している出会い・結婚応援事業のポータルサイト、あかい糸めーるについて、市報や市ウェブサイトで周知に努め、民間団体等の行っている結婚支援の取組についても、必要に応じ支援策を行っている」とのことでありました。できればもう少し市のほうからも地域振興策の観点を見て、腰を上げていただきたいと思うところであります。  ここで現在、春日市内において、春日市商工会の有志メンバーを中心として、婚活街コンを開催をしている市民のボランティア団体がありますので、御紹介します。活動の趣旨としては、春日市内の各地域の商工会員のお店を紹介しながら、市内外の未婚者の婚活街コンを企画イベントするというものであります。現在は、福岡出会い・結婚応援事業の出会い応援団体の登録団体に加盟して、「あかい糸めーる」にも参加しています。また、春日まちづくり支援センター「ぶどうの庭」の所属団体としても活動しておられるようです。実績も少しずつ上がってきているとのことであり、イベントの際には井上市長にもお越しいただきまして、御挨拶いただいているとのことでした。このような団体と市側企画との取組もお願いしたいところであります。  さて、春日市のPR広報活動と地域活性化施策について、私は平成29年6月の定例議会、一般質問におきまして、春日市のPR戦略という項目で一般質問をさせていただきました。その中で、1点目に春日市ブランド特産品の開発、2点目に原付バイク・小型特殊自動車等への御当地ナンバープレートの導入、3点目に春日市小倉地区祭り、これは「嫁ごの尻たたき」ですが、市指定無形民俗文化財への登録について、4点目に春日市の玄関口であるJR春日駅、西鉄春日原駅等への──これは仮称です──「春日市まち歩き歴史散歩PR看板」の設置、5点目にかすがくん・あすかちゃんマスコットキャラクターの活用、6点目に春日市ホームページ動画「さすが、かすが。」の費用対効果についての、以上6点について質問いたしました。  先ほどの4点目ですね、春日市の玄関口である駅前の仮称「春日市まち歩き歴史散歩PR看板」の設置につきましては、西鉄春日原駅高架事業でのリニューアル化に伴う、タイミング的な新駅舎前広場への、ぜひとも設置をお願いしたいと要望するわけでございます。  また、6点目の春日市ホームページにあるプロモーション動画「さすが、かすが。」については、約5年前に制作され、たしか当時の地方創生先行型交付金の約1,000万を活用してつくられたものであります。全編五つのエピソードからできており、13分35秒のPR動画で、6月22日現在、昨日ですね、昨日現在、2万1,379件の視聴実績があります。なかなか費用対効果を出すには難しいところでしょうが、市のイメージアップの効果につながっているものと考えられます。  ただし、既に5年の歳月がたち、私も先日動画を見直しましたが、実態とそぐわない箇所も出てきていると思われます。現在まだ工事中ではありますが、新西鉄春日原駅の稼働の際にはですね、動画の中の最初のシーンに出てきますので、そこら辺のリニューアル化についても御検討をいただきたい。また、そのほかスポーツセンターの温室プールとか、また、いきいきプラザとか、市民課の窓口とかですね、非常に改善されているところがありますので、これについても同じでございます。  以上、私なりの見解や要望を述べてまいりました。今後、春日市の多方面へのPR広報の目玉となるような、春日市の資源を活用した、新たな少子化時代に向けた地域活性化としての振興策を再考する時期に来たのではないでしょうか。これからますます全国的に進む少子化・晩婚化の波の中で、いかに春日市に若人を呼び込む施策ができるか、魅力あるまちづくりとして、春日市のPR施策を地域振興の面から今後どのようなところに注力していくかについて、市長のお考えをお伺いいたします。 70: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 71: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 内野議員から、春日市PRの地域振興策としての白水大池公園の活用についての御質問でございます。  魅力あるまちづくりとして、春日市のPR施策を地域振興策の面から今後どのようなところに注力していくかについてのお尋ねにお答えいたします。  本市では、平成29年度に策定した春日市広報広聴戦略に基づき、市の魅力を市内外にPRすることで市民の皆様の満足度を高め、市民が主体の協働のまちづくりをさらに推進するためのプロモーション事業を実施をしています。そのターゲットとしては、子育てのしやすさや教育環境のよさなどを高く評価していただいている一方、転出入が多い世代である子育て世代、ファミリー層に重点を置いています。  市の魅力は数多くありますが、市は住宅都市という性格を持つため、観光や誘客を目的とする施策は重視しておりません。しかし昨年、民間の研究機関が実施した住みよさに関する全国調査では全国8位にランクインしており、子育てやまちの活力など八つの分野で、いずれも高い評価をいただいています。  中でも、「公園が多い」という項目は全国4位でした。白水大池公園や春日公園などの総合公園は、緑豊かで気軽に訪れることができる憩いの場として、市内外の人に親しまれている大きな財産と言えます。  また、「多様な地域参加の機会がある」という項目は全国8位であり、これは市民、地域、団体、商工業者の皆様と連携、協力しながら協働のまちづくりを推進していることが、住みよいまちとしての評価を高めているものと考えます。  今後も人口構造の変化に対応し、持続可能なまちとなるよう、市に対する愛着や誇りを高め、全ての市民、そして地域が元気になる、地域振興や市の魅力のPRに注力してまいりたいと考えております。 72: ◯議長(松尾徳晴君) 6番、内野明浩議員。 73: ◯6番(内野明浩君)〔起立〕 6番、内野明浩です。  第1投目の御回答ありがとうございます。  御回答いただきましたように、春日市は緑が多く、気軽に訪れることができる憩いの場として、県営の春日公園や市営の白水大池公園があります。これらは、春日市民の大いに誇ることができる魅力の一つであり、市民の財産です。その財産である、特に市営の白水大池公園を、地域が元気になる地域振興として、本市の魅力のPRに活用できないか、そしてそのことが少子化対策につながればとの思いで再質問をいたします。  それでは再質問として、「みんなで春をつくろう 出会いのまち春日」をキャッチフレーズにした白水大池公園の活用について再質問させていただきます。  白水大池公園は、一昨年のラグビーワールドカップ2019キャンプ地として、莫大な資金を投入して整備されました。キャンプ地誘致の成功は、国内外に向けた春日市のPRとして多大なる成果があったと思われます。ただ、それだけで終わるのではなく、これからも永続的に市民が集う場所として、もっと白水大池公園を有効に活用できないか、また、出会いのスポットとして活用できないかという観点から述べさせていただきます。  まず本題に入る前に、本市におきましては平成30年、シティプロモーションの推進の中で市民ワークショップを開催し、市内外に分かりやすく信頼できるキャッチコピーである「みんなで春をつくろう」をつくりました。このフレーズは既に多くの市民の皆さんの賛同を得て、効果的な市の魅力発信が行われ、本市に対する愛着を深めるとともに、満足度を高めることにつながっていると思います。私も、このキャッチコピーの選定時のワークショップに一市民として参加しておりましたので、このフレーズには一方ならぬ思い入れがあります。個人的にもとても大好きなキャッチコピーであります。  それでは、ここで本題に入ります。  私が今回提案したいのは、インスタ映えするスポットとして、ハート形あるいは類似のモニュメントの設置についてであります。本市の白水大池公園をPRスポットとして全国的に発信し、市内外の多くの若者や家族連れを呼び込む起爆剤になればと思います。また、地元商工会との連携、市民ボランティア団体との共同企画の婚活イベントやフォトコンテストの開催等、地域振興につながればと考えます。  もともと白水大池公園には、20年ほど前から著名な芸術家のモニュメントが設置されていました。当時の費用で約2,400万円程度の設置費用だったと聞いています。老朽化が激しく、今般のラグビーワールドカップ誘致の際に、公園整備で撤去されています。そのときの撤去費用につきましても、二、三百万という費用がかかっています。  設置当初は話題となったのでしょうが、近年、そのような美術モニュメントがあったことは、市民の方にはあまり知られていませんでした。そこで、もっと身近で市民の皆さんに親しみやすく、対外的にも若者・家族向けのPRとして期待できる、費用対効果としても安価に設置できるモニュメントの設置を望みます。  私はこの提案をするに当たり、九州内、大分県の別府市、佐賀県の波戸岬、それから福岡県の芦屋町、夏井ヶ浜はまゆう公園、熊本県水俣市のエコパーク、長崎県大村湾のハート形及び類似形モニュメントを設置している公園などに見学に行き、それぞれの各自治体等設置団体に費用並びに効果について確認させていただきました。大体そのほとんどが、設計費プラス製造・設置費用予算で大体200万円ぐらい。長崎の大村湾パーキングエリアでは、建屋を含めて上り下り2か所にございまして、設置で大体500万ということでございました。各御担当者共に、対外的な市のPR費用を考えた場合、安いものであるとのことでございました。  ここでちょっと写真を見ていただきます。この写真が、長崎の大村湾にある建屋とハート形のモニュメントです。上りと下り、2か所にございましてですね、先ほど御説明したとおりでございます。  それから、これがですね、佐賀県の波戸岬です。ハート岬、波戸岬ということで、ハート形のモニュメントを設置されているということでございます。  それではですね、私なりに今回これを御提案したいわけでございますが、実は、もしそういうモニュメントを設置するならばということで、白水大池公園内のですね、インスタ映えする場所を見て回ったんですけども、大体3か所ほどですね、展望台地区、星の館地区、ラグビー場前、この写真はラグビー場前の休憩所がございます、の設置地区の場所でございます。ここがですね、一番、夕日がとてもインスタ映えする場所ではないかなと。ちょうどその前に芝生もございましてですね、この位置は本当にすばらしいと思います。ラグビー場前のあずまやというか休憩所ですね、設置地区でございます。ここが好ましいということで、インスタ映えするということでは、若い人たちばかりか家族連れにとっても非常に話題性があるものじゃないかなと思います。  それからですね、ちょうどこのところにですね、実は奥がラグビー場です。あずまやが建っております。実はこのあずまや、もう既に老朽化が激しくてですね、非常にちょっと危険だと申しますか、次の写真を見ていただくと、実はですね、もうこの部分とか剥がれそうになっているんですね。この側面の板のほうももうぐらぐらしておりまして、ちょっと危ないかなというところでございますので、よかったらこういう建屋と一緒にですね、そういう公園整備、またモニュメントの設置もできないかなというところでの提案でございます。それじゃ画面を戻してください。  それでは、先ほど「みんなで春をつくろう」のキャッチコピーについて述べました。このハート形あるいは類似形モニュメントを白水大池公園に設置することで、春日市を若者たちの出会いのまちとして、「みんなで春をつくろう」に「出会いのまち春日」というサブキャッチコピーをつけましてですね、市を対外的にPRすることができないかということでございます。  また、春日市商工会とタイアップして、商店会の空き店舗を活用したサポートショップの開設や、スイーツなどのオリジナル商品開発等をしていくことなども地域振興につながると思います。  ただいま御提案させていただきました白水大池公園の活用について、モニュメントの設置及び建屋施設の改築工事と、それに合わせたサブキャッチコピーとしての「みんなで春をつくろう 出会いのまち春日」PR展開について、御見解をお伺いいたします。 74: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 75: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 内野議員からの、「みんなで春をつくろう 出会いのまち春日」をキャッチフレーズにした白水大池公園の活用についての再質問でございます。  白水大池公園の活用として、ハート形等のモニュメント設置及び建屋施設の改築についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内の、九州内のハート形等のモニュメントが設置している公園及び観光地は、そのほとんどが、以前から観光や誘客を目的として設置していると考えられます。  公園にモニュメントを設置する目的は、その場所の特徴及び公園のイメージを表すことになりますが、白水大池公園の特徴は、筑前三大池の一つに数えられる白水池を中心に、周辺に残る自然林を生かしながら、園路や広場、展望塔などの配置をしているため、自然との触れ合いや健康増進、子どもたちの遊び場として利用できる環境が整っていることでございます。  また、現在策定中の第2次春日市緑の基本計画で実施した、白水大池公園に求めることに関する市民アンケートでは、「休憩できる施設を増やしてほしい」「食事などができる施設を設置してほしい」「園路を歩きやすい舗装にしてほしい」など、利便性の向上を求める御意見が多数でございます。  このため、白水大池公園の活用を図るためには、モニュメント設置より、利用者ニーズに応じた利便性の向上を図っていくことを優先すべきと考えております。そのため、ハート形等のモニュメント設置につきましては、現時点では難しいと考えております。  なお、建屋施設につきましては、速やかに老朽化の程度を調査した上で、適切な時期に改築したいと考えております。 76: ◯議長(松尾徳晴君) 石橋経営企画部長。 77: ◯経営企画部長(石橋 徹君)〔登壇〕 サブキャッチコピーのPR活用についてのお尋ねについてお答えします。  本市のブランドイメージである「みんなで春をつくろう」は、先ほど議員がおっしゃったように、市民ワークショップやロゴの募集、市民投票など、全ての過程において市民の皆様を交えながら制作したものになります。協働、交流、コミュニティなど、市に対する市民の思いやまちづくりの方向性を基に、市の魅力を表現したものです。そこには、みんなでつくり上げていく、参加することでよいまちになっていくという意味が込められております。  今後ともこのブランドイメージの認知を高めるとともに、市内外の皆様に、ブランドイメージに含まれる市の目指す姿を知っていただけるよう、PRを実施していきたいと考えております。  以上です。 78: ◯議長(松尾徳晴君) 6番、内野明浩議員。 79: ◯6番(内野明浩君)〔起立〕 6番、内野明浩でございます。  先ほど都市整備部長からありましたようにですね、もうぜひとも、危ないですから、あずまやのほうですね、板が剥がれそうになっていますので、そこら辺の改築をですね、急いでいただきたいと思うわけでございます。  それでは再々質問、ここでですね、恋人の聖地事業への団体加入といいますかね、ちょっと御紹介をさせていただきます。恋人の聖地事業に加盟している全国自治体と連携して、白水大池公園をですね、一スポットとして全国へPR展開することで地域振興につなげることができるのではないかという思いから質問しているわけでございますが、ここで御紹介させてもらいます。  この恋人の聖地プロジェクトという団体はですね、静岡市にあるNPO法人地域活性化支援センターでは、少子化対策と地域活性化を目的として、恋愛・プロポーズ・結婚をテーマとし、若人を中心に全国のすばらしいスポットを紹介し、観光誘客に貢献するとともに、受皿となる地域には若者を迎え入れるための様々なプランづくりを通して、各地域の若者たちの活躍の舞台を提供しています。  また、少子化の大きな要因の一つになっている非婚化・晩婚化に対するアプローチをして、若い人々並びにそれを取り巻く社会に、結婚のすばらしさ、家庭を築くこと、人とのつながりのすばらしさを感じていただき、情報の発信を通して少子化対策に貢献しています。  この団体のプロジェクトの展開としては、地域活性化と少子化対策への貢献の両立を図るため、既存の集客スポットを恋人の聖地として選定し、全国の選定された地域と、恋人の聖地の名称とコンセプトを共有することにより、新たなスポットとして新しい来訪客の開拓を可能とするものであります。恋人の聖地の他地域・他企業とのネットワーク展開とブランド化により、各地域単独では困難な情報発信向上を図り、各地域の集客力を高めています。  2021年6月現在、全国では136の自治体がこの恋人の聖地プロジェクトに加盟参加、そのほかに64の企業がサテライト加盟参加しています。そのほかに、2年ほど前からこのプロジェクトに参加している122の自治体の首長で、恋人の聖地観光協会全国市町村長会を立ち上げ、県境をまたいで全国の情報交換をしています。中には、数か所の自治体が共同で、国(内閣府)への地方創生交付金の申請を行い、実際に予算獲得にもつながっております。  現在、九州管内での共同した動きも進んでいるとのことでした。ちなみに九州内で首長会に参加しているのは、福岡県では北九州市、芦屋町、小郡市、佐賀県では唐津市、玄海町、基山町、熊本県では水俣市、阿蘇市、美里町、球磨村、大分県では大分市、豊後高田市、宮崎県では綾町、鹿児島県では鹿屋市があります。  この恋人の聖地プロジェクトも発足から15年となり、現状では当初の観光集客から少子化対策の地域振興のほうへと重心が移ってきています。  では、もう一度ちょっと写真をですね、見ていただきます。これはですね、夏井ヶ浜です。芦屋町の夏井ヶ浜にあるモニュメントですね。決してハート形にはこだわっていませんでですね、これは幸せの鐘ということでね、一つのスポットになっております。  それから、こちらのハート形のモニュメントは、別府湾のサービスエリアにあるモニュメントでございます。  それから、この恋人の聖地プロジェクトに場所が認定されますと、このようなプレート、恋人の聖地のプレートを送ってきましてですね、モニュメントのそばに設置するということになっております。  以上です。画面を戻してください。  もちろん、このプロジェクトに参加するためには、インスタ映えする景観がこのNPO法人から認定されることが前提条件となります。  ここで誤解のないように申し上げるならば、私はこの恋の聖地プロジェクトに参加ありきが全てだとは思っていません。自治体によってはですね、恋の聖地プロジェクトに参加せずに独自に展開しているところもあります。例えば、神奈川県の中井町中央公園では、まちのイメージに合わせた出会い・愛情・真心のシンボルモニュメントとして、インスタ映えのする公園内のハートの丘、みんなが集まる丘というところにハート形モニュメントを設置して、若者から高齢者への憩いの場所としてのPR効果を狙っています。  最初の市長の回答にありました、春日市は住みよさランキング「公園が多い」部門での全国4位という評価に満足するのではなく、今ある市民の財産である白水大池公園を将来的にもっと活用すべき、施策を打ち出すべきではないかと考えます。  最後に、今は新型コロナウイルスによる非常事態宣言が6月20日に解除されたばかりで、まだまだ人の動きも制限され、様々なイベントが中止となっています。それこそ今はいち早いコロナ収束に向けて、私たち議員も市職員と一丸となって対応すべきときに、このようなテーマでの一般質問は大変不謹慎であると思われる方もおられると存じます。しかしながら、このような時期だからこそ明るい夢のある話題を提供したく思い、今回の一般質問をさせていただきました。  ぜひとも多くの若い人たち、家族連れに春日市を知っていただき、春日市に住んで子育てをしたいと思えるようなまちづくりをしていく、そのために少子化対策は、縦割り行政の中で、子育て支援の面だけではなく、地域づくり、秘書広報、経営企画の多部署にわたった横の連携を図る地域振興策を考えていくことも必要だと思います。ワクチン接種が進み、いずれコロナ禍は収束に向かうと思います。コロナ後のV字回復を見据えた施策の提案として、一考いただければと思う次第でございます。  最後に御見解をお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。 80: ◯議長(松尾徳晴君) 石橋経営企画部長。 81: ◯経営企画部長(石橋 徹君)〔登壇〕 内野議員から、恋人の聖地事業への団体加入検討についてなどの御質問でございます。  議員御案内のとおり、恋人の聖地プロジェクトは、少子化対策と地域活性化を目的として全国各地で展開されており、プロポーズにふさわしいロマンティックな観光スポットが選定されています。また、恋人の聖地というネーミングを統一して使用することで、ブランド化を推進し、広域的な観光連携が図られています。その費用負担額は年間25万3,000円と聞き及んでいます。  先ほど市長が述べましたように、市は、住民の満足度の向上を重視した施策を実施しています。また、「みんなで春をつくろう」というブランドイメージが示すとおり、協働のまちづくりを推進することで市の認知度を高めるというブランディングを推進しております。そのため、ターゲットが異なる恋人の聖地事業への加入は難しいものと考えております。  とはいえ、今回の議員の御提案は、地域振興を図る上で貴重な御意見であると認識しております。白水大池公園の有効活用につきましては、あらゆる方面から研究を続けてまいりたいと考えております。  議員御指摘のとおり、少子化対策は様々な分野にまたがるものであり、市の複数の組織が一体となって知恵を出していく必要があります。今後とも市民の皆様や団体の皆様とも連携協力しながら、市が住みたい、住み続けたいまちとして選ばれていくよう取り組んでまいる所存でございます。  以上です。 82: ◯議長(松尾徳晴君) ここで暫時休憩いたします。                ──── ─ ──── ─ ────                 休憩 午前11時52分                 再開 午後1時00分                ──── ─ ──── ─ ──── 83: ◯議長(松尾徳晴君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  13番、高橋裕子議員。  なお、高橋議員は回数制にて質問いたします。 84: ◯13番(高橋裕子君)〔登壇〕 13番、公明党の高橋裕子です。  私は、行財政改革について回数制で質問いたします。  初めに、中長期的な財政見通しについて伺います。  変革の時代と言われる今日、人・物・お金の変化が顕著であります。  人とは、人口減少社会の到来、少子高齢化の進展です。本市の第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略によると、現在の人口がピークで、今後、人口の流入が鈍化することが見込まれ、減少に転じ、生産年齢人口も減少傾向が続くと推計されています。  次に物では、インフラ資産と公共施設の更新費用の増加が見込まれます。そこで市は、平成28年に春日市公共施設等総合管理計画を策定し、これを計画的に実践するために、春日市公共施設等マネジメント計画を策定され、施設の総量や配置の最適化を図るため、また、財政負担の軽減や平準化を図るために取り組んでおられます。  最後にお金は、本市において令和2年度の決算は今後出されますが、令和2年度補正予算(第13号)において歳入歳出総額503億1,951万4,000円で、過去最高の支出でした。この中には、国や県からの補助金の増加による歳入増がありますが、当然ながら、国・県からの補助金増加は何らかの行政活動がその前提にあり、財源として市費の投入もあり、今後の財政圧迫を心配いたします。  また、年度予算の歳入は、税収の減少や臨時財政対策債の増加を見込んでいます。臨時財政対策債は地方交付税の前借りと考える必要があります。国の財政を考えると、地方交付税が将来的に減額されていく可能性があり、たとえ交付税措置があったとしても、将来、市の財政の圧迫が懸念されます。  さらに、コロナ対策の事業経費が固定的な経費となり得る可能性があります。例えば学校で児童生徒が使う1人1台端末の経費で、必要な経費でありますが、将来、市の財政を圧迫するのではないかという心配があります。  このような中、多様化する市民ニーズに応え、市民満足度を高める取組をされておられる市長に、第6次総合計画に基づく財政見通しについてお尋ねをいたします。  次に、新しい地方公会計制度について伺います。
     市は、統一的基準による財務書類を、国の求める平成29年度より1年前倒しして作成され、貸借対照表、行政コスト計算書及び純資産変動計算書、資金収支計算書の3表形式で毎年作成・公表されてきました。これは行政内部としての活用では、人口減少が進展する中、限られた財源を賢く使うことにつなげるものです。また、行政外部での活用は、市民への分かりやすい公表や議会での活用などとなっています。  現在一番新しいものが令和元年度決算の財務3表で、1月に公開されたものです。この貸借対照表、バランスシートとも言われますが、この中に純資産比率があり、67.8%になっています。これまでの世代が負担して蓄積された資産ですが、やや過去及び現世代の負担割合が高い部類に属すると思いますが、他団体と比較してどうでしょうか、お尋ねいたします。  次に、資産の老朽化度合いの分析についてお尋ねいたします。  新地方公会計統一基準の改革の肝は、固定資産台帳の整備でありました。これを毎年更新しておられると思います。固定資産台帳を適正に更新していくために、資産の減価償却費を計上し、資産価値を算出されておられると思います。  この毎年現金支出がされない減価償却費という、言わば見えない負担があるわけですが、これにより算出される有形固定資産の減価償却率により、公共施設等のマネジメントへの活用や予算編成などの活用はどのようにされておられるのか、お尋ねいたします。  次に、行政コストについて、市民1人当たりの純行政コストは40万円でした。行政サービスは効率的に提供されていることを示しています。  行政コスト総額の中に、1、人件費、2、物件費、3、その他の業務費用、4、移転的費用があります。人件費は12%です。そこでお尋ねいたします。  地方分権一括法による国や県からの権限移譲による業務負担の増や、新たな制度への対応、国からの要請への対応、また、行政サービスの充実、多様な市民ニーズへの対応があり、職員の負担は増加しています。また、昨年度より会計年度任用職員制度も始まりました。総職員数を重視することは大切ですが、会計年度任用職員等を含める総職員の普通会計に占める給与構成比率の経年変化を重要視することはさらに大切ではないかと思いますが、その考え方について見解をお聞かせください。  次に、行政コスト計算書について伺います。  行政コスト計算書には当期の費用と収益が記載され、これまでの現金主義による歳入歳出決算書では見えにくかった、行政コストに係るコストの情報を把握することが可能となります。ただし、この計算書に内訳等の詳細な情報が含まれていない限り、利用者が得られるのは、本市の全体のコスト構造あるいは実績コストについての理解です。  もしも市の財務書類作成システムが、個々の施設別の、あるいは事業別の財務書類を出力できるように設計されていれば、市民、議会やその他の利害関係者は、個々の施設別の、あるいは事業別のコスト構造、実績コストを知ることができます。同様に、施設別等に細分化されたコスト等の実績情報があれば、所管課はその情報に基づき担当事業の将来コストを見通し、より合理的に計算し、その結果を財政予想等において活用することができます。このことに対する見解をお尋ねいたします。  以上で1回目の質問を終わります。 85: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 86: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 高橋議員から、行財政改革についての御質問でございます。  まず、第6次総合計画に基づく財政見通しについてのお尋ねにお答えいたします。  少子高齢化、人口減少に伴う生産年齢人口の減少により、将来的な税収が減少すると予測される中で、団塊の世代が後期高齢者となることなどに伴う社会保障経費の増大や、インフラを含む公共施設の老朽化対策、また、デジタル化をはじめとした新たな行政ニーズや自然災害の頻発化・甚大化への対応による経費の増大は、市だけでなく全国の自治体にとって、財政上の大きな課題となっているところです。  第6次総合計画の策定においても、これらの課題への的確な対応を念頭に置きながら進めてきた背景があり、将来的な財政上の課題を十分に考慮した内容の計画としているところですが、計画の実現に向けては、さらに将来を見据えた効果的かつ効率的な財政運営が必要になると考えています。  効果的、効率的な財政運営を目指す上での試みの一つとして、令和元年度予算から自律経営予算、いわゆる枠配分形式での予算編成を実施しています。これは、市民の皆様と直接接する機会が多い現場の所管が財源を柔軟に配分することを可能とすることで、市民満足度の向上と組織全体のマネジメント力の向上を図るものでございます。  また、将来的な財政需要に対応するため、可能な限り基金の積立てを行うとともに、交付税措置のない借入れを抑制するなど、将来の財源不足による影響を最小限に食い止める努力を今後も引き続き行ってまいりたいと考えております。  次に、純資産比率の他団体との比較についてのお尋ねにお答えいたします。  純資産比率とは、地方公会計制度に基づくバランスシートから算出される比率で、市が保有する資産に対する、その資産と負債の差額である純資産の割合のことを指します。一般的に、この比率が高いほど財政運営の安定性が高いとされています。  議員御案内の67.8%という数値は、令和元年度における市の一般会計と特別会計、それに春日那珂川水道企業団などの関連団体の会計を合算した連結ベースによる数値で、これは近隣団体とほぼ同じ水準となっています。  また、これより1年前のデータになりますが、類似団体と比較可能な範囲内で平成30年度の純資産比率を見ると、市は類似団体の平均値を上回る水準となっています。いずれの比較においても、本市財政は健全と言える範囲内であると考えております。  次に、有形固定資産の減価償却率について、公共施設等のマネジメントへの活用や予算編成などへの活用はどのようにしているのかとのお尋ねにお答えいたします。  本市では平成28年度に公共施設等総合管理計画を策定した際に、110を超える全ての公共建築物について、施設カルテを作成しています。これはそれぞれの施設を、老朽化状況、耐震性能、施設の維持・運営に係るコストなどの視点で分析、評価した、言わば建物の診断書です。この中で、議員御案内の有形固定資産の減価償却率とは異なりますが、同じ考え方の指標である、建物の法定耐用年数に対する経過年数の割合を用いて、老朽化状況を評価しています。  また、令和元年度に策定した公共施設等マネジメント計画においては、専門技術者が全ての公共建築物の現場に赴いて健全度調査を実施しており、施設ごとに具体的な老朽化度合いを把握した上で、マネジメントに反映しています。  これらのほかに、平成29年度からは市の技術職員による安全点検を毎年1回行うなどしており、経年変化に目配りしながら、老朽化情報の更新に努めています。  以上のとおり、公共建築物の老朽化度合いについては、計算で得られる数値にとどまらず、現場で調査し点検した情報を保有しておりますので、本市では減価償却率ではなくこれらの現場情報を、公共施設等のマネジメントや予算編成などに活用しているところでございます。  次に、会計年度任用職員等を含めた総職員の普通会計に占める給与構成比率の経年変化を重要視することについての見解はとのお尋ねにお答えいたします。  議員御指摘の会計年度任用職員等を含めた総職員の普通会計に占める給与構成比率を見ていくことは、大切な考え方の一つだと理解しています。令和2年度から、従前の臨時職員及び嘱託職員が会計年度任用職員に制度移行していますが、臨時職員の賃金は物件費扱いであったことから、会計年度任用職員等を含めた給与構成比率の過去との比較については難しいと考えます。  また、会計年度任用職員については、国からの急な要請や制度改正などの突発的な業務が生じた場合、その内容や業務量に応じて柔軟に配置している現状があります。春日市職員定数条例に定める職員、いわゆる正規職員が必ず行わなければならない業務について、会計年度任用職員等に置き換えている状況はありません。  しかしながら、短期的な業務量の変動に応じて、正規職員の配置に当たり、会計年度任用職員等の配置状況も考慮しながら見ていくことは、職員の適正配置上、重要な視点であると考えています。  今後とも多様な市民ニーズへの対応、行政水準や行政サービスの維持・向上を図る観点から、業務の量や質の状況を総合的に勘案し、財政的な行政コストの側面も見ながら、正規職員はもとより、再任用職員や会計年度任用職員も含めた総職員の適正配置に努めていきたいと考えております。その中で、議員御指摘のとおり、会計年度任用職員等を含めた総職員の普通会計に占める給与構成比率の経年変化も見てまいります。  次に、行政コスト計算書を施設別または事業別に細分化し、財政予想等に活用することに対する見解はとのお尋ねにお答えいたします。  行政コスト計算書をはじめとする財務書類については、それ自体が専門的な内容ですので、専門家以外には活用が難しいと言われています。これまでにも有効活用については研究を重ねてきておりますが、有効性が高い方法はなかなか見当たらないのが現状であり、他団体でも同様の状況であると認識しています。  行政コスト計算書を施設別または事業別に細分化して作成することについては、作成したとしても、それにより示される情報だけをもって何らかの評価を行うことは難しいものと思われます。また、行政コスト計算書を活用しなくても、目に見えないコストである減価償却費などを除き、ほとんどのコストについては、決算統計や市の財務会計システムなど、現行の仕組みの中で把握することが可能なものと考えます。このため、行政コスト計算書を細分化する場合は、その目的と活用方法を十分に見定めることが重要であり、今後の検討課題と考えております。 87: ◯議長(松尾徳晴君) 13番、高橋裕子議員。 88: ◯13番(高橋裕子君)〔起立〕 13番、高橋裕子です。  行財政改革について再質問させていただきます。  まず、第6次総合計画に基づく財政見通しについて再質問いたします。  計画の実現に向け、今後さらに効果的、効率的かつ将来を見据えた財政運用が必要になるとのお考えで、それを目指す上での試みの一つが、枠配分形式の予算編成の実施という御答弁をいただきました。  市民の皆様と接する機会が多い現場の担当所管が、財源を柔軟に配分することが可能とすることができるということは理解いたします。私は、先ほど市長がおっしゃった、市だけではなく全国の自治体が抱えている財政上の大きな課題を、枠予算編成する担当所管が、もっと言えば全職員が、市長、副市長及び幹部職員の皆さんと同じ危機意識に立って、我が事と捉えていただきたいと思います。  そこで伺います。予算編成を行う前提としての財政状況の共有や自律経営の意義の周知徹底、また、それを支える人材の育成など、十分に行われていますでしょうか、お尋ねいたします。  次に、減価償却費を用いることはせずに、公共施設のマネジメントや予算編成を行っているということ、また、行政コスト計算書を活用しなくても、減価償却費等を除き、ほとんどのコストについては現行の仕組みで容易に把握が可能だということについてお尋ねいたします。  令和元年度決算の財務3表を見ると、貸借対照表の普通会計における有形固定資産は、金額にして1,188億2,500万円、率にして87%となっています。市の保有している87%の資産の減価償却費ですが、この減価償却の率が分かりませんので、金額に引き直すことはできませんが、減価償却費は毎年相当な金額になるはずです。この目には見えませんし、現金が出ていくわけでもありませんが、毎年コストとしてかかっていると捉えるのが発生主義会計の考え方です。  確かに、地方自治法に基づく財務報告は現金主義会計による決算です。地方自治体は予算によって厳しい事前統制を受けます。市は、市民の皆様から対価のない形で徴収させていただいた税財源を使って行政事務の執行をしますので、その行政の権限は大きく、民間企業のような事後統制が中心では不十分です。議会の役割の中心が予算審議である実態もそこから来ています。歳出予算は歳出権限の付与であり、その統制によって財務状況の悪化を未然に食い止めています。事前統制のための予算は現金主義会計が適しているので、決算も現金主義です。  しかし国は、統一的な会計基準である地方公会計の整備を全国の自治体に求めてきております。その理由は、発生主義会計による決算の作成・公表は、財政情報の開示の充実となるからだということだと思います。現金主義では見えにくい減価償却費などといったコスト情報は、行政における人や施設・設備の1年間の使い方を具体的に数字で示したもの、使うべきコストと考えます。毎年の決算でコスト情報を把握し、それが必要なものと確認していくことで、自治体の活動の見える化ができ、それによって効率化ができるし、次の予算に効果的に反映させなければ、これからの厳しい時代の自治体経営は成り立っていかないからだと私は考えます。  そこで伺います。御回答の「減価償却費などを除いて、現行の仕組みでほとんどのコストは容易に把握できる」とは、減価償却費のようなコストは把握が必要ないということなのでしょうか、お尋ねいたします。  次に、「行政コスト計算書をはじめとする財務書類については活用が難しい。有効活用について研究を重ねたが、有効性が高い方法が見当たらない」との御答弁でした。具体的にどのような研究の結果、見当たらないとの結論が出たのかお聞かせください。  また、「施設別・事業別に細分化して作成したとしても、その情報だけをもって何らかの評価を行うことは難しい」との御答弁でしたが、その結論に至った具体的理由をお尋ねいたします。  以上で再質問を終わります。 89: ◯議長(松尾徳晴君) 石橋経営企画部長。 90: ◯経営企画部長(石橋 徹君)〔登壇〕 行財政改革についての再質問でございます。  まず、予算編成を行う前提としての財政状況の共有や自律経営の意義の周知徹底、また、それを支える人材の育成など、十分に行われているのかとのお尋ねにお答えいたします。  議員御指摘のとおり、これからの財政の大きな課題については、全ての職員が危機感を持ち、知恵を出し合って乗り越えていく必要があると考えています。そこで、財政状況の共有につきましては、予算編成方針説明会や予算執行方針説明会の参加対象者を管理監督職にとどまらず、予算担当職員まで広げており、その説明会において、国の状況を含めた財政状況を説明することで、幅広く状況の共有を図っているところです。  また、自律経営の意義の周知徹底につきましては、編成方針と執行方針の両方針の中で大きな柱の一つとすることにより、強く意識づけを行っているところになります。  人材の育成につきましては、財政課が行う職員向け研修を通じて、財政の課題に対し、職員が自律的に取り組んでいく風土の醸成に努めているところです。  次に、減価償却費のようなコストは把握が必要ないということかとのお尋ねにお答えいたします。  議員御指摘の先ほどの市長答弁につきましては、減価償却費のようなコストは把握する必要がないという意味ではございません。減価償却費のようなコストを除けば、行政コスト計算書を細分化するまでもなく、現行の仕組みでほとんどのコストは把握できるということを申し上げているものになります。  次に、財務書類の有効活用について、具体的にどのような研究の結果、見当たらないとの結論が出たのかとのお尋ねにお答えいたします。  これまでに、福岡県市町村研修所をはじめ、市町村アカデミーによる全国規模の公会計に関する研修などに参加し、財務書類の有効活用について情報収集を行ってきていますが、多くの市町村では導入初期の段階であり、有効な活用方法は見いだせておらず、まだ活用を模索している状況であることを確認しています。  また、専門家である公認会計士に対し、本市の現状を踏まえた有効活用について意見を求めておりますが、現在行っている手法を超える活用方法を見いだすまでには至っておりません。  以上のことから、現状においては、有効性を発揮する活用方法を模索している状況でありますが、今後も引き続き調査研究を継続したいと考えております。  次に、施設別・事業別に細分化して作成したとしても、その情報だけをもって何らかの評価を行うことは難しいとの結論に至った具体的理由はとのお尋ねにお答えします。  行政コスト計算書をはじめとする財務書類は、施設別・事業別に細分化して策定したものは、使用料などの受益者負担の見直しや施設の統廃合を行う際には、判断材料の一つとして重要に活用できることは理解をしております。  その一方で、施設の統廃合の例で言いますと、地方自治体の性格上、単純なコスト面だけではなく、地理的な条件や住民構成など、地域の実態を踏まえた政策的な検討、判断が不可欠であり、財務書類からの情報だけで評価することは難しい面があるものと考えております。  これらのことから、財務書類の利点を十分生かしつつ、多方面からの検討が現実的なものであると結論づけているものになります。  以上です。 91: ◯議長(松尾徳晴君) 13番、高橋裕子議員。 92: ◯13番(高橋裕子君)〔起立〕 13番、高橋裕子です。  行財政改革について再々質問いたします。  全庁的に財政が厳しい、または今後厳しくなっていくことを我が事として捉えることですが、ただ厳しいと言っても伝わらないのではないかと思います。何がどう厳しいのか、どうして厳しいのかを知った上で、その厳しさにどう対処していけばいいのか、なぜその厳しさを乗り越えていかなければならないのか、職員はもとより、一人でも多くの市民の方、利害関係者に知っていただくことは大切です。分かりやすい財政情報を公開する財政課の使命は大きいと思います。  民間企業にお勤めまたはお勤めだった市民の方は、市役所が日々の会計処理においては複式簿記は採用していないということ自体に驚かれる方がいらっしゃいます。また、官庁会計は理解できないけれど複式簿記なら理解できる人は社会に一定数いらっしゃいますので、そうした方々が市の財政の理解を深める入り口として財務諸表を作成・公開する意義はあり、市はそのようにされていらっしゃいます。  さて、財政の理解を深める「シミュレーション熊本2030」というものがあります。これは熊本県の職員グループが作成したもので、財政シミュレーションゲームです。参加者は6人ぐらいで一つのグループになって架空の自治体の部長の役を演じながら、刻々と変化し続けていく社会環境を踏まえて、対話を通じて、限られた予算の中で政策選択を行っていきます。ゲームは1ラウンドで5年が経過し、1ラウンドの現実は25分間ですので、1年間は現実の5分間です。限られた時間の中で当市の予算案を作り、議会へ説明し、可決されるよう、部長のメンバーは議論を尽くしていかなければならないというゲームです。  ゲーム終了後、実際の市の財政状況を聞き、公共施設の老朽化対策が必要であること、社会保障費が増大していること、ゲームで起きたそれらのことは、実際に市に起きることが予想されている未来であるとの話を聞きます。ゲームの中で参加者自身が悩んだからこそ、その話が心に深く刻まれる。通常の講義形式よりもしっかりと受講者に伝わることになります。こういった研修を活用することに対する見解を伺います。  また、財政情報を市のウェブサイトで公表しておられますが、財務諸表から得られる情報を他団体との比較等をされて出されると、もっと市の財政状況が分かりやすく伝わるのではないかと思いますが、このことに対する見解をお尋ねいたします。  次に、財務書類の有効活用についてでありますが、研究を重ねていただき、感謝と御礼を申し上げます。導入や運用に当たって、事務的負担の重さと、それを行う実益があるかということになるのだろうと推察いたします。  平成30年3月、財務省自治財政局によって出された「地方公会計の活用の促進に関する研究会報告書」によると、固定資産台帳を適切に更新していくことの重要性が強調されました。期末一括仕訳であっても、固定資産台帳の更新が正しくなされなければ信頼に足り得るデータとはならないので、活用は難しいと考えられます。その点は引き続き、しっかりと更新していかれるようにしてください。  最後に、行政コスト計算書を細分化する場合は、何のために作成し、何に活用するのかを見定めることが重要ではないかという御回答に対して、私も全く同感であります。市長や執行部は御存じでいらっしゃることと存じますが、あえて行政コスト計算書の意味は何かと調べたところ、これは歳入歳出ではなく、人的・物的な資源の消費量を数値化して表したものです。実際の行政活動と支出にはずれが生じます。  例えば5億円で購入され、5年間にわたって使用される設備があるとします。購入した年に支出は済んでも、資源の消費は1年に1億円ずつ消費されていきます。このように市の活動には1年間に支出のない消費があります。それが減価償却費であり、退職給与引当金繰入れであります。  つまり、資金を支出することが市の活動ではなく、市の活動を資源の消費を通じて直接的にコストを把握しようとするのが行政コスト計算書です。何に活用するかといえば、人や施設などの使い方を明らかにし、行政コストとして見える化することで、行政評価に資する情報が得られるからだと思います。  したがって、これを施設や事業別に細分化する意味は、施設等ができた年以降、市のお金は支出されませんが、コスト情報を把握し、これに見合った行政サービスの提供の有無で評価し、受益者負担は適正なのか、また、他団体との比較などによって、市の活動を効率的、効果的に行い、行政コストに基づいた経営改革にしていくためであると考えます。  これは市の令和元年度財務3表の行政コストを指しています。普通会計、そして特別会計を含めた全体会計、そして一部事務組合等を含めた連結会計というふうになっております。これは行政コストだけを抜き出しておりますけど、これが行政コストの総額になります。パーセントは足しても100%を超えますが、これは四捨五入の関係でそうなっています。  それで、この1番の人件費、これは人のコストです。退職給与引当金繰入れも入った人件費。  それから、2は物件費、これは減価償却費などを含めた物件費です。  それから、資金のやりくりに伴うコストが入っていますので、それはその他の業務費用に区分されます。この1番から3番までが業務費用ということになります。  そして4番が移転費用、これは外部支援のコストになります。  行政コストの区分は、人件費や物件費などの業務費用と、社会保障費や補助金などの外部支援のコストである移転費用に分かれております。  業務費用は、行政サービスを維持する上で市の資源の消費です。  移転費用は、補助金や社会保障給付費であり、その発生自体が市の福祉の増進に寄与しますので、安易に減額することは避けなければなりません。  業務費用と移転費用では、評価に当たって基準が異なると思います。将来を見通せば、移転費用の増加が業務費用をも継続的に増大させ、財政が圧迫されることは避けなければなりません。その判断は全体の行政コストで、細部は分かりません。これでは分かりません、細部では分かりませんので、その意味で、施設や事業もしくは組織単位の行政コストをはかる情報の必要があると思い、私は今回このことを質問いたしました。  最後の質問ですが、行政コスト計算書における業務費用と移転的費用の区分により行政コストを見える化し、行政活動の効率化を高める考え方について、見解をお尋ねいたします。  以上で私の一般質問を終わります。 93: ◯議長(松尾徳晴君) 石橋経営企画部長。 94: ◯経営企画部長(石橋 徹君)〔登壇〕 行財政改革についての再々質問でございます。  まず、財政シミュレーションゲームなどの研修を活用することに対する見解はとのお尋ねにお答えいたします。  「シミュレーション熊本2030」をはじめとした、自治体の財政運営をゲーム形式で体験する研修につきましては、本市においても、職員の自主研究グループが中心となり、本市の特色を反映した形でのシミュレーションゲームによる研修を若手職員に対して実施するなど、担当部署の垣根を越えて積極的に研修を行っているところになります。  この研修では、先ほど議員がおっしゃったように、将来を見据えて事業を取捨選択することの重要性や、意見・見解の対立を対話で乗り越えることの重要性などを印象深く学ぶことができ、職員が自主的に自治体の未来を考え、市政全体に積極的に関われるようになるために非常に有効な研修であり、今後も活用を進めていくことを考えています。  次に、財務諸表から得られる情報を他団体との比較などをして出すことで、もっと財政状況が分かりやすく伝わるのではとのお尋ねにお答えいたします。  財務諸表の分析結果につきましては、市報及びウェブサイトで公表しているところでありますが、市民の皆様に分かりやすく伝えるにはどうすればよいか常々考えているところになります。今回、議員御指摘の他団体との比較につきましては、本市の状況を客観的に把握できる情報の一つとなりますので、情報を収集し、可能な限り分析結果に反映したいと考えています。
     次に、行政コスト計算書における業務費用と移転的費用の区分により行政コストを見える化し、行政活動の効率性を高める考え方についての見解はとのお尋ねにお答えいたします。  最初の御質問に対する市長答弁にありましたとおり、生産年齢人口の減少による将来的な税収の減少が予想される中、様々な行政ニーズの増大による歳出の伸びに対応していくために、行政活動の効率性を高めることは、さらに重要な課題と捉えています。限られた財源を効率的に活用するため、行政コスト計算書をはじめとした様々な分析資料を活用しながら、本市に最適な手法で行政活動の効率性を高めていきたいと考えております。  以上です。 95: ◯議長(松尾徳晴君) 14番、野口明美議員。  なお、野口議員は回数制にて質問いたします。 96: ◯14番(野口明美君)〔登壇〕 14番、公明党の野口明美でございます。  私は通告に従い、回数制にて、健康支援について3点質問をさせていただきます。  まず、1点目のプレコンセプションケア検診の助成についてであります。  プレコンセプションケアは、妊娠前の健康管理という意味でございます。世界保健機構(WHO)は2012年に、「妊娠前の女性とカップルに、医学的、行動学的、また社会的な保健介入を行うこと」と定義しております。  プレコンセプションケアの目的は三つございます。1、若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと、2、若い世代の男女が将来より健康になること、3、1の実現によって、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすることであります。  妊娠や出産は、新しい命の誕生に向き合う人生のすばらしい1ページであると同時に、体にとっては多くの負担がかかります。また、生まれてくる赤ちゃんにとっても、お母さんのおなかの中での環境は、その後の人生での健康に深く関わっていることが分かってきております。女性が妊娠前に自分の体や心の状態をよく知ること、さらには少しでもよい状態にしておくことが、より健康に妊娠・出産を乗り切ることにつながります。  実際には、栄養や生活、生理周期、ワクチン接種、貧血、骨、妊娠のしやすさ、若い人に多く見られる病気、薬の影響、心の状態などについてのトータルケアが必要となります。プレコンセプションケアでは、将来的に妊娠を計画する女性を対象に、日々の生活や健康について、医師や管理栄養士、保健師が診察やカウンセリングを行う、また、感染症検査や栄養評価などの検査も実施するものであります。  茨城県笠間市においては、早くも2年前から、出産・子育て支援の一環として、将来の妊娠を考える女性を対象に、健康状態のチェックを行うプレコンセプションケア検診の費用を一部助成しております。市内に住む女性が対象で、笠間市立病院で診察を受けますと、通常2万1,000円のところを5,000円で受けられます。  本市においても、将来の妊娠を考える女性を対象に、出産・子育て支援期における切れ目のない支援の一環として、健康チェックを行うプレコンセプションケア検診の費用の助成をぜひお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  次に、2点目の流産や死産を経験した女性等への心理社会的支援等についてお伺いをいたします。  この件については、厚生労働省子ども家庭局母子保健課の通達が本年5月に来ておられると思います。その前文の抜粋になりますが、「流産や死産を経験した女性等への支援について、母子健康法における位置づけや、活用可能な国の事業等について整理したので、各自治体におかれましては御了承いただくとともに、地域ニーズ等を踏まえ、適切な施策を講じられるようお願いいたします」と記述されております。  さらに、「母子健康法に規定する妊産婦とは、妊娠中または出産後1年以内の女子をいい、この出産には流産及び死産の場合も含まれる。このため、子育て世代包括支援センター等における支援をはじめとする各種母子保健施策の実施の際には、流産や死産を経験した女性を含め、きめ細やかな支援を行うための体制整備に努めていただくようお願いいたします」等の内容を受けて、通達後まだ日が浅いのですが、本市においての死産・流産を経験した女性等への支援体制について、現行も含めて今後の支援体制をお聞かせください。  次に、3点目の暗所視支援眼鏡の購入助成についてお尋ねをいたします。  国の指定難病の一つに網膜色素変性症がございます。この病気は網膜に異常が起こり、暗いところで物が見えにくい夜盲や、視野が狭くなる視野狭窄が進み、さらには視力が低下し、失明することもある、進行性で遺伝性の病気であります。治療法が確立されておらず、中でも夜盲は夕方に出歩けなくなり、日常生活が制限されることで困っている状況と伺っております。  この網膜色素変性症に対応する暗所視支援眼鏡がございます。これを装着すると昼間のように明るく見えます。暗所視支援眼鏡は直接レンズを通して物を見るのではなく、高感度カメラで捉えた画像を目の前のディスプレーに投影したものを見ていることになります。この眼鏡を装着しますと、薄暗い場所でも対象を自然な明るさで見ることができるといいます。  夜盲で困っている方にこの暗所視支援眼鏡があれば、普通の眼鏡と同様に、安全でかつ簡単に使用することができ、社会参加の推進や就労の継続をより可能とするだけではなく、災害時における避難支援にも役立つなど、障がいによる困難を克服して自立に資するものと思われます。網膜色素変性症患者への支援として、暗所視支援眼鏡を障害者総合支援法における日常生活用具給付事業の対象品目にぜひ追加していただき、公費助成の対象に加えていただけませんでしょうか。御見解をお聞かせください。  以上で1回目の質問を終わります。 97: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 98: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 野口議員から、健康支援についての御質問でございます。  まず、プレコンセプションケア検診の費用の助成についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内のように、プレコンセプションケアとは、女性とそのパートナーが現在の体の状況を把握し、将来の妊娠や体の変化に備えて、日々の生活や健康と向き合うとともに、健康に関する正しい知識や習慣を身につけることです。  近年、将来の妊娠を考える女性を対象に、主に血液検査の結果などを基に、医師や管理栄養士、保健師などによる適切な助言や指導、また妊娠に対する正しい意識づけを行うプレコンセプションケア検診を受診する人が増えています。このことから、費用の一部を助成する自治体も見られます。  妊娠前の健康管理を行うことは、子育て支援期における切れ目のない支援の一環として捉えることはできますが、このプレコンセプションケアは、全国的にも最近始まった事業であり、対象者の把握が難しく、成果等もまだはっきりと見えない状況であります。これらのことから、国の動向や先進事例を踏まえながら、手法や効果等について研究していきたいと考えております。  次に、流産や死産を経験した女性等への現行及び今後の支援体制についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内のとおり、本年5月31日付け厚生労働省の通達では、各種母子保健施策の実施の際には、流産や死産を経験した女性も含め、きめ細やかな支援を行うための体制整備に努めることを各自治体に求めています。  本市では現在、子育て世代包括支援センターである春日市子ども・子育て相談センターや、母子保健の各事業における相談の場を通して、流産や死産を経験した女性等からの相談があれば、相談者の気持ちに寄り添いながら、つらい気持ちを受け止め、助言等に努めているところです。  流産等を経験した女性からは、解決策を求めるのではなく、誰かに自分の気持ちや思いを聞いてほしいとの思いで相談されることもあります。流産等により何らかの心のケアが必要とする人の立場からすれば、触れられたくない、思い出したくない、そっとしてほしいなど、心理的に敏感になられている場合も多くあることから、市として、対象者へのアプローチ方法について対応等を研究しているところです。  今後の取組としては、春日市子ども・子育て相談センターの相談項目に、流産や死産についての相談を例示に加えるなど、目につきやすい広報に努めること、また、産後ケア事業や産婦健康診査事業など、妊産婦に接する様々な機会を捉えて、心のケアへのきめ細やかな支援に努めていきたいと考えております。  次に、暗所視支援眼鏡を日常生活用具給付事業の対象品目に追加することについてのお尋ねにお答えいたします。  本年3月に開催された福岡県内の障害福祉担当課長ウェブ会議の場で、県から暗所視支援眼鏡に関しての情報提供がありました。その内容は、昨年7月に全国で初めて熊本県天草市が暗所視支援眼鏡を日常生活用具の給付対象とすることを決定したこと、その後、大分県、宮崎県と広がりが見られることといったものでした。  本市では現在、網膜色素変性症が原因で障害者手帳を所持している人は39人おられます。これまでに暗所視支援眼鏡についての問合せなどはありませんが、網膜色素変性症により暗いところで物が見えにくい状況や、視野が狭くなる視野狭窄という症状で、この眼鏡が必要となる場合も考えられます。  しかしながら、この眼鏡は開発されたばかりであり、全国的に見ても導入している自治体も少ない状況ですので、まずは既に導入した自治体の情報を収集し、対象品目の追加について研究してまいりたいと思います。 99: ◯議長(松尾徳晴君) 14番、野口明美議員。 100: ◯14番(野口明美君)〔起立〕 14番、野口明美でございます。  健康支援について再質問をさせていただきます。  まず、プレコンセプションケア検診の費用の助成についてお伺いをいたします。  妊娠前の健康管理については御理解を示していただきましたが、プレコンセプションケアの助成については、国の動向や先進事例を踏まえながら、手法や効果等について研究していきたいとのお考えの御回答でございました。  プレコンセプションケアを広める必要性として、日本では医療の発展によって、妊婦死亡率や周産期死亡率──この周産期死亡率とは、妊娠満22週以後の死産と生後1週間以内の死亡を合わせた死亡率のことでありますが、これは劇的に減りましたが、女性が持つリスク因子が原因とされる先天異常、また低出生体重児等は減ってはおりません。リスク因子としては、痩せ過ぎや肥満、喫煙、持病、高齢などが考えられておりますが、これらに該当する女性が妊娠した場合、流産、早産、2,500グラム未満の低出生体重児、先天異常など、発生頻度は通常よりも高くなっております。  胎児の心臓は受精後22日で拍動を始め、神経管は受精後28日までに閉鎖するので、妊娠に気づいてからリスク因子のケアを始めるのでは遅いのであります。したがいまして、女性には妊娠前から自身の健康状態やリスク因子を把握して、早めにケアを始めてもらうことが大切であります。また、持病などによって妊娠が難しい人も、プレコンセプションケアによって妊娠の道を探ることもできます。  さらに、プレコンセプションケアは妊娠だけに関わることではなく、若い世代から自ら健康管理できるようになることは、生涯にわたって質の高い生活を送ることにもつながります。「若いから無理をしても大丈夫」ではなく、「若いからと油断せず、健康を促進するべき」という認識を持つことが大切と思いますが、この点についての御見解と、本市の若い世代に対する健康管理の取組をお伺いいたします。  次に、流産や死産を経験した女性等への心理社会的支援等についてお尋ねをいたします。  今ほど、今後の取組として具体的に前向きな取組例を御回答いただき、ありがとうございます。流産・死産で大切なお子様を亡くされた悲しみは計り知れません。つらいお気持ち、悲しみを抱えたまま、誰にも相談できない方もいらっしゃいます。心と体が癒やされるには時間がかかるかもしれませんが、今後の取組の際には、死産をされた母親がどのような看護ケアへのニーズを持っておられるのかを十分に把握していただき、実効性のある取組をぜひとも心がけていただきたいと思います。  そこで質問でございますが、通達の内容から2点質問をいたします。  産婦健康診査事業でございますが、通達には、産婦健康診査事業において、平成29年度よりその費用の一部を助成していますが、令和3年5月31日付で、母子保健医療対策総合支援事業の実施についてを改正し、産婦健康診査事業の対象者に流産や死産を経験した女性も含まれる旨を明確化しております。「地方自治体におかれましては、改正の趣旨を踏まえ、適切な支援を行っていただくようお願いいたします」と明記されております。  また、「流産や死産による死胎の取扱いについては、妊娠4か月以上の死胎の火葬、埋葬については、墓地、埋葬等に関する法律により死体と同様に取り扱われますが、妊娠4か月未満の胎児については同法の対象ではありませんが、社会通念上、丁寧に取り扱うことが求められています。いずれにしても、流産や死産をした女性等の心情にも配慮し、流産や死産による死胎が適切に取り扱われるよう、関係者への周知、理解促進等、適切な対応をお願いします」とも記載されております。  この2点についての市の対応を含めまして、御見解をお尋ねいたします。  次に、暗所視支援眼鏡の公費助成についてお伺いをいたします。  この暗所視支援眼鏡につきましては、先ほど説明させていただきましたが、このような眼鏡でございます。ちょっとウルトラマンがかけるような眼鏡なんですけども、本市では、網膜色素変性症が原因で障害者手帳の所持者が、御回答では39人とお聞きいたしたところです。お問合せ等はないということでございますが、よろしければ、この障害者手帳の所持者の39人の年齢別の人数はお分かりでしょうか。  また、暗所視支援眼鏡につきましては、九州大学病院とHOYA株式会社と公益社団法人日本網膜色素変性症協会の共同研究に基づき、要求される仕様・性能について実証実験を終えておりますことから、本市においても日常生活用具の要件を満たしているのではないかと考えます。この日常生活用具給付事業の国・県・市の負担割合をお聞かせください。  以上で再質問を終わります。 101: ◯議長(松尾徳晴君) 横山健康推進部長。 102: ◯健康推進部長(横山政彦君)〔登壇〕 野口議員から、健康支援についての再質問でございます。  まず、若い世代が自ら健康管理できるようになることは大事と思うが、見解はいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  本市におきましても、議員御指摘のとおり、女性が若いうちから自らの健康に気を配り、健康に対して意識を高く持つことは大事なことであると考えております。  次に、本市の若い世代に対する健康管理の取組についてのお尋ねにお答えいたします。  現在、本市では、職場などで受診の機会がない20歳以上の市民を対象として、一般健康診査やがん検診を実施しております。その結果から、生活習慣病等の重症化リスクがあると判定された方には、保健師や管理栄養士による保健指導を行っているところでございます。  また、市民誰もが気軽に栄養相談ができるよう、月1回いきいきプラザで実施する栄養相談のほか、電話や窓口での栄養相談を随時実施しております。  さらに、より多くの若い世代の方に、食生活を見直し、健康づくりの大切さを認識してもらえるよう、食育に関する記事の市ウェブサイトへの掲載に加え、令和2年10月から食育のインスタグラムを開設し、若い世代に向けた情報発信を積極的に行っているところでございます。  このほか、将来親になる子どもたちが早いうちから自身の健康管理についての正しい知識と関心を持ち、取り組むことができるよう、親子料理教室の開催や、小中学校等で配付される食育だよりへの記事掲載を行っております。  このように、若い世代が次世代の命を安心して産み育てることができるよう、さらなる健康づくり事業の充実に努めてまいります。 103: ◯議長(松尾徳晴君) 高瀬福祉支援部長。 104: ◯福祉支援部長(高瀬光弘君)〔登壇〕 次に、国の通達の内容から2点の御質問でございます。  先ほど野口議員の冒頭の質問の中で、これも通達のですね、法律については「母子健康法」と2度ほど言われていますけれども、母子保健法ということでよろしいですね。はい、分かりました。  議員御案内の通達は福岡県経由で送達されており、本市においては今月、6月7日付で文書を受け付けたものでございます。現在、その通達内容を確認、検討している最中であることをまず申し上げておきます。  では1点目の、産婦健康診査事業の対象者に流産や死産を経験した女性も含むことについての市の対応及び見解はとのお尋ねにお答えいたします。  産婦健康診査事業は、産後間もない時期の産婦を対象とした、母体の身体機能の回復及び精神の状況を把握し、産婦の健康の保持及び増進に寄与することを目的とした取組でございます。この通達内容と本市の実施要綱を照らし合わせて、必要であれば見直しなど適切な整備を行っていきたいと考えているところでございます。  続いて2点目の、当事者の心情に配慮し、流産や死産による死胎──ここでいう死胎というのは亡くなった胎児のことですけれども、この死胎が適切に取り扱われるよう、関係者への周知や理解促進等を図ることに対して、本市の対応及び見解はとのお尋ねにお答えいたします。  本市といたしまして、死産等に係る当事者等の心情に寄り添うことは大切なことと認識しております。必要に応じて医療機関と連携して、流産や死産に係る当事者または関係者への相談や助言等の支援を行っていきたいと考えております。  なお、日本産科婦人科学会と日本産婦人科学会が共同編集した産婦人科診療ガイドライン(産科編)2020の中で、子宮内胎児死亡における産婦や家族への対応について触れられており、対応時の留意点として、産婦と家族の精神的苦痛に十分に配慮する必要があること、また、特に死産児の取扱いに際しては、その尊厳を損なうことのないよう、医療者側に十分な配慮が求められることが記されております。このガイドラインは、医療現場等での対応指針の一つになっていると思っているところです。  次に、網膜色素変性症が原因である障害者手帳所持者の年齢別人数はとのお尋ねにお答えいたします。  該当者は、20歳代から40歳代の人が7人、50歳代から70歳が19人、80歳以上が13人となっている状況です。  次に、日常生活用具給付事業の国・県・市の負担割合についてのお尋ねにお答えいたします。  日常生活用具給付等事業については、自己負担額が原則1割、残り9割が公費負担となっており、この公費負担の補助率の負担割合は、国2分の1、県4分の1、市4分の1でございます。  なお、仮に暗所視支援眼鏡をこの事業の給付品目に組み込まれたとした場合ですけれども、価格が現在約40万円ですので、購入時の自己負担額は4万円ほどになります。 105: ◯議長(松尾徳晴君) 14番、野口明美議員。 106: ◯14番(野口明美君)〔起立〕 14番、野口明美でございます。  健康支援について再々質問させていただきます。  前後いたしますが、死産や流産を経験した女性等への心理社会的支援等につきましては、御丁寧な御回答ありがとうございました。今後とも、御答弁にございましたように、しっかりときめ細やかな支援と対応に心がけていただきたいと思っております。  次に、暗所視支援眼鏡を日常生活用具給付事業の対象品目に追加することにつきましては、熊本県の網膜色素変性症協会の山本悟会長は、「患者にとって生きる勇気と希望につながる。今後、熊本市や県内各地の自治体、さらには全国で広がっていくことを期待している。また、網膜色素変性症の患者は、就労や就学期だけではなく、災害時には身動きが取れなくなるほど生活に困難を極めている。一方で、一部の人による心ない差別や偏見を恐れ、病を隠している患者もいる。あらゆる人が安心して暮らしていけるよう、自治体には手厚い支援をお願いしたい」と語っておられます。  本市の網膜色素変性症が原因で障害者手帳の所持者の方は、20歳代から80歳以上で39人、また、20歳代から70歳代の働き盛りの世代の方が26人とお聞きいたしました。  御回答いただきましたように、日常生活用具給付事業については、自己負担額が1割、9割が公費負担で、この負担割合は国が2分の1、残りの半分を県と市が負担ということでございますが、この眼鏡が給付品目に組み込まれた場合、現在約40万円ですので、この自己負担は1割、4万円ということになるんですけども、このように高価なため購入しづらいのが、また皆さんの現状でございます。御答弁にありましたとおり、既に導入した自治体の情報収集を行い、対象品目の追加については、ぜひとも今後研究していただきたいと思います。  最後になりますが、若い世代に対する健康管理の市の取組については、るる御回答いただきました。一つ一つの検証は避けますが、この市の取組が、冒頭申し上げましたプレコンセプションケアの三つの目的につながりますよう、さらなる事業の推進に力を入れて取り組んでいただきたいと思います。  最後に1点だけ質問でございます。  「若い世代が次世代の命を安心して産み育てることができるよう、さらなる健康づくり事業の充実に努めてまいります」と、力強い御答弁をいただきました。  若い世代の方が次世代の命を安心して産み育てることができるための健康支援の課題の一つに、子宮頸がんの対策が私は避けては通れないのではないかと思います。子宮の大きな役割の一つは、皆さん御存じのように、胎児を育てる部屋となるところでございますが、この子宮を取り巻くトラブル、病気が実に数多くございます。その一つが子宮頸がんであります。子宮頸がんは、国内で約1万人がかかり、手術や治療が将来の妊娠に影響する場合があります。  がん医療メディアの「がんプラス」によりますと、子宮頸がんに関する意識調査では、90%は病気を認知、86%は検診の必要性を感じているのに、20代の約70%が検診を受けていない実態が明らかになったとあります。  子宮頸がんワクチンについては、2013年4月の定期接種後に副反応の問題が浮上して、接種者がほぼいない状況が続いておりましたが、昨年10月に、厚生労働省が予防接種の情報を対象者へ個別に通知するよう都道府県に通知したのを受け、自治体の情報提供により接種者が増加していることや、また、自治体によっては、保護者に案内文書と厚労省作成のリーフレットを送信して周知に努めているのは御存じでしょうか。  長野県塩尻市では、昨年度は106人の接種者で、その前年度の6.6倍に急増しておりますし、愛知県田原市では、今年3月までに1回目と2回目の接種を受けた高校1年生が延べ51人、中学生が延べ34人の計85人に上り、過去5年間でゼロから1人だったことから、情報提供の効果があったということであります。  子どもたちが自分の体を大切に思い、健康を守っていく機会と、ワクチン効果について正しい情報の周知拡充をしていただくため、本市においても、ワクチンの定期接種に関する情報を個別通知されてはいかがでしょうか、御見解をお聞かせください。  以上で本日の私の一般質問を終わります。 107: ◯議長(松尾徳晴君) 高瀬福祉支援部長。 108: ◯福祉支援部長(高瀬光弘君)〔登壇〕 子宮頸がんワクチンの定期の予防接種に関する情報を、対象者に個別通知してはいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  この予防接種については、厚生労働省の局長通知「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業の実施について」に基づき、平成23年1月から任意接種としてスタートし、平成25年4月から定期接種となりました。  本市ではスタート時に合わせ、中学1年生を対象に中学校を通じて個別通知を行いましたが、その2か月後の平成25年6月、厚生労働省健康局長勧告において、「接種の積極的な勧奨としないよう留意すること」が示されたことから、それ以降、周知方法については、個別通知でなく、医療機関への周知や市ウェブサイトの掲載にとどめているところでございます。  なお現在、市の接種実績といたしましては、ここ3年間の動向を見ると、平成30年度17人、令和元年度61人、2年度は103人であり、増加傾向が見られているところでございます。
     議員御案内のとおり、昨年10月、厚生労働省健康課長から、「ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の対象者等への周知に関する具体的な対応等について」という文書が発出され、その中で、通知をする場合、接種の積極的な勧奨と受け止められないように留意しながら、個別通知を行うことが明記されました。  これを受け、令和3年1月、筑紫地区5市と筑紫医師会で構成する筑紫地区予防接種連絡協議会において対応を協議したところ、結論といたしまして、積極的な勧奨とならないように留意しながら個別通知を行うことは難しい、接種勧奨が差し控えられた経緯からも、副反応や健康被害の心配があるなどのことから、現時点での個別通知は、引き続き差し控えることにいたしました。  今後の個別通知による周知に関しては、国の専門委員会等の意見や動向を注視しながら、筑紫地区予防接種連絡協議会で協議し、対応を検討することになると考えているところです。 109: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。  なお、西村議員は時間制にて質問いたします。 110: ◯18番(西村澄子君)〔登壇〕 18番、春令会、西村澄子です。  今回、私の一般質問は通告に従いまして、職員出前講座「あすか市民塾」についての御質問を時間制にていたします。  今回の一般質問では、「あすか市民塾」と発言させていただきます。  春日市の市の職員が講師となり、市民の皆さんの下へ伺い、市の行政について分かりやすく説明していただく「あすか市民塾」は、平成14年度から20年間も続いております。  私がこの「あすか市民塾」を知ったのは、約10年前、市民団体の一員として、何度か「あすか市民塾」に申込みをさせていただきました。そのときの感想は、市の職員の方々が実に丁寧に分かりやすく説明していただき、少人数のいつも活動している私の仲間の中で、質問もしやすく、毎回充実した学びとなっておりました。時間においても、夜や土日も対応していただき、大変助かっていました。  また、「あすか市民塾」とは異なりますが、昨年度の令和2年11月16日には春日市と春日高校が包括連携協定をし、2月17日には、1年生の10クラス一斉に市職員による出前講座を行われております。これは協定に基づき、春日高校の希望の講座に市職員が派遣されたもので、本来の「あすか市民塾」ではありませんが、地域の高校にも出向き、将来の人材育成にも目を向けられていることは、すばらしい事業だと思います。  そのときの講座は、建築物、都市計画、高齢者支援、障がい者支援、そして子育て支援、地域コミュニティ、ごみ減量推進、防犯・安全、教育、文化財の10項目で、生徒も地域の活性化や課題解消の学びになったということに思います。そして何よりも、市職員においても、高校生との交流は刺激的な時間だと想像いたします。  このように、地域に市の職員が出向き、20年もの間続いている事業ですが、20年前、その「あすか市民塾」開設に当たり、目的と成果はどこに置かれていたのか、まず市長にお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 111: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 112: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 西村議員から、職員出前講座「あすか市民塾」についての御質問でございます。  講座の開設に当たり、目的と成果をどこに置いていたのかとのお尋ねにお答えいたします。  春日市職員出前講座「あすか市民塾」の目的は、市民の「知りたい、学びたい」に応えること、また、行政を身近に感じ、理解を深めていただくことです。  成果につきましては、市民の学習機会の拡大を図り、生涯学習及び市民参加のまちづくり意識の醸成を促すこと、また、市職員の人材育成につながることを期待したものでございます。このことは、事業開始の平成14年度から現在まで継続しております。これまで子育て中の保護者から高齢者まで幅広い世代の方々、また、小学校や保育所などからも活用いただき、好評を得ているところです。 113: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 114: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  市長、御回答ありがとうございます。  20年もの間続けていくことは、意味は十分ある事業だと私も思います。しかし、時代の流れとともに市民のニーズもさらに多様化となり、質の高い情報提供となってきていると思います。さらにすばらしい「あすか市民塾」となることを願い、この御質問を続けたいと思います。  「あすか市民塾」は60以上の講座もありますが、年間何団体の申込みがあるのでしょうか。利用状況と、講座後のアンケートで利用された方々の感想などございましたら、ぜひお聞かせください。 115: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 116: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 西村議員から、職員出前講座「あすか市民塾」についての再質問でございます。  利用状況と利用者の感想についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず、ここ数年の利用状況でありますが、実施件数と延べ受講者数でお答えをいたします。平成30年度は67件、1,809人、令和元年度は70件、1,911人、令和2年度は39件、967人に御利用をいただいております。  次に利用者からの感想についてですが、受講後のアンケートにおいて、子育て区分の講座では、「親子での触れ合い遊びやタッチケアなど、和やかな雰囲気の中でできてよかった」「盛りだくさんの内容をありがとうございました」、防犯・防災区分では、「春日市の災害警戒情報を知ることができ、大変勉強になった」「体育館を活用して万一に備えていることを聞き、安心した」「身近な物品を使っての応急対応等にも感銘を受けました」との感想をいただいております。  また、講師を務めた市職員に対しても、「話し方が非常によく、ポイントを押さえられていた」「言葉は難しい点もあったが、分かりやすく説明してくれたので理解ができました」などのお言葉をいただいております。 117: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 118: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  利用状況、ありがとうございました。平成30年度は67件、そして令和元年度は70件ということで、令和2年度におきましてはコロナ禍がありましたので極端に件数がですね、少なくなっているということは理解しますが、このすばらしい事業の割にはと申し上げたら、率直な意見ですけど、年間60から70ということは大変残念だなというのがちょっと率直な感想です。  では、再質問をいたします。  次に、講座内容の選択についてお聞きいたしたいと思います。  現在、令和3年度の「あすか市民塾」は9項目に分かれており、合計68の講座がございます。例えば行財政や計画が7講座、街の整備が5講座、環境・ごみが6講座、健康・福祉・子育て・スポーツが20講座、議会・選挙が3講座、安全な暮らしが7講座、市民活動・人権・男女共同参画が10講座、文化・生涯学習が6講座、教育・学校が4講座というふうに、実に多種多様な講座、68講座がございます。そこで、この講座内容はどのように決められておられるのでしょうか。  春日市の都市計画や、春日市の家計を知ろう、春日市の子育て支援制度サービスについて、コミュニティ・スクールとはなど、春日市の施策やサービスの講座、これで家庭ごみを減量、ごみ出しの区分講座や、犬の適正飼養、そして乳幼児の遊び等の暮らしの工夫の講座、また、やさしい広報紙づくり1・2・3など、このステップがあるんでしょうか。生涯学習の講座もありますが、これらの講座は、各課の方々が提案式に講座を決められているのでしょうか。各課での検討はどのようにされているのでしょうか。  また、講座名も大変工夫されているものもあります。講座名も各課の担当職員が決められているのでしょうか、お聞きいたします。 119: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 120: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 講座内容の選択についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず、講座内容の決め方ですが、毎年、事業開始前に全所管課に対して、新規開設希望の講座、開設中の講座の見直しなどの調査を行っております。各所管課においては、その年に市民の皆様へ伝えたい内容等を検討して講座を決定し、「あすか市民塾」の担当所管である地域づくり課で取りまとめして、「あすか市民塾」としての講座を決定しております。  次に、講座名の決定についてですが、こちらも各所管課で決められたものでございます。 121: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 122: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  毎年、各全課に対して見直しをされているということは大変いいことだと思います。引き続きよろしくお願いいたします。  次に、申込みについて御質問いたします。  申込み対象は、「市内の居住者または市内の勤務者によって構成された10名以上のグループ」とあります。10名以上の活動中の団体のみの申込みとなるのでしょうか。活動中の既存の団体でなくても、そのとき10名以上募れば申込み可能となるのでしょうか。また、10人という人数制限は大まかな目安なのでしょうか。ある程度の人数が集まることができたら申込み可能なのでしょうか。  また、申込み方法が「郵送かファクスまたは持参」となっております。チラシにはそのように書かれております。オンライン上での申込み方法は考えておられないのでしょうか、引き続きお聞きします。 123: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 124: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 申込みについてのお尋ねにお答えをいたします。  まず、申込み対象は10人以上の活動中の団体のみなのかとのお尋ねにお答えします。  議員御案内のとおり、申込み対象は「市内居住者または市内勤務者で構成された10名以上の市民グループ」とされております。この市民グループというのは、申込み団体としての活動いかんを問うものではございません。自主的なグループで10名の参加希望者が集まれば、お申込みいただけます。  次に、オンライン上での申込み方法を考えられているのかとのお尋ねにお答えをします。  現在、「あすか市民塾」の担当所管課である地域づくり課の窓口、郵送、ファクスでの受付、電話をいただいた場合はそのまま受付しております。また、申込み実績がございませんが、メール等でのお申込みも受けております。議員御提案のオンライン上での申込みにつきましては、ウェブ申請等の手法も検討していきたいと考えております。 125: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 126: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  部長、ウェブ上での手法も検討していただくということで、大変ありがたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  次に、オンライン配信について御質問いたします。  御承知のとおり、昨年から新型コロナウイルス感染症拡大のため、講座等はリアルにできず、オンラインでの講座をたくさんの方々がそれぞれに利用されております。今後、オンラインを活用して「あすか市民塾」をすることは検討できませんでしょうか、御提案をいたします。いかがでしょうか。 127: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 128: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 オンライン配信についてのお尋ねにお答えをいたします。  「あすか市民塾」は、市民の皆様と市職員が学びの場を共有し、直接対面しながら講座を実施することで、より分かりやすく、きめ細かな対応を行い、互いが学び合うことができる貴重な機会だと捉えております。議員御提案のオンライン配信については、今後研究していく必要があると感じているところでございます。 129: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 130: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  研究していく必要があると感じている、大変うれしく思います。ぜひ研究のほうをよろしくお願いいたします。  次に、講師となる職員の人材育成効果についてお聞きいたします。  冒頭に市長もお答えいただきました「あすか市民塾」の成果に、「市職員の人材育成につながることを期待したもの」とありましたとおり、講師となる市の職員、その中でも若手職員の人材育成に大きくつながっているのではないかと考えます。テーマ決めから講座の内容作成、そしてプレゼン能力のスキルも学ぶ機会となっていると推測します。  また、先ほどの御回答のように、市民の皆さんと市職員が学びを共有し、直接対面しながら講座を実施することは、お互いの学びになる貴重な機会となると思います。また、市民の方々との距離感を縮める機会となり、市民との信頼関係も構築できるきっかけになると思います。職員が課を異動しても、それぞれの分野からの学びにもつながり、長く続けることの意味もそこにあると思います。  大変よいことばかり推測しておりますが、実際には若手職員の方々のプレゼン能力は、既に学生時代からもう訓練されており、その能力は想像以上の成果を上げているのではないかとも推測いたします。職員の人材育成効果として、職員の感想や具体的な成果がありましたらお聞かせください。 131: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 132: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 講師となる職員の人材育成効果についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず職員からの感想ですが、「市民の皆様の前で話すことを機会に、改めて業務の振り返りや整理を行うことができた」「パワーポイント等の資料作成も受講者に合わせて作り直しをしたり工夫を凝らしたりするため、改めて技術の向上につながっている」「直接対話することが自らの成長に有用である」等、職員自身も育成につながっていると感じているようです。  次に、具体的な成果についてですが、若手職員が講師を務めることが多いため、市民の皆様へ、自分自身が携わっている業務に関することを分かりやすく丁寧に伝えることで、議員にも感じていただいているように、市民の方々との距離を縮め、信頼関係を築く貴重な機会となっていると考えております。  また、職員からは、「ふだん気づかない新しい視点からの意見を聞くことができ、事務改善に生かすことができる」との感想もありますので、ここで得た経験を生かし、積極的に業務改善に取り組んでいるものと考えております。 133: ◯議長(松尾徳晴君) 18番、西村澄子議員。 134: ◯18番(西村澄子君)〔起立〕 18番、春令会、西村澄子です。  職員の方々は、市民の方々と距離を近くし、そのことが信頼関係につながっているとのこと、また、それを業務に生かすことができるという力強い感想をいただき、頼もしく思います。まさしく人材育成効果がある事業だと感じました。20年もの間この事業を続けてこられていることに対し感謝を申し上げるとともに、さらに高度な「あすか市民塾」となることを願って、今回の私の一般質問の最後の質問をいたしたいと思います。  協働のまちづくりから未来への展望についてお聞きします。  市は協働のまちづくりとして、市民、地域、団体、行政が対話を通して主体的に参画できるまちづくりを推進しておられます。職員による出前講座は県内でも多くの市町村が実施しておられますが、本市では、職員出前講座「あすか市民塾」だけではなく、地域の大学の、例えば福岡女学院大学と市が包括連携協定を結び、教育委員会のコミュニティ・スクールの連携などにより、全庁的に協働のまちづくりに取り組んでおられます。  また、冒頭にも申し上げましたが、昨年度は春日高校とも包括連携協定を結び、職員が講座を開催しておられます。例えば県内では宗像市でも、市内の大学である福岡教育大学や東海大学福岡短期大学、そして日本赤十字九州国際看護大学の先生による出前講座や、企業5社、そしてNPOや市民団体も市の職員と併せて講師となり、出前講座を展開されておられます。  近年、市民のニーズの多様化や高度化に対して対応していくことも視野に入れ、さらに質の高い情報提供の場として、「あすか市民塾」の事業を展開してほしいと願います。  子育て中の保護者や高齢者の方々まで幅広い世代の方々が利用、そして小学校や保育所等からの御利用もあるということですので、各年代や多様な団体にも対応できるように、今後も協働のまちづくりの推進の観点を十分に取り入れられ、今後もこの事業をさらに高度な「あすか市民塾」となるように工夫されることを期待しております。  また、昨年からのコロナ感染症拡大により、市民の暮らしも激変しました。先ほども提案しましたが、若手職員のさらなる人材育成の意味においても、オンライン配信も一つの手法として取り入れ、時代に即した「あすか市民塾」へとつなげてはどうかと考えます。くどいようですが、オンライン配信もぜひよろしくお願いします。  協働のまちづくりの推進の観点から、今後の「あすか市民塾」の未来への展望、未来はどのように「あすか市民塾」をされるのかについて考えをお聞きして、これで私の最後の質問とし、私の一般質問といたしたいと思います。よろしくお願いします。 135: ◯議長(松尾徳晴君) 猪口地域生活部長。 136: ◯地域生活部長(猪口 功君)〔登壇〕 協働のまちづくり推進の視点から、今後の「あすか市民塾」の未来への展望をどのように考えているのかとのお尋ねにお答えをいたします。  職員出前講座「あすか市民塾」は、長く市民の皆様に親しまれ、好評を得ている事業の一つでございます。行政が取り組む事業等は、社会情勢や市民の皆様の多様なニーズにお応えできるよう、改善、変更等を行っており、これによりお伝えしたい内容も変わってまいります。このように変化する業務を直接市民の皆様に分かりやすくお伝えすることで、市民の皆様に行政を身近に感じて理解を深めていただき、市民参加のまちづくりへの意識の醸成を図るという目的が達成できるものと考えております。  今後も関係各所管課と連携した講座内容の見直しや、今回御意見をいただいた申込み方法を検討するとともに、オンラインでの配信等につきましても研究等を行いながら、協働のまちづくりにつなぐ事業の一つとして、さらに利用しやすく有効な事業として発展させていきたいと考えております。 137: ◯議長(松尾徳晴君) ここで暫時休憩いたします。                ──── ─ ──── ─ ────                 休憩 午後2時49分                 再開 午後3時09分                ──── ─ ──── ─ ──── 138: ◯議長(松尾徳晴君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  20番、北田織議員。  なお、北田議員は時間制にて質問いたします。 139: ◯20番(北田 織君)〔登壇〕 20番、令桜会の北田織でございます。  私は、さきに通告いたしております西鉄春日原周辺整備事業についてと人口増加対策の2点について、時間制にて質問いたします。  さて、去る5月21日の西日本新聞朝刊、福岡都市圏版に、「高架下活用へ官民連携 西鉄と春日、大野城市が協定」と大きな見出しで紹介されていました。新聞記事を紹介しますと、「連続立体交差事業が進む西鉄天神大牟田線春日原から下大利間の沿線自治体の春日・大野城両市と西日本鉄道株式会社が19日、高架下の空間を有効活用し、地域活性化を目指す官民連携のまちづくり協定を締結した。井上市長は、市域にとらわれず、広域的なまちづくりを進めたいと挨拶。井本大野城市長は、西鉄が敷設され約100年、協定は100年後のまちづくりに向けた礎になると期待を込めた。協定は、高架下のにぎわいづくりや、駅の交流拠点としての魅力向上に向けたまちづくりを官民連携で取り組んでいくことを目指している。三者で情報共有、意見交換しながら、今後、具体的な事業を展開する」と掲載されています。  協定書は、「西鉄天神大牟田線(春日原~下大利)連続立体交差事業を機とした官民連携まちづくり協定」とされています。「機とした」との表現に、いよいよ新しいにぎわいを取り戻す春日原駅周辺整備が始まるぞとの思いから期待し、深い関心を抱いているところです。目的にうたわれていますように、これを機会に、本市と大野城市、西日本鉄道株式会社が連携して、駅及び高架下はもちろんのこと、沿線地域の魅力及び価値の向上並びににぎわいづくりに寄与するとの強い決意の表れであると受け止めております。  そこで、協定書の取組事項について、どのように考えておられるのかお尋ねいたします。
     西鉄春日原周辺整備事業に関しては、市民の皆さんの関心は非常に高いものと考えます。と申しますのは、私ども春日市議会議員有志7名で、令和元年11月に北川正恭早稲田大学名誉教授を迎えて、テーマを「春日原の未来と空間デザイン」として、市民参加型の意見交換会、対話で創る議会フォーラムを開催いたしました。井上市長にも御来賓として御挨拶をいただき、ありがとうございました。  参加費が有料であるにもかかわらず、近隣の市議会議員を含め100名を超える方が参加していただき、そのうちの80名ほどが春日市民の方々でした。ワールドカフェ形式で行ったこのフォーラムは大変な盛り上がりで、ケーブルテレビでも放映され、地方自治をつくる実務情報誌「月刊ガバナンス」にも紹介されました。このときに出された多様な意見をまとめて、要望書として提出させていただきました。  また、行政としては、西鉄春日原周辺整備事業について、平成30年5月に西鉄春日原駅周辺まちづくり会議を発足させ、その目的を、一つ、関係団体の連携強化、二つ、いろいろな視点からの意見交換、三つ、県事業や市事業に関する情報共有と定め、組織としては、近隣の関係団体である春日原自治会、春日原南自治会、春日原商店会、春日原東町朝市商店会、そして春日市商工会の各団体から複数名及び市担当所管で構成されています。  この会議は平成30年5月10日に第1回目を開催し、年度中では4回の開催と全体報告会、令和元年度は4回開催し、報告会についてはコロナの影響で行われていませんが、本年5月に西鉄春日原まちづくり会議情報共有資料が作成されています。後ほどこれを御紹介申し上げたいと思います。  まちづくり会議の議事録によりますと、東口・西口広場のレイアウトはもちろんのこと、人の流れに沿った安全に配慮した歩道、信号機の設置、外コンコースと自由路の一体化など、その都度課題を拾い出しては、警察などの関係機関と調整を行い、当初の計画より、より改善、変更がなされています。  しかしながら、会議の中で議論されてきたものは、施設整備、いわゆるハード面が中心で、まちづくり会議でも検討されているように、これからは出来上がったものをどのように活用していくかが問われるソフト面の議論が重要になっていくものと考えます。  そこで、地域の魅力と価値を高め、にぎわいのある春日原をつくり出していく上で、まちづくり会議の位置づけをどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。  次に、2点目の人口増加対策についてであります。  少子高齢化による社会現象から、人口減少問題が社会問題になっていますが、福岡市に隣接する利便性の高い市は、人口統計によりますと、本年5月末の人口は11万3,149人、昨年同月と比べて230人の減となっていますが、それまでは僅かではありますが毎年増加を続けてきました。そのことを考えると、対策次第ではまだまだ人口増加が望めるものと考えております。  2020年、全国の市人口増加数ランキングは、2015年に引き続き福岡市が全国1位となっています。また、全国743の町の人口増加数ランキングによりますと、風土や地理的条件は異なりますが、ランキング20位の中に、福岡市に隣接する糟屋郡の粕屋町や新宮町など4町がランキングされ、福岡市の人口増加の影響を受けているものと考えられます。  そこで、福岡市に隣接する市の利便性を考えたとき、私は人口増加対策の一つとして、平成11年に導入した高さ規制の見直しを行う必要があると考えます。私の記憶では、私が議員になって間もない平成8年頃、福岡市では断水が続くなど水源確保に随分苦労されていましたが、市はインフラの整備が進み、水資源が豊富とのことなどから人口が急激に増加していました。  市の統計によりますと、平成元年の3月の人口は8万3,716人、同5年の同月には9万4,076人と、5年間で1万360人増え、同10年の同月では10万1,821人と、実に10年間で1万8,105人の増加となっています。このような急激な人口増加が、近隣の自治体と共同で実施している水の供給やごみ処理の限界から、人口抑制対策として、市内の中央部から北部にかけて、中高層建築物の容積率の割合を低減する対応が取られたものです。  私は平成9年6月議会において、春日市における飽和人口を明確にして対策を講ずべきであるとの立場から一般質問を行った折、当時の白水市長は市の飽和人口を12万5,000人と答弁されたことを鮮明に記憶いたしております。  人口抑制策の経緯としては、平成5年6月施行の都市計画法、建築基準法の一部改正に伴い、用途地域の見直しが必要となり、平成8年4月に新用途地域に移行することに併せて、市内の北部・中央部を中心に容積率の割合が低減され、規制が強化されています。  その後、平成11年3月に市内の北部・中央部を中心に、高度地区を絶対高度制限型に変更されています。当時、変更の対象となった建築物は既存不適格建築物とみなされ、建て替え時には規制される容積率が適用されることなどから、建て替え時の問題や、資産価値が下がることへの懸念などから公開質問状が出され、また、市議会へも請願が提出され、住民説明会が何度も開催され、大変な事態であったことを記憶いたしております。  以上のことを踏まえた上で人口増加対策を考えたとき、高度地区の見直しとともに、容積率の緩和も併せて見直す必要があると考えますが、いかがでしょうか、御答弁をお願いいたします。  以上で第1回目の質問を終わります。 140: ◯議長(松尾徳晴君) 井上市長。 141: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 北田議員から、西鉄春日原周辺整備事業についての御質問でございます。  まず、本市と大野城市、西日本鉄道株式会社の三者で締結した連続立体交差事業を機とした官民連携まちづくり協定の取組事項をどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  協定の取組事項については、具体的には今後、三者で協議を重ねていくこととなりますが、三者が連携することにより、駅やその周辺に創出される新たな空間の有効活用や、公共交通の利便性向上を図り、鉄道沿線エリアのみならず、春日市全体の魅力向上につながっていくことを期待しているところです。  次に、にぎわいのある春日原をつくり出していく上で、まちづくり会議の位置づけをどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  これまでのまちづくり会議においては、議員御案内のとおり、施設整備などハード面に関する意見交換が中心となっていましたが、今後は安全で快適な空間の確保に向けて、駅周辺の交通規制などを協議するとともに、まちづくりの一翼を担う駅前広場や既存道路の利活用など、事業完了を見据えた議論を行っていく予定としております。  次に、人口増加対策についての御質問でございます。  人口増加対策を考えたとき、高度地区の見直しとともに、容積率の緩和も併せて見直す必要があると考えるがいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  昨日、迫議員の質問にお答えしましたとおり、平成8年の建築物の容積率の低減、平成11年の絶対高度制限型高度地区の設定などの都市計画に関する規制の導入から、約四半世紀が経過しています。これらの規制が、超高齢化・少子化による人口減少社会の本格的到来を迎える市の状況にかなっているものかどうかを検討する時期に来ているものと考えており、第6次春日市総合計画において見直しの方針を示したところです。  現在、第2次春日市都市計画マスタープランの策定を進める中で、容積率や高度規制の見直しなど、都市計画の規制緩和の方向性と見直しの方法を検討しています。 142: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 143: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田でございます。  1回目の質問と順序が入れ替わりますけれども、まず人口増加対策について質問をいたします。  答弁では、第6次春日市総合計画において見直しの方針を示し、現在、第2次春日市都市計画マスタープランの策定を進める中で、容積率及び絶対高度制限型高度地区の高さ規制の見直しなどの都市計画の規制の緩和の方向性と見直しの方法を検討しているとのことですが、人口増加対策を考えたときに、福岡市に隣接しているこの好立地条件を生かすべきであろうというふうに考えます。  そこで対策として考えられるのは、本市には東玄関口として西鉄春日原駅があり、福岡市天神まで約20分弱、JR春日駅から博多駅まで15分程度、また、西の玄関口である新幹線の博多南駅から博多駅までは約10分程度の距離になっております。この好立地条件を生かし、これらの駅の周辺を都市型居住エリアとして規制を緩和し、多くの住民が生活できる高層マンションが建てられるようにするとともに、店舗等が入居できれば、周辺地域の魅力と価値を高めることにつながるのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。  今回の春日原駅周辺整備事業で、ここでにぎわいのあるまちづくりが今からいろいろと議論されていくかと思いますけれども、これも一つの、こういった都市型居住エリアとしてのきっかけになるのではないかと思います。  また、市は福岡市のベッドタウンとして発展してきましたが、平成8年に市の北部と中央部を対象に容積率の割合が低減されています。これらの地域の容積率の見直しも図りながら、駅周辺の都市型居住エリアのにぎわいと、住居地域における閑静な住宅街の調和の取れたまちづくりが求められていると考えますが、いかがでしょうか。 144: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 145: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 人口増加対策についての再質問でございます。立地条件を生かし、駅の周辺の規制を緩和することは、周辺地域の魅力と価値を高めることにつながると考えるがいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  本市の東西の駅周辺の地域は、福岡都市部へのアクセス性や生活利便性が高く、地域の拠点となるエリアです。そのため、策定中の第2次都市計画マスタープランでは、高さ規制の緩和等の手法により、多様な世代の需要に対応した住宅や店舗等の立地誘導を行い、地域の魅力と価値を高めていくことを検討しております。  次に、市域北部と中央部の容積率の見直しも図りながら、駅周辺の都市型住宅エリアの人のにぎわいと、住宅地域における閑静な住宅街の調和の取れたまちづくりが求められていると考えるがいかがかとのお尋ねにお答えします。  御存じのとおり、市は14.15平方キロメートルの非常にコンパクトな住宅都市です。その中でも駅や商業施設に近接し、にぎわい創出の拠点とすべき地域や、公園や水辺の自然を生かしながら、閑静な低層の住宅街を形成する地域など、地域ごとにそれぞれ特性があります。  策定中の第2次都市計画マスタープランでは、過去に容積率が低減された市域北部と中央部の地域を中心に規制の緩和を検討するとともに、それぞれの地域の特性を勘案しながら、地域全体として、にぎわいの創出と閑静で住みよい住宅地とが調和するまちづくりを行っていくことを検討しております。 146: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 147: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田でございます。  御答弁では、策定中の第2次都市計画マスタープランでは、過去に容積率が低減された市域北部と中央部の地域を中心に、規制の緩和を検討するという御答弁もいただいております。どうかですね、先ほど申し上げましたように、それこそ14.15平方キロメートルというコンパクトなこの市域の中ですので、先ほど申し上げましたように、ぜひ都市型居住エリア、こういったものも併せて検討をしていただきたいというふうに思います。これは要望とさせていただきます。  それでは、西鉄春日原周辺整備事業の質問を行います。これからはですね、「駅周辺整備事業」というふうに表現させていただきますので、御了承ください。  協定書における取組事項については、具体的には今後三者で協議を重ねていき、三者の連携によって、駅やその周辺に創出される新たな空間の有効活用や公共交通の利便性の向上を図り、鉄道沿線エリアのみならず、春日市全体の魅力向上につながっていくことを期待しているとの回答であります。まさしく私もこのことについては同感であります。  そこでこちらの資料にですね、これは連続立体交差事業をいろいろと具体的に述べてあるものです。こちらの資料、西鉄春日原周辺整備事業、福岡県春日市というふうに書かれていますけど、この中には、「西鉄春日原駅周辺は、春日市の新しい顔づくりを目指す中心市街地であり、商業施設や交通施設の充実とともに、人にやさしく、ゆとりとふれあいのある美しい街並みづくりが求められています」というふうに記されています。このことからも、春日原周辺整備事業の取組が、春日市の表玄関の顔として、さらには、これからの市の魅力や価値を高める重要な事業であるというふうに考えています。そこで質問をいたします。  春日原駅周辺の施設整備に関することは、もう既にまちづくり会議において方向性が見いだされております。春日市の守備範囲についてでありますけれども、一つは駅の周辺整備、それからもう一つ、恐らくこの中に含まれるかと思うんですけれども、駅部の利用可能スペース、約300平米、この利活用及び、今の予定では、こちらの道路のここが交番で、それから駐輪場、変電所、それから白木原に向かったほうの約140メーター、この利用について、このことそれ自体が三者協議の対象になるのかどうか。春日市が独自で決定できるものと、春日市が協議を進め、最終的には大野城・西鉄の三者で調整が必要なもの、当初から三者協議の対象になるものがあるとしたら、この中でどちらがそういうものに該当するのか、御答弁をお願いいたします。 148: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 149: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 高架下空間の利用については、三者で締結したまちづくり協定の協議対象となるのかとのお尋ねにお答えいたします。  高架下利用につきましては協議対象となるものの、本市、大野城市、それぞれが個別に西鉄と協議することになります。 150: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 151: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 高架下利用というのは、先ほど申しました、もう既に交番、それから駐輪場、それから変電所、それからあと白木原のほうの140メーターですよね。そのことについては今御答弁をいただきましたが、駅部の春日市が利用可能スペース、このことについてはどういった形で協議をなされるのか。このスペースについては今御答弁をいただいていないんですけれども、そのスペースについて、まず一点すみません、どちらと協議をされるのかということと、もう一点は、そこを協議する、協議というか、何に使うかということを中心と考えるのは、行政が主導を取られるのか、それかまちづくり会議、こういったところで協議なされるのか、どちらなのかちょっと御答弁をお願いしたいと思います。 152: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 153: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 ただいま御質問いただいた分ですけども、駅部の利用可能スペースにつきましては、本市と西鉄のほうで協議をさせていただきます。いずれにしても、高架下事業につきましてもですね、敷地が西鉄さんの持ち物なので、駅も含めたところでですね、全て協議は西鉄と協議になります。 154: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 155: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 駅部の春日市利用可能スペースは、これはこれからのまちづくりにおいて非常に重要な案件ではないのかなというふうに思います。そういった部分では、本市の情報発信の拠点だとか、もしくは公共施設の機能を兼ねるとか、そういった部分での重要なものになろうかと思いますので、ぜひこれは市のほうがリーダーシップを取って、春日市の将来を見据えたものの利用されるようなものに持っていっていただきたいというふうに、これは要望をいたしておきます。  それから冒頭にも紹介しました、令和元年11月に当時の北川正恭早稲田大学名誉教授を迎えて、春日市議会議員有志7名で、市民参加型意見交換会、対話で創る議会フォーラムinかすがを開催し、春日市民の方も80名ほど参加いただきました。  このフォーラムでは、「春日原ミライと空間デザイン」をテーマに、米丸議員がパワーポイントで春日市の過去から現在の様子を紹介し、駅周辺整備事業の資料に基づいて、事業計画の説明、その後、ワールドカフェ形式のワークショップで意見交換会を行いました。様々な視点からアイデアが出され、それこそ、わくわくどきどきの楽しい時間を過ごさせていただきました。そのときのまとめについて、かいつまんで紹介させていただきます。  まず、西鉄春日原周辺整備事業のビジョンづくりに取り組み、「全ての市民の笑顔が集まる、誰かと過ごしたい感性がときめく空間」と集約いたしました。このビジョンによる駅前広場や市道を含む歩行者空間の移動の円滑化と駅舎部分や高架下の利活用に関する基本的な考え方は、春日市の実質的な玄関口としての交通結束点として交通を処理する交通結束機能と、都市として提供されたサービスや景観等によって構成される都市の広場機能を考慮し、高齢者や障がい者などを含む全ての人にとって利用しやすい施設・エリアとなるような、移動円滑化と快適な都市機能の集積、にぎわいや交流、潤い、安らぎ、癒やしのある、緑・住・働のバランスの取れたまちづくりを目指すものとなっております。  駅前広場については、二つの駅前広場のうち東口駅前広場の広場ゾーンでは、都市の広場機能として定期的にオープンに、また、フリーな形で市民が利用できる多目的イベントの開催を提案。春日原に来ると何かやっている期待感が人を呼び込み、それがさらなるにぎわいを形成すると結論づけています。  駅舎、外コンコースについては、交通結束機能のみならず、駅舎ゾーンには移動円滑化と快適な都市機能の集積が求められていること。鉄道やバスなど公共交通機関の円滑な乗り降り、音楽が流れる中での買物、喫茶や食事が可能な商業サービスの充実に併せて、春日市の歴史的情報から店舗案内といった商業系情報の発信・収集機能、またはNPOによる悩み相談所や市の出張所など公共施設機能の整備が求められていました。  パブリックビューイング、ユーチューブ配信、ミニFM局の情報発信手段が提案されており、駅舎ゾーンには、これらを活用してのイベント、商店会情報や観光情報といった春日原の情報発信が期待されていること、また、ビジョン達成に向けて駅ピアノの設置の意見が散見されたことは興味深いものでありました。  より具体的なものは、その提出したものの中に書かれておりますけれども、そこで市道についてでありますけれども、四宮内科から福岡銀行までの区間、約85メートルの市道の活用については、この事業で春日原駅へのアクセス道路が旧交番側に移行し、バス路線の変更に伴って旧路線は一般車のみの通行となることから、土・日・祝祭日を歩行者天国としてイベントやオープンカフェ等を実施してはどうか、人が集いにぎわうためには、日常の商業活動だけではなく、ふだんとは違った仕掛けも重要であり、地元商店会など民間活力による季節に合わせた様々なイベントの実施が求められていました。歩行者天国を春日市初の試みとしてするべきであるとの意見も出されております。  ただいま、議会フォーラムでの多様な意見の中から、駅前広場、駅舎、外コンコース、市道に関する意見を、そのまとめをちょっと紹介させていただきましたけど、まず初めに、歩行者天国の実施についてお尋ねをいたしたいと思います。 156: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 157: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 四宮内科から福岡銀行までの市道を歩行者天国にしてはどうかとのお尋ねにお答えいたします。  四宮内科から福岡銀行までの道路の活用ですが、既にまちづくり会議で市から御説明しておりますが、バス走行ルート変更後は、地元商店街等がイベント等を開催する際に、市や警察との協議を経た上で必要な条件を満たせば、歩行者天国等として一時的に活用していただくことは可能であると考えます。 158: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 159: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田織であります。  今、御答弁では、四宮内科から福岡銀行までの道路の活用の歩行者天国は条件が整えば可能とのことでありますが、そこでもう一点、本市のコミュニティバスやよい号と大野城市のまどか号の乗換えについても多くの方から要望が出されていました。この件については、西口にやよい号を乗り入れる整備が行われますが、東口にまどか号の乗り入れを行い、これについても方向性が定まっているようでありますけれども、確認を含めて、双方の乗換えができるようにする必要があるかと思いますけれども、その確認も含めて御答弁をお願いいたします。 160: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 161: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 本市のコミュニティバスと大野城市のコミュニティバスとの乗換えに対する取組はとのお尋ねにお答えいたします。  既に大野城市とは協議を行っております。本市のコミュニティバスは駅西口駅前広場での乗り降りとなり、大野城市コミュニティバスは駅東口駅前広場で乗り降りする予定でございます。駅外コンコースを通行することにより、西のコミュニティバスの乗換えがしやすくなり、利便性が向上いたします。 162: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 163: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田でございます。  次にですね、先ほどるる御紹介をしてまいりましたけれども、私どもが取り組んだ議会フォーラムでの意見を取りまとめた要望に対するその感想と取扱い、もっと中にはいろんな具体的なものがあるんですけれども、それについての御答弁をお願いしたいと思います。 164: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 165: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 議会フォーラムでの意見を取りまとめた要望書に対する感想と取扱いをどのように考えているのかとのお尋ねにお答えします。  せっかく取りまとめていただきましたが、実際にこの地域で生活されている方、事業を行っている方の要望とは若干の温度差があるように受け止めましたので、要望書については吟味させていただきます。 166: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 167: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田でございます。  要望書の感想については、「実際にこの地域で生活されている方、事業を行っている方の要望とは若干の温度差があるように受け止めましたので、吟味させていただきます」との御答弁でありました。ある意味においてはこれは当然かなと思うんですね。この地域で生活されている方と集まって議論をした方との、その視点というか立場というか、こういうものが違いますので当然かと思いますが、要望書の内容をいま一度吟味をしていただけるという、要するに詳しく調べて確かめるということであろうかと思いますけれども、そのことを強く望んでおきたいと思います。  と申しますのは、フォーラムに際し、私ども7名の有志議員が自らチラシを駅前で配布して呼びかけて、また、西日本新聞等で紹介された情報で集まられた約80名の市民の方々が中心で意見をまとめたものであります。私が知る限りでは、現職の自治会役員や元役員から元議員及び各種団体で活躍されている人も参加されていました。そのことから考えても、参加者は春日市のまちづくりについて非常に関心の高い方々だと言えると思います。それらの方々がワークショップで出された意見でありますので、春日市の魅力や価値を向上させるアイデアや思いがたくさん含まれていて、まちづくりへの参画意識を持っておられるということを強く感じております。  また、この要望書の中にはですね、まちづくり会議での意見交換で出された内容とも重なっていることが多く、積極的に吟味していただき、駅周辺整備事業にぜひ反映していただきますことを強く要望をしておきたいと思います。  次の質問ですけれども、さて次にはですね、駅周辺整備事業の広報に関する質問です。春日原駅はですね、来年、令和4年8月に高架切替えがなされることや、駅前周辺整備事業に関する平面図は改札口を入ったところに掲示されておりますが、駅の外には何ら掲示がなされておりません。協定書が結ばれたこれを機会に、これから盛り上げていくために、広報の在り方としてですね、歩行者にも、また利用者にも、外からもっと見えるような形で、ぜひ、今年の5月にまちづくり会議の情報共有の資料として作られましたその資料、こちらにありますけれども、こちらは西鉄天神大牟田線の連続立体交差事業スケジュールですね。  この上のほうには、高架の切替え、それから上は県が取り組むものです。令和6年11月には駅舎を全て完成する。その下に、これはまだ今スケジュールが協議中だと思いますけれども、春日市が取り組むもの。それから、先ほど紹介しました駅前広場の整備計画図。それから、春日原駅の西口の広場、ここにはコミュニティバスが乗り入れられることや、どういった形になるかというのをこの中に書いてあります。また、こちらには春日原駅の東口。  こういった形のものがもう既に資料として出来上がっているわけですので、これを機会にぜひとも盛り上げるためにもですね、この資料になっているものをコーティングしてですね、掲示する必要があると私は考えておりますけれども、このことについてお考えをお尋ねしたいと思います。 168: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 169: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 西鉄春日原周辺整備事業スケジュール変更に関する情報の掲示についてでございます。  周辺整備事業の事業期間については、現在、福岡県と協議を行っております。県との協議後、正式に変更認可を申請し、変更認可を取得した後、告示等の手続が必要となることから、全ての事務手続完了は令和3年度末となります。当然ながら、スケジュール確定後は駅部に変更スケジュールを掲示するとともに、市報等により市民の皆様に情報提供をさせていただく予定です。  なお、春日原駅舎や駅前広場のイメージ図の掲示につきましては、先ほども述べましたけども、福岡県及び西鉄と協議を行っておりますので、調整が済み次第、速やかに掲示する予定となっております。 170: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 171: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 スケジュール調整やそういったものの協議が終わり次第、早急に提示をしていただけるということですので、よろしくお願いをしたいと思いますけど、なぜこういうものを私が申し上げるかと申しますと、今、春日市民の方にとっては非常に、コロナの影響もあって自粛生活を余儀なくされておられるわけでありますけれども、来年の8月に高架切替えが実現できることは、本市にとっては非常に明るい材料でもありますし、当然、令和8年3月に向けて、駅舎が令和6年11月ですか、これができた後には駅前周辺整備事業が行われますので、こういった見える化というか、目で見てそういうものをイメージできるもの、こういった明るい材料をぜひ提供してですね、市民の皆さん方に勇気をつけていただきたいと思うし、また、こういった進捗状況を提供することも、これは行政の責務ではないかと、そういうふうに思っております。  そしてまた、この駅周辺整備事業は、昨日の迫議員の質問に市長も答えておられましたように、これまでの50年を礎として、次の50年の都市空間づくりに大きな役割を果たすものでありますので、このことによって、まちづくりに参画をしていただける方たちの喚起にもつながると、そのように考えていますので、一日も早い、こういった提示と市報への掲示等もお願いをいたしたいと思います。  最後になりますけれども、今後のまちづくり会議の在り方については、これまで施設整備などハード面に関する意見交換が中心となっていたが、今後は安全で快適な空間の確保に向けた駅周辺の交通規制などを協議するとともに、まちづくりの一翼を担う駅前広場や、既存道路の利活用など、事業完了を見据えた議論を行っていく予定であるとの答弁をいただきました。  令和元年7月28日に行われたまちづくり会議において、今後のまちづくり会議の推進について、行政から、「今後は出来上がった施設の運用、活用、ソフト面についての議論が必要になってくるのではないか。この部分については市が中心となるということではなく、市民が主体となるものと考えている」との説明がなされ、イベントやメンバーについてもグループ討議がなされ、メンバーの拡大を求めるなどの多様な意見が出されています。  駅周辺整備事業がこれからの魅力づくりや価値の向上とにぎわいづくりに大きな影響を与えることを考えると、今後の取組は、まちづくり会議を主体としながらも、専門家をコーディネーターとして招き、まちづくりには、若者、よそ者、のぼせ者の三者がいればうまくいくと言われていますので、春日市が大好きな若者、春日で起業したいよそ者、祭りやイベントが大好きなのぼせ者にも共有の場をつくり、永続的な取組ができる仕組みをつくる必要があるのではないかと考えております。  春日原周辺の所有者の方々も高齢化が進み、自らが商業者というよりも、テナント収入を得ておられる方が多いようであります。また、テナントとして借りて商売をしておられる方も、高齢化が進んでいます。そこでテナントの価値を高める必要があります。そこにはにぎわいが必要です。にぎわいには先ほど述べた若者、よそ者、のぼせ者が欠かせないと考えますが、行政としての考え方をお尋ねいたします。 172: ◯議長(松尾徳晴君) 渡邉都市整備部長。 173: ◯都市整備部長(渡邉一雄君)〔登壇〕 にぎわいには若者など様々な方が欠かせないと考えるが、市の考えはとのお尋ねにお答えいたします。
     市といたしましては、まずは地元自治会、商店会、商工会をメンバーとしたまちづくり会議において、駅前広場などの新たな空間の利活用について協議してまいりたいと考えております。 174: ◯議長(松尾徳晴君) 20番、北田織議員。 175: ◯20番(北田 織君)〔起立〕 20番、北田でございます。  駅前広場などの新たな空間の利活用については、まずは地元自治会や商店会、商工会をメンバーとしたまちづくり会議において協議していくとの答弁でありますが、私は見直しが必要であるというふうに考えております。  もともと、このような市の将来像を描く駅周辺整備事業については、まずはこの事業の目的に沿ってビジョンをつくり、その実現のために具体的な取組を整理し、その実現のために施設を整備することが望ましいのではないかと考えております。これは私の持論です。しかし、もう既に施設整備の協議は調いつつありますので、これからは、それらの施設をどのように利活用していくかが、これが重要であろうと思います。  令和元年まちづくり会議、第2回の会議において、今後のまちづくり会議の推進について、イベントや施設等の意見交換がなされ、その中でメンバーについては、「メンバーの拡大が必要。公募または推薦する。若い人を入れて新しい視点を持つ必要がある。年齢が若く春日原地区に興味を持っている人もいる」等の意見も出されております。また、まちづくり専門家の具体的な名前を出されて、勉強会の要望も求められています。  この駅前周辺整備事業が、50年後の春日市全体の魅力や価値向上、そしてにぎわいづくりに大きな役割を果たすことを考えると、この協議の在り方もいま一度考え直すことが必要であると、そのことを申し述べて私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 176: ◯議長(松尾徳晴君) 以上で、今期定例会における一般質問の通告議員の質問は全て終了いたしました。これをもちまして一般質問を終了いたします。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  次の会議は6月28日の最終日において、議案の表決となっております。  本日はこれにて散会いたします。                ──── ─ ──── ─ ────                 散会 午後4時04分...