北九州市議会 > 2020-09-15 >
09月15日-05号

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  1. 北九州市議会 2020-09-15
    09月15日-05号


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    令和2年 9月 定例会(第3回)議 事 日 程 (第5号)                          令和2年9月15日(火曜日)午前10時開議(開 議)第1 一般質問(散 会)会議に付した事件日程第1 一般質問出席議員 (56人)   1番 三 原 朝 利  2番 佐 藤 栄 作   3番 吉 村 太 志  4番 田 中   元   5番 吉 田 幸 正  6番 上 野 照 弘   7番 田 仲 常 郎  8番 宮 﨑 吉 輝   9番 井 上 秀 作  10番 佐々木 健 五   11番 中 島 慎 一  12番 鷹 木 研一郎   13番 村 上 幸 一  14番 山 本 眞智子   15番 木 下 幸 子  16番 渡 辺   徹   17番 村 上 直 樹  18番 中 島 隆 治   19番 渡 辺 修 一  20番 冨士川 厚 子   21番 金 子 秀 一  22番 木 畑 広 宣   23番 松 岡 裕一郎  24番 成 重 正 丈   25番 本 田 忠 弘  26番 岡 本 義 之   27番 森 本 由 美  28番 世 良 俊 明   29番 福 島   司  30番 三 宅 まゆみ   32番 中 村 義 雄  33番 河 田 圭一郎   34番 浜 口 恒 博  35番 白 石 一 裕   36番 大久保 無 我  37番 奥 村 直 樹   38番 藤 沢 加 代  39番 高 橋   都   40番 山 内 涼 成  41番 藤 元 聡 美   42番 出 口 成 信  43番 田 中 光 明   44番 石 田 康 高  45番 荒 川   徹   46番 戸 町 武 弘  47番 渡 辺   均   48番 香 月 耕 治  49番 片 山   尹   50番 日 野 雄 二  51番 奥 村 祥 子   52番 佐 藤   茂  53番 木 村 年 伸   54番 西 田   一  55番 讃 井 早智子   56番 村 上 さとこ  57番 柳 井   誠欠席議員 (0人)説明のために出席した者の職氏名 市長     北 橋 健 治  副市長        梅 本 和 秀 副市長    鈴 木   清  副市長        今 永   博 会計室長   桝 尾 美栄子  危機管理監      中 野 正 信 技術監理局長 村 上 純 一  企画調整局長     大 庭 千賀子                 総務局新型コロナウイルス 総務局長   高 松 浩 文  感染症対策室担当理事 山 本 浩 二                 市民文化 財政局長   小 牧 兼太郎  スポーツ局長     久保山 雅 彦 保健福祉局長 永 富 秀 樹  子ども家庭局長    福 島 俊 典 環境局長   富 高 紳 夫  産業経済局長     鮎 川 典 明                 建築都市局 建設局長   東   義 浩  計画部長       奥 野 静 人 港湾空港局長 辻   誠 治  消防局長       月 成 幸 治 上下水道局長 中 西 満 信  交通局長       池 上   修 公営競技局長 上 野 孝 司  教育長        田 島 裕 美 行政委員会 事務局長   櫻 江 信 夫職務のために出席した事務局職員の職氏名 事務局長   村 地 史 朗  次長         馬 場 秀 一 議事課長   香 月 隆 久              ほか関係職員                  午前10時00分開議 △日程第1 一般質問 ○副議長(岡本義之君) ただいまから、本日の会議を開きます。 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。18番 中島議員。 ◆18番(中島隆治君) 皆さんおはようございます。公明党の中島隆治でございます。早速ですが、会派を代表いたしまして一般質問させていただきます。 初めに、高齢者施設の感染防止対策の強化について伺います。 新型コロナウイルス感染症対策の強化を行う中で、集団感染、いわゆるクラスターを起こさないことが重要です。クラスターへの対応が遅れるとクラスター連鎖を生み、大規模な感染拡大につながるため、いかに早く発見し、クラスターを起こさないための具体的な対策が求められます。特に、感染者が発生した場合、特別養護老人ホーム介護老人保健施設などの高齢者施設では、入所者が感染すると重症化するリスクが高いことから影響が大きく、クラスターを起こさないためのさらなる感染防止対策の強化が求められます。 本市では、8月末までに14件のクラスターが発生しており、うち4件が高齢者施設によるもので、57名の陽性患者が判明しております。これまで高齢者施設では、利用者と身体的な接触が避けられない職員の方々が、手探り状態の中で感染防止対策を施し、感染のリスクを抱えながら、必死になって対応されてきたことに対し、改めて敬意を表します。 9月補正予算案では、PCR検査や抗原検査の検査費用のうち、自己負担分が公費補助として計上され、医師が必要と判断した高齢者施設の利用者や施設職員の方々も検査を受けることができることから、クラスターを未然に防ぐ効果を期待するものであります。このように検査体制も強化されている中で、施設職員の方々の早期の対応が、クラスター防止に向けて大変に重要になってくるものと考えます。 そこで、2点お尋ねします。 1点目に、高齢者施設の利用者と施設職員の皆様を感染から守るために、施設内感染に対する防御力をさらに高めていく必要があると考えますが、本市の見解を伺います。 2点目に、重症化リスクの高い高齢者は、感染による影響が極めて大きくなることから、早期発見の取組が重要であると考えます。そこで、早期発見に役立てるツールとして、ICTやアプリを活用した取組を高齢者施設などで推奨してはいかがでしょうか。本市の見解をお伺いします。 次に、スーパーシティ構想に関する国の動向と本市の取組状況についてお尋ねします。 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、社会のデジタル化の重要性が、より一層増しています。デジタル化の推進は、日本が抱えてきた多くの課題解決、そして、今後の経済成長にも資するものであります。しかしながら、我が国ではコロナ禍においてデジタル化の遅れが顕在化しており、単なる新技術の導入ではなく、これまでの規制、制度を総合的に点検し、デジタル化の推進に合わせて変えていく必要性も指摘されています。 このような状況の中、スーパーシティ構想の実現に向けた制度の整備を掲げた改正国家戦略特別区域法が本年5月27日に成立し、今月9月1日に施行されました。そこで、今年予定されているスーパーシティの区域を指定するための公募が行われた際には、本市もぜひチャレンジすべき取組であると考えていますが、現在の国の動向を踏まえた本市の取組状況についてお聞かせください。 次に、強度行動障害の対応についてお尋ねします。 強度行動障害というのは、かみつきや頭突きといった直接的に周囲の人に影響を及ぼす行動が多く、障害特性に周りの環境が合っていないと、人や場に対する嫌悪感を強め、行動障害が強くなる状態のことを言います。家庭においても処遇は極めて困難で、努力をしながら養育しても難しい状態が続き、特別な支援が必要です。 ある施設へ調査のために訪問させていただいた際に、かみつきなどを受けながら支えてくださる職員のお話を伺い感じたことは、御家族だけで対応することは大変困難であり、専門家の力を借りることが重要であること、また、個室対応にしてからは落ち着いたとのことで、環境を整えることが重要であると感じました。 国の資料によると、強度行動障害の方は全国で約8,000人程度いると言われ、療育手帳交付数の約1%程度と推計されています。本市に当てはめて試算すると110人程度いることになります。誰一人置き去りにしない、全ての市民が自分らしく活躍できる社会を築くため、本市としても強度行動障害と共に生きる方の支援が必要であると考えます。 そこで、本人と家族が専門家の力を借りて、独りになれる場所、暮らせる施設、また、御家族にとってはレスパイトの意味も兼ねて、施設の整備が急務ではないかと考えますが、本市における強度行動障害の現状と併せて見解をお伺いします。 最後に、河川の氾濫を想定した対策についてお尋ねします。 本年7月、九州を中心に広い範囲で大雨となった令和2年7月豪雨では、国や都道府県が管理する多くの河川で氾濫危険水位を超えました。九州においても多くの線状降水帯が発生し、熊本県球磨川や筑後川では大規模な氾濫が発生し、大きな被害をもたらしました。近年、毎年のように記録的な豪雨に見舞われ、気候変動による水害リスクの増加は全国的な問題となっています。 こうした中、これまでの河川整備は河川管理者が主体となり、堤防やダムなどの施設整備が治水対策の主軸でありましたが、国は河川整備だけでは洪水を防ぐことはできないとして、これに避難体制の強化や雨水貯留施設の整備なども加えて、流域の自治体や住民らと連携して取り組む流域治水という考え方を示しました。本市も、今後は気候変動の影響や社会状況の変化などを踏まえ、1つの河川の氾濫を前提とした対策を講じるのではなく、災害に強いまちづくりの観点から流域全体で取り組み、広域的な視点で対策を講じていく必要があると考えます。 そこで、3点お尋ねします。 1点目に、河川流域の自治体、民間企業や住民の協働による持続可能な治水対策が今後必ず必要になってくると考えます。この流域治水という考え方に基づいた本市の取組について見解をお伺いします。 2点目に、現在新型コロナウイルスの感染リスクを避けることを念頭に置いた避難所運営が求められており、特に避難所は3密となりやすいことからクラスター発生のリスクが高く、指定避難所以外へ身を寄せる分散避難の重要性が高まっています。また、安全な場所にある親戚や知人宅、ホテルや民間施設への避難、自宅が安全な場所であればとどまるなど、自分の避難先となり得る場所をマイ避難所として事前に確認しておくことも重要であると考えます。 そこで、分散避難とマイ避難所について本市の見解をお伺いします。 3点目に、3密回避のために避難所の定員が制限されるのであれば、避難所の数を増やすなど、市民が安心して避難できる体制づくりが必要です。民間企業やホテルの協力の下、避難先を確保している自治体もあります。鞍手町では、災害時の一時避難場所として高台にある工業団地内の企業と、駐車場を開放する協定を結びました。市内では、例えば木屋瀬地区では浸水想定区域が広く、また、浸水深も深いことから、隣の都市になりますが、近くの高台にあるイオンモール直方の駐車場を一時的な避難場所として使えるようにしてほしいという声が地元から多く寄せられております。 そこで、イオンモール直方や直方市とも協議していただき、避難先として早期に実現していただきたいと考えますが、見解をお伺いします。 以上で私の第1質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(岡本義之君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) おはようございます。中島隆治議員にお答えいたします。 まず、高齢者施設の感染防止対策についてであります。 感染症に対する抵抗力の弱い高齢者が集団で生活する高齢者施設では、サービスの提供を維持、継続するため、日々感染防止対策に努力をしていただいております。これまで市としても備蓄しておりますマスク、また、アルコール消毒液などを無償で配布するなど支援を行ってまいりましたが、秋、冬に向けては感染防御力の向上を目指してさらなる取組が重要と考えております。 そこで、研修会の開催であります。本年の7月から全ての高齢者施設など約2,000か所ありますが、そこを対象に感染症対策の専門家を講師として、新型コロナウイルス感染症に関する基礎知識や、平常時、発生時の感染対策などについての研修を計9回開催いたしております。参加いただいた介護施設などは約1,400に上っており、参加できなかった介護施設などにもDVDで研修内容を伝えるなど、広くフォローアップを行っていく予定であります。 また、患者が発生した施設の協力を得て、事例や経験の情報提供、共有を目的としたオンラインセミナーも7月に行っております。今後も具体的な対応事例などについて適宜提供してまいります。 次に、アドバイザーの派遣であります。8月からは重症化するリスクの高い方が多く入所されている特別養護老人ホーム、全部で82の施設があります。ここを対象に地域の感染対策専門チームでありますKRICTからアドバイザーを施設へ派遣していただき、感染防止対策を指導、助言する取組も実施しております。 加えて、施設内感染が発生した際に人員不足となった施設に対し、あらかじめ手を挙げていただいた施設から職員を派遣する応援体制の構築を目指し、関係団体との協議を進めているところであります。 以上のような取組を進めることで、施設のスタッフが知識やスキルを習得し、施設としての感染防御力が向上するよう、また、感染症発生時においても継続してサービスを提供できるよう支援していきたいのであります。 なお、国が示している感染対策マニュアルでは、施設には日常的に入所者の健康管理が求められております。健康状態を把握するためには、食事の摂取状況や体温、血圧などのバイタルサイン測定などが有効とされております。このため、施設では毎日の検温や食事の状況などを確認することで、発熱の有無など日常の体調変化を早期に把握するよう取り組んでおります。 高齢者は、感染症に対し重症化する傾向が強いことから、体調変化に対する早期発見と早期対応が重要であります。各施設によって入所者の健康状態に関するデータの把握や管理方法は様々でありますが、ICTやアプリを活用した具体的な取組事例があれば、関係団体などを通じて各施設へ情報提供してまいります。 次に、スーパーシティの構想に関する取組状況について御質問がございました。 国は、スーパーシティ構想について、先端技術の活用と規制改革によって、2030年頃の未来社会での生活をごく限られた区域において先行的に実現することを目指すとしております。国の動向でありますが、8月下旬に国から示されたスケジュール案によりますと、国は本年12月を目途に公募を開始し、来年2月から3月頃に選定を行った上で、春頃に区域を指定する、また、地方公共団体は応募に先立ち、主要な事業者を公募するとともに、住民の意向の把握に努めるとされており、地域の方々の目線で提案内容を検討することが重要と考えております。 本市の取組状況ですが、現時点でスーパーシティ区域の指定基準などは明らかにされておりませんが、本市の特徴を生かした提案に向けて、これまで先端サービス、規制改革やデータ連携の可能性について、市内外の事業者や大学などと意見交換を重ねてまいりました。現在、本市が検討を進めております東田地区のまちづくり構想の方向性や、これまでの先進的な取組を踏まえ、東田地区を念頭に提案内容を具体化していきたいと考えております。 東田地区の地域特性から、まず、北九州スマートコミュニティ創造事業や北九州水素タウンなど、先進的なプロジェクトを持続的に展開している環境分野であります。次に、新たな大型商業施設が立地するなど、さらなる集積が進む観光、商業分野であります。さらに、自動車の自動運転などを視野に入れた移動、交通分野、このように規制緩和を伴う先端サービス、データ連携の実証や実装の可能性があるのではないかと考えております。 こうした検討を通しまして、二酸化炭素の排出抑制や先端技術の導入による若者や女性、高齢者もやりがいを持って働くことのできる雇用環境の整備、また、障害の有無や年齢にかかわらず、子供から高齢者まであらゆる市民が集うことで、にぎわいにあふれたまちづくりができればと期待をしております。これが本市におけるSDGs未来都市の推進にも寄与することになると考えております。 東アジア文化都市として文化庁から来年1年延長を決定していただいておりますが、その中の大きな柱の一つはART for SDGs、美術の分野で、アートでSDGsを表現すればどうなるか、内外の有名なアーティストにパイプのある方をディレクターに迎えまして、今そのプログラムづくりに精を出しております。その場所は東田であります。アートという面から東田地域を考えるということも、私ども今同時進行で行っている作業であります。いずれにしても、この東田地域に国も、また、私どもも考えるような一つの未来都市というものの区域が出来上がればと、そんな思いで取り組んでいきたいと考えております。 今後明らかになる指定基準など国の動向をよく注視しながら、住民との合意形成や事業者との連携を深め、本市ならではの提案についてさらに具体的な検討を進めてまいりたいのであります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○副議長(岡本義之君) 保健福祉局長。 ◎保健福祉局長(永富秀樹君) 強度行動障害の対応について、受け入れる施設を整備すべきではないか、また、本市における現状についてと、この質問に対しまして併せて御答弁申し上げます。 重度の知的障害を伴います自閉スペクトラム症の方の中には、主に思春期から青年期にかけまして自傷、他害、身近なものの破壊など激しい行動を繰り返す強度行動障害の状態に至ることがあるとされております。こうした方々が成人した後も地域で安全に暮らしていくためには、家族から離れて安全に生活できる場を確保するとともに、本人の困っていることを正しく理解し、一人一人に合わせた支援を進めることができる人材の確保、育成が必要であります。 このため、本市では重度の知的障害に対応した入所施設、8か所ございます、や短期入所、これは38か所などこういったものを整備するとともに、行動障害に関する支援者向けの研修を行い、人材の育成に努めてまいりました。 しかしながら、自傷、他害などの行動が激しい方を支援するには、個別のスペースを十分に確保し、複数の支援者がチームを組んで1人の利用者に常時対応するなど、国の定める基準を超えた対応を求められることも多く、中にはやむを得ず受入れを断らざるを得ないケースもあると聞いております。 このことから、強度行動障害のある方の暮らしの場を広げるには、施設整備にとどまらず、問題行動の原因を見極め、その軽減に取り組む仕組み、強度行動障害のある方を個別に支える場の確保、そしてまた、専門的な支援を行うための必要な人員の確保など、ハード、ソフトの両面から対応の強化を図る必要があると考えております。 こうした考えの下、市では強度行動障害者支援の充実につきまして、他の大都市と共に国への要望を行ってきたところでございます。今後は、さらに昨年9月に立ち上げました発達障害者支援地域協議会に専門部会を設置いたしまして、強度行動障害のある方の暮らしの場や、その方らしい暮らし方を支える体制につきまして、関係者の意見も聞きながら丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 建設局長。 ◎建設局長(東義浩君) 河川の氾濫を想定した対策についてのうち、流域治水の考え方に基づいた本市の取組についての御質問にお答えいたします。 近年の気候変動の影響による豪雨の頻発化、激甚化によりまして、全国各地で水災害が毎年のように発生してございます。このような状況を受けまして、令和2年7月に発表された国の社会資本整備審議会の答申では、今後20年から30年は豪雨のさらなる増加傾向は続くことが見込まれるとし、新たに流域治水という水災害対策の方向性が示されたところでございます。 この流域治水とは、気候変動による水災害リスクの増大に備えるために、河川や下水道管理者などによる治水に加えまして、国や自治体、企業、住民などあらゆる関係者によりまして、河川の流域全体で行う治水対策のことであります。国は、この取組を進めるため、一級河川の水系ごとに協議会を設置、具体的な計画の策定に着手することとし、遠賀川におきましても本市を含む流域の21の市町村長などで構成いたします遠賀川流域治水協議会が設置されたところでございます。 この協議会の中で、国は護岸整備やせきの改修などの河川における対策や、水位計の設置や避難体制の強化などのソフト対策、さらには土地利用規制や公園及び建物内での貯留施設の設置などの流域における対策、これらの取り組むべき対策を事例として挙げてございます。これらの事例を参考にいたしまして、本市としましてはどのような施策に取り組めるのか、関係部署で検討を進めまして、協議会に提案することとしてございます。協議会は各市町村などからの提案を基に、施策を取りまとめて、令和2年度末までに具体的な計画を遠賀川流域治水プロジェクトとして公表することとしてございます。 いずれにいたしましても、この流域治水は水災害対策の新しい考え方であり、協議会への参画を通しまして、異なる分野間の連携や官民協働の仕組みづくりなどを勉強し、さらなる防災・減災の取組につなげてまいります。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 危機管理監。 ◎危機管理監(中野正信君) 最後に、河川の氾濫を想定した対策について2点お答えいたします。 まず、分散避難についての本市の見解でございます。コロナ禍におきましては、避難所の3密を避けるため、公的避難所への避難だけでなく、安全な場所にある自宅にとどまることや、親戚宅、知人宅といったマイ避難所を確保するなど、分散避難が重要だと考えてございます。そのため、本市ではこれまで市政だよりや市政ラジオ放送、市のホームページ、SNSなどを通じて分散避難の必要性を広く呼びかけてまいりました。 今後この分散避難をさらに進めていくに当たっては、ハザードマップでまず自宅のリスクを確認していただくこと、それから、マイ避難所の事前確認、それから、災害時の行動計画でありますマイ・タイムラインを検討していただくことなど、市民一人一人が主体的に考えて行動していただく必要がございます。 そのため、小学校区単位での防災計画を作成していく、みんなde Bousaiまちづくり推進事業や、地域の危険箇所や避難先について、地図を囲んで考える訓練でございますDIGなど、市民の防災意識を高める取組をさらに進めてまいりたいと考えてございます。今後これらの取組を町内会やマンションなど、より身近なコミュニティーで行うことや、マイ・タイムラインについての周知を進めていくことを検討してございます。 近年、大きな災害が頻発してございます。行政が発する避難情報を実際の市民の行動につなげることの重要性が増してございます。引き続き市民の防災意識を高める取組を続けてまいりたいと考えてございます。 次に、イオンモールの駐車場を避難先として使用できないかの見解についてお答えいたします。 災害時において住民の円滑な避難を確保するために、適切な場所に安全な避難先を確保することは重要な課題でございます。災害対策基本法に基づきまして、市町村が定める指定緊急避難場所については、当該市町村内の施設または場所を指定することが一般的でございまして、市外の施設を指定することは想定をしていないものでございます。 一方で、内閣府の指定緊急避難場所の指定に関する取組におきましては、近隣の市町村へ避難したほうが適切と判断される場合には、近隣の市町村施設管理者と協議の下、市町村の区域を越えて指定緊急避難場所を指定しても差し支えないという見解が示されてございます。 議員お尋ねの八幡西区木屋瀬地区につきましては、洪水時に避難できる適切な避難所がなかったことから、平成30年12月に上階避難が可能でございます木屋瀬小学校の3階部分を予定避難所として指定をしたところでございます。しかしながら、遠賀川の浸水想定区域が広範な地域に及ぶことが想定されますことから、居住地によりましては市外の施設に避難したほうが適切な場合もあると考えてございます。つきましては、市の指定緊急避難場所として利用できるよう、直方市と当該施設との協議を進めてまいりたいと考えてございます。答弁は以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 18番 中島議員。 ◆18番(中島隆治君) 御答弁ありがとうございました。それでは、残りの時間で第2質問、そして、要望させていただきます。 まずは、スーパーシティについてでございます。本議会の中で初めて東田地区を念頭にということで、場所についての言及がございました。スーパーシティの形としては全くフラットの、ゼロからのスタートではなくて、東田地区を限定してのブラウンフィールド型で行うということになろうかと思いますが、このブラウンフィールド型の特徴は、既にそこに住んでいる市民のネットワークや、その地域に浸透した課題に寄り添う形で、新たな技術の実装を行えるという点でメリットがあります。 これまで東田地区は、今、市長に御答弁いただいたように、昨日もおっしゃっていただいたように、次世代エネルギーや社会システムの実証区域としてその役割を果たしてまいりました。その東田地区で浸透してきたエネルギーまたは環境などの領域をりょうがしながら、せっかく規制緩和ということが使えますので、大胆に活用していただいて、新しい北九州の可能性をぜひ探っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 また、先ほどもおっしゃっていただいたように、このスーパーシティ、SDGsにも大変関係する取組であります。内閣府が掲げているスーパーシティのロゴマークにも、この17色のSDGsのロゴマークが掲げてあることからも言えるかと思います。この2030年という同じ目標に向かって、このSDGs未来都市としてふさわしい未来の形を、このスーパーシティによって形成されることは、SDGsのゴールに向けた北九州市の新たな挑戦であると私は思っております。 そういう意味では、この2030年、10年後、このスーパーシティ構想によって新たな産業、また、雇用、そして、若者が台頭できることを期待して、本市のこの明るい兆しが幾重にも広がります。ぜひ市長を先頭に選定に向けた重厚な体制も整えていただき、市民と一体となって強く進めていただきたいことを要望とさせていただきます。 続いて、河川の氾濫を想定した対策の中での避難所についてでございます。 先日、6日から7日にかけて大型台風10号がこの本市にも接近いたしました。その中で、私の義理の両親も築50年、木造の家に住んでいるわけですが、やっぱり怖いということで北九州市内のホテルに避難しようと思ったところ、この6日の日の夜は市内のホテルは満室でございました。このように自宅が老朽化で怖いとおっしゃる方は、ホテルに自主避難された方が多くいたようであります。 事前に安全な場所に避難するという行動は間違ってはおりませんけれども、この災害時においてホテルが一室も空いていない状況が果たしていいのかどうかという問題意識であります。その点について、今後このホテル側の考えもあろうかと思いますので、ホテル側、また、福岡県とも協議をする機会を一度設けていただいて、ホテルの活用なども含めてぜひ協議していただいてはどうかと考えますが、見解をお尋ねします。 ○副議長(岡本義之君) 危機管理監。 ◎危機管理監(中野正信君) 今回、広く分散避難を呼びかけたわけですけども、分散避難の課題もいろいろ見えてきてございます。今御指摘があったように、災害時が一番ホテルは忙しい時期でありまして、確保できないといったこともマスコミ等で報道されてございます。しかしながら、災害でホテルを確保するというと、いつ起こるか分からない、起こらないかもしれないものをどうやって確保するかといった課題について、今事務的にいろいろ議論をしているところであります。またそういったところも含めまして検討を進めてまいりたいと思います。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 18番 中島議員。 ◆18番(中島隆治君) もう時間がございませんので、最後一言この感染防止対策について、高齢者も含めた陽性患者数ですね、2か月置きに4月、6月、8月と陽性患者数がピークを迎えております。この2か月置きにということが非常に気になるところでありますので、この10月また増えないように、市長からもしっかり発信していただきたいと思います。以上で終わります。ありがとうございました。 ○副議長(岡本義之君) 進行いたします。20番 冨士川議員。 ◆20番(冨士川厚子君) 皆様こんにちは。公明党の冨士川厚子です。早速質問させていただきます。 本市では、この春から夏にかけて宿泊施設を活用したテレワーク推進事業や宿泊モニターキャンペーン事業を行い、市内外の多くの利用者からとても好評でした。国ではGo To キャンペーンを行っていますが、まだまだ全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、遠方への旅行よりも車で1~2時間程度の近距離旅行を楽しむマイクロツーリズムが注目を集めています。 そこで、2点お伺いいたします。 1点目に、本市には観光資源がたくさんあります。地元であるがゆえに観光地を通り過ぎ、なかなか足を運ぶ機会がない方も多いのではないでしょうか。この秋からスタートする予定の市民を対象とした割引体験パスポートは、マイクロツーリズムの推進にもつながるものであり、大変期待しております。本市のよさを感じてもらい、我が町を誇りに思うことで、シビックプライドの醸成にもつながると思います。また、市民がSNS等で発信することで、新型コロナウイルス感染症の終息時には、多くの方が本市を訪れてくれるのではないでしょうか。 そこで、この割引体験パスポートを多くの市民に利用していただくために、どのようなツールを使ってPRを考えているのか、お伺いいたします。 2点目に、マイクロツーリズムは近場ということでリピート率が高く、繰り返し利用していただく仕組みをつくることで、持続可能な安定したマーケットになります。マイクロツーリズム商圏を近隣の地域に拡大することで観光産業の維持、また、高い経済効果が得られるのではないでしょうか。 そこで、近隣の市町村の皆様にも利用していただけるメニューをつくってはどうかと考えますが、見解をお伺いいたします。 次に、電子母子手帳についてお伺いします。 厚生労働省の調べによると、18歳未満の子供を持つ働く母親は現在7割を超え、ゼロ歳児の子供を持つ母親も5割近くが働きに出ていることも分かっており、20年前と比較すると母親の有職率が20%ほど増加しています。急速に少子化が進む中、誰もが安心して子供を産み育てることができるよう、今こそ妊産婦等への支援の拡充が大切であると考えます。 また、本年新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言や外出自粛、3密を避けるための行動は、国民生活に大きな影響を与えました。特に、妊産婦にとってはこのような状況の中で子供を産み育てる上で、大変大きな不安を感じたことは言うまでもありません。 そこで、2点お伺いいたします。 1点目に、妊婦が感染した場合、妊婦の重症化や子供への影響、里帰り先の病院の受入れの可否、移動自粛による実家での産前産後のサポートが得られないといったような不安を抱える妊産婦からの相談は増加しているのでしょうか。また、このような中、妊産婦に必要な情報はどのように提供されてきたのか、併せてお伺いいたします。 2点目に、新型コロナウイルスの影響で不妊治療の延期や、経済的理由により治療が困難になったなど、妊活を中断される御夫婦が多いことも事実であります。しかし、今回厚生労働省が新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、不妊治療の助成要件である所得や年齢の1歳緩和など助成要件の見直しを行いました。 昨年の12月議会でも質問しましたが、本市はルナルナと協定を結び、市内で妊娠を希望する御夫婦への妊活支援を開始しましたが、このような情報もルナルナから配信され、必要な方に必要な情報がしっかりと届いています。現在、コロナ禍にある中で、国の施策や特にオンラインによる保健指導のツールとして、かなめとなり得るアプリの活用は必要不可欠であると考えます。 そこで、妊産婦にとって大事な母子手帳と併用する形で、妊産婦を支える民間アプリをもっと活用してはいかがでしょうか。人とも触れ合えず、子育て情報はウェブやSNSが中心となる中で、孤独を抱えるお母さんも多いのではないかと思います。夫や祖父母などとこのようなアプリを介し子供の成長を共有すれば、子育ての輪が広がっていくと考えます。見解をお伺いいたします。 次に、不登校児童生徒の支援についてお伺いします。昨年12月の本会議でもお伺いしましたが、再度お尋ねします。 新型コロナウイルス感染症の拡大により、本市も本年3月2日より約3か月半もの間、小・中学校が一斉休業となりました。これを受けてICT教育の必要性がますます高まりましたが、2週間弱の短い夏休みや、運動会や遠足などの学校行事が行われないこともあり、子供の不安やストレスはいかばかりかと心配しています。 国立成育医療研究センター、コロナ×こども本部が本年5月から7月の間に、7歳から17歳の子供延べ3,500人に行った調査では、約7割の子供がストレス反応と呼ばれる心身の不調を示していることが分かりました。 そこで、2点お伺いします。 1点目に、今子供たちから学校に行きたくないという相談が各相談機関に多数寄せられており、もともと悩みを抱えていた隠れ不登校と呼ばれる子供たちが、日常生活の変化により不登校になることが多いと言われていますが、本市では子供たちへのストレスチェックなどを実施していますでしょうか。見解をお伺いいたします。 2点目に、本市では、昨年から不登校の児童生徒への支援の在り方について検討する有識者会議が行われており、先月第3回が開催されました。総合的な不登校対策が活発に行われており、百種百様の子供たち一人一人に合う居場所づくりが早くできたらと願うものであります。 このコロナ禍にあって急速にICT化が進み、本市も年内までに順次タブレット端末が1人1台分整備されます。校長は指導要録上、出席扱いにすることができるとあるように、ITを活用した学習活動は不登校の児童生徒への学習支援となります。この端末を利用したZoomやユーチューブによるオンライン授業というものは考えているのでしょうか。見解をお伺いいたします。 最後に、電動式たん吸引器についてお伺いします。 筋萎縮性側索硬化症、ALSは全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病です。7月にALSの女性が大量の薬物を投与されて殺害されたとされる事件は、同じ病に苦しむ患者や家族、また、支えてきた人たちに大きな衝撃を与えました。 私の知り合いにもALSの方がいます。その方は独り暮らしで、1日7時間、1か月で延べ200人の方に支えられ生活をされています。日々進行していく病気ではありますが、今できることを必死に探し、行いながら生活をしています。どこにいても必要な介護を受けることができ、家族の人生も尊重しながら、自宅で安心して生活できる環境を整えることが大切であると考えます。 そこで、お伺いいたします。 難病患者の日常生活用具の給付品目に電動式たん吸引器があります。この24時間自動吸引システムによる吸引器は、15万円を超える高額な医療器具になりますが、本人は手動で行うカテーテル吸引のような苦痛がなく、家族による吸引もほとんど必要のないことから、介護負担がかなり軽減されます。購入の際、本市では5万6,400円の公費負担ですが、大分市では数年前から気管切開等により機器が必要と認められる方には、12万円の公費負担が認められました。本市も高齢者や子育て世代が住みよい町ではありますが、障害者も住みよい町となるよう、大分市と同様、公費負担の上限を12万円に増額できないかと考えます。見解をお伺いいたします。 以上で第1質問を終わります。
    ○副議長(岡本義之君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 冨士川議員にお答えいたします。 まず、マイクロツーリズムについて御質問がございました。 マイクロツーリズムは、身近過ぎて観光の対象とは思っていなかった景色や文化、食を楽しむ旅の形態です。移動自粛や出控えなど、コロナ禍の中で新しいレジャーの在り方として注目されております。 7月から開始している宿泊モニターキャンペーンにおいても、宿泊客の3割程度が市内居住者で、約5割を県内居住者が占めており、近場での観光をレジャーにしている傾向が出てきております。 北九州の魅力再発見事業では、市民の皆様に市内の有料観光施設に何度も行ける格安パスポートを手に、今まであまり行っていない身近な景色や施設を楽しんでいただくことで、マイクロツーリズムの魅力を体験していただきたいと考えております。 具体的には、10月上旬から来年3月中旬まで利用できる割引体験パスポート、大人は400円、高校生以下は200円であります。これを市民限定で販売し、パスポートを提示すれば門司港レトロ、小倉城、皿倉山などの有料の9つの施設が期間中何度でも利用していただけます。また、購入者が楽しみながら施設巡りができるよう、ハローキティをメインキャラクターとしたスタンプラリーや、周辺商業施設とタイアップした割引キャンペーンなども行い、市内観光地の消費喚起にもつなげたいと考えております。 このような事業をPRするため、本市の観光情報テレビ番組で放映するなどテレビでのPRをはじめ、ハローキティを活用したパスポートの販売促進イベント、観光ウェブサイトやSNSでの情報発信、また、市内小・中学校を通じたチラシの配布など様々な媒体でのPRやイベントの開催などで、多くの市民の皆様に利用していただけるように努めてまいりたいのであります。 近隣市町村の方々も利用できるメニューについてであります。 近隣都市向けメニューにつきましては、市外の方に対してお得で魅力的な観光メニューを割引価格で提供する北九州観光トクトクプランの販売を行います。この着地型商品は、例えば小倉城と小倉城庭園、庭園でのお茶券などのセットや、門司港レトロ観光施設のフリーパスポート、また、観光列車潮風号と九州鉄道記念館のセットなど、本市の観光地が持つ魅力を満喫していただくものとなっております。 さらには、日本新三大夜景都市でもある本市の夜景を便利にお得に楽しんでいただける皿倉山ナイトビューツアーも10月、11月に実施予定であります。小倉駅から皿倉山へのハローキティの直行シャトルバスと、皿倉山ケーブル・スロープカーの乗車券をセットで割引販売いたします。このような本市観光の魅力が楽しめる商品を近隣都市にPRし、多くの方にお越しいただけるよう努めてまいります。 次に、電子母子手帳について御提案がございました。 新型コロナ感染症につきましては、現時点では妊娠後期に感染しても、経過や重症度は妊娠していない方と変わりないとされているわけですが、妊婦は自身のみならず胎児の健康について不安を抱え生活している状況にあります。不安を抱える妊婦からの相談につきましては、子育て世代包括支援センターの保健師などの専門職が、妊娠届出の際にも面接相談で不安について聞き取り、子育て支援の情報を提供しております。新型コロナ感染症が本市で確認された3月から8月末までに3,242件の相談に応じております。 また、助産師が専用の電話で妊産婦の相談を受ける妊娠相談ほっとナビでは、3月から8月末までに86件で、前年同期比で16件増加しております。その中には感染の心配が3件、里帰り出産の相談が5件、休業補償の相談が1件含まれておりました。 このような妊産婦の方々への情報提供につきましては、国が作成したリーフレット、新型コロナウイルス感染症対策、妊婦の方々への子育て世代包括支援センター、産科医療機関での配布であります。また、妊婦へのマスク郵送時のリーフレットの提供であります。6,228人に提供しております。また、妊産婦の相談窓口のホームページへの掲載を5月行っております。このような取組を行ってまいりました。 議員御指摘の電子母子健康手帳についてです。民間事業者から様々なアプリが提供されております。基本的な妊娠、出産情報、地域の子育て情報などを受け取ることができます。また、保護者がスマートフォンを利用し、子供の生年月日を入力しますと、予防接種の時期などの通知を受け取ることができるほか、子供の成長記録などのデータを入力して管理することもできます。 現在、国では昨年6月閣議決定されました成長戦略実行計画におきまして、令和5年度を目途に民間アプリと自治体の個人情報を連動させ、予防接種や児童手当などの情報を最適な時期に案内し、ボタン1つで申請できるサービスを全国展開し、子育て世帯の負担軽減や利便性の向上を図ることにしています。このため、自治体が民間のアプリを活用することで、子育てに関する情報を利用者に広く提供できることに加え、将来的に自治体が保有する個人情報と連動した際には、利用者は子育てに関する情報の取得、管理について利便性が一層向上し手続が簡便になる、こうしたメリットがあります。 そこで、本市では今年度中に民間アプリを活用した電子母子健康手帳を導入し、妊婦健診や出産時の記録、子供の成長発達の記録をスマートフォンで管理していただき、子育てイベント、情報などを提供したいと考えております。今後とも妊産婦の方々が安心して出産、育児ができ、子育ての喜び、楽しさを身近な人と共有できるように、きめ細やかな子育て支援の情報提供、相談支援に努めてまいります。 残余の質問は、教育長、関係局長からお答えさせていただきます。 ○副議長(岡本義之君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 不登校児童生徒の支援について2点お尋ねいただきましたので、順次御答弁いたします。 まず、1点目の子供たちへのストレスチェックなどを実施していますかとのお尋ねでございます。 心のケアの重要性についてでございますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によります児童生徒のストレスや不安を和らげることは、大変重要なことだと認識しております。このために、これまでの本市の学校における対応でございますが、いらいらしたりかっとなったりしましたかなど、心の状態の変化を把握するためのアンケートを、長期休業期間後の5月の分散登校のときなどに全児童生徒を対象に実施したところであります。このアンケートの中には、勉強についていけるだろうかとか、友達ができるだろうか不安だとか、家にいると兄弟げんかが非常に多いなどの不安や相談の声も上がっております。 学校が本格的に再開いたしましてからは、このアンケートを基に担任が面談を行って、ストレスや不安を抱えていないかどうかなど個別に確認しながら、児童生徒に寄り添った対応を行ってまいりました。また、担任だけでは対応できない相談につきましては、スクールカウンセラーと面談を行うようにしまして、児童生徒の心のケアを図ってきたところであります。 さらに、今後の予定でございますが、全児童生徒を対象に例年行っておりますいじめに関するアンケートというものがございます。これを実施した後に行う予定になっております面談の時間を活用して、児童生徒が抱えているストレスの状態についても確認を行うこととしております。 新型コロナウイルス感染症が児童生徒に対して与える心理的影響は長期にわたることが懸念されます。今後もアンケートを含め様々な方法で児童生徒のストレスや不安を早期に把握して、心のケアに努めて、不登校の未然防止に取り組んでまいります。 続いて、2点目でございます。タブレット端末を利用したオンライン授業を考えていますかとの点についてでございます。 不登校の状態にある児童生徒に多様な教育機会を提供することで、将来の社会的自立に向けた支援を行っていくことは、これからの学校教育にとって重要なことであると認識しております。 そこで、本市の現状でございますが、本市の教育センターのホームページ内に特設サイトを開設して、指導主事が作成した授業動画を配信するとともに、とりわけ進路保障の観点から、中学3年生を対象にウェブ会議システムを活用して、双方向型のオンライン授業を行うなど、ICTを活用した学習コンテンツの提供も行っております。 このオンライン授業の成果と課題でございますが、本市で現在実施しております双方向型のオンラインのライブ授業でございますが、保護者や生徒の評価も高く、授業後のアンケートには自分からパソコンに向かって学習するようになってきたなどの声が上がっております。 ただ、一方で本来ほかの業務を担っている指導主事が交代で授業を行っているために、中学3年生における実施だけでもかなりな業務負担が重なってきておりまして、令和3年度以降も同様の取組を行うことは困難な状況にございます。そのために、今後の取組といたしまして、不登校の児童生徒へのICTを活用した学習支援の次なる方策につきましては、教育委員会において現在検討しているところでございます。 ちなみに、他都市でございますが、学校の授業をそのまま配信している事例もございます。ただ、その場合、現状では話合い活動をしている場面には参加できないことや、教室内の騒音なども拾ってしまって、教師の声が聞き取りづらいこと、また、プライバシーの配慮が難しいことなど多くの課題もあると私どもは考えております。 いずれにいたしましても、今後は今回整備いたしますタブレットを不登校の状態にある児童生徒の教育にも十分生かせるように活用方法を研究いたしまして、学校に対してそのノウハウを周知してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 保健福祉局長。 ◎保健福祉局長(永富秀樹君) 最後に、自動吸引システムによるたん吸引器の購入の際、公費負担上限を12万円に増額できないかという御質問について御答弁を差し上げます。 日常生活用具給付等事業につきましては、障害や難病のある方の日常生活が、より円滑に行われるよう用具を給付する制度でございます。現在、46品目を給付貸与しておりまして、本年度は約2億5,000万円の予算を計上しております。 電動式たん吸引器は、気管にたんが絡みやすく、放置すれば窒息することもある神経変性疾患などの患者を対象に給付しております。このうち自動吸引システムの電動式たん吸引器につきましては、1~2時間ごとのたんの吸引が必要なく、介助者の負担が大幅に軽減されますが、公費負担上限を超える部分につきましては自己負担をお願いしているところであります。 用具の給付につきましては、かねてより障害者団体などから、新たな用具の追加や交付対象の拡大など数多くの要望を受けているところでございます。一方で、本市の障害福祉関係予算が増え続ける中で、新規拡充に当たりましては既存の給付を見直す視点も必要と考えております。ちなみに、本年度の障害福祉関係予算でございますが、約439億円、過去5年間で約86億円の増となっております。このため、令和2年10月から市場価格や他都市の給付状況などを参考に、人工鼻の追加や紙おむつの対象要件の拡大に加えまして、現行の公費負担上限額、耐用年数などにつきまして全般的な見直しを行うこととしております。 なお、この見直しに当たりましては、障害者団体に内容を御理解いただくため、説明会などを開催し意見を聞くなど丁寧に対応することとしております。 このような中、電動式たん吸引器につきましては、公費負担上限額や給付対象要件、耐用年数など他の政令市とほぼ同様の給付内容となっており、直ちに公費負担上限額を引き上げることは考えておりませんが、今後とも障害者団体の意見や政令市の動向などを踏まえつつ、個々の用具の給付等につきまして継続的に研究してまいりたいと考えております。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 20番 冨士川議員。 ◆20番(冨士川厚子君) ありがとうございました。電子母子手帳は今年度中に導入していただけるということで、ありがとうございます。大変うれしく思いますが、今妊婦の方、子育て中の方が本当にうれしいのではないかなと思います。 市長も言われていましたが、この電子母子手帳は特に一番人気なコンテンツというのが、予防接種のスケジュールを管理できるということで、現在子育て中の方も、またこの電子母子手帳を導入できるように、またしっかりPRをしていただきたいと思います。 次に、電動式の自動吸引器ですが、私の知っているALSの方は2年前、56歳のときに発症し、生きる選択をしました。生きることを選択したものの、このままで誰が幸せなのかということを本人自身も自問自答しながら日々生活を送られています。現在は、今年までしかもたないだろうと言われていましたが、現在声を出して思いを伝えることも、本当に今命がけというか、難しくなっています。その中で言われていたのが、自分は体が不自由で障害者でも心は健常者で幸せですということでした。私もその言葉を聞いて胸がいっぱいになったんですが、こういうコロナ禍の非常事態になるとみんなが大変で、なかなか障害を持たれている方に目が向きにくいように思います。電動でたんの吸引ができるだけで、その方の生活が一転しますし、大分市と同様、公費負担の増額を再度要望いたします。 次に、パスポートの件ですが、千葉県の佐倉市で、そうだ佐倉に行こうということで、マイクロツーリズムの勧めとして、歩いて巡る、自転車で巡る、電車で巡るという観光コースをユーチューブをつけて市のホームページに掲載し、最後にはグルメとしてテイクアウトのお店も掲載しております。 本市においては、本年日本遺産に認定されたシュガーロードという最大のコンテンツがあると思います。各施設でも積極的にまたこのシュガーロードのPRも行って、北九州のおいしい食と、また、おいしいお菓子の様々な情報を提供して、このマイクロツーリズムの特徴である再度また本市に訪れてもらえるように、また、市民の皆様にも新しいところを探してもらえるきっかけとなるよう、PRを積極的に行っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 最後に、不登校の件で、私も不登校ということにとても関心がありまして、昨年は京都市の特例校や福山市の校内フリースクールなどに視察に行かせていただきました。本市でも今年度いっぱい不登校等に対する総合的な有識者会議を行うということでお伺いしております。簡単に答えを出せる問題ではないと思いますが、最終的に教育長は本市の不登校児童生徒の対策をどのようにお考えになっているのか、お聞かせいただけたらと思います。 ○副議長(岡本義之君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 実は8月19日に第3回の不登校に関する総合的な検討に対する有識者会議がありました。そろそろまとめに入らないといけない時期ではあるんですけれども、やはり不登校の子供さんにとにかく人間的に社会に戻してあげたい、また、学校にできれば戻ってきてほしいという思いは皆さん一緒なんですけれども、それに対します方向性というか、施策をまとめるのがなかなか難しいなというふうな思いで今ちょっとまとめに入っているところではございます。 ただ、こうやって子供たち1人1台タブレットということになりましたらば、特に学習支援に関しましては、このタブレットをうまく活用することでフォローできるのではないかと思っております。ただ、学校の一番のよさというものは人間性を育てる、子供たちというのは協働の体験の中で成長していくという部分がございますので、不登校の子供さんがやはりできればどこかの段階で、そういう社会的な協働の中に戻ってきてほしいという気持ちは、これからも変わらず持っていきたいなと思っております。以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 20番 冨士川議員。 ◆20番(冨士川厚子君) 私も緊急事態宣言で学校が休業になって、改めて学校が子供にとってとても大切な居場所であるなということを再認識いたしました。学校で子供たちが日々様々なことを学んで成長しているんだなということを、この3か月半でいろんな保護者の方が感じたんじゃないかと思います。不登校の児童生徒もいろんな思いを持って自宅で生活したり、フリースクールに行かれたり、様々な生活をされていると思いますが、また、それを支える保護者の方にも併せて支援をしていただきたいということを要望して終わります。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 進行いたします。5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) 皆さんこんにちは。マスクを外させていただきます。このマスクは、マスクのない頃に私の母親が作ってくれました。おまえは一言多いから、マスクして人の話を聞きなさいというありがたいお説教もいただきました。 今、アメリカでは例えば600万人、18万人がコロナで亡くなられて、ところが日本人はなかなかそこまで被害が広がらない。これは各学者いろんなことをおっしゃっていますけども、やっぱり日本人が日本人として相手を思いやる、テレビでは買占めとか独り占めに見えるかも分からないけども、1時間、2時間並んでマスクを惜しげもなく近所や仲間に配っていた私の周りの仲間たちからすると、やっぱり不安があっちゃいかんだろうとか、人にうつしちゃいかんだろうとか、そういう感じがあって今、今日があると思っています。医療従事者、介護従事者はじめ感染防止拡大に努める多くの市民の方々に敬意を表して、吉田幸正の質問に入らせていただきたいと思います。一言多いストッパーマスクはもう外してしまったので、一言多いかも分かりませんけども、前向きな答弁をよろしくお願いしたいと思います。 まずは、北九州市クリエーティブディレクターの活用についてお尋ねいたします。 このたび、市の広報の仕方についてアドバイスいただける専門的な知識と実績のある方を公募し、超多数の応募の中から、下川大助さんという方がクリエーティブディレクターに着任をされました。町の意見を受けて、平成29年2月本会議、平成30年9月決算特別委員会市長質疑、令和元年9月決算特別委員会市長質疑、令和2年2月予算特別委員会市長質疑にて、何度も戦略的広報の重要性とその専門的知識の必要性を訴えてきた私にとりましては、大変期待をする事業であります。予算を割いていただいた市長はじめ関係各位に敬意を表します。 少し話がそれるかも分かりませんが、本市の人口の話であります。市長、覚えておいていただければ幸いですが、平成25年に吉田初当選いたしまして、最初の議会の質問のときに、都市力は人口の増減に比例するという人口論を掲げて議論させていただきました。当時、本市の人口が超減少しているのは、製造業の町の必然性という認識ではなかったでしょうか。そこから始まって、平成26年には行政内に人口問題対策チームが編成、平成27年10月に北九州市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定、女性と若者の定着により社会動態をプラスにしていき、地方創生の成功モデル都市を目指すという基本方針の下、オール北九州で取組を推進してこられました。 社会増減につきましては、戦略がスタートした平成27年がマイナス2,463人であったのに対し、令和元年はマイナス365人と、5年間で2,000名超の改善、率にすると約85%改善、令和2年に入っても、1月から6月累計の日本人の社会動態は、昨年と比較しても若い世代を中心に改善しており、政令市の中でも多くの市が悪化しているところを見ると、新型コロナウイルス感染症の影響下においても、本市の社会動態は改善傾向が続いていると言えます。 報道などされる人口減少数は、生まれてくる子供の数とお亡くなりになられる数を足し引きした数字である自然増減と社会増減を合わせて、北九州市の人口減少として発表されます。現在、人口減少が長らくワーストワン、令和元年は長崎市に次いでワーストツーとされますが、これは主に自然減少によるものです。本市の自然減少でありますが、20年前の平成12年にはプラス458名、そこから急激に悪化をして令和元年は年マイナス4,622名、これに社会減の365名とその他の増減を合わせてマイナス5,322名と報道されるわけであります。 つまり、今日の本市の人口の実態は、若者が他都市に流出して減少しているのではなくて、少子・高齢化による自然減少数が9割を占めており、社会増減の改善率は他都市と比べて見劣りするどころか、平成28年までワーストワンであった社会増減は、令和元年には17位まで改善、さらに今年に入ってから日本人の改善数は、政令市の中で上から5番目の好位置というのが実態であります。 そして、この町で生まれてくる子供たち、合計特殊出生率は政令市トップクラスを維持し続けています。これは民間、行政が積極的に地元をにぎやかに華やかにと取り組み、地元企業へ就職すれば、奨学金返還支援事業など様々な取組があってこそ、冷え込んだ社会減を、もしあと365名引き止めること、あるいは受け入れることができれば、令和の奇跡と言うにふさわしい人口問題対応成功自治体であります。 問題は、これら好転している事実を戦略的に広報することがこれまでできていたのかということであります。本市発展の鍵は、我が町がいかに安全でどれほど魅力的で可能性を秘めているかを、市民はもちろん全国に伝えていくかにかかっています。この発信の手法や見せ方についてはクリエーティブディレクターが今後と思いますが、下川氏を選ぶに至った理由と、どのような町のイメージを世界に、特には若い世代に発信してほしいと依頼をするのか、お尋ねいたします。 続いて、コミュニケーションデザインの構築と新成長産業育成についてお尋ねいたします。 私は令和元年より総務財政委員長の役を拝命し、町の総務、特に財政について、常任委員会の運営に取り組んでまいりました。健全化判断比率のうち実質公債費比率9.9%、将来負担比率170.8%、非常に厳しい財政状況の中でも、世代間の不公平や持続可能性など様々な指数をもって議論を行い、予算執行や税金に無駄がないかなどチェックする立場にありました。 本市では、わかりやすい北九州市の財政を作成し、市民に広く配布していますが、率直に私が思いますのは、この町を運営するお金がどのように入り、どのように使われ、将来持続可能で安定した財政運営が可能なのかどうかを、市民により強く関心を持ってもらう必要がありますが、分かりやすさ、伝わりやすさにおいて十分ではありません。 ここで皆様に御覧いただきたいのは、ある町の予算、お金の使い方を記載した冊子があります。市民に対して大変分かりやすく、漫画を活用しています。ここには久良手家のおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、僕とタマが漫画で描かれ、会話の中でやり取りの中で、居住する町の歳入と歳出が極めて分かりやすく書かれています。 北九州市といえば、漫画やアニメの先進都市であります。北九州市漫画ミュージアムには年間2億円の予算が割かれ、北九州市の職員が送り込まれるなど、他都市では例がないほど漫画押しの町であります。本市でもSDGsの取組やコロナ対策を漫画、そして、教育委員会では子供たちへのコロナ差別などを生まない取組をアニメで紹介するなど、積極的に取り組んでおり、この手法を予算の使い道を伝えることに役立てるべきであります。分かりやすく伝えるまでが財政局の職務と考えます。 ちなみに、この鞍手町の漫画によるコーディネートは本市の企業が請け負っており、大変関心が高まっております。これは本市が漫画を推進してきたことによる新たに生まれた新成長産業であります。今後、予算やお金の使い方を分かりやすく広報することを求め、市長並びに執行部の見解を求めます。 次に、もう一つ先を行くのはスマートアバターと言われる技術であります。これは漫画で描かれたものを読み込んで、AIを活用して動画に変換するAI動画と言われる分野です。地元の銀行の窓口業務などでも活用されているシステムで、こちらももちろん北九州市内企業の技術であります。区役所の窓口での案内や市内の動物園や美術館、博物館での子供たちからの質問に答えることができるスマートアバターの活用は、わくわくする未来を目の当たりにすると同時に、非接触による感染リスクの減少、業務負担軽減やコストの削減、もちろん24時間稼働可能で数十か国語に対応が可能、今後その精度は日進月歩に進化するものであります。 表情やしぐさがあることにより、電話などの音声だけとは比較にならないコミュニケーションデザインを確立し、世界最先端を日常生活に活用することこそが、より豊かな社会実現への近道であり、本市で創造された未来技術がさきに述べた新成長産業です。どこよりも早く取り込み、あらゆる場面で活用すべきと思います。まずは区役所の窓口にて市民向けの案内の場で活用してみてはどうかと思いますが、デジタルトランスフォーメーションな市長並びに執行部の見解を求めます。 次に、ミクニワールドスタジアムの活用についてお尋ねいたします。 ミクニワールドスタジアム北九州については、御承知のとおり、市民の強い要望を受けて、約100億円をかけ建設された市立スタジアムであります。現在の主たる利用者は現在絶好調の我が町のギラヴァンツ北九州、現在J2で首位、J1昇格を狙う勢いで、スポーツを愛する私としては大変うれしいことであり、J1昇格を心から応援するものであります。10月17日のV・ファーレン長崎戦には、議会スポーツ議連で時間をつくって応援に行きますので、圧勝を期待しています。 また、このたびテラプラスと呼ばれる芝生の保護材を購入し、昨年度開催された阿蘇ロックフェスティバル2019in北九州の際に、よそからレンタルしたわけですが、このときの費用が約3,600万円、これが結果としてチケット代に反映されることになり、本来はもう少し安く、ももいろクローバーZさんやスペシャルゲストのさだまさしさんなど、すばらしいアーティストたちのフェスを楽しんでいただきたかったと思います。また、今回はコロナ禍で断念をいたしましたが、わっしょい百万夏まつり花火の際にも、数千名単位のミクスタでの花火観覧者と収入の増加が期待でき、ミクスタが市民にとってより楽しい場への進化を喜ぶところであります。 さらに、この芝生保護材が他のスタジアム等への貸出しが可能になる御英断をいただき、我が町のにぎわい創出資源が他都市で活用され、にぎわいにつながると同時に、国内では1か所しか実現しなかった一般への芝生保護材貸出しが、我が町への収入の増加につながることを高く評価いたします。 そして、今回この質問の趣旨でありますサッカーや音楽フェスに加えて、日本ラグビーフットボール協会の新リーグ創設を受けたスタジアムの活用についてお尋ねいたします。 現在、日本ラグビーフットボール協会では、国内リーグを発展させ、世界との競争に打ち勝つため、新リーグの運営体制が発表され、現在16チームあるトップリーグなど25チームが新リーグ参入を申し込み、協会が審査後正式決定をいたします。ホームスタジアムやホームエリアを決定し、ホームアンドアウエー方式の試合が予定され、この際最も高いとされたハードルが、収容観客者数1万5,000人以上収容するホームスタジアムを確保することであります。 地元福岡では、具体的にはトップリーグの宗像サニックスブルースと、トップチャレンジリーグのコカ・コーラレッドスパークスには1万5,000人収容の自前スタジアムがないため、1万5,300人収容の我がミクニワールドスタジアム北九州をホームスタジアムとして、指名の希望が出されているとお聞きをしています。もしこのミクスタのホームスタジアム化が実現をすれば、あのリーチ・マイケル率いる東芝ブレイブルーパスや、地元の山田選手が所属するNTTコミュニケーションズシャイニングアークスをこの町で迎え撃つことができます。 全国16チームあるトップリーグの中で、1万5,000人収容のスタジアムを保有しているチームはほとんどなく、各チームの自治体が所有するスタジアムには、Jリーグに所属するプロサッカーチームがあるケースが多いことも想定され、開催日程の調整や、設備などで調整等に大変困難な場面に直面しているとお聞きをしていますが、これは日本ラグビー協会とJリーグの協議が大変重要でありますし、ラグビーワールドカップ2019日本大会でのウェールズ代表のキャンプ地として、世界にその名をとどろかせた北九州シティーレガシーとして、ラグビーを愛する子供たちに本物を見せる機会、そして、私の強く提唱する、暮らして楽しい町実現に必要なスポーツエンターテインメント普及のため、仕事帰りや休日に家族や仲間とスタジアムに出かけ、わいわい過ごせる町にしようではありませんか。 ラグビー新リーグのホームスタジアムにつきまして市長並びに執行部の見解を求めます。 次に、仮にラグビー新リーグホームスタジアムが実現となれば、大きな課題の一つが芝生の問題であります。現在、ミクスタは天然芝ピッチですが、昨今の地球温暖化による影響で、芝生の状態を保つのに大変苦労しているとお聞きしています。また、先日購入された芝生保護材を敷いたとしても芝生の傷みはゼロではありません。特に、ラグビーとサッカーでは天然芝の長さが違い、サッカーは1.5センチから2センチ、ラグビーは2.5センチから3.5センチ、もちろん1日で刈ることはできても、伸ばすことはできません。 現在、天然芝と人工芝のよいところどりしたハイブリッド芝が両リーグで採用されており、このハイブリッド芝を採用することにより、管理コストは変わらずに、使用日数の大幅な増加が見込めます。予算等簡単にはいかないかも分かりませんが、スポーツエンターテインメントは地方都市に絶対必要なシーンでありますし、せっかく建設された愛するミクニワールドスタジアム北九州のさらなる活用のために必要な措置と思いますが、市長並びに執行部の見解を求めます。 次に、北小倉小学校跡地の活用についてお尋ねいたします。 平成31年3月末、学校規模適正化により閉校となりました旧北小倉小学校につきましては、敷地面積1.5ヘクタール、高等学校などある文教地区で都心部へのアクセスもよく、今後の用途によっては、本市の未来を大きく左右する市有地であります。本市では、公共施設マネジメント実行計画を策定し、公共施設の総量抑制に取り組むとともに、施設の統廃合や廃止等により生じた余剰資産の民間売却を基本としつつ、積極的な利活用を図るとしています。 今回、北小倉小学校跡地におきましては、サウンディング調査と言われる対話型市場調査が行われました。結果、7事業者からの利活用の提案があり、利活用の方向性を整理した上で具体的な公募条件等を検討し、速やかに利活用を図るとされています。 ここで、去る2月28日に発表された大里地域におけるモデルプロジェクト再配置計画居住ゾーンの開発事業予定者決定の経過を思い出していただきたいと思います。最初にお断りしておきますが、私はこの大里地域の再配置計画に意見を述べるものではなく、事業決定におけるプロセスを正確にお伝えする内容であると御理解いただければと思います。 門司競輪場跡地1.35ヘクタールの土地を居住ゾーンとした公募型プロポーザルには、4社の事業希望者が参加され、様々な魅力ある開発計画を提出いただきました。北九州市立大学地域戦略研究所教授を委員長とする7名の委員による事業検討会が開催され、事業内容について審査及び評価を行いました。4社、ABCD各事業者に評価点がつけられ、最も高得点が得られたのはB事業者、次にD事業者、次にC事業者となり、最後に最優秀提案者となったA事業者の順でありました。結果として、最も提案内容評価点の低かったA事業者が最優秀提案者となったわけでありますが、これはA事業者が示した買受け希望価格がほかの3社よりも高かったことが高く評価されたものであります。 私がこの大里地域の事業を反対する立場でないという意味は、市の厳しい財政状況を考えますと、より高額な買受け希望価格を提示していただいた事業者を選定するのは理解いたしますし、同時に全ての事業者は居住ゾーンの開発を担う事業者であったため、事業提案に極端に大きな差があったわけではないと理解いたします。落札された事業者には、大里地域発展のため、地元の皆様に愛されるモデルプロジェクトの成功を祈念いたします。 話を北小倉小学校跡地に戻しますが、本来であればこれだけ大きく利便性の高い、高付加価値の土地の利活用については、市長、執行部、そして、市民がこの場所はこうあるべきだと議会も含めて議論をし、未来に対する意思を持って民間事業者の意向を聞くべきだと思います。 その町の意思表示なく行われた民間意向調査によって今回出された提案内容は7件、A事業者、小中一貫校、B事業者、大学及び専門学校及び寮、C事業者、高等学校の一部及び寮、D事業者、特別支援を含めた小中一貫校並びにこども園、障害者就労施設、地域の子供も受け入れる放課後児童クラブ、E事業者、分譲マンション並びに老人介護施設、F事業者、戸建て住宅並びに分譲マンション、G事業者、企業オフィス並びに社宅、既存施設を活用しながら健康増進施設など、以上7件の提案があり、事業手法も借入れや購入と様々であります。仮に民間売却を基本方針とするなら、より高い購入希望価格を提示した事業者がこの町の未来にとって最優秀提案者となるのでしょう。 私は従来から単純に市有地を売却することへは反対の立場でありますが、イギリス王室が今も豊かに繁栄を築いているのは、数百年前より土地を売却することなく民間に貸し出し、地代、家賃収入をもって未来永ごうに繁栄すると言われています。本市の市有地は、先代、先々代から我々世代へ引き継がれた財産であり、もし我々世代で売り払ってしまえば、我々の子孫の世代に時代の変化に応じて活用できる市有地を引き継ぐことができなくなってしまうのではないでしょうか。 ちなみに私が議員就任以来、売却した土地は優に243億円を超え、これはすなわち子孫の資産が243億円失ったことを意味します。この北小倉小学校跡地の利活用につきましては、数名の有識者と単純な買受け希望価格で判断するのではなく、この町のビジョンとリンクさせ、市長自らが提言するものであり、特にどこかの事業者を応援する立場にはありませんが、例えば世界に門戸を開く教育施設が欲しいとか、企業オフィスなど少なくとも市が描くビジョンと照らし合わせた対話型調査をするべきではないでしょうか。 小倉北区の極めてアクセスのよい土地である1.5ヘクタールの利活用について、少なくとも町の未来に対する意思を明確にし、慎重かつ開かれた議論の中で利活用に挑んでいただきたいと思いますが、市長並びに執行部の見解を求めます。 最後に、民間資金を活用した公共施設のリノベーションについてお尋ねいたします。 現在市内には新門司マリーナがあり、築30年を経過し、改修の時期を迎えています。マリーナへ停泊したいという需要は多くありますが、現在の浮き桟橋だけでは供給ができない状況にあります。そもそも本市は、海に囲まれたマリンレジャーのメッカであるべき都市で、特にヨットやクルージングの適地であると考えられます。さきに述べたように停泊する場所の不足、また、港湾施設であるマリーナに対する観光やレジャーの視点が不足していると考えられます。 日本でも、横浜ベイサイドマリーナや私も訪れた葉山マリーナでは、裕次郎気分のクルージングを楽しむことができました。バンクーバーやモナコ、ロサンゼルスのマリーナ・デル・レイなど、世界の名立たる海と親しむ都市には整備されたマリーナがあり、憧れでもある美しい景色を望み、国内外からの観光客を集めることに一役買っています。 もう少し掘り下げますと、市内には60フィートを超えるクルーザー級の船を泊める桟橋がそもそもなく、市内クルーザー所有者は近隣自治体、特に福岡マリーナに高額な利用料を支払い停泊をしています。もし福岡に停泊中の我が町の愛好家たちが北九州に停泊し、また、美しい景色を生み出してくれたらと考えます。マリーナの改修には当然お金がかかります。過去何度にもわたって要望が出たにもかかわらず、実現に至っていないと伺っております。 ここで、さきの議会で議決された到津の森公園の観覧車再稼働に向けたプロセスを紹介したいと思います。2017年、老朽化を理由に稼働停止となった我々の親しんだ観覧車が、来年4月を目途に再稼働の運びとなりました。これは、修理するにしても解体するにしても多額の費用がかかったわけでありますが、今回民間事業者が資金を投入し、利用者からの利用料で資金を回収する。管理許可期間を設けることにより継続した事業運営が可能となり、負担つき寄附という手法により再び動き出す観覧車であります。この収益から民間事業者と協働によりさらなる投資を生み出します。 このやり方でありましたら、大きな税金を使わずに、かつてスペースワールドにあったような大型遊具やスーパートランポリンなど、子供のみならず、若いカップルにもわくわくできるような設備投資が可能になり、税金で大きな投資をすることなく、施設の魅力を向上させ、民間事業者の育成と雇用につながる新しい施策、これは私自身、小さな子供たちからお手紙で陳情を受け、後世に残すと取り組んできた者として、民間事業者と協定を結んでいただいた市長並びに関係各位に感謝と敬意を表します。 時を戻して、お尋ねいたします。 今回、このタイミングでマリーナ改修に取り組むべきと質問いたしますのは、コロナ等の影響もあり今後予想される税収の減少を、民間資金の活用をもって、都市魅力向上と持続可能な経済の発展に速やかに実績例を積み上げたいと強く願ったからであります。まず、仮にマリーナの改修が行われ、桟橋が増設となった場合、新規利用希望者がどの程度いるのか、また、現在本市以外の場所での高額利用料を払っている利用者に対して、停泊の意向、特に長期間の停泊の意向があるのか調査をしていただきたい。もし収入の見込みがあれば、安定した事業継続計画の下、民間事業者は資金を投じる可能性があるのではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。 次に、現在不足していると思われる本市のマリンレジャーに対する意識改革を求めます。レジャー、観光施策は、御承知のとおりコロナの影響を甚大に受け、私自身も目指した近隣諸国からの訪日客は超減少し、マイクロツーリズム、国内近隣の都市も対象とした集客計画の立案が求められています。例えば、藍島行きのこくら丸が停泊する浮き桟橋には、必ず片側に空きがあります。世界の多くのマリーナがそうでありますように、本市にも美しい船が小倉都心部や門司港レトロなど観光地へも近い桟橋に停泊できれば、本市を訪れる新たな入り口になり得ると考えます。本市の港湾施設にマリンレジャーや観光施設としての視点を加え、新たな玄関口として、小倉港や門司港レトロなど市桟橋の一時利用について、海と太陽を愛する市長並びに執行部の見解を求めます。 以上で私の第1質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(岡本義之君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 吉田議員の御質問にお答えいたします。 まず、クリエーティブディレクターの活用について御質問がございました。 これまで本市は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしまして、官民一体、オール北九州で社会動態の改善、地域活性化に取り組んできたわけであります。その中の大事な一環としまして、情報発信の面におきましても本市の住みよさなど、様々な広報媒体を通して継続的に行ってまいりました。 一方、全国的に人口減少が続いておりますが、定住・移住の促進や関係人口の獲得、民間投資の促進を目的として、自治体間の競争は近年一段と激しくなっております。情報発信をさらに強化するため、専門的な知識と実績を有するクリエーティブディレクターの活用をこのたび決意したところであります。 今年の4月に募集を開始いたしました。全国から広告やデザインなどのスペシャリスト51名から応募があり、書類選考と面接を経て、都内でデザイン会社を経営する下川大助氏を採用することといたしました。 下川氏の選考理由でありますが、下川氏は広告業界での経験が豊富であります。著名な企業や商品のブランディングを数多く手がけております。国内外において多数のデザインアワードの受賞実績があります。また、東京造形大学にも勤めていることから、若者の感覚を熟知しており、市職員の教育、研修にも期待が持てるということであります。 役割であります。今後、下川氏にはいろんなことをお願いするわけでありますが、まずは地方創生をはじめとする主要政策の推進に係る戦略的広報の実行であります。次に、各局が実施する広報への指導、助言であります。さらに、職員の広報能力向上のための研修、こうしたことをお願いする予定であります。 若者層に向けた魅力の発信についてでありますが、これまで北九州市はシニアの住みたい地方都市として、各方面から高い評価を得てきているわけですが、今後はさらに若い世代にも魅力を届ける必要があります。国が6月に公表した調査によると、3大都市圏の20代と30代では、新型コロナ感染症拡大前と比べますと、地方移住への関心が高まっております。 今後、まずは下川氏には首都圏在住の広報専門家としての視点から、本市の歴史や観光、グルメ、自然などの地域資源、また、人々に感動を与え、町のにぎわいを創出する文化やスポーツ、また、北九州空港の貨物拠点化や風力発電関連産業の総合拠点化といった戦略的プロジェクトなど、様々な取組や魅力をまずはよく知ってもらいまして、また、見てもらうということを考えております。その上で、下川氏と共にこれまで気づかなかった我が町の魅力も含め、若い世代の注目を引きつけるような新たな町のブランディングにつなげ、国内外に発信してまいりたいと考えております。 次に、コミュニケーションデザイン構築、新成長産業育成について御提案がございました。 予算、財政状況を市民に分かりやすく説明し、理解を深めていただくことは大変重要であります。本市では、市政だよりで予算、決算の特徴をお知らせすることに加えまして、平成13年度から市の財政の概要、現在のわかりやすい北九州市の財政を独自に発行しております。この冊子は、市の予算を家計簿に例えたり、イラスト、写真を多く取り入れビジュアル化を図るなど、財政状況をできる限り分かりやすく説明し、ホームページへの掲載や区役所での配布など広報に取り組んでおります。 今後の課題であります。一方で内容が予算、決算、行財政改革など多岐にわたっております。決算額の推移や分析に力点を置いていることから、市民の皆さんに御理解をいただき、より分かりやすくするためには、改善の余地があると考えます。 議員御提案の漫画の活用であります。絵と文字で伝えることで、より理解しやすいこと、幅広い世代に受け入れやすくなること、一連のストーリーで紹介することで、より関心を高められることなどのメリットがあります。 制作に当たりましては、北九州市漫画ミュージアムなどと連携し、そのノウハウや漫画人材のネットワークを生かすことで、本市の漫画文化の振興への寄与も期待されております。かつては北九州市の基本構想、基本計画を策定いたしまして、それを漫画にして市民の皆様に配布したこともあります。非常に分かりやすくてあれはよかったという、そういう記憶もあるところです。 いずれにしても、財政運営の透明性の向上を図りまして、市民の皆様に高い関心を持っていただくことが重要であります。御提案の漫画の活用につきましては、実施する方向で検討を進めます。予算、お金の使い方に関する分かりやすい情報の提供に取り組んでまいります。 次に、民間資金を活用した公共施設のリノベーションについて御提案がございました。 議員御指摘のとおり、本市としても港湾施設にマリンレジャーや観光施設としての視点を持つことは、港湾施設の有効活用や都市ブランドの向上といった面から大変重要と考えます。 現在、本市ではアフターコロナを見据え、まずは国内旅行客の集客を目指し、ミクニワールドスタジアムの北側に位置する浅野1号岸壁におきまして、ラグジュアリー系の小型クルーズ船の寄港に向けた準備を進めております。浅野1号岸壁は、本市中心市街地や新幹線停車駅の小倉駅まで徒歩圏内という利便性の高い位置にあることから、クルーズ船の発着港として優れたポテンシャルを持っており、実現すれば宿泊や飲食など大きな経済効果が期待されます。さらには、海外からの安全かつ自由な渡航に備え、今後外国人観光客向けの市内周遊ルートの検討を行うなど、受入れ準備を進めてまいります。 議員御質問の大型クルーザーによる本市の浮き桟橋の一時利用についてです。現在、本市が管理する浮き桟橋は11基あり、全て一時的な係留が可能となっております。しかし、現状では多くの浮き桟橋は定期旅客船などに占用的に利用されております。大型クルーザーが利用できる浮き桟橋は、御指摘の小倉地区の藍島、馬島行き小倉航路の浮き桟橋と、門司港レトロ地区の第一船だまりの浮き桟橋に限られております。 まず、小倉地区の浮き桟橋につきましては、藍島、馬島両島の生活を支えるこくら丸の発着桟橋として設置しているものですが、これまでも民間企業などから利用希望が寄せられた場合には一時利用を認めております。また、門司港レトロ地区の浮き桟橋につきましては、浮き桟橋への入り口部にある跳ね橋、ブルーウイングもじが開閉するため、入出港の時間に制約があるものの、一時利用は可能であります。 国内近隣都市からの集客のためには、大型クルーザーによる本市の浮き桟橋の一時利用は有効な手段だと考えております。新型コロナ感染症の影響により、本市を訪れる観光客が減少している中、本市の町のにぎわいが戻るように、あらゆる取組を行ってまいりたいのであります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○副議長(岡本義之君) 総務局長。 ◎総務局長(高松浩文君) 市民向け案内に市内企業の技術であるスマートアバターを活用すべきとの御質問に御答弁申し上げます。 スマートアバターは市内企業が開発した技術で、文字や画像の情報を基に広報や案内などのシナリオを簡単に作成でき、3Dのキャラクター、アバターが動画で伝えるツールであります。本市においてもこういった市内企業の技術をPRし、営業を後押しするため、平成28年度北九州市版トライアル発注制度認定新商品として市のホームページでの公表など、その活用促進を図っております。さらに、市役所内部においても作品の活用促進を行うため、平成29年度には外国人市民向けに、ごみの出し方などを分かりやすく伝える生活情報動画を作成したところであります。動画は、3Dキャラクターが情報を伝達するため、親しみやすく、分かりやすいものとなっており、現在でも外国人市民向けに公開しております。 また、市内にはアニメーション動画作成やAI活用を手がける企業も複数立地しており、事業目的に応じてどの技術が最適かを見極める必要があります。例えば、本庁舎1階で放映しているコロナ対策の動画等で市内企業の技術を活用しPRを行っております。 御提案の区役所窓口における活用については、今回のスマートアバターとは異なりますが、市内企業が開発した総合案内AIシステムの実証実験を平成30年3月に八幡西区役所で共同実施しております。デジタル技術は日々進化しております。スマートアバターを含めた市内企業発の技術につきましては、最適な活用場所や費用対効果等も考慮した上で、どのような活用ができるのか研究してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(久保山雅彦君) ミクニワールドスタジアム北九州の活用についての2つの質問にお答えいたします。 まず、ラグビー新リーグのホームスタジアム化についてのお答えをいたします。 昨年開催されましたラグビーワールドカップでは、日本代表が初のベスト8進出を果たし、日本中が熱気に包まれました。本市でもウェールズ代表がキャンプを行い、ミクニワールドスタジアムでの公開練習では満員の観客がウェールズ国歌を合唱し選手を歓迎するなど、大いに盛り上がったところであります。 このほかにもスタジアムではスーパーラグビーに参戦してきたサンウルブズのプレシーズンマッチやトップリーグの公式戦、また、ワールドラグビー女子セブンズの3年連続開催などを通じ、これまでラグビーファンを沸かせてきた実績がございます。 そこで、新リーグの構想についてですけれども、現在日本ラグビーフットボール協会では、ラグビー人口の拡大や日本代表チームの強化などを視野に、国内リーグを発展的に再編した新リーグ設立の準備を進めております。本年1月に発表されました新リーグ参入要件の骨子では、チームに対してホームエリアの決定、また、ホームゲームを開催できるスタジアムの確保などを求めております。 そこで、今年6月にトップリーグ等に参加しております宗像サニックスブルースとコカ・コーラレッドスパークスから新リーグへの参入を目指し、本市でのホームゲーム開催について協力依頼がございました。トップアスリートによる迫力あるラグビー大会は、市民に夢と感動を与えるとともに、本市におけるラグビーの振興にもつながることから、Jリーグの試合を優先しつつ、両チームのホームゲーム開催に協力する旨の回答をいたしました。 引き続き、県や市のラグビー協会等の関係者と連携しながら、ラグビー新リーグの大会開催を通じて、町のイメージアップやにぎわいの創出につなげてまいりたいと考えております。 2点目でございます。ハイブリッド芝を採用することについての御見解をということでございます。 ハイブリッド芝は、天然に一定割合の人工芝もしくは人工の繊維を混ぜた芝生のことでございまして、ピッチの使用日数の拡大や剥がれの防止などに効果があるとされております。この基準ですが、Jリーグではハイブリッド芝を人工芝が全体の5%以下と定められており、導入の際にはJリーグ理事会の承認が必要となっております。一方で、ラグビーリーグではハイブリッド芝の具体的な基準は示されておりません。 現在、Jリーグでは、日産スタジアム、ノエビアスタジアム神戸、昭和電工ドーム大分などでハイブリッド芝が導入されております。これらのスタジアムでは、昨年ラグビーワールドカップの試合が開催されたところであります。スタジアムの管理者によりますと、ラグビー特有の芝生がえぐれることが少なくなった、また、維持管理費は天然芝とあまり変わらないという一方で、サッカー選手からは、スパイクが引っかかる感じがすると聞いているとのことでございました。 ハイブリッド芝の工法につきましては、既存の天然芝の上から人工芝を打ち込むタイプや、別の場所で育成したハイブリッド芝を運搬して敷き詰めるタイプなど幾つかあり、いずれの場合も2億円から3億円の整備費がかかります。今後のラグビーの基準や他のスタジアムの状況を見ながら、芝生の全面張りかえなどのタイミングを捉えて、ハイブリッド芝を導入できないか研究してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 企画調整局長。 ◎企画調整局長(大庭千賀子君) 北小倉小学校跡地の活用についてのお尋ねに御答弁申し上げます。 まず、北小倉小学校跡地の現状についてでございますが、児童生徒数の減少のため、平成31年3月に閉校いたしまして、市としての利用は、現在使っております給食室の使用が終わる来年3月までとなってございます。 公共施設マネジメントの実行計画におきましては、施設の廃止等により生じた余剰資産は民間売却を基本に利活用を図る、これを基本方針として掲げているところです。このため北小倉小学校跡地の活用ニーズを把握することを目的に、サウンディング調査を実施いたしました。その結果、計7社から学校や福祉施設の整備、戸建て住宅、マンション整備などの提案がなされ、土地の購入希望もあったことから、市の基本方針のとおり売却で進めることを考えているところです。 北小倉小学校跡地活用に対する市の考えでございますが、北小倉小学校跡地については都心部に近く、利便性が高いことから、地域社会、地域経済への貢献や本市の施策との連携につながる活用を期待しております。そのため、事業者の選定に当たりましては、原則とされている一般競争入札ではなく、価格と提案内容を総合的に評価するプロポーザル方式にて事業者を公募、選定する方向で現在検討を進めております。 今後の検討の進め方とスケジュールについてでございますが、まず、検討に当たりましては、有識者のほか地域住民の皆様にも御意見をいただき、審査項目等に反映させるとともに、公募の開始前においても適宜情報を公開しながら進めていくこととしております。これらによりましてまとめた方針を基に、今年度中には公募を開始いたしまして、来年度に事業者を決定したいと考えているところでございます。極めてアクセスがよく、付加価値の高い北小倉小学校跡地を市全体の活性化につなげることができるよう、今後も引き続き慎重に取り組んでまいります。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 港湾空港局長。 ◎港湾空港局長(辻誠治君) 最後に、民間資金を活用した公共施設リノベーションについての御質問のうち、新門司マリーナに関してお答えいたします。 新門司マリーナは本市唯一の公共マリーナであり、海洋性レクリエーションの需要が高まる中、海洋文化の育成と海洋思想の普及を図ることを目的として、平成3年8月に営業を開始しました。新門司マリーナは、本市がボートを係留する浮き桟橋、陸上の保管場所、クレーン等の基幹設備を整備し、民間がクラブハウスや修理工場等の附帯設備を整備した官民協働型の施設であります。現在は第三セクターである北九州埠頭株式会社が管理しており、船舶の保管業務のほか、市民がマリンレジャーに親しむためのヨット教室や体験乗船等を行っております。 また、新門司マリーナでの係留や保管は、長さ60フィート以下の船舶を対象としており、その能力は陸上220隻、海上82隻であります。なお、現在は陸上57隻、海上で54隻が利用しております。 大型クルーザーの停泊ニーズの調査についてでございますが、議員御指摘のとおり、当マリーナでは60フィートを超える大型クルーザーを受け入れるためには、浮き桟橋の増設等マリーナの改修が必要であります。そのため、本市としても潜在的利用者がどの程度いるのか、詳細なニーズを把握することが必要だと考えております。 よって、まずは福岡県、山口県など近隣地域における船舶の保有動向等を調査するとともに、マリーナ運営事業者へのヒアリングや、マリーナ利用者へのアンケート調査を実施したいと考えております。また、調査の結果、事業採算性が見込まれるとなれば、御提案いただきました到津の森公園の事例も踏まえ、民間資金を活用した施設整備手法についても検討してまいります。 新門司マリーナは、市民がマリンレジャーに触れる機会を提供する貴重な施設であり、今後とも施設の活性化に努めてまいりたいと考えております。答弁は以上でございます。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) ありがとうございました。市長、また3問もお答えいただいて、大変感謝しておるところでありますし、施されたら施し返すというのが我々の恩返しの基本であります。 とはいえ、クリエーティブディレクターのところで1つ、今、町に潜在的に眠っているものを東京の視点でという話があるんですけど、我々もうちょっと身近な話もあって、クリエーティブディレクターの必要性を最近特に強く感じたのは、コロナ禍にあって、当時の厚労省の指導よりも早く我々の町は濃厚接触者の無症状の人たちに対して、徹底してPCR検査を行った、これは本来であれば先進的な取組と高く評価をされるところであったのですが、結果として10名やって1名、30名やると3名出る、100名やると10名出る、これがどうも第2波の真っただ中というふうに誤解をされて報道されたと私は思っています。例えば、そういうときにもクリエーティブディレクターという方に相談ができて、今我々としてはこういう方向を考えているんだけども、これは保健福祉局の話だけではなくて、町全体の情報発信の手法として取り組んでほしいと思うところであります。 今、保健福祉局の話をしましたけども、例えば消防局でありましたらレッドドラゴンと言われたウェールズの称号をもらったんですけど、これをどうPRしていこうかと考えていらっしゃるし、例えば水道局であれば、福岡県で最も安くて、日本で3番目、工業用水については日本で一番安いという水を市内にはPRできているんですけど、どう国内にPRするかというところに関して、私も無知だし、恐らく市の皆さんも専門家ではないと思っているんです。ですから、各局でいろいろと積極的に企画調整局に相談に行ってくださいと僕は申し上げたのは、積極的に企画調整局が、私ども何かできることないですかとやってほしいと思うんですけども、積極性についてひとつ御質問させてください。よろしくお願いします。 ○副議長(岡本義之君) 企画調整局長。 ◎企画調整局長(大庭千賀子君) 今コロナ禍の広報が1つ事例として議員から御紹介がありましたが、私も今年4月に企画調整局長に就任いたしまして、やはりいろんな形で各局から届けたい情報が発信されているんですけれども、やはり受け手側から見たときのストーリーづくり、こういったことに対してもう少し考えることができれば、伝わり方が違ってくるところがあるのではないかと率直に思うところはございました。 残念ながら、まだ企画調整局も力不足のところがございまして、そこまで全体調整ができておりませんが、今回専門家の方にも来ていただくことができるようになりましたので、全ての、各局が広報する全てのことに関わっていくということは、なかなか正直難しいことはございますが、やはり市として、特に国内初であったり、日本全体に対してもここは誇れるというようなものについては、少しストーリー性を持って、どういうふうに発信していくかということについては、これから積極的に下川さんの力も借りながら検討してまいりたいと思っております。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) 貴重な税金を投入して下川さんにお願いしています。日本で初めてとか極めて大きな案件だけでなくて、地域のこういうこととかああいうこととかもやりたいんだけどという情報は調整するところに集まって初めてだと思います。 改めて北九州をどうPRするかとしたときに、産業経済局が九州一円の学生に対して北九州で働きませんかと、これ平成30年ぐらいからやっているんですよね。今、4,106名とこの間答弁ありましたけども、それだけまだ北九州で働きたいという人たちはいて、はっきり言えば知らなかったんだと僕らは思っているんですよね。これ昨年度から比べても100名、200名単位で増えてきていますから、何も魅力がないものを探してくださいとやっていることではないということをよく御理解いただきたいのが1つと、それと、今、市長まさに的を射ていただいてありがたいと思っていますけども、我々の目指す住みやすい町と若い人たちが目指す住みよい町というのは、もう明確に変わっていて、若い人たちに住みよい町ってどうですかと言うと、発達した公共機関があって、遊びに行くところも近くて、買物もできて、かつ物価が安くてうんぬんということがつながるんだと思うんです。我々の世代からすると、安定して空気がおいしかったらいいなということがあるかも分かりませんけど、若い世代に対してどうやるかというのも至上命題と思っていますので、応援する立場であります。よろしくお願いします。 続いて、コミュニケーションデザインの構築、我々の世代はやっぱり愛って何だろうというのは北斗の拳から学んで、友情はONE PIECEから学んで、社会正義というのはブラックエンジェルズから習ったわけであります。 そこで、財政局長にお尋ねをしたいんですけども、市長から前向きな漫画の活用の話が出ましたけど、局長は漫画から何かを学んだことがおありになられるでしょうか。教えてください。 ○副議長(岡本義之君) 財政局長。 ◎財政局長(小牧兼太郎君) 私、小学生の頃から読書をするよりも漫画を読むほうが多かったような感じがしておりまして、人生で大事なことは全て漫画から学んだような気がいたします。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) ありがとうございました。これで、財政局の税金の使い方までをきっちりPRしていただけると僕は確信をしましたので、ありがたいなと思っています。 それで、この漫画などの活用になるんですけども、これはぜひ市長にお答えいただきたいと思います。デジタルトランスフォーメーション、要するに行政サービスをIT化していこう、スマホでいろんなことができるようになろう、あれも使おう、これも使おう、今やっぱり我々会うことから携帯電話になって、アップル社とかサムスン社というのは大変もうかったんだと思います。それがメールになって、SNSになって、Zoom社になって、私たちは便利になったんですが、結果として携帯電話を製造するアップル社とか、LINEを運営する韓国最大の情報産業、ネイバー社というのは巨万の利益を生み出しているわけであります。ところが、経済はどっかでつながっているんでしょうけども、地方都市にとってITで我々市民がどんどん便利になっても、それで雇用と経済が増えるのかという話なんであります。 市長にお尋ねいたしたいと思います。 IT化、デジタルトランスフォーメーション化は、我が町の税収増と雇用増につながるでしょうか。よろしくお願いします。 ○副議長(岡本義之君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 今まさに大きなウエーブが始まろうとしているときで、近い将来どこまでどのような手応えのある波及効果になるかというのは、情報はまだ自分は持ち得ておりませんが、世の中全体がそういう方向に流れていったときに、関連していろんな新しい仕事というのが生まれてくるんではないかと思います。AIというのがどんどん発展すると、雇用が奪われて心配だという議論がある反面、そういうものが発達すると、また新しい仕事が生まれてくると一般に言われております。今おっしゃったDXだとか、その世界についてもそうであろうと期待をしたいと思いますし、ぜひそういう方向で北九州市にもメリットが広がるように、注意深く努力をしたいと思っております。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) 多分、100万都市の情報を恐らく1億人とつなぐとなると、基幹部分というのはやっぱり日本最大手みたいなところじゃないと、それは当然うまくいかんだろうと思うんですけど、今回2件提案したAIやアニメというのは、北九州市が生み育ててきた産業なんですよね。 産業経済局長にお尋ねしたいと思いますが、このアニメ、AI動画は、産業経済局にとって新成長戦略と認識をされていらっしゃいますでしょうか。 ○副議長(岡本義之君) 産業経済局長。 ◎産業経済局長(鮎川典明君) スマートアバターは、本市で誕生した非常に大事なコンテンツだと思っています。いろんな賞も取られていますし、全国的にも評価されているものであります。銀行で採用されたりするとも聞いております。今後いろんな面で展開されるんではないかと期待はしているところでございます。以上です。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) とにかく、今地方都市の我々が相当に頑張って地元の企業を応援していかないと、経済人からすると安くていいものを買う、あるいはネットで一番安いものを買う、これはもう経済の中では基本だと思うんですけど、我々政治、また、行政の場においては、一番安くて一番いいものをネットで買っていたら、地元で働く人たちはいなくなるというのが我々政治家としての考え方なんですよね。ですから、悪いものを高く買えと言っているんじゃないんです。将来育つものであろう産業をきちんと育成してくださいというお願いをしていますので、しっかり取り組んで、まずは市民の目に目立つところに、それでまたほかの町に商売に行って、しっかり社会貢献をして、また、市に雇用と税収を生むと、こういうお願いをしたいと思っていますので、よろしくお願いします。 続いて、ラグビーであります。ラグビーにつきましては、去る9月5日、西部ガスの元代表で福岡県ラグビー協会の田中優次会長が御逝去されました。僕は県の副会長を務めているわけでありますけども、幸正君頑張れ、北九州ラグビー、物すごい芽があるよと格別の御配慮をいただきました。新リーグ、ミクスタで一緒に見ましょうとお願いをしとった、楽しみにしとったところでありますけども、残念であります。哀悼の誠をささげたいと思っています。 それで、また今ラグビー協会では、これは設立50周年の事業なんですが、市内のほぼ全ての幼稚園、保育園にゴム製のラグビーボールを寄贈し始めていまして、あのだ円形の形に触れる、多分初めて触れる人が多いと思うので、ハローラグビープロジェクトという名前をつけて普及しとるところであります。これは、実はラグビーに触れて、いろんなボールはたくさんあるんですけど、お父さん、僕あのボールを触ると、何か心が燃え上がるよねという子供がやっぱり何十人かに1人いて、それがクラブチームに遊びに来てみたいなことを望んどるところであります。 同時に、田中会長もおっしゃっていましたけど、我々ラグビーの普及だけではなくて、あらゆるスポーツ、あらゆる文化の普及に努めるべきだと習いました。だから、みんながボールで遊んでいるけど、僕は絵を描いているときが一番幸せなんだという子供には、たくさんの画用紙、そういうまちづくりを目指したいと思っとるところであります。 ラグビーにつきましては、今前向きなスケジュールが出たところでありますので、僕らのところに来る話としてはジャパンからの依頼もあるようですし、世界もミクニワールドスタジアムの魅力については、先日も局長のところにスーパースターが来られたようでありますけれども、大変高い評価を得ているところでありますので、ぜひ活用の場、リーチ・マイケルをこの場に迎えたいという思いでやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 それと、北小倉小学校であります。スケジュールのことはよく分かりました。ちなみに、資産価値というのは幾らぐらいと思われていらっしゃいますか。教えてください。 ○副議長(岡本義之君) 企画調整局長。 ◎企画調整局長(大庭千賀子君) 資産価値につきましては、現在鑑定に出しております。これは提案と価格の競争のプロポーザル方式を考えてございますので、大変恐縮でございますが、現段階で価格の提示というか、価格についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 ○副議長(岡本義之君) 5番 吉田議員。 ◆5番(吉田幸正君) 今年度公募を開始するのに売っているものが幾らか分からないという状態なんですね。坪面積だけで掛けると6億円から7億円と、足し算と掛け算だけという話でありました。6億円から7億円を手にするために我々は何をするかということではなくて、町の意思としてどうするかという話をしとるんであります。 先日、オフィスリノベーション補助金という新たな事業が始まって、補助額3億5,000万円という話でありました。ちょっと時間がなくなりましたから、ここは短くしますけど、これは駅前にきちんとしたオフィスが欲しいという町の意思を持って、市民の貴重な財産3億5,000万円を投入して、それに呼応するようにある企業が申込みをしてくれて、我々新しいオフィスを手に入れることができたわけであります。これが町の意思でありますので、ただでもいいからこの企業に、この団体に使ってほしいという思いがあれば、ぜひやってほしいと思います。 今、菅さんという新総裁が自民党に誕生して、キーワードは規制緩和ではなくて規制改革になります。それも地方から規制改革の声を上げてこいというメッセージを我々としては受け取っとるわけであります。町の人たちと皆さんをつなぐのは我々北九州市議会議員の役目でありますので、規制改革にしっかりと取り組んで、町の未来について我々も汗をかいていきますので、市長以下皆様よろしくお願いします。質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(岡本義之君) ここでしばらく休憩いたします。再開は午後1時といたします。                  午後0時1分休憩                  午後1時00分再開 ○議長(村上幸一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。53番 木村議員。 ◆53番(木村年伸君) 皆さんこんにちは。昼休み明けてトップバッターです。自民の会の木村年伸です。感染症対策もできていますので、マスクを外して質問させていただきます。 まず、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、御遺族の方へ謹んでお悔やみ申し上げます。 現在、本市の感染状況が落ち着いているのも、最前線で働く医療従事者の皆様、エッセンシャルワーカーの皆様、そして、全力で感染拡大防止や社会経済活動の活性化に向け取り組んでおられる、保健所を有する保健福祉局をはじめとする執行部の皆様並びに市職員の方々の努力のたまものであり、全ての皆様に感謝の意を表して質問に入ります。 では、まず本市のキャッシュレス化についてお尋ねいたします。 新型コロナウイルス感染症の流行により、人との接触を強く意識するようになり、仕事はリモートワーク、買物はオンラインショッピング、食事はデリバリーと新たな生活様式となりつつありますが、対面でお金のやり取りをすることも必要で、コロナ対策の一つとして感染予防の観点から、接触の機会を減らすのがキャッシュレス決済です。 キャッシュレス決済は、昨年10月の消費税率引上げに伴い実施されたキャッシュレス・ポイント還元事業のお得感により、広くいろいろな方が始められたと思います。コロナ禍の中、キャッシュレス決済に対する抵抗感は少なかったんじゃないかと思います。 本市におけるキャッシュレス決済の導入は、1月から上下水道料金等の支払いにスマホ決済が導入され、現在の上下水道局の導入状況を確認すると、今年4月から8月までで1万6,933件、収納金額が約1億円となっています。また、7、8月の納付書払いのうち、スマホ決済が約5.8%とのことでした。 そこで、お尋ねいたします。 まず、9月補正予算案には、区役所業務の見直し推進事業として、住民票や戸籍に係る区役所業務のキャッシュレス化に応じた検討、実証を行うための経費が計上されています。どのような検討を行い、そして、どのようにこの取組を進めていくのか、お伺いします。 次に、先日はドコモ口座、昨年はセブンペイとキャッシュレスに係る問題点が露呈し、キャッシュレス決済の安全性について不安に思っている人が多いと聞きます。本市でキャッシュレス決済を行うに当たり、安全性の担保はできているのか教えてください。 次に、新しい体育館の整備についてお尋ねいたします。 本市には日本武道館を模して造られた、約1万人収容の観客席がある総合体育館があります。過去には1979年にWBA世界ジュニアフライ級タイトルマッチの具志堅用高対ラファエル・ペドロサ戦が行われ、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、卓球ジャパンオープン荻村杯は中止になりましたが、2018年の開催では、男子シングルスでは張本智和選手、女子シングルスでは伊藤美誠選手が優勝したことは記憶に新しいと思います。 開館して、そろそろ50年を迎えようとしていますが、このように国際的な大会をはじめ、国内の大規模大会を数多く開催できたのも、開催に当たって御尽力された皆様と総合体育館があってのことだと思います。 このような立派な体育館がある本市ですが、1万人収容の観客席がある総合体育館の次はと探すと、一気に観客席は減り、次に多いのが700人規模の的場池体育館で、総合体育館とかなり差があることが分かります。体育館を必要とする室内競技、バスケットのBリーグ、バレーのVリーグ、フットサルのFリーグ、卓球のTリーグ、バドミントンのS/Jリーグなどの各競技の国内最高峰リーグも盛んになっていますが、これらリーグの入場者数の施設基準を見ますと、おおよそ1,000人から5,000人、総合体育館では大き過ぎますし、700人規模の体育館では小さ過ぎます。 また、平成30年度、福岡県内では福岡市が所管する5,000人収容の観客席がある福岡市総合体育館、福岡県が所管する最大5,000人収容の観客席がある久留米アリーナがオープンしました。昨年のラグビー日本代表の大活躍により、ラグビーだけでなくそのほかのプロスポーツも脚光を浴びつつあり、活動も活発になってきています。 器さえあれば、本市でも様々なプロスポーツの迫力ある生の試合を間近で見ることができます。加えて、新型コロナ感染症の今、災害発生時の避難所としての活用も、規模的には最も効率のよいものだと考えます。市民のためにも、本市におけるプロスポーツの振興のためにも、そして、万が一の災害にも対応できる、3,000人から5,000人規模の新しい体育館の整備が必要と考えますが、見解をお伺いします。 次に、磯崎新氏の設計による公共施設のライトアップと観光PRについてお尋ねします。 本市は日本新三大夜景都市として近年脚光を浴びています。本来ならば、ライトアップや夜景は夜型観光の核であり、その先の飲食や宿泊にもつながり、地域経済の活性化に大きく寄与するものと考えられてきましたが、その柱の一つであるインバウンドの需要はこのコロナ禍の影響で全く見込めなくなりました。そうすると、今だからできることをまず考える必要があります。 それは、今注目を浴びているマイクロツーリズムです。まずは、市内、県内、近隣県の方々をターゲットにして、そして、アフターコロナにつなげる、国内外からの人を呼び込むための施策が必要と考えます。本市には、建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を授与された磯崎新氏が設計した建築物があります。日本人としては丹下健三氏や安藤忠雄氏に続き8人目の受賞となりました。 皆さんも御承知のことと思いますが、磯崎氏が手がけた建築物は、1974年開館、映画デスノート、図書館戦争の撮影にも使われた北九州市立美術館本館に始まり、1975年開館、映画図書館戦争の撮影に使われた中央図書館、1977年の西日本総合展示場本館、1987年の美術館アネックス、1990年の北九州国際会議場があります。本来の公共施設としての機能を発揮するのはもちろんですが、さすがに磯崎氏の作品、本市のPRにも大きな役割を果たしてくれています。 その効果をさらに大きく、そして、より世間に知らしめるため、磯崎氏の建築物のライトアップと観光PRを検討してみてはいかがでしょうか。日本新三大夜景都市の一つである本市には、工場夜景をはじめ、小倉城や門司港駅や若戸大橋のライトアップがあり、これらの施設と併せて夜型観光の目玉にもなるのではないでしょうか。新三大夜景都市というブランドを守り、さらなる物づくりの町、そして、本市のイメージアップのためにも、ライトアップと観光地としてのPRはどのように考えているのか、見解をお伺いします。 以上で私の第1質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(村上幸一君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 木村議員の御質問にお答えさせていただきます。 まず、本市のキャッシュレス化についてであります。 近年、キャッシュレス決済は急速に普及拡大しております。日常の様々な場面で活用され、身近な決済手段となってきております。また、国の成長戦略、未来投資戦略2017や、その後の成長戦略フォローアップなどで、令和7年6月までに決済全体に占めるキャッシュレス決済の比率を4割程度とする目標が掲げられています。こうした動きを踏まえ、本市のキャッシュレス化については、まず、本年1月に上下水道料金の支払いにキャッシュレス決済を導入し、引き続き本年度中には市税や国民健康保険料での導入を予定しております。 今回予算計上しております区役所業務の見直し推進事業では、市民サービス向上と業務の効率化を図るため、区役所業務のうち市民課に係る業務のキャッシュレス化及び手続のオンライン化に向けた課題の整理や費用対効果の検討などを行うことにしております。このうちキャッシュレス化については、住民票の写しなどの発行手数料をキャッシュレス化した場合の業務フローの見直しや決済方法の検討、さらに、それらを踏まえた実証実験などを行うことにしております。 今後についてであります。令和3年度には実証実験の結果に基づく検証を行い、全区への導入計画などについて検討を行います。いずれにしても、キャッシュレス決済などの行政のデジタル化は重要課題と認識しております。市民サービス向上に加え、業務の効率化を図る上でも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、磯崎新氏の建築物のライトアップの御提案がございました。 本市は夜景観光を推進しております。門司港レトロ、小倉城、若戸大橋、ミクニワールドスタジアムなど観光地を中心にライトアップを行い、平成30年10月には札幌市、長崎市とともに日本新三大夜景都市に選定されるなど高い評価を受けております。 また、冬季にはライトアップがさらに生かされるよう、町全体をロマンチックな空間とするイルミネーションを実施し、その期間中に夜景を楽しんでいただくバスツアーも行うなど、夜景を売りにしたPRや観光客の誘致に取り組んでおります。 昨年5月、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞された磯崎新氏は、日本を代表する建築家であります。市立美術館や中央図書館は名作との評価も高く、本市との御縁も深い方であります。そのようなことから、昨年の11月18日には、専門家の解説を聞きながら磯崎新氏の作品を見学できるツアーを行いました。また、磯崎氏本人を招いてのプリツカー賞受賞記念講演会とトークセッションも開催をいたしました。ツアー参加者は32名、講演会参加者は約500名であります。 御提案の磯崎氏が設計した本市施設のライトアップにつきましては、照明デザインや器具の設置方法について、磯崎新氏との協議が必要なこと、また、設計や設置工事に多額の予算を要することなどから、慎重な検討が必要であります。ただ、美術館の内部照明を点灯することによって、丘の上に美術館がありますが、なかなか非常に魅力的な建築物として浮かび上がるわけでございまして、内部照明の点灯ということが可能か検討しております。 さて、観光振興やイメージアップの観点からは、市民や観光客の目に留まりやすく行きやすい、イベントやコンベンションで活用され、利用者が多い、海外からの来客が多く、本市のイメージアップに寄与するなどの点を考慮することが必要であります。これらの点を踏まえ、どの建築物のライトアップを行うか、様々な関係者のヒアリングや費用対効果など、小倉都心部の施設について検討を進めてまいりたい、小倉都心部の施設から検討を進めてまいりたいと考えております。 今後も日本新三大夜景都市としてさらにブランド価値を高めるため、本市夜間景観のグレードアップが重要と考え、この魅力を内外に広くPRして夜景観光を推進してまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(村上幸一君) 総務局長。 ◎総務局長(高松浩文君) 本市のキャッシュレス決済の安全性について御答弁申し上げます。 本市では本年1月から上下水道料金の支払いに、スマートフォンによるキャッシュレス決済を導入しております。7月からは公の施設の使用料決済のキャッシュレス化について、美術館本館や漫画ミュージアムなど市内17施設で実証実験を行っています。このような取組に対し、利用者からは自宅でいつでも支払いが可能になり、便利になった。また、コロナ禍において現金のやり取りによる接触リスクを減らせるため、安心できるなどの声をいただいております。 御指摘のドコモ口座やセブンペイについては、サービス登録時の本人確認が不十分であったため、本人に成り済ました第三者により不正利用されたものと認識しております。 一方、上下水道料金や公の施設で利用可能なキャッシュレス事業者は、サービス登録時に本人の電話番号に確認通知を行うなど、厳密な本人確認の対策を講じております。加えて、決済に利用される銀行口座やクレジットカードなどの個人情報を暗号化していること、また、不正利用により被害が発生した場合は、利用者や店舗に対して補償を行う制度を定めていることなど、セキュリティーを高める取組や利用者保護に向けた対策が取られております。 市民サービスの向上、業務効率化を図るためにキャッシュレス決済を推進していくことは重要であります。導入に当たっては、多様化するキャッシュレス決済の動向に注視するとともに、キャッシュレス事業者等に対して安全性の確認を求めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(久保山雅彦君) 最後に、新しい体育館の整備についての御質問にお答えいたします。 まず、市内の体育館の現状ですが、市内には総合体育館をはじめ平成28年度にオープンいたしました浅生スポーツセンターなど17の体育館があり、1万人の観客が入場可能な総合体育館を除く16の体育館の観客数は、700人以下となっております。 これまで総合体育館では、BリーグのライジングゼファーフクオカやVリーグの堺ブレイザーズ、Fリーグのボルクバレット北九州がホームゲームを行っております。また、女子テニスの国別対抗戦フェドカップや、卓球のジャパンオープン荻村杯など多くの国際大会が開催され、スポーツの振興や町のにぎわいにつながっております。さらに、Tリーグの公式戦では浅生スポーツセンターやメディアドームで行われておりまして、競技種目や大会規模に合った施設が利用されております。 体育館の新設についての御質問がございましたが、このように国際大会やプロスポーツ大会は、観客席数を含め既存の施設において現在は特に問題なく開催できているのではないかと考えております。このため、直ちに3,000人から5,000人の観客席を備える体育館を新設する考えは持っておりませんが、施設を更新する際には観客席数を含めて、その規模や機能を検討したいと考えております。 今後ともスポーツ施設を最大限に活用することで、市民の安全・安心の確保に努め、スポーツをはじめとする大規模大会の誘致開催に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。答弁は以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 53番 木村議員。 ◆53番(木村年伸君) 御答弁ありがとうございます。前向きな御答弁をお願いしますということで、質問させていただいたんですけど。今、新しい体育館の整備について、今後施設の更新について考えたいとおっしゃいましたけど、直近の施設の更新となると、大体どの体育館を考えておられるのか教えていただきたいと思います。 ○議長(村上幸一君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(久保山雅彦君) 市内の体育館ですけれども、一番古いものになりますと、昭和53年に建設をされました小倉南体育館が一番古くなりますし、また、その次といいますと的場池体育館が古いと。昭和55年に建設されておりますので、そのようなところが大体40年ぐらいを経過しているということになります。ただ、この施設規模について、観客数を含めて施設規模については、別途その場所での観客数を増やすことがいいのかどうかとかもありますので、立地条件とかそのようなものを含めて考えていく必要があると考えております。 ○議長(村上幸一君) 53番 木村議員。 ◆53番(木村年伸君) 局長、更新の時期は大体いつ頃をめどに考えておられるのでしょうか。 ○議長(村上幸一君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(久保山雅彦君) 基本的に公共施設については、大体60年ぐらいを使用期限ということにしておりますので、そうなりますと15年から20年ぐらい先のことになるかと思います。 ○議長(村上幸一君) 53番 木村議員。 ◆53番(木村年伸君) せっかく大規模大会誘致推進室、そして、現在国際スポーツ大会推進室ができているにもかかわらず、そういうことで私はどうなのかなと思います。実際のところ、今回も先ほども吉田議員が言いましたように、ギラヴァンツ北九州、勝ち点38で首位を走って、本当にミクスタがもっと早くできていたらと思っていた方も多かったんですけど、本当にこのミクスタを造ってよかったなと思っている方が多いと思います。 そういう中で、現在5位のボルクバレット北九州、これも先日開幕戦があったんですけど、12チームありますんで、年間22試合、ホームゲームが11試合あるんですけど、ボルクバレット、去年までは2部リーグだったんで、戸畑の浅生でも十分対応できたんですけど、現在は1部リーグにギラヴァンツより先に、プロの北九州のチームとしては初めて1部リーグに上がったんで、1,500人以上の観客席が必要と、そうなると本市では総合体育館しか対応できるものがありません。 11試合のうち今のところ総合体育館が5試合、ホームゲームでありながら北九州市内では11試合のうち5試合しかできないと、あとの2試合は久留米アリーナ、そして、あとはほかの地域でさせていただくというのが、これがちょっと非常に寂しいかなと思います。総合体育館も非常に人気がある体育館で、なかなかいろいろと要請が多いので、使うのも難しいんですけど、その辺も考えて新しい体育館の整備をしていただいたらどうかと思うんですけど、いかがでしょうか。 ○議長(村上幸一君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(久保山雅彦君) 確かにボルクバレット、F1に上がりまして活躍しているということは承知しておりますし、市民を挙げて応援すべきものだと思っております。 ただ、今総合体育館で5試合ということでございますけれども、F1の基準が1,500人以上ということではございますが、当分はやはり総合体育館を活用していただいて、活動していただければなと思っております。 ○議長(村上幸一君) 53番 木村議員。 ◆53番(木村年伸君) 十分そういったものも配慮して、今後も総合体育館を活用していただきたいと思います。そして、先ほど言いましたけど、新しい体育館の更新時期と言いましたけど、調べていると門司の大里の複合施設、これに武道場と室内プールと体育館が入ると、そしたらその体育館を造るときにそういう体育館を整備できないかと、そういったものも検討はできるんじゃないかと思います。 そして、これはできないとか、そういったものじゃなくて、これをするためには市民の盛り上がりが必要だとか、PFIなり民間の活力を導入すれば、結局何とかできるんじゃないかとか、北九州市の優秀な執行部の皆様ですから、今の公共施設のマネジメントもありますけど、スクラップ・アンド・ビルド、これからの北九州の市民や子供たちのシビックプライドを育てるためにも、自分たちの町にもこんな立派な施設がある、そして、こんなおらが町のチームがある、そして、いろんな大会がやってくるというのが子供たちの未来にとってもいい影響を与えるんじゃないかと思いますので、何とぞ御検討をよろしくお願いします。 それと、磯崎新のライトアップですけど、四国に隈研吾さんを、新国立競技場を設計された隈さんの木造建築を町全体でミュージアムにした梼原町というのがあります。そこは5地域6施設、梼原町総合庁舎、そして、雲の上のギャラリーとレストラン、まちづくりのまちの駅、そして、YURURIゆすはら、これ老人ホームですね。そして雲の上の図書館、そういったものがこれ本当にまちおこしとしてツーリズム、四国の中にも観光スポットとして注目を集めています。ぜひ磯崎新さんのそういう公共施設を使ってツーリズム北九州、北九州の観光スポットにしていただきたいと思いますので、引き続き検討をよろしくお願いしたいと思います。 また、小倉北区のライトアップ、国際会議場とか、あれも非常にユニークな建築物という評価も高いんで、丘の上の双眼鏡の美術館と一緒にライトアップしてくれたらなと思いますので、重ねて要望します。 今の状況でいけば、来年の今頃は東京オリンピックが無事に終わり、そして、余韻に浸っている、そういうふうに私たちは望みたいと思います。そうなったときに、過去の例を見るとオリンピックが開催された国ではオリンピック終了後、各団体の国際大会がそのまま開催されていることが多いんです。東京オリンピック終了後に、本市にもそういった声がかかるんじゃないかと思いますし、また、そういった国際大会をこちらに持ってきていただけるように最後に要望して、終わりたいと思います。それが新しい体育館の整備へと私はつながると思いながら、私の質問を終わります。以上です。ありがとうございました。 ○議長(村上幸一君) 進行いたします。40番 山内議員。 ◆40番(山内涼成君) 皆さんこんにちは。日本共産党の山内涼成です。会派を代表して一般質問を行います。 初めに、給特法、教職員給与特別措置法の改正について伺います。 公立学校教員の労働時間を年単位で調整できる変形労働時間制の導入を盛り込んだ改正給特法が2019年12月4日成立しました。長時間労働が問題となっている教員の働き方改革の一環で、長期休業期間の休日のまとめ取りを各自治体の判断で可能にするほか、原則月45時間以内とする時間外在校等時間の上限時間等に関する指針を法的に位置づける内容です。変形労働時間制は、最も早い自治体では2021年4月からの導入が見込まれています。 1年単位の変形労働時間制は、労働基準法第32条に定められていますが、地方公務員については地方公務員法58条において適用除外とされていました。今回、この地方公務員法58条の規定を読み替えることによって、公立学校の教員に対し適用できるようにしました。また、その際に本来、労基法に定められている導入要件として、対象となる労働者の範囲、対象期間、労働日ごとの労働時間等の労使協定の締結が必要とされておりますけれども、条例によって定めることにより事実上、労使合意も必要なくなりました。 1年単位の変形労働時間制を導入するためには、1日の在校時間を明確に設定し、通常勤務時間を超える時間分を夏休み等に休日として付与しなくてはなりませんが、本市の公立学校教員の令和元年度の一月当たりの時間外平均在校時間は小学校で29時間37分、中学校で40時間31分、閑散期とされた8月でも小学校8時間46分、中学校22時間40分発生しています。要するに一年中残業が発生しており、持ち帰り仕事など考慮すれば常に繁忙期であると言わざるを得ません。 教育長は、令和元年12月議会において、変形労働時間制について法改正後の国の動向を見守りつつ、導入について調査研究してまいりたいと答弁しています。本制度の導入については、勤務実態を把握し、業務の見直しや削減に取り組む中で各自治体の判断に委ねられています。 そこで、改めて伺います。 本市の教育現場の現状や業務改善の取組を踏まえた上で、1年単位の変形労働時間制の導入について見解を伺います。 また、制度を導入する場合、1日の労働時間や、まとまった休日の付与の在り方、これをどのように設定するのか伺います。 この制度の導入に、学校現場からは強い反発の声が上がっております。その最大の理由は、長時間労働の縮減への効果が期待できない点にあります。実際に萩生田文部科学大臣もこれを導入すること自体、日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものではありませんと述べています。 教員にとっての本当の働き方改革は、教員の声を聞き、現場を尊重した働きやすい環境づくりを行うことです。教員からは、やりがいを持たせてほしい、時間に追われて子供に向き合えないといった声が絶えません。憧れと理想を持って教員になった若者がストレスに押し潰され、病気になる現実を教育委員会は直視すべきです。 新型コロナウイルスの感染症対策のため、本市でも1クラス20人程度の分散登校が行われました。分散登校で少人数学級を経験した教員は、一人一人の子供をよく見ることができ、丁寧に教えることができたと話していました。子供たちも、先生が自分のことを見てくれているという安心感があったのではないでしょうか。 教員の働き方改革、そして、誰一人取り残さない教育の実現のために、少人数学級の実現は待ったなしの課題です。1クラス20人程度の少人数学級を経験した現場の声を踏まえて、その実現について見解を伺います。 次に、新型コロナウイルス感染症の拡大で対応に追われる保健所について伺います。 保健所は、1937年に制定された保健所法に基づき設置され、その翌年に厚生省が発足して業務が開始されました。保健所業務の変遷を振り返ると、1940年代の結核、伝染病などの感染症対策、1950年代のがん、脳卒中、心臓病などの成人病対策、1960年代には公害等をはじめとする環境衛生問題が表面化、精神保健対策や母子保健対策がスタート、1970年代に入り健康増進、疫病予防、診断治療、リハビリテーションを包括的に捉えた国民健康づくり運動が始まり、1982年には老人保健法が制定をされ、市町村が老人保健法の実施主体となりました。 1990年代に入り、エイズ対策や難病対策、産業廃棄物対策などが新たな保健所業務に加わりました。そして、1994年、これまでの保健所法が地域保健法に変わり、これを契機に保健所の統合、再編が進められてきました。従来は、10万人に1か所とされていた保健所所管区域の見直しが行われ、1994年当時に625か所あった都道府県保健所は、2017年には363か所に減少、本市でも1996年には全区7か所にあった保健所が1か所になりました。 保健所の業務はその変遷からも分かるとおり、その年代のニーズによって追加されてきた一方で、政治的判断により保健所の規模は縮小されてしまいました。2002年SARS、2012年のMERS、そして、今回の新型コロナウイルス感染症と約10年置きに新型のウイルスが発生をし、いずれも治療法は確立されておりません。今、未知の感染症の時代を迎え、現在の保健所の体制で全ての機能が発揮できるのか、答弁を求めます。 8月1日付で新型コロナウイルス感染症対策の体制強化が実施されました。専門部署の設置や職員の増員、さらに、保健所業務の効率化のためのアウトソーシングを推進するとともに、PCR検査能力については1日600件を確保し、さらに、大規模流行時には1日1,000件が可能な体制を目指すとしたわけでありますけれども、1日1,000件の検査は、今の職員がフル稼働した上で、民間を含めて検査機器の稼働回数を最大限に高めることで達成できる数字であります。今後、秋、冬の本格的な感染拡大が予想される中で、検査を増やして感染拡大を防ぐことをほとんどの専門家が指摘し、厚労省も行政検査の拡大を打ち出しております。 そこで、今後1,000件以上の検査体制の拡充が必要となった場合、人員も含め体制の強化は可能なのか、見解を伺います。 次に、本市の交通政策について伺います。 本市の鉄道網は、全区を有機的に連絡しています。また、モノレールと筑豊電鉄は、それぞれ都心の小倉駅、副都心の黒崎駅でJRと接続しており、都市内及び都市間輸送を担っています。幹線としての鉄道に対して、一方支線として鉄道駅までの移動を担うのがバスというのが、本市の交通政策の大まかな考え方であります。 しかし、支線としてのバス路線は主に駅沿いの国道もしくは駅に向かっての運行となっており、いわゆる駅周辺の人口密集地の住民のみの交通手段となっています。私は、交通政策は幹線に対してできるだけ細かい支線の充実、それと福祉の2本柱で支えるものだと思っています。低い年金で生活する高齢者が移動の手段を失ったとき、買物や病院などの生活のための交通手段の保障は福祉で支えるべきです。 高齢者の移動を支援する事業は、20政令市中13都市で行われております。名古屋市では昭和48年から65歳以上を対象に敬老パス交付事業が行われており、所得に応じた利用者負担で年間乗り放題のパスを交付しております。今年度の予算額は132億円です。 平成25年に検証された効果として、1つ、社会参加効果は、外出率が3割アップ、2つ、健康増進効果は、外出1回当たり1,400歩増で病気予防、3つ、経済効果は、使った予算の2.5倍の経済効果、間接効果は4倍である、4つ、環境効果は、4万人が自動車利用を抑制、CO2削減と多額の税金を投入しても十分な効果があることが証明されています。 市民が望むJR、モノレール、バス等が選択できる高齢者福祉乗車券を本市も導入すべきです。見解を伺います。 以上で第1質問を終わります。 ○議長(村上幸一君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 山内議員の御質問にお答えいたします。 保健所の体制についてであります。 本市の保健所は市民の疾病予防、健康相談、各種の検査など保健衛生、生活環境などに関する幅広い分野で重要な役割を果たしております。平成8年には7か所の保健所を1か所に統合し、地域保健法に基づく保健所の機能の中で、感染症対策や医務薬務に関する業務及び食品衛生や環境衛生に関する業務を集約いたしました。 また、地域住民の健康相談や保健指導などの業務については、市民にきめ細かなサービスを提供するため、各区役所において実施する体制として、地域単位できめ細かな業務運営を行ってまいりました。 保健所の負担増についてであります。 今回の新型コロナ感染症におきましては、年間200件近くの新規登録患者が発生する結核をはじめ、麻しんやHIVなどの感染症予防業務、また、食品営業施設や環境衛生施設の監視指導業務、また、医療施設などの適正運営の監視指導を行う医務薬務業務、こうした業務をコロナ対策と並行して行ってきたところであります。 急増する感染者への対応も加わって、職員の負担が大幅に増加をいたしました。そこで、8月1日、コロナ対応を専門的に行う部署を設置し、20名の人員を補強し、兼務の職員を合わせると総勢114名の組織体制を構築いたしました。これによって既存の保健所業務と新たな感染症業務との両立を図り、感染症、食品衛生、環境衛生など市民の危機管理に関する総合的な拠点としての機能を果たせると考えております。 検査拡充に対応する体制の強化につきましては、検体採取から検査実施まで目詰まりのないバランスの取れた体制の整備拡充を図りつつ、その中で必要性の高い方から検査を実施する効果的、効率的な体制とすることが必要であります。その対応として、医師や保健師などの保健所の専門職員が必要な業務に集中できる環境を整備し、検査数や患者数の増減に柔軟に対応できるよう、全国でも先駆的な取組として専門職員以外でも担える業務をアウトソーシングし、民間の人材や資源を活用しております。 アウトソーシングの内容と効果であります。 システムエンジニアの常駐による患者や濃厚接触者、PCR検査数など情報処理の迅速化、効率化であります。これで4人分であります。次に、これまで職員が行ってきた検体搬送や患者搬送を、貨物の事業者やタクシー事業者へ業務委託することによる業務の省力化と搬送能力の増強、これによって8人分になります。また、健康観察につきましては、看護師などの資格保有者を雇用している人材派遣会社への業務委託による人員体制の強化、3人分であります。このような対応を図っているところであります。 さらに、検査体制につきましては、民間検査機関や協力医療機関へのPCR検査機器の導入の促進、医師会と連携し市民にとって身近な診療所などで、唾液による検体の採取や抗原検査が実施可能になる仕組みの構築、このように民間事業者の能力を最大限活用してまいります。 こうしたことで、1日1,000件を超える検査需要に対応できるものと考えており、今後とも民間事業者や医師会、地域の医療機関などと連携協力の下で体制の強化に取り組んでまいります。 残余の質問は、教育長、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(村上幸一君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 教育に関しまして、教職員給与特別措置法の改正につきまして2点御質問いただきましたので、順次お答えいたします。 まず、1年単位の変形労働時間制の導入についての見解と、制度導入の場合の1日の労働時間やまとまった休日の付与の在り方をどのように設定するかというお尋ねでございます。 休日のまとめ取りのための1年単位の変形労働時間制は、1年単位で考えたときに全体として休日の増加などが期待される場合に有効な制度であり、客観的な勤務時間管理の徹底など、ほかの施策と相まって学校における働き方改革を進めるための一つの選択肢になり得る仕組みとなっております。 本市の学校における働き方改革についてですが、平成31年3月に学校における業務改善プログラム第2版を策定いたしまして、これまでスクール・サポート・スタッフの配置の充実や部活動指導員の拡充、また、専科指導の推進など様々な業務改善の取組を行ってまいりました。 また、本年6月には教育職員の業務量の適切な管理等、必要な措置を行うために、北九州市立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例を一部改正しまして、業務改善の取組とともに、在校等時間の削減に努めているところであります。 このような中で、本年度の在校等時間の状況につきましては、現在新型コロナウイルス感染症の影響から、学校では臨時休業や長期休業日の短縮、また、2学期制の実施など平常時と異なる状況にありまして、また、来年度以降につきましても勤務状況が流動的になることが想定されております。こうしたことから、本制度の導入についてや、また、その際併せて考えるべき1日の労働時間や、まとまった休日の付与の在り方等、本制度活用の際の運用につきましては、学校での新型コロナウイルス感染症の対策を進める中で、他都市の状況や学校現場の意見を踏まえまして、引き続き調査研究を続けてまいりたいと考えております。 いずれにしましても、学校における働き方改革を進める上で、業務改善は喫緊の課題であると考えておりまして、子供と向き合う時間の確保や教職員のワーク・ライフ・バランスの推進に向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。 2点目でございます。1クラス20人程度の少人数学級の実現についての見解を伺うとの御質問でございます。 本市の業務改善の取組ですが、本市におきましては、より実効性のある業務改善の取組を進めていくために、昨年度から管理職、学校事務職員、教諭に加えまして、PTAの代表者を構成員といたします北九州市立学校における業務改善推進拡大会議を開催しております。今年度もこの会議の構成員の声を丁寧に聞きながら、業務改善の取組を全力で進めているところでございます。 また、今年度行った分散登校についてですが、本市の児童生徒にも新型コロナウイルス感染症の陽性患者が出るなど、厳しい状況の中で、臨時休校措置から段階的に学校を再開する手段といたしまして、5月に3日間、6月の10日間の計13日間をクラスを半分にして分散登校としたところであります。この分散登校期間中は、児童生徒が円滑に学校生活を送れるように、学習支援以外にも心のケアを行うために、生活リズムや健康面などの状況把握ができるアンケート調査に加えまして、面談や教育相談を実施するなど、児童生徒個々の状況に応じた手厚い対応を行ったところでございます。 一方で、少人数学級の推進につきましては、いじめ等の課題や基礎学力の向上など、個に応じたきめ細かな指導を実現するために、国に対して指定都市教育委員会協議会を通じた要望を続けておりまして、本市独自でも令和2年8月に国に対して要望を行ったところです。さらには、全国知事会、全国市長会、全国町村会、それぞれの会長名によります新しい時代の学びの環境整備に向けた緊急提言の中で、少人数編制に向けた教員の確保について要望が出されております。 なお、国の動向ですが、国におきましては8月25日に教育再生実行会議が開催されて、今後は少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備について、ワーキンググループが立ち上がって議論することとなっております。本市といたしましては、以上のような国の動向を注視しているところでありまして、引き続き調査研究を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 保健福祉局長。 ◎保健福祉局長(永富秀樹君) 高齢者福祉乗車券について、タクシー、JR、モノレール、バスなどが選択できる福祉乗車券を導入すべきとの御質問に答弁させていただきます。 本市における高齢者の交通機関利用につきましては、市営バスのふれあい定期、こちら6か月で最大89%の割引、北九州モノレールのシルバーパス、こちら6か月で最大70%の割引、西鉄バスのグランドパス65、こちら6か月で最大64%の割引など、通常より大幅な安価な料金で定期券を購入することができるものでございます。さらに、一部のタクシー事業者におきましても、独自に割引制度が実施されているなど、高齢者が外出しやすい環境整備が整えられております。 一方、市といたしましてもこれまで生活交通の確保のため、おでかけ交通などの事業を実施してまいりました。今年度は当該事業者への運行支援の拡充や新たな地区への導入を図るなど、さらに力を入れているところでございます。 議員御指摘の名古屋市の敬老パスに関する調査報告につきましては把握しており、その中で例えば社会参加や健康増進などの効果について言及されていることは承知しております。本市におきましては買物支援の取組といたしまして、地域の方々が中心となって特別養護老人ホームのバスを利用した地元市場までの送迎、また、地元商店街の駐車場で開催する朝市などが行われておりまして、地域交流や社会参加にもつながっているところでございます。 加えまして、健康づくりアプリ、GO!GO!あるくっちゃKitaQを活用したウオーキングの普及や啓発などのほか、健康寿命プラス2歳の推進関連予算を今年度拡充するなど、健康づくりのための取組を一層進めているところであります。 高齢者への交通費助成につきましては、多額の事業費を要し、制度の廃止や縮小を行った年もございます。本市といたしましては限られた財源を効果的、効率的に活用し、地域における高齢者の生活支援の充実などに努めることとしており、高齢者福祉乗車券を導入する考えはございません。御理解いただきたいと思います。以上で答弁を終わります。 ○議長(村上幸一君) 40番 山内議員。 ◆40番(山内涼成君) 答弁ありがとうございました。 まず、変形労働制からお伺いしますけれども、教育長のお話では、コロナの影響で来年、再来年という話ではないんじゃないか、ちょっと難しいんじゃないかというお話はありましたけれども、いずれにしても教員とか子供たちの意見を十分聞いてほしい、そして、制度を受け入れる学校の現場の意見を、説明をきちんとして、意見を聞くという体制をきちんと整えてほしいと思います。 それから、教員にはもともと残業という概念がございません。ですから、定時を超えても残業代も支払われることはないわけであります。しかし、今回の法改正では、所定労働時間を超えた分、いわゆる残業は週45時間、年間360時間までと明記しています。現場ではこの週45時間だけが独り歩きをして、行き過ぎた指導が行われていないでしょうか。時間の適正管理について、誰がどのように行うか統一したルール、これを定めるべきだと思いますけれども、これは答弁要りません。要望しておきます。しっかりと適正なルールを確立していただきたいと思います。 それから、変形労働時間制は、本来所定労働時間を超えて、これだけ働き過ぎているからこれだけ休んでくださいという制度であります。現行の小・中平均残業時間だけでも年間50日以上は休める計算になります。これ例えば超勤時間として換算した場合、教員全体の年間の総残業代は幾らになりますか。 ○議長(村上幸一君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 山内議員が質問の中でおっしゃっていました、小学校で月間平均30時間残業している、中学校で40時間残業していると、あの数字に基づきまして単純計算いたしましたら、大体年間50億円から60億円かなというふうには計算しております。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 40番 山内議員。 ◆40番(山内涼成君) そうですね。実にこれ700人近くが採用できる金額であります。これは教育現場だから許されるというような話ではないと私は思うんです。教育委員会も教員の長時間労働是正のために努力をしているのは十分分かっております。しかし、これは限界があるんじゃないでしょうか。 今回、国がせっかく残業時間の上限を定めて、教育職場に残業の概念、これを持ち出したわけです。残業代として支払うべきと私は思っております。 それから、少人数学級について伺います。 一斉休校措置が終わり、本市でも1クラス20人程度で分散登校が行われました。初めて経験をした教員や子供たち、どんな感想が聞かれたのか教えてください。 ○議長(村上幸一君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 1つ前提として私の答弁の中でも申し上げましたが、あれは少人数学級を推進するという意味ではなくて、3か月近くも続きました長い休業を終わりまして、子供たちが学校に戻ってくる上で精神的な、あるいは身体的なケアを中心にしたいということで、1つには感染予防も含めまして、半分に分けて、それが結果として20人ということでございました。そういう意味では、先生方、現場の声を確認いたしましたら、目が行き届いただとか、きめ細かくケアできたと、学習もフォローできたという前向きな声も確かに多かったんですけど、中にはもしもこの20人がずっと固定になれば、例えば活動のときのグループ分けが数が少なくて、ある意味子供たちの刺激が少ない、あるいは高学年になれば役割分担というのを必ず持ってくるんですけど、役割がほとんどのみんなに行って、ちょっと20人というのはどうなんだろうという声も聞きました。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 40番 山内議員。 ◆40番(山内涼成君) 本来、教育の現場というのは、いつでもケアができる、そして、子供たちに一人一人に目が行き届く、これが理想であるべきだと私は思うんです。だから、学校の先生たちの感想というのは、それはそもそも論、感想としてはもともとの教育の原点だと私は思います。 私たち根拠がなくて20人と言うているわけではないんです。今の学校の教室、64平米ですよね、平均的に。それを考えた場合に、35人学級でも1メートルの間隔があるから、国の衛生管理マニュアルの基準をクリアしていると教育長おっしゃいましたけれども、今の教室の実態どうでしょうか。一人一人がシールドに囲われて、給食時間おしゃべりもできずに黙々と食べているわけですね。子供たちにとって学校がストレスになる環境になっとるわけです。教育の専門家として子供たちの立場に立った場合、この環境を教育長はどう考えますか。 ○議長(村上幸一君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、少人数学級を進めたいという私どもの思いは同じでございます。ですから、国のほうにもずっと要求しております。ただ、それが例えば35人が適正なのか、30人が適正なのか、例えば20人が適正なのかというのは、コロナとは別で、教育的な観点というのはまた別にあるのかなとは感じております。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 40番 山内議員。質問は簡潔に願います。 ◆40番(山内涼成君) 本当に私は何でだろうと思うわけです、子供たちの立場を考えたら。学校は休校だけども学童には行ける、楽しみだった修学旅行は日帰りで我慢しろというのに、大人たちはGo To キャンペーンに行けということになっている。私はせめて今の子供たちに、あなたたちがせっかくあのとき我慢してくれたんだから、将来の子供たちには20人学級、これを残すことができたよと言ってあげるぐらいのことはせめてしてやりたいなと思っております。教育長も頑張って国に要請をしているということですから、全力を挙げて今後も要請をし続けてほしいと最後にお願いして、終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(村上幸一君) 進行いたします。34番 浜口議員。 ◆34番(浜口恒博君) 皆さんこんにちは。ハートフル北九州の浜口恒博です。会派を代表して一般質問を行います。 最初に、コロナ禍の公共交通網の崩壊防止についてお伺いいたします。 北九州市議会政策立案支援事業の講演会が8月25日開催され、一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議の代表理事、京都大学の大学院藤井聡教授を講師としてお招きをして、あるべき公共交通の姿とコロナ禍における公共交通政策についてをテーマに講演会が開催されました。講演会の中で同教授は、一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議がバスや鉄道など交通事業者各社の過去の旅客収入実績と、国土交通省が公表した今年3月の減収率に基づき減収額を試算し、緊急事態宣言が5月で解除となる場合でも公共交通全体で3兆5,000億円、中小の交通事業者に限っても最低で約1兆円の減収と見ています。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関し、全国の鉄道24社、バス227社、タクシー234社、旅客船6社などの事業者に調査した結果、回答があった436社のうち約半数が、外出自粛が続いた場合、8月中旬までに倒産するおそれがあると答えています。 政府に期待する支援として、約8割が従業員の賃金の補償を強く求めているとのことです。加えて公共交通や物流は、市民生活、経済活動を支える最重要の社会インフラであり、緊急事態においても必要な機能を維持することが求められていることから、政府が早急に資金支援をする必要性を訴え、もし支援がなければ中小規模の事業者を中心に倒産が相次ぎ、各地の公共交通網が崩壊しかねないと指摘をしています。 そこで、お尋ねいたします。 鉄道、バス、タクシー、船舶などの公共交通事業者は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大幅な減収となり、新しい生活様式による社会の変容次第では、収束後も利用者が回復しないことも想定されています。このような中、令和2年9月議会に地域を支える陸、海、空の公共交通事業者の事業継続を支援するための7億2,220万円の補正予算が計上されています。本市は公共交通が崩壊の危機に直面している現状をどのように捉え、社会インフラである公共交通網を将来にわたって維持するためにどのような考えを持っておられるのかをお尋ねします。 2点目に、新型コロナウイルス感染症は、飛まつ感染と接触感染が主な感染経路と考えられています。交通事業者は感染拡大防止に向けて、車内換気、運行中の窓開け、換気扇の作動、そして、車内の消毒、利用者にはマスクの着用、大声での会話の自粛、下車後の手洗い、時差出勤を呼びかけるなど、感染拡大防止対策を行っているとのことですが、本市はこうした利用者への感染防止対策に対して、公共交通事業者にどのような支援を行っているのか、お尋ねいたします。 また、利用者は感染リスクにおびえ、利用を控えたり、不安を感じながら利用しているとお聞きしています。利用者が安心して公共交通を利用できるよう、事業者が感染拡大防止対策等に取り組むことはもちろんですが、本市としても公共交通を利用する際の新しい生活様式に沿った感染拡大防止策などをもっと啓発を行い、利用の促進を図るべきと考えますが、併せて見解をお聞きします。 次に、動物愛護団体との連携強化についてお伺いいたします。 私は8月24日に市内にある愛護団体を訪ね、保護されている犬猫の飼育の環境や譲渡に向けての活動実態を視察してきました。犬猫はこの団体の自宅を保護シェルターとして、猫40数匹、犬3頭、うち1頭は野犬が積み重ねられたゲージに収容されたり、室内に放し飼いにされていました。 これだけの保護頭数にかかる経費について尋ねたところ、自宅をシェルターとしているので家賃はかからず、人件費については家族とボランティアが行っているのでかからないが、犬猫の食費に月約20万円かかり、その他にも冷暖房費や必要品、医療費、不妊去勢手術代など、毎月多額の経費がかかっているとのことです。収入については、毎月3回行っている犬猫の譲渡会の会場で、市民からの寄附や支援物資などをいただいているが、不足分については私費を充てているとのことです。 ところが、今は新型コロナウイルス感染症拡大によって、譲渡会を開催することができず、犬猫の譲渡や、支援物資や寄附金などの受け取りができない状況にあるため、譲渡の推進に向けて、今後は店舗等を購入し、保護猫カフェをオープンする計画を進めているとのことでした。 今回の視察により、本市が取り組んでいる犬猫の致死処分ゼロの裏には、それぞれの動物愛護団体をはじめボランティアの方々が1日24時間365日、飼育から金銭的負担までして、保護や譲渡に取り組んでいる苦悩があることを知りました。しかし、目の前の動物を救いたいあまり、手に負えないほど引き取ってしまったり、資金や人手が足りなくなるなど、命を守るための致死処分ゼロが、結果として愛護団体にも、そして、保護される犬猫にも苦しい状況を生み出してしまうのは本末転倒です。 北橋市長は今年6月議会において、我が会派の森本由美議員が行った動物愛護と人との共生についての質問に対して、今後も致死処分ゼロを継続していくには、市民への適正飼育の普及啓発、さらなる譲渡の推進を図っていく。これらの取組を効果的に進めるため、ボランティアとの連携が重要であると述べています。 また、動物愛護センターについては、今後は北九州市人と動物の共生社会推進懇話会において、ドッグランの活用やボランティア団体とのさらなる連携の可能性、条例改正の必要性など、議論を重ねていくとの答弁がされていますが、愛護団体は譲渡会が開催できないため譲渡が進まず、飼育や資金的負担が増えるなど、大変な苦労をされています。そういった団体に対して支援する仕組みづくりを早急に進めるべきと考えますが、見解をお聞かせください。 最後に、副都心黒崎のまちづくりについてお伺いをいたします。 本市の副都心黒崎のJR黒崎駅前にある商業ビル、クロサキメイトの運営会社メイト黒崎の経営破綻に伴い、入居している百貨店、井筒屋黒崎店が8月17日に閉店をいたしました。また、同ビル内の専門店街クロサキメイトに出店する約80店舗のうち、約半数は既に退去していましたが、残っていた店舗も同日閉店をいたしました。 北橋市長は、運営会社メイト黒崎が東京地裁に破産申立ての事態を受けて、入居テナントなど関係先の資金繰り支援や、雇用対策などの経営相談に応じ、市民生活への影響が最小限になるようにできる限り支援していきたいと、令和元年2月補正予算に、1点目は入居テナントへの緊急ヒアリングの実施、2点目に経営・雇用相談窓口の設置、3点目に入居テナントが商店街へ移転する場合などの補助、入居テナントが移転する場合に受ける融資の保証料の補填など、メイト黒崎破産申立てに関する緊急対策事業2,500万円を計上し、入居テナントへの支援を実施してきました。 そこで、2点お伺いいたします。 1点目に、緊急対策事業によって約80店の入居テナントの移転状況や従業員の雇用対策に対する支援など、事業の成果と今後の課題についてお聞かせください。 2点目に、副都心黒崎地区は、平成20年7月に国の認定を受けた北九州市中心市街地活性化基本計画に基づき、クロスロード黒崎 人が集い、暮らし、交流する、賑わいあふれる副都心を基本テーマして、市街地の活性化に市と地域住民が一丸となって取り組んできました。 そのような中、ビル運営会社メイト黒崎の破産により、町の活性化の中心となる商業施設の一つがなくなってしまいました。メイト黒崎の破産管財人は、今後土地と建物は入札形式で任意で売却する方針で、媒介する不動産業者との契約に向けて準備を進めている。他の地権者や区分所有者、本市などとも協議をしながら手続を進めたいと報道されています。 しかし、地元の商店街等は、今までクロサキメイト等と共同して町のにぎわいづくりに取り組んできたことから、今後の黒崎の町がどうなるのか不安を感じていると思います。黒崎の町のにぎわいづくりには、同ビルの再生及び活性化が欠かせません。 そこで、副都心黒崎の活性化を再度進める上で、市として同ビルがどのように再生及び活用されるべきか、また、どのように関わっていくのか、お考えをお聞かせください。 以上で私の第1質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(村上幸一君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 浜口議員の御質問にお答えいたします。 まず、コロナ禍の公共交通網の崩壊防止について御質問がございました。 本市では、元気発進!北九州プランに示すまちづくりの目標を実現するため、都市交通分野の取組を戦略的に推進する基本計画として、平成28年8月、地域公共交通網形成計画を策定しています。この中で、持続可能な公共交通ネットワークの再構築を目指し、様々な政策を位置づけ、交通事業者と一体となって取り組んでおります。公共交通は、都市形成に重要な役割を果たし、市民生活にはなくてはならない交通手段ですが、人口減少や高齢化の進展に伴う公共交通の利用者数の減少や、近年の乗務員不足などの課題も多く抱えております。 こうした中、新型コロナ感染症の拡大の影響を受けて、市内の公共交通の利用者の数は前年を大幅に下回り、現在も例年並みには戻っておりません。各交通事業者は非常に厳しい経営状況となっております。このまま利用者数が回復しなければ、減便や路線廃止など公共交通の衰退が進み、サービスの低下を招くなど、市民生活に大きな影響を及ぼし、ひいては都市の活力低下も懸念するところであります。このため、地域を支える公共交通事業者の事業継続を支援することを目的に、運行経費の一部を支援し、利用促進を図るため、公共交通応援事業を補正予算に計上いたしました。 今後の取組であります。来年度には地域公共交通網形成計画の改定を予定しております。今回の事態も勘案しながら、現在新たな政策展開について検討を進めております。具体的には、今年の3月から下曽根駅で開始したJRと西鉄バスの乗り継ぎ連携をモデルとする、異なる事業者間の連携協力であります。次に、連携バスや小型車両を用いたバス路線の幹線とフィーダー路線の再構築であります。また、結節機能を強化する乗り継ぎ環境の整備であります。これらについて交通事業者と協議を進めており、これらを新たな計画に位置づけ、政策の充実を目指します。 今後とも市民生活に欠くことのできない公共交通が崩壊することのないよう、持続可能な公共交通ネットワークを目指し、交通事業者と連携してしっかりと取り組んでまいります。 次に、副都心黒崎のまちづくりについて御質問がございました。 クロサキメイトビルは昭和54年、1979年に建築されました。黒崎の町の顔として長い間市民になれ親しまれてきた施設であります。また、駅前の一等地という非常にポテンシャルの高い場所に位置しております。 このクロサキメイトビルの今後につきましては、破産管財人の下で本格的に土地、建物の不動産の任意売却が進められます。しかし、クロサキメイトビルは建物が2名の権利者の区分所有であること、土地は16名の権利者による共有財産であること、このためその売却に当たっては権利者との調整が必要となります。このため、ビルの再生、活用につきましては、まずは破産管財人の下で売却先となる事業者と権利者などとの間におきまして議論がなされるものと考えます。 黒崎地区においては、議員御指摘のとおり中心市街地活性化基本計画に基づいて、コムシティの再生、文化・交流拠点地区の整備、ふれあい通りの整備、旧長崎街道の歴史文化を生かした祭りやイベントの開催など、ハード、ソフトの両面から官民一体で事業に取り組んできました。この取組を機に、黒崎ひびしんホール周辺などでは、スーパーをはじめ生活利便施設が立地し、八幡西区役所跡地などでマンションの建設が進みました。 また、駅に近い商店街周辺におきましても医療機関が充実していること、交通の利便性がよいことなどから、最近では新たにマンションが建設されるなど、地区の居住人口は増加しております。民間による開発意欲や新たな変化が生じてきていると認識しております。こうした開発の経緯から見ても、クロサキメイトビルはJR黒崎駅に近接しており、商業や業務、住居など様々な活用が期待されると考えております。 いずれにしても、クロサキメイトビルの売却について、本市としてはその推移を注視することとなりますが、破産管財人や権利者、事業者などからの要望に対してはしっかりと耳を傾け、黒崎の活性化につながるよう、できる限りの支援をしてまいりたいと考えます。 1か所訂正させていただきます。最初の公共交通網のところで連節バスと読むべきところ、連携と読み間違えましたので、連節バスと訂正させていただきます。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(村上幸一君) 建築都市局計画部長。 ◎建築都市局計画部長(奥野静人君) コロナ禍の公共交通網の崩壊防止のうち、感染防止対策に対してどのような支援を行っているのか、また、公共交通利用の際の感染防止対策について啓発を行い、利用促進を図るべきとの質問にお答えいたします。 本市では公共交通の感染予防対策の強化を図るため、公共交通機関の新型コロナウイルス感染防止対策助成事業として、市内のタクシーやバス、鉄道事業者を対象に感染予防対策の取組に対し対象経費の5分の4、1事業者当たり500万円を上限に助成を行っております。 現在、各事業者はこの助成制度を活用して、運転席と乗客の座席を隔離する仕切りの設置、抗ウイルス効果がある空気清浄機の導入、つり革や座席シートの抗ウイルス対策などを進めており、利用者の安全が高まっております。 また、公共交通利用者が安心して利用していただけるように、事業者の取組といたしまして、感染リスクを抑えるための車内換気や消毒についての紹介、利用される方々への御協力として、乗車の際のマスク着用や時差出勤の励行などについて、現在PRビデオやポスターを事業者と連携して作成をしているところでございます。来月には駅や車内などの目に触れやすい場所でPRできるよう準備を進めているところです。 さらに、公共交通の利用促進を図ることを目的として、土日、祝日に家族やグループで利用できるお得な一日フリー乗車券の発売を支援することとしており、今議会に公共交通応援事業の一部に2,950万円の補正予算を計上しているところでございます。この事業では、新しい生活様式に対応したデジタル乗車券によるキャッシュレス決済の普及も併せて進めることとしています。今後とも交通事業者と連携をして、市民の生活を支える公共交通のさらなる利用の促進に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 保健福祉局長。 ◎保健福祉局長(永富秀樹君) 動物愛護団体との連携強化についてということで、いわゆる団体に対して支援する仕組みづくりを早急に進めるべきという御質問について御答弁させていただきます。 本市では平成26年11月に致死処分ゼロ社会宣言を行い、犬猫の致死処分ゼロを目指しまして動物愛護団体や個人ボランティア、北九州市獣医師会などの多くの関係団体の協力の下、取組を進めてまいりました。この結果、令和元年度には致死処分ゼロの目標をほぼ達成したところであり、この間の動物愛護団体の方々の御協力は大きかったと考えております。 これまで動物愛護団体に犬猫を譲渡する際の支援策につきましては、ペットフードやペットシーツなどの物資の提供、また、避妊去勢手術の実施、そしてまた、感染予防のためのワクチンの接種やフィラリア検査などを行うなど、物資等の提供を中心に仕組みを構築してまいりました。 一方、本市の動物愛護団体などで構成する北九州市動物愛護推進協議会におきましては、譲渡会やイベントなどの機会を通しまして募金箱を設置し、募金を呼びかけるとともに、平成28年10月からはインターネットによる募金活動を開始し、得られた募金を団体活動資金の一部として活用しているところであります。これまで動物愛護団体が行政に代わって動物愛護センターに収容された犬猫の譲渡先を探す団体譲渡、こちら平成24年度から開始しておりますけれども、こちらのほうで令和元年度の実績では譲渡全体の約7割を占めております。今後も犬猫の譲渡を推進していく上で、その果たす役割は大きいと考えております。 このため、まず各団体に対しまして個別にヒアリングを行い、現状や課題を把握することに取り組みたいと思います。また、新型コロナウイルス感染拡大によりまして中止となっていた譲渡会の再開を後押しするため、感染防止策に必要な助言を行うほか、消毒エタノール、マスク、手袋などといった必要な物資の支援についても検討してまいりたいと考えております。以上で答弁を終わります。 ○議長(村上幸一君) 産業経済局長。
    ◎産業経済局長(鮎川典明君) 最後に、副都心黒崎のまちづくりについて、入居テナント移転状況や従業員の雇用に対する支援についてお答えいたします。 クロサキメイトビルは、黒崎の町の顔として40年以上にわたり市民になれ親しまれてきました。8月17日にはキーテナントの井筒屋黒崎店も閉店し、現在は全てのテナント、以下店舗と言いますが、営業を終了しています。ビルを所有する株式会社メイト黒崎は、今年1月24日に破産手続開始の申立てを行いました。市は店舗の移転や従業員の雇用相談等を受けるため、1月に緊急相談窓口を市内5か所に設置するとともに、全77店舗へヒアリングを行いました。その中で皆様からは、商店街に移転したいが、なかなか物件が見つからない、ビル内に相談窓口を設けてほしいなどの声をいただいております。 そのため、本市では3月からビル内で経営相談会10回や移転先相談会11回、再就職相談会38回を開催し、職員が延べ260回にわたり直接訪問するなど丁寧に対応してまいりました。さらに、本年2月議会に店舗の商店街移転を支援する助成制度や、相談窓口設置等の経費を補正予算として計上いたしました。 これらの取組を進めてきた結果、全77店舗のうち24店舗の移転先が決まり、そのうち10店舗が市の支援制度を活用して黒崎地区をはじめとした商店街エリアに移転しております。また、残った53店舗のうち36店舗が周辺店舗に統廃合され、14店舗が高齢や本社の意向等の理由で、3店舗が近隣に適地が見つからないという理由で閉店しております。市としては、その3店舗については引き続き営業再開に向けた支援を行ってまいります。従業員については、再就職の相談を受けた38名のうち5名の方の再就職が決まっています。残りの方についても引き続き支援を続けてまいります。 いずれにしても、本市としてはビルの営業終了に伴い影響を受けた事業者や従業員の皆様に寄り添いながら、引き続き支援を行ってまいります。答弁は以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 34番 浜口議員。 ◆34番(浜口恒博君) 御答弁ありがとうございました。時間も5分程度ありますので、時間ありませんけども、要望を少しさせていただきたいと思います。 まず、動物愛護団体と連携強化についてちょっと要望させていただきます。 先ほど局長からありました平成26年11月に犬猫の致死処分ゼロ社会宣言を行って、令和元年度、ほぼゼロに達成をしたということであります。改めて動物愛護センターの職員の皆様、そして、愛護団体、ボランティアの皆様の取組に対して敬意を表したいと思います。 今日ボランティア団体の方が後ろに傍聴にお越しでありますけども、8月の日にお邪魔をして、いろんな状況をお聞きしてまいりました。一軒家でありますけれども、猫40匹と犬含めて2部屋、子供さんの部屋もシェルターとして扱って、何とよく生活ができるなと、犬猫が好きでしっかり譲渡したいという思いでそうされているんですけども、費用についても先ほど言いました毎月20万円、30万円かかるような状況で、大変な御苦労をされています。本当、多頭飼育でもう崩壊するんじゃなかろうかという状況で、これが今の北九州の方式で、致死処分ゼロになっていることと思いますけども、このままで本当にいいのかなと思って、今回の質問をさせていただきました。 時間がありませんけども、京都の動物愛護センターに5月、我が会派の森本由美議員と2人で視察に行くようにしていましたけれども、新型コロナウイルスがちょうどまたまん延をして断念いたしましたけども、京都の愛護センターの取組は都心部の町なか、公園に平成15年にできて、緊急、夜間の病院も獣医師会がしていますし、ドッグランも併設をして、市民の方がここに来て犬猫を飼っていきたい、譲り受けていきたいというような、そこまで市民に親しまれる愛護センターになっているそうであります。 本当は視察に行って、今日本会議で少し説明をしたかったんですけど、私も資料を見た限りの内容であまり言えませんけども、ぜひ今後ともこういった京都の愛護センターを参考にしながら、ボランティア団体に負担をかけないような、そうした致死処分ゼロの方向性を目指していただきたいということを要望しておきます。 もう一つ、公共交通網の崩壊防止について、これも要望でありますけども、コロナ禍の中の公共交通の利用者、4月時点で6割から9割の利用者が減になって、危機的な状況に陥ったわけでありますけども、今もなお2割から3割の利用者減が続いていると言われています。原因は感染防止に対するテレワーク、そして、バス、電車通勤じゃなくてマイカー、自転車などの移動手段を少し変えたり、また、今年の長雨、台風、暑さ等によって利用者も減っていると言われていますけど、何といっても利用者が感染リスクにおびえて、利用を控えていることが大きな要因だろうと思っています。 先日講演がありました日本モビリティ・マネジメント会議が行った公共交通に1回乗った場合の感染の確率ですけども、客観データに基づいて、1万回に1回、データに基づけば0.0097%、1万回に1回の感染の確率があるということで、利用者に対して行ったアンケートでは、回答平均値30.1%、3.3回に1回の感染、データと実際の利用者の隔たりが3,100倍の違いがあって、風評被害の大きさがうかがわれてくるわけでありますけれども、安全な乗り方をすれば、ほぼ感染のリスクは少ないんだと、利用者に対してそういった発信をしていただいて、そして、行政の支援はもとよりですけども、やっぱり乗ってもらうことが一番崩壊防止につながると思いますので、今後ともそういった取組をよろしくお願いをして、終わります。ありがとうございました。 ○議長(村上幸一君) ここで15分間休憩いたします。                  午後2時30分休憩                  午後2時46分再開 ○議長(村上幸一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) ハートフル北九州の大久保無我です。本日最後の一般質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、早速質問に入ります。 まず、築地工業団地の炭じん問題についてお伺いいたします。 平成24年9月の定例会において、私は八幡西区築地町の環境問題についての議会質問を行いました。当時の築地町での問題は、市が管理する港湾のふ頭に野積みされた石炭から巻き上がる粉じんにより、多大な影響を受ける43もの企業と、その従業員さんの健康などについての見解をただしました。その後、市は問題となっているふ頭へ平成25年度に第1期1工区として、高さ10メートル、総延長68メートルに及ぶ防じんネットを設置しました。この防じんネットの設置により、この粉じんを出している企業の自主的な防じん対策として、同規模のネットが設置されることへの呼び水となり、地域の粉じん公害対策は大きく前進したところであります。 また、翌平成26年度には第1期の2工区、総延長135メートルが整備をされ、市が予定をしていた防じんネットの第1期分の整備が完成しました。私はこの防じんネットが設置されてから、幾度もこの防じんネットの状況を見に築地町を訪れました。素人の私から見てもこの防じんネットは、港から飛散する微粉炭を受けて真っ黒となり、これまで多くの石炭粉じんを防いできたことが容易に分かる状態であります。そういう意味では、市の英断によって、この地で操業する多くの企業が受ける粉じん被害が、かなり軽減されているのではないかと考えます。 しかし、被害が完全になくなったわけではなく、より一層の市の対応を求める声も日増しに強くなっています。本市が築地のふ頭にネットを設置して約7年余り、築地町の企業団地組合がこの環境問題の取組をスタートして15年余りが経過をしております。このような経過を経て、築地工業団地組合は先日、市がこの地に計画している防じんネットの第2期工事の開始を求める嘆願を行ったとのことです。 そこで、お伺いいたします。 平成25年度から平成26年度に防じんネットが整備されましたが、その後、周辺企業の粉じん被害等の環境被害の状況を把握するため、本市としてどのように取り組み、また、どのような評価をしているのか、見解をお聞かせください。 2点目に、平成24年の議会質疑の際、私は10年後、20年後、この地区が粉じん被害を受け続けることがあってはならないとの話をさせていただきました。執行部の見解も、中長期の対策も検討課題とするということについて言及をされています。また、築地町で操業する工業団地組合が提出した嘆願書は、港湾地区に設置する防じんネットの第2期工事を求めるものでした。私も長年にわたりこの地区の実情を見聞きする者として、速やかに2期工事を行うべきと考えます。周辺企業等が受ける粉じん被害に対して、第2期工事の現在の検討状況と今後の対応方針についてどのように考えているのか、お聞かせください。 次に、学校とPTAとの基本的な考え方について、まず、業務委任契約書の締結について伺います。 委任契約とは、事務的な処理を委任するということで、PTAと学校が委任契約を結ぶ場合には、PTAが学校に対してPTA会費を校納金と一緒に徴収してもらうことや、PTAが保護者に配布する資料などを、教職員により生徒を通じて配布してもらうなどの業務が該当します。 私が調査したところ、こうした業務について、これまで本市のほとんどのPTAは学校側との業務委任契約を締結していなかったということが分かりました。もちろん、双方の関係性の中で、児童の利益に資するものとして、学校の任意の協力により行われているのが実態であると思いますし、これまでも業務委任契約がないことにより、本市で大きな問題は発生していないと思います。しかし、正式に業務委任契約を行わずに、学校が任意の団体であるPTAの事務を行うことについては、その事務量が明確にならないことにより教職員の業務負担の増加につながり、場合によってはその教職員は職務専念義務違反を問われる可能性があると指摘する声もあります。 そのため、PTA及び学校双方のためにも、PTA活動に対する学校及び教職員の関与について明確な手続を定め、早急に実施すべきと考えます。また、そうした諸手続については、委任内容等の契約内容の均一化が難しく、各学校の考え方により大きな差異が生じるため、各学校とPTAに任せるべきではなく、教育委員会が主導すべきと考えます。 そこで、教育委員会として各学校に対して、PTA会費の徴収や資料配布などの学校側が協力するPTA活動に関する事務について、業務委任契約を締結するなど、適切な学校運営となるような方針を示すべきと考えますが、見解を伺います。 次に、PTAに関しては、保護者への入会意思の確認方法や、役員決めの方法の公平性の問題など、全国的にも様々な問題が取り上げられています。保護者にPTAの入会案内と会費の徴収について、及びそもそもPTAに入会するかどうかの意思確認を十分に行わずに、会費を徴収しているということが問題となっている事例については、前回の質問でも取り上げました。 また、PTA役員の成り手がいない、役員や委員について公平な決め方が難しいなどの課題はネット上でも大きな話題になっています。強制的に役員や委員を保護者に割り当てたり、役員や委員の免除を認める際の理由として、保護者の病気や家庭の事情などの極めて個人的な情報を詳しく聞き取ったりするなど、行き過ぎた事例もあるようです。 前回の質問に対する教育長からの答弁にもあったとおり、PTAは社会教育法に基づく任意の社会教育関係団体であり、教育委員会のほうでPTAの活動内容についての判断や、指導ができる立場ではないというのは理解をしています。しかし、社会教育法が制定されたときとは社会情勢が変わり、人々の価値観も変わってきました。今まで当事者間の協力により曖昧なままで問題なかったやり方が、現代においてはネットなどにより問題として取り上げられ拡散され、議論が行われており、場合によっては法的問題に発展するケースも増えています。 兵庫県川西市では、そういった時代の動きを把握して、教育委員会、保護者代表、学識経験者など関係者間で社会情勢の変化に応じたPTAの在り方に対する課題について意見交換を行う、川西市PTAあり方検討会が設置をされています。同市ホームページでは、教育委員会がPTA活動に関して関与した理由について、PTAは学校教育に関し理解を深め、学び、活動を行うという学校教育に資する活動を行っていることから、PTAの在り方を検討する場を提供するなどとあります。 本市においても、学校や保護者、PTAなどが抱える実態と問題を把握するための調査を行い、PTAと学校との関わり方について、今後のPTAのあるべき姿や法的に解決しなければならない課題や、保護者の思いや考えを幅広く集め考え、議論や検討する場が必要です。 そこで、教育委員会がこのような検討会を設けるべきではないかと考えますが、見解を伺います。 次に、科学館についてお伺いいたします。 現在の児童文化科学館は、昭和30年に子供のための科学館が日本で初めて当時の八幡駅の3階に開設されて以降、昭和45年に国内初の大型国産プラネタリウムが設置され、昭和57年に名称を北九州市立児童文化科学館に改称され現在に至っています。科学館は児童の科学体験、実験、天文や工作などを通じて、健全な児童を育成する取組だけでなく、身近にプラネタリウムが存在することで、月と星、そして、神話、太陽系から宇宙への思いをはせることができる施設です。その科学館へ訪れる来館者は平成30年に9万4,263人と、対前年比で約7,000人の減少となっています。 そのような中、本市が令和4年の開業を目指して検討を続けている新科学館ですが、場所はスペースワールド跡地でスペースワールド駅に程近い場所に設置されることとなっています。スペースワールドは北九州市にあったテーマパークでしたが、この地に科学館が移設されることで、再び宇宙とつながる場所であることになるのは、とても感慨深いものがありますし、新科学館は北九州市の新しい集客拠点の入り口にふさわしいものであることを望みます。 新科学館展示・運営検討会では、目標来館者数を50万人とする案が示されています。この数字を達成するには、当然のことながらこれまで利用していた人以外に、今まで科学館になじみのなかった市民の利用や、近隣施設と連携して観光客の利用を想定していかなければ達成できないと考えられます。また、展示においては他都市にまねできない展示、北九州市ならではの展示を行うことが、本市に人を呼び寄せる魅力につながると考えられます。 ここで、SPACE WALKERという宇宙開発のベンチャー企業について御紹介させていただきます。SPACE WALKERは有人有翼のスペースプレーンを開発している日本のベンチャー企業で、これまで幾度も本市小倉南区平尾台において発射実験を行っており、本年3月17日に有翼ロケット実験機gaaboo号の打ち上げが行われました。SPACE WALKERの取締役で、最高技術責任者CTOの米本博士は、かつて日本版スペースシャトル計画HOPE-Xの研究開発などをされてこられた方で、本市にある九州工業大学で教べんを取っておられたこともあります。 また、先ほど述べた平尾台で行われた実験機gaaboo号のgaabooというのは、東京にあるIT企業の名前であり、この代表取締役も本市出身で、現在SPACE WALKERの社外取締役をされている方でもあり、SPACE WALKERはとても北九州市と縁の深い宇宙ベンチャー企業であると言えます。 北九州市での打ち上げ実験は本年3月17日の実験をもって終わり、以降サブオービタルスペースプレーンという、これまでの実験機の約5倍、およそ10メートルの実験機を使って実用化の段階へと進んでいくことになっています。 そこで、このように本市と大変縁が深く、宇宙インフラ開発を行っているSPACE WALKERと手を組み、本市が新しく整備する科学館において、実験で使用した機体や機材などの展示などへの協力を働きかけてはと考えますが、見解を伺います。 次に、新科学館のプラネタリウム機器等設置業務委託に係る公募型プロポーザルの実施についてお伺いいたします。 本年6月、新科学館のプラネタリウム機器等設置業務委託に係る公募型プロポーザルが実施されました。このプロポーザルは、文字どおりプラネタリウム機器等設置業務であり、新しい科学館にどのような能力を持った機器を導入するかなどを決めるためのものでありました。 評価の項目は光学式プラネタリウム投映機器、全天周デジタル式映像投映機器、連動システム、設備機器、制御・操作、室内計画、自由提案・独自性、保守管理体制、運用サポート、ランニングコスト、業務実施体制と多岐にわたり、審査にはかなり専門的な知識が求められます。このプロポーザルが行われた後、7月22日に行われました議会の保健福祉委員会において、新科学館のプラネタリウム機器等設置業務委託に係る公募型プロポーザルの結果についての報告が行われました。 その際、我が会派の世良団長より、今回のプロポーザルの評価の配点がどのようであったのか、そして、肝腎なのは誰が評価したのか、つまり審査委員が誰だったのか明らかにされなかった、これはよくないのではないかという指摘を行いました。実際、委員会での指摘後、市のホームページでは評価点の内訳と審査委員の名簿が公表されました。その情報に関しては、私も情報がホームページ上で公開される前に行政文書開示請求を行い、資料を取り寄せていたところです。 議会において選定の結果だけが報告され、審査委員会においてどのような議論が行われ、どの項目にどのような配点がなされたのか、さらに繰り返しますが、誰が審査を行ったのか、何人で審査を行ったのか、その内容はどうだったのか、こうしたことが明らかにされない状態で、議会には報告だけが行われるというのであれば、議会、そして、我々議員は何を基に議論をすればいいのでしょうか。プロポーザルの委員選定から審議過程、情報公開までのルールを明確にし、今後こうしたことがないようしっかりと改めるべきと考えます。 6億円もの市の予算が使われる事業に対して、あまりにも情報が少なく、かつ報告案件のみとするのであれば、議論の内容は限りなく開示すべきではないかと思います。見解を伺います。 次に、御当地ガンダムを創りましょうということで、質問と提案をさせていただきます。 さて、ガンダムとは、地球の周りに浮かぶスペースコロニーに移民した宇宙移民国家が、地球圏からの独立戦争で使用された人型の大型兵器、モビルスーツによる戦いを通して、戦争の悲惨さ、親を失った子供たちが様々に苛酷な状況を乗り越えながら成長していく姿を描いた、1979年に放送され、今もなおシリーズが続いているアニメのことです。1970年代に生まれた私たちの世代、そして、今青春真っ盛りな青少年にも幅広い人気があるアニメで、また、広く海外にもファンが多く、東京のお台場には等身大のユニコーンガンダムが置かれており、多くの観光客やガンダムのファンが訪れる場所となっています。 そして、この機動戦士ガンダムですが、2018年に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督の映画レディ・プレイヤー1に初代のガンダムが登場するなど、今年で放送開始から40年が経過しているにもかかわらず、日本のアニメの中でも最高峰に君臨すると言っても過言ではないアニメです。 さて、今回ガンダムを創りませんかと言っておりますけども、東京のお台場のように等身大のものを創ろうというものではなくて、北九州市限定御当地ガンダムのプラモデルを創ることはできないかという提案であります。今提案いたしましたガンダムのプラモデルですが、様々な企業や団体などと共同で創られたたくさんの種類や外観のものがあります。その代表的な例を幾つか申し上げますと、大手コンビニのセブン-イレブン仕様のもの、これは店員の制服をイメージしたもので、私も購入し作り、大切に飾っているところであります。それから、ガンダム30周年を記念して、全日空オリジナルカラーバージョンの色使いでデザインされたガンダム、本年3月にはガンダムのプラモデル40周年を記念して衣料販売大手ユニクロをイメージしたプラモデル、ハローキティと組んでみたり、プロ野球の12球団のユニホームをイメージしたものだったり、幻の東京オリンピック・パラリンピック2020バージョンなど、コラボ企画を上げると枚挙にいとまがないほどです。 ただ、これほど多くのいわゆる共同での企画なのですが、御当地の自治体との共同企画は、私が調べた中で唯一やっているのは、静岡市の清水港120周年だけでありました。今、議場の皆様方に配布をしている資料のものでございます。清水港120周年の特別仕様ということで、海を連想させるクリアブルーのガンダムのプラモデルを数量限定で販売するというものでしたが、自治体との共同企画というと厳密にはそうとは言えず、自治体との共同企画のものはほぼ皆無と言っても過言ではありません。 そこで、お伺いいたします。 3年後の令和5年、本市は市制60周年を迎えます。これに合わせて北九州市限定、市制60周年記念ガンダムのプラモデルを創ることを提案いたします。これにより、本市の漫画ミュージアムを拠点とするサブカルチャー事業のさらなる強化にもつながります。そして、自治体仕様のガンダムのプラモデルを日本で初めて創り、本市に訪れた人たち、例えば本市のホテルに宿泊した人や本市行きの航空機、船便などを利用した人たちに応募券や購入券を渡してみてはどうでしょうか。これを通して本市の観光産業の振興となるだけでなく、本市のイメージ向上に大きく寄与するものと考えますが、見解を伺います。 最後に、片仮名語の乱用についてお伺いいたします。 中国の儒学者孔子の話をまとめた論語という書物の中に、辞は達するのみという言葉があります。辞というのは辞書の辞、祝辞などで使われる辞、つまり言葉という意味です。達するというのは通じるという意味です。辞は達するのみという言葉の意味は、言葉は通じさえすればよいという話です。逆に言うと、言葉は伝わらなければ意味がないということを伝えているお話でございます。 翻って現在の日本の様子を見てみますと、片仮名語を多用し、意味が不明確になっている言葉があまりにも多過ぎないでしょうか。ソーシャルディスタンス、オーバーシュート、ロックダウン、エビデンスなどコロナ禍の中で使われた言葉だけでもこのように、誰もが使うようになったけれども、それぞれ置き換える日本語があるにもかかわらず、なぜわざわざ片仮名語で言わなければならないのか、非常に不思議に思ったものですが、皆さんはいかがお考えでしょうか。 これについては、河野太郎防衛大臣もツイッターや記者会見などで、日本語で言えることをわざわざ片仮名語で言う必要があるのかなどと苦言を呈したことが報道でも取り上げられました。 日本という国は明治維新後の文明開化の時代に、海外から多くの制度、考え方、学問などを導入してきました。その際、同時に様々な言葉が入ってきたのですが、このとき日本語を廃止して英語を公用化しようという動きがあったとのことです。しかし、国家が発展していく重要な要件として、外国語を国語に置き換える、言葉をつくり出し、語彙を増やすことが重要であるという考え方が主流となり、結果様々な言葉が日本の言葉に置き換えられることとなりました。 九州大学の施光恒教授の著書、英語化は愚民化では、明治日本の場合も、普遍的で文明的だと思われた英語などの欧米の言葉を日本語に徹底的に翻訳し、その概念を適切に位置づけていくことによって、日本語自体を豊かにし、一般庶民であっても少し努力をすれば、世界の最先端の知識に触れられるような公共空間を形成した。これによって、多くの人々が自己の能力を磨き、発揮し、参加することのできる近代的な国づくりが可能となり、非欧米社会で初めて近代的国家を建設できたとあります。 安易に片仮名語を乱用することで、意味が通じないまま会話をするということになってしまうことは、非効率であるばかりか、突き詰めて言えば、片仮名語の意味が分からない人が会話に参加できなくなるということにつながります。これは、ひいては英語でもない、片仮名語が分かる人だけが情報に触れることができ、議論することができるということにもつながり、結果として階級社会の構造が形成され、さらに貧富の差にもつながるという指摘もあります。 このような事情を考えるとき、安易に片仮名語を多用することの是非について議論し、地方自治体においては、国が示す専門用語でも一般市民に分かりやすく伝えることが必要であると考えます。 そこで、お尋ねします。 1点目は、市政だより等の広報物には、一般的に定着率が低い片仮名語の使用を避けるべきと考えますが、見解を伺います。 2点目は、小・中学校等の教育現場においても、生徒間の情報格差を生まないように、安易に片仮名語を使用しないような教育方針を定めることが必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。 以上で最初の質問を終わります。 ○議長(村上幸一君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 大久保議員の御質問にお答えいたします。 まず、築地の工業団地の炭じん問題であります。 築地地区は、洞海湾周辺の工業用地確保のために昭和8年に造成された埋立地で、石炭コークスの保管施設19施設や粉じん発生施設5施設が設置されており、平成4年頃より公共ふ頭や立地企業からの粉じんに関する苦情が継続的に発生しています。 このような状況を改善するため、築地地区に立地する企業の協同組合である築地会では、環境問題に対する取組を続けています。平成19年には粉じん問題の解決に向け新たに対策協議会を設置しております。そこで、発生源企業の粉じん発生状況の確認や粉じん対策の検討、また、地域内のパトロールと清掃活動の定期的な実施、これらを積極的に取り組んでおります。敬意を表したいと思います。 私としましては、築地地区の粉じん問題につきまして平成24年、環境改善の要望を受けた際、現地を視察しております。状況を確認する中で早期解決の必要性を感じ、関係部局に対し公共ふ頭に防じんネットの設置をはじめとする対策の実施を指示したところであります。まずは平成25年度から平成26年度にかけて第1期の工事として、高さ10メートルの防じんネットを幅203メートルにわたり設置しております。幅125メートルにわたり設置する第2期の工事は、石炭などの取扱事業者による防じん対策の実施状況や、第1期工事の効果などを踏まえ、必要性を判断することといたしました。 また、防じんネットを設置した平成26年度以降も環境部局が築地会と連携した現場の巡視により、防じんネットの効果の確認や築地地区の状況把握をするとともに、発生源企業への立入検査を通じた散水施設、防じんシートなどの管理基準の遵守や、散水や清掃の徹底等の指導を行っております。 発生源企業においても築地会や本市の取組が契機となり、環境問題に対する意識が向上し、路面清掃車の導入や散水施設の増強、石炭保管倉庫の設置など粉じん対策が促進されています。これらの取組の結果、築地会からは粉じん問題に一定の改善があったとの評価をいただいています。本市としても築地地区の降下ばいじん量が低下傾向にあること、また、苦情件数が減少していることから、防じんネットには粉じん問題に対する一定の効果があると考えており、現在第2期工事に向け検討を進めています。 今後も築地会と連携し、きめ細かな状況の把握や発生源企業に対する監視指導によりさらなる改善を進め、市全体のよりよい環境づくりに取り組んでまいります。 次に、市制60周年記念御当地ガンプラの制作について提案がありました。 本市では様々な地域の資源を生かして新たな魅力を創出し、ブランドとして磨き上げ、市内外へ効果的に発信することで、町のイメージや集客による経済効果の向上、にぎわいづくりなどを推進しています。メディア芸術の分野では日本を代表する漫画家、銀河鉄道999の松本零士氏やハートカクテルのわたせせいぞう氏、シティーハンターの北条司氏を輩出しているほか、国内有数の漫画研究会、アズ漫画研究会も活躍しています。 また、年間280万人以上が来訪する西日本最大級のポップカルチャー施設、あるあるCityや7万冊の蔵書を有する北九州市漫画ミュージアムなどメディア芸術の文化施設が点在し、漫画、アニメなどポップカルチャーにおける集客等に取り組んでおります。具体的な取組として、昨年度は国内外の漫画家等による国際交流イベントであるアジアMANGAサミット北九州大会、アニメツーリズムの活性化を目的としたアニメツーリズム首長サミットin北九州などに取り組んでおります。 また、地元出身の漫画家松本零士氏については、漫画ミュージアムの名誉館長に就任いただき、JR小倉駅のランドマークになっております氏の代表作の一つ銀河鉄道999の鉄郎、メーテルやキャプテンハーロックの銅像の設置、また、本市ホームページ、市勢概要における漫画イラストの活用など、市民に文化の町北九州を感じさせる存在として多大なる貢献をいただいております。 さて、これまでの市制の周年事業でありますが、市の魅力を全国に向けてPRするよきチャンスであります。事業を通じて節目の年を市民総出で祝うことで、シビックプライドの醸成にもつながってきたと考えております。本市は令和5年2月に市制60年を迎えます。この周年事業について検討を始める時期が近づいてきていると承知しています。 機動戦士ガンダムは、幅広い世代が知っている国のクールジャパン戦略を代表するコンテンツの一つであります。しかし、御当地ガンダムのプラモデル制作につきましては、本市の歴史や文化との親和性、著作権から派生する許諾やロイヤリティー、費用対効果、そして、何よりもなぜ本市の周年事業にガンダムなのかといった課題があると考えます。 今後、周年事業を検討していく過程で、多くの市民、各界の方々と意見交換することになると思います。その中で、メディア芸術分野でこの周年事業でよき発信はできないかということも一つの大きなテーマになるだろうと思います。これまでのメディア芸術分野での取組を踏まえまして、御当地ガンダムのプラモデル制作も含めて、様々な角度から研究をしてまいりたいと考えます。 次に、片仮名語の内容について御質問がございました。 片仮名語は、物事やイメージを端的に表現する言葉として、実用的かつ簡便であります。特に、若い世代には容認される傾向にあるものの、高齢世代などになじみの薄い片仮名語の場合は意味が伝わらないなど、多用することで円滑な情報伝達の妨げとなる面もあります。 そこで、市の基本的な考えでありますが、平成27年4月、適正な文書事務遵守の一環として、まず、片仮名語に代わる言葉がある場合は片仮名語を使用しない、次に、適切な日本語の表現が見つからない場合や、言い換えるとかえって分かりにくくなる場合は、注釈をつけるなど工夫することを含む文書を全庁に通知しているところであります。 私も、時に片仮名語を使うときがありますが、日本語で何と言うかということをつけるようにしております。いろんな片仮名語がありますが、例えばSDGsという言葉があります。いわゆる片仮名語に入るのかもしれませんが、持続可能な開発と言い直すことを続けておりましたが、これはやはり国際社会で共通の目標として承認されている言葉でありまして、これはぜひSDGsという言葉で市民の皆様方に多く御理解をいただきたい言葉だと思います。 さて、最も多くの市民が目にする市政だよりの記事作成に当たりましては、この市の方針に加え、原則新聞用字用語集に示された基準を準用しながら、分かりやすい文章で書くように努めています。特に、片仮名語や略語の使用に当たっては、担当課と協議し、適切な日本語に言い換えたり、あるいは専門用語などどうしても使用せざるを得ない場合は、日本語での説明文章を併記したりして、工夫しながら進めているところです。 一般的に聞き慣れない片仮名語のうち、例えば児童虐待で使われるネグレクトという言葉があります。これは育児放棄に言い換えることがあります。それから、新型コロナ感染症でしばしば出てくるクラスターという言葉がありまして、これには感染者集団という注釈を入れたりします。介護予防で使われるフレイルという言葉が最近よくありますが、年齢を重ねるうちに心身の機能が衰え、要介護状態になる手前の段階を指しますといった説明を入れる、そういった工夫をしているところであります。 しかし、近年のインターネットなどの普及に伴う専門用語や最近のコロナ禍におけるロックダウン、エビデンスなど新たな片仮名語を目にする機会も増加しております。このコロナ禍に関する表現につきましては、高齢者も含めて様々な世代の方がそれを耳にし、また、目にするわけであります。確かにロックダウン、エビデンスという言葉は一般にはなじみがありません。これは多くの市民が理解をして、共通の認識を持つことが望ましい分野の言葉であります。こういうものについては、できるだけ平易な日本語で伝えることが望ましいと思っています。 現在、職員研修所でいろんな研修を行っておりますが、新任係長や新規採用職員などを対象とした文書事務研修及び各局区室の広報広聴主任を対象とした会議などを通しまして、片仮名語を使用する際の留意点を改めて再確認したいと考えております。今後とも市政だよりをはじめ市の広報物刊行に当たっては、片仮名語の言い換えを含め、言葉や文章など工夫しながら、市民に伝わりやすい内容の制作を心がけてまいりたいと考えております。 残余の質問は、関係局長、教育長からお答えさせていただきます。 ○議長(村上幸一君) 教育長。 ◎教育長(田島裕美君) 教育に関しまして数点お尋ねいただきました。 まず、学校とPTAとの基本的な考えについて2点、1点目が学校側が協力するPTA活動について、業務委任契約を締結するなどの方針を示すべきという点、2点目がPTAの在り方を議論する場を教育委員会が設けるべきという点でございます。この2点についてまとめてお答えさせていただきます。 PTAと学校との関わりでございますが、今回の新型コロナウイルス感染症への対策を含めまして、日頃よりPTAの皆様には学校教育の充実に多大なる御協力をいただいており、可能な範囲で必要な協力をしていくべきと考えております。 業務委任契約の締結についてでございます。議員御指摘の学校におけるPTA会費の徴収やPTAの書類を配布することについては、必ずしも委任契約がなければ職務専念義務違反になるとは考えておりません。しかしながら、学校とPTAとの関係をより明確にすることは、PTA活動の自主性を尊重する上でも望ましいために、今後PTA協議会及び校長会と協議の上、具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。 また、今後のPTAのあるべき姿などを検討する場についてでありますが、PTAは一般的に社会教育関係団体と位置づけられる団体でありまして、社会教育関係団体に関しては社会教育法において、地方公共団体はいかなる方法によってもその事業に干渉を加えてはならないとされているところでございます。この社会教育法の規定に基づきますと、基本的には教育委員会が主導してPTAのあるべき姿などについて検討する場を設けるものではないと考えております。 しかしながら、一方でPTAには可能な範囲で協力することは重要であると考えておりまして、例えばPTA協議会からの求めに応じて、教育委員会から必要な情報を提供するといったようなことは積極的に行ってまいりたいと考えております。今後ともPTA活動の自主的な改善に配慮しつつ、必要に応じてPTA協議会や校長会と連携しながら対応してまいりたいと考えております。 続きまして、片仮名語の乱用について、小・中学校等の教育現場において安易に片仮名語を使用しないような教育方針を定めることが必要ではないかというお尋ねでございます。 学校生活全般における言語環境でございますが、各学校におきましては、学習指導要領に基づいて望ましい言語環境を整えるために、教師の話し言葉や校内放送、また、掲示物などにおきましては正確な言葉を使うとともに、児童生徒の発達段階に応じた分かりやすい言葉で表現しております。 また、文部科学省の教科用図書の検定基準には、児童生徒が理解しにくい表現や誤解するおそれのある表現は使わないこと、また、学習指導要領に示す用語や教科に対応した学術用語集等の用語を使うことと示されております。このため、授業におきましては教科書に基づいた指導を行うことで、外来語も含めて適切な言葉を使用して指導しているところでございます。 外来語の適切な使用につきましては、小・中学校の国語科の授業で指導しております。例えば、小学校5年生の和語・漢語・外来語という単元で言葉の意味や由来、ふさわしい言葉は何かを考えて使うことなどを学びまして、また、中学校3年生では和語・漢語・外来語の使い分けについて、相手や場面に応じて適切な語を選ぶことを指導しております。 なお、本市ならではの取組でございますが、国語の研究をしております折尾西小学校では、言葉で説明する力を育てる学習指導を主題といたしまして、相手に分かるように伝えることに重点を置いて研究を進めております。その研究の成果を公開授業等を通じて市内の学校に波及させてきたところであります。 本市の学校教育におきましては、今後も引き続き適切に言葉を使用するとともに、研究校の取組などを通じまして、児童生徒においても言葉を適切に使用できるように取り組んでまいります。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) 新科学館についての御質問に順次御答弁いたします。 まず、SPACE WALKER社に協力を働きかけてはどうかとの御質問でございます。 新科学館は、科学や技術への興味関心を高め、北九州市の未来を担う人材を育み、にぎわいを創出する科学館を目指しており、議会や関係者などからの御意見をいただきながら、現在展示や内装などの実施設計を進めているところでございます。新科学館は、子供たちが科学を学ぶ力を育む場とするとともに、修学旅行生や国内外からの観光客など、多くの方に来ていただける施設にしていきたいと考えております。 新科学館の整備に当たりましては、地元を中心とする企業や大学などとも連携しながら進めることとしております。現在、20社近くの企業と展示などへの協力について協議を行っているところでございます。宇宙分野の展示につきましては、新科学館の3階フロアで行うことを計画しておりまして、その中で市内の企業と宇宙産業との関わりや、大学での宇宙開発の取組などを紹介したいと考えております。 議員御提案のSPACE WALKER社とは、宇宙分野の展示などへの協力につきまして、これまで複数回協議を行っております。この中で御提案の実験使用機体の展示などにつきましても意見交換を行っておりますが、機体が同社の保有ではないことなどから、引き続き関係機関との調整や、ほかの協力形態を模索することとなっております。 新科学館は、本市の未来を担う人材を育成する教育施設であるとともに、東田地区のにぎわい創出にも重要な役割を果たす施設でございます。今後とも議会の御意見も伺いながら、物づくりの町にふさわしい、他都市にはない特色ある科学館の整備を進めてまいりたいと考えております。 次に、プラネタリウムの選定を含め、プロポーザルについては、委員選定から情報公開までのルールを明確にし、議論の内容は開示すべきとの御質問でございます。 新科学館のプラネタリウム機器等設置業務につきましては、専門的な技術が要求される業務であり、提出された提案に基づいて仕様を作成することで、優れた成果が期待できることから、公募型プロポーザルを実施したものでございます。 公募型プロポーザルの実施に当たりましては、本市独自のマニュアルは定めていないため、国土交通省が示しております建築設計業務の委託の進め方に基づき選定手続を行いました。 審査員につきましては、議員御指摘のように専門的な知識や経験が必要なことから、最新のプラネタリウム機器について技術的な知見を有する方、大型プラネタリウムの管理運営を行っている方、天文教育や理科教育の専門家など様々な分野の外部有識者5名で構成し、総合的な観点から審査を行ったところでございます。 情報公開につきましては、国土交通省のマニュアルに沿って、市のホームページなどにおきまして募集の際に、あらかじめ評価項目や配点などの審査基準などを示したほか、選定結果につきましては、受託候補者名と各提案者の評価点を公表したところでございます。 しかしながら、本年7月22日の保健福祉委員会におきまして、より詳細な情報提供を求める御意見をいただいたことから、評価点の項目別、提案者別の内訳や審査委員名簿をホームページに追加掲載するなどの対応を行ったところでございます。 公募型プロポーザルのルールの明確化につきましては、現在統一されていない状況があるため、今後関係部局とも協議しながら対応を検討してまいります。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) 答弁ありがとうございます。それでは、時間がないので、科学館について再質問させていただきます。 新科学館の機器等設置業務委託に係る公募型プロポーザルということだったんですけども、これはつまり何を決めたかといいますと、プラネタリウムとそれに付随する機器について、どういう機械を入れようかということのプロポーザルでした。正直なところ、私もいろいろ調べるまでは、このプラネタリウムというものが大体同じようなものじゃないかというイメージを持っていましたけども、それぞれのメーカーさんの考え方であったり、見せ方、技術、全然違うものだなということを知りました。 さて、なぜこのプロポーザルについて改めて取り上げているかといいますと、選定委員の選定の在り方、そして、プロポーザルの在り方に疑問を持ったからであります。それは、今回のプロポーザルに参加した方が市長宛てに出されている質問状、市長への手紙が出されているとのことです。市長も御存じだと思います。そして、それと併せて私が行った行政文書開示請求によって出されましたプロポーザル後の意見交換、総評、要望の内容、聞き取りした選定中の委員の発言内容などについていろいろ気になるところがあります。 まず、総評の中に書かれております5番目で発言されている方なんですけども、総評を見る限りでは、最も多く発言されている方なんです。長く発言されている方、この方の発言を見てみますと、このように書かれています。B社はアクロバティックな提案であるとの印象を持ったが、長く安定して運営していく観点からは不安がある、中略、提案が斬新さのアピールに走っており、実現できるかどうかという懸念が残ったという文言があります。この総評の中で最も長く意見が書かれている部分なんですけども、この実現できるのかという懸念、つまりは技術的な実現可能性について言及されているところに注目をしたいと思います。 この実現可能性についてはもう一人、実現可能性に心配が残る、リスキーだと発言している人がいます。総評に書かれている4番目の方なんですけども、それほど実現可能性について、これとても重要なことなんでしょうね。何度も言及をしています。 そこで、まずお伺いいたします。 提案者が提案していることに対して、技術的な実現可能性について判断ができる選定委員、つまり技術者は今回のプロポーザルの中にいたのでしょうか。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) 今回の審査委員につきましては、先ほど申しましたように、最新プラネタリウムの機器について技術的な知識を有する方、それから、大型プラネタリウムの管理運営を行っている方、天文教育、理科教育の専門家など専門的な知識を持った外部有識者5人を選任したところでございます。そのうち3名は昨年度開催しました新科学館展示・運営検討会のメンバーでございまして、展示等含めた新科学館の検討経過や内容も承知している方でございます。いずれも専門知識を有している方でございます。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) 技術者の定義なんですけども、工学に関する専門的な才能や技術を持った実践者のことであると定義をされております。今、局長は技術者でいらっしゃると取れることをおっしゃいました。これ私も専門委員の方々いろいろ調べてみました。いずれも技術者ではないと思います。 例えば、他館の学芸員の方、プラネタリウム機器の技術的なことについて、その方が館で使用されている機器と同じメーカーのものなんですけども、別の機械についてツイッターで聞かれた際、このように返信されています。その機器については詳しくありません。機械名とか出せませんので、ちょっと話は抽象的になってしまうんですけども、このツイートは2019年12月、また、2020年2月には納入施設担当者もプラネタリウムの技術情報の全てを把握してはおりませんと自ら述べております。この学芸員の方は、恐らくリスキーと発言された方だと思うんですけども、御自身の館で使われている機器についてはお詳しいのかもしれませんが、それ以外の機器については、先ほどのツイッターで自ら発言していますように、御自身の館のものですら技術情報の全てを把握していないと言っています。つまり、この方は技術者ではないと捉えることができます。 それから、もう一人の大学の元先生、この方は15年前、久留米に最新式のレーザー式プラネタリウムが導入された際の選定委員の一人だったそうです。それを伝える新聞がありました。これです。2006年10月16日、西日本新聞です。これによりますと、最新式のレーザープラネタリウムは、導入直後からトラブル続き、稼働率が低いまま5年後にはプロジェクター型のプラネタリウムに替わっていた。このことについて、この記事ではこう書かれています。要約します。精密機器に専門知識のある委員もいなかったと選定委員長だった当時の県の部長は振り返る。プラネタリウムに詳しい名古屋市科学館の天文係長は、精密機器を導入する場合は当然慎重になるべきだ、今回のプラネタリウムの不具合問題、多くの自治体に特殊な機器を調達する際の教訓を残したと言える。ここに大きな教訓が残されているんですね。 つまり、先ほどの大学の先生、この記事では技術者としての扱いは受けていません。この選定委員会に入っていた方ですけども、技術者ではないということです。この方が、その後技術者の道を歩まれたのかもしれませんけども、そうであれば技術者なのかもしれません。ここで一応聞いておきます。 市は、この新聞沙汰にもなった久留米の県立科学館のプラネタリウム機器導入とトラブルについては知っていましたでしょうか。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) 今回、審査委員として選任した方につきましては、いずれもその分野の第一人者と認識しております。1人は大学での専門家でございますし、1人は天文教育観点からの評価でございます。あるいはプラネタリウム機器の管理において、技術的な観点からの専門家であります。我々としてはその分野での第一人者と認識しております。以上でございます。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) 聞いたのは、この久留米の科学館のプラネタリウムの機器の導入についてのトラブルを知っていたかどうかということを聞いているんです。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) その件については存じ上げません。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) ありがとうございます。御存じなかったということで、同じ県内で同じ科学館のプラネタリウムの機器選定、これ新聞沙汰にもなった案件、ちょっと古いです。15年前だから古いかもしれませんけど、久留米の科学館の機器導入の予算は約3億2,700万円、本市の場合は6億円です。局長は、選定メンバーは技術者も含めているとおっしゃっておりますけども、先ほども申し上げましたように、およそ技術者とは思えない人だと私は思っております。 ちなみに、技術面について心配されていたB社の方にお話を聞いてみました。こういう返事でした。各要素については技術的に確立されていて、それらを組み合わせることが、北九州が初めての事例となる予定だったので、完成しているとは言えないが、B社としては何ら問題ないと考えている。技術者は、開発に携わっていたり技術的難易度の評価、各社の技術的水準を評価できる人でなければなりません。今回のプロポーザルにはそういう人が私はいなかったと思います。そういう人たちが今回のプロポーザルでは、実現できるとかできないとか、難しいとか、そういう技術うんぬんについて語っている。 それから、この久留米の科学館の選定委員をされて、本市の科学館の選定委員もされている方、今回プロポーザルの中でこのように発言されています。以下その方の発言、50万人、東京や大阪のような大都市でもあるまいし、そんなものがこの北九州市に必要か。録音や詳細なメモを取っているわけではありませんので、完全にこういうことだったというわけではないということですが、複数の方がこの発言を聞いており、ニュアンスとしてはほぼ間違いないということであります。 この発言の直後、市の担当者が割って入り、目標来場者が50万人というのが、仕様書において評価の対象である旨の説明をこの選定委員にされたとのことです。市当局としてこれは認識あると思います。一応確認しておきます。こういうやり取りがあったということは事実でしょうか。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) 先ほど議員が言われたやり取りについては、あったと聞いております。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) ありがとうございます。プロポーザル中の発言なので、なかなかお答えできないだろうとは思っていたんですけども、お答えいただきましてありがとうございます。 ただ、こういう話は調べていかないと情報が出てこない、議論するにおいてはなかなか情報が出てこなかった、出てきたからこそ議論ができるような話なんです。そして、この話は非常に重要な話、プロポーザルの根幹に関わる話だと思います。プロポーザルの審査を行っていた人、この発言をした人は市が提示している仕様、つまりこの目標来場者数が50万人という話だけでなく、市が提示している仕様をそもそも理解していなかった可能性もあるのではないかということが見えてきますし、私もこの流れを見る限りそう思わざるを得ません。 それはそうですよね。目標の来場者、議論のスタートラインみたいなものだと思うんです。目標に合わせて、お客さんの層に合わせてどんなことができる機械が適切なのか、全然変わってくると思います。車で例えるなら、自分一人だったら軽自動車でも移動するだけだからいいかと思います。家族が増えたらワンボックスが欲しいなと思う、それと同じようなものです。必要な要求に応じてそれに応えることができる機械を選ぶ、それがプロポーザルですよね。 今回の場合は、50万人を目標としているのに、そんなものがそもそも北九州に必要か、プロポーザル中に発言する人が委員をやっていた。そしたら、極端な話、今回選定されたものは50万人を集客するという観点を考慮されていないという可能性も否定できないんです。 最後に、同じ選定委員の方です。この方は、先ほどの久留米の科学館のプラネタリウム選定委員だったというのはお伝えいたしました。当時、最新式のレーザー式プラネタリウム選定の際、アメリカのレーザープラネタリウムの開発を行っている企業へ視察に行っています。そのときに、今回本市が行ったプロポーザルに参加している企業の方と同じタイミングで行っているという情報がありました。これはこのときのことを知っている人がいますので、探していただければ市でも確認できると思います。久留米市の選定を行う際の話です。久留米の機器選定、決まる前の話だそうです。 かつて同じ目的の視察で、同じタイミングでアメリカの同じ会社に行った人たち、同じ人物が今回、片や本市のプロポーザルの選定委員であり、片やプロポーザルの参加者だったと。何を言いたいかが分かると思います。 そもそもこうしたことについて、担当局は選定委員を選ぶ、決める際、このような関係性の聞き取り、秘密保持についてどの程度の誓約などを交わしているのか、選定委員を選定する際にどのような調査を行っているのか教えてください。 ○議長(村上幸一君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(福島俊典君) 審査委員の第三者性につきましては、国交省のマニュアルに沿って手続を行うことにより担保してございます。具体的には、審査委員が特定プラネタリウム機器メーカーへの所属、資本関係、親族関係がないことを事務局から事前説明の際などに確認しているところでございます。 それから、委員が審査に用いた提案書は、会社名や会社の特定につながる製品名などは全て黒塗りしており、プレゼンテーション時も会社名や個人名は匿名としているところでございます。したがいまして、審査委員は提案事業者を特定できない仕組みとなっており、提案書の内容のみでの審査となっているところでございます。以上です。 ○議長(村上幸一君) 36番 大久保議員。 ◆36番(大久保無我君) ありがとうございます。適切な調査が行われているかどうかは、今回私が今お話ししました選定委員さんの事例を見てもらって、果たしてどうなのか検証する必要があるんじゃないかなと思っておりますし、そもそもこういう疑念を持たれる方がプロポーザルの審査員として入っていること自体いかがなものなのかと思っております。 では、最後に要望いたします。プロポーザルにおける情報公開について、行政文書開示請求をしなければその情報を得ることができなかった、保健福祉委員会で指摘してホームページ上に公開されるようになった、こうした点について他都市の事例、特にプロポーザルの実施については、大阪府などはかなり細かく規定されています。こうしたところの事例を参考にしていただきながら、市としてはプロポーザルや情報の開示については一定の質を保っていただくようにしてください。 併せて、今回の件については議事録の公開も含めて検討をしていただきたいと思います。 それから、選定委員の選定、どのような経緯でその人が選ばれたのか、今回の選定委員が適切な人選であったのか、委員として不適格でなかったのか、これいま一度真剣に考えていただきたいと思います。 そして、そういった話を委員会においてしっかりと説明をしていただきたいと思います。以上、要望として質問を終わります。 ○議長(村上幸一君) 本日の日程は以上で終了し、次回は9月16日午前10時から会議を開きます。 本日はこれで散会いたします。                  午後3時46分散会...