4: ◯議長(
友廣英司君) 御異議なしと認めます。よって、
今期定例会の会期は、本日から3月22日までの22日間と決定いたしました。
──── ― ──── ― ────
┌────────┐
│日程第3 諸報告│
└────────┘
5: ◯議長(
友廣英司君) 日程第3、諸報告を申し上げます。
初めに、
監査関係でありますが、平成15年度11月から1月分の
例月出納検査の結果報告が参っております。
次に、
議長会等の
会議関係でありますが、平成15年第9回定例会の後に開催されました会議等につきましては、お手元に配付いたしております
会議等一覧表のとおりであります。その内容につきましては、それぞれの事績を事務局で御一覧願います。
以上で諸報告を終わります。
──── ― ──── ― ────
┌────────────────────┐
│日程第4 議案の
一括上程、
提案理由の説明│
└────────────────────┘
6: ◯議長(
友廣英司君) 日程第4、第2号議案から第31号議案まで及び報告第1号を
一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
井上市長。
7: ◯市長(
井上澄和君)〔登壇〕 おはようございます。
平成16年第2回
春日市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては、御多用の中、御出席を賜り、まことにありがとうございます。
光陰矢のごとしと申しますが、私が平成11年に市政を担当させていただくようになって、はや5年の歳月が経過しようとしております。私は就任当初から一貫して、「市民と共に創る・見える市政」を標榜してまいりました。
地方自治体の本旨は、住民の
福祉向上のために
行政活動を行うことであるという
住民自治の原則にかんがみ、「市民が真ん中」を政治信条として市政に取り組んでまいりました。本市のビジョン、「輝き ふれあい 安らぎの都市 かすが」を実現するため、今後も市民の皆様方と協働しながら、着実にその歩みを進めていきたいと考えております。
さて、我が国の経済は、
バブル崩壊以降、それまで当然のことと考えられていた
右肩上がりの成長は過去のものとなり、戦後我が国が初めて経験する未曾有の
景気低迷が長期にわたり続いております。このため、国においては、さまざまな
景気浮揚策を講じてきたものの、なかなか
回復基調に乗り切れず、企業は
コスト削減のためのリストラの加速と、それによる失業の増加、金融不安、倒産など、まだまだ不安定な
経済状況にあって、
国民生活そのものに不況の影響があらわれております。ここに来て、わずかですが
景気回復の兆しが出てきたという判断はありますが、
実体経済ではその足取りは弱く、
経済統計上の指標による判断が先行しているという批判が聞かれるほど、まだまだ
景気回復を国民が実感できないというのが現実であろうと考えます。また、さまざまな分野において、
構造改革の流れはますます急速になってきており、これまでどおりではやっていけない時代が到来しています。
したがいまして、私
ども地方自治に携わる者は、新たな方向を見据えつつ、明確な視点を持って、
行政全般にわたり制度や手法を改革し、地域や社会の変化に適応させ、時代の要求にこたえるものにしていかなければなりません。そのためには、まず、
行政改革大綱に基づいた計画的かつ具体的な推進を図って、むだのない効率的な
行政運営に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。中でも、特に、前例、先例にとらわれることなく、時代の流れ、変化に対応した柔軟な
行政運営に資するため、
行政評価制度の本格的な導入を早急に行い、
事務事業の精査、点検を実施していく所存であります。
以上のようなことを念頭に置きつつ、今後の
市政運営に関する私の所信の一端を申し上げます。今日の
地方自治体は、国が進める三位一体の改革に伴う税源移譲問題が先行き不透明であること、景気の低迷に伴う税収の減少、さらに
地方交付税の削減などにより大幅な
財源不足の状況が続いています。そこで、本市の平成16年度
予算編成におきましては、市税や
地方交付税など
一般財源の縮減がここ当分予想され、
行政需要や多様化する
市民ニーズに対応するための限られた
一般財源をいかに有効に投下するかを
基本方針として、既存の
事務事業の徹底した見直しを行ったところです。物件費、人件費、
各種団体等への補助金などの
経常経費の総量抑制を行いながら、新たな財源の捻出を図り、
健全財政の維持に努めていくこととしています。こうした厳しい
財政状況下ではありますが、喫緊の課題であります
少子化対策、
教育環境の充実及び
生活環境の整備などの
市民ニーズに的確にこたえていくことに重点を置き、予算配分したところです。このための必要な財源とする地方債の発行については、国の
財政支援対策の
対象事業債を選択しながら、一方では、
財政硬直化の要因となる
一般単独事業債は極力抑制することにしました。殊に、本年度の
予算編成の中で、
教育施設である小学校の新設及び
増設事業など、臨時的な多額の
財政需要を抱えております。この
財源調整としては、地方債の発行と同時に、
財政調整基金などの積立金の取り崩しによって
財源手当を行うなど、苦しい
予算編成の実態をむかえております。このような諸要因の中で、
予算執行に当たっては、さらに一層の経費の節減を行い、
地方債依存の圧縮など、最大限の努力を払ってまいりたいと考えています。
現在の
閉塞社会において私どもにできることは、市民の皆様とともに、まず足元のことを一つずつ改革・改善していくこと、そして、
経費節減に努めながら、市民の皆様との協働の中で物事の解決を図っていくことであろうと考えるものです。市民の皆様との協働なくしては、市政を運営していくことはできないと考えております。そのためには、市民の皆様と行政との情報の共有化が最も大切なことであると考えております。そこで、
行政情報の積極的な提供に努めるとともに、平成13年度から
出前トーク「市長と語る」を市内全地区で行ってまいりました。本年度もこの
出前トークを実施するとともに、仮称ではございますが、「
市民委員会」を設け、市民の行政への参画をいただき、市民との情報の共有化に努めながら、協働のための
取り組みを進めてまいります。
それから、本市の
総合計画で定めております「ひと」・「くらし」・「まち」の3つの
基本方向に沿って、本年度の
重点施策につきまして述べさせていただきます。
初めに、「ひと 活力にあふれる」
まちづくりの
基本方向に関する考えについて申し上げます。
まず、
市民活動の推進についてであります。近年、NPOなどの活発な活動に象徴されるように、地域のさまざまな課題に対して、解決に向けた
市民レベルでの使命感を持った
公益活動が顕在化しています。このような
市民公益活動は、地域の
課題解決につながるだけでなく、
コミュニティや生きがいにも寄与するものと評価されております。そこで、このような
市民公益活動を積極的に支援することにより、さらに活発な活動を促しながら、より住みやすい
まちづくりを進めていきます。このため、「
市民公益活動支援指針」の策定及び「(仮称)
まちづくり市民活動支援センター」の設置に向けて、市民による
設立準備委員会を設置し、その内容を
市民主導でまとめていただくよう準備いたしております。
次に、生涯学習の充実についてであります。生活の質を高め、よりよい充実した人生を送るために、いろいろな分野において、それぞれ個人に応じた
学習活動が盛んに行われております。こうした生涯
学習社会に適切に対応していくための支援を進めていくことは重要なことであります。そのため、生涯
学習基本計画の具体的な
行動指針として、「生涯
学習まちづくり計画」を策定しております。この計画に基づき、生涯学習による
まちづくりの実現に向け取り組んでいきます。図書館を含め、市民の学習の拠点である「ふれあい
文化センター」の
事業内容の充実に努めます。また、校舎、校庭などの
学校施設を学習のための
活用施設として開放を進めていきます。さらに、地域における学習の場、
コミュニティの場としての
地区公民館との連携を進めていきます。本年度は、日の出町の分区によって新しく誕生する地区、サン・ビオに公民館を建設いたします。
次に、人権の尊重についてであります。人権は、「人は生まれながらにして自由かつ平等である」という人類普遍の原理に基づく権利であり、すべての人々に保障されております。本市では、「春日市人権をとうとぶ
まちづくり条例」や、「
人権教育のための国連10年春日市
行動計画」に基づき、人権に対する
市民意識を高めるため、今後も、学校、家庭、職場、地域などを中心に、
人権教育及び啓発に努め、市民一人一人があらゆる人権を尊重する社会の実現を目指していきます。
次に、
男女共同参画社会の実現についてであります。豊かで活力のある社会を築くために、あらゆる分野で男女が互いに人権を尊重しつつ、かつ、ともに責任を担う社会の実現が求められています。このため本年度は、「春日市
女性行動計画」を見直し、
男女共同参画社会を目指した「
男女共同参画計画」の策定及び
基本条例の検討に取り組んでいきます。さらに、女性に対する暴力の根絶を目指した啓発及び
相談事業などを充実させていきます。
次に、教育の充実についてであります。懸案となっております
春日西小学校の
学校規模の過大解消に向けて、本年度は(仮称)第12
小学校建設のための
用地取得等に努め、平成18年4月開校に向けて全力で取り組んでいきます。また、同様に児童増が見込まれる春日原小学校について、校舎増築などを行い、良好なゆとりある
教育環境の整備に努めていきます。
次に、
教育課程にかかわる分野についてでありますが、確かな学力や
課題解決力を身につけさせ、生きる力を大きく伸ばすことをねらいとした現在の
学習指導要領が導入されて2年が経過いたします。そこで本年度は、次の事項を
重点課題として位置づけたいと考えているところです。
まず、第1としては、
特別支援教育の充実であります。
学習障害や注意欠陥、多
動性障害等の教育上配慮を要する子供たちへの
指導体制の充実を図るため、小中学校各1校をモデル校として、「
特別支援教育コーディネーター」を配置し、その推進に努めます。
次に、第2としては、不
登校児童生徒に対する対応であります。
ハート館に設置しております
適応指導教室と
校内適応指導教室の連携をさらに深め、学校における
スクールカウンセラーや、本年度から開設いたします
子育て支援センターとの
支援ネットワークを構築したいと考えております。
また、次に第3としては、子供の安全を守るための
取り組みについてであります。登下校時や
学校施設内において、不審者の出現が危惧されています。そこで
防止対策として、警察等の協力を得ながら
実地訓練を実施するとともに、教師の対応力を高めていく必要があります。それと同時に、地域との連携を強めながら子供の安全を守る
ネットワークの構築を進めていきます。
最後に、第4としては、地域に開かれた
学校づくりの推進についてであります。学校・家庭・地域は、子供を育てる
トライアングルを構成しております。しかし、少子化・
核家族化の進行の中で、この
トライアングルが揺らぎ始めております。このため、(仮称)第12小学校はもちろんのこと、その他の学校についても、学校を
地域コミュニティの核施設として活用するとともに、地域の人材や歴史、風土を
学校教育に生かしていく、いわゆる「
コミュニティスクール」を目指すことにより、学校と地域の連携をさらに深めていきたいと考えているところです。
次に、青少年の
健全育成についてであります。青少年が健全に育っていくことは、
春日市民にとって重大な関心事であります。地域の教育力を生かして、子供の生きる力を育てるために、
学校開放推進運営委員会を中心に、学校と家庭、地域が連携・融合して実施する、
生活体験や
社会体験などの
体験型事業を進めていきます。
次に、
文化振興についてであります。市民一人一人がゆとりと潤いを実感できる生活を実現し、活力ある
地域社会を目指していくことが求められている今、文化・芸術の振興は、その重要性を増してきています。このため、本年度は、「春日市
文化振興マスタープラン」をより具体的に進めるために、
行動計画を策定いたします。特に、「弥生の
里児童画大賞展」につきましては、子供の感性の発表の場として充実していきます。また、「弥生の
里音楽祭」、「弥生の
里ジュニア音楽コンクール」、「音楽の玉手箱」などの
財団事業も支援を行っていきます。さらに、本年は、福岡県で第19回
国民文化祭・ふくおか2004、いわゆる「とび
うめ国文祭」が開催されます。本市においては、シンポジウム「邪馬台国の時代『奴国』」、「弥生の
里雅楽祭」、「つなぐ! ひと
まちアートフェスティバル」の3事業を実施いたします。実施に当たっては、市民との連携を図り、成功に向けて万全の対応を図っていきます。また、この祭典で培われた成果をはぐくみ、次代へと継承されるよう努めていきます。
次に、
文化財保護についてであります。古代、奴国の中心地であった本市は、我が国の歴史や文化を解明する上で最も重要な地として、全国に知られております。現在、
史跡保護の一貫として進めております
国指定史跡「須玖・岡本遺跡」や、
国指定特別史跡「大
土居水城跡」の保存につきましては、昨年度に引き続き、地権者の理解を得ながら、計画的な
用地取得を進めていきます。また、文化財に対する市民の理解と関心を高め、
市民参画型の
文化財保護を進めていくための
取り組みとして、奴国の
丘歴史資料館を拠点に、
文化財ボランティアガイドの
育成講座や、
古文書講読講座などの事業に取り組んでいきます。
次に、
スポーツ・
レクリエーションの振興についてであります。「いつでも、どこでも、だれでも」親しむことができる
スポーツ・
レクリエーションをより振興・充実するとともに、多くの市民の皆様が参加しやすい「
ニュースポーツ」や「
スポーツフェスタ」の開催などに取り組んでいきます。さらに、生涯
スポーツの普及の一貫として、施設を安全に、身近に、そして楽しく利用していただくための適切な
環境整備にも努めていきます。今後、生涯
スポーツの推進を図るため、「春日市
スポーツ振興基本計画」の策定に向け、今年度は、
春日市民の
スポーツに対する
ニーズ把握や課題の抽出を行います。
次に、第2の「くらし 互いに支え合う」
まちづくりの
基本方向に関する考えについて申し上げます。
まず、
高齢者支援についてであります。在宅の高齢者が健康で自立した生活を送ることができるように、現在の
配食サービスのあり方を見直し、高齢者の
身体状況や
介護状況等に十分配慮して食の
サービスプランを作成し、食の
自立支援に向けた事業を推進していきます。
次に、
介護保険制度については、平成15年度より第2期
介護保険事業計画に基づき事業を展開しておりますが、給付費の伸び、特に
居宅利用は大幅に伸びている状況であります。このため、
介護費用適正化特別対策事業として、ケアプランチェックを行い、また、
介護サービスを利用者の
自立支援につなげるため、
居宅介護支援事業者の
指導育成を図っていきます。今後とも
給付状況の検証をしながら、制度の
適正運営を図ります。また、昭和59年から開始していました「ねたきり
老人介護手当」は、
介護保険制度の成熟化に合わせ、
現行手当制度の見直しを行います。一方、将来の
高齢社会を見据え、新たな
福祉サービスのあり方の研究に取り組んでいきます。
次に、
子育て支援についてであります。女性の
社会進出などにより、保育に欠ける児童の増加、いわゆる
待機児童の解消や、子育てに関して不安や悩みを感じている保護者が安心して子供を産み育てることができる環境の整備をしていく必要があります。このための
拠点施設として、
子育て支援センター、保育所、
児童センターの機能をあわせ持つ
複合施設「すくすくプラザ」を、平成16年4月1日に開設いたします。
次に、地域における
子育て支援、親子の健康の確保、
教育環境の整備などを柱とした
次世代育成支援対策の
行動計画につきましては、本年度策定いたします。
次に、本年度から、
母子家庭の母の
就職支援と、
母子家庭の
自立支援を積極的に行うために、1、
自立支援教育訓練給付金、2、
高等職業訓練促進給付金、3、
常用雇用転換奨励給付金の3種類の
支援事業に
取り組みます。
次に、
障害者支援についてであります。
精神障害者の自立と
社会参加の促進を図ることを目的として、
筑紫地区4市1町共同で、
筑紫地区精神障害者生活支援センター「
つくしぴあ」が、平成16年4月1日開設の運びとなりました。
精神障害者の
福祉サービスが大きく前進するものと期待しております。
精神障害者が在宅で気軽に利用でき、
社会復帰を目指すための施設となるよう、今後とも
筑紫地区の
関係機関等と協議を重ねていきたいと考えております。
次に、本年度は「
障害者福祉長期行動計画」の見直しの年に当たりますので、
障害者福祉ニーズを的確に把握し、今後取り組むべき
障害者福祉の方策と到達すべき目標を定めた、新たな計画の策定を進めます。
次に、
健康づくり支援についてであります。市民が健やかで心豊かに生活できる社会の実現に向け、「(仮称)
健康増進計画」を策定します。この計画により、市民の健康の増進、
生活習慣病の予防のため、一時予防に重点を置いた
健康づくりを一層推進していきます。あわせて、地域と連携し、
地域ぐるみの
健康づくり支援、
介護予防を目的とした高齢者の
健康づくり事業につきましても、積極的に取り組んでいきます。
次に、環境と共生についてであります。
ごみ処理対策につきましては、現在、「
循環型都市づくり行動計画」の策定に取り組んでおります。今度、この計画に基づき、本市の
循環型都市づくりを進めていきます。市民、事業者、行政がそれぞれ連携し、
循環型都市づくりを目指した
活動スタイルに変えていく
意識改革が大切であると考えております。このため、分別区分の見直しや収集方法の検討、省資源化の促進等を行い、地域のごみの減量、リユース及びリサイクルを推進する
仕組みづくりを整備していきます。また、
ごみ減量に向けた有料化を含めての、あるべき
ごみ処理手数料の研究に取り組んでいきます。さらに、
南部清掃工場の老朽化問題を含めた
中間処理施設のあり方や、最終処分場問題などの課題について、引き続き
福岡都市圏南部環境行政推進連絡協議会と十分検討していきます。
次に、
防犯防災体制の充実についてであります。まず、防犯に関しましては、凶悪犯罪や街頭犯罪が年々増加傾向にあります。いかにして犯罪を許さないまちを構築していくかについて、市民とともに実効性のある
組織づくりを検討しながら、
地域安全対策に努めていきます。防災に関しましては、市民一人一人が安心して暮らせる安全な
まちづくりのため、春日市
地域防災計画を基盤に、
災害対策本部の強化機能や
防災協力体制の緊密化、
防災連絡システムの構築など、
防災体制の強化を図るとともに、市民の
防災意識の向上を目指して、啓発の充実に取り組んでいきます。
地域防災の拡充を目指す
自主防災組織につきましては、現在、市内28地区で組織されております。この組織を中心に、災害発生時における迅速な
初期活動が行えるよう支援します。また、
危機管理意識の啓発にも努めていきます。本年度は全地区での
自主防災組織結成を目指して、関係者と協議を重ねていきます。
次に、近年、
土地利用の高度化により、
雨水流出量の増大や、地球規模の
温暖化等に起因する、予期できない
短期集中豪雨など、
都市型水害が頻発するようになってきています。このような環境の変化に伴う諸問題に対し、より効率的、効果的な
雨水対策について総合的に検討するため、
基礎調査を行っていきます。なお、昨年7月の
集中豪雨の
被害状況を踏まえ、本年度は小倉第1
雨水幹線の下流部の改修に
取り組みます。
次に、第3の「まち 快適でやさしい」
まちづくりの
基本方向に関する考えについて申し上げます。
まず、
土地利用についてであります。快適で安全な住みよいまちで生活することは、
地域住民の共通の願いです。また、地域における住みよい
まちづくりは、市民の発意と合意を基本としながら、市民と行政の連携と分担のもとに実現されるべきものと考えます。そこで、地域における
まちづくりの担い手である市民に参画の機会を広げ、合意形成された方向に沿った
まちづくりを推進するため、「
地区街づくり条例」を制定し、
市民参画型の
まちづくりを進めていきます。さらに先進的に取り組まれている地域での
まちづくり活動を引き続き支援するとともに、他の地区への普及に努めていきます。
次に、
市街地整備についてであります。慢性化した
交通渋滞、市街地の分断や踏切事故といった諸問題の解消のため、「
西鉄天神大牟田線連続立体交差事業」について、平成16年2月に国の認可を受け、平成26年度の
事業完遂を目指し、県事業として着手されたところです。この
連続立体交差事業との一体的な整備として、春日原駅を核として、
交通利便性、
商業集積性を生かした町の創造を目指し、「
西鉄春日原駅
周辺まちづくり事業」に取り組んでいきます。本年度は、
都市計画道路であります春日原駅
前線用地の買収を行っていきます。
次に、
地籍調査、
地番整備事業の推進についてであります。
地籍調査事業では、個人の土地の所在を明確にするための調査を実施いたします。さらに、この調査結果に基づき、土地の所在をわかりやすくするため、
町界町名地番整備事業を進めていきます。
次に、
交通体系の整備についてであります。市内の公共・
公益施設を循環する、便利で快適な
公共交通手段としての
コミュニティバスの導入は、市民の長年の夢でした。市民の英知を結集して、昨年3月に誕生した
コミュニティバス「やよい」は、
バスセンターで乗り継ぐことにより、市内のどこへでも効率的に、しかも100円で行くことができるという、
本市ならではのユニークな
公共交通機関として実現することができました。その結果、運行開始以来、多くの市民から歓迎され、また
利用者数も当初の予想を大きく上回り、事業は順調に進行しております。さらに市民に親しまれる「やよい」とするため、今後も引き続き、さらなる利便性の向上に努めていきたいと考えております。
次に、
都市基盤の骨格となる
幹線道路の整備につきましては、
春日中央通りの
上白水地区から大
土居交差点周辺の整備を図り、
交通渋滞の解消や
沿線住環境の改善に努めていきます。
那珂川宇美線、
筒井小倉線及び
福岡筑紫野線の街路整備については、引き続き整備促進を県に対して強く要望してまいります。また、一般市道整備につきましては、より安全な生活道路として必要な、側溝、歩道の整備あるいはバリアフリー化などの整備を進めていきます。懸案の光町交差点改良につきましては、昨年度に引き続き用地の買収を進め、平成17年度完成に向け努力していきます。
次に、商工業振興、農業支援についてであります。地元商工業の振興、商店街活性化のためのイベント助成事業やアドバイザー派遣事業などを継続し、商工店会の活性化を図っていきます。農業環境の整備につきましては、地域農業の特色を生かし、農地の有効利用を図るためにも、引き続き転作奨励に努めていきます。
市民ニーズの高い市民農園は、昨年度に引き続き、その必要な整備拡充に努めていきます。
以上、3つの
基本方向に沿って、本年度の主要な施策を述べさせていただきました。これらの事業を実施するための理念として、第4次
総合計画に定めております「協働」「経営」「広域」の基本姿勢を常に意識し、あらゆる業務に取り組まなければならないと考えております。したがって、これからの
まちづくりは、市民が感じている課題を発見し、市民、企業、行政がそれぞれの役割を分担しながら、協働によって問題を解決していくことが重要となります。
そこで、まず協働につきましては、情報の共有化と公聴を基本としていくことが大切であると考えます。
このため、情報の共有化につきましては、総合行政
ネットワーク、庁内文書の電子化及びインターネット技術を活用した電子申請など、新しい時代に対応した情報化を進めるために、「春日市情報化基本計画」を策定いたしました。この計画の実現に向けて、重要かつ緊急な事業を優先し、情報化を推進していきます。
次に、公聴につきましては、
出前トークを初め、本年度に立ち上げます「(仮称)
市民委員会」、インターネット、市民参加のワークショップや審議会等を通じて、広く公聴に努めていきます。特に、「(仮称)
市民委員会」の設置についてでありますが、地方分権が進展し、
住民自治への期待感が高まる中、自治体運営への
市民参画の
組織づくりが必要と考えております。このため、この委員会の設置によって、行政への
市民参画の機会の拡大を図り、市民の声を積極的に市政に反映していきたいと考えています。また、この委員会の委員は、広く市民へ募集を行い、委員会では、重要課題や施策等について御提言をいただく場としていきたいと考えています。
一方、
出前トーク「市長と語る」につきましては、
地域住民の皆様とひざを交え、さまざまな問題についてじかに意見交換を行い、3年間の実績を積み上げることができました。市民の生の声を直接聞かせていただくことが、これからも
市政運営のために重要であることを改めて実感したところであります。本年度も5月から10月までの6カ月間に全地区で開催することにより、市民との協働をさらに推進していきます。
次に、経営につきましては、
地方交付税の削減など厳しい財政状況の中、自己責任と自己決定のもと、地域を総合的に経営することが求められております。財政の健全化を目指すために、行政改革推進の一環として現在取り組んでおります「行政評価」をより充実させ、事業の必要性や有効性の視点に立って、真に市民にとって必要なものが何であるかを市民の皆様とともに考えていきたいと思います。また、それと同時に、自主財源の確保に努めるとともに、受益と負担の適正化を図っていきます。
次に、広域につきましては、消防、水道、ごみ処理、火葬等の事業を、近隣市町との連携を図って進めておりますが、今後も高度化・多様化する
行政需要について、さらなる広域的な検討や近隣市町との協力・連携に努めていきます。
以上、平成16年度の施政方針を申し述べさせていただきました。本市の将来都市像、「輝き ふれあい 安らぎの都市 かすが」の実現に向けまして、市民の皆様と手を携えながら邁進してまいる所存であります。議員の皆様を初め、市民の皆様の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
さて、本議会に提案しております案件は、人事案件1件、条例案件11件、予算案件15件、その他の案件3件、報告1件であります。
まず、第2号議案「筑紫公平委員会委員の選任について」であります。本案は、筑紫公平委員会委員山下那賀子氏が平成16年3月31日付で任期満了となることに伴い、江副範子氏を委員に選任することについて、筑紫公平委員会設置規約第3条第1項の規定により市議会の同意を求めるものであります。
同氏は、人格が高潔で、小学校校長等の経験を通して、人事行政等に関して高い識見を有し、公平委員会委員として適任者であると確信するものであります。
次に、第3号議案「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、地方公務員災害補償法等の一部が改正されたことに伴い、これに準じて所要の規定の整備を図るものであります。
次に、第4号議案「春日市職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、社会経済情勢の変化及び宿泊交通手段の多様化など、旅行の状況の変化にかんがみ、職員の旅費の支給基準の改定等を行うものであります。
次に、第5号議案「春日市特別職の職員で常勤のものの給与等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、社会経済情勢の変化及び一般職職員の給与の実態にかんがみ、常勤の特別職職員の給料月額を改定するとともに、春日市職員等の旅費に関する条例の一部改正に伴い、所要の規定の整備を図るものであります。
次に、第6号議案「春日市議会議員の報酬及び費用弁償の支給に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、社会経済情勢の変化にかんがみ、春日市職員等の旅費に関する条例の一部改正に合わせて、市議会議員の費用弁償の額及び旅費の支給基準の改定を行うものであります。
次に、第7号議案「春日市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、社会経済情勢の変化にかんがみ、春日市職員等の旅費に関する条例の一部改正に合わせて、非常勤の特別職職員の費用弁償の額及び旅費の支給基準の改定を行うものであります。
次に、第8号議案「教育長の給与及び勤務時間に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、教育公務員特例法の一部が改正されたことに伴い、所要の規定の整備を図るとともに、春日市職員等の旅費に関する条例の一部改正に合わせて、旅費の支給基準の改定を行うものであります。
次に、第9号議案「春日市消防団員の定員、任用、給与、分限及び懲戒、服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、社会経済情勢の変化にかんがみ、消防団員の費用弁償の額の改定を行うものであります。
次に、第10号議案「春日市職員退職手当支給条例等の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、雇用保険法及び国家公務員退職手当法の一部が改正されたことに伴い、これに準じて職員の退職手当の特例の見直し等を行うものであります。
次に、第11号議案「市民
スポーツセンター使用料条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、雇用・能力開発機構から市への温水プール及び人工芝テニスコートの譲渡に伴い、これらの施設の使用料の区分及び額を改正するものであります。
次に、第12号議案「春日市
地区街づくり条例の制定について」であります。本案は、地域における市民の発意と合意を基本とした住みよい街づくりの推進等に関し、必要な事項を定めることにより、市民と行政との「協働による
まちづくり」を推進し、もって安全で快適な居住環境を有する市街地の形成に資することを目的とするものであります。
次に、第13号議案「春日市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について」であります。本案は、
都市計画道路那珂川宇美線及び大土居下の原線の整備に伴い、これらの道路拡幅予定地に含まれる大坪第2緑地及び天神山緑地を廃止するものであります。
次に、第14号議案「平成15年度春日市一般会計補正予算(第8号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、
財政調整基金積立金7,000万円、国民健康保険事業特別会計繰出金1億3,841万9,000円、老人保健医療事業特別会計繰出金2,021万9,000円を増額し、知的
障害者支援費6,360万1,000円、
子育て支援複合施設利用者用駐車場等拡張整備事業費1億782万3,000円を減額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、地方消費税交付金5,656万2,000円、国民健康保険基盤安定国庫負担金2,669万6,000円、中学校校舎新増築事業費国庫負担金1,587万5,000円、中学校校舎新増築事業債2,130万円を増額し、知的障害者施設訓練等支援費国庫負担金2,677万円、知的障害者デイサービス事業県補助金1,955万2,000円、
子育て支援複合施設整備事業債5,590万円、街路整備事業債4,900万円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は3億1,785万7,000円を増額し、282億3,647万8,000円に補正するものであります。
次に、第15号議案「平成15年度春日市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、一般被保険者療養給付費7,603万1,000円を増額し、退職被保険者等療養給付費7,905万4,000円、高額医療費共同事業医療費拠出金4,906万円を減額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、退職被保険者医療給付費現年課税分3,968万6,000円、療養給付費国庫負担金2,213万5,000円を増額し、一般被保険者医療給付費現年課税分8,351万1,000円、退職者医療費交付金(現年度分)1億2,335万9,000円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は6,091万7,000円を減額し、74億2,331万4,000円に補正するものであります。
次に、第16号議案「平成15年度春日市都市開発資金事業特別会計補正予算(第1号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、市債償還利子7万1,000円を増額し、市債償還金7万1,000円を減額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、繰越金11万2,000円を増額し、一般会計繰入金10万円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は1万2,000円を増額し、5億5,811万3,000円に補正するものであります。
次に、第17号議案「平成15年度春日市老人保健医療事業特別会計補正予算(第4号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、医療給付費4,712万5,000円を増額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、医療費交付金3億507万7,000円を増額し、医療費国庫負担金2億4,722万8,000円、医療費県負担金4,788万7,000円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は3,327万3,000円を増額し、69億6,121万2,000円に補正するものであります。
次に、第18号議案「平成15年度春日市駐車場事業特別会計補正予算(第1号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、駐車場管理費28万8,000円を減額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、一般会計繰入金53万9,000円を増額し、市営駐車場使用料129万9,000円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は28万8,000円を減額し、1,830万7,000円に補正するものであります。
次に、第19号議案「平成15年度春日市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)について」であります。補正の主な内容でございますが、歳出予算といたしましては、介護給付費準備基金積立金100万円を増額するものであります。
これが歳入予算といたしましては、現年度分普通徴収保険料1,762万9,000円を増額し、現年度分特別徴収保険料1,762万9,000円を減額するものであります。このため歳入歳出予算の総額は287万3,000円を減額し、26億9,691万9,000円に補正するものであります。
次に、第20号議案「平成15年度春日市下水道事業会計補正予算(第4号)について」であります。補正の主な内容でございますが、収益的支出といたしましては、消費税及び地方消費税443万8,000円を増額し、福岡県外環状道路関連汚水管撤去費731万1,000円を減額するものであります。このため収益的支出の総額は379万円を減額し、23億6,079万6,000円に補正するものであります。
これが収益的収入といたしましては、下水道使用料1,077万6,000円を増額し、他会計補助金1,808万7,000円を減額するものであります。このため収益的収入の総額は730万2,000円を減額し、26億7,818万1,000円に補正するものであります。
また、資本的支出といたしましては、公共下水道費8,142万7,000円を減額するものであります。このため資本的支出の総額は8,612万4,000円を減額し、11億8,074万8,000円に補正するものであります。
これが資本的収入といたしましては、企業債7,460万円を減額するものであります。このため資本的収入の総額は7,955万円を減額し、2億5,810万4,000円に補正するものであります。
次に、第21号議案から第28号議案までの、平成16年度の予算案であります。
予算編成に当たっての基本的な方針につきましては冒頭に述べましたので、ここではそれぞれの予算総額等について説明させていただきます。
まず、第21号議案「平成16年度春日市一般会計予算について」であります。本予算につきましては、歳入歳出予算の総額を対前年度比5.1%増の304億1,386万5,000円とするものであります。
主な歳入といたしましては、市税106億7,985万9,000円、対前年度比0.6%の増、
地方交付税51億2,782万5,000円、対前年度比4.2%の減、国庫支出金34億4,843万2,000円、対前年度比5.8%の減、市債57億4,770万1,000円、対前年度比51.7%の増などであります。
主な歳出といたしましては、民生費87億7,197万3,000円、対前年度比4.5%の減、衛生費28億2,414万1,000円、対前年度比2.4%の減、土木費32億2,683万4,000円、対前年度比17.6%の減、教育費55億7,398万8,000円、対前年度比16.6%の増などであります。
次に、第22号議案「平成16年度春日市国民健康保険事業特別会計予算について」であります。本予算につきましては、歳入歳出予算の総額を対前年度比7.6%増の78億6,211万8,000円とするものであります。