小浜市議会 > 2021-06-17 >
06月17日-02号

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  1. 小浜市議会 2021-06-17
    06月17日-02号


    取得元: 小浜市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-08
    令和 3年  6月 定例会(第2回)   令和3年6月17日小浜市議会定例会会議録(その2)●出席議員(17名) 1番  杉本和範君  2番  東野浩和君 3番  川代雅和君  4番  坂上和代君 5番  熊谷久恵君  6番  竹本雅之君 7番  牧岡輝雄君  8番  藤田靖人君 10番  小澤長純君  11番  今井伸治君 12番  能登恵子君  13番  下中雅之君 14番  垣本正直君  15番  藤田善平君 16番  風呂繁昭君  17番  富永芳夫君 18番  池尾正彦君●欠席議員(なし)●地方自治法第121条の規定による議場出席者職氏名     市長        松崎晃治君     副市長       谷口竜哉君     総務部長      岩滝満彦君     総務部次長     松宮眞由美君     生活安全課長    畑田康広君     企画部長      東野克拓君     企画部次長     松見一彦君     企画部次長     四方宏和君     企画部次長     角野 覚君     企画部次長     山口久範君     営繕管財課長    河原弘和君     民生部長      岡 正人君     民生部次長     清水淳彦君     市民福祉課長    上野正博君     産業部長      前野浩良君     産業部次長     鈴木常仁君     商工観光課長    日比野伸彦君     里山里海課長    田井隆行君     上下水道課長    今村昭広君     教育長       田光宏君     教育部長      檀野清隆君     教育部次長     澤谷欣弘君     教育総務課長    内田靖彦君●議会事務局長および書記     議会事務局長    和久田和典     次長        重田典子     書記        赤尾公成     書記        石橋克浩●議事日程   令和3年6月17日 午前10時開議  日程第1 一般質問                           午前10時01分開議 △開議 ○議長(小澤長純君) これより本日の会議を開きます。 △諸般の報告 ○議長(小澤長純君) 諸般の報告をいたさせます。 議会事務局長、和久田君。 ◎議会事務局長(和久田和典君) 報告いたします。 6月3日、予算決算常任委員会全体会、全員協議会がそれぞれ開催されました。 6月7日、産業教育常任委員会審査ならびに分科会調査が開催されました。 6月8日、総務民生常任委員会審査ならびに分科会調査が開催されました。 6月9日、小浜市・若狭町・高島市総合振興協議会正副会長会議が若狭町において開催され、関係議員が出席しました。 6月11日、広報委員会が開催されました。 6月15日、小浜市道の駅レストランオープニングセレモニーが開催され、議長が出席しました。 同日、令和3年度県立大学小浜キャンパスを育てる会総会および講演会が開催され、議長が出席しました。 同日、総務民生常任委員会が開催されました。 6月16日、議会運営委員会が開催されました。 ただいまの出席議員は、17名であります。 地方自治法第121条の規定による本日の議場出席者は、松崎市長ほか10名であります。 以上、報告いたします。 △会議録署名議員の指名 ○議長(小澤長純君) 本日の会議録署名議員は、小浜市議会会議規則第79条の規定により、議長において7番牧岡輝雄君、16番風呂繁昭君を指名いたします。 △一般質問 ○議長(小澤長純君) 本日の日程は一般質問でありますので、印刷物の配付は省略をさせていただきます。 これより一般質問を行います。 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) おはようございます。16番、風呂繁昭、発言通告書に従いまして一般質問をさせていただきます。 今回はちょっと欲張り過ぎまして、3件質問をさせていただきます。 一つ目は、新型コロナ対策の取組状況、あるいはまた、財政についてお伺いをさせていただきます。 2件目は、国はこの秋にデジタル庁の創設の中、いち早くこの小浜市におきまして広報・デジタル推進課が設置されましたので、その目指す姿をお伺いさせていただきます。 3件目は、第6次の総合計画のスタートの中ではございますので、第4章、活力ある産業の促進についてを順次質問させていただきます。 それでは、1番目のコロナ禍での財政と今後ということで、新型コロナウイルス感染症はいまだに全国各地において感染の拡大に歯止めがかからず、あらゆるところで影響を及ぼしております。 小浜市においても例外なく、最近では感染の確認はされていないものの、経済活動や市民生活には甚大な影響を及ぼしております。 小浜市においては、いろいろな対策を実施しておられますが、その対策および取組と今後についてですが、全国的には、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして税収が下がると言われております。財源も厳しいものがあると思いますが、小浜市の新型コロナウイルス感染症対策の取組についてお伺いいたします。 まず、令和2年度での取組について、どのようなものにどう取り組んできたのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 令和2年度の本市におきましての新型コロナウイルス感染症対策は、国・県の各種支援をより早く、着実に活用していただけるように、制度の案内や手続のサポート、給付事業などに全力で取り組むとともに、国・県の支援の対象とならない部分につきまして、市独自の対策を講じるという考え方の基、刻々と変化します新型コロナウイルス感染症に柔軟に対応してまいりました。 具体的な対策として、まずは飲食店や宿泊施設、保育園・小・中学校等への、換気ですとか消毒、密を避けるための備品整備等によりまして、感染拡大防止対策に徹底して取り組みました。 次に、疲弊しました地域経済の回復を下支えするため、プレミアムつきのおばまチケットの発行や市独自の持続化給付金の給付に加えまして、外食控えが続く中、おうちでの時間を楽しく過ごしていただくことで飲食店の支援にもつなげるテークアウトメニューの割引販売など、経済対策、事業者支援などを実施いたしました。 また、市外で頑張る小浜の若者をふるさとの食で応援する事業や、コロナ禍の中、市民の皆様が楽しみながらウォーキングを通じて健康づくりに取り組んでいただく事業を実施するなど、本市独自の取組も加えまして、本市の最優先事項として数多くの事業に取り組んでまいりました。 これらの事業につきましては、国からの新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金に加えまして、議員報酬ですとか市長はじめ三役の期末手当の削減により捻出しました財源も有効に活用させていただいたところでございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) いろいろな事業に取り組んできておりまして、評判のよかったものもあると伺っておりますが、令和3年度の取組状況についてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 令和3年度当初予算編成におきましても、重点的に実施する課題の一つ目といたしまして、新型コロナウイルス感染症対策を掲げ、一部の事業を令和2年度専決予算、3月補正予算に前倒しいたしまして、一体的な予算となるよう編成し、切れ目のない事業実施を進めることといたしました。 具体的には、新型コロナウイルスワクチン接種予約受付コールセンターの設置や飲食店のテークアウト特別キャンペーンの支援、アフターコロナを見据えました観光地づくりを推進するため、本市の観光戦略の策定や新たな観光スポットの造成など、45事業、予算総額で約3億5,200万円を計上しております。 また、令和3年度の当初予算その2および4月専決予算で、新型コロナウイルスワクチンの接種費用ですとか低所得のひとり親世帯への特別給付金、市外で頑張る若者をふるさとの食で応援する事業を計上しております。 加えまして、6月補正予算におきましては、小浜市総合福祉センター多目的ホールの空調機器更新や、市内公共施設等の手洗い蛇口の自動水洗化など、主に感染拡大防止対策のための予算を提案させていただいているところでございます。 今後は、ワクチンの接種が進む中、感染防止対策を徹底しつつ、子育て世帯や生活困窮世帯への支援を行いますとともに、経済対策、事業者支援につきましても、刻々と変化する状況に合わせまして、国・県の支援策や交付金などを有効に活用し、適宜適切かつ迅速に実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 令和2年度の予算の補正によりまして3年度予算と切れ目のない執行が可能となっておりますので、引き続きしっかりとした対応をお願いいたします。 また、今御答弁のありました事業を実施するために、昨年度の予算や今年度の予算において、財政調整基金、いわゆる貯金の取崩しが予算化されているように思いますが、その一方で積立ても行われており、令和2年度では、最終的には取崩しがなかったとのことであります。 それでは、その財政調整基金、いわゆる貯金の現状、残高についてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。
    ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 令和2年度末の財政調整基金残高は、令和元年度末から4,860万2,000円増の18億2,598万4,000円となっております。 令和2年度では、当初予算およびその後の新型コロナウイルス感染症対策の財源といたしまして、一時約4億7,300万円の取崩しを予算計上いたしましたが、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金や令和元年度からの繰越金、事業の見直し等による財源の捻出によりまして、最終的には財政調整基金を取り崩さずに済む結果となっております。 令和3年度におきましては、当初予算で差引き3億3,525万1,000円の取崩しを計上しており、今年度末の残高は14億9,073万3,000円となる見込みでございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) それでは次に、中期財政計画を作成しておりますが、財政調整基金、いわゆる貯金の今後の見通しについてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 財政調整基金につきましては、厳しい財政状況の中でも地方財政法を遵守しつつ、持続可能な財政運営のため、決算状況を踏まえながら可能な範囲で積立てを行いまして、令和2年度末では、先ほど申しましたように18億2,598万4,000円となり、中期財政計画より少し上振れする結果となっております。 しかし、令和3年度以降、数年は新型コロナウイルス感染症の影響により、市税収入や地方消費税交付金の減少が見込まれますことから、不足分について基金を取り崩す必要があるものと考えております。 昨年度策定いたしました中期財政計画では、令和4年度以降も毎年2億円を超える収支不足を見込んでおりまして、財政調整基金の残高は、令和6年度には約6億2,400万円となる見込みでありますが、今後、令和2年度の決算状況ですとか市税収入等の見込みに加えまして、歳入歳出両面からの行財政改革の取組を反映させるなどの見直しを行う予定でございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 財政調整基金、いわゆる貯金は、ある程度の残高の保有が必要であると考えます。 小浜市では9億円ぐらいと伺っておりますが、今後も適正な運用をお願いしたいと思います。 次に、地方債を財源とする事業にも取り組んでおりますが、その返済を行う公債費、いわゆる借金返しでございますが、現状と今後の推移をお伺いさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 公債費につきましては、過去10年では、平成23年度の約17億8,300万円をピークに徐々に減少し、平成28年度には約15億5,300万円となりましたが、平成29年度から増加に転じまして、令和元年度では約16億3,700万円となっております。 令和2年度、3年度は高止まりし、令和4年度に17億1,600万円程度でピークを迎えまして、その後は15億円台で推移するものと見込んでおります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) ピークは、令和4年度の17億1,600万円と。少しでも地方債の残高を減らしていただくように努力をしていただきたいと思います。 次に、歳出の中でも、病院や消防などの組合、さらに広域組合への負担金が増えてくるように思いますが、その現状と今後について伺います。 まず、負担金の現状について、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 一部事務組合等への負担金につきましては、過去10年では、平成23年度の約13億700万円から徐々に減少し、平成27年度には約11億6,000万円まで減少しましたが、公立小浜病院組合若狭消防組合への負担金の増などによりまして、令和元年度は約13億2,100万円となっております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 平成27年度からは上昇傾向のようでありますが、負担金の今後の見通しについてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、山口君。 ◎企画部次長(山口久範君) お答えいたします。 今後の見込みにつきましては、若狭広域行政事務組合におきまして現在整備中の広域一般廃棄物処理施設の建設、運営に伴います同組合への負担金の増などにより、令和6年度は令和元年度とを比較いたしますと約3億5,800万円増加し、16億7,900万円程度になるものと見込んでおります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 今、御答弁がありましたように、令和6年度は3億5,800万円の増ということで、16億7,900万円程度とお伺いいたしましたが、必要なものは仕方がございませんし、組合で取り組むメリットを十分に生かしていただくとともに、市と同様に組合の予算についても適正な執行をお願いいたします。 では次に、さきの3月議会におきまして行革大綱についてお伺いをいたしましたが、その具体的な取組について、どのように取り組んでいくのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部長、東野君。 ◎企画部長(東野克拓君) お答えいたします。 行政改革につきましては「時代の変化に対応した持続可能な行財政運営」を基本理念といたしまして、令和3年度から10年間を実施期間とする第6次小浜市行財政改革大綱と、その大綱を着実に推進するための短期間の実施計画となります第1期行政経営プランを令和3年2月に策定いたしました。 大綱では、基本方針といたしまして三つの大項目を掲げ、行財政改革を聖域なく実行することとしております。 具体的な取組といたしましては、一つ目は「簡素で効率的な行政体制の確立」でございます。 少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少に適切に対応するため、簡素で効率的な組織機構を構築するとともに、民間活力の導入など経営感覚を生かした事業運営とICTやビッグデータの活用を効率的かつ計画的に進めることで、行政の生産性の向上を図っていきます。 二つ目は「市民協働および広域連携の推進」でございます。 少子高齢化の進展や価値感の多様化に伴いまして、相互のつながりの希薄化が危惧される中、コミュニティー機能を維持・活性化するために、市民協働を今まで以上に推進いたします。 さらには、まちづくり団体や大学等と連携いたしまして、地域の人々と多様に関わる関係人口の増加を図りまして、多様な市民ニーズに対応する市政の実現を目指していきます。 また、人口減少、少子高齢化社会の到来によります経済規模の縮小や税収の減、社会保障経費の増加に適切に対応するため、近隣市町と共通する課題につきまして広域連携を推進し、スケールメリットを生かしたサービスの質の向上に取り組みます。 三つ目は「持続可能な財政運営」でございます。 地域活性化や市民の皆様への各種サービスの提供には、安定した財政基盤が不可欠でございます。 そのため、ふるさと納税制度やクラウドファンディングを活用した歳入確保の努力や公営企業の健全化、公共インフラの最適化・長寿命化等の歳出の削減努力をこれまで以上に実施していきます。 これらの行財政改革を推進するために、今年度から企画部財政課内に行政改革推進グループを設置いたしまして、全庁体制で強固な財政基盤と弾力的な行政基盤の構築に取り組みまして、市民の皆様へのサービスの維持、向上を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 小浜市の財政が厳しいことは承知いたしております。しかしながら、これからも感染防止対策はもとより、小浜市が元気を取り戻すために、市内の困っている人たちの状況を把握して必要な事業を実施していただくとともに、国や県の動向を見極め、補助制度や交付金を有効に活用して、市民のための行財政改革を着実に進めながら、財源確保の努力も続けていただきたいと思います。 特に地方創生臨時交付金セーフティネット交付金、国からの交付金をうまく使って貯金を取り崩さないように努力されていることはよく分かります。 3年後には、貯金も3分の1になる予測もなされております。いま一度、行財政の改革を進めていただきますように、今御答弁がありました行政改革推進グループに期待をしておりますので、次の質問に移らせていただきます。 このコロナ禍の中、新たな生活様式が必要となっております。そのためにデジタル推進が急務とされております。 日経グローカル、これは全国紙でございますが、5月号に、令和3年度の繰越予算の中で、デジタル推進に係る予算について、小浜市が全国6位という記事が出ておりました。 また、小浜市においては、今年度の組織機構の体制をデジタル化社会に対応して、ICTやAIの積極的な活用を軸としたデジタル化を先導する組織とするために、広報・デジタル推進課が設置されております。 デジタル化社会実現に向けてどのように取り組んでいくのか、順次お伺いをさせていただきます。 先月19日にデジタル改革の関連法が公布されました。 国はデジタル社会の形成に関する司令塔としてデジタル庁を設置し、強力にデジタル化を進めるとしております。 福井県におきましても、福井県のDX推進プログラム、いわゆるデジタルトランスフォーメーションを作成したと伺っております。 では、この本格的に進められるデジタル化推進について、目指す姿とはどのような姿なのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 国におきましては、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針が決定され、目指すべきデジタル社会のビジョンとして「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」が示されました。このビジョンの実現のためには、住民に身近な行政を担う自治体、とりわけ市区町村の役割は極めて重要としております。 福井県におきましては、政策をDXの視点、DXと申しますのはデジタルトランスフォーメーションの略称でございまして、デジタル技術を活用して、生活やビジネスモデルに変化を起こし、豊かで快適な生活を実現することとされております。県では、このDXの視点で整理しました福井県DX推進プログラムを策定し、全庁を挙げて取組を進めていくことによりまして、デジタル技術を活用して、県民の暮らしの質を一層高めるスマート福井の実現を目指し、生活・産業・行政のDXに取り組むこととしております。 本市におきましては、国や県と足並みをそろえまして、デジタル活用による市民の皆様の生活の質的向上を図ることを目指し、まずは情報通信基盤の整備に取り組むとともに、市が提供いたします行政サービスにつきまして、市民の皆様の利便性を向上させてまいります。 また、人口減少・少子高齢化社会が進展し、行政需要の増加および職員数の減少が見込まれる中、それらに対応するためには業務の効率化が必須でございますので、デジタルを活用して業務効率化を推進してまいります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 小浜市におきましては、デジタル活用による市民生活の質的向上を図ることを目指しているということですので、そのためには情報通信基盤整備、市民の利便性の向上、業務の効率化を進めるということです。 今、御答弁にありましたように、デジタルはあくまでも手段ですから、このように目指す姿は常に確認していただきたいと思います。 では次に、小浜市において、デジタル活用による市民生活の質的向上を図ることを目指しているということですが、それを進めるに当たりまして、どのような基本的方針により進めるのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 本市におきましては、四つの基本方針に基づき取り組んでまいります。 一つ目は市民サービスの向上で、市民の皆様がデジタル推進によりまして、効率的に質の高い市民サービスを受けることができる体制を整備してまいります。 二つ目は業務の効率化で、既存の業務のやり方を見直し、業務に要する時間を短縮させ、その短縮できた時間をほかの業務に費やすことによりまして、全体として市民サービスの向上を図ってまいります。 三つ目は情報セキュリティーの確保で、デジタルを活用するためには、個人情報の漏えいなどを起こさないよう、情報セキュリティーの確保を確実に行ってまいります。 四つ目は人材育成と機運醸成で、市全体でIT化を進める機運を醸成するとともに、機能が格段に向上した近年のOSや各種ソフトを活用して効率化を図るため、まずは職員にデジタルに関する知識や活用能力を育成してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 今お答えいただきました市民サービスの向上、業務の効率化、情報セキュリティーの確保、人材育成と機運醸成の四つの基本方針に基づき取り組んでいくという御答弁でございましたが、それは具体的にどのようなものか、順次お伺いさせていただきたいと思います。 まず、一つ目の市民サービスの向上についてお伺いをさせていただきます。 先ほど申し上げました日経グローカルの5月号に、令和3年度の繰越しを含む予算の中で、デジタル推進に係る予算について、小浜市が全国6位という記事が出ていたことを紹介させていただきましたが、これは令和2年12月議会で議決されました高度無線環境整備推進事業、いわゆる光ファイバー網の整備11億6,300万円によるものであります。 この光ファイバー網整備事業は、市民生活に大きく関わっていると思いますが、この光ファイバー網の整備事業とはどういうものか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 デジタル技術の急速な進展に加え、新型コロナウイルス感染症で社会情勢が大きく変化し、全国的に新たな日常に必要な情報通信基盤の整備が急務となっております。 市民生活の重要なインフラの一つとも認識されております情報通信基盤につきましては、本市におきましては、地域の情報通信格差を解消するために、昨年度から市内全域で光ファイバー網の整備に着手しております。 これによりまして、本市の全域でインターネットの最高通信速度が1ギガビーピーエスに高速化され、快適なインターネットの環境が整い、教育ICT環境、企業誘致等の経済活動、5G等の高速・大容量無線通信、将来の8K放送にも対応が可能となります。 7月頃から市内各所で電柱等への光ファイバー設置工事を始め、年内に伝送路設備の整備完了を目指しております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 光ファイバー網の整備事業は、市民生活の重要なインフラの一つと認識されている情報通信基盤の地域間格差を解消するために整備するもので、これによりまして、小浜市の全域で快適なインターネット環境が整い、教育環境や企業誘致等にも活用できるということです。できるだけ早い準備をお願いいたします。 続いて、行政手続のオンライン化についてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 地方公共団体の行政手続のオンライン化につきましては、国が昨年12月に策定しました自治体DX推進計画におきまして、令和4年度末を目指して、子育てや介護関係など、特に国民の利便性向上に資する手続につきまして、マイナポータルからマイナンバーカードを用いてオンライン手続を可能にすることとしております。 本市におきましては、国の計画に合わせまして、オンライン手続の環境を整備してまいります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 行政手続のオンライン化につきましては、国が令和4年度末を目指して進めております。 小浜市も国の計画に合わせて整備していくということでございますが、国に遅れないように、しっかりした準備をお願いいたします。 次に、業務の効率化についてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 行政におけます事務作業の方法につきましては、これまでに蓄積された個人的なノウハウなどにより行われている業務があり、まずは事務作業の見える化を行いまして、複数の目で確認し、改善点を見つけ出します。 その上でデジタルを活用することにより、業務プロセスの系統立て、データの共有、簡素化などを行い、事務を効率化するとともに、市民サービスの向上につなげてまいります。 また、新しい生活様式の中で、今後必要性が増していくテレワークや会議システム、電子決裁などにつきましても、業務改善効果や費用対効果の観点から、近隣自治体との共同利用を含めた検討を行ってまいります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 事務作業の見直しについては、まず事務作業の見える化を行い、その上で改善点を見つけ出して、デジタル化を進めて効率化を図っていくということです。 また、先ほど御答弁いただきましたように、事務を効率化させて、その事務に要する時間を短縮させて、その短縮できた時間をほかの業務に費やすことにより、全体として市民サービスの向上を図っていくということも改めてお願いをいたします。 次に、情報セキュリティーについてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 デジタルの活用には、情報セキュリティーの確保が最も重要でございます。 市の保有するデータは、一般のインターネット回線から物理的に切り離されており、個人情報の漏えいがないよう確保されております。 今後も個人情報漏えいなどの重大インシデントを起こさないよう、人的ミス、機械的ミスの可能性がないかを検証し、常に改善を図れる体制を構築してまいります。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 私も情報セキュリティーの確保が最も重要であると思いますので、個人情報漏えいなどの重要インシデントを起こさないように、しっかり行っていただきたいと思います。 では、デジタル化の最後の質問といたしまして、人材育成についてお伺いをさせていただきます。 デジタル化の推進は、デジタル化世代と言われている若い人たちには抵抗がないと思いますが、少し年配の方々の中には、私も含めてでございますが、なかなか取っつきにくいということもあります。 また、デジタルアレルギーという言葉に表されているように、デジタルは自分には関係がない、できる人だけやってもらえばいいというような方も中にはおられるかもしれませんが、デジタル推進は全職員で一丸となってやってもらいたいと思いますが、市職員のレベルアップについてはどのように取り組んでいくのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 デジタルを活用し、市民サービスの向上や業務の効率化を推進するためには、全職員のレベルアップが必要であると考えております。 そのため、職員に対してDXの理解を深める研修を行うとともに、広報・デジタル推進課内にヘルプデスクを設置し、職員のデジタル活用に関する相談に応じております。 また、各課に設置しましたデジタル・サポーターを中心として、使用頻度の高いソフトの機能活用を積極的に紹介することにより、業務効率化を実施できる職員を増やし、職員全員のレベルアップを図ってまいりたいと考えております。 さらに、市全体のデジタル化を推進するためには、IT関連事業者や市内事業者の皆様とDXについて協議できる人材や、市民の皆様とのパイプ役となり、デジタルの理解を促進する人材も必要となりますことから、各種デジタル技術の概略を理解し、普及・活用方法を考える人材を育成したいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 市職員のレベルアップには研修会を開催するということでございますので、ぜひデジタルを活用した研修も検討していただきたいと思います。 また、ヘルプデスクの設置や各課に配置したデジタル・サポーターの活用など、費用をできるだけかけずに工夫されているところは大いに評価できると思います。 ぜひ市役所全体でデジタル推進ができるよう努力していただきたいと思います。 最近のデジタルの推進の動きは、非常に激しいものがあります。答弁にありましたように、国が大きな旗振りをしておりますが、その実働部隊であります市区町村の役割は極めて重要であろうと思います。 また、県においても、生活産業、行政のDXに取り組むとしておりますが、市町との連携なくしてはその効果も薄いものとなります。小浜市ではこのデジタル推進において非常に重要な位置を占めると思いますので、国や県としっかり情報共有を行って、遅れることなく小浜市のデジタル化を進めていただきたいと思います。期待をしております。 それでは次に、第6次の総合計画がスタートする中で、活力ある産業の促進の実現に向けて、現状および今後についてお伺いをさせていただきます。 地域資源を活用した産業による地域経済循環の仕組みづくりについて、どのように考えておられるのか、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 産業部長、前野君。 ◎産業部長(前野浩良君) お答えをいたします。 本市には、豊かな自然に育まれた農林水産物など、すばらしい食材が存在し、これまで連綿と引き継がれてきた焼きサバやへしこ、なれずしに代表される水産加工品はもちろん、これらを製造する加工技術や食文化についても本市の重要な地域資源と考えております。 さらに近年では、大規模なハウス栽培によります高糖度トマトの生産が行われているほか、養殖漁業につきましても、市内外の研究施設や機関などと連携しまして、小浜よっぱらいサバをはじめとする多様な品目が生産されております。 このような農林水産業や食品加工業に加えまして、本市の基盤産業の一つであります箸産業などは、本市の地域資源を生かした産業と捉えているところでございます。 市では、こうした地域資源を、市民の皆様が地域内で消費する地産地消を基本に置きながら、観光産業と連携し観光客が消費する地産訪消、さらに地域外へ販路拡大する地産外消へと発展させ、外貨を地域内に呼び込み生産者まで届ける地域内経済循環の仕組みを目指しておりまして、その取組の一つとしまして、道の駅若狭おばまにおいては、里山里海の恵みを生かした物販施設の増築や、地元の米や野菜を中心としたレストランの整備など、リニューアルに取り組んでいるところでございます。 北陸新幹線敦賀開業、さらにその先の小浜開業に向けまして、本市の強みである豊富な食材を提供し続けることができる持続可能な生産体制を構築するためには、地域内経済循環の仕組みづくりは非常に重要と考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 稼ぐ力、活力ある産業を促進していただきたいと思います。 小浜には宝物がたくさんありますので、それを生かして、観光産業と連携して外貨を稼ぐ力を養育していただきたいと思います。 それでは次に、食に関連した企業誘致の現状と今後について、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 本市では、食のまちづくりの産業振興に係る具体的な取組といたしまして、これまで食に関連する企業誘致につきましても積極的に推進してきたところでございます。 平成25年、千葉県に本社を持つ株式会社木田屋商店が世界初の結球レタスの量産が可能な植物工場として本市多田へ進出、栽培技術や運用ノウハウを蓄積され、さらに平成27年に黒駒へ第2工場を建設されております。 令和元年以降につきましても、同社からコンサルティングを受けた2社の植物工場の進出が実現しておりまして、現在も同社のバックアップをいただきながら、さらなる植物工場の誘致に取り組んでいるところでございます。 そのほか、本市の基盤産業であります箸産業の工場増設や酒造会社の建設など、食関連の企業に対する支援を行ってまいりました。 さらに、本市には、県立大学小浜キャンパスや県栽培漁業センターなど、水産増養殖に係る研究機関などが集積しておりまして、養殖産業など、本市の強みを生かした新たな企業の誘致も期待できるところでございます。 今後につきましても、令和4年度の水産学術産業拠点の運用開始や福井県立大学海洋生物資源学部先端増養殖科学科の開設を契機といたしまして、関係機関や企業との連携を図りながら、本市の食のまちづくりを支える食関連産業の振興に向けて積極的に取り組みまして、雇用の創出に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 食のまちづくりを支える食関連産業の振興にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。 それでは次に、最初は5ヘクタール、話が進むにつれて20ヘクタール、最近では1.8ヘクタール必要と言われている加斗地区の企業誘致の現状と今後について、お伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 下加斗地区で進めております企業団地整備につきましては、平成27年度より下加斗区との交渉を開始し、平成28年度には、地権者などで組織される対策委員会からおおむね了承をいただいております。 同年、企業1社が同地域への進出の意向を示したことから、市では、地元と協議いたしまして、平成29年度に企業が直接用地を買収し造成する方法に切り換えまして以降、市は地元と企業の間に入り連絡調整を行っております。 これまで企業側から、施設の概要や配置、資材の搬入ルートなどの計画、現在の課題などについて報告を受けておりまして、引き続き進出に向けた協議を行っているところでございます。 今後の企業団地造成そのものにつきましては、計画当初よりも整備費用が大幅に上昇していることや、竜前企業団地の売却状況に加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている企業の進出状況などを考慮しながら、慎重に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) これは加斗の駅の近くでありますので、人が増えれば住宅が増えます。住宅が増えれば小浜線への乗降客が増えます。駅周辺の総合的なまちづくりを視野に入れながら進めていただきたいなと思います。 地元の対策委員会と意見交換し、連携を重ねて進めていただきたいと強く要望しておきます。 それでは次に、将来の産業を支える若い世代の人材確保・育成に向けた課題についてお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 小浜市人口ビジョンでは、進学や就職に伴い若い世代が転出し、その後、U・Iターンによる転入が少ないなど、若い世代の人口減少が本市全体の人口減少につながっていると分析しております。 市ではこれまで、小・中学校における、ふるさと小浜MIRAI事業などのふるさと学習や、商工会議所や地元企業と連携したふるさとしごと塾をはじめとするキャリア教育によりまして郷土愛を醸成し、子供の頃から地元で働きたいという意識を高める取組を実施してまいりました。 また、高校生などに対しましては、ふるさと仕事体験バスツアーやインターンシップの実施のほか、大学生に対しましては、嶺南市町などと地域の企業が連携した企業説明会の実施など、若者が地元企業に関わる機会を創出してきたところでございます。 このように、子供たちの成長段階に応じた取組を行ってまいりましたが、昨年度、市内高校生を対象に行いました就職に関するアンケート調査では、市内において働きたい仕事がない、市内でどのような企業があるのかよく知らないといった回答が多く見られました。 同調査からは、子供たちが就職や進学など将来の進路を考えるときに、保護者や教員からの助言などを受けて決めている割合が高いことも判明しておりまして、生徒はもとより、保護者や教員などの関係者などに対しましても地元企業を知っていただき、理解を得ていただく機会を創出することが必要と考えております。 また、本市におきましては、U・Iターン希望者が就きたい職種と市内企業が求める人材を合致させることが、U・Iターンの促進に向けた課題と考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 保護者や教員などの関係者に地元企業を知ってもらい、理解を得る機会を早急に創出していただきたいと思います。 それと同時に、若い世代の人材確保に向けた市内企業や関係機関との連携、情報発信に係る取組について、最後にお伺いをさせていただきます。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 本市ではこれまで、小・中学生に対しましては、ふるさと学習やキャリア教育に積極的に取り組んでおりまして、今後も関係機関の協力をいただきながら継続・強化してまいりたいと考えております。 また、高校生や大学生に対しましては、具体的な取組を進めるため、昨年度に商工会議所、ハローワーク小浜、小浜市キャリア教育推進協議会、福井県立大学および市内高校で組織する小浜市雇用対策協議会を設立いたしました。同協議会では、地元企業の認識度合いや将来における地元企業への就職意向や就職などの進路を決める際の情報源などの調査のほか、企業側からもどのような若者を求められているかを調査しておりまして、市では、それらを踏まえ、学生と企業のマッチング事業や保護者などへの情報発信を行いまして、地元就職やUターンの促進に結びつけてまいりたいと考えております。 さらに、今後も大学や高校のキャリアセンターなどと連携を深めながら、SNSなどのメディアをうまく活用した情報発信や就職に関するイベントの開催など、効果的な情報発信に取り組みましてU・Iターンの促進を図るとともに、企業からの聞き取りや学生と企業との面談、早期離職者を減らすための新規採用者と先輩社会人との交流会の開催など、地元企業や関係機関と連携しまして、若い人材の確保・育成に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 16番、風呂繁昭君。 ◆16番(風呂繁昭君) 小浜市の雇用対策協議会が設立されたのですから、有効利用していただきたいと思います。期待をいたしております。 これで一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(小澤長純君) ここで、換気のため5分程度休憩いたします。                           午前10時53分休憩                           午前10時57分再開 ○議長(小澤長純君) 再開いたします。 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) おはようございます。1番、おばま未来の杉本和範です。議長の許可をいただきましたので、発言通告書に従い一般質問させていただきます。 今回は、三つの大きな題について質問いたします。 1番、変化する小浜の経済とDX、デジタルトランスフォーメーションへの取組、2件目、ふるさと納税と地域内経済循環の仕組みづくり、3件目、中学校の探究的な学習についてです。 まず1件目、変化する小浜の経済とDXへの取組について質問していきたいと思います。 まず、ここでのポイントは、このコロナ禍でのピンチから成長のチャレンジを後押しするべきだと私は強く、今思っています。その上でこの質問をしていきたいと思います。 やはりそれには、行政の変化への対応力というのがとても今問われていると思います。先ほど16番議員の発言にもありましたが、ただいまコロナ禍で多くの市民、そして事業者さんがダメージを受けております。その中で、今、行政はどのように変化に対応していくのか。 新型コロナウイルスがもたらした小浜のこの課題、そして、これまで抱えてきている地域課題、そして、いわゆるピンチの解決にどのようにデジタルテクノロジーを生かしていくのか。先ほどのデジタルテクノロジー、デジタル推進の小浜市の取組という話の中にもありましたが、こういったように、コロナが収まったら元どおりの社会が戻ってくるという、そういった楽観視ができない時代背景の中で、今回この質問をするに当たり、デジタルトランスフォーメーションを県も今進めております。国も進めていますが、このデジタルトランスフォーメーションのトンネルの先に、はっきりと小浜の光が見えてきたように思いました。 初めての言葉ですので難しいと思いましたので、いろいろ調べていく中で、やはりこれからこのデジタル社会、そしてデジタルトランスフォーメーション、DXというものが、これから大いに地域の活性化につながるというふうに確信しました。 まず、デジタル社会とコロナで変化した社会に、これからの小浜市を落とし込んでいくと、市長が所信表明で掲げられていた育成とデザインという言葉と通じるものが見えてきました。 成長する小浜市のために、今行政がどのように取り組んでいくとよいのか、少しの時間、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。まず、この横文字の、先ほど少し説明がありましたが、こちら、議長の許可をいただきましたので、フリップを作らせてもらいました。このデジタルトランスフォーメーションという言葉、なかなか聞き慣れない、また、横文字が増えてわけが分からないなという市民の方も多いと思いますし、議会を中学生が見ても分かるようにということで、簡単に説明のフリップも作らせていただきました。 DXと書いていますけど、デジタルトランスフォーメーション、デジタルを使ったトランスフォーメーションというのは、映画でもありましたけど、トランスフォーマーという映画がありまして、車がロボットに変容していく、いわゆる変容したり変化していくという話なんですけど、このデジタルトランスフォーメーションというものは、ITを利用した社会の変容、変化というふうに簡単にまとめることができるかなと思います。まず、なかなか聞き慣れない言葉が、市民の方に少し分かっていただけたらいいかなと思います。 最近、テレビとか新聞でもちょっとずつ出てきているこの言葉なんですけど、これをとても簡単に伝えていくと、例えば台湾のオードリー・タンデジタル大臣が簡単な言葉で伝えていまして、ITというものは機械と機械をつないでいたものなんですけど、デジタルトランスフォーメーションというのは人と人をつないでいく新たな世界なんですよというふうに、簡単に要約して伝えていることがありました。 まず、デジタル自体は、もっと簡単に言いますとSNSとかがすごく分かりやすいと思いますが、やはり行政がデジタルを取り入れることによって、声なき人の声を拾うことができるようになると言われております。これはまさに、実際に、今まではホームページで一方的に情報を出していた、例えば広報をして出していたんですけど、SNSを通したりすることによって一市民の声も拾うことができるようになったというのが、このデジタルのトランスフォーメーション、社会の変化だと言われております。一番下に書きましたけれど、このアナログというところから今、ITデジタル化というところは、皆さん、例えば学校にタブレットが導入されたりということで、IT化、デジタル化というのは進むんですけど、このデジタルトランスフォーメーション、要は、これからデジタルを活用した社会変容というところが大きなキーワードじゃないかというふうに思っております。DX、ちょっと難しい言葉ですので、簡単に説明だけさせていただきました。 なぜ今回、このような未知の言葉、DXについて、先ほど16番議員のほうでもありましたが、今、皆さんがデジタル、デジタルというふうに言うかというところもあるんですけど、まずDXについて、実は長年解決されてきていなかった縦割りの地域課題の解決をデジタルによって変革、横串を入れることができるというふうにも言われております。また、課題を解決することができると、多くの行政のリーダーであったり企業リーダーが理解して、今行動を起こしていっているというのが現状だと思います。 でも、もっと大きな理由が実は調べていくと出てきまして、なぜかというと、今デジタル庁ができて、政府がデジタル化に向けて動いているという、皆さん認識があると思います。今回の質問の中にもデジタル化について多いんですけど、これは実は2018年の段階で、経済産業省の研究会がDXレポートというのをまとめておりました。そこに書いてあった2025年の崖という経済界での取上げがありました。簡単にこれを紹介すると、日本の経済の全体で、やはりこのデジタルトランスフォーメーションというのが進まなければ、2025年以降、最大12兆円の経済損失が生じるという可能性をDXレポートの中で示唆しておりました。これを受けて、実はデジタル庁が設置されていったり、今まさにDX推進というのが進んでいっている基となっております。 つまり、この中でレガシーシステムと言っているんですけど、この老朽化した、そして肥大化している、ブラックボックス化しているシステムというものをこのまま変えれなければ、ほとんど、全国の8割ぐらいはこのレガシーシステムというものを持っていて、それによる損失が大きくなるということで、今まさに行政でもいろいろデジタル化というのが進んでいるというふうに認識していただければいいかなと思います。 では、具体的にこのDXというものをどう進めていくべきか。県のほうもDX推進の話もあります。そして、小浜市のほうでも広報・デジタル推進課が出来ました。そういった中で新たに、まず先ほど述べたように、DX自体が地域課題を解決していく手段として捉えて、県や国でも行政の取組の入り口にしていっています。その地域課題の解決、ここが大きな目的ではないかというふうに思っております。 ただ、これはとても広い範囲なので、防災だったりいろんな分野の地域課題というのがたくさんありますので、今回はまず今の小浜の状況、小浜市内の民間企業、事業所さんは大きなダメージを受けていますが、小浜市の景況報告などを踏まえて、小浜市の経済状況、コロナの1年半近くの中で受けてきている小浜市内の経済状況と市民生活の状況について、まず地域課題を把握していくところから始めていきたいと思います。 まず1問目、コロナの影響が市民生活に影響をもたらしている令和2年から現在に至るところでの市内の企業の景気状況について、担当課にお伺いします。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 本市では、四半期ごとに市内中小企業者113社を対象にしました小浜市中小企業景況調査を実施しておりまして、昨年同月比の売上高や採算の指標を基に景気状況を判断しております。 本年4月に実施しました最新の調査報告によりますと、全業種の景況動向は、令和2年4月から6月に平成23年の調査開始以来の最も低い値を示しましたが、それ以降は上向きに推移をしております。 業者別では、卸売業・小売業および製造業につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い一時的に低下しましたが、令和2年10月以降は上向きに推移をしております。宿泊業・飲食サービス業につきましては、令和2年4月から9月期にわたり最も低い水準が続いておりまして、一時的な感染縮小や県の宿泊割引キャンペーンの実施により10月から12月期に一旦回復いたしましたが、感染拡大の第3波が発生し、緊急事態宣言が発出されたことにより、令和3年1月から3月期には再び低下をいたしまして、現在に至るまで新型コロナの感染拡大の影響を大きく受けております。 市内事業所に対しまして聞き取り調査を行いましたところ、府県をまたいだ外出の自粛により域内消費が増加したことや、おうち時間の拡大に伴い電化製品や住宅の増改築の需要が伸びており、小売業などの一部の業種において売上げが回復しているとのことでございました。 なお、過去1年間におきまして市や商工会議所が全業種に対して行ったアンケート調査の結果によりますと、常に市内の約7割の事業者がコロナウイルスの影響を受けていると回答している一方で、約3割の事業者につきましては影響を受けていないと回答しております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) 状況的には、業種別で出していただきましたけど、やはり業種によって影響が様々、多様化しているというのが多分、分析されている中で現状だと思います。特に建築とかの部門というのはそんなに下がらなかったのですが、今現在、ウッドショックの問題であったりとか外部木材の高騰などによって、県産材とかの価格も上がってきているというふうな話も聞いております。やはり今まで、これも長く対策していく中で、コロナの影響というのはなかなか先が読めないというのも現状ではないかと思います。 そして、先ほど7割は影響を受けている、逆に3割の事業者さんについては影響を受けずに済んでいるというところもあります。こういった部分の分析というのが、特にDXでいきますと、こういった情報分析というのもすごく大事になってくるのではないかなと思いますので、このあたり、より詳しいデータというのを今後活用していければいいのかなと思います。 では次に、この経済活動の変化というのが市民生活にも大きな変化をもたらしておりますが、コロナ禍で変化した市民の消費動向について、市として把握している状況をお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 令和2年度に、緊急経済対策として実施いたしましたおばまチケットは、発行枚数約140万枚に上り、総額約7億円の消費に直接結びついたところでございます。 おばまチケット全体における使用状況につきまして、参加協力をいただいた336社を業種別に集計した結果、飲食業が約9%、小売業が約88%、サービス・その他が約3%となっております。さらに小売業では、大規模店での使用が約86%を占めておりまして、店の種類別では、スーパーや量販店、ドラッグストア、ホームセンターなどでの使用が80%以上を占めております。 また、協力をいただいた主なスーパー、量販店などに消費動向について行いました聞き取りでは、全国に緊急事態宣言が発出された昨年につきましては、外出機会を減らすために、買い置き可能な食料品や日用品をはじめ、外食を避けるために食材や弁当、惣菜などを購入されるお客様が多く見られたという回答でございました。同じく飲食店に行いました聞き取りでは、市の支援の効果もあり、新たに開発したテークアウトメニューの売上げが1日の主な割合を占めた時期があったという回答もいただいております。 このように、市民の皆様の消費行動は、新型コロナウイルス感染症の拡大により外出を控えることになりましたが、地元商店での商品やテークアウトメニューの購入などにより地域内での消費が拡大しておりまして、地元事業者の支援につながっているものと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) よく分かりました。 今回、おばまチケットに特化しての返答をいただきました。 これは逆に、おばまチケットに関しては、それが使われた場所がどこかというのが特定できるという特徴がありましたので、これは一つの正しい回答というか、データを取っていく意味ではすごく分かりやすい施策だったのではないかと思います。 そして今回、30%オフのおうちでごはんの企画などでも、実際どういったお店で使われているのかということも、こういったデータというのは今後また出てくると思いますし、実際、消費動向というものを、今回コロナ対策の施策として打つ中で、少し把握ができた部分ではないかと思います。 ただ、今回、今出てきた数字でいきますと、実際に小売業のほうで88%、さらにその中の大規模店で使われたパーセントでいくと、約7億円のうちの5億円近くが大規模店で消費されたというふうな結果が出ております。これがいい、悪いという話ではなくて、使う先が広がっているから市民の購買意欲があったと思いますので。ただ、地域内の地産地消であったりとか、地域の小さな商店での消費というものをより、これから打っていく政策としては、拡充していく方法もこういった結果から見いだしていく、いいヒントになるのではないかというふうに、私個人としては思っております。 そして、この二つの質問、1問、2問目の質問に対しての御答弁から、このコロナ禍によって現れてきた地域課題はどのようなものというふうに捉えているか、お伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 本市の基盤産業であります箸産業におきましては、関係者からの聞き取りによりまして、全国の主要観光地におけるインバウンド観光の減少が売上げに直結したことから、観光産業に大きく依存していたことが判明しております。 こうした中、一部の製造業や小売業におかれましては、国内需要向けの商品開発への切替えを検討されたほか、通信販売やウェブ事業などの新たな分野への切替えや、市内のみならず国内・海外を含めた経営戦略を検討する相談が小浜商工会議所に対しても多く寄せられております。 一方、市内の飲食業におかれましては、テークアウトメニューを開発・強化されるなど、コロナ禍に即応した事業を展開されまして、コロナ前の本市ではあまり見られなかったテークアウトの食文化が一般的になりました。 このように現状を把握・分析され、新たな事業展開の検討や取組を進める事業者がおられる一方で、全体的に本市では個人事業主が多いことから、恒常的なマンパワー不足に加え、経営者の高齢化などによりまして、SNSなどを活用した情報発信にまでは手が回らないことや、新たな分野への取組や事業の転換などに対応しづらいなどの課題が見えてきたところでございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) まさにそうですね。商工会議所に寄せられている相談の中にも出ておりましたが、やはりこういったECサイト、インターネットでのウェブ事業などへの転換というのはすごく、ずっと固定した販売先と取引をしてきて、そちらで成長してきた産業からすると、やはり転換というのはすごく難しいと思います。 こういった情報が、商工会議所のほうにあった情報と、市、行政側がしっかりと連携して、把握して、そしてスピーディーに誰一人取り残さないという大きな枠組みの中でいきますと、どうやってこういった困っている声に応えていくのか、ここが大きな課題になってくるのではないかと思います。 地域課題というのはまさに、最初に言いましたけど、もともとあった地域課題に加えて、コロナ禍によって新たに生まれてきた地域課題というのは多く出てきております。 地産地消、地産外消、地産訪消という、いろんな分野で活躍されていた方が自分の分野を変えなければいけない、今こういった時期に来ているのではないかと思いますので、これが新たに現れてきた地域課題というのを、もっともっと細かな、多様に出てきているものを把握していく必要があるのではないかなと思っております。 では、今、市内のほうのお話をしてきましたが、次に、県が行っていくDX推進の動きとエリア連携についての今の考えをお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 県では、DX推進プログラムを策定し、デジタル技術を活用して、県民の暮らしの質を一層高めるスマート福井の実現のため、生活・産業・行政のDXに取り組むこととしております。 生活のDXでは、県民生活の質の向上を目指し、公共交通機関システムMaaS(マース)など新交通システムの導入や、福祉分野のICT活用、デジタル技術を活用した地域防災力の向上などを推進するとしております。 産業のDXでは、DXによる県内企業の高付加価値化を目指し、ビジネスモデルの変革や業務の効率化、IT人材の確保・育成、デジタル技術を活用した新たな観光施策などを推進するとしております。 行政のDXでは、デジタル自治体の実現を目指し、押印廃止やペーパーレス化などの電子申請の拡充、テレワーク環境の充実などを推進するとしております。 これら三つのDXを推進するには、県と市町が協働して取り組むことが重要とされておりまして、4月には県地域戦略部の米倉DX推進監が来庁され、本市の課題を共有するとともに、DXの推進につきましては、県と市が連携して進めていくことを確認いたしました。5月には、嶺南市町それぞれの課題や今後の取組につきまして情報交換をし、解決策を考えるためのワークショップが開催され、デジタル技術の導入によります費用対効果の問題や職員の機運をいかに醸成していくかなど、共通課題として洗い出しを行っております。今後も継続して県や各市町と情報交換を行い、連絡を密にして、ともにDXを推進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) ありがとうございます。 県が進めていく中でいきますと、やはり嶺南6市町がしっかりと連携していく必要というのが出てきていると思います。 特に共通している地域課題と、あと個々に持っている地域課題というものをしっかりと把握していく中で、共通できること、そして共通したほうが効率がいいことに関してのデジタル推進などが今後進んでいくと思うんですけど、こういった取組をする中でいくと、やはり縦割りの課題というところを横串を刺していけるのは、このDXが大きな部分を占めていくのではないかというふうに個人的には思っております。 デジタルが通せる横串の話をしましたが、小浜市自体が今、単体で目指しているDX、デジタル推進についてお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 本市のDXの推進につきましては、まずは情報通信基盤の地域間格差を解消するため、情報通信のインフラ整備に取り組むとともに、市が提供いたします行政サービスにつきまして、デジタル技術やデータを活用して、オンライン手続の推進など、市民の皆様の利便性を向上させてまいりたいと考えております。 また、業務プロセスや作業の見える化により事務の効率化を進め、そこで生まれた人的資源を行政サービスのさらなる向上につなげてまいります。これらにより、デジタルの活用の分野が広がれば新たなセキュリティーリスクが発生するため、個人情報の取扱いには十分注意を払い、強固な情報セキュリティーを確保してまいります。 さらに、DX推進による市民サービスの向上や業務の効率化、情報セキュリティーの確保につきましては全職員で取り組む必要がございますので、職員一人一人がDXの意義を理解し、変革による進化を追求できるよう、職員の意識醸成を努めてまいりたいと考えております。 市におきまして、DXを推進して効果を上げるためには、市民の皆様や市内事業者の方々との連携が必要であると考えられますので、情報共有などを進め、課題につきましても共通認識を持つようにして、市民の皆様の生活の質的向上を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) まさにDXの意義を理解しまして、やはり市民や市内事業者さん、そして新規起業者など、様々な方と新しい連携が必要になってくる、これがDXの大きなところではないでしょうか。 大切なのは、やはり目的が何なのか。このDXを行っていく、デジタルトランスフォーメーションという変容を行う中で、このデジタル化が目的になってしまって、例えば先ほどのタブレットであれば、タブレットを導入することが目的になってしまうのではなくて、やはりそれを活用して、どのように地域課題を解決していくのか、そういった大きな方針というものも、行政職員、市民、そして市の事業者さんとも共有していかなければならないと思います。ある意味、大きな改革にはなってくるのですが、皆さんと、先ほど最初に言いましたように、SNSなどを活用していったり、いろんなデジタル技術を活用していくことによって、かなりオープンに市の取組であったりとか、それに対しての市民とのやり取りをされることが増えてくると思いますし、そういった中でも、職員、そして事業者さんも成長していく、いいきっかけになるのではないかというふうに思っております。 では、今回の新型コロナウイルスの影響、そして、これがもたらしてる景況というものを最初にお聞きしまして、市民生活が変化し、さらには全国的な国の動きというのと、県が推し進めているDX推進の波というのが今来ております。小浜市のデジタル推進の現状も踏まえた上で、市長が掲げられる新たな時代の稼ぐまちづくりについてお伺いしたいと思います。 ○議長(小澤長純君) 市長、松崎晃治君。 ◎市長(松崎晃治君) お答えをいたします。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、不要不急の外出抑制が要請されましたことで、人と会うことを避ける必要性から、これまでの生活や働き方は大きく変容いたしました。感染症対策として在宅でのテレワークが推奨されたほか、小売店や飲食店におきましても、キャッシュレスのシステムや、それからセルフレジシステムが導入されるなど、今後ますます商業分野におけるデジタル化が進展するものというふうに考えております。 市では、これまで地域外から稼いだ外貨を生産者まで還元する仕組みづくりに取り組んでおりまして、宮川地区におけますスマート農業や田烏地区のサバの養殖事業などにおきまして、IoTやAIを活用いたしまして、データに基づいた最適な管理を行うことによりまして生産性や収益の向上を図るなど、今後もさらにDXを活用いたしまして地域経済の循環に結びつけていきたいと考えております。 また、市におきましては、ケーブルテレビ伝送路の光ファイバー網整備工事に現在取り組んでおりまして、令和3年度中には市内全域におきまして高速のインターネットサービスの利用が可能となります。これらの整備によりましてリモートワークの環境が整いまして、今後ワーケーションといった新たな働き方の可能性が加速することによって、多様な企業の誘致につながることが期待できると思っております。 また、光ファイバー網の整備に伴いましてWi-Fi環境も通信スピードが安定をいたしまして、利便性が格段に向上することで、新たな観光サービスへの展開など、観光誘客にもつながると期待しているところでございます。 北陸新幹線敦賀開業やその先の小浜開業などを控えまして、今後本市のまちの姿が大きく変わります中、市といたしましては、市内の企業や観光事業者等と連携を密にしながら様々な産業におけるDX化を後押しいたしまして、質の高いサービスの提供や市内事業者の高付加価値化につなげるなど、新たな時代の稼ぐまちをデザインしてまいりたいと考えております。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) どうもありがとうございました。よく分かりました。 手段と目的の部分でいきますと、目的としては、やはり市民の生活の向上もそうですし、新たな形での小浜市の産業の発展も大事だと思います。 そして、これは、もともと地産地消というものがあって、地産訪消、地産外消というもの、例えば今回のコロナでいきますと、地産地消というものが、先ほどのデータでもそうですけど、なかなか地域内での消費というのがうまく起こっていない部分もあります。ただ、もともとそうやって育ててきた部分で、地域内の消費をされている方もおります。 ただ、地産外消でいきますと、外で買うということで、ECサイトなどウェブ事業に関しては、事業者さんも困っている、どうやって転換していっていいのか分からないというところも、現状、今回出てきたのではないかと思います。そして、地産訪消に当たる、外から訪れて消費していただくことが今回は特に止まってしまいましたので、こういったダメージが大きい中、最初にも言いましたように、やはりこのピンチをいかに今後の成長、チャンスにつなげていくのかということが我々、行政であったり議会側でやっていかなければいけない新たな取組になってくるのではないかというふうには私自身もすごく責任を感じながら、この質問をしていく中でいろいろ感じるところがありました。 あと一つ、若手の人材の育成という話、市長、よく育成の話を今回出されておりますが、以前に高校生の課題探究の中で、地産地消ポイントを付けてお店の中で共通でポイントをためていくという話が出ていましたが、そういったアイデアというものが、例えばこういった局面では、実はそういった地産地消ポイントなどの取組に対して柔軟に、そしてスピーディーに対応していくことができるような行政体制というのが出来てくると、もしかしたら今後若手が人材も伸びていき、そして新たなチャレンジ、そして新規事業者などがどんどん増えていくと、人口減少の部分のストップになってくるのではないかというふうに個人的には思いますので、最初に言いましたコロナのピンチというのが、実はチャンスが転がっているように私は思いましたので、今回この質問をさせていだきました。 では、2件目の質問に移ります。 ふるさと納税と地域内経済循環の仕組みづくりについてです。 実は前回、ふるさと納税の質問というのを3月の議会でさせていただきました。その中で、自分を育んでくれたふるさとに対して自分の意思を幾らかでも納税できる制度というのがふるさと納税であり、そして企画部長のほうからも、このふるさと納税は自主財源の確保はもちろん、地場産業の活性化などに非常に有効的な制度であり、金額が増えることによって、質の高い子育てや保育・教育の提供、安全・安心な暮らしの実現といった多種多様な複雑化する市民ニーズに応えるための財源確保につながるというふうな考えをお聞きしました。 この御答弁をいただきまして、私も本気で創出してほしい、そして小浜の持っている産品や事業者さんのポテンシャル、そしてまちが築いてきた関係人口など、今止まっていますが、この関係人口というものは財産だと思っております。 この中で、前回私は、小浜は10億円を目指せるポテンシャルを持っているというふうに言っちゃったところもあったんですけど、言った以上、より具体的な方法を今回は踏み込んでいきたいと思いまして、この質問をさせていただきます。 ここでのポイントは、ふるさと納税の寄附額を増やすことが目的ではなくて、実際に地域経済のイノベーションを起こしていくための手段になってくるのではないかということを思っております。実は私自身も、このふるさと納税のトランスフォーメーション、先ほどのXの部分ですけど、ふるさと納税によって大きな変化、変容を地域経済に起こせるのではないかというふうに思いました。 今回、最も注目すべきところが、前回細かく言いましたので、今回もこのフリップを作りましたけど、実はあまり聞き慣れないところなんですけど、このふるさと納税の中間事業者というものに着目しまして、ここが機能することによって、地域内の経済というのがしっかりと成長していくのではないかというふうに思いました。 この図でいきますと、寄附をする方がふるさと納税のサイトを使って小浜市のふるさと納税を探して、されるんですけど、この間、皆さん、ふるさと納税をする方とかには見えないんですけど、中間事業者が自治体の代わりになって、実際に返礼品の発送の手続であったりとか、あとお金のやり取りなど、そういった細かな事務作業をしている、これが中間事業者というのがあるんですけれど、ここについて、今回は焦点を当てていきたいと思います。 もともとふるさと納税自体は小浜市に納税するという形で寄附をいただいているにもかかわらず、実はそのうち、実際に市内に循環しているお金というのは、小浜市に寄附するんですけど、実際に市内に残っている金額というのは100%ではないんですね。寄附をするんですけど、都市圏に本社を持っているような中間事業者さんとか、ふるさと納税のサイト自体は大手の企業なんですけど、この企業のほうにお金は一部流れるような仕組みになっております。簡単な話、都市圏のほうに、せっかく寄附していただいても出ていってしまっている部分を、少しでも小浜市内に戻せないか、小浜市内の事業者さんに還元できないかというふうなことを考えて、この質問をさせていただきます。 まず、この仕組みを踏まえて質問をしていきたいと思います。 令和2年のふるさと納税の内訳についてお伺いしていきたいと思いますが、令和2年、ふるさと納税の寄附金額の総額および件数についてお伺いいたしたいと思います。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 本市が受け入れた令和2年度のふるさと納税寄附金は1万2,379件、2億3,300万円となっております。 以上でございます。
    ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) では、返礼品代やポータルサイトに対する手数料、中間事業者への委託料など、ふるさと納税事業に係る主な事業費の内訳についてお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 令和2年度のふるさと納税事業に係る事業費の総額は約1億1,900万円で、寄附額に占める割合は約51%となっております。 事業費の主な内訳は、寄付者への返礼品代が約6,700万円、返礼品の送付にかかる費用が約1,500万円、寄附を募集するためのポータルサイト運営費用や決済等にかかる手数料が約1,900万円、返礼品の調達や配送手配等を行う中間事業者への委託費用が約1,100万円などとなっております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) では、ふるさと納税の寄附額のうち、本市が受け取れる収入額と地元協力事業者などに還元される金額についてもお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 令和2年度のふるさと納税寄附金のうち、本市が受け取った額は、寄附金から全体事業費を差し引いた額の1億1,400万円で、地元協力事業者に還元された金額は、返礼品代の約6,700万円でございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) 今の話でいきますと、この6,700万円、返礼品代というのはこの事業者さんの方に還元されていきます。そして、この事業費を引いた分の1億1,400万円は市の財源として入ってきます。 そして、あとこのふるさと納税サイト、ここに関しては、例えば市内の事業者よりは、こういった東京とか都市圏の方が納税する方が多いので、やはりこういったサイトは、大きなサイトでお客様を持っているところが、寄附者を持っているところがすると私はいいと思いますが、この中間事業者さんに関しては、寄附がありまして、その返礼品の手配であったり、そして新たに返礼品の枠を増やしていったり、あとは寄附者とのやり取りを自治体に変わって作業していくというふうな流れがあります。 そういった部分というのも、実は今現在、この中間事業者が担っているというふうになっております。 では、この返礼品の調達や発送など、本市が現在委託している中間事業者の選定方法についてお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 本市では、ふるさと納税の大手ポータルサイトを利用した寄附金の募集を平成27年度から開始しており、現在は、さとふる、楽天、ふるさとチョイスの3サイトを活用して事業を実施しております。 一方、ポータルサイトで寄附受付後の様々な関連業務を本市に代わって行う中間事業者については、さとふる、高島屋の2社に委託しております。 中間事業者の具体的な業務は、ポータルサイト運営会社とのデータ連携業務、返礼品の配送手配や在庫管理、寄附者からの問合せ対応や個人情報の管理などがございます。加えて、全国に向けた本市の魅力発信や地元特産品のPR、販売促進につながるプロモーションなども重要な業務でございます。 中間事業者の選定に当たりましては、これら多岐にわたる業務について、知識と経験を基に正確かつ丁寧に行うことができるか、また、市や地元協力事業者の業務負担の軽減につなげることができるか、加えまして、業務に関連する経費なども勘案して行っております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) 分かりました。 まさにこの中間事業者の選定というのはされているんですけど、今回、県のほうでも発表がありましたように、今回県内では70億円を超える大きな躍進を遂げたわけなんですけど、ふるさと納税総額が県内でも増えました。 ただ、表の中でいきますと、実際に小浜市自体の昨年比というのは81%ですかね、全市町の中でいくと一番低くなっております。これは、その業者がいい、悪いという話ではなくてですね、実際にまだまだやれること、伸び代があるというふうに私は捉えまして、この中間事業者さんが行う役割というのを先ほど説明いただきましたけれど、やはり事業者さん、返礼品事業者さんとの接点というのはとても多いところだと思います。そのあたりが、より地域に根づいた方、そして地域のことを分かっている方がこの事業をやっていくことによりますと、より寄附額が増えることができるのではないかというふうに思いました。このあたりが、少し私が可能性を感じたところでありますね。 将来的に中間事業者を地域内の事業者にすることによって、今言いました地域内経済循環の向上というのは見込めると考えているんですが、市の受け止めについてお伺いいたしたいと思います。 ○議長(小澤長純君) 企画部次長、四方君。 ◎企画部次長(四方宏和君) お答えいたします。 ふるさと納税制度は、地域資源を最大限に活用し、地域経済の活性化を図る上で重要な役割を果たす制度であり、中間事業者の業務を地域内の事業者に委託することは、地域経済の活性化と循環を図る一つの方策であるというふうに考えております。 一方で、本市が求める中間事業者は、業務を確実かつスムーズに遂行し、加えてふるさと納税制度を活用した本市のプロモーションを積極的に行うとともに、地元特産品のPRや販売促進、さらには地元協力事業者とともに新たな特産品の開拓を提案するなど、事業の相乗効果が期待できる事業者でございます。 本市において、中間事業者の業務を地域内事業者に委託するに当たりましては、地域内経済の循環がもたらす効果と本市が中間事業者に求めるニーズを見極めた上で、総合的に判断してまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) ありがとうございます。 本市が求めている中間事業者の像というのは、まさに地域内の経済がしっかりと循環できる仕組みをより加速させていくこと、そして市と共有してその概念を持って活動していくことによって、より今以上に寄附額を増やすこともできますし、もちろんその寄附額を増やすというのが目的じゃなくて、それによって地域内の事業者さんが、先ほどの1件目の質問の中にも出てきましたが、ECサイトへのチャレンジであったりとかウェブでのマーケットへどんどん進出していくきっかけにもなってきますので、ふるさと納税という一つのツールを使うことによって、より地域内の事業者さんが成長していける、いいきっかけになると思います。 そして、この分野に関しても、やはり若手がこういった業務を求めている中間事業者に対しての市が持っている機能、例えば本市のプロモーションであったりとか本市のよさをPRしていくという意味では、地域に根づいた方がどんどん発信していくことができれば、これはより伸びますし、実際に前回に言いました約10億円の寄附というのが私は可能ではないかというふうに思いました。 また、ぜひ選定に関しては幅を広げていただきまして、より地域内の事業者さんが入っていく未来というのがあればうれしいかなというふうに思いました。 では最後に、3件目ですね、中学校の探究的な学習について質問していきたいと思います。 これはですね、新たに今期から取り組んでいるものになってきますが、これに関しては私、高校の探究活動などを見させていただく中で、やはりこれが中学校に下りていくというのはとても有意義なことだと思っております。 その中で今回は、今始まってきている小・中・高の共通カリキュラムというものが、中学校においてどういった役割を果たしていってるのか、特に高校生の活躍というのはよく出ていますが、小学生たちがサバまんであったりとか、いろんなチャレンジをしているのが分かっていく中、中学校も関連してくる、そして小・中・高の共通カリキュラムで、中学校が持っている役割というものについてお伺いしたいと思います。 ○議長(小澤長純君) 教育長、窪田君。 ◎教育長(窪田光宏君) お答えいたします。 最初に、高校の探究学習と小・中学校の探究的な学習の微妙な相違点について述べておきたいと思います。 高校の探究学習は、総合的な探究の時間におきまして、探究の見方・考え方を働かせて、課題設定、情報収集、整理・分析、まとめ・表現といったプロセスによる横断的・総合的な学習を行うことを通しまして、自己の在り方、生き方を考えながらよりよく課題を発見し、解決していくための資質・能力を育成していこうとするものでございます。 一方、小・中学校で行う探究的な学習は、総合的な学習の時間や各教科等の学習におきまして、探究的な見方・考え方を働かせまして、横断的・総合的な学習活動を行うことを通しまして、探究のプロセスを学ぶということを主眼に、高校の探究学習で育む資質・能力のその基礎を培っていくということを狙いにしております。 このことにつきまして、小浜市の教育委員会では小・中・高の接続を重視しまして、資質・能力の育成を進めていくために、昨年度に小・中・高の教員から組織される協議会を立ち上げたところでございます。 今後、小・中・高12年間を見通しました接続カリキュラムを策定していくに当たりましては、高校の探究学習と、それから小・中学校の探究的な学習のそれぞれの狙いというものをお互いに十分理解した上で、協働して進めていくことが重要であるというふうに考えております。 さて、市内小学校では、探究的な学習としまして、ふるさと学習を各校とも精力的に取り組んでおり、その学習を通しまして、小浜市が育成を目指す資質・能力の根幹に位置づけておりますふるさとに対する愛着と誇りといったものが着実に醸成されているものというふうに評価しております。 一方、高校では、高校魅力化の施策の中で、特に近年、探究学習の充実が精力的に図られておりまして、中でも若狭高校や若狭東高校の取組は、県内でもすばらしい成果を上げているというふうに認識しております。 このような中で、議員仰せのとおり、小学校と高校をつなぐ極めて重要な役割を担っているのが中学校の探究的な学習でございまして、現在、中学校におきまして、その点を十分に踏まえてカリキュラムを見直し、小・中・高をつなぐカリキュラム開発を進めているところでございます。 小浜市の教育委員会としましては、ふるさと教育とキャリア学習を一体的に進めていくことを重視して学習環境を整備し、各学校の取組を支援していきたいというふうに考えております。地域の未来を見つめ、よりよい将来像を描いていく探究的な学習の中で、並行して中学生として自分の生き方を見つめ、キャリアデザインを描いていく学習の充実を図ることで、生徒が主体的に社会と関わっていく力を高めて高校の探究学習につなげていけるようにしたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) ありがとうございます。 まさに高校が目指しているところと中学校が持っているところというのは、今の分かりやすい説明の中で、やはり大きく段階をしっかり経ているなというふうに思いました。 高校生の取組というところでいきますと、OECDなどでも、国際的にも今、若狭高校、東高校などの取組というのは取り上げられておりますし、国際的にも評価がされてきている取組がこの地域、小浜地域の中ではなされていると思います。 そこに向かって、中学校での探究的な学習というものを今回、12年間の長期のカリキュラムということで共通カリキュラムをつくっていっているというのは、まさにこれからの子供たちが新たな地域課題であったり、いろんな課題に対してチャレンジしていける探究的な力がついていく、いい仕組みではないかというふうに思いました。 そして、高校生たちの取組の中で現場の声を聞きますと、中学校でも始まってくるんですけど、高校の先生からは、やはり教師側の負担が増えてくるのではないかなど、今までと違って探究というものにより力を入れてくると、若狭高校であっても10年ぐらいかけて今の体制ができているというのが現状だというふうな話を聞きました。そういった部分でも、先生側への負担というのが一気に増えたり、それが、逆に言うと生徒側に負担になってこないような、よりよい仕組みで進めていっていただければなと思います。 そのあたりも踏まえて、探究的な学習を進めていく上での準備および教科・領域と探究的な学習の関わりについてお伺いいたします。 ○議長(小澤長純君) 教育長、窪田光宏君。 ◎教育長(窪田光宏君) お答えいたします。 本市では、これまで小・中学校の探究的な学習の中核にふるさと小浜MIRAI事業を位置づけまして、市長の出前授業を出発点に置いた探究的なふるさと学習に取り組んでまいりました。 今年度からは、ふるさと小浜MIRAI事業をさらに進化させた新規事業といたしまして、小浜の未来を担う総合教育事業を立ち上げまして、予算も全体で100万円増額させております。この新規事業の一番の特徴は、各学校に昨年度までとほぼ同額の基本予算を配分しつつ、より魅力的でダイナミックな学習活動を計画している学校に対しましては、計画に見合うだけの予算をさらに上乗せして付けていくということにあり、新規事業予算の増額分はそのために用意したものでございます。もちろん、応募する学校には、企画書と予算書の提出およびプレゼンテーションを求めまして、審査を実施しております。中学校では、よく考えられた魅力的な計画が両校から提案されておりまして、今年度の取組とその成果が大変楽しみなところでございます。 この事業の推進を通しまして、各学校のカリキュラムマネジメントのレベルアップが図られますとともに、児童・生徒が求められる資質・能力を着実に身につけ、高校での自分の生き方や学び方と結びついた、より質の高い探究学習を行っていってくれることを期待しております。 次に、議員御質問の中にもありました探究的な学習と従来からの教科・領域との位置づけや関わりでございますが、探究的な学習というのは、総合的な学習の時間や教科・領域の学習の中で行う学習活動でありまして、総合的な学習あるいは教科・領域の学習とは別に、探究的な学習という新たな学習が加わるわけでは決してございません。 資質・能力の育成に当たりましては、カリキュラムマネジメントはもちろん重要でございますけれども、一番大切なのは、カリキュラムを実践していく1時間1時間の授業の質だと私は考えております。その意味で、教科等の学習の中で育まれる資質・能力の程度によりまして、探究的な学習の質は大きく変わってくると考えております。 この点、小浜市では、学習主体を児童に置きまして、日々の授業を通しまして、資質・能力の確かな育成につなげていく3S学習という授業理論がございます。この理論に基づく授業づくりを40年近くにわたって積み上げてまいりました歴史があります。小浜市の全国に誇れる強みだと、私は思っております。 現在、各学校では3S学習による授業づくりを基盤といたしまして、教科の本質を踏まえて育む資質・能力を、単元間のつながりあるいは他教科との関連も考え合わせながら明確にするとともに、特に探究的な学習と深く関係します学習の基盤となる資質・能力の育成あるいは現代的課題に対応して求められる資質・能力の育成につきまして、横断的・総合的なカリキュラム開発を進めているところでございます。 以上でございます。 ○議長(小澤長純君) 1番、杉本和範君。 ◆1番(杉本和範君) ありがとうございます。 本当に今まで小浜市が積み上げてきたもの、そしてさらに、まさにそこから先に進化をしていくという、ちょうど今過渡期になってくるんだと思いますが、先ほどおっしゃられたように、児童に何よりも重点を置く、これは若狭高校でのSSHなどを聞いておりますと、やはり個々の課題に関して、一つ一つテーマをまとめてしまってやるのではなくて、個々が調べていきたい地域課題であったり、そういったものにしっかり探究の焦点を当てようとしますと、やはり人的な部分も大きく負担が増えますし、生徒側が我慢をしてみんなと同じテーマをやるということでは、もともとの探究の意味というのは全く意味をなさないというふうにおっしゃっていました。このあたりをしっかり踏まえられた中学校での探究的な学習に取り組まれているというのがすごく理解できました。 小・中・高と積み上げていく中で、一人一人が、今回の一番最初のDXの話じゃないですけど、地域課題というものに特に密接に関わることができるのが小浜市の大きな魅力ではないかと思います。これが大きな都会であったら、なかなか地域課題というものが目に見えないですし、探究というものはどうしても広い範囲のことになってしまうと思います。これがですね、小浜市の場合は、教育の段階から地域課題へしっかりと課題的な意識を持って、そして、それに対して取り組める、そして、この後は先ほど1問目でも言いましたように、若い者たちがですね、こういった会議であったりとかいろんなディスカッションに参加をしていって、そして若者たちがチャレンジし、そして、その子たちが実際に地域課題の解決に役に立っていく、そういったみんなで支え合っていく社会というのができてくれば、とてもいいのではないかと思います。 今回は1、2、3件通じて、やはり人材の育成というのが小浜市にとってとても重要な課題ではないかというふうに思いましたので、テーマがバラバラなようでしたが、そのあたりでまとめて今回は質問させていただきました。 では、私の一般質問は終わらせていただきます。 以上です。 ○議長(小澤長純君) 休憩いたします。午後は1時再開いたします。                           午前11時58分休憩                           午後1時00分再開 ○副議長(竹本雅之君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開します。 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 新政会の藤田善平です。発言通告書に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず、コロナ対策に取り組んでいただいております医療関係者、また、市民の皆様に感謝を申し上げます。製造業の皆様をはじめ飲食業、また、その食材を生産されている皆様など多くの皆様にお見舞いを申し上げますとともに、この困難を市民一丸となって克服したいと思います。 まず、第1問目の北陸新幹線につきましては、私には大変な思い入れがあります。 私事ですけれども、私の檀家であります高野山真言宗羽賀寺は、女帝元正天皇の勅願によって創建され、716年に行基菩薩が建立されまして、当時18坊を数えたと伝えられ、勅願寺にふさわしい繁栄の跡をしのぶことができると言われています。千三百有余年後の現在、寺の周辺一部をただいま福井県において発掘調査を行っていただいております。 当時の三重の塔はもとより、100年前には集落の13棟とともに北陸随一と言われました山門が焼失いたしました。少ない檀家の皆さんに、維持管理に御苦労をおかけしているところでございます。 また、当時、東北地方の豪族でありました安倍氏が再建されたことによりまして、その御縁で安倍家の皆様にお参りいただいております。安倍元総理の御母堂様もお付きの方を伴い、度々お参りいただいておりましたけれども、現在90歳を超えておられる御高齢になられましたので、なかなかお見えになることができなくて、私は小浜市の新幹線の取組状況やパンフレットその他いろいろお送りいたしておりました。そのところに、安倍総理の時代に御本人よりお手紙をいただきました。内容は十分聞いているという内容でした。 それから、また、私の檀家の羽賀寺の住職の結婚披露宴の際には、京都の清水寺の貫主様により御挨拶をいただいた折、清水寺の年間拝観者は500万人を超えるが、寺の格付は比べるもなく羽賀寺のほうが上ですと言われたときには、小浜市の文化財の価値のすばらしさを認識いたしたところです。 そして、我が羽賀寺の参拝者は、バス観光の時代には年間3万人弱が見えられておりましたけれども、現在は自家用車が多いので全国から参拝者は1万人をちょっと少ないぐらいです。それで、新幹線が開通して関西などから多くの人が訪れられ、小浜が活気のあるまちになるよう願っているのであります。 前置きが長くなって申し訳ありません。 北陸新幹線早期全線開業を求めていく中で、敦賀開業の1年遅れなどやJR西の在来線の減便提案など、運動に水を差す提案など、今後もどのようなアクシデントが起きるか分かりません。常に市と議会が緊密に連携を取り運動するとともに、市民の熱意と盛り上がりの継続を図る手立てを考えていかねばなりません。 現在まで、市、また、議会とも様々な努力を重ねてこられました。改めて、今後の取組、現在の状況をお聞きいたします。 現在、詳細な駅・ルートの選定に向けて進められている環境アセスメントの状況についてお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 平成29年3月の北陸新幹線敦賀・新大阪間の全ルートの決定によりまして、事業主体でございます鉄道・運輸機構において、詳細な駅・ルートの選定に向けて、新幹線事業が環境にどのような影響を及ぼすかについて評価いたします環境アセスメントの手続を令和元年度から令和4年度までの予定で進められております。 環境アセスメントの手続については、最初の手続でございます配慮書から方法書、現地調査、準備書、最後の評価書公表までの5段階の手続を行うものでございます。 現在の進捗状況は、環境影響評価の項目や方法をまとめた方法書に基づきまして、猛禽類の営巣地調査のほか、動・植物の生息調査や大気環境の調査など、3段階目に当たります現地調査に入っておりまして、着実に手続が進められております。 また、今後は、現地調査を踏まえ、具体的な駅位置が明らかになります準備書の公表を経て、令和4年度末までに環境アセスメントの評価結果が公表される予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) それでは、早期全線開業に向けた取組といたしまして、国への要望および大阪・京都など、関係自治体との連携状況についてお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 北陸新幹線の早期全線開業に向けた取組といたしましては、これまでに政府・与党の動きを捉えた中央要望を重ねております。 昨年12月には、敦賀開業が1年遅れる見込みとなったことから、この影響を受けることがないよう、敦賀以西を2023年度、令和5年度当初に着工するよう、赤羽国土交通大臣をはじめ、細田与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム座長などに対しまして、緊急に市議会の皆様と合同で強く要望を行ったところでございます。 さらに、今年2月には、コロナ禍のため書面での要望となりましたが、市議会と合同で、さきの要望と同様に早期全線開業を実現するよう、重ねて要望を行ったところでございます。 一方で、関西地域におきましては、一昨年に敦賀・新大阪間の早期整備を目指します大阪協議会が設立されるなど、早期開業への機運が高まっております。 本市といたしましては、北陸新幹線の新駅設置が計画されております京都府京田辺市の市長および市議会との連携を深めるなど、今後も引き続き関係自治体や経済団体などと強固な協力関係を築いてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 現在までもいろんな取組をされてきましたけれども、今後の市民の熱意と盛り上がりの継続を図るための機運醸成についてお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 北陸新幹線早期全線開業に向けました機運の醸成は、市民の皆様や各種団体とともに盛り上げ、継続していくことが重要であると考えております。 市ではこれまでに、昨年、市内におきまして小浜・京都ルート建設促進同盟会総会を開催いたしますとともに、政策研究大学院大学の家田教授や関西経済連合会の角副会長などを招きました北陸新幹線シンポジウムや、将来における新しいまちづくりを見据えて市民の皆様と意見交換を行います新幹線講座などを開催いたしました。 また、昨年度は、北陸新幹線小浜開業時に開封いたしますタイムカプセル事業を行いまして、子供たちを含めた多くの市民の皆様から、小浜に新幹線がやってくる未来へ向けてメッセージを寄せていただきました。 さらに、今年2月には、小浜商工会議所地域づくり委員会および建設運輸部会が主催の全線開業を見据えましたまちづくりについて考えます北陸新幹線シンポジウムが開催されるなど、経済界とも連携して全線開業に向け機運の醸成を図っているところでございます。 今年度につきましては、現在、市民の皆様が主体となって取り組み、活動などにかかる経費の一部を助成いたします北陸新幹線開業に向けた啓発事業を募集しております。 さらに、新駅周辺のまちづくりなどについて、各種団体や市民の皆様から御意見や御提案をいただく場を設けまして、機運を盛り上げたいと考えております。 そのほか、新幹線図面コンクールやグッズの作成を行うなど、今後も様々な啓発活動に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 市内には、洪水避難区域や耕作困難な水田地帯を抱える、困っておられる地域が多いところです。 土地改良など都市計画を早急に計画してトンネル残土の受入体制を市として整え、要求をすることが必要と考えていますが、市の見解をお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、角野君。 ◎企画部次長(角野覚君) お答えいたします。 北陸新幹線の敦賀・新大阪間の整備に当たりましては、全路線の大部分がトンネルで通過いたしますことから、一つの課題といたしまして、掘削等の工事に伴う相当量の土砂が発生する見込みとなっております。 発生土につきましては、基本的に事業主体の鉄道・運輸機構が工法選定や工事での再利用と合わせまして、発生量や処分方法および場外搬出方法について検討するものと想定しておりますが、現在、具体的な内容は鉄道・運輸機構から示されていない状況でございます。 市といたしましても、今後におけます新幹線事業の円滑な推進には、想定される膨大な発生土を受け入れる体制も必要と考えておりまして、活用場所や方法などについて、早い段階で検討したいと考えております。 議員仰せの洪水避難区域のかさ上げや耕作が困難な水田地域の土地改良などにつきましては、将来的な発生土の一つの活用方法として考えられますが、今後は、地域の御意見や御提案および具体的な発生土量のほか、自然由来の有害物質に関する課題などにつきまして研究いたしまして、早めの受入準備について、鉄道・運輸機構や県などと連携して検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 今、いろんな廃土については課題があるということですけれども、内容を十分御検討いただいて、実際に皆さん困っておられますので、トンネル廃土が有効利用できるような方法をいろいろ市として考えていただきたいと思います。 それでは次に、小・中学校の部活動の現状と課題についてお聞きしたいと思います。 県におきましては、部活動は教育活動の一環として捉えられていると思いますが、文部科学省は運営方法などは明確にしていないのではないかと思っています。 現在の状態は、部活動を指導されています教職員の先生方の努力があればこそと認識していますが、国の働き方改革推進により、教職員の時間外勤務の上限を月45時間以内とする指針を定められたと聞いていますし、スポーツ、部活動などでは顧問、副顧問の2名で対応されている現状とお聞きしています。また、少子化の上に活動の種類が多くて、少数部員のためにやりたい活動ができない、困難であるという生徒が出てきています。 まず、教職員の働き方改革による影響と課題についてお聞きいたします。 学校部活動の現状と、文部科学省が進める働き方改革の方向性と今後の計画についてもお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) それでは、お答えをいたします。 市内中学校では、中学生にとって最も楽しみな活動の一つといたしまして、9割以上の生徒が部活動に取り組んでおり、小浜中学校では13の部が、小浜第二中学校では14の部が現在活動をしております。これらの部活動では、主体的に生き生きと取り組む生徒の姿が見られ、また、生徒が部活動を通じて得られる経験は、生涯にわたる生徒の豊かな人間形成に大きな効果をもたらすものと考えております。 活動に当たりましては、市が策定した方針を基に各校が部活動方針を作成し、原則、平日は4日間で1日2時間程度、土日はどちらか1日に3時間程度の活動を設定し、1つの部活動に複数の教員を顧問として配置し、指導を行っております。 一方、部活動の在り方について様々な課題も見られるようになっております。少子化による生徒数の減少で部員数が確保できず、活動に支障が生じていることや、教職員の減少により顧問の数が不足し、複数の部活動顧問を兼務せざるを得ない状況も見られております。また、文部科学省が進める働き方改革の中でも、中学校教職員の長時間勤務の主因が部活動であるとし、部活動の負担軽減に向けた取組が急務であるとしております。 こうした中、これらのことを改善するため、令和2年9月にスポーツ庁は、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革という方針を打ち出し、令和5年度以降、休日の部活動の段階的な地域移行を目指した取組を始めております。 本市におきましても、この方針を踏まえた上で、生徒の活動機会を確保することに重点を置きまして、合同チームでの活動の模索や休日の地域部活動への移行について検討をしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 私自身も地域活動に関わりますこともあって、これについて答えが出なくて悩んでいる途中ですけれども、学校部活動から地域部活動への移行による課題は何でしょうか。 ○副議長(竹本雅之君) 教育総務課長、内田君。 ◎教育総務課長(内田靖彦君) それでは、お答えをいたします。 学校部活動から地域部活動へ移行をするに当たりまして最も重要なことは、生徒や保護者の方の御理解をしっかりと得ながら移行を進めることであると考えております。土日に地域部活動に参加するためには、保護者の方の協力が不可欠でございまして、また、何より生徒自身が地域部活動に参加する意欲を持たなければ成り立たないものと考えております。教員の負担軽減はもちろん重要ではございますが、生徒や保護者の方の理解なしに地域部活動への移行は難しく、生徒や保護者はもとより学校にとってもよかったと思える地域部活動への移行を考える必要があります。 次に、平日指導を行う学校部活動と土日に指導を行う地域部活動の連携をどのように図るかが課題となります。学校部活動では、様々な願いを持った生徒が部活動に参加をしておりまして、教員は、全ての生徒が部活動に満足感や充実感を持って活動できるよう日々指導をしておりまして、地域団体との間で指導に係る方針を共有し一貫した教育ができるよう、また生徒の人間形成にとってさらなるプラスになるよう、連携の在り方を考えていく必要があると考えております。 さらに、生徒を受け入れていただく地域団体の体制づくりが大切であり、移行が行われますと土日の部活動は学校の管理下を離れ、地域団体の責任の下での活動となります。指導に当たる人材の確保・支援をはじめ、経費の負担や保険の加入等、様々な面での準備が必要となってまいります。 また、大都市圏のように各分野に携わる人口が多くない本市の状況を考えると、全ての部活動で地域部活動への移行が可能かどうかも含め、地域団体との協議を十分行っていくことが大切であると考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 現在、けがや事故時には責任を問われるため、そのスポーツ活動の内容にもよると思いますけれども、毎年講習を受けて指導者資格を持たないと教えることができない、そういう運動種目もあります。その指導者の育成、確保に困っているのが地域スポーツクラブの現状です。 その現状と課題をどう捉えておられますか。 ○副議長(竹本雅之君) 教育部次長、澤谷君。 ◎教育部次長(澤谷欣弘君) お答えいたします。 今後の学校部活動から地域への移行に当たり、受皿的な役割を担います地域スポーツクラブとしては、総合型地域スポーツクラブや小浜市スポーツ協会加盟団体である23の競技種目団体、スポーツ少年団がございます。それぞれの団体におきましては、年間を通じて継続的にスポーツ活動が実施されており、大会に出場するための練習も積極的に行っております。 一方では、社会・経済の変化と少子化が進展する中、それぞれの団体におきましては、会員の確保や運営面における財源確保が難しくなってきております。また、クラブ活動に必要な指導者におきましても、多くの団体で指導者の高齢化が進み、資格取得にかかる講習会参加料や登録料などの費用も個人負担している状況等があり、後継者の確保、養成が思うように進んでおりません。 そのため本市では、昨年度から地域スポーツ向上事業補助金を創設し、小浜市スポーツ協会の加盟団体を対象に支援を実施し、指導者の人材確保、養成に努めているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) それでは、地域スポーツクラブ移行に向けた今後の取組についてお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 教育部次長、澤谷君。 ◎教育部次長(澤谷欣弘君) お答えいたします。 移行に向けた取組としましては、昨年度、学校部活動の現状把握と課題などの洗い出しのため、市内中学校においてアンケート調査を実施いたしました。 調査結果を基に、移行先として想定されます総合型スポーツクラブや競技種目協会とのマッチングを検証いたしましたところ、部活動競技に係る関係団体はございますものの、ジュニアを対象にしました活動のない競技もあることが分かりました。 今後は、その調査結果を踏まえ、受皿となるクラブの組織体制の確立と可能性の検討を進めてまいりたいと考えております。 具体的な取組といたしましては、県内において今年度から試験的に実施を進めている市町と県外の先進地事例等を参考に課題を整理しますとともに、地域団体や学校との協議を十分に行っていく中で、移行に向けた課題の解決を一つ一つ丁寧に図ってまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 先ほど、15日の県議会での杉本知事の提案理由説明の中で、中学校の部活動の休日の活動を地域での運営に移行するモデル校について、運動部は鯖江市と美浜町、文化部は敦賀市に設けることを明らかにしたとの報道がありました。今後の報道を十分見ていきますが、いろいろまた考えていただきたいと思います。 次に、3件目の地区、集落内狭小道路の解消についてお聞きいたします。 近年、夫婦で在宅介護という形が増えてまいりました。今後も人口が減少し、集落内で助け合う、いわゆる昔ありました結という、それが必要な地域になっていくと思っています。 舞若道の4車線化や県道、市道の改良は、継続した運動と取組が必要でありますけれども、福祉車両や緊急車両が入れない狭小な集落内道路の整備が今後必要だと思っていますけれども、現状と市の整備方針をお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 産業部次長、鈴木君。 ◎産業部次長(鈴木常仁君) お答えいたします。 本市の市道は1,121路線、約440キロの延長を有しており、毎年各地区から狭小道路の拡幅要望を多く受けております。 要望数は平成30年度から令和2年度までの3か年平均で年間60件でございまして、そのうち工事実施箇所は年間23件程度となっております。 狭小道路の拡幅工事は、幹線道路に接続している道路および集落内を循環している道路を優先的に実施しているほか、地域の実情に応じて待避所的な部分拡幅により、交通の円滑化につなげております。 狭小道路の拡幅事業は、多くの路線が国の補助を受けられず、市の単独事業での取組となることから、基本的には各地区などにおいて、道路用地の買収や物件移転補償を解決された案件について、測量、工事に着手し、狭小道路の解消を図っております。 今後も、各地区の要望を受けたものについて、条件が整ったものから事業着手し、地域内の狭小道路の解消を図り、福祉車両や緊急車両の通行の円滑化、地域住民の生活環境の改善を図ってまいります。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 先ほどの国立社会保障・人口問題研究所によりますと、2045年、小浜市の推計人口は1万9,978人ということが載っていました。今後、過疎地域の増加が心配です。 いろんな、今、答えていただきましたけれども、難しい課題もあると思われますが、区長さんや地区役員さんにお骨折りいただいて、集落で道路用地を御寄附いただくなど確保していただき、市で工事を進める。そして、若い人も小浜に住み、かつ実家から通勤していただけるような生活環境の改善に真剣に取り組まねばならないと思っております。 それでは、4件目に質問させていただきます。 小浜市の持っている魅力は、先ほども質問の中で言われましたけれども、たくさんあるということは市民が皆認めるところですけれども、県内外の観光地と比べてみますと、まだまだ目立たないものが多く、見劣りするような状況も考えられます。なかなか自治体としては大規模には取り組みませんけれども、まず国、県が行っています主体となっている開発に協力して取り組めないものかとお聞きしたいと思います。 まず1点目の若狭広域基幹林道の整備計画についてお聞きいたします。 この林道は、内外海公民館横の阿納尻口から三方まで整備されておりまして、所々に休憩所の建屋もあります。途中の、通りまして2か所ほどで大変きれいな羽根を持つキジにも遭遇しましたし、数回、車で来ている県外者のファンとも会いました。大変満足されておりました。 整備をすればレインボーラインに勝ると思います。 それで、整備計画をお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 里山里海課長、田井君。 ◎里山里海課長(田井隆行君) お答えいたします。 広域基幹林道若狭幹線の整備につきましては、福井県が昭和62年度から平成14年度にかけて、阿納尻から若狭町世久見まで約20キロメートルを、森林施業の合理化、林業生産性の向上を目的に整備したものでございます。また、本路線は、沿線から若狭湾を一望できるあずまや、駐車場などの休憩施設も併せて整備されておりまして、開設当時から森林作業者のほか、市民や観光客など多くの方に利用されております。なお、整備後の倒木処理や眺望を妨げる立木などの維持管理につきましては、地元の協力の下、市町が行っており、定期的なパトロールにより、倒木の撤去や立木の伐採などを行っております。 一方、林道の路面整備につきましては、急勾配の箇所以外は未舗装が原則となっておりますが、近年ゲリラ豪雨などによりまして、本路線におきましても、平成16年、平成23年および平成25年に路面欠損、路肩崩壊などの災害が発生しております。このようなことから、路面の損傷などの軽減を図る目的で県の補助事業を活用し、危険な箇所において一部舗装工事を実施しております。 また、福井県におきましては、今年度、休憩施設付近におきまして利用者が美しい風景を楽しめるよう、支障となる立木の伐採を目的とした若狭幹線クリアビュー事業を計画しております。 現時点では新たな改良事業などの計画はございませんが、多くの利用者に楽しんでいただけるよう、今後も県の協力も得ながら適正な維持管理に努めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) この幹線は市の管理ということで、大変御苦労さんですけれども、本当に若狭湾とか内外海湾、風光明媚な所で、私もちょこちょこ行きます。自分の十八番のチェーンソーを片手に車で行って、枯れ木などをちょっと切ったり、いろいろして風景も楽しんでいるわけです。大変もったいないなという景観ですので、十分また、それはいろんな用途で造られたんですけれども、十分検討していただきたいと思います。 次に、エンゼルラインや蘇洞門は、小浜市を代表する絶景ポイントとなっています。エンゼルラインの開通前後は大変な盛り上がりでございました。受付にも、入り口に建物がありまして、西小川の方がそこで番をしておられたというような、これからどう発展するかなというぐらいの夢のあるエンゼルラインの開通でした。 それからあと、小浜市でもトレッキングツアーなどとして、エンゼルラインの山頂から蘇洞門まで多くの市民と歩くという行事もありまして、私も参加させていただきました。 これも国定公園ということなので、開発に規制があることは分かります。しかし、堅海、泊、近隣の住民の皆さんに聞きますと、昔は山へよく登ったけれども、この頃は山に入ることもなくて荒れ放題になってきているので、ちょっと開発も要るなということをちょくちょく言われますので、私も、またそれを発言するわなと言ったこともあります。 そのエンゼルラインの山頂からでもよろしいし、なかなかいろんな道路については難しい面もあるかもしれません。それから、現在の県道の泊小浜停車場線でもよろしいし、東尋坊のように近くまで車で行けるような道路延伸の可能性がないか、難しいだろうけど、それについてお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 産業部次長、鈴木君。 ◎産業部次長(鈴木常仁君) お答えいたします。 内外海半島北側の雄大な海食洞である蘇洞門は、花こう岩の方状節理や柱状節理など優れた地学景観を持ち、県内の代表的な景勝地となっております。蘇洞門へのアクセスとしましては、蘇洞門めぐり遊覧船のほか、久須夜ヶ岳山頂または泊集落から徒歩で行くことができます。 エンゼルラインは、久須夜ヶ岳山頂へ続く約10キロの観光道路で、山頂からは敦賀半島や越前岬、丹後半島を望むことができる観光スポットでございます。 こうした美しい景観が広がる内外海半島北側は、若狭湾国定公園の特別保護地区、第1種特別地域に指定されており、各種行為においては厳しい規制がかけられております。 車道の新設につきましては、農林漁業など地域住民の日常生活に必要な場合または公益上必要な場合を除き許可されないこととなっているほか、一般建築物の新築などや土地の形状変更の許可についても、公益性や必然性が認められない限り許可されないこととなっております。 県道泊小浜停車場線の延伸につきましても、若狭湾国定公園内に位置すること、また地形や費用対効果の面からも現段階では容易でないと県から回答をいただいております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 当初から、国定公園内ということでなかなか厳しいと思ったんですけれども、いろんな条件があるかもしれませんけれども、片や東尋坊はどうなんだということから、蘇洞門は船でも行けるけれども、陸路から行けないものかと考えましたので、いろんな今、課題があるとお聞きしましたけれども、何らかの形でチャレンジしていただきたいと思います。 それでは、最後の4番目にお願いします。 今、明通寺から松永、遠敷、国富を通りまして、小浜城を通りまして小浜公園の海岸から高浜へ抜ける県のサイクリング自転車道となっています。けれども、土木も監視の車も見えますので、やってもらっているとは思うんですけれども、指示看板や道路下への表示などが分かりにくくて、どこを通って行っていいのか分からないような状態となっています。整備が十分とは言えないと私は思っています。 多くのサイクリストに活用してもらうためにも、今後の整備計画をお聞きいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 小浜・大飯・高浜自転車道線は、福井県が整備した小浜市門前から高浜町事代までの全長40.3キロメートルの広域の自転車歩行者専用道路でございます。 近年、サイクリングで地域を巡り、沿線の魅力を楽しまれる観光客が増加していることから、全国各地で官民が連携してサイクリングルートの整備に取り組んでいるところでございます。 福井県におきましても、北陸新幹線敦賀開業を見据え、サイクリングの利用客を呼び込むため、JR敦賀駅から若狭高浜駅までの嶺南地域を結ぶ若狭湾サイクリングルートの設定に取りかかったところでございまして、6月14日、知事をトップにして各市町の首長、観光協会、民間団体などで構成される若狭湾サイクリングルート推進協議会が設立されました。今後は、当協議会が中心となりまして、日本を代表し世界に誇り得るサイクリングルートとして、国が指定いたしますナショナルサイクルルートを目指しております。 なお、指定を受けるための整備計画では、安全性を確保するための矢羽根などの道路標示、また、走行環境の充実を図るための案内看板の設置とともに、サイクルステーション、ゲートウエー、サイクルツアーガイド育成などの受入体制の強化にも取り組むこととしております。 今後、市といたしましても、若狭湾サイクリングルートの一部となります小浜・大飯・高浜自転車道線を最大限に活用いたしまして観光誘客を図るとともに、サイクリングルートから市内観光地に誘導するための分かりやすい案内看板を設置するなど、公共交通機関では行くことのできない市内の観光スポットにサイクリング利用客を呼び込み、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 15番、藤田善平君。 ◆15番(藤田善平君) 今、述べていただきましたように、少し前の14日に若狭町、パレア若狭で嶺南6市町を結ぶ自転車道の件について協議会が開催されたとの報道を最近見ました。 その中で、まだこれから距離的にも縮まっても困るし、ほかの市町を見ても、海岸沿いとか風景、景色が主ではないかと、コースについては見られます。しかし小浜市は、先ほど言いましたように、特に文化財も含めたコースにもなっています。 今後の会議におきまして、関係者の皆さんが行かれたときに、十分そういう状況を、小浜市の現状も含めて御意見、御提案をお願いしたいと思います。 これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(竹本雅之君) ここで、換気のため5分程度休憩いたします。                           午後1時49分休憩                           午後1時54分再開 ○副議長(竹本雅之君) 再開いたします。 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 新政会の、7番、牧岡輝雄でございます。発言通告書に基づきまして一般質問をさせていただきます。 本日の一般質問は、下水道事業についてと住環境整備についての2件についてお伺いいたします。 初めに、下水道事業についてお伺いいたします。 国土交通省の資料によりますと、下水道事業については、昭和33年3月、生活環境への関心の高まりを背景に、明治33年3月に制定された旧下水道法が全面的に改正され、都市の健全な発達、公衆衛生の向上を目的に現行下水道法が改正されました。また、同法では公共下水道と都市下水路の区分を設け、事業主体を原則として市町村とし、下水道使用料および工事負担金制度が設けられ、国庫補助金等の規定を置いたことなど、現在に至る下水道制度の骨格が整備されております。なお、昭和33年には、公共用水域の水質の保全に関する法律、工場排水等の規制に関する法律も制定され、水質規制に係る制度的な枠組みが整備されております。 また、財源的な視点からは、昭和35年に下水道財政研究委員会、第1次財研が設置され、翌36年にまとめられた提言において、公共下水事業の費用分担の在り方として、雨水公費・汚水私費の原則が明確にされております。 平成23年4月および8月に、地域主権改革を背景に、事業計画の認可制度を協議制度へ、構造基準の一部を条例委任化へということで、下水道法の改正がありました。 平成27年5月の下水道法改正では、集中豪雨による浸水被害、適切な維持管理の推進、再生可能エネルギー活用推進を背景として、維持修繕基準が設けられました。また、地方公共団体同士の広域的な連携を図るため、関係する地方公共団体等による協議の場として、協議会制度が設けられました。さらに、発生汚泥等については、燃料または肥料として再生利用されるよう努めなければならないとされました。 浸水対策関係では、汚水処理区域の見直しに伴って、下水道による汚水処理を行わない地域においても、雨水排除に特化した下水道、雨水公共下水道の整備を可能とするなどの法改正が行われております。 以上、下水道法の改正経緯について概略を申し上げました。 このような流れの中で、現行下水道法についてお尋ねをいたします。 公共下水道の費用分担の在り方として、昭和36年にまとめられました提言におきまして、雨水公費・汚水私費の原則が明確にされておりますとありますが、原則とはどのようなものなのかお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 雨水公費とは、自然降雨による雨水を排除するための施設整備・維持管理費用は、不特定多数の受益者に対するものであるため、国や地方自治体の費用、いわゆる公費をもってこれに充てることでございます。 また、汚水私費とは、地域内の経済活動により排出される汚水を処理するための施設整備や維持管理費用は、特定多数の受益者に対するものであることから、建設費に対する受益者負担金や維持管理費に対する使用料の徴収を行い、これに充てることとするものでございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 次に、平成27年5月の下水道法改正では、集中豪雨による浸水被害、適切な維持管理の推進、再生可能エネルギー活用推進を背景として、維持修繕基準が設けられました。発生汚泥等については、燃料または肥料として再生利用されるよう努めなければならないとありますが、再生利用について、小浜市の現状をお尋ねいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 下水道の処理場におきまして、汚水処理に伴い発生する汚泥は、水分を抜いた後、廃棄物として埋め立てる処分がこれまで一般的に行われてきました。 しかしながら、近年は環境負荷軽減の観点から、全国的に汚泥の有効利用がなされておりまして、小浜浄化センターにおきましても、平成3年の供用開始後は市外の産業廃棄物処理業者において埋立処分を行ってきましたが、平成12年度からはセメント原材料としての利用や堆肥化施設で材料としての利用を、発生する汚泥の全量において行っております。 なお、今年3月に策定されました第6次小浜市総合計画の基本構想には、持続可能な開発目標SDGsの理念に基づき廃棄物の削減とリサイクルの拡大を図ることとしておりまして、この観点から、発生しました汚泥の有効利用を進めていきたいと考えておるところでございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 次に、下水道の整備・維持管理についてお伺いいたします。 第6次総合計画では、取組内容として、下水道の整備・維持管理として、老朽化が進む施設等の長寿命化を図るため、下水道ストックマネジメント計画、最適整備構想等に基づき計画的な施設の改修や耐震化を進め、効率的かつ効果的な維持管理に努めるとありますが、下水道ストックマネジメント計画、最適整備構想とはどのようなものか、お尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 公共下水道においてのストックマネジメント計画、集落排水事業においての最適整備構想とは、いずれも長期的な視点で下水道施設の老朽化の進展状況を予測し、リスク評価等により優先順位づけを行った上で、施設の点検・調査および修繕・改築等を実施し、下水道施設全体を計画的かつ効率的に管理していくものでございます。 本市の公共下水道施設におきましては、平成30年度に策定しましたストックマネジメント計画に基づき小浜浄化センターの長寿命化、耐震化を進め、また、集落排水施設におきましては、令和元年度に策定しました最適整備構想に基づき管路・処理施設の機能強化を行い、効果的な維持管理に努めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 次に、雨水路の整備・維持管理についてお伺いをいたします。 小浜市には、旧街道沿いに狭く浅い水路や、自動車の普及以前の基礎の弱い半世紀以前の下水道施設があり、近年の気象変動等に伴う大規模災害の発生や、生活環境の変化に対する対応が急がれます。 浸水被害が発生する路線等、対策の必要性が高い路線から計画的に改修工事を進めるとありますが、現状についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 雨水路整備につきましては、近年の豪雨等の影響により浸水被害が発生しました地域より順次整備を行うこととしているところでございますが、令和2年度には青井雨水渠の整備が完了し、現在は千種地係におきまして竹原雨水渠の整備を進めているところでございます。 今後は、現在進めている竹原雨水渠整備の早期完成と、新たに水取地域の雨水排水対策につきましても関係機関との協議を進め、早期の整備に努めることにより、安全・安心なまちづくりを目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 引き続き、点検・パトロール等の体制強化をお願いいたしたいと思います。 次に、計画的な雨水渠の清掃、点検、補修により適切に管理するとありますが、下水道担当者の人員が減少し、自ら対応することが難しいと思われます。点検、清掃などの計画についてをお尋ねいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 雨水路の点検、清掃につきましては、雨水路の機能を維持するため、地域の皆様にも周辺の雨水路にたまったごみ取りや草刈りなどの清掃活動への協力をお願いしております。 また、市では、大雨や台風時に備えて定期的に点検・パトロールを行い、大雨時に注意すべき水路の流れを阻害する土砂ですとか障害物がないかなどの点検を行い、必要に応じてしゅんせつなどの対応を行っているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 都市化の進展とともに、かつての農地が区画整理事業により住宅地域となり、道路は市道に認定されておりますが、いまだに農業用排水路が雨水排水路となっている箇所が多々見受けられます。場所によっては、歩行者や自転車の転落事故も起きております。また、崩壊の危険があったり、土砂が堆積し近隣に浸水のおそれもあり、また高齢化により維持管理も支障を来すとも考えられますが、早急に対策の必要な箇所についてどのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
    ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、農地が近年の宅地開発等により住宅地となり、農業用排水路がそのまま雨水路となって、整備ができていない箇所が存在することは、当課としましても認識をいたしておるところでございます。箇所によりましては、豪雨時の浸水被害や通行等に支障が出ることも考えられることから、必要に応じて現地調査等を行い、対応策を考えてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 早急に対応していただけるということでございますが、道路側溝として早急に整備をされることを要望いたします。 次に、危機管理についてお伺いいたします。 危機管理について、雨水路の整備や風水害の予防等、災害への備えについてはこれで十分ということはないと考えます。危機管理に対する中長期的な取組についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 上下水道課長、今村君。 ◎上下水道課長(今村昭広君) お答えいたします。 内水ハザードマップは、河川の決壊による浸水区域を想定する洪水ハザードマップとは異なり、雨水の流下能力不足による浸水区域を想定したものであり、小浜市においては平成27年度に内水ハザードマップを作成し、公式ホームページに掲載することにより浸水区域の周知を図っているところでございます。水防法の改正を受けた洪水ハザードマップの見直しに伴い、今年度、内水ハザードマップにつきましても更新を予定しておりまして、年度末に完了する見込みとなっております。 今後の中長期的な雨水対策につきましては、更新しました内水ハザードマップの結果に基づき浸水リスクや浸水被害状況等を勘案した中長期の計画を策定した上で、現在進めている雨水渠整備等に引き続き着実に整備を進めてまいりたい、このように考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 引き続きの整備、よろしくお願いいたしたいと思います。 次に、全国では市町村の避難情報が発令され、ハザードマップ等の土地のリスク情報も周知されていましたが、一部ではその重要性や意味が十分理解されず、切迫感が伝わっていないなどの理由から避難行動を決断できない住民が存在し、高齢者を中心に人命被害が発生した事例がありました。 計画を超えるような降雨への対応や、市民への浸水リスクの発信の第一歩として、内水ハザードマップの作成は重要であります。激甚化する降雨に対して、当初の浸水想定が、激甚化している現時点での降雨量に対応し、ハザードマップ情報が住民に理解、活用され、実際の避難行動に結びつくよう、訓練等の取組が重要かつ必要であると考えますが、現状と課題についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 生活安全課長、畑田君。 ◎生活安全課長(畑田康広君) お答えします。 ハザードマップにつきましては、浸水や土砂崩れなどの災害が発生するおそれのある地域や避難所の位置などを示したマップであり、住民の皆様には、自宅や職場周辺にどのような災害のリスクがあるのかを把握していただくものでございます。また、ハザードマップには、災害のリスクを示すだけではなく、避難情報の種類や行動の目安、どこから情報を入手できるかなど、災害への備えに関する情報も記載しており、住民の皆様に役立てていただけるように作成をしております。 本市では、洪水や津波、内水氾濫などの各種ハザードマップを作成・公表しており、最近では昨年12月に国、県が新たに公表しました浸水想定区域に基づき洪水ハザードマップを更新し、全戸配布をさせていただいたところであり、併せて広報おばまの特集記事や市公式ホームページ、出前講座などによりまして周知を図っております。 さらに、本年度より自主防災組織が中心となって地域防災マップの作成を始めていくこととしており、各地域の特性や実情に即した危険箇所や避難所、避難ルートなどを示したオリジナルのマップが作成され、適切で迅速な避難行動につながるものと考えております。 一方、国では、避難情報の分かりにくさを解消し、住民の逃げ遅れをなくすため、本年5月20日より、これまでの避難勧告を廃止し避難指示に一本化するなどの法改正が行われたところでございます。 今回の改正内容につきましては、市公式ホームページに掲示したほか、今月発行の広報おばま7月号にも掲載する予定であり、今後は防災研修や出前講座などの機会を通じましても積極的に周知を図り、命を守るための早め早めの避難行動を促していきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ありがとうございます。 引き続き、市民の安全・安心を守るための積極的な支援をお願いいたします。 次に、2件目の住環境整備についてお伺いいたします。 民間住宅の改良促進について、内閣府の家族と地域における子育てに関する意識調査においては、子供が小学校に入学するまでの間、祖父母が育児や家事の手助けをするのが望ましいとの回答が、とてもそう思う、ややそう思うを合わせて78.7%であり、また、31.8%が祖父母との近居を理想、20.6%が祖父母との同居を理想と回答しております。 総務省の住宅・土地統計調査では、3世帯同居は近年減少しており、平成15年は8.5%、401万世帯、平成20年は6.7%、331万世帯、平成25年は5.2%、274万世帯となっており、3世帯同居のニーズと現状に乖離が生じているとあります。 第6次総合計画では、多世帯同居の推進や移住定住促進、子育て世帯等の住環境の向上を支援する住まい支援事業について普及啓発に努めるとあります。小浜市で住み続けることができる地域を形成するため、子育て支援、多世帯同居支援、多世帯近居支援事業について、どのように分析をされ、取り組んでいかれるのかお伺いをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 営繕管財課長、河原君。 ◎営繕管財課長(河原弘和君) お答えいたします。 住まい支援事業は、人口減少対策としまして、子供を安心して産み育てられ、高齢者が安心して暮らすことができる良好な住環境を創出するため、子育てや介護の面で助け合いながら暮らすことができる多世帯同居と多世帯近居への支援および空き家の有効活用を図りつつ定住促進および子育て世帯等の住環境の向上を図ることを目的に、3つの支援を柱にした事業でございます。 多世帯同居支援は、多世帯同居に必要となる間取りの変更やバリアフリー改修等のリフォーム工事に要する費用に対しまして補助するものであり、多世帯近居支援は、親族世帯の同一小学校区内またはおおむね500メートル圏内に新築または購入した住宅の取得費用に対しまして補助するものでございます。また、子育て世帯等支援は、子育て世帯、移住者、新婚世帯、進出企業の従業員等が空き家を購入または賃借しリフォームを行う場合や、中古住宅を購入し、新たに多世帯近居する者に購入費用やリフォームに要する費用に対しまして補助するものでございます。 本事業につきましては、これまでも支援メニューの見直しや対象者の拡充を行っており、令和3年度は、空き家のリフォームを行い賃貸する空き家の所有者や、昭和56年5月31日以前に着工されました一戸建て住宅、旧耐震住宅を建て替える者に対する補助制度を設けました。 実績につきましては、平成30年度から令和2年度で30件ありまして、令和3年度は6月1日より募集を開始し、6月8日現在で既に5件の申請を受け付けております。30件の利用者を年代別で見ますと、20代が4件、30代が19件、40代が4件、50代が3件でありまして、30代の子育て世代の利用者が多く、多世帯近居の促進につながっております。また、県外からの移住者が空き家情報バンクを利用し、空き家購入とリフォーム補助を受けられた方は6件あり、移住者からも好評を得ております。 住まい支援事業は多世帯同居等の推進や移住・定住、子育て世帯等の住環境の向上を支援する重要な施策であり、今後も市民のニーズを捉え、住みやすい環境整備の一助となるよう、県とも連携し、効果的に運用していきたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ありがとうございます。 引き続き、市民ニーズに応え、住環境の整備に努めていただきたいと思います。 次に、市営住宅の整備についてお伺いいたします。市営住宅につきましては、3月議会でも効率重視の行財政改革の面からお尋ねをいたしました。第5次総合計画では、市営住宅のバリアフリー化率、耐震化率の目標が示されておりましたが、その成果と課題について、第6次総合計画でどのように取り組まれていかれるのかお伺いをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 産業部次長、鈴木君。 ◎産業部次長(鈴木常仁君) お答えいたします。 第5次総合計画における市営住宅のバリアフリー化率は、令和2年目標値18%に対しまして2.1%となっております。バリアフリー化率の低い理由といたしましては、公営住宅法の耐用年数を超過し老朽化した市営住宅や中層の市営住宅が多数を占めていること、また住民が生活されている中で工事ができないためなどでございます。平成23年度に新築いたしました山手団地の4号棟・5号棟の計12戸につきましてはバリアフリー化がなされており、今後も市営住宅を建て替える際にはバリアフリーを考慮した設計により行いたいというふうに考えております。 一方、市営住宅の耐震化率につきましては、令和2年目標値43%に対し62.8%となっており、目標は達成しております。 第6次総合計画では、既存の市営住宅を有効活用するため、予防保全的な維持管理および新築に努めることとしております。また、管理戸数の適正化を図るためにも、耐用年数を経過した市営住宅の除却も進め、適切な管理を行ってまいりたいと考えているところであります。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ありがとうございました。 ただいま御答弁のありましたように、引き続きバリアフリー化の推進と適正化に努めていただきたいと思います。 次に、前回の一般質問での御答弁で、災害等の被災者や今般のコロナ禍により雇用先の雇用等により住居の退去を余儀なくされる方に対し一時使用する住宅を確保するなど、社会情勢に合わせ柔軟に対応しているとの御答弁でございましたが、その後の利用状況についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 産業部次長、鈴木君。 ◎産業部次長(鈴木常仁君) お答えいたします。 一時使用する市営住宅は、これまでからの1戸に加え、コロナ禍による住宅困窮者用に昨年度に4戸を修繕いたしまして、現在5戸を確保しております。これは、コロナの影響により市内企業を離職された方からの相談により、交付金を活用して整備したものでありますが、その後転職先が見つかったことから、結果としてコロナ禍による利用者は0人となってございます。 今回整備した一時使用する市営住宅につきましては、適切に管理を続け、今後の利用相談などに備えてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 次に、近年の働き方の多様化や移住定住促進、子育て世帯の住環境の向上については、住宅の募集において、近居を望む世帯への専用枠や若年世帯向けの専用枠を設けるなど先進事例もあるようですが、社会情勢に合わせた取組について、どのようにお考えかお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 産業部次長、鈴木君。 ◎産業部次長(鈴木常仁君) お答えいたします。 これまでの公営住宅は2DKから3DKと、家族での利用を考慮したものとなっております。 本市におきましても、これまでの入居者は家族による入居が多い傾向でございましたが、現在の入居者は、子供が成人され、広い部屋に高齢の単身者が住まわれている例も多い状況でございます。 また、市営住宅の申込みにつきましても、少人数・単身の高齢者などが多くなっております。 このようなことから、新たに市営住宅を更新する際には、単身者用、子育て世帯用、高齢者用などニーズに合った間取りも検討する必要があると考えており、必要に応じて見直しを図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ありがとうございました。よろしくお願いいたしたいと思います。 次に、空き家等の適正管理についてお伺いをいたします。 以前にも空き家の管理についてはお尋ねをいたしましたが、そのときは平成29年度から区長様の御協力により区内の空き家実態調査を行っており、30年度では、年間を通じて人の出入りのない空き家が647軒、年に何度か庭木の手入れや換気を行っている留守宅が427軒あり、空き家と留守宅を合わせると、市内に住んでいない住宅等が1,000軒以上あります。 また、平成30年4月1日現在、ひとり暮らしの高齢世帯が1,175世帯あることから、今後も増加する可能性は十分にあるとの答弁でございました。 現在の空き家の状況についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 営繕管財課長、河原君。 ◎営繕管財課長(河原弘和君) お答えいたします。 本市では、毎年区長様に御協力いただき、空き家の実態調査を実施しております。 令和元年度の調査では、年間を通して使用実績がない空き家610軒、定期的に所有者等が管理を行っている留守宅532軒、空き家と留守宅を合わせまして1,142軒あり、令和2年度の調査では、空き家558軒、留守宅617軒、合わせまして1,175軒ありました。 令和元年度と2年度を比較すると、年間を通して使用実績がない空き家は52軒減少していますが、留守宅を合わせました空き家全体では33軒増え、増加傾向にあります。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ただいまの御答弁で、空き家は増加傾向であるとのことでございますが、第6次総合計画では、小浜市空家等の適正な管理に関する条例および小浜市空家等対策計画に基づき管理不全状態の解消、適正管理、有効活用等の施策を計画的に実施するとあります。 当地域にも、大雨が降ると浸水する通学路に面した管理不全状態の空き家が複数ありますが、計画的な実施についてお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 営繕管財課長、河原君。 ◎営繕管財課長(河原弘和君) お答えいたします。 本市では、平成29年に空き家等の発生予防、適正な管理、活用に関しまして必要な事項を定める小浜市空家等の適正な管理に関する条例を制定し、予防・実態把握、利活用、適正管理、管理不全空き家等についての基本方針ならびに取組内容について示した小浜市空家等対策計画を策定したところでございます。 具体的な取組としましては、実態調査での新規の空き家につきまして、現地確認と所有者調査を実施し、空き家の利用状況や将来の利活用のアンケートと、適正管理や補助事業のパンフレットを所有者等に送付しております。また、区長様等から情報提供がありました適正に管理されていない空き家等につきましては、現地確認や所有者等の調査を行い、所有者等に適正な管理に努めるよう文書にて促しております。さらに、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態または著しく衛生上有害となるおそれのある状態等で放置することが不適切である空き家等につきましては、小浜市空家等対策協議会の意見を聴き、特定空家等に認定し、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づきまして助言、指導等を行っております。 令和元年10月には、特定空家等で全相続人が相続放棄をされ、所有者が存在しない空き家につきまして、略式代執行により除却を行ったところでございます。 また、特定空家等で相続登記が未実施で所有権が複雑化しているものが多く見受けられることから、法務局と連携を図り、広報おばまにおいて空き家の適正管理と相続登記の必要性について啓発する予定であります。 一方、空き家の有効活用としましては、本市が運営する小浜市空き家情報バンクに登録してもらい、賃貸や売却等による利活用の促進に努めております。 空き家数は今後も増加が見込まれますが、適正管理や利活用を促し、空き家数の減少に努め、空き家の対策を計画的に進めたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) 空き家の所有者の中には、遠隔地に住んでいる、更地にすると住宅減税がなくなり税金が高くなるなど、様々な理由で空き家の維持管理や処分、利活用に悩む中、結果的に放置する人も少なくないと思われます。空き家を減らすためにも、こうした人たちの相談や周辺住民の苦情に対応できる体制を積極的に整備することが必要であります。 一方、実態調査や所有者の特定など、対策を担う市の負担も決して軽くないと思います。 このような現状の中、市民、事業者、行政の協働の在り方、また、協議会の在り方についてどのようにお考えかお尋ねをいたします。 ○副議長(竹本雅之君) 営繕管財課長、河原君。 ◎営繕管財課長(河原弘和君) お答えいたします。 市民、事業者、行政の協働の在り方につきましては、市民の皆様には、所有または管理している建物等の適正な管理や活用に努めていただくとともに、地域の空き家の状況等に関する情報の把握、管理不全状態の空き家の市への情報提供等に取り組んでいただきたいと考えております。 また、事業者の皆様には、空き家および跡地の活用または流通の促進に努めていただきたいと考えております。 行政につきましては、取組内容や補助制度等について情報発信をするとともに、管理不全状態の解消、適正管理、有効活用等の施策を計画的に実施していきます。 空き家問題は、所有者や管理者だけの問題として捉えるのではなく、地域の課題として取り組む必要があることから、市民・事業者の皆様、そして行政とが情報共有を図りながら、それぞれの役割に応じた協働により進めることでより効果的となり、良好な生活環境の保全が図れると考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 7番、牧岡輝雄君。 ◆7番(牧岡輝雄君) ありがとうございました。 ただいま御答弁にもありましたが、空き家問題は地域の大きな問題でもございます。引き続き、市民、業者、行政がしっかり情報の共有を図れますよう、よろしくお願いをいたしたいと思います。 以上で、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(竹本雅之君) ここで、換気のため5分程度休憩いたします。                           午後2時35分休憩                           午後2時40分再開 ○副議長(竹本雅之君) 再開いたします。 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) 4番、日本共産党、坂上和代です。議長の許可を得まして、2件質問いたします。 1件目、新型コロナウイルス感染症対策についてです。 本市のワクチン接種率は県内でも高く、関わってくださっている全ての皆様方に感謝申し上げます。 そこで、このワクチン接種の優先順位の設定につきまして、医療、介護で働く方々には既に接種を優先されましたから、今度は保育園・幼稚園・こども園・学校等で働く方々を優先的に接種していただけないでしょうか。 今は、どこの施設でも感染症対策の消毒などの作業が続き、感染者が出ないように神経をとがらせています。とりわけ子供を預かっている所では、毎日ピリピリしている状況ですので、そこで働く方々を優先的にできないでしょうか。鯖江市ではその方向であるとの新聞報道があります。 当市についての見解を伺います。 ○副議長(竹本雅之君) 民生部次長、清水君。 ◎民生部次長(清水淳彦君) お答えいたします。 お聞きしておりますところのキャンセル発生時の取扱い等につきまして、まず説明をさせていただきたいと思いますが、接種当日に急なキャンセルが発生した場合ですが、ワクチンの廃棄を避けるために、そのワクチンの取扱いにつきましては個々の医療機関におきまして柔軟な対応をしていただくということにしておりまして、原則として65歳以上の高齢者で、その医療機関で接種する予定の方から、すぐに連絡がつく方に声かけしていただきまして、繰り上げて接種することとしております。 もし医療機関での対応が困難な場合はコールセンターに連絡いただきまして、ほかの医療機関の接種予定者から対応可能な方がいないか探すなどしまして、廃棄ワクチンを発生させないよう取り組んでおります。 現状、キャンセル対応につきましては、65歳以上高齢者の繰上げで対応できていることや、保育士、そして教職員を勤務中に急遽呼び出すということは困難な状況でございまして、キャンセル発生時の代替者としての位置づけを現在しておりませんが、市としましては、議員おっしゃられますように、保育士や教職員を優先的に接種すべき対象であるということは認識しているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 保育士や教職員を優先的に接種すべき対象であるとの御認識、ありがとうございます。 次に、コロナ禍により収入減となった事業所に対する支援策について伺います。どのような支援策がありますでしょうか。 ○副議長(竹本雅之君) 商工観光課長、日比野君。 ◎商工観光課長(日比野伸彦君) お答えいたします。 市内事業所に対する支援策につきましては、現在、国・県などが様々な制度を設けておりまして、売上げが減少した事業者に対しまして支給されます福井県版持続化給付金、店舗や事業所などが行いました感染拡大防止対策を支援いたします中小企業における感染拡大防止対策助成金、緊急事態宣言などの影響により売上げが減少した事業者に対しまして支給されます月次支援金、従業員に支払われた休業手当に対しまして助成されます雇用調整助成金などがございます。 また、資金繰りが厳しい事業者に対しまして、福井県の利子補給や保証料に対する補給が受けられる福井県新型コロナウイルス感染症伴走支援資金や福井県経営安定資金などの融資制度が設けられております。 さらに、税や社会保険料、公共料金の支払いに困っておられる事業者につきましては、それぞれの機関におきまして支払い猶予の措置を設けているところでございます。 そのほか、アフターコロナを見据えまして、事業の再構築や販売促進のための取組、生産力向上のための新商品開発、IT導入などに対しましても支援制度が設けられております。 市独自の支援といたしまして、これまでにおばまチケットの発行や、テークアウト商品の割引販売に対します補助により小売・飲食業へ支援いたしますおうちでごはん応援事業、福井県の制度融資を借り入れた事業者に対します利子補給、地場産業へ支援いたします若狭塗箸お取替えキャンペーン開催事業や、養殖魚の販路拡大に向けた試験販売など、地産地消を推進いたします養殖魚等地産地消推進事業などを実施するなど、市内経済の活性化に向けまして取り組んでいるところでございます。 今後も、市内の経済状況を見極めながら、機動的に支援策を講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 これらの支援の制度を事業者の方が活用できるようにしたいと思います。 次です。 今、日本中どこでも、非正規雇用で不安定な収入の人、これは特に女性が多いですが、そんな方とか、また、足りない年金を補うために働かざるを得ない高齢者や、アルバイトで生活を支えてきた学生の中には、仕事を失う人や減らされた人が広がっています。 これは国全体の問題で、小浜市だけでは解決できないかもしれませんが、このような生活困窮者に対する支援策を伺います。 ○副議長(竹本雅之君) 市民福祉課長、上野君。 ◎市民福祉課長(上野正博君) お答えします。 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方への生活を支えるための支援につきましては、生活福祉資金の特例貸付や生活困窮者自立支援制度、生活保護制度などがあります。 そのうちの生活福祉資金の特例貸付につきましては、緊急小口資金と総合支援資金がございます。 緊急小口資金につきましては、休業等により収入が減少し、緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸付けをされますが、コロナ禍における特例貸付といたしまして従来の取扱いを拡大し、休業状態になくても対象となります。 総合支援資金につきましては、収入の減少や失業等により日常生活の維持が困難となっている世帯に、生活再建までの間に必要な生活費用を貸付けされますが、これも特例貸付といたしまして、従来の取扱いを拡大し、失業状態になくても対象となります。 これらの特例貸付には特例措置が設けられておりまして、返済する時点において引き続き所得の減少が続いていて、住民税非課税世帯に該当する場合は返済が免除される取扱いとなっております。 緊急小口資金等の特例貸付の申込みにつきましては、小浜市社会福祉協議会で行っており、受付期限は令和3年8月末まで延長されております。 緊急小口資金等の制度を既に利用され、貸付限度額に達しているなどといった事情の困窮世帯に対しまして、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金制度が、今般国において新たな支援策として創設され、要件を満たす3人以上世帯の場合には、月10万円が3か月間支給されることになります。 生活困窮者自立支援制度には、休業等に伴う収入減少等により、住居を失うおそれが生じている方に対しまして、安定した住まいの確保を支援する住居確保給付金制度があります。 住居確保給付金につきましても、特例措置として、従来の離職・廃業後2年以内の方となっていた対象を拡大し、それと同程度にある状況の方も対象となりました。 生活困窮者の方の相談に応じ、必要な情報提供や助言を行う自立相談支援事業につきましては、令和2年4月から小浜市社会福祉協議会へ委託し、実施しております。 新型コロナに関する生活困窮者の方の相談につきましては、令和2年度末までに28件の相談が寄せられており、生活困窮者自立支援制度の支援事業であります就労準備支援事業を実施し、離職された方へハローワークを通じた就職活動支援などに取り組んでおります。 経済活動の影響を受け、離職・廃業等の増加に伴い、相談件数が増えてくる可能性があるため、今後も引き続き生活困窮者の方々に寄り添い、自立に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 社会福祉協議会が窓口になっています、その緊急小口資金貸付の申請に何度か同行いたしました。 一人の方、Aさんは商売をしておられるけれども、お客が激減してしまって収入がない、けれども固定費はかかるし、税金は納めなければならないし、もう暮らしていけないと悲鳴を上げておられました。税金の猶予はあるけれども、免除ではないので救われないということでした。 また、Bさんは店の家賃も税金も滞納している状態です。 また、71歳の女性は、年金が一月5万円、お箸の内職の収入が一月2万円です。コロナの前は2万5,000円ぐらいで大した差はないのですが、この方は40歳の息子さんと同居しているので何とか暮らしていけていますが、もうぎりぎりです。高血圧の通院が月1回で、重い負担となっています。息子さんも余裕はなく、彼は生活保護受給者よりも低所得ではないかと語っています。息子さんと同居していますと生活保護は受けられません。 AさんとBさんは、この3月の時点で緊急小口資金の貸付けを申請に行きましたが、返済の予定が立たないということで、借りるのを諦めました。 しかし、先ほど言われました、引き続き所得の減少が続いている住民非課税世帯には返済が免除されるとの御答弁に救われました。再度申請したいと思います。ありがとうございます。 次の質問です。生理の貧困についてです。 コロナ禍で経済格差がますます広がる中で、生理用品を買うことができないという生理の貧困が大きな問題になっています。ある民間団体が実施したオンラインアンケートの結果、5人に1人の女性が、金銭的理由で生理用品を買うのに苦労したということが明るみに出されました。 このことは世界的にも問題となっておりまして、ヨーロッパでは全ての人が生理用品を入手できるように、生理の貧困の解消を目指す活動がなされています。イギリス、スコットランドでは昨年の11月に、生理用品を無償提供する法律が成立しました。イギリス政府は、今年から生理用品を非課税としました。 日本でも、内閣府の調査によりますと、5月19日時点で255の自治体が無償配布やトイレに設置等の生理の貧困に取り組んでいます。 当市の対策を伺います。 ○副議長(竹本雅之君) 市民福祉課長、上野君。 ◎市民福祉課長(上野正博君) お答えします。 経済的な理由で生理用品を購入できない女性や女の子がいるという生理の貧困に係る取組につきましては、令和3年5月に内閣府男女共同参画局が都道府県に対して行った調査では、実施した、実施を検討しているとした自治体は全国で255ありました。 配布した生理用品の調達元は、防災備蓄品として保管していた物を配布したケースが184件と最も多く、次いで予算措置55件、企業や住民等からの寄附が44件でありました。 調査結果によりますと、福井県内では、越前市が4月下旬から5月にかけて防災備蓄品を越前市社会福祉協議会より生活困窮家庭に配付したほか、鯖江市が7月から市役所や小・中学校の保健室に設置や配布をする予定であります。 本市の生活困窮者の方からの相談につきましては、令和2年度に延べ124件ございまして、半数近くは生活費についての相談で、次いで税金や公共料金等の支払いについての相談、本人や家族の病気や障がいについての相談が続き、その他住まいや家賃についての相談等がありました。本件についてはデリケートな相談であるため、生理用品を購入できないということを口に出せない方がいた可能性があったことや、相談員が踏み込んで聞くことができなかった部分でもありました。 本市における生理の貧困につきまして、女性の方には女性の相談員が対応するなどの配慮を行うなど、相談に乗りやすい環境を整え、経済的な理由で生理用品を買うことができないなど生活を送る上で困っていることがないかなどを慎重かつ丁寧に聞き取り、実態把握に努め、対応を考えてまいります。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 学校に限って申しますと、私も市内の9つの小学校と2つの中学校の養護教諭や教頭先生に直接にお話を伺いましたが、今のところ、どの学校も全国的な問題となっているようなことは表立ってはないとのことでした。 御意見としては、学校のトイレに設置となると管理の方法など課題もあるので、各家庭に配布するなど、プライバシーが守られて保障されるといいですねと言われました。 学校以外でも対策が必要だと思います。実態把握に努め、対応を考えていきたいとの御答弁、ありがとうございます。 次に、2件目の質問です。 今国会で成立しましたデジタル関連法等は6本もあり、膨大なものなのですが、大筋どのようなものでしょうか。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 5月19日に公布されましたデジタル改革関連法等につきましては、デジタル社会形成基本法、デジタル庁設置法、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律、地方公共団体情報システム標準化法が主なものでございます。 デジタル社会形成基本法は、デジタル社会の形成による我が国経済の持続的かつ健全な発展と国民の幸福な生活の実現等を目的といたしまして、デジタル社会の形成に関し、基本理念および施策の策定に係る基本方針、国、地方公共団体および事業者の責務などにつきまして規定されております。 デジタル庁設置法は、デジタル社会の形成に関する司令塔として、行政の縦割りを打破し行政サービスを抜本的に向上させるため、強力な総合調整機能を有しマイナンバーやデータ利活用などの業務を強力に推進するための組織、デジタル庁について規定されております。 また、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律は、個人情報関係3法を1本の法律に統合し、地方公共団体の制度につきましても全国的な共通ルールを設定するとともに、押印の廃止・書面手続の見直しなどによりデジタル社会を加速させることとされております。 特に本市に関わりの深いものが、行政運営の効率化・住民の利便性向上のために国が基準を策定した基幹系情報システムを利用いたします地方公共団体情報システム標準化法でございまして、基幹系の標準化システム導入につきましては、令和7年度末までの実施が目標として掲げられております。各自治体がそれぞれに導入している現行のシステム内容を統一し、事務処理を共通化して業務を効率化するものでございまして、地方自治体が行います17の業務がその対象として挙げられております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 デジタル庁は、強力な総合調整機能を有し、マイナンバーやデータ利活用等の業務を強力に推進するとのことです。その強力なという中身に私は問題を感じます。首相をトップとする内閣直属の組織で、他の省庁への勧告権など、強力な総合調整機能を持ちます。勧告権というのは、行政機関の長が十分に尊重しなければならないものです。 また、デジタル庁の人員500人のうち120人を企業からの在籍出向者を含めた民間出身者が占めます。利害関係を有する民間の企業関係者が、首相の名の下で他の省庁を指揮監督することになります。菅内閣、前の安倍内閣によって明らかに不正なことが行われていても、忖度によって不正がまかり通っている昨今の政治状況や、総務省と東北新社の接待問題を思い起こし、危惧の念を抱きます。 そして、政府が目指しているのは、マイナンバーカードの普及を軸にして、国家が個人情報を一括して管理し、企業がそのビッグデータを活用することで経済成長を促すという国家戦略です。国が持っている大量の情報、個人情報を流出し利用させるために、2016年に既に官民データ活用推進基本法が制定されていまして、個人を識別できないように加工された国の保有情報、匿名加工情報といいますが、これを民間業者に提供する仕組みが施されていますが、このたびの法律では、自治体にも民間事業者に提供をする仕組みを新たに定めています。 マイナンバーカード登録は、本市でも二十数パーセントと聞いています。マイナンバーカードと保険証とのリンク、免許証とのリンク等々が言われておりますが、カード登録が進まないのは、市民、国民が不安を察知しているからなのではないでしょうか。自分の健康状態、貯金や資産の状況、教育学習データ、資格等々のことが丸ごと把握されることの警戒です。 利便性の向上という光の部分と不安という影の部分を見極める必要があると思います。 次の質問です。 6本の関連法の一つ、システム標準化法は、本市ではどの業務に関係し、どのようなメリット、デメリットがありますでしょうか。 ○副議長(竹本雅之君) 企画部次長、松見君。 ◎企画部次長(松見一彦君) お答えいたします。 具体的な標準化の対象業務は、住民基本台帳や税金・保険関連、健康や子供に関するものなど、住民の生活とつながりの強いものとなっております。 標準化の対象となっております情報システムは、事務処理の大半が法令等で定められておりますが、各自治体が利便性の観点から個別に機能のカスタマイズなどを行っており、その結果、維持管理や制度改正の改修などにおきまして、各自治体の個別対応を余儀なくされ、人材面および財政面で大きな負担となっております。 システムが標準化され、クラウド化することによりまして、職員が行っていた作業がデータセンターでの一括処理となるなど、事務負担が軽減されるとともに、各自治体が独自に行うカスタマイズの抑制や、ほかの自治体とシステムを共同利用することによる維持管理経費の削減などのメリットが期待できるところでございます。 一方、デメリットといたしましては、カスタマイズが利かないことなどにより、個別の特別な要求に対して融通が利かないところが出てくる可能性はございますが、国は地方公共団体の多様な実情などをきめ細かく把握し、丁寧に意見などを聞いて取り組むこととしておりますので、デメリットは最小限に抑えられるものと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) メリットの面、よく分かりました。 しかし、一方で、業務が国によって標準化されてしまいますと、それまで各自治体が取り組んできた地域や一人一人の実情に応じた住民サービスの質を落とさない取組が維持できなくなってしまうことに懸念を覚えます。 また国は、この法律によってオンライン化の先に窓口業務の無人化、さらには窓口の廃止を狙っています。総務省の阿部知明審議官は、AIやマイナンバーカード等を活用した無人窓口も実現可能ではないかと言っておられます。各種証明書の発行などの窓口と、それから福祉の窓口、それは分けて考えなければならないと思います。 福祉の窓口業務は、人と人とが対面で話をして、市民の願いを最善の行政サービスにつなぐ役割をしてくださっています。 私事ですが、私のいとこも市民福祉課の方が親身に世話をしてくださり、セーフティネットにつないでいただいて、苦しい生活から抜け出ることができました。 市民の中には、貧困やDV、虐待など、様々な困難を抱えていても、その困難を自己責任と捉えて、公的機関に相談できない人もいます。 貧困の連鎖は、個人の責任ではありません。誰もが人間らしく生きることができる社会を社会全体で築いていく必要があります。ですから、職員の方は、市民のサインを窓口でキャッチして、支援をするために様々なセーフティネットにつないでいってほしいと思います。窓口で市民と職員が対面できる体制は、絶対に必要だと思います。 最後の質問です。 この法律には、自己情報コントロール権が明記されていません。個人情報保護をどのように保障していかれますでしょうか。 ○副議長(竹本雅之君) 総務部次長、松宮君。 ◎総務部次長(松宮眞由美君) お答えいたします。 今国会で成立しましたデジタル改革関連法には、個人情報保護制度の見直しが盛り込まれておりまして、個人情報の保護に関する法律に個人情報に係るその他2本の法律が統合されるとともに、現在は条例により定めております地方公共団体の個人情報保護制度につきましても、統合後の法律において全国的な共通ルールが規定されることとなりました。 これに伴いまして、改正後の個人情報の保護に関する法律におきまして、個人情報の定義等につきましても、国・民間・地方公共団体で統一されることとなりますが、改正法等において自己情報コントロール権という定義づけはなされておりません。 その一方で、法律の改正に当たり、行政機関等が保有する個人情報の目的外での利用または第三者への提供を制限することについての規定が設けられております。また、個人情報の目的外での利用または第三者への提供につきましては、その要件として、相当の理由があること、または特別の理由があることの認定を厳格に行うこととする附帯決議がなされております。 本市といたしましても、市民の皆様の個人情報を取り扱うに当たりましては、法令の趣旨にのっとり、適正な収集および利用・提供を徹底し、目的外の利用や提供などにより個人の権利利益を侵害することのないよう、引き続き適正な管理に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(竹本雅之君) 4番、坂上和代君。 ◆4番(坂上和代君) ありがとうございます。 私は今国会での審議の中で、平井卓也デジタル担当大臣が「自己情報コントロール権の明記は適切ではない」と答弁されたことは、それならば自己情報コントロール権が保障されていないのかということになり、重大な問題だと思います。 改正法に自己情報コントロール権という定義はないとのことですが、定義はされていなくても、この権利は、個人情報を出すか否かを本人が決定し、それを自分でチェックできる権利、自分の情報を何に使ったのかを明らかにさせる権利で、ヨーロッパ等では確立され、行使されています。 私は、このデジタル関連法で最も問題なのは、ここだと言いたいのです。自己情報コントロール権が保障されていないということです。 自己情報コントロール権が保障され、透明性とデータ保護があってこそ市民は安心できると思います。 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。 △延会 ○副議長(竹本雅之君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。 これに御異議ありませんか。     (異議なし) ○副議長(竹本雅之君) 御異議なしと認めます。 よって、本日はこれにて延会することに決しました。 明18日は定刻本会議を開き、一般質問を行います。 本日は、これにて延会いたします。                           午後3時14分延会 上会議の次第を記し相違ないことを証明するために署名する。           令和  年  月  日           小浜市議会議長           小浜市議会副議長           署名議員   7番           署名議員   16番 上会議録は、地方自治法第123条の規定により調製したものである。        小浜市議会事務局長  和久田和典...