福井市議会 > 2012-06-19 >
06月19日-03号

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  1. 福井市議会 2012-06-19
    06月19日-03号


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    平成24年 6月定例会               福井市議会会議録 第3号           平成24年6月19日(火曜日)午前10時0分開議〇議事日程 日程1 会議録署名議員の指名 日程2 市政に対する一般質問──────────────────────〇出席議員(32名) 1番 中村 綾菜君   2番 田中 義乃君 3番 後藤 裕幸君   4番 伊藤 洋一君 5番 玉村 正人君   6番 片矢 修一君 7番 藤田  諭君   8番 村田 耕一君 9番 泉  和弥君   10番 谷本 忠士君 11番 堀江 廣海君   12番 奥島 光晴君 13番 峯田 信一君   14番 鈴木 正樹君 15番 島川由美子君   16番 下畑 健二君 17番 田村 勝則君   18番 塩谷 雄一君 19番 今村 辰和君   20番 石丸 浜夫君 21番 青木 幹雄君   22番 西本 恵一君 23番 野嶋 祐記君   24番 堀川 秀樹君 25番 見谷喜代三君   26番 皆川 信正君 27番 谷口 健次君   28番 宮崎 弥麿君 29番 吉田 琴一君   30番 山口 清盛君 31番 加藤 貞信君   32番 西村 公子君──────────────────────〇欠席議員(0名)──────────────────────〇説明のため出席した者 市長         東 村 新 一 君 副市長        吹 矢 清 和 君 副市長        山 田 義 彦 君 企業管理者      嶋 田 伸 行 君 教育長        内 田 高 義 君 特命幹兼都市戦略部長 越 智 健 吾 君 総務部長       滝 波 秀 樹 君 財政部長       清 水 正 明 君 市民生活部長     吉 村 政 兼 君 福祉保健部長     吉 村 義 昭 君 商工労働部長     小 倉 芳 樹 君 農林水産部長     平 林 達 也 君 建設部長       谷 川   茂 君 下水道部長      前 川   孝 君 工事・会計管理部長  太 田 善 律 君 消防局長       塚 本 政 敏 君 企業局長       西 行   茂 君 教育部長       南 澤 和 子 君──────────────────────〇事務局出席職員 議会事務局長     吉 村 匡  議会事務局次長    山 先 勝 男 議事調査課長     玉 村 公 男 議事調査課副課長   前 田 誠一郎 議事調査課主幹    坂 下 哲 也 議事調査課副主幹   谷 本   修 議事調査課副主幹   藤 井 啓太郎 議事調査課主査    野 尻 和  議事調査課主査    秦   裕 美 議事調査課主事    吉 村 奈津美────────────────────── ○議長(見谷喜代三君) 出席議員が定足数に達しておりますので,議会は成立しました。 よって,これより会議を開きます。────────────────────── ○議長(見谷喜代三君) それでは,日程1 会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は,会議規則第81条の規定により,21番 青木幹雄君,22番 西本恵一君の御両名を指名します。────────────────────── ○議長(見谷喜代三君) 次に,日程2 市政に対する一般質問を許可します。 なお,昨日も申し上げましたが,質問時間は再質問,再々質問を含めて30分です。質問者は時間に留意され,質問は重複を避け簡明に,また理事者は質問の趣旨に沿い,簡潔かつ的確に答弁されますよう,重ねてお願いします。 質問に入ります前に,教育部長から発言を求められていますので,発言を許可します。 ◎教育部長(南澤和子君) 昨日の堀川議員の御質問で養浩館庭園の月曜日の入園者数についてお答えいたします。 平成23年度の入園者数7万1,244人のうち,月曜日の入園者数は8,216人です。 ○議長(見谷喜代三君) それでは,一般質問に入ります。 19番 今村辰和君。 (19番 今村辰和君 登壇) ◆19番(今村辰和君) おはようございます。 一真会の今村でございます。通告に従いまして,3点,順次質問に入らせていただきたいと思います。市長におかれましては,笑顔を交えたさわやかな御答弁を期待しているものでございます。 それでは,福井駅西口中央地区市街地再開発事業についてお尋ねいたします。 先月31日に,再開発組合設立の県知事許可があり,今月7日には再開発組合の設立総会が開催されました。 平成18年12月の準備組合設立から多くの時間がかかり,さまざまな紆余曲折があったわけでございますが,今回,事業主体となる再開発組合が設立されて,事業が本格的に始動されましたことは,大変喜ばしいことであると思っております。 地権者を初め関係者の方々,また,市長もほっとされていることかと存じますが,いま一度手綱を引き締めて,再開発ビルの一日も早い完成に向け,引き続き取り組みをお願いするものでございます。 さて,そこでまずお尋ねいたしますが,再開発組合が設立された今,福井市の立場はどうなっているのでしょうか。何か変化はありましたか。 また,特定業務代行者として株式会社竹中工務店を選定されたとのことですが,具体的にどのような業務を代行するのか,特定業務代行の定義とあわせてお答え願います。 次に,私たち一真会は,本年1月に再開発事業に関し,市長に提言書をお渡ししました。要望内容につきましては,今さら申し上げませんが,福井の食というものをいま一度考えていただきたいということであります。福井には,自然に恵まれた日本海の幸を初め,コシヒカリ,おろしそば,ソースカツ丼等があります。特にそばにつきましては,美山地区において味,香りともすばらしく,幻のそばと言われている県優良指定品種美山南宮地在来種が栽培されているところであります。 こうした美山そばを初め,福井の食を全国に発信する場所として,福井の玄関口である西口再開発ビルこそふさわしい場所だと思っているわけで,そのために特にビルの1,2階部分の用途をどうするのかについて,大いに関心があるところでもございます。 現在の計画では,商業施設のほか,駐輪場やトイレ,さらに観光案内所などの観光関連施設を配置することとなっておりますが,今後,どのような調整等を行って計画を具体化されていくのか,検討の方向性や検討方法についてお答えいただきたいと思います。 また,プラネタリウムについて,そのネーミングから一般市民の方々が感じ取るイメージと市が提案してる内容に隔たりがあるように思いますが,今後,ネーミングを変更するおつもりがあるのかどうかお尋ねいたします。 最後に,県の支援についてお尋ねいたします。 県には,屋根つき広場への支援をお願いしており,今後,具体的な検討を進める中で,県との調整を進めていくと市はお考えのようであります。それはそれできっちりと進めてもらいたいと思いますが,そもそも県都の玄関口整備であるこの西口再開発ビルにもっと県が積極的にかかわるべきではないかと私は思っております。 いろいろ市施設が入るわけですが,特に観光については,福井市だけでなく,福井県全体の広域観光情報の発信拠点にすべきであります。このことについて市はどうお考えで,県に対し,どのような協力を求めていくつもりか,お尋ねいたします。 2点目の質問に入ります。 本市の財政について,大きく3つの観点から質問をさせていただきたいと思います。 まず,第1点目に,市税についてお伺いいたします。 平成24年度当初予算では,市税収入は景気回復の低迷などにより大幅な減収が見込まれるとの説明がございました。額にすると,対前年度予算比較で14億5,000万円,率にすると約3.3%の減収とのことであります。 内訳を見ますと,市民税につきましては約1億6,000万円余りの増収となっているものの,固定資産税で約15億円近い減収見込みとなっております。 リーマン・ショック以降,また昨年の東日本大震災の影響もあり,国や地方を取り巻く経済状況は相変わらず厳しく,なかなか十分な回復に至っていない状況にあることも,私自身,肌で感じているところでございます。 しかしながら,御存じのとおり,市税は市財政の根幹となる財源であり,各種施策,とりわけ,地域の特性を踏まえた市単独事業を行っていく上では,必要不可欠な自主財源と理解しております。 入るをはかりて出るをなすという言葉がありますが,しっかりとした市政運営を行うに当たっては,歳入,とりわけ市税についての状況把握は極めて重要になると考えます。 そこでお尋ねいたします。 賦課のための事務もおおむね終了し,現時点では各種市税について通知書などの発行に至っているかと思いますが,市民税や固定資産税などの本年度当初の課税状況について,予算との比較も含め,どのような状況なのか,また,現状についての御所見をお伺いいたします。 また,それらを財源として有効に活用していくに当たっては,納税者一人一人の事情等もあろうかと思いますが,見込んだものを市の歳入として確実に納めていただくことが重要となります。収納率を高めるためには,まずは市民の皆さんが納税しやすい環境をしっかり整えていくことが肝要と考えます。市として特に工夫している取り組みなどがございましたら,あわせてお尋ねいたします。 次に,社会資本整備総合交付金などの国庫補助制度についてお伺いいたします。 今回の6月補正予算では,国県補助関連事業として8事業についての増額補正が計上されております。 内容につきましては,社会資本整備総合交付金などの国からの内示に伴うもので,例年と同様なものと理解しているところであります。 市税収入が厳しい中で,各種事業,特に道路や河川整備を進めていくに当たっては,国,県補助は極めて重要な財源であり,むしろ補助額次第で事業進捗の度合いが決まってくると言っても過言ではないのが現状ではないでしょうか。 ちなみに,今回の内示は,東日本大震災の復興などの影響もあるのかもしれませんが,例年に比べ,要望額に対する内示率が下がったということも,確かな情報ではございませんが,そのように聞き及んでもおります。 そこでお尋ねいたします。 多分,今回の補正予算は,増額内示のあった事業についてのみ計上されているかと思われますが,市全体としてことしの内示についてどのような状況なのか,仮に減額となっているというのであれば,その要因や今後の事業進捗への影響等も考えられますので,御所見をお伺いいたします。 3点目といたしましては,過疎対策事業債通称過疎債についてお伺いいたします。 かねてから美山,越廼地域につきましては,福井市過疎地域自立促進計画に基づき,地域振興のための各種施策に取り組んでいただいているところであります。 特に,平成22年度からは,これまでのハード事業に加え,地域振興や安全・安心な暮らしのためのソフト事業にも特別措置として起債が認められ,各種事業を実施するための有効な財源として活用できるようになりました。 本市におきましても,平成22年12月定例会で平成27年度までの新たな福井市過疎地域自立促進計画が議決され,その中でも過疎債を活用した各種ソフト事業が位置づけられているところであります。これらのソフト事業について,来年度以降,弾力的な運用が認められ,これまで以上の事業展開が可能となるという改正の動きがありますという話を耳にしたところでもあります。 過疎地域の振興は,ハード事業も必要でございますが,そこに住む人々が不便を感じることなく,住み続けたいと思えるサービス提供やイベントや各種情報発信等により,地域外の人々に対しても魅力が発信され,交流人口の拡大や,ひいては移住,定住につながることで活性化が図られるという点では,ソフト事業の充実は大変有効な取り組みだとかねてから感じているところであります。 そこでお尋ねいたします。 ソフト事業の主な事業やハード,ソフトの割合など,過疎債の充当状況についてお答え願います。 また,ソフト事業に対する弾力的運用についての制度改正について,把握している内容で結構でございますので御説明を願いたいと存じます。 さらに,改正を踏まえ,市として今後,どのように弾力的な運営を図っていく考えなのか,御所見をお伺いいたします。 以上,本市の財政について3つの観点から質問させていただきます。 最後,3点目の質問に入ります。 遊休地を活用した自然エネルギー発電についてお尋ねいたします。 福島第一原発の事故以来,将来のエネルギー供給をどのような形にしていくべきか,さまざまな議論がテレビや新聞で飛び交い,市民の関心も非常に高まってきております。 原子力による安定したエネルギーの確保は,地球温暖化や枯渇する化石燃料の議論にとどまらず,国内産業の空洞化や雇用の安定に直結する問題なので,国においても十分な安全対策をとっていただき,高いレベルでの判断と丁寧な説明を行っていただきたいと思います。 一方,地方都市においては,何よりも市民の安全・安心を確保することが大切であるため,クリーンで安全なエネルギーを確保することや,地域で使うエネルギーはできるだけみずからの地域でつくることなど,本市におけるエネルギーの自給率を高めることは極めて重要な課題であると受けとめております。 そのため,農業用地や産業用地に伴う遊休地を活用して,自然のエネルギーで発電を行い,それらの電力を身近な農業や産業に役立てれば,地域おこしにもつながりますし,環境面や防災面でも有効な施策として機能すると思われます。 私が住む美山地区においては,豊かな森林があります。そこには,大量の間伐材もあります。また,多くの砂防ダムもあり,小水力発電にも大きな可能性があると思われます。採算面や法制度によるハードルの高さは十分承知するところでありますが,何事も初めからあきらめるのでなく,可能性にチャレンジするということは,行政の責務だと思うところであります。 そこでお尋ねいたしますが,本市の現状における自然エネルギーの活用に向けた取り組みについてお聞かせをください。また,遊休地等を活用した自然エネルギーでの発電について,どのように考えておられるか,御所見をお聞かせいただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (副市長 山田義彦君 登壇) ◎副市長(山田義彦君) 私からは,福井駅西口中央地区市街地再開発事業の御質問のうち,観光関連施設についてお答えをさせていただきます。 西口再開発ビル1階の広域観光情報発信機能,また2階の物産展示販売機能につきましては,福井市のみならず,福井県全体をアピールできるものでなければならないと考えております。また,提供いたします観光情報並びに取り扱います物産をより魅力あるものとするためには,福井市はもとよりでございますが,県内の各市町,また観光関連団体などが協力して取り組むことが不可欠だとも思っております。 観光関連施設につきましては,効率的かつ効果的な運営体制の確立も重要でございますので,これらにつきまして県と十分に連携を図ってまいりたいと考えております。 (特命幹兼都市戦略部長 越智健吾君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(越智健吾君)  福井駅西口中央地区市街地再開発事業についてのその他の御質問にお答えします。 再開発組合が設立された今の市の立場についてですが,再開発組合では,都市再開発法に基づき,施行地区内の地権者はすべてその組合員となることから,土地所有者である市も組合員となりました。また,6月7日の組合設立総会におきまして,山田副市長が副理事長として選出されたところであります。 次に,特定業務代行者に関する御質問についてお答えします。 特定業務代行とは,市街地再開発事業における業務代行方式の一つであります。業務代行者の業務に建築工事の施工を含み,最終的には未処分保留床が発生した場合の処分責任を負い,事業の施行に関する業務の相当部分を代行する方式を言います。 本事業における主な業務としましては,1,事務局員の派遣や組合事務の補助などの事務局支援業務,2,保留床処分先のあっせんなど保留床処分に関する業務,3,工事施工,4,事業資金の融資やテナントの誘致・あっせん及び権利者対応等の事業推進に係る業務を実施していただくこととなります。 続いて,1,2階部分について,今後どのような調整を行い,計画を具体化させていくのかとの御質問についてお答えします。 商業については,1,2階に配置することとしております。その際には,西口再開発ビルは福井駅に隣接することから,その立地を生かし,福井らしさを前面に出していくことが必要であり,福井の豊かな自然やそこではぐくまれた新鮮な食材を生かし,食により福井をアピールしていくことも重要な視点の一つと考えられます。 再開発組合としても,福井の食の重要性については認識しており,今後,商業部会を設置し,特定業務代行者の協力も得ながら,そうした観点を踏まえ,商業施設の具体化に向け,検討を進めていくことになります。 さらに,市としましても支援できる部分がないかについて検討してまいります。 その他,市の整備する施設として,トイレにつきましては,交通結節点と隣接することから,公共交通の利用者の利便性も考慮し,西口再開発ビル内の設置を提案したものです。 駐輪場につきましては,福井駅周辺に不足している機能であり,1階での設置が利用しやすいということで計画したものです。 観光案内所につきましては,観光情報発信を効果的に行うために,訪れやすい場所への設置を検討しております。 いずれの施設についても,その規模や配置につきましては,今後,空間をより有効に使うということを基本に,商業施設等と調整していきたいと考えております。 最後に,プラネタリウムについて,今後ネーミングを変更するつもりはあるのかとの御質問についてお答えします。 プラネタリウムとは,そもそもを再現し,映写する装置のことであり,その用語を使用した結果,施設の用途の幅が限定されている印象でとらえたとのお声もちょうだいしております。 提案した施設は,ドーム状のスクリーン全体にデジタル技術も駆使しつつ,魅力的な映像コンテンツを投影することにより,一般的な平面スクリーンでは味わえない臨場感あふれる双方向型の体感情報発信が可能であり,天文を初めとするサイエンスだけでなく,観光や福井のいいもの等,地域情報を総合的に提供するものとして考えているところでございます。 したがいまして,本施設のネーミングにつきましては,ネーミングライツの考えも含め,今後検討してまいります。 (財政部長 清水正明君 登壇) ◎財政部長(清水正明君) 福井市の財政についての御質問にお答えいたします。 まず,本年度当初の課税状況についてお答えいたします。 個人市民税につきましては,既に納税義務者の皆様に税額決定通知書をお送りしておりますが,その税額の総計であります平成24年度当初の調定額は約140億円となりました。 予算の現年の課税分は約138億円であり,今後の課税の更正などを見込みますと,おおむね予算見積もりどおりとなっております。また,前年度調定額と比較しますと約6億7,000万円の増額で,約5%増となります。 なお,前年度と比較しますと,個人市民税は増額となっておりますが,16歳未満の子に対する扶養控除の廃止等によるものでございまして,課税所得については,まだ景気低迷の影響を受けているものと考えております。 次に,法人市民税について申し上げます。 企業収益は穏やかに回復していると言われており,実際に企業からのそれぞれの決算期ごとの申告納付は,平成21年度を底にして現在まで回復傾向にあります。しかし,世界情勢による円高など,景気についての不安材料も多いことから,今後の税収の予測は難しい状況となっております。 法人市民税の5月末時点の申告数は全体の2割程度でございまして,調定額は約6億7,000万円でございます。税収に大きな影響を持つ大企業の申告は6月以降に始まりますことから,今後の申告により通年で増収となることを期待しているところでございます。 一方,固定資産税につきましては,本年度の調定額は約186億円で,予算額185億円とおおむね予算見積もりどおりとなっております。 なお,前年度と比較しますと,約11億5,000万円の減額で,率にして約6%の減となります。 また,都市計画税の調定額は,予算額とほぼ同額の約33億円ですが,前年度と比較しますと約2億1,000万円の減額で,固定資産税調定額同様,率にして約6%の減となります。 減額の主な要因といたしましては,地価の下落,それから平成24年度評価がえにおける家屋の評価額の下落,また償却資産においては大規模な設備投資がなかったことなどが挙げられます。 市税全体について申し上げますと,固定資産税及び都市計画税が占める割合は大きく,今回の評価がえによる減少を他の市税でカバーすることは難しい状況でございます。 今後の市税の推移についてですが,中でも影響の大きい固定資産税について申し上げれば,家屋に関しては,既存の家屋について今後3年間,評価がえが実施されないことから増減はありませんけれども,建てかえや新築及び増築の部分での増額が見込まれます。 また,土地に関しては,地価の下落は続いておりますが,その減少幅は小さくなっており,毎年,若干の調定額の減少が予想されております。 したがいまして,固定資産税全体といたしましては,平成27年度の評価がえまでは現状と大きな差はなく推移していくものと予想しております。 今後とも市税収入の増減については,経済状況に密接に関連していることから,景気の回復や地価の動向などを慎重に注視していく必要があると考えております。 次に,納税しやすい環境整備に向けた取り組みについてお答えいたします。 本市では,納税の利便性向上のため,いつでも納税可能なコンビニ収納を平成22年度から導入するとともに,休日納税窓口を5月,9月,11月,12月,3月の年5回開設し,特に5月と11月には夜間納税窓口を開設して,平日の時間内に来庁することが困難な方の納付及び納税相談に対応しております。 また,口座振替の加入促進キャンペーンを毎年11月から12月に実施し,便利な口座振替納税を推進しております。 さらに,本年6月11日からは,新たに納税コールセンターを導入し,期限内の納付を忘れておられる方々に早期の納付を呼びかけ,滞納の未然防止を図る取り組みを実施しております。 そのほか,個人市民税の納付忘れが発生しない,給与から税を引く特別徴収という制度がございますが,この制度は事業所の協力が不可欠であることから,事業所に対して個別訪問による協力要請をするなど,さらなる制度の推進を行ってまいります。 今後とも納税者の利便性向上に努めるとともに,収納率の向上を図ってまいりたいと存じます。 次に,社会資本整備総合交付金などの国庫補助金の内示状況についてお答えいたします。 社会資本整備総合交付金道整備交付金地域自主戦略交付金の総額につきまして,平成24年度当初予算に対する内示率を昨年度と比較した場合,一般会計ではマイナス9.3ポイント,全会計ではマイナス18.8ポイントと減少しております。 内示率が減少した大きな要因は,国の平成24年度予算概算要求基準において,我が国の経済社会の再生に向けた取り組み,日本再生重点化措置のための財源として歳出が約1割削減されたものでございまして,社会資本整備総合交付金などもその対象となったことが一因として考えられます。 なお,一部,福井駅西口中央地区市街地再開発事業に関連した福井駅周辺整備特別会計の予算については,低い内示率となっております。これは,事業の進捗のおくれなどの影響によるものと推測しております。この特殊事情を除くと,内示率は87.0%となり,国の予算枠とおおむね同水準となります。 ちなみに,震災復興のための予算については,財源等も含め,別枠として取り扱われておりますので,今回の内示率が減少した要因ではございません。 一方,公共投資に係る国庫補助金の総額について昨年度と比較いたしますと,一般会計で約3.5億円,全会計では約12億円増額しており,対事業費に係る国庫補助率についても,一般会計で28.9%から38.6%と9.7ポイント増加しており,特別会計を含めた全会計では32.3%から43.6%と昨年度と比較して11.3ポイント改善しております。 これらの状況を見ますと,全体的にはおおむね評価ができるものと判断しております。 なお,事業の進捗に対する影響につきましては,全体事業の推進に影響がないよう,今後,年度間や事業間での事業スケジュールや内容などの再調整を行っていくとともに,例年,追加交付等もあることから,これらの情報も把握しながら対応するなど,各種事業の推進に努めてまいります。 次に,過疎債の充当状況についてお答えいたします。 今年度予算においては,16のソフト事業に対して6,620万円を充当する予定でございます。対象となる主なソフト事業としましては,防犯灯設置等補助事業,みやま保育園通園バス運行事業,そばまつりinみやま開催事業,水仙まつり開催助成事業などがあります。 ハード事業ソフト事業の割合につきましては,今年度予算においてハード事業が約75%,ソフト事業が約25%でございます。 次に,ソフト事業に対する過疎債の運用の弾力化についてでございます。ソフト事業に対する過疎債につきましては,市町村ごと発行可能限度額が定められており,この限度額を超えて過疎債を発行することはできないことになっております。本市につきましては,平成24年度の限度額は6,620万円であり,満額を充当する予定でございます。 しかし,全国的には限度額を下回る額を充当する自治体もあることから,これらの不用額につきまして他の市町村が活用できるようにするというのが,今回の運用の弾力化の趣旨でございます。平成24年度4月6日付の省令の一部改正がこれについて行われたところでございます。 具体的には,従来の発行可能限度額と同額を限度として,総務大臣が定める額を加算することができるようになり,最大では2倍となる可能性がございます。 一方,今回の改正を踏まえた今後の運営でございますが,本市においては,これまでもソフト事業に対する過疎債を積極的に活用しているところでございまして,今回の運用弾力化につきましても,加算の状況を見ながら有効に活用し,過疎地域の振興,活性化に努めていきたいと考えております。 (市民生活部長 吉村政兼君 登壇) ◎市民生活部長(吉村政兼君) 自然エネルギーの活用に向けた取り組みについてお答えいたします。 本市では,住宅用太陽光発電設備の設置に対する支援を行っており,昨年度は338件の支援を行い,1,530キロワットの発電設備が設置されました。今年度につきましては,5月末現在で109件の申請があり,522キロワットの設置となっております。 一方で,地域の特性に即した自然エネルギーの活用が重要と考え,昨年度立ち上げた福井市環境推進会議において議論を進めているところでございます。また,本年度より福井県が実施する1市町1エネおこしプロジェクトに参画し,自然エネルギーの導入を検討する地域協議会を立ち上げる予定です。協議会では,工場やスーパーの屋根など広い空きスペースを活用した太陽光発電の可能性や,小水力発電等に係る適地の検討を行うとともに,地域おこしにもつながる事業モデルの構築を進めてまいります。 次に,遊休地等を活用した自然エネルギーでの発電に関する本市の考え方についてお答えいたします。 7月からは太陽光や水力などの自然エネルギーで発電した電気を電気事業者が買い取ることを義務づける固定価格買い取り制度が始まります。この制度の開始を前に多くの企業が電力事業に参入しようという機運が高まっており,遊休地を活用した自然エネルギーによる発電は有効な方策であると考えております。 今後,遊休地での発電に必要な土地提供の情報や法制度上の課題等を関係各課で共有し,それらの情報を進出意欲のある企業に提供するなど,民間投資による事業化につながるよう努めてまいります。 ◆19番(今村辰和君) 自席で1点質問させていただきます。 最近よく新聞にも載っておりますが,遊休地とかそういう広大な敷地を活用した自然エネルギー発電を行う,そういう事業が全国各地で行われていると聞いております。福井市においてそのような事業計画のオファーがあるのかないのか,お尋ねいたします。 ◎市民生活部長(吉村政兼君) 現在までのところ,そういうオファーがあったとは承知しておりません。今後,出てくることは想定されますが,現時点では情報として私は持っておりません。 ◆19番(今村辰和君) それでは最後に,3項目において要望をさせていただきます。 福井駅西口中央地区市街地再開発事業についてですが,東口にはアオッサ,そしてまた西口には再開発ビルと,非常によく似た施設が設立されるわけでございます。今後とも県民,市民が非常にすばらしい,いい施設をつくってくれたな,そのように思ってもらえるような施設になるように,今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 また,福井市の財政につきましては,大変厳しい財政運営の中,何とか予算計上に近い数値で推移している点は,非常に喜ばしいことであります。聞いていると多少プラス・マイナスはありますが,おおむね計上予算内で推移しているということでございますので,今後とも健全なる財政運営を求めるものでございます。 3点目,最後のエネルギー政策でございます。今後,自然エネルギーの活用は,国全体の取り組みになってくると思われます。それぞれの地域において用水路やため池,また砂防ダム等を使った自然エネルギー発電,こういうものを推し進めていただきたい。1市町1エネおこし事業もございます。そういうもので地域の防犯灯の発電等を行いながら,少しずつ自然エネルギー採用の計画を進めていっていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(見谷喜代三君) 次に,32番 西村公子君。 (32番 西村公子君 登壇) ◆32番(西村公子君) 日本共産党議員団の西村公子です。私は,市民から寄せられました意見や要望を市政に反映する立場から質問をいたします。 まず,社会保障と税の一体改革についてお尋ねします。 この14日から15日にかけて続いた民主,自民,公明の3党による増税談合協議で,自民党が提示した社会保障制度改革基本法案の修正をめぐって,民主党,自民党に続いて公明党も大筋合意しました。自民,民主合意では,焦点とされていた最低保障年金制度について,財政の現況及び見通しを踏まえ,それぞれ必要に応じて今後設置するとしている国民会議で議論し,結論を得るなどとしています。既に総崩れしていた民主党の看板政策が,最後の一かけらまで投げ捨てられました。 消費税増税に突進する野田首相は,21日の法案成立へ会期延長と自民,公明両党との党首会談を行う方向で調整に入ったそうですが,これらのことは重大な問題があります。法案の採決日程を初め,修正協議の結論を問答無用で国会に押しつけようとしていることは,特定の党派による密室協議を国会より上に置くものであり,断じて許されないことです。 こうした中で,民主党内部でも矛盾が広がっていますが,それは何よりも国民世論の強い批判の声があるからです。世論調査の声は共通しており,増税そのものに反対は五十数%から60%で,消費税増税の今国会成立にこだわるべきではない,72%,朝日新聞6日付,消費税引き上げだけの合意に納得しない,76%,報道ステーション11日など,今やるべきでないとの声はさらに大きくなっています。 消費税増税だけではなく,社会保障は年金も医療も子ども手当も軒並み切り下げで,増税と社会保障の一体改悪とも言うべきものです。 市民の間でも,年金が下がるのに消費税が上がったら生活していけない,中小零細企業はすぐにつぶれてしまうなど,あちこちでお聞きしています。このような国民の合意も道理もない消費税の増税に対して,市として市民の声を代弁し,反対の声を上げるべきだと考えますが,見解をお尋ねします。 消費税増税は,市民生活を直撃するばかりではなく,中小企業の経営にも病院や福祉施設の経営にも重くのしかかることになります。自治体の財政にも大きな影響を及ぼすことになると考えますが,いかがお考えですか,お聞きします。 1997年当時の橋本内閣が行った3%から5%への消費税増税で景気が悪化し,税収も大幅に落ち込んでいます。財務省,総務省の税収決算額のデータによると,増税前の1996年,90兆3,000億円だった税収が,2010年には76兆2,000億円に14兆円も落ち込んでいます。当時は景気回復の兆しが見えていたと言われていましたが,2%でこれほどの減収を招いています。 福井市では,消費税増税前と現在で税収がどのように推移していますか,お尋ねします。また,現在デフレ状態にあると言われる中で,5%もの増税が及ぼす影響についてどのようにお考えか,市民生活や地域経済への影響についてお尋ねします。さらに,市税への影響についてもお答えください。 第2に,公立保育園の民営化と子ども・子育て新システムの問題点についてお尋ねします。 子ども・子育て新システムについては,社会保障と税の一体改革の議論の中で,民主,自民,公明3党の修正協議によって,総合こども園を取り下げ現行の認定こども園を推進することで合意したと伝えられています。 全国では,子ども・子育て新システムについて関連法案の撤回や廃案を求める意見書採択が300を超えている中で,徹底審議が必要ですが,参考人質疑も行われていません。 この新システムは,現行の自治体が責任を持つ入所から,保育事業所と保護者の直接契約にして,その家庭によって必要な保育時間を認定する,いわゆる介護保険制度のようなやり方に変えようというものです。保育料も施設側が決めることになります。さらに,保育への企業参入は野放しにするというものです。現在でも国際的に見て低い施設基準さえ,さらに緩和しようというものです。障害児や生活困窮家庭の子供が締め出されると保育関係者が指摘しています。 それでは,新システムの総合こども園と現行の認定こども園は違うのでしょうか。14日の衆議院社会保障・税一体改革特別委員会で,日本共産党の高橋千鶴子議員の質問に対して,小宮山洋子厚生労働大臣は,認定こども園の幼保連携型のところは総合こども園の先駆的な取り組みだと答えています。つまり,大きな差はないということです。差があるとすれば,福井市に限っては,企業参入を認めていないという点だけです。 新システムの総合こども園についても,3党の修正協議による認定こども園拡充も,本質的には保育における国や自治体の責任をなくし,規制緩和によって保育を解体していく方向であり,絶対に認めるわけにはいきません。市としてもこのような保育解体のやり方に反対の意思を表明されるよう求め,東村市長の見解をお尋ねします。 一方,市民が存続を求めていた公立保育園を廃園,休園にする条例「改正」が本議会に提案されています。市が進めている公立保育園の民営化方針への市民の強い批判があるにもかかわらず,有無を言わせぬやり方で強行したことは許されません。 現在,定員移譲で廃園にする計画の春山保育園で42人,木田保育園は43人受け入れているのを初め,定員を一定削減する計画の17カ所のところでも定員を超えて受け入れをしているところがあります。 一方,私立保育園の状況は,新設したところも含め全体で定員を超える103%受け入れています。公立保育園の定数をこれ以上減らすのではなく,維持,拡充していくよう求めるものです。 3月定例会の答弁では,現計画の総括を行う段階だとして,今年度中に計画の見直しを図るとしていますが,計画では1,000人の定員削減を行うことになっています。現状では,その削減数を大幅に減らすことが必要ではないのか,その見通しについてお尋ねします。 また,見直しの際には,児童数の推移やニーズ調査だけではなく,また,保護者を含め,広く市民から意見を聞く立場で行うべきだと考えますが,いかがお考えですか。また,見直しのための委員会を設置するのかどうか,どのような形で検討していくのかお尋ねします。 第3に,小規模修繕業務登録制度についてお尋ねします。 株式会社帝国データバンクの5月の倒産集計によると,負債総額が前月比で40%増加,前年同月比でも約8%上回ったことが報道されています。大型倒産は減っているものの,中小零細企業の倒産が増加しており,依然として不況型倒産が全体の83%を占め,36カ月連続で80%の高水準が続いているということです。 今後の見通しとしても中小零細企業の倒産件数が増加する可能性が高いとされています。 このような中で,仕事起こし,仕事づくりの取り組みが以前に増して重要になっていることは言うまでもありません。そこで,市が平成17年度から行っている小規模修繕業務登録制度の拡充と改善を行うよう求めるものです。 平成19年度から平成23年度までの5年間の実績を見ると,平成19年度は102件で1,465万円,平成20年度が130件で1,733万円,平成21年度が179件で2,125万円,平成22年度が170件で1,591万円,平成23年度が199件で2,490万円となっています。1件当たり50万円以下という基準で行っていますが,市全体の50万円以下の修繕件数と総額に比べて,件数では2%から4%,総額でも3%から6%程度にすぎません。昨年度の実績で見ると,市全体の50万円以下の修繕業務の件数が5,000件あるうち,この制度による発注件数は200件程度,総額で4億1,735万円のうち2,490万円しかありません。 1つには,50万円以下の修繕業務全体に対する比率を高めること,個人,零細業者の仕事をふやすために今後どのように対応していくお考えかお尋ねします。 2つには,1件当たりの発注金額の実績が,最近では平均9万円から12万円程度で,以前の14万円より少なくなっています。全国的には基準額が高いところでは500万円以下の自治体もありますが,ざっと見て100万円や130万円以下というところも多くなっています。市として50万円以下という基準を引き上げるよう求めるものですが,見解をお尋ねします。 3つには,登録業者数がここ5年間を通して30台の業者しか登録されていません。しかも,そのうち実際に受注した業者は半分程度にとどまっています。7年たつ制度なのに登録が少ないのはなぜか分析されていますか,お聞きします。 少ない要因の一つには,さきに指摘したように発注金額や件数が少ないことや申請手続にお金がかかることではないでしょうか。登録しても仕事がもらえなかった業者は,お金をかけてまで登録する意味がないと考えるのは当然のことではありませんか。他の自治体では,お金のかかる印鑑証明書ではなく,使用印鑑届にしているところもあります。また,申請の有効期間2年というのも検討してはどうかと考えますが,手続の簡素化等について検討するお考えについてお尋ねします。 4つには,登録した業者すべてに仕事が発注されるよう,公平,公正な制度にする必要があります。登録した業者によって年間数件でも受注できる業者と全くできない業者があるのはなぜですか,お答えください。不公平なやり方になっていないのか,その実態について調査し,是正するべきではありませんか。見解と改善策についてお尋ねします。 最後に,教員多忙化の現状と改善策についてお尋ねします。 教員の多忙さについては,2006年の文部科学省の調査で,残業時間の月平均が,本県では小学校で70時間,中学校では90時間を超えるという調査結果が出ました。これは,全国平均の2倍強に当たるもので,厚生労働省の過労死危険ライン,月45時間,人事院勧告による60時間をはるかに超える異常なものです。このような多忙化が放置できないものであるという認識で,文部科学省も福井県も多忙化緩和策の取り組みを行いつつあります。 本県では,2007年に会議の見直しや報告,調査文章の見直しが若干行われたとお聞きしましたが,教育現場の多忙化は,Good授業ナビや算数Webシステムなど教材や授業のやり方を実際上押しつけられて,減るどころか増すばかりだとの声が寄せられています。 そこで,市教育委員会としては,教員の多忙化の実態についてどのように把握されていますか。そして,どのような多忙化緩和策の努力をしようとしているのですか。まず,お尋ねします。 このほど県教育委員会から,一学校一改善活動という多忙化緩和のための取り組み文書が発表されましたが,多くの学校では,一般教諭には知らされていないということです。全教員に知らせ,各学校で自分の学校ではどう具体化していくかという議論をしていかなければ,多忙化の緩和に役立つはずがありません。市教育委員会としては,その具体化のためにどのような努力,取り組みを行うのかお尋ねします。 一学校一改善活動の中には,出張の復命書は特別な場合を除いて口頭で済ますことや,調査,報告の簡素化もうたわれています。市教育委員会としても,調査や報告書の簡素化に具体的に取り組むべきと考えますが,どのような具体化を考えておられるのかお尋ねします。 学校現場の多忙化の一因として,創意工夫が大切な教育にはふさわしくない上意下達の教育行政があると考えます。とりわけGood授業ナビや,秋から始めようとしている算数Webシステムのように,建前は自主的な取り組みと言いつつ,市教育委員会などを通して実質的に強制することがふえていると聞きます。市教育委員会がそういう強制につながるような指導を行ってはならないと考えますが,いかがですか。強制にしないことを約束していただきたいと考えますが,見解をお尋ねします。 現場の声をよく聞いて改善に取り組んでいただきたいという意味で,具体的な提案をしたいと思います。 まず,小中連携の会議は,お互いの独自性もあり,無駄な話し合いで終わることが多いという声があります。このような教育活動は,どのように行うかだけではなく,するかしないかも含めて各学校ごとに創意工夫を発揮して決めていくべきものです。小中連携教育の強制をやめる意思があるのかどうかお尋ねします。 また,毎月の不登校報告も,相談したいことがある場合や顕著な変化があった場合だけでよいのではという声もありますが,どのようにお考えですか,お聞きします。 各種コンクールについては,さまざまなつながりで管理職を通した強いお願いで,実質的な強制参加が多いと聞きます。市教育委員会として管理職に対して実質的な強制になるお願いはしないように通知,指導を行うべきだと考えますが,見解をお尋ねします。 いずれにしても,各学校現場でできる改善を行うことを推奨するとともに,現場の声をよく聞いて,教育委員会が取り組むべきことをはっきりさせ,取り組むよう求めるものですが,その決意と見解をお聞きいたします。 もう一点は,現場の教員はぎりぎりの忙しさの中に置かれているのに,休職者が出てもすぐにその補充がされないことから,例えば3人で担当していたところを2人で担当しなければならなくなり,空き時間がとれず,また病人を生むという悪循環になると指摘されています。これまでの統計をとり,必要な病休代替教員を市として採用,配置するよう求めるものですが,見解をお尋ねいたします。 以上で私の一般質問を終わります。 (財政部長 清水正明君 登壇) ◎財政部長(清水正明君) 社会保障と税の一体改革についての御質問にお答えいたします。 まず,消費税増税反対について国に要望すべきではないかとの御質問ですけれども,現在,国では社会保障サービスを持続的に提供できるようにするための安定的な財源として消費税増税の必要性が検討され,社会保障と税の一体改革関連法案の採決が行われようとしているところであり,今後の動向をしっかりと注視していく必要があります。 社会保障制度の多くは,地方単独事業を含め,基礎自治体が年金を除くほとんどの部分を担っており,社会保障サービスを持続的に提供するための安定的な財源の確保は必要不可欠であります。 特に,地方消費税については,地域遍在性の少ない財源であり,地方には不可欠な財源であることから,税率の引き上げ等による安定財源の確保と社会保障サービスに係る財政需要を的確に地方財政計画に反映し,都市税財源の充実強化を図るよう,全国市長会などを通じ,強く要望しているところでございます。 次に,前回の消費税増税前と現在の税収の推移についてお答えいたします。 消費税が3%から5%に引き上げられる前の平成8年度と比較いたしますと,市税は,平成9年度では約469億円で18億円増加,平成10年度では約459億円で8億円増加しております。 平成22年度の市税については,約441億円となっておりますが,平成18年2月に市町村合併をしており,平成9年度との単純な比較は困難でございます。 次に,自治体財政及び市税への影響についてお答えいたします。 消費税のうち,地方自治体に配分される地方消費税は,現在5%のうち1%ですが,消費税率が8%に引き上げられた場合,約3.1%が,また10%に引き上げられた場合には約3.7%が交付される予定でございます。 本市市税への影響につきましては,さきに申し上げましたように,前回の消費税引き上げの際にはマイナスの影響はなかったものと判断しておりますが,消費税増税の今後の直接的な影響については,経済情勢,社会情勢などの複数の要因があることから,現時点での判断は困難なものと考えております。 最後に,市民生活,地域経済への影響についてお答えいたします。 一般的に消費税引き上げによる市民生活及び地域経済への影響といたしましては,駆け込み需要とその後の反動減などが生じるものと言われております。これらについては,段階的な引き上げや,引き上げの時期など景気の状況を見据えた対応が必要であると考えております。 なお,今回の引き上げ分の地方消費税税収分については,すべてを社会保障の財源とすることとされています。 平成21年度の経済センサスでは,本市の医療・福祉関係の従業者数は約1万8,000人となっており,これは,卸売・小売業約3万7,000人,製造業約2万1,000人に次いで,3番目の従業者数でございまして,本市の産業構造といたしましては重要な産業の一つであると考えられます。 今後,社会保障分野への安定した財源の確保により,医療,福祉分野への雇用拡大などに加えて,潜在需要などによって景気への好影響も期待できるものと考えております。 次に,小規模修繕業務登録制度についてお答えいたします。 個人,零細業者の仕事をふやすために,今後,どのように対応していく考えかとのお尋ねでございます。 まず,小規模修繕業務の発注実績でございますが,車検や事務機器の補修,簡易な道路補修といった小規模修繕業務の対象とならない業務も多いことから,昨年度の実績において小規模修繕対象となる業務件数は半数程度と把握しておりますが,50万円以下の修繕業務全体に対する比率が低いのは事実でございます。 小規模な修繕を行う業者につきましては,工事,物品,業務委託等の業者として登録している業者が多数存在しておりますので,小規模修繕登録業者,それから工事,物品,業務委託の登録業者のすべての業者の中から,今後,その業務に応じた適切な業者を選定していきたいと考えております。 次に,1件当たり50万円以下となっている基準を引き上げることはできないのかとのお尋ねでございます。 この制度において対象となる修繕業務には,例えば,クロスの張りかえとか家具の修理,ガラスの取りかえなどさまざまなものがあることから,工事または製造の請負契約ではなく,その他の契約に入れております。地方自治法施行令によりますと,その他の契約においては50万円を超えるものは入札が基本となっております。したがいまして,この基準を現在のところ引き上げることは予定しておりません。 続きまして,登録業者が少ないこと,登録年数の延長及び手続の簡素化についてお答えいたします。 登録業者が少ないことにつきましては,今ほど申し上げました工事,物品,業務委託などの業者として既に登録している中小零細企業が多数存在するということで,こちらのほうが少なくなっていると思っております。 次に,登録年数の延長や手続の簡素化等につきましては,物品や工事等の登録と同様,平成23年度から平成24年度までの2年間を登録期間として,現在もその登録期間の範囲で随時受け付けております。また,業者への広報につきましても,本市ホームページの入札の広場,あるいは市政広報などにおいて登録受け付けの案内をしてございます。物品,工事等においても,登録期間は2年でございますので,この制度につきましても現在のままの状況を維持したいと考えております。 なお,登録に必要な書類につきましても,建設工事や測量,コンサルタント等に比べまして,簡素な申請内容で登録できるようにしてございます。したがって,今後も現在の手続を運用していきたいと思っております。 最後の御質問ですけれども,登録業者すべてに発注されるよう公平,公正な制度に是正すべきではないかということについてお答えいたします。 発注に関しましては,各発注担当課において,その業務に応じて適切な業者を選定し,公平かつ適正な価格での発注に努めております。しかし,修繕業務にはさまざまな業務があり,突発的なことも多く,計画的な発注がなかなか難しいため,登録業種によっては偏りが出ることが考えられます。 今後とも制度の運用に関しましては,発注担当課において可能なものはできるだけ小規模修繕業務の登録業者を利用するように努めるとともに,庁内においても制度を周知し,小規模修繕業務の受注機会の確保を図ってまいります。 (福祉保健部長 吉村義昭君 登壇) ◎福祉保健部長(吉村義昭君) 公立保育園の民営化と子ども・子育て新システムの問題点についてお答えします。 まず,子ども・子育て新システムの導入に反対の意思表明をすべきではないかとの御質問にお答えします。 現在,消費税関連法案をめぐる取り扱いにおいて子育て関連法案について修正等が加わり,既存の幼稚園,保育園及び認定こども園は,現行のそれぞれの位置づけで存続する形になる見込みです。 また,児童福祉法第24条に定める保育の実施も,市町村が引き続き担うこととされ,保育に対する自治体の責任は従来どおりとなる見込みです。 安心して子供を産み,育てられる環境づくりを積極的に推進するためにも,今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。 次に,福井市公立保育園民間定員移譲実施計画による定員数の見直しについてお答えいたします。 見直しに当たっては,少子化により児童数が減少する一方で,低年齢児保育のニーズが高まり,保育所入所率が上昇している現状や市内における定員超過地区の解消などを踏まえた検討が必要です。また,市周辺部における保育,あるいは障害児や低年齢児に対する保育など,将来も含めて公立保育園の担うべき役割を考慮し,総合的に判断する必要があります。 以上の観点から,地域ごとの状況を詳細に分析し,実情を踏まえた公私立保育所のあり方を方針として示す予定でございます。 次に,見直しの際には広く市民から意見を聞くべきではないか,また,見直しのための委員会を設置するのかとの御質問にお答えします。 見直しは,現行の民間移譲実施計画の進捗状況を踏まえて,計画策定時に設置いたしました福井市保育所移管等選定委員会に諮り,それぞれの立場から御意見等をいただきながら実施する予定でございます。 この選定委員会の委員は,保育園や幼稚園の代表者,民生児童委員などの地域活動団体の代表者,保護者代表などに学識経験者を新たに加えて構成しており,福祉に限らず,さまざまな立場から幅広く御意見をいただけるものと考えております。 (教育長 内田高義君 登壇) ◎教育長(内田高義君) 教員多忙化の現状と改善策についてお答えいたします。 教員の多忙化の実態につきましては,学習指導の業務に加え,生徒指導,保護者対応,事務処理等の増加に伴って超過勤務がふえているという認識をしております。 具体的な多忙化緩和策といたしましては,いきいきサポーター,ITサポーター,学校図書館支援員などの支援員を小・中学校に配置して,学習や生徒指導,校務の負担軽減などを進めております。 また,学校れんらく帳というネットワークツールを活用して,教育委員会と学校との連絡等を行い,事務処理時間の軽減を図ることにより,多忙化の緩和に努めております。 続きまして,一学校一改善活動についてですが,年度初めに各学校で作成しているスクールプランに反映させるようお願いしたところです。学校における多忙化緩和の改善活動については,これまでも各学校で工夫しながら取り組んでおり,日ごろから校内で具体的な話し合いがなされているものと認識しております。 なお,取り組み内容につきましては,特に効果のあった活動について他校に紹介することも考えております。 また,調査や報告書につきましては,先ほども述べましたように,学校れんらく帳を活用して,可能なものは教員のパソコンから直接入力して報告できるよう簡素化にも努めているところでございます。 続きまして,Good授業ナビ,算数Webシステムについてお答えします。 Good授業ナビは,わかりやすい授業づくりを行うための指導例を示したもので,子供たちの読む力や活用する力を育てるために,平成20年度から平成22年度まで提示されました。 また,算数Webシステムは,各小学校がインターネットを利用して単元ごとに算数の評価問題を実施するもので,結果を分析することにより,自校の授業改善や個別指導に生かせるシステムであると聞いております。 児童・生徒の確かな学力の育成に直接つながるものであり,効果も期待されますので,県から実施の連絡があれば,各小学校で取り入れたいと考えております。 次に,平成17年度からスタートしました小中連携教育である本市の中学校区教育は,まず,平成21年度までの5年間の取り組みを通しまして,全国からも注目される多くの成果を残しました。 その後の平成22年度からの福井市学校教育方針につきましては,平成21年度に地域,家庭,学校の代表メンバーで構成しました福井市学校教育方針検討会で審議を重ねたところです。その中で,中学校区教育は,教育的な効果があり,推進することが望ましいとの御意見をいただき,市教育委員会といたしましても,特色ある中学校区文化の創造を目指して,引き続き取り組んできたところでございます。 来年度からの教育方針につきましては,本年度,検討会を立ち上げ,各団体の代表の方からの意見も参考にしながら,打ち出していく予定でございます。 次に,不登校者の報告についてです。 不登校者数を減らすためには,未然防止が必要であり,早期発見,早期対応が求められます。そのために,各学校において欠席日数が5日に達して時点で,その実態と対応について報告させております。 実際に,中学校では不登校生徒数が毎年減少しておりますので,この取り組みが未然防止につながっていると認識しております。 続いて,各種コンクールへの参加についてお答えいたします。 小・中学校には,いろいろな団体から作文や図画工作などの作品募集の依頼がありますが,応募するかどうかは各学校が判断しております。教育委員会といたしましても,教育的価値や児童・生徒の負担等を考慮し,各学校において取捨選択して取り組むよう伝えております。 次に,学校現場での改善と教育委員会が取り組むべきことについてのお尋ねです。 各学校では,教員の多忙化解消に向けて,先ほど述べましたように,一学校一改善活動等を推進しており,教育委員会といたしましても推奨しております。また,現場の声につきましては,指導主事の学校訪問や福井市教職員組合との話し合いなどを通して伺っているところでございます。 これからも学校現場の声は大切にしていきたいと思っております。 最後に,病休者及び休職者が出たときの補充についてです。 教科補充として県から福井地区に配置されている教員が数人おります。病休者が出た場合,それが1カ月以内の場合は,学校内での対応をお願いしているところでございます。1カ月を超える病休に関しましては,規模の小さい学校から優先的に補充の教員を配置しております。また,休職になれば,その学校に補充の教員を配置しているところでございます。 教員の配置につきましては,県教育委員会で県全体のバランスを考えて配置しておりますので,福井市だけが単独で採用し,配置することは考えてはおりません。 ◆32番(西村公子君) 自席で再質問をさせていただきます。 まず,最初の社会保障と税の一体改革,その中でも消費税の増税については,賛成と考えればいいわけですね。市長のお考えをはっきりお聞きしたいと思います。 これまでの増税による影響がなかったというのは,余りにも現場を見ない判断ではないかと思いますが,どこでもこの消費税の負担が重い,とりわけ中小零細業者は消費税を転嫁できない,そういう実態であることは明らかではありませんか。そういった声を全くお聞きしていないということなのでしょうか。また,増税になったら生活していけない,そういう市民の声も全く聞かれていないのでしょうか。再度お答えいただきたいと思います。 今,財源のことをおっしゃいました。福井市の財源がふえたらいいと,ただそれだけなのか。市民生活が,あるいは地域経済が大変になっても,消費税が福井市の財源として入ればいい,そういうお考えなのでしょうか。今言われている消費税の増税分で13.5兆円,そして社会保障の切り捨てで6.5兆円,計20兆円の負担が国民に覆いかぶさってくると言われているわけです。社会保障の財源とおっしゃいますが,それは全く根拠のないことではありませんか。再度お答えいただきたいと思います。 2つ目の公立保育園の民営化と新システムの問題点ですけれども,特に民営化の問題で質問したいと思うわけですけれども,今,一般質問の中でも指摘しましたけれども,廃園の予定である春山保育園とかでは定員に近い数が残っておられてそれを受け入れしている。廃園の予定であるところで,もう受け入れをしなくなった麻生津西保育園の近くの麻生津保育園では,定員60人に対して20人ほど上回って受け入れをしている。上北野保育園も,円山保育園の近くですが,定員を超えて受け入れをしている。それだけ希望が強いということのあらわれなわけですけれども,そういった現実の受け入れ状況もきちんと反映した見直しになるのかどうかという点が大事だと思うんです。春山保育園については,私は残すべきだと思いますし,定員を削減するとしている,今指摘した麻生津保育園などのところについても,定員をふやして対応するということが必要ではないか。 計画では1,000人という削減数になっておるわけですけれども,それをさらに削減数をふやすのか,それとも削減数を減らすのか,これは大変大きな違いでして,その点の考え方について明らかにしていただきたいと思います。 今,この見直しのやり方については,保育所移管等選定委員会で検討ということなのですが,子供が保育園に入所されている保護者の皆さん,あるいはまだ御家庭に小さい子供をお持ちの皆さん,そういった現実に子育てをされていらっしゃる方の声をもっとやはり反映するということが大事ではないかと思うんですが,そのやり方について再度お聞きしたいと思います。 それから,3つ目の小規模修繕業務登録制度ですが,現状のままでいきますとお答えになったと思いますけれども,余りにも登録した業者がすべて活用されてない。全体では50万円以下が5,000件ということを指摘しましたが,それだけの数があるにもかかわらず,この業者の小規模修繕業務登録制度ではほんのわずかしか活用されていない。 これは,やはり市の姿勢だというように言わなければならないと思うんですが,実際にどういった対応をされるのか。各担当課でとおっしゃるだけで,それでは全く状況は変わらないと思うんですけれども,踏み込んだ改善策は全く考えておられないのかお伺いしたいと思います。 それから,教員多忙化の現状と改善策についてですけれども,現場の声をよく聞くとおっしゃっているんですが,実際にはGood授業ナビにしても算数Webシステムについても,いいものだからどんどん利用してもらうんだと,そういうお考えのように聞こえました。しかし,いろんな御意見を教員の方はお持ちだと思うんです。実際に私たちのところにもそういった意見が寄せられているから,こういった質問をさせていただいているわけです。その点をどのように把握していくかということをまず,お聞きしたいと思います。 それで,授業をどのようにやるかというのは,やはり教師の授業権というものがあると思うんです。それを無視して,これはいいからもうみんな使いなさいと強制するのかどうか。そこは大変大きな違いだと思うんです。授業権をきちんと尊重するのか,あるいはそのことを一律に上から押しつけるのか,どちらなのか。その点を再度お聞きしたいと思います。 病休対応教員の問題ですけれども,やはり1カ月以内は各学校で対応をお願いしていると教育長はおっしゃったわけですけれども,その中でも大変だというから,こういった声を取り上げてるんです。もっと早く対応ができるやり方というのはないのですか。それは全然考えておられないのですか。再度,お聞きしたいと思います。
    ◎財政部長(清水正明君) 質問を幾つかいただきましたが,社会保障のほうでこの増税に賛成かという御質問でございますけれども,これは国会で審議をされておりますので,ここで今,賛成とか反対とかということではございません。確かに税金が上がるのは,それはだれでも嫌なものですけれども,社会保障の持続的なサービスをしていく上では必要だという観点で,今,国で議論されているところでございますので,その動向を見ていきたいということでございます。そうなった場合に,やはり持続的な社会保障をしていく上でも,地方自治体としてもその部分は担っているわけですから,その財源として使わせてほしいと,増税分は社会保障に使うんだと,そういうことも全国市長会などを通じて確実に財源として確保したいということで,いろいろな要望活動を行っているところでございます。 それから,小規模修繕業務登録制度ですけれども,5,000件のうちに活用されているのはわずかであって,これをふやすための踏み込んだ対策はどうかということでございますけれども,確かにこの小規模修繕業務だけに登録されている業者の数は少ないわけですが,物品とか工事とか業務委託とか,そういったほうで登録されている業者の方もたくさんいらっしゃいます。福井市の場合,その業者のほうも中小零細企業でございますので,そういったほうへの発注ももちろんしているわけでございます。 それから,例えば,先ほど申し上げましたようなガラスの取りかえとか,公民館なんかのガラスが入っている戸のゴムの一部取りかえとか,数千円とか,そういった少額のものがありますと,やはり広くというよりは,気軽に応じてくださる業者の方に発注するというのは,これは人情というか,実情はそうだと思います。それから,例えばファクスなんかが壊れたら,それについてはそのファクスを納入した業者の方にまず一義的にお願いするというのが実情でございますので,どうしてもこの小規模修繕業務の登録業者ではなくて,物品のほうの登録の業者にお願いするという実情がございます。いずれにしましても,こういう制度がありますので,またいろんな機会をとらえて制度の周知を図っていきたいと思っています。発注件数がふえるような努力はしていきたいと思います。 ◎福祉保健部長(吉村義昭君) 公立保育園の民営化と新システムに関しまして,3点ばかり御質問をいただきました。 まず,公立保育園の民営化の部分で,春山保育園,麻生津保育園の考え方ですが,春山保育園につきましては,現在建設しております栄冠幼稚園の認定こども園が対象園ということで進められております。それから,麻生津保育園につきましては,麻生津西保育園が転園したということで,麻生津保育園のほうに集中しているものと思っております。転園先の保護者の方にもお聞きしますと,通勤上の利便性がいいということ,またそれから友達とのつながりもあるということで,麻生津保育園については定員を超えているという実態が出ております。これは,先ほども説明させていただきましたけれども,地域ごとの状況に応じて定員の見直しということは考えていきたいと思っております。 それから,1,005人の公立保育園の定員削減の数を減らす考え方でございますが,これは,平成22年11月に策定いたしました定員移譲実施計画の中で示させていただきました公立保育園の定員を1,005人移譲するという計画に基づくもので,一度整理をさせていただいた中で,改めましてその定員超過地区の問題とか,地域ごとの実態に応じて定員数を見直していきたいと思っております。実施計画から3年が経過しておりますので,入所児童数も大分変わっております。そういうことも踏まえまして,今後の定員については検討していきたいと考えております。 それから,選定委員会において保護者の声が反映されているのかということでございますが,この福井市保育所移管等選定委員会の中に,先ほど言いましたけれども,保護者代表の方ということで,公立保育園,私立保育園の母親クラブの代表の方が入ってございます。12団体が母親クラブに入っておるわけですが,そういうことで,保護者の方の声も一部反映されているのではないかと考えております。 また,その広く意見を聞く方法につきましては,いろんなやり方があろうかと思いますので,今後検討していきたいと考えております。 ◎教育長(内田高義君) 3点御質問いただいたかと思います。 まず,1点目の現場の声を聞いてというようなことかと思いますけれども,議員の御質問の中にも,小中連携の会議はお互いの独自性もあり,無駄な話し合いで終わることが多いという声がありますという御指摘もございました。その反面,小中連携教育が子供を9年間のスパンでとらえて,今まで小学校の先生,中学校の先生それぞれで対応していたことが,話し合いをすることによって長いスパンで子供の成長をとらえられてよかったというような御意見もございます。したがいまして,声というのはいろいろな声がございますので,そういったいろいろな声を聞いて,総合的に判断していくというぐあいに私は思っております。そういうことで,いろいろな現場の声を聞くことは大事だと感じております。 それから,2番目の授業権ということでございますけれども,まず,申すまでもなく授業は,学習指導要領に記載されてあります内容を子供の人格形成,それから心身ともに健やかな成長のために,知・徳・体のバランスのとれた,そういった全人格的な教育をするところでございます。それをどのように子供に教えていくか,与えていくか,いわゆる授業法といったことにつきましても,以前我々が子供のころは教師主導型で一方的な先生の教えだけだったのから,現在は生徒主体型へと,そういった授業の形態もかわっておりますし,先生がチョークと黒板で教えていた時代から,今は大型テレビジョンとかパソコンを導入しての,コンピューターを駆使しての授業とか,そういったいろいろな授業形態が出てきております。 そういった中で,やはり先生方が一番苦労されるのが,教材研究の部分だと思います。先ほどお話に出てきましたGood授業ナビにつきましては,そういった算数とか国語を中心としたところの授業展開例などを示してありますので,先生が忙しい,時間がなくてもこの分野をやりたいというときに,それを参考にして自分のクラスに合った指導ができるというので,そういった点で使える先生は非常にいいのではないかと感じております。 それから,算数Webシステムにつきましては,今まさに秋から始まる予定だと伺っておりますので,まだどういう内容になっているのか明らかになっておりません。ただ,状況をお伺いしましたら,先ほど言いましたように単元ごとに1つの単元を終わったときにまとめの意味で一度子供たちがやってみてどれぐらい定着しているかとか,そういったことを判断するのに非常に役立つということで,今既に単元が終わるごとに各学校ではそういった単元テストというのを多分やっているかと思うんですが,それにかわるものとして考えていただければ,いわゆる過重になるといいますか,多忙化につながるということはないのではないかと今のところ感じております。 それから最後に,病休のところで1カ月以内のところがもう少し速やかにということで今こういう質問をされたということでございますけれども,先ほど言いましたのは,1カ月以内につきましては各学校で一応対応していただくということが基本でございますけれども,実際,学校によって本当に小規模で先生のかわりがいないという場合には,1カ月も待たなくて対応する場合もございます。ただ,その場合でも,例えば,ほかの学校に病気休暇の代替で行っている先生の期間が6月19日までだったとします。そして,6月10日に病気休暇に入った先生がいるとしますと,ほかの学校の代替が終わって,次に先生が行くまで9日間の間があいてしまうけれども,しばらく学校の中で対応してくださいという場合も当然出てきますので,そういった中で少しでも学校現場が困らないように工夫してやっているところでございます。 ◆32番(西村公子君) 再度質問をさせていただきます。 消費税の問題ですけれども,先ほど財政部長がお答えになった,3%から5%でそれほど影響がないという話でしたけれども,実際に市のほうからいただいた資料では,3%から5%になった平成9年の税収は,今おっしゃった駆け込み消費とかがあって税収がふえています。市民税が個人,法人あわせて223億円ということですが,それからずっと減って,平成22年度は42億円減って181億円になっているではありませんか。どこが影響がなかったのでしょうか。そんな分析をされたのでは,市民はたまったものではないということを申し上げたいし,この市の税収がふえればいいという姿勢では,全く市民の立場に立った市政運営はできないと思います。社会保障の財源ということを盛んにおっしゃいますけれども,その根拠は全くないということは,もう国会で明らかになっていることです。その点をしっかりと見て運営していただくことが必要ですし,姿勢を変えてやっていただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。 それから,公立保育園の民営化の問題ですけれども,具体的におっしゃらないんですが,1,000人の計画数が一体どうなるのかということが大事なんです。そこをお聞きしたいわけです。今の段階でも大体の動向というのは市としてはつかんでいるはずなんです。だとすれば,その1,000人の定員削減を減らしていくのか,あるいはもっとふやして減らすのか,そういうことぐらいはわかっているのではありませんか。お答えをいただきたいと思います。 それから,小規模修繕業務ですけれども,何か全くやる気のないお返事だったと思います。別の形で登録されている方がいるというのは,私もわかります。しかし,これがこの制度として登録されている方の中には,さらに零細な方が多いということではないのですか。数が少ないのに,そういったところの皆さんすべてに仕事がいかないということ自体が,私は問題だと思うんです。これは,ぜひ調査をしていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 それから,教員多忙化の問題ですけれども,今,教育長がおっしゃるのは,つまりいろんな教材とか評価の判断ということをおっしゃったわけですけれども,つまり県教育委員会から出されているいろんなものについては強制しないということでよろしいでしょうか。 ◎財政部長(清水正明君) 消費税につきまして3%から5%に上がって,平成9年は一時的に市税が上がったけれども,平成22年度は四十数億円も減っているという御指摘でございますけれども,これは消費税だけのものではなくて,やはりリーマン・ショックの問題であるとか景気の後退によって減っているという部分が大きいのではないかと思っています。 それから,小規模修繕業務のほうのすべての仕事が小規模修繕業務の登録業者の方に行っていないという御指摘で,それを調査するつもりはないかという御質問でございますけれども,これは修繕業務でありますので,この登録されている業者のそれぞれの分野のところに都合よく,満遍なく仕事が出るわけがありませんので,それは物が壊れたりしたときの修繕ですから,どうしても遍在性があるというのは仕方のないことだと思っています。 ◎福祉保健部長(吉村義昭君) 先ほどの答弁の中で実施計画が平成22年11月と言いましたけれども,平成21年でございます。おわびして訂正させていただきます。 1,000人の定員の計画が見込みというか,もう計画上つかんでいるのではないかという御質問でございますが,具体的な数字までは,今この場ではちょっと申し上げにくいところがあるんですが,今,1,000人近くの定員を減らしますと,公立保育園,私立認定こども園を足しますと7,600人近くなります。現在,入園者は7,800人おられますので,そういうことでも,1,000人減らすわけにはいかないかと考えております。 ◎教育長(内田高義君) 子供たちのためになることは取り組んでいくということでございます。 ○議長(見谷喜代三君) ここで暫時休憩します。午後1時から再開します。             午前11時51分 休憩──────────────────────             午後1時1分 再開 ○副議長(野嶋祐記君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 1番 中村綾菜君。 (1番 中村綾菜君 登壇) ◆1番(中村綾菜君) 市民クラブの中村綾菜です。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 本日は,若者の力を活かす政策について御質問させていただきます。 私のマニフェストの中に,若手が伸びれば福井がよくなるというものがあります。この若手というのは,40歳未満の若手のことを指しておりますが,この若手というのは,バブル経済期,高度成長期を知りません。よかったころの日本を知りません。また,頑張っても頑張っても給料が上がらず,役職がもらえず,さらには将来年金がもらえるか不確定であります。この少子・高齢化の中,そして低迷する経済の中で,この先どうなるか非常に不安を抱えた若手が多くおります。しかし,この若手の持つこの不安,危機感こそが,これからの福井を変える,そして日本を変える機動力になるのではないかと考えております。 さて,私は市民活動が好きで,今月の23日に行われます1,500人のメガコンパUTAGE,さらには子供向けのキャンプ,ワークショップを行います楽放課後楽校,20代経営者の会,女子会,20代会,青年会議所,女性起業家交流会のふくむすび会,ワールド・カフェを行いますほやカフェ,車いすサッカー等々たくさんの団体と関係を持ち,何かやりたい,何か福井のためにしなくてはという熱い思いのある若者たちとともに活動させていただいております。 福井市民一人一人が何かのためにみずから行動し始め,そして社会的な活動を行っていくことが福井の活性化につながると考えているからです。 ある日,福井市のホームページを開き,市民活動への助成金,補助金募集の情報を調べました。まず,まちづくりのページを開くと,そこには市民まちづくりゼミナール,まち美化パートナー制度,市民の協働まちづくり,地域づくり情報,協働に向けたミーティングテーブル等,まちづくりへの参加を呼びかける言葉が書かれていました。そして,市民協働のまちづくりを開くと,ふくい市民活動基金助成事業,春の創造ミーティング募集を見つけ,さらに地域づくり情報を開くと,誇りと夢・わがまち創造助成事業を見つけました。 次に,部署ごとに検索をいたしました。中心市街地振興課を開くと,フクイ夢アート2012,まちなか活性化交流イベント事業,まちなかdeチャレンジ事業の募集を見つけ,男女共同参画・子ども家庭センターを開くと市民企画講座の募集を見つけました。 私は,たくさんの助成事業があることをうれしく思い,まちなかdeチャレンジ事業と市民企画講座に応募させていただきました。しかし,非常にたくさんの情報を集めることに苦労しました。どのような支援がどのような部署で得られるのか,非常にわかりにくかったです。せっかくこんなにすばらしい事業があるのですから,各部署の情報を一つにまとめ,ホームページに表示し,市役所1階やNPO支援センター等にまとめて展示したほうがわかりやすいのではないでしょうか。御答弁をお願いいたします。 また,平成23年度,平成24年度におきまして,先ほど申した募集事業にどのくらいの団体の応募があり,どのくらいの団体に交付したのか。また,近年の応募団体数の増減はどのようになっているのかお伺いいたします。 と申しますのも,先日,市民企画講座の申込書を提出に行った際,4団体募集の枠に多数の応募があったと聞いたからです。また,県の主催するふくい若者チャレンジ応援プロジェクトのふくい夢チャレンジプラン支援事業では,5団体の枠に16団体の応募があったと聞きました。中身は,地域との結びつきがあったり,独創性があったりと,おもしろい企画ばかりだったそうです。積極的に若者が活動し始めているということがうかがえます。惜しくも交付されなかった団体の中に,公共性があり,独創的で実現可能であったものも多く,残念だという声も聞いております。 福井市の募集する事業にもこのようなことがないよう,例えば,初めて応募する団体にはチャレンジ助成として金額を少なく,継続している団体には育成・推進助成として金額をふやすというふうに分けてはいかがでしょうか。やみくもに助成金を出すことが適当だとは私も思っておりませんが,どのようにしたら公共性を持って活動する団体にチャンスを与えることができるでしょうか,御答弁をお願いいたします。 続きまして,市民活動の推進,組織活動の支援についてです。 助成金がきっかけになり,事業を立ち上げることができた団体も多いかと思います。しかし,ずっと助成金頼みで運営していくことは難しいことです。自分たちで独立するために資金を集め,事務局を立ち上げ組織化し,同じ思いを共有する仲間とともに継続していくのは非常に難しいことです。 平成15年度,福井市が行いました市民活動団体等実態調査の中に,市民活動団体が今後発展していく上で行政(市)はどのような役割を果たすべきかという問いに,1位資金援助,2位拠点となる場所・施設整備,3位広報・啓発とありました。継続し,資金援助を行っている団体はどのくらいあるのか,拠点となる場所,施設を整備した団体がどのくらいあるか,広報・啓発の支援はどのように行っているのか,その後,その支援によってどのような成果が出ているのかお伺いいたします。 3,情報の発信・共有についてです。 先ほどのアンケートの中に,広報・啓発とありましたが,この広報というのが近年,非常に簡単にできるようになりました。ソーシャルメディアサービス,SNSが充実してきたからです。福井市でもことしからSNSの活用を8部署が始めました。そこに書かれている情報は,最新で親しみやすく,福井市が近くに感じられるような,そんな内容になっております。ぜひそのサービスを活用し,情報を発信していただきたいと思います。 例えば,広報広聴課のツイッターの中で,福井市のトップページにある新着情報が連動して流れております。福井市の新着情報が市民にいち早く伝わり,イベント情報が随時伝わっております。そこで,市民活動団体の情報や団体の行うイベントの情報もまとめてSNSで流すことは可能ではないでしょうか。 さらに,言うならばフェイスブックをお勧めいたします。フェイスブックのイベントを作成することで,随時イベント情報が「友達」に伝わります。いわゆる情報が欲しい人に直接発信することができるという仕組みです。御答弁をお願いいたします。 4,市民と行政の協働についてです。 以前は福井市の応援があり立ち上がったある団体の話ですが,資金はうまく回っているものの,その後事務局機能がうまくいっていません。なかなか日中働きながら団体の事務局をやるというのは大変なことだそうです。 事務局機能の補助というのは,基本的に行政がやるべきではないと思ってはおりますが,事務局を手伝う人材を派遣したり,またそんな人材を紹介したりするということは可能ではないでしょうか。御答弁をお願いいたします。 また,行政の強みは,幅広く多彩な人材を知っていることです。人と人とをつなげ,交流ネットワークを築くシステムの構築をすべきです。例えば,いろんなところへとにかく出かけたり,出向いたり,幅広い人脈を持った専門のコーディネーターをつくって,育成してはいかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。 話は戻りますが,先ほどの団体の会員は,福井市が開催する審査会や委員会の委員として選ばれ,評価されているように思います。人材が育成されてきているということです。社会的に活動し,福井に貢献してくださる若手の人材をふやし,育成していくためには,市民活動をやろうと意気込む若手にチャンスを与え,支援し,推進していくことが大事であります。それが,福井市の活性化に必ずつながります。元気のある若者に,福井で活動し,そして福井で夢を語り,次世代を担ってもらうために,ぜひ御支援のほどよろしくお願いいたします。 これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 (市民生活部長 吉村政兼君 登壇) ◎市民生活部長(吉村政兼君) 若者の力を活かす政策等についてお答えいたします。 まず,市民活動団体の現状,問題点についてでございます。 情報をまとめたホームページをつくるべきではないのか。また,まとめて展示できないかについてでございますが,現在,各所属からのイベントや募集などの情報をホームページに掲載し,情報提供を行っております。その中で,特に知りたい情報が早く得られるよう,トップページメニューのくらしやくらしの情報では,分類別に情報を一覧にしたページを掲載しており,助成金・補助金の情報についても対応しております。 このページは,各所属が作成したページの分類を入力することで作成されますが,今後,職員の研修等においてわかりやすく,利便性の高いホームページとなるよう創意工夫してまいります。 市民活動団体に対する情報提供についてでございますが,各種助成金情報や市民活動団体の事業内容については,市NPO支援センターホームページに集約し,情報提供をしております。また,市役所1階の市民ホールの一角に設置されている情報発信コーナーには,市はもとより国,県に関する行政情報のパンフレットやチラシなどを暮らしのカテゴリー別に分けて設置しております。 これらの情報提供の場の活用については,NPO支援センターの窓口や団体への各種お知らせなどを通して,より一層の周知を図ってまいります。 次に,議員が例示されました助成金・補助金事業の状況についてお答えいたします。 まち美化パートナー制度は,公共施設の清掃美化活動を支援するもので,5人以上の団体がボランティアで美化活動をする際に,助成金ではなく,団体に必要な備品・消耗品,ほうき,鎌,スコップ等を現物支給または貸与するものでございます。平成21年度より実施しており,平成23年度は31団体,平成24年度は34団体の応募があり,いずれの団体も採択しております。 また,誇りと夢・わがまち創造事業は,地区の特色を生かした地区住民主体のまちづくりに対し,助成するものです。平成23年度は,地区基本コース48団体,地区連携コース4団体,平成24年度は地区基本コース48団体,地区連携コースは6団体を予定しております。 次に,協働に向けたミーディングテーブル事業は,市民協働の機会拡大のために行政と市民活動団体が企画段階から協議し,協働事業の実現を目指すものでございます。市民活動団体から新規の協働事業の提案をいただく春の創造ミーティング事業と,市の既存事業を協働により高める秋の改善ミーティング事業の2通りがございます。春の創造ミーティング事業では,平成23年度は7事業6団体の応募に対し,3事業3団体が採択され,平成24年度は4事業4団体の応募に対し,2事業2団体が採択されております。また,秋の改善ミーティング事業では,平成23年度は5事業3団体の応募に対し,4事業3団体の事業が採択されております。 次に,ふくい市民活動基金助成事業は,市内に事務所を置く市民活動団体の公益的な事業に対し,その経費の一部を助成するものでございます。平成23年度は,13団体の応募に対し,12団体の事業に交付,平成24年度は12団体の応募に対し,9団体の事業に助成金を交付決定しております。 次に,中心市街地振興課が所管しますまちなか活性化交流イベントは,地元住民や商業者と市民団体が交流,協力しながら,中心市街地でイベントを開催することで,中心市街地のにぎわいを創出すものです。平成23年度は4団体の応募に対し,1団体の採択,平成24年度は5団体の応募に対し,1団体の採択となっております。 次に,まちなかdeチャレンジ事業は,市民発案による自主的な活動を補助し,中心市街地のにぎわいを創出するものです。平成23年度は,6件の応募に対し,6件の交付,平成24年度は5件の応募に対し,現在のところ5件の交付を予定しております。 次に,男女共同参画・子ども家庭センターが所管します市民企画講座は,男女共同参画及び少子化対策の課題解決を目指す講座開催を対象にするものです。平成23年度は9件の応募に対し,4件の採択,平成24年度は11件の応募があり,現在,審査中でございます。 なお,助成金事業ではありませんが,中心市街地振興課が所管しますフクイ夢アートの一般公募企画は,平成23年度,個人及び団体から14件の応募,参画がありました。平成24年度は,現在募集中でございます。事業の趣旨に賛同した市民及び市民団体が,無償にて自主参加しております。 また,政策調整室所管の市民まちづくりゼミナールは,平成23年度で終了いたしております。 応募団体数の増減につきましては,一概に言えないところでございますが,近年の応募状況はおおむね増加傾向にあり,市民及び市民活動団体の関心が高まっているものと判断いたしております。 次に,助成金の対象事業の採択の考え方についてでございますが,ふくい市民活動基金助成事業を例にとりますと,各種市民活動団体の状況により,3つのコースを設けております。はじめの一歩コースでは,団体設立2年以下の団体を対象にし,助成対象経費の80%以内で30万円の上限の内容,ステップアップコースでは,設立2年を超える団体を対象に,助成対象経費の60%以内で50万円を上限としています。これらのコースは,いずれも審査の段階で公開プレゼンテーションを行っております。また,チャレンジコースでは,団体設立年数不問で,上限10万円となっており,これにつきましては書類審査のみで,比較的気軽に応募しやすいコースとなっております。 このように,設立年数や団体の状況等に応じてコースを設け,使いやすい助成金を目指しております。 このふくい市民活動基金助成事業以外の助成金制度につきましても,今後,市民活動団体の目線に立った,より利便性のある制度となりますよう努めてまいります。 次に,市民活動の推進,組織活動の支援についてですが,御質問にありました平成15年の市民活動団体等実態調査は,NPO法人や市民活動ボランティア団体,行政関連団体,公民館活動グループ等,412団体を対象に調査を実施しております。 このように市民活動団体の態様はさまざまであり,市の助成金・補助金もさまざまな分野の相当数の団体に交付している中,継続し,資金援助をしている団体はとのお尋ねでございますが,正確に把握することは困難でございます。 そこで,議員が例示されました助成金事業に特定してお答えさせていただきます。 これらの助成金は,すべて毎年申請が必要で,審査の後,交付となります。事業補助金でございますので,前年助成を受けた団体が事業を変えて継続して助成を受けることは可能でございますし,先ほど申しましたように,1事業につき3年間,コースでは2年間を限度として助成可能としている助成金事業もあり,継続して資金援助を受けている団体はございます。 まず,協働に向けたミーティングテーブル事業は平成17年から8年間で延べ19団体中6団体,ふくい市民活動基金助成事業は平成16年から9年間で延べ55団体中23団体,まちなかdeチャレンジ事業は平成22年から2年間で延べ13団体中2団体,市民企画講座は平成19年から5年間で延べ15団体中6団体,以上が複数回の助成を受けております。 まちなか活性化交流イベントは,平成20年から4年間で5団体が助成を受けておりますが,継続団体はございません。 また,公共施設の清掃美化活動を支援するまち美化パートナー制度や地区の特色を生かした地区住民主体のまちづくりに対し助成する誇りと夢・わがまち創造事業はほとんどが継続助成事業でございますが,ほかの助成金事業とは趣旨が異なっております。 次に,拠点となる場所,施設の整備をした団体はとのお尋ねでございますが,整備の状況については,正確に把握できないのが現状でございます。 なお,NPO法人や市民活動ボランティア団体等の拠点・施設の整備につきましては,専用の事務所を確保している団体は少数であり,多くは団体の関係者の個人宅や勤務先等が充てられているものと認識しております。 次に,広報,啓発の支援でございますが,アオッサや市役所市民ホールでのNPOパネル展の開催による啓発やNPO支援センターのホームページやセンターだよりを通じた広報により行っております。 また,市民活動団体への支援の成果でございますが,一概に申し上げることは困難でございます。一例としてNPO支援センターについて申し上げますと,現在,センターには220の団体に登録いただいており,これら団体が市の協働事業や助成金の活用,またセンター主催事業や相談・情報提供機能を活用することにより,団体活動の拡大や組織体制の向上につながってきております。また,市民活動団体に対する市民の方々の理解も深まっているなどが成果として見られるところでございます。 次に,市民と行政の協働において団体の事務局を手伝う人材を派遣したり,紹介したりすることが可能ではないかとのお尋ねでございますが,行政は,さまざまな情報を提供するなど,側面から支援することが役割であり,人材育成や確保につきましては,各団体が活動を展開する中で,団体間の連携を図るなど,みずからの責任で達成すべきものと考えております。 次に,いろんなところへ出かけ,出向き,幅広い人脈を持った専門のコーディネーターをつくってはとの御提案でございますが,交流ネットワークを築くためのコーディネーターにつきましては,関係市職員やNPO支援センター職員等においてコーディネーション能力を高める研修等を行い,その資質を高めてまいりたいと考えております。 (総務部長 滝波秀樹君 登壇) ◎総務部長(滝波秀樹君) 若者の力を活かす政策等に関する御質問のうち,情報の発信,共有についてお答えいたします。 本市では,ことし3月からツイッターやフェイスブックを活用して業務内容に沿った情報発信をスタートしておりまして,近々運用を開始する所属も幾つかございます。 今後,市民活動団体の情報や団体の行うイベントの情報などにつきましても,ツイッターやフェイスブックから発信できるよう取り組んでまいります。 ◆1番(中村綾菜君) 丁寧な御答弁ありがとうございました。自席にて再質問させていただきます。 まず,情報をまとめて市民活動団体の情報,イベントの情報をまとめてホームページに掲載してはどうかという質問をさせていただきましたが,確かに福井市のホームページでまちづくり,くらしというところに助成金の情報が載っております。しかし,もっとわかりやすくするために,例えば助成金というカテゴリーをつくってはいかがかという質問をさせていただきました。また,NPO支援センターやホームページに助成金情報というのは今現在,非常に少なくなっております。先ほど私が申し上げた助成金情報は,全部載っているわけではございません。そういったところは各部署がきちんとすべて載せていってはどうかと。市民の目から見たら,すべて同じ助成金であるという趣旨で質問させていただきました。もう一度御答弁をお願いいたします。 また,ふくい市民活動基金助成事業には,はじめの一歩コース,ステップアップコースがあるという御答弁をいただきました。私は,この事業をよく知ってはいたのですが,今,おっしゃってくださった募集枠を超えて申し込みがある,そういった事業にもぜひこのはじめの一歩コース,ステップアップコースを取り入れてほしいということを質問させていただきました。ぜひ募集枠を超えて申し込みがあるもの,非常に多いものから順番に採用してはいかがでしょうか。もう一度質問させていただきます。 そしてもう一つ,情報の発信,共有というところで御答弁をいただきました。 フェイスブックやツイッターのSNSを利用してこれから団体の情報,イベント情報を発信していくという御答弁をいただきましたが,ぜひそれも助成金情報という形できちんとわかりやすく発信していただけないかと思います。御答弁をお願いいたします。 そして4つ目,市民と行政の協働に関しましては,専門のコーディネーターを今後,研修を行いつつ人材を育成していくということを御答弁いただきました。具体的にどのようなことを研修されて,そしてどのような専門コーディネーターを育成していくお考えでしょうか。なぜかと申しますと,福井県が行っておりますふくい若者チャレンジクラブがなぜ成功したか御存じでしょうか。この部署の担当の課長が,前課長ではありますが,各市民活動団体の行う活動に進んで出向きまして,そして交流会に参加しまして,SNSで自分で意見交換しまして,これから立ち上げようとする団体を支援し,非常に本気になって活動をされたからです。そして,そこには福井の若者が大勢集まるような,そんなふくい若者チャレンジクラブになりました。ぜひ福井市の行政の皆様も汗をかいて,そして情報を集めて,そして団体と団体をつなげる,団体が勝手に努力して団体同士のネットワークを構築するというのではなく,ぜひそういったこともやっていただきたいと思っております。御答弁をお願いいたします。 ◎総務部長(滝波秀樹君) まず,ホームページの件につきましてお答えいたします。 ホームページ,特定のメニューの中でくらしあるいはくらしの情報というところから入れば分類別にしてあるという御答弁をしたかと存じます。その中でお答えもいたしたかと思いますが,その中へ入ってまいりますと,各所属が作成した分類をするものですから,議員御指摘の,若干漏れが出てくるということもあろうかと存じます。これにつきましては,先ほども御答弁をいたしましたけれども,わかりやすく,それから利便性の高いものとなるように少し創意工夫をしたいと存じます。 それからもう一点,情報の発信,共有ということの中で,それも助成関係の情報も掲載してはというような御質問をいただきました。これにつきましても,さまざまなケースがあろうかと存じますので,このあたりにつきましては,また関係所属と検討をしてまいりたいと存じます。 ◎市民生活部長(吉村政兼君) 募集枠を超えた団体への助成というお尋ねでございますが,基本的には市の毎年の事業につきましては,助成金も含めて予算の中で対応するというのが原則でございます。市民企画講座などは,平成22年度からは募集枠の倍以上の応募が出てきているというのが現状でございますが,どうしても優秀な,優良な企画のものについては翌年度以降の予算の増枠に努力するということで基本的には対応していきたいと思っております。 それから,市民協働活動に関していろいろ県職員の方で活躍されてるというお話しでございましたが,正直私自身は,市民活動そのものには今までタッチしておりません。ですから,細かいことまでお答えできませんが,市の職員の中でも関心の深い職員がおりますので,職員間の市民協働の研修あるいは情報交換も含め,NPO支援センターにつきましては,いろいろな専門分野のところへ派遣したり,会議の場を持ったりして今後,研究,努力をしてまいります。よろしくお願いいたします。 ◆1番(中村綾菜君) ありがとうございます。さらにわかりやすい情報の発信をお願いいたします。 また,その同じく情報の発信,共有というところですが,先ほど申しましたフェイスブックでは,市民活動をする方,何かしなければいけないという思いを持った市民が非常に集まっております。調べたところ,福井市では3,500人が登録しておりました。福井市と登録していない方もいらっしゃると思いますので,倍ぐらいはいると思います。 このフェイスブックですが,佐賀県の武雄市では経済効果もあったと聞きました。さらには,鯖江市ではSNSの活用をするだけではなく,現在,オープンガバナンスという,オープンな公共というところを推し進めておりまして,全国から注目もされております。福井はIT関係の若者が仕事をしやすい,非常にそんな場だと聞いてもおります。ぜひ福井市もSNSの活動を早急に進め,そして次の段階へ進んでいただきたい,オープンな公共,オープンガバナンスに向けて進んでいきたいと要望をいたします。 以上です。ありがとうございます。 ○副議長(野嶋祐記君) 要望で結構ですか。 (中村綾菜君「はい」と呼ぶ) ○副議長(野嶋祐記君) 次に,21番 青木幹雄君。 (21番 青木幹雄君 登壇) ◆21番(青木幹雄君) 志政会の青木であります。通告に従いまして,簡潔に質問をいたします。理事者の皆さんの明快な答弁を願うものであります。 ここ近年,世界から日本食が注目を浴びております。今から7年前,平成17年7月,当時は小泉内閣であったかと思いますが,食育基本法が施行されました。食育という言葉,当時は余りなじみがないという印象を受けたわけでありますが,国は食育基本法のもとに食育推進基本計画,平成18年度から平成22年度,そして続きまして第2次食育推進基本計画,平成23年度から平成27年度を策定し,食育の周知から食育活動の実践を現在まで推進しております。 また,本県では,国の計画に基づきまして平成20年4月に,福井県地産地消の推進に関する条例を定め,翌年度,ふくいの食育・地産地消推進計画を平成21年度から平成25年度までの期間で策定いたしました。 こうした取り組みによりまして,食育という言葉がかなり日本国民の中でも認知されてきたものと思っております。 食育という言葉を日本で初めて提唱した人物は,皆さん御存じのように,本市出身の石塚左玄医師であることは言うまでもない歴史の事実であります。本年から116年前,彼は学童を持つ親は,体育,知育,才育,今日では徳育という言葉でしょうが,当時は才育,そのすべては食育にあると考えるべきであるとして食育の重要性を述べております。このような極めて貴重な食育という言葉は,本市がルーツであると考えても,また表現しても過言ではないと思います。こうした背景を考えまして,福井市が定めました食育推進計画についてお伺いいたします。 本市では,こうしたことを受けまして,平成20年度から4年間,食育推進計画期間として福井市食育推進計画を策定いたしました。基本理念に,生涯を通じて健康に暮らせる社会をつくると掲げられて,基本目標に元気な子どもの育成,健康長寿ふくい,食育で地域の活性化,この3つのポイントを掲げてうたい,取り組んでまいっております。 そこでお伺いいたしますが,4年間の取り組みにおける成果と反省をお聞かせいただきたいと思います。 また,昨年より策定委員会,対策会議,そして副市長を会長とする推進会議と,本年に向けての改訂版の作業が進められました。新たな,第2次とはいいませんが,改訂版の食育推進計画が策定されたわけであります。こうした改訂版の特徴的なことをぜひ市民に向け,ここがポイントであると,こういったことを願っているということをこの場で訴えていただきたいと思います。 次に,利用しやすく親しみのある市役所についての観点からお伺いいたします。 これまで,私も何度か市民が市役所に来るのにはかなり気持ちを高めて,準備をしてきていると思えて仕方がない,病院へ行くのと同じような気持ちで役所へ来ていると申し上げたことがございます。こうした思いになる背景も含めまして,現在,市役所を訪れる際に駐車場を利用する市民の方々よりさまざまな意見を聞かせていただいておりますが,さすが福井市だから駐車料金を取っているということでお褒めの言葉をくださる市民はいないわけでありまして,本県9市の中で市役所を利用して駐車料金を払うのは福井市だけであります。 現在は,30分は無料となっているわけでありますが,30分で用事が済まないことがどうも多いようでありまして,無料時間の延長をできればしてもらえないかという声を聞くわけであります。 具体的に,例えば1時間の無料時間を設定するとした場合にどのような課題があるのかお聞かせをいただきたいと思います。 また,ことしから清水,越廼,そして美山の総合支所での取扱事務の変更により,自動車でのこの本庁来訪がふえることが予測されると思われますが,市役所利用者に限ったサービスができないか。これまでの利用者の声はどう集約されているのかお聞かせいただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (農林水産部長 平林達也君 登壇) ◎農林水産部長(平林達也君) 私からは,福井市食育推進計画に関連して,2点お答えします。 まず,福井市食育推進計画の4年間の取り組みにおける成果と反省点についてでございます。 本市では,平成20年3月に福井市食育推進計画を策定し,生涯を通じて健康に暮らせる社会をつくるを基本理念に掲げ,食育に取り組んできました。 この計画のもと,食育を市民運動として展開するため,平成20年6月に食育活動を行う団体,市民グループ,個人で組織するふくい食育市民ネットワークを設立し,会員間の情報交換や食育の啓発イベント等を行ってきました。 このふくい食育市民ネットワークを中心に,平成20年度には「家族そろって学び楽しむ食育ふくい」をテーマにした食育シンポジウムを,平成21年度には「福井さんち(産地)のお弁当」をキャッチフレーズに地元食材を用いた地産地消弁当コンテストを,平成22年度には「伝えようふるさとの味」をテーマにした食育フェスティバルを,平成23年度には「食からはじめる健康づくり」をテーマにした食育フェスティバルを開催し,伝統料理や地産地消等を取り上げながら,食への関心を高めるための啓発を行ってきました。 また,次の時代を担う子供への食育として,早寝早起き朝ごはんを啓発するチラシの配布や,望ましい食習慣を啓発する給食だよりの配布などにより,朝食の大切さの周知と規則正しい食生活の定着に努めた結果,朝食を食べる小・中学生の割合は,小学5・6年生では90.8%から92.3%へ,中学生では85.1%から86.2%へと増加傾向にございます。 しかしながら一方で,家族で食事をとる共食の啓発が十分でなかったことから,市民全体における家族で朝食をとる割合が75%から64%に減少するといった結果も出ており,こうした点を今後,改善する必要があると考えております。 次に,改訂版の特徴などについてお答えいたします。 今回の改訂では,昨年3月に策定された国の第2次食育推進基本計画がそのコンセプトを食育の周知からその実践に改めていることを踏まえ,市民一人一人が食育を実践する方向性をよりわかりやすく示すために,共食によるコミュニケーションの充実,食べることの意義を知る,農林漁業体験等の充実といった3つの重点的視点を設定し,事業を取りまとめております。 まず,1つ目の共食によるコミュニケーションの充実の取り組みとしては,3世代同居や身近に祖父母がいる家庭が多い本市の特徴を生かしながら,「家族で食べよう」をテーマに食育フェスティバルを開催し,家族のコミュニケーションの場となる共食のメリットを訴えていきます。 2つ目の食べることの意義を知るの取り組みとしては,食への関心が薄い傾向にある青年,高齢者,男性に対して,保健センターや公民館等において栄養バランスに配慮した料理教室を行うことにより,食生活の改善や生活習慣病の予防につなげていきます。 3つ目の農林漁業体験等の充実の取り組みとしては,保育園や学校が行う,農業,漁業体験や加工体験等の授業等を充実させ,生産現場と消費者の距離を縮めることで農林漁業への関心を高めていきます。 また,これらに加え,日本で初めて食育という考え方を提唱した本市出身の医師,石塚左玄の教えを学び,本市の食育事業につなげていくために,今年度は左玄の教えの一つであるしゅんや地産地消をテーマとしてシンポジウムを開催し,福井市らしい特色ある事業として実施します。 (特命幹兼都市戦略部長 越智健吾君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(越智健吾君)  利用しやすく,親しみのある市役所について,その駐車場に関し,お答えいたします。 市営駐車場の現在30分無料を1時間無料とした場合,どのような課題があるかについてですが,現在,市役所及び企業局庁舎の周辺には,大手駐車場,大手第2駐車場,路上駐車場の3カ所,計433台の市営駐車場があります。 御質問のとおり,これら市営駐車場の駐車料金を1時間無料にした場合には,料金収入減や周辺民間駐車場の駐車料金とのバランス等が課題と考えられます。 なお,料金収入減については,各駐車場の有料利用台数に30分の駐車料金100円を乗じますと,年間当たり約2,400万円と試算されます。 この減収額は,平成23年度の料金収入額の約14%に相当します。 次に,御指摘のことですが,来庁者が窓口で検印を押して限定したサービスができないかという御質問についてお答えします。 平成23年3月に実施した大手駐車場利用者のアンケートによりますと,約80%の方の利用目的が市役所への用事となっております。そのため窓口で検印を押すというお手間を新たにおかけすることも,利用しやすく,親しみやすい市役所という観点から課題があると考えられますが,今後ともサービスのあり方について検討してまいります。 最後に,市営駐車場の利用者の声はどう集約されているのかについてお答えします。 毎年行っております利用者アンケート調査での御意見や指定管理者及び市民相談室からの御意見等は,所管課で集約しており,具体的な御意見としましては,「30分無料を時間延長してほしい」のほかに,「駐車スペースを広くしてほしい」,「出庫時左右確認がしづらい」,「誘導の指示をはっきりしてほしい」,「管理人の対応,あいさつがよく,気持ちよく利用できる」等をお聞きしております。これらの利用者の声を生かして,今後も安全で安心して御利用いただける駐車場を目指していきたいと考えております。 ◆21番(青木幹雄君) 自席で再質問をいたします。 食育について農林水産部長からは,福井らしさを出した事業展開をしていくということで,力強くお答えをいただきました。私は,本当にこの食育という言葉を含めまして,今回改訂をいたしました食育推進基本計画,もっと大きい声で県との連携を深めて日本じゅうに,あるいは世界じゅうに訴えていけるものと思っております。人間の根源的な食というテーマで,そのことを日本で初めて訴えていった人がいた場所,福井市,このことを1点とっても,そういったことを訴えていく,観光地ではございませんが,ある面では一乗谷あるいは東尋坊あるいは勝山市の恐竜,これ以上の目に見えない,毎日の生活の中で一番大事なことを問うという姿勢の中で,この福井市が食育と言えば福井市,福井市と言えば食育と,当然福井県と言えばと言葉を置きかえてもいいと思いますが,そうした取り組みをぜひしていかなければならないと思います。そういった面では,県との連携ということも含めて,どのように考えているのか,いま一度お伺いいたしたいと思います。 また,駐車場のことですが,これは周辺にお住まいの方で歩いてこれる方はそれでいいのかもしれません。市民ホールも利用するでしょう。あるいはまた,自転車で来られる方もそうした対応も可能です。市役所へ入ってきていただいて,ゆっくりしてくださいという場所ではないのかもしれませんが,今特命幹兼都市戦略部長がお答えいただいたように,既にアンケートの中でも駐車場が狭い,ある面ではどちらへ回ったらいいかわからない,そういった声もあります。市周辺部から高齢者,田畑を回るような車の運転は得意な方でも,この市役所へ来て車をとめるまでに駐車券をとって駐車場から窓口まで行くのにおよそ6分から7分ぐらいの時間がかかるのではないか。用事が済んで,駐車場に戻り,そして駐車料金を払う,あるいは駐車場から出る時間にやはり5分ぐらいかかる。そうすると,10分以上の時間は必ずかかる。30分無料ということは,必ず窓口での用事が済む時間というのもありますでしょうが,すべて100円以上お金を払わなければならないということになるわけです。 だから,全部が全部ただにせよということが難しいのであれば,何かやはり知恵を絞るべきである。車に乗ってくる人との平等感を含めて,では車に乗っては市役所へ行けないということで違う手だてで来なさいということなら,ますますまたお金がかかる。そんなことをぜひ特命幹兼都市戦略部長,少し状況を踏まえていただきまして,そうした声が既にあるわけでありますから,こたえていただくようにぜひ検討を重ねていただきたい,これは要望にいたしたいと思います。 ◎農林水産部長(平林達也君) 県との連携ということにつきまして御質問をいただきました。 先ほど私のほうからお答えしました福井市の特徴として,1つは,石塚左玄というものを強く打ち出していくということがございます。この件につきましては,県におきましても石塚左玄の位置づけというものをしっかりとイメージアップ等に使っていく,あるいはブランドとして使っていく,そういう位置づけをしていただいております。そういう部署との連携もしっかりと考えていかなければいけないと思っております。 また,石塚左玄の一番の教えといいますのは,入郷といいますか,郷の中にあっては郷の食に従うという考え方でございます。そういう意味で,県のほうでは地産地消ということに非常に力を入れておられますので,そういう地産地消という観点を福井市の食育推進の中においても今回取り入れることにいたしました。そういう部分でも連携をしっかりととってまいりたいと考えております。 ◎特命幹兼都市戦略部長(越智健吾君)  利用時間等について,実は先週,大手駐車場でサンプリング調査を実施したところでございまして,市役所が目的の方の80%が30分以内という,そういう結果にはなっております。事業を実施されている方で込み入った御相談の方ですとか,市役所が主目的ですがほかのついでをした結果,30分を超えている方も相当いるのではないかと想像はいたしますけれども,ただ,御指摘いただいたように,そもそも本庁に来ることができない,足が向きにくいというような方がいらっしゃれば,それはデータに入っていないことだろうと思います。いずれにしましても,今後ともサービスのあり方については十分検討していきたいと思います。 ○副議長(野嶋祐記君) 次に,8番 村田耕一君。 (8番 村田耕一君 登壇) ◆8番(村田耕一君) 市民クラブの村田でございます。私から,4項目につきまして質問をしたいと思います。真摯なる御答弁をよろしくお願いします。 まず,観光行政のあり方とその取り組みについてお伺いしたいと思います。 消費者のニーズが多様化する中,観光についても例外ではありません。公益財団法人日本交通公社のデータによりますと,2010年度の国内発の国内旅行の延べ回数が2005年度から見て14.6%のマイナスとなっております。このことは,旅行時の同行者の減少,これは2人客や1人客が増加しているということで,高齢化,そして景気の動向等が要因と考えられます。 さらに国内旅行者の半数が年に3回以上旅行をする人で,年平均3回から5回ということで,リピーターと呼ばれる人々がふえている。旅行者全体の中で,約70%を占めているといったことから,市場の成熟化も進んでいるといったことがうかがえます。 こうした中で,少子・高齢化による影響も想定されております。70歳以上は国外旅行を敬遠するといった傾向があり,団塊世代が70歳以上となります2015年以降,どのようにこの団塊の世代を取り込んでいくかが全体の課題として浮き彫りになっております。 具体的には,療養地や保養地,三世代の交流といった滞在地としてのニーズの掘り起こしが求められております。 また,未婚化による単身者の増加から,単身者の交流の場として旅行者同士の交流や地域との交流などが求められております。 これらのことから,国内旅行の傾向として3泊から5泊の短期滞在型,またリピーターの増加からは旅行先になじみや親しみを感じる旅行者が増加していることを示しております。 このようなことから,従来の観光地を短時間で周遊する,いわゆる周遊型から,宿泊拠点を中心に移動時間一,二時間程度で観光地や体験施設などを回る滞在型への転換が求められております。 もちろん行政だけでなし得るものではございません。関係事業者等との連携の中で,旅行者には,また今度行きたい,今度はゆっくり滞在したいというふうに思われる地域づくり,観光地づくりが必要です。 そこでお伺いします。 滞在型観光地へ向けた行政と事業者等との連携における現状,そして今後の方向性はどのようなものでしょうか。 また,今後,重要になってくる団塊の世代への取り組みの現状,それから方向性はどのようなものでしょうか。 また,多様化する観光行政に対応するために,本市の体制整備についてはどのようにお考えでしょうか。 次に,魅力ある中心市街地への取り組みについてお伺いします。 全国の中心市街地商業地の90%が売り上げを落とし,居住者や経済等の郊外へのシフトが大きな流れとなっております。 そもそも多くの地方都市は,車社会であり,利便性を追求した郊外型店舗に人が流れることはとめられないとか,限られた財政の枠組みの中,使える予算に限りがある,また個人の私有地に行政が口を出すことが正しいことかといった意見も聞かれます。その一つ一つは確かにそうかもしれません。しかし,人口減少社会を世界で最も早く経験する我が国において,地方都市においても都市間競争が激しくなる中,魅力的な町をつくり,外部から人を呼び込み,投資等を呼び込む努力を官民挙げて取り組む必要があると思います。あわせて,市民にとっても楽しく,くつろげる魅力ある中心市街地をどのようにつくっていくのか,これらのことは今や全国の地方自治体の大きな課題となっております。 イギリスの事例では,国が法律の制定により中心市街地開発の優先度を位置づけています。例えば,中心市街地に空き店舗があると郊外に出店できないといったものなどです。法制化したことにより,中心市街地への投資が増加し,中心市街地の観光化が推進されるなど,郊外と中心市街地の差別化に成功したと言われております。また,これらの施策を通して将来にわたり持続可能なまちづくりを推し進めようとしているということです。 本市の現状を見ますと,郊外は大型店舗と居住地区,そして医療機関等が隣接しており,日常生活の中では中心市街地に来ることの意味が薄れているといった感があります。そういった中で,中心市街地には,楽しみや潤いやくつろぎなど五感に訴えるものが求められているのではないでしょうか。そういった視点で,中心市街地と郊外のすみ分けを図る必要があるのではないでしょうか。 そこでお伺いします。 中心市街地から人やものやカネが流出する要因はなんだと考えていらっしゃいますか。 そして,県都のあり方を福井県などと協議されている県都デザイン戦略の今の状況はどのようなものでしょうか。 また,中心市街地と郊外のすみ分けをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 最後に,現在の課題整理,それから今後の取り組みの方向性はどのようになされるのでしょうか。 以上,4点についてお伺いいたします。 次に,原子力発電所事故への対応についてお伺いします。 この点につきましては,先日の吉田議員の質問と重複するところもございますけれども,私なりの視点で質問をしたいと思います。 2011年3月11日に起きました東日本大震災は,1,000年に一度とも言われる未曾有の大災害であり,それに伴う福島第一原子力発電所事故は,原子力の安全神話を打ち砕き,科学技術万能のあり方を再考させ,我々が自然といかに協調していくことが大事かを真剣に考えさせられることにもなったのではないでしょうか。 これらの教訓をどのようにして後世に生かすかが我々の使命でもあることから,今から26年前に起こりましたチェルノブイリ原発事故の対応を調査し,今回の福島第一原発事故との比較の中から基礎自治体としてこのような災害への有効な対応,対策がどうあるべきか検討する必要があると思います。 チェルノブイリ原発事故については,旧ソビエト連邦,それから日本という体制の違い,また原発事故の違い,チェルノブイリ原発事故につきましては単独施設の大規模な爆発でございましたし,福島第一原発事故につきましては津波という自然災害が原因による施設の広範囲な爆発を含む事故でありました。その事故発生時の対応に関して言えば,チェルノブイリ原発事故発生時,1986年4月26日,それから10日後の5月6日には発生箇所の鎮圧や近隣住民の強制避難は終えています。このことからも,福島第一原発事故発生直後の国や関係団体の対応の遅さというのは歴然としているのではないでしょうか。 また,さらにチェルノブイリ原発事故周辺30キロメートルの住民,11万人余りなんですが,1カ月で強制移住をさせています。強制移住については,私有財産の問題等,我が国と考え方が違いますけれども,この事故後の早い段階で被災者の職と住居をほぼ100%国が補償したということは特筆すべきことだと思いますし,このことが事故後,被災者が安心して立ち直っていくことの大きな原因であったと思います。 事故発生後の対応として,先ほど指摘した点のほか,被災住民への医療体制の整備が上げられます。特にベラルーシ共和国については,放射能汚染が最もひどい国であり,事故後26年たった現在でも,その後遺症に苦しんでいる国民がいます。そういった直接的被災者及び事故が原因だと認定された間接的被災者に対して,治療に係る医療費の無償化や減免,子供に対しては年1回のサナトリウム滞在経費の国による負担,また,医療機関が連携をとり,患者の治療内容のデータベース化等を図っております。例えば,子供にふぐあいが見つかった場合,その親も健康診断を受けるといったことになっております。さらに,そのような体制をしっかり維持するために,体内や食品の放射性物質の測定機器なども各医療機関や地域の学校などに整備されており,その体制が生活に根差しているといったことがうかがえます。また,みずから医療機関に行けない人を見越しまして,先日の吉田議員の報告にもあったように,移動型の放射線測定器,これは日本の支援で配置しているんですけれども,こういったものを完備しながら,しっかりとしたフォローをしているということです。 そこでお伺いいたします。 1つ目としまして,災害・事後発生時の対応の早さがその後を決めるといったことから,国や県との連絡体制をどのように見直しているのか,その現状についてお伺いいたします。 続きまして,生活の保障を早期に確実に行うことは,その後の生活の立て直しに大きく寄与することから,国や県としっかり協議していくべきと考えますが,御所見をお伺いします。 3番目としまして,食品からの内部被曝などの2次被害を食いとめる仕組みをつくる必要があります。一部業界などは,国よりも厳しい基準を設けながら対応しているところですけれども,本市においても中央卸売市場や公立小・中学校や保育園等で食品の安全管理の拡充等何らかの施策を実施する考えがありませんでしょうか,お伺いいたします。 また避難における心のケアの問題につきましては,先日の吉田議員への答弁がございましたので割愛いたします。 続きまして,公共施設における再生可能エネルギーの活用についてお伺いします。 国,県において6月16日,大飯発電所3号機,4号機の再稼働判断がなされました。国の原子力規制庁等が発足もしない中で,安全管理において暫定的な状態での再稼働については,大きな懸念と拙速といった印象を強く受けるものであります。もちろん原子力関連事業に従事する皆さんの雇用等につきましては,原子力政策を推進してきた国が責任を持って補償しなければならないことは言うに及びません。 そういった中で,エネルギー供給体制における原子力依存から再生可能エネルギーへのシフトは避けることができません。 そこで,公共施設,とりわけ学校施設における再生可能エネルギーの活用についてお伺いします。 7月より再生可能エネルギーを電力会社が買い取る制度がスタートします。買い取り価格は,ほぼ業界の意向に沿う形になり,爆発的に導入が促進される可能性も出てまいりました。 そこで,国土交通省と文部科学省が全国の小・中学校に太陽光発電と蓄電池を整備し,学校の施設用に供給するほか,余剰電力を外部に供給することなども考慮するといった政策を東北3県から実験的に実施するといった発表がありました。 本市においても,再生可能エネルギーの普及拡大を進める上でも取り組むべきと考えますが,現状と今後の方向性,方針についてお聞かせください。 以上をもちまして私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (商工労働部長 小倉芳樹君 登壇) ◎商工労働部長(小倉芳樹君) 観光行政のあり方と取り組みについてお答えします。 まず,滞在型観光地へ向けた行政と事業者等の連携についてでございますが,滞在時間を延ばすことは,福井市内での宿泊につながり,観光消費額を増大させます。 この滞在型観光を推進するには,福井市のみならず,周辺観光地を周遊していただくことが必要でありまして,周辺市町や観光事業者との連携が重要となってまいります。 実績といたしましては,ふくい春まつりの事業の一つとして隣人まつりを開催しておりまして,観光客に一乗谷朝倉氏遺跡でのおもてなしを楽しんでいただくことに加え,周辺自治体の観光地にも赴くことで,市内に宿泊していただいております。 さらには,広域連携の中で,平成23年度には三国花火や県立恐竜博物館と福井市内宿泊をセットにしました広域観光旅行商品を開発しまして,大手旅行代理店においてインターネット販売をし,191人の利用があったところでございます。 また,ことしの秋に公開予定の映画「旅の贈りもの 明日へ」,この全国公開に合わせまして,旅行業者との連携について現在,検討を進めているところでもございます。 今後も引き続き,周辺市町や観光事業者とともに,滞在型観光への取り組みを行ってまいります。 次に,団塊の世代への取り組みについてでございます。 ある調査によりますと,団塊の世代を含むシニア層は,歴史や文化,地域との触れ合い,おいしい食を観光の主な目的としておりまして,若年層の観光客と比べますと,観光消費額が高いという調査結果が出ております。 その点,一乗谷朝倉氏遺跡は,ふくいの歴史や文化に触れることのできる,まさに団塊の世代にも好まれる観光地だと言えます。 また,一乗ふるさと料理クラブが,地元食材を使った伝承料理を提供しながら観光客と交流する隣人まつりの取り組みや,東郷地区でのおもてなしの拠点施設「こびり庵」では,地域の人と触れ合う心の満足を得るように取り組みを始めております。 そして,越前海岸では,冬の味覚の王様,越前ガニはもちろんのこと,地元の新鮮な魚介を使った海の幸を楽しんでいただけます。 また,町なかでは,養浩館庭園や郷土歴史博物館,北の庄城址,愛宕坂など,福井の歴史や文化に触れていただき,そして宿泊,飲食していただく。このように,福井は団塊の世代にとっても十分堪能していただける地であると考えております。 今後も,団塊の世代を含むシニア層への情報提供や旅行プランの作成など,関係機関と連携して取り組んでまいります。 次に,多様化する観光行政に対する本市の体制整備についてでございますが,平成20年に策定しました福井市観光ビジョンに基づく観光行政を進めているところでございます。 多様化する観光行政に対応するためにも,関係部局,関係団体などと連携し,ことしの10月をめどに観光について全庁的に取り組むべき施策を取りまとめ,積極的に推進していく所存でございます。 (特命幹兼都市戦略部長 越智健吾君 登壇) ◎特命幹兼都市戦略部長(越智健吾君)  魅力ある中心市街地への取り組みについてお答えいたします。 まず,中心市街地から人・もの・カネが流出する要因についてのお尋ねでございますが,そもそも本市のみならず全国的にモータリゼーションが進んできたことや,高度経済成長や人口増加に合わせて市街地を拡大してきたことにより,車の利便性が高い都市構造になっております。 そのため,住宅,商業施設,さらには公共公益施設の郊外立地を招き,中心市街地の都市機能が相対的に低下し,さらには人口減少社会となったことで中心市街地の空洞化が一層進んでいると考えています。 本市においては,その傾向が顕著であったと考えられます。 続いて,中心市街地と郊外のすみ分けについてですが,福井市都市計画マスタープランでは,将来都市像の一つとして中心市街地と地域拠点が公共交通ネットワークにより有機的に結ばれた都市を目指しており,中心市街地においては都市の魅力や活力を支え,にぎわいや観光,交流の拠点となる広域的な機能を集約するとしております。 また,郊外各地域においては,日用品の買い物やかかりつけ医療施設など日常生活を支える機能が集積した地域拠点を形成していくこととしております。 現在,本年度が最終年度となっている福井市中心市街地活性化基本計画について,これまでの取り組みを総括した分析評価を行っているところであり,現状と課題などについてもしっかり分析をしていかなければいけないと認識しております。 その中でも,交流人口をふやして活性化していくことがこれまで以上に重要な課題であると認識しており,北陸新幹線整備や交流の拠点となる福井駅西口中央地区市街地再開発事業,あるいはこれらと連動して相乗効果を生み出せる各種施策に取り組んでいくことは,引き続き必要であります。 村田議員の御質問にもありましたように,楽しみ,潤い,くつろぎなど五感に訴える視点は重要であることから,アートを切り口としたフクイ夢アート事業やふくい冬のイルミネーション事業など,行政や地元商店街のほか,アーチストや専門家等の意見を取り込み,一般市民も巻き込んだ中心市街地の魅力の向上,回遊性の向上に資する事業についても継続して取り組んでいきたいと考えております。 引き続き,総合的な中心市街地活性化の推進のため,市長を本部長とする中心市街地活性化推進本部を設置し,現行の福井市中心市街地活性化基本計画の総括を踏まえた上で,次期福井市中心市街地活性化基本計画策定を進めていくこととしております。 (総務部長 滝波秀樹君 登壇) ◎総務部長(滝波秀樹君) 魅力ある中心市街地への取り組みについての御質問のうち,県都デザイン戦略についてお答えいたします。 この戦略は,県と共同で30年後,50年後という長期的な視点から,市民,県民が共有できる今後のまちづくりの指針をつくろうとするものです。 現在の状況でございますが,県と市から成るワーキンググループにおきまして,1つ目といたしまして福井城址を核とした歴史・文化の掘り起こしと活用,2つ目として県都の玄関口の総合デザイン,3つ目として足羽山・足羽川の緑や水を生かしたまちづくり,この3つの視点で県都の魅力を高めるための議論を行っているところでございます。 今後は,ワーキンググループにおきましてさらに議論を深めますとともに,市民,県民の皆様から広く御意見を伺いながら,専門家による懇話会からの提言を受けまして,年度内のふくい県都ビジョン策定を目指してまいります。 次に,原子力発電所事故への対応についてお答えいたします。 まず,災害・事故発生時における国,県との連絡体制についてでございます。 県では,福島第一原発の事故を教訓といたしまして,衛星電話の整備や有線通信網の拡充などにより,複数の通信ルートを整備する方針を打ち出しており,今年度の予算で整備費を盛り込んでおります。 具体的には,県と県内すべての市町を結び,いかなる場合でも通信が確保できる衛星電話などの整備でございます。 本市といたしましては,今後,これらの機器を活用いたしまして,住民に対する情報提供を迅速かつ的確に,わかりやすく行うことができるよう,県との連絡体制の整備を図ってまいります。 次に,生活の保障に関する御質問についてお答えいたします。 原子力発電は,国のエネルギー政策の一環として推進されてきたものであり,その安全対策や事故が発生した場合の対応などにつきましては,国が事業者とともに包括的かつ全面的な責任のもとに実施すべきものでございます。 本市といたしましては,事故が発生した場合,被災者の生活保障に対する財政支援や制度改正などを国に求めるとともに,県と連携しながら被災者の生活再建に努めてまいります。 (農林水産部長 平林達也君 登壇) ◎農林水産部長(平林達也君) 私からは,原子力発電所事故への対応に関する御質問のうち,中央卸売市場において食品の安全管理の拡充等を行う考えはないのかとのお尋ねにお答えします。 福島第一原子力発電所の事故に伴う食品中の放射性物質の検査及び出荷制限等の措置については,国の原子力災害対策本部が定めた「検査計画,出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」に基づき実施されております。 その具体的な仕組みとしては,原子力災害対策本部から対象自治体として指定された都県等が出荷前に検査を行い,その結果を受けて国が出荷制限を行うもので,そのことにより安全性が確認された食品のみが流通することになっております。 また,食品中の放射性物質の基準値についても,本年4月1日から「食品,添加物等の規格基準」の一部が改正され,青果物,水産物では,放射性セシウムが1キログラム当たり100ベクレルを超えてはならないという厳しいものとなりました。 このように国から指定された都県等が行う出荷前の検査に基づき国が行う出荷制限等の措置と,より健康被害の出ない基準値への見直しによって,市場に流通している食品の安全性は十分確保されているものと考えております。 こうしたことを踏まえ,本市の市場においては,卸売業者と十分に連絡をとり合い,市場に入荷する段階での食品の監視をより厳密に行うことで,万一,出荷制限等がかかっている食品が誤って入荷した場合でも,確実に排除できる体制を整えております。今後もこの監視体制を維持し,市民への安全・安心な食材の提供に努めてまいります。 (福祉保健部長 吉村義昭君 登壇) ◎福祉保健部長(吉村義昭君) 原子力発電所事故への対応についての御質問のうち,公立保育園での給食に関する安全管理施策についてお答えいたします。 保育園では,国の放射性物質の基準値に基づき,安全性が確認された生鮮食品を福井市中央卸売市場から納入し,給食に使用しています。各園で食材の放射性物質の検査は実施しておりませんが,保護者の方々に安心していただくために,毎月の献立をお知らせする「食事だより」に産地を掲載するなど,食材に関する情報の開示に努めております。 今後も子供たちの健やかな成長と保護者の方々の安心を確保できるよう,安全・安心な給食の提供に努めてまいります。 (教育部長 南澤和子君 登壇) ◎教育部長(南澤和子君) 原子力発電所事故への対応についての御質問のうち,公立小・中学校での給食に使用する食材に関する安全管理施策についてお答えいたします。 福井中央卸売市場に流通している食品は,安全性が十分確認されていると考えられるため,本市の学校給食で使用している食材については同市場から納入しております。 また,保護者の方に安心していただくために毎月お知らせする「献立予定表」に納入予定の産地を掲載するなど,食材に関する情報の公開に努めております。 今後とも児童・生徒への安全・安心な給食の提供に努めてまいります。 次に,公共施設における再生可能エネルギーの活用についてお答えします。 まず,学校施設における再生可能エネルギー活用の現状ですが,太陽光発電については,新設校に設置していくという方針のもと,これまで本郷小学校,至民中学校及び安居中学校に設置してまいりました。また,現在,建設工事中の中藤小学校,さらに改築を予定している明道中学校にも設置いたします。 既存の学校施設につきましては,屋上にかかる荷重等,施設の構造上の課題があり設置はしておりませんが,敷地に余裕のあった越廼中学校については地上に設置しております。 今後につきましては,これまで同様,学校の新築あるいは増改築等におきまして,再生可能エネルギーである太陽光発電設備を設置していくとともに,屋根や壁,窓の断熱化等により,良好な教育環境を確保しつつ,省エネルギー化に努めてまいります。 また,太陽光発電設備の設置に際しては,売電可能なシステムを基本として取り組んでいきます。 ◆8番(村田耕一君) 1点だけ要望します。 原子力の防災のところで,質問はしませんでしたけれども,現在,福島県の被災地で県外に避難されている方が6万人余りいらっしゃるといったところで,この浪江町の方々が浪江復興ビジョン検討委員会という委員会をつくりまして,リトル浪江というのを福島県内につくろうという動きがあります。 こういった中で,福井県は原発が14基もある,世界で一番原発が密集している地域でございまして,あってはならないことですけれども,万が一,原発立地自治体が被災した場合にこういった形で集団移住ということも福井県内で考えなければならないといったこともあります。しっかりまた国や県と今後の防災体制,そういったものに取り組むに当たって,協議するに当たって,福井市としての立場を明確にしながら議論に参加していってもらいたいと思います。 以上,要望です。 ○副議長(野嶋祐記君) ここで暫時休憩します。午後2時45分から再開します。             午後2時30分 休憩──────────────────────             午後2時46分 再開 ○議長(見谷喜代三君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 次に,5番 玉村正人君。 (5番 玉村正人君 登壇) ◆5番(玉村正人君) 市民クラブの玉村正人でございます。通告に従って視聴覚教育の1点についてのみ質問することとします。私の考えを述べさせていただきますので,よろしくお願い申し上げます。 今日,日増しに多様化し,高度化する社会の情報化への対応は,教育の重大な課題となっています。中でも知識,情報の伝達と編集などにすぐれた機能を持つ新しい教育メディアの活用を一層拡大する必要があります。 新しい教育メディアの活用意義として考えられることは,第1に,人々の学習時間や学習場所の制約を克服する有力な手段として活用され,さらに学習環境の多様化が促進されること,第2に,取り扱える情報が多様であり,複数のメディアを統合できるなどの機能を持っていることから,教育・学習方法の改善・充実などの推進に有効な手段となること,第3に,学習機会に関する情報の提供,あるいは学習内容に関する情報の提供などに有効であること,第4に,映画,ビデオなどの従来の教育メディアの特性を生かしながら,マルチメディアの持つ各種メディアの統合機能,対話機能や映像情報等の蓄積,検索,編集などの機能を生かして,現代的なだれにでもなじめる視聴覚教育が展開できることなど,学校教育や社会教育において重要な意義があります。 また,人々の生涯学習を支える基盤整備の一つとして,多様化,高度化する学習を支援するメディアの一層の普及,整備が求められていますし,さらにマルチメディアやハイビジョンなどの新しい視聴覚教育メディアの活用を図ることは,生涯学習推進の重要な課題ともなっています。 したがって,学校や社会教育施設の中で視聴覚教育が学校や施設運営の重要事項の一つとして明確に位置づけられ,体系的運営のための組織づくりがなされることが重要であります。さらに,視聴覚教材の供給システムや情報提供システムが確立され,教材の選択や教材の取り寄せ,さらに学校及び社会教育施設等での教材の共同利用が簡便にできる環境が確立していることが重要であると私は考えております。 福井市において,今まで述べてきたような視聴覚教育の中心的な役割を果たしてきたのは,福井市映像文化センターであります。 福井市映像文化センターでは,映像ホール,メディア実習室等の施設の利用にかかわる映像文化センター運営事業を初め,第2に住民学習講座や指導者育成,普及啓発,研究調査等視聴覚教育推進事業,第3に視聴覚機器教材を保有し市民に提供する視聴覚教材・機器提供事業,第4にシアター上映や景観記録を行う映像文化振興事業などの各事業を行ってきています。 昭和36年より視聴覚ライブラリーとして設置されて以来,昭和60年には視聴覚センター,平成3年に映像文化センターと名称を変更しながら時代の変遷に応じ,福井市視聴覚教育研究大会を主管するなど,視聴覚教育の拠点として機能してきています。 しかしながら,平成22年度の外部点検を受けて,ライブラリー事業や住民学習事業など一部機能を中央公民館などの他の事業に統合し,本年度中に閉所するとの案が出されています。 これまで自治体として果たしてきた視聴覚教育の推進により,学校教育,社会教育等の振興を図るという機能や映像文化の振興などを今後どのような考え方で行っていくのかお尋ねいたします。 また,中央公民館へ業務の一部を移管するということのようですが,特にライブラリー事業では,提供物のやりとりについても利便性が今までのように維持できるとはとても言えないと考えますが,どのように考えておられるのかお尋ねいたします。 さらに,中央公民館職員の利用者への対応として,保存教材の把握や機材の取り扱いについての専門的な知識や技能の習得は極めて負担のかかる内容ではないかと推察いたしますが,どのような運営を考えているのかお尋ねしたいと思います。 高度情報社会の進展など社会の変化により,人々が間接経験に依存し,自然や人間あるいは社会との直接の触れ合いを持たなくなる傾向が生じてきていることや,著作権やプライバシーの保護,肖像権など慎重に扱わなければならない課題もあり,むしろ視聴覚教育,情報教育の必要性が増してきていると言えます。 費用対効果の観点からの事業縮小や民間へのシフトだけではなく,運営細部にわたるまでよく検討し,社会教育として公的役割をしっかり果たすよう強く要望して,私からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (教育部長 南澤和子君 登壇) ◎教育部長(南澤和子君) 視聴覚教育推進についてお答えいたします。 御承知のとおり,映像文化センターは,視聴覚教育を通じ,学校教育,社会教育等の振興を図る施設として,これまで視聴覚教育の推進に大きく寄与してまいりました。 しかしながら,昨今の高度情報化社会の進展は著しく,映像文化センターでは設備や機器等の整備に対応し切れなくなってきているのが現状です。加えて,施設や教材,機器の利用は年々減少傾向にあり,開設当時の使命や役割も徐々に薄れてまいりました。 このようなあり方について検討している状況の中,平成22年度の外部点検で主要事業の廃止を想定した見直しが示され,市といたしましてはこれらを総合的に勘案し,平成25年3月末をもって映像文化センターを閉所したいと考えております。 こうした中,映像文化センターが担ってきた視聴覚教育の推進,映像文化の振興に係る役割につきましては,整理,統廃合の上,基本的に社会教育,学校教育の現場に分散して対応することとしたいと思います。 具体的には,ライブラリー事業であります視聴覚教材・機器提供事業とパソコン講座を内容とする住民学習事業につきましては,その一部を中央公民館に引き継いでいきます。さらに,視聴覚関係団体の育成についても,中央公民館で担ってまいります。 また,学校関係で利用が多かった指導者養成事業については,既に各学校や県教育研究所等でも類似の取り組みが行われていることから,学校や学校教育機関等での対応をお願いしたいと考えております。 加えて,映像文化センターの閉所後は,生涯学習室に視聴覚教育担当を置き,市全体での視聴覚教育の推進,映像文化の振興を図ってまいりたいと存じます。 次に,中央公民館におけるライブラリー事業の利便性についてお答えいたします。 ライブラリー事業の移管を予定している中央公民館については,映像文化センターと比べてスペースの余裕がないため,事業の運営に当たってはインターネットで教材・機器目録を公開するとともに,中央公民館内に利用者が検索できるパソコンを設置したいと考えております。また,利用の予約につきましても,電話や電子メールでの対応を図り,利便の向上に努めてまいります。 さらに,現在,学校関係者への教材貸し出しに利用している学校と映像文化センターを結ぶメールカーについては,新たに学校と中央公民館を結ぶことができるようにしてまいりたいと思います。 また,教材等の保管については,貸出頻度の高いものは選定の上,直ちに貸し出しすることができるよう中央公民館に保管いたしますが,貸出頻度の低いものについては,他の市施設で保管し,若干時間をいただく中で,御要望に応じて貸し出しする体制をとらせていただきたいと考えております。 最後に,教材や機器に係る専門知識や技能の習得に係る中央公民館職員の負担についてお答えいたします。 中央公民館に配置する教材,機器につきましては,使いやすく簡便なものを中心に選定いたします。また,公民館職員が混乱することのないよう,映像文化センターから中央公民館に対して十分な引き継ぎを行うとともに,わかりやすいマニュアルの整備を進めてまいります。 市といたしましては,中央公民館は,交通の利便もよく,利用時間も映像文化センターと同様の時間帯を確保できることから,移管後のライブラリー事業についても,これまでと変わらぬ御利用がいただけるものと考えております。 ◆5番(玉村正人君) 自席にて幾つか発言をさせていただきます。 ただいまの教育部長の具体的な答弁,ありがとうございました。結局,映像文化センターは閉所するけれども,事業統廃合のもとで社会教育は中央公民館へ,学校教育部門は学校へということで,分散して視聴覚教育を進めていくということです。 安心しましたのは,生涯学習室に専門の方を置いて統括的な役割を果たしていくというような御答弁だったかと思いますので,その点,市としての公的な役割については,そこが責任を持ってやるということでとらえていっていいのかなと思いました。 ただ,心配しますのは,中央公民館へ移管するといいますか,そういった事業の中に,やはりライブラリー事業とか,それから視聴覚関係団体の育成等の事業といったことについても社会教育として中央公民館へ移管されるということだろうと思うんです。そういった中で,今いる中央公民館の職員の皆さんの中で,上から,違う仕事がまた入ってきて対応するということになろうかと思うんです。そういった場合に対応できるのかなという心配をするわけです。 これは教員の立場で私は経験があって,そのことを中心に申し上げるかもしれませんが,例えば,学校なりそういった所では買えないような高額な教材を今まで映像文化センターで,教育メディア利用促進委員会がございますから,そこで選んで購入していただいて,それを共同使用するといったこととか,それから教材を選ぶ場合に項目だけ並べていっては教材選びには我々ならなかったんです。というのは,一つの授業の中で,この教材のここの分が欲しいというような,そういう選択の仕方をしていかないと,教材づくりというのは難しい面があります。といったときに,そこへ行って,今の職員の方は中に収納されている,蓄積された教材の部分をほとんど把握されていて,こういう教材にしたいという相談支援までもされておりましたよね。果たして,今の中央公民館で,そういった機能まで得られるのかどうかということを心配します。やはり専門的な知識を持った方の配置というのが,ライブラリーの一番先端の部分で必要なのではないかという思いをしておりますが,その辺の御所見もお願いしたいと思います。 それから,中央公民館の開館時間については,およそ平日月曜日以外は午後9時までということで,特に教員の場合,小学校ですとやはり午後5時過ぎぐらいから,中学校ですと部活動が終わって午後7時,午後8時といった時間から教材選びをしたいという場面が多いんですが,恐らく今の職員の体制で見ると,ほとんど非常勤職員の方の交代での対応ということになりはしないのでしょうか。その点,今の中央公民館の職員体制の中でどういった役割分担なりで実際運営がなされるのか,極めて心配をするわけで,その辺についてお答えをいただければありがたいと思います。 ◎教育部長(南澤和子君) 今の御質問でございますが,中央公民館に主要な事業が移管するということで,中央公民館での人的配置等ついての御質問かと思っております。それにつきましては,現在,中央公民館でどのような体制が必要かにつきまして検討中でございますので,よろしくお願いいたします。 ◆5番(玉村正人君) やはり大切な部分でございますので,移管する事業については着実にその機能を果たせるように十分手を打っていただきたいと思いますので,これは要望でお願いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。 ○議長(見谷喜代三君) 次に,15番 島川由美子君。 (15番 島川由美子君 登壇) ◆15番(島川由美子君) 公明党の島川由美子でございます。長時間にわたりましてお疲れのことと思いますが,いましばらくよろしくお願いいたします。 それでは最初に,学校の防災対策についてお尋ねいたします。 学校と地域が連携した防災訓練についてです。 東日本大震災から1年以上が過ぎました。あの大津波から,みずからの命のみならず,家族や地域の多くの人たちの命を救った釜石市の小・中学校の児童・生徒が受けてきた防災教育を見るとき,子供たちへの防災教育は,即,親の世代へ,また地域へと広がっていくものであり,防災教育の充実が今こそ必要との観点から,私ども公明党福井県本部は,地域の防災教育の充実を求める要望書を8万9,000名の賛同の署名とともに,5月25日,西川知事に提出いたしました。 この要望の中に,学校と地域が連携した避難訓練の実施があります。例えば,災害が起きた時刻が日中であれば,親世代は職場に行っております。地域にいるのは高齢者,小・中学生,幼児となります。中学生は,もはや大人以上の力を持っている存在であります。災害が起きたとき,一人一人がどのように行動すればいいのか。地域で連携した実践的な防災訓練は,全国各地で実施されておりますが,本市において現在,実施されている事例につきましてお聞きいたします。 また,それ以外の地域におきましても,ぜひ取り組んでいただきたいと思います。御所見をお伺いいたします。 次に,学校施設の非構造部材の耐震対応についてお伺いいたします。 東日本大震災では,学校施設にも甚大な被害がありました。建物の柱やはりといった構造体だけではなく,天井や照明器具,外壁,内壁など,いわゆる非構造部材が崩落し,避難所として使用できないばかりか,児童・生徒が大けがをする事故まで起きた例もあり,さらに一般の会館では2人の方が亡くなられ,26人もの重軽傷者が出るという痛ましい事故も発生しております。 地震など災害発生時に地域の避難所となる学校施設は,児童・生徒たちだけでなく,地域住民の命を守る地域の防災拠点であり,その安全性の確保,防災機能の強化は,待ったなしの課題となっております。 現在,学校施設の構造体の耐震化は,鋭意進められております。しかし,それだけでは,児童・生徒,地域住民の命を守る対策としては不十分と思います。 学校施設の耐震化,老朽化対策とともに,天井や壁などの非構造部材の耐震強化も早急に実施していく必要があると考えます。 私は,昨年9月定例会の一般質問で,非構造部材の耐震化につきまして質問いたしました。計画的に進めるとの答弁であったと記憶しておりますが,本市の学校施設における,これら非構造部材の耐震点検の実施状況について,改めてお聞きいたします。 また,その耐震点検の結果,耐震対策が必要とされた学校はどれだけあるのか。 また,それらへの対応について,どのように取り組んでいくお考えか,お聞きいたします。 続きまして,火災発生時の消防体制についてお聞きいたします。 消防職員の皆様,また消防団員の皆様は,365日,昼夜を分かたぬ体制で,常に市民の命と財産を守るために多大な御尽力をいただいておりますことに心から敬意を表し,感謝いたしております。 また,消防団員の皆様は,御自身の仕事を持ちながら,ボランティアで市民を守るという崇高な精神で任務に励んでいただいていることに心から感謝を申し上げます。 先日,福井市郊外で発生した火災について,火災の起きました近隣の住民の方より何点かの御質問,御要望があり,市民の素朴な質問につきまして何点かお尋ねしたいと思います。 まず初めに,火災発生の通報が入ったとき,消防職員,消防団員,それぞれどのような初動態勢,初期対応をされるのかをお尋ねします。 次に,消防車両や資機材の整備,点検については,日ごろどのように取り組まれているのかをお尋ねいたします。 次に,平成21年度から,軽デッキバン消防車の配備がされております。現在の配備状況と配備後の活用,実績についてお尋ねいたします。 次に,災害現場など,消防車両が入れない現場への出動のときに消防バイクが配備されている自治体がありますが,本市には消防バイクの配備はされているのでしょうか。お尋ねいたします。 東日本大震災時に250人以上の消防団員の皆さんが,市民の命を助けるために使命を果たす途上で命を失われました。その原因の一つが,消防団の皆さんへの情報伝達の手段がなかったことであると聞きましたが,本市の消防団員へのこれらの機器の配備はどのようになっているのかお尋ねいたします。 また,あってはならないことでありますが,任務時にけがなどの労働災害があった場合の補償についてはどのように対応されているのかお尋ねいたします。 本市の消防団員は,全国的に見ても増加しているとお聞きしておりますが,その新団員になっていただいた方に消防団の制服が行き届いていないとお聞きしましたが,どのようになっているのでしょうか,お尋ねいたします。 次に,私の住んでいる地域の消防署は,中消防署でございます。例えば,この中消防署の管轄区域を見ますと,中央,大手,順化など市中心部から,北は坂井市との境界までであり,西は下一光町,五太子町までとなっており,これを見れば遠隔地への出動には時間を要することは必然であります。 これらの遠隔地の市民の不安に対して,どのような対応をお考えなのか,御所見を伺います。 また,このような遠隔地における火災や災害発生時の消防団の重要性を考えるとき,消防団への車両の配備,資機材の充実を図ることが重要であり,活動時の万全の体制整備と支援に力を入れるべきであると考えますが,御所見を伺います。 続きまして,学校における色覚に関する指導についてお尋ねいたします。 学校では,児童・生徒が安全で健康な学校生活を送ることが求められております。 健康管理面や教育調査,健康相談などを通じて,これらを把握しており,色覚異常の児童・生徒についても,健康診断の際には色覚検査を行ってきました。 しかし,近年,色覚異常についての理解が進み,色覚検査で異常と判断される児童・生徒も大半は学校生活に支障はないという認識のもと,平成15年4月から学校における児童・生徒等の定期健康診断の必須項目から色覚検査が削除されました。 しかし,このことは,色覚異常の児童・生徒について,配慮の必要がなくなったということではありません。色の感じ方が一般と異なる,いわゆる色弱者は,日本では男性の20人に1人,女性の500人に1人,日本全体では300万人以上いるとされています。これらの方は,視力は普通と変わらず,細かいものまで十分に見えますが,一部の色の組み合わせについて,一般の方と見え方が異なるのです。 そこでお尋ねいたします。 本市の小・中学校に在籍している児童・生徒で,色の見分けが困難な児童・生徒はどれだけいるのかを把握しているのか,お尋ねいたします。 現在,本市の小・中学校において,これらの色の見分けが困難な児童・生徒に対してどのような対応を行っているのかもお尋ねいたします。 教職員は,教育活動の全般にわたり,色の見分けが困難な児童・生徒がいるかもしれないという前提で,色弱者について正しい知識を持って児童・生徒に接することが必要であり,また,必要と考えられる場合は,個別相談に応じるなど,適切な対応ができる体制を整えることも大切と考えます。このような体制はとられているのかをお尋ねいたします。 学習指導についても,色の判別を要する表示や教材を用いる場合,だれでも識別しやすい配色で,色以外の情報も加えるなど,留意すべきことも多くあります。どのような色が識別しにくく,識別しやすい組み合わせはどのようなものかなど,そのような配慮も必要でありますが,学校現場ではどのように対応されているのかをお尋ねいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (教育部長 南澤和子君 登壇) ◎教育部長(南澤和子君) 学校の防災対策についてお答えいたします。 まず,地域と連携した防災訓練についての御質問です。 御指摘のとおり,今回の甚大な災害の現場におきまして,「想定にとらわれるな」,「最善を尽くせ」,「率先し避難せよ」の3原則を守り抜いた釜石市の児童・生徒が大津波から逃げ助かった事例,いわゆる「釜石の奇跡」が報告されています。一方で,児童・生徒の安全確保,避難行動への対応とあわせて,避難してきた地域住民への対応が重なり混乱した学校もあったように,学校と地域防災の関係に関して多くの課題が浮き彫りになりました。 このことからも,避難所となる学校におきまして,学校と地域が連携した実践的な訓練を実施することは,児童・生徒はもちろんのこと,地域住民の防災に対する意識を高める上でも極めて重要なことだと考えております。 次に,地域と連携した実践的防災訓練の本市における取り組みについてお答えいたします。 学校の防災訓練では,消防署との協力のもと,消火訓練,救助袋体験,煙体験と実践的な訓練や保護者引き渡し訓練,避難所生活体験等を計画している学校もあります。 また,多くの学校では,6月24日に各地域で行われます総合防災訓練に家族そろって参加するよう学校だより等で呼びかけを行っております。 今後は授業参観等の学校公開行事の中で,保護者や地域住民が学校の避難訓練に参加するなど,学校の避難訓練の形態を工夫するよう働きかけを行い,児童・生徒の防災教育の充実と保護者や地域の防災意識の高揚に努めてまいります。 次に,非構造部材の耐震対策についてお答えします。 まず,非構造部材の耐震点検につきましては,建築基準法の第12条に基づく特殊建築物等点検に加えまして,学校保健安全法第27条に基づきます学校職員の日々の点検により実施しているところでございます。 しかしながら,高い場所の天井や照明器具の取りつけ状況などについては,特殊建築物等点検や学校職員の日々の点検では十分に把握することができません。 それらにつきましては,本年5月から文部科学省におきまして非構造部材の耐震対策を推進する調査研究事業がスタートしており,その動向を見きわめながら,今後の取り組みについて検討したいと考えております。 次に,耐震対策が必要とされた学校はどれだけあるかについてですが,特殊建築物等点検は定期的に実施しており,平成23年度は20校で実施いたしました。 その結果につきましては,さびや塗装がはがれるなど軽微なものを含めますと,多くの学校において何らかの修繕が必要な箇所があるという報告を受けております。また,学校職員の日々点検につきましては,異常が発見された場合には随時報告を受ける体制となっております。 次に,それらの対策についてですが,報告を受けた箇所については,修繕の必要の度合いと緊急性を考慮し,実施しております。 次に,学校における色覚に関する指導についてお答えします。 まず,学校における色覚検査は,必須の項目から削除となりましたので,色の見分け方が困難な児童・生徒の正確な数までは今のところ把握しておりません。 しかしながら,色覚に不安を覚える保護者からの相談や教員が児童・生徒の行動を観察することで,その把握に努めております。 次に,色の見分け方が困難な児童・生徒への対応についてですが,どの学級にも色覚に不安を覚えている児童・生徒が在籍しているという認識のもと,色覚異常の児童・生徒に配慮した授業を実施するよう指導しております。また,保護者からの個別相談にも,学校医に相談しながら適切に対応してまいります。 (消防局長 塚本政敏君 登壇) ◎消防局長(塚本政敏君) 火災発生時の消防体制につきまして,まず,火災発生の通報が入ったとき,消防職員,消防団員はそれぞれどのような体制で出動するのかとの御質問についてお答えいたします。 消防職員につきましては,庁内勤務時は庁内放送による出動指令を受けまして,また庁外勤務時におきましては無線出場指令によりまして出場しております。出場する消防車両につきましては,管制システムによりまして必要な数の消防隊を自動編成しまして出場させております。 また,消防団員の方々には,おのおの仕事を持ちながら消防団活動を行っておりますので,仕事場などにおいて消防局からの災害メールや電話連絡を受けまして出場しております。 次に,消防車両や資機材の整備・点検についての御質問にお答えいたします。 消防車両及び資機材につきましては,消防用自動車の日常点検実施要領,警防機器点検整備要綱に基づきまして,毎朝の交代点検時と21時の日夕点検時におきまして点検,整備を実施し,さらに消防車両につきましては,定期点検実施要領に基づき,毎月2回の定期点検を実施して,円滑な車両運用及び事故発生の未然防止に努めております。 次に,軽デッキバン消防車の配備状況と配備後の活用,実績についてお答えいたします。 軽デッキバン消防車の配備につきましては,平成21年度から順次配備し,現在52箇分団中19箇分団に配備が完了しております。 配備後は,分団員に車両の取扱説明を行っておりまして,毎月の訓練実施日において軽デッキバン消防車を使用した訓練などを実施しまして,円滑な消火活動ができるように努めております。 活動実績につきましては,本年5月末現在までに,火災などの災害38回に11箇分団,延べ48台が出動しております。 なお,未配備の分団につきましては,火災現場へ到着した消防車からホースを延長するなどして,消火活動を行っております。 次に,消防バイクは,本市の消防局には配備していないのかという御質問でございますが,現在のところ配備はされておりません。 続きまして,消防団員の災害活動に対する情報伝達でございますが,分団長,副分団長には,災害状況や非常事態の情報を携帯電話にメール配信いたしまして,分団長などから団員に伝達されることとなっております。 また,消防車両が配備されている消防団につきましては,携帯電話へのメール配信に加えまして,消防車両に取りつけられております無線受信機へも伝達する体制をとっております。 次に,災害活動時のけがなどによる公務災害補償についてでございますけれども,消防職員については地方公務員法に基づき,また消防団員につきましては消防組織法に基づき,本人またはその遺族に対しまして,その災害によって生じました損害を補償するとともに,社会復帰の促進,遺族の援護等の保障も行っております。 次に,新団員の方に貸与します制服や活動服等でございますけれども,消防団員に任命される前に貸与品の採寸表を提出していただきまして,在庫状況を確認いたしまして一般的には入団時に配付してございます。しかし,場合によりましては,同じサイズが集中することもございまして,在庫が不足する場合などには,発注後にお渡しをしています。 次に,地区消防団の車両資機材の充実を図り,消防活動の万全の体制整備に力を入れるべきではないか,また,遠隔地の消防力の配慮はされているのかということでございますけれども,まず,遠隔地の,先ほどおっしゃった問題でございますけれども,御存じのとおり,ほぼ中心部に4つの消防署が配置されてございます。 それから,その周辺に5つの分署,さらに遠隔地等におきましては11の分遣所が配置されております。先ほども申し上げましたように,平成21年度から軽デッキバンを一部配備しております。 このことにつきましては,これらの常備体制に加えまして,さらに52の地区にできるだけ均等に消防力を配備していきたいという基本計画に基づき,配備を続けております。現在,軽デッキバン消防車未配備の32箇分団につきましては,今後,順次,計画的に配備して,そういった遠隔地等の対応もしてまいる計画でございます。 また,大規模な災害などにおきまして消防団と地域住民が消火活動や人命救出活動時におきまして使用いたします小型ポンプなどのコミュニティー防災資機材を全分団に配備いたしまして,地域防災力の強化を図っているところでございます。 (教育長 内田高義君 登壇) ◎教育長(内田高義君) 先ほどの議員の御質問の中で,学校における色覚に関する指導について,学校の体制はどうなっているのか,また学校の対応についての御質問もございましたので,その点について答弁いたします。 学校の体制につきましてですが,今のところ,教職員を対象に色のバリアフリーに関する校内研修を行い,板書など,色覚異常や低視力の児童・生徒に配慮した授業を実施するよう,各学校に依頼しているところでございます。 また,具体的にはそういった中で,チョークの色ですね,例えば白と黄色の組み合わせは非常にわかりやすいので問題がないんですけれども,青や赤のチョークを使うときなどはいろいろ配慮したりと,そういったことで今学校では対応しているところでございます。 ◆15番(島川由美子君) ただいま御答弁をいただきました。ありがとうございます。自席で再質問と要望をさせていただきたいと思います。 まず最初に,地域とともに行う学校の防災訓練,しっかり取り組んでいただきたいと思います。 6月24日の地区の防災訓練にもしっかり子供もともに参加していただけるように学校のほうからも,また各地域からも声を上げて要望していきたいと思っております。 また,学校での防災訓練として,学校の参観日とかそういうときを利用していただいて,親子ともに行う防災訓練ということもぜひとも行っていただけたらと思います。 その次に,この非構造部材の耐震点検につきましては,先生方の目視でいろいろ危ないところを申し出るという形をとっていると今,答弁いただいたかと思いますけれども,今,国のほうでも東日本大震災後にこの防災対策に力を入れております。この平成24年度の予算では,公立の学校施設の非構造部材の耐震対策に係る財政支援制度が拡充されておりまして,自治体の実質的な負担が少なくて済むことになっております。ぜひともこの機会を活用していただいて,この耐震点検した結果,耐震対策が必要となったもののうち,緊急的に対策を講ずべきものについては,国のこの今年度予算を活用するようにしていただいて,速やかに対応していくべきではないかと思います。せっかく国が出すと言っておりますので,今のうちにしっかり点検も始めていただいて,また本当に見えない部分が非常に怖いなと思います。 私はこの間,大阪で防災展というものを見てきたのですけれども,皆さんよく御存じかもしれませんが,天井が上からつってあるわけですね。それが,簡単に外れて落ちてくる。しかも,体育館なんかは,避難所にもなりますし,本当にしっかり今のうちといいますか,せっかく予算化しているこのときにこそ,そういう部分の工事,また点検整備はしていっていただきたいと思いますが,この点をひとつ御答弁いただきたいと思います。 あと消防に関しましては,消防バイクは福井市においては導入されていないということでございました。これは,実は公明党の国会議員の質問でも取り上げておりまして,私も気になりましたのでそのことを質問に追加させていただいたわけです。例えば山とか,消防車両が上がれないようなところとか,あと,本当に大きな災害が起きたときに道も通れない,車では行けないというところをこの消防バイクは入っていくことができる。また,山間地などで人命救助,そのようなときに,これで先に行って人の命をまず守るというか,救うために稼働できるというものでございますので,ぜひともこの消防バイクも本市においても導入を考えていただけたらと思いますが,御答弁いただけたらと思います。 今ほどは教育長からも色覚のことについて御答弁いただきました。私は,男の子の場合は20人に1人,20人に1人というとクラスに1人以上はこういう言うに言えない,言っている子もいるかもしれません,でも本当になかなかわかってもらえない,そういうつらい思いをしている子供がいるということを学校現場でもわかっていただきたいと思いまして,今回この質問をいたしました。色弱といいますか,色の見分けが難しい人たちは,今この場所に60人近くおりますので,もしかしたらこの中にも二,三人の方はいらっしゃるのかもしれません。ただ,子供たちにとっては,例えば社会科の教科書が多いらしいのですけれども,地図の色分けがしてあるとか,いろんなグラフの色分けとか,この色は何を指していますかとかという質問がテストに出ますと全くわからない。何を言っているのかもわからないというような,そういうつらい思いをしている子供もいるとお伺いいたしましたので,この点,学校の先生方にもしっかりそういう子がいるということをわかっていただき,どういう色が見づらいのか,どういうふうにしてあげればその子供たちも一緒に進んでいくことができるのかということもしっかり先生方に研修もお受けいただいて,子供たちにつらい思いがないように,この点もよろしくお願いしたいと思います。 以上,お願いいたします。 ◎教育部長(南澤和子君) 非構造部材の耐震対策に関する点検等についてでございます。 先ほども申しましたように,現在,ことしの5月から文部科学省におきましては,非構造部材の耐震対策を推進する調査研究事業がスタートしております。その報告等が一部新聞等に掲載されております。その中でも,やはり耐震対策を進めていく方策,それからやはり補助金等のことについても,それから点検が現在おくれているということについても調査することになっております。その状況と,先ほど議員もおっしゃられました,今の財政支援というのは,確かに文部科学省のほうから通知が出てきています。点検等に係る補助の対象に一部なっているものもございます。この補助金等もあわせて,今後とも研究していきたいと考えております。 ◎消防局長(塚本政敏君) 消防活動用バイク,いわゆる赤バイの件でございますけれども,先ほど議員がおっしゃいましたように,確かに消防活動用バイクといいますのは,消防車両が進入できない狭い道路,あるいは山岳道路などにおきましての情報収集あるいは消火活動につきましては,部分的視点で見れば確かに有効であると思われます。我々消防隊につきましては,基本的には小隊単位を基本として活動しております。それから,さらに災害が大きくなれば中隊,大隊というように部隊を組んで活動することを基本としております。そういった基本的な体系から申し上げますと,この部隊運用という視点からとらえますと,消防活動用バイクにつきましては,一部全国的な情報を得ますと,1台あるいは多くても2台ぐらいで活動しているらしいんですけれども,単体という活動になっているそうでございます。そうしますと,部隊運用という視点からとらえますと,単独活動によるリスクが非常に大きい。それから,特に災害現場への出場や現場におきましての指揮命令,それから安全管理といった点からとらえますと,こういった問題がございます。そして,私どものように,北陸地方では,雪の降った場合,あるいは凍結時のことを考えますと,こういった面でもちょっと問題点があるのではないかと考えられます。 このような観点から申し上げますと,本市におきましては,今,差し迫って消防活動用バイクを配備しなければならないという必要性でございますけれども,やや低いのではないかと考えておりますけれども,今御指摘がありましたので,雪国の特に北陸3県とか東北地方,この辺の他都市の状況を調査しまして研究させていただきたいと思います。 ◆15番(島川由美子君) ぜひとも調査していただいて,できるものは何でもやるという思いで取り組んでいただけたらと思います。 また,非構造部材の件でございますけれども,やはり耐震化とともにどちらも大事な取り組みだと思いますので,ぜひとも早急に取り組みを進めていただきたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(見谷喜代三君) 要望でよろしいですか。 (島川由美子君「はい」と呼ぶ) 次に,4番 伊藤洋一君。 (4番 伊藤洋一君 登壇) ◆4番(伊藤洋一君) 志政会の伊藤でございます。通告に従いまして,本市の中小企業支援施策について何点か質問をさせていただきます。 昨今の日本の産業界を取り巻く経営,経済環境は,厳しさを増す一方でございます。長引くデフレ,そして一向に改善されない国内の個人消費,米国経済の失速と欧州債務危機などによる世界経済不安とそれに関連した一層進む円高の問題,また昨年31年ぶりに赤字に転じた貿易収支の問題や福島第一原子力発電所事故による電力需給の問題,東日本大震災による東北地方とタイ洪水で被災した製造業の生産停止などの影響がその経済停滞の原因でありますが,この先においても,現政府による経済,金融政策は一向に見えておりません。 このような状況が放置され続ければ,我が国の経済が疲弊する一方であり,ひいては地方経済においても多大な影響が免れず,一日も早く国による経済対策が望まれるところです。 製造業は,円高と電力需給の問題などにより工場の海外移転が加速しているだけでなく,日本のお家芸であり世界的ブランドであった家電の代名詞テレビがアジアの新興国の台頭によって事業部ごと撤退する大企業が出てくるなど,今までに考えられなかったようなことが日本の経済に起こり始めています。 過去60年余り享受してきた高度経済成長の常識が崩れ去っていく今,今後は国力である経済の産業構造シフトをどうするのか。少子・高齢化の中で何を国の礎として経済成長していくのか。成長しないのであれば,どのように経済を維持していくのか。社会保障の議論ばかりが注目される中で,その源である国家経営の収入の部分,経済対策の議論が欠落していることに危惧を禁じ得ません。 視点を本市の中小企業に置いてみても,厳しい経営状況が続き,先行きの不安から前向きな設備投資や積極的なビジネス展開について大きな期待はできないものとなっております。 また,先日,株式会社帝国データバンクから発表された市郡別転入転出企業数のデータによると,本市は2002年から2011年の10年間で転入企業数120社に対し転出企業数が192社と,72社も10年間で減少しています。県全体で見ても20社減少で,全国ランキングでは40位と,厳しい状況でございます。 これまで企業はもとより,本市においても中小企業への支援,産業振興,また企業誘致への取り組みの努力もなされているところですが,行政機関には今までにも増してスピーディーな施策対応が求められているところであり,企業立地においても,投資環境の整備もより一層必要であると考えています。 近年の円高やグローバル競争,若者の流出による人口減少は,中小企業の経営に大きな影響をもたらしていることは想像にかたくありません。まず,本市の中小企業の実態を把握するためにも,地元の企業を訪問し,その経営環境やニーズを分析することは,今後の中小企業施策を検討する上で出発点となるものと思います。 そこでお尋ねいたします。 市では,今年度,企業訪問200社を目標に取り組んでいくとお聞きしております。そこで,新年度に入り,現在までどのくらいの企業訪問をしたのかをまずお尋ねいたします。また,その企業訪問の具体的な目的をお聞かせ願います。 次に,ビジネスマッチングについてお尋ねいたします。 これまで市内においては,拠点工業団地であるテクノポート福井と福井市中央工業団地とのビジネス交流会が実施され,新たな取引を生み出すなど成果を上げられたとお聞きしております。 今後は市内間交流にとどまることなく,県外での企業間交流に新たに取り組むようなこともお聞きしておりますし,先般,12月定例会におきましては,私は,中京・関西圏の企業間交流促進策の質問をさせていただき,そのときに重要であるという御答弁もいただいております。 今年度,新事業として県外企業とのビジネスマッチングに重点を置いたビジネスマッチング・技術交流支援事業について,どのような形で取り組んでいかれるのか,事業概要について決まっている範囲で結構ですのでお聞かせください。 また,その事業の目的と想定される事業の効果についてもお聞かせ願えればと思います。 次に,アジアへのグローバル展開に対応した支援策についてお尋ねいたします。 これまで先進国のグローバル企業は,ファストファッション業界に代表されるように,資本と技術を新興国に移転し,新興国の低賃金労働者を利用することで価格競争力を高めてきました。本市にも既に海外に生産工場をシフトしている企業が何社かあるわけですが,新興国の労働賃金の高騰や,また政情不安,技術革新と労働の質とのギャップが顕著化しており,今後は分業の視点も課題となってくると思われます。 また,今後,急速な成長が見込める巨大マーケットとして,インド,ベトナム,インドネシア等,親日国を含むアジアを新たな販路として見出さなければなりません。 本市においても,海外進出に着目している企業があると思いますが,市内中小企業のアジアを中心としたグローバルな販路拡大を進めるために,新市場の開拓等に取り組む企業に対して,どのような支援があるのかをお聞かせ願います。 最後に,小規模事業者に対する金融面での支援策についてお伺いいたします。 民間の信用調査会社の集計によりますと,県内企業の負債総額1,000万円以上の倒産件数は,2年連続で2けた台にとどまり,これは中小企業の金融円滑化法の延長やエコカー補助金の復活などの政策支援の効果が多少あったためと見られております。しかし,倒産件数の約4倍あると言われる廃業,休業する企業がたくさんありまして,また負債総額1億円未満の小規模倒産は現段階では増加する傾向にあるともお伺いしております。本市においても,小規模事業者の経営環境が厳しい中,小規模事業者への支援策として,制度融資を初めとする金融面でのさまざまな支援策を行っていることと思います。その中で,日本政策金融公庫が実施する経営改善貸付,いわゆるマル経融資の利用者に対して利子補給を市として行っていると思いますが,その実情と,また今後の見通しについて御所見をお伺いいたします。 質問は以上です。御清聴,ありがとうございました。 (商工労働部長 小倉芳樹君 登壇) ◎商工労働部長(小倉芳樹君) 中小企業支援施策についてお答えいたします。 まず,企業訪問についてでございますが,6月15日現在,企業への訪問件数は42社となっております。 今年度も商工労働部のマネジメント方針の中で,昨年度実績の176社を上回る200社を目標に掲げまして,企業訪問を行ってまいります。 次に,企業訪問の具体的な目的についてお答えします。 企業の効率的経営や経営拡大による業績向上のため,それぞれの企業が持つ技術,強みや特色,またそのニーズを把握し,企業間の連携や協力関係の構築を促せるよう,その橋渡しをしています。 また,新規企業の誘致はもとより,既存立地企業への市外への流出防止や設備投資を誘発することを目的に,市が実施します各種施策などの情報を提供してまいっているところでございます。 さらに,企業の経営状況や雇用状況を把握するだけではなく,企業が安心・安全で快適に事業が行えるよう,個々の企業から行政への要望事項などをお伺いし,可能な限り迅速に対応してまいります。 こうした企業訪問によります継続的なフォローアップ活動は,企業と行政との信頼関係の構築にもつながるものでありまして,最も重要な施策の一つと考えております。 次に,県外企業とのビジネスマッチングについてお答えします。 この事業は,福井商工会議所とタイアップし,その企業ネットワークを最大限利用しまして,福井の中小企業のすぐれた技術,製品の県外への販路拡大を促進するものでございます。 本年度は,福井と交通アクセスに強みがあり,高度な物づくり企業の集積地でございます浜松市の企業と展示交流会とビジネスマッチングに重点を置いた個別商談会を開催いたします。 また,効果的で効率的な商談を行えるよう事前に企業情報を集約し,お互いの企業概要を把握した上で,個別商談を行います。 次に,ビジネスマッチングの事業の目的と想定される事業の効果についてお答えいたします。 企業単独では困難と想定されます企業間の交流,商談,マッチングの機会を設定することで,中小企業のすぐれた技術,製品をPRし,新たな産業分野への参入や販路の開拓,企業認知度の向上を図り,人脈の形成に資することを目的としております。 想定される事業の効果でございますが,福井の企業が持つ高度で特殊な部品加工技術や機械設備を生かし,商談の相手方が求める技術解決策を提案することで新たなビジネスの拡大を見込んでおります。 また,参加企業がお互いに情報交換を行うことで,新たなビジネス展開につながるものと考えております。 次に,アジアへのグローバル展開支援についてお答えいたします。 グローバル化の流れの中で企業が成長していくには,急速に拡大するアジア市場への販路を拡大することが重要であると認識しております。 その支援策として,本年度からアジア地域の市場などを調査し,かつ独自に展示会を開催する経費の一部を助成します制度を創設したところでございます。 この事業により,市内中小企業の海外販売力を強化し,生き残りを図ることで,将来は中小企業が海外販売で得た利益を国内に還流し,市内の雇用と生産を拡大する方向にもつなげていくことができればと考えております。 現在,2件の申請がございまして,その1件につきましては,中国の上海におきまして市場調査を行うとともに,6月上旬に展示試食会を行っております。今後,上海森ビルに出店した直営店を拠点に,上海全域へのフランチャイズ展開を目指すとお聞きしているところでございます。 次に,マル経資金の利子補給についてお答えいたします。 マル経資金の融資件数と融資金額について平成21年7月の実施から3年間を見てみますと,平成21年度が392件,20億円,平成22年度が238件,10億円,平成23年度が289件,12億円となっております。 その利用者に対しまして,本市は最初の2年間の利子補給を行っております。この3年間の利子補給件数とその金額を申し上げますと,平成21年度が313件,609万円,平成22年度が567件,2,070万円,平成23年度が765件,1,856万円となっております。 次に,今後の見通しについてお答えいたします。 マル経資金の利用件数が高い水準のままであることなどから,小規模事業者の経営環境は依然として厳しい状況が続いていると考えられます。 本市といたしましても,こうした状況を踏まえ,今後もマル経資金の利子補給を行うとともに,市の制度融資の充実にも努めてまいる所存でございます。 ◆4番(伊藤洋一君) 自席にて要望を1件申し上げます。 地場の中小企業は,経済の大転換期の中,たくましくビジネスを展開し,地域社会に大きく貢献をしております。本市のそれぞれの中小企業支援策を積極的に推進していくよう要望いたしまして,私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(見谷喜代三君) お諮りします。 本日の市政に対する一般質問はこの程度にとどめ,延会したいと存じますが,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれをもって延会します。             午後4時1分 延会 地方自治法第123条第2項の規定により,本会議の顛末を証するため,ここに署名する。福井市議会議長                   平成  年  月  日福井市議会副議長                  平成  年  月  日署名議員                      平成  年  月  日署名議員                      平成  年  月  日...