平成22年 3月 定例会平成22年3月
宇和島市議会定例会議事日程第3号平成22年3月11日(木)午前10時
開議会議録署名人指名代表質問・
一般質問--------------------本日の会議に付した事件 議事日程のとおり
--------------------出席議員(27名) 1番 正木健三君 2番 赤松孝寛君 3番 安岡義一君 4番 三曳重郎君 6番 石崎大樹君 7番 岩城泰基君 8番 福島朗伯君 9番 大窪美代子君10番 我妻正三君11番 坂尾 眞君12番 清家康生君13番 赤松与一君14番 上田富久君15番 松本 孔君16番 山内秀樹君17番 木下善二郎君18番 薬師寺三行君19番 兵頭司博君20番 福本義和君21番 山下良征君22番 小清水千明君23番 三好貞夫君24番 赤岡盛壽君25番 藤堂武継君26番 土居秀徳君27番 泉 雄二君28番 浅田良治君
--------------------欠席議員(1名) 5番 椙山義将君
--------------------説明のため出席した者の職氏名市長 石橋寛久君副市長 岡野 昇君教育長
明神崇彦君総務部長 村上登志雄君市民環境部長 西田丈一君保健福祉部長 児玉悟朗君産業経済部長 桐田敏昭君建設部長 水口明彦君建設部技監 末廣通正君教育部長 松浦博文君水道局長 白井栄一郎君
病院医療行政管理部長 岡崎恵一君吉田支所長 大久保清重君三間支所長 安岡賢司君津島支所長 細川 泰君財政課長 松田公彦君企画情報課長 笹山誠司君危機管理課長 上田 剛君
--------------------会議に出席した
議会事務局職員局長 河野廣行君次長 後藤 稔君次長補佐兼議事法制係長 山本清隆君次長補佐兼庶務係長 藤田 良君専門員兼議事担当係長 宮本啓行君
議事法制係主任 有馬孝行君
議事法制係主任 上甲由美子君~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時00分 開議
○議長(山下良征君) ただいまの出席議員は26名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第3号により進めます。 本日の会議録署名人に、三好貞夫君、土居秀徳君を指名いたします。 それでは、これより代表質問・一般質問に入ります。 質問は、お手元に配付の発言順位表により順次発言を許します。 なお、議事進行の都合上、発言時間は、一括質問の場合、最初の質問は1人30分以内、再質問は2回までといたします。 また、一問一答方式及び分割質問方式の場合、質問と答弁の時間を含め1人1時間以内といたします。 この際、申し上げます。議員の皆様は、指定の発言席にて質問を行い、市長並びに理事者に対し、質問ごとに答弁を求める者を指名されるようお願いします。 なお、議員の質問に対する理事者の答弁は簡潔明瞭に自席にて行い、議事進行に配慮されるようお願いをいたします。 まず、薬師寺三行君の発言を許します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 薬師寺三行君。
◆18番議員(薬師寺三行君) おはようございます。 自民党議員会を代表し質問をいたします。 先日の
バンクーバーオリンピックの
メダリストたち、暗いニュースばかりの世情の中、心温まる時間を届けてくれました。プレッシャーに打ちかつ努力はいかばかりだったのでしょうか。 本日は、行政のトップに努力を問うていきたいと思います。 初めに、財政問題について伺います。 我が国の経済は、欧米発の金融危機を発端に危機的状況に陥りましたが、この窮地から脱却するために、国民の英知を結集し、国を挙げて経済再生に当たっているところであります。 しかし、トヨタ自動車のリコール問題、新卒求人の相次ぐ撤回など、我が国の経済の見通しはまだまだ不透明であります。 このような状況のもと、先般、鳩山政権が初めて編成した過去最大の92兆2,992億円の新年度当初予算が衆議院を通過し、年度内の成立が確実なものとなりました。しかし、社会保障費の財源不足、公共事業の大幅削減が直撃する地方の再生など課題が多い上、歳入の不足分を過去最大の新規国債44兆3,030億円の発行で補おうというもので、
参議院選挙対策のばらまき予算と思われても仕方がないのではと、こう考えます。 当市の一般会計当初歳入予算を見てみますと総額約400億円と、前年度比8.9%の伸びとなっており、地方交付税、また、子ども手当、生活保護費を含む国庫支出金が前年度比において大幅に増加しているためで、自主財源である市税は、人口減少、産業の衰退から減少傾向にあり、将来、財政運営の大きな不安材料であります。平成23年度より旧宇和島市の固定資産税の税率1.55%の標準課税の1.4%に合わせると、固定資産税が約3億円強減収することになります。市税全体の約4%の減収に当たり、大変厳しい財政運営を余儀なくされると懸念しております。市長及び担当理事者の御所見をお伺いします。 また、平成20年5月に示された、平成20年から平成24年までの宇和島市
中期財政計画のうち、総額約201億円の主な建設事業については、実施時期のずれはありますが、おおむね計画どおり順調に進捗していると認識しております。 しかし、新年度当初予算には、宇和島市
中期財政計画の建設事業に含まれていない新規建設事業である
天赦園公園整備事業費、約10億円、
丸山公園野球場整備事業1億3,000万などが含まれており、有利な起債を充当するにいたしましても、これまで以上財政構造の硬直化を招きかねないことになろうかと危惧されます。 あわせて、合併後10年で使用予定の合併特例債、過疎債、辺地債等を含む起債の返済である公債費の推移を市長及び担当理事者にお伺いいたします。 次に、これまで多くの事業は、十分な協議がなされないまま計画され議案として提出されておりますが、なぜ唐突な議案の提出になるのか、重要な事項に対して議案提出前の協議時間を十分とるように市長及び理事者に要望し、市長の同意を求めたいと思います。 また、平成17年8月1日、1市3町が合併し、新宇和島市が誕生し、合併後10年間の平成27年までは合併特例債が使用でき、その元利償還金の7割は交付税措置として返還されます。その後5年間は、激減緩和措置のもと、交付税がある基準で確保されますが、その後は一本査定となり、交付税も激減し、当市も大変厳しい財政運営になるであろうことは周知の事実であります。 最後に、これまで以上、行政改革を推進され、市長のスローガンである「強い宇和島」実現に向け、市長及び理事者の皆さんにエールを送ります。 次に、第一次産業の振興対策についてお伺いします。 農林水産業の復興、活性化に向けた施政方針は、強い決意がうかがえますが、まず、
漁業金融対策について、一昨年以降の世界同時不況や資材高騰、販売不振等により漁業経営が悪化する中、養殖設備に対する設備投資が進まず、運転資金の資金繰りも苦慮しております。このような状況を踏まえ、真珠、
真珠母貝養殖業者に対する
経営緊急対策事業については、県の格別な御理解と配慮により、昨年の補正予算において5億円の
真珠養殖経営緊急対策資金の予算措置がなされました。その後、需要額が約11億円となり、関係団体は早急に知事陳情をなされ、新たに5億円の追加融資がなされ、10億円の枠が創設されたにもかかわらず、県下全域の実行予定額は約6億5,000万になったことにつきまして疑念を持たざるを得ません。 今年度、入札価格は、昨年度の120%以上の見通しであり、やっと兆しがともし始めたにもかかわらず、生産現場の声を反映する対応がなされていない現状にあります。今後の対応について関係理事者の見解を求めます。 また、
漁業緊急保証対策事業についてお尋ねします。 今回の金融対策は、これまでの金融政策が貸し手である金融機関にスタンスを置き、貸出条件などを決めてきましたが、今回、
緊急保証等金融措置は、緊急に資金を必要とする
漁業者サイドに立ってつくった金融政策で、現下の厳しい環境にある漁業者の救済や再生を目的としたもので、最大限活用することが求められています。 また、昨年12月24日に出された
モラトリアム法案に関して、漁業者から組合を通じ債務の返済猶予の申し出があった場合、条件をクリアできれば関係部署はこれに応じ、また、信漁連などに相談窓口を設置することになっています。
漁業緊急保証対策事業については、21年度の経済危機において、漁業者の
セーフティーネットの充実を図る事業として1,200億円実施されましたが、さらなる新たな経済対策として250億円の保証枠を追加し、1,450億円に拡充され、期限を22年度まで延長することが決定しています。本県にあっても、厳しい経営状況にある県内漁業者を支援するため、漁業経営を圧迫している固定化債務の整理を促進し、
長期乗りかえ資金を対象に、本県の全国枠は140億円でありますが、100億円を限度に設定されています。 御存じのように、本県と鹿児島県は魚類養殖のライバル県にあります。平成21年12月4日現在の鹿児島県の
漁業緊急保証対策事業の引受額は約36億円達しています。残念ながら本県は、引受額は実行されていないのが実態であります。22年1月21日現在の信漁連窓口で取り扱っている緊急支援資金の需要額は、宇和島市分について約64億円であります。新たに宇和島市の市中銀行の需要額の状況と利子補給の対応について、また、既に乗りかえ資金の実行がなされているのか。 また、
漁業者緊急支援資金が他県では既に運転資金として活用されています。養殖漁業者にとって最後の命綱であると思っています。この経営危機打開に対し、あらゆる手法、あらゆる手段を講じて取り組む必要があると思います。生産現場で額に汗を流して働く漁業者の努力が報われるよう、最善の努力を傾注することが市長の最大の使命と思っています。緊急保証枠の引受額拡大を図り、
長期乗りかえ資金の対象とならない養殖業者に、ぜひ中長期の運転資金が活用されるよう、関係機関に強く要望されることが喫緊の重要課題と思われます。市長の御所見をお伺いいたします。 また、南予宇和島地方水産課が事業主体として、昨年4月に宇和海の魚類養殖の再生に向けた事業展開が発足し、検討会が開かれ、平成22年3月、再生に向けた方向案が示されたところであります。愛媛県の魚類養殖は、生産量、生産額とも全国第1位である生産量の約80%がマダイ、ブリが集中し、需給バランスが崩れ、生産価格は低迷、また、餌料価格の高騰等によって、青息吐息の厳しい経営状況を踏まえ、水産物の国内外での販路拡大を目指し、県の当初予算案に県内漁業者の所得底上げを目的に、新規事業の目玉施策は中国市場向けの
水産輸出促進事業費2,194万円のほか、首都圏市場への愛媛の
食材参入促進事業費962万円を新たに創設し、中国へ
養殖ハマチ輸出に向け、漁協や水産業者などと組織化した共同企業体の設立に取り組むことが示され、関係者は大いに期待しているところであります。 本市の水産業、魚類、真珠養殖業の具体策や県との連携について対応策をどのように考えているのか、また、生産コストの低減による経営効率化を図るため、ハマチ養殖において収容密度を低くした養殖モデルの実証試験は、新規事業として1,600万円予算計上されています。この実証試験の取り組みについて、担当理事者の御所見をお伺いいたします。 次に、農業振興についてであります。 景気低迷や地方経済の衰退が続く中、農業への期待が高まる一方で、現実はほど遠く、遊休地が多くなっています。昨今の農業は、農業生産の減少で自給率40%、担い手や後継者不足、高齢化、耕作放棄地の拡大と、混迷の一途をたどっています。 農業は地元への食糧供給だけでなく、地域の環境保全などの多面性を持つ重要な産業であります。今国会で戸別補償対策として稲作がその対象となっていますが、宇和島市において戸別補償制度及び対象効果はどのように期待しているのか伺います。 今後、農家が安心して農業に取り組んでいくためには、経営形態の再構築や品目別に所得獲得目標を提示する必要があると思います。我が愛媛の農業産出額34%が果樹、17%が野菜であり、米や麦に所得補償を行うのであれば、同様に取り扱っていただくことを切に願っています。 また、今年の厳しい農業事情を目の当たりにしますと、戸別補償に匹敵する対策を今すぐ実行しなければ、この地域の農業は壊滅する可能性が高いと感じます。平成22年度、地元農業再生に向けた、実行されようとする事業を具体的にお聞かせ願います。 また、植物工場についてでありますが、この事業、国立愛媛大学が事業主体となり、生産コストを3割縮減できる栽培管理技術を実用化させるためとともに、植物工場の設置数と、全国で150カ所に増加させるための人材育成を行うことを目的としていますが、市としてどのような協力や期待をいかに考えているのでしょうか伺います。 また、農水省では、植物工場から市場へ供給がふえた場合、値崩れを心配する声について、市場出荷を前提とする事業は補助対象外で、生産物の半分以上で販路が確保できていることが審査の基準とされ、地元農業者への悪影響を避ける方針を述べていますが、販売先ははっきりと確保されているのでしょうか。 今回の植物工場で生産される天地の光を持たない野菜、これからの地域の活性に光を、また、人間、健康の保全や体力増進につながるものとなる研究努力が求められています。 次に、農業経営の安定についた取り組みには、消費者のライフスタイルに合った生産販売が求められています。変化に対応しなければ生き残れない今、生産にあっては安全・安心の重視、高品質、付加価値産物の発掘、新栽培法の開発、販売では、国内大市場の開拓、販路を見出すべく現地調査、新しい形でのビジネス創出への取り組みはどのようになっているのでしょうか、理事者に伺います。 次に、学校教育についてでありますが、子供、保護者、先生の意識改革を図るために、行政として何を行うべきか。 最近のニュースでは、児童虐待での死亡例が流されることが多くあり、心が痛みます。そんな親が弁解する言葉の中に「しつけのために」と、こういった身勝手な言い分がありますが、親自身も人として成長していない証拠ではと思います。また、教育者の側にも偽札をつくってみたり学生を盗撮したりで、成長不足の先生も一部いるのが現状であります。 子供、保護者、先生の三者がいかに信頼関係を結び、成長をしていくかが大事であろうと考えます。信頼関係は、顔の見えないところには成り立ちませんので、三者が連携できる立場をつくることが必要となってきます。年間に何回か集まる時と場所を設定し、テーマをつくって話し合ったり、ゲームをしたり、愉快な実験や授業もよいのではと思います。せんだっての子ども手当が現実となるようでありますが、石橋市長が給食費の無料化をやめられた分、その分をぜひとも充てていただきたいと思いますが、この意識改革を図るための知恵やアイデアは、三者以外にも不特定多数の方々に募ればよいかと考えます。いかにお考えでしょうか。 少子化時代を迎え、平成22年度小・中学生6,579名、平成27年度では5,775名、児童・生徒は著しく減少、3年、5年後には小・中学校の統廃合問題が避けて通れないことになろうかと思われます。この小・中学校の統廃合について、教育委員会より示された
小・中学校適正規模配置に関する基本方針について説明をお願いいたします。 また、統廃合により使われなくなった施設の利用など、さまざまな問題が考えられますが、保護者、地域住民の要望や意見についてどのように酌み取っていくのか伺います。 次に、成長期にある子供たちにバランスのとれた栄養、豊かな食事を提供し、生涯健康の増進、望ましい食習慣の形成を図ろうとする学校給食、市の給食センターの建設や、安全・安心な教育環境を実現するための耐震化事業の進捗状況についてお聞かせ願います。 次に、県内有数の規模の規格である丸山球場、使用時期やイベント、新球場にふさわしいネーミング等、今後の利用率アップに向けた取り組みはどのようになっているのでしょうか。 また、収容人員4,000人程度のことですが、以前から危惧されているイベント時の路上駐車の対応を伺います。 次に、病院経営についてであります。
市立宇和島病院は、平成21年に開院100周年を迎え、新しい地域医療を目指し、新病院が改築されました。市民の健康を守り、生命を大切にすることは、人間活動の第一歩であります。 昨今の病院経営は、交通事情が便利となり、利用者は大きな総合病院あるいは専門医を志向する傾向が強く、患者の市外流出、医療費の増加等で多額の累積赤字を抱えています。現在の運営体制のままであれば、地域医療の中核的使命や保健衛生、福祉対策にも大きな影響を及ぼすおそれがあります。 新病院建設後の経営刷新を目指した
地方公営企業法の財務規程だけを適用する一部適用から、首長と異なる事務管理者を置くなど全部適用への移行について考えられているようですが、現在、全適について全国自治体の状況、移行の理由、移行に関しての課題等、職員組合、市職員への周知はどのようにされているのでしょうか。また、移行時期についていつ予定されているのでしょうか、理事者の説明をお願いいたします。 また、病院施設の使われていない部分の活用でございますが、人が住まない家は朽ちることが早くなると言われていますが、施設の使われていない部分、どれぐらいのものが緩和され、別途使用ができるようになるのか、また、未使用部分について使用できるようにすることで、新たに生み出される何かがあろうと考えますが、病院施設の使われていない部分の活用はいかにお考えでしょうか、伺います。 次に、子ども手当についてでございますが、「若い夫婦が経済的な負担を不安に思い子供を持つことをあきらめてしまう、そんな社会を変えていきたい。未来を担う子供たちがみずから無限の可能性を自由に追求していける、そんな社会を築いていかねばなりません」、これは鳩山総理の言葉であります。来年度より所得制限を設けずに、子育てを社会全体で応援するために、中学生以下の子供1人当たり月額1万3,000円の子ども手当が創設されると伺っております。 そこで、宇和島市における子ども手当の支給対象者数、支給総額、手当の負担割合をお尋ねいたします。 また、この子ども手当は本当に地域の活性を促し、児童福祉の一翼を担うことができるのでしょうか、理事者の御所見を伺います。 あわせて、児童扶養手当が父子家庭にも支給されるようになると報じられておりますが、これについてもわかる範囲で教えていただきたい。 次に、保育料、給食費についてお尋ねします。 景気の悪化に伴い、全国的に保育料や学校の給食費など、納付率が悪くなっていると聞いております。子ども手当が支給されますと、保育料や給食費の納付率はよくなるとお考えでしょうか、宇和島市の現状をお聞かせ願います。 次に、雇用対策についてでありますが、
ハローワーク宇和島の平成21年度の有効求人者数は月平均2,352人で、有効求人数は月平均1,024人で、有効求人倍率は常に0.5以下であります。雇用情勢は大変厳しい環境の中、宇和島市として雇用対策をどのように取り組まれているのでしょうか。また、新たな雇用創出に向けた具体的な提唱はあるのでしょうか、伺います。 次に、地域の核となる公民館、社会教育の目的は、心豊かな生活を創造、相互の連帯意識を高め、生きがいに満ちた地域づくりを目指して、生涯にわたる学習を促進し、学習活動の充実と積極的参加しやすい機会を拡大することであるとうたわれています。 市内の公民館、集会所には老朽化したところを見かけますが、これらの施設改善、改築はどのように計画されているのでしょうか。現在、地域住民より陳情されている物件はどれほどあるのでしょうか。特に、吉田公民館は、市民を定着させ連帯感を強めるために、市民に開かれた
コミュニティ施設として機能を持つ複合施設が地域活性の切り札となるのではと考えますが、市長にお伺いいたします。 また、
オリジナルプレートで活性をでございますが、松山市では、ちなみにまちづくりの一環として、小説「坂の上の雲」にちなみ、雲をイメージした全国初の
オリジナルプレートを2007年7月2日より使用しています。交付当初、希望ナンバーの受け付け、平仮名をアルファベットにしたり、安全面からの配慮から反射式を採用と、全国的に知名度の高い温泉地名「道後」を併記することにより、松山市のイメージアップに効果があったと言われています。 この松山市の雲のプレート、鋳型に280万円、プレート単価は200円となっております。地域の人が親しんでこそ、初めて訪れる人々にもその魅力が伝わると考え、表面的なPRにとどまらず、まちづくりの一環として活性につなげては、また、検討してはいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。 これが松山で使われている番号なんですが、私が提案したら、こういうのがいいかなというような感じでやっております。よろしくお願いいたします。 最後になりますが、他の市町村に学ぶと題しまして、「梅、クリ植えてハワイへ行こう」のキャッチフレーズの大分県大山町の農業政策を委員会のほうで研修をしてまいりました。生産出荷農家50人から始まった「木の花ガルデン」、種々雑多な品物を売る市場、20年近くで2,300人ぐらいの出荷会員ができ、農家と農家、農協と農家が切磋琢磨する真剣勝負の場であり、情報化支援とコミュニティの場でもあります。年間購買客は240万人、平成2年では6,800万の売り上げ、平成20年には16億8,700万円に成長しております。無農薬、有機農業で安心・安全、時代に即応した流通の開拓、高付加価値商品の開発で収益率の高い農業、若者が住みたくなる快適農業を目指し、週休3日の余力にて文化の創造や都市農村との交流事業など、大山町の自然の中に住民の真心の種をまき、夢を追う、常にだれでもが参加をでき、希望と期待が膨らむ魅力のあるまちづくりを行っているとお聞きいたしました。 今後の宇和島市に、夢と希望の持てる魅力のあるまちづくりに、宇和島市長としてどのような実施可能な施策をお持ちでしょうか、伺います。 以上、よろしくお答えお願いいたします。
○議長(山下良征君) 理事者の答弁を求めます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) ただいまの薬師寺議員の御質問にお答えをしたいと思います。 まず、財政全般についてということでございますけれども、今年度の予算、久しぶりといいますか、当初予算では初めてではないかと思いますが400億円を超えるような予算になりました。 これにつきましては、大きな金額を占めるものとして、先ほど御発言の中にもありましたものもありますけれども、子ども手当で13億円の予算を支出のほうで組んでおります。それと、天赦園公園の購入ということで10億円というところで、実際には事業費はもってふえているわけですけれども、10億円を超えるような予算を組まさせていただいたと。その結果において、こういう数字になったと思っております。私としては、事業についてはいつも自分なりにも精査をして、また、実行に当たってはさらに職員にも精査をさせ、財源についてもより有利なものをとって、何とか最終的な負担軽減を一円でも安くしたいという思いでやっておりますので、決して無駄なものはないというふうに思っておりますけれども、今の時代のことしの計画としてはこういう予算になったということで御理解いただきたいと思います。 ただ、そんな中で御心配の、事業をやるということにおいて借金、起債発行がふえてくるのではないかということですけれども、大体大きな目安として、私としては、起債の発行というのは50億円前後で毎年抑えていかなければいけないのだろうと。ふえることもあります、減ることもあるんだろうと思いますけれども、それぐらいが宇和島市の、それは市によってといいますか、理想的なものは借金をせずに財政運営を行うのが一番いい形態ではあろうと思っております。ただ、宇和島市のように財政力の弱いところは、適度の起債もやりながら、借金もしながら必要な事業をやっていくという姿勢で今後ともやっていかなければいけないのではないかと思っておりまして、ぜひ御理解いただきたいと思います。 ただ、合併前の宇和島市と合併してからの新しい宇和島市の中で、起債の金額はそんなに変わらないような状況でありますけれども、中身が全然違ってきたと思います。要は、起債は50億円あっても、その中の実際に負担分という分においては、過疎債とか悪くても合併特例債を使うというぐらいのレベルで実現をさせておりますので、実際の負担が物すごく減っていると。合併前はそういう過疎債は、特に宇和島市としてはなかなか使えなかった起債でございまして、それが今かなり有利に使えるというところで財政的には随分助かっているのではないかというふうに思っております。 その一例として、昨年、情報通信基盤事業をやりました。総額16億円ということでございますが、これを最初は合併特例債ということで、議員の皆様にも、起債については、補助3億5,000万弱、あと残りを起債と。その起債は合併特例債ですということで事業の開始のときに説明をさせていただきましたけれども、最終的に過疎債を使うことができました。そういうことによって、御存じのように、合併特例債と過疎債、何が有利かというと、まず5%の頭金が要らないというところがあります。10億を超える頭金が要らなくなったということで、5,000万以上、現金が今年度浮いてきたということがあります。それを利用しながら、ことしは市立病院群、要は宇和島、津島、吉田、この病院に都合8,000万の一般会計からの繰り出しということを3月補正予算で皆さんに御承認していただいているというところでありまして、これがすべての財源ではありませんけれども、いろいろ工夫をした中において浮かした財源で、さらに改善を図っているということで、財政担当を中心に職員一丸となって、そういう意味においては頑張っているということで、ぜひとも御理解いただきたいというふうに思っております。 それから、今後の展開ということですけれども、固定資産税の均一化ということで、私としては、今、旧の宇和島だけが高い状態を下げるということで、全国標準の固定資産税率1.4に合わせようということで提案を--まだ正式な提案は議会にさせていただいておりませんけれども、議員の皆様にもお話をさせていただきました。これは当然議会の承認を得てということになるわけですけれども、私としては、こういうことが承認されましたら、当然財源がもっと減ってきます。それに対応するためにも、さらに私としては効率のよい行政を目指していかなければいけないんだろうということで考えておりますし、私の、合併後、合併に当たっても、自分としては、新しくなった新市において最少の経費で最大の効果を求めるということを貫いていきたいというふうに思っております。 ただ、この財源を、じゃどうするのかといいますと、基本的には人件費を削っていくということが最たるものになろうと。あと、先ほど言いましたような財政運営等、できる努力も当然やっていって、これも大きな要素です。しかし、人件費に占める割合というのがすべてにおいてまだまだ多いんだろうと思っておりまして、ここの改善を続けながら必要な財源を捻出していくと。そんな中で、ぜひ財政を誤らないようにやっていこうと思っております。 それと、今後の事業につきましては、合併後、中長期の財政計画というのをつくりました。そんな中で、事業計画もある程度、中に組み入れております。ただ、御発言のとおり、大まかなものは計画のとおりやってきたと思いますが、計画外のものでも必要であるものは入れていっているというのが事実でございます。先ほど言いました情報通信基盤事業、これについては当時の計画には入っておりませんでした。ただ、私としては、補助金もいただけるし、この事業の性格性からして情報という意味での格差を大幅に、周辺部との格差をなくせるということで、これはやるべきだということで議会の皆さんにも提案させていただいて、御承認いただいたということで、事業も終わりました。これによって、ネットの高速利用が可能になる、同時に、希望する方にはケーブルテレビ等、今までは旧の宇和島市内の中心部でしか見られなかったサービス、利用できなかったサービスについても、周辺部でも均等にできるようになったと。これははっきり言って、合併した周りのほうが断然得な事業であるということですけれども、私としては、客観的に市長として、必要な事業ということで提案させていただきましたので、ぜひ御理解いただきたいと思います。 それで、ことしの大きな事業として天赦公園、この購入もありますけれども、やはり旧の宇和島の中にありますのでつらいところもあるんですけれども、私としては、これからの宇和島市を考えたときに、この土地は、スーパーが建ったりマンションが建ったりしないように、ぜひしたい土地だと。それを守るのが市政として重要であるという判断のもとに提案をさせていただいております。ぜひとも、今後においても私としては、宇和島市長というのは新しい全体の宇和島市長である立場を忘れることなく、公平的に、また、財政運営についても誤りのないようにやっていきたいと思いますし、現実的な対応といたしましては、この議会が終わってから、もう一度中長期の事業、財政計画を見直す予定でございます。その中においては、当然、議員さんの考え、やらなければいけないと思っているような事業とかやりたいことというのも聞かせていただいて、できる限り私としては、すべてを採用するということはできないかもしれませんけれども、客観的な立場で、いい、必要だと思われるような事業については積極的に取り入れて、新市を前向きに、合併してよかったと思われるように持っていきたいと考えておりますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。 続きまして、一次産業の振興策ですけれども、まず、最初にありました融資制度、特に真珠に関係する融資のところで、当初5億円で、次に枠がふえたのに、10億円になったのに、実際には6億円ちょっとしか使われなかったということですけれども、これについては、最初のときにはぜひ多くしてほしいということで、5億円が足らなかったということで県も増額したんだと思いますが、増額の時期が少しおくれましたので、その間に資金として必要な資金、事業をやるために必要な資金という手当てを業者の方々頑張って、ほかのところで手当てをされたと。後を追いかける形で県のほうが枠をふやしたわけですけれども、そのときには手当てが終わっていたというのが、大きな流れでの今回残が出ているところではないかというふうに思っております。 ただ、私としては、こういう事業、そのほかの魚類養殖に関する融資につきましても、今後とも、今年度といいますか、来年度以降もさらに引き続き続けていただけるように、県・国にも、引き続き必要な事業ということでお願いはしていこうというふうに思っております。 行政としても、宇和島市としても、利子補給ということをやっておりますけれども、私としても、客観性という中でいろいろ考えながらやっております。特に、今回新しい申し込みといいますか、それにおいて市中銀行の貸し出しについての利子補給ということが、銀行から利子補給を、これもやってほしいということで出てまいりました。これにつきましては、私としては、議会、市民の皆さんの意見をよく聞かなかったら、愛媛県、特に宇和島の融資の状況を見たときに、よく考えなければいけないのではないかと思っておりまして、慎重な対応をしたいということで考えております。 すなわち、宇和島の基本的な状況といいますのは、一次産業というのは大変弱い業種であるということで、金融機関も一般の市中金融機関ではなくて、系統の金融機関を利用している部分が大変多うございます。そういうことにおいて、宇和島市も、これまでも、今後とも必要な利子補給というのはできる限りやっていこうと思っております。ただ、今回の場合は、系統外の金融機関ということで、どういう人がその対象になっているのか、どういう金利でやられているのか、私としては大いに精査をして、市民、議会の意見を聞きたいということでございますので、よろしく御理解いただきたいと思います。 また、今回の融資、これも御発言ありましたけれども、愛媛県の対応が遅いという声が漁業者の中から大変聞こえておりまして、そんな中で、鹿児島県との比較ということで、いろいろ鹿児島県の状況も、私も期せずしてというのか、知るようになりました。一番違うのが、愛媛県は、今言いましたように、主なる金融機関というのは、漁業者に対しては信漁連さんが要は系統機関ということで当たっております。ただ、鹿児島は市中銀行がほとんどであるということで、即効性といいますか、足回りの速さは民間のほうが速いのかなということを一つ思いました。それと、えっと思ったのは、実は市中銀行が貸しているせいもあるんでしょうけれども、市のレベルで利子補給をしているところは全くありません。一円も、鹿児島は市で出していないという状況も判明いたしました。それが、宇和島のみならず、愛媛県においては利子補給を各町必要に応じて判断しながらやっているというところで、ただ、これは一般論としては大いに違うんだなということで、今後の漁業のあり方ということを考えるときには、こういうところの見直しも必要ではないかというふうに思っておりまして、その状況を議員の皆さんにも知っていただくとともに、今後の対応ということも、ぜひ御意見もいただきたいというふうに思っております。 それから、次の御質問でありました、県との連携ということですけれども、昨年地方局のほうで漁業関係者、市も入ってもおりますけれども、今後の漁業ということで集大成を出されました。そんな中では、今後の方策としては、まず漁業者はグループ化をやって生産を強固にしていこうということと、販売においては、中国への主な輸出ということで、主な先としては中国ということで頑張ってみよう、それと国内では消費を拡大するために魚食の普及を図っていこう、こういうことが確認されたと思っております。 ただ、私としては、ぜひともこれを実際にどうやって実現するのか、さらに続けて漁業者と県それから市入った中で各論を詰めていきたいと思っておりまして、せっかく地方局さんが頑張ってやっていただいたわけですから、来年度も引き続きこういうミーティングを持って、そんな中でより大きな方向性を出して実現をしていくべきではないかというふうに考えておりますので、今後とも、県それから国との連携というのは当然重視しながらやっていこうと思っております。 それから、来年度の新しい市の事業といたしまして、ハマチの実証実験ということをやってみようということで考えております。これにつきましては、なかなか海のものは見えないということもあるんでしょうけれども、養殖については、薄飼い、要は生けすの中に入れる魚の数を少なくしたほうがいいという説がかなりあります。ただ、一方で、関係ないんだと言う人もおられます。それが、養殖が始まって何十年もたっているのに、いまだにはっきりしたことが出ていないというのは、きちんと実験がされていないと。幾らだれに聞いても、どこの機関で実験したということがないということがわかりまして、私としては、これについては来年度、ぜひ市として単独でもきちんと、同じえさをやって魚の数が違ったらどれだけ成長が違うのかということを実験してみたい、それで来年度取り組んでみたいと思っておりますので、ぜひとも御理解いただきたいというふうに思います。 あと、農業の再生についてということですけれども、来年度から農業については戸別補償制度が始まります。これが、画期的な新しい制度だということで、国としては、とりあえず米作農家から始めるということであろうと思っております。 この対応につきましては、宇和島管内JAさんも一本化されておりますので、JAさんとの連携のもとにこの事業を前向きに取り組めるという基盤は間違いなくできていると思っておりまして、この事業はできると思っております。そして、我々の地域においては小規模な農家が多いものですから、この制度というのは大変ありがたい制度だと思っておりますし、その実効性においても期待しているというところであります。 ただ、私、一部危惧いたしますというか、国全体といたしましては、御承知のとおり、特に東北、北海道あたり、大規模な米作農家もおります。こういう方々がこの制度にどういうふうに適応してというか、判断して参加されるのか、全体の日本の米作、そして大きく言えば農業というところの中で、今までとかなり方針転換が違うところで相当にあつれきも出てくるのではないかと。全国的にということですけれども、私としては、そこを注目しなけれればいけないんだろうなということは思っておりますけれども、最初に言いましたように、我々の地域においては取り組みもしやすいし、間違いなく経営の安定化につながってくるんだろうと思っておりまして、確実な事業の遂行を目指したいというふうに考えております。 それから、植物工場ですけれども、御存じのように愛媛大学さんが国の補助をもらって津島町のほうに建設するというところまでは公式のアナウンスがありました。ただ、どういうものをつくって、いつからやれるかというところ、今、多分、事業主体の愛大さんと県・国との中で話がされているということでございます。 私としては、これからの日本の農業を考えたときには、植物工場というのも考えなければいけない手段の一つ、大きな要素であろうと思っておりまして、これが宇和島市において実験的施設が建設されるということは前向きに評価したいと思っております。 愛大さんは、御存じのように、県内で来年2つの植物工場に挑みます。一つは西条のほうで、これこそ全天候型といいますか、屋根もきちんとつけて、太陽光を利用しない、人工光を利用する、すべてを工場の中で生産するというタイプが西条で試行されます、宇和島でやろうというのは、太陽光は利用します。要は、ガラスのハウスというふうに考えたほうがいいんだろうと思いますが、ただ、土のかわりに水を利用するというタイプであるということで、タイプもそういうふうに明確に違っているということもありますし、どちらの生産性がよくなるのか、いろいろ実験がされるんだろうというふうに思っております。当然大学が主体でやるということで、この事業は公開が旨としてやられると思いますし、そういう意味においては、地域の農業の振興のために大いに役立つと私は期待しておりますし、また、そこで働く人の雇用もふえるし、何よりも、そのノウハウを地域で取得できるという大きなメリットがあると思っておりますので、ぜひ我々としても前向きに考えていきたいという思いでおります。 ただ、実際的にどういう支援が必要かと言われますと、まだ確固たるものが出てきておりませんので、ある程度の実際的な支援ということが煮詰まってきましたら、議会とも相談しながら宇和島市の対応ということを考えていきたいと思っております。 それと、販売につきましては、これも、国も危惧しているということで、御発言のとおり、販売についてもある程度めどを立ててやりなさいということを言っておりますし、当然販売については農協さんとの話もしなければいけないでしょうし、この施設を運営する愛媛大学さんが、まず一義的にどこに主なものを販売していくかというルートもこれから確定されてくるんだろうというふうに思いますけれども、まだそこらあたりまで、私のほうにも情報が入っていないというのが実情でございまして、そういう段階であるということで御理解いただきたいと思います。 次に、学校教育でございますけれども、当然子供、親、そして学校、先生ですね。この三者が連携をとって、これまで以上に子供の育成のためにやっていかなければいけないんだろうということは思っておりまして、私としても、必要な予算ということは、今後もその価値があると認めたものについてはつけていかなければいけないんだろうと思っております。議員初め、PTA関係者、学校関係者、いろいろ発言をしていただいて、その中で私としては、客観的にいいと思うものを取り入れていきたいと思いますので、議員の皆さんも、御提案がありましたらぜひともいただきたいというふうに思っております。 あと、市として支える中においては、最優先するのは学校の耐震化という事業になってくるのかなということで思っております。それからあと、耐震化できた分についてそれでいいかというと、施設については、まだ保育園とか改築も必要なところもあるというところで、引き続きこういう建築的なところはさらに継続してやっていきたいというふうに思っております。 その中で、給食センター、特に宇和島のセンターということで心配をかけているわけですけれども、まだ用地の件で県との最終調整が終わっていないというところで、実際の建築にかかれないという、私も事業がおくれて大変申しわけないし、自分自身ももどかしい思いでおるわけですけれども、今年度末、少なくとも来年の初めぐらいには県との話も終わって、最終的な決断の上で事業化をぜひ早急にやりたいというふうに考えておりますので、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思います。 あと、地域の核となる公民館につきましては、小学校統廃合が起こっても、まず基本的には今ある公民館をなくすとかという話には、行政は一切出ておりません。それから、公民館を核として、当然私としても地域の活性化を図ってほしいということで思っておりますし、ただ、行政がなかなか主体になってこれをすべてやるというのは難しい。できることなれば、その地域、地域のリーダー的な人が出てきてくれて、そういう方が中心になって地域がまとまりながら、いい方向の公民館活動、そして地域の活性化というものをもう一度見直されて実現されることを大いに期待したいなということで、市としては、当然今までもそうですけれども、研修等に力を入れております。先日も、宮崎でしたか、鹿児島でしたか、公民館を中心に、行政に頼らない地域おこしということで活躍されている方も講師としてお招きして講演会もやりました。そういう講演会等、あと虹色ツーリズムの進展等、そういう事業を通じながら、地域の方々との触れ合いということも含めながら、啓発ということを並行してやっていっている状況でございまして、これをさらに続けていこうというふうに思っております。 あと、
オリジナルプレート、以前に乗用車のプレートができないかということは議会でも提案されて検討したことがあります。ただ、残念ながら、乗用車、特に軽四でできんかなということで詰めたんですけれども、台数の問題があって、これを宇和島ナンバーにするということでありましたけれども、残念ながら実現には至りませんでした。 ただ、今回御提案いただいたのは、原付の自動車といいますか、宇和島ナンバーで走っている分についてということなので、これについては、規制も緩やかだということで可能性はあるということでございます。ただ、今までは、原付というのは行動範囲が非常に狭い、基本的に宇和島市内で走るぐらいだろうということで、余り効果がないのではないかということも思ったりしましたけれども、私としては、交流人口をふやす、そんな中で高速道路もできたりしますし、交流人口をふやすということは、よそから来てくれる人が当然ふえてくると。その人たちに意識して見てもらうためには、市内で走っておっても大いに宣伝効果はあるのかなということは思ったりもしておりますので、今回の御提案、自分としても、どういうふうに実現できるか検討させていただきたいというふうに考えております。 それから、研修先の大山町に学ぶ、先ほどの公民館との活性化の中でも答弁させていただいたとおり、ぜひとも私としては、地域の方々の中でリーダー的な存在になれるような方々を発掘しながら地域おこしを充実させていきたいと思っておりますので、今後とも、そういうことにおいては、私よりも議員さんらのほうが人的なアンテナははるかに高いと思います。ぜひとも、こういう人間がおるぞ、こういうことを言うのがおるぞということで御提案いただいたら、できる限り実現を、そしてその人を中心にそういう地域の活性化を図られるように私としても頑張ってみたいと思っておりますので、よろしく御理解と御協力をいただきたいと思います。 以上が、私のほうからの総論としての答弁です。あと担当のほうで補う補足説明をさせていただきます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 桐田産業経済部長。
◎産業経済部長(桐田敏昭君) 薬師寺議員御質問のうち、
長期乗りかえ資金の対象とならない養殖業者の中長期運転資金の活用についてでございますが、中長期の運転資金、平成21年12月14日付で愛媛県へ要望しておりました制度資金の償還期限の延長と貸付条件の緩和について、中小企業に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の施行に伴い、通常、養殖物の売却が終了した時点で償還期限とされていたものを、法律で定める期限内での延長が図られるようになりましたので、一定の成果があったと思っております。 しかしながら、漁業協同組合への未払金がなく、自己資金等で運転資金を調達し頑張っている漁業者や、負債合計から流動資産を引いた実質長期資金が発生せず、今回の緊急資金の対象外となった方々、また、今回の漁業者緊急資金を活用した漁業者の次の運転資金をどうしていくのかということが課題となっておりますので、漁業者から中長期資金の創出の要望があれば、愛媛県及び融資関係機関に対し、漁業者の声として伝えていきたいと考えておりますので、議員の皆様の御協力と御理解をお願いいたします。 次に、経営安定化に向けた取り組み、農業の関係ですが、議員御指摘のありましたとおり、生産に当たっては、安心・安全、高品質、付加価値産物の発掘、新しい栽培法の開発、確立につきましては、地域に適合した農産物をミカン研究所、関係機関、団体との連携のもと、消費者に好まれる農産物を栽培し、新たな特産品の開発、加工体制の充実等をより一層推進し、農業の経営安定に努めていきたいと考えております。 経営安定の取り組みにつきましては、国内市場については市単独事業により、地場産品販売促進事業により、北海道、東北、関東の大手量販店において地場産品のPRと特産品の販売を展開し、販売流通の開拓を図っております。今後とも、推進していきたいと考えております。 また、海外につきましては、平成22年2月に、香港へ温州ミカン550箱、ポンカン83箱、伊予カン2箱をテストケースで香港のバイヤーにより量販店で販売を行い、今後も販路拡大に努めていきたいと考えております。 海外市場の中国につきましては、旧吉田町で中国の象山県との国際交流がありますので、宇和島の特産品のPR、販売等について推進してまいりたいと考えております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 申しわけありません。先ほど病院の件を、私答弁させていただくのを失念しておりましたので、再答弁をまず先にさせていただきたいと思います。 病院につきましては、御指摘のとおり、昨年で宇和島病院の改築事業が終わりました。これで、私としてはハードの部分の整備が一通り3病院終わったというふうに思っております。そんな中で、次はソフトの問題、要は経営も含めて必要な医療を市民の方々に、できるだけ高いレベルで提供していく施設になるための対応ということを考えていかなければいけないというふうに思っております。 そんな中で、自分として一生懸命実情を見ながら考えた結果として、次の作業として、ぜひ病院の企業会計の一部適用から全部適用の施設として移行させていただいて、新たに設けます企業管理者のもとで迅速な経営対応をやっていくのが一番いいであろうということで考えまして、御提案をさせていただいております。 提案について、時間的に大変短かったということで、議員の皆様にも御心配、御不満もあると聞いておりますけれども、病院の事業というのは大変厳しいものがあって、そのときにいいということを、特に私としては、宇和島の3病院を維持するためにはこれがいいということを正月にも一生懸命考えまして、決断をいたしました。ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思っております。 そんな中で、特に宇和島病院は、改築後もベッドの稼働率が95%を超えるような大変高い稼働率で、収入も大体予定どおりのところ、皆さん頑張っていただいて、今のところ計画どおり進んでいるのではないかというふうに思っております。 ただ、やはり吉田と津島、特に吉田の病院につきましてはお医者さんも補充できないというところで、相変わらず赤字が億単位で出ているというところで、こういうところを何とかしなければいけないということを思っておりますし、かといいまして、きょうも新聞を見ますと、東予で医者が何人ふえたとか、八幡浜は何人来そうだということで書いてあったと思いますけれども、残念ながら、吉田、津島には新たなお医者さんの増員というところでの配置はないというところで、それを厳しい現実を受けながら、私としては、吉田と津島をいかに守っていくか、こういうことを考えたときには、企業管理者のもとに、さらに我々として努力していくのが一番いい方法であろうと思っておりますので、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思います。 あと、病院で使われていない施設、今、残念ながら吉田と津島は変則の状況でございますけれども、本来なれば3病棟開設できるところも1病棟ずつ休止ということになっております。これを利用したらということですけれども、私としては病院の採算ということに関しますと、それと必要な医療ということに関して、ベッド数を今すぐに3分の1ずつ減らしてしまうということは得策ではないというふうに思っておりまして、その判断がまだできていないというところと、あと、現実的に病棟が完全な別棟になっておりますと、ほかへの転用ということもかなり考えやすいわけですけれども、吉田も津島も、御存じのように一つの病院ということを念頭に置いて建設されておりますので、分離がなかなか難しい。そんな中において利用を考えるというのは、なかなか制約をクリアできないところが多いかなということを今思っております。また、これらについてはさらに検討しなければいけないと思いますが、具体的にまた御提案等ありましたら検討させていただきますので、教えていただいたらというふうに思っております。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 明神教育長。
◎教育長(明神崇彦君) 教育関係につきましてお答え申し上げたいと思います。 宇和島市での子供たちや一部の大人のモラルの低下、道徳心の欠如等、教育長として大変心配をいたしているところでございます。 教育委員会では、昨年末から5名の教育委員と保護者の代表の方々、教職員の代表何名かで会合を持ちまして、今後、学校教育、社会教育、家庭教育の中で、いかにこの辺の問題を具体的にしていったらいいかということで、今検討をしておるところでございます。いましばらく時間をいただきたいと思います。 他の問題につきましては、松浦部長のほうで答弁させますので、よろしくお願いいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君)
松浦教育部長。
◎教育部長(松浦博文君) 市立学校の統廃合についての質問にお答えをいたします。 小・中学校適正規模・適正配置に関する基本方針についてでありますが、平成20年2月に、学校整備連絡協議会の答申内容を説明いたしましたタウンミーティング、各校区での説明会で、保護者を初め、市民の皆様の御意見も参考とさせていただきまして、策定を行ったものであります。 趣旨といたしましては、学校規模の適正化並びに宇和島市の実情に即した学校配置について、子供たちが集団生活の中で多様な考え方の中から適切な考え方を選択する能力や人間関係の構築など、将来社会生活を営む上で、生きる力をはぐくむためのよりよい環境づくりについて、保護者を初め、地域の皆様とともに検討を行っていくというものであります。 方針の基本的な考え方は、離島を除くすべての学校で複式学級の解消が行える規模に学校を再編し、適正な規模の学校配置を行うこととしております。 再編の対象として検討を行っていく小・中学校につきましては、まずは保護者の方々との意見交換の場を設けさせていただき、学校規模による教育上のメリット、デメリットについて、保護者、地域の方々と再度検証してまいりたいと考えております。今月は、3月11日から小池小学校、石応小学校、御槙小学校の3地区について予定をしております。以降、検討対象の全地区で行ってまいります。 統合の際に閉校となった学校の跡地利用についてでありますが、地域の皆様の御意向を踏まえながら市政全体の問題として検討を行い、施設や用地の有効な利活用を行っていくことが必要であると考えております。 次に、学校耐震化の進捗状況についてでありますが、安全・安心な教育環境の実現ということで進めております学校の耐震化でありますが、耐震設計の作業が間に合わず計画がおくれているところでありまして、三間中学校の校舎については完了する予定であります。 計画のおくれについてでありますが、前政権下での補正予算等による国の重点的な予算措置によりまして、各自治体の学校耐震化の機運の高まりの中、補強工事を行う建築業者に限らず、耐震診断や設計業務を行う建築事務所への許容量をはるかに上回る発注、委託の状況となっており、遅延延長となるケースが多く発生をいたしております。これにつきましては、業務、工事の工程について進捗状況、管理体制の強化など、今以上に厳正に取り組む必要があると思われますので、管理監督を行う建築住宅課とも改善策について協議を行ってまいります。 次に、丸山球場の使用予定でありますが、丸山公園野球場の竣工検査、芝の養生、運営準備期間等をかんがみまして、6月からを使用開始として予定いたしております。また、大会等の年間使用予定日数は、雨天時等の予備日を含めまして121日となっております。そして、6月27日日曜日には、丸山公園野球場落成記念事業の「ドリームベースボール名球会OBクラブがやってくる」を開催いたします以外に、4月から毎月行う月初め2カ月先の使用予約会では、芝の整備、夜間照明施設整備工事を考慮しながら、年間予約会以外の大会等、使用及び練習使用の予約をいただくことを予定いたしております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 水口建設部長。
◎建設部長(水口明彦君) 御質問のイベント時の路上駐車問題についてお答えいたします。 過去の公園内での大規模なイベントにおきましては、公園内のほかの駐車場の利用や、さらには運動公園を臨時駐車場として利用し、そこからシャトルバスで観客をピストン輸送するなどして対応してまいりました。今後、一般車両が多くなると見込まれるイベントにつきましては、以上のような方法で対応し、できる限り路上駐車の問題が起こらないように管理していきたいと考えております。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 岡崎医療行政管理部長。
◎
病院医療行政管理部長(岡崎恵一君) 病院経営についてお答えします。 御質問の中で、全国自治体の状況ということでございますが、都道府県立で全適用を使用している病院の割合は約7割です。あと、指定都市立になりますと約4割、市立で22%、全体でいきますと約3割の公立病院が
地方公営企業法の全部適用を採用しております。 次に、職員組合への説明ということでございますが、数度の交渉を持っております。先日は市長も出席していただきまして、組合との交渉を行いました。我々といたしましては、全適に関する趣旨については先ほど市長が申しましたけれども、職員の身分、給与等についてはそのまま引き継ぐということで、今の水道局が全部適用をやっておりますけれども、それと同じような形で職員の身分も完全に引き継ぐと。そういうようなことをるる御説明はしたんですが、まだ合意には至っておりません。これからも、残った日数で鋭意努力をしたいと思っております。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 児玉保健福祉部長。
◎保健福祉部長(児玉悟朗君) 子ども手当等の質問でございますが、ことし4月から中学生以下の子供に対して、1人当たり月額1万3,000円の子ども手当の支給が開始されます。これに伴いまして、今まで小学生以下の子供に対しまして支給されていた児童手当が廃止されます。子ども手当等では、従来の児童手当等にあった所得制限が撤廃され、対象者も中学生までと拡大されます。公務員世帯については、従来の児童手当と同様に、各事業所より支給されます。宇和島市においては、公務員世帯以外の対象となる子供を約1万人と見込んでおります。来年度は10カ月分として13億円を当初予算で計上しております。 手当の負担割合でございますが、当初、国は全額を国費で賄うと言っておりました。しかし、子ども手当等では、現在の児童手当の制度を残して上乗せ分だけを国費で賄うことになりました。そのため児童手当分については、現在同様に、国・県・市町村がそれぞれ負担いたします。しかも、所得制限が撤廃されますので、児童手当分の支給額は増大いたします。支給額の1万3,000円は変わらないのですが、年齢の区分などにより子ども手当の額と児童手当の額が違います。全体では国が77%、県と市が11.5%になります。 次に、児童扶養手当の父子家庭への支給について、現時点での情報に基づきお答えいたします。 国からの情報によりますと、関係法案は通常国会に提出され、施行日は22年8月1日の予定だそうです。所得制限の有無や支給金額など、現在の母子家庭への支給制度と同様だということです。支給は12月からとなりますので、制度がはっきりしましたら9月補正で対応したいと考えております。 次に、保育料につきましてお答えいたします。 宇和島市では、平成20年度の保育料は、滞納している保護者は一人もございません。100%納付されております。平成21年度についても、現時点ではほぼ100%に近い納付率となっております。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 薬師寺三行君。
◆18番議員(薬師寺三行君) 地域活性化の中で雇用対策をまだお答えいただいていないように感じるんですが、それともう一つ、丸山球場の使用予定なんですけれども、使用率アップのために丸山新球場を新しいネーミングですか、それをまだ市長さん、何か考えられておられませんか、質問します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) まず、雇用対策ですけれども、これは市としては、今やっているというのは国の緊急雇用対策、この事業を利用しながら、最大限できるだけ雇用をふやすという方向で、市のほうで雇用をふやしているところがあります。多分、議員さんらもお気づきでしょうけれども、朝、作業服を着た方々が結構出入りしておりますけれども、その方々が対象であるということです。 あと、当然雇用対策については、行政の丸抱えで雇用するということには限界があるということで、基本的には産業の活性化、この中で雇用が確保されるというのが一番であろうと思いますが、先ほど答弁させてもらいました一次産業を中心として、私としては、加工の部門をふやしながら、そこでぜひとも雇用をふやしていきたいと思っております。現実的には、先ほど言いました植物工場、次に取り組みたいのが真珠を加工することによって雇用をふやせられないかということで考えております。その次の作業としてが魚類ということになってこようと思います。それに従って、業界の方々とも議論しながら、いい方向性を出していきたいと思っておりますので御理解いただきたいと思います。 それから、丸山球場のネーミングの件ですけれども、これは、実は既に完成しております陸上競技場と多目的広場、このネーミングを募集いたしまして、そのときにもう一つ、この名前を使ったらというのが残っておるんですけれども、それは野球場ができたときに使うほうがいいんじゃないかということをその委員会のときに私も述べさせていただきまして残っておりますけれども、それも含めて市民の方が新しい施設を見て、どういうネーミングがいいか、募集をして決めていきたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 薬師寺三行君。
◆18番議員(薬師寺三行君) 努力みなぎる御答弁をいただき、ありがとうございました。これからもますます御精進をお願いいたします。 最後に、平成の大合併も第一歩を踏み出してより7年を経て今日を迎えました。3,000以上にもなる項目のすり合わせを初めとし、数々の問題、文書の作成等に時や労を惜しまず務めていただき、この春をもって退任される53名の職員諸氏に心から厚く感謝の意を表し、これからの各々の道に健やかな日々多かれと送別の言葉をお送りいたしまして、終わらせていただきます。 大変御苦労さまでございました。
○議長(山下良征君) 以上で薬師寺三行君の質問を終わります。 この際、理事者の皆様方にお願いを申し上げます。冒頭に申し上げましたように、答弁を簡潔明瞭にお願いしておきます。 次に、山内秀樹君の発言を許します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 山内秀樹君。
◆16番議員(山内秀樹君) おはようございます。 自由民主党の山内でございます。 いよいよ今年度も残すところ、あとわずかになってまいりました。今年度末をもって退職されます職員が総勢76名と伺っております。この議場を見回しても、桐田産業経済部長、児玉保健福祉部長、
松浦教育部長、西田市民環境部長、白井水道局長、大久保吉田支所長、安岡三間支所長、細川津島支所長、上田危機管理課長、最後に河野議会事務局長が退職を迎えられるということです。長きにわたり、市政の発展、また、住民福祉の向上に寄与されるとともに、我々議員からのわがままでさまざまな要望に対する対応など、本当にお疲れさまでございました。 まずはゆっくりと体を休められ、特にこれまで公務に没頭する余り、ないがしろにされてきたであろう奥様孝行、家族孝行を十二分に行っていただき、第二の人生を謳歌していただきたいと存じます。今後とも、宇和島市政に対しまして、一市民として側面からの御協力をよろしくお願いいたします。 さて、今年度の冬は、皆様の記憶にも新しい
バンクーバーオリンピックによって、例年になく大変熱い冬であったように思います。 我が日本は、銀メダル3個、銅メダル2個を獲得いたしましたが、残念ながら金メダルの獲得には至りませんでした。せんだって、市長も施政方針演説をされましたが、せめて宇和島市政が金メダルのように輝く未来を創造できますように、我々議会もともに頑張ってまいりますことをここに決意いたしまして、質問に入らせていただきます。 まず、宇和島市立病院において、平成20年9月の開院以来、市民の皆様の御理解と御協力及び病院関係者の努力によりまして、健全で安全・安心な病院経営がなされていることに対しまして、深く敬意と感謝を申し述べておきたいと思います。 そういった中、本年度以降の病院事業等への
地方公営企業法の全部適用について質問いたします。 総務省の公立病院改革ガイドラインに基づき、平成21年3月に作成された宇和島市の病院事業改革プランにおいては、経営形態の見直しの方向性として、地方独立行政法人化を選択し、さらに、経営形態見直し計画の概要として、平成22年度中に方針を決定し3病院一体での非公務員型地方独立行政法人化を目指すとあります。しかしながら、石橋市長は、今本議会において、方針を急に変更し、地方公営法全部適用での運営を行うという提案をされていますが、これについて答弁を願います。 また、実務的な面で、現状と全適ではどのようなメリットがあるのか、また、市民への説明がない現在、時期尚早であるとの意見もある中で、移行に当たり課題は何なのか、あわせて答弁をお願いいたします。 次に、平成22年度における組織機構、そのうち3支所のあり方について質問をいたします。 平成17年8月1日に1市3町が合併し、新宇和島市が誕生いたしまして、はや5年が経過しようとしているところであります。一部成果として、まちの一体感も徐々にではありますが生まれてき、合併効果も見えてはきたものの、一方では問題点も浮き彫りになってきたことも事実であります。 その一つといたしまして、支所機能の縮小がもたらしました行政サービスの低下を訴える地域の声、あるいは支所を中心として形成されていたまちの活気と商店街の活性化にゆがみが生じていることが大きく挙げられています。 ここ4年間の3支所における職員数に目をやりますと、合併時、平成17年8月1日には3支所トータルで316名配置されていたものの、平成21年度には106名と、その数は3分の1へまで大きく減少してまいりました。ただ、当市が直面しています逼迫する財政状況の中におきましては、行財政改革をさらに推し進め人件費を抑制し、経費の削減を促し、それによって生じた財源を住民サービスへ充てようとするその考え方に対しましては、基本的に異論を唱えるものではありません。しかしながら、旧3町が現在抱えます人口規模あるいは地理的条件に即した適正な人員配置がなされているのか、また、今後さらに多様化すると思われる住民ニーズにこたえようとしたときに、現在の人員で十分な対応がしきれるのか、疑問に感じます。余りにも改革にスピード感を持たせ過ぎている感は否めません。 そんな折、昨年8月に実施されました市長選挙におきまして、石橋市長みずからが「平成22年度より分庁方式にしたいと思う。例えば吉田支所には農林課と農業委員会、国土調査課を配置すればかなりの人数がふえ、権限も伴い、かゆいところに手が届かない状態が解消されるのではないかと思っている。そして、市民課と税務課に係る部署は置いておくというように、分庁化すると支所の人数も大幅にふえ、商店街の活性化にもつながる」と明言されております。 しかしながら、さきに述べられました施政方針演説の中におきましては、分庁方式移行へ対する内容には残念ながら触れられておりません。以前より行政が議会に示していました、現在の支所機能であります1部長・4課長体制から、平成22年度からはさらに1課長体制へと機能の縮小が進められておられるようであります。選挙時に市長が訴えられました分庁方式に対し、少なくとも旧3町の多くの方々が期待を寄せていることも事実であります。22年度以降、市長が考える組織機構に対しての考え方について伺います。 次に、危機管理体制の充実について質問いたします。 去る2月28日、南米チリにおきましてマグニチュード8.8の大規模地震が発生し、それに伴い気象庁は、同日午前9時33分、宇和海沿岸に津波警報を発令いたしました。まずは、この地震で被災されました多くの方々に対しまして、心から冥福とお見舞いを申し上げるとともに、一日も早いまちの復興を願うものであります。 当市におきましても、津波警報発令に基づき、いち早く避難勧告を出し、その対応に追われたところでありました。勧告を促します手段といたしまして、旧3町におきましては、既に整備されています防災行政無線を使用、速やかに周知がなされたものの、一方、旧宇和島市におきましては依然広報車を中心とした周知ということで、ここでも迅速な情報の共有に対し、地域間に大きな格差が生じてしまいました。 今回、南予の宇和海沿岸5市町が計7万5,000人余りに出した避難勧告により避難が確認されましたのは約1,900人と、全体の2.5%にとどまりました。その中におきまして、当市の勧告対象者2万4,450人に対しまして、市が把握しました数字ではあるものの、避難者は76名と、余りにも低い数字には、今後注視し、分析をしていかなくてはならないと考えます。この結果は伝達手段にあったのか、あるいは市民の地震に対する危機意識の低さなのか、また、市独自が作成しています地域防災計画は確かに生かされたのか、多くの検証作業が必要であります。近い将来発生が予想されています南海地震におきましては、20分以内に津波が襲ってくるとの極めて危機的な状況が叫ばれております。今回の津波警報に係る一連の問題は、強く教訓としなくてはなりません。見えてきた課題をどうとらえ、今後の施策に生かしていくのかをお伺いします。 次に、市立小・中学校の統廃合についてお尋ねいたします。 平成20年2月、宇和島市学校整備連絡協議会の答申を受け、教育委員会は、平成22年1月7日、宇和島市立小・中学校適正規模・適正配置等に関する基本方針を示されたところであります。これまでの議会におきましても、各会派の代表質問、また、一般質問等、この学校統廃合問題はたびたび議論されてきた経緯があります。今回、教育委員会が示しました基本方針の中でも「子供たちが集団生活の中で多様な考え方の中から適切な考え方を選択する能力や人間関係の構築など、将来社会生活を営む上で生きる力をはぐくむためのよりよい環境づくりについて、今後、保護者を初め、市民の皆様と検討を行っていくこととします」と明記されておりますように、子供たちを中心にとらえた慎重な議論を重ねていただきたいと要望するものであります。 また、統合され廃校になる側にばかり目が行きがちですが、受け入れ先の子供たちはどう思っているのか、受け入れることで学校区が広がり、PTAの活動にどのような影響があるのか、受け入れる学校の保護者はどのように考えているのかなど配慮しなければならない諸問題も一方ではあり、きめ細やかな説明責任を果たしていただきますよう、申し添えておきます。 市長が述べられた施政方針において、実施年度につきましては、平成22年度には間に合わないが、平成23年度以降と明言されております。言いかえますと、そう遠くない年度には合併を行うとも読み取れます。具体的には、どの地域、また、どの学校から説明会を実施していくのか、今後のタイムスケジュールをお聞かせください。 次に、学校統廃合に伴う今後の公民館のあり方についてお尋ねいたします。 現在、当市におきましては、中央公民館と、ほか30カ所の公民館、2カ所の分館が設置されております。旧宇和島市を例に挙げて申しますと、これまでコミュニティ集落を小学校単位と定め、公民館を設置してきたところであります。 まず、公民館の設置目的は、市町村その他一定区域内の住民のために実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与するところであり、まさに公民館はコミュニティの発信基地と言っても過言ではありません。また、公民館と並んで、学校も地域に活気と活力を与え、果たしてきたその役割は言うまでもありません。 そんな中、地域の方々が統廃合に異を唱える一つの要因といたしまして、統廃合が推進されることにより、地域コミュニティが崩壊するのではないかと不安を口にする方々も少なくありません。統廃合の推進と並行しつつ、また、一方では、地域から学校がなくなる不安を払拭する努力を怠ってはならないと考えます。そのためには、公民館が果たす役割は今後さらに重要と言えます。今後どのような推進策をもって地域のきずなを深めていくのかお聞かせください。 次に、観光についてお尋ねいたします。 平成22年3月27日には宇和島道路が、宇和島南インターから津島町高田までの区間が開通する運びとなりました。これにより、国道56号の保田、祝森間の慢性的な渋滞も解消されるものと大いに期待するものであります。また、2年後、平成24年3月末には四国縦断自動車道の西予から宇和島北間もつながり、南予住民にとっては夢のような話となります。その上、国の方針により、この6月から実験的ではありますが松山から西予までの高速料が無料となります。これらのことで、プラスの面あり、また、マイナスの面ありといろいろ考えられますが、プラス思考で南予にいかに人を呼ぶか、宇和島までどうすれば足を運んでもらえるのかを今から考えておかなければならないと思います。 そこで、宇和島としてのイベントとか宇和島市の観光施設や名所など紹介等への取り組みについて質問いたします。 先日、私ども会派では、福岡県八女市と長崎市へ、まちづくりについての研修に行ってまいりました。 八女市については、八女市と津島町岩松町並み保存会が交流があることから、ぜひにと勧められたものです。八女といえば八女茶のイメージそのもので、広大な平野の中、茶畑、野菜畑、花畑が広がって、何だか田舎風で懐かしい印象でありました。そういった中で、都市整備課の職員のまちづくりの概要説明の後、ボランティアガイドさんによる重要伝統的建造物群保存地区で街並みのガイドを受け、商人型、職人型住居、カヤぶき、真壁造りの町家等、生活感あふれるすばらしい街並みであったかに思えます。 長崎市では、「龍馬が見上げた長崎の空」長崎さるく幕末遍約2キロを、ボランティアガイドによる案内で、2時間かけて坂本龍馬像や亀山社中など、説明を受けながらの視察で、時間の過ぎるのも忘れるほどでありました。 八女市も、長崎さるくも、どちらも戦火を逃れるという好条件で、ボランティアガイドの方々が我がまちのため一生懸命に取り組んでおられるのが印象的でした。当市のボランティアガイドの育成はどのような状況になっているのか、現状を教えていただきたいと思います。 今、四国を中心とした全国的な歴史ブームになっております。松山では、秋山兄弟、正岡子規などの「坂の上の雲」、高知ではNHK大河ドラマの「龍馬伝」と、幕末や明治時代のことで盛り上がっております。若い女性の間では歴女と言われる歴史好きな方がふえていると聞いております。我がまちにも、お城を中心とした遊子の段々畑、岩松の街並み、お寺や庭園、歴史的人物の生家や隠れ家など、観光的にもすばらしいものがたくさんあります。点を線で結び、城下町宇和島をぜひ全国に向けて発信してはどうでしょうか。これからの観光のあり方をお聞かせください。 平成21年度にオープンして1年がたとうとしている、きさいや広場の市内外の利用者数、年齢層などをお教えいただきたいと思います。また、当初入場者数の増加を見込んでイベント等の計画がなされていたものと思いますが、実行できたのでしょうか。そして、きさいや広場を拠点にしている「もーにバス」やベロタクシーの利用状況はどうなっているのかお伺いいたします。 現在は、若者を中心としたご当地グルメ、こだわりお取り寄せブームとなっておりますが、宇和島市としても当市の物産の販売促進に力をもっと入れるべきであると考えますが、イベント等の出展は増加の傾向にあるのでしょうか。そのようなイベント参加時には宇和島市のパンフレットや観光案内等を配布し、PRによって一層深めていただきますようお願いをしておきます。 それでは最後に、環境センター建設についての質問をいたします。 環境センターの建設は、宇和島市にとりまして重要な問題であり、また、宇和島市だけでなく、鬼北町、松野町、愛南町も含めた広域の事業でもあり、一日も早い建設が望まれるところであります。 建設についてのこれまでの経緯は、議会や全員議員協議会、委員会等で説明されておりますので承知しているところではありますが、いま一度確認しておきたいと思います。 現施設の使用期限は平成24年度末となっております。そこで、新しい施設の建設候補地として現施設の隣接地を候補地と定め、平成18年11月に、地元自治会に要望するため説明会を行っております。しかし、隣接地での建設要望は受け入れられず、「現在地は広域化整備に伴う建設予定地から除外する」といった確約書もあることから、石丸地区での建設は断念しております。その後、新たな候補地として祝森、柿ノ木地区を選定し、平成20年6月に柿ノ木、祝の川地区の役員、8月に柿ノ木、祝の川地区の住民に、説明会において建設予定地として要望を行っております。その後、祝森自治会より「祝森、柿ノ木地区へのごみ処理施設新設地反対を求める請願書」が出されるなど、祝森自治会との合意が得られず、議会といたしましても、理事者に対し、地元住民の理解が得られるよう、これまで以上に誠実な対応を心がけますよう提案をいたしているところであります。 理事者のこれまでの進め方についての不手際などを謝罪し、原点に返り、石丸地区も含めた候補地の検討を行っている中、石丸自治会より大多数の建設反対の意見があり、再度石丸地区での建設を断念、また改めて柿ノ木地区を建設候補地として地元自治会の理解を得るために努力していると聞いております。 また、2月5日の全員議員協議会において市長より、柿ノ木地区での建設を行いたいとの説明がありました。 そこで、市長に再度お伺いをいたします。選定されました柿ノ木地区の建設候補地は最終決定として作業を進めていくのか、市長の決意をお聞かせいただきたいと思います。 また、石丸地区を初め、祝森地区住民にこれからも理解と協力を得なければならないところですが、今議会に祝森自治会より「祝森地区へのごみ処理施設反対決議に係る陳情」が出されるなど、祝森自治会への理解はまだまだ得られていないのも現状であります。しかし、この施設は、さきにも述べましたように、宇和島市だけでなく、鬼北町、松野町、愛南町にも影響を及ぼす事業でありますので、一日も早く事業化に取り組まなければならないと考えます。これまでに、石丸地区を初め、祝森地区の方々の御理解と御協力を得るために努力をされていると思いますが、取り組みについてお聞きいたします。 昨年末の3日間、市長みずから「ごみ処理施設建設のお願い」の文書を持って全戸にお願いに回ったと聞いております。市長みずから先頭に立ち行動することで、住民の理解を得られていくと思います。今後とも、強い意思を持って事業化に向けて取り組んでいただきたいと思います。 以上で私の質問を終わりますが、重複する答弁は求めませんので、市長及び関係理事者のより簡潔で明快な答弁をお願いいたします。
○議長(山下良征君) 理事者の答弁を求めます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) ただいまの山内議員の御質問にお答えいたしたいと思います。 まず、病院局についてでございますけれども、宇和島市の病院、先ほども述べさせていただきました。じゃ、なぜ今なんだということでございますけれども、私としては、客観的に見ると、宇和島市そして吉田、津島、この3つの病院を宇和島市が運営するというのは基本的に難し過ぎる、早く整理せいというのが客観的な意見であるというふうに理解しております。ただ、私としては、せっかくあるものを、しかも合併したからといって病院をなくするというようなことは、自分は市長として、市民に選ばれた市長としてはやりたくない、そういう思いで取り組んでおります。 そんな中で、その時々の状況を判断しながらやっているわけですけれども、先ほど言いましたように、ハードの部門は、宇和島を中心に整備をやったものが終わりました。ただ、これから経営ということも中心に、市民へのサービスということをさらに充実させて経営改善も図っていこうということを考えたときには、私は、この全適ということをさせていただいて、何よりもその目的は企業管理者を置かせていただいて、その管理者のもとに3病院の運営をやっていくと。別々の3病院ではなくて、一つの管理者の中で3つの病院を運営していく、それぞれの役割分担をより明確にしていくためにこういう制度が一番いいんであろうというふうに考えております。 ただ、管理者を置くということにおいて、企業会計の全適という制度になってまいりまして、組合から抵抗も、まだ疑問といいますか、出されているのも事実でございますけれども、私としては、基本的にデメリットはないというふうに考えておりまして、ぜひとも議員そして組合にも最終的には御理解をいただきながら、全適ということに踏み込んでいきたいと思っております。 当然大きな流れといたしましては、全適ではなくて、宇和島市立病院群は独立行政法人化を目指すべきだという大きなことが出ております。ただ、これは公務員で、私は公務員の一環だと思っておりますけれども、公務員ではないという抵抗感も非常に強いというところもありますし、一方、全適をするということにおいて、うまくいけば独立行政法人という、こういう制度に負けない運営ができるのではないかという期待をしております。 ただ、デメリットはないと申し上げましたけれども、じゃ、これをやったらすべて解決できるかというと、そんなに甘くはないというふうにも理解しております。すなわち、全国の例、先ほど数については局長のほうから紹介ありましたけれども、なかなか運営というところにおいては独自性を踏み出していけないというのが病院運営の難しさであろうと自覚しておりますけれども、私としては、少なくても今ある人的な資源を生かしながら、宇和島においてはぜひともいい方向性でこの3つの病院を運営できる、そのためにこれをやるんだということを御理解していただきたいなというふうに考えております。 次に、組織機構につきましては、まず支所のあり方、私はこれまでも何回も言わさせていただいておりますけれども、支所はこれから市民の窓口サービスに重きを置いたといいますか、そこに特化していかなければいけないんだろうというふうに考えております。ただ、すべて何もかもといいますと、そうではない、特に最後まで残すべき部門としては税にかかわる部門、要は課税をする部門と収納する部門、これにおいては支所でも実務的な対応もできるように最後まで考えていきたいというふうに考えております。ただ、そのほかの部門については、仕事をやるということにおいては、効率化を目指すということは、1カ所でやるというのが理想的な姿なんだろう、それを求めていかなければいけないんだろうと思っておりまして、私としては、人員配置の関係上、そう遠くない将来において窓口部門に徹するような仕事に支所がなってくるのではないかというふうに考えております。その中で、人員を削減して、経費の削減において費用を生み出していくといことで考えておりますので、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思っております。 ただ、一方で、議員御指摘のとおり、今までも急速に減らしてきました。そんな中で精神的な面が一番多いんだろうとは思うんですけれども、支所が余りにも寂れてきて縮小が激しいというところの住民の心配それから不満というようなものもあると理解しておりまして、それを改善するために分庁方式ということも考えられるということで、私も選挙のときにその話をさせていただいた地区もあります。これについては、今でもそれを思っております。 ただ、今回、なぜ上程しなかったかといいますと、まず1番に、行政的にいきますと宇和島市の職員のほうでこれまで行政改革に努めてまいりまして、この22年度のスタートという体制が、その計画の中で配慮されている、計画されている最後の年でございます。これを実現、私としては難しいのではないかと。退職者がことし結構多いものですから、職員の配置が間に合わなくなるのではないかというふうに思っておりましたけれども、職員のほうも頑張って、一応退職を考慮しても今の仕事体制を組めるということで答えが出てまいりまして、私としては、そうしたら4月1日はその体制でまずスタートさせていただこうかということで考えております。 ただ、分庁方式についてギブアップしたということでは決してなくて、私としては、これから議会の方々と、分庁方式がいいか、そして、やるんだったら、どこに何を配置するのがいいのか議員の方々の意見を聞きながら決断をしてまいりたいと思いますし、議会のほうもまとまりましたら、私としては理論的には6月からでもできるというふうに考えております。 ただ、分庁、どこに何を置くかというのは、例えばの話で吉田に農林関係を置いたらということですけれども、じゃ、ほかのところはどうなんだというふうな、いろいろな今の国の改革の中でも、一つやると作用、反作用といいますか、メリット、デメリットが出てくるというところで、そこらの調整を、私としてはこれについては議員の皆さんの意見を聞きながら合意形成を待ってやりたいというふうに考えておりますので、ぜひとも、あきらめたわけではない、しかし、議員の御意見を聞いて最終的な判断をさせていただくということでぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。 あと、重複を避けるということですので、商工関係の中でボランティアの育成、これについては今も継続して取り組んでおりまして、実際にはきさいや広場、行っていただいたらわかると思いますが、事務所の前にいつも男性に数名待機していただいておりまして、必要のある方、求める方にはボランティアサービスをやっていくという体制ができつつあります。ただ、まだ数名というレベルでございまして、宇和島市全体のことを考えると、最低限数十名のボランティアを私としては養成といいますか、手を挙げていただきたいと考えておりますので、今後とも、ボランティアの方々の発掘、育成ということについても頑張っていかなければいけないというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 最後に、環境問題につきましては、議員御発言のとおりが大きな流れであろうと思っております。 私といたしましては、今後のことを考えても、立地条件を考えても、祝森の柿ノ木地区で建設させていただくのが最良であろうという判断をしております。その点について地元の方々に御理解いただきたい、そういうことで作業をやっているわけですけれども、なかなか進んでいないのも事実でございます。ただ、自分でできることは今後もやっていこうと思っておりますし、少しずつは理解をしてくれる方もふえているのではないかという自分なりの甘い期待もしながら、今後とも作業を進めていきたいというふうに思っております。特に、地元の方々の理解を得るということにおいて、私の出番が必要なときには、いつでも時間を割いて出かけさせていただいて、やっていこうというふうに思っておりますので、議員の皆様にもぜひ御理解と御支援をいただきたいというふうに考えております。 その他の点につきましては、担当のほうから答弁をさせていただきます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 上田危機管理課長。
◎危機管理課長(上田剛君) それでは、山内議員の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。 2月28日に津波警報ということで、我々は9時33分発生ということで災害対策本部を設置いたしました。 一連の流れをまず簡単に説明させていただきたいと思います。 9時33分発令と同時に、危機管理課の職員並びに関係機関の職員に連絡をいたしまして、水門の閉鎖と防災行政無線を通じ市民への周知徹底ということで、議員御指摘のとおり、我々旧宇和島市内には連絡方法として広報活動しかございませんので、広報活動を主体として連絡をいたしました。あとは、御存じのとおり、11時36分に警報が解除になったわけですけれども、それまでに津波としましては4時23分に第一波が押し寄せてまいりました。これは20センチということで、我々も隣の畑枝川を見ながら観測をしておったわけですが、ちょっと引いたなという感じで、ちょっと押し寄せた感じ、その2時間後の6時23分に第二波、40センチという津波が押し寄せてきたわけですけれども、これも潮の満ち引きぐらいの感覚でございました。幸いなことに、何の被害もなく無事に終わったわけですけれども、我々の対応につきましても、いろいろな課題が見えてまいりました。3月1日、翌日、副市長と私とで市長室のほうにお邪魔させていただいて、朝一番で、一連の流れと課題等につきまして御報告をさせていただいたところでございます。議員御指摘のとおり、津波による警戒感が薄かったということもあるのかと思いますけれども、避難する方が少なかったというのも大変危惧するところでございます。それから、住民への周知方法というのが大変課題になったのかなというふうに感じております。 それから、すぐに3支所と連携をとりまして、3月4日に、問題点を抽出してくれということで吉田支所に集まっていただいて会議を持ちました。そしていろいろな問題点を上げていただいております。我々の気がついた問題点等とあわせまして、きょう、多分全部吸い上げができましたので、市長のほうにも決裁で御報告を回せるかなというふうに感じております。 そういったもろもろの問題点を解決しながら、今後、来るであろう東南海・南海地震に備えたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君)
松浦教育部長。
◎教育部長(松浦博文君) 山内議員の質問の中で、学校統廃合についてお答えをいたします。 小・中学校適正規模・適正配置に関する基本方針についてでありますが、子供たちのことを最優先に考えまして、保護者や地域の方々とお話をさせていただきたいというふうに考えております。 学校の統合につきましては、子供だけでなく、保護者にとっても大きな環境の変化があります。閉校となる学校だけではなく、受け入れる学校につきましても十分な説明を行ってまいりたいと考えております。双方について諸問題の洗い出しを行ってまいります。また、環境面だけではなく、精神面いわば心の配慮につきましても十分ケアできるよう、そういう取り組みを行ってまいりたいと考えております。 基本方針の具体的内容でありますが、離島を除く複式学級を有します小規模な小学校について複式学級の解消を図ること、中学校については1学年2学級以上とすることなどの基本的な考え方に基づきまして、検討の対象といたしております。中学校は、宇和海中学校について統合の検討を行ってまいります。また、小学校につきましては、旧宇和島地区の石応小ほか4校、津島地区の御槙小学校ほか7校2分校について、地域の皆様と検討させていただきたいというふうに考えております。 続いて、スケジュールでありますが、各校の保護者との意見交換会を本日3月11日より行うことといたしております。統合の対象となっておりますすべての学校で御意見を伺いまして、子供たちにとってよりよい環境と宇和島市の目指す学校教育について、市民の皆様方と検討を重ねてまいりたいと考えております。 次に、統廃合後の公民館の運営についてでありますが、昭和34年には、公民館に関する行政指導の指針といも言うべき公民館の設置及び運営に関する基準が告示されました。そのほか、平成15年に大綱化、弾力化の観点から見直されて、対象区域は公民館活動の効果を高めるため、人口密度、地形、交通条件、日常生活圏、社会教育関係団体の活動状況等を勘案いたしまして、市町村が定めることに改められました。このことにより、宇和島市の場合、1小学校区に1公民館という方針で公民館を設置してまいりました。この改定により、公民館の施設、設備、職員、運営審議会、分館等のあり方は、市町村の判断にゆだねられることとなりました。 以上のようなことから、教育委員会といたしましては、小学校の統廃合を実施した後も、公民館は現状のままで運営をしていきたいというふうに考えております。 以上であります。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 桐田産業経済部長。
◎産業経済部長(桐田敏昭君) これからの観光のあり方という御質問ですが、宇和島道路の開通、松山西予間の無料化など、道路の整備や利便性が向上しております。また、23年度末には松山からの自動車道が全面開通します。 このような中、開通記念イベントにつきましては、平成24年度の実施に向け、愛媛県と共同しながら準備を進めていくこととしております。全国12名城の一つである宇和島城、重要文化的景観である遊子の段畑、伝建地区の津島町、岩松、いずれも距離が離れており、ドライバー向け1日のコースになろうかと思われます。担当課もそれぞれ異なりますが、観光面では今後も情報発信に努めてまいりたいと考えております。 きさいや広場の来場者の現状でございますが、2月末現在で来場者は83万人弱であります。平日の来店者は市内が大多数を占めており、県内客も見受けられますが、休日には県外客も多く、観光バスや団体のバスなども立ち寄っております。昨年のゴールデンウイーク、シルバーウイークには県外ナンバーの車が数多く見られました。北海道、沖縄を除く全国各地であります。これらの県外車両につきましては、高齢者と若年層は少なく、その中間層である家族連れが多いようです。 「もーにバス」のきさいや広場における乗降客は、多いときで数名というところです。ベロタクシーと自転車タクシーは、きさいや広場と商店街や中心市街地を結ぶ役割を担っていますが、雨の日など悪天候の日以外は多く利用されております。なお、利用者は3月8日現在で7,718人となっております。 きさいや広場のイベントですが、市長は開設当時、月に1回は行えということを言っていたようですが、私が知っている範囲では1回しか実施されていないように思っております。今後のイベントとしましては、1周年記念行事の記念イベントといたしまして、5月30日に記念イベントを行う計画で準備をしておりますので、御協力、御理解いただきますようお願いいたします。 県内外の物産展、イベントにつきましては、観光宣伝も兼ね販売促進を行って、産業経済部の職員が同行する事例は、21年度は年間9回、延べ28名の職員が参加しております。商工観光課及び観光協会による全国区への観光キャンペーンも8回、10カ所で実施しております。どちらも、パンフレットや観光案内も配布しPRに努めております。 今後も、官民一体による宇和島の特産品の売り込み、観光宣伝について力を注いでまいる所存でございます。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 西田市民環境部長。
◎市民環境部長(西田丈一君) 環境センター建設における取り組みについての御質問にお答えいたします。 市長も先ほど申し上げましたが、施設建設は柿ノ木地区が最適地だと考えております。議員御指摘のとおり、先般、祝森自治会連合が実施された意向調査でも反対者が多いこと、また、決議書による陳情もありますが、自治会との対話は必要であると考えておりまして、今後も祝森地区に足を運び、新しい施設の説明や先進地の視察等を行うことにより、自治会役員の方々を初め、一人でも多くの住民の皆様の御理解が得られるよう説得し、一日でも早く新施設が稼働できるよう努める所存でございます。 議員の皆様におかれましても、その点御理解、御協力いただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 山内秀樹君。
◆16番議員(山内秀樹君) 83点の答弁、まことにありがとうございました。と言うのも、まず、全適のことについて再質問させていただきたいと思いますけれども、企業管理者のもと、スムーズな運営と経営を目指して、独立行政法人化にならないための全適ということで理解してよろしいのでしょうか、岡崎医療行政管理部長、イエスかノーでお答えできればと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 岡崎医療行政管理部長。
◎
病院医療行政管理部長(岡崎恵一君) 当然イエスでございます。
◆16番議員(山内秀樹君) ありがとうございます。 続きまして、市長さんにお伺いしたいと思うんですが、平成の大合併、1市3町が合併いたしまして、先ほども言われたように5年がたとうとしております。その合併目的を忘れないような範囲内での支所の分庁化を推し進めていただけるのでしょうか、そこら辺を再度質問いたしておきます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 具体的にどういう数字であればいいのか、私としては、支所の機能といたしまして合併前にも住民の方、支所に来られておったと思います。そんな中において、合併してからも住民の方が支所に来て、役所に仕事を期待している部分、これについては必ずおこたえできるような体制は今後とも維持していかなければいけないというのが大原則でございまして、そのためにどういう配置がいいか、どういうシステムがいいかということも常に考えているということでございまして、今後とも、その方針で臨みたいというふうに考えております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 山内秀樹君。
◆16番議員(山内秀樹君) 何はともあれ、今後の宇和島市政にとって問題は山積していると、かように私どもも認識しております。そういった中、薬師寺議員の質問にありましたように、市長、また、理事者におかれましては、議会軽視とならないような早目の議案の説明を強く望んで、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(山下良征君) 以上で山内秀樹君の質問を終わります。 しばらく休憩をし、午後1時から再開をいたします。 午後0時09分 休憩-------------- 午後1時00分 再開
○議長(山下良征君) 再開いたします。 休憩前に引き続き質問を行います。 それでは、安岡義一君の発言を許します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 安岡義一君。
◆3番議員(安岡義一君) 自民党市民クラブの安岡義一です。 まだ6カ月の経験ですが、一日も早くスムーズな議員活動ができるように努力しているところです。まとまりない質問が多くあるかもしれませんが、御容赦をいただき、代表質問を一括でいたしますので、市長並びに理事者の方々には簡潔な御答弁をよろしくお願いいします。 また、先刻お伺いしましたところ、部長を初め76名の方が退職されると聞いています。これまでの市政発展のため、長年尽くされたことに対して敬意と感謝を申し上げるところでございます。今後は、宇和島市の応援団として、宇和島市発展に御尽力を賜りますよう、よろしくお願いをいたします。 それでは、ただいまより質問に入ります。 まず、市長の施政方針についてお伺いいたします。 市長は、まず初めに自分のマニフェストに対して所信を述べられていますが、市長の言われたとおり、当市においては市長並びに市議会議員の選挙が国政と同時に行われました。私にとっては今回初めての選挙で大変苦労したのは当然でありますが、市長にとっても何が起こるかわからないのが選挙であり、大変であったかと思われます。しかし、そうした中で訴えたマニフェストは大変重要であり、責任のあるものと思われます。 今回の国政選挙において政権交代が起こり得ることは報道などで十分予測できたことと思われます。私自身自民党員でありますが、自民党にとっての逆風は大変痛烈なものがありました。市を預かる立場の市長も、当然市民以上にそのことを感じられていたことと思われます。 市長自身が言われている今回の選挙の最大焦点となった九島架橋の建設の可否、また、大きな財源を伴う公約であります学校給食の無料化について、市長は政権交代が起こった後に公共事業に対する事業費の大幅な圧縮が行われ、新規の事業については着工が厳しい状態であるとか、子育て支援として来年度より子ども手当として月額1万3,000円が支給されるから給食費の無料化を見送るというのは、市民が納得するでしょうか。 私は、今回の選挙の焦点が九島架橋の建設であったとは考えにくいところがありますが、旧宇和島市においては、20年以上前から議会の最大与党であった自民党の重要施策で取り組んできたことを聞いております。時代的に右肩上がりの経済、バブル経済等に国の予算を獲得し、地元予算は軽減して事業を実施する、それが政治であり、地方自治に携わる人たちの政治力であると考え、真摯な姿勢で取り組まれてきたことと推察いたします。そのことは、現在事業化に向けて体制は整いつつあると理解をしているとおりだと思います。 しかし、現実は、議員になったばかりの私の所見でまことに申しわけないと存じますが、宇和島市民にとっての大きな関心事は、低迷する経済や日々の暮らしのことであります。市役所においても、私自身わずか半年でありますが、ほぼ毎日登庁しておりますが話題に上がっておりません。市長が言われるように、今回の最大焦点であったと断言される市長の所見をお伺いいたします。 続きまして、さらに、学校給食費の無料化についてですが、市長はマニフェストの中に、市独自の子育て支援として給食費の完全無料化を提案されました。冒頭で述べたように、国政における政権交代、そして民主党政権による子ども手当の支給については、民主党の大きな目玉公約であり、当然予想されたものであります。であるからこそ、宇和島市独自の子育て支援策として打ち出した公約であると考えます。年間3億円もの大きな財源を伴う施策であり、私ども議会としても重要な課題でもありますが、選挙前の議会とは十分議論した上で打ち出した公約であったのか、また、このほど見送りに当たり、その財源はほかの事業に使わせていただくと述べられていますが、それらの点について、市長のマニフェストについて市民の理解が得られるものか詳しく御説明をお願いしたいと思います。 私たち5人会派は、新人5人による会派ですので率直な質問が続きますが、よろしくお願いいたします。 施政方針では、その後、第一次産業の販売促進について、現在、市政として取り組まれている投資的事業、そしてソフト面でということで福祉、教育について述べられています。そして、その後に、以上のような施策を実行していくためには大きな財源が必要であるということで、財政について述べられています。 そこで、財政について質問いたします。 私の勉強不足で、全国的に長引く不況の中、地方を取り巻く情勢は一段と厳しい状況の中で、当然ながら当市も大変厳しい財政状況であると思っていました。しかしながら、施政方針を聞く限り、実質公債費率や経常収支比率など重要な財政指標は、いずれも改善傾向にあり、財政的にはある程度安定した現状であるとの力強い見解をお伺いいたしました。 私が議員になる前に聞いていた厳しい財政状況とは、合併してから3年間の指標で、平成20年度からは徹底した行財政改革の成果が出て、現在では20年先を見据えた世界基準のまちづくりに向けて、ベースが仕上がったとの自信を持っておられますが、世界基準のまちづくりについて、私どもの新人にわかりやすく説明をお聞かせください。 また、水道や病院など公営企業会計を加えた全会計の赤字の深刻さを示す連結実質赤字比率についても、市の財政指標として重要であると聞いていますが、どのようになっているかお聞かせください。 私たちの周辺を見渡す限り、経済状況は大変厳しいものがあり、行政の財政指標と宇和島市の実体経済とは大きな違いがあると考えます。本来、相互に大きな違いがあるものではないと思います。当然ながら経済状況が悪ければ税収にも反映します。行政の財政状況がよければ財政出動して景気浮揚策を実施することも必要であろうと考えますが、その点について市長はどのように考えられておるかお伺いいたします。 続きまして、また、以前から市の懸案事項であります給食センターとごみ処理施設については、施政方針では余り多く触れられておりませんが、私が聞く限り大変難航していると推察しております。両施設とも、当市にとっては欠かせない重要な施設であります。急がなければならない重要課題であります。眼下の問題点についてお聞かせください。 続きまして、固定資産税の不均一課税の問題ですが、あと1年で合併特例の5年になろうとしています。市長は、施政方針の中で、平成23年度から旧宇和島市の税率を引き下げ、1.55%から標準課税の1.4%に統一する方向で、議会や市民の理解を得たいと考えることを指示されました。このことは、合併時より最大で最後の懸案であり、合併協でも何度も協議されたものと思われます。旧宇和島市の税率を標準課税に引き下げた場合、3億円以上の税収減になると聞いています。過去の議論として、3年に1回の固定資産税の評価見直し時に0.5%ずつ減らし、9年かけてスライド的に標準課税にしようと考えた時期もあったそうです。しかしながら、税収減につながるということで踏み切ることができず、現在に至ったそうです。 愛媛県下を見ますと、標準課税でないのは旧宇和島市だけで、八幡浜市は平成20年に標準課税に引き下げ、旧宇和島市のみが1.55%の税率であります。このことを考えると、このほど市長の提案は英断だったと思われますが、今度の宇和島市の財政計画について議会と十分な議論を深めていただきたいと思いますが、市長の所見をお伺いいたします。 次に、機構改革についてお伺いいたします。 3支所の今後のあり方について、2月の全協で答弁されましたが、基本的には支所長は部長級でなくするということは決めてあり、あとは白紙だそうでありますが、その後どのように決定されたかお聞かせください。 また、地域住民の事業の要請があった場合、今までならば地域に詳しい職員が予算事業を立案し、地域住民の要望を迅速にこたえられた業務サービスであったが、事務事業の本庁の集約に伴い、予算要求及び執行管理は本課に異動され、地域住民のサービス低下のおそれはないのか。市長は、地域の活性化と言われていますが、支所の権限が本庁に集約されることで地域の活性化が妨げにならないのか、また、6月に高速道路を無料化、24年度全線開通をした場合に、支所を活用した開発活性化を実施させてはどうでしょうか、市長の所見をお伺いいたします。 続きまして、次に、一次産業の活性化について、とりわけ水田農業戸別所得補償制度についてお伺いいたします。 国が、自給率向上のための環境整備を図るために、米の生産数量目標に従って生産する販売農家、集落営農の皆さんに対して、主食用米の作付面積10アール当たり1万5,000円の定額を交付いたします。米の価格が下落した場合には、追加の補てんも行うという制度だと聞いております。国・県・市は、生産団体等と連絡を密にして、農家の皆様方にスムーズな制度が利用できるようにお願いしていただきたいと思いますが、この制度に対して所見をお伺いいたします。 続きまして、当市の基幹産業である水産業におきましては、魚価の低迷や真珠貝の大量へい死などにより長い低迷が続いておりますが、リーマンショック以降、さらにその経営は深刻になっておりますことは、市政に携わっておられる方は既に御承知のことであろうと思われます。 宇和島市の漁業経営体数を見ますと、昭和60年には2,324経営体でありましたが、平成18年には1,362経営体と、59%にまで減少しています。その中でも、養殖漁業の減少は著しく、真珠養殖漁業は近年最大の平成元年の558経営体から311経営体と、56%に減少しております。魚類養殖業については、423経営体から363経営体と、86%に減少しております。真珠貝養殖業に至っては、昭和60年からの802経営体から257経営体と、32%まで減少しております。漁業センサスを見ましても、漁業に携わる就業者は、平成5年度4,734人から、平成20年には2,681人と、約57%に減少しております。現場でお聞きしましたところ、今後ますます離職者がふえそうでございます。 まさに危機的状況と言わざるを得ません。私は、漁業に携わる方々が漁村に残り、そこで生活をし、海で収入を得て漁村を守っていけることが水産業の復活の原動力であり、一番大切なことであると考えています。そこで、このような経営体の減少、離職者の増加を抑制し、漁業者が収入を得るために利子補給などの金融支援のほかに、市としてどのような対策をされているのか、担当理事者の御所見をお伺いいたします。 続きまして、環境行政についてお伺いいたします。 先ごろ政務調査で水俣市に視察に行ってまいりました。担当所管課には報告書を提出していますが、安心安全な環境づくりは、市民、事業所、行政、三位一体で取り組むべき問題であろうと思っております。当市においても適用できるところはどの程度ありますか。 また、CO2削減について、当市では今後どの程度の目標を掲げているか、また、削減をするために行政の市民に対する啓発はどのようにされているのか、それとあわせて、来年度、ようやく太陽光発電導入に対する補助金が計上されていますが、これ以外に他市では温水器設置に対しましても補助金を交付されていることは御承知されていますか。そして、その検討を今後されるおつもりはあるのか、市長並びに関係理事者にお伺いいたします。 最後になりますが、市立病院について、今回提案された病院局の全部適用に関してお伺いいたします。 市民の生命を守る医療介護の現場であることを考慮し、全部適用に移行するということは、将来独法化、民営化には決してならないということでしょうか。また、現場の医師、職員との話し合いはどの程度されていますか。あわせて、津島、吉田両病院の今後の経営形態はどのようになされるのか、市長並びに理事者にお伺いいたします。 多岐にわたりますが、誠意ある簡明な回答をよろしくお願いいたします。
○議長(山下良征君) 理事者の答弁を求めます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) ただいまの安岡議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 まず、私のマニフェスト、そして選挙後の対応ということですけれども、まず選挙に関して、九島架橋が最大の争点になったとは安岡議員は思っていないという発言でございましょうけれども、私も正直申しまして、九島架橋の問題があれほどの争点になるとは思っておりませんでした。ただ、選挙戦ということになってまいりましたときに、対立候補が九島架橋の事業のあり方、それを1つは、事業費がとんでもなく高くつくような大型事業をやらなくてもいいのではないかと。そして、もう一つは、その事業費があったらそれを福祉やほかの部門に回したらいいのではないかということで、応援団が街宣車を毎日のように繰り出して、相当の、想像以上の私も騒ぎになったというふうに思っております。そういうことで、正確に言いますと、九島の架橋の問題は、争点として私が取り上げたのではなくて、争点としてならざるを得なかったというところが私も正直なところでございます。 ただ、実際の事業の方法については、議員も多分、議員になられてからも理解していただいていると思いますけれども、私は、選挙戦で訴えた九島架橋の実現性、そして、それに対する財政的な裏づけ、事業方法、こういうものはいまだに判断を変える必要はない、宇和島市にとっても有利な事業であるというふうに思っておりますし、ぜひとも一日も早く実現をしていきたいということで努力しております。正直言いまして、同日選挙で体制が国のほうは大幅に変わりました。政権交代という中においても、この事業を何とか実現するために、選挙後、私としても年末ぐらいまではその大半の注力を注いだというのが正直なところでございます。 次に、給食費の無料化ということでございますけれども、これについては、議会と相談をしたわけでは一切ありません。ましてや、職員にも一切相談せずに、自分として、市長として実質の3期目、合併しても2期目の選挙を戦うに当たっては、国全体の問題意識、私の問題意識も発言をしたいというところで、今、自分としては、本当に日本の国の人口問題、人口の減退というのが大変大きい問題になってくる、実際に少しずつなってきておりますけれども、それを訴えたい。それに対して、宇和島市長としてならせてもらったら、どういうことができるかということを考えた結果が給食費の無料化、その財源は3億円ということでございました。 ただ、議員御指摘のとおり、国政においては民主党が子ども手当をつけるということで公約に掲げて選挙を行っておりました。私としては、民主党が勝つということは当然といいますか、まず間違いないであろうと。ただ、予算がどんなにつくかということは不透明であるということで、財源も含めまして不透明であるという認識のもとに選挙戦は行いました。選挙の後、実際に、ですから国の予算としてどういうものが子育て支援策としてつくか、注視をしてその推移を見守ったという結果でございますけれども、私の給食費無料化ということに対して、次の来年度の予算としてどうするべきかということを真剣に考えたのは正月の休みでございました。このときに自分としては、民主党の予算案の迷走ぶり、要は財源が思ったほど確保できない、その中で言っていたこともなかなかできない、また一方では、やろうとして総理大臣そのほか関係者がいろいろ発言すると。そんな中で、私としても今回大きく判断に自分としてもそうだろうなということを思わせていただいたのは、マニフェストを守るのは第一義的に当然である。ただ、その時々の状況の変化に応じて判断を現実的にやるのがいいのではないかというのが、国民の、私は民主党のマニフェストに対する判断であるというふうに理解をいたしました。 したがって、私としても、民主党の判断を受けて、自分として宇和島市政を預かるという立場でどうするのがいいのか、真剣に正月に考えた結果、自分しては給食費の無料化というのは見送りさせていただこうという決断をしたということでございます。 ただ、私としては、それについて財源についても、また、そのほかの子育て支援策ということについては、当然これまで以上に真摯に受けとめてやっていかなければいけないのだろうと思っておりますので、ぜひとも御理解いただきたいと思います。 それと、財源的にいいますと、私の判断した大きな要素の中で給食費というのが総額3億円ということでございました。子育て支援策として最終的に民主党が来年度つけると約束したのが、市のレベルでいきますと、朝の説明にもありましたとおり総額13億円と。期せずして3が一緒ですけれども、その上に10がついている、これだけの大きな金額が来年度から基本的には新たに子育て支援策として市民に渡っていくということを考えたときには、私の給食費の無料化という事業については、この部分でカバーできるのではないかというところで、自分の政策的な順序を大幅に下げたというところでございます。 あと、選挙についていろいろありますけれども、当然議員の御指摘のとおり、今、宇和島市の喫緊といいますか、一番重要課題というのは経済の活性化であろうということは所信表明でも述べさせていただいたつもりでございまして、これについて、私としてもさらに頑張っていきたいというふうに考えております。 その中で、一次産業の活性化、これについて市としては何をしているかということですけれども、私、合併のときの第1回目の選挙のときに述べさせていただいたのは、やはり経済の問題に関してはやりたいことたくさんあるけれども、現実的にできることは、市としては、販売をお手伝いするぐらいのことでしか、実際にはなかなかタッチできないのではないかということで、合併後の4年間、販売のお手伝いをするということを中心に努力をさせていただいてまいったつもりでございます。 ただ、なかなか一般状況はますます厳しくなるというところで、議員御指摘のとおり、水産業においても大変な落ち込み、水産業から離れる方が続出するという、その結果において宇和島市の人口が年間1,200人近く減ったと。幸いにも昨年度は1,000人を切れるぐらいの減少にとどまってきたというふうに理解しておりますけれども、人口の流出ということに結果としてつながっているんだろうなということを思っております。 それと、水産業等の活性化ということにおきましては、副業として、要はメーンのものは真珠養殖業であったり、タイやハマチのものを中心とする養殖漁業である、これには変わりはないでしょうと。ただ、それ以外にいろいろなことができるのではないかということで、トサカノリの養殖の方法とかイワガキの養殖を、その方法の確立ということで取り組まさせていただきまして一定の成果をおさめたというふうに理解しております。 ただ、本当に水産業全体をどうやってできるかということにおいては、私も2期目を考えたときに、今まで以上に市としても産業の振興ということに取り組まなければいけないのではないかということで思いがありまして、6次産業の創出、これによって一次産業を活性化したいということを訴えてまいったつもりでございます。その具体的なところ、少しずつ芽が出てきていると思いますけれども、朝方述べさせていただいたようなことを中心に、ぜひとも雇用の創出ということにつなげていきたいというふうに考えております。 あと、これらをやることの、ちょっと話飛びますけれども財政的なものですけれども、宇和島市、入ってみたら意外といいんじゃないかということを聞くと。特に私の発言を聞いたら万全だというふうに思われたかもしれませんけれども、そんなことは決してない、厳しい状況は続いていると思います。ただ、厳しい状況の中でいうと、比較的宇和島市は取り組みも早かったこともあると思いますけれども、よその市に比べると安定的に推移しているところもあるのではないかと自分としても自負しておりまして、ぜひともこの傾向を続けたいということでございます。 御質問にありました実質赤字比率、これは宇和島市の持っている全会計をといいますか、前段でいきますと、御存じのように財政問題でクローズアップされたのが北海道の某市の財政赤字団体転落ということでございました。このことがあって、国は今まで、それまでは普通会計、要は一般会計を中心とする普通会計というくくりで財政の見方、全国の統一指標でもって見ておりました。ただ、夕張ショックというところにおいて、国は、各自治体が持っている全体のアカウントの中でどういう状態にあるかということを示さそうということで、すべてにおいて実質という名前がついてまいりました。実質がつくと、簡単に言いますと、すべての会計を含むという意味が込められているということでございます。実質赤字比率というのも、宇和島市が持っている全会計の決算状況において赤字か黒字かということを基準に判断するということでございます。 ただ、企業会計におきましては、決算方法、御存じのとおり、企業会計になりますと償却が入ってまいります。ただ、償却まで入れるとなかなか行政のやっているものは黒字化が到底望めないということで、病院とか水道関係、企業会計を採用しているところにおいては、現金が足りているかどうかという見方をするということで、この会計の見方をやっております。その見方に、全国の定められた、国の定められた見方によって、宇和島市を見たときには赤字ということではないということで、実質赤字比率、赤字がないものですから比率はゼロというか、数字が出ないということになっております。全国的には2つの自治体で赤字になっているところがあるというふうに聞いておりますけれども、宇和島市はそういうところにはなっていないということで一安心はしておいていただきたいと思います。 ただ、朝方から問題になっております病院、これにつきましては、20年度の決算の時点で、吉田病院が15億円の赤字です。赤字といいますか、現金が足らないということになっております。津島が5億円です。宇和島病院が30億円を超えるプラスということで、トータルで黒字になっているという状況でございますけれども、単体で見た場合、特に吉田の場合15億円というところで、合併しなければどうなっていったかというところも、ぜひともこの厳しい数字であるということは御認識をいただきたいというふうに思っております。 そんな中で、私としては、病院の運営ということについて、経営ということも含めて万全を期していきたいということで考えておりまして、そういうことをすべて考えた結果において、ぜひとも4月からは企業管理者を置く企業会計の全面適用に踏み切らせていただきたいという思いでございます。これをやったら、基本的にうまくいきましたら、独立行政法人化はする必要がないというふうに私としては理解しております。 ただ、もう一つ御指摘のあった、民生化と書いてありましたけれども、民営化ということだろうと思うんですけれども、これについては、もしあれば、それは議会とも協議しながら考えられるのではないかというふうには思いますけれども、残念ながら今の日本の中において、吉田病院とか津島病院、要は100床台の病院を抱えているところの運営というのが一番難しいというのは、医療の業界では皆さん当然認識しておりまして、ここを民営化で引き受けるというところはないというのが現実であるということで御報告をさせていただきたいというふうに思っております。 あと、給食センターとごみ処理施設、この事業がおくれている理由というのは、朝方も述べさせていただきましたけれども、給食センターについては用地について、用途が私ども最初津島ということで決めたときに、例外規定、要はただし書き規定という建築基準の中であります。それを適用していただいて建設ができるだろうと安易に考えておりました。ただ、県との交渉の中で、行政がやるものとは言いながら、簡単にただし書き規定は使えないという中で、どういうふうにしてクリアしていくかということを今煮詰めているというところでございまして、これについても、最終的な決断をしなければいけないときなんだろうというふうに考えております。 それから、ごみにつきましても、朝方の質問とあわせまして、地元の了解がまだ得られているとは私も思っておりませんので、ここをもう少し時間をかけながら、説得、お願いをしながら事業化を早く図っていきたいということで考えているということでございます。 あと、税の問題について御発言ありましたけれども、その中で実質の移行の仕方として、例えばということで検討されたと言われておりました、0.5%ずつ調整するという案というのは、実務的には議員の中からも質問ありましてお答えさせていただいたと思うんですけれども、これは法律によって認められないというのが、できない理由ということです。段階調整は不均一課税の中において認められないというのが国の決まりということで、この方法をとることはできないということを我々としても断念した次第でございます。 あとは、ですから一挙にいつの時点で、どれに合わせるかという課題でございますけれども、それについては先回、合併後4年の間に、議員の方々にも、私としては、財政運営を考えたときには現状の税収を維持する方法で何とか調整できないでしょうかという投げかけをいたしました。まだ投げかけという程度でございますけれども、そんな中において、議員の議論、主張ということを聞かせていただいているときに、なかなか難しいなと。税収を守るということですと、どう考えても、宇和島市は多少下がる方、大分になるか多少になるか、多少だろうと思いますけれども、旧の宇和島は下がる、ただ、旧の3町は上がるということで調整しなければいけないというところで、なかなか難しいということで、私としては今回提案までは行っておりませんけれども、考え方として、下げる方向で税の統一を図りたいということで考えておりますので、また議員の皆様の御意見を伺いたいというふうに思います。 それから、支所の改革につきましては、2月の時点で決まっているのは、支所長を課長級にするというふうにお伝えしたとは思いますけれども、あと、当然役所の考え方といたしまして、支所長が課長になるということは、そのほかの支所にある課は全部なくなるということは、既に、これは今回の選挙前の改革案の中で議員の皆さんには示させていただいておりましたとおり、支所で課長級が1人になる、あと課長級が、そのほかの課において、今4つ課があると思いますが、それが全部課長がなくなって係になるということになりますので、4月からの体制としては、各支所が4人ずつ減員になるという計算になってこようと思っております。これにおいて、人数が減るというデメリットはありますが、デメリットといいますか、住民からすると不満があるかもしれませんけれども、役所の仕事をするということにおいては、大変すっきりするという役所の仕事をするための理論でございます。要は、本庁のほうで課長以下仕事をやっていって、支所にも指示がそのまま課長から出せるということになってくるというところで、仕事をやるということにおいてはスリム化といいますか、すっきりしてくるんだろうというふうには思っております。 ただ、一方で、議員御指摘のとおり、地区の住民の方々が支所に行って要望を上げたと。そのときに、今までだったら、多分町長がそこにおって、役所も当然課長級でしょうけれどもおって、その課長から町長に行って決断が早くできたと。それがどうしても遅くなってしまう。ましてや、私も心配するのは、地域の住民の方々が支所の職員に要望を上げても、それが職員の段階でとまってしまって本庁に行かない、もしくは本庁に行っても、実情を余り理解、認識をしてもらえなくて、そのところで予算化といいますか、事業化ができない、そういうところのおそれもあるということは私も考えておりまして、これについては、できる限りなくさなければいけないというふうに思っております。 それをなくす方法として、私としても、自分として何ができるか考えた結果として、基本的には週に1回、各支所にも顔を出そうということで、前の議員は当然御存じいただいていると思いますが、火曜日に吉田支所、水曜日に三間、木曜日に津島と、こういう順番で、今、午前中、しかも議会とかこういうことがあったら、よう行かないことが多いわけですけれども、基本的には支所にも市長自身も顔を出して、住民の方々と支所の問題等、意見を直接聞けるようにしようということで、今までもやってきましたし、今後も、私、市長である限りはやっていこうというふうに考えております。 それと、来年からということですけれども、もっと市民の方の意見を聞かなければいけないということで、この前の施政方針でも示させていただきました、市長と一緒に歩く会というのを実現して、歩きながら健康づくりをやりながら、市民の方々、市長に直接物を言いたいという人はぜひ一緒に参加していただいたら、そこで会話ができるということも取り入れていきたいというふうに考えております。 支所の問題というのは、これをやったらすべてが解決するということはなかなかあり得ないとは思いますけれども、そういうことで努力をしていっておりますので、ぜひとも御理解いただきたいというふうに考えております。 また、当然高速道路等交通環境において大幅なこれから改善が図られると期待しておりまして、私としては、これをきっかけとして宇和島市全体の活性化を図りたい。その中にはもちろん支所、旧町の部分も入っているということでございまして、自分の場所、まち、地域を活性化したいという具体的な提案がある方は、ぜひ住民の方の提案を聞いていただいて、また私につないでいただいたら、できる限り実現をしていきたいというふうに考えております。 あと、環境行政でございますけれども、宇和島としても、先ほど言いました焼却場の改築ということもありますけれども、それに対応する格好で、さらに、ごみの排出、再利用等、いわゆる3Rということを徹底していかなければいけないということで取り組んでおります。年度ごとの計画数量というのを上げておりまして、今のところそれに何とか達成できるような数字で進んでいると理解しておりますけれども、今後さらに3Rの達成を実現できるように、担当も含めてやっていきたいと思っておりますし、そのほかのCO2の削減対策、まだ私ども、残念ながら、実際に宇和島市としてどれだけ削減するか、パーセンテージとかトン数とか具体的なものを用意しておりませんけれども、今回、来年度、国からの補助もいただきながら、そういう作業を進めていける体制ができてまいりましたので、国の補助をいただきながら早急にCO2対策といいますか、こういう環境問題に対し広い世界じゅうの環境対策ということで、宇和島市も現実的な対応ができるようにやっていきたいというふうに思っております。 それと、順番逆になってしまいましたけれども、御質問の中で世界基準のまちづくりとは何ぞやということを言われておりました。私としては、宇和島市は一次産業を中心として、今後も産業の活性化を図らなければいけないと思っております。その中において、合併後の自分の目標として掲げたのが、標語として正確に言いますと「世界基準の田舎都市づくりを目指そう」ということであります。田舎という言葉に、先ほど言いました、我々の地域は一次産業を基準としなければいけないという認識を自分としても持っているということでございまして、これの実現を図っていきたいということです。 ですから、産業についても、特に日本だけでなくて、これからの産業の発展等を考えたときには世界の位置づけの中でどういうことをやらなければいけないか、どういうふうに持っていかなければいけないかということを常に考えていきたいと思いますし、まちづくりにおいてはユニバーサルといいますか、障害者に優しい世界的な基準ということを考えながらやっていきたいということで掲げさせてもらっております。 また、私も、議員の御質問を受けて、そうだということで見直してみたんですけれども、宇和島市のホームページ市長の部屋というのがあります。そこで4年前に掲げた宇和島市の100の課題ということ、NEXT100という題で見られるようになっております。見られておったらあれですけれども、もし見ていなければ見ていただきたいと思います。実際には六十数項目しか上がっておりません。あと二十数項目あったんですけれども、実現したり、そこに載せるには余りふさわしくないという担当者との議論の中で70弱というものを今載せさせていただいております。近々見直して、実現できたものは省くなり、またさらに変更しなければいけないものは変更していきたいというふうに考えておりますし、また、追加も、当然議員の皆さんの意見、市民の意見を聞きながらやっていかなければいけないんだろうというふうに考えております。 そんな中で、最後の私の繰り返しになりますけれども、今後の持っていき方としては、財政問題も含めた宇和島市の中長期の事業計画、財政計画ということを早急に見直ししなければいけないと思っておりまして、これについては、朝も言わさせていただきましたとおり、この議会が終わってから、今、実際の担当者は既に作業に入っておると思いますけれども、議員の皆様方、市民の皆様の意見を聞きながら、できるだけ反映したものでつくっていきたいというふうに考えておりますので、御理解と御協力をぜひいただきたいと思います。 以上、私の答弁でございます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 桐田産業経済部長。
◎産業経済部長(桐田敏昭君) 水田農業戸別所得補償制度につきましては、水田で大豆、飼料用米などを生産する販売農家への支援である水田利活用自給力向上事業、米の生産数量目標に従って生産する販売農家等への支援である米戸別所得補償モデル事業の二本柱となっております。支援の対象には、市内稲作農家の大半を占める小規模農家も含まれており、水田農業を継続するための下支えとなるものと高く評価しております。 現在、関係機関と連携しながら本制度の周知を図っており、今後も制度の円滑な実施に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 西田市民環境部長。
◎市民環境部長(西田丈一君) ただいまの安岡議員の環境行政についての太陽熱温水器の補助金の御質問でございますが、太陽熱温水器の補助金制度につきましては、愛媛県では松山市が実施しております。設置経費の8分の1を補助するもので、上限額2万5,000円となっております。平成21年度は利用件数500件を想定し、1,250万円の予算措置をしたと聞いております。 宇和島市がこの補助制度を導入するかどうかにつきましては、当市における普及状況や設置状況を調査する必要がありますし、今後、検討してまいりたいと考えております。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 安岡義一君。
◆3番議員(安岡義一君) 理事者側の親切な御答弁、本当にありがとうございました。 最後になりますが、私は、行政と議会は車の両輪で進んでいくと信じております。理事者の提案に対し、是は是、非は非と議論していこうと信念を持って議会活動をしているつもりです。 きょうまで半年が経過しましたが、私の感ずるところ、余りにも市長、理事者の説明がおくれおくれになっているように感じられます。一つ一つ例を挙げる必要はありませんが、我々市民クラブ一同、皆そのように感じているところでございます。このことに対して、どうされたいのか市長にお願いいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 議員さん方がそのように感じておられるというところで、私としても説明の仕方の悪さ、また、時間的な問題ということは大いに反省しなければいけないと思っております。 今後においては、万全をできるだけ期していけるように、また、副市長、そのほか部長の助けもかりながら、議員の皆様にはできるだけ早く、しかも丁寧に説明をさせていただきたいと思いますので、何とぞ御理解と御協力をいただきたいと思います。
◆3番議員(安岡義一君) よろしくお願いいたします。 これで、自民党市民クラブ代表質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山下良征君) 以上で安岡義一君の質問を終わります。 次に、赤松与一君の発言を許します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 自由民主党昴志会、赤松与一でございます。 代表質問を行います。 昨年の衆議院選挙では、民主党が圧勝し、コンクリートから人へとマニフェストを実行すると言い、大型ダムの中止、愛媛県関係では山鳥坂ダムの休止と、簡単に方向を180度転換してしまいました。ダムの底に沈む予定であった地域の人たちのことを考えると、家の建てかえもせず、また、改築もできず、一生の人生が狂った人も多数いるのではないかと心配せずにはいられません。 また、南予地区の大きな事業でいいますと、津島より以南の高速道路の事業見直しと、今まで何回となくお願いし、やっと建設ができかかったと思っていたやさきに建設の見通しが立たなくなりました。都会の代議士の先生は地方の状態が見えているのか、少しは考えているのかと言いたいです。道路が通行どめになると、回り道もなく陸の孤島となってしまう南予地区であるのに、「道が通れなくなれば動かないいわい」とでも思っているのではないかと、何となく情けない気持ちでいっぱいです。 また、子ども手当を1人当たり1万3,000円与えるとしています。来年からは2万6,000円を1人当たり与えると言われています。私が思いますのに、東京都で1,100万人ほどいると言われています。また、東京都周辺の関東平野で3,500万人ほどの人が住んでいるとテレビで言っていました。日本の人口の3分の1が関東平野に住んでいる状態です。子ども手当にしても、全金額の3分の1のお金が関東平野に住んでいる人に行く計算になります。本来なら、東京を中心とした関東平野で稼いだお金を地方に交付金として配布していたのが、人に金を入れるということになれば、人口の多い都市へ多くの金が流れ、地方は今までよりお金が流れなくなります。このような状態を続けていけば、都会と地方の格差はますます大きくなり、働く場所の少ない地方に若い人が住めなくなり、ますます若い人が少なくなるのではないかと心配します。また、地方の人口が予想以上に減るのではないかと心配しております。 先日、松山で町村元官房長官が、自民党の政策では、子ども手当は給食費と学級費、教材費を差し引いた分を親に渡すようにしていたそうですが、民主党を中心とする与党の方も、給食費、学級費、教材費を差し引いた分を親に渡してほしいと思います。親に直接渡しますと、給食費等の支払いが未納となる家庭ができ、子供がかわいそうになることがあるかもしれませんので、宇和島市では給食費と学級費、教材費を差し引いた分を親に支払っていただくようお願いしておきます。少しでも早く国の政策が地方に目を向けた政策になってほしいと願っている次第であります。 それでは質問に入ります。 一問一答方式でお願いいたします。市長並びに関係理事者の明確な答弁をお願いいたします。 行財政計画について。 合併4年間を経過して。 昨年9月1日の愛媛新聞で、「宇和島市長は、新市2期目のかじ取り役を再度石橋氏に託した」と書かれております。「合併後4年間で、行財政計画や
市立宇和島病院の改築事業などを進めた石橋氏の堅実な市政運営が評価された格好だ」と書いてあります。また、当選後のあいさつで「市民の声を聞き、おごることなくガラス張りの市政をやっていきたい」と抱負を語っております。 吉田町を例に挙げ、職員数の推移を見てみますと、平成18年4月1日に57人いた水道局と教育委員会を除く職員が、19年4月1日で32人、21年4月1日に27人と、合併後30人ほど大幅に減っています。一般の人からは、支所は寂れてしまったとか、いろいろな苦言を聞きます。人数が減った割に、支所の職員は住民の要望にこたえるべく、一生懸命頑張っている姿をよく目にします。市長も、各支所に1カ月に数回出向き、職員の動き、意見、また、住民の声を聞いていると思いますが、どう感じるのか質問いたします。
○議長(山下良征君) 理事者の答弁を求めます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 市の職員の勤務ぶり、これは支所においても支所なりに頑張っていただいていると思いますし、本庁のほうでも頑張っているというふうに理解はしております。ただ、中には、余り頑張っていない人もいるのも事実であろうと思っておりますし、まだまだ財政計画上はトータルでの人数の削減をやっていかなければいけないというところでございまして、今までの説明の中で一つ忘れておりましたのは、支所の人数といいますか、宇和島市の人数、これについてちょっと場違いな答弁になるかもしれませんけれども、合併当初から私は、合併当初の松山市が人口1,000人当たり6名の職員で対応しております。4年前の数字です。それが、宇和島市は9人でありました。ですから、その当時の数字でいくと、大変宇和島市の職員は過大であるというのが全国的な指数に基づく数字でございました。私としては、10年後、最低限合併一本算定が終わる合併後15年後には、松山市の1,000人当たり6人で仕事をやるという体制に宇和島市も何とか持っていきたい。そうできれば、必要な財源を、市民サービスに向けられる財源を確保できるであろうというふうに予想しているということを述べさせていただきましたけれども、今もその思いで取り組んでいるということでございます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) それでは、支所機構について質問いたします。 支所機構の件を選挙の際、吉田町の公民館で言われたことが新聞に書いてあったので読ませてもらいますと、「石橋市長が初めて分庁長方式に言及したのは、昨年8月に同市吉田町であった市長選立候補者の演説会、地域活性化策として吉田庁舎に農業委員会や農林課を設置したいと述べた。吉田地区は市内最大のかんきつ産地であり、石橋市長は農業関係の業務は吉田が一番多いと意義を語る。ほかの旧町地区も分庁方式で職員がふえることへの期待は大きい。消防署がなく、旧市内で働く男性が多い三間では、市職員は消防団員のなり手として重要な戦力、津島も旧町時代の2002年に庁舎を改築したばかりで、空きスペースの利用が課題となっている。総合支所とはいえ、実質的には本庁に権限や組織が集中した本庁方式と言う同市。吉田地区の50代農業男性は、支所で農道整備を相談しても、結局本庁に回されたと語る。分庁方式導入に際して、支所への権限移譲も課題だ。石橋市長は、できれば平成10年から一部でも導入したいと意欲を見せる。行政効率と地域活性化の両立をどう図っていくのか課題は多い」と愛媛新聞に書かれておりますが、吉田に農業委員会や農林課を持っていくのであれば、三間、津島に何課を持っていくのか。また、支所の各課の対応はどうするのか。特に、職員は4月よりどうなるんだろうと心配していると思います。市長は市民の声を聞き、おごることなくガラス張りの市政をやっていきたいと言っていますが、これでは、ガラス張りどころか、密室の市政ではないかとも思わずにいられません。 こんな大事な案件は、事前に職員、議会にも納得の得られるよう十分検討して事に当たる、これがガラス張りの市政ではないかと思うんですが、市長の考えをお聞きいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 支所に役所の一部を持っていくという、いわゆる分庁方式という、言葉で言えばそうなりますけれども、これの導入については、朝方の答弁でも述べさせていただきました。私としても慎重にやらなければいけないんだろうということで、議会の皆さんの御意見を聞いてからというふうに考えております。 その中で、残念ながら4月1日からの導入ということについては、私も見送ったということでございますけれども、10年度中の導入ということについては、まだ完全に見送ったわけではないということでございまして、議員の皆さんの意見を今後早急に聞きながら、議会とも皆さんの合意形成できるような方法が決定すれば速やかにその実現を図りたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 先ほど言われましたが、そういうようないろいろ大事な案件は、お互いに話し合いをし、ガラス張りの、本当にみんなにわかる状態で施行をしていただきたいと思っております。 それでは、職員数をどの程度まで減らす考えか、この点についてお聞きいたします。 合併後、18年4月1日から職員数927人いた職員は、団塊世代の定年退職者が1年で45人前後が退職し、新規採用は9人ほどで、毎年35人前後少なくなっている計算になります。21年度4月1日で824人と、約103人ほど減っております。このおかげで、経常収支比率は18年94.1%、19年92.8%、20年88.5%と、団塊世代の大量退職が続く中、新規採用者の抑制による人件費の削減により、歳出を抑えるよう努めた結果、指数は改善していますと、広報に書いています。 先日、市長は、このような経済下で市政を改善しながら運営していると、気づいたときには市役所だけが残り、振り向いたら市民がいなくなっていたというような状態になりかねないと言っていましたが、私も以前にも言いましたが、市役所も宇和島市の若者の働き場所の一つであることも忘れてはならないといった思いがありますが、市長は、23年に799人の定員管理数にするように計画していますが、いつごろまで人員を削減するか、先ほども言われましたけれども、15年後に松山市と同じ6人ほどにしたいとかいう意見を言っておられましたが、再度質問をさせていただきます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 基本的な考え、先ほど私のほうが先に述べてしまいましたので、お断りをいたしたいと思いますけれども、基本的な考えとしては先ほど言ったとおりでございまして、県下の中での一番効率がいいというところの自治体の数字に近づけるように、我々としては頑張っていかなければいけないんだろうというふうに考えております。 そのための方策として、1つは、今この時代、IT化といいますか、コンピューターの利用というのが大変進んでおります。そんな中において、私、市役所の仕事を見る限り、まだまだ今までの時点はコンピューターを導入することが精いっぱい、このコンピューターを導入したことによって人が減ったというような、効率が実際によくなったかと言えば、余り私は見られないのではないかというふうに自分としては認識しております。今の時代にふさわしい武器といいますか、方法ができたわけですから、これを実際に利用しながら、生かしながら、私としては効率化を図っていきたいというふうに思っておりますし、目安としては、4年前の松山市の状況、要は1,000人当たり職員を6名ぐらいにできないかということで考えているということでございます。 その中において、採用を当然抑えておるわけですけれども、これから考えなければ、そろそろ本当に考えていかなければいけないのは、保育園や幼稚園の職員をどうするかとかいうところのことも含めて対応を考えていかなければいけないんだろうというふうに思っておりまして、ことしは議員の皆さん、この議会が終わったら、私としても、また、自分なりの問題意識、課題をいろいろ出ささせていただきたいと思いますし、そのときにはぜひ忌憚のない御意見をいただいて、いい方向性を私として出していきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 現在、支所のほうにテレビ電話を置いていると思いますが、そう余り活用が、市長が考えるようにスムーズにいっているのかどうか。私は、テレビ電話自体が、市長が当初考えられたように、本庁との問題の処理に当たって利用を十二分に効力を発揮しておるか、その点に対して十分には発揮していないと思うんですが、市長はどういうような見解におられますか。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) テレビ電話も、ただでついたわけではなくて、投資をしてついております。私が最終的には判こを押しているわけですから、テレビ電話の導入ということも賛成いたしました。ただ、それで効果があるかというと、私も支所に行って、また、本庁においてテレビ電話を支所との連絡役、もしくは支所に住人が来て、こういう相談があるというところで使っている姿を1回も見たことがありません。そういうことで、せっかくこういう、先ほど言いました武器といいますか、ツールができたわけですから、これをもっと利用すれば、市民の方々にもっといいサービスができるのではないかというふうに私としては考えております。ですから、人の減った分は、そういうところの工夫をしながら補っていくということで、トータルとして市民に満足していただける市政を実現していきたい。まだまだやれるところは十分あるんだろうと理解しております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 先ほどテレビ電話の件につきましても市長言われましたが、そこには、使いなれない対話の難しさとか、何かそこに十二分に効力を発揮していないということは問題があると思いますので、その点をまた考えながら、ただ人を、情報化でテレビ電話ができたので人員が削減できるというようなことの、テレビ電話を入れたおかげで、そういうふうな人員削減のほうに進まないような形も考えんといけんのやなかろうかと私は思います。 それでは、土地購入について質問いたします。 このように多くの団塊世代の退職者時代を迎え、新規採用を最小限にしていることで、市の経営は毎年よくなり、20年度には経常収支比率88.5%、財政調整基金10億円、実質公債費比率16.7%と、市政運営は毎年健全化しております。これは、宇和島市民が利潤を上げ、税金がふえてよくなったのではなく、あくまで職員数が減ったことで人件費が大幅に少なくなり、経営状態がよくなったということですが、人件費の削減も経営としては大変大事な仕事であります。これは、職員、議会を初め、市民の皆様の協力があって人員削減はできたと思います。特に支所においては、支所で農道整備を相談しても、結局本庁へ回されたと先ほども言わせていただきましたが、何かにつけ不便をかけています。市民の方も、「少しくらいの不便は市政の正常化のためには仕方がないわい」という理解があるから運営できていると思います。 私は、このようにして一生懸命経営改善をして健全化したのに、自由に使えるお金ができたからといって、土地を次から次に買うというのは無理があると思うのです。昨年の12月議会では、伊達博物館横のガソリンスタンドを8,400万ほどで購入し、先月の全員議員協議会では、天赦園横の野球場とテニス場を伊達さんが国に物納したため、国から市のほうに購入する考えはありますかとの話があったそうですが、値段が10億円ほどと言われました。今、県でさえ、知事公舎を売却したりして不動産を処分しているときに、あり余ったお金があるわけでもなく、人件費を削減してやっと経営状態がよくなったのに、なぜと私は思います。 また、公民館主事も嘱託職員にしたら人件費が安くなるので、主事も地域の人を雇いたいとか言っていましたが、村上部長は、以前財政課長で市政健全化のために努力された方ですが、総務部長の考えを聞かせてください。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 村上総務部長。
◎総務部長(村上登志雄君) 御存じのように、天赦公園は宇和島市民に古くから愛して親しまれている公園であります。新しくつくる公園ではありません。また、国の名勝に指定されております天赦園にも隣接した場所にあります。これらのことを考えまして、市としても、今後も引き続き市民の憩いの広場として公園を所有し活用していきたいというふうに考えました。 御指摘があったとおり、財政面では非常に大きな投資をするようなものであります。そういう事業、土地を購入するといいましょうか、天赦公園の借地を購入するという財政面での判断に至った背景には、有利な地方債であります過疎債の適用が可能という見通しが立ったことで、現在、これまでも年間1,000万円ほどの賃借料を支払っているという現実があること、こういうことを総合的に判断しまして、財政的にも購入し活用することが可能という判断をしたわけであります。 また、市の財政につきましては、幾らか各種の指標が改善方向にありますけれども、繰り返しの答弁になりますけれども、合併して10年たてばということは、あと5年もたてば合併の優遇措置が終わりまして、交付税が一つの市としてカウントされるようになります。そうすることで19億円の一般財源、交付税が減るようになり、5年の経過措置はありますけれども、さらに人口の減少が毎年1,000人を超えるペースで進んでおりますので、これも10年たてば5億円程度の減収が見込まれるという現実もあります。さらに、固定資産税の不均一課税の統一化ということで税の減収というのも考慮しなければなりません。そういうのを総合的に、将来まで含んだ中で財政計画を立て、その中で必要な事業として位置づけている事業を着実に実施していると。ただし、こういう突発的な事業について御心配をかける分もありますけれども、今のような事情で一時的に今年度は国の政策で交付税が増額されたことがありますけれども、購入が可能で、市民に利用してもらえることが可能という判断に立って購入したということを御理解いただければと思います。 以上であります。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 借地料を1,000万円ほど出していたということですが、当然固定資産税は入っておったわけでしょう。
○議長(山下良征君) 村上総務部長。
◎総務部長(村上登志雄君) 固定資産の部分については、建設部長もよくわからないということなんですけれども、私の記憶している範囲では、相殺された額として約1,000万円ほどの賃借料を所有者であります伊達家に支払っていたということであります。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 天赦園グラウンドは、吉田の私たちも、若いころ野球大会に参加した思い出のグラウンドです。旧宇和島市の人にとっては、私たち以上に懐かしく思い出の地であると思います。しかし、土地を買うということは、一家の家でもよほど金銭的に余裕があるか、その土地が商売的に利潤が上がる状態でない限り、家族みんなに迷惑をかけることになります。宇和島市において他の事業にも影響を与えると思いますが、市長の見解を聞かせてください。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 長期的に見ますと、当然、仮に10億円で購入が決まるといたしますと、土地代は実際にはもっと低くなると期待しているんですけれども、仮の話として10億円で購入が決まるといたしますと、今回の場合は70%過疎債ということで国に元利を見ていただけます。要は3億円を宇和島市が長期に払いますので、15年間で3億円を払うということで原資が要ります。しかし、それにつきましては、朝方も言わせていただきました。公債費の枠として、私としては借金の総額が50億円、その中で10億円というのを15年払いといたしますと、大体7,000万ぐらいが毎年払う額になるのかなというふうに思いますけれども、余り影響を受けずに運営ができるんだろうというふうに思っております。 それと、単年度でいきますと、過疎債というありがたさは頭金が要りません。朝も、これも言わせていただきました。要は、丸々起債が当たるということでございまして、来年度の予算についてこれをやったからといって、ほかの予算が影響を受けるということは、来年度に関してはまるっきりないと。逆に、借地料を浮かすことができるくらいというところで、プラスに寄与するというところであるということをぜひ御理解いただきたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) それでは、次の質問に移ります。 旧宇和島市と旧3町の格差について。 合併して5年目を迎え、合併初代市長として、旧宇和島市、旧3町の市民に石橋氏の堅実なかじ取りが評価され再選されました。その間、宇和島市立病院の建築、きさいや広場建築、丸山球場の改築、地上デジタル放送に伴う整備事業等、あらゆる事業を行っております。市長は常々、第一次産業の発展なくして宇和島市の発展はないと言われています。言いかえれば、3町の発展なくして宇和島市の発展はないと言えると思います。現在、固定資産税も、旧宇和島市の1.55%を旧3町の1.40%にすると言っています。税収も約3億円減ると言われています。3町の分を旧宇和島市の税収に合わすと1億円の増収と聞きますので、旧宇和島市の3町合わせて3分の1の固定資産税しかないということになると思います。少なくとも3分の1の事業は3町にしなければ、旧宇和島市との格差が今以上に出るということになると思います。今年度した事業、また、現在計画している事業として、市長が選挙中に訴えた九島架橋、伊達博物館横の土地購入、また、天赦園球場とテニス場の購入と、全員協議会で説明しています。3町では、津島町に植物工場を農林水産省の補助金で愛媛大学がつくると説明がありました。 現在、都市と地方の格差が大きくなっております。今後、交付税が下がると今以上に都会と地方の格差がつくと思います。旧宇和島市と3町の格差のつかない行政をしていただかねばならないと思います。市長も、3町からいろいろな要望が出ていると思いますが、今後どのような事業を考えているか説明をしてください。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) まだ長期的な見直しという中で私も整理できていない部分がありますので、今の単純な思いということで答えをさせていただきますと、私としては、まず1番に、事業については旧町だから、あとは旧の宇和島だからという見方は、朝も言わせてもらいました、していないつもりでございます。必要な事業、住民にとって役立つ事業というのは、何とかして予算、財源を捻出しながらやっていこうという思いで取り組んでおります。その一つが情報通信基盤整備事業、16億円ということで予算をかけてやりました。また、来年度も、この施設を見て賛同してくれたというか、評価してくれた市民のために二次募集もやろうということで予算を組まさせていただいております。こういうことで、必ずしも宇和島市がすべてやっているわけではない、逆に言うと、私としては、いい事業というものは公平にやっているということをぜひとも御理解をいただきたいという基本的なスタンスを私として訴えたいと思います。 実質的に、今後3町でやっておりますといいますか、今までやってきた事業でいきますと、三間町の中学校の耐震化が終わりました。今やって、これからやっていくのが吉田中学校の耐震化ということでございます。これについても、三間町に事業がないから三間中学ではなくて、三間町が合併前に既に耐震化の診断を終わっていたという事情の中で、一番先に耐震化に取り組めるのが三間中学であったという事実を私としては判断して、また、耐震化を急ぐ、一刻も早くやろうという決断のもとに、一番にできるのが三間中学校だということでやったということでございます。 吉田についても、作業が終わったのでこれからかかっていくということでございまして、必要な事業というのはそういうことで、私としてはやっていくつもりでございますので、ぜひとも御理解いただきたいと思いますし、あと、この1年間では小さい仕事、がけ崩れの防止対策とか、橋の古くなった分の補修、これをかなり国の補正予算を利用することによって、思った以上に大幅に進めることができております。ですから、多分あちこちでこれからさらにふえてくると思いますけれども、橋とかがけ崩れ防止対策の事業が大幅に進められるというふうに私としても期待しておりますので、ぜひ議員の皆様も楽しみにしておいていただきたいと思います。 今後の予定といたしましては、私としては、一番には学校の耐震化、次には公民館施設、特に吉田と津島においては立派な中央公民館ありますけれども、残念ながら耐震化ありませんので、そういうところを補強するのか改築になるのか、そういう判断もしながら対応を考えていきたいと思いますけれども、耐震化ということで、今、建築に関するところは作業が非常にお金の問題でなくて、実際的な作業として進みづらい状況にあるというところがあるということはぜひとも議員の皆さんに改めて御理解しておいていただきたいと思います。 そのほかの事業についても、私としてはやっていきたい、やらなければいけないということはいろいろあるというふうに理解しておりますけれども、あくまでも宇和島市長という立場で、客観的、公平に、できるだけ実現していきたいと思いますし、また、今後の事業の遂行に当たっては、何度も申させていただいておりますとおり、議員の皆様にも改めて自分たちの思いということも聞かせていただきながら、それを参考にしながら組み立てていきたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) どうかよろしくお願いいたします。 先日、ある人と事業の話をしていました。その人が言われるのに、「今まで旧宇和島市は大きい事業もそんなにしていないのに、やっと大きな事業ができだした」と言っていました。私は、何もしていないのではなしに、できなかったのではないかとも思ったような次第です。 合併後、あらゆる億単位の事業を行っています。市長は「まだこの程度の出費であれば、市政は健全に運営できます」と言われています。私が思いますのに、先ほどにも述べましたが、職員数の削減によって財政が健全化した。それは合併したため、それぞれ3町で抱えていた職員が削減できた。3町の職員削減で経営がよくなったとも言えると思います。これでは、当然旧宇和島市内と3町の格差は大きくなるでしょう。 市長、私は思います。一家の家でも、親は弱い子供ほど心配して大事にします。市政でも、地方の端々に目を配ってほしい。あなたが市長に初めてなったときを常に思い出してほしいと思います。私の地元でも、あなたを一生懸命応援した人も多数おられることを忘れないでほしいと思います。ある総理が、自民党をぶっ壊してでもやると言って行動し、自民党はその後大敗しました。その方のことを地方では余りよい評価をしていないと思います。一家の家でも、市長でも、トップの考え方一つでよくも悪くもなります。私もそうですが、市長、初心を忘れることなく頑張ってほしいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) それでは続いて、次の問題に移ります。 宇和島市立病院の特別室について質問いたします。 先日、お見舞いに市立病院に行き、「病状はどうですか」といつもどおりにあいさつをし部屋を見渡したところ、広くいい部屋なので、「広い部屋ですね。これは個室ですか」と尋ねたところ、「特別室なのよ」と言われ、「それが、父が、心臓が悪化して連れてきたところ、特別室しかあいていないと言われた。心臓の発作が起きて連れてきたのに、部屋代が高いからといって、また連れて帰っても、よう手当てせんので、仕方なく病院に入院させてもらった」と言っていました。私は「特別室は1日1万5,000円要るぜ」と言ったところ、「そうなんよ。きょうは日曜日なので看護師さんに言っているけど、月曜日まで待ってくれと言われている。きょうで4日になるんやけど、4日で6万円払わぬといけんので、たまらんのよ」と言い、「1日、一生懸命働いても、1万5,000円の部屋代ほどのお金はとれんので」と言っていました。翌日の月曜日には、個室にかえてもらったそうですが、「4日でもたまらん」と言っていました。 私は、この方みたいに部屋代を心配されている方は他に大勢いるのではないかと思うですが、急病で入院される場合、特別室しかあいていなく、やむなく利用される方は部屋があく二、三日の間、特別室の部屋代を個室並みの5,000円でいただく。今の一般の市民にとって、1日1万5,000円の部屋代は高過ぎると思います。 先日、市長は、駐車場の料金について「見舞いに行き15分や20分で150円は高過ぎるので、私の考えで30分以内は無料にした」と言っていましたが、私は、駐車場料金の30分無料以上に、特別室の1万5,000円を急病入院時、二、三日の間、個室並みの5,000円の部屋代に変えることは、市民に喜ばれるのではないかと思うのですが、市長の考えを聞かせてください。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 市立病院の個室料の問題でございますけれども、1万5,000円というのは、まさに今言われた特別室、これが新しく改築になった
市立宇和島病院では実質あります。そんな中で、ここの利用はちょっと稼働率は遅いかな、皆さんの希望というのは個室で十分だという人が一番多いんだろうというふうに思っております。 ただ、担当のほうにも確かめましたけれども、個室に入る場合にはどうしても部屋に移してくれという場合に、了解をとって、ここしかないということで、了解をとった上で移っていただいているということを聞いております。個々のケースということで私も具体的に説明はできませんけれども、そういう対応は間違いなくしていると思いますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 そしてまた、私の経験でいきますと、新しい病院できてから1年半近くになりますけれども、そんな中で、二、三人相談を受けたというのは、逆に、部屋がないから「はよう、何とか部屋に入れてくれ」と。要は待機室いうものがありまし、そこで病室がない場合は待機させられるという状況で、一日、二日過ごされた方、結構いるのではないかと思いますけれども、これを早く病室に移してくれという相談は要望を含めて受けましたけれども、特別室高いから安うにしてくれというのは、庶民の正直なところではあるんでしょうけれども、ある程度納得していただけているのではないかというふうに思っております。当然安いほうがいいということですけれども、大変広い場所を、設計上の問題というか、間取りの問題もあるんでしょうけれども、大きな面積を有しておりますので、それに妥当な、宇和島市民の妥当性ということも加味して、この料金設定は議会にも承認していただいて設定しているということで、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) そのような声もあるということを伝えておきます。 それでは、産業振興について、6次産業の創出について質問いたします。 昨年9月1日の愛媛新聞で、「市長は、市政の今後の重要課題は産業振興で、地域の衰退に歯どめをかけねばならない。基幹産業の第一次産業が低迷する中、石橋氏は生産から加工、販売まで手がける6次産業創出を目指す。これにより雇用を2,000人ほどふやし、有効求人倍率を現在の0.4程度から1.0まで上げたいとする。ただ、景気回復の兆しが見えない中で実現は容易ではない。市民が石橋氏に期待した実行力が問われよう」と書いてありますが、6次産業の創出について具体的に考えている範囲で市長の説明を求めます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 我々の地域の大切な一次産業、これを、加工部門を強化しながら雇用をふやしたいという思いで考えて、また取り組んでもおります。 今はっきりしておりますということで言わせてもらいますと、吉田においては、かんきつ中心なわけですけれども、御存じのとおり、昨年JAえひめ南と宇和青果の合併がなされました。そのときに、JAとしては宇和青果の加工部門は引き取れないということで協議が進んでいたわけですけれども、私としては、ミカン産業の中で加工部門がなくなるというのは大変大きな痛手になるのではないかという心配をしておりましたけれども、幸いにも宇和青果の当時の組合長が頑張って、今の愛工房、ここの会社を見つけてきてくれました。今、その会社が比較的順調に運営をしていっていただいているのではないかと思っておりまして、ただ、一方で、ミカンの窮状を打開するほどの確固たる加工品には至っていないのかなということも思っておりまして、かんきつ類につきましては、愛工房との連携を中心に、ぜひとも加工部門も売り上げをさらにふやせられるように頑張っていただきたい、行政としてもできるたけお手伝いをしていこうということで考えております。 そんな中で、愛工房さん、御存じのように、年明けからジュースの瓶詰めの過程をつくりまして、今までは他市に行かなければ宇和島市内では吉田町ではできなかったことを愛工房でやっていただけるようになりました。まだまだ需要を完全に満たせるところまでは行っていないかもしれませんけれども、そういう取り組みも始めていただいているということで大いに期待しているというところです。 あと、農業に関しましては、朝方から出ております植物工場ということについても、津島町のほうで実現が具体性を帯びてきたと思っておりまして、ここで雇用もふえることを大いに期待したいと思いますし、その上に、人材育成にも大いに寄与してもらえるものだという期待を持っているというところです。 あと、漁業のほうにおきましては、まず真珠産業、販売をやりたいということで小林マネジャーの提案もあって、2年前からパールビズ運動ということに取り組んでおります。そういうことで、素地はできつつあると思いますし、私としては、比較的品質の劣るものの加工を中心に、ぜひ宇和島で加工することによって、その加工したものを販売しながら利益をより上げられるように、そういう仕組みをぜひともつくりたいと思っております。 新しく当選させていただいて、真珠関係者と二、三度話をしましたけれども、関係者みんなが、真珠においては加工部門をふやさないかんということで賛同を示していただいております。一方、民間のほうで、まだ数人ですけれども加工に興味を持って、デザイン塾の中で研究を進めてくれているグループがあります。そこが会社をつくったということも聞いておりますので、そういうところの連携等も含めながら、宇和島市での真珠加工、販売ということにさらに力を入れていきたいというふうに考えております。 もう一つ、一番大きなのが、魚類養殖の加工をいかにするか、そして販売もいかにするかということでございますけれども、これについても、今後力を入れていくとすれば加工部門に力を入れなければいけないという漁協の組合長初め、リーダー的な方々は賛同していただいていると思っております。ただ、まだ真珠ほど、みんなが加工をこういう格好で力を入れていこうというところのコンセンサスづくりもできておりませんし、宇和島市も、魚類の加工については、ある程度広い土地も要るというところで、その候補として大浦湾の用地ということも考えたりもいたしておりますけれども、まだまだ煮詰めなければいけないところが、この魚類養殖の加工においてはあるんだろうというふうに思っております。関係者等と、できるだけ早く、そしてまた、できるだけ多くの方に賛同していただけるような案をつくって実現を図っていきたいというふうに思っておりますし、これについては、応援という意味においては、今まではノウハウでの応援ということぐらいしかできなかったかしれませんけれども、今後は議会の皆さんの御理解も得ながら、一歩踏み込んだ応援もしなければいけないのではないかと思っておりますので、ぜひこれから御理解と御協力をいただきたいと思います。 こういうふうな分野での加工をすべてトータルして、何とか私としては、4年の間に宇和島市の有効求人倍率を1に持っていきたいというふうに考えております。大変厳しい目標ですけれども、ぜひとも頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) ありがとうございました。 それでは、加工ミカンの付加価値をどのようにしてつけるかという問題を質問いたします。 私たち昴志会では、1月25日に高知県の馬路村へ視察に行きました。グレープフルーツ、果汁の自由化以来、ミカンの価格は下がる一方で、以前40円ほどしていたジュースミカンも、ブラジルから1キロ当たり5円程度で濃縮されたジュースが入るため、1キロ当たり10円を切る単価になりました。10円というと、キャリー1杯200円を切る単価ですので、ミカン取りさんの賃金にもならない単価です。市長も、6次産業創出に力を入れていただいておりますので、加工に重点を置き、売り上げを伸ばしている馬路村へ視察に行きました。高知市内より車で2時間ぐらいのところで、馬でしか進めない山奥だから「馬の道」と書いて馬路という説があります。面積が165平方キロ、平成20年3月31日現在で世帯数476、人口1,077人だそうです。村の96%が山林で、その中の4分の3が国有林という、日本の山林の縮図を見るような典型的な山村であります。 馬路村のユズは、昭和38年、村の森林区組合が苗木を育て、村がその苗木代を補助し、農協が販売するという村全体の取り組みで始まったものです。一方で、村は、林業から観光立村への道を探り始めた時期でもあります。産業と観光、その両輪が回るようになる前の道のりは大変だったそうです。豊作になると価格は暴落してしまうということで、加工に取り組んだそうであります。平成11年、ユズの加工場の正職員45名、ユズ加工場の売り上げ22億4,000万円で、これはポン酢しょうゆ「ゆずの村」やユズドリンク「ごっくん馬路村」が大ヒットしたからだそうです。通販顧客が全国に25万人、現在はユズ生産800トン前後、農協加工品売り上げ31億、農家数280名100戸で、ユズ1キロ当たり180円、利潤が出たら配当金を出すということで、配当金は60円ほどで、1キロ当たり240円ほどの手取りになるそうであります。農家の年収が1戸5反程度で年間収入180万円ほどの兼業農家だそうです。収入は生産面積に比較して高いようであります。馬路村役場の普通会計では、平成17年が24億、平成18年が17億ですので、村の歳入総額より農協の売り上げが多い状態です。農協は、村に毎年5,000万円ほど寄附しているそうであります。ユズ、ブドウとかは加工品で付加価値をつけ、生果以上の売り値をつけています。現在のところミカンの加工においては、ミカン取りさんの賃金にもならないほどであります。付加価値をつけ、生果並みの単価で売るためにはミカン酒にするとかいろいろあると思うのですが、産業経済部長の考えをお聞きいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 桐田産業経済部長。
◎産業経済部長(桐田敏昭君) ミカンを加工し付加価値をつけることは、ミカンを高く売ることだけでなく、加工に伴う雇用も生まれますし、市としても真剣に取り組まねばならない課題であると認識しております。 ミカン酒も一つの方法ではあろうかと思いますが、先日の雑誌にも、松山大学と亀岡酒造のコラボとして伊予カン果汁1個以上を使ったお酒が売り切れ続出で、予想の5倍の売れ行きであるという記事も出ておりました。当市でも先日、ミカンで醸造して酒を試作しているという青年が見えましたが、まだまだ試作段階であるようです。きさいや広場でも販売されているミカンを利用したジャム、飲む酢、スイーツなどの商品もたくさんあり、このように市民の方々がいろいろ試作され、ミカンを原料に、しかも大量に使用して商品が出てくることを大いに期待しております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) なかなか加工分野に付加価値をつけるというのは、急にできることではないと思いますので、あきらめずに、末永い研究、また、協力のほどをよろしくお願いいたします。 また、6次産業が幾ら発展しても、加工用ミカンを高く買ってもらわねば、農家には利益がありません。3月議会で、宇和島産のミカンの皮の活用研究を岡山理科大学に委託料290万円で研究費としては計上していますが、果汁のほうも研究してほしいと思います。果汁であれば、ミカンの量も多く消費すると思います。馬路村の加工販売ほどはできないにしても、加工用ミカンの単価をどのようにして上げるか、例えば国に補助金をお願いするとか、市長の見解をお聞きいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) これは、みんなが知恵を絞らなければいけないんだろうと思いますし、最後の結論として、国に補助をお願いするというのでは、なかなか我々の地域、難しいのではないかというふうに思っております。本当にみんなで真剣に考えて知恵を出していく、そして、それを実行していくという姿勢が必要なんだろうというふうに考えております。 特にミカンについては、私のイメージでは、一次産業の加工をやって最初に売れ出したのが、「まじめな愛媛のポンジュース」、要は吉田のミカンであったろうというふうに思っております。ただ、その後、残念ながら外国から安い原種が、先ほどの発言のとおり入ってくるようになったということで、安売り商品になってしまって、その後はこれも出ておりましたユズ、要はそういう甘味に凝ったものよりも、どちらかというとさっぱり系のほうがはやるというのが、この10年間のドリンクの傾向であるのかなということも思って、残念ではありますけれども、市場の流れというのも見ながら、我々としては製品づくりということを考えていかなければいけないんだろうというふうに思っております。 そんな中で、タロッコ、これは新しい種類として、また、このミカンといいますか、かんきつは加工に明らかに向いているものだというふうに思っておりますし、ぜひともこれをうまく販売していけるように、加工も含めて、今後とも行政としてもイベント等での消費者の反応も見ながらいい製品を出して、ぜひとも皆さんのお金になるように、できる限り協力していきたいというふうに思っております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) トップの市長が、加工面においていろいろ研究をしていただき、また、よく理解していただいておりますので、ありがたく思います。今後とも、市としても、できる限りのお力をお願いしたいと思います。 それでは、スプリンクラー園地流動化についてを質問いたします。 ミカン価格の低迷で、農家戸数、農家人口、農業従事者及び耕作面積は依然として減少を続け、高齢化も増加が続き、宇和島市の農業構造は、質的、量的な低下が一層進んでいます。また、スプリンクラー整備園地においても、耕作放棄に近い園地が見え始めました。吉田町の調査では7.2ヘクタールほどあります。現在、市、農協を中心に農地の流動化を行っていますが、耕作放棄地は借り手がありません。高齢化が進む中、耕作放棄地は多くなると思います。スプリンクラー園地では農薬代を支払う必要があります。土地改良区でも検討しているのですが、スプリンクラー園地の農薬代が10アール当たり4万円ほどかかるそうでありますが、スプリンクラー園地の耕作放棄地を借りた人に対し、苗木の育つ3年ほどの間、2分の1の約2万円程度の補助を出していただけないかと、流動化を世話する人たちの声が強いのですが、産業経済部長の考えを聞かせてください。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 桐田産業経済部長。
◎産業経済部長(桐田敏昭君) 耕作放棄地流動化の事業につきましては、国に耕作放棄地再生利用緊急対策交付金という事業があります。これに該当しない補助対象外の園地の賃借等により改植された場合につきましては、収益が5年ぐらいは見込まれないと聞いておりますので、その対策としては、市独自で前向きに検討させてもらいたいと考えております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 赤松与一君。
◆13番議員(赤松与一君) 産業経済部長も3月末で退職ですが、退職までによい返事をしてほしいと思います。 以上で代表質問を終わりますが、本年度3月末で退職されます職員さんに一言お礼申し上げます。 長年にわたり、宇和島市政に対しまして御尽力いただきましたこと、また、私ごとになりますが、公私ともにお世話になりましたことにつきまして心よりお礼を申し上げ、終わりといたします。
○議長(山下良征君) 以上で赤松与一君の質問を終わります。 しばらく休憩し、午後3時から再開いたします。 午後2時49分 休憩-------------- 午後3時00分 再開
○議長(山下良征君) 休憩前に引き続き質問を行います。 それでは、木下善二郎君の発言を許します。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 木下善二郎君。
◆17番議員(木下善二郎君) 木下善二郎でございます。 公明党を代表して、一括方式で質問をさせていただきます。懇ろにやりますので、よろしくお願いいたします。 12月議会において、我が党の松本議員が「介護現場の現状について」と題して質問をいたしました。今回は、その第二弾として、公明党が実施した介護総点検を中心に質問させていただきます。 定年前の児玉福祉部長におかれましては、まことにお気の毒ではございますが、最終議会での集中質問となりますが、最後の御奉公ととらえ、明快でわかりやすい御答弁をお願いいたします。 なお、提案とか将来展望等に関する質問には、市長並びに福祉関連の達人でおられる岡野副市長にも御答弁をお願いいたします。 さて、日本は今、世界に類を見ないスピードで超高齢社会に突入しております。15年後の2025年には65歳以上の高齢者人口が360万人、高齢化率30%を超えるとされており、それに備えて、介護保険の抜本的な改革が急務となっております。 だれもが長寿を喜び、安心して暮らせる社会の実現は、まさに政治に求められている最重要課題です。公明党は、全国3,000人を超える全議員が一丸となって、そうした社会の実現に向けて、昨年11月から12月にかけて介護現場の生の声を聞き、新たな政策の立案に向けて介護総点検運動に取り組みました。 調査結果の概要は、街角でのアンケート調査に7万6,689人もの皆さんから回答をいただきました。そのほかにも、6,265件の介護サービス利用者や家族の方、4,587件の介護事業者の方、1万1,286件の介護従事者の方、さらには全国市区町村の65%に当たる自治体担当者からも回答が得られ、約10万件の介護現場の声を伺うことができました。このたび、全国集計結果がまとまり、12の提案と64の対策を「新・介護公明ビジョン」としてまとめ、2月24日、山口那津男代表より鳩山首相に手渡し、政策提言を行い、その早期実現を要望したところでございます。 本日の質問は、この「新・介護公明ビジョン」に沿い提案を紹介しつつ質問をいたしますので、明快なる答弁をお願いいたします。 まず、提案の1点目は、介護施設待機者の解消であります。 介護施設の設備が追いつかず、入所できない高齢者が増加している現状を踏まえ、2025年までに施設待機者の解消を目指します。 具体的には、介護3施設と言われる特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設の倍増と有料老人ホームなどの特定施設、グループホームの3倍増を目指すとの提案であります。街角アンケートでも、「介護を受けたい場所は」との問いに、「入所系の介護施設」との回答が45.8%と高い率でありました。本市においては第4期の介護計画にのっとり施設整備計画が進行中ですが、依然待機者の数が多いのが現状です。 そこで、伺いますが、本市においては、特別養護老人ホームなど介護施設の待機者の実数把握はきちんとなされているか、また、その待機者解消策に向けて実効性のある実施計画が策定されているのかお伺いいたします。 また、特養ホームへの入所希望が多いが、中でも利用料の負担が少ない多床室や、老老介護、老障介護に対応できる二床室の要望も多くありました。介護施設の整備を行う上で今後配慮すべき点でありますが、市長の見解と取り組みを伺います。 提案の2点目は、在宅支援の強化であります。 24時間365日訪問介護サービスの大幅な拡充で、在宅支援の強化を目指します。 自治体担当者からの調査結果によると、今後充実していきたいサービスは、小規模多機能型居宅介護の設置推進が526自治体で45.4%でありました。現在の事業所数では1日当たり4万人程度の利用ですが、1日60万程度にまで引き上げるべきです。ただし、介護保険料の上限を設け、利用者負担の上昇は抑制すべきとの提案であります。 そこで、質問ですが、地域で暮らせる環境を拡大するために、多くの自治体が小規模多機能施設の設置促進を掲げていますが、我が市においては、同施設の設置促進の取り組みをどう考えているか、市長の御所見を伺います。 また、12月議会の同施設に関する答弁では、城北中学校区においては、2度公募したが、公募に応じる事業者がないとのことでありましたが、その後の経過とその原因についてもお伺いいたします。 また、厚労省の国民生活基礎調査によると、要介護者と同居している家族のうち、介護者側の年齢が60歳を超えた比率は58.6%です。また、65歳以上の高齢者が高齢者を介護する老老介護世帯も、全世帯の半数を超えたと言われております。高齢者が安心して自宅でいつでも介護サービスが受けられるような仕組みが必要と思いますが、老老介護の実態をどのように掌握し、どのような対応策をお考えかお伺いいたします。 また、24時間365日サポートするための在宅介護支援の強化のためにも、地域包括支援センターの役割強化が要請されます。本市の包括支援センターの職員は大変頑張っていただいており、私どもの相談事にもすぐ対応して動いてくれますが、人員配置等の問題はないのか、その現状と将来を見据えた対応策について市長に伺います。 次に、自宅の介護で困っていることは、「介護する家族の身体的、精神的、経済的負担が大きい」が53%と最も多かったことからも、家族介護者の休憩・休息を保障するレスパイトケア事業の拡充など、家族にリフレッシュしてもらうための事業の充実を提言しております。介護疲れや介護うつという現象もあり、介護に携わる家族の負担も限界があります。介護の休暇・休息をとれる仕組み、レスパイトケアの充実は、これからの在宅介護にとって重要な課題だと考えます。各自治体による緊急時の受け入れ病床の確保推進も必要と思うが、レスパイトケア事業の拡充について市長の御所見を伺います。 提案の3点目は、利用者負担の見直しです。 現在、国民年金だけで生活している高齢者が、グループホームなどのサービスを利用することは困難であります。低年金、低所得者の負担軽減を進め、グループホーム等の利用を可能にし、低年金、低所得の方々に対する軽減措置を検討すべきとの提案です。 そこで、お伺いいたしますが、介護保険料に対する負担感が増しています。これ以上上げないでほしいというのが市民の声であります。特に低所得者層への配慮が求められるが、介護保険料の減免についてどう考えておられるか、市長に伺います。 また、認知症対応のグループホームなどでは、利用料の負担が重いとの声が強く出ていた。これら特定施設への公的支援の充実が求められているが、入所者の実態と今後の取り組みについてお伺いいたします。 提案の4点目は、介護従事者の処遇改善であります。 低賃金や厳しい労働環境に置かれている介護従事者の処遇改善、大幅給料アップなどにつながる介護報酬の引き上げを行うとの提案です。 介護従事者の調査では、7割の人が今後も仕事を続けたいと望んでいることもわかりました。しかし、その一方で離職する人も多く、8割の離職者が、「収入が低い」「心身の負担が大きい」と感じていることも明らかになりました。 そこで、伺いますが、介護職は重労働、低賃金のため、余りやりたくない職場という声が多くありました。重労働という点では、配置基準の見直しや夜勤体制の見直し、看護師や男性介護士の拡充が求められているが、我が市の現状と課題、今後の取り組みについて伺います。 また、介護保険制度のキーパーソンはケアマネジャーであります。処遇改善、人材育成、資質向上を図るとともに、もっと権限を与えるべきであると思うが、現状と課題、今後の取り組みを伺います。 また、外国人の介護職員(研修生)も積極的に受け入れるべきであるが、現状と今後の対応について伺います。 提案の5点目は、ケア付き高齢者住宅の大幅な拡充です。 さまざまな介護サービスや生活支援サービスをいつでも受けられる高齢者向け優良賃貸住宅や、高齢者専用賃貸住宅の整備、質の確保、公営住宅や空き学校などを活用したケア付き高齢者住宅を大幅に拡充すべきとの提案です。 そこで伺いますが、デイサービスや介護予防事業を実施する施設が足りないと言うが、公営住宅や空き教室、また、空き店舗等を活用してデイサービスや介護予防事業を推進するのは一つの方法ではないかと思うが、市長の御所見を伺います。 また、賃貸住宅の建てかえ時に、医療、介護、生活支援などの機能を備えた多機能支援センターの整備拡充について、市長の御所見をお伺いいたします。 提案の6点目は、介護事業の抜本的な運営の改善であります。 保険手続などの煩雑な事務処理の仕分けを行い、手続の簡素化が緊急の課題です。また、要介護認定審査を簡略化することで、すぐに使える制度へと転換するとの提案です。 そこで伺いますが、介護保険申請から認定までの期間が長いため、早急にサービスを利用したい方が困っている現状があります。本市においては、調査・認定までにどれくらい時間がかかっているか、また、その時間短縮のためにどのような手だてを講じているかお伺いいたします。 また、法の精神からいうと、申請申込時点からサービスを受けられることになっているが、現状は何日後から介護サービスを受けられているか、市としてのケアマネジャーによる聞き取り調査による仮認定でのサービス提供についてどのように考えているかお伺いいたします。 また、介護保険適用までの事務が煩雑で時間がかかり過ぎている、事務を簡素化してスピーディーにし、すぐ使える制度に改善すべきであるが、実態と改善に向けた我が市の取り組みについて伺います。 以上、我が党の「新・介護公明ビジョン」の中から、地方自治体に関連する提案の一部を私なりに質問させていただきましたが、このほかに、介護現場には早急に見直さなければならない課題が山積しております。特に、介護2012年の診療報酬、介護報酬等の改定に合わせて、介護保険制度の抜本的な見直しが必要です。サービス提供のあり方や運営面での課題を含め、当面早急に実施すべき64の対策を提言いたしましたが、その中から、何点か抜粋して質問させていただきます。 まず、要介護認定については、末期がん患者の病院からの退院や急性期病院からの退院に当たっての介護認定は速やかに出せるようにすべきとの提言について、岡野副市長の御所見をお伺いいたします。 また、給付の適正化に向け、利用できるサービス種類の指定については、ケアマネジャーにその運用をゆだねるのではなく、要介護認定などのプロセスの中で明確化することを検討すべきとの提言について、岡野副市長に御所見をお伺いいたします。 次に、介護従事者関連については、施設入所者の要介護度の改善が報酬上評価される仕組みを導入すべきとの提言について、岡野副市長にお伺いいたします。 次に、11月11日「介護の日」などを活用し、介護職の社会的ステータスを高める啓発運動や顕彰運動をさらに充実して展開すべきとの提言について、市長の御所見をお伺いいたします。 また、パートで働くヘルパーについては、移動中の労災補償の明確化や社会保険適用の拡大、所得補償の充実など、安心できる環境づくりを進めるべきであります。また、移動におけるマイカー利用に際し、事業主の適切な費用負担を確保するための取り組みを進めるべきとの提言について、市長の御所見を伺います。 次に、サービス提供のあり方については、施設利用者と在宅でサービスを受け家族が介護を行う場合の不公平を是正すべきであります。例えば、家族介護者への金銭給付なども検討すべきであるとの提言について、市長の御所見を伺います。 次に、サービス基盤整備については、近い将来、高齢者の4人に1人は認知症という時代を迎えます。認知症に対する対応、体制の充実強化を図るべきですとの提言について、岡野副市長の答弁を求めます。 また、療養病床の削減方針については、医療を必要とする入所者のニーズを踏まえて継続したサービス利用が確保されるよう見直しを行うとの提言について、岡野副市長の答弁を求めます。 また、要介護者家族の急病などに適切に対応できるよう、ショートステイ床の不足を解消するため、早急に増床を図るべきとの提言について、市長の御所見をお伺いいたします。 以上64の対策の中のごく一部を紹介し、質問させていただきました。 公明党の原点は、「調査なくして発言なし」であります。3,064名の議員が約10万件の回答をまとめた「新・介護公明ビジョン」は、我が市の第5期介護保険事業計画の策定にとって、必ずやお役に立つと確信するものであります。製本ができ次第お届けをいたしますので、御活用のほどよろしくお願いいたしまして、介護関連の質問を閉じさせていただきます。 次に、市民の声についてお尋ねいたします。 市民からの相談事に、宇和島市の斎場・静愁苑にお通夜会場を設置してほしいとの要望が多いのは私だけでしょうか。私も、介護保険の第1号被保険者となり、高齢者の仲間入りをいたしました。次は後期高齢者となり、最後に必ずお世話になるのが静愁苑であります。高齢者ゆえにこの相談が多いのかは定かではありませんが、何度も相談をいただきます。お通夜会場については、市長の公約にも施政方針にも記述はありませんが、低所得者層が多い我が市にとっては、安価で利用できるお通夜会場は、なくてはならない施設であると思います。近隣では、愛南町の斎場にお通夜会場が設置されており、町民は大変重宝されているそうであります。以前、担当課に相談に行きましたが、そのような計画はないとのことでありましたが、不景気な時節柄か、たびたびの相談をいただきます。我が党の議員は全員この相談を受けております。 市長におかれましては、静愁苑へのお通夜会場の設置は必要ないとのお考えか、もし設置したいとのお考えがあるなら、いつごろの計画か、課題等も含め、御見解と御所見をお伺いいたします。 次に、吉田児童公園の園内灯の設置についてお尋ねいたします。 平成19年12月議会において、吉田公民館横の吉田児童公園に園内灯の設置を要望いたしました。答弁された建設部長は、「一応園内灯は整備していこうという方向で考えております」との答弁でしたが、その後部長は退職され、以来2年3カ月が経過いたしましたが、いまだに園内灯は設置されておりません。当初予算にも当該園内灯の予算計上はありません。なぜこのような細かいことを問うのかと思われるでしょうが、本会議場での発言は、市民の負託を受けた議員と理事者との公場対決の場です。議場での約束は公の約束事であります。ゆえに、議場で約束したことは約束の大小を問わず、速やかに実現していただきたいからであります。 かつてこの公園には園内灯が2灯設置されていました。現在もポールや基礎はそのままです。補修費での対応が可能です。 再度申し上げます。吉田町のど真ん中の公園が真っ暗では、防犯、防災上も問題です。早急なる園内灯の設置を要望しますが、答弁については、当時の経緯を議場で聞かれていた市長にお願いいたします。あわせて、議場における要望等の不履行発言に対する御見解についてもお伺いいたします。 次に、施政方針についてお尋ねいたします。 市長におかれましては、過去4回の市長選挙を勝ち抜かれておられますが、市長選挙のたびに出されます選挙公約、いわゆるマニフェストに掲げた選挙公約の中に、公約として掲げてはいるが、当選後の施政方針等では一切言及されない事業が何点か見受けられます。 まず、2回目の選挙公約には、子育て支援策として在宅育児手当の助成制度の検討が明記されております。どうなったんでしょうか。 また、2回目と3回目の選挙公約には、市立病院への女性専用外来の開設、さらには宇和島駅周辺の再開発事業として、勤労青少年ホームと中央図書館を複合したターミナルプラザの建設、附帯施設として300人程度収容の小劇場の設置、郷土の先人の銅像を中心とした先人公園の設置、さらに、移転後の中央図書館は児童館として再生との公約が明記されていましたが、当選後の施政方針等ではこれら公約の進捗状況等の説明や報告はありません。 そこで質問ですが、公約とは、任期内に実現する市民との契約と理解しておりますが、公約に掲げていながら、任期内での説明や報告がないのはなぜでしょうか。あわせて、それぞれの事業の進捗状況についても市長にお伺いをいたします。 また、昨年実施された4回目の選挙においては、公約の目玉として、「市独自の子育て支援、給食費を無料にします」との公約が明記されていました。この文言は断定言語であり、断言し、言い切っております。このフレーズを丁寧に言いかえると、「国や県に関係なく、市独自の子育て支援策として給食費を無料にします」となります。これが正しい読み方であります。市民はこの公約を信じ、清き1票を投じたのであります。 子ども手当は民主党の公約です。給食費無料は石橋市長の公約であり、何の関係もありません。にもかかわらず、子ども手当の支給が確定したことを理由に、みずからの公約を取り下げ、市単独での給食費無料化は見送りますとの施政方針での説明は、論理のすりかえ、公約違反と断言せざるを得ません。 市長の選挙公約ビラには、「これからの4年間、約束したことを必ず実現します」とあります。給食費無料の公約は、市民との約束事ではないのですか。うそだったのでしょうか。 公約ビラには、市長が貫く「三ない主義」が明記されております。1、うそをつかない、2、悪口を言わない、3、弱音を吐かないとありますが、公約違反は1のうそをつかないに該当しませんか。市民の中に、市長にいいようにだまされたと思っている人たちが少なからずいる以上、まずは公約違反について素直に謝罪をし、丁寧な説明責任を果たすべきだと思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。明快なる答弁をお願いいたします。
○議長(山下良征君) 理事者の答弁を求めますが、簡潔明瞭な答弁でお願いいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 公明党木下議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 メーンのところは副市長と部長に譲るとして、介護の対策というところでいろいろ提言をいただきました。まずは、公明党さん、選挙の後、政権与党から野党になったわけですけれども、その対応を、党を挙げてこういう研究をされているということで、心から敬意を表したいというふうに思います。 さて、お話のありましたところで私のほうで印象深いところを少し答弁させていただきたいと思いますが、まず私が市長になって数年のときに、合併前でございますけれども、宇和島市の特別養護老人ホームの建設ということで、今、津島町にできておりますのと宇和島の施設50床・50床の枠ができたということでどうするかという検討がありました。そのときに、私、宇和島市の実情を見ておいたときには、その当時、国として言われたのは個室を旨とするということでありましたけれども、現状を見たときには個室よりも多床室のほうが宇和島市の状況に合っているという思いで、県にも国にもお願いいたしました。そして、それだけではいけないので政治家にもお願いいたしました。しかし、その当時の答えは、「すべて宇和島市さんが個室でなくて多床室でやるなら、それはいいですよ。申請を上げてください。ただし、絶対採択されません」ということを言われました。私としは、行政の壁というのをつくづく最初に感じたのがこの1点でございまして、ぜひとも私としては、今後について個室にするのか多床室にするのか、こういうところについては地方の裁量でやらせていただけるようにさせてほしいなということをずっと考えているということでございます。 あと、御提言のありました、家族介護をふやすために金銭給付をしたらどうだということについて、私もずっと思っております。介護保険の導入のときにも、国レベルでも検討されたと思っておりますけれども、残念ながら導入には至らなかったということでございます。これについても、ぜひとも、介護保険のそもそもの理念は家族介護を中心としてやっていくということであったと思います。ところが、現状は残念ながら、今の世情もあるんでしょうけれども施設介護に陥っている。どうしても施設に入れたい、入れたいということで、待機者も大変ふえている。こういう現状に対して、我々は、理念、啓発も含めてもう一度考えなければいけないのではないかというふうに思っている次第でございまして、ぜひともいい方向性を出してほしいなと思います。 ただ、現金給付をするに当たりましては、もう一つ、私として最近の事例として、ふんまんやる方ないというか、何とかならないかと思うのは、世帯分離のことがあります。介護保険の適用を受けて施設に入った場合に、所得が多いと、家族の所得も含めて多いと介護料が高くなる、負担が高くなるという現実があります。それを避けるために世帯分離をしてしまう。要は、お年寄りは1人の世帯ですということで関係ないというふうになってしまいます。それでは、私は、これからの高齢化の時代に対応できないのではないかというふうに思っておりまして、この世帯分離の問題は当然大きなファクターとして考えなければいけないといふうに思っております。 そのためには、基本的には日本人のよさ、仏教、儒教のよさということで、親の面倒を見るのは子供、これは当たり前のことだということが最近薄くなっているという一般常識の問題も大変大きいと思いますし、ひいては民法の改正も必要になるのではないかと。考えなければ多分対応できないんだろうというふうに思っております。ぜひともこういう大きな問題について、国レベルで真摯に議論をしていただきたいというふうに思っております。 結論といたしまして、私としても、介護保険導入されて数年もたちまして定着してきたところあります。特に利用されている方にとっては大変いい制度だということで評価をしていることも多いと思っております。ただ、利用したくてもできない人もおるという現実、議員の発言にも多々ありました。こういうところにどう対応するか、それと、一方で、それに対応いたしますと当然財源の問題が絡んできます。費用負担、これをどこまでみんなでやるのか、これを考えなければ、ベッド一つふやしましても当然市民の介護保険料ということで負担にはね返ってまいります。それをどういう格好でやれるのか、ぜひとも議員の皆さんと、今後の改定に目がけて議論をしていきたいと思いますし、いい方向性を出していきたい。そして宇和島市として国全体に提言すべきことは提言できるように、ぜひともこれから早急に力を合わせて作業をやっていきたいと思っておりますし、根本的には、できるだけ地方のことは地方にやらせていただきたいという中においても、介護保険もそういう要素は相当にあるのではないかと私は思っております。ぜひともそういうところも含めて議員の皆様といい案が出せますことを心からお願い申し上げて、今回の議員の質問に対する私の総論ということで答弁をさせていただきたいと思います。各論は、先ほど言いましたように副市長、部長に譲ることにいたしたいと思います。 あと、市民の声についてということで、静愁苑のお通夜会場、これにつきましても、実は私も、ふんまんやる方ないといいますか、思いがありまして、実は業者の方々に「市でつくるから、やらんかい」ということまで数年前に持ちかけました。ただ、残念ながら、その当時に返ってきた答えは、業者としては、「つくってくれるなら参加するけれども、それぞれ100%、自分のところが自由に使えるお通夜会場をつくってほしい」と。要は、その当時、今も四、五社あると思いますけれども、4つか5つのお通夜会場をつくってくれということを言われました。それに対して、今の静愁苑、広いようでございますけれども、駐車場も不足している、ましてや、建物を建てられる用地をというのは、ああいう高台のところにありますのでなかなか多くないというところで、私としては、4つも5つもお通夜会場を増設するのはなかなか難しいなということで断念したことが私の中であります。担当者は知らないかもしれませんけれども、部長級は知っておったと思いますが、そういう経緯の中で、最近実は改めて会議所と葬儀に関係するような方々来られまして、お通夜会場つくってほしいということがありました。そのときにも今の話をさせていただきました。私としては、1つか2つぐらいだったら何とかなるんじゃないかなということを思っておりまして、そういう声がまとまってくれば、静愁苑の改造、増築ということも含めて対応を考えていきたいと思っておりますので、ぜひ御理解をしておいていただきたいと思います。 吉田の児童公園のことにつきましては、部長が答弁したので、私もほっとして、正直言って失念しておりました。あとチェックも怠っております。この質問をいただいたときに、今の建設部長にどうなんだということを聞きましたけれども、やれていないということでございます。早急に修理も含めて対応するようにしたいと思っておりますし、当然議場で約束したことというのは、私としても市長として最高責任者ということで監督責任もあるということでございますので、今後ともこういうことのないようにやっていきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。 最後に、市長の公約について、まず私として本当に学校給食の無料化、公約破りと言われればそのとおりだろうということで、謝るということについて、楽しみにしておいた方々に対するお断りというのはもっと真剣にやらなければいけないのかなということを、発言を聞いて感じておりまして、この場をおかりしても、もう一度改めて公約破りということは間違いないということでございますけれどもお許しをいただきたいと思いますし、私としては、市政全体の運営を考えたときには、当然議員、市民の皆さんにできるだけ賛同をいただけるという前提で対応を考えていくという中において、今回、給食費については見送りをさせていただこうという判断をしたということでございます。 また、説明につきましては、あしたPTAの会もあるということで聞いておりますし、その場に行っても、私の判断、お断りも含めて話をさせていただこうと思っております。そのほかの場でも、機会のあるごとに私としては真摯に説明をやっていかなければいけないと思っておりますので、御理解をいただきたいというふうに思っております。 それから、そのほかの、今までの約束したことでできていないところ言われました。そういうこともあったなということもありますけれども、継続中のこともあるということで、ぜひ御理解いただきたいと思います。 例えば、子育て支援策として言われました育児支援というところにつきましては、今回、そのままの創作ではないですけれども、ファミリーサポートセンターというところで、変形ではございますが、ある程度のカバーはできるような施設もやっていこう、施設といいますか、組織もつくっていこうというふうに考えておりますし、残念ながら女性外来ということにおいては、市立病院できたわけですけれども、院長も気にはしてくれているんですけれども、何せ今の現状は、女性の先生を獲得するというようなぜいたくなことは言っておられない、医師の確保をまず最優先で、数をふやさなければいけないというところにおいて実現できていないというところはあります。ただ、私としても、忘れているわけではないというところで、今後チャンスを見ながら実現を図っていきたいというふうに考えております。 それと、宇和島駅の改築に絡んで、私としては中央公民館を駅のほうに移して、先ほど発言ありました、あと今ある生涯学習センターと図書館の施設を児童館という格好で使ったらどうかという提案をさせていただいております。これについてはまだ継続中ということで、自分の課題としては、駅周辺の再開発というところで今後とも検討を進めながら実現を図っていきたいと思いますし、こういう事業について、また何度も言っておりますように、この議会終了後、議員の皆様の御意見も聞きながら、現実的な対応としてどうしていったらいいのか、早急にまとめ上げて、財政計画でも、それを実現できるような計画を何とかして組んでいかなければいけないというふうに思っておりますので、御理解と御協力をいただきたいと思います。 以上でございます。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 岡野副市長。
◎副市長(岡野昇君) ただいまの公明党木下議員の御質問にお答えいたします。 ちょうど平成12年、介護保険の開設ということで、微力ながら宇和島市のためにやったという自負はございますが、11年目になりまして、これほど改善点とか提言が多い施策とは考えておりませんでした。もう少し喜んでいただける介護保険だというふうに思っておりましたが、11年を振り返ってみますと、木下議員が言われましたように非常に問題点が多い介護保険制度であるというふうなことを現在は認識しております。 先に言った者が勝ちということではございませんが、木下議員から副市長にとありました項目についてはお答えをさせていただいて、市長から譲っていただいたんですが、心の準備ができていない部分につきましては児玉部長に、最後ということでぜひ譲ってお願いしたいというふうに思っております。御容赦を願いたいと思います。 まず、末期がん患者の退院後の要介護認定ということでございますが、申請時に言っていただきましたら、できるたけ可能な限り急いで対応いたしますので、申請時にそのように言っていただきたいというふうに思います。 それと、給付サービスの種類の指定は、要介護認定の中で明確化せよということでございますが、これにつきましては、審査会の中である程度被保険者のサービス給付がなされるように配慮した意見はつけることができるわけでございますが、審査員の方々はどうしても本人さんの姿とか実情を見ていないということがございます。ただ書類上だけの審査ということでございますので、被保険者自身が自分の状態や経済状況を踏まえて、必要な介護サービスを選択して利用するという現行の制度のほうが、この件に関しましては利用しやすいように私は思っております。 続きまして、施設入所の要介護度改善の報酬の評価ということでございますが、確かに言われるように、介護老人保健施設におきましては効果があるというふうに思われますが、特別養護老人ホームでは介護度の改善は余り見込めないということもございます。この件に関しましては、今後の国の動向を見ながら、市といたしましても、そういう意見は上のほうに向かって提言はしていきたいというふうに考えます。 続きまして、ヘルパーの移動中の労災とか、これは市長にということでございましたが、この件につきましては、民間の事業者が多いということで、「市は知りません」というわけにはいきませんので、事業所にいろいろな指導をする中で、今後、国・県の動向を見ながら、どれだけ指導できるのかということで対応していきたいというふうに考えております。 要介護度の金銭給付につきましては、先ほど市長が答弁しましたので省かせていただきます。 次に、4人に1人は認知症ということで、宇和島市の対応をどういうふうに考えているかということでございますが、当市は現在認知症地域支援体制機構等の推進事業ということで、愛媛県より委託を受けまして認知症のための事業を行っております。4本柱といいますか、認知症医療の充実、認知症ケアの質の向上、認知症に対する正しい理解の普及、認知症高齢者の家族を支える地域づくりということで、4本柱で事業を行っております。これは、22年度も県の予算がついたということで、引き続き、認知症になっても安心して暮らせるまち宇和島を目指して頑張っていく所存でございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。 次に、療養型病床の削減についてでございますが、これにつきましては、政権交代によりまして現在非常に不透明なところがございまして、国の動向を現在注視しているところでございます。今後、国・県の動向に沿って考えてまいりたいというふうに考えます。 あと、要介護者の急病等に対応できるショートステイの増床を図れということでございますが、現在、宇和島市、補助を受けて施設を整備しておりますが、残念ながらショートステイを、閉鎖とは言いませんけれども開設していない施設もございます。住民の方は家族が病気したときにすぐにショートステイで預かってほしいなということもございますが、なかなか現実はそうもいかない面もございます。こういうことにつきましては、施設の指導ということで、今後は指導もしながら、ショートステイのために建てた建物であれば、ぜひそれに有効に事業運営をしていただきたいというふうに思っています。 以上です。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 児玉保健福祉部長。
◎保健福祉部長(児玉悟朗君) 人に言うわけではございませんが、急に振られましたので、市長の答えまで言って構いませんでしょうか。 〔「はい」と呼ぶ者あり〕
◎保健福祉部長(児玉悟朗君) 特老施設待機者の現況と解消策についてでございますが、簡単にやります。介護施設の待機者数は、平成21年4月1日現在で、特別養護老人ホームは611人、介護老人保健施設150人となっております。これは、各施設が申し込みを受けている人数でございます。待機者の実数は、この数値を相当下回るものと思われます。市といたしましては、平成24年度からの第5期介護保険事業計画の策定に入ります。平成22年度中をめどに市内の施設の待機者の実人数を調査し、これをはっきりさせたいと考えております。 待機者解消策につきましては、平成21年度から平成23年度の第4期介護保険事業計画において、施設等の整備を計画しております。認知症高齢者グループホーム36床、介護付き有料老人ホーム16床、小規模多機能型居宅介護事業所1事業所につきましては来月の4月1日に開設をいたします。それ以外のものにつきましては、平成22年度中の開設を目指して、宿泊定員で117床の増床が予定されております。また、国の経済危機対策を踏まえた既存の特別養護老人ホームの増床につきましても、現在県に要望しているところでございます。 2番目の老老介護に対応できる二床室、多床室の整備はどうなっているかということでございますが、現在、施設整備については、利用者のプライバシーを守り、サービスの質の向上を目指し、ユニット型個室での整備を進めているところですが、市におきましても、ユニット型個室における居住費が高くて入居できないという声が届いておりますので、多床室、二床室の整備については要望していきたいと考えております。 城北中学校区に小規模多機能施設の公募がないという経過と原因につきましては、城北中学校区におけます小規模多機能型居宅介護につきましては、12月議会において報告をいたしましたとおり、今年度2回の公募に対し、応募がなかった状況でございます。応募がなかった原因につきましては分析できておりませんが、市広報4月号及び市ホームページにおきましても、もう一度公募を実施し、今年度の介護報酬改定によりますところの加算の創設、介護基盤緊急整備等臨時特例交付金及び施設開設準備経費助成特別対策事業の活用及び人員・設備基準の緩和等を周知し、参入を募りたいと考えております。 次、地域包括センターの役割強化が重要であるという、この部分の現状と将来を見据えた対応策ということでございますが、当市の高齢化率は、御存じのように、3月1日現在30.4%にまで増加しており、施設入所も、希望されても入所までの順番待ち件数も多く、どうしても在宅でヘルパーとか訪問介護を利用して介護を行っているケースが多数であるということは十分理解しております。 地域包括センターにも、在宅介護関連の相談が年を追うごとに増加しております。地域包括センターでは、社会福祉士、主任介護支援専門員、保健師のほか、相談担当の嘱託職員も2名採用して、その対応に当たっているところが現状でございます。今後とも、地域の多様な社会資源を活用し、気になる高齢者の早期発見に取り組むとともに、各種ケースに対しても、最も身近な地域の支え合う機能を高めていくことにより、在宅高齢者の安心を得られる地域づくりを進めてまいりたいと考えております。 老老介護の実態をどのように掌握してということでございますが、老老介護の実態の掌握として、問題を抱えた世帯につきましては、現在のところ地域包括支援センターに御相談があった場合にしか、残念ながら対応ができていない状態であります。問題世帯の通報ルートといたしましても、民生委員さんとか訪問介護、訪問看護、ケアマネを通じて等の場合がございますが、相談が寄せられた場合につきまして地域包括支援センターの職員が高齢者世帯を訪問させていただき、できる限り適切なサービスにつなげるよう対応させていただいております。今後、こうした状況の中で、高齢者地域見守りネットワークを活用し、気になる世帯の早期発見及び見守りを行って、高齢者や家族に対する多面的な援助を行っていきたいと考えております。 一時的に病院に預かってもらうレスパイトケアの事業の拡充につきましてですが、現在の介護保険制度においては、ケアマネジャーのケアプランに基づき、短期入所サービス、通所サービス等の利用により実施されているところでございます。市といたしましても、今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。 保険料を上げないでという市民の声があるということで、低所得者層への介護保険料の減免につきましてですが、平成21年度から平成23年度の65歳以上の方の介護保険料におきましても、本人は市町村民税非課税で、世帯に市町村民税課税者がいる方のうち、本人の合計所得金額と公的年金収入の合計が80万円以下の方については、保険料率を1.00から0.85に引き下げて設定いたしました。これによりまして、該当する方は年7,800円の負担軽減となっております。 次に、介護保険料の減免でございますが、介護保険料は介護が必要な方を国民皆で支え合う制度でございます。保険料を支払った人に必要な給付を行うことが前提でございますので、災害等特別な事情により保険料の納付が困難な方については、介護保険料の減免を実施していますので御理解をいただきたいと思っております。 特定利用者施設の利用者の経済的負担の実態把握と軽減策につきましてですが、介護保険制度におきます低所得者に対する食費、居住費の補足給付は、介護保険3施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型病床)と短期入所サービスが対象となっており、特定施設や認知症高齢者グループホームは対象外となっております。今後、市といたしましても、国の動向を注視してまいりたいと思っております。 介護職は重労働との声が多い、配置基準や夜勤体制の見直しというようなことでございますが、介護職員の処遇改善及び人材の確保は喫緊の課題であり、平成21年度のプラス3%の介護報酬改定に加え、介護職員処遇改善交付金の活用により、事業者に取り組んでいただいているところでございます。配置基準や夜勤体制の見直し等につきましては、サービスの質に大きくかかわる部分でございまして、さらに介護報酬や保険料に大きな影響を生じるところでございますので、今後の国の動向を注視してまいりたいと思っております。 ケアマネジャーの処遇改善、人材育成、資質向上を図るべき現状と課題でございますが、介護支援専門員については、今年度の報酬改定において報酬上の評価を手厚くされたところでございますが、より質の高いケアマネジメントを求められているところでございます。市といたしましても、既に実施しておりますケアプランチェックに加え、4月より新たに介護給付適正化システムを導入し、サービス給付の適正化に努めるとともに、2カ月に1回実施しておりますケアマネ連絡会を通じ、研修会、意見交換等を実施しながら、介護支援専門員の質を高めていきたいと考えております。 外国人の介護職員も積極的に受け入れたらどうかということでございますが、市内の介護保険事業所において、外国人の介護職員の受け入れについては把握しておりません。このことも、国や県の今後の動向を注視してまいりたいと思っております。 デイサービスや介護予防の実施施設に公営住宅や空き教室、空き店舗の活用につきましてですが、デイサービスや介護予防事業に関しましては、社協等により実施を依頼しているところでございますが、空き教室の活用等は、現状のあいている状況、法的な制約、実施体制等のさまざまな面から困難であると考えており、現時点におきまして現状維持がよりベターではないかと思っております。 医療、介護、生活支援等の機能を備えた多機能支援センターの整備につきましてですが、急速な高齢化の進展、高齢者増の地域特性の多様化等、高齢者の保健、医療、福祉を取り巻く環境の変化等に適切に対応し、高齢者が要介護状態になっても可能な限り住みなれた地域において継続して生活できるよう、介護、医療、生活支援サービス、住まいの4つを一体化して提供していく地域包括ケアの必要性が生じてくるのではないかと考えております。このことも、今後の国の動向を注視してまいりたいと思っております。 介護認定までにどれくらいの時間がかかっているか、その時間短縮はということでございますが、介護認定までの期間ですが、制度的には30日以内に認定結果を出すことになっておりますが、当市では平均で10日ほどおくれているのが現状でございます。原因といたしましては、毎年、右肩上がりに介護認定者数が増加していることと、全国的な医師不足の影響にあるかと思いますが、医師の意見書の回答のおくれと調査員の調査件数の増加によるおくれが原因と考えられます。最も大きな原因となっております医師の意見書のおくれにつきましては、医療機関及び医師個人に、今後ともより一層の働きかけをしてまいります。 聞き取り調査による仮認定でのサービス提供についてはどのように考えているかということでございますが、聞き取り調査による仮認定という認定は、介護保険の認定制度の中にはないと思いますが、認定結果が出て介護度が確定する前に、必要に応じて暫定で介護サービスが利用できるということではないかというふうに思っております。この暫定介護サービス計画に基づく介護サービスの利用は、緊急等やむを得ない事情がある場合には、認定結果によって全額または一部の費用が保険給付の対象外になることがございます。被保険者の了解の上で利用するのであれば、被保険者本人にとっては最も必要なときに介護サービスを利用できるという方法の一つではないかと考えられます。また、介護サービスの利用については、必要に応じて暫定で介護サービスを利用されている方もいらっしゃいますので、申請申込時点から必要に応じて介護サービスを受けられていると考えております。 最後でございますが、介護事務の簡素化にすぐ使える制度に改善、実態改善に向けた取り組みにつきましてですが、介護保険制度に係る処理事務手続については、これまでの制度改正や報酬改定が重なったこともございまして、書類作成や事務手続が煩雑で、関係者の負担となっているところとの意見があることから、現在、国においてその見直しを行っているところでございます。市といたしましては、今後の国の動向を注視してまいりたいと思っております。 長々と失礼いたしました。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 木下善二郎君。
◆17番議員(木下善二郎君) シンプルな答弁、ありがとうございました。児玉福祉部長さん、本当に御苦労さまでございました。 市長も、答弁を振っちゃいけませんよ。議長は答弁者を指名せよと言うから指名をしておるわけでございまして、よく謝っておいてくださいね。 介護制度につきましては、我が市の現在第4期介護計画、これは、私も今回質問に際しましてよく読ませていただきました。大変よくできているなと、皆さんの御苦労がよくわかりました。引き続き頑張っていただいて、また第5期のときには公明党の今回やりました介護ビジョンを参考にしていただきたいと思っております。 また、市長の公約の在宅の関係です。子育て支援の充実、在宅育児手当というのは、保育活動への助成、保育所を利用しない親への支援活動ということなんですが、これとサポートセンターとの整合性というのはあるんでしょうか、後でお聞かせください。 それと、吉田公園の園内灯、ぜひよろしくお願いいたします。 また、給食費の無料化、これは安岡議員も先ほどやられましたが、民主党の判断を引き合いに出されましたが、言いわけに値する内容ではないと思います。これ、ごらんのように完全に言い切っております。市長のマニフェストです。断言しております。民主党の子ども手当を引き合いに出すのであれば、この下のほうに、こまい肉眼では見えぬような字で「子ども手当が確定した場合は出しません」と、このように載せておけば問題ないわけでありまして、これは「無料にします」といって言い切っているわけですから、どれだけ言いわけしても、これは公約違反としか言いようがありません。皆さんに本当に親切に、丁寧に説明をしてあげていただきたいと思います。 また、通夜の会場につきましては、できる範囲で結構でございますので、何棟も要りません。1カ所、2カ所、できる範囲で結構ですので再検討をよろしくお願いいたします。 在宅育児手当の答弁だけよろしくお願いします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 石橋市長。
◎市長(石橋寛久君) 在宅育児手当の件、ファミリーサポートセンターとは直接は関係ないということでございまして、説明不足でお断りをいたしたいと思います。 ただ、ファミリーサポートセンターも、子育てに悩むお母さん方を支援するというところで、金銭面は伴いませんけれども、サポートの一環であろうということで、これがやれるようになったということは評価をしていただきたいと思います。一方で、支援の実現のために財源をつけていないというところについては、お断りをしなければいけないんだろうというふうに思っております。 また、今後とも、その必要性といいますか、ただ、今回は先ほどの民主党の子ども手当を引き合いに出してはいかんと言われたので、非常に言いわけを断られているみたいなのでつらいんですけれども、自分としては、国がそういう判断をしているというところの中において、手当という部分についてはかなり大幅に改善されるであろうという期待を持っておりますので、自分として今後どういう事業をやっていくのがいいのか、さらに精査をしていきたい、考えていきたいと思っております。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
○議長(山下良征君) 木下善二郎君。
◆17番議員(木下善二郎君) 以上で、公明党の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山下良征君) 以上で木下善二郎君の質問を終わります。 これをもちまして、本日の質問を終わります。 残りの質問につきましては、明日12日に引き続き行います。 本日はこれにて散会をいたします。 午後4時09分 散会-------------------- 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。 宇和島市議会 議長 山下良征 議員 三好貞夫 議員 土居秀徳...