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平成23年 9月定例会(第2号 9月20日)

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  1. 勝山市議会 2011-09-20
    平成23年 9月定例会(第2号 9月20日)


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    平成23年 9月定例会(第2号 9月20日)                   平成23年9月               勝山市議会定例会会議録第2号 平成23年9月20日(火曜日) ───────────────────────────────────────────                        平成23年9月20日(火曜日)午前10時開議 第 1 一般質問 本日の会議に付した事件 第 1 一般質問 出席議員(16名)       1番  松 本 忠 司 君      2番  下 道 惠 子 君       3番  丸 山 忠 男 君      4番  松 山 信 裕 君       5番  帰 山 寿 憲 君      6番  北 沢   諭 君       7番  門   善 孝 君      8番  乾   章 俊 君       9番  山 内 征 夫 君     10番  倉 田 源右ヱ門君      11番  松 村 治 門 君     12番  北 川 晶 子 君      13番  加 藤 一 二 君     14番  山 田 安 信 君      15番  安 居 久 繁 君     16番  北 山 謙 治 君
    欠席議員( 0名) 説明のため出席した者    市長             山岸 正裕 君    副市長            松村 誠一 君    教育長            梅田 幸重 君    総務部長兼秘書・広報課長   齊藤 雅昭 君    企画財政部長         石倉 充男 君    市民・環境部長兼市民課長   境井 義樹 君    健康福祉部長兼福祉・児童課長 松本 孝治 君    商工観光部長商工振興課長  宮永 節哉 君    農林部長           親泊 安次 君    建設部長           大林 市一 君    会計管理者兼会計課長     酒井 重光 君    消防長            吉田 新一 君    教育部長           上山 忠恒 君    総務課長           山根 敏博 君    未来創造課長         水上実喜夫 君    財政課長           三屋 修一 君    税務課長           矢戸 松蔵 君    生活環境課長         平沢浩一郎 君    健康長寿課長         竹内富美子 君    観光政策課長         小林 喜幸 君    農業政策課長併農業委員会事務局長                   多田 栄二 君    林業振興課長         丸山 真寿 君    建設課長           渡辺 寿彦 君    都市政策課長         池田 芳成 君    上下水道課長         柳原 寛治 君    消防署長           堂山 信一 君    教育総務課長         蓬生 慎治 君    生涯学習・スポーツ課長    苅安 和幸 君    史蹟整備課長         加藤 謙二 君    監査委員事務局長       宮塚 龍二 君 事務局出席職員      局   長  鳥 山 昌 久      書   記  鳥 山 健 一      書   記  椿 山 浩 章                 午前10時00分開議 ○議長(松村治門君) これより本日の会議を開きます。             ――――――――・―――――――― ○議長(松村治門君) 会議録署名議員は前回のとおりであります。             ――――――――・―――――――― ○議長(松村治門君) 直ちに日程に入りまして、これより一般質問を行います。  順次質問を許します。 ○議長(松村治門君) まず、山田安信君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 14番。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) おはようございます。  日本共産党の山田安信です。  ことしは、年明け早々から豪雪で多くの家屋が被害を受け、その直後の3月には東日本大震災が発生し、9月には台風12号による大水害など、日本列島の各地で深刻な被害が発生しました。被害を受けられた皆さん方に、心からのお見舞いを申し上げるとともに、災害にびくともしないまちづくりには何をなすべきか、私たちに与えられた課題は大きいと痛感しています。  私たちは、さきに行われた市議会議員選挙で当選させていただきました。私は市民の皆さんの期待にこたえられるように、全力を尽くして取り組む決意ですので、よろしくお願いいたします。  それでは最初に、新体育館について質問します。  今議会に市長から、昭和町2丁目の和みの杜と国道157号線の間に、新体育館を建設するという新たな提案が出されました。この計画は、私の試算では、総事業費は用地費などを含めると約30億円となり、土砂災害や水害対策などでさらに事業費がふえることは確実です。私たちは、財政力が弱い勝山市が莫大な費用負担を伴う大規模な体育館を建設することには反対です。しかし、反対だからどんな計画になってもいいとは考えていません。もし市民の皆さんが建設に本当に同意されるなら、将来に禍根を残さないように市民の英知を集めてよりよい計画にすべきだと考えています。  今回提案された計画の最大の特徴は、勝山市の財政負担を軽くするために補助事業を活用するということと、もう一つは、国体のバドミントン競技を誘致するために、まず建設することを決めてしまいたいという二つにあります。しかし、この二つの特徴は、さまざまな問題を引き起こす危険性を伴っています。  この計画は、都市公園整備事業を活用して財政負担を少なくするとしていますが、この制度は長尾山総合公園や中央公園などの整備事業と同じものです。勝山市総合計画では、長尾山総合公園を「里山を活かした自然公園としての整備検討」、中央公園は「まちなか誘客のための緑のネットワークの構築」と重点項目にしています。これら公園事業をすべて10年間で実施するのは、勝山市の財政状況では無理だと考えます。そこで市長は、長尾山総合公園や中央公園など他の都市公園事業はどうされるのか、見解を伺います。  もう一つの問題は、都市公園整備事業の対象になるには、国体開催が必須条件との説明ですから、体育館建設を決めても、国体のバドミントン競技が勝山市以外の場所で開催が決まった場合、あてにしていた補助がなくなり、勝山市の財政負担は総事業費30億円のほぼ全額という最悪の事態になる危険があります。こうなると、この計画の最大の有利性がなくなってしまいます。そこで市長は、国体のバドミントン競技が勝山市で開催できないとなった場合は、この計画を白紙に戻して再検討する考えがあるのか、見解を伺います。  私は、さまざまな事態を想定して、どんな場合にも対応できる準備をしておくことが行政や議会の責任だと考えます。そこで、今想定できる最悪のシナリオは、体育館建設を決めて、バドミントン競技開催が決まった後で、都市公園整備事業の対象にならなかった場合です。私は、勝山市の財政危機を未然に防ぐためには、市民の生活を第一に考えて、たとえ恥を忍んででも他の自治体に開催地を頼む覚悟が必要だと考えますが、市長はこの覚悟があるのか見解を伺います。  もう一つ、この計画では土地の買収単価は土地鑑定によって決めるとしていますが、用地取得で勝山市は苦い経験があります。旧木下機業場の土地は、道路と土地の間に川があるのに、土地鑑定で坪31万円と評価され、こんな高額な単価で勝山市土地開発公社が取得したのです。しかも、議会の議決がなくても土地を取得できるという土地開発公社の制度を使って、事業目的も決めないで事前取得をしました。私たちは、こんな不明朗な行政運営を絶対に繰り返すべきではないと考えます。そこで、土地鑑定で示された金額が、この付近の売買実績を大きく上回ったらどうするのか、また勝山市土地開発公社による用地の事前取得はしないと約束されるのか、見解を伺います。  この計画は、補助制度の可能性などのメリットもありますが、デメリットが幾つもあります。当然、デメリットについては市民からの指摘が予想され、行政や議会が事前にどのように検討したのか厳しく問われると考えます。そこで、提案された計画の問題点について質問します。  この場所は、これまでにも三谷川が増水して国道が冠水し、下流地域では床下浸水などの被害が発生してきた場所です。しかも上流には砂防堰堤が建設されていますが、豪雨時には土砂災害の危険もあります。このように、現状でも集中豪雨時には水害が発生する危険な地域なのです。  この計画では、田んぼを駐車場にするため調整池をつくっても、保水力が低下して付近の道路や駐車場は冠水し、体育館は孤立して避難所としての役割を果たせないばかりか、下流域の水害被害を悪化させることも予想されます。しかも体育館建設までには、大蓮寺川の改修工事の完了は見込めません。そこで、こうした災害対策はどのように計画されているのか、新たな災害対策事業費はどの程度になると想定しているのか、体育館建設までに災害対策工事は完了するのか説明を求めます。  もう一つは、工事費が割高になる危険性があるという問題です。この計画では、山を大規模に削って、近くの田んぼを埋め立て、そこに体育館を建設するため、造成工事費は4億6,300万円で、敷地面積が全体で約8,470坪ですから、坪当たり5万5,000円にもなります。造成工事費だけで用地が購入できるほどの費用がかかってしまいます。しかも盛り土の上に体育館を建設すると、くい打ち工事費など基礎工事費も割高になります。そこで、なぜ莫大な造成費が必要な場所を候補地としたのか、また造成地に建設することで体育館の基礎工事費がどの程度割高になると想定しているのか、見解を伺います。  さらに交通アクセスの問題もあります。この場所は、国道157号線に面していて、遠方からも便利なように見えますが、意外と交通アクセスに問題が多い場所です。例えば、バスを利用すると、便数の多いバス停は福井社会保険病院か芳野医院前とかなり離れており、一番近いバス停は昭和町3丁目ですが、ここは1路線しかなく、しかも歩くとかなりの距離です。そこで、この計画では新たにバス路線をつくるのか、それとも既存のバス停から歩くという計画なのか、見解を伺います。  今回の提案には、体育施設の長期計画が示されていません。陸上競技場や野球場など、長尾山で計画していた体育施設の将来計画はどうするのか。つくらないという選択肢もありますが、この場所では用地がなく、新たな施設は建設できません。行き当たりばったりで立地場所を探すというような計画は、都市計画との整合性がとれませんから、他の体育施設はどうするのか、長期計画について見解を伺います。さらに、既存の体育館はどうするのか、これについても見解を伺います。  さらに、この計画は、体育館以外の多様な機能が十分考慮されていないと感じます。例えば、恐竜博物館との連携はほとんど期待できませんし、屋外でのジョギングコースとしては国道で隔離されており不便な環境です。こうした体育館以外の多様な機能については、どのように評価をされたのか説明を求めます。  新たな計画の問題点を幾つか指摘しましたが、私たちはどんな計画でも万全なものはなく、それぞれにメリットとデメリットを持っており、最終的には総合的に判断するしかないと考えています。最も合理的な判断は、考えられる計画をすべて出して、それを客観的に評価する基準を決めて、専門家も加えた機関が客観的に比較、評価する方法だと考えます。  こうした評価をするには、まず複数の計画が提案される必要があります。一部には、ここにしか候補地はないと考えている方もおられるようですが、そんなことはありません。私は、市民の皆さんからも、さらにすばらしい計画が提案されることを期待していますが、今回は2カ所の建設場所を提案します。昭和町案の最大のメリットは、国の補助事業の対象になる可能性があるということですが、この条件を満たす場所はほかにも考えられます。  まず一つ目の提案場所は、長山町の福井社会保険病院の東側で、ドラッグ橋本さんの北側に長山に沿って広がる農地です。この場所も、提案されている計画と同様に、長山公園に隣接しているので、財政的に有利な都市公園整備事業が活用できると考えられます。この用地は、長山に沿って広がっており、将来的な展開が可能な場所です。しかも、多くが遊休農地なので用地費も安くなる可能性があり、造成工事は必要なく、砂れき層の地盤と予想されますので、基礎工事費も安くなるなど事業費が大幅に少なくなる可能性があります。また、深い谷もなく、水害や土砂災害の危険性も少ないと考えられます。  さらに、福井社会保険病院温泉センターが近くにあり、バスアクセスに利便性がある場所で、バス路線を変更して新たな財政負担がふえるという心配もありません。また、雪対策としては、砂留花用水があるので融雪水にも利用できます。恐竜博物館温泉センターテニスコートにも近く、雁が原スキー場にも近くて、大規模な駐車場が確保でき多様な機能も期待できます。サブ体育館としては、村岡小学校や勝山高校が利用でき、少し離れますが市営体育館や中部中学校、勤労婦人センターなども利用できます。この長山周辺の計画は、市街地に近くて、市民の利便性を優先し、体育館の機能を重視した計画です。  二つ目の提案は、この二つの計画とは全く考え方を変えた提案で、長尾山に体育館を建設して、恐竜博物館の機能を補完して、しかも体育館としても利用するという二つの大きな機能を持たせて、市民の利便性を少し犠牲にしてでも総合的な価値を大きくするという大胆な計画です。  この提案の最大の特徴は、福井県の恐竜キッズランド構想と連携することです。福井県は、恐竜博物館の入館者数を50万人から100万人にふやすという目標を示しています。ところが、現在のような週末型の集客で入館者を2倍にすると施設の収容能力を超えてしまい、さまざまな問題が発生します。こうした問題を避けつつ、入館者を100万人にするには、月曜日から金曜日のこの平日の入館者をふやすべきで、このためには保育園や幼稚園、小学校などの遠足の来館者をふやすのが効果的です。  ところが、この恐竜博物館の最大の欠点は、食事や休憩する場所が少なくて、特に雨が降ったら松島水族館やラポーゼかわだなどのような休憩施設がある場所に変更されているようです。そこで、永平寺町にあるグリーンセンターとか坂井市春江町にあるエンゼルランドのような休憩施設をつくれば、必ず入館者はふえると考えられます。つまり、新たな体育館を、日中は遠足などの食事や休憩する施設として利用し、夕方以降は体育館に使えば、施設はフル稼働して投資効果は抜群になります。この場所は既に都市公園なので、他の候補地のような手続を省略して都市公園整備事業が活用でき、しかももともと買収予定の土地ですから、ここを使えば二重投資が避けられます。しかも恐竜キッズランド構想と連携することで、建設費や運営経費への福井県の財政支援も期待でき、造成費などの検討は必要ですが、財政的には一番有利な場所だと予想されます。しかも新たな駐車場を活用すればシャトルバスが必要なくなり、他の経費削減の可能性もあります。地域経済への波及効果でも、恐竜博物館のレストランでは遠足の子どもたちが食事をされていますが、新たなこの施設で食事ができるようにすれば、市内の業者が予約制でお子さま弁当を提供するなど、具体的で実現可能な経済効果が期待できます。  新たな提案を二つしましたが、私は市民からももっとよい提案があることを期待しています。大事なことは、どの提案も市民が納得できる客観的な評価をして、どの計画を採用するか、市民が選択する機会をつくることです。  市長は、体育館建設については市民や議会の同意を得ていると主張されていますが、今回の新たな提案については、まだ市民には意見すら述べる機会はないのですから、これに賛同を得ているというのはどう考えても無理があります。私は、議会としても市民の意見や提案を全く聞かずに決定すべき事柄ではないと考えます。そこで、今後の進め方について具体的な提案をしながら質問します。  まず必要なことは、市民の意見や提案をくみ上げるために説明会を開催することです。この際、行政側の計画を一方的に説明するのではなくて、市民の意見や疑問、そして市民からも提案が出せるような運営が必要です。10月4日に市長と語る会を開催されるようですが、私はさらに各地区でも説明会を開催して、できるだけ多くの市民に参加していただく努力をすべきと考えますが、市長はこの1回の市長と語る会で済ませてしまう考えなのか見解を伺います。  二つ目は、こうした説明会を開催すれば、市民から計画への疑問や意見が出されることが予想されますし、行政が考えていなかった新たな候補地の提案とか、新たな判断基準、評価方法の提案なども予想されます。私は、こうした疑問や意見、さらに新たな提案を集約して市民に公開すべきで、そうすれば市民の方々のさまざまな意見がどのように取り扱われたかが明確になり、市民の信頼が得られると考えます。そこで、説明会などで出された意見は、その場だけで対応して終わらせてしまうのか、それともこれらを集約して市民にしっかり伝える考えがあるのか見解を伺います。  三つ目は、複数の候補地をどのように評価するかという問題です。理事者も4カ所の候補地を判断基準を決めて評価して選定したように、私は議会や市民からの具体的な提案について評価するためには、さまざまな要素を網羅した判断基準をつくることが必要だと考えます。さらに、その判断基準に基づく評価についても客観性が求められます。そこで、専門家も加えた評価委員会を設置して、評価結果をさらに公開すべきと考えます。市長は、こうした冷静な選定過程をする考えはあるのか、それともあくまでも市長が提案された計画しか認めないという考えなのか、見解を伺います。  私たちが市民の方々から意見を聞くと、かなり多くの方々から、体育館建設に反対だとの意見も出されています。市長は、市民が体育館建設に賛成していると確信をされているなら、建設に賛成か反対か、賛成ならどの案を採用すべきか、住民投票で確認すべきではないかと考えます。政府も大型事業について住民投票の制度化を検討している時代です。市長は、住民投票をする考えはないのか、もししないというのであれば、その理由について明らかにされるよう求めます。  私は、こうした取り組みによって、建設の賛成者も反対者も自由に議論し、どの提案も市民が納得できる客観的な評価をして、どの計画を採用するか、市民が選択する機会をつくることが必要だと考えますし、こうした取り組みを通じて市民が市政に積極的にかかわることこそ、市民が主人公のまちづくりに必要なことだと考えています。ぜひ市長が前向きな答弁をされることを期待いたします。  次に、水道事業の工事負担について質問します。  最近、滝波町の方から、区画整理事業をして市道にも面しているのに、市道に50メートル以上も水道管を埋設する工事を自己負担しないと上水道が利用できないと言われた。近所は敷地前の道路からの引き込み工事だけで利用できるのに、何でこんな負担をしないといけないのかと相談がありました。話を聞くと、敷地の前の市道には下水道管は埋設されていて、敷地内の公設桝は勝山市の負担で設置してあるんです。上下水道課の話では、上水道に限っては、2件以上が加入しない場合は自己負担で工事をお願いしているとのことですが、私は、これは固定資産税や都市計画税など同じ税金を賦課しているのに、土地によって公共サービスが異なるという不公平な取り扱いだと思います。私は、直ちに水道事業の工事負担のあり方を見直す必要があると考えますが、市長の見解を伺います。  次に、鳥獣害対策について質問します。  鳥獣害被害は、農作物に限ったものではなく、勝山市内ではクマなどによる人身被害が発生しています。村岡小学校の裏山は、これまでもクマが出没しており、子どもたちが被害を受ける危険性が高い地域であり、地元区長会からは村岡山周辺に防護壁を設置するようにと要望されています。私は、景観や雪害などを考慮すると、ネットさくを設置することが現実的だと考えますが、この場合、従来の補助事業では、地元が高額の負担を支払わなければならなくなります。そこで、こういう事例でも、あくまでも地元に負担を求めるのか、それとも新たな対策を講じられるのか、市長の見解を伺います。  もう一つは、ネットさく設置事業の地元負担金を見直すことです。今は、農業被害の防止は、農家に利益があるので受益者が費用負担すべきとの考え方のようですが、この負担金が払えずに対策ができず、被害を受けて耕作が放棄され、さらに周辺に被害が拡大し、山際の農地だけでなく集落の中にまで被害が広がって、こうした事態を放置しますと、住宅周辺部まで耕作放棄地が拡大して、市民の住環境まで悪化します。この悪循環を絶つには、国や県の補助制度を有効に活用しつつ、被害農家だけに負担を求めるという考え方を見直して、勝山市独自の新たな対策が必要だと考えますが、市長の見解を伺います。  今の制度でも、運用を改善すれば地元負担を軽減することが可能です。その一つは、ネットさくの設置を地元で施工する場合の工事費を見直すことです。現状では、業者施工に比べて地元施工には極端に安い費用しか認めていませんが、勝山市の公共工事は素人が仕事するよりも高い金額で業者に仕事を発注しているんでしょうか。これはおかしな話です。地元施工は、入札による競争がないというのであれば、例えば公共工事で工事原価とみなしている最低制限価格程度で地元に発注すれば問題ないと考えますが、市長の見解を伺います。  もう一つは、地元負担が少なくて効果的な対策を研究、検討することです。現在の補助事業では、かみ切り防止のために強度の強い特殊な繊維を使用したネットを使うなど、費用が高額になっています。私は、出回っている商品でもより安価で効果的なものはないか調査するとか、新たに忌避物質などを利用して安価な資材を開発する研究に支援するなどの取り組みが必要ではないかと考えます。そこで、勝山市としても、地元負担が少なくて効果的な対策を検討する考えはないか見解を伺います。  被害を少なくするには、捕獲して頭数を減らす対策が必要で、このためにおりの貸し出しをしていますが、おりによって捕獲実績が大きく違います。この違いは、えさやりとおり管理の工夫が大きく影響しているようです。そこで私は、実績を上げている方と協力して、おり捕獲のための研究と成果の普及が必要だと思いますが、今後どのような取り組みをされる計画か見解を伺いまして、1回目の質問といたします。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) まず最初に、反問の許可をいただきたいと思います。よろしいですか。  それでは、まず山田議員にお聞きいたしますけれども。(「答弁のほうを先にしてください」と呼ぶ者あり)  いや、それは議長が決めることでしょう。  まずお聞きしますけれども、昭和町は反対であるけれども、長尾山と浄土寺地係を含む長山町だったら賛成をするんですか。 ○議長(松村治門君) まずその前に、ただいま山岸市長から反問の申し出がありました。  これを認めます。
     時計をとめさせます。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) 私、冒頭の質問でも述べましたけれども、私たちの考え方の基本はどうかとちゃんとお話ししたように、勝山市は人口2万6,000人しかいない、市とは言いますけれども、実は市の設置基準の基本は5万人です。合併等の特例で3万人でも、3万人以上であれば市として認められます。ところが勝山市は、市という制度に合併のときにはなっていましたから、ずっと勝山市ということですけれども、実態は2万6,000人程度と、こういう実は非常に厳しい小さな自治体だと。  当然小さな自治体であれば、財政力を考慮した、(「議長、そういうことを聞きたいんではなくて、反対か賛成かを聞いているんです」と呼ぶ者あり)  ちゃんと話をしているんです。聞きたいんであれば、ちゃんと答えますので。  だから、私たちは最初に言いましたように、この勝山市が財政力が弱いということをよくよく考えた上で事業を考えなければいけないと。そうなりますと、莫大な費用負担を伴うという大規模な体育館を建設ということについて、私たちは基本的には問題だというふうに考えています。しかし、市民の皆さんが、お金がかかってでもとにかくやるんだと、これが市民の皆さんの総意であるということが、例えば住民投票でも示されるということであれば、それでもだめだということにはなりませんから、住民自治ですから。そうなれば、そのときには建設を考えなければいけない。ただしその場合も、どんな案でも私はいいと思っていない。ですから、私はどの案がいいのか、先ほども質問しましたけれども、私が決めるのではなくて、きちんといろんな提案を並べて、冷静に比較検討して、評価もして、その上で決めるべきだというふうに言っているわけです。ですから、可能性としては、三つあるから1個はだめで、あと二つはいいというふうには考えておりません。これでよろしいでしょうか。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 反対か賛成かと聞いているんです。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) 今話したとおりです。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 反対ですか、賛成ですか。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) だから基本的には私たちは問題だと思うけれども、市民の皆さんがどうしてもつくるんだという総意が確認されるのであれば、建設をすることも賛成せざるを得ないです。しかし、そのときにどの候補地かというのを、私たちはこの候補地はいい、この候補地はだめという立場はとりません。それぞれ客観的に冷静に判断基準を決めて評価をした上で、一番いいのは住民投票で順位をつけるというのがベストだというふうに考えています。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) それでは、昭和町でもいいんですね。そのプロセスを示せば。わかりました。  それでは、全般的な質問につきましてお答えをいたします。 ○議長(松村治門君) ちょっと待ってください。反問は終了ですか。 ○市長(山岸正裕君) はい、終了です。 ○議長(松村治門君) では、時計を再開いたします。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 新体育館についてお答えをいたします。  新しい体育館の建設は、市民のスポーツ振興や選手育成・強化の拠点施設として、また幅広い年齢層の市民が健康増進のため気軽に運動や健康づくりができる場、加えて防災機能、多彩なイベントにも対応できる総合的な新体育館の建設は市民の長年の悲願でありました。  そして今回、勝山市第5次総合計画、[改訂]勝山市都市計画マスタープラン策定に際し、新体育館建設について各地区懇談会などで広く市民の意見を求め、23年3月市議会で新体育館建設推進を明記した両計画を議決いただきました。その後の6月議会では、新体育館を市街地の利便性の高い場所を候補地とすることを申し上げ、建設のための財源を計画的に積み立てるための新体育館建設基金を設置し、既に市内外から新体育館建設に対する寄附金をいただいているところであります。これらの経緯も踏まえまして、候補地に関する質疑や新たな用地の提案などについてお答えをいたします。  まず、財政状況につきましては、招集のあいさつで述べました地方財政健全化法に基づく各財政指標の現況、22年度普通会計決算が実質単年度収支の黒字化、財政調整基金積立金の状況を正確に把握していただければ、近年の行財政改革効果による財政の健全化について確認をしていただけるものと考えております。  また、市債の償還を見ましても、21億円以上の事業費で18億円余りを借り入れした図書館と、温泉センターの二つの事業の起債償還が本年度で終わります。また、新体育館の起債償還が始まる平成30年度には、総額37億円以上の事業費で27億円を借り入れた長尾山総合公園第1期事業の起債償還も大幅に減少するところであります。したがって、事務サイドの起債シミュレーションでは、旧まち交の都市再生整備計画によるまちなか整備、都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業による中央公園整備に加え、新体育館建設の同時施工による起債償還を見込んでも、平成30年以降の起債償還は減少していく傾向に推移する見込みであります。このことは、議会に先立って全員協議会で詳しい表でお示しをしております。  したがって、御指摘があった長尾山総合公園、中央公園事業をすべて実施することは、勝山市の財政状況では無理があるということにはならず、新体育館建設の一定額を盛り込んで、これら公園事業をすべて同時に実施していく余力があると判断をいたしております。もとより自治体のインフラ整備は、国の補助金と世代間を超えて負担を均衡化する起債により実施するシステムになっております。この原則にのっとって、市民の長年の悲願である新体育館の建設の好機が到来した今、この事業着手を決断し提案することは、むしろ私が市長として、今この立場にある責務であると考えます。  次に、国体バドミントン競技の開催地決定及び都市公園整備事業との関係についてお答えをいたします。  新体育館の建設については、さきの招集あいさつにおいて、その意義を十分御説明申し上げたところであります。すなわち、新体育館は勝山市民の長年の夢・願いであり、何よりもこれからの世代である子どもたちや若者にとっても大きな希望の実現であり、その熱い期待にこたえて建設するものであります。また、スポーツの振興はもとより、屋内での大規模イベント開催など、多様な面で勝山市の活性化に寄与する重要な社会資本となるものであります。したがいまして、新体育館は国体のためにのみ建設するものではなく、世代を超えた要請にこたえて、次世代、次々世代のためにその実現を図っていくものと考えます。  その上で、50年ぶりに開催される福井国体においては、バドミントンといえば勝山市と自他ともに認める中にあって、何としても勝山市でのバドミントン競技の開催を実現し、誇れる伝統の強さを、小さくてもキラリと光る輝きとしてアピールし、さらなる発展につなげていくべきであります。そのため新体育館の建設計画を、今回お示ししたスケジュールに沿って着実に前進させ、必ずやバドミントン競技の会場地として勝山市が選定されるよう、精力的に取り組んでいく所存であります。  また、国の補助事業については、仮に都市公園整備事業での一件採択の対象にならなかった場合でも、都市公園として位置づけすることによりまして、文部科学省の補助制度と国土交通省の種々の事業との組み合わせにより整備を進めることも可能となります。現時点では、より有利な都市公園整備事業の採択が受けられるよう、最大限の努力をしてまいります。この国体会場の決定も国の補助事業の採択も、その実現へ向けては勝山市が議会と市民が一丸となって取り組む姿をアピールしながら、関係機関に働きかけることが肝要であります。このような力を結集し、不退転の決意で臨む覚悟であります。  次に、市民が納得できる客観的な評価をして、市民が選択する機会をつくるべきとのことについてお答えをいたします。  新体育館建設計画の進め方に関しては、招集あいさつでも申し上げたとおり、市民アンケートの回答、建設へ向けての署名要望書、体育施設のあり方検討委員会の報告書、市長と語る会など、各種座談会での市民の御意見、そして市議会における議論・御意見をいただきながら、第5次勝山市総合計画と[改訂]勝山市都市計画マスタープラン並びに建設基金設置の議決をいただいてきたところであります。すなわち、今議会にお示ししている内容については、これまで十分時間をかけ、またしっかり手順を踏んだ上での提案であります。  言いかえますと、平成30年の福井国体に向け新体育館を建設することと、立地場所は市街地とすることについては、既に市議会及び市民の皆様の賛同をいただき、方針決定をしているとの認識に立ち、今議会において次の段階、すなわち建設を進めるための具体案の提案をいたしたところであります。  その建設場所につきましては、市街地においてさまざまな面から比較検討した結果に基づき、最適の候補地としてお示ししているものであり、また国体のスケジュールに合わせるべく、年次計画をお示ししているところでありますので、ぜひ今議会において妥当な結論をいただきますようお願いを申し上げる次第であります。建設候補地の地区からは、火葬場が立地する地元振興策として長年にわたって公共施設等の誘致の要望を受けておりますので、新体育館の建設が地域振興に寄与するものと考えております。また、体育館の規模や機能、周辺整備などについては、今議会で十分御議論いただくとともに、今後さらに基本計画策定と設計に向けてさまざまな御意見を賜りながら進めていきたいと考えております。  市民の皆様へはこれまで同様、市の考え方や市議会での状況等について、広報かつやまや市のホームページで広くお知らせするとともに、市長となんでも語ろう会で十分な説明と直接対話をしてまいります。また、各地区での説明も行い、新体育館の整備や利用のあり方などについて御意見、御提言をいただきたいと考えております。議員から、判断基準や評価委員会の設置について御提案がありましたが、今申し上げた流れに沿って進めていきたいと考えております。  さて、今回の山田議員の質問の内容は、候補地に関して一貫性がなく、反対のための理論構成がばらばらであります。  その第1は、長尾山総合公園への誘致を持ち出してきていることです。もともと山田議員は、長尾山総合公園の開発に反対してきたことは自他ともに認めるところであり、第2期事業を着手させなかった功績を市民に喧伝してはばからないばかりでなく、市議会議員として現在の地位を築いた立脚点であったのではないでしょうか。その証拠である議会会議録によりますと、平成7年9月議会から11年6月議会まで4年間15回連続にわたって、また12年3月から15年3月まで3年間12回連続、16年9月から21年3月までは5年間で6回、都合33回にわたって一般質問並びに反対討論で、長尾山開発反対を声高に述べてきております。その抜粋がこれであります。そのほかにも委員会質問は言わずもがな、いわゆる山田新聞において執拗な反対論を展開して市民にアピールしてきました。  ところが、今回は一転して長尾山に体育館を建設するという提案であります。しかも売り文句である市民のためにという文言は引っ込めて、市民の利便性を少し犠牲にしてでもとまで変節をしております。甚だしい自己矛盾であり、それを通り越した、まさに御都合主義であります。さらにその最たるものは、平成10年6月定例会に、運動施設を長尾山につくることに反対する一般質問においていわく、火葬場の地元振興策の約束を生かして、昭和町につくったほうが学校施設として活用できるし、運動施設が集まって効果的との指摘もあるとまで発言をしております。にもかかわらず、今度は、先ほどの山田議員の持論展開の中で、新たな建設場所として福井社会保険病院の東側、ドラッグ橋本さんの北側の農地の提案がありました。建設の適地でない理由は、この後、担当部長からお答えをいたしますが、その前に、この土地は長山町から浄土寺区の地係であり、山田議員の地元であります。適地としての優位性が乏しいこの土地を、この期に及んで持ち出される本位はどこにあるのか疑問に思うのは私だけではないはずであります。  以上のことから、私はこのたびの山田議員の反対理由は、市民に名を借りた独善的な主張であると考えております。  最後に、建設に賛成か反対か、賛成ならどの案を採用すべきかを住民投票で確認すべきとの質問にお答えをいたします。  市長に課せられた最大の責務は、市民の安全・安心を担保して、勝山市を持続的に発展させることであります。そのために市民ニーズを常にキャッチして、そのニーズは勝山市全体にとって、また現在だけでなく未来の市民にとっても必要であるかどうかを考察することが必要であります。このたびの体育館建設については、既に申し述べましたように、このような確認作業を着実に粛々と進めてきたものであり、整備に必要な費用についても財務状況とその見通しにかんがみ、十分可能であると判断したものであります。議会にも市民にも、機会をとらえて考え方をお示ししてきております。今回の具体的な提案はその集大成であり、福井国体開催に向けて今回の提案は、タイミングとしてベストであると考えております。  このような理由から、市政を負託された市長が全責任を担って、あらゆる観点から最適地と判断して建設したいと提案している事項を、あたかも唐突に出てきた大型事業などと同じような扱いで住民投票によって確認することは、住民投票の本来の趣旨にはなじまないと判断をいたします。このような案件での住民投票は、市長の裁量権を著しく制限することとなり、議会の存在意義さえ疑問符がつくことになります。つまり、このように手順を踏まえてあらゆる角度から考察し、説明し、合意を積み重ねてきた事項を、反対の市民の意見があるということだけで住民投票を行い、市民の多数決によって決めるとするならば、市長も議会も要らないというこれは自己否定であり、まさに間接民主制の根幹が問われることになると考えます。よって、住民投票を実施する考えはありません。 ○議長(松村治門君) 梅田教育長。               (教育長 梅田幸重君 登壇) ○教育長(梅田幸重君) 新体育館建設につきまして、私から2点お答えいたします。  まず、他の体育施設はどうするのか、長期計画が示されていないとの御指摘についてでございます。  既存の体育館につきましては、平成30年に開催されます福井国体バドミントン競技で多数の練習会場が必要となりますので、国体時にはサブ体育館として利用したいと考えております。そして、そのことも含めまして新体育館建設後の既存の体育館のあり方につきましては、それぞれの体育施設の利用状況、利用見通しなどを踏まえまして、各施設の必要性や利用方法等について、今後、関係機関、利用者の皆様の声をお聞きしながら、しっかり検討を重ねていきたいと考えているところでございます。  次に、多様な機能が考慮されていないのではということについてでございます。  今回提案させていただいております新体育館の建設場所につきましては、基本的な立地条件を備えるほかに宿泊施設との距離、あるいはまた緊急時の対応など、さまざまな面から利用者が利用しやすい場所であります。特に市の中心部から近いことが大きな利点でございまして、子どもから高齢者まで世代を超えて、また1年を通してスポーツや大きな屋内イベントを楽しめる場として利用していただけます。  また、駐車場は町中で開催される左義長まつり等催事の駐車場として、屋外イベントの会場として、さらにかつやま恐竜の森で開催されるイベント等のパークアンドライド用の臨時駐車場としても活用されることまで想定しております。  そして、ジョギングコースにつきましても、長山公園と一体となった周遊道路の整備を進めてまいりますので、新体育館から長山公園のジョギングコースの設定も可能であるとこのように考えているところでございます。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) 新体育館建設についての御質問の中で、建設部にかかわることについてお答えをいたします。  まず最初に、他の都市公園事業はどうするのかについてお答えをいたします。  勝山市の都市公園は、区画整理事業により整備された公園が多く、整備後、相当の期間が経過し、機能更新が必要となっています。このことから、平成23年3月に策定いたしました[改訂]勝山市都市計画マスタープランにおいては、公園の適正配置に努めるとともに、既存の公園の適切な機能更新を図るとしており、平成24年度より勝山市公園施設長寿命化計画策定に着手する予定です。  一方、国においてもこのような現状を把握し、平成21年度に新たな補助制度として都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業の制度を創設し、公園の機能更新を目的とした補助制度が確立しつつあります。  御質問の中央公園につきましては、国が新規に創設したこの都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業も補助採択を受けることができ、今年度中に整備計画を策定し、平成24年度から2カ年で整備を行います。また、長尾山総合公園は、第5次総合計画において、里山の生態系をできるだけ生かした自然公園の森としての整備を進めることとしており、効果的な補助メニュー活用を図り、計画的な推進について検討を深めています。このように、今後おおむね10年先を見据えた勝山市公園施設長寿命化計画を策定し、長期計画を立てて公園整備を進めてまいります。  次に、用地費など費用の増額への対応についてお答えいたします。  勝山市土地開発公社は、公共用地等の取得・管理・処分等を行うことにより、地域の秩序ある整備と市民福祉の増進に寄与することを目的に設立されたものです。現在、理事長、副理事長、常任理事、理事、監事の役員11名で組織され、議会からは理事として4名の議員に就任いただいているところです。事業実施には、土地開発公社借入金の債務保証の議決もあり、議会の御意見は十分反映できるものとなっています。また、例として挙げられておられます旧機業場の用地につきましても、土地鑑定で示されました単価は、国が発表している旧機業場に最も近い場所での公示価格より安く評価されており妥当なものでありました。  今後、用地の取得につきましては、土地所有者の方々の御理解のもと、不動産鑑定に基づく適正な価格で取得させていただきたいと考えております。また、勝山市土地開発公社による用地の事前取得については、都市公園の事業採択の時期とも関係してまいりますが、事業進捗の上で必要かつ有効と判断するときには、その活用について検討する必要があります。  次に、水害や土砂災害の対策はどのように計画されているのかについてお答えをいたします。  土砂災害につきましては、三谷川流域において県事業により、この春、2基目の堰堤が完成し、さらに県ではこの流域での砂防指定区域を広げ、平成23年度より新たな砂防堰堤事業に着手され、調査費が計上されています。このように、砂防事業による土砂流出の防止により下流部の住宅や自主避難所の区民会館、市道、国道などの保全に大きく寄与しているところです。  また、長山トンネル入り口から東側に伸びる浅い渓流は、土砂災害の被害を受けるおそれのある場所として土砂災害警戒区域として指定されています。この箇所の対策は、今後、公園施設としての整備とあわせ、勝山高校や国道157号への保全を目的に砂防事業で対応できるよう、県との協議を進めたいと考えます。  一方、水害につきましては、これまでの浸水被害に対応するために当市において、本年5月に三谷川浸水対策検討業務を発注いたしました。この業務は、大師山を源とし、1級河川大蓮寺川へ合流する普通河川三谷川の浸水対策について検討するもので、現在調査検討を進めているところであり、年内にはその方法をお示しできると考えております。  いずれにしましても、体育館本体建設予定地での過去における水害等の被災履歴はございませんが、さらに今回の事業施工を機会に地元との協議を深め、昭和町2丁目地係の防災面での安全性をより高めていくことを基本に対処してまいる所存であります。  次に、造成費が割高になるのではとの質問にお答えをいたします。  この候補地は、農地に加え一部山林部の切り崩しが必要なことから造成費が割高になることが予想されますが、その反面、用地取得費が低く抑えられる利点があります。この土地の利便性などを考えますと、将来長く活用していくという観点からも、候補地の優位性に揺るぎはないと考えます。今後、事業を進めるに当たり、測量や地質調査結果に基づき詳細な設計に入るわけですが、工事費等の経費の節減には十分配慮してまいります。  また、交通アクセスは体育館という新たな大型公共施設が完成するわけですから、もちろんバス路線の見直しやバス停の新設についても今後十分検討いたします。  最後に、他の候補地として長山町と長尾山の二つの提案がありましたが、そのことについて述べさせていただきます。  まず、候補地選定の最重要項目であります市街地の利便性の高い場所について比較検討した場合、提案のありました2カ所ともにその項目に該当しないと判断いたします。  提案地の長山町から浄土寺地係に至る案は必要面積は確保されるものの、幹線道路からのアクセスが困難であります。また、造成工事の必要がないとの評価ですが、造成工事はどの場所においても必要なものです。さらに長山公園との一体的な活用を図るには、長山公園整備エリアとは約500メートル、一山を越えるほど遠く離れたところにあり、両地区をつなぐ山の中に長いアクセス道路を早期に構築する必要があり、事業費増大の懸念に加え公園区域の大幅な拡大にもつながり、区域変更の必要性を問われることとなります。  次に、長尾山総合公園での案は、これまでも申し上げていますとおり、2年間にわたる市民の皆様との議論を踏まえ、本年3月に策定いたしました[改訂]勝山市都市計画マスタープランの中で、第2期事業エリアでは里山の生態系をできるだけ生かした自然公園の森としての整備を進めるとしたところであり、新体育館の候補地にはなり得ません。また、御提案の福井県のキッズランド構想との連携につきましては、これまでの福井県との事務レベルでの協議の中で、恐竜キッズランド構想の中で長尾山総合公園における休憩機能の増強については、現段階では検討の予定はないとの感触を得ています。 ○議長(松村治門君) 柳原上下水道課長。              (上下水道課長 柳原寛治君 登壇) ○上下水道課長(柳原寛治君) 次に、水道事業の工事負担についてお答えします。  勝山市水道事業給水条例では、市が布設した配水管等から分岐する個人の給水取出管工事に要する費用は、新設する個人の負担と規定しており、現在まで給水管取り出し工事は個人負担でお願いしてきたところです。これは、給水取出管は個人の財産であり、この施工に要する費用は個人負担という考え方に基づくものでございます。他市の給水取出管工事に対する負担のあり方でございますが、勝山市と同様に全額個人負担の市もありますし、また一部補助の市もあると分かれている状況でございます。  給水取出管工事は、配水管等が前面道路に布設されている場合、工事延長は数メートルで済みますが、前面道路に布設されていない場合は数十メートル引かなければならない場合もあり、個人負担に格差があることは確かでございます。これまで個人負担で施工された方々との不公平が生じることとなりますが、地域の状況や給水取出管工事に要する個人負担の整合性などの課題を整理し、個人負担のあり方について検討を進めてまいります。 ○議長(松村治門君) 親泊農林部長。               (農林部長 親泊安次君 登壇) ○農林部長(親泊安次君) 次に、鳥獣害対策についてお答えいたします。  まず、クマ対策として、村岡山周辺に防御壁またはネットさくを設置する要望への対応についてお答えいたします。  自然豊かな山々に囲まれている勝山市では、クマと遭遇する可能性が高いと言わざるを得ません。さらに昨年のように、えさとなる山の木の実が不作になると、住宅地周辺にもえさを求めて大量に出没するなど、その行動範囲は何十キロメートルにもなると言われています。このようなクマの行動に対し、今回の地元区長会からの要望は、安全を確保するため村岡山の周辺に防御壁またはネットさくを設置して、村岡山をクマの生息域としないようにしてはどうかとの提案と考えております。確かにネットさく等を設置することで安心感は生まれます。  しかし、ハード整備を行ったことで、かえって油断を生んだことが今回の東日本大震災での防潮堤の例として指摘されています。つまり、山々に囲まれている勝山では、クマがさまざまなルートから住宅地周辺にやってくるなど、完全に安全になるとは言い切れない面があります。したがいまして、クマ対策としては、鈴など音の鳴るものの携帯を徹底して、人間の存在を知らせること、クマのえさとなる実の除去等を行うこと、通学路周辺の薮の草刈りを行い、見通しをよくすることなどが重要であること、またハード整備に伴う地元負担があることを含め、今後、地元区長会と話し合っていきます。  次に、ネットさくの地元負担の考え方についてお答えいたします。  身近な農業用施設の比較的簡易な工事については、農家、地域住民等が施工する直営施工方式の手法があります。この直営施工方式では、勝山市鳥獣害対策協議会が購入したネットさく資材を地域にお渡しし、労務費、軽トラック等の機械借り上げ費、損害保険料掛金などを、設置にかかる作業委託費として勝山市鳥獣害対策協議会から地域へ支払うことになります。  一方、業者に発注して設置する場合は、写真管理や施工管理等の現場管理を厳密に求めること、会社の業務処理に要する経費など各種諸経費を計上することから、直営施工方式に比べて割高になります。直営施工方式か業者への発注かは、地域の実情に応じて選択が可能であり、勝山市鳥獣害対策協議会では地元負担金額の軽減の観点から直営施工方式の活用を勧めているところです。今後、直営施工方式の委託費の内容が実態に合わないことがあれば、県に確認した上で改善策を講じるよう努めてまいります。  次に、地元負担が少ない効果的な対策を検討すべきとの提案につきましては、さまざまな情報を関係機関等から得るなど調査研究してまいります。  次に、捕獲おりのえさの研究と普及を行うべきとの提案につきましては、捕獲実績が高いおりのえさのまき方などの実例を収集し、他の集落へ情報提供を行うなど捕獲向上に努めてまいります。 ○議長(松村治門君) 14番。残り3分です。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) その前にちょっと議長にお願いがあるんですけれども。  先ほど市長の答弁の際に、私にどうも見解を求めるような、冒頭の反問権以外に長尾山関係の問題、長尾山の新たな提案の問題で御意見がありましたんで、それについては私もきちんと答えをさせていただきたいというふうに思うので、反問とみなして、一たん私の質問時間、とめていただけないでしょうか。(発言する者あり)ルール違反するからですよ。大体質問に対して、理事者が答弁しなきゃいけないのに。 ○議長(松村治門君) 山田議員、それでは時計をとめます。  先ほどの山岸市長の答弁の一部を反問とみなします。それに基づいて山田議員に対し、さらに反問を与える権利を認めます。              (14番 山田安信君 質問席登壇) ○14番(山田安信君) ありがとうございます。  市長は答弁の中で、私の主張に一貫性がないというふうに言われたんですけれども、全然そんなことはないというふうに思っています。なぜかといいますと、一つ市長が言われた、長尾山を持ち出したことが一貫性がないという理由になっているんですけれども、私たちはなぜ長尾山開発に反対をしたか。  当時、1期・2期事業、すべての事業をやると、140億円から200億円の大型事業だと。こんなことをやったら勝山市の財政が破綻するといって、主たる問題は勝山市の財政破綻を防ぐと、これが一貫した主張の骨子でした。だから反対したんです。そのこともあって、長尾山事業は1期事業でとまりました。先ほどの話でも、約37億円に削られたんです。
     ところが、私たちは今回の提案で言うと、体育館は今度30億円でつくると。長尾山公園の場合には、体育館だけではなくて運動公園として野球場も陸上競技場もサブ体育館もすべてつくるから140億円だと。あと100億円かけるという話だった。そんなことをやったら勝山市は破綻すると。  ただし今回、私が冒頭にも市長の反問に答えたように、この問題は重要な問題なんで、私たちは基本的には賛成ではないと。だけれども、あえて建設するというのであれば、どこがベストかということは冷静に議論しなきゃならないじゃないかということで、例示として長山町案、長尾山案を提案したわけです。そこを、問題があるのはよく承知しています。私冒頭で言いましたように、どの計画についてもメリットとデメリットがあるわけです。だからそこをしっかり冷静に判断をして、選択をするというのが大事だという提案をしたんです。私はここにつくれと、そんなことを言ったことはないんです。こういう提案についても、冷静に検討すべきだという話をしたんです。  それから、二つ目の長山町案ですけれども、長山町の向こうは浄土寺じゃないかと。浄土寺は山田議員の地元じゃないかと。我が田に水を引くような提案じゃないかという話ですけれども、私は長尾山のときの事業には反対をしましたけれども、これはもろ村岡町の地元でした。だけれども勝山市全体の市民の将来のことを考えたら、地元だから賛成と、親戚がいるから賛成とか、そんなことを私はとらなかったです。ですから、非常に厳しい批判を浴びました。何で親戚が応援しているのに反対するんだとまで言われました。だけれども、勝山市全体のためにはこれをやったらえらいことだと。  今回も同じです。私は、地元だから引っ張ろうという気はさらさらありません。しかし、勝山市全体の全域を見て、本当に今示されている昭和町案が、これしかないと言うのかといったら、そんなことはないということで提案をさせていただいたということです。  これ以上は言っても堂々めぐりになりますから、先ほどの市長が私の主張に一貫性がないというふうに言われたことについては、そういうふうに私は考えておりまして、財政問題については一貫性を持っているし、地元誘導というようなことは考えずに、市民利益のことを考えて、こういう考え方もあるではないかという提案をしたと。基本は、そういうものをきちんと冷静に判断すべきだという話をしたということです。よろしいでしょうか。 ○議長(松村治門君) それでは、時計を進めます。  残り2分です。 ○14番(山田安信君) その前提に立って、一つは今回新たに都市公園整備事業の可能性があると。これだと補助金がよくトータルで45%ぐらい来るという説明なんです。ところが、これには条件があると。実は、勝山市でこの事業採択をするには、国体を必ず開催しないとだめなんだと。  先ほど市長は、そうなった場合には、ほかの補助メニューを使うんだと、それでもやるんだという話ですけれども、実はほかの補助メニューになったらどうなるか。先ほど言った都市公園整備事業だと約45%ですから、30億円と見ても約14億円程度は補助金でいけますけれども、文科省の体育館建設だと基準がありまして、上限は1億7,000万円から1億8,000万円でとまってしまうんです。これしか来ないと。国交省のほかの事業のメニュー、なんかあるかと言うと、これはなかなか困難で、長尾山を今、自然公園にすると言っているけれども、補助メニューを探していると、そのぐらい困難なんです。短期間でやるというふうになると、見つかる可能性があるという確証もないと。そういうことも事前に検討しないで、とにかく突っ走るんだというやり方について、私は大問題だと思っています。なぜかというと、ここは都市公園事業にならなかったら、さらに最適地ではなくなるからなんです。ほかの候補地はいっぱい出てくるんです。この案を採用したのは、財政的に有利だというのが一番大きな私はファクターだというふうに思っているんです。この条件を外すと何が起こるかというと、例えば中部中学校のテニスコートから旧村岡支所の間、ここなんかも体育館がしっかり建って、駐車場も、中に市道は走っていますけれども、十分建てられるスペースはあります。  ほかにもいっぱいあります。ですから、そこのことは今回の検討には入っておりません。じゃあここらは市街地中心じゃないかと言ったら、中部中学校は市長みずからが中学校を1校にするときの候補だったんです、中部中学校に残すと。南中で残すなんていう話はなかった。まさに勝山市中心部ですよ。そこが市街地でなかったらどこが市街地なのかと。とんでもないと私は思いますので、あくまでも見直しを絶対しないということなのか、もう一度確認をしておきます。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) まずその前に、私が答弁をした内容について答えてもらいます。  いわゆる今、お示しをした議事録によると、平成10年6月の定例会におきまして、運動施設を長尾山につくることに反対する一般質問におきまして、これを火葬場の地元振興策の約束を生かして昭和町につくったほうが学校施設として活用できるし、運動施設が集まって効果的とまで言っているんですよ。そういったことを自己矛盾と言っているわけです。(「だからメリットとデメリットがあるって言っているんです」と呼ぶ者あり)  ちょっと静かにしてくださいよ。  それから、長尾山については、1期事業のみならず2期事業も完全に反対している。そういうようなことで、今回はそういうことを念頭にして、長尾山という話を持ち出すということについて違和感があるし、それは反対という理由では通らないんではないかと言っているわけであります。  それから、これ以外検討はしているわけです。もちろん土地というのはすべて勝山市の土地ではなくて、全部地権者がいるわけだ、そうでしょう。ですから、その地権者に対しまして、どのような働きかけ、そしてどのような反応があるか、そのようなことをさきにある程度は感触を得ておかないと、なかなか難しいところに入ってしまう。みんなが手を挙げ始めたら、もう収拾がつかなくなる。  そういうことで、安易に候補地をあれもあります、これもあります、そんなことが言えないんですよ。それは、他市のことを言って大変申しわけないけれども、越前市の新市庁舎についても全く同じことです。だから、あそこなんかは二つの場所でさえもあのような形になっておるわけですから、これが山田議員が言うように、あれもある、これもあるといったようなそういう提案はできない。その前に、ですからいろんなことを今るる申し上げていますように、いろんなファクターを事前に調査して、そしてその感触を得ながらここに絞り込んできたということでありますので、これはこのまま提案し、それをお認めいただきたいというふうに思っております。 ○議長(松村治門君) 時間ですので、これにて終了いたします。 ○議長(松村治門君) 次に、門善孝君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 7番。              (7番 門 善孝君 質問席登壇) ○7番(門 善孝君) 市政会の門善孝でございます。  議長より一般質問を許されましたので、一般質問をさせていただきます。  まず最初に、昨年度、市が捕獲ないし処分した鳥獣は、クマ、イノシシ、ハクビシン等であったそうで、いずれも前年比、非常に大きなことであったということで、市当局の取り組みは非常に大変であったろうと。人身被害も出ておりますし、それらの対応が大変困難を来したろうというふうに思っております。  そこで、ことしはそれほど多くはないのではないかなと思っておりましたが、新たにサルが出てきております。実は、二、三日前も長尾山公園を散歩しておりましたら、異様な声が聞こえまして、何やろうということで地元の人に聞きましたら、サルが出てきているんやと。こんなに近いところまでサルが出てきているのかなということでびっくりしたことがございます。  こういったサルの対策には、何らかの対策が望まれますが、逆にそういった対応のしようがないとも聞いております。ことしの新しい取り組みの中で、川や道路のガードレール、ガードロープを利用して電気さくで地域を丸ごと囲んでいるのを見かけております。農家にとってはよい方法とは思われますが、道路を利用する人にとっては迷惑であろうというような感覚を思います。田んぼの真ん中ですから、道路を利用する人も限られており、地元住民は承知していることでもありますし、状況がわからない人であっても通告看板があれば理解できるものと思われます。  今年度、各地区の奥のほうまで状況を見て回りましたところ、農家ではそれなりの工夫で鳥獣害対策に取り組んでいると。こういった状況を見たときに、これから申し上げます囲い込み方法をしてはどうかというような思いをいたしました。例えば、北谷の山間部や牛ヶ谷、荒土町の細野、平泉寺町全域がこの囲い込む方法によって鳥獣害の被害を軽減したり、道路からの侵入を食いとめることができるのではないだろうかと考えております。ただ難点は、道路を通行どめにするだけに国道や県道は無理で、市道に限られてくるのではなかろうかと。山間部の通行の少ない道路の場合には、ある程度通行が少ないということで可能であろうと思われますので、その都度窓口と相談すれば、ある程度の回答が得られるように市内部での調整ができないかお尋ねを申し上げます。  もう1点、総合計画の実施についてでございます。  平成23年3月に策定されました第5次勝山市総合計画は、これまでの10年間の歩みを振り返り、社会経済環境の大きな流れを受けとめ、次の10年に引き継ぐものを最良の形で次世代に伝え、勝山市のさまざまな個性を磨き、魅力を高めることで長期的な展望に立った持続可能なまちづくりを進めようとしております。  目指すべき町の姿として、小さくてもキラリと光る誇りと活力に満ちたふるさとを実現しようとしており、そのためには主体的な市民力、地域力の向上を図るため、行政の施策をきっかけとして、市民のまちづくりに対する意欲を高め、これを支援していくことで50年先、100年先までも持続する未来を見通した自律的なまちづくりを進めようとしております。  基本施策は、エコミュージアムの新たな展開による市民力の向上と、勝山市の基礎となっている各地区の地域力の向上という2本の柱で構成されており、ここにも市民力と地域力という表現が使用されております。基本計画は、基本構想のまちづくりの政策体系に掲げる政策の大項目を五つの章として分類し、それぞれの基本的な考え方のもとに施策の指標と重点項目が設定されております。  この基本計画の中に市民力や地域力の記載があるのが第1章5項の中項目に各地区、各集落の地域力向上の実現があり、小項目には市民が主体となった地域力の向上とあります。この中の基本的な考え方に、地域づくりを市民が主体となって進め、その活動を行政がバックアップする仕組みを構築することによって市民力を高め、地域力の向上を図っていくとあります。  最近では、青年団や壮年会、婦人会の会員数が激減しており、老人会の会員も少なくなっている傾向で、各地域の中の各種団体の参加率が減少するばかりであり、まちづくりの活動団体に加入する人が以前より少なくなっているのが現状であります。各種団体の活動は各種団体で考えるべきであり、より魅力のある活動を考え、各種団体の活性化を図るのが先決ではありますが、各地区の組織のあり方や運営の状況は、地区ごとの特徴によって相違があるものの、かなり似たり寄ったりと思われ、地区の運営の悩みは役員のなり手がないという共通のものがあるようでございます。  私が最も恐れているのは、急激に進む少子高齢化と核家族化により、地域における人と人とのつながりが薄れてきており、あわせて生活習慣や個人の価値観の多様化により隣近所のつき合いも薄れ、生活実態がわからない人がふえてきているということで、これを市民力と地域力でカバーできるのか、それを支える力が地域に残っているのかと憂いているからでございます。  そこで、市民力と地域力という言葉の違いや考え方と、地域での帰属意識が希薄化している現状から、どのように地域力、市民力を発揮させようとしているのかお尋ねいたします。  ことしから、この第5次勝山市総合計画が始まるスタートの年でありますので、そういったことをお尋ねしたく思っております。また、このような状況の中で市民が主体となった地域力向上のため、各地区の主体的な地域づくり事業の推進、集落などの区の連携を視野に入れた新しい行政区の枠組みづくりについて、どのように取り組むのかお尋ねいたします。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) まず最初に、このような地域と市民を擁した勝山市において、門議員は非常に憂いているということですが、御自身はその憂いている、つまり心配しているということに対してどのように考えておられるのか、積極的に頑張ろうという気持ちなのか、それともこれはしょうがないな、このまま幾ら力を尽くしてもどうなのかなということについて後でお聞きいたしますので答えてください。  それでは、第5次総合計画の実施につきましてお答えをいたします。  御質問の市民力及び地域力の二つの言葉の違いや考え方についてお答えいたします。  次の10年間のまちづくりの指針である第5次勝山市総合計画は、市民力、地域力を勝山市が目指す町の実現に生かすための設計図の柱であり、この二つの柱を相互に高めていくことをすべての政策を推進する基本といたしております。基本構想の中では、エコミュージアムの新たな展開による市民力の向上と、勝山市の基盤となっている各地区の地域力の向上の二つを基本政策として掲げています。市民力、地域力、この二つの概念は、どちらも住民が主体的に地域の課題に取り組もうとする力を意味していますが、市民力の向上が市民一人一人の活力、いわば自助の力の向上をイメージしているのに対しまして、地域力の向上は地域コミュニティーの活力、いわば共助の力の向上を意味しております。市民や地域みずからがその力を発揮することができるよう、行政の施策、いわば公助をインセンティブとして、市民のまちづくりに対する意欲を高め、自助、共助を一体的に支援することで地域力、市民力の向上を図り、持続可能なまちづくりを進めていく仕組みであります。  次に、市民が主体となった地域力向上のための取り組みについてお答えをします。  まず、各地区の主体的な地域づくりの推進につきましては、第5次勝山市総合計画の第7章、各地区の特色ある地域づくりの推進にお示ししている各地区の現状と課題を踏まえた地域づくりの視点に向けたまちづくりを進めるため、地区全体が主体的に取り組む事業に対し支援してまいります。そのため、北谷地区活性化及び各地区の特色ある地域づくり基金の活用を視野に入れた支援制度を確立する必要があると考えております。  また、集落など区の連携等を視野に入れた新しい行政区の枠組みづくりにつきましては、中心市街地と周辺の中山間地域それぞれの特質や規模に合わせた政策の推進により相互の連携を進めるとともに、地域に伝わる伝統文化の継承、共同作業や共有施設の維持、さらには地域の意志決定における若者や女性の意見を反映する仕組みづくりなど、地域が主体となった取り組みに対しまして幅広い支援を行ってまいります。その中で市民の皆さんが安全・安心に暮していけるよう、災害時の共助機能などを備えた行政単位としてのあり方について、地域と十分協議しながらその枠組みについて考えてまいります。  以上です。  議長、先ほどの門議員に対する私からの質問を許可願います。 ○議長(松村治門君) ただいま山岸市長より反問の申し出がありました。  質問の性質上、答弁をすべていただいてから反問の機会を与えたいと思います。  答弁を続行してください。 ○議長(松村治門君) 渡辺建設課長。               (建設課長 渡辺寿彦君 登壇) ○建設課長(渡辺寿彦君) 「鳥獣害対策に伴う道路の通行止」についてお答えします。  鳥獣害対策の一環として実施する電気さくは、作物を守る手段として有効な手段であり、電気さくで農地を囲い込む方法により、イノシシによる田畑への被害を軽減できます。しかしながら、集落への進入路や農地間の道路を通って侵入するイノシシに対しては、やむを得ず道路を横断して電気さくを設置せざるを得ない場合もあります。電気さく設置の際に、道路交通の確保、交通安全上の観点から、完全に遮断することは困難な面がありますが、交通量の少ない集落へ通じる市道や農地の間の市道を通行どめにすることが可能かどうかにつきましては、道路法及び道路交通法の規制を受けることから、市道管理者の判断だけではなく、勝山警察署との協議も必要になります。  今後、集落から要請のあった場合には、その案件ごとに勝山警察署と協議し、よりよい方法を前向きに検討してまいります。 ○議長(松村治門君) 時計をとめてください。  それでは、先ほどの山岸市長の反問に対するお答えはありますか。 ○議長(松村治門君) 7番。              (7番 門 善孝君 質問席登壇) ○7番(門 善孝君) 原稿にはありませんので、これまで取り組んできた中での思いを述べさせていただきます。  実は、私が壮年でございますので壮年会活動の中で痛切に感じたことは、やはり次の役員体制をどう生み出していくかということが非常に難しい。私自身、地元の長山での話を中心にさせていただきますけれども、なかなか集まってくる人も、祭りとか、あるいは運動会とかいうときに集まってくる人も顔がもうわかってしまうと。そういった方々が毎年毎年いろんな汗を流してやっているわけでございますけれども、何とか若い人に入ってもらえないだろうかという努力を重ねながら来たわけでございますけれども、やはり若い人はおやじの世代とは違って、またニュアンスが違うというのか、そういった形で彼らは彼らで新しいグループ、長山ファーザーズクラブというふうな形でグループをつくっているようでございましたので、3年ほど前からそういうふうな話をコンタクトしながら、そういった若い人を加入しようかという話をしてきたんですけれども、どうも親父の会に入るのは嫌だと。どちらかというと、自分たちで新しい会をつくりたいという形の中で、それならそれでよかろうと。私も壮年会の会長をしていましたので、それとは別にグループをつくって、自分たちで自由にするのもいいんじゃないかと。ある程度、婦人会のほうもそういった先細りの状況でございましたんで、今度はマザーズクラブというような形で集めてやっていこうかという状況になりました。  ことしの秋祭りは、そういった若い方にみこしを担いでいただいて非常に盛り上がったなと、彼ら自身も喜んでいた状況でございました。ただ、そういった形でうまくできたのはよかったんですけれども、ただ、後継者をつくる段で、どういうふうにバトンタッチができるのかというのが非常に難しい課題ではないんかなと。私たち自身も会員の拡充活動をしてきてはいるものの、なかなかその辺に賛同していただけないという悩みをずっと抱いていたものですから、こういった現状の中でどうかとお尋ねしたわけでございます。これは地域福祉計画の中の課題でも書いてあったように思います。そういった現状を見て、やはりここにも現状があるなと。勝山市全体ではどうなるのかなという思いはしますけれども、団塊の世代が生き生きと活動できる間はよろしいがなと。ただ、それが済んだ次にバトンタッチする段でどうなるんかなという思いがしていますので、その辺でどういうふうに取り組んでいいか私自身も悩んでいるところでございます。以上でございます。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 私が質問した趣旨といいますのは、あきらめ感でもってその地域のあり方というものを見ているのと、これは何とかしなければいけない、そしてそういったような働きかけが今目に見えているといったような状況と、その二つは全く将来に対する展望が違うんです。そういった意味で確認をさせていただきました。そういう意味で、非常に前向きに取り組んでいらっしゃるということでありますので安心をしておるわけですけれども、これは私が言うまでもなく、多分思っていらっしゃることだと思うけれども、時代というものは次から次へと要請が変わってまいります。  したがいまして、変わっていく時代の中で堅持しなければいけないもの、そして、もう一つはその時代に合わせて変えていかなければいけないもの、それをしっかりと見据えることが必要だと思うんです。それで年配者といいますか、先輩の方々は若い人たちをそのような形の中で、どのように活動してもらうかといったような考え方に立てば、必ずや若い人たちは後継していくと。つまり、その地域の力となって後をついていくというふうに思っております。それが余りにもきちっとした形をつくって、その中に当てはまるような形でなければだめだということになると、これは大きな反発ができて、そのような形、つまり理想とするような後継者と後継組織というものが育っていかないというふうに考えております。  そういった意味で、婦人会についても、壮年会についても、私もいろんなところに出入りしておりますけれども、その中できちっと、今申し上げましたような考え方に基づいて後継者が育っているという地域があります。それは、示せと言えば示すことができます。そういったことで、門議員の地元におきましても、今私が申し上げましたことを基本に取り組んでいっていただいて、勝山市の各地区のそういったコミュニティーの力をさらに強くしていっていただきたいと心から願う次第であります。 ○議長(松村治門君) 再開いたします。  時計を進めてください。 ○議長(松村治門君) 7番。              (7番 門 善孝君 質問席登壇) ○7番(門 善孝君) 励ましの言葉、ありがとうございます。  私も、議員としてもそうですけれど、やはり地域の中の一員として、とにかくいろんな形で結びつけていきたいと。そして、もう一つの足は、農業という足を持っております。この中でも後継者を何とかつくっていけたらなと。どういった形でつくれるかというのは悩ましいところで課題ではございますけれども、精いっぱい努力していきたいなというように思います。  これだけちょっと申し上げたいのですけれども、先日、勝山市の防災力を高めようということで、何か地域防災指導者養成講座が開催されたようで、192名の多数の方が参加されたと。ちょうど時も時、東日本大震災を契機としたこういった取り組みに、市民の関心も高いし、また市の取り組み方を高く評価させていただきたい。今後ともこういった取り組みを図られるよう御期待を申し上げて、私の一般質問を終わります。以上でございます。 ○議長(松村治門君) 暫時休憩いたします。           ―――――――――――――――――――――――                 午前11時35分 休憩                 午後 1時00分 再開           ――――――――――――――――――――――― ○議長(松村治門君) 再開いたします。 ○議長(松村治門君) 午前に引き続き、一般質問を続行します。 ○議長(松村治門君) 帰山寿憲君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 5番。              (5番 帰山寿憲君 質問席登壇) ○5番(帰山寿憲君) ただいま議長より、質問の許可をいただきましたので、新体育館建設、観光振興施策、河川災害、住民基本台帳ネットワークシステムの4点について伺いたいと思います。  最初に、新体育館建設について伺います。  新体育館の建設については、当市では勝山市新体育館建設基金条例の成立により建設へ踏み出しました。これについては、平成初期よりさまざまな形で検討されてきましたが、今後は内容の充実に十分な配慮を行い、建設を進めなければなりません。ただ、施設の必要性と要望の大きさが建設を行う理由となっていることは間違いないと思います。現在のスポーツでは、見る要素も大きい割合を占めています。そして、勝山市には観客席が備わっている体育館はありません。また、大会の運営面では、どのような大会でも大会本部と救護所が必要です。  さらに、さきのなでしこジャパンの試合をごらんになった方も多いと思いますが、試合が進む中、フィールドわきで出場に備えてアップしていた選手が多くいたことに気づかれた方も多いと思います。スポーツにおいては、ウオーミングアップは必須であり、小学生の大会であれ、市民のみの大会であれ、規模や内容に左右されるものではありませんし、事故防止のためには必要欠くべからざる項目です。このためのスペースは、市内の既存施設では確保することができず、玄関先や屋外での準備を強いられ、運営にも支障があるようです。  例えば、規模拡大後、ことし3回目を迎える長谷川博幸杯争奪バドミントン大会があります。昨年度は4会場に分かれて、21コートを利用して行われました。2日間の大会終了は夕方というより、夜の8時過ぎだったようです。もちろん子どもたちの大会ですから、保護者や指導者も会場を渡り歩いたようです。  試合数を確認してみました。全16クラス、約780試合、セット数で1,500セット、1試合20分で約262時間となります。仮に12面の体育館で開催すると22時間かかることになります。既にこのような大会が勝山で開かれているわけです。ちなみに参加者数は500人、チーム数は不明ですが、21コートで進行した場合、指導者のみで1コート4人、84人必要になりますし、複数の選手がいるため、この3倍程度は必要となります。実際には4会場で行われたため、監督、指導者はもっと必要になったと思われます。さらに、保護者、大会関係者を考えると、参加人員は4けた前後の数字となります。すべての方が同時に体育館におられたわけではないでしょうが、参考にはなると思います。  また、バドミントンに限らず、勝山でいろいろな大会やイベントが可能だと考えられます。現在は屋外の炎天下で行われている高齢者の方の大会なども、屋内開催が可能かもしれません。これらだけでも建設には価値があると思われます。さらに状況はさまざまですが、これまでに多くの体育館を利用する機会や視察をする機会を得ました。新旧や大小などさまざまな体育館を見る機会に恵まれたわけです。中には防災施設としてもすぐれた機能を持つ施設もありました。  勝山市では、災害時の拠点施設とも言えるべき施設が見当たらないのも事実ですし、視察先には武道館、サブ体育館や会議室を持つ完全な総合体育館、防災拠点機能を持つ複合施設としての体育館、単機能の大型体育館、またホール機能を持つものなど、さまざまな形態がありました。近年建設されたものはトレーニング施設を持ち、健康増進に配慮しているものも多くありました。残念ながら積雪地帯の事例はなく今後の研究となりますが、個々の建設費は非常に幅が広いもので、必ずしも規模の大小にはよらないようでした。  ところで、過去において長尾山総合公園事業において、体育館を建設する計画がありましたが、第2期事業の凍結とともに着手できなかった経緯があります。長尾山第2期工事が検討された平成14年当時は、現在も残る市税の未収が発生した時期であり、景気の先行きが見通せなくなった時期です。その意味で財政面での検討は十分に行わねばなりません。  さて、今議会では既に建設概要が明らかにされていますが、幾つかの質問には、もう既に先ほど山田議員のお答えをいただいていますが、立場が異なりますので、再度改めて伺いたいと思います。  一つ、新体育館を建設する理由と目的について、市としての見解。  一つ、体育館の施設内容及び規模について、市としての設計方針。  一つ、建設予定地選定理由及び開発規模の算定理由。  一つ、第4次総合計画で着手できなかった主な理由及び体育館のみでも早期に着手できなかった理由。  一つ、現在の市営体育館など既存周辺施設を有効に利用するための通路設置や改修計画などの連携整備計画、また、予算面から、造成費、本体工事費などの分野別の支出明細と算定理由。
     一つ、予定される歳入の明細、また予想される後年度負担となる金額。  一つ、長尾山第2期工事の計画予算額の概要。  一つ、当時の税の未収による歳入への影響状況。  一つ、平成14年当時と比較して、現在の財政状況を比較しての市の見解。  一つ、今後の中期財政見通しはある程度変化すると思われるが、この場合の見込み。  以上をまずお伺いいたします。  次に、観光振興施策について伺います。  福井県の恐竜渓谷100万人構想に見られるように、勝山市の観光客数は近年、恐竜博物館の入り込み客数を中心に順調に推移しているように見えます。今回策定されました観光振興ビジョンの中では、観光振興に向けた戦略と施策が大きく四つ記載されています。また、具体的な数値目標として、観光客数、観光消費額、観光客満足度、市内宿泊者数を挙げています。四つの施策のうち中心市街地回遊ルートの構築に関しては、ゆめおーれ勝山の入館者数は順調に推移しているようですが、そこから先の展開が見えてきていません。  また、まちづくり交付金事業により多額の予算が本町通りに投入されてきましたが、左義長などのイベントを除くと、通常の誘客者数は人通りが感じられるような満足できるレベルにはないようです。確かに景観形成も一つの目的であったでしょうが、ああ、きれいになったねで済ませるべきではありませんし、何らかの結果であらわされるべきと考えますがいかがでしょうか。どこに問題があるんでしょう。現状に対してどのように分析され、対策されていかれるのでしょうか。ややもすると、そこまで回遊性を求める必要性は何のためにあったのか考えざるを得ない状況です。  さて、改めて伺いたいと思います。観光振興ビジョン策定以前に観光振興施策に対する具体的な目標は示されていたでしょうか。あればその目標値に対しての達成率はどのように推移し、評価されたのでしょうか。また、福井県全体では順調に推移してきたにもかかわらず、勝山市の入り込み客数は平成21年にようやく平成11年の水準を回復したようです。当時はなかった恐竜博物館やゆめおーれ勝山の現在の入客者数相当分、50万人はどこへ消えたのでしょう。どのように分析し、計画に織り込んできたのかをお伺いいたします。  さらに、まちづくり交付金事業は平成20年度に事後評価を行っていますが、その後の評価項目の実績はどのように推移しているか、また引き続いて行われている都市再生整備計画事業の進捗状況と評価はいかがでしょうか。また、目標とされるまちなか誘客が目指す最終的な効果と目標をお伺いいたします。  次に、観光振興ビジョンの中では、観光消費額の目標値が設定されています。平成27年に約2億円増の23億6,000万円に設定されており、1年間当たり4,000万円の増額を見込んでいます。それでは、平成11年当時は幾らであったか数字を伺うとともに、この数値に対する設定理由をお伺いいたします。  この項目の最後に、観光振興が目指すものを一言であらわしにくいことは理解できます。観光客数がふえ、おもてなしをし、にぎわいがよみがえり、勝山市の知名度、好感度が上がる、確かによいことです。観光振興ビジョンの中では、観光振興とそのことによる経済活性化についての戦略を策定しているはずですが、この経済活性化についていま一つ進展が感じられません。観光客数は増加し、休日や夏休みには幹線道路の交通量が増加しており、ああ、観光地になったのだなと感じられるようになりました。  もとより短いスパンで見るものではないかもしれませんが、その結果がごみの山と費用負担に終わる可能性が捨て切れません。アグレッシブだけどお金がかからなくて楽しい、気持ちのよいところだったよと評価され、観光客の財布にも優しいことはよいことですが、にっこりと財布を開けていただけるのが、橋を渡ってからでは悲しいものです。経済活性化の果実をどのようにもぎ取るのか、見解を伺います。  3番目に、河川災害についてお伺いいたします。  さきの台風12号が全国にもたらした被害は甚大なものがありました。被災されました方々には、心からお見舞いを申し上げます。  さて、報道される被害状況は、紀伊半島が中心ということもありますが、その多くが雨による河川災害でした。中でも立木の多さが非常に目につきました。勝山市を流れる九頭竜川の中州にも立木がふえ、相当に成長した木々もあり、ひょっとすると切り出すと床柱に使えるのではないかと思えるような木もあります。このような木が大雨により流木として流れ出した場合、橋梁や護岸の損壊を招くおそれがあり、早急に手を入れるべきではないかと考えます。伐採後は放置できないため、太くなればなるほど搬出にも困難が伴いますし、費用もかかります。  最近、ごく一部で伐採が行われたようですが、早急に対策をとるべきです。現状に対する認識、今後の整備方針、管理者への要望状況を伺います。  また、私が子どものころと比較して、著しく繁殖しているようにも思われます。なぜここまで育つようになったのでしょうか。ダム建設による水量減少がもたらすものでしょうか。別に伐採ができない理由があるのでしょうか、見解を伺います。  蛇足かもしれませんが、景観的にも見苦しく、山中にある砂防ダムの景観とともに対策をとるべきと考えます。  以上を伺います。  最後に、住民基本台帳ネットワークシステム、いわゆる住基ネットについて伺います。  このシステムに関しては、今議会の一般会計補正予算においても補正予算が計上されています。まず、このシステムを整備しなければならない理由はどこにあるのか伺います。  総務省は、住民基本台帳ネットワークシステムは住民の方々の利便性の向上と、国及び地方公共団体の行政の合理化に資するため、居住関係を公証する住民基本台帳をネットワーク化し、全国共通の本人確認ができるシステムとして構築するものとしており、住民基本台帳とは、氏名、生年月日、性別、住所などが記載がされた住民票を編成したものとしています。  また、その必要性については、住民サービスの向上及び国、地方を通じた行政改革のためには、行政の高度情報化の推進が必要不可欠で、こうした要請にこたえるための基盤となる全国的な本人確認システムであり、市町村、都道府県が全国的な広域連携を図ることは、地方分権の進展のためにも不可欠としています。そして、住基ネットでできることとして、パスポート申請時の住民票写しの提出の省略、年金の現況確認の届け出の省略、住民票写しの広域交付、転出転入手続の簡素化、イータックスなどの電子申請などを挙げています。  さて、これらのうち勝山市では何がどのように活用されているのでしょうか。市外に勤務されている方が、他の市町村の窓口で住民票の写しの交付を受けられるのならば確かに便利でしょうし、年金受給者の方が現況届を出さなくてよくなるならば、年に1回とはいえ楽になります。勝山市民が今現在受けられるサービスは何か、また今後受けられるようになるサービスはふえるのか伺います。  既に相当の費用負担があり、今後も更新などの費用も継続的に見込まれます。現在の勝山市での住基カード所有者数と発行枚数、利用項目及び利用された状況の具体的な状況を伺います。また、現在までの負担額、年間の維持管理費及び見込まれる更新費用についてもあわせて伺います。  そして、今後も多額の費用負担を行わざるを得ないならば、今後どのように活用していくのか。カードの発行や利用について、独自のデザインや図書カードなどとの統合や印鑑証明との統合など独自の検討を行い、有効な活用を進めていくべきと考えますが見解を伺います。  以上4項目につきまして御回答をいただきたいと思います。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 新体育館建設についてお答えをいたします。  新体育館建設をする理由と目的については、今定例会の招集あいさつ、また先ほどの質問につきまして御答弁を申し上げたわけでありますけれども、これはやはり勝山市民の長年の夢であるということは間違いないわけでありまして、これからの世代である子どもたちや若者にとって大きな希望の実現でありまして、その熱い思いにこたえて建設しようとするものであります。  スポーツの振興はもとより市民の健康増進、さらには交流人口の増大による活力と経済効果につなげて、勝山市の活性化に大きく寄与するものと確信をいたしております。特にスポーツの振興につきましては、当市には現在、観覧席つきの大規模な体育館がないこと、これはもう県下でも、すべてのほとんどの体育館が整備されております中に、こういうことは非常に市民にとりまして、必要と、そして要望の大きな原点にもなっております。大きな大会が開催できない現状にあります。新体育館の建設によりまして室内競技の全国大会等を招致して、小・中学校、高校の児童生徒がトップアスリートの技量と選手の活躍を直に見られる機会をたくさんつくりたいというふうに考えております。そのことによる感動や感激が必ず児童生徒の心に残り、あこがれとなって夢を膨らませ、優秀な選手が育つことにつながります。  現在の勝山市が全国に誇るバドミントンの競技力は、まさに一巡目、福井国体勝山市開催がその原点であることは、紛れもない事実であります。また、市民にとってもスポーツを見る楽しみ、する楽しみの幅と深さが広がり、市民同士の交流が進み、心豊かな市民生活の意欲がわいてくるものと考えます。今や、新体育館建設へ向けての条件と機が熟し、今こそ、その実現に全力を尽くすときと考えます。議員各位の力強い御支援をお願いする次第であります。  次に、まちづくり事業、観光振興策につきまして御質問がありまして、後ほど担当部課長から詳しく答弁申し上げますけれども、私のほうからは、議員の質問の中にあったまちづくり交付金事業による本町通りの再整備は、通常は人通りが感じられなくて、景観形成だけで済ませるべきではない、何らかの結果であらわされるべきであると考えるが、どこに問題があるのかというお尋ねにつきましてお答えをいたします。  勝山市が目指すエコミュージアムの展開と歴史と伝統に根差したまちづくりは、ソフト、ハードの両面において、日本人の精神回帰の根幹に触れ、いつかはこのトレンドと整合するものと確信しております。そのようなハード整備というのは、一挙にできるものではありません。市民の協力を得ながら、しかも市民の方々の意識の醸成、つまりそういった町というものが、これからの日本には必要であり、それが日本人の精神回帰の原点に触れるのだといったような考え方が必要であります。  しかし、ここ10年の間に少しずつそういう気持ちが醸成されてきまして、そのようなまちづくり、またそれに協力して自分自身も、そのような町の中で方向性を一致させようというような考え方が、ようやく台頭してきたわけであります。それが、歴史的まちなみ景観事業によくあらわれております。ですから、5年、10年で成果を期待するものではなくて、勝山市のまちづくりというのは長いスパンの中で移っていく時代と必ずマッチする日が来るはずであります。勝山市のまちづくりは時代の先を行っているという自負を持って、世代を超えた長いスパンでの評価が必要と考えます。 ○議長(松村治門君) 梅田教育長。               (教育長 梅田幸重君 登壇) ○教育長(梅田幸重君) 新体育館建設についてお答えいたします。  まず、新体育館の施設内容及び規模についてであります。新体育館は、当市のスポーツ振興や選手の育成強化を図るための拠点施設として、また市民が健康増進のために気軽にスポーツや健康づくりができる場として、さらに大規模災害時における避難所、多彩なイベントができる会場となる機能を有する施設にしたいと考えております。  新体育館は、2階建てを想定しております。その中で、アリーナにつきましては、平成30年福井国体を初め全国大会など、大きなスポーツ競技会の開催に対応できる規模、機能を備え、各種イベントにも利用できるスペースといたしまして、縦57メートル、横38メートルの約2,100平方メートルの広さにしたいと考えております。また、市民の健康増進及び競技者の育成強化を目指し、トレーニング室、多目的室、ランニングコース等を設置するとともに、2階の観覧席は1,000席程度を設ける予定であります。さらに防災設備、空調設備、バリアフリー化等にも配慮していきたいと考えているところでございます。  次に、建設予定地選定理由及び開発規模の算出理由についてでございます。建設候補地につきましては、利便性の高い市街地にあり、整備に必要な敷地面積である約2万5,000平方メートルを確保できる場所を前提条件として、昭和町2丁目、和みの杜進入路付近の用地を選定したところでございます。  当該用地は、市街地中心部から近く、市民の皆様にとって利便性がよく、国道157号沿いに位置していることから車でのアクセスも容易であります。また、近くには学校や体育施設が多く立地しており、新体育館と連携した利活用が可能であるとともに、長山公園との一体的利用も見込まれます。さらに、この用地は新体育館の建築面積約4,800平方メートル、駐車場約280台分、調整池2カ所、緑地などを含めまして、合計で約2万8,000平方メートルを確保できるものでございます。  次に、現在の市営体育館など既存周辺施設を有効に利用するための通路設置や改修計画などの連携整備計画についてのお尋ねでございます。  建設候補地は、近くに学校や体育施設が多く立地しており、より連携した利活用を図るためには、既存周辺施設との連携方策が必要であると考えます。周辺施設との行き来をスムーズにするため、利便性、安全性を高める通路の設置も有効であります。周辺施設の改修につきましては、国体開催時には市営体育館をサブ体育館として活用する必要がございますし、また新体育館建設後における既存体育館のあり方を総合的に検討する必要もございます。そうした中で、今後必要な改修等を検討していく必要があろうと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) 新体育館建設についての御質問の中で、第4次総合計画で着手できなかった主な理由及び体育館のみでも早期に着手できなかった理由についてお答えをいたします。  第4次総合計画の計画年次は、平成13年度から平成22年度までの10年間としていました。勝山市は平成9年に長尾山総合公園の都市計画決定を行うに当たり、体育館を含めた体育施設を長尾山総合公園の第2期事業区域に建設することとしており、第4次総合計画の計画期間中において、体育館の建設予定地は長尾山総合公園第2期事業区域となっておりました。長尾山総合公園の整備は、平成9年度に着手し、平成15年度までの7年間で総事業費37億8,000万円を投じ、都市計画決定面積135ヘクタールのうち85ヘクタールの整備を完了しております。当初計画では、引き続き第2期事業区域の整備を行っていく予定でございましたが、第2期事業区域の整備費の概算が約94億円との試算もあり、財政的な理由により休止を決断したものでございます。  次に、体育館のみでも早期に着手できなかったのかについてお答えをいたします。  勝山市は、平成14年8月に長尾山総合公園第2期事業の方向性を探る市民対話集会を開催いたしました。このときに新体育館を市街地に望む声も多くありました。また、第2期事業区域は、総合運動公園としての計画が示されていたことから、体育館建設に着手するということは全体計画に着手することになり、事業費が大きなものになることも想定されましたことから総合的に判断し、体育館建設に着手いたしませんでした。  次に、現在の市営体育館など既存周辺施設を有効に利用するための通路設置や改修計画などの連携計画についてお答えをいたします。  今ほど教育長からも答弁させていただきましたが、建設部局からも補足をさせていただきます。体育館には、車で来られる方や自転車や歩いて来られる方もあり、それぞれに対して安全面の配慮や利便性の向上については慎重に対応する必要があります。車で来られる方への対応は、市営体育館から国道157号に至る交差点及び国道157号から和みの杜に向かう進入路の交差点について、新たな左折車線や右折車線の設置が必要と考えております。  一方、歩行者等への安全配慮や利便性の向上については、新たな横断歩道や信号機の設置について、今後、公安委員会と協議を行い、十分に協議を行ってまいります。また、長山公園の区域を広げることにより、園路、多目的広場、緑地等の整備を進め、公園利用者の利便性の向上を目指すことはもちろんのこと、この園路の整備は長山トンネルをまたいで、勝山高校との連絡通路としても重要な配置計画となります。 ○議長(松村治門君) 松村副市長。               (副市長 松村誠一君 登壇) ○副市長(松村誠一君) 次に、新体育館建設事業の予算等についてお答えいたします。  まず、新体育館は平成28年度オープンを目指すスケジュールで整備をいたします。今回の9月議会の補正予算案で基本計画策定委託料を計上し、年度内に基本計画を策定いたします。そのため、今回お示しする事業費については、現時点での概算であり、基本計画策定の中で変動する可能性があるということ、また交渉を終えていない用地購入費及び文化財調査費などについては計上していないことを前提に申し上げます。  そういたしますと、本年度から平成28年度までの総事業費は26億4,000万円となる見込みであります。そのうち体育館本体工事は約19億5,000万円、敷地造成工事約4億6,000万円、公園施設整備工事に約1億円を見込んでいます。これらの財源については、都市公園事業に採択された場合、国の補助金約12億7,000万円、市債12億1,000万円が見込まれ、残りは市の一般財源1億6,000万円が必要となります。もちろん、市債の12億1,000万円については後年度に償還をしていかなければなりません。この後年度の償還金は、利率を現在の借り入れ利率とし、償還年数を20年として推計いたしますと、平成30年度から平成47年度まで、年間約9,000万円の償還が必要となります。  しかし、平成30年度ころになりますと、現在、年間約2億円を償還しております長尾山総合公園第1期事業で借り入れた市債の償還が、年間約3,000万円程度となりまして、平成36年度には償還が完了いたします。また、すこやか、図書館、和みの杜、温泉センターの過去の大型事業で借り入れた市債は、現在年間約1億1,000万円を償還しておりますが、平成30年度までに順次すべて償還が終わります。そのため、新体育館建設で借り入れる市債及び予定しております小学校を初めとする公共施設の耐震化で借り入れる予定の起債、また消雪施設など市街地整備で今後借り入れる市債、これらをすべて見込みましても、普通債の償還は徐々に減少していく見込みで、今後新たに取り組むべき事業で借り入れることになる市債の償還にも十分対応できる余力があると考えております。  今回お示ししてあります昭和町2丁目の新体育館建設事業費は26億4,000万円と申し上げました。確かに勝山市としては大型事業でありますが、建設年度及び後年度の市債償還においても決して大きな負担となることはないと考えます。参考までに、長尾山第2期事業は事業費を約90億円、うち体育館を備える多目的館、野球場及び他目的広場など、運動施設では約50億円を見込んでおりました。このことからも、今回の昭和町2丁目での新体育館建設は、市民の要望が強い利便性の高い市街地でありますし、また財政負担がより少ないという点で大きなアドバンテージがあり、ベストな場所と判断をいたしております。  また、市民の方から過去の市税大口滞納の影響を不安視されるという声も今ありましたけれども、確かに十数年前に多額の法人市民税の影響により、その後3年間普通交付税が年6億円弱ずつ減額されるということがありましたが、この点についてももう精算が終わっております。そのような財政的に非常に厳しい中でも、長尾山総合公園第1期事業を完了することが、過去できたわけであります。さらには、現在、普通交付税上の算定上、過去の滞納による減額等の影響はありませんので、新体育館建設事業を進めるに当たり、この点については心配はございません。  また、長尾山の第1期事業により市の財政が硬直化しているにもかかわらず、さらに新体育館のような大型事業を進めるのかという点につきましては、当時と現在の財政状況を比較して、現在の財政がより健全であることを十分説明いたしまして、市民の皆さんの理解を求めたいと考えております。  長尾山総合公園第1期事業がほぼ完了した平成14年度の財政調整基金の残高を申し上げますと、約9億4,000万円でございましたが、22年度末現在、約17億2,000万円と大きく貯金をふやしております。また市債の残高では、平成14年度末では約100億5,000万円あったものが、平成22年度末では約94億7,000万円となり借金を減らしております。また、この借金の中身も、普通交付税の振りかえで借り入れた臨時財政対策債の残高のウエートが非常に、これは国のシステムで年々大きくなっておりまして、いわゆる建設事業で借り入れた市債、これを普通債と呼んでおりますけれども、この普通債の残高は22年度末で56億4,000万円と大幅に減少しているのが現状であります。  また、財政健全化判断比率の一つの指標であります実質公債費比率などについても、これは公債費による財政負担の程度、すなわち勝山市の基礎体力に占める借入金返済の割合とお考えいただければよいものですが、22年度の実質公債費比率は11.7%となっており、いわゆるレッドゾーンであります財政再生基準の35%は言うまでもなく、イエローゾーンであります早期再生基準の25%も大幅に下回っているところでございます。  今後につきましても、先ほど申し上げましたとおり、借入金の返済自体が減っていく見込みであることから、この指標もさらによくなっていく見込みであります。また、その他の地方財政健全化法に基づく健全化判断比率につきましても、招集のごあいさつで申し上げましたが、すべて基準を大きく下回り、極めて健全な数値となっております。  そして、新体育館のような長年活用できるインフラとしての社会資本の整備、これはもとより国の補助金、そして世代間が長年にわたって均衡に負担をする起債によって整備するシステムとなっておりまして、好機にはこれをしっかりと活用していく必要があると考えます。財政が健全で低金利の公的資金を活用できる今こそ、その好機であると考えております。  このように、勝山市の財政見通しが堅調であること、新体育館建設へ向けての市民の期待と機運が高まっていること、平成30年福井国体が開催され、バドミントン競技を誘致できること、この三つの要素がそろっている今こそ、新体育館の実現に最大限の努力をすべきものと考えます。市議会並びに市民の皆様の力強い御支援をお願い申し上げます。 ○議長(松村治門君) 宮永商工観光部長。              (商工観光部長 宮永節哉君 登壇) ○商工観光部長(宮永節哉君) 商工振興施策についてお答えいたします。  観光振興ビジョン策定以前の目標については、いわゆる第4次総合計画に基づきまして、通年・滞在型の観光リゾート地づくりを進めまして、宿泊客の増加によります経済波及効果を高めることを目的に、さまざまな観光施策を実施してまいりました。しかしながら、その4次総合計画には具体的な数値目標はございませんでした。今回策定した勝山市観光振興ビジョンでは、総合計画と整合性をとった上で、明確な数字目標を掲げております。  次に、福井県立恐竜博物館とはたや記念館ゆめおーれ勝山ができたにもかかわらず、10年前と入り込み客数が変わっていない理由としましては、スキー人口の減少や雪不足などによりまして、10年間でスキー場への入り込み客数が大きく減少したことが大きな原因でございます。例えば、雁が原スキー場で申し上げますと、28万人から10万人に、スキージャム勝山が45万人から27万人へと減少してございます。また、越前大仏、勝山城周辺の入り込み客数が31万人から13万人に減少しまして、合わせて約54万人の入り込み客数が減少したわけでございます。  一方、福井県立恐竜博物館周辺の入り込み客数でございますけれども、恐竜エキスポふくい開催後、約25万人前後でずっと推移しておったわけでございますけれども、平成19年以降は大きく伸びまして、平成21年では44万人になっております。あわせて、はたや記念館ゆめおーれ勝山がオープンしまして、10年前と比べて約54万人の入り込み客数が増加いたしまして、新しい観光施設が減少した施設の入り込み客数の減を埋めたという形になっているわけでございます。  このような各観光施設の入り込み客数の変動を踏まえまして、勝山市観光振興ビジョンでは、観光の形態が大型観光施設への観光目的でする団体旅行から、地域の資源・遺産等を体験する着地型観光を目的とする個人旅行へとシフトしているという新しいニーズをとらえまして、エコミュージアムで磨いてきた資源・遺産等と観光施設を連携する仕組み、それから市内を回遊する仕組みづくりに重点を置きまして、観光入り込み客数の増加に努めてまいりたいと思います。  次に、観光消費額でございますが、平成11年度観光消費額は30億4,951万円でございました。これも入り込み客数と同じように、スキー客等の減少によりまして10年間で約10億円減少いたしまして、平成21年では21億5,100万円になりました。この観光消費額の積算は、宿泊施設の宿泊費、観光施設の入場料、それに観光地周辺のお土産の購入費及び飲食費、スキー場のリフト代などの観光施設周辺の消費額の積算でございまして、この中には町中でのいわゆる飲食費とかガソリン代、コンビニなどでの買い物のお金は入っておりません。観光振興ビジョンでは、平成27年度の観光消費額の目標を23億6,000万円としまして、5年間で2億円の増加を目指してございます。  この数値目標の設定理由でございますけれども、平成21年度の観光消費額を基本としまして、1人当たりの観光消費額1,480円を算出いたしまして、5年間の入り込み客数目標の15万人の増加というものを考えまして、5年間で約2億円という観光消費額の増加額を出したものでございます。  次に、経済活性化への方策でございますけれども、観光振興ビジョンでも、観光振興の最終的な目的は地域経済の活性化としております。今後、観光プロデューサーを任用し、最重要課題であるまちなか誘客に民間資本、民間活力を生かした仕組みづくり、それからお土産品開発、食による誘客等の施策を展開することによりまして、市内での観光産業を育成・支援し、地域経済の活性化につなげてまいりたいと思います。 ○議長(松村治門君) 池田都市政策課長。              (都市政策課長 池田芳成君 登壇) ○都市政策課長(池田芳成君) 御質問のありました、まちづくり交付金事業の事後評価のその後の実績についてお答えいたします。  まちづくり交付金事業では、まちづくりの目標及び目標を定量化する指標の数値目標を設定し、事後評価において数値目標の達成状況等を公表することとされています。勝山市は、市街地中心部の約55ヘクタールを旧勝山城下周辺地区とし、まちづくりの目標を「歴史的まち並みや伝統行事が息づくまちなかを活性化し、にぎわいのある中心市街地の創出」と定め、目標を定量化する指標として四つの指標を定めました。  一つ目は来街者数、二つ目はえちぜん鉄道の乗降客数、三つ目は商店数、四つ目はイベント数で、それぞれの増加目標数値を設定いたしました。事後評価の結果、来街者数とイベント数は目標の数値を達成いたしましたが、えちぜん鉄道の乗降客数と商店数については、従前値より増加したものの目標数値には達しませんでした。事後評価を行うに当たっては、学識経験者を含めた外部団体による評価が求められ、その評価をする委員会として都市計画審議会を開催し、意見をいただきました。  委員会からは、目標を定量化する指標とまちづくりの効果の関連性がはっきり読み取れない部分があることについての指摘をいただいています。例えば、来街者数とするのであれば、えちぜん鉄道の乗降客数の中から通勤通学を除くべき、また左義長などの大型イベントは外すべきではないかなどの意見をいただきました。  このことから、第2期事業では目標を定量化する指標を見直し、新たな指標として四つの指標を定めました。一つ目は、えちぜん鉄道勝山駅の定期券以外での乗降客数、二つ目は、観光ボランティアによるまちなか案内客数、三つ目は、区域内の景観補助申請数、四つ目は、区域内の居住者人口でございます。第2期事業では、目標を定量化する指標を変えましたことから、御質問のありました事後評価後の数値目標の実績については、未集計となっております。  次に、第2期都市再生整備計画事業の進捗状況についてお答えいたします。  第2期都市再生整備計画事業では、勝山駅舎の改修及び駅舎周辺の整備、消雪路線の整備、河原通り及び本町通りの高質化、歴史的まちなみ景観創出事業補助などを行うこととし、平成21年度から平成25年度までの5カ年間での総事業費を8億円としております。  勝山駅周辺整備については、ことしの11月下旬には県で行っていただいておりますロータリー整備や踏み切り改良が完成し、あわせて勝山市が行っておりますテキ6の展示施設などの整備も完了いたします。駅舎の改修については、平成24年5月に開催されます環境自治体会議後に整備に着手する予定です。  また、消雪路線の整備については、今年度中に計画しております路線延長約2,500メートルのうち1,600メートルが完了し、64%の整備が完了いたします。このうち河原通りにつきましては、12月上旬までに高質化を含めて全線終了いたします。  最後に、まちなか誘客が目指す最終的な効果と目標についてお答えいたします。  第2期都市再生整備計画の大目標は、第1期事業と同じく、にぎわいのある中心市街地の創出であります。また、第2期事業では、まちなか居住の推進を新たな目標として追加しており、これらの目標を達成するため、まちづくり交付金事業によるハード面の整備を担当する建設部と、ソフト面を担当する関係各課との連携をとり事業を進めてまいります。 ○議長(松村治門君) 渡辺建設課長。               (建設課長 渡辺寿彦君 登壇) ○建設課長(渡辺寿彦君) 河川災害についてお答えします。  近年の河川管理は、治水、利水に加え、自然環境や水辺空間としての整備への要請が高まっています。このため、自然環境に配慮した河川の整備と保全が必要となっています。勝山市内を流れる九頭竜川は、雑木が大きく成長したものが多く見受けられる現状から、流れを阻害する可能性があります。災害を未然に防止するため、河川敷の立木伐採は緊急の課題となっています。  この河川敷地内の立木伐採につきましては、1級河川の管理者である県が平成21、22年度で13.7ヘクタール、平成23年度では、九頭竜川においては北郷町坂東島、遅羽町嵭崎から下荒井、滝波川では、荒土町松ヶ崎から野向町薬師神谷など、あわせて8カ所、6.7ヘクタールを実施しました。  洪水時には、河川敷地内の立木が流され、橋梁や堤防への被害が危惧されることから、これまでにも勝山市長から知事及び河川管理者である県奥越土木事務所長に対し、計画的に伐採されるよう強く要望しているところでです。また、これら伐採に至る経緯として、上流にダムが建設されたことにより出水期の水量調整が可能となり、流量の変動が少なくなったことで雑木が繁殖したと思われます。河川維持流量を確保しながら、自然植生とのバランスに配慮した伐採をさらに要望してまいります。  次に、山中にある砂防ダムの景観対策についても、砂防ダム周辺の景観に調和したものになるように、仕上げ等について配慮いただくよう県に要望していきます。
    ○議長(松村治門君) 境井市民・環境部長。             (市民・環境部長 境井義樹君 登壇) ○市民・環境部長(境井義樹君) 住民基本台帳ネットワークシステムについてお答えいたします。  住民基本台帳ネットワークシステムは、デジタルネットワーク社会の急速な進展の中で、これからの行政の高度情報化の社会基盤として、本人確認情報をネットワークで結んだ全国の行政機関が共有するシステムです。  このシステム整備の必要性につきましては、議員御質問のとおり、住民の方々の利便性の向上と国及び地方公共団体の行政の合理化に資するため住民基本台帳をネットワーク化し、共通の本人確認ができるシステムを構築することにより住民サービスの向上、そして行政改革の推進を図るための基礎となるものでございます。  今議会の一般会計補正予算案で、住民基本台帳ネットワーク整備事業費を計上しておりますが、これは住民基本台帳ネットワークシステムを利用して住民基本台帳カード、いわゆる住基カードの多目的利用等を県補助事業で図るものでございます。  住民基本台帳ネットワークシステムでできることにつきましては、議員も述べておられますように、県内パスポート発給申請時における書類の一部省略や年金現況届の省略、住民票の広域交付、転入転出の手続の簡素化、電子申請等があり、実際、勝山市でも活用しております。  住基カードの発行数等につきましては、平成15年から23年8月末までで合計1,195枚、うち死亡、転出、紛失等を除く有効枚数は1,112枚となっております。住基カードを所有されている市民の方々は、このカードに公的個人認証を付加し身分証明書として使用するとともに、イータックス、不動産登記の電子申請等ができます。また、市外におきましては、住民票の広域交付ができます。  現在までにかかった費用についてですが、平成15年度から22年度までで備品購入費、ネットワークシステムハードウエア保守料、ソフトウエア保守料、システムリース料、消耗品等合計で3,686万3,379円でございます。また、今後見込まれます費用についてですが、年間の維持管理費につきましては、機器のハードウエア、ソフトウエア等の保守管理費、システムリース料、負担金等を合わせまして年約480万円、更新費用につきましては、現在のリース料と同額の約180万円を見込んでおります。  今後の活用についてですが、先ほど申し上げましたように、今回の補正予算では住基カードの発行機を設置し、カードの即日交付を可能にして市民の利便性を図るとともに、住基カードの多目的利用を図るため、県立図書館カードとして利用できるように計画していきます。  また、カードの利用、発行に関する勝山市の独自性につきましては、システムの変更などに多額の費用も要しますので、先進自治体の取り組み事例なども参考にしてまいりたい、かように考えております。 ○議長(松村治門君) 5番。              (5番 帰山寿憲君 質問席登壇) ○5番(帰山寿憲君) 時間の関係もございますので、新体育館建設に関しまして再度お伺いいたします。  新体育館の必要性についてはさまざまな意見もありますが、ただいま御回答いただいたとおり、必要性、場所の選定理由については、相応の御回答をいただいたと十分納得できるものと考えております。  また、平成14年の第2期、当時の市の財政状況に比しまして現在の状況が非常に良好であるということも一応理解できたということになります。  さて、再度伺うことになると思いますけれども、今後の次期福井国体の競技誘致に関する日程を伺いたいのですけれども、私としては最後には他市町に頭を下げてでもバドミントン競技の誘致をすべきと、そういう覚悟が必要だと考えております。  しかし、不利益な状況も考慮して、その過程において仮にバドミントン競技の誘致が希望どおりに進まなかった場合、または体育館建設部分において、都市公園法の指定を受けるスケジュール並びにさまざまな努力にもかかわらず受けられなかった場合は、財政的な裏づけがどのようになるのか、いま一度御説明いただきたいと思います。 ○議長(松村治門君) 梅田教育長。               (教育長 梅田幸重君 登壇) ○教育長(梅田幸重君) それでは、まず私から、福井国体における競技種目の会場地の選定の日程について、御説明、お答えを申し上げます。  競技種目の開催地選定につきましては、国体福井県準備委員会の常任委員会が開催希望市町と実際に大会運営を行う競技団体の意向を勘案しながら行っていくということでございます。  そのうち第1次選定が本年6月に発表されまして、御案内のとおり、クレー射撃競技が勝山市にあります県立クレー射撃場において開催されることが決定したということでございます。  この正式競技はすべてで37種目ございまして、そのうち第1次選定で13種目の会場が決まったということで、残り24種目ございます。県の新国体推進室では、残りの24種目の開催地選定を年内あるいは今年度内のうちに第2次、第3次と順次決定をして、できるだけ早く全種目の開催地を決定していきたいとこういうふうに言っているわけでございます。  したがいまして、私どもといたしましては、こうした県のスケジュールに合わせまして、ぜひとも今議会を含めて着実に計画を前進させることによりまして、何としてもバドミントン競技の勝山市開催を実現すべく働きかけ、そして取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) 都市公園整備事業の採択を受ける場合のスケジュールについて、お答えをいたします。  さきの全員協議会で主なスケジュールを私のほうから説明をさせていただきましたとおりでありまして、都市計画決定を行うためには、平成23年度において計画の概要を示す基本計画を完了させまして、平成24年度に都市計画審議会に諮りたいと考えております。その後、公園事業の採択を受けるため、平成24年度中に国へ新規要望を提出し、平成25年度からの事業採択を目指しまして、本格的な工事に入る予定でございます。 ○議長(松村治門君) 5番。残り2分です。              (5番 帰山寿憲君 質問席登壇) ○5番(帰山寿憲君) 財政的な裏づけ並びに至る経過、十分に御説明いただきました。  規模や詳細につきましては、今後、基本計画と設計を進める中で、面積、観客席数等、附帯機能について改めて議論を積み重ねさせていただきたいと思います。市民にとってよい施設になるよう最大限の努力をしていただくことを希望いたしまして、質問を終わります。 ○議長(松村治門君) 次に、丸山忠男君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 3番。              (3番 丸山忠男君 質問席登壇) ○3番(丸山忠男君) 無垢の会の丸山でございます。  議長から質問のお許しをいただきましたので、3点について。  1点目は、「第20回環境自治体会議かつやま会議」について、二つ目は、まちなみ景観創出事業について、3点目は、流雪溝整備並びに消雪設備についてであります。デビュー戦でございますので、よろしくお願いいたします。  まず最初にお尋ねするのは、明年5月25日の金曜日から27日の日曜日までの3日間に開催される予定の、第20回環境自治体会議かつやま会議についてであります。その開催目的によれば、勝山市はエコミュージアムによるまちづくりを基軸に、自然と共生し、環境への負担の少ない、持続的な発展が可能なエコ環境都市の実現を目指している。この取り組みをより高めるために、行政、市民、そして事業者が一体となって、平成24年に環境自治体会議かつやま会議を開催し、全国の自治体関係者や住民とさまざまな環境問題に関する情報を共有することにより、地球に優しいまちづくりを推進するとしています。  そして、大会テーマも、「恐竜の時代から未来へつなぐ豊かな自然と環境~世界で9番目に美しいまちからの発信~」とつけられています。もう既に実行委員会も立ち上げて、現在は五つの部会に分けて、つまり総務部会、分科会運営部会、設営・輸送部会、広報・PR部会、おもてなし部会の五つに分けて準備を進めているとのことでございますが、もちろんまだ先の話ですから、一般の市民への関心も低いのは当然かと思われますが、一部気の早い人、関心のある人もおられるわけでありまして、いろいろと知りたい。どういう点についてかと申しますと、いわゆる自治体会議だから全国の各自治体が1年ごとに開催して親睦を深めるような内容なのか、市役所サイドの、つまり官側と官側との会議だけで進めるのか、そこに一般市民への参加あるいは出席はできないのかといったぐあいであります。  そこで最初に、この環境自治体会議を開催する運びとなった経緯とか思いといったことにつきまして市長のお考えをお聞きし、それから現在までの進捗状況等につきまして担当理事者の説明を求めたいと思います。  次に、今回の環境会議にえちぜん鉄道に乗って勝山に来ていただく方々を迎えるのに、今、駅前整備が急ピッチで進められています。その勝山駅から勝山橋、元禄線を通って市役所や市民会館に向かうのでありますが、その通りを恐竜が闊歩する道として、恐竜のモニュメントとかオブジェを通りに置いて、恐竜通りと銘打つようなストリートにすることを私は提案するものであります。福井県も勝山市も恐竜をアピールするのですから、市は県の応援をいただいて、ぜひともこうした提案に前向きにお答えをいただきたいと思うのですが、理事者側の見解をお尋ねいたします。  3点目は、今度は、電車で来られないでバスや乗用車で来られる人たちの駐車場についてお尋ねするものでございます。  当然のことながら、いろいろと対策はお考えだと思うのですが、車の中でも特に観光バスの駐車場対策はいかがでしょうか。このことは、町中の活性化の問題とも連携いたします。恐竜博物館に来られた人、はたや記念館にお越しいただいた人たちを町中に引き込むのは大変難しいのでありますが、バスで来られた人たちの駐車場対策がやはりこれも難しい状況にありますので、ここは環境会議の機会をとらえて、北陸電力の跡地を勝山市が買い上げて観光バスの駐車場にするというのはいかがでございましょうか。本町近辺には適当な空き地はありませんので、一度これを機に御検討いただけるのかどうかお尋ねいたします。  4点目は、この会議を開催するに当たって、迎える人的な配置や構えについてはおおむね理解できるところでございますけれども、果たして勝山市の山や川が本当に美しくてきれいなのかと近くに行ってみても、本当に大丈夫なのかと疑問に思う点が幾つかございます。まさに遠くから眺めたときには、それはそれは大自然の懐に抱かれた勝山市でありますから美しく見えます。しかし、本当にすばらしくて美しいのかと言いますと、ちょっと違っているのではないでしょうか。  私が今なぜこの時点でお尋ねをするのかといいますと、今この9月議会でないと間に合わないと私は感じたからであります。つまり、全国の自治体の中でも環境に関心のある、あるいは自信のある市町村が集まるのでありますから、当然勝山市も環境に自信があるわけですので、市長も手を挙げられたと思うのです。  私が指摘するのは、例えば、ほんの一例でありますが、社会保険病院の裏手の山、村岡小学校の裏手の山であります。福井方面から車で走ってきますと左手に見えますが、松の木が枯れていまして無残な姿をさらけ出しています。えちぜん鉄道を利用して勝山橋を渡り正面を見ますと、突き当たりの山がその問題の山でして、この枯れた松の木を伐採できないのかどうかお尋ねいたします。  5点目は、今度は川に目を向けたいと思うのであります。今、勝山橋かいわいを中心にアユ釣りシーズン真っ盛りでありまして、多くの釣り客が県内外から来ておりまして、九頭竜川の清流で大物のアユを釣り上げて楽しんでいます。そして最近は、女性の釣り客もふえております。このように、九頭竜川というロマン漂う名前の魅力とともに、実際の釣果と25センチを超える大物のアユにほだされて来られるわけであります。  ところが、ここに困った問題があるわけであります。もちろん以前からも指摘されてきましたが、そこのところは大自然を舞台に男性は処理してきたのでありますが、女性の場合はいかんともしがたい問題であります。言われるまでもなく、トイレの問題であります。やはり男性の場合でも土手に向かってのスタイルはいただけません。ごく簡単な簡易トイレでもよいのでありますが、その管理に問題がありますので、ここはやはり環境自治体会議を意識してのトイレの建設を急ぐべきだと思うのですが、いかがでございましょうか。予算の関係もあるかと思いますが、対策についてお尋ねをいたします。  6点目は、施設からの排水であります。勝山浄化センターからの処理水は、実にきれいで飲めるとまでも言われているのでありますが、付近の施設の排水口から九頭竜川本流に流れ込む箇所は汚れていまして、それが川の中の草や樹木にまで影響を及ぼしているような悪い印象をもたらしているのであります。清流九頭竜川、勝山高校の校歌にも歌われているのでありますから、そこは市としての行政指導をお願いしたいのであります。理事者側の対応をお伺いいたします。  このように、山も川もよく見ればいろいろと問題はあります。ところが、環境自治体会議の実行委員会委員のメンバーの中には、勝山市漁業協同組合は入っていませんし、スキージャム勝山も雁が原スキー場も入っていません。夏はアユ飛び跳ねる九頭竜川と歌われていますし、冬は粉雪舞うスキージャムであり、初心者や初級者、あるいは小学生や年配の方々が気軽にスキーを楽しめる雁が原スキー場が委員のメンバーに入っていないのは不思議でなりません。理事者の御見解を承りたいと思います。  先ほどもスキージャム勝山の話をしましたが、最近、アカトンボが市内から標高1,300メートルのスキージャム山頂まで飛んでいくというニュースを新聞やテレビで拝見しました。ならばパネラーとして前園先生に登壇していただいて、アカトンボの話などをしていただいたら、まさに環境都市勝山をアピールできるのではないかと思うのであります。どのように対応されるのか、また発表はどうなのかお尋ねいたします。  大きな二つ目でございます。次にお尋ねするのは、勝山市歴史的まちなみ景観創出事業でございます。  これは勝山の本町を中心に昔からの古い建物を今現在に伝え、それは歴史的な町並みとして保存していこうという制度で、それを維持していただくためとして助成金を交付する。そのために事業対象者選定を行い、結果、適合した対象者に対して事業補助金交付要綱の規定に基づいて支給されていますが、そうした選考をされているにもかかわらず、残念ながらとしか言いようがないのでありますが、交付金をいただいて建築した家屋を1年そこそこで取り壊してしまうという事例がありまして、正直、本町通り商店街、勝山市のメーンストリートがまた歯抜けになるのではないかという事態を招いています。  担当課にお伺いしましたところ、交付金を受けて建てたものを、1年そこそこで取り壊してしまうということは全く想定していなかったと言われるのですが、市民の税金を無駄にしてしまってと残念な気持ちでいっぱいであります。もちろん担当部署にとっても気持ちは同じだろうとは思われますが、何か腑に落ちない思いがありますので、壊さないで保存する方法はないのか、またこうしたことが再び起きないようにするための対策についてお尋ねをいたします。  大きな三つ目の質問は、流雪溝整備並びに消雪設備についてであります。  今、私の住んでいる本町通りは、申すまでもなく勝山市の銀座通りであります。下袋田区から上袋田区の元禄線までのカラー舗装は、本当にきれいであります。ところが、元禄線からの上は、神明神社の祭礼後から工事が始まるようでありますが、カラー舗装ではないとお聞きしています。何か公平ではないように思うのです。公平ではないと言えば、さらに神明神社から上の本町の突き当たりまではさらにランクが下がって、アスファルト舗装とお聞きしています。なぜこのような公平ではない1本の通り、本町通りなのかという疑問がわいてまいります。事ここに至ってはどうにもならないと思いますが、理事者側の答弁を求めます。  もう一言つけ加えさせていただきますと、上後区の了西寺から西環状線に出るまでの細い路地があります。もちろんほかにもたくさんの狭くて細い路地が勝山の旧町内にはあります。一つを例にとってお話をさせていただきますが、了西寺の住職は75歳を過ぎてもまだまだ元気な人ではありますが、冬は不安だ。特に雪の多い年の冬は年寄りにとっては不安だと訴えます。やはり火事が怖いとおっしゃるのであります。路地が狭くて雪が多いと消防自動車が入れず、消火作業にも支障を来すのではないか。早く何とかして消雪設備をお願いしたい。もしそれがだめなば、せめて流雪溝の水の確保をお願いしたいと懇願されるのであります。老人に優しい理事者の対応を求めます。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 「第20回環境自治体会議かつやま会議」につきまして、お答えをいたします。  この会議は、勝山市で、勝山の復興とか再生とかを目指して、エコミュージアムによるまちづくりを通じて、ふるさとルネッサンスの実現に取り組んできたわけであります。市内には地域固有の歴史や産業、伝統、文化、豊かな自然が残されておりまして、これらの豊かな資産や資源を生かした市民の積極的な取り組みによって、数多くの成果が生まれてきております。これらの活動とその成果は、地域住民が長年培ってきたコミュニティーがあるからこそ生まれてきたものと確信をいたしております。  さらに、これらのエコミュージアムの取り組みを基軸に、地球環境に優しい持続的な発展が可能なまちづくりを推進するために、平成21年3月でありますけれども、環境基本計画というものを策定いたしまして、以来、エコ環境都市の実現を目指してさまざまな取り組みを進めているところであります。  平成19年には、アメリカの経済誌フォーブス、これは一流の世界じゅうで読まれている経済誌でありますけれども、そのインターネット版で、世界で最もクリーンなまちの第9位として勝山市が紹介されました。もちろん日本では一番でありますし、アジアでも一番であります。この評価にふさわしい環境に配慮したまちづくりを進めていくことによりまして、より質の高いエコ環境都市を実現できるものと考えております。  一方、勝山市は、今お尋ねの環境自治体会議に、平成17年に加盟いたしました。環境自治体会議の全国大会は、その開催は加盟自治体の開催表明と総会での承認によって決定をされております。勝山市のすぐれた自然環境の中で、エコ環境都市を目指す取り組みを全国から集まる参加者に見ていただくとともに、たくさんのシンポジウムや分科会などによって、全国の自治体や市民、団体等の先進的な環境関連活動に市民や職員が触発されることによりまして、勝山市の環境施策のさらなる推進と市民意識の向上を図ることができると考えまして、勝山市ではかつやま大会の誘致を決定いたしました。昨年の福岡県のちっご会議においてこの開催意志を表明して、ことしのにいはま会議の総会で正式に、平成24年の第20回というこの記念すべき大会、記念すべき会議の開催地として承認をされたところであります。  第20回環境自治体会議かつやま会議は、メーンテーマを「恐竜の時代から未来へつなぐ豊かな自然と環境」といたしまして、世界で9番目にクリーンなまちからの発信ということをサブテーマにいたしまして、平成24年5月25日から27日までの3日間にわたって、市民会館周辺をメーン会場に市内一円で開催いたします。市内一円といいますのは、つまりいろんな分科会の会場が、それぞれその分科会のテーマに則したところがありますので、市内いろんなところを今選択しながら、そういうところで開催するということを考えております。  参加者は延べ3,000人を見込んでおります。これは全国から、自治体の関係者だけではなくて、むしろそういう自治体関係者よりも市民が多いです。それから研究者、またそういったことを主催し、活動をしている関係団体、事業者などが参加いたします。かつやま会議では、特に市民や県民の皆様にも多数参加していただくために、従来のウイークデーの開催を週末といたしまして、従来は要するに土日という休みではなくて、普通の日の開催だったわけです。したがいまして、そうなると一般の方の参加が少なくなるし、勝山市においても参加しにくいということで、金曜日から日曜日の金、土、日という3日間の開催といたしたところであります。ぜひ多くの市民の皆さんに参加、御参画いただきたいと考えております。 ○議長(松村治門君) 平沢生活環境課長。             (生活環境課長 平沢浩一郎君 登壇) ○生活環境課長(平沢浩一郎君) 第20回環境自治体会議かつやま会議の事業計画及び運営等についてお答えをいたします。  昨年の8月にエコ・クリーン市民会議を勝山大会の準備委員会として位置づけまして、協議を始め、ことしの5月に市民、団体、事業者、行政の代表で構成する第20回環境自治体会議かつやま会議実行委員会を発足して検討を重ねているところであります。実行委員会では、総務、分科会運営、設営・輸送、広報・PR、おもてなしの五つの部会を設け、公募委員の参画も得て、その中で具体的な内容を企画、検討しております。  実行委員会の委員構成に関して積極的な御提案をいただきました。その中で勝山市漁業協同組合の参画につきましては、実行委員会組織への参画も含め、何らかの形で参画いただけるよう対応していきたいと考えております。また、スキー場関連施設については、商工会議所の代表に実行委員会に入っていただいておりますので、その中で今後の参画や協力について御意見をいただき、対応していきたいと考えております。  現在のところ、日程は大まかに1日目に全体会、2日目は市内11会場に分かれての分科会、3日目にまとめての全体会を予定しております。それぞれの日の詳しい内容や分科会の内容等につきましては、現在、環境自治体会議東京事務局や関係機関との協議を行いながら詰めており、基調講演、分科会テーマ、フィールドワークなどのほか各種のアトラクションなど、予定されているイベントはいずれも勝山の自然環境や伝統文化などを網羅するとともに、恐竜博物館や平泉寺などの市内観光地を見ていただけるよう工夫や演出を凝らした内容を検討しております。  かつやま会議開催を表明した21年たじみ会議を初め、22年ちっご会議、23年にいはま会議には、それぞれ勝山市の各団体から市民の方々が参加しております。本年のにいはま会議には、前園環境保全推進コーディネーターも参加しており、かつやま会議に向けて指導協力を願っているところであります。  その中で、分科会のパネラーやコーディネーターについても実行委員会の協議内容をもとに現在調整を行っており、御質問のアカトンボの小学校での調査活動や移動経路確認の内容については、分科会のパネラーとして発表を予定しております。また、交流会においても勝山の料理を堪能していただけるよう、各種おもてなしの内容も含め協議を重ねているところであります。  このように、今後とも関係機関や市民の皆様のより多くの参画がいただけるよう、実行委員会でさらなる工夫を凝らして、かつやま会議の開催の成功に向けて準備を進めてまいります。  次に、施設の排水の浄化処理についてお答えをいたします。  水質汚濁防止法に基づく特定事業場として県に届け出が必要な事業所等においては、県が定期的に工場排水の水質検査、いわゆる行政検査を実施しているほか、事業者も自主的な水質検査を実施して排出水の水質維持・管理に取り組んでいるところであります。  具体的に申し上げますと、県の行政検査は水質汚濁防止法に基づいて定期的に実施しており、各事業所の排水処理施設から排水が流出する箇所で抽出した排水を、河川の水質汚濁に係る環境基準、例えば水質の酸性、アルカリ性の度合いを示す水素イオン濃度、水中の汚濁物を分解する微生物の量により河川の汚濁状況をはかるBOD、いわゆる生物化学的酸素要求量、水中の浮遊物の量を測定して水の濁りぐあいをはかる浮遊物質量等を測定し、基準に適合しているか否かを検査するものであります。県としては、測定結果が基準値を超えた事業所に対して改善計画を提出させておりまして、その改善策を施すように行政指導を行っております。また、県の行政検査のほかに、各事業所では自主的な水質検査を実施して、排水の水質維持・管理に努めております。  来年の5月に環境自治体会議かつやま会議を開催する当市としましては、エコ環境都市を目指して多岐にわたる環境施策を推進しているところでありますが、勝山市民が誇る清流九頭竜川を次世代に、子どもたちに残すためにも、福井県等と連携を強化して監視活動を実施するなどして河川の水質維持・管理に取り組んでまいりたいと考えます。御指摘の箇所につきましては、改めて監督官庁であります福井県と協議してまいります。 ○議長(松村治門君) 小林観光政策課長。              (観光政策課長 小林喜幸君 登壇) ○観光政策課長(小林喜幸君) 私からは、第20回環境自治体会議かつやま会議のうち、恐竜ストリートの御提案と観光バスの駐車場につきまして、お答えをいたします。  まず、勝山駅からはたや記念館ゆめおーれ勝山をつなぐ元禄線を恐竜通りと銘打つようなストリートにする提案につきましてお答えします。  御提案の恐竜ストリートにつきましては、まちなか誘客の有効な手段だと考えており、環境自治体会議でも恐竜モニュメントをPRしていきたいと考えております。  ことしの夏休みの1週間、はたや記念館ゆめおーれ勝山からさらに元禄線、本町通りへと誘客をするための仕組づくりとして、恐竜モニュメントと周辺店舗を回って恐竜カードを集めるカードラリー「恐竜発見!ダイナソーカードを集めよう!」事業を試行的に行いました。これは、現在設置してある元禄線の恐竜モニュメント8体を利用し、恐竜による誘客がどれだけの集客能力があるかを調査するため、試験的に実施したものであります。この事業により、炎天下の中、恐竜博物館に来た市外の観光客約280人が元禄線でカードラリーを楽しみました。アンケートの結果からも、子どもが大変喜んだなど、恐竜をテーマとした誘客手段が着地型観光の一つのメニューとして大変効果があることがわかりました。恐竜モニュメントの増設については、環境自治体会議のときだけでなく恒常的な元禄線の振興策として検討を行います。  また、カードラリーについても、来年度は一層趣向を凝らし、カードにプレミアムがつくように品質をグレードアップし、町中の商業者と連携を密にしてまちなか誘客を進めてまいります。  次に、町中の観光バスの駐車場についてお答えします。  現在、町中での駐車場は、まちなか誘客の拠点であるはたや記念館ゆめおーれ勝山の駐車場を利用していただいておりますが、満車になる場合は、ゆめおーれ広場を臨時駐車場として利用しています。また、イベント等を開催する場合の臨時駐車場として、JAテラル越前跡地をお借りしております。観光バスについては年間数十台であり、現段階では充足しております。市としましては、環境自治体会議に来る観光バスの台数は数台と予想しており、参加者を会場におろしていただいた後、一時的に弁天緑地に駐車いただく予定のため、現状では環境自治体会議をとらえて北陸電力跡地を買い上げ、観光バスの駐車場として確保することは考えておりません。  しかし、今後、勝山市観光振興ビジョンに基づき、はたや記念館ゆめおーれ勝山のまちなか誘客の拠点機能を強化していく中で、町中へ流入する観光客が増加することになれば、議員御提案の観光バスの駐車場整備も、団体客の誘致の施策とあわせて検討してまいります。 ○議長(松村治門君) 丸山林業振興課長。              (林業振興課長 丸山真寿君 登壇) ○林業振興課長(丸山真寿君) 次に、枯れた松の伐採についてお答えします。  勝山市では、森林病害虫被害等で荒れた森林の美しい景観の再生を図るため、平成19年度より福井県が創設した美しい森林景観再生事業を活用して、主に長尾山総合公園やその周辺、また法恩寺山有料道路周辺を中心に、枯れ松の伐採等を行ってまいりました。  今年度につきましても、当事業を活用して平泉寺菩提林や村岡山の枯れ松の伐採等を実施する予定ですが、勝山市内にはまだ多くの枯れ松が存在し、森林の景観を阻害しております。そのため、さきの6月定例議会で議決いただき、この9月定例議会でも提出しております国庫補助事業の里山の景観再生事業を活用して、昭和町周辺や村岡山、あるいは浄土寺川ダム下流域周辺等の景観を阻害している枯れ松の伐採等を行うこととしております。  なお、県の美しい森林景観再生事業は平成23年度までとなっていることから、24年度以降も事業を継続するよう要望書を提出しております。景観を阻害する枯れ松は、まだ多く市内に存在しますので、国や県の事業を有効に活用し、地権者等の関係者の御理解を得ながら、今後とも勝山市の森林景観の保全に努めてまいります。 ○議長(松村治門君) 渡辺建設課長。               (建設課長 渡辺寿彦君 登壇) ○建設課長(渡辺寿彦君) 九頭竜川のトイレの設置についてお答えします。
     勝山橋付近の九頭竜川沿いのトイレは、右岸については勝山橋の下流に2カ所、上流に1カ所設置してありますが、左岸側については、堤防が県道であり交通量も多いことから適当な用地が見当たらず、設置に至りませんでした。  また、勝山橋の上下流の区域は弁天緑地公園の区域でありますが、物置や仮設小屋など無許可工作物が問題となっていたため、良好な河川景観を維持する観点からも弁天緑地公園の再整備を計画し、あわせて九頭竜川左岸に公園の施設としてトイレの設置を検討してきました。  今回、河川の管理者である福井県と協議を重ね、河川敷内に設置する場合の条件整理を行い許可が得られたことから、九頭竜川左岸の昇降路下流側にトイレを設置し、汚水は公共下水道に接続することにしました。  現在、敷地造成工事と給排水設備工事を発注しており、今後、建築工事、舗装工事を発注し、年度内供用を目指しております。  なお、当トイレは身障者の方に配慮するとともに、グラウンドゴルフ場利用者やアユ釣り客の利用も考慮し、運動用具庫と更衣室を設置しております。 ○議長(松村治門君) 池田都市政策課長。              (都市政策課長 池田芳成君 登壇) ○都市政策課長(池田芳成君) 歴史的まちなみ景観創出事業についてお答えいたします。  歴史的まちなみ景観創出事業は、市内各地において歴史や伝統行事が息づく、町並みや集落景観を潤いのあるものにすることを目的としております。勝山市は本事業を推進するため、平成18年3月に歴史的まちなみ景観創出事業補助金交付要綱を制定し、同年4月1日より施行するとともに、本要綱の規定に基づき、建築物及び工作物等の新築・改築に係る経費の一部を補助しております。  この事業により、本町通りや平泉寺区では、多くの申請をいただき、少しずつ町並みが変わってまいりました。そして、このことにより住民の方々の景観形成に対する意識が高まり、地区の方々による建築物の新築や改築等におけるルールづくりが行われ、景観形成地区の指定につながっております。  このたび本町通り周辺に住宅を所有されている方から、平成21年度に補助制度を活用し改修した物件を解体したいとの話が聞こえてまいりました。所有者に事情をお伺いしたところ、改修後は母親のひとり住まいでしたが他界し、現在は空き家となっている、冬期間の屋根雪、借地による地代など、維持管理上の問題から年内に解体したいとの意向でございました。また、所有者は補助金を受けていることもあり、解体を決意するまでに空き家情報の提供を行い、希望者には無償で譲渡するつもりであったとも話しておられました。今後は、このようなケースが起きないように、本質的には伝統的民家保存に対する意識の醸成をさらに行っていく必要があると考えます。  しかし、いろいろケースが想定されることから、一部要綱の見直しも必要であると判断し、平成23年8月31日付にて本要綱の改正を行いました。改正の内容は、補助金の交付を受けた日から起算して、新築、増築及び改築の場合には10年以内、既設の修繕または模様がえを行った場合は5年以内において解体等を行った場合には、補助金の返還を適用するというものでございます。  なお、改正後の要綱は、さかのぼっては適用されませんので、今後の申請に係る物件からの適用となりますので御理解いただきたいと思います。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) 3番目の御質問の流雪溝の整備並びに消雪設備についてお答えをいたします。  流雪溝並びに消雪設備に関する本町通りの整備内容について、まずお答えします。  勝山市は、本町通りを含む市街地中心部のうち約55ヘクタールの区域設定をし、歴史的まちなみや伝統行事が息づくまちなかを活性化し、にぎわいのある中心市街地の創出を大目標と定めて、平成16年度にまちづくり交付金事業の採択を受けました。  第1期事業は、平成20年度までの5カ年で事業が終了しています。中でも第1期事業では、ゆめおーれ勝山の整備やまちなか散策路、観光トイレ等の整備を行いました。まちづくり交付金事業では、事業の最終年度において事業の評価を行い、公表することが義務づけられていますが、この事後評価により引き続き事業を進めるべきと判断し、平成21年度から平成25年度までの5カ年間の第2期事業の事業申請を行い、採択を受けることができました。  第1期事業の事後評価では、今後はまちなかの定住化を進めることも課題であるとの指摘を受け、第2期事業では、これまでの大目標のにぎわいのある中心市街地の創出に加え、まちなか居住の推進を新たな目標として掲げました。これまで、まちづくり交付金事業を進めるに当たりましては、勝山地区の区長会や商店街代表者及び商工会議所等で構成するまちなか整備推進会議において、意見をいただきながら整備を進めてまいりました。  第2期事業の新たな目標として追加いたしましたまちなか居住の推進のためには、どのようなことが必要かにつきましても、このまちなか整備推進会議でワークショップを行いながら、その方向性を出してまいりました。その中で、住みやすさを求めた冬場の雪対策を優先すべきとの意見が多くあり、計画を組みかえて消雪路線の工事区間を延長することといたしました。  しかしながら、当初計画の予算では不足することになり、当初計画していました本町通り全線における高質化の仕上げについて、その一部の見直しを余儀なくされたところでございます。また、消雪路線の区間延長につきましても、市民で構成するまちなか整備推進会議で、どの路線を追加路線とするのか議論をいただき、第2期事業の期間内で整備を行う路線を決定しておりますので、御理解をいただきたいと思います。  次に、道路の除雪等の雪対策については、平成21年度から通常の道路の除雪に加え、それまで対応できていなかった路線について各地区の区長に要望調査を行ってまいりました。要望箇所については、現地で立ち会いを行い、現地の道路や水路、雪押し場などの状況を確認し、機械除雪、簡易消雪、排雪等のどの方法での対応が可能なのかを地元と十分協議を行いながら、対応が可能な箇所についてはその要望におこたえをしております。したがって、御指摘のありました昨シーズン簡易消雪を実施した箇所については、課題も明らかになったことから、今後どのような対応ができるのかを再度協議いたします。  このように雪に対する課題は山積しており、この課題解決のために平成23年度と24年度の2カ年で、(仮称)勝山市総合克雪・利雪・親雪計画の策定を行う予定です。これは勝山市区長連合会と勝山市が中心となり、官、民、NPO等を含めた団体による会議体を立ち上げ、雪を克服し、雪に親しみ、雪の利活用を含めた公助、共助、自助の連携による総合的な克雪・利雪・親雪計画を策定することを目的としており、各分野の新たな取り組みや自主防災組織との連携も検討したいと考えております。さらに策定に当たり、モデル地区での連携の実施も考えております。  そのような協議の中で、この問題箇所の対策が克雪の分野において重要な課題となりますので、その路線や地域の状況を踏まえ、流雪溝や消雪施設、機械除雪等の将来計画について方向性を協議していく必要があると考えております。 ○議長(松村治門君) 3番。              (3番 丸山忠男君 質問席登壇) ○3番(丸山忠男君) ただいま、市長を初め担当部課長の丁寧な御説明をいただきましてありがとうございました。  これからもよりよい行政を目指して、市民に対する援助をしていただきますことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松村治門君) ここで暫時休憩いたします。           ―――――――――――――――――――――――                 午後 2時42分 休憩                 午後 2時55分 再開           ――――――――――――――――――――――― ○議長(松村治門君) 再開いたします。 ○議長(松村治門君) 次に、松山信裕君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) 勝山の活性化を考える会の松山信裕でございます。  議長よりお許しをいただきましたので、質問させていただきます。  まず、今回の勝山市議会選挙は、無投票で残念ながら選挙にはなりませんでしたが、この大好きな勝山市への思いは新たにしまして、この4年間、しっかりと努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。  それでは、私のまちづくりの三つのテーマ、住みやすいまち、市民がつくるまち、誇れる勝山ブランドから、エコミュージアムによる観光振興、地域活性化について、救急救命体制について、自然環境保全についての計三つの質問をさせていただきたいと思います。  まず、エコミュージアムによる観光振興、地域活性化について。  1、「勝山左義長を活かした観光振興・地域活性化事業」についてお伺いいたします。  勝山市は、21世紀における再生を目指すふるさとルネッサンスの理念を政策の柱として掲げ、この理念をより具体化していく手法としてエコミュージアムによるまちづくりを推進しております。  第5次勝山市総合計画の基本理念にも、エコミュージアムによるふるさとルネッサンスの実現を掲げています。エコミュージアムは、自然、歴史遺産、伝統文化や住民の生活そのものも含めた、有形無形の地域資源を将来にわたって保存すべき遺産ととらえ、屋根のない博物館としてこれらを保存、展示、活用することで、町の活性化や地域づくりなどを行っていくというまちづくりの手法です。  具体的施策として、平成14年度から第1期のわがまちげんき発掘事業、第2期のわがまちげんき創造事業、第3期のわがまちげんき発展事業、そして23年度からは新たな展開として、わがまち魅力醸成事業が第4期事業として始まっています。こうした事業を継続する中で、北谷町の鯖の熟れ鮨しや野向町のエゴマなど、地域の遺産を生かした活動が町のげんきとなっていることは、大きな成果の一つであります。  平成20年2月14日に、勝山の宝でもあり、伝統文化部門代表でもある勝山左義長まつりが、長らく市民が待ち望んでいた県無形民族文化財の指定を得ることができました。これにより、市民の意識が向上し、より一層の誇りと自信が生まれ、伝統の継承が行われているところです。  今年度、左義長まつり実行委員会で、左義長まつりを生かした観光振興、地域活性化を目的として勝山左義長文化財推進協議会を立ち上げました。そして、文化庁の平成23年度文化芸術振興費補助金の文化遺産を生かした観光振興・地域活性化事業の申請を行いました。この事業の趣旨・目的は、我が国の「たから」である地域の多様で豊かな文化遺産を活用し、伝統行事・伝統芸能の公開や後継者養成、重要文化財建造物等の公開活用や史跡等の復元・公開など、地域の特色ある総合的な取り組みを支援し、文化振興とともに観光振興・地域経済の活性化を推進することであります。「勝山左義長を活かした観光振興・地域活性化事業」は、計画期間3カ年の事業として7月に採択され、今年度の事業費として517万4,000円の国庫補助金が決定されました。この「勝山左義長を活かした観光振興・地域活性化事業」の事業内容と、3カ年事業をどのように進めていくのかについて、市の考えをお聞きいたします。  次に、市民学芸員についてお伺いいたします。  第5次総合計画の基本計画と観光振興ビジョンの中で、市民活動の推進としてエコミュージアムにおける市民学芸員の制度化が掲げられました。これは市民一人一人が来訪者に自然、歴史、産業など遺産の魅力をさまざまな機会を通じて伝えることができるような仕組みをつくっていくものであり、市民学芸員はかつやまふるさと検定の合格者などをもって位置づけるとされています。  また、観光振興ビジョンでも、観光振興に市民の力が必要であるということを基本として、市民一人一人が地域の自信と誇りを持って、来訪者へ笑顔でもてなししていくことも表現されています。施策指標でも、平成27年に200人の市民学芸員の登録人数を目指しています。  平成20年3月、平成21年3月定例会において、県内外の多くの自治体でふるさと検定が行われている。まずは、勝山市民が勝山の歴史や文化や産業やエコミュージアムの活動をより理解し、ふるさとへの理解を深めることにより、より多くの方々が勝山への愛情を高めてくれるものである。また、このふるさと検定で市民が勝山の魅力を再発見することで、観光ボランティア、インタープリターなどの発掘など、観光関連人材の育成について大きな効果が期待できる仕組みでもある。対外的なPR効果や内部人材の育成などを目的に、勝山においてもふるさと検定を始めてはいかがでしょうかと実施を提案いたしました。  そして、平成22年の3月14日に1回目のかつやまふるさと検定初級編が実施され、237人の方が見事合格するなど、これまで3回の初級編が実施されました。そして、23年3月に中級編が実施され、この10月には初級編第4回、中級編2回目の検定を迎えます。また、24年3月には恐竜、平泉寺の専門編2部門が実施される予定で、ふるさと検定の定着・充実が図られています。  また、平成22年6月定例会で、これを機に検定を合格された皆さんを対象に、勉強した知識を生かすことができる勝山市の案内人制度を設けてはどうかと質問いたしました。それに対し、勝山商工会議所や勝山エコミュージアム協議会と連携をとり、検定の成果が何らかの形で生かせる仕組みについて研究してまいりたいと考えていますと答弁されました。  そこで今後、エコミュージアム市民学芸員として、エコミュージアムの活動をされている市民の皆さんや、かつやまふるさと検定を合格された皆さんが活躍できる仕組みとして、エコミュージアム、市民学芸員の制度化をどのように進めていくのかについて市の考えをお聞きいたします。  次に、救急救命体制について質問いたします。  まず、救急車の出場件数と特徴についてお伺いいたします。  総務省消防庁が、救急車の出場件数は高齢化の影響を受け、2030年までにふえ続けるとの将来予想を初めてまとめました。2010年の救急出場回数は過去最多の546万件で、2030年には12%増の約609万件とピークを迎えるとの予想です。これは、軽症でも通報するケースが多くなることなどから、態勢が追いついていかないことを示しています。  勝山市で救急車を利用した場合、多くの患者は第2次医療機関へ搬送されます。救急業務における患者とそこにバイスタンダー、これは居合わせた人です、と消防と医療機関の連携の基本として、緊急を要する重症疾病者に対して、なるべく早く医師のもとへ届け、適切な医療行為を受けることが救急業務の効果を上げるために重要となります。そのためには、地理的に近い病院への搬送及び患者の的確な情報伝達は大切なかぎとなり、迅速かつ安全な緊急搬送体制を構築することが重要であります。  早期の高度な医療処置は、特に脳卒中の脳疾患、心筋梗塞等の心疾患について、緊急度及び重症度に応じた医療機関の早期確保が必要です。  勝山市は、平成22年に高齢化率が29%まで上昇しました。平成20年度の地域福祉計画での567人対象の調査で、現在かかっている病気は循環器系、これは高血圧、心臓病が約47%との結果が出ており、今後、高齢化への一層の進展や疾病構造の変化などに伴い、重症疾病者の救急需要の増加は避けられないことでもあり、第5次総合計画の基本計画、「安全安心に暮らせるまちの実現」、安心の救急体制の充実にもありますように、さらなる救急業務の一層の体制整備が望まれることであります。  そこで、緊急搬送体制についてお尋ねいたいます。救急車の近年の出場件数と特徴について、また地域以外への搬送状況はどのようになっているのかをお尋ねいたします。  次に、自然環境保全についてお伺いいたします。  まず1番目、生物多様性についてお聞きいたします。  今、私たちは恵み豊かな地球環境と地域の環境を守り、循環型の社会を構築するために、一人一人のライフスタイルを環境への負荷の少ない形に変えていくことが求められています。20年度に勝山市は全国に誇れるエコ環境都市を実現するために、環境基本計画を策定いたしました。第5次総合計画でも、勝山市環境基本条例の基本理念の実現のため、市民や事業者に対し環境に関する情報提供や環境教育、活動支援などを行うとされています。  また、恵まれた自然環境及び生物多様性を保全し、市民、事業者と行政が一体となり、環境保全活動等を実施するとともに、市民の主体的な活動を推進することで、全国に誇れるエコ環境都市の実現を目指すとあり、環境基本計画では、地球環境、自然環境、社会環境、生活環境、人づくりを重要課題ととらえて、市民・市民団体、事業者、行政が取り組むべき行動指針、さらには地域ごとの取り組むべき行動指針を設定いたしました。これを受けて、市は22年度に、23年から25年までの3カ年の実施計画を策定し、生物多様性については勝山市の環境基本計画で生態系の保全及び保護、実施計画では、生物多様性の保全として計画されています。  昨年10月、名古屋でCOP10が開催をされ、生物多様性の恵みの重要性が大きな関心を呼んでいるところであります。国においては、生物多様性の保全と持続可能な利用にかかわる国の施策目標と取り組みを定めた「第三次生物多様性国家戦略」が平成19年に閣議決定されました。また、平成20年6月施行の生物多様性基本法では、努力目標として、都道府県及び市町村は生物の多様性の保全及び持続可能な利用に関する基本的な計画として、生物多様性地域戦略を定めなければならないと規定しています。私たちは、その第一歩として、身近な地域の生物多様性に気づき、その保全に取り組まなければならないと考えます。  勝山市は、今年度から自然環境保全と生態系保全、またその必要性を伝えるための環境教育の推進を目指し、環境保全推進コーディネーターを新たに配置しました。就任以来、小・中学校の環境教育や勝山の自然や環境などの勝山の魅力の発信をするなど、すばらしい活動をしていただいているところです。広報で勝山エコライフのコラムを掲載していただいていますが、その中で勝山の自然の魅力とはで、生物多様性の豊かさ、つまりいろいろな生き物がいるということ、里地・里山の環境など多様な環境があること、生物の個体数の多さやはっきりとした四季があることなど、当たり前の自然、それが貴重な宝物だと挙げておられました。このような多種多様な生き物が生まれ育つためには、環境の改善はもとより、今ある貴重な自然を保全し、そこに住む生き物を守っていく取り組みも重要であります。  そこで、こうした生物多様性を保全していくための施策に、市としてどういうふうに取り組んでいくのか御所見をお伺いいたします。  次に、環境保全区域についてお伺いいたします。  このように、生物多様性の関心を高めていくことも重要ですし、さまざまな施策を効果的に組み合わせながら、生物多様性の保全に努めていかなければなりません。生物多様性の保全を進めるには、まずは言葉や知識でなく、身近に残された豊かな自然がいかにすばらしいかを、身をもって体験することが必要であると思います。そのために、市に残された貴重な自然は大変重要であると私は考えます。  ここには雑木林、湿地などの里地、里山の自然環境が残されております。春には、ミチノクフクジュソウ、初夏の夜には蛍の姿など、四季を通じて豊かな自然を感じることができます。このような自然環境を保全するためには、大変な努力が必要です。  鯖江市河和田地区は、警戒心の強いオシドリが人里とわかりながら、なおも住み着き、夏になれば蛍が田んぼや川辺を舞います。また、良質な森と清らかな川がある地域です。そうして、共生のシンボルとしてオシドリと蛍を地域の皆さんが大事に保護活動を行っているところです。  2009年4月、鯖江市はこの地域の取り組みをバックアップする形で地区内の河和田川と金谷川を環境保全区域に指定しました。これは道路整備や地下水のくみ上げ、池や沼の埋め立てなどは市長への届け出が必要となるなど、無秩序な開発が進まないよう一定の歯どめをかけるシステムです。鯖江市は、環境目標に生き物との共生を明確に掲げ、まず身近な生き物や自然を考える、そうすれば地球環境や温暖化問題も実感を持って考えるはずとの思いから、環境保全区域に指定しました。このような保全指定は、県内の他市町にもない独自の取り組みです。地域の人も、以前より地域が地元の自然環境について考えるようになってきたと、保全区指定について一定の効果を認めています。  このように、ミチノクフクジュソウの自生地や浄土寺川の蛍など、地域環境を住民が主体となって守り、市が保全指定する環境保全区域を勝山でも取り組んでいくことができないか、市の所見をお伺いいたします。  以上、1回目の質問を終わります。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 自然環境保全につきまして、お答えをいたします。  国は平成20年に制定しました生物多様性基本法において、生物の多様性は人類の存続の基盤であり、人類共通の財産である生物の多様性を確保し、その恩恵を将来にわたり受けることができるよう、次の世代に引き継いでいく責務があると定めています。しかし、生物を取り巻く環境は、人間が行う開発等による生物種の絶滅や生態系の破壊、社会経済情勢の変化に伴う人間の活動の縮小による里山等の劣化、外来種等による生態系のかく乱など、深刻な危機に直面しておりまして、生物多様性の保全は世界共通の課題となっております。  市では、これまで市民団体等と連携をいたしまして、自然観察会やミチノクフクジュソウの保全活動のほか、福井県自然保護センターと連携した池ヶ原湿原の保全活動など、さまざなま事業を通じて生態系保全活動及び啓発活動に取り組んできております。  さらにこの6月からは、石川県立大学の上田教授のアドバイスと前園環境保全推進コーディネーターの指導によりまして、市内の小学校でアカトンボの生息調査を通じて、生物保全に関する環境学習に取り組み始めました。子どもたちは田んぼでの調査活動を通じて、アカトンボだけではなくて、そこにすむ昆虫をじかに観察し、直接触れることでたくさんの新たな発見をしたとの報告を受けております。  さらに、今回の調査活動の過程で、田んぼで羽化したアカトンボが法恩寺山の頂上で見つかるという、学術的にも大変貴重な発見がありました。アカトンボは、秋に稲刈りの終わった水田の水のあるところで産卵し、その卵は春にふ化し、6月ごろに田んぼから飛び立ちます。勝山市内では、今でも秋になると普通の光景としてアカトンボが舞う姿を見ることができますが、石川県立大学の上田哲行教授によると、アカトンボは全国的にかなり減少しており、石川県や富山県では危機的な状況にある。その中で福井県、とりわけ勝山市は全国でもアカトンボが多く残っている地域として非常に貴重であるとの評価を受けております。  今回の小学校の取り組みを契機に、農耕文化と密接な関係を持ち続け、共存してきたアカトンボを市民の皆様とともに保全する活動につなげていきたいと考えております。その第1弾として、10月1日に「赤とんぼの舞う里を守るために」と題して、市民会館で講演会と報告会を開催することにしておりまして、広く市民が生物多様性について考える一つのきっかけにしたいと考えております。  勝山市内には、緑豊かな山々や河川、田園など、私たちの祖先がここに住み続け、そして営みをし続けてきた、そういったことと共存して残してきた豊かな自然があるわけであります。私たちは、ともするとこの豊かな自然に恵まれている環境と多種多様な動植物が生息していることを、それほど強く意識することなく生活してきた面があるのではないでしょうか。前園コーディネーターの熱心な活動によって、勝山市民が何の関心もなく、日常当たり前のものと見過ごしていたそのような自然が、いかに今荒廃しつつある日本のこの自然の中で大事な存在であるかということを教えてもらっております。  さらに、もっと重要なことは、そのようなことが私たち世代よりも子どもたち、小・中学生が非常に関心を持ち始めたということであります。次世代、次々世代までこういったことが継続できるという、そういったような確証がだんだん得られてきておりますし、持続的な発展という言葉は、そのときだけ、発展は自分が生きているときだけで終わるのではない、自分が死んだ後も、次の世代も、その次の世代も持続して発展し続けるという仕組みをつくらなければいけないということを言っているのでありまして、私にしましても、あと30年は生きられない、20数年だと思うけれども、その後もやっぱり勝山市はあり続けるし、またそういった考えを持った人たちがこの地に住み着いていくといったようなことをつくっていくということが、これが勝山市の持続的発展ということについて、そのことが一番大事なことであるというふうに強く認識をいたしまして、私も市政を担当しているわけでありますので、今後ともよろしくお願いいたします。 ○議長(松村治門君) 松村副市長。               (副市長 松村誠一君 登壇) ○副市長(松村誠一君) 次に、「勝山左義長を活かした観光振興・地域活性化事業」についてお答えします。  まず、文化庁の文化芸術振興補助金の事業目的は、我が国の「たから」である地域の多様で豊かな文化遺産を活用し、伝統行事・伝統芸能の公開や後継者育成、重要文化財建造物等の公開活用や史跡等の復元・公開など観光振興・地域活性化に資する各地域の実情に適した総合的な取り組みを支援することとなっております。また、補助対象となる事業主体は、文化遺産等の保存活用について自主的に事業に取り組んでいる民間団体等となっております。  次に、今回補助申請を行った理由を申し上げます。  それは、少子高齢化と町中の空洞化により、町中で行う勝山左義長の担い手が高齢化、固定化し、地域の財産である伝統文化や技の継承が危惧されているという現状を踏まえ、伝統文化の確実な継承と後継者育成、そして地域連携によるコミュニティーづくりが喫緊の課題となっているということであります。  事業主体でありますが、勝山左義長まつり実行委員会を中心とした勝山左義長文化財推進協議会を今回設立いたしまして、この協議会を中心として、近年、地域固有の文化に触れる観光への関心が高まる中、奇祭と呼ばれる勝山左義長の魅力をさらに高め、情報発信することで地域内での相乗効果を生み出し、地域活性化につなげていこうと考えております。事業期間は平成23年度から25年度の3カ年でありますが、7月に23年度分の事業費補助金517万4,000円の内示を受けたところであります。この補助金は、直接文化庁から勝山左義長文化財推進協議会に交付されることになっておりまして、この補助金は10分の10ということであります。  次に、協議会が目指している事業内容について申し上げます。23年度は伝統文化や技の継承のために、速やかに実施すべき事業が採択されております。  1点目は、研修テキストとして活用する勝山左義長入門書の制作とボランティアガイドを育成する研修会の実施であります。  2点目は、お囃子キャラバン実施とPRツールの作成です。左義長当日、プロカメラマン撮影による記録写真をデジタル化し、写真パネルを作成、左義長の普及啓発に使用するとともに、県内外での観光PRツールとして利活用することといたしております。  3点目は、文化遺産勝山左義長の価値を高めるテレビ番組制作です。左義長を地域の力でつくり守っていく人々の姿を中心に伝統文化を地元団体と共同制作・映像化し、テレビ番組で勝山左義長と勝山の歴史・文化を伝えることで県内全体の文化財の理解と関心を高め、地域活性化や地元地域に対する誇りを育て、人材育成につなげてまいります。  4点目は、「左義長おはやし講習会」の実施です。勝山左義長お囃子の担い手の底辺拡大のため定期的に実施するものであり、既に実行委員会で取り組んでおりますが、今回補助の対象となったものであります。  5点目は、「絵行燈」の冊子化事業です。絵あんどんを冊子化し、伝統文化の保存、そして情報発信等に活用してまいります。
     6点目は、スタンプラリー事業です。観光客がラリーマップを持ち、左義長に取り組む13区を中心にめぐるスタンプラリーを行うものであり、これも既に実行委員会で取り組んではおりますが、今回補助の対象となっております。  なお、申し上げました六つの事業は、事業年度である3カ年かけて実施いたします。また、次年度以降予定する事業として、左義長をベースとする通年型観光パンフレット制作、教育啓蒙のための子ども向け冊子の作成、用具の新調・補修事業、継承資料としての映像記録作成を考えております。  なお、当該補助金は文化庁が単年度ごとに査定するものでありまして、全国からの申請状況により変動が懸念されますが、所要額を確保するため、市といたしましても事業主体であります勝山左義長文化財推進協議会と連携をして、伝統文化である勝山左義長の魅力を訴えてまいります。また、当該事業が所期の事業目的を達成することができますように、積極的にサポートもしてまいりたいと考えます。 ○議長(松村治門君) 石倉企画財政部長。              (企画財政部長 石倉充男君 登壇) ○企画財政部長(石倉充男君) 市民学芸員についてお答えをいたします。  エコミュージアムにおける市民学芸員の制度化をどのように進めていくのかのお尋ねでございますが、これまでに実施してきたかつやまふるさと検定の初級編の合格者が280人、そのうち中級編合格者が102人となっております。  また、本年7月からスタートした恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークガイド養成講座を25名の方が受講中であり、来年3月までには恐竜博物館での集中講座の受講も含めてガイドとしての養成を終える予定となっております。これらのほかにもエコミュージアム協議会の関係者の方々や勝山観光ガイドボランティアなど、市民学芸員にふさわしい人材が市内には大勢おられます。  御提案をいただきました市民学芸員の制度化につきましては、さまざまな分野の人材を生かせるよう庁内の関係課で調整の上、エコミュージアム協議会の中でエコミュージアム市民学芸員として、その認定方法や活動内容について制度化し定着を図ってまいります。 ○議長(松村治門君) 吉田消防長。               (消防長 吉田新一君 登壇) ○消防長(吉田新一君) ただいま御質問のありました救急救命体制についての救急車の出場件数と特徴についてお答えいたします。  救急車の出場件数は、平成19年804件をピークに、平成20年712件、平成21年694件、平成22年738件と一時出場件数は減りましたが、また最近ふえる傾向になってきております。平成22年の救急出場のうち搬送人員は738名でしたが、その中で65歳以上の高齢者が447名と最も多く、全体の約61%を占めており、特に急病においては約64%が65歳以上の高齢者となっております。この割合は今後もふえていくものと予測されます。  また、救急車の管外の医療機関への搬送件数については、平成19年208件、平成20年172件、平成21年151件、平成22年は172件と、過去4年間においては管外搬送件数は全救急出場件数の24%となっております。 ○議長(松村治門君) 平沢生活環境課長。             (生活環境課長 平沢浩一郎君 登壇) ○生活環境課長(平沢浩一郎君) 次に、自然環境保全のうち環境保全区域についてお答えいたします。  福井県では、福井県自然環境保全条例に基づき、自然公園に含まれない地域ですぐれた自然環境を有する地域を保全することを目的に、敦賀市と池田町にある二つの区域を自然環境保全地域として指定しております。また、議員から説明のありました鯖江市では、オシドリやゲンジボタルの生息している区域を環境保全区域として指定しております。このように、貴重な動植物の生息環境を保全することを目的とした区域の指定は、県外の自治体でも幾つかそのような事例があります。  市が独自に環境保全区域を指定するためには、国の自然環境保全法に定める自然環境保全地域と、県の自然環境保全地域の位置づけや考え方との整合性を図る必要があります。また、保全地域を定める基準や方針、その指定の必要性を判断する機関の設置、組織体制の整備などについて検討しなければならないと考えております。  市内には、ミチノクフクジュソウの生息地や池ヶ原湿原、蛍の生息地、バイカモなど貴重な自然環境エリアがありますので、区域選定の方向性について今後十分研究してまいりたいと考えます。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) 大変前向きな御答弁ありがとうございました。  まず、勝山市の左義長を生かした観光振興、地域活性化事業について再質問させていただきます。  この事業の中で、伝統文化の技を保存・継承するための映像記録も補助対象となっていますが、このように、特に映像での保存が大変意義があると思われます。過去の情景や風俗を記録した映像や、また伝統芸能や伝統技術などの無形文化財をデジタル記録すること、郷土学習への活用と次世代への継承を図るための映像は、その地域にとって重要な文化遺産であります。  左義長まつりは、今までも記録された昔のビデオでの資料がたくさんあります。その貴重な映像と今回の映像などの情報をデジタル化して、整理、統合、保存し、インターネット等で広く情報提供する仕組みでありますデジタルアーカイブを進めていかなければならないと思いますが、この点について市の考えをお聞きいたします。 ○議長(松村治門君) 小林観光政策課長。              (観光政策課長 小林喜幸君 登壇) ○観光政策課長(小林喜幸君) 再質問についてお答えします。  「勝山左義長を活かした観光振興・地域活性化事業」では、平成24年度以降の事業計画の中で、継承資料としての映像記録作成のほか、さらに今までの勝山左義長の資料のデジタルアーカイブ化を計画していきます。  今後、これまでの記録映像や今年度事業で行う左義長記録写真のパネル作成、「絵行燈」の冊子作成についてもデジタル化を図り、継承資料としての利活用だけでなく、勝山ホームページなどで勝山左義長を全国へ発信し、観光誘客につなげていきたいと考えております。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) もう既に皆さんも御存じですが、ビデオ媒体というのもなくなっていきますので、ぜひいち早く取り組んでいただきたいと思います。  そして今度、市民学芸員、ソフトの部分なんですが、このエコミュージアムにおける市民学芸員の制度化により、来年、例えば勝山市で開催される環境自治体会議など、全国規模のコンベンションや、また今の左義長まつり等を初めとする各種イベント、またまちなか誘客や観光案内などで、こうして市民一人一人が来訪者に勝山の魅力を伝えることができるようなものと考えますが、この点に対して市としてどのように考えていらっしゃるのか、短目で結構ですので御答弁をお願いします。 ○議長(松村治門君) 石倉企画財政部長。              (企画財政部長 石倉充男君 登壇) ○企画財政部長(石倉充男君) 今ほどの市民学芸員についての再質問にお答えをいたします。  第5次勝山市総合計画において、市民学芸員とは、市外の来訪者に勝山市の自然、歴史、産業などの遺産の魅力をさまざまな機会を通じて伝えることができる市民という位置づけがなされております。そういった意味から、この市民学芸員がふるさと勝山を誇り、自信を持って来訪者をもてなせるようになるものと期待をいたしております。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) ありがとうございました。  また、先ほどのふるさと検定は、地域振興のツールとして地域の自然や歴史、文化を学ぶことを通じて、地域づくりの動機づけ、地域の人材育成を行うことにつながると考えられますし、このように勝山市民一人一人が大切な観光資源でもある自然や伝統芸能、歴史・文化の専門的な知識を習得し、そのすばらしさを再認識することで、勝山の魅力を理解していくことに焦点を当てたエコミュージアムの市民学芸員の制度化の実施をぜひともお願いいたします。  次に、救急救命体制について再質問させていただきます。  8月4日に、サッカー元日本代表のディフェンダー松田直樹さんが34歳の若さで急性心筋梗塞のためお亡くなりになりましたが、日本では病院以外でも心臓停止患者が毎年約4万3,000件と言われています。市民の方がいつまでも健康で、そして安全に日常の生活を送れることが望まれることは論をまたないわけでありますが、万に一つ不慮の事故や急病等で命が危ぶまれたときに、即時に近接の病院で救急救命医療が受けられるような体制の充実・強化は、先ほど申し上げましたが、安全・安心に暮らせる町の実現のための大切なファクターなのではないでしょうか。  8月6日の福井新聞に福井大の救命研究採択の記事があり、その内容は、総務省が戦略的情報通信開発課題として、僻地医療の高度化に向けた緊急システムの研究開発を採択したとのことで、この研究は心筋梗塞患者の迅速な処置につなげるシステムで、心筋梗塞患者を救急車で搬送中に心電図をスマートフォンでリアルタイムに送信し、搬送先の病院や専門医がクラウドコンピューティングにより情報を共有するシステムを開発するものです。搬送中に血管の詰まった場所などを心電図から特定でき、医師を招集したり、治療法を決めることにより、到着後の処置などに迅速に対応することができます。  国内有数の豪雪地帯を多く抱える北陸地域では、近年、積雪時の急性心筋梗塞発生率が急激に増加しているとのことです。これらの多くは高齢者の除雪中に発生しており、過疎化と高齢化が進む北陸地方の中山間部等の現状をあらわしています。また、ひとり暮らしの高齢者が増加したことから、従来は家族が担ってきた見守りや病院時間外通院への介助などが十分に行えないため、体調不良など緊急時の一時連絡先が救急車要請となることも多くなってきています。冬季は積雪により道路事情が悪化することから、全国有数の救急車の現場到着平均所要時間を持つ北陸地区消防機関をもってしても、僻地区の最大搬送時間の増加は避けられないのが現状です。  この僻地医療の高度化に向けたユビキタス救急救命システム、このユビキタスというのは、いつでもどこでもだれでもが恩恵を受けるということです、このように、救急救命士が現場到着後、速やかに12誘導心電図を測定し、患者の状況とあわせて受け入れ施設と測定データをユビキタス環境で共有することで治療開始までの時間を短縮し、死亡率の低下につなげることが可能になるシステムです。患者の病院到着前に治療方針を立て、治療スタッフの招集やカテーテル室の準備が可能になる。その結果、北陸の地域住民は大都市部の住民と比べても遜色ない心臓疾患の早期治療を受けることが可能となるシステムです。  この緊急救命システムのことを福井大学の研究者にお聞きしましたところ、大変自治体との連携に前向きなお話でした。勝山市では、現在、福井大学と周産期医療連携でお世話になっていますが、今後このような救急救命システムを福井大学と連携して取り組むことができないか、市のお考えをお伺いいたします。 ○議長(松村治門君) 吉田消防長。               (消防長 吉田新一君 登壇) ○消防長(吉田新一君) ただいまの再質問についてお答えいたします。  救急出場の中で、専門の治療が必要となり管外の医療機関に搬送する場合は、市内の病院医師より搬送依頼連絡があり、医師または看護師が同乗していただくことを原則として管外への病院搬送を実施していますが、昨今の患者さん自身の専門的な知識の中で、かかりつけの病院が管外の専門病院の場合があり、搬送を希望された場合は頭から断らず、かかりつけ病院、搬送距離、生命の緊急性を考慮に入れ、救急隊長が判断して直接管外のかかりつけ病院に搬送する場合があります。しかし、議員がお示しの心臓に関する救急要請の場合、救急隊による搬送中の生命維持が難しく、ほとんどが直近の病院にまず搬送し、生命の維持をお願いし、先ほど申しました原則に準じた管外搬送となります。  その中で、僻地医療の高度化に向けた救急救命システムは、患者の命に直接関係ある現代の技術を駆使した救命率向上のためのシステムであると考慮できますので、消防としましては、心筋梗塞等緊急を要する場合に、車で30分という至近距離内にある福井大学医学部附属病院への搬送、救急車内への12誘導心電図、スマートフォンの整備、救急救命士における12誘導心電図の装着技術等について、福井大学医学部附属病院と協議を進め、連携体制の構築を積極的に進めてまいります。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) どうも御答弁ありがとうございます。  今ほどおっしゃられたように、脳のほうはまだ時間があるんですが、心疾患の場合は本当に時間が短いのが普通でございます。そして、開胸手術をする場合には三、四人の心臓外科医が必要ということなので、いち早くこういったシステムの研究に取りかかっていただきたいと思いますし、また先ほどの研究者にお聞きしましたところ、地理的または時間的にも勝山市がこのシステムを導入することにより救命率が必ずアップするというお話も聞いておりますので、よろしくお願いいたします。  そして、今ほど救命士のことについてお話をされていましたので、再々質問として救命士のことをお聞きします。  第5次総合計画の基本計画の中で、重点項目として救急体制の強化に向けた高規格救急車の配備、救急救命士の計画的な養成・増強、救急医療対策事業の充実を図るとあるように、救急救命士の活躍は医療の高度化と相まって、緊急患者の救命率アップのためになくてはならないものであり、救命士の養成確保は喫緊の行政課題であります。  平成3年には、救急救命士法が施行され、救急救命士の資格を取得した救急隊員は、それまで認められなかった特定の高度な救急救命処置行為を行うことが可能となるなど、救急業務そのものの質的レベルが飛躍的に向上しております。  平成16年7月、救急救命士の気管挿管が可能となりました。さらに18年4月からは、新たに救急救命士による薬剤投与の実施が可能となるまでに至りました。現在、勝山市において気管挿管を認定された救命士は9名中5名、薬剤投与認定救命士4名とお聞きしていますが、今後の救急救命士の計画的な養成、救急救命士に対する指導体制についてどのように考えているのか、市の考えをお聞きいたします。 ○議長(松村治門君) 吉田消防長。               (消防長 吉田新一君 登壇) ○消防長(吉田新一君) ただいまの再々質問についてお答えいたします。  救急救命士の養成計画につきましては、1人の養成に7カ月以上かかるため、本部の体制及び年齢構成を考慮し、平成25年から平成27年まで、各年1名ずつ養成を計画しております。指導体制につきましては、福井県メディカルコントロール協議会、奥越地域メディカルコントロール協議会指導のもと、2年に1回、病院での再研修及び毎年数回症例検討会を開催し、救急救命士のスキルアップを図っています。 ○議長(松村治門君) 4番。              (4番 松山信裕君 質問席登壇) ○4番(松山信裕君) ありがとうございました。  市内でもAEDはたくさん配置されていますが、AEDでは急性心筋梗塞には対応できません。AEDは心室細動を起こしているだけの心臓に対しての有効処置でございますので、ぜひあすは我が身でございますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。  それと、生物多様性などは再質問はございませんが、先ほど市長のほうから大変すばらしい前向きな御答弁をいただいております。そのように、生物多様性の保全の意義と必要性についての意志を高めていくことが最も大切であります。そして、勝山市はエコ環境都市を目指しており、来年の環境自治体会議も準備が着々と進んでいるとのことです。  7月に、実は福井県ホタルの会主催で、ホタル環境サミットというのが開催され、村岡小学校の子どもたちにミチノクフクジュソウの保全活動について事例報告をしていただきました。関係者全員が一様に大変すばらしい内容の発表だったと高評価をされております。コーディネーターが就任して短期間ではございますが、本当に子どもたちの心に環境の意識が大変大きくなっているのは大変すばらしいことだと思いますので、今後とも皆さんと協力しながら進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  以上、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松村治門君) 次に、下道惠子君の質問を許します。 ○議長(松村治門君) 2番。              (2番 下道惠子君 質問席登壇) ○2番(下道惠子君) 2番、無垢の会の下道惠子と申します。  議長より一般質問を許可されましたので発言させていただきます。  さきの市議会議員選挙におきまして荒土から出させていただきまして、これから女性とか母親の視点から市政を考えていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  きょうは課題といたしまして、一つ、「道の駅」について、二つ目、福井社会保険病院における「産婦人科の分娩・入院復活」について、3番目、中学校教科書の採択について、4番目、新体育館の建設地についてお願いいたします。  では、まず「道の駅」について申し上げます。  観光産業は、少子高齢化時代の経済活性化の切り札です。国土交通省観光庁の23年度の取り組みは旅行で日本を元気にです。少子高齢化の地域には、観光振興、すなわち交流人口の拡大が地域経済の起爆剤になる。集客力のある個性豊かな地域づくりは、各地域の自主・自立の精神も促し、それが日本の再生につながるのです。  勝山市も基幹産業であった繊維産業が弱くなり、家庭経済の担い手であった女性や学校を卒業して地元の企業に就職したい若者たちも仕事がなくて、パートや派遣でつないだり、福井方面や県外に出なくてはならないようになっております。人口減少の中、今勝山市が一番に優先する事業として、女性、若者が働く場所であり、税収増につながるような政策であると思います。  その一つに道の駅があります。勝山市の第5次勝山市総合計画の中にも中部縦貫自動車道永平寺大野道路の平成28年度開始を視野に入れ、道路利用者や地域活性化のための休憩機能・情報発信機能・地域振興施設の三つの機能をあわせ持つ道の駅の設置に向け検討を進めますとありますが、現在どのように進めておられるのでしょうか。  また、いつ実行委員会を立ち上げて、いつごろオープンさせたい、委託にするのか、NPOにするのかなど、ビジョンを具体的にお聞かせください。  そして2番目、勝山市における産婦人科の分娩・入院復活について。  平成19年4月1日より、福井社会保険病院の産婦人科で分娩、入院ができなくなり、福井大学医学部附属病院など県内の医療機関との出産支援体制により、タクシー代など交通費に助成金が出ることになりました。しかし、やはり勝山で出産できるのとできないのとでは全然違います。妊婦の安全の面から見ても、健診で福井まで出るのは時間と労力がかかり、疲れる原因となります。夜中に急に産気づいても、すぐに行けないなど問題点もございます。もしかしたら、それが原因の引越しで人口減にもつながるのではないかと懸念しております。子育て支援とは、生命誕生からだと思います。産婦人科で分娩・入院ができない勝山市について、今後の対策をどう考えていらっしゃるのでしょうか。  また、全国では産科医と助産師、昔の産婆さんの役目ですね、の連携で院内分娩をしている病院もございますが、勝山市において可能かどうかお聞きいたします。  3番目、中学校教科書の採択について。  8月23日、来春からの中学校教科書の採択で、沖縄県教育委員会がこれまでの八重山採択地区協議会とは別に3市町村の教育委員全員による新たな協議の場を設け、多数決でA社を不採択にした件でいろいろ論議を呼んでおります。横浜市立中学校もB社からA社に変更したとニュースになりました。大阪の橋下知事が代表になっています大阪維新の会では、A社の教科書が最も改正教育基本法の趣旨に沿っているとして9月議会に提出するそうです。福井県は、来春は県内全部A社ではなくB社になったそうですが、どういった経緯で教科書を採択するのか流れをお聞きしたいと思います。  では4番目、新体育館の建設地について。  まず、新体育館建設に関しましては、いろいろな方々にお聞きいたしました。関係者の方々にとっては、20年来の念願であったもので、近日の勝山市の子どもたちの活躍ぶりから、国体に向けてどうしても必要だとの御意見、そして今この時代に建物にお金をかける必要はないという厳しい反対の御意見。賛否両論ある中で、私は女性や若者を含めた市民に、この財政難の勝山市に本当に新体育館をつくることが優先すべきことなのかということを問いかけるべきだったのではないかと思っております。  しかし、私は9月1日、議員になった件で、3月議会及び6月議会におきまして、市議会として一定の同意をしているという経緯を踏まえまして、今回は建設候補地についてお尋ねいたします。  このたび、昭和町2丁目の最終候補地が発表されました。まず心配なことは、水はけが悪い地域であること。最近あの地区で建築されましたお宅にお聞きいたしましたが、水がつくので、そのために床下は高く盛って建設したそうです。そして、土砂災害警戒区域であることから、避難施設として決定するには怖い場所ですが、こうした対策及び対策にかかる経費についてお尋ねいたします。  昭和40年の奥越豪雨や平成16年の福井豪雨、ことしの和歌山地方の災害から見ても想定外がございます。ぜひ緻密な計画でしていただきたいと思っています。  次に、現地は交通の流れが多い道路で、現在信号がすぐ近くにあることから、新規に体育館前に信号はふやせないとお聞きしましたが、自転車や歩いてくる人々への安全対策はどのように考えておられますか。  次に、文化的遺産の三谷遺跡があるということです。埋蔵文化財の調査をした結果、もしも歴史的にすごいものが出たときは、一定の調査期間と調査費がかかります。そこで、建設が延長になって国体にもし間に合わない結果となりそうなときは、ここを断念されるのでしょうか。それともまた代案がございますか。  この三谷遺跡のことですが、2004年に毛屋と墨書されました古墳時代の須恵器という皿が出ております。また、都市公園事業として採択の可能性があるというだけで、まだ明確に補助金が入るという決定的なものがないですが、もしも採択されなかった場合、ここでの建設を断念されるのでしょうか。もし出なかった場合のことを考えまして、ということで昨年度7月17日に荒土町での地区懇談会で理事者側の答弁に、体育館に新しい用地を買って、そこに総合運動公園をつくったりということになれば、当然勝山市の財政はもたないかと思う。と述べられておりました。すごく不安になっておりますので、その辺もよろしくお願いいたします。以上です。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇)
    ○市長(山岸正裕君) 質問をさせてください。まず最初に、最後の言葉ですけれども、勝山市の財政がもたないというのは、どこでだれが言ったことですか。 ○議長(松村治門君) 市長、少々お待ちください。  それでは、市長から反問の申し出がありましたので、反問を認めます。  時計をとめさせます。  それではどうぞ。              (2番 下道惠子君 質問席登壇) ○2番(下道惠子君) 荒土町の懇談会の内容がホームページにずっと載っておりまして、そこで出ておりましたが、そういうお答えがありましたが、どなたが答えられたかは書いてございませんでした。 ○市長(山岸正裕君) 書いてあるんですか。 ○2番(下道惠子君) ちゃんと書いてありました。質問があって、そして・・ ○市長(山岸正裕君) それは、じゃあいつですか。 ○2番(下道惠子君) ちょっとお待ちください。22年度7月17日です。北部中学校の小・中学校の統廃合の問題で、一緒に体育館のことがございまして、新体育館はということでありまして、その中に、勝山市の財政全般は景気が悪く税収も落ちている中、決して豊かとは言えないが堅実であり、県内でも優秀なほうと考えてもらってよい。今回、学校の再編についても、全く新しい用地を買って新築の学校を四つも五つもつくったり、体育館にしても新しい用地を買って、そこに総合運動公園をつくったりということになれば、当然勝山市の財政ではもたないかと思うという答えが書いてありました。どなたかはAと書いてあるだけで、どなたかわかりません。  違っていたら教えてください。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) ちょっと紛らわしいことが、この市議会、特に議員のほうからそのようなお話が出たら、非常に市民を惑わすことになるといったことで確認をしているわけですけれども、まずは事実は確認をいたしますけれども、今の発言の中で、総合運動公園という言葉があります。今回つくるのは、総合運動公園ではなくて、体育館をつくるわけです。総合運動公園というのは、長尾山の第2期事業で計画をしているような野球場、陸上競技場、体育館そういったもろもろのものを一緒につくるのを総合運動公園と言っているんでありますから、そういうものをつくったら勝山市の財政は非常に緊迫してくるといったようなことの意味でありますので、そこのところを整理してしっかりと把握して発言をしてください。 ○議長(松村治門君) 市長、反問は終了ですか。 ○市長(山岸正裕君) 今はよろしいです。また、後で。 ○議長(松村治門君) では、時計を進めます。 ○議長(松村治門君) 山岸市長。                (市長 山岸正裕君 登壇) ○市長(山岸正裕君) 道の駅について、私のほうからお答えします。  国土交通省では、中部縦貫自動車道永平寺大野道路の勝山大野間において、平成24年度供用を目指して現在工事が進められており、また、福井大野間の平成28年度全線供用開始、未事業化区間の早期事業化について、国に対し本年8月11日に福井県知事と沿線各自治体首長により、民主党幹事長に対し提言活動を行ったところです。  一方、県道勝山インター線の整備も着実に進められております。これらの高規格幹線道路網の整備が図られる中、現在、当市には年間150万人もの方が恐竜博物館やスキージャム勝山、ゆめおーれ勝山などを中心に訪れております。平成24年度に恐竜渓谷100万人構想を県が立ち上げることにより、着地型観光の誘客が図られることから、道の駅の設置は必要と判断し、その調査研究を既に指示しております。  道の駅は、道路利用者のための休憩施設、情報発信機能、地域との連携機能をあわせ持つものであります。設置形態として、道路管理者が設置する休憩施設と市町が設置する地域振興施設とをあわせた一体型施設と、市町のみでこれら施設を設置する地域単独型施設とがあります。その立地場所は、将来交通量、立ち寄り率などを勘案して選定することが重要でありまして、道の駅の登録申請からオープンまでの整備手法の進め方や地域振興施設建設のための財源確保、運営体制など、解決しなければならない課題が多くあります。  今のところ、道の駅の検討委員会の設置等についての具体的なものはありませんが、本年3月に策定した都市計画マスタープランでは、道の駅について勝山市として必要な施設との観点から、新たな公共施設の整備における土地利用の方針の中で位置づけておりまして、今後、道の駅の整備について、まちなか誘客と連携した適地や機能のあり方について、引き続き調査研究を進めていく所存です。 ○議長(松村治門君) 竹内健康長寿課長。             (健康長寿課長 竹内富美子君 登壇) ○健康長寿課長(竹内富美子君) 次に、福井社会保険病院における「産婦人科の分娩・入院復活」についてお答えします。  福井社会保険病院は、産婦人科医が2名から1名になったことに伴い、平成19年4月から分娩を休止しております。1名では分娩体制がとれないことから、産婦人科医の確保が課題となっておりますが、全国的に産婦人科医が減少している中、その確保は難しい状況にあります。分娩休止に伴い、妊婦が安心して出産できるよう、福井社会保険病院は高度で専門的な周産期医療を行っている福井大学医学部附属病院と出産支援連携体制を構築しています。  市といたしましても、出産支援の一環として平成19年5月から出産支援体制における交通費の助成事業を開始し、4年以上が経過いたしました。利用者は平成19年度は18件でしたが、平成22年度は7件と減少しております。福井大学医学部附属病院は、日本でもすぐれた出産医療体制が整っており、この連携による安全で安心な出産をアピールするなど、助成事業の高揚についてPRし、利用者の増加に努めてまいります。  御質問の産科医と助産師の連携での院内分娩については、緊急時に対応できるよう産婦人科医の協力が必要となりますので、産婦人科医1名の体制では困難と思われます。産婦人科医確保のため福井社会保険病院も努力しておりますが、勝山市でもこの問題を重要課題ととらえており、ことし7月に勝山市から福井県への重要要望事項の一つとして、産婦人科医等の専門医の確保についての緊急支援を要望いたしました。今後とも福井社会保険病院と連携し、産婦人科医の確保に努めてまいりたいと存じます。 ○議長(松村治門君) 梅田教育長。               (教育長 梅田幸重君 登壇) ○教育長(梅田幸重君) まず、中学校教科書の採択についてお答え申し上げます。  公立の義務教育諸学校の教科書の採択は、法律によって4年に一度行うことになっております。そして、一度採択された教科書は4年間使用されます。中学校教科書の採択は、前回、平成21年度に行われました。そこで、本来ならば、その教科書を25年度まで使用するわけですが、来年度の平成24年度から中学校の新学習指導要領が完全実施されるため、その新学習指導要領に合わせて新たに教科書がつくられましたので、平成23年度に中学校の教科書の採択が行われることとなったところでございます。  次に、採択の流れについて説明をさせていただきます。  教科書採択に関しまして、県は指導助言を行いますが、実際の教科書採択の権限は市町村教育委員会にあります。福井県の場合、五つの採択地区が設定されておりまして、勝山市と大野市は奥越地区として採択地区が設定されております。今ほど市町村の教育委員会に採択の権限があると申しましたけれども、この地区の場合、各市町村が単独で教科書採択の事務のを行うのではなく、当該採択地区内の市町村教育委員会が協議して、同一の教科書を採択しなければならないという定めがあります。  そこで、実際の採択に当たっては、地区内の教育委員会が協議、連絡、調整をする場として、教育委員、学校教育に専門的な知識を有する者及び保護者の代表で構成される地区協議会を設けております。そして、その地区協議会では、国内で発行されている各教科書について詳細な調査研究を行うために、採択地区内の校長、教頭、教員で教科に精通し、教育経験豊か、かつ採択に直接利害がなく公正な者を地区の調査員として委嘱いたしまして、具体的な調査研究を行わせます。  調査員は、学習指導要領に基づき適切な内容が盛られているか、生徒の興味・関心意欲を喚起する適切な題材が取り上げられているか、今日的課題を扱っているか、基礎的・基本的事項が理解・習得しやすいように工夫されているか、ふるさと学習に資する内容が含まれているか、文字の大きさ、挿絵、デザインなどは適切かなどなど、さまざまな観点から多面的に調査を行います。そして、この地区の調査員の具体的な調査研究の結果に基づいて、地区協議会で選定を行い、その結果を大野市と勝山市の各教育委員会を尊重して採択の議決をすると、こういう流れになっております。教科書の選定は極めて重要なものでございます。この採択の流れの中で、発行者の利害に関係しない者が公正・公平に審議し、勝山市の子どもたちに最も適切な教科書を採択しているところでございます。  次に、新体育館の建設についてお答えを申し上げます。  まず、埋蔵文化財調査結果によっては建設を断念するのかということでございますけれども、埋蔵文化財は我が国や地域の歴史・文化の成り立ちを明らかにする上で欠くことのできない国民共有の財産であると規定されており、開発と保存の円滑な調整が求められております。一般的に周知の遺跡内で開発工事を行う場合、文化財保護法に基づいた手続が必要となります。具体的には、工事着手前に遺跡の有無を確認し、建物跡などの遺跡が見つかった場合には、現状保存することが望まれます。しかし、工事の関係でどうしても現状保存ができない場合は発掘調査を行い、記録保存の手法をとることもできます。  三谷遺跡は周知の遺跡でございまして、平成12年に和みの杜への進入道路建設に際し、発掘調査を実施しております。その結果、平安時代を中心とする一般的な集落跡が発見されておりますけれども、これからの新体育館の建設に伴う工事を断念するような、重要な遺構の発見はないものと推測しているところでございます。  次に、都市公園事業が採択されなかった場合には建設を断念するのかということでございます。  この御質問については、午前中の山田議員からの同様の御質問に対し市長がお答えしたとおりでございますが、重ねてお答えいたしますと、新体育館は勝山市民の長年の夢・願いでございまして、何よりもこれからの世代である子どもたちや若者にとっても大きな希望の実現であり、その熱い期待にこたえて建設するものでございます。また、スポーツの振興はもとより多様な面で勝山市の活性化に寄与する重要な社会資本となるものであります。したがいまして、新体育館は、ぜひその実現を図っていくべきものと考えております。  国の補助事業については、仮に都市公園整備事業での一件採択の対象にならなかった場合には、都市公園としての交付金事業を活用する次善の方策もございますが、ぜひ有利な都市公園整備事業での採択が受けられますよう、最大限の努力をしてまいらなければならないと考えている次第でございます。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) 新体育館の建設地についてお答えをいたします。  まず、御質問の中で財政難との御指摘がありましたが、これまでも各議員に答弁申し上げましたとおり、行財政改革を通じ健全財政の維持に努めてきており、現在及び中期を見通しても堅調に推移することを再度申し上げます。また、財政の現状は、機会をとらえ市民に公表いたしております。市民の健康増進、競技スポーツを通じた若者の健全育成、各種イベント開催の拠点となる社会資本としてのインフラの整備は、財政状況をかんがみ、好機をとらえ実施する必要があります。  したがいまして、先にも申し上げましたとおり、勝山市の財政見通しは極めて堅調であり、新体育館建設へ向けての市民の期待と機運が高まっていること、平成30年福井国体が開催され、バドミントン競技を誘致できること、この三つの要素がそろっている今こそ、新体育館の実現に最大限の努力をすべきものと考えます。  次に、候補地が土砂災害区域内であることによる対策及び経費についてお答えをいたします。  土砂災害警戒区域及び特別警戒区域は、がけ崩れ、土石流、地すべりの三つの現象を総じて土砂災害と呼んでいますが、これら災害から住民の生命と財産を守るために、土砂災害が発生するおそれがある区域を明らかにし、警戒避難体制や一定の行為の制限を行うもので、平成13年4月に施行された土砂災害防止法により定められたものです。通称イエローゾーンと呼ばれる土砂災害警戒区域は、土砂災害のおそれがある区域であり、レッドゾーンと呼ばれる土砂災害特別警戒区域は、建物が破壊され、住民に大きな被害が生ずるおそれがある区域を言います。  勝山市内においても、がけ崩れや土石流の発生のおそれがある山際を中心に533カ所が指定されております。しかし、新体育館の建設候補地である三谷川流域は、土砂災害警戒区域に指定はされておりますが、その対策として県事業により、この春、2基目の砂防堰堤が竣工し、さらに県ではこの流域での砂防指定区域を広げ、平成23年度より新たな砂防堰堤事業に着手し、本年度は調査費が計上されております。  また、長山トンネル入り口から東側に伸びる浅い渓流も土砂災害警戒区域及び特別警戒区域に指定はされていますが、今後、公園施設としての整備とあわせ、勝山高校や国道157号への保全を目的に砂防事業で対応できるよう、県との協議を進めたいと考えます。  一方、水害につきましては、新体育館建設予定地での浸水被害が発生したことはありませんが、流域の浸水被害に対応するために、当市において本年5月に三谷川浸水対策検討委託業務を発注しております。この業務は、大師山を源とし、1級河川大蓮寺川へ合流する普通河川三谷川の浸水対策について検討するもので、現在、調査検討を進めているところであり、年内にはその対策方法及び概算事業費についてもお示しできるものと考えております。したがいまして、避難施設としての機能を持たせる新体育館の建設地は、建物に被害が生ずるおそれのある特別警戒区域を避けた配置としており、今後進める建物の配置等を含めた基本計画においても、安全対策には万全を期する考えでおります。  以上述べましたとおり、本事業を機会に昭和町2丁目地係の防災面での安全性がより高まる結果となるよう努めてまいる所存であります。  次に、新体育館へ歩いてこられる人々への安全対策についてお答えをいたします。  先日開催されました全員協議会でお示ししました全体計画図案で、概略は御理解いただけたと思いますが、車両の進入は国道157号から昭和町の信号機つき交差点からと、和みの杜への信号機なしの交差点からの2カ所からとなります。これらの交差点につきましては、左折レーンや右折レーンの設置など、安全面を重視した交差点改良をすべく、国道の道路管理者である県当局、公安委員会、そして勝山市が十分協議を行い設計に入ります。  一方、歩行者に関しては、交差点改良に伴い、信号処理による横断歩道や体育館へ通じるメーン道路での余裕ある歩道の設置など、安全対策に十分配慮した計画を立てます。 ○議長(松村治門君) 2番。              (2番 下道惠子君 質問席登壇) ○2番(下道惠子君) 先ほどは、ちょっと勉強不足で申しわけございませんでした。確認して、また今後勉強して向かわせていただきます。  それでは、お答えに関しまして、道の駅についてでございますが、私のほうから提案と申しますか、ちょっと考えたことを申し上げたいと思います。  勝山市もエコミュージアムにより発掘された北谷の鯖の熟れ鮨しや荒土の炭焼きなど、多数地域の人材を生かし、商品化して活性化を図る努力を続けられており、その活動はすばらしいものだと思っております。今後は、勝山市が存続するために税収増を確かなものにしていくための道の駅をつくるよう、着地側の受け入れ体制の組織化をするべきだと思います。  それにはまず、地元の生産者の方々を含む地域実行委員会を設立する。その中には、サービス業経験者、というのは接待とかそういうのを学ばれた方、それから熱意のある方、それから現場を知っている方というのを含めていただきたいと思います。  それから、商品の流れをシステム化する手配センターを確立する。それからもう一つ、旅行会社と提携し、情報提供をしながら販売、送客依頼を行う。観光のプロである旅行会社を巻き込むことで販売網が広がります。道の駅で旅行業者や観光客から注文を受けまして、そこから観光施設、レストラン、体験コーナー、果物買いなど一括発注します。現在の勝山市では、平泉寺の大門市さんやあぜ道研究会さん、勝山土曜夕市の皆さんなど、それぞれの場所から個別に商品販売をしていらっしゃいまして、まず資本金のことや忙しい収穫の合間の販売ですごく大変だとお聞きしていますので、手配センター一括の発注場所があれば、その手間が省けて生産に力を入れることができると思います。  全国でも成功しているところはたくさんありますけれども、例えば、南房総市の道の駅とみうらというところは、旧富浦町の100%資本金7,500万円にて平成5年度に発足、現在売り上げは6億円ほどになっているそうです。  県は、24年度に向けて100万人構想を立ち上げました。恐竜博物館とスキージャム勝山さんに来る観光客を足した人数は、個々に皆さんお聞きしたんですけれども、日ごと、月別のを全部出していただきましてお聞きしまして、22年度夏の8月では約16万人、冬1月でも約9万人と、それぞれの季節とピークが逆であるために、道の駅がその沿線上にあれば全期間通してお客さんを望めるのだと思っております。  近ごろは京都など関西圏から来る小学生の修学旅行がどんどんふえてきております。私がこの間まで5年間、恐竜博物館で仕事をさせていただいておりましたので、季節の観光客の層とか人数、それからお土産の単価、好みの傾向など大体わかるようになっております。もし手配センターが立ち上がるときには、ぜひともお力をお貸ししたいと思っておりますので、どうぞお声をかけていただきたいとます。  まず、5月の連休とか夏休みなどについては、1日に5,000人から1万人も来ますので、先ほど出ましたが、昼食場所にすごく困っております。そういったことがありまして、早くにつくっていただきたいと思います。まず、県内に道の駅が現在は9カ所あるんですけれども、勝山街道には和泉村だけにあって、福井市までは一つもございません。先日の9月6日に永平寺町の定例会で道の駅の話が出ておりました。10キロ圏内にはつくれなくなるそうなので、ぜひとも早く勝山市につくっていただけるようお願いしたいと思います。  まず、商売の鉄則といたしまして、場所的に結構お悩みみたいなんですけれども、まずは売れる場所、そして売れる物です。売りたい場所とか売りたいばかりでは続かないと思いますので、例えば、越前海岸にある河野のほうの道の駅なんかは、本当に各地全部回ってきてみたんですが、もうほとんど死んでおりました。ということで、道の駅をつくる場所にもいろいろ考えていただきたいと思います。  先ほど、社会保険病院のことでおっしゃっていました助成金のことで、先ほども言っていただいたんですが、26名の社会保険病院の受付がありました。そして、そのうち助成を受けた方がたった7名でした。といって勝山市でそれだけしか子どもが生まれなかったかというと、156名生まれていらっしゃいまして、ほとんどが助成金制度を使われていないという結果でした。その前、21年度は196名生まれまして、14名が助成金を受けました。  なぜ受けていないのかと思いまして、ことし実はうちのめいっ子が産んだので、ちょっとその辺のことを聞いてもらって、なぜ助成金を受付しないか、まず第1に、なぜ社会保険病院に行かないかということをちょっとお聞きしたんですけれども、まず病室とか食事とかが福井の病院のほうがいいからと、まずそんな答えもありました。それから、勝山市内に住所がないともらえない規則だから、県外から急に帰ってきても当たらないということです。  それから、基本的に23週まで、23週というのは約6カ月、半年間は福井社会保険病院で診察を受けてないと他の病院へ紹介していただく証明書がもらえないんです。その後に、要するに最初は社会保険の先生診てもらっていて、また違う病院へ行って違う先生にかわったときに、また何か初めからというのがすごく妊婦さんにすると精神的につらい。先生がかわるというのが、相性が合わない先生も中にいたりすると、すごいそういうのが嫌だから、最初から福井の病院で産みましたという方もいらっしゃいました。  それからもう一つ、出生届は市民課で受けていただくんですけれども、助成金をもらうのはすこやかで手続をしなければいけないんです。それをとにかく、場所がすごく離れておりますので面倒だということがありました。とにかくできましたら、それを市民課で一括してできないかということを私のほうで提案させていただきたいと思います。  内容は違うのかもしれないけれども、妊婦さんにすると、例えば平日に届けに行って、赤ちゃんを連れながらということになるんです。その次またすこやかに行くって、移動の時間が結構簡単そうでいて、赤ちゃんを連れて大変だという方もありましたので、その点はよろしくお願いしたいと思います。  それから、さっき言いました助産師さんのことなんですが、社会保険病院のほうにお伺いしました助産師の免状を持っている方はたくさんいらっしゃるということでしたが、要するに先生が1人なので対応が大変ということでした。しかし、隣の石川県のほうへ行きますと、ちょっとお調べしましたら、白山市を含む25カ所に助産院というのがございまして、そのうち入院、分娩ができるところが2カ所ありました。それからまず、昔の産婆さんの要領で自宅出産を勧めているところが7カ所ありまして、出張しておりました。福井県にそういうところがないかと調べますと4カ所ありましたが、そこはもう通院だけで、入院、分娩はしていませんでした。なぜかというと、福井県のほうがどちらかというと、医師会のほうで、もし何かがあったら補償とかいう問題が大変だというお答えがありまして、多分石川県のほうがそれが緩いんだと思うんですけれども、すごく福井県はそういうのを心配されていまして、どうも病院と連携がうまくいかないということでした。  しかし、隣の県でやっていることなので、ぜひとも勝山市もそれを、私たちも勉強しますが、勉強をしていただきまして、助産院で助産師さんの集まりのところをつくっていただければ、必ず社会保険病院と連携して、ずっとこちらのほうで、そのかわり確かに基本的には安全で生まれる人ばかりです。危ない人は、最初に大きい病院へ行って受付して、それで大丈夫か診てもらって、危険のある方は大きい病院で産んでもらう。そして、何ともない方は勝山市で産んでもらうということで、なるべくそういうふうに勝山市で産んでいただいて、そして勝山市で育てていただくということにしていただきたいと思いましたので、あとよろしくお願いいたします。  再質問といたしまして、先ほどの建設費のことですけれども、ことし山口県で国体がありまして、山口県の国体に対してバドミントンの人数を見たんですけれども、444名の方が47県の選抜からエントリーされて参加しておられました。そういうことで、多分自家用車だけではなく、バスとかマイクロバスとかも来ると思うんですけれども、283台の駐車場で入り切らなかった場合に、誘導してどこかへ行ってもらって、バスをまたこっちへその時間になったら迎えに来てもらうというふうにしなければいけないんですけれども、そのときに誘導させるとか、乗降場所のスペースというのはとってあるんでしょうか。それをお聞きしたいと思います。以上でお願いします。 ○議長(松村治門君) 大林建設部長。               (建設部長 大林市一君 登壇) ○建設部長(大林市一君) ただいまの駐車場の件につきましてお答えをいたします。  現在、約280台の駐車場スペースを確保しておりますが、実際、本国体になりました際には、さらに検討を加えまして、それ以上の駐車台数が必要な場合には、バスでのピストン輸送、そういったことをさらに考えてまいります。 ○議長(松村治門君) 2番。              (2番 下道惠子君 質問席登壇) ○2番(下道惠子君) それでは、初めての質問でいろいろ不備、ふなれでございましたけれども、どうもありがとうございました。  以上で終わらせていただきます。  議長(松村治門君) 以上で本日は散会いたします。           ―――――――――――――――――――――――          午後 4時26分 散会...