鯖江市議会 > 2010-03-09 >
平成22年 3月第376回定例会−03月09日-02号

  • "グループホーム等"(/)
ツイート シェア
  1. 鯖江市議会 2010-03-09
    平成22年 3月第376回定例会−03月09日-02号


    取得元: 鯖江市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-21
    平成22年 3月第376回定例会−03月09日-02号平成22年 3月第376回定例会             第376回鯖江市議会定例会会議録    …………………………………………………………………………………………        平成22年3月9日(火曜日)午前10時00分開会    …………………………………………………………………………………………    〇出席議員(18人)            2 番  帰 山 明 朗                          3 番  石 川   修                          4 番  奥 村 義 則                          5 番  佐々木 勝 久                          6 番  遠 藤   隆                          7 番  小 竹 法 夫                          8 番  海 野 宣 彦                          9 番  平 岡 忠 昭                          10番  丹 尾 廣 樹                          12番  木 村 愛 子                          13番  佐々木 敏 幸                          14番  加 藤 拓 雄                          15番  山 崎 文 男                          16番  水 津 達 夫
                             17番  末 本 幸 夫                          18番  蓑 輪   昇                          19番  玉 邑 哲 雄                          20番  菅 原 義 信    …………………………………………………………………………………………    〇欠席議員(1人)              1番  高 田 義 紀    …………………………………………………………………………………………    〇説明のため出席したもの  市長           牧 野 百 男                  副市長          池 田 達 昭                  教育長          藤 原 宣 章                  総務部長         森 本   茂                  政策経営部長       千 秋 冨 秀                  健康福祉部長       山 本 信 英                  産業環境部長       竹 内 秀 博                  都市整備部長       田 中 憲 男                  会計管理者        天 谷 武 博                  教育委員会事務部長    宇 野 徳 行    …………………………………………………………………………………………    〇説明補助者として出席したもの                  総務部次長兼総務課長   加 藤 政十司                  政策経営部次長兼税務課長 笹 本 鉄 美                  秘書広報課長       牧 田 泰 一                  政策推進課長       佐々木 繁 樹                  財政課長         伊 部 雅 俊                  商工政策課長       中 村 修 一                  農林政策課長       水 島 秀 夫                  社会福祉課長       酒 井   誠                  教育政策課長       辻 川 哲 也                  都市計画課長       有 澤 一 之                  監査委員事務局長     松 村 里 見    …………………………………………………………………………………………    〇職務のため出席したもの  議会事務局長       伊 部 孝 幸                  議会事務局次長      横 道 正 明                  議会事務局参事      西 村 郁 夫                  議会事務局次長補佐    丸 田 美智代    …………………………………………………………………………………………               開議 午前10時00分 ○議長(山崎文男君) これより本日の会議を開きます。  御報告をいたします。1番 高田義紀君から、本日ならびに明日の会議に、都合により欠席の届けが出ております。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりと定め、直ちに議事に入ります。    ………………………………………………………………………………………… △日程第1.議案第1号 平成22年度鯖江市一般会計予算ほか21件に対する質疑 ○議長(山崎文男君) 日程第1、議案第1号 平成22年度鯖江市一般会計予算ほか21件について、これより質疑に入ります。  質疑はありませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(山崎文男君) ないようでありますので、質疑を終結いたします。  これより議案の付託を行います。  ただいま議題となっております議案第1号から、議案第26号までの20議案については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、各常任委員会に付託をいたします。    ………………………………………………………………………………………… △日程第2.一般質問 ○議長(山崎文男君) 日程第2、一般質問を行います。  発言通告書に基づき、順次発言を許します。  最初に、8番 海野宣彦君。              〇8番(海野宣彦君)登壇 ◆8番(海野宣彦君) おはようございます。  質問通告書に従いまして、質問を進めさせていただきます。  初めに、教育環境の充実についてお伺いいたします。  小・中学校の教育現場において、教員が児童・生徒に向き合う時間が不足していると、隋分前から言われております。そのためには、教員の事務量の軽減が必要なのではないかとも言われておりますが、これまで、その改善に向けて、どのような対策なり対応がなされてきたのか。その結果として、負担軽減につながったのかどうかについてお聞きいたします。 ○議長(山崎文男君) 宇野教育委員会事務部長。 ◎教育委員会事務部長(宇野徳行君) おはようございます。  海野議員の御質問にお答えいたします。  教員の負担軽減への取り組みについてのお尋ねでございますけれども、このことにつきましては、国や県においても議論されているところでございます。本市におきましても、教員の多忙化解消、負担軽減のために、次のような取り組みを行っております。  まず、教員本来の仕事といたしましては、授業、学級担任、校務分掌そして部活動などがあるわけでございますけれども、それに加えまして、近年は児童・生徒の家庭環境が大変複雑化してまいりまして、家庭の問題などが学校に持ち込まれるようになってきました。それが教員の負担感がます要因の一因ともなっております。このように、学校を取り巻く環境が変化する中で、教師自身が子供と直接向き合い、そして学習指導、生徒指導に専念するための時間を十分確保することが難しい状況になってございます。  そこで、本市におきましては、教員の多忙化解消、負担軽減策といたしまして、教員の加配や増員、外部人材を活用した支援、ITを活用した情報の共有化、行事の見直しなどを図ることを中心にいたしまして対応をしております。  まず、教職員等の加配でございますけれども、現在は、例えばきめ細やかな学習指導を行うため、県の事業によりまして、小学1、2年生34人以上のクラスに、低学年学校生活サポートといたしまして非常勤職員を15名配置しております。また、鯖江市単独におきましても、学校生活学習支援員を20人配置してございます。  また、不登校児童対策といたしましては、スクールカウンセラーを9名配置しておりまして、また、相談室で学習しております生徒を学級復帰できますように支援していく学級復帰支援員、それから三つの中学校にそれぞれ相談室支援員を配置しております。  また、地域スポーツ人材活用実践支援事業社会人地域人材活用事業を利用しまして、中学校のクラブ活動の野球、サッカー、柔道、体操、バレーボールまた合唱などの指導を、外部から招きました専門家にしていただいております。  また、ITを活用いたしました情報の共有化についてでございますけれども、校務用コンピューターを、ことしの1月末までに全教職員に配置を完了したところでございます。これによりまして、校務関係の文書や教材など、情報の共有化が図られまして事務の効率化が進むことによりまして、教員の負担軽減も図れるというふうに考えております。  さらに、行事の見直しとしまして、学校に対します調査や各機関からの作品募集等につきましても、教育委員会で精査をいたしまして、学校現場に不要な負担がかからないように留意をしているところでございます。  これらのことによりまして、学校の現場の方からは、「支援員の配置によって気がかりな児童への負担が軽減された。」、「部活動の指導に当たって精神的な負担が軽減された。」、「全教職員へパソコンが配備されましたので、時間に制限されずにパソコンが使用できる。」、「メールにより事務連絡が可能となり時間短縮ができた。」などの声も聞かれております。これらが多忙化の解消、負担軽減につながったものというふうに考えております。  また、このような教職員の負担軽減ため、新年度におきましても、さらにこれらの政策を充実させていきたいというふうに考えております。例えば、市単独で配置しております学校生活支援員を5名増員いたしまして25名とすることや、新学習指導要領による外国語活動、英語に親しむ活動事業でざいますけれども、これらの支援のために外国人講師の派遣回数をふやすこと、さらに小中学校の図書館の充実ために学校図書館支援員を配置することを予定しております。  これら教職員の多忙化解消、負担軽減に向けました教育環境の充実により一層努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) 教員の負担軽減というのは、教員のためというよりも、その先にある子供のためというのが目的ですから、負担軽減が最終的にはやはり児童・生徒向き合う時間がふえるということにつながるように、今ほどたくさんの施策を実施していることをお聞きましたので、今後ともそういう考え方で学校現場への対応をお願いしたいと思います。  今ほどお話にありましたように、教育現場におけるIT化という件について、ちょっとお尋ねします。  教育現場におけるIT化というのは、児童・生徒に対するコンピューター教育の推進とあわせて、教員の校内事務の負担軽減に活用されるという認識は持っております。それがゆえに学校現場へのパソコン設置を今まで進めてこられたと理解しておりますが、この件について2点ほどお尋ねいたします。  まず児童・生徒へのコンピューター教育の推進についてですが、やわらかい頭の子供たちは、コンピューターの操作方法などはすぐに吸収してしまうと思います。問題となるのは、まだ社会的な善悪の判断などが的確になされない成長期の子供たちだからこそ、コンピューターのネット社会の怖さをどう子供たちにわかってもらえるかという教育が大事な点であります。その点について、今までどのような対応をなされてこられたのかお聞かせください。  そして、学校現場へのパソコン設置が校務への負担軽減にどのように効果が出ているのか、具体的にもう一度お願いいたします。 ○議長(山崎文男君) 宇野教育委員会事務部長。 ◎教育委員会事務部長(宇野徳行君) ITを取り巻く子供たちへの弊害といいますか、それに対する対応についてのお尋ねでございますけれども、パソコンそれから携帯電話の普及によりまして、子供たちは、議員がおっしゃいましたように、ネット犯罪や、またネットいじめ等の危機や弊害にさらされている現状でございます。  対応といたしましては、情報モラル教育の充実を推進していくことも大事でございますし、また、家庭や地域と連携しながら子供を守っていく必要があるというふうに考えております。  昨年4月には、国の方で、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律が施行されまして、インターネット事業者の責務、また保護者の責務などが規定されました。先週の土曜日にも、東京で携帯電話やインターネットを使った犯罪やいじめから子供を守る方法を考えるフォーラムというものがございました。この中では、「多くの子供たちが、学校名などの個人情報を安易に携帯電話などに自分のプロフィールを載せていて危険である。」、また「携帯電話やパソコンを取り上げるのではなく、正しい使い方を教えるべきである。」、また「子供がどのように使っているのか、子供の世界に親がもっと関心を持つべきだ」と。また、中学生のパネラーも「買ってもらったときに、まず使い方のルールをつくることが必要だと感じた。」と、そういった意見が出ておりました。  本市におきましても、平成20年12月に、市内小・中学校の児童・生徒や保護者を対象にいたしまして、携帯電話またパソコンのネット利用にかかわる実態と意識調査を行っております。その結果を把握いたしまして、市PTA連合会や校長会と連携いたしまして、昨年3月には学校や家庭、児童・生徒がそれぞれの立場でできますインターネット利用の指針をリーフレットにまとめまして、配布をしたところでございます。また、同じ情報を鯖江市のホームページでも配信するなどいたしまして、注意を呼びかけてきました。  これからも教育におけます情報化を進めていくとともに、教職員の指導力の向上、それからIT社会に対応できます児童・生徒の育成に努めてまいりたいというふうに考えております。  しかし、家庭でぜひお願いしたいことは、先ほどの意識調査によりましても、パソコン利用の決まりを決めている家庭は、小学校では44%、中学生では46%でございました。半数以上の家庭でルールを決めていないという状況でございますので、子供たちがトラブルに巻き込まれる可能性が非常に高いと言えます。いま一度、家庭で使用時間、場所また使用機能の制限、保護者の管理など、きめ細やかなルールづくりを、親子でしていただきたいと思っております。  また、教職員の負担軽減でございますけれども、先ほども申しましたけれども、教職員にそれぞれ1台ずつパソコンが配置されましたので、校務関係の文書の教材などの情報の共有化が図られますし、事務の効率化も進んでまいりました。また、それぞれ時間に制限されることなくパソコンを使うことができましたので、そういった面で負担軽減が図られたというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) はい。子供がITの世界でいろいろ体験していることというのは、親が使っているパソコンの内容とは全然違うと。親が全く知らないということは多々あると思います。以前の2月の新聞で、鯖江市の教育委員会が学校情報セキュリティポリシーを策定して、教職員を対象に研修をしているという内容も知っております。さらに、各中学校が独自に、保護者に対して、パソコンルームを使ってネット社会の怖さを知ってもらおうという活動をされているということも伺っております。その研修というのは、パソコンの世界のネットの怖さを実体験できるような、できるだけ保護者に対しても子供に対しても、怖さを体感できるような現実的な研修をしていただければなと思います。  質問を変えます。健康福祉の諸問題についてお聞きします。  医療費が年々増加し、国保が負担する医療費がふえているため、国保の財政が圧迫されている全国的な傾向の中で、鯖江市も例外ではなく医療費が上昇しております。医療を受けるなということではなくて、無駄を省き、健全な活用を図ることが大切かと思います。  その考え方としては、病気をしない体をつくること。病気は早期発見し、早期治療すること。お医者さんを次々と変えて、多くの病院を渡り歩く重複受診をやめること。治療の際の薬剤でジェネリック医薬品などを利用することなどなど。全国的にがけっ縁に立っている国保財政について、制度そのものの改革は国がやるべきことでしょうが、地方自治体としての対応も問われると考えます。  そこで、鯖江市として、この予測できた事態に対しこれまでどのような対応がなされてきたのか。また、がけっ縁に立っている国保が新年度を迎えるに当たり、どんな対策を用意されているのかをお聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長
    ◎健康福祉部長(山本信英君) 医療費増加への具体的な対策についてでございますが、まず初めに、平成20年度の国民健康保険加入者1人当たりの費用を、県内の他市町と比較いたしますと、鯖江市は26万1,570円で、17市町の中で最も低い状況となっております。しかしながら、議員もおっしゃったとおり、どの市町も医療費総額は年々増加する傾向にございます。本市の場合も、平成20年度と平成21年度のそれぞれ4月から9月の診療分を6カ月分ですけれども、総額比較しますと、平成21年度は平成20年度に比較しまして5.3%の伸びになっております。  この医療費が増加する原因でございますが、高齢化の要素、それから医療技術の進歩、新薬の開発などが大きなウエートを占めていると思っております。今後、こういう伸びを抑えるには、患者の負担の引き上げや診療報酬のマイナス改定を行わない限り、自然的に3%から4%の伸びになると言われております。  そうはいいましても、財政状況が非常に厳しい中で、いかに医療費を抑制していくかということでございますけれども、非常に重要なことと認識いたしておりまして、現状におきましても、先ほど議員もおっしゃいましたけれども、病気の早期発見、早期治療の推進や予防の観点から、全庁的に健康づくりに関するさまざまな取り組みを行っているところでございます。  国民健康保険事業では、医療費の適正化の観点から、ジェネリック医薬品のさらなる普及促進を図り、また、レセプト点検の強化などを徹底しております。また、生活習慣病対策であります特定健康診査や特定健康指導では、新年度から受診の個別化を図るがん検診とセットにいたしましたクーポン券を導入するほか、受診率の上昇率が高い自治体の取り組みを参考にしながら、本市の受診率向上を目指してまいりたいと考えております。  また、介護予防の観点では、町内公民館、地区公民館で、「健康寿命いきいきサロン」や「介護予防いきいき講座」などを実施いたしておりますので、今後もサロン設置の拡大、それから介護予防教室の参加者増を図るとともに、事業の中で実施いたしております高齢者相談におきまして、保健師、看護師による医療機関への適正受診、早期受診の勧奨を進めてまいりたいと考えております。  また、生涯を通じて健康で潤いのあるスポーツライフを送ることは、健康づくりには大変重要なことでありますので、環境整備の面では多様化する市民ニーズに、より効果的、効率的に対応するために、指定管理者制度を導入いたしまして、民間のノウハウを活用した健康づくりを推進してまいります。また、さらに市民がスポーツに手軽に取り組める環境づくりといたしまして、つつじマラソンや市民スポーツの日など、イベントや多種多様な教室を開催していきたいと考えております。また、公民館単位でございますが、そこでは健康教室、健康講座、ウオーキングなどを実施したり、高年大学におきましては、講座やクラブ活動を充実させて、健康づくり、生きがいづくりを推進しております。こういうさまざまな事業を実施する中で、市民の方々の心と体の健康づくりの促進をしていきたいと考えております。  しかしながら、この施策を行えば確実に医療費の抑制につながるというような特効薬はなかなか見当たりませんけれども、その効果が表れるのは5年先、10年先と言われておりますので、今後ともできる限り効果的な事業を模索していきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) はい。私が結論として申し上げたかったことを先に言われてしまったんですけれども。  今の御回答の中に、「全庁的な対応をしている」というお話がありましたけれども、「全庁的」というのはどこまでのことを言っているのかなという疑問があるんですね。今、国保の担当部署とか、保健師さんのいる部署とか、いわゆるスポーツ課とか、健康づくりにかかわる部署と一般的に見られるような部署だけではなくて、例えば、今お話がありましたけれども、健康づくりのために、夜、夕食後外を歩いている人たち、たくさん見かけます。暗い中で道路を歩いていると、危ないなと思うこともあります。そうなってくると、夜間歩いたり走ったりするということに対して、鯖江市内の道路の環境の整備、こういうものも必要になってくると思うんですね。  ですから、全庁的な対応というのは直接的に関係する部署の話だけではなくて、それ以外の部署についても、この鯖江市民が健康になって医療費ができるだけ抑制されるように、私たちの部署で何かできることがないかという前向きな考え方で取り組んでいただかないといけないことだと思います。  以前の議会で、私、提案させていただいたんですけれども、例えば体育館の休館日これを、休館日をなくして、より市民がたくさん使えるように手配する。これも一つの方法だと思うんですね。あるものは使っていく。使いにくいものは直していく。それで、健康とかスポーツとかという部署だけの問題じゃなくて、全庁的に対応していただきたいというのが私の提案です。そこについてどうでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 議員のおっしゃいます全庁的な取り組みでございますが、今現在、健康づくり推進チームというものが、役所の中で、横断的なチームを組みまして、鯖江市の健康づくりにいろいろと考えをまとめているチームがございます。そういう中で、そういう道路とか関係各課も取り入れて対応することも可能かと思っておりますので、今後、そういう考え方もしていきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) はい。ぜひとも、本当の全庁的な対応で、とにかく医療費を抑えるためには、あらゆる手段、たくさんの知恵を持ち寄って対応していただきたいと思います。  質問を変えます。  3月2日付の新聞記事に、「都心の路上生活者の3割に知的障がい疑い」という記事がありました。先天的に障がいのある方が路上生活になったのか、あるいは路上生活を続けるうちに後天的に障がいが出たのかはわかりませんが、いずれにしても深刻な例だと考えます。  質問ですが、障がい者を持つ保護者の悩みとしてよく耳にしますのは、私たち、つまり親がいるうちは、私らでなんとでもする。だけど、私らがいなくなったら、あの子、つまり障がい者はどうなるんだろうという言葉です。この言葉に対して、行政として現時点で大丈夫ですよと。行政がしっかり皆さんの代わりに面倒を見ますよというお答えがいただけるのかどうかを、まずお聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 先ほど議員がおっしゃいました、障がい者の方の親御さんがいる間は、そういうのは大丈夫だけれども、親御さんが年いってからどうなるのだろう、何とかなるのかという御質問でございますが、その中には、障がい者に対する生活拠点の確保ということだと思うのですけれども、鯖江市におけるグループホーム、ケアホームのサービスがありまして、現在33名の方がそういう施設を御利用なさっております。平成19年度で16名、平成20年度で24名と年々伸びてきておりまして、障がい者の地域移行が促進される中で、今後もさらに増加していくものと考えております。  こういう33名の方につきましては、施設の利用者が6名、市外の利用者が27名となっておりますけれども、これはグループホームやケアホームが居住系のサービスでございまして、生活介護や就労継続支援といった日中活動型のサービスと組み合わせて利用されているということから、通所される日中活動型の事業所と距離的に近いグループホームや、ケアホームに利用されているというような状況になっております。  先ほど議員もおっしゃっておりましたけれども、地域の意見といたしましては、障がい者からは、「施設から退所して、できれば地域で暮らしたい」という声がございますし、家族からも「将来のことも考えて家族との同居から自立した生活をさせたい」というような声もございます。申し上げるまでもなく、障がい者計画にも載せてございますけれども、障がいのある方が地域で自立した生活を送るためには、生活の場となります住宅の確保が不可欠でございます。できるだけ地域生活を継続していくという観点からも、グループホームやケアホームを拠点とする生活への移行支援が重要だと考えております。  鯖江市といたしましても、既設のグループホームやケアホーム、それから福祉ホーム等の活用を中心に、障がいの程度や種類、経済状況等も踏まえながら、利用希望者の意向に遅滞なく応じることができる受け皿づくりを引き続き進めていかなければならないと考えております。それから、在宅の障がい者に対するさまざまな相談支援やケアマネジメントを行う際に、御要望に応じまして、グループホームやケアホーム等での生活に移行するための準備的な支援の取り組みも進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) 多分聞いている人は、私の質問と答えが合っていないなということをわかってらっしゃると思いますけれども。グループホームについては次の質問で行くつもりだったんですけれども先に答えられてしまったんで、それはそれで結構です。  ただ、グループホームをつくるとかつくらないとか、ケアホームがどうのこうのということは、一つ一つの細かな話なんですね。私は、障がい者を持つ保護者の皆さんが自分に万が一のことがあったときに、行政が「大丈夫ですよ」と、いろんな手立て、こういう施策があって、「安心して皆さんの代わりに面倒を見る体制が整っていますよ」と。これが、保護者に伝わっていかないと、「どうなるんだろう、どうなるんだろう」と心配するばかりなんですね。ですから、今ほど、先んじてお答えいただきました、このグループホーム等の件、今現在どうかという問題に対応することも大事ですけれども、今後、どう需要が予測されていくかと、こういったことまで踏まえた準備をしっかりしていただいて、ぜひ、親御さんが安心されるような返答ができるような体制を整えていただきたいと思います。  障がい者に絡むことで、もう一つですけれども、高齢者同様障がい者にとって、障がいの内容や状況により異なりますが、外出に制限があったり、外出を控えざるを得ない方たちにとって、屋内でテレビを見ることは大変な楽しみだと聞いております。来年の地デジ移行を控え、その受信体制への準備が適切に進められていてほしいと願っておりますが、行政として、この部分に対する対応はどうなのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 地デジへの対応についてでございますが、総務省では経済的な理由で地上デジタル放送の番組を見ることができない世帯、それから具体的に申し上げますと、生活保護を受給しているあるいは障がい者のいる世帯で、その全員が市民税の非課税措置を受けているなどというようなことによりましてNHKの受信料が全額免除となっている世帯に対しまして、簡易なチューナーの無償給付や室内アンテナの無償給付、またはアンテナ等の改修などの支援を行っているところでございます。  県内におきましても、昨年の10月より既に、NHK受信料の全額免除を申請済みの世帯に対しまして、NHKから地デジ放送受信のための支援の申込書が送付されております。この2月末現在で、本市の申込件数は101件ございまして、平成21年度分の支援事業といたしまして、順次工事が行われていると聞いております。また、この支援事業につきましては、来年7月までの継続事業でございますので、本市といたしましても、引き続き市のホームページ、広報などで、支援の対象となる世帯の皆様に情報提供を行っていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) はい。一般の健常者にとっては、たかがテレビかもしれないですけれども、障がい者にとっては、唯一の娯楽であるパターンもあるかと思います。たかがテレビではなくて、自宅にこもったりすることがないように、明るい毎日が送れるように、地デジへの対応をちゃんと取り組んでいただきたいと思います。  質問を進めます。  市民参加とまちづくりということでお聞きいたします。  市内各地区の公民館は、生涯学習、社会教育の拠点として機能していることは承知しておりますが、地域のまちづくりの拠点としても、地域住民からは認識されているのではないでしょうか。鯖江市が、各地区ごとのまちづくり、地域活性化を望んでいることには何ら異存はありませんし、大賛成です。地域の活動拠点として、今後も公民館という場所が生かされていくかと思います。  そういうことからしますと、その公民館のスタッフは、まちづくりの地域活動における、とても大切なコーディネーター役などを果たさなければならない場面もあろうかと思います。公民館スタッフには、的確な事務作業を行う能力は当然のことながら、地域のまちづくりを支援していく企画力であるとか、調整能力であるとか、その他に知識以外の柔軟で豊かな人間性のような魅力が必要になってくるかと考えます。  これからの公民館は、今まで以上にその機能強化、つまりスタッフの能力向上が必須だと思うのですが、どのようにお考えなのでしょうかお聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 公民館の機能の強化についてのお尋ねでございます。  議員御指摘のとおり、公民館といいますのは、一つには社会教育としての機能といいましょうか、地域の学習拠点という機能があるというふうに思っております。  それから二つ目には、地域の皆さん、いろんな団体の活動の場として、あるいは地域の住民の方々の交流の場としてもそういう機能を有しているというふうに思いますし、それから3点目としては、議員御指摘のように、行政を初めといたしまして、さまざまな公共的な団体、あるいは公共的な機関などからの情報を整理して地域の方々にお伝えしたり、あるいは地域と行政、行政と地域とのいろんな連絡あるいは連携と、そういう役割もこれからの役割として期待をされております。  特に、御指摘のように、地域住民が主体となって、まちづくりや地域団体の連携が、今、各地域で活発化しておりまして、地域の活性化、その活動の拠点というのは、主に公民館を中心に行われているのが現状だというふうに思っております。  このような状況の中で、今議会に御提案をさせていただいております市民主役条例というものが、これが、これからどういうふうにして具現化していくかという、こういうことを見据えますと、御指摘のように、公民館の職員の能力の資質の向上といいましょうか、それは、これからの重要な課題だというふうには思っております。現在も、公民館の職員の方々には、生涯学習課で定期的な研修はもちろん開催させていただいておりますし、また、県内でいろんな職員研修の機会がありますので、そういうものを積極的に受けていただいておりますし、また、日常的な情報の共有という観点で、定例的な職員会議の開催等も行っておりますし、接遇の研修なども積極的に受けるようにお願いをいたしております。また、専門的な知識とか技能とか、技術を身につけていただくための社会教育主事の資格取得ということも計画的に進めております。また、ある一定の期間には、人事異動ということで、職場の活性化も含めましたそういう対応もとっております。  これから、御指摘のように、市民主役条例ということで、地域の方々とともに地域をつくっていくということになりますので、おっしゃるような企画力だとか、調整力だとか、そういうことが更に伸びるように、私どもとしても研修に力を入れていきたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) 今、決して問題があるから何とかしろという話ではないんですよ。将来を見据えて、地域の活性化のためには、公民館の役割というのはもっともっと高まっていくと思いますので、そういった実力をつけるような研修なり、指導なり、教育なりを望むところです。  質問を変えます。  防災情報提供のシステムについて、お伺いいたします。  市長は、提案理由の説明で、災害に強いまちづくりについて、従来、防災行政情報広報のため同報系防災行政無線を整備してきたが、過去の豪雨や台風のときに、防災行政無線が屋外では十分な効果が得られなかったという教訓から、情報の多重的な伝達手段としてコミュニティFM放送を活用した防災情報受信機を整備する。各区長や民生委員児童委員宅のほか、市内公共施設に配備し、災害時の住民の安全確保に活用していくとの説明がなされました。  市内公共施設への防災情報受信機の設置はともかくとして、各区長や民生委員児童委員などの特定の人間に対する情報提供であるなら、今の時代、携帯電話を活用する方がより確実に情報伝達ができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 緊急情報の伝達手段についてのお尋ねでございますけれども、ちょっと先に、今、議員もおっしゃいましたけれども、現状等について少し述べさせていただきたいと思います。  現段階では、市民の皆様に緊急情報をお知らせするケースとしましては、消防庁、国の方の消防庁の方から、通信衛星を通じまして、私どもの防災行政無線ネットワークに連結するようなシステム、これは全国瞬時警報システムと申しますけれども、通称「J−ALERT(ジェイアラート)」というふうな呼び方をしておりますけれども、こういったネットワークシステムによりまして、国民保護情報とか、それから地震の情報、大規模な気象警報情報ですね。そういったことを、国の方から連絡が市の方に来るようになってございます。それを受けまして、市民の皆様に緊急情報をお知らせするわけですけれども、今現在は、鯖江市、平成16年の福井豪雨を受けまして、豪雨災害、豪雨対応としての防災行政無線を、屋外に支柱を立ててスピーカーを設ける形を市内32カ所、神明地区、それから主に東部地区、いわゆる福井豪雨で被害を受けた地域を対象に、豪雨対応とした連絡体制が敷いてあると。  しかし全市的には、そういうシステムがないところもあるという課題がございます。そういった課題を是正するために、今回、今、議員おっしゃったようなFM波を使いまして、市内に等しく情報を伝えていこうというふうな制度を設けようとしているところでございます。この宣伝もさせていただきたいのですけれども、受信機に電源が入っていなくても、こちらの方から電波を出すことによりまして自動的に受信機が立ち上がるというようなものでございまして、屋内に設置していただきますと、家庭におられる方が聞けると。区長さんの御家族の方などが聞けるという、そういうようなものでございます。  本題でございますけれども、携帯電話でございますけれども、携帯電話の場合に、今想定されておりますのは大規模な災害等を想定しての対応でございますけれども、大規模な災害になりますと、携帯電話の通信集中防止と申しましょうか。みんなが一斉に携帯に電話がかかってきますと困るということで、通信会社の方から通信規制というのが行われるわけです。規模の大きい災害になりますと、電話がかかりにくくなる、携帯がかからなくなると、こういったデメリットがございますので、当面考えておりますのは、FM波はそういったことはございませんので、一方向の伝達手段ではございますけれども、そういったものを中心に、あるいはホームページの活用であるとか、最近ケーブルテレビなんかのメール配信などもかなり普及しておりますので、多様な手段によりまして市民の皆様方に緊急情報をお知らせしていきたいと。もちろん小規模な、小さなローカル的な災害でございますと、携帯電話を使わせていただきまして、区長さんなどからも番号なんかもお知らせいただいておりますので、そういった折には、携帯電話を活用して連絡をさせていただきたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) 私が申し上げたかったのは、携帯電話で双方向のメールシステムを利用したほうがいいのではないかということなんですね。電話じゃなくて、携帯電話を活用したメールシステムで、双方向のシステムを構築すべきだと。  それはなぜかといいますと、一方向だと聞いている方がわからないと。以前の豪雨のときにも、私が耳にしたのは、その地区、地区で責任のある立場の方、区長さんとか民生委員さんとかがどういう行動をとるかといったら、そういう事態が起こったときに、やはり現場へ行くんですね。川が問題だとしたら川の方へ行っちゃう、あるいは1人暮らしの老人宅がどうなっているのかということが気にかかって、そっちへ行っちゃうんですね。だから自宅でじっと待っている人がいないんですね。それは、ある意味喜ばしいことなんですね。それだけちゃんと行動的に動いていただけるというのは。ですから、そういう方たちに確実に情報を伝えるためには、やはり、どこへ行ってもつながる、連絡がつくという携帯のメールシステムの方がいいのではないかということを思ったわけです。  聞くところによりますと、市の職員さんの緊急伝達手段は携帯のメールシステムを使っているんですよね。でしたね。それと同じことだと思います。携帯の方が使えないこともあり得るかもしれませんけれども、確率的にいうと、携帯電話を使った方が、双方向であれば、流した情報が、その人が受け取ったかどうか、見たかどうかという返事が返ってくるわけですから、非常にこれは効率的な情報伝達手段だと思いますので、FM放送とシステムというのは、そういう面で携帯のシステムに比べると、そういうマイナス面というか、弱点がもう今の段階でわかっているということだと思いますので、また検討する機会がありましたらよろしくお願いします。  質問を変えます。  公園の施設整備についてお伺いいたします。  市長は、提案理由説明で、平成21年度に国が生活者の視点に立った、安心で質の高い暮らしの実現や災害に備えた防災性の向上など、公園における総合的な観点から、都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業の創設を受けて、この事業の活用でフェンスや遊具などの公園施設整備を行い、快適で安全な公園づくりを進めるとおっしゃいましたが、具体的に今後どのような公園をつくろうとしているのかをお聞きします。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 市民参加のまちづくりにおきます公園施設の整備についての御質問でございますが、議員御指摘のとおり、都市公園は安らぎ、それから潤いをもたらす緑の空間であると同時に、災害時には緊急避難場所として機能するなど、地域住民にとって非常に重要な役割を担っている施設でございます。このような中で、最近の高齢化社会や循環型社会など、社会情勢の変化に合わせた公園整備が求められているのが、きょうこのごろでございます。  本市では、だれもが安全に安心して利用できる公園の整備を目指しまして、議員おっしゃられましたように、平成21年度に国が創設いたしました都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業を活用いたしまして、老朽化の著しい都市公園のフェンス、それから園路ならびに遊具の改修を計画しているところでございます。また、国の補助制度を活用いたしまして、平成23年度には、公園施設の安全性の確保やコストの縮減の観点から、都市公園内のスポーツ施設を含めた公園施設全体の公園施設長寿命化計画を策定いたしまして、計画的かつ効率的な施設更新を図っていきたいというふうに考えているところでございます。  今回の改修に当たりましては、施設の遊具の利便性、安全性を確保しながら、地域の御要望や御意見等を積極的に取り入れまして、地域や利用者の皆様のニーズに合った質の高い共有空間の整備を進めていきたいというふうに考えております。  また、これらの整備された公園を、市民参加のもとで市と協働しながら維持管理を行う里親制度への参加も募りながら、市民と行政が連携した公園を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) ただいまのお答えの中に、「その地域の意見をよく聞いて」というお答えがありましたので、まさにそれを実施していただきたいなと思っています。  町内事情により、公園に求める機能は異なってくると思います。ある町内では、子供たちが多いので遊具をふやしてほしいというニーズがあるかもしれない。ある町内では、冬季には雪捨て場にできないだろうかという発想があるかもしれない。災害時の避難場所という話もありましたけれども、以前、千葉県でしたか災害発生時に公園に避難してきた住民の避難生活に支障を来たさないように、ベンチがかまどになったりとか、水タンクがあったりとか、公園のレイアウト自体が、テントが張りやすいように配慮されたレイアウトをされていたりとか、そういった災害が発生した場合に公園がどう使われるのかを想定した公園づくりというものに取り組んでいるところもあるわけですね。決して画一的な公園ではなくて、先ほどおっしゃいましたように、地区の要望や、その公園のニーズや将来像をしっかり把握した上で、その老朽したところを元に戻すという単純な発想じゃなくて、その公園が今後どう使われるかで修繕の仕方も変わってくるかと思うんですね。そういった公園施設整備をしていただきたいなと思います。  質問を変えます。  フリースポットの設置についてお伺いします。  市長は、提案理由説明で、パソコン等でインターネットに無料接続できるフリースポットを市の施設に設置するとおっしゃられました。具体的にどの施設に予定されているのか。もし今の時点でわかればで結構ですが、1カ所の設置におおよそどの程度の費用を要するのか、お尋ねします。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) フリースポットについてお答えいたします。  今、考えておりますのは、市役所の市民ホール、市民が一番たくさん来られる市民ホールですね。それから市役所の食堂、文化の館、この3カ所に当面フリースポットを設けまして、情報化社会に対応するような取り組みをしてまいりたいというふうに思っております。また、利用状況などを見まして、さらに拡充していかなければならないケースも考えております。  それから費用でございますけれども、フリーにインターネット環境が使えるところに無線LANのルータを設けるわけですけれども、大体一つ3万円前後のもので、あとはそれに配線であるとか、そういった工事を含めた経費で、1カ所当たりの費用がかかるものというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) 恐らく、聞いている人の中で、フリースポットという言葉自体がわからない方も多いかと思います。自宅とか職場とかではなくて、たくさんの人が集まってくるような場所で、自分の持ってきたパソコン、手にしているパソコンでインターネットできますよという環境ですよね。  そのフリースポットですけれども、今、市民ホール、食堂、文化の館の3カ所にというお話がありましたけれども、別にそれを否定するわけではないですけれども、今、鯖江の特徴づけというか、そういうことを考えていった場合に、例えばJR鯖江駅なんか、鯖江に出入りしている鯖江市民の方でも、鯖江はこういう環境なんだっていうことで広報宣伝に使えるんじゃないかと思うので、そういったことも御検討いただければなと思います。  質問を変えます。  商工業に対する支援についてお伺いいたします。  市長は、提案理由説明で、「活力のある産業とにぎわいのあるまちづくり」というところにおいて、平成21年度当初予算と比較し、商工会議所関係で38.9%の増、眼鏡・繊維・漆器等の地場産業界向けが70.5%増と、大幅な予算の増額を図ったとおっしゃいました。  現在のこの大不況にあって、景気対策が重要であることは承知しております。この大幅な予算の増額措置が、市内事業者の隅々までしっかり行き渡るよう、きめ細やかで、市内事業所の生き残りを支援できるような事業の実施を期待したいと思っておりますが、その点についてお考えをお聞きします。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 今、御指摘のように、対前年比で、商工会関係では38.9%の増でございまして、地場産につきましては、おっしゃったとおり70%以上、70.5%の増をさせていただきました。この時期だからこそ経済対策に力を入れたわけでございますが、一方で、この予算配分につきましては、単費の部分を、商工会議所の部分では、小規模事業経営指導補助金で13%、170万円減額をいたしております。また、賑わいづくり振興交付金でも270万円減額をして440万円削減をさせていただきました。また一方、地場産のものづくり振興交付金でございますが、この事業につきましても600万円近くの削減をさせていただきました。合計1,000万円ほどの単費を削減する中で、何に力を入れるべきかということで、商工会議所と十分協議をいたしまして、やはりこれからの産業につきましては、新技術、あるいは新商品、あるいはまた異分野、異業種への転換、こういったものが非常に重要だというようなことでございましたので、この部分を、今回、これまで1,000万円でございましたが、私どもの方で600万円、そしてまた商工会議所の方では、さらに100万円を商工会議所の単費の予算で上積みをしていただきまして、1,700万円の大きな事業を展開するということで、今後、そういった新商品、新製品開発について力を入れていこうということでございます。これが一つの方向でございます。  また、業界の部分につきましては、これはすべて国と県の100%事業のふるさと雇用再生特別基金、これは今の商工会議所の部分の支援機構の整備にもこの事業を使っておりますので、増額いたしましたものは、すべて国費100%によるふるさと雇用再生特別基金等を利用させていただきまして、実効性の高い施策の推進に努めてまいりたいと思っております。 ○議長(山崎文男君) 海野宣彦君。 ◆8番(海野宣彦君) はい。鯖江市の統計の資料を見ますと、6万幾らかの人口のまちの中にあって、非常に事業所数の多いまちなんですね。これが特徴的かと思います。ということは、小規模なところが多いかと思うんですね。ただ、今までの鯖江市は、そういったところが支えてきたのは事実なので、そういった既存の事業所が、この3月、年度末ということで、またどうなるのかという心配もしております。鯖江の事業所が息を吹き返して、また鯖江の財政を支えてくれる事業所になってくれるように、そういったことで、きめ細やかな対応を期待しております。  以上で質問を終わります。 ○議長(山崎文男君) 次に、6番 遠藤 隆君。              〇6番(遠藤隆君)登壇 ◆6番(遠藤隆君) おはようございます。公明党の遠藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  本日9日、10日と県立高校の受験が始まっております。雪の中、冬に戻ったような天候でございますけれども、最後の1分1秒まで頑張っていただきたいと思います。
     では、質問通告書に基づきまして、質問をさせていただきます。  本市は、本年、市制施行55周年という節目を迎え、自信と誇りの持てる自主自立のまちを目指しスタートいたしました。1月15日には、市民の参加と協働による自信と誇りの持てる「ふるさと鯖江の日」を制定いたしました。また2月27日には、資料館を「まなべの館」としてリニューアルいたしました。外見のすばらしさはもちろんのこと、展示されている作品のすばらしさに圧倒されました。1日も早く、子供たち、また若い方々に鑑賞いただきたいと思います。施工された工事関係者の方々、また、市長を初め、オープンまで孤軍奮闘されてこられた関係職員の方々には、衷心より敬意を表したいと思います。  さて、3月は新年度に向けての予算の編成であります。本市の本年の特徴は、一般会計は当比1.4%増の225億5,500万円でございます。市の貯金を取り崩すことなく、国や県の補助制度を積極的に活用し、既存事業を見直す中、新規事業を生み出す工夫をこらした堅実型予算編成であります。これは、先を見据えた牧野市長ならではの心配りの市政運営ではないでしょうか。  また、心配りの事業といえば、2009年4月からスタートしたワンストップサービス事業だと思います。総合窓口を新設し、市民やお客様のニーズにおこたえしようと、職員が一丸となって誠心誠意仕事をしているお姿は、私は尊いものがあると思います。昨年からことしにかけて不祥事がございましたが、市長を初め、一番悔しい思いをしているのが職員の方々だと思います。しかし、これからも、お一人お一人が自分の仕事に誇りと使命感を持って市政運営に当たっていただければ、必ず今まで以上に市民の皆様の御理解と応援がいただけるのではないでしょうか。  さて、地方分権の足音がだんだんと近づく中、2月26日、本市も議会が開会となりました。牧野市長の提案の説明の中で、市民の参加と協働、そして、これからの新しい公共サービスを示す御提案がございました。これは地方分権改革、地域主権を意識した発言だと思いますが、そこで牧野市長にお伺いいたします。  市長がお考えになる新しい公共サービスとは、どのようなものですかお聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 新しい公共についてでございますが、これは鳩山総理がおっしゃられていることでございまして、新しい概念でございますが、人を支えるという役割を、官といわれる人たちだけが担うのではなく、市民一人一人にも参加をしていただきまして、それを社会全体として応援しようというような新しい概念であると言っておりますので、私もこれからの、議員も御指摘でございますが、地方分権社会、地域主権国家を実現するためには、こういった方向で進むべきだというふうに考えております。  これからの自治体経営でございますが、やはり自治の原則に立って、その地域のことはその地域に住む住民が責任を持って決めるということでございまして、名実ともに市民が主役であるということを基本に進める必要があると思っております。憲法の国民主権の原則を前提にいたしまして、これからは自治体と地域住民がまちづくりの主体となってくるのではないか、また、そういった方向に進めるべきだと思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) ありがとうございました。  地方分権といっても、やはり今までは官から官ということで、例えば権限の移譲とか、税の移譲ということになっておりましたけれども、いよいよ官から、これからは民と、市民の間に、そういったものが普及してくるんだと言われております。  牧野市長にも御回答いただきまして、非常に先読みが深いなということで、私もまだ新米議員でございますし、市長も私も、二元代表制で、市民の皆様の信託、付託を受けて出していただいておりますが、なかなか市長は非常に先読みが深いなということで感心いたしました。  それと同時に、やはりこれからの時代というのは、行政が自分たちの公共サービスというものを、一方的に市民に、失礼な話、押しつけるということがなかなかできなくなったと言われております。その背景はどういうことかと申しますと、大体、昭和30年から40年代、これは行政と我々住民は対立関係みたいなことがあったわけですね。例えばその時代というのは、非常に公害問題が多うございましたし、それから都市間でいきますと、都市間の景観を崩すということで、今ですと環境問題、そういったところが、日照権の問題でマンション建設反対、公害問題反対ということで、かなり一人一人の住民は弱い立場でありますけれども、結束して住民運動を起こそうと。悪いものは悪い、嫌なものは嫌ということで、かなり社会の健全化を目指して、今はもう口ぐせになっておりますけれども、我が地域の安心と安全は私たちで守っていこうと。そういう住民運動が盛んな時代でございました。  それが近年、180度変わってきた気がいたします。これは、阪神淡路大震災のときに、全国の方がボランティアとして集まっていただきまして、災害の救援ですかね、助けてきたと。それから福井県におきましても、ロシアのタンカーの重油流出がございました。これも全国からボランティアの方に来ていただきまして、あのようにきれいな海になったわけでございます。これはやはり、もちろん平成10年にNPO法というものが施行されまして、公共の場にもこういったNPO、または市民活動団体の方が、ぐっと公益まで入ってこられて活躍、活動をしているということで、なかなか行政だけが一方的に、そうした公共サービスを提供する時代ではなくなってきたと。それと、やはりバブルがはじけまして、高度成長から低成長になってきた。また、三位一体改革で、なかなか地方に財源というものが下りにくくなったと。今までみたいに財源をばらまくような政策では無理であると。一つ一つの事業をきちんと見ていって、細かく財源を配分しなくちゃもう成り立っていかないと。そういう時代に入ってきているのではないかと思います。であるならば、やはり全員参加というものが必須条件だと思うんですね。  今回、市長が御提案されました第5次総合計画、これを見ていましても、「みんなでつくろうみんなの鯖江」ということでございます。これは基本目標が6本、それから44本の基本施策ですね。それで具体的に105の事業計画を立てられて、1年前倒しでやっていこうということでございますが、これも大変、市民の皆様に御協力をいただかないと、私はできないと思います。  それからもう一つ大事なことは、行政から見た市民というのは、三つの型があると言われております。一つは、旧来どおりの行政依存型。二つは、社会貢献をしたいんですけれども、あまり大きなことはしたくない。だから小学校の校区ぐらいのところで、コミュニティ活動をしたい。これとは全く逆に、鯖江、また鯖江を超えてそうした組織をつくって、公共の場でも活動したいという市民の皆さんがおられますけれども、まだまだ私から見ますと、依存型の方が多いのではないかと思われます。それと、市長が御提案されている、今のそういった提案に賛成はしたいのだけれども、なかなか諸事情で賛成ができないという方も、まだいらっしゃると思います。そういった方こそ、今の枠組みの中で中心となってやっていくべきだと思いますが、その点、市長はどう考えていらっしゃるか、お聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 議員御指摘のとおりでございまして、やはり特定の方々が、特定のそういった行事といいますか、そういったものに参加をするというのは、やはりこれからは避けていくべきであろうと思う。全員参加がもちろん原則でございますが、その全員参加の仕組みづくりというのが大変難しいわけでございまして、御指摘のような、いろんな市民の方がおられますので、すべての市民が、やはり誇りとやりがい、そして楽しみですね。これらを持てるような仕組みづくり、これが第一だと思いますね。そういったものをこれからどうやってつくっていくかについて、今後、市民の御意見、お知恵も拝借しながら、私どもの職員も、いろんな知恵を絞って次に参加できるような、そういう仕組みづくりに向けまして頑張ってまいりたいと思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 二つ、ここで、今、市長がおっしゃられたことを申したいんですけれども。  地域主権、地域主権と言っても、やはり人材の確保というのが大事だと思うんですね。やはり今、行政で、今度、民主党から子ども手当が当たるということでございますけれども、行政が手塩にかけて子供たちを育てていく。そうしますと子供たちが都会の大学に入学して、そのまま、例えば東京に就職してしまう。そしてそこで御結婚をされて所帯を持って、自分の居場所をつくってしまうということで、なかなかこういった地方に帰っていただけない。今、問題になっております一極集中の問題もあると思います。幾ら地域主権がよくても、いくらいい政策を立てても、若い方がこういった地方にとどまっていただかないと、やはり、近い将来行き詰まってしまうのではないかと私は思いますので、そういったことも政策として、お互いに考えていきたいと思います。  それからもう一つ大事なことは、これは一つの方法ですけれども、先ほど海野議員もおっしゃっておりましたが、フリースポットという件で。やはり今の時代はITですか、インフォメーションテクノロジーということで、情報技術を駆使していこうというのがあると思うんですね。だから、いろんな方というのは、8時から5時まで仕事して、それから家に帰るかといってもできません。24時間、そうした不規則な生活でなかなか、この市役所に来て提案とか御希望を言えないという方は、こうしたITを利用することも一つの方法だと思うわけですね。行政から見ますと、広報、それから広聴、市民の皆さんの御意見をお聞きするということで、市長は、区長さん中心の「牧野市長と語る会」とか、それから今やっていらっしゃいます「百聞百見ふれあい談論」ですかね。また、各種団体のことで、いろいろ広聴をされていると。それ以上に、そうしたIT関係を使えば、ますますそういった世界が広がってきて、市民の参加もふえるのではないかと思います。そういうことも提案させていただきたいと思いますし、それから今度はその裏返し。やはりデジタル‐デバイド、つまり情報弱者の方に対しても、今まで以上に気を使っていただきたいと思います。そういうことも、二つ要望として、お話させていただきたいと思います。市は、こうした市民アンケートというものを、これは下の総合窓口の横に置いてございます。インターネットを使えない方は、こういったところで御了承いただく。もちろん電話はありますし、また御手紙もありますし、またファックスもございますということで、そういったことで情報弱者の方にも、今まで以上の配慮をしていただきたいと思います。  では、次の質問にさせていただきます。  私、先ほど、まだ市民の方というのは依存型の方が多いと申しましたけれども、その中からも、やはりこれからは、行政に頼ることがなかなか難しくなってきた。だから、自分たちのできることは、もう自分たちの手でやっていこうという機運は高まってきているのだと思います。  それが、どこが原因でそういったことを思ってきたのかというと、やはり全般的に市の財政難であると。そういうところから気づき始めたのだと思いますね。だから、そういったことを市が「そうだ」と。やはり今、市民の要求というのは非常に多元化しているんだと。財政も苦しいんだと。だから、市民の皆さんは、ボランティアで、自分のことは自分でやってくださいという機運になってしまうと、市民が主役と言っても、そこは安上がりな行政に陥ってしまうんじゃないかという懸念もございます。その点、本市はどのようにお考えか、お聞かせください。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 最初の要請でございますが、その部分、ちょっと今、若干の取り組みを御紹介させていただきたいんですが、確かにITを利用した情報発信というのは、最近は大変重要だと思いますね。  私も今、この双方向ということで、私自身がブログにも取り組んでおりますし、最近、ツイッターにも取り組んで、いろいろと情報交換させていただいておりますが、やはり双方向の利点というのは、本当に、瞬時に意見がもらえるというようなことで、これからも積極的に取り組んでまいりたいと思っております。  それから、デジタル‐デバイドの解消でございますが、これはいろいろと私どももやっている中で、eラーニングをかなり市民の方々に徹底いたしまして、今年3年目を迎えるわけでございますけれども、従来より非常に年齢層が広くなりましたね。やはり、そういった時代の背景かなと思っているんですが、こういった事業を深める中で、そういった情報格差の是正にも、今後とも努めてまいりたいと思っております。  またいろいろと御意見をちょうだいしたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  今の市民協働の、やりがいの部分ですかね。私は、確かに下請け的な感じを持たれたら、これはだめだと思いますね。それを感じないような、そういった仕組みづくりというのが、先ほども申しました、やりがい、誇り、そして楽しみのある、そういった仕組みづくりが一番大事だと思っております。市政への市民の参画を十分に進めていく中で、やはり行政の側も意識改革は当然やっていかなければならないと思います。これは、職員の意識改革を初め、非常に大変重要な課題だと思っております。そういったことで地域経営にも、市民の皆さんに一翼を担っていただくというような、そんな誇りも持っていただきたいと思いますので、そういうような、いわゆる協働社会の実現、これを目指していきたいと思っております。  具体的なものといたしましては、やはりふるさとに対する自信と誇りも持っていただくことが非常に重要でもございますし、やはり一人一人の人権を尊重して、その個性とか能力が十分に生かし切れるような、そういった仕組みづくりですね。そのほかには、市民への情報提供ですね、今ほど申されました。その情報提供、あるいは意見聴取、こういった場を徹底的につくっていかないといけないと思います。それで、一つの方向に向かった、私も市民もまちをよくしたいという気持ちは一つの方向でございますので、その一つの方向をどうやって示すかだろうと思います。それをどうやって共有していくか。私も職員も含めてですが、そういうようなことをできるような、そんな仕組みづくりに力を入れていきたいと思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 今、情報の共有というのがございましたけれども、やはり大事なことは、市民と行政が情報の共有をするということは、具体的に言いますと、今言ったような、広く深く、そういったITを使ってやっていこうとなりますけれども、根本には、もう一つは、行政の中においても情報の共有化を図っていかないとと思うんですね。やはり市民が情報を提供するということは、団体でバーンと申し込むこともございますけれども、大概お一人が、そうした意見、情報を提供されると思うんですね。そうすると、一つの課だけが、そこでいろいろ処理をして、あとの課は全然知らないというのでは難しいと思います。もちろんセキュリティの問題はありますよ。だから、そういった情報を、お互いに行政の中で共有できるようなデータシステムを使っていただきたい。その遠い未来には何があるかといいますと、やはり我々は苦情処理をして、その個人の方だけに苦情処理、終わってしまうんですね。だけど、この苦情処理とか意見が出た後の政策というものをつくるべきだと思うんです。それは一つの課ではできない。だから同じ、たくさんの課がありますので、そこと情報を共有して、私は政策をつくった方がいいんじゃないかということで御提案させていただきます。  それから、どうしても、今市長がいろいろ、この改革についておっしゃいましたけれども、私は、一つの方法というのは、この問題というのは、協働の定義というものがなかなか確立していないと思うんですね。やはりこの協働の定義というものは、果たすべき役割というものを、行政と我々市民が、まず自覚をしていただいて、そして責任ある行動の分担化。市長もおっしゃったように、提言書に書いてございますけれども、そこで補完しながら協働すると。そうした定義がないとだめだと思うんですね。では、その定義の向こう側は何かといったら、その目的です。  この目的はもうただ一つ、市民の皆様の新しい公共サービスの向上、拡大であると。その定義をしっかりしていただきたいということと、もう一つは、なぜ市民の皆様が、こういった不信感を抱くかといいますと、途中から、そうした事業というものに入ってしまいますと、どうしても市民というのは、行政が責任逃れをしていると。我々市民というのは、負荷だけを背負ってくるんだという懸念もあるわけですね。そこで相互不信になってしまう。そうではないんだ、じゃあどうするかっていうと、まず政策設計から、ゼロの部分から、お互いに協働参加をしていこうということが大事だと思うんですね。それがなぜ大事かと申しますと、今回、市民主役条例を策定いたしました。聞くところによりますと、市民の方が本当に手づくりでお正月もないぐらい頑張って、夜遅くまでつくられたと。行政は、それを側面的にサポートしたんだということでございます。だから、一からずっと市民の方がつくってこられたということは、これは負荷もかからずに、行政が責任逃れをしているということはないと思いますので、この市民主役条例をつくられた背景というものは、私は、高く評価させていただきたいと思います。  であるならば、モデル事業というのは、何かお考えになっていらっしゃいますか。  なかなかなかったんですけれども、私、先に一つ見つけてまいりました。これは福井市さんの事例でございますけれども、これは住民と行政が協働して公園をつくったということでございます。そこの地区は、住宅地と工業地帯が非常に密接しておりまして、阪神淡路大震災の災害を見て、自分のところにオープンスペースがなかったということで、いろいろ悩んでおられたところ、市営住宅がそこで取り壊しになりまして、大きな空き地ができた。じゃあ何かをつくろうということで、公園建設になったということですね。これ、見ますと、公園建設に当たり、福井市と地元間で、お互いに共同で公園整備をすることに合意し、そのすぐ後に、地元住民らによる新田塚ふれあい公園建設促進実行委員会や、住民企画会議が発足し、住民参加の公園づくりが始まったと。実行委員会などは、自主的に先進地視察や住民アンケートなどを実施したり、ワークショップを開いたりして、住民が求める理想の公園像を調査・設計し、さらに遊具の選定については、子供のワークショップを開催し意見を聞くなど、幅広い活動を行ったと。着工してからもワークショップは継続して開催し、公園づくりに携わったと。そして住民からも費用を出して、花や実のある樹を植えた。そして電車の枕木を利用して、花壇づくり、この区域もつくったということで、それが評価されまして、これは福井市ですけれども、第10回福井市都市景観賞を受賞した。今でも新田塚ふれあい公園友の会を発足して、現在、公園の維持管理に当たっているということでございます。  この公園、ちょっと見させていただきました。記念碑の裏に、「この公園は住民と行政が協働でつくった公園である」と書いてございました。それから、公園の設備でございますけれども、先ほど海野議員もおっしゃっておられました、これは災害時にお湯を沸かすということも必要だということで、釜ですかね。それができるような施設にもなっておりましたということで、これは、住民とそれから行政が汗をかきながら、知恵を出しながらやった事業だと思いますので、鯖江市におきましては、そうした事業を考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) まさに市民の皆様が責任と自覚を持って地域運営の一翼を担うというような、そういったことの中での事業展開というものが必要だと思っております。具体的な事業を考えているかということでございますが、今ほどの福井市の事例も大変参考になると思っております。また十分勉強したいと思っております。  今、市民主役条例の市民御提案をいただきました方々から、策定委員会からも、市民同士の連携組織として、仮称ではございますが、市民主役委員会をつくっていこうというような動きもございます。私もこれは非常に期待をしているんですが、この条例の、いろんな意味でのこれからの加筆修正も含めまして、意見を聞きながら、適時、適宜、その時代に応じたものでの市民主役条例の形をつくっていきたいと思っております。  そういった中で、今、具体的な事業が出ておりますのは、市民主役委員会もそうでございますが、ボランティアのこういうイベントがばらばらになっているものを一つのものにしていこうというような、有益なものといいますか、一つのものにまとめて、スケールメリットもありますが、そういったことでのイベントというものも考えていきたいというようなこともおっしゃっております。また、産業人を育てていくような、ふるさとの産業に自信を持っていただくような、そんな子供たちをつくっていきたいというような、そういう御提案もいただいております。  幾つかすばらしい御提案をいただいているんですが、今後は、新年度に向けて区長会連合会、あるいは各種NPOと連携をいたしまして、市民フォーラム等も開催をさせていただきまして、この趣旨を十分理解をしていただく中でも御意見をちょうだいしていきたいと思っております。  あと、私どものまちづくりサポーターとまちづくりモニターの制度でございますが、これは私が職員に委嘱している部分でございますが、これも職員の意識改革の中では非常に重要な位置を占めておりますので、これらを地域社会の中に、これまで以上にどうやって溶け込ませていくかということが非常に重要な課題になりますので、これらも現場力ですね。現場力をいかに深め、高めていくかということも、これからの検討課題として、いろいろと御提言の中で生かしていけたらなと思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 鯖江市は、非常に人口もふえているということでございますけれども、今、おもしろいものが新聞に載っていたのですけれども、青年団の活動が非常にこの鯖江地区は活発になりつつあるということが書いてございました。「地元面白く」広がる輪ということで、青年団といいますと、ここ近年死語に近いような言葉であったんじゃないかと思われますけれども、鯖江地区におきましては、まだ人数は少のうございますけれども、地域を守り立てていこうということで、こうした青年団活動が活発になってきた。こういうところも、いろいろ協働していただきまして、まちづくりに、私は参加できるんじゃないかと思います。  だけど、市長の御提案を聞いていますと、具体的にまだ事業はそこまで進んでいないということでありましたら、これは、市長の提案理由を見させていただきますと、今回、主管課である男女参画・市民活動課の名称を「市民協働課」と変更したと書いてあるんですね。ということは、これは並々ならぬ御決意で、こうした新しい公共需要に取り組んでいくんじゃないかと思われます。  そこで私が提案したいのは、一つの課だけではなく、全庁的に1課1アイディアを出していただきたい。どういうアイディアかと申しますと、やはり先ほども申しました、市民と行政が協働になった事業づくりができないかという御提案をさせていただきたいと思います。  私、先日、新米パパ教室を見させていただきました。平成21年度、年4回の最後だったということで、行政があそこまでやるのかというぐらい本当に親身になって、教える側の先生も、またこれから新しい生命が宿る若い御夫婦が来られまして、本当に真剣に、お互いに勉強といいますか若い夫婦の方は勉強されておりました。新生児をお風呂に入れるところを見させていただきましたけれど、なかなかお父さんというのは大変だなということで、ああいったものは、本当は地域とか家庭がやるべきなのですけれども、こうして行政がやっていただけるというのは、大変すごいのではないかと思いまして私は感動いたしました。  これは、平成18年度から3年間の政策研究会ということで、若い職員の方がこういうアイディアを出されて事業までつくったと。このほかに全部あわせて13件、いまだかつて予算を組んで、こういう事業があるというは、私は大変すごいのではないかと。だから、そういうアイディアは持っていらっしゃると思いますので、そのアイディア、1課1アイディアにつきましては、市長、どう思われますか。御意見をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 私どもの取り組みに対しまして大変評価をいただきまして、職員も大変励みになると思っております。本当に、どうもありがとうございます。  若手職員のこの提案事業は、毎年毎年、編成をいたしまして、いろんな事業の展開をさせていただいておりますが、非常に評判のいいものも幾つかございます。今後、1課1提案というのも確かにやってみておもしろいのではないかなと思っておりますので、そういった職員の提案をですね、何でも言えるような雰囲気づくりが一番大事でございますので、特に若手職員には、そういうような雰囲気づくりをこれからも積極的に構築する中で、いろんな意見の吸い上げを図って、議員の御指摘のような施策もいろいろと、幾つかの事業展開の中で取り組んでまいりたいと思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 今のこの事業を復活してくれとは申しません。通常の業務があって、通常の業務は業務でしなくちゃいけない。では、どこでするのといったら、土曜、日曜、祝日を返上して、また夜遅くまでやらなくちゃいけない。また主婦の方もいらっしゃったということで、大変御苦労された中、こうしたすばらしい事業をおつくりになったということで、アイディアだけでも出していただきまして、その後、ここにいらっしゃる幹部の方が事業仕分けしていただきまして、鯖江に合った事業ができるのであれば、ぜひとも私は実現していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  では、前段の最後の質問になりますけれども、先ほども申しましたように、こういった情勢になってきたというのは、やはりNPO、また市民活動グループの大きな影響があると思うんですね。であるならば、本市といたしまして、こういった組織に対して、どのような援助、支援をやっていらっしゃるのか、お尋ねさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) NPO、市民活動グループへの支援でございますけれども、御存じのように、鯖江市は、まず市民活動交流センター、NPOセンターとも申しますけれども、そういう施設を設けまして提供させていただいているというのは大きな特徴でございます。それから、NPOの法人化の際に支援をするような補助制度もございます。立ち上がりの経費、それから1年目、2年目に運営に対する補助を出すというような制度も、これも県内には多分ないと思います。特徴的な制度でございます。それから、支援というとちょっと語弊がありますけれども、今、指定管理者に幾つかの施設をゆだねておりますけれども、今のセンターもそうですし、文化センターとか、夢みらい館さばえ、それから環境教育支援センター、こういったところにつきましては、そういった市民団体の方に指定管理者として入っていただきまして、その活動団体の基盤の強化などにもつなげていくような考え方もやっております。  それから、これからそういう支援、市民活動団体、NPO組織への支援ですけれども、それはやはりケースによって、ただで何でも仕事ができるわけではございませんので、そのケース、ケースによって判断しなけばならないということは思っております。  それから、今、国は、鳩山首相の肝いりで、こういった新しい公共についての取り組みをスタートしております。昨年の末からスタートしておりまして、ことしに入りましても、1月の終わりから3月初めには、「新しい公共」円卓会議という名称で、その課題の整理なんかも進めておりますけれども、この中で私どもが今聞いておりますのは、やはりNPO法人に対する寄付がもう少し集まりやすいような仕組み、多分税制の優遇とか、そういった観点からだと思いますけれども、そういう仕組みを考えておられるようでございます。それから、もちろん法人認定のややこしい手続、そういった法人認定に対する規制緩和もやろうと。あるいは、金融関係のこともやろうとかですね。幾つかのことを、今、国が、円卓会議を開きながら一生懸命取り組んでおられますので、そういった国を挙げてのいい制度がございましたら、当然そういったものを活用していただくように、アンテナを高くして取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 私が思いますのは、国の支援といいますか、考え方が少し遅かったのではないか。こうしたNPOとか市民活動団体、本当に、無報酬で私利私欲なしに頑張ってこられた。それに甘えて、行政も国も乗っかってはいけないと思うのですね。だからこういった円卓会議で、そういうことも話し合っていこうというのは、かなり前向きだと思いますので、評価させていただきたいと思います。  インターネットを見ますと、今度、まちづくり交付金の中で、こうした事業を展開していくと。それによって助成金を出しましょうということも、鯖江市はやっておられます。これは予算書を見ましたら、予算がついておりまして、今部長がおっしゃいましたように、もう少し寄付の制度も少し上げてくると。もうすぐ、ウン十万ではないと思いますけれども、条件は上がってくるなと思いまして、かなり過去から大変な事業をやっていらっしゃいまして、これからの時代というのは、「補助金を出しますので、おたくさん、何でも使っていただきたい」という時代はもう済んだと思うのですね。やはり各事業をきちんと組み立てて、そしてまちづくりに役立った事業に対し、事業者ではなくて、事業に対して助成金というものを配布させていただこうというのは、私、かなり鯖江市としてはいいんじゃないかと思いますし、それから鯖江市はNPOのセンターを独自で持っていらっしゃるというのは、かなり私はいいんじゃないかと。ほかのところを見ますと、無いほうが多うございます。特に先ほども申しました、まなべの館。春になりますと、私たちはまたつつじまつりを盛大に開催させていただきまして、お客さんもたくさん来ていただきたいと。そのときに必ず、こうしたまなべの館にも寄っていただく。更にNPOセンターも寄っていただけないか。これは独自で、自分の目的で。それだけ国民というか、市民の皆様、また県内、県外の皆様は、NPOというものに非常に関心を持っていらっしゃる。そこに来ていただくと分かりますけれども、この団体が、いろんな活動をされております。あそこに来て、パネルなんかを見ていただきますと、これはもう鯖江はすごいことをやっているなと。一度、自分もやってみたいな、「お父さん、やってみたいな」、「お母さん、僕やってみたいな」という気持ちもあると思いますし、また県外の青年が来られれば、これは「一度鯖江市に住んでみたいな」となろうかと思うのですね。それが、遠くには市民主役のまちづくりのところの貢献をしていただくことになると思います。  指定管理の設備も、やっておりますのを見て、また市単独ではないですけれども、そういったものの側面の支援も、ちょっとしていただければありがたいと思います。  では、次の質問に移らせていただきます。  次は、橋の長寿命化計画についてお尋ねをさせていただきます。  これは、新聞の報道なんかに載っておりました。道路や上下水道、河川など生活の基盤である社会の資本の多くは、高度成長期に建設され、老朽化が進んでいるとのことです。その代表が道路橋であり、建設から50年以上経過したものが占める割合は、2006年に約6%だったものが、2016年度には約20%、2026年には約47%になると見込まれているところです。  総務省は、社会資本の維持管理および更新に関する行政評価、また監視、道路橋の保全等を中心とした調査結果をまとめました。国土交通省などに改善を求める勧告を行ったとあります。これを受けて、県内の市町も、橋の長寿命化計画の策定を迫られているところでございます。そして、つい最近でございますけれど、日刊県民福井の新聞の第1面に、これは3月7日でございますけれども、「長寿命化必要な県管理の342橋、2010年度内に補修計画90本着手 対策済みも」ということで、こういった記事が載っておりました。  当然、こういった記事が載りますと、では、市はどうなっているの、町はどうなっているのということで市民の皆様は関心を持たれます。また長寿命化で、橋が相当古いんだと言われれば、心配にもなってくると思うんですね。  そこでお聞きしたいのは、鯖江市における、こうした橋の長寿化計画策定はどうなっているのかと。その前に、この橋の長寿命化計画というものはどういうものか、制度はどういうものかということも、ちょっと二つ聞かせていただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 橋の長寿命化計画の内容と鯖江市における進捗状況についてのお尋ねでございますが、橋梁の老朽化が進んでいる中で、かけかえ等の時期や、それから膨大な費用等が、今おっしゃられましたように、全国的な課題になっております。  長寿命計画の内容でございますが、これまでは橋の傷みぐあい、損傷が顕在化してから修繕やかけかえを行ってきたところでございますが、今後は、修繕が軽微なうちに計画的に修繕を行いまして、延命化と費用の縮減を図っていこうとするものでございます。  具体的には、舗装の状態、橋げたなどの変形やクラック、それから塗装の状況など、損傷度合いを調査いたしまして、橋の健全度や橋の重要度等を考慮いたしまして、修繕計画を立案するというものでございます。また、この定期的な点検も実施いたしまして、見直しも行いながら実施するものでございます。  なお、今議員おっしゃられましたように、この計画は、各市町村におきましては、平成25年度までに策定することとされております。鯖江市においても、県の指導や国の補助を受けまして、昨年度より実施をしているところでございます。  なお、計画の進捗につきましては、15メートル以上の市道橋56橋ございまして、このうち改修中の鞍谷川にかかっております川島橋、松成橋、喉橋、それから河和田川にかかっております磯部橋が改修中の4橋でございまして、これを除きましたものを目視点検を実施いたしまして、その中で、破損状況が非常に悪いと思われる河和田川にかかっております葦ヶ淵橋、それから浅水川にかかっております広瀬橋、それから曲木橋、出口橋、それから神通川にかかっております淀橋、それから吉野瀬川にかかっております高見橋の6橋について、今回、詳細な点検を実施しているところでございます。  来年度、この調査をもとに長寿命化計画の策定を行うという予定をしておりまして、計画が策定され次第、この計画に基づきまして対策工事等を国に対して要望してまいりたいというふうに考えております。また、15メートル以下の橋につきましても、同様な計画を策定したいという考えを持っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) 今、この4橋のかけかえ中というのは、平成16年度、災害がございました。それでかけかえ中なんですけれども、では、もう一つお聞きしたいんですけれども、今までに、老朽化して、大規模な補修とか取り壊し、かけかえはあったんでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 今までに、橋梁の大規模な補修、取り壊し、かけかえはあったかという御質問でございますが、今日まで、単独によりまして、鋼製のけたの橋のさび止めとしての塗装の塗りかえ等を実施して延命化を図っておりますが、補助事業の採択基準が非常に厳しいということもございまして、大規模な補修等につきましては、安全度、劣化度を見きわめまして、現在のところ実施しておりません。  ただ、橋のかけかえにつきましては、福井豪雨関連ではございませんが、現在施工中の河和田川にかかります磯部橋について、老朽化と橋脚の流下阻害という問題もあったことから、先行して道路拡幅事業で、老朽橋を新しくかけかえを実施しているところでございます。また、平成10年の災害によって、浅水川では、下流から申し上げますと、天神橋、弁天橋、三六橋、それから鳥羽橋、黒橋、河端橋の6橋の市道のかけかえを実施しておりますし、また、平成16年度の災害によって、鞍谷川においては、水窪橋、それから大田橋、川島大橋、かり橋、大橋の5橋のかけかえを終えてございまして、現在は、喉橋、それから松成橋、川島橋の3橋を施工中でございます。また、河和田川におきましては、中橋、それから片山橋、北中山橋の3橋をかけかえ済みでございまして、現在、黒金橋の1橋を施工中でございます。このように、河川改修に伴いましてかけかえを行いまして、道路網の安全性を確保しているというところでございます。  それから歩道橋ということで、この計画の中には入っておりませんが、今年度、日野川にかかります石田橋上流の歩道橋につきまして、老朽化が著しく非常に危険度が高いという調査結果に加えまして、不審者の出現が非常に多いということから、単独費をつぎ込まず、国の補助事業や経済対策の交付金によりまして、平成21年度の補正予算で、地元の了解をいただきまして撤去をさせていただきました事例がございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) かけかえのことはわかりましたが、例えば今回、定期点検をする場合の、何と申しましょうか、そうした要綱を、どのようにやっているかと。補修ですね。それから予算をどのようにしてつくっていくのかということを、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 橋の定期点検や補修計画についての御質問でございますが、現在、市においては、地震後の点検等を行って安全度を確認しながら行っておりますが、市道橋の定期的な点検については、例えば2年に1回とか、1年に1回というようなことについては、特に現在のところ実施はしておりませんが、巡回パトロールを行いまして、ガードレールやジョイントの損傷、それから鋼製の橋の塗装のさびなど、異常箇所を把握いたしまして、破損状況や交通量などを考慮いたしまして、小規模な補修につきましては、計画的に予算化して実施をしているところでございます。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) はい。ありがとうございました。  ここに、平成21年度の事務事業評価表というのがあります。これは、橋にかかります橋梁の整備事業および新設改良および補修ということで、その中の成果指標というものを見ますと、指標名が「橋梁の安全確保のための工事・補修率」ということで、これ平成17年から平成22年に立てまして、目標値、実施値、それから達成値というものを計算してみました。目標を100としました場合に、実施も足しまして100%補修をしてやっているんだということで、この事務評価に載っております。それから、もう1枚めくりますと、これは、有効性はどうかということで見ますと、成果向上、今以上に、こういう成果を向上させる余地はありますかという問いに、「ない」と書いてあるんですね。この根拠は何ですかと見ますと、「道路改良に付随した事業であり、地元からの改良要望件数も多い中、事業費は縮小傾向にあり、現在の成果を維持するのが限度である」と。限度ということは、限界ということにもとられると思うんですね。だから、なかなかそういった非常に事業費が少ない中、粛々とここまでやってこられたなと思うわけですけれども、先ほど部長がおっしゃいました6橋につきまして、これは専門家の審査も受けているわけですね。我々の体でいいますと、健康診断を受けて、そうしてもう一回検査入院してくださいということだと思うんですね。  部長にお聞きしたいんですけれども、この6橋につきましての感想はどういうものかと。時間もないので、しゃべっておかないとおかしいんですけれども、やはり私がこの問題を取り上げたのは、策定事業を粛々とやれば国の補助がもらえる。そういうことも言えないことはないと思います。私は、国が、ちょっと、これも遅すぎたなと思うんですね。40年以上の橋が19あるし、もっともっと含めますと、もう私の年齢と変わらないぐらいの橋も一つぐらいあるんですね。  そういった中において、やはり橋というものは、非常に値段の高いものであると。だから先ほど申しましたように、じゃあこの6橋の橋、必ずアクションが付いてくると思うんですね。どういうことかと申しますと、大型補修をしないといけないだろうと。それから、かけかえもしなくちゃいけないと。もう一つ大事なのは、もう費用対効果を見たら、こういう橋はもうだめだと。市民の皆さん、地域住民の皆さんにお願いして、もうこの橋は取り壊してしまおうという懸念もあると思うんですね。現在、先ほど部長がおっしゃいました、この石田橋ですね。いろいろな理由で歩道橋も撤去しなくちゃいけないということは、明らかにこうした、これからの時代というのは、社会資本に対しまして、やはり市民の皆様の深い御理解と納得と、もう一つ大事なのは協力体制も要るということなんですね。こうした費用対効果を見直して、どうしてもつくれない場合は取り壊しもしなくてはいけない状態になるかもしれないんですね。そういったことも考えます。非常に事業費も高くなるので、どのように予算をつけていくのかということも懸念になりますし、その裏返しといたしましては、やはりこういった橋の工事になりますと経済効果も大きいと思うんですね。そういうところで、なかなか行政は言いにくいと思いますが、私としてみれば、こうした大きな事業費、やはり地元、なかなかできないものかということも考えられますので、私としましては、長寿命化の計画を策定する部長の決意ですね。ハートというものは、どこにどう詰まっているのかということをちょっとお聞きしたいと思うんですね。  それからもう一つ、単純に不思議なのですけれども、この橋梁の長寿命化修繕計画というものがあるのですけれども、ここに先ほど申しましたように、かけかえ中の4橋も入っているのですね。これは人間でいえば、まだ赤ちゃん、お母さんのお腹にまだ入っているような橋であると。その橋が、もう70年80年の老後を考えましょうというのは、逆に早すぎるのではないかと思いますので、そうした思いも含めて、今の2点の質問をお答えいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 今、議員から、部長の感想はというような、それと抱負はというような御質問だったと思いますが、まず、特に破損が著しい吉野瀬川にかかります高見橋、それから浅水川にかかります広瀬橋ですね。曲木橋、出口橋、河和田川にかかります葦ヶ淵橋、それから神通川にかかる淀橋の、6橋につきまして、私も詳細に現状を確認させていただいております。コンクリートのクラックがあるものや、それからコンクリートのはがれ、鉄筋が露出いたしまして、さびが見えるようなものも確かにございます。そこで、特にひどい吉野瀬川にかかります高見橋については、地域の方々に大変不便をおかけしますが、地元の皆様に説明をさせていただいて、安全を考慮いたしまして、現在、通行止めにして詳細な調査を行うということにしております。  今後、県下統一した基準のもとで、損傷の著しい橋梁につきましては、学識経験者の意見を聞くなどして計画を立案し、早期に対応いたしまして、地域の道路網の安全性、それから信頼性を確保していくことが行政、我々に与えられた使命だと強く思っておりますので、私の感想はそういうことでございます。
     それから、かけかえ中の橋梁も長寿命化の計画に入れるのかというような御質問だったと思いますが、先ほど答弁の中でも、鞍谷川にかかります喉橋、それから松成橋、川島橋、河和田川にかかります磯部橋の4橋は、確かに現在かけかえ中でございまして、この橋も将来的には、長期的に考えれば老朽化が見られると思われるわけでございます。そこで、やはりこの全体的な長寿命化計画の中では、健全度が良好という判断をしているものも、この計画に盛り込んでいきたいというふうに考えております。  それから、今後は、この長寿命化計画の中で定期的に点検を行いまして、老朽化の状況等を把握いたしまして、また状況の変化によっては計画の見直しも行うなどいたしまして、適正な管理を行っていきたいというふうに考えております。  なお、気象の変化や技術の向上など、周りの状況の変化も出てくる可能性がございますので、職員のさらなる技術の向上に努めていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) ぜひともハートを持ってやっていただきたいと思います。  時間もなくなってまいりました。最後の質問になるのですけれども、データの共有化というのはやっているのかどうか。そこだけ1点、聞かせていただきたいと思うのですけれども。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) データの共有化ということでございますが、近隣の市町でも同じ状況であると思われまして、議員御指摘のとおり、情報の共有化というのは非常に有意義なことだと思っております。  現在、福井市の市道で計画の策定中でございまして、我が市においても同じように県の統一した基準で策定することを考えております。今後、越前市、越前町も同様な基準やシステムで計画策定を行うということを聞いておりますので、その中でデータ等を集積いたしまして、共有化いたしまして、今後の修繕、改築等の参考にしていきたいというふうに考えているところでございます。 ○議長(山崎文男君) 遠藤 隆君。 ◆6番(遠藤隆君) ありがとうございました。  橋というのは、よく県境とか国境とかありまして、隣の町にもかかっているところがあると思いますので、それも含めて、やはり情報の共有化というのは大変大事だと思いますので、よろしくお願いいたします。  市長に、要望でございますけれども、やはり社会資本かなりもう更新時期というのは迫っているわけです。だから、私は二つの要望をいたします。  一つは、やはり市民の皆さんに、先々こうした社会資本の更新が来ているんだよということを、説明責任もお願いしたいということと、市長は、福井県には福井の市長会、また北信越の市長会があると聞きました。全国市長会もあるということなので、福井県の悩みがあると思いますので、そういったところで、この社会資本の更新の現状を、国にも訴えていただきたいと思いますので、要望させていただきます。  どうもありがとうございました。 ○議長(山崎文男君) 休憩をいたします。  再開は、1時ちょうどといたします。               休憩 午後0時02分               再開 午後1時00分 ○議長(山崎文男君) 再開いたします。  本日の会議時間は、議事の都合によりましてあらかじめ延長いたしておきます。  休憩前に引き続き、一般質問を行います。  12番 木村愛子君。              〇12番(木村愛子君)登壇 ◆12番(木村愛子君) 暖冬と言われても、エルニーニョ現象で気温が上がり、北極圏の気圧が高くなり、寒気が南下する北極振動の影響で、当地、鯖江市も大雪となり、除雪車がフル稼働し、市内一斉に出動すると1,000万円以上の除雪費がかかりました冬がようやく終わり、春の息吹を感じるきょうこのごろでございます。今日は、あいにくと雪が降っておりますけれども、河和田はもっと降っているかなという思いで外を眺めておりましたが、この自然界の変動にあわせまして、やはり芽吹きも始めております。さあ、新しい気持ちで頑張ろうという気持ちで質問をさせていただきたいと思います。  まず、行財政構造改革プログラムの改定について、時代に適応する公共サービスへの転換について、お伺いしたいと思います。  まず、市でなければできない公共サービスについてでございますけれども、第5次総合計画に基づき、諸施策の推進を着実に支えるために、行財政構造改革プログラムも示されています。市民の参加と協働でまちづくりを推進するための、市民の皆様とともにつくられました市民主役条例も制定になります。  そこで、行財政改革プログラムの基本的な考え方からお伺いしたいと思います。  まず、市でなければできない公共サービスの提供に重点化するとありますが、市でなければできない公共サービスの提供とはどういうサービスであり、重点化するということはどういうことなのかを説明いただきたいと思います。それを具体的にどのように決め、進めるのかも、あわせてお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 自治体が、どのような公共サービスを、どこまで担うかということは、その時代の時代背景によって相当変動があると思っております。これまでは子育て、介護、まちづくりといったさまざまな分野でございますが、これだけ経済情勢、社会情勢とも変革の激しい中では、まだまだ多くの行政需要というものは出てくるし、また行政サービスというのは多岐にわたってくることが想定されると思っております。  今の重点化でございますが、やはりこれからは、いわゆる地域主権国家の実現ということが一つの方向でございますし、「新しい公共」というような概念も出てまいりましたので、個人でできることは個人でやる。あるいはまた自助の部分、あるいはまた、その地域でできることは地域でというような共助の部分ですね。それでもできない場合は、いわゆる行政がやっていくというのが公助の部分ですか。こういったすみ分けが非常にはっきりしてくるんだろうなと思っております。その中での担い手といいますか、そういったものがどうあるべきかということは重点的にとらえていくんだろうと思います。その中で、市全体として公共サービスを質・量ともに確保していくということが非常に重要になってくるんだろうと思っております。  具体的なことでございますが、いろいろと具体的な事例は幾つかあるわけでございますが、私はこれまでも市民が主役のまちづくりを進めてまいりましたので、今後はその検証も含めて、より市民参加、市民協働が実態のあるものといいますかね。そういうものに近づけることが非常に必要なんだろうと思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今、実態のあるものというところで、次の私の質問にも続いていくわけでございますけれども。  今、市長の答弁の中にもありましたが、新しい公共を支え合う仕組みづくりということで、実態のあるものを踏まえながら検証しながら進めていくということでございましたから、お答えはいただいているのかなというふうに思いますが。再度、今まで、市民が動き始めているところも含めまして、これからの住民自治において、まず予算を住民に還元することで、新しい公共というのか。そのあたりの定義は、これからだというふうに受け取ればよろしいのでございましょうか。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 先ほどの質問でもお答えしたんですが、国の新しい公共の方向が、今、円卓会議で議論をしている最中でございますので、若干方向づけは見きわめていかなければならないと思っております。  ただ、新しい公共の基本的な考え方というものは、私は、私がこれまで進めてきたものとそんなに大きな齟齬はないと思いますので、これらを、これから、今議員おっしゃったように予算づけをして具現化していく方法を十分重要視することが必要なんだろうと思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) これまで進めてこられている、特に鯖江市におきましても、自分たちのまちは自分たちで住みよくしよう、行政だけに任せておくのではなく、もっと自分たちの力でめり張りあるまちづくりをしようと動いている区長会もありますし、市民団体、そのほかNPOや企業なども、多くの活動が市内にはあると思いますけれど、そのあたりを、もう少し検証づけをしながらという市長の御答弁にもありましたが、鯖江市においては、今既に行われている市民運動、市民活動の中、そういうふうなNPO団体も含めてですけれども、そのあたりが午前中の質問の中にもありましたが、私は、それが何も市民全体の共通認識には、市民全体の活動にはなっていかなくてもいいと思うんですね。一部のところであっても、それらをすべて、共通認識になり得ていない部分があっても、これからの課題として、市民がこれからの子供たちが生きていくための問題意識として、どういうふうに地域があるべきかという地域課題を押さえながら、未来志向で活動していくことだと思います。今、検証という市長の御答弁もありましたけれども、既に動いている新しい公共を支え合う仕組みづくりにおいて、これから、鯖江市内で具現化されている活動なりを、どの程度把握されようとしているのか。既に把握されているのかお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 皆さんもよく御存じのように、鯖江市内では、やはり私は、県下に自慢できるレベルの数といいましょうか。市民活動は活発な市だというふうに思っております。  どれぐらい把握されているかという御質問ですけれども、御存じのように、これはきりがないですけれどもね。わかりやすい例からいうと、河和田では、会館内で「椀椀」の活動もやっていただいておりますし、嚮陽会館では同じように「ここる」がコミュニティビジネスとして活躍していただいておりますし、それから、子サポの会が子育てのことをやっていただいたり、これは枚挙にいとまがないわけですけれども、アートキャンプなども、昨年、総務大臣表彰を受けるような非常にレベルの高い市民活動として、国レベルでも評価をいただいているような活動もございます。  それを把握するというのは、やはり行政を預からせていただく者にとりましても大事なことだと思っております。その把握の仕方も、従来型の支援をさせてもらうというつながりの中での把握もございますけれども、この先、やはり支援型というだけでは、永続性とか、いろいろな問題点もありますので。やはり沸き上がってくる、その地域の皆さんが意識をしていただいて、頼まれてやるから、みずからがスタートしていくという、そういうふうな形。この市民活動、新しい公共、これは小さなものから幅広く、非常に広範にわたると思います。一概にはなかなか言えませんけれども。そういったことを把握するという、把握という言葉が適当かどうかわかりませんけれども、その一つとしましては、我々課長、部長級が把握するのも大事でしょうけれども、やはり職員が市内のありようをつぶさに見る、体験すると。そういった視点からは、従来から市長が申しています、まちづくりのサポーター。特にサポーター活動ですね。モニターもありますが。こういったところで現場に出て、その市民活動を目の当たりにして、その市民の活動のありようを把握すると。これは、これからの連携、行政と市民活動がうまく協働し合うという視線からいいましても、非常に意義があるというふうに思っております。まとめますと、我々も当然、知りえる情報を把握しなけばなりませんし、それぞれの職員が、現場でそういうサポートするなり、モニタリングの中で把握して、よりよい協働社会をつくっていくと。そういうことだと思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今ほど、どちらかというと役所、職員の方と地域活動を実際に行っているところの役割のすみ分けのような総務部長の御御答弁でしたけれども、すみ分けという中にも、補助金というものがあるかと思うんですけれども、国から、県からの補助金があるからとか、ないからということではなく、本当に現場とともに、やはり協働のパートナーとして対等の立場で、その地域に帰ったら、職員の支えの中には、職員としてのそれだけの自覚が必要ですけれども、対等の立場で連携して新しい公共への道筋につながるよう、市民という立場で協働して討議を重ねていき、それから問題解決に向けて進むときに、職員としてのノウハウを生かしながら、市民主体の地域運営を形成するための体系が確立できるような職員の動き方というか、市役所の後押しをぜひともお願いしたいと思うのですけれども、そのあたりは期待してよろしいのでしょうか。  では、平成22年度から、この行革のプログラムが実施になるわけですから、期待いたします。  まず、本来ならば公が担うべき役割であると思うのです。少子高齢化なり、そのほか最近言われておりますコミュニケーションの希薄化とか、市民ニーズが多様化し複雑化してしまったから、限られた公共サービスを、財源がないからというところで、協働のまちづくりが、新しい公共のギャップを埋めるような一方的な公共、新しい公共であってはならないと思うところでございます。今ほど、そのまちづくりモニターとか、サポーターとして、職員が地域の中に入ることによって、市民が動いているところがより活発になって、市民側からの事業の計画であったり、予算を立てたり実行すると、こういうサイクルにかかわっていくのかなと。かかわっていけるような、役所のかかわり方もあるのかなというところで、平成22年度、そういうふうに進めるというところで御答弁いただいたわけですけれども、その仕組みづくりを、これから推進していっていただきたいと思います。  公共サービス基本法では、「国及び地方公共団体は、公共サービスの実施が公共のサービスによる利益を享受する国民の立場に立ったものとなるよう、配慮するものとする。」、また、「(中略)公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に関し必要な施策を講ずるよう努めるものとする。」などとうたわれていますように、市としての責任は、今ほどのところからもっと踏み込んで、非常に大事な部分だと思います。したがって、現場ではどういうふうなところで、今ある市民活動におきましても、補助金が欲しいわけではないと。それよりは拠点を公的な場所に持ちたいと望んでいるところがあるかもしれませんし、どのようにサポートしていくかというところが、これまで以上に行政側にも専門性が問われる課題だと思うところでございます。やはり専門性が問われるというところでは、職員がそれだけの業務能力を持たないといけないという課題だと思うのですが、この点、何か御所見がありましたらお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 議員おっしゃったとおり、こういう流れの中では、従来型の物差しでの判断というのはまずいわけでございまして、やはり従来型は、どうしても総合職みたいに、どんな場面でも、オールラウンドこなせるような職員というのが重宝がられたときもございますけれども、やはりそういう説明責任がしっかりとできなければならないとか、分野、分野での掘り下げた知識がないといけないとか、そういった局面に入ってくると思いますので、やはり、そういう総合型から、スペシャリスト、専門性のある職員を育てるという観点も、これからは大事だというふうに思っています。したがいまして、職員の研修なんかでも、そういう専門の研修にも行くような段取りもいたしております。総じて、そういった意識の中で、よりよい職員が創造できるように努めてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 本当の意味の協働するパートナーにお互いが成り得るといいかなということを要望し、ぜひとも総合型でなく、スペシャリストの職員を1人でも多くつくっていただけることを要望しておきたいと思います。  次に、これまでの新しい公共と関連もあることでございますけれども、事業仕分けの導入についてお伺いをしたいと思います。  国の事業仕分けのようなスタイルで進めていくのでしょうか。特に、鯖江市の決算特別委員会の審査などでの意見も十分反映されることが必要だと思いますが、どのような手法で進めていこうとお考えなのか、お伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 千秋政策経営部長。 ◎政策経営部長(千秋冨秀君) 事業仕分けでございますけれども、現在、国が第2弾ということで、4月以降、国の天下り先を主体とした独立行政法人294体を対象に、既に内閣府特命担当大臣(行政刷新)枝野幸男や蓮舫氏とか、既にヒアリング準備に入っていると。4月以降に本格的に事業仕分けをするというような段取りになっているというニュースが、きょうお昼流れておりました。  事業仕分けですが、福井県の中の自治体では、まだどこも採用をしているところはございません。どころが滋賀県、お隣ですね。結構盛んに進めておられまして、大津市、長浜市、高島市、湖南市と、滋賀県の主だった市が既に導入をされておりまして、大きな成果を上げられているというふうにお聞きいたしております。  そもそも事業仕分けというのは、その事業が必要か必要でないか。必要であれば、大体その事業の主体はどこなのかという観点で、どんどんどんどん突き詰めていくというような手法でございます。鯖江市におきましては、平成18年から、いわゆる行政評価という手法によりまして、同じような効果を得られるようなシステムを組んでおりまして、これまでにも大きな成果を上げてきていると考えております。事業仕分けは、ある程度事業を絞ってやるというやり方が一般的でございますが、行政評価は、関連する事業すべて評価を行うというところが基本的に異なるのかなと思いますし、いわゆる行政評価が総合計画の推進というものを一つの大きな目的にいたしておりますので、この辺にちょっと違いがあるのかなというふうに思っております。  今後におきましては、先進自治体の事例を参考に、ただ、先ほど議員もおっしゃったように、事業の仕分けで、例えばその事業主体が民間で、さらにその地域団体とか、NPO団体とか、市民活動団体とか、こういったところに一番適切な主体であるというふうな結果が出ますと、その新しい公共というところの進展にも大きな影響があると思います。  今後、行政評価の検証を行いながら、どのような方法がいいのかということを考えまして、導入の方向につきましても検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 部長の御答弁では、鯖江市が平成18年から行政評価を行ってきているところで、それが大きなところの政策に反映する評価ではなかろうかということで、事業仕分けということになりますと、一つ一つの事業をどういう切り口で切っていくかというところにもつながってくるかと思うのですけれども。やはり、今この時代に、午前中の議員の中の意見にもありましたけれども、この新しい公共を進めていくときには、鯖江市におきましても、多くの補助を受けている……おっしゃったように既存の多くの補助団体の事業等が課ごとに、課系列に細分化されておりますから、市民サイドから見ますと、これとこれは一緒になった方がいいのじゃないのと。そのほうが市民にとってより動きやすいし、より成果が出るのではないのと。例えば、こちらで50万円あり、こちらで20万円あった。それを統合することによって60万円で事業がやっていけるかもしれないと。より市民に身近な事業になるのではないのという声も、市民側にも、今既に出ているのですね。ですから、そういうふうなところを、むだをなくすというのでしょう。より効果のある事業内容にしていくためにも、事業仕分けを、そういう観点からも見ていただけるように要望したいなと思うところでございます。  特に、今、部長のお話にありましたように、国の方が、今、事業仕分けの第2弾に入っておりますし、一括交付金などのことも絡んできますと、市としてはこうあるべきだ、こういくよというところはなかなか難しいことかもしれませんけれども、国・県の動向をかんがみながら、鯖江市らしい事業仕分け。一番動いているところの市民が、より効果のある事業になっていくべきだろうと思いますので、新しい公共にふさわしい内容にしていっていただきたいなというふうに思っております。そのことが、これからの鯖江市の存亡にかかわってくるのではないのかなと思っております。やはり税金を振り分けする、みんなに配分すればいいというのではなく、また行政側からいえば、「市民ニーズばかり言っておられてもな」というようなことでは、具現化は難しいのではないかと思います。  そうですね、ちょっと事例を挙げますと、イギリスでは、18年前、政権交代で、生活協同組合発祥の父のロバート・オウエンをルーツに持つスコットランドでは、国がやっていたことを地方議会で、市民ニーズに合った政策をつくることが可能になった分、経済成長が早くなり、そして地方分権のおかげで、経済が動きだして商機を生み出したと、ガバナンスにも出ておりました。  また、近くでは、中越地震に見舞われて、行政は何を手助けしてくれるのかと、被災者は求めておりましたけれども、それらの住民ニーズ、要望を行政とをつなぐ中間支援組織が、それらのピンチをチャンスに変えてきているという中間支援組織の動きなども近くにあります。  もう一つ、この中越のところで聞いた話では、岩盤が落ちて、国道がふさがれてしまいましたけれど、以前から住民の力で、隠しトンネルというのですか、トンネルが一つ住民の力でできていたというところも、大きな私たちの啓蒙になる、勉強すべき事例かなと思うところです。  新しい公共も、事業仕分けも、市の側のスタンスだけではなくて、やはり市長の答弁にありましたように、現場に出向くのではなくて、現場に立って進めることということではないかと思いますけれども、市長、この辺、いかがでございましょうか。「出向く」という言葉と、「現場に立って」というのは、私は随分違うと思うんですね。その辺をこれから、市役所の中で、市長がどういうふうに号令をかけながら、皆さんと進んでいただけるのかなというところをお伺いしておきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 議員御指摘のとおりだと思います。  とにかく職員は、1に現場、2に現場でございますので、現場力を高める中で施策の展開を図るというのを原則にしております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) ありがとうございます。  次、行財政運営システムの構築について、お伺いをしたいと思います。  その中で、職員の定員の適正化は、財政の収支目標にあるように、経常収支比率に大きく影響する定員数であると、私も認識しております。職員の適正化と事業量に見合った人事配置、給与制度の適正運用の中で、平成21年度末の職員数412人をさらに2%削減する、5年後には403人とする目標が出ております。定員数もさることながら、臨時職員を含むすべての職員が、市役所というところで公共のサービスを担っている。今ほどは、現場で、現場に立って仕事をするというふうな市長の御答弁もございましたが、これからの市役所で、公共のサービスを担っている誇りと自信を持った、働きやすい職場環境を、どのように考えているのか具体的にお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 職員の適正化、やはり、こういった状況下においては避けて通れないことでございまして、今回のプログラム案では極力抑えた数字にしたつもりでございます。この前から職員の倫理確立指針とか、職員がきちんとルールを守って、市民に信頼される職員になっていただかなければならないと。そういう、どちらかというと締めつけ型のこともやらせてもらわなければならない面はあるわけですね。  しかしながら、他方そればかりやりますと、この職場、なかなかギスギスしまして、今おっしゃったように正規の職員と臨時の職員と、いろんな方がたくさん同じ職場におられますから、そこのところ、うまくいかないことも出てくるわけですね。これは対岸の関係だと思いますけれども、やはり両方がバランスよくそういうことをやっていかなければならないというふうに思っております。  特に、今、職場内のコミュニケーションというんですかね。そちらの方は、どうしても、デジタル社会とか、こういう今の時代の流れの中では、コミュニケーションというのが希薄になりがちだと思っております。したがいまして、そういったことに配慮しながら、皆さんがコミュニケーションを豊かにして、何でも発言して、腹の底から言い合えるそういった感じの職場づくりをやると。これは非常に、指針、倫理の確立とは、また別の次元で大切なことだと思っておりますので、そういったことを、管理職を通じまして伝達してまいりたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今、職場内のコミュニケーションづくりにも力を入れたいという御答弁でございましたけれども、そのコミュニケーションをつくる手法の一つとして、私、ある企業でやっている話を聞いたのですけれども、本を読んで、読書感想というのですか、子供的な言葉ですけれども。社員みずからが勉強したことを、研修会の講師を順番で、当番で回しているらしいんですね。そうすると、必ず読んで、自分で勉強したことを、講師を務めて、そして部内の意識向上を図っているという話を聞いたりしております。こういうふうなコミュニケーションを高めるツールとして利用していただくというのも、また、民間企業がどういうふうなコミュニケーションを図っているのか、ああ、あそこは成長産業だなというところを、やはりそれなりに研究することも必要かなと思います。  また、今、臨時職員と正規職員とのバランス関係も、今、鯖江市の中では、非常に重大なポイントだと思うんですね。これから職員が一生懸命、そこで仕事をするためには。今後、私は、職員412人というのが適当かどうかということと、国の財政、国の流れの中でいいますと412人という規模なのかなというふうに、妥協はしたくないですけれど、鯖江の財政上は仕方ないとか、やむないところかなと思いますが、それをサポートする臨時職員があるから鯖江市の役所内の仕事も回っているわけでございますから、今後の検討にしていただきたいと思いますけれども、臨時職員の待遇についても、近い将来には職責に見合ったものに改善する検討もしていただけたらなということを要望したいと思います。総務部長、そのあたりいかがでございましょう。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 確かに、こちら側の我々職員サイドからいいますと、そういうことだと思いますけれども、やはり、この今大変厳しい状況下におきましては、市民の納税者サイドから見ることも大事なんですね。納税者サイドから見て、職員の待遇がどうであるかと。そういった両方から見まして、よりよいものにしてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) では、次の質問に移らせていただきます。  平成22年度予算についてでございますが、その中の子ども手当についてお伺いしたいと思います。  4月1日施行になりまして、6月から子ども手当が支給になりますけれども、鯖江市におきましては、この該当者は何人になりますでしょうか。また、受給者資格の申請手続等はどのようになりますかということをお伺いしたいと思いますし、これまでの児童手当と違って、それらの事務作業等の負担は、どのような状態になるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 初めに、子ども手当の該当者数ですね。これにつきましては、子ども手当が中学校終了までの児童ということでございまして、平成22年度での人数を約1万2,000人と推定いたしております。その中には公務員も含まれております。公務員につきましては、所属官庁から支給するということもございまして、そのうち約1,000名の方は差し引くことになろうかと思っております。そこで、平成22年度の予算計上上は、人数は1万1,000人、月額にして1万3,000円、その10カ月分を計上しまして、金額にしますと14億3,000万円でございます。  次に、申請の手続きでございますが、現在、児童手当を受給されている家庭につきましては、そのままみなし認定ということで、子ども手当受給者として移行しますし、申請は免除されます。新たに申請が必要な方につきましては、4月1日以降、中学2年生、3年生の児童のいる方や、所得超過によって児童手当を受給できなかった方、および新生児が対象になります。該当される方につきましては、4月以降に申請の御案内をお送りすることになります。  それから、事務事業の負担についてでございますが、児童手当の支給事務同様に、丹南広域組合で統一した電算システムを活用することにいたしております。そのためのシステム改修につきましては、丹南広域組合に委託いたしまして、経費につきましては、全額国庫負担で3月の補正予算に計上させていただいているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今の御説明であらましは理解できましたけれども、この際、学校給食とか保育所等の未納があれば、市として、この支給することに天引き措置をするとかいうような措置を考えられているかどうかも、あわせてお伺いしておきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 学校給食費や保育料等に未納があれば、鯖江市の方で子ども手当をそれにあてられるのかという御質問でございますが、子ども手当につきましては、次代の社会を担う子供の健やかな育ちを支援するために支給するという趣旨の下に支給されるものでありまして、今回の法案には、この相殺制度については規定されておりません。  しかしながら、子ども手当支給の際に、未納者に対しましては、子ども手当の趣旨を説明しながら、今までの児童手当と同じように御本人の承諾をいただきながら、未納分に充てるよう納付相談を行っていきたいと考えております。
     以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 市民の方にとりますと、なかなか大変なことかもしれませんけれども、いろいろと進めていただけたらと思います。  これまでの児童手当とは違い一律支給ですから、先ほどの所得超過で児童手当等が出ていない方というのは、鯖江市の中にもいらっしゃるようでございますから、今、国の方では、市に寄付できる仕組みも設けられるようですが、御寄附くださいというような積極的なアプローチはお考えでしょうか。  それとあわせてお尋ねしておきたいのは、部長の答弁にもありましたように、この子ども手当そのものが、次代の社会を担う子供たちの健やかな育ちに有効に使われるようにということで、お一人お一人に支給されるわけでございますから、この子ども手当が、御家庭での子供たちの健やかな育ちに有効に使われるよう、また、将来の教育資金への活用方法などになるように、市としては啓発など積極的に対策されるおつもりでしょうか。そのあたりもあわせてお尋ねしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 初めに、寄付制度でございますけれども、児童手当では所得制限が設けてありましたけれども、子ども手当では所得制限が見送られたその代わりに寄附制度を新設したところでございます。  この制度につきましては、受給資格者が子ども手当の支払いを受ける前に、手当の全額または一部を、住んでいる市町村に寄附できるものでございまして、この寄附を受けた市町村につきましては、子育て支援のために使用することが義務づけられております。この寄附制度の趣旨は、今後、鯖江市の広報さばえやホームページ等で広く市民に周知徹底していきたいと思っております。  それから、子ども手当が健やかな子供の成長のために使われるように、市としては対策を講じるのかというような御質問だと思うのですけれども、先ほども言いましたけれども、子ども手当の支給に関する法律の趣旨に、「次代の社会を担う子供の健やかな育ちを支援するために支給する。」と書かれておりますので、この趣旨に従いまして用いなければならないという責務を定めておりますので、受給者の方にそういう趣旨を徹底させていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 新しい子ども手当でございますけれども、混乱のなきよう、やはり次世代を担う子供たちに、健やかな環境づくりに使われるように願っているものでございます。  次に、市の広報におけるネットの位置づけについてでありますけれども、子供からお年寄りまで親しまれる広報のあり方について、お伺いしたいと思います。  まず、未来を担う人づくりのための広報の役割は大きいと思います。市民として、その広報より得る連帯意識や、情報の共有化はもちろん、行政の責任として、市民が必要としている情報の発信になるかと思いますけれども、この広報の役割についてどのようにお考えでしょうか。  まず、4月から、広報さばえが、月半ばに出ていた「お知らせ版」がなくなりまして、月1回の発行になるようでございますけれども、それで役割が十分に果たせるのかなというところが疑問でございますが、その点についてお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 御案内のように、広報お知らせ版をこの4月からなくすことにいたしました。これは従前からも声があったわけですけれども、特に昨年、区長会連合会の中で、やはり区長さんの仕事がどんどんと多くなってくると。これは事実でございます。そういったことから、お知らせ版を省くことができないかというふうな話が前々からあったのですが、去年、特に区長会でそういう話が大きくなりまして、その対応としまして、お知らせ版をやめて、月に1回だけ広報を配っていただくというふうにしたところでございます。  そのお知らせ版の、月半ばに出す情報というのは、やはり全部をなくすわけにはいきませんので、通常版のところに盛り込むものは盛り込むと。ただ、月1になりますとタイムリーさが出てきませんので、その辺は、やはりどこかの違うツールでバックアップしなければならないと。そういうふうな考え方で、1回にしたからといって市民にお伝えする情報が減らないように、最善の努力をしていきたいと思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 紙媒体の広報さばえの役割としては、そういうふうな負担、市民の立場になって、区長業務のところで負担が大きくなっていたというところはあるのかもしれませんけれども、今ほど部長のおっしゃったように、タイムリーさには欠けるということで、次、御質問させていただきますホームページと連動していくのかなと思いますが、やはり月1回になると、作業をする側も大変ではないかなということで、次に続けて質問をさせていただきます。  ネット時代になってきておりますから、今、鯖江市におきましては、インターネットの教室等は、神明公民館だけが担っているのではないかと思いますけれども、市内のインターネットの普及と利用者をどのように把握されているかお伺いしておきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) 市でどのぐらい普及しているかという調査はやっておりません。ただ、国が毎年やっておりまして、最新のデータで75.3%というふうな数字が、インターネット利用の割合が出ております。その前年度が73%という数字でございますので、73%から75.3%になったと。順調にといいますか、右肩上がりでインターネットを利用する利用者がふえているという国レベルの数字が一つございます。  それから、御存じだと思いますけれども、鯖江市では「ねっとdeまなぶ さばえeラーニング」という、ウェブサイトの中で勉強できるというような感じですね。ここでインターネットの勉強もできるような仕組みになっております。ここの利用者、どんな人が利用しているかというのは調べれば分かるわけですね。調べましたら、中・高生、10代後半ですね。そういった方から、高い年齢では70歳代の方まで、eラーニングで習っておられます。そういうところから推察すれば、この鯖江におきましても、若い人からかなり年のいった方まで、インターネットを活用される方がふえているということが推察できるのかなというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今、広報さばえの紙媒体と、eラーニングまで持ち出された部長の答弁でございますけれども、やはり今こういうネット時代になりましても、紙媒体は紙媒体としての必要性があるのではないかなと。先ほど、月2回、15日号で出ていたお知らせ版を、1カ月に一度のお知らせ版を盛り込むというような、それで遜色ないような工夫をなさるという御答弁でございましたけれども、そういうふうな情報を得るツールとして広報さばえの必要性はあると思います。だからそれで広報さばえが今のような状態であればいいという、市民に向けての広報というあり方も、私は必要という立場から申し上げたいと思いますが、広報さばえをより充実するために、2点ほど御提案申し上げたいと思います。  1点は、広報さばえのキッズ版みたいなものを発行してみたらいかがでしょうか。これは、お母様に「こういうふうなものはどうでしょう」というような打診をちょっとしてみましたら、「子供記者というふうな感覚ですか」という質問もあったのですけれども、今一番ヒントにしたのは、NHKの土曜日の「週間こどもニュース」というものです。あれは「こどもニュース」といいながら、大人が一番楽しんで見ている情報かなと思ったりもするのですが、その子供が登場する広報さばえ、キッズ版を発行してみたらどうかなということが、まず1点でございます。  それと同時に、月2回出ていたお知らせ版を1回で、広報さばえとして、工夫を凝らしながら情報を発信するということで、工夫を凝らしていただく1点としまして、まちのミニコミ誌的な内容を盛り込んだらどうかなと思うところです。広報のサポーターというか、市民広報マンみたいなサポーター制を導入したらいいのではないかなと思うのですけれども、これは総務部長というより、市長、どのようにお考えでございましょうか。  市長はいつも情報の共有化をおっしゃっておりますけれども、子供版と、それから広報サポーターという位置づけで、より広報さばえで、子供のときから、その情報を共有できるというまちづくりの広報さばえ等は、今後、考えてみたらいかがかと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 紙媒体の情報は、やはり必要だと思います。ただ、今、経費の削減と、それから職員、職員の対応の部分なんですが、紙媒体は、経費と同時に人件費も非常にかかります。ペーパーレスの時代になって久しいわけでございますが、なかなか行政の中では進んでいないですね。議員御指摘のこともよくわかるのですが、キッズ版というようなことは、そういった流れの中では非常に難しいと思っております。  広報サポーターにつきましては、一つの方法でしょうね。それは前向きに検討させていただきたいと思います。できるできないは別ですが、一度検討させていただきます。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 非常に期待させていただきたいなと思っているところでございます。  それから、職員間のコミュニケーションツールとしまして、紙媒体というのは、これからペーパーレスの時代になって、なかなか難しいものがあるという市長の御答弁でございましたけれども、やはりこのネット時代になりましても、今の段階では、庁内メーリングということでの職員間のやり取りなりお知らせは当たり前かもしれませんけれども、今、先ほどの臨時職員との働きやすい環境づくりというところをあわせながら、私の考えも入れながら御提案したいと思います。  約1,000人近くの職員集団だと思うんですけれども、この役所の中で職員同士の意思疎通を図る手段として、職員報を出してみたらどうかなと。こういうペーパーレスの時代に時代錯誤も甚だしいと嫌われることかもしれませんし、笑われることかもしれませんけれど、一人一人がやる気のある集団形成の手段として潜在能力を発掘し、磨いていけるような職員報の発行というのも効果があるのではないかと思いますが、試みてはいかがでしょうということをお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) さきの市長の答弁とよく似た考え方だと思いますけれども、確かに、考え方は私もいいと思います。  実は、以前、職員の職員報というものを秘書課の方でつくっていました。ですけれども、庁内LANができまして、職員報はA4判の裏表ですから限られた情報ですけれども、庁内LANは、御存じだと思いますが、掲示板それから各課通知等々で、これの10倍、20倍もの情報が瞬時に職員のところに行くわけです。それはそれでとおっしゃるのだと思いますけれども、やはりコストがかからないのであれば、ぜひやりたいと思うのですが、これ今、1,000枚から印刷したり、記事をまた編さんしたり、これはまた大変な仕事が発生するわけでございます。考え方は理想的ではあると思いますけれども、なかなか難しいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) はい。今、部長が笑い顔ぐらいでおっしゃっている答弁で、私も分かりながらあえて申し上げているところでございます。  今、職員の庁内LANのところで、今おっしゃった情報量でいったら、紙媒体とパソコン上の媒体とでは雲泥の開きがあると。その雲泥の開きがあるからこそ、職員のところでは開けていないところもあるんですね。開けて見ていない部分もある、飛ばしている部分もある、飛ばさざるを得ないほど。  私自身も、今、振り返りまして、どうして職員の皆さん、自分も含めてですけれども、忙しくなったのかなと。1日24時間が短くなったのかなというところに、パソコンが入ってきた、インターネットが入ってきたと。あるデザイン関係の方と話をしていたのですけれども、昔だったらそういうことはデザイン関係の会社に任せた。今は自分のところで全部パソコン上でやり得るから、今まで抱えていなかった仕事も自分のところでするようになったと。こういう経済状態、構成というのですか、これらを変えてこそ、新しい職員間のコミュニケーションが生まれるのではないのかなと。今、財源のことをおっしゃいましたけれども、あえてこれをやってみて、どう職員のコミュニケーションが生まれるのかなと。  私のプライベートのことを申し上げて申し訳ないのですが、きのう、息子が社内報を持って帰りました。その社内報を見て、家族中がその会話をいたしました。職員にとっても、家に帰りましたら、家族中で役所の話ができるような家族関係をつくるという、私は精神論を言っているのかもしれませんけれども、そういうことを試みることが、次の手法になるのではないかなということをあえて申し上げたいと思います。  時間の関係で、次に移らせていただきます。  公式ホームページのリニューアルについてでございますけれども、先ほどフリースポットの件を質問されている議員がありましたので、このあたりはほどほどでいいのですけれども、リニューアルに関しまして、どのようにリニューアルするのかなというところをお尋ねしたいと思います。  今、市民の方の話とか苦情によりますと、情報の入り口がどこから入っていいかわからないというふうな声もありましたので、やはり情報の共有化をうたっている以上、ホームページがどのようにリニューアルできるのかなと。そのリニューアルする経費が、予算のところで200万円出ていたかと思うのですが、これで経費、財源のことをいいながら、十分といえる予算なのかなという思いも含めてお尋ねをしております。  というのは、先般、会派で豊中市の地域コミュニティサイト「マチカネット」というおもしろい先進地を視察してまいりました。豊中市ですから都会ですし、近隣のコミュニティ機能が希薄化してきたということで、地域をつなげる目的で、この地域コミュニティサイトを事業として行われたようですけれども、そこの先進の事例を見てきましても、行政からの一方的な情報ではなくて、市民からも声が届けられる。先ほどeラーニングの話も出ておりましたけれども、公式ホームページにもそういうリニューアルを期待したいと思いますが、ホームページのリニューアル、それからフリースポットについて、どのようになっていくのか御説明をいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 森本総務部長。 ◎総務部長(森本茂君) ホームページでございますけれども、今おっしゃったように検索しにくい、入りにくいというのは、確かにそういった声がございまして、それは改めたいというふうに思っております。  それから簡単な話なんですけれども、皆さん画面を見ますと、ディスプレイを見ますと、鯖江市のホームページは左の方に寄っています。最近のホームページは、大体センタリングされているのですけれども、左の方に寄って体裁が悪いというのもたくさん聞こえます。「何ですか、鯖江市さんのホームページは、どこか横にずれていますね。」というような話も聞きます。そういうところも直していきたいと思います。  あと、今使っているシステムは、5年前に発注して5年間経ったんですね。やはり安上がりのシステムをつくったせいもあるのでしょうけれども、いろいろと細かい運用の面でも障害もあるので、そういったところを直していく。それから200万円ではどうだということですけれども、これはお金を使えば500万円でも1,000万円でも使えば使うほどいいものはできますけれども、こういった状況ですので、できるだけ小額のお金で、スタッフも堪能な職員がおりますので、この費用でやってまいりたいというふうに思っております。  それからフリースポットですけれども、午前中も、ちょっと私言葉が足りなかったのですけれども、大きなパソコンは誰も持ってきません、ノート型ですね。市民ホールに無線の受信装置がついているノートパソコンを持ってきて、開いていただければ、無線でインターネット接続ができるというふうなサービスをこれからやっていきたい。まずは市民ホール、それから食堂と文化の館で、その利用具合によりましては、さらにそれを拡充していくと。そういった考え方を持っております。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) そこで、やはりホームページの中でも、eラーニングのように、市民の声もそこで反映できるような、当初、6年前も、少ない予算で、スタッフの方の知恵と工夫で立ち上がったのかなと。あの当時は「おお」という思いがいたしましたけれども、今回もまた少ない予算で、スタッフの方の御苦労があるのかと思いますが、知恵と工夫を使っていただいて、リニューアルしていただきたいと思います。  そのリニューアルにあわせてでございますけれども、県庁のホームページには、西川知事自らがナビゲートされているキッズページがあります。鯖江市にもどうでしょう。福井県の場合は、全国に自慢できる福井の自然や暮らし、自慢などをたくさん紹介しておりますし、子供たちが安全・安心に暮らせて、福井に誇りを持って世界に羽ばたく子、そして福井にまた戻ってきてくれるような子供に、小さいときから、そういう情報を通じて紹介しているのですけれども、鯖江市を担う子供たちにも、市長がナビゲートしていただけたらと提案をしたいと思いますけれど、市長、いかがでしょう。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 研究してみますけれども、私は、今、ブログとツイッターで、鯖江の情報はほとんど毎日書いておりますので、その中でも、時折々そういった問題も取り上げまして、独り言ということで書かせていただいておりますので、そういったものを通じて、よりよいものがあれば、また考えさせていただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) はい。市長さんのブログは全国的にも非常に人気があるようでございますし、そこにあわせて、やはり単独のキッズのページというのでしょうか。それが文化であったり産業であったりするような、各課持ち回りのような担当をしながら、子供に砕くような、子供が分かりやすいようなホームページというものを。ITの功罪というものもありますけれども、先ほどの議員の中で、インターネットでの犯罪防止等の話もありましたが、やはりこれをプラス思考で考えたとき、子供たちの鯖江市、市民主役条例のふるさと学習の条項で、子供も市民として明確に、本来ならば、子供のときから、子供自身が市民であると。自分も同じ市民で、大人と一緒に市民であるということが感じられるような子供に育ってほしいなと思います。親の庇護の元にある子供ではなくて、立派な一人前の人間としての子供という位置づけで、そういうふうなホームページもぜひ考えていただけるよう要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ○議長(山崎文男君) 次に、7番 小竹法夫君。              〇7番(小竹法夫君)登壇 ◆7番(小竹法夫君) 今回は農業政策、特に、第5次総合計画、また、新年度の新規事業、こういったものに項目を絞りながら、農業問題について質問をさせていただきたいと思います。  きょうは、朝から春雪といいますか、白いものがちらちらと降ってまいりました。季節的には啓蟄というような言葉がよく使われますけれども、冬眠中の虫たちが地中からはい出てくるころと、そういうような言葉に使われるわけでございますけれども、時まさに春の到来といいますか、自然界も、また人間の世界においても新しい息吹が育まれ、その鼓動が耳に聞こえてくるというようなころでございますけれども、この自然環境のもとで、厳しい気象条件に左右されながら、我々の命を守るために、米を初め農産物、そういったものの食料を確保するために営々と営みが続けられている。これが農業ではなかろうかなと、このようなことを考えているわけでございます。  ところで、一昨年の6月の定例会におきまして、米の政策等の質問に対しまして、市長は、今後の鯖江市の農業は、水田、米だけしか頼れないと。そして耕作放棄地がどんどんふえる中で、それを解消することが非常に大きな課題であると。また、農地をフル活用して、地域の特性を生かし、生産と消費を拡大していくことが重要であり、本市の気候条件、土壌条件等を考慮すると、水稲しか期待ができないというような答弁があったわけでございます。と同様に、昨年の3月定例会におきまして、本市の農業政策の方向性、また食の安全・安心といった私の質問に対しましても、平成21年度において、日野川用水により供給をされるおいしい水を生かした米づくり、米のブランド化に試行的に取り組み、鯖江ブランド米の創造を図っていくとの答弁をされました。  今日まで、米の生産性および品質を向上させるため、政策については「鯖江米グレードアップ推進事業」や「競争力のある米産地育成事業」等で、活動の一端をかいま見ることができるわけでありますが、いまだ本腰を入れて取り組むというところまでには至っていないように思われます。米の大粒化や、食味などの品質向上に努力をされておられますけれど、鯖江米のブランド化という視点から申し上げますと、まだ道半ばという感じを持たざるを得ません。  今、般改定をされました第5次総合計画に、重点施策として、「鯖江ブランドづくり」が掲げられ、農業分野においては、ブロッコリー、ミディトマト、マルセイユメロン、菜花など、地域ブランドとして発信していくということであります。残念ながら、「鯖江米のブランドづくり」という言葉は見当たらなかったわけでありますけれど、平成21年度において米のブランド化を目指す中で、何を試行的に取り組まれたのか。また、その結果はどうであったのか。そして、今後の取り組みについてどのように考えておられるのか。まず最初に、市長にお尋ねをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 今、米だけに限っていえば、私どもの土地は、やはり水田単作なんですね。転作も非常に奨励しているわけなんですが、やはりつくりやすいものというと、そしてまた収益上がるものとなると米以外にはないんです。その中で、付加価値をつけて高く売ろうとするのが一つの方向なんですが、これまで取り組んできましたのは、いわゆる鯖江のこだわり米をやってまいりました。去年は、そのこだわり米の市場価格を、付加価値をつけずに販売をしたものですから、すぐ売れましたが、その付加価値分、単価を上げて、魚沼の米のように売れるかどうかなんです。これが。例えば池田の「こっぽいや」がやっているようなことができるかどうか。そこらをやっていかないといけないと思いますね。こだわり米につきましても、今回、農業公社を中心にいたしまして、農協も真剣に取り組んでいただきました。そういった中で、一つの方向は出て、組合長も、今度は一度、何か鯖江ブランド米というのは取り組むべきだということで、今の時代の流れというのは、組合長も私も考え方は、今同じだと思っております。  申し上げますのは、一つには、昨年もちょっとやらせていただいたのですが、さばえ菜花のすき込みですね。さばえ菜花は、非常に要望が多うございますので、すき込みだけで、ほとんど無肥料で、大体、米がとれます。さばえ菜花のすき込みによる、例えば「さばえ菜花米」とか、そんなものも一度つくってみたらどうかと思います。  もう一つは、今、用水が、全部、八乙女の頭首工からくる水で補給水なんですが、補給水といえども、ほとんど中央幹線を除いては、左岸も右岸も、ほとんど八乙女の頭首工の水だけで賄われているんです。非常にきれいな水なんですね。きれいな水なのですが、収量が減っています。やはり水温が低いものですから、どうしても収量が減っている。そうしますと、値段を上げなければそれだけの収入が上がりませんから、そういったものにつきましても、私のところだけで取り組むのではちょっと難しいと思うのです。これは、日野川のいろいろな、全体的な会合の中でも何回も申し上げているのですが、例えば一つには、東京なんかに行きますと、それだけきれいな水ならば、例えばの話、ブランド米として「夜叉ヶ池米」を出すとか、あるいは「八乙女米」を出すとか、非常に水のきれいな、自然の豊かな、環境の豊かな、そういったブランドの中で販売促進をやったらどうかというような意見もいただいているのですね。それも今、この沿線の方、県の方へももちろん用水組合の方ともいろいろ話をしているのですが、こういったものの取り組みを、これからどうやっていくのかなのだろうと思います。  それで、ブランド米を構築していって、付加価値分だけ何とか単価を上げるような、そんな工夫をこれからやっていきたいと思っております。夢のような話ですけれども、夢を具現化するために、これから、私ども行政だけでは到底追いつきませんので、事業的にも、今、新しい事業でもできております。農商工等連携促進法ができました。農商工等連携促進法の中では、そういった取り組みもできるようになっておりますので、それらを含めて、例えば今、農業公社を充実・強化する中で、そういったものに取り組むということも可能だと思います。非常に夢のある鯖江ブランド米ということなんですが、そういう夢を追って、一生懸命頑張っていきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今、市長の答弁の中で、付加価値のある米づくりというようなことで、これには相当の労力と、また費用と、歳月というものがかかろうかなというようなことも思いますけれども、私の質問の一番最後に、環境保全型農業の推進のところでも、そういった問題について、また言及をしてまいりたいと思っておりますので、市長が言われる夢のような話ではなくて、実現のできるような政策というものをぜひお願いをしたいと、このように思っております。  それでは、次の質問に移りたいと思います。  鯖江特産品についての質問でございます。  鯖江市は、特産品として、ブロッコリー、ミディトマト、マルセイユメロン、吉川ナスなどのブランド化を目指していくということでありますけれども、きょうまでの実績はどうであったのか。また、平成22年度においても平成21年度と同額の予算化がなされておりますけれど、出荷数量、作付面積の増加ということは見込んでおられるのかどうか。お伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 特産品の作付状況、出荷実績、それと新年度の計画についてでございますが、本年度の作付状況、出荷実績につきましては、マルセイユメロン栽培農家が18名、栽培面積としまして65アール、出荷量1万2,303個、販売額449万7,000円余でございます。次に、ブロッコリー栽培でございますが、農家数が14名、栽培面積153アール、出荷量が2万5,423個、販売額といたしまして240万円余。ミディトマトでございますけれども、栽培農家が16名、栽培面積が46.9アール、出荷量が9,903キログラム、販売額といたしまして524万6,000円となってございます。  来年度でございますけれども、来年につきましては、マルセイユメロンでございますが、栽培面積を60アール、出荷量として1万2,000個。ブロッコリーでございますが、栽培面積が160アール、出荷量が3万個。ミディトマトにつきましては、栽培面積が50アール、出荷量が1万1,000キログラムというような予定をいたしております。  それと、吉川地区を中心に栽培されておりました吉川ナスの生産者が誰もいないというようなことでございまして、伝統野菜である吉川ナスの存続・伝承を目的に、鯖江市伝統野菜等栽培研究会が設立をされております。市としても、この研究会を支援し、吉川ナスの栽培農家、栽培面積の増加を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今、お聞きいたします限りは、過去の推移を見ておりましても、出荷数量、作付面積も徐々にふえているというふうに私も思っておりますけれども、今後も、この特産品と称される農産物の振興に当たって、これまでは地場産園芸振興事業という、その事業の中で補助をしながら育成を図ってきたわけでありますけれども、その作付面積に対しての補助と、出荷数量に対しての補助と、これは二本立てになっているわけでありますけれども、やはり補助を受けるためには一定の条件というものを具備していなければならないというふうに思いますけれども、どのような要件があるのか。また、実態の把握はだれが行うのか。また、申請はどのようにして行われているのか。その実情について、お尋ねをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) お尋ねの補助制度についてでございますけれども、特産物振興支援といたしまして、市指定野菜の作付けを、JA丹南、武生青果の「旬菜.com」、直売所等の出荷伝票等によりまして実態を把握いたしております。  それと、出荷を条件にいたしまして、面積と出荷数量に対し助成を行っております。申請につきましては、個人別と野菜生産組合での取りまとめとなってございます。また、生産振興として、路地物で10アール以上の作付面積、施設栽培で5アール以上の作付面積に応じての支援措置もございまして、その他、土壌診断、消毒調査、ミツバチ導入、園芸施設共済掛金などの一部の補助もございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 冒頭の市長の答弁でもありましたけれども、やはりブランドとして確立していくと。やはり相当の努力と歳月がかかるというようなことを思います。まさに「ブランドは一日にして成らず」であります。生産者の方の熱意、発想力、経営力というのはもちろんでありますけれども、やはり行政、関係団体等と一体となって取り組む必要があろうかと思います。  それに加えまして、付加価値を高めるための惜しみない技術指導、行政を初め関係団体、そして生産者が一体となった販路開拓。また、生産者の高齢化が進行する中にあって、高齢者にも作業にいそしめるような生産体制の確立、あるいは後継者育成。また認知度を高めるための販売戦略等々クリアしなければならないハードルというものが幾つかあるわけでありますけれども、行政には、米を初めとする鯖江特産品のブランド化を推進にするためにも、予算の執行に加えて、生産者に対してさらなる支援を送っていただきたいと思いますが、その辺のお考えはどうでしょうかお聞きしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) それでは、ブランドとして確立するということについての御質問でございますけれども、来年度におきまして、産業環境部内に、鯖江ブランドの確立と新規就農者の育成、耕作放棄地の解消などにかかわります室を設置いたしまして、今ほど議員御指摘のことなども含めまして、生産者の皆様の積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。  また、鯖江の特産品でありますマルセイユメロン、それからブロッコリー、ミディトマト、さばえ菜花などの特色ある農産物の振興や、森林資源を用いました林産品の創出も図るとともに、商いとして成り立つ産業としての定着化を進め、地産地消はもとより、地域ブランドとして確立してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今、商いとして成り立つ産業というような言葉がございました。必ずそのような形に実現ができるよう、今、対策室も設けられるというような答弁もございましたので、実現をさせていただき、絶大な支援というものを送っていただきたいなとこのように思っております。  それでは、次の質問に移ります。  不作付水田の解消に向けてということでございますけれども、昨年の3月定例会の市長の提案理由の説明の中でも、耕作放棄地に関して、耕作放棄地解消実施計画を策定し、耕作放棄地の再生利用に向けた実証試験を5カ所で行う予定であると、このように述べておられます。また、今般の第5次総合計画においても、不作付水田面積を平成26年度までに50ヘクタールに減少させるという計画を立てておられるわけでありますが、現在の不作付水田の実情と、実証試験の結果はどうであったのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。
    ◎産業環境部長(竹内秀博君) 不作付水田の実情と実証実験の結果についてでありますけれども、まず、本市におけます耕作放棄地の現状についてでありますけれども、平成20年の6月から9月にかけまして、市内全域の耕作放棄地の調査を、農政事務所、県、市農業委員会と一緒に実施をいたしました。その結果、山林化等で現状が非農地のものを除きまして、草刈りや重機使用等で農地に復旧できる耕作放棄解消農地、それが3ヘクタールございました。また、平成21年度の転作対象水田で、調整水田等の不作付けであるものが107ヘクタールありまして、これを合わせた面積が本市の不作付水田の現状でございます。  次に、耕作放棄地解消の実証試験でございますけれども、平成20年度に、国の事業を活用いたしまして1.6ヘクタールの農地への復旧工事を行いました。これによりまして、水稲が0.6ヘクタール、大豆も同じく0.6ヘクタール、そば0.2ヘクタールの作付けを行いました。残りの0.2ヘクタールにつきましては、堆肥を散布し、土壌改良を行い、作付けに向けた準備をいたしております。  また、不作付けの転作水田につきましては、平成20年度におきまして141ヘクタールございましたが、飼料米や加工米、路地野菜の増加で、今年度、これは先ほど申し上げましたが、107ヘクタールに減少をいたしております。  このように、主食外水稲と、それから大豆、そば、ブロッコリーや、さばえ菜花、これらの路地野菜の作付けの拡大により、なお一層、不作付けを解消してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今ほどの御説明で、大体100ヘクタールちょっとの不作付水田があるというような実態が明らかになったわけでございますが、その中で、耕作放棄地の中で、水田として復旧をすることが不可能と思われる耕作放棄地の面積はどのぐらいあるのか。また、主にどの地区に分布されているのか、お分かりになったら教えていただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 水田として復旧することが不可能な耕作放棄地についてでございますが、先ほども述べました平成20年度の耕作放棄地調査において、登記地目が農地で、現況が植林等により山林化していたもの等が5ヘクタールございました。また、分布につきましては、豊地区や河和田地区などの土地改良工事がなされなかった山際などに多く点在をいたしております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今日、耕作放棄地の問題というのは大変深刻さを増しております。過疎化や高齢化に伴う限界集落の問題と並行して、危機に瀕しているところが全国的に広がっているようであります。  長野県では、耕作放棄地約4,000ヘクタールを山林として、用途変更するというような計画があると聞いておりますが、鯖江市の現状を今お聞きしますと、全体の耕地面積に対する割合というものは少ないと言えると思いますけれども、やはりこのまま放置をすれば取り返しのつかないような事態を招くおそれも十分にあると考えますので、早急な対応というものが必要ではないかと思います。既に水路や水利施設、こういうようなものが機能しなくなっているところでは、やはり農地として再生をするためには相当の労力とか費用というものを要するのではなかろうかなと、このように思っております。  単なる呼びかけで、この耕作放棄地を解消できるというような簡単な事業ではないと思いますけれど、計画どおり事業が進捗するためにはどのような対策を考えておられるのか、あるいは計画を立てておられるのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 耕作放棄地解消のための対策についてでございますけれども、耕作放棄地の解消につきましては、担い手農業者や新規就農者等の耕作者の掘り起こしに努めまして、所有者の御理解を得ながら作付けにつなげていきますとともに、新たな耕作放棄地の発生防止につきましては、集落や地域の担い手等を明確化し、農地の面的集積を行いまして、耕作者の効率的な営農を可能にすることで、作物作付けの継続を図ってまいりたいと考えてございます。  耕作放棄地の耕作者の確保につきましては、平成20年度から農林政策課内に地域農業サポートセンターを設置し、つくり手が不足している市街化周辺地区や中山間地区を対象にアグリサポーターを募りまして、耕作者のあっせんや市民農園の開設、それから学校給食の食材提供等による農地利用に努めさせていただいております。  また、地域の用排水路や農道等の農業施設の維持管理につきましては、農業者だけではなく地域の住民全体で農村環境を補てんするとの観点から、農地・水・環境保全向上対策を活用した地域ぐるみによります取り組みを推進し、農業基盤の荒廃防止に取り組んでいただいているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 私の質問の中で、長野県の例を出したわけでありますけれども、長野県では、山林として用途変更するというようなことでございますけれども、鯖江市においては、そのような計画というのは持たれていないのでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 今のお尋ねでございますけれども、用途変更のことについてでございますが、今のところ考えておりませんが、今後、そのように実際に行っているというところもあるということをお聞きいたしましたので、研究・検討をさせていただきたいというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) それでは、次の質問に移りたいと思います。  水田100%活用さばえ菜花・飼料米等推進事業について、幾つかお尋ねをいたします。  この事業は、第5次総合計画の中で、持続性のある農業を確立するという基本政策に立脚して、不作付水田面積を平成26年度までに約100ヘクタール減少させるという目標に連動させる、いわゆる表裏一体となって進められる事業だと理解をしております。すなわち食料自給率の向上や水田景観向上を図ることを目的として、不作付地に菜花を作付けされる方に、反当り8,000円の助成金を払うという事業であります。  平成21年度においては、市として、景観作物の対象として、菜花を推進されてきたわけでありますが、平成22年度の事業概要によりますと、本市を代表する食材としてブランド化していくと書かれてあります。景観作物から食材としての農産物への転換、しかも鯖江を代表するブランドを目指すと、市長の菜花にかける意気込みも今ほどお聞きいたしました。我々も大きな期待を寄せるものでありますけれども、この辺、これからのブランドとして推進する、その動機というものを、今、市長の方からお聞きしたわけでございますけれども、担当の部局としては、どのような思いでこのブランド化を推進されていくのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) さばえ菜花を鯖江ブランドとして推進する動機ということでございますが、まずは高齢化、後継者不足が叫ばれる中で、先ほども申し上げましたが、鯖江の農業が商いとして成り立つこと、これが重要でございます。  そのような中にありまして、食料自給率はカロリーベースで41%と低迷している一方、米の消費減少により、市内の水田約30%が生産調整の対象となってございます。そのうち107ヘクタール、これは先ほど申し上げましたが、調整水田、自己保全での農地管理となっておりまして、転作作物の作付けがされておりません。  そこで、農地本来の機能を生かし、飼料米等やさばえ菜花の作付けによる食料自給率の向上を図りますとともに、さばえ菜花の作付けによる水田景観向上や、市民のいやしを図ることを目的に推進をしていくものでございます。特に、そのような中で、鯖江ならではの新たな地域ブランドとしまして、さばえ菜花を冬の野菜として全市的に普及させていきたいと考えております。水田等での作付拡大を図りながら、生産物および加工品としても、市内直売所等で鯖江ブランド農産物というような形の中で、販売促進を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) この事業につきまして、400万円の予算が組まれているわけでありますけれども、反当り8,000円、単純に計算をいたしますと50ヘクタールの水田に作付けをすると、こういうような計算になるわけでありますけれども、新年度においてその達成のめどというのは立っているのかどうかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 今ほどの、50ヘクタールの計画の達成見込みのお尋ねでございますけれども、現在、先ほどから申しておりますとおり、107ヘクタールの不作付水田がございます。その約半分を対象として計画をいたしております。今後、農家組合長会議や営農指導員研修会などで理解と協力を求め、推進を図ってまいりたいと考えてございます。  また、平成22年度は、戸別所得補償モデル対策の中で、不作付水田の対応については承認をされるところでございますが、自給率向上事業が再来年度に向けまして本格的に制度化されるということになりますと、何らかの作付けが要請されるということも考えられます。そういったことから、不作付水田に対して、さばえ菜花や加工用米の作付けへの誘導を図りながら、50ヘクタールの達成に向け取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) それでは、次の御質問に移りたいと思いますけれども、今ほど部長の答弁の中でも若干触れられておりましたけれども、重なるようでございますけれどもあえて質問させていただきます。  御案内のとおり、平成22年度4月から、国の新しい農政のもとで、戸別所得補償モデル対策がスタートするわけであります。この政策は、麦、大豆等の生産を奨励し、米と同等の所得を確保できる水準の支援を行う自給率向上事業と、生産調整に参加する農家に、主食米の作付けに対して反当り2万円、1万5,000円を交付する米モデル事業の2本柱となっておりますが、この自給率向上事業においても、そば、菜種、加工用米の作付けに対して、反当り2万円の助成をすることになっております。したがいまして、そばや、あるいは菜種を作付けされたすべての農家に対して、国と市の両方から助成がもらえると理解すればよいのでしょうか。  また、交付申請や助成金の申請に当たって、捨て作りや何らかの理由による収穫までには至らなかった場合や出荷販売契約の有無など、懸念されるケースも考えられるわけでありますけれども、交付要件等はどうなっているのでしょうか。お尋ねをいたします。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 助成等の奨励措置と交付条件についてでございますけれども、この奨励措置と交付条件、これにつきましては、本市では水田でのさばえ菜花の作付けに対しまして、10アール当たり8,000円を助成をいたします。また、採択要件はございますが、国の助成事業であります水田利活用自給率向上の地力増進景観作物として、10アール当たり6,000円が加算をされます。  この交付条件につきましてですが、作付密度や肥料の散布、栽培管理等が適正に行われているかなどの捨て作りではないこと。そういった中で、販売農家であること。この二つが条件となるということでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) この国の新しい戸別所得補償政策は、これまでの政策と大きく異なるところは、その交付申請から助成金の授受まで、市や地域水田協議会を経由しなくても個人単独で行うことができるということでございます。したがいまして、以前に比べますと手続きが煩雑化し、行政の事務量の負担増になりかねないと心配をするわけでありますけれど、行政としては、農家に対して、あるいは関係団体等に対してどのような指導を行っていくのかお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 農家の方たちに対します指導等についてのお尋ねでございますが、平成22年度から実施されます戸別所得補償モデル対策の実施に当たりましては、国の農政事務所が、このモデル対策の周知・推進、交付金の支払いに関する実務を担当することになっております。  しかしながら、これらの業務を円滑に進めるためには、地域農業に精通します関係機関の協力が不可欠でございますので、業務に必要となる農業者情報の整理や米の生産調整、それから産地確立交付金支払いなどのノウハウを有します市または地域水田農業推進協議会が支援を行うことをゆだねられております。  具体的には、農業者の申請手続きの支援、対象作物の作付面積や米の生産数量目標達成等の確認、システムへのデータ入力、それから水田情報の整理等の事務にかかわる業務につきまして支援を予定をいたしております。  議員おっしゃいますとおり、いずれにしましても農業者の方々の負担軽減と事務の効率化を図ってまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) いずれにいたしましても、行政と関係機関との連携を密にしながら、混乱の起こらないような形で進めていただきたいと、このように思っております。  次に、さばえ菜花まつりの開催事業について質問させていただきます。  平成22年度の新規事業として、農商工連携のさばえ菜花まつりを240万円の予算でもって企画されるようでありますが、その事業の内容や、この事業を開催することによって得られる経済効果はどのように見ておられるのかお聞かせをください。  まつりといいますと、市を代表するつつじ、あるいはもみじまつりが毎年にぎやかに開催をされているわけでありますけれども、このまつりは、景観を楽しませ、市内外から観光客を呼び込むという大きな目的があります。しかしながら、この菜花に至っては、景観というよりも市を代表する食材としてブランド化していくという重要な課題があるわけでありますので、まつりに浮かれているわけにはまいりません。  第5次総合計画の持続性のある農業を目指すための課題は、農産物販売や新商品の開発で付加価値を高めて農家収入の増加につなげ、商いとして成り立つ産業に転換していくこと、こう書かれてあるわけであります。要は、農家収入を少しでもふやすという大きな目標があるわけであります。生産者の方にとっては、作付けに対する経験の未熟さ、収穫から出荷を通じての出荷販売体制、果たして収入の増加を実現できるのかどうかなど、さまざまな不安を抱かれていると思います。先ほども申し上げましたけれども、あらゆる角度から、行政等の全面的な支援がなければ、鯖江を代表するブランドには到達しないのではないかと思います。  まつりというとらえ方には、いろいろと御意見があろうかと思いますが、生産者の立場に立って考えますと、1年の五穀豊穣を祈り、収穫の喜びを分かち合い、来年の豊作を願いながら自然の恵みに感謝の気持ちをささげると。大変素朴ではありますけれども、これが生産者と一体となったまつりではなかろうかと思います。生産者のこうした気持ちが消費者の皆さんに伝わっていけば、ブランド化も決して夢ではないと思います。ぜひ検討をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) さばえ菜花まつり開催事業の内容と経済効果でございますけれども、このさばえ菜花まつり開催事業につきましては、市制55周年記念といたしまして、また、第5次鯖江市総合計画における基本計画に掲げる「鯖江ブランドづくり」、および「人の増えるまちづくり」を重点的に進める事業として、あわせて将来都市像である自信と誇りの持てる自主自立のまちを目指しますスタートの年として、第1回目を開催をいたすものでございます。これにより陽春の桜、晩春のつつじとならび、新たに早春のさばえ菜花を加えまして、鯖江春の三大花物語として、鯖江の風物詩となるよう定着を図ってまいりたいと考えてございます。開催日は4月3日土曜日と、4日日曜日の両日といたしまして、会場は日野川右岸の鯖江中学校西側河川敷周辺で、菜花の料理の紹介や試食、それから熱気球による空中展望、菜花ウォークなどを企画しております。  経済効果につきましてはこれからでございますけれども、今申したとおり、来場者への菜花料理の紹介や試食などを行いますので、これらを通しまして、鯖江特産の菜花として、食べておいしい、見て美しい作物と、そういったPRが図られまして、一層の消費拡大と農商工連携につながることを期待をいたしております。  それと、議員御提案の生産者と一体となったまつりということのお尋ねでございますけれども、今、どのような形でできるのか検討してはございませんけれども、やはり生産者の方にもぜひともお入りいただく、参加していただけるまつりというような形で、今後進めてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) それでは、将来の展望についてということで質問いたしたいと思います。  我々志鯖同友会のメンバーも、昨年の2月でしたか、滋賀県の東近江市に行政視察をお願いいたしました。この東近江市は、平成18年に合併をしました人口約12万程度の規模の市でありますけれども、合併以前より資源循環型のまちづくりというものが進められておりまして、その一環として平成10年に菜花の栽培が始まったということで、当初30アールの栽培から、毎年面積が着実にふえていき、平成19年には16.5ヘクタールにまで面積を伸ばしているようでございます。  菜の花は、学校給食の食材を初め、菜種油や搾油の後の油かすを利用した肥料や飼料の地産地消に取り組んでいる市であります。また、栽培にあっては、国を初め県・市とも積極的な助成措置を講じており、市単独での播種および収穫における助成金の交付をしております。  鯖江市においても、本格的な菜花栽培を始めるにあたり、他市においてのいろいろな取り組みを参考にしていただき、地道な努力を重ねながら、ブランド化に向けて、環境に配慮した持続性のある農業の確立のために全面的な支援を期待するところでありますが、今後の展望等について、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 将来の展望についてでございますけれども、さばえ菜花は、先ほどから申しておりますとおり、春の彩りを楽しむ景観作物として、また甘味が強くて食用として、これら二つをあわせ持つ鯖江の特産品として、県内外に発信してまいりたいと考えております。  さらには、これも先ほど市長答弁にもありましたが、雑草対策として植えられる、このさばえ菜花は他の雑草の勢いを弱めるほどの栄養をしっかりと吸い取るため、この栄養分をため込んださばえ菜花をすき込んだ水田で、ほかにないおいしい米がつくれないかと考えております。この米をつくりまして、これは例えばでございますが、やはり鯖江ならではの「さばえ菜花米」といったようなことにいたしまして市場にアピールするなど、地域の特産と環境を結びつけました鯖江こだわり米として、鯖江型有機循環型農業につなげてまいりたいと思っております。特に、昨年より、漬物加工やパウダーによる加工食品開発、それから有機肥料としての活用など、幅広い展開を進めておりまして、今後これらについても充実を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 「さばえ菜花米」という、また新しい名前が出てまいりました。また、実現ができるように期待をしております。  それでは、最後になりましたけれども、環境保全型農業の推進について、お尋ねをしたいと思います。  このたび改定をされました環境基本計画によりますと、鯖江市の自然環境の特性は、耕地面積が全体の4分の1、森林面積が全体の3分の1、あわせると63%近くを占めるということで、森や川や水田などの身近な自然に囲まれていると、このように書かれているわけでございますが、しかしながら、その一部においては十分な保全がなされていない。乱開発や担い手の高齢化、過疎化により、放置されたままの状態のところもあり、生物層が貧弱化していると、このようにも書かれております。また、近代化された農法の普及や基盤整備により、自然環境が大きな影響を受ける中で、農地水環境保全向上対策などの取り組みが進められており、望ましい環境像は、人と生き物が仲よく暮らせるまち、これが鯖江市の目指すものであり、物の豊かさから、心の豊かさを求めていくことへの価値観の転換を図ることが必要であると書かれてあります。そして、自然環境の分野において、具体的な取り組みとして、環境に配慮した農法の導入と環境保全型農業の推進、また農地の湿地としての機能回復、いわゆる冬水田んぼの推進を掲げております。  そこで、新年度において実施されます「さばえ環境にやさしい農業推進事業」とはどのような事業であるのか、説明をしていただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 「さばえ環境にやさしい農業推進事業」についてでございますけれども、どのようなことを推進していくのかということでございますけれども、平成19年度から農地水環境保全向上対策の取り組みを進めておりまして、本市においては、農振農用地面積に対しまして91.2%がカバーをされております。  そういったことから、今後といたしまして、これは来年度でございますけれども、来年度におきましては、この農地水環境保全対策向上対策の2階建ての営農活動部分でございますけれども、環境に優しい営農活動を拡大する支援策といたしまして、来年度、市の単独事業といたしまして、化学肥料や化学合成農薬の使用を削減した栽培方法で、福井県の特別栽培農産物認定制度の認証区分1であります無農薬、無化学肥料作付けに対しまして10アール当たり4,500円、認証区分2として、減農薬、無化学肥料作付けに対して10アール当たり2,500円を助成するなど、充実を図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 時間も迫っておりますけれども、もう一つ、冬水田んぼの実施状況について、日野川周辺の水田で取り組んでおられる事例があるということを聞いているわけですが、実際にどのような状況で取り組んでおられるのか、簡単で結構ですので具体的な状況というものをお知らせしていただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 冬水田んぼの実施状況でございますけれども、吉川地区、それから豊地区で取り組まれておられまして、コハクチョウが飛来しているというようなこともございます。この水田面積につきましては、和田町と冬島町で約5ヘクタール、日本野鳥の会よりますと、先ほどのコハクチョウでございますが、85羽が確認されたという日もあるということでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 小竹法夫君。 ◆7番(小竹法夫君) 今ほどの説明の中でも、本市においても、若干ではありますけれども環境保全型農業に取り組んでおられる方もいらっしゃる。また、これからも取り組もうと研究をされておられる方もおられるような気がいたしますけれども、いずれにいたしましても、農家にとっては大変負担の加重になるといいますか、手間のかかる農業になるわけであります。  しかしながら、豊かな地力を維持し、安全・安心な品質のよい米を生産し、人と生き物が仲よく暮らす、環境に優しい農法に取り組んでいる地域はたくさんあるわけであります。コウノトリの保護増殖と野生復帰に取り組んでいる兵庫県の豊岡市では、田んぼに水を張る期間を延ばして水路に魚道を設け、えさ場機能を持たせるために稲作の大改革に挑戦しているわけでありますけれど、当初は農家の反発も強く、苦労されたということであります。コウノトリをはぐくむ無農薬米は、収穫は減りましたけれど、60キロ当たり2万1,600円という新潟県の魚沼産のコシヒカリよりも高く売れているというようなことでございます。また、過日研修で訪れました、豊岡市内にある兵庫県立コウノトリの郷公園を訪ねる観光客が年々ふえ、年間29億円の経済効果を生んだとも言われております。さらに豊岡市では、冬水田んぼの拡大を後押しした結果、今では65ヘクタールにまで面積がふえたということであります。県内においても、御案内のとおり、隣の越前市白山坂口地区において、あるいは福井市の鶉地区において、小浜市においても、この無農薬・無化学肥料の農法に取り組んでおられます。  鯖江市も、これに続けというわけではありませんが、越前市と福井市の中間にあるこの当市に天然記念物であるコウノトリが休息を兼ねて舞い降りてくる。そんな夢と希望を持つものでありますが、今後のこういう無農薬・無化学肥料に対する市の今後の取り組みについて、どのような考えをされているのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 今後の取り組みについてでございますけれども、まず全体的な農業への取り組みといたしまして、鯖江市においては、やはり水稲を主作物として、大麦、大豆、そば等の水田利用型作物を組み合わせた土地利用率の高い効率的な水田農業の確立を目指すとともに、本市特産のブロッコリー、ミディトマト、軟弱野菜や施設園芸のメロン、それからイチゴ、ブルーベリーなど、高付加価値の水田園芸を振興し、農業の経営の多角化および安定を図ってまいりたいと考えております。そして、これらに環境保全型農業を組み込むことによりまして、なお一層付加価値の高い水田農業が実現できますよう、生産者の方々に理解を求めてまいりたいというふうに考えてございます。  それから、先ほど、これも市長が申しましたが、平成18年度に完成しました日野川用水事業によりまして、八乙女頭首工からのきれいな水の安定供給が可能となったということで、米の品質がよくなってきておりまして、付加価値をつける工夫をJA丹南とも協議してまいりたいというふうに考えております。  今後とも環境に優しいエコ農業を実践する農業者の育成を図りますとともに、稲作改善研究会での推進や地域の地産地消ネットワークづくりに努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。
    ○議長(山崎文男君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) これで私の質問を終わります。 ○議長(山崎文男君) 休憩をいたします。再開は3時15分といたします。               休憩 午後2時59分               再開 午後3時15分 ○議長(山崎文男君) 再開いたします。  休憩前に引き続き、一般質問を行います。  次に、4番 奥村義則君。              〇4番(奥村義則君)登壇 ◆4番(奥村義則君) 公明党の奥村でございます。  今回は、国民健康保険事業についてお伺いをいたします。  今議会に、国民健康保険の税制改正案が提出されております。改正の理由としては、療養諸費の費用に充てる財源不足ということであります。リストラに遭った、また個人で事業をされているところには仕事がほとんどないなど、収入の大幅な減少、現下の厳しい経済情勢の中、生活を切り詰めるだけ切り詰めて限界を通り越している。いつになったら景気がよくなるのか、雇用が安定するのか、祈るような思いで大変な生活をされている多くの鯖江市民、国民健康保険納税者がおられるのではないでしょうか。  このような状況下で、国民健康保険税率アップには大変胸が痛みますが、財源不足の現状を考えますと反対もできない、非常に複雑な気持ちになるわけであります。  そこで、国保会計の現状と今後の課題等、いろいろな角度から質問をさせていただきたいと思います。  まず、平成20年度の税率改正について伺います。  平成20年度から医療制度が大きく変わり、新しく後期高齢者医療制度の開始で、それまでの老人保健福祉拠出金にかわり、後期高齢者支援金の拠出額は減額になることや、退職者医療制度の廃止で65歳から74歳の退職被保険者が一般被保険者に移ることによって、国保会計の医療給付費が負担増になってしまうことなど、大きな変化が生じてくる中で税率改正に至ったわけでございます。  国保税は、所得割、資産割、均等割、平等割を合算して計算をされております。そして、平成19年度までは医療分と介護分に賦課されていましたが、平成20年度から新たに後期高齢者支援金として賦課されることになり、賦課割合税率の改正が行われたわけでございます。区分ごとに改正された税率の医療分、後期支援分、介護分の合計値は、平成19年度の医療分、介護分の合計値と比較をしますと、所得割が6.9%、これは以前の税率に変えますとマイナス0.7%になっております。また資産割は34%で、これもマイナスの5%になっております。均等割に関しては3万円になりまして、これはプラスの1,200円になりました。平等割も3万円で、プラスの1,200円でありました。平成19年度と比較すると、1人当たりにして1,151円の負担減になったということで、多くの納税者にとってはありがたい税率改正であったと思います。  しかし、平成20年度の決算は、思い描いた中身とはかけ離れたものになったのではないでしょうか。平成20年度の国保税率はどのような考え方で算定されたのか、お伺いをいたします。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 奥村議員の御質問にお答えいたします。  平成20年度の国民健康保険税率の算定の考え方でございますが、平成20年度からは後期高齢者医療制度の創設、それから退職者医療制度の廃止による被保険者の大量加入など、医療制度構造改革を受けまして、枠組みが大幅な見直しとなったところでございます。  このため、一般の給付費はふえることとなりますけれども、前期高齢者の財政調整による交付金が見込まれることや、老人保健拠出金にかわる後期高齢者支援金が減少する等の要因がございましたので、国民健康保険財政が改善されるであろうという見込みを持ちまして、国保税率全体では税率を下げた改正を行ったところでございます。  平成20年度決算から見ますと、歳出におきましては、平成19年度老人保健拠出金に比べまして、平成20年度後期高齢者支援金と平成20年3月分の老人保健拠出金は、1億9,000万円余の減少をいたしました。また、歳入におきましては、国庫支出金、県支出金で4,400万円余の減少があったものの、前期高齢者の財政調整において1億7,100万円余の収入増がありまして、ほぼ当初の予測どおりとなったところでございます。  しかしながら、平成20年度当初調定時におきまして、課税のもととなる総所得額、それから総合試算額が、見積もっていた額よりも少なかったこと。それから経済的な不況や75歳以上の納税意識の高い高齢者の後期高齢者医療制度への移行による収納率の低下等によりまして、決算におきまして保険税収入が当初見込みより大きく減少いたしたものでございまして、最終的には基金を1億円取り崩すというような結果になったところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 現年度分の調定額が、当初予算と決算の中身を見ますと約1億ぐらい違うわけですね。この1億円というものが、最終的に税収の減につながったというようなことでありますけれども、一つは、平成18年度の総所得、総資産を根本としたという考え方でありますけれども、9月にリーマンショックがありまして、大変な経済状況になっていたわけであります。よって、確かに平成19年度の総資産とか総所得というのは6月にならないと出ないというわけでありますけれども、あらかじめ平成18年度に比べて減少しているということは読めたはずなんですね。その辺はどういうふうなお考えだったんでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 当然、経済状況とかそういうものはある程度つかめておりましたけれども、あくまでも総所得に関しましては、本人さんの申告等によりまして、そこから総所得をつかむものでございまして、6月まで実際の数字はつかめないのが現状でございました。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 次の質問に移りますけれども、次、2点目でありますけれども、保険給付費について伺いたいと思います。  平成20年度の療養諸費と高額療養費ならびにその他の給付費をあわせた保険給付額は、36億8,267万円であります。その中で、療養給付費の給付件数は18万7,544件、高額療養費の支給件数は5,740件となっております。そして平成21年度の当初予算には、保険給付費に37億6,854万円を見込んでおりましたが、最終的には40億円を超えるということでございます。  この背景には、新型インフルエンザの大流行も一つの要因と考えますが、どのくらいの影響があったと見ているのでしょうか。また、医療費は50歳代を境に増加傾向となっていきますが、50歳以上で、年齢階層別の受診率と主な疾患名を伺います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 平成21年度決算見込み額に、新型インフルエンザの大流行は影響するかとの御質問でございますけれども、詳細まではちょっとつかんでいないのですけれども、12月分までの診療報酬の請求データを確認した範囲では、ほとんど影響ないものと思っております。  それから、50歳以降の年代層における医療機関への受診率とその疾病名のお尋ねでございますが、平成21年5月診療分の疾病分類統計から、受診率は50歳代で62.17%、60歳代で87.17%、70歳代では121.96%となっております。  それから、疾病分類別で件数の上位を見ますと、50歳代全般では消化器系の疾患や循環器系の疾患が、それから50歳代後半から70歳代では循環器系の疾患が一番多く、次に消化器系疾患や内分泌栄養および代謝疾患などと続いているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 新型インフルエンザの影響は余りなかったということでございますけれども、今回の新型は弱毒性ということもありまして、入院患者が少ないのが原因ではなかったかなというふうに思います。それともう一つ、受診率に関してはやはり60歳以上、70歳以上になりますと、かなりの割合で受診率が上がってきております。そして、主な疾患名に関しては、やはり生活習慣病がおおよその中身ではないか、30%か40%占めているのかなと思いますけれども、そのような内容だったと思います。  この件に関しては、次の項目でもまた質問をさせていただきたいと思いますけれども、医療費の適正化について伺いたいと思います。  福井県は、元気な高齢者が多いと言われております。一方で、高齢化率、後期高齢化率は全国より高く、鯖江市においても同じ状況にあるのではないかと思います。毎年ふえ続ける医療費の伸び率をいかに抑えるか、喫緊の課題でございます。平成18年5月の福井県の国保レセプトデータによりますと、医療費を疾病別に見ますと、高血圧性疾患、糖尿病、脳梗塞が医療費に占める上位3疾病でございます。先ほど部長の方から言われたとおりではないかというふうに思います。  そして、これらの疾病を初めとする生活習慣病は、全医療費の約35%を占め、中でも高血圧性疾患が最も多く、糖尿病、脳梗塞をあわせますと、生活習慣病の約60%を占めているということでございます。また鯖江市におきましては64%で、県全体と比較しますと、若干多いと言えるように思います。  また、福井県の疾病ごとの受診率は、平成17年度の入院では、糖尿病が人口10万人当たり29人、これは全国で18位であります。脳血管疾患が186人、これは24位であります。入院外では糖尿病が187人、これは15位であります。脳血管疾患が123人、これは19位と、全国平均より高い数値を示しております。  そして、メタボリックシンドロームが強く疑われる者、可能性がある者が、40歳から74歳では男性の2人に1人、そして女性においては6人に1人が占めており、やがて生活習慣病の発症を招き、やがて高齢化とともに重症化することが危惧されているわけであります。そして、国の基本方針における平成27年度に、メタボリックシンドロームの該当者および予備軍を平成20年度に比べ25%減少させるという目標を踏まえ、40歳から74歳の方を対象とした特定健康診査が行われておりますが、平成20年度は、受診率目標30%に対し24.2%、特定保健指導目標20%に対し3.6%。この中で、動機付け支援が3.9%、積極的支援が2.9%という結果でございました。特に特定保健指導の3.6%は極めて厳しい数値であります。  平成20年度の当初予算には、この特定健康審査等事業費として2,756万9,000円を見込んでおりましたが、支出された金額は1,778万5,908円でありました。ちなみに今年度は、当初予算に2,778万3,000円が計上されていて、平成20年度より21万4,000円の増額となっております。この特定健診事業は、決められた目標に近い結果を出して初めて、使われた費用の効果が出てくるものだと私は思いますが、この点についてどのような見解をお持ちでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 特定健康診査事業の効果についてでございますが、特定健康診査や特定保健指導を推進いたしますことによりまして、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を予防し、心疾患や脳血管疾患などの発症リスクの低減が期待されております。結果的には医療費の抑制につなげていけるものと思っておりますし、受診率が高くなればなるほど、その効果が出てくるのではないかと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 次に、この平成20年度の結果、先ほど私申し上げましたけれども、結果をどのように分析され、今年度にどのように反映されているのか。それと、今年度現在までの進捗状況と平成22年度の新たな取り組みについて伺います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 平成20年度特定健康審査結果の分析についてでございますが、議員御指摘のとおり、鯖江市特定健康診査実施計画に定めました目標と比較いたしますと、大変厳しい結果であったと認識いたしております。  要因といたしましては、従来の基本健診から特定検診への制度改正の初年度ということで、市民の皆様に十分に制度の周知が行き届かなかったことや、健診期間が5カ月という短い期間であったことなどが挙げられると考えております。  このことを踏まえまして、今年度は、ポスターやチラシ、広報紙を使った周知活動の徹底、また未受診者に対しましては、年賀状による受診勧奨、健診期間についても6月から翌年の3月までの10カ月間に延長いたしました。それから健診項目も血液検査などの3項目を追加いたしまして、健診内容の充実を図ってきたところでございますし、日曜健診の追加や、新たに健診回数も3回追加するなど、できる限りの対策は講じてきたと考えております。  次に、今年度でございますが、現在までの進捗状況と、新年度に向けた取り組みにつきましては、今年度1月末現在の受診率は20.6%、特定健診指導受診率は2.5%となっております。ちなみに昨年度の特定健診の受診率は24.2%、特定健診の指導受診率は3.6%でございました。  今年度につきましては、まだ2月、3月で、特定健診で約100名程度、特定保健指導で10名程度の受診増が見込めておりますので、最終的には昨年度並みにいけるのかなと思っております。  しかしながら、来年度の目標値は、特定健診で40%、特定保健指導で30%を掲げているという点から、今後さらなる受診率の向上に向けた新たな対策が必要だと思っております。平成22年度では、特定健診とがん検診の受診券をセットにしたクーポン券の導入や、すべてのがん検診の個別化を導入することで、指定医療機関におきまして、特定健診とがん検診をセットで受診できる体制の整備を図っていきたいと考えおります。  また、県が実施した特定健診未受診者へのアンケートによりますと、「既に通院や入院しているから」という理由が大変多い結果でありましたので、これを踏まえまして、未受診者の受診券をお持ちの患者さんが病院等に来院した場合には、特定検診の受診勧奨を依頼していただくよう、鯖江市医師会を通じまして、指定医療機関に協力要請を行ってまいりたいと考えております。また、今年度から、特定健康審査に相当する受診情報を医療機関から提供してもらうことで、特定健診を受診したことになるという仕組みもございますので、そういう仕組みを導入いたしまして、新たな対策を講じてまいりたいと考えております。  確かに、国が示す最終目標値を考えますと、あらゆる対策を講じましても、目標達成は非常に高いハードルだと考えておりますけれども、今後とも関係機関との連携を密にしながら、目標達成に向けて努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 今年度に関しては、いろいろと周知徹底、ポスター、チラシ、または年賀状の受診勧奨等をやられているということでありますけれども、現実的には、昨年度と同じような数値になってしまうということでございます。  非常に残念なのは、特定保健指導、この率がものすごく低いと。基本的には、もちろん受診率も大事なんですけれども、ここがやっぱり、率が上がっていかないと、将来的に向けて医療費の削減にはつながっていかないというふうに思うんですね。ですから、これを何とか上げていくためには何が必要なのかということも、真剣に考えてはいただいているとは思いますけれども、その辺のことをもっと取り組んでいただきたいというふうに思います。  最終的には、平成24年度受診率65%となっております。そして保健指導に関しては45%ということであります。次年度から率を上げるような形になっておりますけれども、現状を考えると、この辺、先ほど申し上げましたように、本当に高いハードルだなというふうに思います。  しかし、今、団塊の世代が75歳になってくる。12年後にはなっていくわけですね。そうしますと、今の状況よりもはるかに、この医療費の加算というのは目に見えてわかっているわけですね。これは、国・県の指導のもとでやっている事業ではありますけれども、基本的には鯖江市独自で、こういう単独の目標というものも掲げていると思います。ですから、その辺は、ある程度責任を持ってやっていらっしゃると思いますけれども、さらにそういうふうな意識ですか、そういうものを向上していっていただきたい。このように思うわけであります。  次でありますけれども、また、この医療費の適正化に向けて取り組んでいただいているジェネリック医薬品がありますけれども、このジェネリック医薬品の推進については、平成20年の9月議会、そしてちょうど1年前になりますけれども、平成21年の3月議会でも一般質問の中で訴えさせていただきました。今回で3回目になるわけであります。  国は、平成24年度までにジェネリック医薬品のシェアを30%以上にすることを目標にしております。このような経済状況の中、ジェネリック医薬品の普及には絶好のチャンスである。このように思います。そういった意味において、積極果敢に普及推進をお願いするものであります。  国保において、平成21年度現在までの普及推進の取り組み状況と、平成22年度はどのような取り組みをされるのか伺います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) ジェネリック医薬品の促進についてでございますが、今年度におきましては、10月の国民健康保険証更新時におきまして、普及用のリーフレットとジェネリック医薬品希望者カードを郵送にて配布いたしました。ジェネリック医薬品希望カードにつきましては、本市が独自で作成したもので、県内では一番最初の試みでございました。また、広報さばえに4回掲載いたしまして、10月の健康福祉ふれあいフェアにおきましても、国民健康保険コーナーを設けまして情報発信に努めたところでございます。  今後につきましては、PRを継続するとともに、国保連合会からジェネリック医薬品の普及促進に係る抽出データの提供を受けまして、被保険者に対し、一歩進んだジェネリック医薬品の情報提供を行いたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) このジェネリック医薬品の推進に関しては、福井県の中では、鯖江市が一番取り組みを早くしていただいたと。取り組んでいるということでございます。それは本当に素晴らしいことだなというふうに思っております。  保険給付費、医療費に対して、薬代金というのは約9%であるというふうにも伺っておりますけれども、例えば平成22年度の新年度の予算を見ますと、医療費が40億円以上かかるということでございます。その中で9%ということになりますと、40億円と見積もって3億6,000万円。その3億6,000万円の薬代に対して、どれだけこのジェネリック医薬品で減少させていくかという、そういうことも考えられるわけですね。  このジェネリック医薬品に関しては、短期的な推進ではなかなかできないということもあります。ですから、先ほども言ったように、今回はいいチャンスというのは、市民の皆様、大変な経済状況の中で所得が減っていると。そういう状況の中で、お医者さんにかかった場合、個人負担の割合が、ジェネリック医薬品を使うと負担減になると。それは受診される方にとってもありがたいことなんですね。ですからチャンスであるというふうに申し上げました。ぜひこの機会を利用していただきたいなというふうに思います。  次になりますけれども、国保税の収納状況等について伺いたいと思います。  まず、不納欠損についてお尋ねいたしますが、平成20年度における不納欠損額は、医療分が現年度分3,600円、滞納繰越分1,325万7,384円、合計で1,326万984円。介護分が現年度分1,500円、滞納繰越分が84万3,378円、合計84万4,878円でございます。平成20年度から開始の後期高齢者支援分、現年度分900円となっており、総合計1,410万6,762円となっております。ほとんどが滞納繰越分でございます。不納欠損扱いとなった納税義務世帯数および不納欠損に至った経緯を伺いたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 笹本政策経営部次長。 ◎政策経営部次長(笹本鉄美君) 不納欠損になった納税義務世帯数および不納欠損に至った経過についてのお尋ねでございますが、平成20年度に国民健康保険税の不納欠損を行った納税義務世帯数は、75世帯、140件でございます。  ここで、不納欠損につきまして少し御説明を申し上げます。  不納欠損と申しますのは、国民健康保険税を税務課の方で課税をいたしまして、歳入徴収額を調停したものの中から、何らかの理由で徴収が行えず、今後も徴収の見込みが立たないため、鯖江市が、法律に基づきましてその徴収の税金の催促、あるいは取り立てをあきらめるということでございます。  今まで、平成20年度の不納欠損した方で、ほとんどの方がそういう方だろうと思うのですが、事業をやっておられまして、昨今の景気低迷によりまして、売り上げが減少し負債がふえますと、どうしても税金の方も滞納になります。そこで、収納課といたしましては、そういう方々につきましては、動産あるいは不動産の差押えはさせていただきますが、結果的には、そういう方々は税金を支払えないし、債務も支払えないということで、競売事件とか破産事件に移るケースが多うございます。そうしますと、破産事件の場合でも裁判所の競売事件の場合でも、やはりその滞納者の方の財産を換価いたしまして、結果的には、その滞納する方は住む家もなくなり、動産もなくなり、すべての財産がなくなったという方々が非常に多うございます。そういう方々のその後の生活状況を見ていますと、非常に、住めないような家に住んでおられたり、あるいは生活保護を受けなければいけなくなったり、あるいは子供たちが相続放棄をして、やむを得ず税金の取り立てが行われないという方々が非常に多うございます。そして、ある方につきましては、鯖江市のほうに、国外のほうから仕事に来られまして、そういう方々が税金を納めずして国外の自国に帰ってしまうケースという方々、結構おられます。  そこで平成20年度につきましては、先ほども申し上げましたとおり、75世帯、国民健康保険総世帯数に占める割合は0.8%ぐらいですが、75世帯の方々の金額で、先ほど申し上げました1,400万円余の不納欠損を処分させていただきました。主なものにつきましては、地方税法の第18条によります61世帯、あるいはちょっと難しゅうございますが、地方税法の第15条の7第4項の規定に基づくものが3世帯、同じく第15条の7第5項の規定に基づくものが11世帯の、32世帯となっております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 不納欠損に至った経緯を伺いましたけれども、今の答弁を聞いておりますと、本当に仕方がないのかなという感じがいたしました。この保険制度というのは、やはり納税者が公平ということが大事だと思うのです。その辺を踏まえて納税業務に当たっていただいているとは思いますけれども、確かに、この平成20年度の欠損金額1,410万円余ありますけれども、今の答弁を聞いて、本当にそうだろうなというふうな感がいたしました。  続いて、収納率の推移について伺いたいと思います。  不納欠損額をいかに抑えるか、そして収納率をいかにアップさせるか。言葉では簡単に言えますけれども、収納課にとっては大きな課題であり、宿命であると言えます。平成20年度の国保税の収納率は現年分が92.88%で、前年よりマイナス1.51ポイント。滞納繰越分18.93%で、前年よりマイナス1.94ポイント。全体では73.82%で、マイナス5.22ポイント。このようになっております。この落ち込みは、景気の後退による収入減など、さまざまな要因があると思われますが、どのように分析をされておられるのかお尋ねをいたします。 ○議長(山崎文男君) 笹本政策経営部次長。 ◎政策経営部次長(笹本鉄美君) 平成20年度の国民健康保険税収納率の低下の要因についてのお尋ねでございますが、平成20年度から新たに後期高齢者医療制度が始まりまして、保険税を納める意識が高い高齢者75歳以上の方々が国民健康保険から外れたことに加えまして、景気低迷が追い打ちをかけたものと見られます。報道関係で、厚生労働省からもございましたが、日本全国的に、47都道府県すべてが今のような状況で、収納率が下がっております。また、福井内の9市につきましても、1.3%から約3.6%の収納率の減少が見込まれているのが要因でございます。  以上です。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 収納率の低下の要因として、後期高齢者医療制度による75歳以上の方が国保から抜けたと。納税意識の高い高齢者が抜けたということで、収納率が下がっているというふうな答弁であったかと思います。  それでは、平成22年度においては、平成20年度の収納率に対して、現年分がプラス0.04ポイント、92.92%。滞納繰越分がプラス0.67ポイント、19.6%。全体ではプラス2.58ポイント、76.4%と推計しているわけであります。その根拠となるものは何なのでしょうか。また、この推計は現在の税率を基本としているのか、今回提出されている改正案が基本となっているのか、その辺もあわせて伺います。 ○議長(山崎文男君) 笹本政策経営部次長。 ◎政策経営部次長(笹本鉄美君) 平成22年度の収納率見込みが平成20年度より高いことについてのお尋ねでございますが、平成22年度の国民健康保険税の収納率につきましては、平成22年1月末現在の国民健康保険税の収入済金額ならびに伸び率等を、平成18年度から平成20年度の3カ年間の伸び率、収入金額を実績をもとに推計をいたしまして、見込み額を、平成21年度の場合には92.8%と算出をさせていただいたところです。  さらに、平成22年度の収納率見込みですが、口座振替納税の推進、あるいは納税啓発の促進、適正な滞納整理の強化等、推進による効果を加味いたしまして、平成22年度の収納率見込みを92.92%としております。
     また、国民健康保険税の改正案を考慮して算出したかとの御質問ですが、平成21年度の見込み収納率を基準として算出したものでありますので、改正案は考慮しての算出とはなっておりませんので、御理解を賜りたいと思います。  以上です。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 国民健康保険税の収納率というのは、ほかの税金に対して比較しますと収納率がいいというふうにも伺っております。これは、やはりこういうような経済状況の中で、もし病気になったら、もし入院することになったら、大変なことになるということが一つ市民の中に、また被保険者の中に、そういうふうな気持ちというものはあるように思います。そして、収入済みの金額の伸び率とか、そういうものを勘案しながら今回の収納率を推計したということでございますけれども、今のリーマンショック、平成19年そして平成20年度に、かなりその状況が広がっていったと。そして、今年度もその影響は持続しているわけです。  その辺については、あまり支障はないという思いでいらっしゃるんでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 笹本政策経営部次長。 ◎政策経営部次長(笹本鉄美君) 今ほどの質問についてですが、昨年の平成20年度が確かに底ではなかったかというぐあいに考えております。  もちろん先ほども申し上げました、後期高齢者の方へ移動された75歳以上の納税意識の高い方々が減ったということが大きなポイントではございましたが、平成21年度、22年度は、2年度、3年度ということもございまして、やはり将来、もう少し景気の方がよくなるんじゃないかなということもある程度は勘案いたしておりますし、現在、平成21年度の1月末現在の国民健康保険の収納率につきましては、昨年度、平成20年度の平成21年1月現在よりは若干上回っておりますので、そういうことも加味すれば、それなりの、92.92%を目標というか、推計値を上回るのではなかろうかというぐあいに考えております。  以上です。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) わかりました。  次でありますけれども、基金積み立てと繰入金について伺いたいと思います。  国保会計の繰入金には、一般会計からの繰入金と基金繰入金がございます。平成19年度当初の基金は1億3,663万円、同年度の基金積み立てが1億6,970万円、年度末基金残高3億633万円となっておりました。平成20年度、いわゆる保険税を下げた年度は、基金の取崩し1億円を繰り入れており、230万円の基金積立はあるが、年度末基金残高は2億863万円。平成21年度においては、基金取り崩し1億9,300万円を繰り入れており、年度末決算には基金積立130万円を見込んでおりますけれども、基金の残は1,693万円になる見込みとなっております。また、基金保有標準額は、療養給付金、老人保健拠出金、後期高齢者支援金、介護納付金を合計した過去3年間の平均額の5%以上とすることを厚生労働省は示しております。  本年度の基金保有標準額は2億4,400万円でありますけれども、実際の基金残は、先ほども述べましたが、1,693万円になる見込みであります。また、基金の本来の目的は、インフルエンザなどの流行による予想外の給付額に備えるためのものであります。今後の基金保有について、どのような計画を立てているのか伺います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 今後の基金保有の計画についてでございますが、国民健康保険基金の積み立てにつきましては、鯖江市国民健康保険基金条例に基づきまして、毎年基金から生ずる利息を基金に繰り入れております。しかしながら、最近の大変厳しい国保財政状況によりまして、税収も伸びない中で、平成20年度、21年度と基金の取り崩しを行っております。  平成21年度末保有額でございますが、先ほど議員もおっしゃったとおり、1,693万円になる見込みでございます。今後の状況についてでございますが、今まで同様に、基金からの利息を積み立てていくことになろうかと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 今後の取り組み、計画ですけれども、利息を加算していくというふうな答弁だったと思いますけれども、平成20年度当初、3億あったわけです。それが、平成20年度と平成21年度に繰り出しまして、ほとんどなくなったということであります。  先ほど申し上げましたように、いざというときに対応するための基金ということでありますから、現実的には厳しい状況でありますけれども、その辺も含めて、税率改正ということはお考えにならないのでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 本来なら、基金も含めて考えるのが妥当かと思っておりますけれども、こういう経済状況の中で、国保のそれも含めて上げるということは、市民の方、国保加入者ですけれども、そういう方に非常に負担になると考えておりまして、今回は医療費の3%、普通増の分のみで計算をいたしております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 次に、一般会計からの繰入金でありますけれども、平成20年度は2億8,550万円、平成21年度は2億9,600万円、そして平成22年度の当初予算には3億958万円余を見込んでおります。例えとして適当かどうかわかりませんけれども、親が子供に対して応援をしているようなものだと思います。親も大変な状況のもと、必死になって応援をしているわけでございますけれども、応援ができる限度もあると思います。  一般会計繰入金の限度額とか、国保会計歳入予算内における一般会計繰入金の割合の限度とか、決めておられるのでしょうかお尋ねをいたします。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 一般会計からの繰入金についての繰入限度額や、繰入割合の限度についてでございますが、繰入限度額や繰入割合の限度は特にございませんけれども、国民健康保険会計は、法で定められている法定繰入分と、一般市民を対象とした保健事業分を毎年繰り入れしているところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 法定繰入分しか繰り入れていないということですね。はい。  それでは、6点目でありますけれども、今年度の税率改正案、平成22年度の税率改正案について伺いたいと思います。  新年度の予算編成には、療養諸費の推移が重要なポイントになると思います。平成20年度は36億3,800万円、今の当初予算では36億765万円でございました。平成21年度見込み39億6,800万円、これは平成20年度に対して9.1%の増額という見込みになっております。当初は37億3,162万円でございました。  平成22年度の当初予算を組むに当たって、医療費の伸びを平成21年度決算見込額の3.3%増として、40億9,900万円を試算しておりますが、国は伸び率を8.1%増としております。3.3%とした根拠はどこにあるのでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 平成22年度の税率改正案についてでございますが、医療費の伸びを3.3%にした根拠についてのお尋ねでございますけれども、当初は国の医療費の伸びである8.1%に合わせまして試算をいたしたところでございますが、試算によりますと1人当たりの賦課額が約10万6,000円となり、現状の税率で試算いたしました8万3,000円と比較しますと、金額で2万3,000円、率にしまして28.9%の増という結果になりました。非常に厳しい国民健康保険の財政状況を考えますと、必要な額ではございますけれども、余りにも大きなアップ率となり、最近の不況下におきまして、国民健康保険加入者の皆さんにそこまでの御負担をお願いするのは非常に困難であるという考えから、本市におきましては、毎年増加する医療費ではありますけれども、自然増の分であります3.3%増、1人当たり、賦課額で言いますと1万2,500円の増、率にしまして15.1%の御負担をお願いすることといたしたところでございます。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 3.3%の根拠というのは、1人当たりの増額の限度というか、余りにも負担はかけられないというふうなことで、最低の、自然増加の3.3%を見込んでというような答弁だったと思います。いずれにしましても、平成22年度、本当にこの3.3%増でとどまっていただきたいなと、本当にそのような気持ちでおります。  さらに、いただいた資料には、歳出見込額を約61億円、それに対し保険税収以外の歳入見込額を約45億円、残りの16億円が保険税収で必要になるとしております。現行の税率では2億円ほど不足になり、不足分を増税で補おうとするものであります。課税のもととなる所得は平成20年分ということでありますけれども、平成21年は所得減の個人や世帯が多いと思います。このような状況と考えますと、収納率にも影響が出てくると思われますが、税収不足になった場合の対応を伺います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 税収が不足になった場合の対応でございますが、本来、国民健康保険事業の趣旨からいいますと、予算上は、その年において税収不足に陥らないためには、医療費の自然増や特別な新型インフルエンザなどの流行による突発的な増加だけでなく、国・県の制度改正状況や経済状況などによる収納率などを考慮しながら収支のバランスを図ることになりますけれども、もしこのバランスを保つために税収不足が想定される場合には、毎年でも税率の改正を行っていかなければならないのではないかなと考えております。  しかし、それでもその年に税収不足となった場合ですけれども、最終的には繰上充用という方法がございまして、次年度の収入を本年度の収入とみなして決算を組むことも可能でございます。本市におきましては、過去に繰上充用を行ったことはございませんけれども、万が一医療費が多くなり、基金もなく、税収不足になりますと、この手法をとることになろうかと思いますけれども、繰上充用を繰り返しますと、赤字対策を先送りしているのではないかというようなことも、最近国の方からも指摘しておりますので、慎重に対応していきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 奥村義則君。 ◆4番(奥村義則君) 今回の税制改正は、今ほども申し上げたように、3.3%で計算をしていると。現在の状況下では、今部長も言われたように、次年度、平成23年度もまた上げていかなくてはならないという、そういうような状況にもなるかもわからないということでございます。  そこで一つお願いがあるんですけれども、今回この質問をさせていただくにおいて、いろんな形で資料とか、またいろんなお話を聞かせていただきました。  その中で、一つはですね。税制改正に当たって、各課が、国保年金課だけではなくて、ほかの課にも、収納課とか、税務課とか、健康課とか、いろんな形の連携があると思うのですけれども、ちょっと連携が少ないように思ったんですね。ですから、例えば税制改正するに当たって、調定額とか税率を考える場合に、国保年金課、そして税務課、収納課が、いろんな情報とかそういうものを共有していただきたい。一番新しい、そういった情報を共有していただきたい。これが一つ、思いました。  それと、健康課に関しては、いわゆる医療費の削減ということに関して、特定健康診査の問題もありますけれども、この辺もやはり連携がちょっと欠けているのではないかなというふうな部分も感じ取りました。  ですから今後は、来年度のことを、平成23年度のことを言うのはおかしいかもしれませんけれども、そういうことを含めまして、一体となった取り組み、共有をしていくということを切にお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(山崎文男君) 次に、3番 石川 修君。              〇3番(石川修君)登壇 ◆3番(石川修君) 志鯖同友会の石川 修でございます。  大分、時間も経ってきまして、皆さんお疲れのところかと思いますけれども、もうしばらくおつき合いのほどよろしくお願いいたします。  では最初に、平成22年度当初予算について、市長にお伺いしたいと思いますけれども、民主党が政権をとりまして約半年が経ちました。思い出しますと、昨年の衆議院議員選挙のときに、民主党は、地方の意見を聞くとか、また地方に迷惑をかけないとか、マニフェストの実行にかかる予算は大丈夫であるとか、また経済対策をすぐやっていくとか、いろいろなことを言われたわけでございますが、今のこの現状を見てみますと、果たしてそれが適正に行われているのかという疑問を感じずにはいられません。また、一方の自民党にしましても、敗北という中で、党の再生を図るんだということを言われているわけでございますが、なかなか、中でもめているようでございまして、やっていることといいますと、民主党の金にまつわる醜聞を突いているのが精いっぱいの現状ではなかろうかと思います。  そういったことから、今、日本という国を救い、そして国民の期待にこたえるべきことに対して、両党とも邁進しているとはとても感じないわけでございます。今、絶対しなけばならないということを、つまらないこういう権力闘争の中に埋もれさせるというのは、私はいかがなものかなということを思っているところでございます。そして、今しなければならないことを1日も早く実行に移してほしいと願っているところでございます。  そういった中で、市長は今議会に、平成22年度の当初予算を上程されたわけでございますが、予算組みをされる当初は、国が不透明なこともございまして、骨格的な予算を組まざるを得ないかもしれないというようなことも発言をされていらっしゃいました。  実際、市の財源が、依存財源が50%を超える状況におきましては、やはり国・県の状況がわからなければ市の予算を組んでいけないということは、これは理解ができるわけでございます。そこでお尋ねをしたいと思いますけれども、市長、平成22年度の予算につきましては、御自身が思い描くような予算編成というものはできたのでしょうかお伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 他の自治体も同じだと思いますけれど、この時期に、思うような予算を組めるような自治体はまずないと思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 予算組みができなかったということでございまして、私の質問の仕方が悪かったのかもしれませんけれども。国が今こういう、政権交代をして、今まで以上に不透明な状況だったんですね。そんな中で、そういったことが払拭できましたかということを、私はお聞きしたつもりだったんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 国の方の財政状況は、私どもは報道で知る程度でございますが、現実問題として、昭和21年以来、税収よりも借金が7兆円も上回るというような異常事態ということは、それは、私どもの地方にとっては、これからの先行きを見ますと、果たしてこれまでの制度維持ができるのかどうか、これが大変大きな懸念でございます。  やはり国の財政改革を見込みますと、この制度維持というのは、非常に危機極まるものだというような前提の中での予算編成というものは必要だったと思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。なかなか難しいという、多分、簡単に言うとそういうことなんだろうと思うんですけれども、そういった中で副市長にお伺いをしたいと思いますけれども、今回の予算編成に当たりましては、そういった国の不透明な部分ですね、政権交代における。そういったことを少しでも軽減させようということでありまして、鯖江市は都市経営戦略会議ですか。そういったものを設けて対応してきたと思うんですけれども、どういった役割を担って、今回の予算編成においては、役立つことができたんでしょうかお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 池田副市長。 ◎副市長(池田達昭君) 戦略会議の中におきましては、国の情報とか県の情報を集めて、制度がいろいろ変わってございますものですので、そのような中で、市がどういう事業を、補助分を含めてですね、有利にできるか。どのような仕組みの中でできるかを研究して、新年度予算に反映したつもりでございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。いろいろな情報であったり、そういったことを収集しながらやられたということでありまして、それなりに役に立ったんだというような御答弁だったと思いますけれども、この都市経営戦略会議というものにつきましては、三つ役割があると、私の中で勝手に思っているんですけれども。  まず一つ目は、副市長がおっしゃられたように、今の国の動向をしっかりと見定めるんだというような役割ですね。それをまた反映させていく。そして二つ目は、今までの事業ですか、市がやってきた事業というものをいろいろ精査しながら、それを今新しい国のメニューにどのようにして合致させていくんだと。そして三つ目は、やはり、これからですね、平成22年度、新しいそういった枠組みの中でやっていく事業において、事業の精査なり、無理、無駄というものがどれぐらいあるのかということを検証していくという、そういった役目があるのではないかと、私は思っているわけでございます。  先ほど、一つ目につきましては、国の動向につきましてはお聞きしましたので、今の思いを持ちながら次の質問に移らせていただきますけれども、今回の当初予算でも、鯖江市というのは市債残高を少しでも減らそうということで取り組んでおります。  しかしながら、国はといいますと、先ほど牧野市長がおっしゃられたとおりに、返す当てのない国債をがんがん発行していますね。そういう状況でございまして、それでもまだ足りないということで、臨時財政対策債ですか。こういった形の中で、地方の借金に変えているという現状もあるんですね。  ただ、鯖江市も決して状況はいいわけではございませんで、経常収支比率も93.5%と、年々これは悪化していっております。そして、やはり今後、今のこの現状を考えますと、なかなか税収が伸びていく要素がない中で、私は非常に危険性を感じているところでございます。  そこでお尋ねをしていきたいと思いますけれども、今回の予算編成の中で、現在までの市の各種事業を、先ほど木村議員の方から事業仕分けという話も出ておりましたけれども、私はあえて取捨選択という言葉を使わせていただきますけれども、どういった、今まで市のやってきた事業を取捨選択をされまして、またそれに伴う受益者負担というものについては、どのようにお考えになられたのでしょうかお伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 今、国の方の事業仕分けでございますけれども、先ほども答弁させていただきましたが、政策評価の中で十分、当市は機能していると思うんですね。一つ一つの事業にとって、これから事業仕分けをしていくかどうかということは、ほかの自治体の動向も見きわめながら、やっていくべきものはやっていきたいと思っております。  ただ、今回の予算には、政策評価の結果を受けまして、廃止するものは廃止、継続するものは継続、縮減するものは縮減というような方向で組み立てをやらせていただきました。  もう一つのことでございますけれども、私は、地方にとって、これから、いわゆる国が押しつけてきたといいますか。そういったものでの財政負担を地方に押しつけるような、制度的な臨時財政対策債の方向については、これははっきり反対の方向を示していかなければならないと思っております。  そういった中で、国が押しつけている、一つにはいわゆる公債比率の問題等もございますし、今ほど申しました経常収支比率の問題もございますが、それらの財政指標を健全化するというような方向は、今の国のやり方では、当然もうよくなることはまずないですね。これは私どもの自治体だけではございませんので、全体的に、これから国の方へどういった要請をしていくか、その中で地方はどうあるべきか。やはり地方の元気なくして国の再生はありませんので、地方の財政再建からやっていかなければならないと思っております。  現在の国の財政状況でございますけれども、既に国債だけで600兆円を超えるというような状況でございます。それに長期債務と短期債務を入れると、恐らく860兆円を超えるというようなことで、それに国の借金と地方の借金を入れると1,000兆円を超えるというんですから、これはもう非常に、こういった憂慮すべき事態というものは頭に置きながら、今後の行財政構造改革というものは進めていかなければならないと思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 市長の御答弁のとおりでございまして、よく地方分権なんていう言葉、地方に、何でも地方にっていう言葉を言いますけれど、私、そのうち体裁よく、こういった借金とかを回されるんじゃないのかなと。そういう事業を地方にやれと言って、上手いこと言われて、ちょっとお金を渡されて全部やれって、そういうふうな形で全部地方に押し付けられるのじゃないかなというような心配をしているわけなんですね。  当然、うちの牧野市長はそういったことはよく御存じだと思いますから、そういったことを絶対に受けないとは思いますけれども、ただ、国が決めてしまったら、もう回ってきてしまうのですよ。地方のこういうような自治体というものは、すごく、何というのですか、国というものは、どこまで本当に考えているのかなと、私は疑問を感じて仕方ないんですけれども。ですので、これからのことについて、ちょっとお伺いしたいと思います。  今、国のそういったメニューで、いろいろと、ことしは進めていくわけでございますけれども、そういった中で、今回新しい政権になって初めてやるような事業も多分出てきているかと思いますけれども、そういったことにおきましては、本当に国が求めている政策と合致しているのか。また、そこに無理、無駄はないのかということも、やはり先ほども申し上げましたけれども、経営戦略会議の中でになるのか、政策経営部になるのかということがありますけれども、やはりそういったことを検証していく場面というのは必要かと思いますが、いかがお考えでしょうかお伺いします。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) 検証は、事務事業評価に始まりまして政策評価に至るまで、毎年実施をしておりますので、そういった中で検証は十分されると思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) では、しっかりと行っていっていただきまして、より良い市政運営というものをお願いしたいと思います。  ちょっと質問を変えますけれども、午前中の海野議員の質問の中で、産業支援ということが、一部質問されたわけでございますけれども、平成22年度の予算編成を見てみますと、やはり産業支援というものに力を入れているということが見受けられまして、このことにつきましては、私は評価をしたいと思っております。  また、この議会前に、竹内産業環境部長とちょっとお話をさせていただきましたけれども、その中で、やはり市でできるレベルというものは非常に限られているが、こういった状況ですので、ぜひとも、少しでも力になるように頑張っていきたいんだというような旨のお言葉もお聞きしております。私は非常にうれしく感じているところでございます。  でも、こういった地方の疲弊した中小企業の実情であったり、市の政策、施策においても、もうアップアップだと思うのです。こういった限られた財源の中でやるというのは非常に厳しい状況だということを、国にはしっかりと理解をしていただかなければならないと、私は思っております。  しかしながら、国が仮に経済対策を今すぐ行ったとしても、地方に回ってくるのは、多分に、今日言って明日回ってくるわけはないと思うのです。今までも、そういうふうにやって一時はよくなった、でも地方には回ってこなかったなんて、ここ何年の中でそういうことばっかりだったと思うのです。となりますと、やはり地方というものは、国のそういったことにばかり頼っている場合でもないと思うのです。そういったときに違う方向性というものを見つけていかなければならないということも現実でありまして、そういったことの中で考えていきますと、やはり現在は国外、特に中国やインド、そういった今経済が非常に発展しているようなところに目を向けていく必要というものがあると思われます。  実際、鯖江の眼鏡というものは、世界一の品質を持っているわけでございますし、またそういう中国、インドにおいても需要は多いということもお聞きをしております。また業務用漆器におきましても、今、世界的に日本食ブームと言われています。そういうような中に、そこでうまく乗っていくことができれば、きっと活路が見出せるのではないかなという思いを、私は持っております。ですので、これからは、ぜひとも鯖江の地場産業というものを、世界と戦える地場産業に持っていくべきと、私はこれについて本腰を入れていくべきだと思っております。  そこでお尋ねしたいと思いますけれども、そういった世界への進出ですね。そういうことに対しましての市としての役割ですね。役割と、こういったことについては、国・県の支援というものを当然求めていかなければならないと思いますけれども、そういったことについてはどのようにお考えでしょうか。お伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 産業支援のあり方と今後につきまして、中国やインド等の新興国を販路とした支援についてのお尋ねというふうに思いますけれども、議員御提案のとおり、富裕層の増加が著しい中国やインドなどの新興国を市場ととらえました事業の展開につきましては、眼鏡産業を例に申し上げますと、特にジャパンブランドへの関心が高いと言われる中国市場において、アジア人の顔、それから形に適用する眼鏡枠の製造を手掛けます、日本で唯一の産地であります本市の眼鏡産業は、まさにジャパンブランドそのものであるというふうに思っております。そういったことから、市場進出を視野に入れた事業の展開には、市といたしましても積極的な支援を展開していく必要があると考えております。
     現在、眼鏡産業におきましては、経済のグローバル化に伴い、国内需要にとどまらず、欧州を初め東アジアなどを市場ととらえた事業展開を図っておられまして、市のものづくり振興交付金を活用して、欧州や東アジアで開催される重要な展示会への出展や市場調査が行われているところでございます。  こんな中で、企業向けの支援といたしまして、地域産業振興補助金の中に、一つのメニューでございますが、中国市場販路開拓支援事業というものがございます。先般2月に開催されました上海国際眼鏡展には、これらの制度を活用して、福井県眼鏡協会と市内の眼鏡企業が出展されておられます。出展者からは、協会ブースも企業ブースも大盛況であり、高級フレームも人気を集め、引き合いも多く、とてもよい展示会となったというような報告をいただいております。そのようなことから、市といたしましても、これらの需要や御意見を踏まえる中で、新年度におきまして、中国市場販路開拓支援事業、この事業の見直しを図りまして、中国、そういったところでの小売店の開設、こういった事業も対象とするというようなことでの拡充を検討してまいりたいと考えております。  また、今後とも業界の御意見や御要望を踏まえまして、新興市場をターゲットといたします販路開拓事業に対しまして積極的な支援をすることで、鯖江ブランドの振興を図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。非常に積極的に取り組んでいただけるということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。  実際、私も幾つかの企業さんから、そういったお話を前々からお聞きしておりましたし、こういう進出に当たりまして、やはり鯖江市の中小企業というものをとらえたときに、失礼かもしれませんけれども、やはり信用力ということの話も出てくるのも現実です。特に、海外との取り引きになった場合、商社を絡めたりとかいろんな方法論があるわけでございますが、そういった中で、会社の規模というものは大事になってくるわけでございまして、それをカバーしようと思いますと、やはり行政の支援、これが信用力の担保ということになるわけでございます。ぜひともそういった面も含めまして、市には支援をお願いをしておきたいと思います。  では、次の質問に移らせていただきます。  次に、教育についてお伺いしたいと思いますけれども、まずその前に、近日中に、鯖江市内の各小中学校では卒業式が行われると思いますが、議会中ということもございまして、なかなか伺えない学校というものもございます。この場をお借りいたしまして御祝いを申し上げまして、また、巣立つ子供たちの今後ますますの活躍を御期待申し上げたいと思います。  では、質問に入らせていただきます。  最初に、全国学力学習状況調査についてでございますが、今回より国の方針が変わりまして、全校実施から対象校を抽出して行うということとなりました。その中で福井県は、全校実施に近い、確か一部の養護学校を除いたと思いますけれども、そういった中で、抽出校以外の学校にも実施するということが述べられておられましたが、その意義というものはいかがなものなのでしょうか。教育長、お伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 全国学力調査の件についてでございますけれども、平成19年から全国の学力調査が実施をされました。それは、大学のいろんな関係者の方々が、最近の大学生の学力が非常に落ちているのではないかと。分数ができない生徒さんがいたり、あるいは経済協力開発機構が、加盟しておられるOECD41カ国が行っております学習到達度調査というものがあるわけですけれども、これまでずっと日本は非常に高い学力を示していたわけですが、急激にその国別ランキングが落ちていると。そういう状況の中で、国は、果たして日本の国の教育、児童・生徒の学力というのは、どういうレベルにあるのかということを、数量的にきちんと検証する必要があるという意味で実施されたのだというふうに思っております。  それで、どういう方法がいいかは別といたしまして、全国の各学校で、ほとんどは参加するという実態で3年間実施されてきて、私は、その調査自体を、それなりの評価ができるのではないかなというふうに思っております。  今回、政権交代ということで、事業仕分けの中で、そういう国のランキングというものを見るに当たっては、必ずしも悉皆、すべて調査しなくても、統計的に信頼できる割合であれば、これは国としての検証というのはできるという観点で、抽出調査ということになったのだろうというふうに思います。  そうしますと、地方にとって見てみますと、国のレベルはわかるけれども、じゃあそれぞれの地方のレベルはどうなんだっていうことになります。抽出数が少ないと信頼性が非常に落ちてくるわけです。そうすると、やはり私どもといたしまして、これまで3回やった実績を踏まえて、それをベースにしてさらに地方の、特に鯖江市の学力というものをきちんと把握しておくというためには、ある程度の数の参加がなければ、これはデータとしては信頼性に欠けるものになりますから、私どもは、まず、今回は抽出調査ということになったということを校長会の方に御相談をさせていただきました。その際、参加したいというところがあれば、これはまた別途参加してもらえばいいけれども、最終的な集計とか採点については、それぞれ地方独自でやってくださいと、そういう制度に変わったわけです。  私どもは、学校の負担にはなるけれども、そういうふうなデータは必要であるということで、校長会としてもぜひ全校参加したいと。そういうことを踏まえて、教育委員会にも御相談を申し上げて、本市としては全校が参加するということになりました。その後、今年度の新年度予算の編成に当たりまして、県の方では、県下ほとんど全部の小中学校が参加されるということに、結果としてなりましたので、その採点事務は、すべて県の方で実施するという非常にありがたい決定をいただきました。私どもとしては、その点についていうと、学校の方には御迷惑もかけずに、私どものそれぞれの学校のデータというか検証ができるということで、これを有効に活用していきたいなというふうに今考えております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。では、教育長、一つ嫌な質問をさせていただきたいと思いますけれども、福井県は今まで、皆さん御存じのとおり、成績はトップクラスということで、よかったという結果が出ておりますけれども、じゃあ仮に、今までがすごく悪かったとします。それでもやはり全校実施というものはされたとお考えでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 鯖江について申し上げますと、多分、鯖江でしたら、各校長先生方は実施したいというふうにおっしゃるだろうと思います。  それはどうしてかと言いますと、やはりどういうレベルにあるかということを、何か定量的な比較できる数値がないと、実際に子供たちを指導していく上で、自信が持てないと思います。果たして自分たちの位置が、ではどういうレベルにあるのか。それはスポーツでも何でもそうでして、1人で一生懸命練習していても、それが果たしてどういうレベルにあるのかがわからなければ意欲にもつながりませんし、高いところを目指すことにも、私はならないのではないかなというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 当然、どちらでもするという御返事は返ってくると思いました。そうでなければうそだなと思っていましたので、それはそれで結構なんですけれども、そういったことを踏まえまして、次の質問。  今回抽出型になりまして、試験科目というものは変わらず、国語と、小学校ですと算数、中学校ですと数学ということになるのかと思いますけれども、昨年の12月の議会におきまして、菅原議員の方から、この2教科での成績判断・評価に対しての危険性というものが問われておりました。教育長は、そのときの答弁の中で、2教科についての実施というものには問題があるかないかといったら、やはりあるような旨のコメントを御答弁されていたとなっております。問題があるというふうな答弁をされて、今回抽出型になって、それでもやはり全校実施に従っていくということに関しましては、やはり一抹の疑問というものを、私は持つわけでございます。また、どうしてもそういった中で、この2教科というものに対する学校においての学習指導の偏重というものが来されないのだろうかと。また、先生や生徒というものが、こういったことに対して過剰に意識をしていくのではないかということが心配されるわけでございますが、いかがなものでしょうか。大丈夫なんでしょうか、お伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 12月の議会で、菅原議員と学力テストの是非について御議論がありましたとき申し上げましたのは、2科目だけでいいかという問題だとすれば、それはもちろん5教科やった方がいいのかもしれません。しかし、もともとのOECDの学習到達度の調査は実は3科目やられておりまして、一つは読解力です。それから二つ目は数学、数量的な論理力、三つ目は科学的思考力と言いまして、三つやられているわけですけれども、特に、読解力と数学的な、数量的な論理力というのは、日本の国別ランキングが急激に落ちているということがまずあって、では、その学力を調査するというのを、すべて全国やるのかというような問題もありまして、一番効率的に比較できる最低限の効果的な方法は何かということで、2科目が取り上げられてきたのだろうというふうに思っております。  それからまた、学習指導要領の授業時間数という観点から見ましても、やはり国語と数学というのはかなり大きい授業数を占めておりまして、それはやはり学校教育の中でも非常に重要な科目でございます。  私は、国語と算数だけが学校教育のすべてであるとか、あるいは人間の能力のすべてを判定できるものであるとは思っておりません。それは、一つの判定の要素でしかないというふうに思っておりますが、効果的に、経費の面も含めて比較するならば、今の国語と算数だけでも十分に学力というものが数量的に把握できるのではないかなということで、ベストかどうかはわかりませんが、べターな方向ではないかなと考えております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 私が尋ねたこととちょっと違う御答弁をされたみたいでございまして、私は、2教科に対する偏重であったり、先生や生徒がそういったことを意識し過ぎないですかというような御質問をさせていただいたつもりだったんですけれども。ちょっと答弁は違うような気がします。私は、そういったことは大丈夫でしょうかということをお聞きしているんですけれども。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) これも菅原議員のときにお答えしましたけれども、今言いましたように、国の調査では2科目だけでございますが、毎年、県の学力調査も行なわれておりまして、それは5科目の学力調査が行なわれておりまして、これも市内の全校が参加しておられます。そういう意味では、別に二つのデータを取るのに二つやっているという意味合いのものでしかないと、私は思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) では、それでいくと大丈夫だという答弁だと思いまして、当然そのように答弁されるということも予想できることでございます。では、抽出型で、ことし仮に、全国の中で悪い結果が出てきたとします。そうしますと、先生は多分、気が気じゃないと思うんですね。今までよくて、急に悪くなったと。ですので、今現在、実施されるのはちょうど5月ですか。それに向けて一番プレッシャーを感じているのは、子供ではなくて先生になっていないですか。  また、そういう公表につきましては、やはり過度な競争意識が出るという観点から、していかないということでございまして、今回福井県として、抽出型でこのように実施される上において、福井県は全校実施をしていくんだということでございましたけれども、私は、先ほど教育長もちらっとおっしゃられていましたけれども、仮に悪い結果が出たときに、全校で福井県平均を出したほうが、何かうまいことごまかせるじゃないですけれど、そういうふうに何か保険をかけているようなことというのは考えられないのですかね。  だから、そういったことを考えますと、いつの間にか一番競争を意識しているというのは県であったり、そういうふうな学校であったり、市町村の教育委員会が、一番、そのうち意識しているようになってしまっているような状況になっていないですかね。どう思われますか。 ○議長(山崎文男君) 藤原教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 私は、そういうふうに物が動くことは考えないわけですが、私は一番初めに申し上げましたし、この調査を実施するに当たりましては、まず校長会のほうと相談をさせていただきまして、これまでの3回実施された成果を踏まえた上で、参加をするほうが本当に子供たちにとっていいのかどうかという観点からお話を申し上げまして、その結果、全校参加しようというふうなことでございます。  テストの結果というのはそれはある一つの事実ですから、それは事実として受けとめればいいわけでございまして、それ以上のものでもないし、それ以下のものでもないと、私は思っています。それは受けとめ方の問題として正しく受けとめてもらえるような、冷静な、例えば学校の体制であったり、保護者の皆さんは、そういう目で見ていただきたいなというふうには、これは希望でございますけれども思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 最終的に、私が何を申し上げたかったかといいますと、今、教育長がおっしゃられたことと一緒なんですけれど、余りこういうような点数主義というんですかね。こういったことに偏ってほしくないなと。あくまでも、この試験で出る点数というものは評価の一つでしかないと。そういったことを思って、こういうようなことも実施してほしいと。  やはり教育なんていうものは、いろんな視点から評価というのはされるべきでありまして、また、それを受け持つ先生だったり学校というのは、そういうようないろんな評価ができるだけの力というものを持っていてほしい。だから、こういうような学力調査とか、そういう点数上の結果が出たから、それがすべてイコールになっていくような、そういうようなことだけは絶対やめてほしいと、そういったことを申し上げたかったわけでございまして、ぜひとも、そういう、いろんな視点から評価というものはしていっていただきたいと申し上げておきまして、次の質問に移らせていただきます。  続きまして、保育所の民営化についてでございますけれども、市は昨年、鯖江市公立保育所民営化計画を策定されまして、みずほ保育所と立待保育所を1次候補としまして、保護者説明や地元説明に入ったとお聞きしております。現在の進捗状況につきましては、どのようになっておりますかお伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) それでは、公立保育所民営化の進捗状況でございますけれども、公立保育所の民営化計画案を、昨年3月に市長を初め議会の議員方にも御報告申し上げ、その後、5月以降でございますが、民営化対象保育園、立待保育所とみずほ保育所でございますが、そこの保護者会および地元に対しまして計8回の説明会を開催いたしまして、民営化に対しての御理解と御協力をお願いしてまいりましたところでございます。  説明会では多くの御意見や質問をいただいておりまして、その内容を取りまとめたものを、また回答文書をつけまして保護者会の方々に配付させていただいております。現在、園を通じまして、保護者会等の動き、また、それに対しての反応をいただきたいと思って、お返ししてございます。  今後、その動きによっては、いろいろと考えていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) 今から10年近く、8年ほど前ですか、民営化の話というのが一度ございまして、実際そのときに保護者説明というものがされております。私もそのとき保護者でしたのでよく覚えておりますけれども。そのときというのは、保護者説明だけを行って、その結果については何も知らされなかったんですね。いつの間にか不調になったのでしょう、その話におきましては終わってしまっていたんです。私だけが知らなかったのかもしれませんけれども。ただ、そういったことを思いますと、私そのとき一応保護者会の役員にいたのですが、その後の結果につきましては、どうなったかというのは、その役員でもわからない、知らなかったんです。そんな状況だったんですね。やはりあれを思いますと、結局、不安感と不信感というのだけが残った民営化の動きだったと言わざるを得ない。  私は今回、そういった同じ轍を踏んでいただきたくないと。そういった思いのもとで、今回の民営化について、やはり地元であったり、保護者の理解が得られたとするのは、どういったことで理解を得られたとするのか。そしてまた、それをどういった方法をもって結果を報告していって、全体的な理解に変えていこうとするのかということについて、お伺いをしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 山本健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(山本信英君) 市民の方の御理解についてでございますけれども、先ほども申し上げましたが、いろんな御意見をいただいていおります。それを解答をつけてお返しし、また、それに対しての御意見をいただいくというやり取りの中で、もうほとんど御質問がなくなれば、ほぼ理解いただけたのではないかなというような判断をしていきたいと考えておりますし、当然その内容につきましては、保護者会それから地元等には、こういうぐあいになっておりますというのは、また今後、御提示していかなければならないと考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。では、今までの経緯であったり、そういったことについては理解をしました。  では、これからについて、ちょっとお伺いしたいと思いますけれども、市長は以前、保育士の人員確保とか、保育サービスの面も含めまして、国の方針の上において、民営化というものは仕方がないということをおっしゃられたと思います。そのときに同じように「うらかってできることならしたくない」ということをおっしゃられたと、私は記憶しているわけでございますが、その国も、今、政権が代わりまして、保育行政であったり、幼児教育を含めて、方針の転換ということを言われているわけでございます。  私は、今回のこの民営化につきましては、やはり国の動向も、もうしばらく見きわめた上で、再度検討されたほうがいいのではないかと。止めてくださいとは申し上げません。一たんは休止して、ここで状況を見るべきではないかと思いますけれども、どのように思われますか。お伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 牧野市長。 ◎市長(牧野百男君) この問題は、避けて通れれば、それは避けたいですよね。現実にそうだと思います。特に、私どもの場合は、公立と私立の保育サービスの差はほとんどございません。したがいまして、そういったサービス状況の充実強化を図る中で、公立・私立のコスト差というのはほとんどないです。それによって得るメリットというのも、他の自治体と比べれば、うちの方はほとんどないです。  ただ、ではそれでいいかということなんですが、一つには小泉改革なんですね。小泉改革で最初に進めたのは、指定管理者制度の導入と保育園の民営化なんです。これは、大きな課題は、保育所の保育士さんの確保が一つございます。それから50年代以前に建てたものと、50年代の児童が大変ふえたときに建てた建物が、私どものところも多いのです。そうしますと、老朽化に伴う、あるいは耐震化も必要だというようなことになりますと、そういうような経費がたくさん要るわけです。ところが、これは説明する必要もないのかもしれませんが、一つの大きな問題点になったのは、小泉改革の三位一体改革で、公立保育園に対しては、事務運営費が平成16年で廃止になりました。建物については、平成18年度にこれも補助制度が廃止になりました。この二つの大きな変革があるんです。  これはなぜかというと、官から民への大きな流れの中で、保育所は民間でやりなさいという方向をはっきり出したんですね。それで各自治体も大変な取り組みをやったわけなんです。一方、私立保育園には、その運用補助も、建物補助も、そのまま残っています。ですから、民営化でなければ、民間がやらなければ国の運営補助も受けられなければ、建物補助も受けられないんです。そういった国の方向の中で、では果たして公立保育園の保育の質が保てるかどうかというのは、大きな問題なんです。これが大きな課題です。  保育士の確保は、職員の定員適正化計画は、これは保育士も含めたもので、私のところで縛りをかけられているんです。今いる410人の職員の中に入っているんです。その職員も、削減化計画の中で当然減らさなければなりません。保育士さんをどんどんどんどんふやしていくと、うちのほうの窓口の職員をどんどん減らさないといけないということになります。それはもう、とてもできないですね。うちの場合は特に、今、大体1,000人に、うちの場合は6人です。この数字というのは、類似団体では全国で2番目に職員数が少ないのです。それをもう一度、保育士さんをふやして一般の窓口を減らせるか。これは到底不可能です。臨時職員で、ある程度定数の中での繰り入れをしていかないといけないと、こんなことになります。それが一つ大きな問題と、建てかえは、公立の場合は一切補助がございません。全部自分でやれと言うんです。  もう一つの大きな懸念になったのは、今回の子ども手当です。この子ども手当の議論の中で、子ども手当を全額国庫負担にするに際しては、今度は、私立の保育園の事務運営まで廃止するというような議論、この間ございましたでしょう。この議論はまだ続いていますが、この流れも非常に何か心配です。私は、こういった流れの中で、保育所の民営化をしなければ保育の質は絶対維持できないと思っています。これは完全にできません。  そして、小泉改革から政権交代になって、ではどうなったかということなんですが、私の思いは、一つには、地域主権の確立と新しい公共の担い手というのは、地方でやれることは地方でやりなさいよと。国は面倒を見られませんよというような、一つの大きなシグナルのように私は感じているのです。やはり、これだけの借金を抱えていると、民間でできるものは民間でやってくださいと。そして新しい担い手となって国民も責任と役割分担をしてくださいと。こういうような方向なんですね。小泉改革よりも、これはもっと進むのじゃないのかなという感じが、私はしてならんのです。  先ほども、議員いろいろと言っておられましたが、私も国の借金を地方へ付け回しをして、今後そういった形の中で進めることは、何かちょっと不安です。そういうことで、やはり今後、国の方向というものは十分見きわめる中で、保育所の民営化というのは進めなければ、課題だと思っております。ただ、これは拙速に走ってはならんと思っております。それは議員御指摘のとおり、市民の意見、保護者が一番大事ですから。そして、そこへ通う園児のことも思いますと、そんなに慌ててやる必要はないと思っております。ただ、これは避けて通れない事実だということだけは御理解をお願い申し上げます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。大変詳しく御説明いただきまして、その中で、市長にぜひお願いをしておきたいのは、やはり鯖江市は10地区ございます。そんな中で、今、民営化という中で、国の方は幼保一元化ですか、そういったことも含めて話が出てきております。私は、10地区の中に一つはそういう公立のものというものを残していただきたい。やはりそこに住む地区の住民、私でしたら立待ですね。立待の住民が、その立待の中で公立を一つ選べるという方法論だけは残していただきたい。それだけは強く申し上げておきたいなと思います。  では、次の質問に移らせていただきます。  日野川の整備についてお伺いをしていきたいと思いますけれども、河川内の立木が非常に大きくなってきております。特に糺橋付近におきましては、橋の高さより上まで木が伸びてきている状況でございまして、私も以前から要望をしてきたわけでございますが、なかなか県や国とうまいこと調整がいかないのか、進んでいないのが状況ではないかと思います。最近ようやく福井高専の近くの一部で始まったということもお聞きしておりまして、喜んでいるのですけれども、ただ、今、沿線ずっとありまして、ところ問わずに沿線の住民の方からは、やはり1日も早くしてほしいというお声をたくさんいただいているところでございます。  また、中洲ですね。中洲のほうが非常に大きくなってきてございまして、土砂の堆積というものも多くなってきております。鯖江市としましても、国・県としっかりと調整していただきまして、1日も早く、この件に対しましては取り組んでいただきたいと思うところでございますが、いかがでしょうか。お伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 今ほど議員から御指摘がありましたとおり、日野川におきましては立木が繁茂しておりまして、今日までに、河川の管理者でございます福井県に対しまして、伐採をしていただくよう要望も行っております。また、平成22年度の重要要望事項においても、県に対して要望を行っているところでございます。また、先日も、県の土木事務所と、私どもの副市長を含めました行政連絡会を開催いたしまして、河川等の立ち木の伐採についても強く要望をしておるところでございます。  今ほどおっしゃられましたように、現在、県の土木事務所におきまして、洪水の流下阻害防止等を考慮いたしまして実施をしていただいております。まだ中洲においても、また数多くの場所がございますので、今後とも、県に対して要望して、河川の美化に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。対応していただけるということでございまして、この整備に当たっては、当然県が事業主体になってくると思うんですけれども、そんな中で、今言う緊急雇用であったり、そういうようなものを利用したり、また整備した後、きれいになった後には、例えば堤防の里親制度ではないですけれども、そういうようなことを、その付近の地区へとお願いして、先ほどの菜花ではないですけれど、そういったものを植えたり、またコスモスを植えたり、そういうようなことで管理をしていただくというような制度も設けていけばよろしいのではないのかなと思います。  そして、今の整備計画におきましては、できることなら目に見える形で、ここからここは何年度にしますよと。こういうふうな計画を持っていますよと。そういうものが出せないものですかね。何かそういうような担保がないと、ここで「やりますよ」と言っても、また1年経っても2年経ってもしないと、また同じことの繰り返しになりますので、ぜひとも、そういうふうにやっていくんだと、県との協議の上でこうなったというのを、やはり目で見える形で知らせてほしいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 確かに、そういう計画を市民の皆さん方に提示することは大事かというふうに思いますが、どうしてもお金の問題がございます。予算の関係。これに対して、年度当初には、必ず土木事務所とそういった打ち合わせも行って、確定すれば、そういうものを市民の皆さん方に提示していければなというふうに考えております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。先ほど申し上げました、例えば堤防の里親制度みたいなものについては、どうでしょうか。 ○議長(山崎文男君) 田中都市整備部長。 ◎都市整備部長(田中憲男君) 河川につきましては、県の河川環境の関係で、そういう制度があるというふうにも聞いておりますし、私どもの都市公園ですと、里親制度、積極的に取り組んでおりますので、そういった意味で、そういう制度があれば、また市民の方々にPRをしてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。よろしくお願いします。  では、次の質問に移りますけれども、現在、河川内に不法投棄であったり、ごみ、非常に多いのです。この現状、すごいですね。特に、私、いつも市役所に来るのにも通うのですけれども、堤防を走っておりますと、河川のほうを見るともう、こんな心ない人が本当にいるのかなというぐらいひどい状況です。今度、3月28日ですか、クリーンデーがありましても、多分、今まで以上のごみが集まるのではないのかなと。それぐらいひどい状況でございます。また、河川の中に木がたくさん立っているわけでございますけれども、あれは一種のモニュメントみたいなものですね。あそこに白いごみがたくさんかかって、本当にみっともないですね、あれは。非常にみっともない状況でございまして、あれも何とかしなければならないと思っております。  また、日野川だけではなくて市内全域を見ましても、排水路であったり、農業用水路であったり、そういったところにごみが非常にたまるものもありますし、また、最近ですと除雪のときに、除雪で雪を田んぼの中に入れるのですけれども、解けた後の田んぼの中にごみがたくさんあるので、農業者の人は、春になるとそれを拾うことから始めなければいけない。本当に、そういう困っているという現状があるんです。  ですので、鯖江市は、そういう鯖江市環境基本条例を定めているとは思うのですけれども、その中で、ごみのポイ捨てとかも当然載っているのですけれども、ぜひとも、ごみのポイ捨てとか空き缶のポイ捨てに特化した罰則規定を入れてもいいと思うのです。そういう中で、禁止条例みたいなものを制定していくのが望ましいのではないのかなと思いますけれども、いかがでしょうか。お伺いいたします。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 今ほど、空き缶等のごみのポイ捨てに対しまして、罰則を盛り込んだ条例を制定してはどうかというようなお尋ねだと思います。  議員もおっしゃいましたとおり、鯖江市においては、鯖江市環境市民条例第29条において「何人も、いかなる場所においても自転車、タイヤ、寝具その他の大型ごみを不法に捨ててはならない。」、同じく第38条においては、いかなる場所においても空き缶やたばこの吸い殻等を捨ててはならないというふうに規定をしております。ただ、罰則規定は設けておりませんけれども、市民の皆様に環境保全意識の高揚や日常生活のモラルを守っていただいているということとしております。  お尋ねの、この罰則を盛り込んだ条例につきましては、県内も含め全国的に見受けられるというようなところでございます。現在、市民の皆様や各種団体から、先ほどおっしゃったような空き缶のポイ捨てが多いというようなことで、市のほうにたくさんの苦情をいただいているということがございます。そのため抑止効果という点からも、今後、このポイ捨て行為に対します条例への罰則導入、これについては進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。考えていただけるということでございますので、ぜひとも1日も早い条例案の提出というものをお願いしたいと思います。  最後の質問とさせていただきますが、日野川を資源として活用していくことはできないかと、これについての質問でございます。  鯖江市は村上市と姉妹都市でございまして、村上市といえば鮭が有名であるかと思います。この場合の「さけ」というのは、飲む方じゃなくて、泳いでいる鮭でございますけれども。そこで、その姉妹都市の関係を生かしまして、鮭の稚魚をこの日野川へ放流をしていけないかということを考えていただけないでしょうか。  実際、九頭竜川で、先日も永平寺町の子供たちが鮭の稚魚を放流したということが新聞の記事に載っておりました。私、ちょっと難しいことはわかりませんけれども、九頭竜川でできるのなら日野川でもできないかなと、単純な思いがあるわけでございまして、ぜひともお願いしたいなと思っております。  もし、仮にそういったことが可能になりましたら、私は二つの効果が見込めるのではないのかなと思います。一つは、その付近の住民の環境に対する意識が、やっぱり向上していくのではないかということがあります。鮭が溯上する川ということで、きれいにしていかなければならないなと、そういった思いが、鯖江市だけじゃなくて、本当に坂井市から始まって、福井市、鯖江市、越前市と、ずっとそういう意識が出てくるのではないのかなと思います。川は上から流れてくるものですので、鯖江市だけがいくらきれいにしたところで、やはり、そういう全体的な意識を持っていただかないときれいにはなっていかないと思っております。
     二つ目は、この鮭が溯上してまいりますと、観光や産業の資源になる可能性があるということでございます。鯖江市は、先ほども出ておりましたけれども、農作物におきましてはさまざまな取り組みというものがなされているわけでございますが、畜産であったり、こういう水産というものに関しましては、なかなか鯖江市では求めることは非常に難しい地域柄でございます。そういったことで考えますと、やはり観光というものは何が楽しみというと、食べることと遊ぶことだと思うんです。そういったことから考えますと、鯖江市は非常に、ちょっと弱いところがあるなというのが、私の正直な感想でありまして、きょうやったから明日からどうのこうのとなるわけではございませんけれども、10年後、20年後の、そういった観光であり産業の資源となり得る、こういった事業というものを、先を見越してやっていくということも大事ではないかという思いのもとで、私は御提案させていただきたいと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。お伺いしたいと思います。 ○議長(山崎文男君) 竹内産業環境部長。 ◎産業環境部長(竹内秀博君) 日野川へ鮭を放流してはとの御提案でございますけれども、県に鮭の生育について確認をいたしましたところ、九頭竜川では、先ほど議員もおっしゃいましたとおり、鮭の遡上や産卵が確認されており、団体による鮭の稚魚の放流もされております。  日野川につきましては、現在、鮭が遡上し産卵しているというのは確認されていないということでございます。また、九頭竜川の支流であります日野川においても、水環境的には問題はなく、鮭が生育することは可能であるということでございました。  しかしながら、放流した鮭が遡上して産卵するためには、十分な河川の水量確保が必要であり、また、日野川では、河川内に設けられております堰が流れの障害となりまして、上流への遡上ができないという大きな問題があるというようなことでございました。  議員の御提案のとおり、鮭を環境美化の意識の向上とあわせて、本市の観光資源として将来に活用できれば、これは大変にすばらしいことだというふうに思っております。そういったことから、県の九頭竜川流域河川整備計画の中にも、環境保全のために魚道の設置を行うなどの環境配慮事項が明記されておりますので、今後、県の方に研究していただくよう要望してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(山崎文男君) 石川 修君。 ◆3番(石川修君) はい。お考えいただけるということで、きょう言ってすぐできることではないと思いますけれども、ぜひ御検討いただきたいと思います。  以上にて私の一般質問を終わります。 ○議長(山崎文男君) お諮りいたします。  本日の議事日程はこの程度にとどめ、延会したいと思います。  これに御異議ございませんか。             (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(山崎文男君) 御異議なしと認めます。  よって、本日はこれをもって延会することに決しました。  次の本会議は、明10日午前10時から開議し、一般質問を続行することとし、本日はこれをもって延会いたします。  御苦労さまでございました。               延会 午後5時10分...