小浜市議会 > 2023-12-13 >
12月13日-02号

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  1. 小浜市議会 2023-12-13
    12月13日-02号


    取得元: 小浜市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 5年 12月 定例会(第5回)   令和5年12月13日小浜市議会定例会会議録(その2)●出席議員(17名) 1番  浦谷梨華子君 2番  佐野達也君 3番  上野 一君  4番  世戸玉枝君 5番  杉本和範君  6番  東野浩和君 7番  川代雅和君  8番  岡 泰宏君 9番  竹本雅之君  10番  牧岡輝雄君 11番  藤田靖人君  12番  池田英之君 13番  小澤長純君  14番  今井伸治君 15番  下中雅之君  16番  富永芳夫君 17番  池尾正彦君●欠席議員(なし)●地方自治法第121条の規定による議場出席者職氏名     市長        松崎晃治君     副市長       谷口竜哉君     総務部長      松宮眞由美君     総務部次長     吉岡和広君     企画部長      松見一彦君     企画部食のまちづくり政策幹               中田典子君     企画部次長     四方宏和君     企画部次長     角野 覚君     企画部デジタル政策幹               山口久範君     財政課長      石田一郎君     営繕管財課長    中山治和君     民生部長      檀野清隆君     民生部健康管理センター長               清水淳彦君     民生部次長     今村昭広君     産業部長      青木英希君     産業部都市整備政策幹               村田安宏君     産業部次長     田井隆行君     産業部次長     河原弘和君     商工振興課長    畑中直樹君     文化観光課長    下仲隆浩君     教育長       窪田光宏君     教育部長      谷 義幸君     教育総務課長    内田靖彦君●議会事務局長および書記     議会事務局長    和久田和典     次長        重田典子     書記        保木翔真●議事日程   令和5年12月13日 午前10時開議  日程第1 一般質問                           午前10時00分開議 △開議 ○議長(藤田靖人君) これより本日の会議を開きます。 △諸般の報告 ○議長(藤田靖人君) 諸般の報告をいたさせます。 議会事務局長、和久田君。 ◎議会事務局長(和久田和典君) 報告いたします。 11月29日、予算決算常任委員会全体会が開催されました。 同日、小浜市教育委員会の事務の管理および執行状況の点検・評価報告書を受理しました。 11月30日、第65回商工優良従業員表彰式が開催され、議長が出席しました。 12月1日、総務民生常任委員会産業教育常任委員会がそれぞれ開催されました。 同日、小浜市防犯隊年末警戒出動式が開催され、副議長が出席しました。 12月2日、第22回「杉田玄白賞」表彰式・記念講演会および杉田玄白・中川淳庵先生顕彰祭が開催され、議長および各議員が出席しました。 12月4日、総務民生常任委員会および総務民生分科会が開催されました。 12月5日、産業教育常任委員会および産業教育分科会が開催されました。 本日、議会運営委員会が開催されました。 ただいまの出席議員は、17名であります。 地方自治法第121条の規定による本日の議場出席者は、松崎市長ほか19名であります。 以上、報告いたします。 △会議録署名議員の指名 ○議長(藤田靖人君) 本日の会議録署名議員は、小浜市議会会議規則第79条の規定により、議長において5番杉本和範君、12番池田英之君を指名いたします。 △一般質問 ○議長(藤田靖人君) 本日の日程は一般質問でありますので、印刷物の配付は省略いたします。 これより一般質問を行います。 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) 新政会の佐野でございます。おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、発言通告に沿って一般質問をさせていただきます。 本日は、件名で2件質問させていただきます。1件目が2次交通の整備とインバウンド施策について、2件目が市内の観光おもてなしの充実について伺ってまいりますので、よろしくお願いいたします。 いよいよ来年3月16日には北陸新幹線敦賀開業となります。工事が予定より1年遅れの開業となりました。また、コロナ感染症による、ここ数年の厳しい社会情勢からやっと抜け出し、来春の北陸新幹線敦賀開業を迎えます。 過去に東北新幹線が青森県八戸市まで供用を開始しましたところ、八戸市は青森県の南東部にありますが、その先の十和田湖・青森市への経済効果は大変大きなものでありました。聞くところによりますと、人の心理として、終点のちょっと先へ足を延ばす傾向があるということです。 とりわけ、敦賀以西の工事につきましては、引き続き関係機関が一丸となり、早期全線開業に向け尽力し、進めていき、全線開通までの間は敦賀開業効果の最大化を図り、観光客が嶺南地域へ、そして小浜市へ、少しでも多くの方に来ていただかなくてはなりません。そのためには、敦賀駅からのアクセスが重要であり、2次交通の整備が最大の課題と考えます。 ここで、問1、アの敦賀からの直行バスの運行および小浜線臨時列車などの運行について伺います。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 北陸新幹線敦賀開業効果の最大化を図るため、2次交通の充実によるアクセス向上を図り、本市および嶺南地域への誘客を促すことが重要でございます。 直行バスにつきましては、敦賀駅と小浜市の間を直接つなぎ、嶺南西部への速達性の確保とともに、小浜市・おおい町・高浜町のJR主要駅や道の駅など観光スポットへの周遊性を高めるため、事業主体の小浜・おおい・高浜広域観光推進協議会がJR小浜線の空白時間を補完する移動手段として来年3月に運行する予定でございます。現在は、運行に向けて11月27日に実施いたしました試験走行を基に交通事業者との協議および運輸支局等への手続を進めているところでございます。 一方、小浜線は人口減少とマイカーの普及による利用者の減少、さらに新型コロナウイルス感染症拡大によるJR西日本の経営状況の悪化から、令和3年10月に減便となってございます。 このため、市および県・沿線市町は、連携いたしまして小浜線の復便・増便などについて再三の要望を行うとともに、まずは新幹線との接続性が高いダイヤ編成や臨時列車の運行をするよう、小浜線沿線観光活性化会議の場において、市長からJR西日本金沢支社長に対して強く求めたところでございます。 また、副市長は、金沢支社に出向き副支社長に対して要望するとともに、要望後も継続的に副支社長とのダイヤ改正に関する話合いを適宜行ってきたところでございます。 JR西日本は、12月中に来年3月のダイヤ改正の発表を行う予定でありますことから、市といたしましては、新ダイヤが新幹線との接続性など、利用者の利便性向上につながっているかを確認いたしまして、さらに改善が必要なことにつきましては、引き続きJR西日本に対し、より積極的な対応を行うよう強く求めていく所存でございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。直行バスや臨時列車が有効に運行され、敦賀駅への接続がスムーズに進むことが最大の課題です。一人でも多くの方にこの地域に来ていただけるように、何とぞ積極的かつ継続的にJRや他の交通機関へ粘り強く働きかけをお願いいたします。 続きまして、問イとしまして、そのほかの敦賀からのアクセスで取り組まれていることはあるか、お尋ねいたします。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 敦賀からの2次交通手段につきましては、小浜市・おおい町・高浜町の3市町独自の取組としまして、レンタカー利用の観光客に対する割引プランを令和6年度から実施する方向で検討しているところでございます。 プランの内容は、レンタカーを利用して小浜市内およびおおい町内、高浜町内に宿泊するお客様に対しましてレンタカーの利用料を割り引くもので、広域観光組織である小浜・おおい・高浜広域観光推進協議会における取組となります。プランについては、通年ではなく期間限定で実施する予定でございますが、活用状況や波及効果等により、令和7年度以降は対象期間を延ばすことも視野に入れたいと考えております。 なお、JR西日本による北陸デスティネーションキャンペーンによりまして、期間限定で敦賀と城崎温泉を結ぶJRの観光列車「はなあかり」も運行される予定となっております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) レンタカーでの移動は、嶺南地域では観光客にとって非常に有効な手段ですので、少しでも多くの方に御利用いただけるように、事業者との連携を進めていただきたいと考えます。 また、JR西日本による北陸デスティネーションキャンペーンによる観光列車の「はなあかり」につきましては、話題性として大きな呼び物となろうかと考えますので、楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。 さて、列車に関して、問2の北陸新幹線金沢・敦賀間が開通しますと、ジャパン・レール・パスを活用した外国人旅行者の増加が見込まれますが、その取組について伺っていきたいと思います。 このジャパン・レール・パスですが、外国人旅行者だけが購入できるJRグループ6社が共同して提供する乗り放題のパスで、日本中を鉄道で旅行するのに適した、お得で便利な切符となっております。乗り放題を最大限活用する外国人観光客は、終点の敦賀駅まで利用する機会が多いと考えます。 ここで、問アのインバウンド受入整備のこれまでの取組を伺います。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。
    文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 これまでのインバウンド対応の取組につきましては、観光案内板や小浜の歴史文化を紹介する音声ガイドの多言語化をはじめ、観光案内所においては複数名の英語対応可能なスタッフの配置、宿泊施設やボランティアガイドなどに対してはインバウンド対応セミナーや翻訳アプリを活用したおもてなし研修会などを開催してきたところでございます。 また、市内の飲食店等に対しましては、海外でも検索エンジンとして広く利用されているグーグルに掲載する店舗情報の新設や更新への支援を行うことにより、多言語化対応のグーグルマップ上にも店舗情報を反映させることや、飲食店内で外国人観光客とのコミュニケーションを図るための指さし会話シートの普及に取り組んでいるところでございます。 インバウンドの受入れ強化については、福井県や福井県観光連盟などが、通訳ガイド育成研修の開催やインバウンド向けPR動画の作成、出向宣伝による誘客活動などに力を入れて取り組んでおりまして、本市においても今後しっかりと連携してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) 外国人観光客は、日本人観光客とはまた違った視点・価値観で旅行される方が多いと思いますので、小浜ならではの特徴を生かし、歴史と食を研き上げ、さらには小浜の人の温かさまで乗せて情報を発信していっていただきたいと考えますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、問イのインバウンドに向けた、これからの取組をお伺いします。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 今後のインバウンド対応に関しましては、北陸新幹線敦賀開業後、小浜を訪れる外国人観光客が満足するおもてなしの充実や誘客のための魅力発信を図っていくため、県や近隣市町とも連携した取組が必要であると考えているところでございます。 本市におきましては、受入体制の整備として英語版観光マップを作成するなど、小浜を訪れる外国人観光客に対する観光ガイド機能の充実を図るほか、飲食店におけるメニューの多言語化を普及していく予定としております。 インバウンド向けツアーコンテンツとしましては、京都とのつながりをストーリー化できる鯖街道を中心とした誘客に力を入れていきたいと考えております。 外国人観光客は、長期滞在で日本を訪れるケースが多いことから、現在、外国人旅行者が鯖街道を巡りながら本市の自然・伝統・食文化等を体験するツアーの造成に取り組んでおりまして、今後観光消費額の拡大が期待できると考えております。 また、県と嶺南6市町においては、インバウンド誘客も期待できる若狭湾サイクリングルートの整備にも取り組んでおりまして、サイクルステーションをはじめ、サイクリングルート上の路面標示となる矢羽根や案内標識などを整備し、ナショナルサイクルルートの指定を目指しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。インバウンドに関して、御答弁にあったように日本に長期滞在をされます。また、モダンラグジュアリー、いわゆる富裕層を対象とした有名高級ホテルなどの受皿整備が国内各地で進んでいます。と申しますのも、外国人富裕層が好むモダンラグジュアリーな施設を彼らが選ぶことで話題となり、一般の方に注目され、広がっていく傾向にあります。結果、インバウンドが増えていくための地域のブランディングとしての取組であります。当市も誘致の検討を進めていただけたらと考えますので、よろしくお願いいたします。 続いて、件名2の市内観光のおもてなしの充実について伺ってまいります。 北陸新幹線の敦賀開業効果の最大化を図るためには、宿泊施設・誘客施設の整備、観光コンテンツのさらなる研き上げなど、受入体制の整備に総合的に取り組んでいく必要があります。 問1としまして、受入れ充実のために4月に設置された観光おもてなしプロジェクトチームについて、組織の体制と議論の内容についてお伺いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 産業部長、青木君。 ◎産業部長(青木英希君) お答えいたします。 観光おもてなし推進プロジェクトチームは、北陸新幹線敦賀開業の効果を最大限に生かし、本市のブランド力を向上させ、誘客や交流人口の増加を図ることで地域経済へ波及させるための市民や事業者と協働した取組を提案し、実施につなげていくことを目的としまして、今年4月に設置したところでございます。 当プロジェクトチームは、産業部長をチーム長、関係課長などをチーム員に構成するプロジェクトチームと、その配下に設置する若手職員を中心とする検討部会により組織しております。 当プロジェクトチームでは、新幹線敦賀開業に向けた直近の事業内容につきまして、庁内で横断的に議論していることに加えまして、中長期的な取組について検討部会に所属します若手職員の視点を取り入れ、今後実施する事業の方向性を議論し、事業化に向けて検討しているところでございます。具体的には、小浜駅前に懸垂幕や花壇の設置、また海鮮丼に特化したフェア、人魚伝説に着目したプロモーションなどに取り組むため、今期定例会におきましても予算を提案させていただいているところでございます。 また、県の嶺南誘客キャンペーン「青々吉日」に合わせたプロモーションの展開や鯖街道をテーマにしたツアーの造成など、旅行商品としてのさらなる充実に向けた取組を実施していく予定でございます。 さらに、若手で構成する検討部会では、「若者が歩くまち」をコンセプトとしたまち歩き観光の充実により市内を活性化する取組、ファミリー層や若手層の誘客に効果的な小浜の強みを生かした体験観光の充実に向けた取組などについてアイデアを出し合っているところでございます。 引き続き、新幹線敦賀開業を好機と捉え、町なかのにぎわい創出や四季折々で楽しめる体験観光による誘客や交流人口の増加を図ることで、地域経済へ波及できるよう議論を進めてまいります。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。 青木産業部長を中心として、関係課長、そして若手職員で構成するプロジェクトチームで柔軟な考えとアイデアを出し合い協議することで、風通しのよい環境が生まれると思います。このような活発に意見が出せる環境から次世代を担う積極的で前向きな若者が育ってくると考えますので、さらなるプロジェクトチームの育成を期待しております。 続きまして問2の、まちの駅から西組エリアにかけて10月7日から9日まで3日間開催されました御食国まち歩きマルシェですが、天候は多少雨に降られましたが、昨年に続いて、市内・市外から多くのお客様が来られました。 ここで、問アとしまして、2回目の実施の内容と出店者や来訪者の評価・評判について伺います。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 今年度実施いたしました御食国まち歩きマルシェにつきましては、まちの駅から小浜西組エリアにおきまして、市内事業者約20店舗、市外事業者約30店舗に御出店いただき、開催期間も2日間から3日間に延長しまして、10月の3連休に開催したところでございます。 開催期間中は、天候に恵まれない日があったにもかかわらず、昨年と同様の約8,000人の方にお越しいただきまして、そのうち約半数が市外からの来訪者でございました。 加えて、来年3月の北陸新幹線敦賀開業を見据え、JR西日本や日本旅行社などと連携し、旅行会社への情報提供を行ったところ、関西を出発し、JR敦賀駅でバスに乗り換える団体ツアーが5本催行されまして、171名の方にお越しいただいたところでございます。 来場者アンケートによりますと、来訪者の約6割が30代から50代の方で、子供連れの方にも多くお越しいただいておりまして、歴史的な町並みを楽しむことに加え、「建物内の様子を知ることができた」「いろいろなお店を楽しめた」など、10点満点のイベント総合評価では約73%の方から8点以上の高評価をいただいたところでございます。 出店者からも、「すてきな町並みの中での出店が楽しかった」など、企画内容について高評価をいただく一方で、「エリア内に点在した店の位置によって集客力に差があった」という課題もいただいておりますが、全体として大きな手応えが得られたところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) 御食国まち歩きマルシェが、回を重ねるにつれて、さらなるにぎわいの創出の機会となっていることに大きな期待をしております。 小浜西組が重伝建に選定され15年がたち、町並みが徐々にそろい、各事業者の頑張りが効果を出してきておりますが、観光の名所となるにはまだまだお店の出店が必要と考えます。 続いて問イの、空き家を含めた新たな出店を促すための方策や支援について伺います。 ○議長(藤田靖人君) 商工振興課長、畑中君。 ◎商工振興課長(畑中直樹君) お答えいたします。 御食国まち歩きマルシェに合わせまして、出店しました事業者に対し、新たに出店する際に必要な支援策につきまして独自にアンケート調査を実施しましたところ、「小浜市の空き家や空き店舗に関する情報が知りたい」「新規創業した場合の情報発信に係る支援が必要」「店舗改装費の補助」と回答する事業者が多かったところでございます。 今回のアンケート結果を踏まえ、小浜市の西組付近を特定エリアとして位置づけ、店舗改装費などの補助金を加算するなど、当該エリアでの新規創業に重点的に取り組むための支援事業でございます、おばま創業促進事業の事業内容につきまして、本市への出店に興味がある事業者に対し、御案内させていただいたところでございます。 今後新たに出店を促すための方策といたしましては、本市への出店に興味がございます事業者に対し、小浜西組エリアの空き家物件についての情報提供や、希望する事業者に対しましては空き家物件を巡るツアーを実施するなど、関係機関と連携しながら積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 そのほか、出店や創業に関する相談窓口や、空き家所有者とのマッチング機会の創出につきましても、小浜商工会議所などの協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。 令和6年春の北陸新幹線敦賀開業、その後の全線開業を見据え、小浜西組エリアでの新たな出店・創業によるにぎわい創出に向け、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。 まちの駅から西組への街路整備も進み、先日テレビでブラタモリの放映があり、その影響もありますが、まち歩きの方も増えているように感じます。観光客が周遊するためには、さらにショップや飲食店が必要ですので、事業者の掘り起こしや誘致を、官民連携して、よろしくお願いいたします。 では、引き続き市内観光おもてなしの充実について伺ってまいります。 その核となりますのがまちの駅でございますが、ここで、問ウの、まちの駅が小浜駅、小浜インターチェンジから西組へつながるまち歩きのハブとなります。さらなる利活用の方法について伺います。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 これまでJR小浜駅や小浜インターチェンジからまちの駅を経由して小浜西組・三丁町へと観光客を誘導するため、案内や距離等を示した標識、音声ガイドアプリ「小浜西組まち歩き」の整備を進めまして、まちの駅や鯖街道ミュージアムを含む、まち歩き観光の促進に取り組んできたところでございます。 さらに、町なかのにぎわい創出に関するイベントを支援する補助金を設けるとともに、御食国まち歩きマルシェや旨いもんすごろくin小浜をはじめとしたイベントの会場としても、まちの駅の利用を促進しております。 また、まちの駅の指定管理者独自の取組としましては、周年イベントや毎月第1日曜日に定期開催しております、まちの駅マルシェのほか、現在は交流広場に期間限定でイルミネーションを設置するなど、にぎわい創出のための様々な取組を行っていただいているところでございます。 まちの駅につきましては、まち歩き観光の拠点としてだけではなく、指定管理者や地域の皆様などと協議しながら、まちの駅において市民自らが集い、にぎわい創出に取り組める仕組みづくりを今後さらに検討していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。いづみ町のアーケードがなくなり、道路が抜けたことで車での市内循環がよくなりましたので、今後いかにまちの駅が観光拠点のハブとして機能していくかが大きな課題であります。小浜に訪れた方が、旭座のあるまちの駅を目指して市内へ入り、情報を集め各方面へ周遊するように、さらに検討を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 さて、まち歩きについて質問してまいりましたが、周遊エリアの中に小浜公園と海岸通りがございます。小浜公園はここ数年、小浜地区まちづくり協議会で清掃活動を活発に進め、行政の協力も得て美化が進んでおります。また、海岸通りは夏の海水浴シーズンに限らず、歩いて散策するにはすばらしい観光スポットであり、若者のデートスポットでもあります。 問エとしまして、小浜公園から海岸通りの周遊促進についてお伺いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 小浜公園とその周辺につきましては、小浜地区まちづくり協議会の皆様の御協力により、鬱蒼としていた雑木が整理され、展望台から小浜の町並みが一望できるようになりまして、新たな観光スポットとして生まれ変わったところでございます。 さらに今年の10月9日には、同協議会の主催によりまして、農産品の直売、食品・雑貨店やキッチンカーを集めた20店舗の出店と、音楽演奏やよさこいの演舞を通じて様々な交流の輪を広げるイベント、おばま夢のWAメルカートが盛大に開催されるなど、にぎわいの創出に御尽力いただいております。 人魚の浜周辺の海岸につきましても、小浜地区婦人会すまいるの皆様をはじめ、周辺地域の多くの皆様の御協力により、海岸漂着物などを定期的に清掃していただいているところでございます。 小浜西組や町並みを見渡せる小浜公園の展望台、潮風を感じられる海岸通りなどについては、今後も引き続き地域の皆様の御協力も賜りながら環境整備に取り組んでまいりますとともに、後瀬山と海に囲まれた小浜西組周辺エリアの特徴を生かし、その歴史ストーリーや自然景観を体感いただけるような周遊観光スポットとして幅広い世代にPRしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。小浜公園から海岸通りの風光明媚なエリアは、観光客だけでなく、市民にとってもかけがえのないスポットであります。特に天気のよい日の夕日を見たときは、小浜に生まれてよかったと感じるのは私だけではないと思いますので、今後とも小浜の魅力的なエリアとして、御答弁にありましたように、さらにPRを進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 さて、引き続き市内観光のおもてなしの充実についてお聞きしていきます。 御食国若狭小浜は、何といいましても、問3の、小浜らしい食でのおもてなしについて伺ってまいります。 まずはアの、海鮮丼マップの作成や濱の四季などで新メニューの開発が進んでいますが、その内容や評判について伺います。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 小浜を訪れる観光客からの海鮮丼人気を受けまして、今年度初めて海鮮丼マップを作成したところ、大変好評で問合せも多くいただいております。 海鮮丼マップに掲載されている15店舗は、予約なしでランチ提供できる店舗のみとなっていますが、これまでから昼食を食べられる飲食店の情報を観光客から頻繁に求められていたため、本マップは観光客のニーズにも対応できていると認識しているところでございます。 また、濱の四季におきましては、今年の夏にメニューのリニューアルを実施し、海鮮丼についても、これまでのものを一新したところ、大変好評であるとうかがっております。 こういった観光客のニーズに柔軟に対応していくことによりまして、小浜の食を目的に訪れる観光客のさらなる増加が期待できることから、引き続き観光局や観光協会とも連携しながら食観光の取組を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございます。 では続きまして問イとしまして、その好評の海鮮丼を含めまして、今後の食でのおもてなしや誘客施策についてお伺いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) 本市が推進する食観光の取組としましては、「地産地消をすすめる飲食店」のうち、小浜でしか食べられない特徴的なメニューを提供している店をピックアップし、様々な媒体を通じて情報発信を行っていく準備を進めております。 また、観光客から好評を得ている海鮮丼につきましても、北陸新幹線敦賀開業の日である令和6年3月16日からゴールデンウィークまでの期間におきまして、海鮮丼フェアの開催を検討しているところでございます。 観光客の大半は、訪れるその地域ならではの食を求めて来訪することから、今後も観光局や観光協会などともしっかりと連携しまして小浜でしか食べられない食をブラッシュアップするとともに、積極的な情報発信をするなど、幅広い世代の誘客に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございました。小浜は御食国であり食の宝庫ですので、食を通してのおもてなしにさらに研きがかかることを期待します。また、海の幸に限らず、里のものやスイーツなどのカテゴリーでも、すばらしいものがたくさんございますので、柔軟な発想と斬新な取組をお願いいたします。 さて、北陸新幹線敦賀開業効果の最大化について、いろいろと質問してまいりましたが、敦賀から西には五つの市町がございます。小浜だけに観光客が来るわけではございません。ほかの町を経由して小浜にも来ていただく。小浜だけがにぎわっても嶺南地域は活性化いたしません。 そこで、嶺南市町の牽引役でもある松崎市長に、問4の、いよいよ北陸新幹線敦賀開業を迎えますが、小浜市および嶺南地域の連携と今後の取組について、その所見を伺います。 ○議長(藤田靖人君) 市長、松崎晃治君。 ◎市長(松崎晃治君) お答えいたします。 本市ではこれまで、小浜縦貫線の整備や小浜西組エリアにおける電線の地中化とカラー舗装など、北陸新幹線敦賀開業を見据え、観光誘客に向けた様々な基盤整備に加えまして、市内の宿泊施設における改修の支援などにも取り組んでまいりました。さらに、まち歩き観光コンテンツのブラッシュアップや、インバウンド対応も含めました観光おもてなしの充実を図るための受入体制強化にも取り組んできたところでございます。 北陸新幹線の敦賀開業後におきましては、嶺南地域にも多くの観光客が訪れることになりますが、インバウンドも含めました、より多くの人々を呼び込むためには、小浜市が単独で誘客の取組を行うよりも、若狭エリア全体での広域プロモーションや魅力の発信が有効でございます。 現在、北陸新幹線敦賀開業後の観光誘客に向けまして、県と嶺南6市町によります観光プロモーション「青々吉日敦賀・若狭」を展開しておりまして、効果的なプロモーションとともに嶺南一円で季節ごとに開催されるイベントに加えまして、アクティビティーやパワースポット、グルメをテーマとしたイベントの実施に向けた準備も着実に進めているところでございます。 また、小浜・おおい・高浜広域観光推進協議会の取組としては、敦賀からの2次交通手段の充実に向け、直行バスの運行や観光レンタカー割引プランの造成を予定しておりますほか、小浜市と若狭町で構成いたします日本遺産活用推進協議会におきましては、多言語対応の音声ガイドアプリの作成や鯖街道をコンテンツとしたサイクリングツアーの造成など、京都を絡めた観光誘客にも取り組んでおります。 今後も引き続きまして、県をはじめ、嶺南地域を中心とした他市町との連携を深めまして、効果的な観光プロモーションを行っていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 2番、佐野達也君。 ◆2番(佐野達也君) ありがとうございました。 本日、冒頭にお話ししました東北新幹線八戸開業の青森県に及ぼす経済活性化効果を見ても、来年春以降の若狭エリアが敦賀開業の最大効果を発揮できますように、しっかりと今あるコンテンツを研き上げ、そして新たな取組と効果的なプロモーションにて、小浜市はもとより、嶺南地域全体が活性化することを大いに期待しまして、本日の一般質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(藤田靖人君) ここで、5分程度休憩いたします。                           午前10時38分休憩                           午前10時44分再開 ○議長(藤田靖人君) 再開いたします。 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) (手話を交えながら)皆さん、おはようございます。5番、おばま未来の杉本和範です。発言通告書に沿いまして一般質問のほうを進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 本日3件ございますので、時間の関係上、早速1件目の質問に入っていきたいと思います。 1件目が、敦賀開業後の行財政方針についてということで今回質問をしていきますが、行財政といいますと、なかなか一般の聞いてらっしゃる方には難しいかなと思われがちなんですが、しっかりと行政をしていく上では、お金、皆さんの税金の使い道ということがとても大切だと思いますので、皆さんにこのあたりを分かりやすく、敦賀開業後どのように皆さんの税金を使っていくのかということをお伝えできればと思いますので、理事者の皆さんも簡潔明瞭な御答弁、そして私のほうもそのように進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、先ほど2番議員からもありましたように、来年の2024年3月16日に敦賀開業を迎えまして、そして県内に新幹線が来ます。ただ、私個人としましては、今市内の皆様、市民の肌感としては、やはり小浜市の庁舎前にも掲げてありますように、全線開業、小浜に駅が出来るということに対しての、そちらのターニングポイントへの意識が高いように思いますので、なかなか敦賀開業へのインパクトというのが薄いようには感じているところもあります。 その上で、来年度、小浜市として敦賀開業後に行われていきます令和6年度の予算をどのように使っていくのか--昨日発表がありましたけど、今年の漢字1文字、税という漢字でした--税金をどのように使っていくのか、我々市民の税金をどのように使ってまちづくりをしていくのかというところを含めて、お金の部分からの視点でまちづくりを見ていきたいと思います。 まず、1問目の質問ですが、令和6年度予算編成の方針について、要は来年度に、先ほど言いましたように、税金をどういうことに使ってまちを活性化させていこうというふうに思っているのか、この令和6年度の予算編成方針についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 企画部長、松見君。 ◎企画部長(松見一彦君) お答えいたします。 令和6年度当初予算につきましては、歳入においては大幅な増加を見込めない一方、歳出においては少子高齢化による社会保障費の増や公共施設等の老朽化対策など、財政需要が増大する見込みでございます。 このような厳しい財政状況の中にありましても、令和6年3月の北陸新幹線敦賀開業は、本市の発展・成長へのターニングポイントとも言え、開業効果を最大限に高めるためのアクションプラン等を確実に実施してまいります。 また、本市の目指す将来像である「みんなで描く、悠久の歴史と風土が活きるまち~新たな時代の御食国若狭おばま~」を実現させるため、四つの重点項目を設定し、第6次小浜市総合計画等に位置づけた施策を着実に実施することで、市民の皆様が将来にわたって安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。 予算編成における四つの重点項目の一つ目は「豊かな地域資源を活かした魅力あふれる観光地域づくりの推進」で、北陸新幹線敦賀開業を見据え、これまで取り組んできた地域資源・観光資源の研き上げからフェーズを上げ、より多くの方に小浜を認知してもらうとともに、食の関連産業の育成による観光と食の好循環を図るなど、交流人口や観光消費を拡大し、稼げる地域づくりを推進するものでございます。 二つ目は「子どもから高齢者まで、一人ひとりが主役となるまちづくりの推進」で、誰もが元気で生き生きと暮らし、活躍できる社会を目指した健康づくりの推進や、子供が夢や希望を持って成長でき、子育て世帯が安心して子育てできる環境の実現を図るとともに、ふるさと教育を通じた郷土愛の育成、各地区の協働のまちづくりをさらに推進し、地域課題の解決や活性化の支援に取り組むものでございます。 三つ目は「安全・安心の強化とデジタル技術を活用した市民サービスの向上」で、自然災害に対する危機管理や交通基盤の整備による市民の皆様の安全・安心に努めるとともに、行政サービスのDXや脱炭素社会への取組を推進し、市民の皆様の利便性向上や職員の業務負担の軽減等を図るものでございます。 四つ目は「財源の確保と財政負担の軽減」で、国や県の補助制度の活用、ふるさと納税やクラウドファンディングのさらなる受入れにより歳入を確保するとともに、選択と集中により財政負担の軽減を図りながらも市民サービスの向上に取り組むものでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 今の四つの柱、一つが、まず小浜を認知してもらうということで、今まで研き上げてきた中で、新幹線を通していろんな方が来られても、ずっと研いていても仕方がないので、ここを認知していただく。そして、交流人口が増えることで観光消費を増やし、そこで稼いでいくというところかなと思います。 そして二つ目が、子供から高齢者の方々が生き生きと暮らせるような幸福度をしっかりと上げて、町なかの暮らしを充実させていくこと、そこに対して支援をしていくという話かなと。 そして三つ目が、DXデジタル技術を使って暮らしの利便性を向上していく、そして職員の負担なども軽減し、効率化をしていく。 そして最後、四つ目が、まさに財源の確保と財政負担の軽減ということを挙げられております。 この四つの柱のうちの最後に、まさに財源を確保していかないといけない、実現するためにはやはり財源が必要ですので、そのあたりについて最後に言及されてらっしゃいますが、ここについて、まず財政状況、小浜市、よく市民の方も「小浜市はお金がない」というふうに口癖のように言われるのですが、この財政状況というものはどのようになっているのか、このあたりを、私たち議会のほうには、10月10日に全員協議会のほうで小浜市中期財政計画ということで、令和5年度から令和9年度までの計画というものをお示しいただきましたが、この小浜市中期財政計画に基づいて、現在の財政状況についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 財政課長、石田君。 ◎財政課長(石田一郎君) お答えいたします。 中期財政計画は、持続可能な財政運営を推進するため、当該年度以降5年間の一般財源、いわゆる市の裁量により自由に使うことができるお金の収支見込みを推計したもので、予算編成や事業計画など、今後の適正な財政運営の参考とするものでございます。 歳入については、新型コロナの5類移行に伴い経済活動の正常化は進むものの、給与所得や企業収益の急激な好転は見込めないため、市税収入はほぼ同水準で推移する見込みである一方、コロナ禍で行われた普通交付税の追加配分が見込めず、臨時財政対策債の発行が大幅に抑制されたことから、歳入全体としては、令和5年度、6年度に減少いたしまして、その後は約116億円台で推移する見込みでございます。 歳出につきましては、高齢化の進展に伴う扶助費や医療・介護給付費の自然増、子育て支援の充実などで社会保障費が増加するほか、人件費も定年延長等で増加する見込みでございます。さらに、若狭広域クリーンセンター関連の施設整備・運営に関する負担金の増、賃金や物価高騰による物件費も増加する見込みでございまして、歳出全体としては約119億円から122億円台で推移する見込みでございます。 その結果、歳入・歳出の過不足を財政調整基金で賄いますと、令和4年度末で22億8,200万円の基金残高は令和9年度には14億300万円減少し、8億7,900万円となる見込みでございますが、一般的に適正とされる標準財政規模の約1割は確保できるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 分かりやすく説明いただきました。 さらに分かりやすく簡単に説明していきますと、小浜市でも台所事情ということで市民に向けて公表はされておりますが、実際に分かりやすく言いますと、収入である歳入部分が116億円で、支出である歳出の部分が119億円から122億円ぐらい。これは小学生でも分かるところなんですけど、引き算をしていきますと大体年間に3億円から6億円ぐらいのマイナスが出てくる。この部分を家計でいきますと、今約22億円ある貯金の部分から出していくことによって、令和9年度までには14億円ぐらい、この貯金を崩さないといけないという状況になるのかなというふうに思います。 つまり、市民がおっしゃるように、やはり財政的には厳しい、お金というのはなかなか潤沢にないという状況の中で今後進めていかないといけないというのが、この小浜市の現在の状況ではないかというふうに思っております。 その中で、実は10月10日、我々に説明がありました中期財政計画の中で、今ほど御説明いただきました石田財政課長のほうから思い切った財政健全化策に取り組むというふうなお話をいただきました。その中で、私のほうから質問をしまして、どのような思い切った健全化策をするのかという中で、ふるさと納税の増額を目指すというお話がありました。 ここにつきまして、まず今の収入を増やしていく部分でふるさと納税の増額に取り組みますが、ふるさと納税は現在どのような状況でしょうか。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 ふるさと納税は、地域資源を最大限に活用し、地域経済や地場産業の活性化を図るとともに、自主財源の確保という点におきまして重要な役割を果たす制度でございます。 寄附額の増加に向けましては、中間事業者による地元事業者への取材や返礼品ページの充実、またウェブ広告を活用した発信力の強化、手書きのお礼状発送などの寄附者への丁寧な対応により、新規寄附者やリピーターの確保につなげております。 また、特産品の開発や改良に取り組む地元事業者に対する補助制度をつくり、特産品のさらなる研き上げを図るとともに、事業者向けの勉強会を開催しております。 さらに、本年4月から、ふるさと納税の新しい形として、観光や旅行で本市を訪れる方が専用サイトから寄附いただくと寄附額に応じた電子商品券が付与され、市内飲食店や宿泊施設など約170店舗での決済に利用することができる旅先納税の仕組みを取り入れました。その結果といたしまして、本市におけるふるさと納税の本年度4月から8月までの寄附受入額は、対前年度比3割増となったところでございます。 一方で、令和5年10月1日に国の制度が改正され、ふるさと納税の募集経費等の見直しが行われました。その中で、寄附の受領証明書の発行費などが新たに募集経費に算入され、新基準において経費の割合が50%を超える自治体は返礼品の質、量を変えずに寄附金額を上げるなどの対応が必要となり、本市においても寄附金額の見直しを行ったところでございます。 制度改正等の影響により、9月のふるさと納税の寄附受入額は駆け込み需要で前年度の同期間を上回りましたが、10月以降は下回っている状況でございます。 今後も、事業者と連携して、受入額の増加に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) ありがとうございます。 いろいろ取組をされているのはたくさん聞いておりますので、私自身も知っているのですが、今の御答弁をまとめますと、8月まで、ふるさと納税というのは年末に集中してきますので、そこまでは前年より増えているのですが、10月1日の制度改正以降は伸び悩んでいるということですので、私が想像するに、今年度も昨年度とあまり変わらない状況になってしまうのかなというところもちょっと懸念されるところでございます。 この10月10日の全員協議会の中で、最後にふるさと納税について市長のほうから、自らすごく具体的な提案といいますか、目標額を5億円に設定して、そして、その目標達成に向けて邁進していくという話だったのですが、この5億円という目標達成に向けての具体的な戦略というものはどのようなものをお持ちでしょうか。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 ふるさと納税の寄附額の増加に向けましては、制度を活用したプロモーションを積極的に行うとともに、寄附者にとって魅力的な返礼品を開発することが重要でございます。 本市におきましては、まずは地域の観光資源を生かした宿泊券などの高価格返礼品や寄附者の需要の高い返礼品の開発、また人気返礼品である海産物の定期便化、新規事業者の開拓に力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。 また、地元事業者の機運醸成も必要であると考えており、協力事業者の訪問や取材回数の増加、返礼品登録に向けての手厚いサポートや勉強会の開催など、これまで以上に連携の強化および信頼関係の構築を図ってまいります。 加えまして、旅先納税のさらなる拡充を目指して、本市を訪れた旅行者が宿泊施設等に設置された機器でふるさと納税を行い、その場で利用できるクーポンを返礼品として受け取ることができる現地決済型の仕組みの導入を検討していきたいと考えております。 さらに、ふるさと納税の寄附金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を募るガバメントクラウドファンディングを今後も積極的に活用してまいります。 こうした取組を通じまして、行政と事業者が一体となった体制づくりに努め、ふるさと納税の寄附額を増加させることで、地場産業の活性化による地域のにぎわい創出および自主財源のさらなる確保につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) まさに中期財政計画の柱として、市長自ら、その5億円という、異例ですが、具体的な数字を出していただいたことというのは、私はとても有意義だと思います。 そして、今のように返礼品の開発などに関しては、やはり地元事業者さんとの連携がとても大事ですが、もっと大事なのは、やはり市長自らの発信というもの。5億円を目指していくんだということで、実際、今は2億8,000万円ぐらいのふるさと納税の額を5億円というと、単純に倍ぐらいを出していかなきゃいけない。事業者さんも含めて市民全体として動くために、ぜひ市長からもそういう具体的な発信というものも今後検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。 そして今、歳入のうちのふるさと納税のお話を聞きましたが、もう一つ、その説明の中で市税についてのお話がありました。この市税の収入の現状と、そして税収確保の取組についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 総務部次長、吉岡君。 ◎総務部次長(吉岡和広君) お答えいたします。 市税収入の現状は、令和4年度決算額で約37億6,000万円であり、令和3年度の約36億9,000万円と比較すると、約7,000万円の増となっております。 税収確保の取組状況については、まず納税環境の整備を行っており、コンビニ収納のほか、納付書に印刷したQRコードを読み込んでいただくことで、スマートフォンアプリやクレジットカード、インターネットバンキングによる納付が可能となっております。 また、口座振替につきましては、納税者が窓口に出向く必要がなく、安全で、デジタルツールに不慣れな方でも利用しやすいことから、より一層推進を強化していきます。 そのほか、今年度から新たに税務課内に債権管理室を設け、市税のほか、水道料金や介護保険料等、市の債権のうち、収納困難な案件を一元的に管理する仕組みを整えました。その上で、滞納が生じる状況は事例ごとに様々であることから、個別に相談対応を行い、収納につなげております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) この市税の収入に関しては、今おっしゃったように、しっかりと回収、債権管理室を通じてしっかりと納めていただくということはもちろん大事な部分だと思います。 そして、もう一つ、やはり大事な部分というのが、この市税の増収の部分に向けて、市としてどのような取組をしていくのかということについてもお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 財政課長、石田君。 ◎財政課長(石田一郎君) お答えいたします。 令和4年度決算における本市の歳入は、市税や使用料・手数料など、自主的に収入することのできる自主財源が約34%、それに対し、地方交付税や国・県支出金など、国や県で定められ交付される依存財源が約66%を占めています。 将来にわたって強固な財政基盤を確立し、持続可能な行財政運営を図るには、市税をはじめとする自主財源の拡大が必要であり、企業誘致をはじめ、地元産業の振興をさらに進めていかなければならないと考えています。 来年3月の北陸新幹線敦賀開業は、インバウンドを含め新たな観光客を取り込む絶好の機会であり、観光消費により生産が発生し、賃金・雇用・税収の増加をもたらし、新たな消費を引き起こす循環が期待できます。 また、その先の全線開業や舞鶴若狭自動車道の4車線化は、本市の交通利便性を格段に向上させ、これらを生かした産業の集積がさらに加速するとともに、新たなまちづくりによるインフラの整備で民間投資が喚起されることにより、市税の増収につなげていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 最初の説明の部分と、このあたり合致してくるかと思いますが、実際に市税の増収というものは、こういう観光消費額などが増えていくことによって生産するものが増え、そして賃金・雇用・税収が増えてくるというふうな、こういうサイクルを生み出していかないといけない、このあたりに向けて、こういった令和6年度の予算も含め、これから先の行財政というものを行っていかなければいけないのかなというふうに思っております。 そして、今は歳入、収入のほうの話をしてきましたが、歳出について、今度は最初に言いました支出の部分についてですが、マイナスシーリングというものを今、実行していると思います。このマイナスシーリングによって歳出削減はできる、要は支出するものは削減できるのですが、それによってまちづくりが停滞しないのかというところについてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 財政課長、石田君。 ◎財政課長(石田一郎君) お答えいたします。 令和6年度の財政見通しは、歳入全体として大幅な増加は見込めない中、歳出面では、少子高齢化による社会保障費の増や、若狭広域クリーンセンター関連の整備・稼働に伴う費用負担の高止まり、老朽化する公共施設等の改修などに係る経費など、財政需要は増加する見込みでございます。このことから、令和6年度当初予算編成に当たっては、政策的判断の下、行政サービスの向上を図る政策的経費につきまして、5%のマイナスシーリングを設定いたしました。 また、マイナスシーリングで生み出した財源は、北陸新幹線敦賀開業アクションプランや、子育て世帯が安心して子育てできる環境の実現、自然災害から市民を守る取組を着実に実施する関連事業などふるさと小浜の未来を創造する取組を加速する政策推進枠の財源に活用することとしています。マイナスシーリングと政策推進枠をセットで設定することによりまして、時代に合わなくなった既存の施策を見直し、新たな課題に積極的に取り組み、市民生活の安全・安心や魅力あるまちづくりをさらに進めてまいります。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) このマイナスシーリングという言葉が独り歩きしますと、全体的にお金がないので事業を縮小しているようなイメージを持たれると思うんですが、今の石田財政課長のお話の中で、簡単に要約しますと、やはり選択と集中をして適正化をしていく、事業の必要なものは残していきながら、無駄は削って、そしてまちづくりに充てていける、そういった選択と集中を行っていくということで理解しました。そして、それによってまちづくりに必要な事業に活用する財源を生み出していくという理解でよろしいのかなというふうに思いました。 さて、この歳出、家計で言うと支出の部分ですけれども、これが来年の4月以降、どういうふうに税金を使っていくのか。このあたりについて、市長もデザイントークの中で様々な企業誘致のお話をされていると思います。このあたり、結構市民のほうからも質問が多かったのでここでお聞きしていきたいと思うのですが、企業誘致と地場産業の振興についての関係性についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 商工振興課長、畑中君。 ◎商工振興課長(畑中直樹君) お答えいたします。 企業誘致は、新たな雇用の創出による地域の活力向上と、北陸新幹線小浜開業後の新たなまちづくりに向け、地域人材の育成に必要であるとともに、その企業が立地することによる税収は、本市が新たな財源を確保する上で非常に重要であると考えております。 一方で、新たな企業誘致による地場産業へのマイナスの影響はあってはならないと考えております。そのためには、新たに誘致する企業と市内企業が互いに連携を取りながら発展していくことで、新たな産業が形成され、地域の活性化や経済の発展につながることが重要であると考えております。 このような中、地場産業の振興に向けた取組といたしましては、若狭塗箸の販路拡大やブランド力向上を目的といたしました若狭塗箸活性化支援事業補助金や新商品の開発、お土産パッケージのリニューアル支援などを行っているところでございます。 また、日本貿易振興機構を通じました個別貿易相談や専門家派遣、海外販路開拓セミナーなど、地場産品の輸出に関するサポートや、本市の特徴的産業の一つでございます水産業におきましては、魚・シーフード・水産加工・鮮度保持技術の国際見本市でございますシーフードショーへ出展し、水産加工品の販路拡大などにも取り組んでいるところでございます。 さらには、市内の製造業などが一定の条件を満たして増設または移転を行った場合に交付いたします小浜市企業振興助成金による支援や、先端設備導入計画を策定し、市の認定を受けた市内中小企業が新規に設備投資を行った場合に固定資産税を軽減する税制優遇措置など、地場産業の発展に様々な方面から支援しているところでございます。 今後、新たな企業誘致に向けましては、U・Iターン者の受皿となるような企業に加え、研究機関やIT技術など、ものづくりだけではなく、新たな価値を創造する高付加価値企業を集積し、企業同士のイノベーションや市内企業との連携が生まれることにより、互いに発展・成長できる企業の誘致に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) まさに一番心配しているところですが、やはり企業同士がイノベーションを起こしていく、その誘致した企業と地場産業が何かを取り合うことではなくて、互いに成長していく、そのための基盤づくりというものは今から既に大事ではないかと思っておりますし、ちょうど県内でも、鯖江市の前市長も、「めがねのまちさばえ」を今後100年引き継いでいくために取り組むということで、そのときに取り組まれたことというものも、実際に今、鯖江市自体は、今治タオル、鯖江の眼鏡というふうに国産のものとしては名前が知れるようになりました。 やはりそういったブランド化も含め、いろんな部分で多岐にわたりまして取組をされて、先ほどジェトロの話もありましたけれど、販路を広げるために海外へも自ら進出していったりとかしてらっしゃいましたので、このあたり本当にきめ細やかな取組をしっかりとしていただきまして、地場産業、逆にこれはチャンスですのでしっかりと成長し、そして、例えばお箸という一つの伝統的な産業ですが、お箸とITとかを掛け合わせることによって新たな産業を生み出されたりすることも可能だと思いますので、そういったあたりもきめ細やかな対応ができるように今後もお願いしたいと思います。 そして、稼いでいく、もう一つの柱として説明がありましたが、外貨を稼いでいくインバウンド政策の現状と課題についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 文化観光課長、下仲君。 ◎文化観光課長(下仲隆浩君) お答えいたします。 本市の観光資源の最大の魅力は、御食国として古くから都とつながり、鯖街道や寺社仏閣等の観光資源が本物の暮らしとともに息づいていることを体感できるところでございます。 昨年策定いたしました御食国若狭おばま観光まちづくり戦略におきましては、このような本市の特徴的な文化観光に価値観を見いだす知的富裕層を観光のメインターゲットと設定しております。 特に、欧米系を中心とします外国人観光客につきましては、新しいことへの体験や挑戦、自分への意義を重視する旅行スタイルでありまして、長期滞在を誘導し、特別なサービスの提供により対価を獲得していくことを目指しているところでございます。 この戦略を具現化するため、現在、観光庁の採択を受けまして、外国人富裕層をターゲットに、京都を出発した旅行者が鯖街道を巡りながら、本市での自然・伝統・食文化等の体験を通じて和食のルーツに迫る鯖街道ロングストーリー造成事業に取り組んでいるところでございます。 本事業では、旅行者の長期滞在につなげるため、外国人富裕層向けツアーを取り扱う旅行会社や実績のあるガイド経験者からの指導を得まして、歴史的景観の中で営まれる生活風景や、若狭塗箸をはじめとする伝統工芸、食文化等を御食国若狭と鯖街道のストーリーでつないだ体験コンテンツの開発に取り組んでおります。 なお、既に本事業で開発した体験コンテンツを生かしまして、外国人富裕層向けツアーが来年4月に旅行会社によって催行される予定となっております。 今後の課題としましては、外国語で顧客のニーズに合った案内ができるプロガイドの育成、高付加価値の対価に見合った上質なサービスを提供する人材や事業者の育成であると認識しております。 鯖街道ロングストーリー造成事業や、来年のツアー催行による課題を検証・整理しまして、観光事業者のみならず、伝統文化の継承や自然体験活動に関わる市民プレーヤー、外国語が堪能な住民の皆様にフィードバックを行うことによりまして、地域全体で稼げる持続可能な訪日外国人旅行者の獲得に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) まさにインバウンドの消費というものは国内消費よりもかなり大きいというものもありますし、実際に先ほどの歳入の今後の財政計画の中でも、この市税の収入に間接的ではありますが、つながってくると思いますので、ぜひここには取り組んでいただきたいのですが、やはり蓋を開けてみないと分からないことというものもたくさんあると思います。 3月16日以降に出てくるような課題、特に小浜市独自の観光資源を持っている中で、そういったことにできるだけ柔軟に、そして素早く対応できるように、今後こういった観光DXと言われる観光のデジタル的なツールなども使って即時性のある対応をしていかれることによって、よりすぐに税収とかのほうにもつながってくるのではないかと思いますので、そういった少し柔らかい体制で、どんどんインバウンドを活用していければと思いますので、よろしくお願いします。 それでは、1件目ですが、ここまで財政的な部分からまちづくり、今後どのように進んでいくかということを、少し難しい内容ではあったと思うのですが、話していただきました。 このあたり、市長としまして、今後、北陸新幹線敦賀開業後、そして小浜開業で全線開業して、そして関西とつながってくる、そういった部分を見据えて、今後の将来的なビジョンについてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 市長、松崎晃治君。 ◎市長(松崎晃治君) お答えいたします。 市では現在、令和6年3月16日の金沢・敦賀間の開業に向けまして、交流人口の拡大および観光消費額の増加等、開業効果を最大限得るための取組を着実に進めているところでございます。 一方、本市の重要施策の一つでございます北陸新幹線小浜・京都ルートの全線開業を見据えました新たなまちづくりに関しましても、しっかりと前に進めていく必要がございます。 このため、市では、令和2年6月に北陸新幹線全線開業を見据えた新たなまちづくりの基本的な考え方の方向性を取りまとめました小浜市新まちづくり構想を策定いたしました。 本構想は、「スマート&スローシティ御食国若狭おばま」を目指すまちの姿に掲げまして、「生活の質の向上」「移住定住の促進」「交流人口の拡大」「産業・教育の振興」の四つを基本的な方向として、まちづくりを展開することとしております。 これによりまして、新幹線が首都圏や関西圏と短時間でダイレクトにつながることで、移住・定住や交流人口の大幅な増加、さらには新たな企業進出や観光客の増加による関連産業の拡大など、大きな経済的波及効果が得られるものと考えております。これらの取組を適切に行いますことで、強固な財政基盤と持続可能な市の発展につながるようなまちづくりを目指しているところでございます。 現在、小浜・京都ルートに関しましては、着工・認可に向けた調査や諸手続が進められておりまして、今後、詳細な駅位置・ルートが公表されましたら、直ちに本構想を基に新駅周辺整備計画や都市計画マスタープランなど、具体的なまちづくりの基本計画に着手したいと考えております。 私といたしましては、基本計画の策定に当たりまして、将来ビジョンを見据えた本市の発展可能性を考慮しつつ、具体的な整備事業費を担保するため財政計画も併せて行うなど、実現性を高めるとともに、市民の皆様との意見交換、それから経済界や議会との議論を重ねながら、オール小浜体制で、より魅力ある新たなまちづくりを進めてまいりたいと考えているところでございますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) まさにこれから具体的なまちづくり基本計画というものを、この駅の位置が公表されてくる後に取りかかられるということなんですけれど、やはり、今多分一番難しいのが、敦賀開業から小浜開業までの期間というものもなかなかはっきり出ていない中で、市民もどのように進んでいくのか、ここが分かりにくいのだと思います。 しっかりと私たちのほうには伝えていただいているのですが、まちづくりの基本計画をつくられていく中で、より市民の声を取り入れる形で、オープンな議論の上で市民も巻き込んで一緒に、少し先が長いですが、そこに向けてしっかりと本当にオール小浜体制でまちづくりをしていく、そういったことをオープンに進めていただければと思いますので、またこういった議論を市民のほうともしっかりと進めていっていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 では、1件目の質問は、これで終わらせていただきます。 では、2件目の小学校統廃合に伴う教育と地域の課題についてという件名に移らせていただきます。 私自身は、平成31年4月に小浜美郷小学校が開校しましたが、これに伴う--コロナがちょうど重なりましてなかなか見えづらかったのですが--影響がどのように及ぼされているのか、このあたりが、よい部分、メリットの部分と、地域とのつながりというところに影響が与えられていないかということを少し心配しておりまして、市民のほうからもそういう声がたくさん来ましたので、実際ここでお伺いしていきたいなと思います。 ではまず、小浜美郷小学校への統廃合についてですが、4校を統廃合しまして、そして小浜美郷小学校が開校したのですが、その効果、そして課題の検証結果についてお伺いしたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 小学校の統合については、平成16年の小浜市教育施設等研究委員会からの答申を基に東部4小学校を統合し、平成31年4月に小浜美郷小学校が開校いたしました。 統合により、一定数の学習集団の中でお互いに切磋琢磨し、さらに自己を高めていく環境が整備されたことで、ダイナミックな学習活動の実現など、その効果は教育活動全般において見ることができております。 特に、学習面では、直近3年間の全国学力・学習状況調査において、学力調査では令和3年度は県および全国平均を、今年度は全国平均を上回る結果となっております。また、学習状況調査では、「今住んでいる地域の行事に参加している」「地域や社会をよくするために何かしたい」という質問事項に対して、県や全国よりも高い数値を示し、これは地域との新たなつながりが子供たちに好ましい形で形成されてきている結果と捉えており、子供たちが日々の学校生活の中で様々な統合のメリットを享受できているものと考えております。 また、財政面では、統合により、施設の維持管理費、学校運営費などにおいて、統合前と比較して縮減を図ることができている一方で、通学区域が広域化したことにより、児童の通学手段を確保するためのスクールバスの運行費用が必要となるなど、新たな財政上の課題も出てきております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 今のですと、小浜美郷小学校単体というよりは小浜市全体でのそういった学力の状況評価だと思うのですが、こういう学校単位でのメリットであったりとか、例えば今のスクールバスの課題の部分というものはよく理解はできます。 最初に述べましたように、大事なところが、地域コミュニティーとの関連性の部分の課題というものを私自身は今回念頭に置いて質問をしていきたいと思うのですが、問2としまして、統廃合の課題と、関連する地域の課題についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 学校と地域との関わりについては、4地区の皆様に小浜美郷小学校のふるさと学習などに積極的に御支援、御協力をいただいており、地域と学校が一体となった学校運営に加え、小学校区が広域となったことにより、児童の活動範囲が広がり、地域と子供たちとの新たな結びつきが生まれてきております。 一方、統合前に参加していた各地区の敬老会、ふるさと祭り等の4地区全ての年間行事に学校として参加することが難しい状況であることは、地域の皆様に御理解をいただいております。 こうした中、各地区のまちづくり協議会等では、様々な地域事業を企画・実施いただき、児童が参加しやすい取組が進められております。 例えば、遠敷地区のまちづくり協議会が本年6月に鯖街道踏破体験事業を企画・実施し、小浜美郷小学校5年生児童に参加を募り、48名の児童が参加して大変貴重な体験ができたとの感想を聞いております。 このほかにも、松永地区のいきいきふるさと塾や国富地区のこうのとり活動など、地域と学校が連携し、地域行事等への参画やふるさと学習体験が進められているところでございまして、今後も小浜美郷小学校は4地区からなる特色ある学校として、各地域との結びつきを深め、地域とともに歩む学校となるよう期待しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 今説明がありましたが、実際ふるさと祭りなど、私もここ2週間ぐらいの間で各地区を回らせていただきましたが、ふるさと祭りへの参加者の減少というものは各地区見られましたし、実際、運動会が不開催となったのが4地区中3地区でありました。 この中で様々な声があるのですが、ちょっとお時間もありますので、一つ、地域から提案があったのが、やはり小浜美郷小学校区の中で4地区合同の運動会ができないかなどのような、具体的に地域コミュニティーのほうも維持できるような仕組みというものを、学校と地域コミュニティーのほうでしっかりと考えていただけないか、そういうお声もありました。様々あったのですが、今回はその一言になかなか集約されているのかなと思いますので、そういった形で、地域コミュニティーの保持というものもしっかり考えていただければと思います。 この3問目の統廃合の計画についてですが、質問したいと思うのですが、時間的に厳しいかなと思いますので、この統廃合計画については申し訳ありません、通告しておりますが飛ばさせていただきまして、問4のほうに移らせていただきます。 人口減少社会における教育の課題について伺っていきたいと思います。 人口減少の社会が今到来している中で、こういった今の統廃合と地域コミュニティーの問題以外にも様々あると思うのですが、学校統廃合が進められている、こういった社会の中で今後の学校教育の方針についてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 教育長、窪田光宏君。 ◎教育長(窪田光宏君) それでは、お答えいたします。 人口減少社会におけます教育の課題は大きく二つあると捉えております。 一つは、小浜市が将来にわたって発展していくために、これからの時代に求められる人づくりのデザインとその取組を学校と地域、家庭で共有すること、もう一つは、人づくりの取組と並行しまして、学校統合を含めた今後のよりよい学習環境の在り方を整理し、その実現を図っていくこと、この2点であるというふうに捉えております。 人口減少時代における本市の教育が目指す人づくりにつきましては、令和2年に策定いたしました教育に関する大綱の中で、目指す人間像として、「ふるさと小浜を愛する心を根幹に、「志」を持って、学びを人生や社会に生かしていく人」「自分でものを考え、自分で決断できる力を身につけ、未知の状況にも立ち向かっていく人」「多様な人々と協働して、困難な課題を乗り越えていく人」の三つを掲げておりまして、そのために育むべき資質・能力といたしましては、「郷土を愛する心」「キャリアデザイン力」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」「自己調整能力」「情報活用能力」「各教科等で育む資質・能力」の七つを示しております。 これらの資質・能力は、決して根なし草の資質・能力であってはならないと思っておりまして、子供たちが、自分が生まれ育ってきたこの小浜市の未来と関わらせて自己の生き方を考え、豊かな人生を生きていけるように、生涯にわたって生かされ、発揮されるべき資質・能力であると考えております。 このことから、特に七つの資質・能力のうち「郷土を愛する心」と「キャリアデザイン力」この二つの資質・能力につきましては、子供たちが、例えば人生の様々な岐路に直面したときに、育んだ七つの資質・能力をどのように、どこで生かしていくのかを自分できちんと方向づけることができるよう、全ての資質・能力の根幹に位置づく資質・能力として、その育成を最も大切にしております。 具体的には、ふるさと教育とキャリア教育を一体的に推進していくことを重視しておりまして、学校では、子供と地域のつながりをキーワードに教育課程を編成し、多彩な学習活動を展開しております。 例えば、地域の方々との世代間交流学習というものがございます。これは異なる世代の人々と良好なコミュニケーションを取り、協働するスキルを育む大切な学習活動であるというふうに位置づけておりまして、市内全ての学校で実施されております。 こうした学習活動を通して育まれる子供たちのコミュニケーション能力というものは、人口減少時代の地域社会全体の共生を促進し、また世代間の連帯感を築いていくことにもつながるというふうに考えております。 このように考えますと、人口減少時代を生きる子供たちのために整備すべき学習環境の一つとして、学校と地域の連携というものはこれまで以上に重要になってくるというふうに捉えておりまして、地域に開かれた教育課程の実現が一層求められるというふうに認識しているところでございます。 教育委員会といたしましては、学校の統廃合をこれから考えていく際におきましても、この視点は大切に持ってしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに思っているところです。 そして、「明日の小浜を創るのは自分たちだ」と思う若者、あるいは「志を果たしていつの日にか帰らん」というふるさとの歌詞がありますが、「志を果たして」ではなしに「志を果たしにいつの日にか帰らん」と思う若者が、この先一人でも多く育っていくように、学校や地域の人づくりの取組を支援していく所存でございます。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) まさに、少子高齢化の社会の中で何よりも大事なこととして、今おっしゃったように、地域との交流の中で、やはり地域の人々が人づくりにも大切な要素であるということがあるのではないかなというふうに、今聞きながら思っております。 ふるさとという歌の歌詞で、教育長にはそこに乗せて思いをつづっていただきましたが、やはりその歌詞を見てみましても、「兎を追う」とか、地域の中で暮らしていく。子供たちを本当に今、地域内でなかなか見ることが少なくなっている。そういった部分でも、先ほどから言っていましたように、地域コミュニティーと教育が手を携えながら一緒に子供という人をつくり、そして人が我がまちをつくっていくというふうな好循環を生んでいく必要があるのかなと思いますので、このあたりも少子化の中で教育、特に小浜だからできる教育を目指して、今後もよろしくお願いいたしたいと思います。 では、3問目の質問に移っていきたいと思います。 まず、市民の足の確保に向けた公共交通の在り方について。 これも市民のある方から、こういう現状を杉本さん知っていますかということで、あるとき、今タクシーが予約できないという状況を御存じかということで聞かれました。私、正直それを知らなかったので、その方に、「いや、すみません、知らなかったです」というふうに答えたのですが、知らないならぜひ皆さんに共有していただきまして、そして公共交通の在り方についてしっかりと議論をしてもらいたいという御意見がありましたので、今日、この3問目に少し入れさせていただきました。 まず、今、市民の足の確保ということでデマンド交通システムの実証実験に以前取り組まれたと思うのですが、この後、デマンド交通システムを実装していくことについてお伺いしていきたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 近年、人口減少やマイカーの普及によりまして公共交通の利用者数は年々減少しております。一方、車を運転できない高齢者の方や中高生などの日々の移動手段として、公共交通の重要性は今後ますます高まるものと考えております。 この状況を踏まえまして、本市の公共交通の現状やニーズ、課題を整理し、あるべき将来像と今後の取組の基本方針を示すために、市は令和4年6月に小浜市地域公共交通計画を策定いたしました。本計画では、目指す姿を「まちを育み、暮らしを支える公共交通」といたしまして、四つの基本方針と19の取組施策を定めております。 デマンド交通システムにつきましては、本計画の取組施策のうち「ネットワークの効率的な確保」「お出かけを便利にする補完的な交通手段の検討」を基に、令和4年10月から12月の3か月にわたり、市内の一部地域で実証実験を行っております。 この結果を基に、社会的受容性・事業運営・経済性の三つの観点から検証を進めておりまして、利用者のニーズに応えられるような運行体制や運行費用に対してどのような効果があるのかなどの課題につきまして、実証データを分析しながら福井大学の教授を交えて議論をしているところでございます。 今後は、事業者からのヒアリングや地域住民との意見交換を進めながら、より地域に合った公共交通システムの在り方など、方向性を取りまとめて、公共交通会議等の場でお示ししたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) その方からも質問があったのですが、デマンド交通システムの実証実験の後、どのような結果だったかということ、今まさにそういったことの検証をされている状況だと思いますので、今後、市民のほうにもその結果をしっかりと公開していただくということでしたので、しっかりとそういったことも共有していただきまして、そして、この運行の体制とか費用というものが絡んできますので、なかなか簡単なことではないのですが、このあたりも市民のほうにもしっかりと理解いただいて、急いで何かができるということでないということをしっかりと伝えていっていただければと思います。よろしくお願いします。 では、先ほど直接的に話がありましたタクシーの運行状況などもあるのですが、タクシーなどの民間事業者への支援と連携について、どのようなことをされているかお伺いいたします。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 タクシー等の民間事業者の現状でございますが、市内交通事業者は新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりまして、タクシー需要が減ったことに加え、高齢化による退職などにより乗務員は減少しております。 しかし、今年5月に新型コロナが感染症法上の5類に移行したことによりまして、タクシー需要が徐々に回復してきたにもかかわらず、コロナ禍でタクシー会社を辞めた乗務員の多くが戻ってこないなど、現在、乗務員の不足が深刻な問題となっております。 既に、市内の交通事業者では、タクシー予約に応えられない事態や、市内交通事業者2社のうち1社は午後8時以降の業務を取りやめるなど、タクシー業会を取り巻く状況が厳しくなっておりまして、利用する市民の日常生活にも影響が出ているところでございます。 この現状を踏まえ、去る11月13日、「乗務員不足解消は、個々の交通事業者の努力だけで改善することは限界に来ている」といたしまして、市はタクシー業会から乗務員確保に関する支援の要望を受けたところでございます。 このため、北陸新幹線敦賀開業が間近に迫る中、市は乗務員不足解消に向けて至急対策する必要があるとして、タクシー事業者が行う新規採用者の2種免許取得に要する経費の一部を支援するための予算を今期定例会に提出させていただいたところでございます。 市といたしましては、タクシー事業者の自助努力と併せまして、スピード感を持って必要な支援を実施し、事業者と連携して市民の移動手段を確保してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
    ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 私もここ最近、タクシー事業者さんのほうも回らせていただきまして、その自助努力の部分で広告を入れられたりと、様々な取組をされていました。 やはり、なかなかタクシー運転手さんの業務というものとか、あとお給料というものが明示されにくいというのがあったのですが、そのあたりも今しっかりと事業者さんも取り組まれていくということですので、今おっしゃったように、市からの補助と事業者さん側の自助努力、両方が進むように今後ともよろしくお願いします。 それでは、最後ですが、ライドシェアという言葉が最近よく出ております。今日も新聞で限定ライドシェアの導入ということがありましたが、ライドシェアなど、地域に適した安心・安全な公共交通への考えについてお伺いしたいと思います。 ○議長(藤田靖人君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 コロナ禍の影響によりましてタクシーの需要が減った影響で、全国ではタクシー乗務員がコロナ禍前より約2割減少いたしておりまして、都市部および地方部でもタクシー不足が深刻化しております。 このため、観光地のインバウンド対応のほか、地方部での地域交通の担い手不足の解決策として、一般ドライバーが有料で顧客を送迎するライドシェアの導入について、政府や関係省庁で議論が加速しております。 しかし、ライドシェア導入をめぐっては、道路運送法の改正または新法の整備、乗客の安全の確保や事故による最終的な責任の所在など課題があるほか、地方の移動手段を担うタクシー事業者存続への影響も懸念されております。 本市においても、市民の多様な移動手段を持続的に確保する観点から、ライドシェアなどの新たな移動手段の議論は必要と考えておりますが、タクシーは本市にとって今後もなくてはならない重要な交通手段でございます。 市といたしましては、ライドシェアに関する法改正やタクシー旅客運送に必要な2種免許の規制緩和の検討、さらにタクシー業会との調整など、政府や関係省庁の議論を注視しながら、今後も安心・安全な公共交通について研究してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(藤田靖人君) 5番、杉本和範君。 ◆5番(杉本和範君) 時間が来ましたのでこれで終わらせていただきますが、ぜひこういった本市に適しました移動手段を確保していただきまして、市民の暮らしを守っていただければと思います。 すみません、時間が過ぎました。よろしくお願いします。 以上です。 ○議長(藤田靖人君) 休憩いたします。午後は、1時再開いたします。                           午前11時46分休憩                           午後1時00分再開 ○副議長(牧岡輝雄君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開いたします。 3番、上野一君。 ◆3番(上野一君) 新政会の上野一です。議長のお許しが出ましたので、通告書に従いまして、私のほうから、今回は地域農業の現状と課題(水稲)について、また問1から問4に関しまして、詳細に質問をいたします。 まず、御飯に、また米粒に対する私の思いから入りたいと思います。 私が子供の頃、朝食・昼食・夕食--朝御飯、昼御飯、夜御飯ですけど--必ず食べ終わった後に、お茶碗に少しの御飯粒が残っていたんです。行儀が悪い典型でした。それを見て私の両親がよく言った言葉が、もったいない、米粒残してどうやと、百姓の子かと、よく叱られました。小さいながらにも、何で1粒ぐらい残して怒られんなんと、ずっとそのように思っておりました。 恥ずかしい話、うちも米を作っておりますので、親父から私が40歳を過ぎて全部任されました。そのとき初めて、小さいときに両親から注意を受けたことの本当の理由が分かったような気がします。 お米作りは愛情なんです。作っている生産者は、一粒一粒に本当に愛情を込めとる、そういう思いで作っておるということがやっと分かりました。昔も今も、これからも、生産者はその気持ちが揺らぐことはございません。 しかし、現実はどうでしょう。農業を取り巻く情勢は大変厳しく、農業者の高齢化、若い担い手不足等の問題が深刻さを増しております。近年では、肥料・農薬・資材、また令和になってから燃料等も高騰し、本当に厳しい状況でございます。 私が前回、9月に一般質問で質問しました獣害の影響、これも大であります。獣による被害は大きく減少しているとの報告をいただきました。確かに数字的には減っております。 生産者の話を聞いていますと、依然として獣による被害が後を絶たないと、深刻さを増しておると。今まででしたら、山の所にある田んぼが獣害でやられとったと。ところが今、2キロメートル、3キロメートル、遠い所から川を伝って荒らしに来る。また、川の中の雑木の中に巣を作って、そこから行っとるというようなこともお聞きしました。本当にこういった問題は深刻だと思います。 また、私はふだん各地区を巡回しています。そうすると、本当に田んぼとしてまだ大丈夫な、というのは、面積が広い、作りやすい環境、そういった所でも耕作していない田んぼをよく見かけるんです。 話が長くなりましたが、それでは問1について質問をいたします。 小浜市においての水田面積、水稲不作付地の状況を伺います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 産業部次長、田井君。 ◎産業部次長(田井隆行君) お答えいたします。 農業者から提出されます営農計画書によりますと、本市の水田面積は、令和3年度は1,367ヘクタール、令和4年度は1,370ヘクタール、令和5年度は1,367ヘクタールとなっております。そのうち、主食用米や家畜用の飼料用米、輸出用米や酒醸造用玄米などの水稲作付面積は、令和3年度は965ヘクタール、令和4年度も同じく965ヘクタール、令和5年度は962ヘクタールとなっております。 また、平成20年度の水稲作付面積は969ヘクタールとなっており、作付面積自体は15年間で大きな変化はありませんが、その内訳を見ますと、主食用米は平成20年度の968ヘクタールから令和5年度は820ヘクタールに減少し、それに代わって飼料用米や輸出用米の生産が拡大しております。 野菜や果樹など水稲以外の作付は、令和3年度は135ヘクタール、令和4年度は137ヘクタール、令和5年度は136ヘクタールであり、作物が植えられていない不作付地につきましては、それぞれ266ヘクタール、273ヘクタール、269ヘクタールで、最近の3年間では大きな変化はございません。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 3番、上野一君。 ◆3番(上野一君) 今、理事者の答弁によりますと、水田面積は変わらない、また水稲作付面積も15年間はほぼ同じということでございます。また、不作付地も大きく変わっていないとのことでありました。それに主食米が減少し、それに代わるものとして、飼料用米・輸出用米の生産が拡大しているというような答弁でございました。 確かに不作付地--1年以上放置してある、田んぼですね--これが266ヘクタール、また273ヘクタール、269ヘクタールと、ほぼほぼ直近の3年間は大きな変化はないということです。しかし、私が注意しているのがそこなんですね。数字上では266ヘクタール、一体どれぐらいの面積なのか、想像がつかないわけでございます。 この面積は、国富平野、太良庄の平野、これを合わせてもまだもう少し大きい面積、それが作られていないんですね。広い国富平野、太良庄平野を合わせても、まだもう一つ大きい。ここにやはり問題がある、そのように思います。やっぱり集約、集約と今やっていますけど、なかなかここを解決していかんことには前に進まないと、私はそのように思っております。 また、その原因は何であるのかも調査をする必要がございます。そういった場所をなくし、農地を守らなければいけない。水田がある地区において、水田を守ることが地域を守る、すなわち地域が活性化するということであります。 現在、多面的事業活動など、地域の活性化に大きく貢献しております。また、事業の継続・強化が必要でございます。不作付地を、水稲から今はやりの農産物、そういった作付へと移行する対策も必要かと私は思います。 それでは、問2の質問です。農業経営の強化促進事業について伺います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 産業部次長、田井君。 ◎産業部次長(田井隆行君) お答えいたします。 農業経営基盤強化促進事業では、認定農業者制度による担い手の確保や農用地の利用集積、圃場の整備に取り組んでおります。現在、本市の認定農業者数は21法人を含む51名ですが、本市におきましても高齢化などによる担い手不足は大きな課題となっており、宮川地区や松永地区の生産法人では積極的に若手従業員の確保に努めているほか、近年は国富地区や中名田地区におきまして新たな法人が設立されるなど、各地域で農業従事者の確保に取り組んでおります。 また、東京や大阪で開催されます就農フェアにおきまして、小浜での就農を希望する人材を募集しているほか、地域おこし協力隊制度を利用した農業研修事業を行っており、積極的に就農者を募っております。 本市の認定農業者への農地の集積面積につきましては、令和4年度末時点で56.7%となっており、そのうち地権者から貸し出された農地を認定農業者などにまとめて貸し出す農地中間管理事業を活用した面積は51%となっております。 飯盛地区と宮川第2地区では、担い手への農地集積と併せて、整備区域内の農地全てに農地中間管理権を設定することで地元負担金がかからない農地中間管理機構関連農地整備事業によります圃場整備を行っており、中名田地区におきましても、この事業を活用した圃場整備を目指して準備が行われております。 また、野代区では、農地中間管理事業によります集積に伴いまして交付されます地域集積協力金を活用しまして、圃場内にあります畦畔ブロックを取り除き、区画を広げる農地耕作条件改善事業を実施しております。 その他、複数の地区におきましても、圃場整備を念頭に農地中間管理事業によります担い手への集積が行われているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 3番、上野一君。 ◆3番(上野一君) 農用地の利用集積、圃場整備事業等、計画的に取り組むということでございます。また、今後も地域拡大・圃場整備を推進していくべきと私は思っております。 認定農業者への農地集積は、55%でございます。残りの45%についての状況を調査し、今後その場所が集約の見込みがあるのか、できないのならその利用を調べてみる、そういったことも今後はしていくべきかなと、そのように思っております。やはりそこを押さえないと対策案は前に進まないというようなことでございます。 また、大変喜ばしい答弁で、国富地区においても中名田地区においても新たな法人が設立されたということでございますので、こういった法人がいろんな地区で立ち上がれば、また地域も活性化すること間違いございませんので、この方面に対しても情報の発信等、理事者のほうからまたよろしくお願いします。 話を認定農業者に戻します。 この制度は、食糧管理制度の廃止から自由化が進み、米価の下落等により農業経営が悪化したのが背景となっております。また、認定農業者は農業で収入を確保し、経営を続け、食料を確保する役目を負っております。そのためには、地域の水田を集約し、面積を拡大し、効率化を図り、経営していくことを目的としております。 冒頭にも言いましたが、今日では、米価の下落、肥料・農薬・資材・燃料費の高騰、農業機械の価格の高騰など、費用の増大により経営が一段と厳しくなっております。認定農業者制度を進めたからには、食料を確保する意味も含め、それを支援する義務があると私は思います。 それでは、問3の質問でございます。農業従事者への支援方策について伺います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 産業部次長、田井君。 ◎産業部次長(田井隆行君) お答えいたします。 農業従事者への支援につきましては、毎年実施しております認定農業者などを対象としましたアンケート調査による要望に基づき、経営や栽培に関する研修などを実施しております。 また、認定農業者などへの機械や設備導入に係る補助事業は要望の声が高いですが、昨年度より、過剰投資にならないよう計画的な機械導入を支援するため、小浜市・嶺南振興局・JA福井県・日本政策金融公庫などによるサポートチームで個別相談会を実施しております。 新規就農者や地域おこし協力隊制度による就農希望者につきましては、さきに述べたサポートチームによる定期的な就農状況の確認や活動状況報告会のほか、必要に応じて視察研修などを行っております。 さらに、今年度から3年間の計画で、主たる認定農業者と小浜市・嶺南振興局・JA福井県で小浜市低コスト米生産実証コンソーシアムを結成しまして、専門家の指導の下、現在1俵1万円以上する米の生産コストを9,600円以下とする政府目標を目指す取組を実施しております。この事業では、主食用米の生産に要する経費を算出しまして、全国の平均データと比較することで、生産コストの見直しや生育過程の各時期の生育調査と土壌分析を通じまして、科学的に生産量を分析することで、米生産のコスト削減と収量アップを目指しております。 このような取組を通じまして、嶺北より低い嶺南の面積当たり生産量の原因などを明らかにするとともに、天候と稲の状態を踏まえた適期・適量の施肥や農薬散布を実施することで、輸出等の新たな市場にも対応できる低コスト生産を実現し、生産者の安定的な経営につなげたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 3番、上野一君。 ◆3番(上野一君) 認定農業者への研修やデータ分析、また相談機能などをしっかりと果たし、進めているということでございました。やはりこれは大事なことでありまして、知識がないとこれからの農業というのは勝ち抜いていけませんので、特に法人化された会社経営の人はいろんな情報も欲しいと思っておりますので、よろしくお願いします。 また、JAを含め、関係機関とスクラムを組み、今後とも継続していくべきであります。 支援についてですけど、もう少し違う角度から見てみますと、全ての農業従事者に対して--法人・個人でございます--米価が上がらなければ、どうするか、米の価格がなかなか上がらないということで。当然そうすると、肥料・農薬・資材・機械・燃料等に対しての支援を拡大するということでございます。これは単純なことでございます。 また、国・県の補助事業もたくさんある中、小浜市としてはどれがメリットがあるのか、それを見逃さず情報をキャッチし、生産者に、より早く正確に発信する、また補助金等の範囲の拡大、こういった角度からの支援策も重要ではないかと、そのように私は思っております。 例えば、機械は新規購入時だけ、計画によって、国・県、また市の補助がございます。次に機械を購入するには、さらに作付の面積を増やし、そしてまた補助金申請するといったような流れではないでしょうか、今。しかし、大型化、法人化していると、機械も我々が乗っているような400万円、500万円ではございません。何千万円します。それを、各償却期間があるんですけど、どれだけ丁寧に乗っても、やはり損耗するものでございますので、各パーツ、それか、本体自体が次の七、八年たつと使い物にならないというのが現状であります。 このことからも、国・県の支援策以外に、市としても各市町の支援策を見て、それに準じた支援策ではなしに、小浜市独自の支援策を実施してアピールするべきかと、私はそのように思っております。 それでは、最後の問4の質問についてでございます。米の消費拡大の戦略について伺います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 産業部次長、田井君。 ◎産業部次長(田井隆行君) お答えいたします。 農林水産省によりますと、主食用米の国内の需要量は、20年前の平成14年は895万トン、10年前の平成24年は781万トン、直近の令和4年は691万トンと減少傾向であり、コロナ禍が落ち着き、外食用の業務用需要が回復する見込みはあるものの、全体の傾向として主食用米の需要拡大は難しいのが現状でございます。 一方で、家畜用の飼料用米や輸出用の新規需要米の生産が拡大していることから、これらの生産を増やすとともに、県内で栽培されている従来の品種だけでなく、新たな品種を複数の農家で栽培し、全国の米流通業者と出荷契約するなど、今までの生産流通に捉われない新たな米生産を組み合わせながら、全体として米の消費拡大につなげたいと考えております。また、世界的な環境意識向上から、有機農業など環境に配慮した農業生産への関心が高まる中、有機米や特別栽培米には高い需要があり、そのマーケットは国内だけでなく海外にも広がっております。 本市におきましても、例えば環境に配慮して生産したお米をブランド化するなどの新たな取組を支援することで米の消費拡大を行い、農業者の所得確保と稲作農業の体質強化を図っていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 3番、上野一君。 ◆3番(上野一君) 問1の答弁にもありましたが、主食用米の需要量は減少傾向であり、飼料用米や輸出用米の新規需要米の生産が拡大しているというような答弁でありました。 私が懸念しているのが、飼料用米などは、条件をクリアしないと、満額の補助金は出ないということですね。天候や獣害等により収穫が減少した場合、補填も十分に対応がされないのが現実であります。それはなぜかというと、飼料用米というのは補助事業のため、なかなか保険等ではカバーできないというように生産者の方からうかがっております。 新たな品種を栽培し、全国の米流通業者と出荷契約する、環境に配慮した米をブランド化するなど新たな取組に支援し、消費拡大を行うというような答弁でございました。これは非常に大きい意味がありまして、大変重要な戦略だと、そのように思っております。 やはりその部分を強化してほしいなと思いますし、また、全国の流通業者と出荷契約を結びとありますが、大手菓子メーカーなどの米を扱う業者などにも発信していくべきかなと、そうすると面白いかなと、そのように思っております。というのは、1次産業から6次産業化に取り組むようなことも、大きく言えば消費拡大に向けての戦略かと考えます。とにかく小浜にこだわる、小浜の米にこだわるということでございます、私の思いは。 異常気象というんですか、この夏も大変暑い、雨が降らない夏でございました。しかし、小浜市の1等米比率は85.5%、これは嶺南で一番でございます。やっぱり水の流れる設備、パイプライン等が普及しとるのも一つの要因かと思いますけど、小浜米は、1等米は良いということでございますね。それに、何といっても一番の魅力は、小浜の米は最高にうまい米でございます。 若狭路博2003のときです。実は、食のまちづくり政策幹、中田さんの御尽力で、小浜の米と京都の大手外食チェーンのオーナーとの縁を結んでいただきました、これ20年前ですね。それがいまだに続いております。理由は一つであります。小浜の米がおいしいということでございます。 今の理事者の説明の中で、市内認定農業者の方も、こだわりの米を生産し、情報の発信におのおの努めておられますが、集約して、小浜米として情報の発信を強化すべきだと、私はそのように思っております。 そこで、私の提案でございます。 毎年、食文化館で、市内の全保育園児の年長さんを対象としたキッズ・キッチンを開催しております。これは、日本型食生活の重要性を伝えるというようなことでございます。こういった取組は本当にすばらしいことで、その延長ではございませんけど、現在も市内小・中学校11校において、自校方式100%、また栄養価の高い七分づきの米を提供しています。自校方式100%というのは、その校内で炊いたお米を提供しとるということでございます。 話が長くなりましたが、現在提供している保育園、小・中学校のほかに、私立保育園、託児所、福祉施設、各イベント開催時などに向けても米を通年提供するなど計画し、またそれを慎重に精査し、実行していくように、私は提案をします。小浜米のすばらしさを子供のときから分かってもらうことが、ひいては消費拡大につながるからでございます。地味ではありますけど、今、食文化館等でキッズ・キッチン--中田政策幹がやっておられますけど--これは本当に大事なことでございます。 最後に、お米大好き人間を紹介させていただきます。 ちょっと見にくいかもしれませんけど、12月3日、福井新聞に大きく記載されております。--区の----君でございます。 彼も当然キッズ・キッチンの体験者でございまして、卒業生ですね。そこで両親がしっかりと日本食に対して勉強して、また保育園から帰って、自炊で釜炊きですね、おいしい米を炊いて、笑顔で食べているというように母親から写真を見せられました。彼は、今はこうやって、ラガーマンですから大きいんですけど、その当時の写真を見せていただきますと本当に小さい子供で、女の子みたいなかわいい彼でした。その男の子が、今ではがたいのごついラガーマンです。しかも、名門天理大学のレギュラーポジションです。スクラムを最前線で相手と組み合う、一番ハードな場所で彼は戦っております。 お母さんが言われるには、本当に御飯が大好きで、練習後、また試合後には、本来の時間じゃないのに、おにぎりを必ず腹いっぱい食べるらしいです。彼をつくり上げた根源が御飯であるということでございます。小さいときから大好きだった御飯、米を食べて努力し、不撓不屈の精神を身につけた----君でございます。 お母さんからのメッセージを預かっております。 この一般質問で、消費拡大どんなんやというような話をしていましたら、「一ちゃん、必ずこれを言ってください」と、「米がどんなに体を大きくしてくれるか。また、米は我々にとって必要不可欠なんだ」と、それを必ず伝えてくれというメッセージを預かってきました。今、報告させていただきます。 最後に、記事の一部分を読ませていただきます。 見出しが、「がん克服、不屈のタックル」。 小浜市出身、尊敬する父と同じ東高校でラグビーを始めました。 「強いチームでやりたい」と天理大に進むと、高校時代は約30人だった部員は約170人もいました。自信があったタックルは同級生にすら歯が立たず、「打ちのめされた」と。だからこそ夜遅くまで頑張ったというようなことでございまして、レギュラーが着る黒いジャージーをつかんだのが大学2年の秋ということでございまして、それと同時期に左の頬から鎖骨までが腫れ、病院で医師から悪性のがんと告げられたそうであります。監督ら一部にだけ病気のことを伝え、リーグ戦には出場しました。たしか全日本で決勝まで進んだかと思います、このとき。 しかし、約10か月後の昨年の秋、脾臓への転移が判明しました。体重が15キログラムほど減ったと。2度目の闘病生活は半年間。145キログラムを上げていたベンチプレスは100キログラムも無理。それでも「もう一度、黒のジャージーを着たい」と走り込みや筋力トレーニングを重ね、僅か2か月で体重と筋力を戻し、大学最後のリーグ戦で背番号1を勝ち取ったと書いてあります。 これも母親いわく、小さいときからキッズ・キッチンで楽しく勉強して、そして米が好きになり、米を食べてこのようになったと聞いております。 だから私は、米の必要性を改めて伝え、一般質問を終わります。 ○副議長(牧岡輝雄君) ここで、5分程度休憩いたします。                           午後1時35分休憩                           午後1時40分再開 ○副議長(牧岡輝雄君) 再開いたします。 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) 1番、浦谷梨華子です。議長のお許しをいただきましたので、発言通告書に基づき、資料を用いながら一般質問をさせていただきます。 本日は、築40年以上の市内小・中学校のトイレ環境を中心に質問いたします。よろしくお願いいたします。 初めに、この質問をするに至った経緯をお話しさせていただきます。 今年8月、私の元に小学生の保護者からこんなお声をいただきました。 「小学校のトイレ問題について御相談があります。学校へは相談済みなのですが、小浜市はお金がないからできないと断られました。内容としては、娘の小学校のトイレが臭くて子供たちは排せつするのを家まで我慢していること、臭いがひどくない洋式トイレが休み時間には混んでいるため、休み時間内にトイレに行けないことがあるという話を、娘を含め子供たちから聞きました。この問題をほかの保護者に聞いたところ、たくさんの保護者が気にしています」というように、実際の子供たちの声をきっかけに、保護者の方がトイレ環境について、もっとよくならないのか悩んでおられる現状を知りました。 そこで、小浜市議会議員2名で、先月11月20日に築40年以上が経過している学校施設のトイレの現状を把握するため、雲浜小学校・西津小学校・今富小学校・口名田小学校・中名田小学校・加斗小学校・小浜中学校・小浜第二中学校へ視察に行ってまいりました。そこで感じたことを、この場をお借りして2点御報告いたします。 1点目は、トイレ環境の清潔度の差についてです。 同じ築40年以上経過している建物のトイレでも、掃除が行き届いていて使い方がきれいな状態のトイレは全体的にきれいですが、掃除のやり方や使い方によって汚れが目立つ学校がありました。 (写真を掲げながら)こちらの小学校のトイレの写真を御覧ください。 こちらの小学校では、児童数が少なく掃除が行き届かないため、1週間のうちに3日間、シルバー人材センターの方がトイレ掃除をしてくださっているとのことです。視察させていただいたほかの学校は、主に児童・生徒主体で掃除されているということをお聞きしました。 (写真を掲げながら)続いて、こちらの写真を御覧ください。ある学校では、特に低学年がよく利用しているトイレで排せつした後の流し忘れや便の付着が見られました。便器内の黒ずみが目立つ和式トイレもありました。 (写真を掲げながら)そして、さらにこちらの写真を御覧ください。ハイタンク式男子トイレの小便器には、尿がたまっている状態の便器や黄ばみがあるトイレが何基もありました。 2点目は、トイレの臭気についてです。 視察に行かせていただいた8校のうち、強い尿臭がしたトイレは4か所あります。強い尿臭がしたといっても、息を止めるほど臭いがきついということはありませんでした。ただ、保護者からの御意見があったトイレの場所の臭いはきつくなかったのですが、季節や気候によって臭いがきつくなる場合もあるのではないかと考えます。 ここで、各学校トイレの清掃など、日常の衛生管理の方法はどのように行われているのか、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 学校のトイレは、児童・生徒が学校生活の中で清掃を行っているほか、教職員や用務員、学校運営支援員も清掃を行うことで、日々衛生管理に努めております。 また、各学校のPTA活動においても、トイレを含む学校施設の清掃を実施していただくなど、保護者等の御協力により衛生環境が保たれているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) ある小学校の先生からお聞きしたことですが、「トイレ掃除の仕方を丁寧に指導するということに関しましては、教員に限界がありますし、時間にも制限があるため、なかなか浸透はしにくい状況です。 児童中心の美化委員会があり、「掃除の仕方をもう一度考えてみよう」ということで、いろいろ案を出してやっていますが、水をまいて終わっている現状であるとか、子供たちのトイレの使い方が悪いんじゃないか、例えば男子トイレでもう一歩前で用を足せばいいのに、後ろのほうで用を足してしまってこぼすという児童がいたり、女子トイレだと、トイレットペーパーがちぎれて下に落ちたまま、そのままにすることがあるということがありますので、トイレの使い方を児童全体で考えてもらう企画をして、実際に動いています」とおっしゃっていました。 学校レベルでトイレ環境をよりよくするために努力されていることは今回の視察で分かったことですが、それでも、特に小便器の黄ばみが残っているという現状があります。 少し余談ですが、私はトイレ掃除の際、酵素系漂白剤を使用したり、重曹とクエン酸を使用したりして掃除をすることで、便器の黒ずみや黄ばみが取れた経験があります。大人の手が入ってトイレ掃除を行う際に、トイレがきれいに保たれる新たな工夫をされると、子供たちのトイレの衛生環境はよくなるのではないかと考えます。 実際に児童から、用を足した後、小便器がすぐに流れないから不快だというお声をお聞きしました。(写真を掲げながら)そのハイタンク式男子トイレの写真がこちらです。この写真は、ある小学校のトイレでTOTO株式会社のハイタンク式が取り付けてあるとおうかがいいたしました。 TOTO株式会社のホームページを見ますと、「ハイタンク用・連立小便器自動洗浄システムは廃止となりました」と記されており、会社自体がその製品の製造をしていない状態だと考えられます。 ハイタンク式男子トイレの汚れがひどい箇所があり、衛生的な面に加え、現在使用しているハイタンク式男子トイレが故障する前に新しいものに交換することが必要だと考えますが、改修のめどはあるのでしょうか。 そして、排水ますに関する臭気について、ある学校の先生からこんなお声をいただきました。学校から排水ますまで距離があることに加えて、排水管の傾斜がついていないので途中で流れが止まることがある。水をたくさん流すとスムーズに流れていくが、止まると臭い。うちの学校では、水をできるだけ流して排水ますまでたまっているものを落としていくよう指示や指導をして対処している。 また、ほかの学校の先生からも、休み明けの月曜日の朝は、土日に水の動きがないため、下水の所がたまっているからか強いトイレの臭いがする。そのときには、水を大量に流して下水の臭いを解消しているとお聞きしました。 排水に関する臭気への今後の対応について、どのように考えておられるのか、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 一部の小学校の男子トイレには、現在もハイタンク式の小便器が残っております。 ハイタンク式は、天井近くに取り付けたタンクの水を一定の間隔で流すことで、全ての小便器を一斉に洗浄する旧式の仕組みであり、使用後すぐには水が流れないため、臭気などの原因になることが考えられます。 ハイタンク式については、これまで漏水や故障等が生じた際に、順次個別洗浄式への改修を行っており、今後も必要に応じて対応してまいります。 また、排水ますからの臭気については、長年の使用により排水管に蓄積した尿石など設備上の問題が原因と考えられることから、現地確認を行うなど状況を把握した上で、適切な対応に努めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) 今年10月5日の福井新聞には、避難所を意識して学校トイレの洋式化が進んでいるという記事がありました。この記事を少し御紹介いたします。 全国の公立小・中学校のトイレにある洋式便器の割合は、9月1日時点で68.3%だったことが文部科学省の調査で分かった。文科省担当者は「避難所にもなる学校で和式は使いづらいとの声があり、多くの自治体が置き換えに取り組んだ」と評価した。 調査は、校舎や体育館などにある児童生徒が日常的に使うトイレが対象。福井県は67.7%だった とあります。 学校は指定避難所となっております。 例えば避難所において、災害後、上水道・下水道の復旧が完了し、水洗トイレが使用可能になったときに大勢の避難者がいるとします。和式便器が多ければ、足腰の弱い高齢者や車椅子で生活されている身体障がい者にとっては和式トイレの使用が極度に困難となります。 そこで、小浜市内の小・中学校全体でのトイレの洋式化率をお伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 小浜市では、平成31年度から令和3年度にかけて、全ての小・中学校のトイレごとに最低1基、個室が4室以上のトイレについては2基を洋式とする方針で整備を行ったところでございます。 その結果、現在の洋式トイレの割合は、市内小・中学校全体では60%となっており、その内訳は校舎内では58%、体育館は76%でございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) 続いて、男女共用トイレについてですが、ほかの小学生の保護者の方、女性の方からこのようなお声をいただきました。地域の運動イベントで体育館横のトイレを利用したが、男女兼用で男性が立ち小便をしていたため、びっくりして扉を閉めた。トイレが終わるのを待っていた。同じトイレを子供も使っているので心配である。 実際に視察させていただいた8校の中に体育館横のトイレで男女共用トイレが幾つかありましたが、市内小・中学校全体の体育館の男女共用トイレの設置状況を教えていただけますでしょうか。また、地域住民からの要望を何か聞いておりますでしょうか。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 小・中学校の体育館トイレは、11校中、小学校4校および中学校1校において男女共用となっており、主に社会体育施設として利用される地域住民から、異性に気兼ねし利用しにくいなどの理由から、男女別トイレの設置の要望をお聞きしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) 平成28年4月に内閣府の防災担当が出している避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインにおいて、「トイレは、原則として男性用、女性用を区別し、女性用トイレを多く設置するとともに、建物内のトイレを優先して障害者、高齢者、女性や子供に使用させる等の工夫に努めることが必要である」と書かれています。 小浜市の小・中学校体育館のトイレは11校中5校が男女共用トイレとなっている現状、このままで避難所となったときに困ることはないのでしょうか。 さらに、先日の福井新聞の記事に、子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴の有無を確認する日本版DBSの創設に向けて動いているとありました。トイレに関して、男女が同じ空間に入ることができるとなると、盗撮の危険も考えられます。世の中や時代が変化していく中で、男女共用トイレのままで市民の方が安心して使えると思いますか。男女共用トイレでは、地域の多くの方が利用されると思いますが、数は足りていると認識されているのでしょうか。 そして、プライバシーへの配慮の面ですが、ある学校ではドアが故障した後からアコーディオンカーテンで代用していました。また、仕切っている部分の壁が剥がれかけていたり、ドア自体がないトイレがありました。 (写真を掲げながら)こちらの写真を御覧ください。ドアがなく、男性が排せつしている姿が直接目に入る状況、このままでいいのでしょうか。 そして、バリアフリー化に関しては、例えを挙げますと、ある小学校はトイレに手すりが一切ついておりませんでした。段差があり、トイレの通路が狭いところがありました。一方で、ほかの学校では手すりがついているところがあり、バリアフリー化が進んでいる学校もありました。 バリアフリー化について、学校によって格差があると思いますが、洋式化と男女のトイレを分けることに加えて、バリアフリー化を進めることについて検討するお考えはありますでしょうか。 学校施設における今後のトイレ整備についてのお考えをお伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育部長、谷君。 ◎教育部長(谷義幸君) お答えいたします。 学校のトイレにつきましては、児童・生徒、また保護者、地域の方々から、清潔で快適な環境を求める要望が強くございまして、トイレの改修を進める必要があるというふうに、こちらとしては認識をしております。 その中で、今議員もおっしゃいましたように、学校施設は災害時の避難所となることを踏まえますと、男女別トイレの設置やバリアフリー化への対応も必要と考えているところでございます。 こうしたことから、全小・中学校のトイレにつきましては、いま一度状況把握を行うとともに、国や県の補助制度などによる財源確保に努め、児童・生徒や地域の方々にとって使いやすいトイレとなるよう、整備・改修の検討を行っていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 1番、浦谷梨華子君。 ◆1番(浦谷梨華子君) トイレの整備に関して、前向きなお言葉をお聞きすることができ、自分も2歳の娘を育てている親として、子供たちのトイレ環境をよりよくする方向に持っていけるよう努めさせていただきます。 今まで触れてこなかったのですが、トイレの床について、児童や保護者からこのようなお声をいただいております。「トイレ掃除のときに自分の雑巾で床を拭いてくださいと言われて嫌だった。床が黒ずんでいることが不快に感じる。床の水はけが悪い。」 これに関して保護者から頂いた資料を御紹介します。 感覚的な清潔感と科学的な衛生性は異なります。湿式清掃の床は、水で流せばきれいになると感じる人もいるようですが、多くの場合、湿式清掃の床からは大量の菌が検出されます。これに比べて、便座から検出される菌は皆無に近いと言えます。 和式便器のまわりからは大腸菌が検出される場合も多く、それを靴で運んでいると推測される形跡も確認されています。 2012年のTOTOの調査によると、和式トイレの周りの床からは大腸菌が820CFU(シーエフユー)/平方センチメートル見つかっているのに対し、洋式便器の床から5CFU(シーエフユー)/平方センチメートルしか見つかっていません。不衛生な床を靴で踏み、教室に戻ることで菌を広げてしまう可能性が高まるのは問題です。「和式便器を1個残すことは、感染症リスクを残してしまうことにつながります」と記されておりました。 このことから、乾式化や洋式化を進めることが衛生管理の観点から大きな意味があると考えます。 さらに、学校のトイレ研究会事務局長の冨岡千花子氏は発言の中で、「1970年から90年代の和式便器の1回の洗浄水量は11リットルだったが、今一番節水できる最新の洋式便器は4.8リットルであるため、洋式便器に変えるだけで節水になる」とおっしゃっております。 (資料を掲げながら)こちらの資料を御覧ください。 熊本県あさぎり町検証データによると、小学校1校の累積水道料金が、改修前の平成28年度が29万1,321円、改修後の平成30年度では15万7,609円と、水道料金に関して約5割の削減ができております。 トイレを洋式化することは、今後を見据えて環境配慮の観点からも意義の大きいことだと考えます。 (資料を掲げながら)最後に、こちらの資料を御覧ください。東京都杉並区で行ったアンケートによると、「トイレに行くのを我慢していましたか」という問いに対して、「我慢していた」と答えた児童は18%、「たまに我慢していた」と答えた児童は33%と、半数の児童が「我慢したことがある」と答えています。トイレを我慢することによって起こる弊害として、便秘や過敏性腸症候群などの症状につながることがあります。 小浜市で、児童・生徒にトイレに関するアンケートを取ったことが今までありましたでしょうか。子供たちも市民の一人です。子供たちも小浜市に対して意見を伝える権利があると思います。 実際に私の元に届いた声はほんの一部にすぎません。ぜひ、子供たちの声を聴く体制を取っていただき、トイレの整備をする際には、実際の子供たちのお声を反映していただけると、教育の一環として、子供たちが自分の意見を小浜市に対して伝えるという経験、そして、その後トイレが整備されたならば、意見を言う大切さに子供たちは気づくことができると考えます。たかがトイレ、されどトイレです。 以上で、一般質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○副議長(牧岡輝雄君) ここで、5分程度休憩いたします。                           午後2時05分休憩                           午後2時09分再開 ○副議長(牧岡輝雄君) 再開いたします。 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 新政会の今井でございます。議長のお許しの下、発言通告書に基づきまして一般質問させていただきます。 ウクライナ危機に加え、パレスチナでも戦火が広がり、どちらも終息の気配が見えません。連日の痛ましい報道にも、ただ涙するしかないむなしさを覚え、一日も早い終息を望むばかりです。 今日で国会も会期末を迎えますが、パーティー券裏金問題での混迷がありますが、物価高騰の影響をまともに受けている市民の生活支援のための経済対策にしっかり取り組んでほしいと思います。新幹線の敦賀以西の進捗にも影響が出ないか心配しております。 今回は、1、子供の安全・安心について、2、住民の安全・安心のまちづくりについての2問をお聞きいたします。 まず、通学路とスクールゾーンについてお聞きいたします。私は両者とも同じと思っておりましたが、改めて両者の定義についてお聞きいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 通学路とは、児童・生徒が登下校に際して使用する道路として、集合場所から学校までの道路を指し、各学校が保護者や地域と協議した上で決定しております。 一方、スクールゾーンとは、地域ぐるみで児童等を交通事故から守る目的から、1972年春の全国交通安全運動において提唱されたもので、小学校を中心としたおおむね半径約500メートル程度を範囲とする交通安全対策の重点地域の呼び名でございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 平成24年、京都府亀岡市で登校中の児童と引率の保護者の列に軽自動車が突っ込み、計10人がはねられて3人が死亡、7人が重軽傷を負いました。令和元年、大津市では、歩道にいた園児の列に車が突っ込み、散歩中の園児2人が死亡し、園児11人と保育士3人が重軽傷を負いました。また、令和3年には、千葉県八街市で下校途中の児童の列にトラックが突っ込み、2人が亡くなり、3人が負傷いたしました。 警察庁のまとめによりますと、登下校中の事故で死亡したり重症を負ったりした児童、小学生の数は、平成28年から令和2年の5年間で908人、登校中で294人、下校中が614人と、下校中の事故が目立ちます。この数字は、死者・重傷者が出た事故だけの統計で、軽いけがや、けががなかった事故、中学生以上の生徒は含んでおらず、実際にはより多くの児童・生徒が事故の当事者になっていると思われるとあります。 通学路の交通安全の確保に向けた市の取組をお伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育長、窪田光宏君。 ◎教育長(窪田光宏君) それでは、お答えいたします。 議員仰せのとおり、通学路における児童・生徒が関係する交通事故は全国で発生しておりまして、通学路の安全確保は登下校時の児童・生徒の命に関わる最重要課題であるというふうに認識しております。 小浜市におきましては、通学路の安全確保に係る取組をより効果的に推進していくため、小浜市通学路交通安全プログラムを策定いたしまして、関係機関との連携・協力の下、特に次の2点につきまして留意しまして、児童・生徒の安全確保に努めております。 留意点の1点目は、通学路を取り巻く環境は常に変化しておりますため、最新の通学路の状況や危険箇所について未然の段階でしっかりと把握し、適切に対応していくということです。そのために、小浜市では、行政と関係機関で構成いたします通学路安全推進会議を設置いたしまして、随時会議を開催するとともに、会議のメンバーで現地確認を行って危険な箇所を把握するなど、情報の共有や連携の強化を図りながら、安全な通学路の環境整備に努めております。 留意点の2点目は、通学路の安全対策につきましてはハード面・ソフト面の両面で進めていくということです。 ハード対策といたしましては、小浜市通学路交通安全プログラムに基づきまして、グリーンベルトや無蓋側溝への蓋の設置などの安全対策整備に取り組み、一方、ソフト対策といたしましては、交通安全教育や通学安全ボランティア活動あるいは地域の方々の通学見守りなど、行政と学校・地域が一体となりまして総合的な通学路安全対策を進め、その充実を図っているところでございます。 特に、交通安全教育の充実に関しましては、各学校で交通安全教室を児童・生徒の発達段階に即して実施しております。安全に登下校できるよう横断歩道の渡り方あるいは公道での自転車の正しい乗り方などを体験を通して学ぶとともに、プロのスタントマンによる自転車と自動車の衝突時の再現を実際に見学することにより、自分の自転車の乗り方を振り返る学習などを行っております。 今後も、関係機関や学校・地域等と連携強化を図りながら、小浜市通学路交通安全プログラムに基づく様々な施策を進め、児童・生徒が安全に、安心して通学できるよう、安全対策の一層の充実に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 決めたことは必ず実行して、万全の危機管理をお願いいたします。 先日、読売新聞に取り上げられていましたが、日本自動車連盟JAFの調査では、信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとした際の車の停止率は、福井県は全国ワースト3位の26.7%ということです。県警では、取締りの強化と、ドライバーの緊張感を高め、横断歩道では歩行者優先の意識の徹底を図り、思いやりの心を浸透させたいとありました。 私たちも、被害者・加害者、両方ともにならないように十分気をつけたいと思います。 次に移ります。 通学路の危険といいますと、私たちはすぐ交通事故を連想いたしますが、通学路に潜む危険はそれだけではないと思います。市で考えている交通事故以外の危険とは何を想定されていますか、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育部長、谷君。 ◎教育部長(谷義幸君) お答えいたします。 通学路には、交通事故以外にも幾つかの危険性が潜んでいることが考えられます。 例えば、不審者により危害を加えられたり声かけにより誘拐されたりする防犯上の危険性、通学路上にあるブロック塀や外壁の倒壊、樹木の倒壊など構造物の瑕疵による危険性、道路の陥没や亀裂、無蓋側溝への落下などの工作物の瑕疵による危険性、雷・台風・積雪など自然災害上の危険性など、様々なケースが想定されます。 こうした危険性を未然に防止するため、市内の各小学校区におきましては、PTAや通学安全ボランティアの方々の見守り、また警察によるパトロール活動など、全ての小学校において児童が安全に通学できるよう御協力をいただいております。また、本市におきましては、小浜市通学路交通安全プログラムに基づき、関係機関とともに安全点検を行うなど、通学路の全般的な安全確保に努めているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 犯罪とか熊との遭遇など、昔は考えたことすらありませんでした。しかし、犯罪においては都会と田舎の垣根もなくなってきています。いつ、この静かな田舎町がその事件の現場になるか分かりません。風通しがよい、温かいつながりのある地域をつくることが重要です。 9月に鯖江市で、まさにおっしゃったブロック塀が崩れ、男児が骨折するという事故が発生いたしました。平成30年には、大阪府北部地震で登校中の女児が、倒壊したブロック塀の下敷きになり死亡するという痛ましい事故がありました。 そこで、市では通学路のブロック塀の安全チェックはどうされているか、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 平成30年6月18日に大阪府北部で発生した地震によるブロック塀の倒壊で、小学生と見守り隊の方が亡くなるという痛ましい事故を受け、全国的に通学路におけるブロック塀等の状況の調査が行われたところでございます。本市でも、平成30年度に各学校において通学路上のブロック塀の確認・点検を行い、それに基づき、教育委員会・道路管理者を含めた合同点検を実施したところでございます。 合同点検後における対応としては、倒壊のおそれのあるブロック塀については、所有者への注意表示、補修・撤去等の指導・助言を行ったところでございます。 その後は、2年に1回、ブロック塀の点検を営繕管財課と教育総務課が合同で行っておりますが、今年度においては、9月に発生した鯖江市の事故を受け、営繕管財課がブロック塀の点検を直後に実施したところでございます。 こうした点検を実施したことにより、市内で44か所であった危険と判断したブロック塀のうち、令和4年度末時点で13か所が除却や建て替えにより安全の基準に適合するものとなりました。残る31か所については、所有者に対し安全基準等の説明や、留守宅や空き家に対してはチラシを投函するなど、ブロック塀の安全確保を呼びかけたところでございます。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) その通学路とは、集団登校の場合の児童の集合場所から学校までを指すのか、家からその集合場所までの安全チェックはそれに含まれているのか、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) お答えいたします。 通学路の範囲については法律上定められているものはございませんが、文部科学省の捉え方は、集団登校における集合地点から学校までの道路区間をいうものでございます。こうしたことから、現在実施しているブロック塀調査では、子供たちの家から集合場所までの区間は対象外となっております。 しかしながら、今回の鯖江市の事故を受け、教育委員会では、各小・中学校に対し、地域住民やPTA等から地域における危険と判断したブロック塀の状況を聞き取り、必要に応じて経路の変更を行うよう、児童・生徒の安全対策の徹底を依頼したところでございます。 今後も引き続き、通学路をはじめ、総合的な通学安全対策の一層の充実を図り、児童・生徒が安全で安心して通学できるよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 大阪府北部地震を機に国は、指定された避難道路沿いのブロック塀の耐震診断を所有者に義務づけられるよう耐震改修促進法の施行令を改正いたしましたが、実施は努力義務、補助制度はあるものの所有者の負担で行うなど、簡単には進めない、また比較的大きなブロック塀が対象で、住宅などのブロック塀はカバーできない可能性があるとも聞いております。 建築年数との関係で、20年以上では約2割で倒壊の可能性があり、安全基準を満たしたブロック塀でも30年程度で劣化が進むとされ、昭和に設置されたブロック塀は、特に注意が必要と専門家は言っております。 小浜市における危険ブロック塀の改修・撤去に対する補助金制度の有無と申請件数・実績についてお伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 営繕管財課長、中山君。 ◎営繕管財課長(中山治和君) お答えいたします。 本市では、通学路を含む避難路に面した倒壊の危険性があるブロック塀等の除却または建て替えに対しまして、工事費用の一部を補助する小浜市ブロック塀等の安全対策事業を令和2年度から実施しております。 補助実績につきましては、令和2年度から令和4年度までの3年間で除却が12件、建て替えが2件あり、今年度につきましては11月末日までに除却が2件、建て替えが1件となっております。 補助制度の周知につきましては、広報おばまや市公式ホームページによって行っているほか、危険ブロック塀の所有者に対しまして、教育総務課との通学路合同点検時および木造住宅の耐震化促進を図る小浜市住宅耐震化緊急促進アクションプログラムの戸別訪問時にチラシの配付を行っております。 引き続き、制度の周知等を行いまして、通学路を含む避難路に面したブロック塀の安全対策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 危険なブロック塀の対策が進まない理由は、費用などいろんな問題があろうかと思いますが、補助金制度の周知に加え、ブロック塀の倒壊は、通学路のみならず、避難通路・救急消防活動にも影響があることを住民にも認識してもらって、防災意識を高めていくことが肝要です。大阪府北部地震の場合は、対象物件は法令違反で、危険性を専門家によってして指摘されていたそうです。 画竜点睛を欠くという言葉があります。やることはやっているが、最後の詰めが甘いということです。そうならないよう、通学路交通安全プログラムをはじめ、もう一度、安全は全てのことに優先するという言葉を再認識して、事に当たっていただきたいと思います。 次に、住民の安全・安心のまちづくりについてお伺いいたします。 11月8日の福井新聞の社説に「70年前の台風13号禍 若狭の惨状見つめ直そう」とあり、「70年前、嶺南地域に甚大な被害をもたらした台風13号について、小浜市を中心に惨禍を振り返り、災害について考える動きが相次いでいる。地球温暖化による気象変動で全国的に災害が相次ぐ今だからこそ、過去の惨禍を見つめ防災意識を高めたい」とありました。 まさに私自身、一般質問で幾度となくこれを取り上げ、我が意を得たりの感でございます。 その社説の中で、今富地区の防災フェスタでの当時の災害を伝える写真展が取り上げられ、「過去の災害を知らない世代に訴え、今後の防災意識の向上につなげたいとの危機感があるのだろう」と書いてくれていました。 市長も防災講演会を聴講され、体験・実演コーナーや展示会、催物がコミュニティセンター内外で開催されました。 今富地区では、今回だけでなく、過去折々に啓発活動を行ってきています。今年だけでも、9月22日には若狭の語り部によるCD-ROM版「台風13号の記憶の紹介」と講演会、10月7日には防災ウォーキング大会がありました。 防災フェスタは今富まちづくり協議会の主催でしたが、日赤奉仕団今富分団、食生活改善推進員、小浜市防災士の会や自衛隊の協力をいただき、多くの来場者があり、何よりも多くの人たちが防災をテーマに関われたと、スタッフはこのフェスタの意義を喜んでおりました。 そこで、各地区の防災意識啓発活動と市の地域防災力向上の考え方をお聴きしたいと思います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 総務部長、松宮君。 ◎総務部長(松宮眞由美君) お答えいたします。 本市に甚大な被害をもたらした昭和28年の台風13号から今年で70年を迎え、当時の災害の経験や教訓を現在、さらに未来へと生かすため、今富地区では、まちづくり協議会主催の下、多くの関係団体と協力し、防災フェスタ2023や防災ウォーキングなどのイベントを開催し、住民の防災意識の向上に取り組まれたことに敬意を表するところでございます。 今富地区のほか、各地区におきましても、様々な防災意識の啓発が行われ、地域防災力の強化に取り組まれております。 具体的には、中名田地区の自主防災会では、毎年出水期前に関係団体を交え、災害時の活動体制の確認や無線機の運用訓練などを実施されているほか、自ら防災マップの作成支援もしていただいておりまして、今年度で全区が完成予定であり、住民への防災意識の啓発が進んでおります。 内外海地区や遠敷地区の自主防災連絡会では、大規模災害での指定避難所の運営に備え、避難所の活用方法や運営方法を検討しておられます。 松永地区では、今年度に地区の自主防災組織を設立したことで、区として自主防災組織ができていなかった3区を含め、地区全体で取り組む体制が整い、住民の方々への防災意識の啓発が進んでいくと考えております。 このほか、小浜地区・西津地区・今富地区におきましても、地区自主防災組織の設立に向けた検討がなされており、市として設立に向けたサポートを行っているところでございます。 また、今年度の小浜市防災訓練では、新たな取組として、内外海・小浜・今富のコミュニティセンターにおきまして、地区の住民の皆様に避難所での訓練に参加していただき、関係団体の協力の下、防災意識の醸成を図ったところでございまして、来年度以降も地区を替えて取り組む予定でございます。 市といたしましては、このように区単位だけでなく、地区全体での取組や体制づくりも重要と考えておりまして、今ある組織の支援や、地区の自主防災組織やまちづくり協議会の防災部会の組織化を推進することにより、今以上に共助による防災意識の啓発等の取組が進んでいくものと考えております。 今後も、小浜市防災士の会などの関係団体と連携しながら、地域や近隣の人々が互いに協力し合えるよう、引き続き防災講演会や出前講座などを開催することで防災意識の啓発を行い、地域の防災力向上に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 地域の防災力向上の取組、よろしくお願いいたします。 南川右岸堤防の国道162号の改良事業がございます。湯岡橋から尾崎間の事業進捗と、中名田地区までのロードマップをお伺いしたいと思います。 ○副議長(牧岡輝雄君) 副市長、谷口竜哉君。 ◎副市長(谷口竜哉君) お答えいたします。 国道162号、湯岡橋から中名田地区までということで非常に長い区間でございますので、順を追って御説明させていただきます。 まず、下流の湯岡橋から尾崎まで約2キロメートルの区間、これは南川の堤防と道路が兼用となっているところでございますが、こちらにつきましては、県におきまして、堤防の拡幅を含む道路改良事業が令和4年度に採択されておりまして、現在は測量や設計を行っているところでございます。 この区間におきましては、堤防道路と関連する市道が多数ございまして、拡幅工事と密接に関係することから、現在県との協議を進めているところでございます。このうち、国道へ上がるための市道尾崎線につきましては、施工する業者も決まったということで、まずは道路工事に伴う水路の付け替え工事を近日中に実施する見込みでございます。 県としては、今後、現在実施中の設計を終えた後に、近隣地区に対し工事内容の説明を行い、工事に着手する予定としているところでございまして、湯岡橋から尾崎までの区間におきましては、令和10年度の完成を目標に事業を進めているところでございます。 この拡幅によりまして、道路の走行性あるいは安全性の向上のみならず、南川の堤防の強度向上にも大きく寄与するものと考えてございます。そのため、関係者との連携を密にし、早期完成に向けて道路改良事業を推進してまいります。 続きまして、今申し上げました区間に続きます尾崎から尾須ノ鼻、約1.6キロメートルの区間につきましては、現在実施中の道路改良事業が完了し次第、引き続き道路拡幅の事業が行われるよう、県に対し、強く要望しているところでございます。 さらに上流部の未改良区間でございます飛川橋付近から深谷のロックシェッド先までの区間のうち、令和3年度に完成した相生・深谷間の約0.6キロメートルを除きます約3.8キロメートル、この部分でございますが、これは依然として急カーブや狭小な箇所が多いということで、交通事故も発生しております。この未改良区間の早期解消に向けまして、現在、市は県との協議を進めているところでございます。 国道162号は、地域の皆様の生活に欠かせない道路であるとともに、広域道路網を構成する重要な道路であるというふうに考えておりますことから、引き続き県や地元関係者との連携を密にしながら、この162号の改良に向けて、我々としては推進していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) おっしゃっていただいていますが、残りの尾崎地係から尾須ノ鼻までの工事も一体のものなので、早急に整備をお願いいたします。 南川右岸に関しましては、堤防補強や今回の国道拡幅で堤防の強度は確実に向上しております。 そこで、問題は南川左岸と思います。 湯岡区内の国道27号までの堤防は中央線のない市道となっており、幅員も狭く、車の離合に窮する場合があります。特に、付け根といいますか、山との結合部は下からの坂道があるため、土部分を含めたのり肩の幅が5.3メートル程度と特に細くなっております。 川の増水時には、湯岡橋との結合付近でも二つの橋が阻害物となり、際の堤防のブロックから水が噴き出ております。台風13号で決壊した右岸が補強されていますが、相対的に左岸の強度は非常に弱いと思います。左岸は内アールなので水の圧力を受けにくく、そういう場合でも右岸よりはましでしょうが、越水の場合はひとたまりもないと思います。 また、湯岡橋から上流が決壊したので、重点的に補強が行われてきたことはさきに述べましたが、湯岡橋から下流も上流に対して相対的に強度は劣ると考えられます。 そこで、南川堤防の現状についてお伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 都市整備政策幹、村田君。 ◎産業部都市整備政策幹(村田安宏君) お答えいたします。 南川の堤防につきましては、右岸は河口から尾崎地係まで、左岸は河口から谷田部地係までの一部を除く区間で築堤されており、今日まで過去の災害等を踏まえた改修が重ねられてきたところでございます。 河川の流れは、曲線部において内側より外側のほうが水の流れが速く、堤防が浸食されるおそれが高いことから、曲線部区間の外側に当たる湯岡橋付近の右岸堤防では、コンクリートブロックなどによる対策がなされております。 また、右岸側の生守から尾崎地係の区間においては、過去に南川の水位上昇によって水田付近で湧き水が生じたことから、遮水のための工事を終えているほか、現在は堤防のり面のコンクリートブロック工事を実施しており、着実に堤防の強化が図られているところでございます。 さらに、湯岡橋から尾崎地係の右岸においては、さきの答弁でも申し上げました国道162号の拡幅工事で堤防が広がることにより、さらなる堤防強化にもつながることと考えております。 一方で、河口から湯岡橋までの右岸および左岸や湯岡区内などの左岸堤防については、おおむね30年に1回程度起きると想定されている洪水に対しての高さや断面は確保されておりまして、平成25年9月の台風18号による記録的な豪雨になった際でも、越水や堤防被害は確認されなかったところでございます。 また、河川管理者によって、堤防のり面や護岸の損傷の有無など、国が定める要領に基づいた定期的な目視点検が実施されており、現時点では堤防機能に支障は生じていないことを確認しております。今後も定期的なパトロールや点検を通じて、堤防を含めた河川の適正な維持管理に努めていくところでございます。 さらに、議員仰せの越水への対策として、上流での水量を減らすことが効果的であるため、農地における田んぼダムのほか、山からの土砂や流木を軽減させるための間伐事業などの流域治水について、関係者と検討を進めているところでございます。 今後も引き続き関係者間の連携を強化しながら、南川の堤防強化や適正な維持管理を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 今後も、南川整備計画の策定も含め、南川の堤防強化や適正な維持管理をよろしくお願いいたします。 先日、今富小学校の6年生の総合的な学習に下中議員、東野議員共々お招きいただき、話を聴く時間を持たせていただきました。 6年生は、総合的な学習の中で自分たちでテーマを決めてチームをつくり、昨年度より今富地区の公園遊具について探究的な学習を進めてきたそうです。今回、一つのチームが、私たちが市の議員に伝えたいこと、と私たち市議会議員との交流を持ったわけです。他の班もいろいろな人との交流を持ち、今富地区の公園遊具について、自分たちにできることをまとめて発信してくれると思います。子供たちが、地域のことに「なぜ」「どうして」と疑問を抱き、みんなで話し合い、発信力をつけてくれるのは非常に大切なことだと感じました。 学校の校庭と言えば、皆さん何を思い浮かべますか。ブランコ、鉄棒、滑り台、雲(うん)梯(てい)、ジャングルジム等でしょうか。しかし、今富小学校の校庭には現在、鉄棒と低い雲(うん)梯(てい)しかありません。子供たちはそのことについて、校内133人にアンケートを実施し、89人の子供が不満を持っているとの回答を得ています。 昔と違って、危険防止・管理責任が厳しく問われ、維持管理に多大な費用がかかる中、「各学校に」と言っても「はい、分かりました」とはなかなか言えないと思います。 しかし、極論ですが、沸騰したやかんは熱い、包丁で手を切ったら血が出て痛いと気づかせるのも大事と思います。無論、大けがや取り返しのつかない事態は絶対避けなければならないのは当たり前ですが、遊具のない校庭を、教育長、どうお考えですか。ちなみに、7割弱の子供がこの現状に不満を持っているとのことですが、お伺いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 教育長、窪田光宏君。 ◎教育長(窪田光宏君) それでは、お答えいたします。 校庭は、学校を構成いたします重要な施設の一部でございまして、児童・生徒の運動や遊びに欠かすことのできないものであるとともに、地域の皆様の様々な活動に使用されるなど、社会的機能も果たしている有益な空間であるというふうに認識しております。 一方、学校施設につきましては、学校保健安全法第28条におきまして、学校の施設または設備について、児童・生徒等の安全の確保を図る上で支障となる事項があると認めた場合には、遅滞なく、その改善を図るために必要な措置を講じると安全確保義務が明記されておりまして、子供たちが安全に安心して学習活動が行えるよう、絶えず環境整備に努めなければならないことになっております。 このことを踏まえまして、令和3年度には、小浜市内各小・中学校の校庭等に設置している全ての遊具の安全点検を実施したところでございます。その安全点検の結果、劣化度や危険性の診断を行い、安全性等の規格を満たさない遊具については撤去したところであります。 今富小学校におきましては、議員仰せのとおり、ブランコ、滑り台、ネット遊具などが安全基準を満たさなかったことから、これらを撤去いたしまして、基準を満たしました鉄棒と低い雲(うん)梯(てい)の遊具のみを残し、現在の状況となっているところでございます。 こうした中で、先ほども議員がおっしゃいましたとおり、今富小学校では総合的な学習の時間におきましてグループ単位で探究的な学習を進めており、あるグループは今富地区の公園や学校の遊具について課題を設定して、その解決策を考察し、提案していくという学習活動を進めてきたとうかがっております。 私も子供たちの考察を見せていただきましたけれども、校庭に遊具がないことにより地域住民や子供たちへの与える影響などがしっかりと子供なりに考えられておりまして、今富小学校の子供たちのより切実な思いが伝わってきたところです。 今回、このような子供たちの探究的な学習を端緒にしまして、学校遊具に係る課題を市・教育委員会・学校・地域・議会が共有しまして、共通認識を持てたことは大いに意義あることというふうに考えております。 今後、子供たちや地域の皆様からの声を丁寧に聴きながら、さらに議論を深め、これからの学校遊具の在り方につきまして検討を進めることで、校庭として望ましい学習環境となるよう努めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 今富地区に公園がないという問題について中学生・高校生・保護者にアンケートも取り、それをまとめています。今は地区内の家庭にもアンケートが回っています。中学生では約80%が、高校生でも80%、保護者にあっては96%の人が「今富地区に公園がないのは問題」と回答しております。 アンケートの設問にも配慮が必要で、単に「公園があったらいいですか」と聴けば、大抵の人は「必要」と答えるでしょう。子供たちとは、「なぜ今まで公園がなかったんだろうね」「公園を造るのに何が問題なのかな」と話合いをしましたので、またいろんなことに気づいてくれると思います。 公園がないと外に出ることが少ないので、休める所があるといいと、高齢者へも配慮した意見もございました。 公園を造るのは市長の仕事で、私たち議員はその計画を承認したり助言したりするということもお話ししました。市民の声を聴くというのも市議会議員の大事な仕事なので、市長にしっかり届けますと約束いたしましたので、財政逼迫でマイナスシーリングの厳しい予算の中、何とか一ひねりできたらと思いますが、市長、いかがですか。 ○副議長(牧岡輝雄君) 市長、松崎晃治君。 ◎市長(松崎晃治君) お答えいたします。 今富地区内の公園整備につきましては、これまで要望をいただく機会も多く、先日開催されました市長と描くわがまちデザイントークにおきましても、生守区内での公園整備に対する御意見をいただいたところでございまして、要望が高まってきていることを実感しているところでございます。 公園整備に当たりましては、費用が多額であることや設置場所の選定などによりまして、これまで整備に至っていなかったということでございますが、こうした市民の声を踏まえて様々な検討をいたしました結果、生守にある市営駐車場の土地を活用いたしまして、公園整備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 また、整備に当たりましては、当該地区が森川の氾濫により浸水被害が発生してきたことを考慮いたしまして、大雨の際には一時的に雨水を貯留することで森川への流出を軽減させる機能も持たせていきたいと考えております。 この地区におけます子供の遊び場不足の解消と住民の防災意識のさらなる向上に大いに寄与するものであると考えております。 私といたしましては、公園の整備を早急に進め、子供の遊び場や地域づくりに資する交流の空間を提供するとともに、より一層、住民の安全・安心のまちづくりを推進してまいる所存でございますので、よろしくお願いいたします。 ○副議長(牧岡輝雄君) 14番、今井伸治君。 ◆14番(今井伸治君) 子供たちにも、ちょっと前向きな報告ができるかなと思います。 今、各地区の小学校でも、地域をよりよくする提案をまとめ、地域の人にも伝わるように発信力を高めようとする総合学習での取組が活発に行われていると、先ほど来ありました。私たちの6年生の頃とは隔世の感があります。同じテーマでみんなが研究し、発表し、語り合うことで新しい気づきにつなげる、少数意見や弱者に配慮し、外部へ発信する、すばらしい活動だと思います。子供たちに負けないよう、私たち大人もしっかりと地域課題を見つめ、発信していかなければならないと思います。 子供たちの明るい未来に期待いたしまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 △延会 ○副議長(牧岡輝雄君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     (異議なし) ○副議長(牧岡輝雄君) 御異議なしと認めます。 よって、本日はこれにて延会することに決しました。 明14日は定刻本会議を開き、一般質問を行います。 本日は、これにて延会いたします。                           午後2時50分延会 上会議の次第を記し、相違ないことを証明するために署名する。           令和  年  月  日           小浜市議会議長           小浜市議会副議長           署名議員   5番           署名議員   12番 上会議録は、地方自治法第123条の規定により調製したものである。        小浜市議会事務局長  和久田和典...