平成22年第4回定例会(第4日12月 6日) 平成22年12月6日(月曜日)
会 議 録
(第4日)
平成22年12月6日(月曜日)
=午前10時00分開議=
〇出席議員(41名)
1番 甲 斐 征七生 君
2番 江 口 善 明 君
3番 栗 原 伸 夫 君
4番 山 村 太 二 君
5番 今 村 敏 勝 君
6番 田 中 良 介 君
7番 別 府 好 幸 君
8番 石 井 俊 一 君
次に、2項目めの昭和40年代に建設された
郊外住宅団地、高良内、長門石、安武の整備についてであります。
建設された経済の安定した時代で、郊外住宅は希望にあふれ、多くの若い家族が入居を申し込み、また周辺にも多くの個人住宅が建てられ、校区では日に日に人口がふえて、青峰地区では市が幼稚園から大学までとPRされたこともあり、土地を求めて多くの人が見学に来られた時代でもありました。
現在では、人口も当時の半分になり、若い家族が去り、子供の声が聞こえなくなり、独居老人や老夫婦ばかりと言われるようになりました。長門石、安武団地も同じだと思います。
そこで、私は次のような整備ができないか提案をいたします。
1つの例として、現在青峰には11棟があります。6棟を残し5棟を解体し、子供や老人が過ごせる芝生のある広場や集会所、駐車場を各棟に整備し、昔のように若い人や子供、老人のふれあいができるような
環境づくりができないものか。
ところで、大阪府の高槻市、人口35万の市に同年代に建設をされた団地があります。棟と棟の間を大きくあけて、多くの樹木を植えてあり、またすべてを芝生に囲まれ、子供たちが安心して遊べる空間があり、大人から子供まで楽しんで過ごせる。また、部屋からは庭つきの部屋に住んでるよという環境もつくられており、今でも若い家族の申し込みが多く、何十倍という人気であります。
他の市町村においても、このような
取り組みをされるところもありますが、久留米市として整備に取り組んでいく考えはないのか、市長の考えをお聞かせください。
次に、3項目の
中小企業支援と
就職対策についてであります。
各市町村では、大きな
企業誘致に力を入れておりますが、もうそのような時代ではないと私は思っております。
そこで、質問は
中小企業の
物づくりを主に取り上げます。
久留米市では、大きな企業がいろいろな
物づくりに取り組まれております。商品の中には、全国に売り込むことのできるようなものがたくさんあると思われます。
そこで、東京や大阪に
久留米出身の方や会社経営や勤務をされてある方々も多くおられると思います。その方々たちの交流を深め、PRに市が
商工会議所と一体となって取り組むときではないかと思います。企業がよくなれば、
物づくりをする人が必要となります。その育成にも支援をし、一人でも多くの人が職につけるようにして、
金融支援も必要ですが、商品流通の開拓が重要なときだと思います。
久留米市の企業で東京に
出先事務所を置いて、全国に機器を売り込み、安定した会社になり、現在は50人の社員がおり、今後も成長すると思われる企業もあります。パンフレットには、久留米市のPRもされております。
そこで、企業の支援を重点に取り上げることで、一人でも多くの就職が地場でできるようになればと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
次に、4項目の
農業振興と農産物の流通についてお尋ねをいたします。
第1次産業である農業は、地域の
基幹産業として第2次、第3次産業に活力を高める役割を担っておると思います。
先日の
一般質問の中に、農業では食っていけないという話もありました。また、TPPの話もありました。そこで弱気になってはいけない、私はそう思います。今こそ農業を活力ある産業にしなければならないと思っております。そこで、農業に従事する担い手の育成が必要だと思います。
久留米には、昭和30年ごろに農業を目指す人たちのために、
原種育成会という企業ができております。キュウリやトマト、ナスなど多くの農産野菜の育て方や種のとり方等を学べるところがありまして、九州の各地より研修のために何日も
泊まり込みで多くの人が来ておりました。宮崎県からも私の先輩や後輩が来ており、今でも農業の跡継ぎの子供とともに頑張っております。
また、長いこと研修を受け、鳥栖市において種もの、苗もの、肥料店を経営し、農家の指導に務めている人もおります。
私も時々
野菜づくりについて話を聞く機会が多々ありますが、農業には同じ種をまいても、同じ肥料を使っても、つくる人によって育ち方が違うと言われています。常に多くの人と交流をし、研究をすることが必要ということです。
そこで、農業の担い手の育成に行政とJA、市場関係、各種の団体等で情報の交換に努めるような対策はできないかとお尋ねいたします。
なお、農産物の流通ですが、
ブランド化育成が必要です。久留米は米やカキ、ナシ、ブドウ等の果物、野菜も多く商品があります。そのままの商品や食品に加工した商品等があり、その販売先を東京や大阪、その他の県にも出荷できる
取り組みが必要と思われます。
ところで、人口16万8,000の帯広市では、全国的にも先進的な
条件づくりをして、農業を中心に周辺町村と連携をとり、市行政・
商工会議所・
地場産業界で
プロジェクト体制づくりをして
ブランド化に
取り組み、
消費サービス・運輸流通などの産業と連携し、多くの農産物が東京方面に出荷されており、成功しております。
ここでは、農家の1戸当たりの
農業粗収入は3,734万円で、
北海道全土の平均は1,851万円で、いかに帯広市が力を入れて取り組んでいるかがわかると思われます。
久留米市も、帯広市とまではいかなくても、農業が楽しいと言われるような
担い手づくり、または生活に安定のある
農家づくりに取り組んでもらいたいと思いますが、市長の決意のほどをお聞かせください。これで、第1回目の質問を終わります。
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 楢原市長。
○市長(楢原利則君) おはようございます。
金丸憲市議員の御質問にお答えをいたします。
4項目質問をいただいておりますが、1項目めの
市街地活性化のための
自転車共同利用につきましては、
毛利まちなか再生担当部長から、そして2項目めの昭和40年代に建設された
郊外住宅団地の整備につきましては、臼井副市長からお答えをさせていただきまして、3項目めと4項目めを私から回答いたしたいと思います。
まず、3項目めの
中小企業支援と
就職対策についてでございます。
平成20年秋以降の世界的な金融危機、これは国内経済に多大な影響を与えておりまして、久留米市の厳しい
経済環境に対応した
地域経済の活性化、あるいは地域の
中小企業の体質の強化が求められていると認識をしております。
このような中で、久留米市では
地域経済の着実な浮揚を図るために、平成21年の3月補正以降、国の
経済対策を最大限に活用しまして、これまで総額297億円にのぼる
経済対策に取り組んでまいりました。
さらに、今議会におきましても、地元企業の受注機会を創出するために、国の補正予算の活用及び久留米市独自の施策として、合計14億円強の
経済対策を柱とする補正予算を提案をしているところでございます。
そこで、商工政策としての
金融対策事業を初めとする
中小企業対策について概要を申し上げますが、1項目めは
金融対策事業でございまして、国の
中小企業金融円滑化法に基づきます
金融円滑化対策、これには久留米市としてもあわせまして、厳しい環境におかれる
中小企業の資金需要にこたえますよう、国の動きとあわせて
最長返済期間の延長、
元金返済期間の猶予及び制度融資の認定要件の拡充に
取り組みますとともに、十分な融資枠の確保に努めてまいりました。
次が、
地域企業の
育成事業でございまして、地域の
中小製造業者の受注機会の確保を目的にしまして、平成18年度から
北部九州ビジネスマッチング協議会との共催で
広域商談会を開催をしているところでございます。ことしは9月に開催をし、発注企業27社に対し、86社の企業が個別の商談を行い、優れた技術力や製品をアピールをしていただきました。
ほかにも、
地域経済力の基盤であります
中小製造業者の意欲を喚起し、みずから新
商品開発や生産方法の改善などに計画的に
取り組み、活動を支援をいたします、
ものづくり振興事業費補助金を創設をするなど、
地域企業の育成への施策を実施をしているところでもございます。
3点目が、
地域商業活性化事業でございまして、
地域商業活性化の支援策といたしまして、
商品券発行事業を初めとした
地域商業活性化事業支援をしますとともに、それぞれの
地域商業が置かれている現状を踏まえまして、各
地域商業が主体となって取り組む特色ある
活性化施策を検討する
地域商業活性化研究会を設立し、今後の
地域商業活性化に向けた具体的な方策の検討にも取り組んでいるところでもございます。
4点目が、
商工指導機関・
共同事業促進助成事業でございまして、
商工会議所や商工会が実施をします
小規模零細事業者に対する経営指導や、
若手後継者等の人材育成などの
経営改善普及事業、
中小企業の組合等が実施をいたします
地域活性化を促進する事業を支援をするなど、
関係機関と連携をした支援を実施をすることによりまして、久留米市の
経済環境に対応した
地域経済の活性化、
地域事業の体質強化を図っているところでございます。
それから、5点目が新
産業創出支援事業でございまして、新
産業創出に向けた支援策としては、既存産業の再生、将来を見据えた新
産業創出に向けて
久留米リサーチ・パーク、
久留米ビジネスプラザなどの中核的な
産業支援機関の充実強化などに努めておりまして、特に
バイオ分野におきましては、福岡県と密接な連携・協力のもと、
福岡バイオバレープロジェクトを推進し、
地域資源であります医療や農業に関連した
バイオベンチャーの創出・育成や
産学共同研究の促進による
地域企業の新製品・新技術開発の支援を行っているところでございます。
そこで、今後も引き続きまして
企業誘致推進に
取り組みますとともに、先ほど御指摘がありましたような首都圏、京阪神への
企業誘致、それから
地域商品の地場商品の
販売力強化、このような
取り組みにも力を入れますとともに、国・県並びに
商工団体等との
関係機関との連携を強化いたしまして、厳しい
経済環境に対応した
中小企業振興策をさらに実施、検討することによりまして、
地域経済力の基盤であります
中小企業を支援をし、
地域経済の浮揚・活性化をより一層図りまして、雇用創出に努めてまいりたいと考えております。
次に、
農業振興と農産物の流通についてでございます。今、
TPP参加等が大きな問題となっておりますが、久留米市といたしましては、市議会と連携をしながら、この問題にはしっかり今後対処をしていきたいと思っておりますが、そのような中でまず久留米市の
農業振興の基本的な方針と施策の方向性について申し上げたいと思います。
市政運営の
中期ビジョンでは、農業、商業、工業の
元気づくりを重点施策の1つに掲げておりまして、農業の魅力があるまちを目指して取り組んでおります。
その中で、農業は久留米市の
基幹産業でありまして、農業の再生、発展が
まちづくりの基礎をなすという考え方のもとで、しっかりとした
農業生産基盤の整備と魅力ある農業への持続的な発展を目指しまして、
農商工関係者を初め、市民一体となって
農業振興に取り組む必要があると位置づけております。
具体的には、職業として選択できる魅力ある農業を目指しまして、恵まれた
地域資源を最大限に活用し、魅力ある農業を目指すために3つの項目を政策の柱として、独自の
農業政策を進めていく必要があるというふうに思っております。
1点目が、
販売力強化による魅力ある農業の展開でございまして、
農商工連携、農産物の
ブランド化、地産地消の推進を初め、米の
消費拡大、
観光農業の推進、久留米産農産物の
情報発信等、
販路拡大等に取り組んでまいりたいと考えております。
2つ目の柱が、担い手の育成や生産基盤の整備による農業の基盤の強化でございまして、
認定農業者、農業法人、
集落営農組織などの多様な担い手を育成をしていきますとともに、農地農道、用排水路などの
農業生産基盤や
農村生活基盤の整備等に取り組んでまいりたいと思っております。
3点目が、農業に対します市民の理解と参加の促進でございまして、久留米市
食育推進プランに基づく食育事業や、食と農に関する情報発信の強化などに取り組んでまいりたいと思っております。
特に、
農商工連携を推進をいたしまして、農業、商業、工業の各分野でのノウハウや技術などを活用した
商品開発や、販路開拓を積極的に支援してまいりたいと考えております。そして、久留米産農産物の付加価値を高めるために、久留米独自の認証制度の構築に取り組んでまいりたいと考えております。さらには、地産地消推進店の普及を図りまして、久留米産農産物の
認知度向上と
消費拡大を図ってまいりたいと考えております。
先日も東京に参りました際に、近隣の
うきは市長と一緒になりまして、
大田市場等も視察をしてまいりました。久留米産農産物の東京での状況等も
市場関係者に直接お話を伺ってきたところでございます。そのようなことから、PR等を充実をいたしながら、久留米の
ブランド力を高めるための
創意工夫等にも全力を尽くしてまいりたいと考えております。
また、これらの
農業政策の展開に加えまして、市民の皆様には農業の持つ
多面的機能を周知し、
地域農業に対する市民の理解と参加の促進を図ることによりまして、魅力ある農業の展開を図り、久留米市の
農業振興を進めてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 臼井副市長。
○副市長(臼井浩一君) おはようございます。
2項目めの昭和40年代に建設された
郊外住宅団地の整備についてお答えいたします。
高度経済成長期に全国的に急増する住宅宅地の需要に早急にこたえるため、郊外の丘陵地に大規模な住宅団地が開発されました。御指摘の高良内、長門石、安武の3団地も、昭和40年代から50年代に当地における
郊外住宅団地として
ニュータウン形成を目的に建設された市営住宅でございます。
現在は程度の差はあるものの、人口減少や住民の急激な高齢化、住宅の老朽化など、さまざまな問題が顕在化し、それが個々の日常生活を初め
地域コミュニティーの維持継続にも支障を来し、時にはいわゆる孤独死につながることもございます。
平成22年度10月現在、この3団地の合計969戸に2,160人が入居中で、高齢化率は25.4%と市全域の21.7%を大幅に上回っております。これらの現状を打開するためには、
子育て世代などの若い世代を新たな入居者として呼び込むことや、駐車場等の時代にあった住環境の整備が必要であると考えております。
しかしながら、安武を除く高良内、長門石の両団地については駐車場が整備されておらず、また各住戸の面積規模は手狭で、特に高良内と安武は最も広い住戸で約47平方メートルと、
子育て世帯等には入居しにくい状況となっております。
今後当3団地に対する整備につきましては、
環境整備面ではお示しのあった一部住戸を解体し、団地の
スリム化によって生じる余剰地を駐車場に充て、
住戸改善面では、
子育て世代のニーズにあった設備環境の充実を図るなどの方策につきまして、現在第三者からなる久留米市
住生活基本計画検討委員会で策定中の「久留米市
住生活基本計画」において、これらの施策について重点施策の1つに反映したいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君)
毛利まちなか再生担当部長。
○
まちなか再生担当部長(毛利彰助君) 御質問の
市街地活性化のための
自転車共同利用についてお答えいたします。
御承知のとおり、自転車は幼児から高齢者までだれでも利用できる便利で健康増進につながる環境に優しい乗り物であり、幅広い年齢層で通勤通学、買物、レジャーなどに広く利用されている交通手段です。特に、近年は健康管理や低
炭素社会構築に向けた環境問題への意識向上を背景に、市民の皆様の
自転車利用に対する関心は着実に高まっていると考えております。
このような中、
中心市街地における自転車の活用は、
回遊性向上につながるとともに、商店街においても来街促進、販売促進の観点で有効な手段になると考えられます。まちなかに立地する宿泊施設においても、市外からの来街者を対象としたレンタサイクルを行われている他都市の事例もございます。
本市においても、このような
取り組みが行われれば、商店街への波及効果があるのじゃないかと思われます。
本市中心商店街におきましても、
自転車活用の活性化を検討された経緯はございますが、具体化の段階には至っておりません。今後、必要に応じ
商工会議所、
ハイマート久留米等と連携し、商店街とも意見交換を行い、自転車の有効利用について検討してまいりたいと考えております。
また、本市においては
中心市街地から自転車で移動可能な周辺地域には、文化資源である
有馬記念館や
石橋文化センター、教育資源として
中央図書館やえーるピア、憩いの空間として中央公園、百年公園、
筑後川河川敷などがあり、比較的広範囲での回遊、観光資源と連携した
取り組みが見込まれるのではないかと思われます。
今後、
自転車共同利用を進めていくためには、自転車の確保とともに駐輪場や自転車専用道路の整備、案内標識の設置など、中長期的な
取り組みが必要となってまいります。
したがいまして、今後は中長期的な課題を踏まえつつ、民間団体による
取り組みに対して、状況に応じた支援を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 17番
金丸憲市議員。
〔17番
金丸憲市君登壇〕
○17番(
金丸憲市君) では、2回目の質問をいたします。
市街地活性化自転車共同利用についてであります。
先ほど述べましたが、ことし宮崎市において、観光専用のために自転車を各ホテルに、全部のホテルじゃありませんけど、主なホテルに自転車を3台ずつ市が提供して、その自転車も一番目立つ、皆さんのお客が見える待合室のところに置いてあります。この前行ったときに、そこにとまっていたら活用率が物すごくいいわけです。さっき言いましたように、3時間100円、1日300円、そういう利用をされています。
久留米市においても、今度新幹線が開通するわけですので、一番手っとり早いのが、このそういうホテルに提供して、費用でも経費も20万もあれば十分なんですよ。1台もう1万円ぐらいですね。それを5カ所か七、八カ所に提供すれば、そこが完全把握をしてやりますので、駐輪場も何も要りません。そこが全部ホテル内のお客の待合所にちゃんと設置するわけですので、ぜひこれを最初に取り組んで、その後いろいろ駐輪場の整備とか何かあると思いますので、今後やっていただきたいと思います。市長の御見解を聞かせてください。
次に、2項目の昭和40年代に建設された郊外住宅整備についてであります。
これにつきましては、買物難民、高良内でも同じでしたが、安武でも同じです。つくったときには、あの周辺に商店街が、スーパーだといっぱいあります。栗原議長のところがちょうどあの団地にありますが、あそこ入り口に大きなスーパーもできておりました、当時は。今はもう空き家ですね。そういうことで、買物ももう自動車がないと行けない、自転車がないと行けないというような現状で、あそこに行った年の人がもう何にもあれだから、買いに行くと大変だということで、実家から子供さんを呼び寄せたりとか、知人を呼び寄せたりして買物に連れて行ってもらうのが現状です。
青峰でも、昨年度に会社、スーパーが倒産しました。その後、一時ありませんでした。大きなもう皆さん困って、どんなしたらいいか。だから、私は今訴えているのが、1円とか2円高くても、やっと今度飯塚、福岡のほうから出店がありました。高良内だとかいろんなとこに、商売しよるところに大分相談がありました。だけど、あそこに行ったらもうかることはありませんって、経費が要って赤字になります、そういう考えの人が多いわけです。
それを福岡から今度やっと出てきましたが、それが今度出てきた関係で売り上げが上がらないと言われるのは、1人年寄りが買いに行きますと、豆腐1丁買うて100円ぐらい、それが成り立つわけ。50人来てもらったって5,000円ぐらいしかならないわけです。だから、やはり少々高かっても、買うべきですよって今盛んにそういう話を向こうでしております。買ってやって、やはりその商店を助けないと、また買物難民になるじゃないか、そういうことで、これをぜひ早く早期な整備と同時に、若い人たちが来て活性化できるような
取り組みをしていただきたいと思いますので、市長、御決意のほどをお聞かせください。
では、次に3項目についてであります。
中小企業と就業支援対策についてであります。
これは、三重県の四日市市、人口30万5,000人のまちでありますが、大手企業の下請けがかなり多かった企業、
物づくりが多かったわけです。これがもうこういう時代ではないちゅうことで、企業の人たちが異職の関係の人たちが会合をつくりまして、そして何をつくったら今度やっていけるのか、そういう対策を、話し合いをずっと設け、今既に全国に展開するような企業も、ひとつ
中小企業の中にできてきております。
それは何かっていいますと、セブンイレブンあたりにはほとんど買ってもらえるというようなのが、このチャーハンをつくる機械です。1回に100人分のチャーハンができるわけです。これをもう何年もかかったっちゅうことですね、やり初めてから。それでやっと成功したということで、これは今は外食ブームちゅうか、ああいうところもスーパーとかでよく買いますね。それつくるとに、これはもうほかの人がまねすることができないような苦労をしてつくったっちゅうことで、これが展開している。
これと同じようなのが、今久留米にあります、先ほど言いましたが、50万の社員ができたような西鉄の裏にあります栄電舎ですかね、パンをつくる機械です。これは何で成功したかと、セブンイレブンには今パン焼機やらが必ず要るわけですね。1ついくと、もう何百万とかいうような機械なんです。これを全国に展開して、大塚製薬だとか、ああいうところとタイアップして、どんどんそういう機械をつくって、今工場を久留米にもつくりたいちゅうことで、大分あそこに来たんですけど、いや、あそこは切り売りできないちゅう、藤光が、団地がですね。それで、難なくまた筑後市に工場をまた持って行ったっちゅうような関係があるわけですね。
これも私も相談を受けて行ったんですけど、いや、あそこは一括でないといけない、そういう企業を何とかやっぱり救済を、この久留米市につくってもらうと、また就職がいっぱいできたんじゃないかと思いますけど、会社はあくまでも久留米市の天神の裏にあります。ここはもう大成功した。
だから、やはり
物づくりにそういう手立てをしていけばいいんじゃないかと、こう思っておりますので、ぜひそういう何かのそして就職、地場で就職もできるような対策をやっていただきたいと思いますので、市長にもう一回お考えをお聞かせください。
では、次に、4項目めの
農業振興と農産物の物流であります。お尋ねをいたします。
先日、市の青果市場の方がこんなことを言われました。金丸さん、あんたも農業のこといろいろ話をしちょったんですが、今こういうのをつくればどんどん出るんだけど、昔からの商品をなかなか集団化でつくらないと、1人、2人がつくっても農産物はだめなんです。集団でこの部落、この周囲やったら全部こういうのつくって、集団で東京、大阪に送るというふうになる。
今言われるのが、何で一番困ってますかって言ったら、辛味大根の注文が多いんだけど、私はどんな大根か知らんけど、辛味大根と言われました。これを物すごい注文があるんだけど、つくる農家がもう限られとるっちゅうわけですね。それだから、大量出荷ができないので困ってるというのが現状だそうです。
それから、空芯菜とかいう、私も農家してませんので、これ八尋議員か何かに聞かんといかんと思いますけど、そういう野菜もあるわけですよ。そういうとに、ぜひ市が音頭をとって、そういうのをJAとか、そういうのと組んでこういうのの集団、皆さんの話し合い場を設けて、農業の活性化に努めてもらいたいと思いますが、市長の考えをもう一度聞かせていただいて、私の質問は終わります。(拍手)
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 楢原市長。
○市長(楢原利則君) まず、3項目めの
中小企業支援と就業対策についての2回目の御質問でございますが、久留米市といたしましては、先ほども答弁をいたしたところでございますが、地域の
中小企業を支援をするために、特に製造業関係につきましては、ものづくり振興事業ということで新たな事業として本年度から
取り組みを始めているところでございます。
みずから新商品の開発でありますとか、生産方法の改善などに積極的に取り組んでおられる
中小企業等に対しましては、行政、福岡県と久留米市、そして
商工団体等と連携しながら、一貫した支援に
取り組みたいと、このような目的で取り組んでいるわけでございまして、振興の助成、あるいは支援のためには、専門家の派遣等も含めまして、付加価値をいかに向上させるか、あるいはいかに新しい製品を開発をしていただくかといったような視点で、
取り組みを開始をしたところでございます。
あわせまして、新商品の市場開拓の支援でありますとか、広域相談会への参加の促進なども含めまして、総合的に地域の
物づくり支援並びに商業の活性化に全力を尽くしたいと、このように思っております。
次に、農業関係でございますが、これは農産物の
ブランド化、そして高収益の園芸農業、これらについての支援というのが久留米市の今後の農政の方針の大きな柱でございまして、そのために地産地消の支援は当然でございますが、いわゆるバイオ関係につきましても、福岡県バイオバレープロジェクトという形での
取り組みを行っておりまして、新たな農産物を地域で認定をいたします制度とあわせまして、いわゆるアグリバイオの面でもさまざまな支援を行いながら、そして
バイオベンチャーの育成等まで含めた形、さらには農業関係に限定をいたしますと、
観光農業も含めた
取り組みがございますが、久留米の豊富な農産物を情報発信を積極的にやると。
それとあわせまして、いわゆる農業団体との連携の中で産地の形成、これにつきましても、力をより以上入れていきたいと、そのように認識をしているところでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(
栗原伸夫君) 臼井副市長。
○副市長(臼井浩一君) 2項目めの郊外団地につきましての、いわゆる買物難民についての再質問についてお答えさせていただきます。
御指摘のように、この郊外団地のいわゆる買物難民につきましては、人口減少でありましたり、高齢化、1世帯当たりのその人数が少人数化してるということもございまして、なかなか採算性が合わないということで、当初は店舗が設置されていたわけでございますが、撤退する事例が見えてきているところでございます。
こういったことに対応するには、店舗ができる限り維持できるということについては、基本的には若い世帯を呼び戻すことでありましたり、他の市で行っております、例えば団地の中で一時的な移動マーケット等に対して提供する際に、できる限り採算されるように、敷地の提供をするようなことについて研究をしてまいりたいというふうに思っています。
ただ、一方ではなかなか店舗が出店を維持するのは厳しいという状況もございますので、入居者の方の利便性を高めるためには、先ほど御紹介しました駐車場を設置して近隣への買物に対して利便性を高めることでありましたり、公共交通の利用を高める、あるいは、いわゆる
地域コミュニティーの中でいろいろな買物サポートでありましたり、また宅配サービス等の周知、またこういったことについても、先進事例の状況を調べながら、できるものについては検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 38番寺崎いわお議員。(拍手)
〔38番寺崎いわお君登壇〕
○38番(寺崎いわお君) 皆さん、おはようございます。
38番、緑水会議員団の寺崎いわおでございます。3点についてお尋ねいたします。
まず第1点は、全国の駅と学校とまちの関係について調べますと、よい駅の周りに人が集まり住み、よい学校の近辺には住宅が集まっております。自治体が目的、意識的に対策を打っている事例も幾つかあります。
9月に行われた市議会の決算審査特別委員会において、久留米市の人口問題について楢原市長は、「平成26年度の人口は31万人と計画をしている。現在の人口減の原因は、社会減にあることから、新たな転入者を呼び込み、在住者の転出を抑制する定住促進策についても積極的に進める必要がある。そのため、さらに戦略的な情報発信と都市基盤を活用した機能的で利便性の高いコンパクトな都市づくりを進めていきたい」とのお話でありました。私は全く賛成であります。
ところで、現在久留米市内には西鉄線に16の駅、久大本線に7駅、鹿児島本線に2駅、合計の25の駅があります。
また、幼稚園が30、保育園が66、小学校が47、中学校が20、高等学校が12、高等専門学校が1、特別支援学校が3、大学が3、合計182の教育施設があります。この駅と教育施設が地域の中でどのようなかかわりを持ち、役割を果たしているか調査し、分析したものがあればお答えをいただきたい。
きのう、花畑土地区画整理事業終了式典が行われました。西鉄線が高架複線化し、渋滞が解消し、新たにまちの玄関口になり、結節機能がよくなり、周りには住宅が張りつき、将来展望が大きく開きつつあります。
次に、182の教育施設と地域住民とのかかわりはどうでしょうか。久留米市内の幼稚園や保育園は、いろいろな特色を持って、人に聞いても高い評価がされております。私が一番気になっているのは、市立の小学校と中学校であります。そこで、駅近、学校近を生かした定住促進についてお尋ねをいたします。
第2点は、平成22年7月の段階で全国の小中一貫教育校は1,900校であります。その中に、建物が一体になっている学校が22都道府県で40校あります。教育改革がおくれている福岡県でも、宗像市、八女市、飯塚市でも小中一貫教育校が創設されております。
現在、宗像市、八女市では不登校児童生徒の減少や学力向上に成果を上げております。そこで、3市の小中一貫教育校の基本計画と、その実践と成果についてお尋ねをいたします。
第3点は、本年1月、楢原市長が誕生し、3月の第1回定例市議会において、久留米市の
まちづくりに当たり、市長は「人」「安心」「活力」の3つのキーワードを基本として挙げられました。
キーワードの1つ、「人」については、一人一人を大切にした人本位の
まちづくりを進めると言われました。特に、久留米の未来を担う子供たちの人づくりは、教育委員会と連携し、学力向上、不登校対策、障害児の発達支援をするため、教育改革を強力に進めると言明されました。
私は、平成11年度に始まった第1次教育改革に期待をしましたが、残念なことに期待は裏切られております。
先日、教育委員会から第1次教育改革の総括と第2次教育改革案の説明を受けましたが、改革に値しないものであります。それは、現状分析が正確さを欠いている。解決すべき問題点が隠されている。第2次教育改革の案は、今後4年間の方向性がまがっている、方向が定まっていない。
そこで不登校児童生徒ゼロ及び学力を福岡県下第一位を目指して、小中一貫教育校を創設することについてお尋ねいたします。以上、第1回目の質問を終わります。
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 楢原市長。
○市長(楢原利則君) 寺崎いわお議員の御質問にお答えをいたします。
1項目の駅近、学校近を生かした定住促進についてでございますが、久留米市の人口は、これまでの都市の発展とあわせまして長く増加傾向でございましたが、平成16年をピークに人口減少に転じているところでございます。
御質問にもありましたように、久留米市新総合計画では、平成26年度の人口を31万人と計画をしているところでございますが、現在では減少傾向ということでございます。この人口減少は、都市活力の低下や広域的な都市求心力の低下につながるものとして大きな問題と認識をしております。今後とも県南の拠点にふさわしいにぎわいのある都市として発展していくためには、転入者を呼び込み、転出者を減少させるような定住促進に取り組む必要があると考えております。
そして、そのような定住促進策を進めていくに当たっての基本は、市民が誇りと愛着を持ち、市外からも住んでみたいと思われるような都市づくりであると考えております。そして、このような久留米市の魅力について戦略的に情報を発信していくことが必要であると認識をしているところでございます。
具体的な定住促進に関しましては、まず広域合併の際に策定をいたしました新市建設計画の目指す都市像の中で、多極分散型の都市への転換を掲げております。多様で魅力的な地域特性をネットワーク化し、相互に補完しながら一体となって機能充実を図るクラスター型の都市を形成することとしておりますので、久留米市としてはこれに基づく都市づくり、定住促進を進めてまいりたいと、そのことを基本に置いております。
そのような基本的考え方のもとで、
中心市街地に医療、福祉、教育、文化など多様な都市機能の集積を図りながら、まちなか居住を推進をするとともに、市内の充実しておりますJRや西鉄の各路線からなる鉄道網を生かしまして、また駅周辺整備による公共交通結節機能の強化を図るなど、総合的な交通体系づくりを進めまして、鉄道のない地域におきましても、地域での居住促進に取り組んでいく必要があると考えているところでございます。
そのような中で教育、いわゆる通学に特化した駅利用といわゆる
まちづくりについて調査をした、そのようなことは久留米市としてはないというふうに認識をしております。
そういった中で、学校近を生かした定住促進についての考え方について申し上げますが、いわゆる教育の評価向上につきましては、子供を育てる親、いわゆる久留米市にとって教育面の評価というのは重要な定住のための施策でありますので、子供を育てる親にとって、子供の教育が大きな関心事であることから、充実した居住環境の中で良質の教育を受け、健やかに成長していく子供の姿を見ること、このことがだれでも望むことであり、そのような視点からの教育政策が必要だというふうに思っております。
そこで、6月に策定をしました
中期ビジョンの中でも、教育委員会と連携をし、学力の向上、不登校対策、特別支援教育の充実など、さまざまな
取り組みを行い、「教育安心のまち」を目指すこととしているところでございます。
いずれにいたしましても、私は市政運営におきまして、「人」「安心」「活力」の3つのキーワードを基本的視点に置きまして、子育て支援、教育、医療、福祉、社会基盤の充実など積極的に推進をし、市民の皆さん一人一人を大切にする市政、安心、活力に満ちた久留米づくりを着実に進めまして、久留米市に定住する魅力を創出していきたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 堤教育長。
○教育長(堤正則君) 2項目めの県内3市の小中一貫校等の状況につきましてお答えを申し上げます。
宗像市につきましては、大島中学校区と日の里中学校区の2校区において3カ年計画で調査研究に取り組まれました。離島にあります大島中学校区では、老朽化した校舎等の施設改修に伴い、過少規模で隣接していた小学校・中学校を統合し、施設一体型の小中一貫教育が行われております。
一方、日の里団地にある日の里中学校区では、近隣の2つの小学校と共通の教育目標のもと、久留米市と同様に施設分離・連携型の教育活動が進められております。現在は他の中学校区でも施設分離・連携形で調査研究が行われ、その終了後も小中連携による教育活動に取り組まれております。
成果として、9年間を見通したカリキュラムの作成などにより、施設一体型、施設分離・連携型にかかわらず、「勉強が好き」という子供たちがふえ、不登校の生徒数も減少したとの報告が見られております。
次に、八女市につきましては、複式学級であった5つの小学校を統合した北川内小学校とグラウンドを挟んで隣接した上陽中学校を平成21年度から上陽北■学園と呼称し、中一ギャップをなくしていこうという考え方から、併設型の小中一貫教育が行われております。文部科学省の教育課程特例校の指定認可を受け、「礼節・ことば科」の学習を行っているところに特色があります。学力の面では、学年を追って向上が見られ、不登校の児童生徒はほとんどいないと伺っております。
飯塚市につきましては、平成18年度に1市4町の合併が行われましたが、学校間の距離が近かったり、児童生徒数も極端に少なかったりするなどの課題があり、校舎等の老朽化のために複数の学校が一斉に建てかえ時期を迎えるなどの問題を抱えているとのことです。
そこで、ことし6月に小中学校の再編整備計画(素案)が策定され、平成28年度までに34ある小中学校を28の小中学校に統廃合する構想となっております。そのうちの4中学校区につきましては、施設一体型の小中一貫校とし、通学距離、敷地面積、通学上の安全性などの問題を是正する計画で、それ以外の7中学校区では、施設分離型で小中学校の連携による教育活動を推進していく方針であると聞き及んでおります。
以上のように、3つの市とも小中一貫校等については、児童生徒数の減少による学校の統廃合や、施設老朽化による校舎の建てかえなどを背景としながら、設置または設置が構想されている状況でございます。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 大津教育部長。
○教育部長(大津秀明君) 3項目めの不登校児童生徒ゼロと、及び学力県下第一を目指し、小中一貫校創設についてにお答えします。
初めに、久留米市方式の小中連携教育についてでありますが、本市においては小中一貫教育における連携型を「小中連携教育」として推進し、全国的に中学校入学時に学校生活への不安や学習不振が見られる、いわゆる中一ギャップ解消という課題解決に取り組んでおります。
この久留米方式の小中連携教育では、「小・中学校が協働した
取り組みを通して、小・中学校間の円滑な接続を図り、児童生徒の困難を乗り越える力や変化に対応できる力を育成すること」を目的としております。具体的には、1つの小学校から1つの中学校へ進学する校区、1つの小学校から複数の中学校へ進学する校区、複数の小学校から1つの中学校へ進学する校区、複数の小学校から複数の中学校へ進学する校区など、17中学校区のそれぞれの状況に応じて小中連携教育を進めているところであります。
このような状況の中で、義務教育9年間を一貫した教育課程で一体型の学校施設と環境のもとで実施します小中一貫校の創設につきましては、久留米市の複数の小学校から1中学へ、複数の小学校から複数の中学へ入学する地域を有します実態からして、全市的に実施することは困難と考えております。
したがいまして、小中連携教育のモデル校として、研究指定校であります南小学校と牟田山中学校に加え、本年度からは津福小学校を新たに研究指定校とし、進学先の4中学校との間で中学校生徒の小学校での職場体験学習、進学する中学校からの体育祭への招待、小学校外国語活動への4中学校英語教師による授業参観などの実践研究を行っております。
さらに、小中連携教育を効果的に進めるため、推進役の小中連携教育推進コーディネーターを6中学校に配置して、児童生徒が交流する事業や行事、部活動などの
取り組みを企画、推進することにより、中学校進学時における学習や人間関係に対する不安感を軽減できるように努めているところであります。
このように、小中連携教育を全市的に展開することで中一ギャップの解消を初め、学力の保障と向上や不登校問題の解消を図っていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 38番寺崎いわお議員。
〔38番寺崎いわお君登壇〕
○38番(寺崎いわお君) 第2回目の質問をいたします。
要望1、質問2でいたします。
1点目、全国の女性の首長の市では、教育改革をメーンに進めているのが特徴であります。また、教育改革が進んでいない市では、首長が教育長の人事の中で教育改革を指示しております。全国の小中一貫校の実現は、首長と教育長の決断があって実現がしております。久留米でも決断があればできる話であります。
ですから、都市づくりに教育改革を生かして、人口の31万を維持するような改革をぜひ市長から教育長に指示をしていただきたいと、これが要望であります。
2点目、一般市民や児童生徒の保護者も、小中一貫教育校と小中連携教育校の違いがわからないのであります。議員さんはほとんどわかっていらっしゃると思いますが、市民の間ではそうであります。ですから、そのそれぞれの特徴について1点、それぞれの学校が目指す目標、方針。2点目、子供像。3点目、カリキュラム。4点目、小学校の児童、先生、中学校の生徒、先生の関係。5点目、効果、あるいは成果関係、5点の項目について違いを説明していただきたい。
3点目、私がお尋ねしているのは、目標であります。たまたま目標を達成するために小中一貫教育を言っているわけで、問題は目標を聞いているのに、何か手段のことばかり答弁される。一番大事なのは、久留米の不登校が10年以上続いている現状であります。
もう一つは、その中で4年間の学力テストでちっともよくならない。これで改革がされたと言えますか。ですから、まずここでは不登校の実態をきちんと説明してください。
それから、学力が向上していない現状をきちっと数値で、数値ですよ。それで説明してください。以上です。
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 堤教育長。
○教育長(堤正則君) 2回目の御質問にお答えを申し上げます。
小中一貫教育校と小中連携教育校との違いについてでございますが、まず現在全国的に中学校1年生段階で学校生活への不安や学習不振が見られます中一ギャップの問題が顕在化しておりまして、小中一貫教育校及び小中連携教育校ともにその課題解決を図ることを目指しております。
また、子供たちが豊かな学校生活を送り、自己有用感を感じながら楽しく学び、生きる力を身につける子供といった子供像を掲げていることも共通していると考えております。
しかしながら、小中一貫教育校では、小学校、中学校の学校施設が一体型、あるいは併設型で、9年間の教育課程の編成を行い、4・3・2制をとる場合があり、一元的、一体的な学校経営が行われております。
教職員は、それぞれの学校に在籍したまま、小中一緒の職員室にいながら、互いに連携協力して児童生徒の教育を行いますが、小中相互の教員免許状を有する教職員が配置される必要があります。
小中一貫教育校の成果についてでございますが、小中の異なる学年が一緒になって遠足に行ったり、総合的な学習の時間で一緒に学習したりとさまざまな交流活動による児童生徒の自尊感情の高まりや、小中学校の教員が相互に取り組む授業改善の効果、中学校進学後の人間関係、学習等に対する不安が軽減され、不登校が減少したり、学力の定着が図られたとの報告が見られております。
これに対しまして、久留米市が進めております小中一貫教育の連携型であります小中連携教育校は、小中学校がそれぞれの職員室を初め、施設が分離した既存の学校施設で学校経営を行い、教育課程も6・3制のままで小学校、中学校がそれぞれに学校経営を行いながら、連携、協力や交流により小学校から中学校への円滑な接続を図るための教育活動に力を入れるものでございます。
その小中連携教育の効果としまして、小中教員間の意思疎通や課題意識の共有化等により、多様な交流活動を通じた人間関係づくり、小中相互の授業参観や乗り入れ授業による学習理解の促進、小中相互の生徒指導への共通理解、不登校への連携した対応などが図られてきているとの報告が出てきているところでございます。
次に、久留米市の不登校児童生徒数でございますが、現在不登校児童生徒数は、平成19年度は409名、平成20年度は326名、平成21年度は302名と減少傾向にあります。不登校の出現率でございますが、平成19年度は1.56%、平成20年度は1.25%、平成21年度は1.16%と減少しておりますが、県は1.15%、国も同様に1.15%の状況でございます。
また、本年度から県教育委員会が数値目標として設定しております不登校からの復帰率についてでございますが、平成19年度は16.4%、平成20年度は13.8%、平成21年度は21.5%と増加しており、傾向として復帰率が高まるという改善の方向にあります。
以上でございますが、次に、学力についてでございますが、全国学力学習状況調査、平成22年度の結果から申しますと、国語と算数、数学でございますけれども、小学校6年生の国語Aは、市の平均が82.5%に対し、全国平均が83.3%、国語Bについては、市の平均が74.6%に対し、全国平均が77.8%、算数Aは市の平均が71.3%に対し、全国平均が74.2%、算数Bは市の平均が48.2%に対し、全国平均は49.3%となっております。
中学3年生の国語、数学に関する結果でございますが、市の平均が国語Aについては73.0%、これに対し全国の平均が75.1%、国語Bについては、市の平均が65.9%、これに対し全国平均が65.3%、数学Aについては、市平均が62.0%、全国平均が64.6%、数学Bが42.7%、これに対して全国平均が43.3%という状況になっております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 38番寺崎いわお議員。
〔38番寺崎いわお君登壇〕
○38番(寺崎いわお君) 3点目の質問をいたします。
これまで教育委員会は、小中一貫教育校が不登校児童の減少がある、学力も向上をしているという効果をお認めのようであります。去年ぐらいまでは一切認めなかったんですが、一転してお認めのようでございます。
その上に立って申し上げますと、久留米でもできるんですよ。宮ノ陣を見てください。私は余りよその校区のことは一切言いませんでしたが、議員さんがそれぞれおられますから言いませんでした。しかし、はっきり言って宮ノ陣は議員さんがおられます。ちょっと済いませんけど、小学校1つに中学校いっちょです。やろうといやあできますよ。できませんか。
次に、牟田山はモデル校です。もう1年過ぎております。甲斐田議員に聞きますと、話し合いがじゃんじゃんできておるそうです。それはできますよ。これほど学校が一緒にあるんだから、やる気があればできる。やる気がないからできないだけです。津福小学校はやっとことしからモデル校です。話し合いが1回しかあっていないんです。第一話し合いができないんですよ、4つの中学校の先生を5時から集めて、小学校、先生たち日ごろから忙しいんです。できるはずがない。それをモデル校にしたから私は見ております。できるわけが物理的にないんです。そしてできた、できたとか、私は結果を待っております。そげん簡単にできるもんじゃない、3年はかかりますよ。しかし、やる気があればできる。
あなたたちの考えの中に、かつて日教組が示したように、順位をつけていかんと、小学校の運動会は手をつないで入ってこようと。1番、2番つけることすらだめ。この間まで江南中学校では、卒業式、入学式に子供が壇上を見ないような席順です。そして、人事異動をしたら、次のときから子供たちが前を向くようになった、これが最近の出来事です。そして、石川前教育長が、そげんなったら毎年式典に来られてごあいさつをされる。それが実態です。余りいろいろなことは言いたくなかったんですが、ありのままを申し上げます。
あなたたちの頭の中には、まだ何か一斉に教育改革をして、小中一貫校を進めると差別という考え方があるんじゃないんですか。
もう時代おくれであります。学校の特色をそれぞれ出して、競争するところに初めてですね、教育改革の意義があり、向上があるわけであります。その点はっきり教育長に考え方を求めます。
次に、ですから、牟田山と南と、それから宮ノ陣、この2地域でひとつ3年後に小中一貫校を創設してください。できるかどうか、するかせんか、教育長にここで求めます。
次に、私が言ってるのはですね、小中一貫校と連携じゃない、不登校をゼロにせろということであります。あなたたちはゼロにできないと。現実に3年間かかったら、全国的には学校は不登校がゼロになり、教育、学力が全国の上位にいってる例は幾つもあります。それは教育長の任務ではありますが、校長先生の努力であります。
事例はいっぱいありますよ。ここでは時間がありませんが、3年すればですね、成果が上がるんですよ、実際。不登校がゼロ。学校が荒れておってもゼロなんですよ、3年後には。それはそうでしょ、子供たちは卒業しますから、中学校の1年で1回目にゼロにすりゃ、2年目はまたゼロにしていきゃ、3年後は中学校はゼロになるわけであります。それができていないんだから、校長先生にも問題がありますが、やる気がないんです。それをですね、我々は認めることはできません。
ですから、ここでは3年後に不登校ゼロにするのか。その上に立って学力はついてきますよ。不登校がなくならんで、学力が上がるわけがない。これは大体全国の結論であります。ですから、堤教育長に覚悟を聞きます。ここで答弁してください。3年後にゼロにならなかったら、教育長をやめるのかどうか、覚悟をはっきりしてください。以上です。
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 堤教育長。
○教育長(堤正則君) 1小1中である宮ノ陣小、宮ノ陣中学校区における小中連携教育の推進についてでございますが、現在小学校から中学校へのなめらかな接続を目指すという意味で、社会科、道徳教育などのカリキュラムの作成、中学校教師が小学校6年生への音楽科の乗り入れ授業の実施、学校行事として小中合同チームによります校区内の清掃活動の実施、教職員の交流、相互理解の深化を図る合同研修会の実施等の
取り組みが進んでおります。
このことによりまして、中学生は小学校から頼られているという実感を持ったり、小学生は中学生への憧れ感が醸成されたりするとともに、教職員の共同意識が形成されたりしたなどの報告も見られております。
一方で、1小1中であることからまいります自立意識の育ちにくさや、人間関係の固定化などの課題もございます。このように、1小1中であります宮ノ陣小学校と宮ノ陣中学校、あるいは南小学校と牟田山中学校等につきましても、このような有効な面と課題等に十分留意しつつ、モデル校としての成果を踏まえ、小中連携教育を推進してまいりたいと考えております。
次に、不登校にかかわる数値的な目標の設定ということについてでございますが、一般的に授業の効果的な推進のためには、期間を定めて数値目標を設定しまして、目標達成を図ることが必要であると考えております。しかしながら、教育の分野では内容により数値化になじむものとなじまないものがある状況でございます。しかも、設定する目標は、達成可能なものであることが大切と考えておりまして、可能な限り目標を具体化して数値化できるものは設定することが重要と考えております。
今後でございますが、目標の設定に当たりましては、市の教育の目指す姿を示しまして、目標が定めた期間で達成可能なものであること、目標達成のための道筋が具体的で明確であることが大切と考えております。このことを踏まえ、学力の向上、不登校出現率及び不登校復帰率などの各目標設定につきましては、県教育委員会の数値目標設定を参考にしつつ、次期教育改革プランで可能な限り具体化できるよう検討していきたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) この際、暫時休憩いたします。午後1時から再開いたします。
=午前11時22分 休憩=
=午後 1時00分 再開=
○議長(
栗原伸夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
8番石井俊一議員。(拍手)
〔8番石井俊一君登壇〕
○8番(石井俊一君) 皆さん、こんにちは。
8番、緑水会議員団の石井俊一です。よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして3項目質問をさせていただきます。
まず1項目め、子供の通学合宿・宿泊体験の推進についてであります。
一昨日、私の地元大橋小学校と保育園でもちつきがありました。私も子供たちの保護者や祖父母の方たちと一緒にお手伝いをして参りました。子供たちにとっては、もみまきから育苗、田植え、そして稲刈りとやってきて、これまでの成果の集大成であるもちつきは、その喜びを一番感じることができた日だったろうと思います。
全員が毎年このすばらしい体験をすることができていて、毎年何かを感じ取ってくれているものと信じているところであります。体験学習のよさを実感した日でありました。
皆様御承知のとおり、子供たちを取り巻く環境は大きく変わってきています。自然環境、社会環境、生活環境の変化はもとより、親や教師、地域の方など、大人の子供に対するかかわり方も大きく変わっているように思います。子育てをしていない私が大変恐縮ですが、過保護、管理的であったり、またある面では放任的であるように感じております。
現代の子供たちは、そのような状況の中で余りにも体験すべきことが十分に体験できていない、直接体験が不足していると言われております。子供の発達の可能性を現実のものにしていくには、自発的で能動的、そして直接的に体験することが必要です。
今日の情報化社会、経済的豊かさもある中で、子供たちはいろんなメディアを通じて情報は豊富であり、間接的な体験や疑似体験をこれまで以上にすることができるようになってはいるのですが、このようなことによって直接に体験していないのに、わかったつもりになったり、受動的であったりと、みずからの意志で進んでする体験や日常的なごくありふれた生活体験が極端に少なくなってきているのです。そのことが自主性に乏しかったり、責任感や秩序を守る意識が薄れてしまったりすることへとつながっていると思わざるを得ません。
私が言うまでもなく、そのような中で直接体験をすることの重要性は、中央教育審議会や生涯学習審議会で「生きる力」や「生活体験の充実」として提唱されていて、学校教育にとりましても、生活体験が重視され、学習項目としてとらえられるようになっています。福岡県では、1995年に委託事業として県下6カ所で通学合宿を実施し、その後生活体験学習プログラムを普及拡大していきまして、現在では多くの地域が独自にそれぞれの可能なやり方で通学合宿を実施されています。
幾つか御紹介をしたいと思います。現飯塚市の旧庄内町では、県下で一番早く通学合宿を実践されました。ここの特徴といたしましては、通学合宿専用の施設を持っているということです。夏休みなどの利用を主目的としているわけではなく、あくまで通学合宿の専用であります。
そこで6泊7日の年間20回という回数をこなすもので、そのプログラムには生活に必要なことを全力で丸ごとやらせるというものです。食事も自分たちでつくり、ふろもまきで沸かします。たくさんの動物たちも飼育されていて、食べる野菜も有機農法で栽培をされています。レクリエーション的なものは一切含まずに、生活準備から後片付けまで、さらには最も欠けている自然体験である動物との触れ合いに至るまで、丸ごと体験をさせて、不便さや失敗から力をつけさせるのが指導原則となっております。小学校3年生から5年生がその対象者で、その6割以上が体験をしているそうであります。
平成18年に飯塚市と合併した後は、距離が大変遠く離れてはいるものの、全22校すべてで、ちょっと日程は短くなりますけれども、生活体験として金・土・日の2泊3日あたりで利用されるようになっておりまして、いつもこの施設は満杯状態のようでございます。
次に、みやま市、旧高田町の江浦小学校です。こちらは、学校と保護者が協働で通学合宿を実施しております。保護者と学校が役割分担を明確にしておりまして、実施場所は自治公民館等の施設で、保護者が実動部隊に当たっております。あくまでできる範囲でのプログラム、学校側は企画や助言、広報などを学校を挙げて支援する体制をとっております。ここも対象学年の7割から8割の子供が体験をしているそうでございます。
また、そのほかに静岡県は毎年通学合宿の実施箇所をふやし続けておりまして、昨年度134カ所が実施、今年度も170カ所程度まで拡大し、実施できる補助事業を続けてきておられます。県レベルといたしましては、この静岡県のほか、鹿児島や大分、そして福岡県もこの通学合宿を重要視している県ではあるようです。
さて、久留米市の状況ですが、私も役員をさせてもらっております久留米市子ども会連合会が、市からの補助金を受けまして、「わくわく遊友体験塾」として勤労青少年ホームや県立ふれあいの家などで通学合宿を行っております。昨年度までは年5回、5泊6日の通学合宿を行っておりました。ことしからはその回数を年2回減らし、新たな試みとして各校区の子ども会や単位子ども会が企画し、実施する通学合宿や宿泊体験に助成をする形をとっております。
他地区の状況と比べて、この久留米の状況はどうでしょうか。こういった体験は多くの子供が経験しなければいけません。もちろん質も大事ですが、絶対的に量の拡大が重要であると思います。
通学合宿の参加者はごくわずかな割合にしかなりません。私は最初にお話ししたような体験学習事業とともに、生涯学習の観点だけでなく、学校教育としてもこの基本的な生活習慣を習得させる通学合宿をもっともっと推進、拡充していくべきと考えますが、市長と教育長の見解をお伺いいたします。
2項目め、地域イベントの取り扱いについて。
早いものでもう12月、あっという間にもう1年が過ぎようとしております。ことしも数多くのイベントが開催され、久留米ににぎわいを与えてくれました。間近に迫ってきました九州新幹線開業とあわせて、観光施策も着々と進み、これまでの観光資源・イベント等に加え、まち旅博覧会やB級グルメなどの新たな策も少しずつ久留米の魅力として認識されてきていると感じております。
そこで、観光
まちづくりを進める上での地域イベントに関しての質問ですが、これは合併前より旧4町で行われていたそれぞれを代表するイベントについてのことであります。平成17年2月の1市4町合併によりまして、新久留米市は豊かな自然と歴史、文化芸術、伝統工芸、食、農産物、祭りなど、多種多様な観光資源を持つ都市となったわけであります。
合併前まで、それぞれの代表的イベントはフルーツや植木・苗木、また河童などが魅力の田主丸耳納の市、ことしは3年に一度しかない虫追い祭りも加わりまして、観客数はおおむね5万人。
久留米市の花ともなりましたコスモスの街道が魅力の北野町コスモスフェスティバル、これは観客数5万5,000人。
赤と黒の2つの大獅子がまちを練り歩く城島ふるさと夢まつりと、全国有数の酒蔵数での酒蔵開きは、観客数それぞれ2万5,000人と4万人です。
よさこいで盛り上がっておりますふるさとみづま祭、この祭りには、ことし私たち経済常任委員会若手4人で芸能大会に出場させていただき、見事4位に入賞を果たして、少しばかりではありますが、盛り上げに協力したのかなと思っております。これは観客数6万人となっております。
これらがそれぞれ町の顔となっていたイベントだろうと思います。これらは長く旧町民の
まちづくりへの熱い思いがこもったもので、合併後もその思いを引き継いでいくことが全体への活性化へつながると、今日も継続して支援がなされてきているものであります。
ただ、合併してもう5年が過ぎました。これらのイベントは、もう既に久留米市の大きな魅力あるイベントであろうと私は思っております。現在の取り扱いは、それぞれの総合支所産業振興課でされていると思いますが、以前同様、それぞれの町イベントとしての様相から脱却していないと思います。小さくまとまり過ぎ、久留米市内の一地域イベントとなっているようにしか感じないのが実態であります。余りにもったいないです。
久留米市観光コンベンション振興基本計画では、事業の継続的な支援とともに、相互イベント間での情報交換や協力を行いながら、全市的なイベントとして広報・支援活動を進めるとなっておりますが、到底それができているとは思いません。
また、課題としても、いわゆる縦割り行政の中で観光振興課が主導で行う観光振興策は、全市的な調整や協力を得ながらの振興が希薄であると認識をしておりながら、全市どころか観光振興課と総合支所間でさえ調整ができていないような感じがいたしております。
この点、市長はどのようにお考えかお尋ねいたします。
3項目め、東部地区建設計画施設の進捗状況について。
東部地区に建設が計画されている施設に、東部防災センターがあります。私は、平成19年12月議会において、その
取り組み状況とその施設整備の中で屏水中校区から要望のあっている多目的広場等の一体的な整備が考慮できないかと質問いたしました。
その答弁で、「筑後川と一級河川大谷川合流部の国が整備する緊急特定区間である整備事業とあわせて、整備を計画しており、平成17年には地元善導寺地区へ事業概要の説明を行っている。その後も
まちづくり振興会や自治会と勉強会を重ねてきており、国・県・市と地元自治会との間で最終的な課題の整理を進めている」とのことでした。
その後の協議内容と進捗状況はどのようになっていますか。
また、この東部防災ステーション整備の中での
筑後川河川敷を含めた部分の一体的整備の考え方については、地域交流拠点づくりとして活動支援ができるような施設整備計画を策定していきたいとのことでしたが、この点の状況もあわせてお尋ねをいたします。1回目を終わります。
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) 楢原市長。
○市長(楢原利則君) 石井俊一議員の御質問にお答えをいたします。
まず、1項目めの子供の通学合宿・宿泊体験の推進につきましては、辻
文化観光部長からお答えをいたします。
2項目めの地域イベントの取り扱いについてお答えを申し上げます。
まず、地域の祭りの基本的な考え方でございますが、平成17年の広域合併によりまして、久留米市は豊かな自然や歴史、文化・芸術、伝統工芸、食文化など、多彩な
地域資源を有する都市となりました。
また、それらの
地域資源や地域特性を生かして魅力ある地域の祭りが開催をされております。
このように、地域の祭りは日々の生活に躍動感や喜びをもたらし、郷土愛を高めますとともに、久留米のイメージアップと交流人口の拡大による
地域活性化につながっているものと考えております。毎年実施をしております市民意識調査によりますと、四季のイベントの振興は平成17年度以降、連続して行政施策満足度第1位となっておりまして、市民の皆様からも高い評価をいただいているものと認識をしております。
現在、開催をされております主な地域の祭りといたしましては、先ほど石井議員のほうから例示がございましたように、田主丸耳納の市、コスモスフェスティバル、城島ふるさと夢まつり、ふるさとみづま祭、城島酒蔵びらきなどがございます。各祭り実行委員会の御尽力によりまして、長引く景気の低迷の中で、協賛金の確保などに苦慮されながらも、祭りの企画・運営に創意工夫され、それぞれ約2万人から6万人の多くの集客につながっております。
一方で、石井議員御指摘のとおり、これらの地域の祭りが地域限定となっている側面も否定できません。これまでチラシ・ポスターの制作やマスコミへの情報提供を行ってまいりましたが、今後はさらに効果あるPRに努めてまいりたいと考えております。
開催日等を初めといたしまして、行政としても調整を行う役割を今後果たすべきではなかろうかと思っております。
また、久留米市の多様な魅力ある地域特性を大切にしながらも、多くの市民の皆さんに参加していただきまして、地域を知ってもらうことにより、地域魅力を連携させ、あるいは久留米市としての一体感を醸成することによりまして、さらにすばらしい魅力を創出することも可能ではないかとも思っているところでございます。
なお、四季の祭りやイベントに対する公的負担のあり方を、今月開催予定の平成22年度久留米市事業仕分けの対象事業の一つに挙げているところでございます。広域合併時の事務協議を踏まえつつ、公共経営や財務などを御専門とする事業仕分けアドバイザーの御意見も参考にしながら、地域の祭りに対する支援のあり方につきましては、さらに研究を進めてまいりたいと考えております。
3項目めの東部地区建設計画施設の進捗状況について、防災ステーションについての御質問にお答えをいたします。
河川防災ステーションは、洪水時における円滑で効果的な河川の保全活動及び緊急復旧活動を行う拠点として、自治体からの要望に基づいて国が整備をする施設であります。
久留米市におきましては、平成9年度に策定した久留米地域総合治水対策の中で、西部地域と東部地域への整備を位置づけており、平成14年度に大善寺町藤吉地区に西部河川防災ステーションが完成をしております。東部河川防災ステーションは、筑後川と大谷川合流部付近の善導寺町木塚地区に堤防整備とあわせて計画されております。平成16年度から国とともに事業化へ向け、地元自治会などへの説明を重ねてまいりましたが、調整に時間を要しているところでございます。
一方、厳しさを増す財政状況と昨年度からの状況の大きな変化によりまして、例えば
国土交通省九州地方整備局管内の河川関係予算を比較しますと、平成21年度から平成22年度にかけて当初予算で13%圧縮されるなど、公共事業の選択と集中という方針が一層明確になってきました。
このような状況の中、国からは「河川防災ステーションの整備は、洪水時の活動拠点として将来的な役割は大きいものの、改修効果が極めて高い区間の堤防整備を優先したい」と聞いておりますが、現在、継続して久留米市といたしましては、国と協議を進めているところでございます。
今後の方針でございますが、東部河川防災ステーションは、久留米市の総合的な治水対策として必要な施設と認識をしておりますので、久留米市としての要望はもちろんのこと、国の直轄事業の整備要望活動を行っております筑後川改修期成同盟会を軸に、さまざまな形で今後も整備要望を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 堤教育長。
○教育長(堤正則君) 1項目めの子供の通学合宿・宿泊体験の推進について、学校教育における宿泊体験についてお答えを申し上げます。
御指摘の中央教育審議会の答申内容を受けました新しい学習指導要領の中で、自然の中での集団宿泊活動などの平素と異なる生活環境にあって、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、人間関係などの集団生活のあり方や公衆道徳などについても望ましい体験を積むことのできるような活動を行うことが重要とされております。
この背景には、御指摘にありましたように、近年の都市化、少子高齢化、人間関係の希薄化、間接体験や疑似体験が増加する中で、児童生徒が自分に自信を持てず、人間関係に不安を感じ、好ましい人間関係を築けずに社会性を身につけることができにくくなっていることが挙げられます。
宿泊体験の現状についてでございますが、小学校では第5学年で2泊3日から3泊4日で集団宿泊体験を行っており、校区によりましては、複数の小学校が合同で行っているところもございます。集団宿泊体験のねらいとしては、校外における集団活動を通して教師と児童、児童相互の人間的な触れ合いを深め、楽しい思い出をつくることが挙げられます。
主な活動として、野外炊飯、キャンプファイヤー、登山、ウオークラリーなどが行われており、それらの活動の準備段階から子供たちが活動のねらいについて話し合ったり、宿泊体験のしおりをつくったりし、自主的・主体的な活動を重視した
取り組みが行われております。
中学校では、第1学年で1泊2日で集団宿泊体験を行っております。集団宿泊体験のねらいとしては、望ましい人間関係を形成し、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養い、協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てることが挙げられます。
主な活動としましては、スポーツクラスマッチ、登山、野外炊飯などが行われておりまして、それらの活動は生徒たちがみずからふれあいキャンプ実行委員をつくり、キャンプ中のすべての行動を企画運営し、進めているところでございます。
今後の対応についてでございますが、これらの集団宿泊体験は、児童生徒の自主的、実践的な態度を育てたり、望ましい人間関係をつくったりするなどの成果がもたらされておりますので、今後とも小中学校における集団宿泊体験の充実に努めていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 辻
文化観光部長。
○
文化観光部長(辻文孝君) 1項目め、子供の通学合宿・宿泊体験の推進についてのうち、生涯学習についてお答えいたします。
生涯学習の分野におきましては、子供を対象とした宿泊体験事業について、通学合宿を初め、少年の翼事業、アドベンチャーキャンプ事業など、さまざまな事業を行っております。通学合宿につきましては、平成11年度からさまざまな生活体験が不足していると言われている今日の子供たちの生きる力を育むことを目的とし、自炊・通学合宿等の自活機会を提供するわくわく遊友体験塾を実施いたしております。
わくわく遊友体験塾事業は、久留米市子ども会連合会の主催により、市内の小学校5・6年生25人が火曜日から日曜日までの5泊6日、野中町の勤労青少年ホームに宿泊。公共交通機関を使って通学しながら、自分たちで買物、調理、片づけ、掃除、洗濯等の生活体験や自然観察、ネイチャークラフト、ハイキング等の体験活動を行うものです。平成22年度は2回実施いたしました。その他、校区子ども会や単位子ども会などでもさまざまな宿泊体験合宿が行われております。
わくわく遊友体験塾事業には、これまで延べ約1,200人が参加しており、保護者等へのアンケート結果などから、参加した子供たちに自立心の向上や交遊関係の広がりが見られるなど、子供たちの自主性、協調性や創造性を高める上で効果があると考えております。
通学合宿や宿泊体験は、子供たちにとって貴重な体験であり、効果も高いため、その推進は大変重要であると認識しております。今後さらに事業の推進を図るため、子供たちの自主性を尊重したプログラムになるよう、内容を工夫しながら
取り組みを進めますとともに、広がりのある事業とするため、実施方法等につきましても研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(
栗原伸夫君) 8番石井俊一議員。
〔8番石井俊一君登壇〕
○8番(石井俊一君) 集団宿泊体験で通学合宿の件につきましては、両方の面から充実しているというお答えをいただきました。
通学合宿は、物質的な豊かさや便利さの中で、親に依存して暮らす子供たちに共同生活の機会を与え、最も基礎的な生活体験をすることで協調性や責任感、他人を思いやる力、規範意識、忍耐力など、社会の中で自己判断しながら生きていける力を育むのにもってこいであります。
さらに、それだけじゃなく、家庭や地域の教育力の低下が指摘されている現状を踏まえますと、子供たちの活動を支援する立場で、地域の大人たちの参画を促していくことによって、PTA、自治会、ボランティア団体等が共同して活動していき、地域教育のネットワークの拡大を図ることにもなろうと思います。
また、家庭にとりましても、親が子離れを体験するこの機会が、自分の家の家庭教育を見直す場となるかもしれません。
これらの事業は、子供に対してだけでなく、地域の教育力向上へもつながり、それがまた
地域活性化にもつながるものであると私は思っております。
おおむね通学合宿等をするところは、行政の働きかけが出発点となっているようです。お話ししましたように、また辻部長からもありましたように、久留米市においては、今年度から各地域子供会へもその呼びかけを行ってきております。いきなり地域ではいい試みだと思うけど、なかなか難しいという声も聞いております。実際に事業を実施している子ども会の方の声ではありますけれども、今の久留米の通学合宿・宿泊体験につきましては、学校教育と生涯学習との部分では一体的ではなく、子ども会に任せ過ぎであるといった声を聞いております。やはり通学合宿・宿泊体験というのは、学校、地域、そして親と連携してのものが最も重要なものになると思います。そして、ぜひとも回数を何度もこなしていただいて、一人でも多くの方にそういった体験をしていただきたいと思います。
ぜひ行政といたしましても、その三者をつなげるような支援、また広報、企画のお手伝い等、ぜひバックアップをしていただきたいなと思います。こうしなければならないという定型があるわけではありませんので、それぞれの地域にあった方法で、その展開の部分を、要は実践を通して多くの子供に経験させる、そういったものになりますように、学校、家庭、地域の連携を深める支えをよろしくお願いいたします。
理想といたしましては、庄内町のような施設が、耳納北ろくのような自然一帯のところにありまして、農業体験も含めやっていただきたいというのがありますけれども、みやま市の江浦小学校はまさに今話しましたように、学校、地域、保護者が連携となって、今の時代によりマッチしたような体験だろうと思います。最後は行政頼りじゃなく、自分たちでやる、そういった通学合宿体験になるように、ぜひよろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。(拍手)
=〔降 壇〕=
○議長(
栗原伸夫君) お諮りいたします。
本日はこれにて
一般質問を打ち切ることにしたいと思いますが、これに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
栗原伸夫君) 御異議なしと認めます。よって、本日は、これにて
一般質問を打ち切ることに決定いたしました。
明7日午前10時から本会議を開きます。
本日は、これにて散会いたします。
=午後1時32分 散会=...