平成29年 2月 定例会(第1回)議 事 日 程 (第4号) 平成29年3月3日(金曜日)午前10時開議(開 議) ○ 諸報告 1 陳情の付託について第1 議案第1号 平成29年度北九州市一般会計予算第2 議案第2号 平成29年度北九州市
国民健康保険特別会計予算第3 議案第3号 平成29年度北九州市
食肉センター特別会計予算第4 議案第4号 平成29年度北九州市
卸売市場特別会計予算第5 議案第5号 平成29年度北九州市
渡船特別会計予算第6 議案第6号 平成29年度北九州市競輪、
競艇特別会計予算第7 議案第7号 平成29年度北九州市
土地区画整理特別会計予算第8 議案第8号 平成29年度北九州市
土地区画整理事業清算特別会計予算第9 議案第9号 平成29年度北九州市
港湾整備特別会計予算第10 議案第10号 平成29年度北九州市
公債償還特別会計予算第11 議案第11号 平成29年度北九州市
住宅新築資金等貸付特別会計予算第12 議案第12号 平成29年度北九州市
土地取得特別会計予算第13 議案第13号 平成29年度北九州市
駐車場特別会計予算第14 議案第14号 平成29年度北九州市
母子父子寡婦福祉資金特別会計予算第15 議案第15号 平成29年度北九州市
産業用地整備特別会計予算第16 議案第16号 平成29年度北九州市
漁業集落排水特別会計予算第17 議案第17号 平成29年度北九州市
介護保険特別会計予算第18 議案第18号 平成29年度北九州市
空港関連用地整備特別会計予算第19 議案第19号 平成29年度北九州市
学術研究都市土地区画整理特別会計予算第20 議案第20号 平成29年度北九州市
臨海部産業用地貸付特別会計予算第21 議案第21号 平成29年度北九州市
後期高齢者医療特別会計予算第22 議案第22号 平成29年度北九州市
市民太陽光発電所特別会計予算第23 議案第23号 平成29年度北九州市
上水道事業会計予算第24 議案第24号 平成29年度北九州市
工業用水道事業会計予算第25 議案第25号 平成29年度北九州市
交通事業会計予算第26 議案第26号 平成29年度北九州市
病院事業会計予算第27 議案第27号 平成29年度北九州市
下水道事業会計予算第28 議案第28号 北九州都市計画の名称変更に伴う関係条例の整理に関する条例の専決処分 の報告について第29 議案第29号 北九州市
未来人材支援基金条例について第30 議案第30号 北九州市職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部改正について第31 議案第31号 北九州市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について第32 議案第32号 北九州市特別会計条例の一部改正について第33 議案第33号 北九州市手数料条例の一部改正について第34 議案第34号 北九州市市税条例等の一部改正について第35 議案第35号 北九州市特定非
営利活動促進法施行条例の一部改正について第36 議案第36号 北九州市
環境科学研究所手数料条例及び北九州市職員の特殊勤務手当に関 する条例の一部改正について第37 議案第37号 北九州市
国民健康保険条例の一部改正について第38 議案第38号 北九州市都市公園、霊園、駐車場等の設置及び管理に関する条例及び北九
州市自動車駐車場条例の一部改正について第39 議案第39号 北九州市立の小学校、中学校及び特別支援学校の教職員の勤務時間、休 日、休暇等に関する条例の一部改正について第40 議案第40号 北九州市立の小学校、中学校及び特別支援学校の教職員定数条例について第41 議案第41号 北九州市教育施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について第42 議案第42号
北九州市立美術館改修工事請負契約の一部変更について第43 議案第43号
土地改良事業計画の変更について第44 議案第44号 基本財産の額の増加に係る
福岡北九州高速道路公社の定款の変更に関する 同意について第45 議案第45号 損害賠償の額の決定及び和解について第46 議案第46号
包括外部監査契約締結について第47 議案第47号 平成28年度北九州市
一般会計補正予算(第4号)第48 議案第48号 平成28年度北九州市
国民健康保険特別会計補正予算(第1号)第49 議案第49号 平成28年度北九州市競輪、
競艇特別会計補正予算(第1号)第50 議案第50号 平成28年度北九州市
土地区画整理特別会計補正予算(第2号)第51 議案第51号 平成28年度北九州市
港湾整備特別会計補正予算(第2号)第52 議案第52号 平成28年度北九州市
公債償還特別会計補正予算(第3号)第53 議案第53号 平成28年度北九州市
土地取得特別会計補正予算(第3号)第54 議案第54号 平成28年度北九州市
廃棄物発電特別会計補正予算(第1号)第55 議案第55号 平成28年度北九州市
学術研究都市土地区画整理特別会計補正予算(第2 号)(散 会)会議に付した事件日程第1 議案第1号から日程第55 議案第55号まで出席議員 (57人) 1番 上 野 照 弘 2番 吉 田 幸 正 3番 佐 藤 茂 4番 田 仲 常 郎 5番 渡 辺 均 6番 奥 村 祥 子 7番 戸 町 武 弘 8番 香 月 耕 治 9番 片 山 尹 10番 中 島 慎 一 11番 佐々木 健 五 12番 井 上 秀 作 13番 日 野 雄 二 14番 村 上 幸 一 15番 鷹 木 研一郎 16番 西 田 一 17番 宮 﨑 吉 輝 18番 田 中 元 19番 中 島 隆 治 20番 渡 辺 修 一 21番 金 子 秀 一 22番 冨士川 厚 子 23番 松 岡 裕一郎 24番 村 上 直 樹 25番 木 畑 広 宣 26番 渡 辺 徹 27番 本 田 忠 弘 28番 岡 本 義 之 29番 成 重 正 丈 30番 山 本 眞智子 31番 木 下 幸 子 32番 世 良 俊 明 33番 福 島 司 34番 三 宅 まゆみ 35番 森 浩 明 36番 森 本 由 美 37番 中 村 義 雄 38番 浜 口 恒 博 39番 白 石 一 裕 40番 大久保 無 我 41番 奥 村 直 樹 42番 河 田 圭一郎 43番 藤 沢 加 代 44番 藤 元 聡 美 45番 高 橋 都 46番 大 石 正 信 47番 田 中 光 明 48番 荒 川 徹 49番 石 田 康 高 50番 柳 井 誠 51番 山 内 涼 成 52番 出 口 成 信 53番 吉 村 太 志 54番 佐 藤 栄 作 55番 讃 井 早智子 56番 三 原 朝 利 57番 村 上 さとこ欠席議員 (0人)説明のために出席した者の職氏名 市長 北 橋 健 治 副市長 梅 本 和 秀 副市長 松 元 照 仁 副市長 今 永 博 会計室長 松 原 英 治 危機管理監 原 口 紳 一 技術監理局長 下 向 則 好 企画調整局長 西 田 幸 生 総務局長 柴 田 邦 江 財政局長 田 中 雄 章 市民文化 スポーツ局長 大 下 徳 裕 保健福祉局長 工 藤 一 成 子ども家庭局長 近 藤 晃 環境局長 小 林 一 彦 産業経済局長 加茂野 秀 一 建設局長 横 矢 順 二 建築都市局長 柴 田 卓 典 港湾空港局長 権 藤 宗 高 消防局長 川 本 一 雄 上下水道局長 諌 山 修 交通局長 吉 田 茂 人 病院局長 古 川 義 彦 行政委員会 教育長 垣 迫 裕 俊 事務局長 隈 乃理子職務のために出席した事務局職員の職氏名 事務局長 小 坪 正 夫 次長 松 本 久 寿 議事課長 中 畑 和 則 ほか関係職員 午前10時00分開議
△日程第1 議案第1号から、日程第55 議案第55号まで
○議長(井上秀作君) ただいまから、本日の会議を開きます。 本日の議事はお手元配付の議事日程により進行いたします。 日程に入る前に、諸報告をいたします。 陳情10件を所管の常任委員会にそれぞれ付託いたしました。 以上、報告いたします。 日程第1 議案第1号から、日程第55 議案第55号までの55件を一括して議題といたします。 ただいまから質疑に入ります。 代表質疑を行います。自由民主党代表、10番 中島議員。
◆10番(中島慎一君) 皆さんおはようございます。自由民主党・無所属の会を代表いたしまして、ただいまから質疑を行います。 まず、改選後初めての議会、更に、そのトップバッターとしてこうして質問させていただくことを心より光栄に感じているところでございます。 早速ですが、この機会を利用いたしまして、一言決意表明を申し上げたいと思います。 我々自由民主党・無所属の会は、市政運営の多種多様な課題に対し、みずから研究、調査を重ね、みずから考え、そして、独自の政策を立案し、議会を通じて積極的に政策提案をしていくことをお約束いたします。 市議会の役割は、市民の皆さんの負託を受け、市政のチェックを行うのが基本的なものであります。しかし、昨今の多種多様な市民ニーズに応え、より深刻化する高齢化、人口減少などの市が直面するさまざまな課題を解決するためには、我々議会側も市政のチェック機能を超えて、みずから研究、調査を重ね、みずから考え、そして、独自の政策を立案し、積極的に政策提案をしていく、そうした姿があるべきだと考えます。そして、行政と議会が互いに緊張感を持ち連携し、まさに車の両輪として建設的な議論を進めていく、そうした新たなる議会の姿に向かって、我が会派は今後も全力を尽くしてまいりたいと思います。 行政機関としての北九州市としても、ぜひ正面から向き合っていただき、ともに北九州市の発展に貢献していくことをお約束いただきたいと思います。 それでは、質疑に入らせていただきます。 まず、平成29年度予算案に関しまして、そこに込められた市長の思いと予算の特徴についてお尋ねいたします。 我が国の経済は、安倍内閣が進める
アベノミクス効果により着実な回復基調にありますが、地域経済においては、その成果をまだ十分に実感するまでに至っていない状況であると認識しております。本市につきましては、政令指定都市20市の中で最も高齢化率が高いことから、今後10数年かけて地域の社会・経済環境に大きな変化が生ずることが危惧されております。 しかし、一方では、昨年1月に本市が国家戦略特区に指定されるなど、国と協力して経済成長を推進する体制づくりは着々と進んでおり、これは本市の将来にとって明るい材料になります。まさに不安もありますが希望もあるというのが、現在の共通した認識であるのではないかと思います。 予算の中身を見ていきますと、産業の活性化、教育・福祉の充実、安全・安心な生活環境の確保、更には都市基盤の整備など、本市の将来を切り開くために必要とされる予算が随所に盛り込まれており、本市の強みや魅力を創出、発信する予算案になっているものと受けとめています。社会保障の経費が年々増加する中、学校などの老朽化対策や本市の今後の発展につながる投資的施策を推進する、めり張りのある予算編成であり、やりくりに相当な御苦労をされたことと思います。 今回の予算案を策定するに当たり、市長が強いリーダーシップを発揮され、御尽力されたことに敬意を表したいと思います。 そこで、お尋ねいたします。 平成29年度予算案の提案に当たり、北橋市長が込められた思いと、今回の予算案の特徴についてお伺いいたします。 次に、北九州空港の民営化についてお尋ねいたします。 現在、国は福岡空港の民間委託、いわゆる民営化を検討しています。これは民間資金の活用による空港の整備と、民間の能力を活用した空港サービスの向上、効率化、更には地域の活性化を目的としたものでありますが、今まさに福岡空港の民間への運営委託方法を検討しているところであります。 国内では民間による空港運営は始まったばかりであり、空港運営の安定感に対する不安の声も少なからずあると考えますが、私はしっかりとした事業計画の精査及び事業者選択を前提とした上で、空港民営化はメリットのほうが大きいのではないかと考えます。実際に、関西国際空港と大阪国際空港の一体的な運営化が昨年より既に実施されており、路線誘致面や作業人員の空港間での融通などで、プラスの効果があらわれていると聞いております。 福岡空港は、まさに混雑空港指定を受けており、また、立地上の制約からこれ以上新規就航や増便が難しい状況にあります。私は、ここからあふれ出る空港需要に対しては、当然福岡県の第2空港である北九州空港が受け皿になるべきであると考えます。 また、北九州空港は海上の24時間空港であり、福岡空港にはないポテンシャルを秘めていることから、この2つの空港が一体運営されることは、互いの弱みを補完し、強みを発揮するすばらしい組み合わせと考えています。 実は、福岡空港の民営化においては、昨年7月に国が示した民営化の基本スキーム案の中で、事業者は北九州空港との相互補完を含む福岡県の空港の将来構想の実現に係る協力について提案することと一文が掲載されております。これは、つまり国は福岡空港と北九州空港の一体運用を前提として、事業者に運用方法を提案させようということであります。 ほどなく事業者公募の応募要項となる実施方針が公表される予定ですが、北九州空港がどのように取り扱われているか、大変興味あるところであります。実施方針においても北九州空港との相互補完が示され、福岡空港との役割分担や機能分担を果たしながら、北九州空港の
路線ネットワークの拡大や、地域経済に活力をもたらすようなよい提案が事業者より集まることに期待をしているところであります。 いずれにしても、北九州空港の民営化は、北九州圏域の発展のみならず、県政の発展、北部九州の経済活性化に資するものであり、そろそろ実現に向けた検討を開始すべき時期に来ていると考えます。 そこで、お尋ねいたします。 今後、北九州空港の民営化についてどのように取り組んでいくのか、本市のお考えをお聞かせください。 次に、
公共施設マネジメントについてお尋ねいたします。
公共施設マネジメントは、人口減少の流れの中で、よりコンパクトなまちづくりを進め、財政負担を抑えながら効率的に公共施設を配置、管理していくことを基本とした取り組みであります。ただし、
公共施設マネジメントは、施設の集約や廃止ということだけではなく、まちづくりの視点も考慮しなければなりません。北九州市
公共施設マネジメント実行計画では、単に施設を減らすだけでなく、選択と集中の観点から、本市のにぎわいづくりや活性化にも留意しながら、将来及び現在のニーズを見据え、公共施設を再構築するという視点が重要とあり、まちづくりの視点を踏まえて取り組むことがうかがえます。 更に、実行計画では、施設分野別の計画などに基づく公共施設の再配置を、門司区の門司港地域と大里地域とで
モデルプロジェクトとして進めていくこととしています。門司港地域では、行政・文化施設を中心とした複合公共施設の整備が計画されており、便利で使いやすい施設であることはもちろん、さまざまな団体や人々が交流する場になることで、市民活動が更に活発になることを期待しています。 また、市内屈指の観光地である門司港地区には、住める観光地として、最近では港湾エリアの分区規制が緩和されるなど、
コンパクトシティーの実現に向けたさまざまな動きがあります。こうした定住人口の増加に向けた動きとセットで、公共施設のマネジメントも進められることを期待しています。 一方、大里地域につきましては、競輪場跡地の一部に居住ゾーンを導入する計画となっており、斜面地の多い門司区の中で、通勤や買い物に便利な当該地区には、住宅地としてふさわしく、このプロジェクトによって人口がふえ、大里の町に活力が出ることを期待しています。 いずれにせよ、この
モデルプロジェクトの成否が今後の
公共施設マネジメントの鍵を握るわけですから、しっかりと取り組んでいただきたい、その思いは強く持っているところであります。 そこで、お尋ねいたします。 この
モデルプロジェクトの現在の進捗状況と、今後の進め方についてお聞かせください。 次に、地方創生の推進についてお尋ねいたします。 昨年12月に閣議決定されたまち・ひと・し
ごと創生総合戦略2016改訂版の中で、我が国は人口減少に歯どめがかかるような状況とはなっていない、また、東京一極集中の傾向は継続しているなどと記されていました。国は、今年度からを地方創生の本格的な事業展開の段階として位置づけ、地方に対するさまざまな財政支援制度を新設するなど、地方創生を後押ししています。 本市においては、地方創生に対する市長の熱意のもと、国家戦略特区の指定や
G7北九州エネルギー大臣会合の成功、TGC北九州の開催やメディアによる全国的なPRなど、さまざまな成果を上げています。一方で、国がことし1月末に発表した統計では、本市は3年連続で全国の市町村の中で転出超過数が最も多くなるなど、本市における地方創生は、まさにこれからが大事なときであると考えています。 人口減少は構造的な課題でもあり、解決には長期間を要することも理解できますが、本市は少子・高齢化も他都市の政令市より進んでいることから、他都市より一段とギアを上げ、2段も3段も上げた上でスピード感を持った進捗が必要であると感じています。 本市のまち・ひと・し
ごと創生総合戦略では、女性と若者などの定着により社会動態をプラスにしていき、地方創生の成功モデル都市を目指すとしています。しかし、その地方創生に係る本市の取り組みを見ると、新年度の新規施策として若者定着に向けた
奨学金返還支援制度など、数々の取り組みがあるのですが、全庁的に見ると各局がそれぞれの事業を個別に取り組んでいるようで、人口の社会動態の増加を市の最重要課題として取り組んでいるようにはいま一つ感じられないというのが、私の率直な気持ちであります。 本市の地域資源は、ほどほど都会で豊かな自然がある住みよい環境であると思っております。また、東京のNPO法人の子育て評価は5年連続で
政令市ナンバーワンとなっています。充実した子育て環境が本市の売りであることも大きな強みであります。これまでのさまざまな取り組みの成果が目に見える形であらわれ始めた今、国とも連携しながら、議会、市民とも危機感を共有し、総力を挙げて地方創生を進めていくべきであると思います。 昨年には、地元選出の国会議員である山本幸三代議士が
地方創生担当大臣に就任されていることもあり、我が会派も積極的に応援していきたいと考えています。 そこで、お尋ねいたします。 まず、本市の人口減少の認識とこれまでの地方創生に係る総括、今後社会動態プラスに向けた市長の決意を伺います。 次に、人口増には、働く、住むが重要なポイントとなります。まず、働くにつきましては、若者が就職を望むような事務系の企業の誘致を推進する必要があると考えています。市としては新成長戦略に基づき進められているところですが、その実績と今後の見通しをお教えください。 また、住むについては、事実、若松区の学研都市周辺などで戸建て住宅の売れ行きが好調であり、小倉都心にもマンションの建設が多数進んでいます。北九州に住みたいという人はまだまだ多くいます。そのことから、その需要を取りこぼさないためにも、住宅開発に向けた施策を更に進めるべきと考えますが、御見解を伺います。 次に、地域福祉拠点の一層の充実についてお尋ねいたします。 近年、改めてひとり暮らしの高齢者が多くなっていることを痛切に感じます。地域の行事にもだんだんと顔を見かけなくなっていることから、御本人に近況をお聞きすると、病院に行くときくらいしか外出しないということで、その行動範囲が狭くなっていることがわかりました。こうした状況は高齢者の活力を細らせ、健康面からも大変憂慮されるものだと感じています。 このような高齢者の方々が身近に立ち寄ることができる地域の拠点として、本市ではおおむね小学校区ごとに市民センターが整備されています。これは、平成6年度に3つの
市民福祉センターが開館したのを皮切りに、地域の保健福祉活動の拠点として、市内の小学校区に
市民福祉センターが整備され、従来からあった生涯学習拠点である公民館との2枚看板で拡大させてきた経緯があったかと思います。その後、市民によりわかりやすい拠点とするため、平成17年に
市民福祉センターと公民館を統合し、市民センターに名称を統一されたものと記憶しているところであります。 そこで、お尋ねいたします。 市民センターの現状を見たとき、地域住民の交流拠点としての定着はしているものの、かつての公民館としての生涯学習機能だけが前面に出ており、福祉に関する機能が失われているような気がいたします。確かに平成14年ころには、
市民福祉センター内に
在宅介護相談窓口を開設するなど、地域福祉ケアの拠点たる機能が十分にありました。開設までの経緯や、ひとり暮らしの高齢者が増加している現状を踏まえれば、市民センターが地域福祉の拠点であることを改めて再認識し、再構築すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。 また、市民センターだけでなく、高齢者が歩いて行くことができるもっと身近な場所に、健康をテーマにした、子供から高齢者までが気軽に相談できる健康相談拠点を設置すべきだと思います。そこで高齢者の健康相談はもとより、主婦や子供の体調相談を行うほか、健康に関する情報発信、情報収集、また、健康学習などを行うことで、地域の健康増進と世代間の交流がセットで実現する場所となり得ます。まさに道の駅ならぬ、健康の駅と言うべき拠点であります。 もちろん、全てを行政ですることは難しいと思いますので、ドラッグストアとの連携や企業のビルの活用など、民間企業とも連携し、地域を支えるこうした仕組みを構築すべきと思いますが、御見解を伺います。 次に、
響灘洋上風力発電拠点化推進事業についてお尋ねいたします。 本市では、
エネルギー関連産業の拠点化を目指すグリーンエネルギーポートひびき事業の一環として、響灘の大規模な
洋上風力発電所の誘致に取り組んでいます。先月、その設置・運営を行う事業者として、九電みらいエナジーを代表企業とする共同事業体が選定されたところであります。選定には、外部有識者による評価・選定委員会での評価結果を参考に行われ、事業実施の確実性や、港湾、地域への貢献が高く評価されたと聞いています。 事業計画によりますと、総事業費1,750億円程度、最大で風車44基が設置され、完成すれば国内最大規模の
洋上風力発電所になるとのことであります。風力発電産業については、風車1基当たり2万点もの部品を必要とし、部品の輸出入や製造及び
風車メンテナンスなど、
産業都市北九州市の実力が発揮できる産業であり、今回の事業の実現が、本市の進める
風力発電関連産業の総合拠点化、ひいては本市の地域経済に大いに貢献してくれるものと期待しているところであります。 そこで、お尋ねします。 まず、選定した事業者の提案において、
風力発電関連産業の総合拠点化に関する内容はどのようなものだったのか、お聞かせください。 次に、今回の提案の実現を通じ、市として地元経済など地域貢献の面でどのような効果がもたらされると見込んでいるのか、御見解を伺います。 次に、教育行政についてお尋ねいたします。 教職員定数と35人以下学級についてお聞きいたします。 平成29年4月1日から、教職員の給与負担や定数などに関する権限が福岡県から本市に移譲されます。今後は教職員に関する権限を市が持つことになるため、これまでより学校の実態に応じた施策を実施できるのではないかと考えています。また、教職員の定数についても、権限移譲後は県を通じることなく、予算を持つ国と直接やりとりができることから、本市の学校現場での状況をじかに伝えることができ、加配定数の獲得がしやすくなるのではないかと考えています。 いずれにしても、教職員に関する権限が市に移譲されることにより、本市の教育行政は更に一歩前進できるのではないかと期待しているところであります。 そこで、2点伺います。 まず、今議会で教職員の定数条例案が提案されていますが、平成29年度の教職員定数の見込みについてお聞かせください。 2点目に、これまで既に小学校1年生から3年生まで及び中学校1年生については35人以下学級を実施し、更に、平成27年度からは小学校4年生及び中学3年生においても、校長の裁量により35人以下学級を実施できることとしました。今回の県からの権限移譲が行われるこのタイミングに合わせ、残りの小学校5年、6年及び中学校2年生についても、35人以下学級を実施してはどうかと考えますが、御見解を伺います。 次に、学校給食調理業務の民間委託についてお尋ねいたします。 本市では、北九州市行財政改革大綱の方針に基づき、経費の低減と民間活力の導入のため、平成16年度より学校給食調理業務の民間委託が進められており、現在、小学校131校のうち111校が既に民間委託されています。この学校給食調理業務の民間委託については、これまで本会議においても、委託先従事者の離職状況なども含め、さまざまな議論がされてきたところでありますが、毎年大きな経費削減効果が生まれていることから、今後も順次委託化は進めていくべきと考えています。 一方、学校給食は子供たちが日々食べるものであり、安全・安心に提供されることが何よりも重要であります。民間委託化の推進とともに、安全・安心の確保に引き続きしっかりと取り組んでいく必要があると考えます。 そこで、2点お伺いいたします。 まず、教育委員会として、現在の委託校の運営状況についてどのような認識を持たれているのか伺います。 2点目に、教育委員会として、民間委託による学校給食調理業務がより効果・効率的かつ安全・安心に運営されていくため、今後どのような取り組みをされるのか、お伺いいたします。 次に、ミクニワールドスタジアム北九州の活用についてお尋ねいたします。 小倉駅新幹線口にミクニワールドスタジアム北九州がオープンいたしました。最大の特徴である小倉駅新幹線口から徒歩7分という抜群の立地と、関門海峡を一望できる海に面したスタジアムは、観戦環境を含め、まさに本市のシンボルとなる施設であると思います。 そのスタジアムのオープニングイベントの一環として、2月18日のラグビーのサンウルブズとトップリーグ選抜のチャリティーマッチが開催され、約1万2,000人の観客で大いに盛り上がりました。改めて、スタジアムが持つ可能性に大きな期待を持ったところであります。 いよいよ3月12日にはグランドオープンを迎えます。当日は記念式典を初めさまざまなイベントが行われると同時に、本市唯一のプロスポーツチーム、ギラヴァンツ北九州のホーム開幕戦が開催されます。残念ながらJ3に降格したギラヴァンツですが、新たなスタジアムで市民に夢と感動を与える熱戦を繰り広げて、必ず1年でJ2に昇格してくれるものと信じております。 このすばらしいスタジアムを町の活性化に生かすためには、これからが本当の勝負であります。ギラヴァンツのホームゲームを初め、大規模なスポーツ大会やさまざまな魅力あるイベントの誘致、開催に一層取り組んでいくことが重要であります。 そこで、2点お尋ねいたします。 まず、さきの12月議会で、市長が新スタジアムについて年間100日程度の利用を目指すとの答弁がありましたが、具体的なスタジアムの活用の見込みについてお伺いいたします。 次に、来年度の4月22日、23日には、日本初となるHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズが本市で開催されます。ミクニワールドスタジアム北九州オープン後、初の国際大会となるこの女子7人制ラグビー大会の準備状況と、集客に向けた現在の取り組みをお伺いいたします。 次に、豪華列車ななつ星in九州の誘致についてお尋ねいたします。 最近、町なかで市外からの観光客と思われる方々や、海外からの観光客の一行に出会う機会が本当に多くなりました。これまでさまざまな観光客誘致の取り組み成果が、目に見える形であらわれてきたものだと評価しているところであります。 本市は、多彩な観光資源を数多く持ち、国内外の観光客を呼ぶ魅力を持っています。観光振興においては、そうした観光資源を磨きアレンジし、新たなる素材の開発にも取り組んでいきながら、観光客のニーズに沿った集客策を常に打っていく必要があると考えています。 そこで、1つ提案させていただきます。九州内における人気の旅の一つとして列車の旅があります。中でもJR九州が2013年から運行している豪華列車ななつ星in九州は、3年目に入ったことしになっても人気は全く衰えず、予約が殺到しているとお聞きしております。しかし、残念ながらその運行コースは博多駅を発着としたコースとなっており、その運行コースには北九州が含まれていない状況になっています。 そこで、現在も大人気の豪華列車ななつ星in九州について、本市の新たな集客の目玉として、また、保存修復工事も終盤を迎えている門司港駅のリニューアルオープンも見据え、北九州への運行コース誘致を本格的に行うべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。 次に、中間市における本市との合併推進の動きについてお伺いいたします。 現在、全国的な市町村合併の動きは一区切りつきました。そのような中、近隣の中間市から本市との合併を求める動きが始まっています。報道によると、昨年11月から12月にかけて、中間市の住民発議による北九州市との合併協議会設置を求める署名活動が開始され、結果1,986人の署名が集まったということであります。1月27日には、市町村の合併の特例等に関する法律に基づき、中間市長から市長に対し合併協議会設置の請求に係る意見照会があったとも聞いております。 今後、本市は法に基づき90日以内に、つまり4月下旬までに合併協議会の設置について、本議会に付議するか否かを回答する必要があると思いますが、そこで2点伺います。 まず、総論として、近隣自治体との合併についての市長の御見解を伺います。 次に、各論として、今回の中間市からの合併協議会設置の請求に係る意見照会について、どのように回答するおつもりなのか、市長の御意見を伺います。 最後に、平和資料館の整備についてお尋ねいたします。 平和資料館のあり方や展示コンセプトなど資料館の基本的な方向については、学識経験者等から成る平和資料館のあり方を考える懇話会において検討されており、既にこれまで2回議論がされていると聞いております。 一方、設置場所につきましては、これまでの本会議で小倉北区の勝山公園が候補地として示されており、建設場所も含め、現在当懇話会にて検討されているとお聞きしております。 ただ、その建設場所につきましては、幾つか提案を申し上げたいと思います。現在、全市的に進めている
公共施設マネジメントの観点を踏まえ、全く新規に建設するのではなく、例えば既存施設で、建設から一定期間経過している埋蔵文化財センターの改築や増築で対応することや、仮に単体で建設するとしても、回遊性や連結効果を誘導させるように、例えば中央図書館に併設又は近接して建設するようなプランを検討してはいかがかと考えます。御見解を伺います。 以上で代表質疑を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。明快なる御答弁をよろしくお願いいたしまして、終わらせていただきます。よろしくお願いします。
○議長(井上秀作君) 市長。
◎市長(北橋健治君) 中島議員の御質問にお答えいたします。 まず、来年度予算案に込められた市長の思い、そしてまた、特徴について御質問がございました。 昨年はG7エネルギー大臣会合、ワンヘルスに関する国際会議など、市役所始まって以来の大規模な国際会議が誘致、開催されて成功いたしました。また、50歳から住みたい地方ランキング1位や生活天国一番というふうにメディアに取り上げられるなど、国内外に広く本市の住みやすさ、魅力が発信されたときでもありました。 来年度はこのチャンスをしっかりと捉えて、本市の魅力、そして、新たなイメージを内外に向けていかにして戦略的に発信していくか、そして、日本全体が少子・高齢化、人口減少という問題に直面しておりますが、本市の地方創生総合戦略に掲げておりますように、いかにして社会動態をプラスに転ずるかと、女性や若者の定着など、こうした課題に真正面から取り組み、予算編成に臨んだところであります。 来年度予算はこうした思いも込めて、住みよいまち・北九州市発信予算と名づけ、町の魅力の創出・発信、定住・移住の促進などの政策をいかに盛り込むか知恵を絞って、以下5つの柱から成る予算を編成いたしました。 1つ目の柱は、新しい人の流れをつくることであります。 北九州市未来人材支援基金、それを造成すると。奨学金の返済支援等による若者の地元就職の促進や、転入者向けの住宅の取得・賃借に対する補助の拡充などによって、特に若い世代の本市への定住・移住を強力に推進することであります。 また、本市のすぐれた文化芸術を発信して、町への魅力と誇り、愛着、いわゆるシビックプライドを醸成して、小倉城周辺の魅力向上、観光インバウンド対策などを推進して、にぎわいの創出につなげることであります。 2つ目の柱として、学校施設など公共施設に老朽化対策を推進するということであります。 昨年は、天井、外壁のコンクリート落下事故などが発生いたしました。老朽化対策に重点的に予算配分を行う必要性を痛感いたしました。とりわけ、学校の施設は本市の将来を支える子供たちの学びの場であります。災害時の市民の避難所でもあります。その老朽化対策は喫緊の課題と捉え、最重点の配分をいたしました。具体的には、小・中学校の大規模改修、外壁改修など前倒しで計上した補正予算の分と合わせますと33億円余、前年度比4.4倍もの事業費を計上したところであります。 3つ目の柱は、魅力ある仕事を創出することであります。 政府から昨年1月、国家戦略特区に認定をされました。介護ロボットなど導入実証事業を今推進しております。加えて、自動運転技術、ドローン等のインフラ点検ロボットの開発、実証を行う企業や大学の支援など、本市の強みを生かした産業の振興を図り、魅力ある仕事の創出に努めます。 また、空港将来ビジョンの推進、国内外のクルーズ船の寄港の促進などによってインバウンドの集客を喚起して、市内経済の活性化を推進することにしています。 4つ目が、安心して子供を産み育てることのできる町の創出であります。 子育て日本一を実感できる町は、我が町の基本構想の目標に盛り込んでおりますが、保育所の整備、認定こども園に対する施設整備費用の助成、これによって保育所等の入所定員の拡大に着手する、そして、教育・保育の質の向上を図ることにしています。 また、議会からも御提案がございました子ども図書館の整備、学力向上の取り組み、読書活動の推進、特別支援学校スクールバスの運行体制の整備など特別支援教育の充実に努めます。 また、平和の大切さ、命のとうとさを考えるきっかけとするために、仮称ですが、平和資料館の整備に向けて事業を進めてまいります。 5つ目の柱が、誰もが安心して暮らせる町の創出であります。 健康で長寿の社会づくり推進のために地域包括ケアシステムの構築を推進しておりますが、総合療育センターの再整備、八幡病院の移転改築を着実に進めます。また、難病患者支援の拠点である難病患者支援センターを開設して、大学等に通学する重度全身性障害者の通学、学校内の活動などを支援します。 本市の安全・安心の取り組みについて更に情報発信に努め、また、暴力団事務所撤去運動に対する支援など安全・安心のまちづくりを進めて、浸水対策、避難生活の支援強化事業など防災対策を進めます。 市税や地方交付税などの一般財源は限られておりますが、行財政改革を絶え間なく進め、持続可能で安定的な財政運営にも配慮しながら、本市の魅力を高め、将来の発展のために力を尽くしてまいりたいと考えております。 また、来年度予算編成に当たりましても、地元選出の山本大臣に、しばしば地元の視察にも中央政府高官と一緒にお出ましをいただいております。いろんな助言や励ましをいただいておりますが、我々も奮起をいたしまして、全庁を挙げて情報収集、アンテナを高く張って、生かせるいろんな予算の活用など、さまざまな事業についても万全の態勢をとるよう、改めて指示しているところであります。 次に、空港の民営化についてどのように取り組むかという御質問をいただきました。 北九州空港は国の管理空港で、海上空港として平成18年3月に現在の位置に移転しました。開港11年となります。今日まで利用促進に取り組み、現在年間130万人の利用者を数え、北九州都市圏域の一大交通拠点へと成長してまいりました。市議会を初め各界によるこれまでの御支援、御協力に感謝申し上げます。 航空を取り巻く現状として、現在国は訪日外国人を2020年に4,000万人とする目標達成に向けて、地方空港の積極的活用を促しているところです。アジアからの訪日客の伸びを中心に、目標を上回るペースで訪日需要が伸びております。北部九州でもこの需要の高まりに対応していかねばなりませんが、混雑空港指定を受けている福岡空港だけでは、増大する航空需要を受けとめられない状況となっております。 このため、本市と福岡県は、福岡空港と北九州空港の役割分担と相互補完をコンセプトに掲げまして、市の北九州空港将来ビジョン及び福岡県の空港の将来構想をもとに、ともに利用促進に取り組んできたところであります。その結果、昨年の10月以降、天津航空、ジンエアーによる3路線の国際定期便の就航が相次ぐなど、路線誘致の成果も着実に出てきております。 こうした経緯、成果、また、アジアを中心に今後も高い伸びが見込まれる航空需要などを踏まえますと、北九州空港の将来を考えるに当たりましては、福岡空港との連携がいかにすればより深められるかが最も重要な視点と考えられます。 連携を深めるべき福岡空港について、国は平成31年4月の民営化に向け、今月民営化事業の実施方針を公表し、事業者の公募に入る予定で手続を進めています。昨年7月には福岡空港民営化の基本スキーム案が示され、その中では福岡空港と北九州空港との相互補完に関する提案を行うことが事業者に求められております。現在は、この実施方針の中で北九州空港がどのような扱いとなるか注視しているところであります。 福岡空港以外にも、国はいわゆる民活空港運営法に基づいて関空、伊丹、仙台空港をそれぞれ民営化し、高松、広島、熊本各空港などもこれに続く見込みであります。国管理空港などが民営化され始めた中、北九州空港においても将来の経営形態としては、議員御指摘のように福岡空港の運営事業者が一体で運営する、いわゆるバンドリングあるいは北九州空港の単独民営化、更には行政を中心とした現在の経営体制、利用促進体制を維持するという3通りが考えられます。 本市としましては、まずは福岡空港の民営化の実施方針を見た上で、その後の動向を見定めることが重要と考えております。北九州の空港においては、いかに福岡空港との連携を深めていくかという視点のもと、県とも協力の上でさまざまな論点を整理し、地元経済界などの意見を踏まえつつ、御指摘のように民営化を一つの選択肢とした具体的な戦略を検討する時期に来ていると考えております。 いずれにしても、増大する航空需要をしっかりと受けとめ、交流人口が拡大し、更には地域振興に資することが重要と考えており、スピード感を持って取り組んでまいります。 地方創生の推進につきまして、本市の人口減少の認識、これまでの取り組みに対する総括、今後社会動態プラスに向けた市長の決意などについて御質問がございました。 本市における人口減少の原因のうちで自然動態につきましては、少子・高齢化の進行により平成15年にマイナスに転じました。以降、その減少幅は拡大傾向にあります。 一方、社会動態につきましては、過去多いときには年間で約1万5,000人の転出超過の年もありましたが、これまでの取り組みにより、転出超過は最近5年間の年平均で1,000人台に落ちつきつつあります。 また、交流人口につきましては、平成22年の国勢調査のデータによりますと、通勤・通学による市外からの流入が約2万7,000人超過となっており、現在も同様にこの傾向が続いているものと思われます。 このため、本市では女性と若者の定着などによって社会動態をプラスにしていき、地方創生の成功モデルを目指すことを基本方針として、北九州市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定し、オール北九州で取り組みを推進しております。 今年度は、総合戦略の本格的な実行段階に入ったところであります。若者の地元定着、仕事の創出のため、これまでの企業誘致に加え、地元企業の魅力を伝えるゆめみらいワークの開催や、インターンシップなどの地元企業とのマッチングの拡充であります。 次に、スタートアップラウンジの開催など、起業しやすいまちづくりなどを行ってまいりました。新しい人の流れをつくるために、TGC北九州や国際航空路線の3路線誘致、ミクニワールドスタジアム北九州のオープンなど、交流人口の増大に向けて取り組んでまいりました。 女性の活躍を応援し、住みよいまちづくりを行っていく取り組みとしては、ウーマンワークカフェ北九州や子ども食堂の開設を初めとする子育て環境の充実などを図ってまいりました。 昨年の社会動態の推移であります。転出の超過は平成27年に比べて減少幅が3割程度改善しております。対東京圏、対福岡市を見ても転出が抑制されております。また、雑誌社による50歳から住みたい地方ランキングで全国1位の獲得や女性誌での特集記事など、最近のメディアなどを通じた本市の住みやすさの認知度は向上しつつあります。 この流れを決して一時的なものにしないよう、来年度においては若者の地元定着、仕事の創出のため、本市の産業を担う人材を全国から確保・育成するための
奨学金返還支援制度の創設や、仮称北九州市学園祭in Tokyoの開催、また、市外若者層に向けた情報発信の戦略的な展開など新たな事業を行います。 また、新しい人の流れをつくるため、これまでの取り組みに加え、インバウンドを含めた国内外のクルーズ船の誘致や、小倉城周辺、関門地域、北九州都市圏域の魅力を更に向上させるなど、交流人口増に向けた事業を充実してまいります。 女性の活躍を応援し、住みよいまちづくりを行っていくため、女性創業応援団への支援や、モノづくり中小企業の女性職場環境の改善支援などを新たに実施します。加えて、本市職員の上級採用試験についても、首都圏からのU・Iターンをこれまで以上に促進するため、消防職を除く全ての試験区分において東京にも受験会場を設置します。 本市としましては、産学官金労言、住民、議会のオール北九州の総力を結集して、平成31年度までに社会動態がプラスになるよう、これまで以上のスピード感と規模感を持って全力で取り組んでまいる方針であります。 次に、中間市との合併の動きについて御質問がございました。 今日、多くの自治体におきましては人口減、少子・高齢化が進展する中、多様化、複雑化、広域化する行政課題への対応に直面しております。国ではこれらの課題解決のための方法として、市町村合併と個々の自治体による広域連携を推進しております。市町村合併については、議員御指摘のとおり、合併特例債等の国の財政支援が廃止されたこともあり、平成の大合併以降の全国の合併数は7件にとどまっております。 一方、広域連携につきましては、国が推進する連携中枢都市圏構想に基づき、現在全国で17の圏域が形成され、今後も増加することが見込まれております。本市も昨年4月、近隣16の市町と連携中枢都市圏を形成したところであります。 このような中においても市町村合併は本市のみならず、この地域の発展を目指していく上での選択肢になり得ます。このため、近隣自治体から合併の要請があった場合、本市としては広域的なまちづくり、行政の効率化などの観点から総合的に検討し、真摯に対応することを基本的な姿勢としたいと考えております。 ことし1月27日、中間市長から、市町村の合併の特例等に関する法律に基づく合併協議会設置の請求に係る意見照会を受けました。中間市との合併につきましては、平成16年当時、中間市民による住民発議、合併協議会設置を求める中間市議会議員の署名などを経まして、両市で合併に向けた法定協議を行ったものの、最終的には中間市議会の意向で実現しなかった経緯があります。 今回の意見照会を受けまして、現在本市では合併特例債など国の支援制度が廃止された中、今回の合併が本市市民のメリットにつながるのかどうか、また、中間市民や議会での機運がどうであるか、また、平成16年当時に合併に至らなかった経緯はどうであったかなども踏まえまして、総合的に検討を行っているところです。 法律では、意見照会から90日以内に、合併協議会設置協議について市議会に付議するか否かを回答することになっております。本市として慎重に検討してまいります。 次に、平和資料館の整備について御質問、御提案がございました。 平和の取り組みについては、原爆犠牲者慰霊平和祈念式典の実施や北九州市非核平和都市宣言を行い、昨年度は長崎市平和派遣事業や後世に語り継ぐ北九州市民の戦争体験の発行など、新たな取り組みを行っております。 戦後71年が経過しました。戦争を知らない世代の方がほとんどとなってまいりました。戦争の記憶がどんどん風化することを懸念する人がふえております。そこで、戦時資料の充実に向けて、米国国立公文書館に保存されている本市の空襲に関する写真や映像などの収集や、広く市民に呼びかけ、本市に眠っている空襲後の市街地の様子や戦後の復興の様子がわかる写真等の収集に取り組んでいるところであります。 このように、展示物が従来の戦時下の暮らしを中心にしたものから、八幡大空襲や市内各地の空襲の資料、戦後復興の資料など大幅にふえる見込みであります。このため、昨年12月議会で新たに、仮称ですが、平和資料館建設の考えを表明いたしました。 建設場所につきましては、市民に戦争の悲惨さや平和のとうとさを感じてもらえるよう、旧陸軍小倉造兵廠跡地であり、長崎原爆の第1投下目標であった歴史的背景などを踏まえ、勝山公園一帯あるいは近隣の交通の便のよい施設を念頭に検討した結果、勝山公園内での設置をお示しいたしました。 現在、施設や展示のあり方等について、有識者や実際に戦争を体験された方などから御意見をいただく仮称平和資料館のあり方を考える懇話会を本年1月から開催し、委員から御意見をいただいているところであります。今後は委員の意見を参考に、建設場所や展示コンセプトなどをまとめた基本計画を策定する予定であります。建設場所については、議員の御指摘も参考にさせていただきながら、懇話会での議論を深めてまいります。 いずれにしても、戦争の悲劇、市民の暮らしを後世に伝える最後のチャンスと捉えまして、鋭意検討を進めてまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。
○議長(井上秀作君) 企画調整局長。
◎企画調整局長(西田幸生君)
公共施設マネジメントについてお答えいたします。 門司港・大里地域の両
モデルプロジェクトにつきましては、計画の具体化に向けた調査を進めるとともに、
モデルプロジェクト推進懇話会を設置しまして、有識者等からさまざまな意見、提案をいただいておるところでございます。 門司港地域の複合公共施設につきましては、2つの集約先候補地の比較検討作業を進めておりまして、平成29年度には集約先を選定、平成30年度から整備工事に向けた調査・設計に着手したいと考えております。 議員御指摘の住める観光地につきましては、門司港レトロ観光まちづくりプランにおきまして快適な住環境の充実を掲げており、市としても重要な視点と考えております。懇話会でも商店街やレトロ施設との連携や、生活利便施設導入等の提案を受けているところでございます。 こうしたことから、複合公共施設や公共施設の跡地活用の検討に当たりましては、利便性の高いまちづくり、定住人口の増加につながるよう関係部局と連携しながら進めてまいりたいと考えております。 大里地域では、現在旧門司競輪場の跡地活用に向けまして競輪施設の解体を進めており、今春には完了する予定であります。市としては平成30年度には西側のスポーツ公園ゾーンでの広場等の暫定整備に着手したいと考えておりまして、平成29年度に広場等の実施設計を行うとともに、東側の居住ゾーンのあり方につきましても検討を行う予定であります。 居住ゾーンの導入につきましては、市民アンケート、市民への説明を重ねてきた結果、多くの方から賛同を得ていると認識をしております。その一方で、競輪場跡地全てを公園として残してほしいという意見もありまして、市としては公園の整備内容、定住人口の増加が町の活性化に寄与することなどを丁寧に説明してまいりたいと考えております。 門司区の
モデルプロジェクトは、
公共施設マネジメントの先駆的な事例となることから、今後とも懇話会での議論、市民、議会の意見を踏まえながら、町の活性化にも資するように努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 産業経済局長。
◎産業経済局長(加茂野秀一君) 私からは2つの質問にお答えします。 まず、事務系企業の誘致についてでございます。 本市では、積極的な企業誘致を行い、この2年間で1,052人の新規雇用を創出いたしました。この中で事務系の職種が比較的多い情報通信産業や企業の研究開発拠点につきましては、454人の新規雇用となっております。 現在、情報通信分野では人材が大幅に不足しており、人材の確保を最優先に地方への拠点開発を進めています。このため先月には東京でIT系企業を対象に立地セミナーを開催いたしました。また、新たな取り組みとして、地元大学生が市内に立地するIT企業の採用担当者や若い先輩社員と交流するイベントを開催したところ、定員を上回る参加者がございました。今後、更に事務系の企業誘致に積極的に取り組むとともに、若者にも市内IT企業の認知に向けた情報発信を行い、雇用の拡大や市内への定住に寄与してまいりたいと考えております。 次に、豪華列車ななつ星in九州の誘致についてお答えします。 ななつ星in九州につきましては、運行開始に当たって行われたJR九州の受け入れ調査に対しまして、さまざまなおもてなしの提案を行い、誘致を行ってまいりました。その後も引き続き運行コースの働きかけを行っているところでございます。 JR九州によりますと、門司港駅から博多駅間は過密路線であり、特別ダイヤを組むのが難しいことや、門司港駅は行きどまり駅であるために、機関車を先頭車両につけかえる時間が必要であるという課題があり、現時点ではクルーズコースには採択をされておりません。 しかしながら、九州鉄道記念館、北九州銀行レトロライン潮風号、リニューアルを進める門司港駅などの鉄道関連施設や門司港レトロの町並み、関門海峡の雄大な光景を有する門司港地区にななつ星が立ち寄るということは、JR九州にとっても魅力があるものと考えております。今後も関係機関とも連携し、クルーズトレインななつ星in九州の運行コースの誘致をJR九州に対し働きかけてまいりたいと考えております。私からは以上です。
○議長(井上秀作君) 建築都市局長。
◎建築都市局長(柴田卓典君) 住宅開発に向けた施策についてお答えします。 本市では平成25年11月に策定した北九州市住生活基本計画に基づき、良質な住まいの供給と居住環境の整備を行っております。 具体的には、北九州学術研究都市や城野ゼロ・カーボン先進街区の区画整理事業、小倉駅南口東地区の再開発事業、折尾警察署跡地や八幡西区役所跡地の活用など、民間事業者を支援することにより住宅供給を進めております。 また、小倉都心部における道路幅員による容積率制限の緩和を行うこととし、今年度中の告示を予定しております。更に、平成29年度予算では、従来からある定住・移住の取り組みを拡充することとしております。具体的には、新卒者がU・Iターン応援企業等に就職するための転居や、市内居住の新婚世帯による住宅取得の補助メニューを加えるとともに、民間企業が建設する社宅へ補助も行う予定でございます。 住宅開発に向けた施策は、民間による取り組みが重要と考えており、引き続き積極的に支援するとともに、より強力なPRにも努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 保健福祉局長。
◎保健福祉局長(工藤一成君) 地域福祉拠点の一層の充実についてお答え申し上げます。 まず、市民センターが地域福祉の拠点でもあることを改めて再認識し、再構築すべきとの御質問でございます。 現在、市民センターはサブセンターを含めて135館が整備をされ、平成27年度の利用者数は537万人となっております。利用内訳は、各種講座やクラブ活動などの生涯学習活動が46%、地域団体の会合や地域事業の開催などのコミュニティー活動が40%となっており、議員御指摘のとおり生涯学習活動の利用が最も多くなっております。 一方、保健福祉活動につきましては14%となっており、具体的には校区社会福祉協議会のふれあいネットワークやサロン活動、民生委員活動、各種健診や健康教室、地域交流型デイサービスなど多くの事業が市民センターにおいて実施をされております。 今後、少子・高齢化の更なる進行に伴い、日常生活圏域ごとに高齢者の介護予防や健康づくりを兼ねた活躍の場づくり、あるいは多世代における支え合いの仕組みづくりを充実することが必要となっており、市民センターにおける保健福祉活動の比重は一層高まるものと認識をしております。 このため、市民センターがこれまで以上に地域福祉の拠点として最大限に活用され、自治会や校区社会福祉協議会、まちづくり協議会などの地域団体、更に、企業、NPO、社会福祉法人などの多様な主体が協働して支援が必要な人を地域全体で見守り、支援するための地域福祉活動の場、多世代交流の場となるように努めてまいります。 次に、市民センターだけではなく、歩いて立ち寄れる場所に健康相談等ができる拠点を民間企業等と連携して設置すべきとの御質問でございます。 現在、本市が地域で実施する健康・福祉に関する相談事業といたしましては、乳幼児の発達や発育、育児の悩みなど多岐にわたる保護者からの相談に、保健師や栄養士等が対応する乳幼児なんでも相談、あるいは高血圧や糖尿病など生活習慣病についての相談を保健師や看護師等が対応する健康なんでも相談などがございます。 しかしながら、これらの活動につきましては、現時点では主に市民センターを拠点に展開されており、地域によっては、乳幼児連れの方や体力が低下した高齢者が気軽に立ち寄りづらい場合もあることは切実な課題であると考えております。 一方、その他の取り組みといたしましては、社会福祉協議会が集会所、いこいの家、神社、個人宅などで地域の交流の場として展開している高齢者のサロンなど、さまざまな団体やNPOなどが事業を展開しており、今後もこうした活動が拡充していくことが期待をされます。 議員御指摘のとおり、歩いて行ける身近な場所に健康相談拠点を展開していくためには、このような既存の活動についての情報把握や、保健・医療・福祉にかかわる多様な専門職団体、NPO等とのネットワークを構築することが不可欠でございます。また、新たに民間企業やドラッグストアなどが健康づくり活動を行うように働きかけを行い、必要に応じて行政機関や専門職などが専門的、技術的な支援を行っていくことが重要であると考えております。 来年度に策定を予定しております次期高齢者支援計画や、北九州市健康づくり推進プラン改訂の議論の中におきましては、市民や企業の主体的な活動をコーディネートする人材の育成、仲間づくり、居場所づくりにつながる地域活動の支援、更に、公民のパートナーシップと資源を生かした地域福祉活動を総合的にマネジメントできる体制づくり、こういったことについて幅広い関係者と議論を深めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 港湾空港局長。
◎港湾空港局長(権藤宗高君)
響灘洋上風力発電拠点化推進事業に関し、総合拠点化の内容及び地域貢献の面での効果につきましてまとめてお答えいたします。 今回の公募では響灘海域で洋上風力発電事業を行うことに加えて、港湾や地域への貢献として、響灘地区での
風力発電関連産業の総合拠点の形成や地元企業の振興などに資する提案を求め、評価いたしました。 その提案内容のうち総合拠点化に資するものにつきましては、風車部品の輸出入・移出入拠点の設置、風力発電建設サイトへの風車積み出し拠点の形成、風車の維持管理拠点や基礎製作拠点の設置、増速器製造企業の誘致などがあります。 また、地元企業への振興策といたしましては、建設から運営の各段階で地元企業の積極的活用、地元企業を活用した風車部品調達に関する風車メーカーへの働きかけなどが提案されるとともに、その他の地域貢献策といたしまして、港湾への非常時電力供給の検討、周辺漁場への貢献、産業観光への組み込みや展望所設置による観光需要の創出、見学会、市民講座による市民環境学習への貢献、市民の事業参加の仕組みの検討などが提案されております。 議員御指摘のように、この提案が実現されることによりまして、事前の各種調査から建設工事、発電所運営の各段階で、直接又は間接に相当程度の経済効果が生じると見込まれておりまして、地元経済への貢献は多大であると考えております。また、国内最大級の本格的な
洋上風力発電所であります本事業は、新たな観光資源として地域振興につながるものと考えております。 今後、洋上風力発電事業が確実に実施されるよう、市としても積極的に支援してまいる所存です。そして、本事業をステップに、他地域における洋上風力発電のマーケットを取り込むことで、
風力発電関連産業の総合拠点の形成、発展に向けた取り組みを更に加速させ、本市をけん引する次世代産業として、地域経済の活性化や新規雇用の創出につなげていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 教育長。
◎教育長(垣迫裕俊君) 私からは2点の御質問にお答えいたします。 まず、来年度の教職員定数の見込みと35人以下学級の裁量制の拡充でございます。 教職員定数には、児童生徒数などによって定まる基礎定数と少人数・専科指導や児童生徒のいじめ、非行への対応などのために、国の予算措置によって定まる加配定数とがございます。 まず、基礎定数でありますが、児童生徒数そのものが減少するために、これは普通学級が減少しますので減少するわけですが、一方で特別支援学級がふえるということもありまして、基礎定数全体としてはほぼ同程度と見込んでおります。 次に、加配定数でありますが、国が来年度に向けまして予算を増額しました、例えば学力に課題のある学校への加配、あるいは教員の負担軽減などにもつながる専科指導への加配、更には西部地区の特別支援学校への専任の特別支援教育コーディネーターの加配、こういった配当を国のヒアリングの際に直接本市から強く要望したところ、今年度の加配が440人でありましたが、来年度は16人増の456人が配当されております。教職員定数全体で見ますと約4,930人程度でありまして、今年度に比べますと若干の増加と見込んでおります。 次に、35人以下学級の裁量制でありますけども、平成27年度から小学校4年生及び中学校3年生におきまして、校長の裁量により35人以下学級を実施できることとしております。対象となった学校にいろいろ調査をしてみたところ、おおむね好評でありまして、小・中ともに9割以上が狙いどおりの効果が得られているということであります。 校長会などからは、更に小5、小6、中2への拡大ということで要望が上がっております。来年度の加配定数が若干でありますがふえたこともありますので、来年度は小学校5年生、6年生及び中学校2年生についても、校長の裁量による35人以下学級を実施したいと考えております。 次に、学校給食調理業務の民間委託の運営状況、そして、今後の取り組みであります。 この民間委託につきましては、これまで大きな事故もなく、日々児童生徒に安全・安心でおいしい給食が提供されていると考えております。ただ、一方で給食の提供に影響はないものの、一部の学校では従事者が定着しにくい状況や軽微なトラブルの発生などもございます。そのために、その都度委託業者へ指導、改善を求めるなど、丁寧に対応してきております。 全体としておおむね順調に運営できているとは考えておりますが、委託校が110校を超える中で受託業者の管理・指導などの業務量が非常にふえておりまして、今後より一層安定的に給食を提供するため、管理指導体制の強化策について研究を進めてまいりました。 そこで、来年度より委託業者の業務遂行状況などの評価制度を導入し、業者指導等に活用することとしたいと考えております。具体的には、日ごろの業務状況などを踏まえまして、教育委員会が委託業者ごとに業務の実施体制、業務の遂行状況、報告体制、人材育成・労務管理などの4項目について総合的な評価を行います。この評価結果は委託業者にフィードバックをし、業務の改善等を促すとともに、翌年度の委託契約における指名に反映することで、委託業者の意欲向上につなげ、民間委託の一層の安定化を図ってまいりたいと思います。 今後とも業者評価制度の活用や日常の丁寧な指導を行い、委託業者の質の向上を図り、安全・安心でおいしい給食の提供に努めてまいります。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 市民文化スポーツ局長。
◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) ミクニワールドスタジアム北九州の活用について2点御答弁を申し上げます。 まず、スタジアムの活用の見込みでございます。 スタジアムではスポーツを中心にさまざまなイベントを予定しております。具体的に現時点で確認しているものといたしましては、ギラヴァンツ公式戦の16日のほか、女子サッカーのチャレンジリーグや全日本大学サッカートーナメントの九州予選などサッカーで20日、ワールドラグビー女子セブンズやラグビートップリーグなど、ラグビーの試合と練習を合わせて22日、市民体育祭やドッジボールなどその他のスポーツで10日、園児等の芝生開放やバックヤードツアーなどスポーツ以外のイベントで20日以上を予定しており、年間100日程度の利用を見込んでおります。今後とも大規模なスポーツ大会等の誘致、それから、魅力あるイベントの実施に至るまで積極的に取り組んでまいります。 次に、女子セブンズの準備状況と集客に向けた取り組みについてでございます。 ワールドラグビー女子セブンズは、日本で初めて北九州市で開催をされます。オリンピックで優勝したオーストラリアを初め12カ国が参加し、4月22、23日の2日間で34試合が行われます。攻守の交代が目まぐるしく、全体的にスピーディーな試合展開も魅力の一つであります。 今大会は、ワールドラグビー及び日本ラグビーフットボール協会が主催するものでありますけども、本市といたしましては一人でも多くの方に来場いただけるようPRに努めるとともに、開催地として大会を盛り上げ、集客につなげていきたいと考えております。 既にチケット販売は始まっておりますけども、チケットがあればスタジアムの再入場は可能であります。観戦の合間にはセブンズ国際大会ならではの楽しみ方として、仮装イベントなどが行われる予定であります。そのほか、民間事業者や関係局と連携した周辺イベントなどを通じまして、大会を楽しめる仕掛けも検討しております。 また、広報につきましては、主催者が映像や印刷物によりPRする予定でありますが、本市といたしましても市政テレビ、ラジオを初めSNSなどを含めた各種媒体を活用しながら、あらゆる機会を捉え幅広くアピールに取り組んでいくこととします。 この大会は、海外の報道機関などを含め約400名もの選手、関係者が北九州市に結集をする予定であります。大会開催を契機として、スタジアムの魅力を国内外へ発信してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 10番 中島議員。
◆10番(中島慎一君) ありがとうございます。 時間もありますので、幾つか意見、要望、また、質問をさせていただきたいと思います。 まず、空港ですけれども、市長がおっしゃられましたように、福岡空港と北九州空港が本当の意味で一体となれば、あらゆる路線の拡充やアクセスの向上、いろんなものが、いろんな展開がまさに見えてくると思いますので、ぜひその方向でやっていただきたいと思います。 それと、県内の2空港が一体で、要するに福岡空港と北九州空港が一体で一つの空港とした捉え方をぜひ周知させていただいて、そのために例えば北九州空港を福岡第2空港と名を変えてもいいんじゃないかと私自身思っていて、名をとるより実をとれというような思いがありますんで、その辺のもし御見解がございましたら。
○議長(井上秀作君) 港湾空港局長。
◎港湾空港局長(権藤宗高君) 福岡空港につきましては、アジアを中心に海外で非常に知名度が高くて、路線誘致活動を行う上では福岡という空港名、地名は非常に効果があると聞いております。しかしながら、空港の名称変更に関しましては、システム変更などのコストが発生するといった課題ですとか、若しくは福岡という名称を用いるには、なかなか私どもだけでの判断ではなくて、例えば国、福岡県等々多くの関係者との調整が必要になるというふうな課題もあると認識しております。 ただ、冒頭申し上げたとおり、北九州空港の利用促進にとっては大きな効果が期待されることでもありますので、福岡空港の民営化の動向をしっかり見定めながら、本件についても検討していきたいと考えております。以上です。
○議長(井上秀作君) 10番 中島議員。
◆10番(中島慎一君) 福岡空港と北九州空港の一体化を進める上で、同時並行として名前の件も検討課題の一つに入れておいていただきたいと思います。 それと、公共施設のマネジメントですけれども、特に門司港地区のプロジェクト、今この公共施設をまとめることによって人の流れ、物の流れが一気に変わってくると思います。ただ、そのときに、そのマネジメントをするときに、そこの単体だけではなく、特に門司港地区の西海岸地区との連携、西海岸にある、例えばドラマシップ、福岡県の御尽力をいただきまして、リニューアルされる予定になっていますけれども、こうした施設との連携をあらかじめ念頭に置いて、今から点ではなく線、そして、更には面として、公共施設のマネジメントを進める必要があるのではないかと私自身思っておりますので、こうした点につきまして、担当副市長の今永副市長、御意見がございましたら、お考えがございましたらお聞かせください。
○議長(井上秀作君) 今永副市長。
◎副市長(今永博君) まちづくりの視点というのは、本当にこの
公共施設マネジメントの中で最も重要な点だろうと思っております。私ども昨年の2月に
公共施設マネジメント実行計画を取りまとめました。その中の計画推進の留意点としてもこの点をきちんとこの中に入れているところでございます。 今御指摘の門司港地区でございますけども、やはり市で最大の観光地でもございます。また、魅力ある居住空間でもあると考えているところでございます。 新たな複合施設につきましては、今候補地が2つございまして、門司港駅の海側、それから、陸側という形になっております。仮に海側になりますと、ちょうど船だまりとミュージアムの中間に来ることになりますので、やはり観光客というものをターゲットにしたようなものを付加機能として入れる必要があるのではないかと思っております。まだ場所については今から検討ということでございますので、決まっておりませんが、そういった視点も考慮しながら進めていきたいと思っております。 また、施設の移転した跡地につきましても非常に重要と思っておりまして、例えば門司区役所につきましては登録文化財にもなっているということで、民間の活力も得ながら、歴史的な面とか眺望を生かして、門司港レトロの活性化につながるようなものにしていきたいと、総合的に面的に考えていきたいと思っております。以上でございます。
○議長(井上秀作君) 10番 中島議員。
◆10番(中島慎一君) よろしくお願いいたします。 それと、地方創生の中の市長の御答弁の中で、社会動態をプラスにする、その中にあっても力強い言葉をいただいたんですけども、平成31年度までに社会動態をプラスにするという、ある意味の目標値を設定していただきましたので、これは非常に力強いことでございます。各局長、各局が今からそれに向かって社会動態をプラスにするための戦略を、いま一つギアを入れてやっていただきたいと思います。 それと、そのときに私なりの意見を申し上げたいんですけれども、聞くところによりますと、市の職員の13%は市外に居住しているということで、市職員は全体で8,300人います。市外在住の方は約1,100人にも上っているわけでございます。できればこの方々を市内に、これは強制することはできませんけれども、導くようなアイデアや取り組み等をやっていただきまして、まずかいより始めよで、市の皆さん方も一丸となってさまざまな工夫をしながら、人口減少をとめる一端を担ってもらいたいと思いますので、これは私の意見とさせていただきたいと思います。 それから、中間市との合併の話の中で、現在の検討状況はよくわかりました。やはりほかの市との合併というのも、今からある意味では視野に入れないといけないのかなと思っているわけですけれども、これは私の個人的な意見でありますけれども、自動車産業の綿密な関係があり、空港、港、東九州自動車道といったインフラの整備でも非常につながりの深い苅田町との合併も模索してもいいんじゃないかと個人的に思っているところでございます。そうすることによって空港問題、互いのメリットが、苅田においても北九州においても互いにメリットが非常に大きいのではないかと考えておりますので、これは私の個人的な意見として申し上げておきたいと思います。答弁は要りません。 最後になりますけれども、今から地方創生、人口減少、少子化、いかにとめるかということが、もうこれから我が会派も一緒になってその政策をやっていきますけれども、その原点というのは、地方創生のもとは自分たちの地域に誇りと自信を持つ、そして、驚きと感動を持つというのがそのもとになると思います。この町で生まれ、この町で育ち、この町で働き結婚し、生涯を過ごしていくというのが地方創生の原点になると思います。 どうか市民の皆さん一人一人が、我々も含めて一人一人が私たちのこの町に自信と誇りを持つ、これを核として、今から北九州市政を本当の意味の地方創生のモデルにしていただくことを最後に皆さんにお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○議長(井上秀作君) ここでしばらく休憩いたします。再開は午後1時といたします。 午前11時29分休憩 午後1時00分再開
○副議長(木下幸子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 代表質疑を続行いたします。公明党代表、30番 山本議員。
◆30番(山本眞智子君) 皆様こんにちは。公明党の山本眞智子でございます。本日はお忙しい中、傍聴にお越しいただきました皆様ありがとうございます。 私は、公明党議員団を代表して質疑を行います。市長並びに関係局長の前向きな答弁を期待して、早速質疑に入ります。 初めに、平成29年度予算案についてお伺いします。 本市では、人口減少とともに政令市で最も高齢化率が高いという厳しい状況の中、平成27年10月に策定した北九州市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に基づき、地方創生の成功モデル都市の構築に向けた取り組みを進めています。昨年は、
G7北九州エネルギー大臣会合の開催、ウーマンワークカフェ北九州やシニア・ハローワーク戸畑の設置、また、北九州空港への新たな海外定期便の就航決定など、次なるステップにつながる大きな成果が上がっています。 我々北九州市議会公明党議員団は、福祉、教育、子育て、環境、雇用など、市民生活に直結する政策の更なる充実を求めるとともに、国家戦略特区関連事業の推進など、にぎわいのあるまちづくりに向けた取り組みを着実に進め、本市の発展につなげていただきたいと強く望んでいるところです。 さて、平成29年度予算案を見ると、住みよいまち・北九州市発信予算をキャッチフレーズとして、女性や若者の定着する町の創出、魅力ある仕事の創出や、安心して子供を産み育てることのできる町の創出など、私たちの強い思いがしっかりと反映された内容となっており、評価できるものになっています。 また、県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う影響を除けば、主要な一般財源の伸びが見込めない中で、子育て支援の充実や、学校施設等の公共施設の老朽化への対応にも取り組むなど、厳しい状況にありながら、さまざまな課題にも的確に対応されていることに敬意を表するものであります。 そこで、お尋ねします。 まず1点目に、今回提案された平成29年度予算案は、住みよい町北九州市を創出、発信する内容となっていますが、この予算案の中において市長が特に特徴的と考える施策、いわゆる目玉施策についてお伺いします。 2点目に、平成29年度予算案では、学校施設等公共施設の老朽化対策の推進を柱に掲げ、特に学校施設については最重点の予算配分を行っているとのことですが、この学校施設の老朽化対策の具体的内容やスケジュールについてお伺いします。 次に、市内移住・定住促進策についてお伺いします。 新聞報道によれば、総務省がことし1月31日に発表した人口移動報告では、本市は転出者が転入者を上回る転出超過となりました。超過数は2,623人で、3年連続で全国の市町村で最多となったとのことです。特に、就職を機に東京や福岡などに転出する若者が多く、市の推計では、20歳代の転出超過は平成28年9月までの1年間で1,278人に上り、年代別で最も多かったとのことです。 こうした中、本市の平成29年度予算案では、人口流出を食いとめるため、若者らの定着や雇用創出、子育て環境の充実に重点を置き、市内移住や定住を促す取り組みを大きな柱として盛り込んでいます。北橋市長も人口減に歯どめがかかるよう、ありとあらゆる活性化の努力をしたいとその思いを述べられています。 また、女性と若者の定着などにより社会動態をプラスにし、地方創生の成功モデル都市となることを目指している地方創生推進事業も3年目を迎え、新規事業も含めた関連事業は218事業となり、約340億円の予算を計上しています。 そこで、4点お尋ねします。 1点目に、社会動態をプラスにしていき、地方創生の成功モデル都市を目指す本市ですが、取り組み3年目を迎えた今、改めて人口減に歯どめをかけるとした市長の強い思いをお聞かせください。 2点目に、千葉県流山市は人口減少の時代の中、平成17年から平成25年までの間に人口を約10%、1万6,000人も増加させました。しかも子育て世代の30代夫婦を中心とした人口流入であるため、人口構成も若返ったといいます。共働きだから世帯所得も高く、税収や町の商業、サービス業活性化への寄与度が大きいことや、子供たちが次世代にもこの町に持続的に住み続ける可能性も期待されています。これは、子育て世代の共働き夫婦を狙い撃ちにしたマーケティング戦略の成果であり、今多くの自治体から注目を集めています。 20代から30代の人口減少率が高い本市としては、こうした流山市のようなターゲティングやマーケティング戦略手法を積極的に取り入れ、女性、若者の定着につなげていくべきと考えますが、見解をお聞かせください。 3点目に、平成29年度予算案では新規事業として、市内企業で中長期的に活躍し、本市の産業を担う人材を確保、育成することを目的に、奨学金の返還支援をするための基金設置に2億6,000万円を計上しています。具体的には、平成30年度から平成32年度に新卒者として市内企業に就職する900人を対象に、市内居住を条件として、奨学金返還用に1人最大54万円を助成する制度を新設するものです。この支援により、多くのすばらしい人材が本市に定着することを期待しています。 そのような中、同様の制度を新設する神戸市では、地元就職に加えて市内で起業した方も対象としています。本市では、まさしくこれから運用が始まろうとしているところではありますが、制度利用希望者数や事業効果を見きわめながら、こうした先進事例を参考に、制度の拡充を柔軟に検討していくべきと考えます。見解をお聞かせください。 4点目に、北九州市に移住・定住するための公式情報サイト北九州ライフは、より利用者視点に立った運用が求められています。サイトにアクセスした方が、アンケートに答えるような形で必要な事項を入力した場合、その方が受けられるサービスの一覧を表示するような機能や、実施してほしいサービスについての意見を募る機能を持たせることはできないか、見解をお聞かせください。 次に、女性が輝く社会の実現についてお伺いします。 現在、国は女性活躍を最重要政策の一つと位置づけており、とりわけ働くことを希望する女性を後押しするための社会環境の整備、中でも2020年までに指導的地位に占める女性の割合を3割にする202030の目標に向けた取り組みを加速するため、女性活躍推進法が昨年4月に施行となりました。 今や歯どめのきかない人口減少社会の中にあって、我が国の持続的成長を実現し、社会の活力を維持していくためには、最大の潜在力と言われている女性の力を生かすことが不可欠の時代となりました。一億総活躍の最も重要な課題として、一人一人の事情に応じた多様な働き方が可能な社会への変革、ワーク・ライフ・バランスの確保など、女性の活躍のための環境を着実に整えることが喫緊の課題です。 このような国の動きを受け、本市は2015年に当時の総務企画局に女性の輝く社会推進室を設置、昨年5月には、国、県、市が連携し、女性の就業、キャリアアップ、創業、子育てとの両立支援をワンストップで支援するウーマンワークカフェ北九州をAIMに開設しました。これらは地方自治体の先駆的な取り組みとして高く評価されており、全国屈指の成功事例となるよう全力で取り組んでいるところであります。 そして、平成27年10月に策定した北九州市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略では、女性の創業支援など女性の活躍日本一を目指した女性活躍施策の充実に取り組むこととしています。 また、北九州市議会初の女性副議長として、女性議員全員に呼びかけ、女性活躍推進に向けた意見交換会、略して女活会を立ち上げ、市職員の女性幹部、女性活躍・ダイバーシティーに取り組んでいる民間企業、地域で頑張っている市民センターの女性館長、マスコミで頑張っている女性記者などの方々と、現状と課題を探るための意見交換を7回にわたりさせていただきました。その中で、キャリアと家庭との両立が難しいといった意見や、地域活動において女性リーダーが参画しやすい環境を整える必要があるといった課題などが挙げられました。 そこで、お伺いします。 1点目に、市長肝いりのウーマンワークカフェ北九州における就業、キャリアアップ、創業、子育てとの両立の各支援の実施状況と課題についてお伺いします。 また、課題を踏まえた平成29年度の取り組みについてお伺いします。 2点目に、世界的な女性リーダーが一堂に会す国際会議、グローバル・サミット・オブ・ウィメンのアフターミーティングを本市で開催するための経費として、300万円の予算が計上されていますが、このミーティングの具体的な内容と、本市で開催する狙いについてお伺いします。 3点目に、地域社会で重要な役割を果たしている女性団体などの運営は、ボランティアの方々に頼っているのが現状です。こうしたボランティアの方々は、自分たちの後継者がいないことに危機感を持っていることから、地域社会で活躍していく次世代の女性を育成していくことが重要です。国の第4次男女共同参画基本計画においても、多様な住民活動へのリーダーとしての女性の参画の必要性が指摘されています。 こうした中、地域社会で活躍する女性を育成していくため、どのような取り組みを行うのか、お伺いします。 次に、子育て環境の更なる充実について伺います。 1点目に、待機児童対策についてです。 先日、西日本新聞の1面に待機児童2017年度ゼロ断念と大きく報道されました。2017年度末までに待機児童を解消するとの政府目標について、安倍首相は先月17日の衆院予算委員会で、非常に厳しい状況になっているのは事実と述べ、目標を達成できなかった理由について、政権の取り組みにより働く女性が見積もり以上になった、労働市場の状況が予想以上に改善されたと説明しました。 本市においては2011年度以降、4月1日時点の待機児童数はゼロですが、年度途中に待機児童が多く発生し、年度末の待機児童数は平成26年度で324人、平成27年度は283人、平成28年度は12月時点で234人と、依然として改善されていないのが現状です。私も7月以降、5人のお母さんから入所できなくて困っているという相談をいただきました。 こうした中、新年度予算では、子ども・子育て支援新制度に基づき保育の受け皿を拡大し、年間を通じた待機児童の解消を図るため、入所定員を798名分ふやすとして、19億630万円の予算を計上しています。 そこで、まず平成29年度末までの受け皿の拡充により、平成30年度は年間を通じた待機児童ゼロが達成できる見込みなのか、お伺いします。 また、保育の受け皿が拡充される一方で、保育士不足と言われている中、保育士の確保がなされるのかという不安もあります。安心して子供を預けられるようにするためには、保育士の確保は必要不可欠です。新年度予算では、予備保育士雇用費補助や保育士・保育所支援センター事業費が計上されています。また、国のニッポン一億総活躍プランを踏まえ、保育士の処遇改善を実施するとしていますが、こうした取り組みにより十分に保育士の確保がなされるのでしょうか。見解をお聞かせください。 2点目は、幼児教育の段階的無償化についてお伺いします。 日本は、幼児教育に係る支出への公費負担割合が先進国の中で低いレベルにあります。子供の貧困、少子化など、日本にとって待ったなしの課題を解決するためにも、就学前の子供たちへの手厚い支援が不可欠と言われています。 公明党は、幼児教育無償化を2006年に重要政策として掲げ、一貫して主張してきました。そして、2012年12月の自民・公明両党の連立政権合意では、幼児教育の無償化への取り組みを財源を確保しながら進めると明記しました。また、昨年5月には、自民党とともに議員立法で幼児教育振興法案を国会に提出し、今国会での成立を期しています。 幼児教育を生涯にわたる人格形成の基礎を築く重要な役割と位置づけ、その上で幼稚園や保育所といった施設を初め家庭、地域などの多様な場において、質の高い幼児教育が行われるよう求めています。保護者の経済格差が子供の教育格差につながらないように、全ての子供にひとしく教育を受ける機会を保障する。これを支えるのが幼児教育無償化の拡大と考えます。 そこで、まず幼児教育の無償化についての市長の見解をお伺いします。 あわせて、本市ではこうした国の動きを踏まえて、どのような取り組みを進めることとしているのか、お伺いいたします。 次に、地域包括ケアの推進についてお伺いします。 我が国では、団塊の世代が75歳以上となる平成37年に向け、住みなれた地域で自分らしい暮らしを継続していけるように、住まい、医療、介護、介護予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるところです。 本市においても、平成32年ごろには65歳以上の高齢者数が30万2,000人、高齢化率32%、平成42年ごろには75歳以上の後期高齢者数が19万3,000人と、それぞれピークを迎えるとされています。一方で、15歳から64歳までの生産年齢人口は、平成27年の54万9,000人から、平成37年には50万1,000人と減少していくと予測されています。 このように、高齢化の進展により医療や介護を必要とする高齢者はふえ続けることが予想される中、福祉人材の確保が厳しい状況にあります。更に、障害福祉、子ども・子育て支援、生活困窮者など各分野の福祉ニーズが増大するとともに、例えば介護と育児に直面する世帯、ダブルケアや、障害のある子供と要介護の親の世帯など、さまざまな問題が絡み合うように複雑化、多様化する傾向が見られます。 こうした中、今後ますます人口が減少していくことも踏まえ、高齢者、障害者、子供など全ての人々が役割を持ち、お互いに支え合い助け合う、地域共生社会の実現に向けた地域づくりが大切であるとともに、個人や世帯が抱える課題に対して包括的に対応していくことが求められています。 そこで、お伺いいたします。 1点目に、平成29年度予算案では平成28年度に引き続き、介護予防給付のうち訪問介護及び通所介護を介護保険制度の地域支援事業へ移行する事業、介護予防・生活支援サービス事業の予算が計上されています。これは、市町村が地域の実情に応じて取り組みを進めることができるように、国が平成29年度末までに移行することとしていることを受けて実施している事業ですが、本市での移行は順調に進んでいるのでしょうか。現在の移行状況についてお聞かせください。 2点目に、新規事業として、訪問と通所を組み合わせた短期集中予防型、サービスCの検証実施を行う介護予防・生活支援サービス事業が掲げられていますが、平成28年度のモデル事業を踏まえた検証実施とは具体的にどのような内容なのか、お伺いします。 3点目に、私自身、在宅で介護を行っている方のお宅を訪問した際、近所のお客さんをオープンに受け入れることで、例えば寝たきりの方の話し相手がふえ、介護している方もリラックスする時間ができ負担が減るなど、まさに地域の支えによって、住みなれた場所で生活ができている事例を見たことがあります。さまざまな地域で地域包括ケアシステムの構築を進めるためには、こうしたモデルとなる地域や好事例を積極的に発信すべきと考えますが、見解をお伺いします。 4点目に、厚生労働省は今通常国会で、介護保険法とあわせて社会福祉法の改正も目指しており、そこでは介護や障害福祉、子育て、生活困窮といった分野の垣根を越えた総合的な支援を展開する地域共生社会の理念を加えるとのことです。地域共生社会とは、地域包括ケアシステムより広い意味を持ち、制度・分野ごとのタテ割りや支え手、受け手という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が我が事として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて丸ごとつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域をともにつくっていく社会を目指すものであるとされています。 こうした中、社会福祉法の一部改正では、市町村には、地域福祉の推進のための相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるものとするとされていますが、こうした動きを踏まえ、今後本市ではどのような取り組みを進めていくべきとお考えでしょうか。見解をお聞かせください。 次に、観光客誘致によるにぎわいづくりについてお伺いします。 2016年の訪日客数は、前年比22%増の推計2,403万9,000人で、初めて2,000万人を突破し、過去最高を更新しました。増加の要因としては、入国に必要なビザの発給要件を緩和したことや、消費税の免税制度を拡充したことなどが挙げられています。買い物、飲食、宿泊など消費の裾野拡大が期待できる訪日客の増加は、日本の成長戦略の一つの柱で、経済成長が続くアジア諸国を初め、更に多くの訪日客を呼び込むための施策が求められています。 このような中、本市は昨年、北九州空港と韓国の釜山、仁川、中国の大連を結ぶ国際定期便の就航が実現し、現在韓国からは毎日約300人が、中国からは毎週約300人が利用しています。また、昨年から若松区のひびきコンテナターミナルにおいて、中国発着の大型クルーズ船の受け入れが開始され、6月30日、7月4日にはチャイニーズ・タイシャンが、そして、9月8日には10万トン超えのコスタ・フォーチュナが寄港しました。来年度は更に多くの寄港が期待されているところです。 今後は路線の維持に加え、充実を図っていくことが重要であり、来年度は北九州空港将来ビジョン推進強化期間の2年目を迎えることから、福岡県との緊密な連携のもと、更に取り組みを強化する北九州空港路線誘致事業を初め、クルーズ船誘致事業、そして、新規事業として国際航空便やクルーズ船をターゲットとした観光プロモーション事業、インバウンド対応おもてなし店舗応援事業に関する経費が計上されています。これらの事業が確実に推進され、市内での消費を促進し、地域の活性化につながっていくためには、関係部局の連携が欠かせないと考えます。 そこで、3点お伺いします。 1点目に、国際航空定期便は昨年10月に大連線、12月に釜山線、仁川線が就航して以来、ことしの1月までに延べ3万人以上の旅行客に利用されました。クルーズ船は平成27年に4回、平成28年に9回北九州港に入港しており、8,000人以上の乗客が本市を訪れました。 そこで、こうした実績が本市の観光振興にどのような影響をもたらしていると考えているのか、見解をお聞かせください。 2点目に、市内にはさまざまな観光スポットが点在していることから、これらのスポットを来訪者が効率的に観光し、短い時間でも楽しんでいただける方策を検討していくべきと考えます。国際航空定期便やクルーズ船でやってくる外国人観光客にどのように市内を周遊していただき、満足いただくのか、見解をお聞かせください。 あわせて、こうした外国人観光客を市内へ呼び込むための新規事業、国際航空便やクルーズ船をターゲットとした観光プロモーション事業、インバウンド対応おもてなし店舗応援事業について、具体的にどのような取り組みを行うのか、お聞かせください。 3点目に、本市は地方創生の成功モデル都市を目指す中で、昨年、50歳から住みたい地方ランキング1位、生活天国ナンバーワンとしてメディアに取り上げられるなど、市長を初め市民みんなで取り組んできた施策が花開いてきた感があります。その大きな柱、本市への新しい人の流れをつくるを実現するため、これまで
G7北九州エネルギー大臣会合やワンへルスに関する国際会議を初め、TGC北九州、そして、北九州マラソンの開催など、観光やMICE等によるにぎわいづくりに積極的に取り組んできました。 平成29年度予算においても、にぎわいづくりの推進に関するさまざまな事業経費が計上されており、外国人観光客が増加する中、今後ますます本市を訪れる人がふえることを期待しています。 このような中、多くの市民から愛されてきたテーマパーク、スペースワールドが平成29年12月末をもって閉園するとの発表があり、衝撃が走りました。本市の観光産業をけん引するテーマパークとして、多くの修学旅行客や国内外からの旅行客を受け入れ、本市、中でも八幡東区のにぎわいづくりに大きく貢献してきただけに、地元の飲食関係者初め住民の皆さんは大変残念に思われているだけでなく、閉園の影響を心配されています。 そこで、スペースワールドの撤退について市としてどのように考えているのか、お伺いします。 また、跡地利用について、本市経済の活性化、にぎわいづくりに資する展開を期待しておりますが、今後市として事業者にどのように働きかけていくのか、お伺いします。 最後に、文化財の保存・継承についてお伺いします。 文化財は、我が国の歴史と風土の中で培われてきた貴重な財産であり、文化の向上発展の基礎をなすものであって、その保護、保存、活用を適切に行うためにきめ細かな施策が必要です。市では平成28年4月に改訂した北九州市文化振興計画の中で、本市の誇るべき歴史や伝統文化を次代を担う子供たちに引き継ぐことをうたっています。 その取り組みとして、文化財の適切な保護や管理を行う一方で、市民向けには、自然史・歴史博物館や埋蔵文化財センターでの展示や学校での体験学習、市民講座などを通じて、文化財の大切さやその魅力を広く発信していくこととし、平成29年度文化財関連予算として、国指定の天然記念物である平尾台の保存や、重要無形文化財である戸畑祇園大山笠行事の山笠修理などで2億7,104万9,000円を計上しています。 現在、市内には門司港駅本屋や旧松本家住宅など9件の国指定文化財、小倉祇園太鼓や黒崎祇園行事など49件の県指定文化財、火野葦平旧居の河伯洞など77件の市指定文化財のほか、国選択文化財や国登録文化財があります。 そこで、お尋ねします。 1点目に、このたび黒崎城跡と立場茶屋銀杏屋が県文化財として指定を受けることについては、大変喜ばしいことです。今回新指定となった文化財にはどのような特徴があるのでしょうか。また、今後どのようなPRや活用を考えているのでしょうか、お伺いいたします。 2点目に、これまで弥生時代後期の九州最大規模の方形周溝墓や玉づくり工房跡など、貴重な遺構が発見された城野遺跡に関しては、その重要性や保存のあり方について議会でたびたび議論を行ってきました。市は、埋蔵文化財センターに重要な遺構である石棺を移築保存し、昨年11月から展示公開しています。本物の石棺を間近で見ると、厚く塗られた水銀朱の赤色が鮮烈な印象を与え、古代のロマンを感じさせる展示となっています。 私は先日、方形周溝墓があった場所の近くを通りかかり、現地を見る機会がありました。その際、改めてこの遺跡について考え、1,800年前の弥生時代に思いをはせたところです。この土地は、国の一般競争入札により民間事業者へと所有権が移り、これから開発が行われようとしていますが、地域に活力を与える開発がなされるとともに、本市の貴重な文化財である城野遺跡を少しでも次の世代に残していきたいという2つの思いがあります。 そこで、お尋ねします。 昨年9月議会において、城野遺跡の現地保存に向け当局から土地所有者に対し、開発行為の緑地部分を城野遺跡の方形周溝墓付近に設けるよう要請しているという答弁がありましたが、その協議はどのように進んでいるのか、お伺いいたします。 また、貴重な遺構を保存し、次世代に継承するためには、単なる緑地として保存するのではなく、史跡としての整備が必要になると考えますが、その見解をお伺いいたします。 以上で私の第1質疑を終わります。御清聴ありがとうございました。
○副議長(木下幸子君) 市長。
◎市長(北橋健治君) 山本議員の御質問にお答えいたします。 まず、来年度予算の中でいわゆる目玉政策は何かという御質問でございます。どれも大変重要なものだと思います。その全てについて力を入れるわけでございますが、お尋ねでもございますので、その中でも目玉的なものを幾つか紹介させていただきたいと思います。 まず、予算を組んだときにどういう名前をつけるかでありまして、去年のメディアにおける非常に高い評価というのは、生活のしやすさ、住みやすさというところが、一言で言うとそういうところではないかと。したがって、この住みよい町というところをこれから北九州のPRをするときにもっと表に出して、いろんな機会なんかでも活用していこうという、そういうフレーズを使ったということであります。 そして、議会でも多々御指摘をいただいてまいりましたが、同じことを表現、PRするのも、非常に大胆な手法も最近はよく一般にとられるものですから、この戦略的な内外に向けての発信をことしもみんなで知恵を出し合って頑張っていこうと、そんな思いで予算編成に臨んだわけでございます。 何といっても一番は北九州市未来人材支援基金の設置でございます。全国から本市の産業を担う人材を確保、育成していこうと、そのために基金をつくりまして、市内に定住して市内企業に就職する新卒者の皆様を対象に、奨学金の返済を支援するという初めての試みであります。来年度は企業などからの寄附金と合わせて2億6,000万円を積み立てまして、今後3年間で総額5億円規模とする予定であります。 次に、文化を生かしたにぎわいの創出であります。 これはシビックプライドの醸成、我が町に対する愛着、誇り、だからこそ、ここにできれば住んで頑張ってみようとか、そういう気持ちにつながるということで重視をいたしました。 美術館がことしの秋リニューアルされるわけでございますが、小学校3年生は非常に感受性が豊かでありまして、有識者の間では文化のシャワーという言葉があるということであります。金沢市の市民は小学生のときに必ず一度は大きな現代美術館にゆったりと、クルージングのように美術の時間を過ごすということでありまして、金沢に続いて我が市におきましても、美術鑑賞のプログラムを小学校3年生を対象にスタートをするという初めての試みであります。 映画につきましてはフィルムコミッションが頑張っております。松永文庫も、また、今回高倉健さんの特別追悼展も、東京は長い期間で1万8,000人でしたが、半分の期間で2万人の方が美術館にお越しをいただきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます。やはり映画の町というキャッチフレーズのもとに、やれることはまだまだあると、そういうところの予算づけであります。 漫画であります。4こま漫画を初めてつくりました。そして、半分以上は外国から応募があったということであります。松本零士先生を初めたくさんの漫画家を輩出している町と、これも文化、シビックプライドの面で大変大きな力になり得るということであります。日中韓の新人漫画選手権をスタートする予算を組み込んでおります。 文学におきましては文学サロン、町なかに楽しく文学と出会う場所をつくるという発想、そして、文学館の10年史を初めとして、いろんなところに書くものを発表することによって発信をしていくと、そんないろんな顕彰コーナーの事業などを行っております。 そして、スポーツも同じように大変大きな効果があることは、先般のラグビーの試合もそうでございました。また、海外とのスポーツ交流、あるいはそれを通じた文化の交流、青少年交流をつなげるということで、相当程度海外に誘致活動を働きかけていこうと。特に環境面での国際貢献で、諸先輩が築いてきていただいた海外との抜群にすばらしいフレンドリーなネットワークがありますから、それをこれからのインバウンドや観光にも使うし、いろんなことに使っていこうということであります。 また、東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、文化のオリンピアード的なものに対するチャレンジと同時に、やっぱり室内プールのいいものがないとなかなか海外からお客様を呼べない、そういうものはお金がかかるんですけども、この際新築工事にチャレンジしようということでございます。 次に、公共事業のあり方を我々は考えました。昔のようにたくさん使うという財政的余裕はないわけです。しかし、考えてみると熊本で学校が避難所になっていると。そして、学校で天井が落ちてくるとか、そういう事故が相次いだということでありまして、ないはないなりに工夫をして、選択と集中で公共施設の老朽化対策、安全対策にとれるだけ予算を、一遍選択と集中で確保してみようと思いまして、前年度3.6倍の事業費、学校については4.4倍の事業費をつけまして、公共事業について優先度の高い、そして、市民のニーズの高いものを優先的にできる限り確保するという試みも行ったところであります。 さて、虎の子の特区でございます。今度ワイン特区というものも認められております。平尾台のほうを念頭に、民泊特区も始まろうとしておりますが、自動運転やドローンとインフラ点検ロボットは本市の強み、技術の結晶がありますので、この特区の推進によってロボットの研究開発の集積とあわせまして、ここにモノづくりの町北九州の伝統の上に立つ一つの大きな産業をつくっていこうと。それは同時に洋上風力発電のファームづくりと、あるいはMRJを将来にらんだ空港の活性化ということと相まって、少なくともこうした3つのことは他の都市にはない強みであって、多少時間がかかっておりますけれども、これはこの若い方々の魅力にとっても大きな産業の基盤になるということで頑張ろう、そして、モノづくりの町というイメージは大事にしますけれども、観光インバウンドで日本全体がどうたくましく生きていくかということはこれから大きいと思いますので、そこら辺の予算づけについてもできる限りの努力をいたしました。 公明党からも子育て支援あるいは地域包括ケアシステムなどたくさんの要望事項をいただいておりましたが、この311億円を待機児童対策などで確保しまして、800人近い入所定員の拡大などに取り組む予定でございます。 また、難病患者の支援の拠点化は大変喫緊の課題でございますので、難病相談支援センターをつくって難病の医療管理システムの構築、認定体制づくりなどを実施いたします。 また、新しい人あるいは企業の投資を呼び込むときに、やっぱり町が安全であるというこの都市のイメージは非常に大事であろうと思います。これまでも議会や市民の方々の御協力をいただいて、安全面においては劇的な成果を上げつつありますし、更に、住民訴訟が起こった場合だとか、そういう場合の費用を補助するとか、きめ細かく対応して、息長く安全なまちづくりのためにしっかりと必要な予算を確保してまいりたい。こういうことによって、女性や若者が定着するようなまちづくり、そして、世代を超えてみんなが安心して暮らせる町、移住・定住の促進、そうした新しい人の流れをぜひ定着させたいという思いでつくったところでございます。 次に、改めて人口減に歯どめをかけるという観点から、どういう気持ちで取り組むのかという御趣旨の御質問をいただきました。 本市の人口のピークは昭和54年であります。そこから減少を始めまして、少子・高齢化の進行で自然動態の減少幅が拡大しております。 一方、過去年間で約1万5,000人も転出超過というときもありましたけれども、その社会動態は最近5年間の年平均は1,000人台というところに落ちつきつつあります。 また、交流人口でありますけれども、市外からの流入は6万数千人入ってきて、そしてまた、こちらからも外へ出るという差し引きでありますけど、約2万7,000人超過となっておりまして、流入が多いわけでございまして、今後もこういう傾向が続いていくものと考えております。そのため、女性、若者の定着によって社会動態をプラスにすると。そして、地方創生の成功モデルを目指すということを基本方針に、このまち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定して、オール北九州で取り組んでいるわけであります。 今年度は本格的な実行段階に入ったところでありますが、これまでの地元定着、仕事の創出のために企業誘致を一生懸命やっておりますけれども、やはりゆめみらいワークということで、人手不足の業種も多々あるわけであります。昔は3Kと言われても、今は非常に工夫をして快適な労働環境になっている職場もあります。地元の魅力、地元の企業の可能性というものに、親御さんも進路指導の先生も一緒になって、いま一度、もう一遍見詰め直してほしいと、そういうキャリア学習の思いも込めて、地元を好きになってもらうために、ゆめみらいワークというものを開催しているところでありますが、インターンシップ等につきましても、地元企業とのマッチングをもっとふやしていきたいということであります。 スタートアップラウンジということで、起業しやすいまちづくりに取り組んでまいりました。日本で一番起業しやすい町を目指そうという合い言葉でやっておりますけれども、先般女性の皆様方がもっと起業しやすいということで、恐らく日本では初めてではないかと思いますけれども、企業の方々のたくさんの寄附金が集められて、我々もバックアップをいたしますけれども、そうやってやはりノウハウでありますとか励ましでありますとか、女性の起業しやすい最高の環境づくりに対して、地元の企業人がついに大きく動き出しているわけでございます。 そういう追い風のもとで、私たちも一緒になって汗をかきたい、TGC北九州、国際航空路線の3路線、ミクニワールドスタジアムのオープンなど交流人口をふやすということも精いっぱいやりたいと思いますし、ウーマンワークカフェ北九州、子ども食堂、通院助成を拡充した医療費の支給制度をスタートしております。そうしたことが女性活躍の場や子育て環境の充実につながってまいります。 転出の超過は平成27年に比べてどうなっているかというと、減少幅は3割程度改善しております。対東京圏、対福岡市を見ても転出が抑制されております。それで満足しているわけではありませんが、着実にこの成果を上げていくために一層汗をかきたいと思っております。 マスコミなど本市の住みやすさの認知度は向上しております。大事なことは一時的な流れにしないこと。来年度においては、地元定着、仕事の創出のために
奨学金返還支援制度の創設や学園祭in Tokyoの開設、市外若者層に向けた情報発信の戦略的な展開など新しい事業を考えております。 インバウンドでクルーズ船は40隻がことしは来るということであります。小倉城、関門地域、この地域全体の魅力を更に向上させて、交流人口増については更に頑張りたいと思っております。 そして、待機児童の問題あるいは女性の職場環境の改善意識など、より女性が働きやすい環境づくりということであります。議員が女活会ということで、大変御活躍されていることを承知しておりますけれども、そこでもいろんな御意見が出ていると思います。我々もその中で実現できるものを精いっぱい一緒になって汗をかいてまいりたいと思いますし、首都圏からのU・Iターンをこれまで以上に促進するために、全ての試験区分において、消防は除きますけれども、東京にも受験会場を設置すると。産学官金労言、住民、議会のオール北九州の総力でこうした課題にチャレンジをしていきたいと思っております。 さて、女性が輝く社会の実現についてどう考えるかという御質問がございました。その基本的な総論について私からお答えさせていただきますが、持続可能で豊かな活力ある地域を人口減少社会においてどうやって築くかと。そこには多様な価値観を取り込んで、女性が今まで以上に個性、能力を十分に発揮する、そういう社会づくりが何よりも重要と考えます。 国のニッポン一億総活躍プランにおきまして、女性がみずからの希望に応じて活躍できる社会づくりを加速させるとしておりまして、女性の活躍を一億総活躍の中核に位置づけております。女性活躍推進法を完全施行して、企業における女性活躍の取り組みを進めている、そういう状況にあります。本市におきましても、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の最重要テーマとして女性、若者の定着を掲げております。議員御自身、女性議員全員に呼びかけた女活会、さまざまな角度から御論議をいただきまして、大変心強く思っております。 本市においては、市役所組織の取り組みであります
女性活躍推進アクションプランというのがあって、それを着実に実施すること、また、北九州市の全ての管理職あるいは指定都市市長会でのイクボス宣言などによりまして、女性管理職の割合は14.5%、審議会などにおける女性委員の比率は、かつては3割ちょっとでありましたが、47.8%に今来ております。こうした目標達成に向けて精力的に取り組んでおります。 また、女性活躍推進法に基づいて北九州市女性活躍・ワークバランス推進協議会を市内企業、団体等で構成しております。昨年10月に設置をして、総務省働き方変革アドバイザー、サイボウズ株式会社の青野社長を招いて、チームのことだけ考えた多様な働き方を可能にする経営をテーマに講演会を開催しております。また、女性活躍、ワーク・ライフ・バランスに取り組むロールモデル企業の紹介や実践企業の表彰などを通して、女性の輝く社会の実現に向けさまざまな角度から推進しております。 来年度予算におきまして、これらの取り組みを更に加速させたいと思います。まず、女性の就業をワンストップで総合的に支援するウーマンワークカフェ北九州の機能の充実、国、県、市の連携強化であります。このためウーマンワークカフェの開設1周年の記念事業の共同開催を考えております。 次に、企業の管理職、経営層の意識改革、イクボスプロジェクトなど働き方の改革、女性活躍に取り組む企業の応援であります。 次に、働く女性が企画委員会を結成し、国際会議を招致するグローバル・サミット・オブ・ウィメンのアフターミーティングの北九州開催などの予算を計上しております。 更に、民間企業などが中心となって、女性創業支援ひなの会が4月にいよいよスタートします。本市も事業費等の一部を負担して、官民が連携して支援し、成長意欲、チャレンジ精神にあふれた女性が本市で創業していただくことを目指してまいります。 女性が能力を発揮できる社会の実現は、本市への女性定着につながります。多様な価値観が町を発展させ、地域に活力をもたらします。引き続き国、県を初め民間企業や各機関と一層緊密に連携して、地方創生の成功モデルを目指してまいります。 子育て環境の更なる充実について、待機児童ゼロの達成、保育士の処遇改善などについて御提案、御質問がございました。 平成23年度から本市では、年度当初の待機児童ゼロを継続しておりますが、年度後半にかけて入所希望者がふえ、待機児童が発生している状況です。この待機児童を解消するためには、保育の受け皿の拡充、不足している保育士の確保の2つを車の両輪として推進することが不可欠です。平成27年度からこれまで子ども・子育て支援事業計画に基づいて保育所の新設、小規模保育事業の拡充、認定こども園への移行支援などに着手をして、現在までに1,933名分の定員拡大を行ってまいりました。 また、年度当初に配置基準を超えて保育士を雇用した場合に人件費の一部を助成する予備保育士雇用費補助によりまして、延べ255名の保育士を確保し、潜在保育士の就職支援などを行う保育士・保育所支援センターにおける取り組みなどを通じて、147名の潜在保育士を掘り起こしてまいりました。 一方、景気の好転によりまして女性の社会進出が一層進んでおります。積極的な保育の受け皿の拡充が新たな需要を掘り起こしているということもありまして、想定を上回る勢いで保育ニーズが高まっております。その結果、昨年の12月時点で待機児童数は234名となっております。そのため、来年度は保育所の増築、認定こども園への移行支援など30施設、798名分の定員拡大に着手をいたします。とりわけ待機児童の約9割が3歳未満児という状況を踏まえまして、その受け皿となる小規模保育事業に重点を置き、地域的偏在を解消するため、待機児童が多い八幡西区などを中心に、計画を上回る拡充を行います。 また、国の制度改正により、定員を超える入所につきまして、より弾力的な運用を行えるようになります。これまで以上に入所希望者を積極的に受け入れることが可能となりました。 このような取り組みによりまして、平成29年度末までに2,731名分の保育の受け皿を拡充する見込みです。平成30年度からの年間を通じた待機児童ゼロという目標に向け、鋭意努力をしているところです。 保育士の確保対策です。これまで子ども・子育て支援新制度における処遇改善等加算などによりまして、平成25年度と比べると約8%の処遇改善を行っております。これに加え、平成29年度はニッポン一億総活躍プランを踏まえ、全ての保育士を対象とした2%相当、月額約6,000円の処遇改善に加え、副主任や専門リーダーとなる中堅保育士には更に月額4万円の上乗せを行い、職務分野別リーダーとなる若手保育士について、月額5,000円の処遇改善を行うことにしております。これによって平成25年度と比べ約10%から最大28%の改善がなされることになります。 あわせて、保育所におけるICT化の推進により、保育以外の業務負担を軽減するなど、保育士の勤務環境の改善にも努めており、これらの取り組みが保育士の確保に資するものと考えております。 今後とも年間を通じた待機児童をゼロにする、その達成を目指して、引き続き保育の受け皿拡充、保育士確保に向けてあらゆる方策を活用し、全力を挙げて取り組んでまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。
○副議長(木下幸子君) 教育長。
◎教育長(垣迫裕俊君) それでは、平成29年度予算案のうち、学校施設老朽化対策の具体的な内容、そして、スケジュールについてお答えいたします。 学校施設の老朽化対策事業には、先ほど市長から答弁がありましたけども、前年度比4.4倍の事業費を計上しております。平成28年度12月、2月の補正予算と合わせると33億3,800万円でございます。 事業の主なものは大規模改修事業と外壁改修事業でありますが、大規模改修は建物の経年による機能低下を復旧するための、いわば学校内部のリニューアルであります。小・中学校5校での工事、そして、平成30年度以降の工事実施に向けて、小・中学校11校の設計を予定しております。 外壁改修は、外壁の落下を防止し、建物本体への水の浸入を防止する防水機能の復旧の工事であります。小・中学校16校の工事、そして、平成30年度以降の工事に向けた小・中・特支学校15校の設計を予定しております。 学校施設につきましては、建築時期や周辺環境などにより、各校それぞれ状況は異なります。今後のことでありますけども、平成29年度中に全ての学校、212の学校・園の個別の老朽度合いを調べまして、それぞれの学校に適した改修方法や建てかえ時期などの検討を行い、学校施設長寿命化計画、いわば設備保全計画を策定する予定でございます。計画策定後は、トータルコストの縮減と財政負担の平準化を図りながら、国の補助制度を活用して財源の確保に努めて、整備保全に努めてまいります。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 企画調整局長。
◎企画調整局長(西田幸生君) 移住・定住促進策の残りの3点につきましてお答えいたします。 まず、ターゲティングやマーケティング戦略手法を積極的に取り入れるべきとの点であります。 千葉県流山市は、東京都心部まで約25分という通勤アクセスの利便性を掲げまして、首都圏のファミリー層をターゲットに、母になるなら流山市という子育てしやすい町をキャッチコピーとしたマーケティング戦略で、特に30代の人口が増加していると伺っております。 一方で、本市におきましては、流山市がターゲットにしている東京都心部への通勤者のように、近隣に大規模な人口の集積がないため、各年代層をターゲットとした戦略的な展開を進めているところであります。具体的には、各年代層に向けた取り組みの一環として、40代以上の女性の読者が多い女性自身、50代以上のアクティブシニアの読者が多い田舎暮らしの本の編集部門に対しまして効果的な情報提供を行い、住みよい町北九州市のイメージが発信できたと考えております。 今月中旬から下旬にかけましては、20代から40代のファミリー層の読者が多い子育て雑誌や、30代から50代のビジネスマンの読者が多い全国版の情報誌でも、実際に本市に移住した方の声を通して、各年代層をターゲットにした情報発信を予定しております。 これまでの情報発信によりまして一定の成果があったと考えておりますが、今後より一層の戦略性を持った取り組みも必要となります。加えて、エリア戦略も重要と考えており、首都圏や福岡市を重点的なエリアとして捉え、キャッチコピーなどの検討や関係者への効果的な情報発信の方策など、他都市の取り組みも参考にしながら、具体的な戦略を検討してまいりたいと考えております。 次に、奨学金返済支援につきまして、制度の拡充を柔軟に検討していくべきという点であります。 本事業は、地方創生推進の一環として、新卒者の採用が困難な市内企業などが優秀な人材を確保し、ひいては若者の市内就職及び定住を促すことを目的に、市内企業などに就職する新卒者に貸与型奨学金の返還を支援するものであります。 返還支援の対象となる新卒者につきましては、本市の新成長戦略に資する市内企業などに将来の経営を担う職種で就職した人材、また、少子・高齢化に対応する分野で人材の確保が困難となっている保育園や幼稚園、介護施設などに保育士や幼稚園教諭、介護福祉士の資格を持って就職した人材を考えております。また、対象となる企業等につきましては、こうした人材の採用が困難で、優秀な人材を確保しようとする中堅中小企業を基本に考えております。 御指摘のように、全国で多くの自治体が奨学金返還支援の制度に着手又は運用を始めているところであり、それぞれの目的や対象となる業種も異なっております。本市としては今後制度を運用していく中で、事業の進捗や成果、更には神戸市など他都市の先進事例などの実績も参考にしながら、更に充実したものとなるよう研究してまいりたいと考えております。 最後に、ホームページ北九州ライフの拡充という点であります。 昨年2月に開設した本市のホームページ北九州ライフは、暮らしや子育て、移住者インタビューやイベント情報を交えながら、ほどよく都会で、ほどよく田舎である本市の魅力を発信し、ことし1月末時点でアクセス数は13万件を超えております。同時に、北九州ライフと連動する形で、ほぼ毎日フェイスブックやツイッターで多様な記事を投稿しており、本市の転入に当たってこうして発信した情報を閲覧し、実際に市の制度を利用したという声もいただくようになりました。 利用者からの意見などについては、これまで多くの場合、電話やファクスのほか、北九州ライフ経由でメールやSNS等で受け付けてきましたが、ホームページやSNSは日々進化しており、議員御指摘のとおり、利用者の視点に立った対応が重要であると考えております。 北九州ライフにつきましては、あらゆる世代が利用しやすいよう、画面の構成やデザインなども含めて継続的に改善に取り組んでおるところであります。現在、利用者が知りたい情報を一覧で表示できる検索機能の導入や、利用者が意見を書き込むことができるお問い合わせフォームの改修を行っているところであります。 移住希望者が求める情報は仕事や住宅、教育環境など多岐にわたることから、今後とも利用者の視点に立ったホームページの運用に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 総務局長。
◎総務局長(柴田邦江君) 女性が輝く社会の実現について3つの質問に順次お答え申し上げます。 まず、ウーマンワークカフェでございます。 昨年5月にオープンいたしましたウーマンワークカフェ北九州は、国、県、市の3者が連携して女性の就業支援を行う全国初の施設として、各地の自治体や行政機関からの視察、全国的な雑誌への掲載など大変注目をいただいております。開所から本年1月末までの約8カ月間で、市内外から延べ1万2,916人が来所し、新規利用者数も2,722人に上り、そのうち657人が就職につながりました。また、保育サービスの相談は218人、創業の相談は106人となってございます。 利用者の特徴としては、20歳代から40歳代が約9割、一番下の子供さんの年齢がゼロ歳から2歳の割合が約5割と、就職や創業に意欲のある若い世代の女性やお母様方を中心に御利用いただいているところでございます。 課題といたしましては、新規の利用者が前年の1.5倍ほどに増加しているのに対しまして、就職決定者は伸びておりますけれども、前年の1.3倍ということで、新規利用者の増加ほど伸びていないというところでございます。 その理由といたしましては、女性と企業のニーズにミスマッチが生じているのではないかと考えております。例えば、女性側は仕事のブランクや子育てとの両立の不安から、職種や勤務条件を限定しがちで、なかなか希望の求人に当たりません。一方、企業側には採用する意欲はあるんですけれども、求職者のニーズに合った仕事が少ないといったことで、採用につながらない現状がございます。 そのため、来年度はキャリアカウンセラーによる事前面談の実施、一定期間来所のない未就職者へのフォローアップ等を実施いたしまして、よりきめ細かな相談体制とする予定です。また、総務省のモデル事業を活用いたしまして、市内の女性や企業に対する調査を行い、ミスマッチの解消に向けた戦略策定を行うこととしております。今後もウーマンワークカフェ北九州の機能の充実を図ってまいります。 次に、GSWの会議のことでございます。 GSWは、世界約90カ国、1,000人の女性リーダーが一堂に会し、女性と経済について話し合う大規模な国際会議で、女性版のダボス会議と呼ばれております。本年5月、日本で初めて東京でGSWが開催されることになりました。東京ではIMFのラガルド専務理事、丸川東京オリンピック・パラリンピック担当大臣の参加も予定されてございます。 東京大会の終了後、本市におきまして東京での登壇者等を招きまして、GSWポストカンファレンスin北九州を開催することとなりました。これは本市の企業で働く女性たちが、昨年ポーランドで開催されましたGSWに参加いたしまして、みずから招致を交渉し実現させたものでございます。現在、この女性たちを中心に企画委員会が結成され、会議運営について検討が進められております。 北九州の会議では東京大会の報告のほか、キャリアに関する講演、それから、交流会などを企画する予定でございます。ポーランドの大会の参加者からは、一歩先に踏み出す勇気をもらったなど、キャリアで悩む女性の背中を押すような前向きな声をたくさんいただきました。本市でのこの会議も、本市での女性のキャリア形成、この町の女性の活躍をけん引するきっかけになると大変期待をしてございます。 本市としても、働く女性がみずから実現させた、女性リーダーに触れるまたとない機会を、企画委員会と協力いたしまして、すばらしい会議となるように準備を進めてまいりたいと考えております。 最後に、地域社会で活躍する女性の育成についてでございます。 本市の地域活動におきましては、女性団体連絡会議、婦人団体協議会、食生活改善推進員など、あらゆる分野で数多くの女性の方々が活躍されております。一方で、こうした活動への更なる参画促進と、女性リーダーの後継者の育成が課題となってございます。このため、本市におきましても地域活動に参加しやすい環境づくりや、方針決定過程への女性の参画拡大のために、さまざまな取り組みを進めております。 具体的には、女性団体を対象とした研修会、リーダー研修、セミナーなどを実施しておりまして、男女共同参画地域フォーラムの継続開催、市民センター館長や社会教育主事を多数輩出するなどの成果に結びついております。今年度は女性のロールモデルの体験談を発表する地域における女性の活躍セミナー、防災復興に係る意思決定の場への女性の参画を学ぶ仙台スタディーツアーなども実施いたしました。 今後も引き続き多様な地域活動の女性リーダーの育成に努めるとともに、新たに地域で活躍する女性の表彰制度なども検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 子ども家庭局長。
◎子ども家庭局長(近藤晃君) 幼児教育の無償化についてお答え申し上げます。 幼児教育の無償化につきましては、国において財源確保を図りつつ、平成26年度から段階的に取り組むとされており、低所得世帯やひとり親世帯、多子世帯などを対象として段階的に進められているところでございます。また、議員御指摘のとおり、国会で審議中でございます幼児教育振興法案におきましても、段階的無償化の推進が盛り込まれているところでございます。 こうした国の動きの中、本市においては北九州市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略で、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるとの基本目標を掲げておりまして、家庭の経済状況にかかわらず、全ての子供に質の高い幼児教育を保障するため、無償化に取り組むことは大変重要な課題であると考えているところでございます。 このため、国の取り組みに合わせ、本市におきましても幼稚園、保育所などの保護者負担の軽減に取り組んでいるところでございまして、これまでに生活保護世帯の全ての子供の無償化、あるいは市民税非課税世帯、多子世帯、ひとり親世帯などの大幅な負担軽減を実施しているところでございます。 具体的には、多子世帯につきましては、平成28年度より年収約360万円未満相当の世帯におきまして、第1子の年齢にかかわらず、第2子を半額、第3子以降を無償とし、更に、平成29年度からは市民税非課税世帯の第2子を無償にすることとしております。 また、ひとり親世帯につきましては、平成28年度より市民税非課税世帯を第1子から無償、年収約360万円未満相当の世帯の第1子を半額、第2子を無償とし、更に、平成29年度におきましてもこの軽減を拡大する予定でございます。加えまして、本市独自の措置といたしましては、従前から保護者負担額を国が定める基準より全体的に15%から20%程度引き下げているところでございます。幼稚園、保育所などに通う御家庭の負担軽減を図るため、引き続き実施していく考えでございます。 今後とも国の動きを注視しながら、幼児教育の重要性に鑑み、幼児教育の機会均等を図るため、段階的な無償化を進めていきたいと考えているところでございます。以上です。
○副議長(木下幸子君) 保健福祉局長。
◎保健福祉局長(工藤一成君) 地域包括ケアの推進に関しまして順次お答え申し上げます。 まず、介護予防・生活支援サービス事業の現在の移行状況についてでございます。 介護予防・生活支援サービス事業は、昨年10月より、1つは従来の給付相当のサービスである予防給付型、もう一つはサービスの提供時間の短縮や内容を生活援助のみに限定することで、人員基準等を緩和したサービスでございます生活支援型への移行を開始したところでございます。 現在の移行状況でありますけれども、予防給付型は介護事業者が従来と同じサービスを提供するもので、これまで給付を受けてきたほとんどの方が予防給付型に移行しております。今回新たに導入をいたしました生活支援型は、介護事業者以外の事業者8社を含め、計212の事業者が登録をしており、一定程度の事業者数を確保できております。この生活支援型の利用者数は、本年1月末現在で48人でございますが、今後徐々に増加をする見込みでございます。こうした状況から、移行は順調に進んでいるものと考えております。 一方、高齢化の更なる進展に伴い、生活支援を必要とする高齢者はますます増加する見込みであり、本事業の安定的な実施に当たっては、NPOや民間企業などの新規参入や、あるいは元気な高齢者の活用など、新たな事業者や人材の確保が課題であると考えております。こうした点につきまして、来年度に行う次期高齢者支援計画策定の中で検討してまいりたいと考えております。 次に、短期集中予防型サービスの平成28年度のモデル事業を踏まえた検証実施の内容についてでございます。 短期集中予防型サービスとは、体力が低下して支援が必要な方、あるいは掃除や買い物などの生活能力や動作の維持、改善を目指す方を対象としたプログラムでございます。具体的には、リハビリテーション専門職等が居宅を訪問し、住まい等の環境面を含めた生活状況に関する評価や、介護予防に関する相談、助言を行う訪問型サービス、そして、介護サービス事業所等に3カ月間通い、筋力の向上やバランスのとれた食事のとり方、口くうケア等、運動、栄養、口くう機能の向上を図る通所型サービスを組み合わせて行うことを想定しております。 平成28年度は、小倉北区の認知症支援・介護予防センター及び八幡西区の生涯学習総合センターの市内2カ所において、昨年の11月から本年の3月にかけてモデル事業を実施しており、38名の方に参加していただいております。平成29年度におきましては、モデル事業の評価を踏まえ、実施場所を各区1カ所の計7カ所に広げるとともに、介護予防の活動を日常生活の中で継続していただくための動機づけや、仲間づくり等を付加したプログラムの導入など、更に本格実施に向けた事業効果を検証することといたしております。 この短期集中予防型サービスにつきましては、サービス終了後、利用者本人がいかに主体的で継続した活動ができるかが重要でございます。ウオーキングや各種体操教室、高齢者サロン等、地域で既に行われている活動につながるよう、受け入れ環境の整備も含めて工夫してまいりたいと考えております。 次に、地域包括ケアシステムの構築を進めるために、モデルとなる地域や好事例を積極的に発信すべきとの御質問でございます。 地域包括ケアシステムの構築に当たっては、画一的な進め方ではなく、多様な事業主体の取り組みがそれぞれの地域の特性や実情に応じた形で展開されることが重要であり、これまでも地域ならではの工夫を凝らしたさまざまな活動の試みがなされ、事例が蓄積をされております。 具体的には、高齢者の居場所として、歩いて行ける地域交流の場となる高齢者サロンの設置、認知症カフェや捜索模擬訓練の開催など、認知症の方を地域で見守る取り組み、あるいは地域の自治会等が開催する朝市や、地元商店など事業者が行う移動販売といった買い物支援の取り組みが挙げられます。 また、最近では地域の誰もが気軽に立ち寄れる場として、総菜店が食を通して気軽に健康や介護の相談に応じる取り組み、あるいは看護師などのボランティアが空き家を活用して、地域住民の健康や生活の困り事の相談に応じる取り組み、こういった民間事業者が主体的に地域住民の生活支援に取り組む事例も見受けられるようになっております。 今後、地域資源の更なる掘り起こしを進める中で、そのモデルとなる地域や好事例を市としても積極的に取り上げるとともに、活動当事者による情報発信や相互交流等の支援を通して、市民がより新鮮な情報に接することができるような環境づくりに努めてまいります。 最後に、社会福祉法の一部改正に対する本市の取り組みについてお答え申し上げます。 本市ではこれまで区役所の保健福祉課を中心に、行政内部や民生委員など関係者との調整役となる、いのちをつなぐネットワーク担当係長の配置や、高齢者のための保健・医療・福祉の総合相談窓口としての地域包括支援センターを設置するなど、包括的な相談支援体制づくりに取り組んでまいりました。 一方で、少子・高齢化や核家族化、地縁、血縁の希薄化が進む中で、支援が必要なのにSOSを発信できない人の社会的な孤立や、要介護や障害の認定には該当しないけれども、生活を営むのに何らかの支援が必要といった、いわゆる制度のはざまの問題などが表面化をし、高齢者、障害者、子供などの対象者ごとにタテ割りで整備された公的な支援制度だけでは対応ができなくなっているという状況がございます。 このような状況の中、市町村に制度ごとのタテ割りにとらわれない包括的な支援体制の整備を求める社会福祉法の改正案が、今国会に提出をされております。本市においてもこのような社会的な要請を見据え、平成29年度予算案においては地域支援コーディネーターについて3名を増員し、計16名体制とすべく、必要経費を計上しております。 また、来年度策定をする予定の次期高齢者支援計画の中で、市民センターや社会福祉施設などを活用した、小学校区などの身近な地域における子供や高齢者の居場所づくり、あるいは住民が主体となり、買い物支援や配食サービスなどの生活支援サービスをつくり出していくための協議の場づくり、こういった新たな取り組みについて具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。以上です。
○副議長(木下幸子君) 産業経済局長。
◎産業経済局長(加茂野秀一君) 観光に関する幾つかの御質問にお答えいたします。 まず、インバウンド関係です。 現在、航空便、クルーズ船を対象とした積極的なセールスによりまして、目に見える形で外国人観光客が増加しており、平成27年の約25万人から大きな伸びが期待され、いい影響を与えております。これを追い風に、市内周遊の取り組みを一層加速させていきたいと考えております。 このため、意欲的な市内飲食店とともに、看板メニューを韓国語で紹介するPOPの作成や、相手国で流行している日本式居酒屋のモニターツアーを実施するなど、外国人観光客の受け入れやおもてなしのスキルを身につけるための取り組みを進めており、官民が一体となって受け入れ体制の一層の強化を図ってまいります。 御質問の新規事業の国際航空便やクルーズ船をターゲットとした観光プロモーション事業につきましては、乗客の本市周遊を定着させるために、宿泊助成やバス借り上げ助成、メディアを活用した知名度アップ、侍にふんした武将隊などによるおもてなしなどに係る経費を計上しております。 もう一つのインバウンド対応おもてなし店舗応援事業につきましては、飲食店に必要なノウハウを学ぶセミナーを開催するほか、意欲的な店舗の拡大を図るなどの経費を計上しております。今後、これらの事業を効果的に進めるため、観光資源と魅力的な民間施設とをうまくつなぎ合わせ、市内での周遊を着実に定着させたいと考えております。 次に、スペースワールド撤退に関する御質問にお答えいたします。 まず、雇用につきましては、スペースワールド社から従業員の継続雇用の強い意向を確認しております。また、取引先への影響につきましては、現時点で相談や問い合わせはございません。地域商業への影響につきましては、地元関係の皆様によりますと、買い物客の大半が地域住民であることから、商店街への影響は少ないとのことでありました。 次に、観光への影響でありますが、特に修学旅行では閉園による影響は避けられないと考えております。今後は、市内のさまざまな施設やモデルコースなどについて、積極的に情報発信を行っていきたいと考えております。 なお、今後の活用につきましては、まずは地権者である新日鐵住金が検討しているところであり、地域の活性化に資する土地利用を期待しているところでございます。以上です。
○副議長(木下幸子君) 市民文化スポーツ局長。
◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 文化財の保存・継承につきまして2点御答弁申し上げます。 まず、新たに指定となりました文化財の特徴、今後のPRと活用についてお答え申し上げます。 黒崎城跡は、筑前城主となりました黒田長政が慶長9年、1604年に築城いたしましたが、一国一城令によりまして11年で破城となったものであります。このため、不明な点が多くございましたけども、近年の確認調査によりまして、くるわに石垣をめぐらせた堅固な城の構造や規模が明らかになりました。隣国の細川氏との国境に築きました六端城の一つとして、江戸時代初期の不安定な政治情勢を物語る代表的な遺跡であり、史跡としての指定となったものであります。 立場茶屋銀杏屋につきましては有形文化財、建造物としての指定でありまして、県内の長崎街道において長崎奉行などが休憩所として使用した、茶屋建築の様式が完全な状態で現存する唯一の建造物であることが評価されたものであります。 今後のPRと活用についてですが、まず、黒崎城跡につきましては、黒崎一夜城ライトアップや筑前黒田二十四騎武者行列など、長崎街道黒崎宿のさまざまなイベントに活用され、多くの観光客が来場し、町のにぎわいにつながっております。 また、立場茶屋銀杏屋は、ひな祭りや観月会など季節のイベントが開催され、好評を博しております。 今回の指定を受けまして、文化財の重要性を市政だよりや情報誌、市ホームページなどさまざまな広報媒体を活用し、広く市民の皆様にお知らせをしたいと考えています。 加えて、初めて文化財指定となりました黒崎城跡につきましては、専門家を招いたシンポジウムを検討しておりまして、貴重な財産であります文化財を積極的に情報発信してまいりたいと考えております。 次に、城野遺跡につきまして、土地所有者との協議の状況及び史跡としての整備についての考え方について御答弁申し上げます。 平成28年3月以降、土地所有者とは遺跡の取り扱いについて協議を行ってまいりました。その内容は開発行為における遺跡保護の手続に加えまして、城野遺跡の概要や重要性、遺跡発掘から現状までの経過を説明し、重要な遺構である方形周溝墓付近を現地に残すための協力を要請したものであります。 その結果、土地所有者から方形周溝墓部分を含む開発面積の3.4%、約556平米を緑地部分に充て、これを無償譲渡するとの申し出がございました。この緑地を史跡広場として市民が見学しやすい環境を整えるためには、城野遺跡や石棺に係る説明板の設置に加え、案内看板や駐車場などの周辺整備も必要となります。現在、土地所有者から提示を受けました土地の広さの中で、それが可能かどうかも含めて、整備の内容を検討しているところでありまして、今後地元住民の意見も聞きながら進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 30番 山本議員。
◆30番(山本眞智子君) 御答弁ありがとうございました。時間が余りありませんが、第2質疑をさせていただきます。 まず、スペースワールドの閉園に関してでございますが、私も子供を連れてよくスペースワールドに遊びに行きまして、閉園という発表があったとき、多分八幡西、東、北九州の人たちは大変残念がって、惜しむ声が大きいと思います。 この中で、先日3月1日付の新聞に、市内の財界関係者らが北九州市のテーマパーク存続及び誘致を願う会を設立し、5月上旬を目指して10万人分の署名を集め、市に提出するという報道記事が載りました。また、その中に、存続に向けて北九州がかつてやりましたように、西日本鉄道から買い取った到津の森公園を例に挙げ、スペースワールドも同じパターンが考えられるという記事も載っておりましたけれども、このことに関して市はどのようなお考えを持っているのか、まずお聞かせください。
○副議長(木下幸子君) 梅本副市長。
◎副市長(梅本和秀君) まず、署名について私どものほうでコメントする立場にはないんですけども、今、到津遊園と同じスキームでというふうなお話があることは私も承知をしているんですけども、まず、大きく言うと2点、スペースワールドと到津遊園の違いを申し上げたいと思うんですけども、1点は、まず土地の所有者である新日鐵住金が責任を持って北九州市の活性化に資するような跡地活用を考えたいと説明をしております。私もそれを受けました。今鋭意検討中なので、いましばらくお時間をいただきたいという説明もあっております。 それともう一点は、スペースワールドと到津遊園の持っている特色といいましょうか、違いかと思います。到津遊園というのはやはり動物園を持っていたわけです。その動物園の持つ教育的な機能、もちろん林間学校というのもありまして、やはり子供たちが動物あるいは自然に触れ合うという教育的な機能というのは非常に重要だということで、市民の多くの声あるいは市議会の後押しもいただきながら、私どもが引き継いで運営をするという決断をさせていただいた、この2点ということを考えますと、現時点においてスペースワールドを到津遊園と同様のスキームで私どもが運営を引き継ぐということについては、ちょっと考えにくいかなと判断をしているところでございます。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 30番 山本議員。
◆30番(山本眞智子君) 今、梅本副市長より、土地の所有者の新日鐵住金さんのほうが責任を持って再生に当たっていくというような答弁をいただきましたけれども、先日旧八幡市誕生100周年の記念式典がありまして、八幡100年の記憶ということで、スライド上映がありました。感慨深いものがありました。今回この質問を取り上げたのは、今まで北九州が市長を初めさまざまな施策に取り組んで、地方創生に向けてさまざまな、インバウンドとか観光とかさまざまな施策に取り組んできて、住みよい町北九州というのが定着してきた中で、今まで観光のけん引として頑張ってきたスペースワールドが閉園するということが、本当に大きい問題であるなということを考えて質問させていただいておりますが、当然そこは民有地でございますので、今後見守っていきたいというのは当然でございますが、北九州市としては、東田地区一帯を、あそこは環境ミュージアムもありますし、さまざまな、イオンもありますし、あと今閉鎖しておりますが、ウインズ八幡もありますし、あと温泉のシーサイドスパもありますし、昔は海岸線に遊覧船のボイジャーも停泊して、あの辺の海岸線もとてもきれいな海岸線で、デートスポットにもなり得るという中で、そして、何といっても世界遺産である官営八幡製鐵所の関連施設もあるし、あと皿倉の夜景も新日本三大夜景という形で、あの辺一帯を観光の一大拠点化という観点から、市がやはり乗り出していく使命も大きいのではないかな、スペースワールドはスペースワールドですけど、その辺東田地区全体としての構想を、また、児童文化科学館、また、今回は科学館の適地、移転に関する調査事業として300万円というのはついておりますが、その辺の児童文化科学館のあり方とかも全部ひっくるめて、あの辺の東田地区の構想を考えて、にぎわいに資する観点からも、しっかりピンチをチャンスに変えて、ちょうど100年を迎えた今だからこそ、しっかり取り組みをしていっていただきたいということを要望しておきます。 それから、もう時間がございませんけれども、今回待機児童ゼロについて質問させていただきましたが、これを質問した背景に、私は今八幡西区の穴生に住んでおります。この地域の保育所に入れないという5人のお母さんの相談をいただいたことに端を発しておりまして、私は議員になって16年になりますが、この地域でこれだけのお母さんから保育所に入れないという御相談をいただいたのは今回初めてで、平成28年12月現在で待機児童数が234人ですけど、区ごとの待機児童ってどうなっているんでしょうか。わかったら教えてください。
○副議長(木下幸子君) 子ども家庭局長。
◎子ども家庭局長(近藤晃君) 平成28年12月現在で234名、これは御答弁申し上げたとおりでございまして、区ごとに申し上げますと、門司が3名、小倉北区が22名、小倉南区が4名、若松区が16名、八幡東区が7名、そして、八幡西区が182名ということで、78%程度ということになってございます。したがいまして、八幡西区は、地域的偏在が非常に今、最終的にゼロを目指す上で課題になっておりますので、初期投資の要らないといいますか、小規模保育、ここら辺に重点化して、しっかり受け皿をつくっていきたいと考えております。
○副議長(木下幸子君) 30番 山本議員。
◆30番(山本眞智子君) 今、局長の答弁を聞いて、八幡西区が182名の78%というのを聞いて、ちょっとびっくりいたしましたけれども、今まで八幡西区といったら折尾とか本城とか永犬丸で待機児童が多いというのが通常でございましたが、黒崎とか穴生地域がこれだけ待機児童が多いというのにびっくりしておりますので、ぜひこの辺の対策を真剣に打っていただきたいということと、あと各区役所に保育のコンシェルジュがいると思いますけれども、八幡西区はこれだけの大きな区でありますが、1名というのはマンパワーとか足りているんでしょうか。私のところに相談に来て、きちっと説明したら、皆さんきちっと理解してくださっている状況の中で、その辺がどうなのかお聞かせください。
○副議長(木下幸子君) 子ども家庭局長。
◎子ども家庭局長(近藤晃君) 各区のコンシェルジュの皆さんそうなんですけど、非常に成果を上げておられます。八幡西区についてもやはり人口が多いということで、相談件数もかなり多いようでございます。現場の意見を聞きまして、必要であれば人員体制について検討を行っていきたいと思っております。
○副議長(木下幸子君) 30番 山本議員。
◆30番(山本眞智子君) いずれにしても今年度予算が住みよいまち・北九州市発信ということでございますので、ぜひこの北九州が今まで取り組んできたことが一つ一つ実を結んで、住みよい町というのは確実に全ての人が感じ始めておりますので、更に市長を中心に各事業を展開して、この北九州が本当に若者から高齢者まで住みよい、そう感じられる町にともにしていきたいと思っております。以上でございます。
○副議長(木下幸子君) 本日の日程は以上で終了し、次回は3月6日午前10時から会議を開きます。 本日はこれで散会いたします。 午後2時30分散会...