今治市議会 2006-12-13
平成18年第5回定例会(第3日) 本文 2006年12月13日開催
21世紀の母子保健分野の国民運動計画である厚生労働省の健やか親子21では、その課題の一つに、妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保を上げております。この達成のためには、妊産婦に対して理解のある地域環境や職場環境の実現、受動喫煙の防止、各種交通機関における優先的な席の確保等について、国民、関係機関、企業、地方公共団体、国が、それぞれの立場から取り組むことが重要です。各種交通機関における優先的な席の確保については、優先席のマークなどにおなかの大きな妊婦のマークが使われているようですが、妊娠初期には外見からは妊娠していることがわかりづらいことから、周囲からの理解が得られにくいという声も聞かれるなど、さらなる取り組みが必要とされております。
こうした課題の解決に向けて、健やか親子21推進検討会において、マタニティマークを募集し、マークを妊産婦に役立てていただくとともに、妊産婦に対する気遣いなど、やさしい環境づくりに関して広く国民の関心を喚起することとしたものです。デザイン決定に当たっては、一般公募で、1,600を超える応募作品の中から、恩賜財団母子愛育会埼玉県支部のデザインを最優秀作品として選定し、ことし3月10日、全国統一マークに決定いたしました。
公明党は、昨年3月に発表した緊急提言、「チャイルドファースト社会を目指して」の中で、妊婦バッジの普及を提言しております。また、松あきら参議院議員が国会質問で、だれが見てもわかるよう、全国統一の規格をつくって普及を進めるよう訴えていました。マタニティマークはこうした公明党の提案が実ったものです。
このように、お母さんが子供を優しく抱いている様子が描かれております。マークは厚生労働省のホームページからダウンロードし、自由に使用できます。また、マークの趣旨に基づくことを条件に、自治体や企業、民間団体などで、バッジなどの製品として配布、販売することも可能です。
埼玉県では、2004年10月から、マタニティキーホルダーとして配布をスタートいたしました。ことし8月から、東京都交通局など、首都圏の鉄道会社16社が、主要駅などでもマタニティキーホルダーを無料で配っています。また佐賀市では、市独自のマタニティ、妊産婦マークつきのストラップを作成し、11月から、母子手帳の発行時などに無料で配布しています。あわせて、妊産婦で車を運転する人には、2年間の駐車カードも発行し、市施設の障害者用の駐車場を利用できるように配慮しているようです。
そこで、本市においてのマタニティマークを通した妊産婦にやさしい環境づくりの推進について、またマタニティマークの活用についてのご見解をお聞かせください。
以上、よろしくお願いいたします。
3:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
4:
◯赤根 晃健康福祉部長 越智絹恵議員さんのご質問にお答えを申し上げます。
まず、出産育児一時金につきまして、受領委任払い制度の実施についてのご質問にお答え申し上げます。
出産育児一時金につきましては、先ほど議員からご紹介ありましたように、本年度、30万円から35万円に引き上げをされました。この支払い手続につきましては、被保険者の方が医療機関に分娩費を支払いまして、その後、市が出産育児一時金を支給するという償還払いとなっておりまして、市が分娩費を一時立てかえてもらう内容となってございます。
出産育児一時金の受領委任払い制度につきましては、被保険者の方が医療機関を受取代理人として申請をいたしまして、医療機関が被保険者の方にかわって出産育児一時金を受け取ることによりまして、被保険者が医療機関の窓口において出産費用を支払う負担を軽減する、こういったものでございます。
事務の流れでございますが、少し概略を申し上げますと、被保険者の方が出産育児一時金の事前申請を市の方へ行いまして、市は医療機関に申請を受け付けたことを連絡いたします。そして分娩行為があった場合に、医療機関は分娩費請求書と出生証明書の写しを市の方へ送付します。市はそれらを確認した後に、35万円を上限に、分娩費請求額を医療機関に支給することになります。なお、分娩費が出産育児一時金を下回る場合には、市が差額を被保険者の方に支給をいたしまして、逆に分娩費が出産育児一時金を上回る場合には、被保険者が差額分を直接、医療機関に支払う、こういったことでございます。
市といたしましても、この制度導入に当たりましては、出産時の経済的な負担の軽減や、あるいは少子化対策としての意義を踏まえまして、今後、実施に向けて準備、検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
次、2点目のマタニティマークについてのご質問でございます。
まず、第1点目、マタニティマークを通した妊産婦にやさしい環境づくりの推進についてでありますが、現在、本市の妊産婦に対する事業といたしましては、母子手帳の交付を行っております。それと、初めてお父さん、お母さんになられる方を応援しようとすることで、パパママ学級というのを中央保健センター及び6カ所の支所の方においても開催をしております。母子手帳につきましては、年間約1,400名の方が交付を受けております。この際に、ご紹介ありましたように、このマークが入ったリーフレットを作成いたしまして、手帳と一緒に現在は配布をしております。それと、一般の方にも啓発することとしまして、市役所とか、各支所に、このマークが入ったポスターを既に掲示もしております。
次に、2点目のこのマークの活用についてということでございますが、現在、本市職員の方で、内部的なことですが、妊娠中の方がマタニティマークを活用することができますように、庁内ではありますが、周知をいたしまして、五、六名の方が、小さなマークですが名札に入れて、現在、使用をしております。
県下各市の状況を調査いたしましたが、ほとんどの市がポスター等の掲示をしたり、あるいはリーフレットを母子手帳とともに配布をしているようでございますが、今後、市といたしましても、このマークの有効な活用方法、例えばご紹介ありましたように、キーホルダーでありますとか、バッジでありますとか、そういったものをよく調査いたしまして、活用方法につきまして調査研究をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
以上でございます。
5:
◯越智 忍市長 越智絹恵議員のご質問につきましては、先ほど部長から詳しく答弁したとおりでございますけれども、私の方からもお答えをさせていただいたらと思います。
我が国におきましては、急速に少子化が進んでおります中で、次世代の育成支援が今後ますます重要になってくると思われます。越智議員からご提案のございました出産育児一時金の受領委任払い制度、またマタニティマークの活用につきましては、いずれも安心して子供を産むことができる環境づくりにつながってくるものというふうに思われます。本市におきましても、実施に向けまして検討してまいりたいと思いますので、ご理解のほどをよろしくお願いしたいと思います。
以上でございます。
6:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
7:
◯越智絹恵議員 議長。
8:
◯寺井政博議長 越智絹恵議員。
9:
◯越智絹恵議員 出産育児一時金の受領委任払い制度の導入においては、実施の方向で検討していただいているようですので、ぜひともよろしくお願いいたします。
次に、マタニティマークの活用ですが、本市の職員の方もそのマークを使用しておられるとお聞きし、うれしく思っております。マタニティマークのグッズの製作においても、キーホルダーとか検討をしていただいているようですので、母子手帳交付のときに、ぜひとも配布をしていただけるように、実現を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
10:
◯寺井政博議長 以上で越智絹恵議員の質問を終わります。
次に、34番山本五郎議員。
11:
◯山本五郎議員 発言に先立ちまして、議員の皆様の中には、これだけの議題を30分でやれるのかというふうに言われておりますけれども、議員の皆さんにおきましては、安心して質問ができるよう、一般質問の時間延長を検討願いたいというふうに思います。
それでは、新都市問題について質問を行いたいと思います。
新都市問題について審議を行う前に、前提としておかなければならないのは、今治新都市土地利用見直し市民委員会が、本年3月、今治新都市土地利用見直しに関する提言を行っていることであります。
質問の第1は、事業の進め方についての提言では、今後の進め方として、1、市民への積極的な情報提供、2、官民一体となった推進、3、関係部局の連携を図る体制づくりを挙げていますが、この3点についてどのように配慮をされてきたのか、まず質問をいたしたいと思います。
質問の第2は、新都市見直し案検討部会についてであります。市民委員会は提言を行うに当たって、新都市の今後のあり方などについて広く市民の意見を伺うため、去年の11月、アンケートを実施しています。対象は18歳以上の市民3,000人、有効回収数1,570人、有効回収率52.7%。そして事業の進め方について、第1位が、「民間から審議会などのメンバーを選出し、官民一体となり進めていく」が61.2%と過半数を占めています。新都市見直し案検討部会は、こうしたアンケートの結果を踏まえた構成になっているのかどうか、お聞きをいたしたいと思います。
質問の第3は、大型商業施設、大型ショッピングセンターの誘致についてであります。10月13日開催された検討部会の状況について、新たな進出希望企業、大型商業施設についてとして、第1地区の県中核施設を予定していた箇所を含むエリアに、新たな企業進出、大型商業施設の要望が複数社から出されているとして、今回の確認事項として、新たな雇用の創出など、市全体の活性化につながると期待される大型商業施設については、議会にも並行して諮りながら、当検討部会としては立地を進める方向で検討するという方向が確認されたとあります。こうなると、マスコミも報道しているように、今治市は10月26日までに、今治新都市第1地区に、大型ショッピングセンターを誘致する方針を決めたと報道していますが、26日の市議会新都市開発等整備特別委員会に市が説明したことで、大型ショッピングセンター誘致決定としているのでしょうか。私は特別委員会を傍聴しましたが、批判的意見が強かったと思っていますが、質問をいたしたいと思います。
質問の第4は、市民委員会の提言と検討部会の検討内容との整合性についてであります。去年の市長選において、越智市長は、新都市整備計画については見直しをと公約をし、当選をされました。そして新都市土地利用見直し市民委員会を設立し、市民アンケートも実施し、ことし3月、提言を行いました。私は、この提言は非常に重みのある重要な提言だと思っています。この提言の中に、大型ショッピングセンターの誘致が位置づけられているのでしょうか。市民アンケートの中に大型ショッピングセンターの誘致を求める声が出されているというのでしょうか。この点について質問をいたします。
質問の第5は、大型ショッピングセンターの規模や経済効果についてであります。市側の説明によりますと、新たな商業施設の企業は、新居浜のイオンクラスだと言われています。専門店街約100店舗、総事業費約90から150億円、店舗面積約3万から3万5,000平方メートル、駐車場約3,000台、雇用従業員約1,000名、年間売り上げ約150億円と報道されています。そして経済効果、年間約30億円としていますが、この算定根拠とその担保、保証がどこにあるのか、質問をいたしたいと思います。
質問の第6は、大型ショッピングセンターの進出企業名についてであります。進出店はどこなのか、どこの大型店舗が問い合わせ先なのか。ここに来て、いまだに公表できない理由などはないのではありませんか。お伺いをいたしたいと思います。
第7は、進出企業と既存の大規模小売店舗との関係であります。進出大型ショッピングセンターは、年商150億円と言われています。今治の既存のショッピングセンター、聞くところによりますと、大丸やフジグラン、ワールドプラザ、サティ等で、200億円とも言われています。そのほかにも大型小売店舗が今治には14店舗ありますが、大型ショッピングセンターが進出してくるなら撤退するという話も聞かされます。進出企業と既存の大型小売店舗の関連をどのように考えられるのか、質問をいたしたいと思います。
質問の第8は、進出企業と中心商店街との関係についてであります。検討部会の検討結果についてでは、新都市に大型商業施設が立地することは、中心市街地の活性化に相反する施策ではないかとの議論もあろうと思われるが、立地によるプラス面、マイナス面について、それぞれ検証し、プラス面の方が多く、今治市全体の活性化が期待できるようであれば立地を進める方向で検討していきたいと考えているとしているわけです。質問のその1は、私は大型商業施設の進出は中心市街地を一層衰退させるだろうと思っています。中心市街地ばかりか、現在郊外に出店されている多くのスーパーにも打撃を与えずにはおかないと考えるわけですが、進出企業と共存共栄できるという根拠はどこにあるのでしょうか。質問のその2は、プラス・マイナス面を検証すれば、プラス面が多いとされていますが、その検証内容はどういう内容でそうなるのか、質問をいたします。
質問の第9は、新居浜市に進出してきたイオンを例に挙げていますが、新居浜市にイオンが進出をし、中心商店街がその後どのようになったのか。あるいは経済効果や雇用、地元商品の仕入れ、環境の変化等、どう見ているのか、質問をいたしたいと思います。私は、新居浜の地元の店舗の売上額は3分の1にまで減少していると聞いています。
質問の第10は、地元商店街と商工会議所の商業部会委員の意見と市の見解についてであります。改めて質問をいたしますが、11月9日、今治商店街協同組合の要請で会議が持たれ、約60人が参加をしています。この会議で参加者は、大型ショッピングセンターの進出に対しどういう意見を出されたのでしょうか。さらに、商工会議所の商業部会との話し合いでは、どういう意見が出されていますか。それに対する市の見解について質問をいたしたいと思います。
質問の第11は、商店街協同組合からの市長あて質問書についてであります。11月22日、提出されていますが、その質問書の内容とどのような回答を行ったのか、お答え願いたいと思います。市長あて質問書ですので、市長の答弁を求めたいと思います。
引き続いて、平成19年度の予算編成方針についてであります。予算編成方針によりますと、国の財政状況も厳しいが、市の状況も、三位一体の改革による影響が予想以上に大きく、合併に伴う財政特例措置がなされるにもかかわらず、特定財源や一般財源総額が減少する一方、扶助費や公債費等、義務的経費は増加するなど、厳しい財政運営を余儀なくされているとして、概算見通しでは、19年度財政需要・収入、18年度当初予算との比較で、質問の第1は、歳入面では市税増減見込み9.1%、17億円の増とされていますが、なぜこれほどの増税となるのか。こうした増税は市民にどのような影響を及ぼすのか。お伺いをいたしたいと思います。
質問の第2は、歳入の増減見込みについてであります。地方譲与税見込み80.8%、14億6,700万円の減、地方交付税見込み5.7%、12億円の減、特例交付金の見込み1億1,700万円の減、臨時財政対策債2億4,100万円の減、減税補てん債見込み700万円の減、対前年度当初予算と比較してなぜこのような減額となるのか、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第3は、歳出についてであります。対前年度当初予算と比較して、義務的経費、一般財源、児童手当拡充分1億1,700万円の増、公債費1億8,500万円の増、定年退職手当4億7,600万円の増。なぜこうした歳出となるのか、その内容の説明を伺いたいと思います。
質問の第4は、締めて、要調整額は21億1,000万円としていますが、どのように調整を行う方針なのか、お伺いをいたしたいと思います。
次に、介護保険制度についてであります。
去年10月から、介護施設の居住費、食費が全額自己負担となる改悪が行われました。さらに4月から、改悪された介護保険法が全面施行されています。この責任は、改悪法案に賛成した自民、公明、民主にあることは言うまでもありません。こうした改悪に市は追随するのではなく、地方自治の本旨にのっとり、自治体としてできる限りの対策をとることが求められています。
こうしたことから、質問の第1は、全国的に問題となっている福祉用具の取り上げについてであります。要介護1以下の軽度認定者は、経過措置の9月末が期限切れとされ、車いすや介護ベッドなど、貸与が受けられなくなりましたが、こうした福祉用具の貸与総数と打ち切り数について、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第2は、ホームヘルパーなど、利用時間や回数が減らされている実態についてであります。4月から、介護サービスを利用するときに事業者に支払われる介護報酬が引き下げられ、あるいは要支援の人の利用限度額も引き下げられ、時間や回数が減らされている実態がどうなっているのか、質問をいたしたいと思います。
質問の第3は、保険料についてであります。私はさきの3月議会でも質問していますが、第1号被保険者4万5,302人、保険料は全国平均年4万9,080円、今治市は年5万3,904円で、対前年度比約4億6,000万円の増と、高齢者に重い、冷たい、負担増となっていることから、全国で、独自の軽減を行っている地方自治体が広がっています。市も独自の軽減を行ってはどうか、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第4は、ケアプラン、利用計画についてであります。4月の法改正により、要支援とか、要介護1、2と認定されても、介護報酬が約半額に引き下げられ、さらにケアマネジャーは1人8件までしか担当できないなどから、ケアプランを作成してもらえないケースが全国で起きているとのことですが、今治市の場合ではどのような実態なのか、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第5は、介護施設、特別養護老人ホームの入所待ちの実態についてであります。全国では、38万5,000人と言われていますが、今治市の入所待ちの人数について。さらに、政府の医療改革関連法で、今後6年で療養病床23万床削減すると言いますが、施設不足問題が深刻化しています。こうした対策のため、施設の建設計画が必要ですが、この計画はおありになっているのでしょうか、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第6は、地域包括支援センターと小規模多機能型居宅介護拠点整備についてであります。地域包括支援センターは、現在、中央と伯方地区の2カ所に設置されていますが、どういう仕事をされているのでしょうか。また12月補正予算で、地域密着型サービス拠点整備費補助金として1億2,000万円をつけ、小規模多機能型居宅介護拠点整備に対する助成として、8カ所設置されるようですが、どういう事業で、どこに設置をされるのでしょうか。
引き続きまして、今治市国民保護計画についてであります。
私は、さきの3月議会において、今治市国民保護協議会条例制定について、及び今治市国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部条例制定についての2つの条例制定について反対をいたしましたが、賛成多数で成立されています。
質問の第1は、条例が成立しての経過ですが、協議会が設置されていますが、その構成メンバー及び会議の開催、協議概要をお知らせ願いたいと思います。
質問の第2は、今治市国民保護計画について、パブリックコメント、意見募集を行っていますが、どのような方法で行ったのか、どのような意見が寄せられているのか、お伺いをいたしたいと思います。
質問の第3は、この計画素案作成を500万円で外部委託されてきました。どこへ委託されたのでしょうか。
質問の第4は、市国民保護計画が対象とする武力攻撃事態として、1、着上陸侵攻、2、ゲリラや特殊部隊による攻撃、3、弾道ミサイル攻撃、4、航空攻撃を挙げていますが、こういう事態が現実に起き得るとお考えなのでしょうか、どうでしょうか。
質問の第5は、こうした事態が起こることを想定しての市国民保護計画ですが、こうした有事事態が起こった場合、今治市はどんな状態になるというのでしょうか。
質問の第6は、こうした武力攻撃事態が起こったとき、この市国民保護計画で市民の生命と財産を守ることができるとお考えなのでしょうか。
以上で、私の第1回目の質問を終わらせていただきます。
12:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
13:
◯長野和幸新
都市調整部長 山本議員さんの今治新都市問題についてのご質問にお答えいたします。
まず、第1点目の事業の進め方と第2点目の新都市見直し案検討部会につきましては、それぞれ関連がございますので、あわせてお答えさせていただきます。
平成18年3月に、今治新都市土地利用見直し市民委員会からいただいた提言の中で、今後の事業の進め方につきましては、議員ご指摘のとおりでございます。この提言書を受け、平成18年5月に、新都市見直し案検討部会を設置しまして、財政面、法令面等からの考察を加えつつ、また議会の新都市開発等整備特別委員会にもお諮りしながら、実現可能な新しい土地利用や立地施設を検討してまいりました。
去る11月24日の最終回まで、計5回の検討部会を開催いたしましたが、日程につきましては、あらかじめ市のホームページへ掲載するとともに、報道関係の方にも連絡しまして、すべてを公開という形で開催してまいりました。また各回の会議録や使用しました資料につきましても、できるだけ速やかにホームページへ掲載させていただいておるところでございます。
当検討部会の委員は、財政、企画、商工、都市政策と、庁内関係部局の担当者で構成されておりました。また市民、事業主体であります都市再生機構からもオブザーバーとして参加をいただきますとともに、愛媛県の担当部局とも協議しながら進めてまいってきたところでございます。
以上のように、見直し市民委員会からいただいた事業の進め方への提言にも配慮しながら進めてきたところでございますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、第3点目の大型商業施設の立地についてでございます。
今回の大型商業施設につきましては、本年8月に、企業側の方から進出の打診がございました。そして10月13日に開催いたしました第3回の見直し案検討部会において、初めて協議議題として提出いたしました。さまざまな方面から検討を行った結果、議員さんご指摘のとおり、大型商業施設については議会にも並行して諮りながら、当検討部会として立地を進める方向で検討するという方向性を確認した次第であります。
先ほども申し上げましたとおり、当検討部会につきましても、公開で開催いたしました。また当日の会議録並びに土地利用計画案の資料につきましても、速やかにホームページに掲載いたしましたが、この10月13日の段階では、大型商業施設についてのマスコミ報道は特段されなかったという状況であります。
当検討部会の結果を受けまして、10月26日に開催しました新都市開発等整備特別委員会の後、一部のマスコミで今治市が大型商業施設の誘致を決定との報道がなされましたが、まだ検討部会あるいは特別委員会で検討中の段階でございましたので、この報道内容は明らかに事実と相反していると認識しております。そのため報道関係に対しましても抗議を行った次第であります。
この検討部会での見直し案、特に大型商業施設につきましては、引き続き、議会や関係者の方の意見も聞きながら、早い時期に、できれば次回3月議会までには決定できるよう進めてまいりたいと考えているところであります。
続きまして、第4点目の市民委員会の提言書と見直し案検討部会の検討内容の整合性についてであります。
ご指摘のとおり、市民委員会からの提言書では、商業施設については触れられておりません。当時は、今回のような大型商業施設の現実的な立地要望はございませんでしたし、議論の対象とならなかった経緯がございます。ただ、大型商業施設を立地することについて否定されたものではないと認識いたしております。しかしながら、市長の公約にしましても、また市民委員会及び検討部会における見直し議論にしましても、土地の有効利用や処分の見通しが立たないまま漫然と事業を継続すると、将来、市民への財政負担が大きくなることにつながりかねないとの強い懸念から、将来の今治市の財政負担軽減が見直しの理念の1つに挙げられておりました。
また現在、新都市事業のようなニュータウン事業につきましては、国土交通省から、将来廃止あるいは縮小の方針が出されておりまして、事業主体であります都市再生機構は、同省からの指示に従い、中長期の事業計画を策定しております。この中で、平成25年度までに、造成工事と土地の供用、処分を完了させる方向で進められております。それまでに事業の完了が見込めないものについては事業を休止、中止して、終息する可能性もあります。
市としましても、用地取得等に2分の1の投資を既に行っており、仮に事業が中止となると、その中止に係る機構の負担分についても市が負担を求められかねないなど、大きな負担が将来の市に残ることが予想されます。新都市の財政負担をできるだけ軽減し、限られた予算の中で、合併後、山積する他の諸施策へ財源を振り向けることは、我々に課せられた大きな課題、責務であろうと考えております。
こうしたことから、今回の土地利用の見直し案につきましては、先ほど申し上げました見直しの基本理念、すなわち将来の財政負担の軽減からは決して外れるものではないというふうに認識しております。
続きまして、5点目の大型商業施設の規模及び経済効果についてであります。
まず、大型商業施設の規模につきましては、進出希望のあった企業とこれまで接触させていただく中、先方より提示のあったものをそのままお示ししたところでございます。また経済効果の算定根拠とその担保、保証についてのご質問につきましては、当然ながら、担保、保証されたものではなく、あくまでも市内部の試算であるということをまずお断りさせていただきますが、固定資産税額約1億円、従業員の地元消費約11億円、地元事業者からの仕入れ約18億円、概略ですが、合計30億円程度を試算しているところでございます。さらに、店舗建設時の経済効果、供用後の関連企業へのプラスアルファの経済効果も期待できるものと考えております。
続きまして、6点目の進出を希望する企業名の公表についてでございますが、この件につきましては、企業情報保護の観点あるいはまだ正式な立地について決定されていない現状におきましては、公表することで相手側にご迷惑がかかりかねません。先に分譲いたしました産業用地第1地区、クリエイティブヒルズにおきましても同様、非公開とさせていただいております。以上のことから、現在のところ、企業名につきましては公表すべきものでないと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いを申し上げます。
続きまして、7点目の進出企業と既存の大規模小売店舗の関係についてと、第8点目の進出企業と中心市街地の関係についてでございます。
既存店舗との共存共栄の根拠及び大型商業施設立地に係るプラス面、マイナス面の検討につきましては、それぞれ関係がございますので、あわせてお答えさせていただきます。
まず、大型商業施設の立地による近隣商圏へのプラス面、マイナス面についての検討でございます。
立地によるプラス面といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、税収増加を初め、新規雇用者の増大、食料品、その他の地元からの仕入れ、新規雇用者による地元での消費、さらには供用後の清掃、警備などの維持管理費用等々、直接的、間接的な経済効果が期待されます。一方、マイナス面としましては、やはり既存店舗への影響が出ることが第一に懸念されているところであります。
また、平成16年度の商業統計によりますと、小売の吸引力を示す指数につきまして、愛媛県の平均を1としますと、松山市が1.17、また新居浜市が1.09に対しまして、今治市は0.98と、統計的には購買層の圏外への流出傾向が見られます。仮に大型商業施設が見込んでいる販売額150億円を単純に加算して試算した場合、今治市の指数は1.07となり、それでも松山市、新居浜市より下回る数字となります。
こうして見ますと、今回の問題で今治市の商業に県内のどこよりも過当競争を招くというよりも、県下第2の都市となった今治市が新居浜市や松山市程度の商業機能、規模を持つことで、他市へ流出している市内購買層の引きとめ、さらには周辺都市からの購買層の流入が期待できるのではないかと考えているところでございます。もちろん中心市街地の活性化につきましては、今後、企画部局と連携の中で、今治港周辺の再生、まちなか居住の推進に関する実効ある施策を講ずる中で、定住人口、交流人口の増加を図ってまいりたいと考えております。またあわせて、進出を検討している企業に対しましては、今後、買い物客の中心市街地への誘導、回遊などの地元貢献策につきましても、進出企業に求めていきたいと考えているところでございます。ご理解賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、9点目の新居浜市にイオンが進出してきた後の中心商店街の現状についてでございます。
この影響につきましては、正式に公表された資料がなかなか見当たらないわけでございますが、過去の新居浜市議会の議事録を確認いたしますと、複数の議員さんからの質問がなされています。参考までに、当時、理事者側答弁を抜粋して、ご紹介しますと、イオン新居浜ショッピングセンターの来場者のうち、半数は圏外からと伺っており、したがって本市の小売吸引力も上昇するのではないかと考えている。また地元商店街への影響については、数字的に把握してないが、売上高などへの影響はあるのではないかと考えている。進出に伴う通行量等の影響については、同時期に新居浜大丸も閉店したことから、中心商店街地域における通行車両、通行客量が減少にあるとの話を商店街の方々から伺っている等でございました。今治市におきましても、中心商店街を含めた既存店舗に対して少なからず影響は見られると認識しておりますが、市全体の雇用の拡大や経済波及効果も期待できるものと考えております。
続きまして、第10点目の地元商店街と商工会議所での説明会における意見と市の見解についてでございます。
11月9日には今治商店街協同組合の皆様に、また11月24日、27日の両日は今治商工会議所の商業部会の席で、大型商業施設の立地を含みます新都市の土地利用見直しの状況を説明いたしました。商店街の説明では、参加者の皆さんから、産業施設の立地は了承するが大型商業施設や住宅地としての土地利用については反対である、大型商業施設に係る市民委員会の提言書との整合性、性急に決定するのではなく、慎重な議論をすべきである、中心市街地活性化策の具体化の要望などなどのご意見や課題をいただきました。また商業部会におきましては、先ほどのご意見のほか、行政から既存商店街などに対して十分な配慮がなされているのか、商店街復活のための中心市街地活性化策の提言、すなわち若者が集い、歩けるまちづくりへの整備等のご意見をちょうだいいたしました。
今治市としましては、先ほどから申し上げておりますとおり、立地に伴うマイナス面も懸念しており、この対応策の必要性も十分認識しておりますが、プラス面としての経済効果や雇用の拡大、また将来の財政負担の軽減等を総合的に考える中で、大型商業施設を含む現行の土地利用見直し案をお示ししているところでございます。また中心市街地の活性化策につきましては、先ほど申し上げましたとおり、今治市総合計画の基本構想及び平成18年度から5カ年間にわたります基本計画の中で、今治港内港周辺の再生及び交流拠点施設の整備を重点プロジェクトとし、具体的な実施計画の作成に早急に着手していくとともに、まちなか居住促進についても並行して進めることにより、中心市街地の交流人口、定住人口の増加を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
14:
◯山本修治財務部長 山本議員さんの平成19年度予算編成方針についてのご質問にお答えを申し上げます。
まず、平成19年度当初予算の歳入のうち、市税の増減見込みについてでございますが、概算見通しでは、おっしゃるように、市税は17億円、9.1%の増を見込んでいるところでございます。その理由といたしましては、まず三位一体の改革によります所得税から市税に振りかえられることによるものが約12億5,000万円の増となる見込みでございます。それから定率減税の廃止の影響によりまして、対象人員が6万5,000人でございますが、約2億5,000万円の増という見込みでございます。それからその他の景気回復等によります増、約2億円を見込んでいるものでございます。
次に、2番目の歳入の減額見込みについてでございますが、これらの歳入につきましては、総務省の平成19年度地方財政収支の8月仮試算、これ以降は仮試算と略して申し上げさせていただきますけれども、この仮試算に基づいて概数を見込んでいるものでございます。
まず、地方譲与税でございます。仮試算どおり、80.7%の減を見込んでおりまして、14億6,700万円の減額と想定してございます。これは平成18年度には国庫補助負担金の廃止に伴う税源委譲といたしまして、所得譲与税で措置されておりましたものが、平成19年度には市税に振りかえられることにより、大きく減額されていると考えているところでございます。
次に、地方交付税でございますが、平成18年度の決定額より、仮試算どおり、2.5%の減を見込みまして推計いたしましたが、平成18年度におきましては、当初予算より決定額が大幅な減額となりましたため、ご案内のとおり、先般の9月
定例会におきまして補正をさせていただいたところでございまして、これによりまして12億円、5.7%と大きく減となることが予想されるところでございます。
次に、特例交付金についてでございますが、仮試算どおり、平成18年度決定額の42.7%減を見込んだところでございますが、平成18年度当初予算額と比較いたしますと、1億1,700万円、25.7%の減と想定されるものでございます。
次に、臨時財政対策債と減税補てん債につきましても、仮試算に基づきまして、臨時財政対策債を2億4,100万円、10.2%の減、それから減税補てん債を7,000万円、3.4%の減と見込んでいるところでございます。
次に、3番目のご質問、歳出についてでございます。
児童手当拡充分の一般財源部分1億1,700万円の増についてでございますが、平成18年4月より、児童手当の支給が小学校3年生から小学校終了前までに拡充をされまして、平成18年度は6月補正対応ということでございましたので、当初予算に計上してございませんでしたので、その一般財源の増部分を見込んでいるものでございます。
次に、公債費1億8,500万円の増についてでございますが、平成19年度におきまして公債費が増加する主な原因は、平成18年度と比較いたしまして、地域総合整備事業債分が約1億700万円減少する一方、臨時財政対策債分が約2億8,500万円増加することによるものでございます。増加につきましては、平成15年度に借り入れをいたしました臨時財政対策債47億1,670万円の据え置き期間が終了いたしまして、平成19年度に元金の償還が始まるためでございます。
次に、定年退職手当でございます。18年度当初予算では、定年退職者の数を35人と見込んでおりましたが、平成19年度には、定年退職者を57人と推定しましたために、概算見通しでは4億7,600万円の増額となっておるものでございます。
次に、4番目のご質問、どのように調整を行う方針なのかということでございますが、こういった厳しい財政事情を十分考慮いたしまして、すべての事業をゼロから見直しまして、経常的、継続的経費につきましては、さらなる経費の節減、合理化を図りますとともに、投資的経費のうち単独事業費につきましては、前年度当初予算の2割減を上限として削減を図り、また類似関連事業あるいは類似関連した施設の統廃合も視野に入れた見直しを行ってまいりまして、その調整を図ってまいりたいというふうに考えておるものでございます。
以上でございます。
15:
◯赤根 晃健康福祉部長 山本議員さんのご質問のうち、介護保険制度につきましてお答えを申し上げます。
まず、第1点目の福祉用具についてのご質問でございます。
今般の介護保険制度の改正に伴いまして、要支援及び要介護1、いわゆる軽度認定者の方に対します福祉用具の貸与につきましては、一定の例外を除きまして、特殊寝台でありますとか、車いす等、これらの品目は保険給付の対象外となっております。9月いっぱいまでは経過措置がございましたが、10月のサービス提供分の実績は調査がまだ未確定でありますので、具体的な件数につきましては把握できてない状況でございます。なお、9月サービス提供分で申しますと、軽度認定者約600名のうち3分の2の方が対象品目を利用しておりました。要支援者に対する自立支援に向けての十分な効果を上げる観点から、今回の改正がされたものでありますので、ご理解を賜りますようにお願いを申し上げます。
2点目の訪問介護サービスの利用時間や回数の減についてのことでございます。
本市におきましては、要支援1及び要支援2の方に対します新予防給付、これは平成19年の4月から実施となっておりますために、現行の要支援の方、経過的要介護と言っておりますが、その方と要介護1の方につきましては、介護報酬改正による影響は少しございます。おおむね従来どおりのサービスを利用してもらっているものと思っております。また19年4月からは、現行の訪問介護における身体介護、生活援助の区分を一本化いたしまして、月単位の定額報酬、週1回程度、週2回程度あるいは週2回超となってまいりますが、利用者の自立した日常生活を支援するため、適切なケアマネジメントに基づきましてサービス提供が行われることになりますので、そのようにご理解を賜ったらと思います。
第3点目の保険料の軽減についてでございますが、今回の改正等によりまして、所得段階の第2段階、これが細分化をされまして、新しい第2段階の保険料率は基準額の4分の2となりまして、負担能力の低い方に対しましては保険料負担の軽減が図られてまいっているところでございます。したがいまして、ご提案の市独自の軽減につきましては、今後よく調査研究、検討してまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜ったらと思います。
次に、4点目のケアプランについてでございます。
先ほど申し上げましたとおり、本市では平成19年の4月から、新予防給付を実施することになっておりまして、現時点ではご質問のような状況とはなっておりませんが、平成19年4月以降につきましては、要支援1、要支援2の方に対しますケアプラン作成は地域包括支援センターが実施をすることとなります。また居宅介護支援事業者に委託する場合は、議員もおっしゃったように、ケアマネジャー1人当たり8件分までとなっておりますために、現在、そういったいわゆるケアマネ難民が出ないように、円滑に移行実施できますように検討を進めておりますので、ご理解を賜ったらと思います。
5点目の施設への入所申し込み状況、今後の施設計画についてお答えを申し上げます。
まず、現在の施設入所申し込み状況についてでございますが、本年の10月の調査によりまして、在宅の方で特別養護老人ホームへの入所申し込みをしている方、複数施設に申し込んでおりますために延べ人数になりますが、370人でございます。同様に、老健施設が16人、介護療養型医療施設、病院ですが、これは申込者なしとなってございます。また養護老人ホームにつきましては、47名の方が入所の申し込みをしてございます。
次に、療養病床の再編成についてご質問がございました。
現在、医療保険適用25万床、介護保険適用13万床、全国で約38万床の療養病床がございますが、これが平成24年の3月までに、介護療養型医療施設を廃止しまして、医療保険適用15万床に、それ以外は老人保健施設、ケアハウス等に転換する方針が示されております。今後の対応につきましては、国が今年度中に策定いたします予定の地域ケア整備指針、こういったものを踏まえ、平成19年度中に愛媛県が市町と協力の上、地域ケア整備構想を策定することになっておりますので、そういった動向を見守りながら、関係者と慎重に本市の対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
次に、6点目でございますが、2点ございました。まず、地域包括支援センターにつきましてお答えを申し上げます。
現在、地域包括支援センターは中央と伯方地区、2カ所で稼動しておりますが、地域の高齢者のために公平、中立の立場から、必要な援助であるとか、相談、支援を包括的に行う、いわゆる中核の機関でございます。そこには社会福祉士とか、ケアマネジャー、保健師などを配置しておりまして、介護予防や権利擁護、ケアマネジメント等に関して、高齢者ご本人やその家族の相談に応じながら、必要に応じましては成年後見人制度の利用支援や特定高齢者へのサービスに結びつく、こういった業務を行っているところでございます。
次の小規模多機能型居宅介護拠点整備についてお答えを申し上げます。
今後、本市におきましても、認知症高齢者やひとり暮らしの高齢者が増加することが予想されておりますが、こうした方々ができる限り住み慣れた地域で生活が継続できますように、また地域の特性に応じて、多様で柔軟なサービス提供ができますように、今回新たなサービス体系といたしまして、地域密着型サービスが創設されました。そのサービスの1つに、この小規模多機能型居宅介護というのがございます。このサービスの内容ですが、1事業所当たり25人程度以下の登録会員の方に対しまして、通いを中心として、要介護者の様態や希望に応じて、随時訪問あるいはショートステイ、泊まり等を組み合わせまして、柔軟にサービスを提供する、こういった施設でございます。
本市におきましては、第3期の介護保険事業計画におきまして、関前圏域を除きます15の日常生活圏域に、各1カ所ずつこの施設を整備する方針を決めておりまして、今年度、平成18年度は、美須賀、日吉、近見、立花、南、桜井、西、伯方、以上の8圏域におきまして、先般開設利用者の公募を行いました。現在、4圏域が内定をしておりまして、残り4圏域につきましては公募中でございます。なお、8圏域の整備に当たりましては、国に対しまして小規模多機能型居宅介護拠点整備の計画書を提出いたしましたところ、希望どおり採択になりまして、1カ所当たり1,500万円、8カ所ですから合計1億2,000万円の地域介護福祉空間整備交付金という見込みを得まして、今回予算を計上させていただこうというものでございます。
以上でございます。
16:
◯岡本文明消防長 山本議員さんのご質問のうち、今治市国民保護計画素案についてお答えをいたします。
まず、第1番目のご質問の協議会の構成と協議概要についてでございます。
協議会の構成メンバーにつきましては、法律の定めによりまして、官公庁のほかに、公共機関や学識経験者等を任命することとなっております。今治市におきましては、国民保護協議会条例によりまして、委員定数35名といたしました。具体的に申しますと、官公庁関係では、今治海上保安部、今治及び伯方警察署、陸上自衛隊、そして愛媛県今治地方局からは、総務県民部長さんほか2名、また今治市からは、助役以下13名でございます。そして公共機関や学識経験者といたしましては、四国電力や四国ガスなど3社、通信関係では、今治郵便局と電話会社の2社、陸上及び海上の交通機関として、JR四国や瀬戸内運輸など5社、避難や救援、また災害への対処に関係の深い機関として、医師会、建設業協会、漁業協同組合、連合婦人会、消防団など5つの機関から委員を任命させていただきました。
次に、協議会の開催と協議概要についてでございます。
これまで2回の会議を開催いたしております。第1回目は、協議会の運営や今治市国民保護計画の骨子についてご審議をいただき、計画作成のスケジュールや計画に盛り込むべき今治市の特性、また今治市が行う措置で特に留意すべき点などについてご意見を賜りました。第2回目は、計画素案についてご審議をいただき、今治市の計画が想定する事態やその対処方法、また具体的な避難マニュアルなどについてご意見を賜ったところでございます。
次に、2番目のご質問の意見募集についてでございます。
パブリックコメント、意見募集につきましては、広報紙や市のホームページ、またコミュニティFM等で周知を行い、実施をいたしました。その結果、4件のご意見が寄せられました。その内容でございますが、避難場所の整備や緊急時の連絡体制の整備、また高齢者や外国人に対する配慮に関するものでした。なお、パブリックコメントの結果につきましては、協議会で審議をしていただく予定でございます。
次に、3番目のご質問の計画の委託先についてでございますが、業務委託は国民保護計画だけではなく、地域防災計画や防災マップ、洪水ハザードマップを一括して作成するものとして、8業者による指名競争入札を行い、国際航業株式会社に委託をいたしました。
次に、4番目の武力攻撃事態についてのご質問と5番目の有事事態が起きた事態とはとのご質問は、関連しておりますので、一括してお答えをさせていただきます。
議員さんご案内のとおり、今日の国際社会におきましては、地域紛争や大量破壊兵器の拡散、また国際テロ組織の存在が大きな脅威となっております。このような情勢を踏まえ、武力攻撃という緊急事態に対処できるように、必要な備えをするため、武力攻撃事態対処法や国民保護法が施行されたところでございます。
ご質問のような事態がいつ、どこで、どのような形で発生するのかを事前に予測し、被害の想定を行うことは、現在、極めて困難なところでございますが、ある意味では、国民保護計画は、仮定や仮説をもとに、一般論として万が一の事態に備えるというものと理解をいたしておりますので、ご理解のほどよろしくお願いをいたします。
なお、今治市におきましては、県の計画にも想定をされておりますように、石油関連施設への破壊活動、また多くの人が集まる場所でのテロ活動などを想定しておく必要があるのではないかと考えております。
次に、6番目の今治市国民保護計画で市民の生命、財産が守れるのかというご質問でございます。
ご案内のとおり、国民保護法は、万が一の武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活などに及ぼす影響を最小とすることを目的として、国や地方公共団体を初めとする関係者の責務や必要となる措置を定めたものでございます。国民保護計画は、武力攻撃事態において、国全体として万全の体制を整備するために、都道府県、市町村に作成を義務づけたものでございまして、今治市におきましても、市に求められております避難、救援、武力攻撃災害への対処等の措置が的確でかつ迅速に実施されるよう、計画を作成するものでございます。
先ほども申し上げましたとおり、この計画は仮定あるいは仮説をもとに、一般的な事項を定めたものでございますが、あくまでも対応が可能なケースを想定して、作成するものでございますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
17:
◯越智 忍市長 山本議員の今治新都市問題についてのご質問のうち、商店街協同組合の質問書について、私の方からお答えをさせていただきます。
先月の22日に、このたびの新都市区域への大型商業施設の立地に関しまして、今治商店街協同組合から私あての質問書をいただきました。その質問項目といたしましては、1つに、種々の上位計画において、新都市が中心市街地の補完機能となっていることの確認について、2つには、12月議会への大型商業施設立地案件の提出見送りについて、3つには、市民の皆様との議論の場あるいは再考する機会の設定について、4つには、中心市街地の活性化に関する具体的施策の予算計上や実施の目途についてでございました。これに対する回答といたしまして、私のまちづくりに対する考え方や新都市事業への取り組み姿勢を交えながら、11月28日にご返答をさせていただきました。
まず、第1番目といたしまして、新都市が中心市街地を補完する副次核としての位置づけであることは、私も共通の認識でございまして、双方が均衡のとれた整備と機能の充実が必要であると考えていることでございます。
2番目といたしまして、将来の市民の財政負担を軽減することが見直しの課題の1つであったこと。あるいは、県下第2の都市となりました今治市が、市内購買層の引きとめや周辺都市購買層の流入が可能となる商業規模を持つことが期待できること。こうしたことから総合的に判断をいたしまして、真に実現可能な見直しプランということで、大型商業施設の立地を含む今治市としての土地利用見直し案を今後早急にお示ししたいということでございます。
3番目といたしまして、中心市街地を含みますまちづくり施策についてでございます。新今治市の基本構想及び平成18年度から5カ年間の基本計画では、今治港周辺の再生及び交流拠点施設の整備を重点プロジェクトといたしまして、具体的な実施計画の作成に向けました予算計上や庁内の組織づくりを急いでいるところでございます。
私が常々懸念いたしておりますのは、大型商業施設が新都市へ立地することにより、いろいろな影響が少なからず中心市街地に起きるであろうということであります。これらを極力少なくするためには、商店街の方々を含めました市民の皆様の参画をいただきながら、一刻も早く効果的な中心市街地の活性化策を講じてまいりたい。そして交流人口、定住人口の増加を図りまして、中心市街地にかつてのにぎわいを取り戻したいということでございます。
以上が回答をさせていただいた内容の概要でございます。しかしながら、部長よりご説明申し上げましたとおり、今回の大型商業施設につきましては、これで即、立地決定というわけではございません。引き続き、議会や関係者の方々のご意見をお聞きする中で判断してまいりたいと考えておりますが、その一方で、いつまでも結論を先送りできる状況ではないということにつきましても、ご理解を賜りたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
18:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
19:
◯山本五郎議員 議長。
20:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
21:
◯山本五郎議員 それでは、再質問に移りたいというふうに思いますけれども、実はまちづくり三法のうち、都市計画法と中心市街地活性化法の2法が改正をされたことはご承知のとおりと思うんですけれども、延べ床面積が1万平方メートルを超える大型店舗の進出に歯どめがかけられる、同時に、中心市街地の活性化が図られるようになったという改正の内容です。こうして全国で大型店の出店を許さない運動が広がり、あるいは出店を拒否する自治体が相次いでいます。例えば、仙台市、長野市、佐世保市、熊本市、さらに県の段階でも、北海道や福岡などが出店の阻止や規制を打ち出しているところであります。
皆さんもお読みになったと思いますけれども、きょうの新聞にも、「松山・JT跡地 市、大型店出店を規制 市街地活性化計画策定へ 『商店街と競合』」、こういう記事が掲載をされているところです。大型店の出店を許さず、市民の暮らしを守っていく、これが時代の流れだというふうに私は思いますが、それについて市はどのようにお考えなのか、ご説明を願いたいと思います。
22:
◯長野和幸新
都市調整部長 山本議員の再質問にお答えします。
まず、まちづくり三法についてのお尋ねでございます。
改正都市計画法では、1万平方メートルを超える大規模集客施設の適正な立地誘導を目標に、用途地域による規制を厳格化し、原則、近隣商業地域にのみ立地可能とされております。また中心市街地活性化法では、市町村が作成した中心市街地活性化基本計画を国が認定した場合、その計画に対し国が集中的、効果的に支援を行うことにより、商業の活性化やインフラ整備を含めた、魅力ある中心市街地の形成を図ろうとするものであります。
今回の新都市の大型商業施設立地要望箇所につきましては、都市計画法に基づきます近隣商業地域となっておりますので、都市計画法上、用途上の問題はございません。また、中心市街地の活性化につきましては、先ほどお答えさせていただきましたとおり、総合計画の中で順次進めてまいりたいというふうに考えてございます。
したがいまして、今回の計画につきましては、決してまちづくり三法の趣旨に反したものではないというふうに理解しておりますので、ご理解いただけたらと思います。
また、もう1点、きょうの報道にございました松山市のJT跡地の立地規制についてのご意見がございました。まだ詳細はよく把握できておりませんが、松山市の今回の件につきましては、都市計画法上の用途が準工業地域ということで、これにつきましては改正された都市計画法後になりますと、原則、立地ができないということとのかかわりでございまして、今治市のケースとは異なりますので、説明させていただいたらと思います。
以上でございます。
23:
◯山本五郎議員 議長。
24:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
25:
◯山本五郎議員 全国的にも、そういう大型商業施設の進出に歯どめがかけられているということもご承知だというふうに思うんです。なぜそういうところが立地を阻止しているのかということについても、ぜひ視察をしていただいて、十分それを検討していただいたらというふうに思います。
次に移りたいと思います。
苦労され、英知を結集し、そして討議を重ねてきた市民委員会が提言をされた。それは最も重視されなければならないと思うわけです。提言の中で大型店は触れられていない、だから立地を否定されたものではないと、このように答弁をされています。私は、それは違うと思うんです。新都市に大型商業施設がふさわしくない。だからふさわしいものについてはすべて施設名も挙げているではありませんか。ふさわしくないから、大型店についてはそれを入れなかったんだと、提言をしなかったんだと、私は思っているわけです。ところが、これを8カ月後に、新都市を取り巻く環境の変化というふうに市の方は言っているわけですけれども、環境の変化で片づければ、何でもいいということになってしまうんじゃないでしょうか。どれだけの環境の変化がこの8カ月の間に起こったというのでしょうか。この点についてのご説明を願いたいと思います。
26:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
見直し市民委員会からの提言書とのかかわりについてでございます。
先ほどお答えさせていただきましたとおり、提言は尊重されなければならないという認識は議員さんと同感でございますし、これを尊重して、見直し案検討部会を進めてきたところでございます。ただ、大型商業施設立地の件につきましては、先ほども申し上げさせていただきましたとおり、昨年度の見直し市民委員会の時点では、大型商業施設立地という具体的な要望というものがなかったということから、議論には上がっておりません。もちろん提言書にも触れられておりませんでしたが、将来の市民の財政負担軽減という見直し市民委員会の基本理念、立地に伴いますプラス面、マイナス面、あるいは中心市街地活性化策の実現性など、総合的に判断した結果、検討部会では立地を進める方向でという方針が確認されたものでございます。その他の面でも、第1地区の住宅地の規模縮小や要望の多かった運動施設等、提言に配慮した検討を行ってまいりました。
このように、今回提示させていただいております検討部会案は、見直し市民委員会からの提言の趣旨には配慮したものであるというふうに考えておりますので、ご理解いただいたらと思います。
以上でございます。
27:
◯山本五郎議員 議長。
28:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
29:
◯山本五郎議員 私は市民委員会の委員の方にお聞きしたんですけれども、話の過程で大型商業施設の問題は委員会では出たと、ところが新都市にふさわしくないから、あるいは中心商店街が競合するからということで、その問題には触れなかったと、こういうふうに委員会のメンバーから聞いているわけですけども、これは私、確認したわけではございませんので、ぜひその委員会の部分について、そういう経過があったのかどうかというのを、後ほど調査をお願いしたいというふうに思います。
次に移りたいと思います。
先ほどの問題と同じなんですけれども、基本構想が提案をされています。その中に、海のまちづくりを支える新都市づくりというのがあるわけです。新都市整備は、中心市街地の機能を補完する新しい拠点として適正な推進を図りますということが当初から位置づけられてきました。ところが、補完どころの話ではない。大型商業施設はもう補完する施設ではないのではないか。それでは、中心市街地活性化計画というのはどうなっていくのか。この点についてご質問をしたいと思います。
30:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
今治市総合計画の基本構想における新都市の位置づけについてのご質問でございます。
これまでもお答えしてまいりましたように、まちの活性化のためには、双方が両輪として機能分担、相互連携の中で、均衡のとれた整備、機能充実を図ることが必要であるというふうに考えております。議員ご指摘の新都市区域に立地が議論されております商業施設が中心市街地を補完するものではないということではなくて、中心市街地を補完しながら新都市全体で副次核として今治市全体の活性化を目指すべく、新都市事業は進めてまいるべきだというふうに考えておりますので、ご理解いただいたらと思います。
以上でございます。
31:
◯山本五郎議員 議長。
32:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
33:
◯山本五郎議員 それでは、次に移りたいと思いますけれども、核となる大型商業施設の進出によって、新都市にとって大きな起爆剤となると、そしてそれを期待しているというふうにされていますが、それでは新都市計画の核というものは大型商業施設であるという見解をとっているのでしょうか。
34:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
議員のご指摘のありました大型商業施設が新都市の核になるのかというご質問でございますが、そのご意見は第3回検討部会の委員からの意見の一部でありまして、委員からの意見の趣旨全体としましては、にぎわいの核となり得る施設であると。新都市区域の中に大型商業施設が立地することは、1つににぎわいの核となる施設ではある。また新都市の土地処分という面では、起爆剤になり得るのではないかという趣旨の意見がございました。検討部会あるいは市としましても、これまで説明してまいりましたとおり、大型商業施設が核というとらえ方は全くしてございません。あくまでも新都市整備の核となるべき施設については、今現在では運動施設等を予定してございますが、県中核施設を新都市全体の中核施設、核施設というふうにとらえておりまして、意見の一部で、商業施設が核であるというような意見では決してなかったというふうに、ぜひご理解していただいたらと思います。
以上でございます。
35:
◯山本五郎議員 議長。
36:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
37:
◯山本五郎議員 これも検討部会の中で検討されたことなんですけれども、今の状況であれば、処分の見通しが立つ土地は積極的に処分していけばよいのではないかと個人的には考えているというふうに報告されています。ところが、個人的見解がいまや大勢となり、売れる土地は何の目的でも売ればいいという、将来の財政負担の軽減を考え、売れる土地は何でも売ればいい、こういう見解をとっているのです。これが1つ質問。
もう一つの問題は、盛んに将来の財政負担の軽減ということを言っております。じゃ、今の財政危機、いわゆる借金をつくったのはだれなのかということが問われると思うんです。これについての質問をいたしたいと思います。
38:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
先ほどのご質問と同様、検討部会の中の意見の一部分を取り出したご質問であろうと思います。処分できる土地は目的を問わず売ればいいという立場なのかということについてお答えします。
意見の趣旨は、決してそのようなものではございません。将来の市にとって有意義となり得る土地処分は進めていくべきであるという会の中の意見でございました。土地の処分を早期に進めていくことは、やはり将来、市民の財政負担の軽減という観点からは非常に重要な課題、テーマであろうというふうに認識しております。しかし検討部会として、大型商業施設の立地を進めていこうという方向性を出しましたのは、今治市全体を考えていく中で、プラス面の方が多く期待できるのではないか、市域全体の活性化につながるのではないかということを総合的に判断、検討したものでございます。
したがいまして、売れる土地は何の目的でも売ればいいという考えは決して持っておりませんで、立地させることが良好な生活基盤、産業基盤の整備という、新都市事業本来の目的に適合しているものかどうかということを総合的に判断していきたいというふうに考えておりますので、ぜひご理解いただいたらと思います。
もう1点、新都市事業の財政負担軽減についてのご意見がございました。もちろん、新都市事業については、これまであらゆるところで、多くの方と議論を進めながら、これまで進められてまいりました。その中で、時代あるいは経済情勢、状況変化の中で、これをどう生かしていくのかということが、今求められている状況であろうというふうに認識いたしておりますので、ぜひご理解いただいたらと思います。
以上でございます。
39:
◯山本五郎議員 議長。
40:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
41:
◯山本五郎議員 先ほどいろいろ答弁している、将来の財政負担の軽減ということを上げておりますけれども、一体こういう財政危機に陥らせた原因についてというのは、これはきちっとさせなければならないというふうに思うわけです。いろいろの意見の違いはあると思いますが、引き続き、この点については検討願いたいというふうに思います。
さらに、ショッピングセンターの進出で、もちろん進出してくれば、新都市の住宅街やその周辺、あるいは環境の変化、とりわけ交通体系や騒音等、当然予想されるわけですけれども、この点についての検討はされているでしょうか。
42:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
大型商業施設進出によっての周辺の生活環境、とりわけ交通体系への影響のご質問だろうと思います。
仮に、大型商業施設が立地した場合には、自動車交通量の増加が見込まれます。ただ、交通基盤整備につきましては、大型商業施設の立地にかかわらず、機構あるいは愛媛県のご協力も得ながら、当初からさまざまな計画が進められております。第1地区におきましては、4車線を予定しております市道矢田高橋線が、現在整備が進んでいる状況でございます。また第1地区から国道196号線を経由して阿方の第2地区に至る市道、別名矢田線あるいは高地矢田線も、既に供用開始となっておる区域あるいは整備中となってございます。また国道196号線から第1地区を経由して国道317号線に至る県道今治丹原線も、同様に、順次整備が進んでいる状況にございます。道路ネットワークの面では、交通量の増加には十分対応できるものと考えております。
以上でございます。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
43:
◯山本五郎議員 議長。
44:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
45:
◯山本五郎議員 市には、市企業立地促進条例という条例があるわけです。仮に大型ショッピングセンターが進出してきた場合、どういう内容で、幾らの優遇措置がとられるのか。これについてお伺いをしたいと思います。同時に、営業時間については今までずっと触れられてこなかったわけですけども、何時から何時までの営業時間が予定されているのか。これについて質問を行いたいと思います。
46:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
仮に大型商業施設が進出した場合の企業立地促進条例に基づく優遇措置についてでございます。この条例によりますと、新都市の区域に限っての奨励金につきましては、企業立地促進奨励金あるいは雇用促進奨励金、もう1点、用地取得奨励金の3項目がございますが、今回の大型商業施設につきましては、1点目の企業立地促進奨励金、2番目の雇用促進奨励金は、業種的に適応対応になってございませんで、3点目の用地取得奨励金のみが対象となる条例となっております。この内容につきましては、用地取得の1割の額を交付するというものになってございます。
もう1点、営業時間についてのお尋ねがございましたが、現時点で、まだそのような協議、情報というのは聞いておる状況ではございませんので、ご理解いただいたらと思います。
以上でございます。
47:
◯山本五郎議員 議長。
48:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
49:
◯山本五郎議員 これも再び、同じような質問にもなると思いますけれども、大型ショッピングセンターの問題が浮上して、マスコミに報道されて、そして市民が知ってから2カ月しかたっていないという、こういう経過があります。中心商店街や商工会議所の商業部会から批判が高まっているということも答弁をされています。私は、こうした声は無視できないというふうに考えているわけです。そして当局もそのことを知っている。じゃ、誘致計画は白紙に戻して、関係者とも十分話し合いが必要だというふうに私は思いますが、今後引き続いて、十分な話し合いが保障されることができるのでしょうか。ご答弁願いたいと思います。
50:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
去る11月9日に、今治商店街協同組合におきまして、あるいは11月24日、27日に、今治商工会議所におきまして、それぞれ新都市に係る概要、その中で大型商業施設の立地等々についてもご説明する中で、質疑応答の時間もとっていただき、議論を交わしました。11月22日には、今治商店街協同組合からの質問書もいただきまして、期限内に誠意を持って回答差し上げたということは、先ほど市長からの答弁のとおりでございます。また12月7日には、商店街協同組合の方、役員さんが、市長に面談をし、意見交換も行われました。このように、関係の皆様とは真摯に協議を進めてまいっております。
今後の話し合いにつきましては、先ほど市長の方から答弁ございましたとおり、新しい情報だとか、新しい展開があるなど、そのときの状況によってやはり判断していくべきであろうというふうに思っております。
以上でございます。よろしくご理解のほどお願いいたします。
51:
◯山本五郎議員 議長。
52:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
53:
◯山本五郎議員 私は市政を推進する者、行政を推進する者にとって、一番大切なのは一部の人の声ではない、市民の声だという、これは地方自治を行う者にとって任務だというふうに思っているわけです。
そこでお聞きしたいのは、新都市への大型ショッピングセンターの誘致の問題は、これは市民の声というふうに思いますか。どのように見解をされているでしょうか。
54:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
大型商業施設の新都市への立地が市民の声かどうかというお尋ねでございます。
この大型商業施設立地問題につきましては、今後とも、市民の代表であります議会の皆様、あるいは関係の皆様からのご意見もちょうだいしながら、取り組んでまいりたいとしているところでございます。立地による経済効果あるいは中心市街地の活性化策、また県の財政構造改革期間のこと、事業主体であります都市再生機構の事業取り組みへの経営方針のこと、これら新都市を取り巻く情勢も含め、総合的に判断していくべきだろうというふうに理解しておりますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
55:
◯寺井政博議長 山本五郎議員に申し上げます。
発言時間が残り少なくなりましたので、制限時間内に
発言を願います。
56:
◯山本五郎議員 議長。
57:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
58:
◯山本五郎議員 ぜひそういう形で、関係者との話し合い、あるいは市民との話し合い、十分、市民が理解できる、こういう状況をつくっていただきたいというふうに思うわけです。
そして、市長が答弁をされました。このまま市の方は誘致を推進するという方向ですけれども、いつまでも引き延ばせるものではないというふうに答弁されていますが、これはどういう意味なんでしょうか。じゃ、いつまでに決断をしなきゃならないのか。どう思っているんでしょうか。その点についての質問を行いたいと思います。
59:
◯長野和幸新
都市調整部長 お答えします。
私の方からの答弁の中にも、いつまでも先送りできない、できれば次回、3月議会までにはというお答えをさせていただきました。これにつきましては、先ほど来よりお答えさせていただいております、新都市全体の事業の取り組みというものがございます。その中で都市再生機構、あくまでも事業主体でありますが、事業主体の都市再生機構は平成25年までに事業完了あるいは土地処分、土地利用を進めていくという方針を持ってございます。この方針におくれが出るということは、都市再生機構は休止、撤退ということも予測されますし、大いに懸念もされます。したがいまして、できるだけ早い時期に土地利用の方向性を決めて、事業を着手することがやはり求められているという状況でございます。25年からそれぞれ、企業の立地、誘致あるいは工事期間、土地利用変更に伴います手続等考えますと、19年度の事業着手を、土地利用の変更手続に入らなくてはならないという面で、今3月議会までには土地利用の方向性が求められておるだろうというふうに認識しておりますので、ぜひご理解いただいたらと思います。
以上でございます。
60:
◯越智 忍市長 山本議員の再質問にお答えをしたいと思っております。
全般的なお答えになりますけれども、まず今回、新しい市が誕生して、市長選挙も行われました。そのときに一番大きな争点になったのが、この新都市の問題であります。私が訴えてまいりましたのは、大変大きな事業が行われていること、そしてまた、その計画自体の発足から相当年月がたっておること、したがって、その計画のまま推進した場合に、大変大きな売れ残りの土地とかがたくさん出てきて、後の今治市にとって、ひいては今治市民にとって、大きな負担が残ることが懸念される。したがって、新都市の土地の利用については、大変難しい中ではあるけれども、県、国と協議しながら、見直し案を早急につくっていこう。その手法としては、市民の方たちの意見も取り入れてということで申し上げてまいりました。
早速、先ほどからお話いただきましたように、市民アンケートあるいは市民を交えた見直し委員会等々をつくっていただきまして、いろんな議論をいただきました。本年3月に、見直し市民委員会からの提言書をいただきまして、既に選挙から1年以上経過しております。市民の人たちから早急な見直し案の提示が急がれているというようなご意見もたくさんいただいております。その中で、今度は、真に実現可能なプランとしてはどういったものがあるのか。国、県あるいは見直し市民委員会の方たちもオブザーバーに加わっていただきまして、庁内での実行可能なプランとして策定をしてまいったわけでございます。
その中、先ほどお話ありましたように、今回の立地希望の予定地10ヘクタールのうち、約7ヘクタールを所有します都市再生機構の方から市に対しまして、大型商業施設の県外からの立地希望があるという連絡をいただきました。これは議員協議会でもお話を申し上げましたけれども、そのときに、私、正直な気持ちとしては、これは少なからず中心市街地に影響が出ると、先ほど答弁申し上げたとおりでございます。じゃ、その影響をただ影響として、そこにお買い物に来た方が帰ってしまうんではなくて、いかに中心街の方に役立てるのかということをやっていこうじゃないか、それをやっていくことが絶対重要であるというふうに考えました。
したがいまして、本年の当初から庁内プロジェクトをつくっておりますけれども、港再生計画、これを加速させ、真に実効あるものとして、新都市の商業施設との相乗効果というものを高めながら、まちに人を誘導するあるいは人口定住を図っていく等々のまちのにぎわいをつくるためにやっていくことが一番肝要であるというふうに思っております。
そうしたことから、先ほど8月に提示がございましたけれども、その後10月にマスコミ報道もされました。今まさに、12月議会で、議員の皆様方を初め、大勢の方たちといろんな話し合いの場を持っているところでございます。
つきましては、部長も答弁したように、できれば3月議会までにはその結論を出したいというふうには思っておりますが、そういったことでご理解を賜ればというふうに思っております。いずれにしましても、新都市の問題につきましては、大きな負の財産として新今治市が築いたものというふうに私は認識をいたしております。これの軟着陸を目指して、そして新都市が真に市民にとって、あるいは市にとって、本当にいいものになるように努力をしてまいりたいと思っております。どうぞご理解のほどをよろしくお願い申し上げます。
以上です。
61:
◯山本五郎議員 議長。
62:
◯寺井政博議長 山本五郎議員。
63:
◯山本五郎議員 ご理解賜りますようというふうなことで言われるわけですけれども、私の方としては、ご理解賜れないということになるわけです。来年の3月、何とかこれについてのめどを立てたいということでございますけれども、これは余りにも拙速過ぎるのではないか。市民や関係者の意見を、先ほど答弁されましたけれども、それを十分検討していただきたいと思っております。
新都市問題だけで再質問は終わってしまいましたけれども、あと重要な問題、私の方も再質問したいと思いましたけれども、もう時間がございませんので、これで私のすべての質問を終わらせていただきます。
64:
◯寺井政博議長 以上で山本五郎議員の質問を終わります。
昼食のため、休憩をいたします。午後1時より再開いたします。
午前11時58分
──────────
午後 0時58分
65:
◯寺井政博議長 会議を再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
4番桑村隆雄議員。
66: ◯桑村隆雄議員 大型商業施設の誘致計画について質問をいたしますので、ご答弁のほどよろしくお願いをいたします。
今治新都市整備事業は、平成14年の工事着工以来、4年が経過し、この間、事業を取り巻く社会経済状況は大きく変化をしてきました。こうした中で、できる限りの財政負担軽減を考え、当初計画の構想を踏まえ、着工して4年が経過した今、今治市の活性化に結びつける事業とするための土地利用について、今治新都市土地利用見直し市民委員会が設置され、この市民の声を受けて、新都市見直し案検討部会が庁内組織でもって、現在、協議、検討が進められているところであります。新しい土地利用では、事業計画区域の第1地区、約88ヘクタールですが、雇用と賑わいのゾーンとして、第2地区、約82ヘクタールは、自然と共生するゆとりといこいのゾーンとして、中心市街地の都市機能を補完し、中心市街地と一体となったまちづくりを目指すと言われております。
1つに、大型商業施設誘致の経緯についてであります。今治新都市土地利用見直し市民委員会の提言を受けてとありますが、大型商業施設の提言は全くありませんでした。しかし一方的に市の見直し案検討部会は、大型商業施設の立地を進める方針を確認する報告書の中で形を得たものになったと言われております。これを受けて、市長は大型商業施設の立地の推進を表明しております。新都市第1地区土地利用計画案では、見直し案検討部会の報告書には大型商業施設用地10ヘクタールとして記載されておりますが、大型商業施設誘致の経緯についてお尋ねをいたします。
2つに、中核施設用地から商業施設用地への変更をすることについてであります。この区画は、土地利用見直し市民委員会、見直し案検討部会で、中核施設用地として予定されている区画であるにもかかわらず、大型商業施設用地、いわゆる大型ショッピングセンター誘致計画のための区画用地として変更をしなければならない理由について、お尋ねをいたします。
3つに、新都市が中心市街地を補完するとの考え方についてであります。新都市に大型商業施設が立地することにより、中心市街地の活性化に相反する施策であると思われます。大型商業店舗や小売業者の年間売上額約200億円の約80%に相当する150億円の売り上げを目標としており、中心商店街はもとより、大型小売店舗、既存の小売業者全体への影響が大きく、市全体から見ても、死活問題になりかねないと思われます。今回の大型商業施設の立地が、今治市全体のまちづくりにとってどんな経済効果があると考えられるのでしょうか。また大型商業施設の立地が、今治市全体のまちづくりにとって、中心市街地を補完し、活性化に結びつける事業とするための土地利用だと言われておりますが、新都市が中心市街地を補完できると考えておられるのでしょうか。
4つに、関係者の意見についてであります。大型商業施設の立地について、先般、商店街の関係者への説明会、さらに今治商工会議所の商業部会の皆さんへの立地計画の説明会で、どのような意見が出されたのか、お尋ねをいたします。
5つに、中心商店街への影響についてであります。土地の有効利用や処分の見通しが立たないまま事業を継続すると、将来にわたって、市民への財政負担が大きくなることは、当初計画から危惧されていたところであります。住宅地や企業誘致による土地の分譲については、従来より、積極的に処分し、新都市事業が財政の足を引っ張ることなく、財政負担をできる限り軽減をするためには当然であるとしても、大型商業施設の立地は市の財政的な打開策として急いでいるとはいえ、中心市街地への影響は余りにも大きいのではないでしょうか。年間小売販売額では、指数で見ますと、愛媛県を1とすると、松山市は1.17、新居浜市は1.09、今治市は0.98であり、市外への流出が見られるので、商業施設の立地ができる余地があると説明がされておりますが、中心市街地への購買層の引きとめや周辺都市の購買層流入が可能であると考えておられるのか、お尋ねをいたします。
6つに、まちづくり三法の規制についてであります。大店立地法、中心市街地活性化法、都市計画法が、まちづくり三法と呼ばれており、大店立地法では、町並みづくりへの配慮が求められており、駐車場や騒音など、大型店が配慮すべき事項に関する指針が示されております。都市計画法では、土地利用、施設の整備、市街地開発事業に関する規制などが定められており、市街化調整区域における大規模開発を規制し、中心市街地に都市機能を集積させ、活性化を図るために開発を抑制できるとし、まちづくり三法は大型店の出店に対する流通政策において、経済的規制はもとより、社会的責任などが挙げられておりますが、まちづくり三法の規制についてお尋ねをいたします。
7つに、中心市街地を含むまちづくり施策についてであります。今治市総合計画において、平成18年度から平成22年度までの5年間の基本計画策定の中で、具体的な実施計画をスタートするための今治港周辺の再開発と中心街活性化策を図るべく、急いで事業計画を進めるとあります。市長は中心市街地への影響は認識している。新都市に集まった人を呼び込むためにも、今治港周辺の再開発プランを策定中で、早急に開示したいと言われております。具体的プランによる実施計画はまだ不透明だと思いますが、施策の重点整備としての将来像としているまちづくりについてお尋ねをいたします。
以上であります。
67:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
68:
◯長野和幸新
都市調整部長 桑村議員さんの新都市に関するご質問にお答えいたします。
まず、第1番目の誘致の経緯についてでございます。
平成17年に、市民の方々のご参加をいただき、新都市土地利用見直し市民委員会を設置いたしました。市民委員会では、市内3,000世帯へのアンケートを実施するなど、熱心にご検討いただき、本年3月には、見直しの提言書の提出をいただきました。本年度に入りまして、ご提言の内容を尊重する中で、将来の市民負担の軽減、財政面にも配慮した実現可能な土地利用を策定するための庁内組織である検討部会において、市民オブザーバーの方の参加もいただいて、見直し案の検討作業を進めてまいりました。
こうした中、8月に入って県外の複数の企業から、熱心な立地要望がもたらされたものでございます。もちろん市の担当者が企業誘致に出向いたわけではございません。相手方からの申し出でございます。その時点で、検討部会で、大型商業施設の立地を検討しておりませんでしたが、市内経済への波及効果、市民負担の軽減等を考えると、議論、協議することなく拒否するというよりも、検討部会あるいは議会の特別委員会で協議、検討をしていただく必要があると考え、そのように行ってきたものでございます。
次に、2番目の中核施設用地から商業施設としての土地利用についての変更でございます。
この区画は、当初計画では、県中核施設予定地としておりました。市民委員会の提言では未造成地に区分され、当面工事を休止し、土地利用の見通しが立った後、工事することが適当とされた区域でございまして、本年度、この区域の工事を休止する中で、検討を行ってまいりました。また、検討部会においても、当初は県の中核施設用地として検討を進めておりました。こうした中で、大型商業施設の話がまいったのは、先ほど申し上げたとおりでございます。
検討部会においては、当初は、県中核施設用地として検討しながら、大型商業施設用地として変更した理由を幾つか申し上げたいと思います。まず、先ほど申し上げました、大型商業施設が立地することによる経済効果が期待できたということでございます。また、影響を受ける中心市街地の活性化は、具体化に着手した活性化計画があり、それでの対応が期待できること。次に、県の財政構造改革期間が平成21年度までとされたこと。また、それと都市再生機構の経営方針、つまり需要が見込めない箇所への未着手方針と撤退時期の関係でございます。これらの事情を検討部会において総合的に判断したものでございます。また、県中核施設用地の場所の変更につきましては、県あるいは事業主体であります都市再生機構の了解が得られるものと思っております。
次に、先ほどから申し上げております経済効果の内容について申し上げたいと思います。
まず、開店に伴う一時的な効果として、建物建設に伴う効果があります。建物建設への地元企業の参入、建設資材等の地元資材調達などへの波及も見込まれます。開店後の効果としましては、地元商品の仕入れ、雇用拡大による従業員の地元消費拡大、施設管理への地元参入などが見込まれます。また市外からの顧客の流入増大が見込まれますので、これによる今治市全体の販売額の押し上げ及びそれに伴う雇用拡大効果もあると思っております。市につきましては、固定資産税の税収の増を考えております。
続きまして、3番目の新都市と中心市街地の相互補完関係についてでございます。
大型商業施設の立地は、市内購買層が市外へ流出するのをつなぎとめ、あるいは周辺市町からの流入も期待できます。これらの購買層をそのまま帰すのではなく、中心市街地へ誘導することが大切であろうと考えています。そのためには、客足が中心市街地へ向かう仕掛けを考えなければなりません。その仕掛けの1つが、港周辺に核となる集客施設を設置し、これを活用して、交流とにぎわいの人の流れを取り戻すプランです。このように新都市と中心市街地が相互に補完し合うことで、今治市全体の交流人口をふやし、また中心市街地にもかつてのにぎわいが戻るのではないかと考えております。このためには今後、市民の方々や商店街の方々のお知恵もいただく中で、より効果の上がるプランの内容にしなければならないと考えております。
次に、4つ目のご質問のお答えに移りたいと思います。商店街や商業部会で出された意見の概要についてでございます。
出されましたご意見、ご質問は、大型商業施設立地は、市民、関係者との協議を十分に行うことが必要ではないか。性急過ぎではないか。あるいは昨年の見直し市民委員会では大型商業施設の提言はなかったと聞いているが、検討部会では立地を進める方向性が出された。これは市長が言っている市民の意見を聞きながら進めるとの方針に反するのではないか。また、大型商業施設立地によるプラス面、マイナス面を検討したとあるが、どのような検討がなされたのか。新都市への立地はまちづくり三法の趣旨であるコンパクトシティに反するのではないか。新都市事業と中心市街地の活性化をまちづくりの両輪として進めるとしているが、具体的にどのように進めているのか、等々がございました。これに対しましては、担当部より、市としての方向性、考え方を説明してきたところでございます。
次に、5番目の中心市街地への影響についてでございます。
まず、顧客が市内から流出しているか、流入しているかを見る指標に、小売吸引力指数がございます。これは市町村の1人当たりの販売額と県平均の1人当たりの販売額との比率でございます。この指数が1より多ければ顧客が流入しており、1より小さければ流出しておるというものでございます。16年の統計では、議員ご指摘のとおり、松山では1.17、新居浜は1.09、今治市は0.98となっております。これから見てみますと、今治市の購買層は市外へ流出しているということになります。
仮に、大型商業施設の目標販売額約150億円を単純に上乗せして試算してみますと、今治市の指数は1.07となります。市内購買層が市外へ流出するのをつなぎとめ、あるいは周辺市町からの流入も期待できることが、統計上からはうかがえるものでございます。また、この数値は、松山市あるいは新居浜市の指数をまだ下回っているということもございまして、松山や新居浜以上に過当競争を招くというものではなくて、県下第2の都市としては、この程度の吸引力を有する商業機能を持つことは必要ではないかというふうに考えているところでございます。
続きまして、第6番目のまちづくり三法の規制についてでございます。
まちづくり三法改正の趣旨は、ご指摘のとおり、少子高齢化社会に見合った、いわゆるコンパクトシティを目標に、中心市街地の衰退、市街地機能の郊外拡散を抑止することにございます。
三法のうち、まず中心市街地活性化法は、魅力ある中心市街地の形成に向け、関係主体が連携して取り組み、その計画に対し国が集中的、効果的に支援を行うことを基本理念として、市街地での質の高い生活の確保という側面から、商業の活性化やインフラ整備にとどまらず、多様な都市機能を中心市街地へ集約することを目標としております。次に、都市計画法は、大規模集客施設の適正な立地誘導を目標に、用途地域による規制を厳格化し、原則として、大規模集客施設の立地を商業地域あるいは近隣商業地域だけに限定しております。今回の新都市への大型商業施設立地要望箇所は、近隣商業地域となっておりますので、都市計画法上の問題はございません。最後に、大規模店舗立地法は、大型店の出店に際し、駐車場の整備や騒音、廃棄物の抑制等、周辺の生活環境への配慮を規定しているものでございます。
第7点目にお尋ねの中心市街地を含むまちづくり施策についてでございます。
まず、今治市総合計画の基本構想及び平成18年から5カ年の基本計画について申し上げます。これらの中で、今治港内港周辺の再生及び交流拠点施設の整備を重点プロジェクトとして、1つに港湾機能と交流集客施設の調和を図るため、内港周辺の再生を計画し、市民や来訪者が港や海を楽しむ空間として整備し、交流の拠点とすることを目指すとされております。次に、今治港周辺に交流拠点施設を整備し、商工業と観光、文化の振興を図り、交流の拡大を目指すとされており、これらにより、中心市街地の交流人口をふやし、今治港内港周辺にかつての輝きを取り戻したいという計画となってございます。また数年来、市民有志の方よりご要望をいただいております中心市街地の定住人口の増加策、いわゆるまちなか居住促進プランにつきましても、今後到来する高齢化、人口減少の時代に備えて、先ほど申し上げました重点プロジェクトにあわせて、進めてまいりたいとしているところでございます。具体策として、中心市街地へ共同住宅を建設する際の助成制度、賃貸マンションに住む新婚夫婦を対象とした家賃補助の制度等をご提案いただいております。
引き続き、市民の方々、商店街のご協力を得て、実効ある中心市街地の定住人口の増加策を検討したいと考えております。今後、必要な予算計上や担当する組織の再編なども検討されているところでございます。ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
69:
◯越智 忍市長 桑村議員ご質問のうち、中心市街地を含むまちづくり施策について、私の方からお答えをいたします。
中心市街地の関係では、まず第1に、今治港周辺にかつてのようなにぎわいを取り戻すことを目指したまちづくりを行ってまいりたいと思っております。今治港は、ご案内のように、大正11年に、四国初の開港場として指定を受けるという輝かしい歴史を有しております。本市は、港を中心に、そしてまた港とともに発展をしたまちであると言っても過言ではありません。しまなみ海道開通以後、にぎわいが減っているこの区域を、海事都市今治を象徴するような空間、市民や訪れてくれる人たちの交流の場、あるいは憩いの場として再生をしたいと考えております。こうしたことを念頭に、庁内プロジェクトチームにおいて構想案を取りまとめましたので、近く、議員の皆様にお示しをしたいと考えております。
今後は、議員各位を初め、市民の皆様あるいは学識を有する方々のご協力をいただきながら、実現へ向けて取り組みを進めてまいりたいと思っておりますので、どうぞご理解賜りますようにお願い申し上げます。
以上でございます。
70:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
71: ◯桑村隆雄議員 議長。
72:
◯寺井政博議長 桑村隆雄議員。
73: ◯桑村隆雄議員 県中核施設の区域ですが、住居系の用途地域、第1種低層住居専用、第1種高層住居専用を設定しており、これに伴い、既に街区公園や街路といった都市施設を都市計画として決定しており、この部分の用途地域をどのように見直し、都市施設の都市計画をどのように変更するのか、お尋ねをいたします。
74:
◯長野和幸新
都市調整部長 再質問にお答えいたします。
都市計画をどのように変更するのかというご質問でございます。
今回の見直し案での県の中核施設予定地は、議員ご指摘のとおり、住居系用途となっております。見直し検討案で予定しております運動施設、瀬戸内交流スタジアムという仮称で呼んでおりますが、施設を建設するに適する用途とは現在なってございません。このため、適正な用途地域、準工業地域あるいは工業地域への変更への見直しが必要となってまいりますので、今後、その作業に取り組んでいきたいというふうに考えております。
また、当該区域には既に区画街路であったり、街区公園といった都市施設も計画されております。この施設についても、都市計画決定の変更、位置の移動であったり、廃止であったり、今後、詳細検討が伴いますが、そのような手続が必要となってまいります。関係する都市計画決定の変更、見直しという重要な手続を実施していくため、関係部局との協議、調整を速やかに進めまして、県、国とも十分協議しながら進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げます。
以上でございます。
75: ◯桑村隆雄議員 議長。
76:
◯寺井政博議長 桑村隆雄議員。
77: ◯桑村隆雄議員 大型商業施設の立地は、今治商業圏全体において活性化を誘引する核となるか、中心市街地が衰退するかの大きな要因となるだけに、今治商店街協同組合から危機感を持って、商業施設立地に関する質問書が提出され、これの回答がされ、市長との話し合いの場が持たれたとのことですが、どのように受けとめておられますか。さらに、中心商店街、商工会議所の意見を踏まえて、今後も関係者等の方々と状況の推移によっては快く話し合いの場を持つ意思があるかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
78:
◯越智 忍市長 桑村議員の再質問にお答えをしたいと思います。
今治商店街協同組合からご質問いただきましたことで、回答の機会を得ました。その中で、本市の新都市事業への取り組みの姿勢であるとか、あるいはまちづくりの考え方をお示しすることができたというふうにも思っております。市といたしましては、ご質問を真摯に受けとめまして、新都市の見直しは市民負担の軽減が主なテーマであったことや、統計から見た商業のことについても触れさせていただくなど、期限内に誠意を持って回答させていただきました。また、話し合いの場につきましてもお申し出いただきまして、役員の方とお話し合いをさせていただきましたけれども、今後またそういう申し出がある場合につきましては、いろんな状況の変化であるとか、新しい事情等が起きた場合に、検討してまいりたいというふうに思っております。
この立地につきましては、決してこの12月議会での結論とは考えておりませんけれども、将来に膨大な財政負担を残しかねない新都市事業を引き継ぐことになった私どもの市、今治市にとりまして、いつまでも結論を先送りできる状況ではないことにつきましても、またご理解賜ればというふうに思っております。
以上でございます。
79: ◯桑村隆雄議員 議長。
80:
◯寺井政博議長 桑村隆雄議員。
81: ◯桑村隆雄議員 中心市街地を含むまちづくりについて、その具体的な施策立案や実施計画においては、商店街の方々を含む幅広い市民の皆様の参画により、協議、議論をする場は必要不可欠だと言われておりますが、この点は十分に認識されて、今後対応することに間違いはないかどうか、お尋ねをいたします。
82:
◯長野和幸新
都市調整部長 中心市街地を含むまちづくりに関するご質問でございますが、新都市と密接な関連がございますので、私からお答えさせていただきます。
中心市街地を含むまちづくりについて、その具体的な施策立案や実施計画につきましては、今治市総合計画の基本構想において、県下第2位の都市として、海のまちの交流、産業交流、観光などが交じり合い、お互いに響き合って、未来を拓き、飛躍しようとする姿、「海響都市 いまばり」を将来像としたまちづくりを進めるとされております。その中の重要施策の1つとして、今治港周辺の再生計画も進めておりまして、しまなみ海道の開通により大きく縮小された港湾機能にかわり、港の景観の活用と憩いの場の創出、集客施設の整備等により、今治港周辺の再生、活性化を図り、にぎわいと交流を創出しようとする事業計画も進めていきたいというふうに考えています。
さらに、この具体的なプランの作成、実施計画におきましては、商店街の方々も含みます関係者の方々のお力もいただきながら、協議、検討をしていくことは必要と考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
83:
◯寺井政博議長 以上で桑村隆雄議員の質問を終わります。
次に、21番長橋準治議員。
84: ◯長橋準治議員
発言通告の順序で質問をいたしますので、ご答弁のほどよろしくお願いをいたします。
まず、指定管理者制度についてですが、公募をして指定管理者を選定しようとする議案が今議会に提案されておりますが、それに伴いまして、他部局にわたってお聞きしたいことがありますので、あえて一般質問とさせていただきます。
この指定管理者制度導入の目的は、言うまでもなく、公の施設の管理運営に、民間の活力、ノウハウを導入して、住民サービスの向上を図る。これがまず第1。それに伴いまして、経費の削減を図ることにあります。住民サービスの向上については後ほど述べるといたしまして、経費の削減についてお尋ねをいたします。
歳入面から考えますと、利用料金制を取り入れた施設がありますので、今まで使用料として市に入っていたものが指定管理者の収入となり、歳入は削減されると思います。一方、歳出面では、今までの委託料が指定管理料となり、指定管理料と委託料、そして使用料、この3つの兼ね合いになろうかと思います。新しく指定管理者制度を取り入れた施設もありますが、経費は削減できる見通しなのか、お尋ねをいたします。
次に、今回の公募により、新しい指定管理者となる施設は、旧今治市内の体育施設と道の駅3施設、それとよしうみローズ館のようですが、ここで現在働いている人たちの雇用の問題であります。
平成15年12月議会において、以前の管理委託制度から指定管理者制度に移行するための条例制定案が提案された際に、私は、こういったプロパーの職員がいきなり職を失うことのないように何らかの処置を検討していただきたいという要望をいたしました。そのときの答弁では、重要な課題となる職員の雇用等については、次回の公募期間までに、つまり今現在です、十分検討してまいりたいと考えておりますというふうにお答えをいただいております。
今回の指定管理者の選定がえに伴いまして、何人に影響が及ぶのか、またその人たちの処遇はどうなるのか、そして今後の方針もあわせて、お尋ねをいたします。
次に、この指定管理者制度導入に当たっては、政府より、現在直営、つまり市の職員で管理運営をしている施設を含めて、公の施設の管理状況全般について点検をし、指定管理者制度を積極的に導入するようにという通達が出されております。そういう点から今回の議案を見てみますと、今回、直営から指定管理者制度に切りかえようとする施設は、各地域福祉センターを初め9施設となっております。これは一定の評価をするところでありますが、旧郡部の体育施設をなぜ今回、指定管理者の対象としなかったのかという疑問が残るわけであります。
私は、昨年の6月議会において、一刻も早く、使用料金、減免措置、そして申し込み方法を統一して、今治市の体育施設全体を一元的に管理して、市民全員が効率よく利用するようにすべきであるということを強く申し上げました。そのときの答弁では、市長さんも、教育委員会事務局長さんも、時期は別として、私と同じ意見であったように思います。あれから1年と半年がたって、今回の指定管理者の選定がえ議案が提案されました。今回の議案では、旧今治市の体育施設のみが対象となっております。先ほど申しました住民サービスの向上という面から考えますと、市全体の施設を一元的に管理してこそ初めて、住民サービスが向上したと言えるのではないかと思うわけですが、旧郡部の体育施設を対象としなかった理由について、そして今後も旧郡部の施設は直営で管理していくつもりなのか、お尋ねをいたします。
次に、指定管理者制度では、施設の管理のみならず、その運営も委ねることができるとなっております。つまり、その施設を使ってどのような事業をするかという自主事業についても委ねることができるということであります。体育施設に限っていえば、現在、管理を委託している体育施設管理公社においては、施設の管理、貸し出し業務はやっておりますが、運営面は一切関知しておらず、直営、つまり体育振興課等が計画し、実施しているのが現状であります。
そこで、今回の指定管理予定者には、現在、市が実施しているスポーツ教室事業といった運営面も含めて、委ねるおつもりなのかお尋ねをいたします。
続いて、教育行政についてお尋ねをいたします。
現在、国においては、教育再生会議の設置、教育基本法改正問題と、教育改革に関する議論が高まっております。日本各地でいじめが原因と思われる生徒の自殺事件が起こり、学校と教育委員会は厳しい批判の的となっております。実に不幸なことに、今治市においても、本年8月に、いじめが原因で中学1年生の生徒がみずからとうとい命を絶つという大変痛ましい事件が発生をいたしました。ご家族の皆様方に対しまして、心よりお悔やみを申し上げる次第でございます。二度とこういう事件を起こさないために、行政としてもでき得る限りのことをする責任があろうかと思います。そこで、今回は保健室の問題に絞って、質問をいたしたいと思います。
不登校ではないけれども、一般のクラスには入り込めず、保健室になら登校できるという、いわゆる保健室登校についてですが、最近随分多くなったと聞きますが、現在、保健室登校生徒が何人いるのか。小学校、中学校別にお答えいただきたいと思います。また、保健室登校生に対しどのような対応をしているのか、お伺いをいたします。
次に、養護教諭の役割についてですが、先ほど触れました保健室登校生徒に限らず、一般の生徒の中にも、体に傷を負ったときはもちろんですが、心を痛めたときも、養護の先生に相談に行っておるのが現状のようであります。いじめの問題に始まって、家族のこと、恋愛問題、クラスのこと、その相談の内容はさまざまだそうです。その一つ一つに対して、養護の先生は本当に熱心に相談に乗ってくれているようであります。現在、養護教諭の果たす役割は非常に重要で、大変な激務だと思うわけですが、養護教諭の役割についてどのような認識を持っておられるのか、お伺いをいたします。
次に、保健室の設備の充実についてお尋ねをいたします。
私も聞いて驚いたのですが、保健室に電話が常備されていない学校がほとんどだそうであります。では、どのように対応しているのか、現状を少しお話ししますと、まず電話がかかってきた場合、職員室からインターホンによって連絡があります。「だれだれ先生、電話ですよ」と。そして保健室をからにして、職員室まで移動をしております。学校によって、隣に職員室がある学校、また随分離れている学校、階段を上り下りしなくてはならない学校等、さまざまだと思いますが、いずれにしろ職員室まで行くのは大変だそうであります。また、電話がかかってきたときに、生徒の治療をしていたり、大事な相談事を話し合っていたりして、保健室をあけることができない場合があるそうです。そのときはやむなく、「あとで連絡します」と言って、用件も聞かずに電話を切らざるを得ない場合があるそうです。一方、先生の方からかける場合はどうかというと、保健室登校生徒等の保護者との内密な話になりますと、他の先生が大勢いる職員室ではなかなか話しにくく、もっぱら自分の携帯電話を使っているのが実情だそうであります。
もう一つ、どうしても保健室をあけざるを得ないときがあるそうです。それは災害共済給付オンライン請求システムというものがあって、これは学校管理下において、もちろん登下校も含まれますが、生徒に事故やけががあった場合には、このシステムにより請求しなさいとなっているようですが、これにはインターネットが接続されていないとできないのに、保健室ではインターネットが使えない。そのために保健室をからにして、インターネットが使える職員室のパソコンで入力作業をせざるを得ないということであります。
生徒の中には、悩んだ末に、意を決して、養護の先生に相談に行こうと保健室をノックしたのに、返事がない。結局、タイミングを逃して、自分で悩みを抱え込んでしまう。こういったケースがあった。また今後もあるのではないかと思います。このようなことを考えますと、養護の先生はできるだけ保健室に在席をして業務ができるようにする。そうすることがひいては、生徒のためにもなると思います。速やかに、電話ケーブルとインターネットのLANケーブルを保健室に敷設すべきだと考えますが、現在の敷設状況はどうなのか、また今後の方針についてお尋ねをいたします。
以上です。誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。
85:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
86: ◯矢野 巧企画振興部長 長橋準治議員さんの指定管理者制度についてのご質問にお答えをいたします。最初の2点についてお答えをさせていただきます。
まず、第1点目として、経費は削減できる見込みなのかとのお尋ねでございます。
今回、指定管理者の指定を行おうとする施設は60施設でございます。この中には、以前から利用料金制を導入し、使用料収入を指定管理者の収入としているものが6施設、今回新たに利用料金制を導入することとしたものが25施設ございます。またこれらのうち、公募によるものが45施設、公募によらないで選考したものが15施設でございます。
今回新たに利用料金制を導入した施設や委託料の見直しなどによりまして、これまで市の収入になっておりました施設の使用料等が指定管理者の収入になりますので、それを考慮した指定管理料を設定させていただいたところでございます。その結果、指定管理者の指定を予定しております施設全体の管理経費につきまして、平成18年度予算と指定期間内の計画数値といいますか、経費といいますか、1年当たりの平均値を比較いたしますと、利用料金制を新たに導入すること等によりまして、市の収入が約1億900万円減少いたしますものの、管理費用として支払う指定管理料については約1億4,600万円減額となる予定でございます。差し引き、年間約3,700万円の経費削減効果が見込まれているところでございます。
続きまして、2点目の雇用問題についてでございます。
今回の選定がえに伴い、指定管理者が変更となる施設における現在の雇用者の処遇問題につきましては、議員さんがご懸念されますように、継続雇用の問題がございます。体育施設では、臨時職員等合わせまして11人、道の駅、よしうみローズ館4施設では合わせて49人の職員の方に影響が予想されます。
市といたしましては、地域の雇用環境の確保を担保するため、まず指定管理者を公募する際に、当該施設職員の継続雇用計画について提案を求め、選定審議会におきまして、雇用計画における職員処遇の確認を行いました。今後の対応といたしまして、市と現在の指定管理者が現雇用者の継続就労意思を確認する中で、来年3月に締結する包括協定までに、今回選定された指定管理者と十分協議を重ねてまいりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上、2点についてお答えさせていただきました。以上でございます。
87: ◯羽藤直生教育委員会事務局長 長橋議員さんの指定管理者制度についてのご質問のうち、3番目の旧郡部の体育施設を指定管理者の対象としなかった理由についてお答え申し上げます。
旧町村の体育施設につきましては、現在のところ、使用料等の統一について調整中であり、また各施設の申し込み方法の一元化についても検討中であります。また、旧町村の体育施設の管理につきましては、現在、市が直営で管理をいたしておりますので、これらに携わる職員の取り扱いについては、人事当局との十分な協議を要しますことから、使用料等の調整や各施設の申し込み等の一元化も早急に進める中で、今後の体育施設の指定管理の導入については、今治市域すべての体育施設を指定管理への導入に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いをいたします。
次に、4番目の体育施設の運営面についてお答え申し上げます。
現在、スポーツ教室につきましては、19教室を市の直営で実施をしておりますが、これらのスポーツ教室につきましては、19年度から指定予定者が実施することとなります。また、今回の指定予定者からは、従来の教室に加えて、新たな自主事業として、大学等合宿誘致など、5つの事業の取り組みを計画しているところでございます。
続きまして、教育行政についてのご質問のうち、まず1点目の保健室登校の実態についてのご質問にお答え申し上げます。
現在、保健室登校をしている児童生徒がいる学校数は、小学校33校中8校、24%、中学校19校中14校、74%、その児童生徒数は、小学生13名、中学生47名、計60名でございます。その児童生徒への対応につきましては、まず職員会等で全職員が対応の仕方についての共通の理解を図るとともに、養護教諭との協力体制のもとに取り組んでおります。特に、養護教諭と学級担任、生徒指導主事との連携を密にし、お互いの情報を交換し合い、より確かに本人理解を図りながら、1日も早く、彼らが自分の教室へ復帰できるよう努めているところでございます。
次に、2点目の養護教諭の役割についてのご質問にお答え申し上げます。
養護教諭の主な仕事は、児童生徒の疾病、傷病の手当てや、心身の健康増進のための保健指導、保健管理、さらには教室環境やトイレ等の環境面での衛生管理など、児童生徒及び教職員の健康の保持増進や衛生管理のため、重要な役割を担っております。また、1点目のご質問にもありましたように、保健室登校の児童生徒への対応はもちろんのこと、不登校傾向の児童生徒への対応も同様でございます。それらの児童生徒と親身にかかわり、話し相手や相談相手になるなど、日々、奮闘していると認識しております。そのため、各学校においては、養護教諭の役割が積極的に果たせるよう、保健主事や生徒指導主事等との協力体制の確立に努めているところでございます。
次に、3点目の保健室の設備の充実についてのご質問にお答え申し上げます。
まず、保健室への電話機設置方法といたしましては、職員室から保健室が離れている場合には、配線工事を行い、固定電話を設置し、職員室に近い場合は、持ち運びが便利で、配線工事が不要な電話子機を購入することになります。しかしながら、各学校の電話設備は購入年、機種がさまざまであり、固定電話の増設が可能か、電話子機の増設が可能か、一つ一つ、メーカーに調査して、対応を図らなければなりません。現在、古くなった電話設備を買いかえる際、順に、保健室に配備する方法で改善している状況ですが、今後、電話設備の買いかえ時期も考慮した、効率的な設備整備を早期に図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、保健室へのパソコン整備につきましては、職員室での教職員へ1人1台の配置を現在進めているところでございます。こちらも各学校の状況に応じまして、養護教諭へも配置をすることを検討してまいりたいと考えています。しかしながら、児童生徒の身体、健康等の個人情報が入ったパソコンを、無人となる可能性が高い保健室でどのようにセキュリティを確保することができるかとの点が検討課題となっております。今後、事務効率とセキュリティの確保を勘案しながら、配置につきましては検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
88:
◯越智 忍市長 長橋議員の指定管理者制度についてのご質問に、私の方からもお答えをさせていただきます。
議員ご指摘のように、この制度は公の施設の管理に民間の能力を活用しながら、住民サービスの向上と経費の節減等を図ることを目的とした制度でございます。民間のノウハウを生かして、より利用者の視点に立った施設運営を行うことが、この制度の最も大きなメリットであるというふうに考えております。
今治市行政改革大綱の中におきましても、行政経営の視点に立った行政運営として、利用者へのサービス向上と効率的な管理運営が期待される公の施設は、指定管理者制度の導入を促進するとされておりまして、今後とも、公の施設につきまして積極的に導入を図るよう、検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力のほどをよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
89:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
90: ◯長橋準治議員 議長。
91:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
92: ◯長橋準治議員 ありがとうございました。まず、指定管理者制度についてでありますけれども、経費が3,700万円ほど削減できる見込みだということですが、これは厳しい財政状況の折、大変いいことだと思います。しかしこのことによって、指定管理者側の財源が圧迫されて、市民に対するサービスが低下したりすることのないように、指導をしていただきたいと思います。
それから、雇用問題につきましては十分配慮をしていただいておるようですので、今後ともよろしくお願いをいたします。
次に、旧郡部の体育施設を対象としなかった理由についてですが、直営で管理しているため、市の職員の取り扱いについて検討する必要があったという答弁がありましたが、これは対象としなかった理由にはなりませんね。現に、今回、直営で管理している施設に指定管理者制度を導入しようとしているわけですから、市の職員については定期配員で対応すれば十分だと思います。
要するに、使用料と減免措置、そして申し込み方法が統一できていないために導入に踏み切れなかったということだと思うんですよ。昨年の6月議会においても、この件については、私、市長さんにお伺いしました。早いうちに統一の方向で行きたいということなんですが、あれからもう1年と半年がたって、来年は合併後、3年目を迎えようとしています。そろそろ統一をしなくてはいけない時期だと考えますけれども、市長さん、いかがでしょうか。
93:
◯越智 忍市長 長橋議員の再質問にお答えします。
ご指摘のことでございますけれども、全体のことを考えますと、新市誕生に当たりまして、前もお話申し上げましたけれども、合併の協議において2,500項目ほどの協議事項がなされました。2,000項目ほどにつきましては合併までに合意が得ておりますけども、残り500項目につきましては未解決のものがまだ残っております。その中に、今回の議案にも上がっておりますけども、水道料金の統一であったり、さまざまな問題がございます。
この体育施設の使用料金につきましても、各旧の町村において運営方針がさまざまであったことから、その統一に向けて、今努力をしておりますけれども、なかなか地元のご理解等々をいただくまでには、激変緩和ということもあって、時間を要するのではないかというふうに思っておりますが、なるべく早急に統一に向けて努力をしてまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解をよろしくお願い申し上げます。
94: ◯長橋準治議員 議長。
95:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
96: ◯長橋準治議員 早いうちにお願いしたいと思います。今、市長さんも言われましたけれども、昨日も出てまいりました水道料金の統一の問題ほど難しい問題ではないと思いますので、よろしくお願いします。
次に、旧郡部の体育施設も今後指定管理者制度に切りかえていくという答弁でしたが、その時期といいますか、タイミングについてですけれども、今回の指定予定者の指定期間は5年となっております。この指定期間終了時に同時に公募をするのか、それとも先ほど言ったような諸条件が整った時点で指定管理者制度に切りかえるのか、この点についてはいかがでしょうか。
97: ◯羽藤直生教育委員会事務局長 お答え申し上げます。
指定管理者に移行するとすれば時期はとのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたとおり、検討すべき事項がございますが、先行しました旧市の契約期間は平成19年4月から5年ということですけれども、これらの条件が整い次第、そういった時点でできるだけ早期に、指定管理への導入に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
98: ◯長橋準治議員 議長。
99:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
100: ◯長橋準治議員 条件が整った時点で速やかにということですが、私は、一元的な管理という面から考えますと、同一の指定管理者が理想だと考えます。
そこで、今回の指定予定者は市内全域の体育施設を管理する意思があるかどうか。これを確認しておればお答えください。
101: ◯羽藤直生教育委員会事務局長 お答え申し上げます。
今回の指定予定者が市全体の体育施設を管理する意思があるのかどうかというお尋ねでございますが、今回の指定予定者の提案書の中には、新今治市全域の施設利用についての取り組みをいたしたいという考えがありますと明記をされております。
以上でございます。
102: ◯長橋準治議員 議長。
103:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
104: ◯長橋準治議員 はい、よくわかりました。ありがとうございました。
続いてですけれども、指定管理者に運営面も委ねるということでありますが、それでは、何をやってもいいのかという話になるんですが、旧今治市においては、各施設において、宗教、政治、営利目的、いわゆる目的外使用については原則禁止をしてきた経緯があると思いますが、指定管理者となった場合、どのようになるんでしょうか。企画振興部長さん、お願いします。
105: ◯矢野 巧企画振興部長 お答えいたします。
指定管理者となった場合、施設の目的外使用についてどうなるのかというお尋ねでございます。
法令によりまして、地方公共団体の長のみが行うことができる権限は、指定管理者に行わせることができないとされており、行政財産の目的外使用につきましては、これに該当することとなります。したがいまして、行政財産の目的外使用の権限は、これまでと同様、市長の権限となりますので、従来どおり、行政財産の用途または目的を妨げないと認める場合で、かつその使用が本市の事務事業と密接な関連を有し、もしくはその円滑な執行に寄与するとき、または公益上、必要と認めるときに限り許可することになりますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。
以上でございます。
106: ◯長橋準治議員 議長。
107:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
108: ◯長橋準治議員 ありがとうございました。ちょっと難しい言葉が並んだんで、よくわからなかったんですけど、要するに、今までと変わりがないということで認識したらと思います。
次に、保健室の問題に移りたいと思います。
養護の先生の役割について、先ほど事務局長さんより、重要な役割を担って、日々、奮闘していると認識しているとの答弁がありましたが、私はこの問題について、当然、教育長さんからお答えがいただけるものだと思っておりました。念のために申しておきますけれども、私が事務局に提出をいたしました通告書には、答弁者の欄に教育長と明記をいたしております。ということで、教育長さんがどういうふうに思われているのか、それをお聞かせいただいたらと思います。
109: ◯倉永 忠教育長 長橋議員さんの再質問にお答えします。
養護教諭の役割は、基本的には、専門性を生かして、児童生徒の健康の保持増進のための活動をすることであります。その内容としまして、学校保健法上の把握に関すること、保健指導に関すること、救急処置及び救急体制に関すること、健康診断、健康相談、相談活動に関すること、学校環境衛生の実施に関すること、学校保健に関する各種計画、企画、運営、伝染病の予防に関すること、保健室の運営に関すること、本当にこれだけ広範囲な仕事をしております。さらに、近年は、児童生徒の心身の健康問題が複雑、多様化しておりまして、特にいじめや不登校等、心の問題にも積極的に取り組んでおります。学校教育において、このような重要な役割を担っていると私も認識しております。
保健室登校に関しましては、相談が主な内容でございますが、目的が学級復帰でございますので、相談に関してはカウンセリングとして専門的な技術が必要とされ、個人的に時間外に研修をされている方も聞いております。そこで、市といたしましても、保健室経営、疾病や心理学等の研修を年間3回行っておるわけですが、さらに養護教諭の研修等が充実するように支援してまいりたいと、そのように考えております。
以上でございます。
110: ◯長橋準治議員 議長。
111:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
112: ◯長橋準治議員 ありがとうございました。大変だということを認識されているということです。
電話の件ですけれども、教育委員会としてはなるべく早くやりたい、やるんだという、大変前向きなご答弁をいただきました。パソコンのことについては、貸与等の問題とセキュリティの問題がありますので、配備をする方向で検討していくということです。
しかし、いずれにしても、近い将来配備をするのであれば、ケーブルは必要となります。電話ケーブルを敷設するのであれば、パソコンのLANケーブルも同時に敷設しておくべきだと思います。別々にやりますと工費が倍近くかかります。ケーブル代なんてしれておりますので、ほとんど工費なんです。
そこで、市長さんにお伺いをいたします。教育委員会さんもなかなかはっきりしたことは申されませんでしたけども、要するに、予算が必要だということだと思うんですよ。さきの決算特別委員会におきまして、私、市長さんにお伺いしました。来年度の予算編成に当たって、歳出の款別構成比率をどのようにするつもりなのか。市長さんのお考えがあればお聞かせくださいということを聞いたと思いますが、市長さんは、その場で、教育費の構成比率を多くしたいというふうにお答えになりました。
そこで、学校備品購入費を増額して、そんなに大した金額じゃないんですよ。来年度の当初予算に計上して、せめてケーブルの敷設工事だけでも、来年度速やかに着手していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
113:
◯越智 忍市長 長橋議員の再質問にお答えいたします。
電気工事に関しまして知識をお持ちの長橋議員から、私も理工学部電気工学科を中退しましたけども、その辺で十分理解できるご
発言だというふうに思っております。
保健室への電話の設置、これは先ほど教育委員会事務局長からも申し上げましたけども、いろんな方法があると思います。職員室等々の電話機の設置場所から近い場合には、俗に言う、ワイヤレスの分も可能でありますし、またパソコン等のケーブルにつきましても、LANが入っているところにはLANケーブルの増設も可能でありますし、あるいは分岐等々の手間暇を考えると、最近では無線LANというのが大分普及してまいりました。僕自身も家でも使っておりますけども、そういった方法等々もあると思いますけれども、これから教育委員会の方で、来年に向けましての予算の精査等々があると思います。それを見ながら、対応してまいりたいと思っております。そう大きな費用ではないというふうにも認識しておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
114: ◯長橋準治議員 議長。
115:
◯寺井政博議長 長橋準治議員。
116: ◯長橋準治議員 ありがとうございました。市長さんもよくわかっておられると思いますので、これはいずれの方法をとるにしても必要だと思うんですよ、保健室に電話は。ですから、予算の面も考慮していただいて、来年、速やかに実施していただきたいということをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
117:
◯寺井政博議長 以上で長橋準治議員の質問を終わります。
次に、7番渡部豊議員。
118: ◯渡部 豊議員
発言通告に従い、質問いたします。ご答弁をよろしくお願いいたします。
構造改革特区についてお伺いします。
経済の活性化のためには、規制改革を行うことによって、民間活力を最大限に引き出し、民間事業を拡大することが重要ですが、全国的に規制改革の実施は、さまざまな事情により、進展には地域差があります。そこで、政府は、地方公共団体や民間事業者等の自発的な立案により、地域の特性に応じた規制の特例を導入する特定の区域を設け、地域の自発性のもと、構造改革を進めています。
構造改革特区は、2002年12月に成立した構造改革特区法により創設された制度で、地域経済の活性化を目的に、地域限定で規制緩和を行い、特色のあるまちづくりや企業のビジネスチャンスの拡大などを推進しています。例えば、市場参入に関する規制を取り払うと、新しく市場に参入できる企業がふえ、企業間の競争が生まれるので、企業は創意工夫し、より品質のよいサービスや品物をつくるようになります。また、新しい技術や発明が生まれる可能性も高くなります。さらに、新しい雇用も大幅にふえることが期待されます。
特区制度がスタートして、これまでに全国の特区認定件数は910件に達しています。そのうち昨年11月までに特区認定した709件を対象に行った経済効果に関する調査では、設備投資額が約5,300億円、年間売上額が約5,200億円も増加し、またコスト面においても約150億円削減されるなど、特区導入による経済効果が大きく示されています。
ユニークな一例としては、当市の姉妹都市である群馬県太田市では、太田外国語教育特区を設けた学校で、国際性豊かな人材を育成することを目的に、学習指導要領の規制を緩和し、国語などを除く大半の授業を外国人による英語で行っています。愛媛県においても、松山市では、平成17年11月に松山IT人材育成特区の認定、ことし3月には新居浜市でも同じく、新居浜市IT人材育成特区の認定を受けています。これは高度情報化社会に対応するために、ITを利活用できる人材を育成し、地域の情報化を推進するとともに、地域産業の発展を目指しています。
このように愛媛県では、本年11月までに13件の特区認定がなされております。そのうち今治市が2件含まれています。平成15年11月に、今治市ほか3市6町1村が申請主体となり、愛媛県東予地域外国人研修生受入れ特区として、外国人研修生の受け入れ人数枠の拡大により、研修生が高度な技術、技能を取得し、国際交流の促進と地域の国際友好関係の強化を図ることで認定されております。
そこで、お伺いします。当市では、特区制度で外国人研修生を受け入れた会社は何社あるのですか。また特区を利用した現在の研修生は何人いるのかお聞かせください。さらに、地域において外国人研修生の受け入れ効果をどのように評価されているのか、ご所見をお尋ねいたします。
2点目は、平成17年7月に認定された今治市しまなみ教育特区です。大三島にある旧南小学校の校舎を有効活用して、土地建物の無償貸付による学校法人立の広域通信制・単位制高等学校を開設し、特色あふれる集中スクーリングを実施することにより、教育や産業の振興を図り、地域の再生を目指すことで認定されました。本年4月に、日本ウェルネス高等学校が開校したところですので、これからの同校の発展と地域活性化が図られることを大いに期待したいと思います。
そこで、今後の特区への取り組みについてお伺いします。
特区の理念の中には、地方の自助と自立の精神の尊重が込められています。これまでのように、地方が何か事業を実施する際に、国の補助金を活用したり、税制上の優遇措置などを受けるなどは一般的でありますが、この特区制度には財政支援は原則としてありません。当市の財政も大変に厳しい中で、特区は市のお金を使わずに、規制改革を行うことで、経済に刺激を与える画期的な改革とも言えます。
私は、先月、愛媛平成市議の会が宇和島市で開催され、参加いたしました。そこで、11月12日に、宇和島商店街で行われたじゃこ天カーニバルの仕掛け人である宇和島地方局長さんのアイデアに富んだ講演を聞くことができました。具体的には、カーニバルを行う際に、最初の発想はゼロ予算で、お金がなくても何ができるかから出発したそうです。じゃこ天カーニバルのポスターも自前で作成し、ポスターは張って何ぼのもん、人目についてこそ生きるので、枚数もタイムリーにつくった。ポスターの作成では皆が知恵を出し合って、宇和島市出身の鉄道唱歌の作詞者である大和田建樹のイラストを載せたことで、鉄道発祥の地である新橋駅や東京駅に営業活動に行った。本来、駅の構内は高額な有料掲示板でありますが、発想がよかったのか、無料で20枚のポスターを張らせていただいたそうです。カーニバルの当日、市民によるじゃこ天の歌を大合唱する際にも、商店街の既存のスピーカーを活用されました。また、軽快なリズムに合わせた踊りでは、市長を初めとして400人の職員、市議会、警察署も参加して、商店街は人でうずまり、大いに盛り上がり、大成功したそうです。最後に局長は、地域おこしも覚悟が要ると言われておりました。そこには、何としても宇和島のよさを知ってもらい、地域経済を活性化させたいとの思いを感じることができました。
我がまちにおいても、自分が地域に誇りを持ち、人に伝えていってこそ、活気に満ちた、魅力あるまちになるのではないでしょうか。当市でも、自然やすぐれた施設の宝を、補助政策に頼るだけでなく、地域の実情に合った規制改革で、行政と民間が連携して、地方発信の取り組みを推進することが望まれます。自然環境の実例で言えば、瀬戸内海の中でも特に来島海峡や周辺の景観は世界に誇れるものと思われますが、地域経済の活性化にはさらなる努力が必要ではないでしょうか。
一方、隣の香川県では、瀬戸内の島嶼部を活用して、瀬戸内海国際観光特区の認定を受けて、県経済の活性化を図っています。また施設においても、国が設立したコンピュータ・カレッジが今治市にも平成元年に設立され、昨年4月には、最新鋭の機器に更新されました。しかし特区による特例措置を受けていないため、松山市や新居浜市の民間施設と差をあけられています。生徒の募集にも影響が出るのではないでしょうか。
これらはほんの一例ではありますが、さらに特区の提案を推進する必要があると思います。構造改革特別区域法では、地方自治体による特区申請ができる期限を2007年3月までと規定していますが、政府は特区制度が有効に機能し、継続の要望が強いとして、申請期間の延長などを盛り込んだ改正法案を次期通常国会に提出するそうです。今後、当市では、特区にどのように取り組んでいかれるのか、あわせて民間事業者へどのように啓発していかれるのか、ご見解をお伺いしたいと思います。
以上で質問を終わります。ご答弁、よろしくお願いいたします。
119:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
120: ◯矢野 巧企画振興部長 渡部豊議員さんの構造改革特区についてのご質問にお答えさせていただきます。
まず、第1点目の特区の達成状況についてということで、愛媛県東予地域外国人研修生受入れ特区による研修生の受け入れ人数についてお尋ねがございました。
議員さんご
発言のとおり、この特区は、外国人研修生受け入れによる人材育成促進事業として、今治市は平成15年11月に認定を受けております。団体管理型により、外国人研修生を受け入れている常勤職員50人以下の中小企業におきまして、1企業当たり3名の研修生の受け入れが上限でありますが、特区により、受け入れ枠を6名まで緩和されているものでございます。
現在、市内には、中国からの派遣を中心として、研修生約580名、実習生が約820名おられます。この特区の適用が認定されている企業は、市内には縫製関係の企業を中心として、現在24社ございます。現在、55名の研修生がおられます。本市といたしましても、外国人研修生の円滑な受け入れができますよう、実務研修の際の公民館等の公共施設の提供や外国人研修生を対象とした日本語講座を開設してきております。
この研修生が技術、技能等を修得することにより、帰国後、会社のリーダーとなる例があるなど、派遣国の技術、技能の向上に貢献いたしております。また、市民のまつりおんまくやスリーデーマーチなど、地域の行事に参加するといったことで、交流の促進も図られておるようでございます。また、受け入れ企業におきましても、1年間の研修終了後、技能実習生として2年間の受け入れが可能なことから、円滑な技術の伝承、安定した技能者の確保につながるなど、地場産業の振興にも寄与している一面もございます。
しまなみ教育特区につきましては、議員さんご
発言のとおり、日本ウェルネス高校が大三島に開校しております。この特区につきましては、今年度中に、規制の特例措置が全国展開されることとなっております。
第2点目は、今後の特区への取り組み、民間事業者への啓発についてお尋ねでございます。
当面、当市の取り組みといたしましては、民間事業者からの要望を受けて、今治コンピュータ・カレッジも対象としたIT人材育成特区の認定を新たに受けるべく、年明けには申請ができるよう準備を進めているところでございます。
ご案内のとおり、構造改革特別区域法、これは時限立法でございます。議員さんご
発言のように、来年3月が申請の期限となっておるようでございます。そして国においては、地域の創意工夫を高め、取り組みを強化し、制度の拡充をするための改正法案、これを来年の通常国会に提出する方針のようでございます。本市といたしましても、その動向を見極めながら、特区制度の活用につきまして、引き続き、努力をしてまいりたいと考えております。また、制度改正に対しましては、市のホームページの活用など、市民あるいは民間事業者の方々への周知啓発を図ることを検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
121:
◯越智 忍市長 渡部豊議員ご質問の構造改革特区につきましては、先ほど部長から答弁があったとおりでございますが、私の方からもお答えをさせていただきたいと思います。
議員ご指摘のように、現在、国も地方も大変厳しい財政状況にございますけれども、こういう時代であるからこそ、構造改革特区制度を活用することが、地域の活性化を図る上で、大変有効な手段になるものと考えておりまして、引き続き、制度の活用や民間事業者への啓発等を図ってまいりたいと思っております。
また、渡部議員のご質問にございましたまちおこしのアイデアにつきましては、機構改革によりまして、本年度から政策研究室を設置いたしまして、企画立案能力の充実を図っておりますほか、愛媛県によります県版特区とも言えますけれども、えひめ夢提案制度の活用や市独自のICANアイデア提案制度の啓発、充実にも努めているところでございます。
今後とも、特区制度を含めましたさまざまな手法で、市職員や市民の皆様方の英知を結集いたしまして、新しいまちづくりに取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
122:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
123: ◯渡部 豊議員 議長。
124:
◯寺井政博議長 渡部豊議員。
125: ◯渡部 豊議員 ご答弁によりますと、民間事業者より特区の提案が1件あったということで、行政では、現在、申請の準備を進めておられるとのことで、大変心強く思います。
先ほど申し上げましたように、全国の特区認定は910件も認められています。これらのメニューを総点検していただき、地域活性化につながる事案を公開し、今治市の発展や地域経済の向上にさらに努めていただきたいことを要望といたしまして、私の質問を終わります。大変ありがとうございました。
126:
◯寺井政博議長 以上で渡部豊議員の質問を終わります。
次に、2番越智利典議員。
127:
◯越智利典議員 前回は新都市開発整備事業について質問をさせていただきました。新都市ありきの開発計画、手法ではなくて、天が恵まれてか、負かわかりませんが、新市にとりましては貴重な資産であり、財産であります。何をどのように整備し、市民のためにどのように活用していくのか。まず、市民のコンセプトづくりが前提であり、関門であると思います。そして空洞化した中心市街地の活性化や、さらに農村漁村の振興、いわゆる僻地の活性化対策が、私は最重要な課題ではなかろうかと思います。これらを結びつけ、誘導し、誘発する新市にマッチした、すぐれた総合計画、いわゆるマスタープランの策定が何よりも急務であると、私はこのように主張してまいりました。
きょうは、本市の行財政改革の推進や取り組みについてお伺いをいたします。
国の地方分権の推進や三位一体の改革などに伴い、今後とも、地方交付税や国庫支出金の削減が予想されます。また税収等も大きな伸びは期待できない状況の中にありまして、将来にわたり持続可能な健全財政に努めることは至難のことであります。財政の構造改革も含めて、総合的、合理的かつ適切な行財政運営が求められることは必至であります。
総務省では、8月31日付で、地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針を策定し、各地方公共団体に対しては、この指針に沿った一層の行革推進に努めるよう、通知がなされたところであります。その指針の骨子は、1つ、総人件費の改革、2つに公共サービス改革、3つに地方公会計改革であります。これらの改革を進めるに当たっては、情報開示を徹底し、外部監査制度を有効活用するなど、住民監視の強化について積極的に取り組むべきとされております。
今治市では、昨年、行政改革推進委員会を民間人で構成組織し、5回の委員会審議を重ね、ことし3月、行政改革大綱、集中改革プランを策定し、市長さんを本部長とする行財政改革の推進体制を設置したところでございます。この大綱に基づく改革を確実なものとするため、適切なPlan、Do、Check、Actionのサイクルを進め、進行管理に鋭意、積極的かつ永続的に、当面5カ年をめどとして実施することにしたのはご案内のとおりであります。
そこで、お伺いをいたします。
まず、第1に、本市の行政改革の基本姿勢と方策について、どのようにお考えになっておられるのか、お尋ねをいたします。
第2に、行政改革により期待される効果でありますけれども、この大綱による行政改革の推進や計画している集中改革プランなどによって、どのような成果を目標として、期待されておられるのか、お尋ねをいたします。
第3に、全公共施設の運営管理の実態とミッションからの評価についてであります。
本市には、昨年、12市町村の合併により、市民の福祉、文化、教育、多目的等の施設が、総計で約700カ所にもなります。大変多くの施設を保有していることになっております。そしてそれを管理している実態にあります。公共施設の新設に当たっては、特に箱物の建設については極力抑制することにしておりますけれども、この多くの既存施設について、市民の利用実態、利便性、費用対効果、施設の持つ本来の社会的使命、いわゆるミッション等について、総合的に再評価を実施することは、行政改革の対象といたしまして大きな効果が期待できるものと思われます。したがって、ご提案するものであります。
第4に、市債残高1,400億円の現実をどう受けとめられているのか。市債管理の適正化についてであります。
今後、国の財政構造改革や地方財政改革に伴って、地方交付税や国庫補助金が一層削減されるのは目に見えております。長期的な視野に立って、健全な財政運営が持続できますよう、市債管理の適正化が必要であると考えます。市債残高の増加は、次世代に大きな負担となり、また夕張市の二の舞を踏んではなりません。
本市では、今後、10カ年を予想され、多くのファクターを試算のもとに、新市の財政シミュレーションを行い、基本的方向づけがなされ、それをもとに中長期財政収支見通しが策定されております。このフレームの設定についての不安定性やぶれは考えられないのか。将来にわたり持続可能な健全財政が維持できるのか。そして現時点における市債残高1,400億円という現実をどのように受けとめ、課題となり、心配されるようなおそれはないのか。お尋ねいたします。ちなみに、日本政府の抱える国及び地方の債務残高は、リアルタイム財政赤字カウンターは、概算値1,062兆円、国民1人当たり832万円であります。
第5に、学校運営の現状と統廃合などに対する考えについてお尋ねをいたします。
本市行政改革大綱の行政経営の視点に立った行政運営の中でも取り上げられておりますが、少子化時代を迎え、児童生徒が極端に減少している学校は、長期展望に立って、児童生徒に対する教育上の見地から、適正規模、適正配置となるように検討を加え、関係団体と協議の上、統廃合することになっております。既に市内では、関前を除いても、1学級10人未満の学級も散見されるところであります。また校区内の就学予定児童の年齢別内訳から推測しても、学童数においては歴然と減少傾向に置かれております。ちまたの声にも、1学年10名にも足りない学校が中心市街地に並んでいる。そのまま放置しておいてよいのか。運動会もできないという声もございます。役員を決めたら、競争する相手がいない。これは本当に、児童生徒に対して、教育上の見地から見ても、かわいそうなのではないかと、そんなささやきが聞かれ、心配しているところでございます。また、タウンミーティング等のような集会においても、しばしば課題、話題となっております。1校の児童数、学級数、1学年当たりの児童数等の適正規模はどのように考えておられるのか。現実には、要件や指導教育方法によっても違いがあると思いますが、学校経営上、児童生徒の学習、自主自立、協調性を身につける上からも、児童生徒の教育上の見地からも、早期に対策が求められるべきものと思います。このような視点に立って、学校の現状と統廃合などに対するお考えや方針をお示しください。
第6に、市民の視点に立った各許認可申請等の行政運営についてお尋ねをいたします。
本市の行政改革大綱におきまして、市民の視点に立った行政運営を進めるに当たっては、多様化、高度化する市民の要望を的確に把握し、常に市民の意向を尊重し、行政サービスの向上を図ることとされております。したがって、市民の要望や許認可の申請には、親切、丁寧、正確、迅速、公平を旨として、市民の目線に立つ、満足する行政サービスにつなげるよう事務手続を進めることが望ましく、何よりも大切なことであろうと思います。一度に多くの件数を受け、処理する場合などは、特に集中改革プランにのせて、相手の立場に立つPlan、Do、Check、Actionというサイクルを考えながら、反省のもとにチェックし、評価し、事務改善が求められております。ささいなことでも大きな効果、市民サービスの向上をもたらすこともあるわけでございます。
例えば、農業振興地域整備計画の除外手続の場合など、実際には手続関係が多くの課にまたがり、複雑な関係にあります。農家自身としては対応が困難であるために、事務手続を専門業者に委託する場合が多く、経費も多分にかかります。手続の終了までには、多いときには1年の長きを要することがあります。これについては改善をぜひとも急いでもらいたい、こんな気がいたします。また小規模の場合には、農家が直接手続できるように、県から市に権限を委譲するなど、市民の視点に立つ行政運営を図られるように、事務改善を求めるものであります。
以上、よろしくご答弁をお願い申し上げます。
128:
◯寺井政博議長 答弁を求めます。
129: ◯矢野 巧企画振興部長 越智利典議員さんの行財政改革の推進についてのご質問にお答えいたします。6点のご質問をいただいておりますが、最初の3点についてお答えをさせていただいたらと思います。
まず、第1点目の行政改革の基本的姿勢と方策についてでございますが、総務省より、平成17年3月29日付で、地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針が策定され、この指針に沿ったより一層の行政改革の推進に努めるよう、地方自治法第252条の17の5に基づき助言するという通知がなされました。その後、地方公共団体における行政改革のさらなる推進のための指針が策定され、議員さんご
発言のとおり、さらなる指針として、3件の骨子が示されたものでございます。
このような状況のもと、本市といたしましては、平成17年度に、今治市行政改革大綱を策定し、その中で基本的な考え方をお示ししております。
まず、基本姿勢についてでございますが、2つの基本姿勢をもとに、一過性の行政改革ではなく、永遠の課題として、改善の積み重ねを推進しなければならないと定めております。その基本姿勢の第1は、市民と連携協働したまちづくりを行う、市民の視点に立った行政運営であります。第2は、効率的なよりよい行政サービスを提供するための行政経営の視点に立った行政運営であります。この2つの基本姿勢に基づき、具体的な35項目の方策を策定いたしております。その方策の実施策として、集中改革プランを作成し、同プランをベースとして、市民、行政改革推進委員会、及び議会として行財政改革推進特別委員会のご意見、評価などを受けながら、方策の進捗管理を行ってきております。
続きまして、第2点目の行政改革により期待される効果についてでございます。
具体的に申し上げますと、先ほどの集中改革プランにおきまして、平成17年度実施分に係る実績を取りまとめいたしましたところ、約5億1,600万円の経費の削減あるいは抑制の効果を創出することができたところでございます。
続きまして、第3点目の全公共施設の管理運営の実態とミッションからの評価についてでございますが、合併により、新今治市は約700の公共施設を保有、管理することとなりました。議員さんご提案のとおり、こういった施設を総合的に再評価することにより、行政改革の大きな効果が期待されるものと考えております。平成19年度からシステムを組み上げ、現在、項目ごとに順次実施する予定であります事務事業評価におきまして、議員さんご提案の趣旨を考慮の上、公共事業、公共建築物、補助金等といった評価対象項目の整理、検討を行ってまいりたいと考えております。議員さんにおかれましても、評価制度の推進につきましては、格段のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
以上でございます。
130:
◯山本修治財務部長 越智利典議員さんのご質問の第4番目の市債残高約1,400億円の現実をどう受けとめているのかにつきまして、お答えを申し上げます。
まず、この原因についてでございますが、ご案内のとおり、国の経済対策に伴います公共投資の増加によりまして、市債発行額は増加いたしましたこと。また国が地方財政対策の一環として、地方一般財源の不足に対応するため、地方交付税の振りかえといたしまして、臨時財政対策債を発行したこと。それから、恒久的な減税による地方交付税への影響額の補てんといたしまして、減税補てん債の発行をしたことなどによりまして、市債残高が累積したものでございます。ただ、臨時財政特例債、それから減税補てん債ともに、その元利償還金の全額が後年度の地方交付税に算入されることとなっておりまして、参考までに申し上げますと、現在、市債残高のうち5割程度は交付税算入されることとなっているものでございます。
しかしながら、議員さんご指摘のとおり、市債残高は楽観視できない状態となっておりますので、昨年度に策定をいたしました中長期財政収支見通しに沿いながら、起債借り入れを普通会計ベースでございますが、年70億円から80億円に抑え、また市債残高を、この場合は臨時財政特例債及び減税補てん債を除いたものでございますが、これを予算規模以内に抑えるよう努めてまいりますとともに、交付税算入のある有利な起債の借り入れを行うなどいたしまして、極力、市債残高の低減等に努めてまいりたいと考えております。
今後とも、市債管理の適正化を図りながら、財政基盤強化に向けた取り組みを進めてまいりますので、ご理解賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
131: ◯倉永 忠教育長 越智利典議員さんの5番目のご質問の学校運営の現状と統廃合などに対する考え方についてにお答えします。
全国的に少子化の問題が大きくクローズアップされておりますが、今治市も同様であります。市内小学校33校の平成10年と18年の児童数を比較しますと、1万566人から9,376人に11%、そして将来予測でも、24年には8,533人に、9%減少する見込みでございます。
こういう状況のもと、学識経験者、各種団体役員のみならず市民の皆様から、次代を担う児童生徒の育成や行財政改革の観点から、統廃合を考えなければならない時期に来ているのではないかという多くのご意見をいただくようになりました。今治市としましても、統廃合を検討する時期が到来したのではないかと思っております。
越智議員さんの1校の児童数、学級数、1学年当たりの児童数等の適正規模はどの程度と考えているのかとのご質問ですが、学校教育法施行規則第17条に、小学校の学級数は、12学級以上18学級以下を標準とする。ただし、土地の状況その他により特別の事情のあるときは、この限りではないとあります。
これから、腰を据えて、児童生徒の視点に立ち、全小中学校を対象に、今治市としての学校の適正規模、適正配置などがどうあるべきか、統合のあり方について先進地事例などを研究しながら、検討してまいりたいと考えております。もちろん学校の統廃合は市民の皆さん、校区の皆さんのご理解とご協力がなければ到底できるものではないと考えておりますので、どうぞご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。
132: ◯玉井榮治産業振興部長 越智利典議員さんの行財政改革の推進についてのご質問のうち、6点目、市民の視点に立った各許認可申請等の行政運営についてのご質問にお答えいたします。
先ほどの行政改革の基本的姿勢と方策についての答弁にもございましたように、行政改革の基本姿勢に基づきまして、行政サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。
なお、農業振興地域整備計画における農用地区域からの農地の除外手続におきましては、国が示している除外要件に適合しているかどうか等を確認するため、申請書に必要な書類の添付をお願いしており、これは必要最小限の書類ということではございませんが、申請者の方には少なからずのご負担をおかけしているのが実情でございます。
また、申請書の精査や審査、県との協議等の事務処理に必要な手順を踏むため、一定の期間を要するとともに、変更手続に義務づけられている閲覧期間や異議の申し立て期間もございまして、申請の受理から約6カ月の期間を要し、案件によってはそれ以上の期間を要しているのが実情でございます。
議員さんご指摘のとおり、市民からの申請に際しましては、親切、丁寧な対応を心がけますとともに、許可業務につきましては、法律に基づき、公平に対応することが行政に課せられた責務と考えておりますので、今後とも、今まで以上に、関係機関及び関係各課等との連携を密にし、迅速かつ正確に事務手続が行えますよう、改善に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
133:
◯越智 忍市長 越智利典議員の行財政改革の推進についてのご質問に、私の方からもお答えを申し上げます。
ご案内のように、我が国の行財政を取り巻く環境は一段と厳しい状況にございまして、本市におきましても、積極的に行財政改革の推進に取り組んできているところでございます。またその進捗状況につきましては、市民の方々の厳しい視線を受けているところでもございます。これらの状況をよく認識いたしまして、また議員からご提言のございました事案も参考にさせていただきながら、本年7月7日、閣議決定されました経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006、この国の基本方針を踏まえた上で、今後とも今治市行政改革大綱に基づきまして、さらなる改革を進めてまいる所存でございますので、議員各位におかれましても、ご理解、ご協力賜りますよう、お願い申し上げます。
以上でございます。
134:
◯寺井政博議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
135:
◯越智利典議員 議長。
136:
◯寺井政博議長 越智利典議員。
137:
◯越智利典議員 大変積極的なご答弁を賜りまして、ありがとうございました。ただ、少しだけ、より積極的に対応していただくというような意味で、ご要望をいたしておきます。
まず、市長さんを本部長とした、立派な行政改革推進体制が整備されたわけでございます。この際に、全市はもとより、市に関係する団体も含めて、もちろん我々もですが、市民の視点に立つ、そして行政経営の視点に立つ、いわゆる評価をして、さらによりよいものにしていくという啓発と一層のご努力をお願いしたいわけでございます。
次に、本市には700もの施設がございます。その700の施設をよりよく活用し、市民に一歩でも近づけて考えていくなれば、本当の行政改革が大きく上がるのではなかろうかと思うわけでありまして、ぜひとも重点的に取り組みをお願いしたいわけであります。
それから、学校統廃合についてでございますが、中心市街地の課題、山間僻地の課題など、十分調査をしていただいて、児童生徒の教育的な見地からもって、よりよい方向を見出し、積極的に対応をお願いしたいと思います。
最後に、各許認可申請の行政運営についてでありますけれども、特に農業振興地域からの除外手続にありましては、農家の立場からすれば、除外手続がねらいではないわけでありまして、次には農地の転用、宅地への転用、そして住居を構えて、さらに目的の娘家族を近くに呼び寄せて、老後の経営の安定とか、あとを見ていただくというようなことがねらいでございます。だから、そういうような観点で、いろいろなご指導を賜りたいわけであります。そして、この問題については、農業委員会においても、あるいはある地域審議会においても課題となり、問題となったところでございます。したがって、市民のサイドに立つ行政運営をやっていただいて、いろいろな成果を上げていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
138:
◯寺井政博議長 以上で越智利典議員の質問を終わります。
以上で通告による一般質問は終わりました。
関連質問はありませんか。
( な し )
関連質問なしと認めます。
これをもって、一般質問を終結いたします。
次に、日程3、付議事件番号1、議案第187号「平成18年度今治市一般会計補正予算(第3号)」ないし付議事件番号68、陳情第6号「森林・林業・木材関連産業政策と国有林野事業の健全化を求める意見書の提出を求める要望について」、以上68件の委員会付託を行います。
以上68件は、お手元に配付の委員会付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたしたいと思います。
付託事項についてご異議ありませんか。
(「異議なし」と言う)
ご異議なしと認めます。よって、委員会付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。
12月20日、定刻から本会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午後 3時11分 散 会
発言が指定されていません。 Copyright (c) Imabari City Assembly, All rights reserved. ↑ 本文の先頭へ...