勝山市議会 2020-12-07
令和 2年12月定例会(第2号12月 7日)
令和 2年12月定例会(第2号12月 7日) 令和2年12月
勝山市議会定例会会議録第2号
令和2年12月7日(月曜日)
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令和2年12月7日(月曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
出席議員(16名)
1番 松 本 聖司郎 君 2番 中 山 光 平 君
3番 安 岡 孝 一 君 4番 冨士根 信 子 君
5番 高 間 清 一 君 6番 久 保 幸 治 君
7番 竹 内 和 順 君 8番 吉 田 清 隆 君
9番 下 牧 一 郎 君 10番 近 藤 栄 紀 君
11番 下 道 惠 子 君 12番 丸 山 忠 男 君
13番 松 山 信 裕 君 14番 帰 山 寿 憲 君
15番 乾 章 俊 君 16番 山 田 安 信 君
欠席議員( 0名)
説明のため出席した者
市 長 山岸 正裕 君
教 育 長 梅田 幸重 君
行政管理幹(兼)
危機管理幹監理・防災課長
伊藤 寿康 君
政策幹財政課長 小沢 英治 君
技幹都市建設課長(兼)
建築営繕課長
木下 秀樹 君
地域振興幹上下水道課長 山本 典男 君
教育委員会事務局長 谷口 文弘 君
消防長 本田 康雄 君
未来創造課長 谷内 英之 君
総務課長 三屋 晃二 君
市民・税務課長 河野 誠 君
福祉・児童課長 西 美智子君
健康長寿課長 櫻井 陽子 君
商工観光・
ふるさと創生課長 北川 昭彦 君
農林政策課長(併)
農業委員会事務局長
竹生 禎昭 君
史蹟・文化課長 寶珍 伸一郎君
事務局出席職員
局 長 山 岸 善太郎
書 記 須 見 大二郎
書 記 櫻 井 光 雄
午前10時00分開議
○議長(松山信裕君) これより本日の会議
を開きます。
――――――――・――――――――
○議長(松山信裕君)
会議録署名議員は前回のとおりであります。
――――――――・――――――――
○議長(松山信裕君) 直ちに日程に入りまして、これより一般質問
を行います。
○議長(松山信裕君) 順次質問
を許可いたします。
○議長(松山信裕君)最初に、丸山忠男君の質問
を許可いたします。
○議長(松山信裕君) 丸山議員。
(12番 丸山忠男君 質問席登壇)
○12番(丸山忠男君) 市政会の丸山でございます。議長からお許し
をいただきましたので、一般質問
をさせていただきます。一問一答でお願いいたします。
まず初めは、市長在職5期20年
を振り返って、現在の心境についてお話しいただければと思います。
私は、山岸市長が5期20年間、まさに四半世紀近い歳月
を勝山市のトップとして、重圧にも負けずに、また大きな病気もせずに無事今日
を迎えられたことに、深く敬意と感謝
をまずもって申し上げたいと思います。そして、心から祝意
を申し上げます。
市長は、21世紀の初代市長として西暦2000年に就任され、
ふるさとルネッサンスを基本理念に、
エコミュージアム構想によるまちづくり
を進められて、政策・運営のトップとして重責
を担ってこられました。
私は、1期目には京福電鉄の2度の事故
を受けて、廃線の憂き目に遭った京福電鉄
をえちぜん鉄道と名称
を変えて立ち上げられたことが大変強く印象に残っています。初代の社長に就任して、沿線市町と一緒になって経営に携わり、市政のかじ取りとえちぜん鉄道のかじ取りという、まさに離れ業
をこなしてこられた功績は大変大きなものがあると思っています。
九頭竜川に沿って走る光景から、えちぜん鉄道ではなく九頭竜鉄道というネーミングのほうがよいのではないかという話もありましたが、愛称で簡略して呼ぶと、えちぜん鉄道の場合はえち鉄ですけども、九頭竜鉄道の場合はくず鉄と呼ぶので、ちょっと具合が悪いとしてえちぜん鉄道になったとも聞き及んでいます。
2期目には、中心市街地の整備
を進める一方、行財政改革に果敢に取り組まれました。
3期目は、恐竜渓谷ふくい
勝山ジオパークの認定や、
子育て環境日本一への取組
をされたことです。この
子育て日本一の福祉政策は、全国的にも高く評価されたと思っています。
4期目には、新
体育館ジオアリーナの建設や
高齢者福祉対策、北谷町の振興等に成果
を上げられました。新体育館の建設は、壮年会の総会や体育協会の総会で、必ずといってよいほど毎年必ず誰かが発言し、提案される最重点要望事項でした。現在、私も週3日から4日は
ジオアリーナを利用し、健康と体力の増強に利用しています。
また、これからは冬季に入りますが、雪の中
を歩くのは危険なため、より安全な
ジオアリーナの2階の周遊回路
を、若者から年配者まで多くの人たちが自分のペースで歩いておられます。
ジオアリーナの建設は、まさに市民の健康維持に大いに貢献しています。
5期目には、下町の下後区に「旬菜食祭 花月楼」
を復活させ、長尾山の恐竜博物館前には
ジオターミナルを建設し、また道の駅「
恐竜渓谷かつやま」
を建設しました。
中部縦貫自動車道勝山インター近くに建設した道の駅「
恐竜渓谷かつやま」、
県立恐竜博物館前の駐車場に建設した観光案内・
飲食物販施設「
ジオターミナル」、
中心市街地誘客拠点「旬菜食祭 花月楼」のいわゆる3拠点での事業展開が
観光まちづくりの推進力
を増強し、観光の産業化への力強い
ステップアップになると認識しています。
人口減少対策は全国的な課題であり、勝山市だけの案件ではありませんが、いずれにせよ市の存亡
をかけたテーマでありますから力
を注いでこられたと思います。ただ、直接的な成果が結びついていないのは残念です。
しかしながら、
子育て環境日本一を目指した政策や子どもがすくすく育つ環境
をつくってこられ、私が議長
をした2年間に、
子育て日本一の政策
を勉強したいと
全国各市町議会の議員が数多く勝山市に行政視察に来られて、そのたびに歓迎の挨拶
をさせていただきましたが、その都度誇らしく感じました。
企業誘致による地元若者の就業支援、並びに定住化促進策でも成果
を上げています。高島の工業団地や鹿谷町保田の工業団地に、新規あるいは地元企業の施設の拡充や建設に力
を注いできましたが、現在は道の駅隣接地での産業団地の造成工事も今後の楽しみとして期待されます。
小中学校の再編問題については、大野市では改革案
を市民に提示したものの、いろいろと課題があって市民から反発
を受けていますが、勝山市においても慎重かつ積極的に進めなければなりませんが、子どもの数は確実に減少傾向にありますし、現体制ではいろんな面で障害となる例が出てくるものと思慮されますので、小学校の再編はそれぞれの学校区の保護者、地域住民の意思
を尊重して対応し、中学校
を勝山高校の敷地あるいは隣接地とする現在の案
を評価したいと思います。
このほかにもまだまだ例に出したい話がありますが、山岸市長自らが5期20年
を振り返ってお話しいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
○議長(松山信裕君) 山岸市長。
(市長 山岸正裕君 登壇)
○市長(山岸正裕君) おはようございます。
丸山議員からは、5期20年にわたっての市政について、現在の心境のお尋ねがありました。お答えする前に、今ほどはこの20年間の政策と実施してきました諸事業に高い評価
をいただきましたこと
を深く感謝申し上げます。
さて、私が市長に就任した年、平成12年、西暦2000年は、ミレニアムとも言われた新しい世紀の幕開けの年でした。21世紀の新しい勝山市
を担う市長として、理想
を掲げ、その実現のための政策に意欲的に取り組んでまいりました。
そのとき掲げましたのは、「あなたと一緒に21世紀の勝山
をつくります」というキャッチフレーズのもとに
ふるさとルネッサンスを理念に掲げ、市民と一丸となって展開してきた
エコミュージアムを初め
子育て支援策などのソフト事業、並びに新
体育館ジオアリーナを初め市民が望んでいた真に必要な諸施設等の整備等
を、20年間にわたって進めてきました。この間、健全財政
を維持しながら今日に至ることができましたのは、市民の御支援とともに議会の御理解のたまものであると深く感謝
を申し上げます。
しかしながら、振り返りますと、市長就任直後から対処しなければならない数々の問題・課題が山積しておりました。大変厳しいスタートであったと思っております。
最大の課題は、平成17年度末に期限が迫っていた合併特例法による市町村合併にどう対処するのか、そして喫緊の対応
を迫られていましたのは、就任して僅か半年の間に2度の正面衝突事故
を起こして全線運行停止となった京福電鉄の存廃問題、さらには坂東島にあった
市営ごみ中間処理施設である
クリーンセンターの稼働停止とその後の解体撤去、これに伴って毎日排出され続ける生活ごみの処理
をどこでどうするのかという生活の喫緊の問題であります。いずれの問題も絶対避けては通れないだけに、全力でその対処に当たりました。
当時は、時間的猶予がない中での対応などに、やり方が独断で強引過ぎると議会からの反発
をかったことなどから、2期目の市長選挙において、私の再選
を阻むべく、当時の助役
を次期市長候補に立てた選挙戦に突入いたしました。相手方は県会議員2人、大多数の市会議員、
市役所職員組合、建設業界、農政連、青年会議所のメンバー等が対立候補の支援に回りました。
全く四面楚歌の状況ではあったんですが、私はこの時、これで市長
を降ろされるのであれば、そのような勝山市及び市民、そして市役所にも何の使命感も未練もないと覚悟
を決めて選挙戦に臨みました。この結果、投票率78.1%、各得票数1万445票、対立候補に3,460票の差
をつけて当選しました。私が信じていた市民の常識の勝利であったわけです。
このときの覚悟が、その後の私の信念となり、断じて行えば鬼神も之
を避くという言葉
を今も信条としております。したがって、前回221票差に迫られた選挙においても、自分
を偽らず、断じて行ってきた結果の評価であり、これで駄目なら何の未練もないという心境でありました。
振り返ると、私の人生75年は、全て常在戦場であったと思います。とりわけこの20年の市長としての期間においては、常に戦いの日々の連続でした。市民生活の安寧平穏
を保つために、市政のさらなる発展向上のために、ひるむことなく戦いに挑んできたのであります。
今ここで駆け抜けてきた20年
を振り返ると、多くの市民、思い
を共有する市議会議員の有志の皆さん、市役所のひたむきな職員、このような同志の皆さんの御支援、御協力があって、この20年
を終えることができるのだと重ねて深く感謝と御礼
を申し上げます。
以上、心境の一端
を申し上げまして答弁とさせていただきます。
○議長(松山信裕君) 丸山議員。
(12番 丸山忠男君 質問席登壇)
○12番(丸山忠男君) ありがとうございました。心の中まではなかなか分からないので、その心情に深く感銘しました。
トップというのは、もう逃れることのできない地位なので、私も経験がありますけども、そのときの苦しさはなかなか吐露できないものですけども、今まではありがとうございました。
今後は、私の所属するゴルフクラブに加盟していただいて、共にゴルフ
を切磋琢磨していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは2点目でありますが、コロナ禍における観光の産業化についてであります。
勝山市の観光の産業化については、
中部縦貫道勝山インター近くに建設した道の駅「
恐竜渓谷かつやま」、
県立恐竜博物館前の駐車場に建設した観光案内・
飲食物販施設「
ジオターミナル」、
中心市街地誘客拠点「旬菜食祭 花月楼」の3拠点での事業展開が、
観光まちづくりの推進力
を増強し、まさに観光の産業化への力強い
ステップアップになると認識しています。つまり、
ジオターミナルで恐竜博物館に訪れる年間90万人規模の観光客、
スキージャム勝山に来られる20万人
を市内へ導き、花月楼がまちなかでの受皿になります。
そして、道の駅は
中部縦貫自動車道勝山インターチェンジ近くの立地
を生かし、市の玄関口となります。つまり、観光消費額
を押し上げ、産業として成立させるための拠点が今年出そろったことになります。ただ、問題はコロナ禍において、今後は何が必要なのかという心配があります。
市内への観光は通過型であり、魅力ある施設、楽しめる場所
を提供して、観光客にゆっくりとしたプラン
を提供して宿泊してもらう必要があります。この宿泊施設の確保が今後の課題といえます。
統計によれば、
県立恐竜博物館を筆頭に、市内観光地には昨年1年間に約221万人の観光客が訪れているそうですが、市内での宿泊者数は約10万人となっていて、勝山市に来られる観光客の数に比べると少ないため、大変もったいないと多くの方々がそう感じておられると思います。その数
を増やすことができれば、食事や追加の観光で消費額は確実に増えるのではないかと思います。
そこで、現在、勝山市では土地開発公社が道の駅の隣接地の整備
を行い、民間が体験イベントにも活用できる
イチゴ栽培ハウスなど
を整備するのに加え、ホテル
を誘致する構想もあります。さらにまた、
県立恐竜博物館が立地する
長尾山総合公園の整備にも期待がかかります。
新型コロナウイルス対策での3密回避など
を想定し、市長は6月定例会で、自然に親しめる
ライトアウトドア施設の整備など
を検討すると述べ、
オートキャンプ場などの誘致
を示唆していました。
長尾山の第2期エリア工事については、市の財政事情からして全く不可能という声が多く聞かれ、なぜあのようなエリア
を設定したのかなどとの声も聞かれましたが、今回の民間活力
を導入して開発
をする案は大変魅力的であり、構想の実現の見通しに希望が見えてきたかと思います。
観光でどれほど市内の事業者に恩恵があるのか、コロナ禍で今後が不透明との声もありますが、ホテルやレストランの建設は、農産物や物品の需要が生まれますし、雇用の創出にもなります。
中部縦貫自動車道、新幹線開業などで、さらに観光客は増えると思います。
Park−PFI・
公募設置管理制度、つまり民間資本
を活用したかつやま恐竜の森(
長尾山総合公園)
整備運営事業の概要説明会が、去る11月24日、商工会議所において開催され、私も出席
をしてきました。約30人が出席し、木下技幹以下都市建設課の説明に出席した人たちも大変興味深く聞いていました。今後に期待したいと思います。
観光はインバウンドだと言っていた人たちも、このコロナ禍ではなすすべもありません。当面は続くものと覚悟すれば、国内の観光客の掘り起こしに努力し、十分なコロナ対策
を行って、現在続いている感染者ゼロ政策
を続けて乗り切っていただきたいと思います。
新しい市長が誕生した今、まさに正念場
を迎えるわけですが、ここは一つ理事者がどのように臨もうとしているのか、担当者の見解
を伺います。
ちなみに、
日本交通公社観光政策研究部長主席研究員の山田雄一氏は、今後の観光振興にはどのような打ち手があるのか、それには観光振興の枠組みの再構築が必要と提言しています。そのポイントは、観光客
をどれだけ呼び込めるかではなく、観光客
を丁寧に選んで呼び込むこととし、次の4点
を挙げています。
1、地域単位の感染症対策とその見える化。
各業界や地域で策定された感染症対策のガイドライン
を遵守し、その有効性と併せて観光客と地域住民に分かりやすく伝えます。安心感・信頼感
を持って観光
を担えてもらう仕掛けが必要です。
2、感染症対策に対応した観光の顧客管理(CRM・カスタマーリレーションシップマネジメント)
感染症対策は、受入側の努力だけではなく、旅行者の協力が不可欠です。しかし、どんなに対策
を講じても、地域住民の観光がウイルス
を持ち込むという意識は残ります。その恐怖
を軽減するには、観光客
を感染リスクの低い人に誘導していく仕組みづくりが必要となります。旅行に備えて行動自粛
をしている人は感染リスクが低いとし、旅行前からトラッキング
をかけるなど、旅行者と事業者、住民に安心感
を持ってもらえる観光誘致
を行うことです。
3、量でなく質、関係性
を主体とするマーケティングへの転換。
地域が観光に取り組む目的は、コロナ後であっても変わらず、観光振興は必要です。その際は、低価格による人数増しでは豊かにならないという課題対応が不可避となります。コロナ禍の生活では、テレワークや地方のよさの見直しなど、人々の行動や考えに変化が生じました。この価値観のリセットに乗じた量から質の向上に取り組みます。観光
を超えた半定住の促進や、観光客に対して訪問地に対する一定の責任
を求めるレスポンシブル・ツーリズム、責任ある観光に取り組む機会でもあります。
4、新たな官民連携・体制の確立。
新たな取組
をするための官民連携です。DMOが行政と事業者間の会話
を成立させ、地域住民や観光客、社会・メディアへ対応します。山田氏は、こうしたポイント
を伝えながら、今後の対応の前提として感染対策の重要性
を強調しています。観光振興においては、観光産業は自分たちのことしか考えていないと思われると、今後の観光振興における問題の火種になるとの危惧
を示し、住民から観光が悪者にされない取組
をすべきと訴えています。
こうした意見
を踏まえまして、担当理事者の見解
を伺います。
○議長(松山信裕君)
北川商工観光・
ふるさと創生課長。
(商工観光・
ふるさと創生課長 北川昭彦君 登壇)
○商工観光・
ふるさと創生課長(北川昭彦君) コロナ禍における観光の産業化についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全国的に観光業は大きなダメージ
を受けており、勝山市においても恐竜博物館の休業
を初めとする観光施設の休業もあり、宿泊業や飲食業及びその他産業においても春先から観光客が大幅に減少し、大きな影響が出ております。
そのような中、国は観光業
を救うために
GoToトラベル事業及び
GoToイート事業を推し進め、この波及効果により夏以降、徐々にではありますが回復の兆しが見られております。
勝山市におきましても、6月20日の道の駅のオープン以降、人数制限つきではありますが恐竜博物館の再開といったことがありましたことから、夏以降に
観光入込み客数の回復が見られております。
しかしながら、11月以降、
新型コロナウイルス再度の感染拡大が起こり、今後もこれ
を踏まえ、防止対策
を講じつつ、慎重に観光業の回復
を進めていく必要があると考えております。
勝山市においては、これまでに飲食店や宿泊施設
を初めとする市内事業者に対しまして、
飛沫感染防止対策に係る費用
を支援する
新型コロナウイルス感染症対策店舗整備支援補助金の創設や、福井県と連動した
新型コロナウイルス感染症防止推進宣言ステッカーの導入によりまして、
感染拡大対策を強化しつつ、勝山市独自の
宿泊キャンペーンの実施や
プレミアム付きお食事券の販売など、
感染拡大抑制と経済活動の維持の両立、いわゆるブレーキとアクセルの使い分け
を進めてまいりました。
しかし、
新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な分野で
パラダイムシフトをもたらし、日常生活、仕事、余暇の過ごし方などが大きく変わってきています。
勝山市は、御存じのとおり、白山連峰に連なる山々に囲まれ、九頭竜川の清流がまち
を潤し、市域全体が
日本ジオパークに認定されている自然豊かな田園都市でございます。その中にあります勝山恐竜の森は、現在、1期事業約85ヘクタールの中に
県立恐竜博物館、
エンターテイメント施設のディノパーク、化石発掘体験ができる
ドキドキ発掘ランドや
ジオターミナルなどの施設と園内道路や駐車場
を持ち、この既設の面積
を除きましても、まだ十分開発可能な面積が残っていると考えております。
さらに、2期事業エリアには、
都市公園用地として51ヘクタールの未買収用地もありまして、今後の事業展開にも生かせる可能性があるということで、令和5年度に予定されております
福井県立恐竜博物館のリニューアルに合わせた再整備も必要であると考えております。
この恐竜の森では、ワーケーションなど新しい考え方、いわゆるコロナ以降の
パラダイムシフトによる新しいフェーズに対応するため、
エンターテイメント性を備えた魅力ある宿泊機能の整備も含めた長期滞在型の公園
を目指して、民間の活力
を導入し、それ
を生かしたPark−PFI方式での整備
を今現在視野に入れているところでございます。
また、道の駅エリアにおきましても事業展開が可能な土地
を確保しており、これらの地の利
を生かして北陸新幹線の県内開業、
中部縦貫自動車道の全線開通など
を大きなチャンスと捉え、コロナ以降の新しい観光の方向性
を踏まえて観光消費額
を増大させ、地域経済の活性化が図れるようDMOとも協力し、山岸市政
をベースに新市長のもと、観光の産業化
を一層推し進めてまいります。
○議長(松山信裕君) 丸山議員。
(12番 丸山忠男君 質問席登壇)
○12番(丸山忠男君) 今、北川課長から担当者としての力強いメッセージ
を頂いたので、私も先ほど申し上げましたとおり、この第2期長尾山エリアの開発
を非常に期待しています。
やはり、勝山市だけでは、官だけでは大変難しいもの
を官民共同でというPFIパーク方式で乗り切っていけば必ずできると思います。ただし、国の性向もありますけども、たくさん観光客も来られると思います。そういった観光客
をお迎えするのには、完全なる対策が必要ですので、その対策
を怠りなく、現在の勝山市感染者ゼロという政策のまま突っ切っていただきたいと思います。終わります。
○議長(松山信裕君) 次に、竹内和順君の質問
を許可いたします。
○議長(松山信裕君) 竹内議員。
(7番 竹内和順君 質問席登壇)
○7番(竹内和順君) おはようございます。新風会・公明の竹内和順でございます。
このたびの勝山市市長選挙におきまして水上実喜夫氏が当選されましたこと、心よりお祝い申し上げたいと思います。
また、今期で最後となります山岸市長におかれましては、この5期20年間、勝山市
を引っ張ってきていただき、リーダーシップ
を発揮されましたことに対しまして、敬意と感謝
を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
今ほどは、丸山議員より山岸市政の5期20年間の振り返りというお話がございましたけど、私は山岸市政において
エコミュージアムについて特に質問
をさせていただきたいと思います。
平成12年に山岸市長就任以来、進めてこられました
エコミュージアムによる
ふるさとルネッサンスの実現
を基本理念に、勝山市が地域主権の時代にふさわしい自立した自治体としてさらに進化するするため、市民と一体となって
エコミュージアムによるまちづくり
を進め、市民の元気
を創造し、ふるさとの魅力
を醸成すること
を目指してこられました。
エコミュージアムとは、市民自らがまちの魅力
を発見し、それ
を磨いてアピールしていく事業のことで、持続可能なまちづくりの一環としての施策と理解しています。
日本全体で少子高齢化が進展し、地域における人口減少問題が喫緊の課題であり、勝山市においても人口の減少が急速に進んでおり、人口減少が地域経済の縮小
を呼び、経済縮小が人口減少
を加速させるという負のスパイラルに陥ろうとしています。
勝山市においても、こうした状況
を踏まえ、人口減少問題の克服・緩和に向けた地方創生の実現に向けた総合戦略が組まれたものと考えます。この市長就任期間の5期20年間
を振り返り、
エコミュージアムによるまちづくりの構想についての思いのほど
をお願いしたいと思います。
○議長(松山信裕君) 山岸市長。
(市長 山岸正裕君 登壇)
○市長(山岸正裕君) 先ほど丸山議員にお答えしましたように、私は「あなたと一緒に21世紀の勝山
をつくります」というキャッチフレーズに、市民協働型、市民参加型の市政
を展開すること
を目指しまして、就任直後から、
ふるさとルネッサンスの理念
をその施策の柱として掲げました。
さらに、この
ふるさとルネッサンスの実現に向けて、まちづくり
を具体的に推進するための手法として、勝山市
エコミュージアム構想を提唱したのであります。この構想のアイデアソースは、当時、勝山青年会議所の理事長でした中西浩介さんからいただきました。彼から熱心な話
を聞くほどに、私が考えていた勝山市のまちづくり、
ふるさとルネッサンスの理念
を具体化するのにぴったり整合する手法だと直感いたしまして、さらに構想
を練り上げました。
それは、勝山市全域
を屋根のない博物館と捉えて、その中の各地区は博物館
を構成しているそれぞれのブースであり、地区民はブース
を盛り上げる学芸員のように意欲的にその活動に参加するという構想であります。
現在の勝山市は、御承知のように、昭和の大合併前の1町8か村、それ以前に勝山町と合併した猪野瀬村
を含めると10地区の集まりです。それぞれの地区が固有の風土と歴史
を持っております。
しかし、その価値
を認めて継承しなければ、いつかは忘れ去られてしまいます。そこで、自分たちが生まれ育った土地の過去
を遡って、その中に有形無形の価値
を探し出し、それ
を地域の宝として確認し、広くアピールしましょう、小学生からお年寄りまで、全員でその地域固有の宝
を再発見しましょうと呼びかけました。
また一方、この事業
を市の根幹政策に位置づけるためには、第4次総合計画に入れ込むことが必要でした。しかし、私が市長に就任したときには、既に総合計画の基本構想は出来上がっていたために、平成13年3月
を策定目標として、検討
を進めていた基本計画
を再度精査することといたしまして、平成13年度の1年間
をかけて総合計画の全面的な見直し
を実施いたしました。
そして、既に出来上がっていた基本構想の理念
を軌を一にする
ふるさとルネッサンスの理念に沿って、その手法の一つである勝山市
エコミュージアム構想の考え方
を基本計画で具体化したのであります。
基本計画では、これまでの議論
を踏まえて、勝山市
エコミュージアムを推進していくための主要施策について盛り込むとともに、勝山市
エコミュージアム推進計画
を今後の勝山市まちづくりの基礎とすること
を明記しております。ここまでが
エコミュージアム誕生の原点であります。
そして、平成14年10月に勝山市
エコミュージアム推進計画が策定され、私はその序文にこのように記述いたしました。
戦後の復興、高度成長、そしてバブル経済に至るまで、我が国はひたすらものの豊かさ
を追求してきました。しかしながら、21世紀
を迎えて、豊かさ
をはかる尺度が明らかに変わり、価値観の見直しが始まっています。勝山市の復興、再生には、この新しい価値観に基づいた豊かさが求められております。
では、勝山市の豊かさとは何でしょうか。市民の皆さんとともにそれ
を探し出して、発掘し、市民自らがしっかりと認識することから第一歩が始まります。
勝山市独自の自然や風土、伝統や歴史、そしてこの地に培われてきた特有の文化とコミュニティによって成り立っている地域の力、それら
を再発見することによって、勝山市の魅力ある個性と特性
を自信
を持って表現することができるのです。それは、地域の誇りにもつながります。
地域に誇り
を持つ人々
を一人でも多く増やしていくことは、まちづくりにとって非常に大切なことです。誇り
を持つことによって地域の伝統・文化の継承保存や地域環境の保全、さらには地域づくりに取り組む住民の自主性が喚起されます。そして、過去の遺産だけではなくて、現状
を見詰め直し、自信
を持って未来へと発展させていく新しい視点が開けてきます。
エコミュージアム構想によるまちづくりは、このような新しい価値観による豊かさの実現
を目指しています。市民のアイデンティティー
を確立し、生き生きと、こころ豊かに安心して暮らすことができる、誇りの持てるまち
をつくっていきます。そして、勝山市の新しい活力の創出につなげていきます。
このようにスタートいたしました勝山市
エコミュージアムは、市内10地区にまちづくり団体が設立されまして、それ
を構成する勝山市
エコミュージアム協議会が組織されました。
そして、各地区では、様々な有形無形の事物
を確認、発掘すること
を目的とした、地域遺産のマップや看板
をつくって、遺産巡りウォーキングなどによって再発見した地域の遺産
を地域の宝として再認識することから始まりました。
わがまちげんき発掘事業として始まったこの3年間の取組は30事業に及び、今も定着している代表的なものとして、遅羽町の地域住民がカタクリの花の探勝登山コース
を整備管理する事業、北谷町の冬の保存食、鯖の熟れ鮨し
を地域特産品として復活し販売につなげた事業、また荒土町では、地域の産業であった木炭生産
を炭焼き窯で復活した事業、及び野向町の昔栽培していたエゴマ
を復活して、えごま油
を生産する事業などがあります。
平成17年度から平成19年度の3年間は、げんき創造事業、平成20年度から平成22年度の3年間はげんき発展事業として展開いたしました。
そして、次の平成23年度からは、10年間のまちづくりの指針となる第5次勝山市総合計画の事業年度と重なったことから、その基本理念に、第4次に引き続いて、
エコミュージアムより
ふるさとルネッサンスの実現、「小さくてもキラリと光る誇りと活力に満ちたふるさと勝山」
を掲げました。
こうして10年が経過いたしまして、言わば第2期に入った
エコミュージアム事業は、装い
を新たにしたわがまち魅力事業として第5次勝山市総合計画に組み込み、平成23年度から平成25年度の3年間
を魅力醸成事業、平成26年度から平成28年度まで
を魅力発酵事業、そして、現在平成29年度から平成31年度まで魅力発散事業として引き継いで展開しております。
これまでの20年間、ニーズ
を生かして参加しやすくするために、3年ごとに様々な事業の改良
をしてまいりました。事業対象者
を地域に捉われることなく、NPOや市民団体にも拡大し、さらに補助制度
を一律交付型から
エコミュージアム協議会と協働して公開
審査を経て補助額の決定
を行う企画提案型の方法としております。
また、チャレンジ部門
をつくって、若い人や中高生へも参加
を呼びかけ、参加グループの幅
を広げたことや、活動の自立
を誘導する方策として内容
を精査して助成率
を年々下げていくこと、環境に配慮した事業
を推進するための環境加算助成金
を設けることなど、事業内容の改定も行ってきております。このような改定は、会員で構成する
エコミュージアム協議会の中で協議・決定しております。
このように、様々な経過があって、市民が実施した事業の総数は、現在まで92団体が383事業
を行い、その事業に対する助成額の総合計は1億1,700万円となっております。
御承知かと思いますが、幾つか例
を挙げますと、白山平泉寺の由緒と興亡
を歴史漫画として出版した事業や、越前禅定道修験者マラソン、クリーンアップ九頭竜川イベント、左義長ばやし保存会による後継者の育成講習会、地域の伝統行事谷のはやし込みの復活に対する助成、音楽家のたまごたちコンサート、北部中学校生徒の環境活動等、内容もバラエティに富み、多岐にわたっております。
また、前述した鯖の熟れ鮨しは企業組合、えごま油は株式会社
をつくって地域特産品として販売体制
を確立し、地域産業として成長いたしました。
エコミュージアムのエコの概念はエコロジーでありますけれども、これらの復活はエコノミーとしても地域の活力
を引き出しました。
さらにユニークな事業は、北谷町小原集落の再生と活性化プランが挙げられます。人口僅か1人の限界集落で、古民家再生やエコツーリズムに取り組んでいる市民グループが、
エコミュージアム事業
をきっかけとして成長し、平成27年にJTB交流文化賞最優秀賞、平成28年に総務省のふるさとづくり大賞内閣総理大臣賞
を受賞いたしました。
18年にわたる事業経過の中で、エポックメーキングなことは、2009年10月に勝山市全域
をエリアとした恐竜渓谷ふくい
勝山ジオパークが
日本ジオパークに認定され、その活動
をエコミュージアムと共存させたことであります。
ジオパークとは、御承知のように、大地の公園の意味でありますけども、近年、
日本ジオパークネットワークでは、地質遺産
を含む様々な地域の資源
を生かしてジオパークに人
を呼び、交流
を盛んにしてまちづくりに生かすこと
を大きなテーマにしております。
勝山市では、長年培ってきた
エコミュージアムでのまちづくり活動の手法
をこのジオパークに生かすために、ジオパーク協議会の中に
エコミュージアム協議会
を組み込み、言わばジオパーク活動の原動力としているのであります。
活動の成果の一つとして、市民と行政が一体化して、観光の産業化
を図る第三セクターの
観光まちづくり株式会社が平成29年6月に設立され、日本版DMOの認可
を受けて事業
を開始しております。
このように展開してきた
エコミュージアムからジオパークに至る最大の効果は、この理念
を小中学生の教育に生かして、郷土の歴史学習やESD、これは持続可能な開発のための教育でありますけども、これなど自然環境の保全活動に取り組んできた結果、勝山市が好きだという生徒の割合が増えてきたことであります。
市教育委員会が、昨年度、市内の小学3年生から中学3年
を対象に取ったアンケートによると、約9割が住んでいる地域が好き、地域に誇れるものがあると答えており、また、約8割が地域の役に立ちたいと考えています。ふるさとに愛着と誇り
を持った次世代が着実に育っていることに、未来への大きな期待
を寄せております。
これまで
エコミュージアム活動に参加していただいた全ての方々に心から御礼
を申し上げます。その中の一人として、松山市議会議長には、議員就任前の平成17年から平成19年まで、2代目の協議会会長として御尽力
を頂き誠にありがとうございました。この場
をお借りしまして厚く御礼
を申し上げます。
ちょっと長くなりましたが、私の根幹政策であります
エコミュージアムについて質問がございましたから、ちょっと熱が入った答弁になりました。どうも本当に長い間、ありがとうございました。よろしくお願いします。
○議長(松山信裕君) 竹内議員。
(7番 竹内和順君 質問席登壇)
○7番(竹内和順君) 本当にどうもありがとうございました。
私もこのような場席で議員として、市長そして行政とお話
をする機会
をいただいて、この
エコミュージアム構想、
ふるさとルネッサンスでのまちづくりというのが一番印象に残っています。
今ほど市長よりるる382事業、改革・開拓
をされてきた方だとつくづく感じます。勝山の豊かさとは何かというお話がありましたけど、地域の誇りというお話も、私も福井にずっと勤めていて、余り勝山には縁というか、考えなかったんですけど、このような形で勝山って本当にいいとこだというのはつくづく感じさせてもらいました。市長の思いが、市の行政の方と地域の方とが一体となって、このまちづくり
を実現されてきたんだと思います。
新市長におかれましても、その思いといいましょうか、引き継いでいただき、さらなる新しい勝山
をつくっていただきたいということ
を大きく期待したいと思います。
それでは、2点目でございますけど、
新型コロナウイルスによる財政の影響についてお尋ねしたいと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大により、全国の都道府県と市区町村の88%が財政悪化
を見込んでいると、全国自治体のアンケートで分かったと、このほど新聞報道がされています。
感染防止対策や冷え込んだ地域経済の活性化策の財政負担に加え、今後の税収減
を懸念していることは、勝山市にあっても例外ではないと思われます。自治体支援としては、政府は総額3兆円の地方創生臨時交付金
を創設していただいたものの、交付金だけでは賄い切れず、財政調整基金
を充当せざる
を得ない自治体も出てきています。
福井県は、外出自粛等による消費の落ち込みや企業業績の悪化が見込まれ、県税収入の大幅な減少が懸念されると、また福井市は、来年度の当初予算編成が困難になると予想されるとアンケート回答されています。
また、仕事や雇用
を失い、生活に困窮する人々の増加
を防ぐとともに、ウィズコロナに適応した社会経済システム
を構築するため、財政支出の拡大は避けられないと国に対策
を求め、交付金の追加あるいは交付金の増額
を求める声も出ています。
もちろん、国にばかり求めるのではなく、自治体独自の策として、地域経済の回復による税収増に向けて中小企業
を支援するデジタル化による業務効率化、庁内倹約、意識啓発と経費削減等の回答も見られます。当市の懸念材料、そして財政再建策
をお伺いしたいと思います。
また次に、令和3年度新年度予算編成についてお尋ねしたいと思います。
国において年末に決定される当初予算案についても、過去最大だった令和2年度の102兆6,580億円
を上回る可能性が高くなっている一方で、地方財政収支では、原資となる国の税収減少等により地方交付税総額が減少し、地方財政の急激な悪化は避けられない見通しです。
このように、国・県の予算編成等が明らかでない現段階において、本市の財政運営について的確な見通し
を立てることは極めて困難ですが、歳入面では、その基幹
を占める地方交付税の削減が見込まれ、さらに、市税等についても、
新型コロナウイルス感染症の影響等により大幅な減少
を余儀なくされることから財源不足は明らかであり、新年度予算編成に対しては、かつてない厳しい状況に陥ることが想定されます。
こうした厳しい中にあっても、
新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と、新たな日常の構築に向けた地域経済の活性化の両立、将来
を見据えたまちづくり
を進めていく必要があり、より効率的・効果的な財政運営が求められると思います。
以上
を踏まえ、令和3年度予算編成についての市の見解
をお伺いしたいと思います。
○議長(松山信裕君) 小沢財政課長。
(財政課長 小沢英治君 登壇)
○財政課長(小沢英治君) 私からは、まず令和2年度の
新型コロナウイルス等々による財政の影響についてお答え
をいたします。
本年1月の国内での感染発症以降、感染が全国に広がり、3月2日には国からの要請
を受け、全国の小・中学校、高校等で休校、福井県でも3月18日に感染第1例目が確認され、4月16日には緊急事態宣言、5月14日に解除されたものの、全国的に見れば、今日現在も感染拡大傾向が続いております。
このような中、市長の一刻も早い不安の払拭や経済対策が必要という考えから、国の対応
を待たずして4月17日付、専決予算
を編成し、中学生以下のお子さん1人につき6万円
を給付するかつやまっ子元気応援臨時給付金、また飲食店
を応援するための勝ち山飯お持ち帰り・出前キャンペーン事業などに取り組みました。
また、国の補正予算により国民全員に1人10万円
を給付する特別定額給付金事業についても、1日でも早く市民に届けたいという市長の指示のもと、4月30日付で関連予算
を専決処分すると同時に、早期の給付完了
を目指しまして職員一丸で取り組み、県内自治体では最速の8月7日に全振込み
を完了したところであります。
その後も6月、7月専決、9月、そして今回の12月補正を通じまして、議員各位の御意見や御理解
を頂く中で、例えば、高校・大学生への特別奨学金制度の創設、これは特に議員の方々の意見に即応して取り組んだ事業でございます。
また、これらのほかにも教職員
を含めたGIGAスクール構想1人1台パソコンの導入、医療・福祉従事者等への支援、中小企業や個人事業主等への利子補給や事業継続応援給付金、飲食店等への飛沫対策補助金、地域の活力やコミュニティ
を取り戻すための地域活動再生交付金、公共交通機関への支援など、60
を超える感染症対応事業
を展開しております。その事業費につきましては、総額33億5,000万円余りになっており、これらの事業費の財源につきましては、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
を初めとする国庫補助金や補正予算債等で措置しております。
この地方創生臨時交付金につきまして、少し詳しく御説明
を申し上げますと、人口など一定のルールにより算定され、全自治体に交付される第1次、第2次交付金分約5億1,200万円と、国の補正予算に伴うコロナ対応補助事業
を実施した場合、その地方負担相当額が加算算定される第3次交付金分から成り立っており、当市では第3次分として約1億2,600万円の追加交付
を見込んで予算化しております。
特に、この第3次交付金の中では、新たに普通建設事業
を実施した場合、その地方負担額に後年度財政措置率の高い補正予算債
を充当できるとした上で、ソフト事業と同じく地方負担額全額が交付金に加算され、事業費以上の財源が確保できる仕組みになっております。県内9市では、唯一勝山市だけがこの制度
を活用し、県内最多の約1億1,400万円が追加加算される見込みでございます。
このような財源確保策
を講じることで、先ほど申し上げました事業費総額
をおおむねカバーできると考えております。
次に、コロナ禍における令和3年度予算編成についてお答えいたします。
総務省が毎年、地方公共団体の予算編成の指針として公表している地方財政の課題、いわゆる地方財政収支の仮試算でございますが、地方税は過去最大と見込んだ令和2年度の40.9兆円から38.2兆円と
新型コロナウイルス感染症の影響から大幅な減収見込みとなっており、加えて交付税の原資となります国の交付税特別会計入り口ベースでの国税4税法定率分も1.4兆円の減という関係上、交付税特別会計出口ベースでの財源不足
を解消するため、赤字国債であります国の臨時財政対策債
を令和2年度比2.1兆円増額いたしまして、現行の地方交付税制度の仕組みとして地方が発行する臨時財政対策債も含めますと、地方交付税が増額と示されております。
当市においても、現在、予算編成作業の中で精査中でありますが、コロナ禍の影響は先日の全員協議会で説明させていただきましたとおり、中期財政見通しの状況と見込んでおります。
市民税につきましては、リーマンショック後と同じ程度の影響が出ると見込んでおり、固定資産税についても経営者支援対策として減額制度が導入されることになっておりますので、全体で大きく減額になる見込みでございます。
地方消費税交付金等も減額が見込まれ、地方特例交付金等にて補填される額
を考慮しても、コロナ禍の影響額では約1億円弱の一般財源が減額となると見込んでおります。
加えて令和3年度につきましては、固定資産の評価替えの年度に当たります。これは大きな減額の要因と勝山市においてはなります。また、普通交付税の算定も、令和2年度国勢調査人口に置換えになりますので、この人口減だけでも約1億5,000万円前後の減額になる見込みでおります。当然、財政運営
を取り巻く環境はさらに厳しいと考えております。
しかしながら、将来の新しい勝山に向けた投資につきましては、着実に積み重ねていくことが重要であります。令和3年度当初予算においては、10月に各課に通知いたしました予算編成方針でも、シーリングの設定は行っておりません。シーリングといいますのは、俗に言われます要求上限額というものですが、これは行わずに、その要求
をもとに、現在、予算編成作業
を行っております。
一般財源が減収になるということで新規の事業
を抑える一方ではなく、これまで築き上げてきました国や県とのパイプ
をさらに太くし、新たな財源
を確保する中で、キラリと光り市民の笑顔あふれる勝山になるよう、本格的な観光の産業化など新たな施策にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
併せてデジタル化の推進による行政の高効率化にさらに努め、さらなる行革に取り組んでいく中で、長期的な展望に立った基金の活用なども視野に入れて、収支バランスや財政規律
を重んじた財政運営
を行ってまいりたいと考えております。
○議長(松山信裕君) 竹内議員。
(7番 竹内和順君 質問席登壇)
○7番(竹内和順君) どうもありがとうございました。
コロナ禍における財政の影響というようなことで質問させていただき、現在、勝山市では、おかげさんで感染者ゼロという、市民の皆様、行政の皆様共々頑張ってきている感じでありがたいと思います。
でも、その中で財政の逼迫、削減でしんどいんですけど、財政課長より、平生からの県、国とのパイプがあればこそ、そんなに勝山だけいただいたお話もありましたし、すごいなという感じ
をいたします。
また、令和3年度の予算編成においても、厳しい中にも勝山独自、シーリング
をしないという上限
を設けずに、さらなる企画
をとのお話もあり、よく言われるこの機
をチャンスと捉え、さらなる事業
を展開していってもらえると期待したいと思います。
三つ目ですけど、健康長寿について質問させていただきたいと思います。
人生100年時代、仕事が変わるのと同様に、住む場所
を変える人も多くなってきています。今住んでいるところ、夫婦どちらかのふるさと、はたまた第三の新天地、健康で長生きできる場所はどこにあるのか。日本一健康で長生きできる県はどこなのか。人はどこに住んだら元気に長生きできるのか。
全国47都道府県の平均寿命と健康寿命のランキングが紹介されるようになってきました。長生きの度合い
を測る平均寿命は、もちろん気になるところですが、近年注目
を集めているのが健康寿命でございます。
調査では、この25年で全ての都道府県で平均寿命、健康寿命ともに延びているという結果が出ました。ただし、その延び幅には各都道府県で差が出てきました。つまり、この25年の間、地域間の健康格差は広がったと考えられるというのです。調査グループの代表であります渋谷健司東京大学教授がそのように解説されています。
平均寿命・健康寿命とも上位
を見ますと、ベスト3は滋賀県、福井県、長野県が入っています。幸福度ランキング度1位の福井県や県
を挙げて健康長寿日本一
を目標に掲げる長野県が上位に食い込むのは、納得の結果といえます。
しかし、両ランキングで健康有名県
を抑えてトップに輝いたのが滋賀県でございます。滋賀県の健康寿命推進課担当者は、特別な事業
を行ったわけではありません。科学的根拠に基づいてヘルスプロモーションの理念に沿って地域活動
を行ってきました。県、保健所、市と町がそれぞれの役割に応じてPDCAサイクル
を着実に実行できていますと話しているようでございます。
そこで、勝山市にあっては、健康長寿のまち勝山
を目指して、市民、地域、行政が協力し、第4次健康増進計画に基づき、健康長寿の延伸や生活の質の向上
を目的とした健康づくり
を進めてきて、健康で長生きするための食生活や運動習慣の獲得等、健康長寿に対する市民の皆様の意識も高まってきていると認識しています。
このほど福井県立大学理事長の山田賢一氏のエッセイが新聞に紹介されていました。内容は、福井県立大学杉本学術教養センター長の三世代近居の健康長寿学の研究成果の紹介です。健康長寿
を福井県のブランドにとなったのは、平成12年、2000年の国勢調査において、男女とも平均寿命が2位という結果が出たのがきっかけとのことです。
昔ながらの食べ物、清らかな水や豊かな自然があるから長寿なんだと言えるだろうか。杉本教授らは、福井は昭和20年代前半まで最も平均寿命の短い県の一つであった、したがって、食や環境が長寿
をもたらしているとは言い難いとしています。この研究のポイントは、家族の地域の人のつながりが豊かであるという社会が、心
を、すなわち精神状態に、さらにからだにプラスに作用し、健康長寿がもたらされているということでございます。
特に三世代近居であると申しています。子どもの世帯は、同居しない場合でも、親の近くに居住するケースが多く、今回のアンケートでは、6割近くの人が30分圏内に親か子がいると回答しています。頻繁に行き来し、日常的なコミュニケーション、育児や介護の手助けや見守り、急用や緊急時の援助、継続的な支援等を通して相互扶助的なつながり
を維持していると言われています。近居という社会は、単に昔からの古いやり方
をかたくなに守ってきたのではなく、時代に応じて変化させ、新たに創造し続けているという見方ですと。
最後に、人の距離がキーワードとなって、リモートが浸透し、それは必要な暮らしのイノベーションなのだと思う。ただ、それが少しばかりヘンモナイと感じるのはなぜか。心の平穏にとって、からだの健康にとって、濃密な家族や地域のつながりの社会が欠かせないからだろう。そして、自分にとって大切なものは何か
を、改めて知ることになると結ばれています。
当市の健康長寿に関する見解
をお伺いしたいと思います。
○議長(松山信裕君) 櫻井
健康長寿課長。
(
健康長寿課長 櫻井陽子君 登壇)
○
健康長寿課長(櫻井陽子君) 健康長寿についてお答えします。
市では、令和2年3月に第4次勝山市健康増進計画
を策定し、令和2年度から5年間の健康づくりの目標とその実現のための方策
を位置づけました。この計画は、急速な少子高齢化に伴う子育て環境の変化に対応した支援、人生100年時代
を迎え、若い頃から生涯にわたる健康づくりの推進、医療人材の不足に伴う地域医療の確保など、社会的な背景
を考慮し、積極的に健康づくりに取り組んでいくものです。
また、市民行動目標としてすこやか勝山12か条
を作成しました。その内容は、第3条、しっかり睡眠、ゆっくり休養、減らそうストレス、第7条、あいさつでつながろう!地域の行事に参加しよう!など、心の健康づくりや地域のつながり
を含んだ内容となっております。
この計画と同時に、誰も自殺に追い込まれることのない勝山の実現
を目指して、勝山市自殺対策計画
を策定しました。第4次健康増進計画と自殺対策計画
を推進することで、身体と心の健康づくりに積極的に取り組み、健康長寿で笑顔あふれる健康のまち勝山の実現
を目指していきます。
○議長(松山信裕君) 竹内議員。
(7番 竹内和順君 質問席登壇)
○7番(竹内和順君) どうもありがとうございました。
大分長いこと質問したんですけれども、第4次健康増進計画、最後に言われました笑顔あふれる勝山と言われて、行政も自ら見本といいましょうか、職員の皆さんも笑顔で仕事
をしてもらい、笑顔で対応し、それ
をみんなに振り分け、地域とつながって笑顔の勝山にしてもらえばと思います。ありがとうございます。
それでは、最後4番目の質問
をさせていただきます。イトヨの保全活動についてお願いします。
昨年の9月、平泉寺白山神社境内の御手洗池において、イトヨが生息していることが発見されました。イトヨといえば、今や絶滅危惧種で、全国でも数か所でしか見られないお魚でございます。隣の大野市がイトヨの生息域の南限で、本願清水イトヨ生息地として生息地が国の天然記念物に指定されています。そのような貴重な魚が、ここ勝山市の平泉寺にも生息していることが分かりました。
そこで、このほど平泉寺区主催で平泉寺白山神社御手洗池に生息するイトヨの保全活動学習会が開かれ、地域住民40人ほどの方の参加があり、講師はイトヨ研究の第一人者であります大野本願清水イトヨの里館長でもあります岐阜協立大学森誠一教授
をお招きしての講演でした。イトヨの生態や池での生息状況、保全に向けた取組についてのお話がありました。
平泉寺のイトヨは、大野のイトヨと遺伝的には同じグループに属されていて、形態的に平泉寺の環境に馴染んできているのではないか。顔は馬面ではなくちょっと短い、口先も短くおちょぼ口、これは森先生の言葉でした。それと婚姻色の黒色色素が多いとのことでした。
最後に、保全活動については、研究者と行政、地域住民が三位一体となって守るため、三者が交流できる仕組みづくりが大事であると指摘がありました。研究者は、科学的な根拠のもとに保全
を考え、行政は、規則・条例・ルールの環境整備と事業化、地元は日常活動の中での保全が大事ではないかというお話でございました。この三者の交流組織の構築が必要と確かに思いますが、市の見解
をお伺いしたいと思います。
○議長(松山信裕君) 寶珍史蹟・文化課長。
(史蹟・文化課長 寶珍伸一郎君 登壇)
○史蹟・文化課長(寶珍伸一郎君) イトヨの保全活動についてお答えいたします。
平泉寺の御手洗池のイトヨは、関係者からの聞き取りにより、50年ほど前、大野市の本願清水イトヨ生息地の水がかれたときに、緊急避難の目的で御手洗池に放流されたものであることが分かっており、また、今回行った遺伝子調査の結果でも、そのことが裏づけられています。
しかしながら、イトヨは福井県のレッドデータブック「改訂版福井県の絶滅のおそれのある動植物」で、県域絶滅危惧1類に分類される大変貴重は魚であり、市や地元平泉寺区の重要な財産であることは間違いありません。
貴重な動植物については、マニアによって捕獲されたり、逆に生存が脅かされるようないたずらがされる懸念などがあり、また、これまでと変わらぬ環境
を保つため、将来にわたって保全活動
を継続していくことが必要となりますが、市として今後どういった支援ができるのか、平泉寺区や岐阜協立大学の森先生、県の自然環境課とも相談
をしながら研究してまいります。
○議長(松山信裕君) 竹内議員。
(7番 竹内和順君 質問席登壇)
○7番(竹内和順君) どうもありがとうございました。ぜひとも三者の交流の組織
をきちんとつくっていただきたいと思います。
以上で私の一般質問
を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(松山信裕君) 次に、吉田清隆君の質問
を許可いたします。
○議長(松山信裕君) 吉田議員。
(8番 吉田清隆君 質問席登壇)
○8番(吉田清隆君) 新風会・公明の吉田です。本日3点、質問させていただきます。一問一答でお願いいたします。
最初に、避難所のマンホールトイレ整備について質問させていただきます。
災害時に下水道のマンホールの蓋
を外して簡易トイレ
を置き、テントで覆って使用するマンホールトイレ。排せつ物が下水道に直接流れて衛生的なほか、地面と段差がなく設置でき、車椅子利用者らのバリアフリー対策としても有効です。
しかし、避難所で使用するには、下水道管
を延伸しなければならず、全国的な普及に至っていません。国土交通省と内閣府は、市町村に整備
を検討するよう求める通知
を初めて出し、てこ入れに乗り出しました。
車椅子の障がい者が、介護者のサポート
を受けながらトイレ
を使う際には、十分なスペースが必要です。マンホールトイレは、大きいテント
を用いれば広いスペース
を確保できるため、こうしたケースにも適しています。仮設トイレと違い、バキューム車の調達が不要なメリットもあります。
しかし、2018年度時点で整備済みの市町村は3割ほどで、総数も約3万2,500基にとどまり、九州地方など
を襲った今年の7月豪雨で使用されたのも、熊本県人吉市の避難施設1か所で2基のみでした。
中小規模の市町村の下水道事業は、汚水処理や洪水対策などが優先され、マンホールトイレまで手が回らない事情もあります。マンホールトイレの先進自治体とされる宮城県東松島市の下水道担当者は、下水道部門だけで自発的にやるのは難しいと指摘しています。
両府省も下水道部門と防災部門の協力が重要と考え、10月に出した通知では、両部門が連携してマンホールトイレの整備
を検討するよう市町村に要請しています。設置方法や先進事例
を示したガイドラインや、下水道管の避難所までの延伸など、整備費
を支援する交付金の活用
を促し、普及につなげる考えです。
今年の7月の九州地方の豪雨は記憶に新しいと思いますが、近年、全国各地で豪雨等による自然災害が多発しています。幸い勝山市においては、大きな災害はありませんが、いつ起こるとも限らない災害です。以前は、災害は忘れた頃にやってくるでしたが、近年は、災害は忘れる間もなくやってくるに変わってきています。
勝山市においてマンホールトイレの設置は、市の防災訓練時に
ジオアリーナにおいて設置できる事例
を見ましたが、各地区の避難所においてマンホールトイレの整備
を今度どのように普及させるのか見解
をお伺いいたします。
○議長(松山信裕君) 伊藤行政管理幹。
(行政管理幹 伊藤寿康君 登壇)
○行政管理幹(伊藤寿康君) 避難所のマンホールトイレ整備についてお答えいたします。
東日本大震災における震災関連死の死者数は、昨年の9月30日現在、3,739人でございました。そして、その多くが66歳以上の高齢者でございました。
復興庁の災害関連死の原因として市町村から報告のあった事例によりますと、避難所における生活の肉体的・精神的疲労が全体の33%
を占めていたことが示されており、被災者の声の中には、肉体的・精神的疲労
を引き起こしたその要因といたしまして、いわゆる断水でトイレに行くの
を心配して、水分
を取るの
を控えたといった事例が紹介されております。
当市といたしましても、避難者の健康状態
を維持するため、水や食料の備蓄・支給
を行うことのみならず、災害時におけます快適なトイレ環境
を確保することは命に関わる重要な課題だと認識しております。
現在の避難所のトイレの準備といいますか、備え
を申し上げますと、そういったライフラインが途絶した場合に備えまして、停電や断水になりましても使用可能な簡易トイレ
を30基、そしてオストメイト専用トイレ
を1基、そして今、議員から御指摘のありましたマンホールの上に便座
を設置して使用するマンホールトイレの上の部分
を1基、そして、それ
を覆います専用の簡易テント32基
を現在備蓄しておりまして、先ほど申し上げました簡易トイレについては、6,000回分の処理袋も備蓄しております。
議員御指摘のマンホールトイレの状況でございますけども、
ジオアリーナを設計したときに、これは市長からマンホールトイレ
を設置できるような設計
をするようにという御指示がありまして、この下水道本管と接続した排水管と排水溝
を整備しております。そして、その排水溝の蓋
を開けて、先ほど申し上げた上に置くトイレ
を設置いたしまして、し尿
を流すマンホールトイレ
をジオアリーナには正面と東側、そして駐車場、合わせまして計10か所設置することが可能となっております。
これらマンホールトイレ
を含めました各種の災害用トイレの設置体制につきましては、各トイレの特徴、避難所敷地の条件、地域の特性、それから、先ほど議員からも御提案がありました各種財政措置といったものの活用
を踏まえまして、勝山市地域防災計画の中で積極的に検討するなどして、さらなる避難所のトイレ環境整備
を図ってまいりたいと考えております。
○議長(松山信裕君) 吉田議員。
(8番 吉田清隆君 質問席登壇)
○8番(吉田清隆君) ありがとうございました。
ジオアリーナには、先ほど申しましたとおり、私も拝見させていただきましたが、ああいう新しい施設ではつくることは可能なのかと。ただ、今の避難施設となっている小学校施設では、どうしても本管から配管がどうしても必要になるということで、なかなか先ほど危機管理幹の言われました財政的な問題もありますし、そういう確保ができれば、また新たに防災計画の見直し等
を含めまして、今後、順次整備していっていただければ、先ほど御説明がありました東日本での関連死、3千何百名という大変な数ですので、少しでも健康
を害することなく避難していただけるような体制
をしていただければと思っております。
次に、学校再開後の教職員の勤務状況についてお伺いいたします。
自治体議会で、教職員の長時間勤務についての質問が相次ぐ中、全日本教職員組合が今年7月から8月にかけて、長期の学校休業
を終えた後の教職員の労働環境
を調べました。その結果、昨年度と比べて時間外勤務が増えたと感じている教職員が4割
を超えることが分かりました。一方、会議や研修、出張が減り、時間にゆとりができたとの声もありました。
調査は、5月中旬以降の学校再開後から夏休みに入るまでの勤務状況について尋ね、質問紙とインターネットを通して実施しました。
昨年度の平均的な勤務状況と比べて、平日の時間外勤務や持ち帰り仕事、土日出勤の状況
を調べる設問では、かなり増えたが14.2%、少し増えたが26.9%で、合計すると4割
を超え、変わらないは39.2%、少し減ったは13.7%、かなり減ったは4.6%でした。
学校種別では、かなり増えた、少し増えた
を合計すると、小学校は51.9%、中学校は45.8%、高校は38.6%、特別支援学校は33.4%でした。
かなり増えた、少し増えた要因
を複数回答で尋ねると、消毒や清掃、施設点検など感染予防対策が増えたからが最も多く65%に達し、以下、教材研究やオンライン教材の作成など授業の準備が大変になっているからが44.5%、休校や学校再開に伴う事務作業が入ったからが44.3%、打合せや会議、報告書の提出文書の作成が増えたからが40.2%、1日当たり、1週間当たりの授業時間数が増えたからが25.5%、子どもの指導や保護者への対応の時間が増えたからが12.9%と続きました。
学校再開から夏休みまでの間に、体がもたないかもしれないと感じたことがあるかとの問いで、何度も強く感じたが15.2%で、少し感じたの45.5%
を合わせると60.7%に達しています。
本年度は、来年4月から導入可能となる1年単位の変形労働時間制の準備期間となるはずでした。既に法整備は済み、導入する場合は1か月の時間外勤務が42時間以内に収まらなければならない。今回の調査では、7割以上の教職員がこの範囲に収まっていないことが分かりました。
1週間の時間外勤務
を尋ねたところ、10時間未満は28.4%にとどまり、月当たりに換算すると、42時間
を超える可能性が高い、10時間から15時間未満は30.1%、15時間から20時間未満は21.0%、20時間から25時間未満は9.8%、25時間以上は10.7%という結果でした。
時間外勤務が月に80時間以上となると、厚労省が過労死ラインとする命の危険
をさらす状態となります。この調査では、2割以上の教職員が過労死ライン
を超えています。
1か月の時間外勤務の上限
を45時間とする指針は、文科省が今年1月に省令として定めており、4月から運用が始まっていますが、コロナ禍の影響が及び、いまだに教職員の長時間勤務は続いていました。
教職員の働き方改革
を進める上で、文科省・中央教育審議会は、まず勤務時間の正確は把握が必要としていますが、今回の調査ではその点にも揺らぎが生じていることが分かりました。
ここで以前に新聞に掲載されました、「先生は神様のよう」の記事
を紹介させていただきます。
ある先生が5年生の担任になったとき、服装が不潔でだらしない少年がいました。どうしても好きになれず、中間記録には少年の悪いところばかり
を書き込んだ。あるとき、少年の1年生からの記録が目に留まった。もともとはおおらかで勉強もよくできたのに、母親が病死して希望
を失い、父親からは暴力
を受けていたと知った。このとき先生の心は激しく痛んだ。
そして、少年に声
をかけ、教室で毎日、彼の予習復習に付き合った。1年間だけの担任だったが、節目ごとにカードが届くようになった。彼は医師になった。結婚式の招待状が来た。母の席に座ってください、と書かれていた。別のカードには、心からの感謝の言葉がつづられていた。あのままダメになってしまう僕
を救ってくださった先生
を、神様のように感じます、と。様々な事情
を抱え、多感な年頃ゆえに悩みが深い。少年少女と向き合う先生はつくづく大変だ。近年は事務量も膨大でこの上もなく忙しい。神様のようと言ってもらえる機会
を、先生から奪っていやしないかと気がかりだと記載がありました。
勝山市においても、コロナの影響で学校再開が6月1日となりましたが、英語教科の導入、プログラミング教育の導入、タブレットの導入と新しい教育がどんどん入ってきている状況に加え、コロナの影響で学校教育の環境が大きく変わってきていると思います。
全教が調査したような結果と照らし合わせて、現状の教職員の勤務状況についてお伺いいたします。
○議長(松山信裕君) 梅田教育長。
(教育長 梅田幸重君 登壇)
○教育長(梅田幸重君) 現状の教職員の勤務状況についてお答えいたします。
勝山市内の小中学校は、
新型コロナウイルス感染症の影響で3月2日から長期の臨時休業となり、6月1日にようやく学校が再開されました。
再開後の学校では、文部科学省の学校の新しい生活様式
を基に、コロナ禍における3密
を回避した学習環境づくりに努めるとともに、遅れた授業
を取り戻すための授業の工夫や授業時間数の確保等に力
を注いでまいりました。
さらに、小学校では新学習指導要領による授業が始まったことから、通常よりも忙しい日々が続いたと認識しております。
具体的に申し上げますと、市内教職員の学校再開から夏休みまでの時間外勤務時間
を昨年と比較いたしますと、時間外勤務が1か月45時間以上の教職員は、小中学校で6月は21名増えました。そして、7月は夏休みもなかったこともありまして55名増えました。ということで、この時間外勤務の数値から、学校再開後の教職員は、昨年と比べて忙しかったことが示されております。
ただ一方で、学校行事が
中止になったり、職員の出張も非常に少なくなったことによりまして、児童生徒と向き合う時間が増えて、児童生徒と教職員が共に充実した学校生活
を送れているといった話もたくさん聞かれております。
今年のような事態は、教職員にとりましても未経験のことでございまして、様々な事柄での対応に苦慮しながら、時間外勤務が増えたことも事実であります。しかし、その中で時間
をより効率的に用いる方法等の新たな気づき、発見といったものもございまして、今後はそうしたコロナ禍で得た経験も生かした学校運営に努める必要があろうと考えております。
市の教育委員会といたしましても、これまで毎月の教職員の勤務状況
を確認しながら、適宜指導・助言
を行ってまいりましたけども、これからまた新しいいろんな取組、環境もありますので、そういったものに即応しながら教職員が心身共に健康に日々児童生徒と向き合えますように、学校の多忙化解消への取組
を支援していきたいと考えているところでございます。
○議長(松山信裕君) 吉田議員。
(8番 吉田清隆君 質問席登壇)
○8番(吉田清隆君) ありがとうございました。
今年は特別なこういう社会情勢ということで、先生方の勤務も大変多忙
を極めるのかなと思っていますが、一つ今、教育長のほうからでうれしく思ったのは、この忙しい中でも子どもさんと向き合う時間が増えたといいますか、そういう時間的な、忙しい中でもゆとりというのが増えたのは非常にいいことだと感じましたので、先ほど言った、先生は神様のようというような、子どもさんが先生に対する思い
を、先生と子どもがお互いに信頼関係というか、いい関係
を築いていけるような教育現場に、このコロナ
を機会に、マイナスばかりではなくプラスもあると今感じましたので、今後、先生方の体調管理も当然大事になりますので、その辺、学校現場といろいろ密接な打合せ
をしながら、子どもたちのために頑張っていただければと思っております。
最後に、中学校再編計画の進捗状況についてお伺いいたします。
昨年7月26日に、勝山市立中学校再編検討委員会から答申が提出され、8月6日に勝山市立中学校再編に係る特別要望が県に提出されました。その後、8月25日に市内3中学校で、答申内容である1校に統合し、勝山高との併設が最も望ましいとの説明会
を開催し、市民の方約130名が出席されています。
市民の方からは、中学校再編と勝山高校併設が抱き合わせになって問題が難しくなった、県は併設してもいいと言っているのか、県が受け入れなかったらどうするのかなど、実現性
を問う声がありました。
また、定員割れが続く勝山高校の活性化
を図るための併設、連携との考え方に、市民からは、まず勝山高校の魅力
を高める必要がある、県教委の高校再編計画見直し議論
を待つべきだとの意見がありました。
2024年度から2025年度
を統合のめどにしている点について、小学校の保護者からは、子どもが中学校のときに統合中に移行することになる、受験など大事な時期に負担にならないかとの不安な声もあり、今後は県との協議なども踏まえて再編計画案
を作り、市民説明
を開くとの回答でした。ただ、開催時期は未定とのことでした。
このほかにもこれまで開催された定例教育委員会協議議事録と勝山市立中学校再編検討委員会議事録によると、平成25年6月6日の定例教育委員会の議事録では、委員長から、以前、大阪府で学校が統廃合すること
を背景に、児童が自殺したという事件があった。保護者への説明会は行ってきたと思うが、子どもたちへの説明や理解が足りなかったのではないかとの問いに対して、教育長から、今後の課題とさせていただくとの回答でした。
ここからは、再編検討委員会の議事録ですが、平成30年5月24日の第1回議事録では、市全体の財政的な面
を無視できない。今の学校
をそのまま存続すると老朽化が進み、相当の経費
をかけて改修していく必要がある。維持管理費、新たな整備等
を含めて相当額の財政負担が伴う。鉄筋コンクリート造の償却期間は47年となっている。長寿命化
を行うことで改修後30年以上もたせるというのが国の今後の指針になっている。この点で建物
を残すか、または新築するかということ
を問われるところに来ている。
平成30年8月24日の第3回議事録では、公共施設等総合管理計画の中で、学校については、教育委員会が総合管理計画に基づき、長寿命化計画等
をつくるよう文科省から指導があるので、専門家に依頼して調査しながら協議していく。
10年、20年先のこと
を考えると、教育の在り方も考えないといけないと思うが、それに伴った校舎の建設は無関係ではないと思う。新しい教育にマッチしたような、後者の建設
を考えていく必要があると思う。
何らかの形で魅力ある教育内容にするために、一つ立派なもの
をつくって、勝山ならでは、十分な環境で教育が受けられるようなこと
をしたほうがいいのではないか。
地域の特色
をもっとアピールするような特徴のある学校にすることもいいのではないか。勝山市の教育
をどう考え、どんなこと
を皆さんに提案していくのかということ
を考えていく必要がある。
平成30年10月24日の第4回議事録では、中部中学校でということになると、スペースが不十分ではないか。勝山市にとっても勝高にとってもメリットがあるという理論が整理できれば、場合によっては成立させることはできるかもしれない。特色ある教育の推進例
を3点挙げています。
一つ、全国に先駆けて取り組んでいる英語教育など、小中高
を貫く高いレベルの教育
を推進。
二つ目、生徒の主体性
を喚起し、潜在能力
を伸ばしていくため、丁寧な教育と鍛える教育
を推進。
三つ目、ジオパーク学習、ESD、持続発展可能教育
を軸に目標
を明確にしたSDGS教育への展開
をし、勝山全域
をフィールドとするふるさと教育
を推進。
平成30年12月26日、第5回の議事録。
中部中学校の場合、現校舎2棟に長寿命化改修
を実施する場合、特別教室の分だけ仮校舎が必要だろうと見込んでいる。後者1棟
を新築する場合は、仮校舎に入る期間が長くなり、生徒の負担は大きくなる。
教育内容については、実際に開校するまでの間、時間もあるのでしっかりと詰めていく必要があるとの問いに、教育内容によっては校舎の形態にも影響があるとの回答でした。
教育委員会で話した情報
をリリースすることで、民意の熟成
を図る時間というのが欲しとの問いには、答申の内容は、この委員会の考え方で、それ
を踏まえつつ最終的に教育委員会で案
をつくって、それについて改めて広く意見
を聞く、そして、きちんと聞く耳
を持って挑んでいかないといけないと思っているし、ある日突然、寝耳に水のような話にならないように、何らかの方法で少しずつでも状況
を理解していただくような取組
を検討していきたいとの回答でした。
私は、勝山高校へ併設することに反対はしません。ただ、勝山高校併設の議論も大切と思いますが、今まで述べましたこれまでの検討委員会等からの問題点、疑問点の解決も考えながら進めていくべきと思います。
私も以前の職場で福井大学附属小中学校の小中一貫校に向けた仕事
を数年経験していますので、学校再編計画は様々な問題があることは承知しているつもりです。今、附属学校は義務教育学校となっております。
勝山市立中学校再編検討委員会から示されたスケジュールでは、2024年から2025年度の統合
を目指すとありますので、再編計画
を検討する期間は少ないと思います。
そこで、勝山市立中学校再編計画についての現状と今後のスケジュールについてお伺いいたします。
○議長(松山信裕君) 梅田教育長。
(教育長 梅田幸重君 登壇)
○教育長(梅田幸重君) 勝山市立中学校再編計画についての現状と今後のスケジュールについてお答えいたします。
勝山市の中学校再編に関しましては、昨年7月に検討委員会から答申
をいただき、次は教育委員会で再編計画の案
をつくるといった段階に入ってきております。
ただ、答申が再編統合する新中学校の立地場所
を勝山高校との併設または近接として、中高の連携
を進めるべきという内容でございまして、それには、当然のことながら県の了承が必要となるわけであります。したがいまして、私どもは答申の内容と中高連携のメリットや必要性について、県の教育委員会に説明し理解
を求めてまいりました。
一方、県の教育委員会では、高等学校教育問題協議会において、今後の県立高校の在り方について検討
を進めるということになりまして、我々はそこでどのような議論が行われ、勝山市が提案する中高連携との整合性はどうかなど、その推移
を注視してきました。
そして、今年の6月に同協議会から答申が出され、今後の普通科高校は地域との協働の下に特色化・魅力化
を図り、できる限り存続することが望ましいとの考え方が示されるとともに、中高連携の在り方
を検討すべきとも明記されたところであります。
その方向性は、勝山高校の魅力化へ向けた現在の勝山市の取組に合致し、また市の中高連携の提案内容とも軌を一にするものと考えております。県教委においても同様な認識に立ちまして、現在、勝山市の教育委員会と県の教育委員会に勝山高校も加えた三者協議の場
を持ちまして、中高連携に関する具体的な課題などについて話合い
を進めているところであります。
ただ、県としての結論
を出すにはいましばらく時間
を要するものと想定
をしておりまして、これからも十分な意思疎通
を図りながら協議
を続けていきたいと考えております。
今後は、県との協議が整えば、今度は中学校再編計画案
をつくりまして、市議会はもとより市民の皆さんに、これまでの疑問点なども丁寧に説明して、そしていろんな御意見
をお伺いする、そしてその結果、賛同が得られた段階で、今度は正式な再編計画
を策定していくというステップになっていくわけであります。
なお、その際、当初目標としておりました統合中学校の開校年度につきましては、必ず当初の予定に拘泥しない、こだわらない、そして最良な形で新中学校と中高連携が実現するよう、勝山市の新しい夢のある教育環境
を目指していきたいと考えている次第であります。
○議長(松山信裕君) 吉田議員。
(8番 吉田清隆君 質問席登壇)
○8番(吉田清隆君) ありがとうございました。
今、世間は新型コロナで市民の方々もなかなか中学校再編計画ということ
を、忘れているわけではないんでしょうが、コロナ対策でいっぱいいっぱいの方々が多いんですが、本当に少数ではあるんですが、最近、ちらっちらっと、もう1年以上たつけど、大野が今また新たに取り組んでいますので、そういう記事が時々出ると、市民の方々もそういうことにちょこちょこっと触れて僕も聞くようになっているので、今回質問
をさせていただきました。
今、教育長からの答弁のとおり、県の教育委員会との、今、勝高との問題があるんで、余計そうなっているのかなと思うんですが、県教委の御意見もいろいろお聞きしながら、また勝高との統合というか再編というか、そのありきというか、今も教育長からお話があったとおり、今まで議論とかそういうこと
を市民の方々に説明しながら、これ
を進めていって最終的に例えば勝高と併設とか、そういうことにもっていくような道筋というのか、順序立てはしていっていただきたいなと思っております。
最後に、先ほどお二人の議員からも市長に対するいろいろ質問といいますか、思い
を質問されていまして、市長から非常に熱の籠もった答弁
をいただいたんですが、私からも市長、この議会の対応も残っておりますし、まだ任期はあるんですが、本当に20年間、市政運営ありがとうございました。また、お疲れさまでした。
9月議会でも少しお話させていただいたんですが、今年の8月に、街の住みここちランキング2020福井県版というところで、勝山市が住みやすさで県内でトップという非常にいい報告があったんですが、私個人的には、山岸市政20年の市政の中で、いろんな市民の方々が賛同していたただいて、協力していただいて、こういうすばらしい結果が出たのかなと思っております。
本当に20年間、先ほどもいろいろお聞きしましたけども、いろんなことがあったのだなということ
をつくづく感じました。本当に20年間お疲れさまでしたが、退職されてからは、しばらく体
をゆっくり休めていただいて、また時期
を見ながら、このすばらしい称号
を頂いた勝山市
を、新市長とともにもっともっと前進させていきたいと思っておりますので、またいろいろ御助言等お伺いできたらありがたいなと思っております。本当にありがとうございました。
以上で終わります。
○議長(松山信裕君) 暫時休憩いたします。
―――――――――――――――――――――――
午前11時51分 休憩
午後 1時01分 再開
―――――――――――――――――――――――
○副議長(乾 章俊君) 再開いたします。
○副議長(乾 章俊君) 午前に引き続き、一般質問
を続行いたします。
○副議長(乾 章俊君) 安岡孝一君の質問
を許可いたします。
○副議長(乾 章俊君) 安岡議員。
(3番 安岡孝一君 質問席登壇)
○3番(安岡孝一君) 新風会・公明の安岡です。議長の許可
をいただきましたので、質問
をさせていただきます。一問一答にてお願いいたします。
最初に、行政手続のデジタル化でオンライン申請の推進
をということでお伺いいたします。
9月に発足した菅内閣の目玉政策の一つが、言うまでもなく、行政のデジタル化
を推し進めるデジタル庁の設置であります。
新型コロナ禍での1人当たり10万円の特別定額給付金は、勝山市では迅速に支給が開始されましたが、他市においては国と地方のシステム連携が不整合でうまくいかない原因になり、さらに各自治体が振込口座
を確認する作業に多大な時間
を要したことなどで、給付が立ち後れる一因となったことは記憶に新しいところでございます。
ICTやデータの活用は遅れが目立っており、パソコンやスマートフォンなどからのオンラインで解決できる行政手続は、全国平均僅か7%との報道もあります。
我が市においても、国に歩調
を合わせて行政手続のオンライン化の推進に取り組むことは当然として、大事なことは今からでも取り組める可能な限りのオンライン化
を進めるべきと考えます。
国の主導する本格的なデジタル化
を待って、システムも統一・標準化されてから、その後に我が市の対応
を検討しようというのではなく、住民サービスの向上、行政の効率化のため、現状の制度、システム
を活用して、できることから先んじて実行することが重要と考えます。
それで、今からすぐにでも実現可能な行政手続のオンライン化、それはマイナンバーカード
を活用したマイナポータル・ぴったりサービスのフル活用です。これには自治体レベルで新たなシステムの構築などの必要はありません。
菅政権も行政のデジタル化
を進める重要な手段としてマイナンバーカードの活用
を重視し、普及促進に向けて健康保険証や運転免許証等、個人
を識別する規格の統合
を目指しているところです。
このぴったりサービスは、各自治体の手続検索・内容確認と電子申請機能
を可能とするもので、災害時の罹災証明書の発行申請から、子育ての関連では児童手当等の受給資格の認定申請、保育施設等の利用申込み、妊娠の届出等、幅広い行政手続
をパソコン、スマートフォンから申請できます。
新潟県三条市では、平成30年4月からぴったりサービスの利用拡大に取り組み、国が指定する手続15種類に加え、児童クラブの入会申請、子どもの医療費受給者証の交付申請、国民年金被保険者資格の取得等々、市の判断で新たに23項目にわたる様々な分野
を追加してオンライン申請
を可能にしております。
当市におきましても、住民サービスの向上と行政の効率化のため、現行制度、システム
を活用して、できることから先んじて進めるべきと考えますが、市の御所見
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 行政手続のデジタル化でオンライン申請の推進についてお答えします。
まず、マイナポータル・ぴったりサービスについてですが、ぴったりサービスとは、子育て・介護・被災者支援の分野に限らず、あらゆる分野の手続のオンライン申請実現に活用できるシステムです。
ぴったりサービスは、国の内閣府が運営しており、各自治体の電子申請システムと接続することで、スピーディかつ低コストにオンライン申請
を実現することができます。
ぴったりサービスにおいては、マイナンバーカード
を利用することにより、オンラインで本人確認ができるだけでなく、申請時において住所等の入力項目の一部
を自動入力することができます。
勝山市においても、ぴったりサービス及び福井県電子申請システム
を活用して、子育て等に関し、現在16の申請ができるようになっていますが、面談が必要な手続もあり、オンラインで完結できるようになっておらず、様式のダウンロード、印刷、郵送等が必要になっています。
また、今年5月には、このぴったりサービス
を活用して、特別定額給付金の申請
をオンラインで受け付けましたが、住民基本台帳システムとは連携できないため、給付対象者
を自動表示できるシステムにはなっておらず、申請者が自ら給付対象者
を入力し、オンライン申請された内容
を職員が1件1件印刷し、住民基本台帳と照らし合わせ確認
をしなければならず、申請する市民の方も、また受ける側の職員も多大な労力がかかり、かえって時間のかかる運用となっていました。
このように、ぴったりサービスは市民
を居住する自治体のオンライン手続へ誘導するための優れたシステムですが、手続
を完結させるまでには、ほかのシステムとの連携が必要になっています。
そういったことからも、勝山市におきましては、現在、窓口の電子化、庁内の電子決裁、出退勤システム、テレワーク制度検討に向けた一体的なシステム導入
を目指し、ぴったりサービスやそのほかのSNSサービスなどの利用も含め、市役所に来なくても手続
をすることができるよう検討しているところであり、引き続き住民サービスの向上と行政の効率化
を目指してまいります。
○副議長(乾 章俊君) 安岡議員。
(3番 安岡孝一君 質問席登壇)
○3番(安岡孝一君) ありがとうございます。
少しでも先んじて市民サービスの向上、またパソコン、スマートフォンで完結できる環境
をつくっていっていただくようにお願いいたします。
次に、3歳児健診における弱視の早期発見についてお伺いいたします。
全国各地で子どもさんの弱視について質問が寄せられているそうでございます。御相談の内容は、小学校入学前の就学時健診で受けた視力検査で再検査となり、弱視であることが分かり、その段階で治療用眼鏡
をかけさせましたが、視力は余り上がらないとのこと。これが代表的な例です。眼科医の先生からは、もっと早い段階で気づき、治療
を開始できていたら視力が上がる可能性は違ってくると言われております。
平成29年4月7日付、厚生労働省通知、3歳児健康診査における視力検査の実施についてには、次のようにあります。子どもの目の機能は生まれてから発達
を続け、6歳までにほぼ完成しますが、3歳児健康診査において強い屈折異常の遠視・近視・乱視や斜視が見逃された場合に、治療が後れ、十分な視力が得られないとの指摘がされています。また、そのこと
を周知することとの記載があります。
視力は、成長に伴って発達し、6歳で大部部の子どもが大人と同じ視力
を持つとされていますが、正常な発達が妨げられると弱視になります。しかし、視力の発達時期に早期治療
を開始することで視力の大幅な回復が期待されるそうです。
3歳児健診における視力検査は、視力の検査のみでなく、近視・遠視・乱視・不同視、斜視、瞳孔不同など
を見つける機会となり得るため、屈折異常検査の大切さについて、保護者への啓発が重要ではないでしょうか。
日本小児眼科学会では、3歳児健康診査について、提言の中で視力検査に加えてフォトスクリーナー等
を用いた屈折検査の実施
を推奨しています。これは、手持ちの自動判定機能付きフォトスクリーナー装置というもので、一眼レフぐらいの大きさです。カメラで撮影するように、子どもの目元
を映し出し、屈折異常や斜視などの両目の状態
を発見するスクリーニング効果も高く、母親の膝の上に乗ったままでも検査が可能で、受診者の負担が少ないのが特徴です。
子どもたちには数秒間、小鳥のさえずりのような音がするカメラに似た機器
を見詰めてもらうだけで、負担もなく検査
を受けられることができ、結果は自動的に数値で表示され、スクリーニング成功率は97%とされております。
昨年導入した高知市によると、4月から6月にかけて3歳児健診
を受けた573人の中で、8月6日までに26人が精密検査
を受け、治療が必要とされた14人のうち9人がこの機器
を使わなければ見つからないケースだったそうです。
以上述べてまいりましたが、弱視の早期発見、早期治療のため、屈折異常検査の大切さについて保護者に周知するとともに、機器の導入
を検討していただき、勝山の子どもたちの目の健康も守っていきたいと思いますが、市の御所見
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 櫻井
健康長寿課長。
(
健康長寿課長 櫻井陽子君 登壇)
○
健康長寿課長(櫻井陽子君) 3歳児健診における弱視の早期発見についてお答えします。
現在、市ではランドルト環
を用いた視力検査
を実施しています。健診前に家庭で実施してもらい、家庭で検査ができなかった幼児には、健診会場で再度視力検査
を実施しています。ランドルト環による視力検査は、月齢や子どもさんの発達の度合いによって検査が適切にできない場合もあるため、個々の状況に合わせて検査実施状況
を追跡し、必要に応じて精密検査
をお勧めしています。
県内の他市町では、屈折異常検査の機器
を導入し視力検査
を実施しているところもございますので、その精検率や課題等
を情報収集するとともに、市として効果的な検査方法について医師会と協議するなど、今後研究していきたいと存じます。
○副議長(乾 章俊君) 安岡議員。
(3番 安岡孝一君 質問席登壇)
○3番(安岡孝一君) ありがとうございます。
この3歳の健康診査の段階で見つかっていれば、早期治療が開始できて視力が回復する確率が非常に高いということで、こういう機器の導入、他市の状況
を調べていただいて進めていただきたいと思います。
この機器のデメリットについては、今のところ大きな報告はないということでございますので、どれだけの方が見つかるかは分かりませんが、たとえ1人でもそういう方が見つかって、早期治療が開始できれば意義のあることではないかと思いますのでよろしくお願いいたします。
次に、行政手続における押印廃止と書面主義の見直しについてお伺いいたします。
行政手続の押印廃止
を強力に推進している河野太郎行革担当大臣は、去る10月16日の会見で、約1万5,000の行政手続のうち99.247%の手続で押印
を廃止できると明らかにしました。その1万5,000の手続のうち、各省庁が押印
を存続の方向で検討したいと回答したのは、僅か1%未満の計111種類とのことです。
また、河野太郎行革担当大臣は、存続する相当部分は印鑑登録されたものや銀行の届出印など、そういうものは今回残ると説明され、デジタル庁が発足し、業務がデジタル化された際には、電子認証などが導入されるだろうと見通し
を示されました。
さらに、確定申告などの税務手続においても、押印の原則廃止
を検討する方針
を明確にしております。2021年度の税制改正で検討し、年末にまとめる与党の税制改正大綱に反映させるとのことです。このように、行政手続の文章だけでなく、税に関わる他の書類でも押印廃止の流れが加速化しております。
これら
を踏まえ、国において河野太郎行革担当大臣が推し進めているこの押印廃止について、言われているとおりの約99%の中央省庁の行政手続の文章の押印が実際に廃止された場合、我が市の行政文書においての廃止できるものが相当あると思いますが、取組の状況等、廃止対象リストの洗い出し
を積極的に進めていくべきと考えます。
押印廃止と書面主義の見直しについては、国の動き
を敏感に察知して、何より住民サービスの向上に向け、早急な洗い出しと対応
をしていただきたいと思いますが、市の御所見
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 行政手続における押印廃止と書面主義の見直しについてお答えします。
各種手続における押印廃止につきましては、10月26日の第203回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説において、行政への申請などにおける押印は、テレワークの妨げとなることから、原則全て廃止しますと発言があり、全国的に押印廃止の流れが加速してきている状況です。
勝山市におきましては、市民の方々の申請の際の負担
を軽減するとともに、今後進めていく手続のオンライン化
を推進しやすい環境
をつくるため、市民や地域の皆様が市へ提出される申請書等の押印や書類添付の義務づけ、交付物の交付
を段階的に廃止すること
を検討しています。
現在、申請等の手続の全庁的な調査
を行い、現状確認
を行っているところです。現状確認に当たっては、申請書や届出書など書面での提出
を求めているか、押印
を求めているか、各種証明書や写真などの別途書類の添付
を求めているか、本人確認の提示
を求めているか、手数料等金銭の支払い
を求めているか、申請の結果、申請者に交付する交付物があるかなどについて、調査
を行っています。
単なる押印の廃止にとどまらず、申請の在り方から見直し、申請のオンライン化と併せ市民の方々の申請の負担軽減
を図ることができるよう進めてまいります。
○副議長(乾 章俊君) 安岡議員。
(3番 安岡孝一君 質問席登壇)
○3番(安岡孝一君) ありがとうございます。
この世の中の流れが、オンライン化にどんどん進んでいく中で、この行政サービス
をどれだけこういう形で向上させていくかということが非常に大事ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
4番目に、カラスの糞害対策についてお伺いいたします。
カラスの糞害対策については、市におきましても苦慮されていることと思います。数年前でしょうか、その頃はゆめおーれ前等でふん害が多く発生していました。市においては、電線にカラスよけの器具
を設置した結果、現在、ふん害は発生していないようです。しかし、この電線のカラスよけが切れたところから、朝方、夕方にカラスが集まり、電線にとまり、体
を軽くするため食べたもの
を早く消化してふん
を落とします。
現在は、西小学校の周辺の道路・歩道にふん害が発生しています。松村歯科さんの前の道路や、図書館横の西小学校への通学路や、西小学校の南側の道路・歩道にカラスのふんが大量に落ちています。
ある方は、高圧洗浄機で毎朝のように除去
をしています。また昭和町の方は、デッキブラシで水洗い
を毎朝されていました。この周辺の方は、対処に大変苦慮されています。地元の方が言われていましたが、ふんの除去ができるところはまだいいが、空き家になっているところ、民家のないところは手つかずのままで放置されていますとのことでした。西小学校の通学路であるため、衛生的にも心配があります。
他市においては、ふんの除去のために高圧洗浄機とホース一式
を貸し出しているところもあります。また、電線にカラスよけの器具の設置
を増やしたり、住民共同で対策
を講じているところもあります。
環境省の自治体担当者のためのカラス対策マニュアルにもありますが、カラス対策は自治体だけで解決できる問題ではなく、市民の皆様にもごみ出しの時点から気
をつけていただき、ごみ出しの指定日の朝に必ず出していただくことや、ごみステーションの周りの清掃
をすることなど、住民の協力が不可欠ですとあります。
カラスのふん害については、今ある問題
を解決していただくことと総合的な対策
を講じていただきたいと思いますが、市の御所見
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 竹生
農林政策課長。
(
農林政策課長 竹生禎昭君 登壇)
○
農林政策課長(竹生禎昭君) カラスの糞害対策についてお答えします。
電線にカラスが集まる場所につきましては、電柱についている所在
を示す標識版
を確認し、北陸電力送配電株式会社やNTT西日本の管理会社に連絡
をしていただきますと、管理会社が対策
を講じるとのことです。議員御指摘の箇所につきましては、現在、北陸電力送配電株式会社に対策
を依頼しております。
カラス対策につきましては、これまでも被害防除や捕獲等
を実施してきましたが、カラスは広域的に移動し、また繁殖力も強いことから、その生息域の食べ物の量が変わらなければ、繁殖と周辺の個体の流入によって捕獲前の数に戻ってしまい、被害がなかなか減少しないのが現状です。そのため、カラスの個体数
を減らすためには、捕獲と並行してえさ場
を減らすことが効果的であると言われております。
捕獲については、これまで市街地周辺部に固定おり
を設置し実施してきましたが、カラスの警戒心が高くなり、捕獲が難しくなりましたので、市街地中心部も含め新たな捕獲場所
を検討しています。
また、えさ場
を減らすために、ごみ出しルールの徹底や放任果樹の撤去、生ごみ
を畑に捨てないなど、チラシやホームページで呼びかけ
を継続して実施してまいります。
しかし、夕方になると市街地に集まるカラスの多くは、日中は農地に移動し、昆虫など
をえさにしていると推測しており、市街地とえさ場となる農地が近いことなどから、えさ場
をなくすことは難しいと感じているところです。
効果的な対策
を実施するため、専門家に意見
を聞いたり、他自治体の取組事例など
を参考にしながら、今後もそれぞれの状況に応じた対策に努めてまいります。
○副議長(乾 章俊君) 安岡議員。
(3番 安岡孝一君 質問席登壇)
○3番(安岡孝一君) 大変ありがとうございます。
住民の方が非常に困っておりますので、どうか対策
をよろしくお願いしたいと思います。
最後ですけども、山岸市長におかれましては、20年間戦い続けてこられた歴史
を先ほど語っていただきまして、私、非常に感動
を覚えたものでございます。山岸市長のお話
を聞かせていただいて、21世紀は人道の世紀であるという言葉
を思い起こしました。よいこと
をすること
を競い合う時代、それが21世紀である、その言葉どおり、その21世紀の先駆
を切られたのが山岸市長ではないか、先ほど来のお話
を聞きながら、私はそういう思いでお話
を聞かせていただきました。本当に長い間ありがとうございました。お疲れさまでございました。
新市長に代わるわけですけども、新市長
を何とか私たちも微力ながら盛り上げて、新しい勝山
をつくってまいる、そういう決意でこれからも頑張ってまいります。
以上でございます。ありがとうございました。
○副議長(乾 章俊君) 次に、久保幸治君の質問
を許可いたします。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 日本共産党の久保幸治です。一問一答でよろしくお願いいたします。
まず、先般行われました市長選挙についてですが、二人の候補者、選挙結果も出まして現在に至っております。
一時、新人の第3の候補者の立候補予定があったときには、私は市内の多くの市民がその支持の声
を上げてるの
を耳にしました。結果としては、第3の候補者は仕事上の都合、準備不足ということで立候補は実現しなかったわけですが、この注目すべきは、第3の候補者の多くの支持者、この方たちが支持者の顔
を知らない、経歴もよく分からない、そして公約もよく分からない、この状況のままで支持の声
を上げていたように思うわけです。このこと
を、私は実に不思議な現象だと感じました。
自分なりに考察
をしたわけですが、その中で、期待感というのが一つキーワードになっています。この第三者の候補に対する期待とは何かといいますと、勝山
を元気に、そして勝山変革、新しい勝山
を訴える二人の候補者でしたが、市民が本当に望む具体的な政策の多くは聞かれなかったように私も感じています。
副市長経験者と市会議員の経験者、このどちらの方が市長になっても従来の行政の延長でしかないのではないか。第3の候補者に支持の声
を上げた市民の期待、これは従来の行政の延長ではなくて、それよりも行政未経験者に新しい感性に4年
を託したい、そんな思いが強かったのではないかと思います。
なぜ行政の未経験者の方に新しい市政
を求めるのか、なぜ市政の従来の延長、そして踏襲
を嫌だというのか、私はその背景には市民生活の悪化が少しずつ進んでいるというのが原因だと考えています。
なぜなら、20年以上続くデフレ、少しずつ悪くなってきた。そして、今回のコロナ禍、これで収入などが120万円
を切ったり、いわゆる相対的貧困の定義に合致する市民が増加してきているという事実があるわけです。この相対的貧困については、後ほど国保の質問でも少し触れますが、この相対的貧困というのは実に見えにくいのが特徴です。なかなか助けてほしい、苦しいのだとはなかなか言えないのが特徴です。このような多くの方が助けてほしいとは声
を上げられない。
高い国保税は日々の生活に窮しながらも、希望は捨てずに、従来の行政や政策の踏襲ではなくて、多くの市民救済
を望んだ声というのが第3の候補の期待として、そして支持として強かったのではないかと考察しました。
新市長には、所得が20万円
を切るような、いわゆる相対的貧困の市民
を救済して、そして市民生活
を底上げしていく、この行政、政策
をまず取り上げていただきたいと望むものですが、市の見解
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 伊藤行政管理幹。
(行政管理幹 伊藤寿康君 登壇)
○行政管理幹(伊藤寿康君) ただいまの新市長に、いわゆる相対的貧困の市民
を救済して、市民生活
を底上げする行政
を望むといったことにつきまして、市の見解
をということについてお答えいたします。
新市長が先頃の市長選の公約で、安全安心の市政でみんなが笑顔の勝山へといったこと
を掲げておられまして、政策の中には生活弱者が安心して暮らせるまちは、全ての人が安心できるまちと述べておられます。
新型コロナウイルスの感染防止や経済対策
を含めまして、新市長の下、市民の安全安心の確保に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 安全安心の確保、本当に大事なことであります。
それと、やっぱりこの現状、だんだんとデフレが進んできて、生活が本当に苦しくなってきているんだが、相対的貧困という形、声
を出せないという方たちが増えていること
を、まずそういう方
を救済という政策
を基本に、新市長には取り上げていただきたいと心よりお願いするものであります。
続きまして、国民健康保険について質問いたします。
新型コロナウイルス感染症の第3波と言われて、全国では感染者数が13万人、死亡者1,900人、福井では感染者数が300人、死亡者11人、幸いなことに、まだ当市においては感染者の発生は聞かれていません。長引く
新型コロナウイルス感染症の影響は経済、景気
を本当に下火にさせて、大きく落ち込んだ経済
を元に戻すのには何年かかるか不透明な状況です。
勝山市においても、20年以上続く、先ほど申しましたがデフレで賃金や収入が減り続けて、さらに消費税の増税が重なり、追い打ち
をかけるようにコロナ不況という状態が続いています。そのような状況で、市民の暮らしはどんどんと疲弊してきているわけです。格差社会が広がってきた今日では、いわゆる絶対的貧困者こそ少ないですが、相対的貧困と言われる状態の方は増えてきていると、これが現状です。
絶対的貧困とは、いわゆる食料や衣類などが人間らしい生活の最低必要条件の基準が満たされていない状態のこと。例えば、何らかの事情で住む家がない、食事
を取りたいが食料がない、買えない、子どもの体重が平均の数字
を下回るといった状態が該当します。
絶対的貧困状態にある人
を絶対的貧困者と定義されますが、海外ではこれはストリートチルドレンとか、そういう方が絶対的貧困に当たります。絶対的貧困に対し相対的貧困の定義といいますのは、相対的貧困は国や社会、地域など一定の母数の大多数より貧しい状況のことです。例えば、所得という視点で見ますと、国民の所得の中央値の半分未満に当たる場合は、相対的貧国に当たるとなっています。日本の場合は、独り世帯の所得が約122万円以下の場合、相対的貧困に該当すると言われています。
3月議会で国の資料に照らし合わせた勝山市の加入者の保険料や加入世帯の平均所得はどのぐらいの金額になりますかという質問に対し、加入者の平均所得は120万円、1人当たりの保険料は8万8,967円と答弁が返ってきました。
また、相対的貧困には、見えづらい貧困、これは先ほど申しましたが、なかなか我慢するんだ、助けてくれと言えないのが本当に特徴です。
日本は、国内総生産が世界でもトップ3に入るほどの豊かな経済力がある一方で、こういう相対的貧困が増えてきているという問題
を抱えています。質問に入ります。
これは先ほどの答弁から見れば市内加入者、この半数はいわゆる相対的貧困の定義に該当すると考えられますが、まず担当者の見解
を伺います。
続いて、担当部署は市内の国保加入者の中で相対的貧困の定義に該当する人数と、そのことに関する担当者の御意見
をお伺いしたい。
担当部署は、市内の国保加入者の生活現況、どういう具合に暮らしているのか、特に低所得者、非正規雇用者、年金生活者、小規模経営者、企業経営者など、国保税の支払いについて加入者の状況、声
をどのように把握しているのか、聞かれたのか、もし聞かれたのであれば、その結果について説明
を求めます。
さらに11月までの国保税の減免措置に関してですが、6月議会でも質問いたしましたが、現在までの利用状況の説明
を求めます。
9月10日で17件、379.8万円との6月議会の答弁でしたが、この数字からどのくらい伸びたのか、減免が増えていったのか。もしも伸び率が低いというような場合、周知方法の問題ではないのか。加入者の市民は、まだ国保税の減免措置
を余り分からないという声が多いわけです。
感染状況が続き、市民の生活も困窮する中で、再度新たに加入者に、こういう減免措置がありますよという周知
を行う考えはありませんか、これ
を伺います。
最後に、6月議会の答弁では、基金
を加入市民救済に還元することは基金の目的に反するとお答えになっていますが、制度維持、つまり値上げ
を抑えていこうというのは加入者の救済です。加入者に負担
をかけないように、いい制度
を守るということは国保の加入者
を救うということにつながります。そう考えれば、理想とされる値上げの準備金の基金1.5億円
を確保すれば、市独自の加入者へのコロナ対策・支援策としての国保税の補助
を行うことは、基金の従来の目的に合致すると私は思うのですが、見解
を伺います。
○副議長(乾 章俊君) 河野市民・税務課長。
(市民・税務課長 河野 誠君 登壇)
○市民・税務課長(河野 誠君) 国民健康保険税についてお答えします。
最初に、加入者の過半数は相対的貧困の定義に該当すると考えられることについてお答えします。
議員が言われます相対的貧困の定義とは、一人世帯の年間所得であります。令和2年3月定例会で答弁いたしました、国保加入者1人当たりの平均所得120万円が実際収入とした場合どれぐらいになるか
を申し上げますと、公的年金の場合は年間240万円、給与の場合は年間200万円となります。一人世帯でこれだけの収入がある方に対して貧困という定義が該当するかというと、全ての方が該当するとは考えにくいと思われます。
また、市内加入者の中で相対的貧困の定義に該当する人数についても、その定義
を構成する世帯人数や金額は全国平均であることや、国民健康保険は収入のない子どもや遺族年金、や障害年金等
を受給している方など、収入把握が必要でない方も含まれるため、その定義に当てはまる当市の国民健康保険の人数
を示すことはできません。
御質問にあるように、相対的貧困の指標
を国民健康保険加入者に当てはめて考えることは、相対的という言葉の意味からも、数字上半分は富裕層、もう半分は貧困層に必然的に区分されてしまうこともあり、適さないものと考えます。
次に、国民健康保険税の支払いについて、加入者の状況
をどのように把握しているかについてお答えします。
国民健康保険税の徴収率は、令和2年10月末現在58.44%で、前年同月末と比較した場合、約1.29%微増
をしているのが現状であります。コロナ禍の中、多くの加入世帯が遅延することなく国民健康保険税
を納付していただいていると考えています。
そのような状況の中で、支払いが困難な方については、家計収支等の聞き取り
を行い、分納誓約
を含む徴収の猶予
を行うことなどにより、生活に支障
を来さないように対応
をしております。
次に、
新型コロナウイルス感染症による減免についてお答えします。
まず、11月30日現在の減免申請の件数及び減免額は、申請件数21件、減免額451万9,200円であります。9月10日から11月30日までの増加分については、件数で4件、金額で72万1,000円の増額となっております。
なお、この数値は申請分のみでありまして、実際に相談に来られた方が、申請できる前年度比3割減
を下回っていないため、申請できなかった件数については含まれておりません。
また、減免の周知方法についてですが、6月及び9月定例会の議員の一般質問にお答えしたとおりです。特に収納通知書及び保険証の更新時に、封筒に減免制度がありますので御相談くださいとのゴム印
を押して送付したこと
を御説明申し上げましたが、相談に来られた方の多くは、このゴム印
を見てこられたことから、効果があったものと認識しています。
また、申請件数等
を他市と比較しますと、隣の大野市では11月10日現在、申請者数が14件、減免額が約280万円、6月及び9月に一般質問で久保議員より新聞に折り込みチラシ
を入れたと紹介のありました人口2万8,535人の新潟県の胎内市の状況については、11月26日現在で申請者は12件、減免額が約250万円と聞いております。これらの件数及び減免額
を比較しても、比較した市よりも当市のほうが多くなっており、申請件数、減免額だけで周知方法のよしあし
を判断される場合においては、当市の周知方法は効果的であったと考えています。
しかし、減免の件数や額については、それぞれの市町村の加入者の構成や産業等の相違も反映されることから、単純に数だけで評価されるものではないと考えております。
減免制度の新たな周知方法としまして、窓口の飛沫防止用のアクリル板の仕切板に、減免制度があること、そして相談してほしいこと
を記載したステッカー
を貼り付け、PR
を継続しております。
国民健康保険税のこと以外にも、市民・税務課の窓口には毎日多くのお客様が来られますので、引き続きこのステッカーにより多くの方に減免制度
をPRしていきたいと思っております。相談に来られた際には、これまでと同様に親身に対応していきたいと存じます。
最後に、基金の取崩しによる加入者への一律補助についてお答えします。
これも6月及び9月定例会で答弁いたしましたが、真に
新型コロナウイルス感染症拡大の影響による収入が減少した事業者や会社倒産等により非自発的失業
をされた方に対しましては、特例制度減免や非自発的失業軽減といった対応
を十分に実施させていただいているものと認識しております。
議員より提案のありました基金
を崩して一律1万円の補助については、これまでも答弁していますとおり、近い将来において加入者1人当たりの負担増が確実である中で、国保事業費納付金の増加やその他緊急やむを得ない財政需要に充当すること
を想定している基金から、一律1万円の補助
を行うことは、基金の設置目的に合致しないということ
を述べたものでありますので、御理解
をいただきたいと思います。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) まず最初の二つ
をお答えいただいたんですが、相対的貧困に加入者が定義されるかどうか。私は、今、加入者の現状としてつらいんだという声
を何とかして分かっていただきたいという意味で、こういう相対的貧困の定義
を出してきましたが、実際にこの勝山市民で年金の方、それから低所得で暮らしている方は本当に国の税金、市が求める税金に対して、これは先に払わなければいけない、食べ物
を少し減らしてでも税金
を払わなければいけないという、爪に灯
をともすような耐久の生活
をして税金
を納めているわけです。
だから、そこ
を理解してほしいというか、そういう方々の気持ち
を理解していただきたい。そういう方
を、まず底上げすることで、勝山市自体がどんどんと市自体が底上げになっていくんじゃないかと考えるわけです。
今、救わなければいけないのは、勝山市の生活困窮されているような、口では助けてくれと言えないような人たちこそ、政策
を持って助けていくべきではないかと考えます。
最後の基金の話ですが、今困っている加入者に対して、将来はありますが、ここは手
を差し伸べるべきではないかと。理想的な基金1億5,000万円があるならば、それ
を確保して準備しつつ、そして苦しんでいる加入者に対して助けていくという方向は、同じように行政も、それから私たちも一緒に市民
を救っていく、底上げしていくことに進んでいかなければいけないんじゃないかと思うわけです。
また、この件に関しましては質問させていただくようになりますが、どうかそういう方向で皆さんと力
を合わせて、その市民、困っている加入者
を助けていきたいと考えております。どうか力
をお貸しください。
次、3番目の質問に入ります。日本学術会議会員任命拒否についてです。
令和2年10月17日に、イタリア学会から次のような声明文が出ています。日本学術会議が推薦した第25回会員候補者105名のうち6名が総理によって任命されなかったことについて、イタリア学会は任命拒否について明確な理由の説明はなく、この説明
をしないことこそ民主主義に反する権力の行使、国民に対する暴力であると述べているわけです。主権者である国民に説明責任
を果たすことが、民主主義の基本だからだと述べています。
理由として何点か挙げられてはいるんですが、その中で当市政にも通ずるものがあると思いましたので、この質問
をさせていただきました。
首相は、学術会議の会員は広い視野
を持ち、バランスの取れた行動
を行い、国の予算
を投じる機関として国民に理解されるべき存在であるべきだと述べています。これ
をテキスト解釈、いわゆる分かりやすく直しますと、国の税金
を使っている以上、国家公務員の一員として政権
を批判してはならないという意味につながっていくわけです。
また、学会は次のようにも述べています。国からお金
をもらっている以上、政権
を批判してはならないというのは手前勝手な考え方である。公務員は政権のしもべではないからだ。公務員は国民全員の利益のために働く。政権が間違った判断
をすれば、それ
を国民のために批判することは、むしろ公務員の義務であると学会は述べているわけです。
この同じ文章
をこの市政に置き換えてみますと、市からお金
をもらっている以上、市政政策の批判
をしてはならないというのは、手前勝手な考え方です。市職員は、市行政のしもべではないからだ。市職員は市民全員の利益のために働く。市政・行政が間違った判断
をすれば、それ
を市民のために批判することは、むしろ市職員の義務であると置き換えてみたわけです。
そこで、質問として庁内組織の合意形成についてお伺いします。市職員は、市から給料
を確かにもらっています。しかし、これは市民の税金でもあり、市職員として市からお金
をもらっている以上、市の政策
を批判してはならない、また批判しないという状況になっていないかどうか。
つまり、市職員として市民のために正しいと思うことがなかなか口に出せないんではないかと思うわけです。この件に関して、まず市の見解
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 日本学術会議会員の任命拒否に関連して、庁内組織の合意形成について、市職員がコミュニケーション
を図れているかについてお答えいたします。
市職員は、地方自治法で市長の補助機関として定められており、選挙で選ばれた市長の政策実現のために補助することが役割であります。また、地方公務員法により、法令等及び上司の職務上の命令に従う義務が課されています。
勝山市における庁内組織の合意形成については、課内会議、課長会議、三役会議や政策ヒアリング
を初め、全庁的に大小様々な会議やミーティングが行われており、円滑にコミュニケーションが図られております。
議員御指摘のようなことは全くなく、市職員は市民の生命と財産
を守り、福祉
を増進するため全力で公務に取り組んでおります。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 全くそのようなことはないというお答えでした。本当にそうあってほしいと思いますし、これからますますそういう下からの意見や具申、そして批判がこの地方行政にとって大事な行政になってくると思うんです。お互い力
を合わせていくというのは、下からの力も批判も受け、上からのアイデアも出し、そういうことが相まってできていくと思うんです。
そういうことはないとおっしゃいましたので、そうなのかもしれませんが、それ以上に、今以上にこういうことが地方行政にとって必要になってくるんではないかと考えています。
日本学術会議に戻りますが、そもそも国の日本学術会議の予算は10億5,000万円、これ
を高額な国の予算、税金の使用というならば、総理自身が使った官房機密費やらそんなのは7年間で78億円ですか、とんでもない金額です。物すごくはるかに大きい金額が、機密制作費みたいなお金で使われるわけです。
問題は、仮に総理が高い実績のある学者であったとしても、同時に首相という権力者の地位にある間は、そのような判断
を下すことは憲法にも禁じられています。こういう自覚がないのではないかと思うわけです。にもかかわらず、高い実績の学者が集まって会議
をするために、1人につき2万円ずつの交通費
を用意する程度のこと
をもって逆手に学術会議に介入していこうとするのは、政権
を取っているから、選挙に勝った者には何でも従えというような政治権力者の思い上がりというものではないでしょうか。
私たちが最も問題視するのは、説明がないことです。憲法63条は、答弁または説明のために出席
を求められたときは、国会に出席しなければならないと義務づけています。しかし、首相は、そういうことは全く指摘に当たらないと無視してきました。
つまり、説明しないことこそが権力の行使であると。民主主義がいかに説明することにかかっているのか、これが大事なことだと。説明と情報公開というのは、民主主義の支える命だと、それ
を破壊する手段としては説明しないこと、情報
を取得することなんであると考えるわけです。
市民への政策の説明や情報の公開についてお尋ねしますが、このイタリア学会の日本学術会議任命拒否についての声明は、6月議会における秘密案件のこともあり、市民に対して丁寧な説明と情報の公開というのが、当市の勝山市民の民主主義
を守る上で本当に重要であり、市民への政策の説明や情報の公開について、その方法など
をもう一回見直してみる必要があるんではないかと考えますが、市の見解
をお伺いします。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 市民への政策の説明や情報の公開についてお答えいたします。
地方自治体は、地方自治の本旨に基づく市民の知る権利にのっとり、市が保有する情報の開示について、市の説明責任
を明らかにするとともに、市政に対する市民の理解と信頼
を深め、開かれた市政の推進に努めなければならないと考えております。
勝山市においても、市の政策については、市長と語る会、各種説明会等で説明
を行い、財政状況、人事行政等の情報については、広報やホームページ等を通じて情報公開
をしてまいりました。
今後は、行政のデジタル化
を進める中で、さらによりよい情報伝達手段
を研究してまいります。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 情報
を市民の方に届ける、そして政策
を説明していく、これは本当に地方行政にとって大事なことであり、それから信頼にもつながっていく、その中で山岸市長は、市民と語る会
をずっと行ってこられたことは本当に値すると思います。
しかし、あくまでもそのやり方として、本当に市民の隅々までそういう市長の思いが届いているのか
を考えると、もう一つ突っ込んだ見直しやら市長と語る会、そのやり方の見直しとか、いろんなこと
を考えて市民にそういう情報
を届けたり説明
をしたり、その場がもっと増えていいのではないかと。そして、市民とのコンセンサス
をしっかりとって行政につなげていくことが必要になっていくんではないかと考えます。
次の4番に移ります。核兵器の廃絶について質問いたします。
令和元年6月議会の中で、日本政府に核兵器禁止条約への賛同と批准
を求める意見書の提出に関する陳情の反対討論として、こう述べさせていただきました。
市会議員としてこの町で暮らす市民の命
を守ることは一番の仕事であり、勝山に住む人たちの子孫までの幸せで安心な核兵器のない暮らし、世界の人々とともに願うべきであり、国には核兵器禁止条約の賛同、そして批准
を求めていきましょうと討論させていただいてから約1年が過ぎました。
2020年10月、最近ですが、新たに4か国が国連のこの条約に批准して、批准国が50か国に達し、この結果、2020年10月24日から90日後、条約15条の1項に2021年1月22日以降、核兵器禁止条約は世界的な法規範、そして正当な効力
を持つ新たな段階に入ったわけです。
核の傘に依存して、唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約に背
を向け続ける日本政府に対し、国内外からおかしいのではないかという批判と失望の声が続いています。この核兵器禁止条約の参加
を求める意見書
を採択した自治体は、全国で500近くに上ろうとしています。正確には480幾つでしたか、それぐらいになろうとしています。
考え方ですが、朝な夕なに市内に流れるクマのアナウンス。クマが出ます、危険ですというあのアナウンス。職員の方は人身
をクマの被害から守る、市民の安全・安心な暮らし
を守る具合に、クマに関しても頑張ってもらえるわけです。こういう市民の安全・安心な暮らし
を守る観点、これからすればクマも市民も一瞬で燃え尽きるような、そういう被曝で苦しむような核兵器、これは市職員、そして議員も含めてですが、皆さんも含めてですが、基本的な姿勢としてこれはなくしていくという願い
を持つべきだと思うのですが、市の見解
をお伺いします。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 核兵器の廃絶は、市職員、議員共通の基本的な姿勢、願いとして持つべき、核兵器禁止条約の批准
を国に求めるべきについてお答えいたします。
国民の平和な暮らしと命
を守ることは、国及び地方自治体における最も重要な責務と考えております。また、安全保障
をめぐる問題は、国の外交、防衛等に関わるもので、本来国政レベルの問題ではありますが、平和国家としての歩み
を堅持しながら、いかに世界の平和と安定に貢献していくかという命題に直面しています。
最も大切なことは、私たちは、さきの大戦の深い反省とともに、約70年間もの間、不戦の誓い
を守り、これからも国民の命と平和の暮らし
を守り抜く決意の下、日本と世界の平和と安全
を確かなものにするための平和安全法制でなければならないということです。
国家間のいかなる紛争も武力や威嚇ではなく、対話による外交努力
を国際法に基づいて平和的に解決すべきであることは大前提であります。
しかしながら、中東地域での紛争やテロ、北朝鮮など独裁国の核開発疑惑、軍事費増強で南シナ海の実効支配
を進める国など、国際情勢は常に緊迫度
を高めています。過去に幾多の戦争被害
を経験しても、国際社会はその反省の上に立てず、過剰に身
を守ろうとすることでかえって緊張感
を高めている悲しい現実があります。
日本の隣国である中国が保有する核弾頭は320個といわれ、北朝鮮も核
を保有しており、唯一被爆国でありながら米国の核の傘下に依存する日本が、核兵器禁止条約は安全保障の観点がないとして参加できないのは自明であります。
核保有国は、核抑止力
を国家安全保障戦略の柱に据えており、核兵器の使用
を初め幅広い活動
を禁止する同条約への傘下は困難であると思われます。条約制定
を受け、核保有国と非保有国の溝も一層深まる中、日本は唯一の被爆国として橋渡し役
を果たしていく必要があると考えます。
したがって、御質問の核兵器廃絶は、現実的に米国の核の傘下に依存している日本の立場から言及することはできません。また、勝山市として当該条約の批准
を国に求める予定もございません。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 答弁
をお伺いしまして、本当に悲しく感じます。もちろん、立場上いろんなことがある以上、そう言えないようなことも十分分かりますが、私は今回この質問に関しては、基本的に人間として核
を持ってはいけないという意志
を、職員も、そして議員の人もみんなして持とうと、まず最初はそこだと。それがまずあって、初めてこれが世界に向けていろんな動き
をしたり、核兵器がなくなっていく方向に行くんじゃないかと。
核兵器禁止条約の批准については、日本の安全保障
を危うくする、今言われたように各国からの核兵器があったらどうするんだという主張、政府もそう主張しますが、だからといって、仕返しにアメリカに核兵器
を撃ってもらう、脅かしてもらう、日本はだから安全
を守る、こういう核の傘という考え方が果たして人間として正しいのかどうか。現実はあります。しかし、基本的なこととして、それは正しくないという認識
を持つことが大事だと思うわけです。
長年、世界各国で自身の被爆体験
を語り、核兵器廃絶
を訴え続けたカナダ在住の広島の被爆者サーロー節子さん、国連で活躍されました。日本政府が条約に参加しない方針
を示していることについては、日本は唯一、核攻撃の被害
を経験した国でありながら、国同士の同盟とかいろんなことについて考える前に、ここが大事なんですけど、人間として、広島・長崎でいろんな被害があったこと
を、日本政府は人間として考えるべきだと、人間として人類に対する責任も考えていただきたいと述べています。
最後に、核兵器禁止条約の批准
を国に求めるべきですという質問は、先ほどお答えいただきましたが、再度あえて質問させていただきます。何とかして国に核兵器廃絶
を求めるという、批准
をしていただくように求めるべきと考えますが、先ほど頂きましたが、再度お答えいただきたいと思います。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 先ほどの再質問にお答えいたします。
先ほど申し上げましたが、勝山市として当該条約の批准
を国に求める予定はございません。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 全国の500近くの自治体が、こういう批准
を国に求めていこうという中で、勝山市もその中に入って核兵器の廃絶
を、非核都市宣言、核兵器の廃絶
をみんなでこの気持ち
を持って、職員、それから議員、市民一堂が持っていきたいということが自分たちの子どもや孫、将来、勝山の未来につながっていくことだと考えます。
次に、林業政策について質問させていただきます。
日本は世界有数の森林国でありまして、勝山市も80%近くが林野面積となっております。当市も、戦後の需要の拡大により建材として使える杉やヒノキの人工林が増えてきました。その植えられた木といいますのが現在50年生、そして60年生となり、伐採期
を迎えた木であり、供給は増えていますが、反対に需要が減ってきて供給過多となっているのが現状かと思います。
国産材の需要の減少というのは、原因としましては輸入木材の増加だと言われていますが、森林には水源涵養、そしてCO2の固定による地球の温暖化防止、これは分かりませんが、こういうことも言われております。生物多様の保全、これはあると思います。土砂災害、いろんな水田同様に多面的機能
を森林は持っているわけです。森林
を守るということは、これら
を守るということに、担当者の方も当然思っていらっしゃると思います。
この質問になりましたきっかけといいますのは、この頃、ここ1年間ですか、本当に杉の太い木
を伐採した車が毎日何台かのように満載にして道
を通り過ぎているの
を見るわけなんですが、このままいったら勝山市内中、はげ山になってしまうんではないかと思うようなことも少し考えるわけです。それでいて、そのことが質問のきっかけになったわけですので、質問
をさせていただきます。
勝山市の人工林と天然林の比率
をまずお伺いして、令和元年度の勝山市の森林の伐採量、それから森林の伐採量に関する植林の比率、戦後からの生活様式の変化から、林業従事者の減少が顕著になって、必然的に森林環境は悪化し、同時に生物多様性の保全、土砂災害防止、獣害などの様々な問題が起きているの
を森林関係から考えられると思うのですが、市の考え方や見解
をお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 竹生
農林政策課長。
(
農林政策課長 竹生禎昭君 登壇)
○
農林政策課長(竹生禎昭君) 林業政策についてお答えします。
勝山市の総面積は2万5,388ヘクタールであり、そのうち森林面積は2万157ヘクタールで、総面積の約80%
を占めています。
森林面積の内訳としましては、国有林が1,977ヘクタール、公有林が4,145ヘクタール、そして私有林が1万4,035ヘクタールとなっております。
勝山市における人工林と天然林の比率につきましては、人工林の面積が8,117ヘクタール、そして天然林が1万2,040ヘクタールであり、その比率は1対1.5となっております。
また、令和元年度の皆伐と間伐の伐採面積は115.53ヘクタールで、材積は1万2,058立米であり、植林が必要となる皆伐後の面積3.21ヘクタールに対し植林面積は2.17ヘクタールで、その割合は68%となっております。
次に、林業従事者の減少が森林環境の悪化など様々な問題につながっているについてお答えします。
林業従事者は、国産材価格の低迷による収益性の低下などで、1980年から減少の一途
をたどっています。また、長期的な林業の低迷や森林所有者の高齢化に伴う世代交代などにより、森林への関心が薄れ、森林の管理が適切に行われないという事態が発生していると認識しております。
森林の適切な管理としましては、間伐
を適正に実施していくことが重要であると考えております。間伐は、おおむね10年ごとに20%から30%程度の間伐
を実施していくことで、最終的な林立状況
を確立していくこととなります。
また、適切な間伐
を実施することで、森林が本来持っている水源涵養や土砂崩れの防止などの機能
を保ち、それが治山治水や災害防止につながっております。
間伐により発生した間伐材が全て製材や合板に利用できるわけではなく、節の多いものや曲がり材は引取り手がなく、山に放置される状態になっていましたが、平成28年4月から稼働
を開始した木質バイオマス発電所が残材
を燃料として引き取ることにより活用されています。
今後は、伐採から運搬に係る経費の抑制につながる支援
を行うことで、森林所有者の方々に森林への関心
を持っていただき、より間伐が促進し、森林の適切な管理が行われるよう努めてまいります。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 森林の政策に関しましては、私、この時代においては本当に経済ではないと思うんです。いろんなこと
を保全していくのは、林業という経済
を前面に出していくと、どうしてもそこには経済優先というのがつながってくるというのがあると思うんです。
だから大規模企業者に、例えばそういう伐採
を任せる云々かんぬんというのが、これから方向性として出てくるんでしょうが、やはりそこはきっちりと森林
を保全して守っていくという基本的な考え方や姿勢が必要と考えて、私自身も今からのテーマとしてこれは考えていかないといかん、調べていかないといかんと思ってはいます。
取りあえず、勝山市の森林
を守っていくことは大事な、本当に大切なことであり、これは適切に森林
を管理してこそ発揮される、こういうことができるという、そこに欠かせないのはそこで働く人たち、森林事業者です。
しかし、この林業に関しましては、職業的に危険であるとか、いろんな職業条件によって年々減少の一歩
をたどっていっていると思います。このようなことが伴い、山も管理されていかない。
そういうことがある中で、提案として、現在、多くの方が地域おこし協力隊が出てきています。商品開発やいろんなことで活躍しておられます。その中で、もちろん任期などで空きができてという状況の場合ですが、林業
を志す、林業とともにという若い人
を全国から募集
をして、地域おこし協力隊として活躍していただき、市の森林環境の保全などに活躍していただいて、そして定住
を図っていくこと
を目的に、今度新しく地域おこしの方
を募集になった場合には、募集
をかけてみてはいかがですかということですが、市の見解
をお伺いします。
○副議長(乾 章俊君) 竹生
農林政策課長。
残り時間はあと4分です。
(
農林政策課長 竹生禎昭君 登壇)
○
農林政策課長(竹生禎昭君) 林業従事者の確保についてお答えします。
林業従事者の確保につきましては、地域おこし協力隊の活用もございますが、若い世代
を中心に全国から希望者
を募り、林業の現場で活躍できる人材
を育成する、ふくい林業カレッジが平成28年5月に開校しており、一定の要件
を満たす研修生に給付金が支給させる制度もありますので、今後、さらなる制度の周知
を行い、林業従事者の確保に努めてまいります。
○副議長(乾 章俊君) 久保議員。
(6番 久保幸治君 質問席登壇)
○6番(久保幸治君) 今ほど、地域協力隊もその一つの制度でありますし、先ほど言われたのも一つの制度、いろんな制度があるとおっしゃいました。
私、大事なのは、人の生き方だと思うんです。そういうこと
を目指す若者、そういう生き方
をしたいと目指す若者、そういう方
を探すのが本当に一番必要なことで、そのときに初めて生きるのが制度であって、林業
を志す人
を探していくのが一番最初になるんではないかと考えます。
勝山市の自然
を将来的に守っていく上で、またそういう情報とかいろんなことがあれば、十分考えて勉強したりして、また提案していきたいと考えております。
これで質問は終わりますが、最後に、20年間、山岸市長、御苦労さまでございました。
○副議長(乾 章俊君) 暫時休憩いたします。
―――――――――――――――――――――――
午後 2時28分 休憩
午後 2時42分 再開
―――――――――――――――――――――――
○副議長(乾 章俊君) 再開いたします。
○副議長(乾 章俊君) 下道惠子君の質問
を許可いたします。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) 11番、市政会、下道惠子でございます。議長のお許しが出ましたので、5件の質問
をさせていただきます。一問一答でお願いいたします。
質問の前に、山岸市長にはいろいろとありがとうございました。お疲れさまでございました。
それでは、始めさせていただきます。1番、恐竜の街のアピールについて。
勝山市は、北谷町で1億2000年前の恐竜化石が発見され、それから
福井県立恐竜博物館ができたことにより、恐竜のまちとして県内外でも有名になってきました。そして、この10月31日には、県と京福バスさんがJR福井駅と恐竜博物館
を結ぶ直通バス
を土日と祭日に運行するようになりました。
そして、11月22日には、えちぜん鉄道が勝山永平寺線の観光特別列車きょうりゅう電車
をリニューアルし、県民特別限定で特別運行いたしました。探検隊風のコスチューム
を着たアテンダントが新たに乗車し、2体追加された恐竜モニュメントが親子連れに人気
を集めたそうです。
さて、当の勝山市では、12月25日オープンで、勝山ニューホテルに4部屋、恐竜
をモチーフとした恐竜ルーム
を設置し、11月9日から予約
を取っています。
しかし、市内では、これまで恐竜に関しての盛り上がりがいま一つで来たような感じがいたします。例えば、こんなに近くにありながら、恐竜博物館には一度も行ったことがないという市民の方の声があったりもするからです。
えちぜん鉄道のきょうりゅう電車に乗ってこられた観光客
を迎えるまちとして、九頭竜川の橋のたもとには恐竜モニュメントがあるものの、その後に続く恐竜の影が薄いのです。恐竜の足跡がゆめおーれまでずっと続いていたり、恐竜のフラッグが本町や後町で幾つもなびいているとか、市役所前で動く恐竜がギャオーと鳴いていたりとか、何かまちなかに仕掛けができないものでしょうか。
私としても、夏休みとかだけにでもまちの角々で恐竜の着ぐるみ
を着た人が観光客の前に突然現れて驚かせるような仕掛けができないかと思っております。これについて、市で検討していただけないかとお伺いいたします。
また、ほかに考えていることなどがあればお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君)
北川商工観光・
ふるさと創生課長。
(商工観光・
ふるさと創生課長 北川昭彦君 登壇)
○商工観光・
ふるさと創生課長(北川昭彦君) 恐竜の街のアピールについてお答えいたします。
勝山市は日本一の恐竜化石産出地であり、
県立恐竜博物館を中心として多くの観光客が訪れております。
現在、市内には多数の恐竜モニュメントが設置されており、各市境周辺においてはフクイラプトル、荒土町布市のロードパーキング恐竜街道のブラキオザウルス、
長尾山総合公園の手前に、今や勝山市のランドマーク的な存在となっておりますホワイトザウルス、これら
を見ることができます。
また、北谷町コミュニティセンター前のティラノサウルスや、今年6月にオープンいたしました道の駅にも、滑り台と一体となったフクイラプトルが加わっております。
まちなかに目
を向けますと、現在は工事のため一部移設されておりますが、元禄線のブロンズ製モニュメント8体やえちぜん鉄道勝山駅前のイグアノドン、勝山橋たもとのフクイラプトルなど、大小様々な恐竜モニュメントが観光客
を楽しませております。
そのほかに、恐竜
をモチーフとした原付ナンバープレートや恐竜マンホールなどにより、市内で恐竜
を感じる仕掛け
を行ってきておりますが、恐竜のまちとして一定の認知はある程度されているものと思いますが、まだまだまちなかにおけるPRの余地があることは認識しております。
福井県におきましては、恐竜ホテル改修支援事業補助金の新設や、恐竜モニュメントの設置補助である恐竜ランドマーク設置支援事業補助金などにより恐竜のイメージづくり
を進めております。ホテルハーヴェスト
スキージャム勝山にある既設の恐竜ルームや、今回、この県補助金
を活用した改修により新設されます勝山ニューホテルの恐竜ルームにつきましては、恐竜ホテルとして県が開設する新たな専用ホームページに掲載されてPRされる予定です。
今後も、県と連携いたしまして、新たなモニュメントの設置の検討などにつきまして、恐竜のまちづくり
を推進してまいりたいと考えております。
また、議員から御提案のありました街角で恐竜の着ぐるみが現れるような仕掛けにつきましては、現行、勝山市の恐竜キャラクターとしてチャマゴン、チャマリンの着ぐるみがございますが、その構造上、ダンスなど大きい動きが非常にしづらいものでございます。そのため、まちなかや道の駅などで自由に動き回る活動には今の着ぐるみが適しておりません。
今後は、また活動しやすい着ぐるみのリニューアルなども視野に入れまして、観光客の皆さんに対し恐竜のまちのPRとして、どのような仕掛けや手法がよいかなどについて総合的に研究してまいりたいと思います。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) ありがとうございます。
確かに恐竜はまちなかのあちこちにあるようなものの、何かもう一つ盛り上げが足りないかなという雰囲気
を私の中では感じるんです。それで、恐竜のまち
をアピールするということで、もっともっと大胆にやっていただけたらいいかと思います。
というのも、世間では、コロナによって観光産業が落ち込んでしまったのに、勝山市は大丈夫かという声も上がったりしておりますので、それ
を吹き飛ばすほどのこと
をにぎやかにやっていただいて、たださっきもお聞きしましたけれども、うれしいことに県が恐竜に力
を入れてきていただいているので、勝山市としてはとても心強いなと思っております。
チャマゴンの着ぐるみについても、本当にそんな動きにくいとはちょっと分からなかったので、福井のハピリュウなんかが結構踊ってたもんですから、そういうのができたらいいなと思ったんですけれども、もし今度またリニューアルできるものなら、レベルアップした動きやすくダンスもできるの
を作っていただいて、道の駅とか恐竜博物館前で観光客や子どもたちと一緒に踊ったり、写真
を撮ったりとか人気者になるといいと思います。
二番煎じと言われようと、やって駄目なことはないと思うんです。ユーチューブで挙げてもらって、勝山市と恐竜
をもっともっと県外に広めていけたらと思っております。
それから、これは10月24日の新聞報道にあったんですけれども、地域おこし協力隊の西垣さんの依頼で、スペイン人のフランセスクさんというキャラクター3Dデザイナーの方が恐竜博物館
を見学されまして、恐竜
をモチーフとしたキャラクター
を創作したいと興味
を持って見ていかれたそうです。どんなキャラクターができるのか楽しみです。世界に発展する恐竜のまちとして勝山市がなるのも夢ではないかと思っておりますので、今後いろんなことでアピール
を一緒にやっていきたいと思います。
では2番目です。若者が寄ってくる町づくりについて。
全国的にも人口減少は進んでおりますが、例に漏れず勝山市も人口減少が頭の痛い問題の一つとなっています。
1954年に1町8か村の合併により、その前に猪野瀬が入っておりましたので1町9か村になりますが、合併しまして勝山市となりました。そのときには、3万9,000人ほどいました。当時は、まさか66年後に2万3,000人となるなんて想像もしていなかったことだろうと思います。
しかし、市も何もせずただじっと見ていただけではありません。定住人口増の政策として、U・Iターンで市内で就職した人や、起業した人へ補助金
を出したりもしています。また、子育て政策については、他市よりも手厚くしてきた経過があります。それでも歯止めがかかりませんでした。
世間ではよく、市は何
をしていたと言われたりもしますが、よくよく考えてみますと、私たちの親というか、もう一つ前かもしれませんが、その年代的なこと
を考えますと、自分の子ども
をよい大学に入れ、一流の会社に入れることがよくできた親だという風潮もありまして、都会へ都会へと子ども
を送り出してきた保護者の責任も重大ではなかったかと私は思っております。
しかし、これ以上減少しないようにするにはどうしたらいいか。幾ら補助金
をつけても、仕事
をする場所とか遊ぶ場所がないと若者は戻ってこないし、ここにいようとしないでしょう。出ていくの
を止めるばかりでなく、入ってくることも視野に入れて、若者が寄ってくるまちづくり
を、高校生や若者に聞いてみることからヒント
を得て、それに向けてプロジェクト
を組み、進めていくこと
を検討しないかお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 谷内
未来創造課長。
(
未来創造課長 谷内英之君 登壇)
○
未来創造課長(谷内英之君) 若者が寄ってくる町づくりについてお答えいたします。
市では現在、人口減少の課題に対する様々な政策
を推進していますが、市制施行当時に比べますと、観光客
を初めとする交流人口でありますとか関係人口といった数は目覚ましく増加しています。その一方で、今おっしゃいます定住人口減少の歯止めにはつながっていないという現状がございます。
御質問のありました高校生や若者からの意見や提案
を聞くことについてでございますが、中学生、高校生
を例に市の今の取組について申し上げますと、平成29年度から毎年開催しています中学生及び高校生と市長と語る会におきましては、市内全公立中学校及び勝山高等学校、並びに奥越明成高等学校に通う勝山市出身の生徒たちから、ESDの取組に基づく市への提案でありますとか、自然環境の保全や福祉、それから観光、市のイベント、企業との商品開発などいろいろアイデアに富みましたレベルの高い具体的な政策提案、勝山市に思い描く夢など、山岸市長に対してプレゼンテーションという形で様々な内容で発表
をいただいているところでございます。
市長も生徒たちからの考えや提案に対しまして質問
を投げかけましたり、またアドバイスなど
を送りながら意見交換
を深めているところでございます。
勝山高等学校では、生徒に地域課題の解決や活性化策
を探る地域探究活動
を総合的な学習の時間に取り入れており、平成30年度からはその学習成果
をかっちゃま創生プランとしてまとめています。この取組は、高校生の目線から3年間の学生生活の間に勝山市
を深く研究し、最終的に勝山市の創生に向けた施策
をプレゼンテーション形式で勝山市長に提案するというものでございます。
勝山高校の取組について、もう少し詳しく申し上げますと、生徒の皆さんが1年生のときには、生まれ育った勝山への理解
を深め、そして2年生のときには修学旅行などの機会、それからインターネットといったもの
を活用しながら、課題に対する他地域の取組との比較
を行っております。
そして、市職員
を初めとします専門分野のアドバイザーなどの助言
を受けながら、勝山市の現状と課題
を深めているところでございます。そして、3年生のときには、2年間かけて取り組みました学習成果
を勝山市創生プランとしてまとめ、発表しているということでございます。
今年度は、
新型コロナウイルス感染症の影響で、学校休業等で思うように総合学習の時間が持てなかったわけでありますが、7月29日には同校でプランの発表会が行われております。3年生は、観光、環境、行政、そして医療福祉の4分野
を主なテーマとしまして、各グループに分かれて36項目にわたる各プランのプレゼンテーション
を行っておりました。
発表
を聞いたのは同校の1、2年生に加えまして、勝山市長
を初めとする各専門分野のアドバイザーで、発表後の質疑応答では、市長やアドバイザーからの鋭い質問にも生徒たちは的確に答えておりました。そういう中で、自分たちの取り組んできた学習について、丁寧に説明
をしておられたところでございます。
このように、市では様々な機会
を捉えまして、今ありました中学生や高校生
を初めとします若者たちから様々な考え
を聞き、意見交換
を行っているところでございます。
ただ、これらの提案
を市の政策に十分反映させるためには、学校の協力の下、生徒たちとのさらなる共同研究
を通じた提案内容のブラッシュアップが必要でございます。この提案
を政策化するためのプロセスが、今現在、そのプロセスの構築が課題になっているところでございます。
現在、市では、令和4年度から令和13年度までの10年間
を計画期間とします第6次勝山市総合計画の策定
を進めているところでございます。
そして、計画策定の基本的考え方の一つとしまして、若い世代、子どもたちの意見・提案
を計画に生かすこと
を掲げております。そのため、策定に伴い現在準備
を進めております16歳以上
を対象とした市民アンケート、それからSNS
を活用した政策提案募集
を初め、中学生・高校生と市長との語る会、それから今ありました勝山市創生プランによる提案、または少人数による対話集会など
を通じまして、若い人たちが何
を考え、勝山市に対してどこにニーズがあるのかといったこと
を、行政として常にアンテナの感度
を高め、若い人たちから頂いた意見や提案
を共同して課題
をクリアしながら、政策化に向けて進めていく仕組みづくりが大切であると考えております。
このように、自分たちの意見や提案がまちづくりにしっかりと生かされていること
を、若い人たちが実感できるような環境
をつくることで、若者のまちづくりへの参画意識
を高めるとともに、若い人たちにとって魅力的で人々から選ばれる勝山市の実現につなげてまいりたいと考えております。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) 細かく説明いただきましてありがとうございます。
実はこの件に関しましては、かっちゃま創生プランのことについても、当日参加したということで実は中山議員からお聞きしたことなんですけれども、地域おこし協力隊の荻野さんがプレゼン
をされているということもお聞きしました。
今お聞きしたように、勝山市の自然とか人口減少なりについてなど、本当に細かく、高校生の生の声があふれていたように感じました。頭の固くなってきた大人とはまた違った目線で地域
を見ているんだということも感じましたので、そこの中には夢みたいなこんなもんできるかというような意見もあるのかもしれないですけれども、またその中からヒント
を得て、我々大人がアドバイス
を加えれば、今後の市政に響かせることがあるのかとも思いました。
他の市の例として、最近のことですが、小浜若狭高校の探求学習が未来
を切り開くというテーマで、地域活性化にずっと14年間、鯖缶
を考えてきたのが、今年になってようやく国際宇宙ステーションに滞在する野口宇宙飛行士が宇宙まで持っていって、その鯖缶
を食べて大変おいしいと絶賛したというニュースも聞きまして、本当に夢が実現化されたんだと感じたわけです。
こんなことも勝山市で起こり得る可能性があるということで、先ほどおっしゃってました、勝山市の小中学校の新聞に出てましたのがNIE、いつも見てるんですけれども、教育に時間
を活用したESDの持続発展教育
をされているということで、地元の魅力発見を通して地域
を好きになるということ
を続けていらっしゃいます。地域に目
を向けること、それがしいては勝山市の将来
を自分たちが守っていくことにつながるんだと子どもたちも少しずつ分かってくれるんじゃないかと思います。
どうしたら若者に地元に残ってもらえるかとか、どうしたら県外から若者
を呼べるかとかいうのが、本当にこれからの課題のこれが糸口になるんではないかと思って楽しみにしております。若者が大人たち
を巻き込んで活躍できるような勝山市にしていけるように、また、ぜひこれからも私たちも応援したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
3番目に参ります。AI
を利用した結婚相談事業について。
この11月22日に県と県内全17市町でつくるふくい結婚応援協議会により、AI・人工知能
を利用したふくい婚活サポートセンター
を開所したとの報道がありました。これは、AI
を使って相手
を探すマッチングシステムに、自身のプロフィールや相手に求める条件など
を登録しておくと、ウェブ上で希望する相手
を検索できるものです。
さらに、価値観などに関する設問に答えると、AIがデータ
を基に相性のよい相手
を選び出し紹介してくれ、気に入った相手が見つかれば、システム上でお見合いのセッティング
をしてくれるという画期的なシステムです。
紹介は来年4月からだそうですが、家にいながらスマホで相手
を探せるというシステムは、きっと今どきの若者に受けるのではないかとわくわくしているところです。
そこで、市では結婚相談事業として相談員さんが10名おられまして、今まで婚活事業
をされてきてましたが、これからこのシステムとどのように関連して続けていくのかお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 西福祉・児童課長。
(福祉・児童課長 西美智子君 登壇)
○福祉・児童課長(西美智子君) AI
を利用した結婚相談事業についてお答えします。
議員から説明いただきましたとおり、県と17市町で運営するふくい婚活サポートセンターが開所され、結婚支援システムの入会登録が開始されています。
このシステムの優れたところは、仮登録と本登録
を実施することで確実な本人登録ができ、これまでのマッチングアプリに見られるような条件による選別ではなく、独自の指標である価値観検査
を通じた相性度の高い相手とのマッチングが見込めることなどがあります。アプリを通じて紹介された相手とも、互いに信頼が得られるまでは個人情報の保護が図れることも利点として挙げられます。
この結婚支援システムの導入に伴い、結婚相談員の方には、交際に至った後の心配事などに助言してもらうなど、フォローアップ
をお願いしています。
通常の業務と同様に、この事業についても、結婚に関する相談だけではなく異性とのコミュニケーションの方法や親
を含めた親族との関係、結婚
を希望する方の御両親の相談にも親身に乗っていただきます。
価値観が多様化する世の中で、個人個人が相談しやすい方法や環境が異なっている昨今、間口の広い相談支援ができることは、若者の成功につながる可能性が拡大するものと期待しています。
なお、結婚支援システムへの入会登録は、通常であれば2年に一度、1万円の費用がかかりますが、今年度末までは5,000円で可能となっております。入会登録に際しましては、福井市のふくい婚活サポートセンターに出向き、本人確認など
を行う必要がありますが、ウェブ会議アプリ
を活用した面談による入会登録ができるよう、現在検討が進められております。
市としましても、システムの登録について、広報等
を通じた積極的な情報発信
をしてまいりますので、お気づきの場合は議員からも御紹介いただければ幸いです。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) 説明ありがとうございます。
この新聞ニュース
を見まして、本当にこれは今の若い人にはピッタリのシステムではないかと思ったんです。市内だけでなく県内中で、結婚
をしたくてもいろんな理由でなかなかチャンスに恵まれない方の希望になるのではと期待しております。
まず、何より民間の結婚相談所と比べまして、民間は入会金が20万円とか30万円と結構高いこと
を聞いております。こちらは、先ほど説明がありましたが、来年の3月31日までは5,000円で、4月から2年間で1万円の入会金だけなんです。すごく安いというのが公共の良さかと思います。
それと結婚
を希望する人の中には、とにかく地元の相談員さんにいろいろと聞かれることが嫌で、相談
を最初から諦めてしまう人もたくさんいると伺っています。わざわざ福井まで行って、イベントに参加
を申し込んだりとか何かそんなこと
をしているよと福井の方から聞いたことがありますので、最初だけちょっと面談
をしてもらって登録すれば、あとはウェブ上でスマホでできるということ
をお聞きしましたので、本当に気分的に楽で今どきのシステムかなと思いました。
何とかデートにまでこぎ着けて、二人の仲がまとまってくるようになったら相談員さんが出ていただいて、細かいことの打合せ
をしていただくと、親切にしていただくということで本当にこのシステムで相手
を探す範囲も広がりましたし、自分の条件に合う方が必ず今まで以上に現われるんではないかと思いますので、来年度の終わりには今まで以上に結婚成立報告があること
を本当に祈っておりますので、まず市内への周知
をしっかりとしていただきたいと思いますし、私たちもしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
次、4番目に参ります。介護職員への支援について。
新型コロナウイルス感染拡大によって、介護事業所の経営が圧迫されています。厚労省によりますと、コロナ感染防止のために事業所から家族との面会
を制限したり、感染
を心配した利用者が通所サービス
を控えることが増えたことによります。
こうした通所型介護事業所
を支援するために、厚労省は6月に介護報酬の特例
をつくりました。実際より長い時間、サービス
を提供したとみなして、介護報酬の上乗せ
をしてもいいと認めたのです。それには感染症対策の実施と利用者の同意が条件となります。この利用者の同意というのが問題なのです。
なぜなら、実際に提供されていないのに、サービス
を受けたと同意したばかりに、利用料金に加算されてしまうのです。入所している方は同意しないと冷たくされるのではないかと思ってしまい、同意の印鑑
を押してしまった方も多々いるとのことでした。結局、現場からは、この説明
をするケアマネジャーさんと家族の間で調整が難航してなかなか進展していないというのが現状だと聞いております。
国の支援で
新型コロナウイルスの対策として打って出た支援と聞いていますが、利用者負担
を増やすような施策は、国民ばかりに負担
を強いています。現在は、国が改めて検討しているようですので期待しているところです。
通所型介護施設に限らず、勝山市内の介護施設では、介護職員がいなくて入所数
を減らしているという状況があります。仕事の割に賃金が低いということもあります。令和元年度の介護職員の1人当たりの賃金は22万円から29万円とのことでした。夜勤とかがある施設では、その分が含まれて高くなりますが、通所型ですと低くなるようです。
この金額が高いと見るか、これでいいと見るかですが、私は身内
を預けた経験から分かったのですが、ベッドに寝た切りになった高齢者や認知症の方
を昼夜となく家族より親身になってお世話
をしてもらって、幾ら仕事とはいえ、とてもこんな金額では申し訳ないと感じているところです。まして男性の方ですと、平均的に見ても本当に少ないです。
男性の介護職員は、現場において、女性だと2人がかりで抱えねばならない入所者さんでも、男性だと1人で抱え上げることができるのでとても助かるのです。もっと男性
を増やしたいところですが、この賃金ではなかなか難しいのではないでしょうか。
介護職員
を置いておくために、事業所の経営がしっかりしないと報酬が払えない、払えないから辞める、堂々巡りとなります。このような事情
を踏まえて、介護職員に支援
を増加していただけないかと思います。市のお考え
を伺います。
○副議長(乾 章俊君) 櫻井
健康長寿課長。
(
健康長寿課長 櫻井陽子君 登壇)
○
健康長寿課長(櫻井陽子君) 介護職員への支援についてお答えします。
国は、今年6月に
新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応
を適切に評価する観点から、通所系サービスの介護報酬について、利用者から事前に同意が得られた場合には、提供したサービス時間の区分から2区分上位の報酬
を算定できることとしました。
この臨時的取扱いに対する市内事業所の実施状況は、各事業所の運営方針により異なりますが、どの事業所におきましても消毒、清掃等の徹底や検温、3密
を避ける方策など、感染予防のために多くの取組が行われています。このような状況の中、介護職員の業務負担は増大しており、感染予防の取組への支援は必要であると考えます。
現在、全国市長会を通じて、国にコロナ禍における介護人材の安定的な確保と抜本的な賃金体系の再構築等
を要望しているところでございます。
今後においても、介護保険サービスが継続的に提供できるよう、介護職員の待遇改善等について国に要望してまいります。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) ありがとうございます。
この件については、実は社団法人認知症の人と家族の会の方々が、厚生労働大臣に向けて緊急要請書
を出されておりました。内容は、先ほど御説明がありましたが、デイサービス
を3時間しか使っていないのに、利用料の請求が5時間になっている。これは
新型コロナウイルス対策の介護報酬への特例措置として国が出した施策ですが、介護報酬の上乗せ
をすることが利用者の負担
を上げることにつながるのは、国が架空請求
をしているようなものですとの訴えでした。
普通、利用者は介護報酬の1割
を負担しています。例えば、要介護3でデイサービス
を3時間利用している方で、自己負担が介護報酬1回7,650円としますとその1割、765円が利用者さんの負担です。それが2時間割増しになって、1回の介護報酬が8,870円となりますと、1割の887円の負担になります。1回では122円と僅かなように感じますが、何回にもなりますと負担が大きくなります。
この利用者が認めれば介護報酬は上がり、拒否すれば上がらないということにおきましても、介護職員さんには納得できない話ではないかと思います。これも各事業所にお任せで、勤務先によっては違うというのもあります。利用者が確かにふだんよりも丁寧な消毒などに気
をつけてもらう介護
を受けているとしても、それは
新型コロナウイルスのせいであり、介護報酬
を上げるための特例措置に利用者が割増しになるのは道理に合わないことだと思います。
現在、国は検討しているそうですので、先ほどもお聞きしましたが、ぜひとも市からも強く国に声
を上げていただきたいと思います。これから先、勝山市も高齢化社会になりまして、介護職員さん
を増やしていかなければいけないときに、こういった措置は問題かなと思いまして提案させていただきました。よろしくお願いいたします。
最後になりますが5番目、妊産婦のコロナ感染予防について。
新型コロナウイルス感染の第2波が収まりかけるかと見られていましたが、最近になってまた日本全国でその第3波の勢いがじわじわと押し寄せてきました。勝山市は、おかげさまでこれまで1人も感染者が出ておりません。これも市のコロナ対策が早く、また市民の皆様が1人1人自己管理
をしっかりとしていただいているからだと思っています。しかし、今後どのようなことがあって市内に
新型コロナウイルス感染の患者が出ないとも限りません。
中でも心配していますのが妊産婦です。コロナでなくても赤ちゃんがおなかにいるときには、風邪
を引いても薬は胎児に影響があるからと飲まないのです。体はふだんと違うし、つわりがひどいと食べ物
を食べられないし、そんなときにコロナに感染したら大変なことになります。母子感染の可能性が高いとも言われているからです。
そして、地元だけでなく勝山市に帰ってきて産みたいという里帰り分娩の方に対しても心配は計り知れません。移動中も危険が伴いますし、移動ができない地域に住んでおられる方もいます。そこで、まず地元にいる妊産婦さんに対しての対応ですが、コロナ感染のPCR検査
を優先的にしてあげているのかどうか、また勤務先への配慮はどのようにしているのかお伺いいたします。
そして、里帰り分娩
を希望されている妊産婦さんへは、どのような対応
をされているのかもお伺いいたします。
○副議長(乾 章俊君) 櫻井
健康長寿課長。
(
健康長寿課長 櫻井陽子君 登壇)
○
健康長寿課長(櫻井陽子君) 妊産婦へのコロナ感染予防についてお答えします。
妊産婦の
新型コロナウイルス感染につきまいては、日本産婦人科学会によると、その有病率は0.02%と低いものの、妊娠後期には重症化しやすい傾向があると言われており、家庭や日常生活の中での感染予防が重要となっています。
福井県では、令和2年4月24日から県内の医療機関で出産予定の里帰り分娩
を含む全ての妊婦
を対象に、PCR検査
を無料で実施しております。
また、妊娠中の女性労働者への対応といたしましては、国が男女雇用機会均等法に基づく母性健康管理上の措置として、
新型コロナウイルス感染症に関する措置
を新たに規定しています。
その内容は、
新型コロナウイルスの感染のおそれによる心理的なストレスが母体や胎児等の健康に影響があるとして、医師等の指導
を受け、それ
を事業主に申し出た場合、事業主はこの指導に基づいて必要な措置
を講じなければならないというものです。
医師の指導に応じて作業の制限や在宅勤務、時差通勤などが可能となります。また、妊婦が休業する場合、事業所に対して休暇取得支援助成金の制度もあります。
市といたしましては、
新型コロナウイルスに関する正しい知識や妊産婦に関する制度の周知
を行うとともに、感染症予防のためのマスクの配布や妊娠・出産・育児に関する相談、訪問指導、育児教室
を行っています。
里帰り出産の妊産婦に対しても、要望があれば同様に対応しております。今後とも妊産婦が安心して妊娠・出産・育児ができるよう支援していきたいと存じます。
○副議長(乾 章俊君) 下道議員。
(11番 下道惠子君 質問席登壇)
○11番(下道惠子君) ありがとうございます。
ふだん健康な人でも、コロナに関しては恐怖感
を感じているのに、まして妊産婦さんは本当に心配だろうと思います。御家族
を初め病院でも、今まで以上に警戒
をして妊産婦さんの対応
をされていることでしょう。本当に御苦労さまだと思います。
また、里帰り出産については、妊娠中の不安もあり、また産後
を見てもらうためには、御本人はやはり家族のいる故郷に里帰りしたいはずです。気持ちはよく分かります。勝山市内で今、コロナ感染者が1人も出ていないのが、せめてもの救いだと思います。
でもお話
をお聞きしますと、勝山市は最初からマスク
を不足しているときに送っていただいたりとか、PCR検査についても優先的にしてもらっているとも伺いましたし、育児相談もしていただいているということで安心させていただきました。
ただちょっと心配なのは、妊産婦さんの心理的なストレスなんですけれども、お勤めしていらっしゃる方は、企業側には妊産婦さんの申出がなくても作業の軽減とか、出勤の制限などの措置
を提案してあげてほしいと、ぜひとも市からも要請
をお願いいたします。遠慮して言えない方もいるかもしれないので、その辺はよろしくお願いいたします。
それから、私たちも妊産婦さんに出会ったら、本当に知らない人であっても何げなく気
を遣ってあげたいと思います。私も昔のことですけども、御本人の安心感が広がりますし、これが
子育て日本一になる第一歩でないかと思いますので、皆さんよろしくお願いいたします。
以上で質問
を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(乾 章俊君) 次に、帰山寿憲君の質問
を許可いたします。
○副議長(乾 章俊君) 帰山議員。
(14番 帰山寿憲君 質問席登壇)
○14番(帰山寿憲君) 14番、帰山です。
まず最初に、山岸市長におかれましては、20年に及ぶ勝山市の運営、大変御苦労さまでした。
この20年間、
長尾山総合公園や平成の大合併等の課題、経済においてはリーマンショック、そして今対面しているコロナウイルスによる経済の停滞、また福井国体の開催や
ジオアリーナに代表される施設の更新など、様々なことがありました。現在の健全な勝山市が存続できているのは、重要な岐路において山岸市長が適切な判断
を下された結果であると思います。改めて感謝申し上げます。
隣接自治体との合併が協議されたとき、私は一市民でしたが、耳にしたのは上下水道や道路整備などの基盤インフラにおける格差であり、費用負担の課題でした。思えば、がちゃまん景気の終了からの繊維不況の深刻化もあり、昭和43年には残念ながら財政再建団体に指定されました。
その後、歴代市長の御尽力により、昭和50年に計画
を5年短縮して財政再建団体
を脱出し、公共下水道や中学校再編、東西バイパス道路工事などが着手され、現在のインフラの基盤が築かれました。このことが現在の財政負担の軽減につながっていると思います。
また、スキージャムのオープン、恐竜博物館の開館などもありました。越前大仏等の課題も発生しましたが、勝山市
をこれらの歴史の継続の上に進化し、現在につながっています。それぞれの時代において、過去にまかれた種
を育て収穫し、また種
をまくことが続けられてきました。近年は、過去にまかれた種
を観光の産業化として収穫に入りつつあります。
その一方、子育て環境の向上やジオパーク等による環境保全、ESDや英語教育の推進などの種がまかれ、一部は収穫され、また未来に向かって育てられています。
この20年間は、著しい景気の乱高下や技術革新が進み、極めて難しい時期であったと思います。その中でのかじ取り、大変ありがとうございました。改めてお礼
を申し上げます。
それでは最初に、勝山市の財政について伺います。
山岸市長が残された功績は様々ありますが、私は健全な財政
を目指されたことが最大ではなかったかと考えています。
ジオアリーナ建設の折には、今後の財政状況
を危惧する声もありましたが、現在の財政状況は今後安定して見通せるものとなっています。
山岸市長が子育て環境や教育環境、市民の健康づくり等
を含め現在のジオパークに至るまちづくり等、様々な施策や現在の
新型コロナウイルスへの迅速な対応が実施可能であったのも、財政の裏づけがあってのものだと考えています。
山岸市長は、今回の市長選挙において述べられていましたが、勝山市の当年度一般会計当初予算額は116億8,000万円、前年度末市債残高は75億4,900万円、同じく財政調整基金は14億2,200万円となっており不安のないものです。
当年度決算額は、
新型コロナウイルス対策により国・県支出金の増額31億円が見込まれるため、勝山市としては最大規模となり150億円
を超えることが予想されます。
ところで、歳入において、この10年間に市税収入は法人市民税及び固定資産税の減少により約3億8,000万円の減少、臨時財政対策債
を含む地方交付税は約6,000万円の増加にとどまっています。
歳出では、義務的経費が当年度において職員制度の法律改正による約3億6,000万円の増加があるため、約7,600万円増加していますが、これ
を差し引くと人件費としては約2億8,000万円の減額となります。また、社会福祉関係費の増加により、扶助費は約2億8,000万円の増額となっています。
一方、いわゆる箱物行政の指標の一つである普通建設事業費は36億円から13億円の幅がありますが、市単独負担額は最高10億3,000万円、最低6億9,000万円となっており、ほぼ8億円前後で大きな変化はありません。
さて、山岸市長が平成19年から24年にかけて金利の高い市債等の債権の借換えに努力され、財政強化に努められたことは一般には知られていません。私は、このことは後年度の財政負担の軽減に大きな意味があったと考えています。
実はこの借換えによる勝山市の負担額の減少は約4億7,000万円になります。今回示された令和2年度からの中期財政見通しに示されていますが、
新型コロナウイルス及び今年度実施された国税調査の人口減の確定などにより、来年度、再来年度の市税収入や普通交付税の減少が見込まれる中、これまでの財政体質の体力強化に努められてきたことが相応の備えとなり、厳しい状況の中でも今後様々な施策
を進めることが可能な状況となっています。改めて感謝申し上げます。
そこで、今後の勝山市の財政に対して何が重要と考えられるか伺いたいと思います。
次に、
新型コロナウイルスへの感染防止対策として、勝山市では施設の利用人数の制限や消毒の徹底、パーティションなどの設置による対応が行われ効果
を上げています。一方、制限の緩和
を望む声もあり、状況に留意した対応
をお願いします。
さて、昨冬は暖冬であり、市内でもほぼ積雪
を見ませんでした。このため、除雪車の出動も数回で終わっています。しかし、今冬は平年並みの積雪が予想されており、除雪体制も例年並みになると思われます。例年、市職員による除雪は、オペレーターは基地において待機もしくは仮眠
を取ることになっています。
これまでの多くの場合、大部屋待機であったと思いますが、その場合、コロナウイルス感染防止対策が十分とは言い切れないと思います。職場環境改善の点からも、プライバシーや衛生環境の確保などが必要となります。このような点
を考えると、個室待機の環境
を整える必要があると思います。
また、常時待機のある消防署においても同様であると考えます。聞くところによると、従来は畳の間での寝具
を共用した多人数での仮眠であったようです。現在はコロナウイルス対策のため、寝具の共用
を行っていないようですが、一定の距離
を確保するため会議室での仮眠
を行っているようです。さきに述べた除雪待機と同様に、この機会に早急に改善すべきと考えます。
3番目に、市内文化芸術活動への支援について伺います。
新型コロナウイルスによる経済への影響は様々な分野に及んでいます。勝山市の経済的支援は、様々な分野に及んでおり、少なくとも他市に比較しても手厚いものでした。
一方、施策の谷間となり十分な支援
を受けられていない分野もあります。その一つが、コンサート活動等
を収入の一つとする芸術関係です。
会場の閉鎖や入場制限のために収入減となっているようです。確かに、別途ささやかながら収入
を得る仕事
を持っている方が多く、コンサート活動
を主として生計
を立てている市民の方は多くはありません。個人事業主として収入補填
を受けることは可能であったかもしれませんが、厳しい分野となっています。
また、この分野は、活動自体が本人の技能に磨き
をかけていき、収入増につながる分野でもあります。私自身は、子どもの頃からこの分野は特に苦手でしたが、山岸市長は芸術の分野には造詣が深くよく御存じではないかと思います。
芸術・文化の向上は、地域の生活環境の充実や一定のステータスともなります。金銭的支援は困難と考えますが、勝山市主催もしくは委託としてコンサート、発表会等の機会
をつくることや優良の発表会の実施など
を考えられないか伺います。
最後に、職員の皆さんも、市長選挙も終わり、ようやく落ち着いて新年度に向けた業務もできるようになったと思います。
今回の選挙で、投票所では入場券の自動読取り、投票券の自動発行等が行われ、大変スムーズな投票ができました。投票所では、入場券の紛失や、忘れたときのために入場券がなくても本人確認ができれば投票ができるシステムになっていますが、今回、この制度があたかも入場券は不要であるような誤解が広まり、対応に苦慮したようです。この場合、氏名、生年月日、住所等で照会し、投票券
を発行するようですが、大変手間がかかるようです。本来の趣旨
を含め、選挙の投票に十分な理解
を得るように啓蒙活動の必要があると考えますが所感
を伺います。
また、今後の課題として、本人確認の課題はあるものの、マイナンバーカードや免許証等の自動読み取りも考慮し自動化は考えられないか伺います。
先頃、政府はマイナンバーカードの普及推進のため、スマートフォン等からさらに簡単に発行ができるようシステム
を整え、順次通知していくこと
を決めました。今後、発行枚数の増加が見込まれ、コロナウイルス対策特別定額給付金のときのように、窓口が混雑することも考えられ、対応が必要となるかもしれません。
また、今後所有者が増えること
を見込むと、マイナンバーカードの利用により、窓口においての住民票、印鑑証明などについても、自動発行
を進めていくべきと考えます。
コンビニなどの庁舎外での発行は、印刷や用紙などの今後のさらなる技術革新
を持たなければなりませんが、自動発券については時間外での発行や地区公民館での発行には、ほぼ障害はないと考えます。今後の方針
を伺います。
○副議長(乾 章俊君) 山岸市長。
(市長 山岸正裕君 登壇)
○市長(山岸正裕君) 勝山市の財政について答えいたします。
最初に、市政運営につきまして、財政面
を主に高い評価
をいただきましてありがとうございます。
私が市長に就任した平成12年の財政状況について申し上げますと、財政調整基金残高は12億5,800万円、市債残高は95億7,500万円でありました。
当時、国は地方自治体の行財政基盤の強化に向けた市町村合併
を推進していましたが、私は1期4年間の中で、何度も市民と対話
を重ねた結果、現状のまま合併しても合併後のまちの姿が見えず、熟度が不足しているとの理由から、平成17年3月末の合併特例法の期限内での合併
を見送り、市単独で市政発展
を目指していく決断
をいたしました。
そうした中、持続可能な勝山にしていくためには、大規模な行財政改革が避けて通れない課題であると考え、平成15年6月に行財政改革庁内プロジェクトチーム
を立ち上げ、私自らが行財政改革委員会の委員長となり、事務事業
を徹底的に見直し、行政能力
を高め、無理無駄
を排除し、効率的な財政運営
を進め、市民福祉の向上
を図るため、平成16年2月には従来の行財政改革大綱
を見直して、平成16年8月に行財政改革実施計画
を策定いたしました。
そして、平成16年、17年、18年度の3年間で改革
を進めた結果、約11億円という大幅な経費節減
を図ることができました。その後、平成20年4月、平成25年5月に実施計画
を見直し、計画に沿って今日まで行財政改革に取り組んできました。
この間、御質問にもあった金利の高い市債の借換えや利率の見直しの交渉も積極的に行いました。一番効果があったのは、平成19年度から24年度にかけて行った公的資金補償金免除繰上償還制度であります。通常は公的資金の繰上償還
を行う場合、今後支払う予定の利息相当全額
を補償金として支払う必要がありますが、その補償金の額以上に、全庁的な行財政改革による削減効果
を出している団体に限り、補償金が免除されるというものでした。
行財政改革に全国に先駆けて取り組んでいた勝山市では、補償金の額
を超える行革削減効果
を捻出することができ、総額22億1,000万円余り
を繰上償還し、低利に借り換えることでその利払い軽減額は実に約4億6,900万円に上りました。民間金融機関から借り入れた、いわゆる縁故債についても、この20年間で総額30億3,000万円、23件の利率見直し交渉
を行い、利払い軽減額約9,100万円の効果
を挙げております。
これら以外にも、国の制度に沿った借換債の発行により、2億6,900万円の利払い軽減
を実施しており、この20年間では総額8億3,000万円余りの一般財源
を確保してきました。
このような取組で生まれた財源
を新たな投資に振り向けて、市民から強い要望のあった
ジオアリーナ、すこやか、ゆめおーれ勝山、まほろば、勝山駅舎、花月楼、
ジオターミナル、旧木下家住宅、道の駅など、勝山市のランドマークとなる資産
を財政調整基金の残高
を減らすことなく、なおかつ普通債権の残高
を増やすことなく整備することができました。
私が退任する今年末の繰越金等
を考慮した財政調整基金の実質的な残高は約14億円
を確保し、就任時より1億4,000万円強の増額となり、また普通債等残高は就任時と比較して約17億円減額し、78億6,000万円としております。これらの財政運営は、私の政策
を受け止め、国、県からの情報の入手に努めて、創意工夫して財政
を運営してきた財政スタッフのたゆまぬ努力があったと思っております。
このような中、今議会初日の全員協議会で政策幹から説明させていただいた中期財政見通しのとおり、令和3年度は
新型コロナウイルス感染症の影響だけで、一般財源ベースで約1億円弱の影響が出ると見込んでおります。
さらに普通交付税では、今年度実施している国勢調査結果に人口が置き換えになり、人口減少による影響だけでも約1億3,600万円の減額になると見込んでおります。
今後の勝山市の財政強化に対して何が重要と考えるかという御質問ですけれども、これまで実施してきた行財政改革の上に時代の変化
をチャンスに捉えた新しい発想
をさらにブラッシュアップしていき、観光の産業化など新しい時代に挑戦していくことにより、必ずチャンス
を得られると思っております。
具体的には、政府が7月17日に閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針2020、いわゆる骨太の方針2020でも、新たな日常構築の原動力となるデジタル化への集中投資・実装とその環境整備・デジタルニューディール
を行うとしているとおり、当市においうてもマイナンバーカードの普及、活用
を初めデジタルトランスフォーメーションの推進、新しい働き方・暮らし方の取組
を一層強化する必要があると考えております。
特にマイナンバーカードについては、本人確認の効率化やICチップの空き領域の活用による事務の効率化、スマートフォンとの連携による地域通貨の発行など、地域経済活性化にも期待が高まります。令和3年度においては、マイナンバーカードの普及
を強力に進めていく必要があると考えております。
日々行っている業務においても、効率化できるものがあれば、イニシャルコストのみでなく導入後のランニングコスト、職員配置の適正化など、トータルコストで比較検討
を行い、業務の効率化につながるものについては積極的に導入
を検討していかなければなりません。このような新たな行革取組
を進めることで、得られる財源
を有効活用し、新しい勝山
を構築してほしいと考えております。
また、自主財源の少ない勝山市にあっては、国の財政全体についても注視していく必要があります。安倍政権時代に掲げられていたプライマリーバランスの黒字化については、コロナ禍の影響により、ある意味先送りにされておりますが、いつかは実現しなければならない課題であります。必ずや国、地方
を通じたさらなう財政構造改革に着手する日が来るものと考えております。
その時にあっても、勝山市民への影響
を最小限に食い止められるよう、長期的視点に立った基金の利活用等
を含めた財政規律の確立
を図っていく必要があると考えております。
以上です。
○副議長(乾 章俊君) 木下都市建設課長。
(都市建設課長 木下秀樹君 登壇)
○都市建設課長(木下秀樹君) 市職員の庁内勤務における
新型コロナウイルスへの施設対応についてのうち、除雪待機についてお答えします。
冬期間の1月から2月においては、積雪時における市道の道路交通及び除雪業務の安全性
を確保するため、市の直営が除雪
を行う幹線市道
を中心に、除雪車で5台、そして運転手5名、助手5名の計10人で除雪業務
を行っております。運転手は大雪のおそれがあり、降雪量が平地でも多く予想される場合には、前日の夜から克雪管理センターに待機することになっております。
これまでは、2部屋に10人での待機となり、感染症対策やプライバシーにつきましては、十分でない環境であったと感じております。そのため、まずは1人当たりの使用面積等
を考慮しまして、克雪管理センターで待機する運転手と、そして自宅待機による運転手に分け実施
を行っていきたいと考えております。
また、克雪管理センターにおきまして待機、寝泊まり
を行う場合につきましても、人員
を二部屋に分け、一定の間隔
を空けることによりプライバシー
を確保し、寝具の共用
を避け、検温、手洗い、消毒、うがい等
を実施することで衛生環境
を確保し、感染防止に努め、市道除雪に支障がないよう交通の確保に万全
を期したいと考えております。
ただ、依然としまして全国各地で
新型コロナウイルス感染症は猛威
を振るっております。さらなる感染防止対策につきましては、今後、ほかの施設対応も踏まえまして、関係機関と協議
をしてまいりたいと考えております。
○副議長(乾 章俊君) 本田消防長。
(消防長 本田康雄君 登壇)
○消防長(本田康雄君) 市職員の庁内勤務における
新型コロナウイルスへの施設対応についてのうち、消防署の仮眠室対応についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症発生以前は、確かに畳の間の仮眠室において、多人数で寝具
を共用し仮眠
を取っておりました。
議員の御指摘のとおり、現在は3密
を避けるため、会議室等に分散し仮眠
を取っており、寝具も共用から個人用にするなど、感染防止対策
を行っております。
しかしながら、さらなるコロナウイルス感染防止対策や職場環境、衛生環境の改善の意味合いからも、仮眠室の個室化は必要と考えられますので、関係課と十分に協議し検討してまいります。
○副議長(乾 章俊君) 寶珍史蹟・文化課長。
(史蹟・文化課長 寶珍伸一郎君 登壇)
○史蹟・文化課長(寶珍伸一郎君) 市内文化芸術活動への支援についてお答えします。
勝山市では、10月下旬に「今だからこそみんなの力で文化祭」
をテーマに、勝山市民総合文化祭
を開催し、密
を避けるために芸能発表は
中止をし、展示発表のみ
を行いました。作品
を出品された方や来場者からは、コロナで寂しい思い
をしていたが、開催していただきありがたいといった意見や、小中学生の力作、高齢者の頑張りに感動した、元気
をもらったといった感想
を多くいただきました。
コロナ禍において、文化芸術活動は不要不急なものとして軽視されがちですが、人の心に潤い
をもたらすもの、人生
を豊かにするものとして、その必要性が再認識された文化祭であったと言えます。
このような状況下、現在、市内在住でプロ・セミプロとしてコンサート等で収入
を得ている方に対し、
新型コロナウイルスにより受けた影響について聞き取り
を行いました。収入がなくなったことで経済産業省の持続化給付金
を利用された方もおられました。これまでコンサートや発表会はできなかったが、少しずつ再開するような方向に向かっていると話される方もおられました。皆さんに共通していたことは、個人でコンサート
を開くことが困難なので、そういった機会
をつくってもらえるとありがたいといった声でした。
市としましては、このような声に応えるため、何らかの形で市内アーティストの発表の場
をつくることができないか、関係者と協議してまいりたいと考えております。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 投票や窓口事務手続の自動化についてお答えします。
まず、選挙の投票所におきまして、投票所入場券に記載されたバーコードにより、パソコン
を使用し、素早く選挙人名簿
を確認する仕組みとなっております。
投票所入場券の紛失等により、投票所入場券がない場合は、氏名、住所、生年月日によって本人確認
を行い、選挙人名簿
を確認し投票
を行っています。
議員御指摘のとおり、投票所入場券
を持参し忘れた場合は、本人確認に手間がかかってしまいます。この点において、マイナンバーカードが投票所入場券の役割も果たすことができれば、ICカードリーダーにマイナンバーカード
をかざすことで瞬時に選挙人名簿確認
を行い、投票
をすることができるようになります。
また、投票所入場券として使用することとなれば、さらにマイナンバーカードの普及促進にもつながりますので、前向きに検討いたします。
ただし、現在使用しているシステムは、住民コード
をバーコード化し読み込んでいますが、マイナンバーカードと併用できるようにシステムの一部
を修正する必要があります。
また、運用に当たっては、二重投票となることが決して起こることがないよう、検証
を十分に行う必要もあります。これらのハードルはあるものの、市民サービス向上のため努力してまいります。
また、窓口においてのマイナンバーカード
を利用した住民票、印鑑登録の自動発行につきましては、現在行っている窓口の電子化、庁内の電子決裁、出退勤システム、テレワーク制度等の一体的なシステム導入の中で検討してまいります。
○副議長(乾 章俊君) 帰山議員。
(14番 帰山寿憲君 質問席登壇)
○14番(帰山寿憲君) 市長には、様々な形から御答弁いただきましてありがとうございました。
また、今後の財政、勝山市の運営に関しまして、様々な指標
を示していただきありがとうございます。我々も今後、新市長、議員共にこのこと
を念頭に置きまして、新しい勝山
を目指して頑張ってまいりたいと考えております。
また、雑談みたいな形になりますけども、先日、市長選のさなかにおきまして、勝山市の課題という話
をされていました。これはレポーターとアナウンサーの方がされていたんですけれども、両候補の掲げる課題というのが挙がりましていろいろ話されたと。
解説者の方に、勝山市の課題はどうなんですかねという質問
をアナウンサーの方がされたんですよね。そのときに、解説者の方が返された言葉というのが、私が思うのは、示された課題が、勝山市は他市に比べて非常に優れている、そのこと
を市民が知らないのが最大の課題だとおっしゃったのが、非常にがんと胸に響いたわけではないですけど、頭の中に残りました。このこと
をどうやって市民の方に納得してもらえるのか、またこれも一つの課題として我々も進んでまいりたいと考えています。
次に、
新型コロナウイルスの対応について除雪作業及び消防署についてですけれども、多分、畳の間で布団
を並べて間隔
を空けて寝てらっしゃるんでしょうけど、言い方は悪いですけども、今のコロナ対応ということで何か対応できるんじゃないか、国の3次補正、国は15か月予算とも言ってますので、その辺りで補正が認められた場合には、何か対応ができるのかどうか伺えませんでしょうか。
○副議長(乾 章俊君) 伊藤行政管理幹。
(行政管理幹 伊藤寿康君 登壇)
○行政管理幹(伊藤寿康君) 今ほどの再質問でございますけれども、新型コロナ感染症対策につきましては、市民の生命
を守るといったこと
を第一の観点といたしまして、必要なものについては国の補正予算等
を活用いたしまして、検討
をしていきたいと思っております。
○副議長(乾 章俊君) 帰山議員。
(14番 帰山寿憲君 質問席登壇)
○14番(帰山寿憲君) 雪が降って大雪になった、火事が出たといったときに、実はオペレーターと消防署員がコロナウイルスに感染していて誰もいなかったというのが非常に怖い事態になりますので、ぜひとも迅速な対応
をお願いしたいと思います。
最後にちょっと伺いたいんですけれども、窓口事務の自動化ということで、いろいろ私なりに考えてみたんですけれども、もしマイナンバーカード、どうも来るはがき
をスマホでバーコード
を読み取ると、あとはどこかに立って写真
を写して送るだけで手続が終わるというシステムみたいです。そうなると、若い人は相当一気に応募するんじゃないかと思いますし、お年寄りの方もお子さんが写すなりして一挙に申請が進むと考えています。
そうすると、さっきの投票事務なんですけれども、例えば、私ですと投票所は当日は猪野瀬公民館になります。そのマイナンバーカード
を持っていれば、市内どこへ行っても、仕事があって、例えば勝山の庁舎にいたと。そんなことはないんですけど、とすると勝山市の庁舎で投票ができるとかそういうことは可能になるんでしょうか伺います。
○副議長(乾 章俊君) 三屋総務課長。
(総務課長 三屋晃二君 登壇)
○総務課長(三屋晃二君) 再質問についてお答えいたします。
今のマイナンバーカードが市民に広く普及されるようになりましたら、そのマイナンバーカード
を基に共通投票所という、全てのネットワークが投票所につながっていれば、どこの投票所へ行っても、この人はこの投票所と決めることなく共通投票所ということができるとなっておりますので、そういったことも今後検討していかなければならないと考えております。
○副議長(乾 章俊君) 帰山議員。
(14番 帰山寿憲君 質問席登壇)
○14番(帰山寿憲君) できることは、予算の関係もありますけど、そのあたり
を財政と協議して、できることはやってしまって、市民の利便性の向上
を図ると。
コンビニ納付が非常に好評ですので、多分その辺りもいろんなこと
を応用すると、また市民の評価も高くなるかと思っています。
いろいろ申し上げましたけども、今後とも新市長とともに職員の皆様が勝山市の発展に御尽力いただけること
を、私も頑張りますのでよろしくお願いしたいと思います。
以上で質問
を終わります。
○副議長(乾 章俊君) 以上で、本日は散会いたします。
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午後 4時01分 散会...