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平成21年 3月第371回定例会−03月11日-03号

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  1. 鯖江市議会 2009-03-11
    平成21年 3月第371回定例会−03月11日-03号


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    平成21年 3月第371回定例会−03月11日-03号平成21年 3月第371回定例会             第371回鯖江市議会定例会会議録    …………………………………………………………………………………………        平成21年3月11日(水曜日)午前10時00分開議    …………………………………………………………………………………………    〇出席議員(20人)            1 番  高 田 義 紀                          2 番  帰 山 明 朗                          3 番  石 川   修                          4 番  奥 村 義 則                          5 番  佐々木 勝 久                          6 番  遠 藤   隆                          7 番  小 竹 法 夫                          8 番  海 野 宣 彦                          9 番  平 岡 忠 昭                          10番  丹 尾 廣 樹                          11番  福 岡 宏 明                          12番  木 村 愛 子                          13番  佐々木 敏 幸                          14番  加 藤 拓 雄
                             15番  山 崎 文 男                          16番  水 津 達 夫                          17番  末 本 幸 夫                          18番  蓑 輪   昇                          19番  玉 邑 哲 雄                          20番  菅 原 義 信    …………………………………………………………………………………………    〇欠席議員(0人)    …………………………………………………………………………………………    〇説明のため出席したもの  市長           牧 野 百 男                  教育長          藤 原 宣 章                  総務部長         岡 山 和 市                  企画財政部長       千 秋 冨 秀                  福祉環境部長       山 本 信 英                  産業部長         藤 山 健 人                  都市整備部長       森 本   茂                  会計管理者        天 谷 武 博                  教育委員会事務部長    竹 内 秀 博                  都市整備部技監      斉 藤   勉    …………………………………………………………………………………………    〇説明補助者として出席したもの                  総務課長         宇 野 徳 行                  秘書広報課長       中 村 修 一                  企画政策課長       伊 部 雅 俊                  財政課長         辻 川 哲 也                  社会福祉課長       福 田 末 隆                  商業観光課長       辻 本   正                  都市計画課長       田 中 憲 男                  教育総務課長       藤 井 勇 二                  監査委員事務局長     松 村 里 見                  越前漆器伝統産業会館館長 伊 部 孝 幸                  市民窓口課長       友 兼 由紀子    …………………………………………………………………………………………    〇職務のため出席したもの  議会事務局長       小 泉 昭 一                  議会事務局次長      棚 池 義 治                  議会事務局参事      西 村 郁 夫                  議会事務局次長補佐    山 口 達 哉                  議会事務局主任      丸 田 美智代               開議 午前10時00分 ○議長(佐々木敏幸君) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりと定め、直ちに議事に入ります。    ………………………………………………………………………………………… △日程第1.一般質問 ○議長(佐々木敏幸君) 日程第1、一般質問を行います。  発言通告書に基づき、順次発言を許します。  最初に、20番 菅原義信君。              〇20番(菅原義信君)登壇 ◆20番(菅原義信君) おはようございます。  それでは、質問通告書にも出させていただいておりますけれども、市長に対して、大まかにいきますと3点に分けまして質問させていただきたいと思います。  まず、第1点目であります現在の経済危機のもとでの自治体行政のあり方についてということであります。  これは、一番最初の議会におきまして、市長が所信の中でも今回の不況のことについては述べられてはおるわけでありますけれども、しかし、100年に一度と言われているような大不況が日本社会を覆っているわけでありますし、きのうの発言の中におきましても、そうしたものが地域経済、地場産業に非常に深刻な影響を与えているという事態に、今、至っているわけであります。この点について、市長としてさらに所感があれば、まず一言述べていただきたいと思っております。いかがでしょうか。 ○議長(佐々木敏幸君) 市長 牧野百男君。               〇市長(牧野百男君)登壇 ◎市長(牧野百男君) 非常に厳しい話ばかりお聞きするわけでございますが、世界恐慌に向かっていると、そういう報道もあって、私も非常に心配をしているわけでございますが、やはりこういった時期だからこそピンチをチャンスにといいますか、いろんな意味で経済対策に取り組む中で、鯖江から元気を出していくような、そんな政策の提案といいますか、そういうものをしながら、元気をつけるような産業構造にしてまいりたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今回の不況の原因というのはいろいろと言われているわけでありますけれども、しかし、いずれにしましても、日本がこの間、失われた10年と、こういう言葉も出されておりますけれども、構造改革、とにかく規制緩和でありますとか市場原理、こういうものに基づいて格差社会というものをつくってしまった。こういうものが今回の経済不況を一層深刻にしているんだということはいろいろと指摘されているところだと思うんです。  それで、今日までの構造改革としてやられてきましたさまざまな改革というものが自治体行政にとっても他人事ではないといいますか、そうした影響を大きく受けているわけですけども、そういう中で、一番集中的にあらわれておるのが、総務省が、平成17年度だったと思いますけども、集中改革プランというのをつくりました。それに基づいて、鯖江市におきましても行財政改革プログラムというものを策定したわけであります。いわば、小さな政府、あるいは小さな自治体と、こういう考え方に基づいて、今日まで自治体運営というのは、大方のところではやられてきたわけであります。その結果、例えば受益者負担という考え方を徹底することでありますとか、あるいはコスト意識というものを随分広げていくと、こういうことがやられてきたわけであります。そして、その具体的なあらわれとしましては、民間にできることは民間にというようなことでもって指定管理者制度が導入されたということになっているわけであります。  今回、不況対策としていろいろとやられているわけでありますけれども、その中で、いわゆる臨時職員、短期雇用ではありますけれども、緊急雇用創出事業ということで、鯖江市におきましては33人の新たな雇用をふやすということがやられているわけであります。しかし、その中身を見てみますと、私はちょっと今までの自治体が行ってきました雇用創出、あるいは随分昔の話になりますけれども、失業対策事業、いわば失対事業ということでもってやられてきた事業がありますけれども、こういうものとは随分趣が異なってきてしまっているというぐあいに見えるわけであります。  その第一といいますか、例えば、今回新たな雇用創出をするということで、幾つかの職種に分けて募集をかけているわけでありますけれども、そういう中で、資格が要件となっているものでありますとか、あるいは一定の能力といいますか、あるいは技量といいますか、そういうものが求められているという部分が幾つかあるわけですね。したがって、随分以前にやられておりましたような失業対策事業などとはちょっと違った方向になってきてしまっているのではないかと、こういうぐあいに思うのでありますけれども、その点についてはどうでしょうか。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 今回、緊急雇用創出事業として幾つかの事業を21年度予算の中に反映させていただきましたけれども、この事業、各課で検討するに当たっては、やはり市が本来行うべき業務、あるいはこれまでやってきた業務にさらにサービスを付加すると、そういった観点から、各課に検討をお願いしてきたところでございます。したがいまして、当然有資格者が望ましいという事業もございますけれども、それ以外にも事業を加速化させる、推進を図るために必要な人員について、今回の制度を活用して事業を仕組むというものも幾つかございまして、そういった観点から申し上げますと、市が本来行うべき業務、これに重点を置きまして事業を創出してきたということになってございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 私などが子供の時代といいますか、随分昔でありますけれども、失対事業ということでもってすぐ思い浮かべるような仕事といいますと、例えば道路補修でありますとか、あるいは公園の清掃でありますとか、そういう事業を思い浮かべるわけです。ところが、今回そういうものというのは一部にはないわけではありません。例えば、一覧表を見させていただきますと、つつじまつりでの各種補助ということでもって、案内、清掃、巡回、こういうようなことが仕事としてやられていくことになっておるわけでありますけれども、しかし、そうした簡易な事業内容というよりは、例えば保健師でありますとか、あるいは小学校、中学校への相談員でありますとか、一定の要件、資格、こういうものが必要となっている部分というのは非常に大きいわけですね。なぜそうなっているのかということで思うわけでありますけれども、やっぱり私は、指定管理者制度というのが大きなネックになっているのではないかと。  鯖江市の場合、いわゆるスポーツ施設でありますとか公園管理でありますとか、その他の各種施設についても、すべてといっていいぐらい指定管理者制度に移行されてしまいました。したがって、民間の企業でありますとか団体でありますとか、そういうところに全部管理については委託してしまっている、任せてしまっているという実態の中で、本来こうした緊急時の場合はそういうところで雇用を創出する、確保していくということがとられなくなってしまっている。そういうところが、今回のこうした緊急事態の場合において、自治体として手法の手足を縛っている部分が出てきているのではないかというぐあいに思うんですけれども、その点についてはどうですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 議員が御質問などで例示されましたように、今回の緊急雇用創出事業の中には、例えばつつじまつり、紅葉まつりで、特につつじまつりでございますけれども、近年非常に来客者が多い中、そういった方々へのサービス向上に努めるため、観光イベントの案内であるとか、あるいは道路の維持、あるいは道路に附属する施設の長寿命化を図るための調査事業として、市の担当各課が本来遂行すべき事務につきまして雇用創出を図ったところでございます。  今、御質問にございました指定管理の中でというお話でございますけれども、指定管理者が管理する市の施設でございましても、新たに雇用あるいは需要が発生するような場合は、今回の場合はふるさと雇用再生特別交付金事業というのもあわせてございまして、これは、市が委託する事業に対して民間が新たに雇用を創出する場合に、このふるさと雇用再生特別交付金事業というのを活用してございます。今回の21年度におきましても、具体的にはシルバー人材センターが管理するふれあいみんなの館・さばえでは、この施設と施設管理者の特徴を生かしまして、放課後児童健全育成事業──学童保育事業でございますけども、こういったものにも取り組みますし、文化センター、これも今、コンフォートさばえが指定管理ということで管理されておりますが、この文化センターでの各種取り組みを学校、企業、あるいは地域の団体へと広報・営業活動を強化すると。こういったものについては、ネットワーク重視営業戦略事業ということで、新たに事業を創出してございまして、市の施設が民間に指定管理者という形で委託されているという中であっても、市がその事業を行うに当たって、委託という形で民間企業の中で雇用の創出は生まれているというふうに理解しております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 確かに、一部ではそういうところでもって今回のふるさと雇用創出事業、こういうものに当てはめて雇用を拡大してもらうということが可能なのかもしれません。しかし、こうした緊急時において、一番自治体の本来の役割といいますか、住民の安全・安心でありますとか福祉の向上でありますとか、本来の役割を十分に発揮しなければいけないときに、やっぱり一定のネックになってしまっておると。緊急時の対応ということでいきますと、弾力的な対応ができないということに、今日こうした指定管理者制度が随分広範囲にわたってとられているという中で起きているんではないかというのが私の問題意識ですけども、そういう点での障害となっているような認識は市長はありませんか。 ○議長(佐々木敏幸君) 市長 牧野百男君。 ◎市長(牧野百男君) ふるさと雇用の再生交付金と緊急雇用、両方使い分ければそういった障害はないと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今回の、いずれにしましても雇用を新たに創出するという事業が、確かに一定の役割を果たさないということではないとは思いますけれども、しかし部分的なものだというぐあいに思っております。そういう点で、とりわけ今回市が直接担う臨時職員の採用なんかについては6カ月というのが雇用期間として定められているわけですけれども、その後についての方策というのは何か考えられておりますか。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 今回、市が直接雇用する緊急雇用創出事業でございますけれども、これは事業の趣旨としては、やはり今回の経済不況に対しまして、雇用調整によります解雇、あるいは継続の中止等を余儀なく離職された方、あるいは中高齢者の次の雇用へのつなぎの雇用ということで就業の機会を提供しようというものでございます。したがいまして、期間は原則として6カ月というふうに考えてございます。ただ、事業の内容によりましては、1回限り更新ができると。これは、例えば特定の方、児童・生徒であるとかあるいは福祉分野、対人関係の中で継続的にサービスを提供することが望ましいというものについては、1回限り更新ができる事業もございます。したがいまして、平成21年度、6カ月間で事業が完了するものもございますし、通念で継続的にサービスを提供すると、そういったものは更新することも考えてございます。あくまでも短期のつなぎでございますので、今回、緊急雇用で雇用された方に関しましては、例えば次の就業の場が提供される、あるいは就職活動上やむを得ない場合はそういった活動もできるよう配慮していきたいというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今、継続可能な部分があるんだということでお話がありましたけれども、今、緊急雇用対策ということで10種の業務が上げられておりますけれども、その中でどういう部分ですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 今、継続雇用を念頭に置いてございますのは、介護予防に関するもの、あるいは保育所、保健衛生事務に関するものと、あと、学校生活、学習支援──これは学校相談室支援員配置事業となってございますけれども、これについては、先ほど申し上げました特定の者への対人関係の中で継続的にサービスが必要という観点から、更新もあり得るというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 継続的な雇用が可能だという職種を上げられましたけれども、いずれにしても、その3つについては国家資格が必要な部分だけなわけなんですね。したがって、恐らく今回のこうした経済危機の中において雇用を打ち切られたような方々というのは、こういう資格を持っている人というのはごく限られた人しかいないというぐあいに思うわけですね。ですから、緊急雇用対策としては、今回の施策というものは不十分なものだということを指摘せざるを得ないというぐあいに思っております。  したがって、これから先、どういうことになるかわかりませんけれども、先ほど、市長の言葉でいきますと世界恐慌だと。実際に、そうした専門家の中においては世界恐慌だ、グローバル恐慌だと、こういうようなことをおっしゃっておられる方も随分たくさん出てきていらっしゃるわけですね。したがって、これは短期的に、例えば1年とか2年とか3年とか、そういうことで今回の不況というものが回復されればいいわけですけれども、そうではない、結構長期にわたる不況になるんだというようなことも一方では言われているわけです。したがって、そういう中で、自治体の行政のあり方がどうあるべきなのかということを根本から問われてくるような事態が今回の不況の中においては出てくるのではないかと。ですから、見通しといいますか、そうした覚悟といいますか、そういうものを持つ必要があるということを述べておきたいというぐあいに思います。  それでは、2点目の国保の問題についてであります。  これは、12月議会のときにも私、申し上げておきました。昨年秋以降に、こうした大きな不況にのまれて雇用を打ち切られると。派遣社員でありますとか期間雇用でありますとか、こういう方々が真っ先に雇いどめをされる、雇用を打ち切られると、こういう事態があらわれてきているわけでありますけれども、今日に至っては、正規の社員ですらこうした波にさらされておるという事態に至っているわけですね。  そういう中で、国民健康保険に限りませんけれども、一番市民にとりましては健康、生活にかかわりの深い健康保険制度、この保険料、保険税の算定方法というのは、前年度所得に対しての課税がなされるということになっているわけですね。したがって、昨年までは一定の収入がある、所得がある、そういう方が、昨年の秋以降、収入がほとんど皆無になってしまう、あるいは激減をするという事態になった方が多いというわけですね。  そしてまた、そういう方が雇用を打ち切られるということで、被用者保険の方から国民健康保険の方に新たに加入をすると。今日聞いた話によりますと、一定数はそういう形でもって国保の方の加入者がふえてきているという事態があるそうでありますけれども、そうした方々が収入はなくなってしまった。しかし、昨年度の収入でもって課税をされるということで、大変重い負担にこれからさらされていく、保険税を支払わなきゃいけないと、こういう事態になってくるわけでありますけれども。  したがって、私が昨年の12月議会のときにも申し上げましたけれども、こうした経済的な理由で減免ができるような制度をつくったらどうかということでありますけれども、その点についてはどうですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 確かに、議員おっしゃられるように、前年所得で保険税が負荷される国保につきましては、失業者にとりましては重い負担になるかと思います。しかし、国保会計の財政状況の中で、安易に減免制度を拡充することは、国保会計の安定化を損ないますし、何よりもやはり負担と給付との関係をしっかりと議論して、国保に入っておられる方、市民全体で24%の方がおられるのですが、市民の皆様が納得いくような議論を今後進めていきたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 国保の場合については、私もこの場で何度も質問させていただきましたけれども、一定期間保険税が滞納になるという方については保険証を取り上げてしまうと。資格証を発行して、事実上の無保険状態にされてしまうと、こういう事態になっているわけですね。したがって、ことし支払いができなくて滞納になったからということで、すぐさま保険証が取り上げられるということではないのかもしれませんけれども、しかし、そうしたものが繰り越されていくということになると、やっぱり滞納者、したがって、保険証をいただけないと。病院の窓口に行ったら10割の負担をせざるを得ない、こういう方々がこれから先、ふえてくるという可能性が大きくなってきているということは見ておく必要があると思うんですね。  そういう場合にどうするのかと。したがって、滞納者については、しゃにむに取り立てればいいんだと。今、鯖江市の場合にも収納課というのができまして、一定そういう措置が、随分今までとは、広い範囲でもってやられるようになってきているわけですけれども、そういう手法で解決されるということでしょうか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) まず、そういう収納、分納制度等、いろいろございます。まず、私どもとしましては、それぞれの家庭へ出向きまして、そしていろいろと国保になぜ入られないか、なぜ納税できないか、御相談なんかもさせていただいて、そして、そういう中で本当に難しいという場合には、あるいは分納制度、いろいろそういう制度がございます。そういう中で、やはりどうしても資産、あるいは能力、その他あらゆるものを活用してもなかなか分納、あるいは徴収猶予によっても納付が困難という場合には、生活保護というような福祉的な援助があるということで、いろいろ御相談に乗っていきたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今、生活保護の話をされましたけれども、生活保護の場合には、その要件というのは随分厳しいものが設定されているわけですね。例えば、資産がある場合については資産を売却するであるとか、あるいは二親等以内だったと思いますけれども、そういう親族がある場合については、その補助を受けられないかであるとか、そうしたより厳しい、あるいはある意味ではちょっと制裁措置みたいなものが保護の場合には片一方ではついているわけですね。ですから、今、鯖江市なんかの場合にも生活保護の受給者というのが若干ふえてはきているみたいでありますけれども、なかなか生活保護を申請するという方が生活実態からいくと少数にとどまっているというのは、恐らくそこのところにネックがあるわけなんですね。したがって、これから先、滞納者がふえてくる可能性が高いという中において、僕は自治体の仕事として、当然こうした減免制度なんかをつくって、その人の資力に合った支払い方法を用意していくということが自治体としては当然の責務だというぐあいに思いますけれども、その点についてどうですか。  総務部長は、そういう点ではなかなかお答えできないと。今までの方針と違うことを答えるわけにはいかないわけですから、そういう意味では、市長どうですか。そういうお考えはないですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 市長 牧野百男君。 ◎市長(牧野百男君) 今、部長がお答えしたとおりでございまして、生活保護に至るまでに納税相談等、これまでの緊急雇用もかなり充実した制度にしておりますので、そういった雇用の確保を図っていくことが重要だと思いますが、前年所得の課税ということで、そういった不都合が生じていることは事実でございますので、そういったものでの雇用確保、あるいはまた納税相談というものを充実してまいりたいと思っております。  今御指摘の減免規定につきましては、やはり税の公平性、負担の公平性もございますので、国保の加入者も市内の24%の方が加入している状況でございますので、そういった御理解を得ることが非常に難しいという考え方に今立っております。
    ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 考え方の一つとして、こうした減免制度をつくるといった場合に、税の公平性に反するんじゃないかと、こういうことだと思うんですけれども、しかし、公平とは何ぞやという問題が当然あるわけですね。国保税の場合には、例えば所得割でいきますと、鯖江市の場合、税率が何%になっているかというのはちょっと承知しておりませんけれども、しかし、課税限度額というのが設定されているわけですね。例えば、年間1,000万だとか2,000万だとか、そういう所得がある人であったとしても、課税限度額は50数万円というところでもって打ちどめされているわけです。ですから、そういう点からいきますと、言ってみれば高額所得者にとっては有利な制度として国保制度というのは運用されているわけですね。ですから、そういう点からいきますと、下の方に立ってちゃんとすくい上げていく、そういう制度をつくったとしても、課税の公平性という点からいって、問題が生じるようなものではないというぐあいに私は思います。  ですから、ほかの自治体なんかで幾つか、こうした経済的な理由でもって減免制度をつくっているというところもありますけれども、鯖江市としてもぜひ、少なくともそういう分野について検討するということぐらいはしていただきたいと強く要求しておきたいと思います。  では次に、3点目の障害者の施設への行政の支援ということについて質問を移らせていただきたいというぐあいに思います。  こうした障害者を支援する施設、授産施設などもそうでありますけれども、今日の不況の中におきまして、こうした施設も随分大きな影響を受けておりますし、その運営が甚だ困難になってきているということは皆さん方もよく御存じだというぐあいに思うんです。  そうしたところでは、例えば先日伺った鯖江市内のある施設なんかに聞いてみますと、トヨタ関係の下請の仕事をしておったと。ところが、そういう仕事が皆無になってしまったと。したがって、預かっている人たちに仕事をつくっていく、仕事を与えていくことが非常に困難になってきているんだというお話でありました。  そこで、これは昨年でありますけれども、地方自治法施行例の改正がなされまして、こうした障害者施設との関係でいきますと、随意契約というものが地方公共団体の中では認められていたわけでありますけれども、その随意契約の範囲の見直しというものが行われたわけであります。それ以前でありますと、施設の活動の成果として、製作をされた物品購入契約のみがこうした随意契約の範囲であったわけでありますけれども、昨年の法改正以後は、役務の提供に関しての契約についても随意契約としてできるんだということで出されたわけでありますけれども、鯖江市の場合、物品購入にしろ、あるいは役務の提供にしろ、こうした実績が今日までいかほどあったのか、その点について、まずお尋ねをしていきたいというぐあいに思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 鯖江市でのそういう官公需の利用があったかということでございますけれども、こういう施設は、鯖江市で3つの事業所で行っております。そういう事業所で製作しておりますものは、野菜とか陶芸品に限られております。それから、役務として行っているものが袋詰めとか箱づくり、それからシール張り等ということで、現在、行政からの発注は一つもございません。  ただ、こういう障害者の自立を進めるという観点から、鯖江市の健康、福祉、ふれあいとかそういうイベントでは、こういう方々がつくったものを売るセルフショップというもので、現在鯖江市では支援をさせていただいております。  以上でございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 障害者の自立支援法ということでもって障害者の方々を自立させていこうと、こういうような趣旨でもって法改正がなされて新しい名称になったわけでありますけれども、しかし、自立を促すために行政側が支援をするというのは当然の措置だというぐあいに思うんですね。そういう中で、今日までほとんどなかったということでありますので、これから先の問題についてお尋ねしたいというぐあいに思うんですけれども、昨年度、改正によって役務の具体例として幾つか挙げられているわけですね。例えば、クリーニングでありますとか、あるいは公園、建物の清掃でありますとか縫製作業、あるいは包装、組み立て、袋詰め、あるいは発送業務、こういうものが役務の提供の具体的な例として挙げられているわけですけれども、こういう分野でもって鯖江市として障害者施設を支援していくと、こういうことについては、今後何か計画はありませんか。 ○議長(佐々木敏幸君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 今後の鯖江市がそういう方向性をということですけれども、昨日の議員さんのお答えでも、市内の障害福祉施設が取り組んでいるバイオディーゼル燃料の生成の原料となります廃食油の優先的な提供などは今後していきたいと思っておりますし、物品の購入に関しましては、今、国からのこういう通達もありましたので、財務規則の随意契約制度の整備なども行った上で、こういう障害福祉施設等からの発注にも取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) これから前向きに検討されていくということですので、それはそれとして了としたいというぐあいに思います。  ただ、役務の提供ということでいきますと、先ほどの雇用創出事業ではありませんけれども、公園、建物の清掃でありますとか袋詰め、発送業務でありますとか、幾つか役所として、本来ならば十分できるような、こうした福祉施設と随意契約を行ってやってもらえるような業務というのはたくさんあるわけだと思うんですね。そういう分野についてもぜひ検討していただきたいと。  ただ、この点についても一言つけ加えますと、やっぱり指定管理者制度というものがネックになっているんじゃないかというぐあいに私は思います。公園の清掃管理なんかにいたしましても、これも指定管理者のもとでやられるようになっておりますし、大きな体育施設なんかについても、全部指定管理者制度に移行されてしまっておると、こういう中で、そうした簡易な業務というのが福祉の分野で生かすことができなくなってしまっているのが今の鯖江市の現状ではないかというぐあいに思うわけです。したがって、根本的な見直しをこの点についてもぜひ行っていただきたいと要望させていただきたいと思います。ですから、たとえ小さなものからであったとしても、そういう形でもって、地元の福祉施設を支援していくような措置を実効ある形でもってやっていただくことを強く要望しておきたいというぐあいに思います。  続いて、2番目に、災害時要援護者避難支援プログラムということについてお尋ねをしておきたいと思います。  市長の施政所信によりますと、今、こうした要援護者としての登録が35%のところまで至っているということでありますけれども、この35%という数値がよく頑張って高い数値なのか、あるいは、まだまだこれから先ふやしていかなきゃいけない、目標値としては低いものなのか、その点についてはどうですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 確かに、この35%という数字が高いか低いかというのはいろいろとらえ方もございます。確かに、高齢者世帯につきましては42%強の登録があるわけでございますけども、介護認定とかあるいは障害者、こういうように、どうしても個人情報的に余り知られたくないという方はどうしても登録の数が少ないということで、障害者なんかで見ますと9.8%ということで、若干ここらあたりが少ないのかなと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) こうした要援護者の登録について、それを支援するといいますか、その中で民生委員、そしてまた、2つ目には町内の区長さん、あるいは自主防災組織の長、こうした方々の力を当て込んでいるわけですけれども、そうした方々については、どういう手続をなされてこうした登録制度をふやしていくということが現在やられているのか、今日までやられてきたのか、その点についてお尋ねしたいと思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) このプランでございますけども、これはあくまでも要援護者でございますので、そういうような中で区長さん並びに民生委員さんにそういうことをお願いしてきてございますけども、やはり一番のネックになっておりまのは、申請書を取りまとめる段階におきまして、登録したいが御近所の人に支援者になってほしいとか、あるいは支援者側が同意の判こを押すと全責任がかかってくるので判こを押せないとか、いろいろな理由がございまして、そういう理由の中から、市としましても、まずは登録していただくことを優先ということで、支援者2名の要件を緩和しまして、そういう中で民生委員さんらにお願いをし、また区長さんらにお願いし、今日に至っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 民生委員さんの場合はそれなりに、特に高齢者の方々に対しては日ごろ接触をされておって、それが民生委員さんとしての仕事の範囲になっているわけですけれども、しかし、区長でありますとか、恐らく自主防災組織の長というのは区長さんが兼務されている方が多いと思うんですけども、なかなかそういう点からいきますとなれていないといいますか、そういうものは区長の職分だというぐあいに認識をされがたいといいますか、難しい面というのはあると思うんですね。そういう点について、どういう周知のされ方がなされているのかということについてお尋ねしたいと思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 区長さんは、年に一遍おかわりになったりしますので、必ず区長さん方にお集まりをいただいたり、あるいは書面上において、要援護者のそういうようなものにつきまして、ひとつぜひ御協力をいただきたいということをお願いしているわけでございますけども、私どもとしましては、21年度には職員がそういうような対象者のお宅へ個別的にお伺いして、現況調査、あるいは登録申請のそういうような手続を今後もやっていきたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 確かにそういう周知の仕方として、書面なんかでもってはやられていたり、例えばせんだって区長会の総会なんかがありまして、そういうところではそうした説明のお話がなされたんだとは思いますけれども、それだけではなかなか実効あるような制度、体制というのは組まれないんじゃないですか。だから、これは、大体趣旨そのものを理解してもらうというのは非常に難しい面というのが多いと思うんですね。ですから、そういう点からいきますと、市の職員の方々が直接、もっと小さい範囲でもってちゃんと説明する、納得してもらうと、そういう作業をこれからぜひしていただきたいというぐあいに思いますけれども、いかがですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 各町内の区長さんに、基本的には御近所の協力、あるいは町内組織でカバーしていただくように、災害時の情報伝達、あるいは安否確認、避難支援をお願いしておりまして、そういう中で、区長さん並びに民生・児童委員さんにはこの登録者名簿等、その台帳コピーをお渡しさせていただいて、できるだけ登録していただくようお願いをしているところでございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 確かに私、たまたまでありますけれども、ことし、町内の区長をさせていただいております。そして、そうした名簿が送られてきたのは事実です。しかし、それをどういうぐあいにこうした緊急事態の場合に利用するといいますか、役立てていくのかと、こういう点では、なかなかちょっとその場だけでは思い浮かばないといいますか、そういう面もありますし、町内によっては、自主防災組織がまだないところもあると思います。また、あったところで、そうした御近所の障害を持ったり、あるいは高齢者の世帯の方々までちゃんと面倒を見るといいますか、あるいはそういう人たちがどこに住んでいらっしゃるのか、あるいはどういう人なのかということさえわかっていないような町内だって随分多いと思うんですね。とりわけ新しくできたような町内については、そういう点では随分人間関係ということでいっても希薄な部分というのはありますから、そういう点では随分困難な部分というのがあると思うんですけれども、そういうことについて、ただ、今おっしゃったような手だてだけでは果たして十分いくのかという疑問がわいてくるわけですけれども、その点についてどうですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 確かに、自主防災組織がないようなところにつきましては、やはりそういうような要援護者の登録をいかにふやしていくかという部分につきましては、非常に今のところ苦慮しているところでございまして、特に、身体障害者とか知的障害者、こういう方につきましては、郵送により登録申請を行っておりまして、実際に個別訪問とかそういうことは、今のところやっていない状況でございまして、今後、議員おっしゃられるように、少しでも登録できるような仕組みといいますか、いろんな形で少しでもそういうような要援護者の方が安心して登録でき、そして周りの方がそれを支援するようなシステムの方法をしていきたいと思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) もう一つ、これは形式的な問題かもしれませんけれども、一つは守秘義務との関係ですね。先ほど総務部長も言われておりましたけれども。  民生・児童委員の場合には厚生労働大臣からの委嘱状なんかもあって、特別公務員と、こういうことに身分上はなっているんだと思います。したがって、守秘義務という点でも一定の枠といいますか、そういうものは設定されるんだというぐあいに思いますけれども、鯖江市の場合、区長というのは単なる民間人なわけですね。町内代表であったとしても一民間人なわけです。そこに守秘義務ということでいきますと、守秘義務を課せられるかというと、そんなことはできっこないわけですね。ですから、この間、私の地元の中河の区長会の中におきましてもそういうことが議論になりました。区長にそうした町内の方々の一定の名簿、生年月日ですとか住所なんかはもちろんそうでありますし、そういうものが単に配られてしまうというのがいいのかどうかというのは疑問だと、こういう声も出されていたわけなんですね。ですから、その点について、そのネックをどう取り除いていくのかということについては、何か方策を考えていられますか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 方策といいますか、仕組みといいますか、緊急時に動かす仕組みのことをおっしゃっておられるのかなと思うんですけれども、それとは違いますか。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今、例えば交通災害共済の募集をかけていますね。あれなども、最近は全部いわゆるシール方式といいますか、はがきが全部閉じられておって、しかもそれを各班長さんに提出するときには、そこにシールを張って青いカバーをかける、そういう仕組みになっているわけですね。ただ、中身の名簿は名前と住所しか出ていないわけですね。あとは、通し番号はなされておりますけども、生年月日も書かれておりませんし。こういうものが守秘義務とどう関係があるのかなというぐあいに私なんかは思うわけですけれども、しかし、それも個人情報保護と、こういう名目でもってああいうシールを表に張るということがやられるようになっているわけですね。ですから、そういう分野にまでシールがかけられるようなそういうときに、名簿があからさまに出されてしまうということに対して、それでいいのかという疑問なんかが出されているということなんですよ。その点についてどうですか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) あくまでも守秘ということで、本人に申請時に同意を得ておりまして、そういうような守秘をお願いしているところでございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) そうした個人情報保護条例があって、いわゆる守秘義務というものがよく言われておると。だから、そういうことをさせるなということではないわけなんです。緊急事態においては、やっぱり人命というのは何よりも大事なものでありますし、そうしたもので、地域の中において、人命を守るために十分なお力を発揮されるということが一番肝心なことですから、そういう体制をどうつくるかということが一番大事だと思うんですね。ですから、そういうものを取り除いていくと。やる側も、あるいは援助を受ける側もそういうものを取り除いていくと、そういう発想というのが必要ではないかというぐあいに思うんですね。だから、そういう点でいきますと、区長にしましても、あるいは自主防災組織の長にいたしましても、守秘義務以上に大事な問題としてちゃんと認識をしてもらうという取り組みというのは行政としては必要なんじゃないかというぐあいに思うわけですね。そういう点で、ちょっと見解があれば言っていただきたいというぐあいに思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 議員おっしゃるとおりだと思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) それと、やっぱりこうしたものというのは、町内なら町内、あるいは地区なら地区という単位の中でもって一定の体制といいますか、実際にちゃんと運用されて、緊急時には役立つという仕組みをつくっていかなきゃいけないわけなんですけれども、今、鯖江市の場合で見ますと、梅雨入り前に水防会議ということでもって地区会議がなされたり、あるいは降雪前には除雪会議ということでもって、各地区単位でそうした会議なんかが持たれるということになっているわけですけども、今回のこうした要援護の場合というのは、想定されておりますのは、まず第一には地震であるとかいうのが一番大きいというぐあいに思いますけれども、そうした地区ごとに行われるような会議の場において、こういうものも一つのテーマとして設定をしていくと。そういう中で、各区長さんでありますとか、あるいは団体の長でありますとか、そういう方々に周知を図っていくという手続をこれからされるおつもりはありませんか。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 議員おっしゃるように、今後、地区の水防会議、あるいは除雪基地会議、いろいろな会議がございますので、そういうときに、災害時における要援護者対策につきましても話し合いを持っていきたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) もう時間も余りないので、一番最後の質問に移らせていただきたいと思います。  機構改革についてであります。  聞き取りのときには幾つか言わせていただいたわけですけれども、まず、市長にお尋ねしておきたいというぐあいに思いますのは、機構改革の中におきまして、今日まで企画財政部という名称の部門が現在あるわけでありますけれども、これを政策経営部ということで名称変更されるということでありますけれども、その意図はどこにあるんでしょうか。 ○議長(佐々木敏幸君) 市長 牧野百男君。 ◎市長(牧野百男君) 自治体にも企業経営の原則を取り入れたいということと、全庁的な政策運営にかかわるものを所管するということで、こういった名称にさせていただきました。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 市長は二つの点をおっしゃったわけでありますけれども、その後の方については、今日までの企画財政部という名称であったとしても何ら差し障りはないものだというぐあいに思うんですね。ですから、第1点目の問題。行政の場においても、いわゆる企業的な手法を取り入れていくと、こういうことで名称変更をされたんだということが一番大きな名称変更の理由だというぐあいに思いますけれども、私は、そこは市長と随分見解が違っているところだというぐあいに思っているわけです。これは、今までにも随分こうした点では議論させてもらいましたけれどもね。  一つは、今日、先ほど冒頭に話をさせていただきましたけれども、構造改革という名でもって小さな自治体というものが言われるようになってきて、コスト意識というものを徹底すると、こうしたことが奨励されてきたわけですけれども。しかし、そういうことが、これから先、果たして自治体のあり方としていいのかどうかということが、今問われかけてきているのではないかというぐあいに思うんですね。確かに、普通の民間企業でありますと、利潤を最大にするためにコストについてはできるだけ抑えていくんだということが当然の発想としてあるわけですね。しかし、自治体の場合もそうでありますし、民間企業の場合にもそうでありますけれども、コストを最小にしていくんだと。しかし、そのコストの大部分というのは人件費が占めているわけですね。行政の場合ならばなおさらそうでありますけれども、民間企業の場合でもそうなわけですね。そして、コストを最小にしていくという発想のもとでとられてきたのが派遣労働であったり非正規雇用であったりと、こういうことなわけですね。しかし、派遣労働にしろ非正規雇用にしろ、そうした方々の受け取る賃金、給料というものは、消費の一番の基礎になっているんですね、消費をするということが。  日本の大企業は、この間、いわゆる内需よりは外需にということでもって、輸出で利益を上げると、こういう仕組みをグローバル経済という名のもとで行われてきたわけでありますけれども、そういう中でもって、鯖江市の地場産業なんかについては、消費財の生産でありますから、国内消費が落ち込んでしまっていると。ですから、この間、いざなぎ景気を超える長い期間にわたって好況だと言われておりましたけれども、しかし、地場産業であります眼鏡にしましても漆器にしましても、あるいは繊維製品なんかにつきましても、国内消費についてはそれほど伸びていないと。したがって、どんなに大きな企業が景気がよいという事態であったとしても、鯖江の眼鏡についてはどこが景気がいいんだ、長い間不況だったじゃないかと、こういう感触しか持てていないというのが今の現状だというぐあいに思うんです。  これは、何よりもコストだということでもって、それを最小に押さえ込めばいいんだという発想だからこそ、こういう事態というのを招いてしまっているんじゃないかというぐあいに思うんです。ですから、私はやっぱり正当な働きに対してはそれ相当の賃金を支払うと、そういう発想といいますか、そういうものが、これから先求められていくんではないかというぐあいに私は思っております。  したがって、先ほど、今までにも幾つかの点で申し上げましたけれども、指定管理者制度でありますとか、あるいは鯖江市の場合、非正規雇用と言われる人が随分ふえてきているわけですね。これは、いわゆる行政におけるワーキングプアだと、こういうことも一部には言われておりますけれども、そういうものを解消していくんだということにこそ行政としての未来があると。そしてまた、こうした一番地方自治としてその役割を発揮しなきゃいけないときに、そういう発想だからこそ緊急的な対応も可能になってくるんだと、そういうぐあいに思いますけれども、市長、何かあれば、最後に御所見を伺っておきたいというぐあいに思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 市長 牧野百男君。 ◎市長(牧野百男君) 時間をかして、長い時間の中で討論する場がいただければなと思っております。見解の相違についてはやむを得ないことでございますので、私も全然意見を異にしております。  一つには、地方の公営理論でございますが、やはり市場原理主義でございますし、顧客主義でございますし、あるいは分権化主義という流れにあるわけでございます。まさに小泉改革がそのとおりでございまして、私も、国の政策そのものが決していいとは思っておりません。今、大変小泉改革によるひずみが出ていることも事実でございますが、最小のコストの中で市民満足度を最大にして最適なサービスをやっていくというのが、これからの地域間競争における都市経営というものであるというふうに私は考えております。 ○議長(佐々木敏幸君) 菅原君。 ◆20番(菅原義信君) 今日の事態を招いた一番大きな原因の一つは、やっぱり小泉改革にあるというぐあいに思っております。その点では市長と見解は似ているわけでありますけれども。したがって、そういう中での発想の転換というのは、これから先、自治体経営にとっても求められていくのが今日の点ではないかということだけ申し上げて、私の質問については終わらせていただきたいというぐあいに思います。  ありがとうございました。 ○議長(佐々木敏幸君) 次に、5番 佐々木勝久君。              〇5番(佐々木勝久君)登壇 ◆5番(佐々木勝久君) 佐々木勝久でございます。  今議会での一般質問は、平成21年度の当初予算編成やその方針、また各施策を中心に議論を交わす絶好の議会であり、本来ならば市長にお考えや方向性などを伺っていくわけでございますが、この厳しい社会情勢の中で、鯖江市総合計画を1年前倒しをして、第5次鯖江市総合計画を策定する方針を示されましたので、しっかりと将来を見据えた政策の策定と展開を行っていただきながら、未来が明るい鯖江市であるために、あえて視点を変えて、中・長期的な視野の中で経済や人材、教育といった三つの観点から所見を交えながら通告に従い、質問をしていきたいと思います。  私たちの鯖江市は、84.75平方キロメートルという比較的コンパクトな面積の中に6万8,817名の市民が生活をし、大きな企業は少ないものの、農業、商業、工業など、個人や中小・零細企業が多く、経営者や事業主も多い地域でございます。この鯖江市も平成22年1月15日には市制55周年を迎えることとなり、市長も提案理由説明の中で郷土に対する思いを述べられながら、ふるさとの日創設を検討していくとのことでございました。この長い55年という歳月の中にはさまざまな出来事があり、決して順風満帆だったわけではなく、紆余曲折を経ながら私たちの鯖江市がここにございます。これから先も地方分権や道州制など、地方自治体を取り巻く環境は変化が激しく、厳しい環境が続く中で、社会経済環境も先行きの不透明感が拭えない、そんな現状ではございますが、間違いがないことは、この郷土に我々は住み続けていくということでございます。そして、子供や孫、その子供たちも住み続けていくと思いますし、そうであってほしいと心から願うところでございます。  しかしながら、現在の鯖江市や福井県内の実態経済状況は、経営する側にとっても従事する側にとっても非常に厳しい現状があり、このような社会情勢から市民の方々は、現在も含めまして、将来にわたり大きな不安を抱きながらも、日夜懸命に努力をされております。  市長も提案理由説明の中で触れられてはおりますが、世界的な不況の中で鯖江市内の経営環境が悪化しており、緊急保証制度、いわゆるセーフティネットの認定者数は、昨年度の65件に対しまして今年度は、昨日の答弁でもございましたけども、3月5日現在440件となってございます。その後の推移を見ますと、3月6日には5件、9日には5件、10日には7件、3日間で17件。合計、昨日まで457件の申請がございます。市長の提案理由説明のときには、2月14日現在417件と申されておりましたけれども、24日余りのうちに40件の増となっている数値からも、非常に厳しい状況が拡大していることがわかります。  そのような中で、12月議会におきましては、私たちの会派、志鯖同友会の平岡幹事長の代表質問や、私も一般質問の中で経済対策を要請いたしましたが、昨年12月24日の鯖江市としての経済対策が発表される中で、今回の3月補正と21年度当初予算を一体的にとらえた13カ月予算としての位置づけによる事業推進は一定の評価をするところではございますが、各経済対策の迅速な遂行は確実に進めていただきたいと思うところでございます。経済対策には、資金面や技術面、そして公共事業などがございますが、まず初めに、鯖江市の経済対策は、どのような考え方の中で、予算時にはどのように反映をさせたのかお伺いいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(千秋冨秀君) 鯖江市の経済対策についての考え方と反映の仕方といいますか、そういった観点での御質問だと思います。  議員も申されましたように、今回、鯖江市の新年度の予算は222億ちょっとでございます。こういった比較的小さな予算の中で、鯖江市として一生懸命取り組んだ結果が、13カ月予算の中で、経済対策としまして11億円を用意いたしております。急ぐ必要がありましたので、21年度に予定をしておりました教育関係の耐震工事とか教育環境の整備工事、これらを3月の補正で前倒しで行うという考え方をいたしております。  それから、21年度の当初予算におきましては、いわゆる村づくり交付金事業、これは農業版のまち交と言われておりますけども、村づくり交付金事業とか道路特定財源の一般財源化に伴って廃止されて、いわゆるこれまでの地方道路整備臨時交付金に変わりまして、2009年、21年度から新しく新設されました地域活力基盤創造交付金事業──これは道路整備を主体とした公共事業に使用される交付金でございますけども、こういった交付金を最大限に利用いたしまして、道路整備を中心に公共事業の確保に努めたところでございますし、市単独事業におきましても、道路改良事業に1億5,000万円を確保しております。こういった事業を確保しながら、前倒しの発注によりまして、積極的な景気対策としてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 前倒しをしながら、交付金や市単の事業を取り入れながら一生懸命やったという御答弁をいただきました。厳しいときでございますけども、環境が環境ですから、ぜひこれからもそのような考えで推し進めていただきたいというふうに思います。  それでは、資金面や技術面などにつきまして、鯖江市の経済対策についての考え方と国や県を含めました支援策についてはどのようになっているのか、あわせてお伺いをいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 企業に対する資金面、あるいは技術面への対策でございますけれども、これは、昨日の質問の中でも御答弁させていただきましたけれども、昨年来からこの経済不況に対応するように、国、県におきましても不況業種の拡大とともに融資額をふやしたり、あるいは県も融資制度を創設するなり、いろんな取り組みがされてございます。また、本市におきましても、従来の制度融資に必要になる金融機関の運用資金に対する預託、あるいは保証料補給、利子補給につきましても制限することなく対応していると。新年度予算におきましても、しかるべき額を予算化させていただいたところでございます。  また、これも同様になりますけど、技術面につきましても、企業の方々はこの不況を乗り切るため、いろんな戦略を組まれていると思っておりますけども、前向きな対策の支援といたしまして、新製品、新技術の開発、あるいは販路の開拓などの事業も継続して支援してまいりたいというふうに考えてございます。  また、全体的な総合的な取り組みとしましては、農商工連携、農業、商業、工業者がそれぞれ連携して新たな商品、サービスを開発したり、また、中心市街地対策を含みます街なか賑わいプランの事業の加速化につきましても、市としては来年度、取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 鯖江市という一つの地方自治体が万全の対策としての施策を展開することは非常に困難であるということは認識をしております。しかしながら、市民を守るという意味合いの中では知恵を絞っていただきまして、最大限の努力を行っていただくことを要望させていただきます。  そのすべての支援策、今、幾つも支援策があるようなお話をされましたし、私も確認をさせていただいておりますけども、その内容や申請方法をもっとよりわかりやすく一覧表にしたようなものをホームページなどへ掲載することで、必要な方が必要なときに必要な支援策をいち早く検討できるような情報提供が必要だと感じておりますが、御所見をお伺いいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 市の支援制度等につきましては、情報提供の方法としましては、現在、市のホームページの中で、各利用者さんのニーズに応じてカテゴリー分けしているわけでございますが、企業支援という中で融資制度、あるいは企業への補助金、交付金等の制度については御紹介させていただいているところでございます。ただ、議員御指摘のとおり、国、県も多くの企業向けの支援を講じているところでございまして、現在は、市のホームページの中では市の事業、国、県に対してはそれぞれリンクという形でやってはございますけども、その技術支援の枠組みの中で、例えば国、県が取り組んでいる支援策についてもリンクできる方法など、利用される企業の方が必要としている情報を提供できるような仕組みを今後構築できるよう検討していきたいというふうに思っております。
    ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 仕事というものは、お客様や利用者の立場に立って考えて構築するのが重要だというふうに私は考えます。ぜひ、そのような観点から全職員の皆さんが業務を遂行していただくことを要望しておきたいと思います。  冒頭でも述べさせていただきましたが、先を見据えての政策展開が必要であると所見を述べました。行政として、鯖江市という名を全国へ発信し、知名度を着実に向上させることは、宮崎県の例でもわかりますように、さまざまな経済効果や波及効果を生むことにもつながります。しかし、意図的に知名度を向上させるということは簡単なことではありませんし、綿密な戦略と戦術の組み合わせの中で取り組みが不可欠であり、行政的には不得意なことだと考えます。そのような点から申し上げますと、今年度、地方の元気再生事業は、ある意味画期的な取り組みであり、未来へ向けた新しい戦略的な地場産業支援事業として、波及効果も含めまして、私は多いに期待する事業でありまして、果敢なチャレンジとしても敬意をあらわすところであります。  その事業の一つでありますが、若い女性に人気のあるアパレルブランドと有名ファッションスタイリストの連携によりまして共同開発された鯖江のファッショングラスの発表が、先日3月7日、2万人以上を集客する国内最大級のファッションイベント、東京ガールズコレクションで行われ、私も視察をしてまいりました。このイベントの中で、鯖江アイウェアコレクションステージとして、人気モデルが鯖江のファッショングラスでショーを行い、眼鏡と鯖江をアピールする中で、大きな可能性を投げかけた事業でありました。新聞、雑誌、テレビなどでも取り上げられ、インターネットでも反響は小さいものではなく、全国的に耳にし、目にすることがあることが事実でございまして、今後、売り上げの向上と鯖江の知名度アップを期待するところであります。  眼鏡産地の再生をテーマとした一連の事業展開を注意深く見てまいりましたが、これまでの取り組み状況や成果についてはどのように感じていらっしゃるのかお伺いをいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 今年度取り組みました地方の元気再生事業についてでございますけども、議員御紹介していただきましたとおり、「作るだけの産地」から、「作って売る産地」への転換、また、楽しめ、愛される産地をテーマに、新たな枠組みでファッショングラスの製作、販路の拡大等に取り組んできたところでございます。  具体的な成果を申し上げますと、オリジナルブランドの構築のところでは、若い女性に人気の高いアパレルブランド3社のファッションスタイリストと連携いたしまして、4タイプのファッショングラスの開発を行いました。うち、3タイプを今月7日に開催されました東京ガールズコレクション、ここで鯖江の名前を併記し、鯖江アイウェアコレクションとして発表させていただいたわけでございますけれども、今回、東京ガールズコレクションが地方の活性化に初めて取り組むと。そういった中で、この鯖江の眼鏡、ファッションアイテムの一部として眼鏡を取り上げていただき、また、産地鯖江も発信していただいたことについては、大変反響が大きかったものではないかというふうに考えてございます。眼鏡のプレゼンターとして市長にも御登場いただき、産地鯖江をPRできたものというふうに考えてございます。  また、今回の取り組み、東京ガールズコレクションだけではなく、例えばNHKの若者向けのファッション番組、あるいは東京ガールズコレクションの模様が日本テレビ、そのほか全国新聞、また、ファッション業界紙トップの繊研新聞等にも紹介されました。そのほかにも、人気ファッション誌にも登場するなど、この事業を契機として、眼鏡産地鯖江のPRとしては、我々の当初の想定をはるかに超えるものがあったというふうに考えてございます。  このほか、この事業の中では、ものづくり教育としまして、鯖江の子供たちに対して、鯖江の眼鏡産業に対する関心を高めるための取り組み、あるいは産地情報を発信するための取り組み、さまざまな取り組みをさせていただいておりますけども、それぞれ産地内の企業の皆様にもウエブサイト等での情報発信に協力していただくなど、今回の取り組みに対する効果といたしましては、私どもが当初想定した以上のものがあったのではないかというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) このような事業は、眼鏡のみならず、鯖江市全体としての相乗効果が期待できる取り組みでありまして、市長もこの事業で得たノウハウや人脈を最大限に生かしながら、新たな事業展開を国に提案し、継続採択を目指すと述べられております。このようなことを述べられておりますので、継続採択に向けました取り組み内容や考え方がございましたらお聞かせいただきたく思います。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 地方の元気再生事業の継続採択に向けての考え方でございますけれども、この事業、最長で2年間というふうに、今、国の制度の方ではなってございまして、継続採択は可能というふうに考えてございます。ただ、事業の中身としましては、やはり今年度、モデル的に取り組んだものと同じことをやるわけにはいきませんので、例えば次年度の取り組みとしましては、ターゲット、今回は若い女性を対象としましたけども、対象者を変えたブランドの構築であるとか、さらには、今年度の取り組みを充実させるというような形で事業に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。  いずれにしましても、今年度の取り組みの成果、課題等もきちっと整理して、国の評価等も受けた上で対応していかなければなりません。現在、この取り組みに当たりましては、眼鏡協会、あと商工会議所と協議会を構成してやっておりますけども、今年度の検証成果がまとまった時点で協議会の皆様とも御相談させていただきながら、継続採択に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。  ただ、今回のアパレルブランドとの連携というのが非常に効果的であったと。取り組まれた企業さんの中には、これまで眼鏡の、例えばデザイン、あるいは眼鏡業界の常識が通用しない中で、非常に御苦労された企業さんもあったわけでございますけども、せっかくの取り組みでございますので、市としても、今回の事業で得られた人脈なりを最大限生かしまして、次年度以降も、例えば他のアパレルブランドと産地内の企業さんを結びつけるなどしまして、そういった可能性についても模索していきまして、今年度の取り組みも継続する中で、また来年度、新しいチャレンジというのもしていきたいというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) ぜひ積極的にお取り組みをいただく中で、この事業や経験から蓄積をされたものを眼鏡関係以外の政策にも反映をしていただきながら、また、この事業のような発想を大切にして、鯖江市のために果敢に挑戦していただくことを要望させていただきます。  次に、人材的な観点からお伺いをさせていただきます。  今議会へ議案として上程をされておりますが、鯖江市をこれまで以上にわかりやすく効率のよい組織にするために、30課2室から28課3室へと機構改革を計画されております。この機構改革を行うに当たり、市長は、都市間競争に勝ち抜く都市経営を行うこと、安全・安心のまちづくりの推進を行うこと、公共施設の長寿化や建設の一元管理を行うこと、また、窓口のワンストップサービスを行うことなどを念頭に組織を改めるとのことでありました。この組織づくりに関しましては、市長が長年の行政経験と鯖江市長としての経験で得たさまざまなことを踏まえて、市民のため、鯖江市全体のために特段の思いの中で最善の組織へと発展させたのだと察しますので、視点を変えてお伺いをさせていただきたいと思います。  市役所の組織が市民にわかりやすく、そして効率的であることは不可欠ではありますが、それよりも最も重要なことは、その組織に従事する人がその組織の利点を最大限に活用し、最大限の効果を発揮するような業務に邁進することであると思います。裏を返せば、組織だけを変えても、市長がおっしゃっている、これまで以上に市役所がわかりやすい、効率のよい組織にはならないということであります。これまでも、人材の重要性や育成の必要性については発言をさせていただきましたが、今回、人事異動を行い、人を配置する上で、どのような考え方のもとで行っていこうとお考えであるのかお伺いをいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 今回の人事異動でございますけども、市民から信頼される職員を目指して、平成18年7月から人材育成基本方針を改めまして、人材育成に取り組んできたところでございます。  私たち公務員は全体の奉仕者でございまして、その課せられた使命をそれぞれしっかりと自覚し、組織におけるそれぞれの役割を常に認識しまして、組織の目標の達成に向けて全力を掲げているところであります。今回、組織改革に伴いまして、いろいろな今日の行政課題、あるいはニーズが多様化している今日でございますので、職員も得意、不得意の分野があろうかと思います。今回の人事配置につきましては、でき得る限り個々の能力、知識が十分発揮されるようにと。それから、各課長からそれぞれの職員の内申をいただいていることを十分考慮しながら、適材適所で配置をしていきたいと考えております。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 適材適所というお話だと思います。ぜひその辺はしっかりとお願いをしたいと思います。  市民のために、よりよいサービス、またよりよい事業展開を行うためには、組織を変えることなど、幾つかの方策があると思いますが、職員のやる気を醸成させ、公僕精神で業務に邁進していただくことが重要だと思います。一人一人、多種多様な考え方の中で人生設計を立てられていると思いますし、市役所の業務というものは簡単に比較対照できるものではないということから、人事評価とその結果だけで士気を高めることは矛盾が生じる可能性があると思いますが、しかし、年功序列で一律的な評価を求めることは、公務員でも今の時代に合わないと考えます。やはり、評価のうち、何割かは年齢や経験にとらわれず、努力した人が報われるような人事評価を積極的に取り入れ、着実に実行をすることも必要だと思いますが、お考えをお伺いいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 本市では、12年度から人事評価制度を導入しておりますが、平成18年10月からは、組織目標達成に向けました目標管理制度の導入を図っております。19年度につきましては、部長と課長級を対象に、また20年度──本年度ですけども、全職員を対象に評価結果に応じまして、6月と12月の勤勉手当に若干の差をつけているところでございます。  今後も、議員御指摘のように、どの職場においても努力した職員が報われるような人事評価をしていく中で、ともすると、逆に成果を重視する余り、短期思考的にならないような、中・長期的に人材育成を図りながら、市民から信頼される職員を目指していきたいと考えております。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 御心配されるようなことも、私も危惧をしながら発言をさせていただいたわけでございますけども、ぜひ頑張っている方が頑張っているという評価をいただけるような中で仕事に邁進をしていただく、公僕精神を発揮していただくというのが市役所の職員の方々のあるべき姿ではないかというふうに感じております。ぜひお願いをしたいと思います。  それから、今、人材というお話もございましたが、企業や行政も同様だとは思いますけども、特に行政に関しましては、こんな厳しい時代だからこそ先を見据えての人材育成を行うことが必要だというふうに私は考えます。さまざまな手法や取り組み方があるとは思いますが、特に鯖江市から離れての研修や、他の自治体職員さんとの意見交換ができるような研修などに関しましては、費用はかかりますけども、積極的に派遣をいただく中で、業務知識や先進地事例の習得などはもちろんですが、行政マンとしての人脈の幅を広げることも大切だと思いますが、お考えをお伺いいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 職場外の研修につきましては、御指摘のとおり、ほかの自治体職員と意見を交わすということにつきましては、人脈を広げる、あるいは職務を初めとするさまざまな知識を身につけるということで、大変重要だと考えております。また、交流を通じまして、勤務に対する意識高揚につなげることができる非常に有効な研修であると考えておりまして、これまでも、多くの職員を職場外研修に派遣してまいりました。  ちなみに、平成20年度におきましても、全国の自治体職員を対象としました市町村アカデミー、あるいは国土交通大学校への派遣、あるいは県内の自治体職員を対象とした福井県自治研修所を初め全国の先進地派遣研修など、述べ192人の職員を派遣してきたところでございます。  また、職場内におきましても、職員の政策形成能力、企画力の向上を目指しまして、職員がテーマをそれぞれ見つけまして、自由に意見が飛び交うにぎわい塾というものを私どもは2年間実施してきたところでございます。  今後も、職場外の研修を積極的にしていく中で、私たち自治体を取り巻く環境の変化にしっかりと対応できる職員の育成に努めてまいりたいと思います。  いずれにいたしましても、職員一人一人が主体性を持って行動していただき、みずから考え、みずから決する力を持っていただきまして、みずからの成長を願い、あすの鯖江市の礎になるような研修を今後も続けていきたいと思っております。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) ぜひそのような形で進めていただきたいというふうに思いますし、職員の方々も積極的に研修へ参加をしていただきたいというふうに思います。  次に、教育的な観点からお伺いをさせていただきます。  鯖江市は、総合的な教育の観点から、食育へ積極的に取り組みをされ、地産地消や知育、体育など、一定の成果を上げられていると認識をしております。知育、体育の面では、全国学力テストや体力テストを見ましても1位、2位と、全国トップレベルでありまして、鯖江市の子供たちも優秀なレベルであると感じております。  しかし、今のような時代背景の中においては、必要とされる教育が多岐にわたり、そのような中でも、道徳教育についてはしっかりとお取り組みをいただきたいというふうに思うわけでございますが、人が生きるために最も重要だと言っても過言ではない食に関しましては、近年、食生活の乱れが指摘をされる中で、食育への期待は高まっておりますし、子供だけではなく、大人たちにも重要な位置づけとなっております。  平成20年度福井県食育アンケートの結果から鯖江市の状況を見ますと、保護者の家庭における食育では、79.3%が「食事のマナー」、78.3%が「できる限り一緒に食事を」ということを意識しております。学校の食育に期待することでは、77.7%が「感謝の心」、50.4%が「心身の健康」を上げられております。また、児童・生徒のアンケートでは、「ふだん、月曜日から金曜日まで朝食を食べますか」という問いに、児童は94.7%、生徒は90.8%が「ほとんど毎日食べる」と回答をしており、児童・生徒ともに、過去3年間、毎年摂取率は伸びております。  朝食を食べない理由では、「時間がない」が50%、「食欲がない」が45.3%となっておりますが、最近よく聞かれる「ダイエットのため」という答えは一人もいなかったようにお伺いをしております。  また、鯖江市学校給食アンケートの中の「夕食はだれと食べることが多いですか」という問いに、「家族そろって食べる」と回答したのは、児童46.3%、生徒49.4%。「大人のだれかと食べる」が、児童45.1%、生徒35.7%でありました。しかし、「子供だけで食べる」は、児童6.2%、生徒7.8%。「一人で食べる」は、児童2.4%、生徒7.2%。こういう現実があることも、我々はしっかりと把握をしておかなければならないと思います。  ライフスタイルや個々人の考え方も多様化いたしまして、食生活も同じく多様化している現状の中で、鯖江市として、食育についての考え方はどのようなものであるのか。その中で、これまでのお取り組みや成果をどのように考えているのか、お伺いをいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 鯖江市での取り組みというお話でございますので、私の方から少し回答させていただきたいと思います。  鯖江市におきましては、平成18年3月に鯖江市食育推進計画を策定いたしました。この基本計画におきまして、食育は生涯にわたって行われるべきものと。その中でも、食習慣の形成時期の食育は特に大切で、子供から高年の各段階に応じて、家庭を基礎として、地域、教育、健康、福祉、産業、環境など関係機関が連携して、社会全体でさまざまな食体験を推進していくことが重要というふうにしてございます。  食育を市全体において推進するためにも、共通の目標を掲げて定量的な目標値を設定し、これまで取り組みを進めてきたわけでございますが、これまでの取り組みといたしましては、平成20年に行いました食育フェアの開催を初め、食の基本となる農業体験活動も各公民館、あるいは民間団体等が主催する中で数もふえてきているというふうに考えてございます。それぞれ、各担当課がさまざまな事業展開をしてきたところでございます。  成果としてでございますが、これまでの活動の実績、あるいは平成19年度に市の職員が聞き取りで行ったアンケート調査によりますと、学校給食等におきます地場産給食の実施割合であるとか、あるいは、その中での地場産農産物の使用割合、これらについては既に目標値は達成しておりました。ただ、達成しなかった項目としては、食の安全に関する知識の習得であるとか、あるいは食事バランスガイド等を参考にした食生活の実践、実際に各家庭なり、そういったステージで行動すると、そういったところが目標には達していない部分で、幾つかございました。  このような調査結果を参考にしながら、来年度以降も積極的に事業を実施してまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) 今言われたようなお取り組みに関しましては、あんまり目立たないようなお取り組みではあるかと思いますけども、その取り組みの一つ一つの成果がいろいろな形で出てくることだと思いますので、ぜひ着実なお取り組みをお願いをしたいと思います。  ただいまの御答弁の中で、課題点、また目標の未達などがあるということでございましたけども、それでは今後、そのような考え方の中で、どのような取り組みを行っていこうと考えているのかお伺いをいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 食育の推進に関する事業につきましては、引き続き健康のまちづくり推進チームにおきまして、関係する8課が横断的な体制のもと、取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。  平成20年度に開催しました食育フェア、あるいは地場産野菜学校給食の提供、また、食に関する研修会等も継続して実施してまいりますし、平成21年度には食の安全・安心対策事業といたしまして、消費者、生産者、あるいは加工業者などに対して、食品の表示や消費期限の問題、あるいは農薬の適正使用などの研修会も開催していきたいというふうに考えてございます。  また、鯖江産の大豆や米こうじを使用したみその提供、米飯給食の回数を週4回にふやすなど、また、県事業で平成21年度学校給食畑設置事業というのがございますけども、こういったものも市内で2校に取り入られるよう、今考えておるところでございまして、子供たちが食材を通じて地域の自然や産業に関心、あるいは理解を深めていただき、そこに携わる人々の努力、あるいは食への感謝の気持ち、そういったものの醸成にも努めてまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 教育委員会事務部長。 ◎教育委員会事務部長(竹内秀博君) 学校にかかわります食育の今後の取り組みについてでございますけれども、学校教育基本方針におきまして、食育を基盤に知育、徳育、体育のバランスのとれた学校教育の推進を掲げますとともに、平成17年度から、他の自治体に先駆けて積極的な取り組みを展開してきております。これらの取り組みによりまして、片上小学校では全国食育コンクールで優秀賞を受賞、また、吉川小学校では、取り組みが内閣府の食育白書で紹介されたといった経過もございます。  平成21年度からは、総合的な学習の時間が新学習指導要領の移行措置により減少いたしますが、食育の重要性を認識いたしまして、その時間を活用しながら、引き続き食育の推進に取り組んでまいりたいと思っております。また、その中で、栄養教諭や食育推進委員を中心に食の問題を核といたしました食文化、食料、環境問題、地産地消に関するものや、地域指導者と連携した野菜づくり、偏食を直す意欲づけの授業など、子供たちの発達段階や地域の特性に応じた食育カリキュラム、「早寝早起き朝ごはん」などの生活習慣の周知などを計画的に行ってまいりたいと思っております。それから、地域や家庭、児童・生徒の実態に応じました実践や、地域と連携した活動を計画的に進めるようサポートも行っていきたいと思っております。  それから、先ほど議員が申されました県と市の食育アンケートでございますが、この結果を分析、評価いたしまして、次年度の目標、計画に取り組みまして、さらなる食育の推進を目指してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) さまざまな取り組みをお考えであるよう感じました。ぜひ、幾つかの部、課にまたがっての取り組みになると思いますので、縦割り行政の弊害が出ないように、ぜひ連携をとりながら積極的なお取り組みをお願いしたいと思います。  また、現在実施しております中学校給食の市役所の食堂での提供は、市民の皆さんに食していただきながら学校給食の取り組みを理解し、食に関心を深めていただくことも醸成をされていると思います。そのような観点から、小学校給食も同様に市役所の食堂で提供することを検討されてはどうかと考えます。現状の小学校の給食を考えますと、毎日行うことは到底無理なことでありますので、何かの機会をとらえ、広く市民に食していただく機会の提供をする中で食育の向上につなげ、子供も大人もしっかりとした食生活を送れる鯖江市にしていきたいと考えておりますけども、その辺につきまして、お考えをお伺いいたします。 ○議長(佐々木敏幸君) 教育委員会事務部長。 ◎教育委員会事務部長(竹内秀博君) 今ほどの議員の御質問でございますけども、まず、中学校給食の市役所食堂での提供でございますけれども、これは、マスコミにも取り上げていただいておりまして、現在も多くの市民の方々に食べていただいております。そういった中で、中学校給食をかなり理解していただいたものというふうに思っております。  それから、小学校給食の提供につきましては、6月にございます市の食育フェアで提供させていただきたい。また、4月4日にもアイアイ鯖江で鯖江学校給食祭りが開催されますので、そこでも提供していきたい。  また、各学校では、親子で食べる給食試食会なども催しているというところでございますけれども、今ほど議員御提案の学校給食を市役所食堂で提供するということにつきましては、大変よいお話だというふうに思っております。ただ、学校からの給食や食器の搬入方法、それから給食の衛生管理や温度管理、市役所食堂業者の理解など、課題もございますので、今後検討させていただきたいというふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(佐々木敏幸君) 佐々木君。 ◆5番(佐々木勝久君) ぜひ前向きな御検討をお願いしたいといふうに思います。  これで私の一般質問は終わりにいたしたいと思いますが、市長や幹部の皆さん、鯖江の未来は明るいでしょうか。夢と希望があふれていらっしゃるでしょうか。今の社会、この現状をつくったのは、我々大人であります。責任があります。子供や孫たちには何の罪も責任もございません。20数年前、すべてがよかったわけではございませんが、だれもが夢と希望あふれる明るい未来に向けて、その未来を見詰めながら歩むことができました日々は、今考えれば、とても幸せなことであったのではないでしょうか。未来を少しでもよいものにつくり上げていくために、今の一つ一つの取り組みが重要であります。一般の市民の方にはできない、この鯖江市をつくり上げていくということを仕事としている市役所の皆さんの考えと行動にすべてがかかっていることをしっかりと心に置き、最善の努力を切望し、私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(佐々木敏幸君) 休憩いたします。再開は13時といたします。               休憩 午前11時49分               再開 午後 1時01分 ○副議長(水津達夫君) 再開いたします。  議長都合により、議長職を交代いたします。  休憩前に引き続き、一般質問を行います。  12番 木村愛子君。              〇12番(木村愛子君)登壇 ◆12番(木村愛子君) 昨日、本日の午前中と項目でダブっている質問も私にはあるかと思いますが、この点は、今日、市民生活のところで非常に問題になっている喫緊の課題であるからというところで質問をさせていただきたいと思います。  まず、下水道事業についてでございますが、現状、接続状況と接続率についてお伺いしたいと思います。  主に、市街地における生活環境の改善や公共用水域の水質保全を目的にする事業と認識しておりますが、鯖江市においては、日野川より東の地域を対象の公共下水道事業として昭和48年から進めてきているかと思います。この公共下水道の現在の接続率の状況をお伺いしたいと思います。  また、日野川より西の地域での農業振興を目的に、農業集落排水事業が昭和62年ごろから進められてきているかと思いますが、こちらの方の普及率と申しますか、接続率、水洗化率はどのような状況でしょうか。お伺いしたいと思います。  さらに、個人で備える合併浄化槽による汚水処理施設の整備状況は、市内ではどのくらいのパーセントになっているのかもお伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監 斉藤君。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 木村議員の質問にお答えいたします。  まず、接続状況と整備率についてのお尋ねでございますが、鯖江市全人口に対する下水道が使用可能な人口比を整備率といいます。平成19年度末の整備率は、公共下水道64.6%、農業集落排水施設18.8%、合併処理浄化槽3.2%の合計86.6%であります。  また、下水道使用が可能な人口に対する接続された人口比を水洗化率といいます。同じく平成19年度末の水洗化率は、公共下水道91.9%、農業集落排水施設54.9%、合併処理浄化槽100%でありまして、市全体では84.2%であります。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今ほど、水洗化率の接続状況を具体的にお答えいただいたわけですけれども、全体的には整備はされているけれども接続されていないというところもまだあるというところで、接続率は全体的には84.2%だという数字をいただいたわけですが、この水洗化を促進するための貸し付け制度は、今、どのような状態になっているんでしょうか、お伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 水洗便所の改造資金でございますけれども、本年2月末現在で利用状況は、公共下水道で8件、農業集落排水で23件の合計31件でございます。21年も引き続き貸し付け制度を設けておりますので、制度活用をいただきまして、一日も早い下水道への接続をお願いするものでございます。  以上です。
    ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今後とも、市民にとって有利な将来的な貸し付け対応を要望して次のところに移ります。  今後の整備計画についてでございますけれども、まず、認可区域内事業の進展状況と今後の計画についてお尋ねしたいと思うんですが、現在、河和田地区、片上地区、北中山地区においては認可区域内ということでの事業が進められているかと思いますが、その進展状況と今後の計画をお尋ねしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 進展状況と今後の計画ということでのお尋ねでございますけれども、先ほども述べておりますけども、今回は公共下水道の認可区域ということでございますので、平成19年度末で80.3%、20年度末では──予定でございますけれども、81.6%の見込みでございます。今後の整備計画でございますけれども、平成25年度までの5カ年間で、河和田町の一部の整備継続地区と、片上地区の大野町、南井町、大正寺町、北中山地区の河和田川より北側の松成町、落井町の集落を対象に整備をいたしまして、また、別所町、乙坂今北町に関しましては、下水道経営健全化のためにも、3年以内に水洗化率85%以上の御理解を得られた場合に整備を進める予定でございます。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今、順調というのか、今、85%以上の賛同をいただいたところから事業を実施していくということで、認可区域内の事業は進められているという進展状況を今お聞きいたしましたけれども、これらの接続事業にあわせて、供用開始区域の公共下水と集落排水施設の維持管理についてもお尋ねしたいと思います。  今、供用開始区域の公共下水と集落排水施設の維持管理でございますけれども、市全体では、本管の布設工事中の地域もあります。供用開始後既に事業がスタートいたしまして、30年以上経過している区域もあると思います。その後、道路の振動や、さまざまな負荷で管理が必要になってきているところもあると思われますけれども、それらの対応も今の事業の進捗にあわせて管理、維持が行われているのかなと思うところですけれども、あわせて、集落排水施設でも昭和62年に事業が始められているわけですから、下水道事業として日々の管理、維持管理についてどのようになっているのかお伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 供用開始区域内の維持管理についてのお尋ねでございますが、公共下水道及び農業集落排水の処理場施設等の維持管理につきましては、平成18年から平成20年度の3年間、包括民間委託によりまして実施してまいりました。今後も、平成21年度から25年度の5年契約で引き続き実施してまいります。  内容といたしましては、処理場の運転管理、汚水中継ポンプ場及びマンホールポンプの維持管理を行っています。また、下水道につきましては、公共下水道の立待、神明、鯖江地区を今後5年間でカメラによる現況調査を実施いたしまして、あわせて緊急性を要する箇所から順次補修工事を行い、施設の長寿命化を図りたいと考えております。  さらに、河和田地区及び農業集落排水の関係につきましても、経過年数等を考慮いたしまして、同様な調査をもとに適正な維持管理に努めたいと考えております。また、農業集落排水の処理場施設の中で老朽化が進行している地区につきましては、機能強化対策事業等を取り入れまして、整備を検討していきたいというふうに考えております。  なお、公共下水道施設につきましては、下水道長寿命化支援制度を利用した補助事業による長寿命化対策が必要であることから、平成22年度に長寿命化計画を策定していきたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) そうしますと、今、18年度から始まった処理事業、21年度から5カ年にわたる包括的民間委託業務というものが、さらに機能強化対策とか長寿命化対策として取り組まれていくことによって業務内容も付加されていくんですか。付随してふえていくというふうに理解してよろしいんでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) これは、維持管理の方は別でやってまいります。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) じゃ、そこらあたりは今後の対策、機能強化を──地面の中で、私たちの人間生活の中で見えないわけなので、市民生活にはなくてはならない維持管理かと思いますので、十分に慎重に検討を進めていただきながら対応していただきたいなと思うところでございます。  次に、今、事業認可区域内での進展状況を大体平成25年度をめどに整備を進めていくというような御答弁だったかと思うんですけども、そうしますと、今、市内の中で公共下水を配置する整備計画の中に入っているところ、まだ認可はおりていないけれども、整備計画として持っているところの今後のあり方でございますけれども、事業認可区域外の整備計画について、これまで優先順位をつけて進めてこられたんだと思いますけれども、これからの整備計画を進められるときに、市民の皆さんからは過去においては早く来てほしいという要望等もあったかと思いますが、現在の事業認可区域外の地域は、特に市内でも受益者負担を考えますと大きい地域ではないのかなと思われます。少子高齢化でもありますし、そして、今、未曾有の不景気な状況をかんがみますと、市民の意向というものを十分に正確に把握しながら、下水道事業の今後の認可区域等の申請等を慎重に進めていく必要があるかと思われますが、この点、どのようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。  それと同時に、今、認可がおりているのが平成25年であれば、次の段階として当然考えられるのは平成26年からの事業になっていくと思いますけれども、そういう時期的なことも含めて、どのようにお考えになっておられるのかお尋ねしたいと思います。  それにあわせて、関連でございますので、市民に説明をされて、その合意形成を今現在進められているところにおきましては、85%の市民の合意を得て事業着手にかかるというふうな認可区域のところの事業の進め方もありますけれども、今後についても、どういうふうに合意形成をとられていこうとされるのかもあわせてお尋ねしておきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 市民説明と住民の合意形成というようなお尋ねでございますけれども、現在、公共下水道認可区域外の地域につきましては、できるだけ早く町内の意向調査を行いまして、整備後3年以内、85%以上の接続規模が得られない場合は合併浄化槽による整備区域としていきたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) と申しますと、できるだけ早くということは、今の認可区域の事業を平成25年をめどに進めておられるわけですけれども、それにあわせて、21年度からでも説明会なりに入っていくというふうに理解すればよろしいんでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) はい、そのとおりでございます。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) じゃ、方向づけについては、接続してから3年以内に接続の皆様の85%以上の住民の合意を得てから事業に着手するということでございますので、その15%というところが非常に微妙なところもあるかと思われますけれども、市民のしっかりとしたニーズを把握しながら、現状分析していただいて進めていただくよう要望しておきたいと思います。  次に、合併処理浄化槽設置推進補助金についてお尋ねしたいと思います。  合併処理浄化槽の設置には高額な費用がかかるものですから、補助金制度が鯖江市においても持たれておりますけれども、この補助金制度は非常に市民にとっては助かる制度であります。ただ、公共下水、集落排水等が整備されると、合併処理浄化槽は、もちろん合併処理の補助金というものは認可区域以外のところでの補助金が該当するわけで、新たに認可になって事業が推進されるようになったときに合併処理浄化槽は不要になるかと思われるんですが、下水道事業の中で、合併処理浄化槽の設置の補助金制度をあわせ持つことの意義をお尋ねします。  というのは、下水が来るかもしれないという状況にありながらも、やはり新築、改築するときには、少しでも補助金の額が、市民にとっては多いものですから、利用しようかなということになるかと思うんですけれども、下水が通れば、せっかく補助金で設置いたしましても、もったいないことになるんでないかなと思われるんですが、公共下水を進めながら、市民には非常に助かる制度でありますので、この合併処理浄化槽設置の推進補助金を出す意義についてお尋ねしたいと思います。  それと同時に、今年度からの事業かなと思うんですが、雨水貯留施設の補助金制度が出ているように思いますが、このことについてもちょっと御説明をお願いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 合併処理浄化槽に補助金を出していることの意義でございますけれども、これは先ほど議員の方からもお話がございましたけれども、公共下水道及び農業集落排水の認可区域外における水質汚濁防止を目的といたしておりまして、合併処理浄化槽の設置者に対して、槽の大きさによって区分をし、補助を実施しているものでございます。  先ほども御説明させていただきましたが、認可区域外の整備に関しては、できるだけ早く住民の方に説明会を行って、その整備方針を決定いたしまして、合併処理浄化槽に投資される補助金がむだにならないように努めていきたいというふうに考えております。  また、雨水貯留タンク等の補助でございますけれども、これは21年度、新年度でございまして、かかった費用の3分の2の費用で、上限が6万円で補助していますので、今回のこういった合併浄化槽の設置後に雨水貯留槽の助成を活用していただきながら、合併処理浄化槽と公共下水道との関係を和らげていただければありがたいというふうに思っております。  以上です。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) そういう意味でも、できるだけ早く認可区域の事業の説明に入りたいというところが理解できたんですけれども、済んだ話ですけれども、福井豪雨のときに、特例だとは思いますが、公共下水が入る認可区域になっているところでも全壊家屋、それから半壊家屋等がトイレを直さなきゃいけないというところで、公共下水は今来るとはいいながらも、しばらくの間もどう処理をするかという問題点も起きたりしていた事例がございましたので、込み入った話でしたが、ちょっとお尋ねした次第でございます。  じゃ、次に、やはり市民のところで非常に気にしながらも、あるところでは問題としてとらえられているところが、公共用の水質の保全という面で考えたときに、合併処理浄化槽で認可区域外は、先ほど補助申請があったところは合併浄化槽のところは100%だという設置の状況を把握していらっしゃると御説明をいただきましたが、合併処理浄化槽に基づくところの水質保全能力というのは、公共下水とは違いがあるのでしょうか。その点もお尋ねしておきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 合併処理浄化槽の水質保全能力ということでございますけれども、適正な維持管理を実施することを条件に、浄化槽法の施行規則で放流水の水質技術上の基準というのは、生物化学酸素要求量でございまして、20ミリグラム/リッター以下であること及び浄化槽での除去率が90%以上であることと規定されております。放流水質は、公共下水道終末処理場の放流水質基準と同じ値でございます。今後は、放流水質の悪化を防ぐためにも、合併浄化槽の適正な維持管理に必要な保守点検の回数等についても、広報活動で普及に努めていきたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) ということは、個人のお宅で設置されたところは、そこが保守点検を基準にあわせて守っておられれば問題ないということで考えればよろしいわけですね。安心いたしました。市民の皆様には、そういうふうな啓発活動もあわせてお願いしたいと思います。  次に、下水道料金体制についてお伺いしたいと思います。  下水道料金の収納率についてでありますが、収納率は、現状どのような状況でございましょうか、お伺いしたいと思います。  水道は、水道料金を払っていないからということでとめられたりすることはありますけれども、下水道に関しては、が引かれていれば流れていくわけなので、下水道料金の収納率はいかがになっておりますでしょうか、お伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 料金の収納率でございますけれども、平成21年、本年の2月現在でございますけれども、公共下水道の収納率が95%、農業集落排水施設の収納率が95.4%となっております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 両方とも5%か5%弱のところで未収納ということですが、金額にしてどのぐらいでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 公共下水道で4,820万、農集で540万です。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) とにかく、未収納というのが5,000万ちょいあるみたいでございますので、ここらあたりは今の現状、社会情勢も反映しているのかもしれませんが、市民生活に直結した問題からそういう未払いということにつながっているのかもしれませんけれども、市の下水道会計にも大きく響いていくと思われますので、引き続き、市民の皆様の理解を得て収納率の向上に努めていただきたいと思うところです。  そこで、またお尋ねしたいと思うんですけれども、今後の下水道料金体系についてでございますが、昨日の議員の質問のところで、平成23年度からの見直し云々のことが答弁に出ておりましたけれども、下水道の料金というのは、下水にはメーターをつけることができないわけで、水道の使用料から積算されていて、水道料金が上がれば連動して下水道の料金も一緒になって上がるのではないかなと思っております。水道料金の見直しが予定されると、23年度の下水道の見直しというのは、水道料金の見直しと連動しているのかなと、スライドして高くなるんでしょうかということをお尋ねしたいと思いますが、その点いかがでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 下水道料は、上水道メーターの検針値を採用しております。使用料金体系は、上水道と下水道は別でありまして、上水道料金の値上げに連動して下水道料金が上がることはありません。  以上です。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 要するに、私が申し上げましたのは、単価計算をそれに掛けているのかということでお尋ねしたんですけれども、とりあえず今、下水道料金と上水道の水道料金とは別問題ということでの答弁をいただいたわけなので、じゃ、これからの下水道料金について、水道料金にも絡んでくる事業かもしれませんが、お尋ねしたいと思います。  特に、ひとり暮らしの方や高齢者の方で、市民の方から私のところへ聞こえてくる声が、基本料までも使用していないけれども、やむなく水道の基本料金を払っていると、そういう方たちも、基本料金による一律下水道料金になっているかなということが想定されるんですけれども、見直しの際に、こういったケースも想定されながら下水道料金を見直していかれるのかというところをお尋ねしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 下水道料金体系のお尋ねでございますけれども、現在、事業計画の認可変更を申請中でございます。事業の見直しが必要となるために、基本料金についてのお尋ねでございますけれども、基本料金に定める20立方までに達しないものも、現在20立米使用としていただいております。  現在、上下水道の基本料金にかかる水量の違いがございます。上水道が10立米、下水道が20立米となっておりまして、今後の下水道料の改定時期に、またそういったことも含めながら検討していきたいというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) ぜひそのように、水道だけで考えますと、10立米まで使っていないお宅もあるやに伺っておりますので、ぜひそこらあたりを勘案しながら利用料金の形態を考えていっていただきたいなと思っております。要望しておきます。  次に、汚泥処理整備計画についてでございますけれども、農業集落排水施設の整備について、まずお伺いいたします。  公共下水は、整備計画に基づいて市道を網のように配管されておりますから、いつでも家を建てたいと思うと、宅地になっていれば、家をつくることによって下水のところに配管したり接続することはできますけれども、農業集落排水工事ではどのようになっているのでしょうか。特に西方の方では、今、農転して住宅建設などもふえることが予想されますし、市営住宅も検討されているようですが、鯖江市にとっては人口増は非常にうれしいことですけれども、その際の下水道事業が即対応できるのか、お伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 農業集落排水施設の整備計画というお尋ねでございますけれども、農業集落排水施設は、基本的に農振地域の水質保全が目的であります。当初の基本計画の時点で処理量の容量計算をしております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 西方におかれまして家を建てられる方も、また、家をつくって売られる方も、それなりに住宅関連の方は考えて場所を決められると思いますけれども、やはり、いろんなことが想定されますので、農業振興の田んぼの真ん中に家ができるということはないとは思いますけれども、これからいろいろなことを想定しながら考えていきますと、最後にあわせてお尋ねしたいところでございますけれども、農業集落排水施設と公共下水道を統合していくこともひとつ考えていってみたらどうだろうなというところでございます。農業集落排水は農水省の管轄でありますし、公共下水は国交省の事業になるわけですけれども、鯖江市においては、省庁の枠組みを横断させるなどして、公共の下水道というものを設置していく、整備事業を進めていくというような働きかけを国に働きかけてみたらどうだろうかなと。そういうことから、総合公共下水道事業として考えられないかなということを検討してみたらどうかなということを御提案したいと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。  特に、下水道に関しましては、昨年8月の監査委員の下水道事業会計について、下水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計の健全経営化を審査意見書では20.0%と提出されております。数字上は、今ところ良好と審査をされておりますけれども、起債残高や一般会計からの繰り入れが284億円にもなると市長は、また同時に、昨年9月の本会議で述べられておりました。市民生活に直結する問題だけに、歳入の内訳を考えましても、先ほどおっしゃいました料金値上げで乗り切れるものではないのじゃないかなと思うところでもあり、公共下水道事業の総合的な費用対効果を考えた今後の計画が必要かと思われますけれども、いかがお考えでしょうか、お伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 都市整備部技監。 ◎都市整備部技監(斉藤勉君) 農業集落排水施設と公共下水道の統合というお尋ねでございますけれども、既存の農業集落排水施設を公共下水道に統合することは、放流水質の維持や経済基盤の強化の観点から望ましい施策ではあります。しかし、現在、厳しい経営状況の中で公共下水道整備を進めていることに加えまして、公共、農集の両方の施設を統合するために発生する費用負担の増、それから、各省間における新しい補助制度の創設がなされていないことなどを考慮しますと、現段階では実現は困難と考えています。しかしながら、長期的には大きな検討課題になるのかなというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 現在のところではなかなか難しい問題があるということですけれども、鯖江市の規模で考えますと、じゃ、公共下水道が通っているところにばかり新しい住宅ができると。人口は、増というよりも、先ほどの明るい未来のためには、人口増があることを頭に描きながら下水のことも考えていく前提がありますけれども、やはり全体的な市の総合的な費用対効果で、将来にわたって、長いスパンで総合的な費用対効果を考えいっていただけたらなと。要するに、下水も通るよといってからでも10年後しか設置されないような長いスパンでの大きい事業かなと思いますので、先々と対策をとっていただけるよう、市長にも要望しておきたいと思います。  次に、「作って売る産地」づくりについてお尋ねしたいと思います。  初めに、農商工連携と鯖江ブランドの構築についてお伺いしたいと思います。  現状をかんがみますと、鯖江市は、人口増加に伴う宅地と商業集積が進んでおり、先ほどの汚泥処理のところでも問題点として申し上げましたけれども、農耕面積は総じて減少傾向にあるのではないかなと推察いたします。実質的な農耕面積の減少は、これはこれで大きな課題ですけれども、この中で、「作って売る産地」に向けて、活力と魅力ある産地づくりに向けた農商工連携と鯖江ブランドの構築についての具体的な施策の取り組みをお伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長 藤山君。 ◎産業部長(藤山健人君) 農商工連携の進め方に対するお尋ねでございますけれども、地域の活性化を考えたときに、やはり地域経済が活発にならないと、なかなか活性化の実感がわかないということでございます。地域経済の中核をなします中小企業、あるいは農業も含めまして、そういった産業界が元気を取り戻すということが不可欠だというふうに考えてございます。また、そのためにも、鯖江の地域特性を生かした特産品づくり、これは農業だけじゃなくて、工業製品も含めて、地場産品も含めて、また鯖江市内の商業者それぞれが強みを生かして地産地消、あるいは新たな販路の開拓を進めることで、「作るだけの産地」から「作って売る産地」への転換を図ると。魅力ある産地を築き上げていきたいというふうに考えてございます。  また、新たな農業、商工業の展開、発展に向けまして、生産、流通、販売と、これらが一貫性のあるものとの視点に立ちまして、それぞれが相互に連携して商品開発、あるいはサービスの開発、また、製造、生産なりに携わっていくと、そういったことによりましてブランド構築をしていく必要があるというふうに考えてございます。  平成21年度農商工連携推進の支援する事業を予算に上げさせていただいていますけれども、これらの取り組みを支援するためには、まずは市と商工会議所、JAの関係団体が検討する場を設けて、農業者がどんなものをつくりたい、どんなものを売りたい、あるいは商業者がこんなものだったら売れるのにと、そういった需要の調査、あるいは情報の把握に努めてまいりたいと。あわせて、研修会や相談会の場などもつくってまいりたいというふうに考えてございます。この検討の場で、そういった農商工連携の方向性であるとか、その際の課題の抽出であるとか、そういったところも検討したいというふうに考えてございます。  そういった中で、具体的には、地場産農産物、あるいは地場産品、工業製品を鯖江市内で消費する地産地消であるとか、域内の消費の拡大ができないか。また、地場産品を工業生産とセットで、あるいは商業者と一体となって販売していくと、そういった開発ができないか。さらには、食品加工業者との連携によりまして新たな商品づくりをしたりとか、将来的には、中心市街地の活性化にも農業、工業が支援する、例えばまちなか工房であるとか、まちなか直売所、こういったものも広く検討の土台に乗せまして、来年度、関係する皆様と検討していきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今ほどの部長の御答弁では、まず関係団体がどのような状況かという調査から始まって、相談し、検討し、課題を見つけながら方向性を見つけていく。そして、具体的にいろんなことを幾つか御説明いただいたわけで、そこらあたりは随時、まず緒につく具体的な施策というところで、こういうものがあってこういうものだというふうな具体的な方向性を今想像しておりましたんですけれども、まずは関係団体が連携しながら進めていくというところで、今までなかった事業、欠けていた間柄であるかなというふうに思いますので、より一層綿密にその方向性を各種団体が連携しながら進めていただいて、そのことが地域活性化につながるような、大きなブランドづくりになるように進めていただきたいなと思います。  そのためにも、やはりまず人間は食べていかなければならないし、食物を体の中に入れているわけですけれども、福井県もそうですけども、日本じゅうそうだと思うんですが、特に鯖江市などは、幾ら不景気であっても自分で自給自足ができる地域だと思うんです。少ない地面でも、今、よくテレビなどでも取り上げられていますけれども、この間、NHKでもやっていたかと思うんですが、ベランダ菜園なども今盛んにニーズが高まっているようだと思いますが、鯖江市は地産地消で自分のために自給自足できる地域だと思うんです。部長におかれましても、親子でラポーゼ農園で地産地消に取り組まれている姿も見ておりますし、かえってこういう不況なときだからこそ、農は私たちの中心になっていくのではないかなと思うところです。  四国では、既に先進事例としては、事業を軌道に乗せている経営などもあり、農商工連携というのは、全国農業新聞に出ておりましたんですけれども、農業者からじゃなくて、商工からの提案だったかというふうに出ておりました。農の活力が生まれ、地域経済の活性化につながっていくというこれからのこういう仕掛けは、それぞれお互いの販路が生きていくことでもありますし、相乗効果をもたらす事業であると思いますので、鯖江らしい本来の力をアピールして、自信を持って売り出すためにも、ぜひとも長期的なビジョンで取り組んでいただきたいなと思っております。  市長におかれましては、福井県農業会議の会長の要職も兼ねられておりまして、ときどき農業新聞で、あれ、鯖江で見るんじゃなくて、農業新聞で市長のお顔をということも最近ではありますんですが、ここらあたりは、ぜひともそういう長期的なビジョンに立って進んでいっていただきたいなと思っております。  次に、伝統産業、越前漆器について、現状と支援についてお尋ねしたいと思います。  鯖江市は、眼鏡、繊維、漆器と三大地場産業があります。今回は、越前漆器に絞ってお伺いさせていただきます。  越前漆器は、1500年の歴史と伝統を持ち、その堅牢さと優雅さにおいて全国的に有名で、国の伝統的工芸品の指定を受けております。また、樹脂製漆器は、旅館やレストランなどの業務用漆器として、全国の8割を生産しております。このように、伝統的な技術と業務用漆器の産地で活性化してきている越前漆器です。ところが、世界的な金融危機による不景気と生活様式の変化に伴う漆器需要の低下で、ものづくりの産地、漆器産業を取り巻く環境は大きく変化してきておりますし、厳しい現状かと思います。ただ、先月2月のビッグサイトでのインターナショナル・ギフト・ショーは、昨日の部長の答弁にもありましたけれども、市からの補助金もあり、これまでにない成果を上げることができたようです。「作って売る産地」づくりに向けて、越前漆器伝統産業会館が4月から指定管理に移行するに当たりまして、越前漆器協同組合が管理者となって運営に当たっていくわけでありますが、市としての現状認識と今後の産業支援をどのようにお考えになられておりますか、お伺いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 越前漆器に関する現状認識でございますが、工業統計等の数字につきましては、昨日、石川議員の御質問に対してお考えしたとおりでございますけども、平成3年に比べまして30数%と、大幅な減少をしているところでございまして、非常に厳しいものというふうに認識しております。  そういった中で、漆器組合に対する支援策でございますけれども、これまでの取り組みといたしましては、昨年は陶芸まつり、県の陶芸館茶室において、茶道具展等の展示販売会等を行いましたし、先ほど御紹介いただきました東京インターナショナル・ギフト・ショーこれについても、今年度は一般家庭用漆器というところで出展させていただきました。次年度以降、そういったところにつきましては、業務用漆器の展示会にも出展したいという漆器組合の御意向は承っておりますし、そういった意味で、組合に対するものづくり振興交付金を、またそういった事業に活用していただければというふうに考えているところでございます。  また、4月から指定管理者制度が導入されます。会館をフルに活用いたしましては、いろんな催し物、企画、また、今ミュージアムショップ等しておりますけれども、実際、会館で漆器の販売を行っております。これまでも、来館者に対していろんな情報提供をする中で、売り上げについては比較的順調と聞いておりますけれども、次年度以降は、あそこに並んでいる商品を例えばカタログにして、来訪された方、漆器そのものは高いものもございますので、その場では、なかなか買い切れないものがございます。そういったものをカタログにしまして、また郵便振替とか、そういった形でも販売していく、そんないろんなアイデアも、今、漆器組合の中では御検討いただいていると聞いておりますので、指定管理の導入にあわせまして、さらなる漆器の振興に努められればというふうに思っております。
    ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) よろしくお願いいたします。  次、無形文化財登録についてお尋ねしたいと思います。  先日、ものづくりの産地の伝統と歴史を後世に引き継ぎ、その卓越した豊富な技を保存、伝承するということで、石田縞織の吉川さんとともに、越前漆器の丸山勇さんが鯖江市の無形文化財に登録されました。地元としては大変ありがたいことだったなと思います。市の無形文化財について、さらに重要無形文化財保持者認定へのツールにしていこうというお考えなのか、このあたりのこともちょっとお考えをお伺いしておきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 教育委員会事務部長 竹内君。 ◎教育委員会事務部長(竹内秀博君) 今ほどの無形文化財の指定後の取り組みについてということでございますけれども、今回の指定によりまして、越前漆器と石田縞の工芸技術と卓越しました人間の技の着実な保存、継承につながるものと期待をいたしております。特に、越前漆器については、国の伝統的工芸品に指定されておりますし、現在、37名の伝統工芸士の方々がおられます。また、創作活動に力を注いでおられる作家の方々もおられます。今後、こうした方々の中からも無形文化財技術保持者を認定させていただくというようなことを行ってまいりながら、すぐれた技術の保存、継承を図り、越前漆器を県や国の無形文化財としての上位指定を目指してまいりたいというふうに考えております。  また、こうした取り組みによりまして、鯖江固有の工芸技術の保存と継承は産業振興の起爆剤となるものと思っておりまして、産業界と一体となった取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今ほど、伝統工芸師の方は37名いらっしゃるし、作家活動もしておられるということで、今後も鯖江市における無形文化財の方々を、私としてはそういう認定をふやしていくというふうに受け取れましたし、また、今後においては上位に指定していきたいというふうなお考えを今説明いただいたのかと思いますけれども、石川県におきましては、漆芸の人間国宝までも輩出されておりますから、このことは個人の技、それから産地のグレードということを高めることも必要ですけれども、行政が行政だからこそできる施策だと思っております。このことで、やはり産地のグレードが高まる以上に、関係者だけでなくて、皆様に夢と希望が持てる無形文化財であり、重要無形文化財保持者の認定につながっていくのかなと思っておりますので、ぜひともこれは強力に進めていっていただきたいなということを要望しておきたいと思います。  次に、後継者や人材の育成についてお尋ねしたいと思います。  越前漆器産業は、伝統工芸技術をベースに業務用として発展してきておりますけれども、木製品や合成樹脂製品とともに、あらゆる工程が現存する総合的な漆器産地かと思います。このことが、総合的な産地としての価値を高めて、文化庁の「わたしの旅100選」では、職人工房の魅力も買われ、ジャパンを旅する大賞にノミネートされた産地です。  また、福井豪雨時には、NPOの発信した情報で京都大学の浅利先生が京都の学生20人ほどで、ここに片木先生も入っておられたわけでございますけれども、訪れられたのがきっかけで、環境でアートをテーマに福井大、京都大学の京都の学生たちが夏の1カ月、100人ぐらいの若者が滞在するアートキャンプにまで発展しております。産業界としては、まず目前の危機を乗り切ることが最大の課題だと思いますが、危機的状況を乗り越えた際に後継者がいなくなってしまったということがないような人材の確保や育成が同時に問われると思います。伝統工芸という漆器の器が持つ魅力で、食文化なり木の文化などが地域文化と一体となって伝統を継承しながら後継者育成も考えられると思うところですけれども、いかがでしょうか。  先般、県の経済同友会か何かのところで、川崎和男先生が御講演をなさっていたようでございますけれども、川崎和男先生が鯖江市のところでのSSIDのデザイン講座を講師として持たれていたときに、その修了生がたくさんいらっしゃいまして、今非常に、そのSSIDで学んだ修了生の方が漆のみならず、木工、生活用品としての越前漆器に付加価値をつけ、ITなども駆使しながら頑張っておられる状況でございますので、今、これは眼鏡業界でも同じような修了生が活躍されているかと思いますけれども、ここらあたりも含めながら、いま一度行政のできる後継者の人材育成についてお尋ねしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 人材育成、後継者育成に関する取り組みでございますけれども、昨日少しお話をさせていただきましたが、例えば児童・生徒、学校での絵つけ体験、あるいは沈金の体験実習など、そういったものについては、組合の方も積極的に事業を行っているところでございますし、職人塾と称しまして、伝統工芸士の指導を受けながら、一般の社会人の方がそういったものに携わるというような事業も展開しているところでございます。  また、河和田地区におきましては、先ほどお話がございました河和田アートキャンプが来年、平成21年に5周年を迎えますけれども、若い学生の方々、京都の学生の方々が河和田地区に滞在して、その中で、それぞれアートという観点かもしれませんけども、伝統とアート、あるいは産業とアートという中で、漆器に携わる、漆器の職人さんと連携しながら自己表現されていると。新しい風もそういったところでは含まれているのではないかというふうに考えております。  育成にはなかなか期間もかかりますので、そういった意味で十分な指導期間等はないかもしれませんけれども、そういった新たな風、デザインも含めて新たな風を商品化につなげると、そういったことで越前漆器の振興につながればと思いますし、また、そこに携わった学生さんなりが将来の職業の選択として漆器、木製品でも構いませんけれども、河和田地区の持つそういった職人の技、技術、それをそれぞれの個人の感性と絡め合わせまして、職人なり将来の後継者として携わっていただければ大変いいのではないかというふうに考えてございます。  市あるいは漆器組合と連携をとりながら、そういった若い学生の力も十分に活用いたしまして今後の取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) いろいろなコラボを考えながら前に向かって進んでいくと、そういうための人材育成という、小さいときからの環境づくりとあわせて、今現在の青年になっている方々の自己研鑽なり研修の場という育成の場を行政の立場から設けていただけることをさらに再度お願いしておきたいと思います。  最後に、市長は、先日御自分のブログで、福井県全国植樹祭の名誉顧問、宮脇昭の講演の後、このようにブログに載せてられたかと思うんですけれども、「環境問題は命を守ることであり、心の問題である。環境への投資で、環境と経済の両方の危機を同時に克服していこうというオバマ大統領の打ち出したグリーンニューディール政策が世界的な流れになりつつあります。本市はものづくりのまちであり、生き残りには、価格競争から付加価値の高い商品開発が求められています。解決策のキーワードは環境、ものづくりの技術を生かした鯖江発環境配慮型の商品開発であります」といった内容であったかと思われますが、12月議会で、私としましては、環境を視点にした政策推進を御提案させていただきました。そのときは市長からの御答弁はありませんでしたので、今、ブログではなしに、市長はまさにものづくりのまちのキーワードは環境であると、そういう政策を横断した市長の政策に期待する市民も多いかと思われますので、ぜひこの議会の場で市長から強いメッセージを、次世代の子供たちのためにも発していただけたらなということをお願いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 市長 牧野百男君。               〇市長(牧野百男君)登壇 ◎市長(牧野百男君) ブログをごらんいただきまして、本当にどうもありがとうございました。  今、新自由主義の中での市場経済が環境を犠牲にしたという新しい認識のもとで起こってきたのがグリーンニューディール政策だと思います。この政策ですけれども、環境への投資によって世界的な恐慌に向かいつつある経済不況、そして地球温暖化、そしてもう一つはエネルギーの安全保障、この3つの大きな課題を解決しようというのがこの流れなんですね。非常に世界的な動きの中で横着なと思われるかもわからないですが、私が思いますのは、こういったことをアメリカのオバマ大統領が率先してやられるというのは大変大きな変化だと思います。これは、ブッシュ8年間は負荷のかかる環境政策には非常に消極的でした。静観の構えでした。京都議定書の進みぐあいでわかると思うんですが、そういったことが、今度のオバマ大統領で劇的に変わったんですね。これらが世界的な動きになってきております。これは、アメリカが変われば日本が変わる、世界が変わるんでございますので、私はこの機を逸さずに、世界的に大変すばらしい技術を持っているんですね。  これまでも、環境対応型の商品開発は、繊維であり漆器であり眼鏡であり、幾つも出しているんですね。特に、繊維とか漆器は天然素材でございますので、眼鏡なんかも、新素材はマグネシウムの開発に入っております。これは、部品加工もそうなんですが、すべての鯖江の技術というものは世界に通用するんですね。それを、アメリカの劇的な変化に対応する、それのすべてのキーワードが環境でございますので、こういった時期において、横着な言い方かもわかりませんが、鯖江発環境対応型の商品開発というものを、これから鯖江の産業界に投げかけていって、新しい組織も産業環境部というような組織に改めましたので、ここで真剣に取り組んでいって、鯖江の産業活性化に全力投球していきたい。これは、経済界の協力が大事でございますけども、行政として支援をするような施策の展開をやっていきたいという気持ちで書いたものでございまして、今後、これから産業界との話し合いもしていかなければなりませんので、かなり時間はかかるかと思いますが、頑張りたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 木村愛子君。 ◆12番(木村愛子君) 今ほどの市長の強いメッセージで、皆さんの意気込みも、またその方向に向けて進んでいくかなと思われますけれども、21年度の予算のところで、地場産新製品とか新技術開発等の支援予算が組まれていたかと思うんですけども、これらにつきましても、今、市長の強いメッセージから受け取りますと、市民のところにアイデア、企画があって、動き切れない小さい規模の方もいらっしゃるようなので、そこらあたりも、もう少し自分に資金力がないと、ここのところに応募してアイデアを出したいんだけどというところで足踏みをされる方も、小さい零細企業でございますから、あるやに私のところに相談に見える方もありますので、そこらあたりも、大きなところでどういった方向性をもって進めたらいいかというところを十分に御理解いただきまして進めていただけたらなと、そこはお願いしておきたいと思います。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 次に、7番 小竹法夫君。               〇7番(小竹法夫君)登壇 ◆7番(小竹法夫君) 志鯖同友会の小竹法夫でございます。  今回は、食の安全・安心という見地から、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。  昨年の6月に、定例本会議におきましても農業関連の質問をさせていただきました。食すなわち農業は、不可分の関係をなすものであり、前回も申し上げましたが、いにしえから我が国は瑞穂の国と言われ、農業を守ることが日本の伝統であり、国民の生命を預かるための農業政策は政治の基本であると申し上げました。私の農業に対する考えの基本理念は、ここから出発をしております。  福井県の農家の90%近くが他の産業に就業しながら、土曜、日曜、また祝日、祭日と田畑に出て農作業に勤しむといった兼業農家であります。その実態は、経済規模が零細にもかかわらず、ほとんどの農家が大型農機具を購入し、ほとんどの方が借金を抱えながら採算の合わない農業を続け、田畑を維持し、守り続けているのであります。この姿を見るにつけまして、農業を単に商業や工業と横並びの一産業としてとらえるのではなく、農家の方は、国民の食料を確保するという崇高な使命感を持ちながら国の政策に従っているということをぜひとも認識をしていただきたいと思います。  それでは、最初の質問に入らせていただきます。  昨年は、毒入り餃子に始まり、消費期限の改ざん、産地偽装、汚染米の流通、そしてメラミン牛乳と、取り上げれば切りがないほど食品の安全・安心を揺るがす不祥事が相次ぎ、食の安全問題に明け暮れる1年でありました。昨年の1月、中国から輸入された冷凍餃子を食べた10人の方が食中毒症状を訴え、うち幼い女のお子さんが一時重体に陥ったということで、食の不安は一挙に深刻さを増し、保健所や自治体、国の間で情報伝達がおくれたために被害の拡大を招いたとも言われております。また、餃子事件が未解決のまま、今度は中国製冷凍インゲンに基準値の3万5,000倍もの農薬、ジクロルボスが混入していた事件が起きました。これは、残留農薬といったレベルではなく、悪意を伴った事件であります。  昨年、厚生労働省は、食品衛生法違反で輸入を禁止した中国食品は、7月から9月にかけての3カ月間で40品目にも及んでおります。白ネギ、オクラ、ショウガなどの農産物を初め、ウナギ、アサリ、カニ身とか、そういった水産物、さらには緑茶、コーヒー豆など、摘発された食品はあらゆる分野にわたっております。もっとも、これらの食品は、あくまで水際検査で発覚したものであり、実際には市場に出回ってはおりませんが、水際検査を突破して有毒の食品が入り込んで、後日判明し、回収に追われたものも冷凍インゲン、冷凍たこ焼き、チョコレート、菓子パンなど、13品目にわたっております。全国の検疫所に勤務する食品衛生監視員は約340名と聞いております。輸入された食品のうち、検査をした食品はわずか11%。約90%の食品は、検査を受けずに国内に流通しているのであります。しかし、日本の食料自給率が40%を切る状況の中で、中国食品などが日本の食卓を支えている事実には変わりはなく、また、現実に食品を通して中国の毒が確実に日本に入り込んでいるということも事実であります。  では、なぜ日本における水際検査は不十分なのか。その原因は、食品衛生監視員の数も去ることながら、WTO、世界貿易機関体制のもとで、日本政府は厳しい輸入検査が貿易障壁になるとの批判をおそれているために、検査体制の強化を怠っているのではないかと言われているのであります。  一方、我が国においても、食品の産地や日付の偽装が後を絶たないのであります。大企業や老舗までが詐欺に手を出し、日本の商業道徳は地に落ち、食品行政への信頼を決定的に失墜させたものが汚染米事件ではなかったでしょうか。食の安全・安心を担うはずの農水省は、輸入した汚染米を工業用として売り渡し、その後の流通先をチェックしていなかったのであります。結果としては、五、六年前から事故米は食用米として不正転売されていたことが判明し、過去5年間に96回の検査をしながら、三笠フーズの隠蔽工作にごまかされ続けた農林水産省の監視体制の甘さ、不十分さが露呈されたのであります。信頼回復のためには、企業のコンプライアンス、食材の検査体制の強化、消費者の立場になって考える行政の見直しなど、急がなければならないことが山積しているわけであります。  時まさに鯖江市は、新年度の事業の中で、食の安全・安心対策事業に取り組もうとされているのでありますが、市民の生命にかかわる重要な仕事でありますので、どのような対策を考えておられるのかお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 小竹議員の御質問にお答えいたします。  議員御指摘のとおり、昨年1年間は事故米の不正規流通問題、また輸入食品の検査体制の不備、食品の偽装表示など、さまざまな問題が生じてまいりました。私たちの食の安心・安全が脅かされる事態というふうに認識してございます。そういった中で、食品に関する問題、事故が発生した際の企業による自主的な回収や公表のあり方、あるいはその検査、監督のあり方などについては、やはり消費者の信頼確保の観点からも、国においてきっちりと検討していただく必要があるかと思っております。  市としてできることといたしまして、来年度取り組む予定の食の安全・安心対策事業でございますけれども、これは、食品表示の安全の機能強化を図るということで、消費者教育だけじゃなく生産者、あるいは加工業者などに対しても、食品表示や賞味期限の問題、あるいはポジティブリストということで、残留農薬のいろんな規制がございますけども、そういった農薬の適正使用なども勉強する機会を設けたい、そういう研修会の開催などを行っていきたいと。また、あわせて食育フェア等を通じまして、市民の皆様にもいろんなイベントを通じての啓発活動などを行っていきたいというふうに考えてございます。  まずは、消費者が正しい判断ができるように、食品表示、あるいは品質表示についてのさまざまなルールを知っていただいて関心を持っていただくと、そういったところから、市民の食に対する関心、安全・安心に対する意識の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 食の安全・安心は、国民すべての生命にかかわることでありますので、この飽食の時代にありまして、ややもしますと、食の大切さを忘れかけたときに異常気象による食料の危機を招いたり、また、売らんがための商業道徳の欠如による一連の不祥事が起こるということを自然が姿形となってあらわし、人間の世界では、行動の中でその事実を証明しているのであります。  今ほどの答弁の中で、この事業を進めるに当たって、食の安全・安心の意識の向上に努めると、こういう答弁でございましたけれども、一歩進めて、食べ物を大切にするというそういう心を養う運動にまでつなげていただきたいと思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 今、議員御指摘の点については、まさに食育というところだと思います。鯖江市の食育推進計画の中でも食の教育の推進というのを掲げてございますけれども、やはり、食べ物がどうやって生産されているのか、お金を出せば買えるものではなくて、どうやって生産されているのか身近に感じて、また、それを育てる人、農業者なり、それは家庭菜園でも構わないと思います。そういった育てる方々への感謝の心をはぐくむと、そういった心がまず大切なのではないかというふうに考えてございます。  また、飽食と言われておりますけども、食品残渣の問題につきましては、今、県の方でも家庭あるいは外食、また宴会等における食べ残しを減らそうというような運動をされております。そういった一連の取り組みも相互に紹介させていただきながら市民への啓発に努めていきたいというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 食品のロスの問題も御答弁の中に出ましたけれども、後ほどの質問の中でまたさせていただきたいと思います。  次に、2番目の項目につきまして質問をさせていただきます。  国内産の米が生産過剰で、県内の農家は、水田面積の約3割に相当する減反政策を強いられながら、なぜ日本は主食である米まで輸入しなければならないのか、そんな素朴な疑問を持たれる市民もおられると思います。しかも、この米の輸入は、今から13年前、1995年から始まっているのであります。国際貿易交渉ガットのウルグアイ・ラウンド合意によって、日本は輸入米に高い関税をかける代償として、一定量の米を輸入しなければならなくなったのであります。この米はミニマムアクセス米と呼ばれ、13年間もアメリカや中国、タイなどから受け入れられ、その数量はこれまでに865万トンにも達しております。福井県内で収穫される1年間の米の5.5倍に相当する量の輸入米が毎年受け入れられているのであります。その量は、約77万トンにも達しております。そのうち約1割が主食用、4割が加工用として販売をされております。  汚染米は、この輸入米の中に含まれていたわけでありますが、国は不正転売など、再発防止の徹底を図っていかなければなりませんが、一方では、国際ルールを守る立場から、このミニマムアクセス米を今後とも受け入れざるを得ないのであります。国産米が余りながら米を輸入しなくてはならないというこの矛盾をしっかりと受けとめなければなりませんが、いついかなる事情によって事故米になる可能性を十分にはらんでいる輸入米、できることなら輸入をしたくない、これが本音ではなかろうかと思います。まず最初に、この輸入米について、鯖江市はどのような見解を持っておられるのかお尋ねしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) 輸入米、ミニマムアクセスの問題でございますけれども、議員御指摘のとおり、国際的な貿易交渉のルールの中で米は重要品目に位置づけておりますけども、高い関税水準を維持すると、そういったもので国内生産者を保護するかわりに一定の数量は輸入をしなさいと、そういった形で義務づけられたものでございます。  この輸入米、基本的には通常加工用米、飼料用米、あるいは援助用米として販売されておりますけども、先般の事故米の不正規流通については、工業用に販売したものが、最終的には国民の口に入る食品の方に転売されていると、こういうことについては、非常に遺憾なことだと考えてございます。  ミニマムアクセスについては、ルール上受け入れざるを得ないところはございますけども、日本の法律で、食品の衛生法上問題があるものについては返送するなり廃棄するなり、今、国の方で二度と市場に流通することがないよう再発防止に努めるというふうに言っておりますので、そういったのは万全を期していただきたいというふうに考えてございます。  また、現在もWTO貿易交渉が引き続き行われておりまして、そういった中では、米を重要品目に位置づける中でミニマムアクセスの増加等も懸念されますけども、やはり、水田が中心の鯖江市におきましては、農地をフル活用する上でも加工用米、飼料用米への作付も市としては推進しているところでございますので、今、主食用に回っていないといったところで日本の農地が有効に生かしきれないのであれば、このミニマムアクセスは限りなく少ない方がいいというふうに考えてございます。  今後の貿易交渉の中でも、このミニマムアクセスが鯖江市の農業の推進の方向性に支障になるようなことがあれば、きちっとした態度で要請をしてまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 極論的な表現になろうかと思いますけれども、これまで、貿易自由化の恩恵を被りながら日本経済の成長を支え、繁栄をもたらし、また富の蓄積を図った大企業を初めとする輸出関連産業の振興の犠牲になったのが我が国の農業であり、その副産物が輸入米の受け入れでなかったのかなと、そのような感じを持つわけであります。しかし、不服ながらも今日まで米の高率関税によって保護されてきました稲作農家にも厳しい風が吹こうとしておるのであります。近い将来、諸外国の圧力に負けて、農産物の関税が低率あるいは撤廃というような事態に陥りますと、ミニマムアクセス米どころか大量の米が日本の市場に出回り、米価も、現在の市場価格の2分の1以下に下落するであろうとささやかれているのであります。  輸入米のことは、国の施策だからどうすることもできないと、こう言われれば身もふたもありませんけれども、日本の農業、鯖江市の農業を守っていくんだと、力強い意思があれば、いかなる事情が起きようとも生き延びることができるような気がいたします。  市民の方にも、農業の置かれた真実の姿と歴史的な過程を理解していただきながら、今後、輸入米がどのような方向に展開されるのか、いろいろと想定される中にあって、農家がやる気を起こす、そして元気の出る農業政策を期待するものでありますが、今後の方向性など、検討されておられることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 市長 牧野百男君。               〇市長(牧野百男君)登壇 ◎市長(牧野百男君) 今後の農業政策でございますが、私も瑞穂の国でございますし、農業はこれまでも国の基でございます。命の根源でもございますし、やはり、農がすべての産業に通ずる基本的な産業であるという認識をしてございます。  今、鯖江市の農業でございますが、やはり水田農業を中心にした土地利用型の大麦、あるいは大豆、ソバ、こういったものでの効率のいい水田利用を図っていくことに尽きると思います。ただ、非常に水田に依存しておりますので、なかなか今の産地づくり交付金そのものの国の制度で助けられている農業でございますので、決して自立できる農業ではございません。この自立できる農業を目指すということは、僕は国策を待つのは遅いと思います。やはり、鯖江で自立できる農業は何かということをこれから見出していかなければならないと思っております。  そういったことで、幾つかの事業を展開しなければいけないと思っているんですが、今、第一には日野川の用水が完成いたしまして、非常においしい水、今庄の八乙女から来る水が、日野川用水は3割補給といっていますけれども、左岸も右岸も中央も、ほぼ日野川用水で賄われるというような状況になってまいりました。これほどおいしい米ができる地域は福井県でも珍しいと思います。そういった米の品質、ブランドというものをこれから売っていかなければならないと思っております。  今、「つつじの舞」というような、鯖江ブランドで売っているわけですが、いま一つネームバリューがないので、日野川の上流の八乙女から来る水で鯖江の米をつくっているんだというような、そうしたブランド名も考えまして、農協の御協力を得て、まずは鯖江のブランド米に着手をしていこうという計画をしております。  それからもう一つは、先ほど議員御指摘でございましたですが、私のものでも30.8%は減反なんですね。そのうち、調整水田と自己管理で何も使っていない面積が140ヘクタールほどあります。これをこういう状況にしていくのはおかしいので、これだけ食料自給率も悪い、あるいは地産地消も進んでいないという状況では、これを何とか使っていかなければならないということで、加工用米と多用途米、これを何とかしていこうということで、鯖江市独自の施策も今回御提案申し上げておりますが、まずは米粉の拡大消費に取り組みたい。これも、農協と今、いろいろとお話させていただいております。  多用途米につきましては、従来から鯖江市独自の農業施策を打っておりますので、これらを積極的にやっていきたいと。  そして、もう一つはさばえ菜花、これは非常に食べてもおいしいし、見てもきれいですし、年間割と長い期間楽しめるものでございますので、さばえ菜花を環境作物として鯖江にも展開していきたいなと思っております。  それからもう一つは、いわゆる女性農業者、それと高齢者、こういった方の少量多品種の野菜生産、園芸生産、そういったものでの園芸ハウスの助成、これもやっていきたいと思っております。おかげさまで、朝市も結構多くの地区で取り組んでいただけるようになりましたし、学校給食への食材提供も福井県ではトップクラスになりました。これをもっともっと高めていく必要があると思います。そういったことで、それらも取り組んでいただく方をこれからどんどんふやしていきたいと思っております。  それから、特産も、マルセイユメロンの「夢てまり」とか、クリスマスイチゴとかあるいはブルーベリーとか、若干定着してまいったのが出てきたんですね。これも、若手の農業者が積極的に取り組んでいただいておりますので、こういったものも、もう少し普及・拡大できたらなと思っております。  それから、今、耕作放棄地が大変な問題です。私のところの地域は非常に福井県下では少ないんですが、それでもふえております。この耕作放棄地対策も、これは国の方からも取り組んだらどうかという声がかかっております。国の100%の事業で、これも5カ所で耕作放棄地対策をやってみたいと思っております。そこで何をつくるかは、地域の方々の取り組みが必要なんです。  それで、やはり農業は、もうからなければ取り組んでくれません。そういったことでは、そういう方向での作物を探していくのも必要ですし、そういったことで行政が支援をする、仕向けていくということが非常に重要だと思っております。  とにかく、農業が元気でなければほかの産業は元気になりません。やはり、農業は国の基というのは私もよく理解をしております。そういったことで、きょうまで国土保全ということで、いわゆる費用対効果だけで農業を論じては決してならないと思っております。緑を守って、土を守って、そして水を守ってきた農業というものは、これからも自治体として真剣に取り組んで残していかなければならない。そのためには、鯖江市の農業が農業者にとって魅力あるものになるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 今ほどの市長の御答弁、農家の方が聞かれておりますと、大変元気の出る、やる気のある農業がこれから営まれていくんじゃないかなと、そのような感じもいたしますし、新年度におかれましても、いろいろと新しい事業の取り組みをされるようでございますので、積極的に事業を展開していただきまして、今ほどの言葉ではありませんけど、私は採算が合わない農業と申しましたけれども、採算の合うような農業にぜひひとつ対策を立てていただきたいなと、このようなことを思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、関連の質問でございますけれども、汚染米の事件の中で、地元の鯖江市内の菓子製造業者が、汚染米が混入したモチ米からつくられましたもち粉と言われるものですけれども、これを使用していたというようなことで、新聞にもその実名が公表されたわけでございます。この社長にも過日、ちょうど会う機会がございまして、いろいろとお話も聞きましたけれども、やはり風評被害とか、そういったもので売り上げが落ちるというようなことよりも、やはりマスコミの取材とか、そういった側面的なもので大変神経がすり減ったと、こういう言葉の中から、もう外国の原料は使用したくないと。これからは、国産のモチ米とか、そういうものを使っていきたいと。そして、工業組合の方からもそういうような声も出ているんだというような話を実は聞いたわけでございます。  そこで、この鯖江市内においての赤飯や、もちの原料となりますモチ米、あるいは日本酒の原料となります酒米、これらについても、生産者と事業者が直接契約栽培をするとか、そういうことによって作付を奨励していただければ、市長が言われる地産地消の促進を図りながら、農商工連携の一つの姿が見えてくるような感じも持つわけでありますけれども、実際に鯖江市において、モチ米や酒米の作付状況はどのようになっているのか教えていただきたい。また、今後の取り組みについてもお考えがあれば、また、検討に値するということであればお答えをいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 産業部長。 ◎産業部長(藤山健人君) まず、鯖江市内におきますモチ米、あるいは酒米の作付の状況でございますけれども、JAたんなんの方に出荷されるもので、20年産のモチ米出荷は162.5俵、大体面積にしますと2ヘクタール程度でございます。酒米の出荷はございませんでした。それに対して、コシヒカリ等ウルチ米、主食用米は8万388俵ということで、鯖江市内における生産の中のモチ米の量というのは微々たるものではありますけれども、先ほどお話しいただきましたように、市内の菓子製造業者の方、こういう事故があって国産を使いたいというのは非常に寂しい話ではありますけれども、ぜひこういったのを逆に契機として、鯖江市内の農業振興にもつなげていければというふうに思っております。  そういった意味でも、議員御提案のとおり、農商工連携の中で、次年度検討の場を設けると申しましたけども、その中で、そういった情報の収集に努めまして、それを農業者につないで、今後、モチ米の生産をふやすであるとか、そういった指導であるとか、いろいろと展開していくことは可能かと思っております。農商工連携の一つのいい形だと思いますので、そういった情報も積極的に収集してまいりたいというふうに考えてございます。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 期待をしておりますので、ひとつよろしく御検討いただきたいと思います。  それでは、3つ目の質問に入らせていただきます。  これもつい最近のことでありますけれども、大型フランチャイズが独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の調査が始まったというニュースが流れました。コンビニストアの売上高の約3分の1を占めると言われます弁当、サンドイッチ、惣菜なと、日持ちのしないファストフードの消費期限の迫った商品を値引きして売り切る見切り販売を制限したとして、公正取引委員会は調査に踏み切ったということであります。契約解除をちらつかせながら見切り販売を不当に制限しているということでありますけれども、まさに弱いものいじめといいますか、フランチャイズ本部のロイヤルティーを維持するためのもうけ主義に徹した商法であると、そういうそしりを免れることはできないと思います。  コンビニストアは、近くて便利と、そういう感覚で多くの方が利用されておられますけれども、食品の廃棄についても期日管理が徹底しているからと、新鮮な商品を売っているというイメージを持たれる方が大半ではなかろうかと思います。安全・安心の志向が高まる中で、さらに拍車をかけるがごとく賞味期限が短くなりつつあり、その上、安売りはできない、賞味期限は守らなければならないという二重、三重の苦しみを味わう経営者の方は、食べられるのにごみとして捨てなければならない、膨大な食品の廃棄物を目の当たりにして、どのような感じを持っておられるのか。恐らくは、もったいないという、みずからの良心の呵責に耐えられないのではないだろうかと、同情の念を持たざるを得ないのであります。  私は、この新聞記事を読んで、およそ食品衛生管理法等で定められている消費期限や品質保持期限は適正に守られているのだろうか。また、今まで余り気にかけていなかった食品ロスと言われる大量のごみはどうなっているんだろうという疑問が突如としてわいてまいりました。  そこで、まず最初にお尋ねいたします。  コンビニストアを含め、市内にはスーパーを初め、相当数の食料関連の仕事を営んでおられる店があるわけでありますが、それらの店から排出されるごみ等はどこで処理をされているのでしょうか、教えていただきたい。  また、クリーンセンターへ持ち込まれているのであれば、一体どのぐらいの量が搬入されているのか。過去の調査によるデータでも結構です。実態がおわかりになれば教えていただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 鯖江市の事業系一般廃棄物の実態についてでございますけれども、コンビニエンスストアやマーケットなどの事業系の一般廃棄物につきましては、法律で、事業者がみずからの責任におきまして適正に処理しなければならないとなっております。家庭のごみとは異なりまして、収集、運搬、処分までを有料で契約していただきまして、クリーンセンターの方へ搬入していただいております。
     19年度の鯖江市のごみの総量は2万6,300トン。そのうち、事業系が6,550トンでございました。その事業系一般廃棄物のうち、可燃物ですけれども、約5,900トンでございます。それらは、ほかのごみと一緒に収集しておるところもございまして、食品残渣の量がどれだけあったかというのはちょっとわかりません。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 私は、今回の見切り販売の問題について、経営者のコスト増を避けるためにも、フランチャイズ本部に値引き販売を認めさせる公正取引委員会の強い英断を期待し、経営者の方も、ひるむことなくこの問題に正面から立ち向かう勇気を持っていただきたいと、このように思っております。この問題を契機として、行政の権限をフルに活用しながら各々の店舗の実態をつぶさに調査し、むだなごみの排出はなされていないか、また、改善すべきところはないのか、積極的な監督・指導や助言を与え、事業者と行政が一体となって取り組むことによって、かなりのごみの減量化を図ることができるのではなかろうかと考えるわけであります。  事業者に対する食品の廃棄とごみ減量化という課題に対し、今日まで行政はどのような指導を行ってきたのか、その効果はどうであったのか。また、今後においてこの課題に取り組む意欲などについて、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 事業系の一般廃棄物の減量化、資源化につきましては、鯖江市廃棄物の減量化、資源化および適正処理等に関する条例におきまして、事業者の責務として減量化、資源化がうたわれております。そういう中で、排出の際には段ボールとか雑誌などの資源物は分別していただいておるところでございます。  そして、4月からですけども、市内食品スーパー等19店舗で有料化によるレジ袋の削減をスタートさせるわけですけれども、これらのことも、今のところ19店舗ですから、まだ幾つもありますので、そこら辺にも協力を呼びかけていきたいと考えておりますし、その際に、コンビニなどの事業者に対しまして、今後、分別排出の徹底や、その時点における生ごみ処理業者の情報なども提供しながら、減量化、資源化についての協力をお願いしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 今、部長の答弁を聞いた限りでは、これまでのごみ処理に関する目線というのは、おおむね一般、個人に向けられたきらいがあるということで、スーパー、コンビニ等の事業者が排出するごみ等は、大部分が産業廃棄物として、事業者の責任において処理が完結されていると、そういう認識をされていたように感じます。しかしながら、実際はそうではなかったと言えるのではないかと思います。ということは、きのうでしたか、丹尾議員の質問の中にも、ごみ減量化は、啓発運動のみでは効果が期待できないというような部長の答弁がありましたけれども、私もまさにそのとおりだと思います。一般市民も、やはり事業者も同じ目線で行政をやっていただき、その効果と結果を見た上で可燃物の有料化などの検討をなされるべきだと私は考えるわけでありますけど、この点いかがでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 議員さん御指摘のとおりでございまして、事業者から出るごみも総量の4分の1ぐらいを占めますので、大変重要だと考えております。そういう面におきましては、鯖江市も事業者に対して、より減量化に努めていただくことを協力願っていきたいと思っておりますし、そういう実態を踏まえた後に有料化についても検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) よろしくお願いいたします。  それでは、最後の4つ目の質問に入らせていただきます。  日本人の食は、ほとんどの食材を海外に依存し、健康や安全を守るすべを他人から与えられた情報に依存しているということは、これは明らかな事実でありまして、この二つの依存が国民の食生活を変質させていると言われております。日本人は、読んで字のごとく、お米に88の神様が宿ると子供たちに教え、決して食を粗末にしない、食物の命をいただいて食べるという慎みがあり、悪意で食を汚すものはいなかったはずであります。日本の食は世界一安心だと言われるゆえんでありますし、食に対する尊敬と細やかな心遣いが世界に安心感を与えているのであります。  ところが、昨今においては、産地偽装、日付の偽装、悪意の有害物混入など、食への不安が後を絶たない中で、情報のはんらんにより、味よりもブランドが大事、また、1年を通してトマトやキュウリなど、ほとんどの野菜を口にすることができるために、野菜の旬にも無関心、魚や肉の鮮度も表示で判断、腐敗は、食品の変質ではなく、期限表示の問題になってしまったのであります。腐ったものを食べる機会がほとんどないわけでありますから、真の腐敗はわからないといったぐあいに、日本人は、生活の知恵や感性を失いつつあります。どんなに安全な情報を要求いたしましても、悪意で行う仕業に対しては、だれも予知も予見もできないわけでありまして、真の安全は情報だけでは得られないということが証明できるわけであります。まさに、安心・安全の限界ともいうべきものではないでしょうか。  私は、食の安全・安心の心構えは、子供のときから身につけるべきだと考えております。もはや昔の生活に逆戻りすることは不可能でありますけれど、表示ばかりに頼らず、せめて贅沢を許されず、貧しい生活を余儀なくされた我々世代の大人たちが、みずから日本でとれるものを食べる、米づくりや伝統の食を大切にするといった姿勢をただしながら、過去に経験したことを生活の知恵として自分の子供や孫たちに教えるとともに、幼少のころから安全を見きわめる知恵と感覚を磨くための教育実践の場をつくり、学力、体力、そして食育に役立つ知力を備えた均整のとれた子供たちの育成を目指す中で、食の安全策が見えてくるのではないかと思っております。  着任されて日の浅い新進気鋭の教育長に、このことについての御所感を賜りたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 教育長 藤原君。 ◎教育長(藤原宣章君) 先生の方から新進気鋭と言われましたんですが、私ももう既に還暦を迎えておりまして、ちょっと恐縮をいたしております。  先生の持論でございまして、米を中心とした日本の伝統文化、またそれに込められた日本人の心といいましょうか、それから将来の日本の食料安全保障という観点からの農業という考え方につきましては、私はまさに同感でございます。  まさに食というものは、先生も御指摘のとおり、命を支えるべきものでありまして、私どもは、この世の中に命を母から、生まれた瞬間から、健康と命を守るものは食べるもの以外は何もないわけであります。もちろん休養とか運動というのは必要ですが、それは外からとるものではありませんで、外部からとるのは食べることだけということで、そういう意味では、自分の命がまさに食べることに支えられているという気持ちを持つことが大事だというふうに思っております。  それと、先生も御指摘のように、我々の食というのは、野菜にいたしましても、魚にいたしましても、肉にいたしましても、そういう生きている命をいただいて私どもの命が成り立っていると、そういう感謝の心というものを、小さいころからきちんと子供たちに教えていくということが食の教育の基本だというふうに思っております。  そんな中で我々は、時代がどんどん発展してまいりまして、五感で物事を判断するということがなくなりまして、確かに外から与えられる情報で判断をしたり、あるいは過剰な安全対策というものがとられるようになっております。特に学校という現場におきますと、保護者の皆さんを初め、社会は安全ということを強調されるものですから、先生方は、教育の中に挑戦するという意欲がなかなかわいてこないというのが現状でございます。食に限らず、以前は林間学校で水泳に行くとか、ちょっと危険なことも体験させる、あるいは鉛筆削りを小刀でやってみるということもやっておりましたが、最近はそういうことも避けるようになってきました。  社会の進展とともに、そういうことは我々は受け入れざるを得ないわけですけども、人間の本来的に持つ危険予知能力というのも、私はこれは教育の目的とするところだというふうに思っております。教育現場でそれをどういうふうに取り入れていくかというのはなかなか難しい問題だと私は思っておりますが、何とか皆さんの御協力を得まして、感性を磨くということを教育の中に取り入れていきたいなというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 小竹君。 ◆7番(小竹法夫君) 今の私の質問は、頭の中では理解ができてもなかなか答えが見つからないというような、大変いじわるな質問をしたと思っておりますけど、今、教育長の御答弁を聞きまして安心をいたしました。ひとつ、これから大いに期待をしておりますので、頑張っていただきたいなと思います。  次回については、教育の根幹にかかわる質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  これで私の質問は終わりです。ありがとうございました。 ○副議長(水津達夫君) 休憩いたします。再開は3時15分といたします。               休憩 午後 2時54分               再開 午後 3時16分 ○副議長(水津達夫君) 再開をいたします。  報告をいたします。17番、末本幸夫君から遅刻の届け出が出ております。  休憩前に引き続き一般質問を行います。  4番 奥村義則君。               〇4番(奥村義則君)登壇 ◆4番(奥村義則君) 公明党の奥村でございます。  今議会最後の一般質問になりました。最後まで元気よく質問をさせていただきたいと思いますので、理事者の皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。  最初に、医療費の軽減策についてお伺いいたします。  平成17年度の福井県における一人当たり医療費は26万7,000円であり、全国平均25万9,000円を上回っております。また、同年度、75歳以上の高齢者一人当たり医療費は県民一人当たりの3倍の80万円で、総医療費においては42%を占めております。一方、少子高齢化が加速していることや、今までに経験をしたことのない景気後退による市民生活や市民意識が大きく変化をしております。著しい環境変化の中、年々ふえ続けている医療費を抑制して、安定した医療保険財政を整えていくことが喫緊の課題であると思います。  厚生労働省の調査によりますと、日本人の死因の1位はがんで、年間に約34万人が亡くなっております。当市における平成18年がん死亡数は190人おられ、人口に対しての死亡率、人口10万人対比でございますけども、全国257.7人、福井県272.9人、鯖江市は283.0人で、全国に比べ25.3ポイント、県と比べても10.1ポイント高い数値を示しておるわけでございます。  平成19年6月に閣議決定したがん対策推進基本計画は、がんを早期発見するため、検診受診率の目標を5年以内に50%以上としております。国の計画を踏まえ、県はがん対策推進計画を作成しておりますが、財政悪化も一つの要因であり、取り組みがおくれているのが現状ではないかと思います。  ちなみに、平成19年度の鯖江市がん検診受診率は、胃がんが11.6%──これは40歳以上の方でございます。大腸がんが21.5%、肺がんが31.2%、乳がんが16.3%、子宮がんが──これは20歳以上でございますけども、16.8%でございます。そして、このまま手を打たないと、がん検診受診率の50%達成が困難であることが明らかになってまいりました。  総務省はこのほど、がん検診を行っている市町村に配分する2009年度の地方交付税を倍増することを決定いたしました。地方交付税は使途が限定されていないため、自由に使えるわけでありますけども、増額される交付税はがん検診受診率アップのために利用し、がんの早期発見につなげ、医療費の軽減に結びつけるべきだと考えますが、御所見を伺いたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 奥村議員の御質問にお答えいたします。  がん検診受診率についてのお尋ねでございますが、鯖江市におきましては、がん検診受診率の向上を図るために、受診しやすい検診といたしまして、身近な地区公民館での巡回検診やアイアイさばえでの休日検診、また、女性の方のみを対象としたレディース検診など実施方法を工夫するとともに、がん検診と同時に特定健診を受診していただくなど、利便性の向上にも努めております。  また、受診者のニーズにおこたえいたしまして、今年度から、今までは集団で検診を行っておりました子宮がん、それから乳がんの医療機関での個別検診をスタートさせております。個別検診につきましては、新たな受診者の拡大につながることが期待されるというところもありますので、今後、大腸がん、肺がん、胃がん検診の個別検診なども検討していきたいと考えております。  なお、検診の通知につきましては、確実に日程等をお知らせするために、対象の方全員に個別通知の方法により行っておりますし、地域において、健康づくり推進員や愛育会の方々、そういう方々によりまして、受診勧奨の声がけもしていただいております。さらには、がん検診の必要性や重要性について御理解いただくために、健康づくりかわら版や広報紙などで健康教室での情報提供などを行うとともに、未受診者への再度勧奨も行っております。  今後、引き続き受診率の向上に努めていきたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) さまざまな角度で御尽力を賜っているというのはわかりましたけども、今まで、私、平成18年度のがん死亡が190人おられると。そして、当市のがん死亡190名のうち、44名が胃がんで亡くなっております。そして一方、このがん検診の受診率、胃がんが一番少ない数字を示しておりまして、11.6%。特に、胃がんの検診受診率を上げていくことが胃がんの早期発見につながりますし、また、早期発見につなげることが最終的には医療費を軽減させていくと、このようにも考えられます。  先ほどの質問の中に、地方交付税の増額について、これをがん検診に使ってはどうかという質問でございましたけども、その点に関しては何も触れておりません。今の答弁はなかったと思います。その点も踏まえまして、特に胃がんの検診受診率アップのためにどのようにお考えなのか、お聞かせください。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 胃がん検診につきましては、先ほども申し上げましたけれども、今は集団検診でやっておりますけれども、今後は、個別検診などに切りかえることによって、少しは向上するんじゃないかなと考えております。  それから、交付税関係でございますが、交付税につきましては、事業の実施結果において後追いで交付税措置されるものですから、幾ら、幾らという金額が明示されておりません。交付税そのものが性格的に補助金や負担金と違いまして、金額明示がございません。全体的な計算上は交付税の中に50%アップという計算はしますけれども、枠があります。その中で配分をしますので、このがん検診50%の分について、どこまでの金額という明示がございませんので、ちょっとそこら辺で、その金額そのものをがん検診に充てるというわけにはいかないのではないかなと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 交付税の増額については、金額的にはわからないということでございますね。いずれにしましても、この受診率アップというのは大変意義あることでございまして、今後、さらにこのために御努力をお願いしたいと思います。  次に移りたいと思います。  20代から30代の女性に最近急増している子宮頸がんは、国内で年間7,000人が罹患、約2,400人が亡くなっていると言われております。この子宮頸がんは、ヒトパピローマ・ウイルスの感染によって発症するでありますけども、実はワクチンの効果があります。世界各国でワクチンが承認されておりまして、完治するがんになっております。日本ではまだ承認はされておりません。公明党の女性局が粘り強くワクチンの承認を政府に求めた結果、来年度にも承認される運びとなったと聞いております。承認された場合、ワクチンの予防接種に助成をされてはどうでしょうか。御所見を伺いたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) ただいまの子宮頸がんの予防ワクチンの接種に対する公費助成についてでございますけれども、議員も先ほどおっしゃっておりましたけれども、ワクチンの製造販売承認申請が、現在国の方で審査されているという段階でございます。予防ワクチン承認後の接種に対する公費助成につきましては、この子宮頸がんが感染症ではないということで、予防接種法によるワクチンの接種対象にはなりません。そこで、市単独での対応は非常に難しいかなとは考えておりますけれども、国・県の動向を見守りながら、今後検討したいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) ワクチンの予防接種対象ではないという答弁でございました。  このヒトパピローマ・ウイルスというのは、女性のほとんどが一度は感染すると言われております。生涯の罹患率にいたしましては80%とも言われているわけでございます。一般的に、感染しても、多くの場合は二、三年でこのウイルスがなくなってしまう、完治するわけです。ところが、感染者の10%ぐらいの方が最終的にはがんになっていってしまうと。特に、20代から30代の方が、がんが発症して亡くなっていくということでございまして、これも本当に大きな社会問題だと思うんです。  先ほど言いましたように、党の女性局がかなり力を入れて取り組んでおります。ワクチン接種の対象ではないということでございますけども、いずれ認可されればこれが接種されて、がんの患者が少なくなっていくようなことも考えられますので、またそのときは、いろんな形で手助けをしていただきますように御要望しておきます。  次ですけども、日本人の死因の中で、肺炎が第4位であります。そして、この肺炎によって亡くなる方が年間約9万5,000人おられまして、その9万5,000人のうちの95%が65歳以上の高齢者であります。また、当市の平成18年の疾病別死亡数には55人の方が肺炎で亡くなっております。そして、55人すべての方が70歳以上でございました。また、肺炎の原因はさまざまございますけども、最も多いのは肺炎球菌によるもので、60歳以上の肺炎患者の約46%を占めているそうでございます。このような状況下で、全国的にワクチンの予防接種が脚光を浴びております。ワクチンは、肺炎球菌による感染症の80%に効果があるとされ、気管支炎や中耳炎などを含めた感染症にも有効で、免疫が5年程度持続されるそうでございます。しかし、現行制度では、痛みやはれなどの副作用を理由に再接種は認められておりません。血液疾患などで脾臓を摘出した人を除き、健康保険は適用外であり、8,000円程度の費用は全額自己負担となるため、接種者は全国的に少ないのが現状であると思われます。  そこで、高齢者の肺炎を予防できれば医療費の削減も図れるとして、予防接種に助成をしている自治体がふえてきております。お隣の越前町においても、数年前から取り組んでおられるそうでございます。当市としても、医療費削減の施策として、高齢者に肺炎球菌ワクチン接種費助成を実施するべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。 ○副議長(水津達夫君) 福祉環境部長。 ◎福祉環境部長(山本信英君) 肺炎球菌ワクチンの接種についてでございますが、鯖江市では、予防接種法に基づいた定期の予防接種は実施いたしておりますけれども、任意の予防接種の公費助成は行っていないのが現実でございます。予防接種法では、予防接種を行う疾病といたしましては、BCG、百日ぜき、麻疹などを定めておりますけれども、肺炎球菌による肺炎は、今のところ、法で定める疾病には該当しないということになっております。  国の方では、予防接種に関する検討会の報告の中で、肺炎球菌ワクチンの予防接種法の位置づけについて、我が国において有効性、安全性、費用対効果等の研究を進められているとお聞きいたしておりますし、さらに治験を集積することが前提となりますというようなことでございまして、現在も研究を進められているところであるとお聞きいたしております。鯖江市といたしましては、これらの国の動きを見守りながらそれらの有効性などもお聞きし、検討していきたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) わかりました。次に移ります。  平成20年度国保被保険者40歳から74歳を対象にした特定健診受診者数は、平成21年2月10日時点で2,632人、被保険者数1万1,971人に対して21.9%であったそうであります。さらに、2月10日時点での受診者2,632人の中に積極的支援対象者が136人おられ、特定保健指導実施者は4人、動機付け支援対象者は325人で、指導実施者は13人ということであります。実施率はそれぞれ3%、4%で、目標20%に対して大変厳しい値であります。  一方、全国の平成20年11月末時点で特定健診の受診率平均は28.8%であります。特定保健指導の実施率は、平成20年11月末時点で積極的支援は21.5%、動機付け支援の40歳から64歳が28.5%、65歳から74歳が24.1%で、全国平均と比較すれば大きな隔たりがございます。  国が医療費適正化の一環で本年度より実施されているこの特定健診、特定保健指導は、平成27年度にメタボリック症候群の該当者、予備軍を現行より25%削減されることにあります。私は、昨年の9月議会において、市が目標としている特定健診受診率30%、保健指導実施率20%の達成に向けての取り組みを伺いました。これに対して、牧野市長より「特定健康診査につきましては、3月策定の鯖江市特定健康診査等実施計画に基づきまして、平成24年度の受診率65%達成に向けまして、初年度の平成20年度は30%に設定いたしました。事業の推進を図っておりますが、7月30日現在で、対象者1万2,078人に対しまして1,751人が受診されておりまして、受診率は14%というような、若干低い数字でございます。今年度の受診期間、10月31日までとなっておりますけれども、受診勧奨促進をするために、今後ともチラシあるいは回覧、広報さばえ等、あらゆる機会をとらえまして、広報周知に努めてまいりたいと考えております」との御答弁でございました。広報周知に鋭意努力をしていただきましたが、残念な結果になっているわけであります。平成24年度の受診率65%達成に向け、私は思い切った広報周知策を考えるべきときに来ていると思います。  一つの案でございますけれども、特定健診の周知策として、コミバスや公用車を利用されたらどうでしょうか。御見解をお尋ねいたします。また、ほかにお考えがありましたら、あわせてお答えいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 特定健診の受診率アップに向けた広報周知策を考えるべきではないかについてでございますけども、昨年4月より健康診断対象者が鯖江市民全員から国保加入者と限定されまして、これまでの個別疾病の早期発見、あるいは早期治療から、内臓脂肪型肥満に注目した健康診断に変わりましたことから、特定健康診査の受診率の低迷につながっているのかもしれないと思っております。  御案内のように、特定健康診査の個別通知や広報さばえ、あるいはホームページの掲載、そして市役所の窓口対応など、受診勧奨などに努めてまいりましたけれども、残念ながら計画値に達することはできませんでした。議員御提言の広報周知策を含めまして、より効果的な方法を模索いたしまして、さらなる広報周知を図っていきたいと思っております。一例といたしまして、私どもの職員、数百名おりますので、職員の家族の方へ受診勧奨の徹底など、まず身近なところから始めまして、健診の輪を広げていきたいと考えております。  また、平成21年度につきましては、受診機会をふやしていただくということで、受診期間を3月末まで延長いたしました。さらに、新たに腎臓の機能を見る血清クレアチニン、あるいは尿せんけつ、尿酸などの独自検査項目を追加いたしまして、より一層の充実を図っていきたいと考えております。  21年度、あしたからでも議員さんを含めまして、「特定健診受けたか」、「受けよさ」ということを合い言葉に今後頑張っていきたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 今の特定健診の受診率65%に向けての周知徹底、言っていただきましたけれども、実は平成24年度までにこの65%達成ができなかったならば、平成25年度以降、国保会計の後期高齢者支援金が10%の上限で加算をされることになります。大変な負担増になるわけでありまして、平成21年度の予算書を見ますと、支援金が7億810万2,000円と記されております。最高10%の加算をされますと、7,000万ぐらいの増額になるわけであります。さらに、達成できた場合、達成状況を勘案して、これも最高10%の反映でありますけども、減算されるということも資料を見ると出ております。加算されるのか減算されるのかということを考えますと、上下、莫大な金額になるわけであります。そうしたことを考えますと、本当に、もっと真剣にこの65%達成に向けて、決意を新たにして取り組んでいただかないと大変なことになると思います。その辺も踏まえまして、もう一度御決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 今回の機構改革によりまして、実施しております健康課が、まず65歳以上でございますけども、生活機能評価、こういうものとあわせまして、長寿福祉課並びに健康福祉部、そういう中で、一体的に健診を受けていくような体制をとりながら、議員さんおっしゃるように、そういうようなペナルティが来ないように、市挙げて頑張っていきたいと思いますので、また議員さん方の御指導、またいろいろと御助力、御助言をお願いしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 本当に、しっかりとよろしくお願いいたします。  次ですけども、また昨年の9月議会におきまして、医療費軽減に向け、後発医薬品、きのう、海野議員からもジェネリック医薬品の質問がございましたけれども、その医薬品の推進を訴えたところ、当時の吉村副市長より前向きな答弁をいただきました。現在、具体的な普及推進策として、ジェネリック医薬品希望カードを原則として国保の被保険者に配付させることになっていて、国民健康保険証の切りかえ時に配付されるということでございますが、このカードを被保険者に最大限に活用していただくために、ジェネリック医薬品、そしてこのカードの趣旨を周知徹底することが最重要課題と考えられます。国におけるジェネリック医薬品のシェアは、平成18年度が16.9%、これを平成24年度までに30%以上にすることとしております。国の数値目標も大切ですが、私が思うことは、今現在の鯖江市の財政状況、特に国保特別会計の財政安定を考えれば、一気にジェネリック医薬品のシェアを伸ばすんだとの気概を持って、出前講座などで周知徹底を図っていただきたいと思いますが、御所見を伺いたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 総務部長。 ◎総務部長(岡山和市君) 昨日の海野議員さんの御質問にもお答えさせていただきました。  今年度は、まず、ジェネリックという言葉と意味をしっかりとわかっていただくようということで、広報さばえへの連載、それからホームページへの掲載ということで、きのう海野議員さんからも御指導いただきましたように、早速きょう、私どもの窓口の方でこういうジェネリックの啓発チラシを設けまして、周知方、お客様にしていきたいということでやっておりますし、今後、隔週通知、発送時、いろいろございます。そういうときに、このジェネリック啓発のチラシを同封いたしまして、あらゆる機会をとらえまして情報提供を行っていきたいと考えております。
     また、議員御指摘のジェネリック医薬品の希望カードにつきましても、国保会計だけは10月に保険証を更新するわけでございますので、そのときに、また同じように周知徹底を集中的にやっていきたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 医療費の軽減策について、5点にわたって質問をさせていただきましたけども、本当に意識革命といいましょうか、そういうような危機感を持っていただきましてお取り組みをしていただきたい、このように思います。  次の質問に移らせていただきます。  聴講生制度についてでございます。  鯖江市教育要覧は、毎年7月に発刊されております。平成20年度の教育要覧に目を通しますと、学校教育基本方針、そして8つの重点目標と具体的な取り組みが明示をされておるわけでございます。平成20年度も残すところ20日余りになりましたけども、家庭、地域、学校が連携し、地域の特性や実情を生かしながら、地域に根差した開かれた学校づくりを目指している福井型コミュニティースクールのこの1年間の成果をお伺いいたします。 ○副議長(水津達夫君) 教育長 藤原君。 ◎教育長(藤原宣章君) 福井型コミュニティースクールでございますけども、これはもともと学校評議員制度というのがありましたんですが、それは学校運営の中にも地域の方々の意見を取り入れて、学校教育の改善の一助にするというようなことでございましたですけれども、学校運営協議会というのをつくる新しい制度が導入されるようになりまして、福井県では福井型コミュニティースクールということで、その制度を取り入れて、鯖江市では、昨年4月から取り入れております。小学校12、それから中学校3校、幼稚園7校、すべてのところでこの評議員制度が設けられておりまして、委員の方々は、それぞれ地域を代表する方々、ちょっとばらつきがございますけれども、大体平均十二、三名の方々にいろんな学校の抱える問題、それから、今先生が御指摘になりました学校の運営──スクールプランとかと学校の方では申し上げているようですけど──それから、年間に地域と学校の行事をどのようにやっていくかと、そんなことについて計画を示して、まだ年度末を迎えておりませんけども、少ないところでは3回程度、あるいは多いところでは4回程度開かれるんじゃないかと思います。それぞれの学校の課題とか問題点について、御協議をいただいているというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 今年度から始まったということで、これからかなという感を私は持ったんですけども、次の質問に移らせていただきます。  2月4日、5日と会派で視察研修に行かせていただきました。初日は、大分県日田市に旧大山町の農業政策の取り組みについて学ばせていただき、2日目は、福岡県福岡市と隣接する人口約5万人の那賀川町が取り組んでいます町民聴講生制度について学ばせていただきました。幸いにも、町立福岡女子商業高等学校で聴講生が数学の授業を受けている様子も見学することができました。この聴講生制度は、小・中・高校を市民に開放し、生涯学習の場として、学びたい科目の授業を児童・生徒と一緒に受けられる制度でございます。  那賀川町は、平成17年9月、この制度をスタートし、平成19年度までに述べ25人の方が受講されております。また、平成20年度、今年度においては男性3人、女性13人の計16人の受講生がおられ、町外の受講生も3名おられるそうでございます。年齢別では、30歳以下が2人、40歳代が5人、50歳代が3人、60歳代が3人、70歳代が2人、80歳代以上が1人で、視察当日、授業参観での男性聴講生は80歳代の方でありました。また、この方は、小学校で音楽の授業も受講しているそうでございます。  学校の授業を住民に開放し、生涯学習の場として提供する聴講生制度についての御見解を教育長にお尋ねいたします。 ○副議長(水津達夫君) 教育長 藤原君。 ◎教育長(藤原宣章君) 私、ちょっと認識が足りなかったかもしれませんが、聴講生制度というのは、義務教育以外の高校とか大学とか、そういうところで、何らかの事情で高校教育を受けられなかったとか、あるいは大学に行きたかったけど行けなかったので、後年になってちょっと勉強したいという方が受講されるというのが一般的かなというふうに思っておったんですが、先生御指摘のように、小学校、中学校においても聴講生制度というのがあるというのをお聞きいたしまして、おっしゃるように、学習の場を身近な地域に開放すると、そういう意義はあると思いますし、また、児童・生徒にとっても、外部から入ってこられる方々と交流を深めると、そういう点は評価されてこういうふうに推進的に実施されている学校があるというのは初めて知ることができました。それぞれの自治体の事情があって導入されているんだろうというふうに考えております。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 今、教育長が言われたように、聴講生制度といいますと、高校とか大学とかという形になるのかなと、普通、一般的にはそう思われますよね。実は、これは3問目の質問にありますけども、一番初めにやられたのが愛知県の扶桑町というところでございました。この扶桑町の教育長が、日ごろからこういうことを考えていました。開かれた学校づくりがどうやったらできるか。また、生活科、総合的な学習で地域は学校に力を貸しているが、学校は地域に何ができるか、こういう視点で日ごろ考えていたと。そして、ある日、テレビを見ていましたら、そのテレビのニュースの中で、大阪の小学校で年配の女性が子供たちと一緒に勉強している様子がブラウン管を通じて写されていたと。そして、そのテレビを見ていた河村さんという教育長なんですけども、これだと本人さんが直感をしたと。常日ごろからいろいろお考えになっていたということで、このテレビを見て直感したということであります。そして、学校長の計らいでシニア時代の方が授業を受けていた。これを町の制度にしようと取り組まれまして、平成14年に開始したわけであります。  地域に開かれた学校づくり、そして、今ほど言いましたけども、地域は学校に力を貸しているが、学校は地域に何ができるかというこの視点、この考え方について、教育長、どのように評価をされるでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 教育長 藤原君。 ◎教育長(藤原宣章君) 地域に開かれた学校ということで、学校側が地域に何をできるかという観点からの御質問だと思いますので、それは、私どもも、学校の先生初め生徒たちが、地域で開かれるいろんな行事とか清掃活動とか、いろんなものに積極的に出てほしいとお願いをしておりますし、鯖江市の場合ですと、地区の体育会がありますので、それはぜひとも企画の段階から加わっていっていただきたいというお話をいたしております。  それから、開放学校もそうなんですが、空き教室なんかがある場合、地域の方から使用の申し出があれば、それは積極的に開放してほしいと。また、忙しい中にあって、先生方にも土曜日、日曜日、スポーツの指導とか、いろいろな指導的な立場で地域に出ていって指導していただいている先生も多々いるんじゃないかなというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 次の質問ですけども、この聴講制度をやられた成果を申し上げさせていただきたいと思います。  視察に訪れた那賀川町は、平成17年9月からこの聴講生制度をスタートしております。そして、始める前に1年間、いろんな形で協議をされたそうであります。まずは、一番初めにやられた愛知県の扶桑町に視察に行っておられます。そして、先ほど言いましたように、1年間いろんな形で研究を重ね、また協議を重ね、最終的に17年9月から実施をされたということでありますけども、事業の成果としては、まず1点目、聴講生は、子供との触れ合いを通して生きがいを見出すことができたと。2点目ですけども、児童・生徒は、聴講生の姿を目の当たりにすることで、勉強に対する姿勢や熱意を感じることができた。やはり、聴講生の皆さんは、自分が受けたい授業を自分から申し込んでいるわけですから、授業に際しては、必ず予習もしていかれるそうです。そして、お帰りになったら、次の授業に対して復習もきちんとして、また予習もしてくると、そういう姿勢が子供さんにいい影響を与えたということでございます。3点目ですけども、教師は、適度な緊張感をもって授業に挑むことができたと。子供さんと一緒に受けている受講生は、先ほど言いましたように、年齢が30歳から80歳まであると。教師は、実際聴講生の受講生の方より若い方がほとんどだと思います。そういう状況の中で、緊張を保ちながら授業ができたと、そういう成果があったということでございます。  また、この事業は経費がかかっておりません。予算計上がされておりません。そういうことで、すばらしい成果とか、予算がかからないとかということで、この制度をしっかりと勉強していただいて、また取り入れてはどうかなというふうに私は思いますけども、この点に関してはどのような御意見をお持ちでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 教育長 藤原君。 ◎教育長(藤原宣章君) 今、議員御指摘のような効果を期待できることもあるのかなという感じは持っております。ただしかし、現実に教室の中に、変な話ですけど、子供たちにしてみれば、ちょっと毛色の違うというと変ですけども、方がおられると。先生にいたしましても、大人の方がそこに入って、その人に教えるということになりますから、これはやはり保護者の方とか、あるいはもちろん入ることになる先生の御理解も得ないといけませんし、それから、学校全体としてそういうことに取り組んでいくということになりますと、さっきありましたような学校評議員会という中で議論していただいて決めていただく必要が僕はあろうと思っています。  それと、果たして本当に小学校、あるいは中学校の課程、そういうふうに聴講生として入りたいというニーズの意図ですね。例えば、鯖江市の小学校ですと、学校によりましてはほとんど毎日が参観をしてもいいという学校もありますし、それから、定期的に参観日を設けているところもあるようです。それは、それぞれの地域の方々が学校教育に関心を持っておられる度合い、あるいは生徒たちがどういう活動をしておられるかという関心もお持ちなんだろうと思います。それは学校によって、本当に毎日のように参観を受けておられるところもあるようですし、そうでないところもある。それは、学校の安全の問題にも私はかかわると思いますので、それは教育委員会で一律にどうこうするということよりも、学校と地域、あるいは保護者の方々が話し合っていただいて、本当にそういうニーズがあり、学校もそれはいい制度であるというならば、それはそういうところで議論をして結論を出していただければいいかなというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 確かに、今教育長の言われたことは非常に大事なことだと思います。ただ1点、この聴講生制度を実施したこの2町、本当に2町とも教育長さんが中心になって、自分の決意でものを起こしていったということでございます。結果的にそれが、私たちは2人で視察に行ったわけなんですけども、担当していただいた町の担当の方が本当にすばらしい目の輝きをしておりましたし、自分たちが取り組んでいる制度というものに関して誇りを持っていたというふうな認識を私は持ちました。ということは、やっぱりすばらしいことがいっぱいあるということだと思います。  そして、先ほど一番初めのコミュニティースクールの件の話も質問させていただきましたけども、このコミュニティースクール、これからだと思いますけれども、この事業に対して、先ほども言いましたけども、学校が地域に何ができるのかと、この1点を始点ととらえて進めていただけたらなというふうに思います。聴講生制度を実施するかどうかというのは、これは別問題といたしまして、そういうことをやっていかないといけないのではないかと、私はこのように考えます。  次に質問させていただきますけども、子ども議会についてお伺いをいたしたいと思います。  平成19年8月13日、この議場におきまして子ども議会が開催をされました。同年2月28日、議員現職中に病気で亡くなりました私の先輩、石橋さんの提案で開催されたものであります。市内の各小・中学校の代表15名の子供議員が真剣に、そして市政に対して要望や提案をしておりました。第364回定例会の一般質問において子ども議会の継続開催を要望いたしましたところ、時の今立教育長は次のように答弁をされました。「今後につきましては、校長会、あるいは児童会・生徒会、そして担当の教諭、そういった学校側の評価を十分お聞きいたしまして、私どもと協議する中で、次の開催について考えていきたいというふうに思っております」との答弁でございました。学校の評価など、教育委員会はどのようにまとめられておられるのか、お伺いをいたしたいと思います。 ○副議長(水津達夫君) 教育委員会事務部長。 ◎教育委員会事務部長(竹内秀博君) 今ほど、平成19年に開催しました子ども議会の学校での評価のことについてのお尋ねでいらっしゃいますか。  いわゆる学校の評価ですけれども、先ほど議員おっしゃいましたとおり、児童・生徒15人が参加いたしまして質問をしていただいたということでございますが、社会科の時間を活用いたしまして、総合計画の施策をもとに意見や質問を集約してきた。こういった中で、多くの児童・生徒が質問の作成にかかわる中で、鯖江市をより深く理解することができたというような評価もございます。  それと、これはもちろん先生方の御苦労もあったというふうに思っておりますけれども、児童・生徒の皆さんには、先ほどもちょっと申しましたが、鯖江市や地域の実情についての理解がより一層深まったこと、それから、学校や家庭で子ども議会のことが話題になり、市政全般的なことの理解も強めることができたというような評価、そういった点が上げられております。  以上でございます。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 最後の質問になりますけども、平成20年度鯖江市教育要覧には、重点目標8つの中の5つ目に「地域文化に学び、郷土を愛する心を育てます」とございます。さらに、「子どもたちは鯖江市の将来の担い手であり、地域の宝、国の宝です。その子どもたちに郷土を愛し、郷土に誇りを持ち、地域に貢献しようとする気持ちを育てていくことが肝要です。地域の文化に対する理解を深め、地域文化の継承の大切さに気づき、さらには自分自身が社会を構成し発展させる重要な一員であるとの自覚を育てていきます」、このように記されております。  子ども議会で中央中の生徒さんが、県道青野鯖江線の水落2丁目に信号機の設置を要望しておりました。昨年末、この場所に信号機がつきました。この生徒さんは、自分の発言が地域に貢献できたと感動されていることと思います。  毎年の開催を望みますけども、毎年が無理であるならば、明年は市制55周年という意義深き節目の年でございます。この意義深き鯖江市制55周年記念子ども議会の開催を要望いたしますけども、教育長、どのようにお考えでしょうか。 ○副議長(水津達夫君) 教育長。 ◎教育長(藤原宣章君) 子ども議会というのは、先ほども部長が答弁いたしましたように、いろんな意味で子供たちに行政の仕組みであるとか、あるいは議会のやり方なんかを学んでいただくということ、そういう意味では大変よい機会だというふうに思っていますので、これから、どういうような場面でそういうものが取り入れられるか検討させていただきたいというふうに思っております。 ○副議長(水津達夫君) 奥村君。 ◆4番(奥村義則君) 検討していただいて、どうか開催を強く要望いたします。  以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。 ○副議長(水津達夫君) 以上で、通告による質問は終わりました。  関連質問はありませんか。ほかにありませんか。               (「なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(水津達夫君) ないようでありますので、これをもって一般質問を終結いたします。  以上で、本日の議事日程はすべて終了いたしました。  次の本会議は、3月24日午前10時から開議することとし、これをもって散会いたします。  御苦労さまでございました。               散会 午後 4時09分...