福岡市議会 2019-10-10
令和元年決算特別委員会生活環境分科会 質疑・意見 開催日:2019-10-10
21 [質疑・意見]
五ケ山ダムの
洪水調節では何万トン抑制するのか。
[答弁]
五ケ山ダムについては、100年に一度降る雨を想定して毎秒440トン流入してくる水を370トン抑制して、70トンを放流すると県から聞いている。
22 [質疑・意見]
五ケ山ダムは800万トンの余地を残しているが、
樋井川の
浸水想定区域図では6時間で615ミリの雨が想定されていた。6時間で615ミリ降れば、800万トンたまるのに6時間かからない。仮に
五ケ山ダムが
野村ダムのように放水を始めたら、下流にある
南畑ダムの容量は7分の1しかないため、
南畑ダムから水が下流に流れてくる。
五ケ山ダムは800万トン貯留するが、
九州北部豪雨で
寺内ダムには880万トンの雨水が流れ込んでいる。
五ケ山ダムの
洪水調節能力は、下流に
天神地区を抱える
那珂川の
洪水対策としては不十分と思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
那珂川の
河道整備と
五ケ山ダムの関係については、
管理者である県において適切に対応されると認識している。
23 [質疑・意見]
管理者が県だからと放置していたら、
天神地区が水害に遭うと言っている。もっと積極的に検討することを要求する。
24 [質疑・意見]
高速道路事業について、
有料道路事業、
街路事業、
港湾整備事業ごとに過去3年の
決算額を尋ねる。
[答弁]
有料道路事業が平成28年度は14億8,000万円、29年度は43億2,000万円、30年度は51億2,000万円、
街路事業が平成28年度は15億4,500万円、29年度は7億6,200万円、30年度は3億200万円、
港湾整備事業が平成28年度は9億9,000万円、29年度は22億7,100万円、30年度は46億1,200万円である。
25 [質疑・意見]
合計すると、2016年度が40億円、2017年度が70億円、2018年度が100億円となる。
福岡高速6号線の総
事業費は最終的に幾らになるのか。
[答弁]
全体
建設費としては約401億円を見込んでいる。
26 [質疑・意見]
2015年の9月議会で
事業費増額に関する議案が提出された。当時の
事業費総額は幾らか。
[答弁]
当時の
見込み額は約292億円である。
27 [質疑・意見]
109億円も膨れ上がっている。もともと
福岡高速6号線の
事業費は幾らだったのか。
[答弁]
都市計画決定を行った平成25年での概算では約250億円である。
28 [質疑・意見]
250億円と言って事業を始めたが、2回跳ね上がった結果、151億円もふえて401億円となった。当初の
事業費の1.6倍である。401億円のうち、本市が負担するのは幾らか、
事業ごとの負担額と総額を尋ねる。
[答弁]
将来的に還ってくる出資金や貸付金も含めて
有料道路事業は51億円、
街路事業は17億円、
港湾整備事業は53億円、合計で401億円のうち121億円である。
29 [質疑・意見]
事業費がここまで膨れ上がるのはなぜか。
[答弁]
有料道路事業、
街路事業、
港湾整備事業それぞれで理由がある。
有料道路事業と
港湾整備事業は似たような
増額要因であり、
地盤条件が当初の想定よりも厳しい状況であったこと、
塩害対策、
施工方法に関する国の基準が厳しくなったことによる
安全対策にかかった費用で増額している。
街路事業の増額については、
用地補償費が見込みより大きくなったものである。
30 [質疑・意見]
福岡北九州高速道路公社の
建設部分でかたい石が見つかったということだが、どこで見つかったのか。
[答弁]
海沿いの部分で、過去の
埋立事業に伴う
護岸敷本体や埋立土の中に
転石等があり、これらが当初想定していたものよりもかたかったり、大きかったりしたものである。
31 [質疑・意見]
自然の石ではなく、人工の陸地を構成するための護岸の石がかたかったから、
事業費が上がったということか。
[答弁]
石があること自体は当初から想定しており、
ボーリング調査を行う中で地盤のかたさはおおむね把握していたが、想定よりもかたかったことや
転石等の影響により、当初の工法では対応できなかったため、施工可能な工法に変えることで
建設費が上がったものである。
32 [質疑・意見]
測量調査や詳細
設計は委託で行われているが、調査を行ったのは誰か。
[答弁]
福岡北九州高速道路公社がコンサルタントに委託して
設計している。
33 [質疑・意見]
調査費は幾らか。
[答弁]
手元に資料がない。
34 [質疑・意見]
4億5,900万円である。公社がそれだけの金を使って委託した後にかたい石が出てきたので
事業費を上げるというのでは、公社の責任は重いと思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
当初
設計に関しては、本市及び国の
直轄事業を行う
国土交通省が精査をしたところであるが、地下部の地盤の状況及び着工後の国の
施工方法の
基準変更等があったため、増額したものである。
35 [質疑・意見]
2015年9月議会のときも同じような理由で岩石があったと答弁しているが違うか。
[答弁]
その際に増額したものに関しては
軟弱地盤工法を追加したものであり、250億円から292億円となったことに関しては
労務費等の高騰によるものである。
36 [質疑・意見]
軟弱地盤だったかもしれないが、そのときに地盤のことも含めてよく調査していれば、今回の石も発見できていたのではないか。
[答弁]
都市計画決定を行った時点では250億円程度であったが、そのころは、200~300メートルに1カ所の
地質調査を行っていた。その後、平成29年に橋脚の工事に着手するに当たっては、全ての
橋脚位置、約60カ所の
地質調査を行ったものである。
37 [質疑・意見]
石が出てきて250億円が401億円に上がったと言うが、市民の血税を湯水のごとく使うのは許されない。人工島に
自動車専用道路を延伸する
必要性について尋ねる。
[答弁]
アイランドシティという大きな
まちづくりを行うに当たっての
物流施設とそれに伴う
交通量の増加及び
東部地域、海の
中道海浜公園や新宮町の人口の増加などを含めた
東部地域の
交通体系、ネットワークを構築するため、
アイランドシティ線の整備を進めている。
38 [質疑・意見]
わずか数分の時間短縮のため、250億円ならまだしも401億円と言われればこれは違うのではないかと思う。延伸により
福岡高速6号線を使う車はどの程度増加する見通しか。
[答弁]
アイランドシティ線を整備することによって
都市高速道路全体の
交通量が1日当たりおよそ3,000台増加すると予測している。
39 [質疑・意見]
本来であれば公社の
有料道路事業で整備するはずなのに、進捗を急ぐため、
街路事業や
港湾整備事業で整備したと、本会議で局長が答弁していたが、なぜ
有料道路事業だけでできなかったのか。
[答弁]
有料道路事業は、
道路整備特別措置法、
地方道路公社法に基づいて、
地方道路公社である
福岡北九州高速道路公社が行うものである。この公社が行う事業については、議会の議決や国の許可が必要になるが、重要視されるのが公社の採算性である。将来需要を見越した上での
投資限度額を上回る
建設費であったため、
街路事業と共同で行う区間と、
臨港地区については
港湾物流に必要ということで
臨港道路に位置づけ、国の
直轄事業で行っているものである。
40 [質疑・意見]
公社が単独でできる
事業費を上回ってしまったとのことだが、その公社が単独で整備する場合の
投資可能額とは幾らか。
[答弁]
事業着手当初は、およそ150億円である。
41 [質疑・意見]
250億円では
有料道路事業としては成り立たないということか。
[答弁]
新たに公社として投資することが可能な額を上回っていたということである。
42 [質疑・意見]
公社単独では整備できない、実際にはもっとかかるが、あえて250億円程度で示して議会の賛同を得て、工事を着工した。これは無理やり
自動車専用道路を人工島まで延伸するために、
通行料収入だけを当てにした従来の負担の枠組みでは
整備費が賄えないから、不足分を市が国に頼み込んで
直轄事業で穴埋めして建設を進めてきたのが露呈してきていると思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
この事業は合併施工ということで、
港湾整備事業、
街路事業、
有料道路事業で行っている。当時投資額に関してそれぞれの負担可能なところで協議が整ったものである。
43 [質疑・意見]
議会では今後、総
事業費がふえることはないのかと繰り返し質問したが、局長答弁では
事業着手前の2015年度に、消費税率や
労務単価の上昇を見込んで総
事業費を試算しており、現時点では292億円の範囲内で事業が進捗すると考えていると述べている。これは甘い予測だったと認めるか。
[答弁]
その当時の調査結果に基づき、適切に試算されたものだったと考えている。
44 [質疑・意見]
当時は適切だったとしても、事業年数が経過していくと、その
事業費は膨らんでいく。破綻した人工島事業のためにまたしても市民の多額の血税が使われたと指摘しておく。あわせて、同時に行おうとしている福岡空港へのわずか2キロメートルの
都市高速道路の延伸も
事業費は500億円だと言われている。これも同じように1.6倍するなら、800億円の水準に膨れ上がるわけで、そんな事業はやめるべきと思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
福岡空港関連
自動車専用道路については、本市の南方向及び県南部方向からの福岡空港国内線ターミナルへのアクセスの向上と空港口交差点の渋滞緩和を目的として、住宅都市局において
都市計画決定及び環境アセスメントの手続を進めている。500億円という概算
建設費については、昨年の12月議会の第4委員会で住宅都市局が約470億円と説明しており、その額に関しては、今回の
アイランドシティ線での
増額要因に対応した金額と聞いている。
45 [質疑・意見]
福岡高速6号線かかる費用を250億円と言っていたときに空港線は500億円かかると言っているのだから反映しているわけがない。
[答弁]
当時500億円と言っていた概算
建設費から、住宅都市局でさらに
設計をしている。500億円のときは空港線が空港の中まで入る計画だったが、
必要性が小さいということで、手前でとめることとしたことなどで減額になっている。概算
建設費約470億円というのはそういった最新の状況を盛り込んだものと聞いている。
46 [質疑・意見]
信頼性に乏しい答弁である。巨額の血税の使われ方については今後もチェックしていく。
47 [質疑・意見]
大型開発に巨額の予算をつぎ込む一方で、防災、減災の対策の公共事業は大きく立ちおくれている。河川橋梁に係る防災事業について、過去3年の
決算額を尋ねる。
[答弁]
橋梁に係る防災
事業費については、平成28年度が2億2,217万7,000円、29年度が1億6,456万5,000円、30年度が2億4,859万6,000円である。
河川に係る防災事業としては
治水対策事業と局地的豪雨対策緊急事業を合わせた額であり、平成28年度が19億4,508万9,000円、29年度が23億346万6,000円、30年度が12億4,448万2,000円である。
48 [質疑・意見]
河川と橋梁を合わせると、2016年度が21億円、2017年度が24億円、2018年度が14億円となる。防災
事業費が減っているのはなぜか。
[答弁]
先ほど答弁した過去3年の
決算額は、現実的にはその途中で補正をした分の繰り越しがあり、当初予算ベースから決算の間に多少の増減はある。厳しい財政状況にあるということは事実であるが、その中で防災について重視しながら、橋梁の耐震化、河川の治水についてもしっかり取り組みを進めている。
49 [質疑・意見]
国の予算がつかなかったから市の予算も減っているということではないか。
[答弁]
橋梁に係る防災
事業費については、興徳寺橋の耐震化工事を行っており、事業の
進捗状況によって
事業費は変わる。国の予算については、橋梁の老朽化対策は重点事業になっているため、積極的に補助事業を活用していきたい。
50 [質疑・意見]
国の防災安全交付金を全国で見ると、1兆1,028億円である。これは地方が要望している総額の半分程度しか出ていない。他の政令指定都市とともに国に対して要望すべきと思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
橋梁の老朽化対策については、平成30年度から重点事業化されたものである。それまでは重点事業ではなかった。これまで自治体が連携して国に要望してきた結果であり、今後とも国に対する働きかけは続けていく。
51 [質疑・意見]
道路と橋とトンネルについて、どのようなアセットマネジメントの計画を立てているのか。
[答弁]
幹線道路とトンネルについては道路大規模施設アセットマネジメント基本方針、生活道路については生活道路アセットマネジメント基本方針、橋梁については橋梁長寿命化修繕計画を策定し、計画的に進めている。
52 [質疑・意見]
必要な予算はしっかり確保して市民生活を支える役割を果たしてもらいたい。
53 [質疑・意見]
平成29年度の一般会計における収入未済額を尋ねる。
[答弁]
計1,372万円余である。
54 [質疑・意見]
主な内訳を尋ねる。
[答弁]
放置自転車売却収得金が約846万円、占用料関係が約508万円などである。
55 [質疑・意見]
平成29年度と比較して今年度はどうか。
[答弁]
同程度で推移している。
56 [質疑・意見]
引き続き回収に努められたい。
57 [質疑・意見]
道路橋梁整備における市民生活に密着した生活道路の整備については、当該地域住民の理解を得て、要望に応えることが重要だと思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
生活道路の整備に当たっては、町内会、自治協議会など地域住民に対して工事の計画、着手の周知を行うとともに、要望を聞きながら整備を行っている。
58 [質疑・意見]
地域の要望などを受け付ける制度はあるか。
[答弁]
制度はないが、ホームページ等を通して市民から出される相談カードで意見をもらう、町内会などから要望書が出されるといったことがある。
59 [質疑・意見]
道路整備においては、駅前周辺や商店街などで要望が異なると考えられるため、それぞれに適した意見聴取が必要になると思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
道路の使われ方、特性がさまざまであるため、そうした個別の意見を反映しながら整備に取り組みたい。
60 [質疑・意見]
平成30年度の具体例を尋ねる。
[答弁]
舞鶴薬院線の整備では、地元の協議会などと植栽や照明等について検討を行い、整備に反映させた。
61 [質疑・意見]
姫路市では、市民、行政、民間企業が一体となった推進組織を立ち上げ、市民の要望を最大限反映させる形で道路整備を行う取り組みを行っているが、本市において同様の事例はあるか。
[答弁]
博多駅前通りでは地元で協議会を立ち上げ、沿線の民間企業も参加し、道路整備に向けた合意形成を行った事例がある。
62 [質疑・意見]
本市においても地域住民の声に耳を傾け道路整備に取り組まれたい。
63 [質疑・意見]
自転車通行空間の確保については、平成26年に策定された自転車通行空間ネットワーク整備計画なども踏まえて取り組んでいると思うが、令和元年第4回定例会で提出された道路構造令の一部改正に伴う条例改正も踏まえ、現在の整備状況を尋ねる。
[答弁]
自転車通行空間ネットワーク整備計画において目標としている対象路線100キロメートルに対し、平成30年度末時点で26キロメートルの整備が完了している。
64 [質疑・意見]
残り74キロメートルの整備が必要ということか。
[答弁]
整備目標としている。
65 [質疑・意見]
同定例会において、今後は自転車道から自転車専用走行帯にシフトして整備を進めるとの答弁があったが、間違いないか。
[答弁]
今後、自転車は車道を通行するとの原則のもと、限られた道路空間の中で、基本的には自転車専用通行帯を整備したいと考えている。
66 [質疑・意見]
自転車道と自転車専用通行帯とでは、
整備費用にどの程度の差があるか。
[答弁]
費用面より道路幅員を確保できるかどうかが重要であると認識している。
67 [質疑・意見]
引き続き自転車専用通行帯の整備に努められたい。
68 [質疑・意見]
道路照明灯のLED化の
進捗状況を尋ねる。
[答弁]
平成30年度末で27%の進捗率である。
69 [質疑・意見]
今後の整備計画を尋ねる。
[答弁]
8年度までに全ての道路照明灯のLED化を目指している。今年度は2万基の道路照明灯を一括してLED化する事業に着手しており、2年度末までには、進捗率は84%まで上がることになる。
70 [質疑・意見]
道路照明灯補助金とLED化の関係を尋ねる。
[答弁]
道路照明灯補助金については地域が設置、管理する防犯灯に対する補助金で、支出済額1億507万円余のうち、防犯灯をLED化する際の補助として4,964万7,000円、防犯灯の電気代に対する補助として5,542万7,000円となっている。
71 [質疑・意見]
補助金制度の周知は行っているか。
[答弁]
補助の対象となるのは町内会や自治会等が設置する防犯灯であり、年度当初の自治会等の役員会議等で紹介したり、防犯灯を設置している町内会等にパンフレット及び申請書を郵送するなどして周知を図っている。
72 [質疑・意見]
補助金制度はいつから開始したのか。
[答弁]
昭和42年から防犯灯に対する補助を行っている。
73 [質疑・意見]
引き続き補助金制度のPRに努められたい。
74 [質疑・意見]
事故を誘発する程度の損傷がある道路の損傷箇所数を把握しているか。
[答弁]
通報件数としては把握しているが、事故につながるような損傷箇所については、通報があれば直ちに緊急補修を行っている。
75 [質疑・意見]
今年度から実施しているLINEでの道路の損傷に関する通報件数を尋ねる。
[答弁]
LINEによる通報受付は6月25日から運用を開始し、9月26日までに620件の通報があっている。
76 [質疑・意見]
LINEでの通報を導入したことにより通報件数が急増し、補修の対応がおくれるという懸念はないか。
[答弁]
これまでは電話やメールでの通報が主であったが、LINEでの通報は位置情報のほか、写真により損傷状況を把握できるというメリットがあり、初期対応に役立っている。
77 [質疑・意見]
限られた人員で市民の通報に対応する必要があるため、事故のないようしっかり取り組まれたい。
78 [質疑・意見]
人・自転車及び自動車の安全・安心の確保を図ったとあるが、具体的にどのような取り組みを行ったのか。
[答弁]
整備が必要と考えられる箇所に、人と車を分離するための歩道及びガードレールやカーブミラーなどを優先的に設置している。
79 [質疑・意見]
ハンプの設置も有効策として考えられると思うが、本市ではハンプは何カ所に設置されているか。
[答弁]
平成31年3月に中央区の平尾小学校前の市道においてハンプを2カ所設置している。
80 [質疑・意見]
2カ所以外に設置していないということか。
[答弁]
新しい技術基準によるハンプについては平尾小学校前のみであるが、それ以前のものについては野間などに設置している。
81 [質疑・意見]
国土交通省のホームページでは速度制限のために効果があるとアピールしていたが、市民からハンプ設置の要望はないのか。
[答弁]
地域によってはハンプ設置の要望はあるが、ハンプは、国が定める技術基準において時速30キロメートル以下で走行すれば安全に通行できるという構造となっており、基本的にはゾーン30などとセットで設置していく必要があると考えている。
82 [質疑・意見]
要望に対しては基準の範囲内でしっかりと対応されたい。
83 [質疑・意見]
平成17年に着手した狭隘道路整備事業の概要を尋ねる。
[答弁]
狭隘道路整備事業は、道路幅員が4メートル未満の市道において、民有地の所有者から土地を寄付してもらい、緊急車両の通行及び車両の離合が可能となる区間や、見通しが悪く交通事故の危険性が高い箇所の拡幅整備を行い、安全、安心に通行できる生活道路を行政、地域住民が共働で進める事業である。
84 [質疑・意見]
平成30年度の狭隘道路整備事業に関する
決算額及び実績を尋ねる。
[答弁]
決算額は3,200万円で、延長190メートルの整備を行っている。
85 [質疑・意見]
予算も少なく整備距離も短いと思うが、市内で整備が必要だと思われる狭隘道路は総延長でどの程度あるか。
[答弁]
狭隘道路の延長は平成31年4月1日現在で約701.6キロメートル、管理延長に占める割合は18.2%となっている。
86 [質疑・意見]
防災面や緊急車両の通行空間の確保を考慮すると、所有者の理解を得ながら整備を進めていく必要があると思うが、今後の展望について、所見を尋ねる。
[答弁]
狭隘道路の整備については、基本的に、建築基準法において建物を建てる際の接道義務として、道路の中心線から2メートルセットバックすることが義務づけられており、民有地の所有者から土地を寄付してもらいながら拡幅整備を進めていきたいと考えている。一方で、市民への周知も重要であることから、昨年度から広報紙に補助金制度について掲載するなど市民への周知に努めており、引き続き整備を進めていきたい。
87 [質疑・意見]
右折レーンの整備をしなければならないと認識しているところは何カ所あるか。
[答弁]
右折レーンが必要と認識している箇所数は把握していないが、幹線道路等を中心に交通の円滑化などで効果が上がる箇所については交差点改良、右折レーンの設置を進めている。
88 [質疑・意見]
ここは右折レーンにしてほしいといった市民からの要望などはあるか。
[答弁]
小笹の交差点では渋滞が激しいため、右折レーンを設置してほしいなどの要望がある。
89 [質疑・意見]
要望がある箇所について、整備に着手する予定はあるのか。
[答弁]
小笹の交差点については、道路幅員が狭く、右折レーンを設けることが難しいため、信号が変わる間隔を調整することで対応している。
90 [質疑・意見]
西区においても要望が上がっている箇所があるため、市民の要望に対しては順次、着手されたい。
91 [質疑・意見]
都市計画道路整備における、無電柱化の整備状況を尋ねる。
[答弁]
平成30年度末現在で146.9キロメートルの整備を行っている。
92 [質疑・意見]
平成30年度の無電柱化に係る
決算額は幾らか。
[答弁]
3億800万円である。
93 [質疑・意見]
先日の千葉での台風災害からも電柱が災害時にいかに脅威になるかということがよくわかった。
都市高速道路の延伸に何百億円という費用をかけながら無電柱化に3億800万円では少なすぎると思うが、無電柱化を推進していく上での課題は何か。
[答弁]
本市での無電柱化は、電線共同溝方式を基本としており、電線
管理者と道路
管理者の双方が費用を負担して整備する方式をとっている。その中で、電柱にする場合と無電柱化する場合とのコストの差が約10倍になることや、電線
管理者が電力、通信の需給の関係とそれに伴う費用対効果について検証する必要があり、電線
管理者との合意に時間を要すること、さらに地上機器を置くスペースの確保などさまざまな課題がある。
94 [質疑・意見]
1キロメートル無電柱化するためにかかる費用は幾らか。
[答弁]
平成26~30年度の実績では、道路
管理者の負担としては約5億円の費用がかかる。
95 [質疑・意見]
5億円の内訳を尋ねる。
[答弁]
電線を収容する管路及びコンクリートでできた箱のような点検用の特殊部とそれを埋設する費用が含まれている。
96 [質疑・意見]
課題はさまざまあると思うが、災害のことを考えれば無電柱化するにこしたことはないと思うため、今後も予算を確保して整備を進められたい。
97 [質疑・意見]
雨水の
流出抑制を目的とした
治水池整備について、平成30年度の実績を尋ねる。
[答弁]
決算額は、東区の
不動ヶ浦池、南区の上妹池で967万7,000円である。
98 [質疑・意見]
雨水整備Doプランにおいて、東区以外の整備の進捗率は100%となっているが、冠水、浸水の心配はないということか。
[答弁]
雨水整備Doプランでは10年に一度の確率で発生する大雨として1時間に59.1ミリの雨に対応する整備を行っており、主要な施設が完成していることから浸水の軽減効果が高く出ているが、完全に浸水の可能性がなくなったわけではない。主要な施設に流入する枝線、側溝の整備は引き続き行っている。
99 [質疑・意見]
現在の気候状況を考えれば、雨水整備Doプランの整備水準を上げるべきと考えるが所見を尋ねる。
[答弁]
ハード整備の水準については、引き上げれば
事業費が高くなることから一定の目安を設けている。現在の
浸水対策については、10年に一度程度降る大雨である1時間59.1ミリの水準で整備を進めている。天神や博多は都市機能が集積し、地下利用も進んでおり、多くの人が行き交うことから1時間79.5ミリの雨に対応するハード整備を進めている。
100 [質疑・意見]
59.1ミリの雨に対応できる整備を達成したことでよしとするのではなく、柔軟な
浸水対策を要望しておく。
101 [質疑・意見]
下水道使用料の料金体系について尋ねる。
[答弁]
基本使用料と従量使用料に分かれている。従量使用料は、使用水量がふえるほど料金が高くなる。
102 [質疑・意見]
料金収入は横ばいだが、単年度損益が年々増加している理由は何か。
[答弁]
処理場、ポンプ場にできるだけ電力を使わない機器をとり入れたり、下水処理において安価で効率的な薬品を使用したりしている。最大の要因は、繰り上げ償還という国の制度の利用により、支払利息が軽減されたことで大幅な黒字となっている。
103 [質疑・意見]
料金改定を行ったことで、単年度損益がふえているが、使用料金の見直しは検討しないのか。
[答弁]
来るべき人口減少や節水機器の普及による使用料収入の減少、老朽化が進む下水道施設の維持更新費用の増大、激甚化する自然災害への対応といった諸課題に対処するため、引き続き現行の使用料体系を維持し、利益剰余金の確保に努め、企業債残高の縮減に充てることで、経営の安定化を図りたいと考えている。
104 [質疑・意見]
下水道ビジョン2026では、平成28年度末の企業債残高を10年間で20%削減とあるが、見通しはどうか。
[答弁]
平成30年度は、10年間の2年目に当たるが、計画どおり減少している。
105 [質疑・意見]
道路整備アクションプラン2020における道路照明灯のLED化率について、平成30年度末の27%から2年度末の目標が54%となっているが、可能か。
[答弁]
同プランを策定した際は、国の財政支援を活用しながら、直営の工事で進めていく前提であったが、現実的には国の予算も厳しく、LED化が思うほど進んでいない状況にある。このため、民間の資金を活用し、2万基を一括でLED化する事業を進めており、2年度末までに、84%の進捗率になる見込みである。
106 [質疑・意見]
同プランに掲げている目標値は、道路照明灯のLED化以外の部分についても達成できるのか。
[答弁]
道路照明灯のLED化以外の部分については、予算の確保や事業が円滑に進むための地域との協議等を行い、2年度末の目標達成に向けてしっかり取り組んでいく。
107 [質疑・意見]
目標を立てたからには、達成できるよう努力されたい。
108 [質疑・意見]
カーブミラーの設置基準について尋ねる。
[答弁]
カーブミラーは、事故が起きた際に重大事故につながる危険がある場所に優先的に設置している。しかしながら、限られた予算の中で、道路上に立つカーブミラーの乱立防止を目的に運用基準を定めている。基準では、見通しの悪い交差点や視距が不足しているカーブ区間等で設置場所の確保や設置の有効性が見込める場所に設置することにしている。また、公共施設や集合住宅の出入り口については、条件を満たせば設置できることにしている。
109 [質疑・意見]
重大事故につながる場所であれば、市の判断で、基準を満たさずとも設置できるということか。
[答弁]
カーブミラーは道路施設であるので、道路の交差点やカーブ区間において重大事故につながる危険がある場所に設置することにしている。
110 [質疑・意見]
基準があることは理解できるが、子どもが多く通る状況、走る車のスピードの状況等も見た上で、柔軟な対応を要望しておく。
111 [質疑・意見]
現在、市営駐輪場は138カ所、5万1,707台分あり、駐輪場の利用は1日3万8,203台とのことだが、近年の市営駐輪場の収容台数の推移を尋ねる。
[答弁]
駐輪場の収容台数は、天神の路上駐輪場を一部撤去したことなどにより平成29年度と比べ、30年度は453台減少しているが、民間活力により整備した駐輪場を含めると全体としては増加している。
112 [質疑・意見]
市営駐輪場の1日当たりの利用台数は近年ふえているのか。
[答弁]
近年、増加傾向である。
113 [質疑・意見]
市内の自転車保有台数がかなりふえており、駅付近の市営駐輪場では利用台数が多く、シルバー人材センターの係員が苦労していると聞く。駅付近の土地の確保やスペースの有効活用など工夫すべきと思うが、駐輪場の現状把握と対応について、所見を尋ねる。
[答弁]
毎年10月に駐輪場の実態調査を実施し、それぞれの駐輪場の利用状況を把握している。今年度は六本松の駐輪場の整備も行っているが、調査結果も踏まえ、利用台数の多い場所については民間活力を活用した整備を行うなど、今後もさまざまな手法を活用し駐輪場の確保に努めたい。
114 [質疑・意見]
駐輪できる台数の2倍以上が駐輪されている駐輪場や、屋根がなく野ざらしの状態の駐輪場もあり、同じ料金を支払う市民にとっては不公平感があるため、しっかり整備を進められたい。
115 [質疑・意見]
通学路の歩車分離の進捗率は70.9%で、グリーンラインなども整備され、以前より安全に登校できている。こども未来局において幼稚園、保育園周辺の
安全対策について調査を行っており、その結果も踏まえ区役所などとも連携し、優先的に整備をされたいが、所見を尋ねる。
[答弁]
通学路の歩車分離については、平成30年度末で70.9%の整備を進めている。路側のカラー化については新しく整備する箇所だけでなく古くなっている箇所も含めメンテナンスしながら整備していきたい。また、幼稚園児、保育園児の交通事故対策については、ことしの9月末に保育施設及び交通
管理者と合同で点検を実施しており、10月末を目途に対策案が取りまとめられる予定である。今後も交通
管理者と連携しながら安全確保に努めたい。
116 [質疑・意見]
河川整備における環境整備事業の詳細を尋ねる。
[答弁]
名柄川について、西区の壱岐団地付近において河川管理用通路のカラー舗装化や防護柵の美装化などを行っている。
117 [質疑・意見]
具体的な
整備箇所について資料を求めておく。
118 [質疑・意見]
興徳寺橋整備の総
事業費を尋ねる。
[答弁]
興徳寺橋については、市道千代今宿線が緊急輸送道路に指定されているが、興徳寺橋が耐震性能を持たないことから現在かけかえによる整備を進めている。総
事業費は約16億7,000万円を予定している。
119 [質疑・意見]
工事期間を尋ねる。
[答弁]
本事業は平成26年1月に事業説明会を開催し、平成30年度に既存の橋の撤去を行っている。今年度、左岸側の橋梁の足となる部分の下部工に着手し、2年度に右岸側の下部工と上部工、3年度に道路拡幅工事を行い、事業を完了する予定である。
120 [質疑・意見]
進捗状況を尋ねる。
[答弁]
橋梁工事は、非出水期の工事で工期が限定されるが、現在のところ順調に進んでいる。
121 [質疑・意見]
近鉄博多ビルの建てかえ等に伴い新設された博多駅筑紫口の駐輪場について、現地に行ってみたところ、大型バイクなどをとめる際に、曲がるスペースが十分でなく苦労している人を見かけた。
設計時に十分予見できたのではないかと思うが、所見を尋ねる。
[答弁]
今回整備した博多駅筑紫口の駐輪場については、125cc以下のバイクを前提に
設計したものであるが、駐輪場自体はすでに整備済みであるため、指摘を踏まえ、安全に利用してもらえるよう周知を図りたい。
122 [質疑・意見]
頑丈に施工されている地下鉄駅構内に駐輪場を整備するのは安全性の面からも有効であると思うが、場内のスペースは限られるため、入庫しやすい角度の確保など今後の
設計に生かされたい。
123 [質疑・意見]
収入未済額のうち放置自転車売却収得金845万円の詳細を尋ねる。
[答弁]
撤去した放置自転車で引き取り手がない自転車は一定期間経過後、契約業者に売却している。845万9,000円はその売却代金であり、平成25、26年に業者が入金すべき金額である。
124 [質疑・意見]
5年経過すると不納欠損になるため、来年度は不納欠損額に計上されるということか。
[答弁]
5年経過すると不納欠損となるが、最近、所在不明であった未払い業者の所在が判明したため、昨年及びことしの9月にも接触して支払いをお願いしている。
125 [質疑・意見]
本件については前期も他の議員が毎年質問していたにもかかわらず、いまだに回収できていない。差し押さえを行うなどして徹底して対応すべきではないか。
[答弁]
当該業者は現在営業を休止しており、資産等を調査したが資力がない状態である。
126 [質疑・意見]
資産がないとなると打つ手がないが、こうしたことが許されるならば、売買時に代金を支払うことを装い、自転車を引き取った後は逃げておけば支払いを免れるということになってしまう。しっかりと督促するなど回収できる分だけでも対応しなければならないと意見しておく。
127 [質疑・意見]
過去の多々良川での
浸水被害において、設備等の維持管理が不十分であったことから人災とも言える被害につながったと考えているが、
浸水対策などにおける設備の維持管理の状況を尋ねる。
[答弁]
市内の雨水ポンプ場については定期的に点検を行っている。
128 [質疑・意見]
過去に不十分であったと考える事例があるため、平時から維持管理体制を整えておくべきと意見しておく。
129 [質疑・意見]
災害が多発している近年、河川災害は都市生活にとって大きな脅威である。また、
浸水対策に限らず、災害に対しては過去の教訓もしっかり生かしながら、市民の生活を守るという強い意識を持って取り組まれたい。
130 [質疑・意見]
交通整備について、市内の自動車平均速度は時速約17キロメートルであり、いまだ道路整備が不十分である。予算は限られていると思うが、国にも補助を要望するなどして計画的な整備に努められたい。
131 [質疑・意見]
交通安全施設整備における道路と歩道の関係について本市の整備指針などはあるか。
[答弁]
道路構造令等によると、車道と歩道の間に15センチメートルの縁石を設けて分離することとなっている。
132 [質疑・意見]
新歩行空間整備補助金について詳細を尋ねる。
[答弁]
市民からの歩道整備の要望に早期に応じるため、地権者の協力が得られる民有地等を無償で借地し、歩行空間として整備を行い、市民と協力して維持管理を行うなど市民と共働で歩行空間の確保を図る事業である。
133 [質疑・意見]
浸水対策について、整備の強化を求める国からの通知などはあるか。
[答弁]
河川整備に係る計画規模については、流域の大きさや都市の規模を踏まえ決定することになっており、整備の考え方は以前と変わっていない。
134 [質疑・意見]
雨水
流出抑制施設助成金と雨水
流出抑制施設に係る助成経費の差額は何か。
[答弁]
雨水
流出抑制施設の助成金は貯留タンクや浸透施設を設置する人に助成する制度で、差額は事務費である。
135 [質疑・意見]
復旧対策費用について詳細を尋ねる。
[答弁]
道路災害復旧費における繰越額は、復旧工事に当たり地権者との借地に係る協議などに時間を要したことによるものである。不用額については、平成30年7月の大雨の際、迅速な対応が求められる中で現場状況を可能な限り把握し、
事業費を算出していたが、発注に当たり復旧範囲や工法を精査した結果生じたものである。なお、現在復旧工事は全て完了しており、通行どめ等も解除されている。
河川災害復旧費について、186万円繰り越しているが、現在は全て災害復旧を完了している。
136 [質疑・意見]
オールライナー工法による臭気について、対策を要望していたが、従来の工法との経費に差額はあるか。
[答弁]
下水道工事における臭気対策については、周知の強化や流出防止対策の強化、臭気を発生させるおそれがある場合の現場における濃度測定の義務化を行っているが、発注時の経費に影響するものではないことから発注金額に変化はない。
137 [質疑・意見]
人口が増加しているにもかかわらず、平成30年度の下水道使用料収入の額が29年度の額を下回っていることについて、所見を尋ねる。
[答弁]
全体として前年度から大きく減少しているわけではないが、節水機器の普及等により1世帯当たりの使用水量が減少した部分もあり、財政収支計画を立てた際の増加見込みより使用量が伸びなかったことが要因の一つである。
138 [質疑・意見]
今は人口が増加しているがピークを迎えた後は減少に転じるため、今後、しっかり計画を立てられたい。
139 [質疑・意見]
都市高速道路の延伸については、多額の維持管理費がかかることや今後の人口推移、超高齢化社会への突入など、さまざまな面から本当に必要なのか疑問が残る。持続可能な社会を維持するためにも真に必要な施策を見極め、実行することを要望しておく。
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