敦賀市議会 2015-12-10
平成27年第5回定例会(第3号) 本文 2015-12-10
トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいタブが開きます) 平成27年第5回定例会(第3号) 本文 2015-12-10 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
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別所治君) 2 ◯副議長(
別所治君) 3 ◯副議長(
別所治君) 4 ◯6番(
中野史生君) 5
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 6 ◯6番(
中野史生君) 7
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 8 ◯6番(
中野史生君) 9
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 10 ◯6番(
中野史生君) 11
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 12 ◯6番(
中野史生君) 13
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 14 ◯6番(
中野史生君) 15
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 16 ◯6番(
中野史生君) 17
◯市長(
渕上隆信君) 18 ◯6番(
中野史生君) 19
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 20 ◯6番(
中野史生君) 21
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 22 ◯6番(
中野史生君) 23
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 24 ◯6番(
中野史生君) 25
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 26 ◯6番(
中野史生君) 27
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 28 ◯6番(
中野史生君) 29
◯市長(
渕上隆信君) 30 ◯6番(
中野史生君) 31
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 32 ◯6番(
中野史生君) 33
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 34 ◯6番(
中野史生君) 35
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 36 ◯6番(
中野史生君) 37
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 38 ◯6番(
中野史生君) 39
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 40 ◯6番(
中野史生君) 41
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 42 ◯6番(
中野史生君) 43
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 44 ◯6番(
中野史生君) 45
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 46 ◯6番(
中野史生君) 47
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 48 ◯6番(
中野史生君) 49
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 50 ◯6番(
中野史生君) 51
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 52 ◯6番(
中野史生君) 53
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 54 ◯6番(
中野史生君) 55 ◯副議長(
別所治君) 56 ◯4番(米澤光治君) 57 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 58 ◯4番(米澤光治君) 59 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 60 ◯4番(米澤光治君) 61 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 62 ◯4番(米澤光治君) 63
◯市長(
渕上隆信君) 64 ◯4番(米澤光治君) 65
◯市長(
渕上隆信君) 66 ◯4番(米澤光治君) 67
◯市長(
渕上隆信君) 68 ◯4番(米澤光治君) 69
◯市長(
渕上隆信君) 70 ◯4番(米澤光治君) 71 ◯副市長(中山和範君) 72 ◯4番(米澤光治君) 73 ◯副市長(中山和範君) 74 ◯4番(米澤光治君) 75 ◯副議長(
別所治君) 76 ◯副議長(
別所治君) 77
◯市長(
渕上隆信君) 78 ◯4番(米澤光治君) 79 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 80 ◯4番(米澤光治君) 81 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 82 ◯4番(米澤光治君) 83 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 84 ◯4番(米澤光治君) 85 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 86 ◯4番(米澤光治君) 87 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 88 ◯4番(米澤光治君) 89 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 90 ◯4番(米澤光治君) 91 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 92 ◯4番(米澤光治君) 93 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 94 ◯4番(米澤光治君) 95 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 96 ◯4番(米澤光治君) 97
◯市長(
渕上隆信君) 98 ◯4番(米澤光治君) 99 ◯副議長(
別所治君) 100 ◯16番(前川和治君) 101
◯市長(
渕上隆信君) 102 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 103 ◯16番(前川和治君) 104 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 105 ◯16番(前川和治君) 106 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 107 ◯16番(前川和治君) 108 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 109 ◯16番(前川和治君) 110 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 111 ◯16番(前川和治君) 112
◯市長(
渕上隆信君) 113 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 114 ◯16番(前川和治君) 115
◯市長(
渕上隆信君) 116 ◯16番(前川和治君) 117 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 118 ◯16番(前川和治君) 119
◯市長(
渕上隆信君) 120 ◯16番(前川和治君) 121 ◯副議長(
別所治君) 122 ◯19番(北條正君) 123
◯市長(
渕上隆信君) 124 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 125 ◯19番(北條正君) 126 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 127 ◯19番(北條正君) 128
◯市長(
渕上隆信君) 129 ◯19番(北條正君) 130
◯市長(
渕上隆信君) 131 ◯都市整備部長(鳥羽学君) 132 ◯19番(北條正君) 133
◯市長(
渕上隆信君) 134 ◯19番(北條正君) 135 ◯総務部長(刀根茂君) 136 ◯19番(北條正君) 137
◯市長(
渕上隆信君) 138 ◯19番(北條正君) 139
◯市長(
渕上隆信君) 140 ◯19番(北條正君) 141
◯市長(
渕上隆信君) 142 ◯19番(北條正君) 143
◯市長(
渕上隆信君) 144 ◯19番(北條正君) 145
◯市長(
渕上隆信君) 146 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 147 ◯19番(北條正君) 148
◯市長(
渕上隆信君) 149 ◯19番(北條正君) 150 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 151 ◯19番(北條正君) 152 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 153 ◯19番(北條正君) 154 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 155 ◯19番(北條正君) 156
◯市長(
渕上隆信君) 157 ◯総務部長(刀根茂君) 158 ◯19番(北條正君) 159
◯市長(
渕上隆信君) 160 ◯19番(北條正君) 161
◯市長(
渕上隆信君) 162 ◯19番(北條正君) 163
◯市長(
渕上隆信君) 164 ◯19番(北條正君) 165
◯市長(
渕上隆信君) 166 ◯19番(北條正君) 167
◯市長(
渕上隆信君) 168 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 169 ◯19番(北條正君) 170 ◯副議長(
別所治君) 171 ◯副議長(
別所治君) 172 ◯5番(浅野好一君) 173
◯市長(
渕上隆信君) 174 ◯5番(浅野好一君) 175 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 176 ◯5番(浅野好一君) 177 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 178 ◯5番(浅野好一君) 179 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 180 ◯5番(浅野好一君) 181 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 182 ◯5番(浅野好一君) 183 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 184 ◯5番(浅野好一君) 185 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 186 ◯5番(浅野好一君) 187 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 188 ◯5番(浅野好一君) 189 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 190 ◯5番(浅野好一君) 191 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 192 ◯5番(浅野好一君) 193 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 194 ◯5番(浅野好一君) 195 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 196 ◯5番(浅野好一君) 197 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 198 ◯5番(浅野好一君) 199 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 200 ◯5番(浅野好一君) 201 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 202 ◯5番(浅野好一君) 203 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 204 ◯5番(浅野好一君) 205 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 206 ◯5番(浅野好一君) 207 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 208 ◯5番(浅野好一君) 209 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 210 ◯5番(浅野好一君) 211 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 212 ◯5番(浅野好一君) 213 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 214 ◯5番(浅野好一君) 215 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 216 ◯5番(浅野好一君) 217 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 218 ◯5番(浅野好一君) 219 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 220 ◯5番(浅野好一君) 221 ◯副議長(
別所治君) 222 ◯21番(原幸雄君) 223
◯市長(
渕上隆信君) 224 ◯21番(原幸雄君) 225 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 226 ◯21番(原幸雄君) 227 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 228 ◯21番(原幸雄君) 229 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 230 ◯21番(原幸雄君) 231 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 232 ◯21番(原幸雄君) 233 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 234 ◯21番(原幸雄君) 235 ◯教育長(上野弘君) 236 ◯21番(原幸雄君) 237 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 238 ◯21番(原幸雄君) 239 ◯副議長(
別所治君) 240 ◯副議長(
別所治君) 241 ◯2番(大塚佳弘君) 242
◯市長(
渕上隆信君) 243 ◯2番(大塚佳弘君) 244 ◯福祉保健部長(北野義美君) 245 ◯2番(大塚佳弘君) 246 ◯福祉保健部長(北野義美君) 247 ◯2番(大塚佳弘君) 248 ◯福祉保健部長(北野義美君) 249 ◯2番(大塚佳弘君) 250 ◯福祉保健部長(北野義美君) 251 ◯2番(大塚佳弘君) 252
◯市長(
渕上隆信君) 253 ◯福祉保健部長(北野義美君) 254 ◯2番(大塚佳弘君) 255 ◯福祉保健部長(北野義美君) 256 ◯2番(大塚佳弘君) 257 ◯福祉保健部長(北野義美君) 258 ◯2番(大塚佳弘君) 259 ◯福祉保健部長(北野義美君) 260 ◯2番(大塚佳弘君) 261 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 262 ◯2番(大塚佳弘君) 263 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 264 ◯2番(大塚佳弘君) 265 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 266 ◯2番(大塚佳弘君) 267 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 268 ◯2番(大塚佳弘君) 269 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 270 ◯2番(大塚佳弘君) 271 ◯市民生活部長(伊藤信久君) 272 ◯2番(大塚佳弘君) 273 ◯副市長(中山和範君) 274 ◯2番(大塚佳弘君) 275
◯市長(
渕上隆信君) 276 ◯2番(大塚佳弘君) 277 ◯副議長(
別所治君) 278 ◯9番(石川栄一君) 279
◯市長(
渕上隆信君) 280 ◯9番(石川栄一君) 281 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 282 ◯9番(石川栄一君) 283 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 284 ◯9番(石川栄一君) 285 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 286 ◯9番(石川栄一君) 287 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 288 ◯9番(石川栄一君) 289 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 290 ◯9番(石川栄一君) 291 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 292 ◯9番(石川栄一君) 293 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 294 ◯9番(石川栄一君) 295 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 296 ◯9番(石川栄一君) 297 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 298 ◯9番(石川栄一君) 299 ◯副議長(
別所治君) 300 ◯副議長(
別所治君) ↑ リストの先頭へ ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 6.議 事
午前10時00分開議
◯副議長(
別所治君) ただいまから本日の会議を開きます。
諸般の報告
2 ◯副議長(
別所治君) この際、諸般の報告をいたします。
本日の会議に、有馬茂人議長は所用のため、常岡大三郎議員は病気のため欠席する旨、届け出がありました。
以上で報告を終わります。
日程第1 一般質問
3 ◯副議長(
別所治君) 日程第1 これより前日に引き続き一般質問を行います。
まず、
中野史生君。
〔6番
中野史生君登壇〕
4 ◯6番(
中野史生君) おはようございます。
本日、2日目のトップバッターとして、市政会、
中野史生でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、私は敦賀市が維持管理する道路と橋梁並びに除雪に関しましてお伺いをいたします。
道路によっては下水道管の埋設工事等で継ぎはぎになっていたり、穴があいていたり、地盤沈下で市道を横断する暗渠や道路沿いの側溝との間に段差があったりで、自転車の通学時や私も含め年配の方々の歩行時に危険だと思われる箇所がたくさんあります。早々にかつ計画的に整備をしていかねばならないという視点から質問をさせていただきたいと思います。
まず初めに、市道の過去3年間の補修工事の状況を年度ごとに総延長と工事にかかりました費用、また地域からの要望や苦情がありましたらお聞かせください。
5
◯建設水道部長(
寺島昭広君) おはようございます。
ただいまの議員の御質問にございましたように、インフラの老朽化につきましては全国的にも大きな問題になっております。本市におきましては、厳しい財政状況の中、可能な限り国の補助を活用しながら計画的に補修を行っているところでございます。
それでは、質問にお答えいたします。
舗装補修の過去3年間の舗装修繕の状況でございますが、まず道路全面を補修したケースでございますが、3年間の合計で26件、延長が4726メートル、工事費は約1億1000万円でございます。各年度でございますが、年度と件数、それから延長、事業費の順でお答えいたします。平成24年度、8件、1270メートル、約1330万円。24年度は繰り越しがございまして、この繰り越しが12件で3025メートル、約8960万円。平成25年度、2件で218メートル、約370万円。平成26年度、4件で212メートル、約330万円。
次に、穴埋めと部分補修でございますが、舗装にあいた穴を埋めたり部分的に補修したケースにつきましては、3年間の合計で322件、約5700万円でございます。詳細につきましては先ほどと同様でございますが、延長につきましては、部分的な補修ということで集計はしてございませんので、延長は割愛させていただきます。平成24年度、115件、約1650万円。24年度繰り越し、2件、約1230万円。平成25年度、93件、約1350万円。平成26年度、112件、約1470万円でございます。
以上です。
6 ◯6番(
中野史生君) ありがとうございます。
全面舗装の期間のスパンといいますか、交通量や通行量によって変わってくると思いますけれども、大体何年ぐらいのスパンで全面舗装というふうに考えておられるか、その基本的なところを教えていただきたいと思います。
7
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 路線の修繕のスパンでございますが、修繕につきましては通行する車両や交通量にもよるため一概に申し上げることは難しいと考えております。一つの目安として10年という数字がございます。実際、市道ですと各路線とも20年から30年、また集落内の生活道路であればもっと長く使用しているというケースもありまして、それぞれ老朽化の状況によって個別に対応しているというところでございます。
8 ◯6番(
中野史生君) 先ほど部長さんに教えていただいた数字なんですけれども、24年度には8件の1270メーター、25年が2件の218メーター、26年は4件の212メーターということですが、24年度が非常に多かった。その後、25年度には、たった2件という形なんですが、これはどういった理由から全面舗装8件から2件に落ち込んでいるのか。そのあたりちょっと教えていただけませんか。
9
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 24年度につきましては国の補正がございまして、その中で舗装補修に係るメニューがございました。相当市内老朽化も進んでおりましたので、でき得る限り補正、補助をいただきまして補修をしたわけでございますが、その後は補助がなくなりまして市の単独ということで、件数、事業費、全て落ち込んでおります。
以上です。
10 ◯6番(
中野史生君) そうしますと、国の補正があったからそれだけの延長ができたということは、25年度や26年度を見ますと大体200メーターちょっとというところでございます。こういう200メーターほどしか計画的に上がっていない。全面舗装は今まで計画的にそういった形で舗装をし直すということは計画的にやられていたのかどうか、教えてください。
11
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 年間200メーターほどでございますが、老朽化したものから順に計画的に進めております。
今、全国的な組織として道路の整備促進期成同盟会、ちょっと正式名称は忘れましたが、そういった協議会、同盟会がございまして、その中で舗装補修についても国の補助の拡大、こういったものを要望しておりますが、国のほうでも財政的に厳しい状況でございますので、そういうメニューがあればまたそういうものを活用して舗装の補修については進めていきたいと、このように考えてございます。
12 ◯6番(
中野史生君) そうしますと、今後の整備計画や順序というか順番などがあるのかどうか。また、その工事の実行についての基準があるのか。どのように誰が判断されているのか。そこら辺を教えてください。
13
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 補修の基準でございますが、平たく言えば亀の子状になった道路、そういう道路がまず補修が必要でございますし、あとは交通量、そういったものによって優先順位をつけているというのが実情でございます。
以上です。
14 ◯6番(
中野史生君) 順番を、とありました。それですと状態を見て判断という形になっていますけれども、先ほども言いましたスパンの基本の計画が大体10年程度というふうにおっしゃっていましたが、例えばエリア順に海のほうから山のほうに向かっていくとか、そういった順番があるのかどうか。
15
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 順番を立てていきたいという思いは大変強く思っておりますが、敦賀市の財政状況を見ますとなかなか、どんどん進めるというわけにはいかないのかなと。そうしますと、やはり老朽化の状況を見ながら個別に判断していくということしかないのかなというふうに思っております。
以上です。
16 ◯6番(
中野史生君) そういった計画がないのでしたら、今後はインフラ整備ということで計画的に予算を立てて計上していくべきだというふうに考えますが、市長の御所見をお願いいたします。
17
◯市長(
渕上隆信君) なかなか予算がないという中で対応しているところであります。その中で、実施に当たっては地元区長さんからの要望とかいうのもございますし、苦情とかいうのもありますので、それに対して順次対応していくという形をとっているかと思います。
今後は、できるだけそういう計画も含めながらつくっていくような努力をしていきたいというふうに思っています。
18 ◯6番(
中野史生君) わかりました。ぜひ計画的に、くまなく順序立てて全面舗装の改修を順次実施していただきますようお願い申し上げます。
では、次に橋梁についてお伺いいたします。
市が管理する橋梁は何カ所あるのでしょうか。主要な河川ごとに教えていただきたいと思います。三味線川、井の口川、助高川、黒河川、笙の川、木の芽川、そしてそれ以外の川ということでお願いします。
19
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 敦賀市が管理する橋梁というのは全部で307橋ございます。河川ごとということでございますが、ちょっと長くなりますのである程度絞ってお答えしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず笙の川にかかっております敦賀市が管理する橋、これは19橋。同様に敦賀市が管理する橋についてのみお答えいたします。黒河川7橋、木の芽川16橋、井の口川15橋、助高川16橋、三味線川3橋。
以上でございます。
20 ◯6番(
中野史生君) 竣工された年月の把握はできておりますでしょうか。
21
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 橋梁台帳によって、もちろん把握はしております。
22 ◯6番(
中野史生君) 過去5年間の修繕の状況を年ごとに箇所と費用と、どのような修繕内容であったかを教えていただきたいと思います。
23
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 過去5年の箇所と費用と状況でございますが、橋につきましては、平成24年12月の中央自動車道笹子トンネルの天井板落下事故を受けて平成26年7月に道路法が改正され、橋梁やトンネルの5年に一回の直接目視による点検が義務化されたところでございます。これを受けて敦賀市でも順次点検を行っております。
修繕でございますが、平成25年度に2橋、572万円でございますが、これを補修してございます。これまで点検、それから修繕というのは補助がなかったんですが、平成26年7月の道路法の改正によって修繕とかの補助が出るようになりましたので、それを活用して今現在行っているところでございます。
以上です。
24 ◯6番(
中野史生君) そうしますと、過去5年間で25年度の2橋の572万円だけということですか。
25
◯建設水道部長(
寺島昭広君) はい、そうです。
点検を平成19年か20年か、済みません、忘れましたが、ずっとやっておりまして、緊急性が余りないということで、長寿命化計画等を立ててやりたかったんですけれども、なかなか国の補助がつかない状況でございましたので、26年以降補助が……。ごめんなさい。25年ですから、その前から補助が出るようになったのかな。この補助を活用しながら修繕を行っているということで、この5年間ではこの2橋だけしかやってございません。
26 ◯6番(
中野史生君) そうしますと、敦賀市が管理している橋、307橋ということでございますが、そのうち近々に経年劣化による修繕あるいは耐震補強または耐震上かけかえなければならないような橋梁はございますか。
27
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 今ほど申しましたように、緊急でかけかえなければならないというような橋はございません。
今年度は松島橋、笙の川の一番下流にかかっている橋でございますが、そちらのほうが劣化が激しいということで、ことしは橋脚等の補修を行っているところでございます。
28 ◯6番(
中野史生君) 今後、橋梁や道路だけに限らず、上下水道などのライフラインの設備が全国のあらゆる箇所で経年劣化してくるということが問題になっております。敦賀市においても、歳入の減少の推移と今後一時的に多くの施設、設備の改修費が必要となることは必至です。それに対処するためにも今後の計画的な設備の修繕、整備が必要となってきます。ぜひ早急にあらゆるライフラインの設備や施設を計画的に修繕して備えるべきと考えますが、市長、御所見をお願いいたします。
29
◯市長(
渕上隆信君) 今部長のほうが答弁しましたように、苦しい財源の中でやりくりをしておるというのが現状でございます。議員おっしゃるように、計画というのも策定できるような努力をしていきたいというふうに思っております。
30 ◯6番(
中野史生君) ぜひ今後の第7次敦賀市総合計画より反映していっていただきたいなというふうに思っています。
さて、最後は除雪についてお伺いいたします。
昨日、和泉、北川両議員よりあらゆる角度から詳細な質問がございました。また、最終日には同会派の田中議員からも細かい部分について質問があろうかと存じますが、私のほうから伺いますのは、除雪を委託している業者間の除雪の範囲、これがどうなっているのか、まずそれから教えていただきたいと思います。
31
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 除雪の範囲でございますが、各除雪業者ごとに作業区域の境界について、これまで各区長さん宛てに配付している図面では、区域境にある道路のセンター、このセンターに区域境の線を描いてあるかと思います。
この区域境の各路線がどちらの除雪業者がやっているかという御質問かと思いますが、この路線につきましては確かに境界は道路の真ん中に入っておりますが、除雪に当たってはどちらかのエリアの業者がその道路について除雪を行うか、もしくは幹線道路でございますと別の幹線道路をやる業者がその道路全ての除雪を行っております。
以上です。
32 ◯6番(
中野史生君) そうしますと、道路の中央で境界があるわけでなくて、道路で分かれているというふうに認識してよろしいでしょうか。
33
◯建設水道部長(
寺島昭広君) はい、そのとおりです。道路で分けております。
34 ◯6番(
中野史生君) そこで、それは業者に徹底されておりますでしょうか。
35
◯建設水道部長(
寺島昭広君) はい。もちろんしっかりと割り当てられた業者が責任を持って除雪をしているものと思っております。
36 ◯6番(
中野史生君) 県道と市道の交差点がありますけれども、特に県道山櫛林線、あるいはまた市道公文名線、市道と夢街道の農道、いわゆる広域農道なんですが、あのあたりは双方大きな道路でございます。その交差点の中に雪がたまっているような状況が多々見られる。雪がはきだめの状況になっているというのが多々見られます。
このような場合どういうふうな──三者協議というのはきのうもおっしゃっておられましたが、除雪の範囲といいますか、内訳をどのようにされておられるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
37
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 交差点の除雪でございますが、今議員がおっしゃられた交差点の中に雪が残っているという状況、これにつきましては、例えば日中の除雪。朝から雪が降って、昼間に降り積もった雪を日中も除雪をするわけなんですけれども、使用されている道路でございますので通行車両もあるということで、やむを得ず雪が残った状態ではなかろうかと思います。
夜間ですと幹線道路につきましては幹線道路の除雪業者が交差点も含めて行いますし、幹線道路に取りつく細い市道等の道路、そこにつきましては市道のほうで除雪を行っているものと考えております。
以上です。
38 ◯6番(
中野史生君) 恐らく県側も市側も我関せずとなっているのではないかと思います。先に県が除雪した場合は、少なくとも市側が交差点の中はきっちりやるべきだというふうに思います。また、逆の場合は県がきっちりやるべきです。やはり先に通った者が除雪した、その後に通る者がその中はきっちりやるべきじゃないかなというふうに思います。そういった指導もよろしくお願いしたいというふうに思います。
この場合、県との協議、打ち合わせとかはあるのか。いかがでしょうか。
39
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 除雪会議ということで県とも協議をしながら、除雪路線等については確認を行いながらやっております。
40 ◯6番(
中野史生君) わかりました。ぜひそのときの打ち合わせにもしっかりと綿密にそれをやっていただくようにお願い申し上げます。
さて、もう一つは消雪設備のある道路での除雪に関してですが、きのう同会派であります市政会の先輩議員、和泉議員からも質問がございました。和泉議員は消雪の促進という立場から提言されておりました。
一方では、場合によっては消雪設備の設置が逆に支障を来すということもあることを理解しておいていただきたいというふうに思います。
それを前提に質問させていただきますけれども、消雪設備のある路線は全部で何カ所ございますか。きのうは要望で98カ所というふうにはおっしゃっておりましたが、消雪の設備のある路線は何カ所ございますか。教えてください。
41
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 現在の消雪設備につきましては73路線で、延長は22キロメートルでございます。
42 ◯6番(
中野史生君) そのうち急勾配で交通量が割合少ない箇所というのはどのぐらいありますか。教えてください。
43
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 急な坂道のある地区でお答えしたいと思います。泉ケ丘町、長谷、山、新保、この4地区でございます。
44 ◯6番(
中野史生君) その地区から降雪時に苦情や要望はございませんでしょうか。
45
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 昨年度のように短時間に大量の降雪があった場合には、交通量の少ないところにつきましては解け方が余りよくないという通報もございました。そういう場合は現地を確認し、通行が困難な箇所につきましては除雪車により対応いたしたところでございます。
以上です。
46 ◯6番(
中野史生君) きのうも話が出ておりましたけれども、河川水による融雪、消雪というふうにおっしゃっておりますが、融雪という感じではないですね。やはり河川水は非常に水が冷たくて、解けるような状況ではないんですね。どちらかというと流雪、雪を流してどちらかへやっているというような、坂道、急勾配のところへ行きますとそんな状況なんです。なかなかシャーベット状になっていろんなところにたまってしまって、本当に支障を来しております。
その中でも、わだちになってしまって中央部にたくさんの雪が残っている状況。どれだけ降ってもそれはどけていただけませんよね。どちらかといいますと消雪設備のある路線では機械による除雪は原則しないというようなことになっておりまして、30センチ以上になってきますと相当車にも当たってきますし、通行にも影響を受けるということなので、このあたりを委託業者に指導していただきたいと思いますが、御答弁願います。
47
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 河川水につきましては、確かに地下水と比べると水温も低く解けにくいというのは事実でございます。特に議員がお住まいのところにつきましては、特に川の水温は低いのかなというふうに思っております。
除雪なんですけれども、消雪が設置されているところは基本的に機械除雪はしない。これは当然のことだと思うんですけれども、ただし、雪がたまって交通に支障が出るような場合、こういう場合は連絡をいただければ機械除雪によって対応しているはずでございます。
河川水につきましては、確かに消えにくいかもしれませんが、昨日も申しましたように地下水を使いますと塩水化が進むということで御理解をいただきたいと思います。
以上です。
48 ◯6番(
中野史生君) わかりました。これが実は、確かに区長さんを通じて建設水道部のほうに御連絡すれば除雪はしていただけるんです、確かに。それを業者の中で、業者が判断できないのかどうか。ああ、ここはちょっとひどくなっているなという感じで、わざわざ役所に届けなくても業者の中で判断ができないものかどうか、教えてください。
49
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 消雪で雪が解けないということは市内にかなりの降雪があった場合だというふうに思います。業者のほうも除雪に相当苦労している状況の中で、その判断、確かに気がつけば業者のほうも除雪はするものというふうに考えておりますが、なかなか自分の割り当てられた路線を除雪するのに相当苦労しておりますので、その辺は御理解をいただきたいと。
雪がたまった場合は、市のほうに御連絡をいただければまた機械除雪を行いますので、そういうことで御理解をいただきたいと思います。
50 ◯6番(
中野史生君) 10センチ以上の降雪があった場合、除雪車が出動するということになっておりますけれども、これもまた路線によっては、ある程度市側は熟知しておられると思いますけれども、例を挙げますと冷え込んだときに公文名から和久野、野神にかけての、ことしでしたかね、きれいに舗装していただいた新星堂の通りなんですが、あそこと櫛林から山泉、堂にかけての路線。もちろん市街地にもいろいろとあるんでしょうけれども、除雪車が入ります前の深夜に通勤や退勤などによって踏み固められて圧雪になってしまう。除雪車のバケットが翌日3時ごろから動いているはずなんですが歯が立たないというようなことが見られて、がたがたになってしまっています。業者の方々も早朝より大変な業務に追われているということは重々承知しておりますけれども、柔軟に対処していただくようにはできませんか。御所見をお願いします。
51
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 圧雪につきましては、大変皆様に御迷惑をかけているのかなとは思っておりますが、毎回議場でもいろんな質問をいただいておりますけれども、業者のほうも昼夜を問わず一生懸命やっております。しかしながら、やはりある程度降雪がふえますと、なかなかいつものようには対応ができない。物理的になかなか難しいのかなというふうに思っております。
と申しますのは、除雪は降った雪を道路の脇に積み重ねていくわけなんですけれども、積雪量が多くなるとどんどんどんどん壁が高くなりますので、時間がかかるということで御理解いただきたいと思います。
また、この問題につきましては県内の各市町、奥越のほうは別として嶺北のほうでも同じような悩みを持っているというふうに聞いてございます。
以上です。
52 ◯6番(
中野史生君) この間、美浜、敦賀の地域開発協議会で勝山のほうに視察に行かせていただきました。そのときに勝山、大野に関しては除雪に何の問題もないんだというようなことをおっしゃっておられました。この状況、敦賀市と大野や勝山あたりで協議会といいますか除雪に関するお話はされているのかどうか、ちょっと教えてください。
53
◯建設水道部長(
寺島昭広君) 雪につきましても同盟会みたいなものがございまして、その中でいろんな会議がございます。勝山、大野、その辺になりますと常に雪が降って積雪量も多いということで、オペレーターのほうもかなり熟練しているのかなというふうには感じているところでございます。
以上です。
54 ◯6番(
中野史生君) そういった雪国、敦賀も当然雪国なんですけれども、そういった先進地ですね、いわゆる。そういうところにまたいろいろ話を聞きながら、敦賀市の除雪のことにも生かしていっていただきたいなというふうに思います。
本日はありがとうございました。
除雪に関しては対応が非常に難しく、市民一人一人の御要望に応えるのは無理難題ですが、市としてできる限りのことをやっていただいて、市民生活に支障を来すことのないようケース・バイ・ケースで柔軟な対応をお願いしたいと思います。
よろしくお願いします。ありがとうございました。
以上で終わります。
55 ◯副議長(
別所治君) 次に、米澤光治君。
〔4番 米澤光治君登壇〕
56 ◯4番(米澤光治君) 市政会の米澤光治です。
それでは、発言通告書に基づき2つの項目、まず1つ目が市立幼稚園保育料問題における第3回定例会後の対応について、2つ目が企業誘致の戦略について質問いたします。
まず最初に、市立幼稚園保育料問題における第3回定例会後の対応についてです。
平成27年第3回定例会において可決された市立幼稚園保育料を対象とした組み替え動議は、予算措置そのものを問題にしているのではなく行政プロセスに問題があるということを趣旨、理由としています。この組み替えの理由は、本会議、委員会でも再三説明されました。
和泉議員は予算撤回時の賛成討論で、要望書の内容は問題がないこと、問題なのは要望書が提出された後のプロセスと述べられ、さらに保護者から要望が出て保護者への説明、調査、そして話し合いをもっと続けるとともに、議会とも議論する期間を置き、必要とあらば9月議会定例会にこの減額補正案を上程すればいいのではないかと述べられて、組み替え賛成の立場を明確に説明されております。
私も組み替え後の予算の賛成討論をしましたが、その中で要望書受け取り後の行政プロセスに問題があったことを十分に理解した上で今後対応していただくことを申し添えとして賛成する討論といたしました。これも非常に明快に述べたつもりでした。
さて、今回の質問では、この組み替え動議の趣旨に沿った対応がとられたかどうか議会としても検証、確認する必要があると考え、第3回定例会後の幼稚園保護者への対応とその結果についてお伺いいたします。
最初に、第3回定例会後、要望書を出された保護者に対しどのような対応をされたのかについてお伺いいたします。
57 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) それでは、今の御質問に対して御答弁させていただきます。
まず、第3回定例会、7月9日の閉会後、7月17日に敦賀北、松陵幼稚園を通じて両園に通う園児の保護者の方に幼稚園保育料についての説明会開催の御案内をまずいたしました。その上で8月7日に25名の保護者の方に参加いただきまして、北公民館で今後の保育料について説明をいたしました。さらに8月12日には、敦賀市のホームページに説明会でお渡しした資料と説明会での質疑応答を掲載するとともに、説明会を欠席された85名の保護者の方に対しましても8月24日に説明会でお話しした内容について文書にて報告させていただきました。
以上でございます。
58 ◯4番(米澤光治君) 次に、保護者への対応や説明は組み替え動議の趣旨に沿ったものであったのかについてお伺いいたします。
59 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 8月7日の説明会では、保育料について平成26年度から説明会に至るまでの経緯、そして子ども・子育て支援新制度の概要及び平成28年度以降の保育料について、保護者の要望に沿いながら説明をいたしました。
特に第3回定例会での審議経過につきましては、議決を重く受けとめ、議会でいただいた御意見を踏まえて丁寧に説明をさせていただきました。
また、欠席された保護者に対しても文章による報告だけでなく、先ほども申し上げましたとおりホームページにも掲載し、要望があれば再度説明会を開催する旨の御案内をさせていただきました。
以上でございます。
60 ◯4番(米澤光治君) 続きまして、今御説明いただいた保護者への対応、説明されたということですけれども、それによりましてどのような結論、結果に至ったのかについてお伺いいたします。
61 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 8月7日の説明会において経緯や今後の保育料について説明及び質疑応答を行い、その後、保護者の方からのお問い合わせなどは1件も現在いただいておりませんので、保護者の方には御理解していただけたものと考えております。
その上で、平成27年度の保育料につきましては、平成27年3月の説明会にお示しした金額とさせていただいております。
以上でございます。
62 ◯4番(米澤光治君) それでは、第3回定例会後に今御説明いただきました教育委員会事務局がとった対応と得られた結果について、市長の見解をお伺いしたいと思います。特に、市長が教育委員会事務局に対し、組み替え動議の趣旨に沿った指示をされたのかどうかについて確認させていただきたいと思います。
なぜこのことをお尋ねするかといいますと、7月31日にありました市長定例記者会見で組み替え動議の趣旨とはニュアンスがちょっと異なるんじゃないかなと思われるような発言を市長がされているからです。最終的には組み替え動議の趣旨に沿った指示を教育委員会事務局に出され、そして今ほどありました8月7日に保護者説明会を実施したということでよいのかどうか、第3回定例会後の対応と経過について市長の御見解をお伺いいたします。
63
◯市長(
渕上隆信君) 議会での予算審議及び議決を重く受けとめ、保育料について平成26年度から説明会に至るまでの経緯、子ども・子育て支援新制度の概要及び平成28年度以降の保育料について、保護者の要望に沿い懇切丁寧に説明するよう指示しました。
また、欠席された保護者に対しましても同様の説明をするよう指示しました。保護者の方には議会での審議の結果について御理解していただいたものと考えています。
今ほどの議員のほうの話がございますが、議会での予算審議における組み替え動議可決は、一部に対するものであるものの、予算否決と同意義でございますし、議会としても議会始まって以来の初めての可決ということで相当の信念を持った動議でございますので、それを受けての予算案撤回、保育料据え置き関連の予算を削除した予算案の再提出に当たっては、当然議会での予算措置に対する審議が十分になされた上での議会の判断と理解し、非常に重く受けとめており、私の説明責任として保護者の皆さんに今ほど申し上げました形で説明も行っております。
64 ◯4番(米澤光治君) もう一度確認の意味でお伺いいたします。
組み替え動議の趣旨に沿った指示を出されたかどうかについてお伺いいたします。
65
◯市長(
渕上隆信君) 趣旨に沿った指示を出したつもりでございます。私どもが今回の件で予算措置は問題ないがプロセスがだめだから否決だなどと安易に解釈し、時期を見て予算案を再提出すればよいなどと考えることは、議会審議に対する冒涜だと認識しております。
66 ◯4番(米澤光治君) 今、議会審議に対する冒涜だというお言葉があったんですけれども、我々こうやって議会で6月にいろいろ審議しまして、こういう議決をしたいということでその理由を述べて、それでやったわけなんですね。今のお話を聞いていると、ちょっとそこを確認したいんですけれども、結論だけをもってアクションしたということなのか、それとも先ほど言いました我々は引き下げることを問題にするのではなくて、プロセスがだめだからちゃんとそのプロセスをやってよねというところで予算を一度撤回してくださいとやったんですけれども、そこのところを御理解していただいた上でアクションをとっていただいたのかどうかというところをお聞きしているので、そこのところを明確にお答えいただきたいと思います。
67
◯市長(
渕上隆信君) 附帯的にプロセス等の議論があったにしましても、議会での予算措置に対する審議が十分になされた上での議会の実質的な可否と理解して、それを非常に重く受けとめて判断しているということでございます。
68 ◯4番(米澤光治君) そう言われますと、私、正直困ったなと思うんですね。これは議会と市長との今後の信頼関係にも影響すると思いますし、そして何よりも市民と市長の信頼関係にも悪い影響があると思うんです。
ちょっと説明させていただきますと、私たちはプロセスが悪かったからちゃんと対応しましょうねというのが本意で、ここで説明したわけです。それは市長もお聞きになっていたはずです。
可能性としてなんですけれども、例えば保護者に対して説明会をしていただきました。実際に8月7日に。可能性として、保護者の方がそれでもやっぱり納得されませんでしたと。なので、いろいろ調査をしてみました。それは北幼稚園も含めて。調査をした結果、やはり保育料減額あるいは慰謝料などの対応が必要となりましたよと。よって、それを9月ないし12月の議会に議案として提出しますということはあり得たはずなんです。そうできますよということは、先ほど和泉議員の発言を紹介しましたけれども、そういうこともできるんですよということまで我々は議論して、そして説明をしてお示ししたわけなんです。その上での議決なんです。
先ほど言いましたように、例えば9月、12月に減額ということを出して、それでもし減額までいったとして、我々も納得して。その場合は、保護者も納得、それから議会もプロセスの問題をクリア、そして市長も、6月議会で市長、保護者のことを考えてこういうことをやりたいんだとおっしゃっていたんです。それもお気持ちどおりの結果になると。そういう結果も可能性としてあり得たんです。
我々は6月定例会の時点でその可能性まで考慮して議論を積み重ねて、この本会議場で討論で説明をしたわけです。なのに市長の記者会見の発言、それからひょっとするとただいまの御発言も、それを殊さら無視されて。これ本当に市民の皆さん聞いてどう思われるのかなと思うんですけれども。
6月の定例会では、初め弁護士に言われたからという話が事務局から説明があって、その後に市長が、弁護士から言われたからではなくて保護者のためを思ってこうするんだというふうに答弁をされていたんですけれども、本当にそうなら議会に言われたからできないみたいな言い方じゃなくて、減額の可能性を最後まで追求するのが筋なのではないでしょうか。
記者会見で市長はこう言われています。こちらが提案したことについて議会として判断しましたよ。議案をだめですよという話が出ましたので、その否定することについてはコメントは何もついてないです。否定しましたよということなんです、議会としては。このようにおっしゃった。我々がそれもいないところでですよ。
市長はこうも言われています。「出したい気持ちがあっても」。これは議案をまた9月、12月にですね。「出したい気持ちがあっても、その理由づけというのができません」。今市長が答弁されたのは、こういう意味で今も答弁されたんですか。お答えください。
69
◯市長(
渕上隆信君) はい。そういう意味で答弁しております。
70 ◯4番(米澤光治君) 私はその発言の意味が正直わからないんです。一つわかるのは、議会のせいでできませんよと言われているように我々が感じるということなんです。できるはずなんですよね。
9月でも12月でもできたはずなんです。できないというのであれば、その理由を示していただきたい。減額の可能性あったと思うんです。それを議会がそうやって言うから、それを重く受けとめてとおっしゃいますけれども、議論のところをはしょって議決のところだけ都合よく今取り上げられて言われるんですが、それは本当に我々の本意じゃないんですね。
そういうところを考えたときに、本当に9月、12月にできなかったんですか。我々が6月に議決したとしても。できなかったというのであれば、そのような法的な理由でも、議会の規則でも、慣例でも、申し合わせでも結構です。お示しいただきたいと思います。
71 ◯副市長(中山和範君) 今議員おっしゃる部分のところについて、まず6月に議決をいただいた後の保護者対応というのは、局長のほうから御説明させていただいた中で、その趣旨に沿った審議内容も含めて保護者の方にも御説明をさせていただいたという経緯は今局長が申し上げたとおりでございます。
その中において、対象となる保護者の方々からそれ以降の御意見、そういったものがないという中で、一つの議決というものを受けた中で、今議員おっしゃる9月もしくは今議会でというようなところは考えていなかった。その必要性というものについては十分理解いただいたんだろうというところで考えておりますし、また、先ほど市長が申し上げましたけれども、議会における審議という部分の中で、当然、今議員がおっしゃられたように議会としての意思としては、組み替え動議を可決するに当たっては、予算措置には問題なかったけれども行政プロセスが問題なんだと。その辺のところをしっかり考えて対応しろという意図だったというふうにおっしゃられておりますけれども、やはり私どもとしては予算審議の最終、議会での意思決定というもの、その部分については、市長が提案させていただいた予算そのものの最終的にはプロセス、いろんな種々理由はあったと思います。御意見もあったと思います。その上で予算そのものがだめですよという結論に至ったという受けとめ方はせざるを得ないというのが考え方でございまして、その中でその後、保護者の方々にも説明をする中で、どうするかという対応の中で一定の御理解をいただいたということで、議会の議決も尊重する中で今日に至っているというところでございます。
そういった意味で申し上げますと、反省点といたしましては、6月の時点でそういう御意見が議会の中から出た時点で、もう少し、例えば予算決算常任委員会の場においてもう少し時間をいただいて御審議をいただきたいというようなお求めをさせていただければよかったのかなというところは反省としてはございますし、今後そういった意味で議会の中で対応させていただきたいというふうには思います。
72 ◯4番(米澤光治君) どなたに答えていただいても結構なんですけれども、最終意思決定だったということなんですけれども、もうわかっていらっしゃると思うんですけれども、議論の積み重ねの結果ですよね。我々、先ほどから何回も言っているんですけれども、組み替え動議の議論の積み重ね、それから最後に御説明した趣旨、これを殊さらそうやって無視されて、議決のみを都合よく取り上げる。その理由を、どなたでも結構です。説明できる方で結構です。御説明ください。
73 ◯副市長(中山和範君) 今議員おっしゃられた議会のいろいろ、るる審議されたことを無視してということでの御発言かと思いますけれども、私どもとしてもその辺を無視して今に至ったというふうなことはございませんし、重々検討した結果、やはり市長が当初この予算案を提出させていただいた、保護者の方々のために最善策と思って提案をさせていただいておりますし、その部分については十分考えさせていただいた上での現在というふうに考えておりますし、決して議会での審議を無視してきたということではございません。
74 ◯4番(米澤光治君) どなたでも御説明いただける方と申し上げたときに、市長から御答弁いただけないのは残念なんですけれども、私、これ以上多分言ってもこのままだと思いますので。
今回、組み替え動議を可決した議会として、この問題のフォローを議会の場でやっぱりしておかなければいけないということが今回この質問をした主たる理由でございます。それに加えまして記者会見のあの市長の発言がありまして、あの御発言がこの問題の最後の発言、締めくくりとなってしまってはちょっと私まずいなということもありました。
つまり実際に組み替え動議の趣旨に沿った指示を出されて、そのように対応していただいたということであれば、記者会見の発言と実際にやられたことの話が合わないなということで、この場でその整合がとれたらということで質問させていただいたわけです。
今のこの議場でのやりとりということになってしまったんですけれども、記者会見というところでおっしゃって、議場でもこうやっておっしゃられたので話すことができたんですけれども、取り上げなかったらあの記者会見の発言がそのまま残る。
記者会見というのは我々がいない場所なんですね。そういうところで、我々がそうじゃないでしょうと言えない場所でああいう発言をされたということで、私としても筋を通したいなということで今回この点についても触れさせていただきました。
私もきのうからの一般質問の御答弁を聞いておりまして、この記者会見のことも含めてトップの方は大変だと思うんです。ですけれども、「綸言汗の如し」という言葉を思い出しました。
〔「休憩。」の声あり〕
75 ◯副議長(
別所治君) 暫時休憩いたします。
再開は、追って連絡いたします。
午前10時58分休憩
午後1時45分開議
76 ◯副議長(
別所治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
77
◯市長(
渕上隆信君) 米澤議員の答弁の中で説明不足のため誤解を生じました。
定例記者会見では、時間等の制約もあり、報道機関の方々は審議の経緯も御存じのこともあり、結論のみをお伝えしました。私としましては、議会審議での背景等を受けとめた上で保護者会で説明をするよう教育委員会事務局に指示し、保護者の皆様に理解していただいたものと考えております。
その結果、保護者の皆様から御要望がなかったので、再度補正予算の計上は行いませんでした。
以上です。
78 ◯4番(米澤光治君) それでは、続きまして大きい項目で2項目めの企業誘致の戦略についての質問に移ります。
9月定例会で私は敦賀市地方版総合戦略について一般質問をしました。この地方版総合戦略では、重点施策の3本柱の一つとして、産業振興の充実による生産年齢人口の維持を掲げております。そして、その基本的方向として、第2次産業団地の造成等による雇用創出により生産年齢人口を可能な限り維持するとしております。人口減少対策の重要な施策である産業振興による雇用確保、具体的には企業誘致が今後も大事になってくると考えます。
企業誘致が地域振興、人口増に必ずしも結びつかないという議論もありますが、やはり一定の雇用が確保できる。進出企業により地域に新たな企業ネットワークが形成されることが期待できる。すなわち企業誘致による地域振興の意義はいまだに大きいという思いで今回の質問に選びました。
なお、産業団地への企業誘致については、本年第1回定例会において馬渕議員も質問されており、似たような質問もあるかと思いますが、その後の進捗あるいは市長もかわられましたので、新しいお考えなどあればということでお答えいただきたいと思います。
まず最初の質問です。莇生野の敦賀市産業団地の未分譲地の企業誘致の状況についてお伺いいたします。
79 ◯産業経済部長(西浦良雄君) それでは、私のほうからお答えをさせていただきます。
莇生野の産業団地につきましては、2区画2.28ヘクタールが未分譲でございます。その未分譲地につきましても現在企業と交渉中でございます。引き続き早期完売に向けて今後も全力を挙げて取り組んでまいります。
80 ◯4番(米澤光治君) それでは次に、敦賀市産業団地の企業立地に伴う雇用の状況について。
当初計画のとおり雇用は生み出されていますでしょうか。また、地元出身者割合も計画どおりでしょうか。御質問いたします。
81 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 敦賀市産業団地における雇用の状況でございますが、当初の計画では全体で510名、うち70%の356名を地元雇用として見込んでおります。既に操業している分譲地面積に対する計画人数を算出しますと、操業を開始している企業の分譲地面積は9.6ヘクタールで分譲地全体で13.8ヘクタールの約70%となっており、全体で357名、地元雇用が249名となります。
一方、実際の雇用状況でございますが、ことし4月1日現在で全体で335名、うち269名が地元の雇用となっており、先ほどの試算による数字と比較しましてもおおむね計画どおり雇用が生み出されているものと考えております。
82 ◯4番(米澤光治君) ただいまの御答弁で順調に当初の計画どおりに進捗しているということがわかりました。未分譲地が完売、それから操業の暁には雇用も計画達成となることを期待いたします。
次に、これまで産業団地に進出してきている進出企業4社へのフォロー状況について伺いたいと思います。
これまでに産業団地に進出してきている4社について、進出後の市からのフォロー状況についてお伺いします。例えば、定期的な訪問活動をしているかですとか、どのような種類の情報を企業さんから聞くようにしているかというようなことを教えていただけますでしょうか。
83 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 進出企業の皆様に対しましては、工場の増設検討時や冬場の降雪の期間の除雪に関してなど、それぞれのニーズに沿ったフォローアップを行っており、さらには必要に応じて本社を訪問するなど、企業活動が円滑に行われ、当市でさらなる発展をしていただけるよう、できる限りのサポートに努めているところでございます。
また、今年度は北陸電力さんによりまして進出企業4社と北陸電力、敦賀市の担当レベルの情報交換会を開催しました。電力業界の情勢や北陸電力管内における現状を共通の認識とするとともに、進出企業、電力事業者、行政間の連携をより密なものにしました。
84 ◯4番(米澤光治君) 既に進出してきている4社について直接訪問したりとか、あるいはほかの場を使っていろんなコミュニケーションをされているということはわかりました。
その進出企業さんとのコミュニケーションの中で、進出企業さんは敦賀市産業団地のどういうところを長所として産業団地に進出されたのか。また、進出してきた後にわかった敦賀市の立地のメリットなど、コミュニケーションの中でコメントがありましたら教えていただきたいと思います。
85 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 企業の皆様からは進出したメリットとして、高速道路や敦賀港、7年後の開通を控えた北陸新幹線などの交通インフラや関西圏に近いといった立地環境、また若狭湾エネルギー研究センターとの連携などを挙げていただいております。
また、進出してわかった敦賀市のメリットとして、従業員が非常に勤勉であるとのお声をいただきました。
ただ、景気が回復して大手企業の業績が上向きな局面や人口減少社会では、地方企業の雇用確保がだんだん難しくなることが考えられますので、そういった雇用面でのフォローも今後は必要であるのではないかなと考えております。
86 ◯4番(米澤光治君) ただいまのお答えで既に進出してきていただいた企業さんの声というのをお聞かせいただいたんですけれども、その中で進出企業さんからは、高速道路、それから敦賀港、行く行くは新幹線へのアクセスが敦賀市産業団地のセールスポイントになっている、メリットになっているというお話をいただいているということでした。
それについてなんですけれども、では、進出企業さんは実際にそのような立地のメリットを活用しているのか。例えば、敦賀港へのアクセスの活用実績など、市側のほうで把握しているようなデータがあれば教えてください。
87 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 全ての製品の輸送についてということではございませんが、実際に高速道路を活用しているということはお伺いをいたしております。また、製品の多くが関西、中京方面に運ばれているとのことですので、関西、中京に近いという立地環境や高速道路網が整備されているメリットを十分活用していただいているものと認識をいたしております。
敦賀港につきましては、現在、利用いただいている企業もいらっしゃいますが、十分に活用されているとは言いがたい状況であると存じます。ただし、関係するほかの事業所で事業拡大を進めている企業もいらっしゃいますので、その波及効果により敦賀港の活用につながっていくことを期待いたしております。
88 ◯4番(米澤光治君) 敦賀市は港もあって、それから高速道路網へのアクセスもいいということで、私もそういうふうに思っていましたし、人にも聞かれるとそういうふうに説明していたんですけれども、実際のところ工場さんはどうなんだろうというようなところは常々知りたいなというふうに思っておりましたが、今の御答弁でよくわかりました。
さて、今度は新産業団地についての質問になります。
本年第1回の定例会で馬渕議員の質問に対する答弁で、新産業団地について、誘致戦略を含めた整備計画を平成26年度中に策定するとの御答弁がありました。第1回ですので平成27年の3月になりますかね。だから平成26年度中というとその年度中ということになると思うんですが、この整備計画について、ただいま現在の進捗状況についてお伺いいたします。
89 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 第2産業団地の整備計画の進捗状況につきましては、現在、整備する区域の選定理由やその区域で導入しようとする業種や規模、工業用地と農用地との利用の調整に関する事項、労働力の需給に関する事項などを盛り込んだ整備計画である農村地域工業等導入促進法に基づく実施計画について、福井県の同意が必要であるため、その協議を進めているところでございます。
また、早期の整備完了を目指すために、計画協議と並行して産業団地の敷地造成や上下水道の移設、新設についての詳細設計及び市道田結1号線道路改良、
準用河川田結川のつけかえに伴う詳細設計を進めております。想定より計画同意取得がおくれぎみではありますが、今後は早期の計画同意取得及び隣地開発等必要な各種協議を進めて、早期の用地取得に取り組みたいと思っております。
90 ◯4番(米澤光治君) 多少のおくれということでしたけれども、県との協議とか、ちゃんと詰めなければいけないところとかはあると思いますので、そのまま進めていっていただきたいなと思います。
今、県との話も出ましたけれども、次に県との協力関係についての質問です。
莇生野の産業団地、それから第2産業団地、さらにほかの敦賀市内への企業誘致について、福井県とはどのような協力体制をとっているのかについてお伺いします。
福井県も県の取り組みとして企業誘致活動をしておりますし、その中で例えば情報の交換や共有、例えば企業訪問、例えば企業立地セミナーなどで県と協力している活動はどのようなものがありますでしょうか。
91 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 進出を検討している企業の現地視察や産業用地の情報提供等において、福井県の担当部局である企業誘致課とは常に連携して企業誘致を推進しております。さらには、東京事務所、大阪事務所の方々にも第2産業団地予定地を見ていただくなど連携を図っております。用地取得ができれば、連携をより強めていきたいと考えております。
また、都市圏で開催されます福井県主催の企業誘致セミナーにおいて、市長または副市長が出席をして参加企業に対して敦賀市のPRを実施いたしております。
なお、第2産業団地の整備におきましても県の補助金や無利子貸付金を活用させていただいており、ハード整備面においても県と協力して進めているものと認識をいたしております。
92 ◯4番(米澤光治君) 企業側からすると、県と市が共同歩調で誘致活動をすると、話もスムーズで効率的で好印象だと思います。今後も協力体制をとって対応していただきたいと思います。
さて、10月に国に提出された敦賀市人口減少対策計画(敦賀市地方版総合戦略)では、第2産業団地整備事業及び企業誘致、この項目でKPIを平成31年度末の累計で新規雇用者数の増加を50人としていますが、これは先ほどの新産業団地整備計画における企業誘致戦略と整合した数値となっているということでよろしいでしょうか。
また、平成31年度以降の新産業団地における雇用計画についてもあわせてお伺いします。
93 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 新産業団地整備計画である農村地域工業等導入実施計画においては、現在、約200人の雇用期待従業員数を予定いたしております。
約200人という数字につきましては、第2産業団地で予定している製造業や物流関係企業が立地したときの最終的な雇用の期待従業員数でございますので、平成30年度の分譲開始を目指している第2産業団地においては、まず近年問い合わせのある物流関連企業が立地された場合の雇用期待従業員数を人口減少計画に掲載をしております。
あと、31年度以降の雇用計画ということでございますが、31年度以降につきましては、計画の最終的な雇用期待従業員数である約200名ができるだけ早期に達成されるよう誘致に取り組んでまいりたいと思っております。
94 ◯4番(米澤光治君) 今のような御答弁を聞いておりますと、こういう企業誘致の話とそれから人口減少対策、こういうところが密接にかかわってくるんだなというふうに思います。
新産業団地整備計画は第2産業団地の計画ということですが、敦賀市内には莇生野の産業団地、それから田結の第2産業団地以外にも既に立地している工場もございます。そういうところも含めた敦賀市全体の企業立地の戦略ということについてはどのようにお考えでしょうか。例えば、こういう産業分野を集積させていくんだとか、そういう練られたものはありますでしょうか。
95 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 企業立地戦略につきましては、製造業に加え道路貨物運送業、倉庫業など物流関係も誘致の対象業種として誘致活動を展開していくというのは前提としてございます。
その上で、もう少し細かな戦略としては、1つは、周辺大都市圏と直結した高速道路網や敦賀港等の優位性を生かし、嶺北から石川方面の立地企業による生産増強に対応した新工場の立地や大規模災害時のリスク分散を考慮した生産、流通拠点の立地を促進する戦略でございます。
2つ目としては、市内立地企業の生産能力拡大及び既存工場での設備能力や操業環境の制約により対応が難しい場合の工場新設ニーズに対応した新工場の立地や、市内外に分散した倉庫等の集約化による物流拠点の新設立地や、地元物流関連企業と県外企業との協業による物流施設の新立地など、市内外の顧客企業とも近接した市内適地への立地定着を促進する戦略でございます。
3つ目としましては、今後、廃炉関連技術等の研究開発、事業化など新たな産業創出の担い手企業による市内外からの立地展開を促進する戦略が考えられます。
こうした視点を意識してさまざまな情報を収集し、企業誘致活動を展開していきたいと考えております。
96 ◯4番(米澤光治君) ただいまの御答弁を聞いておりまして、結構おもしろいなというか、そういうことをまとめた絵を一回見てみたいなと、イメージを見てみたいなという気もいたしました。
最後の質問なんですけれども、それに関連するような形なんですが、敦賀市人口減少対策計画(敦賀市地方版総合戦略)の中に、先ほどの廃炉の関係ですね。その戦略の中には「敦賀3、4号機のリプレース実現、もしくはこれに代わる産業構造の構築により、現状の生産年齢人口割合が将来にわたって維持することを見込む」という記述があります。また、昨日の福谷議員の質問に対する市長の御答弁で、新たな基幹産業という言葉もございました。
ここで言う「これに代わる産業構造の構築」、それから「新たな基幹産業」、こういうところで示されるものがどういうものなのか。また、それが今後の企業誘致の戦略、活動に具体的に反映されていくのかということについてお伺いいたします。
97
◯市長(
渕上隆信君) 長期的にどういうふうに向かっていくのかという話になるかと思います。
3・4号機、これにかわる基幹産業、原子力プラス新たな基幹産業ということも求めていきたいというふうに思っておりますが、全般的な長期的な産業構造としますと、原子力発電所の長期運転停止により、他市より比率が高い建設業や宿泊業、飲食、サービス業を初めとする各種サービス業が影響を受けて地域経済が疲弊し、市民生活及び本市の財政運営は年々厳しさを増している状況です。
一方で、製造業の比率が高い自治体においては、リーマンショック時に地域経済が低迷し、経済対策に苦慮していたように存じます。
このことを踏まえますと、さまざまな事象、リスクに耐え得る産業構造の多角化、多様化を目指す必要があるというふうに考えております。今、この企業という、この種類というわけではございませんが、そういう多角化、多様化を目指しながら産業構造をつくってまいりたいと思っております。
98 ◯4番(米澤光治君) 質問は先ほどので最後なんですけれども、質問を通じまして2点。
1つが、企業の進出意欲を本当に刺激する企業のメリットは何なのか。高速道路網、それから敦賀港、立地という話がありましたけれども、本当に企業のニーズが何なのか、それに応える敦賀のセールスポイントが何なのか。そういうことを把握するために、現在敦賀市内にある企業、それから工場との情報交換がやっぱり大事になってくるだろうなと。
今のお話聞いていましても、私も敦賀港というのはメリットになるんだろうなと思いつつ、進出してきた企業はまだまだそこまで使い切ってないというようなお話もありますので、本当にそういうところがニーズとしてあるのかなとか、そういうところから戦略というのは考えていくといいのかなというふうに思いました。
それからもう1点。9月定例会では人口減少対策について私聞きまして、基本的な考え方については、総合計画が今度出てきますのでそれまで待ってくださいねということだったので、今回はそこを押さえないで今回の質問で企業誘致という個別の個別論に入るのが適切かなというような思いもあったんですけれども、質問を通じて、今市長も御紹介いただきましたけれども、そういう長期的なビジョンに基づく戦略的な企業誘致計画というものもあるべきだというふうに思いました。それについては、策定中の総合計画を楽しみに待ちたいと思っております。
これで質問を終わります。
99 ◯副議長(
別所治君) 次に、前川和治君。
〔16番 前川和治君登壇〕
100 ◯16番(前川和治君) 皆様、お疲れさまでございます。
いつもよりちょっと長いお昼休憩もありまして、幾分ほっこりされているかと思いますけれども、元気よく一般質問をしていきたいと思いますので、誠意ある御答弁をよろしくお願いいたします。
では1点目、観光連携についてです。
今回の12月定例会でも新幹線を見据えたまちづくり、また受け皿づくりについての質問が多く出ております。北陸新幹線敦賀延伸まであと7年ということで、まずすぐにできることはやっていかなくてはなりませんし、今後、新幹線が延伸する小松、芦原温泉、福井市のライバルたちがやっていないようなことを敦賀市はやらなくてはライバルには勝てません。まず、すぐにできることとして観光連携について質問していきます。
敦賀市の観光の一番の問題点、これは観光地が点在しているということだと思います。よって、観光客の滞在時間が短く、お金を落とすような観光の仕組みにはなっていないのが敦賀の一番の問題点であります。
金沢であれば、兼六園、21世紀美術館など北陸を代表する観光地があるため最低でも半日の滞在時間が必要であり、近江町市場で食事をしたり、宿泊をする方も多くいらっしゃいます。そのためにお金を落とすことが多く、金沢市の景気はよくなるという好循環になっております。
人口規模、また観光施設の規模は違えど、観光客の滞在時間を延ばせるような工夫をすることで観光客1人の観光消費額は上がっていきますので、敦賀での観光滞在時間を長く、そして敦賀でお金を多く使っていただき、最終的には敦賀の景気がよくなるような、そういう観光の取り組みをしていかなくてはならないと私は考えております。
そこで、今回は地域内観光連携と広域観光連携と2つに分けて質問していきます。
まず、市内での観光滞在時間を延ばす工夫についてですが、敦賀は魅力的な観光地がたくさんありますが、あり過ぎて観光地が点在しているという面があります。観光用語ではよく言います点から線へ、線から面へという観光のシナリオがありますが、まずは点と点、観光地と観光地をつないでいく工夫が必要であり、観光客の動線を点から線へ変える工夫が必要ではないでしょうか。
最初の質問に移ります。
観光客の滞在時間を延ばすためには、市内の観光地を1カ所だけではなく何カ所かめぐってもらう必要があります。観光地をつなぎ、めぐる方法として、既に市内では博物館と山車会館におきまして共通割引チケットを発行しております。この共通割引チケットをさらに10月にオープンしました赤レンガ倉庫、またもともとありますリラ・ポートなどと連携し、つなげ広げていくためにも、市内の入場が有料である施設、全部言いますと博物館、山車会館、紙わらべ資料館、赤レンガ倉庫、リラ・ポートの5つの共通割引チケットが発行できないかどうか、まず最初に見解を伺います。
101
◯市長(
渕上隆信君) 滞在時間を長くするために共通チケットがどうかということでございます。
観光客にとってメリットがあり、市としましても市内を周遊していただくことができる手段としては大変有益だと考えます。現在、敦賀赤レンガ倉庫の来館者数もオープンわずか1カ月半余りで3万人を達成しており、その観光客にも市立博物館や山車会館などにも足を運んでいただきたい。ぜひ敦賀のよさを味わっていただきたいと思いますので、前向きに検討させていただきます。
詳しくは、産業経済部長より説明します。
102 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 現在、既に議員がおっしゃるとおり市立博物館と山車会館の共通割引チケットを発行しております。これは市立博物館、山車会館で別々に入館すると大人でそれぞれ300円ずつ合計600円かかるところを共通割引チケットでそれぞれ250円ずつ500円ということで、100円割り引かれているものでございます。
これに現在集客の多い赤レンガ倉庫や紙わらべ資料館、リラ・ポートとかを含めまして観光客等にお得なチケットとして販売できないかということでございますので、これは各指定管理者と協議等をしてまいりたいと考えております。
103 ◯16番(前川和治君) ありがとうございます。前向きに御検討いただけるということで。
共通チケットの発行につきましては、行政組織の違いですとか指定管理者の動向というのもありますし、また調整については難しい面もあろうかと思います。既に山車会館と博物館は共通割引チケットを発行しておりますので、行政組織とか指定管理者の枠組みを超えまして横断的にチケットを発行して、観光客の滞在時間を少しでも延ばしていただける工夫をしていただきたいと思います。
2つ目の質問に移ります。
観光地をつなぐ足、点と点をつなぐ路線といたしましては、ぐるっと敦賀周遊バスがあります。現在、1日周遊バスチケットを購入し、チケットをお店に持っていきますと、かまぼこ店、昆布店などでは1000円以上御購入がある場合、特典がつくというような工夫を既に民間ではされております。
行政でも、ぐるっと敦賀周遊バスの1日券を購入された方には博物館、山車会館、赤レンガ倉庫、リラ・ポートなどの施設においても割引とか優遇があるような工夫は考えられないのか、2点目に質問します。
104 ◯産業経済部長(西浦良雄君) ぐるっと敦賀周遊バスと観光スポットの連携についてでございますが、民間施設によってはもう既に料金の割引や特典がつくようなサービスを観光客の方に提供いただいているところもありまして、市内の観光地をつなぐ取り組み、また観光客へのサービス向上に御尽力をいただいているところでございます。
今後は、既に特典等を御提供いただいている施設だけではなく、敦賀赤レンガ倉庫や市立博物館などとも協議を行い、ぐるっと敦賀周遊バスを初め敦賀を回遊する交通手段であります例えばタクシーなども含め、観光客が市内で滞在時間をふやせるようさまざまな方法を検討してまいりたいなと考えております。
105 ◯16番(前川和治君) 赤レンガ倉庫などと協議を行っていただけるということで、タクシー会社も含めていかなくてはならないと思いますので、ぜひ協議を行って取り入れていただけるようなことでよろしくお願いしたいと思います。
ぐるっと敦賀周遊バスにつきましては、市内の観光地を結ぶ線として活躍されておりますけれども、平日におきましてはなかなか観光客の乗車が少ないというのが現状ではないかなと思います。民間につきましては、ぐるっと敦賀周遊バスで1日の乗車券を購入しますと特典がつくようなことも既にやっておりますので、先ほど言われましたとおり赤レンガ倉庫、またリラ・ポートなどでも特典がつくようなプラスアルファ、例えば、ぐるっと敦賀周遊バスの1日乗車券、今見ますと500円になるんですけれども、これにプラス500円つけ足せば市内のリラ・ポートや赤レンガ倉庫の入館なんかも入っていけるような形で、そういう民間と行政施設を結ぶような取り組みはできないのかどうか、見解を伺います。
106 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 今、議員おっしゃるとおり、先ほど点と線を密接に結ぶ取り組みということでございましたし、市内の滞在時間をふやすためにこれは必要であります。
ぐるっと敦賀周遊バスは、観光のスポットとなっている場所を線で結ぶ最適な手段となっているものと認識をしております。議員がおっしゃるように、例えばお得感を打ち出すことも有効であると思います。
バス利用促進を図るためには、バス運行事業者を中心としてバス停に隣接する各観光施設が相乗効果を発揮できるように、これまで以上に積極的に取り組んでいただけることが肝要だと考えております。
107 ◯16番(前川和治君) 地域内観光連携につきましては、ぐるっと敦賀周遊バスのように民間では既に地域内連携をやっているところもありますし、行政においても博物館と山車会館はやっております。
観光客の立場になって考えてみますと、ここは行政の施設か民間の施設かとか一々考えませんし、関係も全くありません。観光客の立場になってみて、どうすれば市内を回りやすいのかなということを一回考えていただきまして、ぜひ横断的な取り組みをしていただきたいと思います。
3点目の質問に移ります。
次に、広域的な観光連携について質問していきます。
広域観光連携についても、これまでフェリーの寄港地との観光連携や、小浜線にSLや観光列車を走らせ嶺南全体的な観光振興につなげるようこれまでも提言してまいりました。
広域観光連携については、既に石川県の金沢21世紀美術館、佐賀県の武雄市図書館、北海道の旭山動物園の3つが連携パートナーシップ協定を結び、3施設全てを回れば特典がもらえるような日本を縦断する広域観光連携をしているところもあります。
敦賀市での観光連携といえば、八百津町と交流協定を2008年3月に締結しております。八百津町とは人道の丘、人道の港ということで同じテーマを持ったまちづくりをしており、交流も非常にしやすいと思われます。今後、八百津町、敦賀と2つの施設を回ることにより特典があるような広域的な観光連携はできないのかどうか、質問します。
108 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 現在、人道の丘を擁する岐阜県の八百津町とは、平成20年7月26日に相互交流協定を締結して、杉原千畝氏の功績を後の世に伝えるとともに、両市町の観光面、産業面等において交流を行っております。
人道の港敦賀ムゼウムの開館時には、八百津町の所蔵の杉原ビザのレプリカや杉原千畝氏のインタビュー録音テープ等の資料をお借りしたり、また八百津町産業文化祭に当市が参加をしたり、当市の物産フェアに八百津町が参加していただいたりとか、相互に密な関係を築いております。
今年度は、映画「杉原千畝」上映に伴い、共同でPR事業を行っております。事業の内容といたしましては、12月5日公開の映画「杉原千畝」上映時に杉原千畝記念館と人道の港敦賀ムゼウムについてPRする劇場上映用のCMを制作して、東京、神奈川、愛知、大阪、岡山、広島の計18の劇場で上映をしております。
また、この18劇場のうち15劇場については、映画鑑賞者に杉原千畝記念館、人道の港敦賀ムゼウムについて紹介し、杉原千畝記念館の入場無料券として使用できるパスポート型のリーフレットを4万1000部配布する予定でございます。鑑賞者以外にも八百津町、当市でも4500部ずつPR用として使用をしていきたいと思います。
PR用としてのリーフレットは映画上映後も観光出向宣伝等や営業訪問等に引き続いて配布をして、今後とも両市町がさまざまな連携をとってまいりたいなと考えております。
109 ◯16番(前川和治君) 八百津町とは「杉原千畝」映画の公開によりまして入場無料券つきのパスポートをもうつくられているということで、この質問を出したときにはそれを知らなくて、もう既にやられているということだったので、本当にこれはすばらしいことだなというふうに思います。
でも、こういう事業展開、せっかくいいことを八百津町さんとはやられていますので、これをもっとほかの自治体ともできないのかなというところもあります。例えば、災害協定を結んでいる自治体もそのうちの一つだと思います。
あと、敦賀でありますと、人道というテーマだけではなくて、赤レンガ倉庫もありますので、例えば舞鶴と連携。舞鶴の赤れんが倉庫とか愛知県半田市の赤レンガ倉庫との観光連携をしてもおもしろいと思いますし、また鉄道ジオラマという鉄道というテーマもありますので、そういう連携をするのであれば長浜の鉄道資料館、京都、また名古屋、埼玉にも鉄道ジオラマがありますので、そういったところと一体となってパスポートをつくっていくというのも、それもおもしろいと思います。
おもしろみがなければ観光客も来ませんので、まずちょっと一味加えまして、観光に一味加えていくということをやっていっていただきたいなというふうに思います。
観光連携につきましては、全部回ればプレミアム特典がありますよというのが一番の売りでありまして、鉄道好きな方にはたまらないような特典を用意すれば十分観光客が都会から流れてくる可能性もあります。
また、鉄道、赤レンガといったテーマにおいてこういう観光連携が今後できないのか、そういう構想があるのかどうか、質問させていただきます。
110 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 今、鉄道ジオラマの観光連携とかいう話をお聞きいたしました。共通のテーマを生かした連携というのは、連携の枠が広がっていく非常に有意義なものと考えております。
また、平成29年度には赤煉瓦ネットワーク敦賀大会が開催される予定ということをお聞きしておりまして、各地の赤レンガ倉庫の関係者が集うこうした機会を捉えてネットワーク構築を目指すというのも大事だと思いますし、近隣地域の連携のみならず広域的な連携にも取り組んでまいりたいなと考えております。
111 ◯16番(前川和治君) 広域的な観光につきましては、よそから、特に人口が多いところ、観光客が多いところからお客さんを引っ張ってくるという面で絶対に広域観光は力を入れてやっていかなくてはなりませんし、市内にある観光施設の連携については、ほとんど山車会館と博物館しかできていなかった面があります。
まず市内観光施設の連携を地元からすることによりまして、観光客の滞在時間が延び、観光消費額もおのずとふえてまいります。観光客が敦賀市でお金を使えば使うほど敦賀の景気もよくなると考えますので、まず市内の地域観光連携、そして広域的な観光連携へ広げていき、北陸新幹線開業を見据えた準備を今のうちからしっかりと行って、まちづくりも行い、広域的な視点で観光連携を行っていただきたいと思います。
1点目についてはこれで終わります。
2点目の人道の港ムゼウムについて質問をしていきます。
今、テレビをつけてみますと、大体どこの番組でも唐沢寿明さんが出演されておりまして、映画「杉原千畝」の番宣というんですか宣伝をされております。
人道の港ムゼウムにつきましては、映画「杉原千畝」の公開によりましてさらに注目度は高くなり、映画による相乗効果と赤レンガ倉庫、敦賀港イルミネーション「ミライエ」による相乗効果によりまして、来館者は今後さらにふえてくるものと予想します。また、新たに御寄贈いただきましたアルバムなどの展示物についても今後ふえてくるものと推測します。
そんな中、実際に人道の港ムゼウムを見てみますと、今の展示物で館内はいっぱいいっぱいの状況、さらに建物の許容人数から見ても大型バス1台分の人数約40人全員がムゼウムの館内に入れるかといいますと、ちょっと厳しいような状況だと思います。
現在の人道の港ムゼウムの問題点を整理しますと、大きく3つの問題点があります。1つ目は、人道の港ムゼウムの建物と金ケ崎緑地公園の土地については福井県の所有でありまして、福井県の許可がなければ基本的に改修は行えず、休憩所としての機能も残しておかなければならない。2つ目の問題点は、当初は休憩所として建てられた建物のため窓が多く、採光の関係から展示スペースには向いていないところもある。問題点3つ目は、今後展示物がふえてきても展示スペースの確保が難しい、といった現在の人道の港ムゼウムには大きく3つの問題点があると私は考えております。
このような問題点がある中で、敦賀のオンリーワンブランドとして人道の港を活用し、観光振興を行っていくのであれば、敦賀港ムゼウムの改修か新設もしくは移設が必要になってくると考えますので、問題点、現状を踏まえながら人道の港ムゼウムについて幾つか質問をしていきます。
まず、赤レンガ倉庫のオープン、映画「杉原千畝」の公開によりまして、来館者数の推移、また今後の予測について質問します。
112
◯市長(
渕上隆信君) 人道の港ムゼウムの来館者数の推移と今後の予測ということであると思います。
今後の予測という部分で私のほうから。
議員御指摘の人道の港については、北陸新幹線敦賀開業の受け皿の核、敦賀市のオンリーワンとして積極的に発信していきたいと考えています。幸いにも、今御紹介いただきましたが、映画「杉原千畝」が12月5日公開され、ユダヤ難民の写真、アルバムの寄贈もいただいたところであります。また、ポーランド孤児御息女や杉原美智さん、杉原まどかさんらの当市訪問などメディアに取り上げていただく機会が多くなり、また八百津町との連携や赤レンガ倉庫との相乗効果もあり、金ケ崎緑地周辺への誘客数も増加するものと確信しております。
来館者数の推移等につきましては、産業経済部長から説明いたします。
113 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 人道の港ムゼウムの来館者数の推移でございますが、平成20年3月29日に開館し、平成24年度には1万7645名、平成25年には1万8191名、平成26年には1万8931名と毎年多くの方に来館をいただいているところでございます。平成26年の2月に入館者数延べ10万人達成をいたしました。
本年度につきましては、10月14日にリニューアルオープンした敦賀赤レンガ倉庫による誘客効果や命のビザ関連資料が世界記憶遺産国内候補に選定されたことにより認知度が向上しており、入館者数が例年より大幅に増加をして平成27年11月末現在で1万9728名となっております。
以上です。
114 ◯16番(前川和治君) 人道の港ムゼウムにつきましては、過去最高の来館者数を記録したということで今御答弁ありましたけれども、今後はやはり映画の公開ですとか赤レンガの相乗効果、ミライエの相乗効果で、多分2万人は超えていくんじゃないかなというふうに推測されます。
今市長からもありましたけれども、新聞報道でもありましたが、杉原美智さん、まどかさんとの面談というのがあったと思うんですけれども、その面談ではどのようなお話をされたのか、お尋ねします。
115
◯市長(
渕上隆信君) 杉原家と敦賀市は20年来のおつき合いであります。市としましては、ユダヤ人難民の唯一の上陸地として千畝氏の偉業にかかわっていることを敦賀市民は誇りに思っているということをお伝えいたしました。これからも杉原家の方々に御協力をいただきながら杉原千畝氏の功績を発信してまいりたいと申し上げました。
杉原様のほうからは、当市の振興に活用してもらえたらとの思いから敦賀市にも御協力をいただけるという力強いお言葉をいただきましたので、今後とも連携しながら人道の港敦賀ムゼウムから命の大切さ、平和のとうとさを発信していくことを再確認することができました。
116 ◯16番(前川和治君) 杉原美智さん、まどかさんと面談というところで、その面談の中で杉原千畝の偉業を敦賀市の振興に活用してほしいという非常にありがたいお心遣いをいただいたのかなというふうに思います。
ぜひ人道の港ムゼウムの中で杉原千畝氏の功績や当時の敦賀市民がユダヤ難民に対して行った功績につきましても、映画公開期間中にあわせて拡大展示ですとか特別展示をしてもよいのではないかと思います。
ですが、先ほど言いましたけれども、特別拡大展示をするにしても展示スペースの問題がついて回りますし、また今回新たに御寄贈いただきましたユダヤ難民のアルバムなど数点ありますけれども、現時点ではスペースの都合上なかなか新しい展示というのは難しいのかなというふうに思いますが、今後どのようにそれを展開していくのか質問します。
117 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 10月に寄贈いただいたユダヤ難民のアルバムについては、現在、展示方法について専門家等の意見を聞きながら検討しているところでございます。貴重な当時の資料でございますので、保管の点においても十分留意が必要となりますので、例えばレプリカを製作して展示するなどを含めて最適な方法で展示をしていきたいと考えております。
また、展示スペースにつきましては、手狭という御指摘もございますが、設置方法を工夫しながら皆さんにごらんいただけるようにしてまいりたいなと考えております。
118 ◯16番(前川和治君) 産経部長から工夫をしながら今後展示をしていきたいということがありましたけれども、なかなか今、人道の港ムゼウムを見て回りましても、どこにこれ以上展示物を置いたらいいのかなというのは素人ながらにもちょっと難しいふうに思われます。
ここでちょっと提案なんですけれども、人道の港ムゼウムの今の建物というのは、もともとは資料館、ムゼウム用に建てられた建物ではないということがありますし、改修も難しい。今以上の展示物の増加というのは私は難しいんじゃないかなというふうに思います。
今後、人道の港として国内外から誘客促進に力を入れていくのであれば、せめて八百津町にある人道の丘ぐらいの展示規模が必要ではないかと私は考えています。既存の施設を活用した人道の港ムゼウムの移設というのも考えてみてはどうかと思いますので、一つだけ提案させていただきます。
私が考えます移設先というのは、きらめきみなと館小ホール、現在喫茶店になっております場所がベストかなというふうに思います。既存施設の移設また新設というのも今後展示物がふえていくたびに考えていかなくてはならない要素だと思いますので、そういった移設とか新設というのも視野に入れた検討をなされているのかどうか、質問させていただきます。
119
◯市長(
渕上隆信君) 人道の丘の杉原千畝記念館ぐらいのものをつくったらどうだということと、また、きらめきみなと館への移設というお話をいただきました。本当にそういうこともしていかなくてはいけないなという気持ちはありますが、きらめきみなと館への移設は大変いいアイデアであるというふうに考えております。
ただし、きらめきみなと館への常時展示となりますと、ホール等の出入り口の関係など現在のスペースを展示スペースに改良する必要性が生じるものと考えます。
これらの点を考えますと、現時点の移設については難しいと考えられますが、今後は来館者の増加や展示物増加が見込まれる状況を踏まえ、関係機関等にも意見を伺いながら検討していきたい、最善策を見出してまいりたいと考えております。
また、先ほど言われた期間中の拡大展示ということについてもちょっと検討してみたいと思っております。
120 ◯16番(前川和治君) ありがとうございます。
拡大展示につきましては、例えばオルパークの2階の多目的室でもできるんじゃないかなというふうにも思いますし、盗難とかいろんな面の心配がありましたらパネルだけ展示するというのも一つの方法だと思います。
いろんな方法がありますので、新幹線の受け皿の核として今後人道の港を活用したいということでありましたら、やはり今のうちからちょっとずつ検討を重ねて、こういう場所が移転先としてはいいんじゃないか、また新設というふうなこともちょっと頭に入れていただきまして、財源の状況も勘案して考えていただきたいと思います。
人道の港は、映画「杉原千畝」の公開によりまして今一番脚光を浴びておりますし、さらに赤レンガ倉庫、ミライエとの相乗効果として来館者数もふえるであろうと。さらに展示物も今後ふえるが、現在の場所では展示スペースの確保は難しいといういろいろ問題を抱える中で、今後人道の港を観光の柱として捉えていくのであれば、やはり今言いました移転の検討も必要となってきます。
北陸デスティネーションキャンペーンの目玉として赤レンガ倉庫が整備されましたけれども、新幹線の開業の目玉としては人道の港ムゼウムのリニューアルがあっても私はいいと思います。それには7年の歳月をかけてゆっくりもんで、そしてなるべく費用がかからない方法で人道の港ムゼウムを生かしていくというのが一番大事だと思っております。
なぜここまで言うかといいますと、人道の港として当時、敦賀市民がユダヤ難民に対して食事の提供とかお風呂の提供など人種や国籍を超えて優しく迎え入れた事実は敦賀市民として誇るべき事実だと思います。このような歴史については次の世代にも伝えていかなくてはならないと思いますので、ぜひ人道の港ムゼウムについては資料の充実、保管方法など改めて検討していただきまして、人道の港として敦賀が世界の交流拠点都市となるよう願いまして、一般質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
121 ◯副議長(
別所治君) 次に、北條正君。
〔19番 北條正君登壇〕
122 ◯19番(北條正君) お昼も相当過ぎ、お疲れのことと思いますが、誠意ある回答をよろしくお願いいたします。
市民クラブの北條でございます。よろしくお願いいたします。
私の質問、かなり前の方とも重複しておりますので、そこは絞ってさせていただきながら、また疑問な点も含めて質問をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
まず1点目は、新幹線開業を見据えたまちづくりであります。
その中で、敦賀再生と総合計画の中の後期基本計画であります。
敦賀再生というのは、市長就任以来何度も議会の場でも話題になり、また基本的な考え、私もまだちょっとわからない面もあるんですけれども、各議員の質問の中で市長、そして各理事者、それぞれ市長の意向を受けて少しずつ明らかにしているのではないかというふうに思っておりまして、特に最近、先議会にありましたハーモニアスポリス構想、この件については考え方も含めて私も賛同いたしますし、また予算が出た段階あるいは3月議会ぐらいで少しそのことを議論させていただき、また教えていただきたいというふうに思っております。
先ほどの米澤議員の質問の中に、これも敦賀再生の一つだと思いますけれども、企業誘致等ございました。やはりあるのが新幹線開業を見据えたまちづくり、これも敦賀再生の一つの大きな起爆剤になるというふうに思っておりまして、そのことについて少し議論を深めていきたいと思いますので。
まず敦賀再生を後期基本計画の中で定めていきたいということも何度かおっしゃっておりますので、議員としてはそのことを確認しながらいくのも務めでございますので、1点目としては、まさに直面する課題といいますか、少子・高齢化、人口減少に加えて、今私が懸念しておりますのは、博物館通り。かなり整備しました。確かに敦賀酒造の問題はありますけれども。
ところが整備して、最初はよかったけれども、今、赤レンガ倉庫、脚光を浴びています。先ほどの前川議員のムゼウムも含めまして脚光を浴びております。
ところが一方は閑散としているんですね。さきに私どもは11月23、24、両日伺いましたけれども、その差たるや。そして平日の博物館通り、非常に閑散としておりまして、本当にこれからの全体的なビジョンというのが私もいま一つ見えてこないのと、財政事情というのがやはりこれからの大きな課題だと思います。
市長として、敦賀再生と、まさに金ケ崎、そして相生、博物館通り、そして国道8号を含めまして中心市街地というのは大きな課題だと思いますが、市長としてまず敦賀再生の観点からどのようにお考えなのか、まずお伺いいたします。
123
◯市長(
渕上隆信君) 議員のほうからハーモニアスポリス構想についても触れていただきまして、力強いお言葉をいただいたというふうに思っております。
まず、現在策定を進めております後期基本計画の全体方針については、甘い現状認識による楽観と希望的観測に基づく展望ではなくて、極めて厳しい現状を直視し、行政だけでなく市民皆様とともに手を携えて、これまで先人たちが築き上げてきた魅力と活力を取り戻し、敦賀を再興することを方針といたします。
この後期基本計画における全体方針である敦賀再興の中での中心市街地の位置づけについては、担当部長より答弁いたします。
124 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 後期基本計画の全体方針であります敦賀の再興、これの実現に向けまして、北陸新幹線敦賀開業は地域経済が停滞している現状を打開する大きな契機と位置づけております。
北陸新幹線は言うまでもなく高速旅客鉄道であるため、その効果は観光面に強く及ぼすとともに、その受け皿づくりの舞台は観光客の方々がおり立つ中心市街地であると考えます。そのため、当地の魅力を磨き上げ、また掘り起こすことこそが今後の本市のまちづくりにおいて極めて重要であると考えております。
このことから、敦賀の再興、これを目指す後期基本計画の重要な戦略の一つとしまして北陸新幹線敦賀開業に向けた受け皿づくりを定め、この中に中心市街地の活性化を位置づけたいというふうに考えております。
以上でございます。
125 ◯19番(北條正君) その中で、来年の2月には当初予算が出てまいりますね。そこまでには、後期計画というのはちょっと時間的にタイムラグがあると思いますけれども、そこまでには。やはり市長が就任されて以来初めてとも言える予算だと思いますので、そこには中心市街地といいますか、敦賀再生に向けて中心市街地の活性化も含めた考え方が明らかになると思ってよろしいでしょうか。
126 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 後期基本計画の中で、ある程度その方針につきましてはお示しすることができるのではないかと考えております。
127 ◯19番(北條正君) 一つなんですけれども、きのうの福谷議員にもあったんですけれども、職員の間にちょっとその意識といいますか。市長の考え方というのは随分浸透してきたと思っているんですけれども、なかなか敦賀再生だとか基本方針が末端まで伝わっていない。それであえて私この質問を、3議会目になりますけれども、私は初めて取り上げさせていただいたというのが本音でございまして、その辺を市長として、次のところで明らかにすると部長おっしゃいましたけれども、市長としてどうお考えなのかをお聞きしたいと思います。
128
◯市長(
渕上隆信君) 次年度の予算案の編成の中で今もんでおりますので、その中で方針としては伝わっていくんだというふうに思っております。
129 ◯19番(北條正君) 伝わるというよりも、市長ですからリーダーシップを発揮していただきたいというのが私の思いでございますし、その方針でないと、当初予算ですから、しっかりその辺も議論をしたいと思いますので、よろしくお願いをしたい。
次に移ります。
グランドデザインと中心市街地活性化。
ほぼ同じようなことなんですけれども、実は先月24日に議会報告会がありました。その前にも駅前の策定委員会がございましたし、そういうことも含めての中で、駅周辺の駅西、4案が都市整備部のほうから発表されておりました。
ただ、報告会の中であったのは、私も以前から言っているんですけれども、全体的な話がない中で4案示されて、それが提示されたというようなことではちょっとおかしいんじゃないかという市民意見なんですよね。それは私も同感ですし、きのうの和泉議員も同じだったと思います。
それともう一つは、敦賀駅の滞留人口120万とアクアトムの説明の中でありましたよね。あれは紛れもない事実だと思います。それをどう広げていくかについても、あるいはそこのAゾーンあるいはBゾーンを含めてどうこれからつくっていくかというときに、主体的な、はっきり言いますと先ほど市長のリーダーシップが必要だと、あるいは市としての考え方が必要だと言ったのは、まさにそこのところが見えなくて、4案がいきなり示されたように私の印象は思ってしまったんですね。そういう意味で、駅周辺整備構想策定委員会の土地活用の4案提示がありましたけれども、グランドデザインがあって駅周辺整備というのがあると思います。
なぜ私はこのことを言うかというと、駅西というのは30億円以上使ってずっと整備を続けて、それが一つの起爆剤となって駅前商店街、あるいはそこにホテルができ、敦賀の3・4号ということもあったかもしれませんが、かなり駅周辺というのが民間に影響を及ぼしております。
そういう意味であって、その中でどうこれからの中心市街地、特に駅前を整備していこうかというときに、きのうも福谷議員がありましたように、市庁舎をどうするか。ここにも前、この議論があったと思います。それから、きのうは和泉議員からは商工会議所の移転というのもありました。
そういうことも含めながら、いきなり策定委員会に4案をぶつけるのではなくて、まさにそういうことを主体性を持って、全体にグランドデザインを示しながら、どう末端である金ケ崎だとか、あるいは舟溜りまで持っていくか。そういうことも含めながら計画を立てるべきだと思いますので、改めて全体ビジョンの中での中心市街地をどう考えるか。この4案を含めながらどう考えるのかを改めてお伺いをいたします。
130
◯市長(
渕上隆信君) グランドデザインがということでございます。確かに場当たり的にあちこちつくっていってもなかなか全体的な構想はできないのかなということは感じております。
その中で、できることであればジグソーパズルを埋めるみたいに、計画があってその中を詰めていけば手戻りもなくてうまくいく、予算的にも集約してできるのかなということは思っておりますが、そのグランドデザイン、漠然とした構想をどうやって形にしていくかということを今議論している中でございます。
先ほど私のほうから、後期基本計画において、敦賀の再興を実現する上での重要な戦略として北陸新幹線敦賀開業に向けた受け皿づくりを位置づけ、中心市街地活性化に取り組むことを申し上げましたが、特に駅周辺エリアについては現在でも、今議員おっしゃられていたように約120万の方たちが訪れております。本市最大の来敦者の滞留点であるとともに、観光においては重要な水源であると位置づけられると思っております。
議員おっしゃるように、これをいかに滞留させていって、中心市街地また赤レンガ付近まで広げていくかということをこれからもんでいかなくてはいけないというふうに思っております。
詳しいことについては部長のほうから答弁いたします。
131 ◯都市整備部長(鳥羽学君) 私のほうから駅周辺整備に関しての駅西地区土地活用に関しまして御説明をさせていただきます。
議員の御紹介もあったとおり、御承知のように去る11月17日に駅周辺整備構想策定委員会を開催させていただき、委員の皆様におっしゃられているような4案をお示しさせていただき、活用策について御議論をいただいたところでございます。
この4案につきましては、各委員の皆様に活発な御議論をいただきたいというような趣旨で、たたき台としてお示しをさせていただいたものでございまして、この4案にとらわれることなく、今は自由な発想でいろんな御意見を頂戴したいというような形で、そういった意見を伺う段階であるというふうに考えているところでございます。
今市長も申し上げましたとおり、駅周辺につきましては北陸新幹線の敦賀開業を見据える上で最も重要なエリアの一つであるという認識でございます。敦賀へお越しになる観光客などに対する機能と、また市民に対する機能の両面から活用策を検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
そういった意味から、議員各位を初め市民の皆様からも建設的な御意見をいただきながら、最終的には市として判断をさせていただくことになるのかなというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
132 ◯19番(北條正君) 実は前回のAゾーンのPFIを前提としたというところがあるんですけれども、そのときに市側からの提案というのは、例えば原子力事業者といいますか、根回しをし、あるいはほかとの関連、いろんな市内のことも含めて、具体的にAゾーンというのは枠組みができ、それをどう償還してというようなところまで踏み込んだ中でAゾーンというのが出ましたよね。それが今回いきなりすぽっとこれを出されて。
というのは、一つの市庁舎建てかえ、あるいは耐震とありますよね。その中で市庁舎に対しては来年度の末、再来年の2月という。これ全くリンクしないのかどうか。あるいは商工会議所とやるとすれば相当な根回しというか協議も必要なんですよね。ここが来ると非常にこのAゾーン、限らないかもしれませんけれども、ここにしっかりした骨格ができるわけですね。そういうことも含めて、具体的なことを含めての作業を議員各位にということかもしれませんけれども、まずは市長みずから汗をかいて調整に乗り出す。あるいは各担当部長からそのことを検討させる。このことが非常に大事なのではないかと思います。
特にこれは2年間で早くビジョンを出すということを、結論を出すと9月議会でもおっしゃっていましたよね。そのことについてどうお考えなのか、市長の見解を伺います。
133
◯市長(
渕上隆信君) 時間的な制限も当然あるということは存じ上げておりますが、駅周辺整備構想策定委員会の皆様に議論をお願いした今の段階で、私が思いを述べたり、また先走ったりするのはよろしくないのかなというふうに思っております。
134 ◯19番(北條正君) それでは骨格の部分、特に市庁舎の関係。これは先ほど30億とも40億とも、あるいは50億という話がありますよね。後戻りできないんですよね。
中心市街地というのは、昔は交通量だとか、あるいは商業の幾らもうけるために集めようとか話をしていましたけれども、今は我々、苫小牧に視察に行ったときに、もう考え方が大分変わってきているんですよ。いかに人を集約させるか。集めるか。それによって活性化をつくっていこうというのが今の考え方。そろそろ変わりつつあるんですよね。
その意味で、例えば市庁舎の全部ではないと思います。一部移転というのもあると思うんです。あるいは商工会議所。これは総務部長の担当かもしれません。その辺はどうお考え。タイムラグがあってはならないと思っているんですよね。その辺はどうお考えでしょうか。
135 ◯総務部長(刀根茂君) 庁舎の耐震化のことにつきましては、昨日、福谷議員の御質問にもお答えさせていただいたとおり、スケール的にはそのとき申し上げましたとおり今年度、28年度、最終的には29年2月ぐらいのスパンで建てかえ、あるいは改築、耐震する工法、どちらかいろんな方面での検討をさせていただくという形で進めているところでございます。
今ほど北條議員からのスケジュール的な話についてのことにつきましても、検討会の中でも深く議論を深めていきまして、そしてそういった形を進めていこうというのが現段階の考え方でございます。
136 ◯19番(北條正君) これ以上進めても少し。
というのは、前回のAゾーンも相当理事者の方、苦労されたんですよね。そして、ある程度の案が出て、今の3・11以降の事情だということがあって、今のやり方をしていると、市庁舎はそこにはちょっと入れないとか、あるいは商工会議所はという話になってしまうので、ここはどこを核にするか、何を持ってくるか、そういうことをしっかり理事者側の提案がないと私はあかんと思いますよ。ただ単に策定委員会に丸投げ。
今の時代、それも必要だと思います。そこで議論をすることは大事だと思います。しかし私の考えとしては、策定委員会を重要視しながらも、みずから汗をかくところは汗をかく。そういうことをしていかないと、時間的なタイムラグを含めて、そこは十分勘案しないといけないと私は思います。
そのことを言って次の質問に移らせていただきたいと思います。
次、国道2車線化とアクアトム、名勝指定ということでございますが。
国道2車線化については、堀居議員の質問に対して協議するという回答を明確に、今までにない回答だったと思うんですが、その後に実は福谷議員の質問に対して、神楽通りを先にやると。これ聞いていた、テレビを見ていた視聴者の方から私に電話をいただいて、神楽はどうやってするのかというような。神楽が先なんですかというような疑問の声が上がっておりまして。
私の通告の中に質問もありますように、まず2車線化があって、それで神楽が私もあるというふうに思っておりまして、その辺の状況といいますか、市長のきのうの答弁は私は舌足らずだと思っているんですけれども、その辺はどうお考えなのか、まずお聞きをいたします。
137
◯市長(
渕上隆信君) きのう福谷議員の一般質問の中で、敦賀のまちづくりの方向性についてということで、新年度予算編成方針の中で神楽通りと国道8号2車線化について、神楽通りを先にするのかとの御質問に対し、神楽通りに対する門前のにぎわいをとの思いから時間軸でいえば神楽通りが先とお答えしましたが、神楽通りを2車線化する話ではありません。
神楽通りについては、まず商店街の方々とにぎわい創出に向けた取り組みを行い、気比神宮周辺商店街の機運を高めていこうとするものであります。そのため時間軸でいえば神楽通りが先というふうにお答えしたものであります。
138 ◯19番(北條正君) ちょっと私も確認させていただきたいんです。
国道8号の2車線化については、きのうは協議という話をされました。市長としては積極的に進めていくという受けとめでよろしいんでしょうか。
139
◯市長(
渕上隆信君) 8号の2車線化につきましては、検討を進めていくということで前に進んでいきましょうという話でございます。
140 ◯19番(北條正君) 相手のあることですから。
きのう部長が答弁されておりましたので、方向性は大体。そして、検討じゃなくてもう進めていこうと、部分的にもやっていこうという受けとめでよろしいんですよね。
その中で神楽の話がありましたよね、先という。市民が受けとめたのは、今の答弁で大体わかったんですけれども、ここのにぎわいも必要なんですよね。神楽のにぎわいをつくるために、今市長が答弁されました。どのような手法で神楽のにぎわいをつくっていこうとしているのか、お伺いいたしたいと思います。
141
◯市長(
渕上隆信君) 神楽のにぎわいにつきましては、神楽商店街の方の御協力を得ながら、神楽に人がたくさん通れるような形をとりたいなというふうに思っています。その中で、先日から話題に上っていますアクアトムから気比神宮までの人の流れというのをつくっていって、そこで商店街を活性化するような試みをしていきたいと。それをソフト面の重視を行いながらやっていきたいというのが私の思いでございます。
142 ◯19番(北條正君) そういうことであれば、神楽は2車線化はしないという受けとめでよろしいですね。
というのは、私も国道8号が気比神宮前の交差点が狭くなったり、あるいはそういういろんなことをやりながら、にぎわいというのが地元の商店街も含めて入れながらなってきたときに、神楽というのもある意味では4車線ですから、恐らく狭くしてというか、3車線ぐらいでというのが私は必要かなというふうに思っておりまして。
特に今話題になっている水木しげるの境港市。ここは2車線をさらに1車線の一方通行にしてやろうという社会的実験をやっているんですね。もう先月終わりまして、職員に聞きますと好評であって、まだ工事は来年、これはまた予算化も含めて考えていくということなんですけれども。
今観光地というのは、まさに歩いて観光地を楽しむというのが。私も長野市に行ったときとか、あるいは京都の四条通り、あるいは東京の銀座、ここまで考えていますので、あそこまで多くない、国道8号、そして神楽通りだと思いますけれども、やはり地元のバックアップがあってこそ。まさに本当に地元の商店街の皆さん御苦労されて、最後の機会だというぐらいに思っていますので。市長、その辺は2車線化じゃないけれども、ある意味ではちょっと8号を入れて、8号の2車線化以降その効果を入れながら、社会的実験だとか、気比のフェスタなんかやっていますようにああいうことを含めながら地元と協力して、ぜひ私もやっていただきたいと思いますので、ソフト、ハードも含めて神楽通りについても考えていただきたいんですが、その辺いかがでしょうか。
143
◯市長(
渕上隆信君) 氣比神宮の杜フェスタは本当にいい取り組みだと思っておりますし、議員御紹介いただきました境港につきましても、各商店街、以前行きましたら鬼太郎の妖怪をもじった看板を全てのお店に出すというような形で、すごいいい取り組みもされているなというふうに感じたところであります。
今ほどの国道8号と神楽通りでございますが、8号につきましては商店街のにぎわいの創出と振興につながる重要な路線と考えておりますので、地元関係者や関係機関等と十分に協議を行い、北陸新幹線敦賀開業までの事業完了を目指し、2車線化に向けた議論を進めてまいりたいと考えております。
このような中で、神楽通りの2車線化につきましては、国道8号の2車線化完成後、その活用状況や地元の取り組み、意向などを踏まえ、研究してまいりたいと考えております。
144 ◯19番(北條正君) 次に進めます。
アクアトムなんですよね。きのう来各議員から出ておりましたとおり、私が懸念するのは、アクアトムを単独で考えたらいかんと思うんですよね。まさに市長言っておられるように、駅前の滞留の源泉からどう引っ張ってきて金ケ崎だとか相生までつなげるか。このことが非常に大事だと思うんですけれども、そのことが方策として、アクアトムを整備します、だからというのが私はちょっと。
実は前のアクアトムのときに、機構がやっていましたからほとんど単独だったんですよね。その前にあったおみやげ横丁がほとんど売れなかった。全く連携というかそれすらなかった。あそこは8万人年間来たんだけれども、実際はそこだけのエリアに。それをどうというのがあって、市長としてその辺の考えを改めてお伺いいたします。
145
◯市長(
渕上隆信君) 議員おっしゃるようにアクアトムの活用につきましては、7年後に迫る北陸新幹線敦賀開業に向けた受け皿づくりの実現、ひいては難局にある敦賀の再興を実現する上で、その足がかりを築く欠くことのできない施策として不退転の決意を持って取り組んでいく所存であります。
以前はアクアトムにしか人が来なかったんだと。そこで商店街と分離していたんだということがあったのかもしれませんけれども、そこをいかにつなげていって広げていくかということが今後の課題でありまして、そういう意味では商店街の方たちにソフト面で協力していただくということが必要になってくるかというふうに考えております。
全体での位置づけ等の詳細については、担当の部長より答弁します。
146 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 北陸新幹線敦賀開業の受け皿づくりとしまして、中心市街地活性化においては、中心市街地の3つのエリアの地域資源の磨き上げとともに、それぞれが果たすべき役割を発揮することが重要と考えております。
この中で、気比神宮周辺エリアに求められます役割は、名勝指定を契機としました北陸道総鎮守である気比神宮の文化的価値、これの向上等による一層の集客機能の発揮と、敦賀港周辺エリア、こちらのほうの舟溜り地区及び金ケ崎周辺へいかに観光客等を引き込むかという回遊機能の発揮と考えます。
そのため、気比神宮周辺エリアは中心市街地全体から見ますと中央に位置するという立地特性から、他のエリアをつなぐ重要な位置づけにあるととともに、回遊を促す動線を構築していくことが極めて重要となります。
このことから、アクアトムの活用は気比神宮周辺エリアの集客機能を向上させるだけではなく、敦賀港周辺エリア、こちらの舟溜り地区への回遊の動機づけとなるもので、市長が思い描きます北陸新幹線敦賀開業の受け皿づくりとしまして、中心市街地の魅力を底上げする上で欠くことができない要素の一つであると強く認識しております。
以上でございます。
147 ◯19番(北條正君) いま一つ私も、言っておられることはよくわかるんですけれども、どう実効性を上げていくかというのについても、先ほど前川議員の話もありましたように、いろんな工夫をしないといけないんですよね。その工夫がまだソフト、ハード面含めて、特に行政がやるところ。神楽通りは市道ですし、氣比神宮の杜フェスタでとめたときもありますし、あるいは観光バスを、例えば気比神宮の裏側に駐車をさせずに、相生、もっと言うと神楽通りを狭めるというのは、まさにそこに観光バスをとめてということも。
これはソフト面のあれなんですけれども、そういう思い切ったことをして神楽通りのにぎわいをつくっていく。このことが非常に極めて重要だと思うんですよね。そうでないと、一緒になってと言いながらも何か仕掛けをしないと。これが行政ができる仕掛けなんですよね。その辺はどうお考えでしょうか。
148
◯市長(
渕上隆信君) まさに議員おっしゃることをしたいなということを思っております。
その中でどうしてもしていただかなくてはいけないのが商店街の方たちの協力であります。商店街の方たちとお話をしたり、どうでしょうかという話をぶつけたりしております。ですから、まだこうしますということは決まらないんですけれども、その中で御意見が出ていますのは、毎日店で売ることは私ら急には無理やけども、例えば土曜日とか日曜日だけとか、そういうことやったら一回試してみてもいいねと。その中で相生通りとか津内3丁目の通りとかにバスをとめてもらって気比神宮まで歩いてもらったり、また神楽通りを歩行者天国にそのときにはしてもらったりとかそういうことも考えていくと、いろんなことの可能性がふえるんじゃないかなというところの議論を進めているところでありまして、今、具体的にこんなことしますということまでは詰まっておりませんが、そういうことを詰めてにぎわいを創出して、神楽通りのところで物を売ると結構売れるなということが出てくれば、それが波及して本町とか相生通りとかそういうほうに広がっていって、できれば博物館まで広がっていくといい感じになるのかなということのきっかけとして神楽通りをしていきたいなという思いでございます。
149 ◯19番(北條正君) いろんな工夫を。例えば今ぐるっと敦賀周遊バスでぐるっと回っていますけれども、あれを身近な距離というか、本当に気比神宮と赤レンガとアクアトム。そういう身近な距離を土日だけ回すとか。
実は感じたのは、先月の23、24。かなり赤レンガ倉庫はいっぱいだったんですよね。あそこから回すことによってその循環が生まれるとか、そういうことも含めて考えていただきたい。
それともう一つは、アクアトムに観光協会を入れるということで、きのうも今大地議員の質問の中にあったんですけれども、前は男女共同参画センターを入れる入れないという話が、提案がございました。説明会。それがどうもうまくいかなかったので観光協会という私は印象を受けたんですけれども。私は最終的にはAゾーンとか、まさに駅前にということもあるんですけれども、ここも私は南公民館よりはベターだと思うんです。
そういうことも含めて、基本的なアクアトムに観光協会を持っていくということについて説明を伺っているんですけれども、そういう全体的な流れの中でどうお考えなのかをお伺いしたいと思います。
150 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 気比神宮周辺エリアにつきましては、それ自体の集客機能の発揮と、特に敦賀港周辺エリアへの回遊機能を発揮することが求められております。
アクアトムにつきましては、気比神宮周辺エリアと敦賀港周辺エリアである舟溜り地区をつなぐ結節点に位置することから、両エリア間の回遊性を確保する上で、アクアトムへの敦賀観光協会の移転につきましては、観光案内等の充実、こういったものを通じまして大きな役割を果たすことができると期待しているところでございます。
ただし、今議員さんおっしゃいましたように、今後、北陸新幹線の敦賀開業を見据えまして、嶺南広域観光等そういった部分での拠点整備、もしそういった話が具体化した段階におきまして、また移転等につきましての再検討をさせていただきたいというふうに考えております。
以上でございます。
151 ◯19番(北條正君) 次に、名勝指定に移りたいと思うんですが。
先般の議会でも質問させていただきましたけれども、国名勝「おくのほそ道の風景地」ということが、こういった動きが活発化しております。これについて、早ければ来年の文化庁の文化審議会の答申に盛り込まれる可能性が強いということも伺っております。
これまでの調査と動き、今後の予定についてまずお伺いをいたします。
152 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 今議員御指摘のとおり、福井県教育委員会を中心に敦賀市教育委員会も参画しまして、現在調査を進めているところでございます。
11月10日に文化庁の担当調査官が敦賀を訪れまして、名勝地としての文化財的な価値を明確にする上で必要な調査を実施していただきました。また、その調査官から、県と市の調査成果は気比神宮に芭蕉が訪れたという史実を含む神宮の歴史も盛り込んで取りまとめるよう助言がありました。
今後は福井県とともに名勝地としての価値を明確にした調査報告書を年度内に取りまとめまして、指定に向けて国や県、所有者と調整を進めてまいる予定でございます。
以上です。
153 ◯19番(北條正君) もう来年ほぼ文化審議会に盛られるということは、まさに指定を受ける準備が整いつつあるという前提で話をさせていただきますと、先ほど言ったように指定を受けるだけの受け皿というか、それがないと、今は芭蕉の人物像と句碑があるだけなので、それをどう敦賀市として受けていくかという受け皿、これが問題だと思うんですね。
気比神宮という難しい問題はあるかもしれませんけれども、県と市が協力し合って、私としてはわかりやすい例が芭蕉館ですね。建物をつくれというわけではないんですけれども、そういうことも含めて検討してはどうかということでございます。
この件は御見解を伺います。
154 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 芭蕉記念館というところでの所見でございますけれども、本市を取り巻く財政状況は当時よりもさらに厳しくというか、今現在厳しい状況でございます。
そこで、今議員さんもおっしゃったように新しく施設を建てるよりも、まずは既存施設を有効に活用することから始めていきたいと考えております。例えば、芭蕉や「奥の細道」を扱う特別展示を博物館を初め市の施設やオルパークなどの指定管理施設を利用して、関係する団体の方々や指定管理者とも連携しながら実施していくことも視野に入れ、部局横断的に知恵を出しながら検討を進めていきたいと思います。
その上で、今後は市民や本市を訪れる方々につえ置きの地敦賀をもっと知っていただくためにどのような方策が最も有効なのか、福井県とも連携し、研究していくことも必要になってくると考えております。
以上です。
155 ◯19番(北條正君) この件はまたもう少し具体的に。私は建物をつくれというわけではなくて、どうしていけばいいのか。あるいは気比神宮が名勝の指定地になりますので、あそこは税務署跡地もございます。どう利用していくか。あるいは気比の先ほど駐車場をというのがありましたけれども、あのことも含めてどうあのエリアを。あるいは後ろに池、あるいは絵馬もございます。あれがどうもちょっと煩雑になってきているんじゃないかなというのが。私も観光ボランティアをしていて、ちょっとあそこには案内しづらい。そのことがあって、少しそのことも含めて、整備のことも含めながら将来の「おくのほそ道の風景地」。恐らく福井県では永平寺とか行っているんですけれども、あそこしかないと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
それでは新幹線のまちづくりの最後に、体制なんです。さっきの教育委員会事務局長がありましたように、この3つだけとっても都市整備部、企画政策部、教育委員会、あるいは産業経済部も絡んでくるんですよね。
私、何度も言っているんですけれども、司令塔が確かに市長、副市長、総務部長という3段階あって司令塔が出てくるんですけれども、どうもうまくいってない。
いっていないとは言いませんけれども、今までの直流化その他を含めて、何かちぐはぐな面。例えば先ほど言った博物館通り。これが三者含み、それから四者絡み。前政権時代のこともあったと思いますが、ここは市長、改革すべきところだと思います。その辺はどうお考えなのか、市長のお考えをお伺いいたします。
156
◯市長(
渕上隆信君) 私は、市長就任当初から市民が主役のまちづくりの基本理念のもと、敦賀の宝を生かし、魅力と活力にあふれるまちづくりに取り組んでおります。
議員おっしゃるように、各部署にわたるというのはなかなか難しいところもありまして、皆さん懸命にやっているところでありますが、連係プレーというのもありますので、新年度に向けまして基本理念を具体化していくための組織改正について効果的な案を検討するよう担当部長に指示をしております。
157 ◯総務部長(刀根茂君) ただいま市長から答弁がありました市長が目指すまちづくりを具体化するための組織改正につきましては、財源、人材が限られている厳しい現状ではございますけれども、組織の効率化等を考慮しながら現在鋭意検討しておるというところでございます。
158 ◯19番(北條正君) 私の方向性というか、例えば越前市がやっているように企画と総務ががっちゃんするとか、あるいはまちづくりに関しては前は企画に主体がありましたよね。今もあるのかもしれませんけれども、あるのかもという感じがしてならないんですよね。その辺は方向性としてはどうなんでしょうか。市長、伺います。
159
◯市長(
渕上隆信君) 今のどこをどうというふうなことについては、今やっているところですのでちょっと控えさせていただきます。
160 ◯19番(北條正君) そこが大事なことなんですよね。我々の失敗とは言いませんけれども、もう少し成果が出たのではないかというので、この教訓だけはしっかり持ってくださいよ。総務部長、副市長は、うんうんとうなずいていますので、その方向で考えてくださいね。
次に移ります。もんじゅ。
これの勧告を受けての。単刀直入に伺います。受けて御所見。それから文部科学省、文部科学大臣に会って話し合われましたよね、先日。そのときの感想。今後の対応についてまずお伺いをいたします。
161
◯市長(
渕上隆信君) もんじゅについてでございます。
もんじゅは、国のエネルギー政策の根幹を担う核燃料サイクルの中核施設であると認識しておりますが、今回厳しい勧告が出されたことは市長として極めて重く受けとめており、このような事態に至ったことはまことに遺憾であります。
12月2日に馳文部科学大臣が来庁された際には要請書をお渡しし、これまでの運営体制や改革の問題点を徹底的に検証した上で今後の対応を速やかに検討し、その結果を丁寧に説明すること、関係省庁と連携し安全確保を最優先に研究開発に取り組むことなどを強く求めました。
馳大臣からは、勧告に対して責任を持って検討を進めることや、核燃料サイクル事業は推進していくということ、そして本市の要請書に対してもしっかりと対応することを約束するという力強い言葉をいただいたところであり、しっかりと対応していただけるものと感じたところであります。
また大臣からは、市議会の皆様方にもさまざまな声があることと思いますので、責任を持って対応するということを伝えていただきたいというお話もいただいたところであります。
国に対しましては、もんじゅを初めとする核燃料サイクル政策を着実に進めることや、核燃料サイクルの意義等、原子力利用に対する国民理解を得る取り組みを積極的に行うことを全原協、立地協を通じても引き続き強く求めてまいります。
また、勧告に至った最大の要因が原子力機構にあることは言うまでもありませんが、一方で規制委員会の適切な指導があれば勧告を出すような事態にはならなかったのではないかという疑問があり、これについては検証が必要であるというふうに考えております。
以上です。
162 ◯19番(北條正君) 私がこれを取り上げたのは、先般のナトリウム事故の折、すぐ後、原子力委員会のもとに検討委員会というのが有識者を招いてつくって、そのときの結論、大きく分けて敦賀的に考えると動燃の解体、それから2つ目がふげんの廃炉、そしてもう一つはもんじゅの存続という大きな3つだったと思うんですけれども。
これは先ほど市長言いましたように規制委員会、この検証というよりも権限、権力を持っていますし、文部科学省も世論の動向を受けながらのことがあります。ですから文科省がつくる有識者委員会といいますか、過去の例を引くならばかなりの政策決定まで踏み込んだ、それを聞かざるを得なくなっていると思います。
そういう意味で、各自治体には意見を聞くという対応だったと私は聞いておりますけれども、ただ地元の意見という形で、間接的ではなくて直接的に意見を述べる場。市長は全原協会長でもありますので、先ほど言った市長の思いといいますか、そのことも含めて直接この検討委員会の中で、文科省の中でしっかり言っていかないと、どうも私はその懸念というのがあると思いますので、その辺、全原協会長として参加することはどうなのか、御所見を伺いたいと思います。
163
◯市長(
渕上隆信君) 全原協の会長としてぜひ参加したらどうやという御意見だと思いますが、有識者会議につきましては、もんじゅの保守管理、運転管理を適切に行える運営主体を専門的な見地から検討すると聞いております。委員については、文部科学省として責任を持って人選されるものと考えております。
ただ、今議員もおっしゃったように、文部科学大臣からは、立地である敦賀市から率直な意見を聞きたいと考えており、ぜひ協力していただきたいというお話をいただいております。その際には本市としての思い、考え方をしっかりとお伝えしてまいりたいと考えています。
164 ◯19番(北條正君) それであるならば、恐らく半年後に結論が出されるやにも聞いておりますし、前回の教訓を踏まえるならば、かなりの段階でその3つの事項というのは出てきておりました。ですから、その都度発信をしていただけるということは約束いただけますでしょうか。
165
◯市長(
渕上隆信君) 先ほどお話ししました中の一つとしまして、規制委員会がかかわりながらというところがございます。そのときの勧告の中で、今安全が確認されているけれどもとかいう言葉が今まではずっとあったんですけれども、なかったということがありまして、私らの安全、安心を最大限に守ってくれている立場の規制委員会としてどういうことを考えていらっしゃるのかなということを非常に疑問に思った次第です。
ですから、規制庁のほうに行きまして、安全は間違いなく確認されていますねということをイの一番に確認したわけなんですけれども、そういう私らの安全、安心を守ってくれている正義のヒーローじゃないのかなというような思いがございまして、そういうところをきちんと発信しながら、地元の気持ちとか私らの気持ちを事あるごとに伝えてまいりたいと思っております。
166 ◯19番(北條正君) 前回のときも、ほとんど結論ありきでぽんと地元に聞いてきているんですよね。これでは、そのとき本当にいい方向性が出ればいいですよ。悪い方向性が出ていればちょっと問題かなと思うんで、その都度発信をしていただきたいと思います。
それと、最後に伺いをいたします。
拠点化計画というのがあります。もんじゅを中心にエネ研、そして福井大学の原子力工学研究所、そういうのができております。その中で拠点化計画のあり方を、知事が前に文科大臣に言ったときに研究炉ということについても進言をしております。
市長としてこの辺について、拠点化計画のあり方、あるいはどのようにこれから研究炉というのをバックアップしていこうかということも含めて、改めてお伺いをしたいと思います。
以上です。
167
◯市長(
渕上隆信君) まず拠点化のあり方についてでございますが、どのように考えているのかということでございます。
エネルギー研究開発拠点化計画については、震災以降、特に原子力発電所の長期運転停止により苦境にある嶺南地域における新産業創出や原子力の人材、技術の維持、発展を充実、強化分野として設定されています。
原子力発電は、本市の基幹産業の一つであるとともに、他の市にはない産業振興において生かしていくべき本市の強みであることから、アクアトムの共同所有と活用を初めとし、今後も福井県のエネルギー研究開発拠点化計画の推進に協力していきたいと考えています。
研究炉については、部長のほうから答弁します。
168 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 研究用原子炉につきましては、東日本大震災以降、国内の大学や研究機関におきまして運用を停止している状況にあります。我が国の原子力の人材育成において大きな課題となっていると認識しているところでございます。
こうした中、去る11月23日のエネルギー研究開発推進会議におきまして、知事から会議の総括として、海外に行かなければ研究ができないという現状を危惧し、研究用原子炉を用いた基礎研究の必要性が述べられたところでございます。
ただし、研究用原子炉につきましては、人材育成や産業利用といったその利用目的ごとに規模やかかる経費も大きく異なることから、具体化する上でかなりの時間等を要するものと認識しております。福井県を中心としてこれが具体化される中で、国や県等との取り組みに対して可能な限り協力していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
169 ◯19番(北條正君) 市長におかれましては、これから本当に厳しい時代の中でどうやっていくか。もんじゅも本当に敦1以上に大きな影響を及ぼします。ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、それと新幹線。これについてはきちっとした体制で、主体性を持ってリーダーシップを発揮していただかないとこの難局は乗り切れないと私は思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
以上で質問を終わります。
170 ◯副議長(
別所治君) 暫時休憩いたします。
なお、再開は午後4時5分からといたします。
午後3時36分休憩
午後4時05分開議
171 ◯副議長(
別所治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
あらかじめ会議時間を延長いたします。
次に、浅野好一君。
〔5番 浅野好一君登壇〕
172 ◯5番(浅野好一君) 皆さん、お疲れさまです。市政会の浅野好一です。本年3回目の一般質問です。
今回は、本年10月5日にTPP、環太平洋経済連携協定の大筋合意を政府が行ったことに対して、今後の農業について不安でわからないことが多いという農業者にかわって質問させていただきます。わかりやすい御答弁よろしくお願いします。
それでは、発言通告書に従いまして質問いたします。
このTPPの合意によって貿易手続の円滑化や簡素化が進み、中小企業の特に第2次産業にとってはメリットも多いと思いますが、関税の撤廃や削減は海外商品の消費価格の低下が歓迎されるとともに、日本農業にとっては国内農産物の消費減や庭先価格の低下を招き、来年もつくろうとする再生産価格を割って離農が進むと考えられます。
敦賀の農家も同じです。特に中山間地である条件の悪い圃場はコスト低減が限界となって採算が合わずに、農業をやめてしまう人も多くなると思われます。
政府は11月25日にTPPの政策大綱を打ち出しましたが、この国の施策では対応できない弱小農家もいます。このようなTPPの大筋合意の影響を市長はどのように考え、敦賀の農業をどのように導こうと考えておられるのか、お伺いします。
173
◯市長(
渕上隆信君) 浅野議員の質問にお答えします。
TPPの問題につきましては、本市の農業を守っていくために大きな問題として捉え、国の政策大綱が決定された今後の動向を注視しております。
敦賀の農業が受ける影響としましては、本市は中山間地域に属し、農家の経営規模が小さいことや稲作農家が大半を占めていることなどから、関税撤廃、削減の影響が危惧されるところです。
このような状況の中、将来に向けた敦賀市の農業を守っていくためには、低コスト化による農業の競争力を高めるため土地改良事業による大規模圃場整備や園芸拡大を強固に進めていくことが必要と考えています。そのため現在、金山、莇生野、沓見地区の敦賀西部地区をその核と位置づけ、約160ヘクタール余りの農地を対象とした土地改良事業の推進を行っているところです。
また、大規模経営や園芸を推進するためには、まず第一に若い人にも安定的に就農できるような営農組織を立ち上げ、将来にわたり農業に携われる人材の育成を目指したいと考えています。
今後の全体的な方向としましては、農地の集約、集積化を加速させ、農地を守る集落営農組織の立ち上げや若い担い手の育成を行い、本市の農業を守ることに尽力していきたいと思っております。
174 ◯5番(浅野好一君) ありがとうございます。市長の思うように、これからは圃場自体をコストのかからない圃場にして、農業を任す人と農業をつくる人、つくる組織とをすみ分けして、農業、農村を守っていく方向で進めていくことがベストだと思います。私もできる限りその方向に農業者とともに協力していきたいと思います。
それでは、一つずつ具体的なところに入っていきたいと思います。
1つ目の離農による耕作放棄地の対策についてですが、現在の敦賀市の農家戸数と水稲作付面積と耕作放棄地の近年の動向はどうなっているか伺います。
175 ◯産業経済部長(西浦良雄君) それでは、お答えをさせていただきます。
農家戸数におきましては、国の統計調査である農林業センサスによりますと、平成22年調査時で1150戸であった敦賀市の農家戸数が平成27年調査時では975戸となっており、この5年間で175戸の農家が減少しております。
また、水稲作付面積におきましても減少の傾向にあります。平成24年に555.6ヘクタールあったものが平成27年は523.1ヘクタールとなっており、この3年間で約30ヘクタールの減少となっております。
また、耕作放棄地につきましては、平成26年度には農業委員会が実施した農地利用状況調査によると市内で63.3ヘクタールの耕作放棄地が確認をされており、これは市内の農地の約7%に該当する面積となっております。
以上です。
176 ◯5番(浅野好一君) 今ほど説明していただいたとおり、耕作放棄地が7%と非常に過去に比べるとふえてきております。
今後、生産意欲の喪失から生産面積の縮小、農業生産をやめる農家があらわれた場合の未耕作地の対策はあるのか。また、逆にTPP大筋合意を契機として規模拡大を考えている場合、そのときの支援策はあるのか、伺います。
177 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 平成26年4月に福井県農地中間管理機構が業務を開始しまして、農地の縮小や離農する農家と農地を拡大する農家の農地の貸し借りを仲介しております。農地を貸す農家に対しては集積協力金という交付金も交付されることから、同機構事業を有効活用することで耕作放棄地の解消と担い手農家への農地の集積、集約化につなげていきたいと考えております。
また、規模拡大を目指す意欲のある農家への支援策については、農業機械等の導入に対する補助事業がございますので、有効利用をしていただければと考えております。
178 ◯5番(浅野好一君) 支援策の事業があるということですね。ありがとうございます。
また、耕作放棄地の増加に伴って、その周りの道路や河川、水路の管理不十分から雑草の繁茂、水路の氾濫等で苦慮している集落がありますが、市としてそのような集落に何か対策があるのか伺います。
179 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 耕作放棄地が増加して雑草の繁茂とか水路の氾濫等に苦慮している集落の対応につきましては、多面的機能支払交付金事業と中山間地域等直接支払制度によって農地、農業施設の適切な保全管理を推進いたしております。
多面的機能支払交付金事業は、多面的機能支払交付金の実施に関する協定を結んだ農業組織等に対して農地や農業用施設の維持管理の活動面積に応じて交付金を支払う事業でございます。
中山間地域等直接支払制度は、周辺地形の傾斜等により農業生産条件の不利な集落と協定を結び、農業生産等を継続するための活動に対して交付金を支払っております。
これらの事業は各集落がみずから農地を守ることを支援するもので、大変便利な交付金でございます。積極的に御利用いただくよう周知をしてまいりたいと考えております。
180 ◯5番(浅野好一君) 今ほどお話聞きました。日本型直接支払制度の多面的機能支払という事業ですが、今までは各集落で行っていたんですが、とても集落ではその事務ができないということで、本年度から公費化され集約され、敦賀市全体を1カ所で事務処理するという事業になりました。非常にありがたいと思います。
この事業は国内のいろんなところで使われておりますが、村部の水路や圃場、河川の維持管理、集落機能の活性化に重宝がられています。農家と非農家が一緒になって手をとって地域の環境を守るということに対して出される支援事業です。
現在、この事業を利用している集落の状況はどれくらいですか。また、こんな都合のいい事業を利用していない集落への推進方策は考えているのか、お伺いします。
181 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 市内の対象となる農家組合等の組織は51組織ございますが、加入組織は平成26年度が8組織で、平成27年度が9組織、合計して17組織となっております。
また、全体の交付対象面積に対する加入面積率は約59%となってございます。
推進方策を考えているのかという質問でございますが、毎年、農家組合長連絡協議会を通して多面的支払交付金事業の周知活動をいたしているところでございます。また、地元集落の方と農業施設の修繕要望等でお会いする機会においても交付金事業の説明をさせていただいております。
今後におきましても同制度の有効利用を推進するため、各地区の農家組合長や平成28年4月より組織が追加される農業委員会の農地利用最適化推進委員を通して周知、指導をしていきたいと思っております。
182 ◯5番(浅野好一君) 今部長の話したとおり59%のところしかこの事業を利用して河川や農道の維持管理をしていないということで、非常にありがたい事業ですので、できるだけ使っていない集落にも勧めてやっていただきたいと思いますのでお願いします。
水田の持つ今ほど話しました多面的機能ですが、異常気象時の河川への雨水の一時的な流入を防ぎ、下流の堤防の決壊や住宅の床下、床上浸水の被害を防ぐという緩衝機能も備えられていますので、昨日の立石議員の質問にもありましたが、近年、水田等が少なくなって、水田の減少とともに国内各地で水害による災害が数多く出ていると言っておりました。防災の一つとしても水田で水を守ってもらうということは必要だと思いますので、道路の、また水田の、河川の管理を支援するこの事業をますます活用するところが多くなるように努力していただきたいと思います。
次に、農地の貸し借り、利用権の設定について質問させていただきます。
近年、農業委員会の事務局に水田を誰か作付してもらえないかという問い合わせが多いと聞いておりますが、耕作放棄地の解消、認定農業者や生産組織への農地の譲渡、貸し付けを進めるために、国の人・農地プランという事業があります。
敦賀市ではほとんど利用していないようですが、敦賀市、美浜町、若狭町でのこの人・農地プランの活用状況を伺います。
183 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 人・農地プランをもとに行う農地中間管理事業の本市の実績につきましては、平成26年度は実績がございませんでした。平成27年度は2人で0.8ヘクタールでございます。
美浜町、若狭町は大変この事業が進んでいる地域でございまして、平成26年度実績で美浜町は127人が79ヘクタールを機構に預け、そのうち2人が29ヘクタールを機構から借りております。また、若狭町は112人が78ヘクタールを機構に預けて、20人が78ヘクタールを機構から借りておるということでございます。
184 ◯5番(浅野好一君) 今ほどの話で、平成26年度は美浜町で29ヘクタール、若狭町で78ヘクタールの農地中間管理機構を介しての貸し手から借り手への農業の利用権の設定を行っているわけですが、敦賀市では26年は全くなくてゼロ件だということですね。
それでは、敦賀市の農業者へこの人・農地プランの貸し借りをすると非常に得になるというようなことをどういった形で説明、周知をしているのか伺いたいと思います。
185 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 人・農地プランをもとに行う農地中間管理事業につきましては、全農家に配布する農業委員会だよりにより周知を図っているほか、要望のある集落につきましては、パンフレットを配り地元説明会を実施しております。
また、福井県農地中間管理機構では新聞掲載やチラシ、ホームページ等で広報を行っております。
186 ◯5番(浅野好一君) わかりました。
ますます今後、農業の情勢が変化してきます。TPPの大筋合意後の農地の貸し借りは、人・農地プランを活用しないで流動化させると損をする人、みすみす損をする場合があります。せっかくの事業でありますので、できる限り周知を図っていただきたいと思います。
また、今ほど言いましたホームページというものは農家の中では余り見ていない方が多いですので、やはりそのようなホームページが見れない方へも伝わるような方法を、できるだけ農家組合長とかを通じて。農業委員さんもおります。伝えていただきたいと思います。
今後、農家に、こういう事業があると。貸し手にはこれだけあたりますよ、借り手もこれだけ得しますよとかいうようなことを周知する何か新たな方法とかありましたら教えていただきたいと思います。
187 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 人・農地プランの策定や農地中間管理事業の推進に当たっては、他市町の先進的な地域の状況を見てみますと、まずは地域全体で耕作放棄地をつくらない意識が強うございます。みずから耕作できなくなった農家に対して農家組合長や推進員が相談に乗るような仕組みがつくられております。
また、規模拡大を図る若手農業者が多く、貸し手と借り手のバランスがとれていることが本市との大きな違いと考えております。
農業委員会法の改正に伴い、来年4月からは農業委員会の組織体系が大きく変わり、農地利用最適化推進員が新たに設置されます。まずはこの推進員を最大限活用して、同制度を広く浸透させることに尽力をしたいと考えております。
188 ◯5番(浅野好一君) これからの農業委員の改革によります農地の最適化推進員に期待したいと思います。
農家のほうもどんどん高齢化してきております。新聞等では耕作放棄地の固定資産税を1.8倍に引き上げるという方向性の情報も流れておりますが、農業ができないから休耕するのに農業収入のないところから固定資産税を多く取るという非常にナンセンスな話だと思いますが、条件の悪い圃場でも一生懸命環境のために農地を守っている人もいます。やむなく手放す場合は、先ほどから言っています農地中間管理機構を通した人・農地プランへ乗せてやってもらいたいと思います。
次に、攻めの農業について質問します。
平成30年度には制度上、米の生産調整や減反は廃止となります。しかし、TPPの大筋合意の影響で実際は生産者側自身で生産調整を余儀なくされることになります。何か米以外の作物で自給率を上げる生産調整が必要になると考えられます。現在の敦賀市での生産調整の対策、対応品目は何で行っているのかお伺いします。
189 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 作物を作付せず耕起や草刈りのみを行う自己保全管理や園芸作物の作付が主な転作となっております。
なお、園芸作物については本市が推進しているシロネギ、キュウリ、ミディトマト、菊が主として作付をされております。
190 ◯5番(浅野好一君) 今ほど言いました自己保全管理、つまり休耕しているということと、野菜などが多いということですね。
他の市町で対応の多い飼料米というのはどうなっているのですか。また、敦賀市の転作対応で少ないのはなぜですか。今後ますます需給が厳しくなると敦賀でも飼料米の対応が迫られることはないのか、伺います。
191 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 飼料用米につきましては、海外からの輸入飼料よりも金額が比較的安価であるという理由と、日本全体に需要があるという理由から、国の施策として飼料米を推進しているところでございます。本市におきましては、現在、生産者が2名おり、現在、作付面積については約2ヘクタール程度となっております。
飼料用米に取り組む条件につきましては、生産者がみずから需要者と契約を締結する必要があること、飼料用米の出荷に係る設備を一括してそろえる必要があることなどが挙げられます。
このような飼料用米の出荷に係る設備を一括してそろえている農業者となりますと、一部の大規模農家が対象になると考えられます。このため小規模な兼業農家が多い本市につきましては、飼料用米が伸びていない理由と考えられます。
今後、TPPの参加により海外から安い飼料が輸入されることが予想され、現在の飼料米の価格が大きく変動する可能性もあります。国の施策の動向を見ながら方向性を検討してまいりたいと考えております。
192 ◯5番(浅野好一君) 今後の輸入飼料の動向によるということですね。どうしても飼料米が迫られて敦賀でも対応しなければならないとなると、今部長の言われましたそういう設備のないところではできないということで、フレコン出荷等のハード面での支援策もまた今後考えていただきたいと思います。
次に、政府のTPP政策大綱に農産物の輸入拡大の方針が掲げられておりますが、現在、敦賀の港から海外へ年間約200トンの玄米が輸出されています。このお米200トン以外に他の農産物で敦賀港から出ている輸出事例はあるのか、伺います。
193 ◯産業経済部長(西浦良雄君) ほかの農作物での輸出事例は、現在ございません。
194 ◯5番(浅野好一君) 現在お米以外は出ていないということですが、今後、攻めの農業の観点から、どこの市町でも早い者勝ちの様相で海外へのコンタクトをとって、このTPPによる関税の撤廃、削減を機会に進出を狙っているところが多いです。
敦賀市は古くからの港町です。他の市町よりも港までの輸送コストが少なくて済みます。この敦賀港を利用して海外へのさらなる米の輸出増加について考えているのか。JAの経済連のお話ですと、今後この200トンを1000トンまでふやしていきたいという話がありましたので、また売り口があればどんどんふやしていただきたいということで、また敦賀市と友好関係の都市との経済連携も考えていけたらと思いますので、そういったところの見解を伺います。
195 ◯産業経済部長(西浦良雄君) TPPの大筋合意により今後日本から農作物が今以上に輸出されることが考えられますが、本市の農作物の生産量はまだまだ不足している状況にあります。まずは近隣府県への販路拡大と地産地消を図ることで、市内農産物の充実を目指して生産力を高めることを優先する必要があると考えております。
196 ◯5番(浅野好一君) ただいまお話のあったように敦賀市の生産量は確かに少ないです。しかし、お米のほうはあふれているという状況ですので、できる限り転作を進めるのと、お米を出していくような方向の話ができたらお願いしたいと思います。
先月、11月20日の姉妹都市の各務原市の市議会議員との会合で、各務原市は農業都市であり、その議員の話ですと、海外へ出すことはありませんので、もし敦賀は港町で港から輸出できるような機会、ルートができることがあったら一緒に外へ出していただきたいという話をされていました。
日本のお米は間違いなくおいしいです。安全です。敦賀のとろろ昆布のおにぎりは評判がいいです。まずは試食してもらえることから始めていけたらとお願いしたいと思います。
そしてもう一つ、日本国内での敦賀の農産物の輸出ですが、10年ほど前には兵庫県の灘生協や大阪のいずみ生協での回覧板のチラシで敦賀キュウリとして通年で販売注文をもらって出荷していたころがありました。県外でも敦賀の名前が、特に敦賀気比高校の選抜の優勝の効果から知名度が上がりました。いい機会だと思います。
今、福井県の事業で福井ゆかりの店の開拓と販路拡大といった事業があります。この事業は、福井県にゆかりのある店との連携をとって、そこへいろんなまちの商品を送って売ってもらうなり扱ってもらうといった事業ですが、この事業を現在敦賀市としては利用はしているのか。また、していなかったら活用して敦賀の産物を東京、大阪等の都会への販路ルートづくりを考えてみてはいかがかと思います。これは農産物だけでなくいろんな敦賀の農林水産物にも適用できます。理事者のほうの考えを伺います。
197 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 敦賀の米の販売ルートについては、JAによる販売や個人販売においてルートを独自に開拓している場合が多く、市ではその販売ルートを模索したことはございません。
また、県の福井のゆかりの店の開拓と販路拡大事業については、東京や大阪に所在する県が指定する飲食店等に地元農産物を出荷する際に運送費の助成を行う事業であります。この事業により、飲食店は安く食材を仕入れることができます。
こうした情報については、相談があれば御説明をさせていただきますが、市内の農産物出荷量では市内の需要に追いついていない状況であり、先ほども申し上げたとおりまずは地産地消率を高めることを優先的に行っていく必要があると考えております。
198 ◯5番(浅野好一君) まずは地産地消というお話ですが、敦賀の市外へ物を出すということは敦賀市の宣伝にもなりますので、1つでも2つでもそういう機会がありましたらゆかりのお店の情報等を認定農業者等のしっかりした農業者に伝えていただきたいと思いますので、希望があればでなくて情報発信はしていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
今ほどの地産地消ですが、次にこちらのほうについて質問させていただきます。
政府はTPPの大筋合意のほうから増加する輸入食品の適切な監視指導を徹底すると大綱ではうたっていますが、今まで以上に輸入食品や農産物の大幅な増加が迫られているため、原産地表示の簡略化、残留農薬や食品添加物検査の簡略化、それらを考えて食の安全、安心がこの簡略化から揺らいできております。今後もだんだん検査が、全量検査はまず不可能でないかと思います。勢い地元でとれた食品、農林水産物の関心が高まると考えられます。
そこで、指定管理者で運営していますふるさと夢市場の現在の状況と出荷登録者数、販売額はどうなっているか伺います。
199 ◯産業経済部長(西浦良雄君) ふるさと夢市場の売り上げ動向はということでございますが、生産者につきましては、ここでは指定管理を行っている農作物直売の会の会員となりますが、平成22年度オープン当初の72人に対しまして、平成26年度には124名と毎年増加の傾向にあります。売上額につきましては、平成23年度の約5000万円に対しまして、平成26年度には約8200万円となっており、こちらにつきましても毎年増加の傾向にあります。
200 ◯5番(浅野好一君) 年々取扱額がふえているということですね。
今後、地元産の関心が高まる方向から、生産者数の増加、店舗の拡大、販売数量の増加、市民の来店者数の増加について新しい方策を考えているのか、お伺いしたいと思います。
201 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 売り上げの増加のための方策といたしましては、ふるさと夢市場における品ぞろえの充実と消費者のニーズに合った商品の提供と考えております。
品ぞろえの充実のためには、まず市内産の農作物の生産力の向上を図る必要があり、関係機関と連携をとり園芸野菜への取り組みを促進したいと考えております。
また、野菜等を提供いただく会員数の増加を目指したいと考えております。
次に、消費者のニーズに合った商品提供についてですが、これはふるさと夢市場に従事する職員や関係者が客が何を求めているかアンテナを張り調査することで、生産者に栽培指導ができると考えております。
おかげをもちまして毎年売上高が増加をしております。店内が品薄状態となる日もあると聞いております。地元の新鮮な野菜を買うならふるさと夢市場と言っていただけるような地域に密着した店となるよう、関係機関とともに頑張っていきたいなと考えております。
202 ◯5番(浅野好一君) 今ほどの部長の言われるとおり、量をふやさなければ消費者の胃袋は満たすことができないと思いますので、農家のほうにも頑張っていただくように指導のほうをまたお願いしたいと思います。
これからは、農業者のほうも米一本の栽培だけでなく、先ほど言いました敦賀市民の胃袋の台所を任されているといった考えから多種多様な作物をつくっていかないといけないと思います。また、大きな農業機械が必要な水稲は、農地中間管理機構へ水田を預け、余った余剰労力で60歳からでも70歳からでも野菜や果樹をつくることを勧めて、成長する植物や野菜を管理して、それを生きがいづくりとして、健康づくりとして長生きをしてもらいたいと思います。これもTPP政策の一つとして考えられます。
しかし、通年で野菜をつくろうと思うと施設のハウスや小農具など資本が必要ですが、今まで農業をしたことがない人でも最近直売所へ野菜を出荷している人がおります。そういった新たにやっていこうという人への支援策としては何かあるのか、お伺いしたいと思います。
203 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 園芸品目を推進するために、市では園芸作物等推進事業を実施しております。この事業につきましては、シロネギなどの指定された園芸作物をJAや公設市場に出荷した場合に助成を行う事業でございます。
また、今年度においてはJAが園芸作物生産のための農業機械の導入を行い、その費用の一部を支援いたしております。JAの導入した農業機械は生産者に貸し出され、園芸の振興が図られていると聞いてございます。
204 ◯5番(浅野好一君) 年はとってもまだまだ体が丈夫な人がいます。この支援事業を利用して在宅医療や在宅介護の前に、ものをつくる、栽培する楽しみから健康を維持してもらいたいと思っております。
次に、東浦みかん園の維持管理と生産拡大について質問します。
敦賀市の東浦みかんは江戸時代からの栽培が続く歴史のある作物です。これもTPPの影響で安いオレンジの大量輸入で価格が下がることを不安がっております。敦賀の特産品として栽培歴史とともに生き残っている農産物の一つです。30年から40年前に、その当時に栽培していた奥手品種から現在の宮川早生品種に改植して現在に至っています。やっと安定した収穫ができるようになったら人間のほうがリタイアするような状況です。
そこで、現在のみかんの栽培農家と栽培面積、耕作放棄地のみかん園、後継者について今の状況を伺いたいと思います。
205 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 現在の東浦みかん栽培農家数は、東浦みかん部会に加入されている方で21農家でございます。
栽培面積につきましては7.4ヘクタールでございます。
耕作放棄のみかん園については調査をしておらず、把握は今しておりません。
後継者につきましては、現在も少ないと聞いておりますが、今後減っていくのではないかなと予想がされます。
なお、一部の団体がみかん園を借り受けて栽培をしており、耕作放棄の対策の一つとなっているのも事実でございます。
206 ◯5番(浅野好一君) 今の数字ですと、過去にはピーク時で32ヘクタールあったと言われている東浦みかんですが、現在7.4ヘクタールということで大変減少しているわけですね。しかし、このミカンを守ろうと頑張っている農家もおります。東浦のミカンでないと食べれないという市民もいます。東浦小中学校もふるさと学習の中で協力してもらっております。東浦のミカンがなくなると歴史もとまってしまうように考えられます。
近年、敦賀市内の洋菓子店でこのミカンを使った洋菓子の加工品や914といったみかんビールを酒屋等でつくって販売しておりますが、東浦みかんの加工品を製造原料としているミカンの供給量が現在追いついていないと加工業者のほうから聞いておりますが、現状は足りているのか。また、敦賀市場も、市場のほうも入荷が少ないと言っておりますが、どういった状況なのかお伺いしたいと思います。
207 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 加工品の製造に必要な東浦みかんの供給量については、不足していないと認識をいたしております。
ただし、生産者と加工品の製造業者との間で品質やサイズ等の規格について違いがあるため、今後の調整をJAのみかん部会に指導をしていきたいと考えております。
なお、市場の入荷が少ない件につきましては、東浦みかんの多くはJAファーマーズ等の直売所で販売されていると聞いております。
208 ◯5番(浅野好一君) 今言われましたように、私も市場流通が少ないとは思っております。加工されている洋菓子店とか酒屋のほうで話を聞きますと、やはり年間通じて量がないと、お土産として今後売っていこうと思うと、冷凍できるんですが、量的に一時期だけ、今の時期だけつくっても年がら年中ないと知名が上がってこないため知られないようになりますので、できるだけ供給量は多くしてほしいと言っておりますので、今後、今言いました40年、50年生の老木となったミカン園をどうしていくかになるんですが、近年、これを新植とか改めて植えかえるとかいう状況を教えていただきたいと思います。
209 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 老木となったミカンの新植の状況、改植の状況でございますが、平成23年度から平成26年度までの4年間の実績で、新植については712本、改植については302本行っております。
210 ◯5番(浅野好一君) 約1000本ほどかえていっておるということですね。その場合、早く実になってほしいので、1年生、2年生の苗ですと時間がかかるんですが、3年生の苗を植えているのか。
また、生産者の負担を軽減する県のくだもの産地育成事業という事業がありますが、こういう事業を活用して植えかえをしているのか、伺いたいと思います。
211 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 今言っていますように、そのとおり3年生の苗でございます。
また、県のくだもの産地育成事業については、特産果樹の新植を支援する事業でございます。平成25年度までは活用しておりませんでしたが、平成26年度には県事業の継続が不確定だったことと、平成27年度には事業量の不足から、この2カ年は活用することができませんでした。
そこで、この2カ年については、県にかわり市の敦賀みかん推進事業により助成を行いました。
来年度におきましては、ミカン農家の要望を取りまとめた結果、新植の事業量が見込まれることから、県のくだもの産地育成事業について県に要望をしているところでございます。
212 ◯5番(浅野好一君) 県の今言った事業ですが、産地育成事業を使ってミカンの新植や改植を現在している農家が多くなってきたのですが、せっかくやる気でミカン苗を植えているのですが、枝から新芽が出てくると、特に鹿に食べられるという獣害のために翌年見るとせっかく植えたものが芽が出ていなくなるということがあって、やる気がなくなるということを聞いております。
鹿やミカンを食べるハクビシンとかの防除対策は市として何か考えているのか、お伺いします。
213 ◯産業経済部長(西浦良雄君) ニホンジカやハクビシンによる東浦みかんの食害については、栽培量を確保していく上では対応していかなければならない課題の一つであると認識をしております。
獣害対策については、東浦地区に鹿、イノシシ用大型捕獲のおりが15基あります。ハクビシン用の小型のおりを複数設置しております。捕獲隊による駆除を行っているほか、農家組合と地域住民の方の協力を得て金網柵等の侵入防止柵の整備を推進しており、これらの対策を引き続き重点的に実施してまいりたいと考えております。
214 ◯5番(浅野好一君) 今ほどの金網柵の方向で獣害が入らないようにしておると聞いておりますが、その金網柵ですが、金網柵の支援はあるんですが、設置する工事は農家のほうでしてくださいという事業だということで、東浦のほうは傾斜地が多くて素人のような農家では金網柵の設置がなかなかできないと言っておるんですが、これを専門の方に工事をしてもらうといった工事費を含むような支援事業はあるのですか、お伺いしたいと思います。
215 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 恒久金網柵の補助についてということでございますが、地元で施工できない場合は業者が工事を行うといった工事費を含む補助事業もございます。しかし、この場合ですと地元に事業費の2割、20%を負担していただくことになります。そのためですけれども、恒久柵については補助事業で資材を調達して、施工は地元住民が行っていただく整備を進めております。
いずれの場合も恒久柵の整備には地元の負担が発生するため、住民の方の御理解、御協力が不可欠でございます。集落で意見を集約していただいた後、農家組合長を通じて市に要望をしていただければと考えております。
216 ◯5番(浅野好一君) 今ほどのくだもの産地育成事業ですが、それとプラスした工事費も含めた事業のほうも進めていっていただきたいと思います。
この産地育成事業は、苗の支援だけでなくて前作の抜根や伐採、客土や作業道をつくる整備事業や土壌改良資材についても助成するということで聞いております。
東浦では古くからミカン園へ行くための道がありません。ほとんど歩いてミカン山へ行って収穫して帰ってくるというようなところが多いです。老齢化した農家の方ではとても収穫しても家のほうまで持ってこれないという方もおりまして、軽トラックでミカン園へ行けないところが多いという状況ですので、この事業のさらなる活用を農家に伝えていただきたいと思います。
今後、後継者不足からますます東浦みかんの流通が少なくなってくると思われます。大正時代には敦賀港からウラジオストクへ敦賀のミカンが輸出されていました。マンダリンという名前で喜ばれていたそうです。その当時は敦賀の平均気温が14度でした。東浦地区は、海水のおかげで冬の気温もそれほど下がらずにミカンが栽培できたものです。でも、クエン酸が抜けずに酸っぱかったのは事実です。
現在は敦賀の平均気温15.4度Cです。30年前の広島の温度と同じになりました。温暖化の影響で30年前の瀬戸内の気温が敦賀にやってきているのです。おいしいミカンが収穫できる条件ができております。東浦地区だけでなくて、敦賀のどこでもおいしいミカンが栽培できます。先ほどの県のくだもの産地育成事業、市内一円のどこでもあいている遊休農地が今後出てきますので、そういったところに勧めていただいて敦賀みかんを守るということを考えていただきたいと思いますが、そこのところ考えていないのか、お伺いしたいと思います。
217 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 東浦みかんの収穫量の確保につきましては、新植及び改植の推進や後継者対策を図りながら栽培量の確保を行っていきたいと考えております。また、一般企業が東浦みかんの栽培に取り組む計画があることから、今後も東浦みかんの栽培量が確保できるよう支援をしていきたいと考えております。
敦賀市内の栽培者を募って敦賀みかんとして栽培を推進していくことは考えていないのかということにつきましては、敦賀みかんの普及や産地化の実効性について今後調査をしたいと考えております。
218 ◯5番(浅野好一君) ありがとうございます。市民全体で敦賀みかんを、歴史のあるミカンを守っていただきたいと思います。この敦賀みかんを待っている人がおります。そして守っていく人がおります。それを支援する敦賀市があるといった仕組みができたらと思っております。
最後に、農業振興事業について質問します。
現在、福井県には農業に対する支援事業が数多くあります。今後さらにTPPの対策として国からの新しい新規事業が施策として出てきます。過去を見てみますと、敦賀市の農業者の場合は、美浜町や若狭町、他の市町と比べてみるとその事業をほとんど利用しておりません。こういった支援策の情報が末端まで届いていないのか、市民からの、農業者からの声がないのか、どういったことなのか伺いたいと思います。
219 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 支援事業が余り活用されていないという理由につきましては、まず国や県の施策の多くが規模拡大や先進的な取り組みを要件としており、現在の小規模でかつ現状維持の兼業農家が多い本市の現状と合致していないことが考えられます。
また、規模拡大を目指す農業法人や集落営農組織が美浜町や若狭町と比べて少ないことも理由として挙げられると思います。
220 ◯5番(浅野好一君) 今ほどのとおり、確かに小規模な農家では当てはまらない事業が多いことは間違いないですが、今後、先ほどから市長の答弁の中で大きな組織とか担い手等を育てていこうと思うと、こういった支援策は非常に必要だと思いますので、できる限りそういった情報があった場合、早目にこれも農家のほうへ届けてやっていただきたいと思います。
規模拡大等については、誰が考えているかわかりませんので、情報は持っているだけでなくてみんなに伝えるように、機会があったら話をしていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
また、こういった情報を流すのに、広報つるがとかそういったものを使った広報と、農家組合長会議等で話をするとかいうことを今後考えていってほしいと思います。よろしくお願いします。
私のほうから質問するようなことは以上のようなことです。
これからますますTPPの大筋合意に対する国内対策についての説明会が農水省から開催されることと思いますが、その情報を福井県内に、また敦賀市内に理解できるように説明できるようにしていただきたいと思います。難しいことばかり並べると農業者のほうもわかりませんので、わかるような説明を今後末端まで届けていただきたいと思います。
特に小さな規模の敦賀市の農業ですが、よく青少年健全育成でも言われております「地域の子は地域ですこやかに育てよう」と同様に、敦賀市民の食は敦賀の農林水産物で賄おう、敦賀の農林水産業は敦賀市全体で守ろうといった気持ちで頑張っていただいて、TPPから来る外圧には負けない敦賀となることを切に願い、私の質問を終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。
221 ◯副議長(
別所治君) 次に、原幸雄君。
〔21番 原幸雄君登壇〕
222 ◯21番(原幸雄君) 市政会の原幸雄でございます。
発言通告書に基づいて順次質問をさせていただきます。今回は、柴田氏庭園の利活用と整備についてでございます。
1点目には、新幹線敦賀開業時に向けた市内の観光拠点づくり。
先ほどから観光拠点づくりについてはいろんな議員さんが発言されていらっしゃいましたが、私としては歴史、文化を活用した観光拠点、まちづくりをぜひ進めていただきたいというふうな願いでございます。
ことしに入りましてから敦賀駅の整備、また赤レンガ倉庫のオープンなどで駅から港周辺の整備が進み、多くの来敦者がいらっしゃってにぎわっています。この時期にもう一つ考えなくてはいけないのは、敦賀全体がスーパーマーケットという感じで捉えていかなくてはならないんじゃないかな。目玉になるところ、またそれじゃなくても脇役をしっかりと配役するところ、こういったところも大事かなというふうに感じるところでございます。
平成29年に予定されている敦賀南スマートインターチェンジ供用開始や、さらには平成34年の北陸新幹線開業も控え、観光客が市内での滞在時間を多く消費し、またその中にはお金を落としていただかなくてはならないという中で、広い範囲での観光拠点整備が必要と考えます。
その中にあって、柴田氏庭園は、粟野地区のみならず敦賀を代表する歴史文化遺産であり、スマートインターチェンジと市街とを結ぶ道沿いに存在します。整備した新たな観光の拠点とすることで点から線、面につないでいけるものと、できるものと考えます。
このような観光拠点整備に対する市長のお考えをお伺いいたします。
223
◯市長(
渕上隆信君) 柴田氏庭園を含めた観光拠点の整備ということでございますが、柴田氏庭園につきましては、江戸時代前期、当時洪水により荒廃していた粟野地区を開墾し、今日に至る礎を築いた柴田権右衛門の屋敷であり、野坂山を借景とした美しい庭園が国の指定文化財になっております。
原議員におかれましては、この庭園を柴田家の子孫の方から市に御寄附いただいた際に大変御尽力をいただきました。市といたしましても、柴田氏庭園を整備することで関係各位に応えたいと思っております。
敦賀市内には、柴田氏庭園を含め歴史的に価値のあるものや風光明媚な場所など市内各地に多くの観光資源があります。スマートインターチェンジの供用開始や北陸新幹線敦賀開業を見据えて、柴田氏庭園を含めこれらの貴重な観光資源を磨き上げてまいりたいと思っております。
224 ◯21番(原幸雄君) そこで、敦賀には東西南北、名所旧跡がございます。どれをとってもすばらしいものだと感じます。その中にあって、歴史と、また観光というふうなことにつきましては、タイアップしていかなくてはいけない。歴史、歴史と言っておっても映えないし、また観光、観光と言ってもあれだし、そこでどうそれを融合していくかというふうなことが大事ではないかなというふうに感じます。
そこで産経の部長に質問させていただきます。観光拠点整備における歴史、文化の活用についてどのようにお考えか、お伺いします。
225 ◯産業経済部長(西浦良雄君) 歴史的遺産の活用ということでございます。
歴史的に価値のある建造物や美術品などの文化財は、それ自体が観光の目的となります。歴史に関する事柄というのは幅広い年代の方が興味、関心がある事柄であると考えております。
しかしながら、文化財はその価値を保つこと、つまり保存や管理が適切に行われた上で活用していくことが肝要でありますので、その活用については、もちろん文化振興課など関係部署と協議をしながら協力し合って行っていきたいと考えております。
226 ◯21番(原幸雄君) それでは、観光拠点を見据えた柴田氏庭園整備の位置づけについてお願いします。
227 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) それでは位置づけでございますけれども、国の名勝に指定されている柴田氏庭園は、平成20年に所有者より市に寄附を受けまして、平成23年度に保存管理計画、平成26年度に整備基本計画を策定し、本年度より国庫補助を受け修復整備事業を開始しております。
この修復整備は、庭園や建物の専門家と地元区長さんで構成されている柴田氏庭園保全整備委員会において内容を検討し、文化財としての価値を維持し、かつ観光や生涯学習その他の活用ができるよう、文化庁の指導を受けつつ実施しているところでございます。
整備後は、地域の誇りとして、また敦賀の重要な観光拠点の一つとなることを期待しておるところです。
以上です。
228 ◯21番(原幸雄君) それでは次に、柴田氏庭園修復整備の進捗状況についてお伺いします。
柴田氏庭園のような歴史文化遺産の整備、継承は、平成23年度から32年度までの10年間にわたるまちづくりの指針であります。第6次総合計画においても、心豊かな人を育むまちづくりに挙げられているところでもございます。
市の財政状況が厳しい中、事業も有効性や緊急性に基づき精査し努力しておられるということは存じております。その中において、柴田氏庭園の修復整備を進めなければならないということは、潜在的観光地であるということと、また文化財として修復が急務であることを認識していただいていることと思います。
そこで、現在の修復と整備の進捗状況についてお伺いします。
229 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 現在の進捗状況でございますが、平成27年度は建物部分の実施設計、庭園の測量など来年度以降の本格整備の準備作業を行っております。また、庭木など本来の姿から大きくなり過ぎてしまったものについては、木々の健康状態を見ながら本年度から徐々に剪定をし、整理しております。
平成28年度に建物の修復を開始し、平成30年度前後に建物修復完了を目指し、また庭園につきましては平成31年度、その次に駐車場など公開に向けた周辺整備を行う予定でございます。
ただ、今後の社会情勢等により計画全体の進行に影響がある場合もございますが、現在は平成33年度前後の公開開始を目標としてございます。
以上です。
230 ◯21番(原幸雄君) 1点、財源についてお伺いさせていただきます。財政が厳しい、厳しいという中では、国、県、市、ここのところの割合をお尋ねします。
231 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 先ほどの御答弁にもありました財源の部分ですけれども、国庫補助でございますけれども、文化庁の歴史活き活き!史跡等総合活用整備事業費国庫補助、こちらのほうは国庫補助が2分の1でございます。あとの残りの部分につきましては、県、市、所有者という形で部分の案分になります。
そしてこの目的ですけれども、国指定の文化財の修復、整備、活用のための補助という形で活用させていただく予定をしております。
以上です。
232 ◯21番(原幸雄君) こういったものをやるときに、国、県、市だけではちょっときついと思います。今、経済的にも厳しい折ですが、一つの試みとしては浄財を募るということとか、現在、例えば3地区で清掃奉仕作業をさせていただいています。この中には若葉町、櫛林、市野々、その中に議員がいらっしゃいます。一生懸命やっておられました。そういう清掃しておる時期にも結構見学に見えられます。そういった見学に来た方々にもできたらその趣旨をきちっと書いて、それに賛同していただけるような、例えば寄附募金箱を置くとかいうのも一つの試みであるんじゃないかなというふうに思いますが、いかがなものでしょうか。
233 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 今議員が申しましたそういった浄財というか、そういった寄附というか、そういう部分につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。
以上です。
234 ◯21番(原幸雄君) じゃ、ぜひお願いします。
次に、3点目に今後あるべき姿にするための柴田氏庭園の整備計画についてお伺いします。
粟野地区は敦賀の人口の3分の1を占め、小中学校の生徒数も同様の比率となっております。
柴田氏庭園には、柴田権右衛門が当時荒れ果てた地域を切り開き、今に続く粟野地区の生活のもとを築いたという歴史がございます。また、敦賀の象徴でもある野坂山を見事に取り入れた借景庭園であり、国の名勝に指定されている柴田氏庭園は、粟野地区の誇りであるとともに、さらに敦賀の宝でもあります。また、巨木や花々、木々の紅葉など季節の移り変わりを体験できる日本庭園は、まさに日本の和の心を学ぶことができる場でもあります。
柴田氏庭園をぜひ小さいころから季節を問わず訪れ、気軽にその空間に親しむようにして、地域の歴史とともに和の心を学ぶことができるようにしていただきたいというふうに考える次第でございますが、まず小さいときからこの庭園になれ親しむ。これが行く行くは敦賀が誇るまちづくりの原点になるんじゃないかなというふうに思います。
そういったことで、このことにつきまして教育長のお考えをお伺いいたします。
235 ◯教育長(上野弘君) 今議員のおっしゃるとおり、柴田氏庭園は日本庭園のほかにも伝統建築である書院などの建物、または豊かな自然を持つなどのさまざまな特徴がございます。もともとは市野々村一帯を治めた豪農の屋敷でございます柴田氏庭園でございますが、当時の水田部分は住宅地になり、最近は若い人たちが新たに居住する地域になってまいりました。
柴田氏庭園は、そのような若い世代とその子供にとって身近な自然でございますし、また伝統に触れる機会を与えてくれる場所でもございます。
また、隣接して市内最大の生徒数を誇る粟野中学校もあり、以前は柴田氏庭園内の清掃奉仕活動も行われていたと聞いておりますし、教員に対しましても、先生方に対しましても、昨年度には柴田氏庭園におきまして新しい新採用の先生方の実地研修を行っている場所でもございます。
今後は、柴田氏庭園を教育資源としても活用を図り、ふるさと敦賀への愛着と誇りを身につけるような教育を進めてまいりたいと、このように考えております。
236 ◯21番(原幸雄君) 実は私たちもそうだったんですが、柴田氏庭園が町内にありながらもまだ行ったこともないというふうなことがありました。今の人たちに聞いても、柴田氏庭園ってどういうあれなのということがよく聞かれます。私も当初は、柴田氏庭園というのは柴田勝家のあれかなというふうに思っていたんですが、かかわってみますとそうじゃないというふうなことで、まだまだそういった意味ではPR不足かなというふうに感じるところです。
当然そういうことから、今教育長が述べられましたように、まだまだ子供さんたちが、確かに周囲の子供はわかっていると思いますが、市内の小中学校まで及ぶところではないんじゃないかなというふうに思いますので、これは提案でございます。ぜひそういった意味では、野坂山に小学校1年から6年までは必ず1回登るというふうな取り組みをなされています。1年から6年の間、1回と言わず何回でも来ていただいて、そういった取り組みをぜひお願いしたいというふうに存じます。
最後になりますが、柴田氏庭園の活用を充実させる整備について。
さらに、私はこの柴田氏庭園をもう一つ和を学ぶ場にしていただきたい。それは、人間同士の和であります。柴田氏庭園では今も周辺の3町、先ほども申しましたように若葉町さん、櫛林さん、市野々の人たちが集まって年に2回ではございますが清掃奉仕作業をさせていただいています。
これはまた、江戸時代から続く芸能である柴田音頭についても、毎年夏祭りの際には、この柴田氏庭園の庭に集まっていただいて、整備する方々が柴田音頭を奉納されておられます。
整備計画においてそのような活動への対応が図られておりますが、また行政としてはどのようにこれを一層推進していただくか、お伺いいたします。
237 ◯教育委員会事務局長(若杉実君) 整備計画においての活用の対応でございますけれども、まず全ての前提として柴田氏庭園の文化的価値を損なわないことが最優先ですが、文化庁を初め専門家の指導に基づきまして、その価値を生かした活用を積極的にできるようにしたいと考えております。
具体的には、まずお茶会とかコンサートなどの文化的活動のための建物内の貸し室やトイレ、そして湯沸かし室などの設置、また観光客を受け入れる方法についてなど、保全整備委員会で今現在検討しておるところでございます。
今回の整備において、柴田氏庭園にさまざまな世代の人が集い、そして交流の拠点として活用されていくことを期待しているところでございます。
以上です。
238 ◯21番(原幸雄君) ありがとうございました。こういったところをぜひ取り組んでいただきたいというふうに存じます。
最後になりますが、夢ロマンというふうなものの中で、完成したところも大事なんですが、完成するに至ってのいわゆる工程、それを見ていただくことも大事じゃないかなと。先ほど私が募金箱に、来られた方は、金額の多寡ではないけれども参加したよというふうなことで何ぼかでも入れていただく。その方々が次はどうなっているんだというふうなことでまた来られる機会があるんじゃないか。だから、整備しながら安全を配慮した中での見学をしていただくことも敦賀に人を寄せるという一つの方法じゃないかなと。
そのときに1点お願いしたいのは、柴田氏庭園整備後のあるべき姿になったときの完成予想図、これをぜひ取りつけていただけないかなと。これはあくまでも提案でございます。その横に募金箱を置くというふうなことをしていただくことによって、人間というのはどうなったかな、どうなったかなというふうな興味を持って来られます。
そういったことも含めて、今後、柴田氏庭園を敦賀市の宝、またみんなの誇りとして見守っていきたいというふうに思いまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
239 ◯副議長(
別所治君) 暫時休憩いたします。
なお、再開は午後5時50分からといたします。
午後5時21分休憩
午後5時50分開議
240 ◯副議長(
別所治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続けます。
次に、大塚佳弘君。
〔2番 大塚佳弘君登壇〕
241 ◯2番(大塚佳弘君) 公明党の大塚佳弘でございます。大変お疲れとは思いますが、よろしくお願いいたします。
それでは、発言通告書に基づきしっかりと質問をさせていただきますので、理事者の皆様におかれましては、わかりやすい答弁をお願い申し上げます。
質問の大項目は2点ありまして、1つ目は障害者差別解消法について、2つ目は地域自主防災についての質問をさせていただきます。
まず最初に、障害者差別解消法について質問いたします。
くしくも当月の3日から9日の昨日まででございますが、障害者週間でもあり、各地で障害のある人の社会参画を促すための啓発活動が行われています。
また、敦賀市障がい者福祉計画の中にも当法律に対しての取り組みも記載されているところでございます。この47ページには、「障害者差別解消法が、平成28年4月1日に施行されるため、差別を解消するための措置(差別的取扱いの禁止、合理的配慮の不提供の禁止)や、差別を解消するための支援措置、普及・啓発活動等の対策について検討していきます」との文面がございます。
それでは、若干長くはなりますが、この法律に至るまでの経緯を最初に申し上げます。
障害者政策は、世界的な大きな流れの中で日本においても近年大きく前進してまいりました。特に国連におきまして平成18年12月に採択され平成20年5月に発効いたしました障害者の権利に関する条約、以下、障害者権利条約と略させていただきますが、この条約が国内外の障害者施策を前進させる大きなきっかけとなりました。
皆さん御存じのとおり、この障害者権利条約は、障害者の人権及び基本的自由の享有、すなわち権利、能力を確保し、障害者固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利の実現のための措置について定める条約でございます。
障害者差別についても、第2条で障害に基づく差別は合理的配慮の否定を含むということ、第3条では一般原則としての無差別、そして第4条では、締約国は一般的義務として障害を理由とするいかなる差別もなしに全ての障害者のあらゆる人権及び基本的自由を完全に実現することを確保し及び促進するため障害を理由とする差別を撤廃するための全ての適当な措置をとることを規定しております。
日本では、この条約について平成19年9月28日に署名しましたが、締結に当たっては、まず国内法令の整備に取り組んでほしいという障害者団体の指摘を受けて、条約批准の前提条件として平成23年8月に障害者基本法の改正、平成24年6月に障害者総合支援法の成立、そして平成25年6月にこれからお伺いいたします障害者差別解消法が成立し、ようやく昨年1月20日に条約を批准するという運びになりました。
そういう意味でも、この障害者差別解消法は日本の障害者施策にとって非常に重要なものであります。誰もが差別はいけないことだと認識はしていると思いますが、残念ながら差別は実際に起きてしまっているというのが現実でございます。内閣府の調査でも、約7割の障害者の方が差別や偏見を体験したと答えております。
差別や偏見を受けたという声が後を絶たないのはなぜでしょうか。それは、どのようなことが差別に当たるのか多くの人が意図せず過ごしているからではないでしょうか。世の中の常識とされている健常者本位の意識や行動、仕組みが図らずとも障害者に不利益や不都合をもたらしているかもしれないことを我々一人一人が意識し、考える必要があると思います。そして、この障害者差別解消法はそのことを社会全体で改めて考えていく大きなチャンスと私は考えております。
来年4月に施行されますので、障害のある人もない人もともに住みやすい敦賀市を築いていくために、この法律を有効に機能させ、差別解消に努める必要があります。
そこで、施行に向けて本市はどのように取り組んでいくのか、質問をさせていただきます。
まず最初に、障害者差別解消法の市長の御認識についてお伺いいたします。
242
◯市長(
渕上隆信君) 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法は、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害者差別の解消を推進することを目的として平成25年に制定され、議員おっしゃるように来年4月1日から施行されるものです。
この法律の施行は、我が国において障害者差別の解消に向けて大きなきっかけになることは間違いありませんが、法律の制定いかんにかかわらず障害者の方々の尊厳が重んじられなければならないことは言うまでもありません。障害者差別解消法の施行によって、これまでの取り組みの何かを大きく変えなければならないというのではなく、これから私たち市民一人一人が障害者に対する理解を深めていくための契機としてこの法律を活用していきたいと考えています。
243 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございます。市長の当法律に対しての高い御認識をお聞きして、力強く感じた次第でございます。来年4月に向けて、市挙げての取り組みをお願い申し上げます。
次に、この法律の概要についてお示しください。
244 ◯福祉保健部長(北野義美君) それでは、この法律が成立した背景といたしまして、先ほど大塚議員さんがおっしゃられたように、障害者権利条約の締結という国際的な流れがございます。そして、その批准に向けた国内法の整備の一環として、平成23年に障害者基本法の改正により差別の禁止が基本原則として規定され、同原則の具体化のためにこの障害者差別解消法が制定されております。
この法律では、障害者基本法の基本的な理念にのっとり、主に次のことを定めております。
1つ目といたしまして、国の行政機関や地方公共団体等及び民間事業者による障害を理由とする差別を禁止すること。
2つ目といたしまして、差別を解消するための取り組みについて政府全体の方針を示す基本方針を作成すること。この基本方針は、平成27年2月に閣議決定されております。
3つ目といたしましては、行政機関ごと、分野ごとに障害を理由とする差別の具体的な内容等を示す対応要領、それから対応指針を作成することになっております。また、そのほかにも相談及び紛争の防止等のための体制の整備、啓発活動等の支援措置についても定められております。
245 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございます。
法律の概要は理解いたしましたが、その中でちょっとお話もありました障害を理由とする差別というのがございます。これを禁止すということがありますが、次に、この法律が禁止する差別とはどのようなものを指すのか教えていただきたいと思います。
246 ◯福祉保健部長(北野義美君) この法律では不当な差別的取り扱いとして、例えば障害があるということだけで正統な理由なくサービスの提供を拒否したり、制限したり、それから条件をつけたりするような行為を禁止しております。障害のある方などから何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で社会的障壁を取り除くために必要で合理的な配慮を行うことが求められます。こうした配慮を行わないことで障害のある方の権利、利益が侵害される場合には差別に当たることになります。
合理的配慮とは、障害のある方が日常生活や社会生活で受けるさまざまな制限をもたらす原因となる社会的障壁を取り除くために、障害のある方に対して個別の状況において行われる配慮を言います。
典型的な例といたしましては、車椅子の方が乗り物に乗るときに手助けをすることや、それから窓口で障害のある方の障害の特性に応じたコミュニケーション手段、筆談であったり読み上げなどですけれども、そういうことで対応することなどが挙げられます。
247 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。具体的な内容を今答弁していただきました。
この法律の大きな大事なポイントがありますので復唱して確認したいと思います。1つ目は不当な差別的扱いでございます。2つ目は障害者に合理的配慮の不適用。要するに適用されないということでございます。それが禁止されているということでございます。
しかしながら不幸にも、先ほど申したこの2点がポイントでございますが、障害者の差別等の問題、トラブルが起きた際にどのように解決するのか、その仕組みについてお伺いいたします。
248 ◯福祉保健部長(北野義美君) 障害のある方からの相談や紛争解決に関しましては、その内容に応じて、例えば障害者相談支援事業所、それから障害者相談員による相談やあっせん、法務局また人権擁護委員による人権相談や人権侵犯事件としての調査、救済といったさまざまな制度により対応していくことになります。
この法律では、新しい組織を設けることはせず、基本的には既にある機関などを活用いたしましてその体制の整備を図ることになっております。また地域レベルでは、既にある機関が相談や紛争の防止、解決の取り組みを進めるためのネットワークを構築するとの趣旨で、地域協議会を組織することができることになっております。
なお、この法律では、民間事業者などによる違反があった場合には直ちに罰則を科すこととはしておりませんけれども、ただし同一の民間事業者によって繰り返し障害のある方への権利利益の侵害に当たるような差別が行われ、自主的な改善が期待できない場合などには、その民間事業者が行う事業を担当している主務大臣が民間事業者に対して報告を求めることができるようになっておりまして、この求めに対して虚偽の報告をしたり、また報告を怠ったりしたような場合には罰則の対象になります。
249 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。こういうトラブルが発生した場合は、現時点では既存の窓口の利用、また行政相談とかそういう機関の活用で整備を進めるということで理解いたしました。
次に、施行までに市民への理解、啓発を含めた具体的な取り組みが期待されますが、今後の課題についてどうお考えなのかお伺いいたします。市民への理解、啓発と申しましたが、当然こちらの行政の啓発としての窓口や関連担当職員への例えば研修会の開催等があれば、あわせてお願いいたします。
250 ◯福祉保健部長(北野義美君) 本市における具体的な取り組みといたしましては、平成27年10月に敦賀市基幹障害者相談支援センターの主催によります「障害者差別解消法の理解と障がい者の権利擁護について」をテーマにしたセミナーを開催いたしました。このセミナーは、障害のある方やその家族、関係機関、団体等を対象として開催し、障害者福祉担当部署の職員も出席をいたしました。
この法律の施行に向けて、障害者福祉にかかわる者だけでなく、一般への周知、理解促進が欠かせないということは言うまでもありません。現時点では、広く一般市民レベルにまでこの法律が浸透しているとは言いがたい状況ではございます。
本市といたしましても、差別のない社会の実現に向け、一般の方も含め広く市民の皆様にこの法律の趣旨や内容について御理解いただくことは大変重要であるというふうに考えておりますので、今後は、広報つるがであったり、行政チャンネルであったり、それから市のホームページ等によって周知を図ってまいります。
それからまた、庁内関係部署において情報の共有を進めていくことにより実効性のある取り組みを展開していきたいというふうに考えております。
251 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。もう既にセミナー等を含めて、この法律の意味を理解していくためにそういう啓発活動を行っているということを聞かせていただきました。
課題といっても、今からスタートするための法律内容を十分理解するということが重要であるかと思います。先ほどもありましたように、一般の方にも広く伝えるということも答弁の中でありました。それと、理解を求めるということが非常に重要ではないかと思います。
その中で、特にこの法律の中で、差別という中で合理的配慮に当たるとかいう非常に曖昧といったら曖昧でございますが、難しい内容がございます。でも、合理的配慮をしっかりと法律というか我々が理解するためにも、それを解決するためには実際に障害のある方が何を望んでいるのか。いろんな状況が個別によって違います。そういうことで、当事者の声をしっかりと聞くことが必要だと考えますが、市としてはどのようにお考えでございますでしょうか。
252
◯市長(
渕上隆信君) 実際に障害のある方が何を望んでいるのかということでございます。そういう話を聞かなくてはいけないと思います。
御指摘のとおり、考えを実際に聞くことは大変意義のあることで、重要であるというふうに考えております。障害者の方々の各種行事や会合等にお招きいただいた際には、可能な限り私自身も出席させていただいておりますし、貴重な御意見に耳を傾けるよう努力をしているところであります。先般、11月26日には、身体障害者の団体の方々と語る会を実施させていただき、じっくりと意見交換をさせていただきました。
昨今の厳しい財政状況等さまざまな制約がある中で、全ての障害者の方々の要望に応えていくことは難しいのかもしれませんが、一人でも多くの障害者の方の思いを少しでも施策に反映していくことができるよう、ぬくもりのある行政を行っていきたいと考えています。
なお、詳細な内容につきましては担当部長より説明します。
253 ◯福祉保健部長(北野義美君) 本市におきましては、障害者に関するさまざまな地域課題に対応していくため、障害者本人の方やその家族の方々にも委員になっていただいて、敦賀市地域自立支援協議会というのを設置しております。
障害者差別解消法への対応については、この専門部会の中の権利擁護・虐待防止部会において今年度は継続して協議を行っており、障害のある方からの意見はもちろん、専門家の方々の御意見もお伺いしながら多方面のニーズに対して対応できるような体制を整え、障害者の方々のさまざまな思いを一つでも多く行政の施策に反映させられるような体制整備を進めていきたいというふうに考えております。
254 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございます。市長みずから今答弁いただきましたように、団体者の方から声を聞く。非常にうれしいことであります。そういうことで、しっかりと障害者の方、個々に違いもありますので聞き取りが非常に重要でありますので、ぜひともしっかりとした対応をお願いいたします。
次に、この差別解消法をどのような場合にどんな手続が必要なのか、行政機関に差別の考え方や具体的な事例を明示する対応要領を作成すると定めております。しかしながら、これはあくまで行政機関は国でございます。自治体は努力義務にとどまるということになっておりますが、この法律を実効性のあるものにするために対応要領の作成はお考えでしょうか。
255 ◯福祉保健部長(北野義美君) この法律においては、国の行政機関、それから地方公共団体、民間事業者等に対し障害を理由とする差別に当たる行為を禁止しておりますが、障害を理由とする差別についてあらかじめ一律に定めることとはされてはおりません。
個別の事案において特定の行為が差別に該当するか否かは、それぞれの事案に応じて個別具体的に判断されるものであり、その具体的な内容についてあらかじめ一律に定めるという形ではなく、今後、社会の情勢の変化や国民の障害者に対する理解の深まりなどに伴って柔軟に見直しをし、内容を充実させていくべきものであると考えております。
市町等の地方公共団体における対応要領の作成については、昨今の地方分権改革の趣旨に鑑みまして、一律に義務づけることは適当でないことから努力義務とされているところであります。
本市といたしましては、地域福祉課窓口での常勤の手話通訳者の設置など既に実施している取り組みもございます。これは要領の有無にかかわらず実施しているものであります。要領の作成につきましては、国が示す対応要領、対応指針等を参考にしながら、福井県等の関係機関の助言、指導をもとに障害者その他の関係者の方々からの意見をお聞きしながら検討を進めていきたいというふうに考えております。
256 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。具体的な答弁をいただきまして。確かにまだ国のほうもこの対応については一律ではない、明確になっていないという部分も多々あるということは聞いております。ぜひとも先ほど個々でということでございますので、敦賀市独自のそういう対応要領をつくっていただくような、そういう前向きな取り組みをお願いしたいと思います。
さらには、障害の有無で分け隔てない社会を築くためにも、もっとそれを一歩広げて条例制定というのも一つの方法だと考えますが、市の見解をお聞きします。
257 ◯福祉保健部長(北野義美君) この法律がまだ施行していない現段階において、まずは普及啓発に努め、具体的な対応を進めていくことが優先事項であると捉えており、現時点で早急に条例の制定の必要があるとは考えてはおりません。条例制定の必要性については、今後、法律が施行され社会情勢が変化していく中で、福井県や県内の近隣の他市等の状況も参考にしながら継続的に研究を行っていくべき事案であるというふうに考えております。
258 ◯2番(大塚佳弘君) わかりました。ぜひとも対応要領をまずきちっと決めていただき、それに基づいてこれを取り進める中で条例制定の必要性があれば、またそれに対しての対応もあわせて今後の要望とさせていただきます。
最後に、差別に関する相談やトラブルの防止、解決の取り組みを進めるための本市での障害者差別解消支援地域協議会の設置についてお聞きします。
先ほど協議会の設置ということが言われましたが、もう一度具体的にお話しを願いたいと思います。
259 ◯福祉保健部長(北野義美君) 障害者差別解消支援地域協議会は、障害者差別解消法の第17条において、国と地方公共団体の機関が地域における障害者差別に関する相談等について情報を共有し、障害者差別を解消するための取り組みを効果的かつ円滑に行うネットワークとして組織できることとされております。
地域協議会の組織形態に特別な決まりはありませんが、障害者差別解消法では、そのメンバーといたしまして、国及び地方公共団体の機関のうち医療、介護、教育など障害者施策に関する部署を初め、NPO法人などの団体、学識経験者、その他必要と認める者を示しているところであります。
地域協議会設置のメリットといたしまして、関係機関の情報の共有を図ることにより相談者等のいわゆるたらい回しを防ぎまして迅速かつ適切な対応が可能になること、権利擁護に関する意識のPRにつながることなどが挙げられるのかなというふうに思います。
障害者施策に関する既存の組織として、敦賀市地域自立支援協議会等がございますが、構成メンバーはほぼ重複すると考えておりますので、その枠組みを活用しつつ必要に応じて追加のメンバーを加えることにより、地域協議会の立ち上げに向けて検討を進めていきたいというふうに考えております。
260 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。現状の協議会を発展させていくということだと思われます。また、そういう機能の拡充を含めて対応のほどよろしくお願いいたします。
来年の4月から施行ということになりますが、まず法律の存在について知ってもらい、どのようなことが差別に当たるのか、どうすればお互いに尊重し合いながら暮らしていくことができるのかを考えることがこの法律のかなめとなります。市のほうでも幅広く周知をしていただくようにお願いいたします。
単に差別をなくしましょうというような抽象的なPRでなく、差別をする側が何が差別に当たるのかを知り、また差別をされる側が自分の受けた対応が差別に当たるのかどうかを知ることができるよう、わかりやすく具体的な例を示していただくように要望をさせていただきます。
そして実効性の確保については、先ほどありました対応要領、条例制定、協議会等、市の先ほどお考えは聞きましたが、国の動き、また他市町の先行事例を注視しながら検討していくということを述べられておりましたので、この差別解消法の少し弱いところの課題は実効性の確保、担保だと言われております。ぜひとも検討を進めていただきたいと思いますが、その前提としては先ほど申し上げました障害者当事者の声をしっかり聞き、さまざまな事例について分析することが重要になると思いますので、その点もしっかり取り組みを進めていただくように要望いたします。
当市でも法律施行に伴うさまざまな取り組みが進むことで、障害の有無によって分け隔てることのない共生社会の実現に向かうことを期待して、この点についての質問を終わります。
次に、2つ目として地域自主防災について質問をさせていただきます。
昨日も立石議員の質問にもありましたが、きょうでちょうど3カ月目を迎える茨城県の常総市の鬼怒川が台風18号の影響で上流地域の500ミリを超える雨量で越水により堤防の決壊が起こった大洪水は、テレビで中継されておりましたが、避難の指示のおくれなのか常総市市街も含め約40キロ平方メートルの地域が浸水の被害を受けたことは皆さんも御存じのとおりでございます。
災害原因についてはいろいろな情報があります。高杉常総市長は、この惨事について、ソーラーパネルを設置するため堤防を削った、それが大きな理由、つまり人災であるとの見解を示したとか、また決壊場所となった地区に避難の指示を出すのがおくれた点については、まさか破堤するとは思わなかった、想定外の事態にあったことを強調したとか。
原因はともかく、近年の自然災害は、過去の災害歴史にとどまらず、どの地域にあっても起こり得る環境下にあり、阪神・淡路大震災以降、平成7年でございますが、地域での災害時の対応のあり方が問われ、自助、共助、公助の中で特に自助、共助の重要性が叫ばれ、敦賀市では地域防災計画の一般災害対策の中でいろいろな取り組みが行われております。
その中で、自主防災については幾度となく一般質問の中で議員各位が質問させていただいており、最近では6月議会においても馬渕議員が質問されたことは承知しています。しかしながら、地域自主防災は常に身近で重要なことですので、次の質問をさせていただきます。
まずは最初に、本市での近々の水害、土砂災害による災害状況の提示をお願いいたします。
261 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答え申し上げます。
初めに、平成23年9月の台風15号の影響によりまして井の口川の水位が上昇いたしまして、粟野地区の莇生野、萩野町の2町内に避難勧告を発令いたしました。
それから次に、平成25年9月の台風18号でございますけれども、当年8月末から運用が開始されました大雨特別警報が全国で初めて発令されまして、笙の川の水位が最高で3メーター63センチまで上昇したとともに、市内の数カ所で道路冠水等が発生いたしました。また、縄間において土砂災害が発生いたしまして、幸い人的被害はなかったものの、家屋が半壊する被害が発生いたしました。
以上が近々の災害状況でございます。
262 ◯2番(大塚佳弘君) 今3点、近々の災害状況を答弁していただきましたが、本当に皆さんも記憶に新しい災害の状況だったと思います。
23年の井の口川、また25年の笙の川については、我々も報道を含めて理解している内容でございます。特に笙の川の呉竹町周辺の避難勧告が、先ほどありましたようにあったということも聞いておりますが、実際の避難者は少なかったと、当時の状況でございますが私は感じておりました。
そういうことで、そのときの避難勧告をされて、避難勧告ですのでこれは自主的、法的なあれはございませんが、住民の避難対応、行動と避難指示の地域との連携について、わかれば教えてください。
263 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答えを申し上げます。
まず平成23年9月の被害でございますが、避難所につきましては粟野中学校と粟野小学校におきまして開設をし、約220名の方が避難をされました。
それから、先ほどの平成25年9月の台風18号の件でございますが、避難につきましては河川の水位上昇にあわせまして、避難準備情報、避難勧告を笙の川及び井の口川周辺の町内に発令をさせていただきました。その後、土砂災害の危険性が高まったことによりまして市内全域に避難勧告を発令させていただきまして、市内の8カ所に避難所を開設して、約660名の方が避難をされました。
その際の住民の方々の連携と申しますか、平成25年の台風18号について申し上げますと、地域住民の方々との連携につきましては、平成25年の台風18号の際におきましては、市内の全区長の方々へ町内の会館等を住民の自主避難のために開放していただくように御依頼を申し上げまして自主避難所を開設いただきました。全体で約30名の方が自主避難をされておられます。
また、区長さんとか、また民生委員の皆様方を中心に、避難行動要支援者の安否確認でございましたり避難支援を行っていただきました。
以上でございます。
264 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。その当時の状況が本当にわかりました。
大きな避難という形で状況はあったわけですが、大きな被害にならなかったことが幸いでありましたが、災害の少ない敦賀市にとっては、大変失礼ですが貴重な体験、経験ではなかったかと思います。特にこの2点の井の口川、笙の川を通じて、災害の共有の観点から、災害後の総括と言ったらよろしいでしょうか、いろんな関係部署を含めて、どのようにされたのか教えていただけませんでしょうか。
265 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答え申し上げます。
平成25年の台風18号につきまして申し上げますと、これは本当に過去に経験したことのない規模の避難勧告の発令でございましたり災害対応を行ったことから、その後、平成26年2月にまとめさせていただいたわけでございますが、アンケート調査を実施いたしました。防災情報の伝達状況でございましたり避難行動の実態等を分析し、防災情報伝達のあり方でございましたり改善等を検証いたしました。
その中で、TonBoメールでございましたり防災ラジオの有効性の割合、さらには危険性の高い地域において何らかの避難行動をとった方の割合が半数以上であったなど、一定の成果があったことが明らかとなりました。その一方で、避難所における情報収集の伝達手段が不足している実態が明らかとなりました。
したがって、今年度内でございますが、市内の指定避難所におきましてテレビの配線工事を行いまして、災害時に避難所となる体育館等でもテレビにより情報収集できる環境を整備することとしております。
また、実際の災害対応の経験を、出前講座を初めとする啓発活動に取り入れましたり、市の総合防災訓練におきまして避難所運営訓練等に取り組むなど、地域も含めた災害対応力の強化につなげているところでございます。
以上でございます。
266 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。総括も含めて記憶に新しい本市の災害の状況と避難行動の答弁をいただきました。
この中でも、多くの市民の方がいろんな状況により避難等の行動を起こされていることに、先ほど冒頭申し上げましたように、正直申しまして私が感じていた以上に行動を起こされていたということがわかったのではないでしょうか。本当に地域の区長さんを含めて地域の連携と、最終的には自助ということでお一人お一人の行動が改めて重要であると感じた次第でございます。
それでは次に、地域の自主防災会の役割について改めてお聞きいたします。
267 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答え申し上げます。
自主防災会とは、町内会等におきまして住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災活動を行う組織でございます。地域において共助の中核をなす組織でございます。
一般的に自主防災組織が日ごろから取り組むべき課題といたしましては、御存じのように防災知識の普及でございましたり、災害危険箇所の把握でございましたり、また防災訓練の実施、さらには消防設備器具等の点検、防災用資機材の整備等がございます。
また災害時においてでございますが、主に情報の収集、伝達、それから出火防止、初期消火、住民の方々の避難誘導、負傷者の救出、救護、さらには給食、給水等の活動が役割となると存じます。
以上でございます。
268 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。自主防災会の役割は、地域主導の防災のかなめであると。特に先ほどお話ありましたように、自助と共助の重要性と住民と地域のコミュニティのつながりを深めていくことが大きな役割ではないかと私は感じております。
次に、改めてお聞きいたします。本市全地域131地域の自主防災会の設置状況と活動状況についてお聞きしますが、6月の議会で馬渕議員の質問に対して、たしか89の行政区が成立との答弁をいただいていますので、今後の成立の予定があれば改めて教えてください。
また、既に設立されている行政区の具体的な活動状況等があれば、把握されていることがあれば教えていただきたいと思います。
269 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答え申し上げます。
今議員さん御指摘のとおり、131町内のうち89町内で自主防災会が設立されております。
今後の状況につきましてでございますが、具体的な設立予定というのは今のところ伺ってはございません。未設立町内への隣接町内との合同の設立を含めて、今後積極的に御提案をしていきたいと考えております。
また、自主防災会の活動状況につきましては、災害の種類もございますし、また地域の自然的、社会的条件等が地域においてさまざまであることから、活動の具体的範囲でありましたり内容というのは画一的に律することは困難であるかと考えられます。したがいまして、町内により違いはあるものの、主な活動内容といたしますと、防災訓練、防災講習会の実施、さらには防災資機材の整備及び管理、市主催の防災訓練と研修会等への参加となっておるところでございます。
以上でございます。
270 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。まず地域の設立は重要ではありますが、設立以降、各地域での取り組みがより進化することが求められていると思います。
次に、自主防災会、今設立の部分がございますが、その組織の課題等があればお聞かせ願いたいと思います。
271 ◯市民生活部長(伊藤信久君) お答え申し上げます。
市といたしましても、災害において公助は当然強化すべきものであると存じますが、自助、共助によりまして、そういうことについて力点を置いていただく必要があるという認識でございますので、自主防災会は大変重要なものと考えております。
その中で、自主防災会における課題といたしましては、町内によりさまざまあろうかなとは存じますが、町内全体における参加率の低さでございましたり、また高齢化等における役員の方々の負担増が挙げられるのではないかと存じます。
市としても、例えば既にある町内の行事に防災の観点を加えていただくなど、誰もが参加しやすく役員の方々等の負担も最小限となるような工夫を助言するなど、各町内における防災活動がより活発化して、かつ継続的な活動ができるように、敦賀市地域防災連絡協議会の方々でございましたり、また出前講座等を通じて今後も積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。
また、人口規模等の問題でどうしても自主防災会が立ち上がっていない町内につきましては、単に組織の設立にこだわらず、市全体や地区内での訓練などに積極的に参加をいだたきまして区としての防災活動に取り組まれるように出前講座等を通じて働きかけまして、市全体の地域防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
272 ◯2番(大塚佳弘君) 課題については、今るる答弁いただきましたように、認識されていることは理解いたしました。
市としても自主防災会の活動をより高めていっていただきたいと思いますが、さらに、先ほどいろいろ啓発とかございましたが、同時に意識改革が必要と考えますが、地域自主防災会の住民の意識の向上についてお聞きいたします。
273 ◯副市長(中山和範君) それでは、住民の意識向上についてというところで私のほうから御答弁申し上げます。
地域における防災意識につきましては、東日本大震災以降、平成25年の台風18号の影響もございまして、出前講座の申し込み件数の増加、地域防災連絡協議会での防災器具や訓練等の助成件数が増加するなど、その意識につきましては徐々に高まってきていると感じているところでございます。
市といたしましては、この機運をさらに高めていくための地域に向けた啓発活動を今後も継続して行っていくことが大変重要であるというふうに考えております。
特に避難行動に関する事項でありますとか備蓄に関すること、災害情報の取得方法やその見方など、自助、共助の防災意識の向上に資する内容について出前講座を初めとした防災啓発活動を通じまして積極的に周知をしていくとともに、市ですとか地域が実施する防災訓練への積極的な参加を呼びかけまして、防災意識のさらなる向上に努めてまいりたいというふうに考えております。
274 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。意思向上を高めることは非常に重要なことでございます。引き続き対応をよろしくお願いいたします。
最後に、本市の意識改革はいかがでしょうか。例えば常総市の堤防決壊がありました。そのときの例えば情報収集とか、先ほどお話もありましたが、この教訓を生かす取り組みと、また敦賀市として危機意識の変化、災害に対する行政の危機意識の向上について最後お聞きいたします。
275
◯市長(
渕上隆信君) 茨城県常総市の決壊に関しましては、被災された方々、また亡くなった方々、本当にお悔やみ申し上げる次第でございますし、また一日も早い復興を望んでいるところでございます。
行政の防災体制、危機意識の向上につきましては、東日本大震災以降、これまでの防災の観点に加え、新たに減災の観点からも防災体制の構築に取り組んでおります。また、常総市における鬼怒川の氾濫など他市の災害の状況や対応につきましても情報を収集するとともに、本市の災害対応への基礎とすべく研究しております。
本市においては笙の川が最も警戒すべき河川であることから、水位等の情報については常に把握するとともに、これまでから笙の川の早期の整備促進に向けて働きかけてきたところです。
立石議員の御質問の際にも申し上げたかと思いますが、私も直接知事に重点要望事項として申し上げ、ことしから福井県の広域河川改修事業として笙の川の改修が行われることとなりました。
一方で、市職員の防災意識の向上につきましても、総合防災訓練や非常参集訓練などの実動訓練や定期的に職員へメール配信による安否確認訓練を行うとともに職員対象の危機管理研修を行うなど危機意識の向上に取り組んでおります。
このように大規模災害による多くの教訓を無駄にすることなく、常に危機意識を持ってハードとソフト両面における防災体制のさらなる向上を図ってまいります。
276 ◯2番(大塚佳弘君) ありがとうございました。ぜひ災害に対する危機意識を常に持って行動してほしいと思います。災害の状況は常に変わってきます。市民の安全確保のためにさらなる行動と改善を要望いたします。私も市民の安全と安心を第一に、今後もしっかりと取り組んでいく所存でございます。
以上で私の一般質問を終わります。
ありがとうございました。
277 ◯副議長(
別所治君) 次に、石川栄一君。
〔9番 石川栄一君登壇〕
278 ◯9番(石川栄一君) 皆様、大変お疲れさまでございます。政志会の石川栄一でございます。
発言通告書に基づき質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
1点目はアクアトム活用事業について、そして2点目は金ケ崎周辺整備構想についてであります。
では、まず1点目のアクアトム活用事業について質問いたします。
アクアトムにつきましては、これまでの質疑応答で重複するところもございますが、私なりの視点から質問、提案をさせていただきます。
アクアトムについては、9月7日、10月9日の2回にわたって説明がございましたが、どのような目的や意図があってこれを行うのかについてお伺いいたします。
279
◯市長(
渕上隆信君) アクアトム活用事業の目的は、アクアトム閉館等により顕在化している中心市街地の衰退に対して波及効果と集客効果を発揮し、中心市街地を活性化することを目的としております。
280 ◯9番(石川栄一君) アクアトム活用事業の目的、意図として中心市街地の活性化ということでありますが、現状の説明を求めます。
281 ◯企画政策部長(池澤俊之君) お答えいたします。
本市は、これまで中心市街地活性化基本計画に即しましてこの活性化に取り組んできたところですが、平成26年度末に計画期間を満了し、ことし7月に内閣府に対しまして最終の報告書を提出いたしました。この中で、歩行者通行量につきましては1日当たり3150人を目標に掲げていたところでありますが、平成26年度はこれを大きく下回る2471人となっており、中心市街地の衰退傾向が顕在化していると認識しております。
特に、アクアトム閉館前の平成23年度は目標値を上回る3528人であったところですが、閉館後の平成24年度には2437名と急減しており、原子力発電所の長期運転停止の影響もありますが、アクアトム閉館の影響も大きいものと考えるところでございます。
282 ◯9番(石川栄一君) 中心市街地が衰退傾向であるとのことでありますが、これに対してアクアトム活用事業はどのように貢献できると考えておられますか、お伺いいたします。
283 ◯企画政策部長(池澤俊之君) アクアトム活用事業におきまして、議会説明会でも申し上げましたとおり、最良のケースで7万6000人、最低でも3万8000人の集客効果と、これは年間でございますけれども、周辺商店街への波及効果が期待できるものと考えております。
また、今後積極的に取り組む必要があります北陸新幹線敦賀開業に向けたまちづくりの一環としまして、中心市街地の中核となる門前町の活性化に大きく寄与するものと考えております。
284 ◯9番(石川栄一君) アクアトム活用事業は衰退する中心市街地の起爆剤となり得るとのことでありますが、この事業の実施と運営においてどの程度のコストがかかると考えておられますか、お伺いいたします。
285 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 昨日の答弁と一部重複いたしますが、施設のランニングコストとしまして、最良のケース7万6000人の来館があった場合33万円、年間でございますけれども。また最低のケース3万8000人の来館であった場合、最大で543万円、年間でございますけれども543万円のランニングコストが生じるものと想定しております。
また、イニシャルコストとしまして、今回予算計上したように事業費2億円のうち1億3000万円が県の交付金、7000万円を地方債としております。この地方債7000万円につきまして、仮に償還年限を耐用年数と同等程度の20年と仮定した場合、年間約430万円のランニングコストとなります。
また当面、直轄、直営を想定しておりまして、市職員1名分の2割負担としまして約60万円必要であり、全ての経費をランニングコスト化しますと最低のケースを基準とする場合約1000万円──年間でございますけれども──の経費となることが想定されます。
一方で、アクアトム活用事業の効果の一つとしまして周辺商店街等への経済効果がありますが、議員説明会でもお話しさせていただきましたが、最低のケースでも年間約3000万円の効果があるものと考えております。
このことから、アクアトム活用事業の是非につきましては、ランニングコスト最大1000万円がかかる一方で、年間約3000万円という経済効果のほかに子供たちの情操教育の醸成や多世代交流の場となるといった金銭以外の効果もあることを熟慮し、御判断いただきたいと考えております。
以上でございます。
286 ◯9番(石川栄一君) アクアトム活用事業における既存施設機能の移転についてお伺いいたします。
これまでの質疑応答から、観光協会及び市民協働課の移転により男女共同参画センターを解体することで市財政全体としての負担軽減を図るという概要は理解いたしましたが、1点だけ確認させていただきたいのですが、それは同センターの解体に体育館部分も含まれるのかどうかという点であります。体育館の利用者は相当数あると認識しており、代替施設も近隣にないことから、体育館機能のみ存続するということはできないでしょうか。
287 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 議員御指摘のとおり、現在の男女共同参画センターの体育館利用者につきましては、年間延べ約1万3400人でありまして、周辺住民を中心に多くの方々が利用されており、存続を望む方も多いことと考えております。
しかしながら、施設の耐震性に問題がありまして耐用年数自体も残り少ないことから、施設の存続には耐震補強及び施設の延命化工事が必要であり、相当額の費用を要するため存続は極めて困難であると言わざるを得ませんが、慎重に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
288 ◯9番(石川栄一君) ぜひ残していただければと思います。現男女共同参画センターの体育館については隠れファンが結構多いことから、市民の皆様の中でも存続できないかという声が多々あるということをお伝えしておきます。
では、次の質問に参ります。
先ほどアクアトム活用事業における金銭化が困難な効果として子供の情操教育に貢献するとの答弁がありました。私も音楽をたしなんでおりますが、アクアトム3階にはちょうどよい大きさのプレゼンホールがあり、音楽の発表会にもってこいの機能があります。ぜひこれを残し、音楽の発表会等に活用していただくよう提案いたします。
それともう一つ提案といたしまして、大人も楽しめるクライミングウオールをつくっていただきたいなと思います。クライミングとは、自分の力で壁をよじ登るスポーツのことで、オリンピック競技の候補にもなり、昨今メジャーになってまいりましたが、県内では福井市に県が運営している施設が1件と民間経営の施設が1件の2件のみしかなく、平日の仕事帰りや週末などに福井市に通っておられる敦賀の方も少なくないとお聞きしております。
アクアトムにこういったクライミングウオールが常設されれば、ネット遊具とあわせて大人も子供も楽しめる空間ができ、需要が生まれ、さらに中心市街地ににぎわいが生まれると考えます。こうした多世代、特に若者が交流できるスペースが確保できれば理想的でありますが、アクアトムの施設内に設けることは可能でしょうか、お伺いいたします。
289 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 現在3階にありますプレゼンホールにつきましてでございます。
まず2階、3階の所有、活用につきましては福井県が行うものですが、私も現地を確認する中で、このプレゼンホールは撤去してしまうには非常に残念であると、もったいないと、こういうふうな機能であると認識しております。今後も福井県と協議する中で、この機能の維持等を投げかけていきたいと考えております。
また、もう1点のクライミングウオール、こちらのほうの大人向けのという御提案でございます。
議員御提案のように、クライミングウオールを初めとしました遊具につきましても、子供だけでなく大人も一緒に楽しむことができるものとなればさらに活性化の幅が広がるものと考えます。そのため今後、設計や運営の中で検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
290 ◯9番(石川栄一君) ぜひ検討していただければと思います。
次に、駐車場の確保について伺います。
前回、馬渕議員も質問されておられましたが、新たなアクアトム活用事業によって集客効果の高い施設になると予想されますが、来館者及び職員の駐車場の確保についてはどのように考えておられますか。
291 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 駐車場確保としまして、施設職員については地下駐車場ではなく施設周辺の駐車場を活用するなど、利用者の利便性を第一に検討を進めるとともに、周辺の状況を調査しているところでございます。今後、運営方法等について福井県と協議を重ねてまいりますが、その中でも協力いただけるよう協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
292 ◯9番(石川栄一君) よろしくお願いいたします。
アクアトム活用事業については、私なりの結論でありますが、子供は敦賀市の将来を担う大切な財産であり、情操教育とは心を豊かにし育むもので、人材育成、子育て支援という敦賀市人口減少対策計画の柱にも合致する非常に重要な要素であると考えます。
また、私が最後の質問に対して答弁いただいたように、アクアトムは音楽発表会の開催等、先ほどのクライミングウオールも含め、多目的な用途に活用できる可能性のある施設だと認識しております。確かに議会説明会等で議論されたように経費負担という側面も大変重要な視点であると考えますが、アクアトムの活用によって果たすことができる中心市街地の活性化や子供の情操教育への寄与といった効果という側面についても十分に議論し、判断すべきであると私は考えております。
さらに、市民協働の観点から多世代、特に若者が集い、趣味や関心、興味といった共通項を通じて連帯を助長する空間が必要であると考えます。多くの若者は余暇をどう過ごせばよいのか持て余している感があり、こうした若者の潜在パワーをまちづくりに生かす仕掛けづくりに行政はこれまで以上に取り組むべきであると考えます。
若者にまちづくりの主役は自分たちであるという当事者意識を根づかせ、連帯して達成感を享受できる充実した時間を過ごすことのできる空間創出、支援に脇役として行政が力を注ぐことを強く望みます。
では、2点目の質問に参ります。
金ケ崎周辺整備構想の展開についてであります。
赤レンガ倉庫の次の展開について伺います。10月14日にオープンいたしました赤レンガ倉庫につきましては、3万人を超える勢いであるなど非常に好調な滑り出しであることを喜ばしく思います。そして、この赤レンガ倉庫とのまさに相乗効果で金ケ崎緑地で行われているミライエの来場者数が2万人を突破したという、これも大変うれしいニュースであります。関係者の方々の御苦労のたまものではないでしょうか。
しかし、継続した来館と観光誘客を行うには、次々に集客要素をつくり出していく必要があると考えております。
そこで、赤レンガ倉庫の次の展開についてお伺いいたします。
293 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 今後の整備につきましては、平成24年に策定いたしました長期構想であります金ケ崎周辺整備構想に基づきまして推進してまいります。
議員御指摘のとおり、来館いただいた方を飽きさせず次の来館にも結びつけるリピーターになっていただくためには、新たな集客要素をつくり出していく、その必要があることも我々も認識を同じくしているところであります。
このような中、現在金ケ崎周辺において、議会においても幾度か御提案のありました鉄道実車両の展示、またムゼウムの拡充、そして海辺のカフェ誘致に向けた民間事業者の出店可能性を探る社会実験等を実施することを予定しております。
また、福井県に対しましては、金ケ崎周辺の回遊性を向上させるため、緑地と赤レンガ倉庫をつなぐ跨道の整備を引き続き強く要望してまいりたいと考えております。
以上でございます。
294 ◯9番(石川栄一君) 次の展開を考えるに当たり、赤レンガ倉庫を含む周辺整備についてのアンケートやパブリックコメントを実施してはいかがでしょうか。来訪者や市民の皆様が現時点で抱いている意見、要望に耳を傾けるべきであると考えます。
まちづくりにはすぐれた経営感覚と戦略が必要であろうと思いますが、老婆心ながら赤レンガ倉庫の運営が順調に推移している今だからこそこれらを実施し機先を制すべきと考えますが、いかがでしょうか。
295 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 現在、赤レンガ倉庫に関します御意見、御要望につきましては、指定管理者を通じまして集約に努めております。その中で、やはり苦情になるような、苦情というようなそういった御意見も多々見受けられます。市民の皆様の関心が高い現時点で、御指摘のとおり周辺整備構想に対する多くの御意見等が期待できると考えます。
今後、市のホームページ等を通じましてパブリックコメント等を実施し、分析した上で周辺整備構想に適宜生かしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
296 ◯9番(石川栄一君) よろしくお願いいたします。
赤レンガ倉庫を初めとした金ケ崎周辺への一層の誘客とその継続においては、市民の方々が愛着を持ち、みずからこれを盛り上げることが必要と考えます。
そこで、金ケ崎周辺において市民参加型のイベント等ができないか、お伺いいたします。
297 ◯企画政策部長(池澤俊之君) 先ほど議員さんの御質問の中にもありましたように、現在、金ケ崎周辺におきまして、「敦賀・鉄道と港」まちづくり実行委員会によります敦賀港イルミネーション「ミライエ」が好評をいただいております。
ミライエにつきましては、市内高校の作品の展示や、また動力に家庭用廃油を用いることなどから市民参加型のイベントとなっていると認識しております。この取り組みをさらに展開をさせていくことが今後の課題になります。実行委員会や赤レンガ倉庫の指定管理者との連携の中で、例えばミライエと連動した市民参加型の音楽イベントなどの開催等もおもしろいのではないかというふうに考えております。
以上でございます。
298 ◯9番(石川栄一君) ありがとうございます。
金ケ崎周辺整備構想の今後の展開について質問させていただきました。まちづくりを継続的に実施し、にぎわいを生み出していくには、例えば長浜市の黒壁スクエア等の先進事例からも、市民を巻き込んだ取り組みが大変重要であると考えております。
このような中、現在、市民有志で組織する実行委員会において、ミライエと連動した考えや周辺整備構想の実現に向けた民間活力の導入に向けた検討をされているという答弁をいただきました。今後においても金ケ崎周辺を市民全体、そして我々も一丸となって盛り上げていかなければと思います。
今回、アクアトムと金ケ崎周辺整備構想について質問させていただきました。この趣旨といたしましては、北陸新幹線敦賀開業を7年後に控え、その受け皿づくりは待ったなしの状況である中で、その受け皿づくりの舞台となる中心市街地の活性化の今後の取り組みを明らかにしたかったところであります。
確かに本市の財政は非常に苦しい状況であり、投資については採算性といったことを重視すべきと考えます。しかし、採算性だけを重視していては7年後に向けた受け皿づくりにおいて大きく立ちおくれてしまうとともに、採算性が合わない教育文化施設の建設は不可能となり、敦賀の発展そのものを損なう危険性があると考えます。
このことから、まちづくりにおいては、採算性だけでなく中心市街地の活性化や情操教育、そして教育文化の振興、さらには市民の機運醸成といった金銭でははかりにくい効果という側面も重視して判断すべきであると認識しております。
さらに、先ほども述べましたように、これからの敦賀市のまちづくりについては多くの世代からの意見に耳を傾けるべきでありますが、やはり中心となるのは若者であると考えます。若者にみずからのまちをよくしたいという問題意識を浸透させ、連帯して取り組むという機運の醸成を図るため、行政は黒子に回り、ハード、ソフト両面からこうした若者の潜在パワーを引き出すために尽力することを強く要望し、私の一般質問を終了いたします。
ありがとうございました。
299 ◯副議長(
別所治君) 以上で本日の一般質問を終わります。
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300 ◯副議長(
別所治君) 次の本会議は、明日午前10時から再開いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後7時05分散会
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