北九州市議会 > 2016-12-06 >
12月06日-03号

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  1. 北九州市議会 2016-12-06
    12月06日-03号


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    平成28年12月 定例会(第4回)議 事 日 程 (第3号)                          平成28年12月6日(火曜日)午前10時開議(開 議)第1 一般質問(散 会)会議に付した事件日程第1 一般質問出席議員 (60人)   1番 田 仲 常 郎  2番 西 田   一   3番 木 村 年 伸  4番 村 上 幸 一   5番 後 藤 雅 秀  6番 日 野 雄 二   7番 新 上 健 一  8番 香 月 耕 治   9番 片 山   尹  10番 中 島 慎 一   11番 佐々木 健 五  12番 戸 町 武 弘   13番 井 上 秀 作  14番 渡 辺   均   15番 奥 村 祥 子  16番 鷹 木 研一郎   17番 佐 藤   茂  18番 宮 﨑 吉 輝   19番 上 野 照 弘  20番 吉 田 幸 正   21番 田 中   元  22番 奥 村 直 樹   23番 大久保 無 我  24番 白 石 一 裕   25番 浜 口 恒 博  26番 中 村 義 雄   27番 森 本 由 美  28番 森   浩 明   29番 三 宅 まゆみ  30番 福 島   司   31番 長 野 敏 彦  32番 世 良 俊 明   33番 松 井 克 演  34番 吉 河 節 郎   35番 桂   茂 実  36番 山 本 眞智子   37番 木 下 幸 子  38番 岡 本 義 之   39番 成 重 正 丈  40番 本 田 忠 弘   41番 渡 辺   徹  42番 村 上 直 樹   43番 木 畑 広 宣  44番 松 岡 裕一郎   45番 大 石 正 信  46番 八 記 博 春   48番 波 田 千賀子  49番 藤 沢 加 代   50番 山 内 涼 成  51番 田 中 光 明   52番 荒 川   徹  53番 石 田 康 高   54番 八 木 徳 雄  55番 加 藤 武 朗   56番 荒 木   学  57番 吉 村 太 志   58番 平 原   潤  59番 三 原 征 彦   60番 山 本 真 理  61番 佐 藤 栄 作欠席議員 (1人)   47番 柳 井   誠説明のために出席した者の職氏名 市長      北 橋 健 治  副市長    梅 本 和 秀 副市長     松 元 照 仁  副市長    今 永   博 会計室長    松 原 英 治  危機管理監  原 口 紳 一 技術監理局長  下 向 則 好  企画調整局長 西 田 幸 生 総務局長    柴 田 邦 江  財政局長   田 中 雄 章 市民文化 スポーツ局長  大 下 徳 裕  保健福祉局長 工 藤 一 成 子ども家庭局長 近 藤   晃  環境局長   小 林 一 彦 産業経済局長  加茂野 秀 一  建設局長   横 矢 順 二 建築都市局長  柴 田 卓 典  港湾空港局長 権 藤 宗 高 消防局長    川 本 一 雄  上下水道局長 諌 山   修 交通局長    吉 田 茂 人  病院局長   古 川 義 彦                  行政委員会 教育長     垣 迫 裕 俊  事務局長   隈   乃理子職務のために出席した事務局職員の職氏名 事務局長    小 坪 正 夫  次長     松 本 久 寿 議事課長    中 畑 和 則          ほか関係職員                  午前10時2分開議 △日程第1 一般質問 ○議長(戸町武弘君) ただいまから、本日の会議を開きます。 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。26番 中村議員。 ◆26番(中村義雄君) 皆さんおはようございます。ハートフル北九州の中村義雄です。会派を代表して質問したいと思います。 執行部の皆様におかれましては、きょうは中学生の生徒さんがお見えですので、中学生にもわかりやすいような答弁を心がけていただきたいと思います。 まずは、市民の理解を得られる議会改革についてお尋ねしたいと思います。 今、時期も時期ですんで、いろいろ御挨拶に伺っているんですけど、非常にお叱りを受けるのが、政務活動費の話になるとお叱りを受けます。別に私たちが何か悪いことをしたわけではないんですけど、兵庫県の号泣議員の話がありましたよね。ことしになっては富山市議会議員連続辞職事件がありまして、結果的には13人辞職したと聞いていますし、あれが何度も何度もマスコミに出るものですから、もう政務活動費は、ちゃんと使ってくれとるんやろうかというような状況になります。そのほかにもことし新聞報道されたものでは、山形県議会東大阪市議会千葉県議会高岡市議会奈良県議会、先週も福井市議会の報告書の使い回しや糸満市議会の視察中のゴルフの報道がされました。 さて、うちの市議会はどうなのかということですけど、うちの市議会も政務活動費マニュアルをつくって、私は比較的厳しくやっていると思います。例えば食糧費のことに関して言うと、我が市議会のマニュアルによると食糧費は1円も使えないんですね、ゼロですね。福岡市議会は、聞いてみると5,000円までいいそうです。福岡県議会は、よその人との会食は2,000円まで、会派の昼食代が1,000円までオーケーということですから、私たち市議会は非常にそれに比べれば厳しくやっているんですね。 更に言うと、今私たちハートフル北九州も議論しているのは、この政務活動費でこれだけ信用を落としているわけですから、3つのことを今議論しています。1つは、領収書をホームページに公開しようということですね。現状では議会事務局でしか見れないわけですけど、ホームページに公開することで誰でも簡単に見れるようになります。2つ目は、後払いですね。先に今毎月10日にもらっていますけど、それを後精算にしようと。これが一般的にも不正の温床になっていると言われています。3つ目は、視察報告書ホームページで公開しようと。今報告書の使い回しとかという話もありますよね。それをすることでそういう不正がなくなるだろうと。何より税金で私たちは政務調査活動をさせていただいているわけですから、市民の皆さんに信用してもらえるようにやろうということで我が市議会は取り組んでいるわけです。しかし、それだけではなかなか足りないと思います。これからも市民感覚に根差した更なる議会改革が必要だろうと思います。 その中でいろいろ聞いていく中で、私のところに聞こえてくる不信の中に、議会改革をするのに決めるのは議員だけで決めていると。これはおかしいんじゃないかということを言われます。本来であれば議員のことはもちろん議員も考えるんだけど、いろんな立場からそこに意見が反映されるべきじゃないかと。いろんな目で改革するべきじゃないかということを言われます。一方、市長はこれまで議会改革に対しては、議会のことは議会で決めることだということで静観する姿勢を見せておられます。 そこで、お尋ねします。 昨今の政務活動費問題にかかわる国民の地方議会に対する批判や不信感について、市長はどのように感じられているのか、お尋ねいたします。 2つ目に、市民の意見を反映するためにも、同じく市民の代表であり、二元代表制のもう一つの当事者である市長が、議会改革に何らかの形でかかわるべきではないのかと思いますが、見解をお尋ねします。 2つ目に、子供の放課後対策についてお尋ねします。 私は今、足原校区のまちづくり協議会の会長をさせていただいていますが、うちのまちづくり協議会ではことしの6月から子ども食堂を始めています。土曜日の12時から月1回なんですけど、やっているわけですけど、先日こんなことがありました。私たちの子ども食堂は12時からなんですけど、10時に子供が子ども食堂に来たんです。2時間前です。いや12時からよと話をしたら、きょう朝御飯食べてないということで来たんですね。普通なら2時間あるんだから、どこかに遊びに行って12時ぐらいに来るじゃないですか。市民センターでやっていますけど、市民センターから離れずに階段を上がったりおりたり、あっち行ったりこっち行ったりしながら12時を待っていたんですね。私は思いました。ああ、やってよかったなと、子ども食堂。それまでは本当にどれだけ役に立っているのかなという、ちょっと疑問もあったんですけど、少なくともきょうこの子のためになったなと思いました。 本市は先日、親が忙しくて1人で夕食をとる子供たちを対象にした子ども食堂、これは市の子ども食堂ですね、それをモデル事業として2カ所でスタートさせています。子ども食堂の目的の中に、ひとり親家庭の子供の孤食の防止や居場所づくりが上げられていますが、平成25年の国民生活基礎調査では、子供がいる現役世帯で大人が1人の世帯の相対的貧困率は54.6%ですから、半分以上が貧困ということです。親が1人で子供を見ている世帯ですね。多くは母子家庭になるんだろうと思いますけど、54.6%です。このことを踏まえると、子ども食堂という事業は子供の貧困対策と言えるんじゃないかなと私は思います。 なお、モデル事業では開設時間を放課後学童クラブが終わった後からおおむね21時ごろ、そして、食費や参加費は無料としています。 そこで、お尋ねします。 本事業は、実質的に貧困世帯の子供を支援する制度と私は考えておりますが、市長の見解をお尋ねします。 また、本事業の実施により、本市の放課後対策は、その支援範囲を子ども食堂が終了する時間までに拡充することとなると考えていいのか、今までは学童保育が終わる6時ぐらいまでだったと思うんですけど、それが21時ぐらいまで市は面倒見ようじゃないかと、そういうふうに考えていらっしゃるのかということをお尋ねしたいと思います。 モデル事業が9月でしたか、始まっていますけど、収支状況はどのようになっているのか、お尋ねします。 また、現時点で把握している利用世帯の実態と、見えてきた課題についてお尋ねします。 3つ目に、教育委員会子どもひまわり学習塾という類似事業をやられているわけですが、この市のモデル事業でも学習支援をやっているわけですね。そことどう違うのか、どういうすみ分けをするのかということをお尋ねしたいと思います。 4つ目に、ことしは250万円の国の補助金がたしか入っていたと思いますので、来年度以降の事業の進め方や事業手法についてどのように考えているのか、見解をお尋ねします。 最後に、子供の放課後の居場所づくりとして学童保育クラブがありますけど、子ども食堂の趣旨に照らせば、先ほど言いましたように貧困対策という趣旨があるんだろうと思っていますので、学童保育クラブの利用料の減免など、低所得者に配慮した見直しを行うべきであると思いますが、見解をお尋ねします。 以上、明快な答弁を期待します。よろしくお願いします。ありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 中村議員の御質問にお答えいたします。 まず、市民の理解を得られる議会改革につきまして御提案と御質問がございました。政務活動費問題に係る地方議会へのさまざまな意見、批判に対する見解を問われております。 我が国の地方自治制度は、憲法及び地方自治法の定めるところによって、住民から直接選挙で選ばれた首長と議会が住民の信託に基づいて市政を運営する二元代表制の仕組みとなっております。最近の他の都市で発覚いたしました政務活動費の不適切な利用は、議会に対する住民の信頼を大きく損ねるものと考えております。 二元代表制における市長と議会は、相互に独立、対等の立場でそれぞれ適切にその役割を果たすことが求められております。議会の運営は議会自身で議論し、検討を深めていくものと考えております。 本市におきましては平成23年、市議会が提案して定めた議会基本条例におきまして、議会や議員の活動原則の一つとして、議会を取り巻く情勢の変化を認識し、不断の議会改革を行うこと、また、市民との協働による開かれた議会の実現に資するため、不断の努力を行うことが規定されております。 この条例の趣旨に基づいて、市議会においては、これまで議会改革協議会など各会派の代表による議論のもとで、ほかの政令市に先駆けまして平成23年度は議会報告会を開催しております。このほか、平成22年度には政務活動費に係る領収書などの添付、平成24年度は政務活動費の月額3万円減、平成24年度は政務活動費使途基準運用マニュアルの策定、平成27年度は議員定数の削減、平成28年度は議員の長期欠席に伴う報酬の減額措置など、不断の努力で議会改革に取り組まれてきたところであります。今後も他の都市の議会の動向なども踏まえながら、引き続き議会改革が行われていくものと期待しており、その推移を見守ってまいりたいと考えております。 次に、子供の放課後対策について、来年度以降の事業手法、事業の進め方について御質問がございました。 本市では去る9月、日明と尾倉の2カ所において市立の子ども食堂を開設したところであります。今後、これらをしっかりと運営していく中で得られる経験やノウハウを生かし、例えば運営体制のあり方や食材の調達方法、更には食の安全確保、地域への周知の方法などについて、これから子ども食堂を開設しようとする皆さんや既に運営されている皆さんに情報提供するなど、きめ細かくサポートすることで、市内に子ども食堂が数多く開設されるよう、この事業を進めていきたいと考えております。 このため、来年度におきましては既に子ども食堂を運営されている、又は開設に関心のある市民や企業、NPO法人などの希望者が気軽に参加できる、仮称ですが、子ども食堂ネットワーク会議を創設し、子ども食堂に関する情報提供や意見交換などを行いたいと考えております。この会議では、例えばボランティアとして子ども食堂の運営に参加を希望する皆さんの受け入れや食材の調達方法、また、食物アレルギー対応などの食の安全確保、更には子供の未来応援基金など国の助成金に関する情報などについての情報提供や意見交換、更には個別相談などに応じていきたいと考えております。 また、こうした情報が必要なときにいつでも簡単に入手できるよう、SNSもあわせて活用したいと考えております。加えて、子ども食堂の運営に当たるスタッフに対し、市の管理栄養士などによる食中毒や調理場の衛生管理に関する研修会を実施するなど、市としてできる限りの支援を行っていきたいと考えております。 今後とも子供たちが夢と希望を持って健やかに育つことができる社会の実現を目指し、子供たちの生活向上に向けた環境づくりをしっかりと行っていきたいと考えております。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 子供の放課後対策につきまして順次お答え申し上げます。 まずは、子ども食堂は貧困世帯の子供を支援する制度か、放課後対策は拡充するのか、ひまわり学習塾との違い、それから、放課後児童クラブの減免についてでございます。 核家族化の進行や共働き世帯の増加など社会状況が変化する中で、平成23年度の北九州市母子世帯等実態調査では、母子家庭の母親の16.2%、父子家庭の父親の34.7%が帰宅する時間が20時以降という結果が出ております。このため、議員御指摘の貧困世帯のみならず、ひとり親家庭共働き家庭など、仕事などの理由で保護者の帰宅が遅くなるなど、ニーズのある御家庭の子供であれば誰でも利用でき、親が帰宅するまでの間、孤食を防止し多くの人たちと触れ合える子ども食堂モデル事業として開設することといたしました。 また、放課後対策の支援範囲を拡充することになるのかとの御指摘につきましては、確かに子ども食堂民間セクターとの協働による放課後対策の充実強化につながるものと考えておりますが、本市の子ども食堂の取り組みは第一歩を踏み出したばかりであり、今後これらをしっかりと運営していく中で得られる経験やノウハウを生かして、これから子ども食堂を開設しようと考えている皆さんや、既に運営されている皆さんをきめ細かくサポートすることで、民間による子ども食堂の取り組みが更に広がっていくようにしていきたいと考えているところでございます。 次に、子どもひまわり学習塾との違いや、すみ分けについてでございます。 子どもひまわり学習塾は学習習慣の定着と基礎的・基本的な学力の定着を図るため、子供たちの自主学習をサポートするものでございます。一方、子ども食堂は温かい食事を提供するのみならず、学校の宿題や苦手な教科の指導などの学習支援や食事の後片づけ、掃除、挨拶など基本的な生活習慣の習得支援などを行うなど、幸福感や安心感を与える居場所を提供する子供たち生活そのものをサポートする取り組みでございます。その目的や事業手法などにおきまして、子どもひまわり学習塾とは異なるものと考えているところでございます。 更に、放課後児童クラブ保護者負担金の減免など、低所得者に配慮した見直しを行うべきとの御指摘でございますけども、これまでも運営団体が地域の実情に応じて減免を実施するなど、保育サービスの水準などを維持しながら、創意工夫を凝らして運営に当たっていただいております。このため、市としては低所得者への配慮などの統一した減免制度を設ける考えはございませんが、運営費につきましては国の子ども・子育て支援交付金交付要綱に基づき、国、県、市で負担をしております。このことから、例えば各クラブが実施しております各種の減免に対する財源措置について国へ要望するなど、放課後児童クラブの充実について今後も検討していきたいと考えております。 次に、モデル事業の収支状況、利用世帯の実態、そして、見えてきた課題についてでございます。 本市の子ども食堂は市内2カ所、日明が9月29日から毎週木曜日、尾倉が9月28日から毎週水曜日に開催しており、実施に当たりましては、食事の提供や生活指導などを行う民間事業者と、学習支援を行う学生ボランティアなどが連携して運営を行っているところでございます。 平成28年度の1カ所当たりの事業収入は250万円で、厚生労働省の子どもの生活・学習支援事業の補助金、これは2分の1補助でございますけども、これを活用しており、子供たちの利用料につきましては、国の実施要綱に基づきまして無料としているところでございます。 次に、事業費の支出についてでございますが、食堂全体を統括する管理者や、学生ボランティアなどの配置や調整を行うコーディネーターの人件費、また、学生ボランティアなどの交通費や傷害・損害保険料などの実費弁償、更には食器の購入費や学習ドリルなどの教材費、地域や保護者の皆さんへ周知するためのPR経費などとなってございます。 議員お尋ねの収支につきましては、スタートして今2カ月でございますけども、今後とも受託事業者が収支予算に基づいて適切に運営していくこととなると考えております。 なお、食材につきましては、受託事業者が独自のネットワークを活用して確保していることに加えまして、地域の農家や食品会社、フードバンクなどの協力や市民の皆様から御寄附をいただいており、こうした食材を生かした栄養バランスのよいメニューを作成しているところでございます。 次に、利用世帯の実態でございますが、子ども食堂への参加に当たって、事前に保護者の帰宅時間などを登録していただいております。それによりますと、御利用世帯の実態ですけども、ひとり親家庭共働き家庭を初め、夜間子供が1人になることの多い御家庭など、さまざまな世帯がそれぞれのニーズに合わせて御利用されているところでございます。 今後の課題につきましては、運営に御協力いただく地域のボランティアの皆様が不足していること、あるいは御寄附いただいた食材を保管しておく場所が足りないことなど、幾つかの課題も見えてきております。これらにつきましては、今後しっかりと対応策を検討していきたいと考えているところでございます。 一方で、御利用いただいた保護者の皆さんからは、落ちつきのなかった子供が自分から勉強するようになった、子供が嫌いなものを食べるようになったといった御意見を、また、参加した子供たちからは、大学生のお兄さん、お姉さんが話をしてくれたり、みんなと一緒に本を読んだりできて楽しいなどの感想もいただいており、取り組みの成果も少しずつあらわれてきていると感じているところでございます。 今後も市民や関係団体などの意見を聞きながら、子供に幸福感や安心感を与える子ども食堂の運営に努めてまいりたいと考えているところでございます。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 26番 中村議員。 ◆26番(中村義雄君) 御答弁ありがとうございました。 まず、議会改革のことから意見を申し上げたいと思いますけど、何でこれを質問したかということを先に申し上げると、いろんな悪い報道を聞いている市民の皆さんは、もうやめたほうがいいんやないかとか、減らしたほうがいいんやないかと当然考えるんですね。政務活動費というのは私たちの中で非常に重要なもので、これがあるからいろんな調査研究ができたり、市民の皆さんに議会活動をお知らせすることができる大切なお金なんですね。これがないと、より私たちは市民の代表の意見として言うことができなくなる、必要なものだということを市民の皆さんに認めてもらうことが大事だと思っています。 それには、先ほど申し上げましたように、我が市議会はいろんなことに取り組んでいます。今、自民党さんのほうからメモが入りましたけど、自民党さんは既に政務活動費は後払いにしていると、率先してやられているということを今幹事長のほうからお聞きしました。やっているんだけど、市民の目線から見てそれでいいのというふうになりますかというところなんですよね。 東京都の話をちょっと見てみると、都知事が給料を半額にするという話がありますよね。ある会派が、それだと議員の給料より安くなるからという話がマスコミで出て、議員の報酬を20%削減、政務活動費10万円削減という提案をしたというのを報道で見ました。何でこんなことになるのかと、議会が何も悪いことしてないのに給料下げるという話になるんですかと、それはそのお金の使い方が都民から信頼されてないと思うから、お金を下げるとかという話をするわけでしょう。私はこれは本末転倒だと思うんですよ。私たちがやらないといけないのは、ちゃんと皆さんの市民の税金を市民の皆さんに還元できるようにやっていますよということと、それはどうぞ全部見てくださいと、どれだけ見られても大丈夫ですということを示すことが大事なのではないのかと、そういう意味で今回は質問しています。 じゃあ今やっていることは十分かといったら、例えば議員定数削減のときも勉強会したりしましたけど、話し合いは議員だけで決めましたね。外部の人は入れていません。そのことは、やっぱり市民から見たらおかしいんやないかと言われるかもしれないし、例えば議会の中でのやりとりの、これは政務活動費とは別ですけど、一問一答でこうやってやっていますよね。皆さんには反問権がありませんね。私はずっと反問権の付与のことを言っています。皆さんにもこちらの言っていることに対して、それはどうなんですか、おかしいんじゃないですかということが当然あると思うんですよ。それを闘わすことで議論の質が上がるわけでしょう。皆さんがそういう問題やってほしいということが本当はあるんだろうと思うんです。だけど、今は議会のことは議会に任せますという話だから言えないということですね。 議会のことは議員だけが決めると。まさに聖域ですよ。議会のことは聖域だから口出すなという状況ですよ。これうちの議会だけじゃありませんね。全国ほとんどそうです。だけど、これだけ政務活動費のことが問題になってくれば、もう聖域だからと言っておれる時代じゃないんだろうと思うんですね。だからこそ我が市議会がよそから言われて、市民から言われて渋々やるんじゃなくて、まず自分たちから変えていこうということをやっていきたいと思いますし、その中に市長は二元代表制で、先ほど言われましたね、双方独立、対等とおっしゃいましたね。まさにそのとおりですよ。対等に言えるのは市長しかいないんですから、ぜひ市長にも議会改革にはかかわっていただいて、意見を言っていただきたいなと思っています。 実際、市長が退職金を要りませんという話をしたときに、市長がどのようなことをされたかといいますと、20年ぶりに北九州市特別職議員報酬等審議会という外部の審議会開かれたんでしょう。更に、そのときの議会は、議員は本会議で10人、予算特別委員会では3人質問していますよ。市長が自分の改革するには、市長も自分で外部の意見も聞こうとされているし、外部の二元代表制の議会は質問して、そこを担保しているわけですよ。同じようにやっぱり私たちの改革をするときに、同じような担保がやっぱり必要だと思うのが市民目線では当たり前じゃないかなと思います。 聞いたところによると、末吉市長のときには、議員定数削減の案を末吉市長が、これは私の前の自民市民クラブのときの先輩から聞いたんですけど、出そうとしたときに、議会がそれはだめだということでポシャったという話を聞いています。過去にそういう御経験もあるんでしょうから、なかなか言いづらいというところもあるかもしれませんけど、もう今時代は変わっているんですから、私たちも今変えようとしています。自民党さんも更にまさに自分たちが後払いしていますよとやられている。その中に市長が入ってくださることで市民の信頼が得られるんです。ぜひ、きょうはそのきっかけにしていきたいなと思っています。 子ども食堂ですけど、もう一度確認しますけど、低所得者対策、貧困対策という意味はあるんですか、局長。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 先ほど申し上げましたように、貧困世帯のみならずニーズがあればと、子供の孤食防止ということで、それを主眼に掲げてやっておりますが、その中に貧困対策という面もあるというのはそのとおりだと思います。 ○議長(戸町武弘君) 26番 中村議員。 ◆26番(中村義雄君) ありがとうございます。ちょっとそこがよく、のみならずで軽くいかれたんで、ちょっと確認させてもらいました。であれば、6時から9時は貧困対策を打つんであれば、その前の放課後児童クラブ、6時までの話も当然貧困対策という視点は必要ではないかなと思いますので、これは放課後学童保育の低所得者対策はぜひやってほしいということを要望として申し上げたいと思います。 ちょっと余り時間がないので、子ども食堂をやっていて思ったのが、子ども食堂って子供を地域が支えているんですね。地域の課題は何かといったら、なかなか子供を持っている親の世代が参入してくれない、自治会にも入ってこないし、地域のことにはかかわってこないというのは地域の課題なんですね。これ、子ども食堂を通して地域に子供、親を引き込むという、そういう効果があるんだなというのを私、まち協の会長として思っています。 ですから、これから今局長はいろんなところに広げたいというふうなお話をされましたけど、その主なターゲットにまち協とか自治連とか社協を主なターゲットに攻めていくというのは、非常に大事じゃないかなと思うんですよ。子供のことだけじゃなくて、別の課題として、今地域が抱えている地域離れの課題に、その接着剤になるのが子ども食堂ということがあり得るんじゃないかと思うので、ぜひそこを念頭に置いて子ども食堂の施策をやっていただきたいと思いますし、最後に今250万円という予算をつけていますけど、これをどうソフトランディングさせるのかと、民間がやっているのに近づけるんかというのは今後の課題だと思いますので、次年度予算に対しては、その辺も考えながら予算編成をやっていただきたいと思います。以上で終わります。 ○議長(戸町武弘君) 進行いたします。25番 浜口議員。 ◆25番(浜口恒博君) 皆さんおはようございます。ハートフル北九州の浜口恒博です。会派を代表して一般質問を行います。 まず最初に、北九州都市高速の利用促進について伺います。 北九州都市高速においては、これまで都市高速の利便性や快適性を実感してもらうことで新規利用を促進し、利用者の増加を図ることを目的に、1区間割引やチョイ乗り割引など3回の社会実験を行ってきました。この実験の結果、割引区間の交通量の増加や一般道の交通量が減少し、渋滞緩和にも一定の効果が見られたこと、また、環境や経済に対する効果については、渋滞緩和に伴う二酸化炭素の排出量の削減、時間短縮効果などの環境面や経済面における波及効果もあったなど、実験の成果と課題等が報告されています。 平成24年9月1日から平成25年3月31日の7カ月間実施したチョイ乗り割引の社会実験が終了してから3年9カ月がたち、この間多くの議員が新たな割引制度の導入を求めてきました。これに対し当局は区間割引、距離に応じた割引など新たな割引制度の検討を含め、福岡県や高速道路公社と十分に協議し、利用者にとって使い勝手のよい、また、都市高速道路が有効に活用されるよう努めていくとの答弁がなされています。 そこで、お伺いします。 利用者にとって使い勝手のよい、そして、有効に活用される都市高速となるよう、新たな割引制度も含めどのような検討がなされているのか、お聞かせください。 次に、高齢者が起こす交通事故対策について伺います。 先月、83歳の女性が病院の敷地内で歩行中の30代の男女をはね、死亡させるという大変痛ましい死亡事故が起きました。また、10月には87歳の男性が運転していた軽トラックが集団登校中の小学生の列に突っ込み、6歳の男児が死亡、7人がけがをする事故も起きています。このほか、高速道路の逆走や線路内を走行するなどの事例も含め、近年高齢ドライバーによる重大事故が相次いでおり、早急な対策が求められています。 警視庁によると、全国の交通事故件数は毎年減少している一方で、事故件数全体のうち65歳以上の高齢ドライバーが起こす割合はふえ続けています。その原因として、社会全体が高齢化をしていることはもちろんのこと、高齢化による認知機能の低下の影響も指摘されています。 また、地方などにおいては公共交通の廃止が相次ぎ、移動手段が自家用車に限られていることも要因の一つに上げられています。高齢化が進む本市において、高齢ドライバーの交通事故対策は喫緊の課題であり、更なる取り組みの強化が必要と考えますが、見解をお聞かせください。 次に、八幡西区のまちづくりについて伺います。 まず、黒崎副都心の活性化について伺います。 平成24年2月、黒崎副都心地区の活性化を図るため、北九州市、安川電機、JR九州の3者が連携して取り組むことを決めた黒崎副都心地区活性化連携協定が締結をされました。この連携協定に基づき、市は北口の駅前広場やロボット村へのアクセスの強化を図るため、現在の幅員2.7メートルの通路にかわる幅員8メートルの屋根つきの新たな自由通路を平成29年度の完成を目指し、旧駅舎の西側に整備を進めています。 一方、JR九州は、南北自由通路の工事に先行して、旧駅舎を解体し、平成30年度完成予定の新駅舎を建設中です。また、黒崎に本社を置く安川電機は、創業100周年を機に、市民が憩えるYASKAWAの森、モノづくりの魅力やロボットの最新技術などを体感できる安川電機みらい館、その他安川電機歴史館やロボット工場等から成るロボット村を2015年6月に開設し、無料で一般公開しています。このロボット村は、地域貢献やシビックプライドの醸成につながる施設であると同時に、本市の産業観光の構成施設としての主要な役割も期待されるところであります。 そこで、2点お伺いいたします。 1点目に、産業観光のスポットに安川電機のロボット村が加わったことにより、世界遺産関連施設や北九州イノベーションギャラリー、TOTOミュージアムなどさまざまな産業観光施設との相乗効果が期待されますが、観光客の誘致の現状及び今後の見通しについて、具体的な取り組み内容も含めお聞かせください。 2点目に、現在ロボット村の見学は平日に限定されており、多くの市民の方々から休日も見学できるようにしてほしいとの声が聞かれます。また、産業観光の観点からも、休日開放は市内外の集客増につながるものと考えています。ロボット村が民間企業の保有施設であり、運営にかかわる企業負担が少なくないことは十分に承知していますが、黒崎副都心の更なる活性化のためにも休日の見学が可能となるよう、市からの働きかけや支援ができないものでしょうか。見解をお伺いいたします。 最後に、黒崎二丁目地区の再開発事業についてお伺いいたします。 昨年6月議会において、平成22年11月に設立された黒崎二丁目地区市街地再開発準備組合の再開発検討区域内にある井筒屋アネックス-1の閉店と、閉店後の建物解体による再開発事業への影響及び同事業の進捗状況についてお尋ねいたしました。その際、当局からは、アネックス-1の閉店を発表した井筒屋は、準備組合の理事として早期事業化を望んでいる地権者の一員でもあり、今後も事業に対する姿勢に変わりはないと聞いている。閉店が再開発事業に及ぼす影響はないと考えているが、今後は地区全体にこだわらず、合意形成が図られた区域から事業化の検討を行う必要があると考えているとの答弁がありました。 しかし、黒崎二丁目地区市街地再開発準備組合は、本年5月23日に開催された通常総会において、一部地権者の反対や、大口地権者の退会などもあって、地区全体での事業実施が困難となり、準備組合が目指していた都市計画事業としての法定再開発事業の見通しが立たなくなったとして、正式に解散することが議決されました。今後は、西側街区において井筒屋のアネックス-1跡地を中心に、隣接する地元地権者で、優良建築物等整備事業などの事業手法を活用した整備計画について、引き続き検討していく予定であるとお聞きしていますが、現状と今後の見通しについてお聞かせください。 これで私の第1質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 浜口議員の御質問にお答えいたします。 まず、高齢者が起こす交通事故対策についてであります。 本市における交通事故の発生件数は減少傾向でありますが、全ての事故に占める高齢ドライバー原因の交通事故の割合は、昨年で18.2%、高齢化に伴い過去5年間で4.3ポイント増加しております。そこで、今年度新たに策定した第9次北九州市交通安全計画では、重点的に対応すべき対象として、高齢者の安全確保を1番目に上げて、警察、関係機関・団体と連携して総合的な安全施策を展開しております。 この計画の中では、高齢ドライバーに対する効果的な交通安全教育を推進し、運転免許の自主返納者への支援に努め、運転免許を返納しやすい環境づくりを行うことにいたしております。具体的には、警察が主体となって免許更新時の講習における高齢者学級の拡充や、指定自動車教習所などを活用したドライビングスクールの開催、高齢者やその家族からの運転適性相談、臨時適性検査などの確実な実施、また、運転免許証の申請取り消し制度及び運転経歴証明書制度の周知などに取り組んでおります。 改正道路交通法が施行されまして、来年3月からは75歳以上の高齢ドライバーを対象に臨時認知機能検査や臨時高齢者講習が導入され、医師の診断を経て認知症と判断された場合、運転免許の取り消し等の対象となります。 その他の取り組みですが、民間事業者におきましては、免許の自主返納促進策や自動ブレーキなどの先端技術の活用などに取り組んでいます。このほか、独自に免許の自主返納に取り組んでいる自治体も出てきております。例えば、新潟市や飯塚市などでは免許の自主返納を行った場合、市内タクシー又はバスの乗車券を、また、京都市ではギフトカードを提供している事例があります。このような民間事業者や他の都市の取り組み効果について今後検証していく必要があります。 しかしながら、高齢ドライバーが運転する悲惨な人身事故や車両の操作ミスによる事故が各地で発生し、社会問題化しております。政令市の中で最も高齢化が早く進んでいる本市としては、当面は警察とともに免許返納にかかわる現行制度の周知を行ってまいりますが、あわせまして交通事故対策の一環として、免許の自主返納促進策について積極的に研究を進めてまいります。 次に、八幡西区のまちづくりについて、ロボット村の活用などの御質問がございました。 産業観光は、我が国有数の工業都市として発展してきた本市の特徴を生かした観光分野であります。昨年は官営八幡製鐵所関連施設が世界文化遺産に登録され、安川電機みらい館やTOTOミュージアムがオープンするなど、魅力的な観光の拠点がますますふえてきております。 産業観光の推進に当たりましては、本市と商工会議所及び観光協会が共同で北九州産業観光センターを設置し、連携して産業観光の振興に取り組んでおります。具体的には広報活動、旅行者への誘致セールス活動に加え、工場見学などの協力事業所の更なる拡充、産業観光ガイドの育成・活用、モノづくりの現場をめぐる産業観光ツアーなどを行っております。これらの取り組みによって、平成27年の産業観光客数は約56万人となりました。前年度の27万人に対し、約2倍の大幅増を達成しております。 しかし、工場見学は平日の稼働時間の中で受け入れ人数が限定されることが多く、また、事前に名簿提出も必要なことから、今後工場見学だけで観光客数を大幅に増加させることは難しいわけであります。このため、工場見学以外の産業遺産や産業資料館など、立ち寄り観光や土日対応が可能な施設のPRもより充実させ、本市での滞在時間の増加や宿泊につなげていくことが課題と考えております。 そこで、今年度は地方創生推進交付金を活用して、産業遺産や産業観光に関する案内所の設置、また、北九州都市圏域の産業観光資源に関する調査などを実施して、周辺の市町を含めた周遊観光の促進を図っていくことにしております。 今後の取り組みであります。産業遺産など他の観光素材と組み合わせた周遊観光の促進であります。また、飲食や工場夜景クルーズなどと組み合わせた夜型観光の推進であります。また、首都圏などプロモーションエリアの拡大やセールス活動の強化、また、食品製造など人気の高い分野での協力事業者の開拓などによって、本市の産業観光の更なる拡大につなげてまいります。 なお、御質問のロボット村の安川電機みらい館では、通常は祝日を除く月曜日から金曜日に、10人から60人までの団体が見学できることとなっております。一方で、休日の開館としましては、10月の祝日に地元団体、黒崎宿秋のにぎわい祭り実行委員会でありますが、ここが企画したイベントの一つとして一般開放が行われており、市内外から多くの方が見学に訪れ、黒崎のにぎわいづくりにつながっております。 このような休日開館のチャンスがふえますと、産業観光の振興や黒崎副都心のにぎわいづくりにもつながるため、施設を所有する安川電機とさまざまな可能性について協議を行ってまいりたいと考えております。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 建築都市局長。 ◎建築都市局長(柴田卓典君) 残り2つの質問についてお答えします。 まず、北九州都市高速の利用促進についてお答えします。 北九州都市高速は、必要な維持管理経費や道路整備に伴う借入金の償還費用を通行料金で賄う有料道路制度に基づき管理運営されており、安定的に運営を行うため、利便性を向上させ、確実な料金収入を得ることが重要であると考えております。 北九州都市高速において、平成22年度から平成24年度にかけて3回実施した料金割引の社会実験では、都市高速の交通量が増加し、多くの方に都市高速の利便性を実感していただくとともに、一般道路の渋滞緩和や時間短縮、二酸化炭素の排出抑制といった面でも一定の効果が得られました。しかしながら、収入面ではいずれも減収となり、新たな割引制度は実施できていない状況でございます。 その後、新たな料金制度として対距離料金制の検討を行ってまいりました。この料金制度は、公平性の観点から短距離料金を安く、長距離料金は高くと、利用距離に応じた通行料金を負担していただくものでございます。また、仕組み上、ETCでの利用が前提となるため、現金で利用する場合は利用距離にかかわらず最大料金を負担していただくこととなります。この対距離料金の試算では、ETCの利用率が9割を超えるなどの一定条件のもとで交通量の増加も見込めるなど、利用促進につながる料金制度であるという知見を得ました。 一方、現在北九州都市高速では、約2割の方が現金で利用されております。この方々から見ると負担が大きくなり、不公平感も増すため、大幅な交通量の減少とそれに伴う減収につながるなど、都市高速の運営に与える影響が大きくなると考えられます。そのため、導入効果を見きわめる社会実験の実施についても慎重に進める必要があると考えております。 今後は、対距離料金制を導入している首都高速や阪神高速での導入効果を見ながら、引き続き導入の可能性について、施設の老朽化対策も含め総合的に検討を進めたいと考えております。 最後に、八幡西区のまちづくりについてのうち、黒崎二丁目地区の再開発の現状と今後の見通しについてお答えいたします。 黒崎二丁目地区は黒崎の中心に位置し、JR黒崎駅と文化・交流拠点を結ぶふれあい通りに面した地区でございます。この地区の再整備を図るため、地元地権者が中心となり設立した黒崎二丁目地区市街地再開発準備組合は、再開発の事業計画の検討を重ね、各地権者との合意形成を図ってまいりましたが、地元地権者の足並みがそろわず、法定再開発事業の見通しが立たなくなったため、本年5月に解散することとなりました。現在は、井筒屋アネックス-1跡地を中心に、隣接する地元地権者などで共同化や高度利用を図る整備計画を検討しているところであり、準備組合の事務局であったコンサルタントが、ディベロッパーに事業参画の意思確認やヒアリング等を行っている段階と聞いております。 市としても、最大地権者である井筒屋と適時連絡をとり、情報収集を行っているところでございます。今後も引き続き地元に対する技術的な助言や優良建築物等整備事業などの事業手法の活用など、早期の事業化に向け必要な支援を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
    ○議長(戸町武弘君) 25番 浜口議員。 ◆25番(浜口恒博君) 御答弁ありがとうございました。 少し時間がありますので、再質問をさせていただきます。 1つは、まず要望でありますけども、高齢者の起こす交通事故対策について御答弁いただきました。本市の高齢化率を見ると29%を超えて、将来的には38%まで高齢化率が上がるのではないかと予想されていますけども、そうなると、今の状況を見ると、やっぱりますます事故がふえてくるような状況でありますんで、免許を返納した後の高齢者をサポートする取り組みをしていくということでありますけども、早急に他の自治体等を含めて参考にしながら、早急に取り組んでいただきたいということを要望しておきます。 もう一つ、八幡西区のまちづくりについてでありますけども、安川電機のロボット村の土日、祝日の営業でありますけども、民間企業の施設でありますし、やっぱりお金もかかると思っていますので、先ほど市長のほうから、10月に1回、地元のイベントで開館をしたということでありますけども、黒崎地区の活性化のためにはやっぱり土日、祝日にいかに人を呼び込むかということが大事と思っていますので、黒崎もいろんなイベントがされていますけども、そういったイベントのときだけでもいいんですけども、そういったロボット村を活用して、新たな自由通路もできますので、南北の回遊性が保てるように、どうか御検討いただきたいと思っています。 都市高速道路の利用促進について、何回か質問させていただきました。最終的にはやっぱり採算がなかなか厳しいということでありますけども、答弁の中に今後渋滞対策等を含めて検討していきたいというのがありますけども、私も八幡西区鳴水というところに住んでいますけども、事務所は幸神に設けていますけども、国道211号が今4車線化に向けて工事が進められておりますけども、事業が大幅におくれて、全線開通に向けてもまだ完成時期も明らかになっていないような状況でありまして、朝夕、日曜日も休みの日も、昼間も渋滞が起こっているわけであります。国道200号の引野口から黒崎の国道3号、筒井のほうに向かって幸神四丁目の交差点から朝右折をさせて、私の事務所の前を通って、幸神一丁目から鳴水の方面に車をう回、誘導しているんですが、朝国道3号の渋滞対策と思いますけども。そういった信号機のサイクルを変えながらそちらのほうに車をう回というか、誘導しているんですけども、黒畑小学校もあって子供が渡る信号機もあるんです。そういったところに、何年か前に交通量を調査していただきましたけども、1日8,000台近くが通るような状況でありまして、特にこの幸神四丁目から一丁目までは道路幅も狭くて、横断歩道もないようなところでありまして、大変危険な状況であります。そういった渋滞対策に私は都市高速のこういった有効活用して、少しでも交通量を減らしてほしいなと思いながら、これまで質問してきました。今回、これからもまた検討していくということでありますけども、都市計画道路が京良城から上津役のほうまで上がっていましたけども、これは期待していましたけど、これも計画道路が廃止ということで、今の現状がしばらく変わらないかなと思っています。都市高速を利用してこういった車の通りを少し抑制をする考え、見解があればお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 建築都市局長。 ◎建築都市局長(柴田卓典君) 試算もありますし、首都高の事例も見ますと、短距離料金については料金が下がりますので、全体的に交通量は伸びております。長距離料金のほうは、やはり料金が上がるということで減っている傾向、これ首都高についてもまだ1カ月ぐらいの傾向ですけども、そういった傾向が見られています。そこの料金の設定と、あと90%以上のETCの普及があれば、利用促進と収入増につながるんではないかというところがありまして、そういったところをどうしていくかということを検討していきたいと考えてございます。 ○議長(戸町武弘君) 25番 浜口議員。 ◆25番(浜口恒博君) これまでの3回の社会実験、区間割引ですけども、100円、200円、1区間、2区間とやってきましたけども、記憶しているのが、2.何倍通行量がふえたというところであります。510円のところを200円で2倍ふえれば、そこそこの採算が合うんじゃなかろうかと思っていますので、そういったことも考えながら、全体的に通行料金が上がらないような割引をして、通行量をふやして採算性をとるような方策をぜひ考えていただきたいと、これは要望にしておきます。 もう一つ、いろんなことで調べたんですけども、建設局の関係でお尋ねしたいんですけども、北九州市道路整備中長期計画で、進化するみちづくり2010、造る道づくりから活かすみちづくりということで平成27年11月に改定をしています。この中で道路の有効活用ということで都市計画道路の整備、都市計画道路網の見直しということと、もう一点が、都市高速道路の有効活用ということで、都市高速道路への利用転換を促し、一般道の混雑緩和や環境負荷の軽減を図りますという、こういった計画が出ていますけども、どういった方策でこの都市高速道路へ利用を転換していこうかなと考えているのか、少しお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 建設局長。 ◎建設局長(横矢順二君) やっぱり都市高速道路は、有料道路で信号もない快適な道路でございます。その道路にどう効率的に結んでいくかというのは、ランプ10分圏とかという構想がございまして、高速道路とか都市高速のランプまで10分間で乗れるように一般的な幹線道路を整備すれば、かなり乗ってくれるんではないかと、そういう施策はこれまでも続けてきたというところでございます。そういうことでございます。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 25番 浜口議員。 ◆25番(浜口恒博君) ありがとうございます。そうだとは思いますけども、実情は都市高速道路を少し安くして、一般道路から少し都市高速のほうに流れを変えて、一般道路の渋滞を解消して、そのことが環境とか経済面、交通事故の減少につながると思いますので、ぜひそういった検討もひとつしていただきたいということを要望して、終わらせてもらいます。ありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) 進行いたします。57番 吉村議員。 ◆57番(吉村太志君) おはようございます。12月議会の質問、私の今期最後の質問になります。しっかりと一生懸命全力で行っていきたいと思います。 きょうは傍聴の皆さん本当にありがとうございます。しっかりとこの4年間、この壇上に立つことができたのは、本当に皆さんのおかげだと思います。一生懸命やりますので聞いてください。よろしくお願いします。 まず、スポーツの振興について。 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、ラグビーワールドカップ2019年日本大会の開催を控え、国内ではスポーツに対する関心が大きな高まりを見せています。そうした中、さきの9月議会においてトップアスリートの育成等について質問させていただき、本市ゆかりの選手の育成について積極的に取り組むとの前向きな答弁をいただいたところです。夢・スポーツ振興事業等の取り組みを通じてジュニア世代の育成・強化を図り、一人でも多くの本市ゆかりの選手が世界の大舞台で活躍することを期待しています。 さて、本年9月に北九州市スポーツ振興計画が改訂されました。私もしっかりと読み込ませていただきましたが、スポーツを通じた元気なまちづくりを進める取り組みについて、非常にわかりやすくよくまとまっていると感じました。 そこで、今回はスポーツによる町の活性化という観点で、見るスポーツの振興に関連して質問したいと思います。 今回、残念ながらリーグ降格となりましたが、来年の再起が期待されるサッカーのギラヴァンツ北九州を初め、野球のソフトバンクホークス、バレーボールの堺ブレイザーズ、そして、今年度からはバスケットボールのライジングゼファーフクオカが本市でホームゲームを開催しています。また、来年オープンする北九州スタジアムを活用したラグビーの国際大会を初め、多くの大規模スポーツ大会も予定されています。計画にもありますが、こうした本市ゆかりのチームの試合開催や大規模スポーツ大会の開催は、市民の町への愛着の醸成や青少年の健全育成、地域経済の活性化にも大きく寄与します。 そこで、お尋ねします。 1点目に、先ほど紹介したプロスポーツチームのほかに、本市では女子ソフトボールのCLUB北九州が活動しています。東芝北九州工場の閉鎖に伴い、この北九州で活動を続けたいという選手、OGの有志で結成されたクラブチームであり、それぞれが別の仕事につきながら、現在1部リーグへの昇格を目指し活動しています。今シーズンは、残念ながら順位決定戦で敗れ、1部昇格はかないませんでしたが、若い選手たちが日々北九州市の看板を背負って頑張っています。 また、女子ソフトボールは2020年のオリンピックの正式種目になり、今後ますます注目される競技となっています。スポーツ振興の観点から、CLUB北九州を我が町のチームとして市を挙げて応援し、支え盛り上げていくべきと考えますが、市の支援について見解を伺います。 2点目に、私が所属します北九州市レスリング協会で来年度2,000人規模の全国大会を誘致したところですが、こうした国内トップクラスの選手が参加する大会を開催し、多くの市民が観戦することは、スポーツ振興はもとより、元気なまちづくりにも大きく貢献します。 そうした中、私自身が大会を誘致するに当たり重要であると感じたことは、地元の熱意はもとより、施設、備品等の充実です。これらの充実は誘致の成功に大きくつながるとともに、開催を通じて本市の優位性として大きくアピールでき、継続的な誘致も可能になると思います。幸い、本市には総合体育館やメディアドーム、北九州スタジアムなど大規模大会の開催が可能な施設も整っています。今後の大規模大会の継続的な誘致に向け、本市の強みとなる備品の充実を図るべきと考えますが、見解を伺います。 続きまして、健康寿命の延伸について。 皆様御承知のとおり、日本の高齢化率は世界で最も高く、我が国は超高齢化社会を迎えています。中でも本市の高齢化率は全国平均を上回る29.3%で、政令市の中で最も高くなっています。 一方、宝島社発行の月刊誌、田舎暮らしの本8月号の特集では、50歳から住みたい地方ランキングにて、本市は生涯活躍のまちを推進する意向がある243の自治体の中から堂々の1位となりました。実に喜ばしいことであり、北橋市長が掲げる各分野の施策を地道に進めてこられた関係者各位による努力のたまものと感服している次第です。 このように本市では、元気なシニア世代に本市への移住を進める北九州市版生涯活躍のまちに積極的に取り組んでいますが、シニア世代の増加は、一方で将来的に国民健康保険や介護保険など社会保障費の増大につながるリスクもあるのではないかと危惧しています。本市への高齢者の流入が進めば、更に高齢化が加速することは容易に想像できます。 こうした問題を解決若しくは緩和するためには、いわゆる健康寿命の延伸が不可欠です。高齢者が健康で元気に長生きすることは、社会保障の観点だけではなく、いかに幸せな人生を送るかという点においても大変重要な要素になるものと思われます。本市の健康寿命は、残念ながら現状では全国平均を下回っています。だからこそ健康寿命日本一のスローガンを掲げ、市民を挙げて取り組んでいくことが本市のイメージアップや町への誇りにつながっていくのではないでしょうか。 そこで、お尋ねします。 1点目に、健康寿命の意義や大切さに対する基本的な考え方を伺います。 2点目に、市民の健康寿命を延ばすため、本市では具体的にどのような事業に取り組んでいるのかを伺います。 次に、市職員の健康増進についてお尋ねします。 皆さん、行政職員はある意味、航空機のCA、キャビンアテンダントとよく似ていると思いませんか。通常時は笑顔でサービスをしながら、非常時は重要な保安要員となるところなどは、日ごろは市民の皆様に笑顔で行政サービスを届けながら、いざ災害等が発生すると、自分や家族のことを顧みることなく、安全・安心な市民生活の確保に奔走する市職員の皆様とそっくりだと私は常日ごろ思っております。 このような笑顔のサービスや非常時の対応などは、職員の皆さんが心身ともに健康でなければ、到底全うすることはできません。まずは本市職員の皆様が健康になっていただくことが市民の皆様の幸せにつながることは必然であります。 そこで、職員の定期健診や2次健診受診の徹底を初め、健康維持のための運動やレクリエーション活動について、本市ではどのような取り組みを行っているか、お尋ねいたします。 最後になりますが、市職員の皆様が率先して健康の大切さを伝えていく伝道師となり、地域を巻き込みながら市民の皆様を健康へと導いていただくことを提言させていただきたいと思います。 常日ごろより私の市政における判断基準は、市民の皆様が幸せになるか否かです。この施策を続けるべきか取り入れるべきかやめるべきか、全ての判断基準はここにあると考えています。そして、この提言はまさに市民の皆様の幸せに通じるものだと信じております。 そこで、イクボス宣言のように、まずは本市職員の皆様による北九州市健康宣言を行っていただくことを強く要望して、第1質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 吉村議員の御質問にお答えいたします。 まず、CLUB北九州を我が町のチームとして、市を挙げて応援し、支えてはどうかという御提案に対してお答えさせていただきます。 CLUB北九州は平成24年9月、東芝北九州工場の移転により、女子ソフトボール部が廃部となった際、北九州市でソフトボールを続けたいという思いを持つ選手、OGが立ち上げたクラブチームであります。現在では九州で唯一、日本女子ソフトボールリーグ2部に所属し、地元企業の協賛や市民からの寄附などの支援によって活動を続けております。ことしの10月には1部リーグ昇格をかけた順位決定戦へ進出したものの、惜しくも昇格はかないませんでした。実業団のチームと比べて恵まれた環境にあるとは言えません。その中、応援してくれている市民の期待に応えるため、懸命に練習や試合に取り組む選手たちの真摯な姿勢は、多くの市民に感動を与えていると思います。また、市のさまざまなスポーツ関連事業への積極的な御協力によってソフトボールの普及、競技力の向上に大きく貢献していただいております。 これまで本市としましては、CLUB北九州への支援として、練習環境の整備や子供向けソフトボール教室の実施、市内企業への支援依頼、地元商店街や企業、団体と連携したグッズの販売、公共施設への自動販売機の設置などを実施してまいりました。また、市が主催する女性施策に関連した講演会や北九州マラソンなど大規模なイベントを活用し、CLUB北九州のPRを行って支援の拡大に努めております。 こうした中、先般地元企業の株式会社タカギが、来シーズンから自社所属のチームとして受け入れる方向で関係者と協議を進めているとの大変喜ばしいお話を耳にいたしました。選手にとりましては競技に集中できる環境が整いますので、1部昇格への期待も大きく高まってくると考えております。 議員御指摘のとおり、2020年に開催される東京オリンピック競技大会では、女子のソフトボールが正式種目に決定されており、市民のソフトボールに対する注目度も高まっております。本市をホームタウンとするソフトボールチームが夢に向かって全力でプレーする姿は、スポーツの振興はもとより、市民に夢と感動を与えます。青少年の健全育成やシビックプライドの醸成にも大いにつながるものであります。市としても引き続きまして、タカギを初め支援団体等とも連携をして、できる限りの支援に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、スポーツの大規模大会の誘致に向けた備品の充実について御質問がございました。 大規模スポーツ大会の誘致開催は、町の知名度やイメージアップのほか、集客力向上などに伴う経済効果を生み、シビックプライドの醸成や町のにぎわいづくりにつながります。 先月、ラグビーのウェールズ代表によるラグビーワールドカップに係る事前キャンプの決定に伴い、覚書を締結するため英国・ウェールズを訪問してまいりました。その際、ラグビー日本代表対ウェールズ代表の試合を約7万4,000人の大観衆とともに観戦をいたしましたが、ウェールズ代表が町の誇りであり、ラグビーが町のにぎわいを大きく創出していることを実感したところであります。 国際的、全国的な大規模スポーツ大会やキャンプの誘致・開催には、充実した施設、市民の熱意やホスピタリティーに加え、国際基準の備品整備などを含めた環境の整備が重要となってまいります。これまでも備品を整備することにより、西日本有数の体操器具を活用した全日本シニア体操競技選手権大会が平成26年度、また、平成27年度では高規格のスポーツコートマットなどの備品を活用した全日本社会人バドミントン選手権大会などが開催されてまいりました。 あわせまして、新たに整備したアテンプトボード、電光表示器を活用して今年度パラ・パワーリフティングジャパンカップや全国高等学校女子ウエートリフティング競技選手権大会が開催されたほか、スポーツコートマットを活用した九州規模のドッジボールの大会が開催されました。約3,000人がここに集まりました。来年度も北九州市レスリング協会の多大なる御尽力によりまして、2,000人規模の全日本少年少女レスリング選手権大会が開催される予定であります。 本年9月に改訂した北九州市スポーツ振興計画におきましても、大規模国際大会等の誘致のための備品の整備を進めていくことにしております。今後とも適宜必要な備品について充実を図り、大規模スポーツ大会の継続的な誘致に鋭意取り組んでまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 保健福祉局長。 ◎保健福祉局長(工藤一成君) 健康寿命の延伸に関する御質問のうち、健康寿命の意義や大切さに対する基本的な考え方、及び市民の健康寿命を延ばすための具体的な事業の2点につきましてお答え申し上げます。 平成26年5月に国が国民生活基礎調査をもとに公表した健康寿命によりますと、本市の健康寿命は、男性では68.5歳と、全国の70.4歳に比べて1.9歳短く、また、女性では72.2歳と、全国の73.6歳に比べて1.4歳短くなっております。本市の健康寿命が短い要因といたしましては、糖尿病や高血圧、がん等の生活習慣病により亡くなる方やストレス、不安を抱えている方が全国と比べて多い状況にあることが考えられます。 健康寿命に対する意義及び基本的な考え方でございますが、健康寿命の延伸は、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現するために不可欠なものであり、医療や介護保険等の社会保障制度を持続可能なものとするためにも、その社会的な意義は大きいと考えております。国におきましても、平成25年度から平成34年度までの国民の健康の増進の総合的な推進を図るための方針、いわゆる第2次の健康日本21でございますけれども、これにおきまして、健康寿命の延伸を実現されるべき最終的な目標といたしております。 一方、健康長寿日本一を誇る長野県の分析や東京大学の研究によりますと、健康寿命を延伸する要因といたしましては、高い就業意欲や積極的な社会参加による生きがいを持った暮らしが重要であり、社会参加を通して認知能力の向上や健康習慣が改善すると分析をされております。 本市でも就業や地域社会活動、ボランティア等を通じた社会参加の促進が、市民一人一人の良好な生活習慣を継続する動機づけとなり、生活習慣病の予防や心の健康の維持向上につながるものと考えております。 また、個人の状態は、生活習慣や年齢、心身の状況などさまざまであることから、こうした社会参加の動機づけに当たっては、その方に応じた多様なメニューの提供により、健康寿命の延伸を図っていくことが重要でございます。 こうしたことから、本市では現在、健康寿命の延伸を図っていくために、生活習慣病の予防及び重症化予防を図っていくための特定健診、がん検診及び歯科健診の実施や食を通じた健康づくり、更に、市民の認知症支援や介護予防に関する地域での取り組みを総合的にサポートする拠点として本年4月に開設をいたしました認知症支援・介護予防センターにおける認知症カフェ、いわゆるカフェ・オレンジのモデル設置、そして、きたきゅう体操や公園で健康づくり事業などの各種健康づくり教室の開催、健康づくり推進員等のボランティア養成事業、また、心の健康の維持向上を図るためのアルコールや薬物、ギャンブル等の依存症対策、そして、年長者研修大学校や生涯現役夢追塾など、高齢者のための社会参加の場の提供や活動の促進、そして、自治会活動等への参加促進やシニア・ハローワーク戸畑等における高齢者への就業支援、こういった取り組みを進めております。 本市では、平成30年度からの健康づくりの方向性を示す次期北九州市健康づくり推進プランの策定を来年度に予定いたしております。次期プランの策定に当たっては、健康寿命の延伸や社会参加等の健康づくりにつながる動機づけを重要な視点の一つと位置づけて、部局横断的に市民の健康の維持向上を支援してまいりたいと考えております。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 総務局長。 ◎総務局長(柴田邦江君) 市の職員の健康増進についての御質問に御答弁申し上げます。 定期健康診断は、職員の健康の保持増進、公務能率の向上を目的として、労働安全衛生規則に基づき実施しておりまして、平成27年度の受診率は、人間ドック受診者を含めたところで98.4%でございました。 健診後の対応でございますが、定期健康診断の結果、基準を超える項目が1つでもある職員に対しては所属長、衛生管理者を通じて本人へ再受診の勧奨を行い、更に、基準を大きく超える要精密の職員に対しては至急受診を促しております。あわせて、産業医や保健師による保健指導を実施し、必要に応じて継続的なフォローも行っているところでございます。 その他の取り組みといたしまして、生活習慣の改善等が必要な職員及び希望者を対象に、生活習慣病の予防教室や心の健康づくり教室を実施しております。健康維持のための運動やレクリエーション活動につきましては、地方公務員法に基づき職員の保健、元気回復その他厚生に関する事業を実施しております。具体的には局・区の単位で実施するソフトボール大会やボウリング大会等に助成を行っております。平成27年度は延べ3,600名以上の職員がこうした大会に参加をし、汗を流し、職員間の交流を深めております。 また、本市の共済組合では健康セミナー、健康ウオーキング等の実施やスポーツクラブの利用に対する助成などを行っておりまして、職員の自発的な健康増進に資する活動に対しても支援をしているところでございます。 今後とも職員が心身ともに健康で活力を持って勤務し続けることができるように、事業主として職員の健康維持に努めてまいります。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 57番 吉村議員。 ◆57番(吉村太志君) 御答弁ありがとうございました。 まず、健康寿命の延伸の分ですが、実は私自身、余り体はいいほうじゃありません。だからこそ本当に健康というのはとても大切だなということを本当に身にしみてわかっています。だけども、健康でなくても一生懸命頑張っている人は世の中にいます。そのためには、まだそれ以上にならないように気をつけなければいけないと思っていますので、そのためにもぜひ皆さんが健康で、そして、幸せになれるように、ぜひ市がまず率先していただき、市民の皆さんが幸せになって、一歩でも前進していけるようにお願いしたいと思います。 先ほど保健福祉局長が最後に言っていただいたお言葉、部局横断でしっかりと健康を支えていきたいということを言っていただきました。本当にありがとうございます。私はその言葉を聞いて非常にうれしく思いました。ぜひ保健福祉局だけではなく、各局が連携して、横断で健康というものをしっかり考えていっていただきたいと思います。 スポーツのほうに入るんですが、このスポーツというのは実際きょうおられる61人の議員の方々、本当に皆さん共通してスポーツを応援されています。特にこのCLUB北九州、実を言うと公明党の吉河議員が、私がちょうど議員になったときに東芝のソフトボールのチームの方が傍聴にも来て、非常に応援していました。そのことがきょう今聞いた、タカギさんがスポンサーになって、そしてまた、地元のスポーツを一生懸命頑張っている人たちを応援してくれるという第一歩につながったということは、本当にすばらしいことだと思います。これはやっぱりここにいる61人の議員の方々みんなが一緒になって一致団結したからこそ、一歩前進できたと思いますので、それを踏まえて市長若しくは関係局長にもお尋ねしたいんですが、私の会派にも今サッカーが大好きな平原議員がいます。彼は本当にギラヴァンツを一生懸命応援して、いつも私にもギラヴァンツはこうですよああですよということをよく教えていただきます。その中で今回ギラヴァンツは降格いたしました。しかし、でもこれはピンチはチャンスという言葉が僕は一番、今までどこが悪かったのか、例えばこれは新潟のアルビレックスとかいろんな部分のサッカーチームの例があります。こういったものもいろいろ考えた中で、もっともっとやはり私は地域に密着して、そして、もっともっと選手も、そして、フロントというんですかね、事務所のクラブのほうも汗をかく、今もかいていると思います。でもまだ汗をかくのが足りなかった部分もいっぱいあるんではないかなと思います。そういった部分を今からもっともっと、市民ともっと交流するとか、いろんなことができたと思いますが、その辺どのように考えているか、もしお聞かせいただければと思います。お願いします。 ○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) ギラヴァンツにつきましては、よく選手は戦ったと思いますけども、残念ながらJ3という結果になりました。議員から今お話がありましたとおり、球団自身もことしのどこが悪かったかというところは、社長以下今いろいろ出していただいています。戦術面も確かにそうですし、選手のけががあったとかいろいろな要因はございますが、集客面につきましては、やはりなかなか集客が思うようにいってないというような反省点も非常にあります。 いずれにしても、1年でJ2の復帰ということを球団としては掲げておりますんで、我々はそれをサポートしていくということにしたいと思っておりますが、まず、どういうところが悪くて、それを来年度どういうふうにしていくかということは、私どももそうですし、それから、サポーター、それと応援をしている企業さん、皆さんと一緒になって考えていく、それをJ2復帰を目指していくということで今検討しているというところでございます。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 57番 吉村議員。 ◆57番(吉村太志君) ぜひ頑張っていきましょう。もう今からやるべきことは前に前に前進することだと思います。これは皆さんが一致団結して、そして、更に地域のみんなが一体になって、このスタジアムが完成します。すばらしいスタジアムが、政令市の中で夢を与えるスタジアムができます。これをしっかりまた未来の子供たちにも伝えていくためには、今ここでしっかりと踏ん張って、そして、地元のギラヴァンツを応援していく、そして、今先ほども出ましたが、CLUB北九州もそうです。いろんなスポーツを応援してみんなの夢を与えるようなことをしていきたい、これが僕は見るスポーツのだいご味だと思います。そして、一致団結して北九州が更に飛躍していく、そのためにはいろんなことをまだまだ汗をかかなければいけないことがたくさんあります。今からまだまだ議論されることもたくさんあると思いますが、ぜひよろしくお願いします。 せんだっても世界ジュニアの卓球で、この北九州から早田ひなさんが出場して見事優勝しました。このように未来に羽ばたく選手がたくさんいます。私どもの北九州のレスリング協会でも、今入江3姉妹といって入江ゆき、入江ななみ、入江くみ、この3姉妹も本当に今、次の東京オリンピックを目指して頑張っております。どうかこの北九州から羽ばたくように御声援をよろしくお願いいたします。 以上、私吉村太志のスポーツの質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) ここでしばらく休憩いたします。再開は午後1時といたします。                  午前11時29分休憩                  午後1時2分再開 ○議長(戸町武弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。46番 八記議員。 ◆46番(八記博春君) こんにちは。日本共産党の八記博春です。会派を代表して一般質問を行います。 サッカースタジアム建設やギラヴァンツへの支援のあり方に絞って質問します。 本市では、小倉駅北口のAIMビル、三萩野のメディアドーム、ひびきコンテナターミナルなど無駄な大型公共事業が過去に何度も繰り返されてきました。特に、総事業費329億円で建設されたコムシティには、無利子貸付金を含め221億円の税金が投入されましたが、わずか1年半後、130億円の負債で破産しました。本市は約55億円の債権を放棄した上で3億円で取得し、約43億円をかけてリニューアルし、今は八幡西区役所などが入っています。 このような無駄な大型公共事業は、建設のときも破綻をしたときも再建をするときにも多くの市民の税金が使われます。本来は、住民の福祉の増進を図るために使われなければならない税金を無駄な大型公共事業につぎ込み、借金をふやし、これを理由に高齢者の祝い金や健康づくりセンターの閉鎖、保育所や学校給食の民営化などなど、市民サービスが次々に削られています。 紹介した税金の無駄遣いは、北橋市長以前の市政の失敗です。これらの責任は以前の市長と当時の議員にあります。しかし、今の市政を担う者として重要なことは、この重い教訓、負の教訓をしっかりと学び、これを再び繰り返さない市政を行うことです。 北橋市長自身も最初に市長選挙に出馬したときには、これからは無駄な大型箱物への税金投入はやめます、教育、福祉、医療を中心に税金の使い道を変えますと公約し当選されました。ところが、実際にはどうでしょうか。北橋市長が当初建設を意気込んでいた空港までのアクセス鉄道は、市民の批判や我が党の追及により見直しが行われ、航空旅客は300万人が必要であり、200万人を超えたら検討を再開することになりました。建設費約2,000億円の第二関門橋、下関北九州道路の建設に市長を先頭に本市が前のめりになっていることについては、昨日我が党の石田康高団長が厳しく批判をしたとおりです。 そして、今建設中なのが北九州スタジアムです。大阪のガンバ大阪は、140億円のサッカースタジアム建設費のほぼ全額をtotoくじ助成金を含めた募金で賄いました。ところが、本市ではtotoくじ助成金等が充当されるものの、残りの約68億円が市の借金で賄われます。間もなくスタジアムが完成します。しかし、スタジアム建設から何を教訓にし、今後どう生かしていくのか、もう一度考え直していく必要があります。 建設費について述べます。市長は当初おおむね100億円でスタジアム建設を表明しましたが、市民の大きな批判を受けて規模を縮小しました。その後、消費税の増税や資材等の高騰、そして、屋根の追加工事を経て、PFI事業による維持管理運営費も含めて約115億円になりました。 ちなみに、予定価格に対する落札率は99.99%で、九電工や奥村組などの1グループだけの応札でした。totoからの30億円等を引いた約68億円の借金は、30年間の金利だけでも約29億円にもなります。本体建設費の元金と金利分を今後30年間に毎年3億2,000万円ずつ支払わなければなりません。更に、スタジアムの周辺整備も金利を合わせると25億円になります。そのため、毎年1億円の維持管理運営費も含む建設費と借金の金利と周辺整備費分を合わせると、総額は約169億円になります。しかも、この169億円の中には、大規模施設につきものの大規模改修費用は見込まれておりません。 市長は、借金をしてスタジアムを建設する理由について、現在の世代だけでなく便益を受ける将来世代にも分割してもらうのが公平であると言われましたが、ばく大な借金を抱える本市が更にばく大な借金をして、将来の市民にまで負担を負わせてまで建設をする、このような過去の無駄遣いの教訓に学ばない市長の姿勢には怒りを覚えます。 我が党は、税金が多くつぎ込まれ、しかもそのほとんどが借金であるスタジアム建設のやり方に反対しました。また、市民の多くは今でもスタジアム建設に市民の巨額の税金をつぎ込むことに怒っています。我が党は、大手ゼネコンや大企業がもうける大型公共事業ではなく、同じ公共事業でも不足している特別養護老人ホームの建設や大雨洪水対策など、身近で市民生活に密着し、地元の建設業者が直接受注できる公共事業に切りかえることを強く求めています。 スタジアム建設の事業目的について述べます。本事業の目的は、都心部に人が集い、にぎわいあふれる北九州市の創出を目指し、トップリーグの試合など市民に夢と感動を提供するものとされています。ギラヴァンツ北九州のホームでの1試合当たりの平均観客数は、今シーズン3,224人でした。本市はスタジアムができたら、この2倍の7,000人の観客を見込んでいますが、J3に降格が決まった今、7,000人の予測自体も厳しくなっています。仮に見込みどおりとしても、本城陸上競技場よりも3,776人しかふえず、J3のホームでの試合は来シーズンは16試合でしかなく、にぎわうといってもスタジアム建設で見込まれている増加分は年間6万人にしかなりません。 ちなみに、わっしょい百万夏まつりは150万人、関門海峡花火大会は70万人、まつり起業祭は60万人です。これらに比べても6万人の増加は極めて少ないと言わなければならず、事業目的のにぎわいに貢献するとは思えません。本城ではなく小倉駅の北側に集まるのだからにぎわうと言われるかもしれませんが、にぎわいは都心だけでなく、八幡西区でもにぎわってほしいと思います。 市長は、スタジアム全体に投じる税金等の詳細についてきちんと市民に公表し、これらの税金を投入することでどの程度のにぎわいがもたらされるのか、市民に対しての丁寧な説明が必要です。答弁を求めます。 市民の皆さんに説明が十分にされていないことの一つに、天然芝を育成するためにサッカー、ラグビーなどの年間利用日数は70日程度で、300日近くは芝を休ませなければならないことがあります。建設の最初から余りにも稼働率の低い施設と言わなければなりません。また、スタジアムのネーミングライツ料3,000万円と使用料の2,000万円の合計5,000万円が本市に入る予定ですが、その金額は新日鐵住金への借地料に消えてしまうため、本市の収益は0円です。 次に、スポーツ振興についてです。 本市は、ギラヴァンツに対して遠征費などに毎年6,000万円、これまでに約5億6,000万円を支援してきました。また、観客数の約17%を占める無料招待などの支援にも毎年5,000万円、これまでに3億円を支援してきました。スポーツにはさまざまなものがあり、年齢や体力の違いはあっても、多くの市民の皆さんがスポーツに参加し楽しんでいます。そうしたスポーツに対する本市のソフト事業費の中でのギラヴァンツに対する支援額は24%を占めています。ちなみに、市民マラソンは23%ですから、およそ400種類あると言われている他のスポーツに対する支援が余りにも少ないことに驚きます。ギラヴァンツ以外の市民の身近なスポーツに対しての予算をもっと増額すべきではありませんか。お尋ねします。 日本共産党はギラヴァンツを応援する議員連盟にも参加し、ギラヴァンツが強くなることを願っています。完成したスタジアムの利用率を上げるためにも、ギラヴァンツの成績が上がることが重要だと考えます。しかし、JリーグにはJ1、J2、J3があり、その中での選手の移動は激しいものがあります。そのため、せっかくチームの成績が上がっても、そこで活躍した選手は、より上のチームに移籍することも多く、チームの成績を上げることは大変です。 チームの成績を上げるためには、優秀な選手を獲得できる資金力が重要だと思います。観客をふやすことは大切だと思いますが、昨年度のギラヴァンツの売り上げに対する招待入場者を除くチケット代の収入は何%なのでしょうか。売上金の中のスポンサー料は重要ですが、スポンサー料をふやして優秀な選手を獲得し、J1に昇格するためにはどのような方策が必要と考えているのですか。お尋ねします。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 八記議員の御質問にお答えいたします。 サッカースタジアムの建設についてであります。 北九州スタジアムにつきましては、平成22年11月に構想を発表いたしました。以来、2度立ちどまって市民、議会の声をよく聞いて進めるという基本的なスタンスで臨んでまいりました。平成23年度には構想段階において、また、翌平成24年度には計画段階において、それぞれ外部の評価委員による公共事業の評価とパブリックコメントを行いました。その結果、全ての評価委員から必要性、有効性などについて妥当という評価をいただいております。あわせまして、精力的に市民の説明を行い、議会からの意見も丁寧にお伺いしてまいりました。 平成25年6月議会におきましては、市民から提出されたスタジアム整備の早期着手を求める陳情について十分御審議をいただき、賛成多数で採択されたところであります。このような取り組みを踏まえ、スタジアムの整備について市民の理解が広まったと考え、平成25年6月、整備に着手することを表明いたしました。 その後、平成25年9月の議会でスタジアム整備事業の予算について議会の御承認をいただき、また、平成27年6月議会においては、サイドスタンドの屋根の設置に必要な予算についても御承認をいただきました。これらに加え、タウンミーティングや市政だよりによる市民広報を行い、北九州スタジアムの事業内容が市民一人一人にきちんと伝わるように、コンセプトに加えて財政負担についてもできるだけわかりやすく説明に努めてきたところであります。 並行して、本市では平成26年6月に都心部の集客交流の強化を目的として、小倉駅新幹線口地区で年間300万人の集客を目指し、都心集客アクションプランを策定いたしました。北九州スタジアムや浅野町緑地などの周辺施設は、このプランにおいても小倉駅新幹線口地区のにぎわいづくりを支える施設に位置づけられ、町の活力向上に貢献することが期待されております。 北九州スタジアムは、サッカーやラグビーなどの球技だけでなく、市民が多目的に利用可能な施設であります。Jリーグやラグビートップリーグなどの試合に加え、学生の球技大会やグラウンドゴルフ大会などのスポーツ利用のほか、子供たちへの芝生の開放、コンサートやイベントの開催など幅広い活用を想定しております。 北九州スタジアムのオープンを迎えるに当たりましては、多くの市民の皆様に年間を通してスタジアムに足を運んでいただき、ダイナミックなスタジアム空間を体感して楽しんでいただけるようなイベントの検討を進めております。来年3月12日のグランドオープンでは、完成式典を含めた多彩なイベントを実施し、スポーツ以外のスタジアム利用の一例について広く御紹介したいと考えております。 更に、オープニングイベントの一環として、2月にサンウルブズのプレシーズンマッチや、4月にはワールドラグビー女子セブンズシリーズなど国際大会の開催も決定しております。いずれにせよ、スタジアムが町のにぎわいづくりにも大きく貢献する市のシンボル的な施設であることを、多くの市民に実感していただくことが重要と考えております。 現時点では、スポーツを中心に年間100日程度の利用を目指しており、Jリーグ公式戦だけではなく、大規模なスポーツ大会から多くの市民が気軽に参加できるスポーツやイベントの実施に至るまで積極的に取り組んでまいります。私からは以上であります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) ギラヴァンツの支援について2点御答弁いたします。 まず、ギラヴァンツ以外の市民の身近なスポーツに対する支援について、もっと増額をすべきではないかという点でございます。 プロスポーツチームを活用したスポーツの振興は、試合観戦等を通して市民のシビックプライドの醸成や町のにぎわいづくりにつながることが期待されることから、本市では重点施策に位置づけ事業を展開してきました。本市唯一のプロスポーツチームでありますギラヴァンツ北九州については、ホームゲームの開催や敵地への遠征に係る経費に対し6,000万円の支援を行っております。更に、市民を招待する試合観戦事業や、日ごろから体を動かす機会の少ない高齢者を対象にしました健康教室、子供たちがスポーツに取り組むきっかけをつくる運動教室など、身近なスポーツの振興を目的としたホームタウン推進事業に5,000万円を計上しております。 一方、ギラヴァンツ関係以外の身近なスポーツにつきましては、北九州市体育協会や北九州市スポーツ推進委員協議会など関係団体の協力を得ながら振興を図っております。具体的には、3万人を超える市民が参加いたします北九州市民体育祭、市内外から1万人を超えるランナーが参加します北九州マラソン、約3,000人がレトロ地区を駆け抜けます門司港レトロマラソン、本市ゆかりのトップアスリートを育成する夢・スポーツ振興事業、各区単位で行われますニュースポーツ大会など、多くの市民が参加する事業を初め、指導者の養成や競技の普及にも取り組んできました。 予算面におきましても、平成28年度のギラヴァンツ関係以外の予算額は約3億5,000万円であり、5年前の平成24年度と比較して1億4,000万円、63.2%増額するなど充実をさせてきたところであります。加えて、市民がさまざまなスポーツに親しむために設置をしております90のスポーツ施設の管理運営経費として、平成28年度では12億8,900万円を計上しております。これを加えますと、ギラヴァンツ関係を除くソフト事業の割合は約94%を占めており、身近なスポーツへの支援はできる限り実施をしてきているところであります。 現在、国内はもとより本市におきましても、ラグビーワールドカップ2019年の日本大会や、2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技大会の開催に向けて、スポーツに対する関心が大きく高まっております。今後ともスポーツ振興計画に掲げる取り組みの着実な実施を図り、スポーツを通した元気なまちづくりを推進していくために必要な予算については、適時強化をしてまいりたいと考えております。 次に、ギラヴァンツの売上金に対する招待入場者を除くチケット収入の割合と、J1に昇格するための方策についてでございます。 2016シーズンを通して、ギラヴァンツ北九州の選手たちは全力で戦ってくれたと思いますけども、残念ながらJ2リーグの最下位となり、J3へ降格となりました。また、集客面におきましても、レノファ山口や清水エスパルス戦など集客が期待できる好カードが悪天候になったことや、シーズン当初から成績低迷の影響等により、平均観客数はリーグ最下位の3,224人でございました。 お尋ねの昨シーズンのギラヴァンツ北九州の広告収入や入場料収入等を含む総売り上げは、クラブによりますと約7億8,000万円でございます。そのうち招待者を除くチケット売り上げは集客の低迷もあり約6,000万円、売り上げ全体の7.7%となっております。 一般的に、プロサッカークラブが優秀な選手を獲得し、J1昇格を目指すためには、売り上げの大半を占める広告収入を初め、チケットやグッズ販売等の収入を伸ばして、クラブ全体の売り上げを大幅に引き上げることが必要でございます。そのためには、多くの市民、サポーターが選手を身近に感じ、試合においても観客に感動を与えることができる魅力あるチームづくりを行って、クラブとしての価値を高めていくことが重要となってまいります。 この点につきましては、ギラヴァンツ北九州は来シーズンに向けて観客に夢と感動を与え、応援したくなるようなチームづくりを目指し、戦術面も見直していくと聞いております。また、小倉都心部に位置します臨場感あふれる北九州スタジアムの利点を十分に生かした、さまざまな魅力あるイベントを企画、実施しまして、観客数の大幅な増を目指したいとのことでございます。 来年には北九州スタジアムがオープンをいたします。ギラヴァンツ北九州が真に市民、サポーターに支えられるチームとなり、多くの市民が試合の感動を共有することで、シビックプライドの醸成や町のにぎわいに大いに寄与することが期待できます。今後とも本市のシンボルチームであるギラヴァンツ北九州の1年でのJ2復帰、更にはJ1昇格に向けて市民や地元企業、行政が一丸となって応援してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 46番 八記議員。 ◆46番(八記博春君) J1に上がるための方策を伺いましたけれども、広告収入が重要だ、入場者は6,000万円でしかないと、7億8,000万円のうちですね。広告収入を上げるためには魅力あるチームづくり、優勝を競うとかそういうことだと思います。それで、今の答弁ではJ1に上がる見通し、方策について余り説得力のない、確信の持てない答弁でした。そのことを申し上げておきたいと思います。 それで、にぎわいについてなんですけれども、市長のほうから新幹線口300万人の集客を目指していると言われましたけれども、ふえるのはわずか6万人ですね。今まで本城に来た分も含めると12万人なんですけども、6万人という数字は本市の観光動態調査によると、行事やイベントの参加者が938万人ですから、わずか0.6%、これはいわゆる誤差の範囲ですね、世の中では。それで、新幹線が近いから有利だと言われますけれども、新幹線では地元の人は来ないんですね。新幹線に乗ってくるのは遠くから、遠くからギラヴァンツを応援するために来てくれる人もいると思うんですけれども、多くは相手チームをアウエーで声援する人。しかし、J3になるとなかなかこの数字も期待できないと思います。 ちなみに、今アウエーの分は大体よそから、相手チームの分は29%、約3割と伺っていますので、これも厳しくなるだろうと思います。 それから、試合は昼間行われますので、滞在型とはなかなかならないんですね、よそから来た人が。日曜日に来て日曜日に帰る、そういう点でも心配をしております。 もう一つ心配をしているのが、柱谷監督が今回やめられましたけれども、監督についてはいろんな評価もあるとは思いますけれども、柱谷監督まで失ったということについても、今後のチームを立て直す上でも非常に心配だと思っております。本来ならば、この経験を生かしてチームを指導していくということが本来のいい方向ではなかったかと思っております。 ところで、入札について伺います。 入札率が99.99%でした。本市では入札の公平性をチェックするための入札監視委員会があります。お尋ねしますが、このスタジアムの入札については監視委員会の具体的な議題になったのかどうなのか、イエスかノーでお答えください。 ○議長(戸町武弘君) 技術監理局長。 ◎技術監理局長(下向則好君) 対象になっておりません。 ○議長(戸町武弘君) 46番 八記議員。 ◆46番(八記博春君) そうなんですね。1社しか応札しなくて、しかも99.99%、大型の入札であります。しかし、これが入札監視委員会の対象にもなっていないと。私は、これはやっぱり入札監視委員会のあり方が問われていると思うんです。なぜかというと、これは予定価格を公表しています、この事業はですね。そして、応札したのは1社だけですね。1グループだけです。1位グループだけだというのは業界では誰もがわかるわけですね、動きがありますんで。そういうときにもう入札、予定価格が示されている、そしたら99.99%になるのは当たり前ですよ。これWHOの対象ですから、最低制限価格はないんですけども、予定価格、最低制限価格というのは仮にそこに入れても一定の利益がある、その最大を落としたわけですから、これに対するやっぱり歯どめというのがどうしても必要だと思うんです。 そこで、国は法律で予定価格については入札の前には公表しないものとする、これは公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針です。それから、本市にも、それから、市議会議長にも平成26年10月22日付で総務大臣、国土交通大臣の連名で同じような内容が通知されていると思うんです。この通知を受けていても、なおかつこのような予定価格を示して、国は事後にしなさい、事後公表しなさいと言ってよその自治体では変わっていますよね。その辺についてぜひ踏み切っていただきたい、変更していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(戸町武弘君) 技術監理局長。 ◎技術監理局長(下向則好君) 予定価格につきましては、福岡県内で政令市が2つございます。県も含めて3者ともに予定価格の事前公表に踏み切っております。他都市の例を見ましても、20政令都市の中で予定価格を事前に公表しているところも少なくございません。ただし、本市の場合、最低制限価格につきましては事前公表しておりませんが、他都市の例を見ますと、制限価格についても事前公表しているといった例がございます。各都市いろんな経緯を踏まえて今の制度を定めておりまして、本市の場合、現行下の制度において適切な入札契約が執行されていると考えております。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 46番 八記議員。 ◆46番(八記博春君) 全国の自治体が今見直しをやっていますよ、国の通知を受けて。謙虚に受けとめて早急に改善していただきたいと思います。 次ですけども、北九州市の借金は1兆4,000億円、税金の無駄遣いを監視し、大規模な土木事業に偏っていた予算配分を改める。この言葉は市長が最初に立候補したときの公約です。まるで日本共産党みたいです。ところが今、市長は将来の市民にも分割してもらうのが公平だと言って、借金をしてこのスタジアムを建設しました。将来の市民というのはどういうのか、今の小学生は今の市民ですね。将来の市民というのは、これから30年間この借金払いの期間に生まれてくる市民、そういう人たちにまで負担をさせていくのが公平だと言われますけれども、私はそれは借金を合理化するためのへ理屈だと思います。 ぜひ今後こういうことを繰り返さないようにしてほしい。私はこれまで市長に対して厳しくいろいろ指摘をしてきました。きょうが最後でございます。ぜひ初心に戻って、新たな気持ちであの10年前、新鮮な気持ちで公約を示したように、そういう市政に戻られることを強く念願し、ここから去っても見せていただきたいと思っております。市長、何かありましたら。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 公共事業のあり方も含めて、国も地方も財政が厳しい中でありますから、その公正な執行と同時に行財政改革、市民への丁寧な説明がますます大事になっていると考えております。努力をいたします。 ○議長(戸町武弘君) 進行いたします。48番 波田議員。 ◆48番(波田千賀子君) 皆さんお疲れさまです。私の最後の質問です。日本共産党市議団を代表して一般質問を行います。傍聴にお見えの皆さんも本当にありがとうございます。 まず初めに、老朽空き家対策について伺います。 市内の放置された危険な老朽空き家は、平成26年度調査では3,397件あり、高齢化により放置される空き家はふえる一方です。そのうち、危険度の高いものは651件、危険度が中程度のものは1,376件、危険度の低いものは1,370件あります。本市には1戸当たり上限50万円の解体補助制度がありますが、平成27年度の実績は394戸です。この補助制度は事前に申請が必要です。平成28年度は、5月の前期分予算3,000万円に対して62件、130戸の申請が受け付けられました。10月の後期分予算4,500万円に対し約100件の申請が受け付けられました。いずれもすぐに予算に達してしまい、当日受け付けられなかったものが20数件あるとのことです。 私のところに家の解体相談に来られた方は、解体業者に見積もりを書いてもらい、家族の同意など必要書類を整えて10月に申請に行きましたが、既に受け付けが終了しており、申請できなかったとのことです。一日も早く老朽空き家の解体に着手できるよう、市として予算を増額するなど対策を強めるべきです。答弁を求めます。 次に、学童保育施策の充実について伺います。 国は、市町村運営者に運営基準と放課後児童クラブ運営指針に基づいて実施、運営することを求めていますが、市は実施主体として責任を持って運営者に周知、指導する姿勢が不十分なのではないでしょうか。 1つ目に、北九州市学童保育連絡協議会の資料によりますと、子供が小学校にいる時間は、3年生までの平均で年間1,221時間、子供が学童にいる時間は平均で年間1,681時間です。子供たちの安全を守る指導員の役割と責任はとても重いものです。平成27年4月以降、放課後児童クラブは支援の単位ごとに2人以上の支援員を配置し、1人は都道府県の実施する放課後児童支援員の認定研修を受けることが必要になっています。 市の示すモデルケースでは、主任指導員の年間の労働日数は、土曜日を除く243日に掛ける6時間、5時間と超勤1時間分の1,458時間です。それに対する処遇費モデルは年収約224万円ですが、実際はモデルどおりには支給できていない状況があります。実際の開所日数は293日で、そのうち土曜日、学校休業日は朝8時半から夕方7時までの10時間半開所しなければならず、年間で約2,240時間となります。特に、新1年生などは4月は学校が早く終わるので、朝から開所しなければならなかったりもします。そういう個別の事情などを含んだ開所時間をパートの指導員が補ってくれているのが現状です。 市は、主任を除く指導員の交通費を含む時給モデルを1,050円としていますが、実際は800円から1,260円と、放課後児童クラブによりまちまちです。皆さんの共通した悩みは、指導員の確保が難しい、会計事務の仕事が大変でなり手がいない、夏休みに募集してもパートが見つからないなどです。 2年前から私は地元の放課後児童クラブの運営委員長となりましたが、市の放課後児童クラブ事業事務説明会冊子にもありますように、運営委員会に課せられた役割は運営委員会の開催、施設整備、安全対策など、特に指導員の雇用には大きな責任があります。元気な子供に対応できる体力も必要ですし、障害のある子供への配慮などますます専門性が求められる仕事であることから、求人、雇用面接、採用まで苦慮しています。運営指針学習会にも参加し、他の放課後児童クラブの視察をして運営について学んできたりもしました。 まず手がけたのは就業規則、運営規則の見直しです。その中では、社会通念上一般的な60歳定年を定めることと、65歳までの継続雇用ができることを定めました。ことし3月、会計事務担当者が辞任したことで、私は本当に困ってしまい、本職の方に仕事を依頼せざるを得ませんでした。また、昨年度地元の学校から他校区の児童館へ行く子供がいるということを聞き、保育料の入会費1万円、夏の負担金1万円の保護者負担をなくしたところ、入所児童は60人からことしの4月には一気に75人にふえたのです。地元の放課後児童クラブは2クラス75人ですが、主任の過重な負担を少しでも軽減するため処遇改善したいと、放課後児童支援員3人を社会保険に加入させることにしましたが、給料に差があり、平等の処遇が図れない状況です。人員については、ほかにパートさんを含めて少なくとも5人はいなければ、開所時間の長い長期休みを乗り切ることはできません。 指導員Aさんは、先日検診の結果、精密検査が必要と言われていますが、精密検査に1万円はかかるというので、検査は少し待ってほしい、暮らすのに精いっぱいだと言い、それを聞いて私は大変申しわけない気持ちでいっぱいになりました。以下、これまでの学童運営の経験を踏まえてお尋ねします。 1つ、放課後児童支援員を1クラスにつき複数配置し、安定した雇用ができるよう予算措置が必要です。答弁を求めます。 2つ目に、専任の会計事務担当者を配置できるよう事務加算額の増額を求めます。答弁を求めます。 次に、放課後児童支援員等処遇改善等事業の活用についてお尋ねします。 国において予算化されているこの補助金を受け取るには、市町村と都道府県が3分の1ずつの額を負担して国に申請をすることが必要です。その実施に当たっては、開所時間や業務内容等について要件があり、本市では現在この補助事業を活用しておりません。福岡県青少年育成課の学童保育担当者に問い合わせたところ、県内ではまだ1件も助成申請がないとのことでした。県の担当者は市から申請があって、要件に合えば助成できますとのことでした。本市は放課後児童クラブがこの補助金を活用できるように努めるべきです。答弁を求めます。 次に、AED設置についてお尋ねします。 ある指導員の体験をお聞きしました。元気な子供が突然倒れてけいれんを起こしたので、119番に連絡したところ、心臓マッサージを指示されました。ですが、心臓は動いていたので、迷いながらも救急隊到着を待ったそうです。そんなときにその場にAEDがあれば、機械が判定してくれるので安心です。そのことをきっかけにその方はAEDをリースしたそうです。放課後児童クラブの活動は、建屋内だけでなく、学校の長期休業日には団体で野外活動に出かけることも多く、リュックサック式のものが便利です。リースなら月4,900円程度です。学校敷地内にある87の放課後児童クラブに早急に整備されるよう求めます。答弁を求めます。 最後に、保護者負担金の減免についてお尋ねします。 政令市20市中13市が保護者負担金の減免を行っていますが、本市には減免制度がありません。先日調査依頼をしたところ、結果については、ことし11月時点で市内133の放課後児童クラブのうち109の運営委員会が保護者負担金の減額を行っており、減額総数は1,319件、総額3,042万1,680円との報告を受けました。地元の放課後児童クラブでは1人当たり月6,500円の保護者負担金で、ひとり親家庭と兄弟世帯に1,000円の減免を行っており、ことしの11月は、一月で29件、2万9,000円の減額を行っています。市は基本の保護者負担金を7,000円としていますが、保護者負担金が高くてやめていく家庭もあります。希望するどの子も利用しやすいよう、市として減免制度を創設し、助成をするべきです。答弁を求めます。 以上、第1質問を終えます。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 波田議員の御質問にお答えいたします。 老朽空き家対策についてであります。 安全で安心なまちづくりを進める本市にとりまして、空き家等の対策は喫緊の課題と認識しております。地域にさまざまな影響を及ぼす空き家問題の解消を図るためには、本市の老朽空き家の実態を把握することが必要でありますから、平成26年度に調査を実施し、平成27年度に結果を取りまとめております。また、昨年5月の空家等対策特別措置法の施行を受けまして、本年6月、本市の空き家等対策を総合的かつ計画的に進めるため、空家等対策計画を策定し、加えて空家等の適切な管理等に関する条例を制定したところであります。 老朽空き家等除却促進事業は、倒壊や部材の落下のおそれがあるなど、危険な空き家等の除却を促進するため、空き家の除却に要する費用の一部を補助するものです。今年度は5月と10月に申請を受け付け、申請額が予算額の7,500万円に達したため、既に受け付けを終えております。なお、受け付け終了日に窓口に来たが申請できなかった市民に対しては、引き続き申請する意思を確認した上で一旦書類を預かり、既に申請されている方からの辞退によって補助金交付が可能となれば、順次受け付けているところであります。 また、受け付けの終了につきまして、当日速やかにホームページに掲載し、あわせて事前相談に来られて申請をされていない方に対しても、電話等で受け付け終了の状況をお知らせするなど丁寧な対応に努めております。 本市としましては、市政だよりへの掲載や固定資産税の納税通知書にチラシを同封するなど、適正管理に関する啓発を積極的に行ったことで、所有者の意識や事業の認知度が上がり、危険な空き家の所有者による自主的な解体の促進につきまして一定の成果を上げていると考えております。今後は、今年度策定した計画に基づき、限られた予算の中ですが、選択と集中によって本事業に取り組み、引き続き危険な空き家の除却の促進に鋭意努めてまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 学童保育施策の充実について順次お答え申し上げます。 まず、支援員を1クラスにつき複数配置すること、専任の会計事務担当者を配置できるよう加算すること、処遇改善等事業が活用できるよう努めるべきということについてお答え申し上げます。 本市では、平成20年度から利用を希望する全ての児童を受け入れる放課後児童クラブの全児童化に取り組みまして、平成23年4月にはクラブの設置が必要な全ての小学校区で整備を完了し、待機児童ゼロを達成するなど、本市の放課後児童対策は大きく前進したところでございます。また、平成27年度にスタートいたしました子ども・子育て支援新制度のもとで、指導員の配置基準については、児童おおむね40人以下に対して放課後児童支援員を2人以上配置するとされており、そのうちの一人は補助員とすることができるとされていることから、国の基準どおりスタッフを2人配置し、必要な予算措置を行っているところでございます。 次に、保護者の方からいただく負担金の収入管理や備品など物件費などの支出管理、出納簿の作成などの会計事務につきましては、各クラブの指導員や運営委員の方などに、子供たちの生活や遊びの指導に加えまして御担当していただいているところでございます。 議員から、専任の会計事務担当者を配置できるよう事務加算額の増額をすべきとの御指摘でございますが、このような会計事務を行う場合の手当てといたしましては、国の基準を踏まえまして、例えば2クラスの場合、年間24万円の加算をしているところでございます。これまでも各クラブにおいて支障なく会計事務を実施していただいていることから、専任の会計事務員を配置することは考えていないというところでございます。 更に、国の補助事業の一つでございます放課後児童支援員等処遇改善等事業は、国が3分の1、県が3分の1の補助の事業でございますが、これを活用できるよう努めるべきとの御指摘でございます。この事業は、18時30分を超えて児童を受け入れていること、また、年間250日以上クラブをあけていること、これらに加えまして、保育サービスの向上につながる新規の業務を主として担当する職員を新たに雇用することなどが補助の要件となっているところでございます。その活用に当たってはこれらの要件を満たす必要があることから、結果として本市ではこれまでこの事業を活用するための申請に至っていないという現状でございます。 議員御指摘のとおり、福岡県下におきましても本事業を活用している自治体は皆無でございます。しかし、全国的には本事業の活用や検討を始めた自治体もあることから、本市としては、まずはこうした他都市の取り組み状況などの情報収集に努めてまいりたいと考えているところでございます。今後ともクラブ運営に必要な予算を確保し、放課後児童クラブの運営の充実に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、AEDの整備と保護者負担金の減免についてのお尋ねでございます。 放課後児童クラブでのAEDの設置につきましては、本市では小学校の敷地の外にある46クラブは専用のAEDを整備しております。しかし、小学校の敷地内にあるクラブでは、小学校の校舎内に設置されているAEDを使うこととしているところでございます。このため、小学校の敷地内にある放課後児童クラブにおきましては、AEDの設置場所からクラブが離れていること、また、学校が休みである土曜日などの使用に支障があることなど、AEDの利用に当たって課題があると認識しているところでございまして、今後対応策について検討を進めていきたいと考えております。 次に、放課後児童クラブ保護者負担金の減免制度を創設すべきとの御指摘でございます。 本市の放課後児童クラブは、地域の子供は地域社会全体で見守り育てるという相互扶助的な制度として発足した経緯がございます。校区の社会福祉協議会など地域が運営委員会を構成し、主体となって運営しております。そのため、保護者負担金の減免につきましては、本市では平成28年4月現在、133運営団体中109団体、これは約82%でございますが、市県民税非課税世帯や兄弟姉妹がいる世帯への独自の減免制度を設けて、保護者負担金の減免を行っているところでございます。減免の種類や要件、減免率も含めまして、各運営団体が保育サービスの水準などを維持しながら創意工夫を凝らして、地域の実情に応じた保護者負担金の減免制度を実施していただくことが基本であると考えております。 このため、市として統一した減免制度を設ける考えはございませんが、運営費につきましては、国の子ども・子育て支援交付金交付要綱に基づき、国、県、市で負担していることから、例えば各クラブが実施している各種の減免に対する財源措置につきまして国へ要望するなど、放課後児童クラブの充実について今後も検討してまいりたいと考えているところでございます。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 48番 波田議員。 ◆48番(波田千賀子君) まず、老朽空き家対策についてですけれども、早急に解体する必要がある、そういう家についてはしっかり調査をして、どんどん進めていただきたいとお願いしておきます。 放課後児童クラブについて再質問を行います。 私、ほかの児童クラブを何カ所か視察してわかったことは、学童によって指導員の雇用形態に差があること、もちろん処遇も違うことに改めてびっくりしたところです。市は実施主体として、条例に定めた基準と放課後児童クラブ運営指針に基づいて運営することを推進していくように求められ、また、運営者にも求められておりますけれども、私は運営指針学習会に2回ほど行きました。この運営指針について、他の運営委員会などにも市は指導されているんでしょうか。新しくできた子ども・子育て支援法では指導員の処遇の改善を図ることが明記されています。常勤化、有資格化、処遇改善と大きく変わらなければなりませんが、現在のところ指導員が市のモデル以上の時間働いても、市のモデルの手当が支給できていない実態はどの学童にも見られております。市は放課後児童支援員等処遇改善等事業を活用すれば大幅な処遇改善が行われるのではないかと思いますが、市も取り組むべきではないかと思いますが、再度お尋ねします。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 議員も御承知のとおり、平成27年度から子ども・子育て支援新制度がスタートいたしまして、これは国、県、市3分の1ずつということで、運営経費が保護者負担金とあわせて賄われているところでございます。新制度のスタートに当たりましては、この部分につきまして、支援員の皆さんの、例えば10数%の処遇アップということも実現しているところでございまして、処遇改善につきましては確実に行っているということだと思っております。 そして、私どもはこうした新制度における指導員の資格や配置基準、それから、施設整備、開所日時など、設備や運営につきまして、国の基準を踏まえて条例で定めて施行しているところでございます。これを受けまして、私どもは毎年説明会を開催しまして、細かく説明を行っているところでございまして、ことしの2月に開催した説明会におきましても、平成27年度からの変更点や事務の取り扱いについてきめ細かく、たまには各クラブに個別に訪問したりするようなことで御説明しているところでございます。今後ともそうしたきめ細かなサポートに努めていきたいと思っております。 ○議長(戸町武弘君) 48番 波田議員。 ◆48番(波田千賀子君) 私の地元の学童は、運営委員会といっても本当にボランティアでやっているところなんです。それで、今までさまざまな事務とか会計とかをやっている人がいたんですけど、この3月でやめました。それで、私は全く会計ができないんで、する余裕もないんですけど、会計の専任の方を雇いました。会計については何とかやっていただけるんですけど、私運営委員長なんで、本当にたくさんの仕事があるんですよね。まず、事業計画を立てないといけない、施設の管理運営もしなければいけない、予算、決算、指導員の任免など、そういうふうに運営委員会の仕事が定められているんですけど、いろいろあります。エアコンの清掃とか壁紙を張りかえてほしいとか、アンケート調査してみたり小口現金の出し入れをしたり、今年度、来年の正規指導員を雇うために募集をかけたら10人来られたんですよね。それで10人を全部面接してというような状況を行いました。 本当に運営委員長って責任のある仕事だなと改めて思っているんですけど、この仕事を一体誰にしてもらったらいいのか、私は無給のボランティアですから、これを今主任の指導員だけはいろいろ事務していますけど、できるだけ保育に力を入れてほしいんで、こんな雑用というか、大事な雑用なんですけど、私は本当に手弁当でやっています。本当にこういうさまざまな事務、雑用、会計、そんなのを全部ひっくるめてやってもらう、そういう仕事をしてくれる人が欲しいんです。その意味では月2万円、24万円の予算では全然足りないと思うんですけれども、どのようにお考えでしょうか。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 地域の運営委員会の運営委員の皆様におかれましては、本当に高い志を持って放課後児童クラブをお支えいただいていると思います。ちょっと会計事務担当者とは別の話でございますが、運営委員会委員の皆さんのお話をいたしますと、例えば各クラブにおきましては、一月当たり例えば報酬数千円というような規約を設けて支出をしているところもございますし、運営委員会に出席1回当たりという対応もいただいておりますが、いずれにいたしましても高い志を持って運営委員のメンバーの皆さんは、ボランティアの近い形で当たっていただいておるということは私ども認識をしております。 会計担当者につきましては、本当に御苦労が多いということで私も受けとめておりますけども、国の基準どおりの加算額は当然のことながら手当てをさせていただいております。先ほど2クラスで24万円というお話をさせていただきましたが、そうした条件の中で、ぜひとも会計の御担当を見つけていただくようによろしくお願いしたいと考えております。 ○議長(戸町武弘君) 48番 波田議員。 ◆48番(波田千賀子君) 会計は誰にでもできるという問題ではないんで、その辺もう一度、また考えていただきたいと思います。 次に、AEDの設置について。 これは、前局長もできるだけ早くというようなことも聞いておりましたし、市長におかれましても、命にかかわることだからとっても重要と見解を示されておりました。ぜひとも先ほど検討を進めていくということを答弁いただいておりますので、きょうは学童関連の方々も傍聴に見えております。ぜひこの問題、前向きに進めていただきますように心よりお願いしておきます。 次に、保護者負担金の減免についてお尋ねします。 まず、利用料と減免の状況調査を依頼して、結果が出たわけですけれども、まず、それに対する市としてどのようにお考えか、その見解をまずお尋ねしたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 子ども家庭局長。 ◎子ども家庭局長(近藤晃君) 減免制度につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、各クラブのほうで地域の実情に応じて当たっていただいておるというところでございます。ですから、今のところ統一した制度ということは考えてないわけでございますが、ここら辺につきましては国、県、市というところで、私ども運営費の負担をさせていただいておりますので、地域の実情を国に訴える、伝えていくということもこれから検討していきたいと考えております。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 48番 波田議員。 ◆48番(波田千賀子君) ある学童では、夏休みが終わった途端に10人ぐらい退所するというような状況などもあるんです。先日、仕事がなくなったんでということで学童を退所される方がおられたんですけど、本当にある意味、その運営にはとっても大変な状況があります。どなたも、どの子供さんも親の懐ぐあいに関係なく育てるという意味で、ぜひこの減免制度をしっかり取り組んでいただきたいとお願いをしておきます。 あとちょっと時間がありますので、もうちょっと求めたいことは、これは最初の質問に書いてないんで、一応状況だけは知っていただきたいと思って申し上げますけれども、市は指導員の研修の参加は業務の一部であるから、それに見合う給与、交通費を支給すべきとされています。しかし、研修費の支給はありません。地元学童の指導員は平成27年度、12回の研修に31人が参加をしてスキルアップに努めています。市の研修に参加した方には、うちの学童は時給2.5時間と交通費を運営費の中で賄っています。年間約9万円です。保育士さんの研修費用は1人当たり2日分出しているそうですけれども、幅広い年齢の多様な保育ニーズに対応できる能力を身につけるため、指導員の教育訓練は欠かせないことだと思います。助成も必要なのではないかと思います。 この6月に指導員の健康診断実施について事務連絡がありました。労働安全衛生法に定める定期健康診断の健診項目と健診該当者が追加され、地元学童では平成27年度6人の指導員の健診費用は総額2万6,720円でした。平成28年度、7人の健診費用総額は3万8,812円でした。市の助成分を差し引いても昨年の5,000円の手出しから1万3,562円の運営費の手出しとなりました。これまで市は4,200円を上限として負担していただいておりますけども、健診に必要な費用は、更に来年にかけて費用の助成が必要なのではないかと私は思っています。ぜひとも御検討も要るかと思います。 最後に、学童のほのぼのだより、ちょっとだけ御紹介しておきます。ねえねえ、先生たちの中でさあ、セレブておるん。先生、先生たちは全員セレブよ。ふうん、じゃあ俺たちみんなセレブの子供なんやね。こんな子供たちのかわいい話を聞いていますと、私も運営委員長としてもうちょっと頑張ってやろうと思っております。どうぞ市の方も助成をよろしくお願いいたします。 ○議長(戸町武弘君) 進行いたします。31番 長野議員。 ◆31番(長野敏彦君) ハートフル北九州の長野敏彦です。会派を代表して質問いたします。 質問の前に、本日傍聴に駆けつけていただいた皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。 また、今任期最後の質問バッターとなりましたが、何とぞよろしくお願いいたします。 それでは、市長並びに関係局長の前向きな答弁を期待して質問に入ります。 最初に、北九州の活性化に関連して3点お尋ねします。 2015年10月に実施された国勢調査の人口等基本集計結果が10月末に公表されました。これによると、本市の人口は前回の国勢調査から1万5,560人減の96万1,286人となった一方、世帯数では5,623世帯増加し42万6,325世帯となりました。また、15歳未満の年少人口は前回調査時から6,943人減となりましたが、逆に65歳以上の老年人口は3万2,260人増となるなど、少子・高齢化が一層進行している結果が示されました。 そこで、まず今回の国勢調査の結果をどのように認識しているのか、本市の見解をお尋ねする予定でしたが、既に今議会において同様の質問があり、答弁をお聞きしましたので、割愛させていただきます。 それでは、ここから質問となりますが、本市では少子・高齢化の進展を受けて、シニア世代を意識したまちづくりを進めております。生涯生き生きと暮らせる町として全国的に高い評価を受けています。 そこで、定住・移住促進策について、本市のこれまでの取り組みと今後の展望及び課題について伺います。 次に、高校、大学等新卒者に対する雇用対策についてお尋ねします。 人口減に歯どめをかけ本市を活性化させる鍵は、高校、大学新卒者の市内企業への就職による定住促進と、U・Iターン希望者を取り込むことにあると考えます。しかし、新卒者の現状を見れば、北九州圏域の大学卒業者の市内への就職状況は約22%となっており、その多くは市外に就職していますが、これにはさまざまな要因があると伺っています。 そこで、大学等新卒者に対する市内企業への就職拡大について、雇用創出、企業誘致、創業支援など、現状を打開するための本市の取り組みの状況や今後の見通しについて見解を伺います。 この項の最後に、観光施策についてお尋ねします。 政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年までに、外国人観光客数の目標を年間2,000万人から4,000万人に引き上げ、消費額も8兆円と倍増させる計画を発表しました。このような中、本市としても来るべき2020年に向け、外国人観光客の本格的な受け入れ体制の整備に着手する必要があると考えます。 本市のインバウンド関連予算を見る限り、外国人観光客の誘致に伴うインセンティブやセールスにかかわるものが多いように感じます。平成27年の観光動態調査では、年間約25万人の外国人が本市を訪れたとされています。更に、ことしから中国からのクルーズ船がひびきコンテナターミナルに寄港しました。また、北九州空港には大連や仁川、釜山との定期便が就航し、これから更に外国人観光客が増加していくことは明らかです。 しかし、現状では、せっかく来てくれた外国人観光客に対し、十分な受け入れ体制が整っているようには思えません。市民や民間の取り組みはもとより、まずは行政が先に動いてハード、ソフト両面で仕掛けづくりをすることが必要ではないかと考えます。 そこで、第1に、本市は東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年に、どれくらいの外国人観光客数を目指しているのか見解を伺います。 第2に、外国人観光客の受け入れについて、外国人に人気の高い皿倉山ですが、ケーブルカーの夜間運行が限られていて、行きたくても行けないとの声を聞きます。市が負担してでも毎日運行させるなどの対応ができないでしょうか。 また、小倉城には新たな駐車場を整備しましたが、事前予約制で時間も限られていて使いづらいという旅行会社の声も聞きました。機械を設置するなどして、夜間も含め、いつでも使えるようにすべきと考えます。このような受け入れ体制がしっかり整えば、まだまだ外国人観光客はふえると思います。そのためには、予算の確保とともに、観光地の魅力アップについて計画的に投資していくべきと考えますが、見解を伺います。 次に、貧困対策についてお尋ねします。 日本の子供の貧困率は、OECD加盟国の中で最悪の水準にあるとされています。厚生労働省によると、我が国の2012年の子供の貧困率は16.3%と過去最悪状態で、国民の平均的所得の半分に満たない世帯で暮らす子供たちが全国で300万人余り、6人に1人の割合でいることが示されています。子供時代の経済格差が教育格差を生み、それが将来の所得格差につながる貧困の連鎖に一度陥ると、そこから抜け出すことは容易ではありません。また、ひとり親家庭の貧困率は54.6%と、2人に1人が貧困状態にあります。こうした状況を改善するには、貧困世帯の子供への支援と親への支援の双方を充実させる必要があります。 現在、子供への支援としては、就学援助、学習支援、子供の居場所づくりなどの取り組みがあります。また、親への支援策として、児童手当やひとり親家庭に支給される児童扶養手当などがありますが、いずれにせよ低所得者に対する社会保障費や税負担の軽減など、貧困からの解放には子育て世代の負担軽減策の拡大が最も重要であると考えます。 そこで、お尋ねします。 本市は、ひとり親家庭に対して国の高等職業訓練促進給付金事業を活用した事業を行っており、また、昨年10月から市独自の給付を上乗せするひとり親家庭の自立支援事業を新たに創設しましたが、その成果と課題について伺います。 次に、いじめ・不登校対策についてお尋ねします。 昨今、いじめによる子供の自死が後を絶ちません。2015年度に実施された児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査によると、小・中学校におけるいじめの認知件数は約21万1,000件で、そのうち重大事態の発生件数は262件でした。いじめの認知件数の推移を見ると、2011年に比較して約3倍に増加しています。これは、滋賀県大津市の中学校での自殺事件などを受け、いじめ問題が社会問題化し、各学校で調査、把握が進んだためと考えられます。 一方、不登校に関しては、全国の小・中学校で約12万6,000人、約80人に1人の割合となっています。学級規模で考えると2学級に1人の不登校の子供がいることになります。 そこで、本市におけるいじめの認知件数とその特徴的な事例、また、対応策や課題について伺います。 2点目に、不登校の要因は、いじめ、学業の不振、家庭問題など多岐にわたっております。そこで、本市における不登校の実態について伺います。 また、それぞれの要因に応じてどのように対応しているのか、課題等も含め、お伺いします。 次に、まちづくりの支援について3点お尋ねします。 最初に、市民センターの今後のあり方について伺います。 校区には自治連合会、社会福祉協議会、まちづくり協議会を初め多くの住民組織やサークルなどの任意団体があり、それぞれの団体が校区のまちづくりにかかわるとともに、地域住民の福祉の向上や安全・安心なコミュニティーづくりにまい進しています。 この校区まちづくりの中心となるのが、その拠点である市民センターであります。私は、町内会や校区の役員を務める中で、市民センターの変遷を体験してきました。設置当初は、福祉をコンセプトに市民福祉センターとしてスタートし、その後、まちづくりの拠点とすべく市民センターに名称を変更し、機能のあり方なども変更されました。今、校区においては、まちづくり協議会市民センターとの関係、市民センターの館長とまちづくり協議会へのかかわりや役員就任をめぐる問題のほか、市民センター職員の採用と職務内容や指揮命令系統に問題が生じるなど、整理すべき課題が浮かび上がっています。 そこで、校区で起きているこのような問題について、どのように把握し認識しているのか、また、今後どのように整理していくつもりか、見解を伺います。 また、市民センターは住民に身近なところに設置されており、私は以前から、市民センターには区役所や出張所の機能の一部を移転してもいいのではないかと考えていました。そこで、市民センターが行政サービスの末端を担えるよう機能強化を図ること、また、そのために市民センターの館長に係長クラスの市職員を配置することについて見解を伺います。 次に、高齢者などの買い物支援についてお尋ねします。 本市では高齢化が一段と加速し、高齢者の多い町になりつつあります。高齢者が自分らしく元気で生きがいの持てる社会、そして、暮らしやすく住み続けられる町を望んでいます。 ところで、本市は50歳代から住みたい町地方ランキングで第1位になるなど、これまで子育て支援や介護、医療、福祉、教育のインフラ整備を推し進めたことが高い評価につながっています。高齢者にとって、穏やかに生活を送るための必要な支援が的確に行われてきた成果だと思います。 さて、これは全国的な傾向でありますが、本市においても都市型大型店舗等の進出により、地域の商店街や市場は徐々に閉店に追い込まれ、とりわけ小規模の市場は消えてなくなりつつあります。高齢化の進行とともに、近くに市場がないことから買い物に難儀する高齢者がふえ続けています。このような買い物弱者と呼ばれる高齢者の支援を求める要望は、従前より更に強まっています。地域住民など買い物支援に取り組んでいる地域から、買い物にも出ず、自宅に閉じこもっている人が朝市に来てくれるようになった、校区の活性化にもつながったなど、校区まちづくりの効果も高いと言われております。 そこで、本市では朝市型、移動販売型、送迎型、宅配型など4つに分類した買い物支援の取り組みが行われていますが、それぞれ特徴的な取り組みと今後の展望についてお伺いします。 また、実施団体や行政、事業者が一堂に会し、成功事例等の共有化を図る買い物応援ネットワーク会議の開催状況や、会議で交わされた意見や情報の内容についてお尋ねします。 次に、高齢者が年をとっても、これまでと変わりなく地域で日常生活を維持するために必要なシルバー人材センターの活用についてお尋ねします。 若く元気な世代とは違って、高齢者が平穏な日常生活を送るためにさまざまな苦労や困り事があります。本市では、健康を損ねるなど日常生活に支障がある高齢者などに対し、地域のネットワークで支え、見守る体制づくりが進められていますが、地域間の格差もあって取り組みは必ずしも十分に機能していないように感じます。生活上のちょっとした困り事に対して、どこからも、誰からも手を差し伸べてもらえない人たちが地域にはまだまだ多く存在します。このような支援の谷間にいる人たちのニーズにどう応えるか、今後の高齢化社会の課題であると考えます。 こうした課題の解決方法として、シルバー人材センターの活用が非常に有効であると考えます。シルバー人材センターは、高年齢者に就業機会を提供し、その能力の活用により、高齢者の福祉の増進と活力ある地域づくりに寄与することを目的に設置されています。その業務内容は、管理分野、一般作業分野、サービス分野、技術分野、事務分野、折衝・外交分野など多岐にわたっています。例えば、庭の草むしりや掃除、電球の交換、買い物など、ヘルパーが対応できないちょっとした用事など、高齢者が求めるニーズにシルバー人材センターがもっと深くかかわることによって、地域のネットワークでカバーできない部分を補えるのではないでしょうか。 地域における高齢者のニーズに対応するために、シルバー人材センターの人材の確保と業務拡大について、市としてこれまで以上に支援すべきと考えますが、見解を伺います。 次に、小倉北区のまちづくりについて2点お尋ねします。 まず、足立山山麓の整備について伺います。 私の住んでいる富野にあるメモリアルクロス周辺は、小倉北区の町並みが一望でき、すばらしいロケーションを有する場所であります。この地域の中には、豊前小倉藩小笠原氏のぼだい寺である広寿山福聚寺があります。また、朝鮮戦争で戦死した連合軍兵士を慰霊するメモリアルクロスから黒原の足立公園内の忠霊塔まで、足立山山麓は歴史探索には大変魅力的なゾーンであります。 私は、富野・大谷池から黒原・忠霊塔までの観光道路から町並みを見渡すための樹木のせん定や、朝夕の散歩やウオーキング愛好者のための防犯対策として街路灯の設置など、これまで本会議でたびたび取り上げてきました。しかし、今なお散歩やジョギング愛好者たちの要求である街路灯の設置はかなわぬままです。 そこで、歴史ある足立山山麓の魅力を高めるために、富野・大谷池から黒原・忠霊塔までの間で、市ができる箇所の樹木せん定を行うべきと考えますが、見解を伺います。 また、この観光道路は木が生い茂り、太陽の光が当たらない箇所が多くあります。防犯上の観点からも早急に街路灯を設置すべきと考えますが、見解を伺います。 次に、延命寺臨海公園の整備についてお尋ねします。 小倉北区にある延命寺臨海公園には、ソフトボールやグラウンドゴルフができる多目的グラウンドがあり、多くの市民に利用されています。この公園の隣接地には、以前は船舶の廃油を処理するための施設がありましたが、2014年には施設を解体し更地となっています。この公園について、眺望を生かした広場や、公園内のグラウンドの整備、また、利用者が使いやすい駐車場の確保など、さまざまな要望が出されています。 そこで、延命寺臨海公園の整備について、整備の方向性と今後のスケジュールについて伺います。 また、整備方針の中にはスケートボード場の設置も検討されているとお聞きしますが、設置方針を決定する前に、地元団体との協議の場を設けていただきたいと考えますが、あわせて見解を伺います。 最後に、質問する予定でしたが、要望といたします。 私は、これまで何度も上富野一丁目から赤坂四丁目の手向山トンネルの間の電柱、電線などの地中化を求めてきました。電柱のあるこの歩道の幅は75センチ前後でとても狭く、歩行者にとっては本当に歩きづらく難儀している状況です。いつまでもこのような状況を放置したままでは、行政への不満が高まると思います。この間、市や地権者などの協力によって、バス停の待ち合わせ場所の拡幅などは行われてきましたが、この歩道を利用する歩行者が安全・安心に歩くことができるよう、地中化に向けた検討と実施計画の策定を強く要望し、私の第1質問を終わります。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 長野議員の御質問にお答えいたします。 まず、ひとり親家庭など貧困対策についてであります。 経済的に厳しい状況に置かれたひとり親世帯は増加傾向にあります。平成23年の実態調査によりますと、母子家庭は1万5,733世帯、父子家庭2,229世帯、合わせて1万7,962世帯で、特に母子家庭におきましては平均年収が234万円という、このような調査がございます。これらの方々の自立のためには、安定した就労による自立の実現が必要不可欠であります。そこで、就職の際に有利となる資格の取得を支援するために、看護師を初め介護福祉士などの資格取得に向けて養成機関に通う場合に、高等職業訓練促進給付金として月額10万円を支給し、修業期間中の生活費の負担軽減を図っているところであります。 また、国の制度改正に伴い、本年度から給付金の支給期間の上限を2年から3年に延長することで、養成期間が3年間必要な看護師などの資格について、全期間支給するなどの制度の拡充を実施いたしました。更に、市独自の制度として、昨年10月から非課税世帯の給付金受給者に対し扶養児童数が2人目までは一律2万円を、扶養児童数が3人目以降は1人につき1万円を加算する、ひとり親家庭の自立応援事業を新設したところであります。 このような取り組みによって、高等職業訓練促進給付金の支給者数はこれまで減少傾向でありましたが、今年度は126名と、昨年度より17名増加しております。また、ひとり親家庭の自立応援事業については95名と、昨年度より12名増加いたしました。また、養成機関の修了者を対象としたアンケート調査によると、平成27年度に資格を取得した43名のうち38名が就職に結びついております。就職率88.4%、こういう成果もあらわれております。 今後の課題でありますが、一方で給付金制度のことをもっと早く知りたかったとか、郵便物などで詳しい制度の内容を知らせてもらいたいという声もあります。現在、市のホームページに制度について掲載しておりますが、ひとり親家庭などを対象とする各種の支援制度を掲載したガイドブックを区の保健福祉課などにて配布し、就労に関する相談に来られた方に制度の内容、手続などを説明しております。また、養成機関に対して受講の手続に来られた方へ、制度を周知するようお願いするなどの対応をしておりますが、今後はそれらに加えまして、毎年7月に送付しております児童扶養手当の現況届の書類にガイドブックを同封するなど、更に丁寧に対応してまいりたいと考えております。 今後とも資格を生かした就職によって、ひとり親家庭の収入が増加し、経済的な自立、子供の健全な育成など、さまざまな成果につながるようしっかりと取り組んでまいります。 次に、買い物弱者への支援について御提案、御質問がございました。 本市では、高齢者を含めた全ての人が安心して生活できる環境を整えるため、住民主体の地域づくりに支援を行っており、その一環として、身近なところに商店がなく、日々の買い物に不安を抱えた高齢者などの買い物支援に取り組んでおります。具体的には平成25年から地域、事業者、行政などが参加した買い物応援ネットワーク会議という仕組みをつくり、まちづくりコーディネーターによる専門的な相談支援を行っております。これまでに地域や事業者の要請に応じ、コーディネーターを派遣した地域は10カ所を超えており、主体となるメンバーや実施形態によって、その成果や特徴はさまざまであります。 まず、地域の自治会や社会福祉協議会が主導しているケースであります。市民センターや閉店したスーパーなどを活用し開催する朝市型、また、介護事業者などから送迎用のマイクロバスと運転手を借り受け、地元スーパーまでの運行を行う送迎型、この2つは疎遠となりがちな高齢者同士のつながり、触れ合いの場として地域のまちづくりに寄与してきており、既存の倉庫を活用し常設化につながった事例もあります。 一方で、主に地元の商店など事業者が主導しているケースであります。移動販売車で希望する地域を回り、食料品、日用品等を販売する移動販売型、また、店舗で購入した品物を顧客と一緒に自宅まで届ける宅配型は、当初一定の利用者がおりましたが、生活協同組合など既存の流通業の存在に加え、大手コンビニエンスストアによる宅配サービスのスタートや、インターネットなどによる通信販売の拡大など、流通、ビジネスの環境が変化してきたことなどによりまして、利用者の確保が厳しい状況となっております。こうした取り組み事例につきましては、これまで4回開催した買い物応援ネットワーク会議におきましても、関係者の活発な意見交換が行われました。 その主な意見としましては、朝市や買い物送迎に取り組む地域の住民からは、高齢者が外出するきっかけになり、住民同士の交流が深まったこと、送迎型に取り組む介護事業者からは、地域でどのような社会貢献活動を行っていくのかを考えるきっかけになったこと、こうした成果を評価する意見が出される一方で、商店街の事業者からは、地域に買い物支援の協力を働きかけても、まちづくり協議会や社会福祉協議会など、どの地域団体が取りまとめ役となるのか、コンセンサスを得るのが難しい、あるいはそれに対して地域の関係者からは、地域主体の朝市などの継続には限界があり、コンビニチェーンの一部で実施している配達を全店舗に拡大できないかといった意見が出るなど、地域のみでの事業継続の難しさなどについて議論が重ねられております。 今後の展望であります。これらの意見を踏まえつつ、ほかの自治体の先進的な取り組み状況や民間事業者の動向につきまして、引き続き情報収集に努め、物流や小売店舗関係者、福祉事業者など幅広い専門家からお話を聞きながら地域の実情、その時々の社会状況の変化に応じた買い物支援の方策、手段について、次期高齢者支援計画の策定に反映させてまいりたいと考えております。 小倉北区のまちづくりのうち、延命寺臨海公園の整備について御質問がございました。 延命寺臨海公園は、昭和50年に開設した約2.5ヘクタールの近隣公園であります。2面のグラウンドや駐車場を有し、ソフトボールやグラウンドゴルフなどスポーツ利用が多く、隣接の遊歩道で散策する姿も見られるなど地域から親しまれております。この周辺の整備については、長野議員からたびたびこの本会議で御質問をいただいてまいりました。 この公園に隣接する廃油の処理施設につきましては、これまでも市議会から廃止後公園と一体化した整備を行う御提案を重ねていただいておりました。御質問のとおり、この施設が平成21年に廃止され、その後平成26年に解体して更地となりましたので、昨年度からこの土地を含めた公園再整備の計画づくりに取り組んでおります。 計画づくりに際しましては、公園愛護会やグラウンド管理運営委員会など、日ごろから公園の管理や利用の促進に御尽力いただいている地元の方々の御要望や御意見を賜り、検討を行っております。これまでの地元との協議で、海に面したロケーションを生かした展望広場や、ファミリー世代も楽しめる斜面での遊び場、また、公園利用以外の長時間駐車が目立っていた駐車場を再整備して有料化を導入する、こうしたことを計画に盛り込むことにしております。 また、スケートボードの普及に取り組む団体から要望のありました、北九州市の公園では最初となりますスケートボード専用の練習場の整備も、地元の方々へ提案をしており、おおむね御理解をいただいていると聞いております。引き続きこの団体と整備内容や管理方法の協議を進め、具体的な整備イメージをお示しできる段階になりますと、改めて地元の方々と協議を行いたいと考えております。 今後も計画づくりを進め、地元の方々の御理解をいただき、平成29年度から、来年度からの工事の着手を目指したいと考えております。小倉都心に近く、海に面する魅力的な景観を有する延命寺臨海公園が、地元や多くの市民に活用され親しまれる公園となるよう再整備に取り組んでまいります。 残余の質問は、関係局長からお答えさせていただきます。 ○議長(戸町武弘君) 企画調整局長。 ◎企画調整局長(西田幸生君) 北九州市の活性化についてのうち、定住・移住策の取り組みと今後の課題についてお答えいたします。 本市の定住・移住促進施策に関しては、これまで首都圏でのセミナー開催、移住促進イベントや高校同窓会への参加のほか、移住ニーズ調査、お試し居住、ホームページ、SNSによる情報発信、印刷物によるPRなどさまざまな取り組みを実施してまいりました。今年度からは、前年度から実施してきたお試し居住に加えまして、事業者などを対象とした住むなら北九州市!応援団体登録制度、移住希望者を対象とした北九州市すまいるクラブを創設し、首都圏での移住相談員と本市での移住コーディネーターの配置などに取り組んでおります。 メディアにおきましても、田舎暮らしの本や女性自身、そして、全国放送の番組で本市の取り組みや魅力が紹介されるなど、市内外に向けて住みよい町北九州を発信できたと考えております。 現在の進捗状況といたしましては、住むなら北九州市!応援団体登録制度では、9つの分野で28団体の登録があっておりまして、お試し居住につきましても13組18人の実績があり、そのうち1組2人の移住が実現をしております。今後も取り組みを着実に推進し、実績を積み上げてまいりたいと考えております。 こうした一定の成果を上げることができた一方、仕事、住宅、医療、介護等、多様な移住ニーズへの対応、官民一体となった定住・移住施策の促進、首都圏における本市ならではの魅力の発信、移住相談体制の強化などの課題も出ておりまして、これまで以上に関係部局や事業者などと連携するなど、きめ細かな対応に努めたいと考えております。 ことし10月からは、移転した東京事務所を活用したセミナーなどを関係事業者等と連携して開催しておりまして、今月17日にはスターフライヤーと連携した第5回北九州Lifeセミナーの開催も予定しております。今後も本市の強みを生かした定住・移住施策を推進し、本市の活性化に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 産業経済局長。 ◎産業経済局長(加茂野秀一君) 数点の御質問に順次お答えいたします。 まず、新卒者の市内就職に向けた取り組みと今後の見通しについてです。 本市では、女性と若者の定着などにより、社会動態をプラスにして、地方創生の成功モデル都市を目指すまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしました。この戦略におきまして、大学生の地元就職率を10ポイントアップさせることを目標に掲げ、就職促進に取り組んでいるところです。 地元企業の求人ニーズがあるにもかかわらず、若者の地元就職が進んでいないことにつきましては、地元企業を知らない、よさを十分理解していないなど、さまざまな職業の情報や魅力が学生に伝わっていないことが大きな要因であると考えております。この現状を打開するため、早い段階からさまざまな仕事や地元企業に対する理解を深めるキャリア教育イベント、北九州ゆめみらいワークの開催、産学官連携によるインターンシップや合同会社説明会の実施、民間サイトを活用した市内中小企業の情報発信など、職業観の醸成から地元企業の情報提供、マッチング機会の創出に至るまでの取り組みを体系的に推進しております。 更に、企業誘致や創業支援では、人材を求めて地方進出を目指す情報通信企業と地元大学等との関係構築支援、インキュベーション施設の整備やスタートアップ支援に特化した貸付制度の創設、若者・学生向けのベンチャースクールの開催など、新卒者の市内就職拡大に向けて取り組んでおります。今後、これらの施策に加え、若者の支持を集める市内で活躍する民間人と連携し、企業情報や町の魅力、暮らしに関する情報などを幅広く発信して、引き続き若者の定着に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。 次に、オリンピック・パラリンピックの開催に向けた観光関係の御質問にお答えします。 外国人観光客誘致に関しては、これまで市内の観光関連事業者等と連携を図りながら、海外に向けてさまざまなプロモーション活動を積極的に展開しているところであり、2015年は前年比50%増の25万2,000人が本市を訪れました。 今年度は、これまでの誘致活動が実を結び、ひびきコンテナターミナルでの外国クルーズ船の受け入れや北九州空港を利用した中国・韓国からの国際航空定期便の就航が実現したところです。多くの利用者に本市での観光や食事等を楽しんでいただけるよう、現在市内誘客への取り組みを進めております。 今後、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外国人観光客がますます増加することが期待されており、本市としてもしっかりとそれらを取り込んでいく必要があると考えております。 外国人観光客数の目標値に関しましては、北九州市まち・ひと・しごと創生総合戦略で、2013年の約13万人から2019年に倍増の26万人を掲げておりますが、既に目標に大きく近づいております。今後は国が目標値を大幅に引き上げたこと等を勘案し、2019年に40万人と目標を上方修正したいと考えております。東京オリンピック・パラリンピックの開催される2020年は、更にそれを上回りたいと考えております。 御指摘のとおり、観光に資する施設につきましては利便性の向上が重要でありまして、外国人観光客の誘致を進める上で、スピード感を持って受け入れ環境の改善を図ってまいりたいと思います。そのほか外国人観光客から求められるサービスの上位に上げられる公衆無線LAN、Wi-Fiにつきましては、小倉城を初め主な観光施設において市独自で整備を進めており、特に門司港レトロ地区では、設置する観光施設を大幅にふやすこととしております。 情報提供に関しましては、市の観光ウエブサイトの多言語化、観光案内所での通訳案内サービス、多言語パンフレットの配布、主要観光地への観光案内板の設置などに取り組み、利便性の向上に努めております。 今後は、個人旅行客の増加に伴い、町なかでのおもてなしの一層の充実を図る必要があります。そこで、看板メニューを記載した韓国語POPの作成やインバウンドに関するセミナーの開催など、飲食店や小売店を支援する取り組みを積極的に進めております。 また、国の地方創生推進交付金を活用し、本市を訪れる観光客の国籍や年齢、周遊経路などの行動データを収集・分析することとしておりまして、その結果を活用して各事業を効果的に展開していきたいと考えております。 今後とも受け入れ環境の一層の充実により観光地の魅力アップを図るほか、外国人観光客の動向やニーズをしっかりと見きわめながら、外国人観光客の着実な増加につなげてまいります。 最後に、シルバー人材センターについての御質問にお答えします。 北九州市シルバー人材センターでは、地域とともに歩み、地域に役立つセンターを目指し、日常生活で困っている方を支援するサービスを行っております。平成25年度からは朝のごみ出しや買い物、電球の取りかえなどといった日常のちょっとした困り事を、100円又は500円で解決するシルバーワンコインサービス事業を実施しております。また、ことし5月には地元商店街の協力を得まして、小倉北区の空き店舗に黄金まちやをオープンしました。そこを拠点に介護や子育て支援など地域に根差した社会貢献を行い、あわせて会員の生きがいづくり、健康づくりを進めることとしております。 こうしたさまざまな取り組みの結果、平成27年度は会員数が増加に転じました。今後、人材確保はますます重要になるため、イメージアップやPRの強化、高齢者がやりがいを見出せる新規事業などを行うことによりまして、更なる会員獲得を目指しております。 具体的には、新聞や市政だより等への入会案内、事業紹介の掲載、出前講演、市民と女性会員のつどいの開催など、地域での認知度向上を図っているところであります。シルバー人材センターは、高齢者の就業拠点として今後ますます重要な役割を担うと認識しております。そのため、市職員の派遣や補助金による支援のほかに、シニア・ハローワークとの相互連携を図っていくなど、継続した支援を積極的に行ってまいります。 いずれにしましても、地域におけるニーズに対応するため、高齢者の豊かな経験や知識を生かしながら、地域社会の担い手として活躍できる環境づくりを、シルバー人材センターとともに進めてまいります。私からは以上です。 ○議長(戸町武弘君) 教育長。 ◎教育長(垣迫裕俊君) いじめ・不登校対策についての御質問にお答えいたします。 まず、昨年度の本市の小・中学校におけるいじめ認知件数でありますが、小学校が137件、中学校が171件、合わせて308件となっております。 なお、ことし3月の文部科学省からの通知では、法の趣旨を踏まえ、いわゆるいじめの兆候であるとか、いじめの芽といった問題につきましても、幅広くいじめとして捉えて認知し、報告するように求めておりまして、今年度の認知件数は10月1日現在で約1,000件と大幅に増加をしている状況でございます。 昨年度のいじめの内容につきまして、その特徴でありますけども、からかいや悪口といったものが約8割、軽くぶつかられた、たたかれたといったものが約3割と多く、比較的軽微でいじめの初期的な言動が大半を占めていることが特徴であります。 なお、いじめとして認知した案件は全て解消に至っており、重大事態に該当する事例はございません。 本市におけるいじめ防止の取り組み状況でありますが、例えば児童生徒への啓発を目的としたいじめ防止サミットの開催、人間関係づくりや、自己や他者の理解、自己コントロールなどについて学ぶ学習プログラムであります北九州子どもつながりプログラム、こういったものを導入しております。また、学校の体制整備として、スクールカウンセラーは全部で65名ほどおります。スクールソーシャルワーカーが9名、これらを配置しております。それから、弁護士などの助言が受けられます学校支援チームの整備、こういったことに取り組んでまいりました。更に、警察や児童相談所など関係機関も含めて構成しております、いじめ・非行防止連絡会議の開催など、相互の連携を図っております。 今後の対策としましては、子供たちが日常の学校生活の中でいかに良好な人間関係を形成していけるかが課題であり、個々の児童生徒のコミュニケーション能力を高め、人間関係を調整する技術を身につけていくことが重要であると認識をしております。具体的な施策としては、昨年度から導入しました北九州子どもつながりプログラムについて、今後とも小・中学校9年間を通して、子供の発達段階に応じた学習を積極的に推進するとともに、児童生徒が学んだ知識や技術を学校生活の中で実践活動につなげていくことで、いじめの防止に一層努めてまいりたいと思います。 もう一点、不登校の実態とその対応、課題等でございます。 文部科学省では、不登校児童生徒の定義を、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由によるものを除いたものを不登校と定義をしております。 平成27年度の本市の不登校児童生徒数とその割合については、小・中学校を合わせて720人でありまして、全児童生徒数の約1%であります。ここ数年横ばいの傾向となっております。 なお、学年が上がるにつれまして不登校者数が増加する傾向が強くなりまして、中学2年生、3年生で全不登校者数の約66%を占めております。 しかしながら、不登校に限らず、病気やその他の理由で30日以上欠席した者も含めた、いわゆる長期欠席児童生徒の数全体では1,700人となっておりまして、昨年度と比べまして小・中学校ともに増加傾向にございます。 不登校になったきっかけでありますが、親子関係の問題や家庭環境の変化といった家庭に係る状況や友人関係をめぐる問題、学業の不振といった理由が多くなっております。また、不登校が継続する理由としては、無気力や不安、学校における人間関係といったことが多く見られております。 不登校は、さまざまな要因が複雑に絡み合っているために、きめ細かな対応が必要であります。まず、不登校を未然に防止するために、連続2日欠席した場合は必ず家庭訪問を行っております。それから、担任1人で抱え込まず、管理職、生徒指導主事・主任、また、関係機関との連携を図ることを基本的な考え方としております。 また、不登校になった場合は、家庭訪問による個別の学習支援、スクールソーシャルワーカーを伴った家庭訪問、スクールカウンセラーによる相談活動、それから、小学校での出席状況に関する情報などを中学校と共有するなど小・中の連携、こういった一人一人に応じたさまざまな対応や支援を行ってきております。 更に、不登校などの子供たち居場所づくりとして、保健室などへの別室登校、少年支援室やフリースクールへの通所、こういった各関係機関とも連携をしまして、学校復帰に向けた取り組みを行っております。全ての児童生徒が安心して登校できるように、これまでの取り組みを一層推進しながら、不登校を初めとする長期欠席対策に取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 市民文化スポーツ局長。 ◎市民文化スポーツ局長(大下徳裕君) 校区まちづくり支援のうち、市民センターに関連します2点の質問に御答弁申し上げます。 まず、まちづくり協議会市民センターの関係についての認識と整理の方針についてであります。 本市では地域の課題解決に向け、住民が主体となって地域の実情に応じた取り組みが行えるようまちづくり協議会の設置を促進し、その活動拠点施設として市民センターを整備してまいりました。市民センターの館長には、施設の管理責任者と地域との調整役として市の嘱託職員を配置し、まちづくり協議会市民センターの管理運営の一部を委託しております。市におきましては、これまでも市議会や地域の意見、また、市民意識調査等によりましてまちづくり協議会市民センターに関する課題の把握と、その対応策の検討を進めてまいりました。 その中でさまざまな意見をいただきましたが、それらの課題は主に市民センターの館長とまちづくり協議会の役割分担や連携、市嘱託職員の館長とまちづくり協議会雇用の職員の職務、指揮命令系統に係ります市民センターの管理運営等の問題に集約をされます。その対応策としましては、市民センター館長とまちづくり協議会の連携促進策の一層の推進に加えまして、市民センターの管理運営について、まちづくり協議会への指定管理あるいは市の直営が考えられます。 しかしながら、指定管理にすれば地域の負担が増加し、また、市直営にすれば地域主体のまちづくりが損なわれることとなります。今後、公共施設マネジメントの取り組みの中で、市民センターを初めとしたコミュニティー拠点のあり方の議論を進めることとしております。市民センターの管理運営方法につきましても、引き続き鋭意研究してまいりたいと考えてございます。 次に、市民センターの館長に係長級の市職員を配置することについての見解であります。 市民センターは、地域コミュニティーの拠点施設として地域づくり、生涯学習、保健福祉などに加えまして、環境、防犯、防災、子育てなどの分野に活動範囲を広げ、更には地域包括支援センター職員が巡回相談を行うなどの取り組みを行ってまいりました。その館長は、市民が主体となった地域づくりを進める役割を持った施設の管理責任者であり、地域との調整役であります。 そこで、地域づくりに関心が高い優秀な人材を広く民間から得るため、地域づくり関係者、民間企業出身者、市民センター職員等から公募を行うこととし、平成27年度以降は全員公募の館長となっております。館長を公募することが、地域づくりのリーダーの発掘や育成という好循環につながっていることが多いことから、今後も引き続き公募を行いながら、市民センターが市民主体の地域づくりの拠点としての役割を担っていけるように努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 建設局長。 ◎建設局長(横矢順二君) 最後に、小倉北区のまちづくりについて、足立山山麓のせん定についてと、観光道路への街路灯の設置について、あわせてお答えいたします。 足立山山麓に広がる足立公園は都心に近く、森林浴の森日本100選の一つに選ばれた公園であります。これまで市民が自然と触れ合える遊歩道や市街地を一望できる展望広場、また、駐車場などの整備を行い、市民の散策や憩いの場として親しまれております。 足立公園は、春の桜や秋のもみじなど四季折々に楽しめる樹林が広がり、貴重な地域資源となっているため、沿道沿いの樹木についてもできる限り自然の状態で保全することとしておりまして、最低限のせん定にとどめてきたところでございます。しかし、樹木の成長や老朽化により、歩行者や車両の通行に支障が生じた場合や、木漏れ日が遮られ薄暗くなった場合には、樹木のせん定や伐採を適切に行う必要があると考えております。今後は利用者の意見も聞きながら、せん定や伐採が必要な場所、時期などを適切に判断してまいりたいと考えております。 次に、観光道路の街路灯につきましては、民家の周辺の道路には防犯灯を、夜間の利用が多い展望広場の出入り口などには公園灯を設置してまいりました。また、夜間の利用状況を調査したところ、観光道路から寿山町方面への分岐点がわかりにくいため、その分岐点付近に公園灯を設置する準備も進めております。 しかしながら、観光道路の山合いの約1.5キロメートルの部分には電力線が配線されていないため、電源の確保が難しく、整備には多額の費用を要することや、人家もなく夜間の歩行者も少ないこと、更には自然と触れ合う遊歩道は日の光がふさわしいと思われることから、全区間にわたる照明灯の設置は難しいと考えております。したがいまして、先ほども申し上げましたように、適切なせん定や伐採を行うことで、自然環境豊かな遊歩道を目指していきたいと考えております。以上でございます。 ○議長(戸町武弘君) 31番 長野議員。 ◆31番(長野敏彦君) 時間もございますんで、質問と要望を行いたいと、質問を2点行いたいと思いますが、まず、インバウンド観光対策についてであります。 最近聞きますと、市内を訪れる外国人、少人数の方が多いと伺っています。それも昼間です。したがっていわゆる団体で来るとかという、そういった観光客ではないということで、したがってそれぞれ車で来たりレンタカーを使ってきたりと、そういった方がレトロ、皿倉山、小倉城などにいるそうであります。したがって、私は今それぞれ受け入れ体制の関係、先ほど質問しましたが、やはり外国人観光客に対する特にこのショッピング等の利便性を高める必要があるんじゃないかと考えています。 お聞きしますと、この間、免税店等に団体で来られた場合、そういったことをやったという経験もあるそうですが、ぜひ今円安になって、ある意味ではインバウンド、外国人観光客が来やすい、そういった状況等もできつつありますので、そういった意味で空港内には免税店がございますが、知ってのとおり品物はそろっておりませんし、本当にスペースが小そうございます。ぜひそういった意味で、いわゆる外国人観光客に対するそういったショッピング等の利便性を高めるためのそういう設備ができないかということと、あわせてやはりほとんど、例えば福岡でもそうなんですが、やはり市の中心地に大型バスが駐車できて、そこで買い物していく、そういったことが必要だと思いますんで、あわせてそういうショッピングの利便性を高めるための、そういった免税店あるいはドラッグストア等々の誘致、設置、これについて見解があればお伺いをしたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 産業経済局長。 ◎産業経済局長(加茂野秀一君) 御指摘のとおり、個人旅行客が非常にふえてきているということは認識しておりまして、先ほど答弁で申しましたとおり、そういったことに対しての受け入れ体制を商業者の皆様と今話し合っておりまして、免税店に対するセミナーをやっておりましたり、それから、若松とか黒崎の商店街で実験的にそういったおもてなしのツアーをやってみましたところ、普通の商店街でも非常に好評だったということもありまして、いろいろな取り組みをやってまいりたいと考えております。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 31番 長野議員。 ◆31番(長野敏彦君) ぜひ検討していただいて、2020年の観光客、2019年までに40万人と先ほど数値目標をいただきましたので、ぜひそれに向けて、そういったいわゆる外国人観光客のための受け入れ体制をぜひとっていただきたいと思います。 次に、いじめ、不登校について改めて質問したいと思いますが、先ほどスクールカウンセラー65名、スクールソーシャルワーカー9名という現状の数値が出されました。とりわけこの間、そういったいじめ、不登校に対しましてもそれぞれふえている。とりわけいじめについては、いじめの定義の仕方によって数値がこの間変わってきたということでございますが、新しいこの定義、そういったものによりまして少しふえたということを先ほど教育長から答弁いただきました。ぜひそのために私は、この間、やはりスクールソーシャルワーカーとか、スクールカウンセラー、これらの拡充が極めて有効である、また、教育委員会もそのように考えておられると思いますが、今の現状を受けて今後の見通しについて教育長の答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 教育長。 ◎教育長(垣迫裕俊君) 御指摘いただいたとおり、学校で先生だけではなかなか手が回らないし、専門的な知識も必要であります。そういう意味でスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーは、順次ふやしてまいりまして、スクールソーシャルワーカーはスタートしたときは2人でたしか始めたと思うんですけども、現在9人になっております。子供たちが安心して暮らせるように、あるいは学校生活が送れるように今後とも充実を図ってまいりたいと思っております。以上です。 ○議長(戸町武弘君) 31番 長野議員。 ◆31番(長野敏彦君) 次に、市の活性化、特に人口対策について冒頭取り上げました。やはり私は先日の国勢調査の結果、本当に驚きました。やはりそのために私なりに、この間私は人口対策の鍵は雇用対策だということで、私は常々そういう観点でこの議会で取り上げてまいりました。したがって、そういった意味では高校卒業者あるいは大学卒業者、新卒者のそういった市内の企業への就職、あわせて定住、これは本当に大事なことであるということは、そのように考えております。 したがって、やはり北九州に生まれて育った子供たちが、この町の企業に就職し、そして、家庭を持つ、そういった一つのサイクルが本当に小さいときから自然に行われていく、私はそういったことを醸成する、そういう取り組みが本当に大事ではないか、そういった意味で、いわゆるシビックプライドといいますか、そういった醸成について、またそれが大学、高校を出てもこの町でそれぞれ住み続けられる、そういった取り組みをぜひ一貫した取り組みとして進められればと思っておりますが、その点について市長、見解があればお伺いしたいと思います。 ○議長(戸町武弘君) 市長。 ◎市長(北橋健治君) 自然動態については、子育て支援というのは評価をされているし、健康寿命を延ばしてみんな長生きしようという課題はあります。問題は、社会動態が当面の行政にとっては焦眉の急でありまして、実は昭和40年ぐらいから社会的動態はマイナスが続いているんですね。ずっと続いているということです。それが、生まれてくる数が減ってきて、昭和50年代半ばから人口減ということが表面化をしているわけです。 そのためには、やはり雇用の機会を創出するということが何よりも大事でございますが、現在でも6万人以上の方は市外から通勤、通学も若干あると思いますけれども、かなりの人が通勤をされているということであります。そういう状況の中で、私どもは例えばマイナビ情報に対してバックアップをスタートしたところ、これが相当に成果が出始めているとか、いろんな工夫をしながら、北九州の青年にいろんな就業のチャンスがあるということもあわせてやらないといけないなと。ゆめみらいワークで始めましたのは、高校生、大学生は、やっぱり隣の庭の花というのは、人間誰しも赤く見えるものでありまして、実は一部上場、コマーシャルに出てくる会社以外にもたくさんの未来を持った、可能性を持った企業があります。中小企業があります。そのよさをぜひ親御さんにも、特に進路指導の先生にも一緒になって再評価をしてほしいという努力も必要だと思います。 いずれにしても、私ども定住の努力であるとか、市外から入ってこられる方の住宅の支援であるとか、ありとあらゆる努力をして人口減に歯どめをかけるわけでございますが、基本はやはり雇用機会を創出する、特に若者が市外に出ていくときのITでありますとか、いろんな業種があると思います。そういったところの誘致活動も一層努力を続けていきたいと思っております。 ○議長(戸町武弘君) 31番 長野議員。 ◆31番(長野敏彦君) あと要望を申し上げたいと思います。ぜひ人口対策、子供たちがこの町で生まれて、この子供たちがまたこの町に住み続ける、そういう一つのサイクルをつくり上げる、そういったものをぜひ今後とも強めていただきたいなと思います。 貧困対策を先ほど質問しました。16.3%、ひとり親家庭の貧困率は54.6%ということで、先ほどの答弁を聞きますと、なかなか市内全域のひとり親家庭の皆さんが、先ほど課題として上げられましたとおり、十分承知していない、そういったことがありますので、ぜひやはり広く知っていただいて、この制度を利用していただく、そして、本当に仕事を持つことによって貧困状態から抜け出す、そういう施策をぜひ今後とも進めていただきたいと思いますし、強めていただきたいと思います。 それから、地元の問題で多少取り上げてみたいと思うんですが、延命寺臨海公園、ぜひ新しくスケートボードの、そういったものがこの公園に設置されるようです。確かに地域の皆さんと話をしますと、受け入れてもいいんじゃないかという声は多く聞こえますので、いずれにしましても、やはり新しくできる施設で、初めてのそういう施設なんで、やはりそういった意味では十分地元の皆さんとの協議を含めて、十分なコンセンサスを得るように努力していただきたいと思います。 それから、今回実は取り上げたかったんですが、私20年間、議員として平和問題について、この議会で質問してまいりました。今回の議会でも平和資料館を勝山公園内に設置するという市長からの決断がございました。本当に私はこのことをずっと、この間言い続けた者として、心から感謝を申し上げたいと思います。 これに伴って1点だけ要望したいと思うんですが、この建設予定の平和資料館に、ぜひ旧小倉陸軍造兵廠で働いていた学徒動員の皆さんに関する資料、あるいは小倉炭鉱で働いていた外国人などの資料、こういったものをぜひあわせて調査、収集していただいて、この資料館に展示していただきたい。また、今議会ではアメリカの文書館などでそういった調査、収集をすると、そういった予算が出ていますので、ぜひそういったこととあわせて幅広い収集をこの資料館にしていただきたいと考えております。 最後になりますが、私は今期限りで引退します。議場の議員各位並びに執行部の皆さんには長い間本当にありがとうございました。任期後は、一市民として皆さんとともにこの町の未来のためにもう一踏ん張りすることを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(戸町武弘君) 以上で一般質問は終わりました。 本日の日程は以上で終了し、次回は12月9日午前10時から会議を開きます。 本日はこれで散会いたします。                  午後3時3分散会...