松山市議会 2020-09-15
09月15日-05号
令和 2年 9月定例会 令和2年
松山市議会第4回
定例会会議録 第5号 ────────────────── 令和2年9月15日(火曜日) ───────────── 議事日程 第5号 9月15日(火曜日)午前10時開議日程第1
会議録署名議員の指名日程第2 認定第1号 令和元年度松山市一般・
特別会計決算の認定について 認定第2号 令和元年度松山市
公営企業会計剰余金の処分及び決算の認定について 議案第77号 令和2年度松山市
一般会計補正予算(第5号) 議案第78号 令和2年度松山市
卸売市場事業特別会計補正予算(第1号) 議案第79号 令和2年度松山市
松山城観光事業特別会計補正予算(第1号) 議案第80号 松山市
暴力団排除条例の一部改正について 議案第81号 松山市手数料条例の一部改正について 議案第82号 松山市
特別用途地区建築条例の一部改正について 議案第83号 松山市
新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金条例の制定について 議案第84号
工事請負契約の締結について((仮称)松山市
新垣生学校給食共同調理場新築主体工事) 議案第85号
工事請負契約の締結について((仮称)松山市
新垣生学校給食共同調理場新築給排水工事) 議案第86号 財産の取得について(
水槽付消防ポンプ自動車) 議案第87号 財産の取得について(CD-1型
消防ポンプ自動車) 議案第88号
和泉自転車保管所ゲート等破損事故の損害賠償額を和解により定めることについて 議案第89号 市道路線の認定について (一般質問) ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1
会議録署名議員の指名日程第2 認定第1号・第2号、議案第77号~第89号 ──────────────── 出席議員(43名) 1番 田 渕 紀 子 2番 檜 垣 良 太 3番 矢 野 尚 良 4番 山 本 智 紀 5番 松 波 雄 大 6番 河 本 英 樹 7番 岡 田 教 人 8番 白 石 勇 二 9番 本 田 精 志 10番 池 田 美 恵 11番 太 田 幸 伸 12番 山 瀬 忠 吉 13番 長 野 昌 子 14番 松 本 久美子 15番 岡 雄 也 16番 大 木 健太郎 17番 向 田 将 央 18番 松 本 博 和 19番 上 田 貞 人 20番 杉 村 千 栄 21番 小 崎 愛 子 22番 梶 原 時 義 23番 武 田 浩 一 24番 上 杉 昌 弘 25番 渡 部 昭 26番 清 水 尚 美 27番 吉 冨 健 一 28番 大 塚 啓 史 29番 角 田 敏 郎 30番 原 俊 司 31番 渡 部 克 彦 32番 若 江 進 33番 菅 泰 晴 34番 土井田 学 35番 猪 野 由紀久 36番 大 亀 泰 彦 37番 雲 峰 広 行 38番 丹生谷 利 和 39番 清 水 宣 郎 40番 白 石 研 策 41番 寺 井 克 之 42番 池 本 俊 英 43番 田 坂 信 一 ──────────────── 欠席議員(0名) ────────────────
事務局出席職員職氏名 事務局長 渡 部 俊 明
事務局次長 仙 波 章 宏
事務局次長兼
議事調査課長 金 森 和 久 総務課長 野 本 克 彦
議事調査課主幹 井 上 真 紀
議事調査課主査 重 川 卓 也 ──────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長 野 志 克 仁 副市長 梅 岡 伸一郎 副市長 北 澤 剛 理財部長 黒 川 泰 雅 理財部副部長 大 木 隆 史
総合政策部長 河 合 洋 二
総合政策部防災・
危機管理担当部長 牟 禮 里 義 坂の上の
雲まちづくり部長 吉 田 健 二
秘書広報部長 玉 尾 浩 紀
保健福祉部長 白 石 浩 人 環境部長 藤 本 則 彦
都市整備部長 横 本 勝 己
都市整備部開発・
建築担当部長 一 色 芳 朗
下水道部長 白 石 邦 彦 消防局長 中 矢 洋 造 教育長 藤 田 仁
教育委員会事務局長矢 野 博 朗
公営企業管理者 大 町 一 郎
公営企業局管理部長宇 野 一 生 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時0分開議
○
若江進議長 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の日程第5号のとおりであります。 ────────────────
○
若江進議長 まず、日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、議長において18番
松本博和議員及び19番上田議員を指名いたします。 ────────────────
○
若江進議長 次に、日程第2、認定第1号、第2号及び議案第77号ないし第89号の15件を一括議題とし、上程議案に対する質疑と併せ、一般質問を行います。 この際、申し上げます。各議員の発言は、申合せの発言時間内においてお願いいたします。 それでは、
一般通告者の発言を順次許可します。まず、白石勇二議員。 〔白石勇二議員登壇〕
◆白石勇二議員 おはようございます。
松山創生会の白石勇二です。昨年の9月議会で代表質問をした内容の進捗状況などを主に通告書に従い質問いたしますので、市長並びに理事者の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。まず初めに、全世代型の防災教育についてお伺いします。自然災害の猛威は、新たな令和の時代を迎えても衰えることなく、昨年は大型の台風が次々と日本列島を襲い、関東を直撃した台風15号では、千葉県を中心に90万戸を超える停電が発生し、長いところでは1週間以上も停電が続くなど、市民生活に大きな被害を及ぼしました。また、台風19号は、関東から東北にかけて東日本を縦断し、全国各地でこれまでに経験したことのないような大雨をもたらし、1都12県に
大雨特別警報が発表される異常事態の中、関東・東北地方を中心に、計140か所で河川の堤防が決壊するなど、甚大な被害が発生し、100名に及ぶ貴い命が犠牲となりました。今年に入っても7月に長引く梅雨前線の影響の中、熊本県などの九州地方や中部地方など、全国各地に大雨をもたらした令和2年7月豪雨では、全国で82名の方が犠牲となるなど、毎年当たり前のように大災害が発生し、多くの人の大切な命が奪われています。今の時代を生きる私たちは、災害を必ず身近に起こるものと考え、個人個人が命を守るための知識を備えておかなくてはならないと感じています。そうした中、災害から自分や家族の大切な命を守るためには、一人一人が防災の意識を高め、地域の災害リスクなどを基に、自らが正しく判断し、行動できることが必要で、
小・中学校、高校などの教育課程から、継続した防災教育を実践し、全ての世代に
防災リーダーを育成していく本市の全
世代型防災教育の取組は、産官学民の
オール松山が連携し、柔軟な思考を持った若い世代に継続して防災の意識と知識を植付け、防災力を高めていく全国にも例のない取組と伺っており、大変期待しているところです。防災教育を受けた小・中学生、高校生が大人になって、様々な立場で松山の安全と安心を守るリーダーとして活躍している将来の松山を想像すると、安全・安心に裏づけられた最高の笑顔があふれ、お互いを助け合う豊かな心が育つまちになっているであろうと胸が膨らみます。そこで、3点お伺いします。まず、1点目の質問として、昨年度から取り組まれている全
世代型防災教育の現在の進捗状況についてお聞かせください。
○
若江進議長 牟禮防災・
危機管理担当部長。
◎
牟禮里義防災・
危機管理担当部長 昨年度、様々な職域や世代への
防災教育プログラムを作成し、今年度から小学校、中学校などの学校現場や企業や防災士などを対象とした社会教育の場で実践を予定していました。しかしながら、
新型コロナウイルスの感染拡大で、学校の臨時休業や多人数での会議の自粛などが影響し、当初の予定どおりには進んでいないのが現状です。そうした中でも、これまでに学校教員の初任者、中堅者、防災士などを対象として、動画配信での研修を含め、4回で215名に防災研修を実施しました。また、今月5日には、防災に関心を持つ小学生から高校生で、
ジュニア防災リーダークラブを結成しており、今後の活動で
リーダー育成を進めます。さらに、今年度の
防災教育モデル校の堀江小学校、内宮中学校では、総合的な学習の時間で
マイタイムライン作成などの学習を予定しています。今後も感染症の影響と対策を考慮しながら、全世代の防災教育を進めていきます。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございました。 次に、2点目の質問として、本議会の
補正予算案に提出されています全
世代型防災教育のICT化について、
新型コロナウイルスの感染対策を踏まえ、どのような形で実施するものなのか、お聞かせください。
○
若江進議長 牟禮防災・
危機管理担当部長。
◎
牟禮里義防災・
危機管理担当部長 愛媛県の
新型コロナ感染第2波対処戦略では、
オンライン学習や遠隔授業の積極展開、
学習サポート動画の導入など、ICTを活用した学習支援の強化が挙げられています。そこで、本市でも、愛媛大学や関係機関の専門家の協力を得て、松山市の地形や地質、大雨の危険性、過去の災害の特徴や
防災マップの作り方など、
小・中学校で予定している
防災教育プログラムの
学習サポート動画を作成します。この動画を市内各
小・中学校に配布することで、
感染症対策を実施した中での授業や
オンライン学習への対応を進め、防災教育が継続して実施できるよう努めたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 この項3点目の質問として、
新型コロナウイルスの影響もあり、思うように防災教育を進める環境でないことは承知していますが、今後どのように全世代に防災教育を広めていかれるのか、お考えをお聞かせください。
○
若江進議長 野志市長。
◎
野志克仁市長 本市では、小学生から高齢者まで、全ての世代が命を守る防災力を身につけ、助け合い、思いやりの心あふれる安全で安心な
まちづくりをするため、
オール松山で全世代の防災教育を進めています。今後は、ICTを活用して、学校での防災教育はもちろん、さきに結成した
ジュニア防災リーダークラブで、小学生から高校生まで約300名が
防災キャンプやボランティアなどを体験して、知識や技術を磨き、防災の原点である助け合いの心を育みながら、
ジュニア世代のリーダーを育成します。また、社会全般では、国や医療、マスコミなど、様々な分野から指導者を招き、企業をはじめ、福祉施設や地域の
自主防災組織などで専門知識を生かした研修をして、地域全体に
防災リーダーを育成します。加えて、
ホームページやユーチューブに、防災教育の動画を掲載し、個人個人が時間や場所にとらわれず、自分に必要な防災学習ができる
環境づくりを進めるなど、感染症で制約がある中でも、知恵と工夫で全ての世代をつなぐ防災の輪が広がるよう、取り組んでまいります。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございました。 次に参ります。次に、消防局の女性職員の活躍推進に関する取組についてお伺いいたします。「この夏は、特別な夏であります。」、これは、
小池東京都知事の記者会見での言葉ですが、
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2020年の日本の夏は、大きくさま変わりしました。国民が待ち焦がれていた
東京オリンピック・パラリンピックが1年延期になり、夏の風物詩である甲子園での第102回
全国高等学校野球選手権大会も、戦後初となる中止が決定しました。私も高校球児だっただけに、グラウンドで泣き崩れる生徒たちの映像を見て胸が張り裂ける思いでした。その球児たちの輝ける場所として一縷の希望を与えたのが、各都道府県で開催された代替大会ですが、その中で私が注目したのは、同じ四国の徳島県大会です。この開幕試合での始球式には、県内唯一の女子部員である阿波高校3年の吉本りりかさんが最初で最後の登板を果たしました。3年間、ほかのチームメートと同じ練習をこなしてきた成果が、ナイスピッチングとして現れましたが、日本高野連の
大会参加者資格規定には、男子生徒という要件があるため、公式戦への参加はかないませんでした。
ダイバーシティーを推進する現代社会、これについても検討する時期が来ているのではないかと考えます。男女の参画に関しては、最近、私の周りでも価値観が変化しているように感じているところで、男性の育児などへの参加が、以前に比べて増えたのではないかと思います。しかしながら、去る7月31日に閣議決定、国会報告されました令和2年版
男女共同参画白書には、6歳未満の子を持つ夫婦で、夫が家事、育児、介護に使っている時間について、1日当たり80分前後に微増しているだけで、やはり妻はそれらに、夫は仕事に多くの時間を使っている状況は変わらないと記されていました。増加は、喜ばしいことですが、諸外国に比べると低い水準にとどまっているようで、この男女格差を直視していかなければ、改善への道はないのかもしれません。仕事においても、男女の垣根を取り払うよう進めていく必要があると考えます。男性のイメージが強い職種も多くありますが、法の整備などが進む中、性別やこれまでの慣習にとらわれることなく、それぞれが輝ける場所で働く体制への変容も認めていく必要があるのではないでしょうか。そのような中で、業務の特性や長い歴史がある消防は、全国的にも男性が大部分を占めており、本市も例外ではありませんが、昨年度、
本市消防局を中心に、県内全本部が連携して取り組んだ
女性消防吏員活躍推進事業は、時代を反映した柔軟な考えで、高く評価しているところです。昨年9月議会の代表質問でもその取組概要などを質問させていただきましたが、先進的な民間企業の視察や全国でも例がないバス車内での
地域説明会と
大街道商店街に集まっての
合同説明会などを実施することにより、市民も職員も新たな理解を得られたとの答弁がありました。一方で、まだまだ女性職員が少ないことで解消できない課題も残るとのことでしたが、そこで、1点目の質問として、その改善も含め、昨年度の事業を実施したことによって得られた成果があればお聞かせください。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 昨年度県内全ての消防本部が参加した検討会などで意見を重ね、本部内に相談相手が少なかった女性職員に、オール愛媛の強いコミュニティが生まれました。お互いに効果的な取組を紹介して、働く環境の改善に小さな一歩を踏み出し、11月には女性職員から愛媛県消防長会に女性用の仮眠室や個人装備などに関して提言することができました。この事業で、男性職員も女性職員の悩みに気づき、共に変わることの必要性を感じ始めています。本年2月には、愛媛県警察本部との
女性職員交流会を開催し、
管理的立場の警察職員から、子育てをしながら仕事を続けてきた経験を聞き、新たな気づきを得ることができました。
ロールモデル不在が消防の課題でしたが、この交流会で女性が持つ未来像にも変化が生まれ、管理職を目指しキャリアを重ねていくイメージがあると答えた割合が13%から45%に上昇しました。男性の職場という印象が強い消防ですが、本市が中心になり進めたこれらの取組で、環境の改善と意識の改革に大きな成果があったと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 次に、先ほど紹介しました白書は、国内の社会状況を報告したものですが、世界に目を向けますと、昨年12月に
世界経済フォーラムから発表されたグローバルジェンダーギャップレポート2020では、我が国の
ジェンダーギャップ指数が153の対象国のうち、過去最低となる121位という結果が公表されました。この指数は、男女にどれだけの格差が存在しているか、4分野14項目を分析、スコア化したもので、それを基に各国の男女平等に関する順位をつけていますが、世界でも低水準ですし、主要7か国、いわゆるG7の中では圧倒的に最下位となっています。日本が順位を下げた理由として、女性の
政治参加度と
管理的職業従事度の低さがありますが、リーダーシップを発揮できるポジションの男女格差が特に大きいことは、社会や組織の
仕組みづくりだけでなく、働く女性の
モチベーション維持に大きな影響を与えているのでないかと推察します。女性採用の歴史が浅い消防においても、
キャリアプランの形成を支援するため、将来を見据えた継続的な取組が必要だと思いますが、そこで2点目の質問として、
女性職員活躍推進に関する今後の取組についてお聞かせください。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 消防局では、女性がそれぞれの
ライフステージに合わせて、やりがいを持って働ける制度や支援の
体制づくりを着実に進めていきたいと考えています。そこで、今年度県内で過去最多となる10名の女性新採用職員を迎えた
県消防学校に、本市から中四国で初めての女性教官を派遣しました。これは、女性職員の
キャリアアップはもちろん、女性教官の働く姿を間近で見ることで、採用されたときから女性が活躍するイメージを持つことができると考えています。また、本年4月、県内の
女性消防職員と
人事担当職員などで構成する女性の活躍推進に関するワーキンググループを設置し、今後の取組について協議を始めました。その中で、警察との
女性職員交流会を自衛隊や
海上保安部にも広げ、新たな視点や働き方を取り入れようと計画しています。引き続き、
防災関係機関とも力を合わせて、女性が輝ける仕事の魅力をしっかりと発信し、職員の採用につなげるとともに、希望に満ちた
キャリアプランを描けるよう、切れ目なく支援していきます。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。意識改革は進んでいると言っておられましたが、採用について、意識の高い人、結構いると思うんで、幅広く受入れ体制とかやっていただいたらなと思います。よろしくお願いします。 次に、松山市
シェアサイクル実証実験についてお伺いいたします。自転車は、体への負担が少なく、糖尿病をはじめとした
生活習慣病のリスクを低減する効果があると言われているほか、
公共交通機関や車などを利用した後、目的地までの最後の区間、いわゆるラストワンマイルを支えるモビリティーとしても注目されています。また、本市でも3月にサービスが開始された新しいスタイルの
配送サービス、ウーバーイーツの配送手段の一つとして利用されるなど、その可能性は年々広がっていると感じています。そのようなこともあり、私自身、自転車の取組に関心を持っていたところ、本市でも昨年10月末から公共交通を補完する新しい移動手段として、
民間事業者による
シェアサイクル実証実験がスタートするとの情報に触れ、昨年9月議会の代表質問で幾つか質問をさせていただき、今後の事業展開に期待を寄せていました。ところが、本年4月7日に
新型コロナ対応の
特別措置法に基づく
緊急事態宣言が東京都をはじめ7都府県で発出され、16日にはその対象地域が全都道府県に拡大されるなど、事業開始当初には想定し得ない事態が発生し、地域経済に甚大な影響を及ぼしているほか、市民生活においても不要不急の外出の自粛や3密回避の徹底など、様々な影響が出ています。そのような状況の中で、本市の
シェアサイクル事業についても、4月15日から
新型コロナウイルスの感染拡大を受け休止し、7月末には
運営事業者による実証実験の中止が発表されたことは非常に残念に思っています。そこで、3点お伺いします。本実証実験は、プロポーザルで選定した
運営事業者が、令和6年7月まで5年間、
松山城山ロープウェイ駅舎や
道後温泉駅前など、市内に
サイクルポートを5か所、
電動自転車20台を設置し実施するもので、段階的にサービスを拡大する予定であり、その運営については、
運営事業者が
利用料金等を徴収して、運営経費を全て負担するものであったと伺っていました。そこで、1点目の質問として、10月末から4月中旬に休止するまで約5か月間の
サイクルポートでの貸出回数や自転車1回当たりの利用時間など、
シェアサイクルの利用実績についてお聞かせください。
○
若江進議長 横本
都市整備部長。
◎
横本勝己都市整備部長 実証実験を開始した昨年10月末から約5か月間の貸出実績は、延べ562回で、最も多かった月は11月の181回です。また、
松山城山ロープウェイ駅舎など、5か所の
サイクルポートのうち、利用が多かった箇所は、
大街道駐輪場で202回、次に
松山駅前駐輪場の144回であり、これら2か所で全体の約6割を占めています。また、貸出し1回当たりの利用時間は、1時間未満が131人で約2割、4時間未満が273人で全体の約半数を占めるなど、短時間での利用が多く見られました。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 次に、新聞記事やニュースなどで、密を回避する移動手段として、自転車の需要が高まっているといった話や実際に私の知人からもバス通勤を
自転車通勤に替えた方がいるといった話を耳にすることがあります。コロナ禍で事業の継続が厳しいことも一定理解していますが、そこで2点目の質問として、実証実験が中止に至った経緯についてお聞かせください。
○
若江進議長 横本
都市整備部長。
◎
横本勝己都市整備部長 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月15日から実証実験を一旦休止しましたが、その後も県をまたぐ移動の制限や3密を回避するための
外出自粛等により、市民や観光客等の移動が少ない状況が続いていました。そうした中、6月初旬に
運営事業者から、現状では利用者の減少により収入の見通しが立てられないため、実証実験を断念したいとの申出がありました。本市では、事業者と複数回にわたり事業継続に向けた協議を重ねましたが、
新型コロナウイルスの収束の兆しが見えず、安定した利用も見込めないため、7月末に再び事業者からコロナ禍での継続は経営的に困難との申出がありましたので、やむを得ず中止に至ったものです。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 次に、
ホームページによると、実証実験については、社会情勢など今後の動向を見極めながら、事業の再開方法などについて検討するとされています。そこで、3点目の質問として、コロナ禍で先行きを見通すことが困難な中、今後の対応をどのように考えているのか、お聞かせください。
○
若江進議長 横本
都市整備部長。
◎
横本勝己都市整備部長 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅勤務やホテルなどを利用したテレワーク、また3密の回避やステイホーム、ソーシャルディスタンスといった言葉に代表されるように、これまでの働き方や暮らし方が大きく変化してます。そのような様々な社会環境の変化がある中、自転車や
公共交通機関等の利用状況を注視しつつ、コロナ禍でも
シェアサイクル事業を継続的に実施している自治体へのヒアリングや事業者の意向を調査するなど、引き続き民間活力を活用した事業実施の可能性について検討していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。市民目線で言いますと、やっぱりまた再開していただきたいという思いがありますんで、また検討を進めていってもらえたらと思いますので、よろしくお願いします。 次に、松山市中心市街地活性化基本計画についてお伺いいたします。私たちの世代が若い頃の大街道や銀天街と言えば、まさに繁華街と言える場所で、まちに行くと言えば、まちなかで食事や映画を見たり、ただ時間を潰すために市駅から大街道まで歩いたりと、そこに行くだけで楽しい時間を過ごすことができました。当時のラフォーレ原宿は、若者のファッションの最先端で、バーゲンセールには多くの若者が列をなしていたものです。それから時を経て、ラフォーレ原宿がなくなり、郊外に大型ショッピングセンターができ、みんながネットで買物をするようになって、時代の変化とともにまちの様子も大きく変わってきた感があります。全国的には、商店街がシャッター通りと言われるようになる中、ラフォーレの後はアエル松山が開業したり、また新しい商業施設の出店に向けた工事が行われるなど、松山の中央商店街はまだまだ魅力があり、地元の商店主の皆さんも、元気に頑張っていると思います。また、松山市の中心市街地活性化基本計画では、道後もその一翼を担っていますが、全国的な調査で上位に選ばれるなど、知名度も満足度も高まっており、私たち市民も華やかなまちなかがあることを誇りに思っています。このようなことから、これまでの中心市街地の活性化に向けた成果が、一定目に見えた形になっているのではないかと思いますが、第2期目となる現行計画の令和元年度のフォローアップ調査の結果では、3つの目標指標のうち、観光客数は目標値に達しているものの、歩行者通行量と居住人口については目標達成に至っていないことがうかがえます。
新型コロナウイルス感染症によって、急激に社会経済情勢が変化している中、新たな中心市街地活性化基本計画の策定に向けてパブリックコメントがなされるなど、第3期目となる次期計画の策定に取り組まれていますが、そこで1点目の質問として、現行計画の各種事業の進捗状況及び次期計画策定に至った経緯についてお聞かせください。
○
若江進議長 一色開発・
建築担当部長。
◎一色芳朗開発・
建築担当部長 平成26年11月から第2期目となる現行計画を開始し、商工会議所や
まちづくり松山などの関係者で構成する中心市街地活性化協議会と連携しながら、進捗管理を行ってきた結果、官民が行う各種事業は、おおむね順調に実施されました。また、次期計画策定の経緯については、少子高齢化や消費行動の変化などにより、中心市街地を取り巻く社会経済情勢は、より一層厳しさを増しているため、3つの目標指標のうち、2つは目標数値に達していませんが、中央商店街の歩行者通行量は、平成28年以降増えつつあり、中心市街地内の居住人口についても、市全体の減少率と比べ緩やかになるなど、官民の様々な取組によって一定の効果があったと考えています。そこで、現行計画終了後もコンパクトシティを推進し、将来にわたり活力あるまちを実現するため、引き続き中心市街地のにぎわい再生や商業活性化に取り組むことが必要と考え、次期計画を策定することとしました。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 次に、今年の初めから
新型コロナウイルスが猛威を振るい、
緊急事態宣言が出され、ステイホームが呼びかけられるなど、これまでにぎわいを見せていた繁華街に軒並み閑古鳥が鳴いています。本市でも中央商店街周辺の飲食業の皆さんや道後の宿泊業の皆さんも大変苦しい思いをされていると訴えられています。
緊急事態宣言は解除されたものの、コロナウイルス感染症を予防するために、新しい生活様式が提案されるなど、繁華街に誰もが気兼ねなく安心して出かけられる環境には至っていません。政府では、医療や経済などの専門家を交えて、感染予防と経済活動の両立に向けた様々な議論がなされているようですが、私たち自身にもウイズコロナやアフターコロナを見据えた取組が問われているという感があります。そのような中、本市も支援に向けた補正予算が組まれるなど、積極的に様々な対策に取り組んでいますが、疲弊した地域経済の回復を図るためにも、中長期的な視点に立った中心市街地の活性化施策に取り組む必要があると感じているところです。現行計画が10月末までと迫る中、引き続き官民一体となった中心市街地の活性化に取り組むために策定を進めている次期計画の内容が固まっていると思います。そこで、2点目の質問として、次期計画の策定の進捗状況及び活性化に関する基本的な方針についてお聞かせください。
○
若江進議長 一色開発・
建築担当部長。
◎一色芳朗開発・
建築担当部長 次期計画の策定については、本年1月から内閣府と協議を始め、6月には素案についてパブリックコメントを実施して、6件の意見をいただき、また中心市街地活性化協議会から意見を聞くなど手続を進めており、10月末の国の認定を目指しています。次に、次期計画では、多様な都市機能が集積している中心市街地の特性を生かし、誰もが歩いて暮らせるにぎわいあふれる
まちづくりを進めていくことが必要と考えています。そこで、職・住・遊の近接で豊かな生活が実現されたまちを活性化の全体テーマに、基本的な方針を3つ掲げています。その1つ目は、来街者の回遊性向上でにぎわいを創出する出かけたくなるまち、2つ目として、観光資源を磨くことで、市民も観光客も満足する愛着と誇りを持てるまち、そして3つ目は、質の高い豊かな居住環境の形成で、コンパクトシティを推進する便利で豊かなまちとしています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 次に、銀天街L字のC街区地区では、大規模な再開発が計画され、周辺では事業に期待する一方、地区内のスーパーマーケットが閉店して、近隣で生活しているお年寄りが、ふだんの買物にも不便をしているという声が寄せられています。中心市街地の活性化は、行政だけができるものではなく、事業を展開する民間の皆さんが、共に力を携えてこそ、市民生活に欠かせないサービスを提供することが可能になるのだと思います。そのような意味で、民間活力を活用した活性化施策の展開は、これからも重要だと思いますが、民間の動きは社会経済動向などの投資環境に大きく影響を受けます。少し前になりますが、国際ホテル松山の再開発難航というような報道もありました。本市は、この地区で再開発を支援しているところですが、民間事業ということもあり、まずは権利者で構成する準備組合の意向が重要になります。また、パブリックコメントを実施したときの次期計画素案では、再開発以外にも民間主体の事業が多く含まれていることから、民間主導による各種事業をどのように進捗管理していくのかが活性化を図る上で大切であると考えています。そこで、3点目の質問として、次期計画の事業に位置づけている再開発の現状及び次期計画全体の進捗管理についてお聞かせください。
○
若江進議長 一色開発・
建築担当部長。
◎一色芳朗開発・
建築担当部長 再開発を予定している2地区では、現在準備組合が
新型コロナウイルスの影響による不動産市場や消費行動などの社会経済情勢を見据えながら、組合設立に必要な事業計画の見直しを含め、今後の方針を検討している状況です。また、次期計画全体の進捗管理については、計画案の中で基本方針に基づき、中央商店街の歩行者通行量と観光施設利用者数、居住人口の社会増減数の3つを目標指標とし、にぎわい再生などを目的としたハード事業に加え、商業活性化に向けた支援策などのソフト事業を含め、様々な実施主体が行う延べ66の事業を位置づけています。そこで、計画の進捗管理については、中心市街地活性化協議会と連携しながら、毎年のフォローアップ調査で、目標指標や事業の状況を確認し、目標達成に向けて事業の追加や修正を行うなど、適切に進捗管理をすることで、さらなる中心市街地の活性化を推進していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。権利者で構成する準備組合の意向が重要なのは分かるんですけど、そこに民民で難しいところはあるんですけど、行政としても携わっている以上、助言とかそういうふうなんをしてもらって、前に進めてもらえたらなと思います。よろしくお願いします。 最後の項で、上下水道事業についてお伺いいたします。平成最悪の水害と言われた平成30年7月豪雨からはや2年が経過し、県内では今もなお仮設住宅で生活され、生活再建のめどが立たない方もいらっしゃる中、初めにも申しましたが、今年7月には梅雨前線の停滞により、熊本県を中心に九州や中部地方など、日本各地で記録的な大雨となり、多くの地点で観測史上最多の降水量を記録しました。この令和2年7月豪雨では、球磨川や筑後川、飛騨川などの大河川で氾濫が相次いだほか、土砂災害や浸水等により、人的被害や物的被害が多く発生しましたが、本市でも7月の1か月に平年の2倍を超える500ミリ以上の大雨を記録し、市内約80棟の住宅が全壊、半壊、床上・床下浸水などの被害を受けており、改めて自然の脅威を認識させられたところです。被災された方々には、心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。近年、自然災害は頻発化、激甚化しております。災害時には人命救助はもとより、ライフラインである上水道や下水道は、命を維持するための水や感染症予防などに必要不可欠であると考えています。そのため、老朽化した施設の更新や耐震化、浸水対策など、強靱な施設構築に向けた不断の努力が重要であると思っています。国においては、7月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2020、いわゆる骨太の方針の中で、ライフラインの強化など、防災・減災対策の促進を国の重大な責務とし、ハード・ソフト一体となった取組を強力に推進する方針であり、インフラ強化を目指す国土強靱化に関する記述を手厚くし、
新型コロナウイルス対策とともに、国民の命と暮らしを守り抜くための柱として位置づけています。こういったライフラインの強靱化に向けた事業を進めるためには、安定した経営基盤が必要であることは言うまでもありません。本市の水道事業は、昭和28年4月に公営企業体の発足とともに給水が始まり、70年近い歴史の中で、給水エリアを順次拡大しながら、松山市民の生活や産業活動に欠かせない水の安定給水に努めてこられました。地方公営企業法第3条には、経営の基本原則がうたわれており、地方公営企業は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならないと規定されています。本市の場合、地勢的に水資源に恵まれないという厳しい環境の中、これまで事業の経営改革、すなわち自助努力に取り組むことで、安定した財務体質を維持し、経営のノウハウを蓄積されてきたことと思います。また、下水道事業におかれましても、平成20年度に企業会計を導入し、積極的な経営改善に取り組むことで、単年度収支を黒字に転じさせるなど、経営基盤強化に努められています。このように、水道事業、下水道事業共にこれまでの長い歴史の中で、それぞれが改革をしながら歩んでこられたと思います。来年4月1日からは、公営企業局と下水道部の組織統合が予定されていると伺っており、本市上下水道の大きな転換期を迎えることとなります。当面は、既存の公営企業局庁舎と第3別館などを活用しながら運営する必要がある中で、それぞれが培ってきたノウハウを融合し、組織の一体化を図り、市民サービスを向上させるためには様々な工夫が必要になると思います。そこで、1点目の質問として、改めて上下水道事業の組織統合に向けた基本的な考え方をお聞かせください。現在、公営企業局は8つ、下水道部は5つの課などで編成されており、統合に係る調整は多岐にわたることが推測され、新体制でスムーズにスタートできるよう、入念に準備を進められていることと思います。そこで、2点目の質問として、組織統合まで残り半年余りになる中、統合に向けた現在の進捗状況及び今後の予定についてお聞かせください。
○
若江進議長 宇野公営企業局管理部長。
◎宇野一生公営企業局管理部長 上水道と下水道の事業は、管路と水処理施設を使ってサービスを提供する形態が類似しており、運営面等での共通点も多いものと認識しています。そこで、下水道事業への地方公営企業法の全部適用を機に組織を統合し、それぞれの経験や知識を生かすことで、さらなる経営の健全化を図り、将来にわたって持続的かつ安定的な事業経営を目指したいと考えています。具体的には、企画や財務といった計画や運営に携わる部門を一体化して、事務を合理化・効率化することで、経営基盤を強化するとともに、これまで両部局が培ってきたノウハウを共有し、技術力の向上が図られる体制にしたいと考えています。さらに、管理部門はもとより、窓口部門で、市民や事業者に対する利便性の向上を図るとともに、事業部門では統合によるスケールメリットを生かした現場対応や災害時等の体制を整備したいと考えています。そこで、現在、組織の統合に向けて組織機構や事務分掌をはじめ条例の改正案、各種システムなどについて関係部署で協議し、連携して作業を進めているところです。今後は、12月議会に関係議案を提出し、御審議いただくとともに、窓口や執務室を改修するなど、来年度当初からの新体制への移行がスムーズにできるよう準備してまいりたいと考えております。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございます。 最後に。下水道施設のストックマネジメント事業についてお伺いいたします。下水道事業においては、国が示す令和8年度までの汚水処理人口普及率95%以上を目指す、いわゆる汚水処理の10年概成に向けて、今まで以上に効率的な事業運営が求められています。本市の下水道事業は、平成初期に集中的に投資し、積極的に下水道整備を進めましたが、その結果、下水道普及率は一気に向上したものの、企業債などの借入金がピーク時の平成18年度には約1,496億円にも膨らんだほか、単年度収支も赤字が続き、平成26年度には約76億円の累積欠損金を抱えるなど、事業経営の面からは非常に厳しいものがあったと認識しています。さきにも少し触れましたが、こうした状況を踏まえたここ約10年間の経営基盤の強化への取組を少し振り返ってみたいと思います。まず、平成19年度から3か年をかけて、国の補償金免除の繰上償還制度を活用し、金利の高い企業債の前倒し返済を積極的に行うとともに、平成20年度には四国で初めて下水道事業の経理に企業会計方式を導入したことで、経営状況がより明確となり、財政面から将来を見通した事業運営が可能になりました。このほか、平成18年度には、下水浄化センターの包括的民間委託を導入したり、平成29年度からは環境部と連携したエコ次亜の導入によって、下水浄化センターで処理水を消毒剤として有効利用するなど、維持管理コストの縮減に努めています。さらに、収入面では、平成20年度と25年度に使用料の改定を行ったほか、平成27年度からは、下水汚泥から出る消化ガスを利用し、再生可能エネルギー固定価格買取制度による売電事業に中四国では初めて取り組むなど、経営基盤の強化も図られています。このような中にあって、これまで想像もできなかった上野団地での公共下水道の整備を砥部町との広域連携という高度な手段で実現するなど、市民サービスの向上も意識した取組は高く評価しています。組織統合を目指す上下水道事業の共通の課題である人口減少による使用料収入の減少や施設の老朽化による改築・更新費の増大、また度重なる大雨による浸水被害への備えなど、下水道事業を取り巻く環境は、これまで以上に厳しさを増していくと言われており、合理化に向けた継続的な取組が必要であることは言うまでもありません。こうした中、先日、松山市の下水道施設老朽化新対策来年度導入へという新聞報道を目にしました。記事の内容は、去る8月21日に開催された下水道事業経営審議会のことが掲載されており、市は下水道施設の老朽化対策について、優先順位をつけ、点検や改築を計画的に行うストックマネジメントを令和3年度から導入すること、またその計画を今年度中に策定することが書かれていました。私は、今回の取組は、先ほど申し上げた下水道事業が今後直面する施設の老朽化による改築・更新費の増大に対し、非常に有効なものになるのではないかと思っています。そこで、1点目の質問として、今回導入することになった本市のストックマネジメント計画の概要についてお聞かせください。現在、本市では、平成29年度から令和8年度までを計画期間とする下水道事業経営戦略と第4次下水道整備基本構想を平成29年3月に策定し、経営改善や計画的な事業推進に取り組んでいるところですが、さきの新聞報道では、経営状況について、昨年度は純利益が15億3,542万円で、5年連続の黒字になったとありました。私は、今回のストックマネジメント計画の策定や現在の経営状況を受けて、これらの計画についてさらなる経営基盤の強化や将来にわたって事業を安定的に継続していくためにも、これまでの取組状況の評価を含めて、一度見直してみるのも有効なのではないかと思っています。そこで、2点目の質問として、ストックマネジメント計画の導入を機に、今後下水道事業経営戦略と第4次下水道整備基本構想を見直す予定はあるのか、お聞かせください。
○
若江進議長 白石
下水道部長。
◎白石邦彦
下水道部長 まず、本市の計画の概要についてですが、ストックマネジメントは、管渠や処理場・ポンプ場を含む下水道施設全体のリスク評価により、点検調査の優先順位をつけ、中長期的な施設の状態を予測しながら、効率的な施設管理に努めることで長寿命化を図り、改築費用の平準化やライフサイクルコストの低減を目的としており、今年度中に優先順位の高い施設について、令和5年度までの点検・調査及び修繕・改築計画を策定する予定としています。次に、ストックマネジメント計画を踏まえた構想等の見直しについてですが、松山市下水道事業経営戦略と第4次松山市下水道整備基本構想は、平成29年度から10年間を計画期間としており、いずれの計画も令和3年度に中間年を迎えるため、達成度の評価や社会情勢の変化等に応じた時点見直しを予定しています。見直しに当たっては、本格的なストックマネジメントの手法の導入によって低減されると見込まれる更新事業費や需要が高まっている浸水対策に要する事業費を考慮しつつ、経営の持続可能性の観点から、長期の財政シミュレーションを行い、投資規模等を再検証した内容を有識者の御意見も聞きながら、それぞれの計画に反映していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石勇二議員。
◆白石勇二議員 ありがとうございました。よりよい方法を模索しながら、市民生活になるべく負担がかからないよう努力していただけたらと思います。以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○
若江進議長 以上で、白石勇二議員の一般質問を終わります。 ただいまから
新型コロナウイルス感染症対策による議場内換気のため、午前11時10分まで休憩いたします。 午前10時51分休憩 ──────────────── 午前11時10分再開
○
若江進議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。山本議員。 〔山本智紀議員登壇〕
◆山本智紀議員 みらい松山の山本智紀でございます。今日は9月15日です。今から47年前の話になりますが、東京の旧の国鉄、今のJR東日本の中央線快速にシルバーシートが初めて設置されたのが今日です。なぜ9月15日かというと、皆さんも御記憶にあると思いますが、一昔前までは、9月15日がこの日本においては敬老の日であり、そしてその敬老の日になぞらえて47年前の今日、JRの中央線におきましてシルバーシートが設置をされました。それが、今や世の中のマナー、モラルとなって、高齢者の方には席を譲りましょう。高齢者のみならず、身体障がい者、また体調の悪い方、妊婦の方々、またお子さん、様々なシルバーシートを必要とする方々に対して席を譲ってあげよう、そういった心ある思いやりの原点となる日がまさに47年前の今日であります。このように、ルールをつくる、制度をつくる、ひいてはその先の未来にそのルールによって支えられる人がたくさんいる。今、この日本におきましては、新政権誕生の夜明け前です。また、この近い将来においても、この先の未来にルールができて助かった方々がたくさんできるような、そういった開かれた日本づくりに新しい政権にも期待を寄せたいなと思います。そういった思いを込めて、通告に従いまして一問一答方式で質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。まず、ふるさとの松山ささえあいファンドについてです。国から一律に給付される10万円の特別定額給付金を本当に困っている人へ届けたい、そういう思いから、本年5月8日、元プロ野球選手の古田敦也さんやロンドン、北京オリンピックフェンシング銀メダリストの太田雄貴さん、同じくオリンピアの為末 大さんなどを発起人とするあなたの思いをあしたの支援に、コロナ給付金プロジェクトが立ち上がりました。まずはきちんと国から給付金を受け取ってください、そう呼びかけ、地域経済支援に向けてその活用も呼びかけながら、医療をはじめ、資金的支援を必要としている団体、企業や個人へ安心して寄附できる受皿としての環境を整えられました。私も多くの市民の方々から、この特別定額給付金を寄附したいけれども、どこに寄附していいか分からないというお声をいただきました。こういった市民の善意にお応えすべく、ヤフー株式会社、そして日本最大級のふるさと納税サイトふるさとチョイスを運営する株式会社トラストバンク、公益財団法人パブリックリソース財団、そして心ある専門家有志により、コロナ給付金寄附実行委員会が発足し、2つの給付金を寄附できる共同プラットフォームが開設されました。この2つのサイトは、共に個別の団体や個人ではなく、まず1つ目、医療、2つ目が福祉、教育、子ども、そして3点目が文化、芸術、スポーツ、そして4点目が経営困難に追い込まれた中小企業という4つの分野の中から、寄附者自身の関心度の高いものを選択して御寄附いただける点が特徴となっています。給付方法が
申請方式になったことで、給付金の受け取りを放棄しようと考えておられる方もたくさんいらっしゃると思いますが、資金的支援を必要としている団体、企業や個人へ御自身の思いを届けるためにも、しっかり
申請して給付金を受け取り、御寄附をしていただける仕組みを提供しています。2020年9月15日、本日の朝8時40分現在の寄附件数が4万9,205件、寄附総額が2億7,217万982円でした。これは、インターネットの
ホームページでリアルタイムで表示されている金額と件数です。支援を必要とする人と支援したい人をつなげる、この仕組みによって助かる人は本当に多くいると感じます。本市も地域支援に向けて、このふるさとチョイスの寄附サイトに、ふるさと松山ささえあいファンドを立ち上げ、受皿を御用意されたと思います。そこで、まず1点お伺いいたします。ふるさと松山ささえあいファンドへの寄附件数及び総額を伺います。
○
若江進議長 黒川理財部長。
◎黒川泰雅理財部長
新型コロナウイルス感染拡大の影響で支援が必要となった方々への寄附の受皿として、ふるさと納税を活用したふるさと松山ささえあいファンドを5月22日に設置しました。皆様から寄せられた御寄附は、8月31日現在で、寄附件数が953件、寄附額が1,311万5,000円で、このうち36件、241万円は、松山市民の方からの御寄附です。一部の市民の方は、納税課窓口や支所窓口に自ら持参され、支援を必要とする人のために自分の給付金を役立ててください、あるいはコロナウイルス感染拡大で困ってらっしゃる方々に、僅かですがお役立てくださいなどの温かいお言葉と共に本市に御寄附をいただきました。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。本当にありがたいですね。 次に、伺いたいんですけれども、そのいただいた御寄附の活用、使途、用途をお伺いします。
○
若江進議長 黒川理財部長。
◎黒川泰雅理財部長 皆様からいただいた御寄附は、医療や子育て、経済対策などの
新型コロナウイルス感染症対策として、本市が実施する事業に充てる予定です。具体的には、感染拡大防止と検査体制の強化、事業者向けの各種融資や事業継続支援、子育て世帯をはじめとする市民生活の支援などに活用することを想定しています。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 このサイト自身が、先ほどもお伝えしましたように、ほぼリアルタイムで寄附総数、そして寄附総額を1円単位に至るまで掲載することで、取組に対する具体性が非常に高く、そして信用性も非常に強く感じます。本市もふるさと松山ささえあいファンド等の寄附を募る場合、こういった寄附される側の目線を考えた啓発方法を御検討されてみてはいかがでしょうか。支援を必要とする人と、支援したい人をつなげるより分かりやすい啓発方法と今後の取組を伺います。
○
若江進議長 野志市長。
◎
野志克仁市長 まず、より分かりやすい啓発方法は、本市ではふるさと納税の寄附者が、ふるさと松山ささえあいファンドを含む7つの分野の中から寄附金の使い道を選択できるようにしています。また、寄附件数や寄附額のほか、寄附金を活用した事業を申込みサイトやふるさと納税
ホームページに掲載し、寄附者をはじめ多くの人へ広く周知しています。そして、ふるさと松山ささえあいファンドの寄附金が、支援を必要としている方々の支えになっていることを、寄附していただいた方に丁寧にお伝えするため、上半期と下半期の年2回、寄附のお礼と合わせて活用実績を報告するほか、頑張っている生産者や事業者の紹介や寄附金の活用報告などをメールマガジンで定期的に配信し、寄附をさらに身近に感じられる情報発信を新しく実施する予定です。次に、今後の取組は、寄附者の共感を意識し、ふるさと納税の返礼品に支援を必要としている方に関連したものも取りそろえます。例えば、障がい者就労支援施設で作るお菓子や雑貨が出来上がるまでの過程や障がいのある皆さんの思いを申込みサイトで分かりやすく伝え、支援したい寄附者が自分のためでなく、支援を必要としている団体や個人のためにその返礼品を選んでいただけるよう進めていきます。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。いい支援策というものは、長く活用できるようにするためには、オペレーションの力が必要だと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いをいたします。 次に参ります。国連世界観光機関、UNWTOによると、サスティナブルツーリズムは、持続可能な観光のことであり、現在だけではなく、未来を含めた地域の経済、社会、環境への影響を十分に考慮し、ツーリストや企業、環境、受入れ側の地域のニーズに対応した観光のこととされています。言い方を変えると、地域の資源である自然や文化、伝統、そこに暮らす人々を生かして、外からの旅行者を受入れ、地域経済を発展させること、同時に自然環境や文化、伝統を守っていくこと、そういったツーリズムということができます。1888年創刊、この松山市と同じく130年以上の歴史を持ち、世界180か国以上、850万人が定期購読する世界の旅行市場に影響力を持ち、旅行業界のトレンドをつくりきっかけとなるナショナルジオグラフィックトラベラーの英国版2019年行くべきデスティネーションで、日本で唯一瀬戸内が1位を獲得しました。これを皮切りに、世界の旅行市場に影響力を持つ複数の旅行雑誌が続々と発表し、瀬戸内が6つの雑誌でランクインしました。瀬戸内というエリアの欧米市場における注目度の高まりが期待されますが、この今現在の世界中の足並みが停滞している今だからこそ、環境を整えることは重要だと考えます。本市は、四国で初めて国が認定する2020年度SDGs未来都市、さらにその中でも先導的な10都市の事業を選ぶ自治体SDGsモデル事業に選ばれました。提案のタイトルは、みんなを笑顔に観光未来都市まつやま、瀬戸内の島・里・山をつなぐまちで、今後は多様なステークホルダーで構成する松山市SDGs推進協議会で取り組んでいくとされています。今回その先行分科会となるSDGsスマートアイランドモデル事業の予算が計上されていますが、中島地域において太陽エネルギーなど、再生可能エネルギーを蓄電するとともに、E-バイクやグリーンスローモビリティなど、電動モビリティに活用することで、交通弱者の移動支援、交流促進、暮らしの質、防災力向上を目指すとしています。また、地産地消した電力の環境価値をグリーン電力として証書化し、世界に誇る温泉地道後で活用することで、ブランド力強化と観光客を呼び込み、市内の回遊性を促すことで、経済を循環させるというチャレンジが始まります。本市の重要な地域資源の一つである島嶼部の課題は多岐にわたります。その中で、物流、防災、観光、環境、交通モビリティ、そしてエネルギーの課題解決に向けての実証実験となり期待を寄せたいところです。生まれ育ったふるさとのかつてのにぎわいを取り戻したいと願うことは、ごくごく自然な感情だと思います。来年35回目を迎えるトライアスロン中島大会では、応援、選手合わせて約2,000人近くの来島者。昨年から青年経済人の仲間たちと実装を始めました、瀬戸内初、四国最大級の海上アスレチックでは、1か月で約8,000人の来場者など、夏の期間の集客力のポテンシャルは、中島地域は非常に高くありますが、秋から冬に向けてのにぎわい創出は、従来からの大きな課題です。スマートアイランドモデルがサスティナブルツーリズムを掲げるのであれば、やはり1年を通して人を呼び込む仕掛けやコンテンツが必要になると思います。そこで、質問ですが、先行分科会スマートアイランドモデル事業において、秋から冬にかけてどのような手法でにぎわいを創出するのか、お考えをお聞かせください。
○
若江進議長 藤本環境部長。
◎藤本則彦環境部長 スマートアイランドモデル事業は、再生可能エネルギーで動く環境に優しいE-バイクやグリーンスローモビリティを導入し、高齢者を含め、地域の方々や観光客の移動手段として、年間を通じて多くの人に活用してもらいたいと考えています。特に気候が穏やかな秋は、瀬戸内海の多島美や波の音、潮の香りなど、中島の自然環境を五感で感じることができ、空気が澄む冬場は、満天の星空を天体望遠鏡で観察することができます。今後は、松山市SDGs推進協議会の会員団体と協働で、自然豊かな中島のポテンシャルを存分に生かして、人の交流を促し、にぎわいを創出したいと考えています。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。このSDGsというのは、そもそも複数の課題を一度に解決をしようというふうな考え方でできていると聞いています。これSDGsの17の目標を3層構造に替えた表です。一番下が環境、そして次が社会、そして経済、この3つの3層がしっかりと縦軸で連携をする、そこがパートナーシップということになるんですけれども、今回の中島地域におきましては、環境の部分というのは再生エネルギーを活用しよう。そして、社会については防災力を向上しよう。そして、経済は観光というツールを活用して地域経済を活性化させていく、この3つのそれぞれの層のターゲットを連携させてこの一つのサスティナブルツーリズムを図っていくというところが趣旨になると思います。先般、松山市の市有施設である姫ケ浜荘が、ほしふるテラス姫ケ浜として生まれ変わりました。従来は夏季のみの営業でしたが、リニューアルを機に通年利用が可能となりました。私自身は、この中島地域で生まれ育ちまして、毎年夏のにぎわいを見て育っておりますが、やはり冬となると農家の皆さんは畑に繰り出すというところで、地域の中ではどうしても秋、そして冬にかけての活用を何とか考えていきたい、そういう要望というのは非常にありました。ここでまた新たにSDGsというツールを活用したところにも期待を寄せたいところです。そこで、質問ですけれども、このほしふるテラス姫ケ浜を年間を通じてどのように利用客を確保するのか、お考えをお聞かせください。
○
若江進議長 吉田坂の上の
雲まちづくり部長。
◎吉田健二坂の上の
雲まちづくり部長 7月18日にリニューアルオープンしたほしふるテラス姫ケ浜は、夏季期間中、週末を中心に多くのお客様に御利用いただき、その半数近くが新規の利用者であったことから、施設の周知が進んでいると考えています。これから秋、冬を迎え、多くの方に島の魅力を体感していただけるよう、釣りやミカン狩り、サイクリングなど、各種レジャーでの利用に加え、かんきつ類の収穫アルバイターの宿泊先、移住体験や婚活ツアーの拠点、短期移住体験の受入れにも利用することを考えています。今後は、このような取組に加え、企業等の福利厚生や研修などでの利用、SDGsスマートアイランドモデル事業との連携等を進めることで、年間を通じて利用者を確保していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。先ほど部長の御答弁の中にも、企業の研修というお言葉がありましたが、中島地域の主力産業はかんきつになります。簡単にいうと、出荷量が倍になれば、家庭の所得は倍になる。今現在は、その収穫をする作業の方々が、高齢化によって人が減ってきている。ちょうど10年前の11月の話になりますけれども、まさに野志市長がこの松山市政に志を持たれ始めたときですけれども、私は御縁あって地域のおうちを訪ねることがありました。そのおうちに行きますと、母屋のほうには人がいなくて、その隣の倉庫のところにその御家族がいらっしゃった。御主人と奥さん、そして息子さんと娘さん、そしておじいちゃんとおばあちゃんの6人がかりでその日に収穫したかんきつの選別をしていました。そこから5年前の話になりますが、私が松山市政へと志を持って、機会があったときにそのおうちを再び訪れたときには、御主人と奥さん、そして息子さん、娘さんは就職に伴って島外を出ていった。おじいちゃんとおばあちゃんはその5年間でもう亡くなっていた。6人だった農家さんが3人になっていた。そして、先般、お変わりないですかという形でおうちを訪問させていただいたときには、そのうちには息子さんが就職で島を出ていった。奥さんも御病気で亡くなられていた。もう御主人さん一人で畑に立っている。この10年で6人だったこの収穫する人というのが、もう1人になっている。これは、中島地域に限ったことではありません。全国各地の農家では、こういったシチュエーションがどこにでも起こっていると思います。先ほど部長の御答弁の中にも、企業の研修という言葉がありましたけれども、ぜひこの松山の企業さんに島嶼部の地域振興ということにも御理解をいただきながら、この収穫の時期に一人でも多くの方々にお力をいただけることができたら、また地域の皆さんも勇気づくこともできますし、そして地域の産業復興にもつながってくると思います。どうぞ長い道のりにはなるかもしれませんけれども、そういったことも含めまして、また企業の研修等も含めて、一人でも多くの方がこのほしふるテラス姫ケ浜を活用していただけるように願いまして、次の質問に参りたいと思います。 では、最後になりますけれども、高機能救命ボートについてお伺いします。本市では、公式
ホームページや市民サービス窓口の封筒に、企業名やロゴを掲載することで、民間企業の資本と行政の発信力により、お互いを支え合うという形が構築されています。海外では、消防本部が地元企業から協賛を募り、そして消防車両の側面のホースや救助資材を収納するシャッターの部分に企業ロゴを掲載する仕組みが活用されています。日本においても、国内大手のIT企業DMM.comが先日防災の日となる9月1日に、災害の頻発などで負担が増している消防や救急の現場を支えるための日本初の取組となるホワイトシャッタープロジェクトが開始しました。今後、過疎化やそれに伴う財政難に苦しむ自治体の防災機能維持を図る新たな支援基盤となることが期待されています。このように、コストパフォーマンスを考えた取組、様々な支援制度を有効に活用することで、地域の安全・安心につながる取組は、年々重要性を増していると感じます。本市では、令和2年3月、総務省消防庁事業の一環から、定員20名の高機能救命ボートが無償貸与され、松山市中央消防署に配備されました。このボートは、ゴムの素材が強く、瓦礫などが散乱した浸水、冠水場所でも活動でき、船首の開閉式スロープによって、車椅子を使用している方でも車椅子ごと乗船できる機能を持ちます。近年頻発する長時間に及ぶ線状降水帯の発生や局地的豪雨、台風に伴う河川氾濫などへの対応を迅速にしようと、県内で初めて高機能救命ボートが松山市中央消防署に配備し、5月に運用開始となりました。また、先日、8月13日、堀江町の堀江新池にて、関係署員約30名が参加する高機能救命ボートを使った水難救助訓練が実施され、複数の要救助者を一度に助けたり、車椅子ごと救助したりし、的確なボート操作の実践をされました。万が一が起こったときに思いをめぐらせるのではなく、万一に備えて思いをめぐらせる、大切な心がけであると思いますが、最も大切なのは、このボートが活躍しなくていい平和で安全な日々がずっと続くことだと思います。そこで、質問ですが、導入されて出動した件数をお伺いします。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 この高機能救命ボートは、ゴムの素材が強く、船底も補強しているため、瓦礫などがある浸水域でも救助活動が可能です。また、船首が開閉式になっているため、安全で迅速に多くの方を救出できます。導入後、これまでに出動はありませんが、豪雨や台風などの災害に備えて、繰り返し訓練を実施しています。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。 そして、消防広域相互応援や他地域での災害時などにもし応援要請があった場合は、どのように対応されるんでしょうか、お伺いします。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 応援要請があった場合は、速やかに資機材や装備などを準備し、被災地へ向かい、救助活動を行います。そのために、ふだんの点検で積込みの手順を確認するなど、迅速に出動できる態勢にしています。また、応援は、長期の活動が想定されますので、計画的に現地へ交代要員を派遣することにしています。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 配備機材の品質保持を考えると、海水訓練よりは池のような真水、または淡水での訓練によって塩害腐食は避けられると思いますが、高度な操作が必要となる波を想定した訓練はどうするのか。また、船舶操縦にも技術が必要なため、操縦資格者の育成も今後必要なことではあると考えますが、操縦訓練について伺います。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 操縦などの訓練については、海や池であらゆる状況を想定した操船のほか、ボートへの空気の充填や船外機の取付けなど、準備を素早く行えるよう、日頃から取り組んでいます。また、県の総合防災訓練では、県内消防本部や
海上保安部、自衛隊などと連携した救助訓練を実施しました。今後も様々な災害現場で、安全で安定した操縦ができるよう、操船技術の向上に努めていきます。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 今後、人口減少等に伴う財政難の中でも、消防活動に必要な資機材や車両の整備を図ることは重要と考えますが、コストパフォーマンスを考えた取組について最後お伺いいたします。
○
若江進議長 中矢消防局長。
◎
中矢洋造消防局長 消防活動に必要な資機材や車両は、これまでも財源を確保し、計画的に整備したほか、国の無償使用制度で6台の消防車とこの高機能救命ボートなどを配備し、消防体制の充実に努めています。これからもこの制度や補助金、交付金などを有効に活用するとともに、全国消防長会を通じて、国へ継続的に財政支援の要望を行い、整備を進めていきます。以上です。
○
若江進議長 山本議員。
◆山本智紀議員 ありがとうございます。さきにもお伝えしましたとおり、生物以外の世の中全ての万物は、誕生したその日が命日だと思います。その命を生き長らえるようにするためには、しっかりと品質保持をしたり、また手入れをしたり、また確認をして、維持をしていく、そういったオペレーションの力が必要だと思いますので、どうぞまた安全・安心につながるように、様々な取組を今後も進めていただければと思います。以上で、私の一般質問は終わります。ありがとうございました。
○
若江進議長 以上で、山本議員の一般質問を終わります。 次に、岡議員。 〔岡 雄也議員登壇〕
◆岡雄也議員 自民党議員団の岡 雄也です。通告に従い一問一答方式にて質問いたしますので、市長をはじめ御答弁いただく理事者の皆様には丁寧な御答弁をお願いいたします。初めに、中小企業者や個人事業主を含む小規模事業者の令和3年度の固定資産税の軽減措置についてお尋ねいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業等に係る収入に相当の減少があった方で、税金の納付が困難な方を対象に、最長1年間、市税の徴収の猶予を受けることができる特例制度が令和2年4月30日の地方税法等の改正により創設されました。個人、法人問わず、令和2年2月1日から令和3年2月1日までに納期限が到来する地方税を対象に、
申請期限は本年6月30日、または対象となる市税の納期限とされました。対象となる地方税は、個人住民税、法人市民税、固定資産税、軽自動車税、事業所税などほぼ全ての税目でした。そこで、お尋ねいたします。本市における地方税のうち、直近の固定資産税の徴収猶予特例制度の猶予件数並びに額をお示しください。次に、固定資産税の負担軽減を図る特例措置についてお尋ねいたします。この特例措置は、
新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している中小企業者及び小規模事業者に対して、令和3年度課税の1年分に限り、償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税の課税標準を2分の1、またはゼロになる措置です。都市計画税も対象になりますが、本市では課税がないため、固定資産税に限って質問いたします。申告できる対象者は、個人事業主を含む中小企業者や小規模事業者で、令和2年2月から10月までの間における任意の連続する3か月の事業収入の合計が、前年同期間と比べて30%以上減少している方となります。本市資産税課への申告受付期間は、令和3年1月4日から2月1日の1か月間と短期間で、軽減措置の申告に際しては、事前に売上げや対象となる事業用家屋や償却資産について認定支援機関等により固定資産税軽減の要件を満たしていることの確認を得る必要があります。松山市内の認定支援機関等は、9月8日時点で160か所と限られており、申告期間に入ってからこうした機関での確認作業をする場合、申告が集中するとともに、多くの時間を要するため、作業現場での混乱を生じてしまうことが想定されます。認定支援機関等による受付は、既に開始しておりますので、事前の準備を含め、どういった方が対象になるのか、具体的に申し上げれば、開業間もない新規創業者は対象にならないことや、事業用と居住用が一体となっている家屋の場合は、事業専用割合に応じた部分が軽減の対象となることなど、要綱の周知はもとより、広く申告者を募ることができる周知広報を検討するべきではないでしょうか。先ほど申し上げましたとおり、徴収猶予特例制度の
申請者は、当然のことながら、猶予の
申請には至らないが、3か月間の事業収入が大幅に減少した事業主は、私の周りにも多く、税金が免除されるという言葉一つ取っても、支援が必要な方に情報を届ける必要があると考えます。軽減された固定資産税については、本市の税収減になるのではなく、
新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金により、全額補填がなされることから、本市財政を考慮することなく、厳しい経営環境にある一者でも多くの中小企業者を支援するためにも、広報と周知を行うべきと考えます。広報まつやまやSNSにとどまらず、同友会や商工会をはじめ、様々な業界団体への積極的な案内を行い、所属会員への周知を求めていくべきであると考えます。そこで、お尋ねいたします。固定資産税軽減措置対象者への周知広報についてどのように考え実行するのか、お示しください。3点目、先ほど申し上げましたとおり、本市には160か所の認定経営革新等支援機関等があり、軽減措置の申告において御協力いただかなければなりません。各支援機関が所属する組織の上部機関より事業概要等は既に案内されていると思いますが、本市担当課からも、申告書や想定問答などを共有し、スムーズな確認作業ができるよう配慮するべきと考えます。そこで、お尋ねいたします。経営革新等支援機関等との連携について、現状の取組を踏まえ、今後の展開をお示しください。この項最後に、軽減措置に係る事前受付、相談窓口の設置についてお尋ねいたします。軽減を申告する資産は、固定資産税の賦課期日である令和3年1月1日時点での資産と一致させる必要がありますが、償却資産がない場合や新たに事業用家屋を所有していないケースも少なからずあろうかと思います。新たな資産の取得がなく、令和2年度の固定資産税と同一の場合においては、支援機関で確認を得た後、事前申告を受け付けることができるのではないでしょうか。年明け早々の1か月間という限られた申告期間において、申告書の不備による修正作業や再提出が起こった場合、申告者や支援機関は当然のことながら、担当する本市職員の負担増につながると推察されます。本市職員においては、通常業務もありますので、少しでも本市職員の負担軽減に資する作業手順も確立していただきたいと願っております。個人事業主を含む中小企業の方を支援する上でも、軽減措置に係る手続は、速やかにかつ正確に実施する必要があります。限られた人員の中で多くの申告が見込まれる軽減措置ですので、そうした事態を未然に防ぐ上でも、事前受付や税に係る相談窓口を設置するべきと考えますが、理事者の見解をお示しください。
○
若江進議長 黒川理財部長。
◎黒川泰雅理財部長 まず、特例制度の猶予件数、額についてですが、令和2年8月31日時点の固定資産税の徴収猶予特例制度の猶予件数は148件、猶予額は約5億6,200万円です。次に、固定資産税軽減措置対象者への周知広報についてですが、本市では7月上旬の国による詳細な本制度の公表を受け、速やかに申告書の様式を定め、制度の内容と併せて市
ホームページに掲載したほか、法人会や青色申告会などの関係団体に制度の説明と会員への周知依頼を行っています。今後は、広報紙に複数回関連情報を掲載するほか、来年度の償却資産申告書を送付する際や各種協同組合や協会などの業界団体へ制度を案内することで、確実に情報が行き渡るよう、きめ細かい周知を行う予定です。次に、認定経営革新等支援機関等との連携についてですが、7月下旬には支援機関等に確認事項などを記載したチラシや申告書の様式を送付し、事前確認の協力依頼を行っています。今後も引き続き支援機関等と情報共有しながら連携を図り、円滑な申告手続ができるよう努めていきます。最後に、事前受付、相談窓口の設置についてですが、事前受付については、受付を早くすると固定資産税の賦課期日である令和3年1月1日までに事業用家屋や償却資産の購入や売却など、資産の異動があった場合は、再度支援機関等に確認をお願いすることになります。また、1月からの償却資産の申告と併せて受け付けることで、効率的な事務処理を行えることから、1月4日から2月1日までを受付期間としています。相談窓口については、中小事業者等からの問合せは、資産税課が窓口となり対応していくとともに、全庁各課や関係機関に担当窓口を広く周知することにより、円滑な申告手続につなげ、限られた期間内で迅速かつ適切に対応していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ぜひきめ細やかな周知と、また利用者の方にとって丁寧な御説明、また簡単な
申請の手続に対して修正作業があるかと思いますので、より丁寧に対応していただきたいと思います。 次に移ります。本市におけるSDGsの取組についてお尋ねいたします。本市市民のSDGsに対する認知度は、直近の調査で7.5%との結果が出ました。また、市内シンクタンクの調査では、企業認知度は約50%とあります。市民認知度は、前回調査より約2%上昇しておりますが、まずは聞いたことがあるという件数を伸ばすこと、具体的には、1年間で2%しか向上しなかったことを踏まえ、関わりがない方が知らないままにならないよう、認知度向上に向けた仕掛けが必要であります。本市の協議会などに参画をしている企業であっても、担当者に限らず、その組織に所属する一人一人が聞いたことがあるなど、一部の人たちだけの意識の中だけの取組にならないよう、事業を進めながら認知度を高めるべきではないでしょうか。当然のことながら、認知度を上げるための広報のみを重視するべきとは申しておりません。取組を実行して、理解と協力を求めていくべきではないでしょうか。ある政令
指定都市では、啓発事業に併せて市の取組をPRし、その結果、市民認知度調査では46.5%と市民の2人に1人が認知しているという発表もあります。そこで、お尋ねいたします。1、調査方法について、2、市民認知度7.5%、企業認知度約50%の見解について、3、認知度向上に対する取組と認知度目標をお示しください。
○
若江進議長 河合
総合政策部長。
◎河合洋二
総合政策部長 まず、調査方法ですが、市民の認知度は、毎年実施している市民意識調査によるもので、平成30年度からSDGsに対する認知度を調査項目に加えています。また、企業認知度については、令和元年10月に地元シンクタンクが県内の企業を対象にアンケート調査を実施した結果です。次に、認知度に対する見解ですが、近年日本では経団連が企業行動憲章の中で、SDGsの達成を明記するなど、企業や金融機関を中心にSDGsの取組が先行しています。本市でも既に100を超える団体が、松山市SDGs推進協議会に参加するなど、企業の取組への意欲や認知度は、今後ますます高まるものと考えています。一方で、内閣府の調査によると、SDGsに取り組む全国の自治体の割合が、平成29年10月で1%、平成30年11月で5%、令和元年11月で13%であるように、市民の認知度は企業の認知度と比べるとまだまだ低いのが現状です。最後に、認知度の目標及び向上策ですが、本市では、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、令和6年度までにSDGsの市民認知度を15%に引き上げるという目標を掲げ、これまでもSDGsの概要や取組などについて市の
ホームページや広報まつやまで周知を行ってきました。今回、SDGs未来都市に選定されたことを契機に、一人でも多くの市民や団体がSDGsを正しく理解し、参加していただけるよう、活動の成果を内外に広く情報発信していくとともに、松山市SDGsサポーターズクラブでも共有するなど、様々な機会を捉え、普及・啓発に努めていきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ありがとうございます。そのSDGsの取組を皆さんどうですかとお尋ねをした場合に、簡単に申し上げると、シャンプーや洗剤などを買うときに詰め替えパックを購入するという項目一つ取っても、そういった公共に資する、またそのエコバッグを利用しているとか、節電、節水するという項目もそういった意識調査の中に反映できるかなと思います。そうすれば、この15%という目標ですけれども、もっと上がるかなと思いますので、市民意識調査の設問によって、その回答の仕方というのも変わるでしょうし、今後の取組に期待したいと思います。 次に移ります。今回未来都市計画を策定するに当たり、2030年のあるべき姿の実現に向けた優先的なゴールが設定をされました。各ゴールには、それぞれKPIを設定し、ゴールに向けた取組について課題や目標の記載があります。これらは、人口減少などを加味した数値設定なのでしょうか。どういった要素を想定したKPI設定なのか、お示しください。また、経済、社会、環境の3本柱で構成されておりますが、既存の事業に加えて新たに取り組もうとした企画、もしくは今後取り組む事業についてお示しください。
○
若江進議長 河合
総合政策部長。
◎河合洋二
総合政策部長 松山市SDGs未来都市計画では、2030年のあるべき姿を「安全で環境にやさしい持続可能な観光未来都市まつやま」としており、その実現に向けてKPIを定めていますが、それぞれの目標値は、人口減少や
新型コロナウイルスなど、社会情勢の変化や影響を考慮しながら分野ごとに設定したものです。また、新たな取組としては、経済面では、豊かな地域資源を活用して、都市の魅力向上を図る施策を、社会面では、災害に対しての強靱な
まちづくりや効率的な都市空間の形成を、環境面では、再生可能エネルギーを創って、貯めて、賢く使う仕組みの拡大など、3つの側面それぞれで本市の強みを生かしながら、若手ワーキングによる研究成果も参考に、多様なステークホルダーと協働する中で、地域課題解決のための新たな事業を展開していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 高い目標を設定していただいて、その目標に対して課題を早期に抽出して、ステークホルダーと共に課題解決をして、よりよい松山市にしていただきたいと思います。 次に移ります。さいたま市との連携協定についてお尋ねをいたします。未来都市計画では、さいたま市と各分野の情報共有や活用、SDGsの達成に資する包括的な連携を目的に協定を締結する予定とされております。内閣府に提案をした3月時点では、本年春に締結予定としながらも、本市未来都市計画において、また本市担当課においては、事務レベルでの協議が進んでおり、さいたま市長との協定締結を控える中、コロナの影響から滞っているとお伺いをしています。そこで、お尋ねいたします。さいたま市を協定先と選んだ経緯と協定締結の今後の見通しについて具体的なスケジュールをお示しください。
○
若江進議長 藤本環境部長。
◎藤本則彦環境部長 本市とさいたま市は、持続可能な
まちづくりを目指す自治体のネットワークイクレイに加盟しているほか、太陽光発電に適した地域特性や温室効果ガスの排出の特徴が類似しているなど、多くの共通点があります。また、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするゼロカーボンシティーを目指すなど、温暖化対策の方向性が一致するため、様々な意見交換を行ってきました。今後は、SDGsの達成に向け、本市のサンシャインプロジェクトやさいたま市の電気自動車の普及施策など、スマートシティ化に向けた取組の知見や成果を共有するほか、スポーツや観光など幅広い分野で交流し、両市が発展できる関係性を構築する予定です。なお、連携協定は、
新型コロナウイルスの感染状況などを考慮しながら締結時期を決定したいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 確認をさせていただきます。未来都市計画では、令和2年締結というふうに書かれておりますけれども、本年もあと3か月ですけども、具体的にどうなのかなと思っております。これについては、環境部に限らずに、協定締結については、さきの8月にテレビ会議システムを使って立地協定書の調印式をオンラインで実施した経緯もありますから、その事務的なレベルが終わった段階で、まずはこの協定を結ぶ、そしてそこから動かしていく中で、コロナの感染拡大が落ち着いてから交流の拡大ができるかなと思っております。なので、具体的なスケジュールというのが、その未来都市計画には令和2年とあるんですけども、それもまだ不透明ということなのかどうか、お答えください。
○
若江進議長 藤本環境部長。
◎藤本則彦環境部長 現在のところ、温暖化対策につきましては、ウェブを活用して意見交換とか連携をしております。今後につきましては、
新型コロナウイルスの状況を見ながら締結時期は決定したいと考えております。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ぜひよろしくお願いいたします。 次に移ります。来年度から策定予定である第7次松山市総合計画をはじめ、第2期松山市まち・ひと・しごと創生総合戦略のほか、様々な計画が策定をされております。個別計画についても、随時、適宜改定、策定されていくと思いますが、これらの計画については、構成要素の中にSDGsを個別に明記するとのことですが、先ほどの認知度でも分かるように、少しでも目にする、耳にする機会をいかにつくるかが課題ではないでしょうか。文中に記載するのは当然のことながら、表題などと併記で17の目標を明記するなど、目に触れる機会をつくるべきではないでしょうか。宮崎市では、宮崎市子ども・子育て支援プランの策定に際し、章ごとに関連のある項目が記され、読むたびに意識することができます。ある地方公共団体のSDGs担当職員との意見交換では、庁内研修に参加した職員は意識が高く、事業提案時においても17の目標のいずれかに当てはまらないかを考える姿勢が見受けられる。しかし、部局内で同じ熱量を持った仕事はありませんとのことでした。全庁挙げて取り組むのであれば、職員一人一人が事業一つ一つにおいてどの要素なのかを考え理解しなければならないと考えます。お尋ねいたします。本市計画及び各事業への反映について、どのような考え方で取り組まれていくのか、本市の見解をお示しください。
○
若江進議長 河合
総合政策部長。
◎河合洋二
総合政策部長 SDGsの考え方は、あらゆる分野に関わることから、松山市SDGs推進本部を設置し、市長を本部長に全庁体制で進めることとしており、今後総合計画をはじめ、各分野の計画にSDGsの目標や複数課題を同時解決するなどの考え方を取り入れたいと考えています。また、昨年度から新規事業の提案に当たっては、事業がSDGsのどのゴールに位置づけられるかを明確にしたほか、今年度からは新たに若手職員の研修にもSDGsを取り入れました。今後ともこうした研修を充実させていくなど、さらにSDGsを意識した施策立案、事業実施を行えるよう、職員の認識を高めていきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ぜひよろしくお願いいたします。 次に移ります。災害に強い
まちづくりのうち、建物の止水板設置及び工事等に係る補助制度創設についてお尋ねをいたします。さきの豪雨や台風など、局地的な大雨の多発に伴う浸水被害のリスクが増大する中、住み慣れた地域で安全で安心して暮らせる施策の必要があります。本市は、浸水想定区域や避難に関する情報等を示した内水ハザードマップを全戸配布し、日頃から防災意識の向上を図っております。こうしたソフト面での取組も大切であり、より地域ごとに丁寧な説明が必要であると感じております。もとより浸水被害を軽減させるためには、ハード面での整備が喫緊の課題であります。10年に1度の降雨に対し、整備計画を策定し、順次進めておりますが、中長期にわたるものもあり、施設整備が急がれます。そこで、お尋ねいたします。浸水対策の本市の取組状況と今後の方針についてお示しください。先ほども申し上げましたとおり、中長期的な視野に立って事業の進捗を見守るしかない中、中核市での浸水対策事業に目を向けてみると、止水板の設置に係る工事等に係る補助事業を中核市60市のうち10市で既に実施をされております。補助率や要綱に違いなどもあり、事業の活用度合いに差異はあるものの、10年、20年先を見据えたとき、現状では耐えられない世帯に対し、こうした止水板設置事業を導入するべきと考えます。そこで、お尋ねいたします。止水板設置及び工事等に係る補助制度創設について見解をお示しください。
○
若江進議長 白石
下水道部長。
◎白石邦彦
下水道部長 本市では、床上浸水被害が多数発生した重点10地区の整備を終え、現在は床下浸水被害や公共交通の運行への影響を軽減するため、9地区での浸水対策事業を推進しています。具体的には、堀江地区や市内中心地区など3地区で、雨水排水ポンプ場や雨水貯留施設などの整備が完了し、残りの6地区についても順次整備を進めています。今後の方針は、6地区のうち、令和8年度までに山西地区や北条地区など4地区で雨水幹線の整備を完成させる計画としており、残りの地区についても、確実にハード整備を進め、早期完成を目指したいと考えています。次に、止水板設置及び工事等に係る補助制度についてですが、ハード対策には多額の費用と長い年月を要することから、土のうをあらかじめ配備したり、全戸配布したまつやま内水ハザードマップを防災イベントで活用したりするなど、ソフト対策にも取り組んでいます。お尋ねの止水板設置の補助制度は、住民自らが取り組む自助を促すソフト対策として一定の効果が期待できますが、この制度を導入している自治体が少ないことや、導入していても利用が進んでいない状況に加え、補助対象とする地域や補助額の設定など、公平性の観点から課題もあります。こうしたことから、今後は他都市の動向を注視するとともに、住民ニーズの把握に努め、止水板設置の補助制度も含めたより効果的なソフト対策について関係部局と連携しながら調査・研究していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ありがとうございます。一般財源で取り組んでいる中核市もあれば、社会資本整備交付金を活用している中核市もあります。その企業に対してこういった補助金が活用できれば、その場所で事業を継続する、持続的な操業を維持できるという点もあると思いますので、止水板設置に限らず、こうした効果的な事業が他都市でも実施されてますので、ぜひ調査・研究の枠を広げていただいて、実施に向けて研究していただきたいと思います。 次に移ります。防災士の養成数と活用についてお尋ねをいたします。防災士の養成数日本一の本市において、2030年度の累計養成数の目標を7,700名としているようですが、公費負担による資格取得者に加え、大学生や企業での防災意識向上に伴う一般の方の防災士も年々増加しております。あらゆる世代が資格取得をしている本市において、養成数だけではなく、様々な場面で活躍ができるよう、有資格者の活用についても検討が必要ではないでしょうか。企業で取得した方が、事業所の立地地域の
自主防災組織との連携が取れる、またふだんから顔が見れる関係づくりはできていますでしょうか。資格者を増やすとともに、活動地域が居住地か、もしくは事業所や大学などの活動地域かなど、より実践的な活用を検討するべきではないでしょうか。そこで、お尋ねいたします。現在の養成数と今後の展開についてお示しください。また、防災士資格取得においては、救急救命講習の修了証が必要であり、認証登録
申請時に、5年以内に発行されたものとされております。これは、救急救命講習の指導内容が、最新の知見を反映したものに改訂されることもあり、5年間という期限が設定されているようです。防災士の有資格者においても、折に触れてこの普通救命講習を再講習し、日々変化をする災害や救命についても対応ができるよう、質の向上あるいは保持を行っていく必要があるのではないでしょうか。最近では、コロナ禍であることから、オンラインでの講習を本市でも既に実施していることから、こうしたツールを活用するべきではないでしょうか。また、防災士に対して、シンポジウムなど案内をしておりますが、そうした機会に限らず、行政の避難所運営の方針が変更されるなど、これまで講習で得た知識と現状に乖離が生じる場合も想定されます。そこで、お尋ねいたします。資格維持のための講習について見解をお示しください。
○
若江進議長 牟禮防災・
危機管理担当部長。
◎
牟禮里義防災・
危機管理担当部長 まず、防災士は、
自主防災組織のほか、市立の
小・中学校、災害協定企業などで養成を進め、先月末現在、公費の防災士2,759名を含め、市全体では、6,103名になっています。今後もこうした取組を継続し、学校や地域、企業などに防災士を養成しながら、避難所ごとのマニュアルづくりに様々な職域の防災士に御参加いただくなど、一層の関係性と防災力の向上に努めます。また、
ジュニア防災リーダークラブでは、年間を通して活動が活発な生徒に、防災士の資格取得を進め、若者から高齢者まで幅広い世代の防災士が地域で連携できる
環境づくりにも取り組みます。次に、資格維持のための講習は、防災シンポジウムや各種の研修会などで資格取得後も多くの防災士が、意識や知識を高めるフォローアップに努めています。加えて、全世代型の防災教育では、防災士を対象とした研修や動画を活用して、個々のスキルアップにも取り組んでいます。また、普通救命講習は、修了証に2年から3年で定期的に受講するよう明記していますので、防災士に定期講習や再講習を呼びかけるなど、技能維持に取り組みたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ぜひ質と量共に日本一だと言われる松山市を目指して取り組んでいただきたいと思います。 次に移ります。MACネットCSCとLINEについてお尋ねをいたします。
小・中学校をはじめ、幼稚園や保育園、児童クラブなど、MACネットCSCは松山市内の179団体が利用し、運用開始以降、登録者は今や8万人を目前に年々増加をしております。開発当初は、登下校中の安心・安全を確保するべく、不審者情報を中心に子どもたちの健全育成に役立てることを目標に配信がスタートしましたが、今では子どもの生年月日を入力することで、月齢に合わせた子育て支援情報が提供されるなど、進化を続けております。学校の連絡網を中心に、保護者の方の登録が多く、子育て支援情報や安心・安全情報も配信しており、情報共有のツールとして欠かすことのできないものになりました。また、本年5月より公式のLINEアカウントにおいても、機能を随時追加しながら運用が始まりました。これまでもツイッターやフェイスブックページ、市消防局が配信をするモバイル松山消防などを駆使し、市政の情報や防災情報も発信をしてきました。これら様々な媒体での情報発信は、いつでも、どこにいても受け取れること、またあらゆる世代に提供できることは大変すばらしい取組だと感じております。MACネットCSCやLINEにおいては、様々な情報をタイムリーに発信することであり、市民の皆様にとっても安心を享受できると同時に、必要な情報が必要な方にスムーズに伝達されることは必要不可欠であると考えます。市民の皆様にいち早く知っていただきたい情報を積極的に発信していただきたいと考えておりますし、できる限り、市長の会見一つ取っても、フルで生配信していただきたいと思います。特に、MACネットCSCについては、保護者や学校関係者に特化したものであるのか、運用開始後10年以上が経過したことから、当時利用者だった子どもたちが、便利なシステムだと再認識し、自身で登録を進めることも想定されることから、広く市民の方にも利用をしていただきたいと考えているのか、役割について市としての方向性を示しながら、さらなる利用促進を図るべきだと考えます。そこで、お尋ねいたします。1人が複数アカウントを登録していることも想定されますが、MACネットCSC並びにLINEの登録数をお示しください。また、利用者側が適時適正な情報を得るためにも、それぞれの方向性を明確にし、有効活用していただくことが重要だと考えますので、役割についてもお示しください。
○
若江進議長 矢野教育委員会事務局長。
◎矢野博朗教育委員会事務局長 MACネットCSCについてお答えします。まず、登録数についてですが、令和2年8月末現在、7万8,817人となっています。次に、役割についてですが、このシステムは、平成18年度から市内の
小・中学校での保護者への連絡網として運用を始め、学校、学年、クラスごとの情報を登録者の所属に応じて配信し、受信確認も行っています。また、全国で発生している様々な事件を背景に、子どもたちを守るための取組として、市内で発生した不審者情報も配信しています。さらに、平成20年度には、市内の保育園、平成21年度からは市内の幼稚園での連絡網として活用するほか、子どもの発達に合わせた子育て支援情報の配信を開始しました。その後、全国的に頻発する災害を受けて、気象や防災に関する緊急災害情報も追加しています。したがいまして、MACネットCSCは、子どもの安心・安全と育児、子育ての情報を子育て世帯に必要なとき、必要な内容を配信する役割を担っているものと考えています。以上です。
○
若江進議長 玉尾
秘書広報部長。
◎玉尾浩紀
秘書広報部長 本市公式LINEの登録数は、今年5月22日に運用を開始し、8月に行政サービスの各種予約機能や欲しい情報を選んで受け取れる受信設定機能などを追加したことで、直近1か月の登録数が約1,500人増え、9月14日現在で約3,600人です。次に、その役割は、近年スマートフォンが急速に普及し、SNSで情報を取得する手段も多様化しており、手軽に利用できる行政サービスや生活に役立つ情報などを提供することは、市民と行政の距離を縮め、便利で住みよいまちを実現することはもちろん、都市イメージの向上にもつながります。LINEは、国内で約8,400万人が利用する屈指のコミュニケーションツールです。多くの人が使い慣れたその特性を生かし、本市公式LINEは、市民の皆さんへは施設や図書の予約、救急病院の案内など、生活に役立つ情報を、また市外の方へは、本市の魅力をアピールできる観光・物産情報などニーズの高い様々なサービスや情報を幅広い年齢層の方に迅速かつ確実にお届けする役割を担っています。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 今後の活用についてお尋ねをいたします。昨今、生活環境が多様化する中で、防災無線が聞き取れないとの声をお聞きします。天候や設置箇所の違いからで、逆に近隣の方から音量を下げてほしいとの声もあります。こうしたことを丁寧に私も説明をさせていただいておりますけれども、加えてその放送内容を電話で聞けるサービスもありますということをお伝えしております。このMACネットCSCやLINEを市民の皆様に広く周知するとともに、より積極的な登録を促す必要があると考えます。しかしながら、MACネットCSCについては、平時であれば約7万件をおおむね25分で配信完了するところが、今年7月の集中豪雨のときのように、学校ごとの配信や市の配信が重なると、サーバーへの負荷がかかり、情報が遅延することが想定されます。現在、改修を行っている新システムでは、約10万件を5分程度で配信されるとも聞き及んでおりますが、利用者拡大の観点から見れば、より強固なシステムの導入が必要であると考えます。また、モバイルまつやま消防の登録者数約1万7,000名のうち、消防団員や市職員を除く一般登録者約1万1,000人についても、いずれかの情報ツールに統合できるのではないかとも考えます。そこで、お尋ねいたします。MACネットCSCとLINE、それぞれの今後の活用について、本市の見解と登録者増加への対応として利用者を増やすための周知広報についてお示しください。また、MACネットCSCにおいては、市の委託事業であることから、登録者増加によるシステムの改修等や事務処理といった配信管理をどう行っていくのか、運用面での方針を具体的にお示しください。
○
若江進議長 矢野教育委員会事務局長。
◎矢野博朗教育委員会事務局長 MACネットCSCについてお答えします。まず、今後の活用についてですが、このシステムは運用開始以降、災害時などに自分の位置情報を家族などに知らせる機能の追加など、機能や配信情報の見直しを行っており、今後も子育て世帯のニーズや環境の変化に合ったシステムの運用に取り組んでいきたいと考えています。次に、登録者数増加への取組についてですが、周知広報は、市内の保育園や幼稚園、
小・中学校などの団体や保護者の中には、まだ利用されていない方もいますので、引き続き広報紙や
ホームページ、パンフレット配布やSNSによる情報発信などを行っていきます。また、サーバー強化については、このシステムが原則松山市内の子どもの保護者を対象としているため、最大10万人の利用を想定しています。現在の登録は、約7万9,000人弱で余裕はありますが、今後登録者が増加した場合にも、配信の遅れが生じることなく、情報を確実に登録者へ配信できるよう、取り組んでいきます。さらに、配信管理の運用面での方針については、システム運用の経費は、青少年センターの
指定管理業務として市が負担しています。また、事務処理は、
指定管理者である松山市青少年育成市民会議が行っており、新規の団体登録時には、初期登録作業が生じますが、ユーザー登録は本人が実施しますし、配信情報の入力や管理等については、登録した団体や各部署の管理者が行うため、システム運用面での事務量に大きな変化はありません。今後におきましても、
指定管理者と緊密に連携しながら、適切な運用に努めてまいりたいと思います。以上です。
○
若江進議長 野志市長。
◎
野志克仁市長 本市公式LINEでは、今後引き続き市民ニーズが高い様々な行政サービスや生活に役立つ情報を配信するほか、8月から開始した道路の異常を通報するような参加型のレポート機能やごみの分別方法をお知らせするごみ分別検索機能などを新しく活用し、市民生活の利便性を高めていきます。次に、登録数を増加する取組は、LINEの特性を生かした便利な機能を充実し、スマートフォンで読み取るだけで簡単に登録できるQRコードを周知するのが重要です。これまで広報紙や市
ホームページなど、様々な媒体で行ってきた登録案内を今後も積極的に実施するのと併せ、QRコードを市の各種印刷物に掲載するほか、市民の皆さんはもちろん、本市に転入された方も生活に役立つ情報がすぐに受け取れるよう、市庁舎の各受付カウンターにも設置するなど、さらに登録を啓発し、多くの方に手軽に利用していただけるよう取り組みます。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 ありがとうございます。すみません、1点だけ確認をさせてください。私もMACネットCSCについては利用者の一人でありまして、さきの本市が実施をした市民意識調査においても、防災ですとか災害情報の受け取りについて、スマホや携帯電話にメールサービス、またLINE等での情報を送ってほしいとの回答が市民意識調査でもあったんですね。なので、今後の活用方針として、子育て世代を中心にということを繰り返し御答弁なされてましたけれども、今後こういった一般の方、市民意識調査に御回答いただく方というのは、子育て世代ではないと思いますので、そういった方がいざそういった情報を取りたいなと思ったときに、こういうものありますよというのを周知する場合に、このMACネットCSCというのは大変有益なツールだと思っておりますので、こういった一般の方にも利用拡大するべきだなあと思っております。その点について再度御答弁をお願いします。
○
若江進議長 矢野教育委員会事務局長。
◎矢野博朗教育委員会事務局長 このMACネットCSCにつきましては、先ほども申し上げましたけども、保護者の連絡網として運営をしておりまして、配信する主な内容は、帰宅指示や休校など、子どもに関する重要な内容も含んでおり、子どもに係る安心・安全情報や子育て支援情報でございます。必要な情報を必要な方々に確実に配信することが、このシステムの役割と考えておりますし、財源も限られておりますので、現時点では利用者の範囲を拡大することは考えておりませんけれども、社会環境の変化など今後注視していきたいと考えております。以上です。
○
若江進議長 岡議員。
◆岡雄也議員 その防災無線が聞こえる環境ではないですとか、常にインターネットなどで情報を取得し続けることができない方もいます。出先でそういった避難所開設情報や学校の登下校も含め、家族との連絡により避難準備を促すこともできると思いますので、大変便利な情報提供ツールですから、より効果的に活用していただきたいと思います。と同時に、LINEを含め、ブロックですとか、配信解除にならないように、全庁挙げて有益な情報発信ができるよう、広報担当だけに任せることなく進めていただきたいと思います。以上で、一般質問を終わります。
○
若江進議長 以上で、岡議員の一般質問を終わります。 ただいまから午後1時25分まで休憩いたします。 午後0時21分休憩 ──────────────── 午後1時25分再開
○
若江進議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。大塚議員。 〔大塚啓史議員登壇〕
◆大塚啓史議員 公明党議員団の大塚啓史でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。市長をはじめ、関係理事者の皆様の明快な御答弁をよろしくお願い申し上げます。 早速質問に入らせていただきます。まず、「スーパーシティ」構想についてお伺いいたします。本年5月27日に、先端都市「スーパーシティ」構想の実現に向け、国家戦略特別区域法等の改正案スーパーシティ法案が成立しました。「スーパーシティ」構想とは、AIやビッグデータなどの最先端技術を活用して、住民が住みたいと思うよりよい未来社会を包括的に実行、実現するまるごと未来都市を目指すものであります。「スーパーシティ」構想では、自動運転、ドローンによる配送、テレワークやオンライン教育、オンライン診断、キャッシュレス決済、エネルギーや水の無駄のない管理など、最先端のサービスを住民に提供する地域の構想、そして複数にまたがる分野の規制を一括で緩和することで、技術革新の促進や各種サービスの利便性を高めることを目標としています。そして、これまでスマートシティなどの取組では、エネルギー、交通などの個別分野の取組や一時的な最先端技術の実証などにとどまっていました。そして、日本は、個別の要素技術はあるものの、社会実装などができていないのが現実であり、まだまだ世界では後れを取っているようです。現在、中国の杭州では、道路に配備された4,000台以上のカメラ映像をAIが自動収集し、異常を感知すると警察に自動通報され、交通状況に応じて信号機も自動で切り替え、渋滞が15%抑制されたそうです。そして、日本としては、生活全般にまたがる様々な分野でデータ連携を図り、「スーパーシティ」構想を2030年までには実現しようとしています。 そこでまず、1点目に、本市は未来都市をつくるための「スーパーシティ」構想をどのように認識されているのか、お伺いいたします。 2点目に、市民への影響についてお伺いいたします。「スーパーシティ」構想は、国や自治体が持っている個人情報や民間企業が持つ行動履歴などの個人データを一元化して、様々な住民サービスに利用し、便利で快適な暮らしを実現しようとしており、単に規制緩和で農家レストランや民泊ができるという話ではないようです。そして、暮らしに直結するサービスに活用するため、地域の多くの住民の生活に大なり小なり影響を与えるようであります。そこで、2点目に、「スーパーシティ」構想による市民への影響を本市はどのように考えるのか、お伺いいたします。 国では、「スーパーシティ」構想の実現に向けて、検討を進めている自治体や団体などから幅広いアイデアを募集することにより、今後の制度の詳細設計や関連施策の決定に生かすとともに、そのエッセンスの相互開示や国との意見交換を行うことで、地域における「スーパーシティ」構想の検討を加速することとしています。そして、現在までにそれらのアイデアは56団体から公募されています。1つに、都市の一部区域や工場跡地などで新たな都市開発を行い、新たな住民を集めるグリーンフィールドの新規開発型が7件、そして既にあるまちで住民合意を形成、必要な再開発、インフラ整備を行うブラウンフィールドの既存都市型など49件が実際の課題に基づいたアイデアとして提出されています。そして、国では、スーパーシティのエリア選定について、当初年内を予定していましたが、
新型コロナウイルスの対応に加え、主要な事業者の選定等に時間を要すると判断し、来年3月まで延ばすことになったようです。そこで、3点目に、本市において、地域活性化や豊かな市民生活につながる住民目線の計画を考えて今後予定されているスーパーシティのエリア選定を目指してはどうか、御所見をお伺いいたします。 次に、介護支援体制の充実についてお伺いいたします。我が国では、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われており、社会全体で認知症の人を支える
環境づくりが急務であると考えられます。そのような中、公明党は、総合的な認知症施策の推進に向けた提言を国に申し入れ、取組の根拠・基盤となる認知症基本法の早期成立に向けて取り組んでいます。そして、国の今年度の予算では、昨年6月の関係閣僚会議で決定した認知症施策推進大綱に基づく取組が随所に反映されました。認知症施策推進大綱では、地域社会で自分らしく暮らす共生と認知症になる時期や進行を遅らせる予防で、認知症になっても希望を持って過ごせる社会の実現を目指すものとされています。こうした方針を踏まえ、今年度の予算に、認知症の人やその家族の困り事を手伝う仕組みとして、2019年度から始まったチームオレンジの整備などを進める費用が計上されています。チームオレンジでは、認知症の人やその家族を手助けする認知症サポーターを中心に、近隣でチームを組み、見守りや外出支援などを行うもので、大綱では、全市町村での整備が目標として掲げられています。チームの整備に当たっては、認知症の当事者も参加して、支える側になったり、地域のコンビニや金融機関などの協力を得たりするなど、地域の実情に応じた柔軟な対応が求められています。そして、国では、自治体の後押しをするため、チームの立ち上げや運営を支援するコーディネーターへの研修事業を行うとされています。そのような中、本市においても、認知症の人やその家族を理解し、支援を広げようと国の新オレンジプランに基づき、各種施策を推進しています。私も認知症サポーター養成講座を受講させていただき、オレンジリングを頂きました。本市においても、講座受講者も年々増加しており、現在3万8,803人とお聞きしています。しかし、認知症サポーターの理解が広がっても、現実的な支援につながっているのか、問題であります。 そこで、お伺いいたします。本市においても、認知症サポーターを中心に地域で認知症の人やその家族に対する支援の仕組みであるチームオレンジの整備をすべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、災害時の避難所についてお伺いいたします。西日本を中心に広い範囲で記録的大雨となり、多くの犠牲者を出した西日本豪雨から2年を迎えました。今年も梅雨の時期に長雨が続き、熊本県を中心に九州や中部地区など、日本各地で集中豪雨が発生し、河川の氾濫や土砂崩れなど、多くの被害をもたらしました。そして、そのようなときに安全である避難所について、今年は新たな課題として、
新型コロナウイルス感染症の対策も求められ、これまで以上に平常時から災害へ備えておくことが重要となっています。そうした中、本市では、コロナ対策として、各避難所で避難住民に対する検温や健康管理などを行い、また避難所運営管理マニュアルの
新型コロナウイルス感染拡大予防編を作成し、感染予防策の徹底が図られています。そして、本市では、今年7月初めから長雨が降り続き、連日のように5段階の警戒レベルのレベル4に当たる避難勧告や避難指示が頻繁に発令されました。私も何か所か避難所を回らせていただきましたが、実際に避難している方は少なかったようです。 そこで、1点目に、本市の今年度における避難勧告と避難指示の発令回数及び避難者数、そしてそれらの検証についてお伺いいたします。 2点目に、本市の防災アプリについてお伺いいたします。本市の
ホームページを見てみると、利用可能な防災アプリの情報はありません。広島市の
ホームページには、今年の4月から災害が発生する前に適切な避難行動を取っていただき、現在地から最寄りの避難所への最短のルートなどを表示ができるスマートフォン向けの避難所誘導アプリが配信されています。そのアプリでは、そのほかにも避難勧告などの緊急情報はもちろん、河川のライブカメラ映像、現在地の危険度や家族の安否確認など、多くの機能がついており、外国人にも使えるように英語、中国語、韓国語にも対応しています。 そこでまず、本市においても、避難所誘導アプリを導入してはどうか、お伺いいたします。 また、高松市の
ホームページでは、防災アプリと検索すると、香川県が本年4月から導入した防災アプリ香川県防災ナビの外部サイトが表示され、そこからQRコードを読み取ることで、ハザードマップや避難所の地図表示をするなどの機能があります。そして、愛媛県には、防災支援アプリのひめシェルターがあり、地震や津波、気象警報から避難勧告や避難所開設情報など、緊急のお知らせまで様々な情報が受信できる防災アプリがあります。そこで、お伺いいたします。本市の
ホームページにも、愛媛県の防災アプリをリンクしてはどうか、お伺いいたします。 3点目に、避難所保険についてお伺いいたします。地震や自然災害が相次ぎ、被害の発生に地方自治体が身構える中、避難所開設などの費用を支払い、住民の被害を防ぐため、迅速かつ適切な避難勧告、避難指示などの発令を後押しする避難所保険が注目されています。東日本大震災以降、住民の生命を守るため、早期の避難勧告などを発令する自治体が増えていますが、これに伴い、避難所の設置や食料、飲料品の供給、生活必需品の提供といった費用負担が発生します。それらの費用は、国の災害救助法が適用されると、国と都道府県が費用を負担してくれるようですが、2017年度に全国で発令された避難勧告等2,126件のうち、災害救助法が適用されたのは26件で1.2%ほどでした。災害救助法が適用されない場合は、自治体の自己負担が膨らみ、避難所開設などの費用が増加し、早期の避難勧告をためらう自治体もあるようです。そのような中、費用の心配をすることなく、避難勧告をちゅうちょなく出せるような避難所保険に加入する自治体も現在増加しているようです。本市においても、避難所保険に加入してはどうか、御所見をお伺いいたします。 次に、
新型コロナウイルス感染症の中で、一般廃棄物の問題についてお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、
緊急事態宣言が発令され、学校の臨時休校やテレワークなどの在宅勤務になったことで、家で過ごす方も増え、在宅時間が長くなったことで、家庭内の消費活動が増大し、家庭ごみの排出が増加すると思います。また、身の回りを整理する断捨離をすることで、粗大ごみの持込みが増えたとニュース報道にもなっていました。一方で、企業や飲食店では、休業、時間短縮営業の要請などで事業系ごみが減少しているようです。 そこでまず、1点目に、本市の排出状況について、家庭系と事業系のごみの排出量の増減とその理由をどのように分析しているのか、お伺いいたします。 廃棄物処理業者の方々は、私たちが日常生活を維持するために欠かせない仕事であります。まちの環境衛生を守るエッセンシャルワーカーであります。そして、
新型コロナウイルス感染症拡大の中にあっても、家庭をはじめ、事務所、工場、店舗、飲食店、病院など、様々な業種の廃棄物を収集・運搬しています。コロナ禍にあっても、感染のリスクを感じながら作業をしているのが現状であります。そこで、2点目に、廃棄物処理業者から感染者が発生した場合には、家庭ごみの処理が怠らないよう、どのような対策を講じるのか、本市としての対応をお伺いいたします。 3点目に、廃棄物処理業者の方々が、
感染症対策について正しい知識を持つことが必要であります。そして、処理業者への研修会などを行うなどの対策も必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、本市は、平成25年3月に環境モデル都市として選定され、循環型社会の実現に向けて、市民や事業者の皆様と協働で3Rなどの取組によりごみの減量に取り組んでいます。そして、平成18年度から平成26年度までに9年連続で人口50万人以上の都市の中で、1日1人当たりのごみ排出量が日本一を誇ってきましたが、近年は2位になっていることは残念であります。そこで、お伺いいたします。本市では、ごみ問題への意識の高い市民、事業者の皆様と一緒になって、さらなる循環型社会を目指し、今後どのようにごみ減量に取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。 次に、図書館の
新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いいたします。図書館は、時代の進展、変化に伴い、高度化、多様化する市民の学習ニーズに対応するため、迅速かつ的確に必要な資料や情報を収集することが求められています。そして、今後も市民にとってより利用しやすい図書館として市民生活に定着していくことを期待しています。しかし、本年は、
新型コロナウイルスの感染症による
緊急事態宣言を受け、市立図書館においても、臨時休館やサービスの縮小、イベントの中止や延期がなされている状況であります。そして、
新型コロナウイルス感染症の影響で、図書館内の飛沫感染や密室空間を避けて図書館に行くことを警戒している方も多くいると思います。そこでまず、1点目に、本市のコロナ禍における市立図書館の利用状況についてお伺いいたします。 2点目に、市立図書館等の
感染症対策であります。5月14日、公益社団法人日本図書館協会が、図書館における
新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインを公表しました。これには、公立の図書館向けに図書館における
新型コロナウイルス感染予防として実施する際に参考となる基本的な事項や具体的な対策が整理されています。そのような中、本市の市立図書館でも、
新型コロナウイルス感染拡大による人との接触や本の消毒など、衛生面が気になるところであります。そこで、お伺いいたします。市立図書館の利用者が、混雑緩和や新しい生活様式に対応した対策を講じることで、安心して来館し、本が借りられるため、具体的にどのような
感染症対策をされているのか、お伺いいたします。 3点目に、電子図書館の導入についてであります。電子図書館は、タブレット端末やスマートフォンなどで閲覧できる電子書籍を貸出しする図書館ですが、図書館を訪れたり、本に触れたりする必要がないため、
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ市民サービスとして導入をしている自治体が増えています。そして、休館などのサービスが提供できない状況においても、電子図書館サービスは利用可能であり、今後サービスの必要性が高まると認識しています。我が会派の雲峰議員も、以前に電子図書館の導入を提案しています。本市においても、電子図書館の導入を進めてはどうか、御所見をお伺いいたします。 最後に、図書館とSDGsについてお伺いいたします。持続可能な開発目標SDGsの認識度が徐々に高まってきています。そして、図書館とSDGsとの親和性は高いと思われ、今後図書館のSDGsに対する取組も大切だと考えます。SDGsの第4の目標として、全ての人々への包摂的かつ公平な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進するとあります。そのような中、各地の図書館では、SDGsの達成に貢献をする取組が行われているようであります。そして、本市は、本年内閣府からSDGs未来都市に選定され、8月には松山市SDGs未来都市計画を策定し、計画の取組を進めているところであります。 そこで、お伺いいたします。本市では、図書館とSDGsの関係をどのように捉えているのか。また、今後どのようにSDGsに貢献したいとお考えなのか、お伺いいたします。 以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。
○
若江進議長 これより答弁を求めます。野志市長。 〔
野志克仁市長登壇〕
◎
野志克仁市長 大塚議員に、私からは「スーパーシティ」構想についてのうち、1点目をお答えいたします。 「スーパーシティ」構想は、人工知能、いわゆるAIやビッグデータを活用し、移動、物流、支払い、行政、医療・介護、教育など、生活全般にまたがる10の領域のうち、少なくとも5つ以上の領域で自動化やオンライン化する都市を実現するため、国と地域と企業が一体になって取り組むものです。本市では、まち・ひと・しごと創生総合戦略で、AIやIoTなど先進技術を利活用し、行政課題を解決したり、地域を発展させたりを目指しており、方向性としては大いに期待をしています。一方、構想を実現するには、個人情報を一元管理するほか、住民合意を形成する手続など、現時点では幾つかの課題があると認識しています。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いいたします。
○
若江進議長 河合
総合政策部長。 〔河合洋二
総合政策部長登壇〕
◎河合洋二
総合政策部長 大塚議員に、「スーパーシティ」構想についてのうち、2点目と3点目についてお答えします。 まず、市民への影響についてですが、メリットとしては、最先端の技術を活用したサービスにより、市民生活の利便性は大きく高まると想定されます。一方で、この構想では、国と地域と企業が一体となって行政手続や観光、交通など、幅広い分野から収集した利用者の情報を集約するデータ連携基盤を構築し、これをAIなどに連結させて、サービスにつなげることが前提です。具体的には、医療・介護の分野において、遠隔診療や地域包括ケアを実施しようとする場合には、住民の通院や服薬の履歴、要介護度、健康状態のほか、交通機関での移動履歴など、様々なデータが一元管理されます。このように、これまでに例のない大がかりな情報基盤となりますので、個人情報管理が課題となると考えています。 次に、エリア選定を目指すことについてですが、国は今年12月を目途に公募を実施し、年度末に全国で5か所程度の地域を選定する予定です。本市としては、データ基盤の安全性がどこまで担保されるのか、また財政面や技術面で国の支援がどこまで得られるのかなど、現時点では不透明な部分が多いことから、引き続き動向を見守りたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 牟禮防災・
危機管理担当部長。 〔
牟禮里義防災・
危機管理担当部長登壇〕
◎
牟禮里義防災・
危機管理担当部長 大塚議員に、避難所についてお答えします。 まず、今年度の避難勧告等の発令状況などについてですが、今年7月の梅雨前線に伴う大雨では、土砂災害の危険度が高まった7日から8日にかけて、地域ごとの危険度を見極めながら、山間部を中心に避難勧告を4回、避難指示を2回発令しました。その間、77か所の避難所を開設し、93世、203名が避難しました。今回、
新型コロナウイルスの感染が心配されるため、安全な親戚や友人宅などへの分散避難を呼びかけたこともありますが、避難所への避難者が少なかったことは、課題だと認識しており、今後も適切な避難について啓発していく必要があると考えています。 次に、防災アプリのうち、避難誘導アプリの導入ですが、愛媛県では、本市を含む県内各市町の避難支援機能を備えたひめシェルターを運用していますので、現在のところ、本市独自の避難誘導アプリを導入することは考えていません。 また、県防災アプリのリンクづけですが、本市では災害時の情報入手方法の一つとして、ひめシェルターを市
ホームページやハザードマップのほか、
自主防災組織等を通じてお知らせしています。今後は、来年4月に運用を開始する新総合防災情報システムの市民向けの防災サイトに分かりやすくリンクづけしたいと考えています。 次に、避難所保険についてですが、本市では災害による犠牲者ゼロを目指し、河川の水位や土砂災害の危険度に応じて、早めの避難情報を発令しており、避難所開設経費等の財政負担などを理由にためらうことはありません。しかしながら、近年、全国各地で災害が多発し、本市でも毎年のように避難を呼びかけていますので、経費削減の効果や他市の状況を見ながら、この保険制度の加入について調査・研究したいと考えています。以上です。
○
若江進議長 白石
保健福祉部長。 〔白石浩人
保健福祉部長登壇〕
◎白石浩人
保健福祉部長 大塚議員に、介護支援体制の充実についてお答えします。 これまで本市では、認知症サポーターについて養成講座を開催し、増員するとともに、地域で活動してもらうため、認知症高齢者に対する声かけ、模擬訓練などに協力していただくほか、介護事業所などで活動ができるよう、松山市ボランティアセンターを紹介しているところです。チームオレンジの整備は、認知症の方に複数の近隣メンバーが個別に見守りができるなど、認知症の方やその家族が安心して暮らせる地域づくりのため、必要であると認識しています。そうした中、愛媛県が今年度、チームの立ち上げや支援などを行う人材を養成することとなっていますので、本市では、今後その人材も活用しながら、地域の特性を踏まえ、設置数や運営方法など、どういった形のチームオレンジが整備できるか検討していきたいと考えています。以上です。
○
若江進議長 藤本環境部長。 〔藤本則彦環境部長登壇〕
◎藤本則彦環境部長 大塚議員に、さらなる循環型都市についてお答えします。 まず、一般廃棄物の問題のうち、排出状況についてですが、
新型コロナウイルスの感染が広がる中、国が
特別措置法に基づく
緊急事態宣言を全都道府県に拡大した4月から移動の緩和がなされた6月までの本市のごみ排出量を前年度と比較すると、家庭系ごみは約1,400トン、率にして約5%増加し、事業系ごみは約800トン、率にして約11%減少しています。近年ごみの排出量は、人口減少や3Rの推進で減少傾向にある中、家庭系ごみは、ステイホームや在宅勤務などで増加し、事業系ごみは、営業自粛や経済活動の低下などで減少しているものと推測しています。 次に、廃棄物処理業者に感染者が発生した場合の対応ですが、家庭ごみの収集は、市民生活に直結する重要な業務であるため、委託契約には原則連帯保証人が設定され、契約者が業務を実施できなくなった場合、保証人が継続します。さらに、保証人もできなくなった場合には、市が粗大ごみ収集などの直営業務を一部縮小し、委託業者の代わりに応急的な収集を担います。 次に、研修会の開催ですが、
新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、これまで廃棄物処理業者を集めた研修会は開催していませんが、作業時の留意事項などを示した国の通知やガイドラインを送付し、注意喚起するほか、
ホームページでも広く周知しています。今後もあらゆる機会を活用し、最新の
感染症対策を周知していきたいと考えています。 次に、ごみ減量への取組ですが、本市は、一般廃棄物処理基本計画に基づき、長期的な視点に立ち、食品ロスやプラスチックごみの削減を中心に積極的にごみ減量リサイクルに取り組んでいます。来年度に向けて、この計画の改定作業中であり、今後、さらにごみ減量を推進するため、市民や事業者のニーズを把握した上で、プロジェクトチームによる施策の検討などを行い、新たな目標や方針を定めるなど、持続可能な循環型の
まちづくりを進めてまいります。以上です。
○
若江進議長 矢野教育委員会事務局長。
◎矢野博朗教育委員会事務局長 大塚議員に、図書館の
感染症対策及び図書館とSDGsの関係についてお答えします。 まず、コロナ禍における図書館の利用状況についてですが、本年4月から8月までの図書館全館の利用者数は15万3,095人で、昨年同期と比較すると約24%減、貸出冊数は69万9,700冊で、約21%減となっています。なお、4月15日から5月11日まで全館休館としたため、4月は利用者数、貸出冊数共に半減しましたが、8月には利用者数は約9%減、貸出冊数は約7%減まで回復してきています。また、移動図書館では、6月から増加に転じ、8月には利用者数は約18%増、貸出冊数は約20%増となっています。 次に、
感染症対策についてですが、利用者にマスクの着用のほか、入り口にアルコール消毒液を設置し、入退館時の手指消毒に加えて、手洗いの励行などをお願いしています。館内では、定期的に換気を行い、利用者同士の距離を保つため、窓口カウンター前に誘導ラインやフロアマーカーを設置するなど、3密回避に努めています。また、窓口カウンターは、飛沫防止シートで覆い、利用者用検索端末には仕切りボードを設置するほか、カウンター周辺や階段の手すり、ドアノブなど、利用者が頻繁に手を触れる部分は、定期的にアルコール含有シートで拭き取るなど、接触感染の予防にも努めています。今後も利用者に安心して図書館を利用してもらえるよう、衛生面も含め、
感染症対策を徹底していきたいと考えています。 次に、電子図書館の導入についてですが、公共図書館向け電子書籍をインターネットを通じて利用できる電子図書館は、図書の破損や紛失がないことに加え、開館、閉館にかかわらず利用できるなど、一定のメリットがあると考えています。しかしながら、現時点では、公共図書館で利用できる電子書籍は、著作権者や出版社の意向もあり、紙媒体の新刊本は出版後すぐには電子化されず、利用できる書籍数は限られている状況です。また、初期システム導入費はもとより、電子書籍の利用料や維持管理費が継続して必要となります。そのため、導入自治体や公共図書館で利用できる電子書籍の状況、また費用対効果を引き続き検討してまいりたいと考えております。 次に、図書館とSDGsの関係についてですが、図書館は多様な資料を所蔵し、積極的に情報の提供を行っており、第4の目標、質の高い教育をみんなにはもとより、多様な情報利用を通じて、SDGsの全ての目標達成をサポートする機関であると考えています。貢献については、これまでも様々な取組を行っており、具体的には平成30年度の第13回まつやま子ども読書フォーラムにおいて、SDGsの17の目標に併せた図書の展示を行ったほか、絵本でSDGsを紹介する取組の事例発表や持続可能な地域づくりのための読書環境を考えると題した講演を行いました。また、令和元年度には、中央、三津浜の両図書館で、SDGsの目標に併せて選定した図書の特別展示を行っています。今後も図書館の特性を生かし、SDGsに関連する図書を効果的に展示するコーナーの設置や講座を実施するなど、ボランティア団体や関係機関と連携・協力しながら、SDGsの目標達成に向けて市民の理解をより深める様々な支援を行っていきたいと考えています。以上で、答弁を終わります。
○
若江進議長 以上で、答弁は終わりました。 以上で、大塚議員の一般質問を終わります。 これで、本日の一般質問は終わりました。 ────────────────
○
若江進議長 以上で、日程は全部終了いたしました。 明日は定刻から会議を開きます。 ────────────────
○
若江進議長 本日は、これをもちまして散会いたします。 午後2時6分散会 ─────────────────────────────────────────── 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
松山市議会 議 長 若 江 進 議 員 松 本 博 和 議 員 上 田 貞 人...