宇和島市議会 > 2019-03-13 >
03月13日-05号

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  1. 宇和島市議会 2019-03-13
    03月13日-05号


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    平成31年  3月 定例会平成31年3月宇和島市議会定例会議事日程第5号平成31年3月13日(水)午前10時開議会議録署名人指名一般質問議案第18号 宇和島市集会所設置条例の一部を改正する条例議案第19号 宇和島市伝統的建造物群保存地区保存条例議案第20号 宇和島市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例議案第21号 宇和島市保育所等設置条例の一部を改正する条例議案第22号 宇和島市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案第23号 宇和島市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案第24号 宇和島市水道法施行条例の一部を改正する条例議案第25号 平成31年度宇和島市一般会計予算議案第26号 平成31年度宇和島市国民健康保険特別会計予算議案第27号 平成31年度宇和島市後期高齢者医療特別会計予算議案第28号 平成31年度宇和島市介護保険特別会計予算議案第29号 平成31年度宇和島市財産区管理会特別会計予算議案第30号 平成31年度宇和島市土地取得事業特別会計予算議案第31号 平成31年度宇和島市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算議案第32号 平成31年度宇和島市公共下水道事業特別会計予算議案第33号 平成31年度宇和島市小規模下水道事業特別会計予算議案第34号 平成31年度宇和島市病院事業会計予算議案第35号 平成31年度宇和島市介護老人保健施設事業会計予算議案第36号 平成31年度宇和島市水道事業会計予算(質疑・委員会付託)-----------------------------------本日の会議に付した事件議事日程のとおり-----------------------------------出席議員(24名) 1番    田中秀忠君 2番    山本定彦君 3番    畠山博文君 4番    佐々木宣夫君 5番    山瀬忠弘君 6番    椙山三也君 7番    浅田美幸君 8番    川口晴代君 9番    中平政志君10番    武田元介君11番    浅野修一君12番    赤松孝寛君13番    安岡義一君14番    三曳重郎君15番    石崎大樹君16番    岩城泰基君17番    福島朗伯君18番    我妻正三君19番    坂尾 眞君20番    清家康生君21番    上田富久君22番    松本 孔君23番    福本義和君24番    泉 雄二君-----------------------------------欠席議員    なし-----------------------------------説明のため出席した者の職氏名市長         岡原文彰君副市長        玉田光彦君総務部長       藤田 良君教育長        金瀬 聡君病院事業管理者    市川幹郎君市民環境部長     田邑高浩君保健福祉部長     岡田一代君産業経済部長     常盤修二君建設部長       藤堂勝男君教育部長       上田益也君水道局長       石丸孔士君病院医療行政管理部長 西本能尚君市長公室長      大宿昌生君総務課長       楠 憲雄君企画情報課長     中川耕治君財政課長       片山治彦君危機管理課長     山下真嗣君福祉課長       古谷輝生君高齢者福祉課長    伊手博志君商工観光課長     水野宏一君農林課長       和田恵朗君建設課長       山口 勝君都市整備課長     山田芳人君建築住宅課長     土居哲也君教育総務課長     横山泰司君学校教育課長     野田克己君経営企画課長     森田孝嗣君給水課長       居村研二君-----------------------------------会議に出席した議会事務局職員局長         赤松 明君次長         木原義文君次長補佐       酒井宏治君議事法制係長     毛利泰三君専門員        矢野明美君主査         内舛哲治君~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~     午前10時00分 開議 ○議長(清家康生君) ただいまの出席議員は24名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第5号により進めます。 本日の会議録署名人に、安岡義一君、三曳重郎君を指名いたします。 それでは、昨日に引き続き一般質問を行います。 まず、浅野修一君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) おはようございます。 護憲市民の会の浅野でございます。 通告に従い一般質問を行いたいと思います。 今回、質問項目が少し多くなっておりますので、できるだけ質問を端的に行いたいと考えておりますが、理事者側の答弁も簡潔にお願いいたします。 そして、タブレットも少し活用しながらというふうに考えているのですが、昨日我妻議員に先を越されまして、少し残念な思いもありますけれども、それぞれ議員の方もタブレットの画像も見ながら質問を聞いていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 先月の24日になりますけれども、沖縄辺野古の埋め立ての是非を問います沖縄県民投票が実施をされました。地方政治にかかわる者の一人といたしまして、大きな関心を持ってその状況を見守っておったところであります。結果は皆さんも御存じのとおりだと思いますけれども、投票率は52.48%ということで、反対の意思を表明された方は71.74%、43万人を超える数となりました。 住民投票には憲法や法律に基づくものと条例によるものがあります。憲法や法律に基づくものは、当然のことながら、その投票結果には拘束力がありますけれども、条例によるものは、自治体の施策を拘束するもの、あるいは行動を拘束するもの、また、住民の意思を明らかにするものなどさまざまであります。今回は、国の施策に対する県民の意思を明らかにし、今後県がとるべき行動に制約をかけるというものだったと思います。 これまで、沖縄県民は、国政選挙や県知事選挙などで、幾度となく普天間基地の早期返還と県内移設反対の意を込めた結果を示してきましたけれども、残念ながら、時の政府に、また、あるときには裁判所にもその意思が明確でないと一蹴をされてきました。今回の県民投票によって、その意思は最終的な決着を見たのではないかと思っています。 住民投票というものは、自治体にとっては大変大きな決断を必要といたします。財政的な負担も生じます。だからこそ、その結果は、法的拘束力のあるなしにかかわらず、大変意義があるものと思います。住民の意思の重さがあります。 そこで市長にお伺いいたしますが、今回沖縄県民が示した意思を地方自治体の首長である岡原市長はどのように受けとめているのでしょうか。お伺いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 沖縄県民の方々の御意思というのは当然に尊重されるべきものだと思っておりますけれども、ただ一方で、日本の現在の国際情勢における安全保障についてもしっかり考えていかなければならない、大変な問題だとの認識をしているところでございます。政府におかれましては、この問題に対しまして、沖縄の負担というものの軽減を考えつつも、しっかりと丁寧に説明をしていくべきだと、そう考えた次第であります。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 防衛大臣が、「沖縄には沖縄の民主主義があるが、国には国の民主主義がある」という、私は大変な暴言だと思うんですが、沖縄の結果がどうであろうが、国が決めたことなんだから沖縄は従えみたいな物言いをされておるんですけれども、大変問題だと思います。 もし、沖縄と同じような立場に自分を置きかえて考えてみれば、同じような状況がこの宇和島市でも起きた場合、国や県の宇和島市にかかわる施策に対して宇和島市民の多数が反対の意を唱えていると思われる場合、そういったことが起きた場合、市長はどのように対応されるのでしょうか。どこかの官房長官が仮定の質問には答えられないということをよく国会で言われておりますけれども、そう言わずに、もしそのようになった場合、沖縄と同じような立場に置かれた場合、岡原市長はどのような行動をとられるでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) もちろん、異を唱えられる方々の御意見にはしっかりと耳を傾けながらも、その課題に対する将来像等を見きわめながら、その中で判断をしていくんだろうと、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) よくわからない答弁ですけれども、現実的にどういったことが起きるだろうかと考えると、例えば、原発で起きた廃棄物の処理とか、そういったことが全国あちらこちらでいろいろな議論がされようとしておりますけれども、例えば、国が、宇和島のどこそこが適地だと、そこにやりますということを言われたら、当然ながら、宇和島市民は大多数が反対すると思いますけれども、そういったことが起きた場合、これは国策だから仕方がないんだということで受けざるを得ないのか、あるいは、住民の意思を代表して、首長としてしっかりと反対の意思を通すべきなのか、こういうことも想定されるんだろうと思います。 この件についてはこれ以上問いませんけれども、地方自治という憲法で保障された制度があるわけですから、住民の意思が本当に反映されるような、その代表者として、市長はぜひ先頭に立っていただきたいというふうに強く思います。 沖縄も、沖縄県民の意思ははっきりしたわけですから、国全体の問題として、国全体で米軍基地をどうするか、日本の防衛をどういうふうに考えるのかしっかり議論をした上で、沖縄にこれ以上基地の負担はかけないんだと、沖縄の住民は、日本の防衛がどうでもいいというふうに思っているわけではないです。米軍基地は要らないと言っているわけでもない。そういった中で、もうこれ以上沖縄に負担をさせてほしくないということを言っているわけでありますから、市長がそういったことに対して国や県に対して意見を述べる機会というのはそうそう多くないと思いますけれども、もしそういった意見を述べる機会があれば、沖縄県民の意思を私たちはしっかり捉えるべきだというふうな発言もしていただきたいと思います。この問題についてはこれで終わります。 次に、原子力発電所にかかわる問題について質問を行いたいと思います。 以前の質問の中で、宇和島市の地域防災計画にある原子力災害対策には複合災害が想定されていないという問題点を指摘した際に、愛媛県の防災計画も想定していないのだからというような弁明をされておりました。昨年の豪雨災害の経験を経て、地域防災計画の見直しというものは県も行われており、県の防災計画の見直しに合わせて市も行うことになっておりますけれども、風水害や地震などとの、とりわけ、最も懸念されている地震災害との複合災害時の原子力災害対策の検討もすべきだと思いますが、これについてはいかがお考えでしょうか。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 言われるように、今、愛媛県地域防災計画が更新、これも最終局面に向かっているとこでございますけれども、そこで原子力災害に関することについて見直しがあるのであれば、当然、宇和島市も、後に更新をします計画の中でそういった見直しがされるのだろうと、そういった認識でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) ということは、県の防災計画が複合災害を想定しない原子力防災計画の策定を行ったら、宇和島市もしないということでよろしいでしょうか。市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 県を受けて、市としてどのような計画を立てるかという、私はそういった認識でございますので、県がそういった認識のもとに見直しをされるのであれば、それに応じてしっかり対策を立てていかなければならない、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 今の御答弁では、県が複合災害を想定しない計画を立てた場合には宇和島市も同じような立場で、あるいは、県がもし複合災害を想定した計画を立てるのだったら宇和島市もそれに応じた災害計画を立てますということになろうかと思うんですけれども、今回の豪雨災害でも、全く想定をしていない事態が各地で起こったように思います。宇和島市の地域防災計画で想定していないようなことも、例えば、玉津地区では一時的に孤立化したということも、ある程度は、防災計画では、道路が寸断されたら海上から輸送するとか、そういった計画はされておりますけれども、想定されていないことも起こったのではないかと思います。ですから、今回の防災計画の見直しに関しては、ぜひ住民の声も反映させていただいて、あくまで、事務方、県の職員、あるいは市の職員だけでやるのではなく、住民の声も反映した防災計画。 特に、原子力災害に関しては、原子力発電所が単独で事故を起こすというのは、ないことはないでしょうけれども、想定しづらいところがあろうと思います。やはり、南海トラフ、あるいは直下型地震等とともに、地震が起こったことによって原子力発電所が何らかの被害を受けるということが想定されるわけでありますから、それに応じた防災計画の見直しというのを御検討いただきたい。これは、正直言って、検討ができないということだろうと思うんです。地震が起きて原子力発電所が何らかの過酷事故を起こすいうことを想定してしまったら、防災計画にそれを書きなさいと言われてもなかなか書けないというのが本当だろうと思うんです。だからこそ、原発をとめることが一番だと思うんですけれども、できるかできんかは別として、そういった複合災害というのは原子力防災計画ではできないんだと逆に認めたら、原子力発電所は要らないということになるんですけれども、ぜひ検討はしていただきたいと思います。 次に、原発の問題なんですが、昨年12月、四国電力は伊方原発の定期点検の期間延長の検討を行うことを表明いたしました。それに伴い、愛媛県と伊方町は、その問題を事前協議の対象とするとの合意が行われたところであります。 伊方原発の定期点検は、これまで法律に基づいて13カ月以内ごとに行われています。検査に要する期間は2カ月程度ということになります。四国電力はこの期間を18カ月、あるいは24カ月への延長を検討しております。四国電力も加盟しております電気事業連合会では、定期検査は発電所の健康診断と称しまして、設備を安全な状態に保ち、トラブルを未然に防止し、安全・安心運転を行うことを目的としているとしております。であるならば、健康診断を年1回から2年に1回にすることなど、本当に言語道断であります。原発にかかる費用が増大し、他のエネルギー源より割高になりつつある原発の経費を削減するため、安全・安心より企業の利益、国策優先の方針ではないかと考えます。 宇和島市は、いわゆる立地自治体ではありませんので、直接的な権限を有しておりませんが、その権限を有する愛媛県を構成する自治体として、しっかりと説明を求め、意見を述べる機会を設定するよう愛媛県に対して要請すべきと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 御指摘のとおり、今回協定というものが改定をされました。その中では、もちろん、ハード面について、また、定期検査の間隔をどのようにするかというソフト面や運用の見直し等々については事前協議が必要だということも網羅されているところでございます。愛媛県からそうした文書を正式に宇和島市も受け取っているところでございますので、今後、それぞれの立場の動きというものを注視していきたい、そのように今考えている次第でございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 注視をされるのは結構なんですけれども、注視をされるだけではなく、そうした機会、発言する場、あるいは、県から説明を受ける場があれば、宇和島市としては、定期点検の延長はとんでもないことだと、健康診断を1年に1回していたものを2年に1回とすることなど、発電所自体はどんどん古くなっているわけですから、逆に、本来ならば定期点検の間隔は本来なら短くなければならないんですよ。とんでもないことだという発言をぜひしていただきたいと思います。 今議会は、昨年の豪雨被害復旧・復興のための予算が数多く組まれた来年度予算を審議する議会でありますが、被災者にとって大変ありがたかったのが、全国から寄せられた義援金であろうと思います。愛媛県内自治体は第3次配分まで行われておりますけれども、これがその配分額なんですけれども、県内の被災自治体の義援金の配分額と県外の広島、岡山の義援金の配分の一覧を用意いたしました。 これを見ていただきたいと思うのですが、宇和島市の義援金総額、ここには2億1,800万円と書いてありますけれども、2億500万円ということのようです。私が以前に聞いた数字とちょっと違っておりましたので訂正をしていただきたいと思います。西予市と大洲市はそれぞれ約1億5,000万円となっております。宇和島市に寄せられた義援金が西予市や大洲市と比較して多くなっていることの評価についてはこの場ではいたしませんけれども、寄せられた全国の方々に心から感謝をいたしたいと思います。 私の問題意識なんですが、西予市と大洲市の数字を見ていただきたいと思うんですけれども、義援金総額はほぼ同額、約1億5,000万円程度の義援金が寄せられているということです。しかしながら、被災者1人当たりの配分ということになりますと大変な差が出ております。愛媛県からの配分は同額なので、市の配分のみで比較をいたしますと、住宅が全壊した方の配分額は西予市が27万円に対して大洲市は4万8,000円、西予市からすると5倍、大洲市からすると5分の1以下ということになります。同様に、半壊住宅も16万円と3万2,000円で、これも5倍の差となっております。 その理由は簡単でありまして、大洲市の被災者が西予市に比べ5倍いたということになろうかと思います。宇和島市との比較では、西予市より1.4倍ほどの義援金が寄せられておりますけれども、1人当たりの配分額は西予市より若干少なめということになっております。 ほかの県ではどうだろうかということで、広島県の場合を調べてみました。広島県では、県、市町それぞれ義援金を募って、寄せられておりますけれども、配分前に一度県に集中するのだそうであります。そして、どの市町に住んでいようが、義援金が配分される金額は同額になるということで、広島県の場合は全壊で180万円ということが、どういった自治体に住んでおっても同じような金額が配分されるということになります。 私は、自然災害による義援金、阪神・淡路大震災以降、とりわけ、東北震災以降、ボランティア活動や募金活動が活発になっていると感じておりますけれども、ある程度の範囲で均等に被災者に届けられる仕組みづくりというものができないかと考えております。少なくとも、同じ愛媛県に住んでいるのであれば、宇和島に住んでいようが西予に住んでいようが、あるいは東予地方に住んでいろうが、同じ災害によって被害を受けた方であれば、同額の義援金が配分されるという仕組みができないかというふうに思うところであります。 今回、宇和島市は多くの方々に義援金を寄せていただき、他の自治体と遜色のない配分が行われた自治体でもあります。県内のほかの自治体に対して意見も言いやすい立場であろうかと思います。市長会などを通じて、できるだけ公平に、同じ県民であれば同じ義援金が配分されるようにということで、市長のほうから提言をしていただけないかと思うのですが、市長のお考えはいかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 確かに、そのような手法があることも存じております。ただ、今回の災害におきましては、義援金をいただくお気持ちの中に、ぜひとも宇和島市を助けていきたい、被災した宇和島市民にぜひとも使っていただきたいという、大変温かい気持ちを目の当たりにしてまいりました。いろいろなやり方というものがあろうかと思いますけれども、やはり、それを目の当たりにしていた立場の一人として考えたときに、宇和島市独自といいますか、宇和島市が受け得る今回のやり方というのは、まだまだ必要なのではないかと、私はそう認識している次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 確かに、義援金を寄せられた方々が、ぜひ宇和島市で被災をされた方々にという思いは当然強いんだろうと思うんです。そういった方々の気持ちをできるだけ最大限酌み取るためにというお考えはわからんでもないです。 例えば、今お出しした資料の中で、松山市の場合を見ていただくと1,400万円ありますけれども、配分額というのは宇和島市と同じぐらい。これは被災者が少なかったから。例えば、松山市がもう少し力を入れて義援金に取り組んでいて、ここに5,000万円集まったとする。松山市が5,000万円を集めること自体はそんなに難しいことではないと思うんです。中島とか、興居島とか、ああした遠地の被災状況をもう少しアピールして、こういったところで被災された方々に義援金をということでお願いをしたら、5,000万円や1億円というお金が集まって被災者に均等に配分したとすると、この金額の5倍、10倍の金額になるんです。それでいいんだろうかと。例えば、そういった義援金を寄せられた方々が、松山に住んでおられて被災された方々に対して気持ちを寄せられたということで、被災者にそれぞれ均等に配分して、そこに何百万円という金額が。隣の伊予市、松前町が何十万円で、松山市が何百万円になってしまった。こういったことでいいんだろうか。可能性としてはあると思います。 そうではなくて、周辺、少なくとも、同じ愛媛県民が被災されたのであれば、例えば、東予地方で被災をされた方がいるとしたら、宇和島市も東予地方を応援するために、愛媛県民を助けようではないかということで義援金の募集を行なう。そういった災害のときに、宇和島市は全く被害がなかったんだけれども、東予地方に大変な被害が起きたと。そうしたら、東予地方の同じ県民のために義援金を募ろうではないかということで、義援金を募って1,000万円、2,000万円の義援金が寄せられたと。それを愛媛県に渡して、同じ愛媛県民だからということで、みんなで均等に義援金を配分するというやり方が本来のやり方ではないかというふうに思うんです。 だから、今回義援金を寄せられた方々が、宇和島市で被災された方にぜひということで義援金を寄せられた気持ちというのは十分理解できるのですけれども、もっと大規模な南海トラフ地震とか、先ほどの原子力災害ではありませんけれども、直下型地震が起きて大変な被災が起きたというときに、隣の鬼北や松野町と比べて宇和島市が逆に余計集まった。松野町や鬼北はこれだけしかないのに、宇和島市がこれだけいただいたというのは、被災者としても、ありがたいですけれども、本当に素直に喜べるかというと、私は、そうではないような気がしないでもない。ぜひ、こういったことも検討していただいて、市長会等でぜひ議論の対象にしていただきたいというふうに思います。 もう一つの問題は、住宅被害における持ち家と借家の違いについてであります。 岡山県と北海道なんですけれども、出した資料には岡山県倉敷市を提示しておりますけれども、これは北海道でも同じようなやり方をとっております。持ち家である方と借家である方を義援金の配分において区別をしております。借家である住宅被害の修繕というのは、当然のことながら、持ち主である大家さんが行うことになります。義援金の配分が持ち家と借家で同額であるということは、義援金は、住宅被害ではなくて、要は家財に対する配分ですということを意味することになるのではないかというふうに思います。 罹災届けをするときに持ち家であるか借家であるかを確認するだけで岡山県や北海道のような対応ができることになりますが、今後の課題として検討すべきではないかと思うのですが、市長のお考えはいかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 言われるように、やはり、経済的損失というものに目を向けておりますと、今言われるような手法というのも有効なものだとは認識しておるところでございます。次のもしということはなかなか言いにくいことでございますけれども、これは配分委員会が決めていくことでありますけれども、今後の検討課題なのではないかと認識している次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 今回の場合、罹災届けのときに、罹災したかどうかということで、持ち家か借家かというのは条件にしていないので、配分委員会でなかなか検討できなかった。だから、罹災届けをする場合に、自分の家ですか、あるいは借家ですかということを確認する作業がまず前提として必要になってくるので、宇和島市としては、今後こういったことが起きた場合には、まず、手続として、罹災届けのときにこういったことを事前に調査をするということをしていないと、配分委員会で議論することすらできないということになりますので、ぜひ、検討課題として1つ加えていただければと思います。 次の問題に移らせていただきます。 建てかえ、移転が計画されているこども支援教室わかたけ及び障害児通所支援事業所あけぼの園についてお伺いいたします。 昨日浅田議員が同様の質問を行っていますので、重複を避けて質問をしたいと思います。 先日議会に示された概案ですけれども、わかたけとあけぼの園、そして、新設されます発達支援センターが併設される、要は3つが一緒になったような案となっておりますが、これが併設でなければならない理由というのはどういったことになるのでしょうか。 教育部長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田教育部長。 ◎教育部長(上田益也君) お答えいたします。 わかたけとあけぼの園の併設という捉え方ではなくて、わかたけと発達支援センターの併設、あるいは、あけぼの園と発達支援センターの併設に大きな意義があると考えております。 発達支援センターは、さまざまな障害に対する相談や支援を行う中核的な施設として、発達障害を含めた全ての障害を対象とすることが基本となります。そのため、あけぼの園と発達支援センターについては一体的に整備を進めることが望ましいと考えております。運営のあり方については、今後関係課で作業部会等を継続して行い、細部について協議をしてまいる予定でございます。 一方、わかたけにつきましては、不登校となった児童・生徒の中には、発達障害が原因で周囲とうまくコミュニケーションをとることができずに学校に行きづらくなったという子どもが少なくありません。また、わかたけでは毎年1,000件を超える教育相談を行っておりますが、その相談内容は、不登校だけではなくて、発達障害や自傷行為等、多岐にわたるために、臨床心理士を初め、より専門性の高いスタッフによる高度な支援が求められております。さまざまなケースに応じた専門的な支援を併設された施設内で行うことができることについては、相談者の利便性、あるいは心理的負担の軽減という面から考えても、非常に有効であると考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 発達支援センターというのは今回新設されるわけで、ぜひ必要だと思います。 あけぼの園に通っている発達障害のある子ども、あるいは保護者の相談を受ける。あるいは、わかたけにも発達障害があって不登校になっている子どもも通っているわけでありますから、それと発達支援センターが連携するということは十分理解できるんですけれども、あけぼの園にもわかたけにも、そうではない子どももいらっしゃるわけです。あけぼの園には重度の心身障害を抱えた子どももいらっしゃるし、わかたけには、発達障害に限らず、何らかの事情によって不登校になった子どもいらっしゃいます。だから、併設というのが、私が思うには、2個を1個で、経費の削減が目的にあるのではないかという感じを受けます。併設でなければならないという今の説明が十分なのかなという感じがいたします。 この概案なんですけれども、あけぼの園は2階ということになっております。まだ正式に決まっておるわけではないですが、御存じのとおり、先ほども申し上げましたように、あけぼの園には重度の障害のある子どもも通園しております。エレベーターも当然設置されると思いますけれども、エレベーターを設置したとしても、保護者の方、職員への負担は重くなります。2階でなければならない理由はあるのでしょうか。予定している場所の敷地面積、今給食センターとわかたけがある、かなり広い面積がありますけれども、わかたけ、あけぼの園ともに平屋でやっても建築可能ではないかと思われるのですが、これについてはいかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) お答えいたします。 敷地内には、駐車場やわかたけが使用いたします家庭菜園の整備を行うことを検討しております。整備を計画しております施設は、相談者やその家族のみでなく、関係機関の支援者など多くの方に利用していただくことを想定しておりますので、余裕のある駐車場スペースを確保したいと考えておりますことから、2階建てとすることを選択しております。 御指摘のとおり、あけぼの園は障害児や重症心身障害者に対して通所による指導訓練を提供する施設でございます。さまざまな障害特性を持った通所者がいることから、他の施設から独立した専用のフロアにおいて、落ちついた環境で支援を提供することが必要であると考えますことから、2階部分にあけぼの園を整備したいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) それは2階でなければならない理由にはならないと思うんです。面積的にも、2つ同時に平屋でやってしまった場合に、当然それなりに面積はとられますので、駐車場は多分確保できるのでしょうけれども、先ほど言った家庭菜園であったり、屋外で活動できるスペースというのが少し狭まるのはやむを得ないことだと思うのですが、今あけぼの園に通っている子どもたちを2階にというのは、ここはどうしても納得できないところであります。それも、ぜひ、今後検討するときに再検討をお願いしたいです。 新たに設置されます発達支援センターなんですけれども、子どもの発達状況を心配される保護者の方々にとっては本当に朗報だと思いますが、そこにしっかりとした体制、先ほど、教育部長が臨床心理士をぜひ配置したいというようなことを言われていましたけれども、その体制がとれないと、期待を裏切ることになりかねません。 昨日浅田議員も言われましたけれども、四国中央市の子ども若者発達支援センター「パレット」というところに行ってまいりました。議員の方々には写真をお送りしますので、パレットがどういう施設かというのを見ていただきたいのですが。 発達支援センターの具体的な職員体制について考えていることがあれば、先ほど臨床心理士というお話がありましたけれども、それ以外にどういった体制を敷かれるか、これについて考えていることがあればお答えください。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 発達支援センターの業務といたしましては、先行しております県内他自治体の事例を参考として、来所・電話・巡回相談等の相談業務、個別支援計画の作成・評価、保護者交流支援といった支援業務や講演会、研修会といった啓発研修業務などを行います。また、発達検査、言語発達検査といった検査業務、関係機関との連携体制の構築、運営協議会の設置といったことも想定をしております。 こうした業務を行っていくために必要な人員として、教育関係者、保健師、保育士、臨床心理士や言語聴覚士などの専門職を含めた体制を想定しておりますが、詳細につきましては、各分野の専門家で構成いたします発達支援拠点整備検討委員会における協議の中で決定していきたいと思っております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 四国中央市の子ども若者発達支援センターですけれども、単独で発達支援課というのがあって、そこには43人の職員がいます。7割、8割が正職員です。今回宇和島市で計画しているのは、あけぼの園を含めてであれば20名から30名の職員になるかと思いますが、ほとんどが正規職員ではないです。あけぼの園も非正規の職員がかなり多くいらっしゃいますし、わかたけも全員が非正規の職員、そういった事情になります。四国中央市は、言語聴覚士、臨床心理士、作業療法士、そういった職員がかなり多く配置されまして、ほとんどが正規職員ということになります。1つの課として機能しているわけです。 東予地方の新居浜市も寄ってみたのですが、大体30人から40人体制で、発達支援課ということで、課で対応して、発達障害、あるいは障害のある子どもたちにしっかり向き合おうという体制をとっておるんです。 市長にお伺いしますが、再来年ですか、これがもしできた場合、こういった発達支援センターにかかわる職員を、どういった体制で、どういった気持ちで考えているか、市長のお考えをお聞きします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 先ほど部長から申し上げたとおり、検討委員会で議論はされていくのですが、その手前の考え方という点につきましては、これまで宇和島市におきましては非正規職員が数多くいて、今、それをどうにか将来にわたって継続的に業務ができるように、いろいろなことを計画しながらやっている前提でございますので、なるべくという思いはございます。 ただ、どういった業務をするのかという部分で、その部分を誰かに担っていただくということも検討する1つの課題だと思っておりますので、今言われた四国中央市、新居浜市の事例というものも参考にさせていただきながら、その部署自体のことも上田議員から御指摘いただいているところでございますので、しっかりと考えていきたい、そのように思っております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 四国中央市は人口が宇和島市よりちょっと多いぐらいです。お聞きしたところ、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士などは雇用が大変難しいらしいです。四国中央市の正職員として雇用すると言ってもなかなか大変だとお聞きしました。これを非正規職員で採用するなどと考えたら、とてもそういった職員は来ないということなので、やはり、正職員としてしっかり雇用するということがぜひとも必要ではないかというふうに思います。 次の問題に入ります。 次に、市内にある県立高校の入学者対策についてお伺いしたいと思います。 先週県立高校の入学試験が行われたところであります。少子化の中で定数いっぱいの生徒を確保することは、南校や東校にかかわらず、どの高校も大変苦労している。とりわけ、南予地方の高校は苦労をしているようであります。 その中で、市内にある高校のうち三間高校、津島高校の入学受験者数が分校化の基準を下回っております。今後の動向を大変心配しているところであります。 三間高校に関しましては、定数を大幅に下回り出した10年ぐらい前になるのでしょうか、地元の方々で三間高校を存続する会が結成されまして、生徒確保のために尽力をされております。安岡議員などはそのころから随分御尽力をしているということであります。何とか現在まで生徒数が確保されてきましたが、ここに来てそれも限界に来ているのかなというふうに感じております。そして、津島高校の先週の受験者数が、定数60名に対して21名と聞いております。 これが県立高校の再編基準ということなんですが、分校化は、1学年の入学生40人以下が2年続くということです。1学年の入学生30人以下が2年続くとなると募集が停止される。3年間の猶予期間がありまして、その猶予期間中に、地元の地域住民や市、町、中学、高校が取り組み組織をつくって、存続と活性化に向けた具体的な取り組みを計画する。その計画に基づいた取り組みを行う。これが3年間の猶予期間が認められるということなんですけれども、こういう分校化の基準、1学年の入学生が40人以下に、津島高校、三間高校ともに今回の受験でなってしまいました。来年同じようなことが起これば、三間高校、津島高校ともにどこかの分校になってしまうおそれがあるということであります。 少子化が進む中で、これまでと同じ高校数、定数を維持していくことは難題であると思います。宇和島圏域の高校の定数と小学校6年生と1年生の数を調べてみましたら、現在、圏域の高校の定数が945人ですけれども、小学校6年生が720人しかいないんです。1年生は600人しかいない。945人も定数があるのに児童数が600人しかいないわけですから、とてもじゃないが、定数を満たす高校というのは無理なんです。さらに、この小学生の中には松山市とかどこかの私立高校に行かれる方もいらっしゃいますし、そういったことでありますから、高校のこの定数を維持することは無理なんです。 こういった状況でありますから、もしかしたら、三間高校、津島高校だけに限らず、吉田高校とかも対象になるおそれもあるんですけれども、県立高校だから宇和島市は関係ないということで何も手を打たずにいていいのかということであります。津島町や三間町の方々にとっては、本当になくしてほしくない高校であると思います。市としては、何の手だても打たないままでいるつもりなのでしょうか。子どもたちの進路先という立場から教育委員会に、地域の課題という立場から市長に、それぞれお尋ねしたいと思います。 まず、教育委員会、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 三間高校、津島高校ともに、地域の担い手である子どもたちの進学先の一つとして大切な学校であると考えており、受験者の減少については大変危惧しております。この対策として、平成28年度には近隣6校の高等学校の校長先生方と1校ごとに意見交換を行い、地域の高等学校を活性化する方策について、それぞれの校長から、市教委との連携ということでは、積極的な意見をいただいていると聞いております。 宇和島市の教育長は三間高校と津島高校のそれぞれの活性化推進連絡協議会のメンバーでもあり、私も参画させていただいております。また、非公式ではありますが、私と教育部長、それから教育委員と市内の高校6校に加えて、北宇和高校、それから南宇和高校の校長との意見交換も行っており、課題は共有しております。三間、津島の中学生には、地域の高等学校で実施される1日体験入学への参加を呼びかけ、それぞれの学校の魅力を感じることができるよう努めております。 地域の担い手が進学先として多様な選択肢を持てることは望ましいことだと考えており、市教育委員会として何ができるか今の時点で明言はできませんが、いずれにしても、県立高校の存続については、地域ぐるみで機運を高めていくことが地方創生の観点からも重要なことであると考えておりますので、努力してまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 この地域から学校がなくなることは好ましくないことは、十分認識しているところでございます。私も、三間高校、津島高校のどちらも顧問でございます。特に、津島高校におかれましては、時の津島町民の方々が県立高校を誘致しようというところで、大変その思いというものもあるということも聞いているところでございます。また、三間高校におかれましても、私も10年前からその活動というものを近くで見させていただいた機会というものもあったわけでございますが、やはり、地域に若者が進学することができる場所は残しておきたいということも多々聞いているところでございます。 もちろん、県立高校でございますので、何かしら直接的に手を突っ込んでということはなかなかしにくいところでありますが、やはり、地域の方々と連携しながらいろいろ話をし、そして、市としてできること、それについての要望等々、これからも取り組んでいきたい、そのように考えている次第でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 津島高校は三曳議員が同窓会長らしいので、ぜひ、地元の議員とも協力しながら取り組んでいただきたいと思います。こういった、定数に対して子どもの数が圧倒的に少ないという状況ですから、本当に存続は大変だろうと思います。県立高校だからということで消極的にならずに、ぜひ積極的な対応をお願いしたいと思います。 そこで1つ提案をしたいと思うんですが、私は、かねてより、高校の普通科のあり方に、何とかならないのかなと思っておりました。高校卒業後の進路先として、私らの時代というのは、普通科を卒業して就職という同級生もいっぱいおったんですが、今はそういう状況になくて、進路先を専門学校と考える高校生がふえているのではないかと思います。工業科や商業科、あるいは農業科といった職業科の有益性が私たちの時代以上に高まっているのではないかというふうに感じています。そういった中で、大学進学を主たる目標としていない普通科のあり方というのは考えるべきではないかと思っています。 そういった中、愛媛県は、県内3校、東・中・南予に1校ずつ、普通科を総合科とした高校をつくりました。東予では新居浜南校、中予では北条高校、南予では八幡浜市にある川之石高校ということになります。 その川之石高校の総合科では、これは川之石高校のホームページからとったんですが、「総合学科で個性豊かに学ぶ」というもので、総合学科1科なんですけれども、6つの分野から生徒自身が選択をして授業内容を決めるということになります。中身は、スポーツ科学、情報ビジネス、福祉サービス、生物生産、自然科学、人文国際という6つの分野があって、そこで自由選択で自分らがカリキュラムを決めるということです。定数が120人ですが、今回110人ぐらいの中学生が受験したということで、まあまあ生徒数は集めている高校になります。川之石高校は結構スポーツが盛んで、どの競技も結構有力な部活になっているようであります。 県立高校なので、これは県の教育委員会の考え方ということになろうかと思うのですが、普通科単科である津島高校も、より総合科に近いカリキュラム編成による魅力アップということはできないだろうか。そのために必要な施設整備に係る費用の一部、あるいは大部分を宇和島市が負担することによって実現できないかというふうに思います。 例えば、福祉サービスというところなんですが、ここを卒業すると介護福祉士の受験ができるんです。愛短が介護福祉士ができないんですよね。ホームヘルパー2級しか取れないんですよ。介護福祉士の資格がない。短大に行かずとも、川之石高校に行って福祉の勉強をすれば介護福祉士の資格が取れるんです。就職先を見ると、介護関係の仕事先に行かれている生徒が多いんです。かなりレベルの高い授業を行っている高校になります。 例えば、津島高校の普通科を総合学科に、そのために何らかの整備が必要だというのであれば、県に言うのではなくて、宇和島市がその一部、あるいは大部分を負担するというふうにすればできないこともないのではないかと。ちょうど、今教育長が津島出身の前宇和島副市長でありますので、こういった提案をしてみたらどうかなというふうに思うんですが、市長のお考えはいかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほど言われた川之石高校のように高校に特色を持たせる、つまり、いかに魅力を持つことができるかという工夫というものは必要なんだろうということを、今話を聞いていて認識をいたしました。 かつて、私も1人で視察に行かせていただいた隠岐郡海士町の事例を今思い出しながらお聞きしていたところなんですけれども、この高校も松江のほう、隠岐郡ですからフェリーで3時間ぐらいのところにございます。いわば、中国地方の松江のほうと統廃合の危機のある中で、町、そして町民を挙げて高校を守るんだと。つまり、中学を出てから、進学先が3時間かかるような町に人が戻ってくるのかと、また、移住者なんかいるのかという、そんな熱い思いの中でさまざまな活動をされ、高校魅力化計画等、大変優秀な事例があったかと思います。 宇和島市におきましても、今そのような大変厳しい局面を迎えている複数の高校がある現実がございますけれども、多分、そこの熱量の違いというものは、島唯一の高校を失うか、宇和島市の場合はまだ別の高校があるではないかと、そういった考えの中で、大きな動きの違いがあるんだろうということを感じているところでございます。 今議員御指摘のそういった魅力をつけるのであれば、市が何かしらの費用負担をすればという御提案でございますが、海士町の場合にも、高校直接にという認識はないのですけれども、その高校を高めるため、例えば、塾を町が経営してみたり、いろいろな投資をしているのも十分認識をしておりますので、そういったフォローなのか、もしくは、そういった高校に魅力をつける上で必要な手当てがもし市としてできるのであれば、議会の皆様と御提案をしながら話し合う余地はある、私はそのように感じているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 津島高校では全国公募ということもやっておりまして、相撲で1人校区外から通われている生徒がいらっしゃるということなんですが、そのときに校長とお話をしたんですけれども、要は、校区外から来る生徒の住宅について当時の市長に1回お願いしたことがあるという話をしたんですが、けんもほろろに断られたというような不満を言っておられました。 今回、総合学科がどうかということは、ぜひ検討していただきたいです。やはり、特色ある学校づくりというのはどうしても必要ではないかと。津島高校というのは、相撲部もそうですけれども、チアリーディングとか、本当に魅力ある部活動もありますし、特に、津島の方々にとっては、どうしても存続してほしいと思っているのではないかと思いますけれども、ぜひ御検討をいただきたいというふうに思います。 時間が十分確保できておりませんけれども、最後に、ことし5月のゴールデンウイーク、天皇の退位、即位ということもありまして10連休になります。祝日の休みが保障されている公務員の皆さん方にとっては、人それぞれでしょうが、楽しみにしている方、長くて大変だなと思っている方、いろいろあると思いますけれども、一方で、祝日が決して休みではない職場で働いている方々、とりわけ、子育て世代の皆さん方にとっては心配事がふえる10連休ということになっているようであります。 保育園、学童保育は10連休なのでしょうか。4月27日が土曜日なので9連休ということになると思いますが、カレンダーどおり休みとされる予定なのか保健福祉部長にお伺いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 保育園、学童保育ともに、4月27日土曜日は全施設において通常運営を行います。残る9日間について休止となりますが、この間の保育需要に対する対応といたしまして、通常運営を行うファミリーサポートセンターによるほか、就学前については、4月28日日曜日から5月3日金曜日にかけて休日保育事業と一時預かり事業を実施しております丸穂保育園が保育サービスを提供することとなっております。 このことにつきましては、先般公立保育所全施設にてチラシを掲示し、保護者の皆様に周知を図っております。また、病児保育につきましても、4月27日、30日、5月2日の3日間の受け入れが可能となっております。詳細につきましては、広報4月号にて周知を図ることとしております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 今回特別な休みが4月30日から5月2日の3日間。新聞報道でも、マサキでしたか伊予でしたか、30日から2日あたりは何とか対応したいという報道がありましたけれども、お母さん方は大変なことだと思うんです。仕事が休みだという方はそんなにはいないんですよ。10連休休む方というのはほとんどいないと言っても、公務員の方も、お城まつりがありますからこれに参加される職員もいらっしゃいますので、10連休の職員もそんなに多くないと思います。 少なくとも、4月30日から5月2日にかけて何らかの対応、本当に丸穂保育園だけでいいのか。例えば、吉田や三間や津島で1施設ぐらいは。人数はある程度限定することはやむを得ないと思うのですが、これは福祉課長にも少しお話ししたんですけれども、例えば、吉田に1園だけあけて、そこで吉田におられる保育士さん全員で対応するということも、やろうと思えばできないことでもないというふうに思います。 学童保育にしても、これは市直営というより、それぞれ委託をしているということになっておりますから、なかなか難しいところもあるかもしれませんが、ぜひ再検討をしていただきたい。これは、厚生委員会のほうでも予算審議の中で議論をしていただきたいというふうに思います。 同様に、医療機関、市立3病院についてですが、通常の休日のような救急体制はとりつつも、外来診療は休診となるのでしょうか。休日の間の民間病院との連携策についてもお聞かせいただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本病院医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) 連休期間中におきましては、3病院ともに一般外来は休診をいたします。なお、宇和島病院及び津島病院において実施しております人工透析につきましては、日曜のみ休みとし、通常どおり実施いたします。また、3病院における入院患者様のリハビリ並びに宇和島病院における放射線治療及び化学療法につきましては、必要な患者様に対し実施をいたします。救急外来につきましては、3病院ともに通常どおりの救急体制をとります。なお、民間病院との連携という点におきましては、夜間救急の輪番制について、これまでどおり火曜日は徳洲会が、木曜日はジェイコー宇和島病院に対応していただくようになっております。また、休日当番につきまして、医師会との協議により、宇和島病院においては、例年休日当番となっているのは5月3日となっておりますが、5月1日も受け持ち、吉田病院につきましては、4月29日及び5月6日、津島病院につきましては5月4日となっております。 以上のとおり、10連休につきましては、医療に支障が生じないよう努めますので、市民の皆様方にも御理解をいただきますようお願いいたします。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) ぜひ支障のないように取り組んでいただきたいと思うんですが、私ごとなんですけれども、先月の日曜日に父が急病になりまして、休日当番医が吉田町の医療機関でありましたので、開院時間である9時ちょうどに診察を受けました。朝の7時ぐらいに体調が悪くなって、9時まで待ってということで、すぐに休日当番医に行ったのですが、1時間ほど診察をして、点滴治療などを受けました。腸閉塞の可能性があるということで、市立宇和島病院の検査を受けたほうがいいということで、紹介状を書いてもらって10時ごろに市立病院に向かいました。 1階の待合室に行きますと、今はトリアージと言われておりますけれども、看護師が聞き取り調査をして診察の優先順位を決めるということで、トリアージを受けたところ、多分緊急性がないということで判断されたんだろうと思いますが、順番どおりの診察順になったように思います。結局、診察を受けたのは約1時間半後、2時間近くたってからということになりました。最初に病院に行ってから3時間ぐらいたったことになります。診察結果は、休日当番医の診断どおり腸閉塞ということで、その日の夕方手術ということになりました。結果的には、休日当番医に先に診療を受けたことによって余計な時間を使ってしまったなというのが、私の率直な感想でありました。 私はトリアージすることの必要性を否定するものではありませんが、直接救急にかかるより、休日当番医やかかりつけ医の診断を経て救急に向かった患者には一定の配慮が、それが患者にわかりやすいように配慮をしたほうが、直接市立病院に行くより、かかりつけ医に行って紹介状を書いてもらって市立病院の救急に行ったほうが診察を早く受けられますと、そういったわかりやすい対応というのがないと、私のように直接行ったほうがよかったと思う人が少なくなるのではないかというふうに思うんですが、トリアージについてはいかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本病院医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) 御家族が大変な状況、不安な中、診察までに長い時間を要してしまったことに対しまして、大変申し訳なく思います。 救急外来につきまして、患者様の血圧、脈拍、呼吸などのバイタル、痛みの強さや顔色等の状況によりトリアージし、緊急性が高いと判断された場合や、紹介元の医師より緊急を要する旨の連絡があった場合などは、優先して診療を行っております。今回のケースは、救急外来にウオークインでお越しになり、恐らく、紹介状に緊急を要する旨の記載がなく、トリアージの結果順番どおりの診察となり、また、救急の状況で待合時間が長くなったものと思われます。そういうことだろうと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 多分そうだろうなとは思ったんですが、私の気持ちはそういったことだったので、できるだけ、来た患者や家族の方への対応をぜひお願いしたいと思います。 最後に、10連休の市役所内の対応について説明を受けて私の質問を終わろうと思います。総務部長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 10連休中の業務につきましては、基本的には通常の休日と同様の体制で対応することとなりますが、児童、高齢者、障害者への虐待に関する通報などの緊急を要する案件が発生した場合には、その案件に関係する部署の職員が速やかに対応できるよう連絡体制を整えるということにしております。また、この連休中における災害対応時の危機管理体制につきましては、連休前に連絡体制の確認を十分に行うなどいたしまして、有事の際には、災害対応初動マニュアルに基づいて速やかに初動態勢を確立できるように万全の体制を整えます。このほか、市民の皆様への影響が懸念されます行政サービスがさまざまございますけれども、これにつきましては、追って市のホームページ、広報うわじま4月号、5月号におきまして御案内をすることといたしておりますので、御理解と御協力のほどをよろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 浅野修一君。 ◆11番議員(浅野修一君) 質問を終わります。 ○議長(清家康生君) 以上で、浅野修一君の質問を終わります。 次に、佐々木宣夫君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) おはようございます。 会派みらいの佐々木宣夫です。 通告に従いまして一問一答方式で行わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、平成30年7月豪雨災害について、しつこく繰り返しております。代表質問を行われた3名の方、あるいは、今までに一般質問を行われた方、重なるような内容も取り上げていらっしゃるので、内容を考えながらの質問とさせていただきます。 平成30年7月に発災をしまして、激甚災害の指定をいただき、災害状況の査定等が30年中に行われておりましたが、30年中には終わらずに、年度を越して平成31年1月に、水道局につきましては2月、今もまだ完全に終わっておらん部分があると伺っております。これらの査定の状況につきましてお尋ねをいたしたいと思います。 まずは、建設部が所管されます河川、道路、橋梁などの公共土木についてお伺いをいたします。査定の状況につきまして、藤堂建設部長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 建設部所管の公共土木施設の災害査定につきましては、1月末までに全て完了しておりまして、愛媛県に委託いたしました箇所も含めまして、宇和島市全体で道路229件、河川107件、橋梁2件、合計338件、被災箇所数にいたしまして977カ所が災害復旧工事として採択されております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございます。 こちらにつきまして、発注の計画状況はどのようになっておりますでしょうか。平成30年度中になされる、あるいはなされた分、それから、今年度中に終わらずに31年度以降に超えます分について分けてお答えをお願いいたします。藤堂建設部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 建設部所管の道路、河川の災害復旧工事の発注計画でございますが、採択件数338件のうち、平成30年度内に発注を予定しております件数は、宇和島市発注分が道路21件、河川1件の合計22件、愛媛県委託分が道路39件で、県と市の合計61件となってございます。また、平成31年度以降に発注予定の工事件数は、宇和島市発注分が道路164件、河川106件、橋梁1件の合計271件、愛媛県委託分が道路5件、橋梁1件の合計6件でございまして、市と県の合計が277件となっております。 被災箇所数が多く、災害査定に不測の日数を要しましたことなどから、発注件数は少ない状況でございますが、全ての被災箇所の一日も早い復旧を目指しておるところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 3年という計画の第1年度がもう終わろうとしております。残された時間は非常に厳しいかと思うのですが、お取り組みいただきますようお願いいたします。 さて、河川につきましてですが、御承知のとおり、三間の河川というのはほぼ一級河川ということで、宇和島市の管轄ではないのですが、県の河川の復旧状況につきまして、査定状況等、御存じであればお聞かせください。藤堂建設部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 愛媛県に確認をいたしましたところ、三間地区におきます県所管の河川災害といたしまして、査定で採択されました件数は43件でございます。そのうち三間川につきましては6件が採択をされております。愛媛県では、6件の採択箇所を2本の設計書にまとめまして、既に入札をされておりまして、そのうち1本につきましては既に契約済みとのことでございました。残り1本の工事につきましても、年度末までに契約予定とのことでございました。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございます。 進捗の状況につきまして、数字というのは確かに説得力がございますが、一概にわかりにくい部分等もあることも否めないと思います。こちらにつきまして、進捗の状況が地図等により見えるような形で市民の方々たちにお示しいただければと思っております。これは要望としてお願いをさせていただきます。 ○議長(清家康生君) 答弁を求めますか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 建設部におきましては、災害査定が完了いたしましたことから、採択された全ての復旧工事につきまして、基礎データともなります工事一覧表の作成と地図データへの施工箇所の落とし込み作業を行ってきたところでございまして、おおむね整理ができたところでございます。 今後、工事の発注予定や進捗状況につきましては、市民の皆様方にとってどのような形でお示しするのがわかりやすいのか、必要な情報は何なのかを検討いたしました上で、それに合わせたデータ整理を行い、関係部局と連携をいたしまして、なるべく早い時期に公表できればと考えておるところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 続きまして、産業経済部の所管される部分につきまして伺いたいと思います。 同じく査定の状況につきましてお尋ねいたします。常盤産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 7月豪雨災害により被災を受けた農地、農業用施設につきましては、災害申請要望のありました650件について、1月7日に全ての箇所の災害査定を終了いたしております。650件のうち農地は267件、農業用施設が383件となっておりまして、さらに、農業用施設383件の内訳といたしましては、農道が28件、水路77件、農地保全施設254件、ため池13件、通し孔8件、揚水機場3件となっております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) それでは、建設部所管分と同じく、設計測量の計画について発注状況をお尋ねしたいと思います。これについても、平成30年度中になされる分、31年度を越える分につきまして、分けて御回答いただければと思います。常盤産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 まず、本年度分の測量設計の発注状況につきましては、農道1本、これが28路線分になります。ため池6本、畑かん施設2本、農地保全施設8本の合計17本となっております。平成31年度以降につきましては、農道は本年度で全路線を発注済みでありますことと、畑かん施設分の測量設計の発注は愛媛県が行いますので、それ以外の農地、農業用施設の測量設計の発注を引き続いて行ってまいります。 なお、測量設計を効率的に発注するため、近隣農地を集めたり、地域でまとめたりして発注いたしますので、災害査定件数と発注本数は異なりますが、その点は御了承いただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) こちらにつきましても、3年の第1年が終了いたしますが、可能な限り間に合いますようにお努めください。お願いいたします。 さて、今が3月、4月になりますとほどなく田植えの時期を迎えることになります。私は三間から出ておりますが、三間の田んぼは今でも水がたまらない状況、あるいは取水ができない状況というのが残っております。三間の水田の復旧の状況についてお尋ねさせていただきます。常盤産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 河川の護岸損壊により被災いたしました水田につきましては、河川の復旧後の対応となりますことで御不便をおかけいたしますが、その他の被災水田につきましては、市の単独事業の活用で対応をいただいており、田植え作業にはほぼ影響がないというふうに考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) まことにありがとうございます。 三間川の河川分につきましても、先ほど藤堂建設部長のほうから御答弁いただきましたが、査定が延びておるということで伺っております。復旧をしました後は、こちらのほうについても取りかかっていただきまして、早く水田復旧が果たせますようによろしくお願いします。 さて、産業経済部が所管されます部分につきましても、この進捗状況につきまして市民の方々にわかりやすくごらんいただけますように見える化をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。常盤産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 農林課におきましては、災害査定が完了した復旧工事につきまして、工事一覧表を作成し、測量設計の発注等、現在の状況を整理しているところでございます。今後は、各工事の進捗状況につきまして、農家の皆様がわかりやすい方法で公表したいというふうに考えておりますので、少しお時間をいただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) どうぞよろしくお願いいたします。 続きまして、水道局が所管されます分についてお尋ねいたします。 現在までの概況をお話ください。石丸水道局長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 石丸水道局長。 ◎水道局長(石丸孔士君) 水道局所管分の概況についてお答えいたします。 1月29日から水道局と南予水道企業団への災害査定を実施しておりますが、今回の水道施設、特に代替上水施設の工事というものにつきましては、機械設備工事、電気設備工事、土木工事、建築工事など多岐にわたる工種と、既に終えている応急復旧分、これから行う本復旧分、また、水道局と南予水道企業団が応分の率で負担する部分とそれぞれが単独で負担する部分があるなど、非常に複雑な内容となっておりまして、終えたものもございますけれども、一部でまだ調整中となっている部分が残っている状況でございます。 なお、査定でお越しくださっている国・県の皆様は、私ども被災地に寄り添った査定をしてくださっておりますことを、この場をおかりし御報告させていただきます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) お話を伺いにまいりましたところ、例えば、光熱費といった間接費の案分まで含まれて、非常に煩雑な査定になると伺っております。これまでの取り組み、査定が完了しまして出されます分、平成30年度分、それから平成31年度を越えます分、これらについてお伺いをいたします。石丸水道局長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 石丸水道局長。 ◎水道局長(石丸孔士君) 平成30年度分、すなわち応急復旧分でございますけれども、管路工事が15件、浄水場の水道局負担関連工事が3件の合計18件でございまして、これらは工事が完了しております。平成31年度分、すなわち本復旧分でございますけれども、管路工事が16件、浄水場の水道局負担関連工事が6件の合計22件でございまして、こちらは平成31年度の施工予定となってございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 三間町の中山池浄水場ですが、これは南予水道企業団が所管されます分ですけれども、こちらの移転につきましてはどのような状況になっておりますでしょうか。所管は違いますけれども、御承知であればお教えください。石丸水道局長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 石丸水道局長。 ◎水道局長(石丸孔士君) 議員おっしゃいますように、南予水道企業団の所管分でございますので、そこから聞いた情報としてお答えさせていただこうと思います。 南予水道企業団では、近く、現在の中山池自然公園内から市道を挟んだ運動公園側の市有地に施設を移転し、また、設備を建屋で囲むなどの第2次復旧工事に着手することとなっております。南予水道企業団としては、三間地区におきましては、今年度中の契約、夏までの完成を目標に手続などを進めているとのことでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございます。 思いのほか移設に時間がかかっておりますようですが、きちんと慎重に進めていただければと思いますので、所管は違うのですけれども、市水道局のほうにもお願いをいたします。 水道局が所管されます分につきましても、進捗状況等が地図等、見えるように提示をしていただければと思っておるのですが、あわせて、南予水道企業団が所管されます分につきましても、何らかの見えるような手だてを講じていただければと思うんです。いかがでしょうか。石丸水道局長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 石丸水道局長。 ◎水道局長(石丸孔士君) まず、水道につきましては、既に応急復旧は終わっておりまして、機能的には問題ないところでございます。また、通常水道工事を行う前には、主に地元の皆様へお知らせすることとしております。本復旧におきましても、これまでどおりの丁寧なお知らせをしたいと考えております。南予水道企業団へは、私のほうからこういう御意見があったということをお伝えしようと思っております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) よろしくお願いいたします。 これ以外の部分で、教育委員会が所管をされております学校、それから社会教育施設等がございます。吉田中学校、それから吉田図書館の惨状等を我々は拝見いたしました。また、三間中学校につきましては、安岡議員と私とで、これは美術教室ですが、床上浸水をしたような惨状を拝見しておるのですが、教育委員会所管分につきましてお願いいたします。上田教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田教育部長。 ◎教育部長(上田益也君) 教育委員会所管分の災害の査定、それから復旧状況についてお答えいたします。 まず、学校施設につきましては、被災しました小学校4校、中学校1校の災害査定を終えまして、先般、国の公立学校施設災害復旧費国庫負担事業の内定通知をいただいたところであります。 その内容を少し紹介させていただきますと、対象施設としましては、立間小学校の校舎、屋内運動場、グラウンド、喜佐方小学校の校舎の一部、玉津小学校のグラウンド、戸島小学校のプール設備、吉田中学校の校舎、屋内運動場、グラウンドの復旧でございます。復旧工事はほぼ完了しております。三間地区におきましても、三間中学校の校舎の一部、成妙小学校の校舎の床下浸水などの被害がありましたが、清掃作業等は、市単独予算におきまして復旧作業を実施しております。 次に、社会教育施設につきましては、吉田公民館、喜佐方公民館、立間公民館、簡野道明記念吉田町図書館が床上浸水等の被害がございましたが、今年度中に吉田公民館、喜佐方公民館の災害査定の予定で、来年度には立間公民館、吉田町図書館の災害査定の予定となっております。 最後に、文化・スポーツ課の所管施設であります吉田ふれあい国安の郷、畦地梅太郎記念美術館につきましても床上浸水等の被害がございましたが、ともに市単独予算にて復旧作業を終えて、再開したところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 引き続き、よろしくお願いいたします。 さて、先般の災害特別委員会の場で、宇和島市の復興計画案をお示しをいただきました。議員全員、こちらの案をいただいております。これらの中を拝見いたしまして、幾つか質問をさせていただきたいと思います。 まず、宇和島市立病院のBCP、いわゆるビジネス・コンティニュティ・プラン、事業を継続するための計画が出されておりましたが、これにつきまして、これを策定される背景となった現状につきまして、西本病院医療行政管理部長にお尋ねいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本病院医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) お答えいたします。 医療機関における災害対策につきましては、厚生労働省通知「災害時における医療体制の充実強化について」により、自ら被災することを想定して災害対策マニュアルを作成することとされております。 災害拠点病院に指定されております市立宇和島病院におきましては、平成22年7月に災害対策マニュアルを作成しております。このマニュアルに基づき、年1回災害対応訓練を実施し、その結果に基づいてマニュアルの改善を行っておりますが、BCPについてはまだ策定をしていない状況となっております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 昨日の我妻議員の御質問の中にもございましたが、災害対応の拠点病院として、宇和島市立病院というのは、何事がありましても、市民の最後のとりでとして生き残っていただかねばなりません。こういったことを踏まえてのBCPの策定であろうかと考えますが、この策定に至りました経緯、今の現状分析に加える部分がございましたら、西本病院医療行政管理部長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本病院医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) 今回の予算でBCPに対する予算を計上しておりますけれども、その経緯についてお答えいたします。 平成28年に発生した熊本地震における医療活動の課題を含めた災害時における医療体制の整備に関する議論がなされた結果、平成29年3月31日付で災害拠点病院指定要件の一部改正が行われました。この改正により、被災後早期に診療機能を回復できるよう、BCPを策定の上、被災した状況を想定した研修及び訓練を実施することが明記されました。この改正を受け、市立宇和島病院において平成31年度中にBCPを策定するもので、31年度当初予算において委託事業費を計上させていただいたものでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) それでは、今後策定業務をどのように進められるのでしょうか。お伺いいたします。西本病院医療行政管理部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本病院医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) 今後の策定手順等についてお答えいたします。 来年度できるだけ早期に委託事業者を決定の上、策定作業に入ります。策定の手順といたしましては、まずBCP基本方針の策定を行い、続いて、優先業務の選定、問題点の洗い出し、対策・戦略の検討、こういった一連のプロセスを経て、平成30年度内の完成を目指しております。なお、策定後におきましては、BCPに基づく研修及び訓練を実施し、大規模災害時においても早期に診療機能を回復・継続することで、災害拠点病院としての機能を発揮できるよう努めてまいりたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) よろしくお進めください。 続きまして、消防団等の機能・地域防災力の強化について伺わせていただきます。 まず、現状の分析についてお尋ねいたします。山下危機管理課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 今回の7月豪雨災害についてでございますが、7月7日の発災直後には、消防本部や自衛隊等が吉田町の現場に駆けつける前から、即時に、吉田方面隊の各地元の大勢の消防団員が人命の捜索、救出活動に尽力していただきました。 そのような状況の中、三間方面隊では、土砂崩れにより崩壊した家屋において逃げおくれた2名の人命を無事に救出できた事案がございました。三間方面隊には総務省消防庁から貸与を受けております消防ポンプ車に救助資機材が装備してございまして、建物の倒壊により押し倒された冷蔵庫に挟まれた1名を救助資機材のコンビツールを駆使して救出することができております。このコンビツールにつきまして御説明いたしますと、鳥のくちばしのような形状をしておりまして、油圧により切断したり、開いたり、潰したりすることが可能な救助資機材でございまして、今回は挟まれた足の周りをコンビツールで広げることによって救出することができたというふうな状況になります。 今回、このコンビツールがなければ救出が不可能な状況であったというふうに聞いております。しかしながら、このような救助資機材については、消防団の救助資機材に定められておるところですが、三間方面隊のその消防ポンプ車以外には配備ができていない状況でございます。今後、南海トラフ大地震等の大規模災害に備えて、地域防災力の中核となる消防団の充実強化を図る必要があるというふうに考えております。 なお、総務大臣により、今回の7月豪雨災害における宇和島市消防団の献身的な活動に対して感謝状をいただいておりますので、御報告させていただきます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 私も現役の消防団員でございますが、非常にうれしいお話を聞かせていただきまして、まことにありがとうございます。 では、復興計画に盛り込まれております新たな取り組みの内容についてお尋ねをいたします。山下危機管理課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 先日の山瀬議員の質問の回答にも重なるところがございますが、少し詳しくお話しさせていただきます。 総務省消防庁は、大阪北部を震源とする地震であったり、平成30年7月豪雨、平成30年の北海道胆振東部地震等の大規模災害等を踏まえた、災害時における消防団のより効果的な救出活動を図るための救助用資機材等に対する補助制度を新設しております。その補助制度を活用しまして救助用資機材の整備を進め、消防団の充実強化を図ることとしております。さらに、救助資機材以外の装備につきましても、消防団の装備基準に基づき、今後計画的に整備を進める予定としております。 その他、新しい取り組みといたしましては、消防団に配備済みのIP無線と通話を可能にするスマートフォンアプリの導入を予定しております。このアプリは、音声通話のほかにも文字や画像、動画の送受信をすることが可能で、災害現場等の情報収集にも活用ができるものとなっております。また、自動車免許制度の改正による中型免許取得の対象が、消防ポンプ車が該当となりますが、中型免許の取得と大規模災害時等に活躍するバックホーなどの小型重機の資格取得費用に対する補助制度を新設する予定となっております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 山下課長の御答弁の中にございましたが、三間地区は、幸いにして人命の損耗は免れておりますが、これらは、全て救うことができたといいましょうか、何か1つタイミングがずれればお亡くなりになられた方の数字が出てもおかしくない状況でございました。もちろん、吉田地区におかれましてはとうとい人命を失われた方が多数出ておりますので、よくよく心がけておかねばならぬ部分であろうかと考えておりますが、何かありましたときに、消防団の活動というものが、本当に現場で機能するということが大事ではなかろうかと考えております。引き続きお取り組みをお願いいたします。 ドローンにつきましてもお伺いをしたいと思っておったのですが、こちらにつきましては、昨日の山瀬議員の御答弁の中で十分にお話しをされたのではなかろうかと思いますので、割愛をいたします。 では、地域の防災力の強化について、今後の方向性をどのようにお考えか、これをお尋ねいたします。山下危機管理課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 今後の方向性といたしまして、市といたしましては、防災対策のさらなる充実に不断の努力を続けてまいりますが、地球温暖化に伴う気象条件の激化や突発的に発生する激甚災害に対しまして、既存の防災設備やソフト対策のみでは災害を防ぎ切れない場合も想定がされます。 そこで、市民の皆様にも、自らの命は自ら守っていただく意識を持っていただき、自らの判断で避難行動をとっていただくことができるように、市はそれを全力で支援をするといった、市民の皆様が主体の取り組みを強化して、防災意識の高い宇和島市を構築する必要があるというふうに考えております。また、市として市民の皆様が適切な避難行動がとれるように、防災情報をわかりやすく提供するなど、全力で支援をする体制を整えまして、日ごろから、災害リスクのある地域で継続的に防災教育、避難訓練などの実施、支援をして、自らの命は自らが守る意識の徹底や地域の災害リスクととるべく避難行動等の周知にさらに力を入れてまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 今回の発災を経験いたしまして、自助・共助、地域でできることは地域でやる。このためには、悲観的に準備をして、余裕を持って対処するということが必要ではなかろうかと感じております。市民の皆様お一人お一人が御自分の命を守れる行動がとれますように、よろしくお願いをいたします。 さて、今回の復興計画は、将来起こる災害に備えるだけではなくて、宇和島市の将来を見据えたものが盛り込まれています。その中の1つが若者の定着についての取り組みではなかろうかと思います。大きくは2つの内容がありまして、高校生まちづくり課、それから学校自慢のCMが主な事業として挙げられております。このうち学校自慢のCMにつきましては、この後の畠山議員が慎重な御準備を行っていると伺っておりますので、私は高校生まちづくり課の事業につきましてお尋ねをいたしたいと思います。私自身も、もとは高校教諭でございましたので、非常に関心を持って、気にかけさせていただいておるところでございます。 こちらにつきましては、まず、本年度の取り組みの内容をお伺いいたします。中川企画情報課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 中川企画情報課長。 ◎企画情報課長(中川耕治君) お答えいたします。 高校生まちづくり課につきましては、若者が地域に残れる、帰れるまちづくりをテーマとして、中等教育学校を含めます市内6つの高校の生徒22人が集まりまして、昨年5月に発足をしております。その後、宇和島青年会議所や宇和島水産高校が実施をしておりますSPHの事業とも連携をしながら、夏休みを中心として4回のワークショップを実施しております。また、ワークには愛媛大学にも協力をいただいて、大学生の一部も参加をいただいたところでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) では、本年度の取り組みを終えられまして、その結果はいかがなものであったでしょうか。中川企画情報課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 中川企画情報課長。 ◎企画情報課長(中川耕治君) ワークショップにおきましては、生徒たちが宇和島のいいところ、足りないものや希望といったものを出し合いまして、その意見やアイデアを最終的に将来ビジョンという形で1枚の地図に落とし込みをいたしまして、せんだって市長に提言をいたしております。 今回の取り組みを通じまして、生徒たちからアンケート、意見を聴取しましたが、その中で、自分一人では気がつかなかったこともほかの高校の仲間と話し合うことによって新たに知ることができた、また、企画することの難しさを知ったとともに、これから都会に負けないよい宇和島づくりをしていきたいなどの感想をいただいております。今回の結果を来年度以降の取り組みに生かしてまいりたいというふうに考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 頼もしいアンケートの結果をありがとうございました。 では、この事業の将来に向けての取り組みにつきまして、これは市長の思いが具現化した事業の一つであろうと理解しております。岡原市長にお尋ねをいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 確かに、これからの人口減少を突っ走っていく当市におきましては、どのようにこの危機的な状況というものを打破していくか、その中で考えられたのが、この地域に暮らす若者たちが、どんなまちだったら住みたいか、どんなまちなら帰って来たいかというところを、まずはしっかりと聞くところから始めようと。その目指す若者の目線のまちづくりとは何かというものを知っておきたい。そこからスタートしたところでございます。 私も、市議時代にこのような事例を数多く当たる中で、やはり、進んでいるところは、いろいろなところに子どもたちの意見が取り入れられながら、子どもたちは、それを経験するたびにたくましくなり、地域への思いというものもどんどん醸成され、一旦は出て行くけれども帰ってくる。自分たちがこの地域の担い手なんだという思いの中で、また、後のリーダーとして、繰り返し自分たちの後輩を育てていく瞬間というものを見させていただきました。 これらにつきましては、やはり、一朝一夕ではない、繰り返しやっていくことで、その効果というものは、これからまだまだ時間はかかっていくことだと思いますけれども、やはり、こういったことを繰り返しながら、宇和島市の将来に向けての担い手たちを育てていきたい、そういった思いでございます。 先ほど申し上げたとおり、時間はかかります。昼から畠山議員からいろいろ御質問があろうかと思いますが、学校自慢CM大賞についてもそうです。単なるCMをつくるだけではなくて、あれをつくるためには、やはり、地域の方々とのいろいろな話し合いをして、また、CMを構成するためにはいろいろ考えてやっていくという、そういったプロセスが大切だと思っております。また、小学校におかれましては、今のCM大賞ももちろんですが、子ども観光大使というプログラムを、今、共生ビジョンの中で鬼北町、松野町とも取り組んでいるところでございます。各世代に応じたプログラムを通して、いかに地域を知り、いかに地域を好きになってもらうのか、そういった中で、これからもあらゆるプログラムを構築していきたい、そんな思いでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 宇和島市の復興計画には、宇和島市の将来、宇和島市に来たい、あるいは帰って来たい、あるいは宇和島市にかかわりたい、そのような未来につながる部分も当然ながら含まれているものと考えております。 ただ、こちらの計画案を拝見しまして、少し不満といいましょうか、これはどうかな、もうちょっとこうなったらいいなと思いました部分がございました。といいますのも、さきの災害対策特別委員会で伺いました折に、特には、地図で地区の復興計画が示されておったのですが、これらにつきましては、市民の方々に提示をされましたときには非常に内容が伝わりにくい、そのように感じました。私自身も、具体的には、農地、農業用施設・設備の復旧については、内容を確認させていただくまで理解できないような部分がございました。客観的に提示されます資料に、これはもう少し何とかならないのかなと思った次第でございます。さらに工夫をされてお示しいただきたいと考えるのですが、いかがでしょうか。藤田総務部長にお尋ねいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 復興計画につきましては、今ほど議員がおっしゃられたさきの災害対策特別委員会でも申し上げましたけれども、現在、3月末の策定を目指して作業を進めております。計画書全体はある程度のボリュームがございまして、これとは別に概要版も作成する予定でございます。市の広報でもお知らせする予定としておりますけれども、できるだけ伝わりやすいものになるよう努力をいたします。議員おっしゃられた個別具体的な工事の進捗状況等につきましては、この議会の中でも建設部長、産業経済部長も答弁いたしましたけれども、個別具体的に、議員にできるだけわかりやすくお示しできる方策というものも検討してまいりたいと思いますので、御理解のほどをよろしくお願いをいたします。 この計画につきましては、市民の皆さんへの供覧時期につきましては、完成の後に、いずれも極力早くお示しをできるようにしたいと考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございます。 私は、縦割りとか横串とか、ちょっと俗な表現かなと思って余り好きではないのですが、相互に有機的に連携をされて、より市民の方々に理解していただきやすい御提示がなされることをお願いしておきます。 宇和島市の全体のビジョンとしまして、1つ、市内の公共交通網という要素は非常に重要だと思っております。2月の初めに該当地域の自治会長を対象に説明会が行われたと伺っておるのですが、現在県のほうで策定されております公共交通網についての計画を伺えたらと思います。藤田総務部長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 愛媛県では、過疎化や自家用車普及による利用者の減少などによりましてその維持が困難になってきている地域公共交通について、昨年の愛媛県地域公共交通網形成計画を策定しております。 そして、今年度は、南予地域を対象として、民間バス路線の再編などの具体策を盛り込んだ南予地域公共交通再編実施計画の策定を進めておりまして、当市に該当するところでは、宇和島自動車株式会社が運行しておりますバス路線が対象として挙がっております。内容として、影響が大きいのは、宇和島市と鬼北町を結びます宇和島東高校、愛治診療所前線と宇和島市と松野町を結ぶ宇和島東高校虹の森前線と統合いたしまして、愛治診療所前線を廃止するというような再編となっております。統合は約1年半先の平成32年9月の予定となっておりますことから、廃止区間に当たる三間地区においては、その代替として市でコミュニティバスを導入する方向で検討しておりまして、2月に三間町の自治会長の皆様に御説明をしたところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) フリップを用意させていただいております。 資料の1としておりますが、これは音地口というバス停です。宇和島自動車のバス停なんですが、理事者の皆様にはフリップをごらんいただきまして、議員の皆様には御机上のタブレット上に同じものを御提示させていただいております。 個人的な話で非常に恐縮なんですが、私の最寄り駅になるんです。とは申せ、私のうちから1.5キロ離れております。最寄りがそういった状況なんですけれども、赤で印をつけた部分をごらんいただければと思います。このバスは、当然小学生が通学に利用しておるんです。朝の出発の時刻が7時8分です。学校の職員朝礼の時間を確認させていただきましたら、8時からということでございました。この時間に児童がバスに乗って出ますと、資料2枚目なんですが、二名小学校前に4分後に到着します。距離にして4キロですからこういった時間なんですけれども、7時12分に二名小学校前のバス停に着きます。ということは、その1分後ぐらいには登校しております。 児童が学校に登校しているということは、学校でも先生方がいらっしゃっております。先生によりましては、6時台に出勤をされまして、児童を迎える準備をされているわけです。昨日の坂尾議員の質問、それから、一昨日の上田議員の御質問にもありましたけれども、学校の先生の勤務時間が1時間延びておるということにもなっております。出勤をされました先生は、1時間があるから教材研究でもやっていればいいとなるかといえば、そうではありません。児童が登校しておる以上は、生徒指導という形でかかわる必要が生じてまいるかと思います。 バスの時間は行き先である東高校の始業の時間に合っております関係で、この地区の小学生たちはこんな早い時間になっております。今現在で、小学生は12名おります。私の地元の音地、黒川、三間中間、あわせて告森と称しておるんですけれども、告森地区に13人小学生がおりまして、実は、小学生が増加をしておる現状がございます。これらの小学生たちが通学の足に使っておるバス、朝が早いので送り迎えをされる保護者の方々も大変ですし、重ねてになりますが、学校で対応される先生方にも負担になろうかと思います。コミュニティバスの整備について藤田総務部長が御答弁くださいましたけれども、コミュニティバスというさらに機動性を備える可能性のある交通機関が整備をされますのであれば、こういった時間をお考えいただければと思います。 また、先ほど音地口の話をしましたが、ここからさらに谷の奥に民家がございます。高齢化というよりは、もう高齢地域になっておりまして、お持ちの自動車運転免許を返納される方もふえております。こういった方々の通院の足、あるいは買い物の足として、公共交通機関というのは今後非常に大きな意味を持ってくると思います。ますますその意味が大きくなると思います。この機会に、こういった点につきまして御検討いただけますことをお願いをいたします。 少し時間を残しておるんですが、本日私が用意をさせていただいた質問は以上でございますので、終えさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(清家康生君) 以上で、佐々木宣夫君の質問を終わります。 しばらく休憩し、午後1時から再開いたします。     午前11時52分 休憩-----------------------------------     午後1時00分 再開 ○副議長(赤松孝寛君) 再開いたします。 休憩前に引き続き質問を行います。 まず、山本定彦君の質問を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 会派みらい、山本定彦でございます。 通告書に基づきまして、一問一答方式で質問いたします。理事者の皆様の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。 桜ももうそろそろ咲く季節になってきました。私の好きな言葉に「桜はじっと春を待つ」という言葉がございまして、どなたの言葉かは存じ上げないのですけれども、咲き誇る美しさ、散りゆくせつなさであり、また、夏には葉を広げて、本当に雄々しく、たけだけしく、栄養を吸収し、冬にはじっと根を張り春を待つ、そういった桜。日本人の心の象徴とも言える桜の花の季節となりました。 岡原市長が最初に政治に踏み入れようとしたときのキャッチフレーズで「元気の種まき」という言葉がございました。きょうは、そういった種をまいて、しっかりと皆さんとともに大きな苗を育てて、花を咲かせて、市民の皆様と実を収穫できるような質問になったらいいなと思う気持ちで臨みたいと思います。よろしくお願いいたします。 まず最初に、平成30年7月豪雨災害樹園地再編復旧について質問させていただきます。 これまで、私も、昨年9月、12月定例会におきまして未収益期間対策を質問させていただきました。昨年12月21日にメディアも数多く取材に来られる中で、第1回目の農地復旧モデル計画地元説明会が開かれました。お手元の資料をごらんください。タブレットのほうに情報が飛ばないようになっているんですけれども、私のほうはアナログでいきたいと思います。 この資料は愛媛県南予地方局産業経済部農村整備課さんのほうで作成していただいた、説明会で使用した資料でございます。今議会での使用許可もいただいております。土砂の崩落現場の被災状況及び未被災の園地がよくわかる資料となっており、この場所を原形復旧すると図のような平面図となり、樹園地の面積が著しく減少した復旧しかできないことがわかります。緑色のところが畑になる予定の場所でございまして、崩落現場で畑をもう一回原形復旧しようとすると、それだけの畑しかできないということでございます。 次に、再編復旧モデル計画の図面をごらんください。お手元の資料でもわかるように、平均斜度も大変緩やかになり、作業道も設営され、非常に営農が容易な樹園地となりそうな夢のある計画でもあります。しかしながら、被災樹園地と未被災の樹園地との農地再編はこれまで余り例がないと聞いております。合意形成に向けてさまざまな諸問題が出てきているのも事実です。 昨年より私も訴えさせていただいてきた樹園地の未収益期間対策が、このモデル計画の図面によって課題が明確になってきました。愛媛県の農村整備課さんのほうで、工法の工夫によるできる限りの工期と未収益期間の短縮を考えていただいていますので、一番最後のページですけれども、工程表をごらんください。それでも未収益期間が4、5年となります。 今お手元に開いていただいている3Dの図面もあると思いますけれども、再編復旧するとこういうふうな畑になりますという図面で、現地ではパワーポイントで説明していただいて、3Dの図面で大変わかりやすいものでした。この計画区域の面積が約5ヘクタールと聞いております。被災した樹園地だけではなく、未被災の樹園地を大きく計画に組み入れてのモデル計画なのですが、樹園地の所有者の方で約1.2ヘクタールを所有されている方がいらっしゃいます。うち半分が未被災の面積ということを新聞報道の取材でお答えになっておられました。自家所有樹園地の約半分の面積を再編復旧することは、なかなか合意しかねる状況ではないかと推察します。ミカンは成園化するまでかなりの年数経過を必要とするので、例えば、自己所有樹園地の30%以上が計画範囲にあり、計画区域内の未被災の樹園地面積が計画区域内で10%以上あるような農家の方に対する未収益対策については、ずばり、成園までの立木補償などの考慮を差し上げないと前向きに合意形成に向けて進まないのではないかと考えますが、産業経済部長の御所見を伺います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 再編事業により立木の撤去を余儀なくされる農家さんに対しまして、大変申し訳はございませんけれども、立木に対する直接の補償はないというのが現状でございます。しかしながら、議員がおっしゃいましたとおり、前向きに合意形成を進める上では何らかの対策が必要だとも思います。手をかけて育ててきたミカンの木には、相当の思い入れもある上、何より収入が途絶えることに対する不安ははかり知れないものがあろうかと思います。 直接補償にかかわるような対策といたしましては、対象となります農家さんに対して、新たな農地の賃貸借や取得に対する情報提供の優先や、貸借や取得に対する補助等、今後関係部署と連携し検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 農水省にも何回も行かれたと聞いておりますが、市長の御所見を伺います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 発災以降、いろいろなことで農水省のほうに行きまして、もちろん、再編復旧につきましてもお話をする機会等々がございました。ただ、その内容の中で、今産業経済部長が申し上げたとおり、立木補償ということは見当たらないのが現実でございます。 先ほども話にありましたとおり、その中でも合意はしていかなければならないところの、何かエンジンとなるもの、それは何とかしていかなければならない。そういった意味で、先ほど指示を出したとおり、次の営農につながる何らかの施策につなげていくことができたらと思います。市として何ができるのか、また、JAえひめ南さんが担当される部分等もあると思いますので、連携してこの問題解消に向けて努力をしてまいりたいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) やはり、被災していない園地を再編復旧して立派な畑にしていく中で、何もしなかったらそのまま自分のところの畑で収穫できる。しかしながら、今後の営農が容易であるこういう畑も考えてはみたい。しかしながら、大きく自分の畑の中での面積をこういう計画に取り込まれると、相当な御不安があると思います。そこら辺をしっかりと御協議いただいて進めていただいたらと思います。 再編復旧樹園地における営農施設に関しての質問です。 先ほどの資料にあるように、おいしいミカンができる理由として、急峻な樹園地だからこそというのもございますが、再編復旧樹園地で整備すると約15%の斜度となり、営農に関しては大変効率がよくなる反面、栽培方法に関してや、特に年配の方ですが、作付品種についても御心配されている方がいらっしゃいます。愛媛県農村整備課のほうでもマルチドリップ方式が提案され、さらに、再編復旧の未収益対策としても、地元に玉津共撰で根域制限栽培についてもいろいろと議論されております。この根域制限栽培は、私ども会派みらいでも佐賀県鹿島市で勉強させていただきました。佐賀県と愛媛県、宇和島市の園地の状況も違いますので、やはり、佐賀県は急峻な畑がないので、その中でいかに収益を上げていくかということにかなり着目して、こういう栽培方法が研究されているようでございます。 それぞれ、施設設置に関してはかなりの経費が必要と思われますが、これに対する補助事業などはありますでしょうか。常盤産業経済部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 マルチドリップ方式は通称マルドリと呼ばれておりまして、ミカン栽培において、自動化システムによるかん水と施肥をマルチの下に敷設した点滴チューブ、いわゆるドリップによって行うことで、高品質の果実の安定生産を行う方法であり、補助事業といたしましては、愛媛県単独事業の次世代につなぐ果樹産地づくり推進事業が該当いたします。事業経費は10アール当たり約52万円とのことで、事業費に対しまして県が3分の1、市が6分の1を支援しますことから、補助率は2分の1となっております。 次に、根域制限栽培でございますけれども、これは、防根シート等で土の量を制限した培地に果樹を新植し、かん水や施肥による制御を適正に行うことで、樹体のコンパクト化、着果促進、早期成園化、品質向上を目的とした栽培方法であり、通常に比べまして1樹当たりの収穫は少なく、数量確保には多くの植栽本数を必要といたします。果実は一般的に小玉化し、着色や味は良好とのことです。また、樹体がコンパクトなため、結実管理が大幅に省力化されます。けれども、樹勢や収量の維持が大変難しく、きめ細かな管理が必要となってまいります。水田転換畑等の平たん地で糖度の上がりにくい園地でも、根域制限栽培の導入で高品質果実の生産が可能となります。 また、視察に行かれました佐賀県の実証データによりますと、ミカンでは移植翌年から収穫でき、3年後には慣行の栽培の2倍の収量を確保ということでございます。導入につきましては、10アール当たり約250万円の経費が必要となり、国・県で対応する事業は今のところ見当たっておりません。なお、全国の温州ミカン産地の中でも年間降水量が多い佐賀県は、根域制限栽培の先進地でもありますことから、県が50%、市が10%を補助します県単独事業であります佐賀園芸農業者育成対策事業で根域制限栽培の普及拡大を図っているようことでございます。 地理的条件や品種構成等の違いもございまして、当地域にマッチするかどうかは未知数でございますが、導入することで復旧・復興に相当の効果が見込めるものであれば、積極的に取り組むべきテーマであるとも思いますので、今後、県やJAと連携し、対応してまいりたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 私も実際に見に行かせていただいて、玉津のほうでも、この再編復旧に関して、いかに早く大苗育苗をしていくかに関して、根域制限栽培がかなり有効な手段ではなかろうかということで御議論していただいておりますので、佐賀県は佐賀県なりの事情があっての補助体系だと聞きましたが、宇和島市でも市単で何かできることがありましたらぜひ御検討いただいて、進めていただいたらと思います。 再編復旧の合意に向けて、県・市連携してやっていただきたいというお願いもさせていただきたいのと、きょう午前中の佐々木議員の質問で、農業インフラ、また公共土木インフラの復旧・復興について細かい御質問がありましたので本当にいい御答弁をいただいたと思いますので、見える化のほうもしっかりしていただいて、今後どう進んでいくのかがわかるように県と市と連携して取り組んでいただくようお願いして、次の質問に移らせていただきます。 外国人労働力の雇用対策についてお聞きします。 2017年末で在留外国人が約260万人、2016年10月末で労働者数約108万人、2017年末で労働者数約128万人となっており、1年間で20万人ぐらいの労働者がふえていると統計にあります。また、最近の数字では、146万人ということで2018年の数字が出ています。 国籍別に見ると、中国が約37万人で30%弱、ベトナムが約24万人で前年比40%の急増で19%、技能実習生でいうと、中国からが激減しており、かわりにベトナムからがふえている現況です。さらに、フィリピン15万人弱、ブラジル12万人弱、ネパールがかなりふえてきていて7万人弱で、前年比31%の増となっております。 在留資格別で見ると、留学生が約30万人、専門的技術的分野が約24万人、技能実習生が約26万人となっています。 都会へ行くと、コンビニの店員やホテルのフロントは外国人労働者が当たり前になってきていて、日本は外国人労働力に頼る社会になってきているのは周知の事実だと思います。 例えば、留学生だと、この辺だと高松入管の松山出張所になるのでしょうか、資格外活動の許可を申請すれば、週28時間の労働ができることとなっています。いわゆる単純労働をしています。これは、よくテレビに出る弁護士さんでこの分野に詳しい方は、非熟練労働とも言われております。しかしながら、留学、技能実習生が単純労働分野にかなりの数入っていることが事実でありながら、政府見解は、単純労働の受け入れは禁止されている、その分野の受け入れはないと言っていることから、国会でも大変議論されている内容でもあります。いわゆる制度と実態のひずみだと思います。 そして、4月に法改正される新たな外国人人材受け入れのための在留資格、特定技能1号、2号が創設されます。宇和島市においても近々の有効求人倍率が1.83、2月末か3月頭の数字だったと思うのですけれども、ということで、これからも慢性的な人手不足が予測されます。この新たな在留資格、特定技能1号、特定技能2号に対する宇和島市の対応はどのように準備されていますか。岡原市長、よろしくお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えいたします。 今回の法改正につきましては、特定分野14種、農業、水産業も含まれると記憶しておるところでございます。そこに対しまして、一定の専門性、また技術、さらには日本語が巧みなこと、こうした条件がそろった方に対しましては、新たな在留資格として、新たな特定技能制度ということで創設されるものだと思っております。 ただ、この特定技能制度を使って外国の方が来ていただく上で、直接事業者とやりとりをするのは、法務省の出先機関として新たに創設されます出入国在留管理庁だったと記憶しております。そういったやりとりの中で、国主導型であるということ、また、国のほうから、地方の自治体としてやるべきこと等々の我々が想定し得ること、それがまだはっきり見えてきていないところで、はっきり言って、十分な準備ができていないのが事実であります。これからいろいろな情報がある中で、基礎自治体として何ができるかというのをしっかり考えながら、彼らがおいでのときには、ここで気持ちよく働いていただくような環境づくり等々を進めていきたいと思っている次第でございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 先日の施政方針演説においても、この分野のことは余り触れられていなかったような感じを受けていますけれども、この制度をひもとくにつれてわかってきたことは、日本国は大きく海外からの労働力を受け入れる門を開くということです。 1月末、西予市に在住している私の母は宇和の出身でございまして、同級生の方より幸せの国ブータンの不幸せな現実を知らされました。野村町で被災地支援に入っておられた、8年前にブータンで障害者福祉の支援をされていたNPOの女性の方を紹介され、詳細を伺わせていただきました。 実は、ブータンは、若者、30代、20代の失業率が17%ほどありまして、仕事を求めて海外への留学や就労を目指し、学んで稼げる国策Learn and earnプログラムで来日しており、ブータン労働人材省が主導するLearn and earnプログラムのもと、一昨年春から735人のブータン人留学生が来日し、日本語学校に入学したそうです。 昨年春、ブータンから来日中のトブゲイ首相と在日ブータン人留学生との懇談会が開かれました。その際に会場となった桜の間では、夕方、日本政府関係者、安倍総理も出席してのブータン首相歓迎会があったそうです。ブータン首相が留学生たちに会うことは理由があり、ブータン政府にとってこの日本への留学生送り出しは2017年から進める国策ということが理由のようです。ブータンは人口80万人足らずの小国であり、ブータン人留学生の数は人口比で見れば、日本への留学ブームに沸くベトナムにも匹敵するのではないでしょうか。 懇談会には100人近い留学生たちが集まっていて、彼らに向かい、ブータンの民族衣装を身につけたトブゲイ首相からの激励のスピーチがあったようであります。本来であれば、形式にのっとって静かに終わる会であるにもかかわらず、会場から首相に向かって飛んだ発言「留学生たちは皆日本で大変な苦労をしています。ブータンで背負った多額の借金を返済するためにアルバイトに追われ、勉強どころではありません。進学はおろか、来年の日本語学校の学費さえ払えない状況なのです」という言葉で、会場は騒然となりました。 私も30人ぐらいのブータンの留学生からお話を聞きましたが、皆約120万円の借金、金利がついて150万円とも言われておりますけれども、ブータンの国家公務員の給与が3万円程度であり、日本の価値で2,000万円ぐらいの借金を背負っています。送り出し機関と当初の契約書には最大460万円稼げて、借金も半年間で完済できるという記載がされていたようですが、送り出し機関と出国1日前に急遽契約した書類にはN2というハイレベルな日本語スキルを習得しないと就職できないという契約書になっており、留学生たちは、説明もなく、確認する間もないまま来日した次第であります。そこで渡航をしないということになると、ペナルティーがあったようでございます。 留学生たちは、資格外活動許可によるアルバイトでは生活費が間に合わなくて、28時間を超えてアルバイトができず、やむを得ず、夜間の時給の高いアルバイトをしています。先日宇和島市の企業に面接に来た東北の日本語学校に通う留学生も、宇和島から帰省してすぐに夜10時半から翌朝5時までのアルバイトがあると言っていました。日本語学校は大体お昼からの授業で、3時間程度の授業しかないので、こういう時間帯にアルバイトができると言えばできる。しかしながら、過酷な状況のようでございます。 昨年の懇談会から1年経過して、その事実を海外に知られることで、国民の幸福度で国をアピールしているブータンとしては、こういったことが国の恥であるということと、ブータンは大使館がありませんので、その後の留学生への支援も余りなく、昨年の首相来日から時間だけが過ぎたところに、たまたま私の前にこの話が来た次第でございます。昨年この間にブータンの政権交代が起こったようでございます。 1月末からのこの間1カ月余り、留学ビザから就労ビザへの在留資格の変更手続のことや、就労支援いただける企業をブータン留学生の情報が乏しい中で説明して回り、協力者を募りました。このままブータンの若者を放っておくのは日本人の恥だと言ってくださる企業の方もいらっしゃってくださいまして、驚くことに、電撃的に物事が進み、今現在就労契約を検討していただける宇和島市、西予市の企業・団体で約50名程度の就労申請を目指せる流れとなっています。 同時に、全国にあるブータン留学生が通う日本語学校、沖縄、福岡、神戸、大阪、東京、千葉、福島、仙台の近隣の支援者とつながり、ブータン人材育成委員会が立ち上がりました。2月末、今後の外国人の労働力確保へ、私としても何らかの関係や知識、情報を得られるのではないかと、その思いで外務省、法務省へ訪問いたしました。 同時に、東京在住の留学生からもヒアリングができました。彼らは、一部で言われている、特定技能は都会に集まるのではないかという心配もありますけれども、自由に転職ができるということでございますので、給料の高い都会に集まるのではないかと言われていますけれども、少々給料が安くても、目と目を合わせてくれない都会の雑踏の中で働くより、私たち宇和島の人たちと触れ合うことで、本当に親近感のある、母国の風景に似ている南予で働くことを望んでいる留学生はたくさんいました。外国人といえども、人を見るということなのでしょうか。ブータンは仏教国でもあり、非常に親近感も持て、可能性を感じる国です。ただ、どうしても殺生ができないということで、限られる仕事もあるようでございます。 そしてとうとう、先日、3月7日、JNN、MBSのニュースで幸せの国ブータンの不幸せな現実がテレビ報道されました。 現在、在留資格変更申請中ではありますが、留学ビザの期限切れまで時間もないのと、就労ビザへの在留資格変更も、人文、技術、国際貢献など分野が限られてきますので、ハードルが高いのも事実です。幸いなことに、ブータンの留学生は優秀で、70%が大学卒ということと、ゾンカ語という母国語と英語が公用語であることから、全員英語が流暢でございます。かなり在留ビザの変更申請に有効なキャリアパスを持っているので希望も持てます。 さきに述べた、アジアを中心とした外国人労働者への制度と実態のひずみは、母国での送り出し機関と日本の受け入れ機関、日本語学校の構造のひずみであるとも思います。今後の人口減少社会における労働力不足に対してどう対応していくか、法改正もありますので、自治体としてもいかに対応を準備していくか、産業経済部の見解を伺います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 常盤産業経済部長。 ◎産業経済部長(常盤修二君) お答えいたします。 まず、山本議員のブータン留学生の悲惨な状況に涙し、活動的に対応していただいていることには敬意を表したいと思います。 国勢調査によりますと、平成22年、当市の労働力人口は4万1,445人でありましたが、平成27年には3万8,418人と約3,000人が減少いたしております。また、近年さらに労働力人口が減少しているため、必要な労働力が充足していない状況となっており、先ほど議員が御発言のとおり、直近では1.8倍を超える有効求人倍率となっております。労働力不足により事業活動に支障が生じている事例も耳にしており、当市内における経済活動が円滑に持続されていくには、労働力確保が喫緊かつ重要な課題であると認識はいたしております。 そんな中、去る平成30年12月8日に出入国管理法及び難民認定法が改正されたことに伴い、労働力不足を補完するものとして、外国人労働者も念頭に置いた検討が今後必要になってくると思っております。ただし、労働者の雇用は事業主の責任によってなされるものでありますので、市といたしましては、必要となる労働力を確保するための側面的な支援策を今後検討していくことになろうかというふうに考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 資料をお配りしておりますけれども、新たな在留資格、特定技能1号、特定技能2号は、これまでの技能実習2号を修了しているか。これは母国に帰っていてもオーケーのようです。日本語検定N4を習得、プラス、技術試験に受かることが条件ということを法務省で勉強してきました。技術試験に関してはまだまだ白紙のこともあるようで、担当者のお話によりますと、農協さん、漁協さん、企業による予備校的な技術試験のための学校ができてくるだろうと説明を受けました。さらに、外国人支援機関も必要で、支援も義務づけられ、支援計画も作成しなければならず、支援のみを行う登録支援機関ビジネスも早くもニュースとして扱われていますので、当市においても出おくれないように体制を構築する必要性があると思います。 先ほどの特定技能制度の技術試験に関しての予備校的な学校について、本市には農林水産研究所がある地の利を生かし、既存の職業訓練校や介護分野、幼児教育分野、看護分野での外国人も日本人もキャリアパスできる高等教育機関のベストミックスを今回の新たな在留資格、法改正に関して民間からの投資も御検討いただきながら、公民一体となったオール宇和島でプロジェクトを立ち上げる必要が改めてあると思うのですが、岡原市長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほど、宇和島と西予で約50名近くの方の雇用につながるかもしれないというところでさまざまな努力をなさっていることに敬意を表したいと思います。 今回の高等教育と絡めながらというところであろうかと思いますが、先ほども部長からお話があったように、出入国管理法であるとか難民認定法であるとか、いろいろなことがまだまだ正確に基礎自治体まで伝わっていないことも事実でございます。今この時点で何かをするということはなかなか言いにくい環境であろうかと思いますけれども、いろいろなことが、スピード感ありながら、そして、このまちの労働者という意味では、スピード感を持って捉えていかなければならない背景の中におきましては、これらがどんどん精査をされていく中で、あらゆる可能性というものは追求していかなければならないだろうとは思っているところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 先ほど市長が言われたように、出入国在留管理庁というものができるんです。それに対して、都道府県、指定都市及び外国人が集住する市町村に対して、支援機関の整備に対しても交付金が出るようでございますので、しっかりと、よく他市の動向を鑑みてとか御答弁いただくんですけれども、やはり、イニシアチブを持ってパイオニア的に、きょう南予の中核都市というお言葉もありましたけれども、やはり、これをやらなかったら、今後宇和島市は労働力の確保は大丈夫なんだろうかと本当に大変心配しております。今東京へ行ってみて、海外の方の労働力がいかに四国の西南地域に来ていただけるかということは、対応を考えないと。 ましてや、特定技能の資格によって、技能試験はそれぞれの監督省庁が管理するそうです。農業や水産業に関しては農林水産省が監督省庁として試験をつくるような監督省庁になるようで、ホワイトカラー的な要素の部分はやはり都会に集中する可能性もあるんですけれども、当市の強みでもある農林水産業について、それ以外でも対応しなければいけないと思うのですが、やはり、農林水産業を勉強したいというブータンの若者もいました。彼らは大学で環境やアグリカルチャー、農業を勉強して、ITの技術も勉強した、本当に優秀な学生たちです。ブータンにもミカンがあるそうです。ブータンは、標高200メートルから7,000メートルぐらいまである地域ですけれども、大体4,000メートルぐらいに人が住んでいるそうですが、ミカンがブータンにもあるということで、私が就労を考えていただく農家の方に一緒にお話に行ったときに、ミカンに種がないのにびっくりするわけです。ノーシード、種がないということで、ブータンの方たちがおいしい、おいしいと10個ぐらいまとめて、おなかがいっぱいになるぐらい食べたんです。種がないのはなぜなんだと、僕らにとっては当たり前の農業技術も、彼らにとってはすごく斬新で、やはりそういった技術を持って帰りたい。 先日会派で広域の施設を見学させていただいたときに環境センターに行った写真を見せて、この施設は何なんだということで、すぐ英語で質問が来るんですよ英語でね、環境に対して非常に興味があるから、今度宇和島に来たときには一緒に視察に行こうということでやりとりもしたり、非常に優秀なブータンとの友好な関係をぜひつくりたいと思っておりますので、あらゆる可能性を考えていただいたらと思います。 最後の質問に移らせてもらいたいと思います。 吉田病院機能等改変計画について質問させていただきます。 パブリックコメントを募集されていましたが、その内容を見ての御所見をお聞かせください。西本医療行政管理部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 西本医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) お答えをいたします。 2月6日から19日までの2週間、パブリックコメントを募集いたしまして、81名の方々から御意見をいただきました。内訳といたしましては、事務局に提出されたものが11件、歯科に提出されたものが70件となっております。最も多い御意見は、歯科の存続に関するもので、歯科に提出された70件全てと事務局にされた11件のうち5件が歯科の存続について言及されたものでございました。歯科の先生は、30年余り吉田病院で診療されておりまして、地域の皆様との信頼関係が深いことを改めて感じました。 また、4名の方から医師の確保に関する要望をいただきました。吉田病院を含め、これまでも病院局といたしまして努力をしてまいりましたが、結果が出ていないことにつきましては大変申し訳なく思っております。医師不足、都市偏在は全国的な問題で、一朝一夕には解決いたしませんが、今後におきましても、医師確保のため継続して努力したいと考えております。 そのほか、住民説明会の開催日時に問題があったのではという御意見や、病院で勤務された経験のある方々からより詳しい資料を求める声もいただきました。詳しいデータを確認したいという場合は、委員会で使用した資料をホームページに掲載しておりますので、参考にしていただけたらと思っております。 今回多くの御意見をいただきましたことに対しまして感謝申し上げますとともに、いただきました意見につきましては、内容を精査し、今後の方針を決めていきたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 吉田病院の病院機能等改変計画の住民説明会というと、やはり、ちょっとぴんと来なくて、人が少なかったのは本当に残念だったと思うのですけれども、数多くのパブリックコメントもいただいたということなので、真摯に受けとめて御検討していただいたらと思います。 今回の病院機能改変計画を考える背景として、3病院2老健を含んだ計画や地域包括ケアとの整合性や連動が必要だと私は考えます。あくまで私の感想ではありますが、吉田病院の色と言いましょうか、カラーが見えてこないのです。病院機能などの改変計画について、全協や住民説明会で御説明していただいた内容にプラスして、3病院2老健、地域包括ケア、地域医療構想、公立病院改革プランを含んだ吉田病院の目指すべき病院機能等改変計画の御説明の補足などがあればお聞かせいただけないでしょうか。西本医療行政管理部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 西本医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) お答えいたします。 地域医療構想におきましては、宇和島構想区域において、宇和島市病院局の3病院にとどまらず、民間も含め、地域の医療機関相互の連携や役割分担による効率的かつ質の高い医療の提供が求められています。また、吉田病院の改革プランにおいても、医療構想を踏まえた役割を担う方針としております。 この地域における医療の将来像につきましては、地域医療構想調整会議において現在議論されておりますが、病院ごとに機能を分化・明確化することは大変難しい作業でございます。また、2025年必要病床数の算定は在宅医療体制の構築が前提となっておりますが、宇和島地域において在宅医療を供給できる体制をどう実現させるかということも問題でございます。さらに、国が目指す病院の機能分化や介護との連携などによる地域包括ケアシステムの構築についても、地域の事情を見据えながら推進すべきものと考えております。 今回の改変計画におきましては、そういう事情を踏まえた上で、早期に吉田病院の患者様の環境を安全なものにするため耐震性確保を優先させたものでございますので、御理解をいただきたいと思っております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 2月5日に開催されました住民説明会において、歯科診療の廃止を御検討されているということを御説明いただきました。資料をごらんください。 外来患者数なんですが、総外来患者数が平成29年度3万1,441人、うち歯科外来が6,968人で約22%の割合があり、この20年間でほぼ横ばいであり、変わらぬニーズがあり、他の診療科と比べても、歯科診療を廃止するべきと思えず、継続するべきではないかと思います。 しかしながら、先ほど部長が言われたように、訪問診療、そして訪問歯科診療の分野で、やはり吉田病院はそういうことをやっていく必要があるのではないかと思いますが、西本医療行政管理部長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 西本医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) お答えいたします。 歯科の廃止につきましては、単に外来患者数の割合や患者数の減少数から病院局として廃止すべきとの判断をしたわけではございません。まず前提として、国の方針では、医療については地域で確保し、担っていくこととされています。また、吉田病院に歯科を設置した背景といたしましては、当時は町内における歯科医院が少なかったことが大きな要因であったと聞いております。現在では町内に民間歯科医院が3件開業するなど、町内における診療環境は大きく変化をしております。歯科診療については、町内に受け皿があるということが、改変計画において歯科廃止の提案をさせていただいた主たる要因でございます。 なお、住民説明会資料におきまして、データとして1日平均患者数を使用いたしましたけれども、ここで表現したかったことは、単に過去の患者数が減少しているという事実ではなく、将来の人口減少予想を踏まえると、関係者数は減少の一途をたどることは予想されるということでございます。今回の改変計画案は、赤字である部門も含め、現在診療を行っている歯科以外の診療科は、地域住民の皆様の利便性を考え継続するというものでございますので、住民の皆様の御理解をいただきたいと考えております。 また、歯科の訪問診療、そのほかの訪問診療については、今後検討すべき課題であるというふうに考えております。今後の方針につきましては、いただいた御意見を踏まえ、理事者及び議会と協議をして決定していきたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) この数字を見ていただいても、先生、またスタッフの本当にたゆみないこれまでの診療の努力の結果だと重く受けとめております。 吉田病院で入院中の間、またはオレンジ荘でもいいですけれども、口腔ケアを施してもらい、それが診療点数云々ではなくて、安心した入院環境を提供することや訪問歯科診療を始めることで地域に密着した病院機能を充足させることで、住んでよかった、暮らしてよかったと思えるような、多職種や地域住民を巻き込んだ医療政策によるまちづくりの必要もあるのではないかと思います。 吉田病院の訪問診療が1カ月約20件というふうに説明がありまして、それが強みであるとコンサルタントも言っていたのですけれども、この数字は、私としては、もっとできるのではないかと思っていますし、現在の体制では無理と言われるかもしれませんけれども、それをできるような仕組みにするような建設的な議論を今後も続けていきたいんです。 この改変計画は、6回目まで策定委員会の議事録がオープンになっていまして、これまで地域住民の委員の皆さんは、なれない大変難しい分野だと思いますが、本当に熱心な御議論をしていただいて、頭が下がります。その中で、今まであったものをどうしていくか、答えを出すにしても大変な責任をそうした中でこの御議論をずっと重ねてきたことにまず敬意を表して、2月7日に7回目が終わったと思うんですけれども、議事録を見ても、本当に夢のあることを言われる方もおれば、厳しいことを言われる方もおられて、例えて言うと、吉田病院に民間の先生方が入っていただいて、ある病院の、例えば、MRIとか血液検査とかが共用できるような病院にならないんだろうかとか、私も一部そういうことを考えていたこともあるんですけれども、やはり、そういった熱心な御意見もありました。 吉田病院の歴史をひもとくと、レントゲンなんかもできたときから地域に先んじて整備してあったり、本当に地域に根差した病院が今こういうことになっているのは、吉田地域の住民としても大変つらいところではございますが、今後とも、まだまだ建設的な議論を積み重ねさせていただきたいとお願いをしたいと思います。 最後に、医師の確保について。 医師の確保に対して、今回市長や病院事業管理者、事務局の説明もございましたけれども、お願いだけではなくて、宇和島市病院局が特色を出して、医師に就職を考える選択肢となれるような仕組みづくりが必要ではないでしょうか。医者の立場で考える御自分自身のキャリアパス、それに対して病院局、宇和島市がどう向き合っていくのかが大事だと考えます。例えば、地域医療、在宅医療をテーマとした訪問診療を中心とした宇和島市独自の研修制度の策定や、愛媛大学との戦略的寄附講座を検討いただいて総合診療医、総合内科医を養成することや、病院機能の分化連携によって道は開けてこないでしょうか。いかがでしょうか、市川病院事業管理者、よろしくお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 市川病院事業管理者。 ◎病院事業管理者(市川幹郎君) 医師確保のために、医師に選んでもらえる仕組みが必要であるとの御指摘は、そのとおりだと思います。 現在、初期研修を終えたほぼ全ての医師は、キャリアパスとして専門医の習得を目指します。専門医を目指す医師を受け入れるためには宇和島病院には日本専門医機構が認める研修プログラムが必要ですが、現在、残念ながら、市立宇和島病院では、外科を除いて、指導医不足のため独持の専門研修プログラムを持てる状態にありません。したがいまして、現在は愛媛大学医学部の専門研修プログラムの協力病院として、短期間専攻医を受け入れているのが現状です。また、愛媛大学との寄附講座につきましては、県内で市町単位で実施しているところもありますので、その効果等について検証したいと考えております。 次に、総合専門医ですが、この科はつい最近できてきたばかりで、それを専門にしている医者は全国的にほとんどありません。愛媛県もその例外ではありません。また、現在宇和島病院は、総合診療専門医、あるいは総合内科専門医を習得するために医師を受け入れるプログラムを持っていないために、宇和島病院でこれらの医師を養成することは現在のところ不可能です。今後引き続き、地域医療の重要性を十分に理解して吉田・津島病院を支えていただける医師の確保にさらに努力しなければならないと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 先ほど申しましたけれども、他市の動向とかも大事なんですけれども、やはり、宇和島市独自で、医師確保もオリジナルな、ドクターの方に行ってみようと思っていただけるようなそういった研修制度がつくれるならば、それが一番よかろうと思いますし、先進地がいろいろあると思いますので、いろいろと勉強されていると思いますけれども、いろんな先進地の事例なども取り入れていただいて、何度も申し上げますけれども、気仙沼市本吉病院は、人口1万人の病院ですが、そこに家庭医の研修プログラムの指導医を持っているということで、全国から、短いローテーションではありますけれども、緩やかなローテーションで若い先生たちが研修に来ていただいて地域医療を支えていただいて、石巻の2次医療圏でお支えしていただいている。私は去年会派の視察で石巻まで行ったんですが、正月明けで受け入れが難しいということで行けなかったので、ぜひことしは行きたいと思っているんですけれども、そういったこともぜひお考えいただいて、今後、宇和島市だけがよくなるのではなくて、宇和島市が2次医療圏の中核市としてある以上、その責任を果たしていけるような医師確保の制度を求めていきたいと思います。 私が用意した質問は以上でございますけれども、最後に、議長にお許しいただいて、これは副市長室にも置いてある、この間ブータンの弁護士さんと保護者の方が代表で宇和島市を表敬訪問していただいた際にいただいた、日本でいう掛け軸のようなものでございます。ブータンの古い言い伝えのおとぎ話のような話でございまして、象、猿、ウサギ、鳥、異なる4つの動物が力を合わせれば、高いところにある実だって、どんなことでもできるんだということをブータンの保護者の代表の方から、日本とブータンと、宇和島市とブータンの友好のあかしとして私にもいただきました。 やはり、みんながそれぞれの分野で、得意な分野はいろいろあると思います。本当に力を合わせて、今後とも宇和島市が発展できるように、私自身も勉強していきたいと思いますし、声を力に、岡原市長のキャッチフレーズ、時には大きくてノイズのような声を聞くこともあって大変なこともあるかもしれませんが、時には、小さな届きにくい声をしっかりと受けとめていただいていると思います。その力を、どのように力点と作用点をつくって宇和島市政に持っていくかということを、ことしを復興元年と言われましたので、期待申し上げて私の質問を終わらせていただきます。 最後に、今年度で退職される赤松事務局長、そして常盤部長、特に、赤松事務局長は、私が吉田の青年団長のときに社会教育課でさまざまな経験をさせていただきました。その経験をもって今ここに立たせていただいているという感謝の気持ちを込めて、今後ともども退職されても、さまざまな今回退職される職員のみなさまそれぞれのお立場で、宇和島市政に対して、また市議会に対して、御指導御鞭撻のほどをいただきますようお願いして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○副議長(赤松孝寛君) 以上で、山本定彦君の質問を終わります。 次に、畠山博文君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。
    ◆3番議員(畠山博文君) 公明党の畠山博文です。通告に従いまして、一問一答方式にて一般質問を行わせていただきます。簡潔で、市民の皆様にわかりやすい答弁を何とぞよろしくお願いいたします。 初めに、最終日でございますので、今までの答弁で重なっている部分はできるだけ割愛をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 今、日本は未曽有の少子・高齢化が進み、人口減少社会という大きな荒波に直面しております。世界を見渡しても、自分さえよければいいという思想があふれ、不安定な要素があふれ、対立だ分断だと揺れ動く国際社会の中で、対話をもって協調をつくり出し、平和な世界へ、誰もが幸せに暮らせる社会へと前進させていかなくてはなりません。その根本にあるのが世界市民としての自覚、そして、当たり前のことではありますが、民衆の幸福のための政治、民衆の幸福のための国家、私たちの立場で言えば、宇和島市民のための宇和島市との思想、考え方にあると思います。 市民の方との対話の中で、「議員も市役所も話しにくい」「なかなか、よう行かん」との声を時折伺います。私自身も反省の意味を込め、「市民の幸福のために行政も議会もあります。公務員も議員もそのために使っていただくことが宇和島市をよくすることになる」とお伝えしておりますが、何のための行政か、何のための議員か、私自身も自戒の意味を込め、胸に手を当ててまいりたいと思います。 市長の施政方針について、昨年の災害後、初の年度予算の作成であり、災害の復旧・復興もまだまだこれからのときでございます。非常に難しい中での宇和島市のかじ取りであろうと想像いたします。 今、さまざまな声をいただきます。「いつになったら家の前の道路や河川は直るのか」「台風や大雨、二次災害が起こる前にはよう直してや」の声、「災害の前に住んでいたところに戻りたいんやけど裏山が崩れて二次災害が怖くて帰れんのよ。どうしたらいいか旦那と話し合ってみても決断できんのよ」との声も。さらには、「近くの山の木が成長し過ぎていて台風や大風のとき崩れそうで怖い。また、崩れたら河川を塞いで、川の水が我が家に、床下・床上浸水のおそれがあるんです」等、災害後、たくさんの市民の皆さんから、起こるであろう南海トラフ地震や各種の災害への危機意識の声を聞かせていただきます。 また、災害に遭いながらも必死に生活の建て直しを図る被災者の方や、今回の災害では被災されなかった人の中にも、認知症の御家族を抱えながら仕事と介護の両立に苦闘する方、相談する人がおらず、悩みながら育児に奮闘する子育て世帯の方、子どもの進学の件で教育費の負担に悩む母子家庭の方、山間の奥で交通の便も悪く車もない、買い物にも困るひとり暮らしの御高齢の方々、私たちの目の前には、こうした一日一日を懸命に生き抜こうとされる生活者の皆さん方がおられることを決して忘れてはならないと強く思うものでございます。その人たちの声を聞き、暮らしやすい宇和島市の構築につとめるのが我々の仕事であると思います。 復旧に向けた施策の中で、公共土木施設復旧の977カ所の災害査定が完了し、順次発注の準備を進行中、さらに、農地・農業用施設災害復旧では計650件の災害査定が完了し、順次発注の準備を進行中、さらには、家屋解体ごみ、災害廃棄物の処理・運搬、通学路の安全確保、吉田町図書館、公民館などのコミュニティ施設の再開などを挙げられております。災害より8カ月が過ぎ、また台風の季節がやってまいります。地震、大雨などの二次災害への危険度は災害前よりも確実に増しております。 公明新聞2月27日付には「地鳴りとともに襲い来る激しい揺れ。それは一瞬にして“あの記憶”を多くの住民によみがえらせた。昨年9月の北海道胆振東部地震から約半年。2月21日に発生した地震は、最大震度6弱を観測した。人命に及ぶ被害等はなかったものの、もしもあのときの規模だったらと思うとぞっとすると。今は極寒の2月、災害は待ってはくれない。行政や地域、家庭等、それぞれが今できること、早急にすべきことは何か、自戒も込めつつ、日ごろの備えをあらためて考え直す教訓としたい」との記事がございました。 宇和島市の一つ一つの壊れた場所、家、川、橋、道路、山、農地、施設等、その1カ所1カ所に生活があり、不安な日々を過ごしながらも、復旧を一日も早くと待ち望んでおられる方々がいらっしゃいます。1つの情報が希望になり、元気になることにもつながってまいります。復旧の具体的な情報の共有やいざというときの対応等、できることは全てやり切って、一日も早い復旧をお願いしたいと思います。 ここで伺います。復旧の具体的な情報の共有やお知らせなどは地域の皆さんに安心感や希望を与えることになると思いますが、現在地域の皆さんへどういう形で情報をお伝えしているのか、岡原市長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 現在の情報、それは、やはり広報を活用させていただいたり、また地域の回覧板等々も含めて、それらを活用しながらやっていることかと思います。 ロードマップ、これは復旧・復興の度合いというものをはかる、いつまでにこれらを終わらせたいという市の気概を表現したものを今回発行させていただくわけですけれども、もちろん、ホームページだけでは、それを操作されない方もいらっしゃるので、広報の5月号でそれらをお見せする予定でございます。ホームページについては4月から、概要版等をおつくりして、それらを適正にわかりやすい形でお知らせする予定にしております。 また、先ほど御発言の中にありました一番身近なところ、例えば、目の前の河川がどうなって工事になっていくのか、崖がどうなっていくのか、やはり一番興味、不安があるところだと思いますので、それらは建設部のほうで、どのように表現したら一番わかりやすいかということを含めて、今最終段階、詰めの作業をしております。なるべく目で見てすぐわかるような形で表現できたらと思っているところでございます。 いずれにしても、これからさまざまな問い合わせが役場、関係機関にあるところで、現在それらのマニュアルも再度見直して、また、電話対応等々も、お待たせすることなく、またたらい回しすることなく対応していくということで、市役所を挙げて、対応する準備をしっかり整えているところでございます。 また一方、今回の災害におきましては、民間の方々のさまざまなお力添えをいただきました。現在でも、NPOであるとかボランティアの方、また、中間支援組織になり得る方々のお力添えをいただきながら、一日一日歩んでおります。そういう方々との情報交換というものもしっかりしながら、また、民間のお力をかりる瞬間もあろうと思いますので、そういった総合的にいろいろな方々と連絡をとれるような体制づくりに今努めているところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 今市長からもお答えがあったのですが、市民の方から役所に声をかけにくい、電話をかけにくいというような声を僕自身も伺います。だからこそ、生の市民の声が来たときには、市役所の姿勢、また電話をとる方の姿勢等が非常に大事になってくるかと思われますので、どうか市民の方からの声にしっかりと応えていただきたいと思いますので、この点よろしくお願いいたします。 続けて、復興に向けた施策について伺います。 このたび、復旧・復興に関する市民アンケート調査が行われ、冊子を拝見させていただきました。その中に、「これからの宇和島市の将来を見据えた創造的復興を目指すためのまちのイメージをあらわすとしたらどのようは表現がふさわしいと思いますか」の3つまで回答の質問に、1位は「誰もが安心して暮らせるまち」39.8%、50・60・70歳以上の方が1位に挙げておられます。2位は「災害に強い安心・安全なまち」28.7%、これは29歳以下が1位になっております。3位が「子どもたちが希望を持てるまち」27.2%、30代、40代はこれが1位でありました。 ここで伺います。市民の皆さんは安心して暮らせるまち、安心・安全なまちを求められております。具体的に、安心して暮らせるまちとは、建設部の立場からどういうまちだと思いますか。藤堂部長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 建設部の立場から考えます安心・安全なまちとは、道路、公園、住宅などの都市基盤が適切に整備をされ、また、各施設が損傷や障害なく、適切に管理されますとともに、高齢者や障害者に配慮したバリアフリー化された施設で、市民の誰もが安心して、また安全に利用できる環境が整ったまちであると考えております。 その上で、その都市基盤があらゆる災害に対して強い、良質なものであるとともに、それらをあらゆる外力から防護するための強固な防災安全施設が整備され、なおかつ、災害復旧活動においても有効に機能する施設として整備されたまちであると考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続けて、保健福祉部の立場から岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 今回の豪雨災害を通して感じましたことは、平時におけるコミュニティーのつながりは災害時に生きるということでした。 例として、三間地区におきまして、平成29年度より、地域の複雑化した問題を丸ごと抱える地域づくりを目的としました「我が事・丸ごと」の地域づくり推進事業を実施しておりますが、旧三間幼稚園をもみの木と名づけ、住民が気軽に集える拠点として事業の普及に努めてまいりました。30年7月の豪雨災害により、吉田と三間地区は長期間にわたり断水となりましたが、三間地区におきましては、このもみの木にかかわる住民のネットワークにより、飲料水や生活用水、食料等支援物資をもみの木に集約し、住民自らが独居高齢者等の世帯を巡回し、支援物資の配布や安否確認を行うといった活動が行われました。三間の方々が行政の支援は吉田を優先してと言ってくださったおかげで、保健福祉部として保健師派遣などの被災者支援を吉田地域へと集中させることができました。 少子・高齢化や核家族化などにより地域のつながりが希薄化しつつありますが、まずは、地域の住民が集える場所をつくり、その集いの場を通して住民同士が支え合うといった仕組みづくりを行うことが安心・安全なまちにつながると思っておりますし、今後もこのような活動を市内全域に広げていきたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続きまして、教育の立場から、金瀬教育長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 主に、人権、学校教育、社会教育の観点から、世代と分野を超えてお互いを認め合い、尊重し合い、学び合える、誰かのために、何かのために役割を見出すことができる、そのような居場所があって、支え合って、助け合っていける、希望と自信と誇りに満ちた、そのようなまちを目指してまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 今それぞれの立場において、安心して暮らせるまち宇和島市のことを語っていただきました。今よりもさらに、宇和島市のために、建設、保健福祉、教育が安心して暮らせるまち宇和島を市民の一人一人が感じていただけるように目指してまいりたいと僕自身も思っております。今後ともよろしくお願いいたします。 続けて、防災力の強化に関する施策について伺います。 昨年の9月議会において提案させていただいた子ども防災手帳について、このたび平成31年度予算に小中学校防災ハンドブック作成事業として予算化していただきありがとうございます。実は、予算説明資料を議案説明会で見たときは非常にうれしかったんです。終了後、昨年9月の会議録をこそっと確認させていただきました。教育長、教育部長、そして市長、改めてありがとうございます。 ともあれ、子どもたちの防災意識を高め、子どもたちの命を守りゆくための防災ハンドブックでございます。社会の宝であり、宇和島市の宝である子どもたちのために、いいものを作成していただきたいと思います。現在の進行具合とこれからの予定について具体的に教えていただけたらと思います。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) お答えいたします。 こちらが議員から御紹介いただいた尾張旭市のこども防災手帳でございます。内容としては、現段階では発達段階に応じて学べる冊子にしたいと考えておりますが、内容としては、おおむね次のようなものを考えております。 各災害ごとに、どのように行動したらよいのか、覚えておかなければならないのはどのようなことか、日ごろから防げることとしてはどんなことがあるのか、そういったことを自分自身でシミュレーションしながら学んでいく、そういった内容にしたいと考えておりますが、具体的な中身については、来年度になってから関係者と工夫をしながらつくり上げていきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続いて、小中学校音声告知システム導入事業について、どのような事業なのか。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 近い将来発生が懸念されております南海地震や7月豪雨災害のような災害時において、行政等からの緊急情報は、身の安全を確保するために重要であります。その情報を学校内で伝える手段が現在は防災ラジオのみであり、この防災ラジオの台数も少ないことから、既存の校内放送設備に音声告知システムを接続させ、学校内の全員に一斉に情報を伝達させるため、小・中学校に整備するものでございます。学校内の放送設備により緊急情報が流れることにより、これまで防災ラジオでは伝達できなかった校庭やグラウンドでの学校活動中でも緊急情報を得ることができるなど、有効な手段であると考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続けて、防災力の強化に関する施策について、施政方針にはないのですが、災害による被害を最小限に抑えるための行動を時系列にまとめた防災行動計画、タイムラインがございます。これは、台風などあらかじめ予測できる災害に備え、行政や企業などが、いつ、誰が、何をするかを事前に整理しておく仕組みのことであります。 タイムラインの最も大きな利点は、先を見越した早目行動が可能になることです。3年前の関東・東北豪雨の際、氾濫危険水位を超えた河川沿いで避難勧告や指示を出した市町村は、タイムラインを策定したところで72%だったのに対し、未策定では33%にとどまったそうです。企業が行ったタイムラインの例としては、台風24号の接近に伴って電車運転を取りやめることを鉄道会社が事前に発表する計画運休が9月から10月にかけて実施されました。近年自然災害は激甚化しつつあるだけに、タイムラインの一層の普及が求められております。 我々公明党は、自治体や企業によるタイムラインの導入を強力に推進しており、さらには、住民一人一人が災害時に自らがとるべき行動を時系列でまとめたマイタイムラインの普及にも取り組んでおります。忘れてはならないのは、人命の安全確保が最優先であることで、タイムラインの運用に際しては、空振りを恐れないとの原則を改めて確認してまいりたいと思います。 公明新聞の1月31日付に掲載されていたのですが、1月24日、25日には、水防災タイムライン・カンファレンス全国大会2019in貝塚が大阪で開かれ、ここでは昨年の西日本豪雨災害に言及され、全国で860万人に避難指示・勧告が出されたにもかかわらず、実際に避難したのはわずか4万人ほどで、0.4%でございます。情報を素早く正確に発信しても逃げない人や、避難勧告と指示の違いがわからない方もいるなど、行政と住民の認識の食い違いや住民の防災知識の不足などが指摘されました。また、大規模災害の危険が迫る中では、命を守るための行動を時系列で明示したタイムラインは、水害、土砂災害の特効薬になるとのこと。 タイムラインには、その地域に応じての高潮対応タイムラインや、大阪では大阪タイムライン防災プロジェクトが展開され、比較的大きな河川の流域や沿岸などが対象の広域タイムライン、1つの市町村の庁内における対応を記載した市町村タイムライン、自治会や自主防災組織の単位で住民の行動を示すコミュニティタイムラインの3区分のタイムラインを推進しているそうでございます。 このタイムライン、防災行動計画についての所感と、現在の宇和島市のタイムラインの取り組みについて答弁を求めます。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えいたします。 今回の災害で一番痛切に感じたのは、行政はなかなか手が及ばないことが多々あるんだということでございました。それは何を意味するかと申し上げると、やはり、命は自助・共助の力で守っていただく必要性があるんだということを痛感したわけでございます。ならば行政として何ができるかということを考えたときに、やはり、そういったさまざまな情報ツールを使いながら、啓発をいかにやっていくかということが出発点であると思います。 そういった意味で、今議員お話しのタイムライン、これは、自らの行動計画と、コミュニティタイムラインというのは、まさに地域、自助・共助のことをうたわれていると思うんですけれども、これらを明確に平時から示しておくことで、自分たちの行動をあらかじめ考えておくことのできる有効なきっかけ、手段になり得るだろうということを今考えたところでございますので、今後地域防災計画が愛媛県からおりてきて、宇和島市の計画をしっかりと立てる、そして、具体的に、その啓発をいかなる手段でやっていくかというときに、大変有効な手段ではないかというふうに、今個人的に考えたところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 先日避難訓練が行われました。私も、昨年も参加させていただきまして、ことしも参加させていただいたんですが、古城山に避難をさせていただくんですが、昨年が7、8名、ことしが13名、若干ふえたという部分ではありますが、あそこはかなり人口が密集しているところで、13人ではいかんなというような現実にも直面させていただきました。 そこでお伺いさせていただきたいのですが、避難訓練での総括とタイムラインについて、山下危機管理課長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 以前の議会で御質問、御提案いただきまして、市の災害対策本部におきましては、平成27年7月から、台風等の予想可能な風水害に対する事前対策を行うために簡易版のタイムラインを運用しておるところでございます。台風接近が予想される前には、関係職員が集まり、タイムラインをもとに災害対策本部の事前会議を行い、避難所の開設準備であったり、避難情報の発令地域等を事前に検討して、職員間での情報共有を図っておるところでございます。 今後、愛媛県におきましても須賀川などの水集地河川に係るタイムラインの作成を検討されており、ダムの放流情報であったり、危険水位に到達する前の放流操作について時系列の対応内容を整理していくというふうに聞いておりますので、当市におきましても、そのタイムラインに沿った形で、住民の皆さんへの注意喚起であったり、避難情報の発令を行うとともに、他の防災関係機関との連携をさらに図っていきたいというふうに考えております。 また、住民一人一人の、先ほど御説明ありましたマイタイムラインと自治会、自主防災組織等へのコミュニティタイムラインにつきましては、市民の皆さんへの防災啓発に活用できるよう、先進事例等を調査しながら調査研究していきたいというふうに思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 防災・減災対策についてもう一つ。昨年全国の公明党議員3,000名が全国で行った100万人訪問調査運動のアンケートの中で、地域において危険で改善が必要な場所として、空き家が36%、道路が34%、河川が30.6%で3割を超え、その次が通学路21.7%と続いております。これは複数回答でございますが、地域の安全確保を図るには、空き家の対策が全国的な課題ともなっております。また、通学路においての総点検、道路や橋といった社会インフラの老朽化に伴う国民の生命を守るための補修・更新も不可欠となっております。 空き家について伺います。 現在、私のところにも4件の市民の方からの空き家の相談があるのですが、道路端の家で車が通り、通行人や子どもたちが通る場所に屋根が崩れ、瓦が落ちそうな空き家があり、台風や大雨が来るたびに崩れている空き家に対し手だてはないのでしょうか。持ち主がわかる場合、わからない場合、持ち主は知らん顔の場合の対応はどうでしょうか。簡潔にお願いいたします。藤堂建設部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 老朽化して危険な状態にあります空き家についての相談がございましたら、固定資産の課税情報等を利用いたしまして所有者等を調査し、その対応を要請しているところでございますが、既に所有者が死亡し、相続登記がされておらず相続人が多数にわたる場合、相続人が県外に分散している場合、相続人を特定できても相続放棄されている場合などさまざまな案件がございまして、対応に苦慮するケースが多いのが実情でございます。 まず、所有者が判明している場合におきましては、所有者様に対し空き家が置かれている現状を説明し、改善するよう求めます。また、あわせまして、市の老朽危険空き家除却事業で除却に係る費用の一部を補助する制度があることなどを御紹介いたしまして、所有者自らが解体に取り組むように促しておるところでございます。 次に、所有者が判明をしているが協力いただけない場合におきましては、空き家等対策の推進に関する特別措置法の規定に基づく措置の対象になることを通知をいたしまして、解体撤去等の助言、指導、勧告、命令の措置を段階的に行いまして、それにもかかわらず義務を履行されない場合は、行政代執行により、所有者にかわって市が解体撤去などを行い、所有者等にその費用を請求することが可能となります。 また、所有者を確知できず、措置を命ぜられるべき者がいない場合は、同法の規定により、公告を経て、略式代執行により所有者にかわって市が解体撤去を行うことが可能となります。 いずれの措置も、その処理に多くの事務手続と時間を要しますこと、代執行に係る費用の回収の見込みが低いことなどから、当市ではこれまで措置を行った実績はございませんが、議員御提案のとおり、老朽危険空き家は地域の安全に大きな影響を及ぼすものでございますことから、今後は先進地の事例を参考に対策を検討してまいりたいと考えておるところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続いて、公共建設物への海抜何々メートルの表示について伺います。 現在、南海トラフ地震への備えなど、災害に対しての意識改革が求められ、ここ宇和島市におきましても、東日本大震災等の教訓から、特に、海岸線に住む人たちは津波に対しての危機意識や避難場所の確保など、意識して生活していると思われます。しかし、いざとなると、この地が海抜どれぐらいの高さなのか、津波の予想される高さはどれぐらいかなど、基準がわからないと不安を感じております。いざというときは何分以内に何メートルぐらいの高さまで垂直避難することなどの基準が欲しいとも思います。それが絶対の安全を約束するものではありませんが、市民の皆様の安全・安心のため、まずは、公共の建設物の外側に海抜何々メートルとの表示が今以上に欲しいと切に願います。宇和島市民の生命を守る意思を行政として前面に出していただきたいと思うのですが、市長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 宇和島市は、平成22年度から、海抜の表示板というものをいろいろなところの御協力を得ながら表示をさせていただいております。例えば、電柱に、その当時150~60カ所張りつけをさせていただいたように記憶しておりますし、また、コカ・コーラの自動販売機、さらには郵便ポスト、そして郵便局にもつけさせていただいて、これだけにとどまらず、いろいろな方々のお力添えをいただきながら、今それを広めているところでございます。 議員御指摘の公の建物ということは、もちろん高い意識で臨んでいかなければいけないところでございますが、あわせて、ここに表示をしたいという方におかれましては、市のほうでしっかり準備をして対応させていただく、そういったことを今でもやっておりますので、ぜひともいろいろな方々からお声がけをいただいて、あらゆるところでその場所の高さがわかる、そうしたまちになることができたらとも思っているところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 先日委員会の折、病院局のほうにもお願いしてみたのですが、いかがだったでしょうか。西本医療行政管理部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 西本医療行政管理部長。 ◎病院医療行政管理部長(西本能尚君) お答えをいたします。 危機管理課のほうで海抜を表示した津波注意標識についての設置協力の募集をしておりますので、内部決裁の上、病院局5施設についてシールの申請をいたしました。危機管理課に確認したところ納品が3月見込みということでございますので、その後、それぞれの施設の玄関に表示したいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 早速の行動ありがとうございます。 続きまして、子どもたちの未来につながる施策について、エアコン設置については重なっておりましたので、割愛をさせていただきます。 続いて、健康づくり、生きがいづくりの未来につながる施策について、歩ポについて伺わせていただきます。 現在登録者数が5,600名を超え、私自身もほぼ毎日平均8,000歩以上歩いておりますが、歩ポについての機能改善を何点か求めてまいりたいと思います。 1つは、おすすめウォーキングコースの4つは余りに少な過ぎると思います。この1年間で12コースぐらいにふやし、年間ごとにふやしていき、何コースかを制覇したらボーナスポイントなどの設定も加えていただき、さらにおもしろみのある変化を期待したいと思います。各地の観光地や見晴らしのいい場所、自然の見どころも満載の宇和島市だと思いますので、コースの選定はそんなに難しくないと思います。もう少し遊び心があってもいいのではと思うのですが、皆さんからのお勧めのコースなどを紹介していただいたり、さらには、現在8,000歩以上は幾ら歩いても4点どまりなのですが、1,000歩で6点ぐらいまで欲しいと個人的に思っております。 とにかく、楽しく歩いて健康増進で、皆さんに飽きられることがないように、時間の経過とともに、バージョンアップをぜひともお願いしたいと思います。バージョンアップについて、岡田保健福祉部長、お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) お答えいたします。 御利用の皆様に楽しく継続していただくために、4年目を迎えます2020年4月にはアプリのリニューアルを予定しております。平成31年度中に、闘牛にかわるキャラクターや歩数計として毎回見るホーム画面の改修を進めております。また、しっかりと事業の効果検証を行うためのアンケート機能の付加も見込んでおります。 御指摘の1万歩で6点ぐらいつけてはどうかという御提案でございますが、ポイント換算は、安全面や歩数と生活習慣病予防のかかわりを根拠として設定をしております。少し説明をさせていただきますと、寝たきり予防には2,000歩、認知症や心疾患、脳卒中予防には5,000歩、生活習慣病予防には8,000歩といった指針をもとに設定をしておりますので、御理解をいただきたく思います。 ウォーキングコースの追加等につきましては、ベースになる伊達ナビにもうすぐ追加される子育てモードのほか、各モードの状況や全体の容量、経費等を調査した上で、参考にさせていただきたいと考えております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 勉強させていただきます。ありがとうございます。 続きまして、おかえりプロジェクトの学校自慢CM大賞について伺います。 先日、3月3日に南予文化会館において開催された第1回うわじま学校自慢CM大賞に参加させていただきました。司会にはやのひろみさんを起用しての取り組みで、にぎやかな、また誇らしげな子どもの笑顔が画面いっぱいに映し出され、司会者の巧みなトークで皆さんからの笑顔を引き出しておりました。この取り組みを通じて、子どもたちの記憶の中に、思い出の中に、我が母校や我が地域、我が宇和島市のよさやふるさとということが大きく感じられ、子どもたちの未来に大きな意味があると感じました。さらには、この映像を見られた大人の皆さんも笑顔になる取り組みだと感じました。人口減少と少子化の中で、たくさんの子どもたちの笑顔がまちを元気に変えていく現実の姿に、大勢の皆さんに見ていただきたい取り組みだと思います。 今回のおかえりプロジェクトうわじま学校自慢CM大賞について、現場の立場からの感想並びに結果報告の答弁を求めます。企画情報課、中川課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 中川企画情報課長。 ◎企画情報課長(中川耕治君) この事業は、市内小・中学校の自慢を3分以内のCMにしていく過程におきまして、学校や地域のいいところを発見してもらうとともに、それを外にも発信していくことで、子どもたちの思い出づくりとすることを大きな目的として今年度から取り組みをしております。 CMの撮影、編集には宇和島ケーブルテレビの御協力をいただきまして、各学校で5月から制作に取り組みました。3月3日に開催いたしました公開審査会には21の小・中学校にエントリーをいただきまして、子どもたちの頑張り、それから、学校の魅力や取り組みのすばらしさ、伝え方のアイデア・発想力の3つの基準により審査をいたしました結果、小学校の部では高光小学校、中学校の部では城東中学校が見事第1回のグランプリを獲得しております。 私も会場の後ろでずっと見させていただきましたけれども、いずれの学校のCMもとても楽しくて、独自性がありました。何より、会場に来てくれていた学校の代表者の子どもたちが、時間とともにすごく楽しそうになっていくのを感じました。今後もこの事業を継続、進化させることで、子どもたちが将来ふるさとに残りたい、帰って来たい、あるいは遠くからでも応援したいと思ってもらうきっかけの一つになればと願っております。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続いて、液体ミルクについて伺います。 昨年の8月に、国内での製造販売が解禁され、間もなく国産品が店頭に並ぶ予定の液体ミルクでありますが、実は、この液体ミルクの必要性が認識されるきっかけは、2016年4月に起きた熊本地震の際、フィンランドから救援物資として液体ミルクが支給されたことでありました。 液体ミルクがなぜ必要か。液体ミルクは粉ミルクのようにお湯で溶かす必要がなく、開封して哺乳瓶に移しかえればすぐに赤ちゃんに与えることができます。赤ちゃんにとって必要なビタミンやたんぱく質など、母乳に近い栄養素が含まれており、常温で約半年から1年間の保存が可能です。海外では、欧米を中心に普及が進んでおり、缶や紙パックなどに詰められて販売されております。吸い口を容器に直接つけられる商品もあります。 液体ミルクで期待されているのが災害時の活用です。災害時は、ストレスや疲れで母乳が出にくくなる方もおられるそうです。また、哺乳瓶を洗う衛生的な環境が避難先にない場合があります。しかし、液体ミルクであれば、お湯で溶かしたり、清潔な水がなくても簡単に授乳でき、災害時に赤ちゃんの命をつなぐ貴重な栄養源となります。 国内における液体ミルクの取り扱いをめぐっては、安全性や衛生面を担保する基準がなかったため、国内での製造販売は行われておりませんでした。2009年、日本乳業協会が液体ミルクの販売解禁に向け規格基準の設定を厚生労働省に要望し、市民団体からは販売解禁を求める声が挙がっておりました。こうした中、熊本地震も契機となり、2017年3月、厚労省の審議会で規格基準の策定に向けた議論がスタートし、昨年8月、販売を解禁する改正省令が施行され、国内メーカーは研究開発を本格化させ、ことし1月には、厚労省が明治と江崎グリコの乳児用液体ミルク製造を承認し、春ごろに、国産では初となる液体ミルクが店頭に並ぶ見通しとなり、先日、3月5日に国産初の製品が発売されました。昨日薬局を回ってみたのですが、まだ搬入されておりませんでした。 議場の中にも、粉ミルクにお湯を入れ溶かし、赤ちゃんの飲みやすい温度に下げ、哺乳瓶で飲ませた方も多くいらっしゃるのではないかと思います。私も、飲み終わった哺乳瓶はミルトン等で消毒した記憶もございます。確かに、赤ちゃんを連れているお母さんは、リュックやかばん等、たくさんの荷物を抱えて、赤ちゃんをおんぶや抱っこをしておられます。このお母さんたちの育児の手間の軽減も含め、男性の育児参加を促進するという効果も期待できます。 一方で課題も残されており、粉ミルクに比べて費用が割高なこと、もう一つが、認知が進んでいないことであります。液体ミルクは、昨年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震で救援物資として届けられましたが、十分に活用されませんでした。その原因としては、受け取った自治体や被災者に知識がなく、安全性等に不安を抱いた点が指摘されております。 現在、東京都文京区では、全国に先駆けて、赤ちゃんを受け入れる避難所に国産液体ミルクを備蓄する方針を発表し、同区は液体ミルクを乳児健診や両親学級、防災フェスタなどで紹介し、ふだんから使いなれてもらう啓発事業も行う予定だそうです。さらには、東京都が災害時に液体ミルクを調達する協定をイオンと結んでいるほか、群馬県渋川市、大阪府箕面市が備蓄する方針を決めるなど、動きが広まっております。我々は、災害から赤ちゃんを守る社会の実現を目指し、国と地方のネットワークで液体ミルクの普及を後押ししてまいりたいと思います。 そこで伺います。液体ミルクについて、これからの活用法についての所見を、岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 乳幼児用液体ミルクに関しましては、昨年の豪雨災害において、愛媛県より情報提供として、海外産製品が市内保育所及び保健健康課に配布をされました。災害時には、安全性、利便性も高いミルクですが、保育所では、当時まだ国内において無許可であったこと、液体ミルクへの不安感、特に、気温が高かったことなどから使用を見合せたと聞いております。 御質問につきましては、液体ミルクが国内で許可されたとはいえ、まだ認知度も低い食品に対してでございますので、安全性に懸念を抱くお母様方も多いと考えます。まずは、液体ミルク活用のための準備として、ミルクの使い方やメリットなどの情報提供が最優先だと考えます。乳幼児健診の場で保護者の皆様へ紹介の場を持つことから始めたいと考えます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 続いて、液体ミルクの災害備蓄品としての活用と今後の検討について、危機管理課、山下課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山下危機管理課長。 ◎危機管理課長(山下真嗣君) お答えいたします。 議員御説明のとおり、災害時に、乳幼児の栄養を確保するために必要なミルクの備蓄は大変重要な課題だと認識しております。そこで、宇和島市では、宇和島市備蓄計画を策定いたしまして、その計画に基づいて、購入内容であったり、数量等を整理しておるところでございます。ミルクにつきましては、来年度の購入を予定しており、現時点では、アレルギー対応のものも含めまして、粉ミルクを想定しておるところでございます。粉ミルクの保存期限がおおむね1年半ということでございますので、今後も定期的な更新が必要となってまいります。液体ミルクの購入も含めまして、今後検討して、計画的な備蓄を進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 現場のお母さん方にとって何が一番大事になってくるのか。本当に、いざというときの備えという部分が非常に大事になってくるかと思います。これは、やはり平時にしっかりと判断しておくことが非常に大事な観点となってくると思いますので、どうかお母さん方の立場に立って、また、被災のときの立場に立って今考えていくということが大事になってくると思いますので、この点重ねてお願いいたします。 続いて、教育費の負担軽減について伺います。 本年10月に消費税が8%から10%に引き上げられることに伴い、この財源を生かして、10月より、いよいよ幼児教育の無償化が実現することとなりました。私のほうにも、小さな子どもを持つお母さん方からの質問など、うちの子どもの場合はどうなるのでしょうか等、現実的な質問がふえております。これは、今まで、年金、医療、介護等、高齢者に向けた社会保障の制度を全世代型社会保障へと転換させゆく構築でもあり、日本の抱える少子高齢化・人口減少社会に対する取り組みにもつながってまいります。20代から30代の男女を対象にした内閣府の調査によると、どのようなことがあればもっと子どもが欲しいと思うかの問いに対し、将来の教育費に対する補助と幼稚園・保育所などの費用の補助が1位、2位を占めており、幼児教育の無償化の必要性は明らかであります。 幼児教育の無償化について、どのような制度か、子育て世代の皆さんへわかりやすい答弁を、岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 少し複雑になりますので、丁寧にお答えをさせていただきます。 本年10月実施の無償化の主な内容は2つでございます。 1つは、幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育事業に通園している児童のうち、3歳から5歳までの全ての事業と保育所に通園している0歳から2歳までの児童のうち住民税非課税世帯は保育料が無償となりますので、対象児童の保護者は保育料を支払う必要がなくなります。 2つ目は、児童に保育の必要があるにもかかわらず認可保育所や認定こども園を利用できず、幼稚園の預かり保育や認可外保育所、一時預かり事業や病児保育事業、ファミリーサポートを利用している場合でございますが、これらの利用にかかった費用につきまして、上限額の設定はありますが、無償化の対象となりますので、この場合は、支払った利用料の領収書をもって利用費の請求を行うことが可能となります。 補足といたしまして、3歳から5歳までの無償化につきましては、基本的に小学校就学前の3年間分の保育料が対象であるため、保育所や認定こども園につきましては、3歳、4歳、5歳クラスのいわゆる年少から年長クラスの児童の保育料が無償となります。一方で、幼稚園につきましては、学校教育法の規定等に鑑み、開始年齢が異なり、満3歳になった日から無償化の対象となります。 また、留意していただきたいこととして、保護者から実費徴収している費用、例えば、通園送迎費、行事費などはこれまでどおり実費徴収を行い、無償化の対象外であること、食材料費についても、低所得者世帯を除き保護者負担として実費徴収することになります。 先ほど説明いたしました認可外保育所等を利用した場合の利用料の給付におきましては、利用設置の確認や利用に係る認定手続が必要となるなど複雑な制度設計となりますことから、まだ明らかにされていない部分もあります。今後、国の指定をもとに実施に必要な体制の構築や規定整備等を行い、事業者や保育者の皆様方へわかりやすい説明と周知に努め、的確で円滑な実施に向けて進めてまいりたいと思います。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 幼児教育に際しましては、児童の待機問題や働く人たちの処遇改善の課題もあり、大きな課題となっております。この幼児教育の無償化に際しても、無償化で保育ニーズの増加が予想されると思いますが、事前の準備等、現場での混乱がないようよろしくお願いいたします。 なお、時間の都合で水道の今後のあり方について割愛させていただきます。申し訳ございません。 続きまして、スマホのアプリ、ライン、ツイッターを利用した道路や公園の不具合に関する市民通報システムについて伺います。 公明新聞2月1日付によりますと、現在、兵庫県芦屋市では、市民がラインを使い、ページで友達登録した上で、地域の道路や公園などで、路面に穴があいている、公園の遊具が故障などの情報を、その場を撮影した写真、位置情報を市に送信し、それを確認した市が解決する流れになっているそうであります。途中経過についても通報者にお知らせしており、好評ということです。10月は道路57件、公園13件、11月は道路23件、公園12件の通報を受信、一旦「市お困りです課」が受け、道路案件は道路課、公園案件は公園緑地課と連携して対応する内容で、既に、消えていた公益灯が直ったなど解決例も相次いでおり、感謝の返信も届いているそうであります。芦屋市のライン友達は既に529名となり、市道路課の課長は、電話での要望では不具合がある現場の特定に時間がかかり、損傷の程度が現場に行くまでわからなかったと指摘し、ラインだと現場の写真や位置情報も送られてくるのでスピーディーに現場に急行できるし、持っていく装備もあらかじめ検討がつくようになったと語られております。 一方、神奈川県平塚市では、スマホのGPS機能などを活用した道路情報通報システム「みちれぽ」を導入しているそうです。これはツイッターを利用した通報システムで、平塚市は東海大学と連携して「みちれぽ」を開発したそうであります。担当者は、ツイッターを利用しているので、土日などでも投稿を確認できるのが特徴と話されております。 宇和島市においても、市民の皆様からの道路の補修、公園、公益灯に関する改善・修繕要望が多数寄せられていると思います。市民にとっても通報しやすく、行政にとっても効率よく維持管理に対応できる仕組みであり、必要な仕組みだと思います。このスマホを利用した道路や公園の不具合に関する市民通報システムについての所感と今後の方向性を、藤堂建設部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 藤堂建設部長。 ◎建設部長(藤堂勝男君) お答えいたします。 宇和島市が管理いたします道路や公園などの公共土木施設につきましては、日常的に職員によるパトロールや業者によります点検を行っておりますが、市道延長は1,200キロメートルを超え、公園・児童遊園も約100カ所存在するため、全ての施設の現状を常に把握することは困難な状況にございます。そのため、現在は、主に市民の皆様からの通報により、職員が不具合の状況や場所を聞き取りながら住宅地図で位置を特定し、その後現場に赴き、状況を確認した上で修繕対応を行うというのが一般的な流れでございます。 スマートフォンが普及している現在、もし、市民の皆様が、御自身のスマートフォンのカメラ機能とGPS機能を用いまして不具合箇所の写真と位置情報を宇和島市のシステムに書き込んでいただくということが可能となりますれば、行政といたしましても、現場の位置や状況の把握が容易となり、いち早く対応が可能になるのではないかと考えておるところでございます。ただ、現時点におきましては、宇和島市といたしましてどういう運用が可能なのか、メリット・デメリットとしてどういう点があるかなど、判断できる材料を持ち合わせていない状況でございます。今後は、他市の導入状況や活用状況等を調査するとともに、さまざまなシステムを検証いたしまして、実際に導入可能かどうかを研究させていただきたいと考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 畠山博文君。 ◆3番議員(畠山博文君) 先日、私のところにも道路のグレーチングが壊れているという情報が入ってきました。あそこは国やろか、県やろか、市やろかというような状況の中で、国かなと思って国交省に電話をしました。通報された方は市のほうに連絡していただきました。実は、後日行ってみたら県のカラーコーンが置いてありまして、実は県でありましたという状況等も発生しております。やはり、市民の方からしたら、どこに連絡していいのかわからないという状況が多々あります。私自身も困惑してわからなくなるときもありますので、そういうふうな形で専門の方のところに即情報が行って、そこで振り分けていただけるという部分は、非常に助かる内容になっておると思います。 先日、先輩の木下善二郎元市議から、公共街路灯の玉切れ等で、夜間点灯していない街灯の報告を受けました。これは、木下元議員が毎年されていた恒例の点検であり、この要望書と添付の図を見て、こんなにも消えたままの街灯があったのかと正直びっくりしました。市関連が8カ所27灯、県関連が4カ所4灯、国道関連が8カ所8灯の結果でありました。もちろん、計画的に消灯している箇所もあるとは思いますが、後日添付の地図を片手に、夜間2日かけて全部の箇所を確認し、都市整備課に報告させていただきました。回ってみて思いましたが、夜間点灯していない街路灯を車から見つけるのは困難であり、あらかじめ、ここに街灯があるとの認識がなければ見つけられません。現地に行っての確認作業の大切さを改めて感じました。以後、新たに3カ所の未点灯の街路灯を発見し、報告させていただきました。 また、昼間の3時ごろ、こうこうと点灯している街灯の報告もいただきました。これはタイマーの故障が原因とのお答えをいただき、修繕していただきましたが、道路も公園も公益灯の補修も、スピード感が求められると思います。市民の安心・安全のため、随時点灯していることと思いますが、まだまだ消えたままの箇所もございます。毎日通る道だと、きょうも消えておる、きょうも消えておるというような状況も目にすることになってきます。市・県・国の行政に改めてよろしくお願いしたいと思います。 最後に、今年度で退職される職員の皆様、長い間宇和島市民のために働いてくださり、本当にお世話になり、大変ありがとうございました。どうかお体に気をつけて、ますますの御健勝と御活躍をお祈りさせていただきます。 以上で一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(赤松孝寛君) 以上で、畠山博文君の質問を終わります。 しばらく休憩して、午後3時5分から再開いたします。     午後2時53分 休憩-----------------------------------     午後3時05分 再開 ○議長(清家康生君) 再開いたします。 休憩前に引き続き質問を続けます。 それでは、武田元介君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 自民党至誠会の武田元介でございます。 通告に基づきまして、一問一答で御質問をさせていただきます。 本当にありがとうございます。今回で23回目でございます。続けることは大変なことです。中学生時代に怖いけれども頼もしかった先輩の、会派みらいの椙山代表からお褒めの言葉をいただきましたが、それは、質問を受けていただく理事者の皆様方のおかげにほかならないわけでございます。 前の石橋市長もそうでありました。岡原市長もそうでありました。何となく、私の提案を聞き届けていただいていることが多いように感じて、私の思い過ごしなのかもしれませんけれども、そういうことがあると、議員というのは一生懸命調べ物もするし、その調べ物に提案をつけて、何とか宇和島市民に対するサービスがよりよくなるのではないかと、そういうかすかな希望を持ってしまうものであります。私は、何か特別なことを伝えているわけではございません。世の中の流れや必然といいますか、当然の成り行きといいますか、そういう結果が理事者の皆様方の賢明な頭脳と心に響くことによって、政策の少しながらの転換につながっているのではなかろうかと、そういうふうに思います。だから、やめられないわけでございます。何度も何度もこちらに立たせていただいて、またきょうも一生懸命に質問をさせていただきたいと思います。 先日、障がいを持つ子どもさんを持つお母様方とお話をする機会がございました。私たちの目指す社会はどんな社会でなければならんのか、特に、政治の場に身を置く私たちは、理念というものをしっかりと持たないとならんのではなかろうか。時に、私たち議員の質問は、トリビアな、とてもささいなことをあげつらうような質問であることが多うございます。しかし、そのトリビアのささいな中にも基本的な何かを追求する真意があるということを、皆様方理事者にはお考えをいただきたいと思います。 こんな枕を申し上げて質問に入ります。平成最後の一般質問ということで、何度もそういうお話をしていただきましたが、その名に恥じぬ質問としたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、自衛官募集の協力についてということでございます。 安倍内閣総理大臣が、自民党の大きな会議で36%という数字を申し上げたこと。これを、揚げ足を取るように一部の偏ったメディアが報道した関係で、その36%という数字がひとり歩きをしたようなことと私は理解をしておるんですけれども、全国の自治体のうち、どのくらいの自治体が自衛隊の自衛官募集協力を行っているかという点について、まず確認をさせていただきたいと思います。藤田総務部長、よろしいでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 全国の約9割の自治体が情報提供に協力をしていると認識をしております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) その根拠についてどうこうは申し上げませんけれども、自衛隊法に基づいて適正に御協力なされている自治体が90%を超えるということなのであります。宇和島はいかがかということについて、続けて、藤田総務部長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 宇和島市におきましては、防衛大臣及び自衛隊愛媛地方協力本部長からの依頼によりまして、情報を提供しております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ありがとうございました。 昨年7月の大雨の被害の折にも、本当に献身的な活動を当地で展開をしていただきました自衛隊への御協力、できる範囲で、法令の範囲でということは当然でありますけれども、ぜひ、今後もお続けいただきたいと思います。 では、2番目に移ります。 建国記念の日の位置づけをということで問いかけをさせていただきます。 間もなく戦争のなかった平成の時代が終わります。御代がわりの年でございます。御存じのとおり、建国記念の日は、初代神武天皇が即位された日を新暦に置きかえて祝日にした紀元節をもとといたします。そういったことから、戦後日本を占領したGHQが、この祝日はけしからん、神道と結びついているのではないかというようなことで廃止を決定して、昭和41年の祝日法改正まで祝日であることはなかったわけであります。国会で制定されました祝日法改正によって、すなわち民主的手続によってできたのが建国記念日でございます。 建国神話を皇国史観や軍国主義、戦争と結びつけて、それを祝うことは軍国主義の復活であるというような反対勢力が国内に多いことは悲しいことであります。自国の歴史に自信を持てない国に未来があるでしょうか。自国の歴史に誇りを持てない国民がほかの国を尊重し、共存することができるでしょうか。マレーシアのマハティール首相は、スピーチの中で、軍国主義はよくないことだが、愛国主義的であることは悪いことではない、愛国主義は国が困難を乗り越える上で助けになる。祖国を守ることと攻撃的な軍国主義は同義語ではないと述べています。 この日本では、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムの洗脳が解けずに、自虐史観に染まった教育を続けたり、そういう論説を流布する人々がまるで知的であるかのごとく振る舞っているわけであります。マスコミ人の幾らかがそうでありましょう。言論人の幾らかがそうでありましょう。自分の国、あるいは自分たちの祖先を辱める論説が評価される、誤った、私は洗脳としか思えません。GHQによる、あの戦争は悪かったというウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム、その洗脳によるものとしか思えないわけであります。 再びマハティール首相の言葉をかります。今の日本人に欠けているのは、自信と愛国心です。日本が愛国心という言葉に過激になる理由は、私にもわかります。確かに、過去に犯した多くの過ちを認める用意と意思は持たなければならない。しかし、半世紀以上も前の行動に縛られ、恒常的に罪の意識を感じる必要があるのでしょうか。岡原市長に、この件につき、まずは所感をいただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えいたします。 私たちが住む国の歴史を学ぶことは大変大切だと思いますし、意義深いことだと思っております。建国の神話となると、いろいろな捉え方があることは承知しておりますけれども、私も、この国に生まれた幸せと、そして、祖先には感謝をしておりますし、誇りを持っている一人だと認識しておるところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 私は、神話もまた、日本の神話が余りにも、先ほど申し上げました一部の知的と称する方々に、神国日本とか、何が神の国だというようなことを流布されることによってゆがんだ時代が今までの時代であったろうかと思います。神話であれ、史実であれ、どの国にも建国の物語、すなわち、苦労であったり、喜びであったりするものはあってしかるべきであります。その物語を自ら否定することは、自分のことを否定すること、自分の親、自分のおじいちゃん、おばあちゃん、そのまた前の世代、それらを全て否定することにほかならないと私は思います。そんな歴史観をいいかげんに断ち切るべきだと思います。こういう発言をしても、せせら笑う日本人がおられるのが悲しくてしようがないわけでございます。岡原市長、いかがでしょうか。こんな歴史観をいいかげんに断ち切っていただきたい。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私は先ほど申し上げたとおりの思いでおりますけれども、やはり、日本ということは、いろいろなことを考え得る自由というものも一つの国家の成り立ち、今そうですので、それは、どこまで言えるかということはあろうかと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) さすがでございます。 建国の日は、建国を偲び、国を愛する心を養う、そういう日だというふうにされています。私は、隣国による安全保障上の脅威をこの根拠とする気持ちは全くありません。しかし、しっかりした国家観や歴史観というものを持った国民でありたいと思います。自国を愛せぬ者が他国を尊重できるはずがないと思っています。 そういう意味から、建国記念の日は、宇和島市は、市として主体性を持ってお祝いする立場であってほしいと思いますが、今までの態度とその改善について問いたいと思います。岡原市長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) たしか、私の記憶では、1年ずれているかもしれませんけれども、平成25年度まで、協賛差し上げたり、また、会場、大ホールの費用を若干下げさせていただいたりということをしていたかと思います。その後、教科書に関する団体のいろいろなお話等々があって、平成26年度から協賛をしなくなった。会場を有利に活用できるそれもしなくなったと理解しております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 一部のマスコミが記事にいたしまして、宇和島がとても特異な協賛をしているというような記事を書き立てて、それに反応した一部の人々が攻撃をした。その結果、会場使用等、あるいは後援の名義もかすことができなくなったというふうに私も聞いております。ただ、それが本当に国民の祝日を祝う姿勢としてよろしいのかということに立ち戻ってお考えをいただきたいと思います。 次にまいります。 減薬を進めるためにということであります。 これは資料を事前に保健福祉部のほうに差し上げておりますので、話がかみ合って進めていただきたいのですけれども、まず、多剤投与の実態は把握しているかということであります。1日当たり使用している薬ということを知ろうとした場合に、どんな実態があるかという点について、簡単に御説明を岡田保健福祉部長にお願いしたいのですが。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 多剤投与の実態につきましては、まず、薬剤師会のほうに確認をいたしましたが、患者様の処方箋とお薬手帳を照合し、多剤投与及び禁忌投与の疑いがある人に対しては、医師に問い合わせる等の対応をとるなど、医療機関との連携に努めているとのことでした。国民健康保険におきましては、国保連合会が提供するレセプトをもとに、同一薬剤、または同様の効能効果を持つ薬剤を複数の医療機関から処方されている方に対しましては、保健師による個別訪問を行っております。後期高齢者医療保険につきましても、同じく、レセプトをもとに重複受診や頻回受診が疑われる方につきまして保健師による個別訪問を行うことによりまして、実態の把握に努めているところです。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) すみません、③のお答えを受けたような感じをうけてしまうのですけれども、まずは、多罪投与の実態ということで、拡大して皆さんにお見せするといいのですけれども、65歳以上では4割、80歳以上では6割の患者さんが7種類以上の薬を内服しているというような実態が示されております。これは、平成30年度診療報酬改定の基礎資料になりました診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の速報値でございます。こちらの議員の中にもひょっとしておられるのかもしれませんけれども、食事が終わるたびに、幾つもの薬を自慢げに「これだけの薬を飲まなければ」なんて言うような方が現実におられるということでございます。 65歳以上で4割、つまり、10人いたら4人は7種類以上の薬を飲んでいるということであります。これは患者の中でありますので、健常者を除いた数字でありますので、0種類ということがございませんので、そういう数字になります。こういう実態があるということを共有して次に進めたいと思います。 多剤処方の問題をどう評価しているかという点について、これも資料をお渡ししているのですけれども、それに基づいてお答えをいただきたいのですが、岡田保健福祉部長、よろしいでしょうか。多剤処方の問題についてです。お願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 宇和島市における状況について整理をしておりますが、よろしいでしょうか。 多剤処方による問題といたしましては、意識障害や低血糖、ふらつきなど、服用本人へ悪影響を及ぼしていく可能性が多々ございます。薬剤師会では、イベントや健康講座等の開催時に多剤投与問題をあわせて啓発しているとのことでした。また、行政としても、先ほど申し上げましたとおり、個別訪問等で適正な服薬を促すことが重要であると考えますが、多剤投与自体を今現在評価しているかといいますと、多剤投与が必要であるという問題の意識はございますが、評価にまでは至っていないのが現実でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。
    ◆10番議員(武田元介君) 今ほど御説明いただいたように、宇和島での分析でも、まず1つ目が、意識障害、低血糖、肝機能障害、ふらつきというような有害事象が出る。薬を飲んでいるのに体調が悪くなった。簡単に申し上げると、実は、薬をたくさん飲み過ぎているので体調が悪くなったというふうに言えるのだと思います。 そして2つ目が、処方される薬が多ければ多いほど、これは保健福祉部にもお渡ししております多剤処方の問題点②という書類でございます。服薬数が多いほど、薬剤が正しく服用されにくくなる。あるいは、1日当たりの服用回数が多いほど薬剤が正しく服用されにくくなるという傾向が、多剤処方の2つ目の問題点であります。 すなわち、たくさん飲んでしまうことで、適切に処方されているのですけれども、それを重ねてたくさん飲むことによって有害事象があるということ。そして、たくさんであるがゆえに、決められた回数をきちんと飲む傾向がどんどん低くなってしまうという2つの問題があるということなんです。そして、その適正化にどう動くかということが先ほどのお答えかと思うんですけれども、改めてよろしいですか。どういたしましょうか。多剤投与のこういう問題があるんですけれども、適正化にどう動こうとしているかでも結構です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 先ほどお答えしたとおりだと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 最近の薬というのはとても効きがいいというふうに考えております。そしてまた、先ほど例に出しました何剤もたくさん飲まれる方というのは高齢者が多い。高齢者というのは腎機能、肝機能というのが弱っていますので、同じ薬を処方しても効き過ぎるという傾向があるそうであります。効き過ぎるということは、つまり、副作用の蓋然性というのも高くなってしまいます。そういうことから、リスクを高齢者に与えてしまうという傾向があるというのを承知してですね、ぜひ、先ほど申されました保健師さん、あるいは薬剤師会と連携をとって、多剤投与の適正化というのを進めていただきたいと思います。 事前にお話を聞きますと、市立病院では各診療科ごとの情報を集約することによって、こういった問題は事前に防止される連携が、当然のことでありますけれども、院内でとれているということであります。その院内で取れている情報共有、情報交換の場というのが、せめて宇和島圏域の医療機関でなされれば、そして、その指導というのが調剤薬局、あるいは保健師さんの動きによって調整ができるのであれば、よりよいのではないかというふうに思っております。 そして、4番に掲げております、たくさん薬をもらったけれども、結局飲まずに終わったというような実態があるようでございます。これについては、福岡県福岡市薬剤師会のちょっと古いデータでありますけれども、2013年2月から2014年1月の1年間にわたって節薬バッグ運動を展開した結果、薬剤費の削減率がレセプト1枚当たり15.54%、処方箋一枚あたり総数で21%、つまり、2割の薬剤費の削減ができたということです。ちゃんと飲まなかった薬を次回の診療時に調剤薬局に行く際に持ってきてくれという袋をつくって持ってきてもらったときに、薬剤費が20%削減できるということなんです。ぜひ宇和島市でも取り組んでほしいと思うんですけれども、このあたりの可能性はいかがでしょうか。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 宇和島薬剤師会におきましても、このようなお薬バッグというものを患者様に配布して、残薬が多い場合はこれをかかりつけ薬局に持ってきてくださいということで普及啓発に努めているというふうに聞いております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ありがとうございます。 それで、効果はどれぐらい出ておりますでしょうか。把握はできていますでしょうか。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 検証については確認できておりません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ぜひ検証をいただいて、それをまだお取り組みでない調剤薬局、あるいは医療機関に対して啓蒙をしていただくような動きにつなげていただきたいと思います。 次に移ります。 認知症に備えをということであります。 そろそろ、私もいろいろな動きが悪くなったり、覚えが悪くなって、どうも口も回らなくなって、質問もどぎまぎしながらするような状態なんですけれども、軽度認知症の障害について、早期予防をすれば直るというようなことが言われております。人生100年時代と言われて、自分の子どもの顔さえわからなくなるというような時間は過ごしたくないと私は思います。 認知症の恐怖というのは、本人はわからなくなるので、ひょっとするといいのかもしれませんけれども、家族全員の恐怖でもあります。そういうところから、現在研究が進んでいるので、例えば、軽度認知障害を早期に発見するという努めを果たすべきではないか、あるいは、それについて、個人あるいはグループというのを応援していくべきではないかと思うんですが、MCIの早期発見についてどういうふうな認識をなされておられますでしょうか。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 今ほど議員がおっしゃったとおり、MCIを早期に見つけることは認知症を予防することにつながるというふうに思っております。宇和島市におきましては、タッチパネルというものを早期発見の第一歩として導入をいたしまして、今年度は健康イベント等の会場で3カ所ほど、500名の方に物忘れ相談プログラムというものを体験していただき、この中から軽度認知障害が疑われる方については、地域包括支援センターのほうで継続支援をするなど取り組みを始めております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 早速にお取り組みをいただいておること、大変頼もしく思います。ただ、人口比でいいますと、500人というとまだまだということでございますので、先ほどの繰り返しになりますが、ぜひ医療機関等との連携をとっていただきたいと思います。 認知症の多くというのが、それまでの生活習慣病とか、運動をしない、あるいは人と交流をしないといったライフスタイルの複合的な原因であると言われております。そうであるならば、何らかの医学的な治療を施さなくても、日々の時間の過ごし方を変えることで、早期に気づけば症状が進むことをとめることができる、あるいは改善することができるというふうなことがよく言われております。事実、MCIになった後、4年間で半分ほどは認知症が進むんだけれども、26%の人は健常に戻るというふうなデータがございます。物忘れがひどくなった人に対してさまざまなサービスを提供する機関というのが今できてきているのですけれども、やはり、まずは、早期発見ということなんです。 こういうことをしている自治体がございます。血中のアミロイドベータペプチドというものへの防御力を、3つのたんぱく質の濃度を調べることでリスクを算定できると。これは間接的なものでありますけれども、アミロイドベータペプチドへの防御力を算定することによって、MCIスクリーニング検査として有効であるというふうなことが言われております。この検査が1回2万円弱かかるらしいですけれども、その検査費用の一部を助成するというような考え方もありだと思いますけれども、そういう検査について、宇和島市ではどういう検討、あるいは評価がなされているか、検討されていたら教えていただきたいと思います。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 正直申しまして、議員から資料を頂戴して知ったところでございます。市としましては、今現在、MCIを早期に発見すること、また、それが進行して認知症に移行することを防ぐために、生き活き教室といった教室を実施しておりまして、フィットネスクラブでありますとかスポーツジム等で、そういったことに協力をしていただいているところです。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) まるで打ち合わせをしたように、フィットネスとか運動とか体操ということで今の答弁の中で言っていただいたんですけれども、複合病と言われている認知症というのは、生活習慣病をたたくことで減らせるというようなデータがあるわけです。つまり、生活習慣病をたたく医療そのものが認知症を減らすことができる、あるいは、先ほど申し上げたライフスタイルの見直しこそが認知症を減らすことができるという認識をまず持たなければならないと思います。そして、早期にMCIに気づくということで、今ほど血中の濃度のアミロイド何たらという話をしましたけれども、先ほどの話に戻りまして、歯科や調剤薬局、あるいはかかりつけ医で気づいてもらう、そういう役割を負ってもらうということで気づく部分もあるといいます。歯科は歯科治療というのをイメージしていただくとよろしいかと思うのですけれども、割と、二度、三度通院することが発生します。どこか歯周病で歯がぐらぐらするとかいうことになると、何度か行くことになります。そういうことから、歯科で割と患者さんとコミュニケーションがあるというふうに言われます。歯科衛生士の方とか歯科の先生とやりとりがあるので、その間に、ちょっと認知症ぽいなというのを気づくことがあるそうであります。そして、これは記事からいただいた情報ですが、調剤薬局も薬をもらうまで窓口の前で待ち時間を過ごすことが多いと。だから、調剤薬局の受付とか薬剤師さんが、この方はちょっと動きがおかしいなというようなことに気づくということが言われております。先ほどの節薬バッグ、福岡市の例です。宇和島市の場合はオレンジ色の袋を使われているようでありますけれども、そういうことで認知症の早期発見というのができると。 あえて血中濃度を調べるために2万円ほどのコストをかけなくても、さまざまな機関の協力によって認知症の早期発見が可能だということでございますので、地味なようですけれども、医療機関等々の連携を図っていただく中心に宇和島市の保健福祉部はなっていただきたいとお願いをしたいと思います。 では、次に、運動機能の低下と認知症リスクについてどう認識して政策に取り組んでいるかということについて教えていただきたいと思います。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 日常的な運動が認知症予防としての機能を果たしますことから、本市では、先ほど申し上げましたように、平成28年度から、一般介護予防事業として生き活き教室の普及啓発に力を入れております。市内フィットネスクラブやスポーツジム、介護事業所など32カ所に委託をいたしまして、体を動かすことや通いの場の提供による閉じこもり防止によって認知症予防にも一定の効果があるというふうに考えております。認知症専門の教室も設けておりますので、軽度認知障害が認められる方につきましては、積極的にその教室へ御案内することで発見、予防に努めたいというふうに考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 釈迦に説法なのかもしれませんけれども、その運動に食事の指導、特に、たんぱく質を意識してとるというような食事の指導をするとより効果が出るというふうな記事もありますので、ぜひ組み合わせて、運動もするけれども、運動をして傷んだ筋肉を復旧するためにいいものを食べましょうねというようなイメージの指導、情報提供ができるとなおよろしいかと思います。ぜひお願いいたします。 3番に移ります。 認知症がふえますと、介護の人手が大変たくさんかかります。その介護の人手不足については、前の議員の御質問にもありました人手不足に対して外国人材を使うというような動きもあったりするんですけれども、私は、センサーやロボットを活用して、いかに介護の現場をより楽に、そして、患者さんに、あるいはそちらの施設におられる高齢者の方々に負担がない形でのサービス水準の維持というのができるかという点でお尋ねをいたしたいと思います。 これについても情報提供をいたしておりますが、こういう取り組みをしている施設は宇和島市の関係する施設でございますでしょうか。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 本市では、平成28年度に国の介護ロボット導入支援事業というものを活用いたしまして、センサー等で行動を感知する見守り支援や、対話によって認知症予防を見守り小型の人型ロボットなどの介護ロボットを4事業所が導入をしております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) その効果の検証というのはいかがでしょうか。岡田保健福祉部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 導入効果といたしましては、導入者の異常行動への迅速な対応や介護事業者が要する時間の短縮等、負担軽減に対する高評価を得ておりますので、今後も市内事業所に対して補助制度等の周知啓発に努めたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ぜひお願いします。 こちらのデータでは、目をつむっているのと本当に寝ているのは違う。それを人間ではわからないのだけれども、ベッドのマットレスの下にセンサーを置くことによって、睡眠か覚醒かがリアルタイムでわかる。そのことによって、夜間の巡回を減らすことができる、もう一つは、排尿のタイミングを、膀胱の膨らみを超音波ではかることによって、もうそろそろトイレですよと起こして差し上げることによって、おむつの中にしないでトイレに行ける。おむつをかえる手間よりは、そのタイミングを見はからって声をかけてトイレに行かせるほうが手がかからないので、そういうシステムを導入しているという例が示されております。 さまざまに、今後、AI、ロボット、センサー等を活用した人手不足対策というのはできるような形が進んでいくのであろうとは思いますが、宇和島は、多分に高齢化の先進地でありますけれども、人手不足の先進地でもあると思いますので、お取り組みをお願いいたします。 次に、特別養護老人ホーム等を子どもの居場所にする動きについてということであります。 3番の人手不足と少しは絡めてお話をしたいのですけれども、今回岡原市長が子ども食堂の取り組みをスタートしていただきました。そういった機能もあわせて、高齢者施設に子どもさんに来ていただいて過ごさせる居場所づくりという動きが各地で起こっているようであります。働く女性がふえる中で、子どもが放課後や長期休暇中に過ごす場所がない。それは本当に社会問題と言ってもいいと思います。 さきに議会で、放課後児童クラブの待機児童が本当は宇和島はいるんではないですか、鶴島小学校は3年生で児童クラブに預かっていただけないというような定員しか確保できないように聞いているというようなことをお伝えいたしましたけれども、地域のボランティアと連携をして、高齢者施設に子どものいるスペースをつくるというような考え方について、所管ではどういうふうな評価をなされるでしょうか。岡田保健福祉部長、よろしければコメントをお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡田保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(岡田一代君) 御指摘の特別養護老人ホーム等につきましては、具体的な動きに至っておりませんが、今ほど議員がおっしゃいましたように、津島町の清満地域におきましては、高齢者と子どもの孤食防止を目的としたえがお食堂というものが実施をされております。多世代の住民が集まり温かい食事をとることで、孤食の防止につながるだけでなく、食事を通した交流によって高齢者の元気づくりや子どもの地域学習へも寄与する活動になると考えております。結果として、そういう場所が多くなっていくことが、高齢者のために、また子どものためによい結果となると思っております。その結果として、特別養護老人ホームがそういうものに手を挙げていただければ幸いかと思います。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ぜひお取り組みをお願いしたいと思います。 次に移ります。 授業改善を考えるということであります。 授業のうまさとはということでお尋ねをいたしますが、先日、津島小学校と岩松小学校で、熊本から現職の小学校の先生であります椿原先生に来ていただいて、国語の模擬授業を受けさせていただきました。私どもの至誠会から、公務で出張中の議員を除きまして6人の議員が模擬授業を見学させていただきました。そこには、当然ながら、金瀬教育長、上田教育部長の顔も見られたわけでありますが、授業のうまさとは何だろうというふうにあの授業を受けてお感じになったでしょうか。金瀬教育長、よろしいですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 何をもって上手な授業なのかというのは、これはいろいろな見方があると思うんですけれども、椿原先生の授業を午前、午後2回見させていただきました。児童全員が主体的に生き生きと参加しているように見えました。そして、椿原先生の授業にはしっかりとしたスタイル、型があって、授業のつくり方、それから実行の仕方、この辺を理解し、ある程度場数を踏むことによって、再現性の高い内容になっていたかというふうに感じました。その点について、非常にうまい授業であったかなという感想を持ちました。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 金瀬教育長の再現性というのは、授業は、中身はともかく、定型でどんどんするほうが、子どもたちには安心感があって参加がしやすいというのが椿原先生の流れなんです。これは何ですか、作業とか、丸で文字を囲んで、文字と文字を線で結ぶとかいうようなことを、みんなで声を合わせて「作業」というようなことを言わせたりいたしましたよね。あれが、まさにおっしゃったことなのかというふうに思います。 しかし、一方で、私が聞くところでは、同じ型でも、現在の指導主事や管理職が指摘するのは、この授業の目当ては何だ、やった後の振り返りは何だというような、板書をどうする、あるいは、授業の流れというのを構造的に板書したかというところでもって授業を評価するわけであります。形式的なことが過ぎるというふうによく言われています。金瀬教育長も言われましたけれども、子どもたちを引きつけるエネルギーが授業にないんです。形は整っているんです。きれいに板書はできています。ちゃんと教科書にのっとって授業は進みます。けれども子どもを引きつけられない。それで学力がつかない。そして、くしくも教育長が言われましたように、全員がついてくる授業にできないんです。できる子はついていく、普通の子もまあまあついてくる、けれども、ついて来られない子というのを、残念ながら授業の中に取り込めていないというのが、宇和島に限らないでしょうけれども、一部の先生方の授業ではないかと思っています。 さまざまなスタイルがありますので、あのスタイルが完全だとも全然思いません。金瀬教育長は義務教育ではない教育現場におられたとお聞きしております。私も、先生はやっていないのですけれども、家庭教師を多いときには3本ぐらいやっていましたので、人に何かを教えたりするという経験はあるんです。でも、家庭教師と学校の先生は違いますし、義務教育と保安大学校の先生の仕方というのは違うと思うんですけれども、何となく、授業のあり方というのは見えているように思うんです。こうすればみんなが参加するんだと。特別な支援が必要な子どもさんさえ、その教室に入ってその授業についてきて、同じ答えを導き出す授業というのは、僕はすばらしいと思うんです。 12月議会でプログラミング教育についてやりとりをしましたけれども、プログラミング教育という点も椿原先生の授業の中にございましたよね。向山先生のグループに椿原先生はおられますけれども、向山先生の、全国に仲間をつくって同じような授業スタイルをとろうということについてはお調べいただいたことはありますか、金瀬教育長。私は、問題提起は何度もしているんですけれども。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 今内容までは覚えておりませんが、私も、議員おっしゃったように、海保の中で教育のセクションにもおりましたので、いろいろな読み物を読みました。その中で、向山先生の本を読んだこともございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 向山先生のグループの授業のいいところは、繰り返しになるけれども、全員がついてくる授業なんです。例えば、跳び箱、あるいは逆上がり、全員が1時間の授業の中で跳べるようになってしまうのです。逆上がりも全員ができるようになってしまう。国語の授業にしても、全員が授業についてきて答えが出ています。テンポよく授業が進むという勉強をしていくグループだと聞いております。 私も、何冊もこの先生の本を読んで、授業の模様をネット上に公開されていますのでそれを見たりしたんですけれども、本当に教員でない私が偉そうに言うと野田課長などには叱られるかもしれませんけれども、本当に目からうろこの授業なんです。なぜ跳び箱を跳べないような体育の授業をする先生がいまだにおられるんだろう。みんなこのやり方を学べば跳べるようになるのにというふうに思うんです。そのあたり、金瀬教育長いかがですか。向山先生の跳び箱というのはとても有名な教示方法なんですが、御存じですか。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) もちろん、さまざまなプログラムを全部知っているということではないですけれども、先ほど再現性があるというふうに私が申し上げましたその意味は、椿原先生の考え方とスキルを理解し、何度か練習すると、極端に言えば、私でも、同じとは申しませんけれども、かなりできるのかもしれない。天性のセンスとかというのではなくて、これが技術なんだなというふうに、そのように感じたという意味であります。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ありがとうございます。 まさにそうだと思うんです。本当に技術で、それを学ぶ姿勢を各先生方が持っていただければ、宇和島の授業はもっと変わるというふうに認識しております。 一昨年の夏、三間町に埼玉の長谷川先生という方が来られました。教職員の人権同和研究研修会に来ていただいたわけであります。私ども、ちょうど取り込みがありまして、その研修には行けなかったんですけれども、その研修でも、先生方はとても心を動かされて帰ったといいます。長谷川先生は、学校改革、たった一人で、どんな荒れた学校でも直せるというような自信と誇りを持って各学校に赴任をされます。そして、本当に実績を出される先生であります。その先生のいいところを学ぶという研修をぜひ宇和島でもしたらいいのになと思った次第です。 それが2番の、授業に限りませんけれども、授業のうまい先生のお手本を見て努力する現場でありたい。学者の間の、向山先生のやり方というのを嫌いな教員養成課程というのがあるわけです。向山先生のことを攻撃するわけです。そうではなくて、向山先生がやろうが、どなたがやろうが、いい授業方法というのは学んでいこうという素直さが欠けてしまうのが一部の先生方。それを、ぜひに教育委員会のトップであります、義務教育教授の経験のない金瀬教育長にお願いしたいです。そんな学閥・セクト主義でいい手法を選択させない手はないと思うんです。ぜひ、強いリーダーシップをとって、いい授業のいい点を盗む、まねる世界にしていただきたいんですけれども、コメントをお願いします。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) そのように努力してまいりたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) ぜひ、よろしくお願いします。 3番に移ります。 給食指導の実態であります。どんな給食指導が行われているか調査はされておりますでしょうか。金瀬教育長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 議員がどの程度のレベルの調査を期待されているのか、そこはわかりませんけれども、学校給食に関する調査といたしましては、今年度の夏に宇和島市学校栄養委員会で市内の小学校4年生、それと保護者、中学校1年生を対象に次のような問いをしています。「食事が楽しいと感じるのはどんなときですか」。そういうアンケートをとりましたところ、学校で給食を食べているときと答えた子が60%ありました。給食を楽しみにしていることがこの調査からよくわかりました。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) とてもいい結果だとは思うんですけれども、私が申し上げたいのは、給食というのは週に5時間ある授業だと考えたら、学校で給食の時間がどう過ごされているか、どう活用されているかというのは、もっと重く考えてもいいと思うんです。 特にひどい例だと思うんですけれども、全員に同じ量を配膳し、一切残させない先生がいる。これは宇和島の例ではありません。全国で問題のある事例として得た情報です。掃除中も、5時限目も、その給食を食べ続けさせるそうです。もう一つの例、苦手なものでも無理に食べさせるそうです。ネギが嫌いでもネギを食べさせるというようなことでございます。あと、残飯率をクラスごとに調べて張り出し、毎日完食するAチームと、毎日残すEチームまでランクづけする。そんな学校、クラスがあるそうです。そして、Eチームは、先生の机の前で無言で食べろ、とにかく食べろという指導がいまだになされる学校があるそうです。そして、食べるのがおそい子に「早く食べろ、食べる気がないのか」と叱りつけて人格を傷つけてしまう。こんな先生もいるそうです。そして、給食委員会の完食週間の取り組みで、クラスの男子に残すなと責められ、女子生徒が精神的に追い詰められ不登校になったという事例がある。そして、味覚過敏の障害のある子どもに給食を無理強いして不登校になった例もあるということなんです。 つまり、6割の方が食事が楽しい、給食が楽しいというデータを示されたかもしれませんけれども、ひょっとすると、その他の4割というのは、何か、給食を不安にさせる、あるいは不満を持つ時間にさせる原因があるのやもしれません。ぜひ、こういうことを調査していただきたいと思います。せっかくの楽しい給食で自己肯定感を失わせてしまう、そんな時間ではいかんと思うのですが、金瀬教育長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) 議員のそういう問題意識をお伺いしまして、もちろん、私は給食の現場の実情をつまびらかに知っているわけではないので、学校教育課長を通じて、全ての学校ということではないですけれども、幾つかの学校に実情を確認してもらいました。そうしたところ、御心配になったような実情は、どうもないようでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 気持ち悪くて給食を戻してしまった子どもに、「なぜ食器の中に戻したんだ。外に戻せばまた食べられるのに」というような指導を行った事例は、本宇和島の中にあると聞いております。ですから、そちらへ御報告がないだけで、給食に対して適正な指導が行われるかどうかというのは、もっと慎重に評価をされるべきだということをお伝えしておきます。 さきに挙げた長谷川先生もそうであります。椿原先生もそうであります。そして、師匠である向山先生もそうであります。みんな100点にする。みんなが跳び箱を跳べる。支援が必要な子でも一緒に授業に参加できる。発達障害のあるような子どもたちもまた一緒に学ぶことができるような、そういう教育技術の共有を提唱する先生方であります。ぜひ、そのグループの指導の結果であるさまざまな事実、そして、その根底には自己肯定感があるということを共通認識として持って、向山先生の教授手法というのを学ぶ機会を、ぜひ教育委員会主体となって設けていただきたいと思いますけれども、お取り組みいただきたいお願いに対するお答えをお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 金瀬教育長。 ◎教育長(金瀬聡君) どういったやり方でやるかについては検討したいと思いますけれども、いずれにしても、学校教育課、そして現場の先生方ともコミュニケーションをとりながらやっていきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) よろしくお願いします。 最後に、集住についてどう考えるかということであります。 施政方針を読ませていただきましたけれども、施政方針の中に、まちを畳んでいくという言葉は適切ではないのかもしれませんけれども、言われていることであります。人口減少というのを前提とした地域づくりの発想が必要だというようなことが言われているわけであります。そんな中で、どういうふうに地域を考えているかという点が施政方針に見られなかったので、この質問を取り上げました。 近隣の自治体が合併して、総務部門のリストラをして、何とか自治体の提供する行政サービスの質と量を維持しようと思っても、もう限界があるようなところまで来ていると思います。ほとんどの民間がそうでありました。路線バスというのはどんどん縮小しています。Aコープ店舗も、ガソリンスタンドも、人口が減っていけば店を閉めしまう、サービスを停止してしまうというのが当たり前なんです。であれば、自治体のサービスというのも限界点というのが必ずあるはずなんです。ですから、ぜひ、人口縮減のイメージを持った施政方針といいますか、市政に対する方針というのを示していただきたいという考え方をまずお伝えします。 誰もが住みなれた地域で暮らしたいということは、共通して持つ認識であると思います。先般発表されました被災住民の方や防災関係者を対象とした住民アンケートの中でも、住居の再建について、被災前の元の場所に住み続ける、あるいは住み続けたいという方は74.2%でした。けれども、この74.2%の裏返しには、35.8%の方が別の場所に転居を考えているというふうに答えているわけです。そうしたら、35.8%の方にどういう住み場所というのをイメージしてもらうかという観点があってもしかるべきだと思います。 奈良県十津川村、これはどなたもイメージできると思います。数年前の紀伊半島の豪雨で被害を受けたところであります。こちらも豪雨での大雨被害だったのですけれども、点在する小集落を統合再編し、住民を安全な地域に移す村内移住をしたというふうに言われるんです。そういうイメージを持つことは、もはや、宇和島でもお叱りを受けるようなイメージではないというふうに私は思うんです。 よく言うことです。水道管の布設、水道サービスにしても、あるいは市道のサービスにしてもその先にある管路、あるいは市道の先にある村、集落の人口が100人と50人では、投資効率は半分になってしまうのです。100万円の投資をしても、50人の集落のために投資をすれば1人当たり2万円だけれども、100人の集落であれば1人当たり1万円の投資だと単純計算ができます。 それだけが全てだとは申しませんけれども、何かの機会にそういうふうに舵を切っていかないと、行政サービスの提供が難しくなるという認識があるか否かが問題だと思うんです。岡原市長、ぜひそういう方向性のかじ切りをしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。それについての考え方。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 確かに、表の話があれば、裏の考え方があるということは重々承知をしております。現在、当市は38%以上の高齢化率でございますし、これから人口減少ももちろんですが、各種サービスも大変厳しくなる時代が来るだろうなという感覚、そういった思いというものはございます。ただ、そこに対して、今、十分な備えとともに、その知識も含めて、私自身もうちょっと精査をし、勉強しなければならないだろうと、そういった思いで今話を聞いておりました。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 武田元介君。 ◆10番議員(武田元介君) 実は、平成市議の会の発表で、コンパクトシティについての研修の機会がありまして、その事例発表を私が承ったことがあるんですが、宇和島市には、目標年次が2036年の宇和島市立地適正化計画というのがあります。そして、2012年に策定された宇和島市都市計画マスタープランというのがあって、コンパクトなまちづくりというのは取り組むし、取り組むための施設の誘導であったり都市機能の誘導というのは、もう文書の中で示されているんです。それをいかに具体的に動かしていくか。先ほど申し上げました奈良県十津川村のように、発災をきっかけとして、住まいを変えられるのならこちらへという誘導があってもよかったか。慎重にお進めいただきたい案件でございますので、軽々にはお話しをなされないと思いますけれども、ぜひ、発災後の地域づくりというものを御検討を最後にお願いをいたしまして、質問を終わります。 本年度末で御退職の皆様方には、大変お世話になりました。お疲れさまでございました。人生100年時代といえばまだ40年ございますので、どうぞ介護保険サービスの利用を早期に始めることのないように、飲み過ぎで早期にそんなお世話にならないように、くれぐれも申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(清家康生君) 以上で、武田元介君の質問を終わります。 これをもちまして一般質問を終了いたします。 次に、「議案第18号・宇和島市集会所設置条例の一部を改正する条例」以下、日程記載の順を追い、「議案第36号・平成31年度宇和島市水道事業会計予算」までの19件を便宜一括議題といたします。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 異議なしと認めます。 よって、「議案第18号」ないし「議案第36号」までの全案件につきましては便宜一括議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありませんので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。 ただいま上程中の各議案につきましては、さらに慎重審議を行うため、お手元に配付の付託表のとおり所管の委員会に付託いたします。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 異議なしと認め、そのように決定いたします。 これをもちまして本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。     午後4時07分 散会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。   宇和島市議会 議長  清家康生          副議長 赤松孝寛          議員  安岡義一          議員  三曳重郎...