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平成30年第2回定例会(第4日) 名簿 2018-06-20
平成30年第2回定例会(第4日) 本文 2018-06-20

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  1. 春日市議会 2018-06-20
    平成30年第2回定例会(第4日) 本文 2018-06-20


    取得元: 春日市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-05
    1:                 開議 午前10時00分                ──── ─ ──── ─ ──── ◯議長(金堂清之君) 皆さん、おはようございます。  全員出席であります。ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしております議事日程第4号のとおりであります。                ──── ─ ──── ─ ────  ┌─────────┐  │日程第1 一般質問│  └─────────┘ 2: ◯議長(金堂清之君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問をお受けいたします。  2番、内野明浩議員。  なお、内野議員は回数制にて質問をいたします。 3: ◯2番(内野明浩君)〔登壇〕 皆さん、おはようございます。  一般質問2日目でございます。2番、内野明浩です。  私は通告どおり、4月より導入されています、ふれあい文化センター指定管理者制度において、本市における運営姿勢についてと、今後の文化振興のあり方を質問させていただきます。  指定管理者制度とは、地方自治法244条によれば、行政処分の一種である「指定」により、公の施設の管理権限を当該指定を受けた者に委任するものであります。指定管理者制度では、指定管理者を指定する手続、指定管理者が行う管理の基準、業務の範囲等の必要事項を条例において規定した上で、指定管理者を選定し、議会の議決を経た後、行政処分として「指定」いたします。指定管理者は行政処分に該当する「使用許可」を行うことができ、自治体は設置者としての責任を果たす立場から指定管理者を監督することになります。  ここで、私法上の契約によって外部の民間業者に委託する業務委託制度と、指定管理者制度の違いを比較した場合、公の施設の管理権限は、業務委託制度の前者では設置者である地方公共団体が有しますが、指定管理者制度の後者では指定管理業者が有し、管理の基準や業務の範囲は条例で定めることになります。  また、利用料金の扱いについては、前者では受託者がみずからの収入とすることはできませんが、後者の場合は指定管理者がみずからの収入とすることができます。その際、条例で定める範囲内で料金設定が可能となっています。  本市においても現在、指定管理者制度を導入している公共の施設として、社会福祉法人共栄福祉会指定管理者岡本保育所社会福祉法人純正福祉会指定管理者大和保育所社会福祉法人春日福祉会指定管理者の春日原保育所、子ども未来ネットワーク春日指定管理者放課後児童クラブワーカーズコープ指定管理者児童センター、3カ所ございます、光町コミュニティセンター毛勝児童センター白水児童センターです。  春日市社会福祉協議会指定管理者老人福祉センターナギの木苑、春日まちづくりパートナーズ指定管理者である総合スポーツセンター温水プールと西野球場、そして各自治会が指定管理者である各地区公民館トールツリーグループ株式会社ケイミックスパブリックビジネス指定管理者のふれあい文化センター株式会社図書館流通センター指定管理者春日市民図書館、タイムズ24株式会社が指定管理者のJR春日駅前駐車場等の施設に指定管理者制度が導入されております。
     昨年度において、本年4月にスタートする図書館における指定管理者制度導入に向けて、多くの市民団体やボランティアの皆様からさまざまな御意見があり、議会のほうでも随分議論させていただきました。昨日は松尾議員による指定管理者制度導入後の春日市民図書館についての一般質問も行われました。  ここで指定管理者制度を導入する意義として、まずは利用時間の延長など、施設運営面でのサービス向上による利用者の利便性の向上が考えられます。次に、管理運営経費の削減による、施設を所有する地方公共団体の負担の軽減があります。期待できる効果として、民間事業者のノウハウを活用することにより管理経費が縮減でき、その結果として施設の利用料金が下がることや、多様化する住民ニーズに対応するために利用者の満足度を上げ、より多くの利用者を確保しようとする民間業者の発想を取り入れることで、利用者へのサービスが向上するというものです。  指定管理者制度では、管理の最終的な責任は市が負うことになり、民間事業者が管理する場合でも基本的なことは市が決定しますので、適正な管理は確保されていると考えられます。  それでは、指定管理者制度の問題点を5点述べさせていただきます。  まず1点目、弾力性や柔軟性のある施設運営という建前がありながら、実際には地方公共団体担当者の理解不足や、条例、施行規則等に阻まれることで、民間の実力が十分に発揮できないということがあります。  2点目、指定期間の満了時も同じ団体が管理者として継続して指定を受けられる保証はなく、選考に漏れるなどで管理者が変更した場合は、ほとんどの職員が入れかわってしまうことが考えられます。また、指定期間が3年から5年程度と短期間であれば、正規職員を雇用して配置することが困難となるなど、人材育成が難しくなり、職員自身にも公共施設職員としての自覚や専門性が身につかないことが考えられます。  3点目、指定期間の短さは人材育成と同時に、設備投資や運営面での長期的計画も阻んでいます。特に本市のふれあい文化センターのような教育・娯楽関連の施設では、経費節減のために場当たり的な運営をすることで集客力が減少し、それに伴う収益の減少によって必要経費も十分捻出できなくなり、結果としてさらに客足が遠のくといった悪循環に陥る可能性があります。  4点目、一般の職員が地方公務員扱いとならないので、地方公務員法による服務規程等が課せられずに、問題が発生しても同法による懲戒処分の対象にならないことです。  5点目、制度導入の真の狙いが運営費用と職員数の削減にあることから、行政改革の面が過剰に着目されるばかりに、文化振興市民ファーストの観点が後回しになってしまうことなども考えられます。  ほかにもありますが、主に考えられる5点の問題点を挙げてみました。  指定管理者制度は施設の管理運営全般を管理者に委ねるため、「公の施設が民営化される」という見方をされる場合もありますが、税金で設置された施設が一般管理者によって私物化されるのを防ぐという観点から、運用の留意点として、利用者であるとともに本来の所有者である市民のチェック制度を機能させることが必要です。管理者自身サービス向上と改善のための情報収集を行うことも必要となります。さらに、管理を指定した市及び第三者機関による監査や、市職員による指導も重要です。  それでは、以上申し上げましたことを踏まえた上で、本年4月よりスタートしたふれあい文化センター指定管理者導入における運営について、そしてその制度化における文化振興のあり方並びに今後の展望も含めて、まず初めに市長のお考えを質問いたします。よろしくお願いいたします。 4: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 5: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 おはようございます。  内野議員から、ふれあい文化センター指定管理者制度導入についての御質問でございます。  まず、指定管理者制度導入における運営についてのお尋ねにお答えいたします。  ふれあい文化センターの運営については、指定管理者と基本協定及び年度協定を締結し、適切な管理運営がなされるよう、遵守事項等について定めております。また、指定管理者には実績報告書を毎月提出するよう義務づけるとともに、指定管理者と担当所管による会議も毎月行っております。その会議の中では、施設管理の状況や、市民の皆様からの御意見等に対する対応についての確認や調整を密に行っており、管理運営に支障を来さぬよう慎重に取り組んでおります。指定管理者制度導入から2カ月を経過しておりますが、このような調整を行うことにより、円滑な運営につながってきていると認識しております。  議員から御指摘がありました、施設運営上の弾力性や柔軟性が、担当者の理解不足や、条例、施行規則等に阻まれるという点につきましては、月例会議や連絡協議を実施しながら、市としてもこれまで培った文化施設の管理運営におけるノウハウを活かし、指定管理者のスムーズな運営を促していきたいと考えております。  また、条例、施行規則等については、市の文化施設であることからも、その範疇での運営が適切であると考えておりますが、民間事業者ならではの視点や、市民から寄せられた御意見にも耳を傾けながら、施設の利便性の向上に努めてまいります。  次に、指定期間の短さが指定管理者の人材育成や長期的計画を阻害しているという御指摘がございましたが、本市では指定期間を10年、20年と長期の設定を行っていないからこそ、指定管理者に対して絶えずサービスの質の向上を促すことができているものと考えております。  さらに本市では、指定管理者が適切な管理を行っていると市が評価すれば、公募によることなく次の指定管理者の候補者とすることができると定めています。そのため、指定管理者は職員の人材育成に力を入れ、経費削減だけにとらわれない長期的な計画を持った運営に努めるなど、サービスの質を向上させることこそが次の再指定につながるとの認識で、業務に取り組んでいただいております。  また、指定管理者の職員が地方公務員法による服務規程が適用されないという点につきましては、基本協定において、指定管理者に対し、地方自治法及びその他関係する法令等を遵守するよう定めているほか、市は必要に応じて業務の改善等を指示し、これに従わない場合は指定の取り消しや業務の停止を命ずることができる旨を定めております。  制度導入において、行政改革の面が過剰に着目されるという御指摘ですが、本市では民間事業者等の能力やノウハウを活用し、住民サービスの向上を図るとともに、施設管理の効率化を推進することを指定管理者制度導入の目的としております。  また、指定管理者に対しては、文化振興や市民優先の観点が後回しにならぬよう、運営方針や文化センターの設置目的、業務の公共性等を十分に理解し、協定に定める内容を誠実に履行するよう義務づけております。  議員御指摘の運用の留意点としてのチェック機能につきましては、市としても必要不可欠なものと認識しており、指定管理者からは、御意見箱の設置や利用者による意見交換会を実施する旨の提案がなされております。市といたしましては、事業計画書及び実績報告書をもとに、年度ごとに春日市公の施設指定管理者選考等委員会による評価を実施し、運営が適切に行われているか判断することとしております。  また、月例会議や年度評価で確認された事案については、必要に応じて次年度の年度協定に反映できるよう体制を整えております。  次に、制度化における文化振興のあり方並びに今後の展望についてのお尋ねにお答えいたします。  文化芸術事業の運営方針については、これまで進めてまいりました「音楽のまちづくり」を基本コンセプトとして、引き続き指定管理者が継承してまいります。  また、既存の事業のうち継続が必要と市が判断した事業は、必須型の事業として指定管理者に実施を義務づけておりますし、指定管理者から提案があった事業については、市の承認を受けた上で実施することとしております。  今後は民間事業者としてのノウハウや独自の視点を活かすことで、より幅広い層に、より多種多様な文化芸術に触れていただく機会を提供できるものと考えております。  また、春日市文化祭や音楽の玉手箱については、引き続き行政により実施いたしておりますが、春日市少年少女合唱団については今年度から自主運営としており、今後はその運営基盤の確立のための育成支援を行ってまいります。  このような市民文化活動の支援に努めながら、生涯学習の振興という視点もあわせ、組織的及び施策的な方針を構築していく予定です。  ふれあい文化センターが本市の文化活動の拠点として、これまでの成果を生かしつつ新たな取り組みにチャレンジし、より市民に親しまれ、市民の憩いの場となるよう、指定管理者とともに努めてまいりたいと考えております。 6: ◯議長(金堂清之君) 2番、内野明浩議員。 7: ◯2番(内野明浩君)〔起立〕 2番、内野明浩です。  文化振興について、市長の前向きな御回答ありがとうございます。  ここで、指定管理者制度を導入している先進地の行政視察に行きましたので御紹介いたします。  昨年11月1日に、本市でも4月よりふれあい文化センター指定管理業者となっているトールツリーグループ株式会社ケイミックスパブリックビジネスが、平成21年度より同じく指定管理者となって運営をしている兵庫県加古川市民会館へ、春日市の有志議員で視察訪問してまいりました。その地区では、同様にトールツリーグループが指定管理を行っている近隣市の公営施設との連携で、通常、単独では招聘できない有名タレントイベント行事企画をやるなど、積極的な運営がなされておりました。  加古川市民会館を視察訪問しての私の所感として、民間のノウハウを取り入れることで現状よりも市民サービスが向上し、効果としてコストの削減が達成できるのであれば、指定管理者制度導入もよいと考えます。ただし、指定管理者導入過程で従来の続けられている市民参加のイベントが切り捨てられる、そんなことがないようにしなければならないと痛感したわけでございます。  現在、本市でも、あの一世を風靡したベンチャーズのコンサート企画が8月に企画されています。指定管理者制度にして民間ノウハウを導入した成果かもしれません。チケットもすぐに完売になったとのことのようです。これは、先ほど市長より「民間事業者としてのノウハウや独自の視点を活かすことで、今より幅広い層に、より多種多様な文化芸術に触れていただく機会を提供できるものと考えている」と述べられたことに合致するものであります。  さて、ここからちょっと問題なんですけどもね、去る6月3日に、福岡県教育文化奨学財団が……。 8: ◯議長(金堂清之君) 内野議員、ちょっと済みません。ケーブルテレビの画面が映っていないという連絡がございましたので、ちょっとここで休憩させていただきたいと思います。というのは、今の内野議員の質問等がケーブルテレビに映っていないことになっておりますので、ちょっとここで暫時休憩させていただきます。                ──── ─ ──── ─ ────                 休憩 午前10時20分                 再開 午前10時28分                ──── ─ ──── ─ ──── 9: ◯議長(金堂清之君) 皆さん、申しわけございませんが、最初から行いたいと思います。最初の言葉が全然映っていないし、申しわけございませんが、最初からということでよろしいでしょうか。                〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 10: ◯議長(金堂清之君) 皆さん、おはようございます。  全員出席であります。ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしております議事日程第4号のとおりであります。                ──── ─ ──── ─ ────  ┌─────────┐  │日程第1 一般質問│  └─────────┘ 11: ◯議長(金堂清之君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問をお受けいたします。  2番、内野明浩議員。  なお、内野議員は回数制にて質問いたします。 12: ◯2番(内野明浩君)〔登壇〕 皆さん、おはようございます。  一般質問2日目でございます。2番、内野明浩です。しっかりやります。よろしくお願いいたします。  私は通告どおり、4月より導入されています、ふれあい文化センター指定管理者制度において、本市における運営姿勢についてと、今後の文化振興のあり方を質問させていただきます。  指定管理者制度とは、地方自治法244条によれば、行政処分の一種である「指定」により、公の施設の管理権限を当該指定を受けた者に委任するものであります。指定管理者制度では、指定管理者を指定する手続、指定管理者が行う管理の基準、業務の範囲等の必要事項を条例において規定した上で、指定管理者を選定し、議会の議決を経た後、行政処分として「指定」いたします。指定管理者は行政処分に該当する「使用許可」を行うことができ、自治体は設置者としての責任を果たす立場から指定管理者を監督することになります。  ここで、私法上の契約によって外部の民間業者に委託する業務委託制度と、指定管理者制度の違いを比較した場合、公の施設の管理権限は、業務委託制度の前者では設置者である地方公共団体が有しますが、指定管理者制度の後者では指定管理業者が有し、管理の基準や業務の範囲は条例で定めることになります。  また、利用料金の扱いについては、前者では受託者がみずからの収入とすることはできませんが、後者の場合は指定管理者がみずからの収入とすることができます。その際、条例で定める範囲内で料金設定が可能となっています。  本市においても現在、指定管理者制度を導入している公の施設として、社会福祉法人共栄福祉会指定管理者岡本保育所社会福祉法人純正福祉会指定管理者大和保育所社会福祉法人春日福祉会指定管理者の春日原保育所、子ども未来ネットワーク春日指定管理者放課後児童クラブワーカーズコープ指定管理者児童センター、3カ所ございます、光町コミュニティセンター毛勝児童センター白水児童センターです。  春日市社会福祉協議会指定管理者老人福祉センターナギの木苑、春日まちづくりパートナーズ指定管理者である総合スポーツセンター温水プール、そして西野球場です。各自治会が指定管理者である各地区公民館トールツリーグループ株式会社ケイミックスパブリックビジネス指定管理者のふれあい文化センター株式会社図書館流通センター指定管理者春日市民図書館、タイムズ24株式会社が指定管理者のJR春日駅前駐車場等の施設に指定管理者制度が導入されています。  昨年度においては、本年4月にスタートする図書館における指定管理者制度導入に向けて、多くの市民団体やボランティアの皆様からさまざまな御意見があり、議会のほうでも随分議論させていただきました。昨日は松尾議員による指定管理者制度導入後の春日市民図書館についての一般質問も行われました。  指定管理者制度を導入する意義として、まずは利用時間の延長など、施設運営面でのサービス向上による利用者の利便性の向上が考えられます。次に、管理運営経費の削減による、施設を所有する地方公共団体の負担の軽減があります。期待できる効果として、民間事業者のノウハウを活用することにより管理経費が縮減でき、その結果として施設の利用料金が下がることや、多様化する住民ニーズに対応するために利用者の満足度を上げ、より多くの利用者を確保しようとする民間業者の発想を取り入れることで、利用者へのサービスが向上するというものです。  指定管理者制度では、管理の最終的な責任は市が負うことになり、民間事業者が管理する場合でも基本的なことは市が決定しますので、適正な管理は確保されていると考えられます。  それでは、指定管理者制度の問題点を5点述べさせていただきます。  1点目、弾力性や柔軟性のある施設運営という建前がありながら、実際は地方公共団体担当者の理解不足や、条例、施行規則等に阻まれることで、民間の実力が十分に発揮できないということがあります。  2点目、指定期間の満了後も同じ団体が管理者として継続して指定を受けられる保証はなく、選考に漏れるなどして管理者が変更した場合、ほとんどの職員が入れかわってしまうことが考えられます。また、指定期間が3年から5年程度と短期間であれば、正規職員を雇用して配置することが困難となるなど、人材育成が難しくなり、職員自身にも公共施設職員としての自覚や専門性が身につかないことなどが考えられます。  3点目、指定期間の短さは人材育成と同時に、設備投資や運営面での長期的計画も阻んでいます。特に本市のふれあい文化センターのような教育・娯楽関連の施設では、経費節減のために場当たり的な運営をすることで集客力が減少し、それに伴う収益の減少によって必要経費も十分捻出できなくなり、結果としてさらに客足が遠のくといった悪循環に陥る可能性があります。  4点目、一般の職員が地方公務員扱いとならないので、地方公務員法による服務規程等が課せられずに、問題が発生しても同法による懲戒処分の対象にならないことです。  5点目、制度導入の真の狙いが運営費用と職員数の削減にあることから、行政改革の面が過剰に着目されるばかりに、文化振興市民ファーストの観点が後回しになってしまうことなども考えられます。  ほかにもありますが、主に考えられる以上5点の問題点を挙げてみました。  指定管理者制度は施設の管理運営全般を管理者に委ねるため、「公の施設が民営化される」という見方をされる場合もありますが、税金で設置された施設が一般管理者によって私物化されるのを防ぐという観点から、運用の留意点として、利用者であるとともに本来の所有者である市民のチェック制度を機能させることが必要です。管理者自身サービス向上と改善のための情報収集を行うことも必要となります。さらに、管理を指定した市及び第三者機関による監査や、市職員による指導も重要です。  それでは、以上申し上げましたことを踏まえた上で、本年4月よりスタートしたふれあい文化センター指定管理者導入における運営について、そしてその制度化における文化振興のあり方並びに今後の展望も含めて、市長にお考えを質問いたします。 13: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 14: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 内野議員から、ふれあい文化センター指定管理者制度導入についての御質問でございます。  まず、指定管理者制度導入における運営についてのお尋ねにお答えいたします。  ふれあい文化センターの運営については、指定管理者と基本協定及び年度協定を締結し、適切な管理運営がなされるよう、遵守事項等について定めております。また、指定管理者には実績報告書を毎月提出するよう義務づけるとともに、指定管理者と担当所管による会議も毎月行っております。その会議の中では、施設管理の状況や、市民の皆様からの御意見等に対する対応についての確認や調整を密に行っており、管理運営に支障を来さぬよう慎重に取り組んでおります。指定管理者制度導入から2カ月を経過しておりますが、このような調整を行うことにより、円滑な運営につながっていると認識しております。  議員から御指摘がありました、施設運営上の弾力性や柔軟性が、担当者の理解不足や、条例、施行規則等に阻まれるという点につきましては、月例会議や連絡協議を実施しながら、市としてもこれまで培った文化施設の管理運営におけるノウハウを活かし、指定管理者のスムーズな運営を促していきたいと考えております。  また、条例、施行規則等については、市の文化施設であることからも、その範疇での運営が適切であると考えておりますが、民間事業者ならではの視点や、市民から寄せられた御意見にも耳を傾けながら、施設の利便性の向上に努めてまいります。  次に、指定期間の短さが指定管理者の人材育成や長期的計画を阻害しているという御指摘がございましたが、本市では指定期間を10年、20年と長期の設定を行っていないからこそ、指定管理者に対して絶えずサービスの質の向上を促すことができているものと考えております。  さらに本市では、指定管理者が適切な管理を行っていると市が評価すれば、公募によることなく次の指定管理者の候補者とすることができると定めています。そのため、指定管理者は職員の人材育成に力を入れ、経費削減だけにとらわれない長期的な計画を持った運営に努めるなど、サービスの質を向上させることこそが次の再指定につながるとの認識で、業務に取り組んでいただいております。  また、指定管理者の職員が地方公務員法による服務規程が適用されないという点につきましては、基本協定において、指定管理者に対し、地方自治法及びその他関係する法令等を遵守するよう定めているほか、市は必要に応じて業務の改善等を指示し、これに従わない場合は指定の取り消しや業務の停止を命ずることができる旨を定めております。  制度導入において、行政改革の面が過剰に着目されるという御指摘ですが、本市では民間事業者等の能力やノウハウを活用し、住民サービスの向上を図るとともに、施設管理の効率化を推進することを指定管理者制度導入の目的としております。  また、指定管理者に対しては、文化振興や市民優先の観点が後回しとならぬよう、運営方針や文化センターの設置目的、業務の公共性等を十分に理解し、協定に定める内容を誠実に履行するよう義務づけております。  議員御指摘の運用の留意点としてのチェック機能につきましては、市としても必要不可欠なものと認識しており、指定管理者からは、御意見箱の設置や利用者による意見交換会を実施する旨の提案がなされております。市といたしましては、事業計画書及び実績報告書をもとに、年度ごとに春日市公の施設指定管理者選考等委員会による評価を実施し、運営が適切に行われているか判断することとしております。  また、月例会議や年度評価で確認された事業については、必要に応じて次年度の年度協定に反映できるよう体制を整えております。  次に、制度化における文化振興のあり方並びに文化の展望についてのお尋ねにお答えいたします。  文化芸術事業の運営方針については、これまで進めてまいりました「音楽のまちづくり」を基本コンセプトとして、引き続き指定管理者が継承してまいります。  また、既存の事業のうち継続が必要と市が判断した事業は、必須型の事業として指定管理者に実施を義務づけておりますし、指定管理者から提案があった事業については、市の承認を受けた上で実施することとしております。  今後は民間事業者としてのノウハウや独自の視点を活かすことで、より幅広い層に、より多種多様な文化芸術に触れていただく機会を提供できるものと考えております。  また、春日市文化祭や音楽の玉手箱については、引き続き行政により実施いたしておりますが、春日市少年少女合唱団については今年度から自主運営としており、今後はその運営基盤の確立のための育成支援を行ってまいります。  このような市民文化活動の支援に努めながら、生涯学習の振興という視点もあわせ、組織的及び施策的な方針を構築していく予定です。  ふれあい文化センターが本市の文化活動の拠点として、これまでの成果を生かしつつ新たな取り組みにチャレンジし、より市民に親しまれ、市民の憩いの場所となるよう、指定管理者とともに努めてまいりたいと考えております。 15: ◯議長(金堂清之君) 2番、内野明浩議員。 16: ◯2番(内野明浩君)〔起立〕 2番、内野明浩です。再質問に入ります。
     文化振興について、市長の前向きな御回答ありがとうございます。  ここで、指定管理者制度を導入している先進地の行政視察に行ってきましたので御紹介いたします。  昨年11月1日に、本市でも4月よりふれあい文化センター指定管理業者となっているトールツリーグループ株式会社ケイミックスパブリックビジネスが、平成21年度より同じく指定管理者となって運営をしている兵庫県加古川市民会館へ、春日市の有志議員で視察訪問してきました。その地区では、同様にトールツリーグループが指定管理を行っている近隣の公営施設との連携で、通常、単独では招聘できない有名タレントイベント行事企画をやるなど、積極的な運営がなされておりました。  加古川市民会館を視察訪問しての私の所感として、民間のノウハウを取り入れることで現状よりも市民サービスが向上し、効果としてコストの削減が達成できるのであれば、指定管理者制度導入もよいと考えます。ただし、指定管理者導入過程において、従来の続けられている市民参加のイベントが切り捨てられないようにしなければならないと痛感した次第でございます。  現在、本市でも、あの一世を風靡したベンチャーズのコンサート企画が8月に予定されています。指定管理者制度にして民間ノウハウを導入した成果かもしれません。チケットもすぐに完売になったとのことのようです。これは、先ほど市長より「民間事業者としてのノウハウや独自の視点を生かすことで、今より幅広い層に、より多種多様な文化芸術に触れていただく機会を提供できるものと考えている」と述べられたことに合致するものであります。  さて、ここからが問題です。去る6月3日、今月の3日に、福岡県教育文化奨学財団が協賛し、春日市が後援となっております、この佐藤卓史トークコンサートというのが、ふれあい文化センターのスプリングホールで開催されました。  このコンサートの中では共同企画として、市民参加型の合唱団、混声かすが合唱団と市民室内楽団が、プレコンサートとして合同演奏を行いました。これは市民合唱団員55名プラス室内楽団員13名、計68名の市民が参加したステージでありまして、出演する皆さんはこの日のために数カ月前から、毎週日曜日にふれあい文化センター音楽室での練習を経て臨んだものでございました。  ところが、事前PRにおいて非常に残念なことが発覚したのです。合唱団の広報担当が3月に市側の担当者と、(株)ケイミックスパブリックビジネス側の担当者から、口頭ではありますが、春日市ふれあい文化センターでの情報誌、もう皆さんも御存じであります、毎月出されて発行されておりますエイメッセでございます。4月・5月・6月号、いずれにも掲載されておりませんでした。販売チケットはふれあい文化センター事務所にも置かさせていただき、御協力いただいておりましたので、この情報誌掲載への御配慮をいただけなかったことは、まことに残念でなりません。  ケイミックス担当者によれば、情報誌エイメッセの発行については、4月号より指定管理者側のほうで構成し発行していますが、印刷前の原稿については必ず行政側にも確認、チェックをしていただいているとのことでございました。ちょうど3月から4月は、時期的に行政側とケイミックス側との指定管理事務処理移行期でもあったため、引き継ぎ事項がうまくなされていなかったのではないかと推察いたします。  実際にチケットを購入いただいた市民の方々からは、「春日市が後援している行事なのに、なぜエイメッセで広報されてないの」という問い合わせも多々ありました。また、市民参加の合唱団員の中からさえも、エイメッセ未掲載についての疑問を投げかける声が多く出ていました。日ごろより合唱団員の皆さんも、自分の趣味を通して春日市の文化振興に協力したいという思いがあります。  ふれあい文化センターの指定管理制度が始まってすぐこのようなことがあれば、市民サイドから指定管理制度自体への不信感が起こることについて、指定管理者制度に期待している私としてはとても残念でございます。実は私もこの合唱団員の一人でありまして、このような事態は再度起こらないようにしていただきたいと考えております。  それでは再質問です。  今回のように市民団体と行政側、そして指定管理業者との行き違いが起こった原因究明と、その対策として、市としては今後どのようにすべきかとのお考えをお伺いいたします。 17: ◯議長(金堂清之君) 染原地域生活部長。 18: ◯地域生活部長(染原利幸君)〔登壇〕 ふれあい文化センター情報誌エイメッセにおける、市民団体と行政側、そして指定管理者との行き違いが起こった原因究明と、今後の対策についての御質問でございます。  市が共催もしくは後援を行った事業については、エイメッセにおいて、原則として共催事業は2回、後援事業は1回、誌面の可能な範囲内で掲載するものとしております。これはエイメッセが指定管理者により制作されるようになった現在でも変更はございません。  今回行き違いが起こった原因につきましては、ことしの3月のことで、4月からの指定管理者制度導入に向けて、具体的な手続等について引き継ぎを行っている段階であったことや、その手続について広報担当の方に十分な説明をしていなかったことにより、掲載依頼の確認がとれず、エイメッセへの掲載ができなかったもので、掲載の手続については反省すべき点があったと捉えております。  今後の対策につきましては、現在、市が共催や後援を行う事業として決定した場合に発行する後援等可否決定通知書について、エイメッセに掲載を希望される方のため、必要な手続についてを記載する等の改善を行っております。指定管理者におきましても、エイメッセへの掲載申込書を作成し、掲載を希望される方からの掲載依頼を確実に管理徹底できるよう整理しているところでございます。  また、市が共催や後援等の決定を行い、申請者がエイメッセへの掲載を希望していることが事前に把握できた場合には、市のほうから指定管理者へその旨を通知する等、周知連絡の徹底も図り、市と指定管理者の相互で確認する体制を整えているところでございます。 19: ◯議長(金堂清之君) 2番、内野明浩議員。 20: ◯2番(内野明浩君)〔起立〕 2番、内野明浩です。  御回答ありがとうございます。ぜひともね、先ほど述べられました対応策をルール化して、市民の皆さんに今後誤解のない運営をお願いしたいわけです。  ちょっとびっくりしましたのがね、今までエイメッセに掲載するに当たって、市とのやりとりの中で専用の書式が実は今までなかったということが判明しましてね、じゃ、今までどんな打ち合わせをやっていたのということが非常に疑問には残るわけでございます。まあ、今後はそういうことがないということでございますので、しっかりとやっていただきたい。  それと今、このエイメッセ5月号をちょっと私は見ていましてね、ちょっとびっくりした、改めてびっくりしたのが、6月3日の行事でございますので、本来であればこの5月号に掲載されるのが一番いいわけでございますね。で、5月号を見てみます。表にはですね、7月29日、5月号のですよ、7月29日のピアノリサイタルの、これはケイミックスがやる事業の話ですけども、掲載されています。そして、これを開いてみます。そうすると、またトップにですね、このピアノリサイタル、7月のですよ、ピアノリサイタルのことが書いてある。そしてその下には8月、8月の行事が書いてある。そしてまたその下には8月の行事、そしてこっち側には11月の行事が載っているんですね。これはエイメッセの5月号なんですよ。まことにですね、春日市の後援している行事が載っていない。本当におかしなことでございます。  そしてまたびっくりしましたのはね、この裏側を見てみますと、ここには大野城まどかぴあの行事がずらっと載っています。ミリカローデンの行事が載っています。そして筑紫野市の行事が載っています。太宰府市の行事が載せられています。にもかかわらず、6月の春日市の後援している行事が載っていない。まことに僕はおかしな現象だなと思いました。  そして、この原稿をですね、つくったときに、構成に当たって、ケイミックス側はちゃんと原稿を出しています、チェックをしてくださいと。春日市の担当部署はそれを見ているわけですね。先ほどのは事務処理的なお話でした。じゃなくて、実際の原稿が出てきたときに、この構成をチェックすべき市がですね、もう少しそこら辺を気をつけてなされるべきでなかったのかなと。職員の方のですね、結局、文化振興に対する思いがね、僕はちょっと、正直言ってこういう現象があると伝わってこないんです。まあ、済みません。ちょっと今、これを読みましてね、改めて読んで非常にびっくりしたので、ちょっと今、話をさせていただきました。  春日市は特に産業というものはなく、福岡都市圏のベッドタウンとして発展しているまちでございます。春日市の資産は人であり、その人づくりの重要性をかねてから市長も言われております。「春をつくろう」という新しいキャッチフレーズのもと、新しい春日市をつくるために、文化振興やスポーツ振興を通しての人づくりがますます重要になってきます。  それでは、文化サークル削減の理由及び今後の方針ということで質問させていただきます。  指定管理者制度を導入する前は、春日市の委託文化事業として、西日本TNC文化サークルが会員制の文化サークルを運営しておりました。当時は137の募集サークルがあったようですが、このたび指定管理者に移行するに当たり、その文化サークルの整理が行われて、現在は87サークルまで減少して、指定管理者側での運営形態になったと聞いております。これがですね、今現在ケイミックスグループが出しております、ふれあい文化センターのほうでの文化サークルの案内申込書でございます。  削減されたサークルのうち数団体は、現在34団体が加盟しております、会員数が約1,400名の春日市文化協会に加盟したと聞いております。中には、所属するサークルがなくなり、行き場がなくなって文化活動をやめたという方もいるようです。  そのような状況下で、ひょっとしたら市民の中には、指定管理者制度を導入したことで、そもそも文化振興から逆行しているのではないかと誤解されている方がいるかもしれません。そのような考えを払拭する意味でも、初めの市長の御回答にありましたように、指定管理者には文化振興や市民優先の観点が後回しにならぬよう、運営方針や文化センターの設置目的、業務の公共性を十分に理解した上で、常に市民ファーストの観点から業務遂行していただくことをお願いいたします。  それでは再々質問として、市側としては文化サークル削減に当たり、どのような判断基準でそれをなされたのか、また、指定管理者制度の移行に当たり、どのような説明を文化サークルの方々にされてきたのか、そして削減されたサークルの会員の受け皿策をどのように検討されたのかをお伺いいたします。  それから、ちょっとここからはですね、要望でございます。ふれあい文化センター内での飲食店が、6月1日に同じく指定管理者のケイミックスの運営で、プリマカフェとして新しくリニューアルオープンしました。御存じの方も多いと思います。早速、私も先日行ってみました。市民の中には、新規リニューアルオープンを心待ちにしていた方もいらっしゃったようです。事前に数名の市民の方々から状況を伺っておりましたが、実際に行ってみて、メニューが少なく、食事はカレーライス、ハヤシライスのみで、もっとほかのメニューがあればという意見が多かったことに対して、私も同様のことを感じました。  ふれあい文化センター総合スポーツセンター、図書館、温水プールの近くにはほとんど飲食店もなく、喫茶、食事ができる店舗としてのやり方次第では、今後多くの市民が活用する施設となることでしょう。さらに市民サービスの質を向上させる意味でも、ぜひともメニューの充実を、監督者である市側から指定管理者へ指導していただけないでしょうか。これは要望でございます。  最後に、ふれあい文化センターが市民の文化活動の拠点として多くの市民に親しまれ、市民の憩いの場となりますことを切に希望し、私の一般質問を終了いたします。  済みません、それでは再々質問の御回答のほど、よろしくお願いいたします。 21: ◯議長(金堂清之君) 染原地域生活部長。 22: ◯地域生活部長(染原利幸君)〔登壇〕 ふれあい文化サークルについて、文化サークルの削減の実施基準、指定管理者制度移行時の文化サークルの方々への説明、そして削減されたサークルの会員の受け皿策についての御質問でございます。  ふれあい文化サークルについては、指定管理者制度導入に伴う募集要項の中で、必須型の指定事業とし、通年で80講座以上実施することという内容を定めております。これは当時、ふれあい文化サークルの受講者数、特に新規受講者数の減少が顕著であり、その原因の一つとして、講座内容や受講者の固定化が考えられたため、サークル事業の活性化、より幅広い層への機会の提供を目的に定めたものでございます。80講座以上という具体的な数字につきましては、重複している講座内容や、近隣類似施設のサークル事業の講座数等を参考に検討した結果、必要な講座数として設定したものでございます。  指定管理者は、この市が指定した内容に基づいてサークル事業を展開しており、講座の選定に当たっては、受講者数や受講回数等を総合的に判断されたものでございます。今後は指定管理者による運営が安定し、充実する中で、市民ニーズに対応した新たな講座の展開が期待できると考えております。  受講者の皆様に対しましては、平成29年12月に、平成30年度以降のふれあい文化サークルについての文書の中で、指定管理者制度導入の趣旨及び目的と、制度導入に伴い講座内容等が変更される可能性がある旨をお知らせしております。また同文書により、窓口にて随時個別の問い合わせに対応するよう明記し、お問い合わせいただいた方には丁寧な説明に努めてきたところでございます。  終了予定の講座を受講している方については、ふれあい文化サークル事務局や講座の講師の方から、類似の講座への案内や、他の施設で行われる文化サークルを紹介しております。また、担当所管や指定管理者からも、サークル活動が成熟し、受講者の方々の自主性が高い講座につきましては、自主的活動に移行を案内し、春日市文化協会にも協議を行っているところでございます。 23: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。  なお、西川議員は時間制にて質問いたします。 24: ◯9番(西川文代君)〔登壇〕 皆様、おはようございます。9番、みらい春日、西川文代でございます。  本日は通告どおり時間制で、西鉄春日原駅周辺整備事業について、市長に一般質問いたします。  現在取り組まれている西鉄春日原駅周辺整備事業は、春日市の中心市街地の活性化と、春日市の新しい顔づくりという大きな役割を持った、市の玄関口をリニューアルする、春日市の将来を決定づける大変重要な事業であると私は考えております。したがって、周辺の住民、商工業者、商店街はもちろんのこと、春日市に住む全ての一般市民、商工業者、また春日市商工会の大きな関心事であることは言うまでもありません。  そこで、この整備事業については、十分な調査研究を行うことはもちろんのこと、市民からの意見の収集、対話も十分に行うことが求められていると認識しております。そして、それが春日市にとって最善の道であったと市民が納得感を持つ合意形成により、その方向性の決定と計画の策定を行い、事業を推進していくことが重要であると考えます。  そこでまず1回目の質問として、4点をお尋ねいたします。  まず1点目です。「当事業は本市の中心市街地として、商業施設や交通施設の充実とともに、人に優しく、ゆとりと触れ合いのある美しいまち並みづくりが求められ、春日市の新しい玄関づくりである」とパンフレットにもうたわれ、理解はしていますが、市民には具体的にどのような整備事業になるのか示されていない状況です。そのようなことから、さまざまな声を市民の皆様からお聞きすることが多くなっております。そこで、本整備事業の全体像が見えるように、少し具体性を持った概要を教えてください。  次に2点目です。現在は連続立体交差事業が進行していることは目にも触れるため、理解できます。しかし、春日市が進める周辺整備事業については、どのような話し合いのもと、方向性や計画が策定され、事業がどのように進んでいるのか見えてこない状況です。そこで、整備事業のための土地買収などの実績や、事業の方向性、計画を決定するための協議の場の開催も含めた、現在までの進捗状況を教えてください。  続いて3点目です。本整備事業は平成34年度末に完了と示されていることは理解しておりますが、周辺整備事業完了までの5年間のスケジュールはどのようになっているのか見えてきません。連続立体交差事業との関連も含めて、完了までのスケジュールをお尋ねいたします。  最後に4点目です。西鉄天神大牟田線連続立体交差事業も含めた駅周辺整備事業に係る必要経費については、春日市の新しい顔づくり、玄関口の費用対効果を考える上でも、大変重要な数字です。そこで、春日市の予算として算出される必要経費の合計予算金額はどのようになっているのでしょうか、お尋ねいたします。  以上、1回目の質問とさせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。 25: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 26: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 西川議員から、西鉄春日原駅周辺整備事業についての御質問でございます。  まず、本事業の概要はどのようなものかとのお尋ねにお答えいたします。  具体的な事業内容は、西鉄春日原駅へのアクセス道路となる都市計画道路春日原駅前線、駅東西の駅前広場、鉄道沿いの4本の側道の整備を実施するものです。  次に、現在までの進捗はどのような状況なのかとのお尋ねにお答えいたします。  現時点での用地取得率は75.9%となっております。事業内容、進捗状況等につきましては、春日原地区出前トークや、地域住民及び地元商店会を対象とした報告会等により御説明させていただいております。  次に、完了までのスケジュールはどのようになっているのかとのお尋ねにお答えいたします。  まず、県が実施しております連続立体交差事業のスケジュールですが、2020年度末の高架切りかえ後に新駅舎の建築等に着工し、2021年度末には連続立体交差事業は完了する予定となっております。本市が実施しております西鉄春日原駅周辺整備事業につきましては、2022年度末の事業完了に向けて、2020年度から順次、都市計画道路春日原駅前線、駅前広場、側道の整備を行う予定です。  次に、春日市の予算として算出される必要経費の合計予定額はどの程度かとのお尋ねにお答えいたします。  現時点での見込みは、連続立体交差事業と西鉄春日原駅前周辺整備事業、合わせて全体額約71億9,000万円となっております。 27: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 28: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 9番、西川文代でございます。  1回目の質問に対する御答弁ありがとうございました。これより再質問をさせていただきます。  まず、1・2点目の質問に対する回答を受けての再質問です。  周辺整備事業の概要についての回答により、交通施設、つまりハード面の充実についての概要は理解いたしました。しかしながら、今まで市民向けに配付されておりますパンフレット等の資料の記述によると、本周辺整備事業は、1回目の質問でも申しておりますが、西鉄春日原駅周辺地区を本市の中心市街地として、先ほどのお答えにありましたような交通施設の充実を土台として、商業施設の充実や、人に優しくゆとりあふれる、触れ合いのある美しいまちづくりをすることがうたわれていると認識しております。1点目ですが、そのことに間違いはないでしょうか。またそうであれば、西鉄春日原駅周辺地区を本市の中心市街地としてどのようなまちにしていくのか、その概要をお尋ねいたします。  次に、交通施設の充実についての進捗で、用地取得率は75.9%のことですが、残りの用地をいつをめどに取得を完了する予定でしょうか。2点目としてお尋ねいたします。  続いて3点目ですが、事業内容や進捗状況については、春日原地区出前トークや地域住民及び地元商店街を対象とした報告会により説明しているとのことですが、それはいつ実施され、また、説明内容は御回答にもいただいたようなものなのでしょうか。  さらに4点目ですが、春日市の中心市街地であり、春日市の玄関口ですので、周辺地区での開催だけでなく、市役所等で広く市民に向けた説明会を行っていただきたいと思います。これは市民の要望でもあります。これについての見解をお尋ねいたします。 29: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 30: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 西川議員から、西鉄春日原駅周辺整備事業についての再質問でございます。  まず、西鉄春日原駅周辺地区をどのようなまちにしていくのかとのお尋ねにお答えいたします。  先ほど議員が述べられました、市作成のパンフレットに記載しているとおりでございます。間違いございません。  具体的には、西鉄春日原駅周辺整備事業は、先ほど市長も答弁しましたが、平成14年度に事業認可を取得し、2022年度末の事業完了に向けて、2020年度から順次、都市計画道路春日原駅前線、東西の駅前広場、側道4路線の整備を行います。これにより鉄道乗りかえの利便性の向上と、歩行者等の安全性の確保を図ってまいります。今後もハード面及びソフト面を管轄する所管と連携しながら、事業の推進を図ってまいります。  次に、残り用地はいつをめどに取得完了の予定かとのお尋ねにお答えいたします。  残りの事業用地取得につきましては、2019年度末を完了の目標といたしております。  次に、地域住民及び地元商店会を対象とした報告会についてのお尋ねにお答えいたします。  これにつきましては、平成29年11月18日、11月22日、12月14日の3日間で開催しております。内容としましては、先ほど答弁しましたような事業の進捗状況の報告でございます。  次に、市役所等で広く市民に向けた説明会を行ってはどうかとのお尋ねにお答えいたします。  まずは、どのような計画であるのかという情報発信が必要であることから、本市ウエブサイトを活用することを予定しております。  また、情報発信後、どのような手法で市民の皆様に御意見を募るかについては、先ほども述べましたとおり、ハード面及びソフト面を管轄する所管と連携しながら検討してまいります。 31: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 32: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 9番、西川文代でございます。  3点目のスケジュールに関しては、私の見解を述べさせていただきます。  本市が実施している周辺整備事業については、今から約5年後の2022年度末、2023年3月の事業完了に向けて、今から約2年後の2020年度から、交通施設の充実に向けて、予定されている事業を順次行っていくということです。滞りなく事業が順調に推進されることを願っております。御努力よろしくお願いいたします。  加えまして、先ほどもお伝えしましたが、この事業の交通施設の充実というハード面の基盤の整備の土台として、商業施設の充実はもちろんのこと、市民に優しく、ゆとりと触れ合いのある美しい魅力ある春日市の中心市街地をつくっていく、ソフト面を豊かにしていくことが、この整備事業の最終目的であると考えております。そのためには、まだ手がついていない商店街の活性化も含めた中心市街地活性化の施策にも取り組めるよう、早急に準備を進めていただきたいと思います。  西鉄春日原駅周辺地区を魅力ある中心市街地としてつくっていくことは、地方創生のもとに策定されている春日市人口ビジョン、春日市まち・ひと・しごと創生総合戦略で掲げられている基本目標の一つである、「九州で最も住みやすい魅力あるまちづくり」を達成するため必須であると考えておりますので、今後の充実した施策の推進を強く要望いたしますので、よろしく御検討のほどお願いいたします。  最後に4点目の予算についてですが、全体額が71億9,000万円とのことですが、内訳を教えてください。また、このうち春日市の持ち出しの金額もお示しください。 33: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 34: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 予算の内訳と、春日市の持ち出しの予算についてのお尋ねにお答えいたします。  71億9,000万円の内訳といたしましては、西鉄天神大牟田線連続立体交差事業における本市負担金ですが、11億7,000万円でございます。西鉄春日原駅周辺整備事業が60億1,000万円でございます。  なお、西鉄春日原駅周辺整備事業につきましては、国の交付金も財源となっておりますので、実質的な本市の持ち出し額は約31億7,000万円を予定しております。 35: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 36: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  市の持ち出しは31億強ということですが、これは少ない金額ではないと思いますので、よろしく事業のほうを進めていただきたいと思っております。  それでは、別の観点から質問をさせていただきます。1回目の質問でも述べましたとおり、本事業は春日市の将来を決定づける重要な事業であるため、春日市民の大きな関心事であり、協働の意識の高い市民はなおさらに、この事業に対してさまざまなアイデアや意見や要望を持ち、それを発信する場を求めておられます。最終的には一つの着地点へと合意形成を図り、推進していかなくてはなりませんが、周辺地区の住民、商工店、商店街はもちろん、広く市民や商工業者、春日市商工会などから衆知を集めるとともに、十分な対話を重ねて、納得感のある方向性と計画を決定し、推進することが重要であると考えているところです。  そこで、まず1点目、このような市民の意見をどのように本事業に反映していくのか、その方法を具体的にお尋ねいたします。
     また、今年度より(仮称)西鉄春日原駅周辺まちづくり会議において協議を行う予定としているとのことですが、構成メンバーはどのようになっており、どのようなスケジュールで進めていく予定でしょうか。 37: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 38: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 市民の意見をどのように反映していくのかとのお尋ねにお答えいたします。  昨日の川崎議員の御質問と同様になりますが、平成26年度に実施したアンケート調査の結果や、平成27年度に設置した意見箱に投函された市民や駅利用者の要望事項等については、福岡県や西鉄にも伝え、検討をお願いしているところでございます。あわせて、今年度より開催しております(仮称)西鉄春日原駅周辺まちづくり会議においても協議を行う予定といたしております。  なお、平成26年度に実施したアンケート等の市民の意見は、駅東西の情報発信コーナーへの掲示や、市ウエブサイトへの掲載をしております。  次に、(仮称)西鉄春日原駅周辺まちづくり会議の構成メンバーや、今後のスケジュールについてのお尋ねにお答えいたします。  今年度から、春日原地区自治会4名、春日原南地区自治会2名、地元の二つの商店会からそれぞれ3名、商工会2名、市道路管理課4名、合計18名で構成した(仮称)西鉄春日原駅周辺まちづくり会議を立ち上げております。これで駅周辺整備や高架下利用等に係る課題の協議を進めてまいります。  5月10日に1回目の会議を開催しまして、8月には2回目の会議を開催する予定です。2回目以降はワークショップの手法を取り入れ、課題解決に向けた意見交換を2020年度まで行う予定といたしております。また、市ウエブサイトに情報発信を行うとともに、意見箱の設置等により市民の皆様の御意見を伺う予定にしております。 39: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 40: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 9番、西川文代でございます。  西鉄春日原駅周辺まちづくり会議の構成メンバーは、地元の自治会と商店街と商工会の代表者、行政からはハード面を管轄する道路管理課の代表者であり、それが5月10日に立ち上がったことは理解いたしました。  先ほどから述べていますが、この整備事業は、ハード面の基盤整備の上に十分な調査研究と豊かな発想のもとに、春日市の魅力を高めるために衆知を集め、また納得感のある決定がされるための対話を重ねる必要があると考えております。まだ立ち上がったばかりの会ですが、今後は幅を広げながら開催を要望したいと思います。  次の質問に移ります。  繰り返しになりますが、西鉄春日原駅周辺は春日市の中心市街地であり、その整備事業である本事業は、春日市の中心市街地の新たな顔づくりのチャンスとも言えます。また、春日市の玄関口であるため、ある意味、本市のイメージを決定づける場所のリニューアルも含めた本事業は、春日市のまちづくりにとって重要なポジションにあります。  そこで、中心市街地であり、春日市の玄関口である西鉄春日原駅周辺にかかわる本事業の基本思想、いわゆるコンセプトは、春日市のまちづくりの未来ビジョンまで見据え、今と未来にとっての最善となるように決定すべき重要課題です。  このように、春日市の将来とまちづくりを決定づける最重要課題と言える中心市街地、玄関口整備事業のコンセプト決定について、どのような考えがあるのか、内容や決定方法も含めお尋ねいたします。 41: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 42: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 本事業のコンセプトをどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  まず、福岡県が実施しております西鉄天神大牟田線連続立体交差事業ですが、これにつきましては市街地の一体化をコンセプトとしており、道路交通の円滑化、沿線地域の環境改善、高架下空間の活用、交通連結機能の強化の四つを柱といたしております。  本市が実施しております西鉄春日原駅周辺整備事業につきましては、にぎわいのある空間を形成するための基盤づくりをコンセプトとしており、ハード面において、都市計画道路春日原駅前線などの整備により、先ほども述べましたが、鉄道乗りかえの利便性の向上、歩行者との安全の確保を図ってまいります。ソフト面につきましては、今後、関係所管と連携するとともに、官民連携の考えのもと、共通のイメージ構築を図ってまいります。 43: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 44: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 西川文代でございます。  御回答ありがとうございました。現在、計画が明確になっている連続立体交差事業と周辺整備事業のハード面に関するコンセプトは納得いたしました。ソフト面につきましては、関係所管との連携、官民連携の考えのもと、十分な調査研究と協議と対話を重ねて、市民の意見を反映させながら、皆が納得する共通イメージを構築していただきますよう心から願っております。よろしくお願いいたします。  続きまして、次の質問です。御回答の中にありました高架下空間の活用についてですが、現時点で活用が決まっているものがあれば教えてください。また、未定の部分についてはどのような手続を踏んで決定し、企画推進していくのかお尋ねいたします。 45: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 46: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 高架下空間の現時点での活用や未定部分についてのお尋ねにお答えいたします。  まず、本市における高架部分につきましては、全長564メートルのうちですね、駅舎部が247メートル、一般部が317メートルでございます。駅舎部には主に商業施設が配置される予定でございます。一般部につきましては、317メートルのうち、現在の春日原1号踏切から南へ、まず春日原交番、自転車駐車場、西鉄の変電設備などが予定されております。この残りの約140メートルが未定となっております。なお、未定部分の利用につきましては、今後、まちづくり会議や幅広く市民の意見を伺う予定でございます。 47: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 48: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 御答弁ありがとうございました。  先ほども触れましたが、春日市が将来に向けて、住んでみたい、住み続けたい、また春日市民が帰ってきて癒やされ、楽しみたい、また市外から、すてきで便利だから行ってみたいと思う、便利で魅力ある中心市街地、玄関口をつくっていくことが、本周辺整備事業であると考えております。広く市民の声を聞き、つくっていただき、事業を推進されることを熱望いたしますので、この件に関しても今後の前向きな検討をお願いいたします。  3点目になります。2点目の質問で強調してお伝えしましたが、春日市の将来を決定づける、今後数十年はないであろう、春日市の中心市街地であり玄関口である場所の大規模な整備事業については、惜しみない調査研究をし、最善の道を選択できるようにするべきと考えます。先ほども申しましたが、地方創生のもと、さまざまな自治体で、まちが将来にわたって豊かに活性化していくために、さまざまな施策を展開し、中心市街地や商店街の活性化に成功した事例は多くありますが、そのような他自治体の取り組みも含めて、調査研究はされているのでしょうか、教えてください。また、されているのであれば、その方法と内容をお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。 49: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 50: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 他自治体の取り組みを含めた調査研究を行っているのかとのお尋ねにお答えいたします。  全国連続立体交差事業促進協議会や特定都市交通施設整備研究会等に参加し、全国で行われている事業の事例や課題等の情報を収集し、参考といたしております。具体的には、駅前広場につきましては、バスから鉄道の乗りかえの動線と歩行者・通行者動線との分離をすることや、また東口駅前広場を一般利用、西口駅前広場をバス等の公共利用とする機能分けをすることなどの考えを取り入れております。また、高架下利用につきましては、利用実態などを参考とし、検討を行っているところでございます。 51: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 52: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 9番、西川文代でございます。  この件に関しましても、連続立体交差事業やハード面の交通施設の充実に関する周辺整備事業については理解いたしました。しかしながら、中心市街地や商店街の活性化についての調査研究については示されておりません。  3月定例議会においても、私が一般質問しましたときに、商工業の振興という観点から御紹介いたしましたが、市が商店街の活性化のため、全国公募により商店街再生マネジャーを雇用し、見事に商店街が活性化した宮崎県日南市の例、また、那珂川町はこの油津商店街の活性化を成功させた実績のある人材を「事業間連携専門官」として雇用し、まちづくりコーディネーターとして、市制施行に向け、さまざまなまちづくりの取り組みも行っております。  民間活力の活用として、公共施設に指定管理者制度を導入する、窓口業務を委託するというような範囲にとどまることなく、民間の人材を期間限定で雇用することなども行われている実績がございます。特に中心市街地や商店街の魅力づくり、活性化などは、行政の力だけではなかなか難しいところではないでしょうか。  また、私は金沢市の中心市街地活性化について視察研修に行きましたが、本日は詳細については触れませんが、工夫を凝らした施策が多く、春日市の中心市街地活性化にも参考になる取り組み施策も多数ありました。  このような先進事例を多く学び、十分に調査研究することは、春日原駅周辺地区の商店街の活性化も含めた、魅力ある中心市街地をつくることにとって大変重要と考えておりますので、ぜひ春日市も実践していただきたいと思いますが、見解をお願いいたします。 53: ◯議長(金堂清之君) 黒田都市整備部長。 54: ◯都市整備部長(黒田一輝君)〔登壇〕 春日原駅周辺地区の商店街の活性化等についてのお尋ねにお答えいたします。  先ほども述べましたが、全国で行われている事業の事例や課題等の情報を収集し、参考としております。また、春日原周辺地区の商店街の活性化等につきましては、これにつきましてもハード面とソフト面を管轄する関係所管と連携しながら検討してまいります。 55: ◯議長(金堂清之君) 9番、西川文代議員。 56: ◯9番(西川文代君)〔起立〕 9番、みらい春日、西川文代でございます。  春日市商工会では、商工部会の活動として、先ほど私が御紹介いたしました宮崎県日南市、油津商店街の活性化に寄与された、商店街再生マネジャーとして雇用された方で、現在は那珂川町にて「事業間連携専門官」としてまちづくりのコーディネーター役で活躍する木藤氏の講演を、昨年に引き続き2回目として7月3日に企画されております。これは一つの事例ではありますが、まちの魅力創出につながる商工業の振興、商店街の活性化のための施策は多くあります。調査研究の上、柔軟性を持った、未来に向けた幅の広い御検討を心から要望いたします。どうぞよろしくお願いいたします。  「春はスタートの季節です。春は新しいことが始まる季節です。その「春」の「日」のまちだから、期待でワクワクするようなまちになろう。良いまちは、誰かがつくってくれるものではなく、市民がつくっていくものです。市民と行政が一つのチームになって、みんなで新しい春をつくる。「春」とは、みんなに新しいこと、みんなが助かること、みんなが喜ぶこと。暮らしが笑顔になる春を、どんどんつくっていく。みんなで春をつくるから、ずっと住みたいまちになる。みんなで春をつくろう。これからの春日市です。」と、ブランドイメージが決定いたしました。  まさに本事業においても、みんなの意見やアイデアが生かされ、春がつくられることが実現され、皆が主役者意識で、笑顔に、幸せになるよう、今後も市民の代弁者として私も衆知を集め、春日市の春をつくるべく発信を重ねてまいりたいと思います。  本日はさまざまな御答弁ありがとうございました。これで本日の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 57: ◯議長(金堂清之君) 19番、高橋裕子議員。  なお、高橋議員は回数制にて質問いたします。 58: ◯19番(高橋裕子君)〔登壇〕 19番、公明党の高橋裕子です。  私は通告に従いまして、市民サービスの向上と行政事務の効率化についてと、AED(自動体外式除細動器)の設置について、2項目を回数制で質問いたします。  初めに、市民サービスの向上と行政事務の効率化について伺います。  マイナンバーカードの普及促進についてお伺いいたします。  国民一人一人に12桁の番号を割り当てる社会保障と税の共通番号、いわゆるマイナンバーカード申請受け付けを開始し、2016年1月からカードの無料交付が始まりました。マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の3分野で、複数の機関が保有する個人情報が同じ人の情報であることを確認するために活用されます。そのため、マイナンバーカードを市民の方に持っていただくことにより、納税や子育て、年金受給に関する行政手続などを、より円滑に進めることができるサービスの導入が検討されています。  しかしその一方で、「申請が面倒」、「必要性をいま一つ感じづらい」などの理由から、全国の普及率は本年2月1日現在で約10.5%であります。本市におかれましても普及促進が課題ではないかと考えます。そこで2点お尋ねいたします。  1点目に、本年度から本市でも実施される予定で準備されているコンビニエンスストアでの住民票の写しを初めとした交付サービスの詳細や、マイナンバーカードの取得により今後得られるサービスについて、予定されているものがあればお答えください。  2点目、カード申請に不安を抱える市民に対し、市の職員がタブレット端末を使って申請用の写真を撮影し、オンライン申請を手伝うサービスや、他部局と連携した取り組み、そのほか企業、団体などへ出向いての一括申請や、官民イベントにおける申請受け付けなど、取得促進のための取り組みを積極的に実施していくべきと考えますが、交付申請における現状と課題、今後の取り組みについてお尋ねいたします。  次に、市税の徴収関係事務についてお伺いいたします。  本市の徴税吏員の日々の業務は御苦労が多いことと思います。感謝にたえません。皆さんが熱心に業務に取り組んでおられる成果が、徴収率の毎年度の向上にあらわれているのだと感じております。  市税を滞納された市民への催告は、従来、催告状などの封書の郵送、訪問などで行っておられると思います。しかし封書は開封されず、訪問ではコンタクトがとれないケースも多々あろうかと思います。また、複数回催告する滞納者には、郵送物の色や文言を段階的に変える、また連絡をとる時間を変えるなど、従来の手法の中で工夫をされておられると思いますが、連絡業務の労力は大きいのではないかと推察いたします。  そこで、これまでの催告の方法を補う新たな方法として、電話番号だけで利用できるSMS、ショートメッセージ配信サービスを使って、滞納者の携帯電話宛てに状況説明と納付要請のメッセージを直接届ける方法で、税金の納付催告を始めた自治体があります。このショートメッセージ配信サービスとは、携帯番号が従来持っているショートメッセージを送る機能を活用して、連絡がとりづらかった滞納者にメッセージを送信します。  東京都豊島区ではまず試験的に、従来の手段では連絡がとりづらかった、区外に転出済みで滞納金額12万円未満の滞納者1,009人に対して、SMS、ショートメッセージを配信するサービスを行ったところ、これを利用したところ、その後1カ月で159人から反応があり、最終的に自主的に納付をされた人数は261人ということでした。その後、本格的な実施を開始され、一定の成果を上げておられるようです。そこでお伺いいたします。  税や保険料を滞納した市民への連絡手段として、到達率・開封率の高いSMS、ショートメッセージサービスの活用を提案いたしますが、見解をお尋ねいたします。  2項目め、AED(自動体外式除細動器)の設置についてお尋ねいたします。以下、「AED」と略させていただきます。  日本循環器学会の調査では、心停止発生場所は自宅が全体の60%を占め、残りの40%が自宅外であるとの結果があります。本市のAEDの設置の考え方は、公共施設に来た人が心停止になったときに使用することを前提にしています。これは先ほどの日本循環器学会の調査結果で、自宅外発生の40%の方を対象にしているということになります。しかも、40%の人全てが公共施設等に来ているわけではありません。外出する人の10人に1人ぐらいが公共施設に来られるでしょうか。そう考えると、心停止する人の全体の4%の人をAED使用の対象者と考えていることになります。  公共施設に設置しているAEDは、全て施設の中に設置してあります。誰かが施設を利用ないし管理していないと使えません。これが施設外に設置していれば、たとえ夜であっても、自宅で心停止する60%の人が使用できる可能性が生まれます。市の財源で設置するAEDです。4%の人を対象にするより、60%の人を対象にするAEDを設置する政策に転換すべきと考えます。  そこで1点目、公共施設のAEDについて、建物の中に設置しておられるAEDを、できるところから建物の外に設置できないでしょうか。できるところから外に設置していただきたいと思います。見解をお尋ねいたします。  次に、交番への設置についても、県との協議でAEDを設置してもらうことはできないでしょうか。東京都、神奈川県、兵庫県などは、都・県の財源で設置をしております。福岡県として設置をしていただけないか、ぜひ交渉をしていただきたいと思います。AEDの24時間使用可能な環境づくりの第一歩として、市民の命を守るためによろしくお願いいたします。市長の御見解をお聞かせください。  以上で1回目の質問を終わります。 59: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 60: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 高橋議員から、市民サービスの向上と行政事務の効率化についての御質問でございます。  まず、コンビニエンスストアでの住民票の写しを初めとした交付サービスの詳細や、マイナンバーカードの取得により、今後得られるサービスの予定についてのお尋ねにお答えいたします。  コンビニ交付サービスにつきましては、平成31年2月のサービス開始を予定しており、マイナンバーカードを利用することで、全国約5万店舗のコンビニエンスストアで、午前6時30分から午後11時までの間、証明書を取得することが可能となります。対象となる証明書は、住民票を初め、印鑑登録、戸籍に関する証明書、さらには所得・課税の税証明書を予定しており、戸籍及び所得・課税証明を発行の対象に含めている点が、本市の特徴的サービスとなっております。  コンビニ交付サービスを利用することで、休日や夜間でも住民票と所得・課税の税証明書が同時に取得できる、また、本籍地が春日市であれば、市外在住の方でも戸籍に関する証明書の取得が可能となるなど、利便性が向上するものと期待しています。  マイナンバーカードを利用した新たなサービスにつきましては、現在、先進地の取り組みを調査し、マイナンバーカードの利活用を研究しております。  これらの取り組みについては今後も研究を重ね、市民の利便性向上に寄与すると思われる事業の有効性を検証してまいります。  次に、マイナンバーカードの交付申請における現状と課題、今後の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。  平成30年5月末現在のマイナンバーカード交付率は9.6%であり、全国平均の11.7%の交付率よりも低い状況にあります。議員御指摘のとおり、本市としましても、今後マイナンバーカードの取得促進に向けた取り組みを強化する必要があると認識しております。  次に、マイナンバーカード普及に関する課題といたしましては、議員御案内のとおり、申請の方法は、「パソコンまたはスマートフォンによるオンライン申請」「郵便による申請」「まちなかの証明写真機での申請」の三つを選択することができますが、どの申請においても、顔写真の準備が必要となるなど手続が煩雑である点が挙げられます。また、マイナンバーカードを取得しても使えるサービスがないため、必要性を余り感じられないなどの声もよく聞くところです。  マイナンバーカード普及に関する具体的な取り組みにつきましては、ことし6月の税証明の発行にあわせ、コンビニ交付サービス開始の告知とマイナンバーカードの申請を勧奨するためのチラシを、市役所及び西出張所で配布しているところです。  また本年中に、写真撮影と同時にマイナンバーカードのオンライン申請が可能な証明写真機を市役所に設置し、転入や転出、通知カードの再発行などに訪れた市民を対象に、マイナンバーカードの申請を勧奨するよう企画しています。  平成31年2月のコンビニ交付サービス開始後は、市民が集う場所でコンビニ交付やマイナンバーカードの説明会を実施し、その場で申請を補助するような事業を現在検討しているところです。  次に、税や保険料を滞納した市民への連絡手段として、SMS、ショートメッセージサービスの活用を提案するが、見解をお尋ねしますとのお尋ねにお答えいたします。  まず、市税を滞納されている全ての方に対しましては、基本的な対応として、地方税法に基づき督促状を発送し、既に納期限が到来していることをお知らせするとともに、督促状による納付を促していくこととなります。  次に、督促状を発送したにもかかわらず納付がない市内の方に対しましては、市域が狭い本市の特性を生かしまして、市内を3ブロックに分け、3人の納税推進員による戸別訪問を行っております。この納税推進員が直接訪問することで、納付がない方とフェース・トゥ・フェースで面会し、滞納市税があることをお知らせするとともに、納付のお願いをしております。  その際に納付すると言われた場合は、収納もいたしております。また、その場での納付がない場合は、今後の納付計画などを市に御連絡いただき、職員と納税相談を行っていただくよう促しております。それでも納付がない方に対しましては、市内・市外を問わず、年4回の文書による催促を行い、早急な納付を促しておりますと同時に、納付できない理由がある場合につきましては、納税相談をお受けすることができることをお知らせしております。このようにきめ細やかな取り組みを行いながら、納付のお願いをしておるところでございます。  議員御案内のSMS、ショートメッセージサービスを活用した納付の催告は、先ほど述べました本市の取り組みを補完するものであると思われます。メリットとしては、大量・反復的に文書等を送信できる一方、デメリットとして、成り済ましによる詐欺行為と捉えられかねないと指摘されておるところでございます。しかしながら、先進自治体の事例を御案内いただきながらの貴重な御提案であり、今後も他自治体の動向を注視してまいりたいというふうに思っております。  次に、公共施設において建物の中に設置している自動体外式除細動器、いわゆるAEDを、できるところから建物の外に設置できないかとのお尋ねにお答えいたします。  現在、本市の公共施設に設置しているAEDは、「春日市公共施設AED設置方針」に基づき設置しております。この方針は、厚生労働省の「AEDの適正配置に関するガイドライン」等を参考としながら、利用者の多い公共施設及び全小中学校の目立つところ、速やかに使用できる場所に設置しています。各公共施設においては、職員のうち普通救命講習の修了者4名以上を確保するなど、適正な使用について徹底してきたところです。  本市のAED設置についての基本的な考え方は、施設の管理者という立場で、施設利用者の安全を確保することを目的としているものであり、施設を利用されていない方への使用は前提としていないため、現在は全ての施設内に設置しております。しかしながら、屋外の施設利用者への配慮も必要であることから、一部の施設においては設置場所について屋外設置も含め、今後も研究させていただきたいと思います。  次に、交番への設置についてのお尋ねにお答えいたします。  まず冒頭に申し上げますが、交番へのAED設置については、議員もお話しのとおり県の管轄であり、県が判断されるものです。そのため、議員からのお尋ねに際して、福岡県内の警察署等への設置状況について、春日警察署に確認した内容を報告させていただきます。  県内の警察署については、34の警察署全てにAEDが設置されておりますが、交番及び駐在所につきましては、331カ所のいずれも設置していないとのことでした。交番は24時間対応することができる公共施設であることを踏まえますと、設置の効果はあると考えられます。  しかしながら、さきに述べましたとおり、交番へのAEDの設置につきましては県の管轄でございますので、県に対し要望させていただきたいというふうに思います。 61: ◯議長(金堂清之君) ここで暫時休憩いたします。  なお、再開は午後1時10分を予定いたしております。                ──── ─ ──── ─ ────
                    休憩 午後0時03分                 再開 午後1時09分                ──── ─ ──── ─ ──── 62: ◯議長(金堂清之君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  19番、高橋裕子議員。 63: ◯19番(高橋裕子君)〔起立〕 市長、御回答ありがとうございました。  それでは、市民サービスの向上と行政事務の効率化について再質問いたします。  コンビニエンスストアでの住民票等の写しを初めとした交付サービスにつきましては、本年6月1日現在で全国527の自治体が導入していますが、戸籍及び所得・課税証明の発行サービスをしているのが344でしたので、本市は非常に利便性の違いサービスをされるということで、これは高く評価させていただきます。  新たなサービスについては研究するという御回答でした。現在、マイナンバーカードを活用した署名つき電子申請が可能となった事業はあるのでしょうか。もしくは、予定しているものがあればお聞かせください。マイナンバーカードを使った電子申請に対し、市民は役所に出向くことなくオンライン申請が可能となれば、時間の短縮になるなどのメリットがありますし、市としては職員の業務の効率化が図られると思いますが、課題があればお聞かせください。  次に、マイナンバーカードの交付申請における現状等をお聞かせいただきました。コンビニ交付開始後に市民が集う場で、その説明会の実施やその場で申請を補助するような事業の展開を検討しているとおっしゃいました。コンビニ交付の体験会を通じたカード取得促進を行った自治体では、自治体職員が制度の説明やセキュリティーを開設した後、ベンダー、これは機器を売る民間会社ですが、これによるデモ機を使った体験をしてもらって、同会場で申請支援、後日申請書を送付という流れで14回開催をし、2,104件を受け付けされたそうです。ぜひ検討なさっていただきたいと思います。また、その際には市報などでの周知に力を入れていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。  次に、若者の交付率が全国的に見ても少ないようです。成人式における写真撮影サービスにより申請補助の取り組みや、大学や警察署内の交通安全協会へチラシや漫画による啓発の協力を仰いだり、子育て世代が多く集まるショッピングモールでのカード取得への呼びかけや、併設窓口での無料写真撮影やオンライン申請補助なども効果が上がると考えますが、見解をお尋ねいたします。  税や保険料を滞納した市民への連絡手段としてショートメッセージサービス、SMSの活用については今後の研究課題としていただきますよう、要望いたします。  以上で再質問を終わります。 64: ◯議長(金堂清之君) 冨永市民部長。 65: ◯市民部長(冨永 敬君)〔登壇〕 初めにマイナンバーカードを活用した署名つき電子申請が可能となった事業についてのお尋ねにお答えをいたします。  議員お尋ねの電子申請サービスといたしましては、ぴったりサービスがございます。これは母子健康手帳の交付や児童手当の申請などが提供されるサービスでございます。ただし、母子健康手帳につきましては、交付の際に面談が必要でございます。また、児童手当の申請につきましては、転入の手続にあわせて行うことがほとんどでございます。したがいまして、これら課題のためにいまだに利用が進んでいないのが現状でございます。  次に、若い世代のマイナンバーカードの普及促進についてのお尋ねにお答えをいたします。  議員御案内のとおり、10代から40代の普及率は全国的に見ても平均を下回っており、どの自治体におきましても大きな課題の一つであると認識をしております。市長答弁にもございましたが、平成31年2月の証明書のコンビニ交付開始後は、市民が集う場所でマイナンバーカードの申請を補助するような事業を、現在、検討しているところでございます。申請の会場につきましては、幅広い世代が集う場所を中心として検討してまいりたいと考えております。  今後も市民の利便性の向上につながるサービスについての研究や、若い世代の交付率向上につながる取り組みにつきましては、引き続き研究してまいります。  以上でございます。 66: ◯議長(金堂清之君) 19番、高橋裕子議員。 67: ◯19番(高橋裕子君)〔起立〕 19番、高橋裕子です。御回答ありがとうございました。  それでは、市民サービスの向上と行政事務の効率化について再々質問いたします。  マイナンバー制度の個人用サイトであるマイナポータルを使った子育て関連の手続のオンライン申請受け付けをしている全国の市町村は、本年1月時点で約2割の410団体のみということです。児童手当や母子手帳の交付のほかに、保育所の入所といった子育て関連のサービスの利用手続が、市役所の窓口に出向かなくても電子申請でできるようになっていると思います。  国は、本年度中までにシステム改修することによりシステム改修事業費の2分の1を特別交付税措置するということを報道で知りましたが、このことについての見解をお尋ねいたします。  行政サービスのデジタル化についてお伺いいたします。  マイナンバーの情報連携が昨年11月より本格的に進み、添付書類が不要になった事務事業もあると思いますが、押印や対面による本人確認の手法の見直し作業など業務改革などを進め、行政事務の効率化また、ペーパーレス化にしていくことが大切と思いますが、このことに対する見解をお尋ねして、この項目の再々質問を終わります。よろしくお願いいたします。 68: ◯議長(金堂清之君) 筒井福祉支援部長。 69: ◯福祉支援部長(筒井ひとみ君)〔登壇〕 マイナポータルを使った保育所の入所の利用手続についてのお尋ねにお答えいたします。  春日市では、児童手当や母子手帳の交付につきましては、現在、電子申請ができる状態となっています。保育所の入所の利用手続については、申し込みに際して保護者の方とお子様と一緒に担当課及び希望される認可保育所にて面談を行っていただくことにより手続が完了いたします。いわゆる電子申請のみで完了するわけではありません。また、完了したと受け取られ、申し込み期限を過ぎてしまったりすることのないよう、現在は電子申請が可能な状況とはなっておりません。  保育所の入所を調整させていただく中で、保護者の方とお子様との面談は重要であり、現状ではこの手続を省くことはできません。マイナポータルを使った電子申請を活用しつつ、申し込み可能な方法を今後も研究してまいります。 70: ◯議長(金堂清之君) 冨永市民部長。 71: ◯市民部長(冨永 敬君)〔登壇〕 行政サービスのデジタル化についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内のとおり、マイナンバーでの情報連携が昨年11月から本格的に開始して、児童手当の現況届の手続に所得証明の提出が不要になるなど市民の利便性が向上いたしました。これにあわせ事務処理の基準が見直され、行政事務の効率化につながったところでございます。今後、情報連携の対象となる事務が増えるにつれ、市民の利便性の向上と行政事務の効率化はより進展するものと考えております。  なお、窓口業務における押印や本人確認事務につきましては、国からの通達や事務要領で規定されているものがほとんどでありますけれども、市民の負担を軽減するための手法を研究いたしていきます。また、ペーパーレスにつながる電子申請システム導入につきましては、有効性を検証するなど市民サービスの向上と行政事務の効率化への研究に継続して取り組んでまいります。  以上でございます。 72: ◯議長(金堂清之君) 19番、高橋裕子議員。 73: ◯19番(高橋裕子君)〔起立〕 19番、高橋裕子です。御回答ありがとうございました。  それでは、2項目めのAEDの設置について再質問いたします。  心停止の場所ですが、自宅で6割の方が発症していて、自宅外では4割の方たちです。その4割の方たちが、先ほど4%公共施設に来ているかどうかと言いましたけれども、10人に1人の人が、では公共施設に行っているかと言われれば、きっとそんなにも行っていないと思います。そうすると、4%以下の人たちのために春日市の財政を使って公共施設の中に設置するのだったら、自宅で6割の方たちが発症しているのだから、そういうことも視点において公共のものであるAEDを設置したほうが価値が上がるのではないかなと私は思ったのです。  市民の皆さんは、公共施設にはAEDが置いてあるということを御存じで、自治会の防災訓練等でAED講習のメニューも取り入れ、勉強なさっていらっしゃいます。少しでも、公共施設にあるものは外に置いて市民の方に使ってもらえるような、24時間使えるような仕組みを、ぜひ、そういう流れをですね、できるところからで結構ですのでつくっていただきたいというふうに思います。交番のAED設置については県に要望していただきますようお願いいたします。  それでは、2点お伺いいたします。  24時間営業している市内のコンビニエンスストアにAEDの設置は考えられないでしょうか、お尋ねいたします。  次に、公共施設等へのAED併設デジタルサイネージの設置について、来庁者が万一の救命に有効なAEDは市庁舎などの各階の目立つ場所に設置すべきと考えます。広告を活用して費用削減の効果が見込めるAED併設デジタルサイネージの設置について見解をお尋ねいたします。  以上で再質問を終わります。 74: ◯議長(金堂清之君) 石橋経営企画部長。 75: ◯経営企画部長(石橋 徹君)〔登壇〕 24時間営業している市内コンビニエンスストアにAEDを設置する考えはないのかとのお尋ねにお答えいたします。  市内コンビニエンスストアにAEDを設置することにつきましては、24時間営業していることや目撃、救助などが得やすい場所であることなどを踏まえると設置効果は高いものと考えます。しかし、これには設置に向けて解決すべき課題もあることから、今後研究させていただきたいと思います。  次に、広告を活用して費用削減の効果が見込めるAED併設デジタルサイネージの設置についてのお尋ねにお答えいたします。  今後のAEDの設置に係る財政負担の軽減を目的とした広告を活用しての機器設置につきましては、現在調査中であり、引き続き検討させていただきたいと思います。  よろしくお願いします。 76: ◯議長(金堂清之君) 19番、高橋裕子議員。 77: ◯19番(高橋裕子君)〔起立〕 19番、高橋裕子です。御回答ありがとうございました。  AEDの設置についての再々質問は要望といたしますので、回答は不要です。  24時間営業している市内のコンビニエンスにAEDの設置の件及びAED併設デジタルサイネージの設置について、今後しっかりと研究・検討されますようお願い申し上げまして、私の今定例会の一般質問を終わります。ありがとうございました。 78: ◯議長(金堂清之君) 18番、野口明美議員。  なお、野口議員は回数制にて質問いたします。 79: ◯18番(野口明美君)〔登壇〕 18番、公明党の野口明美でございます。  私は通告に従いまして、障がい者支援についてと公用車のドライブレコーダーの活用についての2項目について、回数制にて質問をさせていただきます。  まず最初に、障がい者支援についてお尋ねいたします。  日本人の二人に一人はがんにかかり、三人に一人はがんにより死亡するという統計は皆さんも御存じのことと思います。近年はがんへの治療法も進化し、完治、共存されている人々がふえておりますが、しかし、がんは右肩上がりで推移し、多くの方ががんと闘っている現状があります。  この状況を踏まえ、がん患者の方も受けられる障害年金についてと、乳がん治療に伴い、医療用ウィッグと医療用補正具の購入費用の助成についてをお伺いいたします。  障害年金とは、病気やけがによる障がいのため、生活や働くことに支障が出た場合に支給される公的年金制度の一つであります。一定の障がいの状態にあること、また、公的年金制度に加入していること、さらに、保険料の納付要件を満たしていることが申請の条件であります。この障害年金で言う一定の障がいとは、初診日が国民年金あるいは厚生年金の被保険者期間中であり、原則として初診日から1年6カ月経過した時点の身体の状態のことであります。その状態とは、身体の機能が働くことに制限を受けたり、日常生活に著しい制限を受けるような状態となっている場合、あるいは働くこと自体が日常生活に著しい制限を加えるような状態を示します。ただし、障がいの状況によっては1年6カ月以内であっても申請することができます。  また、がんの場合、人工肛門や新膀胱の造設、あるいは尿路変更術など、目に見えて身体の機能が変わった場合だけが障害年金の申請対象となるわけではないということであります。抗がん剤の副作用によるだるさや末梢神経障害、しびれ、痛み、貧血、下痢、嘔吐、体重減少など、客観的にわかりにくい内部障害の場合でも、その原因ががんの治療によるものであり、現在の仕事に支障を来すことが認められれば支給される可能性があります。  また、障害年金は、年金を納める方の当然の権利として受け取れるもので、恩恵的なものではなく、障害年金を受け取ることで将来受け取る老後の年金カットされるものでもありません。経済的支援を必要としていたにもかかわらず、年金を受け取れない、あるいは受け取らないまま過ごしてしまったということがないことを願うものですが、現状の対応に関してお尋ねをいたします。  次に、乳がん治療に伴い、医療用ウィッグと乳房医療用補正具の購入費用の助成についてお尋ねをいたします。  がん治療の一つに抗がん剤治療があります。この抗がん剤治療の主な副作用として、ほとんどの人が影響を受けるのが脱毛です。乳がんをされた方のお話を聞かせていただくと、一番効果のある治療を協議された結果、抗がん剤治療が始まって、徐々に髪の毛抜け始めたそうです。女性の髪の毛が抜けるということは、目に見えるだけに、苦痛と精神的ショックは非常に大きいものがあります。医師から診察の際に医療用ウィッグを用意したほうがよいとの言葉を受け、安価なものはすぐにずれてしまうそうで、一般的なものでも高額で、経済的な負担が大きかったと言われておりました。  この医療ウィッグ購入費には保険の適用がありません。がんの特効薬は笑うことだとも言われております。しかし、患者の負担が精神的、経済的に大きく気持ちが落ち込んでしまっては、がんに立ち向かうどころか、生きる気力さえ衰え、質のよい療養ができる環境とは言えないため、全国的にも医療用ウィッグ購入費や医療用補正具を使用する方への支援制度を導入する自治体がふえてきております。近くでは、佐賀県みやき町が平成28年4月1日より医療用ウィッグの購入に対する支援制度を導入し、ことしの4月から乳がん患者の方への補正具の購入費用に加え、補助項目の拡充をされております。  がん治療による脱毛や手術療法による乳房の切除等の外見の容姿が見られた方に対して、精神的、経済的負担の皆減や早期の社会復帰を支援し、療養生活の質の向上を図る支援として、本市においてもぜひ医療用ウィッグや乳房補正具購入費用の助成を考えていただきたいと提案いたしますが、御見解をよろしくお願いいたします。  次に、オストメイト対応前広便座の設置についてでございます。  がんなどの病気や事故が原因で人工の排せつ口を設置したオストメイトは、排せつに関する悩みを抱えています。外出中に急にパウチの中身がいっぱいになっても大丈夫なように、日常的に行くところではトイレの場所を常に頭に入れていると伺っております。本市の学校、公民館等の公共施設においては、施設の改修時にトイレの改修も随分推進されてきておられますが、公共施設におけるオストメイト対応のトイレの現状と課題がありましたら、お尋ねをいたします。  次に、人工呼吸器の外部バッテリーの補助と介護タクシーについてお尋ねをいたします。  どちらも肢体不自由の方に対する場合でございますが、まず、人工呼吸器の外部バッテリーの補助についてでございます。在宅で使用する呼吸器には、ほとんど数時間使用できる内部バッテリーが内蔵されていますが、災害時に電源確保ができない場合での外部バッテリーにおいてのレンタルは、月に5,000円以上の自己負担によるレンタル料が必要となりますことから、この自己負担を軽減するための施策を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  また、介護タクシーについてでございますが、介護タクシーのチケット使用方法について、本人の障がいの状態に応じてチケットの枚数か総額料金かの選択ができるようにしていただきたいとの要望をいただいているところであります。介護タクシーの現状と使用方法と、あわせて御回答をよろしくお願いいたします。  2項目めの公用車のドライブレコーダーの活用についてお伺いをいたします。  近年、バスやタクシー、トラック等の事業用自動車を初め、企業所有の営業車、また、各種サービスカー等の業務用自動車、さらには警察車両、緊急自動車などにおいてもドライブレコーダーの導入が進んでおります。また、マイカーへの普及についても急速に広がりが見られております。このドライブレコーダーは、運転の見える化によって、いざというときには客観的な事故情報が得られ、通常の運転中には見られていることによる安全意識が働くことから、万が一の事故対策、また、エコドライブにも貢献しております。  そこで、本市が日本一安全で、安心して暮らせるまちになることを期待し、ドライブレコーダーを公用車に導入する自治体も多く見られますことから、本市においても安全運転の意識及び運転マナーの向上を図るとともに、交通事故発生時における適切な処理を行うためにも、公用車にドライブレコーダーを設置するべきと考えますが、御見解をお聞かせください。  以上で1回目の質問を終わります。 80: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 81: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 野口議員から障がい者支援についての御質問でございます。  まず、がん患者の方も受けられる障害年金についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内のとおり、がん患者の方でも障害年金の対象となるケースはございます。障害年金の申請要件の周知の現状につきましては、毎年「市報かすが」に記事を掲載しているほか、市のホームページや春日市べんり帳、福祉支援課が発行する「まごころ」などでお知らせしています。また、福祉支援課障がい担当で障害者手帳等を交付した際や、直接窓口に市民の方が相談に訪れた際には、市民課年金担当で年金相談員が障害年金に関する相談をお受けし、受給の対象となる可能性がある方には申請を勧奨するよう体制を整えています。  なお、障害年金受給の原因となる病気やけがの種類は多岐にわたるため、がん患者の方に限定した広報は特に行っておりませんが、窓口や電話などでがん患者の方から相談があった場合には、障害年金の受給要件について、引き続き丁寧な説明を行ってまいります。  次に、がん治療による脱毛や手術療法による乳房の切除などの外見の容姿が見られた方に対する医療用ウィッグや乳房補正具購入費用の助成についての見解はとのお尋ねにお答えいたします。  近年において、がんは大変身近な病気となっております。特に乳がんは、女性がかかるがんとしては最も多く、罹患率は30歳以降からふえ始め、40歳代から50歳代にピークを迎えます。また、乳がんは、早期に発見し治療すれば治る病気とされ、公益財団法人がん研究振興財団の調査では、患者の5年相対生存率は約91%となっています。  そのため本市では、月に1回の視診と触診による自己検診や、少なくとも2年に一度は乳がん検診受診を推奨しているところです。一方、乳がんに罹患された方への治療は、手術によりがんを取りきる外科療法が基本となり、その後、病状に応じて放射線療法や薬物療法が用いられます。抗がん剤治療は薬物療法の中の化学療法に当たり、がん細胞の分裂を阻害することでがん細胞の増殖を抑える効果があります。その一方で、乳房切除による形の変化など、外見に悩む方や抗がん剤治療の副作用による頭髪の脱毛に悩む方がふえ、特に女性の患者にとっては精神的負担となっていることは議員御指摘のとおりです。そのため、乳房再建形成術を実施できない人や再建術までの間に期間を必要とする場合などに用いる乳房補正具や医療用のかつら、ウィッグは、患者の精神的負担の軽減や療養生活の質の向上、社会参加の促進などにつながるものと考えております。しかし、残念ながら乳房補正具や医療用ウィッグは医療保険の給付対象となっておらず、議員御案内のとおり、経済的負担の大きさから購入をためらう人も多いのではないかと考えております。  その一方で、がんが身近な病気になり、さまざまな種類のがんにかかっておられる方がそれぞれに大変な精神的苦痛、経済的負担を負っておられますので、保険給付の適用にならない部分について、市町村独自の施策として、どのような方を対象に、どのような支援を行っていくことが適切なのか、今後の課題と考えております。  福岡県内には国や県指定のがん診療連携拠点病院にがん患者相談窓口が設置されており、医療や生活上の不安についてだけでなく、補正具の選び方などの相談を受けておられます。また、医療用ウィッグに関しては、元患者の方から不要となったウィッグを提供いただき、今必要としている方に再提供するヘアドネーションのボランティア活動の取り組みも広がってきています。まずはこのような相談先や取り組みの情報が必要な方にしっかりと届くようにしてまいりたいと考えております。その上で、医療用ウィッグや乳房補正具の購入の支援については、都道府県レベルの取り組みがなされているところもありますので、今後は県の動きや他団体の状況も見きわめてまいりたいと考えております。  次に、オストメイト対応のトイレの現状と課題についてのお尋ねにお答えいたします。  オストメイト対応のトイレの改修を行う場合は、福岡県福祉のまちづくり条例による整備基準を遵守しております。この条例では、内部障害を負っている方に対する配慮として、オストメイト対応のトイレを設置するよう求められておりますが、整備基準が学校や共同住宅などを除く、延べ床面積2,000平方メートル以上の建築物となっていることから、市役所や総合スポーツセンターなどの大型施設に限られている状況です。また、現在はオストメイトに対応するトイレもさまざまな種類のものがありますので、内部障害を負っている方が安心して外出できるよう、各公共施設の施設案内表示板にもわかりやすく表示することなどが必要です。したがって、現時点では整備基準外の施設にはオストメイト対応のトイレは設置しておりませんが、施設の改修時期や施設の管理者、利用者等の声を総合的に判断しながら、オストメイト対応前広便座の設置を含めて検討していきたいと考えております。  次に、人工呼吸器の外部バッテリーの補助についてのお尋ねにお答えいたします。  外部バッテリーの補助制度を行っている自治体は、県の所管課においても把握していないとのことでしたので、今後は購入補助やレンタル補助を行っている自治体を全国的に調査し、どのようなかかわりができるのかを研究していきたいと考えております。  次に、福祉タクシー利用券についてのお尋ねにお答えいたします。  この福祉タクシー利用券につきましては、春日市福祉タクシー料金助成事業実施要綱に基づき、在宅の重度の心身障がい者の日常生活の利便と社会活動の範囲の拡大を図ることを目的として行っております。その対象者は、在宅で重度の障害者手帳を所持する方であり、初乗り運賃に相当する額、今年度につきましては580円を限度として助成しております。チケットは年間48枚で、1回につき1枚の使用を限度としており、利用できるタクシー会社は、市と福祉タクシー利用券に係る契約を締結しているタクシー会社であります。この福祉タクシー利用券は、地域生活支援事業として、国、県の補助事業として始められ、県内でも筑紫地区のほか、多くの自治体が実施しておりますが、平成21年度から補助対象外となり、現在はそれぞれの自治体の単費の事業として継続しております。議員から御提案いただいた福祉タクシー利用券の活用法につきましては、他の自治体の状況等も調査しながら研究していきたいと考えております。  次に、安全運転の意識、及び運転マナーの向上を図るドライブレコーダーを公用車に設置するべきではとのお尋ねにお答えいたします。  平成29年度末現在、春日市が所有する公用車は軽四輪車51台、消防ポンプ車6台とバイク3台などを含め、合計79台でございます。しかしながら、議員御提案のドライブレコーダーを設置した車両はございません。ちなみに、平成28年8月に、試験的に2台の公用車にドライブレコーダーを設置し検証実験を行っておりますが、その時点では、高額な設置費用などの理由で断念した経緯がございます。議員御提案のとおり、事故の抑制、事故発生時の適切な対応や職員の安全運転意識の向上など、導入による効果は高いと考えられ、また、普及率の拡大で導入コストも低下していることから、今後、公用車へのドライブレコーダー設置に向けた検討を進めてまいります。 82: ◯議長(金堂清之君) 18番、野口明美議員。 83: ◯18番(野口明美君)〔起立〕 18番、野口明美でございます。御回答ありがとうございます。  障がい者支援について再質問させていただきます。  まず最初に、がん治療によります脱毛や手術療法による乳房の切除などの外見の容姿が見られた方に対する医療用ウィッグや乳房補正具購入費の助成についてでございます。
     福岡県内には、国や県指定のがん診療連携拠点病院にがん患者相談窓口が設置されておるということで、補正具の選び方の相談もできるのと、また、医療用ウィッグのボランティア活動の取り組みのこの情報ですね、これはとてもありがたい情報でございます。ぜひともこの情報を患者の皆さんにも提供をしていただきますよう、何とぞよろしくお願いいたします。  また、乳がんは女性がかかるがんとしては最も多いということで、早期に治療すれば治る病気とされ、調査では、5年相対生存率が91%と市長も御回答で申されておりました実態でございますが、なおのこと、この医療用ウィッグと乳房補正具はがん患者の皆さんにとっては身体の一部とも捉えて、必要不可欠な問題でございます。しかし、この医療保険の給付対象になっていないということが大きなネックと思いますけども、国の制度としても検討していただくよう、個人的には私も我が政党の公明党にも国においては働きかけてまいりたいと思っているとこでございますが、一方、今ほど、市町村独自の施策として、どのような方を対象に、どのような支援、いろんながんがあるということでですね、一概に乳がんだけをとることはできませんけども、そういういろんながんの方たちも含めてですね、どのような支援を行っていくことが適切なのか、今後の課題としていきたいという市長さんの優しいお考えも酌み取れたところでございます。  県の動きや他団体の状況も見きわめて対応していきたいという御答弁でございましたけども、できましたら県のほうにもそのような働きかけを、できましたら市長さん、しっかりとしていただきたいたいと思っております。  次に、オストメイト対応のトイレの現状と課題でございますけども、福岡県福祉のまちづくり条例で規定されているということで、大型施設に限られている状況ということであります。現時点では整備基準外の施設には設置していないが、施設の改修時期や施設の管理者、利用者等の声を総合的に判断しながら、オストメイト対応前広便座の設置を含めて検討していきたい旨の前向きのお考えをお示しいただきましたので、今後、この件についてはどうかよろしくお願いをいたします。  次に、人工呼吸器の外部バッテリーの補助についてでございます。  私も、実施されている自治体の調査には至ってはいないわけでございますが、この件もですね、福祉タクシーの利用券の活用法とあわせてですね、ほかの自治体への調査研究をしっかりとしていただいて、自己負担の軽減、また利用者の方たちがもう少し使い勝手のいい、福祉タクシーの利用券ですけども、1日1回というのが、やはりタクシーに乗ったら往復乗るわけでございますのでね、ちょっと首をひねるところがあるんですけども、もう少し使い勝手のよい事業にしていただいて、活用していただけるように御検討をお願いして、これも要望といたします。  次に、がん患者の方も受けられる障害年金について、1点お伺いいたします。  がん治療が進捗した今、必ずしも、先ほども高い、91%の生存率ですけども、がんイコール死の時代はなくなりましたけども、がんの進行をおくらせ、延命効果を期待できるようになってはきております。このことは、がん患者さんにとりましてはとても希望に満ちたものであると同時に、治療が長期化することによりまして、社会復帰の問題や治療費負担の増大という問題を生じさせているところであります。特に働く世代にとりましては、働くこと、治療の両立、医療費の維持は大変な課題となっているところであります。今受けている治療を完遂するために、社会保障制度が有効であれば利用していただき、それにより治療が完遂でき、再度、仕事や経済的基盤が安定すれば社会保障の利用もこれは中止できるわけであります。この社会保障制度を積極的に利用していただいて、治療や生活が少しでも安定することを願うものであります。  市のホームページや年金相談員を配置し、体制を整えていただいておりますが、がん患者の方も知らないことが多うございますので、がんの病気でも障害年金受給の対象になり得るというこの周知を市の広報等にしっかり力を入れてですね、ぜひ取り組んでいただきたいと要望いたしますが、再度御見解をお聞かせください。  以上で再質問を終わります。 84: ◯議長(金堂清之君) 冨永市民部長。 85: ◯市民部長(冨永 敬君)〔登壇〕 がんの病気でも障害年金受給の対象になり得るという周知を市の広報等に力を入れて取り組んでいただきたいと要望するが、見解はいかがとの質問にお答えをいたします。  議員御案内のとおり、障害年金は、年金加入中の病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に現役世代の方でも請求できる社会保障制度の一つでございます。対象となる病気やけがの主なものは、手足の障がいなどの外部障害、統合失調症などの精神障害、がんや糖尿病などの内部障害でございます。  障害年金の申請要件の周知の現状は、先ほど市長が答弁いたしましたが、今後、障害年金について広報する際は、がん患者でも障害年金受給の対象になり得ることがわかるよう、対象となる病気やけがの代表的な症例などを例示するなど、表現の工夫に努めたいと考えております。 86: ◯議長(金堂清之君) 18番、野口明美議員。 87: ◯18番(野口明美君)〔起立〕 18番、野口明美でございます。  がん患者も受けられる障害年金受給の周知についてお伺いいたしました。ただいま部長さんより、実効性ある、ありがたい御回答をいただきましたので、大変ありがとうございます。がん患者の皆様のぜひ一助となりますことを願い、障がい者支援についての質問はこれで終わらせていただきます。  次に、公用車のドライブレコーダーの活用についてでございます。  先ほど市長さんから御答弁いただきましたが、今後、公用車へのドライブレコーダー設置に向けた検討を進めてまいりますとの明快な御回答いただき、大変ありがとうございます。ドライブレコーダーの設置後はですね、ドライブレコーダー搭載車が市内各地を走っていることになるんですけども、それを周知することで危険な運転を抑止できるのではないかと思いますことから、ぜひとも搭載車にはシール等で周知をですね、あわせて行っていただきまして、本当に安全な、先ほども申しましたけども、安全なまちづくりにしっかりと庁舎挙げて取り組んでいただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。  これをもちまして、私の質問を終わらせていただきます。 88: ◯議長(金堂清之君) 17番、岩切幹嘉議員。  なお、岩切議員は回数制にて質問いたします。 89: ◯17番(岩切幹嘉君)〔登壇〕 17番、公明党の岩切幹嘉でございます。  今回、私は、教育の情報化の推進についてと障がい者の芸術文化に対する支援についての2項目にわたりまして、教育長、市長に回数制にて質問をさせていただきます。  まず、教育の情報化の推進についてでありますが、新しい時代を見据えた教育のあり方といたしまして、学校現場におきましても、2020年度、今から2年後になりますが、本格的に小学校でプログラミング教育を必修とする新しい学習指導要領がいよいよ実施をされます。  プログラミング教育というのは、なかなか聞きなれない言葉でありますが、端的に言えば、コンピューターのプログラムに命令を与えることがプログラミングという表現になります。コンピューターに自分が求める作業をさせることによりまして、主体的に活用していくことを導入の主旨に置きながら、その中で子どもたちの可能性を開花させて、創造力を発揮して、将来の社会で活躍できることを期待されております。  この実施に向けてのポイントといたしまして、今後、いかに児童生徒の情報活用能力を伸ばしていくかが大事な視点となっております。  そこで、国におきましても、その基本となるハード面の整備を整えるために、昨年12月にICT環境に係る整備方針が策定されております。本年度、2018年から全国の全ての公立学校で3クラスにつき1クラス分の児童生徒のパソコン、普通教室の無線LAN整備などが実現できるように教育のICT化に向けた環境整備5か年計画が策定されております。全国の学校に対しまして年額で1,805億円の地方財政措置が講じられ、本市においても一般財源として地方財政措置がされていると思いますので、ぜひ整備に向けて本市においてもできる限り迅速に取り組んでいただきたいと思います。  そこで、まず児童生徒において今後必要とされている情報活用能力の育成に向けて、本市においてはどのように取り組まれているのか、その現状についてお尋ねをいたします。  次に、ICT環境整備についてでありますが、ICTというのは情報・通信に関する技術の総称であります。ICTは、あくまでもツールであり、もともと教員の授業力と相まって、その特性と強みがさらに生かされるためにあるという基本的な考えを前提にしまして質問をさせていただきます。  まずは、コンピューター技術の活用をしながら教育体制を整えていく上では、その基本となりますハード面の学校の教育現場にICT環境整備の必要性は当然あると考えますが、本市の教育委員会としての考え方、また、取り組みの現状についてお伺いをいたします。  次に、学校や教員に対する期待が増大するその一方で、全国的にも教員の長時間勤務が課題となっております。業務量も多岐にわたり、子どもたちと向き合う時間をより確保することが困難になっている状況が懸念される中、業務の軽減の上から、子どもたちの成績処理、出欠管理や学校の事務系などを統合して、手書き、手作業が多い教員の業務の効率化を図る必要があります。その観点から統合型校務支援システムの導入は効果的であり、必要であると考えますけども、本市の現状と今後の取り組みについてお伺いをいたします。  続いての項目の障がい者の芸術文化活動に対する支援について市長に質問をいたします。  障がい者の芸術文化の活動は、本人の生活を豊かにするとともに、さらに自立と社会参加につながる大事なきっかけとなります。障がいとともに生きながら、障がいを個性としながら、みずから純粋に表現したいという思いを持って行動していく、それが一つの文化活動になり、その姿を通して市民の方々にも障がいに対する理解と認識が深まっていくと思います。また、芸術作品や活動に触れることによって、人の優しさ、本来の人間性が回復されていく効果もあるという意味も含めまして、障がい者の芸術・文化の活動の場、発表の場が必要であると考えます。  しかしながら、障がい者の芸術・文化活動を取り巻く、その環境は豊かであるとは言えません。活動することについても、まず困難な環境にあるとともに、生み出された作品の評価についてどのように評価され、どのような方向性で活動すればいいのか、できるのか、そのような環境も整っていない状況であります。また、幾つかのそれぞれの分野を横につないでいく横断的なネットワークがなく、さらに、資金、情報、人材不足など、さまざまな課題があります。ともすれば、障害ゆえに、素材があり、その気持ちがありながら、自己表現や社会参加の機会に恵まれない方がまだまだたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。障がい者が当たり前のように、例えば音楽、文学、絵画、陶芸、演劇といった表現活動を通して、多くの人たちとのつながりを築いていける、そういう環境づくりの支援をぜひお願いしたいという観点からお伺いいたします。  まず本市においては、障がい者の芸術・文化活動の支援について基本的にどのようにお考えなのかお聞かせください。  2点目に、実際に芸術作品を制作されている障がい者やその作品の存在を発掘するなどの取り組みはされているのでしょうか。率直にお伺いをいたします。  また、その活動を支援していただけるような専門家がそばにいていただけたら心強いと思いますが、その人材確保、さらには実務的なボランティアなどの人材育成の支援があれば、さらにありがたいと思いますが、その取り組みと考え方についてお伺いをいたします。  最後に、障がい者の文化活動の大事な発信の一つになります企画展などを含めた発表の場が非常に大事であります。その支援について、本市はどのように取り組んでいただいているのかお尋ねをいたします。  以上で1回目の質問を終わります。御答弁、どうかよろしくお願いいたします。 90: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 91: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 岩切議員から、障がい者の芸術文化活動に対する支援についての御質問でございます。  御質問の順序とは異なりますが、先に私から答弁をさせていただきます。  まず、障がい者の芸術・文化活動の支援についての基本的な考え方についてのお尋ねにお答えいたします。  本市においては、平成27年3月に策定しました第4次春日市障害者福祉長期行動計画の中で、「障がい者が地域において、文化芸術活動、スポーツに親しむことができる施設・設備の整備等を進めるとともに、障がい者のニーズに応じた文化芸術活動、スポーツに関する人材の養成等の取り組みを行い、障がいの有無にかかわらず、文化芸術活動、スポーツを行うことのできる環境づくりに取り組みます。特に、障がい者の芸術活動に対する支援や、障がい者の芸術作品の展示等を推進するための仕組みを検討し、推進を図ります」という基本的な方向性を示しております。  次に、芸術作品を制作する障がい者や作品の発掘などの取り組みはしているのか、また、活動を支援することができる専門家の人材確保、ボランティアなどの人材育成の支援についての取り組みと考え方についてはとのお尋ねにお答えいたします。  今のところ、芸術作品を制作する障がい者や作品の発掘などの取り組みは行っておりませんが、国において、障がい者による文化芸術活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって文化芸術活動を通じた障がい者の個性と能力の発揮及び社会参加の促進を図ることを目的として、障害者文化芸術活動推進法が本年6月13日に成立しております。  また、県においても、障がい者の芸術文化活動を支援する地域の拠点として福岡県障がい者芸術文化活動支援センターが設置されております。このセンターは、障がい者の芸術文化活動の一層の推進を図るため、「活動の相談支援」「芸術文化活動を支援する人材の育成」等を業務としております。今後、国や県との連携については研究していきたいと考えております。  次に、障がい者文化活動の大事な発信の一つとなる企画展などを含めた発表の場の支援の本市の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。  まず、市内福祉団体の活動で製作された作品を障がい者週間や人権週間にあわせて、市役所1階アトリウム等で展示しております。また、春日市身体障害者福祉協会においては、市文化祭への出展はもとより、展示部門実行委員会の委員として参加していただいているところであります。  今後につきましても、ぱれっと館1階の交流スペースを活用した展示方法をさらに充実させていきたいと考えております。  なお、障がい者の方に特化したものではありませんが、「春日市弥生の里児童画大賞展」においては、障がい者の方からも多数の応募があっており、過去には入賞された方もいらっしゃいます。  なお、教育の情報化の推進についてのお尋ねにつきましては、教育長が回答いたします。 92: ◯議長(金堂清之君) 山本教育長。 93: ◯教育長(山本直俊君)〔登壇〕 次に、教育の情報化の推進についての御質問でございます。  まず、情報活用能力の育成に向けての取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。  御承知かと思いますが、情報活用能力とは、問題や課題を解決するため、情報手段を適切、かつ主体的、積極的に活用する能力のことであり、この力はICTに限らず、教科の枠を越えて育んでいかなければならない今日的な課題となっています。  現在、小学校のICT分野に関して事例を挙げますと、例えば総合的な学習の時間において、春日西小学校3年生では「パソコンとなかよし」の単元において、また、日の出小学校3年生では「パソコンでカレンダーを作ろう」の単元で、パソコンの操作方法や基礎的な知識を養う授業を行っております。  中学校においては、主に技術の教科の中でコンピューターや情報通信ネットワークの基本的な仕組み、デジタル作品の設計・制作、情報モラル等、情報全般に係る基礎的・基本的な知識や技術の習得を図っております。そして、この場で学んだスキルを総合的な学習の時間、社会科等の教科等の学習において活用しているところです。  教師の活用につきましては、例えば春日中学校では約50%、春日西中学校においては約30%の教師がICTを教科指導のためのツールとして日常的に活用しており、特に若手教師を中心に活用の広がりを見せております。  このような実態を踏まえ、次のICT環境整備に関しての教育委員会の考え方や現状についてのお尋ねにお答えいたします。  現在整備しておりますICT環境につきましては、実効性や費用対効果を計りながら段階的に進めていく必要があると基本的に考えております。  ICT整備の現状に関しては、学校のコンピューター室には、小学校1校につき20台、中学校1校につき40台の児童生徒用のコンピューター、及び教材提示装置、液晶プロジェクター等を配置しているほか、携帯型電子黒板を各学年に1台程度、各学級にはデジタルテレビやブルーレイレコーダー等を設置しております。さらに、ネットワーク環境として、中学校普通教室への有線LANの配線整備等があります。当然のことながら、学校間での利活用の差は見られるものの、学校の活用頻度が高いものは、学級に設置しておりますデジタルテレビであると言えます。  本年度からICT活用の新規モデル事業として、教育支援センター、通級指導教室に新たにタブレットを導入し、学習指導の活用のあり方を検証していくこととしております。  次に、統合型校務支援システムの導入は効果的であり、必要であると考えるが、本市の現状や今後の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。  議員御案内の統合型校務支援システムは導入しておりませんが、それに類するものとして、全ての小学校においては児童の成績処理や指導要録等の作成ができる無料のソフト「ひまわり先生」による支援システムを活用しております。また、全ての中学校においては有料ソフト「確実君」「みのる君」を導入し、生徒の成績処理や高校受験用の調査書等の作成ができるなどの支援を図っているところです。  加えて、市と各学校間を結ぶイントラネット回線を活用することにより、文書のペーパーレス化を初め、事務処理の簡略化、省力化を行うなど、学校の事務の効率化、軽減のための支援に努めており、現状においても働き方改革の一つとして一定の効果は図られていると捉えております。  したがいまして、統合型校務支援システムに関しましては、費用面や操作性、他のシステムとの親和性等その長短を検証しながら、また、学校の意見を十分に考慮した上で検討し、判断することになると考えております。 94: ◯議長(金堂清之君) 17番、岩切幹嘉議員。 95: ◯17番(岩切幹嘉君)〔起立〕 17番、岩切幹嘉でございます。  再質問は私の質問の順番でさせていただきたいと思いますので、まずは教育の情報化についてのほうを先に再質問させていただきます。  御答弁ありがとうございました。  ICT環境につきましては、コンピューターが小学校1校につき20台、そして中学校1校につき40台という現状ということでありました。最終的には1人1台専用が望ましいとは思いますが、まずは3クラスで1クラス分の配備ができれば、1クラスが毎日1コマ分程度のコンピューター活用が可能と言われております。今後、段階的に進めていく必要があるとの御答弁いただきましたので、ぜひ計画的に迅速にお願いいたします。  ここからが再質問になりますが、4点について再質問をさせていただきます。  まず1点目でありますが、学習指導要領では、知識、技術の習得に加えて、思考力、判断力、表現力等の育成も重要だとされております。その能力を育成していくためにも、ICTは有効な道具として利用できるということから、本市においてはICTを教科指導のためのツールとして日常的に活用している教員は、春日中で約50%、春日西中で約30%ということでありました。この数値の一つの根拠として、御答弁でありましたように、若手の教師を中心に活用の広がりを見せているということは理解できますし、今後とも期待をいたしておりますが、しかしながら、今後の教育向上のためにさらに推進していく必要があると思います。  そこで、教員のICT活用指導能力向上のための取り組みの方向性はどのように考えているのか、また、あわせて、教室でICTを活用する際は、かかわる教員が自信を持って、また、安心して授業が進められるようにする必要があると思います。  その観点から、例えば専門的なICT支援員の配置をするということも一つの視野に入れて検討していただいてもいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。お尋ねをいたします。  次に2点目でございますが、現在は中学校普通教室に有線LAN配線整備はされているということでございました。中学校は整備されていますが、しかし、小学校においては有線LAN配線においてもまだ整備されていない状況であるかと思います。中学校におきましても、今後、コンピューターの台数をふやしていく場合、さらに活用の教室の場をふやしていくためにですね、この有線LANから、やはり校内の無線LANの整備を早急に進めていくべきであると考えます。  また、小学校においては、将来性を見据えて、初めからですね、無線LANの整備の方向性で考えておくべきだと思いますけれども、今後の小中学校におけます無線LAN整備の方向性の考え方についてお尋ねをいたします。  3点目になります。本年度からICT活用の新規モデル事業として教育支援センター、そして通級指導教室に新たにタブレットを導入して、まずは先駆けて取り組んでいただけるということでありますが、このモデル事業として制定をされた経緯について、また、どのような活用をされながら、どのような効果を期待されているのかお尋ねをいたします。  最後に4点目でありますが、統合型校務支援システムの導入はしていないが、無料、そして有料のソフトを活用しているということでありましたが、機能的にしっかりと教員の長時間業務の軽減に十分に効果のあるソフトであると考えられているのか。また、教員は常に異動があります。他の学校から異動してきた教員が以前の学校とソフトが違っていたら、業務の軽減以前にですね、戸惑いが生じると思いますけども、その懸念についてはどのように考えられているのかをお尋ねいたします。  以上、4点について再質問をいたします。御答弁よろしくお願いいたします。 96: ◯議長(金堂清之君) 神田教育部長。 97: ◯教育部長(神田芳樹君)〔登壇〕 教育の情報化の推進についての再質問でございます。  まず、専門的なICT支援員の配置についてのお尋ねにお答えします。  ICTの機器やソフトは日進月歩であり、日々新たのものが出てきており、そのためICTの活用推進、促進する環境づくりが必要であると考えております。  本市では、児童生徒用コンピューターを新規に入れかえた学校については、導入した機器やソフトの使い方や、機器の取り扱い説明、技術指導に関して導入事業者による教職員向け講習会を年1回以上実施することにしております。その他の学校については、求めに応じて導入事業者による技術的助言や支援等を受けているところです。  また、学校のICTの活用について協議、検討する機関に春日市教育ICT活用委員会があります。本年度は、その委員会を、各学校の情報教育を把握するための情報リテラシー部会、学校に設置されている機器の活用を図るためのICT活用部会、情報教育に係るカリキュラムを把握し教材づくり等を検討するためのカリキュラム部会、機種を検討・選定するための機種選定部会の4部会に分け、効率的な協議や情報共有、検討のもと、学校への提案や技術的助言等が行える仕組みの構築を図っております。これらの取り組みの一つとして議員御提案のICT支援員の配置等に関しても議論、研究されていくことになります。  次に、小中学校における無線LAN整備の方向性についてのお尋ねにお答えします。  さきに教育長が答弁しましたように、中学校では各学級にインターネットが接続できる有線LANは既に設置しておりますが、小学校の各学級にはLAN環境がございません。まずは小学校に対してLAN環境を変えるための環境づくりを進めていかなければならないと考えております。議員御提案の無線LANの設置についても研究を重ねているところでございます。  次に、教育支援センターや通級指導教室に新たにタブレットを導入した経緯、その活用、期待する効果についてのお尋ねにお答えします。  今回、教育支援センターと通級指導教室にそれぞれ1台のタブレットを導入しました。タブレットは、配慮が必要な児童生徒に対して、個別学習指導に有効に活用できる一つのツールであると考えたからであります。このツールを有効に活用できる場として、教育支援センター、通級指導教室に加えて、校内適応指導教室「スマイルルーム」、放課後補充学習としての「まなびや春日」、特別支援学級等が考えられますが、モデル事業として、先に教育支援センターと通級指導教室に取り入れたものでございます。  次に、無料・有料のソフトは機能的に職員の長時間業務の軽減に十分効果があるのか、また、職員の人事異動により、学校で使用しているソフトが変わり、教職員が戸惑うのではないかとのお尋ねにお答えします。  現在、本市の学校が活用している統合型校務支援システムに類する無料・有料のソフトについては、テストの自動集計やきめ細かい成績分析診断を初め、成績処理から校務まで幅広く支援するものであり、調査書作成やデータの蓄積等もできるものでございます。教師の業務負担軽減のためにはなくてはならない支援ソフトの一つであると捉えております。これらのソフトは筑紫地区内の多くの学校が活用しており、ほとんどの教職員が認知していることから、他の支援システムを使うよりも戸惑いは少ないと感じております。 98: ◯議長(金堂清之君) 17番、岩切幹嘉議員。 99: ◯17番(岩切幹嘉君)〔起立〕 17番、岩切幹嘉でございます。  再々質問に関しましては要望といたしますので、御答弁は結構でございます。  ICTの活用の効果といたしまして、まず子どもたちの学習への興味、関心が高められる。そしてまた、子ども一人一人の能力や特性に応じて学ぶ個別学習を行うときに非常に有効であります。その一方で、教員と子どもたちが相互に情報を図ったり、子どもたち同士が教え合い、学び合うなどの共同学習に対しても有効であるとされております。その学校教育の環境をですね、しっかりと整えていただくためにも、さらなる学校のICT環境整備の推進を要望して教育情報化についての質問は以上といたします。  では続きましての再質問、障がい者の芸術文化活動に対する支援の再質問をさせていただきます。  まず、本市における芸術文化の活動支援についての基本的な考え方については、特に障がい者の芸術活動に対する支援や障がい者の芸術作品の展示等を推進するための仕組みを検討し、推進を図りますとの御答弁でありました。
     その上で、本市においては現在のところ芸術作品を制作する障がい者や作品の発掘について、本市においては今のところ取り組んでいないということで、国や県の取り組みの連携を研究していきたいという御答弁でありました。  確かに、国におきましても、障害者芸術文化活動支援事業としまして平成29年度におきましては予算においてモデル事業を実施して、その効果を全国に展開している中で予算額も倍増されております。今後は地域における実施体制を構築することが重要であるということから、平成30年度においては実施主体を都道府県にするという方向性が示されたところであります。  このように、国と県がようやくその必要性を感じ、取り組みを始めたところでありますが、もともと本市が策定しました平成27年度の第4次春日市障害者福祉長期行動計画でうたわれております。  先ほどの内容の方向性に対しては、答弁といたしまして少し受け身的であるように私は感じております。確かに、現実的には市単独でのいろんな情報収集、そして能力の問題、企画にかかわる人材の経費等をどのような形でどこまで市として支援できるのかという課題はあろうかと思いますが、今の取り組みとしましては、障害者週間、そして人権週間にあわせて、市役所の1階スペースで作品を展示しているということでありますが、この取り組みは当然ながらぜひ継続をしていただきたいと思います。  さらに、障がい者の方が生み出したすばらしい作品の発表の場をですね、いかに提供できるか以前の活動の場をいかに支援して支援できるかということを本市といたしましても今後ぜひとも検討をしていただきたいと思います。  今後、福祉ぱれっと館の1階の交流スペースを発表の場として活用していきたいとの御答弁がありましたが、ぜひもっと具体的にですね、突き詰めていただきたいと思います。例えば常設の小さな美術館としての活用でありますとか、あそこはフラットなスペースもありますので、作品展示とあわせて障がい者の音楽発表会であるとか車椅子のダンス披露も可能であります。また、さらに春日市の文化協会、そして文化団体との連携も進めていただければ、活動の可能性も大きく広がっていくと思いますが、この提案を含めて、受け身ではなく、特化した取り組みを本市として推進していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。お尋ねをいたします。 100: ◯議長(金堂清之君) 筒井福祉支援部長。 101: ◯福祉支援部長(筒井ひとみ君)〔登壇〕 障がい者の芸術文化活動に対する支援についての再質問でございます。  議員の御提案を含めながら、受け身ではなく、特化した取り組みを本市として推進していくべきと考えるがどうかとのお尋ねにお答えいたします。  福祉ぱれっと館1階の交流スペースの活用につきましては、障がい者の方々や関係団体等の御意見をいただきながら具体的に進めていきたいと考えております。  また、文化協会や文化団体との協議を進め、特化した取り組みの推進にも努めてまいりたいと考えております。 102: ◯議長(金堂清之君) 17番、岩切幹嘉議員。 103: ◯17番(岩切幹嘉君)〔起立〕 17番、岩切幹嘉でございます。  最後の再々質問でございます。  これまでは、障がい者の生存、安全、教育といった、いわば生活のハード面に焦点が当てられてきましたけれども、しかし、今後はそれぞれの環境に応じて障がい者の人がどんな生活の価値を見出してつくり出していくのか、その支援に力を入れていくことも大事な取り組みになってくると思います。  私自身も福祉ぱれっと館の活用イベントにかかわらせていただいたこともありますし、いろんな支援、協力をもとにですね、障がい者の文化芸術活動に光を当てていただきたいと思います。それが今後の春日市らしい福祉のあり方を確立していくことにもつながっていくと考えます。  また、春日市の将来、未来に向けてのイメージテーマといいますか、一般質問の中でもたくさんの議員の皆さんが口にされております「みんなで春をつくろう」という、この方向性にもつながっていくと思いますが、最後に市長の見解をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。 104: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 105: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 障がい者の芸術文化活動に対する支援について市長の見解はとのお尋ねにお答えいたします。  障がい者が芸術文化活動を広く市民に発表し、その活動を通じて社会参加ができるようになることは非常に重要なことであります。そのためには、障がい者に特化した取り組みのみならず、幅広く芸術文化活動を行っている関係団体の活動にも参加していただけるような環境を整えて交流の輪を広げていけるように支援していくことが必要であると認識しております。  そして、その支援に力を入れていくことこそ、春日市第4次障害者福祉長期行動計画の基本理念である、いわゆる共生社会の実現に向けての大事な取り組みになってくると思います。  また、この取り組みが、議員御指摘のとおり、本市のブランドイメージである「みんなで春をつくろう」という方向性につながるものと考えております。「春」とは、みんなに新しいこと、みんなが助かること、みんなが喜ぶことという意味も込められています。  今後とも障がい者の芸術文化活動に対する支援をさらに推進できるよう努めてまいりたいと考えております。 106: ◯議長(金堂清之君) ここで暫時休憩いたします。  なお、再開は14時50分といたします。                ──── ─ ──── ─ ────                 休憩 午後2時35分                 再開 午後2時49分                ──── ─ ──── ─ ──── 107: ◯議長(金堂清之君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  7番、北田織議員。  なお、北田議員は時間制にて質問いたします。 108: ◯7番(北田 織君)〔登壇〕 いよいよ今回の一般質問も最後になりましたので、ちょっとお昼を過ぎて、少しお疲れかと思いますけれども、最後までよろしくお願いいたします。7番、会派大樹の北田織でございます。  私はさきに通告いたしておりました執行部と議会に在り方について、3点お尋ねいたします。  さて、このたび早稲田大学マニフェスト研究所が議会改革度調査2017ランキングを発表しました。この調査の総合順位は、「情報共有」「住民参加」「機能強化」の三つのカテゴリーの点数を掛け合わせてランキング化したものでありますが、今回の調査に回答した議会は、1,825ある全国の県、市、町の全地方議会のうち、1,318議会でありますが、春日市議会は総合順位254位にランキングされています。2015年の発表では659位でありましたので、405位もランクアップしたことになります。このことは、会派によって政治に対する考え方や手法が異なる中、議論に議論を重ねて議会改革に取り組んできた大きな成果であると私は考えております。  春日市議会では議会改革の取り組みとして、政務活動費については、基本的な考え方として政務活動費の目的、政務活動費を充当できない経費、政務活動費の充当の可否を判断する際の視点を整理し、政務活動費使途基準を具体的に例示するとともに、領収書の原本添付、研修や視察等の報告書を添付し、ウエブサイトで公表しています。さらに、各委員会会議録もウエブサイトで公表し、また、議会報告会の開催も行っているところであります。また、平成21年に制定した議会基本条例の見直しも行い、本年4月より施行したところであります。災害時における市議会の活動、議会事務局の機能等の充実や見直し規定を加えています。さらには、広報広聴機能の充実を図るために、現在の議会報編集特別委員会を、来年の改選後には広聴活動をより一層促進する広報広聴特別委員会が動き出すことになっております。  これらの議会改革に合わせて、議会が討論の広場として議会を市民に開かれたものとするために、一般質問における2回目以降の執行部の答弁については自席でしていただくように協力要請をしてまいりました。  1回目は平成28年9月23日の議会運営委員会で合意が図られ、12月議会中であったと記憶いたしておりますが、議長と私で当時の総務部長と人事法制課長に口頭で申し入れをいたしましたが、結果として断られました。その経緯や理由等は2回目の協力要請を本年の1月30日に議会の総意として、議長名と議運の委員長名で市長に直接渡した申し入れ書に記されていますので、その全文を読み上げてみます。  一般質問における執行部の答弁について。  標記について、議会をより市民に開かれたものとする取り組みの一環として、一般質問を傍聴者や視聴者にとってわかりやすく、また、議会運営の効率化を図る観点から、平成28年9月23日の議会運営委員会において一般質問における執行部からの2回目以降の答弁を自席で行っていただくよう合意が図られ、申し入れをしました。  平成29年1月13日、貴職から、自席での答弁は礼を失することになる。議会に対し敬意を払いたく、現行のまま、登壇により答弁させていただきたいとの御回答をいただきました。  その後開催された4回の定例会における一般質問状況や他市議会の現況を調査してまいりました。そのことを踏まえ、平成30年1月12日の議会運営委員会において、文書により再度申し入れを行うことに決定いたしました。つきましては、一般質問における執行部の答弁について、1回目は登壇、2回目以降は自席で行っていただきますよう、再度申し入れをいたします。  なお、本件の御回答につきましては、平成30年2月16日金曜日までにいただきますようお願いいたします。  ということで、これは1月30日に申し入れしたものでありますし、また、この案文につきましては、議会運営委員会のメンバーで御了解をいただいたところであります。  その回答を平成30年2月14日にいただきました。その内容は次のとおりです。  春日市議会議長様、春日市議会議会運営委員会委員長様。春日市長井上澄和。  一般質問における執行部の答弁について。  平成30年1月30日付で申し入れがありました一般質問における執行部の答弁席に対しての基本的な考え方につきましては、平成29年1月13日の回答のとおりでございます。  とのことでした。これは、総務部長、人事法制課長から口頭で回答をいただいた内容のことを指しております。  そこで、1点目の質問ですが、ただいま紹介しましたように、議会改革の一環として、一般質問における2回目の答弁を自席でしていただきたいと二度にわたり協力依頼をしてまいりましたが、断られてきました。拒否される理由と、このまま続けられるのか、今後の対応をどのようにお考えか、お尋ねをいたします。  2点目は、議会選出の監査委員の対応についてであります。  これまで議会選出の監査委員を選任することが必置義務とされてきましたが、地方自治法の一部改正により、監査体制の充実強化を図るために監査体制の見直しが行われ、本年4月1日より、条例で定めることにより議会選出の監査委員を選任しないことができるものとされてます。  皆様も御承知のとおり、改正地方自治法第196条に「監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者(議員である者を除く。以下、この款において「識見を有する者」という。)及び議員のうちから、これを選任する。ただし、条例で、議員のうちから監査委員を選任しないことができる」と規定されてます。  いわゆる、これまで議会選出の監査委員を選任することが必置義務とされてきましたが、監査体制の見直しが行われ、本年4月1日より、条例で定めることにより議会選出の監査委員を選任しないことができるとされているのであります。その背景には、平成28年3月16日に第31次地方制度調査会が安倍晋三総理大臣に提出した「人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方に関する答申」の中で、監査の実効性の確保のあり方や監査の独立性、専門性のあり方、そして、監査への適正な資源配分のあり方において、議会選出の監査委員のあり方については、監査委員はより独立性や専門性を発揮した監査を実施するとともに、議会は議会としての監視機能に特化していくべきとうたわれていることにあると考えられます。  監査委員の選任は、議会の同意を得た上で普通地方公共団体の長が任命すると地方自治法第196条に規定されていることを考えますと、監査委員は執行機関の役職であると理解できます。また、議会も監査の対象になっていることから、それらを勘案し、春日市議会では議会選出の監査委員を決算審査特別委員会から除き審査を行っているところであります。  以上述べてきましたとおり、議会選出の監査委員の取り扱いについては大変重要なことであると認識をいたしております。  以上のことを踏まえて、2点目として、このたび執行部より議会選出の監査委員の選任について、議会の意見を尊重するので決めていただきたいとの要請を受け、議会運営委員会では監査委員制度の概要、監査委員と議会の長に対するチェック機能、議会の執行機関等に対する監視機能、法の改正の趣旨等を踏まえた上で、現在、協議の最中でありますが、要請をされたその理由についてお尋ねをいたしたいと思います。  3点目に、一般質問における執行部の自席答弁の協力要請は断りながら、議会選出の監査委員については議会の意見を尊重するとのことは、議会対応としては全く私は整合性がとれない、つじつまが合わない対応であると考えますが、いかがでしょうか。  以上3点についての御答弁をお願いいたします。 109: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 110: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 北田議員から、執行部と議会の在り方についての御質問でございます。  まず、答弁いたします前に、今回の一般質問における執行部の2回目以降の答弁を自席で行うことについての要望につきまして、議員の質問では、議会運営委員会で合意が図られ自席答弁を要望しましたが、結果として断られましたという旨の発言がありました。しかし、私が北田議員から申し入れを受けた内容は、2回目以降の答弁について自席で答弁していただきたいと考えますが、これに対して執行部はどう考えられますかと、執行部の意見を問われたものと受けとめております。そのため、執行部の意見をまとめ、回答させていただいたものです。議会の申し入れに対し、反対したものでも拒否したものでもございません。  では、一般質問における執行部の2回目以降の答弁を自席で行うことについて、議会からの協力依頼を拒否する理由と、今後の対応をどのように考えているかとのお尋ねにお答えいたします。  一般質問における執行部の2回目以降の答弁を自席で行うことについては、議員の御指摘のとおり、議会から二度にわたり申し入れがございました。いずれも現行のとおり、自席ではなく、演壇において答弁させていただきたい旨をお伝えしました。  この理由といたしましては、質問される議員の皆様におかれましては、自席ではなく質問席にて質問をされているので、執行部におきましても、自席ではなく演壇に立ち、質問をいただきました議員と正面から向き合って回答することが議会に対する礼儀と考えるためであります。  今後の対応につきましては、このような執行部の考えを議員の皆様に御理解いただきたく考えているところでございます。  次に、執行部より、議会選出の監査委員の選任について、議会の意見を尊重するので決めていただきたいとの要請を受けたが、この要請の理由についてのお尋ねにお答えいたします。  議員御指摘のとおり、平成29年6月9日に公布されました地方自治法等の一部を改正する法律により、監査制度の充実強化を図るため監査制度の見直しが行われました。この見直しの一つが、議員のうちから選任される監査委員の選任に係る義務づけの緩和であります。すなわち、条例で、議員のうちから監査委員を選任しないことができるものとされました。当該条例の提出権は、市長並びに議員及び委員会の双方に存するものでありますが、当該条例を制定するかどうかにつきましては、監査委員と議会の監視機能における役割分担の観点等を踏まえて検討する必要があると考えております。したがいまして、議会における検討状況を注視したいと考えております。  なお、議員のうちから選任される監査委員の取り扱いについて、議会の意見を尊重しますが、議会で決めていただきたいとの要請はいたしておりません。重ねて申し上げますが、執行部といたしましては、議会における検討状況を注視したいと考えているところであります。  次に、一般質問における執行部の自席での答弁に関する議会からの協力要請については断りながら、議会選出の監査委員に係る取り扱いについては議会の意見を尊重するとの執行部の対応は、議会対応としては全く整合性がとれない、つじつまが合わない対応であると考えるがいかがかとのお尋ねにお答えいたします。  まず、一般質問における答弁席に関する協力要請につきましては、議会からの申し入れを受け、慎重に検討した上で執行部の基本的な考え方を率直に申し上げたものであります。議会の申し入れ内容を否定したり、反対しているものではございませんので、御理解いただきますようお願いいたします。  次に、議員のうちから選任される監査委員の取り扱いについては、執行部が監査を受けるという立場にあるため、まずは長年監査委員を輩出されてこられました議会における検討状況を見守りたいと考えているものであります。  それぞれの事案については、いずれも慎重に検討し、議会を尊重して判断したものでございますので、御理解いただきますようお願いいたします。 111: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 112: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 7番、北田でございます。  2回目以降の自席答弁について質問を申し上げます。  今、市長のほうから、私からの要請は意見を聞かれたんだということでしたけれども、このことについては、また後ほど、きちっと詳しくやりたいと思いますけれども、答弁としては、議会への礼儀だと考え、そのことを議員の皆さんに御理解をいただきたい。議会からの申し入れを受け、慎重に検討した上で執行部の基本的な考え方を述べたものとのことでありますが、執行部も議会も、礼を尽くすのは、これは当然であると考えます。  そのことを踏まえた上で、一般質問における執行部の再答弁を自席で行うように要請している理由は、質問と回答が丁々発止で行われることは、市民の皆様方によりわかりやすく、また、答弁者の移動に要する時間も省かれ時間が短縮できるという利点があり、議会改革の一環と考え要望しているところであります。時間の短縮と言えば、本年度からプロ野球のルールにおいて、これまでの敬遠、いわゆる故意に四球を出すことですけれども、この敬遠の際に、申告をすれば投球しなくてもよいとの規定が採用されましたことは、プロ野球ファンの方であれば御承知だと思いますが、その導入の目的は試合時間の短縮だと言われています。これは一つの時代の流れではないかと思いますが、一般質問の傍聴者、またはケーブルテレビをごらんの皆様方から、質問の後にテレビ画面には何も映らず、答弁した後にまた消えるなど、不自然であるとの御意見や時間の無駄であるとの意見も寄せられています。  そこで1点目は、一般質問における答弁席に関する協力要請については議会からの申し入れを受け慎重に検討してきたとのことですが、どの機関でどのように検討されたのかお尋ねしたいと思いますし、また2点目には、市民の皆様方によりわかりやすい一般質問の取り組みの一つとして、時間短縮の視点からも自席答弁の要望をしていることでありますが、このことについてどのようにお考えか、お尋ねをいたします。 113: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 114: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 一般質問における2回目以降の答弁席についての再質問でございます。  1点目の答弁席の検討についてのお尋ねにつきましては、先に総務部長から答弁をさせていただき、その次の内容につきましては私のほうから答弁をさせていただきます。 115: ◯議長(金堂清之君) 内田総務部長。 116: ◯総務部長(内田賢一君)〔登壇〕 一般質問における2回目以降の答弁席についての再質問でございます。  まず1点目の、議会からの申し入れを受けて慎重に検討してきたとのことだが、どの機関でどのように検討したのかとのお尋ねにお答えいたします。  まず、2回目以降主に答弁する部長級の職員におきまして、議場におきましてシミュレーションを行っております。そこで出された問題点等も考慮しながら、経営会議等におきまして慎重に検討を重ねてまいりました。 117: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 118: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 2点目の、市民によりわかりやすい一般質問の取り組みの一つとして、時間短縮の視点からも自席答弁の要望をしているが、このことについてどのように考えるかとのお尋ねにお答えいたします。  一般質問の答弁は、議員の皆様の御質問に対して真摯に、そして正確に、また、市民にも理解できるよう、わかりやすく丁寧にお答えすることが何よりも大切であると考えており、また、そのことは質問をいただきました議員並びに市民に対する礼儀でもあります。このようなしっかりとした一般質問の答弁を行うためには、自席ではなく、質問をいただきました議員に近く、また、正面から向き合うことができる演壇において答弁する必要があると考えております。  一般質問の答弁は、市の政策や方針等を市を代表して発言するものであり、質問の内容と答弁の内容がかみ合うよう丁寧にお答えするとともに、中身のある答弁となるよう明確にお答えする必要があります。発言の際には考えを整理し、まとまりのある発言を行わなければなりません。私は一般質問の答弁席については、時間短縮の視点よりも、いかに充実した答弁につながるかを最優先すべきと考えております。 119: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 120: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 今、答弁いただきましたんですけれども、2回目以降の答弁席については、質問に対して真摯に、そして正確に、また、市民にも理解できるようにわかりやすく丁寧にお答えすることが何より大切であると考えており、また、そのことは、質問をいただきました議員並びに市民に対する礼儀であるなどから、演壇において答弁する必要があると考えると。そしてまた、時間短縮の視点よりも、いかに充実した答弁につながるかが最優先すべきであると考えるとのことですが、2回目以降の答弁を自席でしたから質問議員に対して礼を失するとか、充実した答弁につながらないとかいうことになるのか、私にはどうしても到底理解ができないんですね。この近さでお互いに答弁をやるわけですから。  ちなみにですね、これまで私どもが議会運営委員会として視察してきました北海道の釧路市、帯広市、千歳市、それから長野の松本市とか、会津若松市、所沢市、長与町、それから諫早市、こういったところも全て自席答弁でありました。  そしてまた、この中部十市を見てみますと、演壇で行っているのは筑紫野市と春日市だけであります。初回に演壇で行って、2回目以降に自席で答弁をされているところが古賀市、小郡市。それから、初回からですね、執行部の答弁席を自席でやっておられるのが宗像市、福津市、糸島市、朝倉市、大野城市、それに太宰府市なんです。こういうことから考えても、私は先ほどの議員に対する礼を失するとか、充実した答弁につながらないとかいうことは、ちょっとどうしても考えられないというふうに考えております。  今回出しているこの要望は、議会改革の一環として平成28年8月26日の議会運営委員会における決定を行っているものであります。質問や答弁については、市民の皆様によりわかりやすく、丁寧に、より充実した内容で行うことは当然であると考えます。その一方では、議会は言論の府として質問に対して間を置かずに答え、それを繰り返す、この丁々発止の形式をとることも必要ではないかというように考えるわけです。  昨日の一般質問における答弁者の移動時間は、8人の質問者で、最初の市長の答弁を除いて約1,200秒。要するに、約20分かかってるんです。ある議員さんの質問においては、16回の移動で約6分かかっております。答弁者によっては、片道約14秒ですね、経営企画部長さんの場合は14秒かかってるわけですけれども、往復で28秒かかってます。  このことは何を意味しているかと申し上げますと、その時間の間は、ケーブルテレビで一般質問を視聴されています方々にはモニターでの発言席には誰も映っていない、声も聞こえないという現象が起こってるわけです。傍聴者や視聴者の方からも、このような事案を解消してくれとの要望が寄せられております。どのような改善とか改革にも内容の充実はもとより、仕組みづくりが非常に重要ではないかと考えます。  一般質問の議論を市民の皆様にももっとわかりやすくするために、傍聴者や視聴者の要望等も受け入れた上で2問目以降の自席答弁が必要であると考えますけれども、このことについてはどのようにお考えか、御答弁をお願いしたいと思います。 121: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 122: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 このことについては後ほど総務部長からもお答えがあるかと思いますけども、今のお話聞いておりまして、御理解いただきたいことは、私のような政治家であれば、確かに北田議員おっしゃるように、質問者とできるだけ間を置かずに、間髪なしに丁々発止のやりとりは可能かもわかりません。しかし、行政マンはそうじゃありません。質問される方は、最初からある程度の質問の的を絞って質問されます。答弁する側は、それぞれに幾つかのそういったシミュレーションのようなことをやりながら、少しずつ自分が想定しておった質問の内容と違うことが多々ございます。これ、職員と話して聞くことは。ですから、自席だからすぐ答弁できるというものでもございません。
     よそがどうあってるか知りません、それは。そのことは私どもわかりませんけれども、しかし、それでも私ども職員は、できるだけ問われた議員に対して、できるだけわかりやすく、真摯にお答えさせていただきたいということで、一つは間を置くという意味から、そういう意味合いもあるということを御理解いただきたいというふうに思っております。  ですから、先ほど言いましたように、首長である、政治家である私と、職員との場合は少し趣が違いますので、よほど入念に事前にすり合わせて、原稿の読み合わせをしておれば、それは十分かもわかりませんけれども、私どものほうではそういうことやっておりませんし、そこまで100%完璧なものは、これはもう議員も御指摘のとおり、お互いに、ですから考える間というのは必要になってまいります。そこはぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 123: ◯議長(金堂清之君) 内田総務部長。 124: ◯総務部長(内田賢一君)〔登壇〕 北田議員の御質問にお答えいたします。  一般質問の答弁につきましては、質問に対して真摯に、そして正確に、わかりやすく、丁寧にお答えすることがまず大事であると考えております。議会からですね、答弁席について考え方を求められ、2回目以降、主に答弁する部長級の職員におきまして、職場でシミュレーションを行っております。もちろん、自席から登壇席までのことも含めて検討いたしております。  その結果、しっかりした一般質問の答弁を行うため、自席ではなく、質問された議員に近く、また正面から向き合うことができる演壇において答弁することが必要であるとの考えに至っております。 125: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 126: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 今、市長のほうから答弁について、当然、政治家とは違う、職員さんは間が必要だというお話がありました。  これはいいか悪いかはともかくとして、質問するに当たっては、何度も何度も執行部の方とある面においては協議を重ねてやってきてるわけですよね。だから、そういった分からすると、間が必要だということについてはちょっと私は少し疑問を感じるわけですけれども、こういうことを言うと議会の裏側がちょっと見えるかもわかりません。まあ、それはちょっと私はどうかなという思いがいたしております。  それから、先ほど市長のほうから、私からの申し入れは、執行部の意見を求められたというふうに解してるというふうにおっしゃいましたけれども、そういった申し入れはしたことを私はないと思っております。  というのは、1月30日、第2回目の申し入れを行うに当たっては、28年8月26日の議会運営委員会で決定をして、その後、何度もの議会運営委員会において、この申し入れをどのようにするかということについて何度も協議をしてきた上でこの申し入れ書はできております。これは、2回目については、議長と私と市長のほうにお訪ねをして、総務部長、人事法制課長がお留守ということでお渡しをして、るる、その他の話もしたことを記憶にいたしておりますけれども、この中に、申し入れ書の中にですね、それまでの経過とか、いろんなことを書いた上で、そのことを踏まえ、平成30年1月12日の議会運営委員会において、文書により再度申し入れを行うことに決定いたしました。つきましては、一般質問における執行部の答弁について、1回目は登壇、2回目以降は自席で行っていただきますよう、再度申し入れをいたしますと、こういうふうにきちっと文言として書いてあるものをお渡しをいたしておりますので、これは自席で行っていただくような申し入れだというふうに私は理解をいたしております。  それから、どこでそういう解釈、意見を求められたということなのか、私たちが申し入れたということの違いがどこで起こってるかちゅうことについては、これ、定かではありませんけれども、今ここで申し上げているように、意見を聞くとかということではなくして、2回目以降は自席で行っていただくというような申し入れをしていることはこれまでの議運の全議事録、そしてまた、こういった申し入れから見てもこれは明らかだと思うんですけれども、そこでもしもこの解釈の違いがあったとするならば、いま一度この申し入れ書に基づいて、その趣旨に沿っていま一度御検討をしていただけるかどうか、御答弁をお願いしたいと思います。 127: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 128: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 どっちが正しいということを言うつもりはございませんけれども、たしか議長と北田議運委員長と、お二人で私のところにお見えになりました。そして、その中でのお話でございました。  ですから私は、内容はそういうふうになっておるけれども、執行部のお考えをお聞かせいただきたいと、検討してくださいということですから、先ほど総務部長が申し上げましたように、実際に当時の総務部長以下全部長が庁議室に集まって協議をして、そして、さらにこの議場でシミュレーションというんでしょうか、模擬答弁のようなことをやって、実際にそこでみんなが、一人一人が体験したことをまとめてお答えをさせていただいたわけでございます。そこで改めてということになりますと、私どもはそういうふうにやらせていただきたい。  ですから、どちらにこれは権限があるのか。もし市議会のほうでもうこれで決まったからこういうことでという通達でも指示でもあれば、それはもうそういう方向でまたいろいろ考えにゃいかんと思いますけれども、今そこで、あえて私どもが言ったことが全く意味のないことだったのかどうか、それぞれ見解の違いだと思います。ですから、そこをひとつ慎重に御検討いただければというふうに思っております。 129: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 130: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 これはお互いに解釈の違いがあろうかと思いますけれども、地方自治法第104条に「普通地方公共団体の議会の長は、議場の秩序を保持し、議場を整理し、議会の事務を統理──要するに、全てを治めるということにし、議会を代表する」というふうに規定がされております。このことは、議長の権限として、議長には会議主催権に属する議事整理権が与えられているわけであります。ある面においては、答弁をどこで行うのかという判断、こういったものも議長の議事整理権の中に該当すると私は考えておりますけれども、このことについて執行部の見解をお尋ねをいたしたいと思います。 131: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 132: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 ただいま北田議員から、例えばという話でございました。私どもは執行部として、この件についてどうこう言う立場にはございませんので、御理解をいただきたいというふうに思っております。 133: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 134: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 市長のほうから、どうのこうの言う立場にはないと。ということは、これ当然、これは議場の中ですから最高の権限者は議長でありますし、議長に、先ほど言いましたように、議長の権限としては議会の代表者並びに事務の統理者としての立場と、また、会議の主催者としての立場、この二つの権限が与えられておられて、その中の会議を主催する者に属する者としては、議場の秩序保持権であるとか議事整理権──この議事整理権は、当然、議会を招集するのは市長の権限でありますけれども、招集後の議会の運営は全て議長が主催する。要するに権限があるといったふうに、これ解されますので、そういった分では、今言われるように、どうのこうの言う立場ではないということは、議会がどう決めて、最終的には議長が判断をして、その席でと。極端に言えばですね。判断をされれば、そういうふうになるんだろうと思うんですね。ただ、そういったことは理解した上で、議会としては議会としての礼儀をきちっと尽くしたいといったこと等で、これまで議会運営委員会の中では申し入れを行うということが何度か決められてきてるということはぜひ御理解をいただきたいと思いますし、また、今後、こういったことも踏まえた上で、この自席答弁についてはぜひ検討をしていただきたいと思いますけれども、市長、どうでしょうかね、これは。どうのこうの言うことがいけないと、それで終わりということでいいですか。 135: ◯議長(金堂清之君) 井上市長。 136: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 北田議員から、議会の立場も理解してほしいという旨のお話もございましたけども、私どもといたしましては、こういう私どもの答弁に臨む、自席答弁か演壇での答弁か、そういったことは先ほど言いましたような理由持ってやらせていただいておりますので、そこもぜひ御理解いただきたいというに思っております。よろしくお願いいたします。 137: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 138: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 2回目以降の自席答弁につきましては以上とさせていただきますけれども、二つ目の監査制度の充実強化を図るための監査委員制度の見直しについてでありますが、春日市のウエブサイトに、監査委員は公正で効率的な行政を確保するために、地方自治法の規定により設置される独任制の機関です。ただし、報告、意見の決定については合議制の機関として機能します。市民が市の事務執行に対して日常的に監視することは困難です。そこで、税金は有効に使われているか、最小の経費で最大の効果を上げているか、組織及び運営は合理化されているかなどについて、市民にかわって監査を行うのが監査委員制度ですと紹介され、現在、本市では、公認会計士の方と議会選出の議員との2名が監査委員を務めているところでありますけれども、答弁では、今回の改正は監査制度の充実強化を図るために、監査委員制度の見直しの一つが議会選出の議員監査委員の選出が義務づけられていたものが緩和され、条例で定めることによって議員のうちから監査委員を選任しないことができるとされ、当該条例の提出権は市長並びに議員及び委員会の双方に存するものでありますが、当該条例を制定するかどうかは、監査委員と議会の監視機能における役割分担の観点などを踏まえて検討する必要があると考えているとの答弁にありました。したがって議会における検討状況を注視したいと考えているとのことでありますが、私は、まず執行部の考え方をまとめながら議会と協議をしていくことが重要ではないかというふうに考えます。  その理由の一つとして、第31次地方制度調査会の「人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方に関する答申」の中で、第3、適切な役割分担によるガバナンスに監査委員等という項について基本的な認識が書かれておりますが、基本的な認識として、地方公共団体の事務の適正性の確保の要請に的確に対応するとともに、これまでの地方制度調査会の答申や平成20年次からの会計検査院の検査による地方公共団体の不適正な予算執行が指摘されたことを踏まえ、現行の監査制度をより有効に機能させるための制度改正が必要である。監査委員は、長による内部統制体制の整備、及び運用の状況をチェックするとともに、その結果を踏まえた監査を実施することにより、リスクの高い分野の監査を集中して行うなど、専門性の高い部分に重点化した監査を行うことが可能となる。これらを踏まえ、地方公共団体全体の資源が限られる中で、監査による監視機能を高めるため、監査の実効性確保のあり方、監査の独立性、専門性のあり方、監査への適正な資源配分のあり方について必要な見直しを行うべきであると述べられております。  そのことから考えますと、私はまず行政のほうで、この専門性であるとか、そういったこと等から考えながら、まず方向性を定める必要があるのかなというふうに考えますが、そして、二つ目の理由として、監査委員の選任は、議会の同意を得た上で市長が任命することとなっていることから、監査委員は執行機関の役職者と理解することができるのではないかと思います。  三つ目に、議会には、当然、調査機能や監視機能などの権限があることなどを踏まえると、今回の監査委員の見直しは、執行部が今回の法改正のその趣旨を踏まえて方向性を定めながら議会と協議していくとの方法が望ましいと考えますけれども、執行部の考え等をお聞かせいただきたいと思います。 139: ◯議長(金堂清之君) 内田総務部長。 140: ◯総務部長(内田賢一君)〔登壇〕 今回の監査委員制度の見直しへの対応は、執行部が今回の法改正の趣旨を踏まえ、方向性を定めながら議会と協議していく方法が望ましいと考えるが、執行部はどう考えるのかとのお尋ねにお答えいたします。  議員のうちから監査委員を選任しないとする条例の提出権は、市長並びに議員及び委員会の双方にございます。また、地方自治法の制定当時から、議員のうちから選任された監査委員の方々には、監査委員と議会の監視機能の役割分担を十分に認識され、適正かつ的確な監査を行っていただいたと考えております。  このことを踏まえ、執行部といたしまして、監査委員制度の見直しは、長年の監査の経験をもとに、監査委員と議会の監視機能の役割分担の観点等も踏まえた上で検討される必要があると考え、まずは長年監査委員を輩出してこられた議会の検討状況を見守りたいと考えるものでございます。 141: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 142: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 7番、北田織でございます。  この議会選出の監査委員の対応については、これまで議会のほうから監査委員が選任というか、当然、議長の任命を受けてやってきたので、議会の意向もまず尊重したいということだろうと思いますけれども、一つここで確認をさせていただきたいと思いますけれども、最初の答弁で、議員のうちから選任される監査委員の取り扱いについて、議会の意見を尊重するので決めていただきたいとの要請はしていないというふうに答弁をいただきました。現在、実はこれは急を要するものだということ等で、議会運営委員会では要請を受けたことを前提にして、現在、協議を行っているというふうに私は理解をしているわけですけれども、このことについては要請をされたのかされなかったのか、そのことの確認をお願いいたしたいと思います。 143: ◯議長(金堂清之君) 内田総務部長。 144: ◯総務部長(内田賢一君)〔登壇〕 北田議員から、今回の監査委員につきまして執行部から要請をしたのかとの質問にお答えいたします。  今回、地方自治法の改正を受けまして、市のほうから事務局職員のほうに、この地方自治法の改正を受けて議会の動きはどうなっているかとのお話はしておりますが、要請はいたしておりません。 145: ◯議長(金堂清之君) 7番、北田織議員。 146: ◯7番(北田 織君)〔起立〕 了解いたしました。  以上で私の一般質問を終えさせていただきます。どうもありがとうございました。 147: ◯議長(金堂清之君) 以上で、今期定例会における一般質問の通告議員の質問は全て終了いたしました。  これをもちまして一般質問を終結いたします。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  次の会議は6月25日の最終日において議案の表決となっております。  本日はこれにて散会いたします。お疲れさまでした。                ──── ─ ──── ─ ────                 散会 午後3時42分...