福井市議会 > 2013-12-11 >
12月11日-04号

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  1. 福井市議会 2013-12-11
    12月11日-04号


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    平成25年12月定例会               福井市議会会議録 第4号           平成25年12月11日(水曜日)午前10時1分開議〇議事日程 日程1 会議録署名議員の指名 日程2 市政に対する一般質問──────────────────────〇出席議員(31名) 1番 中村 綾菜君   2番 田中 義乃君 3番 後藤 裕幸君   4番 伊藤 洋一君 5番 玉村 正人君   6番 片矢 修一君 7番 藤田  諭君   8番 村田 耕一君 9番 泉  和弥君   10番 谷本 忠士君 11番 堀江 廣海君   12番 奥島 光晴君 13番 峯田 信一君   14番 鈴木 正樹君 15番 島川由美子君   16番 下畑 健二君 17番 田村 勝則君   19番 今村 辰和君 20番 石丸 浜夫君   21番 青木 幹雄君 22番 西本 恵一君   23番 野嶋 祐記君 24番 堀川 秀樹君   25番 見谷喜代三君 26番 皆川 信正君   27番 谷口 健次君 28番 宮崎 弥麿君   29番 吉田 琴一君 30番 山口 清盛君   31番 加藤 貞信君 32番 西村 公子君──────────────────────〇欠席議員(0名)──────────────────────〇説明のため出席した者 市長         東 村 新 一 君 副市長        山 田 義 彦 君 副市長        清 水 正 明 君 企業管理者      嶋 田 伸 行 君 教育長        内 田 高 義 君 特命幹        越 智 健 吾 君 都市戦略部長     谷 澤 正 博 君 総務部長       西 行   茂 君 財政部長       高 山 浩 充 君 市民生活部長     吉 村 政 兼 君 福祉保健部長     河 上 芳 夫 君 商工労働部長     吉 村 匡 弘 君 農林水産部長     梅 田 精 一 君 建設部長       谷 川   茂 君 下水道部長      前 川   孝 君 工事・会計管理部長  森 川 清 和 君 消防局長       塚 本 政 敏 君 企業局長       渡 辺 優 治 君 教育部長       松 村 尚 美 君──────────────────────〇事務局出席職員 議会事務局長     山 先 勝 男 議会事務局次長    峠   尚 太 議事調査課長     小 林 秀 樹 議事調査課副課長   前 田 誠一郎 議事調査課主幹    坂 下 哲 也 議事調査課副主幹   野 尻 和 弘 議事調査課主査    秦   裕 美 議事調査課主査    栗 原 幸 正 議事調査課主事    毛 利 真貴子────────────────────── ○議長(吉田琴一君) 出席議員が定足数に達しておりますので,議会は成立しました。 よって,これより会議を開きます。────────────────────── ○議長(吉田琴一君) それでは,日程1 会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は,会議規則第88条の規定により,30番 山口清盛君,32番 西村公子君の御両名を指名します。────────────────────── ○議長(吉田琴一君) 次に,日程2 市政に対する一般質問を許可します。 なお,昨日も申し上げましたが,1回目の質問時間は総括質問方式により20分,2回目以降の質問時間は一問一答方式により10分です。質問者は時間に留意され,質問は重複を避け簡明に,また理事者は質問の趣旨に沿い,簡潔かつ的確に答弁されますよう重ねてお願いします。 3番 後藤裕幸君。 (3番 後藤裕幸君 登壇) ◆3番(後藤裕幸君) おはようございます。 一般質問も3日目となりましたので,きょうは爽やかにいければと思っております。 それでは,通告に従いまして2点お伺いしたいと思います。 まず,1点目ですけれども,今,日本国中においてリーダーとして安倍総理に大きな期待が寄せられている中で,アベノミクス効果ということで,少し景気が上向いたという報告がありました。まだまだ地方までの効果があらわれてこない感じでありますが,中小企業の多い本市においても,企業も市民も景気回復を感じていないと思っております。 また,本市においても,税収が伸びず,半面,市民のニーズはどんどんふえてきている中で,景気浮揚策として国も県も市もこぞっていろいろな事業の展開を講じているところだと思いますが,なかなか結果として反映してこないことでのいら立ちを感じているところだと思います。 ところで,本市において全国規模のシンポジウムや総会など,コンベンション開催の誘致を積極的に行っていると思いますが,前年度の福井市での開催は何件ありましたでしょうか。これにつきましては,3段階で御回答願いたいと思います。 まず1点目ですけれども,1,000人以上の規模のコンベンションは何件で,どれほどの参加者があったのか。また,500人以上では何件で,どれほどの参加者があったのか。また,500人以下では何件で,どれぐらいの参加者があったのかをお尋ねいたします。 なぜこのようなことをお尋ねするかといいますと,福井市内の施設において1,000人規模の参加者を受け入れて懇親会を同時開催できる施設が見当たらないと思ったからでございます。このことがネックで1,000人以上の規模の全国大会の誘致活動を推進するときに,受け入れ現場に限界があると思います。ましてや,この時期に新たに数十億円の経費を費やして,アオーレ長岡のようにホールつき,体育館つきの箱物を建設する財政的な余裕もなく,また箱物を建設することに市民の理解も得ることができませんし,本市に今後の公共事業が山積している時期では取り組みができないと思います。 聞くところによりますと,再来年,2015年ですけれども,青年会議所のJCI世界会議が大きなキャパシティーの受け入れが可能な金沢市で開催となり,本市においても平成26年度の北陸新幹線金沢開業を考えると,早急な検討が必要だと思います。 そこで,一昨年にリニューアルされた福井市体育館の活用を視野に入れて受け入れをしてはどうかと考えております。 ただし,利用条件を緩和した場合でも,一定の制限は必要であり,今後,全国的な大会を誘致するに向けては飲食も可能にしなければいけないと考えられます。市体育館の柔軟な使用についての御所見をお伺いいたします。 次に,県外からの来訪者への対応についてお聞きいたします。 2003年だったと思いますが,国の施策で国土交通省のビジット・ジャパン,これは日本国内への外国人旅行者を年間で1,000万人を受け入れようという提案であったと思います。また,東南アジア諸国からの富裕層を対象としたもので,訪日旅行者数100万人を目標としておりました。当時は日本人の海外旅行者数が1,652万人,これに対し,外国からの訪日旅行者数は524万人ということでありました。この格差を是正すべく,この事業が策定されました。この事業の取り組みで,本市においてもホテル従業員の応対研修やタクシードライバーの観光案内の研修や最低3カ国の観光パンフレットの作成,市内の案内看板の設置など,おもてなしの研修をした覚えがあります。 当時は,交差点名をローマ字で表示したり,公衆電話も国際電話として通話可能なボックスを市内に設置し,外国人旅行者の利便性を図った事業を展開してきました。 今日,有名な国内観光地においては,団体旅行者の半数以上が外国人の方であると言っても過言ではないと思います。ここでしっかりと受け入れ態勢を整えないと,乗りおくれてしまうおそれがあると感じます。 私たち議員もいろいろな都市へ視察に行きますが,やはり一番うれしいのは,その土地の人々がちょっとしたことでも温かな応対や親切をしてくれることで,それによりその市の印象をよく感じて,また機会があったら来たいと思うことがたびたびあります。 平素もいろいろな事業を展開していると思いますが,県を初め市町,また観光関連事業者等の資質の向上,観光客に対し温かく迎える市民運動などを,地に足をつけて再度進める必要があると思います。効果はすぐ出るものではないと思いますので,息の長い運動を展開すべきと思います。 今後,平成26年度には,北陸新幹線が隣の石川県金沢市まで開業される予定となっております。また,平成30年には2順目の福井国体が開催されることで,何かと福井に来られる人も多くなると思います。 現在は,長野市等と連携して観光PRを行っておりますが,福井の観光に結びつける事業展開も重要だと思います。 そこで,市民を巻き込んだおもてなし等を展開する計画もあると思いますが,これについて御所見をお伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) 私からは,県外からの来訪者への対応についてお答えいたします。 観光のあり方が従来の物見遊山的な観光旅行から体験交流型の様相を取り入れたニューツーリズムへと変わりつつある中,温かで親切な応対や細やかな心遣いは,観光地の印象を決める上で重要な要素となってきています。 このため,平成30年の福井国体,さらには北陸新幹線福井延伸も見据え,長いスパンの中でおもてなしの心の醸成を市民総がかりで図っていくことは重要な課題と捉えています。観光客を温かく迎え入れ,気のきいた声かけやかゆいところに手が届くような体制づくりを推進していきたいと考えています。なお,福井市役所を訪れるお客様の市に対する印象を改善していくため,職員が一丸となっておもてなしのムードを演出しようと笑顔や挨拶の見直しから取り組む,おもてなし向上運動を既に展開しております。 今後は,最前線で観光客と触れ合う宿泊業や飲食業,交通事業者の方におもてなしの機運を高めていただく必要もあり,そのための意識改革の講習会なども開催するほか,その取り組みを教育現場や一般市民にも浸透させ,裾野を広げていきたいと考えております。市民一人一人がおもてなしの意識を高め,それぞれの立場や環境において,目配り,気配り,心配りを実践してもらい,まさに福井らしいあふれんばかりのホスピタリティーでもてなす,つるつるいっぱいのおもてなしを展開できるよう全力で取り組んでまいります。 (商工労働部長 吉村匡弘君 登壇) ◎商工労働部長(吉村匡弘君) 既存施設の多目的使用による景気対策についての御質問のうち,本市におけるコンベンション開催実績についてお答え申し上げます。 平成24年度の実績ですが,医療や教育分野の学会,スポーツ大会など136件の開催がありました。そのうち1,000人以上のコンベンションの開催件数は18件,参加人数は延べ9万2,934人でした。また,500人から1,000人までの件数は13件,参加人数は延べ8,296人,500人以下の件数は105件,参加人数は延べ1万7,769人でした。 (教育部長 松村尚美君 登壇) ◎教育部長(松村尚美君) 既存施設の多目的使用による景気対策のうち,市体育館の柔軟な使用についてお答えいたします。 市体育館は,市民の健康増進並びにスポーツ及びレクリエーションの振興を図るための施設として設置されているものであります。これまでも日程が競合しない限りで開催された集会,講演会及び催し物などでは,施設の保護のための床の養生やアリーナ内での飲食の制限などを条件に御利用いただいております。 現在,平成30年の福井国体に向けましてサブアリーナの整備を図っているところでございますが,今後は競技力向上や国体の機運醸成を図ることに対応する施設の一つとして,また福井運動公園の改修期間中に不足する体育施設の代替として利用がふえてくるものと考えております。 このように,利用頻度が上がるような状況ではありますが,議員御提案の大規模な大会の開催は,本市経済の活性化にもつながりますので,市体育館の柔軟な利用については,できるだけ広く活用していただけるよう検討してまいります。 ◆3番(後藤裕幸君) それでは,自席から再質問させていただきます。 今ほど,教育部長から検討していただけるというような御答弁をいただきました。やはり教育部長という立場では,非常にかたく考えてしまう中での柔軟な使用をということでございますので,特によく検討していただいて,教育現場以外での目的といいますか,そういう形でひとつよろしくお願いしたいと思います。 また,市体育館ですけれども,今ほど商工労働部長から1,000人以上のコンベンションの開催は18件あったとお聞きしました。私の予想より多かったのでちょっとびっくりしているんですが,まず,市体育館でパーティーをする場合に収容できる人数はどれぐらいになるのかお聞きします。 そして,2つ目は,立食のパーティーもあろうかと思いますので,その場合にはどれぐらいの人数になるのか。当然,倍ぐらいになろうかと思いますけれども,それについての答えもお願いします。 次に,市体育館で講演会をやる場合に,例えば椅子席とか,いろんなことがあろうかと思いますけれども,これでどれぐらいの収容人数があるのか。 そして最後に,仮定ですけれども,市体育館とフェニックス・プラザを併用して使うというようなことがあった場合,1人当たりの消費額はどれぐらいになるのか。 以上,3点,お聞きしたいと思います。 ◎教育部長(松村尚美君) まず,市体育館のアリーナでのパーティーの収容人数についてでございますが,パーティーのレイアウトにもよりますけれども,着席スタイルで大体400人から500人と考えております。立食ですと,その1.5倍から2倍と考えてございます。 それから,市体育館での講演会等の収容人数でございますが,これも机,椅子を入れた場合,それから椅子だけの場合と,いろいろスタイルによると思いますけれども,椅子だけを並べた場合,アリーナで約1,200席,それから2階,3階の固定席が800席ございますので,最大で2,000席になると思います。 ◎商工労働部長(吉村匡弘君) 市体育館,それからフェニックス・プラザを使った場合の消費額というようなことでございますけれども,そういう大規模な場合は,県外から,しかも泊まりがけが多いと思います。そういった意味では,県の観光客の動向調査の資料によりますと,県外から1泊で来られた場合の消費額は2万5,473円,それから県外の日帰りですと4,306円,積み重ねで単価を出していると思いますけれども,こういった計算がされております。実際の経済波及効果は,さらにここからいろんなところへ広がると思いますので,大きいと思いますし,コンベンションで県外から来られるということになりますと,福井を知っていただく,福井そのもののこともありますし,観光地をいろいろと知ってもらうという機会にもなります。そういった金額にはあらわれないような効果もあると思いますので,そういった分を含めると非常に大きい効果があると思います。 ◆3番(後藤裕幸君) 考えていたぐらいの人数ではないかと思いますので,どうしてもこういうような取り組みを積極的にお願いしたいと思っております。 最後に要望でございますけれども,全庁を挙げて,おもてなしなり今のようなコンベンションの誘致なりをやっていただきたいと思います。特にコンベンションについては,何か提携する場というのがあろうかと思います。そこで,やはり福井市において1,000人以上では,今のところ無理だろうというような風潮があるように聞いております。そういう意味で,1,000人,1,500人を呼んでもできる,そういうような形でできますよと言うことによって,またこういう方がたくさんいらっしゃるということになりますので,それについても前向きに御検討願いたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(吉田琴一君) 次に,32番 西村公子君。 (32番 西村公子君 登壇) ◆32番(西村公子君) 日本共産党議員団の西村公子です。私は,市民から寄せられた要望,意見を市政に反映する立場から一般質問を行います。 まず,特定秘密保護法の問題点と市長の見解についてお尋ねします。 安倍晋三政権,自民,公明両党が参議院で6日深夜に採決を強行しました。この日は,終日,国会周辺での反対大集会や抗議デモなどで1万5,000人が参加したと報道されていますが,世論調査では反対が過半数,慎重審議を望む人を合わせると7割から8割にもなっているというのに,その国民の声を聞かずに強行したことは許されません。 この法案を審議すればするほど,憲法に規定されている国民の知る権利,表現の自由を奪う民主主義を根底から壊してしまうものであるということが明らかになってきました。 特定秘密保護法では,我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて行政機関の長が特定秘密を指定することになっています。防衛,外交,特定有害活動,いわゆるスパイ行為の防止,テロ活動の防止の4分野としていますが,行政当局の恣意的判断で秘密は際限なく広がり,しかも一旦秘密指定すれば政府の判断で秘密の期間は幾らでも更新できる仕組みで,永久に公表されないおそれもあります。そして,特定秘密を漏らした公務員や民間業者や聞き出したりした者に10年以下の懲役と合わせて罰金1,000万円以下という厳罰が科されます。 この法律は,公務員だけでなく,広く国民生活に影響を及ぼします。国民から見て,何が秘密かも秘密になり,自分が接した情報が特定秘密かどうかもわからないまま,処罰されることになります。 例えば,パソコンやスマートフォンで情報を調べ,ブログなどに書き込んだら突然逮捕されるという事態もあるんです。日本には,不正アクセス禁止法がありますが,わざわざ不正アクセス行為に関する処罰規定を設けているのは,特定秘密に近づく行為を広く処罰することを狙っているからです。現在,法務省の法制審議会では,政府ができる盗聴の拡大や室内盗聴の合法化など,さらなる改悪が検討されているということです。何が不正アクセス行為かの判定は,行政機関や捜査当局によって決められることになります。 また,特定秘密を持つ人に情報を求めることも処罰対象で,たとえ情報を得ることができなくても,共謀,教唆,扇動として罪に問われます。 特定秘密保護法反対運動に対して,単なる絶叫戦術はテロ行為と本質において余り変わらないという石破茂自民党幹事長のブログに,国民の抗議,批判が高まり,撤回に追い込まれましたが,まさに集会での一言が犯罪にされかねません。政府に対する反対運動をテロと決めつけて,かつての戦前日本が軍機保護法,国防保安法,治安維持法などで侵略戦争の事実を秘密にし,国民を監視したような政治をつくろうというのでしょうか。このようなたくらみは断じて許すわけにはいきません。 一方,原発やTPPは法の対象でないと政府は言いますが,法文上にはそれらが除外される保障はどこにもありません。福島第一原発事故の際,放射性物質の拡散状況を予測するSPEEDIのデータを政府は米軍に提供する一方,福島県民を初め国民にはすぐに公表しませんでした。ただでさえ情報が隠されているのに,特定秘密保護法で国民にとって重要な情報が一切表に出てこないことになりかねません。 市は,原発事故が起きた際の情報を事業者に求めていますが,テロリズムの防止という口実で詳細な情報が隠されるおそれがあるのではありませんか。 このように憲法で保障されている国民の知る権利,表現の自由を奪い,基本的人権,民主主義を根底から破壊する特定秘密保護法の内容について,東村市長はどのようにお考えですか,お尋ねします。 特定秘密保護法への反対世論と運動は,国内だけにとどまりません。日本弁護士連合会やジャーナリスト,映画人,学者,報道関係など国内各界の反対とともに国際的な懸念の声も上がっています。国際連合人権高等弁務官事務所ビレイ高等弁務官国際ペンクラブニューヨークタイムズなど各国の報道も含め,批判的な声を上げています。 国内外から批判が強い特定秘密保護法の狙いは何でしょうか。 安倍首相がオバマ大統領との会談で日米同盟強化を見据えたものと説明したとおり,海外で米国と一緒に軍事行動をする国へ日本をつくりかえるものであり,自民党が最終的に目指すのは,衆議院議員総選挙と参議院議員通常選挙の公約で示したように憲法第9条改正と国防軍の創設です。 野中広務元自民党幹事長が,兵庫県保険医協会の講演会で,今,戦争の足音が聞こえてくると言っても過言ではありません。こそくな政治が行われているとして与党と一部野党との修正協議の様子を,昔の大政翼賛会のようだと批判されています。そして,日本は戦争をしない,戦争にくみしないということを厳粛に誓う国にしていかなくてはならないと話されたそうです。 戦争は秘密から始まるという言葉どおり,この危険な特定秘密保護法は実施させてはなりませんし,これから廃止を求める世論と運動が一層高まっていくでしょう。東村市長は,廃止を求めるお考えはお持ちかどうか,見解をお尋ねいたします。 第2に,消費税増税と市民生活,市財政への影響についてお尋ねします。 安倍首相は,来年4月から予定どおり消費税を8%に引き上げることを10月に表明しました。8兆円を超える過去最大の消費税増税ですが,一方で復興特別法人税は廃止し,さらに法人税減税も検討するというのです。庶民に大増税を押しつけておいて,もうけを上げている大企業には減税するなんて許せないと,国民,市民の怒りの声が上がっています。 株式会社大和総研の試算では,夫婦どちらかが働き,小学生の子供が2人いる4人家族で,年収300万円から1,000万円のケースだと4万3,000円から11万8,000円の負担増となります。収入が少ないほど増税の影響は大きいことも明らかです。 首相は,消費税増税で深刻な景気悪化が起きることを認め,そのために年末に決定する復興特別法人税の廃止を含めると6兆円規模となる経済対策を行うことを表明しました。8兆円もの大増税で景気を悪化させる一方で,景気対策として6兆円もばらまくというのは,経済対策,財政政策としても支離滅裂です。 安倍内閣が進めるとした経済対策なるものは,大型公共事業の追加とともに,復興特別法人税の廃止や投資減税などの大企業減税が大半を占めています。所得が大きく減っている国民から8兆円も奪い,270兆円にも及ぶ巨額の内部留保を抱える大企業に減税をばらまくことは,道理のかけらもありません。所得税の復興増税は25年間も続けるのに対して,わずか3年の法人税の復興増税さえ1年前倒しで中止することへの怒りの声が,被災地はもとより多くの国民から上がっているのは当然のことです。 国民に増税,大企業に減税というのは,景気対策としても最悪です。国民の所得と消費の落ち込みが続き,国内の需要も企業の投資も減退させ,企業内部の余剰金だけが積み上がるという日本経済の病状を悪化させるだけです。このやり方に対して,みずほ総合研究所株式会社でも財政再建や経済成長に結びつかないのではないかと懸念されています。 一方,この臨時国会で自民,公明の与党で可決した持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律では,年金の2.5%削減とその後に実施するマクロ経済スライドで毎年1%程度年金額を減らすことで2.5兆円。70歳から74歳の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げ,入院食費の自己負担化と合わせて9,000億円。単身者で年金収入280万円以上の介護保険の利用料を1割から2割に引き上げ,介護施設の低所得者向け給付制限と合わせて1,450億円など,5年後の2018年度には国民負担増は3.5兆円になることが,我が日本共産党の小池晃参議院議員の質問で明らかになりました。消費税増税が社会保障のためでも財政再建のためでもないことが,いよいよ明瞭になりました。 そこで,4月からの消費税増税により市の公共料金や手数料などで市民負担がふえると思いますが,その額はどの程度になりますか,お尋ねします。 また,市財政への影響額についても明らかにしていただきたいと考えます。 消費税増税と効果のない経済対策で税収も落ち込むのではありませんか。地域経済,景気の見通しについてどのようにお考えか,お尋ねいたします。 消費税増税を安倍首相が決めても,消費税増税反対の声は大きく,予定どおり実施することに2割から3割しか賛成していません。市民の暮らしを守る立場の自治体として,増税を中止するよう国に求めるべきだと考えますが,いかがですか,お尋ねいたします。 第3に,市ガス料金値上げ方針についてお尋ねします。 市は,ガス料金を来年度5月検針分から消費税で3%,料金改定等で7.6%引き上げると発表しました。 標準家庭では,年間8,400円もの大幅な値上げになります。現在でも,物価高で家計が厳しくなっているのに,来年の消費税増税で大幅な負担がかかるときに料金値上げを行うのは,市民生活に大きな影響を及ぼすことは明らかです。 市は,施設整備などで累積赤字が29億円になり,経営が厳しいと説明していますが,その要因を明らかにして,有効な手だてをとってきたのか,その責任が問われています。 そもそも10年前,平成16年度に68億円をかけて天然ガス転換事業を行ったことが最大の要因ではありませんか。お答えください。また,オール電化が増加し,ガス需要が伸び悩んだことも言われていますが,需要拡大の有効な手だてをとられてこなかったことも,市の責任ではありませんか。お尋ねします。 天然ガス転換事業を行った当時,15%もの大幅な値上げを行い,10年後には繰り越し赤字は解消すると市民に説明していたのではありませんか,お答えください。その責任をどのように考えておられますか,お尋ねします。 市の責任で行った事業であり,市全体での財政的手だてをとることや国の支援を求めることなどを行って,値上げを抑えるよう求めるものですが,市の見解をお尋ねします。 また,ガス料金の値上げについて,市政広報に一度掲載しただけで,市民への説明責任を果たしたとは到底言えません。市として市民への説明や意見を聞く機会を持つべきだと考えますが,いかがですか,お尋ねいたします。 最後に,原子力防災の取り組みについてお尋ねします。 小泉元首相が原発即時ゼロを主張していることに対して,11月に各新聞社が相次いで世論調査を行いましたが,賛同する,支持すると答えた人は55%から60%と,賛同しない,不支持を大きく上回っています。再稼働についても,反対が賛成を大きく上回る状況です。危険な原発は廃止へ,現在ある原発の危険から守ってほしいという世論が高まっています。 経済産業省が6日にエネルギー基本計画の原案を同省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会に提出しましたが,原子力発電を重要なベース電源と位置づけ,原発ゼロ目標を投げ捨てました。この問題でも,国民の声に耳を傾けることなく,大企業の利益優先の姿勢があらわになっています。このような国民無視のやり方では,政治を担う資格はありません。 さて,市の地域防災計画の見直しで,今年度から原子力災害対策に取り組むことになりましたが,原発から30キロメートル圏内以外は具体的になっていません。 1つには,避難計画と事故などの情報公開,周知について,どのような検討がされていますか。30キロメートル圏内と福井市全体について説明を求めます。また,原子力事業者や国からの事故情報等の情報提供を市は求めていますが,全国的には新潟県のように全自治体が安全協定を結んでおり,連絡会をつくって発電所の現状や安全確保対策等について会議を行ったり,異常時の対応として情報提供だけではなく立入調査も行える内容となっています。損害の補償についても明記されています。このような安全協定を福井市としても要求し,ぜひ実現していただきたいと考えますが,いかがですか,お尋ねします。 2つには,安定ヨウ素剤の配布体制の整備として,30キロメートル圏内の市民分は現地の保健センターに配備されましたが,家庭への各戸配布と保育園,学校,公民館などの公共施設への重複配備がなければ,いざというときに間に合いません。福井市全体では,県の健康福祉センターに備蓄してありますが,なおさらいざというときに役に立ちません。市全体での家庭への各戸配布と公共施設への重複配備を行っていただきたいと考えます。また,30キロメートル圏外の40歳以上の市民へのヨウ素剤配備をふやすよう求めるものですが,見解をお尋ねいたします。 3つに,原子力防災に関する知識の普及と啓発について,これまでの取り組みと今後の計画についてお尋ねします。 4つに,避難訓練の計画について,行政として実施すると言われていましたが,どのようなものでしたか。また,市民レベルの計画は検討されていないのか,お尋ねいたします。 以上で私の総括質問を終わります。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) 私からは,特定秘密保護法についてお答えいたします。 特定秘密保護法は,我が国の安全保障に関する情報のうち,特に秘匿することが必要であるものを特定秘密として指定し,その漏えいの防止を図ることを目的とした法律であり,さきの国会において衆参両院の審議を経て成立したものであります。 特定秘密の範囲などについて各方面からさまざまな意見がある中,防衛や外交など国政レベルでの議論がなされ,成立した法律でありますが,この法律の最も大きな趣旨は,国及び国民の安全を確保するため,安全保障に関する重要な秘密が漏れないようにすることにあり,近年複雑化する国際情勢の中で,その必要性については理解できるものと考えています。 また,法の廃止を求める考えがないのかとの御質問でございますが,政府は,法施行までに特定秘密の基準策定や妥当性をチェックする第三者機関等を設置するとしています。 なお,自民党では,これらをチェックする監視機関の国会内への設置を盛り込んだ国会法改正案を来年1月召集の通常国会に提出する考えを明らかにしています。 法の運用に際しては,これらのチェック機関が実効性あるものとして機能するよう,政府は国民に対して丁寧な説明を行い,慎重に実施していくことが大切でありますし,私どももしっかりと見守っていくことが必要と考えています。 (財政部長 高山浩充君 登壇) ◎財政部長(高山浩充君) 私からは,消費税増税と市民生活,市財政への影響につきましてお答えいたします。 消費税の引き上げは,少子・高齢化の急速な進展や国,地方ともに極めて厳しい財政状況のもと,将来にわたり安心できる社会保障を実現していくための安定財源の確保ということから行われるものでございます。 消費税の引き上げによりまして,家計の負担はふえることになりますが,その増収分は,年金,医療,介護,子育てなど,これからの日本を支える社会保障制度の安定化,持続的なサービスの提供のために必要な財源と考えております。 本市としまして,社会保障と税の一体改革に基づき,社会保障の充実と安定化にしっかりと取り組むことで,この消費税引き上げが将来を見据えた市民生活全体の安定に資するものと考えております。 御質問の本市の公共料金や手数料などについてですが,非課税である市営住宅などの使用料や戸籍,印鑑証明などの手数料は,現行どおりとなります。 一方,各種スポーツ施設や温泉施設などの使用料や廃棄物処理手数料などは,税率の引き上げの影響を受けることになります。 これらについては,税負担を円滑かつ適正に転嫁するという消費税の趣旨に沿って,基本的には使用料等に適正に反映していくべきであると考えておりますが,施設によりましては,その運営状況や他自治体の対応なども踏まえまして,慎重に対応していきたいと検討しております。 また,市財政,特に歳出への影響につきましては,一般会計及び特別会計の平成24年度決算をベースに試算いたしますと,概算ではございますが,総額で約9億円の増加が想定されます。 次に,地域経済,景気の見通しについてでございますが,日本銀行福井事務所が11月に発表した県内経済の概況では,景気は持ち直しているとしておりますが,本格的な回復には至っていないのではないかと考えております。 今後,景気回復の動きが地方に波及することで,賃金が上昇し,それが個人消費の増加につながり,企業の売り上げ,また収益が高まるというような,所得と支出の好循環が生まれることを期待しているところでございます。 こうした中,国では,消費税率の引き上げによる反動減を緩和して,景気の下振れリスクに対応するために,約5.5兆円の補正予算の編成を行う方針ですが,そのメニューには防災・減災に対応する公共事業の追加のほか,低所得者に対する給付や子育て世代への一時金の支給なども予定しており,本市としましても適切に対応してまいります。 最後に,市として増税の撤回を求めるべきとの御質問でございますが,税率引き上げ分の税収につきましては,その全額を社会保障のための経費に充てることとなっており,本市における増収分につきましても,国と一体となって取り組む事業の市負担分や,さらなる社会保障の充実のための財源として有効に活用してまいります。 これらのことから,市として撤回を求めることは考えておりません。 (企業管理者 嶋田伸行君 登壇) ◎企業管理者(嶋田伸行君) 市ガス事業に係る質問にお答えさせていただきます。 まず,累積赤字の要因でございますが,これは,平成15年度に完了した天然ガス転換事業に約63億円を要したことに起因しております。この天然ガス転換事業の実施につきましては,天然ガスの安全性,これは生ガス中毒のもとになる一酸化炭素を含まないという意味での安全性ですが,それと環境衛生,そして将来の供給安定性などに着目して,当時の国の政策として全国のガス事業者が取り組んだ事業でございます。 次に,これまでの需要拡大の取り組みについてです。 当企業局では,既存のお客様のガス離れ防止と新規のお客様の開拓を目的に営業活動に力を入れてまいりました。具体的な取り組みとしては,テレビCMなどメディアを活用したガスのPR,ガス展開催などによるガスの利便性,安全性の周知,そしてアンテナショップG・Cookにおけるガスに関する情報発信,ハウスメーカーや設計事務所等への巡回訪問による新規需要家の掘り起こしなどです。 さらには,家庭用以外にも,学校用や医療用,工業用などの需要拡大にも力を注いでまいりました。 次に,天然ガス転換事業当時の累積赤字の解消見込みについてです。 平成16年度の料金改定後,平成18年度以降の世界経済情勢の影響や東日本大震災などにより原料価格が大幅に高騰し,都市ガス料金が上昇したことに加え,予想を超えるオール電化の広がりにより需要家数が年々減少し,当時の見込みどおりには累積赤字が解消しませんでした。 このことを受け,今回策定した経営改善プランでは,今後の販売量の減少傾向を見込んだ上での厳しい財政計画としたところです。 次に,財政支援により値上げを抑えることについてです。 地方公営企業である本市ガス事業は,地方公営企業法の趣旨に基づき,独立採算による経営が原則となっており,事業運営に必要な経費は,料金収入をもって充てなければなりません。このことから,国や市からの補助や繰り入れといった支援を受けることは,法の趣旨に当てはまらないと考えております。 企業局では,経営改善プランを策定し,自己資本金を減額させ累積赤字に充てる,いわゆる減資や,人件費縮減を含めた取り組みなどを掲げ,経営の効率化,安定化に取り組んでいるところです。しかし,みずからできることを全て行った上においても,料金改定なくして財政健全化は達成できないことから,今回,料金を見直し,耐震対策など一層強靭なライフライン確保のため,現状に合った適正な料金への改定をやむなくお願いするものでございます。 最後に,料金改定に係る市民への説明や意見を聞く機会についてです。 当企業局は,去る10月9日に料金引き上げの認可申請を近畿経済産業局に行ったところです。これに伴う公聴会を予定しておりましたが,意見陳述の申し込みがなかったため,開催されませんでした。 今後,公聴会にかわる方法として,企業局ホームページ及び企業局広報紙での周知や需要家の皆様へ直接書面でお知らせすることなどにより,料金改定に至った経緯やガス事業経営改善の取り組みについて説明させていただくとともに,貴重な御意見なども頂戴し,今後の経営に役立ててまいりたいと考えております。 (総務部長 西行茂君 登壇) ◎総務部長(西行茂君) 原子力防災の取り組みについてお答えいたします。 まず,避難計画はどのような検討がなされているのかとの御質問についてお答えいたします。 原子力災害時の具体的な避難行動でございますが,原子力施設が全面緊急事態になった場合は,原子力施設からおおむね30キロメートル,いわゆるUPZ圏内に含まれる越廼,清水西,清水南,殿下地区の一部の地域の住民に対しまして,屋内退避を要請いたします。 さらに,放射性物質の放出が確認された場合,UPZ圏内外において緊急時モニタリングが国の統括により行われ,その測定の結果,空間放射線量が1時間当たり500マイクロシーベルト以上の範囲は即時避難,20マイクロシーベルト以上の範囲は1週間程度内に避難を行う一時移転を行うよう定めております。 このようにUPZ圏内の住民の避難につきましては,原子力災害対策指針を受け,避難場所については福井県広域避難要綱及び福井市の地域防災計画に定められております。 一方,UPZ圏外における平時からの対策につきましては,原子力規制委員会において現在検討中でありますので,本市としましてもその動向を注視している状況でございます。 次に,事故などの情報公開,周知についてお答えいたします。 原子力施設において,万が一事故が発生した場合には,原子力災害対策特別措置法及び地域防災計画の規定により,原子力事業者及び県から事故の状況と対応,避難に関する内容等の連絡が本市にも入ってまいります。また,緊急時モニタリングの測定結果,放射性物質の拡散予測結果,交通規制等さまざまな情報につきましても,関係機関から情報が入手されます。 本市では,この情報を含め,避難に関する情報等を災害の段階に合わせて正確かつわかりやすく,速やかに公表や伝達を行うこととしております。 その具体的な住民への情報伝達の方法としましては,防災行政無線や防災情報メールを初めとしまして,広報車による広報,テレビ,ラジオ等の報道機関からの情報提供,またケーブルテレビ,ホームページ等可能な限りの媒体を活用して情報伝達をしてまいりたいと存じます。 次に,原子力事業者との安全協定について実現すべきとの御質問についてお答えいたします。 原子力事業者との住民の安全確保等に関する協定,いわゆる安全協定でございますが,これにつきましては,国,県に対しまして国,立地県,立地市町,周辺市町の役割分担とかかわりを整理した上で,原子力事業者との安全協定の法制化を含めた安全協定のあり方について明確にするよう要望しております。 安全協定の内容につきましては,現在,UPZ圏内にあります鯖江市,越前市と定期的に会議などを開催し,事故後の事業者における責任の所在を含めて研究しているところでございます。 次に,安定ヨウ素剤の配備体制の整備についてお答えいたします。 安定ヨウ素剤の配布,服用につきましては,原子力規制庁がことし7月19日に地方公共団体向けに作成しました解説書で新しく示しました。これによりますと,原子力施設からおおむね5キロメートル,いわゆるPAZ圏外につきましては,原則,平常時には備蓄を行い,緊急時に避難経路の途中にある学校や公民館など公共施設で配布,服用することとなっております。 本市では,この国の考えをもとに,現段階では自宅での事前配備ではなく,各公共施設などでの備蓄を考えており,UPZ圏内の小学校または公民館等に安定ヨウ素剤の備蓄をするよう県と協議を進めているほか,重複配備として市独自に清水保健センターに安定ヨウ素剤を備蓄しているところでございます。 UPZ圏外の安定ヨウ素剤の配布,服用につきましては,現在,県の健康福祉センターなどで備蓄している安定ヨウ素剤を必要に応じて使用することで対応することを考えております。 UPZ圏外の安定ヨウ素剤の服用を含む防護措置の実施につきましては,原子力規制委員会が検討中でありますので,本市としましては,その対策を早期に明示するよう要望しているところであります。 原子力防災に関する知識の普及啓発について,これまでの取り組みと今後の計画についてお答えいたします。 本市では,UPZ圏内に係る全自治会長を対象に地域防災計画の概要を初め,放射線の基礎知識や災害時にとるべき行動について説明を行っているところでございます。 また,市民を対象に出前講座や防災センターの研修会を通して,原子力災害対策について周知を図っております。 これらの説明に当たりましては,放射線の基礎知識の習得を初め,屋外退避や避難の方法などを具体的に説明し,正しく理解が得られるよう図表などを使用し,わかりやすく説明することに心がけています。 今後は,自治会長に加え,UPZ圏内の地域住民に対して説明会の開催を予定しており,原子力災害対策について正しく理解が得られるよう努力を続けてまいります。 また,今年度末に全戸配布を予定しております防災ハンドブックを初め,市政広報などさまざまな媒体を活用し,住民が原子力災害に関する知識を習得できるよう,さらなる啓発に努めてまいります。 次に,避難訓練の計画についてお答えいたします。 避難訓練につきましては,まず,市職員として有事の際に迅速で的確な動きを習得することがスムーズな避難や住民の命を守ることにつながるものと考えております。 そのため,職員が県や県外の防災訓練に参加するとともに,放射線の知識や緊急時モニタリングなど,原子力防災に関する研修会などに積極的に参加しているところでございます。 ことしの6月16日に開催されました福井県原子力防災総合訓練に本市も参加いたしまして,緊急時における通信連絡訓練や敦賀市民を受け入れる避難所等運営訓練を行いました。美浜町で行われた災害対策本部等運営訓練,おおい町で行われました避難所運営訓練にも参加しております。 また,国が計画した鹿児島県原子力総合防災訓練を初めとする県外の原子力防災訓練を視察し,具体的な避難方法やスクリーニングのあり方等について習得に努めております。 防災訓練につきましては,今後,県及びUPZ圏内の市町と協議してまいりたいと存じます。 ◆32番(西村公子君) 自席で再質問させていただきます。 まず,特定秘密保護法の問題ですけれども,昨日公表されました全国世論調査の結果を市長は御存じでしょうか。修正,廃止が合わせて82%にも上っています。内閣支持率は10.3%ダウン,不支持は12.2%アップ。この世論の厳しい批判を市長はどのように思われますか。 ◎総務部長(西行茂君) 法案成立後に共同通信社が行っている電話調査によりますと,賛成と答えた方は24.9%,反対は60.3%です。また,読売新聞ですと,評価するが39%,評価しないが50%とあり,反対が賛成を10%上回る結果ということもございます。ただ一方,インターネットを通じましたヤフーの調査によりますと,成立してよかったというのが57%,反対は39%と,逆に賛成している人が反対を18%上回るという結果もございます。いずれにしましても,調査の方法,あるいは聞き方によっては結果が変わるようでございますけれども,現時点では4割ないし6割が賛成ではなくて反対ということも事実として受けとめるべきかと思ってございます。ただ,政府では理解が得られるよう,今後中身を丁寧に説明する,あるいは運用が通常の国民生活に対して懸念がないように最大限に努めていくということも表明しておりますので,そういった国の今後の対応を注視すべきかと考えております。
    ◆32番(西村公子君) 何とのんきな話なのかなと思いますけれども,市長は丁寧,慎重にやるべきというお話をされました。ただ,それだけでは済まない根本的な問題があるということを踏まえる必要があると思うんです。例えば,この法律では,地方自治体というのが位置づけられておりません。福井市や福井県,ほかの自治体も特定秘密を保有して指定する機関にも,適用を受ける機関にもなっていない。この点は御存じでしょうか。 ◎総務部長(西行茂君) これは,管理すべき特定秘密が,防衛,外交,スパイ活動,テロ防止の4分野に限定されているということからではないかと考えております。 ◆32番(西村公子君) 例えば市では,国民保護計画を策定しているわけですが,特定秘密保護法は軍事テロに係る情報が届かなくなる仕組みになっている。先ほど原発の問題でも情報を求めているというお答えでしたけれども,そういうことが届かなくなるという可能性もあるのではありませんか。 ◎総務部長(西行茂君) これは国会の中で御審議いただいていることでございますが,安倍内閣総理大臣や森内閣府特命担当大臣が,原子力発電所に言及しておりまして,警備に関する情報は確かに特定秘密の対象となり得ると言ってございますけれども,原発の事故に関する情報については秘密としない,開示していくとも聞き及んでおりますので,その辺の懸念はないかと考えております。 ◆32番(西村公子君) 果たしてそのような保証があるのでしょうか。指定されてしまったら,情報が届かないということになってしまう,そういう危険性が極めて高いということを言っておきます。 憲法の重要な視点というのは,日本国政府が国民の意に反して暴走しないよう歯どめをかけていることですけれども,この法律では,その歯どめがなくなるという危険性が非常に高いと言われています。国権の最高機関であるはずの国会が行政府の監視下に置かれるということになります。法律では,秘密を国会に提供する前提として非公開の秘密会であることを要求しています。秘密会で知った秘密を漏えいした場合は,国会議員でも懲役5年の処罰を受けます。国会は,主権者国民の代表機関であり,行政を監視する立場にあり,国政調査権を保障していますが,その権利を形骸化させることになる。そうなれば,国民の代表機関である国会が行政府を監視する現在の体制から,行政と官僚が国会を監視下に置く専制へと逆転させることになります。このようなことにしてはならないと考えますが,市長の見解はどうでしょうか。 ◎市長(東村新一君) 先ほどお答え申し上げましたように,現在,国会における第三者機関といいますか,国会の中に監視機関を置くという考え方も表明されております。当然,これまでの間にもいろいろと議論があるところですので,しっかりと問題を解決できる体制をつくって,そして国民に広く知らしめるということが必要かと思っています。 ◆32番(西村公子君) 一般市民には関係ないとか,いろいろと国は言っています。しかし,そういった保証が全くないわけです。法律自体に,今私が述べたような厳罰が規定されている。このことを見れば,これだけ多くの国民が反対していることは,当然のことだと思うわけです。 このような中で,1年以内に国は法律を施行すると言われていますが,このような状態で市長はよいと思われますか。 ◎総務部長(西行茂君) まず,この1年以内の法律施行までに,実は三重,四重のいわゆる監視体制といいますか,そういったことを政府では考えているようでありまして,御承知かもしれませんが,情報保全諮問会議や保全監視委員会,独立公文書管理監あるいは情報保全監察室をこれから設置していくということも表明されております。 それから,この特定秘密保護法の第22条にこうあります。法律を拡大解釈して国民の基本的人権を不当に侵害してはならず,また知る権利には十分配慮しなければならない,こういった規定がございます。ですから,この法律を見る限りは,今後,詳しく説明する必要は政府の責任としてはございましょうが,法的にはきちんとこういうことをうたっておりますので,私見でございますが,この法律に従うと,今,懸念はないかと思っております。 ◆32番(西村公子君) 今おっしゃった配慮というのは,単なる配慮です。保証するとは書いていないんです。ここが大変大きな問題だし,そういったことをきちんと保証する法律ではないということです。そして,国民に原発でおどしをかける,こんなめちゃくちゃな法律は,もう廃止しかない。この法案が通ったときから国民的な批判の声,廃止を求める声というのはさらに高まっています。私たちは,その国民の皆さんとともに廃止のために頑張っていきたいと思っております。 それから,2つ目の消費税の問題ですけれども,市の公共料金について,市民への影響はどれぐらいになるとお考えですか。 ◎財政部長(高山浩充君) 消費税の増税に伴う市民への影響ということでございます。 まず,使用料手数料等につきましては,現在,どういう対応をするかということを個別に検討しているところでございまして,正確な数字を算定することはちょっと難しい状況でありますが,平成24年度決算をベースに大まかに試算いたしますと,概算ではございますが,使用料手数料で年間で2,800万円程度,市民1人当たりでは100円程度かと推計しております。ただ,確かな数字かどうかは,今後予算の中できちんと算定していくことになろうかと思います。 また,上下水道料金,ガス料金につきましては,試算でございますが,年間で標準家庭において上水道で約630円,下水道で約750円,ガスについては料金改定分を除いておりますが,2,410円と推定しております。 ◆32番(西村公子君) 市全体の影響額を教えてください。 ◎財政部長(高山浩充君) 市全体の影響額につきましては,先ほど予算ベースで全体で9億円程度と推計しているとお答え申し上げました。 ◆32番(西村公子君) 公共料金はその中に含まれていますか。 ◎財政部長(高山浩充君) その中には,電気,ガス,水道などの光熱水費も含まれております。 ◆32番(西村公子君) それでは,市の財政的な影響ということで,地方消費税交付金がふえると言われてますが,地方消費税交付金がどれぐらいふえるのか。地方交付税はどれぐらい減るのか。また,物品購入や,いわゆる建設費などは消費税がかかってくるわけですが,それはどれぐらいになりますか。 ◎財政部長(高山浩充君) 地方消費税交付金につきましては,1%から1.7%に上がるということで,年間ベースで申し上げますと,約20億円程度の増額になるかと考えております。ただ,地方交付税につきましては,まだ地方交付税の中身がはっきりしておりませんので,数字を今申し上げることはできません。 それから,工事等の影響でございますが,工事につきましても,予算が固まらないと来年度の影響額というのが出てきませんが,平成24年度の決算ベースで申し上げますと,約2億7,000万円程度の増額になるかと思っております。 ◆32番(西村公子君) 地方交付税がどれぐらいになるかはわからないということですが,いずれにしても,市の財政にとっても負担は大きくかかってくるということを今おっしゃっているわけです。内閣府が9日に発表した7月から9月期の国民総生産,GDP改定値が出されています。物価変動の影響を除いた実質で下方修正されましたが,御存じですか。その内容はどのようなものでしたか。 ◎財政部長(高山浩充君) 下方修正されたことは新聞で私も確認いたしましたが,今,数字は手元にないので,申し上げられません。 ◆32番(西村公子君) つまり首相が消費税増税を判断したときよりもうんと下がってるということなんです。結局,日本経済が深刻な不況を抜け出していないということをあらわしているんです。こんな中で消費税増税を強行すれば,消費をさらに冷え込ませる,景気をますます悪化させるだけだということは明らかです。本当の景気対策は,消費税増税を中止して賃金引き上げに向けた実効ある手だてをとっていくこと以外にないと指摘しておきたいと思います。 それから,続けて,市ガス料金の値上げ方針についてお伺いします。 仮に市の方針が国に認められた場合,市民全体の負担増というのはどれぐらいになりますか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 収入ベースで申し上げます。 恐らくその分が引き上がったとお考えください。約2億円ぐらいになろうかと考えております。これは,あくまでも現在の7.6%の認可申請がそのまま認められたという場合の試算であります。 ◆32番(西村公子君) それは,消費税分を入れたものですか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 税込みで約2億円ぐらいと考えております。 ◆32番(西村公子君) ガスについては需要家が減少しているということなんですけれども,一般家庭,大口需要家,それぞれのここ数年の推移についてお聞きします。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 一般家庭の件数がどれぐらいかということからお答え申し上げます。 まず,直近の状況なんですが,約2万4,000件ぐらいの需要家です。これが,大体毎年決算ごとに500件から600件ぐらいずつ減ってきているという状況になりますので,二,三年前であれば当然,約2,000件ぐらい多かったとお考えいただいて結構です。 それから,大口需要家ですが,ここ数年,ここ数年と申しますのは,私どもは平成18年度から大口需要家に対して営業を開始し,当時で大体10社,今現在で11社となっておりますので,ほとんど10社前後から変わっていないということです。この大口需要家というのは,年間で10万立方メートル以上お使いのお客様を一応大口需要家として整理しております。 ◆32番(西村公子君) それでは,今回の値上げについて,大口需要家の値上げはどれほどになりますか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 大口需要家は,それぞれ相対で料金を決定しております。したがいまして,一概には申し上げられませんが,これまでにも引き上げ改定をお願いしていまして,その経過を踏まえますと,おおよそ今回の認可申請の半分ぐらいとお考えいただいて結構だと思います。平均して約半分ぐらい,つまり三・六,七%ぐらいをめどに今,料金改定の交渉をそれぞれ随時行っているという状況です。 ◆32番(西村公子君) そうなると,一般家庭のほうが負担が重いということになるわけですよね。ガス需要が減少してきた理由というのは,先ほど企業管理者もおっしゃられましたが,太陽光発電と組み合わせたオール電化が非常に普及したことです。そうなると,この値上げによってさらにガス需要が減少することになるのではありませんか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 結論から申し上げますと,値上げにかかわらず需要は減少するという見込みを立てています。それはどういうことかと言いますと,私どもではっきりとデータが出ていて,標準家庭で一月にお使いのガスの量は26立方メートルです。しかし,料金改定当時など,以前はこれが30立方メートルぐらいあったわけです。これは,とりもなおさず人口減少,高齢化,省エネガス機器の普及によるものです。実際に我々は省エネガス機器を売っているわけです。どうしてもその分だけお使いにならない。 ○議長(吉田琴一君) 理事者の答弁時間が少なくなっておりますので,答弁は簡潔にお願いします。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 失礼しました。 生活様式の変化から家庭での調理が行われないということで,ガスの使用量は下降していく,つまり減少していくという見込みを立てています。これは,日本全体がそのような状況です。そんな中で,今回のシミュレーションを立てて,もちろんガスの料金引き上げによる新築,改築等への影響はあると思いますが,全体の中ではガスを使っていただけるように,現在の需要家の方には安全性,環境性は強調したいと思います。 ○議長(吉田琴一君) なお,理事者の答弁時間が超過しておりますので,答弁は簡潔にお願いします。 ◆32番(西村公子君) 企業管理者の答弁をずっと聞いていても,市の責任というのは全くお答えになっていないんです。つまりこうやってきましたからこれは仕方がないという,そういう前提で,これを認めてくださいと言っているようなものです。全く反省がない。それでいいのですか。それで理解してくださいということで,市民に伝わるのですか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 我々が事業主である限りは,全ての経営責任は私どもにあります。その上で今回のガス事業経営改善プランを作成し,市民にも御負担をお願いするというやむない選択でございます。 ◆32番(西村公子君) それでも反省の弁は全くありません。財政の立て直しのために,先ほど私は市全体の財政でということを提案しましたけれども,今,お答えになった範囲では,それはふさわしくないということのようですが,それは決してできないということではないと思うんです。例えば老朽管の布設がえなどは市が全体の予算としてみましょうと,そういうことだってできるわけでしょう。そういうことは考えられなかったのですか。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 公営企業法の趣旨から考えて,そのような補助というのは当てはまらないと思っております。どういうことかと言いますと……。 ○議長(吉田琴一君) 簡潔に願います。 ◎企業管理者(嶋田伸行君) 公営企業法の中では,一般会計で負担するものは限定されています。災害対応とか特別な場合だけです。したがいまして,今回のケースは当てはまらないと解釈しております。 ◆32番(西村公子君) いずれにしても,市民に大きな負担を強いる今回の値上げについては問題です。強く反対します。 それから,原子力防災の取り組みについてお尋ねします。 先ほど,防災ハンドブックを配布されるという話でしたが,その内容と配布範囲についてお聞きします。 ◎総務部長(西行茂君) 平成18年に配布しておりますが,新たに原子力災害の対応,あるいは津波災害の対応について追加するということです。あと,避難所のことについても細かく中に盛り込もうかと思っております。基本的には全戸配布と考えております。 ◆32番(西村公子君) それは,原子力防災も含めてということですね。 ◎総務部長(西行茂君) そのとおりでございます。 ◆32番(西村公子君) 全国的な安全協定を見ますと,事実として今のところ30キロメートル圏内というのがもちろん多いわけですけれども,30キロメートルを越えて協定を結んでいる例もふえています。先ほどの新潟県のほか,北海道,福岡県,佐賀県などが見られます。そういった例を御存じでしょうか。 ◎総務部長(西行茂君) 存じております。 ○議長(吉田琴一君) 残り時間がわずかですので,簡潔に願います。 ◆32番(西村公子君) そういった例をしっかりと市としても把握し,やっていただきたいということです。世界一原発が集中しているこの福井県でその取り組みが非常におくれているということは,県の姿勢も大変大きな問題だと私は思います。今後も市から強く働きかけを行って,ぜひ実現していただきたいということを強く要望して終わります。 ○議長(吉田琴一君) 次に,1番 中村綾菜君。 (1番 中村綾菜君 登壇) ◆1番(中村綾菜君) 市民クラブの中村綾菜です。おなかの子もいよいよ大きくなってまいりまして,7カ月目になりました。この子供が,そして孫が,また子供を産み,育てられることが幸せに感じられる福井市を目指しまして質問させていただきます。 まず,北陸新幹線金沢開業を生かした観光のまちづくりについてお伺いします。 1年半後の2015年春には,いよいよ北陸新幹線が金沢まで開業いたします。この効果が県内にも及ぶように早急な対策を講じていくことが求められております。そのために本市では,ことし3月に県都デザイン戦略が策定され,本年度は西口再開発や中央公園整備が進み,県では山里口御門の整備が進んでおりまして,いよいよ県都が動き出したと感じています。 この県都デザイン戦略の具体的方策の中には,短期計画が幾つかありますが,来年度予算にはどのように反映させる御予定か,お伺いいたします。 また,この計画を具体的に進めていくために,例えばあわら市で行っているように,テーマごとに市民協働でまちづくり協議会をつくり,さらに細かく一つ一つプロジェクトをつくっていくという方法もあると思います。 市民協働で県都デザイン戦略を推進していくために,テーマごとにまちづくり協議会をつくり,具体的方策ごとに地域住民,事業者,行政協働で行うプロジェクト推進チームをつくってはどうか。今後の方向性をお伺いいたします。 県都デザイン戦略は,10年後の北陸新幹線の敦賀開業に焦点を合わせているようですが,観光まちづくりとしては1年半後に金沢開業が控えているので,待ったなしの状況です。 そこで,金沢駅におり立つ観光客を福井市内の観光地へともう一歩足を延ばしていただく,そんな具体的政策も必要になってくると思います。 例えば,金沢駅以南のエリアにある,芦原温泉,加賀温泉郷との連携が大事になります。金沢駅におり立った観光客が能登の温泉に向かい,富山へ向かってしまっては,福井市へ足を運ぶということは全くありません。福井市の敵は,芦原温泉や加賀温泉郷ではなく,能登の温泉にあるということを認識していただきたいと思います。 これまでも坂井市やあわら市とは連携してきたと思いますが,ただ観光ルートをつくるということだけでは足りません。きちんと公共交通機関の整備が必要であると考えております。 例えば,芦原温泉から越前海岸,一乗谷朝倉氏遺跡,福井駅周辺,そして芦原温泉へ戻るというバスルートの確立や,加賀温泉郷,竹田の油揚げの谷口屋,永平寺,一乗谷朝倉氏遺跡,そして加賀温泉郷に戻るというバスルートの確立をしてはいかがでしょうか。 既に芦原温泉や加賀温泉郷では,福井県内観光の独自のバスルートを確立していますが,福井市の観光は入っておりません。 あわら市では,金沢開業を見越して芦原温泉街から金沢への直通バスの運行を始めました。本市も越前海岸の宿泊地へのアクセスを便利にするためにも,金沢駅から直通バスの運行をしてはいかがでしょうか。 このように金沢開業へ向けて具体的な公共交通機関の整備が必要であると考えますが,御答弁をお願いいたします。 これまでは金沢起点で,金沢宿泊の観光客にターゲットを絞って質問しましたが,やはり金沢起点ではなく,福井起点で福井県内や金沢で観光していただき,福井市内で宿泊していただきたいというのは,私も一番望むところでございます。そのためには,特に金沢駅と福井駅の差別化をし,金沢市にはない福井市を演出することが必要です。 金沢駅と福井駅ではどのように差別化するのか,ソフトやハードの部分を含めた観光まちづくりという観点からお伺いいたします。 続きまして,福井市中央公園周辺再整備基本計画(案)についてお伺いします。 福井市中央公園周辺再整備基本計画(案)について,先日公共交通・まちづくり対策特別委員会で説明がありました。また,私は市民向けのワークショップにも参加させていただきました。 この基本計画(案)には,中央公園を城址という「歴史」と,市民・来街者がつくり上げる「未来」が出会う場所といたしまして,4つのゾーンに分けて整備していくということが書かれております。 まず,山里口御門,御廊下橋と連続性を意識した新しい山里ゾーンでは,中央公園側からお堀が見え,お堀と公園が自由に行き来できる計画になっております。そのため,中央公園東側の車道をなくす計画のようですが,この計画は可能なのでしょうか。お伺いいたします。 また,御座所広場では,御座所を再現する計画にはなっていないようです。歴史という要素を入れるためには,お堀を復元することも必要ですが,何らかの形で御座所を復元することも必要ではないかと思いますけれども,いかがでしょうか,お伺いいたします。 さらに,この計画は4つのゾーンをつくり整備を行っていくとなっておりますが,整備予定エリアはそのゾーンを無視したものとなっております。どのゾーンをいつまでにつくっていく御予定でしょうか。お伺いいたします。 また,市民が集まる公園という計画ですが,順化地区の方は別として,駐車料金を払ってまで公園でゆっくりしたいとは思わないと思うんですが,どのような市民をターゲットにしているのでしょうか。福井市民全員を対象としているのであれば,実際どのように足を運ぶと想定されているのでしょうか。福井駅前に遊びに来た方をターゲットにするならば,福井駅前との導線についての計画が示されておりませんが,計画に入れてはいかがでしょうか,お伺いいたします。 続きまして,3Dプリンター・3Dデザインについてお伺いします。 3Dデータをもとに素材を一層ずつ積層して製品をつくることができるのが3Dプリンターです。この3Dプリンターは,物づくりプロセスにおける革新と,これまで実現しなかった構造物の造形が可能となることなどにより革新を起こすと言われております。 具体的に申しますと,木や金属等の型をつくらずに形にすることができるため,安く製品や試作品がつくれるほか,製造プロセスも早くなります。さらに,型が不要になることにより,一品ものの連続製造など従来つくれなかった新しい製品がつくれることになりました。 世界的に見ますと,既に3Dプリンターマーケットは過去23年間で成長率26.2%,2020年までには51億ドルの市場になると予想されております。アメリカでは,今後4年間で1,000カ所の学校に3Dプリンターなどを導入すると発表しております。ようやく日本では来年度,45億円の予算計上をすると発表しました。 福井県は全国に比べて取り組みが早く,12年前から研究を初め,現在,5台の3Dプリンターを保有し,これまで250件以上の実績があるそうです。保有数は,東京都を除くと第1位だそうです。半数は,眼鏡産業での実績だそうですが,福井市でも何件か事例があります。お椀や食器,ろうそくをつくっている会社でも導入しているそうです。 本市の地場産業や繊維産業において,先進的にリードし続けるためには,こういった分野への積極的な投資を早急に考える必要があります。しかし,なかなか中小企業への導入は進んでいません。その理由は3つあると考えております。1つ目はプリンター自体の価格が非常に高いこと,2つ目は3Dプリンターを使って活用するまでのイメージが湧かないこと,3つ目は3Dデータをつくれる人材が少ないことです。 1つ目の問題は,ことしから解決しました。それは,10万円台でも買えるプリンターが市場に出回ったからです。しかし,2つ目,3つ目の課題は行政が取り組んでいかなければならない課題です。 本市の地場産業や繊維産業の革新につなげるために,3Dプリンターや3Dデザインへのいち早い投資が必要な時代になってきましたが,今後の方向性をお伺いいたします。 さらに,3Dデータをつくれる人材育成のため,市内の小・中学校で3Dプリンターに触れられる機会を設けてはいかがかと思います。 また,人材育成に関しては全く進んでいないという現状から,就職を見据えている高校生や大学生,職業支援学校生に対して3Dプリンターについて学べる機会を設けてはいかがでしょうか。 さらに,一般企業に対する技術を学べる講習会の開催もまだ少ないので,本市としても開催していただきたいと思いますが,本市の今後の方向性をお伺いいたします。 続きまして,オープンガバメントの推進についてお伺いします。 本市は,日本で15都市目のオープンデータ都市となりました。さらなるオープンガバメントの推進を期待いたしまして質問いたします。 オープンガバメントとは,オープンな社会になることです。そして,オープンな社会とは,地域の資源を総動員して地域の課題をみずから解決していく社会ということです。 このオープンガバメントを推進している千葉市では,ごみの不法投棄,公園の草の伐採などの情報を地域住民がオンライン地図に登録し,行政に知らせることによって,周辺で起きているほかの問題,解決された問題などが閲覧できる仕組みをつくり,その情報を見た地域住民が自分たちで解決する取り組みを行っています。そうすることで,大学生や定年後の高齢者が社会貢献をしたいが何をすればいいかわからないといった市民ニーズに応えることもできます。 また,各自治体では,オープンデータを利用したアプリコンテストを開催して,民間へのデータ活用を促しております。あるアプリコンテストで提案されたんですが,AED位置情報を民間が利用してアプリをつくり,そして緊急救命支援者をそのアプリの中に登録しておけば,緊急時に通報があった近くの支援者に一斉通報することで,近くのAED設置場所まで倒れている方を運んでもらうということが可能になります。 こういった市民協働が飛躍的に進むような,そういった具体的な政策を期待いたしますが,本市においてオープンデータをどのように活用していくのか,お伺いいたします。 さらなる行政データ活用のためにも,ホームページ上には出ていない眠っている情報をさらに出していただきたいと思います。今後,本市のデータのオープン化についてどのように行っていくのか,お伺いいたします。 最後に,防災についてお伺いします。 今ほどのオープンガバメントにつながる話でもありますが,防災のためのオープンガバメント推進も非常に大切になってきます。そのためには避難所,仮設トイレや備蓄品等の情報を含む避難情報や避難経路情報といった防災情報など,あらゆる情報をデータ化して公開しておくことを要望いたします。 例えば,地震防災・津波・浸水ハザードマップ,福井市地域防災計画も,そうしていただけるとなおいいと思います。そうしておくことで,民間がそのデータを使って避難所マップを作成したり,避難経路アプリを開発します。例えば,災害時には,避難所の現状や支援物資の状況,また安否情報を公開できたり,シェアすることができます。 さて,本題ですが,東日本大震災後,避難者や支援者からたくさんの教訓をいただいております。そして,防災とは,地域の力やきずながとても大事だということを改めて実感しております。しかし,自治会長を初め地域のリーダーの多くは男性が担う傾向があり,女性の意見や要望を反映しづらいのも現状です。また,防災組織の加盟者や防災訓練,防災講座への参加者は高齢化しております。しかし,災害はいつ,どんな状況で起こるかわかりません。老若男女ともに協力して地域を守る仕組みをつくっていただきたいと思っております。 私は,女性として,実際妊婦になって改めて思うことがあります。東日本大震災での女性の声や生活の視点に立った女性の声をどんどん生かしていただきたいということです。 例えば,妊産婦や乳幼児のいるお母さんに対する避難及び避難所での生活への配慮は必要であったとの声を聞きました。避難所の間仕切りを工夫して,授乳室や子供の遊び場の確保や女性職員や専門家を配置した相談窓口を設置するなどしてストレスを緩和するということも私は大事だと思います。 こういった女性の視点に配慮した防災まちづくりをするために,女性の力をどのように引き出していくのか,今後の取り組みについてお伺いいたします。 先ほども申しましたが,防災組織の加盟者,防災訓練,防災講座の参加者は高齢化しております。このすばらしい組織を次世代へつなげていくためにも,自主防災活動の活性化が不可欠です。自主防災活動について,自助,共助,地域の力をどのように引き出していくのか,今後の取り組みについてお伺いいたします。 災害時要援護者避難支援については,ことし8月に内閣府より,避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針が出され,避難行動要支援者名簿の作成を市町村に義務づけるとともに,必要な個人情報を利用できることになりました。市や民生委員等が中心となって要支援者と打ち合わせて個別計画を策定するとあります。 そこで,本市の取り組みの現状と方向性についてお伺いいたします。 大きな地震が起きたとき,本当に助けに行けるのか,非常に疑問です。また,人が他人のとうとい命を預かると思うと,非常に重く感じてしまいます。つまり,災害時には誰がというよりは地域全体の力が試されると思います。このようなことを理解した上で,災害時要援護者避難支援制度を生かしていくことが大事だと思います。 まとまっている自治会では,自分たちで要援護者のマップをつくるなど,支援体制を自分たちでつくっているところもありますが,新興住宅が多い自治会では,まだまだ進んでいないようです。今後,自治会単位での災害時要援護者の支援について活性化が不可欠です。そして,このような自助,共助の力を引き出すためには,公助の力が非常に必要です。災害時要援護者支援について,地域,自治会単位の力をどのように引き出すのか,今後の取り組みについてお伺いいたします。 妊婦として,これから母親になる者として,災害や防災に対して不安はたくさんあります。これらの不安や課題を解決して,少子・高齢化社会の中で子供を産み育てられることが幸せに感じられる福井市を目指すことが必要だと実感しております。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(吉田琴一君) ここで暫時休憩します。午後1時から再開します。             午前11時45分 休憩──────────────────────             午後1時1分 再開 ○副議長(野嶋祐記君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 理事者の答弁を求めます。 (副市長 山田義彦君 登壇) ◎副市長(山田義彦君) オープンガバメントの推進につきましてお尋ねいただきました。オープンデータの活用とデータのオープン化についてお答えいたします。 オープンガバメントの一環といたしまして,福井市のホームページで10月にクリエーティブ・コモンズ・ライセンス,いわゆる「CC BY」と言われるものでございますが,それをホームページ全体に設定いたしまして,掲載情報をライセンスの範囲内で市の許可をとることなく利用できるようにいたしました。このことは,11月に鯖江市で開催されました全国のIT関係者が集いますオープンガバメントサミットにおきまして,自治体として全国初の事例として紹介されたところでもございます。 オープンデータの活用につきましては,オープンデータの掲載ページを来年2月に開設することとしておりまして,現在,その準備としまして庁内で写真画像や公共施設,トイレ,学校などの地理情報を含めました各種情報を収集しているところでございます。それらの情報を取りまとめまして,コンピューターが直接読み取ることができる形式で掲載したいと考えております。 公開いたしましたデータを市民や事業者の方々がニーズに合わせて自由に活用していただくことで,市民生活の向上や産業の活性化に結びつけていただきたいと考えております。 本市といたしましては,市民の皆様の御意見も取り入れ,利用していただくための情報の充実を図ってまいりますとともに,アプリの作成を促したりするなど活用を図っていただくための周知活動にも取り組んでまいります。 なお,その際に作成されましたアプリにつきましては,市のホームページに掲載することも含めた周知方法につきましても検討してまいりたいと考えております。 (総務部長 西行茂君 登壇) ◎総務部長(西行茂君) 北陸新幹線金沢開業を生かした観光のまちづくりについてのうち,県都デザイン戦略に関する御質問にお答えいたします。 最初に,県都デザイン戦略の短期計画は来年度予算にどのように反映させるのかについてお答えいたします。 短期計画といたしましては,福井市が実施する事業のうち中央公園周辺再整備事業や福井駅西口中央地区市街地再開発事業などがございます。これらの事業につきましては,予算の編成作業の中で取り組みについて検討しているところでございます。 次に,県都デザイン戦略の具体的方策をもとにプロジェクト推進チームをつくってはどうかとの御質問でございます。 今年度実施しております足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想策定事業の中で,福井工業大学や福井大学の先生方,順化地区,足羽地区,湊地区の住民の方,さらにまちづくりや歴史,景観等の団体の方が参画した策定委員会を設置して進めているところでございます。今後も必要に応じて市民と協働して事業を進めてまいります。 次に,福井市中央公園周辺再整備基本計画(案)についてお答えいたします。 まず,お堀と公園との間に車が通る道路をなくす計画のようだが可能なのかについてお答えいたします。 今回の基本計画(案)では,お堀と公園との間の道路については,順化公民館から北は歩行者専用道路として計画いたしております。これにより城址と公園との連続性が確保されるものと考えております。 次に,御座所の復元は必要だと思うがいかがかについてお答えいたします。 今回,基本計画策定に当たって行いました埋蔵文化財発掘調査では,三の丸にあったとされる御座所の建物について,残されている絵図を参考に昨年度に引き続き発掘調査をいたしました。 御座所は,そもそも福井藩主の居宅であると同時に,後にはさまざまな儀礼や年中行事なども行われた場所であります。1675年に5代藩主松平昌親公が,それまで本丸にあった住居を現在の中央公園西側に当たります西三の丸に移しまして,1830年に14代藩主松平斉承公が本丸に戻すまで,そこに置かれました。その後,1843年に16代藩主松平春嶽公が再び西三の丸に移し,1864年に最後の福井藩主松平茂昭公がこの御座所を現在の城町に当たります東三の丸に新築移転するまで利用されました。そして,1895年,これは明治28年に当たりますが,18代当主に当たります松平康正荘氏が,現在の中央公園西側でございます御座所の跡地に邸宅を新築いたしました。したがいまして,この時点では,既に福井藩主の御座所は撤去されていたものと考えております。 御座所につきましては,江戸時代の絵図により間取りは残されているものの,全体の外観や部屋の内部の様子を示す記録はありません。また,今回の発掘でも,建物の位置を特定するための礎石なども確認されず,復元は極めて難しいものと考えております。 次に,どのゾーンをいつまでにつくる予定なのかについてお答えいたします。 今回の整備につきましては,基本計画(案)のゾーン区分にかかわらず,平成27年度までに公園面積のおおむね半分程度の整備を予定しております。なお,全体としましては,北陸新幹線敦賀開業までには整備を完了したいと考えております。 次に,福井市民全員を対象としているのであれば,どのように足を運ぶと想定しているのか,及び福井駅前との導線についての計画が示されていないが,計画に入れてはどうかについてお答えいたします。 中央公園は,公共交通の幹線軸であります場所に位置しておりまして,西側のフェニックス通りと片町かいわい,南側の市役所,そして中央大通りと駅前の商業集積地にも近く,近隣の住民はもちろん市民,来街者がさまざまな交通手段で気軽に立ち寄ることができる公園を目指しております。 続きまして,防災についての御質問のうち,まず,女性の視点に配慮した防災まちづくりをするために,女性の力をどう引き出していくのかについてお答えいたします。 さきの東日本大震災での避難所において避難所運営を協議する場に女性が参加していなかったため,女性のニーズが十分に把握されず,物資や生活で不便な状況を強いられたという報告がございました。これを受け,本市では,本年度,女性が参画する防災についてのアンケート調査を行ったところ,自主防災活動に役員として参画している女性の割合は13.7%でした。一方,日ごろ防災に関心があるかとの問いに対しましては,91%の女性が関心があるという結果でございました。 このアンケート結果を受けまして,日ごろから地域での自治会活動はもとより,自主防災組織運営協議会等に女性が委員として参画することにより,女性のプライバシーに配慮したスペースの確保,あるいは女性に必要な生活用品の備蓄など,女性の視点が入った避難所運営となるものと考えております。 こうしたことから,出前講座を初めとして,各研修会を通して女性の参画を促しているところでございます。 次に,自主防災活動について,自助,共助,地域の力をどのように引き出していくのかについてお答えいたします。 地域の防災力強化を図るには,防災活動を自主防災組織の役員で行うのではなく,地域住民が一体となって自助や共助に取り組むことが重要となります。また,若年層や女性の参加もふやしていくことが大切であり,例えば日ごろから子ども会やPTAなどと連携した取り組みを行うことなども考えられます。 このため市では,地域のさまざまな団体のリーダーを交えた自主防災リーダー研修会を開催したり,あるいは子供や女性の研修会を通して防災意識の普及啓発や自主防災組織の育成,充実に努め,防災力の強化に努めてまいります。 次に,避難行動要支援者名簿の作成の現状と取り組みの方向性についてお答えいたします。 まず,現状でございます。 10月31日現在での災害時要援護者避難支援制度の総申請者数は8,986人です。この災害時要援護者避難支援制度は,自助,地域の共助を基本としており,これら支援が必要な方の情報は地域に提供し,個別支援計画の作成をお願いいたしております。 しかし,要援護者名簿への登録を希望した方のみの情報を収集する手上げ方式では,支援を要することを自覚していない方や障害を有することを他人に知られたくない方も多いため,十分な情報収集ができないことが課題としてありました。 これらの課題につきまして,本年6月に災害対策基本法が改正され,名簿に関する事項は来年の4月1日から施行予定となっています。この法改正では,要支援者名簿を活用した実効性のある避難支援がなされるように,要支援者本人から同意を得て,平常時から消防機関や民生委員等,避難支援等関係者に情報提供することが可能となりました。現に災害発生または発生のおそれがある,そういったことが生じた場合には,本人の同意の有無にかかわらず名簿情報を避難支援等関係者に提供できることになりました。 これを受けまして,施行までの間に福祉部局を初めとする関係部署との検討を行い,障害者団体などから意見聴取や外部有識者による検討委員会を開催し,名簿情報の漏えい防止のための措置も含めました全体計画の見直しを進め,さらなる避難行動要支援者の支援に努めてまいります。 次に,災害時要援護者支援について,地域,自治会単位の力をどのように引き出すのかについてお答えいたします。 本市は,各地区で災害時要援護者避難支援制度の説明会を開催し,個別支援計画の作成方法の指導や他地区の先進事例を紹介するなど個別支援計画の作成を促しております。 今後もこれらの取り組みを継続するとともに,今年度配布を予定しております防災ハンドブックや市政広報等による啓発手段を活用して,災害時要援護者自身の自助や避難支援者に対する共助の意識の向上を促し,災害時要援護者の避難支援が地域の中でできるよう,地域の支援を行ってまいります。 (商工労働部長 吉村匡弘君 登壇) ◎商工労働部長(吉村匡弘君) 北陸新幹線金沢開業を生かした観光のまちづくりのうち,金沢開業に向けての公共交通機関の整備についてお答えします。 旅行者の利便性を高めるためには,主要駅から観光地への二次交通は重要な要素でございます。一方,観光旅行は,団体旅行主体から家族旅行や個人旅行へと変化してきています。そのため,二次交通におきましても,バス車両などによる定期的な大量輸送から車によるコンパクトで旅行者のニーズに合った自由度の高い交通手段に需要が変化してきております。 このような社会背景の中,金沢駅から福井への公共交通機関を利用した二次交通として,芦原温泉直行バスが1日1往復運行されておりますが,実績としては厳しい状況と聞いております。 こうしたことも踏まえまして,金沢駅からの二次交通につきましては,旅行事業者を対象とした商談会,モニターツアーを通して事業者の意見を収集しながら,県や公益社団法人福井県観光連盟など関連機関と情報を共有し,検討していきたいと考えております。 次に,金沢駅と福井駅との差別化についての御質問にお答えします。 ハード面につきましては,現在のところ,福井らしさの具体的なものとして駅に隣接した西口再開発ビル内のドームシアターの建設,そして西口広場での福井の植栽や笏谷石の使用などを検討しているところです。 次に,ソフト面です。福井駅西口中央地区市街地再開発事業におきましては,西口再開発ビルを商業のにぎわいばかりではなく,地域外からの観光客等のためのおもてなしの拠点と考えており,屋根つき広場に隣接して観光案内情報機能を整備する計画となっております。ここでは,現在実施している観光案内や交通案内機能に加え,観光ガイドの手配,観光客が気軽に回遊できるよう手荷物を預かり,市内の宿泊施設まで配送するサービス,レンタサイクルの貸し出し,雨や雪の福井を楽しんでもらうための長靴,傘のレンタルなど,回遊性を高めるためのサービスを予定しております。 また,京福バスやえちぜん鉄道,福井鉄道の切符を取り扱い,総合的なワンストップサービスを提供していきたいと考えております。 さらに,屋根つき広場では,大型ビジョンに馬鹿ばやし,糸崎の仏舞,睦月神事など本市の無形文化財のPR映像を放映するなど,おもてなしの拠点としての機能を強化し,福井の特徴を演出していきたいと考えております。 これらのサービスを通じて,観光客につるつるいっぱいのおもてなしを展開し,本市の魅力を感じていただけるよう努めてまいります。 次に,3Dプリンター・3Dデザインについてお答えします。 まず,今後の方向性に関する御質問です。 3Dプリンターは,物づくりのあり方を一変させるとも言われ,国の成長戦略においても重要な施策の一つに位置づけられております。本市といたしましても,物づくり企業の新たなビジネスチャンスに結びつく重要な技術であると認識しております。 そのため,本年度は商工会議所等とともに10月に開催した北陸技術交流テクノフェアにおいて最新の3Dプリンターを用いたデモンストレーションやメーカー,活用企業の講演会等を行いました。市内中小企業者を初めとする来場者の方々に3Dプリンターの能力や活用方法を広く知っていただけたものと思っております。 また,県においては,工業技術センターにおいてデザイナーや技術者を配置した3D試作センターを設置しており,国では新ものづくり研究会を発足し,3Dプリンターの産業利用や技術者育成の手法について積極的に議論するなど,3Dプリンターの技術開発に向けた取り組みはさらに加速していくと予想されます。 本市としましては,今後も国等の動向を注視しながら,3Dプリンターを活用した操業や設備導入への支援等,必要な施策を講じてまいりたいと考えております。 次に,市内の小・中学校で3Dプリンターに触れられる機会を設けてはどうかについてですが,現在,キャリア教育を推進する目的で小・中学生に対する職場見学,職場体験を実施しておりますので,3Dプリンターを初めとした物づくりの最新技術に触れられる機会づくりも視野に入れたいと考えております。 次に,高校生や大学生等が3Dプリンターについて学べる機会を設けてはどうかとの御質問についてですが,物づくり産業を成長させ,競争力を強化するためには,次世代の人材育成が大きな課題であります。そのため,本市では,高校生,大学生が最先端技術と触れ合える機会を設けるため,北陸技術交流テクノフェアの参加案内を行い,多くの学生の皆さんの参加を得たところでございます。 また,県では平成22年度から工業技術センターの先端技術体験見学事業の中で,中学生,高校生を対象にした3Dプリンターなどの最先端技術の体験見学会を実施しております。今後も県や商工会議所等と連携しながら,必要な応援をしたいと考えております。 最後に,一般企業が技術を学べる講習会を開催すべきではないかとの御質問ですが,国や県とさまざまな団体が3Dプリンターの活用方法や実施事例を紹介する研修や講習会を予定しています。これらの情報を市内中小企業者に案内するとともに,企業が個別に3Dプリンターの技術研修に参加する場合には,技術力の向上を目的とした研修,講座の受講料の一部を援助する小規模事業者人材育成補助金の活用を促してまいります。 今後も県や商工会議所等と連携を図りながら,市内中小企業者が3Dプリンター技術の発展による新たな物づくり技術に適応し,さらに成長できるよう支援してまいりたいと考えております。 ◆1番(中村綾菜君) 自席にて再質問させていただきます。 まず,北陸新幹線金沢開業を生かした観光のまちづくりについてお伺いします。 市民協働で県都デザイン戦略を推進していくためにテーマごとにまちづくり協議会をつくってはどうかという質問をさせていただいたところ,個別で具体的方策ごとに市民と協働で行っていくという答弁がありました。それぞれの具体的方策を点と点で行うのではなく,例えば歴史資源をつなぐ回廊の形成と通りの名称変更,また福井駅と城址をつなぐ軸の形成,さらには足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想について今行っている策定委員会の景観部分を別々の方策として行っていくのではなく,一つの景観というグループにして方向性を統一して行っていけば,情報共有そして連携,PR効果アップ,そしてスピードアップにつながると思いますが,いかがでしょうか。これは,私だけが言っていることではなくて,大学の教授やあわら市はこのやり方が非常にいいと言っていました。一度検討していただけないでしょうか。御回答をお願いいたします。 ○副議長(野嶋祐記君) 理事者の方は簡潔かつ的確に答弁されますようお願い申し上げます。 ◎総務部長(西行茂君) 先ほど申し上げましたように,例えば足羽川・足羽山周辺空間再形成基本構想等,これは面的に大きなエリアをカバーするようなものですけれども,こういったことを先ほど御答弁申し上げた形で行っていく。中央公園においては,一つのワークショップというのもそれに当たるかと思いますけれども,今のところこの部分ではそういった形で進めさせていただきます。今後もそういった形が最も有効である,あるいは効果的であるということであれば,検討してまいりたいと思っております。 ◆1番(中村綾菜君) 足羽山と足羽川を面として考えているとおっしゃっていましたが,私が考えているこの面は,中心市街地105ヘクタール,プラス,足羽山といったような,そういった面で考えております。ぜひもう一度検討をお願いいたします。 続きまして,市民協働で行っていくという答弁ですが,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想の策定委員会に市民の方が参加しているという,そういった御答弁だったかと思います。しかし,こういった検討会議や協議会に参加するのは,地域の代表者ということでありまして,一般市民ではないと思います。中央公園の計画のときに行っていたような市民のワークショップや住民の説明会には,非常にたくさんの理事者の方が足を運んでいらっしゃいましたので,すばらしいと思っております。ぜひそういった現場へ足を運ぶということをさらにやっていっていただきたいと思っております。これは要望です。 さて,県都デザイン戦略の中の市長からの一言の中で,この戦略による将来のイメージを市民,県民の皆様と共有し,また協働で戦略の具体化方策の実現に向け着実に行動してまいりますと書かれておりました。ぜひ協働で進めていただきたいのですが,そもそもこの県都デザイン戦略のことを市民はどのくらい知っているのか,調査されているのでしょうか。御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(西行茂君) 県都デザインの認知度のことをおっしゃっているんだと思いますが,これは特に調査はしてございません。マスコミ,あるいはホームページ等を通じまして十分周知されているかどうかというのは受け取る側のことでございまして,その辺はちょっと明確に私は申し上げられませんけれども,少なくとも情報発信につきましては,精いっぱい行っていると御理解いただきたいと思います。 ◆1番(中村綾菜君) ホームページには,確かに県都デザイン戦略の概要版とかいろいろ説明されているとは思うんですが,あれを見て市民の方は非常にわかりやすいものだとは思わないと思います。非常に細かく書かれているので,PRするようなチラシなどをつくってはいかがかなと思っております。これは要望にとどめさせていただきます。 続きまして,公共交通機関の整備のことですが,バスルートについて,特に必要なしという答えがありました。実際に山中温泉の観光協会に問い合わせてみたところ,山中温泉から竹田の油揚げの谷口屋,永平寺,そして山中温泉に戻るバスが走っています。非常に観光客も利用していると聞いております。竹田の油揚げの谷口屋は非常に人気がありまして,永平寺まで来ていただいている。そして,山を越えれば一乗谷朝倉氏遺跡があると思うんです。ぜひそういった観光連携をもう一度呼びかけていただけるようなことをお願いしたいのですが,もう一度検討していただけないでしょうか。 ◎商工労働部長(吉村匡弘君) 広域的な観光としては,あわら市とか坂井市などとは広域圏で一緒に観光を行っておりますし,それに奥越を含めた広域的な観光の取り組みも現在しておりますので,そういったところでのいろいろな協議は今後もしたいと思います。 バスも必要ないと申し上げたわけではなくて,現在行っている芦原温泉までのバスの実績としては非常に厳しいということを申し上げました。 そうした中で,金沢からの二次交通のあり方については,例えばレンタカーを利用するとかいろいろ考えられると思いますけれども,そういったものは検討していきたいと思います。 一つ,これは観光タクシーなんですけれども,福井駅で「駅から観タクン」としてJRが行っている以外にも,福井県の観光連盟でツアー291という商品の中で観光タクシーで非常にいろいろなコースを設けております。福井駅発着のものが非常に多いんですけれども,例えば芦原温泉から県立恐竜博物館を通って一乗谷朝倉氏遺跡に行って福井市に戻ってくる,そういった設定などもございますので,どのくらいのお客様からそういったニーズがあるかによって,大きなバスがいいのか,そういう小ぶりなものでやっていくのか,そういったこともございますので,そのあたりはニーズなども含めながらいろいろ検討が必要だと思っております。 ◆1番(中村綾菜君) ぜひもう一度御検討をよろしくお願いいたします。 今,坂井市,あわら市と連携してやっているとの御答弁がありましたが,ホームページを見てみますと,観光コースを紹介するなどして連携しているようです。しかし,ただ紹介しても足を運ぶところまでの魅力を感じなければ行ってみたいとは思いません。例えば,金沢は小京都であるという認識を持たれていて,何となく行ってみたいと思わせるところまでいっていますが,福井はそこまでの魅力はないと私は思っております。まず強制的にバスに乗っていただいて,気軽にルートどおりに観光地を回っていただくぐらいの仕組みがないと観光客は行きたいと思わないと思いますし,金沢駅におり立った観光客が福井行と書かれたものを見るのもひとついいPRなのではないかと思っております。これも要望にとどめておきます。御検討をよろしくお願いいたします。 続きまして,中央公園についてですが,中央公園は,全ての市民を対象にするとおっしゃっていましたが,これまで中央公園に市民が足を運びづらかった理由は何だとお考えなのか,御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(西行茂君) 足が運びづらかったというのは,私とは少し認識が違うので御答弁申し上げにくいんですが,非常に交通の便のいいところでございますし,また,先ほど申し上げたように,交通のかなめである場所ですので,十分足を運んでいただいているところだと私は認識しております。 ◆1番(中村綾菜君) 非常に交通的にも不便で,私にはなかなか使いづらい公園ですので,市民が足を運びづらいのではないかと思っております。そもそもですが,この交通の便が悪い中央公園になぜ市民を集める必要があるのかが,私にはよくわかりません。なぜ中央公園に市民が集まる仕組みをつくらなくてはいけないのかという,そういったそもそもの議論が私にはよくわからないので,市民を集めるというのは非常に難しいのではないかと思っております。 そして,さらには観光を感じられるような中央公園にしたいという市の思い,県都デザイン戦略の思いがあるようですが,今計画後,観光客は新しくなった中央公園の何を見に来るとお考えでしょうか。復元された石垣やお堀を見に観光客が来るとお考えなのでしょうか,御答弁願います。 ◎総務部長(西行茂君) 観光資源の一つとしての捉え方もありますけれども,やはり公園といいますのは,市民共有の財産でありますし,そこで快適に過ごせるというのは第一の目的かと思います。ただ,今回の場合は,将来的には城址と一体としてということもございまして,歴史を感じさせるとか,そういったこともあろうかと思います。市民の皆様に親しまれ,また観光客が県庁線をずっと通ってこられるときに,観光客の方にも親しんでいただければということもございまして,単に観光目的でということではないという認識はございます。 ◆1番(中村綾菜君) 城址と一体として考えたところで,なかなか中央公園を横切っていただくというのは想像できないのですが,例えばホテルフジタ福井のレストランまで歩いていく途中に中央公園を横切るとかくらいです。また,御座所復元に関してですが,いろんなやり方があると思うんです。例えば,御座所のレストランをつくってみるといった方法とか,立体的に復元するだけではなくて,平面的に復元してみるとか,いろんな方法があると思うので,ぜひそういったことも含めながらもう一度調査していただきたいと思います。 要望にとどめさせていただきます。 続きまして,3Dプリンター・3Dデザインについては,時間がないのでまた予算特別委員会に回させていただきたいと思います。 オープンガバメントについてですが,アプリ作成を市民に促すとなっていましたが,具体的にどのように促すのか,御答弁願います。 ◎都市戦略部長(谷澤正博君) まだ実際にはどういうふうに促すというところまでは行っていないのが現状です。 ◆1番(中村綾菜君) 先ほども紹介させていただきましたように,自治体ではアプリコンテストを開催するなどしています。県では,1月以降にアプリコンテストを行うと言っていましたが,ぜひ市のデータも使ってアプリをつくっていただきたいので,そういったコンテストを開催してはいかがかと思うんですが,御答弁をお願いいたします。 ◎副市長(山田義彦君) 鯖江市が一番の先進地かと思いますが,鯖江市では,民間の事業者の方がアプリをつくってくださって,いろんなことに活用していただいているという状況と承知いたしております。まず,データをオープン化いたしませんと,事業者に使っていただけませんので,本市は,まずそこに今,取りかかったところでございまして,その後,オープンデータをいかに使っていただけるかということは,その次にまた考えてまいりたいと考えております。 ◆1番(中村綾菜君) ぜひよろしくお願いいたします。 最後に,防災についての質問をさせていただきます。 妊産婦や乳幼児がいる母親は避難先での医療体制の確保が非常に気になります。医療や衛生面での指導が必要な避難者への対応はどのように考えているのか,御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(西行茂君) 避難所の対応にはいろいろ課題があると思います。今,医療あるいは衛生面ということに限っていえば,私どもは一般社団法人福井市医師会との災害応援協定を結んでおりまして,医師会から医療の提供を受けられるものと考えておりますし,また市の保健センターには保健師もおりまして,避難所に張りつくというわけにはいかないかもしれないんですが,保健師が巡回して相談なり指導に当たるということも十分考えておりますし,やるべきことだと考えております。 あと,衛生面全般ですと,今,部局横断的課題対応班の中で,そういったことも含めて対応を考えておりますので,またそういった衛生面,あるいは精神衛生面でもルールづくりといったことを考えていきたいと思っております。 ◆1番(中村綾菜君) 長期の避難生活ではストレスがたまるとも思われますが,避難者のストレスをどのように解消するのかというところも御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(西行茂君) 長期の避難にわたりますと,精神面あるいは健康面のストレスというのは高まってくる,これが常でございますけれども,私どもとしましては,そういったストレスの原因となるものをまず取り除くことも大事かと思っております。つまり食事であったり洗濯であったり,あるいはプライバシーであったり,あるいはトイレの問題であったりという,物的にまず解決すべきことがあるのではないかと思います。あるいは,先ほど申し上げましたけれども,メンタル面では保健師の指導あるいは医師の専門的な指導等も考えられますけれども,そういったことも総合的に対応するべきものではないかと思っております。 ◆1番(中村綾菜君) 防災に限らずですが,女性の参画が進まない理由というのは,そもそも何だとお考えでしょうか。自主防災組織への女性参加者を促すように取り組んでいくという答弁がありましたが,男女参画が進まない限り,なかなかすぐにはうまくいきません。ぜひ本市が男女参画を進めるにあたり防災も含めて考えていただけるように要望いたします。 要援護者支援のことですが,なかなか全ての方を把握するということは難しいと思います。避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針に基づき,行政が作成したものを地域が活用するということになっております。地域が情報をどのように活用するのか,そして情報の取り扱いをどのようにするのかというところも含めて,きちんと地域へ伝えていくことが公助の役割だと思いますが,いかがでしょうか。 また,この指針には,要支援者ではなくなった場合の指針も書いてありますが,その辺の対応はどのようになっておりますでしょうか,御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(西行茂君) 先ほど答弁の中で申し上げましたけれども,まずは私どもとしては,要援護者の方々の把握から始まるかと思います。それは福祉部局と情報を交換しながらということになろうかと思います。実際の運用に当たりましては,本人の御了解が得られれば事前にそういった関係の方々に情報を与えられますけれども,それ以外ですと,我々としては名簿を常に把握しておりまして,そういった災害が現に発生したときは,消防あるいはそういった関係のところがそれに基づいて行動するということでございます。ただ,その中身につきましては,今,検討しているところでございますので,回答としてはここまでかと思います。 ○副議長(野嶋祐記君) 質問の残り時間がわずかです。簡潔にお願いします。 ◆1番(中村綾菜君) 言いたかったことは,誰でも災害時要援護者になり得るということです。平常時からきめ細やかな事前対策が必要であるということです。今後とも自助,共助,公助により,力を合わせて市民協働で続けていただくこと,防災はそういったことが大事だと要望いたしまして質問を終わります。 ○副議長(野嶋祐記君) 次に,5番 玉村正人君。 (5番 玉村正人君 登壇) ◆5番(玉村正人君) 市民クラブの玉村でございます。通告に従って質問させていただきます。 まず,教育予算の確保についてであります。 今の時期は,来年度に向けた予算要求あるいは査定の時期であり,これから来年度予算が決定されてくることから,教育政策の実現に向け,しっかりした教育予算の確保をすべきであるという立場で質問させていただきます。 教育予算の内容としては,さまざまな事業がありますが,きょうはその中でも,特に2つのテーマに絞ってお伺いいたします。 まず,その1つ目は,現在,学校現場には教育活動を支えるために配置された支援員がおります。 児童・生徒の多様性に対応して,個に応じたきめ細かな教育が求められていますが,特に発達障害児など特別支援を要する子供たちへの指導には,担任1人の対応では限界があり,専門的に支援する体制を整えなければなりません。いきいきサポーターの配置事業はこれに対応した事業であり,学校現場からは,さらなる充実を求める声が強くあります。今後,さらに充実すべきと考えますが,どのように考えておられるのかお伺いいたします。 次に,近年,子供たちの文字離れが指摘されています。そのため学校図書館の充実とともに,読書指導の充実が求められているところです。学校では,司書教諭の資格を持つ先生方が中心となって学校図書館の管理運営や子供たちへの読書指導の充実を図ってきました。しかし,学級担任をしながらの兼務ではとても大変な仕事量となり,学校全体において充実した読書指導をするのは容易ではありません。 福井市では,この課題に対して専門の学校図書館支援員を学校に配置し,学校図書館の管理運営や読書指導の支援を行ってきました。残念ながら,これまでは児童数の少ない小規模校には配置されていないのが現状です。小規模校といえども,決して少ない仕事量ではありません。全ての小・中学校に配置するような事業の拡大をすべきであると思いますが,どう考えておられるのかお伺いいたします。 次に,学校ホームページの管理運営やIT教育教材づくりなど教職員に対して支援するITサポーターの配置についても,学校からの情報発信機能強化やIT教育推進にとって極めて有効な支援体制と評価は高いものがあります。国の緊急雇用対策の財源に左右されることなく,全小・中学校に継続して配置すべきであると思いますが,どう考えておられるのかお伺いいたします。 教育予算に関する2つ目は,芸術鑑賞などの体験的,体感的な教育の推進についてであります。 現代の子供たちは,自然の中での遊びが極端に減少し,さらに情報化社会の進展によって,バーチャルな情報は多いが,実際に実物を見たり触れたりする機会が極めて減少していると指摘されています。したがって,意図的に本物に触れる体験的,体感的学習を推進して豊かな情操を育てることが求められていると考えます。 中でもすぐれた舞台芸術や伝統文化に直接触れる機会が与えられることで,体感的に心に印象づけられることは,豊かな心を育てるために極めて重要なことであります。 そういった意味で,今まで実施してきた演劇や能の芸術鑑賞教室の果たしてきた役割は大きいと言えます。今後,すぐれた舞台芸術や伝統文化に直接触れる機会としての芸術鑑賞教室などをどのように進めていくのかお伺いいたします。 これまでの教育予算の年度ごとの推移状況を見ると,学校建設や耐震工事,エアコン設置等ハード面の予算を除くと,健全財政計画の課題のもと徐々に縮小しているように感じられます。こと教育のソフト事業に関しては,1年ごとに対象となる子供たちは入れかわり,4月になると新たな年度が始まります。したがって,事業が縮小したり廃止になることで昨年度までの子供たちが受けることができた教育内容や支援が,今年度からは受けることができないといったことが起こってきます。これは,教育の後退であります。 こと教育予算については,他のことと同様に一律の減額シーリングをかけて縮小すべきではなく,むしろ教育の後退を招かないように配慮し,子供たちの未来のために,より充実を目指すべきであると考えますが,財政部のお考えはどうかお伺いいたします。 次に,放置自転車対策について,幾つか質問いたします。 福井駅西口中央地区市街地再開発事業の工事もいよいよ本格化し,福井駅周辺は大きく変わろうとしています。この際,長年の懸案であった放置自転車を一掃し,すっきりとした美しい町にすべきです。 7月11日の福井市JR福井駅自転車駐車場の調査について,9月定例会では放置自転車と認定された733台は撤去し,JR高架下に保管している。現在,防犯登録番号等を用いて警察に所有者を照会中であり,所有者を確認できたものについては引き渡しを行っている。盗難品とわかったときには,警察に直接渡し,対応してもらうとの答弁をいただきました。 そこで,現時点での処分の状況はどのような進捗状況か。また,今後の処置はどうするのか,お伺いいたします。 次に,長い期間放置された自転車の中には,盗難自転車が含まれている可能性も多く,盗難を防止し,持ち主へ早く戻るようにチェック機能を強化する必要があると考えます。そのためには巡回体制を整備し,県警との連携により防犯登録制度を活用することが必要です。 9月定例会では,短期間放置の自転車についてすぐ警察に照会をかけて所有者に指導を行い,あわせて盗難自転車を早期発見する方法もあるが,所有者の個人情報を得るまでに相当時間がかかるので,巡回をさらに強化して早い段階での放置自転車の抑制に努めたいとの答弁をいただいております。大量の自転車に関する情報処理には時間がかかりますが,小まめな点検で一度の照会台数を減らすことによって時間短縮が図れると考えます。県警との連携協議は図られているのでしょうか。お伺いいたします。 次に,調査を含めたこれまでの取り組みは,放置自転車の処分に主眼を置いてきたように思えます。商店街や自治会などに協力をお願いし,商店街近くの置きやすい場所に分散して駐輪スペースを設けたり,啓発活動をしたりすることも大切なことだと思われます。持ち主にきちんとした認識と責任を持っていただくことも極めて大切なことだと思っております。 9月定例会では,効果的な減少策としては,利用状況に合った駐輪場の整備と放置防止の啓発活動を強化していくことである。路上駐輪をなくすために地元商店街や自治会などにも協力をお願いし,連携しながら取り組んでいく必要があると答弁されています。 予算化した具体的施策が必要だと思いますが,放置自転車解消に向けた具体的施策の進捗はどのような状況か,お伺いいたします。 以上で私の総括質問を終わります。ありがとうございました。 (教育長 内田高義君 登壇) ◎教育長(内田高義君) 教育予算の確保についてお答えいたします。 まず,いきいきサポーターのさらなる拡充についてですが,学校現場から強い要望があることは理解しているところです。現在,60校の小・中学校に配置しておりますが,このいきいきサポーターは教員関係の免許を持っているだけでなく,気がかりな児童・生徒にかかわる上での力量も求められているため,適任となる人材の確保はなかなか難しい状況でございます。 したがいまして,市では,量的な拡充だけではなく,研修等も実施するなど質の向上を図ることでも対応していきたいと考えているところでございます。 次に,学校図書館支援員の配置についてですが,学校図書館の管理運営を支援し,子供たちの読書活動を啓発するために,本市では県内で先駆けて,平成17年度に32校の小・中学校に配置いたしました。以来,図書室の環境整備が進み,授業での活用や貸出冊数がふえるなど,大きな教育効果を上げることができました。 その後も拡充に努め,現在は児童・生徒100人以上の小・中学校51校に配置しているところでございます。 今後,全ての小・中学校への配置を目指していきたいと考えているところでございます。 ITサポーターにつきましては,毎月全ての小・中学校を訪問しており,学校現場にとって有効な支援対策であると認識しております。 当初,平成21年度でございますが,国の補助事業を活用して教職員のIT機器の技術習得のため3年間の計画で支援を行う予定でございました。しかし,その時点でまだ不十分であるとの判断でさらに2年間延長して支援を行ってきたところでございます。 したがいまして,この5年間の支援体制の中で,先生方にはITに関してノウハウを習得していただき,一定の成果が得られたものと判断しているところでございます。 続きまして,体験的,体感的な教育の推進についてお答えいたします。 子供たちの感性や豊かな心を育成するために,本物の文化芸術に触れる芸術体験の機会は,非常に大切なことと考えており,本年度は市の事業に加えて国や県の事業などを活用して体験的,体感的な教育の推進に努めてまいりました。 本市では,幼児演劇鑑賞教室,中学校能楽教室を実施し,また市内の連合音楽会におきまして音楽鑑賞,小学校長会による劇団四季ミュージカル鑑賞を行いました。さらに,文化庁の次代を担う子供の文化芸術体験事業を活用しまして,本年度は小学校12校,中学校4校が音楽,演劇,伝統芸能の鑑賞や体験をしております。 ところで,先日,県ではハーモニーホールふくいで県内の小学校5年生全てが集まっての音楽鑑賞事業が行われました。4日間を通して,ことしは関西のプロのオーケストラの演奏と,そして本県出身の音楽家で,バイオリン,バリトン,パイプオルガン,それからマリンバの4人だったと思いますが,そういった方の演奏を全ての子供たちが鑑賞したわけですけれども,私も実は8回開催されたうちの1回に行ってまいりました。その中で,やはり初めてこういう体験をした,初めてこの場所へ来たという児童もたくさんおりました。プロの演奏のすばらしさ,そしてそれを真剣に聞く子供の何とも言えないまなざし,そういったものが一体となって,本来なかなか生まれにくい演奏者と観客が一体となった新たな感動がその場で生まれました。それを私も実際に体感して,やはり生のすばらしさを感じるのは,子供にも大人にも必要だということを改めて感じたところでございます。 したがいまして,今後も子供たちの豊かな情操を育てるために,芸術鑑賞の機会は大切にしていきたいと考えているところでございます。 (財政部長 高山浩充君 登壇) ◎財政部長(高山浩充君) 私からは,教育予算の確保についてのうち,教育費の充実に対する財政部の考えについてお答えいたします。 現在の厳しい財政状況におきましては,限られた財源の中で効率的,効果的に事業を実施していくことが求められております。そのためには,既存事業の見直しや新規事業を行う際には,いわゆるスクラップ・アンド・ビルドによりますほかの事業の縮小や廃止,また加えて,新たな財源の確保なども必要と考えております。 現在,平成26年度当初予算の編成作業を行っておりますが,シーリングにつきましては,全ての経費に対しまして一律に行うものではなく,事業内容によっては,シーリングの対象外にしたり,また部局ごとに重点事業を特別枠として設定するなど,めり張りのある予算編成を目指しております。 福井市の将来を担う子供たちのために教育の充実が大変重要であるということは,財政部としても十分認識しております。教育費におきましては,子供たちが安心,快適に学べる学校環境を整えるため,学校の建設や耐震化,また暑さ対策などについて積極的に推進しております。 あわせまして,ALTを増員し,学校訪問の回数をふやすなど,外国語教育,特に英語教育の強化を図っております。 加えて,福井文化交流大使を小学校に派遣し,国際理解教育も進めております。 また,発達障害や不登校傾向にある子供たちへの支援のため,いきいきサポーターや学校図書館支援員,心身障害児介助員,ライフパートナー等の配置について必要な予算の確保に配慮しております。 その他,教職大学院への派遣などの人材育成や不登校児童・生徒のためのチャレンジ教室,教育ウイークを初めとする地域に生きる学校づくり事業などについても予算措置をしております。 財政部といたしましては,限られた財源の中で事業の優先順位を見きわめながら,必要な事業には必要な予算をつける。充実すべき事業には,それに見合う予算を確保する,こういった方針のもと,予算編成を進めてまいりたいと考えております。 (都市戦略部長 谷澤正博君 登壇) ◎都市戦略部長(谷澤正博君) 放置自転車対策についてお答えいたします。 まず,前回調査以降の処分の状況についてでございますけれども,本年7月に調査いたしました福井市JR福井駅自転車駐車場の放置自転車733台とその他の場所での放置自転車76台を合わせました合計809台を8月1日に一斉撤去いたしました。これらの撤去した自転車につきましては,8月15日付で防犯登録番号等を告示するとともに,警察への照会を行いました。9月18日,警察からの回答によりまして,所有者が判明いたしました631台につきまして,10月8日に返還通知書を発送しております。また,照会の結果,17台が盗難自転車であることが判明し,警察におきまして対応していただいているところでございます。返還通知書を発送後,11月末までに153台の引き取りがございまして,盗難自転車を除き,現在639台が未返還のままでございます。今後,これらの引き取りのない自転車につきましては,告示から6カ月を経過し,市に所有権が帰属した後に,再利用できるものを除いて平成26年3月中旬ごろに廃棄処分する予定でございます。 次に,警察との連携についてお答えいたします。 現在,放置自転車の所有者及び盗難届の有無等の調査につきましては,自転車を撤去した後に警察に照会し,回答をいただいて情報を得ております。その警察からの情報提供につきましては,法律に定めがございまして,自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律第6条第6項の,「都道府県警察は市町村から撤去した自転車に関する資料の提供を求められたときは,速やかに協力するものとする」との規定に基づくものでございます。今後もこの法律に基づき,撤去後に直ちに照会を行い,できる限り早く回答を得られるよう,警察とさらに連携を図ってまいります。 次に,放置自転車解消に向けた施策の進捗状況についてお答えいたします。 現在,放置禁止区域を含めましたJR福井駅周辺におきます放置自転車対策としまして,委託による駐輪指導を1日5回実施しておりまして,次年度におきましても同様に実施したいと考えております。 また,学生の卒業,転勤等によりまして放置自転車が発生しやすい春先に向けまして,駐輪場内でのポスターなどによる放置防止の啓発を実施していきますとともに,今年度に引き続き,福井市JR福井駅自転車駐車場における一斉撤去を行いまして,駐輪場の利用環境の向上に努めてまいります。 一方,現在,放置自転車解消に向けた施策といたしまして,福井駅西口エリアでの分散型駐輪場の整備につきまして,福井市,まちづくり福井株式会社,地元商店街などの間で事業化に向けまして設置場所や整備手法,管理運営方法につきまして協議,検討を進めているところでございます。 ◆5番(玉村正人君) それでは,自席にて幾つか質問させていただきます。 教育長からは,御丁寧な答弁をいただきまして,それぞれの事業の重要性についての認識をお答えいただきました。その中で少し気にかかることが幾つかありましたので質問させていただきます。 現在,60校にいきいきサポーターの配置をしているという御答弁でしたが,人数でいうと何人になりますか。 ◎教育長(内田高義君) 65人でございます。 ◆5番(玉村正人君) たしか昨年度でしたか,67人分の予算があったように思います。65人ということは,前年度実績よりも人数が減っているという状況でしょうか。 ◎教育長(内田高義君) 一応65人と認識しておりますので,もし人数的に若干ずれがあるということは,その中の運用上の問題かと思っております。と申しますのは,1日7時間の勤務になっているかと思うんですけれども,支援員によりましては時間的に丸々7時間とならない部分もあるかと思いますので,時間の計算でいくと,そういったことにもなるのかなと感じているんですけれども,実際は一応65人という形で認識していただければ結構かと思います。 ◆5番(玉村正人君) この数というのは非常に重要でございまして,先ほどの教育長の御答弁の中で,特殊な仕事であるということで,質の向上といった充実の点についても御答弁がありました。そのとおりでありますけれども,やはり現場にとっては一人でも多く手助けが欲しいというのが本当に現状なんです。その中で,たしか以前は67人の配置があったんですが,これが65人であるということについては,やはり縮小しているという現状かと思います。それから,1日7時間というのが今までの通例であったように思いますが,それが現場からの声によりますと時間数が減ったという部分も聞いております。これも後退なんです。そういった面で,やはり予算に限りがあってある程度人数を出そうと思うと,そういった時間が減ったり派遣の回数が減ったりということが起こってくるんです。それを私は教育の後退であると申し上げたいと思います。 もう一点,学校図書館支援員については,今ほど現在100人以上の学校51校に配置しているところを,今後69校全てに配置したいという前向きな御答弁をいただきまして本当にありがとうございます。ぜひ実行していただきたいと考えています。 もう一つのITサポーターは,もともとが国の緊急雇用対策の制度を利用したのではなかったかと思います。それが続いた関係で,今維持されていると認識していますが,これも,この国の事業がなくなったときに廃止になることでどのような影響があるかということなんです。その場合,やはり今までどおり全部の学校に配置することはできないかもしれないけれども,どうしても助けてほしいという要望,要請によって派遣するようにして,それなりに人数を少しキープしておくという方法もあると思うんです。だから,学校のそういった要望に対して応えられるように,ぜひ御検討をお願いします。これは要望にしておきます。 もう一点,芸術鑑賞の重要性について教育長も認識されております。特に教育長も音楽の専門家でありまして,その点はよく感じられると思います。この中で少し気になることがあるのは,劇団の演劇鑑賞のことについてなんです。実は,劇団四季のミュージカル鑑賞は,以前は市の事業であった。ところが,今年度,その市の事業による補助がなくなって,劇団四季の自主財源で存続がかなったということを聞いております。ということは,もし劇団四季の中でもうこれ以上やれないということになれば,廃止になるという意味ではないかと懸念するわけですけれども,その点はどうでしょうか。 ◎教育長(内田高義君) それは,もちろん公的な機関ではございませんので,劇団四季の運営上,各地域ですばらしい芸術を子供たちに見てもらおうという中での事業だと思っております。したがいまして,そういった事業がいつまで続くかとか,そのあたりについては,私どもはまだはっきりとどうこう申し上げられませんけれども,実際ある間はお互い話し合いの中で折り合いをつけながら,何とかそういったものを子供たちに鑑賞させられるように持っていきたいと思っているところです。 ◆5番(玉村正人君) 先ほど総括質問の中でも申し上げましたように,やはり全部の子供たちが経験していくことが大切であると思います。そのために市がきちんと補助してその事業を維持すると,これが大切な視点であると私は思います。文化庁あるいは県の事業もありますけれども,全部の学校にきちんと行き渡るものはほとんどないです。県が催したものではありましたが,文化庁の事業も申し込んで,対象になるのはその中で何校かしかないということです。したがって,今まであったそういったことが廃止になっていくことの大きな損失の意味をよく理解していただきたい。これは財政部にもよくお願いしておきたいです。あるときまでの子供は鑑賞できたけれども,ここからはできないという教育内容はあってはならないと私は思っています。そのように要望しておきます。 続いて,自転車の件なんですけれども,これも質問というよりは要望としておきますけれども,153台しか持ち主へ返却されてないということで,これには少し驚きました。持ち主の方の認識を含めて,この自転車問題については,もう少し市民運動的に広く啓発して,町なかをきれいにしないといけないということを広めていかないといけない問題だろうと思います。そのためには,733台の放置自転車があった大きな駐輪場よりも,むしろ町なかのとめてはいけない場所での駐輪といったところに配慮していく。そのためにまめに回ってカードを張り,持ち主の方の認識を高めていく。ある程度の時間置かれていたものについては,警察照会で直接持ち主の方に連絡が行くという体制をとっていく。また,自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律は撤去したものにしか情報が出せないという法律であるととられるような発言をされましたが,撤去しなくても情報を出すという協力は得られるのではないかと思います。その協議をきちんとしてほしい。大量の物については情報が出てくるのは遅いです。けれども,まめに回って,数が限られているものであれば情報が返ってくるのは早いはずです。そういった手法によって,不法な駐輪をなくしていく。そういったことにもう少し前向きに取り組んでいただきたい。西口再開発ビルが完成する,西口駅前広場が完成するときには,町をきれいにするといったことがほぼ浸透しているようなペースで頑張ってほしいということを希望して発言を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(野嶋祐記君) 次に,12番 奥島光晴君。 (12番 奥島光晴君 登壇) ◆12番(奥島光晴君) 一真会の奥島光晴でございます。 先日来の一般質問におきまして多くの議員各位に私たち足羽地区民を初め,浜町あるいは隣接する地区の方々が特別な愛着を,そして誇りを持っております足羽山,足羽川に関心をお持ちいただき,多くの御質問をしていただいたことに感謝を申し上げるところでございます。 私も通告どおりの質問をさせていただくべきところではございますが,できるだけ重複を避けるため,若干方向性を変えて質問させていただきますので,よろしく御答弁のほどお願い申し上げます。 ことし3月に本市と県が策定した県都デザイン戦略のもと,本市では,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想を策定されております。その思い,構想,概要につきましては,先日の市長及び関係部長の御答弁をいただき,一定の理解をさせていただいております。 そこで,その具現化について,地区民の思いも含め,お尋ねさせていただきます。 まず,これまでの基本構想策定の検討状況,概要についてお伺いいたします。 この基本構想策定には,足羽地区に住む私も,ようやく足羽地区に残る歴史資源にスポットを当て,歴史散策エリアとして面的な整備をしていただけるものと大いに期待しているところであります。 足羽地区には,幕末でいえば橋本左内先生像や墓所,由利公正居宅跡,坂本龍馬歌碑,橘曙覧記念文学館,時代はさかのぼりますが,松尾芭蕉宿泊地跡,柴田勝家公とお市の方の墓がある西光寺,丹羽長秀公の墓等々,もう数え切れないくらいの歴史資源があります。また足羽山にも天魔ヶ池等多くの歴史資源が点在しております。しかし,残念ながら,これまでこれらの資源が有機的に結びつき,有効に活用されているとは言えないと思います。 また,歴史資源周辺の整備については,愛宕坂の橘曙覧記念文学館周辺において愛宕坂茶道美術館や愛宕坂の整備がされているほかは,十分な整備がされているとは思えません。 由利公正居宅跡周辺については,県が幸橋南詰の上流側のスペースに由利公正の銅像や案内板を設置し,植樹等を行い,由利公正広場として整備していただけることとなりました。これまでは幸橋南詰の下流側の堤防脇に居宅跡の石碑と坂本龍馬の歌碑が並んで置かれているのみで,なかなか気がつくものではなかったと思います。足羽地区ゆかりの由利公正の銅像を設置した広場を整備してもらえるとのことで,地域の方々も大変喜んでいるところであります。 今後は,この由利公正広場を足羽山,足羽川かいわいの歴史散策の拠点として,周辺の歴史拠点を回遊できるように,それぞれの拠点間に経路案内サインなどを設置し,わかりやすいルート案内を行う必要があります。さらに,足羽地区の歴史を語ることのできる語り部の育成なども必要ではないかと思います。 足羽地区の歴史資源のレベルアップはもとより,それぞれの歴史資源間のルート案内についても検討すべきと考えております。今後の基本構想策定の中でどのように進めていかれるのか,御所見をお伺いいたします。 この歴史散策ルートに関し,トイレの問題を指摘しておきたいと思います。歴史散策を楽しむ方は,比較的年配の方が多くなると思いますが,トイレが近い方もいらっしゃるかと思います。町なかであれば,コンビニなども多く,比較的自由に利用できるトイレがあるかと思いますが,足羽地区は主に住宅地であり,急に催してきた場合,用を足すのに不自由されているようであります。ぜひとも歴史散策ルートを設定する場合は,こういったトイレの面も十分配慮し,清潔できれいなトイレを動線上の適切な位置に整備していただきたいと思います。左内公園のトイレの改修なども含め,強く要望するものであります。 さて,基本構想策定委員会の第2回会合では,浜町かいわいに本県の伝統的な食を発信する観光誘客施設やその施設に併設するグリフィスの記念館の整備を検討していくことが確認されました。こういった観光客が休憩できる施設を整備することで,足羽地区における歴史資源の整備と相まって,足羽川両岸において幕末を中心とする歴史ゾーンが形成されると思います。平成27年3月に迫る北陸新幹線の金沢開業に向け,一日も早くまちなか観光に寄与する,こういった施設の完成を急ぐべきと思うところであります。 この観光誘客施設,グリフィス記念館整備の見通しについて,現在の検討状況をお伺いします。 幕末から明治維新期の歴史ファンは,全国にも多く見られます。福井は,松平春嶽公を初め,橋本左内先生や由利公正など幕末,明治維新期に活躍した人材を輩出した地であり,また,坂本龍馬も2度訪れるなど,ゆかりの地であります。 郷土歴史博物館では,幕末の福井の歴史を学び,養浩館庭園では殿様の気分を感じ,橋本左内先生や由利公正などをゆかりの旧跡でしのぶといったまちなか歴史散策ができるよう,歴史拠点の整備といったハード面はもちろん,道路案内や語り部による解説,説明などソフト面も充実させながら進めてほしいと考えるところであります。 次に,北陸新幹線金沢開業に向けた観光誘客についてお尋ねいたします。 北陸新幹線については,1年3カ月後の平成27年3月に金沢まで開業します。金沢開業への対策は喫緊の課題であります。この金沢開業後には,東京を初め,沿線の北関東や長野方面から多くの観光客が北陸までお越しいただけるようになります。この観光誘客のため,県を中心に首都圏や北関東でプロモーション活動を行っており,本市においても8月に長野市と集客プロモーションパートナー都市協定を結び,広報紙での観光情報発信やイベントでの観光PRなどを互いに行うとされております。長野からの所要時間は,新幹線が金沢まで開業することにより,これまで4時間以上かかっていたものが2時間程度となり,大幅に短縮いたします。海のない県である長野から多くの方に海産物が豊富な福井まで来ていただきたいと考えるところであります。 まず,8月の協定締結後,これまでどのような取り組みを行ってきたのかお尋ねするとともに,福井の特徴などをどのように生かし,長野からの誘客につなげていくのか,御所見をお伺いいたします。 さて,県外からのお客様が最初に福井を印象づける場所はどこかということを考えると,やはり玄関口となるJR福井駅周辺ではないかと思います。先日開会した県議会の代表質問に知事が答え,福井駅西口の屋根つき広場の整備に対し,本市からの要望どおり4億円程度の財政支援を行うと表明されました。そして,福井らしさを感じられるモニュメントの設置や中心市街地に広がる歴史,旧跡を活用したまちづくりを福井市に求めているとも説明され,福井市と協力して具体化を図るとも述べられています。 屋根つき広場に対する支援については,これまで先延ばしになっておりましたけれども,懸案材料が1つ片づき,福井駅西口中央地区市街地再開発事業に弾みがつくと期待いたしております。そして,県外からのお客様がJR福井駅におり立ったときに福井らしさを感じてもらうこと,まちなかのにぎわいづくり,いずれもすぐに進めていくことと考えております。 県から求められているという福井らしさを感じられるモニュメントの設置や歴史,旧跡を生かしたまちづくりについて,どのように進めていくのか,御所見をお伺いいたします。 この福井らしさを感じることのできるモニュメントの設置について,私は,県外の人が福井を訪れ,そしておうちに戻ったときに,JR福井駅に行ったら何々があったとわかりやすく言えることが大事なのではないかと考えるところであります。 例えば,JR岐阜駅の駅前広場には金箔が貼られた織田信長の像があります。JR岐阜駅におりたとき,全国の誰もが知り得る織田信長の,それも金色の像がある。岐阜という印象を強烈に印象づけるものではないでしょうか。 福井の場合はどうか。福井には,松平春嶽公や橋本左内先生,由利公正など幕末に活躍した偉人がいます。いずれも郷土の偉人として誇ることができる人物ばかりであります。しかし,知名度といった点ではどうか。歴史好きの人は知っている人も多いと思いますが,全国的に知られているかというと,残念ながらそうではないような気がいたします。もちろん郷土の偉人を顕彰するため,県都の玄関口に置くという考えもあると思いますが,私は,そういった像はゆかりの地にあるべきと考えております。 では,県外からのお客様に福井を印象づけるものとして何があるか。私は,今は恐竜ではないかと思っております。恐竜は,福井市内から発掘されるものでもなく,本市にとっては縁もゆかりもないものであります。しかし,県都福井市ということを考えると,福井県を象徴するものがほかにあるのであれば,市外のものであっても懐深く広い心でJR福井駅前に設置するということがあってもよいのではないかと思うところであります。 実際,昨年の横浜市や,ことし東京丸の内で開催された恐竜展は大盛況であったそうであります。福井といえば恐竜,恐竜といえば福井ということが首都圏において広まりつつあると思います。 何よりも県外からのお客様に,福井に行ったら駅前に恐竜がいたと地元に帰って言ってもらえれば,それだけで福井に来たことのない人にも福井を印象づけるのではないでしょうか。 ところで,西口再開発ビルと西口駅前広場は,平成28年3月にしか完成しません。平成27年3月に北陸新幹線が金沢まで開業し,10月からデスティネーションキャンペーンが実施され,県外のお客様が福井まで来たときに,正面玄関というべき西口駅前広場は工事中であり,せっかく福井まで来てもらってもよい印象を持ってもらえないのではと危惧するところであります。 平成27年3月の北陸新幹線金沢開業後,せめてデスティネーションキャンペーンが終了する12月いっぱいまで恐竜のモニュメントを設置してはどうかと考えますが,御所見をお伺いします。 また,西口再開発ビル内のドームシアターでは,恐竜もテーマに組み込み,番組を編成してはどうかと考えるところでありますけれども,御所見をお伺いします。 本市では,一乗谷朝倉氏遺跡を一番の売りとして,先般も世界的に活躍するバイオリニストの葉加瀬太郎氏を一乗谷ディスカバリープロジェクトメンバーに任命し,情報発信を進めてもらおうとしております。一乗谷朝倉氏遺跡は,全国に誇ることのできる観光資源であり,その整備を速やかに進めるべきと思っております。修学旅行などでどんどん訪れてもらいたい場所であります。この場合も,恐竜と組み合わせてプロモーションしたほうが,より魅力が高まるのではないでしょうか。 北陸新幹線金沢開業後,北関東や長野方面からの修学旅行誘致について,何を福井市の売りとして,どのような手法で誘客を進めるのか,御所見をお伺いします。 県外の人にとっては,福井市に行くのではなく,北陸に行くという感覚で観光にこられると思います。県外から人を呼び込むことを考えるときは,いつも商工労働部長がおっしゃっていますように,福井市だけで考えるのではなく,広域的な視点を持って誘客を進めるべき,私も全く同感であります。 次に,インフルエンザ対策についての質問をさせていただきます。 師走に入り,寒さも増す季節となりますとインフルエンザが流行するわけでありますけれども,現在のところ流行の兆しはないようであります。 国立感染症研究所の疫学調査によりますと,我が国のインフルエンザの発生は毎年11月から12月上旬ごろに始まって,翌年の1月から3月ごろまでに患者数が増加して,4月から5月にかけて鎮静していくという発表をしております。 インフルエンザは,大流行する年には短期間に多くの人へ感染が広がってしまい,そしてインフルエンザによる重篤な患者が増加し,市民の健康に大きな影響を与える感染症であります。 そこでお尋ねいたします。 今年度の季節性インフルエンザの発生状況についてお伺いいたします。 そしてまた,この感染予防に対する市民への啓発にどのように取り組んでおられるのか,お伺いいたします。 高齢者がインフルエンザにかかりますと,大変重篤になる危険性が高いのでありますけれども,お年寄りにはインフルエンザの予防接種をどのように実施されているのか,お伺いします。 また,小・中学校の児童・生徒に対しても,どういう啓発をされているのかお伺いいたします。 また,新型インフルエンザ対策についてお尋ねいたします。 平成24年5月に新型インフルエンザ等対策特別措置法が公布され,政府行動計画の策定に続き,県,市それぞれにおいて行動計画の策定が義務づけられました。県においては,12月2日から新型インフルエンザ等対策行動計画についてパブリックコメントを募集しているところであります。 本市の新型インフルエンザ等対策行動計画はどのような状況になっているのか,お伺いいたします。 以上で私の総括質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) 私からは,北陸新幹線金沢開業に向けた観光誘客についての御質問のうち,福井らしさを感じられるモニュメントの設置や歴史,旧跡を生かしたまちづくりをどのように進めていくのかについてお答えいたします。 観光客に福井を印象づける場所として,JR福井駅は非常に重要な場所です。残念ながら,平成27年3月の金沢開業時には,福井駅周辺整備は完成していませんが,その先も見据えつつ,県と連携しながら県都の玄関口にふさわしいにぎわいづくりの拠点となるよう,しっかりと整備を進めたいと考えております。 その中で,県から求められている福井らしさを感じられるモニュメントの設置や歴史,旧跡を生かしたまちづくりについてお答えいたします。 福井らしさにつきましては,これまで培われてきた福井の歴史や文化,自然,教育による人づくりなどの全体によって醸し出されるものと考えており,そういう観点でこれまでも検討してまいりました。この福井らしさについて,県都の顔であり,玄関口において県のブランドをイメージするものをどうするのかということも,県と具体化に向けて協議を進めているところです。 モニュメントといいますと営造物というイメージが強いとも言われますけれども,本当にそういう営造物を置くのか,それともその時々に臨機に変えて置くのかということも課題となっております。 また,歴史,旧跡を生かしたまちづくりについては,県都デザイン戦略でも重視されているところであり,その一環で,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想なども策定中であり,ここでの議論も踏まえながら具体化に向けて進めたいと考えております。また,もう一つの御質問の中にございました,浜町かいわいの観光誘客施設やグリフィス記念館整備の検討状況についてですが,現在,福井藩が招聘したアメリカ人教師であるグリフィスの住宅をイメージした記念館の整備や食を中心とした観光誘客施設の設置等について議論しているところです。行政だけではなく,地域や各種団体等と連携して,平成27年の秋に実施されるデスティネーションキャンペーンを目標に,早ければ来年度から取り組んでまいりたいと考えております。 (都市戦略部長 谷澤正博君 登壇) ◎都市戦略部長(谷澤正博君) 議員御提案の平成27年3月の北陸新幹線金沢開業後,せめてデスティネーションキャンペーン終了までの間,恐竜のモニュメントを設置することができないかについてお答えいたします。 北陸新幹線金沢開業に合わせました北陸3県を対象とするデスティネーションキャンペーンは,福井をPRするまたとない機会であると考えております。 議員から御提案がありましたこの期間は,福井駅西口周辺の工事の最盛期ではありますけれども,工程をよく精査した上で,どのような対応ができるか検討しているところでございます。 次に,ドームシアターでの恐竜をテーマに組み込んだ番組の編成についてでございますけれども,自然史博物館分館のドームシアターでは,天文,宇宙科学に関する番組だけでなく,自然科学に関するものや福井の観光,歴史,文化などを紹介する番組など,さまざまなテーマの番組上映を検討しております。その中で,子供たちに人気のある恐竜につきましても,番組編成のテーマとして取り組んでまいります。 (商工労働部長 吉村匡弘君 登壇) ◎商工労働部長(吉村匡弘君) 北陸新幹線金沢開業に向けた観光誘客についてお答えします。 まず,集客プロモーションパートナー都市である長野市との協定締結後の取り組み,誘客についてでございます。 去る10月6日に,長野市で善光寺表参道秋まつりが開催されましたが,ここに福井市のブースを出展し,朝倉ゆめまるも参加して,一乗谷など市の観光PRに努めたほか,越廼漁協による海産物の販売を行い,福井を感じていただきました。 引き続き,11月23日,24日の両日,食の合戦inながの2013に出展し,冬の定番水ようかんなど福井のお菓子や,へしこ,甘塩イカなど海産物の販売,PRを行ってまいりました。 これらを通じて,長野ではカニ,イカ,へしこなど加工品を含む海の幸を全面に打ち出すことがインパクトがあり,わかりやすいと手応えを感じてきたところでございます。さらに長野の情報誌やテレビ局で越前ガニの情報掲載,放映を行っており,春に向けてはふくい春まつりの情報発信をしていきます。 このように北陸新幹線金沢開業前の今から,海のない長野に出向いての販売,PRと,メディアでのイメージ戦略を組み合わせ,海の幸の宝庫福井を強力に売り出していきます。 次に,北関東や長野方面からの修学旅行誘致についてお答えします。 修学旅行誘致については,福井市の歴史,自然や文化,産業に根づく体感,体験の素材,これらをさらに磨くことに加えまして,福井県立恐竜博物館など市外の素材を組み合わせ,魅力を高める必要があります。 例えば,福井市内で体験学習をし,翌日は恐竜の化石発掘体験といった教育旅行が考えられますが,宿泊はぜひとも福井市内でしていただきたいと思っております。そのため市内宿泊を促進するインセンティブも必要ではないかと考えております。 (総務部長 西行茂君 登壇) ◎総務部長(西行茂君) 足羽山,足羽川周辺の歴史や文化を生かしたまちづくりについての御質問にお答えいたします。 まず,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想策定の検討状況,概要についてお答えいたします。 現在の状況としましては,まず,観光拠点づくりについて議論しており,とりわけ浜町かいわいと自然史博物館を重要拠点として位置づけております。また,左内公園周辺,愛宕坂周辺,三秀公園とそのかいわい,足羽川右岸などについても,これらを回遊する利便性の向上を含め,ハード,ソフト両面で検討を行っております。 次に,足羽地区の歴史資源間のルート案内についても検討すべきと考えるが,今後基本構想策定の中でどのように進めていくのかについてお答えいたします。 歴史資源間のルート案内については,ワークショップで実際に町歩きを行う中で,左内公園までのアクセスがわかりにくいとの御意見を受け,観光客が幕末偉人の功績を知り,歴史遺産を周遊できるような案内機能について検討しているところでございます。 また,地区の財産である歴史資源への愛着の醸成につきましても議論しております。具体的には,町歩きで歴史ボランティアが行っている歴史散策会の重要性についての御意見を受け,本市の将来を担う子供たちに対しては,地域が輩出した歴史上の人物について,そのゆかりの土地を歩きながら学べる場の提供を検討しております。 これによりまして,市民の誇りを醸成し,故郷への愛着を高めることで,市外からの史跡見学者や観光客へのおもてなしの向上にもつながるものと考えております。 (福祉保健部長 河上芳夫君 登壇) ◎福祉保健部長(河上芳夫君) インフルエンザ対策についてお答えいたします。 まず,今年度の季節性インフルエンザの発生状況についてお答えいたします。 ことし11月1日から11月末までで全国では2,956人,福井県内では8人の発生報告がございます。県の発表では,この8人のうち5人が福井市及び永平寺町を管轄する福井健康福祉センター管内の発生報告となっております。一方,昨年同時期の発生報告数は,全国で2,686人,福井県内で29人,そのうち福井健康福祉センター管内は15人となっております。 今年度の県内の発生報告は,昨年同時期と比較すると少ない状況であるものの,全国では昨年同時期よりも発生報告が多い状況であることから,今後,県内においても発生がふえることが予測されますので,引き続き感染予防について啓発してまいります。 次に,季節性インフルエンザ感染予防に対する市民啓発の取り組みについてお答えいたします。 感染を予防する有効な方法としては,くしゃみやせきをするときは手で口を覆うなどのせきエチケット対策や外出時の手洗いやうがい,十分な休養とバランスのとれた栄養摂取,適度な湿度の保持及び予防接種などがあります。これらの予防方法については,10月7日から市ホームページ及び市政広報11月10日号に予防内容を掲載し,また各保健センターと福祉保健部内の各課窓口に予防啓発チラシを設置し,配布いたしております。また,ふくチャンネルで12月1日からインフルエンザ予防法を取り上げております。さらに,例年各地区で行う健康教室でインフルエンザ予防法を啓発しており,今年度は今週から開始いたします。 次に,高齢者に対する季節性インフルエンザ予防接種の実施状況についてお答えいたします。 65歳以上の高齢者については,予防接種法に基づく定期予防接種として10月15日から翌年1月31日までの間,本市と契約した指定医療機関等で予防接種を実施いたしております。接種費用につきましては,市民税課税世帯の方には接種費用3,600円の2分の1,1,800円を補助しており,市民税非課税世帯及び生活保護世帯の方については接種費用全額を補助しております。 今年度の対象者は6万8,241人で,うち10月30日までの接種者数は3,754人となっております。大体例年約4万人の方に接種補助いたしております。 次に,本市の新型インフルエンザ等対策行動計画の状況についてお答えいたします。 国の新型インフルエンザ等対策特別措置法では,政府行動計画に基づき県が行動計画を作成し,県の行動計画に基づき市が行動計画を策定することとされております。国におきましては,平成25年6月7日に政府行動計画を公表しており,県は12月2日から福井県新型インフルエンザ等対策行動計画案についてパブリックコメントを募集しているところでございます。 市におきましては,インフルエンザの発生・蔓延段階での取り組み内容について,県の計画案の内容を踏まえるなど,必要な整合性をとりつつ,計画策定を進めてまいりたいと考えております。 (教育部長 松村尚美君 登壇) ◎教育部長(松村尚美君) インフルエンザ対策のうち,小・中学校の児童・生徒に対する予防対策についてお答えいたします。 まず,学校における平常時の対策としましては,保健だより等を通じて家庭での予防対策を促すとともに,学校においても手洗いやうがいの徹底による予防に努めるよう指導しているところでございます。 また,インフルエンザ発症時には,手洗いやうがいの回数をふやす,マスクを着用するなど予防対策を強化するとともに,学校医等との連携による臨時休業や関係所属を通じた近隣保育園への情報提供など,感染拡大防止の対策を行っております。 さらに,ことし11月より本市全小・中学校において国立感染症研究所感染症情報センター開発のインターネットを活用した学校欠席者情報収集システムの運用を開始いたしました。このシステムは,各学校が欠席者の数や理由などを入力することにより,学校医,教育委員会,県健康福祉センターなどの関係機関がインフルエンザを初めとする感染症の発生情報を同時に把握できるものでございます。これを活用しながら,速やかな予防対策や臨時休業等の感染拡大防止の対策を進めてまいります。 また,県内全ての公立小学校がこのシステムを運用しており,他の校区や市町の広域的な情報も把握することができますので,学校行事等の際の事前情報として利用し,校区外での活動における感染拡大防止にもつなげていきたいと考えております。 ◆12番(奥島光晴君) まず,足羽山,足羽川についてですけれども,先ほど要望としてトイレの話をさせていただきましたけれども,やはり散策をされる方はお年寄りが結構多いんです。トイレもさることながら,余り長距離を歩けないものですから,やはりベンチ等,ちょっと休めるような場所等の整備もお願いしたいと思います。今の時期でも,トイレをお貸ししますという福井市のシールが張ってあるお店には,うちにも張ってあるんですが,2日に1人ぐらいはお見えになります。多分,なかなか借りにくいと思うんです。かなり勇気を持って入っていらっしゃるのではないかと思うんです。だから,なるべく笑顔で接して,気兼ねされないようにしているんですけれども,そういったことで,トイレ,あるいはベンチ等に御配慮いただくと大変ありがたいと思っております。 それから,続けて私の言いたい部分を皆言わせていただきますけれども,モニュメントについて市長からのお答えの中にありました,営造物的なものというのも考えだし,あるいは短期的なものにすれば安く済むという場合もあります。しかし,永久的なものになると,やはり莫大なお金をかけなければそれらしいものにはならないということです。お金のかかることでございますので,福井市の財政もなかなか逼迫しているという話もずっとお聞きしているわけですけれども,福井市にゆかりのあるもの以外のモニュメントになった場合でも,置かせてやるかとか,あるいは福井県も置いてやるかとか,そういう話ではなくて,置かせていただく,置いていただくという気持ちで福井県,福井市のさらなる発展のために協議を進めてお決めいただくと,大変幸甚であります。 それから,インフルエンザの話ですけれども,私にもことし唐突にはがきが来まして,急に補助額が1,800円になってしまいました。ああ,年をとったなというようなことを思っていたんです。そういうことで,今,福祉保健部長からお聞きしましたように,子供たちには細かく御指導あるいはお年寄りには手厚く助成もされているということで,大変安心いたしております。 ただ,聞くところによりますと,子供の場合は2回接種しないといけないということです。1回が三千幾らですから,2回すると7,000円ぐらいかかるので,2人,3人お子さんがいらっしゃると親御さんの負担がすごく大きいわけです。お年寄りは一遍に4,000円ほどで済む話なんですけれども,2人も3人もお子さんがいらっしゃると大変なので,ここらあたりも今後御検討いただきたい。子供たちは何といっても福井市の,日本の宝でありますから。ぜひそういった子育て支援も含めた話で,幾ばくかでも補助ができないかという御検討をいただけるならば,大変幸甚でございます。 以上で終わります。 ○副議長(野嶋祐記君) 全て要望でよろしいですか。 (奥島光晴君「はい」と呼ぶ) ここで暫時休憩します。午後3時15分から再開します。             午後2時58分 休憩──────────────────────             午後3時16分 再開 ○議長(吉田琴一君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 質問に入ります前に教育長から発言を求められておりますので,発言を許可します。 ◎教育長(内田高義君) 先ほどの玉村議員の一問一答の質問に対する答弁の中で,いきいきサポーターの今年度の人数につきまして65人とお答えいたしましたけれども,今確認いたしまして,現在70人の配置でございます。大変失礼いたしました。訂正しておわびさせていただきたいと思います。 ○議長(吉田琴一君) 次に,9番 泉和弥君。 (9番 泉和弥君 登壇)
    ◆9番(泉和弥君) 一真会の泉和弥でございます。休息後でございます。気分もリフレッシュして,通告に従いまして質問を行います。理事者の皆様もあと質問者2人でございます。元気に明快に御回答をお願いしたいと思います。 まず,第六次福井市総合計画における政策6,ともに責任を担う協働のまちづくりについてお伺いします。 ことし6月に行われた福井市民意識調査において,第六次福井市総合計画の目標を達成するために福井市が取り組んでいる16の政策について,現在の満足度及び重要度を4段階評価で聞いている項目があります。調査結果では,16の政策のうち市民が現状には不満であり,もっと力を入れてほしい施策として上がってきたのが,県都としての魅力を高め交流しやすいまちをつくると,活力と魅力あふれる商工業のまちをつくる,そして福井の魅力を発信する観光のまちをつくるの3政策でした。市民は,本市に活気や魅力づくりを心から求めているのだろうと思います。 さて,第六次福井市総合計画にある16の政策は,どれもが重要であり,取り組む必要性が低い政策は一つもありません。その中でも,今回私が注目したのは,政策6のともに責任を担う協働のまちをつくるについてです。残念ながら,この政策は満足度では16政策中11番目,重要度でも13番目であり,平成24年度の調査でも同じ位置にありました。この結果は,平成24年度の調査報告書の分析編にもあるように,協働に対する市民のニーズは行政側と比較すれば依然として弱く,市民自身がそれほど重要度を感じていないということになり,市民ニーズは行政で解決できるものは行政が行う,あるいは市民自身が解決の役割を担う部分はそれほど大きくないという市民の認識が強いことを示しているものと考えられます。見方を変えれば,行政側から市民への周知や機会の提供が少なく,市民が協働に対する重要性を感じ取れないと受け取ることもできます。実際のところは,厳しい経済情勢や情報化社会の進展,市民ニーズの多様化,高度化などを背景に,これまでの行政主導によるまちづくりでは,地域の特性を生かした個性豊かなまちづくりを進めることが難しくなっています。そこに暮らす私たちが本当に望む町をつくっていくためには,市民参加による協働のまちづくりがどうしても必要であり,本市としても市民協働の機会の提供を今後も続けるとともに,より一層市民の関心を高める工夫や市民に対して啓発活動を続けていくことが必要と考えます。 ともに責任を担う協働のまちをつくるに対する市民意識調査結果について,市長はどのように分析されますか。お伺いします。 政策6,ともに責任を担う協働のまちをつくるの実施計画には,市民と行政との協働の推進,総合ボランティア・NPO活動の支援,知恵と特色を活かしたまちづくり,地域コミュニティの活性化といった4つの施策の方向性が上げられています。その取り組みの中から何点かお伺いします。 まず,市民と行政との協働の推進についてです。 市民と協働事業に取り組んだ所属の割合を平成28年度の数値目標40%に設定しているのに対し,平成24年度部局マネジメント方針成果報告書によると,平成24年度実績は35.2%で,庁内調査の結果,協働に適した事業がない,協働に適した事業がわからないと回答した所属が多くあったとあります。今年度,どのように各所属に働きかけ,どのような効果が得られたのかお伺いします。 また,今年度新たに市民との協働事業となったものはありますか。それはどのように市民へ提起,周知されましたか。 総合ボランティア・NPO活動の支援のうち,NPO活動支援についてですが,一時期,数多くあったNPO法人が次第に減ってきたとの話があります。また,最近は,NPO法人として認証取得に消極的な傾向があるとも聞いております。本市におけるNPO活動の現状はどのように把握されていますか。 また,平成22年度のNPO支援センターの来所者数1,573人に対し,平成24年度は1,410人でした。今年度の部局マネジメント方針によると,センター機能を周知し,市民活動や協働に対する理解を深めるとあるが,周知と理解が進んでいると思われますか。お伺いします。 次に,地域コミュニティーの活性化について伺います。 公民館地区において,自治会,団体等の自主,自立に向けた取り組みの支援策として,団体支援員に係る経費の2分の1で限度額1地区当たり月2万5,000円を支援する各種団体支援員配置補助金があります。補助申請期間を今年度末までとしていますが,何件の申請がありましたか。 また,半額は地元負担であり,地区自治会連合会長業務への支援策である地区連絡嘱託員報償費,年額3万円に比べ高額となることから,検討すらしない地区があると聞きますが,どのように評価されますか。 また,地区自治会連合会長の中には,行政関連,地区事業関連の会議,行事出席が年間170回から180回に及ぶ方もいるとのことですが,この状況を本市としてどのように分析されますか。本来ならば,団体支援員を配置することで公民館主事との役割分担がなされ,公民館主事の負担軽減もさらに図ることができると思われます。団体支援員の配置が進まない中,公民館職員の勤務実態は実際どのように把握され,どのように分析されていますか。 また,今年度,自治会への加入促進強化を図る取り組み,啓発活動が行われていると思われますが,現在の状況をお聞かせください。 次に,降雪地域における施設園芸経営拡大の可能性についてお伺いします。 この秋,私たち一真会は,青森県にある株式会社トヨタフローリテックにおける花卉栽培温室と地方独立行政法人青森県産業技術センターの寒冷地対応型植物工場研究拠点を調査研究してまいりました。トヨタフローリテックは,軒高ハウス,肥料溶液の循環再利用や中空二重カーテン,従来は空中に放出していた二酸化炭素を有効利用するトリジェネレーションシステムを採用したアジア最大規模の花卉鉢物栽培温室で,年間400万ポットの花卉を生産し,大手ホームセンターなどに出荷しています。一方の青森県産業技術センターは,北国,積雪地域に適した植物工場を普及拡大するために必要なエネルギーコストの低減,省力・低コスト栽培,生産効率の向上,経済性の評価といった研究課題に取り組んでいました。 また,10月には,市議会経済企業委員会行政視察において,高知県農業技術センターを訪れ,ハウス内環境と生育,収量をデータ化して分析し,生産性を高めたオランダ型の園芸ハウスを,そして11月にも産業活性化対策特別委員会行政視察で,新潟市にある農業活性化研究センターを見る機会があり,いろいろ調べていくと,地域資源によるエネルギー供給から生産,調製,出荷までを通して行い,コスト削減と地域雇用創出を行いながら所得倍増を実現させる施設園芸の研究,取り組みが全国各地で積極的に行われていることを改めて知りました。 また,こういった園芸施設は,一部の研究施設,大規模な民間施設に限ったことではなく,既に園芸農家が実用,展開できるところまで来ているようです。農林水産省は,平成26年度予算において次世代施設園芸導入加速化支援事業として,大規模な次世代施設園芸団地を支援するとし,福井県もそれに応じ,嶺南地方に広さ3,000平方メートル以上の大型ハウスを6カ所建設する方針との報道がありました。原発立地の恩恵による安い電気代と,嶺北に比べて雪が少ない強みを生かすとのことです。確かに本市は積雪によるハウス倒壊被害に遭うことも見受けられます。ハウス園芸の取り組みを考える農家が消極的になることも考えられます。本市においては,積雪がハウス園芸を行うに当たっての弱みと言えるかもしれません。 しかし,青森県産業技術センターでの話では,完全に2層エアにすることにより,雪が滑り,倒壊のおそれはなくなるとのことでした。また,長野県農業関係試験場での成果報告書においても,パイプハウスのフィルムを二重にし,間に空気を送ることで効果が得られています。青森県産業技術センターの話によると,ハウス園芸技術の中でも降雪地域における技術,研究は立ちおくれており,降雪地域間での情報のやりとりも少ないのではないかとの話でした。 そこでお伺いします。 本市において,このような積雪に対する対策や研究は行われているのでしょうか。お伺いします。 ことしの6月定例会一般質問では,本市の農業の実態に即した対応について,農林水産部長から稲作に特化した兼業農家が極めて多い状況にあり,今後,生産性の向上や力強い農業の実現を図るためには,農業生産額の増加と農家所得の向上を図ることが重要であり,園芸振興や6次産業化を推進する必要があると考えている。そこで,県内最大の消費地であり,都市部と農村部が隣接している本市の特徴を生かし,都市近郊型の農業を推進し,消費者のニーズに対応した園芸作物や地域特産物を生産することで農業生産額の向上を図っていきたいと考えているとの答弁をいただきました。 本市は,県内最大の消費地ではありますが,それほど大きな市場とは言えません。ただ,地元でとれる作物は限られており,多品種かつ年間を通して安定的に生産していく施設園芸経営の拡大が必要であり,高度な環境制御技術による周年,計画生産を行い,所得の向上と地域雇用の創出を図っていけるハウスなどの園芸施設整備が必要と考えます。 この秋,調査研究を行った園芸施設は,液肥栽培やさまざまな気温室温調整の装置が整備されており,ハウス1棟当たりの建設費用,初期投資費用もかなり高額なものとなっていました。現在のハウス施設整備に係る支援の内容はどのようなものがありますか。お伺いします。 さて,全国には大型の施設園芸によって高度な技術に基づいた高品質な野菜の周年安定生産が可能となっている地域があります。しかし,担い手の高齢化や後継者の不足,エネルギーや資材の高騰など,施設園芸を取り巻く環境はどこも厳しくなっています。そのための対策としては,さらに省エネルギーで,かつ安定多収生産の可能なシステムが必要となり,自動化,軽労化に結びつくシステムの開発や高齢者,障害者などを含む雇用の拡大につながる施設づくりが求められています。 さらに,降雪などの気象条件にも左右されない,いわゆる植物工場の普及も将来的には本市でも検討課題に上がってくると考えています。 本市には,まだ植物工場と呼ばれる施設はつくられていないと思われますが,このような施設整備に関しての本市における課題と思われる点はどのようなところにあると思われますか,お伺いします。 また,植物工場と言われる建物は,農業施設と認めてもらえるのでしょうか。どのような法的規制が関連してきますか,お答えください。 現在でも空き工場などが市内に点在していますが,そのような建物を植物工場に改造した場合には,どのような法的規制が考えられますか,お伺いします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (市長 東村新一君 登壇) ◎市長(東村新一君) 私からは,ともに責任を担う協働のまちづくりの御質問のうち,市民意識調査結果をどう分析するのかについてお答えいたします。 本市の協働のまちづくりとは,市民,市民活動団体,事業者の誰もが地域社会の担い手として役割と責任を持ち,行政と手を携えながら社会的課題,生活課題を解決していくことであると考えています。 こうした中,市民意識調査の結果につきましては,御指摘のとおり,必ずしも満足度や重要度で高い結果とは言えない状況にあります。これは,従来より地域や環境の分野などで多くの協働の取り組みが行われており,市民の中ではあえて協働に取り組んでいるという意識が薄い面があることや,多くの市民に協働の取り組み内容や成果が十分に伝わっていないという面があるのではないかと捉えております。 協働には,事業委託や事業協力,共催など市民と行政のかかわりぐあいによりさまざまな形態があります。今後は協働の意味や意義を広く市民の方々に理解していただく機会を設けるとともに,行政側も努力する中で,多くの市民の方々が参画できる協働のまちづくりの機会の創出や,成果の周知に努めてまいりたいと考えております。 (市民生活部長 吉村政兼君 登壇) ◎市民生活部長(吉村政兼君) 引き続きまして,ともに責任を担う協働のまちづくりについての御質問にお答えいたします。 まず,協働の推進についてどのように各所属に働きかけ,どのような効果が得られたのかとの御質問でございます。 職員に対する働きかけにつきましては,協働の意識や機運を高めるため,調整参事及び主任を対象に市民協働職員研修会を実施しております。また,今年度より新たに市民活動団体の理解を図るとともに,協働の手法を学ぶため,若手職員の研修も実施しております。 庁内の市民協働の進捗状況に関する調査では,協働を実施した所属の割合は平成24年度は35.2%でありましたが,今年度は36.2%に増加することが見込まれております。徐々にではございますが,各所属の協働に対する意識が高まってきております。 次に,今年度,新たに市民との協働として実施された事業としましては,中央公園周辺再整備事業や,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想策定事業などがございます。これらの事業では,社会実験やワークショップを通じて,市民やまちづくり団体及び行政が一体となって取り組んでいるところでございます。 また,市民協働の機会拡大のための事業である協働に向けたミーティング事業では,中心市街地における情報発信・活動拠点の運営・企画,地域における日本人住民と外国人住民との交流の場の創出など,今年度新たに3件の協働事業が成立しております。 こうした協働事業の周知につきましては,市政広報や福井市行政チャンネル等でのPR,マスコミでの報道のほか,市と市民活動団体の双方でフェイスブック等を活用するなど,多方面な広報に努めております。 次に,本市におけるNPO活動の現状についてお答えいたします。 本市に主たる事務所を置くNPO法人数は,平成25年11月末現在で102団体と,少しずつ増加してきておりますが,単年度の伸び率は鈍化しております。 これは,法人格は必要ではないと考え,任意団体のままでの自由な活動を選択する団体も出てきているためであると認識しております。 最後に,NPO支援センターの機能の周知と市民活動や協働に対する理解についてお答えいたします。 議員御指摘のとおり,平成24年度のセンターの来所者数は,平成22年度に比べ,減少しております。 しかしながら,今年度は,新たにフェイスブック講座など団体のニーズに合わせた事業の実施や,団体訪問などセンターの活動をより積極的に展開しており,昨年度同時期に比べ,来所者数は増加しております。今後も市民活動団体と協働して事業を実施していくとともに,NPO支援センターの機能の周知と市民活動や協働に対する理解の浸透を図ってまいります。 (総務部長 西行茂君 登壇) ◎総務部長(西行茂君) 地域コミュニティーの活性化についての御質問にお答えいたします。 まず,各種団体支援員配置補助金の申請件数でございますが,この制度は平成22年度に策定いたしました地域コミュニティ機能保持・活性化のための支援策の中で,地区内の各種団体の自主活動支援を目的に団体の事務及び連絡調整等を行う団体支援員の配置に対し,補助するとしたものでございます。現在までの申請件数は,旭地区,明新地区,河合地区の3件でございます。 次に,この制度をどのように評価しているかについてでございます。 団体の自主,自立を促すことが期待できる支援策として御理解をいただいておりましたが,団体間の連絡を行う協議会がない地区におきましては,新規に連携を図る組織の設立及び人員の確保が困難であることや,地域コミュニティーの活動はボランティア的な性格が強く,手当の支出を伴う事務員を置くということに抵抗があったのではないかと考えております。 以上のような理由もあり,平成24年度に自治会や公民館関係者により構成されました地域コミュニティ機能保持・活性化のための支援策の見直し検討委員会におきまして,平成25年度末をもって終了という方向性を出していただいたところでございます。 続きまして,地区自治会連合会長の活動に関してお答えいたします。 地域住民から負託を受けて地区の自治会連合会会長となられる方は,地域コミュニティーのかなめとして重要な職務を担っていただいていると認識しております。地区によって事情は異なりますが,地区内のさまざまなイベントや会合に出席を求められ,多忙となることから,会長の引受手がなく困っている地区もあると聞いております。会長の負担を軽減するためには,会長が出席する行事の見直し及び副会長や他の役人が代行する方法などが考えられますので,地区自治会連合会において検討,調整していただきますよう提案してまいります。 続きまして,公民館職員の勤務実態の把握及び分析についてお答えいたします。 平成22年度から地域コミュニティ機能保持・活性化のための支援についてに沿って,公民館の業務を明らかにし,公民館職員の多忙や事務処理の煩雑を解消する公民館の改善策を実施しております。この中では,公民館を地域のコーディネーター役と位置づけ,地域活動の支援及び連絡調整を行うこととしており,直接団体や地区事業の庶務,会計を担うのではなく,自主活動への支援を行うこととしております。 現在,公民館全体における直接的な団体事務の取り扱いは減少傾向にあります。今後とも自主活動への支援が公民館の役割であることを引き続き周知してまいります。 最後に,自治会加入促進の強化を図る取り組みや啓発活動の状況についてお答えいたします。 従来より市民課窓口で転入者への御案内等加入促進策を進めてまいりましたが,さらに強化するために平成24年度からは地域コミュニティ機能保持・活性化のための支援策を見直し,それに基づき取り組んでいるところでございます。 具体的には,加入率の低い地域の保育園,小学校で入園・入学時健診時に保護者に対し加入促進のチラシを配布しております。また,子ども会育成連合会,民生児童委員協議会など各種団体に対して自治会加入促進の協力依頼を行ってまいりました。加えまして,平成25年度から新たに福井市PTA連合会や男女共同参画推進員の研修会時に,同じく協力依頼を行っております。さらに,マンション等集合住宅入居者の自治会加入促進策として,本年8月から市内分譲マンションを取り扱う不動産会社を訪問し,協力依頼を実施したほか,住宅建設事業者には自治会の設置,加入促進への協力依頼チラシを建築指導課窓口において配布いたしております。 今後も引き続き,自治会加入促進の強化を図ってまいりたいと存じます。 (農林水産部長 梅田精一君 登壇) ◎農林水産部長(梅田精一君) 降雪地域における施設園芸経営拡大の可能性についてお答えします。 まず,本市におけるハウス施設の積雪に対する研究,対策としましては,パイプを太くし,補強材の追加などによって耐雪構造にすることや,融雪装置の設置の指導を行っております。 次に,ハウス施設整備に係る支援の内容についてでございますが,本市では,園芸振興を図るためにパイプハウス等の施設設備や農業用機械の整備に対して支援を行っているところでございます。 最近5年間の実績としましては,パイプハウス136棟及びトラクターや収穫機等といった農業用機械に対して,総額3億4,696万6,000円を支援しております。また,その支援の中で先進的な事例としては,養分と水分をコンピューターで管理して,冬期間においても高糖度の作物を生産する栽培管理システムのほか,ヒートポンプや二重カーテンによる温度調整システムの整備についても支援したケースがございます。 次に,植物工場に関する課題についてでございますが,植物工場はパイプハウスに比べ,特に電気料金などのランニングコストが大きいことや,年間を通じた出荷先の確保が大きな課題と考えられます。こういう課題はございますが,本市においてもその導入の可能性について研究を進めてまいりたいと考えます。 次に,植物工場の位置づけについてでございますが,基本的に農業用施設として認められております。また,法的な規制については,新設であるか改造であるかによらず,一般的には農地法,都市計画法,建築基準法,消防法等の規制の対象と考えられます。しかしながら,個別具体的な規制の内容につきましては,立地場所や施設の内容等によって大きく変わるものと考えられます。 ◆9番(泉和弥君) 自席から再質問等をさせていただきます。 まず,ともに責任を担う協働のまちづくりについてですが,やはり自分たちのまちは自分たちでつくるという意識の醸成というのをどのようにするかということだと思っています。この12月定例会を通して,中央公園のことや足羽川,足羽山のことをいろんな方々が市民と交えて協働でいろいろ話し合っているということが市民にも伝わっているのではないかと思うんです。やはり実際に参加している方は,そういう思いがあって,こういうことをやりたいと思って入ってこられる方が大体なんです。ですから,そういうまちづくりに関連する人たちはいいんですが,問題はやはり最後に残る地域コミュニティーの活性化というところではないかと思っています。こればかりは,もう本当に不特定多数の方が自治会に参加しようとか,それから地域の中でどのように活動しようかというのは,とても難しいのではないかと考えられています。ことしは自治会への加入促進を積極的にやっていると言われておりますが,自治会加入促進のパンフレットを見ますと,担当の自治会長のところに行ってください,わからなければ行政管理室まで連絡をくださいと書いてあります。でも,先ほどの市民意識調査の中には,自治会があるかどうかもわからないというアンケート結果も出ていますので,結局その入り口がわからないという方が多いのではないかと思います。その辺をどうお考えですか。 ◎総務部長(西行茂君) 自治会があるのかないのかわからないというのは,なかなか問題かと思いますけれども,基本的には自治会長や,我々が大きな声で呼びかけるということはあります。それから,ケーブルテレビ,あるいはいろんなメディアといいますか,我々が持ち合わせているツールを使って呼びかけることは,我々としてやるべきであり,やっております。市民課の窓口での案内,あるいは建築関係や不動産業の方々,そういったところも回らせていただいております。最後には,やはり自治会長や隣近所の方々がお誘いいただいてお入りいただくというのが一番現実的ではないかと思います。その際に何も持ち合わさないでいくというのも何でございます。一番効果的なのは,議員もお持ちだと思いますけれども,パンフレットなりを持参していただいて勧誘するという方法かと私自身は思っております。 ◆9番(泉和弥君) ですから,市の窓口も,会員増加に向けたいわゆるセールスみたいなものです。それから,自治会長も,やはりセールスのように一生懸命加入をお願いしに行くということですから,先ほど言っていた自治会長の業務というのは非常に大変ということになろうかと思います。ですから,そこをまとめる自治会連合会の会長が年間3万円でいいのかというのも,ちょっとお考えいただかなければいけないかと思います。これは要望でお願いしたいと思います。 あと,この地域コミュニティー活性化のための22の取り組みの中で,一番おくれているというか,手をつけていないと思われるのが,各種団体を再編,見直すというところです。ここは今回の見直しのところでも手がつけられなかったのではないかと感じています。例えば先ほどの地区の団体支援員ですけれども,それぞれの団体を地区でまとめてやろうという大もとのところだと思うんですが,業務が余りにもいっぱいあって,それができない。また,地区の団体支援員もみんな各地区では全然配置しようとしない。そうすると,いろんな団体がいっぱいあって,例えば福祉関係だったら,民生委員,福祉委員がいます。老人クラブには老人のところを見て回っている家庭相談員という方がいる。それから,子供関係だったら,PTA,子ども会,青少年育成市民会議,いろんな方々がいます。防災にしても,防火委員がいて,自主防災組織というのがあってということになると,独自のことを各地区でいろんな方が担うという形になっていますが,だんだん人口が減れば,それをもっとまとめた形での活動というのを考えていかなければいけないと思うんですけれども,これからその取り組みはどうされるのでしょうか。 ◎総務部長(西行茂君) 非常に難しい問題だと思います。団体支援員について申し上げますと,先ほど言いましたように,団体支援員を置いているところは,従来より置いているところが2地区で,新しくこの制度をつくって発足させたのが1地区です。そのうち後から発足した1地区は,やはり人材等の問題があったのかもしれませんが,今年度は休止というぐあいで,現在動いてるのは2地区でございます。この活動状況といいますか,中身を見ますと,2地区しかございませんけれども地区によって違います。一つでは,地区のお祭りとか団体での例えばふれあいの体育祭とか,そういったときに活躍の場があるということです。あと備品の関係の管理とか,そういったことを行っている地区もございますし,いろんな会費の徴収業務を請け負っている方もいらっしゃるようです。ただ,団体支援員の非常に難しいところは,やはりこの個々の団体を結びつけるということにあるんだろうと思います。各団体がそれぞれ事務局を持って運営する,これを原則としてますので,自分たちの団体は自分たちで守っていくというか,そういったことなのではないかと私は思っております。むしろその事務を軽減するといった趣旨もございましたけれども,やはりそれについては各団体が責任を持ってやっておられるのが実情かと思っております。 ◆9番(泉和弥君) ですから,団体支援員は失敗だったということかと私は受け取りました。 次に……。 ○議長(吉田琴一君) 要望ですか。 ◆9番(泉和弥君) 要望といいますか,答えられますか。 ◎総務部長(西行茂君) 制度を廃止するのは,失敗というか,これは要望がございまして,我々としましては,そういった要望を受けて発足させたということですが,若干その実情に合わない部分があったのではないかということです。趣旨自体は正しかったかと思いますけれども,現実的にはなかなかボランティアの方に報酬を払うということへの抵抗も,払う側からするとあるのかなということもございます。そういったことが要因で,これも先ほど申しましたけれども,自治会連合会の会長を含め,公民館関係者の中で御討議いただいた上で廃止ということでございますので,そういうことで御理解いただきたいと思います。 ◆9番(泉和弥君) 次に,降雪地域における施設園芸経営拡大の可能性についてお伺いします。 まず先ほどの植物工場ですが,まだ現実味は帯びていませんが,農地,それから宅地とかにいろいろな建物を建てる場合,まずは農地にその工場を建てると税制上は宅地として見なされるんですよね。 ◎財政部長(高山浩充君) 植物工場の課税についてのお尋ねでございます。 一般的に空き工場を植物工場にした場合は,その土地を耕作して作物を栽培するというものではございませんので,宅地課税となります。ただし,農用地区域内で,いわゆる農業用施設として認められた植物工場をつくった場合の敷地,この場合には,宅地課税ではありますが,いわゆる農産業小屋とか,畜舎,堆肥舎とか,こうしたものと同じような農業用施設用地と同じ評価になるということで,一般的な宅地課税よりは評価は低くなるということでございます。 その農業用施設用地の評価はどういうふうに行うのかということでございますが,これは近隣の農地の評価にその造成費をプラスした評価になるということでございます。 ◆9番(泉和弥君) どちらにしても,やはり更地で普通の農業をするより高い費用,コストがかかる。ですから,それに見合うだけの収益を求めなければならないということになります。ですから,なかなか植物工場も大変なんだと思っていますが,では農林水産部長,既設の,一般のビニールハウスとかということになると,この支援は単年度当たりで申請してハウス建設の事業に入るのですか。例えば一般的には私たちがハウス園芸をやろうと思うと,1年目はとりあえず1棟だけ建ててやってみて,2棟目,3棟目をまた次の年につくりたいという場合には,どのような支援がありますか。 ◎農林水産部長(梅田精一君) ハウスそのものは,整備するのに時間を要するものではありませんので,基本は単年度の支援ということになろうかと思います。議員御質問の段階的に経営の規模をふやしていくというのは当然重要な視点だと思いますので,それについては,やはり全体計画を聞く中で,それに合わせた支援は可能だろうと思います。 ◆9番(泉和弥君) 今,進められている人・農地プランにそういうハウス経営を入れるという相談をしながら営農していくことはできるということですよね。 ◎農林水産部長(梅田精一君) はい。人・農地プランは,5年間の計画ということですけれども,随時見直すとか,柔軟に考えてございますので,将来の計画といいますか,そういうことは十分聞きながら,それに合わせた事業の支援をしてまいりたいと考えます。 ◆9番(泉和弥君) 福井は,やはりどうしてもこれから先,米の先行きが不安になると,農地を集積して大規模化していくことになっても,冬場の雇用をどう持続するのかということになります。冬場の雇用をつくろうと思えば,やはり園芸施設というものをしっかりとつくらなければならないという時代が,もうすぐ来ると思われます。その際に,やはり県,国もそういう支援をされていますが,市としても人・農地プランの中で,そういうことにかかわるというか,中には人・農地プランに企業も入れて大型の施設園芸をつくれる場所を考えるとかということもぜひ検討していただきたいと思います。これからもぜひ支援をよろしくお願いします。 終わります。 ○議長(吉田琴一君) 次に,21番 青木幹雄君。 (21番 青木幹雄君 登壇) ◆21番(青木幹雄君) 志政会の青木でございます。通告に従い,質問いたします。端的にお聞きいたしますので,明快な答弁を求めたいと思います。 次代を担う人づくりの視点に立って,本市の教育についてお伺いいたします。 みんなが学び成長するとのテーマを掲げ,平成24年度を初年度として平成28年度を目標年次とする5年間の計画,福井市教育振興基本計画が推進,展開されております。この計画の中で,教育を取り巻く社会の動向として,その分析がなされておりますが,1つ目には,今の時代,人口減少と少子・高齢化社会の到来,2つ目にはグローバル化の進展に伴う産業構造の変化と地域の国際化,3つ目には著しい科学技術の発展と環境問題,4つ目には地方分権の加速,5つ目には地方財政状況の変化,これは悪化ということだと思いますが,6つ目,地域のつながりの希薄化,二,三年前から無縁社会という言葉も出ておりますが,そうしたことの懸念,そして7つ目に大規模災害への対応が述べられております。その中で,政策1,健やかで自立心を持った感性豊かな子どもの育成の中で,施策1,学校教育を充実するのうち,取り組みの1として特色ある学校づくりの推進がうたわれているわけであります。 そこでお伺いいたしますが,特色ある学校づくりの推進において,平成22年度より特色ある中学校区文化の創造と題して教育活動を展開しております。その成果を地域に発信したり,新たな学校教育の方針を策定するなどとしておりますが,現在の取り組みの状況についてお教えいただきたいと思います。 さて,中学校区の特色ある学校づくりも重要であるわけですが,本市ゆかりの先人の方々をまさに生きる手本として理解を深めることは大変重要であると考えます。平成9年,今から16年前でございますが,小学生向けに編集されました「ふるさと福井の人々」がございます。継体天皇,朝倉孝景,松平春嶽,岡倉天心,岡田啓介,宇野重吉などなど,敬称を略させていただきましたが,25人の方々の生涯がつづられていて,160ページに及ぶ副読本と言われるものが出されておりますが,現在の利用状況をお教えいただきたいと思います。 また,歴史教育の中で,明治以降,現在までの教育はどのようにはかられているのか。ややもすれば明治以降の教育がきちんとなされていないという指摘がここ近年言われておりますが,本市の特色ある教育としてどのような実践をされているのか,あわせてお教えいただきたいと思います。 また,基本計画の中の施策10,歴史や文化遺産を保存継承するとして,文化財の保護と一乗谷朝倉氏遺跡の整備が掲げられております。特色ある本市の教育を考えるとき,国の特別史跡,特別名勝,重要文化財に指定されている一乗谷朝倉氏遺跡を本市全体の歴史教育の実践として,まさに本市の特色ある教育に位置づけをして,推進してはと考えるわけでありますが,御所見をお伺いいたします。 また,国の三重指定を受ける文化財がある地域として,ほかの指定地ではございますが,京都,奈良,広島があります。そうした地域との教育交流を図ってはどうかと考えるわけでありますが,御所見をお伺いいたします。 次に,青年教育についてお伺いいたします。 教育振興基本計画の政策2,市民が自主的に楽しむ生涯学習や生涯スポーツの推進の中で,施策5,市民の生涯学習を支援するのうち,1,学習ニーズと地域課題に対応した学習機会の提供の具体的取り組みの中で,青年教育事業の推進がうたわれております。地域のつながりの希薄化の視点に立って,青年の動向こそ注視せねばならないと思っているわけでありますが,青年教育の推進を図る現状についてお伺いいたします。 また,公民館を通して各地域の青年教育が取り組まれておりますが,現状についてお教えいただきたいと思います。 あわせて,公民館活動の充実との視点で,自主グループ活動の支援を中央公民館,地区公民館ともに掲げられておりますが,自主的青年組織の活性化に向けた取り組み状況についてお教えいただきたいと思います。 次に,まちづくりについて質問いたします。 一昨日からさまざまな方が質問しておりますので,重複部分は避けて質問させていただきます。 本年3月に取りまとめられた県都デザイン戦略についてお伺いいたします。 地方自治体として将来に向けさまざまな計画や構想を定めることは大変重要なことであります。私の見解として,私見でございますが,なぜ戦略なのか,余り理解を深めることができません。県都デザイン懇話会やフォーラム,ワークショップでの声にも戦略とせねばならない事実はないように思うわけでありますが,御所見をお伺いいたしたいと思います。 趣旨の中に(1)目的,(2)位置づけ,(3)目標年次2050年とあり,また県都の目指す姿としてⅠ.歴史を受け継ぎ,新たな文化を創造する県都,Ⅱ.美しく持続可能な都市,Ⅲ.自然を守り,緑や水と共生するまちとして方向性と具体的方策が描かれております。 そこでお伺いいたしますが,そもそも本戦略の県と市の役割分担はどのようになっているのか,具体的にお教えいただきたいと思います。また,あわせて推進方法として県民,市民とともに公共空間をつくるとあるわけですが,どのように取り組まれてきたのかをお教えいただきたいと思います。 また,福井市都市計画マスタープランにおける「まちなか地区」を中心に,長期的な視点を持って都市の再設計を構想し,次の時代に受け継ぐ県都のまちづくりについて,指針となる考え方を提示するとされているわけでありますが,そのまちなか地区の声をどのように反映されているのか,また,していくのかをお教えいただきたいと思います。 次に,より具体的な中身でございますが,その県都デザイン戦略のⅠ.歴史を受け継ぎ,新たな文化を創造する県都の中の短期目標に位置すると思われる福井市中央公園周辺再整備基本計画(案)について質問いたします。 この地域では,中央公園についてさまざまなこれまでの歴史の中での経過があって,熊谷公園というように命名している地域もあると思いますが,そうした関係の深い方,あるいは地元,順化地区になると思いますが,そうした地域の方々の声をどのように受け付けてきたのか,取りまとめをしてきたのかについてお伺いしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (総務部長 西行茂君 登壇) ◎総務部長(西行茂君) 福井市中央公園周辺再整備基本計画の御質問のうち,歴史的人物像をどのように取り扱う考えかについてお答えいたします。 現在,中央公園には,岡倉天心像,岡田啓介像,熊谷三太郎像,熊谷太三郎像,由利公正像の5体の歴史的人物像がございます。いずれも幕末から現代に活躍された福井市にゆかりのある偉人でございますので,お示ししました基本計画(案)の歴史のプロムナードのゾーンの北側に設置し,郷土の歴史を体感できる空間に整備してまいりたいと考えております。 これにより福井神社内にある松平春嶽像とのつながりも生かされるものと考えております。 なお,由利公正像につきましては,県が幸橋南側に整備します由利公正広場,仮称でございますが,そちらに移設されると聞いております。 次に,中央公園に関係の深い方や地元の声はどのように反映していくのかということにお答えいたします。 中央公園は,市民全体の憩いの空間であると同時に,周辺住民にとっても身近な公園であります。地元公民館の郷土学習講座から,市民が集い考える福井城址公園構想の提案を受けております。また,地元の小学校の子供たちによるワークショップや地元説明会を開催した折にも,さまざまな御意見をいただき,これらも参考にしてまいりたいと考えております。 次に,まちづくりについての御質問のうち,県都デザイン戦略についてお答えいたします。 まず,県都デザイン戦略をなぜ戦略とせねばならないのかについてお答えいたします。 県都デザイン戦略は,福井市の中心部について2050年を見据えて次世代に受け次ぐにふさわしい県都のまちづくりを推進するため,県と市が協力して策定する中・長期ビジョンで,県都の目指す姿や実現イメージを提示し,まちづくりの方向性とその具体的方策を示すものでございます。 戦略とは,一般的には,特定の目標を達成するために長期的な視野で総合的に進める方策を意味しております。県都デザイン戦略も,歴史を受け継ぎ,新たな文化を創造する県都,美しく持続可能な都市,自然を守り,緑や水と共生するまちの3点を目指す姿として,まちづくりにかかわる多様な主体が総合的に将来像を共有し,具体化を目指す指針となることから,戦略としたものと私は理解しております。 次に,県都デザイン戦略での県と市の役割分担についてお答えいたします。 本市は,県民会館跡地を活用した中央公園の先行整備としまして,中央公園周辺再整備事業,歴史的通り名の普及検討事業,及び,駅から城址につながる県庁線の整備事業などを実施いたします。また,県は,山里口御門復元整備事業,東大通り,中央大通り及びフェニックス通りの緑化整備などを行います。いずれの事業も県と市が連携を密にして取り組んでまいります。 次に,県都デザイン戦略の推進方法及び都市計画マスタープランにおけるまちなか地区の声の反映についてお答えいたします。 県都デザイン戦略の推進方法についてですが,中央公園周辺再整備事業については,業者選定のプレゼンテーションを市民に公開し,市民参加のワークショップも行っております。また,足羽山・足羽川周辺空間再形成基本構想策定事業につきましては,策定委員を順化地区や足羽地区などまちなか地区から選出いただき,ワークショップにもまちなか地区から参加をお願いして,地区の皆さんの声を集約すべく努めているところでございます。 (教育長 内田高義君 登壇) ◎教育長(内田高義君) 学校教育についてお答えいたします。 新たな学校教育方針の現在の状況についてですが,本市では,平成17年度より中学校区教育を推進してまいりました。中学校区教育とは,家庭,地域との共同による開かれた学校づくりと,同じ中学校区内にある保育園,幼稚園,小学校,中学校の連携による特色ある学校づくりを推進していくことです。平成17年度から平成21年度までの5年間は,広く保護者や地域の方々にも中学校区教育を知っていただくため,1年ごとにプランを立て,その定着に向けて取り組んでまいりました。そして,次のステップとして,平成22年度から平成24年度までの3年間は,福井市教育振興基本計画にも示してあるように,特色ある中学校区文化の創造を学校教育方針とし,中学校区ごとに表現力の育成や思いやりの心,地域に誇りを持つなどの重点テーマを定め,取り組んだところです。その成果につきましては,ことしの3月に平成17年度から平成24年度までの8年間の中学校区教育を振り返り,全ての小・中学校の特色ある取り組みの様子を映像にまとめ,1カ月間にわたってケーブルテレビで放映し,市民の皆様にも見ていただきました。また,各学校でも学校だよりやホームページを通して子供たちの活動の様子などを定期的に発信してきたところです。 このように,学校が開かれ,保護者や地域住民への情報発信が進むとともに,皆様より学校の教育活動に対しての多くの御意見や御協力を得ることができるようになってきました。また,子供の成長を保育園,幼稚園,小学校,中学校の長期的な視野で教員が捉えることができるようにもなり,特色ある中学校区文化の創造について,それぞれの中学校区において一定の成果を上げることができました。 今年度からの学校教育方針を決めるに当たっては,このような成果を踏まえ,福井市自治会連合会や公民館連絡協議会,そして青少年育成福井市民会議やPTA連合会など,学校関係以外の団体の代表の方々にも御協力いただき,公聴会を開催いたしました。各代表の方からの御意見を参考にして,これまでの中学校区教育の成果を生かし,学校教育方針を学びの一貫性と確かな接続と決めたところです。その中で,家庭,地域とのつながりをさらに強めながら,保育園,幼稚園に入園してから中学校を卒業するまでの子供たち一人一人の健やかな成長を支えることを目指すこととしました。そのために授業づくり,夢を育む生き方教育,課題を抱える子供支援を3つの柱とし,保育園,幼稚園から小学校へ,また小学校から中学校へ子供たちの学校生活がスムーズに移行できるよう取り組みをスタートさせたところです。 例えば,ある小学校では,保育園と小学校の確かな接続のための研修の一つとして,全教員が地域の保育園で保育体験を行い,現状を学びました。また,同じ中学校区の小学校において,生活や学習の決まりをそろえ,子供たちが中学校に入学したときに戸惑いが少なくなるよう取り組んでいるところです。 10月から11月にかけて開催されました教育ウイークでは,地域の方々と一緒に育てた作物の収穫祭を行うなど,各中学校区で特色あるさまざまな取り組みが行われました。 郷土福井に誇りを持ち,たくましく生きる子供を育てるため,これまでの特色ある中学校区教育の取り組みを一層充実させ,保・幼・小・中が一貫した教育を行っていきたいと考えております。 次に,「ふるさと福井の人々」の利用状況についてです。 本市の教育委員会では,子供たちが郷土の歴史や偉人に触れるとともに,私たちの町,ふるさとへの誇りと愛着を育てていってくれることを願って,「ふるさと福井の人々」を作成し,小学校6年生の児童に配布しています。 現在,小学校6年生の全ての学級でこの副読本を活用して郷土の歴史や偉人について学んでおります。社会科で松平春嶽,橋本左内,柴田勝家などを取り上げるほか,国語科でも利用し,橘曙覧について学習しています。また,総合的な学習の時間でも,地域にゆかりのある人物について調べる学習が実施されてるところです。 このように副読本はさまざまに活用できますので,来年度からは小学校5年生に配布し,発達段階に応じて十分に活用してもらえるよう検討しているところでございます。 現在,25人の郷土の偉人について掲載しておりますが,来年度は新たに石塚左玄,白川静,南部陽一郎の3氏について追加掲載するとともに,福井市名誉市民につきましても,一覧にしてふるさと福井の発展を支えてきた先人として紹介する予定です。 次に,歴史教育の中での明治以降の学習の状況についてです。 小学校では,学習指導要領で示されている42人の人物の働きを通して歴史を学習することが基本となっております。42人のうち,黒船来航以降のいわゆる近現代の人物は,大久保利通や伊藤博文など14人でございます。これらの中に福井の人物は含まれておりません。しかし,「ふるさと福井の人々」を活用して,松平春嶽や橋本左内,杉田定一など関係のある郷土の偉人については,取り上げて学習をしているところです。 中学校におきましても,学習指導要領で身近な地域の歴史上の人物を取り上げることにも留意することとされておりますので,明治以降の歴史の学習におきましても,郷土の偉人について扱っているところです。 例えば,教科書にも記述がある岡倉天心については,文化面での功績を学習しているほか,五箇条の御誓文に関連して,由利公正の功績について時代的背景と関連づけながら学んでいます。 今後も小・中学校において明治以降の郷土福井の偉人やその功績についても,しっかりと指導してまいります。 次に,一乗谷朝倉氏遺跡の歴史学習における位置づけ,推進についてです。 歴史教育に関しまして,小学校3,4年生では,自分たちの住んでいる地域に残る文化財や年中行事,地域の発展に尽くした先人の具体的事例について学習し,地域社会に対する誇りと愛情を育てています。小学校6年生では,国家や社会の発展に大きな働きをした先人の業績や文化遺産について理解を深めることで,我が国の歴史や伝統を大切にし,国を愛する心情を育てています。 中学校では,我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を理解させ,我が国や郷土の伝統と文化の特色やそれを継承することの大切さを考えさせるとともに,我が国の歴史に対する愛情を深め,国民としての自覚を育てています。 さて,一乗谷朝倉氏遺跡に関しましては,小学校3年生では,福井市教育委員会が作成し,配布しております社会科の副読本「わたしたちの福井市」の中で,地域に残る遺跡や文化財の学習の対象として取り扱っています。また,小学校5年生では,少年自然の家での宿泊学習にあわせて遺跡見学をしている学校が多くあります。さらに,中学校では,歴史的分野で戦国大名としての朝倉氏について学ぶだけでなく,地理的分野でも一乗谷一帯の地形を地形図の読み取りの題材として取り上げており,朝倉氏の支配体制についても考えさせているところです。 議員も述べられましたように,一乗谷朝倉氏遺跡は,遺跡全体が国の特別史跡に指定されているほか,庭園が特別名勝,出土品が重要文化財の指定を受けており,国の三重指定を受けている全国6カ所の一つとなっております。 今後も本市のみならず,国を代表する文化遺産である遺跡を生かして,歴史やほかの分野,体験など多面的な方向から一乗谷朝倉氏遺跡に関しての学習をあすの福井市を担う子供たちに定着させていきたいと考えております。 最後に,国の三重指定を受ける文化財がある他地域との教育交流についてです。 本市の教育交流といたしまして,姉妹友好都市であります熊本市,結城市との相互訪問交流を初め,国際交流作品展のような子供たちの美術,書道作品の交流が行われています。学校間の交流では,学校名が同じであることをきっかけにして交流が始まった例もございます。交流は,お互いの文化や歴史を知るメリットもあり,学校同士の希望が一致すれば,その交流をすることは可能であると考えております。 また,福井市の子供たちは,修学旅行で京都,奈良方面を訪れますので,一乗谷朝倉氏遺跡も金閣寺や銀閣寺,平城京跡などと並ぶ三重指定のすばらしい,貴重な文化財であることを子供たちに浸透させてまいりたいと考えております。 (教育部長 松村尚美君 登壇) ◎教育部長(松村尚美君) 青年教育についてお答えいたします。 まず,青年教育事業の推進に関する現状でございます。 本市におきましては,若者の地域社会への参画を促すための学習を通して地域における青年グループの創設,育成を目指しております。 平成12年度から青年グループ活性化事業を推進しており,地区公民館において青年教育事業に取り組んでおります。 また,新成人を祝い,励ますとともに,成人としての責任と自覚を促すことを目的に成人式を開催しており,式典後は新成人が実行委員となり,企画運営を行う「はたちのつどい」を実施しております。平成25年度成人式では,対象者2,607人のうち,2,168人の新成人の出席がございました。 さらに,地区公民館におきましても,42地区で地区成人式を開催しており,地域の新成人を祝福するとともに,この機会を通して地域事業への参加を呼びかけております。 次に,公民館における青年教育の実践の現状でございますが,地区公民館では,地区成人式や地域行事への参加,青年によるイベント企画など各種事業を行い,青年グループの育成及び青年リーダーの発掘を行っております。現在,地域で活動する青年グループにつきましては,17地区で18グループが結成され,地区体育祭や公民館まつりなどに参加し,地域に根差した活動を繰り広げているところでございます。 その中で,酒生地区で活動するさこう工務店や松本地区で活動する夢∞松のように活動が評価され,全国表彰を受けている青年組織もございます。また,川西地区では,地区全体で青年ブロック交流会を実施しております。交流会では,ソフトバレーボールなどの活動を通して地区内の交流を行い,青年層のネットワークを広げております。さらに,中央公民館では,市内に居住または勤務している青年層を対象とした各種講座を実施しており,平成25年度は6講座で127人の青年が受講しております。この受講生による青年自治会も組織されており,みずから企画して仲間づくりのための活動を行っているところでございます。 最後に,自主的青年組織の活性化への具体的な取り組みでございますが,地域コミュニティーが持続的に発展していくためには,青年層が地域づくりの原動力となっていくことが非常に重要であると考えております。地区公民館では,青年が集まりやすい交流会などの事業を開催し,地域活動に興味を持つように努めております。さらに,地域活動に取り組んでいる青年グループのリーダーや地域づくりのアドバイザーを招いて活性化への方策を学び合う機会も設けております。 また,中央公民館では,青年リーダーの育成を目指したふくい若者塾講座において,多様な活動を行う講師を招いて学習を行い,主体的に地域づくりに参画する人材の育成に取り組んでおります。青年層の地域活動への積極的な参画は,本市地域コミュニティーの活性化にもつながりますので,今後も青年グループ及び青年リーダーの育成に努めてまいりたいと考えております。 ◆21番(青木幹雄君) 教育委員会の教育長,教育部長の御答弁では,再質問をと思っていたことの中身まで答えていただきました。中学生向けにそういった福井の先人たちを学ぶような資料といいますか,副読本を考えたらどうかということや,石塚左玄のような方がいらっしゃるということを申し上げようと思いましたが,そのことも答えていただきました。そうした方向で福井に住まう子供が本当に歴史的にもきちんとした感性を持って育っていく環境をぜひ伸ばしていただきたいと切に要望いたします。 続きまして,福井市中央公園周辺再整備基本計画(案)についてでございますが,地元順化地区からは,さまざまな提案も含めて懸念の声も上がっているように聞いております。今ほどの総務部長の言葉では,既にもうこれも反映されているのだという立場のように聞こえるわけでありますが,一番の地元の地域から懸念の声が上がるということは,極めて残念なことであると言わざるを得ません。ぜひ真摯にそうしたことにも耳を傾けていただければと思いますが,これは答弁をいただければと思います。 また,角度を変えまして,この地域については水辺の空間の整備ということもうたわれております。一乗谷あさくら水の駅について,その前は農村公園という言葉もございましたが,5億円相当の費用をかけて整備して,福井市の田舎に農村公園をつくったというのがこの一乗谷あさくら水の駅でございますけれども,その折に私は,メダカの供給基地,あるいは蛍の供給基地にしてほしいと申し上げた覚えがございますが,この城址公園となるのかどうかわかりませんが,そうした公園地域,あるいは話に出ております足羽川周辺に蛍が飛び交う,そうした環境をつくることができないか。あるいは,この中央公園の場所にメダカが泳ぐことのできる環境整備ができないか。福井市の花はアジサイでありますが,例えば6月に蛍を観賞し,蛍まつりもできるというような,全国にも県庁所在地としてはそのような場所はないということが,特色ある地域の形成につながるという思いを持っておりますが,そうした考えについていま一度お考えをお伺いいたしたいと思います。 ◎市長(東村新一君) 中央公園の再整備につきましては,今,パブリックコメントを行っておりますし,今定例会でも多くの議員の皆様からいろいろな御意見をいただきました。基本的には,今定例会の中では,もう少し歴史的な位置づけや,歴史のわかるものをという御意見が多かったのではないかと思います。そういう点につきまして,もちろんそういう認識をもとに,今までいただいた御意見,あるいは今後パブリックコメントでもいただく御意見等を踏まえて整理してまいりたいと考えております。 ◆21番(青木幹雄君) いろんなことで応えたいということですが,蛍とかメダカはどうだということについてもコメントがありましたらぜひお答えいただければと思います。 また,あわせてどこの地域でもさまざまな市民の参加を促し,地元で誇れる特色あるものをつくるというときには,市民募金といいますか,寄附金を集めて,みんなの気持ちを醸成し,集約するという,そういった実際の活動を展開されているわけでありますが,中央公園の整備については,そのような考えは現状どうなのか,あわせてお伺いしたいと思います。 ◎総務部長(西行茂君) 具体的にメダカ等につきましては意見は出てございませんが,お堀の活用あるいは地元からもビオトープ的な発想が出ているようでございます。市長が申し上げたように,いろんな意見を整理していく中で考えていくという,非常に漠然とした答えですが,そういったことでございます。 寄附金につきましては,具体的にはそういった考えを今は持ってございません。私は寄附金について,それを組織的にといいますか,そういった形でまとめるということは,今のところは考えてございません。 ◎市長(東村新一君) 寄附金等については,そういうやり方もあるのかもしれませんが,城址公園も含めた形での全体的最終構想においては,そういうことも考えないといけないんだろうと思いますけれども,今回は短期的な部分としての整理をしていくということですので,この段階で寄附を募るとかということは,今のところは考えておりません。 さらに,一乗谷朝倉氏遺跡の近くの一乗谷あさくら水の駅においても,ビオトープというか,いわゆる蛍を生育させるということですけれども,なかなか餌になるものができ上がってくるのに時間がかかっている。今回,町なかのこういうところの水源が自然の水を入れられる形ではないので,直接的にそこで蛍を飼育するという形は難しいのではないかと思いますけれども,御座所のところには,平面図で見ますと何か池があったという記述もあるようですので,そういうものを踏まえた形で何らかのものができないか,これは検討してまいりたいと思います。 ○議長(吉田琴一君) 以上をもちまして通告による発言は全部終了しました。よって,市政に対する一般質問を閉じます。 以上で本日の議事日程は全部終了しました。 これをもちまして散会します。             午後4時44分 散会 地方自治法第123条第2項の規定により,本会議の顛末を証するため,ここに署名する。福井市議会議長                  平成  年  月  日福井市議会副議長                 平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日...